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次の日の朝、語り手 が無残な姿で発見された。
戦火の犠牲は確実に広まる。
それでもなお、戦いは終わらない。
求めるものを手にするまで、人は争い続ける。
己を犠牲にしようとも。
愛する者を失うとしても。
現在の生存者は、歴史家 ナイジェル、元首 カナン、王国軍参謀 ギィ、ゼファー軍 将軍 バルタザール、王国軍部隊長 セルウィン、王国軍指揮官 ベリアン、ゼファー軍人 フェリクス、トルーンの民 カレル、ゼファー軍小隊長 ミヒャエルの9名。
プラメージ王国軍とゼファー軍の最初の衝突は、陸と海とで同時に行われた。
陸では圧倒的な強さを誇るゼファー兵に対し、王国は波状攻撃と海戦という二つの対抗手段を取る。優位な海戦戦力を投入してゼファー軍の補給線を断ち切る作戦と、間断なく攻撃を仕掛けてゼファー兵を疲弊させる作戦であった。
しかしゼファー軍の勢いはすさまじく、また戦いへの執念は王国兵を驚かせたようで、当時の王国兵が残した手記には―――
─── Nigel Buhler 『カーマルグ半島騒乱記』第二章
王国軍参謀 ギィは、王国軍部隊長 セルウィン を投票先に選びました。
/*
ベリアンをもっと構いたいが忙しそうだなー
全軍把握指揮ご苦労様です(拝
絆相手だというのは周りにも知られているんだろうか?
知られてなかったら、どうしてもっと上の将(いるよな?)を差し置いて抜擢されたのか、さまざまな憶測が飛び交うことであろう。
絆保有者って国に数組くらいしかいない感じか?
たくさんいたら便利な伝令網ができてるはず(
王国軍部隊長 セルウィンは、王国軍部隊長 セルウィン を投票先に選びました。
− 東沿岸 −
漕ぎ手を交代させる。
彼らと、旗艦にいた者は食事休憩に入れ。
[ 最も消耗しているだろう者たちを持ち場から外す。
これで、次の戦闘に使えるのは、3隻それぞれ150名程度になる計算だ。]
できてもう一戦闘か。
北回りの2隻が合流すれば、手勢は増えるが…
[ まだその船影は見えていない。]
兵らには交代をと言っておきながら、君を働き詰めにしているようでは、自分はまだまだ配慮がたりない。
[ 状況説明もなく、そんな声を送ったが、
ベリアンのことだ、さっきの報告もあわせて、敵船が最低でも1隻は沈黙し、こちらの戦闘が一段落ついて、兵を交代させる余裕があることを読み取るだろうと信用している。]
天幕に、自分が調合したハーブティがある。
せめてそれを。
― 東海岸 ―
[ ゼファー兵の鉄の武具は泳ぎには向かない。それでも武具のまま泳ぐという過酷な訓練も当然に為されていたから、海に落ちた者達も、五体満足であれば易々と波間に沈みはしなかった。
最後に船から身を投じた男も、しばらくは波を分けて泳ぎ、やがて懸命に近づいて来た味方の小舟に拾い上げられた。 ]
岸に、近い船に...向かえ。
[ 王国軍が燃える旗艦を曳航しながら海岸の方へと動くのを>>1:311見ていた男は、そう指示を出してから、マントの襟を破り、そこに縫い込まれてあった毒消しの薬草を口に入れた。毒を受けてから時間も空き、如何程の効果があるかは頼りないが、その恐ろしい苦さは、意識を覚醒させる助けとなる。 ]
[ やがて男が乗り移った軍船が岸へと向かうのを確認すると、残る二艘は互いに距離を取りながら、沖へと動いた。離れ過ぎず、近過ぎぬ位置を独自に探りながら、岸へ向かった船を頂点に三角形を描くような位置取りで、王国軍を待ち受ける。**]
私の名を知るのは驚きはしないが。
わざわざ名指す勇気を讃えて、話を聞こうか。
名乗れ。
[声は戦塵を吹き払うように通る。
聞いておきながら、既にその名は心に浮かんでいた。
己よりもさらに明るいあの髪色と、意志強く輝くあの目は覚えている。
神々は、よほど人の運命を弄びたいらしい。**]
― 過去 ―
[どれだけ実力が上の者にも、危険が待ち構えていると判り切ったところへも、行くべきと感じたら躊躇せず突っ込んでいたから、生傷は絶えるどころか増える一方だった。
リトスに応急手当されるのも日常茶飯事になっていて、そのたびに小言を聞かされるのも、いつものことだった。]
怪我が怖くて戦士になれるか!
俺は、最強になるんだからな。
[そんな風に言い返すのも常のこと。
たまたま小言を聞かない日は、物足りなく感じるありさまだった。]
俺は、元首になってゼファーを変える。
だから、今は強くなる。
[なにかの折にそう言ったことがある。
多分、またお前は……などと言われた時だ。]
[ある日を境にリトスの様子が一変した。
忘れもしない。英雄と呼ばれたバルタ・ザールが戦死したときだ。
殆ど間を置かず、リトスの母も亡くなった。
葬式には行かなかった。
リトスの顔を見るのが、嫌だったからだ。
今でも、あの時行けば力になれていただろうかと思うことがある。
今だから、行かない方が正解だったと理解する。
彼の叔父の野心を思い知ったのはそれから少し後のことだ。
リトスから表情を奪った彼の叔父と、己自身が時々許せなかった。]
[元首を目指すにあたっても、彼の古狐は障害であり続けた。
表立って対立したことは無いが、影に日向に妨害をされ続けた。
毒を盛られそうになったことも、もっと直接的な手段を取られたことも、数える気が失せるほどだ。
リトスがいなければそれが倍にもなっていただろう。
口にも声にも出したことは無いが、いずれはあの豺狼を除くつもりだ。
己の望む未来のためだけではない。
心繋がる唯一の者を苦しめたアレを許す気などない。**]
/*
忘れないうちに投票しておこうな。
デフォルトはフェリクスだぜー。
フェリクスほんとかっこいいよなとしみじみほれぼれしてる。
/*
そうそう。自分の感想に突っ込みいれるカレルがめちゃめちゃツボだったwww
どうでもいいけどカナンとカレルって似てるよね。
自分でもどっちだっけ?ってなる。しょっちゅう。
元首 カナンは、王国軍部隊長 セルウィン を投票先に選びました。
― 回想/平原西・盾兵部隊と>>1:316 ―
――忠告痛み入ります、盾兵部隊長。
[指揮官としてあるべき姿は学んで来たし、よくよく心にも刻んでいた、つもりだった。
しかし土壇場での失態は、そう割り切って済ませられるものでもなかった]
[幸い騎兵隊の奇襲にも大きな被害はなく、ほどなく盾兵は本来の守りの役目を果たすことになるだろう。
部隊長の内心の懸念>>1:328を、セルウィンは知らない。
そして先に受けた忠告でさえも、今破ろうとしていた]
― 回想・了 ―
― 平原 ―
[ゼファー軍は既に騎兵と軽歩兵の配置替えも済み、陣形を整え終えていた。
そこへの突撃は無謀とも思えたが]
[前線にて槍を振るっていた人物が、こちらへ馬首を巡らす>>1:332。
そして彼より手前側に位置し、こちらを迎撃せんとしていた兵が槍を下げるのが見えた>>1:333]
なんだ?
[予想外の動きを訝しむも、足を止めることはない。
セルウィンを先頭に、後方に十数人を引き連れた小隊は、隊長格と思しきその男の眼前まで進んだ]
[短槍を掲げ見上げた視線の先。
強い威圧を感じるのは、彼の人が馬上にあるからというだけではないだろう。
怒りのまま突きかからんとしていた足すら、一度止めてしまうほどの凄み]
貴方が――
[呼び掛ける言葉も常とは違う、畏れの乗ったもの]
――この隊の長、なのか?
[そもそも何故、ここまで進むことを許されたのかもわからない。
底知れない相手への恐れを感じながら、反応を待った**]
― 平原南 ―
[ゼファー兵がカレルを目指し進撃し始める。
盾兵も一部が食い破られ、破られたところから重装歩兵が乗り上げたところでその動きが止まった>>3。
ゼファーの軽歩兵も乱戦を離れ隊列を整えている。
戦闘指揮を行っていた味方の軽歩兵隊長も、何を、といった様子でカレルを見ていた]
…………
[射抜くようなカナンの瞳に脂汗が噴き出るのを感じる。
この場で自分は何が出来るのか。
生き延びなければいけないのに、これでは死にに行ってるようなものではないのか。
この場にいる王国軍の誰もが、何をしているのか、と思っていただろう。
それでも、今この時、戦いが止まったことは間違い無い。
こちらも、僅かでも隊列を整えることが出来るだろう]
[名乗れ、と通る声>>4が届く。
短く息を吐き、大きく吸い込んでから声を張った]
──── カレル。
貴方方が領有を主張する、トルーンの民だ。
[彼は
本来ならば、カレルのような田舎町の人間がゼファーの指揮官の名など知るはずがない。
それなのに、驚きはしない、と言った。
泰然とした態度を示すものだったかもしれないが、カレルにはそう思えたのだ]
…………、
[話を聞く、と言っているのにそれ以上言葉が出て来ない。
眉を撓らせて、引き結んだ唇を小さく動かす。
視線を逸らしそうになったが、それだけは堪えた]
───── 僕達は、トルーンに戻りたいのに……。
どうして、そうやって、立ちはだかるの…。
[零れ出たのは、悲しげな、悔しげな声。
最後の方は消え入るようでもあった。
文化や思想の違いがあるのは、十数年前の邂逅で分かっている。
それ故に戦いに発展してしまったのだろうことも。
頭では分かっていても、感情が添ってはくれなかった**]
/*
投票デフォがナイジェルー。
セルウィンにセット。
うわーん、戦場離れ過ぎて追悼上手く出来るか分かんないw
(死亡を把握出来ないのでは感)
トルーンの民 カレルは、王国軍部隊長 セルウィン を投票先に選びました。
/*
浮いてる兵の描写は欲しいなー、となってる僕です。
勝手に動かしていいならやるけど、僕末端(星の欠片)なので配置とかまで決めちゃうのはおかしいよな、って。
これもっと早くに言っとくべきだったな、失敗。
− 東沿岸 −
[ 戦闘を終え、仲間に支えられて歩く者もいたが、兵らの表情は比較的明るかった。
こちらも旗艦を焼かれたとはいえ、ゼファーの船を1隻、沈めているのは心理的に大きい。
海でなら、ゼファーと渡り合える、そんな手応えを得たのかもしれない。
しかし、相対的にゼファー軍の士気が落ちているとは考えづらかった。
バルタも生きている。タフな将だ。
自分のように船を乗り換えて、再度、挑んでくるだろうか。もしそうなら、]
あまりの熱烈さに口説かれてみたくもなるというもの。
[ 指先で顎を撫でる。]
[ 新たな策にとりかかれば、曳航している船は重荷になる。
炎上したまま、惰性でゼファーの船着場に流れ着くルートに乗せると、牽引綱を切り離した。
桟橋を破壊したくらいでは船の運用を阻止することはできまいが、やれることはやっておく。
どこで拾い物があるとも限らない。
そうして、全艦、北へ大きく進路を変えるよう、指示した。]
──王家の旗を掲揚せよ。
[ 自分を囮にしようと、生真面目なベリアンが聞いたら即座に却下されそうなことを企んでいた。*]
− 過去 − 1:=30
[ そんな邂逅の後、ギデオンの世話係にベリアンが指名された。
ギデオンはベリアンのいうことなら、よく耳を傾けたのだ。
報告を受けた王家からグラウコス家へも、よしなに、という働きかけがあったとか。
はじめの一月ほどは、幼児にも等しかったギデオンだが、ベリアンにつきまとって、しつこく「あれはなに?」を繰り返すうち、瞬く間に知識を得、一年もたつ頃には「男子、三日会わざれば刮目して相対すべし」などと古典を自在に引用し、楽器も剣も自在に操って、神童と噂されるようになっていた。
しかし、どれだけ洗練されようと、どこか無邪気な奔放さは残っていた。
それが特権階級ゆえか、生まれ持ったものなのかはわからない。
数年のうちに、"女神の子"という二つ名は、以前とはまったく別の意味を帯びるようになる。 ]
次の奉納試合、君はどの武器を使う?
[ 成長を遂げてからも、ギデオンがベリアンと連みたがるのはいつものことで。
その日も、一緒に回廊を歩きながら、そんな話をしていた。*]
― 平原 ―
[開かれた道を駆けてくる十数人。>>6
真っ直ぐなその動きに、ふ、と目を細めたのは一瞬の事]
やれやれ、素直だねぇ。
……叩き潰すために呼び込んだ、とかは考えないのかな?
