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次の日の朝、新兵 カシム が無残な姿で発見された。
戦火の犠牲は確実に広まる。
それでもなお、戦いは終わらない。
求めるものを手にするまで、人は争い続ける。
己を犠牲にしようとも。
愛する者を失うとしても。
現在の生存者は、後世の歴史家 ナイジェル、モルトガット皇帝 アレク トール、帝国扶翼官 ルートヴィヒ、帝国軍 中尉 セルウィン、ウルケル海軍中尉 ヴィクトリア、ウルケル軍大佐 タクマ、帝国軍 少尉 ミリアム、船を愛する領主 ウェルシュ、領主 ファミル、帝国軍中佐 ロー・シェン、ウルケル海軍中尉 シロウ、ウルケル海軍少尉 シュテルン、ウルケル海軍提督 ゲオルグ、帝国軍少佐 ウルズの14名。
− 15年前 / オルヴァルからの帰途 −
[10歳に満たない皇太孫にとって、旗艦は巨大な迷路であった。
危ないからと立ち入りを禁止された場所がいくつもあって冒険心をくすぐられた。
そんなある日、幼いアレクトールは不気味な声を聞いて、これまで入ったことのないエリアに侵入したのだった。>>1:691
それは歌のようでもあり、呪文のようでもあり、小鳥の囀りのようでもあり、獣の呻きのようでもあった。
格子の隙間から覗けば、暗い壁際に小さな影が見えた。
幽鬼のような肌の色をした子供。まるで生気が感じられなかった。
ただ、引き延ばされた声だけが歪んだ唇から零れていた。]
シコンが帝国の手に渡った後、最初の砲火が放たれたのはリオレ島北西海域における遭遇戦だった。
リオレ島より進発したウルケル艦隊が付近を哨戒していた帝国艦隊と接触し、交戦を開始。双方ともに水上機を飛ばしながら巡洋艦同士が撃ち合い水雷艇が攻撃し合う展開となった。
(※表6:遭遇戦の参加兵力一覧)
この戦いにおける双方の損害は軽微であったが、これはウルケル軍と帝国軍双方の戦闘技術が拮抗していることを示しており───
── Rikhard Hannu Nigel 『グロル海峡戦役』 第二章
ここで当時書き記された手紙をひとつ紹介しておく。
「お母さま。
僕はこれからリオレ島から出発します。
敵が攻めてくるというので、動ける船は全部出るみたいです。
ていこくを追い払えば、臨時のお給金が出るそうです。
これでお母さまのお薬が買えます。
しゅつげきして、戦果をあげてきます。」
(原文ママ)
これはリオレ島方面に配属されていた新兵が、故郷の母に宛てた手紙であるが、当時のウルケル軍が急いで戦力を集めている様子が読み取れる。
なお、この手紙を書いた少年兵は、リオレ島を出た最初の遭遇戦で───
── Rikhard Hannu Nigel 『資料から読み解く海戦』
■業務連絡
本日から吊り/襲撃の希望提出が始まります。
各自00:00までに、メモにて墓落ちを推挙するキャラクター2名を選んでください。
締め切り時間までに希望提出がなかった場合、自薦に2票とカウントします。
止めろ。
[アレクトールは格子の近くに落ちていた人形を拾って投げつけた。
子供にぶつけるつもりではなかった人形は壁に当たって砕けた。部分的に陶器でできていたのだろう。
破片が降り注ぐと同時に、青白い顔に一筋の赤が伝った…ような気がした。
すぐに追いついてきた世話係が即座にアレクトールを明るい甲板へと連れ戻す。
「あれは何だ」と問えば、世話係は「あの子は気が狂っているのです」と答えた。]
[世話係は「可哀想に」と言ったが、アレクトールにはその同情が理解できなかった。]
嫌な声だ。
[吐き捨てて横を向く。
それ以来、同じ場所を通りかかっても、狂った旋律を聞くことはなかった。
航行中の船から人が消えるということはあり得ない。
ならば──あの子は死んだのだろう。
狂った歌を皇太孫に聞かせないために殺されたのかもしれない。そんな憶測が過る。
子供の名は密やかにアレクトールの胸の裡にしまい込まれ、戒めとなった。*]
− “前庭”海域へ −
[外洋に出んとする旗艦が汽笛を鳴らす。
その鋭い音に回想から現実に意識を戻し、アレクトールは帝国艦隊を見渡した。
第一第二の両艦隊にはすでに来るべき決戦布陣についての通達がなされている。
哨戒戦の損耗次第では艦の入れ替えや削減があるだろう。
いわく、
第一艦隊は、戦艦6隻が威圧的な横一列に並ぶ横陣をとる。その後方、戦艦の間から先を見通す位置に巡洋艦4隻が同じく横一直線に並ぶ。
実戦に際しては、機雷警戒の小型船が先だって掃海を行うことになる。
その掃海船と戦艦の比較はなおのこと戦艦の存在を引き立たせるだろう。
横陣が古い戦法とされるのは承知済みだ。それでも、帝国艦隊の偉容を見せつけるにはこの陣形がいい。]
[第四艦隊が、この第一艦隊の後方に点在し、所属巡洋艦2隻が空母艦3隻を護衛する。
空へ放たれた水上飛行機は、ウルケルの水上機が帝国艦隊に近づかないよう空戦。次いでウルケル艦への爆弾投下を担う。
第三艦隊は、第一艦隊の左方に配置される。
水雷艇は着水後、ウルケル艦隊動きを見定めつつ、突撃する想定だ。所属巡洋艦3隻はウルケル海軍を攻撃に適した位置へ誘導すべく、また水雷艇への攻撃を肩代わりすべく臨機応変に対処。
第二艦隊は遊軍だ──*]
-巡洋艦ナハティガルにて-
よしよし…追撃はねぇな。
[男は笑みを漏らす。
それを確認とするように、周囲からも小さく笑みが返った。
併走する巡洋艦から連絡。
ナハティガルの被害状況の確認。]
大丈夫。
副砲ちょいと、船尾に一撃貰っただけだ。
そっちの艦は傷ねぇだろ。
約束どおり壁になったぜ。
あと、どうもな。進路塞ぐ射撃、助かったわ。
ってのを丁寧に返しといてくれ。
しかし――なぁ。
艦長、どう思うよ?
水雷艇を主な武器にする艦隊の王道の動きとなりゃ、そりゃ分かるんだけどさ、さっきの巡洋艦。
[水雷艇を敵艦に向かわせるためにそのサポートを行うのは基本である。]
なんつーか……もっと違うような気がしてなぁ。
んー……違うってのは。
嫁さんみたいで。
[周囲からの爆笑。]
笑うんじゃねぇよ。マジだ。
水雷艇に対する信頼感と献身度ってのかねぇ。
そういうの。
王道の動きよりも強かった気がするんで――さっきの巡洋艦の指揮官、立ち回り自体は素直だろ。ならその動きも性格出てる。
自分が多少被害食らっても、水雷艇が何とかしてくれるって言う信頼感を当たり前に立ち回れるなら――ま、面倒だね。
[先ほどの遭遇戦。表に立ったナハティガルは艦名も含め、敵が情報を得られる範囲だろうと想定する。
“死神を追い払う”この艦は、海戦への出撃回数も多い。
最近、副艦長になったばかりの男の名まで伝わるか分からないが。]
しかし――艦長、中尉の俺に指揮官任せて本当に問題ないのかね?
自分は操舵に集中したいから任せるって言われてもだ。他の艦に知られたら、中尉が指揮してるって呆れられるんじゃねぇの?
あ? 伝わってる?
……幾ら臨機応変言っても、すげぇ話だな、ほんと。
[頭をかいた。]
― 巡洋艦ヴァイスメーヴェ/艦長室 ―
[ 本来ならすぐには届かぬはずの、リオレ島からの提督艦隊出撃の報は>>1:730男が艦長室に籠もってから、しばらくして齎された ]
了解。
[ 遂にその時が来たか、という高揚と、やはり間に合わなかったか、という、僅かな落胆が短い返答の内に溶けていた ]
こちらは、リオレ島が見えるまで、半日というところです。
派手な登場ですか?
[ 笑う気配 ]
期待してもらっていいですよ。ウェルシュ殿にいい作戦を貰いましたから。
美味い酒を飲みましょう。
[ 武運を祈りはしなかった。運でも神頼みでもなく、己の意志と力によって、勝利は摑み取るものと、男は信じていたからだ ]
耳栓は自分で用意して下さいよ?**
[ こちらの位置を伝え、再会を約す言葉を投げて男は心を目前の海図へと引き戻す ]
...あと一日、といったところか。
[ リオレ島の島影が見えるまで、もう半日程、それから北西海域までは更に半日...すでに巡航速度を越えて船足を急がせてはいるが、主力同士の戦端が開かれる時までには間に合うまい ]
だが、間に合う。
[ とん、と、男は戦闘海域と予測される海域の位置を人差し指で叩いた。
開戦の瞬間には無理でも、その戦闘が終息する前には、必ず、この身は、男が唯一、その背を護り、共に勝利を掴もうとする人の傍に戻る。
それは、決意ではなく、確信だった ]
[ だが、その船足は、一度、緩められる事になった ]
シコンの船?
[ 哨戒中の見張りからふたつの船影に関する報告が届いたのは、リオレ島が見える頃だったか。
たまたまシコン砦に勤務したことがあり、港でその船と似た姿を見たことがあるという見張りの兵が、自ら必要と感じて寄越した報だった ]
...接近して、停船命令の信号弾を上げろ。従わなければ砲撃。
ただし、まだ沈めるな。
[ そう指示を出してから、もうひとつ伝令を出す ]
ストンプ候を探して甲板まで出てもらってくれ、彼なら、船籍を判断できるかもしれん。
向こうが攻撃してくる可能性もある。候の身の安全には最大の注意を怠るな。
[ やがて、男も自ら甲板へと足を運び、双眼鏡を手にその船を視界に捉えることとなる** ]
― リオレ島西方海域・上空 ―
[打ち上げられた撤退を意味する合図>>1:742は、上空に乱舞する翼たちへと届く。
引き時である、との判断を共有するに至るまで、かかった時間は僅かなもの。
各機は連携し、互いの退路を確保するように動きながら帰還を目指す。
追い縋る者があるならば、相応の返礼も交えつつ。
ただ]
…………。
[あかい色の向こう側との邂逅に囚われた
引き時を見誤ってはいけない──と。
理性の上では理解しているけれど、それでも。**]
/*
ところで、酷いあいが見えるんだ。
デフォ投票が、養い親殿なんだよ。
さて、毎度の事だが投票投票……どーおすっかなぁ……。
― あかい色のこちら側の想い出 ―
[最初は、本当にわからなかった。
見ず知らずの自分に手を差し伸べてくれる、その意味が。
自分がどこから来てここにいるのか、居場所がどんな事になっているのか──そんな状況を理解する余裕なんてなかったから。
取り残される事への懸念>>1:427なんて、気付けるはずもなくて。
ただ、その時にひとつ言葉を抱え込んで。
でも、それは言っていいのかどうかわからなくて──結果]
……あ、の。
[二つ目の『故郷』に別れを告げた後。
乗せられた艦内を案内されている最中に、ぎゅ、と服の裾を握って引っ張った]
ええ、と。
[言いたい事は決まっているのに、短いそれを音に変えるのがどうしてか大変で。
しばし、口をぱくぱくとさせていたから何事か、と思われたかも知れない。
結局、それから5分はぱくぱくを繰り返した後]
あ……り、がと。
[見つけてくれて、連れて来てくれて。
そこまでは言葉にならなくて、また黙り込んだ]
[今のように流暢に喋る──どころか、時々度が過ぎて煩い、と言われるようになったのは、士官学校に入ってから。
髪を切り、過去を振り返らない、と思い定めて。
なら、変わらないと、と意識を切り替えた結果そうなった。
一部からは軽薄、と取られる事もままあったが、それも受け入れて]
あははー、なんていうか、結構過保護さんなんですよねぇ。
[公開教練には可能な限り顔を出す養い親>>1:180の事が話題になれば、そんな風に笑ったけれど。
そうやって、来てくれる事、それ自体は嬉しかった。
自分のやりたい事を、自分の意思で選び取らせてくれている事。
それが幸運だという事は、士官学校での人付き合いの中で感じていたから。
言葉にしない、態度に出さない感謝はいくつもいくつも積み重なっていて]
[軍への配属が決まった時に贈られた祝い酒。
それへに込められた想い、その全ては汲み取れてはいない。
ただ、いつか一緒に、と。
そう、思った事だけは共通していて。
その時には、いつか言えなかった事をちゃんと伝えよう、と。
そんな決意も共に、心の奥に沈めていた。**]
― 翠の記憶 ―
[まだ7つか8つの頃だった。
父の船に乗せられて、いろいろなところを回っていた。
ある日、寄港した国で父と共に大きな屋敷へ行った。
「父さんは大事な話があるから」と屋敷の使用人に預けられ連れられて行った中庭に、彼女がいた。
小川みたいにきらきらと光る翠の長い髪と、
お月さまより真ん丸で綺麗な金の目。
柔らかな頬も細い指先もほんのりと桜色で、
小鳥みたいにころころと良く通る声で歌っていた。
その女の子に近づくのが怖くて、
ひょっとしたら、妖精みたいに消えるんじゃないかと心配で、
しばらく中庭の入り口で見ていた。
そうしたら、彼女がくるりと振り返ったんだ。]
[女の子はもちろん消えもせず、
まるい目で、花びらみたいな唇をほんの少し動かした。
だから慌てて言ったんだ。]
僕はルートヴィヒ・アルトハーフェン。
君は?
[今はもう、地図にもない国の、遠い翠の記憶。]*
― 少し前 ―
馬鹿ですかあなたは。
[皇帝から、今回の布陣について伝えられた時の第一声が、それだった。]
単横陣なんて100年も前の陣形ですよ。
火力は十全に使えませんし機動力も即応力も落ちます。
相手にとってはでかい的がずらりと並んでるわけですから、当て放題ですよ。
だいたい、どうして巡洋艦を後ろに置くんですか。
私の話を聞いていましたか?
私なら、水雷艇で直接あなたを狙う、と。
なのに旗艦をこんな狙われやすい位置に置いてどうするんですか。
[珍しくも反論を言い募ったものだが]
[帝国艦隊の威容を見せつける意味は理解している。
目的も、効果も。
それを求める皇帝の気質も、魂も。]
……わかりました。
では私は全力であなたをお守りいたしましょう。
[常に先頭にいて眩く輝いているからこその彼なのだ。
だからこそ自分は彼に惹かれ、同じ道を歩むと決めたのだ。
輝ける太陽に栄光あれ。
太陽が進む道を払うのが、先導する翼の役目だ。]*
/*
横陣は体当たり戦術で有効なようですね。
(wiki見てきた)
るがる8の船にはまだ衝角装備ありありなので、横陣そんなに悪い陣形ではないです。
いえ、古いですけど。
つい単横陣と言ってしまうのは艦これの影響です。はい。
/*
死んでました申し訳ゴザイマセン
ここから落ちるのどうすればいいかなあ ちょっと考えよう
よしここらでかっこよく死んでやるぜ!
あと12時間で!(
/*
うーん…投票はどうしましょうか
私は死んでやryでもいいんですが、あと一人分あるので…
みんな素敵な縁故があるので悩みますが…が……
/*
あと、メモに反応し損ねていたので、こっそりと埋めよう。
ウルズ、悩ませてすまんな…。
いっぱい考えてくれてありがとう。
メモにどれぐらい私信めいたの入れていいのか迷うんで、いつもこういうの言い損ねる。
/*
そういえば、赤い靴って童謡があるのですが、ミリアムの帝国行きはつまりそういうことです。
だから赤い靴を履いていたんですね。実は。
赤い靴はいてた女の子
異人さんにつれられて行っちゃった
埠頭から船に乗って
異人さんにつれられて行っちゃった
こういうことですね。
― 第三艦隊 水雷母艦アストラ ―
[複葉機数機が頭上で激しく交錯する様を眺めていた私はとあることに気付きました。
特に組んず解れつを繰り返すような動きの二機>>1:717>>1:723が母艦の真上で激しく争っていることに。
そして、その片方の動きに――覚えがあることに。>>1:561]
おや、まあ…。
私が撃ち落とそうと思っていたのに、此方にはもっといいお役目の人がいらっしゃるようで。
[妬けますね。呟いたのは、ええ、冗談です。
第四の方から飛び立った複葉機の中でも目立って優れた動きをする一機。
噂には聞いたことがありました。
セルウィン。…セルウィン・ベッカー。
皇帝陛下の直下組織、"小鳩"の一人…だとか。
若くして中尉にまで成った彼は間違いなく優秀な人材なのでしょう。]
優秀ついでに流れ弾も落ちないようにして、頂ければ!ね!?
[ただし、上空で起こる仁義なき戦いの鉄の飛沫が母艦にまで降るので、私は白け顔で文句を言っていました。帆柱の損傷は甚大なものとはならずも、私も掠り傷を頂くことになったのですから。]
――ッ、もう!
うちのご自慢の対空砲はどうしたんですか!
…ああ…いや…あの高さは無理ですかね。
[熱い痛みが頬を掠って過ぎて、私は反射的に下へ向けて文句を垂れましたが、冷静に思い直します。
空で争う鋼の鳥の高度では船から撃ち落とすことは厳しいと。
ならばせめて援護になるようにと届く範囲で狙撃を行うことに勝手に決めました。勿論、被弾しない範囲で身は帆柱に隠しつつ。
向こう様が私を殺す気でいるならマスト程度ではなんの足しにもなりませんが、運良く空は空で手一杯の様子。
ならばあとは海上からの攻撃に気を付けるだけ――とはいえ、相手方の艦船は小回りの効くもの>>1:680らしく此方の水雷艇の動きをよくよく躱しているようです。
砲門の狙いが違うこともないとくれば、さすが、と。
胸中で舌を巻く程度の余裕はあったでしょう。
直後、間近の水面に水柱が立って、足場がぐらりと揺れましたが。]
おっと――…っと!
[震動に滑り落ちそうになったところを、見張り台にライフルだけ残して両手で帆桁にぶら下がり、何とか回避。
こういうところが中佐に栗鼠のようだ>>1:463と称される要因でもあるのでしょう。そんな閑話休題。
私は反動を利用して吊り下がった姿勢から帆桁の上へと何とかよじ登り、ライフルを抱え直します。
さすがに丸腰で勇猛とあだ名されるウルケルの海軍と渡り合う勇気はないもので。
その間、海上では情勢が一度に動いたようでした。>>1:757
全速前進!と力強い指示が飛ばされるに当たり、加速した船の揺れで元々不安定だった帆柱全体が大きく揺れます。
しかし先ほどは先ほど、これはこれ。
自艦の揺れ程度ならば目を瞑っていても大丈夫。
根拠のないその自信がどこから来るかといえば、…経験則です。]
[援護に回る。
指示が耳に届いたのは船の速度が直ぐに安定を帯びてから、了解と船の加速度で舌を噛まない程度に呟いて。
所々に灰煙の立つ海面からおおよその戦況を見て取った。
此方の被害はそう大きいものではなさそうだが、副砲を捥がれた艦や被弾を受けたものの姿もちらほらと目に入ってくる。]
やりますね、向こう方も。
さすがはウルケルの誇る海軍といったところでしょうか。
[にこりと無意識下で笑んだ言葉には毒を含め。
僅かに溶け出そうとした氷を再び心の底へ仕舞いました。
直後、タイミングよく相手方の船尾に水雷が当たった>>1:737ようでした。…しかしながら、惜しくも直撃とはいかなかった上、敵船の巧みな動きで以て撃沈とまではいかず。
撤退の合図らしき火花が空へ打ち上げられ>>742、退避の動きを始めた相手方に私は、空へと視線を動かし。]
一旦打ち止めですか。此方も。
[打ち上げられた撤退の合図>>1:765にどことなく惜しいような妙な心地に陥ったのでした。]
[その間、上官の顔に浮かんだ表情>>766の珍しさには気付くことなく、私は銃身片手に空を見上げて、]
あちらはどうなったんでしょうかねえ。
[複葉機の戦闘の行方に思いを馳せていました。が。
撤退となれば、これまで以上に警戒が必要となるところ。
そろそろ本隊の姿>>3が見えてもおかしくない頃合、手抜きがバレては大変と私は敵方の後退していった海へと瞳を戻したのでした。*]
― 回想:未来の皇帝陛下 ―
[光すらまばらな海のしろの中で歌い続けて、いくばくか。
いまはもうわたしは、どこかへ連れて行かれるほどのかちもない狂人でした。いいえ、わたしは自分が狂っているなどと一瞬たりとも思ったことはありませんでした。
けれども、部屋と外の世界をへだてる柵のむこうから昼夜問わずに声が聞こえるのです。
誰のものかもわからない声が。
わたしを哀れみ、かわいそうと噂し>>4、蔑む声が。声が。]
[狂ったことはありません。わたしは何時だって自分自身であったつもりでした。けれども、嗚呼。
狂人は、たいてい自分のことをそう言うものだそうです。]
[止めろと投げられた言葉と、砕け散った人型のかけら>>3がわたしをきずつけたとき、わたしは思いました。
もはや、わたしは、完全に人間でなくなったのだと。
蔑まれ、哀れみの視線をむけられる。檻の中の動物にもにた、]
っ…は、 ぁ
["それ"を自覚した時に、溢れたのは息でした。
それはやがてゆがんで、引き攣れて、声になって、嗄れてかすれた笑い声になりました。
引きしぼるように笑い続けたあと、ぷつりと。
音がたえて、あとは物音一つ立てず死んだように呆然としていたのでしたか。
――…次にこきょうから遥かな遠方の地でじぶんを取り戻すまで、音という音が消失したじょうたいでわたしはそこにいたのです。*]
― 銀色の記憶 ―
[それは故郷の地がまだ「国」という名前を持っていた頃のことです。
その頃の私はお転婆で、課せられたお稽古事や作法の時間を抜け出しては歌を歌っているのが好きでした。
習ったばかりの覚えたての歌を陽の当たる中庭で歌う。
実のところ、両親やお祖父様は気付いていたのでしょう。
けれども、咎められることは一度もなくて。
許される限りの時間を拙く歌う時間に当てていたのでした。]
[或いは。お祖父様にお客様があれば披露することも、ありました。]
[けれど、その日は邪魔をしないようにと厳重に言い含められていたので、幼心に大事な商談>>21があるのだろうと、商談の場から離れた庭で控えめな声で自由の歌を口遊んでいました。]
[誰が教えてくれたのだったやら。
お祖父様とよく商談をしに来ていた威張った髭のおじさんだったでしょうか、それとも、軍服を着たお兄さん?
兎も角、お客様の誰かに教えてもらった歌を。
メロディも、歌詞も気に入った私は事あるごとに歌っていたのです。
その日は、箱庭に飼われた小鳥や栗鼠の前で。
――他に聞いている人が居るなどとは思わずに。
歌い終わって、ふと振り向いたとき。
その場に銀の髪と薄雲の色の瞳>>22を見た私は頬がほんのりと熱くなるのを感じました。]
あなた…は、…?
[常のお転婆模様からは考えられないほど、小さく。
口を動かしただけのような声が出たことでしょう。
幸運なことに、言葉は確りと相手に届いたようでした。]
[ルートヴィヒ、と胸中で繰り返して、]
わたし、…わたしは、ミリエル。
ミリエル・クラリス。
[よろしくねと微笑みました。
使用人の子の身なりとは明らかに異なる服装。
立ち居振る舞い、言葉遣い。
恐らくはお祖父様のお客様の縁でやって来たのでしょう。]
ユルド社の会長…お祖父様の孫なの。
…ね、あなたは?
[頬に熱は残ったままでしたが、つんと澄まして聞いたのです。
ルートヴィヒ…彼の答えはどうだったでしょう。
それは今は別世界となった淡く温かい箱庭の記憶の一端。*]
/*
>>31>>32
おかしくなってきたので脳の処理能力が落ちたことを示すために意図的に漢字を平仮名にしたんですが、幼少期全部こんな感じで幼いト書きにすればよかったなと思いました
/*
お返事が来ていると軽く小躍りしてしまいますね。
とはいえ、あのシーンは会った、というだけで特に発展性は無いのですが、せっかくいらっしゃるしもう少し話してみたい気もしますね。
/*
そういえば私、今のところ熱血要素がまるでないんですがどうしましょう…
執念とかそっちのどろどろした感じが強くて… 。
― 翠の記憶 ―
[ミリエル。
ミリエル・クラリス。
そう名乗った翠の妖精は、
微笑むだけで世界を色鮮やかに変えた。
あのじじい(失礼)にこんな孫がいたなんて。
幼い心に驚きを刻んで、一歩だけ、彼女に近づいた。
彼女と同じ中庭の上に立って、
同じ陽の光を浴びているだけで、
胸の中がざわざわした。]
僕は、シュヴァール商会の息子さ。
いつかは、父さんの跡を継ぐんだ。
[少し恰好をつけて言ったけれど、
自分のことなんかより、彼女のことをもっと知りたかった。]
歌、好きなの?
さっきの歌、なんて歌?
ねえ、もう一回、聞かせてよ。
[彼女が歌っていた時は、もっとどきどきしたから。
もう一回聞けたら最高だろう、
一緒に歌えたらもっと最高だろう。
わけもなく顔を赤くして、お願いしていた。]*
/*
陛下へのロール、説得されるところは待った方が良かったですねえ。
相手が何を言っても説得されるというのは、相手に対してずいぶん失礼な話でした。
気を付けないといけませんね。
―回想:15〜6年前、オルヴァル/敗北―
[ゲオルグの眼差しが、今さっき刻んだ
――――… …、
[不羈とは、オルヴァルの国歌>>1:541に記された
此の国のかたちの有り様だ。
小さい頃から幾度となく口ずさみ、慣れ親しんだ音色と歌詞は
胸の奥を焦がすような炎を灯している。
……。今も、尚。]
[“再び立ち上がれる”
――――答礼した格好のまま。
ゲオルグは真っ直ぐにこちらを見て、言った。
慰めとは違う。
励ましとも、少し違う。
それはきっと――…
不羈、という此の二文字を。
言葉に篭めた此の誇りを。
しかと。受け止めてくれたから――なのだろうと、思う。]
[“再び立ち上がれる”
――――答礼した格好のまま。
ゲオルグは真っ直ぐにこちらを見て、言った。
慰めとは違う。
励ましとも、少し違う。
それはきっと――…
不羈、という此の二文字を。
言葉に篭めた此の誇りを。
しかと。受け止めてくれたが故のもの――なのだろうと、思う。]
…… ああ、
[想い溢れるような音が唇から滑り落ちた。
波が砂浜を優しく撫でて静かに染み渡ってゆくに似た、彼の祈りを。
心震わせながら……受け止める。]
[たくさんの喪われた人と想いの上に生き延びた命だ。
どのような風が吹いたとしても。
それを、己の波路に取り入れて。
前へ、前へと――――進んでゆこう。
路とは、諦めた時が終着点。
進む限り、…―――路は途切れず在るのだから。
…。決して屈しはすまいと、魂に誓う。]
…また会おう。いつか、海風が誘う先で。
[笑みめいた淡い瞳を映し込むと
燈黄色が柔らかく細まった。
次に会う其の時は、こんな涙の跡を擦った顔ではなく。
強く前を向いたもので在ろう。
この、路別れる
自分は、かく生きてきたのだと――示したいから。*]
― 銀色の記憶 ―
[ルートヴィヒと。
そう名乗った彼は今まで会ったどの人間とも違う人でした。
私の身近では…或いは、知り合う機会のあったどんな人の中にも、鉱物の名を冠するに相応しく美しい髪を持った人はいなかったのですから。
夜空に浮かぶ星にも似た色の瞳は空に薄く棚引く雲を閉じ込めたようにも見えて、私は目を見開いてその双眸を見つめていました。
私がようやく我に返ったのは。
一歩、庭の草を踏み締める音がしてからでした。>>36]
[自分の身分を名乗った場合。
相手の反応で私が取る対応が決まります。
だから話をするより、遊ぶより、先に。
相手の身分を確かめてからお話しないさねと。
幼い私は強く言い含められた決まりごとを守っていました。
彼>>37はどうやら普通に話しても問題がないと。
此れまでの経験則から私は思ったのです。]
そう…、ルートヴィヒは、ルートは、偉いんだね。
もう跡を継いだ先のことまで考えていて。
――…歌は。歌は、好きよ。
自分が行けない遠くにまで歌は行くことが出来るから。
[続けざまに飛び出す質問>>37に目をぱちりと瞬いて、ゆっくりと返事をします。
歌は好き。一人で歌うことも。誰かと歌うことも。
もう一回聞かせてと言う彼の顔が薄赤く感じたのは私の気のせいだったでしょうか。よくよく確認することは出来ませんでした。]
お祖父様に会いに来た人にね、教えてもらったの。
自由に生きる人の歌なのよ。
[私が顔を俯けてしまったからです。]
……あのね。
[服の裾を、きゅ、と軽く掴んで。
言うか言うまいかをしばらく迷った――後。]
―回想:オルヴァルの歌―
[まだ帝国と戦う未来など知らぬ、昔のこと。
武器を提供していたユルド社と軍部は蜜月の関係にあり、
上官の商談依頼がしたためられた手紙を携え、
ロー・シェンもユルド社が本拠とする建物の門を潜ったことがある。
たまたま主は不在だったが…
もうすぐ戻ってくるというので、そのまま待たせてもらった。
余程儲かっているのか、屋敷の調度品はどれも、良く分からないながら高価そうなオーラを放っており。
ロー・シェンは居心地悪く、通された応接室の椅子に座していた。]
[其処に顔を覗かせたのが、翠の長い髪をした少女だった。
着ている豪華なドレスから主の縁の者が連想された。
待っている間に遊んで欲しいとせがまれたものの、子供相手は慣れていなくて。
困ったあげく、――口ずさんでみたのがオルヴァルの国歌とも言うべき自由の歌だ。
どこぞの鼻歌のような壊滅的音痴ではないが…
決して上手いとはいえない低音で一曲披露し終えると]
…、気にいったのか?
