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次の日の朝、語り手 が無残な姿で発見された。
夜が明け、悪夢は現実のものとなった。
人狼は確かに存在するのだ。そしてその血腥い牙で我々を狙っている…。
人々は苦悩の末、最終手段を取る事にした。
投票により、1日に1人ずつ疑わしい者を処刑する。
例え無辜の犠牲者を出すことになろうとも…。
現在の生存者は、天聖の騎竜師 オクタヴィアス、鋼鎧の騎竜師 ハンス、灼星の騎竜師 ロー・シェン、銀華の騎竜師 ゾフィヤ、剛芯の騎竜師 ヤコブ、残花の騎竜師 グレートヒェン、穿空の騎竜師 カレルの7名。
天聖の騎竜師 オクタヴィアスは、天聖の騎竜師 オクタヴィアス を投票先に選びました。
村の更新日が延長されました。
穿空の騎竜師 カレルは、天聖の騎竜師 オクタヴィアス を投票先に選びました。
― 天翼の領域 ―
[六翼とのやり取りが一区切りする頃には、他の若者たちも降りてきているか。
青年はちら、と黙り込む六翼を見やり、小さく息を吐いて]
お疲れ様。
とりあえず、先に進む事はできるようになったから……最初の、広い岩場で休憩しようか?
[複数が集うには狭いから、と。
告げる口調は、やや冗談めかしたもの。*]
助かる。っと、こらこら、今は真剣な話なんだぞ。
[風圧に裂けた肌が癒される。滴る血こそそのままだが、これがオクタヴィアスの術>>1:306によるものだろう。短く礼をいった後、六翼の竜と語り終える傍らで、ご機嫌で踊りだしそうなエルトナを苦笑を浮かべたりしながら宥めたりしていたので、踊りは小規模のものとなった。]
ああ、大丈夫だ。
それに、いいとこだけもらえたわけだしな。
[疲労感はあるが、充溢感に満ちているのは人と竜はともに同じだ。
少しだけ常より機嫌よくカレル>>1:313へと応え]
というかカレルは俺よりも自分の心配のほうが先だと思うけどな。
[少しだけジト目を向けるロー・シェンであった。
その横で褒められたエルトナはアークに、凄かったでしょ。と自慢げであった]
問題ない。
[乗りこなるには難しかった時期は、心配性だ。と煩わしく対応していた過去とは違う対応でヤコブ>>1:315へと不敵な笑みとともに]
ヤコブの言う通り、灼星の騎竜師。なわけだからな。
[危地の先の誉を掴むもの、号をもらって、その所以たる一つを行えれば、自信にもつながるというものだ]
といっても、助力を借りてようやくだけどな。
[少しだけ肩を竦めて、お疲れ。と、ヤコブへというのであった*]
― 天翼の領域 ―
[オクタヴィアスが六翼の傍へ降り立つのを、やや離れた場所で見守った。
シェンへ術を施す様子に軽く目礼を送って。
彼の者へ語り掛ける青年が、一瞬、こちらへ眼差しを向けるのが見えた>>1:307]
……お?
[ややあって、六翼竜は唐突に消え、代わりに女性が姿を現した。
彼女の承認と共に、こちらへは光帯びた風が送られる>>1:308]
……守ってくれようとしていたのか?
[会話から断片的に拾い上げた、天角なる者の真意。
自分が想像するよりも、きっとそれは大いなる力で。
何故だかかつて山の畑から見上げた、遠い空を横切る竜の姿が思い出された]
あの時、竜に乗ってみてぇって思わなかったら、ずっと見上げたままでいたかもしれねぇな。
[誰に聞かせるでもない独白を呟いた後、もう少しシェンの方へ騎竜を寄せつつ空いた場所へ降り立つ]
皆も無事だな?
どうにかまた一つ、越えられたな。
[シェンは勿論、皆の力を援護が噛み合っての勝利だった。
そんな思いを込めつつ、皆の様子を見た**]
―天翼の領域―
[剣を収めたオクタヴィアスが六翼の竜の許へと降り立つ。
灼星の立てる音の向こうで聞こえた咆哮は白銀の竜のものだったのだろうか。
有翼の戦士達と彼の戦いも終わっていたらしい。
少女は花竜と共に彼らのいる岩場の近くへと降りていった。
最初に辿り着いていたのは誰だったか。
様子を見るに、エルトナの方は元気のようで。
オクタヴィアスはシェンに回復の術を重ね掛けした後、岩場に打ち付けられた竜に語りかけ始める。
遅れて到着した少女は処置が施されたのを見て安堵すると、少し遠巻きに彼らの語るを見守る事にした。
彼の言う“あの人”が誰かは分からない。
けれど、天角にとっても大事な相手なのだろう。
頑なにオクタヴィアスの言葉を聞き入れようとしなかった態度からもその一端は感じられる。]
[在り方を変えろとは言わない。
彼らとならできると信じ、先に進ませて欲しい、と。
無言で竜は残る三枚の翼を動かして消え、代わりに神秘的な銀の髪と瞳を持つ女性が現れた。
その背にあるのは竜と同じ六翼。
けれどもその翼には先程のような力は籠っていない。
開門と承認はすると、彼女は言った。
それだけで十分とオクタヴィアスは微笑んで。
彼女が手を振るった後に白い光を帯びた風が生じ、少女達の身体を包んで消える。]
……ありがとうございます。
[そっと胸元に手を添えて、少女は一礼をした。]
お疲れ様でした、シェンさん。
エルナト。
[少女が彼に話しかけるのは、その後だ。
久しく騎竜師を輩出していなかった彼の生家の状況は、適正者が減りつつある少女の家にとっても他人事ではなかった。
学校に入るに当たり、父がロー家の子息がいると知って喜んでいたのを思い出す。
一度途絶えても適正者が現れる事もあるという一条の光。
けれどそういった事情に触れる事は憚られて、会話も少なかったが]
こちら、よろしければエルナトと一緒にどうぞ。
[そう言って、皮袋から取り出したのは>>164青い花弁の入った小瓶。
彼が甘いものを好むかどうか分からないが、花蜜は喉にやさしく染み渡るだろう。
喉は癒えただろうが、気力の充填は必要だろうから。*]
賛成だ。
[ご機嫌でうずうずしているエルトナを宥めるがここは叱らない。
普段からああして飛びたいのを我慢しているのだからその辺りは仕方ないものとして割り切っている。そして我慢しているせいで色んな面でマイペースに自由気ままな子になってしまったがそれはともかくとして、オクタヴィアスの意見>>0に賛同しつつ、女性へと姿を変えた六翼の竜を一度見遣る]
空と大地を繋ぐ。なんて役目をただ一貫としてやり遂げようとするほど純粋なやつは少ない。
だからあんたみたいなやつが必要なんだろうな。
[信じろ。なんて言葉は吐かない。一つのことを成し遂げ続けるということには敬意は抱くが、皆が皆そんなわけがないのも理解している]
情けなく見捨てられない程度にはやっていくさ。
[光を帯びた風>>1:308を受け取りながら、エルトナの手綱を軽く引いて、竜首を返した*]
[自信に彩られた不敵な笑み>>3に釣られ、口角が上がる。
自分はまだ得られていないが、入学当初のような焦りもない]
それでも要は君だった。
最高の一撃だったよ。
お疲れ様。
[労いながら、竦められた肩の近くに軽く手を挙げた*]
―天翼の領域―
[>>0オクタヴィアスの言葉にはくすりと笑みを零して。]
……それもそうですね。
[花竜は岩場の付近に浮いて控えているが、休憩するのなら最初の岩場の方がよさそうというのには同感だ。
少女は控えていた花竜に乗ると、最初の岩場へと向かった。**]
― 天翼の領域 ―
[ オクタヴィアスの魔法のおかげもあってか、思ったより元気そうな様子のシェンに、カレルは安堵の息をつく。>>2 ]
良かった。いいところ、というか、大変なところを任せてしまったとしか思えないんですが。え?
[ 自分の心配を、と、言われれば首を傾げ。 ]
あ、さっき乱気流にぶっ飛ばされた時のことなら、もう大丈夫です。僕もオクタヴィアスさんの術で回復してるので。
[ そう答えて、にこりと笑う。そしてヤコブがさすが、と、告げるのを聞くと>>1:315そうですね、と、同調する。 ]
僕とアークも速さなら自信がありますけど、さすがにあれは追いつけません。
[ 零す言葉に悔しさの影は無く、ただ純粋な尊敬の響きだけが乗っていた。* ]
残花の騎竜師 グレートヒェンは、天聖の騎竜師 オクタヴィアス を投票先に選びました。
[鋼竜の泥濘は>>1:285先に絡みついていた蔦に
より確りと纏わり、重くなった翼が
>>1:302風竜のブレスによって
風切り羽を刈り取られ羽搏きを止めた。
その身体を青白の灼星が捉えるは
目を閉じたままであろうとも容易だったろう。
思いのままに駆けるエルが
意図せぬ誰かを傷つけることのないよう
雪のヴェールを皆にかけながら事を見守り]
………は………ふぅ
[>>1:297眼下、
岩場からご機嫌な鳴き声が聞こえた所で
知らず詰めていた息を吐いて、
強張っていた身体から力を抜いた]
[そんな暢気さも幸い眼下にまでは届かず
>>1:308オクタヴィアスと女性は言葉を交わし続ける。
ふわりと巻き起こった真白の風は
こちらだけでなく、皆の元にも届き、
そして消えていったのを見止めてから
ゆっくり下降して向かったのは、
シェン──ではなく、六翼をもつ女性の許]
……さっきの狼さんにも聞いたけど
お姉さん、大丈夫?
[やってくれと頼まれてのことではあれ、
自分だけでも吹雪を叩きつけたり槍を刺したりしたのだ。
巨狼は問題ないと言っていたけれど、
彼女もそうかは分からないから、不安げに問いかけた*]
ああ、こっちは無事だ。
[他の面々も続々と集う。最後に被害が他に及ばないように雪を降らせてくれたゾフィヤは、まぁ恐らく無事だろう。ハンス先輩>>5へと応え]
そっちもお疲れさん。
プルファーも回復に援護にとお疲れだ。
[重ねてくれた回復>>6と援護にと礼をした。
互いの家の事情も交えた上でのことは知らないが、今では多くないやり取りができるだけの時間はあったのだろう]
いいのか?ならありがたく。
[少なくともこうして贈られたものを遠慮したり邪見しない程度にはだ。竜を寄せ、青い花弁の入った小瓶をプルファーから受け取った。
そんな横で、一緒に。といっていたのに、自分が全部もらえるものだとばかりいるエルトナ。都合のいいことばかり考える平常運転であった*]
― 天翼の領域 ―
[ご機嫌な竜の様子に、和むものを感じつつ。
提案に同意したシェンが、六翼に向ける言葉>>9に、僅かに目を細めた。
六翼は何も語らぬものの、銀色の瞳を僅かにそちらへ向ける。
ささやかな仕種は、何も届いていないわけではない、と感じさせるもの。
ゆっくりと下降してきたゾフィヤが、問いを投げかける。>>15
銀色の瞳が、僅か、戸惑うように揺れて]
『……何故、私を案じますか。
私は、本気であなた方を排そうとした。
故に、あなたたちは相応の意志と力を振るった。
その結果を気に留める必要がどこにあるのですか』
[逆に、投げ返されたのはこんな問い。
声音にあるのは、本気でわからない、と言わんばかりの響きで]
……ほんとに、もう……。
[思わずぼやくような呟きが、落ちていた。*]
― 天翼の領域 ―
[休息の後、青年の瞳は空へと向けられる。
現れた場所よりも高い所、六翼が最初に浮かんでいた辺りに、白い光の渦が生じていた]
……さて……次は、あそこ、か。
[ぽつり、と呟いた後、落ちたのは盛大なため息]
……まぁ……来てないと、思うけど。
[零れたそれに、白銀がどうだろねー、とでも言いたげにきゅー、と鳴く。
ともあれ今は、と青年は気持ちを切り替えて]
それじゃ、行こうか。
次を越えれば、最下層だ……それだけに、ちょっと面倒な作りになってるけどね。
[苦笑滲ませ告げた言葉はどう取られたか。
ともあれ、騎竜師たちが次に向かうのは空中に浮かぶ光の門、その向こう]
― 霊王の領域 ―
[飛んで、たどり着いた先にあったのは――静寂。
先ほどまでとは一転、神殿か何かを思わせる石造りの空間はしん、と静まり返っていた]
……あれ、思ってたより静か……?
[予想と異なる展開に、惚けた声を上げているとぽう、と空間に光が生じる。
色とりどりのそれはふよふよふわふわ、と騎竜師たちの周囲を飛び回った後、唐突に形を変えた。
あるものは光の玉のまま、別のあるものは魔獣や妖魔を思わせる姿に。
それらは皆、もの言いたげに来訪者たちを見つめていた]
……でも、やっぱりこれは必要な事、と。
さっきに比べれば、楽ではあるけど。
[ぽつり、と呟いた後、青年は若き騎竜師たちを振り返り]
……ええと。
この先に進むにはまず、鍵を作らなきゃならないんだ。
で、その鍵の元になる『欠片』は、彼らが――精霊たちが持っている。
まずは、彼らに力を示して、鍵の欠片を集めて。
……その先の事は、鍵が完成してから話すから。
[目の前をふよふよと横切る光球を見つつ、求めるのは先ほどとは毛色の違ったもの。
もっとも、力を示す方法は先ほどと同じ、文字通りの力押し、なのだが。**]
☆2d前半・霊王の領域
フィールド
石造りの神殿のような空間。
壁や柱の感じは大理石のような違うような不可解な感じ。
天井は高く、騎竜での飛行も問題なくできる。
登場敵
様々な姿かたちの精霊たち。
ただの光の玉のようなものから、妖精・魔獣を思わせるもののでその容姿は多種多様。
同じく属性も多種多様で様々な魔法を使ってくるが、一部物理攻撃を仕掛けてくるものもいるかも知れない。
ボスキャラ
門の番人。
※GMキャラとのバトルロール(一対一限定)ないし、NPCモンスター撃破(一対多数あり)の選択になります。
※PCのスタイルにあわせて、お好みの方をお選びください
判定方法
card利用の回収イベント。判定回数が最大5回なのは、これまでと変わらず。
襲い掛かって来る精霊たちから、『鍵の欠片』を回収してゆく。
引いたカードによって、pt加算。最終的な合計値トップがボス撃破担当。
A,JOKER:大成功 +8pt
J,Q,K:中成功 +5pt
5〜10:成功 +1pt
2〜4:失敗 +0pt
【判定リミットは5/16の00時です】
【判定数値は、メモに記載お願いいたします】
[オクタヴィアスの提案>>0を受けて、頷き闇竜の傍へ寄り。
人竜共に、黙り込んでいる六翼備えた銀色の女性の前へと進み出た]
我々は、貴女にとっては危なっかしい、未熟すぎる存在なのだと思います。
それでも。認めていただいたからにはこの先もたゆまず歩み、天地を繋ぐ大切さ、を心して次へと受け継いでゆくとお約束します。
ありがとうございました。
[闇竜も声を立てずに頭を下げる。
共に一礼をして、約束通り進むために休息の取れる場所へと向かった*]
[ 竜の姿が消え、現れた六翼の女性が誰なのかは、一目瞭然で、オクタヴィアスとの会話を聞けば、そこに譲れぬ想いがあることも理解できる。 ]
天角、さん。
[ オクタヴィアスの提案に従い、岩場へと移動する前に、カレルは、黙り込む相手に一礼した。 ]
綺麗な翼を傷つけてしまって、済みませんでした。
[ 戦う手段として、それを選んでおきながら、それをしたくない、と、一番思っていたのも、恐らくカレルだった。
その想いが理解されるかは、判らなかったが、ただ、伝えたかった。* ]
行こう、アーク。
[ ゾフィヤの心配に対する態度を見れば>>17カレルの謝罪にも彼女の想いは揺らがないだろうと知れる。だから、答えは待たずに、風竜と共に岩場へと移動し、暫しの休息の後、三度光の門を潜る。 ]
あの気流の中飛び込めるのか俺かハンス先輩だろうし、そのうえで速さでいえば俺に分があるからな。
[結局乱気流はヤコブ>>10ら同輩たちが封じ込めていた。というのはあるが、逃がす間もなく勝敗を決める一撃を放つのに適してはいただろう、ついでにいうと自分は遠距離攻撃はできない。]
役割としてちょうどよかったからだが……賛辞は受け取っておく。
[その場で各々が考えた行動を尽くした結果だ。と暗に応えるのであった*]
いいや、少なくとも俺にとってはいいところをもらえたわけだしな。
[エルトナもご機嫌であるが、やはり乗るものと駆るものと、その意志を共有しあうものがあったともいえる。カレル>>12の言葉に、自分にとってはと言い換えて答え]
まぁ、無事ならいいけどな。
[本当か?というように風竜をみる。信用度がカレルより風竜のほうが高いのは今までの経験則なので仕方ないとありつつ」
あんだけお膳立てしてもらったからな、最高の一撃を示さないといかんだろ。
それが俺とエルにとってはああいう形だったっていうだけだ。
[速さ。という一点についてはその通り。えっへんと威張るエルトナを撫でながら、竜としての特性だからな。と敬われるような視線にはむず痒くなり、シンプルに違いを口にするのであった*]
広々としたとこにいくぞ、エル。
[そうして移動する前に降りてきて、六翼の竜だった存在へと話しかけるゾフィヤを見て、戻る前に近づく、その頃には血の跡は残っているが、傷はだいたい塞がっていただろう。]
助かった。ソルベ。
[気を逸らしてくれたこと。等もあるし頼んだことを成してくれたというのもある。]
ゾフィヤはこれでチャラだな。
[挽回といっていた件についてそういうと、エルトナとともに、広い岩場のほうに休息にいく]
― 霊王の領域 ―
あれ...?
[ 転移の先、たどり着いた場所は、これまでと比べ、静謐と言っていい空気に包まれていた。>>19
思わず肩透かしを喰らった感を抱いてしまったが、それも数刻のこと。 ]
精霊...ですか?え、ほんとに殴って大丈夫です?
[ 現れた存在達を、精霊と紹介されると>>20カレルは、本気で困った顔になった。 ]
うちの家訓で、精霊にだけは手を出すな!って言われてるんですけど......
[ 先祖の王国が精霊のせいで滅んだと伝承されているせいらしいが、詳しいことはカレルも知らない。とはいえ、家訓は家訓だ。破るのは... ]
まあ、ばれなければいいですね。
[ 悩んだのは、一瞬。あっさりと、決断して、カレルは短弓を手にした。
相手の大きさと、動きを見れば、剣より、こちらの方が当たりやすいだろうとの判断だ。 ]
[さて、その後は違う意味で大変であった。
エルトナから降りて近くの出っ張りに腰掛けたロー・シェン。
久々に思いっきり飛べてご機嫌に踊るようにルンルンクルクルしてるエルトナを見つつ休息。
プルファーからもらった青い花弁の入った小瓶の花蜜を出すと、それはエルの!それはエルの!とばかりにはしゃいでぐりぐり身体を押し付けてくる。
それを一口口にしたら、『エルのなのに!!』と裏切られたような表情?をして横に倒れていじけたりしたせいで、プルファーの思うようなゆっくりと染みわたるような優しい甘さを覚えている暇もなかった。]
いや、二人でっていっていただろ。
[といっても、自分の都合のいいことで頭がいっぱいだったエルトナはいじいじいじける。近くにソルベがいたらこんな目にあわされたの。と被害者面して訴えただろう。あるいはソルベ以外の人も竜もそんな目にあったかもしれないが、そんなこんなで休んだのだか休んでいないのだかな時間を過ごした。
なお、花蜜は大半がエルトナが美味しくいただいたのでありました**]
まず、一つだね。
[ 矢に貫かれた精霊が落とした欠片をポケットに収め、カレルは次の光球に狙いを定める。
しかし今度の光球は、黙ってやられる気は無いようで、カレルに向かって針のような物を飛ばしてくる。 ]
うっわ!アーク、回避!
[ どうやら回避と反撃に成功し、またひとつ欠片を手に入れた。 ]
いい調子だね、アーク。
みんなはどうかな?
[ 周りを見渡す余裕は、さて、あるのかどうか?** ]
─ 天翼の領域 ─
なんでって…
……理由がなきゃ心配しちゃダメ?
[>>17六翼の女性から問い返されたことに
そんな理由考えてなかった、と
眉を下げながら悩み、考え]
…私達、頼まれたから戦っただけで
お姉さんの事情は知らないの。
お姉さんだけじゃなくて、狼さんも。
知らないまま戦って、傷つけて。
狼さんは消えないから大丈夫って言ってたけど
私はそれって大丈夫じゃないと、思うから…
えっと…
上手く言えないけど、
私達がお姉さんに何かできるなら
言ってほしいなって。
[自分には回復の手段は無いけれど
打ち身を冷やしたりすることは出来るだろう。
>>9シェンが彼女に向けた言葉も、
>>21>>22ヤコブやカレルが掛ける声も
六翼の女性に届くかどうかもわからないけど、
>>1:190こちらの言葉に返された
巨狼のあの穏やかな口調を思い返しながら
届いてくれたらいいなと願った]
[六翼の女性から離れ、
次に向かったのは近くの岩場。
そこでソルベを労い、
革袋の水を飲ませ次への備えをし。
ようやくその側へと向かった時には、
>>29何かの小瓶に口を付けている最中。
話しかけようとするよりも
エルちゃんから訴えられる方が早かった]
んん…エルちゃんどーしたの?
[しょんぼりいじけ顔でひどいの!って
ぐりぐり来るエルに、よしよしと撫でるも
ソルベにも訴える様子に何があったと
彼女の相棒に目を向けたのだが
小瓶がエルに差し出されたことで
あっさり態度が変わったので呆気にとられたのだった**]
― 天翼の領域 ―
[礼と共に向けられる言葉。>>21 >>22
銀の瞳は刹那そちらへ向けられるものの、それに対して何かが綴られる事はなく]
『…………』
[投げ返された問いへの答え。>>33
それに、六翼はしばし目を伏して]
『私には、理由なき行動と言うものは理解できません。
……それが私と言う存在。
私とあなた方の間には、属す理の違いと言う断絶があり、私はそれを越える事を過去に願わず、そして、これ以降も望む事はない。
……故に、あなたに何かを望む事はなく、何かをなしたいと望まれても何も求める事はできません』
[けれど、と。
そこで六翼は一度、言葉を切り]
『……この先へ。
最後の承認を得て、深淵へと至るのであれば。
……恐れに呑まれ、羽ばたきを忘れる事は、天界の徒として許しません、と。
……それだけは、覚えておきなさい』
[突き放すような口調で言いつつ、銀色の瞳がゾフィヤを見る。
そこにあるのは、先ほどまでと比べたなら格段に柔らかな光。
もっとも、それはすぐに掻き消え、六翼はもう話す事はない、と言わんばかりに目を閉じてしまうけれど。**]
― 霊王の領域 ―
……どうか、したの?