[眼前にやってきた若者の姿に、ふと、こんな呟きがこぼれて落ちる。
もっとも、そんな事をするくらいならば呼び込む以前に押し流させているのだが]
ま、そいつはさておき。
……問われた事には、答えようか。
[畏れを乗せた声が紡いだ問い>>7に、微かに口の端を上げる]
俺は、この隊を率いる者。
ケファラスの長、フェリクス。
お若いの、きみの名は?
[静かな口調で名乗り、相手の名を請い。
それから]
……ひとつ、聞きたい。
何故、あの状況で戦線を離れた?
[投げかけたのは、先も感じた、疑問。**]
ゼファー軍人 フェリクスは、ゼファー軍 将軍 バルタザール を投票先に選びました。
ゼファー軍人 フェリクスは、王国軍部隊長 セルウィン を投票先に選びました。
ゼファー軍 将軍 バルタザールは、王国軍部隊長 セルウィン を投票先に選びました。
/*
朝から英雄に刺し殺されかけた副官です。こんばんは。
うちの英雄、少年みたいで可愛いとか思ってたら、これだよ。まじこわい。殺しにきてる。
― 平原 ―
[眼前への道を開けさせた男は、こちらへ何を思ったのか>>14。
一瞬の表情の変化は読めなかったが、素直との評と問い掛けには、ぎ、と眼差しを強める]
――それでも構わない。
いや、やることは同じだからだ!
[立ちはだかる者が大将だろうが一兵卒だろうが、退けて前進することに変わりはないから。
仮にそれが叶わなくても、とは、口には出さなかったが]
[こちらの問いに相手の名乗りが返る>>15。
ケファラスの名は寡聞にして知らなかったが、名のある軍人であることは理解する]
……セルウィン・アルニムだ。
[名を問われれば、礼儀として返すことに躊躇はない。
しかし真に答えに窮する質問はその次に来た]
…………!
[どんな糾弾でも受けるつもりではいたが、それに乗じたまさにその相手から問われるのは痛烈だった。
そもそも答えるべきなのか、とも思う]
[背後に控える仲間たちは無言だった。
隊長がどう反応するかを彼らも見ていると、そうも思えた]
――警戒すべき相手を見誤ったからだ。
[ようやく、といった様子で目を開いて、セルウィンは答えた]
"何をするかわからない"奴の方が危険だと、そちらを抑えるべきだと思っていた。
こっちだって実力差はある。それでも、
[まだ槍を構えたままの右手が震える]
"見えている相手"だと……そう思っていたんだ……!
[残りは後退するだけだと、どこか油断した考えが心の底にあった。
元から均衡など、自分たちでどうにか持たせているだけに過ぎなかったというのに*]
[名乗られたのは、やはり記憶に違わぬ名だった。
剣を取ったか、と奇妙な感慨を覚える。
後背では、兵たちが沈黙のまま隊列を組みなおしつつあった。
泥地を避けて新たな列が形作られていくさまは、無機的な美さえ感じさせる。
名乗った後、沈黙を落とした相手を、特にせかすことも無く待った。
そして、どうしてという問いに、力を失った声に、眉を上げた。]
恨みごとを言うためだけに私を呼び止めたのか。
むしろ、豪胆の極みというべきだな。
[面白い、の声で言ってから、ひとつ頷く。]
戻りたければ戻ればいい。
[明快に告げる。]
土地には耕すものが必要だ。
ゼファーに従うならば、今まで通りの耕作は許そう。
農民が剣を取る必要など無い。
我らに従えばいい。
それだけで、お前たちは戻れる。
[深い声で、言い聞かせるように。]
[ゼファーに従えとは、即ちゼファーの従民となれということだ。
従民、こと異民族に対する扱いの過酷さを彼が知るかは関知しない。
ただ、十数年前のあの時に、反乱の兆候を見せた従民の村を焼き打ちにして手柄を立てた、などという話はしたかもしれない。*]
/*
風呂で想定したルートきたああああ!
そうなんだよ、そこなんだよ。
臣従するなら生活自体はそこで出来るんだ。
でもなー、求める水準が若干違うからなー。
風呂で考えたやつ出すかな、どうするかな。
なんだ。おまえでも虎の首は取れなかったのか。
[聞こえてくるコエからは、珍しく弱さを感じる。
それほどあの王弟は難敵かと思ったが、なによりの懸念は彼が重傷を負ったのではないかということだった。
妙に明るく付け加えられた宣が、逆に懸念を深くする。
だが、それをコエに漏らすことは避けた。]
お前が片付けそびれたら、俺がやるに決まってるからな。
司令官が手柄を総取りというわけにもいかないだろう。
せいぜい武勲を稼いでおいてくれ。
[励ます言葉が普段より素直だったのは、やはりちょっと漏れたからかもしれない。]
こっちは面白い農民に呼び止められている。
農民のくせに、俺を名指しで呼びつけた奴だ。
[小動物を愛でるような調子で、こちらの状況も付け加えた。]
……あれでも命一つ分の借りはあるからな。
恨み言で気が済むなら聞いてやるさ。
[農民に命の借りを作ったことなど一度しかない。
それもたぶん共通の認識だろう。]
― 平原 ―
[ふと、零れた呟きに返る声。>>16
強められた眼差しとその言葉に、若いねぇ、なんて思ったのは表には出さず]
セルウィン・アルニム……か。
[返された名>>17を小さく復唱した後。
投げかけた問いに対する答えが来るのを静かに待って]
……なるほど。
[返された答え>>19に、男は思案するように目を伏せる]
ま、確かに、何するか読めない遊撃隊を放置するのは危険。
そこの判断は間違ってなかった。
[最初に落ちたのは、判断への肯定]
ただ、ま。
状況の認識とそこが噛み合っていなかったのは、失策だったねぇ。
……結果的に、指揮を執り、意気を上げる者を欠いたきみの前線は、崩壊したわけだから。
[続いた言葉は、遠慮の欠片もない酷評だったが]
に、しても、まあ。
……別に答える必要もないような問いに答える、その真っ正直さは、評価できるわ。
[率いる者に己が甘さ、至らなさを晒せと言わんばかりの問い。
それに、震えながらも逃げずに答えた誠実さは、この若者の持つ美徳なのだろう。
戦場に立つ者としては、色々とどうか、と思うが]
オジサン、個人的にはそーゆー若い子、嫌いじゃないよ。
……個人的には、ね。
[一転、軽い口調で告げたのは、紛れもない男の本音。
とはいえ、そんな緩さは長くは続かず]
とはいえ。
……今は、命を受け、軍を率いる者としてここにいる。
てわけで、気に入ったからこのままお帰り、とは言ってあげられんのよね。
……もっとも。
そんな言葉は、望んでないと思うけど。
[そんな弱腰であれば、最初からここを目指して走ってなどこないだろうから、と。
そんな思いと共に言い放ちつつ、浮かべた笑みは猛禽のそれ。*]
/*
これだよなー、「従民、こと異民族に対する扱いの過酷さを彼が知るかは関知しない」ここ。
反乱企てたのを焼き討ちにした、ってのを聞いてるなら、反乱するような扱い受けてる、ってのは気付けるだろうしなぁ。
最初は「それには従えない」って返答で良いとは思うんだけど。
風呂で考えたのは、トルーンの人達に対する説得(ゼファーに下ること)をさせたければ、僕を捕まえてみろ、ってやつだったんだけど。
ちゃんとした段取り踏まないと「いらね」ってされるやつだな(
/*
あそこでへたれるとかほんと可愛いなあとしみじみ思うわけですが、そこに乗っかって誘惑するわるいひとです。
誘惑に乗ると悪いことがあるよと言ってあげる俺優しい!(自分で言う)
― 平原 ―
[合流すると決めて戻った本隊は、若干位置を変えていた。
最初に出会ったのが、引き止め損ねた盾兵と対峙している騎兵隊だった。
ただ戦闘そのものは激しかったけれどなんとなく停滞している感じだったのは、騎兵の方が防御を優先していたからだろう。]
フェリクス隊長は?
[隊長がいれば、もっと攻撃に出てるんじゃないか、と思って見渡せば、北の森の方角にいるのが見えた。
しかも、さっきまで戦っていたヤツが隊長の目の前にいる。]
あっ。あいつ!
[隊長、それはオレの獲物ですよ!と叫びたかったけれど、暇なら手を貸せと他の小隊長に言われて、西側での戦線維持に加わった。
でもついちらちらと様子を見てしまうから、やや危なっかしい。*]
「元首になって、ゼファーを変える」
[ まるで、夢のような話…若者の無謀な夢想。人が聞けば、十中八九、そう断ずるだろう言葉。
何を言い出すのか、と、何時もの説教口調で返そうとしたが、できなかった。
後ろ盾の一つも無い、自らの盾と剣さえ持たない孤児が 、国の頂に昇り詰める、そんな奇跡を、この炎のような魂ならば成し遂げるのではないか?そんな気がして。]
それなら尚更、不用意に、怪我などするな。
[ けれども、その時は、胸に浮かんだ予感を口には出来ず、ただぶっきらぼうに、そう告げるだけになった。 ]
カナン…お前は、元首になるんだったな。
[ そして、今度は男の方から確かめるように口にしたのは、父母の葬儀から戻った後だ。 ]
俺もお前と同じ孤児になった。お前が元首になるなら、俺もなる。
[ 今はもう、本当の味方は一人としていない。そう心に刻んで戻った先で、表情の失せた自分の顔を見て、押し込めた筈の心そのままに、歯噛みした好敵手。
ただ一つ、決して変わらぬと信じられるものが、そこに残っていたのだと気付いた時。男の心は定まったのだ。 ]
そして、俺は、お前の政敵になる。お前の策の穴を見つけ、お前の油断を糾弾し、隙を見せれば噛み付いてやる。
お前が本当にゼファーを変えると言うなら。
俺という壁を突き崩してみせろ。
[ その壁はきっと、他者が、この炎を消そうとする事を阻む壁ともなるだろう。そう、胸に落として、男は、数日ぶりに笑った。
目の前の男には、それは泣き笑いに近く見えたかもしれないけれど。* ]
― 平原 ―
[こちらの返答に何を言われるかとも思ったが、思案の後に返された答え>>25は肯定から入るもの]
…………。
[かと言って結果は、目の前にある通りだ。
ストレートな酷評を、身を裂かれるような思いのまま聞く]
――敵に評価されても仕方のないことだろ。
[こちらを評する言葉>>26に、どうにか返した声は掠れていた。
相手の言葉に嘘はないだろうと思うが、失策を突いた敵将にそれを言われるのは、やはり堪える]
王国軍指揮官 ベリアンは、王国軍部隊長 セルウィン を投票先に選びました。
[だからその顔に猛禽のような笑みが浮かんだ時>>27――無論恐ろしくはあったけれど――むしろ救われたような気にさえなったのだ]
当たり前だ!
このまま帰ることなんて望んでいない――
[帰らない、とは言わなかった。
虚勢だとわかっていても]
フェリクス、お前の首を獲って帰るんだ――!
[それでも、勝つために戦いを挑むのだと、そう宣するのがぎりぎりの矜持だった。
雄叫びと共に一歩を踏み込み、槍の穂先をかち上げる。
周囲の精鋭兵はフェリクスに手出しはしなかったが、他の敵兵が動くならばそれを抑えに回った*]
/*
ぜえはあ、箱前帰着(直前赤まではあいぱっどです。基本アナログなおいらには、めんどくさいんじゃ><)
王弟殿下からの、お誘いどうしよう、ちょっとこれ迷うなと思ってる間にうちの元首殿からも追撃が来てるわけですよ。とりま、色々急ごう;;;
/*
しかし……フェリクスの中身、多分あの人で間違ってないと思うけど……
こないだからめっちゃ対戦してません!?
/*
バルタ…おまえってやつは…
ゼファーを恨んでゼファーを豊かにして腐らせて崩壊させようとしている、という設定案もあったんだけれども、それはもうポイだな。
まあ、あんまり熱血でも希望ある未来でもないので、採用はしなかったと思うけど。
― 平原 ―
[戻ってきた若手の内心>>28、知る術もなく。
男が見据えるのは、眼前に立つ若者]
……おやおや。
敵に評価されるなんて、滅多にないもんだけどねぇ。
[く、と笑う声音はやや、揶揄いの響きを帯びて]
[そんな揶揄もわずかな刹那。
ここまま帰ることを望まない、という言葉>>30にく、と楽し気な笑い声が落ちる]
……ほう、そうかい。
[首を獲って帰る、という宣。
死ぬためにではなく、勝つために戦う、という意志。
ならば、それに応えるのが男の流儀]
その心意気や良し……
[雄叫びに返し、かち上げられた槍の穂先を、横一線に振るった槍で打ち払う。
振り切った槍をくるり、回して返した後、馬をわずかに下げてその背から飛び降りた。
周囲の兵は、対峙に手出しはしない。
ここで手出しをしたら後が怖いと知るからこそ、彼らが意識を向けるのは若者と共にかけてきた精鋭兵。*]
/*
にしてもバルタから時々「死ぬなよ」オーラが飛んでくるな。
まさか、この布陣なら死んでも戦争継続安泰だし、偶には英雄落ちも、とか考えてたのがバレたか?