[結局ユルド社の主が帰ってくるまで、請われるままに歌を教えた>>34。
教えたのはその一度きりだ。
やがて戦争が始まって、ロー・シェンは海に居る時間の方が長くなった。]
/*
ああああしかも私の回想拾っていただき大変ありがとうございますうううお返し書きます
ロリアムの出番がこうも増えるとは思ってもいず
[そして時が過ぎ、オルヴァルは敗戦――…
ゲオルグと別れて港街に戻ったロー・シェンは、
不安顔で集まる民に敗戦を告げた>>>1:540。
その中に、あの翠色の髪があったかどうかは憶えていない。
ただ…、]
[誰が、最初だったか。
馴染みの歌詞が、港街の広場に集まる民の間から
ぽつり。と湧いた。
ひとつの漣は周りを巻き込んで波となり。
誰もが、心の悼みを抱えて、涙滲ませた震え声で
亡くなってしまう祖国の歌を唱和した。]
/*
歌詞、不羈の部分を引用しようか迷ったが
第一声は歌の冒頭部分だよな、ということで。
あの歌詞好きすぎて使いまくっているな。うん。
/*
話の広がりっぷりをすげぇと思って見ている。[ガン見]
背後はネタを捻り出すのが苦手だからな…乗り遅れること多々である。
[そして祭にも乗り遅れた]
それは楽しみだな。
[本気で楽しみだといった口調で笑う。
ストンプの軍艦、それも最新鋭のものであるなら、また素晴らしい性能を誇っていることだろう。
何より、この男が”使える”と評したのだ。
ならばこれ以上、心強いことはない。]
[出会いは戦場。数限りなく繰り返されてきた中のひとつ…ひとつだった。
人生の半分以上を既に戦場の中で過ごし、助けられたこともあり助けたこともあった。ただの海戦上手が英雄などと持ち上げられ、それが年端も行かぬ若者を戦場に駆り出すための売り文句にすら使われた。
感謝が嬉しくなかったわけじゃない。
助けられたことを喜ばなかったわけでもない。
けれど寄せられる崇拝の目、賛辞の言葉はどこか、かつてそうして死んでいった青年>>1:221をも思わせ落ち着かなさを覚えさせた。…けれどそんな居心地の悪さすら鈍く麻痺させられるほど、戦いは「英雄」を求め続けた。
────そう呼ばれる「人間」のことなど思いもせぬまま。]
おう、
[気安く言葉が返る。
多分、自分はこの男に色々なものを見せてきたのだ。
恐らくは世間で言われる以上に弱く、臆病な「英雄」とはかけ離れた素顔も全て。
その上で、それを知りながらただの偶像への憧れではなく、一人の「人間」として傍らにあるこの存在が、いつしかどれだけゲオルグの心を軽くしてくれたことか、この男は知るだろうか。
いつしか、”たったひとつ”になっていたことを。]
好きなだけ飲め。
案ずるな、
[だろう?と語尾をあげる気配はやわらかい。
少し先の未来への約束を置き、頬を緩やかに引き上げる。*]
― リオレ北西海域:旗艦ヴァンダーファルケ ―
[出航から程なくして、声なき声を交わした男の上げた顔の表情は晴れやかに力強い。恐らくは海の英雄と呼ばれるに相応しいであろうその様子を、支える者があることを誰が知ろうか。
やがて浮き上がるようにして、艦隊の先にマストの先が見えてくる。
その所属を確認せんとして、慌しくマストの上と下で声が遣り取りされるのは、恐らくはこちらも向こうも同じこと。そして程なく、相手がウルケルの軍艦と分かれば艦隊の速度は一度緩やかに落とされた。
海の風に緩やかに、ウルケルの旗が靡く。]
[連絡艇が放たれた。一旦、慌しく情報の遣り取りが行われる。
こうした連絡には士官が自ら赴くものも多い。
より正確に情報を伝えるために。
被害の状況、遭遇戦時の敵の情報。損害。
そうしたものが伝達されていく傍ら、怪我人を後方に送る手筈なども同時に進められていく。]
互いに様子見…、損害軽微か。
しかしナハティガルは問題ないのか。
掠っただけ?動きに影響は。……そうか。
[問題ないと胸を張られれば、一旦考える風で頷く。
恐らくそれは虚勢ではあるまい。
そのようなもの、万が一にでも張ればそれは即ち死に繋がる]
一刻この海域に留まり、艦隊の再編を行う。
定刻に抜錨、北西海域に向かう。各自備えてくれ。
[申し渡せば、慌しく将兵らが散っていく。
やがて時至りて出発の声が響けば、蒸気は空に高らかに*上がる*]
―回想:
[幼く、恐れ知らずであった私の昔話。
それは銀色の髪の少年と出逢うことになる更に前のこと。]
[お転婆な小娘はその日も習い事の師の元から抜け出して広々とした館内をふらりふらりと歩き回っていました。
時に中庭で剪定に務める庭師の鋏に悪戯を仕込んだり、飾ってある調度品の向きを気ままに変えたりなどしながら歩いて、歩いて。]
[客人の用向きの際には常にぴったりと閉じられている応接室の扉の前まで靴音を忍ばせてやって来ると。]
[中の気配を息を潜めて窺います。] [一つ、二つ…。]
[三つ。数えて、話し声のしないことだけ確かめると、扉をぐいと押し開けてひょいと顔だけ覗かせました。
果たしてその場に祖父の姿はなく。
何やら居心地の悪そうな殿方が一人きり。>>48]
おじ様、退屈そうね?
[第一声は偶々通りかかったように装って。にこにこと。
お祖父様との話し合いが始まっていないのなら遊んで欲しいとせがむに至るのにそう時間はかからず。
やがて渋々と言った様子で低く一曲が供されれば暇を持て余していた小娘は手を鳴らして喜んで、]
ね、もう一回!いいでしょう?
[それからお祖父様がやって来るまで歌を請い、
応接室を追い出される頃には、すっかり覚えてしまったのでした。
気に入ったのかと問われた>>49なら、答える時には常の大人ぶった表情ではなくて純粋に口元を綻ばせて、笑んで]
[歌の教えを請うたのも、教わったのも、それきり。
その人を見かけたのも遂にそれきりでしたが。
それから歌の好きなお転婆娘の少ない曲目に
"自由の歌"が新しく増えたのは*言うまでもなく*]
― 翠の記憶 ―
[歌って、とお願いしたら、彼女が下を向いてしまった。
なにか泣かせるようなことをしてしまったのかとうろたえて、どうしたらいいのかわからずにほんの少し彼女に近寄る。
ぎゅっと握っている手に触ろうか。母さんがしてくれるみたいに。
手を伸ばしては迷っているうちに、彼女の声が聞こえた。
それは、とても温かくて、
なぜだか頭がぼおっとのぼせるような
魔法みたいな言葉だった。]
…… …歌うよ。一緒に歌うよ。
だから、教えて?
[一緒に歌って、たくさん歌って。
そしたらもっと、仲良く、なれるかなとおもったんだ。]**
[北海岸沿いを進んでいた擬装船は、フリカデルの北が封鎖されているのを見てとった後、南に進路をとった。
その後もっとも発見を警戒すべきリオレ近くを夜半に抜け、日が明けようかという頃合に、ファミル・アンディーヴはウェルシュ・ストンプ宛の手紙を書いていた。
波に机は揺れるも、細い線の筆致は滑らかに文字を記していく。]
[書き出しは唐突な手紙への謝罪から始まり、今ストンプに向かっていること、帝国軍に街共々保護をされていること、またその街の様子が続き、──さらにウェルシュ・ストンプに目通りが適わなかった場合には、せめてこの手紙が届く事を祈る旨が書かれてあった。
さらにその後に続く内容は、ウェルシュ・ストンプへの嘆願だった。]
"海峡西の衝突の趨勢が決した後、
ストンプ領主殿から首都カルボナードに向けて、
帝国に海峡を開き、停戦するよう
働きかけてはもらえないか"
[そのように記してある。]
[帝国の支配について理性的であると記してはあるが、軍門に下れ、とは手紙にはかかれていない。
希望は一点、海峡西で双方がぶつかった後に、機を見てウェルシュにこの戦の継続に、難色を示してほしいということだけだった。]
"私の背信でシコンを失った後だ。
カルボナードの面々も、
各地の領主のご機嫌とりに走っていることだろう"
"今、首都は衝突の行方と、
諸侯の考えを常よりも計っている筈だ"
[ましてやそれが造船所を有するストンプの領主となれば、判断の趨勢に影響を与える力は大きい。]
怪しまれたか。
[ファミルが乗ることを知らずも、シコンからの船だとは判られたのだろう。緩やかに息を吐いた。]
了解、と信号で連絡を。
指示に従い速やかに停船しろ。
航行理由の説明を求められたなら、
シコンから逃げだす事を許されて、
親戚のいるストンプに向かう途中だと。
その説明で納得されないようなら──
後は全速力で振り切るしかないな。
[正規軍に真っ向から戦っては勝てない。そう指示を置いて、元より綱渡りのような航行だ。無事に帰れる可能性は、ごく低い。
──書き上げた手紙を折り、封筒に入れ、蜜蝋の上に印を押した。]
相手の顔を拝みに行く。
それと、これを預かっておいてくれ。
[万一があったら、どうにかしてストンプまで届けて欲しい。と手紙を渡して、窓のある艦橋へと出た。]
─ 擬装商船 カストル、艦橋 ─
[窓越しに見やる戦艦は、真新しく見え、新造の艦であるように思えた。恐らくはストンプから急ぎ来たのだろうと、そう相手甲板を見やれば、覚えのある男の顔が見えた。]
──、
ここまで運が良かったツケが回ってきたか。
[タクマ・ナギの顔を甲板上に認めて、静かに息を吐いた。逃走の指示を出さずに正解だったとも思う。逃げようと速度を上げる手前で、当たり前のように砲撃で沈められかねない。]
…
[ふといつだか、青い花を切ったときの笑った顔を思うと、僅かに胸に棘が刺さる。たしか、シコンから飛んだシュテルンは彼の養い児だった筈だ。]
― 銀色の記憶 ―
[歌うよと、返ってきた言葉が嬉しくて。
半分、伸ばされかけた形の手>>60を取ると、にこりと笑んで。
…そして、私は顔を上げることが出来たでしょう。
誰かと歌う。それは好きでも滅多に叶うことのないことでした。
両親ともども忙しく、お祖父様は仕事で忙しい。
歌うときは一人であることが殆どでした。]
ありがとう!それじゃあね…?
[夢のように柔らかな時間の終わりまで。
いつか教えてもらった歌を>>49、ずっと歌いました。
決して長くはなく、易しいメロディのその歌を。
時には少年の声に続けるように、時には促して。
仲良くなれるといいなぁ…
そう願った心は言葉にはしないまま。]
[もう少しこの温かな時間が続きますようにと。
別れの時が訪れるまで、密やかに願って、いたのです。]
ルートがお父さんの跡を継いだら…
…ううん、もっと早くてもいい。
いつかまた、会おうね!
[使用人が彼を探しに来る頃までには。
自由の歌だけではなくて幾つか歌を口遊むことが出来ました。
いつか。時を定めたところで私には守る保証など出来ず、曖昧な口約束を告げるだけになりましたが、彼との別れが来た時には時には大きく手を振って見送ったのでした。]
[*その約束が守られることは二度となく*]
/*
そうそう、扶翼官殿のご実家も妹さんが継ぐことになっていたのでした。
これは会えないままで私が戦死するやつだな
チコリの花に当てられた言葉のせいだろうな。
船にのって出て行く男に
わたしのために、生きて と
[生きのびて と]
… 思っているものがいることを
伝えたくて、贈るんだ。
[だから、ふと繋がって。と。そんな話を添えて、
青い花束は男の手に渡された。]
─ 現在、擬装商船 カストル、艦橋 ─
…
[ふと浮かんできた追想に混じる物思いを、息に変えて逃がし、今の状況に思考を引き戻す。
はたして、あの男に民間の船だ と言って納得して貰えるものか。
停止させた船に近づく甲板を見て、ストンプに向かうための思考を走らせていれば、──甲板の上には、もうひとつ、人影が増えた。]
― リオレ島西方海域・上空 ―
[こちらの攻撃は避けられる。
でもその事にほんの少しだけほっとした自分がいた。
相手は敵なのに、どうしても幼馴染の顔がちらついて離れなかったから。
擦れ違いざまの問いかけに答えが返ってくるとは思ってなかった。
しかも、聞きたくなかった答えが、返ってくるなんて。]
…嘘だろ、シュテ……っ!
[シュテルンなんて珍しい名前ではない。
だから同名の似ている誰かかもしれない。
でも、でもシエルの名前にも覚えがあった。
シュテが引き取られる時に教えてくれた新しい名前ではなかったか。]
[一度機体は完全に擦れ違い距離を離す。
再度旋回して、突っ込むように機体を近づけ、叫ぶ。]
俺はセルウィン・ベッカー!
モルトガット帝国軍中尉、セルウィン・ベッカーだ!!
[叫び、名は相手へと届いただろうか。
相手が幼馴染かもしれないと思えば、攻撃の手は止まってしまう。
それではいけない、相手は敵だ。]
……俺は、小鴉…トールの旦那の為に。
[小鴉の一員として動かねばならない時。
感傷に流されてはいけないと分かっているのに。]
/*
ところで昨日海戦ついていけてなかったから今日もどうせ喉使い切らないですよねーハッハッハーとか調子に乗って回想ぶん投げてたら喉がマッハなんですがどうしましょう
私としては落ちフラぶん撒いてるつもりだったけどファミルさんが怪しげな動きを…??を…。
──、
[その用紙に瞬き、目を開く。]
…ウェルシュ?
[艦を見分けるに呼ばれたのだろうか。甲板上に出てきた陽に透かしたような柔らかな髪色に、まさか、会いに出向こうとしていたその人が、遭遇した艦に乗っているとは思わず、双眼鏡を二度見した。]
[迷いは飛行にも表れていただろう。
しかしそれも長くは続かなかった。
相手に撤退の動きが見えたから。
深追いする場面ではない。
こちらも損傷を受けているのだ、ただ無闇に追いかけても撃墜されるだけ。
だから今は見逃してやるのだと言い聞かせる。
こんな甘さなどいらない。
己の全ては陛下の為に在る。
そう言い聞かせて相手の機体が去って行くのを見送った*]
… 先の説明理由の指示は撤回する。
目的地がすぐそこになった。
[は。と驚いた声を発する隣の船員に双眼鏡を戻し、そのままに踵を返す。
改造するところを間近に見ていたウェルシュになら、この船がファミルの秘蔵っ子であること看破できる筈だった。──やり過ごすのは無理であり、また無駄だった。]
話をすべき相手の方から、
ここまで出てきてくれたらしい。
それなら、
私が出るのが早いだろう。
[言いおいて上着を羽織り甲板へと下りる。]
― 追憶/傭兵部隊にて ―
[無茶振りだと言われても>>1:749、ヴィクトリアはきししと笑うだけ。
続く射程の話を聞けば、それもそうかと納得はする]
しょうがないなぁ、負けてやるとしよう。
代わりにちゃんと当ててくれよ。
[そう言いはするが、タクマの腕を疑ってはいない。
偉そうな軽口を叩きながら、タイミングを計るべくヴィクトリアは敵艦との距離を目測した。
わざと、緩やかな左旋回を行ってみる。
艦が作る白波をなぞるように敵艦が追尾するのが見えた。
ご苦労なこった、と心で呟き舵を握り直した時、タクマから言葉>>1:752が付け加えられる]
ばぁか、誰が死なせるかっての。
アタシはね、護るためにこの舵を握ってんだ。
アンタだけじゃなく、乗ってる連中全員の命背負ってんだからね!
[言い放った直後、ヴィクトリアは大きく舵を切り、緩やかな左旋回から更に舵を左に取った。
大きく傾く艦に、艦内から野太い悲鳴が上がる。
それに構わず進路を追尾していた敵艦へと向け、舵を正面に戻して艦首同士をぶつけんとする態を見せた。
当然、敵艦はぶつかるまいと左旋回を強めるのだが、それに追い縋るように肉薄して────]
[右舷同士が掠めるような軌道で軽く左へと舵を切った。
敵艦と平行に擦れ違う一瞬の間。
それをタクマは見逃さない>>1:753]
もういっちょ!
[ちろ、と舌で唇をなぞり、張り詰めた緊張を僅かに解して。
敵艦の船尾を抜け切る前に左旋回を強めた。
再びの急旋回に艦内からまた悲鳴が上がる。
その中にタクマの声も混じったのが聞こえて、ヴィクトリアは声を上げて笑った]
[最後の急旋回により、敵艦から垂直方向に艦は奔り。
混乱に陥る敵艦を尻目にまんまと逃走に成功した]
アンタ真面目すぎるから丁度良いんじゃないの?
[腰を打った様子にはお大事にと声をかけて、タクマから向けられた言葉に笑いながら半ば本気の様子で言う]
馬鹿になりたくなきゃ付き合わなきゃ良いだろうに。
[そう言いながらも、何だかんだで無茶振りに付き合ってくれるタクマには年上・上官ながらに悪友のような感覚を抱いていた**]
―回想:
[おじ様―――
子供から言われると軽くダメージのあるその四音節に、胸中でふっと苦笑した。自分ではまだ若者だと思っていたが、周りから見ればそうでもないらしい。
無邪気を見せる少女>>57のペースのまま、短い歌を幾度も繰り返すと、すぐに覚えた彼女は、今教えたばかりの曲を軽やかに口ずさんだ。
歌う者が変わると、印象も随分と異なる。
高く澄んだ少女の歌声は、海上を自由気ままに舞う白い鴎を連想させた。]
…そうか。 とってもか。
[嬉しそうな笑顔>>58には、こちらも表情が柔らかくなる。
最初はまとわりつかれて厄介だと思ったが、こうしてみるとなかなか、悪くない暇潰しだった。]
気に入ったならば。
もうひとつ、憶えていくといい。
[まだ幼い娘に、『不羈』という言葉の意味など分かりはしないだろう。
けれどロー・シェンは、歌うならば知って欲しいと思った。
想い篭められたこの歌詞が、オルヴァルの民にとってどれほど大切か。]
これは、――――… 自由の歌 だ。
[おれたち一人ひとりが、自由を大事に想うための歌なのだと。
最後に簡単な歌詞の説明を添えて。
歌の時間は、さあおしまい。
一日限りの音楽教師は、軍人の顔に戻っていった**]
― リオレ島東方海域/巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
[ 正体不明の二隻の船に接近する前に、男は新造の小型戦艦と水上機母艦、そして最後尾を護っていた巡洋艦一隻には、速度をやや落としてそのままリオレ島北西海域への航路を進むよう指示していた。
万一ここで交戦になって、足止めを喰らっても、その三隻が先行していれば、主力艦隊に送る当面の援護には間に合ういう判断からだ ]
大人しく停止したか。
ではランチを...
[ 砲の照準を合わせたまま、武装した兵を乗せた小型艇を停止した船に寄せ、航行目的と乗船者の身分を問い質そうと、そう指示しかけた時 ]
...待て、ランチは降ろすな。照準そのまま、俺の命があるまで、絶対に撃つな。
[ 双眼鏡の向こうに見えた金色の髪と白皙の面差し、見間違える筈も無い ]
何故、出て来た...?
[ 思わず疑問がこぼれ落ちる。向こうの船からも男がここに居るのは見えていた筈だ。顔を出せば見逃される筈も無いと判っていて、なぜ、と... ]
[ 『ストンプ候を御連れしました』と、下士官の呼ぶ声に振り向く ]
[ 彼が目前に見える船を見知っている>>80と判れば、それが疑問の答えとなっただろう* ]
/*
合流のタイミングを計れていないんだが、3日後だと流石に睨み合いしててもだいぶ後になるよね、と。
感覚が分かんないでござる。
― 花の咲く頃 ―
チコリの花にそんな意味が?
[ 普段花にも、またそんな花を贈ってくれる乙女にも無縁な男は、初めて聞く話に目を丸くした>>73 ]
確かに父は俺と同じ船乗りだったそうです。
[ 伝聞の形になるのは、その父が男が物心つくかつかぬかの内に、傭兵先で戦死していたからだ。だから男の記憶に残る父の印象は、小さな頃に抱き上げてもらう度、潮と硝煙の匂いがしたことくらいで ]
巡洋艦の砲手だったそうですが、俺に良く似た無骨者だったそうで...その父が求婚の為に、一度だけ母に贈った花がチコリだったと、そう母には聞いています。
― 翠の記憶 ―
[握られた手は、それはそれはあったかくて柔らかくてすべすべで、握りつぶしてしまいやしないかとどきどきしながら少し、ほんの少しきゅっと力を入れた。
彼女のお月さまみたいな目を見て笑って、
それから一緒に声を揃えて歌った。
異国の地の旋律は、
彼女と声を合わせたメロディは、
とても大きくて、広くて、高くて、
空に向かって飛び立つ鳥のような歌だった。
時間なんて忘れて、他にもいくつも歌を歌って、
もっともっとたくさん、一緒に歌えることが嬉しくて、]
[─── そんな夢のような時間はあっという間に過ぎ、
帰る時間が来たからと使用人が探しに来て、
お別れの時間は来てしまった。]
うん。
父さんの跡を継いだら、絶対に来るよ。
約束する。また来るから。
そしたら、また一緒に歌おう。
[おもいっきり手を振り返して大きな声で約束して、
それっきり。
約束を果たす前に、
その国は、*なくなってしまった*]
/*
えーっと、現在軸はリオレ西辺りで編成再編か。
北西出発後にリオレ到着、補給必須なのでタクマからの増援とほぼ同じに向かうことになる、か?
とりあえずリオレに入って補給、が妥当か。
あ、投票デフォはファミルです。[どのタイミングで報告]
[ 或いは、ファミルの言うとおり、母も父に出航の度にその花を渡し、願いを込めていたのかも知れない、父がその意味を知っていたかどうかは判らないが、もしも、渡される花を好きな花なのだろうと想像して贈っただけではなく、その意味を知っていたとしたのなら ]
母は若い頃から病弱な人でしたから、父も同じ願いを抱いていたのかもしれませんね。
[ 「私のために生きて」と...それは、女から男へと願うだけではなく、想いを同じくする二人が同じように心を交わしたという証なのかもしれない ]
良い事を教えて頂きました。
[ 男は懐かしむように仄かに笑って、受け取った花束を抱え、女領主に一礼した** ]
/*
>>91>>92
…切ない…
扶翼官殿、ありがとうございます…
こっちも死ぬ間際か、扶翼官殿とまみえる機会がありましたら思い出すことでしょう。メモメモ。
/*
投票基準を確認しているのですが、下の方はいいとして上の方に当てはまりやしないかとがくがくぶるぶるしている私です
大丈夫ですかね…ですかね…
・ひきこもり、ひよりみ、寡黙、極度のコアズレ
すみませんとても私です見張り台に引きこもってます
うううん投票どうしましょう… ここらで格好良く死んでやるぜ、でも全然いいのですが。うーんうーん
/*
扶翼官殿から素敵な回想を頂いたので
こんなに落ちぶれた私を見られるくらいなら死ぬ!というルートもいけるっちゃいけるようになったのですよね
どうしましょうかね!あと三時間!ですが!
そして灰喉が足りないのです節約ぶくぶく…
投票を委任します。
帝国軍少佐 ウルズは、後世の歴史家 ナイジェル に投票を委任しました。
/*
あっ。デフォ提督とかムリムリ
投票を委任します。
帝国軍少佐 ウルズは、後世の歴史家 ナイジェル に投票を委任しました。
― リオレ軍港/巡洋艦ヴァイ ―
[一昼夜、最高速度で走り続けたヴァイは夜中にリオレ島の軍港へと辿り着く。
燃料は底を尽きており、入港する時にはほぼ惰性で動いているような状態だった]
何とか持ったねぇ。
……艦が少ないな。
[普段何事も無ければ大型艦が停泊している場所が、穴が開いたようにぽっかりと空間を広げている。
残っているのは小型の護衛艦や後方支援用の船ばかりだった]
こりゃ本格的に祭りに乗り遅れたか。
[短く嘆息が零れる。
直ぐにでも出発したいところだが、乗員の休息や燃料の補給、更には連続稼動した艦のメンテナンスとやることが山とあり、即座に艦隊を追いかけるということは出来そうになかった。
早くて半日、メンテナンスが長引けば1日、足止めを食らうことになるだろう]
[待機兵に問えば、哨戒中に遭遇戦が起きたことは知れた。
その伝達の後にゲオルグが艦隊を率いてリオレを出発したらしい。
以降の情報はまだ入っていないという]
出た時間は?
……1230か。
どう足掻いても遅参になりそうだね。
だったら万全にしてからの方が良さそうだ。
[中途半端な状態で出ても全力は出せない。
それならば、と人も艦も万全にしてから出ることに決めた]
― 海峡南方海域:第三隊 巡洋艦ヘイゼル ―
[他の巡洋艦との距離は開き、敵水雷艇がその間に滑り込む。
敵影確認の報は受けるも、速度を落とす命令は出さない。]
構わん、このまま進め。
回り込まれたら…その時だ。
[水雷艇が転じてこちらに来た場合、確固撃破される可能性が高い事、また背後の護衛が薄くなる事も承知しながら、船は敵巡洋艦の進路のひとつを塞ごうと迫りゆく。]
それに、その方がきっと動きやすいだろうから。
[何が、と言わずとも部下が了解した様子を取ったのは、同じ第三隊という枠の中に居る者だからこそ。]
/*
メモには載せてない(載せられない)けど提督にもありがとう、とここで言っときますね!
お忙しいのにほんとありがとう。
早く合流してちゃんと補佐せねばばばば...
[ 海戦の補佐とか大丈夫なんですか? ]
[ へんじがないただの( ]
[第三隊3ある巡洋艦の一つ、ヘイゼルには、主砲2、副砲4が積まれており、巡洋艦としては小型と中型の合間で攻守に優れた造りになっていた。悪く言えば特化した物がないとも言えるが、順応に対応のできる艦の凡庸性は高い。
その
距離が縮まれば向こうからの砲撃も浴びやすく、被弾報告が次々と上がってくる。
各々の対応を命じながらも、視線は敵艦から離さない。
敵に動きがあれば、こちらもそれに応じられるよう、そのタイミングを逃さぬようにと。
>>1:762視界の極端に
[第三隊3ある巡洋艦の一つ、ヘイゼルには、主砲2、副砲4が積まれており、巡洋艦としては小型と中型の合間で攻守に優れた造りになっていた。悪く言えば特化した物がないとも言えるが、順応に対応のできる艦の凡庸性は高い。
その
距離が縮まれば向こうからの砲撃も浴びやすく、被弾報告が次々と上がってくる。
各々の対応を命じながらも、視線は敵艦から離さない。
敵に動きがあれば、こちらもそれに応じられるよう、そのタイミングを逃さぬようにと。
>>1:762視界の極端に
最終的に……右側面合わせて損傷大、
副砲も1つ駄目になったか。
さすがに壁にするには少し薄いな…。
[走行不能にはならなかったものの、兵員室に大穴が空いたらしいと聞いて眉が下がった。]
すまないな、士官室に空きがあれば融通してやってくれ。
それから状況報告を、中佐に。
ドッグ入りの必要はあるが、航行は可能と伝えてくれ。
[報告にはランチを向かわせながら、その先のアストラを見る。
正確にはアストラに乗っている上官を――この位置から見えはしないが――見るようにしながら、思うのは酒の席の事だった*]
-巡洋艦ナハティガルにて-
血は、止めろよ?
[新兵らしい、まだ少年と言ってもいい青年の腕は、いまだ出血を続けていた。
重傷者の治療中、それに気付いた男は青年を呼びとめ、治療を開始する。
手当てもされていなかった腕の傷に包帯を巻かれ、青年はひどく恐縮した。
浅い傷だからと。
それに返したのが、先の言葉である。]
浅い傷でも、止まらん血ってのは、人間をパニックにさせるんだよ。
血が出るほど怪我してんなら、手当はしとけ。
/*
あ、全力じゃないわ全速だ(
まぁ後ろ進むように指示したってわかればいいかな…。
考えてみればそうなんだけど…船にブレーキって無いのだね。勉強になります(後進させて止まる)
よし。
もう行っていいぞ。
[よしと青年の背を叩く己の右手首に、いまだ緑の紐が結ばれているのを見る。
止まらぬ血にパニックになったのは、昔の自分だ、と。
思わず苦笑した男を呼ぶ声に、顔を上げる。]
旗艦確認、か。
連絡艇出すなら、俺が行くよ。
[報告する事なら、幾らでもある。]
― 旗艦ヴァンダーファルケにて ―
敵は巡洋3、雷母2。援軍で複葉機が10か。この数なら後方に空母が1…下手するとそれ以上控えていた可能性はあると思ってます。
敵さん、変わった雷母連れてましたね。
巡洋艦クラスの主砲が見えました。
[最前線で戦ったものとして、情報を伝えていく。恐らく、共に戦った巡洋艦や水上機母艦からも情報が集まっているだろうが。]
――ナハティガルの損害は、副砲1損傷。船尾に小ダメージ。
両方とも応急的な処置は行っています。
速度、攻撃とも問題なし。
行けます。
[ゲオルグを見て頷く。]
“命”を無駄にするような状態で、出陣なんて考えませんよ。
― 旗艦ヴァンダーファルケにて ―
敵は巡洋3、雷母2。援軍で複葉機が10か。この数なら後方に空母が1…下手すると2控えていた可能性はあると思ってます。
敵さん、変わった雷母連れてましたね。
巡洋艦クラスの主砲が見えました。
[最前線で戦ったものとして、情報を伝えていく。恐らく、共に戦った巡洋艦や水上機母艦からも情報が集まっているだろうが。]
――ナハティガルの損害は、副砲1損傷。船尾に小ダメージ。
両方とも応急的な処置は行っています。
速度、攻撃とも問題なし。
行けます。
[ゲオルグを見て頷く。]
下がれとか言わんでくださいよ。
戦わせてはもらいましたが――まだ、勝負にもなってない。討ち損ねた。
ちょいと傷はもらいましたが、うちの艦の士気は下がっていません。
戦える位置に、配置願います。
[報告と――そして、ナハティガルの望みを口にした。
ゲオルグの言葉>>55に敬礼を返し、ナハティガルへと戻る。]
提督には言って来た。
続けて出陣させてくれ、とよ。
再編成の指示待ち。
けど感触悪くねぇよ。
行けるだろ。
[帰艦すると同時に報告を聞きたがった兵たちに、歩きながら伝える。
周囲に上がった歓声めいた声に笑う。]
連戦だぞ、連戦。
物好きだなぁ、お前らも。
[「先生もでしょ」と言って来た兵の頭を軽く殴り。]
だからそろそろ副艦長と呼べって。
休める奴は休んどけ。
[そして、艦長へ報告へ向かった。*]
― 航行中/シコン南東海域 ―
そうだ。
ミリエル・クラリスだ。
[艦橋上部にて風に吹かれていたとき、ひとつの名前を不意に思い出す。
過去の情景が一時に浮かび上がって、額を押さえた。
思えばあれは、初恋みたいなものだったのだろう。
愛だの恋だのまだよく知りもしなかった時代の、淡すぎる想い。]
[あれからすぐに帝国とオルヴァルの間に戦いがあって、オルヴァルは地図の上から名前を消した。
彼女が帝国に連れてこられたらしいことを知ったのは、父の会話を漏れ聞いたときだった。
人質、だの、狂った、だの、恐ろしい言葉ばかりが聞こえて来て、自分はすっかり怖くなってそのまま彼女の記憶に蓋をしてしまったのだ。
第三艦隊にユルド社の係累が所属している、と教えてくれたのも、父の従者だった。
おそらくは、彼女が帝国に来るのに父が関わっていたのだろう。自分と彼女がとても仲良さげにしていたことを覚えていた従者が、そっと耳打ちしてくれたのだ。
なのに自分は、すっかり彼女のことを記憶の底にしまいこんでいた]
[会ってみようか。
会うべきか。
会って、なんて言ったらいい?
