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帝国扶翼官 ルートヴィヒ は、皇帝 アレク トール を堕落させた。
告死の影翼 シメオン は、飛行士 コンラート を堕落させた。
寝子 ゲルト は、空賊殿下 ダーフィト を堕落させた。
太陽王 ロー・シェン は、魔法騎士 シェットラント を堕落させた。
次の日の朝、薔薇園芸家 ローゼンハイム が無残な姿で発見された。
戦火の犠牲は確実に広まる。
それでもなお、戦いは終わらない。
求めるものを手にするまで、人は争い続ける。
己を犠牲にしようとも。
愛する者を失うとしても。
現在の生存者は、世界の声 、門の魔導士 ベリアン、帝国扶翼官 ルートヴィヒ、皇帝 アレク トール、告死の影翼 シメオン、つむじ風 シュテルン、寝子 ゲルト、空賊殿下 ダーフィト、太陽王 ロー・シェン、飛行士 コンラート、炎の魔 カナン、魔法騎士 シェットラントの12名。
"目"を植え付けた者たちの憤怒、悲嘆、闘争心。
戦いで生じる歪み。余波。
それらを糧に、混沌の徒は力を増した。
"戦い、奪い、喰らい尽くせ"
世界により深く根を伸ばした侵略者の欠片が、
世界のいたるところから這い出していた。
☆混沌の結晶
世界に侵略者が作り出した怪物が現れはじめます。
動物や魔物や人間などに似た形、または馬車、船、飛行機などあらゆる形を取りますが、頭が棘の塊だったり腕や足が妙に多かったり、表面が粘液で覆われていたり、触手だったりします。
・無限湧きします
・"目"が寄生する者も含めて、無差別に攻撃します。
・好きに倒してもらって構いません。
・リアル24hにつき1度、1d6 を振れます。
・4以上の目が出た場合、怪物を倒した時に紫色の結晶が手に入ります。
・たくさん集めると、いいことがあるかもね。
☆混沌の怪物
どんな相手と遭遇するか迷った時は、以下をどうぞ。
(これ以外のバリエーションは無限にあります)
1.ネズミの群れ。(顔の代わりに巨大な目玉がついている。)
2.犬のようなもの。(背中に伸縮自在の触手が2本生えている。)
3.影の人。(人の形をした黒い影のようなもの。切れる。)
4.狂い牛。(顔からも身体からも、無数の角が飛び出している。)
5.熊。(というより熊の形をした触手ボール。)
6.自走荷車。(四輪の台車。前面に牙の並んだ口がある。)
7.死せるオーガ。(間違えて腕の先にも顔を付けちゃったやつ。)
8.複葉機。(車輪の代わりに生えた鉤爪付きの足で襲ってくる。)
9.悪夢の竜。(翼が6枚、でたらめな場所についている。)
10.暴走城塞。(どこかの誰かが作ったやつが、無数の腕や足を生やした。)
寝子 ゲルトは、世界の声 を投票先に選びました。
飛行士 コンラートは、世界の声 を投票先に選びました。
太陽王 ロー・シェンは、世界の声 を投票先に選びました。
空賊殿下 ダーフィトは、世界の声 を投票先に選びました。
皇帝 アレク トールは、世界の声 を投票先に選びました。
門の魔導士 ベリアンは、世界の声 を投票先に選びました。
魔法騎士 シェットラントは、世界の声 を投票先に選びました。
[身にまとわりつく瘴気。いっそ腕にでも取りつかせてすぐさま斬り落とす。そんな選択肢を選んでいたかもしれない。]
悪いんだけど……さ。
なんてーか、もう、俺は、取りつかれてるんだよ。
[微かに身を覆うような霞草の幻香。夢でみたような現にあったような、どうにも不思議で、だが確かに在る人]
『いってらっしゃい』ってさ。これって帰ってくること前提なんだよ。酷い話だ。
まあ、それ以外にもこう、な。色々いるんだよな。
[見て見ぬふりしてきた存在も、置いていった人も、許容してくれた人も。泣いて怒ってくれた人もいたかな?
苦笑して、兄の太刀を守り刀のように振った。]
― 宇宙船 ―
陛下。
[緩んだワイヤーを解いて立ち上がる。
ついでに、差し出されたままの手を握った。]
あなたを惑わすものは、始末しました。
[言葉の選び方に、憤りが漏れた。
かけがえのない半身を貶めようとした存在への怒りだ。
だが、それも真剣な眼差しへと変わる。]
[徐々に瘴気は消えていく。いや、世界に散っていったのかもしれない。それが新たな脅威となりえるかもしれないことを...はまだ知らないまま。
太刀を鞘に納め、先ほどまで戦っていた。というか一方的に攻撃しちゃったダーフィトのほうを向く。]
いきなり色々しちゃったけども…今の気分はどう?
[正直奇襲か。その人の本質に触れるようなことをして誘引するように考えたが思いもかけず奇襲ができてしまった状況に苦笑しつつ、呪縛から解放されたかな?というのを問うように見つめた*]
[ シメオンの刃が貫いたのは、鋼の上に張り付いた「目」だ。
貫かれた瞬間、「目」は、しゅうしゅうと熱した蒸気と毒々しい瘴気を同時に噴き出す。
或いはシメオンに取り憑こうともしたのかもしれないが、天使の聖性に勝つほどの力は残ってはいない ]
う...
[ 「目」が破壊されると同時に、コンラートの背の翼も骨組みから崩れて消える ]
― 黄砂の村近く ―
そうだ。
何故……、 名を、 知らない…… ?
[ふ、と。シェットラントの顔に疑問の色が浮かんだ。>>1:259
目前にある男が敵ならば、それは騎士団領に敵する者であるはずだ。それなのに何故。そんな真っ当な疑問も、風に吹き攫われる如くにすぐに消えるが。]
...て、でええええっ!?
[ 翼が消えた、ということは、当然飛べない、ということで ]
うわああっ!!
[ つまりこのままだと、パラシュート無しのスカイダイブは免れない、そりゃ慌てる* ]
[キン。と槍と剣が打ち合った。
暴走する冷気は相手を、そして自らをも傷つけ呑み込まんとする。痛みを伴う凍えがシェットラントの身にまで沁みた。
けど。今この身を留めたのは、その冷気のみではなく。]
────── ちがう !!!!
[叩きつけられた問い>>1:260に、悲鳴じみた鋭い否定が返った。ぐっと握りしめた剣を通じて”目”が精神を縛り上げて来る。
ロー・シェンの瞳と視線が交わった。
その視線が何故だか外せなかった。息を呑む。]
………… っ!
[どん。と、背から衝撃が来た。
馬の背から身体が浮いて視界が反転する…より少し前。
何故か、どこか懐かしいような
ふわりと包み込まれるような感触。
この感覚には覚えがある───、ああ、そうだ………]
[身体は”目”を一瞬庇おうとしたけど、凍えて上手く動かなかった。馬から転げ落ちる拍子に剣が手を離れて地面に落ちる。
それを拾い直す余裕はない。
シェットラントは、衝撃に息を失って苦痛に顔を歪めた。*]
帝国扶翼官 ルートヴィヒは、世界の声 を投票先に選びました。
− 宇宙船 −
[胸に宿した“目”を破壊された偽物が消えて行く。
張りついたままの歪んだ笑みは、飾りたてた花が自重で潰れてゆくかのよう。
何故、あんなものをと憤ったルートヴィヒの気持ちがよくわかった。
それも、呪いが解けたからこそ。]
よくやった。
苦労をかけたな。
[すまなかった、と素直に謝罪し、結ばれた手に軽く力をこめる。]
[後ろの二人も呼び寄せて、自己紹介をしておく。
殴った方の隻腕の男には、許せ、なんならあとでつきあう、と言っておいた。**]
― 上空 ―
[刃を突き立てた"目"から瘴気が吹き出す。>>5
こちらを飲み込まんとするそれは、しかし]
俺が膝を突くのは、御主の御前のみ。
貴様ら如きが、我が影に触れられると思うな……!
[音を立てて打ち鳴らされる翼、そこから舞い散る月白色の光に触れる端から溶けて消えた。
光に在らず影に寄れども、生粋の天使。
力なくした瘴気に屈する事はなく]
……あ。
[そんなわけで、文字通りの後処理に手間取っていたら、叫びが聞こえた。>>8
そういや、支えがなくなるな、なんて呑気な思考が過ったのは一瞬。
薄墨色の影がしゅるり、と伸びて、落ちるコンラートを捕まえる]
いやあ、うっかりしていた。
アレが消えれば、そりゃあ支えはなくなるよな。
潰す方に集中して、失念していた。
[ふわり、と高度をあわせつつ投げかけた声は。
とても、とても、軽かった。*]
― 夜の森 ―
[年を取ると昔のことばかり思い出す。
などということはないのだが、この場所はいつかの記憶を呼んだ。]
このあたりの森だったか。
覚えてるか、ヴォルフ。
あったろ。あの妙な世界の、入り口が開いて、
[言葉半ばで口を閉ざした。
虫の声すらない森に、声が吸われていく。
どこからか、風が吹いてきた。*]
[戦いが終わるのを見計らったように、
近くに座って、ゆるく尾を振っている。
その目が炯々と輝いていた。]
───で。気づいてるか。
[森の中から妙な気配がしている。
何かはわからないが、不穏には違いない。*]
/*
シメオンんんんんんん
(>>16にちょっとごろごろした)(ナネッテ連れてきたい希望もありました、た。思い出すと遊びたいキャラが多すぎるよね)
告死の影翼 シメオンは、世界の声 を投票先に選びました。
[ 視線が交わり、一瞬相手の気配が揺れる。>>9睨んだ通り、彼は真の騎士なのだろう、と思う ]
(後で謝らなきゃならんかな)
[ 相手を殺す気はもちろん無かったが、少々の怪我は我慢してもらうつもりでいた。だから遠慮なくグリフォンをけしかけたのだが、その爪が彼の背に届く前に、守りの力がシェットラントを包んだのを男も感じ取る ]
防御魔法?
[ 援軍か、と身構える前に、切なる願いを伝える声を、風が運んだ>>1:263 ]
彼の縁者か...ああ、承知した!
[ 幸いにも、グリフォンのぶつかった衝撃は、馬上で一時動きを止めたシェットラントを落下させ、その手から剣を離させることに成功していた ]
力を借りるぞ、ディーク...
[ ただ破壊するだけでは心許ないと、背の翼から一枚の羽を引き抜いて、剣の柄の上に落とし、天使の羽根ごと「目」を槍の穂先で貫く ]
消え失せろっ!!
[ 噴き出す瘴気と、砕けた羽根の聖光が互いを打ち消すように弾け飛んだ* ]
− 宇宙船 −
[己が腕を斬り飛ばした男へとまとわりついた瘴気が、取りつき難いといった風情で霧散するのを見守る。]
なんか、いろいろ経験してきそうだな、あんた。
おっと、申し遅れた。
おれはダーフィト。
あんたのおかげで助かったよ。
[欠けた腕の先を撫でる。]
そうこれ、吹っ飛んだ後、換装してなかったんだ。
なんで、左手あると思ってたんだろうな。
っつーか、おれの船はどこ。
[初対面の彼に聞いても仕方ないのだろうが。]
ああ、上手く行ったか。
[とったどー、という声>>~0に、素で返した後]
こちらも、どうやら上手く行ったらしい。
まあ、ちょいと問題発生してるが、何とかなるだろ。
[なるのかよ、と。
突っ込みが入りそうな事を、物凄くさらっと言ってのけた。*]
[皇帝陛下とやらに呼ばれて、許せと言われた。]
やあ、酒つきあうなら、そっちのクールビューティに女装でもしてもらわないと。
[銀髪の副官にニヤリとしてみせる。
冗談だけど。構いたくなって言ってみた。
ちょっとばかり、うちのオートマタに似てるんだ。その一途さが。
攫う価値はあるだろうさ、実際。**]
ま、………っ、
………けほッ……
[それでも。頭の眩むような衝撃を受けてなお、”目”への一撃を防がんと手を伸ばしたのは。ただ、目による強制だっただろうか、…それとも。]
…────────── 、は……、
[”目”は呆気なく打ち砕かれた。呆気なく───否。
その時感じた
… あなた、は、
[痛みを堪えて地面に肘をつき、上体を起こすようにして掠れ声で問いを投げた。先まで神経を擦っていた不快な声は消えている。
長い夢を見ていたようにも思う。
戸惑う内心を声と顔とに同時に映して、シェットラントは今、初めて見るような心地で目前の男の顔を見上げた。*]
[ そんな漫才のような一幕の後、次々と声が聞こえてくる ]
えーと?
[ 契約者であるマチスとの間には心話が繋がっているから、初めての感覚ではないものの、なんでこんなに大人数?という、当然の疑問、の、他に ]
えーと、とにかくどっかに下ろしてくれ。
[ 多少混乱しつつ、シメオンに願いを告げる。とにかくこの体勢のままでは落ち着かない。
目の前の船の中が落ち着いているのなら、或いはそちらへ向かうことになるだろうか** ]
[見上げた顔は、いつもと変わらぬ表情をしていた。>>13
揺るぎなく眩い、無二の主君にして唯一の絆結ぶもの。]
ようやく私を認識していただけたようで、なによりです。
[素直な謝罪と労いに、素直じゃない言葉を返す。]
[だが、いつも通りの呼びかけに表情は嬉しげに緩んだ。]
私はあなたの翼です。
どこへなりとも、お供いたしましょう。
[当然のように言ってから、視線に釣られて窓の外を見る。
喚んだままの艦隊が変化しつつあることに愕然とした。
そういえば崩れ落ちる偽物の身体から、妙な煙が流れていったのを覚えている。*]
まーね。なんかよくわからないけどさ。色々やってるみたいだ?こういう空間だから起きたことだと思うけどな。
[自分でも少しあやふやだが、こういう空間だからと思うしかないなとは思ってる。]
俺はゲルト。なんていうか、俺の知り合いに名前が一緒で少し似てるから驚いたよ。
[まあだから、誰やねん。につながったわけだが。とかいうのを今更説明しつつダーフィト>>21に自己紹介して]
あー、義手のほうは多分おれらと戦わせるためだと思うが、船とかは、想像したら出せる空間らしいよ?
[初対面>>22なのもあるし、彼は乗ってきたのかもしれないが、文明に差があるのは理解したのでとてもあいまいな返事となった*]
トール。
[触れ合う感覚が戻ってきた、と喜んで声を掛けてから、聞こえる賑やかさに、あ、となる。]
この世界は妙なところで、他の方とも声が繋がるようです。
詳しくは省きますが、世界を救う仲間、かと。
[説明するうちにも新たな声が入ってきた。
どうやら皆もうまくやったらしい。]
みんな無事みたいだな...てか、仲間が増えたってことかこれは。頼もしい限りだ。
[ 聞こえてきた声に笑みの気配を返す ]
こっちも無事に1人解放できた。まだ、残ってるのは...シュテルンとかってゲルトの縁者か...
― 上空 ―
いやあ、すまんすまん。
……一応、悪気はないぞ?
[そこを強調して言うのはどうなのか。
まあ、色々と振り回された後だから赦されろ、というのはちょっとあるかも知れないが、それはさておき]
……なに、きみにいなくなられると、困るからな。
いとし子殿に嘆かれたくはない。
[小さく紡がれた言葉>>25には、それだけを告げて]
そうだな、このままきみを支えていると、正直動けん。
あちらがどうなったかも気にかかるし……一度、合流するか。
[下ろしてくれ、という言葉に、船へと視線を向ける。
伝わる声からすると落ち着いたらしいし、何より、距離が近いから。
合流したらしたで、翼広げたままの姿が驚かせるかも知れないが、それはそれ。**]
[ 夢から覚めたようなシェットラントの様子に、ほっとして微笑みかける ]
ロー・シェンだ、覚えてないか?
成り行きとはいえ、少々手荒な真似をさせてもらった...それに、騎士の矜持を傷つけるような事を言ったのも謝罪する。
[ 相手の心を揺らすために敢えてしたことだとはいえ、放置はできないと口にして、頭を下げてから、手を差し出した ]
怪我はしてないか?守護の魔法が効いてるとは思うが。
[ シェットラントを助け起こそうとしながら、そういえば、魔法を飛ばした主はどこだろうと、あたりを見回した* ]
[ゲルトの方も無事にダーフィトの目を討ったようだ。
主と共に改めての自己紹介をする。
特にダーフィトには謝罪をひとこと添えた。]
先ほどは失礼しました。
まさか義手とは思わず、あなた自身が紛い物かと。
………もう一発、銃弾がご入用ですか?
[冗談>>23には、冷たい目で応えておいた。*]
炎の魔 カナンは、世界の声 を投票先に選びました。
いえ。お名前は確かに、…───先程。
[緩く首を横に振り、記憶のあることを示して。
差し出された手に困ったような顔を見せてから、少し躊躇いがちに手を差し出した。]
いいえ、俺の方こそ…申し訳ない。
酷く、おかしな振る舞いをしてしまったようだ。
名のある方とお見受けしたが──…
[言いかけて、ハッとしたように彼を見返した。]
そうだ。貴方こそ怪我はないか?
加減も何もなかっただろうが、その、
[思えば空から叩き落そうだの、氷の魔力を乗せて叩き切ろうだのしたような気がする。未だに響く全身の痛みを意地でねじ伏せ、案じる言葉を彼へと向けて。]
………守護の魔法? そういえば、
[そうして問われれば、再びハッとした顔になる。
彼が辺りを見回すのに釣られたようにして、同じ良く首を巡らせた。あの馴染みある魔力の主を求め。]
──── ベリアン?
[呼びかけに応えはあるや。ぐるりを見渡して、少し困ったように傍らの男へと笑みに似た視線を投げた。*]
ああ…、そうか。
此方ではやはり声が繋がっているのだな。
[先ほどまでの不快な苛立ちを響かせる声ではない。
明らかに理性ある活気ある声に口を開いた。]
シェットラント・シンクレアだ。
ロー・シェン殿の力添えにより解放された…、
……ということなのかな。これは。
微力ながら、為した不始末の責は担おう。
以後よろしく頼む。
声だけ先に知っているというのも、不思議なものでした。
ええ。改めてよろしくお願いします。
[ゲルトへは丁寧に言葉を返す。>>39
他の皆へも顔を見て挨拶をしておきたい、と思う一方、先ほど再び聞こえてきた声の主>>1:250 には、一言くらい文句を言わねば気が済まないとも思うのだった。**
ん…、ああ。
”目”に憑かれた者を探しているのか。
そういえば誰の名前も知らないな。
名前を名乗り合うという雰囲気でもなかったし。
……。あの男は居るか?
やたらと高圧的な声の主だ。
確か俺のことを引き裂く、と言っていたはずだが。
[やけに不穏な言葉を口に*した*]
そうか、ああ...けど、記憶があるなら、それはそれで不快かもしれないな。
[ どうやら記憶喪失ということもなさそうなのは良かったが、「目」に取り憑かれていた間の振る舞いを恥じる様子に気の毒そうな顔になる ]
名といっても、多分俺とシェットラント殿の生きる世界とは違うだろうからな。
[ シェットラントの口にした騎士団の名をロー・シェンは知らない。
魔物の蹂躙により人間の国が極端に少ない時代において、残された最強国と言っていいレオヴィルの王が知らぬ騎士団の存在は有り得なかったから、そう告げた。
まさかずれているのは「時」だとは思いもしない ]
俺の事なら大丈夫だ。
ああ、風の魔法は恐ろしい威力だったし、剣も氷の術もずいぶんと受け応えがあったが...そうだな、シェットラント殿の本気は、あの程度じゃないだろう。
無意識に、自分を取り戻そうとしていたんじゃないか?
俺の声も届いていたようだし。
[ だから気にしないでくれ、と返して ]
不始末というのとも少し違う気がするんだがなあ...けど気にする気持ちも解らないじゃない、その分、この先しっかり働いてくれればいいさ。
[ 最後はそう言質をとるように言って、にやりと笑った**]
高圧的な声の男?
