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下士官 フィオン は、尉官 ドロシー を占った。
次の日の朝、薔薇園芸家 ローゼンハイム が無残な姿で発見された。
夜が明け、悪夢は現実のものとなった。
人狼は確かに存在するのだ。そしてその血腥い牙で我々を狙っている…。
人々は苦悩の末、最終手段を取る事にした。
投票により、1日に1人ずつ疑わしい者を処刑する。
例え無辜の犠牲者を出すことになろうとも…。
現在の生存者は、尉官 カスパル、尉官 ドロシー、兵卒 サシャ、下士官 フィオン、新兵 カシムの5名。
[カスパルが覚えているというのなら
教えてはくれないだろうか。
ただ獲物を殺しただけのはずなのに
どうして生まれ変わってまで、亡霊を視ているのか。*]
卵のふわふわなのとトロトロなのが両方楽しめるのがいいのであります
鹿肉とは珍しいでありますな
シチューの中のキノコには注意するといいであります。昔それで酷い目……ん?
o0(いや、何を言っているんでありますか?自分はそんな記憶は…)
[ 妙な感覚に困惑していると突然隣のサシャが笑いを堪えるように噴出した。 ]
な、なに笑ってるのでありますか!
びっくりしたであります
はっ、もしやシチューのキノコを食べてしまったでありますか!?
[ そんなサシャを見てカシムは目を白黒させていただろう。
その後もそんな感じに他愛ない雑談に花を咲かせる。
ふと、思い出したようにずっと気になっていたことを一つ訪ねることにした。 ]
サシャ殿はどうして軍人になったでありますか?*
[彼女はほとんど覚えていないのだろうと思った。
覚えていれば、こうやってカスパルに訊ねてくることはないだろうと思っていたからだ。
しかしゆっくりと近づいてくるドロシーから問われる言葉は>>1、彼女が「覚えていない」のはカスパルの誤解であった事を突きつけてくる。
変わらぬ色の瞳で見つめられて、今までは霞かかったようだった記憶が、走馬灯のように鮮明に目の前に蘇った。]
……”俺”は違うイキモノだ。
だが心は――どうだろう、な。
[近づいてくる彼女から逃げず、資料を置いて机を回り、こちらからも一歩だけ距離を縮める。
あの時、一人でいた彼女に最初に目を留め声をかけたのは、ただの偶然だ。その後喰い殺そうと思ったわけではない――ない、はずだ。]
[目の前のドロシーから、恐怖の感情は感じ取れなかった。
彼女がカスパルの事を思い出しているのならば、カスパルに騙され、裏切られ、殺された瞬間を知らないはずがないのに。]
…『申し訳ありません。あなたの騎士になれなくて』
[吐いた言葉は過去に殺す前に言った言葉だ。
形だけの贖罪。
その場だけ自分の心を落ち着かせるもの。]
――過去の”カスパル”は俺ではないが、
本当に別なのか、俺にもよくわからない。
[新しく思い出せば出すほど心を軋ませる苦しみは、俺のものなのか記憶のものなのか、もう、よくわからないんだ。]
[“私”の最期を思い出してから
少しずつ違う記憶が混ざるようになっていた。
少女に癇癪を起こして突き放したものであったり
間違いを恐れる心細さであったりと、
辛いものが多いけれど、それが全てでもないと思い出している。
その記憶に絆されているからだろうか。
それとも同じだけど違う存在だからだろうか。
胸を抉った人を前にしても、恨みや負の感情は浮かばない。]
私が気にしないと言ったなら、
亡霊の“ドロシー”は消えるのかしら。
[カスパルがそう望むなら許しを口にしてもいい。
死を間際にして“私”が思った事はあったのかもしれないが、
思い出せない以上それは私とは別の存在が抱えるものだ。
だとすれば、私の許しなどカスパルにとっては
気休めにもならないだろうとも思う。]
[ポケットの中に入れているピルケースに触れる。
カスパルが感染者と診断されたのは何年も前で、その頃には記憶の意味も――かつての己が狼化病の発症者であろうと推理していたから、どうして運命は繰り返すのかと絶望を味わっただけだった。
なぜ、己だけだと思っていたのだろう。
カスパルの目が見開かれ、ドロシーの言葉の意味を僅かに違えて理解する。]
……狼になってから悔いても、戻れない。
発症しようなどと、馬鹿な事、は――。
[それを彼女は望むのだろうか。
苦しみ葛藤しながらも、血肉を喰らう快楽を、欲するのだろうか。]
[パズルのピースが埋まりつつある今、長い長い悪夢の中で望んでいたことがようやく言葉になりかけて、自身の歪みを再認識する。
今まで悪夢の話を誰にもしなかったのは、この感情が同意など得れないであろうことを理解していたからだろう。]
あなたが、狼の気持ちを知りたいというのなら、俺は。
[己の口にする言葉に、嗤う。]
俺の後悔をやり直す事を選ぶ。
過去の”ドロシー"の信頼に、俺が、応えよう。
[掌を上にして両手を差し伸べる。
例えばこのまま喰われても構わないと、そう思う自身は狂っているのだろうか。**]
/*
ようは俺がしたいんであって過去の罪への贖罪とか関係ないんだからな みたいなツンデレかって内容になったのでこねたら伝わりにくくなった。
過去のカスパルと今のカスパルは違うんだけど、狼→狂人だとなんかこうなるしか…w SANを失いたかった…w
/*
しかもだな。実はフィオンのことをあまり思い出せていない(狂信者なんて本編でもわからなかった)ので、過去に俺を信じ自ら死んでくれた相手は確定的に裏切るんだよね?
カスパルのカルマが無限大すぎる。
[問いかけにはやはり拒絶が返ってきた。>>8
半ば予想していた事だ。
ドロシーは聖人ではない。
疑い迷う、優しくもない生き物だ。
そんな存在がどうして人を救えるというのだろう。
カスパルが亡霊と共に生きるならそれは彼の選択だ。
だから私も同じように、今世での道を選ぶ。
かつて似た考え方をしていた青年と思考を共有する事は
今は仮初めであってもできないだろう。
それに近づくための。あるいは遠く離れるための選択肢。]
さすがにそこまではしなかったけど、
もう薬が飲めないの。
[朝に口に入れた分>>1:4は直後に吐き出していた。
水で無理矢理飲み下す事もできなかった小瓶の中身が
今後減る事はないだろう。
薄らと笑みを浮かべたまま言えば、
驚きに彩られたカスパルの表情は変わっただろうか。>>10]
[幼い頃に発症してすぐに
同じ感染者であった父に薬を飲まされたため
残っているのは本能的に何かを欲していた感覚のみだ。
だからか、発症した事への悲観は薄い。
今は呼び起こされた記憶に酔っているだけなのかもしれない。
いつか自らの未来を恐れ怯える日がくるのかもしれない。
だけど今はそれでいいと思うのだ。
存在するはずの心臓が抉られたかのような感覚に苛まれる事も
ずっと何かを知りたいと求めていて、
なのにそれが何かすら分からないままでいる事もなくなったから。]
[差し出された両手にはカスパルの望みが乗っているかのようだ。
この場で彼を引き裂き喰らえば自分の望みも叶うのだろうか。
それがカスパルの望みなのかもしれない。
だけど、それでは答え合わせをできる相手がいない。だから、]
それなら――私が狼の気持ちを知れる時まで、
ちゃんと守ってね。私の騎士様。
[“私”の最期に向けられた懺悔を掬い上げ、掌の上に手を重ねた。
今はまだ食べてあげない。
答え合わせまで終わらせるその時までは。*]
/*
まだ素狂の可能性は疑っている()
結び強くなりすぎるし悩んだけど
一度言ってみたかったのです私の騎士様(なんか格好いい)
もう今更だし……上の方の階級2名が結託するっていう。
― 太陽の眠る間 ―
ローゼンハイム少将、お一人ですか?
[月が真上を過ぎる時刻に
駐屯地の敷地から離れた場所で上級官を発見した。
護衛もつけずにどうしたのだろうかとそれとなく訊ねれば
これが習慣なのだと言う。]
……夜の散策とは風雅ですね。
お邪魔でなければご一緒してもよろしいですか。
[趣味を褒められ悪い気はしなかったようで
同行を許可される。
夜の静寂に響かない程度に言葉を交わしながら進むうち、
誰とも会わない事に気付いた。
一人で出歩いているのを見咎められると煩いので
人目につかない道を選んでいるようだ。
見張りの配置を決めた人間なら、目を潜るのも容易いだろう。]
上級職となれば何かと息も詰まることでしょう。
ですがやはり、夜の一人歩きは危ないかと。
[進言ではありませんと微笑んで、一言を添えた。*]
― 太陽の眠る間 ―
ローゼンハイム少将、お一人ですか?