― 東海岸 ―
[ 男が乗り移った軍船は、そのまま海岸に寄り、100名程の兵を下ろして拠点に返した。彼らはカナンが残していった兵であり、拠点防衛の任を最優先とする命は、そのまま生かしてある。 ]
拠点に残った100名と共に、守りにつけ。恐らく南と北から王国軍が寄せてくるだろうが、物見の位置に配置した兵と連携して食い止めろ。
但し、食い止めきれぬと判断したら、拠点そのものは捨ててもかまわん。
その場合は、逆に拠点に敵兵を押し込めて、他の部隊と合流させぬことを第一に動け。
[ そう指示を置いて、男自身は船上に残る。 ]
『将軍、海上は我々に任せ、拠点で指揮を執られては...』
[ 男が毒矢を受けたと知る側近の兵が、気遣わしげに進言してきたが、腕の一振りで黙らせた。 ]
王国軍の船団には、敵の司令官...王弟が乗っている。
そんな獲物を、みすみす逃しては、元首殿に顔向け出来まい。
[ 形としては、その元首の命を無視して手柄を追っているように見えると承知で、そう言い放つ。 ]
[ 燃える旗艦を置き土産のように桟橋へ向けて流した上で、北へ進路を変えた船団の一隻が王家の旗を掲げるのが見えれば、男は緩く口の端を上げた。 ]
確かに......あれは、お前には譲れない獲物だな。
以前から誘われていることでもあるし。
[ カナンの声に懸念の色が乗っているのは感じている。
人の事を案じている場合ではないだろうと、思う一方、その懸念を齎しているのが自身だという自覚もあったから、小さな吐息と共に、言葉を繋いだ。 ]
王弟殿は、毒の牙を持つ虎のようだ。
だが、炎と毒は俺には効かん。
[ 遠回しに状況を説明しておいたが、安心材料になるかどうかは微妙なところだ ]
農民?命の借りというと、ああ、あの時の...
[ 恨み言を聞いてやる、というカナンの言葉を聞けば ]
物好きめ。
[ 囁くように揶揄を零すのは、カナンが、その運命の皮肉に痛痒を感じて居ない筈はないと知るからだ。
あの時、長くコエを送って来なかったのは、彼が、その穏やかな時間を惜しんだ故ではないか、と、実のところ男は疑ってもいた。 ]
─ プラメージ王国野営地 ─
[届く報、交戦の状況は正直芳しいとは言えないもの。
平原南に向かわせた隊の伝令からは続報があったか、少なくとも逃走を示唆する程の数を相手取っているのは把握している。
彼らの後に続く部隊の出立を早めはしたが、義勇兵たちと敵部隊との接触までには間に合うまい。
それから北西、手持ちの盾兵を援護に回した部隊は次陣と交代は出来たようだが先陣を務めた隊は半数程残っていれば良い方だろう。
元より実力、経験共に凌駕している兵を相手どるのだ。
多少の痛手を食らうのは覚悟していたけれど]
……敵討ちなんてことは、考えてくれるなよ。
[あの隊はまだ兵役から明けてもいない者が多く居た。
連携の取りやすさに重きを置いた編成は、その分情に流されやすくもある。
脳裏に浮かぶ、まだ若く清廉さを感じさせる隊長の顔に、無意識紡いだ呟きを掬い上げてくれる者は今、側にいなかった*]
......カナン、お前はお前だ。心のままに征け。
[ 一見脈絡なく落としたコエは、心臓の鼓動ひとつに沿って響く* ]
― 平原 ―
[揶揄う響き>>31に細めた眼差しのみを持って答える。
もう一度戦場を踏めるともわからぬ身であったから]
[決死の宣言に、フェリクスから返る楽しげな笑み一つ>>32。
先制の一撃は軽く払われ、直後に彼は馬から眼前へ降り立った]
――はあっ!
[同じ槍とはいえリーチの差は明白。
着地までの間も惜しいとばかりに、弾かれた穂先を引き戻す動きで旋回させつつ、更に一歩を相手側へ踏み込んだ]
[幸い、周囲の敵兵も対峙に手を出すことはないようだ。
こちらの兵は牽制はしつつも、無理に敵に突っかかることはしない。
一騎打ちが始まった時点で、無闇に隊長の気を散らす動きは避けているようだった*]
― 平原南 ―
[停止した戦場を、味方の兵達も隊列を組み直す。
話をするカレルの横で、盾兵と軽歩兵が交互に並び列を作り、弓兵が後方に並んだ。
義勇兵は更にその後ろで隊列も作らずに集まっている。
ハラハラとしながらカレルの様子を窺っているのは目に見えて明らかだった]
[当のカレルと言えば、カナンを前にして両手に拳を握っていた。
緊張、悲しみ、悔しさ、様々なものを示す拳は、カレルの両脇に垂らされている。
堪えるようなそれは、カナンから言葉が返るまで続いた]
[眉を撓らせた表情が変わったのは、カナンの言葉>>21を聞いた時。
信じられない、と言うような表情だった]
戻、れる……?
[ゼファーに従えば良い、と。
明快な言葉から続いた深い声>>22は、こちらを諭すような色を含む。
後ろで様子を窺っていた義勇兵達も、その言葉にどよめいていた]
[ただ、カレルはその言葉を鵜呑みには出来なかった。
十数年前に聞いた反乱鎮圧の話が、ゼファーの従民がどんな扱いを受けているかを示している。
それを知るが故に返答に間が空いてしまった]
………僕達が求めるのは耕作だけじゃないよ。
[先ず口にしたのは、カナンの言葉の中で引っ掛かったこと]
カナン達が欲しいのは、単なる労働力だろ。
僕達が求めてるのは、トルーンでのこれまで通りの生活だ。
作物を作り、魚を採り、動物を狩り、装飾品を作って、売り歩く。
それぞれが助け合って、自由に生活する。
そんな暮らしだ。
[相容れない物がそこにある。
それを感じて、カレルは悲しげに笑った]
僕らが求める暮らしを保障してくれるなら、カナンの案を検討しても良かったけど。
そうじゃないなら、ゼファーに従うことは受け入れられない。
そうじゃなくても、即答は出来ないけどね。
僕だけの判断で返答は出来ない。
トルーンの人達が納得しないことには、ね。
[かなり我侭な言い分だとは思う。
けれど、無条件で受け入れられる話ではなかったから、こちらの求める条件は最大限出した。
元より戦って取り戻そうとしていたのだ、これ以上悪くはなり得ないだろう]
それに……僕達を援助してくれた人達を、裏切りたくない。
トルーンを取り戻すために戦い方を教えてくれた。
僕達がトルーンに戻れるような配慮もしてくれてる。
[戦闘技術を教えてくれたセルウィン。
生きるてトルーンに戻ることが勝利だと説いたベリアン。
祝福により勇気を奮い立たせてくれたギデオン。
左胸の上に差した白い羽に右手を添える]
トルーンは僕達の家そのもの。
揺り籠であり終の棲家。
そして、僕達の
与えられるのではなく、取り返すよ。
[カナンを見返し、はきとした声で言った*]
[ああ。自分の野望は成った。
この時、そう確信した。
己はこの壁を得て爪を研ぎ牙を磨き、ゼファーの元首を勝ち取るだろう。
なおそこで留まらずにゼファーそのものを変えていくだろう。
武のみでしか評価されず、親と同じであれと期待され或いは蔑まれ、個を個として認めようとしないこのゼファーを変える。
この男と共にならば、必ず成し遂げてみせよう。
その時は、かつてのように笑ってくれるだろうか。
リトス。と心のうちでのみ呼ぶ。]
[とはいえ、昔から意地を張り合っているか小言を言われているかばかりだったので、そもそも笑顔はあまり見たことが無かったのだが。*]
現在、半島の東側を北上中だ。
北回りの2隻と合流して、夜の闇に紛れて上陸しようと思う。
どちらに向かうかは、そちらの状況にもよるが、いずれにせよ移動手段があると助かるので、替え馬つきで騎兵を50ばかり、東の方へ寄越してくれるか?
確か、地図上では、あの辺りに森があったろう。
そこで落ち合うのが良さそうだ。
― 平原 ―
おっと!
[下馬した足が地に着くよりも僅かに早く、槍を旋回させつつ踏み込んでくる動き。>>36
同じ槍と言ってもあちらは取り回しのよい短槍、懐に飛び込まれればこちらが不利になる]
基礎は、抑えてるな!
[単なる勢いだけではなく、勝ち筋を掴まんとする動き。
元より侮る気などなかったが、これは気を入れねば、と思い返しつつ]
……っせい!
[態勢を整えきる前に踏み込まれるならば、避けるよりは迎え撃つ、と。
繰り出すのは、真っ向からの突き一閃。
周囲の兵は対峙が邪魔されぬならばとこちらも牽制の動きに徹していた。*]
ああ、だけど、さすがに土地勘のない騎兵に夜道を走らせるのは酷か。
依頼は忘れてくれ、自力で調達を考える。
[ ゼファーの拠点とか、そんなことは言わないでおくけども。]
― 平原南 ―
[表情を変えず、ただどこかに物思うような気配を漂わせて、カレルの返答を聞いた。
あの数日垣間見た空気は確かに穏やかで自由だった。
聞きながら、それを思い出していた。
全てを聞いてから、口の端を上げる。]
なるほど。それが答えか。
ならば試みに聞くが、その求めを全て保証し、属領として作物の献上と反乱しないことのみを条件とすれば、お前たちは武器を置くのか?
それとも王国への義理を貫いて、それでも戦うか?
お前たちが戦う必要など、本来は無いのだ。
戦いは戦士がするべきもの。
王国がカーマルグの地を領有し続けたいというのなら、お前たちを巻き込まず、戦士のみで我らに戦いを挑むべきなのだ。
それでも、お前たちは血を流すことを望むのか?*
― 東海岸 ―
[ 王国の船団が北への進路を変えぬことを確かめてから、男の指揮する軍船は再び岸を離れた。
入れ替わるように、流れ着いてきた燃える船は、燃え尽きるに任せて沈むまで放置した。
桟橋など、あったから利用したまでで、燃えてしまっても影響はない。
但し船の方は、燃え残った船具や使えそうな金具が無いか、後で回収の対象となるだろう。ゼファーは、貧しいが故に、どんなものでも無駄にはしない、リサイクル精神に富んだ国でもある。 ]
[ 三艘の軍船のうち二艘はそのまま残し、又しても男の乗った船だけが、王国船団の後を追う。
前と違っているのは、まっすぐ挑みかかるではなく、あくまで追尾の体で海岸線寄りに進んでいることだ。 ]
さて、どんな罠を用意しているのか...
[ 見え見えの誘いかけに、罠の一つもないと考えるほど、男は単純ではなかった。陸で戦う元首であれば、罠があろうと真っ直ぐに踏み越えるかもしれないが ]
(あるとすれば、陸の援護となる形...)
[ まさか軍船が干潟を越えようとしているとは、さすがに考えついてはいない。けれど、拠点を襲わず北上するからには、自分を誘うだけではない意味がある筈だ、との確信の元、男は動いていた。* ]
/*
お前の一存で決められないなら、お前と話す意味は無いな?なんて意地悪は言わないことにしました。(禁句)
とはいえ、たぶんあそこが要だと見たからこそ来たので、そもそもそんなことは思ってないけれど。
/*
誘われて白兵戦でもいいんですけど、船失うなって元首殿に言われてるからね。このこには、そこ大事になっちゃうので。
そうすっと、一隻で無策のまま挑みかかる、は無いよなーってなる。
/*
赤を読み返して再びごろごろするの段。
>>*9見る前に>>*11書いてるからね。
あとで見て言われててどきっとした。
[>>=3陸の状況、懸念が陰を生む思考を友の声が塗り替える。
意識はすぐに現状へと切り替えられて、応じ]
あぁ、確かに。
南下するにも待機するにも、お誂え向きではあるか。
鞍の好みは問わなかったな?