んー、今、聞こえてくる声の中に居ないなら、もう1人は取り憑かれた人間がいるってことか。そっちも探さないとな。
[ それが「人間」ではなく、さらにある意味、男にとって最も縁深い相手(縁者と呼ぶのは全力拒否するだろう)であるとは、知らぬままだ** ]
/*
ふーむ、オズワルド陛下と暴風さんが異変を感じてるってことは、こっちの世界にも何か影響するってことか。でも陛下と扶翼殿行方知れずとかになったら、とんでもない大騒ぎになりそうだよね、モルトガット。
...あ、もしかして、俺んとこ疑われr(ちょっとそれも面白いかもと思ったかお)
いかに操られていたとはいえ、
[操られていた、と述べる声の音の色は硬い。
矜持を傷つけられた不快さを滲ませ、低く音にし。]
……それを跳ね除け得なかったのは、俺の不始末。
[言い切って顔を上げた。その面には、かつて氷人形と評された時を彷彿とさせるような冷ややかな怒りが浮かんでいる。]
故に落とし前は俺自身と、かの混沌の主に取らせよう。
────── ああ、無論。
[冗談めかした言葉には、薄い刃閃かせるように微笑みを向け。]
……ふ。
では、ロー・シェン殿。
異なる世界にあるとは不思議な縁だが、
これより暫しの時、どうぞよろしく頼む。
[応じるように、にこりと屈託のない笑顔を見せた。**]
ふむ、居ないか……。
必ず出て来るとは思うがな。
あの様子であれば、約定を違えることをすまい。
俺が誘えば、まず間違いなく俺を殺しに出て来るだろうよ。
[かの声の主と恩人との縁は知る由もなく。
ただ声の印象に不穏を重ねて、シェットラントはあっさりと頷いた。**]
[ たたかえ と、繰り返す声は、魔にとって不快ではない。
小煩くはあるが、魔が生じた場所ではよく聞く呪詛や怨嗟と同程度のものとして、意識の外にあった。
それよりも魔を苛立たせるのは、欠如の感覚だった。
己に足りないものがある。あるべきものがない。
それが何かわからない。
記憶の封印、認識の阻害という形で、"目"はこの魔を操ることに成功している。
これまでに得たもの(あるいはこれから得るもの)を見失わせれば、魔の本質として破壊と闘争に向かうのが必然であった。]
[たたかえと繰り返す声の反響が減ったのに気付いたのは、しばらく後のこと。
声を受け取ったものたちの、山彦のように繰り返す声がない。]
静かになったな。
[ひとこと感想をこぼしたが、それ以上の興味はなかった。]
― 古戦場跡 ―
[かつて、古びた武器が散らばるだけだった古戦場は、今や奇妙で奇怪な砦の見本市と化していた。
己の座所であり、兵器でもある城塞の威力に不満を感じ、試作に没頭した結果が、これである。
いくら試作と改良を繰り返そうとも満足いくものができないのは、決定的に足りないものがあるからだ。
おぼろげな自覚はあるが、何が不足しているかわからない(思い出さない)
ゆえに、決してうまくいかない試みを繰り返し、苛立ちを募らせていた。
幾度も改良を加えられ、大きさだけは城郭にふさわしい威容を備えた移動城塞は、玉座から生えた目玉をふよふよと動かして、そんな魔を見つめている。]
[そんな戦場跡の一角で、地面からふわりと漂い上った煙が、砦のひとつに吸い込まれる。
暗い紫色に光放った砦は、側面や底面から多種多様で無秩序な足をうぞりと生やし、魔へと突進し始めた。]
邪魔だ。
潰しておけ。
[命じられた移動城塞は、足のような器官を延ばして打ち振るう。
轟くような破砕音があたり一面に響いた。――1(6x1)]]
[城塞が足を振り回し、しばらくすれば変異した砦はきれいに瓦礫となる。
あふれた紫色のなにかは再び地面に染み込んで見えなくなったが、その一部を城塞が取り込んで、一瞬光を帯びた。]
……そうか!
[その様子を見た魔は、記憶をひとつ手繰って膝を打つ。]
なるほど、エネルギーが不足していたのか。
よし。ならばおまえになにか喰わせてやろう。
ふ、ふ。そうだな。あれがよかろう。
我に不遜なる口を利いたあやつを、まずはバラバラにしてくれようか。
[目的が決まれば行動は早い。
頭上に魔を載せて、移動城塞は地を削りながら動き始めた。]
これはこれは。
先にお出になった方とは、道で行き会いませんでしたか?
はは、そうか。
確かにこれだけの荷を抱えていては、
行き会う通行人の顔も分かりませんね。
[そんな抜けた相手でもあるまいが。まさしく、入れ違いと言えるほどの速度でやって来た使者に涼し気な笑みを向けて、ジークムントは一つ顎を引いた。]
なに。不満の一つも言いたくはなるでしょう。
それに詫びられる必要もないのだが…、…いや。
[僅かに俯いた男の唇に浮かぶ笑みは深くなる。]
無論。そちらの「お気持ち」はありがたく。
これは暖かい気持ちとして受け取りましょう。
…ああ、これはいいな。
日用雑貨と毛布と…、ふむ。
子どもたちがとても喜びそうだ。
[にこりと使者に笑顔を向ければ、さてどう伝わるか。
最初からそのつもりなのだろう、運びやすく一まとめにされた荷にジークムントは目を細めた…のだが。]
は、ははっ!
あの男は…、ああ、いや。
ではこれらはありがたく受け取りましょう。
タチアナ様にもお届けをしておきますよ。
ふ、ふ。まったく抜け目のないことだ。
そうそう、ついでに伝言を一つ頼まれてはくれませんか。
なに大したものではありません。
カーク…ああ、そちらの番頭。若旦那殿にね。
”グラスが足りない” と。
[極上のジランダルの赤、それに添えられたチーズを示して若草色の瞳を細める。使者は少しきょとんとした顔をしたが、構わず続けた。]
…割らないように、とお伝えください。
時期は任せますから。
[要はお前も飲みに来いとの誘いだ。言わずとも来るつもりであったのかも知れないが、何にせよ丁度いい。屋敷の罠の更新も終わったところだ。あの男が正面玄関から来るとは思っていない。]
[使者が辞したのち、ジークムントは一通の手紙をしたためた。最近また少し顔を見ていない人の面影を浮かべ。]
『シスター ナネッテ
お元気でいらっしゃいますか?
子どもたちも元気に過ごしているだろうか。
このところ顔も出せず、貴女の淹れるお茶の味と、
彼らの無邪気な笑い声が恋しくなるばかりです。
さてこの度、良いものが手に入ったのでそちらに送ります。
どうぞ役立てて欲しい。
また折を見て、そちらに伺います。
もしも不足や困りごとがあれば言って下さい。
貴女の顔が曇ると、
悲しむのはそちらの子どもたちだけではないので。
ジークムント・フォン・アーヘンバッハ 』
[短い手紙をしたためて、部下を呼ぶ。
やがて顔を見せた青年にジークムントは目を細めた。]
ゲルト。
[常は居ないことも多いこの青年が、今はモアネットに帰参していることは知っていた。恐らくはまたすぐに、どこかへ出るだろうということも。だがその前に少しだけ。休息の時があっていい。]
これをシスター・ナネッテの元へ。
ああ、届けるだけだ。
…届けた後は、今日はもう休みなさい。
命令だ。少し孤児院で子どもたちの相手などしてくるように。
ふ。シスターによろしくお伝えください。
ああ、いずれ私も顔を出すからね。
そう、梱包はそのままで構わない。
そこの包みを…そうだ。では頼みましたよ。
[ゲルトに託したのは、エティゴナ商会の特徴的なマークがあしらわれた荷物の包みだ。商会から持ち込まれたそれを、ジークムントは敢えてそのまま孤児院へと運び込ませた。
単に良く纏まっていたから、仕分け直す必要がなかったということがある。そして更には、]
─────、抜け目のないことだ。
[人気の消えた執務室でひとり、笑った。
エティゴナ商会のマークをあしらった荷が、「善意で」「無償で」孤児院へと運び込まれる。それは善行であり、多少のやっかみを受けはしても正面切って批判する者など出ないだろう。
儲けを恵まれない人の為に還元するエティゴナ商会───そんなイメージがあってもいい。いや、恐らくそこまで考えたのだ。あの男は。……そして、
(……これで少し寄付も増えるかも知れない。)
そんな計算が此方にもある。
他の商人は黙ってエティゴナ商会を見逃しはしないだろう。エティゴナ商会が清廉なイメージアップを図るなら、必ずや追従する動きのあるはず。孤児院や貧民への差し入れ、慈善の動きが広がるかも知れない。そしてそれは国にとっての益である。商人の利であり政治の理。]
[本来が享楽的、かつ、己の興味のためにしか動かない魔である。
先ほどまでは、"世界を無に帰するための力"の開発に興味が向いていた。
今はそれが、"命あるものを殺し、喰らわせる"ことに向かっている。
己の隣にあるべきものがない。
無意識下の自覚と、それを埋めようとする欲求が、今は魔の行動原理であった。*]
― 黄砂の村近く ―
[ベリアンはさて、此方へと来るだろうか。
どちらにせよ、シェットラントは傍らのロー・シェンへと目を向けた。]
あれは俺の…、旧い友人です。
何故このようなところに居るのか、それは知らないが。
……随分、久しぶりに会う気がする。
[以前と変わらぬようにも思える人の姿に目を細めた。]
しかし……、…っと。
それどころではないようだ。
[遠く、魔力が揺らぐ気配がした。>>53
鋭い知覚にそれを捉えて空を仰ぐ。
その魔力の揺らぎに誘われたか、魔性が姿を現していた。]
[キーーー!!!と、不快な鳴き声が響く。
それはネズミの群れだった。>>#1
恐ろしいほどのネズミの群れが歯を剥きだして襲い来る。
顔についているのは、ぎょろりとした”目”だ。]
……悪趣味なっ!
[恐怖ではなく不快さに端正な顔が歪む。
懐より水晶の触媒を手にした。それを詠唱と共に打ち砕く。]
…全ては
我が身体よ、痛みを収めよ。
幻影よ、仮初の安らぎを齎せ。
[最初に詠じたのは痛みを消し去る為の生命魔法。
癒しの魔法ではないが、この場を凌ぐには充分だろう。
それと同時に詠じる論理魔法───二重詠唱だ。]
万能なる
──── 焔よ、焼き払え!
[ごう。と、炎が生き物のようにネズミの群れへと襲い掛かった。5(6x1)]
[論理魔法による炎は、正確にベリアンとロー・シェン、そして術者を避けてネズミの魔を焼き尽くす。
暫しの後に炎が収まれば、そこには焼けた地ばかりがあった。
ネズミの死骸などはどこにもない……ただ。]
これは……?
[ころん。と、紫色の結晶が地面に転がっている。
それを手に拾い上げ、シェットラントは軽く首を*傾いだ*]
[主の解放を祝するゲルトの言葉には、深い共感があった。>>47
己のことのように喜んでくれたことに、彼の人柄を感じる。]
あなたがいなければ、私一人で立ち回れたかどうか。
別人とはいえダーフィトも解放できましたし、これもあなたのおかげです。
あとはあなたも、大切な人のもとに早く戻れますように。
こんな世界はさっさと救ってしまいましょう。
[祈る言葉には真心を込めて。
最後に浮かべた笑みは、やや危険な香りを纏っていた。**]
― 黄砂の村近く ―
[グリフォンの騎士がシェットラントの呪いを解く。
陰りの消えた氷蒼に、優美さを取り戻した所作に、感嘆の息を零した。
本来の彼は、かくも秀逸だ。
名を呼ぶ声に、しばし躊躇いつつ砂丘の陰から馬を歩ませる。]
改めて、
わたしが、君たちを、この世界に召喚した術師だ。
[魔法騎士と魔獣騎士に、挨拶をした。]
シェットラント、
わたしは君の知る”ベリアン”とは、おそらく異なる。
君が、“違う”シェットラントであるように。
おそらくは、元の世界の君と入れ替わったのではないかと予測しているが。
[シェットラントの頭脳なら理解するだろうと言わんばかりに、かいつまんだ。]
我々の因縁を承知した上で頼む。
── 君の力を貸してほしい。
[そうこうするうちにも、異変は迫っていた。]
天翔る者よ、共に。
― 黄砂の村近く ―
[躊躇いがちに歩み来る馬影に目を細めた。>>62
それは懐かしき、そして古き痛みを思い起こさせる
お前が? ああ、なるほど──…
[彼の自己紹介に一度上がった語尾が、すぐに納得へと変わる。
彼の力があるのなら。
”門”を制御してみせる力があるのなら──]
──────、ふむ。
[だが。彼の口から紡がれる言葉>>63は些か予想の外で。
思考は僅かな間、迷路を回遊する。
そうして改めて見た。目前の”見知らぬ”男を。]
では、
[導き出された推論を音にして、首傾けた。
確かにこれは尋常なる現実ではあるまい。
確かこの身は死したはずだし、友に約した転生でもない。
何より傍らに
……へ?
[不意に聞こえた声>>*1に、惚けた声が落ちたのは条件反射。
言われてみれば、あちこちから響いていた声が聞こえなくなっている]
……あー……。
まぁ、別にいいけどやぁ。
[「たたかえ」、という声は相変わらず響いているから。
自分的には、あんまり大きく変わった感じはしない、ともいう]
だがそれも、些細なことだろう。
…… なあ、ベリアン・サルーク?
[けれど。シェットラントはふと頬に笑みを浮かべた。
この世界がどうあるのかは分からない。その原理もだ。
それでもひとつ、明確に分かることもある。
それを目前の男を見据えて音にした。]
俺のこの魂、この心が紛れもない
お前もまた
──── 無論。
[願い>>64を笑み一つで宜って、頷いた。]
いかな俺と言えど、
…
[その”学友”にかつて氷人形と評された男は。
華やかな表情を薄氷色の双眸に煌めかせて微笑んだ。**]
― 校舎 ―
[ふる、と首を横に振る。
太刀の手入れに没頭している間に、ちらちらと聞こえてきた声は大分減っていた。
とはいえ、それで何かが変わるわけでもなく]
……ここで、じーっとしてても、なぁ。
[仕方ないよな、と思い、立ち上がる。
手入れを終えた太刀は鞘へと納め──ようとして、止まった]
……なんか、いる?
[小さく呟いて、一先ず厨房を出る。
一歩、二歩。
気配を辿りながら歩んだ先は、中庭らしき場所]
― 校舎・中庭 ―
………………。
なんや、あれ。
[見た目は台車だ。
良く見るものだと思う。
前列に牙とか並んでたり、あと、自前で走ったりしてなければ、ふつーにあるものだろう]
……や、本気、わけわかんないんだけど!?
[それ、がぎぃぃ、とか軋みながらこっち向いたもんだから、思わずそんな突っ込みが落ちた]
……っと!
[突っ込み飛ばしてる間にも、台車はこっちに突っ込んで来る。
とっさに横に飛び退いて、太刀を構えた]
てか、こんなん相手にした事ないからな!?
どーおしろっての!
[愚痴りながら期を図る。
取りあえず、動きを止めなきゃどうにもならないだろう。
それならどうするか──と、意識を巡らせて]
あー、も、めどいっ!
[文句を言いながら、取りあえず台車と逆方向に走る。
距離を開けてから太刀を両手に構えて低く身構えた。
台車は方向転換した後、真っ直ぐこちらに突っ込んで来る]
ひの、ふの……。
[ゆっくり数える。
まだ早い、ちょっとだけ早い、と気持ちを静めて]
……みっ!
[台車が目の前に来たところで、横へと飛び退いた。
先についた方の足を軸にしてぐるんと身体を回し、その勢いを乗せて太刀を横に薙ぎ払う。
振るった刃は車輪のひとつを捕らえ、台車はバランスを崩して前につんのめった]
たーだでさえ、訳わかんなくてイラついてるんや!
逆なですんなってぇの!
[八つ当たり以外の何物でもない叫びと共に、前へと回り込む。
前面についた牙の並んだ口が、くわ、と開いた。
こちらを飲み込まんとするようなそれへ向け、躊躇う事無く踏み込みながら繰り出すのは突き、一閃。
一拍、間が開いて。
耳障りな絶叫が響き、台車はがたり、と崩れて動かなくなった]
……ん?
[とりあえず、他に同じものがいないのを確かめて。
改めて台車を見れば、音を立てて溶け落ちて行く所]
……なんや、これ?
[そうして溶け切った後に残ったのは、紫色の結晶のようなもの]
…………んー。
なんぞ、使えるかなあ。
[それが何を意味しているかなんてわからないけれど。
取りあえず、ひろっとこ、の精神でポケットに入れておいた。*]
[ 飽くまでも「目」の呪縛を退け得なかったことは己の不始末と断じる清廉さ、そして、落とし前は必ずつけると宣する、氷の刃そのもののようなシェットラントの闘気は、男の中の戦士の魂をぞくりと震わせる。
改めて呪縛を逃れた彼と本気の刃を交えてみたいという欲求は、しかし、今は一時押し込めて、屈託無く向けられた笑みに頷き返す>>50 ]
ああ、頼りにしているぞ、シェットラント。
[ 敬称を外して呼んだのは、軽んじての事ではない。共に同じ目的を果たさんとする仲間として、対等であろうとする心の現れだ ]
つむじ風 シュテルンは、世界の声 を投票先に選びました。
[ルートヴィヒとダーフィトらのやり取りは傍らで見ている。]
これを女装させても敵を増やすだけだと思うぞ。
[その発想はなかった、と笑いつつ、ルートヴィヒの舌が健在なことを喜んでおいた。]
なるほど、どこかで聞いた声だと思ったが、そういうことか。
[ やがて近づいてきたベリアンの名乗りを受ければ>>62得心して、その姿をじっと眺める ]
では、君が俺たちの会った初めてのこの世界の住人ということになる、が...どうも、異世界の住人という感じがしないな。
[ 続いてシェットラントに語りかけるベリアンの言葉は、少々どころではなく理解の範疇外だったが、彼らがある意味では旧知であるのは間違いなかろうと判断して、2人の会話に口を挟む事はしなかった ]
さて、この船はどれくらい保つかな。
[先の交戦でかなりの損傷をうけているはずだ。]
無理に躱すより、いっそぶつけて巻き込むのもありか。
[どうだ、と腹心に諮った。*]
...っ!
[ やがて、遠く放たれた魔力の気配......だけではない、明確に襲ってきた物理的な痛みに、胸を押さえ、眉を顰める ]
な、んだ...これは...?
[ まるで、この身に残る魔将の刻印が、俄かに歓びに沸き立ったかのような... ]
(馬鹿な...そんな筈は...)
くそっ...!
[ 痛みと戸惑いが、襲ってきた化けネズミの群への対処を遅らせた>>57 ]
[ 長槍に跳ね飛ばされたネズミ達は、シェットラントの放った焔に巻き込まれ>>59、焼き祓われて消えていく ]
お見事...!
[ 思わず声をあげたその足に、生き残ったネズミが噛り付いた ]
ってェ!
[ 槍の穂先で払い除けると、ネズミは瘴気の煙となって消えたが、足首にはきっちりと、長い牙の痕が残る羽目になった* ]
[アレクトールとルートヴィヒを見ながら、ああ、こいつらの絆も相当なものだなと思う。]
めでたしめでたし、
── にはまだ早いか。
[まだ一波乱ありそうな気配である。
囮とか包囲殲滅とか物騒な会話が宙を飛んでいた。]
[不思議な念話も、この世界ゆえの理屈だとゲルトは言った。]
ほう、望めば叶うのか。
インフレを起こしそうな世界だな。
[それにしては、ゲルトもルートヴィヒも身軽なものだ。
彼らが欲したのはきっとごくわずかなものなのだろう。
機動力をわきまえている。]
なんだ、残っていたのか。
[別の声が返ってくるとは思っていなかったから、軽く驚いた声を出す。]
その声は、あれか。騒いでいた奴か。
声がしなくなったから死んだかと思っていたが。
残念だな。
死んでいれば、我が城塞の、最初の糧にしてやっても良かったものを。
[皮肉でもなんでもなく、栄誉を受けられなくて残念だったな、との声音である。]
どうやら敵さんも来るらしいし、やっぱりおれの船が欲しいね。
[出てこい、と念じれば、紺碧の淡いから見慣れたシルエットが浮上した。]
《シャドウ・パレス》!
それに《シュトルツフェア》に《カルカリアス》も?!
[現実世界ならば、その3艘が並んで航行することはあり得ないというのに。
己は随分と欲張りらしい。]
子爵と提督が乗ってたりして。
いいねえ。
[会えるもんなら会いたいよ。]
それじやあ、俺は新進気鋭の《シュトルツフェア》に行くぜ。
乗りたきゃどうぞ。歓迎するよ。
[なんか物騒な作戦も聞こえたしな、と行きずり(?)の戦友たちに告げて、次なる行動に移った。*]
ここで待ち伏せはいいんだが、この調子だと平和に待ってるのも無理そうだぞ。
[ ゲルトのフルボッコ作戦の有効性は認めつつも、今襲ってきた怪異を考えに入れると、少々難があるかもしれないと言葉を返す ]
あれが、俺達を排除しようとするモノだとすると...まあ、ほぼ間違いなく、そうだと思うが...ここに大勢集まれば、それだけ連中も、まとめて押し寄せてくるかもしれん。
そいつらに対処しながら待ち伏せるのは、ちょっと危険かもな。
[ そもそも、ここで戦闘していたら待ち伏せにならないのじゃないか?とも、思う。
相手が、そんなことは気にしない輩かもしれない......とは、気付いていない...多分 ]
おかげさまで。
[余裕が出てきたというゲルトの言葉には、仄かに笑んで頷いておく。>>83
自覚はしているのだ。
運ぶものを失えば、翼など無意味なもの。
もう飛べはしないだろう。
相変わらず飄々としているダーフィトにも、視線ひとつくれる。]
あなたも必要なら手当をしておいてください。
医療キットはそちらにあります。
[自分が撃った弾の傷だが、手当てをしてやるつもりはなかった。
得意なものがすればいいのである。
なお、自分で手当てした腕の傷は、包帯の巻きがだいぶ甘い。]
ああ、任せてくれ。
呼びかけに……、ふむ。苦労はせずに済みそうだからな。
[この地には
そんな思考を音なく紡いで、宜った。>>~16
要はやれると、その事実だけがあれば構わないだろう。]
………?