[月が真上を過ぎる時刻に
駐屯地の敷地から離れた場所で上級官を発見した。
護衛もつけずにどうしたのだろうかとそれとなく訊ねれば
これが習慣なのだと言う。]
……夜の散策とは風雅ですね。
お邪魔でなければご一緒してもよろしいですか。
[趣味を褒められ悪い気はしなかったようで
同行を許可される。
夜の静寂に響かない程度に言葉を交わしながら進むうち、
誰とも会わない事に気付いた。
一人で出歩いているのを見咎められると煩いので
人目につかない道を選んでいるようだ。
見張りの配置を決めた人間なら、目を潜るのも容易いだろう。]
上級職となれば何かと息も詰まることでしょう。
ですがやはり、夜の一人歩きは危ないかと。
[進言ではありませんと微笑んで、一言を添えた。*]
おかげで見つからないで済むの。
[伸びた爪で喉を抉った。
加虐趣味はないが、さすがに人を呼ばれては困る。
空気の抜ける音を立てる喉を手で押さえて目を見開く少将が
軍人としての正気を取り戻すより早く地面に押し倒した。
心臓を狙って爪を突き立てるが、うまく抉れずに血肉がまとわりつく。
夜の一人歩きには、武器も携帯しないのか。
もがき始めた手を足で踏みつけ
呼吸の度に血を噴出す首に赤のこびりついた爪を突き込んだ。]
……難しい。
[初めての食事の出来は少々難がある。
濡れた服は随分と色を変えている事だろう。
血も随分無駄にしてしまったが、体内にはまだ沢山詰まっている。
装飾のついた邪魔な服を取り去ってから爪で肉を裂き
まだ温かな心臓にゆっくりと牙を立てた。
ひと口ごとに渇きが癒される。
一片を腹に入れるにつれて腹は満たされて。
即物的な欲求が治まってからも、足りないと魂は急き立てる。
やはり顔も知らない人ではだめ。
私が欲しいのは、知りたいのは―― ]
― 駐屯地の異変 ―
[その日は規定の起床時間より早くから、やけに慌しかったろう。
上級職が難しい顔で方々を駆けては会議室に籠もっていく。
緘口令が敷かれても人の口に戸は立てられない。
『敷地の外れでローゼンハイム少将の死体が発見された』と
間もなく駐屯地内の人間の耳に入った事だろう。
現場はすぐに片付けられたが、数名は目撃したかもしれない。
亡骸の上には彼がよく持っていた薔薇の花が添えられ、
胸部を中心に食い荒らされたような痕跡と
肉片及び心臓などの内臓のいくつかに明らかな欠損が見られた。
致死傷は喉を鋭利なもので数回裂き抉られたもの。
周りの地面は血で染まっていたという。
それはさながら獣による食事にも似て。
過去の記録にある狼化病発症者が起こしたものと類似していた。**]
[薄く笑みを浮かべたドロシーの言葉に>>12、もう遅かった事を知る。
体が発症予防薬を拒否をするのならば、もう発症していると見なしてよいだろう。
同じ苦しみを彼女が味わうであろうことに絶望する。
それを彼女が悲嘆していない様子には困惑する。
だが、どこかには淡い喜びもあった。
――今度は、望みを叶えてやれる。]
……ああ、あなたが否というまで。
[掌に置かれた白い手を握る。>>14
かつての最期を思い出し、機械的に手の甲へ唇を押し当てた。
[唄では、狼はかつての愛し子を喰らって泣いたという。
ドロシーの「かつての愛し子」はどこにいるのだろう。*]
――早朝:敷地外縁――
[早朝、変わらず悪夢を見たカスパルは自室から出て夜勤の兵に声をかけながら、野外訓練場へと歩いて行く。
血肉の甘い香りにもう忌避感はなく、過去の夢はただの夢だったから、硝煙で紛らわせる必要性を感じず、体だけ動かそうとしたときだった。
蒼白になった部下に声をかけられ、彼と共に現場へ赴く。
鉄錆の臭気。飛び散った血痕。
一輪だけ添えられた薔薇の花。
肉片の断面や抉られた胸部は、刃物によるものではない。
ソレが何であるかカスパルは一瞥でわかったし、己がやるべきことを理解するのも容易かった。]
……俺が検死と現場検証を行う。
[幸いその場では一番地位が高かったので、現場を仕切る。
完全に握れるのは初動だけだ。速度が命である。
肉片となったかつての上官を見下ろし、そこに「痕跡」がないかを凝視する。髪、ボタン、階級章、服の切れ端。個人特定を容易にするそれらがあれば、調べる振りをして手の中へ握り込む。
乾いた血と白く濁った眼からも、死亡時刻は明朝よりは夜だろう。>>15
死因は大量出血と――喰われた、事によるもの。とても「人」の手に寄るものではない。]
[平和な駐屯地に起きた血塗れた惨劇。
覚醒した狼化病の感染者。
今宵も、求められるのは血肉。
渇きは堪え難く、癒すための血肉は心を軋ませる。
――それでも、それがあなたの望みなら、既に汚れている俺の手は再び罪を被ろう。過去の償いのために、傷だらけの魂に重ねて罪を刻もう。]
……始めようか。
――Wer ist der werwolf?
[囁いた声は、狼狽している新兵にも、緊急連絡を伝えにいった中堅の兵にも聞こえなかったことだろう。**]
下士官 フィオンは、兵卒 サシャ を投票先に選びました。
ーー夜半ーー
[静かに、身を起こす。
勘が働いた、と言えば聞こえはいいが。
おそらく常人には嗅ぎ取れないだろう濃厚な香りに、叩き起こされた]
…いる。
[昼間、ディレイ中尉に嗅ぎとったのと同じ。
かつて嗅いだ、蠱惑の香り…。
発症者が、近くに、いる]
外か?
[静かに扉を開け、夜の帳に身を滑りこませる。
風下に身を置き、ゆっくりと近づけば…。
目にした光景は、連れ立ち語らう二人か。>>15
常人が目にしたならば、発狂するかもしれない凄惨な光景か。
一部始終を見届け、再び静かに部屋に戻る。
僕の役目は、捕らえることではない。
今いたずらに報告すれば、犠牲者が山積みになりかねない。
狼化病キャリアで服薬するものは多くても日に三度。
夜半では、予防薬の効果は弱くなる。
早朝、報告に走ることに決め、完全に覚醒してしまったが、とりあえずは目を閉じることにした。]
ー覚醒ー
[しかし短い間、眠りに落ちていたようだ]
…様。ご主人様。
気づいては、くださいませんか
では僕は、あなたを生かすためだけに、動きます
あなたは、望みのままにお過ごしください
[立証できる無実を拾わず、中途半端に評価し、誤解させ。そして、罪のない若い娘を、葬った。]
[人狼への礼讃意識を持っていた僕は、なんのためらいも迷いもなく、娘を処刑することに同意したものだ。あの方さえ生きていれば、他はどうでもいいことだった。
かつての、僕は]
主人の顔が、思い出せないけれど。
多分…間違いないだろうな。
[と、夢から醒めた僕は、ため息をついた]
[外から喧騒を感じる。
少し眠ってしまっていたとはいえ、まだ日の出からそう時間は立っていないと思われるが。
カーテンを開ければ、駐屯地外縁の方角へ足早に向かうカスパルの姿が見えた>>18]
…報告の手間が省けて丁度いいか。
[見かけた姿は少将のものだった。
僕の正体を中佐は知らないはずなので、説明が面倒だったのは否定しない。
どちらにせよ、発症者が『処分』され、駐屯地内が徹底消毒されるまでは身動きも取れなくなる。
そもそも…場合によっては…]
やめやめ。僕らしくもない。
夢に引きずられんなよ、バーカ。
[今の僕は『違う』のだからと、言い聞かせ]
ー白か、黒かー
[朝飯は、鶏胸肉のピカタを選んだ。
どんな状況でも、体が資本。食べなければ、動けない。
人参のサラダとオニオンスープを合わせていただく。
タイミングが合えば、カスパル中尉がやってきたかもしれない]
…昨日って、何してた?