[そんな風に返し、手持ちからか、もしくは交代のために待機してる面から回すかとかんがえたのだが]
― 平原 ―
お前たちとは比べるべくもないが――
[基礎は押さえている>>44との評に、思わず言葉が口を衝いて出る]
俺だって、戦場へ立つ日のために鍛錬して来たんだ!
[ただ悔しさをぶつけるだけの叫びではあったが、それでも足を踏ん張るための力にはなった。
対する相手から生じたのは、攻撃を避けるのではなく迎え撃つ動き。
真っ向からの突きに背筋に冷えが駆け上る]
く……!
[退くのは間に合わないと判断し、大きく身を捩りつつ、左手の盾を腹部を守る位置に引き寄せる。
急所こそ避けたが、盾は攻撃を受け流し切れず、表面が大きく裂けた]
でも、
[無理な体勢を直すため数歩たたらを踏む。
それは相手に構えの猶予を与えることにもなろう]
望んで兵役に加わる奴ばかりじゃなかった。
それなのに、俺は……!
[震えかけた手で短槍を握り直す。
相手を責めているのではない、あくまで自分自身の悔恨。
それでもやはり、今力をぶつける先は、目の前の相手しかないのだ]
くそ……っ!
[相手の槍を睨みつつ誘うように一歩を。
前に突き出した槍は、敵が動きを見せればその手元を狙うように軌道を変える*]
[友が前言を覆すのは珍しいことだ。
伝えずとも陸の苦境は、友にも読めていて不思議でもないけれど]
…女神の加護を、当てにしすぎるなよ。
いつ軍神に靡かれんとも限らんのだからな。
[自力で調達する先なんて一つしかないだろう、と眉をひそめた*]
― 東海岸 ―
[ 王国の旗を掲げた船の内、王弟がハーブ水を口にしたと、同じ頃>>43 ]
やはり苦いな......
[ 改めて毒消しと滋養のための薬草を漬けた薬酒を口にした男は、盛大に眉を潜めていた。** ]
[農民との邂逅に対する反応は、どこか鋭さを欠くもの。
遭難した時の話はどことなく避けていたから、そのせいかとも思う。
ついからかう種にしてしまうから、いつかしっかり話すべきかなと思案していたところへ、落ちてきたコエが心臓で跳ねた。]
……もちろんだとも。
間違えたら、お前が止めてくれるからな。
[己が目指すものの根底を思い出させてくれる、そのコエは道標だ。*]
― 平原南 ―
その条件が、戦う前に提示されたなら選択したかもしれないね。
[そんな条件提示が出来る暇などなかったことを承知の上での言葉。
暗に武器は置かない、と告げる]
ここにいる軍人さん達だって、元は農民だったり、商人だったり、貴族だったりする。
僕だって、来年にはこの中に加わる予定だった。
色んな職業の人が、国を護るために集まってるんだ。
[両国の相違を口にし、一度考えるように口を閉じる。
最後の問いかけに対する言葉を探すように]
………既に流れてしまった血は戻せない。
[激戦を繰り広げているだろう北の戦場を想う。
あちらに配備された義勇兵達は無事だろうか。
情報はこちらには入ってきていない]
血を流すことは本意じゃない。
けれど。
流れた血に報いなきゃならない。
[トルーンを取り戻す、と言う形で]
そもそも、戦うことを選んだのは、僕達だ。
対象が海賊から君達になっただけのこと。
ただ、それだけだ。
[変えられるものではない、と言い切る*]
/*
今日はりんごなしにしてもらったから休めたけど、明日からまた仕事よぉーいやぁー。
と言うわけで1時になるし寝ます。
─ プラメージ王国野営地 ─
[机上で戦況を見つめる中。
届く報は、芳しくないものばかり、ではない。
少なくとも海からは少なからず戦果が届いているし、今丁度届いた伝達。
呼び戻したマチス隊がまもなく着くと届いた事で、拠点の守りを固める猶予は出来たと知れる。
仮にゼファーの猛威がここまで届いたとしても、先陣を切った彼らが与えた打撃をそのままに猛攻を続けることは出来まい]
…マチス殿が着き次第、こちらに通して下さい。
仮に防衛戦となる場合の相談を、先にしておきたい。
[最悪の事態は、どんな状況でも常に考える要はある。
現状その可能性が低くない事も加味した上で、伝達役に指示を出した*]
― 平原 ―
さすがにそこは、同列にされちゃあかなわんね!
[評に返る叫び、それに対した言葉。
幼い時分から始まる戦い、生きるための過酷な鍛錬を他所のそれと同列にそれたくない、というこちらの矜持がそこには滲む]
……ち、取れなかった、か!
[繰り出した一閃は盾の表面を削り、空を衝く。>>48
とっさに防御を選んだ判断の的確さに感嘆を積み上げつつ、槍を引き戻しながら一歩、下がった]
……望んで加わっていようが、そうじゃなかろうが。
[体勢を立て直した後、零れた声は自責の念か。>>49
届いたそれに、男は僅か、目を細める]
戦うための術を身に着ける、って選択をして。
そのための牙を持って、戦場に立った時点で、戦場の習いは等しく降りかかる。
……将の采配や趨勢に左右されるとは言え、生死は個々の責だろうよ。
[紡ぐ声音は淡々としたもの。
他者の死に責を感じる事、それ自体を否定する事はしないが。
それに囚われては進めぬ、とも知るが故に紡いだ言葉は、どう響くか。
そんな思考を脇に寄せつつ、男は呼吸を整え]
[踏み出す動き、合わせて槍が突き出される。
対し、こちらが繰り出すのは先ほどよりも高い位置を狙った一閃。
盾使う腕を封じる目的で繰り出したそれは]
お、とぉっ!?
[不意に軌道を変えた槍の穂先、それが手元を打ち据える感触に、空を切った]
……ちっ……!
[舌打ちと共に空を切った槍を片手で支えんと試みるものの。
そこに生じるのは、明確すぎるほどの、隙。**]
[ どうやらカナンに状況は伝わったようで重畳、と、思ったら、別の懸念を乗せた言葉が飛んで来た。 ]
お前じゃあるまいし、行ったきり戻らないなんて間抜けはしない。
[ 返したのは、鼻で笑うような声音。 ]
― 平原南 ―
[両国の相違については、ひとつ頷いた。
知識としては知っていても、実感はない。
付け焼刃の兵に国防を任せるなど、不安にならないのかと思うあたりも考え方の相違なのだろう
ここまでは穏やかさを装っていたが、続く言葉に纏う風を一変させた。]
なるほど。
ならば我らも血に報いねばならないな。
この地を得るために流された我らが同胞の血、
安くはないと思い知ることになる。
[不動のまま、背後に従う兵の戦気が増す。
空気が不意に帯電したかのように震えた。]
だが。
[それを押さえるように、右手を挙げた。]
お前はかつて私の命を救った。
お前にはそれを取り戻す権利がある。
[一瞬のざわつきが、沈黙に変わる。]
私はゼファー国家元首の一人、カナンだ。
私を殺せば、戦いは終わるかもしれん。
試す機会を一度、やろう。
[剣を鞘に収め、盾を下ろして無防備に立つ。]
来い。
[視線ばかりは鋭く、声を上げた。*]
─ プラメージ王国野営地 ─
[マチス隊を呼び戻したのは、彼が防衛戦に長けているだけではない。
彼は誰に対しても態度が変わらない。
こちらの指示を、偏見に曲げず職務を全うしてくれる者だからだ。
『グラウコスの庶子』『王弟殿下に媚を売って出世した』などと口さがない噂が絶えぬ己に、そうした態度を向ける者は殊の外少ない]
…思えば、あの隊の隊長もその一人、か。
[今の不安の一つでもある、平原北を請け負っている隊の長を務める青年。
彼との邂逅は戦の剣劇ではなく、他人の噂話が飛び交う場。
見るからに他者と違う肌色、父の身分にそぐわぬ生まれ。
こちらの耳に届くのもお構いなし、というよりむしろ耳に入れようとするような周りの声。
そんな中、挨拶に引き合わされた子供の一人が彼の青年だった]
[あの時の彼は、ただこちらの顔を見つめただけで挨拶以外は何も言いはしなかった。
ただそれだけのことではあったけれど、散々に口さがない事を言われ続けた自身にとっては、それだけのことが随分嬉しくて。
だから、兵役中ではあれ、彼が隊長を務めあげるまで成長を遂げていたことも。
実に頼もしく、きっと兵役を上がった暁には相応の場に立つこととなるだろう。
そう思っていたし、この戦いが終わればそれは現実となるはずだ。
だから。先に浮かんだ不安が的中しなければ良いと、再度願うように目を伏せた**]
/*
そうそう。戦気なんて言葉はありません。悪しからず。
殺気じゃないんだけどなんかこう戦うぜっていう気構えみたいな感じ?で作った造語………
───って思ったら宮本武蔵がなんか言ってた!
─ 過去 ─
[>>=1春雷のような出会いの後。
ティノスと名付けた相手が尊い身分であることを教えられて。
その世話係を任された理由は、はっきりとは言われた事は無かったが。
彼に対して物怖じしていないこと、仮に何かあったとしても捨て子の自分なら切り捨てやすいことが大きかったのだろう。
最もティノス──ギィは、世話が必要だったのは最初だけ。
一月を過ぎてからは、むしろ己の方が彼に教示を賜ることもあった位で。
それでもギィは変わらず、己を側に置き、共に在った]
長剣を使うつもりだ。
折角の奉納だからな、舞もついでに納めたら得だろう?
[>>=2その日も、回廊を歩く己の隣、当然のように共に居るギィへとそんな答えを返した**]
/*
>>59
カナン死んだら、コレが暴走して戦闘泥沼化するけどねっ!
って、ツッコミだけ置いて出かけます。
/*
さて。
NPC相手にやろうと思っていた必殺剣()をカナンにやれそうな気配がするのですが。
一回だけ生与奪権を僕に寄越すってことだよね。
流石にここで死なれちゃ困るので脇腹辺りに刺したいところだけど、どう言う形で致命傷を避けさせるか、に悩むw
装備に弾かれてズレる、か、動揺して手元が狂う、か。
敢えて外して何か理由つける、もありなんだけど、落としどころとしてはどれが良いだろうなぁ。
― 平原 ―
わかってるんだよ、そんなことは……!
[彼ら>>54は幼い頃から軍事教練を受け、禁欲的な生活をしているのだと聞いた。
生まれ育ちも違えば、踏んで来た場数だって大幅に違うだろう]
それでも、選んだんだ、俺は!
[ならば自ら望んで戦いに身を投じたことこそが自分の矜持だとばかりに叫んで、交錯を終えた直後の身を立て直す]
[僅かながら空いた間に、淡々と紡がれる男の声が聞こえた>>55。
それは自責の念に囚われすぎるなという、助言とも取れるもの。
今まさに戦っている相手に説く内容としては、どうかと思うが]
――ならばせめて、彼らは恥じぬ戦いをしたのだと、ここで証明しなければな。
[個々の力は及ばずとも、無為な死ではなかったのだと。
今この戦場で示す方法は、一つしか思いつかないけれど]
[こちらが踏み出し槍を突き出せば、相手も応じるように一閃を振るう。
盾を持つ左腕狙いとは見えたが、敢えて回避のための動きは取らない。
敵の切っ先が先に届くことも覚悟の上で、その手元だけに集中する]
[果たして、途中から横振りへと軌道を変えた短槍は敵の手元を捉え、その穂先に空を切らせた]
…………!
[確かな手応えに、思わず表情に高揚が浮かぶ。
眼前には、がら空きになった敵の胴が見えた。
今が好機だと告げるような光景だった]
[更なる一歩を踏み込もうとした時、項の辺りが警告するようにひりついた。
本当に、これほどの相手があっさり隙を見せるものか?
しかしその感覚を振り切って、セルウィンは動いた]
[ここで死地に飛び込まねば、どのみち勝てる相手ではない]
――そこだっ!!
[横振りしていた槍の穂先を、再び前方へ。
敵の懐へ飛び込む動きで、更に右腕を限界まで突き出す。
相手の思惑ごと貫かんとするほど真っ直ぐに、狙うのはフェリクスの喉元*]
拠点の防御を厚くしたか? あるいは──
[ 追ってくる1隻は海岸線に近いところを航行しているとのことである。]
並行して騎馬隊でも動かしている? 連携するつもりか?