[違和感は一瞬のこと。
彼が容易ならざる戦士であることは、既に十分実感した。
だからこそ驚いた。
一瞬の戸惑い、そして苦痛の色。>>81
それらが彼の動きを遅らせるのに。]
──── ロー・シェンッ!!!
[咄嗟に彼を庇うように剣を振る。
とはいえそれは蛇足だったか。
遅れれど鋭さを失わずにある、長槍の一閃。]
───は。
無事か………?
[そうして思わず咄嗟に呼び捨ててしまった彼を見返して。
足首に残されたらしき傷跡に苦笑を零した。*]
私たちはまずは、目の前の脅威に対応しましょう。
[思念の声は、別の脅威を伝えて来るが、今は目の前の艦隊が不穏だ。
艦橋の窓から、異様な形に変化している艦隊を眺めながら、皇帝の右に立つ。]
いずれにせよ、この艦で戦い続けるのは危険です。
この艦には盛大な花火として役目を全うしてもらうとしても、
新たな移動手段を確保いたしませんか?
[ぶつけて巻き込む>>80を肯定しつつ、先に脱出の準備を、と勧める。]
とはいえ分散する手もあるまい。
黄砂の村と言ったか。
ここが「拠点」であるならば、
地の利は此方にあると考えて良いのだろうしな。
[と、ベリアンを見遣るも反応がない。
さては聞こえていないのかと、軽く首を傾いだ。]
待ち伏せではなく、呼び寄せる。
これでどうか?
[速攻こそが手段とばかりに積極的な策を提示し、応えを待つ様子で口を噤んだ。*]
[屈託ない華やかな笑みで返される自信と親愛。>>70
それは砂漠さえ癒す慈雨のごとく。
この氷は、透き切った水晶だ。]
…、 結果を言うのは、礼を見てからだ。
[く、間違えた。
どれだけ動揺させてくれるのだ、この
[現れたサイクロプス・ネズミの群れへと向き直る。
シェットラントが二重詠唱を行い、ロー・シェンが長槍を振るう傍ら、敵の動きを鈍らせるべく呪文を紡いだ。]
── あな熱し、あな苦し、あなたづたづし
[炎爆や槍旋舞のような派手さのない補助呪術だが、地味に効く。1(6x1)*]
[船が欲しい、と言ったダーフィトに応えて、三隻の船が浮上してくる。
暫く無言で眺めて、それから納得したように頷いた。]
彼も、私たちとは常識の違う世界の人でしたか。
[あれは多分、海上を進む船ではない。]
あれを借りるのもいいですね。
それとも、私たちの想像力の限界を試してみるのも一興です。
ここには天使もいれば、魔法使いもいるようですから。
[今ならザイヴァルを呼べば、イワシクジラが出てくるのかもしれない。
かつての乗艦のことを思いつつ、ずいぶんとメルヘンな想像をしていた。]
そだな…呼び寄せるのがいいわけだが…ちょっと前までいなかったが何か変なのがいるみたいだな。
[不穏な艦隊がいた様子のルートヴィヒ。ロー・シェンやシェットラントのほうまでは知らなかったが]
積極的に呼び寄せて撃つ組と、周囲を索敵するチームに分かれるとかか?
………
考えたら、相手の三分の二の戦力はこちらに加わったわけだ。
侵略する側としては座してみてるってわけにはいかんわけか。
これが戦力の逐次投入っていうだけならいいんだ。侵略者は考えなしだったってことで油断は禁物とはいえ過剰な警戒は要らないだろうからな。
ただ、目玉にとりつかれた人たちが、先遣隊だったとか。初めから解放されるのを込みでいた。ということなら、まだ俺たちはあちらさんの計画の半分もつぶしてないことになる。
ひとまずは一個分の計画をつぶしてくるように俺は動くな。囮にせよなんにせよ、俺に縁があるのが一人はいる以上、俺が矢面に立つわけだしな。
[そういう行動をすることを伝えた]
あ、どうも、ええとコンラート・フリーデルです、よろしく。
[ そういえば挨拶もまだだった、と後から気づいて、そこに揃う者達に、名乗りをあげ...少し考えてから、空軍式の敬礼をした。
なんとなく、その方が、相応しいような気がしたのだ* ]
― →校舎 ―
これは……懐かしいな。
[一時期、この学び舎にいたことを思い出す。
学友がいて、教師がいた。
友人をからかったり、いじったり、軍将棋をしたり、眠ったり、眠ったり、寝てるとこをおぶって運んでもらったり、おぶって運んでもらったり、おぶって運んでもらったり、おぶって運んでもらったり、おぶって運んでもらったり、おぶって運んでもらったり、おぶって運んでもらったり、おぶって運んでもらったり、おぶって運んでもらったり、そんなことしてるうちに閉校になって、それぞれの道を歩んだ場所。
友人もいて、兄みたいな人も、姐のような人もいて、主と巡り合った場所だ。]
先ほどから会話が物騒ですが
[会話の途切れた合間を見計らって、声を掛ける。]
残っているその物騒な相手というのは、それほど厄介なのですか?
それとも、他の問題でも?
[平和に待つのも無理そうだ、というのは一体どういうことなのだろう。]
[問いかけてから、こちらの状況を付け加える。]
私たちはまだ空の上におりますが、
私が呼んだ艦隊が、変異しつつあります。
艦を乗っ取って、攻撃を仕掛けてくるつもりでしょう。
敵の行動のパターンが変わったようですね。
直接攻勢を掛けてきた、と言うべきでしょうか。
[厄介だ、というより先に、挑戦的な意志が乗る。
ここから、敵の中枢を引きずり出してやろう、というような。]
ああ、ちょっと齧られただけだ。
[ 案ずる声をかけてくれたシェットラントに>>93苦笑を返す。
普通のネズミより相当鋭い歯に抉られた傷は、それなりに痛んだが、まあ隙を見せた自分の落ち度だ、仕方ない *]
― 校庭・中庭 ―
よう、少年。
勉強するために学び舎にくるとはいい心がけだな。向上心はいいことだ。
[少年にとっても自分にとってもよく見慣れた太刀を背負ったまま、話しかけて]
それで、負けた理由はわかったかな?
[首をかしげると、紫紺の柄紐が揺れた*]
[返る言葉>>99に浮かぶのは、満足げな笑み。
一先ず、移動した先は一応は落ち着いているようで、そこに安堵しつつ]
……おお。
何やら覚えがあるものが。
[窓の外に見える船>>87に、惚けた声を上げた後]
ま、それはそれとして。
俺の方でやるべきは一段落したからな。
策があるというなら、乗らせてもらうとしようか。
[飛び交う声からして、相当に厄介なのが残っているようだし、と。
思いながら、畳まぬままの月白色を軽く、揺らめかせた。*]
おや。
[艦に新たな人物がやってきたのを見て、そちらを向く。
シメオンの背にある翼をちらりと眺めて、やはり天使だなあとしみじみ実感した。
連れられてきた方には翼は無いから人間なのだろう。たぶん。]
ルートヴィヒ・アルトハーフェン扶翼官です。
こちらは、アレクトール・スライ・モルトガットIV世陛下。
[敬礼と共に名乗りを受けたので>>101、こちらも敬礼と正式な名乗りを返す。
形が違うのは、海軍式であるからとか、そもそも世界が違うから、とかだろう。]
ああ。このダーフィトは、あなたのお知り合いでしたか。
[声を掛けたときの親しさは、おそらくそうだろう。
だとすればシメオンとも知り合いなのではないかと思うが、たぶんなにか事情もあるに違いない。
と、納得しておいた。]
ついさっき、一つ目のネズミの集団に襲われた。
シェットラントとベリアンのおかげで...ああ、ベリアンは俺達をここへ呼び出した当人だそうだ。
とにかく2人のおかげで、なんとか無事だが、あれで終わりとも思えない。
[ ルートヴィヒの問いかけに応じて、こちらの状況を説明する。そして、空の上でも異変が起こっているという言葉を返されれば、どこか面白そうに、くっと笑った ]
敵も手を変え品を変えってとこだろう。
それだけ追い詰めてるってことなら、いいんだがな。
ああ、ゲルトは、やはりそっちに対応した方がいいよな。だが、援護が必要なら呼んでくれよ。
[ 1人、別行動を取ると言う、ゲルトには、その先で、他のものに襲われる可能性があるのだから、と、念押ししておく。しかし彼なら何があっても冷静に対処しそうだとは思っていた。
何しろ寝ながら作戦を考える男だし ]
呼び寄せる、か...それにしても隠し球は欲しいとこだな。それに他にも取り憑かれた人間が居ないとも限らないし。
[ シェットラントとゲルトの言葉を思案して行動方針を探る。その間にも、動ける者達は、自分のとれる手段を駆使して、動き初めているようだった ]
ああ。こちらも遭遇した。
一体一体はさしたる脅威でもないようだが……
[そうロー・シェンの報告>>~24に手短に重ねて、聞こえる声>>~20に頷いた。]
さて、先遣隊…だったかは知らないが。
何せ強制的に動かされていたものでね。
[声に苦々しさが乗る。
開放についても、僅かに首を傾げたが。]
……これは俺の個人的な感想だが。
俺はこの局面に、奴の”焦り”を感じる。
やけくそ、とまでは言わないだろうが……
こうも簡単に、
手駒を失うとは思ってはいなかったというような。
[考えながら思案を述べるが、正しい保証はどこにもない。]
ああ、了解した。
そちらはそちらで動いてくれ。
…ま、ともあれ俺の役割は変わらないか。
”あれ”を引きずり出す。
[続々と人が集まってきていた。
入れ替わりに出て行った者もいるが、人材豊富なのは良いことだと思う。
さすがに翼のある男には驚きもしたが。
事務的な立ち回りは腹心に任せて、人を眺めつつ、策を考える。]
まあ、各自、好き勝手にやればよかろう。
[このメンツならば、それぞれ全員が兵ではなく将器だと判じる。*]
は、陛下、ですか?
[ ルートヴィヒの名乗りを聞き、傍の威風堂々という言葉を体現したような人物の紹介を受ければ、思わず驚きに声が多少上ずった。
つい先刻気安く声をかけた
……残ってて悪いか。
[これはあの、突っ込み入れてきた声か、と。
そんな事を考えながら返す声音はどこか拗ねたようなもの]
そう簡単に、死んでなんかられん。
……ぼくは、あん時に『生きる』て決めたんやから。
[それがいつだとか、そんな事は埋もれている。
そしてそれを思い出すより先に届いた言葉は色んな意味で理解が追いつかなくて]
……ナニソレ。
死んでたら、って、あんたの城、魂でも喰うの?
[それどんなお伽噺のバケモンよ、とか。
ほんの一瞬だけ思ったのは已む無しか。
響きが本当に残念そうな辺り、冗談じゃないような気もしたが]
― 校舎・中庭 ―
[ふる、と首を軽く振る。
静かになったなー、と思っていたら予想外に声がしたりして、それに凄い事言われたような気がして。
取りあえず、目の前に意識を向け直そう、と思ったら、声が聞こえた。>>105]
……また、あんたか。
別に、気が付いたらここにおっただけで、こようと思ったわけじゃな……。
[わけじゃない、と。
いいかけた言葉は目に入った色に途切れた]
それ…………その、太刀…………。
[紫紺の柄糸が巻かれた太刀。
知ってる。
知ってるのに、それが何だかわからない。
ただ、ひとつわかるのは、目の前に立つ人物とは違うひとが持っていたはず、という事だけで]
なんで、それ…………。
[それがここにあるのか、と。
言いかけた言葉の続きは、きょろりと動いた"目"の干渉が押し込めた]
……理由って、なんよ。
[ふるふる、と首を振ってから、問いを投げ返す。
いきなりそんな事言われたってわかるわけない、と。
声音にも態度にも、そんな思いが滲んでいた。*]
[風のように来て、風のように去って行ったダーフィトが置き土産に船を出現させていた。
ルートヴィヒも移動手段の確保を提案してきたところである。]
借り受けるならば、あれか。
[自分たちの認識にもっとも近いのは戦艦《カルカリアス》だろう。
どういう来歴かは知らないが、歴戦の感じがする。
扶翼のメルヘンな妄想がどこかに加わるのも一興。>>98]
世界の声 は、世界の声 を投票先に選びました。
偵察が必要なら、俺が適任だと思う。
[ 交わされる会話を拾って、なんとか自分の役割を掴もうとしていたが、得た結論はそれだった ]
飛行船や、空飛ぶ艦隊、か?それは目立ちすぎると思うし、シメオンは戦闘力が高い、直接的に当たるべきだ。
俺は、飛ぶしか能が無いけど、偵察には慣れてるし、悪運は強いから、襲われてもなんとか逃げ切れると思う。
[ 空で襲ってくるなら、空を飛ぶ魔物だろう。それならば、滅多に負けはしない、という自負がある ]
最悪を考えて動くべきでしょうね。
[ゲルトの推論>>~20に同意を示す。
同時に、ロー・シェンらが襲われたこと>>~24を聞いて思考を巡らせた。]
計画の半分、ならば今の状況は第二段階というところでしょうか。
今まで私たち以外の存在がいなかったところへ別のものが現れたということは、それらは侵略者が喚び出したものなのでしょう。
艦隊を乗っ取ったことも含めて考えると、なにかの手段で直接操っているのかもしれません。
目のようなものがあれば、そこからまた辿れるかもしれませんが。
……そういえば、目を破壊した時も、なにか煙のようなものが出ていましたね。
あのあたりから、敵の本体に迫れればいいのですが。
[枝葉を叩きながら、敵の中枢を探していきたい。]
[相手が王族だろうと皇帝だろうと、それで影の態度が変わる事はない。
ただ、陛下、と紹介された人物には、敬意払うべき何かを感じた]
……器、度量……そこらが桁違い、という所か。
[ぽつり、と零すのは素の感想。
同時に、ああこれは惚れこむな、なんて理解も内に落ち。*]
ふむ。
上の戦力は十分と読めるし、俺は地上に回るべきか。
[交わされるやり取りから、己が立ち位置を思考する]
空でも立ち回りは出来るが、どちらかというと、地上戦の方が真価を出せるからな、俺の影は。
……となると、あれか。
黄砂の村だったか?
一先ずそちらに合流する、か。
ここにいても、役には立たんしな。
[ならば全力を出せる場へ、と思うのは自然な思考。*]
焦っている、というのであれば、相手も尻尾を出しやすそうですね。
[シェットラントの感想に、なるほどと頷く。>>~28
操られていた者の実感は貴重だ。
それに彼は自分たちよりも、この手の事象に詳しいと思えた。]
このまま押していって、相手がさらにボロを出すよう仕向けるとしましょうか。
[なんといってもまずは目の前の脅威の排除である。]
― 校庭 中庭 ―
なら偶然か。…まあ偶然であり奇縁ってやつかもしれないな。
[なにせ、自分と兄があった思い出がある場所で、兄の弟子と会うのだ。
生徒だったころから教師になったとでもおもえばいいのか。
つれない対応に苦笑を浮かべかけたが、言葉が途切れた瞬間、その視線の先をみて、目を細める]
瘴気も...多分辿れます。
[ ルートヴィヒの言葉に、そう告げるのは、自分にとって、魔物の瘴気は近しいものだからだ。
だからこそ取り憑かれたのかもしれないが、二度目を許す気もない ]
戦闘になった場所に呼んでもらえば、倒された敵の瘴気の流れを辿れる。もしもそれが操ってる奴と繋がるなら、試してみる価値はあると思う。
ま、致命的に、戦いの主導権を握れなかったってことだ。
今回もそうなるかな?
[そもそもが兄の戦いかた。そのスタイルは、つまり一撃必殺であり、相手から主導権をひたすらに奪い続け戦いのイニシアチブを握り続けることだ。と...は思っている。
何がなんでも主導権を奪わなければ後手後手にまわってたら力の半分も活かせない
背負っている太刀を引き抜く。どこか似ていて、だが違うと思うだろうか。
だがそのどこか似ている人をまねるように、姿勢を低くしたまま一気に加速してシュテルンの目前まで踏み込み、横なぎに太刀を振るった*]
残念ながら、これで終いではない。
[負傷したロー・シェンには、傷を洗えるよう、水筒を差し出す。
シェットラントが拾った紫の結晶には、見覚えがない、と首を振った。**]
そうですね。
あの艦ならば、私たちにも動かせそうです。
[皇帝が選んだ船を見てなるほどと思う。>>115
無骨で頑強な、いくつもの戦いを潜り抜けた風格持つ船だ。]
ではみなさんが退船したら、この艦は敵艦隊に突撃させましょう。
[どうやら全員が次の居場所を確保したとみて、トールと共に格納庫へ向かう。
そこで待っていた空飛ぶ
シメオンも、こちらに来るのか?
そういうことなら、そうだな、俺は、この舞台を邪魔されないように尽力してみるか。
[ 何事か思いついた様子で、男は薄く笑みを浮かべた ]
ああ、終わりじゃないだろうな。こういうのを出してくる手合いはしつこいから。
[ そこは身に沁みてると、ベリアンに応じ>>120 ]
すまん、助かる。
[差し出された水筒を受け取って、傷口を洗うと、首に巻いていたスカーフで縛って血止めにした ]
シェットラント、ここに呼ぶとして、どうやるつもりだ?
[ 手当を済ませると、グリフォンを傍に呼び寄せながら、シェットラントに問いかける ]
さっきからの魔法の気配に、向こうが気づいてれば呼び寄せられてくれるかもしれないが。
[ それはかなり不確実な期待と言える* ]
ああ、それは素晴らしいです。
カードは私たちの側に揃っているようですね。
[瘴気を辿れるというコンラート>>~29に、感嘆の声を上げた。]
空を飛ぶ機動力もあるのでしたら心強い。
よろしくお願いします。
[相変わらず姿を見ていないベリアンとやらの召喚は的確だったのではないか、と思えてきた。いや、操られていた方をどちらが召喚したかは知らないけれど。]
― 校舎・中庭 ―
[偶然、奇縁。
それらの言葉が意味する所は、知る由ない。
対するひとが思う事、押し込めるものに気づく余裕も、当然なくて]
……なんよ、それ。
[淡々と、教えるような言葉。>>118
違う誰かにも言われた事のような気がして、なんというか、苛立ちが嵩んだ]
[紫紺の太刀が引き抜かれる。
良く知ってる、刃。
でも、なんだか、違う気もする。
ふと過る光景。
太刀振るうひとの背中で見た乱舞。
あれは、いつの、どこの出来事?
そんな混乱は、不意に走った頭痛が強引に抑えつけた。
提げたままの太刀の鈨で、きょろり、と"目"が動いたのはすぐに気付けるもの]
ん、のっ!
[踏み込みからの横薙ぎの閃。
とっさ、後ろに跳んで避け、それから太刀を構え直し]
っとに、わけわかんないしうるさいしえらそーだしっ!
[全力で苛立ちを込めて吐き捨てつつ、地を蹴る。
避けるだけじゃ埒が開かない、ならどうするか、と。
考えた末に選んだのは、踏み込みからの突き、一閃。*]
[人間の意地も決意も塵芥程度にしか思っていなかったが、言い返してくる声の調子には興味をひかれた。]
『生きる』か。
一度、死の匂いを嗅いできたか?
[そういう人間は面白い。
弱いくせに、妙に強くなるものだ。]
ならばせいぜい生きるのだな。
半ばで死んでも我の城に喰らわせてやるから安心していいぞ。
[疑問をあっさり肯定しつつ、どんと任せよ、とでもいう感じで請け負っておいた。]
それじゃ、俺も出撃します。
[ 偵察と索敵の任を請け負うと、コンラートはもう一度敬礼してから、ダーフィトの後を追って身を翻す ]
なあ、この飛行船どうやって持ってきたんだ?
[ 飛行船に乗り移る間に、ダーフィトに問いを投げ、他からの情報もいくらか得て、漸く、この世界の仕組みを理解するに至る ]
て、ことは...いざとなったら、航空部隊を作れるってこと、か。
[ 索敵に集中している間は、多分無理だろうが、敵を絞り込むことが出来れば、戦闘も可能かもしれない、と、頭に置いた ]
Take off!!
[ やがて、飛行船団の艦載機の中で、機動に優れた複葉機を選んで、コンラートは再び空へと帰る ]
てか...これ新型機?