また、会えたね、か?
……そもそも、合わせる顔があるのか?]
………。
[思考の沼に沈んでいたとき、偵察の水上機から味方艦発見の報がもたらされた。]
─ リオレ島東方海域/擬装商船 カストル、甲板 ─
[停まった双子船の片側の甲板に出れば、相手方からは姿の視認ができよう。火を噴かずもひたりと照準を定めた砲門に目を眇めやる。]
問答無用でないのはありがたいな。
[砲火が轟くようなら、すぐに離脱できるよう機関部に再点火を通達しながら、ランチを一隻、海へ下ろすように命を下す。]
ここで交戦する意思は此方にはないこと。
ファミル・アンディーヴが、
貴艦乗船中と見えるウェルシュ・ストンプ候と
面談を希望、とあちらへ。
[また、もし面談が拒否されるなら、ストンプ侯には手紙だけでも渡してきてくれ。と、少数の連絡員を乗せてランチを対面の巡洋艦に向けて送り出す。〕
− フリカデル島東方沖 ”前庭” 海域 −
[シコンから、南東方向へ。
夜を日に継いで進んだアレクトールらは、前哨戦から戻った第三・第四艦隊と合流を果たす。
航行不能なまでのダメージを負った艦はなく、ウルケル側もおそらくは、と報告を受けた。
だが、日和見な撃ち合いをしていたのではない。
被弾し煤けた艦は、ウルケルとの戦いの激しさと、双方の勇猛さを如実に示していた。]
意地を見せたようだな。
[重傷者をランチで後方へ送り出し、燃料と弾薬の補給、リペアを行う第三・第四艦隊をシュヴァルツアインはぐるりと一周し、艦橋からその健闘の痕跡を見届けたアレクトールは、甲板の兵らの歓呼に応えて手を挙げる。]
― リオレ島西方海域・上空 ―
……ぇ。
[叩きつけるような名乗りに対するように、微かに聞こえた声。>>75
シュテ、という呼び方。
しらないはず……なのに、それは懐かしく響いて。
同時、胸の奥が痛むような感覚が身を震わせた]
……だ……れ?
[零れた掠れた呟きは、擦れ違いがなされた事と声のか細さから、届きはしなかっただろうけれど]
[ふる、と首を振る。
一度離れた敵機は旋回した後、再度突っ込んでくる。
が、機銃の駆動音は聞こえず、代わりに届いたのは]
……セル……ウィン。
[怒鳴るような名乗りの声。>>76
ずき、と今度は頭が痛んだ。
同時に、妙な息苦しさが感じられる]
……っ! やばっ……!
[それが何かは、嫌というほどによくわかる。
記憶をたどる時の拒絶反応──ここ数年は御無沙汰していたそれ]
振り返ったら、落ちるから……!
[そう、言い聞かせて操縦桿を握る手に力を込める。
撤退の合図も出されている。
このまま、ここに居続けるわけにはいかない、と、翼を翻した]
[精神的な均衡を欠いている状態での操縦は、いつもよりも乱れている。
それでも離脱が叶ったのは、向こうも迷いを抱えていたから、と言えるだろう。
もっとも、青年にはそれと認識する余裕はないのだけれど]
……っく……なんなん、です、か。
[どうにか震えの取れてきた手で、操縦桿を握り直す。
今は、味方との合流を優先しなくては、と。
それだけを念じて、空を駆けた。*]
― 旗艦ヴァンダーファルケにて ―
あぁ――
[立ち去り際、思い出したように。]
提督。
敵艦のもっと詳しい情報欲しいなら、シュテルンに聞いてください。あいつ、艦の上を偵察してくれた筈だから。
[必要とあらば、ナハティガルへ指示を持って来てくれた事、そこから共に出陣した事など話すだろう。*]
/*
ところでだな、デフォ投票がシロウなわけなんだよ。
いや、ここだけは無いだろう、というね。
[ 前回もそんな感じでしたよね、デフォ ]
― リオレ島西方海域・上空 ―
[離脱した敵を追いかけはしない、出来ない。
今追いかけたところで攻撃を仕掛ける事も出来ないから。
帰還信号も打ち上げられている>>1:765
戻らねばならない。]
……違う、よな。
[再会を約束した。
しかしこのような再会を望んではいなかった。
だから似ている別人だと信じたくて。]
[去って行った方角をじ、と見つめ。
それから機体を大きく旋回させて帰還するべく空を駆ける。
その際、第一艦隊が見えれば挨拶代わりにぐるりと円を描いてみせた。
そうだ、自分には仕えるべき人がいる。
だから迷いなんていらない。
それでも今、心を占めているのは幼馴染の顔*]
/*
どこも面白げで、投票非常に迷うなこれ。
もういっそのこと、ファミル投票でもいいのではないかと()
すぐにでも死ねるからな見ろこのおそろしい綱渡りっぷり。
ウェルシュに首都周りの頑固な頭変えさせてくれ。
というのをぶんなげつつ、ウェルシュ自身のの方向性が聞けたら
おおまか、私の仕事は終了…と、言ってもいい気はする。
― フリカデル島東方沖 ”前庭” 海域 ―
[哨戒に出ていた第三、第四艦隊と合流し、交戦の報告や損害状況の報告などを聞く。]
戦闘継続が難しい艦はいないか?
応急措置の必要は?
補給はどれくらいかかる?
艦隊再編成が必要なら報告を。
[確認を行い必要な処置を指示し、上げるべき報告をまとめる。
艦隊を再び戦える状態へと戻す作業は急ピッチで行われた。]
― リオレ島近海 ―
[友軍よりも遥かに遅れての帰投。
元々、着水には突っ込みをもらう事が多いのだが、この時はいつも以上に荒れていた]
……っ!
[角度調整、減速、どちらもほぼ失敗。
よくぞ真っ向う海に飛び込まなかったものだ、とは、傍で見ていた者の弁である]
……は。
[上がらなきゃいけない。
報告やら何やら、やるべき事は幾らでもある。
あるはずなのに、動けない。
心拍が上がって、息が苦しい。頭の奥が鈍く痛む]
……発作、なんて、何年ぶりですか……。
[引き取られた直後は良く起こしていたが、無理に過去を辿らなくてもいい、と認識してからはその回数は減っていた。
自分の道を決めて、髪を切ってからは、全くと言っていいほどなかった。
なのに]
……セルウィン。
セルウィン・ベッカー。
[届いた名前を、もう一度繰り返す。
知っている気がする。でも、わからない。
見えないはずのあかい色がちらついて、反射的に目を閉じた。
無意識動いた右手が、今はない括った髪を探して、落ちる]
……俺の、事。
知ってた……?
[微かに捉えた呼び名が懐かしく響いた理由は、他に考えられなくて。
は、と深く、息を吐いた。*]
− 出撃前 −
[アレクトールの意中の策>>5>>6を聞いて、開口一番、「馬鹿ですかあなたは」と臆面もなく切って捨てたルートヴィヒは、皇帝案の瑕疵を理論的に述べたものだ。>>23]
いかに歴戦の勇者ウルケルとて、100年前の陣形と対戦した者はいない。
戦う前から先手を取り、流れを我らの側で作る。
[アレクトールは海図の上の駒を手に取り、宙に投げ上げる。]
― リオレ島東方海域/巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
[ ファミルが姿を見せた船から、使者らしい数人を乗せたランチが近付いてくる>>111白い布で交戦の意図が無い事を示す相手を、無論男も撃てとは命じず、彼等が運んで来た伝言を伝えられる ]
......いい度胸だ。
[ 一瞬笑みを唇に浮かべ、すぐに表情を引き締めてウェルシュに視線を投げた ]
すみませんが、この面談は嫌でも受けて頂きます。俺もアンディーヴ候には聞きたい事がある。
[ 男の言葉を、カルボナードからのファミルを弾劾する通達を受け取っているウェルシュは、どう受け取っただろうか ]
武装解除してお一人のみにて、当艦へ移乗という形での面談ならお受けすると、アンディーヴ候にお伝えを。
[ ただ一人、丸腰で来い、と。形だけ見れば捕縛と変わらぬ条件を突きつけながら、男はそれを彼女が断りはしないだろう、と、どこかで確信していた// ]
/*
シロウの中の人が、ルー・ガルー戦記シリーズ初参戦にも関わらず、「敵を持ち上げる」スキルを発揮していてニヨニヨする。
撃ち合いながら賛辞と愛が飛んでくるログは、るがるの醍醐味だよなと思う。
―ヴァイスメーヴェ:ボイラー室―
[>>1:724 のんびりとした朝食を終え、ウェルシュは早速船内のなかを見回る。客室や貨物室も勿論歩くが、やはり最後に行きつくのはボイラー室で。
特に通常のそれよりも大きくした、自慢のボイラー室が勢いよく稼働しているのを見るのは、領主にとってなによりも心躍るものとなった。
勿論、ただ見学するだけではなく、何か不備が無いか、整備士とともにチェックをし。少しでも怪しいところがあれば、すぐに点検をしようと歩き回る。タービンが勢いよくまわり、ボイラー室の温度はぐんぐんと上がる。すでに40度くらいはあっただろうか。]
ん? ……どうしたの?
[>>15 自分を探してきた、と下士官は言う。
ウェルシュは汗を軽くナプキンで拭い、首を傾げた。
どうやらタクマが呼んでいるらしい。
しかも、シコン船が近づいてきているという。]
わかった、直ぐ向かうよ。
[敵船、いや、かつての仲間だった船。
それが近付いてきているという報せは、ウェルシュに警戒を抱かせた。
表情を引き締め、ウェルシュはボイラー室を抜けた。*]
― フリカデル島東方沖 ”前庭” 海域 ―
[交戦報告の中に、ナハティガルという艦名を見つけて、ほうと息を吐く。]
あの不沈艦が出てきたのですか。
水雷一発を当てるも、損害軽微?
なるほど。
天使がついているのか、それとも悪魔でしょうか。
次も出てきますかね?
[報告をあげてきた第三艦隊の者は、きっと来ますよと嬉しくない太鼓判を押していった。]
[艦隊再整備が進む間にも、上空にはしきりに偵察機が飛んだ。
決戦が近いと多くの兵たちが感じ取っているからか、艦隊の空気は緊迫したものになっている。]
遭遇までに気を張りすぎて、疲れなればいいのですが。
[艦隊の中でおそらく五指に含まれる多忙さを誇る扶翼官は、雑多な仕事を様々な相手に振り分けながら、そんな風に補佐官へと零した。]
―ヴァイスメーヴェ:甲板―
タクマさんっ……!
[>>89 緊張した面持ちで、甲板を抜ける。
汗で冷えた肌を、海風がひゅうと掠めていく。
タクマを始め、海軍の面々が険しい顔つきで、眼下の海に浮かぶ船を眺める。
ウェルシュもそれに倣い、ヘーゼルの双眸を細める。]
あれは……
[双眼鏡の類を持っていないため、誰が乗っているかなんてウェルシュには判断がつかない。
しかし、その船自体には見覚えがあった。
>>115 あれはいつのことだっただろうか。
古い商船を、ストンプで武装商船へと生まれ変えた双子星。
仕事には人一倍厳しい父も、皺だらけの顔を浮かべて喜んでいたと記憶している。]
カストルと
ポルックスだ。
[双子星は、生死をともにしてまで一緒に連れ沿いたいと云う。
快速強化型のカストルと、隔壁を増やし砲撃耐久力を上げたポルックス。
対をなすそれは、父の珠玉のような自慢の作品だったのだ。
その星の名前を呟くウェルシュの表情は、こんな状況にも関わらず、少しだけ懐かしむように小さく微笑んだ。]
ということは、あちらには……
アンディーヴさんが居るということじゃないかな。
[領主の秘蔵の船を、領主を差し置いて他が乗るということはあまり考えられない。
ウェルシュは、そんな風にタクマに言ってみたが、>>88 双眼鏡を持つ彼は既に答えを知っているのだろう。
――――どうやら、当たりのようだ。]
― 水上機母艦クラーニヒ ―
[結局、その後は出てこない事を訝った技師連中に回収されて引き摺り出され、水上機母艦の一方に乗艦する事がなし崩し的に決定した]
あははぁ……ちょっと、気が抜けちゃいまして。
[その場はそんな風に誤魔化したものの。
顔色の悪さは隠しようもなく、具合が悪いならちゃんと診てもらえ、と釘を刺された]
はぁい……わかってます。
体調管理ができない操縦士は、長く飛べないものですからね。
[そんな風に、口調だけは軽く言って。
とはいえ、これが医療でどうにかなるかと言えば微妙な所とわかっているし、何より]
……あんまり、見せたくないんですよねぇ。
[まだ安定していなかった頃。
考えすぎて発作を起こした所にシロウが居合わせた事があった。
その時と同じ症状……と気づかれた時に何を言われるやら、と。
そんな、ぼんやりとした不安もそこにあって。
結果、どうなったか、といえば、宛がわれた部屋で合流までの時間を過ごす、という。
非常に、らしくない状況に甘んじる事となっていた。*]
……なんでこんなところまで?
[ウェルシュには事情はよく分からない。
ウェルシュに分かることは船が、ファミルのものだというだけだ。
帝国の護衛もなく、単騎で乗り込むような姿勢に、ただただ首を傾げた。
何か、自分には与り知らぬ思惑があるのだろうか。]
タクマさん……
[どうする、と。
伺うように怯えた色を浮かべたヘーゼルを、彼に向ける。
特に射撃や砲撃もなく。ゆっくりと近付く船。
嵐の前の静けさのような、不気味な静寂が漂う。]
えっ、
[>>124 タクマは武装解除し、たった一人で此方に乗り込めと伝えていた。]
そ、それは流石に無謀じゃないのかなぁ………
[どうやらタクマには確信めいたものがあったらしいが、ウェルシュはそれを知らない。
小さく呟いた弱気な言葉は、潮風に乗って流れる。
そのまま下士官がタクマの言葉をファミルに伝えたならば、彼女の反応を静かに待っただろう。//]
-巡洋艦ナハティガルにて-
[艦長室にて、艦長と向かい合い、話す。
男は頬杖と言う様子だが、艦長がそれを咎める様子は無い。]
水雷艇、なぁ。
めんどくせぇよ、アレ。
[先の戦いを思い出す。
幸いが起きただけである。
下手をすれば、水雷一発で大ダメージを受ける艦もあるのだから。]
突撃じゃねぇよな、あいつらの武器。
「速度」と「読み」だろ。
それ崩す方法になると隙を見せないことになるが、持久戦だねぇ。
/*
ところで俺は叫びたい。
とてもとても叫びたい。
……左クリックさん、生きて……!
[マウスの調子がよろしくないのであった]
/*
>>1:758
「アストラ」のペア艦は「レオ」ではないのかと思った昭和世代()
実は毛利水軍マインドだった第三艦隊w 楽しい
副砲以外となると、他艦と連携しかねぇかなぁ。巡洋2だとさっきの立ち回りで悪くねぇと思うんだよな。あと1ありゃ、また違う。相手の動き、もうちょい牽制入れられる。攻撃艦が踏み込める。
あと複葉機か?
近づけさせないが一番なんだが。
[頭を搔いて]
にしても、思い出せねぇ。
いや――昔さ。水雷艇乗りやってた人に、水雷の事を色々聞いたんだが……ぼんやりとしか思い出せねぇんだよ。
覚えてるの、そんな小型艦で大きな艦に突っ込むの怖くないのかとか――ガキみたいな質問した記憶しかない。
/*
ヴィクトリアがめっちゃすれ違ってて笑うwww
リオレまで戻ったのーーー!
すげえ似たとこ全力でうろうろしてらっしゃる楽しいw
タクマと一緒に来るのかな〜。来るといいね。
そして私は何となくPCと一緒についてまわるかと思いきやフリカデルに置きっぱなしになりそうな勢いの二隻を回収しようね(
―第三艦隊 水雷母艦アストラ―
[ウルケルとの遭遇戦から、まもなくして。
皇帝からの指令>>6を携えた複葉機が、母艦の傍に着水した。]
この海域で一戦、正面から交えるか。
…なるほど。陛下のお人柄らしい。
[アイグル少佐から上がってきた報告>>100によると、
巡洋艦の被害は、酷くもないが軽くもないといったところ。
片や水雷艇の方は、中破1隻、軽傷3隻。
回収するや否や、「次の戦いに必ず間に合わせてみせますッ!」と、整備班が腕を巻くって修理に取り掛かっている。]
[頬杖のまま、目を細めて。]
強い人だったからなぁ。なんか思い出せたら役に立つかと思ってるんだが――十年以上前の事だからなぁ。
名前?
ローさん。オルヴァルの人だよ。
[まさか先ほど交戦した相手とは思わず、懐かしげに名を口にした。*]
[始めは他愛もない事からだった。
母親の事が話題に上れば苦笑が混じり。]
最近はだいぶ良い。
相変わらず3回に1回はウルズさん、だけど。
[帝国に移り病を治した母親は、年齢のせいか痴呆が進んでおり娘の事を時折忘れてしまうのだと、手紙に綴った事を元同僚にも話していた。
語る口調が上官、少なくとも自分より年かさの人間に向ける物ではなかったが、これには理由があった。]
― 回想/第三隊配属の頃 ―
本日より配属されました、ウルズ・アイグル少尉です。
よろしくお願いします。
[様々な手続きを経て帝国軍に入隊した後、まだ板についていない敬礼を向けた先には、当時第三隊の指揮官に当たるロットケン海将と、彼から着いて学べと紹介された、当時同階級だったロー・シェンだった。
慣れぬ土地と環境に、子供の頃に見せた警戒心をふたたび抱え、それを解いてくれた幼馴染も居ない生活は息苦しさを感じるものだったが、同僚に当たる男は新兵の扱いが上手かった。
少ない言葉で的確であり、軍人然とした風は学びやすく、また純粋な帝国人でない容姿は安心できるもので。
階級が同じだった事もあり、次第に口調から硬さは抜けてゆく。
それは極自然な事だったが、一つだけロー・シェンという男の事を見誤っていた事があった。]
全艦、進路を北西海域へ。
第一・第二艦隊と合流する。
次は本番の戦がくるぞ。
それまで身体を休めておけ。
[命令を下し、海域を進むことしばし。
やがて“前庭”と名づけられた海域にて、
第三・第四艦隊は、皇帝率いる主力艦隊と合流した*]
[年月は飛び、遠征より1年前、少佐になった時の事。
同時に巡洋艦を一つ任される事となったが、預かった艦は改造後の物らしく、新しく名前をつけ直せとロットケン海将に命じられた。]
別に今までの名で良いと思いますが…。
[やんわり抗議するものの、ジンクスだからと、よく解らない理由で受け入れられず。]
……。
[名づけのセンスに自信は無い。
無い為、これには悩み抜いて数分後。]
では……『ヘイゼル』、と。
[結果つけた名は、船を愛した者の色。]
― リオレ軍港 ―
[己の休息も挟みながら、ヴィクトリアはメンテナンスの始まった巡洋艦ヴァイを眺め見た。
”鳶”の名を持つこの艦は、その名の元になるように旋回能力長けた作りをしている。
故に巡洋艦の中では小型の部類に入り、搭載される兵装は随分と限られた。
主砲は前後に1門ずつ、副砲は左右に4門ずつ。
装甲はそれなりに装備されているが、他の艦に比べれば薄い方だった。
詰まりは回避を念頭に置き、戦場を駆け抜け翻弄するのを念頭に置いた艦なのである]
これ以上装甲付けたら速度落ちるよな?
[整備士に問えば是が返る。
一撃食らえば大ダメージとなること必至。
この艦で戦うには、砲弾や爆撃を受けないよう常に動き回るのを前提にしなければいけなかった]
[兵装以外では伝達用として複葉機が1機。
小型の巡洋艦であることもあり、水雷艇は搭載されていない]
戦闘は無かったけど、
きっちり整備頼むよ。
[整備士達にそう声をかけ、ヴィクトリアは1室を借りて本格的な休息へと入った]
[良い名だと満足してくれた老将に笑みを向けると、改めて昇級の祝いの言葉やら長話が始まり、それらを何時もの事のように耳に入れる。
その時「10年前のリーミン中佐のように成長して云々…」という単語が流れて]
…?
[不思議そう、というよりは微妙な顔をする。
引き合いに出されるのは、元同僚だった為さほど変ではなかったが、違和感を感じたのは年数の所。]
……10年?
[思わず話の途中で呟く程。
その言葉を耳聡く拾って、老将の方も話を止めて。
暫く見つめ合った後。]
― 出撃前 ―
万人がそうできるとは限りませんけれどね。
トール。だからあなたは、
……私を不安にさせる。
私の理解を、軽々と超えていってしまうから。
[そう告げられ、思い出すのは今までのあれそれ。
自分より十も上の相手に聞いていた口の内容を思い出して、顔色は次第に青くなる。
幼馴染ほど砕けたような物言いはしないものの、それでも年かさの男に対する口の利き方ではななく失礼や不躾などの言葉が渦巻くなか口から飛び出た言葉は。]
詐 欺…っ!
[の一言を言い放つと今度は真っ赤になり、
後に「申し訳ありません!」と何度も頭を下げたのは、今なお残る黒歴史だ。]
**
― リオレ島東方海域/擬装商船 カストル ―
[双子艦は並び停止したまま、三隻の巡洋艦と向かい合う。やがて、出した連絡は、身一つで来いとの条件を持って戻った。]
わかった。その条件で受けよう。
[そのままに呑む。と応えれば、
傍にひかえる帝国兵は難色を示したか。〕
ここで出向かないなら、
説得に赴いた意味もない。
──三時間以上私が戻らないなら、
水上機を飛ばしストンプ侯と接触できたことと、
西へ、応援戦力が航行中なこと、
合わせて伝えに飛んでくれ。
[そう言い含めて、その足で、
自らが戻り来た連絡用のランチへ乗り入れた。]
[解っている、そう口にしながらも、おそらくは目の前の男以上にその言葉の重みは知れない。
年月と、経験にある明確な差から出てくる言葉が、今まで目を逸らしていた所に突き刺さる。
見据えられ、まともに視線を合わせることが出来ずに、逸らす。]
………。
自由、か。
[規律と階級の中に在る身の上には程遠い言葉に、ふっと皮肉気な笑みが落ちた。]
ロー殿、私は
ウィズルカ・ストンプの名は、ずっと昔に故郷に置いてきて、
今はウルズ・アイグル…帝国少佐だ。
覚悟は、している。
でも。絶対、という言葉はつけられない。
だからロー殿、頼み…
いや、お願いがある。
[それは頼むという懇願より弱い、希望的な物で。]
もしも…私が帝国を、第三隊に背を向ける日が来たなら、
その時は
私を、背中から撃って欲しい。
……それが、私の覚悟だ。
[友と口にしてくれた相手に、それを願う事が如何程の物か。
視線の先は、薄明りに輝く氷の上に留め置かれ、ロー・シェンとは合わせる事はなく。
全てを飲み込むように、グラスの酒を飲み干した*]
― 出撃前 ―
不安、
[聞き慣れない告白を聞いた気がする。]
…あるだろうな。 俺も同じだ。
おまえを囲いきれないもどかしさがあって、焦れる。
そういうもんだろう。
そのままでいい。 見たいだけ見せてやる。
[>>149 領主の予想に反して、シコンの女領主は連絡用のランチに乗り込んだ。]
………どうして、
[彼女は怖くないのだろうか。
自ら国を裏切り、その海軍の無謀とも言える要求を飲み込む。
そこまでして、彼女がこの海まできた理由とはなんだろうか。
>>63 まだ彼女の意図を知らない領主は、その様子を固唾を飲んで見守った。//]
/*
>>155
ウルズうううううううう
と言いたくなる なにか
くっそ……おまえ この
その前の、>>146〜のあたりで笑っていたのに
このギャップよ…www
― 出撃前 ―
[同じだと言う声が、すとんと胸に入った。]
……囲いきってしまったら、飽きるでしょう? あなたは。
[ああそうなのかと納得する。
自分たちは同じで、正反対だ。]
― リオレ島東方海域/巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
ようこそ、ヴァイスメーヴェへ、ファミル殿。
[ 男の考えた通り、ファミルは条件を呑んで、ただ独りカモメへと乗り込んできた。
その彼女を家名を外した名で呼んだ男は、彼女が船を離れる前に、数人の民間人とは些か趣の異なる男達が、止めようという仕草を見せたのも双眼鏡の中で捉えていたが、それに関しては黙したままでいた>>149 ]
ストンプ候も、どうぞこちらに。
[ 男が甲板から艦長用の来客室に二人を案内していく間、ウルケルの兵達のうち、ファミルを見知った者や、事情を知る下士官等は、突き刺すような視線を彼女に向けてきた。だが、男は事前に、罵声ひとつでも浴びせたものは三日間の営倉入りを命じると告げてあったから、実際に声をあげたり手出しをしようという者は居なかった++ ]
/*
残り白が1930ptなので使い切って死亡する方向で頑張りましょう。
アッ…世界観ブレイクでの希望とかじゃないとイイナーという薄らとしたお願い…私はそれだけが心配です
取り敢えずロール考えなきゃ…ですな
熱血出来てな…ない…うっ…
― 巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
[海上を 白旗をなびかせた小型艇が航行する距離はそう長くはない。ウェルシュ・ストンプが同乗する艦に到着するまでの時間も。
条件とおりに丸腰のままに艦にあがった女領主は、胸に手を当てて甲板の二人に向けて、略式の礼取った。]
タクマ艦長には面談の申し入れ、
受けてくれたこと感謝する
ストンプ候に会いに、、
其方の港へ向かっている途中だったのでね。
入れ違わずにすんで幸運だった。
[常のように表情を変えず、敵対する船に顔を見せた女小主は、先ず本来向かっていた先を明かした。]
― ヴァイスメーヴェ/来客室 ―
お前達は外で待て。
[ ファミルの左右を護衛なのか連行なのか微妙な形でついて来ていた二人の下士官を部屋の外で待たせ、室内にはウェルシュとファミル、そして男の三人だけが残ることになった ]
申し訳ありませんが、俺も同席させて頂きます。
[ それは確定事項として告げ、二人の貴族に椅子を勧め、自分はドアの近くに立った。
その右手は腰に提げたタルワールの柄に軽く添えられている// ]
― リオレ島 ―
[ヴィクトリアが休息を得ている間、リオレ島から連絡用の複葉機が1機飛び立つ。
戦闘開始までに間に合うかは定かではないが、辿り着けたなら旗艦へと取次ぎを願った]
[フリカデル海域の機雷敷設から巡洋艦ヴァイが帰還したこと。
現在合流に向けて整備他を行っていること。
リオレ-フリカデル間の往復では敵機偵察の気配すらなかったこと。
また、合流の際には再び伝令する旨を伝えることになる*]
-回想-
[シュテルンの発作を目撃したのは、タクマの所へ土産と異国の酒を届けに行った時だったか。彼が引き取られて、それほど過ぎてなかった。
呼び鈴を鳴らしても返答は無く、勝手に酒だけ置いて帰ろうとドアを開け――蹲る少年を発見した。]
おい?
[その当時、まだ一言も口を聞いてくれなかったその少年は、奇妙な表情をしていた。
顔色が悪い。そして開いた口から呼吸音が続く。乱れた、荒い呼吸音。
何よりも、両眼。開いているが、何も見ていない。
自分の脳内の奥にある何かを辿るように、ただ見開かれているだけだ。
そして、何の意味があるのだろう。何度も右手が動き、自分の髪の毛を引っ張っている。
――まずいだろ、これ。
どう見ても何らかの発作だ。
精神的なものか?
この子が戦災孤児らしい話は聞いていた。
何か、トラウマを抱えているのかもしれない。]
おい。
[声を掛け、少年に近付く。手で両目を塞ぎ、もう片方の手で少年の背を緩く叩く。]
目を閉じろ。何も見るな。
呼吸を数えるんだ。
自分の呼吸だ。吸って――吐いて、繰り返して。
[根気よく言い聞かす。
やがて少年の呼吸が落ち着けば、手を離した。]
大丈夫か?