風呂入ったあと。そうそう。
ポーカー?勝った?そっか。今度俺も混ぜて?
[次に僕は、それとなく会う人話す人に、昨日の行動を尋ねた。
昨夜、何をしていたのか。
誰かと一緒だったか。
なにか見たものはないか。]
ー…目の前の話題に、飛びついてみます。
…こんにちは。何してるの?…そう。
俺はフィオン。君は?
[どこかで、狙撃手の娘に会えば、他の人間に対してより細かく、いろいろ聞き出そうとしたかもしれない]
…やあ、カシム。
調子はどう?
慣れてきたところでこんな騒ぎになってて
不安じゃないかと思ってね。
様子見に来たんだ。
[カシムに会っても、やはりいろいろ話を聞いただろう]
[封鎖命令が出たことで、駐屯地は少しざわついている。
フィオンは聞き込みや人脈作りもしつつ、鍛錬も行う。
いつなんどき戦闘が起こっても、動けるよう。
愛用の短銃を構え、打ち。
サンドバッグに、拳を打ち。
心を無にしてひたすら、演習場の周りを走った]
/*
あっ、RP村の狂は素狂にしようかな。
狂人はRPでCOを頑張ってください(見たいだけ)
(前村の私の発言 エピ>>-171)
俺は馬鹿か。
/*
(前村の>>0:-1)
一人称1(3x1)
1.私
2.僕
3.俺
※カスパルたぶん男性
役職はきっと((睡狼))
↑ラ神がとことんフラグ回収して行くスタイル
――朝:中佐の部屋→食堂――
[中佐は昨夜はお楽しみだったらしい。
彼はカスパルの報告を聞き流しながら、自身の身の潔白を強調し、己を護れと主張しだす。
生憎とカスパル自身も容疑者でありそれに添えない旨を伝えれば、今度は一刻も早い犯人探しを要求されたので、そちらには是と答え部屋を辞した。
相変わらず血の臭いは錆びた鉄で、飛び散った肉片は気分が良くなるものではない。連想で思い出すのが悪夢ではなくなっただけだ。
鼻に皺を寄せ、一度思考を止める。
まずは食事だ。
レーズンパンに卵にサラダ。肉製品を避けたのは無意識だった。
封鎖命令はそろそろ行き渡っただろう、食堂は普段より混雑しており、ひそひそ囁きあう声も聞こえる。
一角に座っているフィオンの姿を見つけ>>25、近づいて声をかけたのは、ここ数日で習慣になってきているからだった。]
おはよう。
……朝からしっかり食べるな。良い事だ。
[彼が目撃していたとは>>21、想像すらしていない。
ただの平時の挨拶を行い、座っても?と尋ね許可を得れれば隣へと、そうでなければ近くに腰掛けた。]
箝口令が敷かれているが、封鎖命令が出ている。
…気分の良い話ではないからな。
あまり首を突っ込まない方が良い。
[フィオンの専門が察している通りならば、彼はこの不可解な状況を調べようとしてしまうかもしれない。
その行動は、ドロシーに行き着く可能性も、夜間に彼女に出くわす可能性もあげるだろう。
出来るなら、フィオンは知らないでいて欲しい。
――彼はあの時、カスパルの理不尽な追求に抵抗せず、処刑に連れて行かれる時には恨みや悲しみなどの感情は感じさせなかった。
あの視線の、想いの理由を、カスパルはまだわからない。
だが、同じ感情が彼の顔に浮かぶのはもう見たくない。*]
[そんな会話に花をさかせていると。軍人になった理由を聞かれ。]
理由か…わかんないや。
うちね、武器商人だったんだ。
だから、こういうものが『おもちゃ』みたいに置いてあったりもして。
やって来るお客さんも軍人さんたちが多くて、そういう人たちに憧れてたのかもね。
―夜間⇒朝―
なんで…ボクじゃない…!
[また、自分とよく似た声で目が覚めた。
こわい、怖い、怖い…
また、あの夢>>1:34>>1:35。
だが、いつもと”何かが”違う。
そう感じて、『逃げろ』と告げる本能と、『情報を集めろ』と告げる理性に突き動かされるように、部屋の外へ出て。
とりあえず駐屯地1番の高さを誇ると思われる、部屋の屋上へと向かう。
駐屯地外苑でローゼンハイム少将が喰われていたこと、カスパル中尉が動いていることなど、『視覚的な情報』をそこで見た。]
なにが、起きてるの…?
[何かが起きている、本能がそう告げている。
部屋にも戻らず、食堂での食事も喉を通らず。
…本能のまま向かうは、訓練場。
諜報官と会ったならば、言葉を交わしただろうか*]
― 今ではない時、ここではない今 ―
[ そこはよく言えば牧歌的な、悪く言えば古臭い田舎村といったような場所だった。
しかしそんな何もないような場所で、多くの大人や子供が一人の少女を囲み糾弾していた。
自分らしき背中もその中に見える。
少女もなにか反論しようとするも多くの声にかき消される。
少女の顔は霧がかかったようによく見えなかった。
何度となく繰り返し見てきた光景。
これはいつもの夢だと、どこか冷静な自分が言っている。
この後の展開も見えている。
僕は彼女を一番信用していると今までずっと訴え続けていた。
なのにこうして彼女が糾弾され始めると、彼女を指さし一緒になって彼女が狼だと非難するのだ。
彼女が何を訴えても耳を傾けず、手を振り払い
……そして、最後は村人の総意によって殺された。
だけど、その後も人狼騒動は続くのだ。
彼女は狼ではないことが死後証明されるのだった。
そう、僕が彼女を裏切り殺したのだ。
彼女が最後どんな顔をしていたのか、……思い出せない。 ]
――…サシャ
― 夜間 ―
――…サシャ
[ なぜかこぼれ落ちる言葉、そしてどこからか人の気配を感じ意識が浮上する。
また、サシャが魘されているのであろうか?
そっと起きだしドロシーに言われたことを実践しようとサシャのベットに近づいた。
こんもりと盛り上がった毛布におっかなびっくりとカシムは自分の手を入れサシャの手を探すも、そこには人間の感触ではあり得ない、人工物のふわふわした感触が返ってくる。
不思議に思い、毛布をめくると中からは彼女の怪獣の着ぐるみが顔をだす。 ]
・・・・・・サシャ?
[ こんな夜更けに彼女はどこへ行ったのだろうか?
トイレかとも思い暫く待ってもみたが、その夜はついぞ彼女が帰ってくることはなかった。
……カシムはまた彼女の手を掴めない。* ]
[少女が夢の中に立つ。
ゆるく波打つ金の髪に赤い服を身に纏い
唯一蒼を湛える眼が物言いたげにこちらを見ている。
これは“私”。
同じだけど違うもの。
もう夢を彼女を通して見る事はもう叶わない。
視る側から視られる側へと存在を変えてしまったから。
ねぇ“ドロシー”。
私はあの唄の未来を証明することができるかしら。
声にならない問いかけに、少女はただ蒼を向けるのみ。]
― 早朝 ―
[始めて夢に少女を見た。
赤い服の彼女は何も告げなかったけれど。
消灯時間まで感じていた飢えや渇きは治まり、
短い休息だったが体の調子はいい。
夢に伴った胸の痞えも、もう感じる事はないのだろう。]
騒がしいわね。
[起床時間前にも関わらず、廊下を駆ける音がする。
その原因は最初から知っているため、取り立てて急ぐ事はなく
普段通りに身支度を整えた。
役目を失った小瓶は机上に残したままにする。
湯を沸かす時に『うっかり燃やしてしまった』灰は水に流し
廊下へ出て適当な下士官を捕まえた。]
少将が……――471が?