[ ここへ飛ばされる前に自分がテスト飛行していた新型機の、どうやら改良版として機能しているらしい複葉機は、実のところ、コンラート自身が呼び出した機体であるかもしれなかった** ]
ああ、その方が色々に対処しやすそうだからな。
[くるのか、という言葉>>~35に、返すのは肯定]
……まあ、隠形の方も得意なんで、必要とあらば、という感もあるが。
[むしろそちらが本業とも言う、とううのはさておき。
ゲルトの要請に、答える事もできる事>>~34も示唆しつつ]
ま、取りあえず、そちらに行く。
[まずはそこから、と意識を切り換えて]
[巨大になった移動城塞の歩みは遅い。
だが、進路上のあらゆるものを引き潰しながら、止まることなく進む。
城塞は、全体的には這い進む黒竜のシルエットをしているが、首のような塔のような突起が三本伸びているし、十二枚の翼のような板が両側でてんでに上下している。
悪夢に見そうな、歪んだ黒い城塞であった。
残念ながら飛ばない。
飛ぶはずだ、と思うが、飛ばないものは飛ばない。]
さて。
奴をどうやって探すか、だが。
[侮辱した人間を殺して城の糧にする、というのが目下の目的だ。
だが姿も名前も知らないなと思い至る。]
まあいい。
出会った連中を全て殺せば、そのうち行きつくだろう。
[面倒なら、世界ごと壊せばいいか。
などと考えながら玉座に腰かけている。*]
さて、では俺はあちらに合流するとしよう。
……また、後にな。
[場にいる者たちに短く告げるのは、再会を願う言葉。
影がこんな物言いをするのは相当に珍しい……と知るものは、ここにはいないが。
ともあれ、影はふわりと空間を渡り、行くと定めた場所へと向かう]
実際えらいからな。
[飛びのき、すぐさま反撃をするために身をかがめ、構えるシュテルン>>125の様子から次の動作を予想する。
さて、本来なら自分は、手を地面にたたきつけて、体をひねるように突きを避けながらして、風車のように回り下段から側部へとむけて斬り上げることだろうか。あるいは鞘をつかうことも視野にいれるだろうが]
(うん、慣れんな。だが仕方ない。)
[己のスタイルではないが、押し切ろう、そう。奪い合いだ。暴風とはいわずとも疾風ぐらいにはなれるだろう。
少しずつ、少しずつ、違和感を自ら感じ取っている>>124ように思えるのだ。]
― 黄砂の村 ―
[念を向け、空間を渡り、跳ぶ。
行く先は初めて向かう場所だが、直に顔を合わせた者がいたためか、辿りつくのは容易かった]
さて、先ほどぶりと……初めまして、という所かな。
[集う者たちに歩みより、かける声はごく軽い。
合わせて揺れる月白色の翼の動きも、同じくふわりと軽かった。*]
…そうだ風を絶やすなよ。そよ風なんて呼ばれたくないだろう?
[太刀で突くのにそんな揶揄るような言葉を投げかけながら、右足を蹴り、勢いのまま突きの横を反れるように、こちらからみてシュテルンの左側に飛び込む。
脇腹をかすめるように服を、薄皮を斬られ、血がにじむ。]
……はっ!
[だが斬られるほどに踏み込み、死線を踏み越える。そうすれば刃が届く。それが風だ。
踏み込んだのちすぐさま、振り向く勢いのままに、横凪に太刀を振るう。峰をむけ、狙うのは手元だ*]
停船命令?
[ 順調にモルトガットの港に入港しようとしていた戦艦に、その知らせは唐突にもたらされた ]
理由は?機密事項?
ふむ...湾内で軍用船の事故でもあったかな?そうは見えないが。
[ ともあれ、モルトガット帝国軍からの停船命令とあれば、従わざるをえない ]
まあ、追い返されはしないだろうしな...了解した。
[ 暇になるな、と、考えながら、甲板へと足を運ぶ ]
/*
上空の戦いを書いていてもいいですが、こちらは急がないので明日の昼間でもいいでしょう。
ほぼ独り相撲ですからね。
陛下もダーフィトも、私が好きに動かして良いんでしょう?
[ナカノヒトをちらと見た。]
…すまないな。
癒しの術は得意ではない。
[ここに癒しの歌い手でも居たなら良かったが。
居ない人の面影を描いて、彼の手当て>>122を見遣った。]
痛みを止めることくらいならば可能だから、
どうしても必要な時には言ってくれ。
[諸刃の刃のような提案を置いて、彼に目を遣る。]
そうだな………、
[そうして手段を問われれば、思案する間を一つ。]
[ 甲板から見上げる空は、雲ひとつ無い ]
ゲオルグ、こっちは良く晴れてますよ
[ これも良い機会か、と、しばらくぶりのコエを、そっと投げた。
答えはなくとも構わない、ただ、届けたかっただけだ* ]
名前の一つも聞いておけば良かったのだが…。
ないものを強請っても仕方がないか。
……、うん。
要は”声”が届けば、向こうでどうにかするだろう。
それも出来ない相手とは思いたくもない。
[それだけの脅威と感じた相手だ。
そうでなければ、買い被りか。]
あー…と。念のために聞くが、ベリアン。
あの不快な声を再び繋ぐことは可能か?
[一応念のために聞いてみる。
さして期待を込めた問いでもないが。]
そよ風なんかで、止まれんわっ!
[追いつくべき暴風には程遠い。
けれど、そこに近づきたい、と。
無茶する少年に、師父の部下が付けたあだ名は『つむじ風』。
『まー、もうちょっと背が伸びたら、烈風ぐらいにはなれっかなー』なんて。
揶揄された記憶が浮かんで消えた]
……っ!
[繰り出した突きは手応えを伝えて来るものの、相手の姿は眼前にはなく]
って、わ!
[左側面への回り込みから放たれる一撃。>>133
手元狙いのそれを避けるべく、とっさに太刀を上へと上げた。
そうなると必然、外れた払いは胴を打つ事になる]
……ってぇ……けどっ!
[距離が近い今を逃しちゃいけない気がする。
そも、『やられる前にやる』が信条なんだから、と。
そんな事を考えながら、振り上げた太刀をそのまま切り下ろした。*]
死の匂いとか、よく、わかんねぇけど。
……なんもなくなった時に。
『生きる』のだけは、諦めない、って。
そう、決めたんや。
[それを導いてくれたひとの事は、浮かんで沈むを繰り返す]
……てゆーか、それ。
安心していいとこなん……?
[物言いがこう、自信たっぷりな感じだから本気で言っているんだろうけれど。
そこは安心しちゃいけない気がした]
/*
思いの外、赤も使う流れにぉぉ、となりつつ。
……最初のOROCHIの時もこんな感じでちまちまじわじわ使ってたよね、赤……。
てか、師弟で同じ事しとーなぁ。
[とても今更]
出来ないなら繋ぐしかあるまい。
そうだな……、文字通り「呼びつける」
ああ、これだけじゃ分かりにくいか。
つまりだな。魔方陣を描いてパスを繋げる…ポータルの術式の簡易な応用で互いの
[と、ロー・シェンに向けて真顔で首を傾げるが。
そうして自らは納得した顔で一つ頷いた。]
(手を、腕を狙えなかったか。)
[>>137 >>138自分のスタイルをしだしたら、思い切りがいいじゃないか。体も追いついてる。
素直に感心しつつ、体はそのまま流れるように横をむくようにしてシュテルンと正対する形をとろうとしながら、一瞬、右手から太刀の柄を外し、風の速さを器用さで補う様に、一瞬手から離れた太刀を、左手で逆手につかみなおすことで態勢を整え、斬り下ろされる太刀を太刀で迎え撃つ。
金属音をたて鍔迫り合い、力を込めたせいで、脇腹から滲む血の量が増す]
基礎ができてるな……無茶されながらも、大事に育てられたんだな?なぁ?誰に育てられた聞いていいか?
[問いかけながら手首の角度をわずかにずらす。そのままいけば腕を斬られるだろうが、それより先に、鈨の目玉だけは斬り落とそうという狙いだ*]
ともあれ、呼び出す先は村で構わないのか?
ああ…、ベリアン。
ちなみにこちらの「拠点」では特に何か利はあるのだろうか。
それに、他の住人は。
特に問題がないならここを目印にするのが良いのだろうが、民の暮らしがあるなら無下に戦場にするわけにもいかないだろ。
[ない、ような気もするが。
念には念の確認を向けて、村へと足を向ける。その先、]
[進む城塞と魔にも、混沌の欠片たちは容赦なく襲い来る。
小煩い蠅でも追うように打ち払っていたが、足を生やしすぎたような鳥の群れが襲い掛かってきたときに、そうだ、と思いついた。]
そうだ。おまえたちだ。
ちょうどいいではないか。我が使ってやろう。
[急降下してくる鳥たちを魔力の網で絡め取り、そこへさらに力を注いだ。
純粋かつ暴虐な魔力を直接注ぎ込まれて、怪鳥たちは悲鳴を上げ、のたうち、やがて姿を変えていく。
燃え上がる羽毛持つ鳥は、次々と飛び立った。]
良いぞ。探せ。
見つけ出して我が前に引きずりだせ。
[命令を受けて、炎の鳥たちは四方へと散っていく。
それを満足の顔で見送って、魔は立ち上がった。]
ああ、うん...魔力をマーカーにして、声だけをポータルで通す、感じか?
[ シェットラントの言葉は>>139なんとか理解できた...と思う。魔法文明の無い世界に生まれていたら全くわからなかったろうが ]
なるほど...しかし、相当難しそうに聞こえるな。
[ それでも出来ると言うからには出来るのだろう。本当に才有る魔法使いでもあるのだな、と感心する。
そして、呼び出し先を定めようとするうちに、シメオンが姿を現し>>132 ]
(あー、そりゃ、普通は驚くよな...)
[ ほとんど驚かなかった自分の感覚がちょっとずれていたのだ、と、シェットラントの反応を目にして>>143初めて自覚した* ]
さて。
材料にならここにいくらでもあるではないか。
[なぜ今まで気づかなかったのだろう。
城塞には、それを守る兵が必要である。ならば作らねばなるまい。
襲い来るものたちを次々と捕らえ、変質させて己のものにしていく。
"目"がそれを黙認していたのは、止めることができなかったというのもあるだろうが、敵を排除するだけの戦力が必要と認めた、ということでもあるだろう。
進むにつれて城塞の周囲には魔の眷属が増えていく。
身体に炎宿すもの、或いは肌が岩で覆われたもの。
様々なものたちがいたが、どれもが魔界の魔物に近い姿へと変わっていた。**]
[向けられる笑みに宿るものには、まだ気づけない。
ただ、さっきまでのように、苛立ちだけを感じる、という事はなかった]
んなっ!?
[斬り下ろしの一撃は、思わぬ動きからの構え替え>>141で受け止められた。
ちょっと待て、今のってありか、なんて。
思っていた所に投げかけられた問いかけ。
予想外のそれに、え、と惚けた声が漏れた]
誰、に……ぼく、は……。
[簡単に答えられそうな問い。
けれど、その答えを考えると、頭がずきり、と痛む。
視界に入る、競り合う太刀の紫紺色。
それを見ていると、言えそうな気がするのに、どうしても言葉を結ばない]
ぼく……は……。
[もう一度、口にした直後。
己を直接狙う動きに気づいた"目"が、少年の身体を強引に動かした]
え? え、え?
[競り合いを外し、後ろへと飛びずさる。
全くそのつもりのなかった挙動に、惚けきった声が出た。
直後、"目"がきょろりと動き、これまで以上の頭痛を少年に与える。
突然の事に痛みが重なり動きが鈍くなる、ものの。
戦いを強要する意志の介入は、再び構えを取らせようとする。**]
[挨拶したら、なんか物凄く驚かれた。>>143]
……いやいやいや。
ここまで驚いて貰えると、なんというか。
逆に、ありがたくなるな。
[他の連中は冷静だったからなー、なんて思いつつ]
俺はシメオン……まあ、見た通りのものだ。
思わぬ形の縁だが、ま、よしなに頼む。
[軽い口調で名を告げて]
[面白い。
こういう、生きることに執着する手合いは、良い玩具になる。
あいつならば、いい人形に仕立てただろうに、
───と想像し、あいつとは誰のことかと、自分で不審に思う。]
…おまえが何をどう決めていようと我は構わんが、
諦めぬということは、なかなかに苦しいぞ?
おまえたちの心はすぐに揺れるからな。
逃げたくなったらいつでも言え。
我が、いつでも踏み潰してやる。
[それでも折れず曲げず諦めず、向かってきた者がいた気がした。
小癪で、許しがたく、だが妙に気にかかる人間だったはずだ。
胸の中央がずきりと痛んだ気がして、不愉快だった。*]
/*
黄ログを今読み返したんだが、シメオンがゲルトの援護って、ちょっと、あれでそれだなw
まあ、齟齬は出にくくなるけど。
余裕あったらコンラートを突っ込まそうかねえ。
ゲルトだっけ?なんなら俺がそっちに援護に行くぜ。
「目」を破壊する瞬間に立ち会えると索敵もできるし、頭の上を飛んだら、相手の気も逸れるだろ。
狙撃も、まあ、出来なくはないしな。
[ 新型機の性能なら、上空からでも、かなり安定した狙撃ができる。そう請け負った** ]
― 黄砂の村 ―
[そりゃまあ、魔がいるなら天使がいたって可笑しくない。
おかしくないが、正直予想していなかったと言っていい。
だから驚いたのだが、>>151]
………………まさか、ロー・シェンも天使か何か?
[違う気もするが。と、片翼の男にも聞いてみる。
ひょっとしたら混血か何かなのか。]
ああ…、いや。失礼した。
さすがにお伽噺の中の住人と、
直接顔を合わせるとは思わなくてね。
シェットラント・シンクレアです。
シメオン殿で宜しいか?
[天使には丁寧に名乗り返した。
そうして、共にやって来た恩人に頷き返す。>>146]
あの声の主のことだ。
放っておけば痺れを切らしそうだが、その前に呼び寄せます。
具体的には
[ロー・シェンにしたと同じような説明を繰り返した。
そうして彼らを交互に見遣る。]
なに、多少手間だが難しくはない。
ただどうしても、俺は暫くこれに掛かりきりになってしまう。
不意打ちを食らえば終わり、
そうでなくとも1対1では恐らく勝ち目はないだろう。
あれは恐らく、そういう種類の相手だ。
ですので……、方法は任せますので迎撃の準備をお願いしても構いませんか?
俺が、すぐに引き裂かれてしまわないようにお願いします。
[そう、とんでもない相手を(些か正気を失っていたとはいえ)挑発したツケをしれっと披露して、シェットラントは悪びれず笑った。*]
― 黄砂の村はずれ ―
[そうして村の中心を外れ、殆ど外に掛かる辺りに場所を定めた。
辺りにはさして隠れる場所とてないが、それは相手とて同じことだろう。
護りは全て彼らに預けた。
今、シェットラントは無防備に陣を描くことだけに集中している。]
───── 万能なる
汝は第一の王冠より知恵へと至り、
理解と慈悲の枝に宿るもの。
示せ、秘せられし深遠の知を。
我が魔力は汝が魔力と同じもの、
今、我の言葉は汝を通じて万里を響く。
[幾つかの複雑な文様が、水晶の触媒によって描かれていく。
丁寧に描かれた紋、それに同化させるように注意深く、自らの魔力を染み渡らせていく。
きらきらと輝く呪紋は、それ自体はただ美しい装飾のようだ。けれど魔力を知る者が見れば分かるだろう、それはそれ自体が精密に編まれた論理魔法の呪であった。
息を詰めるように、
…─── 繋げ。我が魔力は汝の元に。
開け。深遠の扉よ。
[呪を紡ぎ切り、掌を魔方陣の中心に置く。
と、描かれた魔方陣が青白く輝いた。
シェットラントの唇が、薄く弧を描く。]
────── 聞こえるのだろう?
[それは、どこにいようとも。
どうあろうとも、”彼”の耳に届く強制力をもって響く。]
… お前があまりに遅いので、呼びかけに苦労した。
[微かに笑う気配さえ、彼の耳には届くだろう。
あたかも耳元に、囁きかける如く近くに。]
直接見えるものと待っていたのだが、怖気づいたか?
[ひとつ、ひとつが彼を煽ることだろう。
かの声の主は、きっとこのような侮りを受けることには慣れていない。]
否定するなら来るがいい。
場所は───…、
…… 分からないなら、教えてやろうか?
[しまいには、とびきりにこやかな誘いを一つ。
その頭上、陣に集中して見えぬ死角に一瞬黒い影が*差した*]
― 宇宙の渚 ―
[《カルカリアス》の内部は、外見に違わぬ質実剛健なつくりをしていた。
硬く守られた艦橋へと、皇帝と共に移動する。]
良い方々でしたね。
[途中、話題にしたのは、先ほど邂逅した仲間たちのこと。]
あなたの身分を聞いて委縮する者は一人もいませんでした。
もっとも天使には地上の身分など関係ないのでしょうけれど、
声で繋がる皆も、卑屈になる人間などいなさそうですね。
[声のみの印象であれ、彼らのあり方は伝わってくる。]
小鴉で収まりそうな方も、一人もいませんね。
[皇帝の近侍集団―――言ってしまえば、皇帝の遊び仲間だ。
まさか誘う気は無いだろうけれども、念のための釘を刺しておく。
元の居場所に帰ったら、彼らとは二度と交流できないかもしれないというのは、少し惜しい心持がしているけれども。]
[艦橋より遠望する敵艦隊は、既に異形と化していた。
自分が動かしていた時よりもよほど自在な動きで迫ってくる。
植物の根が絡まり合ったような砲身から吐き出された弾は、空中で金属の獣と化して襲い掛かってきた。]
艦載機は艦の護衛に専念。
本艦は右回頭40度の後、直進。
敵巡洋艦に対して左舷応射してください。
[皇帝に代わり指揮を執れば、周囲から応の声が上がった。
きびきびと働く老人たちが一瞬見えた気がして、目を瞬く。
あるいは、この艦の記憶なのかもしれない。]
ダーフィト、
残りの巡洋艦2隻はそちらにお任せできますか?
彼らを誘って、中央の航路を開けさせてください。
[《シュトルツフェア》へ乗り込んでいったダーフィトへは声を通じて依頼する。
あちらの艦の方が機動力がありそうだ。]
[名の通り優雅に空をゆく《シャドウ・パレス》も含め、三隻がそれぞれに敵艦とダンスを踊る間、先ほどまで乗っていた船は、傾きながらじわじわと高度を落としていた。
傷つき沈みゆく船を棄てた、と思わせるための動きは、悠然と近づいてくる敵戦艦の腹を狙う動きでもある。
敵巡洋艦が前面から外れ、戦艦に至る道が拓かれたとみて、扶翼は皇帝を振り仰いだ。]
陛下。
[勝利への道筋を整えるまでが己の仕事だ。
あとは道を駆ける太陽を追うのみ。*]
良かろう。
残り短い生も要らぬというのならば、
望み通り、今すぐにもひねりつぶしてやる。
[繋がった魔力を辿って声を送り返す。
さらには魔力の流れを鍵にして居場所を特定しようとしたその時、放った鳥の一羽が術者の上空へと到達していた。>>163]
よくやった。
そのまま潰せ。
[怒れる魔の力を注ぎ込まれ、炎の鳥は体躯を数十倍にも膨れ上がらせる。
グリフォンにも比肩する翼を広げ、上空から圧し掛かるように術者へ襲い掛かった。]
[同時に、自らも赴くべく、繋がった魔力の路を掴む。
本来は魔力のみを繋ぐ、扉の無い隘路だ。
それを、強引に押し通ろうというのだった。
精緻に編まれた術式を食いつぶし、侵食し、書き換えていく。]
我を求めし声よ。
我が前に、全ての道は開かれる。
[それは術の詠唱ではない。
ただの意志であり、宣言だ。
膨大な魔力と天性の才に任せた、力づくの改変。]
[シェットラントに声のことを問われ、一瞬、何のことかと怪訝そうな顔をするも、すぐに首を横に振った。>>135
かつて、この世界に召喚された頃に、やはり同じ境遇の者たちと念話ができたことを思い出す。
彼らが元の世界に戻ってしまってからは、彼らの声はもう聞こえないし、シェットラントが言っているのもそれではなかろう。
民への迷惑は考慮しなくていいことを伝えた。
この世界にいたのは、自分たちだけであると。>>142]
[そんな中、翼ある者が天より下れば、>>132]
ハーピーの眷属ではないのか?
[と、シェットラントとはいささか異なる反応をしつつも、瘴気に犯された異形ではないことはすぐに理解した。]
ベリアン・サルーク。
[そう名乗れば、己が召喚者であると知れよう。]
[術師の足元で魔方陣は融けた岩の色に輝き、それを起点として大地に亀裂が走っていく。
亀裂より湧き出す魔物を先触れとして、罅割れた大地を突き崩し、頂上に魔を戴く移動城塞が姿を現した。*]
[その先は、シェットラントの策に協力し、戦いの準備を整える。
自分の役目は、シェットラントへの
己の
そのために意識を集中する。*]
そうか?なら頼もうかな。どうもな。上手く気をこちらに向けてると思うんだが、いまひとつうまくいかん。
[もう少し踏み込んでみるか。という考えでもあったが、コンラート>>~39からも援護できると提案があった。シメオンとコンラートと二人似たような役割をできる人間がいれば他所を心配する気持ちも軽減する]
なんだかんだ言って俺が戦ってやつはまだ一人前じゃない。だからか余計に目玉の洗脳が強く入ってるのかもしれん。
[そんな予測を立てつつ]
どうにかできるかもしれんが
もしこれて目玉に気づかれずに狙い打てそうならいってくれ。どうにかして動きを止めるからさ。
場所は…いってわかるのかわからないが、学び舎の中庭だな。
[場所などをつたえた*]
− 宇宙船 −
[船を移ろうしたら、見覚えのある赤毛が現れた。>>100]
おお?
