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次の日の朝、語り手 が無残な姿で発見された。
夜が明け、悪夢は現実のものとなった。
人狼は確かに存在するのだ。そしてその血腥い牙で我々を狙っている…。
人々は苦悩の末、最終手段を取る事にした。
投票により、1日に1人ずつ疑わしい者を処刑する。
例え無辜の犠牲者を出すことになろうとも…。
現在の生存者は、ジャニュアリー島 、空挺隊候補生 カレル、空挺部隊教官 ゲオルグ、訓練教官 フェリクス、カランサテ国 王子 ミヒャエル、陸軍諜報部候補生 セルウィン、陸軍諜報部教官 ソマリ、某国少尉 訓練生側 ベルティルデ、某国少尉 教官側 オズワルドの9名。
次なる訓練内容はこうだ。
【 mission3 尋問訓練 】
・訓練生は尋問への対処を学ぶこと
※何を聞き出したいか、どんな尋問方法をとるか、教官にお任せです。
空挺隊候補生 カレルは、ジャニュアリー島 を投票先に選びました。
ジャニュアリー島 は、ジャニュアリー島 を投票先に選びました。
[指すする人にべーっとしながら。
頬杖ついたままじっとオズワルドの方を見ながら、言葉を待つ。
ゆらゆら、ぐらぐら、体を揺するのは手持無沙汰の所在なさからだろうかとも思う。]
まぁそれは…遊びで付き合うなんて考えた事ないけど。
[付き合うなら、ある程度将来を見据えてだろう。とはいえ先ずは気が合うか合わないかもあるから、お試し的な所はあるのだろうが。ただ目の前の友人がしているような、体の関係だけというのは貞操観念的によろしくない、という分別はある。]
それ、意味わかんない。
[どっちの為にもならない、に眉根を寄せながら。]
カランサテ国 王子 ミヒャエルは、ジャニュアリー島 を投票先に選びました。
[控えめに向けられる眼差しがくすぐったい。
それと同時に、彼の興味が此方に向いているように感じて
嬉しいと思ってしまう。
自然と綻ぶ口許。
ふと頬へと添わされたセルウィンの手に
微か驚いたように目を瞠り、ゆると細める。]
神に誓う。
……いや、それよりもキミに誓いたい。
[今は教官でもなく、
ただ一人のひととして対等な立場に。
惚れたのがソマリの方、という時点で
セルウィンに敵わぬのは当然のことかもしれない。
敬語が剥げ落ちる事をむしろ快く思う。
感情の伝うような優しい指先に嬉しげな笑みをのせ]
――物語のように。
運命の君の目覚めを促しても構わないだろうか。
[頬に宛がわれた彼の手に、己の手を重ね、僅か首を傾ける。
口接けを受けてくれるかい、とストレートに言わず、
喩えに代えるのは彼の羞恥を不用意に煽らぬためだが――。*]
[今までのがエーヴァルトへの遠慮があって、というならフリーだと知ったらオズワルドは手を出してくるんだろうか。という疑問は、今までの会話で何となく無いのだと知り、安心したものの、正直少しだけ何となく納得いかない所もある。
何だろうこれ、と自分でもよくわからないもやもやしたこの感覚は初めてではない。今までも何度か、時々感じた事のある何かで。ただその何かに名前をつける事も出来ずにいて。]
…うん、そうする。
お風呂先させてもらうね。
[変えようと努めた流れに乗っかるように、着替えと風呂道具を抱えて風呂場へと引っ込んだ。]
[湯舟までついてるバンガローにしては豪華な設備を贅沢に使い、昨日の埃を荒い落とした後お湯を張ってつかりこむ。気候は温かいとはいえお湯の温かさはまた格別で、ほぁ、と息をつきまったりしながら、ふと思いついたように風呂場から声をかける。]
ねーオズワルド、前から聞こうと思ってたんだけど、
なんで特定の人と付き合おうとかしないの?性分?
[折角なので、という程ではないものの、二人きりでずっと過ごす機会なんて最近無かったので、何となしに尋ねてみた。]
某国少尉 訓練生側 ベルティルデは、ジャニュアリー島 を投票先に選びました。
陸軍諜報部教官 ソマリは、ジャニュアリー島 を投票先に選びました。
[僅かに吃驚を見せた表情に更に緩む表情を抑えきれずに目許が細まる。
誓いを立てるための促しを受けたなら、その意図を察して目許にスっと赤の線が走るだろうか。
頬を撫でる指先が、重ねられる手により動きが鈍くなる。
躊躇いを見せるのは、その誘いに嫌悪を示すからではなく、自身との羞恥との葛藤からだが…。
一瞬伏せられた瞳が、またソマリの黄金色の瞳を捉える。]
――…知っていますか?
眠り姫は二通りの目覚めがあると。
一つは貴方の言う王子のキスで。
もう一つは……、王子が来た時に目覚める。
それから、口付けるんです。
[薄く開いた唇から小さく息を紡いだなら、僅かに離れた距離を縮める。
自ら吐息が鼻先を掠めるほどにまで近づいたなら、互いの唇が重なるほどの距離で]
だから、――…
[その先は言葉にはしないまま、微かに首を傾けた。*]
/*
しかしなかなかお兄ちゃんと絡む時間が無いのが…向こうも忙しそうなのが。
せっかく縁故とったのにごめんなさい(´・ω・`)
− 宿舎 −
[一緒に来るよね、来ると思った。>>1:101
嬉しいような困るような複雑な心境だ。
元敵国の軍人だとか、得体が知れない相手だとか、監視役だとか、そんな彼我を隔てる障害をどんどん埋められているのは認めざるを得ない。
そして、フェリクスにそうしたいと言われたら拒めないのは、相手が教官だからじゃないのも、事実。]
報告書に書かないでいいからな。
[せいぜい強気に振る舞うのが精一杯だった。]
[脱ぎ捨てたシャツに再び腕を通す。
手を出されないうちに急いでボタンを留めた。
すぐにまた外すとわかっていても、だらしない恰好で外へは出るのはダメだ。
足首に負担のかからないようにズボンも履き直せば、先程のフェリクスの手つきが思い出されて頬が熱くなる。
他に悪いところがないか、本当に心配してくれてたんだろうと思う。
ぞくぞくして変な声が出そうになったけど我慢して良かった。]
…おまえが無事で嬉しい。
[外に出て訓練生の仮面を被る前に、フェリクスの服の袖をキュと掴んで、小声で告げた。]
[間近で柔らかに細まる眸を見つめ微笑む。
彼の機微を感じ、胸にあたたかなぬくもりを懐いた。
躊躇いに微かな不安が過ぎるものの
これまでと、今のセルウィンの様子から
どちらかと言えば期待が高まる。
彼の問いかけを受けて、捉われた眸が瞬いた。]
キミは博識だね。
もう一つの目覚めは、初めて聞いたかな。
ああ……、
[セルウィンが伝えようとする意図を悟ったように短い音を零して、
彼より詰められた距離に仄かに目を伏せる。
下げた視線の先には形よい彼のくちびるが映り込んだ。
吐息が肌を掠める。]
セルウィン、――…
[焦がれるひとの名を綴る音にまた熱が篭る。
好きだ、と吐息混じりに呟いて残された僅かな距離を詰め、口接けを交わす。*]
[唇が触れ合う間際、名を呼ばれる声に微かに震える。
まるで身体に浸透していくように、その声は甘く美味だった。
唇が触れる。
伏し目がちの瞳で、目前に居るのが誰かを確かめても嫌悪はなく、
寧ろ酔いそうになるほど心地がいい。]
…――、…
[触れ合わせるだけの短いキスを、
少しだけ首を引くことで離して隙間を作ったなら、
言葉を返そうかと、思い悩んだものの。
今は――、もう一度。
今度は両の瞼を閉じ、その感覚だけを確かめるように触れ合わせる。
頬に添えた中指で、強請るように頬を撫でた。*]
陸軍諜報部候補生 セルウィンは、ジャニュアリー島 を投票先に選びました。
[同性相手ということに最初から抵抗がなかったわけでもない。
思い悩みもしたけれど想いは募るばかりで
セルウィンだからこそ惹かれるのだと今は確信している。
触れ合わせるだけのキスは、
彼の心を確かめるように控えめなものとなる。]
――……、
[一度離れ微かな間があけば
その心を窺うように薄い色の眸を向ける。
問う前に再びキスが落ち、ゆるく此方も角度をつけて
形よくも艶やかな彼のくちびるを軽く啄む。
頬をなでる指の表をやわらかく撫で絡めとり
彼の手を己の心臓の上へと導いて]
キミとの口接けにこれほどまでに高鳴るのだ、と
私の心に偽りはない、と知っておいて欲しい。
[役目を終えた手は彼の頬をそっと撫で返す。*]
っと。
そんな事はさせないよ。
思ったよりも探すの時間かかっちゃったし。
―――このままミッション3を遂行しようか。
[その手を掴み、力を駆使て地面に座り込もうか。
まだ信じられないという子猫に首を傾げながら。]
そんな事はあるだろう?
見知らぬ影におびえながら感じてたのは誰だ?
俺の手に触れて達したのは誰だ…?
[嗚呼子猫だよな、己は全て見ている。]
川に全裸で入って、悶えていたのは誰だ?
―――小魚にでも刺激されたか?
[小魚さえが憎らしく思う。]
気持ちよかったんだろう?
ただ罰ゲームと称して、ミッション3を発表しよう。
――俺のテクに感じるなよ?
焦らしプレイをしてやる、素直に欲しいと言ったらお前の負けだ。
我慢できるかな?
[拒否権はない。
そうキッパリ言い払えば服の中へと手を滑り込ませて、
腹周りをさわさわと撫でる。]
嗚呼、ここ確か感じてたんだっけ?
[指を滑らせるは胸の突起部位。
軽く弾く様に動かし、刺激を与えてやる。
必死に声を抑える姿をみるだけで、屹立に熱が集中し、
当たり前の様に子猫の臀部を押し上げる様に反応をしていた。**]
[自分の思考など簡単に読まれていたようで、腕を掴まれ、手にしていた粗末な武器は地面に落とされてしまう。
地面に座りこんだ彼に従わされるように自分も強引にねじ伏せられて、続く彼の言葉にかぁっと闇の中でもわかるくらい、赤くなった]
それは―――っちがう、違う違う…っ!
な………全部見てたのかよ……っ
悶えてなんて、ない……っ
そんなの、貴方の見間違いだ……
[発表された罰ゲーム…ミッション3に目を見開く]
離せ、放せよっ!やだ……ぃやだぁっ!!
こんなのミッションなんかじゃない……っ
俺は、貴方のおもちゃじゃない…っ
[そんなことに我慢なんて……できるわけない。
きっと自分は陥落してしまう。たったあれだけの時間、あれだけのことで簡単に達してしまったのだ。
もう既に、この手に触れられることを期待している躯がいる。
この男の目的がわからない。
なんで、こんなことをしているのだろうか。それも念入りに最初のミッションの時から。
男としてのプライド、兵士としてのプライド、全てを打ち砕いて、自分の心を折らせるのが目的なのだろうか。
これが本当に空挺部隊に入るためのテストというなら―――自分はきっと失格だ。落第の印を彼に押されてしまう未来は目に見えている]
ひぃ……っ
[彼が胸の飾りをいじると、思わず漏れる鼻に抜ける息。それを喉の奥で殺し、必死に意識をそこから逸らす。
しかし、尻たぶを持ち上げるように押し付けられる男のソレには、純粋に悲鳴をあげていた。
―――犯される……っ?
怖い、怖い………。
好きでもない相手に、こんなことされて感じてしまう自分も怖い。
これからどうなってしまうのだろう]
嘘つき……っ 嘘つき……ぃ…。
上司だからって全ての命令に従わなくていいって……言ってくれたのに……
[信じてたのに―――。
あの時、放してくれた手と、笑顔を信じてたのに……。
高ぶる躯と感情を抑えることもできず、子供のように涙を流していた*]
訓練教官 フェリクスは、ジャニュアリー島 を投票先に選びました。
戦争がもう少し長引くようなら、
[服の裾を掴む指に触れ、遠くを見ながら不意に語る。]
君を、拉致しに行ったかもしれない。
[口元に笑みを刻んで、撫でるように視線を交わした。]
― 温泉 ―
[着替えとタオル、それとなぜかスコップを二本手にして宿舎から出る。
暫く歩けば豊かな水が流れる川に到達した。]
そのあたりだ。掘るぞ。
[スコップ一本をミヒャエルに渡し、川のすぐ横を掘り始める。]
川の近くから湯が湧いている。
そのままだと熱すぎるし入りにくいからな。こうするんだ。
[ひとしきり汗を流せば、良い加減の湯を湛えた窪みが出来上がるだろう。]
[服を脱ぎ、肌を晒すと、足先で温度を探りながら手製の湯船に入る。]
このあたりがちょうどいいな。
来いよ。
[うまい具合に水と湯が混ざり合った場所を探し出して、ミヒャエルを呼んだ。]
[戦争中であれば、という条件つきとはいえ王族の誘拐を企てるつもりだったなどと言うフェリクスは悪い人だと思う。
思うけれど──厭じゃない。]
戦争が終わって良かった。
[彼に拉致される自分を想像してみて、恥ずかしくて、そんな一般論で誤摩化して、フェリクスの微笑と眼差しに嘯く。]
― 温泉 ―
[近くに温泉があるというのは嘘ではなかったけど、入浴には事前に肉体労働が必要だと知れる。>>2
美味しい話はそうそうないのだ。
湯を含んだ砂はそう堅くはなかったけれども重い。]
今時、塹壕堀りなんて。
[文句を言いながら後ろに掬った土砂を投げてゆく。]
[やがて適度な野天湯船ができあがると、周囲は灌木くらいしか視線を遮るものもないというのにフェリクスはパッパと服を脱いで身を沈めた。
大胆な。
今度はその均整の取れたシルエットを観察する時間が充分にあった。
特殊部隊の大尉で、変装の名人で、情が深くて──
劣等感は起きなかったけれど、呼ばれたミヒャエルはズボンの裾を膝まで捲って靴だけ脱ぐ。]
足だけでいい。
[足首の調子を確かめるふりで、湯を跳ねさせてフェリクスにひっかけた。]
/*
うちの環境の問題か、
在席がゆるオンのまま変更できない。
なんどオフにしてもゆるオンに戻るんだが。
メモに在席表示記す方がよさそうかなぁ。
/*
あっ、独り言落としたら表示が変わった。
うむ、注記にあるようにキャッシュの関係上って感じなのかな。
自分にだけそう見えるであって他には反映されてみえるならいいんだけど
鳩で確認しといたほうがいっかなー。
それはともかく。
うちの嫁がかわいいです。
教官がうっかり過ぎてすまないとなりつつ
ふぉろーしてくれたりたててくれたりと優しい癒される。
― 温泉 ―
[文句を言いながらも体を動かしていたミヒャエルは、いざ入る段になると足だけでいいと言い出した。
気にせず全部脱げよと言おうとした顔に、湯が掛かる。]
…こいつ。やったな?