[まだ緘口令が敷かれる前だったのか、
素直に発令された内容を告げられ眉を寄せてみせた。]
『羊は、いつも食べられてしまうことが悔しくて
最初は力が欲しい、強くなりたい、と願ったのだと思います。
そして力を手に入れるのと引き換えに
狼がどんな気持ちをしていたか、を知る。
この羊の、魂が巡ってまた生を受けることがあれば
きっと優しい人になるような気がするのです』
[――あなたなら、その気持ちを教えてくれるかしら。]
― 中佐の部屋 ―
ご多忙のところ、時間を割いていただきありがとうございます。
はい――Code 471と、ローゼンハイム少将のことです。
[緘口令の無意味さは中佐も理解しているようで、
ドロシーが口にしてもどこで聞いたかを訊ねてくる事はなかった。]
少将を最後に目撃したのは私かもしれません。
夜中に護衛もなく歩いてみえたため、一時同行いたしました。
安全な駐屯地内といえ、銃も持たない散策慎むべきと
お伝えしたのですが……はい、その後もお一人で。
[少将の深夜の徘徊癖は中佐もすでに承知していたらしく
目撃情報を集めていたところのようだった。
表情からして、護衛を進言し機嫌を損ねられた経験持ちらしい。
遭遇した事も同行した事も事実だ。
ただ、ひとつをぼかしただけ。]
はい……はい。失礼いたします。
[自ら容疑を被りに来ないだろうという判断だろうか。
軽い監視を一応付けると言われたものの自由行動は許可される。
……そもそも監視を付けると明言するのもいかがなものか。
温情を感謝する旨を代わりに口にし、
一礼と共に辞去してからは通常任務へと移行する。
……今日の休息時間には、久々に銃を握りに行こうか。*]
――調査中――
[朝食を終えフィオンと別れた後、手早くアリバイ検証を進めていく。
時間帯も時間帯、相部屋でも寝ていればお互いの行動はわからないから、明らかなアリバイが成り立つ者は数少なかった。
早朝、外にいたものは――あるいは、耳聡いものはもう知ってる。
これが「狼化病の発症者」によるものだということを。
今も素知らぬ顔をして、仲間の中に紛れていることを。]
……なに、女性?
待て。誰だ。どんな姿だった。
[夜にふらりと歩いている兵がいたとの目撃証言があり、聞いてみれば濃い髪の色をする女性が一人で歩いていたというものだった。
間違いなく、ドロシーではない。]
[まさか女性があれほど残虐なことはできますまい、という目撃者である兵の言葉に、カスパルは目を細める。
穏やかな駐屯地は今、疑心を持ち出している。
人が人を疑うのは容易い。
カスパルはそれをよく知っていた、知っている。]
一度発症すれば人外の力を得る。
男女や体格など関係ない。
女性のほうが少将は油断されたかもしれないぞ。
特に、新米ならば、な。
[雑談のように落とす言葉は、意図的に選ばれたもの。
カスパルの周囲にいた兵士たちは期待通りにざわめいた。
夜分に出歩いていた女性が誰かは知らないが、疑心を持っている人に対しては、疑うきっかけを与えてやればいい。
「新米の」「女性」――ただの雑談、ただの想像だ。
それでも投げられた小石は思考に小波をたて影響を残すだろう。*]
― 廊下 ―
あ、フィオン殿。
心配して頂き感謝であります。
[ その後も大丈夫、安心していいと言った優しい言葉を掛けてくれるフィオンにカシムは安心感を覚え気を許していく。 ]
昨日でありますか?
昨日はずっと部屋から一歩も外には出ていないであります。
今日の朝なんて少し寝坊をしてしまったので、この騒ぎも先ほど聞いたのであります。
[ カシムは自分のことについてフィオンに対して素直に話した事だろう。* ]
― 食堂 ―
[ 昼食には少し早い為か席はまだ広々と空いていた。
とはいえざわめきがない訳ではない。
そんな中、何かに没頭するように銃を組み立てては分解し組み立てては分解しを繰り返す。
しかし、それでも勝手に耳に聞こえ来る噂話には知らず耳を傾けてしまう。
どうも昨夜未明にローゼンハイム少将が殺された為に起きた封鎖指令であると言う事。
その犯人が人狼である可能性が高いこと。 ]
カチャカチャカチャ
[ 手はこんなに動いているのに、頭の中では嫌な予想が浮かんでくる。 ]
o0(昨日サシャは一度も帰って来なかったであります)
[ それが指し示す答えなんて分かっている。
それでもカシムは分かりたくなんてなかった。 ]
o0(違う、そうじゃない!そもそもそれなら僕が始めに死んでたはずであります。
それにそうと決めつけるのはまだ早いであります。何かしらの都合で帰って来れなかったのかもしれないです。
やはり、まずはサシャ殿に事情を聴いて……)
[ 暫くは、考えを纏めるために一人で組み立てと分解の訓練に勤しむだろう。もしかしたら、その時誰かにあったかもしれない。* ]
― 訓練場 ―
[上からの任に従い過去の狼化病の記録を提出した。
事務的な報告記録に期待はできないが、上も必死なのだろう。
最上級官が殺されたために
自分も狙われるのではと恐れているのかもしれない。
――あれは偶発的な出来事で、あなたに用はないのだけどね。
残った資料をまとめて片付ける。
先日見つけた手記>>1:22は軍の正式な記録ではないから
抜き取って胸ポケットへと忍ばせた。
射撃場はすでに使用されていたようだ。
数名の知り合いとは擦れ違いになったらしく>>26>>34
姿を見ることはなかった。
最初はじっくりと狙いを定めて一ダース。
次は照準合わせから射撃までを最短時間で半ダース。
胸部に集中していた前半と違い、ばらけた後半の射撃痕に苦笑う。
軍人としての最低限の訓練はしていても、
実戦部隊でない以上反射的な動作精度は低い。]
/*
武術:57
拳銃:97
スナイパー:73
作戦立案:83
指揮官:48
説得:54
説得(物理):39
機械:58
操縦:95
ゲリラ:17
/*
ちょっと死体を見たSANチェック忘れてたけど
58>14 しかし0/1(3x1)ぐらいかなあ
ぶっちゃけ耐性ありそうで死体でSAN減る気しない…
[まさかね、と思う。
女性の新兵なんていくらでもいる。
疑いをかけられているのがサシャだなんて根拠はない。]
――もしそうだったらどうするの?
[……いいえ。違う。
もしそうであったとしても、今度はきっと。]
――守れる? ううん、あなたじゃ無理よ。
だって“私”と同じだから。
自分が一番かわいい、優しくない人。
――記録保管庫――
[赴任日から避けていた記録保管庫へ足を踏み入れる。
もうここを忌避する理由はなく、扉を閉めれば密室にもできるこの空間は便利なものであった。
ドロシーは、今日もそこにいただろう。
見張りが外にいるようならさりげなく扉を閉め、隣に付いているようならば、席を外すように頼む。去ってくれないようならば、それ以上の交渉はあきらめた。
何の用かとドロシーが切り出す前に、こちらから口を開く。]
気持ちはわかったか?
それとも、足りないか。
[飢えと渇きはまた襲ってくるだろうが、今は足りているだろう。
だがドロシーの知りたいこと>>14に足りたのかはわからない。
誰が聞いているかもわからないため、直接的な言葉は出さずにつかつかと近づき昨日より近いほどに距離を詰めて、小声で続ける。]
身辺に気を付けろ。
……全てからは守ってやれない。
[目撃情報をカスパル一人で網羅するのは不可能だ。
多くのものが周囲を疑い囁き合う。疑心は誰にでも向くから、誰かが正解にたどり着く可能性もある。]
[ドロシーが証言した内容については聞いている。>>40
隠し通すよりは表に出してしまったほうが良いだろう。
だが、やはり誰かに疑われる可能性は上げるのだ。
今夜も獲物を狙いたいなら、動きは慎重にしたほうが良い。
今宵は――誰かと共に過ごすひとも増えるだろうし警備も強化されている。
それでも狩りへ出るのならば、手助けが必要になるかもしれない。]
今日は、一人で夜を過ごさない者も多いだろうから、
あなたも気を付けてくれ。
俺が必要なら、呼べ。都合をつける。
[ドロシーの返答はなんであったろうか。
誰かに聞き耳をたてられている場合に備え、話している内容が明らかにならぬようぼやかしつつ、彼女に近づいてさらに低く小さく抑えた声で耳元で囁いた。]
……わかっているだろうが。
さすがに処刑されれば死ぬ。
[それだけを告げて体を離した。**]
― 記録保管庫 ―
[提出する書類を整えた頃合>>46にカスパルが姿を見せる。
中佐からの指示なのか、監視も信用しているらしく
書類を持っていく間の監視代理を頼んで退室していった。]
まだ、ね。
[主語がなくても先日の会話があれば通じる。
ゆるく首を横に振り、簡潔に答えれば「次」があるとも分かるだろう。
その時よりも近くまで歩み寄ってきたカスパルの忠告は
額面通りに受け取ればまるで本物の騎士のようだ。]
ありがとう。
……最初に少将を見つけたのはカスパル?