[無意識に願ったかな、と思ったが、どうもそういう感じではない。]
同床異夢 ── じゃなかった、その逆みたいなもん?
っつーか、天使憑きが天使連れになってんのな。
なんとも嬉しい加勢じゃないか。
[挨拶もそこそこに ── そこはまあ、気心しれた仲ってことで ── 連れてけと頼むコンラートの肩を抱いて、もう一方の手には、ルートヴィヒが親切に(?)教えてくれた医療キットを掴んで、《シュトルツフェア》に向かう。]
おまえのことだ、無傷じゃなかろ。
[こっちも手当をしてもらいたいし。]
−《シュトルツフェア》−
[やがて、新型機でコンラートを送り出した後は、皇帝とその腹心が乗り込んだ《カルカリアス》と連携して異形艦の駆除に当たる。]
ヨーソロー! 全門斉射!
[右手に持ったガンソードで前方を指し示す。
《シュトルツフェア》は空を震わせ、勇壮に歌を奏でた。*]
そんなことも忘れてしまったのか。いや、自らの意志で太刀を振るえない時点で当然か。
[戸惑うようにして、太刀の本来の持ち主を、自身の師を口にすることのできないシュテルン>>149へと皮肉るようにいう]
仕方ないからならば教えてやろうか?俺は親切だからな。
[親切面で偉そうにいいながら、正眼に構えて、踏み込む。
手元近くの目玉を狙うように、上方向からや突き下ろすような刺突を繰り出すが、その実、力をぬいたフェイントとして、突き下ろした太刀を下段から斬り上げ相手のバランスを崩す、あるいはシュテルンの太刀を跳ね上げようとすす動作こそが本命*]
いや、俺は只の人間だ。この翼は、借り物でね。
[ シェットラントの疑問に>>153笑って答える ]
凄く気まぐれで、とんでもなく一途な守護天使がついてるんだ、俺には。
[ 笑みのまま矛盾だらけの天使評を口にすると、ばさりと白い片翼が揺れた ]
時間が必要ってことだな、承知した。
[ 続いた要請には、当然に是を返し ]
しかし、そんなに危なそうな奴なのか?
ここに呼ばれた連中は、少々変わっていても、呪縛さえ解ければ話は通じる者ばかりと思うが。
まあ、今度はシメオンや、ベリアンも居る、4人がかりなら、君が引き裂かれる前に「目」を破壊するくらいは出来るだろう。
[ 楽観的な物言いは、命をも賭ける覚悟を秘めていると見えるシェットラントを>>156宥めようという意図が半分、あとの半分は、先刻から拭い去れない嫌な予感を振り払おうという無意識の自己防衛だ ]
露払いは、任せろ。
[ 宣してから、グリフォンに再び騎乗し、空へと身を運ぶ ]
来たか...!
[ 高度をとり、グリフォンの機動力を生かして、近づく異形の姿を見つければシェットラント達に届く前に薙ぎ払って魔法陣の完成を見守っていたが、魔法が発動して程なく、空を覆うかのような巨大な炎の鳥の影が空に姿を現すのを見て取ると>>170腰のクレイモアを抜いて、頭上に掲げる ]
来たれ、我が騎士達!
[ 朗と響く声と共に、砂の広がるばかりだった村の手前に、重装備の軍勢が現れる。
騎馬の騎士隊と、大鹿に騎乗したエルフの戦士の一隊、重い斧を担いだドワーフの一団もいる。
異なる種族の混成部隊でありながら、互いの死角を補うように一体のものとして動くその軍勢は、レオヴィル王の号令の下、魔の蹂躙から世界を護り続ける者達の写しであり、ここで得た新たな仲間を守ろうとする、男の心の顕でもあった ]
放て!
[ 号令一下、弓と弩が、頭上の炎の鳥に向けて、放たれる。魔力を纏う鳥を墜とす事はできずとも、下には魔法を使うベリアンやシェットラント、そしてシメオンも控えている。
彼らがその力を揮うための隙を作ること、それが軍勢の役割だった* ]
学び舎か、うん、なんとなくイメージできる、すぐ向かう。
あんたは空には気をとられるなよ、ゲルト。
[ そんな隙を作る男ではないのじゃないか、と、冷静な声を聞けば感じ取れたが、一応の警告を置いて、彼らの元へと念じる ]
― 校舎/上空 ―
ここで、正解、かな?
[ ゲルトを間接的に援護するため、彼の元へと念じると、青空は一瞬色を失い、気づけば眼下に見知らぬ建物が見えた* ]
― 出撃前/《シュトルツフェア》 ―
俺だから無傷じゃないって、なんだその認識は?
そもそも、人の事が言えるのかよ、あんたは?!
[ ダーフィトに医療キットを押し付けられると>>177ほぼ条件反射でぶーたれたが、素直に自分の傷も相手の傷も手当てした辺り、相当慣らされてきたと言えなくもない。
実際、異世界と言える場所で、この男の顔を見て、妙に安心してしまったのは事実なのだ。
絶対にそこは口にはしないつもりだが ]
...今度は艦ごと特攻なんて無茶はすんなよ?
[ 送り出される前、ぼっそりと、言い捨ててしまったのは、ちょっとした過去のトラウマのせい、ということにしておいた* ]
飛行船も無いのか?そーか、なんていうか、時代とかもずれてる感じだな。
[ ゲルトのぼやきめいた言葉に応じながら、眼下に目を凝らす ]
今、上空に着いた。建物の中、じゃないよな?
...と、中庭か。
さて、さすがにこの高度から狙うのは無理があるな。
[ やるなら、急降下して相手の気を逸らし、その隙をゲルトと連携して狙う、というやりかたになるか、と旋回しながら思案する ]
え?
[ その視界に突然、飛び込んで来たのは、見たことのない複葉機の姿 ]
他にも、パイロットが呼ばれてたのか?
[ 声をかけてみるべきか、と、一瞬思ったが ]
げっ!?
[ 近づいて来たソレが、車輪ではなく鉤爪を備えた無人の機体であることが目に止まると、思わず変な声が出た ]
わっらえねえっつー
[ 瞬時の判断で高度を上げる。下で戦っているシュテルンに気づかれない位置まで引き離そうという考えだった。
異形の機体は、猛然と後を追って上昇してくる ]
ちっ!軽い分、あっちが速いか...
[ みるみる縮まっていく距離に、舌打ちしながらも、可能な限りの上昇を続け ]
おっらあっ!!
[ ぐるりと機体を反転させて、背面飛行に移行、同時に機銃を相手の胴体に向けて撃ち込む 5(6x1)]
[ 淀んだ色の煙を吐きながら、それでもしばらく勢いが止まらず上昇してきた複葉機の爪が、下降に移ったコンラートの髪を掠め、空に散らしたが、それを最後に、異形の姿は溶け消えた ]
あっち、か?
[ 同時に流れていった瘴気の気配の方向を探り、今の戦闘での機体ダメージをチェックしようと、動いた時、髪に絡んでいた石のようなものがぽとりと落ちてくる ]
なんだ?これ...鉱石か?
[ 拾い上げた結晶を眺め ]
マチスなら、何かに使うかもしれないな。
[ 土産にしようとばかりに、胸のポケットに収めた* ]
[余裕があるんなら、という言葉。>>~38
それに返すより先、別方向からの申し出>>~39が響き]
では、そちらはきみに任せるとしよう。
……俺の場合、追跡云々の前に瘴気を消し去る可能性が高いからな。
[その辺りは本質的なものだから、多分、如何ともしがたい。
ならば自身は為せる事を、と。
そちらはコンラートに任せる事にして]
お伽噺……か。
まあ、俺はわりと、人の世に入り込んでる事も多いが。
この姿を見せる事は、稀だからな。
[驚きの理由にく、と楽し気な笑みを漏らした後、告げられる名乗りを受ける]
ああ、それで構わんよ。
[呼び名に関してはそう返しておいて]
……ふむ。
そういう聞かれ方をしたのは、初めてだな。
[ハーピーの眷属、という問い>>173は予想外で、真紅がひとつ瞬く]
まあ、煌びやかさでは劣るが、これでも天界の住人だ。
ちょいと、他からは異端だがな。
[細かい説明はすっ飛ばして、そこだけを告げた後]
……なるほど、きみが召喚者殿か。
[向けられた名乗りに、小さく呟いた後]
ひとつ、感謝しておくよ。
……最近は、依り代から離れるだけでも億劫になっていたんでね。
久しぶりに、思う存分動き回れるというのは、悪くない。
[軽い口調でそう告げて。
一先ず、この場でとられる策に耳を傾けた]
……なるほどな、了解した。
なれば、俺は地に在って、力を振るうとしよう。
地上で迎え撃つのは、わりと得意分野だ。
[影手繰るには天よりも地が向く。
故に、ごくごく軽い口調で請け負って。
空からの先陣を切るべく飛び立つロー・シェンを見送った後、ひとつ、翼を羽ばたかせた]
[陣よりも前方に立ち位置定め、影を手繰り、地より湧き出す異形を薙ぎ払う。
広範囲に広げられた薄墨色は、探知と攻撃をほぼ同時に発動させるもの。
やがて術は完成し、先ぶれのように空から影が落ちる]
……ま、あちらは任せるとして。
[小さく呟き、意識を地へと向ける。
巡らせた影に、異様な振動が伝わる。
来るか、と思うのと、亀裂が>>174走るのはほぼ同時]
中々、派手な趣向だな……。
揺らめき、貫け!
[呟きの後、呪を紡いで影を舞わせる。
地面に広がっていた影が揺らぎ、直後にそれは、鋭い刃となって天へと伸びる。
亀裂より湧き出す魔物を貫くべく、影の刃が大気を裂いた。*]
― とある商会の一幕 ―
「若旦那…」
[ちょくちょくと行う定例会。それが終わったところで商会員の一人から声をかけられる]
なんだ?何か言い忘れたことでもあるのか?
「いえ、そうではないのです。ただ少し疑問がありまして、…旦那様は、どうして『ギィ・ルヴィエ・ド・コルベール』様をあそこまで押すのでしょうか?モアネットが陥落してから落ち目のように思えるのですが……」
帝国の伝手だからじゃねーの?
「それだけでしょうか?」
ふむ……思考を停止させず考えることはいいことだが、俺は知らん。商会とコルベール殿との付き合いは俺よりも長いんだしな。
[質問者は残念そうにする。ほかの面々も興味があったのだろう、少し残念そうだ。]
ただまあ、俺の予測。でいいならだが……
[そこで言葉を止めると期待するように見られたので嘆息しつつ話し始めた]
戦争してよ。街や都市を奪って、相手国を滅ぼしたとして…その場所を統治するとして、やらなきゃならないことってのはなんだ?まあ色々あるが、重要なものとしては……通貨の統一。あるいは貨幣の交換比率とかだな。
何も考えずにいっちまえばまあ大変なことになる。占領地は貧困者と暴徒と反国民であふれかえる。そんな土地誰が欲しい?むしろとったほうが赤字だ。重税を課すには重税を課せる環境を作っておかないといけない。
だから手っ取り早くその土地の商人と繋がる。侵略した国と奪われた国。どちらも知ってる商人と繋がるのが理想的だろうな。
商人からすれば経済圏が不毛な大地にならないようにできるし、侵略者からすれば統治をおこなう上で重要だ。
なん...?!
[ 上空の魔鳥への対処に追われている間に、更なる異変が地に現れていた。
魔法陣から伸びた亀裂と、湧き出す魔物達、更にその先に、力任せに大地を引き裂くかのようにして、姿を現す奇怪な城塞......>>177 ]
.........!
[ その城塞に座す相手の姿が目に映った途端、息も心臓も一瞬止まったように、男は感じた ]
(これは、夢か? だとしたらとびきりの悪夢だ )
………パパと帝国のコルベール殿が繋がるのは、必然だったのかもしれんな。
まあ実際、解放軍が来るまでは帝国としては順調に統治していたんだ。その点とってみればコルベール殿は間違いなく優秀だな。
パパは公国にいたとき、商業の重要性を理解する為政者にあわなかったのかもな。顔や口ではそんな態度出しもしないだろうが、心の中では商業を理解しない為政者を蔑んでいたかもしれん。そんな中、商業の重要性をわかっている人間と出会った。商人からすれば金の卵を生む鶏みたいなものだ。ちょっと風邪ひいたぐらいでその鶏を捨てる馬鹿はいないだろ?治ればすぐまた金の卵が産まれるんだからよ。
と、まあそんな想像だが、実際はどう思ってるのか知らん。知りたかったらパパに聞け。それと俺がこう思っていたことはいうなよ。
[簡単な解釈を添えつつ、予測していたことをしゃべり終える。パパへの口止めについては、少しの気恥ずかしさであったが、そこでふと、考える]
[面白い、と思われているなんて知る由もなく。
向けられる言葉は現状、ぴしぴし刺さるもんだから、一瞬言葉に詰まった。
まあ、詰まった理由は、突然かさましした頭痛のせいもあるけれど]
……なるべく、世話にならんようにするわ。
[踏み潰されるのはちょっとやだ。
そんな思いが滲む声が、ぽつ、と落ちた。*]
― 校舎・中庭 ―
[所謂、土壇場の根性とか生き意地の張り方はそれなりに強い、が。
精神的にまだまだ脆い所を抱えた少年への"目"の浸蝕は深い。
時折、それを越える事も叶いはするが、そう容易くは抜け出せぬのが現状で]
そんな事も、て。
そんなん、言われても……。
[考えれば考えるほど、頭が重くなる。
それを振り払うように、ふる、と首を振った所に聞こえた声はちょっとばかし琴線に触れた]
……いーかげん、むかつく。
[偉そうな物言いに、口をついたのは、こんな言葉]
そんな物言いの親切、ぶっちゃけいらんわっ!
[苛立ち込めて吐き捨てた後、太刀を構える。
こいつは殴る、殴らんと気が済まん。
そんな思いは"目"の浸蝕を深めるという厄介な方向に向かったりするが、当人にその自覚はない]
[正眼からの踏み込みは、真っ向勝負を思わせるもの。
上方向からの突き下ろしは、鈨を狙う、と見せかけて下へと抜けた]
……んなっ!?
[思わぬフェイントに、対処が遅れる。
突きを払おうとした動きから、斬り上げの一撃を往なす動きに繋げるのは難度が高い。
斬り上げの閃が身を掠め、態勢が崩れる。
何とか倒れるのは踏みとどまるものの、辛うじて片手で支える太刀は完全に浮いていた。*]
帝国のほうはだいたいパパに任せてるからってのんきにしても悪いな。帝国ときなくさい国とかあるだろ。そこと帝国の貨幣を統一するとしたら……という書類でも作ってみるか。その書類自体は無駄になるかもしれんが、経験にはなる
……アナトリアス地方…ユルックへの投資も決まってるんだ。草原の皇帝になるよう軌道に乗った時、参考資料の叩き台として使えるからな。
[一つ追加で、今後の課題としてメモを各々していく]
「ところで若旦那。今日はこのあとご予定は?」
[よければと、何か誘おうとしていたのかもしれないが、すまんな。と謝る]
ちょっと野暮用でな。
「え、もしかしてこっちですか?」「あほか。若旦那は溺愛中の相手がいるだろ」
[そうか、溺愛中に見えるか。少し苦笑を浮かべるが]
仕事で届け忘れた品(グラス)があるんで、ちょっといってくるだけだ。
[ちょっと不可思議そうにしながらも納得した様子の商会メンバーが出ていくのを見送り、届け物>>+9へと向かうのであった**]
[ 夢ではない、と、知らせるように、魔物がシェットラント達に襲いかかる。はっとして、男は声を張り上げた ]
殲滅しろっ!!
[ 男の思考停止と共に、動きを止めていた軍勢が、魔物を屠ろうと、再び一団となって動き出す。
単調な動きではあるが、シメオンの影をなんとか逃れた魔物を取りこぼさぬように屠る助け程にはなったか>>196 ]
[ その間も、男の目は、城塞の上の魔王に釘付けになっていた。
それが幻影ではない、と、未だ信じられぬというように ]
カナン・ディ=ラーグ...
[ やがて、底冷えのするような低い声が、その喉から絞り出され、その手に、長弓と光る矢が現れる ]
蘇ったのか...別の世界の魔王なのかは、知らんが......
[ あれは確かに魔王だと、男の記憶と魔の印が告げる。男は弓を引き絞り、カナンの額に狙いを定めた ]
...何者であろうと...何度でも滅ぼすっ!!
[ 光の矢は、嘗ての対決を再現するように、真っ直ぐに放たれた* ]
― 校舎・中庭 ―
[戦っていてわかったことはいくつかある。
まずは剣士は経験不足であること。剣士の意志で体を動かすよりも、目玉を保護することを優先していること。
だからこそフェイント。経験不足ゆえか、あるいは目玉を保護するというゆえにか、その両方も合わされば、思いもがけぬ隙が生まれる。
こちらには、相手の腕や胴を斬れない。目玉を狙わなければならないというハンデがあるのだ。それに付け込まれたら厄介だが、相手も意志と体がごちゃごちゃな動きになるとわかれば、それに遠慮なく付け込むつもりであった]
[咄嗟に太刀での対応を諦め身を引くシュテルン>>200。
だが戸惑いと瞬時の行動の切り替えにより足元がふらついていた。
一方こちらは、太刀を捉え切れずに体は上へと浮く様に太刀を斬り上げている状態だ。
さて、それを引き戻す、速さを持つ”元の持ち主”であれば問題なく太刀を奪えただろうが、自分では引き戻し切り返すには少々速さが足りない。だから――]
いらん。っていわれたら教えてやらないとな。親切じゃなくて嫌がらせだ。ちょうどいいだろう?
[屁理屈をこねるようにシュテルン>>199へと言いながら、持っていた太刀を何の未練もなく手放した。
これによって少し身軽になり、太刀の重さで体が揺れることもなく。そして――踏み込みの勢いをそのままに、超至近距離までいける。]
お前の師匠の名はダーフィト・シュトゥルムヴィント…だ!
[己の兄であり、シュテルンの師の名前を言葉としてぶつけ、それすらも虚を誘えない使いながら、武器もなく身に寸鉄も帯びてない状態で、タックルを仕掛ける。
そのまま引き倒し、右腕を捉えようとするだろう。失敗すれば防具も武器もなく危険な状態だが、そこは、空からの支援に賭けた*]
/*
カークやっぱりすごいわー。応じるジークさんも相当だけど。
そして、提督「超」可愛い。忙しいからじたばたするだろうなと知っていて、暇ができると愛を投げたくなっちゃう副官でしたw
[ 良く考えたら呼び出せないという道理もなかった ]
よし...これで...!
Per penetrare
[ 短い詠唱に応じ、赤い羽根が光となって解け、拳銃を包み込む* ]
― 校舎・中庭 ―
嫌がらせ、て……!
[なんよそれ、と突っ込み入れる余裕は、あらゆる意味でなかった。
見ているだけでざわつく紫紺の柄糸の太刀が手放される。>>204
一体何を、と思った直後に踏み込みから距離を詰められた]
…………っ!?
[ぶつけられた名前に、息が詰まる。
刹那、動きが完全に止まった]
……ダーフィト……シュトゥルムヴィント……。
[小さく繰り返す。
意識を過るのは、とおい記憶]
『お前……生きたい、か?』
[唐突な問いと共に向けられたはしばみ色]
『どんな道を辿る事になっても、それでも。
生き延びて、先に進みたい、か?』
[向けられた色は鋭くて厳しくて、物凄くこわかった。
でも、それは、自分の望みだったから、頷いて。
……頷いて、それから……]
ぼく……は……。
[ずきり、頭が痛む。
それに急かされるように太刀を握り直そうとするより先、衝撃が身体に伝わって。
視界が、ひっくり返った]
……っ!