[ゆっくりと、確認するように、問うた。]
[シュテルンをつい案じることがあるのは、あの時の事を思い出すためと言うのもあるかもしれない。
また発作を起こしているのかもしれないと言う心配。
もっとも、それから二度と発作を目撃する事も無かったし、シュテルン自身も明るく活動的になったので、大丈夫かと思っていた。
それでも。]
なぁ、タクマさん。
シュテルン、あの子――色々と背負ってるんだろうなぁ。
[過去。発作の処置を行った直後、タクマに漏らした自分の言葉を、たまに思い出すのだ。*]
―― リオレ島東方海域/巡洋艦ヴァイスメーヴェ ――
分かった。
[>>157 緊張感が漂う静寂のもと、低い声でタクマは挨拶をした。
普段のように「ウェルシュ殿」と親しみを込めて自分を呼ぶこともない。
案内されている間、特に口出しをすることもなく、静かに廊下を歩く。
途中、刺すような冷やかな視線をアンディーヴへと向けられていたが、それにも口を出すことはない。
しかし、その視線を受けても彼女の表情は淡々としているように見えた。
―――……怖くないのだろうか。
そんな風に疑問が浮かぶけれども、それは心のなかに止めたままで。++]
― ヴァイスメーヴェ/来客室 ―
[>>159 タクマは自分を上座に、アンディーヴを下座へと案内した。
恐らく、入り口に近い所に彼女を置いておきたいという思惑からであろうか。]
そうか。
アンディーヴさんは、僕に逢いに行こうと?
[>>158 先程軽く聴いた理由を、驚きを隠しつつも口に出す。
少し考えれば分かる話だ。
親の七光りも甚だしいが、こう見えても、ウェルシュは有力諸侯の一人。
ストンプは、ウルケルでも随一の造船所を持つ港町。
その影響力は、当の本人が考えている以上に大きいのだろう。]
ストンプの造船所が狙い……なのかな。
――――例えば、帝国の船を造れ、とか?
[そんな風に思い付きを話してみたけれども、彼女は、そしてタクマはどんな反応をしただろう。//]
/*
……こ……この、素晴らしき倍返し……!
しかし、記憶戻すタイミングが悩ましい。
死亡確定で落ちるなら、その間際、て以外の想定がないからなぁ。
何気に、セルウィン先に落ちた場合が難しいのよね……。
そこからでも、持ち直せるとは思うけど。
― フリカデル島東方沖 ”前庭” 海域 ―
[完全に、とは言えないが艦船の修理及び補給を進め、艦隊は戦闘可能な状況へと回復しつつある。
修理状況を確認しながら、今は艦隊再編の必要を検討していた。]
艦列に穴が空くようなら第二艦隊から一隻回すと伝えてください。
特に、第三艦隊の『ヘイゼル』の損傷が大きいようです。
リーミン代将に艦の補填が必要か確認を。
[指示を携えて、カッターが艦の間を行き来した。]
― 出撃前 ―
ああ、
不安だろうが何だろうが、俺はおまえを連れて行く。
[ルートヴィヒに望まれる。それはきっと実現する。]
“小鴉”を見ていて思うんだが、
天職にある人間の発揮する技量は、傍から見たら超能力並みだ。
おまえも、ご多分に漏れず、な。
[扶翼として、彼が当たり前にしていることがどれほど特殊な王佐の才なのか気づいていないだろうルートヴィヒに告げるのだった。]
― 洋上/旗艦ヴァンダーファルケ ―
ほう、巡洋艦クラスの主砲を備えた雷母?
なるほど、艇を減らして主砲を積んだか。
[水雷艇との連携を前提にした艦ということか。
確かに面白いと報告のひとつに頷いた。>>104]
エイベル中尉。
[今は彼のことを、こう呼ぶ。
命を無駄になどしない。>>105
その言葉にあの日の笑み>>1:619が重なった。]
[オルヴァルの戦火の中で出会い、随分長い年月が経った。
彼もその間、戦場を潜り抜けて来たのだろう。
幾分弱々しく見えていた身体は随分と鍛えられ、あの頃にはなかった傷跡も見える。
互いの顔にはあの頃なかった皺が深く刻まれて、どうやら戦場で幾分見た目まで擦り切れたのはお互い様といったところか。]
… 死神を追い払う艦、か。
[緩く、こちらも髭じみた頬が上がった。
そうして見交わす双眸の光、それだけは互いに当時と変わらぬまま]
分かった。ではナハティガルはそのまま戦列に加える。
一応言っておくが、こき使うから覚悟しろよ。
感謝はそのあとに聞こう。
[まだ戦える、と。
真っ直ぐに告げられる願いに響きを重ねて笑みを刻む。
そうして、ついでとばかりに付け加えた。]
…そうそう。
終わった暁には、タクマ・ナギ大佐が宴会を希望していてな。
お前さんも付き合ってやってくれ。
[にやりと笑って被害者を巻き込まんとすればどうだったか。
続く報告>>116に、分かったとこれも最後に頷いた。]
― 出撃前 ―
ええ。
どこまでも、共に。
[それは、あの日に交わした誓い。]
……そうですか?
確かに、"小鴉"の中には天賦の才を持った者がいくらもいますけれど、私など器用なだけで平凡な人間ですよ?
[嘯く口調で言ってから、どこかはにかんだような顔をした。]
あなたがそう言うのなら、自信を持っておきます。
私からは言わなくてもいいですよね?
あなたの天職は、こうして人を引っ張っていくことだ、ということなどは。
[あなたがしていることも超人並みですよ、とは言わずに、そんな風に付け加えた。]
/*
こう、調子が乗ってくると、相手のお返事待っている間がたいそう長く感じてきますね。
こういうとき、2IDとかマルチタスクはいいですよ。
ひたすらログ書いていられますから。
あ、もちろんるがるは掛け持ち禁止です。(村建ての顔
[ルートヴィヒの誓いの言葉はいつでも胸を優しい水で浸す。]
世界でただ一人の扶翼官には比較対象がないから、おまえが自分の才に無自覚なのも仕方ないな。
で、自覚的に紙一重な俺の作戦だが。
何かつけ加えることはあるか。
[横陣に並べた駒は、敵艦隊の動きに応じて右にも左にも前にも広がる。]
同航戦に持ち込むのが有利だろうな。
[そう言うのとは裏腹、カツリと旗艦同士をぶつけてみた。]
― ヴァイスメーヴェ/来客室 ―
[敬称のない言葉に、既に通達が巡ることを知る。背の高い海の男二人に連れられ客室へと通される。途中、感情の乗せられた視線が刺さるも、罵るような言葉も何もありはしなかった。]
いい艦だな。
[>>159 来客室に通されて、まず、そう思ったままを口にした。]
ああ。構わない。
領主権限を剥奪された女の希望を
叶えてくれたこと、感謝する。
[家名で呼ばない理由を察した意を言葉に乗せる。また人の艦で話すのに、その艦長に隠し事ができるとも思ってはいない。聞かれても構わないと判断をしたからこその移乗でもある。]
[水上機母艦クラーニヒに連絡艇がやられたのは、もう艦隊出航時刻にも迫る頃合である。
シュテルン・シエル少尉を旗艦へ出頭せしめよ、と。
じきに抜錨時間となろうが航行中も連絡艇の行き来程度はさほど難しくはなく、ゆえにこうしたことも行われるのだが。
ともあれ艦隊出立時刻になれば、再編された艦隊は再び戦場へと向け進発する。
遭遇戦で戦った艦の離脱はなく、巡洋艦を先頭に戦艦、各母艦並びに巡洋艦・小型艦が続く。空に轟と太い煙が吐き出された。]
■業務連絡
集計の結果、本日(11/8 08:00)の落ちは
「ミリアム」と「ファミル」に決定しました。
「ミリアム」に投票をセットしてください。
後世の歴史家 ナイジェルは、帝国軍 少尉 ミリアム を投票先に選びました。
後世の歴史家 ナイジェルは、領主 ファミル を能力(襲う)の対象に選びました。
帝国軍少佐 ウルズは、帝国軍 少尉 ミリアム を投票先に選びました。
ウルケル海軍中尉 ヴィクトリアは、帝国軍 少尉 ミリアム を投票先に選びました。
ウルケル軍大佐 タクマは、帝国軍 少尉 ミリアム を投票先に選びました。
/*
ん…あれ飴もらった?誰だありがとう!
そして投票セットと確認を…。
帝国軍少佐 ウルズは、帝国軍 少尉 ミリアム を投票先に選びました。
帝国軍 中尉 セルウィンは、帝国軍 少尉 ミリアム を投票先に選びました。
モルトガット皇帝 アレク トールは、帝国軍 少尉 ミリアム を投票先に選びました。
帝国軍中佐 ロー・シェンは、帝国軍 少尉 ミリアム を投票先に選びました。
ウルケル海軍提督 ゲオルグは、帝国軍 少尉 ミリアム を投票先に選びました。
―“前庭”海域―
[皇帝と扶翼官それぞれに、先の戦闘結果を報告するカッターを飛ばしてから。
第一艦隊を中心として、威風堂々と並んだ艦隊陣>>5>>6を眺めやる。
その中に遊軍として位置する第二艦隊が座する場所は無い。
第二艦隊を率い、当代限りの役職――扶翼官を務める男、
ルートヴィヒ・アルトハーフェン。
若年ながら皇帝の腹心と呼ばれる人物だ。
穏やかな顔をして、すべてを見透かすような目をしてる――というのが、最初に軍議で顔を合わせた時の印象だった。
油断出来ぬ相手という概念に姿形を与えたら、きっとこのような男になるのだろうと。]
[会戦のための細かい実務は扶翼官に一任であった。>>166]
セルウィンは何処にいる?
[戻ったか、ではない。]
そろそろ顔を見せに来る頃合いかと思ったが。
[その後――、とある港街に寄港した折。
空っぽのバケツを一向に満たせぬまま釣りに興じているのを見て、]
…、なるほど。
扶翼官殿は魚より兵の方が扱いが得意らしい。
[などと、通りすがりに感想を零したこともあった。]
しかし、陛下も扶翼官殿も
どちらも御年24か―――…
[我ながら爺くさい台詞だ、と肩を竦めながらも。
若いのに全軍を指揮する位置にいる彼らの力量を思う。
自分が同じ年の時は、…そう。
オルヴァルが陥落する少し前の話だ。
水雷艇の扱いやら、自分なりにはなんとかやれた気でいたが、
全軍を見渡す視野となると、とても足りない。]
私を褒めても自信しか出てきませんよ。
……で、自覚的だったんですね。
その作戦が際どいのは。
[じと、と一度見てから海図に視線を落とす。]
[当代皇帝が謳う全土統一。
これを、若さゆえの熱で浮かされた夢だとは思わない。寧ろ、]
新しい風が、世界を繋ぐ… か。
[それが帝国に、そしてウルケルに何をもたらすかは。
これからの戦いが…決めてゆくのだろう*]
そうですね。
あえてこの陣形を選択するのですから、
利点を最大限に活用するなら──
[言いかけて、かちりと音を立てた駒を見て、零れるように笑った。]
……ぶつけてください。
[艦による体当たり攻撃。
多分それは、100年後の今でも有効だ。]
/*
ファミルwwww
お、おまえ。まだ仕事が、
仕事が!!!あるよ、ねえええ!?
くっそwww楽出来るかと思ってめっちゃ期待してたのに、くっそwww政治の話動かすには、さすがにまだ、まだ早い、だろう。くそww
領主 ファミルは、帝国軍 少尉 ミリアム を投票先に選びました。
― ヴァイスメーヴェ/来客室 ―
[問いを投げてから少しの間をおいて、されと、いや。ファミルはと首を横にふった。]
造船所を持つストンプの力を借りたくはあるが
船そのものを造れと、そういうわけではないな。
ただ、ストンプを領有する貴方に
──お願いがある。
ストンプの領主殿から、
首都カルボナードに向けて
帝国に海峡を開き、
停戦するよう働きかけてもらいたい。
[そうして、手紙に書いたと同じ嘆願を口にした。]
/*
ところでまあ良くあることなのですが、
投票のデフォルトが我が陛下です。
何度でも言いますが、
投票は愛ですね。
帝国扶翼官 ルートヴィヒは、帝国軍 少尉 ミリアム を投票先に選びました。
[顔は正面を見たままに、女領主はウェルシュの答えを待つ。]
首都はシコンを私の背信で失ったことで、
諸侯の同行に、常よりも注視している筈だ。
造船所を有するストンプの意見は、
今、首都に強く響くだろう。
ただ機を見て、ストンプの領主として。
首脳部への働きかけを頼めないかと、
今は、その説得に来たんだ。//
― 出撃前 ―
[ルートヴィヒの朗らかな笑み。
やはり以心伝心であったのだろう。]
その機を作り出せたならば、俺の艦隊指揮は提督を凌駕してるってことだ。
[そして、帝国艦隊の布陣は各艦隊に伝えられることになる。*]
[>>170 良い船と言われれば、緊張していた顔を少し和らげ、]
ありがとう。
そうだね、自慢の船だよ。
僕のお父様が作った……
貴女の双子星に負けないくらい素敵な船です。
[ひとつ、自信満々という風に頷いた。
>>171 続く質問には、微笑んでいた口元を引き締め、]
うん。そうだね、僕らは船を造ることが仕事だ。
もし、依頼があれば喜んで作るよ。
[正直に答えた。でも、と言葉を区切って、]
― 水上母艦クラーニヒ ―
[発作の症状がどうにか治まった後は、いつも通りの様子をなんとか作れていた。
とはいえ、見知った相手や少年期を知る者であれば、そんな装いは簡単に看破できてしまうだろうが。
ともあれ、いつまでも囚われていては、と先の空戦で感じたあれこれは押し込めて。
どうにか、また、飛べそうか、と思いきった所にそれは届いた。>>172]
……旗艦への、出頭命令?
え? 俺、なんかしましたっけ。
[思わず問い返したら、知るか、とあっさり返された。
ともあれ、待たせる訳にはいかない、と。
了解を返し、抜錨間際の慌ただしさをすり抜けて、連絡艇で旗艦へと向かった]
― 旗艦ヴァンダーファルケ ―
……シュテルン・シエル少尉、只今出頭いたしました。
[出頭した先では、さすがに普段の軽さは鳴りを潜める。
真面目な面持ちで敬礼をしたものの、若葉色の瞳はどこか落ち着きない。
それが、未だ不安定さを残している印──と、悟られるかはわからないけれど。//]
― ヴァイスメーヴェ/来客室 ―
[ 男は、表情を変える事無く、ファミルとウェルシュの会話を聞いていた。
その内容が帝国に海峡を開いて欲しい、という、明らかに国策に反するものになった時も>>178反論や、制止をする事無く、黙したままでいる* ]
/*
ミリアムはこれから戦場でしょうからいくらでも落とせますが、ファミルがどう落ちるかが目下の課題ですね。
戦場に来るなら一緒かな?
あちらの船でなにか、という可能性もありますが。
ウルケル海軍中尉 シロウは、帝国軍 少尉 ミリアム を投票先に選びました。
[端的に言った言葉は、女領主にはどう聞こえただろうか。
裏切った彼女としては、もしかしたら皮肉のようにも聞こえたかもしれない。]
……僕は、皆さんのように戦略とかも知らないし。
政治に関しても、腹の探り合いとか。
……よく分からないんですよね。
[はは、と軽く笑みを浮かべて、そしてヘーゼルの瞳を向けた。]
だから、貴女が裏切った理由も。
そして、此処に単身で乗り込んだ理由も。
そこまで果たしたい目的も。
……推し測りかねているんです。
良かったら、全て教えてくれませんか?++
[そうこうするうちに、準備を整えた艦が東へ艦首を向けて並び始めた。
黒鋼の竜の群れだ。
出撃を前に、旗艦シュヴァルツアインは帝国艦隊の先頭で回頭し、玉声を届けた。]
この海は遠く我らのふるさとまで続いている。
母なる海はひとつだ。
今、ひとつの国がそれを肯じ得ず、海狭の領有を主張している。
大海原と自由を求める我らの意志は、何者にも妨げられることは能わずと知らしめよ。
没することなき栄光と勝利を。
── 全艦、 抜錨し前進!
/*
ミリアム、ファミルが落ちか。
ファミルとも何か絡みたいと思っていた、が なあああ。
距離(物理)が敵か…
― 南方海域戦闘直後/第三隊 巡洋艦ヘイゼル ―
…ん。
[酒の匂いを思い出す前に、視線をヘイゼルへ戻し落とすと、僅か、ほんの自分にしか解らない程度震えていた指を握りこんで黙らせる。]
なんだ、今更震えて…。
― 出撃前 ―
御意のままに。
やってみましょう。
[彼が望むのならば、それを実現させるのが自分の役目だ。
ビジョンを形にすべく、動きだした。*]
ウルケル海軍少尉 シュテルンは、帝国軍 少尉 ミリアム を投票先に選びました。
― 前庭海域/第三隊 巡洋艦ヘイゼル ―
[>166扶養官の打診が、もしこちらまで届いたなら以下のように答えただろう。]
穴をあける事はありません。
補修が済み次第、ヘイゼル、出撃可能です。
水上戦力の基本は、遭遇した敵よりも強い事。
一隻でも多く、海に浮かべられるなら、
それに越した事はないでしょう。
[それは士官学で教わった基本である。実戦経験を経て、必ずしもその限りではないのも理解しているが、まぐれや腕、士気の差で測るよりも確実な指針ではあった*]
―“前庭”海域―
[扶翼官から届いた確認事項>>166を受け取ると、アイグル少佐の巡洋艦にカッターをそのまま横流しする。]
おまえの艦だ、おまえが判断しろ。
[必要というならば、補填の依頼がルートヴィヒへと飛んだだろう*]
[ウルケル艦隊には戦艦といった大型の艦が少ない。
その為、ウルケルの陣営はモルトガット帝国艦隊に比して随分と変わった風を見せた。
まず、最初に帝国に対するウルケル艦隊は一艦隊である。
これには単に分けるほどの数がないのだ。他にも理由のないではなかったが、最大の理由は台所事情に違いなかった。
その一艦隊は、正面にまず巡洋艦を配する構えだ。
通常よりやや広く間を取った形に五隻の巡洋艦を配し、その少し後方に二隻の戦艦が、ちょうどその間から覗くようにして配されている。]
……力比べをしても勝てんからなあ。
[とは、やはり以前タクマ相手に語ったことだ。]
となれば、機動力で勝負するしかないだろう。
巡洋艦を前にして、戦艦をやや下げる。
でかい艦があまり前にあっても機動の邪魔だ。
序盤は移動砲台代わりに使って構わんだろう。
近接火力を補うために置くのは、
[と、配したのは砲艦である。
小型の艦で乗員は100名程度、とても大型艦に敵うものではないが、小型艇や複葉機にはそれなりの脅威となるであろう。
これらが巡洋艦と戦艦の間を埋めるように、この砲艦と突撃艦を組み合わせたものが配されている。上空から見れば、まるで網を編み上げたかのようにも見えるだろうか。]
― ヴァイスメーヴェ/来客室 ―
[>>178 ウェルシュの促しに、再び女領主は口を開いた。
流石に船を造れという不躾な注文をしに、遠路はるばる来た訳はないようだ。
ウェルシュは、カルボナードに靡くほど積極的な愛国家でもないけれども。
かと言って、ウルケルに不満もない。
―――単に政治に詳しく無いとも言えるけれども。
だから、反旗を翻すという発想は、ウェルシュにはなかった。
もっとも、ゲオルグらが戦っている海を想うと、裏切る気なんて毛頭起きないというのが、正直なところである。
アンディーヴが、そんなウェルシュの性質を知っているかどうかは知らないが。続く交渉は、先程の注文よりは、現実的なものでった。]
[突撃船は装甲船に強いが砲撃船に弱い。
砲撃船は突撃船に強いが装甲船に弱い>>1:155
そうした長所短所を補うため、砲艦と突撃艦は互いに組み合わされている。
艦隊を例えて言うなれば、堂々たる壁に対する柔らかな網。
それがウルケル艦隊の布陣であった。
各母艦は艦隊の後方に置かれるが、その方式も些か変わっている。
港を進発した艇の換装も母艦にて行う。
単に艇の港までの往復を短縮してしまおうという話だが、これにはリオレとの補給の短さが鍵となっている。あるものを使い倒す。つまりはそういうことで、これはウルケル海軍の常道でもあった。]
停戦か……
タクマさん、どうする―――……
[>>183 そんな風に意見を仰ごうとしたけれども、一旦言葉を止める。
タクマさんは慣れ親しんだ第二のおじさんのような存在だけれども、親ではないのだ。
そして自分は子供じゃない。
なんでもかんでも、意見を仰ぐものではなかろう。]
……。
[少し長めの、ヘーゼルの髪を耳にかける。
領主にしては些か節くれだった指で、己の顎をなぞり、思案の色を浮かべる。]
そうだね、僕も停戦は賛成です。
……早く戦争が終われば良いなって思っているよ。
[やがて静かに領主は口を開く。
口調はいつものように穏やかなままで。
平和を願うという女領主の意見には賛同しつつも。
しかし、と言葉を区切る。]
しかし、……例え僕が説得するとしても。
カルボナード側に、なにかメリットはあるのでしょうか。
……カルボナードは、シコンの背信を許していません。
戦争という形ではなかったにせよ、そう少なくない命が失われたと聞いています。
それなのにただ、無償で海峡を開くという訳にはいかないと思いますよ。
だから、それ相応の交渉材料となるものが必要だと思います。
例えば、帝国側の賠償金。
例えば、モルトガット皇帝の束縛。
例えば、……貴女の処刑など。
[>>1:669 シコンの背信により直接死んだ者、また逃れられずに死んだものまで含めれば、その数1000は優に下らない。>>1:506 未だに懐に眠るカルボナードからの手紙は、厳しい制裁を与えるものであった。]
そういうのが…… ありますか?
[ここまで言い切ったあとで、ふ、と扉の傍に立つタクマを見上げた。
少しだけ弱気そうな色を浮かべつつも、口調は真面目なままで、]
……。僕はこのように考えますが。
海軍からは何かご提案はありますか、大佐。
[彼に問うた。//]
…、とはいえ。
[と、続くのは現在の思考。
大小の艦を組み合わせて幾重にも編み重ねる柔らかで変化に富む網、だがこれだけであのモルトガット帝国艦隊を受け止め切れはしない。
となれば鍵はもうひとつ。網破れるより前、かき回した帝国艦隊にとどめの一撃を突き入れるられるのは。必ず来ると言った、あの男率いるもうひとつの艦隊だ。]
…、
[胸中に繰り返す、男の口元に薄く笑みが浮んだ。*]
― “前庭”海域 ―
[出撃準備を進めている合間に、リーミン代将を経由して「ヘイゼル」の艦長から返答が届く。
出撃可能、という返答に、戦意の高さを感じて頷いた。
次の戦いが重要なものであることを考えれば、確かに一隻でも戦力は多い方が良い。]
では編成は変えず、このままでいきましょう。
[確認した旨を返信してから、第三艦隊の方を見る。
そうか、あれがウルズ・アイグル少佐…ウィズルカ・ストンプの船か、と。]
―“前庭”海域/第三艦隊 水雷母艦アストラ―
[ウルズからの返答>>189には、]
ならばいい。
遊撃を行う第二艦隊の戦力も、多いに越したことはないしな。
整備班を後で労ってやってくれ。
[そう返しておき、
扶翼官へは『補修完了見込みにつき、支障無し』との返答を送った。]
/*
ミスというか変換ミス、でした。
そしてそうか来るのかーと思いつつこっちは…ええとあとは号令に合わせる描写でいいかな。
リアの学生時代ねじ込められればいいけどどう入れるか。
[“一隻でも多く、海に浮かべられるなら”
それは海戦の基本であるが、
同時に彼女の覚悟を示しているようでもあって。
あの日の夜の…彼女の声>>153と、その覚悟の続きを。
ロー・シェンは胸の裡に思い出していた*]
― ヴァイスメーヴェ/来客室 ―
[ それまで彫像の如く不動だった男の表情に僅かな変化が過ったのは、ウェルシュが男に声をかけようとし、それを途中でやめて、交渉の材料があるか?と、ファミルに問いかけた時だった>>196 ]
[ ごく僅か、笑みに似た口の端の動きは、ここに居る者ではない相手に向けられている ]
提督、やはりウェルシュ殿は良い領主になりそうですよ。
[ 前後の報告などなく、それだけがそっと呟きとなって落とされる ]
[ ウェルシュも、無論ファミルも知る筈はなかったが、男は以前、ゲオルグに向かって、ウェルシュの領主としての才を告げている>>1:126それが、当たっていたと、男は今、確信していた。
だから ]
海軍は、我々の海に、攻め込まれたらそれを跳ね返すのが仕事です。帝国が勝った後の停戦交渉の話を振られても困りますね。
[ ウェルシュから意見を求められると>>197政治向きの交渉には一切触れずに、そう答えて ]
モルトガットの皇帝陛下は、自ら港を開いたシコン港を勝利とは見做さない。
ゲオルグ・ヒューベンタール率いるウルケル海軍を自ら打ち破り、その勝利をもって海峡の解放を迫る、それ以外の道を考えている筈がない。
[ そう言い切ると、今度ははっきりと笑みを象る視線をファミルに向けた ]
違いますか?
[ ファミル殿、と、尋ねる声は刃の鋭さを秘める// ]
― 旗艦ヴァンダーファルケ/司令官室 ―
ああ、来たか。
[司令官室として使われている部屋に伝令が届き、そのまま通すよう伝える。程なく見えた顔に、ゲオルグは目を細めた。>>181]
構わない、楽にしていい。
[といってもここはタクマの家ではなく、互いに軍人である。
そう気楽にも出来まいがと知りながら椅子を勧めた。]
エイベル中尉からの話があってな。
お前さんに、先に遭遇した帝国の───…
…、シュテルン。
[ふと言葉が途切れ、名を呼びかける響きは軍にあるものではなく。]
― リオレ島 ―
[休息は睡眠と言う形で取る。
自力で起きれる自信は無かったから、同僚に起こしてくれと頼んでからの入眠。
しばらく経った後、目覚めさせたのは壊れんばかりに叩かれるドアの音だった。
流石に勝手に入るのは自重したらしい]
……なに、時間?
…へぇ、整備終わったんだ。
思いの外早かったね。
[くわ、と欠伸をしながらドア越しに同僚と会話する。
整備が終われば今度は荷積みだ。
燃料と砲弾が各船室へと運ばれて行くが、これは待機兵達に任せた]
[再びの出発に備え、乗艦する者達は己の準備を整える。
ヴィクトリアも例外なく、艦に持ち込むもののチェックを始めた。
とは言っても、ヴィクトリアは沢山の荷を持ち込むわけではない。
腰から外していたサーベルを戻し、服装のチェックをする程度だ。
ふと、机の上に置いたままであった封筒を手に取る。
長く続く幼馴染との、今となっては唯一の繋がり。
先日久々に届いた、一番新しい手紙だった]
……おばさん、元気になって本当に良かったよ。
[その中には幼馴染の母の話も書かれていた。
病の治療を終え、今度は痴呆が進んでしまったとのことだったが、元気そうだと言うのは文面からも良く分かった。
そのことにホッとする傍ら、後悔の念も浮かび上がる]
……やっぱり、書けば良かったかな。
[「治療が終えたら」。
別れの時は首を横に振られたこと。
今ならば心変わりもあるだろうか。
淡い期待を抱いてしまう]
[この手紙の返事は書いていない。
書くための心の余裕が、無かった]
………行くか。
[手紙はこれまで届いた手紙と共に仕舞い込み、サーベルと胸ポケットに忍ばせたハンカチだを身につけて部屋を出る。
部屋の外では律儀に同僚が待っていた]
何か変化あったか?
[歩きながら同僚に問う]
…リオレ東から船影?
あっちからってーと…カルボナードかストンプからの増援かね。
…ふぅん、見たことない艦が居た、か。
[そこまで聞いてしばし思案]
それじゃあストンプからだろうね。
大方、作ってた新型艦も引っ張ってきたんだろ。
[新しい艦だと考えれば、その推測も容易に立つ。
あちらの速度が如何ほどかは知り得なかったが、同時か、僅かに遅れて艦隊の下へ向かうことになりそうだった*]
― “前庭”海域/出陣の時 ―
[全ての準備が整い、威風辺りを払う艦隊が海を覆う。
今は第一艦隊の右側に第二艦隊も並んでいた。
その先頭にある旗艦ザイヴァルの甲板で、出陣の時を待つ。
皇帝の坐する戦艦シュヴァルツアインがゆっくりと舳先を回し、全軍へと向き直る。
その上に皇帝の姿を認めて、艦の上に出ているもの全員が一斉に敬礼した。
玉音が艦を通じて発せられ、海風が運んで届ける。
不動の姿勢でそれを拝聴した。]
帝国に栄光を!皇帝陛下に勝利を!
[皇帝の言葉に合わせ、声を上げる。
周囲の将兵らがそれに倣い、艦の、そして艦隊の熱気は一気に上がった。]
第二艦隊、全艦抜錨!
[号令とともに錨が巻き上げられ、艦隊が動き出した。
汽笛を鳴らし、号砲を鳴らし、艦隊は勇壮に進軍を開始する。**]
/*
今気付いたんだが、ウルケルの英雄と腹心て、お互い相方が大事にしてる子を交換状態で構ってますね...
[ なぜか照れる ]
[つい聞いてしまったのには理由がある。
かつてタクマの家に引き取られてきたばかりの頃、シュテルンは良く発作を起こしていた。それを直接目にしたことはない。
だが、そうしたことがあるとはタクマに聞いた。心理的なものであろうということだった。
案ずるように語られた話が脳裏を過ぎる。
シュテルンの所属艦はシコンにあった。
であれば脱出の時か、その後にか。何かあったかと案じてしまうのは、過去が過ぎる所為。そして、]
………… あいつ、心配してたからなあ。
[笑み含んだやわらかな視線が、彼の養い子へと向かう。]
― ヴァイスメーヴェ/来客室 ―
[アンディーヴの向こう、入り口の傍で静かに立つタクマ。
身動ぎひとつせず、此方の話を伺っていた彼の表情が、ふと、和らぐ。
緩まれた口唇は、誰かに向けて紡がれた言葉なのだろうか。
>>203 見えない相手との会話は、ウェルシュには知る由もなく、]
――……そうですか、失礼しました。
要らない話題でしたか。
[あくまで海軍は軍事に関することだけ。
政のことは、ウェルシュに任せるという、言外の指示だろう。
また、「帝国が勝った後の」の部分だけやたら強調されているのは、帝国軍に対する皮肉だろうか。
負ける訳がないので、そもそもこのような交渉ごと自体不要という意味なのかもしれない。
>>204 続くファミルへの言葉は、軍事のそれであるので。
特段、ウェルシュは口を出すことなく、アンディーヴの返答を待ったか。**]
― 旗艦ヴァンダーファルケ/司令官室 ―
[楽にしていい>>205、と言われても、やはり限度というものはある。
そこの見切りはわかっているから、完全に緊張を解く事はしなかった。
……むしろ、できなかった、というのが正しいのだが]
はい、それでは、失礼して……。
[椅子を勧められ、礼をしてから腰を下ろす。
切り出された話に、ああ、遭遇戦の報告か、と思い至った所で。
それまでとは違った響きで、名を呼ばれた]
……え?