…そうであれば、拠点は手薄だな。
[ 思案する。
放置すれば拠点の兵力を温存させてしまう危険性はある。
だが、拠点という防御設備に籠るゼファー兵を攻めるには、10倍の兵が必要だろう。
自分が指揮をとるならば、あるいは、冷静で的確な采配をふるうベリアンがいるならば、覆すことはできようが、無い物ねだりだ。
自分は追ってくる者につれなくなどできないし、ベリアンははるか半島の反対側にいる。
拠点攻略は保留しようと決めた。が、]
手が足りないなら増やせばいいのではないかな。
[ いいことを思いついた、とばかりに破顔する。]
ゼファーの闘神を
「いずれ機会があれば」── 覚えているとも。
[ 笑みを浮かべて手早く文を認める。
『波間の月をば奉らん』
文を矢柄に結びつけると、船の速度を遅らせ、両者の距離が近くまで待ち、ひょうと放った。
そしてまた、北を目指す。
さて、かの船は岸を離れてくるだろうか。*]
― 平原 ―
だめだ!やっぱり行ってくる!
[しばらくは西側で戦っていたけれど、結局は我慢できなくて北側へと馬を走らせた。
戦線は膠着していたし、仲間たちも他の隊長らも「見てると危なっかしいから行ってこい」と、むしろ追い出す勢いだった。
そんなこんなでやってきたのは、まさに一騎打ちが行われているところ。
双方の兵が作る壁の隙間からひょいと顔を出した。]
うわ。すげ。
[大声を出しそうになって慌てて口を押える。
ふたりの将、フェリクス隊長とセルウィンと名乗ったあいつの戦いは、声を上げるのもためらうくらいに白熱していた。]
アイツ、やっぱすげぇいい動きしてる。
[なんてったって、あのフェリクス隊長を相手に互角にやりあってる。
双方の槍の軌跡が乱れ交わって、演武みたいだ。
アイツの槍に、まさかの隊長の手が弾かれて、]
あっ…
[危ないと出かかった声も、飛び出そうとした身体も押さえこんで、アイツが繰り出した槍の穂先を息を止めて見つめた。*]
― 平原南 ―
[カレルの最後の返答を受けて、カナンの雰囲気が変わる>>57。
カナンだけではない、その後ろに従う兵がまるでカナンの雰囲気に添うように存在感が増した。
戦う者達が纏う気のようなものが空気を震わせる。
戦いを避けられるとは思っていなかったから、ゼファー兵の戦気に怯むことはなかったけれど、それを抑えるカナンの行動と言葉>>58には驚いて目を剥いた]
取り戻す権利って……。
[一瞬で沈黙に変わる周囲、空気が張り詰めたような気がする]
カナンが、ゼファーの国家元首!?
[次いで明かされた身分>>59には分かりやすく驚いた声を上げた。
指揮官であり国家元首である彼を殺せたなら、確かに大きな成果になるだろう]
君を助けた僕に、君を殺せだって……?
[迷いが表情に出る。
カナンを殺せば、と言う理屈は分かる。
けれど、助けた命をこの手で屠れというのは、相対する者であっても逡巡に足るものだった]
[スラリと腰から剣を抜く。
無防備に立つカナンを見据え、剣を低く構えた。
左手で柄を握り、右手を柄の端に添える握り方。
真正面ではなく、己の右寄りに剣が来る構えだ]
[それはかつてカナンに教えられた剣の扱い方>>1:224。
教えられた構え方からは少し変わっているかもしれないが、練習の内に自分の構えやすい方法を取った結果だ。
とは言え、この構えを本物の剣を使って誰かに向けたことはまだ無い。
模造剣を使ったセルウィンとの手合わせの時に一度、意表を突くために使ったことがあるだけだ]
[真っ直ぐにカナンを見る姿は、覚悟を決めたようにも見えるか]
いくよ。
[一声発し、一歩、二歩とカナンに向けて足を動かす。
その動きは徐々に早まり、左肩から身体ごとぶつかるようにカナンへと迫った。
低い位置に構えた剣の切先は、カナンの腹の中心]
─ 過去 ─ =7
長剣か!
君はまた背が伸びたからな。
どれほど見栄えのする舞になることか。
神々も喜ぶ。
[ その清々しい姿を、ありありと思い描くことができた。
彼の浅黒い肌も、長い手足も、演舞に艶を添えてくれるはずだ。
ベリアンは自分を示す名として、メランを選んだ。
今ならその語源も知っている。
原初の、深い、包み込む、癒しを思う。]
/*
鎧に弾かれたらその時だな(
そして敵英雄と縁故を取ったばっかりにひーこらお返事してる僕w
ねこみちさんめええええww
[ もっとも、エキゾチックな彼の外見をあげつらう者は神殿にもいた。
「悪鬼と契約したのだ」とか「いっそ闇の神の生贄にすれば」と言ったやっかみが囁かれる。
一度はギデオンも、「嫉妬は醜いものだ。反省するといい」と言ってやるのだが、二度目になれば、するだけ無駄と割り切った。
ベリアンを外見で侮蔑した輩の唇は翌日には芋虫のように腫れ上がり、水を飲むのも辛いと泣いていたが、刺激的なハーブの入った菓子でも拾い食いしたのだろう。]
[ 閑話休題。]
練習ならつきあうぞ。
[ 青銅の横笛を指先で器用に回しながら申し出る。
自分の奏でる音でベリアンが舞うのは、心浮き立つものだ。*]
― 平原南 ―
[逡巡するカレルを黙って見つめていた。
急かすでもなく、静かに気を漲らせて待つ。
やがて、覚悟を決めた風の青年が剣を身体の前に構えた。
教えた通りの、いや。
若干変わっているのは、自分で練り上げたものか。
右手寄りに構えられた剣を見て、薄く笑う。]
─ プラメージ王国野営地 ─
[平原で交戦している部隊がそれぞれどのような状況になっているか、即座にそれを知る術が無い己には伝令が伝える状況を待つほかない。
正直焦れる思いに苛まれながら、全体の指揮を執る者が居なくなるなど考えられぬと、この場を離れる事無く在って。
待ち人が己の前に姿を現したのは、どれ程の時間が過ぎた後か]
……お待ちしておりました、マチス殿。
貴方を呼んだことである程度は読めているでしょうが、この拠点の防衛を固めて頂きたい。
…それと。
万一、此処まで敵の勢いが届くことがあれば、貴方にこの指揮の座を委ねさせて頂きたい。
ゼファーは戦に長けている、手柄を誰が取るかも重視されていよう。
こちらの要に手をかけようとする者が、無位である訳も無い。
そんな輩を相手取るのに相応しい方が居ない今、私が代理で出るべきでしょう。
[友から向けられた忠告も踏まえた上で、己が出陣することも視野に入れている、と。
マチスに向け、この後に予測できる可能性からの頼みを託した*]
[駆けてくる彼を、身構えもせず待つ。
視線だけは鋭く相手の動きを、切っ先を追っていた。
その視線が、途中でわずかに酷薄なものに変わる。
刃が肉を食む寸前、僅かに重心をずらして身体の位置を変えた。
衝撃と共に血が飛沫き、濡れた切っ先が背中側へ抜ける。
だが肉を断とうとも深手には至らないラインは見極めていた。
幾度も死線を潜った経験で、体得した感覚だ。
内蔵に至らない傷など、傷のうちにも入らない。]
お前―――
[刃を受けると同時、左腕を動かしていた。
盾の内側に招き入れるかのように彼の背へ手を伸ばす。]
殺す気がなかったな?
何故だ?
[筋肉を締めている今、剣は容易には抜けないだろう。
それこそ、強引にこちらの身体を蹴ってでも引き離さない限りは。
盾の作った閉鎖空間の中で、額突き合わせるほどに顔を寄せる。*]
─ プラメージ王国野営地 ─
[平原で交戦している部隊がそれぞれどのような状況になっているか、即座にそれを知る術が無い己には伝令が伝える状況を待つほかない。
正直焦れる思いに苛まれながら、全体の指揮を執る者が居なくなるなど考えられぬと、この場を離れる事無く在って。
待ち人が己の前に姿を現したのは、どれ程の時間が過ぎた後か]
……お待ちしておりました、マチス殿。
貴方を呼んだことである程度は読めているでしょうが、この拠点の防衛を固めて頂きたい。
…それと。
万一、此処まで敵の勢いが届くことがあれば、貴方にこの指揮の座を委ねさせて頂きたい。
ゼファーは戦に長けている、手柄を誰が取るかも重視されていよう。
こちらの要に手をかけようとする者が、無位である訳も無い。
そんな輩を相手取るのに相応しい方が居ない今、私が代理で出るべきでしょう。
[友から向けられた忠告も踏まえた上で、己が出陣することも視野に入れている、と。
マチスに向け、この後に予測できる可能性からの頼みを託した*]
― 平原 ―
[それでも、という叫び。>>62
戦う以外の生き方を選べる地に生まれ、けれどそれを自ら選んだというのならば]
……戦士として生きる道、それを自ら選んだ、と。
[元より、下馬して対した時点で、『一人の戦士』と見なしていたが。
示された矜持は、彼が若くとも、戦士としての強い意志を持つと改めて伝えてきた]
いいねぇ、ホント、オジサンそーゆーの大好きだよ。
[零れる呟きは軽口めくが、声音に揶揄の響きはない]
[戦場の死を無為とするか有意とするか。
そこに絶対的な解はない、と男は思う。
だから、証明、という言葉>>63に微か、笑みを刷いた。
どんな形で見せてくれるのか、と。
そこにあるのは一抹の期待。
そして、そんな思いと共に繰り出した閃は対する若者を捉え切る事はなく]
……いや、ほんっと。
[表情に浮かぶ高揚。>>64
そこから懐へ飛び込み槍を繰り出す動き。
その瞬間に全力を傾け、好機に食らいついてくる様子は]
真っすぐで真っ正直で……眩しい、ねぇ!
[喉を狙う穂先が迫る中、男は楽し気な声を上げつつ。
僅かに首を逸らしながら、左の腕を翳して槍の穂先をそこで受け止めた]
……けど、ね。
どんなに眩しくて、どんなに好ましくても。
そこで折れて、負けるわけにゃあいかないのよね、オジサン。
国のためにも……今、教練で頑張ってるチビのためにも、なあっ!
[低い気合と共に、槍を突き立てられた左腕を横へと振るう。
狙うは若者の武器を奪いつつ、その態勢を崩す事。*]
/*
そういや我々30越してるけどまだ独身だな?
(腹心を見ながら
嫁取りしろってそろそろせっつかれる頃合いだな。
バルタんは諸事情あるからの独身だろうが。
/*
んーん?矢が届くとこまで近づいたんです?
えー、こっち冷静ぶってても脳筋一族のゼファーですよ?
どうすっかなあ...
あと、うちの連中怪我しすぎってか、喰らいたがりすぎ。
カナンもフェリクスもカッコよくて震えるけどなっ!!
しかし後で会えたら、二人とも説教だ。(==)
─ 過去 ─
まぁ、俺は良く目立つからな。
たまには更に人目を集めるも一興だろう。
[>>=8ギィの言葉に笑い返す言葉に含む意は、己の立場を自覚したもの。
好奇の視線は慣れたもの、こちらが応じれば面白がらせるだけだと無視していたからその中に侮蔑以外の色があることなど気付きもしなかったけれど。
>>=9揶揄してきた者達が軒並み顔を歪めている様を見れば、傍らの友が報復したのだろうとは流石に気付けた。
それに対して問うたとして、この友のことだ。
はぐらかされるだけだろうと、明確な礼や制止など言わないのはいつものことだけど]
そうだな。
無味な練習より、お前の音がある方が華やぐというものだし。
何よりお前の笛の音は、剣の奏でる音に合う。
[>>=10友からの申し出に、素直に応じることもまた、いつもの事だった*]
― 平原南 ―
[手に返る、肉を絶つ感覚。
戦いが始まってからも撹乱に終始していたカレルにとって、人を刺したのはこれが初めてだ。
手が震えて目標を違う、なんてことが無かったのは、この短い間に腹を決めた結果。
致命傷にならない位置を見極めることに関してはまだ経験不足であったが、その点はカナンの方が数段上>>80だった。
ぶつかった体勢のまま、は、と短く息を吐く]
[同時、自分の身体が盾の中に閉じ込められていく>>81。
目を剥いて剣を抜こうとしたが、容易には抜けない状態になっていた。
ぎちり、と留められた剣に焦りの色を見せる]
─── 何故?