[何が起きたかの理解は、すぐには追いつかなかった。
ただ、右腕が抑えられそうになっているのがわかったから、引き倒された姿勢のまま何とか太刀を振るおうとする。
とはいえ、それは鈨に宿る"目"が強引になしているもの。
少年の意思の介在しない動きは、正確な狙いをつけられるならば捉えるのは容易いはず。*]
[ふ、と思い返すのは、弟子を拾った時の事]
……わんこみたいだったよなぁ、あいつ。
[戦火に巻き込まれた廃墟の片隅、ひとりで蹲っていた生き残り。
手を伸ばしたら、文字通り噛みつかれた。
そこにあったのは、屈しない意志と、生への執着。
だからこそ、生きたいか、と問うた。
それに返されたのは是の頷き。
直後、そのまま連れて戦場を駆け抜ける、という無茶をやらかしたりもしたのだが──少年は恐れる事もなく、最後までついてきた]
[そんな無茶な出会いをして。
それまでの暮らしとは一転、特殊な環境に身を置いて。
それでも生きようとする少年に、自分の生きた証を託す、というのはごく自然に決めていた]
……まあ、もーちょい、気ぃ強く持ってくれんと。
心配すぎるんが、なぁ……。
[先走る心、故の強さと弱さ。
それが今の所一番の懸念事項、というのは。
今の所は、副官だけが知る所。**]
[ルートヴィヒからの声に、応じる。>>~40]
これでどーだい。
そっちも思い切りのいい舵取りするねぇ。
俺好みだよ。
[刃が肉を食む感触が伝わる。>>212
何気にまだまだ慣れていない感触に、びく、と身体が震えたのは隠しようもなく伝わっただろう。
その後に響いた声>>213が、誰を呼んだものなのかはわからない。
直後、伝わった衝撃が何を意味するのかもすぐには理解に落ちなかった]
[撃ちだされた銃弾は、違わず鈨の上の"目"へと届く。
魔力帯びた一撃を受けた"目"は、大きく揺らめいた後、漆黒の瘴気を噴き上げた。
それはしばしその場に揺蕩った後、風に流されるように散って行く。
再度の憑依を試みなかったのは、それが通じぬと知れていたからか、他に理由があるからか。
ともあれ、"目"はどろりと溶け落ちて。
鈨の上に浮かぶのは、本来そこにあるもの──月と風の流れを表す紋の透かし彫り。*]
[集まった者らが、三々五々、散ってゆく。
同じ目的を抱いて。
艦橋にルートヴィヒと二人となっても、寂しさは感じなかった。]
おれが路を拓くのは、こうした出会いのため、
なにより、おまえと新しい景色を見るためだと改めて思うぞ。
[釘を刺すルートヴィヒに、微笑で答え、ゆくぞ、と身を翻した。]
― 黄砂の村:郊外 ―
───…ふ。本当にこらえ性のない。
[挑発には、期待通りの成果が返った。>>169
パスを通じて響く声は、その威と怒気とを良く伝える。
まったく、このようなものに喧嘩を売るなど正気の沙汰でない。]
… さて。 出来るものなら。
[とはいえ、無謀など最初から分かりきっていたことだ。
内心の思考はともあれ涼やかに挑発的に言い切って、シェットラントは息を吐いた。]
[既に魔力の消耗が激しい。
そもそもポータルなどという大魔法は、簡易にとはいえこのように短時間で繋げるようなものでもないのだ。
けれど今、それを可能とした一つの要因は間違いなく、]
( また、助けられたな。 )
[”彼”の助力によるものだろう。
そう、声に出すことなく、思考だけを向けた。
先程より
[その変化は急激だった。>>170
圧し掛かるように頭上より、巨大な炎纏う魔性の鳥が襲い来る。]
………くっ!!!
[咄嗟に手元の剣を身に引き寄せて刃を振るった。
ざ。と、軽い手応えがあって、妖鳥は再び空へ舞い上がる。
その直後に熱気が来た。
魔力帯びた炎から、身を庇うように腕を掲げる。]
[頭上にはロー・シェン率いる軍勢>>183がある。
それらもまた、襲い来る魔鳥の群れと戦っているようだった。
触発されたか、ぞろり。と、這い出て来るモノがある。
黒い、昏い人の形の影のようだ。>>#1
それらは魔と人との区別なく襲い掛かり、その場に一層の混沌を齎した。]
万物の根源なる
[見上げれば、炎纏う妖鳥が再び舞い降りて来る。
真っすぐに降下して来るその巨大な嘴を正面から見据えて呪を紡ぎ出す。]
慈悲なる乙女の嘆きをもて、この地に静寂を齎せ。
───── 凍てつけ。
我は汝を沈黙の裡に留める者なり。
[紡いだのは氷の呪文。
ある意味、最も馴染み深いと言って良いのかも知れない呪を紡ぎあげて、妖鳥と這い出た混沌の影へと、横薙ぎに剣を振るう。]4(6x1)3(6x1)
く...おおおおっ!!
[ 放った銃弾が「目」に命中する瞬間は見ることは出来なかった、墜落寸前の機体を再度持ち直す事に全神経を集中していたからだ。
しかし ]
...やった、みたいだな...。
[ 地上から伝わった瘴気の気配に、どうやら役目は果たせたらしいと知る ]
やっぱり、あっちの方だな...
[ 消え果てながらも、瘴気は先ほどのお化け複葉機と同じ方向へと一瞬流れて揺らいだ ]
[地より湧き出した魔物たちもまた、護りの軍勢とぶつかり合い、烈しい戦いを繰り広げていた。
無秩序に攻め寄せる雑多な魔物の群れは、それぞれを補い合い助け合う守護の軍によって容易く打ち崩されていく。
だが、ともかく数が多い。
数に任せて攻め寄せる魔物たちとの間で、均衡状態が生まれる。
凄惨なはずのぶつかり合いがどことなく現実味を欠いているのは、倒れたものたちが消えてしまうからだろうか。]
ほう。
[爆炎を割って一歩進んだ魔は、矢を放ってきた人間を見て片方の眉を上げる。]
我の名を知るとは、何者だ?
我の一撃を止めた記念に、名を聞いてやろう。
[面白い、と不愉快だ、を混ぜ合わせた顔で言い、
それから不意に眉根を寄せた。
喉の奥に小骨が引っかかって不快だ、とばかりの顔をする。*]
これで瘴気の流れは追えそうだ。
そっちは大丈夫か?
[ 思いっきり怪我してた気がするけど、と、案じる声をゲルトに投げる ]
2人とも、しばらくは無理すんなよ。まあ、魔物とか襲ってきたらのんびりもできないだろうけど。
なんかあったら、また呼んでくれ。
− 《カルカリアス》号 −
[初めて乗る艦にもかかわらず、その戦艦はしっくりと馴染む。
戦闘のみならず、酒の一献も傾けるのが楽しみな居心地の良さだ。
ルートヴィヒがダーフィトと連携して、群がる異形を薙ぎ払うのを莞爾と見守る。
言葉にせずとも、思いが伝わることの心地よさは相変わらずであった。
そして、己のために用意された勝利への道筋へ、迷いなく立つ。>>167]
これより、総力戦に入る。 続け!
[皇帝親征の威容を示し、艦は前進した。*]
んで、目を覚ましたか?
[脇腹からは血が滲み、右腕はそれなりに深く肉を裂いている。左手で右腕を抑えるようにしつつ、立ち上がり、シュテルンへと聞いた]
[ 散った魔物や「目」から放たれた瘴気が流れる方向は一定している。それは、恐らく、放たれた元の場所へ戻ろうとする動きだろうと、コンラートは予測していた ]
もうちょっと絞らないとな。
[ 少なくとも、あと2地点の観測が必要だが...とりあえずは、示された方角へと機首を向けた* ]
/*
グラム3用のメモに呪文詠唱の色とか残っていて、助かったよね。
自分のイメージカラーに苦労したこととか、ちょっと思い出してきた。
ローシェンが太陽の黄金のイメージであるが、こっちはこっちで魔界の太陽のイメージである。(=溶岩)
[混沌に向けて放たれた魔法に幾分の手応えはあったようだった。
氷に封じられ砕け散るモノがある。
そこから紫色の結晶がまたひとつ、地面に転げ落ちた。
今はそれを拾い上げる余裕もなく襲い来る妖鳥を再び見据える。]
な に……っ、!
[地面が鳴動する。>>174
魔方陣が不気味な色に輝きを放つ。
声が───、呪文ではない力ある宣言が耳を打った。>>171]
………っ!
[バランスを崩したところを、妖鳥の嘴に鋭く突かれた。>>224
悲鳴にならない声を噛み殺して、鳥を切り裂く。
鳥は悲鳴の代わりに炎を吐いて消え果てる。]
…────、は。
[地にあるのは、影なる月白纏う天使の護り。>>196
魔を貫くその影に守られ、シェットラントは荒く息を吐いた。
怪鳥の嘴は、深く肩を抉っている。
これ以上、剣は使い物にならないな、と冷えた頭で思った。
抉られたのは右、残念ながら利き腕だ。]
[ 渾身の気合いを込めて放った矢は、以前と同じく易々と魔王の手に止められたが、同時に、シェットラントへの致命の一撃を防ぐことともなったらしい。
意図せぬ事とはいえ、仲間の命を救えたことに、ほっと息をつく ]
(熱くなりすぎてる...)
[ 自覚はある、ある、が、血が沸騰するような感覚は容易には鎮められない。と、それを更に煽るような声が耳に届いた>>227 ]
俺を忘れた、と?
[ いや、忘れたのではなく、本当に知らないのか?...そう疑う心も奥底にはあるが、冷静に可能性を検討するには至らない。
そもそも、これが本当にカナン・ディ=ラーグであることが証明された以上、取るべき道は一つしかないのだ ]
忘れたと言うなら、教えてやる。
我が名は、ロー・シェン・アウルム・ド・レオヴィル。
嘗て、貴様を滅ぼし、今また、貴様を滅ぼす男だ!
[ 名乗りを上げると同時に、矢継ぎ早に、光の矢を続けて放つ、三矢を放ったところで、グリフォンを降下させながら長槍を握った。相手の拳は、魔力を物理的な力として放つ、そう知るからの牽制と、攻撃だ* ]
[頭の中がガンガンする。
なんというか、ぐらぐら、ぐるぐるする。
あー、これ、
どこか惚けた思考は短いもの]
………………。
[呼びかける声>>230に、閉じていた目を薄らと開いた。
目に入るのは、赤いいろ。
それにちょっとだけ怯んで、でも。
それをなしたのが何か、は記憶にあるから、視線を逸らす事はせず]
たぶん、目ぇは覚めた……けど。
[ぽそ、と零れた声は、小さなもの]
……てぇ、ゆーか。
にーさん。
…………誰?
[こてん、と首を傾げて投げかけたのは、一番の疑問]
なして、
[ついでに、もう一つの疑問も零れて落ちた。*]
[膨大な魔力が紡がれる気配がする。>>226
規格外だろうと、ちらと思った。
どういった基準で呼び寄せたのか、ベリアンを問い詰めたい。
実際に彼が選んで召喚したわけでもなさそうだが。
何故だか少し意識が逸れたように見える向こう、
彼の背後に凝る力がある。
さてはあれが”目”かと目を眇めた。]
全ては
……万物の根源たる
[この距離からでは難しいかも知れない。
けれど、何故かこちらから気が逸れたように見える今ならば。]
光は槍となりて、闇を払わん。
[生命魔法に論理魔法を重ね行く。
精密な二重詠唱と共に水晶の触媒が砕け散る。
そうして差し伸べる掌の上に形をとるのは、細い光の槍。
氷の輝き纏うそれに、自らの
…… くらえ っ…!
[一条の鋭い光が、金色の髪を持つ男めがけて…否。
その背後めがけて放たれた。
狙ったのは背後の”目”、そう思われる魔力の塊だ。]
/*
い、いちおう「ここです」する用にも狙ったけど大丈夫だよな?大丈夫だよね????
大事なもん狙う時っていつもドキドキするww
当たらなくていいですから!!!!
[地より湧き出る魔物を相手取る内、感じたのは高まる魔力。>>226]
……これはまた……大物だな。
[なんでこんな大規模なものがいるのやら、と。
思いながらも影を繰る手は止めない。
止めるために仕掛けるべきか、とも思ったが、それよりも先に動く力の流れ>>202があった。
影を伸ばし、その向かう先の様子を手繰り]
…………。
[見えた様子に、思案する事数瞬]
任せるか。
[あっさり結論が出た]
[最初に動いたのは何やら因縁があるなら、手を出すのは控えるべきだろう、という思考。
次に動いたのは、地面に膝を突く青年>>242を放り出してまで介入するわけにはゆくまい、という思考]
……ま、なにはともあれ、だ。
[呟いて、意識を凝らす。
真紅が捉えるのは、前方から迫るもの。
地の亀裂より現れた岩の肌を持つものに混じって、触手を生やした犬のようなものの姿も見えた]
……この、ややこしい混成部隊を飛ばすのが先だな。
[呟いて、差し伸べる手に浮かぶのは薄墨色の華。
緩慢な動作で投げられたそれを、犬の触手が絡め取る]
……単純だな、貴様ら。
[呆れたように吐き捨てた直後、絡め取った触手ごと薄墨色の華が爆発した。
間髪入れず影を手繰り、迫る魔と、そして混沌へ向けて影の刃の乱舞を叩き込んだ。1(6x1)]
[刃の乱舞は、問答無用と対する者たちを切り裂く。
……無用すぎて、何か取り零したようだが、影がそこまで気にする事はなく]
……負傷者は、無理はするなよ!
[ふわり、月白色の羽を放り投げつつ、向けるのはこんな一言。
一見不規則に舞い踊る羽は、近づくものあれば阻む壁として機能するもの。*]
…、すまない。囮としてはここまでだ。
[低い声が響いた。
痛みを滲ませる風はない。事務的な響きだ。]
少し魔力を使いすぎた。
剣もすぐに振れそうにはない。
戦力としては、あまり使い物にならなさそうだ。
[淡々と自らの現状を報告する末尾、仄かに苦笑の響き乗せ。]
ロー・シェン、 …?
[烈火のごとき名乗りに、暫し考える目をした。
無意識に胸のあたりを左手が押さえる。
苛立ちが、目の奥に覗いた。
記憶の奥を覗いた時間は、そのまま隙に直結する。
気づいたときには、三矢が目前に迫っていた。]
下らん戯言を!
[両の拳に魔力纏わせ、互いに打ち付けて空気の波を生む。
魔力交じりの颶風は矢を反らし、また威力を減衰させる。
弱まった一矢が頬を掠め、引き攣れるような火傷を残したが、魔は気にも留めなかった。
矢を迎撃する一方で、槍持つ鷲獅子の騎手の攻撃を躱す素振りは無い。
矢をうち落とすことで体勢が崩れているのもある。
また、並の槍などで致命傷を受けるはずはないという慢心もある。
それにもうひとつ]
我が、滅ぶわけなどないだろう。
[極々微かに語尾を上げて、低く唸る。]
……
[返された名乗り>>243の一部を繰り返す。
告げられた名前にも、きっちり覚えはあった、が]
えーっと……。
ねこのひと?
[だいぶ残念な覚え方だった]
……てつだう。
[どこからともなく道具を出して始まる治療。
それを見て、とっさに口にしたのはそんな一言]
てか、手伝わせて。
……ぼくが、やらかしたのは、わかっとるから。
[自分が何をやっていたのか、の記憶はあるから。
小声でそんな申し出をしていた。**]
戯言かどうか...試してみろっ!
[ 「目」の挙動は視界に入っていたが、それには一切構わずに、長槍を両腕で揮う、狙うは魔王の首を貫く事だが、その前に、シェットラントの魔法が「目」に命中したのが見えた>>250 ]
シェットラント?!
[ これ以上動けそうにないと伝わるシェットラントのコエに、熱していた頭が少しだけ冷える ]
はああっ!!
[ そして、グリフォンと長槍の軌道は僅かに狙いを変え、震える「目」を完全に潰そうと、上からの突きを繰り出した* ]
[渾身の力で放った光の槍は、
しかし”目”を貫くには至らなかったらしい。
それを見上げたシェットラントは珍しく、ごく悔しそうな顔をした。]
……ロー・シェン。見えたな?
[地面に蹲りながら声を上げる。
目前にふわりと、月白色の加護が舞った。
それに密やかに頭を下げながら、言葉を続ける。]
あれを狙え。
そして…すまない。後、任せる。
[言うまでもなかったのかも知れないけど。
彼へ目礼を向けて、短く呪を紡いだ。]
万能なる
[それは単純な付与魔法だ。
術の完成と共に、ロー・シェンの持つ槍が微かな光を放った。
それを見届けたシェットラントの身体が、ずるり。と、地面に*沈んだ*]
貴様……!
我を目の前にして何をしているかっ!!
[相手の攻撃の軌道がわずかに変わる。
それと察知した魔の両眼が、かっと赤熱した。
僅かに身を沈めただけの動作から飛び上がり、宙で身を捻りながらグリフォンの腹をめがけて蹴り上げる。
目を守ろうという意志など、そこには見えない。
純粋な怒りだけがある。*]
/*
全てを思い出した時点で、ロー・シェンとはもう殴り合わない気もしているのだよね。
ツィーア空間でそこそこ満たされてるから早く帰りたいし。
おまえ殴ってる場合じゃない、ってなる(酷
一回死んで、それなりに丸くなったんよ、我。
[ 長槍が「目」に届くかと思われた、その寸前、怒りに満ちた魔王の蹴りが、グリフォンの腹を蹴り上げ、その勢いで、男はグリフォンの背から跳ね飛ばされる ]
うわっ!!
[ ばさりと、男の背で白い片翼が開き、その羽ばたきによって、城塞の下への落下は免れ、魔王の前へと降り立つ ]
は...目玉如きに取り憑かれていても、相変わらず態度だけは尊大だな、魔王。
[ 槍にシェットラントの
……そうか、なら右腕頼む。さすがに一人じゃやりづらい。
[自分が斬った場所を。とさせるのはどうかと思ったが、やりづらいのも本当だし、何より不慣れというのが気になる。もし、継ぐつもりでいるならば、これもまた向き合う必要のあることだろうと、治療>>252を手伝ってもらうことにしつつシュテルンの様子を見遣り口を開く]
………にしても驚いたなすげー見覚えのある名乗りと構えだろ。最初はこんなところで間接的にとはいえ知り合いになんて会うとおもってなかったから、偶然にしたら出来過ぎだと思ってたんだが。合っててよかった。
[兄がとった弟子だ。自分にとっても大事な存在だ]
無事に取り戻せてよかった。その代価がこの程度なら安いもんだ。兄さんだってそういうだろ。だから気にするな。
いったろ。俺は偉い。ってな。偉いやつ率先して傷を負ってでも守るってもんだ。
[気落ちしてる様子のシュテルンを励ますように、最後は茶化すようにいうのであった]
[そうして治療をしてもらう。脇腹は、右腕を任せてる間、自力で消毒などしつつ]
(にしてもこれ……後がこえーな…)
[それなりの深手だ。無茶をしたともいえるし、下手したら腕が斬り落とされてたともいえる。そんなこと知られたらどうなることか……。ほんのちょっとだけ兄さんを恨むのであった**]
/*
我を投入した理由が、本編の最終戦で少々消化不良だったからもう一度やり直そうか、という奴だったのだ。
だからちゃんと記憶取り戻してからという気持ちは分かるので、なんとかする所存。
でもこのまおーをまともにエンディング方向に走らせるために、もうちょっと"目"は残しておきたい。
そんな気持ち。
[ 腰を落とし、魔王の足元を払うように、長槍を横薙ぎに揮う ]
お前は、ここで何をしているっ?!
[ 右から左、左から右、時には旋回して同じ方向から二度、相手の足元を狂わせる事ができるまで、何度でも、槍を振り回しながら、声を投げる ]
お前の配下も、お前の城も、ここにはない!支配すべきものも、壊すものすら、本当には存在しない場所で、何をしたいんだ?!
お前は、本当に、自分自身の意思で、ここに居るのか?!
[ 「目」から解放したところで、この魔は、この世界にとって別の脅威であり続けるかもしれない。しかし、コレを操ろうとし、ある程度はそれに成功しているのだとしたら、やはり先に倒すべきは侵略者だ。
今はだいぶ冷えた頭で、男はそう思い決めて動いていた* ]
/*
あかん、眠いけどさ、右腕にもってるシュテルンの刀を抑えるならば、こっちがずぶっとされてるの左腕やろ・・・なんていう・・・まあ右腕でいいか・・・ちょっと態勢かえたせいだろう。
[狙われたと気づいた"目"が、ひゅと縮んだ。
危機が去ればまたじわじわと伸びてくる。
よくよく見れば玉座を盾にするように、じりじり動いていた。
動けるらしい。]
貴様だ。
そうだ。
[羽ばたき戻ってくる男を前に、魔の声は煮え立つような怒りを含む。
"目"が傷ついたことで影響が弱まったか、怒りが記憶を引き出したか。
魔がロー・シェンを見る視線は、先ほどまでと明らかに違う。]
貴様こそ、我を愚弄し、我が道を邪魔だてし、
あまつさえ、 …
[一拍ほど、声が途切れた。
あまつさえ、…なんだったというのか。]
目玉?
意味の分からぬことを言う。
あれは、欲しいというから、
[誰が、欲しいとたたかえ言ったのかたたかえ。
今、自分はなにを考え――たたかえ―]
[考えようとすれば脳裏に響く声が大きくなる。
苛ついて頭を振った空白を突くように、長槍が足元を狙ってきた。
魔の光帯びた槍は、さすがに受けるわけにもいかず、
矢継ぎ早に飛ぶ問いも気を乱す。
執拗な槍裁きに押されている、と気づいた瞬間、一歩前に踏み出した。
右からの一閃が太腿に深々と食い込み、血の代わりに赤黒い溶岩が流れ出す。
それ以上刃が食い破ろうとするのを、魔力纏う小手で受け、弾く。]
語り続けろ。
貴様は、何を知る。
[言葉とは裏腹、さらに一歩踏み込み拳を繰り出した。
掌底からの肘打ちのコンビネーション、さらに手刀で斜め上への薙ぎ払い。
一つ一つの動きが空気を押し潰し衝撃波を発生させるため、見た目よりもリーチは長い。**]
[囮となったシェットラントが呼び寄せたものは殲滅の権化だった。
自ら岩山を築き、大地を削って、地形を蹂躙するもの。
だが、これは世界を救うために必要な力でもある。
その向かう先が現状、問題なだけで。]
── …っ!