[説明に対し、向けられた困り顔。>>27
それに、きょとん、と瞬いた。
理由>>28を聞けば、あー、と短く声を上げ]
まあ、確かに本来ならそういう事はしなくてもいいような相手ではあるけれど……ここにいる彼らは、試練の一端だからね。
そこまで織り込み済みでいるから、心配いらないよ。
[そうは言っても難しいのかな、なんて思っていたら、当人がさっくりと割り切って。
白銀が切り替えはやーい、と言いたげにきゃーう、と鳴いた]
[ともあれ、自分も、と意識を周囲に向ける。
相手が何であっても遠慮はしない、というのが、ここにいる精霊たちに与えられた命なのは知っている。
そこに、ただ一つの例外もない事も]
……まあ、やり難くはあるけどね……。
[言いつつ、大剣を引き抜く。
両手でしっかと構え、目の前にぽかり、と浮かぶ闇の塊を見やって]
[繰り出した突きは闇の塊を捉えて散らすものの。
本来ならば零れ落ちるはずのもの――小粒の宝石を思わせる鍵の欠片が落ちる事はなく]
…………うわ。
ダミー混ぜてるし……。
[あー、これやっぱり、とか。
そんな思いは意識にだけ落として。
次の目標を定めるために周囲を見回した。**]
─ 天翼の領域 ─
[>>36こちらの答えを聞いた女性は
目を伏せて、少しの沈黙の後口を開いた。
理由なき行動が理解できない存在だ、と自称して
私達とは違うから、望むことも求めることも出来ない
そんなことを言われたけれど
>>37続いた言葉は、許さないという形の願い、だったから]
だいじょぶだよ。
一人だったらわかんなかったけど、皆が一緒だし
私のこと信じてくれてる、
この子が傍にいてくれるから、大丈夫。
[先に何があるかは分からない。
怖くなって、逃げたくなるかもしれないけれど
その時は誰かが手を引いてくれる、背を押してくれると信じられる仲間がいる。
何より、ソルベが一緒にいるのだから、と笑って応えた]
[その後近付いていったシェンから
小瓶についての説明はあったかどうか。
無かったとしても、喜んで中身を舐めるエルの様子で
おおまかな所は察せただろう。
しょんぼりしてても嬉しいことがあれば
すぐ元気になれるのもエルの可愛い所だから
良かったね、とエルに話すソルベはそのままに
自分はエルの相棒へと近寄って]
……なにがチャラよ
あたし、けがしないでって言ったのに。
[口をついて出たのは、>>26さっきのこと。
エルの本気を初めて見た時ならともかく、
今はこの負傷は避けられないものだって分かってる。
お疲れ様とか、凄かったとか、そんな言葉を言えれば良いのに
やっぱり素直に言えなくて憎まれ口になってしまうのだ]
[さて、そんなこんなを経て
休息も済ませ、更に先へと進むとなったのだが]
次、かぁ…
草原に空と来たから、次は海とかかな?
お魚獲れたらソルベにあげるね。
[>>18何時の間にか空に生じていた白い光の渦、
それを見ながらのオクタヴィアスの言葉に
暢気なことを言って、
ソルベにそんな場合じゃないでしょうと突っ込まれながら
光の門へと向かっていった]
─ 霊王の領域 ─
[空に浮かんだ光の門を潜った先は
>>19予想とは全く違った静かな場所。
神殿めいた石造りの空間を見回していたら
ぽつぽつ、と生じた色とりどりの光]
ひゃわ、綺麗だけどこれな…
[何だろう、と浮かんだ疑問は、
唐突な変化で答え合わせとなった。
>>20この先に進むための鍵の作成、
鍵の欠片を集めるには力を示して、と
オクタヴィアスからの言葉に、
今度の相手は彼らだと教えられた]
うーん…
今回は色んな子がいるみたいだなぁ
[ここまでは火を纏う狼、有翼の戦士と
領域ごとに統一されていたのだが
この領域は見た目通り多種多様な相手のよう。
相手を選んで戦う必要があるな、と
眉をひそめながら、まずは小手調べと
ソルベに跨ったままブーメランを手に持って]
[視線は前を見据えたまま、
ブーメランを投げたのは視野の外。
見えぬ所ではあるが、
耳に届く音を聞けばちゃんと手応えがあったと分かり]
ん。
ここなら落とされてもすぐ拾えるし、
ブーメラン使っても問題ないね。
[良かった、と安心して笑みを浮かべた**]
銀華の騎竜師 ゾフィヤは、天聖の騎竜師 オクタヴィアス を投票先に選びました。
― 天翼の領域 ―
[女性の姿へ変じた天角へ、かけるべき言葉は他の騎竜師たちが一通り口にしたようにも思えたので、ただ無言にて一礼を向ける]
[――騎竜師になること、故郷を守ることが、自分の目標だ。
けれど今まで意識したこともなかった大いなる護りが、この世界にはあって。
同窓の彼らは、もしかしたら既にそれすらも見据えているのかもしれない――
そんな思いを、内心に浮かべたりもしたのだった]
― 霊王の領域 ―
[必要なだけ休憩を取った後、オクタヴィアス>>18の示す光の門へ、リュストの背にのり飛翔する。
最下層に至る前の最後の関門。
そこに待ち受けるのは]
……建物の中か。
[飛行に十分な広さはあるものの、先とは違い壁と天井で明確に区切られた空間に辿り着いた。
そして目の前に現れるのは、色とりどりの光の玉>>19]
って、こいつはまた、別の意味でやりにくいな……!
[忌避感ではなく、単純にふわふわした相手が、鋼竜の特性や自身の気質から相性が悪いと感じていた。
求められているのは鍵の欠片集めだが、結局力を示すことに変わりはないらしい>>20]
ぼやいてても仕方ねぇな。
これも試練だ……!
[それに精霊の側も、ただ浮かんでいるだけではないらしい。
手近にいた一体が、パチパチと音を立てつつこちらに近付いてくる*]
わちっ!
[雷の性質を帯びていると踏んで、出来るだけフレイルの先端のみが当たるようにしたのだが、弾けた火花が軽い衝撃を右手に残した。
リュストの鱗も雷は通すようで、グルルと抗議するような声を上げた。
しかし互いに軽傷なのは感じ取れていた]
わりー、わりー。
……ま、お目当てのものは取れたから、許せ。
[リュストを軽く前進させてキャッチしたのは、紫の小石。
欠片を得る手段としては間違っていなかったようだ。
鋼竜を宥めるように撫でた後、次なる相手を探す*]
― 霊王の領域 ―
[なんとなーく嫌な予感を覚えつつ、しかし、立ち止まってもいられない。
いつの間にやら近くを赤く揺らめく光球が漂っている。
あ、これは、と思った直後に光球は弾け、火炎を纏ったトカゲのような姿が躍り出てきた]
……っ!
[青年が剣を構えるより早く、反応したのは白銀の竜]
[振るわれた爪は火トカゲを捉え、それはぽふん、という音と共に炎の残滓を残して消えていく。
その中から零れ落ちたのは、色鮮やかな紅の石]
…………。
[未だ熱を残す石を握りしめつつ、周囲を見回す。
紫水晶に変じた瞳には、何かを推し量るような、そんな光が宿っていた。*]
― 幼少期の記憶 ―
うわぁ。すごい!
[笑顔で誘われ向かった花竜の花畑>>233はそれは見事で、心から癒された。
それでもかなりゆっくり呼ばないと噛んでしまう名前に困って、グレーテ呼びを許してもらって]
ありがとうございました。
こんどはぜひ、わがやにもいらっしゃってください。
あんなすてきなはなばたけはないけど おいしいくだものがあるんだ!
[帰り際にはまた笑顔で挨拶することができた。
練習してあった言葉に続いた早口の誘い文句は、作法に適っていない分、少女に気持ちを伝えられたかもしれない]
[資質があるなら騎竜師にはなるのが当然のことで好きも嫌いもない、と思っていたのは少女と出会って大きく変わった。
特に彼女の名前の由来を聞いてからは、自分もより高みを目指したい、という意識が高まって。
切磋琢磨する内に、入学しても座学では特に苦労しなくなるまでになれたのだ]
― 養成学校入学当初 ―
お久しぶり、グレーテ嬢。
……僕もグレーテ君と呼ぶ方が良いね。
これからもよろしく。
[卵を孵したりで少し間が空いてから再会した養成学校で。
それまでとは違う呼び方>>0:77をされた時には、距離を置かれたような、逆にもっと近くなれたような、複雑な気分になった。
本格的に共に学べることは嬉しかったので笑顔は作れたつもりだったが、失敗してたのか困った顔をされたような。
その後しばらくの余裕のなさ含め、色々と心配をかけてしまった。あの時見捨てられていたらどうなってしまっていただろう。怖いので考えられない。
当時を反省すればこそ、今は常に冷静であろうとしている……つもりであった*]
― 天翼の領域 ―
[>>24シェン冷静な分析と受諾の結論に、強気なんだか謙虚なんだか、と苦笑しながら軽く肩を叩いて場を離れ。向かったのは六翼の女性の下。
純粋なる怒りを力で捩じ伏せたような気分から、このまま去るのは居心地悪く。けれど受け入れられたようには到底思えない相手に対して何を言えばよいのか分からず。
とりあえず思うところを口にしてみたものの、やはり視線以外が寄越されることはなかった。>>36
カレルの>>22とてもらしい言葉でも同様で、それ以上はどうしようもなく立ち去って。
休息中、会話を成し得ていたゾフィヤも戻ってくると、感心の目を向けていた]
人ならぬものに心を寄せるのは、やっぱりゾフィヤ君が一番だと改めて思って。
いや違うな。人でもそうでなくてもだ。
とても得難い資質だと思う。
[その意味するところを問われたなら、そんな風に答えられた。
考えるより早く心に従って動く。同じ様にありたいわけわけでもないが、騎竜師の理想形の一つだと思う。
学友のそれぞれ優れた場所を再確認する試練は続く*]
[それからまずはオクタヴィアスの所へ]
援護の上での多勢の引き受け、ありがとうございました。
こういうのは、口に合いますか?
地元の名産なので嫌じゃなかったら。
[天聖の君と呼ばれるのが聞こえていたから、無意識の内に口調は改まってしまって。彼はそれに何を思ったか。
一方で戦友的にも感じているため、学友達にするのと同じ流れで、干杏を勧めてみたりもしたのだった*]
― 天翼の領域 ―
グレーテ君も、的確な援護をありがとう。
僕とグラナートは特出点が少ないから、援護の積み重ねは本当に助かる。
こうして皆と実戦の場にいると特に身に染みるね。
[後はグレートヒェンの所へも足を向け]
良ければどうかな。
幾つか持ってきているんだけれど、どれがいい?
[杏と林檎、苺の干したものが入っている袋を開けて尋ねる。杏は常に多めに持っているので気前良く分けているが、他2つは少しだけ貴重品。こっそりと差し出している所は誰かに気付かれたりしただろうか。
何か言われたならちゃんと中身を見せて、同じく選んで貰っただろう*]
― 霊王の領域 ―
[そうこうしながら休息し、再び出発の段となる。
面倒な作り>>18と言われても、軽く肩を竦めただけ。
どんなものが待っているか予想も出来ないならいっそ悩まなければ良いと、3度目にして割り切れたようだ]
これぞ不思議空間。
[白い光の渦の先、神殿らしき場所は静寂に満ちていた。
色彩々の光や魔獣妖魔の如き者たちの視線>>19にも気圧されないよう軽口を叩いてみる。グラナートに、そうかなぁ?と首を傾げるような反応を返されて、軽く咳払いした]
力というのは、これまでと同じ形で?
分かりました。
[>>20オクタヴィアスの説明に、一つ頷き。
視線を向けた先で強く光りだした球体に、槍を構えた]
[光は避けたりしなかったが。ちょっと期待外れというように明るさを減じて消えていった]
手を抜いた訳じゃないんだけど。
[転がってきた欠片の小ささに肩を落として、視線を巡らせる**]
― 霊王の領域 ―
[光球の中には、姿を変じて攻撃してくる者もいるようだ。
が、遠目に見ている分には判別できず、結局は場当たり的に対処するしかなさそうだ]
こいつは……。
[光球の一つに狙いを定めると、それは細かく煌めく塵のようなものを周囲に纏っていた。
そしてこちらが近付いた瞬間、塵は一つの方向性を持ってこちらへ殺到する]
っと。
リュスト、ブレス!
[精霊の力は冷気を帯びており、かわし損ねれば魔法的なダメージを負う可能性があった。
それよりはと、泥濘の力をぶつけ、押し流す方を選ぶ]
なんか、気が引けるなぁ……。
[そんなこちらの思いを反映したのか否か。
ブレスを受けた氷の精霊は、欠片を残すこともなく消え去ってしまった*]
―天翼の領域―
[>>6少し遠巻きにしていたハンスの声掛けには問題ない旨を伝え。]
いいえ、こちらもやるべき事をしただけですから。
[>>16シェンのお疲れ、という言葉にはそう返す。
後衛に回る分、少女は怪我をする事も少ない。
自分に出来る事は少しでも戦闘を早く終わらせられるよう援護し、負担を減らす事だと心得ている。]
勿論です。
[小瓶を受け取って貰えれば、笑みを深める。
出会った頃と比べれば、ずっと彼とのやり取りも円滑になっただろうか。
エルトナが喜びを示すようであれば、此処から出た後にまた贈ろうかと思った。*]
―天翼の領域―
[>>15ゾフィヤと征魔天角とのやり取りは少し遠巻きに聞いていた。
オクタヴィアスが岩場に降り立った時、シェンには治療を施したが六翼竜にはしなかった。
それは先の門を守っていた巨狼にも。
彼程の能力があれば、彼らの治療も問題なく出来るように少女は思っていたが、
そこに何か理由があるのか、彼にも能力の限りがある為なのかは判断材料が足りない。
巨狼との戦闘ではオクタヴィアスの助力があって消耗は少なかったが、今回の戦闘ではそれなりに術を行使しており、休憩で自然回復をするにしてもこの神殿に来た時と同じ状態にはならない。
故に、空間の主か、同志達か。
有限の中で行使するのならば、同志達の方に割きたい、というのが本音だ。]
私にもっと優れた力があるなら、出来るのでしょうか。
[自身の腕の辺りを握りしめて呟く声はごく小さい。
自身に治療をする力がなくとも何か出来ない事はないか、と聞くゾフィヤの心根は美しいと思う。
彼女の言葉に、心根に、何度も助けられてきた。
属する理の違いと言う断絶。
それを越える事を過去に願わず、これ以降もない。
そう言い切る彼女はやはり頑なではあったが、最後にゾフィヤに向けた銀の双眸は柔らかい光を宿していた。]
もっと研鑽を摘まなければ。
[少女は自分の頬を軽く叩くと今出来る事をしようと頭を切り替える事にする。]
[六翼の竜のいる岩場から離れる時に、彼女の傍に巨狼にしたのと同じ、幻影の紫の花弁を幾つか残す。
天角の言動全てに協調を示す事は出来ないが、姿勢に理解できる部分もある気がして。
故にかける言葉は少なかったけれど。
幻影の花が散る時、花竜の気が少しでも彼女に還元されればいい。
彼女にとってはこれも、理解の難しい行動であるかもしれないが。
そうしてついた最初の岩場。
花竜には水と青い花の花弁を与え、
もしも>>220オクタヴィアスの肩に縛った治療跡が残っていたならば、治療を申し出る。
承諾を得たならば、>>1:186淡い紫の花の術を掛けるだろう。
他に治療が必要な人がいれば、個別に術を掛けていく。*]
―天翼の領域―
[>>18休憩後、オクタヴィアスの先導に従って最初に六翼の竜のいた場所に向かう。
その前に大きな溜め息を吐いていたのにはゆるく首を傾げはしたが、その先にいる存在を想像したのだろうか。
彼らと彼は知己のようだから。
前回の門は黒かったが、今度は白い光の渦。]
……この次が、最後なのですね。
[それならば、一層気を引き締めなければならない。
少女は深呼吸をした後に門を潜る。*]
―霊王の領域―
[>>19辿り着いたのは石造りの建造物。
広がるのは静寂。
思ったより静か、というのは、何か起きる事を予想していたのだろうか。
空間に浮かぶのは色とりどりの光。
ふよふよと少女達の周囲を漂った後に急に形を変えたのには思わず身を固くした。
彼らは何も言わない。
けれど>>20オクタヴィアスは、何が求められているかを察したらしい。]
……鍵、ですか。
これが、精霊……。
[精霊の加護は受けているが、それ自体を見る事は初めてで。
様々な形をした彼らをまじまじと見つめる。]
承知しました。
[まずは鍵の欠片を集めてから。
その後に語られるという事であれば、少女は頷いてユリアの手綱を握る。*]
[不得手な試練であることは感じていたが、人任せにしてばかりもいられない。
ブレスを吐き終えたリュストが少しは休めるように、こちらの攻撃が通りそうな相手を探す]
……よし、次はあいつだ。
[空中をジグザグに飛ぶ小さな影。
どうやら蝙蝠に似た形の羽を持った魔獣のようだ]
追っ掛けっこじゃ敵わねぇ。
一気にいくぞ。
[最大限の速度を出すため、一度天井近くまでリュストを上がらせ、そこから落下の勢いも借りて迫る。
リュストに精密な飛行は向かない。
だから乗り手の方が、絡めとるようにフレイルを回して*]
あ……っ。
[白銀の光球に向けて騎竜の吐息で蔦を出現させれば、絡め取ると同時。
ぱちんと弾けるように消えてしまった。
少し申し訳なく思いながら、鍵の欠片――小粒の宝石を思わせる鍵の欠片を蔦から回収する。]
大丈夫です。もしばれても、多分祖父にお説教喰らうだけですし。
[ 白銀の竜の声に込められた意は、どこかで感じ取れて>>38カレルは笑って、そう口にする。お説教=物理、になる可能性はあるが、まあ、そうなったらその時の事だ。
そう割り切れるようになったのは、養成学校に通ったからこそだとは、カレル自身気付いている。
埃を被った家訓よりも、騎竜師として託された願いに応える事の方が大事で、仲間達の力になれるほうが嬉しい。
その心のままに、自分は空を翔けるのだと。
そう思わせてくれたのは、それぞれに個性豊かな、尊敬すべき同輩達だ。 ]
― 天翼の領域 ―
[出発の前の休息の時。
岩塊に寄りかかって物思いを巡らせていた所に声>>57をかけられた]
ん、俺は俺にできる事をしただけだよ。
……直接の手出しは、さっき以上に難しかったからね。
[改まった口調での問いに、滲むのは苦笑。
とはいえ、続けられた言葉にそれはすぐに消えた]
こういうの……って。
あー、干杏……かな?
なっつかしいなあ……旅暮らししてた頃は、こういうのが道中の楽しみだったなぁ。
[懐かし気な口調の言葉に、白銀が同意するようにきゃう、と鳴く]
ありがとう、いただくよ。
ヴァイスにも、もらっていいかな?
[躊躇いなく言って受け取る様子は、本当に喜んでいる、と一目見てわかるもの]
[有翼戦士に受けた矢傷は縛って止血をしただけにとどまっていた。
次を考えると手当てしないとな、と思った矢先に治癒の申し出があり。>>67]
あー……っと。
それじゃ、お願いしていいかな……一応、ほっとけば塞がるんだけど……先々考えると、治しておいた方がいいと思うから。
[どこかすまなそうな口調で言いつつ、紫の小花を受け入れる]
……ありがとう。
なんていうか、うん。
優しい力……だね。
きみたちの心や気持ちが映ってるのかな、これ。
[傷が癒えると、向けるのはこんな言葉。
そこにあるのは純粋な賞賛と感謝の気持ち。*]
[ 見渡せば、それぞれに、精霊を相手取る姿が見える。明確な敵意が見えない相手に、戸惑いもあるようだし、どうやら、空振りもあるらしい。 ]
力さえあれば、というわけじゃないですよね。やっぱり。
[ ここで試されているのは、今までとは別のものではないか、という予感があった。
とはいえ、出来る事は限られているのだが。 ]
アーク、あっちだ!
[ 風竜の前をひゅん、と通り過ぎた、羽の生えた緑の毛玉を追って旋回し、狙いを定める。 ]
[ ぽふん、と、矢が当たった途端に弾けた毛玉は、そのまま何も残さず...否、ばらばらと舞い散る緑の毛だけを残して消えた。 ]
なんだか、遊ばれてる気が...
[ いやいやいや、と、頭を振って気を取り直し、視線を巡らせると、消えた毛玉とよく似た形の白い毛玉がこちらに向かって飛んでくる。 ]
逃げずに向かってくるとか...うわ!?
[ 目前まで来て、突然強い光を放った相手に、反応したのは風竜だった。 ]
[フレイルは蝙蝠羽の魔獣を掠めて振り抜かれた。
そして空中に出現したのは、黒く艶のある石。
手首を返して上方向に投げ上げ、自分の懐かリュストの背辺りに落下させて回収を狙った]
――っし。
[同時に、リュストには大きく旋回の合図を出して、壁や柱にぶつからないよう注意しつつ徐々に減速させ、速度を安定させた]
少し大袈裟に動き過ぎたか……?
[効率が悪いようにも思えてそう呟くが、鋼竜はといえば、喉を鳴らし空中を掻くような仕草をした。
勢いに乗ってどんどんやろうと言っているようだ]
んだな。
なら、次の狙いはあいつだ。
[ ぽふん、と、音を立てて、弾けた白い毛玉は、今度はきらきらとした光だけを残して消えた。 ]
アーク、もう毛玉は無視しよう。
[ 疲れたように零したカレルに、風竜も同意を示して、ピュルルと啼いた。 ]
[明滅する光球。
そのテンポが徐々に速くなっていき、球体の大きさも縮こまる]
まさか……。
[なんとなく、火にくべた栗を連想した。
逃げれば勝手に爆ぜるのでは、と楽観的な見方も出来たが]
他のやつを巻き込んだら危ねぇしな……!
[機先を制するように、腕を伸ばしてフレイルを振るう*]
―天翼の領域―
いえ、ヤコブさんもお疲れ様でした。
そんな事はないです。
ヤコブさんの冷静な判断、とても頼りにしているのですから。
[>>58声がかかったのは自身も水分を取っているところだったか。
労いの言葉には笑顔で応じ、突出したところが少ないとの言には首を振ってみせた。
グラナートとのコンビネーションは、その判断からの行動を支え、安定感を感じさせる。
援護すれば、きっとそれを生かしてくれる、という信頼も。]
あ、ありがとうございます。
[見せて貰ったのは、袋に入った干した果実。
杏と林檎、苺がそれぞれ入っていた。
彼の生家の領地では果実が沢山取れる為、訪問時に果実のなるのを見せて貰った事もあったか。
厚意に感謝しながらそれらを見比べ。]
― 天翼の領域 ―
[慰めてもらおうとゾフィヤ>>35に撫でられたエルトナであったが、花蜜を味わえるとなると、もういいよ。とばかりに自由に戻っていく。平常運転だ。]
そっちにまで迷惑かけにいったか。プルファーからもらった花蜜が沢山ほしかったみたいでな。
[やってきたゾフィヤ>>42に簡単な説明をして]
チャラはチャラだろ。
約束してないことだろうとやってのけろってのとは別だからな。
[憎まれ口>>42に対して応えるのは素っ気ない口調。
ただ昔に比べれば喧嘩腰>>14でなかっただけマシなのだろう]
[ 必要なだけの欠片は集まったのかどうか判らぬままに、今度は、地を走る緋色のトカゲに似た精霊に向かって急降下する。 ]
火蜥蜴、かなあ?
[ 短弓を向ければ、口を開いたトカゲの舌が炎に変わって伸びてくる。 ]
― 回想 ―
[それは騎乗訓練のことだ。普通に飛行をする分にはなんら問題はなかった。
だが竜とシンクロをする騎竜師にとっては、それが本当の飛行でないということは理解していた。
だから同輩らより多く飛ぶ必要がある。
徐々に加速度をあげたりを急停止をしたりする。騎竜師がもつ騎乗能力という加護めいたものが負担を軽減をしてくれる面はあるがそれでも当初は慣らしながら行っていた。
そして本番、最初の飛行のことである]
(うるさい……な…)
[白む意識、鉄の味が広がる口内。内臓がいたい。薄目を空けた先にいるのは、耳を騒がしているのは?