[顔色が悪い、と指摘され>>206、最初に上がったのは惚けた声。
あ、これヤバい、ちょっとヤバい、と。
思いながら、とっさに笑みを作って見せた。
問いが向けられたその理由>>215、そこに思い至る余裕もなく]
だ、大丈夫、ですよ。
全然。
平気です。
[声音は軽いが、右手が何か探すように動く仕種までは止められなかった。
決まり悪かったり、何か隠している時の癖は、引っ張る髪を切っても治っていない。//]
/*
みなさん優秀すぎて あの、しかしシュテルンさん本当にすまない。そうだねって嬉しくなって呼んでしまったけれども、くっそ眠いね!!!!( ノノ)
― 旗艦ヴァンダーファルケ/司令官室 ―
あー…ったく。
[ざり。と、頭に手を遣って掻く。
まったく大丈夫そうに見えない。
大体その妙に軽すぎる声はなんだ。
それで年長者を誤魔化せると思っているのか。
やれやれと息を吐き、]
──── シュテルン。
[名を呼び、じっと正面から目を向ける。
その視線は何かを探すよに動かされた右の手の動きを追って]
お前さんはもう、髪を切っただろう。
[髪を引っ張ろうとする仕草に、顎を向けた。
そうして、呆れ顔はふと真率な表情となり]
何があった?艦が沈んで──…
[彼は、かの戦いで家を失ったのだと聞いた。]
怖くなったか。それとも別のことか。
―“前庭”海域/第三艦隊 水雷母艦アストラ―
[先日の流れ弾で穴が空いた帆柱も、今はすっかり元通りになっている。
着々と会戦準備は進められており、兵たちは実作業に忙しい。
そんな様子を眺めながら、]
… ―― よ、 っと
[ふっ。と戯れが湧いて、ロー・シェンは帆柱を上り
見張り台に立った。]
いいか。その様では、空には、出せん。
死にそうな若造に複葉機をくれてやれるほど、うちも潤沢ではなくてな。お前さんがその調子なら出せん。今出れば、蜂の巣になるのがオチだ。
[容赦なく、見えるままを突きつけて]
……どうしたんだ?
[問いを重ねた。//]
『何やってるんですか代将?!』
『若さアピールなんて必要ないですよッ!』
[と叫ぶ部下の声が、下の方で聞こえたが。
聞かなかったことにして、いつもより高い位置から――広がるウルケルの大海原を眺め遣る。
ただひたすらに、青かった。
何処か懐かしさを憶える海のいろ。
前方にある微かな島影、あれがリオレ島だろう。
それ以上のもの…具体的には敵艦隊までは、此処から目にすることは出来ない。]
― 旗艦ヴァンダーファルケにて ―
[ゲオルグの許可の言葉>>169に笑み。]
どんどん働かせて下さい。
大歓迎ですよ、俺たちは。
[エイベル中尉と。
その呼び方には背筋が伸びるような気がする。
此処にいる実感のひとつ。
己の、成したものの、証拠のようで。
先ほどゲオルグが口にした、ナハティガルの名の由来を思い浮かべる。
死神を追い払う、と言う鳥の名。]
ナハティガルは、いまだ、名前の通りの艦です。
[変わらないと言う。
死神を追い払い、命を守る、それは変わらない。
ナハティガルも、自分も。
改めて、誓いのように。]
大宴会?
[一瞬きょとんとし、その後、笑う。]
この戦が終わったら、喜んで。
戦いの最中は遠慮しますがね。
タクマさんの歌声は、俺は構わんですけども、慣れてない兵士だと撤退しちまう。
[俺は耳栓で行けますよ、と。]
十年以上、何度も聞いてますから、ね。
[それがとても嬉しい事だと言うように、男は笑った。**]
[今この青の向こうで。
おそらくウルケルも会戦の準備をしているのだろう。
譲れぬ自由を胸に、
かつての――…
そんな物思いが、唇にひとつの音色を呼んだ。
自由という名の歌を。
あまり上手くはない低い声で… そっと大事に、口ずさむ*]
/*
対シュテルン、変な拾い方しちまったかな……すまん…。
もっとあっさり流せば良かったかな…。
申し訳ない。
― 旗艦ヴァンダーファルケ/司令官室 ―
[あ、やっぱり駄目だった、と。
向けられた呆れ顔に、過ったのはそんな事。
髪を切っただろう、と指摘され、無意識の内にしっぽを探していた事に気付き。
右手をぐ、と握って、膝の上に置いた]
……返す言葉もないです。
[こんな状態で飛べるはずはない。
それは、自分でもわかっていて、目を逸らしていた。
真っ向から突きつけられる現実に、へにゃりと眉を下げた後、は、と小さく息を吐いた]
……艦が沈んだのは、確かに、堪えてます、けど。
それで参ってる心算は、一応、ない、です。
[打ち解けた仲間や、荒削りな自分の飛び方に呆れながらも補佐してくれた技師たち。
彼らを喪った痛みは、ないとは言えない]
…………ただ、その、なんて言えばいいのか。
俺は、向こうを、知らないのに。
俺の名前を知ってるヤツ、が。
帝国軍に、いらっしゃいまして。
……名前聞いたら、軽くの発作なんか起きちゃったりで、その。
自分で、自分が。
わかんないというか、なんというか……でして。
[ぽつぽつと、途切れがちに語る様子は。
引き取られて間もない頃の、不安定さを残した少年を思わせるものだった。//]
― 旗艦ヴァンダーファルケ/司令官室 ―
お前さんが知らないのに、お前を知っているヤツがいた…?
[不自然な笑いが消え、へにゃりと眉が下がる。
そんな若者の様子を見て息を吐いたのもつかの間、続く言葉に軽く目を見開く。確か彼は、以前の記憶を失っているのではなかったか。
フェリシアにあった孤児院は、元はモルトガット帝国内にあったのだと聞く。ならばその”相手”が、彼の知り合いである可能性は否定出来ないだろう。或いは、それ以上の可能性も。]
そうか…………。
[そうして、目の前の青年を見る。自分で自分が分からないという…かつて見た少年を。不安に瞳戸惑わせた子どもの面影を。]
シュテルン、それは、
[なんと言えばいいだろう。
本来ならここに在るべきは自分ではなく、彼であるはずだ。
けれど今、声を飛ばすことはしない。しないまま、ただ彼と向き合っていく。今はそれが彼らへの男なりの向き合い方だ。]
……。そいつが、
お前の、家族や大切な友だちだったとして、
/*
やりすぎてませんか、そわ……っ となりつつ、
ここは、シュテルン君が再び空に飛び立つためのターンじゃ ないか。
というような気がしたりしつつどうなんだ。
タクマから結構聞いたような気分では(勝手に)いるよ!!!!
― ヴァイスメーヴェ/来客室 ―
不要なことではないですよ。
国全体を考えるなら、どこで戦を終わらせるかというのは誰もが考えねばならないことです。
[ またも腰の低さを発揮するウェルシュに>>216男は頭を振る ]
モルトガット帝国ならば、それを決めるのは皇帝陛下だけでしょう。だがこのウルケルではそうではない。
だからこそ、ファミル殿もこうして貴方を説得に来られた。
ですが、我々は...我々だけは、戦に負けたら、という仮定での話は出来ない。
軍人というのは、負けたら死にますから。
[ 死んだ後の話をしろと言われても困るでしょう?いっそあっさりとした口調で、そう言って肩を竦めた// ]
/*
おうふ中佐から歌来てた
どうやって死のうか迷っていますがとりあえず拾います。
回想はー…多分足りるでしょう。多分。
1000ptは行かないはずなので、デッドラインのロールは問題なく書けるはず。
ところで死ぬタイミングはどうしましょうほんとに。
― 旗艦ヴァンダーファルケ/司令官室 ―
[途切れがちに吐き出した思いの丈。
それに返されたのは、静かな問いかけ]
あいつが、俺の大事な相手、で。
……向こうが、俺の事を、覚えてなかった、ら?
[そうだったら、自分はどうしたいか]
……俺は……俺だったら。
……思い出せないのを、思い出せって言われるの、辛いって、苦しいって。
自分で、わかってる、けど。
……わからないまま、ただ、擦れ違って終わるのは……嫌、か、な。
[小さな声で紡ぐのは、素の想い。
口調もいつものものではなく、少年の頃の素のそれに戻っていた。
それは、余計な柵を一切捨てて、本音を落としている、という事の現われ。//]
/*
うむ。
そろそろ、自分の位置がよくわからなくなってくるターンに突入している……!
てゆーか、可愛がられ過ぎてないですか、どうなんですか……!
そりゃまあ、自軍最年少、全体から見ても下から二番目ですが……!
― いつかの出来事 ―
[引き取られたばかりの頃は、何も思い出せない事に不安を感じる事の方が多くて。
特に、一人でいるとそれに囚われて──その結果、発作を起こす事が多々あった。
そんな時は大抵、縋るように括った尻尾髪を引っ張っていた。
実際に縋っていたのは、髪ではなく。
見えない記憶の中の、幼馴染の存在だったのだけれど]
…………?
[息が上手くできなくて、苦しくなってきた頃に、声が聞こえた。
それと共に視界が塞がれ、背が緩く叩かれる。>>162
言われている事の意味は、最初、理解できなかった。
それでも、呼吸を促される内に、少しずつ頭を苛む痛さも、胸の苦しさも鎮まっていって。
いつも通り、息ができるようになった頃、手が離されて問いが投げられた]
……だ……い、じょう、ぶ。
[掠れた声で、ようやく返したのは短い言葉。
そのまま、大きな若葉色の瞳でじい、と見上げる事しばし。
右手に尻尾髪の先をくるりと巻き付けて、ぐ、と引っ張った。
幾度も引っ張ったせいか、髪を括る青いリボンは解けかけて、物凄い有様になっていたが。
その状態で、ぱくぱく、と口を動かす。
声はまだ上手く出せないものの、口の動きは『ありがと』という短い音を象っていた]
[この発作の一件は、シロウと打ち解ける切欠となり。
それ以降は少しずつ、挨拶をしたり、言葉を交わしたりできるようになって。
気が付けば、養い親とはまた違う意味で懐くようになっていた。
飾らない感情の発露ができるのは、その現われ。
そうして、新たな日常の中で積み重ねた一つ一つの事象は。
見えないあかい色の向こうを追う事よりも、この場所で見える青の先を見る事を選ばせて、でも。
……何か足りない、と。
そう、思う気持ちは、棘のように刺さったまま、今でも片隅に残っていた。**]
― 旗艦ヴァンダーファルケ/司令官室 ―
…ん。ああ、すまん。逆だ。
向こうはお前さんの名を呼んでいたんだろ。
なら、向こうはお前を覚えているのかも知れん。
…──が。そうだなあ──…
[結局考えることは、変わらない。]
… なあ、シュテルン。
[考える間があった。
そうしてから名を呼ぶゲオルグの口調も、またかつて少年に呼びかけていたと同じ響きで。]
出来ればお前を、そいつともう一度会わせてやりたいと俺は思う。
タクマだって同じことを言うだろうよ。
それでそいつが、本当にお前の過去に大切なヤツだったならそれでいい。……けどな。
[けど。それはあくまでも平時の話だ。
彼は相手が帝国軍にいたと言った。ならば互いに軍人であるはずで]
……。このままでもう一度会う。
ってことは間違いなく、敵としてそいつと再び会うってことだ。
お前さんが軍人であり向こうも軍人なら、間違いなくそうなる。
けどな。戦争ってな永遠に続くもんじゃない。
だからお前さんが…まあ、出来ればどっちもだが、軍人でなくなるってなら話は別だ。戦争のあとに生きて会って確かめることが出来る可能性がある。
[かつてこの少年は、虹の向こう側がみたいと言った>>1:409
それも古い思い出だろうか。或いは忘れ去られた過去の記憶の]
このまま軍人であることを続ければ、そいつとすぐにまた出会える可能性はある……但し敵としてだ。戦場で躊躇いは死に繋がる。お前も、お前の周りもだ。
軍人でなくなれば、すぐに会える可能性は低くなる…が、生きて再び出会える可能性はある。しかも平和にだ。
今は戦時中だからな、軍人を辞めさせては中々やれん。
が、後方に兵は送れる。先も言ったとおり、うちにはひよっこを飛ばしておく余裕はないんでな。戦争が終わるまで後ろにすっこんでろ。
…───だが軍人を続けるのなら覚悟を決めてもらう。
もし分からないことになろうと、すれ違って終わろうと「迷わない」ことの覚悟だ。そうじゃねえってなら俺は許さん。、迷いながら戦場に出るなぞ、自殺行為だ。
…………。だからな。
[ふと、声が低くやわらかくなる]
今なら、お前に選ばせてやれる。
お前はどちらを選びたいと思う──…?
[問いに一瞬、職権濫用の文字は一瞬脳裏を過ぎったものの蹴飛ばしてやった。知るか。危なっかしい若者一人救えない程度の職権程度、なくて戦争なぞやって*られるか*]
/*
とんでも危険球を放った気もする。
wwwwwwww
wwwwwwwwwごめん。って言ってねよねよ……
ごめんwww
[ウルケル側との遭遇から暫くが過ぎて。
陛下からの報告やら別の艦船からの報告>>137を聞いている中佐を尻目に整備班が仕事をしている様子を私は足を軽く揺すりつつ眺めていました。
何となく、その中に見覚えのある顔を見かけた気がしましたが、それはしばらく前の写真の中でのこと。
不愉快な出来事でしたのですっかり忘れていました。]
[次は本番と、何とも真実味を帯びて聞こえる中佐の声>>141の後押しもあり、第三艦隊、第四艦隊ともに速やかにその場から離れて前庭と名のついた海域へ向かい、そこで皇帝陛下の率いる本隊と合流を遂げたのです。
艦隊の再編が行われる間。
私は横列に並んだ本隊>>5>>6を双眼を眇めて眺めていました。
太陽を抱く旗の威容は変わらず。
威圧的な布陣も大変皇帝らしいものだと思うのでした。]
― 海域"前庭" ―
[再編を終えて、第三艦隊が隊列>>186に加わる頃。
私の姿は定位置となっている帆柱の上には無かったでしょう。
届けられた陛下の御声を聞いたのも船室の扉越しでした。]
自由を求める意志ですか。
…『不羈』。私も願わくば、そうありたかった。
[ふ、と息を吐けば。
私はらしからぬ憂いた顔で外の海を僅か、眺めて。
壁越しにでも感じ取れる艦隊の熱気>>213を耳朶へ捉えると、壁すら震えた熱が覚め切らぬうちに甲板へと身を翻したのでした。]
[着々と開戦の用意が進められている甲板に出ると、丁度帆柱のところが騒がしくなっていました。>>223
声に釣られて上を見上げると、私の定位置に珍しく中佐が。]
[その近くをよくよく眺めれば置きっぱなしの相棒が帆桁に突っ掛けてあったので、狙撃担当の役目交換しますか?と冗談交じりの声を上げようとしたその直後。]
[聞こえてきたのは
[地の声とはやや違う、低くて固い歌声。
遠い記憶の地に眠らせた思い出の欠片を呼び起こすに易く。
聞いたのは、嘗ての一度きり。>>49
けれども、上手いと評するのはやや難いそれは、
――確かに昔々に聞いたことのある歌だった。]
…… 戯れが。
[大きく間を空けて、ぽつり、と]
――…戯れが、過ぎますよ。おじ様…?
[呟いた言葉の意味は、きっと誰にも分からなかった。*]
正規のウルケル海軍がシコンにいれば、
当然に抵抗する時間も長くなる。
その戦火の只中に我が街を巻き込むぐらいなら、
いっそアンディーヴの兵を持って、
ウルケル軍を討ち、
シコンの港ごと帝国軍に下る。
それが一番。被害が少ない方法だった。
だから、そうした。
[手酷い裏切りだと知っていて、許されないとわかっていて、それでも、それが一番の道だと。
そう信じたままに行動をしたのだと、ごくシンプルな理由を答える。]
此処にこうして来たのも、
君に、働きかけをお願いをしているのも。
同じ話だ。
──私自身が、その道を最善と。
そう信じているからだ。今も。
[いうなれば独善だ。自身の信じる最善の道に従った。それだけの話で、それ以上ではない。]
帝国軍 少尉 ミリアムは、帝国軍 少尉 ミリアム を投票先に選びました。
海峡の通行を許可するように
説得をしてほしいのも。
力で弾き続けるよりは、この海峡の通行権を明け渡すように、首都の人間を説得した方が早いと思うからだ。
開かれてしまった戦端だが、それなら。早期に終わらせたいというのが、今の私が、ここにいる意図だが、
[尋ねられた理由と目的を口にして、
それから。真向かいの青年を薄紫が見る。]
ストンプ侯。裏切れという心算はない。
ただ、ウルケルの民だというなら、
ひとつ教えてくれないか。
貴方自身は、自身が生きる、この海峡を、
── どのようにしていきたい?**
/*
どうしよう諸侯の方々というかファミルさんの方すごく熱血してるけど私熱血というかどろどろぐちゃぐちゃしてるんですが。爽やかさが全くないんですが、熱血とはなんだったのか。
でも当初死ぬときはど畜生!!って叫んで死ぬつもりだったのに扶翼官様が素敵な回想くれたのでただのオカシイ人じゃなくなりましたルートくんありがとう本当に。
/*
さて。と。どう死のう。カルボナード送りかとは思いつつもだ。
ウェルシュがつきだしてくれるなら突き出されるのだが、
つきだされない場合どうしような。
/*
本日の最重要項目
☆提督のとこに到達する
☆ファミル嬢の退場ルートをなんとか後押しする。
ミリアムの方にはちょっと手が届かない感...無念。
提督にハグしたい(超真顔)
― ヴァイスメーヴェ/来客室 ―
[ 「違わない」と男の言葉に答えたファミルは>>247続けて、例えその前提が変わっても、同じ事が繰り返されるだけだと口にする ]
(そうだろうな...)
[ 男にもそれは判っている。ゲオルグとも話した事があった筈だ。まともに力比べをしても、ウルケル艦隊は帝国艦隊には勝てない>>191
手を尽くし、策を尽くして跳ね返せるとしても、それは、一度限りだろう、と。
だから、ファミルの懸念も、ウェルシュに説くカルボナードの政権を担う者達への説得の必要性も、想定の範囲内、ではあるのだ。
どちらが勝っても負けても...海峡は開く必要がある。そうでなくては、戦は終わらず、ウルケルは最終的に国そのものを喪う事になる。
かつてのオルヴァルのように]
[ 『不覊』
オルヴァルの砦の壁にロー・シェンが刻んだと、ゲオルグに教えられた言葉を思い出す。
何者にも捕らわれぬ、自由な心。
国という枠にも、貴族という身分にも捕らわれず、民と街を守るためにその首を差し出す事さえ厭わずにあろうとするファミルもまた、確かに、その心を持つ者、なのだろう。
それでも ]
沈まぬ太陽を沈めてしまえば、話は変わる。
[ 男は、それを理解しながら、別の考えを口にする ]
我々が皇帝アレクトール・スライ・モルトガット四世閣下を落とせば、二度目の侵攻は無いかもしれません。
[ それ、ですら、仮定に過ぎない。けれど、その仮定を現実にする意志がある、と、男は不敵な笑みを浮かべてみせた// ]
[ その後の、ファミルがウェルシュに意図を語り意志を問う言葉には、再び口を挟むことなく沈黙を守る ]
[ 沈黙しながら、ファミルがここに来たのは、ウェルシュに後のことを託すためだったのではないかという考えが頭を過った ]
[ カルボナードから出た通達は、男の目にも触れている。ただし、それは男に宛てたものではなかったから(そもそもカルボナードは男がどこに居るかを知らない)命令として受領はしていないのだが。
今のファミルの身の安全が、モルトガット皇帝の庇護ひとつによってしか護られないことは確かだ。船に居た男達は、その庇護の一部だろう。だが、彼女はそれを置き去りにして、ここに来た。
この戦の終わりを生きて見る事を、既に彼女は諦めているのではないだろうか? ]
アンディーヴ候。
[ ウェルシュとの話が一段落する頃を見計らって、男は再び...今度はシコンを護る領主としての名で、ファミルを呼んだ ]
貴女も御存知のとおり、貴女が沈めた艦には、俺の養い子が乗っていた。
[ 敬称で呼びながら、言葉は上に立つ者に対するものとは違う口調で ]
彼が生きているという報を受け取っていなかったら、俺は今この場で、この剣を抜いていたかもしれない。
[ ずっと手をかけていたタルワールの柄を軽く叩いて言った男に、ファミルとそしてウェルシュはどんな顔をしたか ]
軍人が負ける時は死ぬ時と、俺は言ったが、それは、国を、自分の家族を、侵そうとする敵と戦って、という意味だ。
[ す、と男は目を細め、弾劾する口調でも、怨嗟をこめた視線でもなく、冷めた、感情を見せぬ体で言葉を続ける ]
軍人は死ぬものです。
[ それが、かつてゲオルグがファミルに向かって言った言葉と重なる事を男は知らない。
ゲオルグを慕い、友軍を護って海に散ったレオンという兵士の事は知っているかもしれなかったが、その兵士とファミルを結びつける事もない ]
それを俺達は覚悟して戦場に出る。いや戦場でなくとも、常にそれは覚悟の一部だ。
軍人の家族もまた、同じ覚悟は持っている。
[ そう断じてから、男は口調を戻した ]
貴女は確かに、貴女の信念に従って街とシコンの民を護ったのでしょう。
だからこそ、モルトガット皇帝は貴女を受け入れ、認めたのだと思います。
[ 裏切り、背信、そういった言葉を、太陽と称されるあの皇帝が、喜ぶとは思えない。
彼女を、祖国を裏切った売国奴ではなく、民と国の未来を護るために、身と心を捧げた志士であると認めたからこその事だろう、と、皇帝を直接には知らぬ男が、確信を持って口にするのは、あの帝国扶翼官を知り、その言葉を直接聞いたからかもしれない ]
ですが、一人の軍人として、そして軍人を家族に持つ者として、俺は貴女を許す事が出来ない。
[ 味方に背を撃たれる、という、覚悟の外の死を、多くの戦友と、その家族に齎した事を、許すわけにはいかないのだ、と。それこそ、ファミルにとっては覚悟の上の糾弾であろうと知った上で ]
ここから引き返して下さい。アンディーヴ候。この先の海は、既に貴女の国ではない。貴女を通すわけにはいきません。
そして皇帝陛下にお伝え下さい。ウルケル海軍は、太陽を追いやる、海の嵐となってみせるでしょう、と。
[ この先に向かえば、カルボナードの命に従って彼女を捕らえ、或いは殺そうとする諸侯も居るだろう。その死地にファミルを送りたくはない、とは、決して口にする事はなく ]
[ 会談が終わると、男は再び自らファミルを彼女の乗ってきたランチまで送り届ける。
彼女が男の言葉に従い船の進路をシコンへと向けるなら、それを阻むつもりはなかった。
その航路の途中では、すでに海戦が始まり、別の危険が降り掛かる恐れはあったが、それもまた彼女にとっては覚悟の上の事だろう ]
[ 皇帝の兵が、男の連れた援軍についてを報告するかもしれないことは、ファミルに対するのとは別の計算ともなっている。
彼等が目にしたのは、巡洋艦三隻だけ。他の艦が後を追っているかもしれないとは予測できても、先行する小型戦艦については、まだ知られる事は無い ]
[ 別れ際、僅かに眉を下げ、零す言葉は、これが本当の別れとなるかもしれないと思う、男の、人間としての心のため ]
あなたに分けて頂いたチコリの花は、本当に美しかった。
あの花が、この先、ウルケルの民に「裏切りの
/*
>>249
おっと、
陛下の玉声はミリアムとの会話の後の時間軸の心地だった が
進軍前だけじゃ分かりづらかったか。
玉声は拾いたい、を思うので
後から時間軸ぼかして拾っておくかね。
―“前庭”海域―
[よく知った声が紡いだ、常と異なる呼称>>252に]
…、おじ様?
[ふっ。と薄い笑みが呼気に合わせて揺れた。]
似合わんな。
おれにも、おまえにも。
―――どうした。何か悪いものでも食ったか?
[振り返れば、
いつもの笑み消えたミリアム少尉の姿がある。]
[その翠色の髪と、先程の『おじ様』という呼びかけは。
…遠いとおい昔にこの歌をねだった、ひとりの少女を連想させた。
そういえば、あの子は今頃どうしているのか。
名前も、聞かなかった。
願わくば、何処かで健やかに暮らしていたらいいのだが。]
戯れも偶には良かろう。
まあ、人に聞かせる出来ではないがな。
[帆柱の上の高い位置は一段と風が強く、心地いい。
麦穂色の短い髪を潮風に遊ばせながら、
ロー・シェンは何かを懐かしむように眼差しを細めた*]
― 旗艦ヴァンダーファルケ/司令官室 ―
[名を呼ぶ響きは、懐かしさを伴うもの。
それから綴られる言葉たちは、黙って聞いて。
どちらを選びたい、という言葉に、びく、と身体が震えた]
どちら、を。
[軍人として、この場に留まるならば、確かに邂逅は遠くないだろう。
ただ、それは互いの命の交差を伴うもの。
対峙して、感じた事。
あいつは、操縦士として、頭一つか二つは確実に抜きん出ている、という本能的な確信。
だから、対するならば手は抜けない──絶対に]
[対して、もし。
この場から退き、後方に下がるなら。
もしかしたら、平穏に会う事ができるのかも知れない。
でも、それは。
何もしない、というのと同義に思えて、ただ、逃げているだけな気がして]
……俺、は……。
[迷うような響きを帯びた呟きが漏れ、それから]
……俺、は。
……逃げたく……ない。
[空白を経て、零れたのはこんな言葉。
表情の翳りは消えてはいない、けれど。
若葉色の瞳には、意志の光の欠片が浮かぶ]
……ここで、軍人やめて後ろに下がれば。
多分……俺は、ラクなんでしょう、けど。
でも、それ、逃げてるだけ、ですよね?