[その正面に踏みとどまって一歩も退かないシェットラントは、まさしく騎士の魂を持っていると思った。]
[誘引に連動して、召喚者たちが、武具を、魔法を駆使して脅威に挑む。
もはや、この世界での戦い方を会得しているよう。
その連携たるや、緊急に編成されたチームには到底、見えない。
彼らはきっと ── 同じ熱を抱いているのだ。]
── シェットラント…!
[傷を負いながらも、援護の魔法を投げて頽れたシェットラントにも、すかさず天使の守りが降り注いだ。
城塞の王が引き連れた群れは、舞踊る羽根の壁に阻まれる。]
[ベリアンは馬を走らせ、駆け寄った。]
虚の、満つる世界なり、
微塵数の、香
[自己の存在を希薄にする魔術を使って敵と壁とをすり抜け、シェットラントの傍らに屈み込んだ。]
まったく、おまえは。
挑発役が適任すぎだ。
[その手に小さなリンゴを押し付けて、右肩の止血にかかる。
痛いはずだが、知るか。*]
──孤児院、調理場──
[小さい手に引っ張られていった先には、確かに事務室で聞き及んだとおりの状況が再現されていた。
すなわち、コップに満杯のお茶を手に零さないように震える子どもの姿だ。]
そうね、お湯は熱いでしょう。オーブン用手袋をして
コップを持ったのまではいい判断だったわ。
『せんせぇえ……手がげんかい……』
ええ。あたしのためにってきいたんだけれど。
いただいていいかしら?
『……あつい かも……』
おーけー。どんときなさい。
淹れたては望むところね。
[褒めながら裾をさばいて床に膝をついた。ぷるぷると震えながら、なみなみになってしまったお茶を持った少女に修道女は笑みかけた。コップの底に手を添えて零れないように安定させる。]
[吹いて冷まそうにも表面張力限界でやや危険を感じたのでそのままふちに口をつける。確かに少々ホットだけれど、まあこのぐらいは可愛いものだ。]
ん、あまい。
…… お砂糖たくさんいれたわね?
『そっちのほうが、しあわせかなって……』
なるほど。
[見れば底の方に白い塊が固まっている。
先に入れてあったのだろうことがわかる。]
つい幸せがいっぱい欲しくなっちゃった、と。
『うん……そしたら、せんせいにも
わけてあげられるでしょ?』
ううーーん。うちのこめちゃくちゃカワイイわ。
抱きしめられるのは後で覚悟して頂戴。
[からりと笑って二口目、あつつ。と笑ってから
幸せをわけてくれようとした少女の頭を撫でる。]
淹れ加減は及第点。
次は注ぐ量だけ気をつければいいわ。
ペーター!
棚からコップ6つとスプーンひとつ取ってきてくれる?
[かさを減らしたコップを自分の手で支えながら、自分を呼びに来た少年に指示を投げる。位置についてを言わずとも、館内を把握しているらしき少年は機敏に棚から要求のものをもって戻ってきた。
優秀である。大変に将来有望だ。]
はい、ありがとう。
[ペーターからコップを受け取って、柄のところに指を通す。そのうちのひとつに、かさを減らしたコップの中身を半分くらいうつした。]
『……せんせ、しっぱい……ごめんなさい……』
あら。失敗はごめんなさいじゃないでしょう。
やりたいと思った気持ちのが何百倍大事。
幸せのおすそわけ、
いただくわね?
[俯き顔の少女からお茶を分けてもらって、
かなり甘い味付けのお茶をコップの半分ほどに移す。]
[土産を持たされてきたらしい来訪者に、
子どもがわらわらと集まる。
猫にも集われるが、ここの子どもにも集われるようだ。
2、3人ばかりは遠巻きに見守って、運び込まれる土産ものの方を気にしているようだったけれど、その中を突っ切って背の低い影が見えた人影に飛び込んでいった。]
『ゲルトにーちゃん! いらっしゃい!!』
[調理場手前で出迎えたペーターが、ゲルトの腰のあたりにがっとしがみつく。しばらく離れないだろう。]
──いらっしゃい。ゲルトくん。
今ちょうど幸せなお茶が入ったところだけれど、
味見していく?
[そういって、笑いながら孤児院の主は
手にしたコップを掲げて見せた。]
(思い出した...?)
[ 焔の魔の目が、覚えのある色を浮かべて男を見遣った>>264仇敵を見る魔王の目、その殺意を込めた視線に、何故か笑みが浮かぶ ]
は...!
[ 再び惑乱に囚われかけたらしい相手に、畳み掛けた槍の一閃が、恐れげなく踏み出した敵の足を捉え、次の瞬間、あっさりと籠手に弾き飛ばされる ]
つあっ!!
[ 熱っした溶岩が穂先から、男の上にも散って、浅黒い肌に、点々と、火膨れを散らした ]
俺が...知るの、は...!
[ 火傷の痛みをも振り払うように、頭上で槍を旋回させ、穂先に残る焔を払う。
語り続けろ、と、求める魔王は、しかし容赦の無い魔力を込めた拳を繰り出して、男の声を途切らせた>>266 ]
ぐ...!こんのぉっ...!
[ 身を逸らして掌底から放たれる衝撃を避ければ、連続した肘打ちが直接迫り、顎を掠める。
まともに当たっていたら骨が砕けていたろうと、思う間もなく、斜めに払い上げる手刀が迫り、堪らず翼を広げて飛び下がった ]
ぐあっ!
[ しかし、逃れた先に、手刀から放たれた衝撃波が追って来て、左の腰から右の肩まで、着衣と肌を一緒に切り裂いていく ]
あい、変わらず...!
[ 離れていなければ、裂傷どころではなく、恐らく体を斜めに両断されていただろう。冷たい汗を背に感じながら、しかし、男もまた、動きを止めはしない ]
物は、考えずとも、力だけは...余っているようだなっ!
[ 飛び下がった中空で、風と、襲って来た衝撃波の勢いまで借りて、身を捻り体全体を回転させながら、魔王の頭上へと飛び上がる。
以前にも使った技だが、今の男には翼がある。
ばさりと羽ばたけば、一気に高度は上がり、玉座の背後まで身を運んだ ]
ぬおおっ!!
[ 気合いと共に揮った槍は、玉座の上に伸びる「目」と魔王の背の両方を、一息に纏めて貫かんと狙う* ]
語る言葉を持たぬか?
[飛び下がる姿を目で追い、風の渦を巻いて宙駆け昇る翼を振り仰ぐ。]
ならば、我は
[身を翻すのと同時に腰を沈めた。
床を蹴り、玉座を蹴って身を躍らせる。
突き下ろされる長槍と、その先のロー・シェンの双眸を見据えながら。]
[槍は、魔の胸の中央を貫いた。
突き出される力と飛び上がる力が合わさって、穂先が背から飛び出すほどに深く。
人間であれば心臓を貫かれて絶命するだろう。
だが、魔にそのような器官はない。あるのは、流れる炎だけだ。
それでもこれは間違いなく、深手であった。]
―――貴様を殺し、この世界を滅ぼそう。
[言葉の続きと共に、溶けた炎が口からも零れる。
危うく長槍の先を逃れた"目"の側に炎が滴って、"目"を竦めさせた。]
[身体を貫かせ、左手で柄を握って長槍を封じ、重力に任せて落ちる。
身を貫いた槍を振り回せば、ロー・シェンもまた地に叩きつけられようか。
いずれにせよ、貫く槍はそのままに、右手に魔力を練る。]
貴様がなぜ我を怒らせたかは忘れた。
我がここにいる理由など知らぬ。
ならば両方消してしまえば、問題ない。
[ゆっくりと集まる光が、右手を輝かせる。
目に痛いほどの、魔力の光だ。*]
新しい国だけでなく、新しい世界まで見せてくださるのですか。
あなたといると、どこに行っても退屈しませんね。
[新しい景色を見るため。>>217
そう言った半身と同じ方向を見る。
分かち合うことで鮮やかになる景色があることも知っていた。]
― 《カルカリアス》号 ―
[皇帝の号令一下、艦のエンジンが咆えた。>>229
無機を変え、速力を上げ、二隻の巡洋艦の間に舳先をねじ込むように《カルカリアス》は突進する。
『やれー!』だの『あんな木っ端ども、粉砕してくれるわー!』だの、威勢のいい声が、艦内から聞こえたような気がした。
敵巡洋艦から放たれた水雷艇が、両脇に生やした翼で跳ねるように紺青の大気を切りながら肉薄してくる。
その素早い動きに副砲が敏感に反応し、掃射を浴びせて水雷の誘爆を誘う。3(6x1)]
艦橋を掠めるような角度で飛来する敵水上機は、敵機の死角からふわりと浮かび上がる四枚翅の小型機が機銃弾で撫でた。6(6x1)
空中で分解していく敵機の中から、煙のようなものが漂い落ちていく。]
[敵巡洋艦を至近に捉え、《カルカリアス》の主砲が火を噴いた。
一射目で相手のマストが折れ、二射目で甲板の下から爆発が起こる。
三射浴びせればついには中央から二つに折れて、ゆっくりと沈むように高度を下げていった。1(6x1)
無論、相手の砲火もまともに浴びていたが、それでへこたれるような艦ではない。
厚い装甲と優れたダメージコントロール能力が、艦の中枢を守っている。]
[戦局を見守り、逐一指示を出す扶翼官の元に、通信兵らしきが近づいてきて、何かを差し出した。]
あの航空機が落としたもの、ですか?
[敵機が落ちた後、甲板で発見されたものだという。]
分かりました。
預かっておきます。
[何か意味のあるものだろうか。
頭の中に保留事項として留め、懐に仕舞った。]
[並び立つ三艦が動くと同時に、無人となった宇宙船もまた動きだす。
息吹き返したかのように速度を上げ、滑らかな動きで上昇した。
皇帝の意志のまま、戦局を決定づけるべく虚空を突進する。
目標は、堅牢な陣を敷く敵戦艦三隻。
意図に気づき回避しようとする動きを凌駕して宇宙船は敵の艦列に肉薄し、大気を揺るがせて衝突した。*]
ちっ!
[ 黙って貫かれるような相手ではないのは知っていた。けれど、その動きはやはり人間の常識を遥かに超えている。>>274
「目」を守る事は元より、身を守るなどという考えすら無い、力を叩き返す事だけを目的とした暴虐そのもの ]
くあっ!!
[ 魔槍と化した穂先は、灼熱の中心を深々と貫いたが、それすらも相手を止めるには至らない。傷口から吹き出す炎に、槍の柄も男の腕も灼かれて、ジュウ、と嫌な音をたてた ]
殺して、滅ぼす、だと...?は...!
[ それでも、手を離すことはせず、炎滴らせながら、己が死を宣告する魔の苛烈な眼差しを、金の瞳が睨み据え、無理矢理に唇を歪める ]
笑わせる...なっ!
[ 言い切る前に、槍を掴んで振り回され、堪らず宙に投げ出された末に、城塞の床に叩きつけられた ]
ガ...ハッ!
[ 守るように身を包んだ白い翼が、いくらか衝撃を和らげはしたが、ぼきりと、胸の中で細い骨の折れる音がして、喉奥から鉄の味がせり上がる ]
げほっ!
[ 咳き込んだ唇からは、炎ならぬ赤い血飛沫が散った。
あちらも深手なら、こちらも満身創痍に近い。ここまで来て意識が飛んでいないのが不思議な程だ ]
笑わせる、な...
[ 眩く禍々しい光が、魔の右手を輝かせる。それでも死の恐怖は男の内には無く、唇に笑みを浮かべて、先に途切れた言葉の続きを吐く ]
忘れたんじゃない、お前は記憶を奪われ、唯の破壊の傀儡と成り果てただけだ...魔王...いや、やはりお前は...
レオヴィル王、ロー・シェン・アウルム・ド・レオヴィルの名において...我が友、我が同盟者たる、君たちに願う。
「目」に取り憑かれた残る1人は...人間ではない、俺の世界を一度は滅ぼしかけた魔王と呼ばれた存在だ。
倒したはずだが、何故ここに存在しているのかはわからない。
「目」の支配の元に、アレが力を揮えば、確かに世界は滅ぶだろう...だが、たとえ支配を逃れても、世界を守る意義など感じるやつじゃない。
[ 要するに、どちらに転んでも厄介な存在であるとの警告 ]
最悪でも「目」だけは潰す。だが、その後、俺が動けなくなったら...後は、君らに託す。
出来れば祈ってくれ、俺が、王妃に叱られないように。
[ 声は、僅かに笑みすら乗せて、最後まで、静かに力強く紡がれた ]
消せるものなら、消してみるがいい。
[ ここに、王妃がいたなら、何と言うだろうと、ふと思い浮かんで、笑みに別の色が乗った ]
(大丈夫だ、リー...)
[ 死んでやるつもりはない。命を賭けねばならないとわかっていても ]
お前を滅ぼした、人間の力...もう一度、教えてやる。
お前を滅ぼした、人間の力...もう一度、教えてやる。
[ 唇にこびりつく血を拭い、立ち上がる手に長い柄が握られる。
現れた、新しい自らの得物に目を向けた男の顔に驚きの色が浮かんだ ]
アヴァーンガルデ......?
[ 戦妃と呼ばれる、王妃アイリ・ファタリテートにしか扱えぬ筈の魔の大鎌...それに瓜二つの姿と気配を持ったそれは、一度も持った事は無い筈なのに、何故かしっくりと、男の手に馴染んでいた* ]
[ 唇にこびりつく血を拭い、立ち上がる手に長い柄が握られる。
現れた、新しい自らの得物に目を向けた男の顔に驚きの色が浮かんだ ]
アヴァーンガルデ......?
[ 戦妃と呼ばれる、王妃アイリ・ファタリテートにしか扱えぬ筈の魔の大鎌...それに瓜二つの姿と気配を持ったそれは、一度も持った事は無い筈なのに、何故かしっくりと、男の手に馴染んでいた* ]
…………ふ。
適任、 だっただろう?
[ベリアンに肩を掴まれ、蒼白な顔で一度、声なく呻いた。
けれど音にして頬に刷いてみせたのは笑み、手に小さなリンゴを握りしめて笑った。その指先からは穏やかな魔力の波動が伝わって来ている。……けど。]
何をしている、ベリアン・サルーク!
俺は役割を果たしたぞ。
では次はお前…いや、お前たちの番だ。
ベリアン、お前が今、気にかけるべきものは戦えない男などじゃない。別だろう。
シメオン殿も、どうかーーー…
−《シュトルツフェア》−
またあの勇姿が見られるとはね。
[幼い時分に一度、そして、《カルカリアス》最後の戦いに、自分はあの艦に乗った。
だが、今、胸にあるのは切なさではなく、新たな高揚である。]
なんとも、堂々たる戦をするじゃないの。
ホント、船はただの乗り物じゃないんだな、これ。
指揮してるヤツの気質が見えるんだよ。
じゃ、俺は自由にいこうかね。
[葉巻を咥え、快活に戦場へと乗り込む。
《シュトルツフェア》は、甲板に迫り上がる主砲で敵の動きを牽制しつつ、巡洋艦へと肉薄した。
さながら、古代の海戦のごとく船と船がぶつかりあう戦だ。3(6x1)
鋼鉄の翼で敵艦を切り裂きながら接舷すれば、ダーフィトは船尾楼から助走をつけて、敵艦へと飛び移る。
甲板に蠢く、人の形をした黒い影のようなものをガンソードで撃ち抜き、斬った。5(6x1) ]
― 校舎・中庭 ―
うん。
……凄く面白くてでも手がかかって。
心配なとこも多いんだけど、一番先が楽しみなヤツなんやー、て。
[確かそうだったよな、と思い返しながら、ひとつ、頷く。>>258
頼まれた腕の手当てをしている間に語られる言葉>>259を聞いて]
……まあ、ふつーに思わんよね。
ぼくも今、すげーびっくりしとるもの。
[突然知らない場所に呼び出された、と思ったら知り合いがいた、とか。
しかも間接的な知り合いだとか、どんな確率なんだよ、と思いつつ]
まあ、
[いや待て、ちょっと待て、と。
茶化すような言葉>>259がちょっと引っかかったのは、師父の副官の教育の影響だろう、多分]
上に立つモンが苦労被るのは当たり前ー、て、
それ、絶対、後で誰かに怒られるヤツじゃないん……?
[実際、殿務めて無茶して戻って来た師父は、副官に怒られまくっているから、思考はごく自然にそちらへと向く。
それがこわいという思考>>260には、さっぱり気づいていないけれど。*]
[ 助かった、と心話を通して聞こえたゲルトの声には、複葉機の翼を振って応じ、そのまま他の気配を探しながら、空を渡る ]
うっわ、綺麗な花畑とかあるんだなあ...
[ 途中、チコリの青い花畑を通りかかるとそんな場合ではないと思いつつも何だか和んだりもした ]
真ん中辺、荒れてるのは魔物のせいかな?
[ 当たらずとも遠からず ]
……なるほどな。
道理で、桁違いの力を持っているわけだ。
[現われた存在の強大さは感じていたが、そこまでか、と。
伝えられる警告>>~54に、落ちたのはやれやれ、と言わんばかりの響きの声ひとつ]
ま、心配するな。
願うの何のと堅苦しい物言いせんでも、皆、やるべきはわかってるだろうさ。
俺も、そこは違えんから心配するな。
[一転、軽い口調で返すのは、願いへの是。
叱られないように、という言葉>>~55には、微か、笑う気配を滲ませた後]
それは、他者に頼むところじゃないんじゃないか?
[軽い調子で、突っ込みを飛ばす。
どう転んだって怒られるなこいつは、と。
ふと過った思いは、取りあえず押し込んでおいた。*]
しかし、魔王と呼ばれし者、か。
……なんでもあり、とはこういう事かねぇ。
[響く声から得た情報に、は、と小さく息を吐く]
ま、俺みたいなのが呼ばれてるんだから、不思議がる事でもないのかも知れんが。
[それで納得していいのか、というのはさて置いて。
影はひとつ息を吐き]
……心配するな、己が為すべきは違えん。
[後ろから届く名を呼ぶ声。>>290
振り返る事無く返す言の葉は短いもの]
その羽の護界は、自動で動く。
俺が動ける限りは止まらんから安心しろ。
[素っ気ない口調で言い置くと、影は自身の周囲に揺らめく薄墨色に意識を向けた]
……ゆらめき伸びよ、影なる茨。
[短く紡ぐ呪に応じ、鋭い棘を持つ影の蔦がしゅるりと伸びていく]
影なる華の蕾を抱いて広がりて。
我らに仇なすものを飾りて手向けとなせ……!
[言の葉に応じ、蔦の上に生じるのは影の華の蕾。
それは敵に触れるや弾け飛び、文字通りの手向けとなる。1(6x1)]
[確たる質量を持たぬ影は、時に魔物の手によって散らされる事もあるが。
緩やかな侵攻、それ自体は文字通り留まるところを知らない様子。*]
/*
あははははw
そうね、ばれたらどっちにしても叱られるわねw
でも、うちの世界からは、まおーさましか来てないから、きっとばれない!(どや!)
[よくわかっている>>295というか、きっと何度も、兄を見て思ったことなのだろう。というのが容易に想像がついた。機会があれば副官さんにお中元と胃薬でも送らねばだな。なんて思いつつ]
ま、そうともいうな。なんとも申し訳ない気持ちになるやつだが、それも偉いやつの宿命だ。それに………
[どこかで、怒られることすらなくなった。そんな時があったような――]
なってみればわかるさ。怒られるうちが華だってな。
[悪気のない笑みを浮かべて答えた。だから怒られても受け入れてる。そんなとこも兄譲りかもしれない。思念から少々きな臭い状況をつたえられる]
さて、シュテルン……動けるか?
どうにもこうにも別の場所でえらいことになってるらしい。
生きて帰るための戦争がスタート…ってとこかもしれんな。
[侵略者はとんでもないやつを召喚していたらしいことだけはわかったが]
ま、ごちゃごちゃ考えずにいくか?無理やりこんな場所によぶ原因になったやつに借りを返さんと気が済まんだろ?
[戦況とかどうというよりも、わかりやすい動機を口にした*]
ん...?
[ 青空を見上げる男の顔に一瞬、影が落ちる ]
鳥、か?いや、飛行機かな?
[ 狙撃の名手と呼ばれた男の目は、未だ常人より遠くまでも捉えられる視力を保っている。その目には、その影は鳥にしては大きく、飛行機にしては高すぎる高度を飛んでいるように見えた ]
戦艦...?
[ 呟いてから、何を言っているのか、と、自分で苦笑した ]
(そういや、前にそんな夢を見たような気がするな...)