呼吸を求めて血を地面に吐き出した。身体が軋む、それでも意地でエルトナの鱗にぐっと手をついて体を起こして]
いちいち騒ぐな。頭が割れる。
[喧嘩腰に心配をくれた腐れ縁へと意地っ張りにも俺はそう返していた*]
えぇと……それでは、こちらを。
[選んだのは、干し林檎。
薄く切って乾燥させた林檎は食感も楽しいので好んでいる。
選択肢を与えられている事は知らず。]
美味しい……。
[その甘さは消耗した身に染み渡るようで、思わず顔が綻んでしまうのは仕方のない事。*]
─ 天翼の領域 ─
[六翼の女性から離れたところで
今度は>>56ヤコブから声を掛けられた。
なにかを納得してるような
不思議な目をしていたから首を傾げたら
得難い資質と言われたので]
えへへ、そーかな。
そう言ってくれると嬉しいよ、ありがと。
ヤコブはそーやって
良いとこ見つけるの上手いよね。
[そう言って照れ笑いをしたのだった]
[それから視線を走らせたのは、
先の領域からずっと皆の補佐をしてくれてる
グレーテを探してだ。
花や蔦のおかげでどれだけ助けられたか
逆を言えばその分グレーテの負担も大きかった筈。
けれど、>>67見れば彼女はオクタヴィアスに
治療を申し出ているところだったから
邪魔をしてはいけないと思い
彼女が気付けば手を振って、ありがとねって
お礼を言うだけに留めておいた**]
─ 霊王の領域 ─
[視線の外に居る相手に狙いを定めたのは
単純に警戒されるのを避けるため。
不意打ちでの物理攻撃は
おもいのほか良く通ったようだが
流石に欠片を拾いに行く余裕はない。
だって視線の先には
自分が狙われると思っていた
精霊が光を増しているのだから]
さて、こっから大変かなぁ。
不意打ちは一回しか効かないもんね。
[言いながら、戻ってきたブーメランに
視線を向けぬまま、ぱしりと手に取って]
― 霊王の領域 ―
そっか。
それなら、後は彼らに力を示して。
[笑いながらの返答>>73は、きっちり割り切っている、と物語っているかのよう。
だから余計な事は言わずにそれだけを返した。
その後の毛玉とのあれそれは、あー、全力で遊ばれてるな、なんてちょっとだけ思ったが口にはせず]
……さて、こっちも本腰入れないと、かな。
[小さく呟く視線の先には、ひゅるひゅると音を立てて舞う、風を纏った獣の如き姿。
二体で一対となっているらしきそれらは、こちらに気づくとくるくると旋回しながら突っ込んでくる]
……ヴァイス!
[短く呼べば、応じてきゃう! と声が上がる。
白銀の翼が大きく羽ばたいて風を起こし、獣たちの勢いを僅かに削いだ。
その空白に大剣を構え直し、二体を同時に捉えるように大きく弧を描いて振り下ろす]
[力の凝縮したタイミングだったのが良かったのだろうか。
フレイルに打たれた光球は、ぽふんと軽い破裂音だけを立て、黄色の宝石を残して消えた]
いい感じだな。
……リュストに怪我もなかったし。
[決してリュストを盾にするわけではないが、時に危険を冒して前に出るのも、自分たちの役割だ。
時には攻撃を受けるのも覚悟の上で、いかに被害を減らすかを考えなければならない場面もある。
先制の一撃で終わらせられるなら、それが最善だ]
皆がそれぞれに動けているから……でも、あるか。
[得手不得手や空振りはあるにしろ、それぞれのやり方で精霊たちを向き合ってる同窓たち。
だから自分もまた目の前のことに集中できる]
よし、次だ。
[リュストに緩やかな旋回をさせながら、次の目標を探す*]
あちち...
[ トカゲの炎は、軽く、指先を舐めていったが、怯まず正面から撃った矢は命中して、今度は、透き通った緋色の石が残されていた。 ]
これで、ようやく三つ、か。
[ ポケットには、小さめな水色の欠片と、少し大きめな琥珀色と緋色の欠片。 ]
水と、地と、火の精霊、かな?
[ 精霊に関わること一切を禁じる家訓のおかげで、精霊石に触れたこともないカレルには、正確には判らなかったが、どことなく精霊の気配を残した欠片は、生きているようにも見えて、カレルは、そっと、石の表面を撫でた。** ]
[振り下ろした刃は違わず二体の獣を捉え。
獣たちは纏った風に浚われるようにすう、と消えていく。
跡に残った煌めきを受け止めた直後、白銀がきゃう! と鳴いて唐突に上を向いた]
……っと!
[ほんの一瞬崩れるバランス。
その隙をつかんと降下してきた、雷を纏った鳥へと向けて白銀がくわ、と口を開いた]
― 霊王の領域 ―
[休憩というなのエルトナとのやり取りも終わり、通算三度目の転移の感覚に身を委ねながら光の門>>18をくぐる。]
やっと遺跡っぽくなったな。
[当たり前のことなのに石造りの門をみて途方もない空間だと改めて感じる。
そして次の試練の内容>>20を聞くのだが]
……明らかに不向きなやつがきたな。
[嘆息する。ふわふわ浮いている光やらなにやらをみつつぼやくように口にした*]
[迸った閃光は雷の鳥を呑み込んで消し飛ばす。
落ちてきたのは、透き通った金剛石を思わせる石。
それと、先ほどの獣たちが落とした翠玉さながらのそれを手の上にのせて]
……そろそろ、落ち着いてきたかな?
[小さく呟き、ぐるりと周囲を見回した。*]
[次に対したのは、深碧色の猪。
見えた時には猛進してきていた]
くっ。
[グラナートが迎え撃ち、角と牙がガツリと噛み合う。
衝突の勢いは強く、地震のように身体を大きく揺すられて息を詰めた]
[今度は視線の先を狙ったブーメランが、
軌道は弧を描いて空飛ぶ白鷹を捉える。
ガッ、と音を立てたそれが
小さな煌めきに変わるのを見ながら
更に、と控えていたもう一本を投げたのだが]
え、あれ?
[確かに当たっているはずなのに
何も無い空間を通るみたいに戻ってくるブーメランに、
目を丸くしながら既に条件反射になっている所作で
ぱしりと受け止め、両手に一本づつ持った状態となり]
―天翼の領域―
[>>76治療を申し出れば、受け入れられ。
放っておけば塞がる、という言葉は追及しないで微笑を浮かべてみせる。]
承知しました。
[そうして矢傷の状態を検分すると、花竜と共に治癒の術を掛ける。
ふわり、薄紫の花が浮かんで、消えて。]
どういたしまして。
……っ、ありがとうございます。
[優しい力だと言われ、六翼の竜達の事を思い出すも。
純粋な心よりきていると感じさせる感謝の言葉は心に染み入った。
>>89その後、視線を感じてその先を見ればゾフィヤの姿があり。
掛けられた言葉にはいつもの笑顔で応じた。*]
[各々精霊から鍵とやらを回収するべく動き出す中、さぼっているわけにもいかないと自分も動き、手近な明らかに敵意がありそうに明滅する光へと戈を振るう。
飲み込まれるように一瞬光を放つと、何かを落として消えていく]
これが鍵ってことか?
[小粒の宝石のようにみえるを拾い上げしげしげとみて、エルトナもくんくんと匂いを嗅いだりして確認している*]
[花竜に接近するのは、ぱちぱちと光を発する光の球。
威嚇をするように小さな雷を奔らせて、こちらに飛び込んでくる。]
ユリア。
[少女は竜に指示を出す。]
[ここだと飛び掛かったエルトナ。
そこには擬態した精霊?がいたらしい。踏みつぶしたようだ。
ほじくりかえすように石を拾うとお揃いとご機嫌になるエルトナ]
ああ、よくがんばった。
[要求を受ける前に、なでなでをするのであった*]
[振り落とされぬよう、だがグラナートの動きは阻害せぬよう、手綱を引かないように注意して鞍を掴む。
押し合いに勝ったグラナートは猪を空に跳ねあげ、牙の外れた一角で落ちてくる体の真中を貫いた]
うん、よくやった。
[るぅ!と勝利の声をあげるグラナートを撫でて、背後に腕を振る]
― 霊王の領域 ―
[そうして目標に定めたのは、光ではなく物理的な針を突き出した球体だった。
針鼠めいた魔獣なのだろうか、それは空中で身を丸めたまま回転を始める]
針を飛ばす――わけじゃねぇのか?
リュスト!
[不意にそれは、空中で弾かれたようにこちらへ向けて飛び出した。
リュストは応じるように、前進しつつ額を突き出す。
三角竜の皮膚や頭骨は硬く、ある程度の攻撃までなら十分に受け止められた]
[さっきと同じように虚はつかれたものの、
今度は隙をつかれぬようソルベが応じてくれた。
どうやら物理無効は永続ではなかったらしく、
止まらないソルベのブレス、羽搏きに
突然飛ばされていったと思ったら
石の柱にぶつかって止まるも、
小さな煌めきに変じていくのが見えて]
さっきの人達といい、ここの子たちといい
スケスケになるの流行ってんのかな…
[同じ失敗を繰り返すところだった気まずさに
ぽつりとずれたことを呟きつつ、
誰も見てなかったよね、とちらり周囲を窺った*]
―霊王の領域―
[旋回させた尾で弾こうとしたのだが、それには失敗してしまう。
ばちり、と雷が花竜と少女を襲い。
咄嗟に蔦の矢を放つが、それも外れてしまう。
そうして先程よりも早い速度で雷を帯びた精霊は逃げていく。]
追いますよ。
[花竜と少女はすぐに追尾を始める。
距離が近づけば、メイスに白花の術を籠めて]
[切り上げた戈は空を斬る。一瞬だけ間合いの範囲内でいたのを狙ったつもりであったがよけられ、鳥のように羽ばたく光はおちょくるようにくるくると舞う]
こういうのはやっぱ苦手だな。
[害がないかだけ注意深く見つめながら、単純に届かない敵の位置である上に、わざわざエルトナに狙わせるほどの妨害をしてくるほどでもない、素直に諦めることにした*]
やあぁ……っ。
[花竜は追い上げて精霊の横につけ。
少女が振るったメイスは今度こそ精霊を捉えた。
花竜が口で回収した鍵の欠片を回収する。]
ようやく二つ。
[それを受け取ると、少女は周囲を見回す。]
ああ。
[リッ、と警告に変化するグラナートの声。
背後から迫る気配は自身も感じていたから、逆に不意打ちとなるよう槍を動かした。
狙いは見事に嵌まって、藤色の球体の中心を貫き通すことが出来たらしい]
このくらいはやって見せろ、か。
[深碧と藤色の結晶を拾い上げ、唇の端を僅かに上げた]
[跳ね飛ばされる、針鼠に似た魔獣。
攻撃が軽い分、跳ね飛ばされたダメージも少ないか]
リュスト、追撃だ!
[跳ね飛ばした先は人がいない方向で、かつ壁が近い。
壁で再び跳ね返る所を追い詰めるように、壁際でリュストを急旋回させ横付けのような形を取る。
同時にフレイルを、壁と挟み込むような形で振り抜いて]
……やったか。
[ぽろりと落ちた、大理石模様の石を受け止める。
ほっとひとつ息をついて]
よしよし、リュスト。
痛くなかったか?
[身を大きく乗り出すようにして、針鼠を受け止めた鋼竜の額を撫でてやるのだった*]
ユリア!
[その視界に入ったのは、炎を吐きだす火蜥蜴だった。
ユリアは吐き出される炎ごと包み込むように花嵐を浴びせた。
火蜥蜴は花の圧で抑え込まれ、地面に伏した。
少し離れた場所に落ちていたのは赤い宝石。
それを拾い上げる頃には、皆のカギの欠片の回収も落ち着いていただろうか。*]
後はこちらからも気概を、かな。
[視界に入ったのは、渦巻く風の塊。
そのまま大きくなれば竜巻となるのだろうか。
学友達ならそうなっても対処は出来るだろうが]
危険は芽の内に摘むもの。
[指の動きでグラナートに意思を伝えてそちらへ向かう]
[これが試練だと言われていなかったなら、風嵐で吹き飛ばすことを選んだかもしれない。
だが、明確な敵意とは違うものをここでは感じていたから]
ハァッ!
[グラナートも自分も鎌鼬による傷を幾つか負いながら。
渦の中心と思われる場所に槍を繰り出した。
後には白い結晶が一つ*]
/*
うーん。まさか取れるとは。
いえ、最後の判定は既に意識して入れたりもしてますが(ぁ
流石のダイス運でした。
今の環境だとバトル系の村参加はまだまだ厳しいので、見応えが薄くても1on1したくなってしまった兎猫なのです。
完全共闘も楽しいと思うのですが…すみません。
想定としてそちら推奨だったら重ねてごめんなさいです!
― 霊王の領域 ―
……そろそろ、か。
[若き騎竜師たち、それぞれのやり方での鍵の欠片集め。
それらが一段落した、と覚れたのは精霊たちが領域の奥――石造りの扉が佇む辺りに集まり始めたから。
つまりは、必要な数の欠片が集まった、という事で]
……なんかこう、ちょっと心配な所はあるんだけど。
やる、か。
[小さな呟きに白銀がきゃう、と応じる。
それから、青年は精霊たちが集まる扉の前へとふわり、降り立った]
我が真名において、求める。
遠き日、ここにて生じ、砕けしもの。
深淵の揺りかごへの扉を開く鍵の再起を。
[静かに紡がれる言の葉に応じ、各自が集めた鍵の欠片がきらきらと光を零しながら舞い上がる。
煌きは領域のほぼ中央で一つに合わさり、虹を思わせる色鮮やかな光を放った。
光が消えた後には、美しい薔薇色の宝珠が一つ、浮かんでいる]
……さて。
無事に鍵の再生はできた所で。
……深淵に触れるための最後の承認を得るための試練を受けてもらわないとならないんだけど。
[静かな口調で言いつつ、若者たちをぐるり、見回して]
……誰か、一対。
俺に直接、その力と意志を示してほしい。
きみたちの想いや力は、ここまでで見てきたつもりだけれど。
それが、『虚無』に届くかどうか。
俺自身が確かめないと、最後の承認……『竜と精霊の承認』をなす事ができないんだ。
だから。
[ここで一度、言葉を切って]
……『始まり』を兆した者の一である、俺たち。
天聖の騎竜師シリル・ファティと、その同胞たる聖銀竜ヴァイスに。
きみたちの力を、見せてくれ。
[静かに告げる声に合わせるように、白銀がきゅーぃ、と高く鳴いた。*]
[若干の無理を押し通した一撃で得られた結晶を拾い、グラナートの傷を確認する。
何やら精霊が集まり始めている様子>>116のも見ながら息を整えていたが]
宝珠……聖宝。
[現れた薔薇色の宝珠を見て呟いた]
[普段であれば、一歩引いて誰が適当か考えただろう。
安定感のあるハンス辺りを推していただろうとも思う。
しかし今は]
皆、もし良かったら。
僕達に、やらせてくれ。
[感情抑えることを優先してきたこれまでと違い、一段強い調子で。
学友達を見回しながら、そう願っていた]
[なんだか、とてもとても大事な話をしていた。
今回の試練である鍵が再生された。だとか。
主に名前とかな。子供の名前を名乗ってたんかいとかそういうのもあったかもしれないが。
キラキラの小粒の宝石にご機嫌だったエルトナは、結晶>>117が舞い上がったことによって『エルのがーーー!!!』となっているエルトナを宥める。
あのキラキラほしい。あれほしい。と薔薇色の宝珠をみてじたばたするのを見つつ]
エル……。お菓子食べるか?
[ぴたっと止んだ。現金な考えの持ち主であった。平常運転である。]
ああ、いってこい。
一対だったらヤコブのほうがいいだろ。
[ハンス先輩かヤコブがいいかで考えはしたが、竜と合わせてと考えると術が使えて動きが軽やかな相手と戦うにはハンス先輩では相性が悪そうだ。
そんな判断から、ヤコブの提案>>121に、任せた。とあっさりといった*]
― 霊王の領域 ―
[それぞれが幾つかの欠片を手にした頃。
精霊たちがこちらを離れ、領域の奥へ集まり始めた。
そしてオクタヴィアスが、扉の前へ降り立って>>116]
[鍵が集い、生み出された薔薇色の宝珠>>117。
それにより、先に進めるものと思っていたけれど]
……試練?
[全員へ向けてでなく、一対と指定しての>>118。
直接力を示せというなら確かにその方策が最善であろうが。
誰が代表となるか――と思考が至るより早く]
……え。
[>>119それは自分ですらも知っている――建国王の名だった。
確かにそれを示唆する材料もあった。
それでもなお、まさか、と思うような存在]
なんでそんなお人が……。
いや、『呼び込まれた』やら何やらで、何があってもおかしくないとは思ってたけども……。
[今更とは思いつつ、どこか受け止め切れないものもある]
[そんなぐらぐらした感覚も、ヤコブ>>121の常にない強い声で引き戻される]
ヤコブ……。
[彼がそれほどの強い主張をする姿を、これまで見たことがなかった。
誰が適当かという話をまずしていただろうし、自分もそれを考えただろう。
けれど今の、彼の表情を見たら]
わかった。
やってくれ、ヤコブ、グラナート。
[皆の意見をと言う前に、そう口にしていた*]
[>>119やはり、と、どこかで思っている。
まさかとは思っていたが、と]
護り手を目指してきた者として。
今持てる全てを示したい。
[それは学友達と共に学び、競い合い、反発や挫折を乗り越えてきたからこそ得られたもの。
グラナートも、るっ、と集う竜達に願い鳴いて。
一周した視線は、真直ぐにオクタヴィアス……いや、建国の父たる始まりの騎竜師と伝説の白銀竜に向いた]
まかせてくれ。
[あっさりと言うシェン>>123を見ずに小さく笑う。
口調はどれほど軽くとも、即座に考え判断した結果だと今は知っている]
ありがとう。
[素早く答えてくれたハンス>>126に軽く頭を下げる。
皆の意見を募る前に了承してくれたことは、更なる自信に繋がった]
―霊王の領域―
[>>116鍵の欠片を拾い上げた頃、石造りの扉の辺りに精霊達が集まっているのに気付いた。
白銀の竜と言葉交わすオクタヴィアスがそちらに降り立ち。
>>117彼の言葉に従って、鍵の欠片が光を発しながら舞い上がる。
様々な色をした欠片が中央に集まり、一つになり。
七色の一際鮮やかな光を放たれ、消えた後には美しい薔薇色の宝珠が一つ浮かんでいた。
思わずその光に目を奪われる。
>>118次の試練は、とオクタヴィアスが語る。
最後の承認を得る為、彼と誰か一組が戦い、力と意思を示すようにと。
語られた名前に瞠目する。
最初の名乗りが本当の名ではないとは知っていたものの、はじまりの騎竜師とは。]
[>>121名乗りを上げたのは、ヤコブだった。
賛同の声が上がる。
少女もまた彼の意思を尊重する。]
異存ありません。
……ファティ様。
その前にヤコブ様達の治療をしても構わないでしょうか。
[真直ぐに始まりの騎竜師を見つめながら問うた。*]
―幼少期の記憶―
[>>53大好きな庭園を気に入って貰えたのは子供心に嬉しかった。
いずれ自分も騎竜を育て、後の世にその花を遺したい。
それを見て誰かがこうして喜んでくれたなら、幸せだろうと思った。
愛称呼びについては快く了承し。]
はい、ぜひ!
ヤコブさまのおうちではくだものがとれるのですね。
わがやには かじゅえんはないので、おうかがいするのがとってもたのしみです。
[そうして別れ際、誘い文句については花咲くような笑顔で応じた。
それは作法よりも砕けた応えである事から、心よりのものだと感じられるだろうか。
彼らが帰るのを見えなくなるまで見送った少女は、引き合わせてくれた父に心より感謝した。]
[>>54ヤコブという年近い騎竜師候補と出会い、刺激を受けた少女は一層勉強に励むようになった。
彼の家での勉強方法や進み具合も会う度に確認し、自分の理解の浅い場所は彼に問うたりも。
その合間に、いずれ出会う竜について夢を膨らませたりもした。
向上心の強さに自身が影響している事は知らず、こちらが刺激を受けているとばかり。
そうした月日を重ねる事で、入学前には必要な知識を習得する事が出来た。]
―養成学校入学当初―
お久しぶりです、ヤコブさん。
[>>55やがて少女も卵の孵化の時期となり、そちらに意識が向いていたので暫くはヤコブと会う事はなかった。
再会時、そう呼び方を変えたのは父に釘を刺された事も一因としてあった。
入学に当たり、申し渡されたのは他の生徒と平等に接する事。
年頃になったのだから慎重に振る舞うようにと言われ、首を傾げるところはあったが、名前にさんを付けて呼ぶ事を選んだ。
それならば、これまで親しくしてくれた彼と距離が開きはしないだろうと。]
……はい、
これからよろしくお願いしますね。
[向けられた表情は笑顔ではあったが、見慣れたものと少し違うように感じられて。
少女も笑顔を向けたが、その奥の戸惑いは感じさせてしまったかもしれない。
その後は少しぎこちないながら、学校生活を送り始め。
同輩に対して自分には見せない一面を垣間見たりもしたが、少女の方の態度は変わらず。
困っているようであれば声を掛け、煮詰まっているとみれば気分転換に散歩に誘いもした。
そうしてグラナートもヤコブも学校生活に馴染んだ頃には、今の関係に落ち着いただろうか。**]
情けない姿を見せるんじゃないぞ。
[反発してたころの名残を思い出させるような言葉を半ば冗談で半ば本気でヤコブ>>128へと口にして、エルトナの手綱を引いて竜首を返す。
簡単に言ってはいたが、力と意志を示せといった時点で自然とヤコブか俺かカレルか。と思ったのはあった。後は文字通り名乗り出た意志に委ねるというものだ]
[そうして離れた先で、段差のあるところに腰掛けて腰袋からお菓子をだして]
ほら、よく噛むんだぞ。
[二つ以上のことはその場では考えない現金なエルトナはクッキーを食べて、落ち着くのであった。**]
― 霊王の領域 ―
[それからもう一度、青年――シリルへ視線を戻す。
自分たちの力を見せ承認を得る場として、その思いが相応しいかはわからなかったが]
俺も貴方の戦いが見たい。
騎竜師の在り方として、俺はまだ未熟だと思うから。
[技術の水準が同程度に達していたとしても、心構えの面では違う。
途方もなく偉大な先達を目の前にして、身近な課題を必死にこなすだけでは見えないものが見えるのではないかと思った]
勿論、ヤコブの戦いも、な。
お前の在り方を、今は存分に見させて欲しい。
[それを示すことが出来れば、きっと大丈夫だと伝えるように。
ヤコブ>>128に向けて、大きく頷いた**]
─ 天翼の領域 ─
[>>84慰めてー!とばかりにぐりぐりきてたエルが、
シェンが小瓶を差し出したのを見て
わーいと戻っていくのをきょとんと見たのだが
シェンからの説明に、なるほどーと納得したのは
これが昔からの平常運転だからだ。
そんな訳で後はソルベに任せて自分はシェンの側に来たわけだが]
なによそれ…
まぁ、ちゃんと治療は受けてるから
いいってことにしてあげるけど。
[しれっと素っ気ない答えに
むぅ、となるのもいつものことだ。
とはいえ最初の頃に比べたら
ちゃんとした会話になってるだけ進歩してるはず]
─ 回想 ─
[エルナトの特性については、
ソルベからそれとなく聞いてはいた。
エルが目覚めるためには
ただ波長が合うだけではダメだった、
それをクリアしたのがシェンだったのだと。
それがどういうことなのか、本当に分かったのは、
>>86初めての騎乗飛行、本番の時]
ぇ…
[轟、という音と共に炎が奔った。
それがシェンを背に乗せたエルだとは、
最初わからなかった。
あまりにいつもと違い過ぎて、
理解が追い付かないまま固まっていたのだけど]
───シェン!!!