だから心配性なのかしら。
大丈夫よ。自衛もするし、気をつけるわ。
[詰められた距離の意味も控えめな声量の必要性も察すれば
応答もいくらか言葉を省いたものになった。
確かに深夜で人気のない場所といえあれは不用意だった。
第一発見者の「少尉」であるかの確認を取りながら
次は慎重に行うと暗に含める。]
−回想:昼・食堂−
うん、そうだよ。
[『死にたかったのかも知れないね…』
不思議な顔をしているカシム>>33に問われ、なぜか飲み込んだ言葉。]
ほんと、おいしいね!
…でもこれ、へたくそ。
なっ…次はきっとうまくやるっすよ!
[『へたくそ』は…デザートとして添えられていた、片方の耳が折れたウサギりんごを見ての一言である。
なんか聞こえた気がしたが、気にしない。]
あ、そうそう。
私、今日はもう部屋にいるつもりだから、込み入った話ならその時にでもしようか。
[ザ・必殺スマイル!
…で押し切ったとは思っておらず、なにやら不思議な顔をするカシムにそう告げて、その時は別れた。]
−現在:訓練場−
ぱん!ばん!BANG!
…だめだ…
[何十発と撃ってるはずなのに、頭部に命中したのはたったの一発。後は全て的外れである。
騒動があった時、外に居たサシャ>>34の耳に、封鎖令や狼化病発症者などの情報が入るのに、時間はそんなにかからなかっただろう。
同時に、出所の知れない噂話も、入ってきていた。]
お前だろう…?
ちがう…
狼化病発症してるんでしょ?
そんなの、ここで初めて聞いたよ…!
[わからない。何故こんなことになっているのか…
わからない。どうしてこうも敏感になっているのか…
わからない。誰を信じればいい?
わからない。どうやって無実を証明すればいい?
わからない。どうやって助けを求めればいい?
わからない、わからない、わからない…
得意とする射撃に身をおけば、噂話に関する邪念など吹き飛ぶだろうと思っていたが、そんなわけはなかった。
心に余裕など全くない状態だが。
フィオン>>26に会えば、名前や昨夜は部屋を抜け出して一人でいたことなど、聞かれたことを全て正直に答えただろう*]
ー訓練場ー
[コルト・パイソンを構える。打つ。
6発打ったら込め直す。
本当はベレッタのほうが扱いやすいが、長期潜入の時にメンテナンスがしやすい、という理由で僕はこれを愛用している。
頭に当て、肩に当て、心臓に当て。
的がぱたり、ぱたりと倒れるのを見て、腕が鈍っていないことを確認し、安堵する。
ふと横を見ると、少し離れた場所で、必死の形相で連射するのに的にかすりもしない新兵の姿があった。>>55
…サシャ。
耳に入り始めている、狼化病発症『疑い』の娘。]
…力、抜いたほうがいいよ。
肩に力が入ってるから、反動を逃がしきれてないのだと思う。
こんにちは。俺はフィオン。
君の名前、聞いてもいい?
[名前を答えて貰えれば、いくつか姿勢のアドバイス。
得意としている訳ではないけれど、多少なら身になることが言えたかも?
話を聞きながら、さり気なく内ポケットのボイスレコーダーを作動させた]
基地来てから何日?そう。
昨日は何してたの?
[最初は普通に話していたのに、昨日の話題を振った途端、歯切れが悪くなった。
それても、多少顔色を青ざめさせるも何をしていたかを話してくれる。目も逸らさない。
…勇敢な子だ]
…何か、悩みごとでもある?
集中、できていない気がするな。
僕で良ければ、話聞こうか?
…心配しなくても、僕は、一月くらいで
またここを離れる。任務でね。
同僚に言いづらいこと、言いやすいんじゃない、かな。
[サシャが望めば、場所も選ばせ、話を聞こう]
[…僕はあの時、『何もしなかった』
それは立場もある。あの方のためもあった。
どこか諦めていた。…何も変えられないのだと。
結果的に、僕は満足したけれど。
あの方は幸せだったか?
処刑された娘は?残された若者は?
繰り返す残虐の軌跡を。
誰一人幸福にならなかった結末を。
変えられるものならば…変えたいんだ]
/*
フィオンすまない…
でもだからこそ食べたいよね(げすい
察してくれているけれど
フィオンの希望どうだったのかなーとごろごろ。
やりたいこととかあったろうか…
ー廊下ー
『ずっと部屋にいたであります』>>44
そう。
一人部屋?
…新兵は相部屋だっけ?
[サシャが相部屋であることに驚きつつ、昨夜彼女が戻ってこなかったこと、起きて部屋から出るまでも戻ってきていないことを知る]
そう。心配だね?
[相槌を打ちながら、内心舌打ちをした。
おそらく、サシャは容疑者となるだろう、と]
話、してくれてありがと。
え。ざわざわしてる理由…?
[下級兵にはおそらく知らされていないのだろう。
不安げな顔をするカシムに、正直に伝えて良いものか、迷う]
ちょっとね…。人が、亡くなったんだ。
事故死みたいで、ざわついてるんだよ。
[真実は述べているが、事実ではない表現に留めた。
食い下がられれば、事実を話すだろう]
…できるだけ、一人にならないように。
可能なら三人以上で固まるか、人の多いところにいるように。
寝る時も…交代で見張りを立てた方がいい。
誰かと二人になるなら、笛を首に下げておいて。
君たち新兵だと、ナイフや銃は焦って使うと危ないから、人を呼んだほうが早い。
僕から言えるのはこれくらい。ごめんね。
[せめてもの忠告を残しておいた]
おはようございます。
[毎朝恒例になりつつあるカスパル少尉との朝食。
いつもは向かい側に座るのが、今日は隣に座られ]
…失礼しました。
[フォークを取り落とした。]
『気分の良い話ではないからな。あまり首を突っ込まないほうがいいぞ』>>29
[気を取り直して咀嚼していると、低い声で忠告を受ける。
記憶の片鱗>>23を見たおかげか、気がおかしくなりそうな心臓の自己主張は、もう無い]
…現場検証でも行かれたんですか?
[幸い、僕の痕跡は気づかれなかったようだ。しれっと返事を返す。真実を話してくれたか、ごまかされたか]
…少尉。
運命は、変えられませんか?