[頭を振って水気を飛ばしてから、素早く手を伸ばす。
ミヒャエルの足を掴んで湯の中に投げ飛ばすつもりだった。
無論、足の怪我と頭を打たないようにとは一応気を使いつつ、容赦というものはあまり無い。]
教官が訓練生を見守るのは当たり前だろう?
[当然の様に暴れ抵抗する子猫。
あぁ玩具じゃない…子猫は子猫だ。
俺の届く範囲に置いておく、愛おしい子猫だ。]
嘘つき…?
嫌なら全力で俺を弾き飛ばせばいいだろう?
俺が拒否権がないといってもそれを覆せばいいだけだよ。
[その刹那、力を緩めようか。
まるで子供の様に泣きじゃくる子猫を見れば眉を少し下げて。]
ミッション放棄するもしないもお前次第だよカレルくん。
子供じゃないんだ、決められるだろう?
[放棄しても別に希望部隊に入れない訳じゃない、そう一言添えて。
子猫が離れていないのならその身体を離してあげよう。]
ミッション2の罰ゲームは既に‘終わった’事だし。
放棄したかったらすればいい。
[ミッション2の罰ゲーム。
暗闇に潜んでいた招待をバラす事。そのまま正体を知らなければ彼は幸せだったのかもしれない。
いわば精神訓練も入っている事には到底気づけないだろう。]
俺がただ欲求不満で手を出したと思うなよ?
あとは自分で考えろ。
よく考えた後に宿舎に戻ってくるといい、コンパスはあるだろう?
[其れだけ告げればこの場を去ろう。
どんな答えを出すも彼次第。
精神が脆いのはなんとかしなければいけないが、まぁちょっと刺激が強すぎたか。
それでも口許を緩めながらその場を後にした。*]
空挺部隊教官 ゲオルグは、ジャニュアリー島 を投票先に選びました。
[裸足の爪先で蹴り上げた湯が、何か言いかけてこちらを向いたフェリクスの顔に浴びせられる。>>6
なかなかのクリーンヒットだった。
癖のある髪を振り立てて雫を飛ばすフェリクスの姿は大型の獣のようだ。
どこか愛嬌がある──と思ってクスリと笑ったのも束の間、湯の中からフェリクスの手が伸びて来て、半ば引きずり込まれるような形で投げ飛ばされた。]
ぶっ…は! 大人げないっ!
[派手な水飛沫のわりにダメージはなかったけれど、手加減されたことまでは頭が回らず。]
[当然ながら下着までぐっしょりだ。
肌に重くまとわりつく布の感触には閉口するけれど、湯溜まりの温かさはじんわりと沁みて気持ちいい──が、それを堪能する間もなく、底から湧いてくる熱湯に驚いて、ミヒャエルはフェリクスの身体にのしかかるようにしがみついた。]
や、 熱…っ
[逃げ惑った子猫が必死に木に攀じ登ったといったところ。
逞しい拠り所に安堵して、密着した身体が浅く息衝く。
濡れて貼ついたシャツの下、鎖骨と小さな乳首の起伏がまざまざと浮かび上がっているのを、自分がフェリクスの間近に扇情的な姿を晒していることを無防備なほどに意識していない。]
見守るだけじゃなくて……あんなことしたくせに………っ
[誰かに触れられることだって初めてだった。
初めては愛しい人との交わりでありたかった、と夢見てなにが悪かったというのか。
しかも―――愛しい相手でなくても感じる自分を知りたくなかった]
―――っ
[押さえつけられていた力を緩められ、当惑したように彼の方を見上げる。
ミッションの放棄?そんなこと、考えてもみなかった。
彼の躯がゆっくりと離れる。それは憧れの部隊の“上司”ではなく、“彼”から見捨てられるようで、そのことになぜか怯えて躯が震える。
自分は彼を本気で拒絶していただろうか……。
拒絶したかったのは何故……?
――――男に触れられて悦ぶ躯を知りたくなかったから、だけ」
………。
[彼にとっては、自分をからかうことは単なる罰ゲームで済ませられることなのだ、と思えば悲しくて。
このままミッションを受けることなく逃げ帰っても、空挺部隊への配属は変更ないと聞けば心は揺れる。
しかし、彼が捨て台詞のように言いおいていった言葉が気になって、そのまま動けずに、闇の中、木立の根元に座り込んでいた*]
― 宿舎 ―
[どれくらい森林の中に座り込んでいただろうか。
夜露がおり、じっとりと衣類を濡らす程度にはそこにいたような気がする。
重い躯を動かし機械的に動き、どうやって戻ったのかはわからない。
彼は起きたまま宿舎で自分を待っていてくれただろうか。
教官が訓練兵を見守るのは当然と言ってたくせに。
しかし、彼の行動は自分への信頼の証だと思えば、どこか嬉しい。
彼の前に立ち、装備を床に捨てるように置く。震える声で彼に告げた]
先ほどは申し訳ありませんでした。
………ミッション3を受けます。
よろしくお願いします。
[焦らしプレイをされて、欲しいと言わないように我慢する……それが自分に与えられた試練。
欲しいと言ってはいけない。
彼の躯も……心も。
敵に囚われて辱めを受けることだって将来あるかもしれない。
だから……これはその訓練なのだから。
――――好きになってはいけない。彼が自分に与えるだろう快楽も、彼自身も*]
[ミヒャエルの体は思惑通りに宙を舞い、盛大な飛沫を上げて湯の中に落ちる。当然の帰結として、自分も再び頭からぐっしょりと水を被った。]
あ ははははっ。
なにを言うか。
そっちから先に仕掛けてきたんだろう?
[ずぶぬれになった互いの姿に、思わず笑いが溢れる。
腹の底から笑ったのなんて久しぶりだな、と頭の片隅で思っていた。]
[抗議したミヒャエルが、今度は飛びつく勢いでしがみついてくる。
否応なく0になった互いの距離に、鼓動がひとつ飛んだ。]
おいおい。積極的だな。
[こっちはまだ我慢しているのに。
文句を口の中に収めれば、肌に触れてくる二つの突起が意識された。]
[これは、目の毒だろう。
張り付いたシャツの下から透ける膚の色を、布地によって余計強調された身体の線を視界に入れ、ひとつ息を吐く。
肚の底で疼き始めるのは己の獣性。]
これだけ濡れたんだから、もう服は要らないだろう?
[シャツのボタンに手を掛けて外そうとして濡れた布地に手間取り、面倒になって左右に引き剥いだ。]
―宿舎―
[戻ってくる事は分かっていた。
子猫の性格上、絶対放棄しない事も。
後者に確信はなかったとはいえ、今目の前には戻って震える子猫が一匹。]
……ちょっとこっち来い。
[今度は腕を引っ張る事はせず、傍に寄れと言い放ち。
子猫が震えながらやってくれば、その身体を一度抱きしめようか。]
そんな震えた声で受けれるわけないだろ馬鹿。
放棄していいっつってんのに、お前さんは何故受けようとする?
[怖かったんだろう?
嫌だったんだろう?
軽蔑したんだろう?
そんな震えた声を出してるくせに、何故受けるとその口は言うのか。
小さく息を吐き出してその身体を離す。]
ミッション内容は変えてやるから、少し待ってろ。
っつかシャワーでも浴びて来い。
――身体冷えてるから。
[この部屋に備え付けのシャワーを使えっと告げて、子猫に背を向けた。*]
[彼は怒っているのだろうか……、寄れと言われれば思わず背筋が戦いてしまう。
彼が自分を包むように抱きしめてきて、怯えたように体を固くしてしまう]
なんで、ダメ、なんですか―――?
何故って……任務、ですから。
[怖くても。イヤでも。自分は軍人だから――。
そして、本当に嫌だったのは、彼に触れられることで知らない自分を知ったことだったから。
彼にしていたのは八つ当たり。
それを自分は悟ったから。
しかし、彼はため息のような息を吐いて体を離してくる]
―――はい、了解しました。
[向けられてしまった彼の背中を見て、視線を落とし、シャワールームに足を向けた*]
―シャワールーム―
[昨日とは打って変わって、ちゃんとした設備がある、それだけで天国のように感じられる。
体に熱い湯がかかる。飛び上がりそうになるそれで、どれだけ自分の体が冷え切っていたか感じた]
(どうして―――)
[ゲオルグの考えがわからない。
ひどく冷酷で意地悪だったり、とても優しかったり。
過剰にスキンシップしてきたかと思うと突き放してきて……今も]
どんなミッション内容になるのかな……。
[翻弄されている。心を揺さぶられている。
自分はどうしたいのだろう―――*]
―――さ、てと。どうしたもんか。
[何故受けると言ったのに、それを素直に受け止めなかったのか。
自分でも分からないが、あんなに素直に泣かれたらヤるもんも出来なくなる。
ミッション3はもうスルーしてしまおうか。
懐から出した煙草に火をつけ吹かしながらそんな事を考える。
一気に何か冷めてしまったのが何故なのか分からない。
泣かせたことを後悔しているんだろうか。
ジュ、と煙草の火を己が掌で消し、眉間に皺を寄せる。
聞こえてくるシャワーの音が、凄く遠く感じる。
すくっと立ち上がれば窓際にある大きな椅子へと腰を掛ける。
暫くすれば身体を温めた子猫が戻ってきたか。]
/*
ようやっと帰宅。
今日は早めに戻れたからよかったものの……
明日頑張らないと明後日更新に間に合いそうにないな。
相方は待たせまくりでほんとすまん……
職場環境がこうも変わるとは思わなんだ。
おう、確り温まったか?
ミッション3、尋問訓練は…まぁ俺尋問ってぶっちゃけ苦手なんだけど。
尋問の対処はな、尋問に尋問で返してやんだよ。
そうだなぁ例えば…
「前に進んで、順番を変えた方がいいと思わない?」
これは誘導尋問。
これに対しては「順番を変えた方がいい」と返すのは誘導尋問に従ってる。
「順番を変えなくていいと思うけど、なんで変えた方がいいと思う?」
こう尋問を返せばいい。
大体はな、誘導尋問して何でもかんでも聞き出してくんだよ。
言葉巧みに、或いは身体や道具を使って。
[さて顔色も変えずにべらべらと喋る。
まるで学生の授業の様に、いつもの笑みをも忘れて。]
―――如何した?ちゃんと聞いてるか?
[突然の全く違う内容に驚愕しているであろう子猫に首を傾げる。
互いの位置は先程とは全然違うぐらいに離れている。
己が近づかなければ、もう子猫が泣く事はないだろう?*]
[お互いに頭のてっぺんから濡れそぼっていて、でもそれが不思議と馴染む。
しっとりと艶めいたフェリクスの姿に心が鷲掴みに惹きつけられた。
凛々しい軍服姿も裸も恰好いいなんてズルい。
と、至極まっとうな理屈の元に、ひどく乱暴にシャツを脱がされた。
外す手間を省いたボタンが空薬莢のように飛び散る。]
ンう…!
[不意に剥き出しになった肩が風に触れるけれど、震えたのは寒さのせいじゃない。]
[視線でフェリクスを制しつつ、自分の腰に手をやってズボンのファスナーを下ろした。
尻を浮かせて下着ごと押し下げる。
水を吸って貼つく布をもどかしく感じた。
だって、フェリクスに任せておいたら、手っ取り早く脱がすために湯の中にひっくり返しかねない、から! 自分で脱ぐ!
器用にバランスをとってフェリクスの上に留まったままでズボンから足を引き抜いた。
かぶりつきの特等席? そんなの知らない。
沈みかける衣類を集めて岸に投げ、フェリクスの引き締まった腹に両手をついて身体を支える。
これで対等(?)になったと思うと、身体の芯が火照ってきた。
まさか湯当たりでもあるまい。]
あ、 熱くないか? 下…
[王子らしく何か苦言めいたことを言おうと思ったのに、口をついたのは、そんなどうしようもない問いだった。
フェリクスに馬乗りになっておきながら何をか言わんや、である。]
[重ねるだけの長い口づけに酔いしれて、啄むものに変われば熱の篭った吐息が口端から零れ落ちる。
薄く瞼を開いたら、こちらを窺う瞳と視線が絡んで、音にならない声音が喉奥に突っかえた]
……っ、…
[震えそうになる身体を抑え込み、唇が離れたなら距離を惜しむように額を軽くぶつける。
悪戯に揺れた指先を囚われれば、そのまま、ソマリの胸元へと導かれて。
囁くような声に、暫し、その手に意識を移す。
程なくして彼の言葉通りに衣服の上から微かに心音が掌に伝われば、少し意外そうに目を丸くして]
教官を、可愛いと思うのは失礼でしょうか?