[エルナトの背中に張り付いたまま
動こうとしない様子に気付き、
弾かれたように駆けだした。
指導の教員や、救護の担当も近づいていただろうけど
意識はあるのか、大丈夫なのか心配で
何を叫んでるかも分からないまま声を上げて。
いちいち騒ぐな、なんて
いつも通りの声が返ってきたことには
内心ではすごく、安心して
だけど震えは止まらなくて]
騒ぐなって…っ
血まで吐いといて何言ってんのよ!
こんな風になるならなるって
前もって教えなさいよ、バカ!!!
[心配した、無事でよかった
そんな言葉の代わりに、
いつもは我慢している涙を
ぼろぼろ零しながら大声でわめいた。
程なく、治療の邪魔だと教員から怒られるまで*]
当たり前だ。
[>>135反発しあっていた頃は険悪な響きで返した言葉も、今ではサラリと穏やかに言える。流すのではなく忠言として心に刻みながら]
……ありがとう。
[>>130グレートヒェンにも認めてもらえ、更には治療を進言されて、逸りかけていた心に少し余裕も取り戻す。冷静さを頼りにしていると言われた>>83のにと、少し赤くもなっていたか]
― 霊王の領域 ―
[告げた真名に対する反応は大体想定通り、と言うか何と言うか。
まあ、こうなるよな、なんて雑念は横に払いのけ。
自らが挑む意志を示した若き騎竜師から向けられた視線>>127を、真っ向から受け止めた。
どうやら、他の面々も異存はないようで。
言葉交わす彼らの様子に微かに目を細めたのは刹那の事]
ああ、構わないよ。
……傷を負った状態でやり合っても、見れるのは全力じゃなくて死力の方だからね。
[治癒をして構わないか、という問い>>130に頷きを返す。
そこにあるのは、万全の状態での対峙を望む意志。*]
─ 霊王の領域 ─
[幸いこちらを見ている人は
誰もいなかったようで。
見回した周囲は、それぞれ皆
各々が成果を上げているようだった。
自分も力を示した結果となる
小さな煌めきを拾い集め]
皆のも合わせたら結構ありそうだけど
どれくらい必要なんだろうな。
[そんな疑問を零したところで、
>>116精霊たちの動きの変化に気が付いた]
[何だろう、と思ってみていると
オクタヴィアスがその扉の前に立ち
>>117紡がれる呪に応じるように
鍵の欠片が掌から舞い上がる。
集った中央で合わさった光が変じ、
浮かんでいる薔薇色の珠が鍵だとも
オクタヴィアスの言葉で分かって]
え……
や、そりゃ偽名とは思ってたし
ふつうの人じゃないってのはわかってた、けど…
[>>118続いた願いにも戸惑いは少なからずあったが
それよりも>>119青年の本当の名前への驚きの方が強く。
中々受け入れられない間に、
>>121ヤコブが名乗りを上げていた]
[皆から賛同の声があがるように、私も異論は無い。
天聖を相手に戦う、この中で
ヤコブとグラナートは一番の適任だろうし]
ヤコブなら大丈夫だよ、
信じてるもん。
[やりたいと自ら言った、
出来る──やるのだというヤコブの意志を。
>>130グレーテの支えもあるから
大丈夫だと、学友への信頼を隠さぬ笑顔で言い切った**]
心強いよ。
[>>146ゾフィヤらしく笑顔で言い切ってもらって心は温まり]
ああ、見ててくれ。
[>>137こちらも頷き返した]
[承諾>>143に頭を下げ、グレートヒェンとユリアから治療を受ける。
ゾフィヤやカレルの思いも受け取って、大きく息を吸い込んで]
……では。
剛芯の騎竜師ヤコブ・オールスレーベンと、心友たる闇竜グラナート。
謹んで、参ります!
[るぅぅい、と高らかにグラナートも声を上げ。
シリルとヴァイスに向かって黒翼を羽搏かせた]
[それなりの速度で警戒しつつ近づく、と見せかけ。
途中で一段羽搏きを強めて迫る]
ハッ!
[左方から弧を描くように近づき、鋭く槍を突きだした**]
/*
>>148ゾフィヤの名前残ってたΣ
簡素になっちゃったけど返したのに。失敗。
対人バトル離れて久しいですからね。ちょっと怖くも。
槍の動きとかイメージしにくかったり(汗
でも頑張ります!
本当はまだ興奮してるから動けそうなんですが、時間も時間ですし。今日は炎天下にいましたし。
くろねこさんも夜押すのは申し訳ないですし。
明日頑張るためにも。失礼します(まるまる)
― 回想 ―
だから騒ぐな。何度も言わせるな。
[取りつく島もない。そういわんばかりの態度でゾフィヤ>>141には応える。
少しだけ息を整えるようにゆっくりと呼吸を繰り返し、エルトナから降り、ふらつきそうになる身体を無様な姿を晒さないように足に力をこめる]
エル、竜舎にいっておけ。続きは明日な。
[いつもマイペースでなつっこいエルトナが騒がずに静かに言うことを聞いて、のしのし去っていく。それを見送った後にゾフィヤを見る]
前もって教えてなんになる。無様な姿になります、とでもいえばいいのか?そんな姿を晒すつもりなんてなかったんだからそりゃ無理な話だ。
それにな、心配なんて俺はいらねーんだ。
失敗したなら次を目指せだとか、なんなら馬鹿にされるほうがマシだ。
[頭も身体も痛いしイライラする。だがこれだけは言っておかないと気が済まない]
竜が…エルが思いっきり飛びたいのは本能だ。自分の竜を乗りこなし、共に生きるのは騎竜師としての本能だ。
それを阻害するような心配はいらない。エルがいる前での心配なら特にな。
[エルを帰してから口を開いたのも、こうして無理矢理たったままでいるのもどちらだって必要なことだ。少なくとも自分にとってはそう思っている。]
[言うこともいって苛立ちも収まっていた。それ以上の体力がなかったともいえる。]
心配したのはわかった。
……でもな、そんなことで泣くな。
気を付けて挑んでいく。その返事意外俺はする気はないんだからな。
[心配したこと自体悪感情として受け取っていない。いつも悔しそうにしているのに涙を流すことがなかった腐れ縁へという。]
泣くのはもっといいことがあった時にでもとっておけ。
[よろめきそうになるのと一度持ち直す。教員がやってきたほうへと向かい、治療をしにいくのであった**]
― 霊王の領域 ―
[戦いが見たい、と。
そう、告げるハンス>>137には微かに笑んで。
治癒を受け、改めて名乗りを上げる様子>>148にこちらも居住まいを正す]
……天聖の騎竜師シリル・ファティ。
我が同胞、聖銀竜ヴァイスと共に。
きみたちの力、見定めさせてもらう……!
[揺らがぬ宣の後、白銀と共に舞い上がる]
[初手は警戒飛行からの強襲。>>149
右の腕を狙って繰り出された槍の宣は寸の動きでかわし、直後、こちらは一度真下へ落ちる。
唐突に視界内から消えるフェイントの後、上昇への切り返しは素早い。
言葉を交わす様子もなく、また、制するための手綱もない状態でそれがなせるのは、文字通りの以心伝心によるもの]
……っせい!
[上昇しつつ、切っ先を自身の右下へ下げていた大剣を両手で左上へと振り抜いて。
白銀の翼はそのまま上を取ろうと試みる。**]
[ 精霊達が集まり始めた様子に>>116風竜とカレルは扉の前へと舞い降りた。 ]
うわ...綺麗だ。
[ そこで騎竜師達の集めた欠片がオクタヴィアスの唱える言葉に従って、彩なす光の集まりとなり、やがて薔薇色の宝珠へと姿を変えるのを見て、感嘆の声をあげる。>>117 ]
え?聖宝?
[ 相前後してヤコブの呟きが耳に届き、きょとりと青い瞳が瞬く。しかし、聞き返す以前に、宝珠を手に口を開いたオクタヴィアス...と名乗っていた人の、真実の名乗りを受けて... ]
[ 色々と予感はあった。むしろ只人では有り得ない、とは、最初から思っていた。そこは仲間達も同様だろう。
しかし、口にされたのは、騎竜師にとっては余りにも特別な、畏敬と憧憬の念を抱かずにはいられない...神にも等しいとさえ思える人の名で。 ]
いえ...気付いてしかるべき、でしたね。
[ ピュルル、と啼く風竜の、なんで気付かなかったの?と、問いかける顔に、カレルはへにょりと眉を下げた。 ]
それにしても『始まりの騎竜師』様と手合わせだなんて...
[ 究極の無茶振りでは?と、戸惑う間に、凛として名乗りでるヤコブの声に>>121息を呑んだ。 ]
[ ヤコブの瞳に宿る強い意志は、彼の心のそのものを示している。常に己を律する強さと、気弱なカレルをも心にかけ、手を差し伸べてもくれた優しさと視野の広さ。
彼になら託せる、と、この場の誰もが納得したのは当然だろう。 ]
貴方なら必ず認めてもらえるはずです。少し...かなり羨ましいですが。
どうか御武運を、ヤコブ。
[ 学友の名を呼び捨てにしたのは、初めてだった。** ]
[カレルから初めて敬称なしで名を呼ばれた。>>158
そこにある信任の大きさに胸を熱くしながら]
皆と鍛えた全てを出してくるよ。
[羨ましいというのには、一人であっても一人ではないとの意識を微笑に乗せて返し、祈りに手を挙げ応えて。
天と地の間に広がる空へと舞い上がった*]
[>>154受けにくるかと思った途端に避けられ、瞬時その姿を見失った。
合図らしきものはないまま、一分の無駄もない動きに感嘆の念が起こるが、浸っている場合ではない。
風の動きを肌で感じて場所を探り]
unterter.
[下へと指示を出すと、る、と短く鳴きながらグラナートが動く。
いいの?という声がなければ、素早い上昇への転換から振り抜かれる大剣に、反応しきれなかったかもしれない]
ッ。
[背を反らし、槍を顔の前に掲げて両手で確りと支える。
カシィン!と甲高い音が響いて、手から痺れが広がった。
取り落とさないよう柄を握り直し、腹筋の力で身を起こすより前に]
Schwanz.
[回避の動きに合わせて下降を止めていたグラナートは、そこまで体勢が崩れていない。
上方へと抜けてゆく白銀の斜め下から、長い尾を撓らせ一撃を放つ。
予め決めてある指示の言葉は、指示の曖昧さに惑いやすかったグラナートとの意思伝達を短くするための工夫だ。
当たれば幸い、外れても反撃までに少しでも間を取れればとの意図は、闇竜に素早く伝わった**]
― 霊王の領域 ―
[振り抜いた大剣に返るのは、鈍い衝撃。>>161
受け止めるを選んだ判断の正確さに、微か笑んだのは刹那の事。
重量のある得物は連撃には向かぬが故に、そのまま上へと抜けようと試みた所にしなる、黒の一撃。>>162]
……っ!
[黒が捉えたのは白銀の胴体。
僅かに揺らぎが生じ、建て直しにやや、時差が生じるものの]
……そういう、判断の速さって。
[小さく呟きつつ、取るのは大剣を右肩に担ぐ構え。
呼吸整え、躊躇う事無く白銀の背から跳び降りる]
実戦では大事、だよなぁっ!
[どこか楽し気に言いながら、落下の勢いを乗せた切り下ろしを放つ。
一拍間を置いて、白銀が放つのは瞬時の閃光。
目くらましの直後に、その翼は下へ向けて降下した。*]
[そうして、乱舞が繰り広げられる一方で。
精霊たちが集う扉の前にちら、ちら、きら、きら、と。
薔薇色の光が瞬き、集い始めていた事に気づく者はあったか。
光が集うにつれて、精霊たちがどこか嬉しそうにぽよん、ふわん、と弾むように動き出していた。*]
/*
予定は未定にして決定にあらずと言うか、母上、無茶振りはほどほどにしておくれ……!
[※寝過ごしあーんど想定外で時間取られたorz]
/*
しかし、改めて動かしてみると。
原型にして型破りだな、と改めて思う。
……まあ、元々、傭兵稼業を一緒にやるために編み出した、言わば職能だからね、騎竜師技能って(
体系的に整理されてったのって、多分、三代目くらいからじゃないかなー、とか。
そもそも、このペアのシンクロっぷりは例外要素で構築されてるから、手綱とかの概念はほんとに後付けだし。
― 霊王の領域 ―
[>>163ヴァイスの腹を打ち据えて、黒い尾が滑り戻る。
その間に身を起して槍を引き、顔を上げれば]
早いっ!
Resession.
[浮かされた腰と剣を担ぐ構え>>164に気付いて目を見開き、後退を指示しながら右手で構え直した槍を軽く引く]
実戦では思い切りの良さが大切。ですかっ!
[今度はこちらが間一髪の所で避けてみせようと。
迫る大剣を恐れずに見上げていれば、声と同じくどこか楽しげな顔が見れようか]
ここで、ぇっ!?
[槍持つ側に身を捩じり、引けた腕を突き出そうとする一瞬前。眩い光が彼の背後で閃いて、眩しさに距離感その他が大いに狂う。
グラナートも小さな悲鳴を上げている]
んのっ!
[光のブレスにやられた、と頭が考えるよりも早く。
反射的に目を閉じたまま浅くなった突きを引き戻し、避けるための間を図った名残の勘に頼って、下方に向けて二撃目を突き降ろした*]
/*
ただでさえ予定が2時間ずれてしまったのですが。
切り下ろしてる大剣食らったら戦闘不能になりそうで、動きをイメージするのに時間がかかりすぎました。
そして無茶機動だよなぁとか…槍の守動作もっと調べておけば良かった…ごめんなさい。
でも夜また頑張ります!(ぐ。
― 霊王の領域 ―
[上空で騎竜から飛び降りる、という動きは、遠い昔の実戦で身に着けたもの。
そもそも先達者などいない戦い方、全てが場当たり思い付きで構成されていると言っても過言ではない。
ちなみに、その実戦の相手は、大半が大型の魔獣の類だったため、余計に大味である、というのは余談として]
……っと!
[後退から、突きへ移行する動きに目を細めつつ、大剣はどうせ止められないからそのまま振り切る。
繰り出された突きは、目くらましの効果もあって浅いもの。
それでも、回避というものを完全に捨てた動きでは脇を掠めるのは避けられず。
タイミングよく降りてきた白銀の背に戻った直後、朱がうっすらと滲んだ]
いよっ、と!
[滲んだ色に白銀がきゃう! と鳴くのには答えず、突き下ろされた二撃目を剣を振り上げ、弾く事で往なし]
思い切った方が、後悔する結果が少なかったからね、俺は!
[軽い口調で返すのに合わせて白銀が高さを揃え、黒の左側面へと回り込む。
やや強引な構え替えから横薙ぎの一撃を加えつつ、速度を上げて一気に抜けようと。*]
― 霊王の領域 ―
[>>169大胆な動きについていくのに必死で、驚くのは後回しになっていた。
今ではそこまで大型のものばかりではないというのを差し引いても、竜とそこまで離れても息を合わきせるのは教官クラスでも容易くはないのではなかろうか。
だからこそ、憧れる。
遠い存在への憧憬が、類い稀なる先達への崇敬へと変わってゆく]
チッ。
[浅くとも感じられた手応えに、強引でも予定通りの連擊を押し通したが、やはり甘かった。
弾き上げられた槍を引き戻すのに一拍遅れ、まだ少しチラついている視界に集中が緩んで二拍遅れ。
指示がないと実戦経験の少なさを竜もまた露呈してしまうもの。>>170回り込む動きに合わせきれず、右側を曝して。
槍を構え直そうとした動きと重なり、すり抜けようとする相手に対して右脇が空いてしまった]
あぐっ。
[状況に慌てたグラナートが翼を大きく動かす。
嵐とまでは至らぬ風でも、横薙ぎの勢いを多少は減じられたものか。ザクリと裂かれた右脇腹から流れる赤は存外に少なかった]
っは。
大丈夫だから、もう一度。
[痛みを堪えながらの指示は曖昧だったが、るぅ!と鳴いたグラナートは今度こそ黒翼を大きく広げ、抜けていった白銀竜を巻き込まんと風嵐を生み出した*]
― 霊王の領域 ―
[すれ違い様の一撃は、とっさの動きがもたらした風>>172に煽られ、剣線を乱す。
捉えはしたものの、返るのは想定よりも浅い手応え。
泳ぎそうになる剣の安定を片手で強引に取りつつ、旋回からの再接近を、と思う所に飛んできたのは風嵐。>>173]
……っと、これはっ!
[白銀の鱗はさほど深くは裂かれまいが、青年の方はそうもいかない。
なればどうするか、の思考は短いもの。
白銀が翼を大きく広げ、青年を包み込むように前へと回す。
風の猛威に鱗を裂かれつつ、翼を畳んだ事で浮力を失した白銀は、白い繭さながらの態で下へと落ちる。*]
― 霊王の領域 ―
[左手で脇腹を押さえ、右腕で目の上を擦って、状況を確認する。
旋回した所に到達した風嵐は相手方を捉え、翼で庇った白銀竜が落ちてゆくところ]
2……1……行くよ!
[痛みは大したことない、と自己暗示をかけ忘れておく。
多少落下の勢いがつく……翼開いても上昇に転じる間が必要になると考えられる……のを待って風嵐を止め。
急降下の姿勢で白い繭とも見える姿を追いかける。
取り決めた合図を使うことも忘れているのに。了承の意思が伝わってくるのはいつになく早かった*]
― 霊王の領域 ―
[白い繭の内、青年は呼吸を整える。
風の音、羽ばたきの音。
それらから、彼らが追って来るのは感じていた]
……なぁ。
さっきよりも速い、よな?
[小さく投げた問いに、そーだねー、と言わんばかりに白銀がきゅう、と小さく鳴く。
意識してか無意識か、絆を深め互いを高めていくと知れる変化に浮かんだ笑みは楽し気で]
……形は変わっても、ちゃんと、伝わってる、か。
[己が見たいと願ったもの。
その一端に触れられたからこそ――こちらも更なる全力を、と。
思ってしまうのは、気質故]
……ヴァイス!
[呼びかけに応じて、翼が開く。
視界に入るのは、急降下の姿勢で突っ込んでくる黒の一対。>>175
翼開いた白銀は力強く大気を打ち、生じた力を持ってその場に止まる。
その背の上、片膝立ちの態勢で取るのは、切っ先を自身の右下へと向けた構え。
そこに見えるのは降下を迎え撃つ、との意志。*]
― 霊王の領域 ―
[ヤコブに役目を託した以上、後に出来るのは見守ることのみ。
ヤコブの槍捌き、グラナートとの連携も見事なものであったが。
やはり視線は、建国王シリルとヴァイスの方へ惹き付けられる]
……どんだけ通じあってたら出来るんだ、あれ。
[合図を出す様子もないまま、騎竜と離れての連携をこなす>>154。
熟練の騎竜師の中には竜と言葉を交わせる者すらいると聞くが、あれはそれ以上だろう。
自身がその域に至るには、遥か遠い]
鍛錬が足りない――ってだけでもないのかもしれねぇが。
[ハンスにとって、竜との接し方、感情の汲み取り方は"学ぶもの"だった。
リュストを唯一無二の相棒とは思っていても、そこにある人と竜という隔たりを取り去って見たことはない。
才能なのか、育ちの環境が違うせいかはわからなかったが]
……俺は、あんな風になれるのか?
[リュストに訊ねても詮無いとは思いつつ、つい口に出した。
リュストは何も言わなかったが、ただ『何を不安になっているんだ?』とばかりに鼻先でこちらを小突いた*]
―霊王の領域―
[>>142ありがとう、という言葉には笑みで応じて。
>>143治療の許可を得られれば、少女は一礼をする。]
ありがとうございます。
それではヤコブさん、失礼しますね。
[彼らの怪我の具合を確認した少女はユリアと心を合わせ、回復の術を彼にかける。
薄紫の花弁と共に傷が癒えれば]
これで、大丈夫です。
存分に力を振るって下さい。
[そう伝えると少女はヤコブ達から離れて学友達の方へと向かった。
きっと彼なら認めて貰える筈。
心よりそう信じている。*]
/*
他に怪我した人いる??
今は観戦ロルの方が大事かな。
最後にオクタヴィアスさんがやってくれたりするのかな。
恐らく、休憩が挟まると思うし。
― 霊王の領域 ―
[クッキーをあげたことで、宝珠のことなんてすっきり忘れたエルトナ。
今は見るのも勉強だぞ。と二対の戦いを見ている。
上へ下へとも目まぐるしく動きまわる両者。
純粋な練度ではやはり天聖の騎竜師のほうが上手だ。だがヤコブも戦いの中で成長してきているようにも見える。]
まだ先がある以上、もっと飛ばないとな。
[楽しみだな。とエルトナとともに見物していた*]
[ 白銀と蝋色、対照的な双色の竜が、縦横に空間を駆け巡る。 ]
凄い...。
[ 合図も言葉も無く、文字通り一心同体の動きを見せる、天聖の騎竜師と聖銀竜は言わずもがな、剛芯の騎竜師と闇竜の、黒の一対もまた、見事な連携で超絶の技に食らいついている。 ]
段々、速くなってる...
[ 剛芯の二つ名通りの、折れぬ強さとしぶとさに加え、戦いの最中、速さと鋭さを増していく様は、まるで白銀の一対を追いながら、その光に導かれ、内に秘めた力を引き出されているようにも見える。 ]
凄いよ、ヤコブ...あはは、やっぱり羨ましいかな?