[ 空飛ぶ艦隊、天を覆う天使と魔物、歌う竜...あまりにファンタジーなイメージに、気恥ずかしさを感じて、ゲオルグにも言ったことがない...そんな、遠い夢の断片が、ふと浮かんだが ]
やっぱり気のせいか。
[ 気づけば、空を過ぎった影も、いつの間にか見えなくなっていた* ]
― 《カルカリアス》号 ―
[水平方向のみならず、全方位の動きを感じ取るのは次元の違う戦場だった。
老練の活気が漂う飛空戦艦の中で、生涯唯一人の扶翼官がもたらす情報と分析は、戦場のただ中から俯瞰する皇帝に淀みない力を与える。
気になる方向へと視線をやれば、ルートヴィヒは守りを厚くし、指し示す場所を的確に汲んで、艦を制御する。
ルートヴィヒはまさに、
この瞬間にも、引き絞られた弓のような布陣から攻撃を発動するタイミングを待ち、アレクトールを見守る。]
── 今だ。
[怜悧な眼差しへと告げれば、間髪置かずに実行に移された。
無人の宇宙船は、敵中で盛大に爆裂する。
空に炎が連鎖した。{{1d6]] ]
[それでも《シュヴァルツアイン》は仕留めきれないだろう、との予測どおり、爆煙を抜けて出てくるシルエットがある。]
ルッツ。
[アレクトールは頷いて、扶翼に次の策への移行を指示した。*]
― 校舎・中庭 ―
[照れたような仕種の所以には気づく事無く]
……へ?
[伝えられた話>>303に目を瞠る]
偶然ってゆーても、なんてか、ややこしい偶然やなぁ……。
[落とすのはそんな呑気な感想。
実際に出くわしたらどうなるかはまあ、未だピンときてはいないけれど]
[留守番してろと軽く言い置かれ、中々帰ってこない、と思ったらぼろぼろになって戻ってきた。
そんな事を何度もやられていれば、嫌でも思う所は増えるというもので]
……や、宿命はなんか違う気がする。
てか、わかってるならやるなし。
[だから、そこには真顔で突っ込んで。
怒られる内が華、と笑う様子にそそれでいいのか、と思うものの。
笑い方が師父に似てる気がしたから、それ以上は言えなかった]
へ?
あー……うん、大丈夫やけど。
[何となく毒気を抜かれたような気分になっていた所に向けられた問い。>>305
素直に頷いた後、伝えられた情報……よりもその後の言葉に少年の意識は向けられる]
そーやね。
こんな好き勝手されて、落とし前もつけんでいるとか。
それこそ、
いくよ、にーさん。
やられたら、倍以上にして返してやるのが礼儀、ってぇ言われとるしな。
[何やら物騒な事を言いつつ、手放したままだった太刀を拾い上げる様子は。
どこか、暴風のそれと似通う気配をまとうもの。*]
[シェットラントに叱咤され、唇を退き結ぶ。>>290]
どちらも大切なんだ。
…それにおまえは、まだ戦っている。
[その気概は、眼差しは、戦えない男のものなどではないと言い切って、
シェットラントに肩を貸して立たせると、馬上へと押し上げる。]
頼まれてやろう、
だがら、あの魔王をきっちり鎮めろ。
[手綱を取り、駆け出す。
再び、魔王の前へ。]
我らは言葉で世界に変化をもたらすものだ。
[魔力がなくとも、語れ。*]
ふむ……そうだな。シュテルンはわかったんだから今後しないで済むな。俺も兄さんもいい教師だろう?
[真顔の突っ込み>>309に心配させることで実地で教えるとか、酷い反面教師もいたものであるとか]
…ま、生きていくとな、命の賭け時ってのがあるんだ。その時どう行動するかで、自分の生きざまがきまっていく…今はまだわからんかもしれないが、いずれわかるときがくるさ。
[兄も自分も自身についての賭けが、軽いのか。あるいは悪運の強さを信じてるのか。いってみて、どちらも性質が悪いと内心で苦笑しつつ、特に今この場で納得させようとは思わない程度に軽い口調でいう]
[と、移動のその前に]
……ああ、それと、俺の予想が正しければ…摩訶不思議決戦とか行われてると思うぞ。
[もうこれはこういうものだとしか思えない状態がありそうだ。という不吉な予測を告げて、黄砂の村へと飛んだ]
― 黄砂の村 ―
……お…?
『グゲ?』
[転移してすぐ、間合いの中に魔物がいた。人型の小型の鬼っぽいやつだ。
お互いに以外すぎて、ちょっと間の抜けた声があがる。がそこから立ち直るのは圧倒的に...が速かった]
ま、いっか。
[どうせ敵だろ。と切り替えの早さはそのままに、不意打ち気味に、左手に出していた十字槍で、魔物の首をはねた6(6x1)]
うぉぉ…あれかぁ。やべーな。
[要塞が動いている。とか。魔の軍勢だとか。それに戦ってるのもどっこいどっこいと言いたいが、落とした紫色の結晶も拾いつつぼやくようにいった]
うぉぉ…あれかぁ。やべーな。
[要塞が動いている。とか。魔の軍勢だとか。それに戦ってるのもどっこいどっこいと言いたいが、落とした紫色の結晶も拾いつつぼやくようにいった*]
そ、そうなん?
わかった、覚悟しとく。
[驚くかも、と言われて>>313、うわこれよっぽど? とか思いながら頷いた。
突っ込みに返された言葉>>314には、むぅ、と小さく唸る]
いやいやいや、それ、なんか違う気もするんやけど……。
[それをいい教師と言っていいのか、ほんとにいいのか。
なんて過ったあれこれは、続いた話に途切れた。
言われている事の意味はいまいちわからない、上手く掴めない。
ただ、大事な事な気がしたから、心の奥に止めておいて]
目玉に取り込まれてる……って。
[ふと過ったのは、意識でやり取りしていた相手の事]
えー、もしかしてあのなんか物騒なにーさん……?
[物凄く素で怖い事言っていたよなあ、なんて振り返っていたら、どこか挑発的な言葉>>315が飛んできて]
……りょーかい。
んでも、それで止まるつもりはないかんな!
[右腕分くらいで留まっていられない。
そんな意思をはきと返して。
直後に言われた、不吉な予測>>316にはえ? と瞬くものの、問い返す間もなく移動して]
― 黄砂の村 ―
…………わぁ。
[ゲルトに連れられるように移動した先で目に入った光景は、確かに飛んでもなかった。
それに、ぽかん。としたのは僅かな刹那。
ゲルトが魔物と向き合った直後、こちらも近づく何かの気配を感じて。
とっさ、太刀を構えて横一閃に振るっていた。5(6x1)]
[斬り払ったのは、黒い人のような形の影。
それは瘴気のようなものを散らして消えて行く]
あれ……また、でた。
[後に残ったのは、先にも見つけた紫色の結晶。
なんだこれ、と思いながら、取りあえず拾い上げてポケットに落としてから、改めて辺りを見回して]
…………うわー。
やっぱ、あの物騒なにーさんっぽいなぁ……。
[視界に入った要塞に、零れたのはこんな一言]
魂喰うとか、冗談じゃないっぽいと思ってたけど……マジなんね……。
[呟きながら同時。
やっぱあれに踏み潰されるとかやだなあ、とか。
真剣に思ったのは、余談。*]
[投げ出され、叩きつけられたロー・シェンが、なおも不屈の眼差しを向ける。
叩き折ろうと踏みにじろうと、決して折れず挫けず諦める事を知らない人間。忌々しくも興味深い、か弱いくせに時折ひどくしぶとく強くなる生き物。
あれは面白かった、と遠い記憶が囁く。]
[使い手の手を離れ、魔力の加護も尽きた長槍は、脆くも溶け、燃え落ちた。
残骸を振り払い、身軽になって一歩を踏み出す。
明白な死の形を前にして、ロー・シェンの顔に浮かぶのは笑みだ。
虚勢であっても感心すべきもの。
だがこれは、虚勢というよりはむしろ―――]
… 黙れ。
[眉を寄せて、低く呟く。
だが、男の言葉を遮ることはしない。
炯々と輝く右腕をゆるく握りなおし、足を止めている。]
───記憶を奪う、 だと
[自分の内に問うように言葉が落ちる。
額に指を当て、なにか探るような目をしたあとたたかえ]
たたかえ
たたかえ
たたかえたたかえたたかえたたかえたたかえたたかえたたかえたたかえたたかえたたかえたたかえたたかえたたかえたたかえたたかえたたかえたたかえたたかえたたかえたたかえたたかえたたかえたたかえたたかえたたかえたたかえたたかえたたかえたたかえたたかえたたかえたたかえたたかえ
そうだ。
その言葉だ。
[一拍置いて言葉漏らした魔の唇は、笑っていた。]
そうだ。貴様は我を二度ならず三度までも、
そう。三度までも侮り、侮辱するか。
この、我を。
[立ち昇る熱気で空気が歪み、足元の岩が変色し、罅割れる。
腕だけではない。全身が内側から発光し始めていた。]
これは、我の戦いだ。
[その一言で、滲み出しつつあった奇妙な気配が途切れた。
"目"に寄生されていたものなら感じ取るかもしれない、あの気配が。
小さくなっていた"目"をつかみ取り、やおら呑み込む。
やがて、右手の甲に、縦に裂ける"目"が現れた。]
これは、我の戦いだ。
───これで、貴様の目が我より逸れることはあるまい。
[もう一度告げて、凄絶な笑みを浮かべる。]
[突っ込んだりしっかりと話を聞いたり>>319、威勢>>321がいいのはわかりやすく素直でいい。ただ問題は、自分たちの常識外の戦いだったときだとかだ。
とはいえ突発な移動と意外な事態でもしっかりと反応して体を動かしている>>322
もし呆然とし過ぎてたら帰そうと思ってたがそうはならなかったようだ]
おそらくその物騒な人だろうな。こっちでも同じようなこといってたしよ
[同じ感想だったんだな>>324。と、そんなことを考えつつ]
あれの気を引くなり止めるなりは、一個人の武だけじゃどうしようもないな…っと…!
[新たな乱入者に気づいたのか。敵意を感じる。とびかかってくる黒い犬型の何かを、右半身をそらすように避け、左手にもった十字槍で薙ぎ払う。1(6x1)]
さすがにあのデカ物を斬る。なんていいださんよな。
[返事なんてわかりきってるが一応聞く。]
まあ実際にあれを止めるのは、仲間の一人…とかなんだが、気をそらしたり動きをとめるなり削るなりしてかないとな。
少し色々想像して、なんか出す。考えながらじゃ手隙がでる。そこを埋めてくれるか?
[敵意を持って向かってくる先駆けを槍で突いたり薙ぎ払ったりしながらシュテルンへといった。*]
[弾けるような機銃の音がして、背後に迫っていた黒い影が吹き飛んだ。>>297
危ないところだった。
頭上を通過する機影を目庇で見やる。]
朋あり、遠方より来る ── ってね。
[実は教養のある空賊殿下は微笑んで、赤毛の操縦士の援護射撃の下、残りの異形を叩き切った。]
そろそろ頃合いかね。
[ガンソードを背腰のホルダーに収めると、
異形が落とした紫の鉱石のようなものを、ひょいと蹴り上げ手に取る。]
お宝もいただいたし。
[旋回してくるコンラートに、もっと高度を下げろと無茶な要求をした挙げ句、
タイミングをあわせてその車輪に飛びつき、《シュトルツフェア》へと運んでもらう。
甲板に飛び降りた後は、戦友へと投げキスをひとつ。*]
うん、物騒……っていうか。
こー、物の見え方というか、視点というかが、根っこからぼくらと違うと言うか……。
こー、自分の道、まっしぐらって感じとゆーか。
[言ってて自分でもちょっと混乱してきた。
ただ、意識で交わした短いやり取りから、色んな意味で突き抜けている、というのは感じていたからそれをそのまま口にして]
そだねぇ……生きてるモンの魂、あの城に食わせるとかゆーてたから。
一人でどーにか、とかいろんな意味で無茶だと思うわ。ぼくも。
[こくこく、と頷きながら同意しつつ。
鮮やかな槍捌き>>332には、わあ、と素直に感嘆の声を上げていた]
……ってー。
いくらなんでも、斬れんモンくらいは、ぼくかてわかってるんだけどー。
[問われた事にはちょっとむっとして返す。
一体、ぼくをなんだと思ってんだ、というのは飲み込んどいた]
ん、わかった。
ぼくはそーゆーの苦手だから、考えるのはにーさんに任せる。
[その代わり、と言いながら、身を翻す。
後ろからしゅるりと迫っていた触手のようなものを斬り払った後、構えを直して背後に立つ熊っぽい何かに突きを入れた。3(6x1)]
間ぁ埋めるのは、任されるから。
……右腕分以上に、動いてみせるさぁ。
[熊っぽい何かが解けるように消えて行くのを確かめた後。
改めてゲルトほ振り返って、笑って見せた。*]
─ 孤児院、その後 ─
[かなりの量の砂糖が解けた紅茶は、底の方はややも粘性を持ってどろどろの紅茶色の砂糖と化していたので、残りの紅茶で薄めて供することにした。
]
今日のはきちんとした来客用だから
苦くはないわ。ご安心。
[作法にあまり拘らず、『幸せ』たっぷりの紅茶をおすそ分けする。怪我人用のにっっっっっがい薬茶より滋養は薄いが、糖分で頭が回るようにはなるかもしれない。]
ふっふふ。今日は言われて?
それとも自主的?
まあどっちでも、いつだって嬉しいからいいんだけどね。
ちびっ子たちもだいぶ懐いているし。
[にやーと笑って寝子将軍を迎えて紅茶をいっぷく振舞ってから対面に座って話を聞いて。それから、周囲に集まった少年少女がトラオムはー!とか、遠征先のお話聞かせて!などなどせがむのをひとしきり見守った後に、荷物を預かりに一度離れた。]
──孤児院、事務室──
[受けとった『土産』には、しっかりというかばっちりというかエティゴナ商会の刻印が入っている。]
ジークムントさまもよくよく気が回るし
なんていうか、さすがよねぇ
[付されていた手紙を一読してから、しみじみと修道女は呟いた。]
ん、んー、足りないものねえ。
とりまわせるだけはあるけど、
リーザの咳止めと解熱薬の予備と、
出来ればあったかい寝具、だったけど
これはちょうどよく来たわね。
絹糸も、……あんまりウチでは使いたくないけど、
まあいくらあったっていいし。
[必要分は取りまわせている(というか必須に足りなければ都度遠慮なく陳情している)が、足りてはいても欲しいものというものもある。要求するかは別にして、欲しいものをつらつらと口に出して整理をしながら荷を解いていく。]
……てか、まあこれは確かに「良いもの」だわ。
[何とは言わないが、特に毛布は統一の規格があるように見受けられた。──質が良いのも手触りですぐに把握できる。施療院と並立している以上、寝具はいくらあってもいいし、来訪者にも触れる機会があるから『評判』はある意味、伝播しやすい品だ。]
まー。いただけるものはいただきましょう。
睡眠にかかわるものは大事だし、
迂遠な思惑より、実利優先。
使えるものはなんでも使えの精神だわ。
清潔に取りまわすのにも
予備はいくらあってもいいもんだしね。
[いいつつ、ちゃちゃっと荷の中身を確認していく。大きい荷物としては毛布に、日用品。砂糖などの調味料の瓶もあるようだった。]
[どれもこれも後で見せれば、喜んでもらえるだろう。
「幸せ」の調味料の瓶を手に取って、修道女は少し笑った。]
……やーねえ。足りてない?とか
思わせたんじゃあないと いーんだけど。
[頬をぺちっと叩いてみる。──こちらに来てから曇った顔をした記憶はない。
怒ったり、悲しかったり、まあ。
そりゃあ生きてればありはするけれど。]
…… …… 幸せ7割くらいが
ちょうどいいのよねえ……
[コップに注がれた甘い紅茶を思い出して苦笑が漏れた。
窓の外、遠くの空を眺めやる。]
たくさんもらってるけど
…… めいっぱいになりすぎちゃうと
動きがとりにくいし、ねえ。
[何で空白が埋まるのかは、わかっているけれど。たぶん。埋まりきらない空の部分があるくらいの方がいっそ、バランスがとれている。]
ま、違う世界からきたから文化も価値観も違うんだろ。そんで、文化も価値観も違うところの王様。…いや、魔王だったか。だから余計に極端…なのだろうが、今はそういうこといっても仕方ないか。
[適当な推察だ。とはいえ、現状その推察が役にたつことがない。考えに考えて混乱するぐらいならシュテルン>>336 >>337 意識は違うほうに向けさせるほうがいい。
槍捌きに対する感嘆は、これはこれで面映ゆいものであった。]
悪い悪い。別に悪気があっていったんじゃないんだよ。どうしたらいいものかって、悩ましくてでたぼやきみたいなもんだからな。
[むっとしたシュテルン>>338の返しに謝る。主に息抜きした。という点にだ。]
[ふーと軽く息をついて、砂糖瓶はいったんもとに戻す。
先に寝具類はリネン室に運ぶことにした。
日用品の類は空いている手を借りることにしようと、
事務室の外に出──、]
はい?
…… 消えちゃった?
[来訪していた青年の姿が見えなくなったと孤児院の子らから報告を受けることになるのは、そのあとのこと*だった*。]
ふふ、ああ、そっちは任せた。こっちは任されよう。
[短くいって、移動要塞と魔の軍勢という戦場を見る。
こちらには足の速い。あるいはこちらが気づいた先駆けがやってくる。
空からこないのは幸いだろう。対抗手段がない。それでもいつこちらに気づくかもわからない。
そして飲み込むような塊が来る前にどうにかしないとならない。]
(壁、戦況を変える武器……数に対抗できる数)
[あの要塞は…その主は任せよう。いまいち手が浮かばない。空を飛ぶものにとっては攻略しやすいのかもしれないが、不慣れなものを想像してはむしろこっちが自滅しそうだ]
(小規模だからあっちはあまり気にしてもないだろう)
[シュテルンが>>339が役目をはたしてくれている。
自分もまた、手や足が変な方向にひっついた鬼に対して、槍の間合いを利用して、脚代わりにしている部位をつき、動きを鈍らせたあと首をはねる3(6x1)などしているが、一個人で一体二体斬ろうと、歯牙にもかけないだろう]
[ 男の言葉は、魔王の記憶を今度こそ呼び覚ましたようだった。その端麗と言ってもいい顔に浮かぶのは、まさしく魔の笑み>>329立ち上る熱と力は、空気までも鳴動させ、大鎌を手にした男の足元まで揺れる ]
...侮ってはいないがな。
[ むしろ人間を侮っているのは、カナンの方だろう。だからこそ、男の言葉を、この魔は侮辱と感じるのだ。
だが、それを言ったところで、互いの間に理解が生じることはない。
そんな事は、とっくの昔に身に沁みていた ]
派手な、不意打ちだな。
ちょっと足元が揺れるぞ。
[気にされない、脅威と思われてないなら利用しよう。幸い頭は味方が抑えているのだ。
城壁の上に立つように、シュテルンと足元が隆起し、石壁がうまれていく。壁に埋め込まれたいくつかの箱。そして後ろには下におりるための階段と、数多のバリスタや投石器といった攻城兵器。そしてそれらを操るような兵隊。]
なんとも贅沢だ。……想像だしいいか。
[ついつい部隊の数よりも、その経費を考えてしまうのは、職業病だろう。]
[ カナンがやおら「目」を掴み取り、呑み込んだ時にはさすがに目を瞠ったが、どこかで、それを意外とは思っていない己が居た。
むしろ、それを当然と...そうでなくてはならない、とすら感じる ]
どこまでも非常識な...
[ けれどあくまで声には呆れた響きを乗せ、両手に大鎌の柄を握り直す ]
いいだろう、望み通り、纏めて倒してやる!!
[ 魔の咆哮と共に瘴気混じりの暴風が吹き荒れる。それと相前後して、男は揺れる床を蹴り、暴風を広げた翼に受けて、跳んだ ]
うおおおっ!!
[ 大鎌を下方へと一度振り下ろし、下ろした勢いのまま半円描く形で振り上げる。瘴気の毒は、羽ばたく天使の翼により、いくらか吹き飛ばされ、薄められたが、魔の焔により焼けただれた表皮には、僅かな瘴気に当たっても、痺れるような痛みが走った。
痛みに耐え、魔の起こした風すら利用して、距離を詰め、宙で回転したことによって、勢い増した大鎌を、カナンの首を狩ろうとするかのように、横薙ぎに振り回す* ]
― 《カルカリアス》号 ―
[爆炎を割って悠然と出てくるシュヴァルツアインの姿に、やはり、と思うと同時に驚嘆をも覚える。
異形に侵されていても、あの戦艦は力強く、美しい。
確かに、あれを自分たちの手で沈める日が来るとは思いもしなかった。]
シュヴァルツアインは攻防ともに並外れていますが、
本来水上を走る船である、という点では、
この場においては限界がありますね。
[端的な進言だが、間違いなく伝わると知っている。
すなわち上下に隙があり、船底に脆い部分があるということ。
最初に皇帝が見出した戦法を踏襲するのがいい。]
カルカリアス号で、シュヴァルツアインの上を取りに行きます。
その後ろに味方艦を隠し、シュヴァルツアインが上を向くのを見計らって、船底を取りにいきます。
最初の損害が通れば、上からの砲撃でも効果はあるでしょう。
[策の概要を述べたのち、艦の後方を指す。
そこに、細身のシルエットを持つ巡洋艦が現れていた。]
一度、あなたを撃ってみたかったのです。
[諸々省略した言葉を告げて微笑んだ。
巡洋艦《ザイヴァル》は、先ほどのメルヘンな想像を受けたのか、どこか生き物のような動きでカルカリアスを追走している。*]
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