[ふ…、と緩めた表情に揶揄の色はなく。
小首を傾げるようにして頬に添えられた手に肌を擦り寄せた。*]
[自分で脱ぐと主張する視線は煽情的なものではなかったのに、どうにも誘っているように見えてしかたなかった。
もどかしげに布と格闘し、下着ごと足をズボンから引き抜く。自分の体の上で動く筋肉に、こすれる肌の感触に、そして目の前で露わになっていく彼の裸体に、ひとつずつ心の箍が緩んでいく。]
─── … なにが熱いって?
[しまいに投げかけられた問いに、教官としての仮面も横へ置いておくことにした。]
おまえが下に敷いてるのは俺だろう?
熱くなってるの、分かるか?
[口調さえも変えて、彼を腕の中に閉じ込める。
思えば、最初に幼い彼と会った時も、こんな調子だったか。]
誘ったのはおまえだぞ?
こんなに俺を熱くした責任、取れよ。
[両腕に力を込めて引き寄せ、噛み付くように唇を奪った。]
[零れ落ちる吐息が艶めき己を誘う。
欲のままに深く求めたいという衝動が湧くのを
止めるだけでもなかなかの労力を要した。
コツと合わさる額に自然と笑みが浮かぶ。
意外そうなセルウィンの貌を認め、
どれほど彼に焦がれるか伝え足りなかったのだろうと思う。]
私からすればキミの方が格段に可愛いと思うけど、
……好意ゆえの言葉ならありがたく受け取るよ。
[失礼とは感じない、と、微か首を横に振る。
頬をすり寄せる仕草はまるで甘えられているようで
心までも擽られるのを感じながら、
親指の腹で淡くその頬を撫で遣る。]
あまり可愛い姿を見せられると、
理性を保てる自信がない。
[少しだけ困ったように眉を下げて
互いの鼻梁を軽く触れ合わせた。*]
[この場で何が熱いかと問い返されると思わなかった。
フェリクスの横になっている下は熱湯でなく適温なんだろうと自己解決しかけたところに、一人称を変えたフェリクスの声が投げかけられる。
どこか険のある眼差しと強引な腕の拘束と。
捩じ込むような接吻け。]
──…ッ!
[今度は水を含ませることもなく、甘い蹂躙が口腔を満たす。
痺れて、蕩けてしまいそうだ。]
[責任を取れと言われた。
その口調は、どこか刺さる。]
…おまえを、 傷つけたみたいだ。
[濡れた手でフェリクスの顔の輪郭をなぞる。
切ないのと、苦しいのと、痛ましいのと、恋しいのと。]
某国少尉 教官側 オズワルドは、ジャニュアリー島 を投票先に選びました。
どうすれば、いい。
[教官としての彼にではなく、十年、求めてくれていた男に問う。
できることならやってみるという献身の覚悟は、幼い日から変わらず。]
だろ。
[だから「遊びで手を出したい女じゃない」のだ。]
まァはっきり言って、お勧めもしない。
俺の行動とは完璧に矛盾してるんだろうけども。
きっちり線引いて割り切れるならいいけど、
真面目なルティは――遊びはヤメトケ。
[話題にしにくいにも程がある、と、
茶化すように昔の呼び名に諫めるようなニュアンスを乗せる。
素直に風呂に向かったのをこれ幸いと、ひらりと手を振って見送った。]
おー。風呂いってら。
風呂場が付いてるのは便利でいいな。いろいろと。
冷えは大敵、あったまっとけ。
[暫し言葉のない時間が漂う。
微かに聞こえる水音は軋む椅子の音よりもずっと耳に心地よく、
けれど却って落ち着かなくもあって、視線を窓の外に遣った。
考えてみれば、二人で一つ屋根の下で過ごすというのは初めてか。
疚しいことのない相手だからこそ、変に意識させられて困る。]
は?
[不意に投げられた声に、自ずと視線は浴場の扉に向く。]
なんでって……
んー……?
[何気ない問いに返答しようとして、言葉に詰まる。
即答出来そうで即答出来ないのは、はっきりと聞かれたことが無いがゆえに言葉を準備出来ていなかったからという気もするし、何か別の理由かもしれないが、兎も角。]
[濡れた体を拭くのももそこそこに、彼の元に戻れば、彼はいきなり態度を変えて。
尋問の対処の仕方と言われても、戸惑ってしまう。
ミッション3は元々尋問訓練だったのか、と話をきいて納得はするが、あまりにも彼が最初にしていたものと、今の講義はかけ離れすぎているではないか]
は、はい―――聞いてます。
[聞いている、けど………。
不自然なまでに離れた体。
彼のよそよそしい態度。
やはり、彼を怒らせたのだと思うと、心が痛んで。
どうしたら、許してもらえるのだろうか―――。
そう考えていれば、堪えていても涙を堪えるかのように顔が歪み、そうならないように唇を噛んだ*]
まず、お前の言うような意味合いでの
「付き合う」っての、俺はよく分かってねえのよ。
少なくとも、「遊びましょー」で遊ぶ相手は、
俺からしても相手からしても需要と供給が一致した結果であって…
単に所謂すっきりしましょ、夜の寂しさ埋めましょってことであって。
[考え考え、宙を睨む。
そこら詳細説明するのは憚られ、適度に濁しながら、
ばり、と後ろ頭を掻いた。]
付き合うの付き合わねェのってのは、要するに恋愛感情絡みだろ?
…考えてみたら、そういう感情込みで
遊び相手を見たことは一度もねぇな。
[整理すればするほど、唇から漏れるのは妙に青臭い返答ばかり。
頭の中を整理しているつもりが、捻り出した答えは曖昧に尽きた。]
………
「恋愛感情のない」相手との関係性に名を付けて縛る気は
いくら俺だって、流石にねえわけで。
―――つか、遊びにしたくねェ相手に対しての、
関わり方っつか……誘い方ってのか、
ぶっちゃけあんまりよく分からん。
自然と遠巻きにしてしまうみたいな感じ?
[はて、と首を傾げる。
至極真面目に口にしておいて、自分の言葉が妙だと感じる。
向こうから向けられた問いだとはいえ、言うべき相手であるかどうかの判断がつかなくなっている程度には、不意打ちな問いであったのだ]
〜〜〜まあ、俺のことはいいんだよ。
てーかお前こそ、エーヴァルトの件が違ったのはいいが
それなら俺への今の質問をそのまま返す!
[いい年をして何を真面目に吐いているやら。
流石に恥ずかしいにも程がある、と椅子を押し遣り、
反動のままに風呂場への扉に向かって、言葉を促した。*]
ほれ。
いくらなんでも何も無いとは言わせねえぞ。
無いならないで吐け吐け。
傷つけた?
違うな。これは、煽った、って言うんだ。
[王宮で育っただろう彼は、この手の恋情に疎いのだろうか。
この、理性を振り切ってしまいそうなほどの欲望には。
今すぐにも押し倒して激情をぶつけたくなるのを、ぎりぎりのところで踏みとどまる。]
[どうすればいいのかと問う彼は、十年前そのままだった。
得体の知れぬ男に捕らわれ車に乗せられて、恐怖に震えるでもなく泣き叫ぶでもなく、ただ何をすればいいのかと尋ねてきた幼い日の彼の眼差しが、成長した今の姿と重なる。
変わらぬ心の強さを宿す、伸びやかに育った身体。
欲しい、という思いはいや増していく。]
おまえが欲しい。
[口をついたのは、指示でもなく要求でもなく、ただ真っ直ぐな想いだった。]
[金色のカーテンの隙間から覗く眼が三日月の形になるのを眼に留めて、瞬きを一つ落として、応える声に耳を澄ます。
昨日までは揶揄と思えていたはずの聞き慣れた言葉を、はにかんで受け止めて笑えば]
いつも貴方に言われていることです。
……でも、言いたくなる気持ちが、少し分かりました。
[そう返せるのは、彼が拒否する言葉を口にしなかったからか。
機嫌を損ねなかったことに安堵するように眼を細めながら、
彼の手首から手の甲へと自身の手を添える。
頬を撫でる指の感触を愉しむように、また掌へと頬を摺り寄せて、
少しばかり目線の高い、その眼を覗き込んだ。
滅多に見れない、困ったような表情に気づいたなら、
触れ合う鼻梁に擽ったそうに小さく首を竦めて]
……今は、プライベートじゃなかったんですか?教官。
[そう尋ねる声には、くすりと悪戯に笑みが浮かんでしまう。
少し意地の悪いものだったろうか。
窘める言葉とは裏腹に、その場に留めるように頬を撫でる指先に指を緩く絡めた。*]
[元々、フェリクスの中に、噛みつくような接吻けにつながる気持ちがあって、ミヒャエルの言動がそれを煽ったのだと理解できた。
責任を取れと言いつつ、彼が自制してくれているのを感じる。
その身を焦がしているのは──10年も前、出会ったその日から、きっと変わらぬ決意だ。
その火を消したくない。]
わたしもだ。
あの日の続きを──今から、始めたい。
[そっと上体を傾けて、唇を重ねる。
挨拶でもなく、救護活動でもなく、彼に寄り添い溢れる想いを託したキス。
恋のイロハも知らぬゆえ、その先を続けることはできないけれど、自らの言葉にして彼の荒々しい手に攫われ導かれることを
[聞き入るような気配に幸福を感じる。
浮名の多い身なれば軽口を流されるのも必定。
拒絶されぬだけ良いものとさえ思っていたが、
今はこうして耳を傾け受け止めて貰える。
特別な想い懐く相手ならばなおさらの幸せ。
はにかむ彼の貌を見つめる眸にもそれが滲む。]
いつも思っていたことだからね。
[軽口と誤魔化す必要もないから、
ゆるく頷き彼の言葉を受け止める。
添わされた手のぬくもりが甲に伝わり、
ふ、と力を抜くように吐息を零す。
くすぐったがる仕草は小動物を思わせ愛しさを募らせる。]
プライベートだからこそ。
セルウィン、キミを大事に思うからこそ――…
[自制しよう、と思うのに
上目に覗く綺麗な双眸も、悪戯に弧を描くくちびるも、
男の理性をぐらつかせ、惹きつけやまない。
緩く絡むその指先を軽く握るように包み、
そっと上唇を触れ合わせ、眸を覗く。*]
[いつも、と率直に言われれば、ぱちりと瞬きを一つ。
彼の言葉をジョークの一つだろうと曖昧に言葉を逸らかすこともあった自身を振り返る。
とても可愛いと言えるものではない。と、自身では頷きかねて。
しかし、彼の態度からは嘘ではないことも察すれば、
照れをひた隠すように視線を落とすと]
さすがに……、
いつもではない、と、思うのですが……
[やんわりと言葉を挟んだ。
二人の合間に、ソマリの吐息が零れる。
重ねた指先で彼の指の形を確かめるように辿りながら言葉を待った。
最後の言葉が耳に届くよりも先に、再び視線が混じり合えば
指先も、その視線にも身動ぎ出来なくなり、
唇が触れたなら、その唇に眼差しが惹かれていく。
期待に、ぴくりと絡め取られた指先が動いたなら]
/*
遅筆で本当に申し訳ない…!
すげーのんびりとお付き合い頂いてるんじゃないだろうか。
黄金色の菓子でもソマリに差し入れしたい…。
オズワルドが言ったって説得力ないよ…。
[もう今は呼ばれなくて久しい呼び名は、昔は自分が忠告したりするよりも、忠告される側だったのを懐かしく思い出させながらも、内容には半目になってしまいながら風呂行きを選ぶ。
のんびり立てる水音が、向こうを落ち着かせなくしている事など知る由もなく。極まったりとしていたが。]
すっきりは置いとくとして…
オズワルドでも、寂しいって思うんだ。
[前者は予想の範疇だが、後者は意外な様子で風呂場から返事して。
恋愛感情抜き云々には、すこうし考えるような間があいた。]
…なんか、変な所で真面目だね、それ。
[と口にして、すとんと納得がいく。
遊び人ではあるものの変に線引いていたり、泥沼になるのが少ない事はそこらが理由なんだろうとも思う。それが通用しない相手には関わらないのだから当然だ。]
[と、返答に納得しながらも、ん?と首をひねる。
何やら既視感に似た何かを感じながらも、もうひとつ掴みかねない物が胸の中に沸く。ことこの訓練を初めてからよく感じる気もするものの…やっぱり掴めそうで掴めていない。
ここまで出かかっているのに出ない答えに似ていて―――のぼせたような気持ちの悪さも感じながら湯舟から立ち上がると、少し大きな水音になった。]
へ?
[と間抜けな声が出たのは、はてなんて質問したっけと自分でも一瞬解らなくなっていた為。]
え、え、 えっと、つまり
私が特定の人と付き合わない理由?
[だったよね、した質問って、と思い出しなぞるように口にしながら、またざぶんと水音を立てて湯舟に戻る。上がるつもりだったのだが、何となく出そびれてしまった。]
いや…別に理由なんてないけど、ほんと。
単純に気が合う人がいなかったりなだけだよ。
[落ちる視線、伏せられた睫が淡い影を頬に落とす。
やんわりと控えめな言葉に小さく笑み声を漏らし]
キミのことがそれだけ好きってことさ。
[囁きにも似た音色をセルウィンに向けた。
彼の意識、視線が此方に向くのを肌で感じる。
微かに跳ねる彼の指先を愛しげになぞり]
…………、
[彼の名を呼び掛ける前に、淡く消え入りそうな声が耳朶に届く。
ああ、と吐息に混ざるは応じる声か、感嘆か。
喜びを笑みにのせて目を細める。]
セルウィン、キミが、欲しい 。
[願いに望みを綴り、重ね合わせたくちびるが深きを求める。*]
そりゃ、告白されて?