[ この場に立ち会えた事の嬉しさと、この身も共に空を駆け登りたいと疼く本能と、どちらもに、心が震え、泣きたいような気持ちになる。 ]
ピュルルー
[ 『私たちだって、いつかきっと』...ふいに、同じように見上げていた風竜の鳴き声が、いつも以上に、はっきりと、そう聞こえて、カレルは、思わず相棒へと視線を向けた。 ]
うん、アーク。そうだね。
[ だから今は一つも見逃さず目に焼き付けよう、と、青空の色の瞳は、美しい光と闇の交錯を再び見つめた。*]
/*
せっかくなので>>165の精霊さんたちに気づいとこうかどうか迷ったんですが、普通でも空しかみてないようなこの子が、目を離して、そんなとこに気がつくわきゃーなかった。
―霊王の領域―
[学友達と共に二人が対峙するのを見守る。
互いに改めて名乗り合った後、白銀と蝋色の翼が羽搏いた。
先んじたのはヤコブの槍による刺突。
ヴァイスはそれを僅かな動きで躱し、真下へ落ちる。
その後に上昇する動きには、指示も、手綱も要らない様子。]
流石、ですね。
[その動きの見事さに思わず感嘆してしまう。
力量でいけば、天聖の騎竜師の方が上だろう。
けれど剛芯の騎竜師は怯む事なく、食らいついている。
偉大なる先人によって、彼も研ぎ澄ませられていくような。]
[傷を受けた時には思わず自身の手を握りしめてしまったが、
それでもヤコブ達が大きく体勢を崩す事はなった。
立て直して起こす風嵐。
それにファティの方も傷を負ったようで。]
けれど、ヤコブさんも。
[彼らの戦いに揺さぶられる胸を押さえ、上方から急降下するグラナートと
白い繭のようにも見えるヴァイスが迎え撃とうとするさまを見守っていた。*]
己を信じて。
[笑顔で信頼を伝えてくれたゾフィヤの]
冷静さを失わず。
[万全で臨めるよう癒し見守ってくれているグレーテの]
我を失わず。
[認めて委ねてくれたシェンの]
この場に在る意味を思い出して。
[大丈夫だと伝えてくれたハンスの]
更なる高みを目指して。
[自らも望みながら、譲り、託してくれたカレルの]
─ 回想 ─
[>>150ゆっくりと息を吐きながら
取りつく島の無い様子に、ぐ、と唇を噛む。
エルから降りる様子は思いのほかちゃんとした足取りだけど、
早く休みたいだろうなんて馬鹿でも分かる。
いつもならもっとシェンにじゃれついて遊ぶエルが
大人しく竜舎へと戻っていったのも、きっと私のせいだ。
自分のせいだって思わせてしまったのだろうか。
傷つけてしまったろうか、あの子は悪くないのに
私が後先考えず、騒いだせいで。
取返しのつかない後悔に、余計に涙が溢れそうになったけれど
自分が悪いのに泣くのは嫌で、一度ぎゅ、と目を瞑った。
いつもならこれで我慢できるのに、
もう一度開いた視界は、歪んだままだった]
[>>151歪んだ視界でも、
こちらを見るシェンの表情は分かる。
声にも苛立ちを隠さぬまま、重ねられる言葉は
竜と絆を結んだ者なら当然の思い。
シェンだけじゃない、エルナトにとっても
侵害しちゃいけない領域なんだって
これだけ説明されて、やっと分かって]
……ごめん、なさい。
[これくらいも分かってないなんてって
きっとまた幻滅させてる。
でも何より、一番大事にしなきゃいけないものを
侵してしまった後悔で頭がいっぱいになって。
いつもなら張る虚勢も捨てて、頭を下げて謝った]
[そのまま中々顔をあげられなかったけれど
>>152続いた声の色はさっきより柔らかくなっていて。
ゆっくりと頭を上げたら、
初めて見る表情をシェンがしていたから]
……ないて、ない、もん
[ぐし、と鼻を啜って、明らかな嘘だと分かる言葉を返す。
まだ新しい筋が増えるから意味は無いだろうけれど、頬を拭って]
ないてない、けど。
なこうと思って、ないたんじゃないもん。
[びっくりした、心配した、ほっとした。
色んな感情が一気に溢れたから、涙が止まらなくて]
シェンは、教えてなんになるって言ったけど
おしえてくれてたら、泣いたりはしなかったよ
[他の子たちには見せても、
今までシェンには見せたことのなかった素直な表情で]
いらないって言われたって心配するよ
あたしだけじゃなくて、きっと他の人だって
あたしも、シェンも
一人で騎竜師になるんじゃないんだもん
[同じ門戸を叩いて、共に学ぶ環境にあるのだ。
だからどうして欲しい、とは言わないけれど]
[そうしているうちにも
教員が治療のためにこちらへやってきた。
怪我人に長々と、と怒られたのに頭を下げて]
治療の邪魔してごめんなさい、
もう離れます。
[言葉通り離れようとして、シェンをもう一度見遣り]
エルちゃんにも、謝ってくる。
[そう告げた通り、竜舎に向かうのだったが。
ソルベの忠告により、
エルちゃんの好きなお菓子を持って謝罪にいったので
物でごまかしてるように思われないかと
内心ひやひやしたのだが、結果はどうだったか*]
― 霊王の領域 ―
[白銀の繭が解ける。>>177
その背の上、片膝立ちで構える人の強き意思に心が震えた]
グラナート。
[速度を得るため伏せていた身を起して名を呼ぶ。
集中により声は返らないが、温かいものに包まれるのを感じた]
己を信じて。
[笑顔で信頼を伝えてくれたゾフィヤの]
冷静さを失わず。
[万全で臨めるよう癒し見守ってくれているグレーテの]
我を失わず。
[認めて委ねてくれたシェンの]
この場に在る意味を思い出して。
[大丈夫だと伝えてくれたハンスの]
更なる高みを目指して。
[自らも望みながら、譲り、託してくれたカレルの。
皆の思いを一身に受けて]
天聖の騎竜師シリル・ファティ
聖銀竜ヴァイス
[真直ぐにその人達を目指す]
これが僕達の
[闇竜は左方ギリギリ、翼が触れ合うかと思うほどの距離まで寄せ。右後方に引いた柄を握る手に力を籠めて]
今示せる力、です!
[グラナートの瞳と同じ石の填められた槍を。
大剣が振るわれるよりも早く届けと、限界まで身を乗り出すようにして全力で突き出した*]
― 霊王の領域 ―
[降下する若き騎竜師が紡ぐ言葉>>192が微かに届く。
その意は知れぬけれど、それが大切な言の葉なのは感じ取れていた]
……ああ。
[僕の、ではなく、僕達の力、と。>>193
そう、言い切る様子に、自然、口の端が上がった]
みせて、もらう……きみたちの、全力!
[宣と共に立ち上がりつつ、勢いを乗せて大剣を振り上げる。
接近から動き出すまではほぼ同時。
けれど、ほんの少しだけ――突きの一撃が、先んじた]
……っ!
[槍の穂先が左の肩を捉える。
貫かれる感触に手から力が抜け、大剣が下へとすべり落ちた。
落下した剣が石造りの床の上に落ち、金属音が響く中。
青年は白銀の上に片膝ついて、は、とひとつ、息を吐きだした]
………………お見事。
[間を開けて、向けられたのは、笑み]
……きみたちの想いと力……確り、受け止めた。
これなら……呑まれず、立ち向かえる、ね。
[紡ぐ口調は本当に嬉し気なもの。*]
[上空での乱舞が一つの区切りを迎えている一方で。
扉の前に集い始めていた薔薇色の光>>165は強く大きくなり、その周囲を精霊たちがくるくると回り始めていた。
……よくよく見れば、集まった光が人型を取ろうとしている事にはすぐに気が付けるはず。*]
─ 霊王の領域 ─
[>>147ヤコブから返された言葉に更に笑顔を返して。
グレーテとユリアみたいに治療したりとかは出来ないから
私が出来ることはただ見届けるだけ、なんだけど]
……ふぁ…
[ただただ息を飲んで目を瞠って、
知らず拳を握っていたのは
自分が知っていると思っていた以上の学友の凄さのせい]
― 霊王の領域 ―
[どこかもやもやした思いも、幾度も重ねられる交錯と、決着が近付くにつれどこかに置き去られていく。
白銀の背に片膝立ちで構えるシリルと、急降下と共に攻撃を繰り出すヤコブと。
手出しの出来ぬ闘い故、見守る以外に出来ることはなかったが]
――届いてくれっ
[知らず、そう口に出していた]
[自分自身がそれを為せなかったこと、ヤコブの予想以上の成長を目の当たりにしたことによる口惜しさはあったが、今は遠い先達に何かひとつでも示せるものがあることを願った]
[そしてシリルの剣が落ち、決着を知らせる音を立てる>>195]
……やったのか。
[単純に、勝った、とは言えないのかもしれない。
けれど槍の穂先が、建国王へと届いていたのは確かだ]
ヤコブ……!
[安堵と、それ以上に高揚した気持ちで、彼らを見上げていた*]
[>>194立ち上がられたことで更に彼我の距離は狭まり。
大剣が迫るのも早まったが、それより一瞬だけ早く。
思いが届いた]
……あ。
[肩で大きく息をしながら、鳴り響く金属音を聞く>>195
槍を何とか引き戻し、崩れた体勢のまま危うくずり落ちかけるところを、グラナートが翼動かし支えてくれた]
あ、りがとう、ございま、す。
[まだ息を弾ませたまま、向けられた笑みに頭を下げる]
流石、でした。
正面から受けていただき、感謝、しています。
[本当に嬉しそうな口調に、やっと笑みが零れて]
/*
ちょっとどこまで入るか迷って仮発言したらウッカリで削除発言入っちゃうとか。
肝心のシーンでお恥ずかしい…。
最後も焦って狙い指定また忘れた…というか指定できてない攻撃が多すぎて申し訳ないです……!
ちなみに最後のは首からずらしての肩狙い予定だったので、流石すぎると思いました。
安心のくろねこさん戦なので甘えすぎですね。
でも本当に楽しかったのです!!
― 霊王の領域 ―
[向けた笑みに返される一礼。>>203
感謝の言葉と零れた笑みに眩し気に目を細めた]
きみが……きみたちが、真っ直ぐぶつかってきてくれたからだよ。
だから、俺も真正面から受け止められたんだ。
こちらこそ、ありがとう。
[こちらも感謝の言葉を伝え、それから]
……あー……大丈夫大丈夫。
そんなに心配しなくてもちゃんと治……。
[治るから、と。
そう、言いかける声を遮るように]
『……そおっいう問題じゃないでしょ、この、直情大バカ!』
[明らかに怒っている、とわかる女の声が響いて]
あー…………やっぱり、来てたか、ティア……。
[ぽろ、と漏れた言葉に、同意するように白銀が鳴く。
声の出どころは、扉の前。
集まっていた薔薇色の光が完全に人の姿を形作る。
亜麻色の長い髪と紅い瞳の、まだ少女と呼べそうな年頃の女は、はっきりそれとわかる怒りを白銀の一対へと向けていた。*]
……まあ、来ないはずはないというか、誤魔化せるわけないというか、だしなぁ……。
『……ティアだもんねー』
― 回想 ―
[その後は治療のためにゾフィヤ>>189とは別れた。エルトナのほうを見に行ってくれるようだからそれはいい。
教えてくれてたら泣かなかったと。なじられても、こんなことで泣く必要はない。といったばかりだ。それ以上の言葉を重ねる理由もなかった。]
(一人で騎竜師になるんじゃない……な)
[騎竜師というのは一人と一匹とでなるものだ。同輩は不要と思っていたわけではなくただそういう意識がなかったのだが、初めてみるゾフィヤの表情は、疲れた思考の中でも引っかかるように心に残った。]
[ その槍の先に、彼らの全力が、魂の全てが込められている。見ているだけで、そう判る渾身の一撃を繰り出さんとするヤコブとグラナートの姿>>193 そして逃げるでも、往なすでもなく、真正面から、その全てを受け止めんとするシリルとヴァイスの姿。>>194 ]
もう...届いてます。
[ 『届いてくれ』という、ハンスの言葉が耳に入ると>>200カレルは、最後の交錯から視線を離さぬまま、そう口にした。
本当に伝えるべきものはきっと、もう、あの偉大なる英雄の心に届いている。剣と槍の交差はただ、それを、形として確かめるためのものにすぎないだろう。 ]
[ちなみに結果的にいうとソルベの忠告>>190は正しかった。
目の前のお菓子にご機嫌になり、ゾフィヤから食べさせてもらう。頭の中の割合がお菓子美味しいということに支配され、謝罪についても大丈夫大丈夫!とめっちゃ軽く応えられたのである。
そしてエルトナは考える。都合の悪いことは忘れて自分に都合のいいことは考えて、はっと気づきを得るのだ。
飛行訓練をしたら、ゾフィヤからお菓子がもらえる!!
エルトナはかしこく(?)なった。そうして、飛行訓練後にゾフィヤの姿をみたら、お菓子くれる?って見つめることに今後なっていくであった*]
― 霊王の領域 ―
[声が聞こえていた。立ち向かうものの声>>192 >>193だ。
それは偶然か。それとも自分たちの意志にのったものがあったからかもしれない]
(僕達な……)
[生来の気質が大きく変わるということはなかった。
ただ自分たちにもあるように、彼らには彼らの騎竜師としての在りかたを知ろうとは思った。だから剛芯の騎竜師に託した。]
届いたか。
[決着がつく、天聖の騎竜師の剣が落ちる音が響き、知らずうちに握っていた手を緩めるのであった*]
[ やがて、大剣が石の床に落ちる音が>>195激しくも美しい乱舞の終わりを告げる。 ]
ああ...
[ 終わってしまったのかと、どこか惜しむような気持ちが過ぎり、カレルはその想いに、わずかに俯いて苦笑する。 ]
いや...まだ、終わりじゃないですね。
[ 顔を上げ、暫しの間を置いてから、降りて来た二人の元へと歩み寄る。]
凄かったです、お二人とも!
[ 全開の笑顔で声をかけた、直後、響いた女性の怒りの声に>>206思わずそのまま固まる羽目になった。* ]
― 霊王の領域 ―
[カレル>>212の声に少し気を取り戻せかけた、のだが]
……あ……。
[>>206最後まで言い切られなかったので、心配も続くまま。響いた声に扉の方を振り返って、同じく固まった]
も、申し訳ありません。
[怒っているのはシリル達に対してだと分かっても。
そんな状態にしたのは自分なので謝罪の言葉が口をつく。
ティア、という呼び方から連想されるのは、精霊王から宝珠を授かったという方で。
今更ながらに頭の中は真っ白だ。
左手で右脇腹を抑えた身体が揺れて、グラナートが支える。
うぅるぅ、と困った声で鳴いていた**]
[ヤコブにお疲れ。というつもりであったが]
またなんか出てきたな。
[歴史遺産のパレードである。考えることを適度に放棄したものの末路であった**]
― 霊王の領域 ―
[若者たちが固まる様子>>212 >>213に、はー、とひとつため息をつく]
ったく……きみが謝る必要はないよ。
これ、いつもの事だから。
とりあえず、きみも手当てが必要なんだから、今は休んで。
[揺れる身体と、支える竜の困惑する様にこんな言葉を投げかけつつ。
落ちていた剣を拾って、扉の前へと向かう]
……怒りたい気持ちはわからないとは言わないけど、もうちょっと、さぁ……。
『うるさいわね。
心配かけるアンタが悪いんだから、黙って怒られなさい』
[一方的な物言いと共に、ティア、と呼ばれた女はつい、と手を振る。
その手に先に再生された薔薇色の宝珠がふわり、と納まった]
『癒しの力、命の波動。
我の望むまま願うまま、癒しの雨となりてここに。』
[次いで、紡がれるのは歌うような詠唱。
薔薇色の光がふわりと舞い上がって上空で弾け、場にいる者たちに向けて降り注ぐ。
それは、傷と疲労を癒す、命の雨]
『さて、と。
挨拶が前後してしまってごめんなさい。
あたしは、ティアナ・ファーレンホルスト。
霊王の意を受け、深淵の封を司る者。
竜皇の意を継ぐ者の試練を越えたあなたたちに、最後の承認と祝福を為すために参りました』
[癒しをもたらした後、ティアナは名乗りと共に一礼し。
それから、手にした宝珠を高く掲げる。
応じて生じたのは薔薇色と、紫水晶の二色が混ざった光の粒子。
それらはふわり、と若き騎竜師たちに降りかかって消えていく]
『それで、これからどうするの?』
ん……一休みしてから、進むよ。
多分、休息入れないと色々持たないと思う。
[この階層に来てから、一気に情報過多にしてしまった自覚はあるからこう言って]
と、言うわけで。
今の内、少し休んで。
次が、最後の難関だからね。
[表情はどこか苦笑めいていたものの。
告げる声音は、真剣なものだった。*]
― 霊王の領域 ―
[一先ず、十分な休息と、求められるならば状況の子細な説明もして。
それらが一段落した所で、青年は改めて扉の方を見る]
……さて、それじゃ、行くとしようか。
[静かな宣に白銀がきゅう、と鳴く]
先に、言っておくけど。
あの扉の先は、今までとはまた違った場所になってる。
……驚くな、とは言わないけれど、自分を見失わないで。
でないと、簡単に呑まれてしまうから。
[真面目な面持ちでそこまで言って、それから]
……とはいえ。
きみたちなら、流されたり呑まれたりする心配はないだろって。
俺たちは、信じてるけどね。
[笑顔と共にきっぱりと言い切り、白銀がきゅーい、と鳴く。
ティアナが呆れたように息を吐いたのは、とりあえず見ない事にした]
『……まったく、何年たってもお気楽なんだから』
[落ちた愚痴にもとりあえず知らぬ振りを決め込んでおく。
そんな様子にティアナは一瞬ジト目を向けるものの、紅い瞳はすぐに扉へと向いた]
『ま、いいわ。
それじゃ、開けるわよ』
[宣言の後、扉の中央にある窪みに薔薇色の宝珠がはめ込まれる。
扉は一度大きく震えた後、ばたん、っと音を立てて奥へと開いた]
― 虚無の深淵 ―
[開いた扉を潜り、進んだ先には何もなかった。
薄墨色の虚空が広がるだけの、文字通りの虚無的な空間。
そして、その空間の奥にそれはいた]
……思ってたよりも、大きくなってる、な。
[空間との境界も曖昧な、巨大な球体。
それは侵入者たちに気づくと、ふるふると震えた]
……あれは、『虚無』。
かつて、世界の全てを呑み込もうとした『翳り』。
そして、今再び、地上に溢れようとしているもの。
……今の内に鎮めてまた眠らせないと、神代の繰り返しになる。
けれど、それは避けなきゃならないから……。
……天と地を結び、繋ぐ絆の持ち主たち。
その力を示す事で、虚無を鎮めて欲しい。
……この世界の光を、翳らせないためにも。
[静かな口調で紡がれる願い。
それをかき消すように、ぐるぅぉぉぉぉぉぅ、という唸り声にも似た音が響く。
音の源――虚無の身体がぶるる、と震え、直後に、同じような薄墨色の球体がいくつも空間に浮かび上がった]
『……その前に、まずは分身を鎮めないとならないみたいね。
あまねく精霊の力、霊王のいとし子たる我に応じよ。
彼の深淵へ挑む者たちに、祝福と守りを授けたまえ。』
[薄墨色の空間に詠唱が響き、それは薔薇色の光を帯びた風を生み出す。
光が与えるのは、各自の特性強化と持続回復の術。
先に青年が与えたものとよく似て、少し違うもの]
『あたしは、現世との繋がりの維持に集中するから。
……皆、お願いね?』
[にっこり、と微笑んで告げた後、ティアナはす、と後ろに引く]
ん、後ろ、頼んだよ、ティア。
[下がるティアナに呼びかけた後、青年は改めて球体とその分身たちを見据え]
……これが、最後の大一番だ。
……いくよ!
[号に合わせて、白銀が高く高く、きゅーぃ、と鳴いてその翼を大きく広げた。**]
☆2d後半・虚無の深淵
フィールド
何もない、薄墨色の空間。
一応「立っている」という感覚はあるが、地面や床らしきものは見えない。
障害物などは一切なし。
登場敵
虚無の一部。薄墨色の塊。
本体から分化したもので、触手を伸ばしたり広がって覆いかぶさってきたり、とスライムじみた動きをする。
ボスキャラ
古き『虚無』。
外見は薄墨色の巨大な球体で、攻撃や防御に使える触手を複数持つ。
触手は切られても、一定時間で再生する模様。
判定方法
撃破描写と絡めつつ、fortuneをactで最大5回振る。
【判定リミットは5/18の00時です】
【判定数値は、メモに記載お願いいたします】
―霊王の領域―
[上空から真直ぐに。
これが“自分達”の今示せる力だと言いながら、ヤコブが全力で槍を突き出す。
届け、と心の底から願った。
対峙する始まりの騎竜師は立ち上がり、勢いよく大剣を振り上げる。
一連の動きはほぼ同時に見られたが、僅かに突きが先んじて穂先がファティの肩を貫く。
手から離れた剣が石畳の上に転がる音。
始まりの騎竜師は片膝をついた。
崩れた態勢のまま、ずり落ちかけたヤコブの身体を闇竜が支える。
そうして告げたのは、想いと力を受け止めたとの言葉。]
ヤコブ様……!
[口元を両手で覆った少女は安堵の息を零す。
二人の戦いを一心に見ていた為、扉の前の変化には気付けずに。]
[互いを讃える二人の言葉。
薔薇色の光が大きくなれば、少し離れた少女の視界にも入っただろうか。
治療をと言うヤコブに応えようとしたファティの言葉は、知らぬ少女の声にかき消される。]
……ティア様、という事は。
ティアナ・ファーレンホルスト様ですか……。
[シリル・ファティと親しいティアと言えば、精霊のいとし子その人だろう。
少女は亜麻色の髪に赤い瞳をした少女をぽかんとしながら見ていた。
泰然としていられるシェンが羨ましい。
揺れる身体を彼の相棒が支えるのは視界に入ったが、おいそれと割り込めるような相手ではない。]
[建国王と精霊のいとし子の会話を聞く事となる。
かなり一方的に言われているようだが、それが彼らの関係性なのだろうか。
いとし子が手を振れば、その手にふわりと浮いた薔薇色の宝珠が収まって。
詠唱と共に薔薇色の光が舞い上がり、上空で弾け、傷と疲労を癒す雨が降る。]
何て温かい力……。
[これ程の力を見た事も、感じた事もない。
流石は精霊に愛された存在の力だと、少女はそっと感嘆の息をつく。
名乗る彼女に一礼すれば、薔薇色と紫水晶の入り混じった光の粒子が身体に降り注いだ。]
……承知しました。
[休むように言われ、少女は素直に肯く。
始まりの騎竜師と対峙したヤコブは既に仲間達に囲まれていただろうか。
少女も花竜と一緒に彼らの許へ。]
お疲れ様でした、ヤコブさん。
立派な戦いぶり、しっかりと見させて頂きましたよ。
[微笑んで、労いと称賛の言葉をかけようか。
花竜も闇竜を讃えるように喉を鳴らす。*]
― 霊王の領域 ―
[願うようにヤコブを見上げていたその時、傍らから聞こえた声>>208に一瞬だけ視線をそちらへ向けた。
呑み込むまで少し間があったが]
――そうか。
[ぽつりとそれだけ呟いて頷いた。
槍の穂先そのものではない、本当に届くべきもののこと。
そうだったらいい、とは思うが、決着の後のシリルの表情を見れば答えは自ずとわかるだろう]
―霊王の領域―
[そうして、それぞれに英気を養って。
少女は自身の身体にしっかりと力が戻ってきたのを確かめるように手を握って、開いて、と繰り返す。
いとし子の力で花竜もしっかりと回復したようだ。
背を撫でれば、彼女は機嫌がよさそうに目を細める。]
頑張りましょうね。
[長い首に腕を回して抱擁を交わし、肩越しに同志達を振り返る。
きっと誰が欠けていても駄目だった。
彼らと一緒ならば、この先に待ち受ける相手とだって戦える。]
──はい。
[>>219静かな宣には、メイスを握りしめて一つ肯き。
彼の相棒が一鳴きした後に続いた言葉を真剣な表情で耳を傾ける。
自分を見失わないように。
でなければ簡単に飲み込まれてしまうから。
との忠告をしっかりと胸に刻み込んだ。
>>220けれど、自分達ならば流された地飲まれる心配はないと信じている、という言葉は温かい。
いとし子は愚痴をこぼすも、やがて扉に向かった。
中央の窪みに宝珠が埋め込まれると、扉は一度震えた後に音を立てて奥へと開く。
少女は一度深呼吸をすると、扉を潜った。*]
[試練を乗り越えたヤコブへ労いの声を掛けようとした矢先]
うおっ!?