戦いからも、あいつ、からも。
[伏していた目を少しだけ上げて、途切れがち、言葉を綴る]
……俺、ここまでで、二回、逃げてるから。
逃がして、助けてもらってる、から。
さすがに、三度は……情けない、かな、って。
[言葉と共に浮かぶのは、どこかへにゃり、とした笑み]
……俺。
髪、切ったのは、後ろを見ないために、で。
……でも、それだけじゃ、なくて。
引っ張られる後ろ、断ち切って。
ここで……この場所で、生きたいって、思ったから。
だから……。
だから、ここで、後ろに下がったら。
……逃げだしたら、どんな結果になっても……きっと、一生後悔すると、思うんです。
それは……それだけは、嫌、だから。
俺は、軍人として。
ここで戦う方、選びます。
この海と、空を護りたいって、気持ちは。
俺が、自分で選んで決めた事、だから。
[過去に繋がる髪を切り落としたのは、それへの決意でもあって]
……先、どうなるかとか、全然わかんないですけど。
ちゃんと、飛びたい、から。
そのためなら……覚悟、決めます。
[それは、覚えていないから、思い出せないからこそ言えるものなのかも知れない。
実際に思い出したなら。
遠い日の『約束』、ささやかな想い出たちが蘇ったなら──煩わされない、とは言い切れない、けれど]
……諦めちゃったら、届きっこないです、から。
虹の先、その向こう側なんて。
[子供の頃に語った事を思い出すように言って、小さく笑う。
表情はまだ少し情けなかったけれど。
声音からは、戸惑いの響きは消えていた。**]
― ある夜。船上で ―
[真夜中、太陽を掲げる鴉たちが揃いも揃って闇に沈む頃合。
船上に明かりは無く。
空に浮かぶ月と星だけが船の道標となる…夜。]
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[夜目の効かない鳥たちがすっかり眠りについてしまっても、私は定位置となった帆柱の上で夜を過ごしている。
近くに停泊する船の甲板か。或いは闇に目の慣れた鋼の鳥が酔狂にも空を飛んでいたなら私の歌を聞きつけたかもしれない。
昼間に歌う手慰みの歌とは変わり、そぼ降る雨のように静かに歌う。]
[船明かりの無い海上には噴き出す蒸気も、機械油の匂いも無く。
唯々月明かりだけが、黒く染まった海の上に聳える船の山脈を果てなく照らし出していた。
私は一度口を閉じると、船体に打ち寄せる漣と海面を吹き渡る潮風の音に暫し聞き入る。]
[呟いて見上げた空には、風に吹かれて薄雲が泳いでいた…。*]
― また、ある時 ―
[夜中に抱いた感傷は唐突に私の中の時を幼い時分まで巻き戻す。
「あの子は気が狂ってしまったんだ。」>>4
それは誰が言い出したことだったのだろう。
私は狂ってなんかいない。そう反論する為の声を私は既に持っていなかった。
日々心を吹き荒ぶ潮風に侵されていくような毎日。
船上での生活は私には毒でしかなく、帝都へ着いてからもそれは何一つ変わらなかった。]
[帝都に知り合いも身寄りも持たない私はとある軍官の邸宅へ預けられることになったが、そこの主人も奥方もそれはそれは世間体を気にする人々だった。
身分。容姿。全てにおいて私は彼らの管理下におかれていた。
その中には名分を躾と銘打って行われる厳しすぎる折檻も混じっていたけれど、私は常に笑っていた。]
(
(
[鉄面皮のように顔に張り付いた笑みの形は、表情を滅多に変えることのない人>>1:464と一体何が違っただろう。
くるくるとよく変わる喜怒哀楽の裏には常に虚ろが存在していたのだ。
…或いは、誰かがそれに勘付くことがあっても>>1:402大丈夫ですなどと言ってへらりと笑うものだから、軈て気にされることもなくなった。]
[養い親が私を士官学校へ遣ることに決めたのは、私にとってはある意味幸運なことであり、不運なことでもあった。
モルトガット帝国の士官学校へ行くということはつまり、将来はほぼ間違いなく帝国軍へ属することを意味していた。
その頃には自分の祖国で起こった戦争の知識は持っていたし、故郷が帝国に併呑されて既に失われたことも知っていた。]
[自国を滅ぼした軍へ属するという背信的な行為に対して、私は心の奥底がざわざわと波立つような奇妙な感覚を覚えていた。…それでも、拒む権限は無かった。]
[ただし。一つだけ、軍事行動に邪魔だからと髪をばっさりと切り落とすことだけは許可が出た。
私は伸び続けて背中を超えていた髪を切り、色の薄まって金色にも見えるそれらを纏めて自室の机へ仕舞いこんだ。]
[学校を卒業する頃には、すっかり"ミリアム"は出来上がっていて、掴みどころのない立ち居振る舞いも様になってきたところだった。
養い親は軍を退役し、家に居ることが多くなっていた。それと比例するように私が家に居る頻度は減り、やがてほとんど居着かなくなった。]
[そしてある日。
帝都へ出てきてから長らく住んでいた養い親の家が跡形もなく燃えた。
夜。大きくもなく小さくもなく、平々凡々とした宅に唐突に火柱が立ち、中で寝ていた養い親は逃げ切れずに亡くなったと聞かされた。恐らくは養父の趣味であった寝酒の折に、同じく趣味としていた煙草が発火したのだろうと。]
[それらを聞いた私はそうですかと言った。
お世話になったのに、残念です。彼らには幼い頃からよくしてもらいました。口から出る言葉とは裏腹に、笑顔で。]
[訃報を伝えた人は気味が悪そうな顔ではあったけれど、気付かなかっただろう。
寝酒が過ぎて眠れなくなったようだと養母から養父のことで相談を受けた私が、寝酒に少しばかり薬を盛ったことなど。
生きた年が十を数えない頃から、私がずっと養い親の存在を疎ましく思っていたなど、気付かなかった…否、知れなかっただろう。
私は自由が欲しかった。――…いつか、教えを請うた自由の歌>>87のように自由になりたかった。
歌詞は忘れて長い自由の歌の覚えているたった一つの言葉『不羈』。その言葉の通りに何者にも束縛されずに気儘に生きたいと。]
[それだけを願っていたから。]
[私は養い親の家へ恣意的に仕組んだ火を放った。
もしも艶やかな炎を見つめていたあの夜を「過去の過ち」と呼ぶのなら、私の犯し続けた過ちは消えない傷口のように膿んで消えないことだろう。
幼く、何も知らずに銀色の髪の彼へ温かな心を抱いた時のようには今となっては居られなくなってしまった。]
[だから、…"ミリアム"として船に乗り込むようになってから太陽を頂く皇帝陛下の傍に銀糸を見かけたとき>>0:87には息が止まるかとまで思ったものだ。
ルートヴィヒ。"彼"と同じく銀糸の髪を持つ者の偶然はあれども、名まで嘗て聞いたものと同じとくればまず間違いないだろうと思われた。]
[うっかりと称しながら昇任の目を潰すようなタイミングで仕事上のミスを挟むようになったのはそれからだった。
勝敗に直接関わりのあるようなミスはせずに、船の傍を砲弾が掠りそうになるのを見逃すだとか。敵機の接近を意図的に報せず、あわやと言うところで対処するだとか。
意図的に行っているとは悟られぬよう、巧妙に巧妙に気を払って自艦に被害>>0:56が出るように仕向ける。
そうして、自由行動に影響が出るほどの降格を控え、戦争中に功績を上げることも避け、扶翼官様や皇帝陛下とは顔を合わせることがないよう。
あったとしても大勢の兵の一人であれるように立ち回り続け、どうにかこうにか現在の地位を保ち続けることに成功している。
…それでも、危険は嫌だ嫌だと言いながら、空からの攻撃に最も弱いメインマストの上でライフルを担ぐのは致命的な被害が味方側に出ることを厭うからで。
同じく昼行灯を装う傍ら、夜にも哨戒を続けているのは最早無意識下に根付いた自己犠牲的な精神性の表れとも言えた。]
[そんな中、自家から唐突に齎された報せはあまりに急なものだった。
曰く軍を辞めて帰って来い、家庭に入れ。相手はもう決まっている。]
[唐突過ぎて冗談かと思ったものだ。]
「小生、この戦争が終わったら、彼と結婚するんです。」
[その事を何故、相手の写真まで持ってアイグル上官の元へ言いに行ったかは覚えていない。
彼女のことは怖いと認識をしていたはずだったが、酒でも飲んだ勢いだったのかもしれず。
理不尽な扱いに憤慨しているというようなことを訥々と語った記憶が残っているが、事実はどうだったやら。
因みに、写真は既に破り捨てて久しく、相手の顔は覚えていない。
しかし、祖父が存命である限りは恐らくいつかは彼の人の思惑通りになるであろうことを私は理解していた。
何せあの祖父は自らを護るためであれば孫娘を帝国に売り飛ばすことも厭わぬ鉄血なのだから。]
[それはこうして海上に出る前のこと。]
嗚呼、このままでは一生自由になどなれない。
[そう悟ったのも、大した昔のことではなく。
自由になれるのなら、命を海の上に散らしても構わないと。
捨て鉢のような覚悟と相変わらずの笑みを貼り付けて、私は矢と意味を持ち、アストラと名を冠した船上に*立ったのです*]
―第三艦隊 水雷母艦アストラ―
[それは水雷艇の整備が終わったのを、この目で確認しに来た時のこと。
ハンガーにずらり並んだ水雷艇から離れようとすると、
緊張しながら、おずおずと年若い兵士が声を掛けてきた。]
どうした。
……。 水雷艇の、コツが知りたい?
[先日の巡洋艦ナハティガルに、水雷を当てることの出来なかった艇に乗っていたという。
絶え間ない副砲の嵐に、身が竦んで――あと一歩踏み込めなかったと。
悔しそうに語る青年は、かつて水雷艇乗りだったロー・シェンから、何かアドバイスを貰えないかと思ったらしい。]
[その向上心を頼もしく感じながらも]
怖くていいんだ。
その方が、無謀をせずに済む。
[と、肯定を返すと。
怖さを克服する方法を教えてもらえると考えていたのだろう、
青年兵の眼が、きょとん。と大きく瞬く。]
[自分の半分程の年齢の年若い兵の顔を、柔らかく眺め。
そうして周りに居た他の水雷艇乗りも手招きで集めて、
ロー・シェンは簡易の講習会を始める。]
――――いいか。
水雷艇が抱えるのは、たった一発の水雷だ。
失敗は許されん。
本当の、ここぞという時。
その見極めが一番肝要なのだ。
[そこで、…ふっ。と、
不意に小さく笑んだロー・シェンへ、不思議そうな目が向けられる。]
ああいや、
昔――…
こんな話を誰かにしたことがあったと 思い出してな。
[あのウルケルの医師、シロウは、今も誰かを癒しているのだろうか。
先日相対した巡洋艦を指揮していたとは知らぬまま、
中断してすまん、と断って、講習の続きを口にする。]
無謀に命を粗末にするな。
水雷艇は特攻艇では無い。
確かな一撃を、敵に与え。
自らが帰還し、次に繋ぐ。
怖いのならば、それは――狙うべき時ではないのだ。
味方を信じ、己を信じろ。
艦を信じ、生還を信じろ。
[力強さを孕んだ言葉が、一人ひとりの鼓舞するように謳う。]
― “前庭”海域 ―
[一体どんな偶然だったやら、呟きは潮風の悪戯で向こう岸>>269に届いたらしく。
私は笑みを貼り付けたまま一瞬、硬直しました。]
…――大昔に
聞いた ことが、ある歌と似ていたものですから。
[似合わんなとのお言葉にそうですねと相槌を。]
……… 、
……
………………。
[それから。暫し、沈黙。]
――…なーんて。
そうですね、悪いものでも食べたのかもしれません。
何せ戦争の最中ですからねえ。何時でも新鮮なものばかり食べているというわけにはいきませんからね!
[次の瞬間には何時も通りに。
へらりと笑みを浮かべて私は中佐の方へ目を遣りました。
やや走り気味の言葉の羅列でしたが、燈火のような瞳はどこか懐かしみを抱いて細められているようで>>270気にされていないだろうと思われ。]
[その懐古が何処へ向けられているかなどとは思わず。]
ええ、ええ。お戯れは構いませんけどね。
部下に心配をかけるのは程々にしてくださいよ。
[上官への口出しは為さぬが常ですが。
今回だけは下で止めていた者もいましたから>>223念の為に。
腰を痛めるだけじゃすみませんよとも付け加えておきました。*]
おまえたちなら、 …―――― 出来る。
[彼らを信じて、ロー・シェンは言う。
青年兵たちは何か大事なものを受け取った…きらきらした眼差しで、上官を見上げていた**]
― ヴァイスメーヴェ/来客室 ―
[>>246 白魚のような華奢な指が、その細い首元を指し示す。
―――やはり彼女は自らの生存を、諦めているのだろうか。
丸腰でここまで来て、そして己に停戦を持ちかける姿は。
儚げながらも、強い覚悟を持っているように、ウェルシュの瞳には映った。]
………分かりました。
然るべき時がくれば、考えておきます。
[覚悟には、覚悟で答えてやらねばならない。
>>264 タクマはまた、その覚悟に対し、別の思惑があったようだけれども。
自分は軍人ではない。アンディーヴと同じ、領主だ。
歩んだ道は違えど、気持ちは分からないでもない。
彼女の薄紫色の瞳を真っ直ぐ見つめて、頷いた。]
[>>254 暫しの沈黙ののち、彼女は自分が背信した理由を語る。]
確かに―――……
シコンは時に、花の要塞と呼ばれることもあります。
それだけ防戦に適した立地であり、……花に恵まれた美しい町と云われています。
――……青いチコリの華が街一面に咲き乱れる姿は、綺麗だったな。
[仕事の都合上、度々シコンに行くこともあったけれども。
花の季節は、それはそれは美しい街並みであったと記憶している。
ウェルシュは懐かしむように目を細め、その青い花々を思い出した。]
だからこそ、シコンには軍港という番犬が置かれ。
そして狙われた…… そうなのだと思います。
―――その番犬が、本来の役目を果たしてくれたならば、
戦況はウルケル側が有利だったと思うのですが。
[穏やかな口調を努めたつもりだが、どうしても棘が混じってしまう。
そんなこと、アンディーヴは耳に痛いのは承知の上だけれども。
どうしても、恨み言を言ってしまうのだった。]
しかし、例えば僕が貴女の立場だったら……
[例えばウルケルの東側から攻められていたとしたら。
目を閉じ、唇を舐める。そして少し眉尻を下げて、]
どうなるか分かりませんが……。
同じ選択をとっていたかもしれない、とは。
[もしかしたら、アンディーヴと自分の立場が全く逆転していても可笑しくはない。最終的には国全体の利益よりも、自分の領土の利益を優先してしまうだろう。
それが――領主というものだ。]
[>>258 最後の問いには、]
僕の願いは、
―――……あの頃から変わりませんよ。
[そう言って、アンディーヴと語らった時を思い出す。*]
[それから、中佐が私の言葉を聞き届けてくれたかはさて置き。
幾らか話をしたでしょうか。
それとも、夜にするように私は黙り込んでいたかもしれません。]
――…リーミン中佐。希望が、あるんですが。
[ぽつ、と沈黙を破って口にすれば、否か是を告げられる前に口早に思惑全てを声にしてしまいましょうか。]
開戦の折に、水雷艇の方に行きたいんです。
小競り合いのときにはそこそこ被害もありましたから、今度は最小限度に抑えられるように。
[つまりは前線に行きたいですと、そう。
伝えれば、中佐の反応を窺ってみたのですが、さて。//]
/*
そういえば、>>278>>279は真夜中に星々と君とという曲です
ホラー映画に使われた曲なんですが、歌詞が素敵だったので。
―シコンの領主との思い出―
[ストンプ先代領主―――父はシコンのことをライバル視していたように思う。
プライドの高い父だったからこそ、彼の代でストンプは一気に栄えたのだろうし。その力量は、シコンの領主も一目置いていたように思う。
シコンとストンプは、場所も真反対だし、街の性質も異なっているが、ことある事に張り合っていた。
シコンに負けるな。
>>1:740 先代シコン領主に対抗するように、父もよくそう呟いていたけれども。彼等に自慢の船を紹介する父は、きらきらと子供のように輝いていた。
双子星――カストルとポルックスは、そんな父の想いが詰まっているように思える。]
そりゃ僕も強くなりたいけれど……
戦いは怖いし……痛そうだなぁ……
[>>1:741シコン領主は、「男は強いのが一番だぞ」と英雄譚を語ったあとに、必ずウェルシュに言う。
弱気なウェルシュは口をもごもごとさせながら、シコン領主にそう言うと。
「気合いが足りん!」と言って、投げ飛ばされたこともあった。
父もそんな自分を見て、笑っていた気がする。
ファミルはそんな自分を見て、どんな風に思っていただろう。
―――そう言えば、父とシコン領主は仲が良かったにも関わらず、一回もファミルとの縁談がなかったのは。
>>1:746「アンディーヴ商会に強い男を連れてくること」を命とされていたファミルの相手には相応しくないと。
つまりはそういうことなのだろう。]
『…ウェルシュはどんな船が好きなんだ。』
[>>1:746 いつだか、ストンプの造船所に訪れた際、父親同士が話し込み、子供同士が放り出された場で、そう尋ねられたことがある。まだ少年だったウェルシュは目をきらきらとさせて、彼女に語った。]
えー!どの船も大好きだよっ!
やっぱり花型は戦艦だよね。
強力な火力と装甲を活かしての突撃はかっこいいよねー。
魚雷を詰め込んだ、駆逐艦もすごいよね。
高速だし汎用性は高いし、今は人気だよね。登場初期は大型が主流だけれど、最近は小型の駆逐艦というのもあって………
あとは航空機も海戦で採り入られて久しいよね。だから、もっと航空機の離着陸が簡単に出来るよう、水上機母艦もかなり改良されていてさ……
[エトセトラ。エトセトラ。
ファミルは止まらぬ船語りに、飽き飽きしていたかもしれない。
それでもウェルシュの熱弁は止まらなくて。
(ウェルシュに船の話を振ってしまった、ファミルの不幸である。)
ひとしきりウェルシュが話し、ファミルの耳にたこができそうな頃。
でもね、と言葉を区切り、]
―――……大きな豪華客船を造りたいんだ。
世界一周しても平気なくらい、とても、とても大きな。
[>>1:747 だから客船が好きという彼女の言葉には、花のような笑顔で、]
僕も好きだよ、客船。
青い空に浮かぶ、無数の帆。
潮風を目一杯受けて、海を切り裂いて優雅に泳ぐ姿。
――――とても、綺麗なんだ。
[ストンプがまだ今ほど栄えていなかった頃。そのような帆船も作っていたという。
海洋軍需が高まり、ストンプが専ら軍艦を造る場所として栄えた今では、帆船を造ることもなくなってしまったが。]
いつかこの海峡内だけじゃなくってさ。
海を越えて、世界中の海に僕の船が浮かんでいたらさ、凄く素敵じゃないか。
そして僕もその船に乗って、色んな国を眺めたいんだよね。
[人々が立ち働く活気に、その願いは静かに溶けゆく。*]
― 現在:ヴァイスメーヴェ/来客室 ―
僕の願いは、
―――……あの頃から変わりませんよ。
[遠い過去を思い返すように、ヘーゼルの双眸は細められていた。
そして意識は再び、目の前の女性へと戻る。
幼き頃の他愛もない会話なんて、彼女が覚えているかどうかは分からないが。
時を越えて、再びウェルシュは語る。]
ストンプの船を世界中に広めたいですね。
僕らの造船技術を、この海峡だけでなく広い海でも試してみたい。
あらゆる海に乗って、様々な国に技術を提供できたら、と思う。
……だから、実は僕も、
海峡を開くこと自体は、賛成なのですけれどね。
だからこそ、停戦の呼びかけというのは分かる話だ。
[最後に付け足された本音は、タクマの手前、小さめな声になった。
>>0:76 海峡の解放に対し、ウルケルが帝国に出した要求は、あまりにも無理難題。己の軍事力を過信しているのかどうか、ウェルシュには測りかねるけれども。
ただそれとは別に、ストンプの造船知識をこの狭い海峡内だけで留めるのは、少し勿体無いと考えていた。]
帝国の方が憎いという訳でもありません。
海峡を開く方が、双方の利になるなら……そうするべきでしょう。
[しかし、と言葉は区切る。]
僕は、ひとつだけ。
帝国の考えに、頷けないことがあります。
……。
先程も言った通り、いずれは海峡の外に出たいというのが僕の願いなのですが、
[>>0:55>>1:8 帝国によって今は地図にない国がある。
>>1:544 その鐘の音よ永遠に。
―――自由な魂を謳った、雄大な国は、もはやその自由はない。]
陽の沈まない国を造る、というのが現皇帝の意志と伺いました。
それは立派な信念ですが―――…
然し、その為に、悠久の歴史を刻んできた国が地図から消えるのは居た堪れないことです。
ウルケルも、そんな帝国の踏んだ無数の小石のひとつにならぬよう。
……今、重大な選択を、ウルケルは迫られていると思いますが、
[随分と長く語り過ぎてしまった。
一旦話していた口を止め、小さく深呼吸をして、続ける。]
海峡を開くとしても、
最後までウルケルの誇りをもって挑みたいですね。
[ただ、無償で海峡を開くならば、帝国はそれを契機に侵攻してしまうかもしれない。
そうならぬよう、ある程度の威信を持って挑むべきだ、と。
>>258 花の都の領主の問いには、そう言って締めくくった。*]
[頭の中はぐちゃぐちゃと思考が混ざってはいたけれど複葉機は真っ直ぐに空を飛ぶ。
眼下にいた第一艦隊、皇帝旗艦シュヴァルツアインに飛び降りてしまいたい。
今、陛下に会って忠誠を確かめたいなどと思ってしまう。
だがそんな事は出来るはずもない。
複葉機も損傷してしまっている、修理をしなければいけない。
まずは船に戻り修理をする事。
それから陛下に報告を兼ねて会いにいけばいいだろう。
そう決めると、第四艦隊へと向けて飛び。
艦隊の水上機母艦の近くへと着水する。
集中が欠けていたせいかそれは荒い着水だったが、無事着水出来たのだからいい事にした。
もし誰かがそれを見ていたら、普段の自分とは違うと気づいたかもしれないが。]
[ランチが来るまでの間ぼんやりと空を眺める。
空を飛ぶ事は好きだ。
夢に語った鳥のようになれるから。
それに、昔幼馴染と語った虹の向こうに手が届くようで。
しかし虹の向こうに辿り着きたかった幼馴染は敵として現れた。
再会を約束した相手。
出来れば笑い合いながら、子供のように夢を語りたいとそう願っていた相手が。]
……シュテ…トールの旦那、俺は。
[幼馴染を撃つなど考えた事もなかった。
撃てるわけがない、なんて言えるはずもない。
自分は帝国軍の軍人だ、その忠誠は陛下の元にある。
陛下の期待を裏切るなどありえるはずもない。
だから、それを確かめる為にも一度陛下の顔を見たかった**]
/*
水上機が海戦で取り入れられて久しいのはおそらく事実です。
でなければあれほど水上機母艦があるとは思えません。
ただ、まだ水上機母艦からの離発着はできないのでご注意をです。
/*
一応環境がりんご(旧式)だから、うちで見て大丈夫だったら、大丈夫なはず、なんだけどね。(^^;<でも確かにぎりぎりではある
/*
速射砲はあるのにオートマチックの拳銃やライフルが無い、とか、
飛行機ばんばん飛んでいるのに無線も魚雷もない、とか
るがる8の技術レベルは、8割くらいがロマンでできております。
/*
ちなみに、ですが、CSSデフォルトで見ている私の方はメモ欄の表示がだいぶ崩れてきているのですが、CSSが蒼穹だったり福音だったりするルートヴィヒの方は表示崩れは発生しておりません。
文字の大きさに差があるようですね。
/*
ちょ……っ。
うっかり二重発言しようとして、先ほどシステムに怒られたのですが、
ページ移動するたびにその文章を発言欄に入れてくるのはやめていただけませんかChromeさん。
/*
残りタスク
☆提督の緑へのお返し(でもたぶんこれ最後)
☆シュテルン>>18への反応
☆トーリアにもうちょっと反応したい
☆愛用ライフルがオルヴァルで手に入れたユルド社製って...入れ忘れたよね...(手遅れかも)
まずシュテルンだな。
― 回想 ―
[ 10年前に拾った子供は、言葉もキチンとは出せない風で、とにかく一人には出来ないと、帰国する艦内でも、最初はずっと連れ歩いた。
危ない場所に入り込まないように、ひとつひとつ教えながら、歩き回っていた、その途中、ふいに、軍服の裾を引っ張られて>>18男は足を止めた ]
どうした?
[ 何か聞きたいことでもあるのか、と、見上げてくる顔を見つめたが、子供は、しばらくの間、ぱくぱくと、口を動かすだけで ]
お、おい?具合でも...
[ 悪いのか?と、慌てかけた時、ようやく音になった言葉が、耳に届く ]
いや、その...な...
[ どういたしまして、と返すのも、何か違う気がして、けれど、今の子供にしてみれば精一杯の意思表示であろうその言葉に、何も返さないという選択は無く ]
気にするな、俺が、したいからしてるだけだ。
[ 結局、照れ隠しのように、そんな風に言って、まだしっぽのあった子供の頭を、少し遠慮がちに撫でた* ]
― ヴァイスメーヴェ ―
[>>262 自分の話がひと段落した時を見計らって、次はタクマが話しだす。
彼の養い子が居た船が沈められたという事は、ウェルシュにとっては初耳だった。驚き、思わず口を挟みそうになったが、堪え、黙る。
どうやら生きているらしいと聞き、内心胸を撫で下ろした。
タルワールを軽く叩きながらそう言う、彼の表情を真剣な顔をしたまま、見詰める。]
………。
[彼の養い子と自分は面識があっただろうか。>>265 彼の養い子を襲ったファミルを、タクマが許すことが出来ないというのは、当然の怒りであった。ここで、そのタルワールを引き抜かないのは、彼の強い理性に依るものなのだろう。
軍人の覚悟の話、家族の話を聞けば、自然と思い浮かぶのは、
―――姉さん。
士官学校に行き、そして家を出ていった姉。
彼女は今頃、何をしているのだろうか。
もしウルケルの海軍に居れば、ゲオルグやタクマ辺りから自分の耳へ、自ずと報せは入ってくるはずだ。
然し、そのような報せは一度たりとして聞いたことがない。
―――彼女は、今、何処に居るのだろうか。]
[会談が終わると、タクマは再びファミルを彼女の乗ってきたランチまで送り届けた。若しかして、帰り際に撃つのではないかと思ったが、そのようなことは海軍はしなかった。
その様子を見て、少し唇の端を歪めながら、]
……父が造った、
双子星を沈めることにならなくて良かった。
[そんな風に呟いた言葉は、潮風とともに消えていく。*]
-巡洋艦ナハティガルの話-
[「沈まぬ艦を」が、当時のストンプに示された軍の希望だと言う。
技術者と、建造の為に派遣されてきた軍人と、日々の議論が交わされた。軍が望むものは、当時としてはあまりにも難しかったためとされる。
それでもその艦は完成された。
複雑な水密区間と、速度を殺さず、かつ戦闘可能な装甲・装備のバランス。
沈まず、損傷を受けても航行できるようにと。
艦を、兵を、失わずに済むようにと。
そのための、いくつもの仕組み。
ナハティガルと名付けられたその艦は、派遣されていた軍人を初代の艦長とし、初陣となった。
「たった一人の死者も出さなかった」と言われる初陣ではあるが、ナハティガルの建造に時間が掛かり過ぎ、激戦のタイミングを逃した出陣だったからだ、と一説では言われ続けている。]
[だが、初代艦長は“逸話”を作り続けた。
沈まぬ事を目標にされた艦は、死神を追い払う艦とすら呼ばれる事となる。
初代艦長は、退役するまでナハティガルの艦長で有り続け、同時に、舵を握り続けたと言う。
逸話にあやかり、ナハティガルの艦長は、この艦の舵を握る。
そして、初代艦長時と同じく、副艦長が艦の指揮を行う。
今では歴戦と呼ばれる巡洋艦のひとつなったナハティガルは、現在でも、その方針を守り続けている。*]
/*
用事を片付けつつ時々覗きつつ。
駆逐艦というのは本来が「水雷艇駆逐艦」だったそうで、対水雷艇艦艇として開発されたようです。
というのも水雷艇の主武装が外装水雷から魚雷に切り替わったことで水雷艇の攻撃力が半端なく上昇し、脅威度が増したことによって、対抗手段が必要となった、ということのようです。
当時の魚雷の射程外から攻撃できる発射速度の高い砲と、速力のある艦体を持つ船として作られたとか。
なので、魚雷が無い世界で駆逐艦が存在しないのは正しいことなのです。(えっへん)
/*
ファミルの退場はどうするのが良いでしょうかねぇ。
本人のご希望次第ですが、PCがキリングするのは現状難しいように見えています。たいへん惜しいことですが。
タクマの軍刀を奪って斬りつければワンチャン……無いですかね。
あとは戻ってきてこちらの決戦に巻き込まれてみるとかでしょうか。
― 回想 ―
発作...?
[ シロウからその話>>161を聞かされた時、男はまだその事実に気付いてはいなかった。だが心理的なものかもしれない、というシロウの言葉は、確かに覚えのあるもので ]
判った。俺も気をつけるようにしておく。
あいつは、まだ自分の事もうまく話せないから、教えてもらえて助かった。
[ こういった時、医師であり、何かと気にかけてくれるシロウの存在は、素直に有り難かった ]
ああ...多分、思い出すのも負担になるほど、重くて辛い荷を、あいつは背負ってる。
[ そのシロウに、かけられた言葉に>>163そう頷いた事も覚えている ]
今は忘れる事で、その重荷に耐えているんだと思う。
いつか、それを思い出したら、また辛い思いをするんだろうが...
[ それならいっそ、生涯思い出さないほうが彼の幸せなのだろうか?と、ゲオルグにも迷いを零した事があった>>215 ]
例え思い出して、そこからまた逃げ出したくなっても、帰れる場所を作ってやれたらと、そう思う。
[ 一人で立てるまで、と、いう最初の約束は、そのままに、けれど彼が独り立ちした後も、見守ることだけは続けよう、と、いつしかそう、男自身考えるようになっていた ]
その時には、お前さんも頼らしてもらっていいか?シロウ。
[ 心は決まっていたが、少し気弱に笑って尋ねたのは、自分は軍人であり、いつまで生きられるかの保証はないこと、そして、最初から一人ではシュテルンを支え切ることは出来なかっただろう、という自覚が、男にもあったからだ ]
あいつはお前さんの事も慕ってるからな。力になってやって欲しい。
[ その願いに、シロウが否を言う筈がないことも判っていた** ]
/*
>>318
...双子星が無事かどうかは、ちょっとまだ約束出来ないんよね...
(ファミルの動き次第で、撃つ係になるつもり)
― 旗艦ヴァンダーファルケ/司令官室 ―
………、そうか。
[彼が選択を為す様子を、男はじっと見つめて聞いた。
暫しの空白>>273、その後に瞳に宿る光。
彼が彼自身の道を選ぶ様子を、ひたと見据えて]
[返す音節はごく短い。
惑うならば本気で後方に下げてやろうと思った。
これまでに数限りなく、自分よりも年下の者が戦場で命散らすところを見てきた。それでも彼らが軍人として在ったなら──例えばレオンという名の青年のように──それを悼めど嘆かずあるのは、同じく戦場に命賭ける者としての礼だ。
けど。目前の若者がその覚悟も整わぬ幼い者であるならば、それを戦場に向かわせるのはただ酷だろう。足手まといですらある。ゆえに、断固として引き下げるつもりであったのだが。]
お前が決めたなら、それでいい。
[今はその決意を受け取る。]
[かつて出会った少年は、今よりも髪がずっと長かった。
虹のむこうがわにいってみたい、と。>>1:409
無邪気に口にした少年の面影が瞼の裏を過ぎる。
或いはそれは男自身の感傷のようでもあって]
… おとなになったなあ…、
[低く、そんな年寄りじみた感想が押し寄せるのだが。]
― 巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
.........
[ ウェルシュの呟きを聞いた男は、少し複雑そうに表情を歪めた>>318
あの双子の船を見逃すのは、ファミルが男の忠告通りに反転するならという条件付き。
それに、今見逃したからと言って、再び戦場で見える事があれば、遠慮なく沈めるしか選択肢は残っていないに等しいのだ ]
(せめて、今は...)
[ 素直に引いてくれればいい。内心の願いは言葉にする事は出来ない* ]
[男の口元がくつりと小さく笑みを刻む。
向こうも何をやっているのだ。とは、知らず浮かぶ思い>>203
笑み刻んだ口の端は、音ならぬ音を僅かに紡ぎ]
そうか。…なあ。
シュテルンもいい顔をするようになったなあ。
[ウェルシュの名に満足げな響き、
ついで笑み含む音のまま彼の養い子の名を続けて落とす。]
───分かった。では飛んで来い。
飛んでお前自身の目で、虹のむこうがわを確かめて来い。
期待したほど綺麗なもんじゃないかも知れん。
見てしまえば存外興醒めかも知れん。
追わなきゃ良かったと思うかも。けどな、
[彼の選ぶ道は厳しいものになるのかも知れないと思う。
心はそれを予感して震えたのではなかったか。
けれど。それも彼自身の道なのだろう。
踏み越えてゆかねばならぬ、彼だけの道。ならば、]
…けど。それはお前にしか見えない風景だから。
[悔いなく前に進まんことを願う。]
全て受け止めて、受け取って戻れ。
戻ったらいずれ、お前さんが見てきた景色の話を聞かせてくれ。
タクマも喜ぶだろう。
あまり喜んであいつに歌われちゃ大変だけどな。
[さて未成年だったシュテルンは、彼の養い親たるタクマの鼻歌を聞いたことがあるだろうか。どちらにせよ噂くらいは聞き知るだろう。なんといってもウルケル海軍に名だたる名物のうちのひとつだ。
冗談の口調で引き合いに出し、ゲオルグはゆっくりと若者へ目を*細めた*]
/*
そういえばですね、俺、前回、結構最後まで生き残ったにも関わらず、結局誰も殺してないんですわ。
ほんっと、手も汚さないタヌキだったわよね、あの不良貴族。
/*
なので、今回は死ぬ気も満々だが、殺す気も満々でいく...!