試しにデートしてみた事くらいあるけど、
何かこう、違うんだよねー…
変に気を使ったり、使われちゃって疲れたり、
なーんか、相手が白々しく見えたり…
体目的が見え見えなのなんて論外だし。
[ずぶずぶと口元までお湯につかり、時々ぼこぼこ空気が抜ける音を立てながら当時の事を思い出しての沈黙は短くない。もてない訳では無いのだが、全部が全部いまいちしっくりこず、デート自体に苦痛を感じ始めた頃におつきあいの事自体考えるのを止めてしまっていた。仕事が楽しくなりはじめたのもあったのだが。]
ろくな男に当たってないって言われればそれまでなんだけどさー。
理想はあるけど、別にそこまで高望みしているわけじゃないんだけどなー…
[と立派な軍人である兄の事を思い出しながら言って。]
もっとこう、変に気どってなくて、
普通にしてくれて、
自分も普通でいられるような…
そういう相手がいいなー…
って……
[言ってて途中から「んん??」と首をかしげるのは、あれっと思い当たる物があるからこそ。]
………。
[はたと、気づきそうで気づいていない何かの正体が、僅かに見え隠れして]
―――あっ
[ともう一度勢いよく水音を立てて立ち上がって―――]
(―――あれ)
[――――――ざぱーん!]
[長いこと湯に浸かっていたせいで昇っていた血流が、いっきに下がった事で傾ぐ視界に目が回る。
一際大きい水音を立てた後、風呂はしんと静まりかえり、時折低い唸り声のような物が響くばかりだった。]
[幾度も積み重ねられた告白に、ふるりと身体を震わせてしまう。
時間をかけて、その言葉に耳が慣れ親しんだのか。それとも…
まるで自身が望んでいたような感覚に羞恥を覚える。
身じろいだ指先を彼の指が辿れば、
その擽ったさに更に大きな反応を返してしまう。
なぞられる箇所から肌が過敏になっていくようだった。
端たない願いを口にしてしまったと後悔を覚えたのも束の間、
声とも感嘆とも付かぬ、彼の音を聞いて。
息を潜めたなら、唇が触れ合う寸前に彼の望みが鼓膜を震わせる。]
…、―― っ
[唇を重ね合わせれば、先程よりも温度が上がったような気がして、
歯列を割って、口腔に彼の吐息と熱さを感じたなら、
欲が滲みそうになる瞳を睫毛で覆い隠して、舌を絡め合わせる。
囚われている手とは逆の手を、腕に添わせて肩口へ辿り着けば、
その先を請うように深く首を傾けた。**]
/*
深くとあったから勝手に確定ロル回しちゃったけど良かったかなそわそわ。
ソマリおやすみだよ!!いつも遅い時間にありがとう!
……どっかに幼少の回想と、ペンダントのあれやそれぶっ込みたいな。
ソマリと7歳差で、出会った頃ソマリが軍人(軍属)になってる年齢だから……何年前だ…。
ソマリ17、8ぐらいで軍入隊?
いや、待てよ。ソマリのお兄ちゃんが軍属だから、
ソマリが軍に入る前も有り得る?
軍の話を沢山してくれたから、軍の人だと思っていたけれど、実は入隊前でした説…?
[初恋は叶わぬものと人はいう。
忘れようとしても忘れられず積み重ねた想いは、
何度綴ろうとも溢れるばかり。
触れた箇所から震えが伝い、
淡く頬を撫でて、支えるように添えるまま口接けた。
割り入る歯列の先を求める舌先が中を探り粘膜へと触れる。
長い睫に隠れる眸を窺いながら、絡めあった舌が愉悦をもたらす。]
――…
[熱にうかされるようにセルウィンの名を呼び
甘い蜜ごと彼の舌先を軽く吸いたて、くちびるを離す。
二人を繋ぐ銀糸が、小さな珠となり伝い落ちた。
肩口へと触れる手をちらと見遣り、誘うような仕草に微笑む。]
ほんとうに可愛いな。
他の誰にも見せたくないほど……
――…ああ、ベッドに移動しよう。
ああ、人並みかどうか試してみるのも悪くないかな。
セルウィン、首筋にでも掴まっておいで。
[あの時の話>>0:134を思い出せば
重ね絡めていたもう片方の手を反対の肩へと導く。
視線を合わせ、一拍置くのは、彼の心の準備を待つため。
腰にある手を背から脇へとまわし、軽く屈むと
促す役目を終えたもう一方の手を彼の膝裏にさしこみ抱き上げる。**]
「オズワルドでも」ってのは何だよお前…。
まぁ、俺にそういう気持ちがないとは言わない。
長く家族も居ねえしなー…
[士官学校に送り出してくれた父も既に亡く、
母親は自分を産んで死んだため顔すらも知らぬ。
とは、付き合いの長い彼女には何かの折に話しただろうか]
しかし、夜に寂しいってのは境遇面ってより
口寂しいとか手寂しいとか、もっと直接的なモンだな。
そういう意味で暖を求める相手も一定数居るってことさ。
[自分がどちらであるかと言えば、どちらもだろう。
一時の遊びの相手らを深く拠り所にしているわけではないが
全く依存をしていないかと言えば嘘になる。]
真面目……かねェ。
「男はロマンチストなのよ!」とか、
むしろそっちの類じゃねえのってよく言われる。
[爛れた関係を多数作っておいて、
ロマンチストも糞もないと一笑に付しつつも]
一緒くたにしてしまえばある意味楽なのかも知れないが……
俺は出来る気はしねえってだけ。
[お綺麗な理想を手放さず飾って眺めておくくらい、
許されてもいいだろうと、思っている。
また一方で、青臭く煩わしい感傷でもある。]
そ。別に口説かれねえわけじゃないだろ?
俺の知ってる限りでは2,3人討ち死にしに行ったと聞いてるが?
[長く誤解をしていた相手が単なる誤解だったと知った今、
彼女の色恋ごとへの姿勢に俄然興味が湧いたのだ。
出会った餓鬼の頃ならまだしも、それから数年、
こんな話はする機会もなく…むしろ避けて来たから、尚更だ。]
……ふーん。
一般女子の基準ってそういうもんなのか。
案外フツーな理由なんだな。
[そもそも、気が合う合わないが判断の核というのも意外だった。
己の回りが見た目や身体の相性を基準にする女性が多いゆえか、
一般的な女性の感覚というものに疎い自信はある。
ベルティルデの返答には素直に関心を抱くように頷いた。
もちろん人其々で見解が異なる部分で、いずれも正解ではあるのだろうが。]
[水音がひとつ。上がるのかと思えば、また一つ。
出たり入ったり忙しい奴だな、と扉に目を遣りながら]
……なんか今、デートで段々と微妙な表情になってくお前の顔が想像つく気がしたわ。
「違った」か、そりゃー気の毒だった。
気乗りしない相手に当たったお前も、
空回って優良物件をみすみす逃した相手も。
[ぼやきのような吐露にくつくつと喉奥で笑う。]
しかしまァ、違和感あって踏み出せねえってのはちょっとは理解できる。
受け入れ切れないってか、釈然としないってか、
納得行かないままズルズル行くといずれ綻び出たりするし。
そうなったら先がツラいし。
そーなー、
自然体で居られるのが理想ではあるだろうと俺も…
でも理想は理想だろーし……
って、 …?
[椅子に腰掛けるのにも飽いて部屋を歩き回り、
備え付けの家具を適当に見たり触れたりしていたが。
急に途切れた声に眉を潜め、手遊びは止まる。]
おい、如何した?
[先刻のぱしゃぱしゃとは違う、一際盛大な音。]
―――おい!!!!
[浴室に続く扉を外側からガンガンと叩く。]
ベルティルデ!?
すげぇ音したが何してる。大丈夫か!?
[中の様子を探るべく耳を当ててみて、舌打ち。]
……入るぞ!
[女性の入浴中に侵入するのには当然抵抗はある。
あるが、状況を確認しないわけには行かぬと、扉を開け放った。
場合によっては蹴破るつもりでいたが然程抵抗は無く、
信用されているのか居ないのか、心の隅で苦笑する]
なんっ……
おい!! しっかりしろ!
[ベルティルデは湯に沈んでいたか凭れていたか、床に転がっていたか。
あられもない姿は事故だ。流石に目を遣らぬようにしながら、
備え付けのリネンを身体にかけて簡単な処置をした上で
意識すら怪しく見える彼女を揺さ振った。*]
――…また泣きそうな顔、してるな。
如何した?
[パタン、と開いていた本を閉じれば子猫に視線をあわせようか。
険しかった顔はいつものにこりとした笑みへ。
首を傾げながら少し苦笑を浮かべて。
近づこうと思えど、身体は動かぬ方がと信号を与え、そのまま椅子越しから。]
もう夜も深い、今日は寝ておくか?
一応話は聞いた、ということでクリアにはなるんだが。
あ、あと――唇を噛みしめると、噛んじまうぞ?
[痛いだろ?なんて小さく笑って。
その場に立てば背を伸ばした。*]
[はっと気づいて無意識に噛んでいた唇の力を緩める。
そして、昨日彼は徹夜していたことを思い出す。
彼がミッション2の間に仮眠をとっていたことなど知るよしもなく、彼を寝かせてあげないと、と思い至る。
それに自分もひどく疲れていて―――
でも―――]
誘導尋問で、なんでもかんでも聞き出せるんですか…?
言葉巧みに……身体や道具を遣って…‥。
聞いてるだけじゃわかりません。
実地で、教えてください。
―――聞き出してくれませんか?
俺の本音を……。
俺にもわからなくなってる、俺の本音を。俺から―――
ゲオルグさん、お願い………。
[それこそ、誘導かもしれない。必死になって彼にすがるようにして。
彼が触れてくれないなら自分の方から手を伸ばし。
立てば自分より目線が上の彼に、風呂上りの濡れ髪を押し付けるように抱きついた*]
その話に乗っちまえばなんでも聞き出せるだろう。
言葉巧みな奴が一番厄介だよ。
道具や身体なんて所詮は二の次でしかないからな。
……嫌だって泣いていた奴がよく喚く。
[伸ばされる手、濡れている髪が己の服を濡らし暖かい温もりに包まれる。
すでに誘導尋問に掛かっているなんて子猫は知るわけもないだろう。
その身体を横抱きに抱き寄せた後、部屋の明かりを消しイスへと座り、己に背を向かせる形で間に座らせよう。
鼻腔を掠める風呂上がりの匂いが、己が欲求を湧きだたせる。]
――俺の質問に答えられたらご褒美をやる。
答えられないなら自分を苦しめるだけだよ子猫ちゃん?
[包み込むように抱きしめて、薄暗い中、横にある窓の外からの薄暗い明かりだけが二人を照らそう。
耳を軽く甘噛みし、片手は服の上から太腿を撫でようか。]
なぁに簡単な質問さ。
子猫ちゃんはどこの部隊に入りたいの?
[ゆっくりと撫で、甘い言葉を耳へと誘い込もう。
最初は簡単な質問。
答えを迷うことなく言えるだろう。
その口から答えが聞ければ服の中に手を入れ、腹周りを優しく撫でて。
頬へと口付けをして。]
じゃあ、俺が暗い中襲ったのに、感じただろ?
――如何して感じた? 得体のしれない奴に、簡単にイかされただろ?
[違くないよな?そう告げる様に、已然手は腹部を撫で肌を滑らせるのみ。
簡単な質問しかしないさ。
質問に答えられたらしっかりイイ事をしてあげる。
でも忘れるな。
これは訓練で、欲しいと言ったら負けだよ―ー?*]
[重なる唇。繋がる想い。
通り過ぎたいくつもの時の間、彼が同じ気持ちでいてくれたことに驚き嬉しく思うけれど、だからこそ彼を失いたくないとも思うのだ。
彼の胸を、指でとんと突く。]
この先に行けば、戻れなくなるぞ。
全てを捨てても俺に着いてくる覚悟はあるのか?