[突然響いた聞き覚えのない声>>206にびっくりする。
視線を向ければ、扉の前に少女の姿があった]
って……。ティアってまさか、ティアナ……。
[学友たちと同じ結論にいきついて、何とも言えない顔をした。
だんだんと驚きの感覚も麻痺している。
心配していたヤコブの傷も、彼女の術>>216があれば間もなく癒えるだろう]
こいつが精霊の力、なのか……。
[これまでろくに見たことすらなかった精霊術の、間違いなく最高峰の力をこの身に受けている。
そのことに少し呆けた面持ちになるが、正式な名乗り>>217を受ければ居住まいを正した。
降り注ぐ祝福の力を、自然頭を垂れるような姿勢になりながら受ける]
[試練を乗り越えたヤコブへ労いの声を掛けようとした矢先]
うおっ!?
[突然響いた聞き覚えのない声>>206にびっくりする。
視線を向ければ、扉の前に少女の姿があった]
って……。ティアってまさか、ティアナ……。
[学友たちと同じ結論にいきついて、何とも言えない顔をした。
だんだんと驚きの感覚も麻痺している。
心配していたヤコブの傷も、彼女の術>>216があれば間もなく癒えるだろう]
こいつが精霊の力、なのか……。
[これまでろくに見たことすらなかった精霊術の、間違いなく最高峰の力をこの身に受けている。
そのことに少し呆けた面持ちになるが、正式な名乗り>>217を受ければ居住まいを正した。
降り注ぐ祝福の力を、自然頭を垂れるような姿勢になりながら受ける]
[そうして先へ進むための承認が済んだところで、シリルから一時の休憩を申し渡される。
一度深く息を吐いた後、改めてヤコブへ向き直り]
お疲れ様だ、ヤコブ。
お前たちに託して、良かった。
[実力はこの場の誰も引けを取らないだろうけれど。
それでも、彼らの戦いを見られて良かったと、素直な思いを伝えた*]
─ 回想 ─
ごめんね、エルちゃん。
私、エルちゃんにも悪いことしちゃった。
[>>209竜舎に居たエルナトに謝りながら
持ってきたお菓子をあげて、とソルベが言うので
口元に持っていったらご機嫌になってくれて。
だいじょぶだよーとばかりニコニコしてくれたので
良かった、と安心の方で胸がいっぱいになっていたから
エルちゃんの刷り込みには気付いておらず。
次の飛行訓練の時もシェンはやっぱり負傷したけど、
流石にもう分かっていたから泣きも騒ぎもせず
自分もソルベを休ませに竜舎へ──
と思っていたら、何故かまっすぐこちらに来る
エルちゃんに気が付いて、きょとんとなった]
?
どしたの、エルちゃん?
[なんで私の所来たの?って聞くついでに撫でたら
撫で撫でちがーう!とばかりにお顔を振られ首を傾げたら、
何故かすごくショックな顔をされてしまって。
目の前でしょぼーんと縮こまる様子に
どうしたらいいのか分からず困惑していたら
ソルベから助け船があり、ようやくエルちゃんが
前回あげたお菓子を今回も──というか
訓練の後は毎回貰えると思っていたらしいと分かって
困った末に、シェンにあげて良いか確認だけして
毎回ちょっとしたお菓子をあげることになったのだった*]
─ 霊王の領域 ─
[他の何も目に入らない、
聞こえない程に集中して息を詰め
ヤコブの槍が始まりの騎竜師へと届くのを見届けて。
>>196浮かんだ笑顔のままの声で
受け止めた、と告げる言葉にやっと息を深く吐き出し]
すごい…
凄かった、ヤコブ!
シリルさんもすごかったけど、
ヤコブもグラナートちゃんもすごかった!
[そんな語彙力を忘れた感嘆は、
>>206突然響いた女性の声に途切れ、
シリルが彼女と会話を始める──というか
一方的に怒られてるのを、さっきとは違う意味で
息をひそめて見守った]
[シリルがティアと呼んだことから見当はついていたけれど、
実際に名乗りを受けるとやっぱりひゅってなる。
>216紡がれた呪によって注がれた薔薇色の癒しに、
>>217ふわりと降りかかった薔薇と紫水晶の承認と祝福に
綺麗だなんて思う余裕も無く、
>>218次が最後の難関だから休んでという言葉に
ようやくひそめていた息を元に戻して]
……オクタヴィアスさんが
実はシリル様だってのもびっくりだし
ティアナ様まで出てきちゃうし
ヤコブはすごかったし、
ちょっといっぺんに起きすぎだよぅ…
[一度に驚くことが多すぎて、理解が追い付かないと
身体よりもオーバーヒートしそうな頭を休めることになったのだった*]
―虚無の深淵―
[進んだ先に広がるのは、草原でも神殿でも空でもなく、薄墨色だった。
まるで奈落の底のようにも見えるが、立っているという感覚がある面妖な空間。
その奥にあるのは巨大な球体だった。
空間の一部のようにも見えるのに存在感は確かにあるそれは、こちらの侵入に気付いたように震える。
あれが虚無だと、ファティは語った。
確かに、これが解き放たれてしまうのは危険だ。
気を抜けばこちらを塗りつぶして支配せんとするような、そんな本能に訴えかけるものがある。]
……承知しまし……っ、……。
[>>222始まりの騎竜師の願いに頷こうとした時、唸り声のような音が辺りに響いた。
何事かと見回すまでもなく、音の発生源は虚無。
震えた直後に薄墨色の球体がいくつも浮かび上がる。]
[>>223先ずは分身を、といとし子が言い、詠唱と共に薔薇糸の光を帯びた風が薄墨色の空間に出現する。
その光を浴びれば、最初の門の前にファティが与えてくれたのと同じような効果を感じられて。]
はい。
お力添え、感謝します。
[少女は後ろに引いたティアナに微笑みかけると、球体に視線を向けた。
彼女がいるならば、後方の憂いはない。
目の前の存在を鎮めるのに集中すればいいのだと思えるのはとても心強かった。]
参ります。
[建国王の号令に合わせ、少女は花竜と共に虚無の一部との距離を縮めた。
メイスには白花の術を籠めて*]
[少しだけ現実逃避をしたが目の前のはあいにくと現実だ。]
ここだけ物語の中のようになってるな。
[今更か、とエルトナを撫でながら内心嘆息しつつ、治癒を施す、精霊のいとし子>>216による癒しの雨。
術者としての知識がないが、高規模で癒しを受けて、力が充溢としてくる。]
ここまでが試練だったってことは、今からが本番か。
[ティアナの言葉>>217を受け、ひとまず目の間のわかることから整理するように口にしつつ、祝福の薔薇色と、紫水晶の二色が混ざった光の粒子に包み込まれる]
[正直にいうと、情報過多であったため休憩もありがたい。]
粘り強さ、折れずに研ぎすまされていく。
そんないい戦いっぷりだったな、ヤコブ。
[休憩に入ろうとするヤコブに一声かけて労った]
[そうして時間が訪れる。
扉の中央にある窪みに薔薇色の宝珠に嵌めれば扉が開かれ、エルトナを連れ同輩たちとともに向かう]
なぁ……死んでいるっていっていいのか、生きているっていっていいのかわからないが…ずっと、ここで守っていたのか?
[扉を潜る前に、天聖の騎竜師。精霊のいとし子の二名に向けて問いかけて]
正直規模からしてもついていけねーなってとこあるが、最初にオクタヴィアスに誘われた時とやることは変わらないわけだな。
[出会った頃、偽名のほうの名前を口にしつつ、注意事項>>219には頷く。]
騎竜師としてやることをやるだけだ。
[エルトナに跨って、扉を潜った]
[接近してくる少女達に向かって触手が伸びてくる。
幾本も伸びたそれは、花竜を絡め取らんとするような動きだった。]
はああぁぁっ。
[少女はメイスを振るい、近づいてきた触手を散らす。
その感触はスライムのよう。
弾性を持ったそれは、薄墨の空間に飛び散った。]
― 虚無の深淵 ―
[何物も存在せず、曖昧に存在するような不可解な空間。エルトナを見ると居心地が悪そうだ。
わしりと撫でてみながら]
そんな世界で生きるのはごめんだな。
[神代の、なんていわれて、軽口を叩くことで肩の力を抜く。見失うなと言われた以上、常のようにあるならそんなものだ。
精霊のいとし子の祝福>>223を受けると一つ頷いて]
虚無ってのは結局どういう存在…概念なんだかな。
[戈を手に持ち肩に担ぐようにしながらぼやきつつ、同輩たちを見遣り]
怯えるなよ、ゾフィヤ。
後な…怪我してきても今回は泣くなよ。
[挑発するような言葉とともに、今回はとのことを付け加え、エルトナを駆る。号に合わせるようにエルトナははばたく。一体の薄気味悪い塊へと向かった]
― 霊王の領域 ―
[休息の後に告げられた、扉の先に待つもののこと>>219。
自分を見失わないで、との言葉を、深く胸に刻むように頷く]
――はい。
[信じてる、と笑顔で言い切るシリル>>220。
それに有難さと心強さを感じながら、扉が開く瞬間を待つ]
― 虚無の深淵 ―
[これまでとは違う、真に何もない、薄墨色の空間。
そこに踏み入った時、一瞬、平衡感覚を失った]
――え。
[何かに引き込まれるような、得体のしれない重圧のような]
[――気付けばリュストの硬い鱗に、半ば突っ伏すような姿勢になっていた。
近く、しかし耳元ではない場所から、誰から呼び掛けてくる]
……――リュスト?
『おおきすぎる世界をみようとするな』
[その声は言った]
『おれのいるここが、おまえの世界だ』
[それでも]
『目をさませ』
[目の前に今、神代の名残の無があった>>221]
――……わかり、ました。
[随分と間は空いたかもしれないが、シリルの声>>222に応える。
唸るような音と虚無の震えが、意識を強制的に醒まさせる]
俺たちの力で、やり遂げてみせます。
[精霊のいとし子に送り出され>>223。
無の空間の中、座り心地の悪い鋼竜の背に、しっかりと身を置いて]
――――はい!
[建国王の号令>>224に、はきと声を上げた*]
― 虚無の深淵 ―
[深淵に踏み込んだ若者たちの反応は様々。
けれど、それに対して言葉をかける事はない。
先に、信じてる、と言い切った。
それ以上は必要ないから]
……にしても、相っ変わらずおっもい、な!
[圧し掛かるような大気の圧。
そこにあるのは、ただ、他の存在を全て飲み込もうとする意志――或いは本能]
とはいえ、二度目でへたばるのは、格好つかないから、な。
……いくよ、ヴァイス!
[呼びかけに応じる白銀の声。
羽ばたきの音が響き、舞い上がる白銀に追いすがるように触手が伸びていく。
それをぎりぎりでかわしつつ上昇を続け、ある一点で唐突に反転した。
真っ逆さまに下降する先には触手を伸ばす分身の一体]
― 虚無の深淵 ―
[空間にいくつも浮かぶ、薄墨色の塊。
虚無の分身だというそれの一つへ、勢いよくリュストを向かわせる。
塊は応じるように、触手を伸ばし蠢かせ始めたが]
― 虚無の深淵 ―
ぁー…嫌な気分だ。
[纏わりつこうとする触手を一度、二度、三度と戈を振るい薙ぎ払う。
なんともいえない感触と、びちゃびちゃと粘着質のある水音をまき散らし泥のようにきえる触手。
その感覚が嫌にざわつく。感触ではない。嫌悪感とも違う、ただ自身の半分を突き付けて裂いたような感覚。]
……ちっ…
[中途半端な立場に、乗りこなすのには困難な竜。それらから自分を錬磨することに余念がなかった自分]
かっこつけとくしかねぇだろ。
[今更態度を改める気はない。性質というのもあるのだろう。
だからこそ無様な姿を嫌わせてもらおう*]
[突き出した切っ先は分身を貫き、球体が一つ、塵と化す。
背後に迫っていた触手もざあ、と音を立てて崩れ去った。
それでも、白銀の勢いは止まらない。
更に下へ向けて飛びつつ、白銀はくわ、とその口を開いた]
― 虚無の深淵 ―
[放たれた聖なる光は伸ばされようとした触手ごと、二つの分身を焼き尽くした。
そこで一度息を吐き、周囲を見回す。
ふと、目に入ったのは戈を振るって黙々と虚無を切り払う姿。>>251
視線の先に気づいた白銀がきゅ? と鳴く]
……いや。
ああいう事聞かれたの、さすがに初めてだったな、って。
[呟きと共に思い返すのは、先の領域での出来事]
― 霊王の領域 ―
[開いた扉を潜る前。
投げかけられた問い>>242に、紫水晶と紅が瞬いた]
……んー、俺とヴァイスは、別の場所を護るのが本来の役目だから、ずっとここにいた訳じゃない、かな。
ここを守り続けてるのは、ティアの方。
『……とはいえ、あたしも護ってる、っていうのとはちょっと違うわね。
あたしの役目は、いうなれば楔や鍵そのもの。
あと、一応人としての天寿は全うしてから、違うものに転化してるの。
……誰かさんは、どう考えても天寿じゃなかったけどー』
……その話、今必要?
[ジト目と共に向けられた言葉にこう返して、それから]
……うん。
最初から、なすべき事は変わっていない。
騎竜師として……天と地を結ぶ絆持つ者として。
この世界の在り方を保つために、力を振るってほしい。
[変わらない、という言葉に対して向けるのは肯定。
ついてけねーと言う突っ込みにはだよねー、と言いそうになったが、さすがにそこは抑えておいた。*]
[ただただ迫りくる触手をきり払い、分身まで迫るが]
ちっ、浅かったか。
[ふよんと動きを器用に変えて薄く広がるようにして]
エル。
[先程まで斬り払ったものが寄せ合うように膨らみ盛り上がる。
津波が迫るようなその動きに、エルトナの名を呼んで、翼から火を噴いて急上昇。
翼による羽ばたきと、火を噴射することによる飛空。
加速による破壊力が力ではない。二種類の飛行機能を器用につかった急制動、緩急織り交ぜた飛行もまたエルトナの力の一つ。そしてもう一つ。]
焼き払え。
[本来なら前方にこそ注意が必要だというのに、後方にも攻撃ができるというのもエルトナの特徴であった]
ユリア!
[先端が切れた触手は動きを鈍らせるが、二本、三本と触手は伸びてくる。
完全に動きを止めていない様子は、いずれ回復する事を予想させた。
触手の動きを封じ込めんと花嵐を放ち、
動きを鈍らせた塊に向かってメイスを振り下ろす。
一つ、花弁で包み込まれた分身を崩れさせる事に成功した。
続いて狙うは、その後方にある分身。
あちらの間合いに入る前に蔦の鞭を振るわせんと。]
― 虚無の深淵 ―
――はあっ!
[どこか勢い任せのような一撃だったが、手応えは確かにあった。
飛び散ってそのまま消えていくそれの横を通り過ぎ、更に進んだ先に新たな一体が待ち構えていた。
それは大きく薄く身を広げ、こちらを包み込もうとしているが]
――リュスト!
[速さの乗っている今なら、いける気がした。
鋼竜の背にぴったりと身をつけて、その翼を後方へ、強く強く羽ばたかせる*]
─ 虚無の深淵 ─
[休息を経て進んだ扉の先。
今までは色んな景色があった其処は
なんにもなかった。
薄墨色だけが広がる空間は、
それだけでも寂しさと薄ら怖さを感じるものだったけれど]
ひ……っ
[それを目に入れた瞬間、複雑な感情に喉が引き攣った。
>>221シリルの言葉の邪魔にならないよう、
両手で口を押さえて悲鳴を堪え、
>>222静かな願いになんとか頷きを返した]
[シリルからの願いに続き、
>>223柔らかな声が紡ぐ響きが喚んだ風、
光と共にティアナからも託された願いに
なんとか自分を奮い立たせて]
───がんばり、ます。
[それでも>>224シリルとティアナ、二人に返す言葉は
ちょっと、というか結構情けなかった]
[そんなところに>>244シェンから掛けられた声が
いつも通りの響きだったから]
へ、平気だもん!
ていうか、ないてないって言った!
[いつも通りにむきになって、
いつも通りの私を取り戻せた。
気付かれたのかな、なんて気持ちは
言葉にして確かめることはできないけど
小さな、ありがと、と呟いた声は届いただろうか]
/*
シェンさん 223点@1
オクタヴィアスさん 109点@2
ハンスさん 111点@3
ゾフィヤちゃん 139点@3
グレートヒェン 186点@2
[シェンがどんな顔をしてるか
確かめる余裕が無かったのは心情的だけじゃなく
実際そんなことしてる場合じゃないからだ]
えぃ!
[こちらに向かって伸びてくる触手を
咄嗟手にしたブーメランで直接叩きつけ
更にブーメランを巻き取られぬよう
足で蹴り飛ばして距離を取る。
生理的に受け付けない、触れたくないけれど
ブーメランを投げて絡み取られても困るし
腕より脚の方が威力があるのだ、致し方ない]
― 霊王の領域 ―
あ、はい……ッ……。
[ゾフィヤの声>>236も同じく引き上げようとしてくれていた、のだが。
シリル達に対するまさかの予想が真実で。
それと知れた時>>121には沸き上がる衝動から、何はさておき動くことを選んでいた反動から、緊張しきりで思考停止に突入。
グラナートの声とシリルの指摘>>215で我に返ると同時に今度は自己暗示>>175も解けて、グラナートに凭れかかった]
だ、いじょ、ぶだ……から。
[慌て出すグラナートを宥めようと声を絞り出していると、薔薇色の雨>>216が降りだして。
痛みも痺れも流され消えてゆくのに何度か目を瞬いた]
これが、愛し子の力。
助かりました。
[ホゥ、と息をついて姿勢を正し。
ティアナの名乗り>>217に頭を下げて、承認と祝福を受けた]
ありがとう、ございます。
まだ、いけますから。
[>>218休息の提案に安堵の息を落として。
声音の響きに表情を引き締めて答え。
楽な姿勢を取らせてもらいながら、皆と言葉を交わして、最後の休憩を取ったのだった*]
― 虚無の領域 ―
[そして出発の段。>>219
この先の話に浮かんだ緊張の面持ちは、信じてる、との言葉で柔らかくなり。
シリルとフィアナ、二人のやり取りに笑みすら浮かべて、開いた扉の先へと踏み込んだ]
これは。
[薄墨一色の空間に眉を動かし。
示された巨大な球体をじっと見つめる]
はい。お任せください。
[>>223薔薇色に光る風が届けば、振り返ってティアナに頷き微笑み返し]
行きます!
[確かな自信を胸に、号>>224に応えて、虚無に立ち向かった]
前だな。
一息でも前に…な。
[いつも先陣を切っているカレルはどのあたりにいたか。
先に見据えたのは、巨大な球体。
どうせ本体を狙わねばならないのだ。その道すがらを散らすように進路を決め、突き進む。それだけ狙われやすいことにもなるのだろうが、いいだろう。
世界の安定のために身を捧げるほどの意志はない。彼ら>>254の言葉を聞いて、それが尊いものだとは思ったが、同時に真似したいとも思わなかった。そういう俗っぽい人間なのだ]
危地の先に誉在り。いくぞ。エル。
[いざ目の前に騎竜師としての役目があったなら、力を振るうのを戸惑いはしない。]
[空間に出現した三本の蔦の鞭は、分身を捉え、強かに打ち付ける。
意思を持った生き物のような動きをした波状攻撃は粘性を持った分身の身体を散じさせた。
底ともいえない場所にぼたり、ぼたりと落ちて。]
次に行きましょう。
[そっと息を吐き出した。
いとし子の援護のお蔭で身体には力が満ちている。
底知れぬ不安感に這い寄られないよう、休む間もなく、次の分身へと向かった。]
― 霊王の領域 ―
[ 怒っている女性には逆らわぬこと...というのは家訓と同様に、男子にのみ受け継がれてきた、ロゼルア家先祖代々の口伝だ。
行儀よく先祖の忠言を守り、カレルは、天聖の騎竜師と、精霊の愛し子とのやりとりを、黙って見守った。
見守りながら、そおっと三歩程、後ろに下がったのは、怖かったからではなく、邪魔をしないため...ということにしておく。 ]
うわ...
[ 出来るだけ静かにしていたが、痴話喧嘩、というよりは、姉弟喧嘩のようなやりとりの合間に、注がれた癒しの力には>>216思わず声が漏れた。 ]
凄い...疲れまで取れてる。
[ 呟いた後、続いた名乗りと祝福の光を受け>>217慌てて胸に手を当て、貴人への礼を贈る。 ]
あ、ありがとうございます。
[ 赤くなってつっかえながら感謝の言葉は、伝説の偉人に対するには落第点だろう。
尤も、相手がその点を不敬と断ずるようには見えなかった。
そもそも建国王からして、どちらかというと気さくな若者風だし、精霊の愛し子も、もっと神々しい女神のような存在かと思っていたのに、最初に聞いたのがあの一喝だ。
今更、最敬礼で接するには、色々と無理がある。 ]
シリル様も、ヤコブ、も、もう大丈夫そうですね。
[ 色々と、噛み砕ききれない情報を頭と胸に詰め込みつつ、とりあえず全力出しきったうえに傷を負っていた二人も回復したようなのを見れば、カレルは、ほっと安堵の息を吐いた。 ]
― 虚無の深淵 ―
[ やがて、休息の時を経て『最後の難関』と、宣された扉が開く。>>220 ]
うわあ...本当に、虚ろな感じですね。
[ この世界を飲み込もうとする『翳り』、そう説明だけされたのでは、判らなかっただろうけれど、何もない、と、しか言いようのない灰色の空間と、誰彼の境を溶かすような重くどろりとした存在には、言いようの無い、圧倒的な寒々しさを感じる。>>221 ]
(すごく、嫌な感じだ)
[ 胸の内に、落とした苦い想いを感じとったように、風竜が、ピュルル、と澄んだ聲をあげる。 ]
大丈夫、行くよ、アーク。
[私が対峙している体は動いていない。
蹴り飛ばしたことで触手が離れ、
開いた距離はこちらの猶予を稼いでくれて]
ソルベ!
[名を呼べば、それだけで応じてくれる相棒が
雹のような氷粒のブレスを吐きだして
触手ごと虚無の分体を撃ちつける。
見た限り効いているようだし、と更に追加で
氷の槍を作り出させ、射出したのだが──]
[ 風竜の背に身を置いて、前に...前後すら分からなくなりそうな空間だったが、カレルは、それでも真っ直ぐに、飛び込んでいく。 ]
― 虚無の深淵 ―
[ある程度細かい破片になってしまえばそのまま消滅する、という推測はどうやら当たっていたらしい。
リュストの三つの角と頭に中心を突き破られた薄墨は、破片でこちらを害することもなく消滅した。
触れた時の感触は、快いとは言えないが]
ぶつかりあって倒せる相手なら、やりやすいってもんだ。
[自身を奮い立たせるようにそう言えば、リュストも同意を返すようにがるると鳴いた。
リュストもこのぶつかり合いを厭わないと、そう伝えたいようだった]
……あれ?
え、やだあの身体やらかいの?