[息がかかるほどの距離で向けられた問いかけ。
鸚鵡返しに声を紡いだ後、至近距離でカナンを見た]
ここで君を殺せば、確かに戦況に変化が訪れるかもしれない、けど。
僕は君を殺すために君を助けたんじゃないから。
君を生かしたくて助けたことを、ここで殺す理由にしたくない。
それに、君が流れた血に報いると言うなら、ここで死ぬべきじゃない。
[そう言って口端を持ち上げる]
君にこんな権利を与えられなくても、僕達は君を超えてみせる。
[遠くから、ピィー、と掠れるような笛の音が聞こえる。
トルーンの民、レイモーンが使う指笛の音だ]
剣を握ると決めた覚悟を、甘く見ないで欲しい。
[そう言って、左足の裏をカナンの腹部へと当て、力任せに蹴り剣を抜こうとする。
動かぬ戦場の北西から、新たなる仲間が近付いていた*]
― 平原 ―
[自ら選んだと、その言葉>>83に小さな頷きを。
軽口めいた言葉にも、今は反論することはない。
こちらを戦士として認め相対してくれているのだと、言葉の裏にも感じるものがあったから]
[手練れの戦士相手に、こちらは真っ直ぐな、真っ向からの勝負しか術を持たない。
そして全力を持って仕掛けた一撃は、楽しげな声と共に動いた男の、左腕へ突き刺さる>>84]
なっ……
[仕留めるか、かわされるか、二つに一つだと思っていた。
第三の状況を唐突に示され、手傷を負わせたにも関わらず混乱する。
そんな自分の耳に届くのは、相手の負けられぬ理由]
お前の――……
[理由など知るか、と叫ぶつもりだった。
負けられないのはこちらも同じだし、子の存在を知ったところで見逃そうとも思わない。
けれど――冷血非道と見えていた相手にも、国や子を思う感情があったのだと。
感慨のようなものを得た瞬間、振るわれた左腕により槍を握る右手が強く引かれた]
ぐっ!
[僅かでも相手に届く可能性を上げようと、無理に右手を伸ばしていたのが災いした。
右側へほぼ転がるような形で、体勢が崩れる。
そして唯一の武器である短槍も、手の内を滑り抜けていった*]
― 回想 ―
[きっと、自分は特別な存在などではない]
[次男の身の振り方として考えれば、むしろありふれたものだ。
少しばかりそこに時間と金を余分に注ぐ事情があったというだけで]
[だから、自身が一方的に敬愛するベリアンに対し、特別意識に留まるような何かがあった>>61とも思っていなかった。
相手の真の才能を見ることなく無責任な噂ばかり飛ばす輩は、自分や兄の周りにも湧いていたから、耳を貸そうとも思わなかった。
それだけのこと]
[それでも、同期相手に負けはないと思えるくらいの自負はあった。
ましてや、相手が兵役前の若者なら]
[しかし、一度だけ意表を突く一撃からの勝利をもぎ取られたことがある。
それがあの、カレルとの一戦だった>>76]
――……くそっ!
[審判役がカレルの勝利を宣言した時、思わずそう吐き捨てたのを覚えている。
基本的に、真摯で教えに忠実な印象を持っていた青年だった。
『意表を突く』にしろそれに繋がる剣技は、自分たちが教えた型の範疇に納まるはずで]
誰に教わった?
[また叱っていると誤解されるだろうかとも思いつつ、そう問いかけた*]
/*
何かスイッチ入ったみたいになったけど、まぁw
僕は死に所を探していてだな、今のまま(搦め手)じゃそっちには行けないなぁ、ってことで戦闘参加するぞw
ていうか僕が示すばっかりでカナンに碌な問いかけ出来てないよ!
なんだよいつもの英雄と変わんないじゃないか!ww
─ 過去 ─ =12
君にそう言われる以上に、自分を喜ばせてくれる賛辞は思いつかないな。
[ ベリアンと並んで歩きながら、柔和に微笑む。]
いつか君と対になって舞いたいものだ。
[ 背中あわせで、相手の動きを見なくても、ぴたりと息のあった旋舞ができることを確信している。
その手にあるのが武器であろうと、花であろうと、たとえ世界を敵に回して舞うのだとしても、
二人は何ものにも乱されることなく、全うするであろう。*]
― 回想 ―
[セルウィンとの手合わせに何とか勝ちたくて、普段は使わない『手』を使ったことがある。
彼に勝てたのはその一回きりだった]
───…やったぁ!
[審判役による勝利宣言にカレルは両手を上げて喜ぶ。
滅多に聞けない、セルウィンの悔しがる声>>92。
思わず出たらしいそれを引き出せたのが、なんだか嬉しかった]
これ?
子供の時に遭難した人を助けたことがあって。
その人が教えてくれたんです。
実際に使うのは初めてだったんですけど、上手くいって良かった。
[勝てた嬉しさが強くてセルウィンの言い方は気にならなかった。
この時期になると、こういう言い方でも叱っているわけではない、と言うのも薄ら分かってきていたのもあった]
ほら、剣の握り方教わる時も、僕はすぐ出来てたでしょう?
握り方もその人に教わったんです。
[剣に適性があったのは幼い頃の経験もあるのだと示すように言った*]
― 平原 ―
[引いて避けるよりも受けて崩す方が次に繋げやすい、という思考から、腕を使って一撃を止めた事は相手の虚を突いたようだった]
……このくらい、こっちゃ日常茶飯事よ?
[勿論、受ける位置を見誤れば自身が不利となるのだが、そこまで説明する義理はない]
[途切れた叫び、それが全て放たれていたならば、お互い様、と返したろう。
そも、相容れぬからこそこうして相対し、血を流しているのだから、そこの理解を求めるつもりなどはない]
[左腕を振り切る動きは狙い通り相手の武器を奪い、その態勢を大きく崩す。
そこへ向け、右手一本で構えた槍を繰り出した。
片手で用いるにはやや難のある長柄の槍、この状況で大きく振るうは適わないのは自身が最も知るところ]
……っせい!
[低い気合と共に繰り出した一撃は、下方からの突き上げの閃。*]
/*
本日落ちのセルウィンが驚異の回収力で返してる。いいね。
セルウィン兄の私家本詩集を、新築してる私設図書館用に入手してあるとか、出したいけど遠い()
本陣に帰れたら…な!(しばらくお待ちください
― 平原南 ―
…なるほど。
[殺すために助けたのではない、という顔を覗きこむ。
意志の強い瞳は全く変わっていない。
母親が手を焼いていたのも道理だ。]
お前の決断は、千を殺す。
向こうで見ているお前の仲間を思うなら、
私をここで殺すべきだったな。
[盾の向こうで、息を呑んで成り行きを見守っているだろう義勇兵のことを口にする。]
───だがそれも良い。
お前が盗賊ではなく、戦士だったということだ。
[カレルが剣を引き抜こうとするのに合わせて、刃を食い締めていた力を抜く。]
それでも、次は殺す覚悟を持て。
卑怯だろうがなんだろうが、勝たねば無意味だ。
お前たちの王弟閣下もそう考えているだろう。
ゼファーの将を毒殺しようとしたらしいからな。
[笑いながら盾を開き、同時に右手を伸ばしてカレルの胸を突き飛ばす。
ずるりと剣が抜ける感触がした。]
じき日が暮れる。
まだやるというなら付き合うが、
[突き飛ばした拍子に、首元から金色のものが零れかけた。
ゼファーではまず見られない金細工の護符だ。
惰弱と奢侈を嫌うゼファーの民は、普通装飾品を身に着けない。
素早く元に戻されたから、見えたのは一瞬だろう。]
生き延びたことを喜ぶ時間も
あってもいいと思わないか?
[かすかに聞こえる高音は、鳥の声だろうか。さて。
いずれにせよ借りは返したと、運命の女神共の高笑いを聞きながら片頬を上げた。*]
― 平原南/次隊隊長 ―
[円滑な出陣のため新たに築かれた臨時拠点に届いた本拠からの指示を受け。
当初の予定よりは早くの出立となった部隊は、平原南、義勇兵の割合の多い隊との交代が予定であった。
正面きっての戦闘は避けているはずだから、森の中で待避している可能性も考えてはいたのだが。
目に入った光景は、予想の外にあるものだった。
>>37こちらは完璧にとは言えないが、互いに向き合い形を成して組まれた隊列。
その中央、見守られるように在る二人の姿。
一体何が起きてこうなっているのか、と。
笛の音を耳にしながら、思わず進行の足を止めていた*]
現在、半島の東側を北上中だ。
ゼファーの船が1隻、ついてきている。
追われているんじゃない、誘い出した。
おそらく、銀髪の将軍が乗っているはず。
できるだけ、拠点から引き離しておこうと思っている。
君に、欲をかくなと忠告されていたのは覚えているよ。
これはまだ、許容範囲内だろう?
― 東海岸 ―
[ 暮れゆく海は、黄金と緋の綾なす波を寄せ返し、無骨な軍船すら美しい影絵の一部のように光に浮かぶ。
しかし、その風景を楽しむでもなく、男は、見張りから齎された敵船接近の報に、甲板へと足を運んだ。 ]
火矢を。
[ ここで速度を落とした相手の意図は計りかねる。>>69
或いは誘いかけの一手かとも思ったが、だからといって好機を逸するつもりはなく、火矢を用意させたが、こちらは風下だ。王家の旗が射程に入る前に、一本の矢が舳先へと突き立った。 ]
何のつもりだ?
[ それ以上仕掛けてくるでもなく、再び北へと速度を上げた敵船の行動に首を傾げる。]
『閣下、敵の矢にこんなものが』
[ 届いた矢に結ばれた文に気付いた兵が差し出したそれを一瞥し、男は苦い薬酒を飲んだ時同様に眉を顰めた。 ]
[ 重ねて言うが、男に詩心は欠片も無い。故に辛うじて読み取ったのは、これもまた誘いの文句であろうという、一事のみ。 ]
逃げながら誘いかけるのが、王弟殿の手管か。
[ 誘えば来ると思っているのか、それとも単に余裕を見せるためのパフォーマンスか。 ]
正に虎穴、か。
[ 何かを思い出したように、男はくっと、喉を震わせた。 ]
[ やがて、北上を続ける王国旗を追うように、ゼファーの軍船は海岸線を離れて波間へと漕ぎ出す。
黄金の太陽は西へと身を隠し、月が揺蕩う銀の道を伸ばす刻は、すぐそこだ。* ]
― 回想 ―
[この男が、感情を――特に、悔しさを――表に出すことなど早々ないというのは、既にトルーンの民たちも知る所だろう。
思わず零れたその声に、無邪気に喜ぶカレル>>93を見て。
やれやれと浮かべた笑みは、ごく小さなもの]
[剣技を教えた人間について問えば、遭難した人>>94と返って来る。
何処の誰かは想像もつかなかったし訊かなかったが]
随分と……実戦的な剣技だな。
俺も子供の頃から剣を習ってたが、その時教わったのとは違う――
[殺すための技術だ。
とは、口に出しては言えなかった。
救助の礼とはいえ、子供にこれを教えたのか、とも]
――昔のことなのに、よく覚えていたな。
身に染み込ませるには、相応の鍛錬が必要だろう。
[しかし、結局はそこを問うことはなく。
予想外の勝利を捧げた相手に、賞賛を投げ掛けるのだった*]
― 平原 ―
おおおー…
[傍目に見ても鋭いアイツの突きを隊長は紙一重で躱し……たわけじゃなくて、腕で受けていた。>>84
その判断力と速さに感動したけれど、ゼファーじゃそこまで珍しいことでもない。
最終的に勝てばいいって誰かが言ってた。
けれど、アイツのところじゃそうでもなかったらしく、驚いた顔がここからでも見えた。>>89
武器持つ手を捻られて、体勢崩されて、]
あー。決まったかなこれ。
[隊長が繰り出した一撃に思わず呟く。>>96
アイツと再戦できないと思うと、ちょっと残念だ。]
― 過去 ―
賛辞ではないぞ、ただの事実だ。
[喜ぶ言葉に、内心安上がりなやつだなと思いはするが、声にはしない。
友の奏でる楽の音が美しいのは事実だし、己が好むのもまた事実だ。
出会いの場で歌われたあの時も、冷静であったならきっと聞き惚れていたことだろう。
あの激昂は、今はもうギィに向くことはない]
お前と舞うか。
…楽しいだろうな。
[こんな言葉が出る程に、近しく思っているのだから*]
/*
行ったきり戻らないなんて……って言ったのおまえだよなあ。
(バルタんを見ながら)
いや、美味しいよね。美味しい。
何がどう転んでも美味しいシチュエーション。
/*
セルウィンくん会えなかったよねー。てか、これもしかして、ずっと他の面子に会えないまま終わるフラグ?
― 平原 ―
…………。
[槍を受け止められてから次の動作までの、一瞬の間に放たれた言葉>>95。
怯むべきではなかったのかとも、そもそも仕留められなかった時点で同じだとも思う。
いずれにしろ、考えても詮無いことだ]
[得物を奪われ、体勢を崩したこちらに、容赦なく槍が襲い掛かる。
周囲の精鋭兵たちの動揺の声が聞こえたが、手出し無用の一騎打ちではどうすることも出来ない]
ぐ、う……!