[引き返すなら今だ、と視線で告げる。]
今の地位と生活を捨てても良いものか、考えてからでもいい。
一日だけの続きで良いなら、それでも構わないが。
[あの時のように、一時の非日常を味わった後で日常に戻りたいのならば、それでもいい。
ぱしゃりと音を立てて、湯船のへりに背を付ける。]
[答えられない質問だったらどうするのだろう。
そう考えながら彼の手が自分の躯の表面を這い回るのを感じて。
少しずつ息を乱し、彼が自分を後ろから抱きしめながら耳を優しく噛むのにびくん、と背筋を反らした]
俺……は、空挺部隊に…入りたいです。
[ずっと昔から憧れていたエリート部隊。
技術だけでなく、精神力の高さでもずば抜けている人たちだけが選ばれて入ることが許される。
それに自分が一員と加われることを知って、どれだけ嬉しかったか、自分が誇り高かったか。
答えと同時に彼の手が服の中に入ってきて、へその周りを撫で回す。
……まるで麻薬のように彼の指は自分の思考を溶かす。]
わからない………です。
怖かった…すごく怖かったのに………。
[あの時より光は少ないとはいえ、今はあの時のほぼ再現で。
それを思い出すと、思わず躯を固くしてしまう。
何をされるかわからなくて、なのに彼の手が、自分をイかせる目的に動いているのが分かったら―――感じてしまって。
追い詰められて、犯される、そのことを期待していたというのだろうか。
それと―――]
―――ゲオルグさんが、上手すぎだったから………、
[これは絶対理由の一つだろう。*]
[「この先に行けば、戻れなくなる」とフェリクスは言った。
心臓の上に置かれた指先は彼の誠意だと思った。]
わたしは…カランサテの王子だ。
[このまま何もかも放り投げてフェリクスの下に走ればスキャンダルは免れない。
世間の評価など撥ね除ける自負はあったが、その影で責任を取らされる者が出るだろう。
自分たちだけでなく誰かの人生をメチャクチャにすることになる、と思い至れば冷静になった。]
[このまま一緒には行けない、と噛み締める声で答えた。
地位や生活基盤を失うことを怖れたワケじゃない。
フェリクスと共にある喜びに比べれば、全てを捨てて悔いはない。
けれど、誰かを犠牲にして自分だけいい思いをするのは人の上に立つ者としてすべきことではない。
それは、矜持だ。]
為すべきことをしてから、だ。
[真摯な覚悟をフェリクスならわかってくれるだろうと思った。]
[覚悟と矜持と責任と、そして純粋な想いと。
ミヒャエルの言葉からいくつもの意思を受け取って頷く。
誰にも文句を言わせない形で、彼を引き取ってみせよう。
自らも、決意を新たにした。]
なに、何はともあれ訓練を無事に終えることからだな。
俺もまだ、おまえに告白しなきゃならないことが残っているし。
[口調を軽くして告げて]
さっさとあったまれよ。
帰ったら飯にするぞ。
[ざぶ、とミヒャエルを頭から温泉に沈めた。]
― 翌日/宿舎 ―
[十分な食事と睡眠の後、ミヒャエルの体調を確かめたのちに次の訓練に移る旨を宣言する。]
次の訓練は対尋問訓練だ。
敵に捕らえられた時、いかに情報を漏らさないでいるかという耐久訓練になる。
辛くなるぞ。覚悟しておけよ。
[軍服───シャツはちゃんと新しいものを用意しておいた───に身を包んだミヒャエルに指を突きつけ、まずは脱げと命じた。]
− 温泉 −
[「何はともあれ」と当座の目標を示されたことで、想いが通じたのだと知る。
訓練を終えて、国に戻って、身辺の整理をつけて、彼ともう離れずに済むようにする。
待っていてくれるか、と訊ねることはしない。
信じている。]
やり遂げる。 力を貸して。
[握った拳をフェリクスの心臓の上に置いた。]
[「告白しなければならないこと」があるという宣言には、わずかに唇を引き結んで頷いた。
フェリクスは特殊部隊の大尉なのだから、隠しておきたいことはたくさんあるだろうと思っていた。
そんな彼と分かち合う秘密は──けっして軽くはない。]
受け止めるよ。
[一緒にいるためなら、強くなれる。]
[「帰ったら飯」という言葉に殊更、明るく笑ってみせた。]
宿舎には、まともな食材があるだろう。
昨夜のよりずっとマシなのを作ってやる。
[そう言えばフェリクスも笑っていた。
一緒に料理してくれるかな。
湧き出す熱湯と川の水が微妙に混ざり合う温泉に頭から沈められながら、ミヒャエルはこれまでと変わってしまう運命のあやふやさに期待と戦きを体感していた。]
― 翌日/宿舎 ―
[次の訓練内容は対尋問訓練だと知らされる。
その語から想像できるものは様々あったが、できるだけ顔に出さないようにして、命じられるままに軍服を脱いだ。
訓練はここで? とか聞きたいことはあったが、対尋問の基本は黙秘だと思っている。
世間話みたいなことからも相手は何を読み取るかわからない。]
よろしくお願いします。
[訓練生としての挨拶を口にするに留めた。]
俺が上手い、か……さぁそれは如何なんだかな。
やたら素直に話すじゃねーか。
じゃあ、此処からお前は如何されたい――?
[犯されたいのか、気持ちよくされたいのか。
身体が固くなっているのを感じればちゅっと首筋へと口付けを落として。
欲しい、というなら与えてやろう。
ミッションへと集中して言わぬのなら焦らしてやろう。
正直、ミッションなんてもうどうでもよかった。
本当はこの身体を抱きたくて、抱けなくて。
情けないなって思いながら口許を緩めた。**]
[挨拶に頷き、服を脱いだ彼に近づいてアイマスクを装着する。]
尋問されるにあたって最も重要なことは、何も言わないことだ。
だから君の態度は正しい。
わざと偽の情報を流す高度な手法もあるが、特別な訓練を受けていない者がそれをやると偽の情報だと簡単に見破られて、逆に真の情報を見透かされることとなる。
口はつぐんでいろ。
それが第一だ。
[目隠しをした彼に後ろ手に手錠を嵌める。
そうしておいて、その体を肩に担ぎあげた。]
だが完全に黙っているというのも無理な話だ。
危険も大きい。
話してもいい情報と決して明かしてはいけない情報を区別することを意識するように。
なにを聞かれてもひたすら自分の名前を繰り返す、なども有効な対策だ。
[彼を担いだまま、地下への階段を下りる。
昨日は、彼に見せなかった場所だ。]
[地下室には、専用の設備が整っていた。
冷たいコンクリートの床の上に、いくつかの台や器具が用意されている。
ミヒャエルを壁際に立たせ、手錠を外し、天井から伸びた鎖に改めて片手ずつを繋ぎなおした。]
───とはいえ今日はお試しみたいなものだ。
気楽に行け。
では軽く、ウォーミングアップといこうか。
[手にしたのはケーブルが繋がった金属の棒だ。
人体に害を及ぼさないレベルの、だが十分に強力な電流が通っているそれを、ミヒャエルの右手を戒める鎖に数秒押し当てた。]
[次第に深くなる口付けに酔い、吐息が絡まれば水音が耳に響く。
自身でも意識しないような箇所を舌先で擽られたなら息継ぐ吐息も色づいて、ふる、と目元を隠す睫毛が震えた。
頬を撫でる手が心地好い。
名を呼ぶ声にぞくりと痺れる感覚が走る。
その痺れと共に、舌を吸い上げられたなら]
……、っん……
[堪えきれずに喉奥から声が零れて、濡れた瞳が覗く。]
だってオズワルドの周り、楽しそうだから…って。
あぁ、ご両親の事は、うん…。
[以前に聞いた事のある話題に、そうだねというような声色で返す。ややしんみりした響きを帯びているのは、以前聞いた話を思い出した為。静かな空気は次の言葉で消えてしまったが。]
理由は何となく解ってきたけど、
それ、なんか響きがエッチだよ。
[一定の理解は有りつつも、口寂しい手寂しいには微妙な顔をして。]
ぶっ、オズワルドがロマンチストって…。
[言葉の流麗な響きと当人の姿が合わず、笑いながら水音が立てた。]
あはは、ごめんごめん。
どっちかと言うとリアリストだと思ってたもん。
[盛大に笑った後で少々遅い謝罪を一つ。その後で、じゃあオズワルドの理想とは何なのだろうとふと考えて。]
えっと、じゃあ、オズワルドの理想って、
恋愛感情絡みの恋愛、って事?
[すればいいのに、と思ったが、その疑問への答えは少し前に出ていたか。よくわからない、という。ふーんと、納得したような相槌を打ちながら湯舟へとまた沈んで。]
[唇が離れていくのを、無意識に濡れたソマリの唇を視線で追いかけて。解放された指先で繋がった糸を払い、彼の唇をなぞる。
少しでも離れることを惜しむ自身に内心苦笑を零した。]
見たいなんて言うのは、貴方だけですよ。
[くすくすと笑いを忍ばせて、続く言葉を聞いたならわずかに心臓が跳ねる。
然し、その後に人並みと続くと緩く首を傾けた。
すぐには意図を察することが出来ずに、ふわりと身体が浮き上がれば]
…え…、……わっ…
[身体の支えを求めるように咄嗟に首筋に両腕を回してソマリにしがみつく。
有言を実行する辺りが彼らしいが、まさか本当に抱き抱えられるとは。
肉付きがいいという程ではないが、それなりに成人男子には育っているつもりだったのに。
ちら、と視線を向けて様子を窺う。
身体が安定したなら、意図せず彼の言う通りの形を取ってしまったことに片手で顔を覆って]
…びっくりしました……
[そう呟いて、耳を赤く染め上げた。*]
そーです。返り討ちでしたー。
[討ち死に呼びには極微妙な声で返す。面白がるオズワルドにむっとしたものの、立場が反対なら面白がるだろうから仕方ない。
基準が普通と言われれば「それは人によるでしょ」とは言いながら。]
一般かどうかは解らないけど…
だってその方が長続きするだろうし?
[ふと「同じ花を見つめる事が出来たら、それは素敵な事だ」なんて書いてあった、何かの小説を思い出す。口にすれば理想主義と揶揄われそうで言わなかったが。]
悪かったわねー。
[おそらくほぼオズワルドの想像した通りだったろうから、笑い声にはむすっともするが。]
そうそう、それ!
途中で馴染む…って可能性もあるかもしれないけど、
どーにもねー…
私の性格だと最初が駄目な時点で破綻しそうで。
[理想、理想なー、などと、オズワルドとの会話は弾む。先ほどあった沈黙の分、時間の流れは早かった。そのせいでのぼせてしまい――浴槽のヘリにぐったりと、上半身を投げ出しかろうじて溺れるのは避けるようにしていたが、どうにもそれ以上は動くに動けずに。]
[扉をたたく音や名前を呼ぶ声ははやけに遠くに感じられて、返事もろくにしなかったら涼しい風が赤い体を撫でて僅かに呻く。]
そういや鍵…してなかっ…
[今どうでもいい事を呟きながら、オズワルドにリネンで包まれると、ぅーと唸りつつ。]
ごめ…なんか、気持ち悪い…
[ぐったりと揺すられるままに揺すられて、体を投げ出すように預けたまましばらく動けずにいた*]
[視界が覆われる。
それだけで自分の呼吸が浅くなるのを感じた。
寝るときと変わらないというのに。
耳に触れてくるフェリクスの落ち着いた声。
基本路線は正しいと追認されて安堵しつつ唇を閉ざすも、金属の輪で後ろ手に拘束されれば、アイマスクの下で眼球を動かした。]
──ぅあ
[前触れもなく担ぎ上げられて身体が浮く。
先に脱水症状に陥りかけたときもそうして運ばれたものだが──今はやるせなさに代わって、足が地についていない不安感が煽られた。
語り続けるフェリクスの声に救いを見出すように意識を集中する。
自分の名前──血統やら洗礼名まで盛り込んだフルネームは予想外の効果をもたらすかもしれなかった。
音の反響から狭い通路──下り階段を経て扉の先へ。
ひんやりとした空気。
裸足の裏にザラつくのは打ちっぱなしのコンクリートか。]
[意識を尖らせて探る間にも、手錠は重たい枷に換えられる。
気楽に、と言われたけれど、何かのスイッチが入る音の後にもたらされたのは遮りようもない一撃だった。]
──ああッ…!
[痛いというのでも熱いというのでもないけれど、身体の跳ね上がるショック。
痺れるというのが近いか。 何秒だった? 冷たい汗が遅れて滲む。
尋問といっても、取り調べ室で椅子に座って──というワケではないらしい。
まだ何を聞き出したいのかも明らかにしないうちから、こんな手を使ってくるのは、心理戦がもう始まっているのだろう。
ミヒャエルは首を振って、緘黙を続けた。]
[電撃に鞭打たれたミヒャエルの身体が跳ねる。
少しの間を置いて、今度は左の太腿に、さらに右の脹脛にと電流棒を触れさせていった。]
視界を塞がれると、恐怖心が増すだろう?
次はどこに来るのか。なにをされるのか。
全神経がそこに集中して、刺激をより大きくする。
[電流を浴びせた場所に手のひらで触れ、柔らかく撫でる。
指先が肌をつたい、脇腹を軽く引っ掻いた。]
じゃあそろそろ話してもらおうか。
まずは、名前と所属。それとここに来た目的だな。
[手始めにオーソドックスなところから、とばかりに問う。]
[彼のくちびるより零れた甘い音色が鼓膜を震わし心臓を跳ねさせる。
髪の間より覗く艶やかな眸に、ゴク、と喉が鳴る。
期待している。
もう引き返せない。
――引き返したくはない。
チリと理性が焼け付くような感覚。
は、と、熱の篭る吐息を吐き出した。]
そんな声を出されたら、堪らないな。
[繋いでいた糸を払う彼の指先がくちびるに触れると
ふっと目を細めて、指の腹をちろと舐め上げる。
こうしてセルウィンからも触れられるのがまた嬉しく
彼との時間が心を満たしてゆくのを感じる。
抱き上げた身体はほどよく締まるしなやかさを布越しに伝える。
しがみつく腕に、どこか満足げに口の端を持ち上げた。]
前置きはしたつもりだったが、
――…驚かせたのはすまなかった。
ああ、でも、驚いてしがみついてもらえるなら、
次も悟らせる前に、のほうが、いい、かな。
役得は多い方が嬉しいし。
[少しだけ楽しげに弾むような声でそんなことを言う。]
[彼の方に視線を向けると、赤く染まる耳朶が覗く。
驚きだけではなさそうだと微かな笑みを漏らし]
――…キミを抱いていると実感できる、
ちょうど良い重み、かな。
[軽々と、とはいかぬが
苦にするでなく平然とした様子で
振動を伝えぬように気遣いながら歩み
寝台まで辿りつくと先ほどは片手で隠された彼の貌を覗く。]
ああ、一時でも離すのが惜しい。
[すぐには下ろさず抱いたままぽつと零した。*]
ハ、……生きてた。
[呻きを聞けばほーーっと長く息を吐いて肩を落とした。
戦場でもなんでもない、死にゃーしないと言われそうだが、
そうは言っても人一人倒れれば肝を冷やす。
不意打ちは、訓練したって慣れるものではない。]
ばっかお前、風呂でのぼせるって……
…いや、俺も悪いか。
ついついダラダラ話続けちまったし、
[例の話には気になる点がいくつか無くもないが、
今は対処を考えるのが先だ。]
――取り敢えず、風呂からあがんのが先。
一度引張り上げるからな。
見えるモンは当然ガン見するが気にすんな。
[返事を聞くまでもなく行う心算の処置を告げる。
一応目を逸らしておく気ではあるが
移動中に目に入るものは仕方が無いと思え、とも。]
っしょ、っと――!!