変えようとあがくのは…愚かでしょうか。
[ふと口をついて出た言葉に、カスパルは答えただろうか]
――回想:朝食時――
[落ちたフォークを拾い、近くにあった代わりのものをフィオンに渡し、食事を続ける。
初対面時と異なり不審な言動が気にならなくなっているのは、多少距離が縮まった証なのかと首をかしげる。
事件について言及されれば、小さく顎を引いて頷いた。>>61]
死体が出た。最初に検死を行ったのは俺だ。
……だから、気分のいい話ではないぞ。
スパイという話ではない。人の仕業ではない。
[彼が探らずに済めばと思い情報を付け加える。
理論上は犯人が「スパイ」の可能性がないわけではないが、どちらにせよ人の力でどうこうできるものではないだろう。
血なまぐさい現場については、食事中であることもあり「獣に喰いちらかされた」ようだとだけ伝えよう。
この駐屯地付近にそのような大型の肉食獣などいないから、自然に存在する「獣」ではいことはすぐにわかるだろう。]
[食事の合間に問われた質問に、カスパルはパンをちぎる手を止める。>>61
一度視線を伏せてから、フィオンを見つめ首を横に振った。]
自分のものは変えられよう。
人の運命に手を出すのは、やめておけ。
[あの時、カスパルは弟妹を屠る道もあった。
素直に狼として捕らわれる道もあった。
それを選ばなかったのはカスパル自身だ。
ドロシーを告発することはできる。
昨日の間に彼女を撃つこともできた。
それを選んでいないのは自分自身だ。]
愚かとは、思わない。
……だが可能かは別の話だ。
だから――俺も、君には忠告をするだけだ。
[関わらないほうがいい、と。口にできたのはそれまでだった。]
ー回想ー
…自分の運命、ですか。
[言われるまで己のことは全く考えていなかった。
ふ、と苦笑が漏れる。
そうか。僕の『コレ』は、性分か]
…戯言として、聞いてください。
もしも僕に何かあれば。
僕の部屋の、ベッドの下にある包みを
本部に届けてもらえますか。
渡すことで、”誰か”が死ぬことはありませんので、ご安心を。
[どちらにせよ、僕に何かがあれば、本部が動くけれど。それは伏せておく。
そう。結末を変えたい。それは誰のためか。
ある意味は自分のため。
だけれど、おそらくは。
生まれ変わってなお出会ったー…]
…おねがいします。
…ご主人様。カスパル様。
あなたの幸せを、祈っています
ー抗う者ー
[やれることは、多くない。
そして時間もあまりないだろう。
証言を集めたボイスレコーダーのデータをコピーし、複製を3つ作る。
メモを添え、油紙で包み、一つはベッドの下へ。
一つはデータとメモ、紹介状を包んだ。
どこかでカシムに会えれば渡すつもりで内ポケットに入れる]
…ディレイ少尉。
どこかでお時間をいただけませんか。
できれば人目につかないところで、夜に。
どうしてもお伝えしたいことがあるんです。お願いします。
[そして、ディレイ少尉へ、面会のアポを取る。
受けてもらえれば向かう。受けてもらえなければ、夜半部屋に押し入ることも辞さない覚悟。
もうひとつの包みは、ディレイ少尉に渡す物]
――回想:朝食時――>>64
[関わらないでいて欲しいというカスパルの願いは、逆にフィオンの決意を固めてしまったのか、苦笑する顔に忠告が届いた様子はない。]
縁起でもないことを、言うな。
[戯言と言いながら、遺言にしか聞こえぬ言葉を告げるフィオンを止めようとしたが、彼は穏やかに言いたい事を言いきってしまう。
包みは彼の大事なものなのだろうか。
護ってやろうとは言えなかった。
カスパルの手はただ一人のためにある。
それ以上のものは持てないのだと、前世で十分知っている。]
君がそれを望むのなら、約束しよう。
フィオン、君は君の望むがままにすればいい。
[人の運命など変えられない。
ならばせめて、望むがままのことをして欲しい。
――カスパルが、身勝手な理由でドロシーの手を握ったように。]
[彼から感じるのは、相変わらず憎しみでも戸惑いでもなく。
もう少し温かいような何かだ。
あの時、彼は満足すらしていたように見えた。
己が死ぬのに。なぜだ。どうして。]
……君はまた、そんな顔をする。
俺が君に何ができたって言うんだ。
[記憶と今が混戦し、フィオンがこちらを見る視線に耐えられず、苦い顔をしてコーヒーを口に含んだ。]
尉官 カスパルは、兵卒 サシャ を投票先に選びました。
― 次の羊は>>65 ―
[書庫で午後を過ごしているとフィオンが入ってきた。
まっすぐこちらへ向かってくるから用は自分にあるのだろう。
どこかでここにいる事を聞いてきたのだろうか。]
それは、今ここではいけないの?
[時間を作ってほしいと言う。
部屋の外にいるであろう監視役に声は聞こえないはずだ。
首を横に振られれば、少し考えて小声で伝える。]
……ここで。
[時刻の指定がなければ日付が変わる頃の密会となる。
フィオンの耳にもあの噂は届いているだろうに
夜に会おうというのはドロシーが潔白と思っているからか。
それなら人気のない今でもいいはずで。
「夜」に「人目のないところ」でなければいけない理由。
思いついてしまうのは、
ドロシー自身がその条件が揃う時の行動を分かっているから。
見返したドロシーの目に映るフィオンは
どんな意志を持った顔をしていただろうか。]
ー続・抗う者ー
[ベッドの下へ忍ばせた包みのメモには
顛末の報告と、持参した者への狼化病の検査。
『僕と同じように治療を施し』
治験のサンプルにして欲しいという嘆願を書いた。
カスパル少尉は名が本部にも知れているはずだ。
こんな書き方をしてもモルモットにはされるまい。
カシムに渡す予定の包みには、真実を伝えた
勇気ある者が報われてほしい旨のメモを入れた。
レコーダーの内容と、駐屯地の顛末によって…
一人の娘の名誉が救われるだろう。
推薦状はおまけだ。]
…まあ、取り越し苦労で済めばいいんだけどね…。
[ディレイ少尉との話が穏便に纏まれば、使わなくて済む保険、である。
穏便に済む気は微塵もしていなかったが]
― 昼食時・食堂>>68 ―
ああ、それで。
……緘口令が一応出ているんだけどね。
[機能していないと苦笑する。
配属されていきなりの封鎖令に同様も大きいだろう。]
大丈夫よ、すぐに終わるから。
夜はきちんと部屋の鍵をかけて寝るように。
[その時には数名欠けているだろうが、
カシムはその数にはおそらく含まれないはずだ。
真実に辿りつきさえしなければ。
優しく忠告する上官の顔をできているだろうか。
サシャが夜に外に出ていた事をカシムから聞いたとしても
一瞬顔を曇らせ、曖昧に相槌を打つだけだったろう。
疑いをかけられている新兵の正体が分かっても
状況を変えられる位置にいるドロシーは何も変えない。
よくよく夜には注意するよう告げて、席を立つだろう。*]
― 訓練所へ向かう道すがら ―
あ、フィオン殿……。
先ほどのサシャ殿のことは勘違い、…で?
[ 昼食の後、サシャがいるかもしれないと訓練所に向かう道すがら偶然ばったりとフィオンに出会う。
余りに無理があるだろうが、なんとかサシャがいなかった事を誤魔化そうと口を開くが、先ほどとはどこか違う緊張した面持ちのフィオンから逆に何かの包みとメモ、そして紹介状を強引に押し付けられてしまう。 ]
こ、これは……?
[ 思わず聞き返すが、メモはここで開けるなときつく注意を受ける。
有無を言わせぬその表情に戸惑いつつも頷くことしかできなかった。
そして挨拶もそこそこに早歩きでフィオンは去っていくだろう。
カシムは茫然とそれを見送りつつも慌ててブツをしまう。
左右を確認したあと予定を変更して自室に向かうことにした。* ]
/*
赤が墓下から見えるのをすっかり忘れていて
遊んでいたあれやこれやがエピ前に全部見られるのか……と
チワワのように震えているなう。
――調査室――
[僅かなやり取りの中、ドロシーは「まだ」と言った。>>50
ならば今夜か明日か――近々、第二の事件が起きる。
彼女には念を押したし、愚かでもないだろうから、怪しまれない立ち振る舞いはするだろう。
だが命の恐怖にさらされた人間の第六感は馬鹿にならない。
最もたやすいのは生贄を捧げることだ。
それが他の誰かを傷つけることになろうとも。]
噂になっているのは……。
サシャ=マリア・コーエン、か。
[サシャが白であることをカスパルは知っている。
彼女は狼化病に罹患すらしていない。
入隊の時に調べられているはずだが、未感染者に逐一詳しい説明などしないし、興味がなければ知らぬことだろう。>>55
無実であろう彼女をかばわぬことに罪悪感はあるが――同じようなことを、以前した気がしている。]
[兵たちに命令を下し調査を進めさせながら、カスパルは時折「病気」についての情報をつぶやく。
人格は変わらないらしい
ただ「食い殺す」本能がすべてに勝るだけ
理性なんて期待できない
それは嘘ではなく真実だ。
"カスパル"がそうであったから。
探している犯人は血走った眼をした化け物ではなく、長い間共に並んで戦い、今も笑みを浮かべ隣に立っている古なじみかもしれない。
言葉の端々にそう零しながら、互いの一挙一同を気にさせる。]
……見張りは、複数人で行え。
敷地外の見回りは危険だ、一時的に中止する。
それから、休養はきちんととるように通達を。
[解散させようとして、中佐からの命令が飛び込んでくる。
容疑者の一刻も早い無力化を、というものだった。
抵抗や逃げるようなら犯人とみなし、殺害も許可する、と。]
……全員見回り時は武器の携帯を。
相手に容赦は、するな。己の身を優先しろ。
[固い声で命じて、窓の外を見る。