[ぷよん、と音無く
薄墨色の身体に飲み込まれるのを見て
目を丸くした。
流石に前の領域から数えて三回目だから、
前よりも隙は少ないはず、だけど
傍から見たら格好の餌食にみえたのだろう。
また蠢いた触手が、うねりこちらに向かい来て]
ああ、俺たちのやり方でいこう。
[傍から見てスマートとは言えない戦い方かもしれないが、これでやり通すと決めた。
そこに横合いから、細いが数多く分化した触手が伸ばされてきた。
この形状なら奥まで攻撃が届かないと踏んだか]
――なら、飛び道具か。
[自分たちの飛び道具は一つしかない*]
リュスト、ブレス!
[足を、腕を、胴体を。
私だけでなく、ソルベまで巻き取ろうと来る触手に、
思いっきり睨みつけて]
そう何度も……
やられてたまるかー!!!
[ぐん、と思いっきり振り上げた脚を
大きく横に回して、
何本もの触手ごと文体を蹴り飛ばした*]
[半ばから切り落とされた触手がうねりながら落ちてゆく。
いやその表現が正しいのかは、この感覚が曖昧になる空間ではよく分からないが]
近づかせない気か。
[一気に本数を増やした触手に、目を細める]
風を。
[グラナートが、るぅ、と鳴きながら翼を広げた]
[道を阻む触手を切り裂き、道を作っていく。
ただ層が厚い]
同じ方向にばかりいられんな。
[時に迂回するように、二種の飛行能力を駆使した急加速から急激な方向転換。
直撃だけは喰らわないようにと戦うが、じわじわと浸食するように軽症を重ねていくが、浸食は傷口というよりも精神によるものが多かった。
それでも黙々と着々と戈を振るい、盾で防いで叩きつけエルトナとともに触手を、分身体を削っていく*]
― 虚無の深淵 ―
[かつて世界を呑み込まんとした『翳り』は、当時、人の心にも大きく翳をさした。
絶望や不安を掻き立てられ、それによって力を得た虚無によって更なる澱みに落ちていく。
そんな負の影響は、少なからず出てはいるようだけれど]
……さすがだね。
[誰一人、屈する様子を見せない若者たちに小さく呟いて。
それから、き、と上を見た]
[泥の中に埋もれ、縺れあった触手は、それ以上動くことができないようだった。
念のためフレイルで叩き、確実な消滅を確かめる]
――よし。
[また一体を倒したが、息をついている暇はないようだ。
先陣を切る者たちは、更に虚無の本体へと近付いていっている]
……リュスト、上だ。
[上昇速度の遅いリュストだが、あえて虚無本体の上方へ向けた軌道を取らせる]
速さで翻弄するなら他の奴らに分がある。
けども……。
[無論、薄墨もそう易々と近寄らせてはくれない*]
[軟体には花弁がよく付くのか、
花嵐で動きを止め、メイスを振り下ろす攻撃は有効なようだ。
決め手に欠ける分はこうして工夫をして補うという事を学校の訓練で学んでいった。
動きが鈍くなった分身に接近し、無事にもう一つの分身を倒す事に成功したが、
その後ろから伸し掛からんとする分身の接近に気付くのが遅れた。]
ユリア……っ。
[ユリアは咄嗟に上昇して避けたが、スライムのような触手が花竜の尾に絡みついた。
ぐい、と引かれ、ユリアの身体が揺れる。]
[こちらを捕えんとするかの如き動きの分身。
とっさ、大剣を振り抜く事で払いのけるものの、分身はその状態で器用に触手を伸ばしてくる]
……そういう芸達者ぶりは、いらないって……!
[突っ込みつつ、大剣を戻そうとするもあちらが僅かに速い]
[ 遠く、深い場所から、ゆらりと浮き上がった『虚ろ』が、吹き付ける風に吹き払われる。 ]
アー、クッ!!
[ 風のブレスに切り裂かれた粘体を、引き剥がして、カレルは、剣を握り直した。 ]
[大剣に先んじて振るわれたのは、白銀の爪。
それは伸びた触手を払いのけ、上へと振るわれた大剣が分身の本体を叩き切る]
……ふう……ありがとヴァイス、助かった。
[短く紡いだ礼に、きゅーう、と声が返る。
まだ終わってないよ、と訴える声にわかってる、と返して。
紫水晶の瞳が周囲を見回した。*]
/*
ておもったらシリルさんも1出してた
あ、そういやオクタヴィアスさん騎竜師じゃないんだろなって思ってたけどちゃんと騎竜師だったんだーって驚いたの置いてなかった。
覚えるだけの時間があったから精霊術つかえるってことだね。
もう少しだけ、耐えて!
[心を合わせて生じさせたのは幾本もの蔦。
それは花竜に引き寄せようとする分身の本体を覆うようにして絡みつき、強く戒める。
触手が本体と分かたれた瞬間、
自由になった花竜は上空に昇った。
本体と分かたれた触手は、花竜が尾を振るとぼたぼたと落ちていった。]
[今までは、方向と大体の威力をイメージして伝えて。
それに沿ってグラナートが風を起こしていた。
今回は、巻き込みたい範囲を明確に思考して伝えた。
汲み取ったグラナートは翼の動かし方を変えて前より収束させ、威力を高めてみせた。
結果、かなりの数の触手を散らせて]
よし、行ける。
[羽搏き収めた闇竜は、薄墨色の分身体中心に向けて速度を上げる]
[ 触手ごと、もう一体の分身も鋭く切り裂き、カレルは、大きく息を吐いて、風竜の首を優しく叩いた。 ]
ごめん、油断したね。......ありがとう。
[ もう、二度と、あんな声は聞かない。それは、アークと出会い、騎竜師として、空を初めて駆けた時から決めていたこと。
忘れるわけはなかった。** ]
――はあ。
[道阻む一体をフレイルで叩き落とした。
しかし、本体に近付くにつれ、触手の密度や攻撃の激しさは増していく。
それに、そもそもその位置が"上"かも曖昧だ]
……いや。
"飛ばなきゃならない"なら"落ちる"ことだって出来るはずだ。
[もしかしたら的外れかもしれない。
それでも、自分たちに出来る最大限を模索する]
[その時、がくりと上昇の動きが止まった]
リュスト!
[見れば、こちらの狙いに気付いたか否か、リュストの右後肢にトリモチのような薄墨が絡みついている]
この……っ!
[思わず手を伸ばしかけたが、素手で剥がせるものでもないと思い直す。
代わりに上半身を後方に捻りつつフレイルを構え*]
/*
オクタヴィアスさんが結構倒していらっしゃったので倒しちゃったけど、一対一っぽい??
き、きっと小さい個体だったんです。
[グラナートの加護を一番に宿すのはその角で。
飲み込まんとする虚無を必死に散らそうと羽搏き続けた。
虚無もまた散らされまいと、その前に飲み込もうと広がり]
い、け。
大丈夫。僕らの力も、他にないもの、だ…!
[るぅぅ、とグラナートも鳴き返す。
諦めろと全身が震えるような怖気を齎す虚無に、声を掛けあいながら抗って。
ギリギリのところで払いのけ、どうにか風穴を開けた]
/*
ヤコブさんは沢山頂いてありがとうの気持ちで沢山返しちゃったけど、
昨日は大役お疲れ様だったのでどうぞゆっくりなさって。
/*
ハンスさんは属性勘違いからのあれそれで中々触れられなかったけど。
今回は撃破担当だからちらっとロルに書かせて頂こう。
先輩とは呼んでないけど頼りにしてたと思うので。
[後方へ向けての掠めとるような一撃は、無事リュストの足にダメージを与えることなく通り抜けた。
翼をひとつ打ったリュストの身が、躍るように高度を上げる]
リュスト……。
嫌な気分にならなかったか?
[先に聞こえたような明瞭な声は、今は聞こえない。
ただ、堅牢であろうとする意志が、こちらの心配を跳ね返した。
今は前だけ見ていろというような]
――そうだな。
[自分は騎竜師としては、正しくはないのかもしれない。
それでも今、リュストの背に在ることが全てだ*]
悪かった。
ここはもっと慎重に行くべきだったな。
[間一髪何とかなったのは、ティアナの援護のお陰。
決定打が見つからない焦りから失策してしまった。
他のものを羨むのはやめようと、グレーテと話して思ったのに。まだどこかで蟠りが捨てきれていなかったよう。
大きな負担をかけてしまったグラナートを撫でながら、深く反省しつつ、周囲の状況にも目を向けた*]
― 虚無の深淵 ―
[若き騎竜師たちと、その相棒たちの乱舞は、薄墨色の分身を消し去っていく。
それに憤ったのか、『虚無』本体がぶるん、と震えた。
合わせるように、球体の本体から触手が伸び、薄墨色の球体は更に異様な態になった]
……このままだと、消耗戦か。
そうなると……。
[最終的には、『虚無』の中央にある核を打ち砕かなければならない。
それには、相応の重い一撃が必要になる。
自分でもやれなくはないが、こちらには散らした後のあれこれもあるし……と。
そんな思案を経て]
みんな、聞いてほしい。
『虚無』の本体が本気を出してきた……このままだと、泥沼の消耗戦に突入する。
だから、こちらは一撃必殺を狙うべきなんだけれど。
あれの核を砕くには、相応に重い一撃が必要なんだ。
斬ったり突いたり射たりするよりも、叩き壊す方が通るというか、何というかでね。
[昔はそれで苦労したよなー、なんて思考が横道に入りそうになるのはちょっと抑えて]
俺のこれでもなんとかなるとは思うけど、確実性を取りたいから。
……『虚無』の核を砕く役目、きみたちの中の一対に託させてほしい。
勿論、俺たちも全力で援護するから。
[一度自身の剣を見た後、改めて若き騎竜師たちを見回して。
告げる声音は、静かなもの。*]
― 虚無の深淵 ―
[シリル>>298の声に顔を向ける]
消耗戦は勘弁ですね。
重い一撃で核を砕く。なら。
[自然と視線がハンスとリュストに向いた。
彼らなら絶対に大丈夫という思いがそこには宿っていた*]
― 幼少期の記憶 ―
そうだ。おみやげ。
むこうでもたべられるように!
[>>131再会の約束をして家に戻った後、名案を思い付いた。
子供舌と旬の果物に困らない地ならではの食卓事情の結果、実は干杏の類はそれまで特に好きではなかった。
けれど生ものは大体もたない。家に来て喜んでもらえるのも嬉しいけれど、彼女の家でも楽しめたら尚良いはずだと。
他にも色々な種類が確保できないかと聞きまわり、それが地元特産品の幅を広げる切欠となったのだが、実際に広まるのはもう少し先のお話]
こんなのもあるんですよ。
どれがおすきですか?
[今は身内と親しい者に出される干果物類。
プルファー家に行く時は、幅広く用意するのが普通になっていたのだった**]
― 虚無の深淵 ―
[ 聞いてほしい、という声に、>>298騎竜を寄せれば、告げられたのは、実質一撃必殺を狙うという言葉。 ]
叩き壊す重さの一撃...ですか、だとすると、僕等は援護に回るべきですね。
とりあえず、邪魔な触手の刈り取りでも。
[ それなら任せてとばかりに風竜が、ピュルルと啼く。触手への攻撃は、おそらく囮の役も担えるだろうとの目算が、カレルにはあった。 ]
核を砕くなら、アレに飲み込まれる寸前まで踏み込む必要もあるでしょう。それに耐えられるのは...
[ 続けて口にして、ヤコブと同じ相手に視線を向けた。>>299** ]
― 虚無の深淵 ―
[『虚無』の本体が大きく震えるのを、やや高い位置から見下ろしていた。
分身を砕かれた『虚無』は、自ら仇なす者を捉えんとするかのように、触手を伸ばす>>297]
……ついに本体の方が動いたか。
[異様な姿に思わず顔をしかめる。
そこにシリルの声>>298が届いて、意識をそちらへ向けた]
一撃必殺――か。
[試そうと思っていたことがあった。
敢えて高い位置を陣取ろうとしたのもその布石だ。
けれどそれは、むしろ道を拓くための手段と思っていたから]
――俺にやらせてくれ。
[それでも、一呼吸の後、口をついたのはその言葉だった]
叩き壊すほどの重い一撃ってんなら、俺とリュストが適任だろ。
敵ん中に飛び込んでくってのも、悪くねぇ戦い方だ。
[でも、と言いながら、一度皆がいるはずの方向へ視線を回す]
俺にできるのはそこだけだ。
敵を翻弄する速さも武器を操る器用さもねぇし、攻撃の多彩さもねぇ。
遠距離攻撃とか援護とかは任せっきりだ。
だから――皆の力で、そこまで届かせてほしい。
[危険を引き受けるのではなく、自らが果たすべき役割だと思えた]
[無論そう思えたのは、シリルの後押しもあってのことだろう]
シリル……様とヴァイスも。
後は、よろしくお願いします。
[彼らにも彼らでなくては果たせない役目があるのだろう。
それを感じながら一礼を向ける]
そこまではきっと――俺たちで、やり遂げてみせますから。
[自分からそう言い切れたのは、自身とリュスト、そして仲間たちの力なら成し遂げられると信じられたから。
こちらへ向けられる眼差し>>299>>301も、今なら揺らがずに受け止められる**]
― 虚無の深淵―
[こちらの言葉に対して幾人かの視線が動く。>>299 >>301
それを追って視線巡らせた先には、鎧竜と共にある騎竜師の姿]
…………。
[やらせてほしい、と。
皆の力で届かせてほしい、と。
願う姿>>303に、眩し気に目を細めたのは刹那の事]
……わかった。
『虚無』の核の撃破、きみたちに託す。
最後の仕上げは、俺たちの役目だから、そこは心配しないで……全力を尽くして。
[一礼の後、告げられた宣。>>304
それを真っ直ぐに受け止め、頷きを返す。
直後、『虚無』の本体が奇怪な音を立てて蠢いた]
……何はともあれ。
まずは、核への道を拓く!
あの触手、中々しぶといから注意して!
一回や二回切られた程度じゃ再生するからね!
[今なすべき事と、注意すべき事を告げた青年は、剣を握り直して『虚無』を見る。
紫水晶の瞳にあるのは、なすべきをなさんととする意志の光。**]
― 養成学校入学当初 ―
[入学前、他生徒と平等に接しろと言われたのはグレートヒェンと>>133同じ。少し違ったのは「馴れ合いすぎるな」とも言われたことだ。
騎竜師の家系とはいえ、誰もが資質を持つわけでなく。以前には護り手の筆頭候補が卒業後出奔してしまったり、などということもあったからの釘刺しだったが。まだ多感で幼さの残っていた自分には、距離感を掴みかねるというマイナス要素が加わってしまった]
やっぱり花は心が休まるね。
養成学校にもこういう場所があって良かった。
[散歩に誘われ、そんな当たり前のことを思い出したり。
仲良くなったというゾフィヤを連れてきて、一緒に話す機会をくれたり。
グラナートも穏やかなユリアの仲介で他竜と馴染むなんてことがあったのだろうと思う。
少しずつ自分からも手を伸ばして距離を探してゆき。
結果、皆の良い面が分かるようになった。
それはより深い信頼と結びついている*]
― 虚無の深淵 ―
間違いないな。
僕達の中で一番剛健なのはハンスとリュストだ。
[カレルの分析>>301にも同意しつつ、声を上げたハンス>>303に確りと頷いた。
誰よりも自分の力を理解して鍛えてきたと思う彼が自ら名乗りを上げるのだから。頼もしさは類を見ない]
勿論。そこは任せてくれ。
そこまで必ず護ってみせる。
[>>303>>304揺らがぬ意思に応えようと、言い切った]
はいっ!
[蠢動する虚無>>306に槍を構え直し、シリルの忠告>>307に頷く。その紫水晶の瞳からも力を得ながら]
グラナート、抑えに回るよ。
風を!
[果敢に触手へと切り込み道を拓いてゆく者達の、右手一歩後ろに位置取って。
怯んで退がる触手があれば風嵐で押しやり、戻れないようにする。
押し切れない触手は、近づいて穂先で払い、連続で突き、時に闇竜の爪が引き裂いて。
鎧竜の通る道を護るために全力を振り絞ってゆく**]
―虚無の深淵―
[相棒の背に乗って旋回しながら状況を確認する。
薄墨の分身は同志達の働きによって消えており。
そっと安堵の息をついたのも束の間。
動きのなかった本体が震え、触手があちこちに向かって伸び始める。
異様な形態に少女の全身に緊張が走った。]
一撃必殺……。
[本体の核を砕く為には重い一撃が必要不可欠、と始まりの騎竜師は語る。
その核を砕く役目をこの中の一対に託し、それを他の全員が援護する。
そんな作戦を聞いて思い浮かぶのは前線で活躍する面々。
中でも重たい攻撃を得意とするのは──
ヤコブやカレルの視線はハンスに向かっていた。]
[自分が、と名乗り出たのはハンスだった。
装甲の固い鎧竜を操る彼にはその役は適役と思える。]
畏まりました。
精一杯、お手伝いをさせて頂きます。
ですからハンスさん。
どうかよろしくお願いします。
[少女が養成学校に入った頃、先達には彼がいた。
農家から騎竜師を志すのは一大決心だっただろう。
騎竜師の家系に生まれた少女は、幼い頃から竜について知る機会があり、適性があれば騎竜師となる事が当然とされてきた。勿論、自身も望んでのものではあったが。
心ひとつで彼が踏み出した一歩はとても大きなものであったと思う。
学ぶ事はきっと多かった筈だが、それでも他の生徒に変わらぬ態度で接してくれた。
此処に来てからも、ずっと心を配ってくれる。
少女はそんな彼を尊敬している。]
[ハンスの言葉にファティが目を細めたのは一瞬。
真直ぐな言葉を、眼差しを正面から受け取り、頷いた。
最後の仕上げは彼らがしてくれる。
自分達はハンスが核に届くまで、全力で支えよう。
そう決意を固めた時、本体から奇怪な音が聞こえてきた。]
承知しました。
[少女は花竜の手綱を握り、花竜と心を重ねる。
全員に白花の攻撃強化の術を、
そうして核に近づくハンスにはそこに青葉の盾を重ねた。*]
/*
後は、どうしようかな。
基礎能力UPと持続回復はかかっているから、
花嵐とか蔦で触手を倒していこうか。
そしてちょいちょい用語を間違ってしまっていてすみません。
今夜もほぼシンデレラなので先に埋めておきます。
─ 虚無の深淵 ─
うぇえ…
[思いっきり蹴飛ばした分体は
そのまま本体にぶつかって──
ずぶりと沈み込んでいった。
やっぱりあれもやらかいのかなぁ、なんて思いながら
中に沈みこんだら気持ち悪そう、と顔を顰めて。
そうしている間にも、学友たちが
分体を一つ、また一つと消し去っていき。
>>297変化が起きたのは、程なく。
>>298シリルからの言葉で、前哨戦が終わったこと
文字通り、必殺の一撃が必要なことを告げられて
名乗り出たのは、一番重く、硬い身体を持つ竜の半身]
[>>303ハンスの言葉よりも早く
>>299>>301視線を向けた彼らとは違い、
私の視線は虚無へと向いていた。
うねうねと動く触手は私達を排除するだけでなく、
自らを護っているようにも見える。
>>307再生するというシリルの言葉通り
いくら刈り取ろうと、近づかせない為に
何度も向かってくるだろう───それならば]
じゃあ、私が道を作るよ。
ほんとにほんとの大一番の花道だもん、
つるつるぴかぴかの綺麗な道を作ってみせる。
[道を拓くのは、ヤコブが、カレルが、
シェンが叶えてくれる。
なら私は、その道を綺麗に舗装してみせよう]
― 虚無の深淵 ―
[全力を尽くして、と。
シリルの言葉>>306に背中を押される。
ヤコブからも、互いの役割を確認し合うような言葉を受け>>309]
……有難ぇな。
[グレートヒェンからは白花と、重ねて青葉の盾の術を受ける>>313。
『虚無』の本体が蠢き始めたのはそれとほぼ同時。
攻撃の気配に反応してか、淡く輝き放つ盾は鎧竜の足元へ。
どこか触手の波に立つ足場のようにも見えた]
[でもそのためには、私だけでは、ソルベだけでは
きっと力が足りないから]
グレーテ、ユリアちゃん。
二人の力も借してくれないかな。
皆が触手を刈り取った後
あの本体まで蔦を這わせてほしいんだ。
それとね、お花を私にもくれたら嬉しい。
ティアナ様の力はすごいけど、
やっぱり私もソルベも、
グレーテとユリアちゃんの術の方があったかいから。
[彼女に笑い掛け、願いの言葉をかけた*]
――いくか。
[各々が動き始めているのを感じながら、リュストの頭を"下"へ――『虚無』の在る方向へ向ける。
鎧竜の重さと頑強さを活かすなら、落ちながら加速するのが一番だ]
今は、後ろは見なくていい。
[呟きは、誰へ向けてのものか]
突っ込め――リュスト!
[そして一人と一体は、下向きの突撃を敢行した*]
― 虚無の深淵 ―
[異様な形態へと変わる球体に、一旦距離をとったところで、天聖の騎竜師の呼びかけに>>298を聞く]
本気か。…いいじゃねぇか。
それだけ警戒する相手ってわけだからな。
[歯牙にもかけられないよりはマシだ。
だが消耗戦になりそうなのも先までの戦いからわかる事実。
倒すための提案に、ハンス先輩>>303が名乗りを上げる。それが一番なのだろうというのはここまでの培ってきた関係から理解できた。]
なら俺たちでそこまで届ける。それだけだな。
[己の役目をただ口にして]
このために一人じゃなくて手助けが必要だったってことだろ。
何があっても躊躇わずに前を進んでくれよ。
[オクタヴィアスが頼む事柄から、人手が必要というのはこういう面もあるのだろうという解釈をとりながら、ハンス先輩へといって、一度戈をぐるりと回す]
[後ろを担うのは彼女たちだ。一度だけゾフィヤとプルファーに視線を向けた後に、前を向く]
いくぞ。エル。
[ハンス先輩の進路よりも前に。一息でも前に。
白花の加護も得て、邪魔立てするものを斬り払い道をこしらえる。
迎撃するように動く触手を斬り払い、片翼だけ噴射させるようにして加速させて回転するようにして、翼爪と刃が触手を刈り取っていく*]
― 虚無の深淵 ―
[ カレルの言葉と視線に、間違い無いと同意するヤコブの言葉>>309自らその任を請け負うと名乗り出たハンスの瞳がまっすぐに、その信を受け止めた。>>303 ]
必ず、道は拓きます。
[ 護ってみせるというヤコブの言葉に続くように、カレルは告げる。 ]
グレートヒェンさん、ありがとう。出来れば、この後は、僕らの分は、ハンスさんの援護に力を回して。
[ 白花の力を受け取って>>313礼と一緒に、願いを託す。如何に仲間が力を尽くし援護したとしても、神代から存在する『虚無』の核に一撃を加える役目が、最も危険であることは動かしようの無い事実だ。
だからこそ、ハンスとリュストが無事であることは絶対条件だと、カレルは固く決意していた。
それはきっと、ここに在る全員...始まりの騎竜師と、その兄弟も含めて、の想いと重なっていると信じてもいる。 ]
[>>317ゾフィヤから助力の依頼があれば、それに耳を傾ける。
それは虚無から伸びる触手を刈り取った後、彼女とソルベの氷を支える土台を蔦で作る事。
>>315ゾフィヤの作る道の手助けだ。
少女はいつも後方支援に回る為、誰かと力を重ねる事は少なく。
だからこそ、心が震える程に嬉しい。]
……っ、はい。勿論です。
[少女は嬉しげに目を細めると、その願いを受け入れた。
彼女にかけるのは、攻撃強化の白花と命中率を上げる濃紅色。
確実に触手を刈り取り、その後に素早く道を作れるよう。]
先ずは、触手を刈り取らねばですね。
[にっこりと微笑み返すと、虚無に視線を定めた。*]
シェンさんは、いつも頼もしいな。
[ 動ずる事がないのか、ただそれを表に見せぬだけなのか、ただやるだけ、と、言い切るシェンに>>319少し羨ましげな目を向ける。
迷いないその気性は、やはりカレルの憧れるもののひとつだ。 ]
うん、ゾフィヤさん、頼みます。
[ 道を作る、というゾフィヤに>>315ならば後ろは振り返らず行けると確信して、風竜は、舞い上がる。 ]
シリル、さん!最後はお願いしなきゃいけないですけど、その前に無茶をして、また怒られないようにしてくださいよ!