[難しい体勢だったが、リネンごと巻き取るようにしながら引き上げて。
同期ゆえの遠慮の無さで横抱きに抱え、
足で扉を押さえながら浴室から脱出させる。
休ませる場所は、このバンガローではベッドしか選択肢がない。
湯から上げたばかりで水びたし必至だが、まぁ何とかなろう。]
っぐ…! ンあぅ
[短い不規則で断続的な責めに、こらえたくても声が洩れる。
ああ、何をされるか考えたらいけないんだ…とフェリクスの示唆を吸収した。
見えていないのも、気にしちゃいけない。
電撃を伴わない接触の圧に、ヒク、と身体を引き攣らせる。
これは──彼の指先だ。
痕が残ってないか確かめてる? それとも別の何かを調べてるのか。]
[ウォーミングアップは終わったらしく、自己紹介(?)を求められた。
さっき言われたように、名前だけを繰り返すことにする。でも、フルネームじゃない。]
ハーマイオス
[震えてもない、挑発的でもない声が出せたと思う。]
…余計に気持ち悪くなるようだったら、言えよ。
[慎重に寝台に下ろして、念のためにと告げた。
焦って引っ張り出して被せたリネンはすっかり濡れていて、
これを巻きつけたままでは風邪を引きかねない。
多少の躊躇の後に引き剥がし、乾いたタオルを身体に被せる。
のぼせゆえか薄紅に蒸気した白い肌に、微かに眉が動くが、
つと目を逸らして、薄い上掛け布団を重ねた。
火照りを逃がすにしても、何も掛けずにおくわけにもいくまい。
それは後が怖い。そして自分の理性にも自信がない。
互いの安心は布団一枚にお任せである。]
はーあ……… びっくらこいた。
とにかく、これで暫く休んでおけ。
俺は適当に居るから、何かあったら声かけろ。
水でも飲むか?
[辛うじて出来る処置はそれくらいか。
やれやれと床に腰を下ろして、ベッドの側面に凭れた。*]
それだけか?
怖くて声も出なくなったか?
[初めての体験だろうに、ミヒャエルはよく耐えて冷静さを保っている。
けれども敢えて煽るような言葉を掛けた。
両手を繋がれ、暴虐にただ耐えるしかない彼の姿に嗜虐心が刺激された、というのも確かだ。]
最初に言っただろう?
私の任務は、君を「私以外」から守ることだと。
つまり私は、君に何をしても良いことになっている。
[耳元で告げて、電流棒を先ほど爪で触れた脇腹に押し当てる。
今までよりも少し長く。]
もっと簡単な質問に変えようか。
[棒を離し、身体を密着させながら優しげな声音を作った。]
今、どんな気分だ?
[体のラインをなぞる手で、今度は内股のあたりに触れた。
あくまでも柔らかく、羽根が触れるほどに軽く。]
[弄うような言葉をかけられて、彼の目に自分がどう移っているかを想像してしまう。
自分で思うほど毅然としてないのかもしれない、掠れた声だったかもしれない。
そこに、フェリクスに与えられた無条件の権限が告げられた。
過去から手繰り寄せられた理屈は、偽わりのない証拠だ。
守られる保証がない圧迫感と同時に、頑張って尋問に耐えていればフェリクスが助けに来てくれるという虚構(それがミヒャエルの原動力である)の矛盾に焦れる。]
ぃや… あぅああんッ!
[これまでよりも長い電撃にあげた声には、脊髄反射だけでないものが混じった。]
[どんな気分かと問われ、彼の気配が近くなる。
乾いた軍服が肌に擦れる。
振る舞いの冷徹さとその甘やかな手つきの落差。]
くぅ…、
[奥歯を噛み締めて、せめてもの抵抗に縛られてない足を蹴り出した。]
ハーマイオス、だ。
[彼の名を呼べたら、いいのに。
そう願う一方で、呼んだらダメになってしまうのも、わかっている。]
[くらくらしているせいで自分がどういう態勢なのか解らないが、素っ裸だったのはおぼえており。気にするなといわれてもそこは無理で。]
うー…
[ぐったりとした中、ガン見にぺちっ、ぺちっと濡れた手で叩いて湿った音を立て抗議するがいつものような力は入ってない。微かに「後で覚えて…」と囁いたが他に選択肢もなく仕方がない。そもそも自分が悪くもあるのでとばっちりだろう。]
[だが体温の上がりきった体に、ふわふわした浮遊感は心地よく、運ばれる間は大人しく身を預けたまま寝台に降ろされる。
少しの後に肌に薄い物がかかる感覚。裸のままではないらしいのに安堵するように息をついた。
びっくりしたとの声は届いて、ごめんと唇が動いたが。]
ん…
[遅れて僅かに顎を引いて返事をすると、寝台の上で浅い呼吸を繰り返して熱を逃がそうとする。]
ぅん、みず… 欲し…
[水の申し出は耳聡く聞いて、こくこくうなずいた。]
[彼の喉元が動くのを肌先で感じたなら欲を煽られる。
漏れ出た声を指摘されれば、伏し目がちに視線を逸らして、
言葉を返さないことで目許が赤らむのをひた隠した。
彼の首筋に絡めた自身の指先が湿り気を残していて、
指先を喰まれたことを思い出してしまうと、鼓動が早くなる。
それにしても――、
たった数メートルの距離ですらこの格好は恥ずかしい。
しかし落とされるのはさすがに避けたい。
どこか愉しげな様子のソマリに、咎める視線を送ってはみたものの、
彼の話す声を聞いていれば、然程、棘のあるものにはなかっただろう。]
…度々驚かされては、身が持ちませんよ…
[呆れるような素振りで口を挟むのは、照れ隠しからか。
少しぶっきらぼうに返しながらも、首筋に回した手に嫌がる素振りはない。
せめて、彼が運びやすいようにと胸元に身体を添えて、自身の身体を支えた。]
[長く伸びた悲鳴が地下室に跳ね返る。
唇を舌で湿らせて、ついでにミヒャエルの耳を舐めた。]
…… 行儀の悪い足だな。
そんな足は、こうだぞ。
[蹴り出された足を捕え、引き上げる。
密着させた体の間で片足を折りたたまれた姿勢は、より不安定さを増すことになるだろう。
そんな状態に彼を留め置いて、電流を切った金属棒で足の付け根を撫で上げる。]
飲みこみの早いことだ。
[教えたとおりに名前だけを繰り返した彼を誉め、足を抱えた手を伸ばして足の間に触れる。]
こちらの飲み込みも、早いかな。
[引き延ばされた尻たぶの間の窄まりに指先を置き、残る指で彼の分身を摩った。]
水な、ハイハイ。
[早速の水の要望に、床から腰を上げる。
野営地からバンガローに向かう道中で見つけた湧き水から汲んだ水がまだ残っていたはずだ。
携帯用カップに透明な水を注ぎ、ベッドの脇に腰掛ける。]
ちょっとでも身、起こせるか?
無理そうなら何とか流し込む、が……
[繰り返される浅い呼吸。
それが発熱を連想させたのか、自然、ベルティルデの額に冷えた手を当てた。]
[たった数歩の距離。
その距離が長くも短くも感じられただろうか。
ふと向けられた視線に顔を上げれば、笑みを引くソマリの面持ちが見えて]
ちょうど、というのは『貴方にとって』ですか?
[尋ねながら、彼の首筋に絡む金色の糸を指先に絡める。
此方を窺うような眼差しと共に囁きを耳にしたなら、
少しの逡巡の後、指先に絡めた髪をつん、と引いて彼の気を引いて
半身を伸び上がらせて、彼の頬に掠めるような口付けを残して。
離れ際に、囁くように耳元に口を寄せる]
このままでしたら、貴方の両手は塞がったままだ。
……悪戯しても?
[目を細めて、彼の首筋へと唇を寄せようと*]
身体支えるくらいなら手伝えるし……
どーしてもムリってなら、口移しとかで。
[冗談の延長で、不意の事故からくる雰囲気を払拭しようと、
にやりと歯を見せて笑ってみせた。
ん?と両手をおどけたように広げ、
身を起こすなら手を貸す意思を表明しておく。]
/*
真面目な話してると馬鹿さが消えて行く…!!
風呂で逆上せるとか王道をありがとう嫁。
便乗で、ちゃっかりラッキースケベ頂きましたァァー!
ん、無理…
[寝返りも現状ではやっとの様子で、オズワルドの気配がする方へ向きながらゆるく首を振る。
額に当たる手は体温より冷えていて心地よく、ふーと気持ちよさそうな息を吐いて。]
濡れてもいいから、おみず…
[むしろかけてもいいくらいなのだが、風邪の懸念もあり憚られ。
とりあえず喉と体を潤す水分を求めて口を開けたまま待った。]
[咎める視線から彼にとっては不本意な状況なのだろうと思う。
逆の立場であれば、セルウィンの心境も分かるような気がしたが、
すぐに止めようと思えるほど出来た人間ではなかった。
初々しいその反応が興を添えるのを彼はわかっているだろうか。]
……ほどほどにしておくよ。
キミの身に何かあっては大変だからね。
[照れ隠すような言の葉にやわらかな笑みを見せる。
重心が移り、さきほどよりも軽く感じる。
彼の思いやりに気付き胸があたたかくなる心地がした。
視線が重なる。
ただそれだけで嬉しいというかのように細まる眸。
問いかけを聞けば、軽く顎を引いて肯定を示した。]
無論、『私にとって』だよ。
[髪を掬う指先がうなじを掠め、軽く引かれる。
ピク、と小さな震えがはしり、堪えるような息が漏れた。
頬へと落ちるキスが小さな熱を灯す。
耳朶に触れる蠱惑の囁きに、喉を鳴らして]
悪戯したいのかい?
――…ああ、手が塞がっていても、
[最後まで言葉にしないまま、頬にキスを返し
髪からのぞく耳朶に口接け、くちびるのみで軽く食む。*]
[息のかかる距離で囁かれる。温かく湿ったものが耳朶を舐ってゆく。]
…んう、
[顔を傾けたのは逃れようとしたのではなく、唇に欲しかったせい。だなんて、言えない。]
[案の定、闇雲な抵抗は押さえつけられて、身体が軋むような体勢を強いられる。
内股に触れてくるのはわざとなのか、密着しているせいなのか。
苦痛のさなかに違うものが混じって混乱する。]
…はぁッ、 はぁ…
[彼が触れている間は電撃は来ないはずだ。
そんな思考を読んだように、尻の谷間に指が充てがわれる。]
な、にを…ッ
[次は身体の中に電流を流すというのか。
口に突っ込んだのでは尋問に答えられないから、そこ?
惑乱が恐慌に飲まれそうになったところへ、別の刺激が施された。
雄の器官が他者の指で摩り上げられる。電流よりもダイレクトに訴えてくるその疼きは。]
待っ…て 、 アぁ
[ミヒャエルは混乱した喘ぎを洩らした。
なんでもう
電気を流されたせいで意志とは関係なくそうなってしまうことなど知らなかったし、目隠しをされていたせいで、自分の身体の変化に気づいていなかった。
淫欲抜きに待ち受ける器と化していた雄は触れられてすぐに迫り上がったもので濡れてしまう。
熱くて、気持ちいい。]
[我が身を案じられたなら、少しバツの悪い顔をしたけれど。
恥ずかしいからだ、とは言えるはずもなく。
ただ自身の傲慢さを恥じているだけのこと。
彼の笑う気配が伝わったなら、薄く唇を噛んで]
そうしてください…
[そう控えめに言うことで体面を保つことに留めた。
ソマリから向けられる視線も声色も唯唯優しく、甘さを帯びていて。
その心地好さに身を任せてしまいそうになる。
躊躇いなく、肯定の意を口にするソマリを見れば、
ふ、と息を吐き出し、笑いに肩を震わせる。
不確かなものだが、彼の言う通り、
本当にちょうどいいのだとすれば、それもいい。]
それなら良かった。
[返す言葉は愉しげに、柔らかな笑みを向けた。]
[戯れのような笑いを残して、再び双眸を細めたそれは少し色付いて。
僅かに反応を拾ったなら、薄い笑みを深める。
問を投げられたなら、視線だけを上げて]
……手持ち無沙汰なもので。
[悪びれた素振りはなく、肌に触れるだけのバードキスを落とす。
数度、啄んだなら自身の頬に彼の温もりを感じて、目許が緩む。
然し、耳に淡い音がしたなら、びくりと過敏に反応を示す。]
…ぁ、待って…
[柔らかな愛撫に身を竦めて、思わず弱い制止の声を投げた。*]
[控えめな声に小さく頷く。
セルウィンが強く望むなら何でも叶えたいと思うが
それを言えば呆れさせてしまいそうな気がして
言葉にするのはやめておく。
抱き上げる腕にも笑みゆえの震えが伝わり
彼が如何して笑うのか分からぬまま
釣られるように笑みを形作る。
躊躇いなきは他の考えなど浮かびもしなかったから。
他の答えの存在に気付き、考えたところで
他の誰かに一時でもセルウィンがこうされるのは嫌だ、と
そんな結論に至ってしまうのだから――。
悪戯したい理由を聞けば納得したように頷き]
……ん、っ、少し、くすぐったい、かな。
[肌に与えられる優しい刺激に小さく吐息を漏らした。
首筋は他より幾分弱い箇所。
静止の声が聞こえるもその弱い音色は煽るかのように感じられ]
――…待てない。
[短い応えに熱っぽい吐息が混じる。
やわらかく食んだ耳朶に軽く歯を宛がい、
窪みをなぞるようにして耳孔へと舌を這わせた。*]
即答かよ、ムリって。
[呆れたように双眸を細めるが、
無理をさせるのも本位ではない、座り直して
横たわるベルティルデの腰近くに手を差し入れ、
しっかり曲げるのは無理でも、上半身の支えとする。
水の入ったコップを軽く傾けてベルティルデの唇に当てた。]
キツくねーか? 溢さんようにな。
[冷たい水を飲む動作が見えたなら、
コップの角度を調整し、水分補給を手伝った。]
……
ところで、仕事の話。
第三のミッションのことなんだがな。
[部屋の隅の机の上に無造作に投げ出した紙束を見る。
ベルティルデが風呂に入っている間、
上司から与えられたミッション概要の続きに目を通したのだ。]
『尋問訓練』ってヤツらしい。
これ、適当にそれらしく文書捏造っておくぜ?