[突き上げる一撃を、それでもただで喰らうつもりはなかった。
槍を諦めた右手と、まだ辛うじて盾の残る左手を交差し、体幹部を守る。
しかしそれは、どうにか致命傷を避けた、という程度の役にしか立たず]
[穂先は両の前腕を、骨に達するほど深々と切り裂いていった*]
/*
あとフェリクスのお子様ネタにも忘れずに触れておかないと。
絶対可愛いやつ。
調練見に行くとかしたら、稽古つけろー!って槍振り回しながら突撃してくるやつ。
おい。
[聞こえてきたコエに、じとりと目が据わる。]
さっき、俺に偉そうなことを言ったのはどこの誰だ?
[無茶無謀は俺の専売だろう、とは言わなかったが。]
― 平原南 ―
皆、覚悟はしてるよ。
戦うことを選んだ時に、既に。
[兵役経験がある者もない者も、戦場に出ることがどう言うことかは理解している。
その上でここに集まっているのだと改めて告げ、カナンの言葉>>97>>98を聞く。
戦士だった、という言葉と、ギデオンが為そうとしたことを耳にすれば僅かに目を見開いた。
同時、力任せに抜こうとしていた剣が抵抗なく抜け始める。
胸を突き飛ばされると、上げかけた左足が鑪を踏むように後ろへと下がった。
盾から解放された身体がカナンの傍から離れる]
ギデオン様……そこまでして。
[手段を選ばない、その意志を示されたように思えた]
[カナンから離れる間際、彼の首元に輝く色>>99を見る。
幼い頃、装飾品を見せた時にそんなものはつけないと聞いていたため、それらしいものを身につけていることを意外に思った。
しかし、今はそれを指摘する暇はない]
そうしたいのは山々だけど。
[生き延びたことを喜ぶ時間、と聞いてそう言葉を返し]
それを決められるのは僕じゃないんだ。
[苦笑めいた表情を浮かべ、左の親指と人差し指で輪を作り、唇に当てて息を吹き込む。
日が暮れかける中、ピィー、と上がる甲高い音。
次発隊>>100への返答として奏でられたそれは、同時に自隊の動きの合図でもあった]
もうしばらく付き合ってよ。
[カレルの横で構える盾兵と軽歩兵の混成部隊。
カナンが背負うゼファー兵に負けぬ気迫を携えている。
2人が会話する間にいくらかの休息を得られたことだろう。
次発隊が到着してもしばらくは共闘する心算でいる]
[最初の交戦で軽歩兵は半減、盾兵は50の命が失われ、50が盾を失った。
盾を失った者達は歩兵として武器を取ることになる。
弓兵と義勇兵は変わらぬ数で軽歩兵と盾兵の後ろに配置されている。
義勇兵も今度ばかりは武器を握る心積もりだ*]
― 平原 ―
[突き上げの一撃は、交差された腕を切り裂き、一度、止まる]
……中々。
[何もせずに、ただ一撃を食らいたくはない。
ぎりぎりまで生をつかみ取らんとするその様子に、好感は抱きつつ。
けれど、それは憐憫や容赦へと繋がるものではない。
己が意地、信念、矜持。
それらを貫くために駆けてきた者に対し、向けるべきものではない、と。
一個の戦士としての信念から、そう思うから]
……これで。
決めさせて、もらう!
[槍を引き、片手で高く掲げて頭上でくるりと一回転。
改めて絵を握り直し、突き下ろす。
これまで、戦場で幾多の命を散らしてきた一閃――
[ だが、物見の報告によれば、ゼファー船は沿岸を離れて、後を追ってくるという。
無視はされなかったらしい。]
月がいい位置まで昇ったら、漕ぎ手は休め。
あちらの船に呼びかけてもらいたい。
「神前試合を希望する」と。
[ 挑まれて躊躇う男ではないと、懸念の余地もなく待ち受けた。*]
/*
おお。まだやるのかい?
セルウィン追悼タイムはいらないかい?
終わりが5d目安だと、3dくらいに一旦追悼&情報共有タイム欲しくないかい?
と思ったけれど、やるならやるともさ。
[マチスと拠点の防衛について意見を交わす中。
届いた声に、微か眉をしかめたのは許される所業と信じたい。
表に溜め息を吐き出さなかっただけ上々だ]
…既に成り立っている状況に、口を挟む愚はしないと分かってて言ってるだろう。
良い。
本分を忘れぬ程度の逢い引きで収めてくれるならな。
戻らないような間抜けはしない、とは言ったが、行かないとは言ってないぞ。
[ 据わった目が見えるようなコエに、堂々と屁理屈を並べて返したところで、敵船からの申し出が届く。>>115 ]
神前試合を望む、だそうだ。
そういえば、あの王弟殿は女神の寵童だかなにかだったか?
― 回想 ―
教えてもらったのはこれだけなんですけどね。
低く構えて、身体ごとぶつかっていけ、って。
[訓練を重ねて、この技が教えてもらう剣技と毛色が違うことは薄々感じていた。
子供の頃に教わったのとは違う、とセルウィンが言う>>106のが何よりの証明だろう]
親に隠れてよく練習してました。
小さい頃は、あまり良い顔はされなかったので。
数年前から、いずれ兵役に参加するのだから、と練習を再開してたのも良かったんでしょうね。
[そう説明を入れて。
改めて賞賛されたなら、嬉しそうにしながら感謝を紡ぐのだった*]
― 平原南 ―
仕方がないな。
[二人が離れた直後、兵がすぐさま近づいてきて、元首の腹に布を巻き止血する。
それを他人事のように受けながら、片手を上げて合図を送った。
足音が響き、陣形が組み代わる。
軽歩兵隊を中に囲い込み四方に盾を向けた、防御主体の方陣だった。]
飽きるか殲滅するまで付き合おう。
[自身は相変わらず角のひとつに陣取って、カレルと、王国兵たちに宣言した。*]
神前試合、とはまた、大仰だな。
[ 罠とも足止めとも、疑えないではないが、そもそもこちらは一艘、あちらは三艘の船団だ。
単に足止めしたいなら、沈めにかかってくればいいだけではある。 ]
何を賭けての試合かと、尋ねろ。
[ 本当に試合が目的ならば、それは別の実を取るためのものだろう。その位、抜け目の無い相手の筈だと言う、確たる認識がある。
尤も、相手の思惑に関わらず、挑まれて逃げるのはゼファーの流儀では無いのmo
確かだった。* ]
神前試合、とはまた、大仰だな。>>115
[ 罠とも足止めとも、疑えないではないが、そもそもこちらは一艘、あちらは三艘の船団だ。
単に足止めしたいなら、沈めにかかってくればいいだけではある。 ]
何を賭けての試合かと、尋ねろ。
[ 本当に試合が目的ならば、それは別の実を取るためのものだろう。その位、抜け目の無い相手の筈だと言う、確たる認識がある。
尤も、相手の思惑に関わらず、挑まれて逃げるのはゼファーの流儀では無いのも確かだった。* ]
/*
あー。しかしこの超訓練された兵率いるの久しぶりだぁぁ。嬉しい。すぐ従ってくれるし混乱しないし武器がまちまちでもない…!
最近、地上戦というと、なんとかの民とか義勇兵とか学生主導のテロ集団とかそんなんばっかり率いていたから……!
いいよね。ほんと、いい。
― 平原 ―
う、……
[痛みに対する悲鳴はどうにか飲み込んだ。
命は辛うじて繋いだものの、両の手がまともに動かなくては、もう何を為すことも出来ないだろう。
膝を着き見上げた先に、フェリクスのこちらを評するような、しかし酷薄な笑みが見えた>>113]
/*
まあもともと、白兵戦から決闘申し込みの流れも想定しておっかけてはいたからにゃー。
それにしても
裏でカナン、表でギィにしか絡んでないよ?!
『セルウィン!』『隊長!』
[フェリクスが槍を高く掲げる>>114のに、叫びを上げた味方の兵を視線で制した]
すまない、だが……。
俺の失態を恥じるなら、どうかお前たちが、皆の誇りになってくれ。
[それの意図する所を、説明する時間はないだろう。
必殺の一撃が、こちらの胸を目掛けて、落ちる]
― 過去 ―
[ 嬉しくならないわけがあろうか。
ギデオンにとって、ベリアンは目覚めを導いた者、
世界でただひとり、魂が共鳴する相手だ。
ベリアンを通じて世界を知り、自分の中に取り込んでゆく。
どれほど知識と経験を増やしても、ベリアンに対しては無防備でいた。*]
[冷たい刃が、こちらの胸から背へ通り抜ける。
突き抜ける痛みと同時に、酷い悪寒が全身を駆け巡り、視界が急激に暗くなる。
しかし眼差しは、最期の瞬間まで己を討った相手を捉えようと、彷徨う]
――い、つか、兄に……。
セドリック・アルニムに会うことがあったら……。
弟は、望むままに生きた、と……。
[軍人、しかも現時点で敵対している相手が、兄と会う機会があるとも思えない。
それでもいつか、これを耳にした誰かから伝わることがあればいい、と。
意識が途切れる間際の、縋るような願いを託す]
お前、は……この生き方、望んで……ごほっ!
[取り留めのない問い掛けの言葉は、水音のような咳で途切れた。
既に生まれつつあった血溜まりは、槍が抜かれればあっという間にその面積を増し、セルウィンの身は力なくそこへ倒れ込む]
…………兄さん……。
[小さな呟きと共に呼吸は途切れ、眼差しはただ虚空を見詰めていた*]
お前な、
[だからといってノコノコ行くやつがあるか!と思ったが、それをコエに出すより先に神前試合の話がくる。]
……確かそうだったな。
あの顔なら女神にもモテるだろう。
酒席の侍童にするにはとうが立っているが。
しかし神前試合とは、…なかなかに不穏だな。
=16
[ 時を経て、一周回った懐きっぷりは堂に入ったもの。]
認めてくれて感謝するよ。
参謀などという肩書は、いつでも取り替えられるけれど、
君の本性のさらけ出し先という役得は、誰にも譲らないとも。
[ 本分とは。]
[ そんな応酬の後、乗る笑みのいろは、いくらか強くなる。]
そろそろ、我々も攻勢に出ていくべきだ。
よく守ってくれた。
──風を吹かせるぞ、ベリアン。
[ ベリアンが動き出していることを、予期しているかのように、告げた。*]
― 平原南 ―
[カナン>>117の合図一つで隊列が組み変わっていく]
まった硬そうだなぁ。
[布陣に詳しくないカレルでさえ分かる、防御主体の陣。
思わず笑みが引き攣った。
元より持久戦を仕掛ける心算でいたが、あちらがそれに応じた戦い方になるとこうも厄介なことになるのか、と。
改めてゼファー軍の戦の上手さを感じざるを得ない。
こうなると上方に矢を射て上から攻撃しようとしても、盾で防がれてしまうことだろう]
殺す覚悟と、卑怯でも勝つ手段、だっけね。
[次発隊は夜をかけて戦うことになっていたから、灯りの準備があるはずだ。
打開策を講じるのは彼らが来てからにするとして、削れるものは削っておこうと考える]
隊長さん、そっちはよろしく。
僕達は僕達で動くよ。
[兵同士の戦いはこれまで通り、軽歩兵の隊長に指揮を任せた。
カレルは後ろへと下がり、その場所に入り込むかのようにして盾兵と軽歩兵が交互に並ぶ一隊が正面からゼファー兵へと立ち向かった。
強固な殻に籠もるような外観は、どこにも綻びが無いようにみえる。
だが無いならば作ればいい、とゼファー兵の正面に立った軽歩兵が隙間を狙い槍を突き出し始めた。
もしあちらから攻撃があるならば、盾兵が率先してその攻撃を防ごうと動く。
鉄と青銅がぶつかり合う音が、陽が暮れ始めた平原に響き始めた]
布、どのくらいあるっけ。
[カレルは義勇兵達の下へ行き、用意していた道具の確認を行う。
身軽さを優先したため、運搬出来る量は多くない。
手持ちでどうにかするための準備を始めるのだった**]
[カレルはあの剣技を、己の望みのために生かせるだろうか。
自分へ強さの一端をくれたベリアンに、僅かでも恩は返せただろうか。
ギデオンは犠牲になった兵たちを、勇敢だったと評してくれるだろうか]
[――ミヒャエルには嘘をついてしまった、本当はあの時もう――]
[取り留めもなく考えるが、全てはもう伝える術のないことだ]
[部隊長の死を見届けた精鋭兵たちは、僅かな黙礼の後、敵兵へ向けて武器を構えた。
牽制でなく、戦闘の意志と共に]
『我々は敵陣を打ち破り帰還する。それが隊長命令だ』
[しかしその前にはゼファー軍騎兵隊が、圧倒的な数で立ち塞がっていた――*]
/*
ふふん。
そっちが夜通しのつもりなら、幕間は無いな。
この調子で最後まで一戦、というのも面白い。
………俺、ギィと会えるのかな。(そこ)
― 平原 ―
[隊長の槍が一度、そして二度振るわれる。
何度も耳にした、命を絶つ音がした。
もうアイツは立つことはない。
あの身ごなしを見せることもない。
敵であれ、勇敢に戦って死ぬ者は讃えていいはずだ。]
冥王の門がオマエを迎え入れますように。
[死者を送る言葉を呟いて、アイツの最期の言葉に耳を澄ます。
なんとか聞き取れた名前は、胸の中にしまっておいた。*]
/*
ガチ死亡シーンは久々に書いた気がする。
フェリクスさんが冷徹かっこよくて死ぬのに悔いはなかった()
しかし本当は熱いというか、突き放すのではなく受け入れられた部分こそセルウィンを揺らがせたように思えたので、なんというか上手いな、と。
不穏でも何でも、挑まれて逃げるというわけにもいかないだろう。
こちらが勝ったら、半島から手を引けと言ったら聞くだろうかな?