数日前はあれほど穏やかだったこの場所の空気はまるで変ってしまったが、日の光だけはまだ同じに降り注いでいる。]
ーフィオンと狼化病の真実ー
[かつて潜入捜査中、戦闘になった時
僕は狼化病を発症した。
元同僚は、フラッシュバックに悩まされていると聞く。
最後に会った時の、僕を見る顔は未だに夢に見る。
それはそうだろう。間近で、人間の喉を食い破り
血まみれになり吠える人型の何かを見たのだ。
ついさっきまで隣りに居た仲間の顔のはずなのに。
元同僚が発狂しなかったのは奇跡だと言われている。
そこから今、普通に暮らせているのは
軍で開発され秘密裏に使用されているアンプルのおかげ。
僕が、毎朝毎晩、腿に注射しているものだ。
副作用はある。三回打たなければ発症する。
抑えこむに過ぎないので、狼化能力の一部が、残る。
僕の場合は、血液と発症者の匂いを嗅ぎとること。
甘く蠱惑的な香りとして。]
――廊下――
[訓練場へ行く途中だったのか帰り道か。
気落ちしているようにも見えるカシムを見かけ、部下に待つように告げて、声をかけ近づいた。
彼は、話題になっているサシャと同室だったはずだ。]
カシム。……サシャのことだが。
昨晩彼女は部屋の外へ出かけていたと聞いた。
どんな様子だったか教えてもらえないか。
[サシャの名を出したときのカシムの反応は、どんなものだっただろうか。
彼が話にくそうにしていれば、部下と目配せをして穏やかな声で話しかける。]
それとも寝ていて、覚えていないだろうか。
それならばわからない、で構わない。
[言いたくないなら言わずに済むように先回りをして、カシムが正直に話してくれれば部下がその内容をメモし、新しい情報がなければ礼を述べて別れるだろう。
問いかけがあれば足を止め、答えられる内容ならば返事を返した。]
ー羊の見る夢ー
[夜半。静かに身を起こす。
左手にはプロテクター。腰にはコンバットナイフ。
サイレンサーをつけた愛銃を吊るし、気休めに胸当てをつけた。
指定された書庫へ向かう。
徐々に濃くなる、甘い香り。]
『フィオン、なにか食べたばかり?なんだかいい匂いがする気がするのだけど』>>1:53
[今思えば、あれは発症者特有の症状だったのだ。
気づくのが早ければ…と思うが、仕方がない]
(顔に傷つけたら悪いしな。お腹蹴るのも女の人にどうかと思うしな。…延髄狙えるかな)
[現実逃避でしかないとわかってはいるが、つい考えてしまう。
発症者に生身の人間が立ち向かうのに、そんな余裕なんてないはずだけど]
…精神が乱れると、こんなにも弾筋に出るのですね。『収穫』であります。
[力入れすぎ、と弟分にアドバイスをしたのは、どこの誰だったか。
横から聞こえた声>>56に、そんな自嘲の笑みが浮かぶ。]
…申し遅れました、サシャ=マリア・コーエンであります!
これでも、狙撃手の端くれであります。
[狙撃手と聞いて、フィオンはどんな反応をするのだろうか。
そんなことを思いながら、聞かれるままに話をする。>>57]
昨日、してたこと…ですか?
oO(きっと、この人も『噂』を信じてるんだろうなぁ…)
[無実の証明など、悪魔の証明に近い。
そう思っているサシャは、フィオンのことも疑心暗鬼の目で見ていた。
それでも、何もしないよりは、いい。
…意を決して、静かに口を開いた。]
昨日の『夜』ということでいいですね?
ここに来てからというもの、悪夢で目が覚めるんです…そんな時、落ち着かせるためにいつも外に出ていたんです。
昨夜も例外ではありませんでした。
…あの悪夢にはもう慣れましたが(苦笑)
ただ、昨夜のは…何かが違う気がしたんです。
だから、とりあえず部屋の屋上に向かったら…
少将が喰われていて、すでに現場検証が行われていると思われる光景が見えました。
少将と言葉は交わしたことはありませんし、姿も遠くからしか見たことありませんが…
…周りの目が、怖い。
根も葉もない『噂話』ほど、怖いものはありません。
…フィオン殿。
自らの無実を証明する術がないと悟った時、あなたはどうしますか?
私は、一つの手段を取ります。
それで、平穏が訪れるならば…彼らが気付いてくれるなら。
…『逃げ』だと言われようと、それで構いません。
それに、生きるも死ぬも『運命』だというのなら。
抗えないというのなら。抗う術を持たぬというのなら。
…受け入れるしかありませんから。
…殺されるくらいなら…
自分から、飛び込んでやる…!
[自分に対する殺害命令が、すでに出ていた。
飛び降り自殺するつもりだったが、気が変わった。
ならば、殺される前に。少しだけ抵抗させてもらおう…!
そうすることで、素直すぎる舎弟を守ることに、きっと繋がる。
そう、信じて…]
― 廊下 ―
[ 訓練所に向かう道すがらから踵を返し自室へと向かう途中、今度はカスパルとその部下たちに呼び止められる。>>80
思わず、ポケットの中のモノに手を当てそうになるも、直ぐに思いなおすように敬礼を取る。 ]
……サシャ殿でありますか?
[ 瞳孔が開き、額から嫌な汗が流れ落ちる。
返事に窮していると、なぜかカスパルの方から助け船がだされるだろう。
既にフィオンとドロシーへ喋ってしまっているが、思わずその話しに乗ってしまう。 ]
そ、そうであります!
昨日、自分はぐっすりと眠っていたであります。
な、なにも知らないであります!
[ この嘘は後々捜査の妨害とみなされるだろうか?
それにしても慌ててついてしまった嘘とはいえ、もう少しうまいかわし方はなかったのだろうか。
サシャを庇うにしてもこれではとても中途半端な答えである。 ]
[ しかし、寝ていたと言ってしまった以上それ以上のことをカシムはカスパルへと主張できなくなってしまう。
沈黙が流れ、それ以上得るものはないとカスパルは判断したのだろう。
カシムに礼を述べ、立ち去ろうとするカスパル。
そんなカスパルへ思わずカシムは彼を呼び止めてしまう。 ]
……そ、そのカスパル中尉殿
その、あの、サシャ殿がどうしたのでありますか?
[ その返答がどのような内容であってもカシムはカスパルに礼を述べそのままカスパルを見送るだろう。
その後は同部屋である自室に籠り、サシャがいないのであればフィオンのメモを見るだろう。* ]
――廊下――
[何も知らぬ、とカシムは言う。>>86
彼の表情からそれが嘘だろうとは察したが、カシムがそう主張したいのならば、カスパルにとっても好都合なのでこれ以上問い詰めるつもりはなかった。]
時間をとらせて悪かった。協力感謝する。
戸締りには気を付けるように。
[そう述べて立ち去ろうとしたところで、サシャについて問われる。>>87
どう答えるかしばし考えてから、苦く笑いカシムの頭を撫でる。]
……君が気にすることではない。
寝ていたのなら――関係のないことなのだから。
[関わりたくないのなら、そのまま関わらないで欲しい。
サシャが犯人であった場合、同室者であるカシムが共犯や意図的に見逃していた可能性も指摘されており、彼自身への尋問の必要性も問われていたが、「寝ていた」ならそれ以上は不要だ。
カシムのもとから立ち去りつつ、隣を歩く部下へ目配せをすれば、心得たといわんばかりに頷いてくる。
彼の証言は、正式なものとして記されることだろう。*]
/*
明日カシムを吊る準備は一応するけど
たぶん俺??なの??ドロシーなの??
俺がつられるのでもいいけどどうなるんだ…w
― 綴り手不明の手記 ―
『XX年X月X日
本日○時○分に駐屯地に緊急指令が出された。
今後一切、外への接触を断たれる。
緘口令が敷かれているがおおよその人員は知っているだろう。
Code471。狼化病の発令だ。
軍内に狼がいるとそこら中で騒ぎになっている。
駐屯地全体の空気が重い。
だが、同室者のあいつはむしろ俺に気を遣ってくれる。
死んだ奴が俺と一番親しかった事は周知の事だったからだろう。
だから誰も俺を疑いやしない。
どいつもこいつも軍人のくせしてお人よしすぎないか。』
『XX年X月X日
また一人死んだ。前に俺の指導教官をしてくれた上官だった。
窓を破られたらしく、警戒の隙をついて襲った形だ。
故郷に祖母がいて心配だと言っていたっけ。
その前日に、疑いをかけられ尋問を受けていた新兵が自殺した。
この空気の中で感染以外の理由で何人が死んだろう。
軍内に漂う疑念は一層強くなっている。
新兵の無実は証明されたが、尋問役を引き受けていたあいつは
今もベッドに腰掛けうな垂れたまま動かない。
知っていたさ。その新兵を妹のように可愛がっていたことを。
だからこそ尋問役を引き受けていたことも。
抜け殻のようになったあいつが俺を見て言う。
お前が発症者なら、次は俺を殺してくれたらいいのにと。
……ごめんな。』
『XX年X月X日
最後まで言い出せなかった。
そのせいでどれだけの犠牲が出ると分かっていても。
どうして発症なんてしまったんだろう。
生まれ変わるなら、俺は喰われる側でいたい。』
−カシムとの部屋−
[死に行く前に、部屋へ戻りペンを走らせる。]
親愛なる我が弟分へ
あんたがこれを見る頃、私はたぶんあの世にいる。
心配かけてばっかりだったよね。ごめんなさい…
でも、安心して。そうやすやすとは、行かないから。
私の無実を証明できるであろう証拠が、きっと、あんたの元へ届く。
それを信じるかどうか、使うかどうかは…あんたが決めなさい。
あんたなら、きっと『運命』に向かっていける。
サシャはもういない、とか思うなよ?私の魂は、このライフルと共に、あんたの心の中にあるんだから。
言いたいことは、これで全部。
−上層部に、気をつけなさい。
では、グッドラック!