......つもりなんだけど、みんな格好良過ぎてまじ辛いわ......
...?!シュテルンに会ったんですか?
[ 零した声に、返った言葉に>>=6思わず反応してしまったのはまあ、仕方が無い。その言葉が、どうやら彼が「元気」であるらしいことも伝えてくれて、男はほっと息をついた ]
[ 覚悟は出来ていても、それでも...無事を願う気持ちは、止めようがない ]
― 巡洋艦ヴァイ ―
[ヴァイの操舵室に入り、計器のチェックに入る。
出発までの準備を行いながら思うのは、この先で睨み合っているであろう戦場。
そしてその先、帝国軍に居る幼馴染]
……後方部隊、じゃあないだろうなぁ。
[幼馴染の性格を思えばそれに甘んじるとは思えなかった。
何故士官学校へ、と問うた時の返答を思い出す]
運命を切り拓く、か。
[
幼馴染は何を思うのだろう]
…言っとくべきだったかなぁ。
[ぽつ、と零して頭を掻く。
思い出すのは傭兵部隊を離れ、国内の駐留部隊へと配属された時のこと]
― 追憶/2年前・ストンプ ―
[配属となった艦の改修のためにストンプを訪れた際のこと。
軍に属してからは10年戻らなかった故郷で、ヴィクトリアはウェルシュを訪ねた。
可能ならば父と鉢合わせないように、と造船所へ足を運んでもらうよう頼んだのだが、どうだったか。
呼び出しの理由は、乗ることになった巡洋艦ヴァイの装甲の改良について、知識豊富なウェルシュに助言を請いたいと言うもの。
それが一段落した頃、ヴィクトリアは思案する間を空けてウェルシュに一つ問うた]
………ウェルシュ。
ルカから、……アンタの姉さんから、何か連絡はあったかい?
[きっと幼馴染のことだから、ウェルシュには手紙を送っている>>1:228と踏んでの問いかけ。
近況の確認といった態を取った心算だったが、急な問いかけに訝しがられるやもしれない。
ただ、帝国軍に属していることを知らないと分かれば、話だけを合わせてその部分は口を噤んだ。
幼馴染がそれを望まないのだと考えたためである*]
こちらは、アンディーヴ候に御会いしました。
[ いくらなんでも、子供達のことだけを伝え合う保護者の会話で終わらせるのはあんまりだ、と思ったかどうか、男は、漸くにして状況を報せる言葉を送る。
ゲオルグが今、戦闘中ではないらしい、と、知れたせいでもあった ]
どうやら、諸侯への説得役、という事のようですが...モルトガットの皇帝陛下も、我々を甘く見ておられるのか、それとも余程アンディーヴ候を信頼しておられるのか...悩むところですね。
/*
投げたいと思いつつ、手紙の件がどうなったのか見えなかったので伸ばし伸ばしになってたのを遂に投げる。
(だいぶ存在空気なので)次辺り落ちでも良いかな。
攻撃食らったら簡単に沈む艦だぜ!(
― 旗艦ヴァンダーファルケ/出陣 ―
[艦隊の準備は全て整えられ、先ほどまで慌しく行き交っていた連絡艇の姿も今は殆どない。
足元に感じるのは波の動揺、そして身に馴染む機関の響き。
低く唸り続ける機関の音が波に混じって耳に響く。]
諸君、これより我らは我らが海を侵せし者を払いに行く。
この海は俺たちの海、海の自由は俺たちの誇りそのものだ。
───いいか。この小さな海こそが今、世界の中心だ。
我らが自由と誇りのために。
ウルケル艦隊、全艦出撃せよ!!
[するするとマストに信号旗が掲げられる。
声届かぬ艦にも全て、その声を文字として届けんと。
「我らが海の自由と誇りの為に」
海風に一斉に旗が翻る。
ざんと波を蹴立ててて、ウルケル艦隊は進発*した*]
/*
>>=8
せやな。
wwwwwwwwwwww
wwwwww
wwwwwwwwww保護者の会話ふく。せやな。
/*
[ご飯食べて更新したらとてもとても眼福なものがたくさん見えて机をばしばししたいいきものの数→1]
さて、気合入れて行こう。
-巡洋艦ナハティガルにて-
[ナハティガルへ布陣>>191>>192の連絡がくれば、男は顎を撫でつつ、じと考える。
数多くの艦が配置された、図。
何処が動けばどうなると、脳内で動かす事しばし。
そのバランスの良さと楽しさに、思わず、笑み。]
……面白いよなぁ。
[そんな言葉を漏らしつつ、ナハティガルの位置を再度確認する。
前列、巡洋艦5艦配置の右から2番である。]
贅沢な位置だよな。右と左、どっちにも動ける。後ろに戦艦いるから、母艦の護衛をそこまで気にしなくてもいい。
思い切りやってこい、って感じだ、これ。
[艦を確認しつつ――「あれ」と。]
ヴァイは間に合わんのか。
残念だな。あそこのヴィクトリアと、艦長とで操船技術の勝負して欲しかったんだけどよ。
ま、勝負は冗談だけどさ――いい操舵手だよ、ヴィクトリア。艦を馬みたいに操る。
連携したら面白い事できそうなんだけどね。
[噂に聞いている、タクマへの“無茶ぶり”>>82と、それにまつわる操舵の“すごさ”を思い出し、男は目を細める。]
さて、と。
じゃあ、動きますか。
[出立の準備のため、男は身を起こした。]*
― ヴァイスメーヴェ ―
[>>328 自分の呟きを聞いたタクマは、僅かに表情を歪めた。
あの双子の船を見逃すのは、ファミルが彼の忠告通りに反転するならという条件付き。
もし、船に戻ったあと、直ぐにこちらに砲台を向けるというならば。
―――同じ港で生まれた船が、このウルケルの海の上で沈め合わなければならない。]
………。
[女領主はどちらの船に戻っていっただろうか。
ウェルシュは全く同じに見える双つの船のうち、片方を指差して、]
タクマさん、
―――あちらがポルックス。
隔壁を増やし、砲撃からの攻撃に強いんだ。
その分、動きはカストルには劣るけれど。
[そして指を、す、と横にやり。
一見して、あまり洋装が変わらない船を指差して、]
カストルは快速だ。
隔壁は少ないが、その分軽い造りになっている。
瞬発的な速さならヴァイスメーヴェのほうが速いけれど……
一度、加速してしまえばカストルの方が上なんだ。
[だから、と。言葉を区切り、]
……もしあの船を攻めるとすれば、
あの双子星の性質の違いを―――掴むんだ。
防戦に適したポルックスを叩くよりも。
カストルに距離を置かれる前に、詰める方が良いと、…思う。
[本当はそのようなことに為らないのが一番だけれど。
その本音は、口に出さずに。]
− 進発前 −
[友軍機が旗艦のマストの上を旋回し、母艦へと戻ってゆく。
機体にペイントされたマークを確認せずとも、それがセルウィン機であることはわかったが、着水の乱暴さは彼らしくなかった。]
──、 “小鴉”のセルウィンに隊の任務を離れてここに来るように申し伝えよ。
[軍に入らずとも、飛行機を与えて”小鴉”として同行させることもできたのだが、セルウィンは律儀に入隊していた。そわそわと初給料の使い道を検討していた姿を思い出す。
その辺の経済観念は孤児院育ちゆえなのだろう。
勤務中に呼び出せば飛行隊のルーチンワークを崩すことになるが、どのみち機体の修理の間はどこへも行けまい。
迎えのランチを送り出す。]
/*
>>336 ゲオルグの演説、wiki冒頭拾ってくれてるねえ。
そして、昨夜の俺の演説、日本語おかしい。(涙
「何者にも妨げることは能わず」か「何者にも妨げられない」でないと。あーうー
― 旗艦ヴァンダーファルケ/司令官室 ―
[途切れがちに伝えた思いの丈。
それにどんな言葉が返るか。
それが怖くない──とは、言えなかった。
だから、笑みと共にその一言>>325が聞こえた時──無意識、は、と大きく息を吐いていた]
[決めたなら、それでいい、と。>>326
自分の選択を肯定してくれる言葉がじわり、内へと染み入る。
虹の向こうを目指したい、という夢を語った頃の事を思い出されているとか、刻まれた笑みの理由は、知る由もないけれど]
……はい。
自分で、飛んで。
自分で、見てきます。
誰かにもらうんじゃない、俺だけのもの、見て、掴んで。
……忘れないように、刻みつけて。
[言葉と共に、右手は自身の左手首に触れる。
きちりと止めた袖の下には、養父の形見である翼を象った細工を通した鎖が巻かれている]
ちゃんと、それ、持ち帰ってきます。
……養い親殿には、話さなきゃいけない事。
他にも、ありますしね。
[無理に作ったものではない笑顔を向けつつ、こう言って]
あ……今のは、内緒ですよ?
[それから、慌ててこう付け加える。
なお、件の歌に関しては聞き及んだ逸話では知っているものの、実体験はないから]
……えーと。
そこは、覚悟しておきます。
[それだけ言うに止めて、それから]
……えっと……あの。
[ほんの少し、戸惑うような間を開けた後]
……ありがと、です。
[小さく小さく付け加えたのは、今一番強く感じている、素の気持ちを表す言葉、ひとつ。**]
― 水上機母艦クラーニヒ ―
[思いも寄らぬ形で、戸惑いは晴れて。
全部が全部割り切れた訳ではないけれど、覚悟は決まった。
出頭した本来の目的──間近で見て取れた敵艦の様子、統制の良さや、やたらと目と腕のいい者が乗艦している事などを伝えるだけ伝えて。
クラーニヒに戻ると、は、と息を吐いて空を見上げた]
……カッコいい事、言ってはみたけど……。
[実際にまた、対した時。
自分はどうするか、彼はどうするか、それは全くの未知数で、でも]
……逃げてたら、何もかわんないもんなぁ。
[あかい色の向こう側と向き合う事。
ずっと避けていたそれ。
久しぶりに起こした発作への恐怖感もあり、容易くはできないかも知れないけれど]
……思い出せるなら。
思い出したい……もん、な。
[シュテ、という短い呼び名が届いた時。
怖さの方が強くなったけれど、でも、確かに嬉しかった。
名前を聞いて、言葉にできないけれど、懐かしい、と思った。
敵対する陣営にいる以上、そして、同じ場所を──空を自分の戦う場としている以上。
それを知る事は、苦痛になるかも知れない……いや、確実になるだろう]
このまま、もやもやしたもの抱えてるよりは。
きっと、その方が、いいし。
[知る事すら叶わない可能性は、今は意識の外に蹴っ飛ばす。
そこまで考えたら、何にもできないから]
……俺は、今、ここで出来る事を、全力でやる。
[居場所と決めた海と空を護るために、出来る事をやる。
それが、目指す所に近づく術と信じて。*]
/*
さて、これでいつでも突っ込める……かな?
うーん、直接話す機会がないと、記憶戻るフラグが立たないんだよなあ。
どっかで海面に誘うとかして、直接話したいんだけど、その流れに持ってけるかしら……。
……てかな、年長保護者組、俺に対して色々盛り過ぎだろうあんたら、って言っていい?w
いや、養い親殿はやってくんだろなあ、とは思ってたけどさあ……!
あいがおもいよ!
-回想-
まだ、ほんの子どもなのになぁ。
[タクマの言う“重い荷”にぽつりと呟く。
忘れる事で重荷に耐えている、と聞き、瞳を伏せた。
それは酷く不安になる事だろう。過去が無い。己自身さえも不確かになるようなものなのではないだろうか、と。
男自身、忘れたいような思い出もあるが、それを実際忘却できるとしてもしないだろう。それぐらい、過去は自分を形作るものになっている。]
居場所、か。
うん、そうだな、そういうのあれば、いいな。
[家のような場所。故郷のような場所。
身体に、心に、記憶に。
そういうものがあれば、例え、一時崩れても、人は持ち直す。
支えとはそういうものだ。
医師として、少年が記憶を取り戻すべきか否かは、男も判断できなかった。
心が選んだ選択肢なら、今のままがいいのでは、と。
だが、心はいつか取り戻すことを選ぶかもしれない。何かのきっかけで目覚めるかもしれない。
その時は、支えは必要だ。]
え? 俺?
[“頼る”の言葉に、一瞬の驚くものの、すぐさま応じた。]
俺にできる事あるなら、何でも協力する。
そうだな、今度遊びに連れてくか。
[少年の中に、新たな思い出を、作れるだろうか。]
カリコル島とかどうだ?
……いやいや、歓楽街には連れていかねぇよ!!
そんな心配しないでくれよ、タクマさん。
[少年が真っ直ぐ前を見るたびに、自分を支えてくれる人々を忘れないで欲しいと望む。
多分、少年が過去を取り戻した際、現在と過去の狭間に揺れる時、彼の助けになる筈だから。
もしも、男が少年――既に青年と呼ぶべきであるが――とゲオルグの対話で、彼が覚悟したのを知ったのなら、喜んだろう。
案じつつも、青年の決断とその先を、見守るだろう。*]
― "前庭"海域 ―
[全艦抜錨の号令の後、第二艦隊は本隊よりやや進路を変えて南寄りに進む。
総旗艦シュヴァルツアインのマストの先だけが見えるほどの距離を開けて、並走した。
本隊は横陣を基本とする隊列を組んでいるが、こちらは戦術書に忠実な単縦陣だ。
速力、火力、そして指揮するのにも優れた陣形。
先頭を走るザイヴァルの艦橋にあって、様々な情報を集約させながら会敵の時を計る。本隊との連絡に不安は無い。
以前、皇帝に示したウルケルが取る可能性のある策>>1:584 のひとつを、こちらでもやってしまおうという態勢だ。
最後尾に付き従う水上機母艦からはしきりに偵察の水上機が飛び立っては戻ってきている。
本格的な戦闘ともなれば砲戦に巻き込まれる位置で待機することになるだろう。]
― 発進前 ―
[ランチに乗り、第四艦隊の水上機母艦に乗り込んだ。
それからすぐだっただろうか。
第一艦隊より迎えのランチが来たのは>>342
本当は小鴉として陛下に同行する事が出来た事は知っている。
それを是とせず、入隊して軍人となったのはそれがより陛下を助ける事になると思ったからだ。
おかげであまり陛下の側にいる事は出来ないの事は残念ではあるが。]
[軍人になって良かった事もある。
それはきちんと給料として金銭を得られる事だ。
最初は階級も低かったからそれほど多い金額ではなかったけど。
それでも初めて給料をもらった時は嬉しくてあれこれ買いたい物を考えて。
結局は自分を引き取ってくれた養い親に細やかながら贈り物をしたのだった。]
[そんな過去の事を思い出しながら迎えのランチへと乗り込み。
そして皇帝旗艦シュヴァルツアインへとやってきた。
陛下への面会を申し出て、暫し待つ事になるだろうか。
やがて陛下の元へと案内されれば肩の力が抜けるのを感じる。
幼馴染のと予期せぬ再会に随分と力が入っていたようだ。
本来なら身分差を考えればより緊張せなばならない場面なのだろうけど。]
何か用事でも、トールの旦那。
[にこりと笑みを浮かべての挨拶。
そこには気安さが滲んでいた。]
-巡洋艦ナハティガルにて-
[旗艦ヴァンダーファルケのマストに、信号旗が掲げられる。
その報告を受け止めて、男は大きく息を吸い――吐き出す。]
よし、行くぞ。
[普段通りの言葉。]
“我らが海の自由と誇りの為に”。
[普段と違う声色で宣言された続く言葉に、兵たちが応じる。
繰り返されるその声。
海の音、機械の音に、新たな音が加わり、響く。
ナハティガルも応じるかのように、機関の音を更に高め。
青を割るかのように、進みだした。*]
-独り言-
[右手首。
結んだままの緑に視線を落とす。]
あぁ。
[ようやく思い出したのは、過去、ローに問うた事。
そんな小さな艦で大きな艦に突撃するのは怖くないのかと問いかけ。
彼は、怖くていいと答えてくれた。
恐怖を無謀の防止とし。
味方を、己を、艦を信じ。
確実なタイミングを見極める。
そして、生還を信じるのだと。]
――……。
[緑の紐は、まだ若かった自分の恐怖を止めるまじないで。
だが、今もそれを身に付け続けているのは、何故だろうか。
死ぬのが、怖いのだろうか。
だが、男はそこで首を傾げた。
少しばかり違う気がして――今度は答えは出なかった。*]
― リオレ島・巡洋艦ヴァイ ―
[荷積みも終わり、出港も間近となった頃]
かぁんちょー、まぁだぁ?
[準備万端と言った態で出港の号を待つヴィクトリアは、待ちかねて艦長を急かし始めた]
ただでさえ遅れるの分かってんだから、急ぐのが普通じゃない?
……最終点検が大事なのは分かるけどさぁ。
[じゃあ文句言うな、とぴしゃりと言われてヴィクトリアは口を尖らせる]
だぁってさー。
[そう言葉を返すも、それ以上は続かない。
文句を言ったところで艦長が号を出さなければ出ることは出来ないのだ]
[空いた空間を眺めながらふと呟く]
………全部持ってってんだよねぇ。
どうやって飛び込もっか。
[巡洋艦1隻の参入でどれだけ戦況が変わるだろう。
どうせやるなら効果的な方法が良い。
これが1艦隊ならば、横撃を狙うことも出来たのだろうが]
旗艦には合流の連絡出すけど……ふむ。
[独自に、状況把握のために
[それからしばらくして、ようやく艦長から出港の号が出る]
やぁっとか。
機関室、準備は良いね?
[確認を取れば是が返って来た]
巡洋艦ヴァイ、出るよ!
[高らかに汽笛が鳴り、黒煙を上げて艦は白波を生み始める。
目指すはリオレ島西方、数多の艦が一堂に介す場所*]
− 会戦へ −
[先発した掃海艇が機雷の敷設がないことを確認した”前庭”海域を、横一列に並んだ戦艦が進む。
後方の第四艦隊からは偵察のための航空機が飛んでいた。
空から確認できたウルケル海軍の配置は、アレクトールを興がらせた。]
輪形陣というわけでもなさそうだ。
この形ならば、我が方の主砲が先手をとれよう。
ウルケルの先鋒がこちらの戦艦の主砲の射程内まで来たら斉射だ。
小型艦の群れをウルケルの進路上で撃沈してやれ。
敵の足並みを乱し戦意を突き崩す。
[牛刀で林檎を切るごときオーバーパワーなのは承知である。
だが、出端をたたき、一気呵成に攻める方針だ。]
そう思惑通りにさせてくれる相手ではなかろうが、な。
ここからどう変化を見せてくる、提督。
[運ばれて来たコーヒーを口に運ぶ。]
― 巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
ウェルシュ殿...
[ 双子星を沈めることにならなくて良かったと呟いた青年が、今度はその特性と攻略法をすらすらと口にする。
いつものように、ただ船について語りたいから、という口調ではなく、明らかに戦闘になった場合を想定した「作戦」だ ]
判りました。
[ その内心を推し量れば、戦闘を望んで居る訳ではない事も、船を沈めることを喜んでいる訳でもない事も当然に判る。判るからこそ、男は躊躇わず頷いた ]
砲手長、機関長に指示。
[ 男の声に、傍についていた下士官が「了解」と明瞭に応じる。下士官も又ウェルシュの言葉を直接聞いていた。
改めて男が指示するまでもなく、必要な伝令は為され、主砲は『カストール』に狙いを定め、機関室は石炭をボイラーに食わせて、加速に備える++ ]
[ ファミルとの会見の間にも感じた事ではあったが、男はどうやら、この優しい青年領主の事を、気質のみ見て、随分と過小評価していたようだ、と思い知る ]
ウェルシュ殿、俺は後で、あなたに謝らなければいけないようです。
[ ゲオルグと話し合った時「少々どころではなく頼りない」と評した事を、白状して謝罪しておこう、と、男は極めて真面目に考えていた// ]
/*
タクマ>>204>>233>>259>>260とか、武人らしい理論と不屈が恰好いいぞ
ウルケルの英雄と腹心もいいコンビだなあ
(もちろんうちの腹心は最高だよ♪
奇妙な陣形ですね。
[それが、ウルケルの布陣を伝えられての素直な感想だった。]
本当に…戦術書通りに行かないのは、
あなたも海軍司令も同じなようです。
本当に、困った人たちだ。
― 発進前 旗艦にセルウィンを迎えて ―
[セルウィンを乗せたランチが来るのは艦橋から見ていた。>>357
ここへ、と指示してセルウィンを案内させる。
気安げな微笑みを浮かべて用向きを問うセルウィンの頭にポンと手を置いて、ワシワシしてみた。]
乱暴な着水だったな。
何かあったか。
なにを仕掛けてくるのか、まるで読めませんのね。
あるいは、乱戦をもくろんでいるのかもしれません。
お気をつけて。
[直接旗艦を狙う。
懸念が改めて頭をよぎったが、それもどうも違うような感じが何処かでひっかかっていた。]
困ると言いつつ、疼いているのが目に浮かぶ。
おまえは素直じゃないからなあ。
[そこがまた愉しいのだと含み笑い。]
実戦はストラテゴの駒とは違う。
せいぜい勘を働かせるさ。
/*
ファミルの人がお疲れさますぎる…おつおつww
>ルートヴィヒメモ
あ、うん。せやな。
wwwwwwww
wwwwwログにあるもん適当に並べたとは言わない、言わないy(言います)小説に見かけるからggったら、割とがっつり普通に架空表記でしたね?(
wwwwwwwwww
wwwwwまー、近接特化の小回り艦だな。他に置きようがねえ。
wwwwすんませんwwww
/*
メモ突っ込みにめちゃ笑ったやつ。
せやな……。
wwwwwwwwww
wwwww
wwwwwwwwwwwww
これさすがにメモには書けませんしね(
いやあ、すまんすまんw
/*
あと演説的なものが毎度恥ずかしいので、あの、なんでこの立ち位置やっちゃったのかって、あの、wwwwwwいなかったんだもん!!!!立候補おおお!!!!www
くそッwwww恥ずかしい!!!!w
[着水について指摘されれば羞恥に頬がほんのりと赤く染まる。
見られていたとは思わなかったから。]
あ、いえ…なにも。
ちょっと敵に知り合いが……その、幼馴染に似た…、いや幼馴染がいて。
それで少し。
[しどろもどろに答える。
まるで言い訳のようだと思うが、事実ではある。
動揺はまだ心の中に残っている。
次にシュテと対峙した時に撃てるかどうか。
否、どうあっても敵対関係にある限り撃たねばならない。
撃って、自分が平気でいられるかどうか分からない。
それでも軍人であり、何より忠誠を誓った陛下の為ならば。]
― 巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
―――……。
[>>366 自分がいつものように、船の知識を愛と熱を持って語っている訳ではない。
それはタクマには当然、察せられることだった。
タクマの指示が静かな甲板に響き、海兵たちが機敏に動く。
ガチャン、と鉄の音がして。主砲が、双子星の兄に向けられる。
領主たちが立つ甲板が、僅かに縦に揺れる。
ボイラー室に石炭が投げ込まれ、振動が伝わっているのだろう。]
…ん?
[なにかあったのだろうか。
>>367「謝らなければならない」と言う理由は分からなくて。
軽く小首を傾げてみせるけれども。追及はせず。
ただ、―――ヴァイスメーヴェが二つの星を落とさぬよう、祈るばかりで。]
― "前庭"南方海域 ―
[本隊と情報を共有しながら相手の陣形を検討する。
小型艦艇を前に出し、大型艦艇を後ろに配した陣。
奇妙な陣だ、と思う。
いったい、何を仕掛けてくるつもりなのか。]
……まったく。
型破りなところは陛下もあちらの海軍司令も変わりませんね。
それだから常人が苦労するのですよ。
[文句を言いながら陣形図に見入る。]
……うん、でも次はないんで。
ちゃんと撃ち取って、逃がしはしません。
[真っ直ぐに陛下を見て言う。
陛下の顔を見れば躊躇いも徐々に消えていくようだ。
そうだ、自分は小鴉の一員。
全ては陛下の為に*]
/*
>>356
養い親にプレゼントを買うセルウィンはとても真っ当な子である。
物語の仕込みとしては、シュテルンにいつか渡すつもりで何か買っておくとかもありだと思いつつ、もう充分に縁故濃いからいいのかw
それにしても、…少ないですね。
もう少し多くてもいいはずですが。
[スープが足りないと指摘する口調で、相手の陣形を指で叩く。
小型艦の数は豊富だが、大型艦は控えめだ。
ウルケルの艦艇数に関する情報は、遠征が決まった時から収集している。
大型艦がもう少し出てきてもおかしくはない。]
別方面に出ているのか、
[シコン港のことを思う。
あちらには、機雷敷設艦のほかは非戦闘艦しか残っていない。]
あるいは、別働隊がいるのか。
[当初予想したように、やはり主力艦隊の交戦を横から衝く別働隊が存在している可能性を、頭の中に置く。]
/*
ログ伸びてはいるけど戦いは始まってないみたいですね
海に飛び込んで死んでいいですか…いえ、冗談です
微妙に熱があるので頭がぼやっとしている私です
何か拾っておくところあったかな…
/*
あ、戦闘しない感じですかね
やっぱり海によぉいぼちゃんの方がいいかな
ちょっとその方向で考えることに…うーん…
/*
近接砲。
(メモを見て暫し考え込むの図)
どれくらいの威力を想定していらっしゃるのでしょう。
という細かいことを考え始めるのがいけないところですね。
認識の差が出ないと良いのですが。
― 発進前 旗艦にセルウィンを迎えて ―
[幼馴染が「どこに」いたかセルウィンは明言しなかったが、話の流れを追えば「敵軍に」ということは知れた。
しどろもどろな口調は彼の内心の動揺を如実に示している。
それでも、「次は」の約束を告げる視線はまっすぐアレクトールを見つめた。]
おまえはいい子だな、 チビ狼。
[アレクトールは“小鴉”に忠義を求めたことなどない。
だが、セルウィンは自発的に想いを捧げてくれた。真摯な心のままに。]
/*
ああでもリーミン中佐がおじ様だと分かってしまったので普通にミリアム的には自落ちする理由になるんですよね
水雷艇に行かせて頂きたいですと言った日の夜にライフル抱えて海にどぼんしますかね
プランがもう全然熱血じゃないんですがでも戦い勝手に始められないのでうーんうーん…
素直ですよ?
こんなに素直に困ったといっているじゃないですか。
定石の通用しないものは、頭の働かせ甲斐がありますが。
[指摘されて、笑みの気配を返す。]
ストラテゴと違って、相手の駒が見えていますからね。
惑わされないようにすれば、なにも恐れるものはありません。
おまえの決意は確と受け取った。
だが、俺は、おまえが空を飛ぶことを心から楽しんでいる姿が見たい。
空は、おまえの夢見た舞台だろう。
[たどたどしい文字で書かれた作文。
将来の希望を語る少年の初々しい顔を今でも忘れていない。]
/*
というか、いい加減詳細も出そうな俺。さあいよいよ苦手領域に入って参りました...TT
[ 自業自得です ]
「次に」おまえの幼馴染が現われたら、おまえはそいつの機体の前に出て、引きつけろ。
墜ちず、墜とされず、空のダンスに誘え。
おまえの技量ならばできるはずだ。
もし、撃たれても、おまえからは撃つな。
最初はおまえを認識していないかもしれない、だから二度、相手がトリガーを引くまではおまえは撃つな。
三度目に撃たれたら、そいつの心におまえはもう住んでいない。
おまえは何としても俺の元に帰って来い。
/*
ファミルさんが心配ですね。
マシントラブルが早く解消されるといいのですが。
あっ。ローシェンに釣り見られた(*ノノ)っていうのをメモで主張していませんでした。
…ん。
[思いがけずすぐに返答>>=7が来て、軽く瞬く。
シュテルンとの会話が終わればそれに応じるに支障はなく]
ああ、会った。…少し迷っていたようだが。
[問われれば先の話の内容を伝えるだろう。どこか不安定に見えた最初の様から、それから意思固めたと見えた様子までを]
……。向き合わせてやるしかないだろう。
子どもかと思えば、最後はいい顔をしていた。
あいつも随分大人になったな。
[彼の養い親へと告げ]
ファミル・アンディーヴ殿に?
[続き出た名に、意外そうに語尾が上がる。
ファミル・アンディーヴ、アンディーヴ候。
彼女の名はどこか遠い日の面影を連れてくる。
そうして語られる内容に、少し考える間を置いた。]
そうか、諸侯を。
確かにウルケルが「負ける」と想定するなら妥当だな。
諸侯の背信が誘えるならば、勝利も一層容易い。
[例えば諸侯の持つ私兵が背後を突くならば。
いやそれよりも、兵站を閉じるだけでも損害は充分大きい。]
だが、諸侯がそれを是としないのであれば、
[彼女の身柄は捕らえられ、最悪害されることだろう。
それを皇帝は承知の上か。
承知であろうと思う、それは彼女自身も。]
……使い捨ての駒、か。
[思い至る結論を零す声に苦さが混じった。]
/*
うん、俺もどうなるか知らないからね。
多分撃たなきゃ終わらないだろうなあ。...と、思うので、その前提で他を進めておいていいのだろうか?