[ まず、それは無いだろうと思いながら軽口めいた言葉を吐いたあと ]
カナン、俺は誓いを違える気はない。
女神の前に膝をつくつもりも、な。
[ 殊更静かに、そう告げた。 ]
─ 平原南/次発隊side ─
[互いの陣営に見守られるかのように対峙する二人が交わす言葉までは届かぬ距離。
けれど、確かに何言かを交わしている様子への困惑に、進軍の足は一度止まった。
それを再度動かせという催促のような響き、>>110指笛の音は徐々に薄桃、橙へと代わる空の下高く奏でられて]
『…っ、隊列、進め!』
[一早く我に返った隊長の号令が、1000の軍勢にも染み渡る。
盾兵を先頭、そのすぐ後方から歩兵が続き、弓兵を挟んで殿にまた歩兵が続く。
整った隊列の合流は、>>111既に戦闘を経て尚気迫衰えぬ先行隊のそれに更なる戦意を与えられるか**]
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カレルとはもっとわいわい?したかったよー!
なんか盛り上がるエピソードが作れなくてごめん。
共闘しつつ散るみたいなのがしたかったけど、こればっかりは状況によるので…。
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やろうとしてることメモ
・ボーラに火をつけて投げ込む
・篝火を焚く
・可能なら火矢にして射ち込む
手段は選ばない!(
― 平原 ―
[突き下ろした一刺しは、違わず若者の胸を突く。
穿ち、貫く感触は、これまで何度となく手に感じたもの]
……兄?
[紡がれたのは、伝言。>>121
恐らくは今後も交差する事はないであろう者へと願う言葉に、男はしばし、沈黙し]
……わかった。
その言霊、必ず届ける。
[返し、紡いだのは小さな宣言。
どうすればいいかは、後から考えればいい、と置いておいて]
[願いの後、紡がれた問いかけ。>>122
それは最後まで言葉にはならなかったが、言いたい事は伝わった]
……さて、ね。
望む望まざるに関わらず、『そうあるべき』と定められた生き方じゃああるが。
[男子として生まれたからには、そうあるのが当然とされてきた生き方。
そこに、個としての望みは介在しないが]
それでも、俺は。
その中で、俺としての在り方を見出してきた……それは、間違いない。
[定められた事だから流されているのではない、と。
告げた言葉は、どこまで届いたか。
兄を呼び、呼吸途切れさせた若者に黙祷する。
周囲の兵もそれに倣った]
さて……と。
[短い静寂は、残った敵兵たちが武器を構える音によって破られる。>>127]
は……隊長が隊長なら、部下も部下、と。
いいねぇ、その心意気……オジサン、嫌いじゃないよ?
[紡ぐ口調は、どこまでも軽い。
けれど、向ける眼差しは鋭いもの]
戦士としての意地を通すというならば、こちらも相応の礼を持って応じる。
……その意志、貫き通して見せろ。
[ここで情けをかけるのは、きっと容易い。
だが、彼ら自身がそれを望まぬのは明らかだ。
ならば、こちらは最大限の礼を持って――手を抜かず、相対する事で、それに答えるのみ]
……戦闘、再開。
戦士としての礼を持って、討て!
[これまでの蹂躙しろ、という命ではなく、戦士として討て、という宣。
それに応じて動く者たちに容赦は欠片もない、が。
そこには先まではなかったもの――相手を認めた上で相対する、という意思が少なからず、にじみ出ていた。**]
それで手を引くなら、俺はお前の背を蹴飛ばすがな。
[蹴り飛ばしてでも戦わせると軽口に応じ]
当然だ。
お前は俺の唯一なんだからな。
[ふふん、と胸を張る調子で答えた。]
お前以外に見せる気も無い。
[>>=18感謝の言葉に返したのは、短い言の葉。
それを本分というのはどうかなんてツッコミは、今更だ]
[こんな時であっても余裕の乗った応酬は、ある意味落ち着きを取り戻すもの。
続いて告げられた>>=19それに、微かな瞬きを見せたのは一度きり]
分かった。
[こちらもまた、短い声で応じ答えた**]
― 東海岸 ―
つまり、賞品など無くとも、俺を倒せばそれでいい、と、考えていたわけか。
つくづく、ブレないな。
[ そもそも毒矢まで使っておいて、抜け抜けとした、この申し出だ。いっそ清々しいとも思えてしまうのが困り者だった。 ]
そちらとて負ければ兵を引く、とは言えないだろう?同じことだ。
[ 一存では決められないだろう、と、いう、相手の言葉とは微妙にずれた返答だとは気付かれただろうか? ]
俺は槍兵だが、剣でいいのか?
[ 副武器として片手剣を所持してはいるが、それでいいのか?との問いかえしは、先祖伝来の武具を奪われるということに全く頓着しない男の気質を示していた。
ゼファーの戦士の中では、おそらく珍しい部類だろう。* ]
― 平原南 ―
[ここで全方位への防御陣を敷いたのは、近づいてきているらしき相手の援軍の位置がまだ不明であることと、迂闊に動けばまた泥地に誘い込まれる危険を考慮してのことであった。
つまり、王国軍の作戦はゼファー軍の移動を封じたという意味で功を奏したと言っていい。]
だが、この陣が守備一辺倒と思ってもらっては困るな。
[唇を舐めて呟く元首の言葉通り、ゼファー兵は攻撃を捨てたわけではない。
互いに互いを護り合う盾は突き出される槍を弾き、号令と共に一歩前進して一斉に槍を突き出しては再び堅陣に戻る。たとえ斃れようとも、同胞のために盾を構えたままこと切れる。
矢と槍のみでこの陣を突き崩すのは数倍の兵力が必要かとも思わせた。*]
もしそうなら、お前に蹴られるまでもなく、突っ込んでいく、が、
[ ふと、コエが途切れたのは、王国軍からまた返答が>>129届けられたからだ。 ]
あちらも似たようなことは考えたかな?
[ 冗談めいて、とはいえ、最初にそれが浮かんだのだったら...と、巡る思考は、カナンの続けた言葉の効果で停止する。 ]
.........俺にとっても、お前は唯一無二の好敵手だ。
だから、それ以上は怪我を増やすな。
[ 微妙に間を空けた、答え。そして同時に、苦言を送る。
すでに怪我を負っている事は聞かずとも確定している口ぶりだった。* ]
[向こうも同じ考えだったのならば、効率的で良いな、とは思う。
ただその場合は、己が出るべきだろう。相手が、おそらくは臨時とはいえ総司令なのだから。
だからこそ相手の、我が唯一無二への関心を警戒するのだが。]
───っ。
お前、時々妙に勘がいいな。
[負傷を言い当てられて思わずの言葉は、自白したも同然だった。*]
― 過去 ―
[幼い時分、年嵩の者らに絡まれているのをリトスに見られたことがある。
普段なら相手の年も人数も関係なく乱闘になっているものだが、この時は地面にうずくまって背を丸めたまま、黙って暴力に耐えていた。
暴虐が去った後もしばらくは無言が続き、重い口がようやく開いたのは、リトスの他に誰もいないと確信してからだった。]
あいつらに、これを見られそうになったから。
[むくれた顔のまま、握っていた手を開く。
そこには、見事な金細工の護符があった。
連中に見つかれば取り上げられるのは当然として、それを理由に更なる事態を招いただろう。]
親父の、……形見だ。
[ぼそぼそと落ちる呟きは、告白に似る。]
親父が、作ったらしい。俺の、ためにと。
[時々息が零れるのは、痛みをこらえるためではない。]
親父は、本当は、細工師になりたかったんだと。
[これまで胸に押し込めていたものを吐き出すことへの、ためらいのようなものだ。]
俺は───戦士になるのに文句はない。
けど、思うんだ。
こんなにすごいものを作れる親父が、
臆病だからってだけで馬鹿にされて、
追い出されて野垂れ死ぬようなこんな国、
……俺が、 変えてやるんだって …!
[血を吐くように声を振り絞る。
何も持たない孤児の、それが意地の根源だった。*]
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これで赤ではだいたい設定出したかな。
ゼファーの市民が戦士しか許されないのは、余計な人員を養う余剰が無いからだ、という理屈。
だから、豊かさが欲しい。
だんだん白でも出していくようにしよう。
― 東海岸 ―
[ 日が暮れてからも、戦闘が終結、或いは中休みに入った様子は無く、果てない消耗戦に互いに突入しかけていると、男は感じていた。
だから、ギデオンの言う、撤退を賭けての試合も、真剣に考慮に入れはしたのだが。 ]
...ただ退くだけでは、互いに解決しないのが厄介だな。
[ 例えば、今ゼファーが撤退したとして、ゼファーに追い散らされた海賊はどう出るか?それを、王国側は考えているのだろうか? ]
さて、尋ねる機会はあるかな?**
やっぱりか。
[ カナンの反応は男の予測の正しさを裏付けるもの。 ]
俺とお前は心臓が繋がっているからな、お前が怪我すれば俺にも分かる......なら便利だが。
[ 現実には「全ての怪我が」分かるというわけではない... ]
命の借りがあるから、恨み言を聞いてやる、と言っていただろう?
お前は頭より体で借りを返すタイプだからな、そんなことになるんじゃないかと思っていた。
親父さんの護符の効果にも限界というものはあるだろう。
少しは自重をしろ。
[ 彼にその美しい護符を見せられた時の事は、はっきりと覚えている。
世の中に、これほど繊細で美しい造形があったのか?と、細工物などとは一切無縁だった男の胸を打つほどの細工。
それが、カナンの父の手によるものだと知って二度驚いた。 ]
これを守るために、何をされても耐えていたのか。
[ カナンが、文字通り血を吐くように絞り出した言葉、それを胸に刻むように聞きながら、男は、カナンの手にした護符に、そっと触れた。 ]
綺麗だな。本当に...
[ ため息のように、そう言ってから、護符と同じ金色の頭を軽く小突いた。 ]
だけど、お前はやっぱり馬鹿だ。
親父さんがお前を守るために作り上げた護符なのに、それを守るためにお前が傷ついたんじゃ、意味ないだろう。
[ カナンはむくれたままだったか、構わずその手を引いて、剣帯に絡められていた唯一の装飾だった銀の鎖を外して渡した。 ]
色合いが合わないけど、これを繋いで首にでもかけて服の内側に隠すといい。
交代で水浴びする時には俺が預かってやる。
言っとくが、お前に同情してるわけじゃないからな。
お前の親父さんの腕に敬意を払うためだ。
こんな凄い職人がゼファーに、もっと居たら、きっと交易で国を富ませることだって出来るんだ。
お前も元首になるなら、そこまでの方策を考えろ。
[ 淡々と、そう告げてから、踵を返す。 ]
ちゃんと、傷の手当はしろよ、明日の訓練をサボったら、今度は俺がぶっ飛ばしに行くぞ。
[ 言い捨てて駆け去った先は、カナンを痛めつけていた連中のところで ]
貴様らの卑怯な振る舞いには、虫酸が走る。その性根叩き直してやるから、俺と勝負しろ!
[ 怒りのままに、言葉と拳を叩きつけ、結局、自身も傷だらけの打ち身だらけになったのだが、それがカナンと同じ痛みだと思えば、苦しさより胸に湧く熱が勝ったのを、覚えている。** ]
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