風呂に入れて湯攻めした上で恋愛遍歴を喋らせた――とか。
それもある意味尋問訓練ではある気ィするけど、だからって
今の状況見たままを書いたら、それこそ上官にドヤされる。
[水分摂取の手伝いをしながら、軽く肩を竦めて苦笑した。]
[自身が笑う様に、不思議そうな面持ちを向けるの彼の姿が垣間見えて悪戯な眼を向ける。
少しばかり、焦らしてみるのもいいだろう。
心に宿ったものを今は口には出さずに、自身よりも幾らか大人である彼が戸惑う姿に目を細めた。
きっとそれほど長く、黙っても居られないだろうけれど。
ソマリの見えぬ独占欲めいたには心情にまでは気づけずに、
自身の鼻先で彼の首筋を擽りながら、
漏れる吐息を耳にしたらなら機嫌が良さそうにして、すり、と身体を寄せる。
その行為は、耳元に吹きこまれた吐息からも逃げるような仕草でもあっただろう。
首を食もうとしたところで、熱い息が耳の奥まで届いたなら、漏れそうになる声を押し殺す。]
…ッ、…せめて、降ろしてから、に……
[逃れようにも、暴れては体制を崩してしまうと思えば、
強く押し退けることも出来ずに居る。
脳にまで届くような音が耳に響く度に、びく、と身を跳ねさせてしまう。
刺激に堪えるように目を伏せて、首筋に絡んでいた指先が縋るように服を掴む。
耐え切れぬ程になったなら、は…、と身体の内に篭もる熱を静かに吐き出した。**]
………素直ですか?
どうされたいかなんて………
[考えてもわからない。
男同士の情交は知識はあっても未経験だから、思考が回らなくて。
首筋に口付けられて、驚きにますます体を縮こまらせる]
触れてほしい、って言うのはルール違反、ですよね………
[もっと気持ちよくしてほしい。
訳がわからなくなるくらい、追い詰められる快感が欲しい。
でも、どういう答えが正解なのか。
彼の手を上からぎゅっと握り、真っ赤になったまま子供のように固く目を瞑るのが精一杯のお願いだった*]
[だってー、と言ったつもりが、ぅーぅー唸る音にしかならず。介抱されるように手を当てられると水滴か汗のせいか、ぬるっとした生の感触にびくっとしつつも、冷たい水を一気に喉に流し込み体温を冷やそうとして、咽た。]
げほっげほっ
ごめ、ありがと…
[むせる程に飲んだがその代わり、先ほどよりは少し流暢に喋れるようになり笑んで。]
ん
[仕事の話になると、真面目な顔をして教官から内容を聞いて、文章捏造になると聞いてうーんと複雑な顔をしたが。]
それ何てネタ…って言われるよね多分。
うん、そこはちょっと何か盛ろう…
[工程自体は悪くないが、内容が内容なので手入れが必要だろうと判断し。報告書が同じ内容になるように口裏合わせようと言い、顔を見合わせるようにしてこちらも苦笑した。]
[傍で見守るだけで十分、軽口を交わすだけで十分、と
そう思っていたのに欲はふくらむばかり。
想いを伝え、前向きな姿勢を示してくれたこともあり
軽く振舞っていた男の奥底にあった独占欲が露になってゆく。
すり寄せる彼の仕草に心が擽られる。
かわいい、と自然に漏れる囁きを耳元へ落とした。
期待した囀りは聞こえず、その代わり届く言葉。]
……仰せのままに、我が愛しき君。
[王族にでも対するかのように仰々しく、
けれど何処か悪戯に戯れるように応えを返す。
堪えるような気配がまたそそる。
小さく跳ねる身体、抱える手が微かに動き撫で
形良い耳朶にちゅっと音立て口付けを落としてから
くちびるを離して、服を掴むその手を一度見つめる。
熱篭る吐息を零したそのくちびるにまた触れたいと欲がわく。
その欲求を一度抑えて、静かに彼を寝台の上へと下ろし]
セルウィン、
[愛しげに名を呼び、くちびるを寄せる。**]
オズ、
ありがと
[怒った時は、オズと呼ぶ。
だけど、親しみ込めた時もオズと呼んだ。
笑んでもう一度体重を後ろにかけて寝台に落ちると、ころんと横になってシーツを引き寄せ胸元を隠すように包まりながら、だが足は熱を逃がすように出したまま、眠るように目を閉じて*]
/*
しかし、ソマリの文章は美しいな(惚れ惚れ)
心理描写が素晴らしい。照れる。
そしてこれまた時間内に返せないで灰だけを汚してしまうのだった……。
更新時間までには帰りたいぞ…!!
[充血して張りつめたミヒャエルの雄は、ほんの少し触れただけで雫を零して震えた。
それで自分の状態を察したのだろう。ミヒャエルの声が混乱に揺れる。]
なんだ、気づいていなかったのか?
電気を流されて、気持ちよがっていたんだろう?
[実際はそうではないと十分に認識しながらも、いたぶるように言葉を掛ける。]
こっちまでこんなに尖らせて。
もっと電気が欲しいか?
[金属棒の先で胸をつつき、赤い膨らみを指先で捻った。]
[そうしている間にも浅く指先を抜き差ししていた後ろの穴へ、金属棒の先端をあてがった。
力を加えて押し上げれば、さほど太くもない滑らかな金属は易々と内側へ飲み込まれていく。]
先ほどから名前しか言わないからな。
他の名前くらいは言えるんだろう?
君をここへ寄越したのは誰だ?
君をこんな目に遭わせているのは、誰だ?
[新たな問いを投げかけながら、機械を操作する。
答えが自分になるよう意図した問いを。]
言ってしまえ。
そうしたら、もっと気持ちよくしてやるよ。
[膨らんで待ち望む陽根を幾度か摩ったあと身体を離し、金属棒を握ってスイッチを入れた。
弱めた電流が、直接粘膜に流し込まれる。]
―――ハハ、素直になってるじゃないか。
触ってほしいんだろう?
気持ちよくしてほしくないのか?
[口許を緩ませながら、手はするりと胸元までもっていき
優しい手付で突起に触れ、親指の腹で軽い刺激を与えてやる
元々、子猫にはもしかしたらMッ気があるのかもしれない。
逆の手は彼の太腿から、ゆるりと主張し始めている屹立を
布地の上から撫でて]
さて、と。
しっかり声を我慢してもらおうか?
他の部屋には教官や訓練生が寝ているかもしれないしな?
[この部屋が防音なのは言わないでおこうか。
子猫の上に来ていたものを剥ぎ取るように脱がせて裸体にさせる。
華奢で壊れそうな身体は、あの時遠目から見ていた姿と一緒だ]
で?
何処に触れてほしいんだい?
[ミッション内容なんてものを忘れさせるように
甘く刹那気な声色で子猫の耳許へと吐息を吐いた。**]
………っ
[触って欲しい、気持ちよくして欲しい。
でも、欲しいと言ったら終わってしまう。気づかれたら止められてしまう。
それが“ミッション”。
だから―――自分からねだっていいのかわからない。
彼にとってこれはミッションの一貫で、それを承知で自分が頼んだこと、だから。
熱く潤んだ瞳で彼を見つめて、戸惑うように目を逸らすのは、彼の言葉を否定したわけではなくて。
だから、彼の手に自分の手を重ねて肯定を示す]
―――はぁ…っ
[無骨な手からは想像もつかないくらい、彼の手の動きはひどく繊細。
胸の突起に触れられると、自分で触れた時とはあまりに違う刺激となる。
それ以上に布越しなのに彼が触れれば、それだけでじっとりと蜜をこぼしそうなくらい、屹立が熱を帯びるのを自覚していた]
…っ!?
[他の部屋の存在を意識させられ、慌てて口を閉じる。もしかして今までなにも考えずに上げていた淫らな声は、誰かに聞きつけられていたかもしれない。
自分が口を押さえて固まっていたら、彼の器用な手は自分をいつの間にか生まれたままの姿にしていて。
そして―――意地悪な質問を繰り返すのだ。
――欲しいからこそ、欲しがる言葉は言えないのに。]
全部に……っ
[誰にも聞こえないように、彼にだけ聞こえるように、思わず漏らしてしまった本音。
一番触れて欲しい場所は、彼が最初に自分に触れてきた箇所。
もう期待して、熱く疼いているイヤラシイところ。]
ここ―――。
[胸を太腿を撫でて、肝心なところに触ってくれない意地悪な手を自分から導いて。
熱く猛る箇所を彼に手に直に触れさせる。
そして早く……とばかりに腰を揺らした*]
[理性を翻弄する言葉とともに乳首を突つかれ、そこがどういう状態になっているか思い知らされる。
電極と指先が敏感になった肌をいたぶり、恐怖と甘美を交互にもたらした。
次はどちらが触れてくるのか、予測のつかない狂おしさに焦れる。
違う、これは期待なんかじゃない。]
っ…あ! あ!
[鎖を鳴らして身を捩る。
この浅ましい姿がフェリクスにしっかり見られているのだと思えば火のつく思いだった。]
[拙い抵抗を嘲笑うように、拷問は次のステップへと躊躇なく移行する。
無機質な冷たい質量が身体の奥深く逆しまに侵入してくる感触に、ミヒャエルはそそけだった。
臓腑を侵しながら、尋問者は首謀者の名を明かせと強いる。
これが訓練であることを鑑みても、それは決して洩らしてはならない情報だということはわかる。
明かせば大切な人を危険に晒す──]
っぎ… それは…ッ ダメ、 やめ …!
[叫び続けた顎が痛い。
ずっと唇を閉ざしていられるなら、黙秘を貫く意志も堅く保てるだろう。
けれど、悲鳴という”声”が口を抉じ開けてしまえば、あえかに言葉を口走ってしまうのは時間の問題になる。]
…気持ち よく 、 な… ン て
[男の甘言が擦り切れそうな意識に落ちてくる。
こんな責め苦にも関わらず勃ちあがっている柔茎をしだく指使いに腰骨が蕩けそうになった。
次の瞬間、温もりが離れると同時に再び電流が解き放たれる。
身体の奥を刺し貫いたまま。]
あああ…ッ!
[充分に加減されているとはいえ、まったく未知の責め苦であった。
おまけに電気パルスによって筋肉が締まって電極をより強く締めつけて逃さない。
まるで自ら望んで銜え込んでいるかのような倒錯に掻き乱される。]
あふっ… 助け… ああっ!
[フェリクスが手元のスイッチでほんの少し電流を弱めれば、それだけで心地よくなったと錯覚してしまう。
嬲られ、翻弄されて、鋭かった悲鳴は次第に鈍麻し掠れ、睦言めいた短い呻きに変わった。]
[冷えた水を流し込んだのが少しは効いたか。
先刻よりは落ち着いた声を聞き、内心で安堵する。]
ネタ扱いされんだろうなー…
或いは、今度こそ俺がお前に手ェ出した疑惑が再燃しそうだし。
また俺がお前のこと冤罪で巻き込むことになりかね………
[そういえばベルティルデは知らないのだった、と
視線を彷徨わせてワザとらしい咳払いひとつ。]
いや、何でもない。
と、とにかく、また俺と再調査し直せとか、
余計な命令を言いつけられる羽目になったらお前も面倒だろうし。
回復したら、適当に案を練ろうぜ。
………、なんだ。
今日はやけに素直に礼言うじゃねェか。
[大したことではない、と肩を竦めながらも、
珍しい、素直な礼は気恥ずかしくもある。
己も彼女も、もう少し畏まって遠慮がちだった頃が思い出されて、思わず口端を上げた。]
らしくねえな。
が、まぁ……… どういたしまして?
[処置が終われば、いつまでも近くに居るのも妙だ。
だが余り目を離す気にもなれず、床に座り、先刻と同じように寄りかかる。
ベルティルデの声を聞き其方に視線を遣る度に
自ずとしどけなく投げ出された脚に視線が向く。
己の座る位置が悪かった。いや、ラッキーだった。どっちだ。]
……あァそうだ、ひとつ。
[暫くは沈黙に身を任せていたが。
ふと、思いついたように。]
帰ったら大通りの西側のパン屋の裏手に出来た店付き合わねえ?