[ どさくさ紛れに、そんな声まで投げ置いて、前に、と、飛び出すシェンとエルナトに並んで、風が灰色の淀みを斬り裂いて翔ぶ。 ]
―虚無の深淵―
カレルさん、お気遣い感謝します。
貴方もどうかお気をつけて。
[>>322彼の願いは自分達への分をハンス達への援護に充てる事。
最も危険な役目を担う彼らへの援護は最も重要なものだ。
前衛への援護を抑えれば、
白花の重ね掛け。
または盾が壊れてしまっても、すぐに掛け直せるような余剰は残しておけるだろう。]
ユリア。
[前衛を潜って伸びてくる触手は殆どないかもしれない。
それでも向かってくる触手があれば、少女は幾本もの蔦を出現させ、刈り取らんと。*]
― 虚無の深淵 ―
ああ、勿論。
[シェン>>319と短く約束を交わす。
彼とエルトナが征くのは自分たちより前。
錐のように回転しながら、触手を斬り払っていく]
[カレル>>321とアークもまた、道を拓く役目に加わるか]
[ゾフィヤ>>315とグレートヒェン>>323は、彼らの拓いた道を舗装する役目を担うようだ]
[無論、自分たちもただ待っている訳ではない。
斬られてなお道を塞がんとする触手をフレイルで振り払い、急速な再生で塞がる道をリュストの鼻先で押し広げて。
道を見失わないように、先行く者たちと離されないように、前へ前へと]
おおっ!?
[触手の一本が、自分だけを絡めとるようなタイミングで伸びてくる。
咄嗟にフレイルを飛ばしたのは、リュストの角の根本。
鎖部分を引っ掛けるようにして、強引にその場を切り抜ける*]
うわ、相変わらずダイナミック。
[ 炎の渦を纏うかのように回転しながら触手を薙ぎ払うシェンとグラナトに>>320感嘆の声をあげ、 カレルは、笑みを浮かべた。]
負けられないね、やるよ、アーク!
[ ピュルルー!と、高い声をあげた風竜が、ブレスを放ち、風の刃が触手を斬り裂く。 ]
[ 僅かに後ろ、ヤコブとグラナートの力強い風の嵐が、迫る触手を押し返し、周囲に風の渦を作る。 ]
アーク!跳ぶよっ!!
[ 普通なら無理だろう。けれど、この力強い風の力を借りれば出来る。そう判断して、カレルは風竜の背を蹴った。 ]
はああっ!!
[ 渦巻く風に身を任せ、体を捻りながら、再生しかけた触手に向かって、縦横に剣を揮う。 ]
うわっっっと!!
[ さすがに最後はバランスを崩して、そのまま灰色の中に落ちそうになったところを、急反転してきた風竜の脚ががっちりと掴んで、引っ張り上げた。 ]
― 虚無の深淵 ―
……あのねー。
[それぞれに動き出す若者たち。
どさまぎ的に言われた何かには思わずジト目になったが、それは一瞬]
……さて。と。
上と周りは任せてよさそうだし。
[ならば、自身が向かうは下。
白銀が大きく羽ばたき、球体の下方へと降下する]
……通らせて……。
[当然の如く、迎え撃つかのごとき触手が迫るが]
……もらうよっ!
[それに対するのは、まだ距離がある内からの横薙ぎ一閃。
振るわれた剣から、三日月型の刃のようなものが飛び立ち、それは強引に触手を切り払っていく]
ヴァイス、覚えてるよな!
[球体を下から見上げる位置まで飛んだ所で、白銀へと問う。
返るのは、もっちろーん! と言わんばかりの甲高い鳴き声]
……下から一撃、全力行くよ!
[叫びつつ、白銀の上に片膝ついて、大剣の刃を自身の右下へと流す。
位置は球体の真下。
丁度、上から降下してくる鎧竜と反対側の位置。
二対の紫水晶が同じ位置を見上げ、そして、青年が跳ぶ。
球体に近づいた所で振り上げられた剣が薄墨色の下部を大きく切り開く。
直後、白銀が光のブレスを叩きつけた。
聖なる光は切り裂かれた部分から球体の内側へと流れ込み、そして。
球体の中央にあるもの――漆黒の球体を照らして浮かび上がらせる。
それが打ち砕くべきものである、というのは言うまでもなく伝わるか。*]
─ 虚無の深淵 ─
ありがと、グレーテ!
これで百人力だよ!
[>>323グレーテは私のお願いを受け入れてくれた。
白花がもたらす強化と命中率上昇の効果は
私を通じてソルベにも伝わり、
ソルベもお礼の代わりに一鳴きし。
>>324カレルからも頼むと声が返ったから
笑顔のままで頷いて]
うん!
その代わり、前は任せる──
あ!
合図したら離れてね!
[その答えは、カレルだけでなくヤコブと
>>320シェンにも向けてのもの]
[視線の先、先駆けとばかりに飛び出したシェンが
エルと共に触手を刈り取っていく。
後に続かんと、328カレルとアークが
風の刃で道を塞ぐものを斬り裂き
>>310ヤコブとグラナートはその後に続き
>>327ハンスの通る道を護らんと力の限り押し留めて
>>325そんな彼らをも護るために
グレーテとユリアが白花と蔦を操り道を模る。
私が陣取ったのは、更にその後方]
皆、離れて!!!
[そう言って、ソルベの羽毛に埋もれるように
背中に身体を預けたのは、皆が拓いた道を護る為]
─── 銀華、招来
[それは今まで私が使ったことのない、
ソルベを解放する言葉。
私の全部を引き出して、エルの全部を使わないと
この場を──虚無を抑える氷を産むことは出来ないから。
エルナトが抑えていたように、
ソルベもまた抑えていた本気を引き出し
銀の華が咲き開くように、拓けた道が凍り付いていって。
それを見ることのないまま、私の意識は暗く沈んだ*]
...なかなか『始まりの騎竜師』殿の真似は出来ないね。
[ 風竜の脚から背へと、身軽によじ登りながら、零したカレルに、風竜は、ピュルルと、あたりまえでしょ?と言わんばかりの聲を返した。 ]
でも...ありがとう、アーク。
[ 彼が何をするかを理解して、それでも止めず、その動きをカバーするように飛んでくれた相棒に、そっと感謝の言葉を落とし、カレルは再び前を見据える。 ]
―虚無の深淵―
[風嵐で、風の刃で、あるいは噴射される炎で。
前衛の活躍もあって後衛まで届く蔦の数は少ない。
少女は少し前からタイミングを計っていた。]
ユリア!
[本体から伸びた数多の触手が刈り取られる瞬間、
花竜は少女の合図と共に吐息を吐き出した。
薄墨色の空間に出現するのは数多の蔦。
きつく絡み合ったそれらは花竜の力をたっぷりと含んでいる為にあっという間に虚無へと到達し、触手が伸びるのを阻むように周辺を覆う。
そうしてゾフィヤ達の作る道の土台とならんと。]
お願いします!
[その瞬間を見定めていただろう彼女なら、すぐさま道を舗装してくれると信じて疑わない。
きっと彼女の言うつるつるぴかぴかの綺麗な道が出来上がる筈。
続いて、上空のハンスへ白花の重ね掛けを行う。
単純に倍の効果とはいかないが、虚無の核を破壊する一撃必殺の攻撃の一助になるといい。*]
― 虚無の深淵 ―
[放った白銀が放った閃光は、才高威力の光のブレス。
その輝きはしばし内にとどまり、核の位置を浮かび上がらせるだろう]
……ここまでやれば……っとと!
[後は、との言葉は続かない。
というか、それどころではない。
何せ、剣を振り切った後の自由落下真っただ中、触手らに取っては体のいい的だ。
しゅるりと伸びてきた触手はとりあえず蹴っ飛ばして態勢を整え、タイミングよく飛来した白銀の上にすとん、と落ちる]
[白銀との短いやり取りに苦笑しつつ、青年は呼吸を整える。
後は、託したものに任せて自身は最後に為すべき事象に備える構え]
…………。
[見据える紫水晶に陰りはない。
彼らが必ずやり遂げると信じているから。*]
もう一度だ、アーク!
[ 鋼竜と鋼鎧の騎竜師が、通る道が作られるまで、再生する間など与えはしない、その決意を示すように、風の刃が、三度触手を刈り取っていく。
そして、聞こえたゾフィヤの声。>>334 ]
アーク!
[ 名を呼ぶより前に、風竜は、大きく右へと旋回して、『虚無』の中心から距離を取り始めていた。* ]
/*
自由落下というか、騎竜に跳ね飛ばしてもらってからの、直上からの一閃、なら、どっかの紅輝さんがやったけど、あの必殺技も、神降ろしが条件だったからなあ。
今まで力をつけてきたこと何のためか。
少なくとも今を無駄にするためじゃないからな。
[同じ前衛についたカレル>>324へと言葉を返す。
自分より少し後ろでは触手を押し返すヤコブ>>310もいる。
約束を交わしたハンス先輩>>327もついてきている、と、軽く後ろも確認しつつ、巻き付くように延びてきた触手を円盾で殴るように弾き飛ばす。]
俺からすればそういう戦いかたはできないからな。
[主に遠距離戦という点においては皆無だ。
やれる選択肢が少ないから迷わないというのもあった。アーク>>328の風刃が触手を切り裂くのを横目に感嘆するように息を漏らしながら、もっと、全部引き受けさせるように前へとより、身を沈め落下するように下を目指す]
本気を出したってんなら警戒したってことだろ。
[ならもっと、本命であるハンスをたどり着かせる前に、更に脅威に思わせないと、更に目立たないといけない。
だから彼らよりも更に深入りするように前を飛ぶ。
対処しきれない数、目当てをこちらに向けた触手を纏めて引き受けるように]
チッ……
[戈からマチェットに持ち帰る、手数が必要だ。裂かれるような痛みが足に腕にと走り、滴る血が好物というように群がる触手を盾で殴りつける。斬り落としはしない。
どうにもあいつらは再生するが、無限にあるわけでもない。一度斬り落としたら別の場所にターゲットが向かう。だから傷を負い、身体の自由を奪われる覚悟で引き寄せる。がむしゃらで捨て身ともいえる突撃]
[じゃじゃ馬からの>>333 >>334からの合図が届いて]
……きたか。
[だがすぐには動かなかった。ぎりぎりまで纏めて引き寄せるようにした後、竜首を上に、両翼を器用に腹の部分に寄せるようにしながら、炎が噴射させて、直角に軌道を変える]
後は頼んだ。
[ハンス先輩とはちょうどすれ違うような形となったか。噴射する炎が触手を纏めて焼く。
多くを一度に焼き払ったことで再生まで時間がかかるだろう。
蔦と氷で作られた道>>335 >>338を出来るだけ切り拓き離脱した*]
[くらり、と。
一度に力を大量に使った為に目の眩む心地がする。
けれど何かあった時の対処用としてまだ幾何かは力を残していた。
ゾフィヤの呼びかけで退避がなされ、
今まで見た事のないような力強さで氷の道が出来上がり、
虚無の核の在処を示すように白銀の竜のブレスが浴びせられた。]
ゾフィヤさん!
[>>335ソルベに乗ったゾフィヤの異変に気付いたなら、
急いで彼女達を支えようと花竜を飛ばさせた。*]
― 虚無の深淵 ―
[カレルはアークから離れ、果敢に触手の群れへ挑んでいく>>329。
後方ではグレートヒェンとユリアが蔦での抑えに回り>>325]
ゾフィヤ……!
[道を切り拓いた者たちが退避した後、氷の華が道を覆い、触手を凍りつかせていく>>335。
シェンがこちらと擦れ違うように、最奥へ続く道を炎で焼き払いながら上昇して>>344]
[それらの動きとは対角線上。
虚無の更に真下へ向かった白銀が、聖なる光のブレスを放つ>>332。
それは薄墨の球体の、更に核を照らし出し――]
――見えた!
[確かにそこにある漆黒を、瞳で捉えた]
[合図はもう、不要だ。
ただ真っ直ぐに、出せる最高の速度と力を]
――リュスト。
[確認のように一度、囁く。
直後、僅かにこちら側へ向けて厚みを増した薄墨へ、一人と一体は突っ込んでいた]
[自分は騎竜師に相応しいのだろうか?
そんな疑念に取りつかれたのは、学校生活も佳境、リュストに騎乗しての訓練が始まった頃だった]
[技術や知識の不足ならば努力を重ねればいい。
けれどもっと根本的な所。
自分とリュストの絆は、本当に正しく繋げているのか]
(――リュストは確かに頑丈だ。
でも、だからっていつも危険な位置に立たせるのは、俺の身勝手なんじゃないのか?)
[自分は竜に対し、人が使役する存在として見ているのではないか。
そんな迷いが、訓練や実戦に向かうたび募っていく]
"ちゃんとリュストを、お前の竜を見ろ"
[そんな自分に対し言葉を投げ掛けてくれたのは。
リュストの親を相棒とする先達だった]
"いいか、護り手と共に在る竜には、多かれ少なかれ危険がつきものだ。
どんな竜だって、それでも信頼に足る相手でなきゃ、背には乗せねぇもんだ"
[豪快だがどこか大雑把だった先達の、その時ばかりは真剣だった目を思い出す]
(そうだ、やっぱり思い上がりだ)
(誰もが皆、自分の出来る精一杯をやっている)
(その中で、俺とリュストの選んだ場所が、ここなんだ)
[るぅおぉぉぉぉぉ!
リュストの、常にない雄叫びが上がる。
こちらを包みかけた薄墨はリュストの四肢に砕かれ。
更に分かれ伸ばされた触手を、白花の力受けたフレイルで振り払う]
そこだ、ぁ――っ!!
[そして、完全に露わになった漆黒を。
リュストの前肢が、三の角が、同時に前方向け振り下ろされたフレイルが、全体重と全速度を乗せて打ち砕く]
[意識を失ったのは、文字通りの全てを
ソルベに明け渡し、使わせたから。
ソルベは元はロー家が保持していた竜だ。
エルナトが乗り手を選ぶように、
ソルベもまた半身を選ぶ条件はあったのだ。
ソルベにとっては必要なのは耐え得る体では無く、心だった。
騎竜師ではなくとも竜に寄り添い、慈しみ、
全てを受け入れる心の器を持つ者を。
エルが本気で跳ぶ時に、後方を護るための氷壁を産むには
騎竜師が全てを与え、ソルベが全てを吐き出す要がある。
貴族としての責をもつロー家には、
本当の全てを与えられる者の排出は難しかったから
竜に寄り添う者、ステーシーが選ばれたのだ]
[ソルベの選ぶ基準は、竜に全てを委ねられるか否か。
だからこそソルベはゾフィヤを選び、
ゾフィヤはそれを受け入れた。
ソルベの体は、そんな乗り手を護る為に特化している。
必要以上の羽毛は、乗り手を保護するためのもの。
意識を失ったままでも、背中に保持が叶うよう。
氷に覆われなかった部分から伸びる触手から逃れる為
空へと向かおうとしたソルベは、
>>345花竜がこちらに飛んでくるのを見て
礼を言うように、くぁ、と鳴いた。
それは、自分の代わりに先駆けた
>>344一対にも向けられたものだと竜には伝わるだろう*]
/*
とゆーことで、シェンとエルちゃんの設定をみて
即席でうかんだ設定を表にぺったり張ったのだった。
多分シェンの人ならゆるしてくれそうだとしんじてる。(
/*
しかし最初はちょうどシェン貴族だから縁故結んでってたーのも、って軽い気持ちで頼んだのに
まさかこんながっつり設定できると思わなかったなぁ…
狙ってたわけじゃないのに気付けばちゃんと対っぽく出来てた…
ま、だだっ。
[動きを止めている場合ではない。
左手に腰の小刀を抜いて触手に突き立て、力を籠めて振り解く。
まだ絡みついたままの触手にギリ、と奥歯を噛みしめた時、ゾフィヤの声>>334が届いて。
るぅ!とグラナートが鳴きながら大きく左へ旋回した]
[銀色に輝く氷と蔦の作り出した道。
初めて見る威力に僅か息を飲むが、まだ終わりではない。
最後の一筋をシェン達が刻み込むのを確認して>>334]
いっけぇぇえ!
[>>350全身全霊、一撃必殺の一打が叩き込まれるのに。
いつにも出したことのないような声を上げていた*]
― 虚無の深淵 ―
[切り拓かれた道。
それを駆けた一撃が、漆黒の核を打ち砕く。
複数の硝子が一斉に砕けるような、そんな感じの音が薄墨色の虚空に響き。
それから、虚無の本体がぐずり、という感じで崩れ始めた]
……っ!
全員、下がって!
飲まれる前に、早く!
[核を無事に砕けても、本体の崩落に巻き込まれては意味がない。
だから、と声を張り上げつつ、青年は後ろに控えるティアナを振り返った]
……ティア!
『わかってるわよ!
魔界と天界、霊界と竜界。
四界の封護の内にて、我、願う。
あまねく精霊の力、霊王珠カーリタースの覡たる我が許へ集い来たれ。』
[歌うように紡がれる言の葉に応じ、色とりどりの光の珠がティアナの周囲に現れる。
その様子を見つつ、青年は呼吸整え、剣を構えた。
構えた剣に向けて、ティアナの周囲に生じた光が集まっていく]
……我、天の竜皇の血を継ぎし者の号において求める。
竜皇剣フトゥールム、あまねく精霊の祝福を持って覚醒せよ。
[静かに紡ぐ言の葉に応じ、剣が形を変える。
若き騎竜師も一度は目の当たりにしているはずのもの。
聖王国の護り手たる騎竜師だけが所持を許される剣――『聖剣』とよく似た、けれど、それを更に研ぎ澄ませたような剣へと]
我は、天と地を結ぶもの。
その絆にて人界と竜界を繋ぎ、それを持って四界と人界とを繋ぐ者。
『天煌竜牙』、その号を持って、今ここに宣する。
世界を呑み込む嘆きの翳り、それを浄め、穏やかなる眠りをもたらす事を。
……ヴァイス、合わせろ!
[叫びに応じ、白銀が甲高く鳴く。
色とりどりの光を纏いつかせた剣が大上段に振りかぶられ、一気に振り下ろされる。
剣から放たれるのは、色とりどりの光芒。
僅かに遅れて白銀が放った光とそれは一つとなり、崩れていく虚無を包み込み、そして。
りん、りりん、と。
鈴を振るような音を響かせた後、溶けるように消えてゆく]
…………は。
[数拍、間を置いて、零れ落ちたのは小さな声。
光が溶けた後には、球体の形はなく。
先ほどよりも明るくなった薄墨色の空間がゆるりと広がっていた。*]
……やっぱりこれ。
つか、れる。
― 虚無の深淵 ―
[声>>356が届いている。
後ろを振り返る余裕はないけれど、竜に全てを委ねるほどの力>>353が、道を維持してくれたことは理解していて。
そうして全力をぶつけた先、漆黒がぐずりと崩れ始める>>357]
[急激な降下と共に全てを振り絞った直後で、正直虚脱してしまいそうなほどだ。
しかし、ここまできて最後の仕上げを仕損じさせてはならない]
リュスト、すまねぇ。
もう少しだけ頑張ってくれ……!
[自身はほとんど背にしがみつくような状態で。
リュストに懸命に羽搏かせ、その場を離脱する]
[そうして、やや霞む視界の中に映ったのは。
いとし子の許へ集う精霊の光>>358と、聖剣を思わせる剣>>359]
ああ……。
[色とりどりの光が、聖竜のブレスが虚無を包み込む>>360。
最後は砕かれるのではなく、溶け消えるように。
そして虚無が消えた空間は、僅かに明るさを増していて]
終わった、んだな。
[やり遂げた。
その感慨と共に、深く深く息を吐く]
リュスト……あり、がと。
[最後の最後に気力を振り絞って飛んでくれたリュストに礼を言う。
本来なら先輩らしく、道を作ってくれた仲間たちや浄化に導いたシリルとティアナに何かを言うべきなのかもしれないが]
[今は少しばかり、疲労感に身を委ねていたかった*]
―虚無の深淵―
[>>353羽毛によってゾフィヤの身体が保護されているようであれば、一先ずの安心。
ソルベの様子を見るに、治癒の術が必要な大事ではなさそうで。
花竜はソルベの上昇を助けるよう、尾を回して上空へと飛んだ。
そうしてある程度の高度を確保した後は、尾を話して横につける。
>>350鋼竜の雄叫びが聞こえてくる。
裂帛の気合を込めた一撃が虚無の核めがけて叩き込まれていくのを見守っていた。]
[けれど、硝子が砕けるような音が虚空に響いた後、虚無の本体が崩れ始めた。
ファティの指示を受け、少女はすぐに行動に移した。]
……っ、はい!
[花竜はソルベに並ぶ形でティアナの守る後方へと移動した。
退避が困難な人がいれば、それを助け。
ティアナの歌うような詠唱が始まる。
精霊のいとし子の周囲にとりどりの光珠が現れたかと思えば、
始まりの騎竜師の構えた剣に向かって集まっていく。
紡がれる言葉に応えるよう、彼の構える剣が聖剣にも似た形へと変じた。]
……あれは、
[目にした事のあるものよりも鋭敏な印象を受けるのは、
他ならぬ始まりの騎竜師が握るものであるからか。]
[ファティの叫び声に応えるように白銀の竜が鳴き、
とりどりの光を纏わせた剣が一息に振り下ろされる。
白銀の放った光と県から放たれた光芒が一つに集まり、虚無を包み込み。
鈴音を響かせた後に薄闇に溶け込むように消えていく。
それは神話の一部と言ってもおかしくない光景。
光が消えた後、虚無は消えていた。
僅かに明るくなった薄墨色の空間に、ファティの声が響く。
少女は詰めていた息をそっと吐き出した。]
……終わったのですよね?
[それは始まりの騎竜師と精霊のいとし子への確認というよりは、零れ落ちたもの。]
皆さん、本当にお疲れ様でした。
[少女は微笑を浮かべて短い言葉を掛けた。
ゾフィヤは意識を取り戻していただろうか。
意識の戻るまでは付き添っている心算。**]
─ 虚無の深淵 ─
[ゾフィヤが意識を失った後もソルベは飛行を保ったまま
>>365ユリアが補佐してくれるに任せて上昇し、
距離を稼いだ上で為される全てを見届ける。
>>347鎧竜が真っすぐ、重さを乗せた速さで
>>348この空間の真の中心、露わになった虚無を
此の場にいる全ての力を乗せて打ち砕き
>>357下がれという言葉に
>>366花竜に支えられる形で後方へ移動して尚
意識を失った半身の代わりに、
>>358始まりの騎竜師と、精霊のいとしごが成すを
その最後まで見届けて。
>>368傍らの少女が浮かべた優しい笑みと、
温かな労いの声に、応えるようにまた、
くぁ、と鳴いた*]
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