P.S.私が使ってたライフルと、その『怪獣の着ぐるみ』…あんたにあげる!
[文をしたため、今まで使ってた銃と一緒に、『怪獣の着ぐるみ』の下に敷いて、部屋を出た。
カシムが戻ってきた>>87のは、その後のこと。]
ー夜半・書庫ー
ディレイ少尉。
【まだ】大丈夫でしょうか?
[扉に身をつけ、そっと声を掛ける。
『大丈夫』と普通に会話ができそうならば、中に入り。
返答がなければ、その場で続ける]
投票を委任します。
兵卒 サシャは、下士官 フィオン に投票を委任しました。
――見張りと共に――
[だれがどの情報を確定的だと判断したかは不明だが、サシャが最重要容疑者として通達されたのは、まだ夜が来る前だった。>>85
新しくここに配属されたサシャは親しい人もさほどおらず、まさか彼女が、と強く主張してくる者はいないようだった。
同室者も「寝ていて知らない」という証言であったし>>86、彼女の潔白を証明するような証言はない。
殺さず済むならば殺さないように、とはおおむねの共通理解でもあったが、僅かな油断が命取りになることは全員承知しており、武器の再点検が行われていた。]
……そうだ、逃げたんだったな。
[今さらながらに、過去を思い出す。>>0:7
あの時も同じ顔の少女をカスパルは糾弾した。
彼女を信じている人に疑いを投げかけ、少しずつ疑心を広げさせ、彼女が何も弁明できないのを良いことに犯人だと主張した。
これが運命ならば哀れなことだ。
だが謝罪をするつもりは毛頭ない。]
−駐屯地外苑−
−BANG!
[銃を部屋へ遺してきたため、武器庫で適当な銃と弾を選んで、外苑へと出るなり空へ向けて一発。]
私は、ここだ!!
[…誰がやってくるだろうか*]
――見張りと共に――
[誰がどの情報を確定的だと判断したかは不明だが、サシャが最重要容疑者として通達されたのは、まだ夜が来る前だった。>>85
新しくここに配属されたサシャには親しい人もさほどおらず、再捜査を強く主張してくる者はいないようだった。
同室者も「寝ていて知らない」という証言であったし>>86、彼女の潔白を証明するような証言はない。
殺さず済むならば殺さないように、とはおおむねの共通理解でもあったが、僅かな油断が命取りになることは全員承知しており、武器の再点検が行われていた。]
……そうだ、逃げたんだったな。
[今さら過去を思い出す。>>0:7
あの時も同じ顔の少女をカスパルは糾弾した。
彼女を信じている人に疑いを投げかけ、少しずつ疑心を広げさせ、彼女が何も弁明できないのを良いことに犯人だと主張した。
これが運命ならば哀れなことだ。
だが、謝罪をするつもりは毛頭ない。]
― 夜半・書庫 ―
[フィオンはまだいなかった。
密会という形を取るなら灯りをつけるべきではないだろう。
そもそもドロシーには必要ない。
しばらくその場で待てば、
やがて扉越しに小さな伺いが聞こえた。>>92]
大丈夫よ。
外にいたら人に見咎められるわ。
[声をかけて扉を開けばフィオンは入室しただろうか。
上着を着ていても分かる物々しさ>>81に苦笑するしかない。
自衛というには正しいけれど、
本当に自衛するならここに来るべきではなかった。
だからフィオンは「まだ」と聞いた。
ドロシーの意識が発症時には病に飲まれると考えているのだろう。
騙すようだが、ドロシーはいつだって平常のままなのだ。
夢を見た時からずっと、何も変わらない。
フィオンが奥へ入れば後手にそっと扉の鍵をかけた。]
それで、伝えたいことと言うのは?
[薄い笑みを刷きながら声の通る距離まで近づく。
どこまでをフィオンは許してくれただろう。
あまりに遠ければ、声が外に漏れると零して距離を詰めた。*]
/*
格好いい。サシャ。
前世も今世もその佇まい好きよ。
ところでこれ普通に軍規違反でドロシーわるくない()
間接的な原因だろうって?知ってる。
尉官 ドロシーは、下士官 フィオン を能力(襲う)の対象に選びました。
――駐屯地外縁――
[手には銃を持つサシャを視認し、やや離れた距離で立ち止まる。
カスパルはまだ拳銃を抜かない。]
サシャ=マリア・コーエン。
君の拘束命令が出ている。
……武器を離し、投降せよ。
今ならまだ、俺しかいない。
[銃声を聞きつけ走って来る者も多いだろう。
今ならばまだ穏便に取り押さえることも、できる、かもしれない。
その後の彼女は――どうなるかわからぬが。]
― サシャとの部屋 ―
……ふぅ
[ 色々あったがやっとのことでサシャとの同部屋である自室へと帰って来れた。
残念ながら、ここにもサシャの姿はいなかった。
誰もいないことを確認して、フィオンから預かった包みを取り出す。 彼はこれを数日後に本部の人に渡せと言っていた。
どこかに一時的に隠せないものかと辺りを見渡すと、朝確認した時と微妙に物の配置が換わっている。
すれ違いでサシャが戻ってきたのだろうか?
目に留まる着ぐるみ。
ここに隠そうかと考えるも、何かあった時サシャに迷惑が掛かると思いとどまる。
結局、上手い隠し場所が見つからず、思いつくまでは胸のポケットにしまっておくことにした。]
サシャ殿はどこ行ったんでありますか……
[ また、すれ違いになってはいけないと着ぐるみを眺めながらこの日はサシャの帰りを待ち続けた。* ]
ー狼となった羊はー
[部屋の中で対峙する]
まず。少尉。
僕はあなたが犯人だと、知っています。
目撃していますし、本部は僕の言うことを全面的に信じます。
[彼女はどんな顔をするだろうか?]
落ち着いて聞いてください。
僕のズボンのポケットに、狼化病の進行を一時的に止めるアンプルと、本部に渡してほしい手紙を入れています。
アンプルは皮下注射です。僕の体重に合わせているので、あなたには若干濃いと思いますが。
構わず全量打ってください。
それで、一時的ですが進行は止まります。
手紙は…。あなたを助けるための嘆願書です。
階級高い人を殺ってしまってるので多少のペナルティはあると思いますが。
粛清は避けられるでしょう。
今更、命乞いなどしませんが。
自殺志願者ではないから抗わせてもらいます。
そして、命と引き換えに、僕の願いを聞いてほしい。
[銃を構えながら、ドロシーの目を見据え]
…どんな形でもいいから。
幸せになってください。
お願いします。
[ドロシーに対して、多少なりとも抵抗はできただろうか?
喰おうと狙う彼女と、叶うなら生け捕りを狙うフィオンとでは、彼女の方に大きな利があっただろう。
誰一人幸福とならなかった結末を変えようと
あがいた結果はどうなるのか…]
…そんなことしなくても。
逃げも隠れもしませんよ。
これも…きっと『運命』なのですから。
[そこへ現れたカスパル中尉に、離すどころか銃口を向ける。向けるだけである。
弾は全部で2発。
先程ので1発。]
…きっと、証拠品がでてきますよ?
[下ろしたかと思えば…自分のこめかみに、一発。
広がるは、血の海…]
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