色気のある店じゃなく単なる定食屋なんだけど、
あそこのデカ盛りにずーーーっと興味があって気になってんのに
両隣がいかにもスウィーツな雰囲気の店でさ……
[男の同僚も誘いづらい上、
男一人で行くのはどうにもな、と、
やれやれと細く息を吐いて言葉を濁す。]
というわけで…礼はそれでいいぜ。
[女を部屋に誘う時とは違い、
やや緊張を帯びた、静かな声色。
思えば、自分から『普通の誘い』をかけたことは誰にもなかった。
何故かは知らん。…知らん振りをする。]
ゆっくりオヤスミ。
[静かに目を閉じた気配は感じていたから、
寝ているのかもしれないし、聞こえていないかも知れない。
そのほうが良いかも知れぬ、と人知れず笑う。*]
ン、イイ子だ。
―――俺は素直な子は好きだぜ?
[全部と恥ずかし気に告げる子猫。
そして導かれる熱の籠る場所。
それだけで目を細め、口許が必要以上に緩んでしまう。]
カレルくん気づいてる?
すっげー腰揺れてる。
君そっちの線経験あるの?
[俺の調べた限りじゃノンケの筈。
持っていた写真からも大方推測できる。
それでも身体は素直だ。
とてもいい反応をしている。]
でも身体も素直だよカレルくん。
凄く熱い……まだちゃんと触ってないのに、もう感じているの?
[ズボンと下着も全てずり降ろし、膝の所で止める。
逃げ道を与えないために。
ふるりと反り立つ屹立は触れてほしそうに蜜を零している。]
エッチだなぁ……。
なぁ、今も‘怖い’か?
[あの時の再現をしている現状。
怖いならば明かりをつけてあげよう。
グっと根元を抑え込み、親指の腹で鈴口をぐりぐりと刺激してやりながら。*]
[エッチだ、なんて言われて、ゾクッと体が震え、むき出しになっている胸の粒がツキン、と固く凝る。
ああ、言葉で嬲られているのに、どうしてこんなに感じてしまうのだろう。
この体勢では彼の表情は見えない。
だけれど、彼の機嫌がいいのは、声の調子からなんとなくわかる]
経験なんて…っ………ないです…
[そっちどころか、女性経験だってない。
この歳になって童貞だなんて、誰にも言えることではないけれど、あの質問内容だったら男性と、とのことに限定しての質問だろうから、黙っていればバレないだろう。
体が揺れてると指摘されて気づかされて、自分はもしかして…と思えば、そんなはずはないと否定するが、あんなに強固に否定できたことが、なぜか揺らいできていて]
や……見ないで……
[彼の視線を感じる。膝まで下ろされた着衣のせいで足は開けないのに。
既に勃ち上がったものは、自分の欲望を表して――銀露にあふれて。
自分でする時は、こんなに早く濡れたことはなかった]
いえ……怖くはないです……
[だって、こうして触れている相手がもう誰か、わかっているから。
あの時は何をされるかわからない恐怖があった。
しかし、この人が自分を害する……殺すことはないだろうことはわかる。]
…ひぁ…んっ…
[吐き出したい欲求を押さえ込むかのように、根元を握りこまれ、感じる先端部分をえぐるように親指で刺激されれば、声を抑えていることをも忘れて高い声で啼いてしまった。
気持ちイィ………。
あの時みたいに、早くイきたい……
女の子のように膝をもぞもぞと、こすり合わせるようにして快感を堪える。
背筋をそらし、口から息を漏らして桃色の舌を外気に晒す。その舌は何かを求めるように――自分の唇を舐めて*]
[女性にするような手馴れた振る舞い。
そんな男女のやり取りを子供の頃、夜会で何度見たことだろうか。
今はその口説き文句を向けられるのが自身だということに擽ったさを覚える。
鼓膜にリップ音が響いたら、ん、と小さく声を漏らして、煽られた熱にうかされる瞳が滲む。
布越しに触れられる感覚一つ一つまで、自身との意志とは裏腹に反応してしまう身体が憎らしい。
抱えられた身体をあまり上等とは言えないベッドの上に下ろされたなら身体を横たえて、首筋に回した腕が肩口からソマリの長い髪へと滑り落ちる。
覆い被さる彼を見上げるようにして、彼の毛先に唇を落とせば]
もう一度、キスで起こして。
ーー王子様。
[戯れに便乗するような台詞を一つ彼に囁いて微笑む。
唇が降りてきたなら、待ち望んでいたように瞼を下ろして受け入れて、ゆるりと首筋に腕を回して。
くい、と腕に力を込めてベッドへと彼の身体を引き寄せた。*]
…その話は、帰ってから
じっくり聞かせてもらうとして。
[ん?と思うのは2度目で今度こそ何かあったなと確信しつつ。今は介護に免じて置いておきながら。]
それは、うん…
私も任務中に湯あたりしましたは
ちょっと…色々と障りが
[経歴に傷がつく、というほどではないだろうが。気が緩み過ぎだろうというのは否定できず。誤魔化せる所はちゃっかり誤魔化しておこうと、大いに同意しつつ。]
何よ、素直な時は素直だよ?
…まぁ、今回は私が悪いって思ってるから…
[シーツの冷たさが心地よくて、足は頻繁にずらして熱を逃がすようにする。
なんとなく視線は感じるが、これくらいは許容範囲だろう。既に全部見られたし、というのは忘れたいが。]
そのスウィーツに囲まれた定食屋に?
[暫く回復に専念していたが、ふと提案された事案には顔を向ける。
デートというにはあまりにもな所だろう。あえてスウィーツではなく定食屋にいく女子とは…。
と微妙な顔になったものの、ふと苦笑して。]
…でもま、いいよ。
その代り、一番大きいやつにしてみせてよ。
[言い方から奢るというのまでは相手に伝わり難いか。ともあれ食事の誘いには楽しそうに乗っかって。]
ん、そうする…
[そういえば、オズワルドと外で食事なんて初めてじゃなかろうか。などと思いながら。心地よい声と感覚に、疲れた意識は凪ぐように落ちて行く*]
[未知の、背徳的でさえある刺激に晒されながら、ミヒャエルは最も重要な情報を守り抜いた。
それが訓練だからなのか、守りたい対象ゆえなのか、知りたくてさらに電極をねじ込む。
食い締めてくる強さが、不随意とわかっていても、求める強さに思われた。]
嬉しいんだろう?
こんな風に貫かれて電気をたらふく食って、
ここが、好きか?
気持ちいいのか? そうだろう?
[手にした棒一本でミヒャエルの苦痛と快楽を操りながら、心も体も追い詰めていく。]
[やがて悲鳴の声も掠れ果てたころ、ごく弱い電流に合わせた金属棒から手を離して直接彼の肌に触れる。
微かな刺激が肌越しに伝わるのを感じながら、彼の顎を掴んで上げさせた。]
よく頑張ったな。
君は十分に耐えた。もう、楽になってもいい。
[それは訓練の終わりを宣言する言葉ではなく、尋問者の甘言。]
言ってごらん。今、君の頭の中に浮かんでいる名前を。
助けて欲しいんだろう? 呼ぶといい。
きっと助けに来てくれる。
そうしたらあとは、こんな風に、もっと気持ちよくなればいい。
ほら。もうたまらないんだろう?
[背筋をなぞり唇を合わせ、小さな刺激の弾ける口づけを交わす。
充溢して震える雄芯の根元に指を添えてなぞり、先端を押しつぶして快感を汲み出した。]
[潤んだ彼の眸がこちらを見上げている。
束ねた髪の先にまでは感覚なんてないはずなのに
映り込む甘やかな情景に熱を帯びるのを感じる。
セルウィンの求めはまさに己が欲するもの。
目覚め迎えてくれる眠り姫を前にした王子と同じか
それ以上の喜びを今感じている。
寝台についた腕に重心を掛ければギシと軋む音が響く。]
一度といわず、何度でも。
[愉しげに眸が弧を描く。
彼の眸が伏せられると同時に
まわる腕に誘われるようにくちびるを重ねた。
じっくりと味わうように交わしたキスが熱を煽る。]
――… っ、
[息継ぎの間に荒い息が零れた。
セルウィンの首元、ネクタイの結び目に指を掛けて
熱を帯び情欲を宿らせた双眸が彼の機微へと向けられる。*]
[帰ってから聞く、と告げられたのはお茶を濁す。
そもそもの発端から話さねばならなくなるので、
帰るまでにベルティルデが忘れてくれればいい。]
…起きてたのか。
なんであんな界隈に新店オープンしたのかは知らんが
純粋に普通の食いもんを食べたい人間に対して
やけにハードル上げて来てんなーと常々……
[そうして、苦笑の後に付け加えられた言葉を聞いたなら]
……お前も大概、ハードル上げにかかる奴だよな。
[そう――いろんな意味で。]
………ルティ。
[先刻の「オズ」呼ばわりが
怒った時の呼び方ではなかったこと、気づいていて。
意趣返しのように、同じ響きで紡ぐ。*]
[音の漏れぬバンガローで起きた一騒動は収束し。
第三の試練も、報告書は何とかなることだろう。
いつしか微睡みの中に落ちてゆく。
手元を手繰って、適当な毛布を引き寄せて、
朝まで、そのままの姿勢で眠っていた。]
………はよ。
[目覚めは早かった。
ベルティルデが目を覚ませば軽い挨拶をし、
水汲みと散策の戦果をどさっと机に置く。
くあっと伸びをしつつ、果実を頬張った。*]
[返る言葉に細まる目許。
声に鳴らぬ感嘆は、重なる唇と共に口腔へと吸い込んだ。
交わる角度を変えたなら、くち、と粘膜が絡む音が口端から零れ落ちる。
深くなればなるほど、首を傾けて更に奥を求めたくなる。
喉が渇きを訴えているようだ。]
……ふ、…ンッ……
[口付けに溺れるように夢中になっていれば、首筋に絡む手にようやく気づいて、
ふるりと、瞼を震わせてほんの僅か、名残惜しそうに首を引く。
視線が絡んだなら、眦が赤く染まっているのが分かるだろうか。
どんな顔をしているのか、分からない。
それよりも――、
離れることを惜しむように唇は触れ合わせたまま、
彼の意図を察したなら、彼の手が動きやすいように身を任せて。
金糸を弄んでいた手を首筋から肩口へと移動させていき、
襟元に辿り着いたなら、衣服の割れ目を辿るようにして腕を降ろしていく。
軍服のボタンに指先が辿り着いたなら、その指で一つ、ボタンを外した。*]
[抉る言葉と剛直な金属の棒を巧みに操って、フェリクスはミヒャエルの防壁を崩し、劣情を植えつけてゆく。]
あ…、あっ ぅ… も、 お願 い
[もはや何を求めているかわからぬままに懇願する。
それでも、大切な人だけは守りたいと──想うほどに涙が溢れた。]
[痺れ歪んだ世界の中でフェリクスの手が触れてくる。
顎を伝う雫を拭い、ねっとりと甘い声で囁いた。
「もう、楽になってもいい」と。]
あ──
[口の中がカラカラだ。
脱水による朦朧状態にも似た苦痛の再現に、口移しの水分補給のさまを思い出して息が掠れる。
言葉にならない願いを読み取ったように、口腔が温かなもので覆われた。]
エドワード… フェリクス、 来て──…
[くれたんだ──。
望みをなぞる甘言に身を委ねて、淡い喜びに溺れる。
混じり合う体液を介して炭酸めいた刺激が快楽を呼ぶ。
鼠蹊部に封じられていた熱が先端を押し拓く動きに殺到し、滾る情欲を迸らせた。]
あ、 あぁ…! いい…ッ 好き──
[土踏まずが反り返って、戦慄きを下肢全体に伝播する。
そのすさまじい放埒が背筋を貫いて、稚い贄はひとたまりもなく啜り啼いた。]
/*
何かあったかと見せかけて何もないという白ログ…!
突然死はないと知りつつも、一応表に出ておこうか、と!
/*
おお、オズワルドのとこはちゃんとイベント終了させてるみたいだ?! エピまで@10分
本日まだ発言していない者は、空挺隊候補生 カレル、空挺部隊教官 ゲオルグ、陸軍諜報部候補生 セルウィン、陸軍諜報部教官 ソマリ、某国少尉 訓練生側 ベルティルデ、以上 5 名。 www
[口腔の柔くもあたたかな粘膜が絡み擦れるごとに官能を呼び起こす。
生々しいその音色に擽られるのは雄としての本能。
彼を抱きたいという欲とその口接けが下肢に熱を集めてゆく。
艶っぽい吐息の音色に酔うような感覚。
もっと聞かせてほしいと強請るかのように舌先で上顎をなぞる。
混ざり合う唾液をとろと流し込み、
首を引く気配に、セルウィンの口腔を解放するが
名残惜しさからか、くちびる同士は触れ合うまま。
眦にひかれた赤が色香を漂わせていた。
見惚れるような視線を注ぎ]
――…キミは誰よりも魅力的だ。
心惹かれるのは後にも先にもキミだけ。
[セルウィンに陶酔するように甘さを帯びた声で囁く。
好きな相手だから何事にも慎重になるし臆病にもなる。
受け入れてくれるだろうと思いながらも
嫌がるであれば其処で止めようとも考えていた。
後者にならなかったことに安堵して、
彼のネクタイを解き、する、と衣擦れの音を立て引き抜く。
セルウィンの手がボタンに掛かれば、
彼のしようとすることを理解し目を細めた。
彼の動きをなぞるように、同じ箇所の、彼の軍服のボタンを外す。*]
ん…。
おはよー…
[朝の気配にぼんやりとしながら目を覚まし、オズワルドに返事しながら何時も通りに寝台を降りようとして――]
……あっ!
[自分の恰好を思い出し、慌てて濡れていない方のシーツを引っ張り身に纏う。]
うわああ!向こう!向いて!
[昨日の状況でなら許容出来た格好も、素面の時には大いに恥ずかしい。
慌てて荷物をまるごと引っ張って風呂場へと引っ込むと、ばたばた音を立てようやく服を身に着ける。]
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