/*
忘れてた、提督、シュテルン情報ありがとうございます。万一があった時、これ知ってるかどうかで随分違うからなあ。
惑わされぬように、か。
問題ない。
[むしろ気にしなさすぎで怖れ知らずかもしれないが、そんな風に大胆に振る舞えるのも、扶翼官を信頼しているせいである。]
/*
皇帝「大海原と自由を求める我らの意志」
提督「海の自由は俺たちの誇りそのもの」
どっちも自由を主張に掲げていて、立つ瀬が変われば「自由」の示すものが違うっていうのが、いかにもルー・ガルーらしいというか。
[いい子だなんてまるで子供扱いだ。
でも悪い気はしない。
孤児院で出会った頃を思い出すから。]
空は俺の夢。
鳥のように自由に空を駆ける事は楽しい。
その夢が叶ったのもトールの旦那のおかげ、感謝してる。
[ただ自由に空を飛ぶ事は楽しい。
そこに軍事が介入しなければよかったのだろうが。
生憎と今の自分は軍人で、ただただ空を飛べばいいというわけではない。]
[次に幼馴染が現れたら機体の前に出て引き付けろと言う。
簡単に言うがとても危険な行為だ。]
…簡単に言ってくれるなぁ、トールの旦那。
ええ、でもやってみせますよ。
撃たれても撃たず、三度待つ。
相手の心に俺がいなければ、その時は―――――引き金を引きます。
[陛下の言葉を心の中で噛み締める。
三度目に撃たれたら、シュテの心の中には俺はいない。
再会を約束した仲。
その心の仲に自分が存在しないなんて考えたくはないが。
自分も相手も軍人、お互いに譲れない矜持もそこに在るはず。]
必ず戻ります、トールの旦那、貴方の元に。
[大事な幼馴染を撃ってでも戻ってみせると誓おう。
今の自分があるのは陛下のおかげ。
この身へ陛下の為にあるのだから*]
あまり自信満々でいると、足元を掬われますよ。
あ…いえ、
[釘を刺したが、すぐに言葉を翻す。]
あなたの強さの源は、その自信でした。
どうぞ存分に、蹴散らしてきてください。
[それで足りない部分は自分が補えばいい。
今までそうしてきたし、信頼されている実感もある。
思うがままに走る彼の横を行くのは、魂を熱くする経験だ。]
迷っていた、というと?
[ ファミルとウェルシュが直接会話している間は、正直暇でしかない男は、当然養い子の情報には敏感に反応した。
そして聞かされた話に、嘆息を落とす ]
そうですか...やはり忘れたまま、というわけにはいかなかったようですね。
[ いつかは来るかもしれないと、思っていた事だった。モルトガット軍の中にシュテルンの過去の知り合い、或いは親族が居るということも、可能性としては決して低くはなかったから、男に驚きは少ない ]
出来れば戦の中で向き合わせたくは無かったですが。
[ ゲオルグがシュテルンに告げたとおり、迷いが死に直結する場だ、それを思えば男の声は沈む ]
[ けれどゲオルグに、あいつも大人になった、と言われれば、ほろ苦く笑った ]
俺だけがいつまでも子供扱いするわけにはいきませんね。
シュテルンには、自分で自分の生き方を、飛ぶ空を選んで欲しい。その力があいつにはあると、俺も信じます。
― "前庭"南方海域 ―
[敵味方が互いを認識し、戦場という一点に向けて突進していく。
その、最初の衝突を待つ時間は、以外と長い。
戦闘開始前に他のことを考える余裕などないはずだったが、始まる前に精神をすり減らしすぎてもよくない。
海に糸でも垂らしたいものだ、と指で竿を振る真似をする。
もちろん、そんな時間はどこにもないのだが。]
……ああ、そういえば。
[ふと、過去の情景が蘇って眉を顰めた。]
[港にて、連続無釣果の記録を伸ばしているところへ、声を掛けられたことがあった。
ロー・シェン・リーミン代将。当時は中佐か少佐だったような気もするが、通りすがりの彼に「魚より兵の扱いの方が得意だ」などと言われてしまったのだ。
その時は、兵には言葉が通じますからね、と返したものだったが。
揶揄でもお世辞でもなく、なんと言ったらいいのか、納得されたような温かい目で見られたようななんとも言えない感覚を覚えたものだ。
そういえば、彼も自分たちの親くらいの世代なのだった。
自分の見ていない激戦を肌で感じてきたのだろうと思えば神妙な心持にもなる。
オルヴァル。彼に属する名を一つ呟いて、暫し心を過去に飛ばした。]
―“前庭”海域―
…。そうか。
今は知る者も少なくなった
―――… … おれの祖国の歌だ。
[それきり口を噤む。
相手>>295も何も言わない。
しばらくは波の音だけが、沈黙を伴奏するように揺らいでいた。]
[いつも通りの口調>>296が顔を覗かせれば。
お互いの間に、いつも通りの風が吹く。]
…、そうだな。
大事な会戦前に、怪我をしては一大事だ。
第三艦隊を率いる者が
二度に渡って滑って腰を痛めたとなっては、
いい笑いものになってしまう。
[おとなしく忠告を受け止めることにして帆柱を降りた。
甲板では先程心配していた部下が、ほっと安堵の表情を浮かべている。すまんな、と小さく謝罪を投げておいた。]
[そしてミリアム少尉へと視線を移せば。
彼女はいつものように――――…
笑っていた。
その笑顔の沈黙が、不意に途切れて]
…… 希望?
[おまえにしては珍しい――と続けようとしたところで、
被さるように希望の蓋開けた中身>>302が降ってきた。]
[彼女は……痛いのは嫌だと、
水雷艇に乗るのを避けていた>>1:336とロー・シェンは記憶している。
だが今日は、自ら其れを望むという。]
…。やっぱり悪いものでも食ったな。
それとも、――――進む理由を見つけたか。
[何が、彼女の心を変えたのかは知らない。
ミリアム少尉は、うっかり被弾ミスが多いため水雷艇乗りに向いてないと判断されていたが、その実、練習における水雷的中率は高かった。
射撃の“眼”が、水雷の一撃を叩き込む最善の時を見極める際に、生きるのだろう。]
-巡洋艦ナハティガルにて-
[偵察機による敵布陣の様子は、ナハティガルにも入ってきていた。]
巡洋艦を前に置かんのか。
[“重い”陣形だなと呟いて、続ける。]
……脅しがない。
[敵戦艦に対する脅し。相手が攻め手を躊躇するもの。相手の気が逸れるもの。
男はしばし頭をかく。
確認出来る戦艦数。
多いな、と。]
……いっそ、シコン港攻めた方が意表はつけるんじゃねぇの?
そっちも手数足りんかねぇ。
ナハティガルが動くにはちと厳しいんじゃねぇかなぁ。
先に戦闘しちまったし。面割れてる。いないってのに気付いて無視してくれるなら有だが――まぁ、この距離なら、離脱でバレるだろ。
[兵と会話しつつ、独り言と共に男は思考を続ける。]
巡洋艦相手と遊びたいんだが、ねぇ。
突破できねぇかなぁ。
横陣形なら、縦で貫けねぇの?
それでも手数足りんかな。
[何処で崩す?]
提督に連絡機飛ばしてくれ。
戦艦に“遊ばれる”。
それとも、それも覚悟の上か?
これで遊べって言うなら、やるけどね。
[不思議と、そういう男の口調は楽しげで。]*
[ やがて話しがファミルの事へと移ると、今度は途中でゲオルグの気配が、ほんの僅かに変わった。
そういえば、これまでも、ゲオルグが彼女に対する様子が他とは少し違って見えると、どこかで感じていた事を思い出す ]
使い捨て、とまで言えるかは疑問です。
護衛らしい兵はついていましたし、彼女の乗って来たのは商船に偽装した高性能の武装艦...先代ストンプ候の傑作だそうですから、出逢ったのが俺の艦だったのが不運だったというところでしょう。
[ 並の貴族の私兵程度なら蹴散らして逃げ出せる、その程度の計算はあった筈だ、と言って ]
それでも危険な事に代わりはありませんが、恐らくアンディーヴ候にもそれなりの覚悟があるんでしょう。
[ その覚悟を皇帝が買った、ということなのかもしれない、と、モルトガット皇帝を弁護するような事を、敢えて男は口にする ]
― 発進前 旗艦にセルウィンを迎えて ―
[セルウィンの誓いに頷きを与える。]
いい顔になった、 セルウィン・ベッカー。
[為すべきことを決めた男の顔だ。
今度は、チビ狼、ではなく名で呼ぶのが相応しい。]
まだ愛機の修理には時間がかかるのだろう?
旗艦で食事をしてゆくか?
[話はひとまず終わりだと示して、セルウィンに休むよう告げた。]
元気が有り余っているなら、敵の陣容を偵察に行くのもいいな。
複座の水上機を用意させる。
[それはつまり、自分を乗せてゆけという意味なのだが、本気だからタチが悪い。*]
[ そうして、最後に問われた言葉に、男は暫しの沈黙を挟んで ]
.........可能ならば、このままシコンへ引き返すよう促すつもりです。
モルトガット側に、俺が援軍を率いている事が伝わることになりますが、ここに居るのは巡洋艦三隻、実際の兵力の半分です。
どうせ援軍があるかもしれないこと事態は、あの扶翼官殿に予想されているでしょうから、伝わった情報で逆に混乱させることも出来るかも知れない。
[ それは半分真実で、半分は言い訳だ、とは、ゲオルグにも伝わるかもしれない。ファミルを死なせたく無い...彼女を許さない、と言った男は、その思いを確かに持っている ]
...ですが、ファミル嬢が、従わないと言うなら...ここで、沈めます。
[ 沈めてもいいか、と、許可を伺うのではなく、躊躇無く沈める、と、感情を殺した声で、そう告げた* ]
[だから、]
ミリアム少尉。
本日より、貴官を水雷艇の艦長に命ずる。
先に言っておく。
今度こそうっかりは許されんぞ。
…、おまえの爪痕を 此の海の上に残してこい。
[生還しろ――と言葉にするのは簡単だが。
現実的に難しい場合があるのもよく知っている。
だからロー・シェンは、代わりに四句の「信じろ」>>294を告げる。
そして覚悟を持って挑む…彼女ら彼らを信じるのだ*]
/*
もおおおお中佐あああああ
なんて…なんていい言葉をお寄越しになるんですか
死にますよ!(袖捲くりしつつ
取り敢えず国歌の二番を勝手に作詞しましたスミマセン
/*
オルヴァルの国歌は
一番は戦争に出る軍人さんの歌詞で、二番は国に残ってる民の歌詞のつもりなのですよね
二番の歌はあまり知られていない…ということで一つ(
[名前で呼ばれた事が誇らしい。]
はい、ありがとうございます。
[笑顔を滲ませ答え、それから頭を垂れた。]
そうですね、修理には時間がまだかかるはずなので。
旗艦で食事が出来るのならいただきます。
[休憩が出来るのならありがたい。
丁度良く腹も減っている事だし、こちらで食事が出来るのならばありがたく頂戴する事にして。]
[しかし続く陛下の言葉に驚きにぽかん、と口を開けた。]
……、え?
複座のって、え、まさか、本気ですか!?
[その意味する処は連れて行けという事だろう。
陛下の顔をまじまじと見つめればそれは本気で言っているのだと分かる。]
いや、敵陣まっただ中とかじゃなければいいんだろうけど。
え、でもこれ後で怒られませんか?
[本気で連れて行けというのならば連れて乗せるのはいい。
空を飛ぶだけならば大丈夫だろう。
軽く偵察くらいならばきっと大丈夫だが。]
まあ、トールの旦那が望むなら飛びますよ。
ただ、ちょっと見てくるだけですからね?
[陛下が複座の複葉機を用意すれば乗せて空を駆けるつもり。
その際、敵に攻撃はされないギリギリの近さまで飛ぶだろう*]
― 旗艦ヴァンダーファルケ ―
やれやれ……。また随分古めかしい陣だなあ。
[遠く、モルトガット帝国艦隊の陣容を確認した男は苦笑を落とした。戦艦をずらりと並べて黒鉄の壁を洋上に並べてみせる威容。
機動性の低さなど、恐らくは気にも留めていないのだろう。
それよりもひたすらに重い砲を並べて、ウルケルを圧殺せんとの構え]
ありゃあ、化石だな。
[呆れたように零す。ただし、危険極まりない化石だ。]
/*
あれ…飴何個までとか決まってましたっけ。
原則使用ダメとかでしたっけ…
見落としてたら申し訳な…ないです
[陣容を確認した将兵がざわめいている。
確かに効果的なやり方だ。
戦う前から力の差を見せつけ、戦意を挫く。
豊富な戦力を持つモルトガット帝国艦隊ならではの戦いだ。
幾ら古めかしい手法だろうとも構わないのだ。
それが効果的な手段であるのであれば。]
…───ま、仕方ねえ。
俺らは俺らの遣り方でいくまでだ。
[緑の双眸が細められた。
ウルケルに大型艦艇が多くないのは今に始まったことではない。
けれど、それでも引けをとらずにここまでやって来た自負がある。]
/*
偵察機、ファミル嬢の状況把握なのかも、と今思いついた。そうかも、多分。
[ 撃ち落としちゃだめじゃん ]
[伝令が飛び込んでくる>>390
その問いかけに、ゲオルグはひとつ頷いた。]
───そうだ。
但し遊ばれるんじゃない、”遊びに”行け。
敵主力戦艦の間合いはさして広くない。
つまりあれは、馬鹿でかい浮き砲台だ。
でかい砲ほど装填には時間が掛かる。
しかも懐に飛び込まれりゃ、使えるのは副砲だけだ。
その間合いを縫って、奴さんらを引っ掻き回て来て欲しい。
引っ掻き回せば隙が出来る、その隙に水雷艇ででかい的の腹を狙う。
そりゃあ、並みの艦に無茶はさせんが。
そうだな…。お前ら、あのでかい砲を潜り抜ける自信はあるか?
ない艦は下がっていて構わん。”運動会”の邪魔になる。
― 発進前 旗艦にセルウィンを迎えて ―
ああ、本気だ。
何を豆鉄砲を食らったような顔をしてる? 海鳥に突つかれるぞ。
[驚かない方がおかしいことをしゃあしゃあと言う。]
こういうのは、前もって計画してない方が敵に情報が洩れないんだ。
それに、おまえはもう「誰かを護れるくらい強く」なった。
その"誰か"が俺では不足か?
[揶揄うように問うが、答えは知っているから軽いものだ。
そうして、セルウィンが操縦桿を握る後ろで自らの目で見た情報を元に、アレクトールは戦術を立てることになる。>>364 *]
[一見、ひどく無茶な指令をゲオルグは飛ばした。
まったく奇策の類だとは、心のうちに苦笑も零す。
だが、勝算のない策ではない。
それだけの信を、男はウルケルの操船技術に置いている。
ウルケルの艦ならば「交わして」突っ込むことが出来るはず。
それを最大限に生かすために、艦の間合いを開けた。
……とはいえ、虎口に突っ込むが如き指令であること、これはいかんとも否定し難く。]
引っ掻き回して、出来るだけの混乱を誘え。
縦横に動いて相手に的を絞らせるな。
動きが鈍れば、どてっ腹に一発お見舞いしてやれ。
食い残せばいずれ、”轟音”が鼻歌で奴さんらを沈めに来るだろうよ。
それまで、持たせる。
[最後にとんでもない渾名を勝手に交えてもうひとつの艦隊の存在を告げ、連絡機へと指令を持たせ返す*]
― 水上機母艦クラーニヒ ―
[水上機母艦の位置は、陣形後方。
飛び立つ時を待つ翼の間を、忙しなく整備兵や技師が駆けていく]
ええ、俺は対空のみの仕様で。
どーしても持ってけ、っていうんじゃない限り、対艦は他の皆さんにお任せします。
[機体の装備について確認してくる技師に返す、口調は軽いもの]
……こないだの遭遇戦でぶつかったあいつ、速いんですよ、凄く。
重たいの積んでのそのそしてたら、追いつけない。
[それでも、表情は真面目に理由を説明すると、だいぶお熱だな、と揶揄われた]
……それ、どーゆー言い方ですか。
[冗談なのはわかっているが、突っ込み入れてから]
いや、ある意味当たってますけどー。
[敢えて自分でオチをつける。
出撃前の軽口の応酬は、緊張を和らげるための定番。
空に飛び出してしまえば、味方と言葉を交わす事もできない。
編隊を組んで飛んでいても、基本、一人だ。
その重圧に負けないように、他愛もないやり取りを繰り返す。
そうする事で、帰る場所が在る事を改めて感じ取る事ができる……とは、最初に配属された艦で聞いた事]
…………。
[ふ、と意識が横に逸れる。
居心地の良かった最初の艦。
今はもういない──自分に向けて『飛んで生きろ』と叫んだひと。
ああ、と思う。
ここにも、引けない理由があったっけ、と。
それは敵を討つとか、そんな事じゃなくて。
彼らも持っていた、自分と同じ気持ち──この海と空を護りたい、というそれを繋げなきゃ、というささやかな決意]
え?
いや、なーんでもないですよー?
[不意の沈黙を訝る声に、笑って返し]
さて、準備万端整えますか。
出遅れるわけには、行きませんもんねー。
[軽く言った後、前方を、それから、空を見る。
今は遠い幼馴染が抱いた決意は、知る由もないままに。*]
− 現在 −
[マストから、敵艦見ゆ、の声が降って来た。
ゆっくりと、それは目視の近さになる。
兵らに低いざわめきが伝播した。
しばらく前に俯瞰で見た艦隊、これまで見たことのない陣形を、今は正面から見る。]
提督旗の翻っている旗艦がある以上、あの男はこの先にいる。
囮であろうと構わない。彼が待っているならな──
[10年前、祖父が越えられなかった壁。
今、同じ位置に立つ。]
/*
在席オンにしたまま黙っていますが、もそもそと追悼文を書いていました。
この偽歴史書を書くのがもう楽しくて楽しくて。
忙しい時にはやってられない作業なんですけれどもね。
/*
るがるって毎回やってる最中に逃げ出したくなるんですけど、どうしてでしょうね……(ゲンドウポーズ)
― 戦場へ向けて/巡洋艦ヴァイ ―
だからさ、複葉機飛ばして旗艦に発光信号で到着伝えつつ、上からの戦況見てきてもらうのさ。
[巡航速度で海洋を進みながら、ヴィクトリアは艦長と今後の動きについてを相談する]
陣の並びで提督の思惑が分かれば、アタシらも入っていきやすいだろ?
着水して指示仰いで戻って、じゃあ時間の無駄だ。
[そうだろ?と艦長に問えば、否定は入らなかった]
……そう言えば、先に行ったって言う新造艦の一団。
あれに追いつけたらもっと良いかもね。
他の艦と連携を取って、なら幅は広がる。
[ヴァイは元々誘導をメインに動くための艦だ。
1隻よりは複数の方が実力を発揮する、と言うのは明白。
そのため、自軍の船影を探す傍ら、目撃のあった新造艦の一団も探すことになった]
[水平線には白い雲が天へ挑みかかるように伸びていた。]
風は、南東。
少し荒れる、 か?
[手を伸ばし、敵前衛が主砲の射程に入ったと観測兵からの合図を待つ。]
-巡洋艦ナハティガルにて-
は――はははは!
[伝令兵は詰まりつつゲオルグの返答を返して来た。
それを受け、男は爆笑。
突然笑い出した副艦長に視線が集まるものの、男は気にする様子はない。
ゲオルグの言葉の“まま”の返信。
内容といい、まったくもって。]
最高だな。
── 今だ!
[白い手袋をしたアレクトールの手が翻る。
耳を聾する砲撃の音が空へ放たれた。
旗艦シュヴァルツアインに続き、帝国戦艦の二連装が火を吹く。
放物線を描き、鋼の意志が飛んだ。]
あぁ、できるよ。
少なくとも
なぁ、艦長?
[初代艦長の逸話を守るように、代々艦長を操舵手とするこの艦の艦長の選出基準はただひとつ。
“その腕前”だ。
艦長がゆっくりと頷くのに頷きで返し、男は視線を戻す。]
“運動会”とやらで遊んでやるよ。
艦内に通達。
ナハティガルはこのまま敵陣へと向かう。
たっぷり遊んで来いってさ。
あんな戦艦と遊ぶ機会なんて滅多にねぇぞ。
楽しもうぜ。
なぁ、お前ら。
提督の“信”に応えたいだろ?
見せてやろうじゃねぇか。
なぁ?
[男の声に、応! の声が返る。
満足げに目を細めた後――男は口を開いた。]
行くぞ!
[敵艦の射程内にナハティガルが入る。]
主砲使うな。回避と進軍に専念しろ。
副砲で周辺小型艦の援護はやっとけ。
[相変わらずの命令。男の視線は、鋼の山のような敵艦を睨みつけていた。]
[ウルケル海軍の置く陣形は、間延びした横陣に魚鱗を組み合わせた変形とでもいうのが正しいか。どちらにせよ、あまり例のない陣形である。
実のところこれは”突破する”ための陣ではない。
”受け止める”ための陣である。とはいえ、]
懐には入れん。ということか。
[懐に入られてしまえば、ことに相手が水雷艇でもあれば戦艦とて安穏とはしてはいられないはず。若き扶翼官が同じ危惧を抱いて皇帝に食って掛かったとまでは知らぬまま、思考を進める。]
自信、だな。
[それだけのことが為しえるとの堂々たる自負。
つまりはそういうことであろうが。]
/*
顔を覆う陛下が可愛いです
人形投げてください(
あ、あと八時間弱あるから…
がんばって落ち…落ち…
中佐お待たせして大変すみません。です。
― "前庭"海域南方 ―
[本隊会敵の報が"伝わって"、第二艦隊もまた動き始める。]
進路0-2-0。第二戦速。
水母及び巡洋艦1はこの海域にて待機。
[指示が旗艦から後続の艦へと伝えられ、第二艦隊は進路を北向きに変えながら徐々に速度を上げ始めた。
逆に速度を落とした水上機母艦は、偵察に出ていた水上機を回収し、次の出撃に備えて慌ただしく補給と装備の換装を開始する。]
…真っ向からの力勝負でなくてすまんな。
[波の向こうの皇帝へと向け。
聞こえぬ声で、微かに笑みを含んだ謝罪を送る。*]
/*
そういえば確認しませんでしたけれども、
ウルケルのあの小型艇群の中には砲艦と突撃艦と水雷艇がいるのです?
多分そうなんですね。
/*
遅れてくるタクマの艦隊と遊ぶか、本隊同士の決戦の場に突っ込むかは流れで、と考えています。
でも、旗艦がやられそうになった時に庇いに突っ込むのは美味しいですよね!(きらきら
なので、できるだけ本隊に近づいておきましょうね。(わくわく
[巡洋艦各艦から太く蒸気の煙が上がる。
離脱する艦はない。
鋭く、見事なまでに誇り高き海の男の意をを秘めて]
よおし、しっかりとあいつら援護しろよ。
砲撃戦用意!!
撃てーーーッ!!!!
[ウルケル艦隊が一斉に敵艦隊への進軍を開始する中。
轟然と、ヴァンダーファルケの砲が帝国艦隊へと向け唸りを上げた]
― 水上機母艦クラーニヒ ―
……戦艦と相対する前衛の援護をしつつ、敵空戦戦力を牽制、と。
基本はそれでいいんですね?
[飛んできた指令を確かめるように繰り返す。
妙に愉し気に見える表情に、整備兵が物凄く物言いたげな視線を向けてきた]
……任せてもらいましょうか。
俺、そーゆーの得意ですから。
[に、と笑って返した言葉に、向けられたのはうわー、とでも言いたげな視線だったが、それ以上は何も言う事なく。
海面に下ろされた愛機の操縦席で、呼吸を整える]
……先がどうなるかなんて、わからないけど。
今は、迷わない。
俺は、俺の決めた事を貫いて、飛ぶ。
[目を閉じたまま小さく呟き、息を吐いて。
右手を添えるのは、左の手首]
……よっし。
シュテルン・シエル少尉、出ます!
行きますよ、
[お決まりの文句と共に、海から空へ、碧から蒼へ向けて、飛ぶ。
それに続いて、同じ志を宿した翼が蒼へと舞った。*]
/*
さっささやき(返せてない)
このwwww
この余裕のなさよww
英雄クラス、何度やっても(…)慣れないので、あの、誰か…(
( ノノ)ばか……ww
/*
そういえば、wikiで両軍の戦力を考えていたときに、私は「帝国の大軍に対して地形効果やトラップや囮やらなにやら駆使して戦うウルケル軍!イイ(・∀・)!!」ってこういう事>>1:582 考えていたのですが、正面からの艦隊決戦しますよね。そうですよね。
私が悪うございました。
もうちょっとウルケル側の戦艦増やして、戦艦同士の正面からの殴り合いでも面白かったかもです。
とはいえ、これはこれで楽しい…のですがウルケル側の方が苦しかったらごめんなさい。
[巡洋艦5。
一艦も下がる事無く、突き進む。
敵の主砲の海面着弾を確認。
荒れる――荒れる波。
ナハティガル内部も揺れるまま。]
水雷艇ってこんな気分で進むのかねぇ。
なら――それ以外も似たもんかな。
[恐怖は無いが、機会を“狙う”動きは一緒だ。
波を読み、艦を読み、風を読み、人を読む。]
/*
フリカデル近海からの艦と合流して良いのか分からなくて放置しっぱなんだが…向こうで何か考えてる可能性あるからなぁ。
時間軸の問題で後合流にしたけど、こんだけ延びるなら前合流にした方が良かったかもしれん。
失敗した。
そして筋肉痛でタイピングがぁぁぁorz
/*
主砲発射の音聞こえるかなぁと思いましたが、花火の音が35kmくらいまで聞こえるらしいので、今の距離(80km想定)だと聞こえないかなぁ。
心の耳で聞いておきましょうか。
[接近を試み、右旋回。
そのまま、船首を返す。僅かに方向を変えて、再度、進軍。]
焦んじゃねぇぞ。急いて進むな。
敵さんの主砲なんぞ当たらんから安心しとけ。
この艦はナハティガルだぞ。
[ひたすら読む。集まる情報に、波を、艦を、風を、人を。
旋回、進軍、時には後退。
それでも、僅かずつでも進軍し。]
お、と。
[急激な回避行動。
敵弾を危うい所で避け、いったん距離をとる。]
そう簡単に接近させてくれねぇなぁ。
[男は今でも楽しげに言う。*]
/*
…。
つい、表が乗っていて灰もだだ漏れ状態だと、人の行動に一々突っ込み入れたくなりますね。
いけない、いけない。悪い癖です。
ただ、敢えて言わせていただきましょう。
後退できるくらい微速で前進してる船なら、主砲当てられます。(ばーん
[まばらな魚鱗の中へと突き刺さる砲弾が水柱を立てる。
その合間を抜けてくる、船影。
波に煽られながらも巧みな操船でコントロールしている。]
敵は前進を止めない、か。
掃海艇は退避しろ。
[ウルケル戦艦の射程に入るまでに各艦3回斉射。
その戦果に関わらず、こちらも砲撃と前進を続ける。]
/*
ま、そんな細かいことはいいから熱血しようぜ!が、るがるでは正義でありますが、村建てが口うるさいのもこのシリーズの特徴なので、お許しください。(拝
[南東よりの風が吹く>>411
波が少し高くなる。]
少し荒れるか───…
[一瞬、空を仰いで目を細める。
波高くなれば操船の練度が物をいう。
なればこの風、ウルケルの順風である。
頭上を複葉機が飛び、艦を追い越した。
戦艦は砲撃戦を行うまま、未だ動かぬ。
男はじっと戦場に視線を注いだまま、機を窺う*]
/*
あっ 削除まにあわんかtt
まあいいかいいか。どこまで前進して来るんだろう。
そして私は他の巡洋艦を動かすべきだがちょっと待て。
緑行ってくるタクマごめん連絡遅いね!?www
[ 巡洋艦三隻と別れて先行し、リオレ島東を抜けていった新造小型戦艦は、本来の艦長が不在のため現在は副長が艦長代理となって運用されていた。水上機母艦と、巡洋艦には、ベテラン艦長が乗務していたので、現在この小艦隊全体の指揮は年嵩の水上機母艦の艦長が採っている ]
「リオレ島方面から航行中の巡洋艦を確認>>410味方艦です」
[ 偵察に出ていた複葉機からの報告が届くと、艦長はその艦に向けて連絡機を飛ばすよう指示した。
それは、二つに分かれる前から打ち合わせされていた方針に従ったもので、途中合流可能な友軍の艦を見つけたら、随時連絡して可能ならば艦隊に加え行動するという……要するに、かき集められるだけかき集めていく、という行動基準によるものだった ]
[ 巡洋艦ヴァイから、艦隊に合流可能との返事があるまで、三隻の小艦隊は、更に速度を落として、待ちの体勢に入る。
或いは、ヴァイが合流するとほぼ同時に、後を追ってきた巡洋艦三隻も合流する事になるかもしれなかった。
帝国の偵察機>>374が姿を見せれば、当然に水上機母艦からは撃墜のための複葉機数機が飛び立つことになる* ]
/*
英雄同士の海戦を、今は正座して眺めているターン。
ところでリオレ方面へ偵察に出した複葉機は、タクマさんちの艦隊見つけていいですか?というお手紙なのですが、届きますかねぇ。
あ、届きましたね!(やったー!
[碧から蒼へと舞い上がった翼は、それぞれの役割に応じて散っていく]
さあて。
……出てきます、かね。
[単機、敢えて目立つ動きで飛びながら探すのは、先に見えた機体。
出てくるなら、自分の所にくるような、そんな気がしていた。
出てきた時にどうするか、どうなるかは文字通りの出たとこ勝負、と割り切って。
今はなすべき事のために、
― 回想/帝国を出る前の事 ―
……は?
[>>288何処かで聞いた事があるような無いようなそれは大衆小説にあった死に逝く兵士の台詞だったか、など余計な事が頭を過ぎり、始め彼女なりの冗談だと思ったが、それにしては唐突なそれに薄い色の目を開いた。
おめでとうと口にするには浮かない顔をしており、どうしたと問い返して漂う酒気に気付くと、溜まっていた愚痴のようなものが彼女から零れた。
帝国に売られた話までは聞かなかったが、理不尽な内容に憤慨したような、いつもとは違う彼女の一面にその一端を垣間見た気がして、何となし酒に誘いその勢いに任せて吐き出させるようにして。]
/*
どうしましょうか。
1.撃墜されて未帰還機になる
2.無事に帰ってきて報告だやっほい
3.被弾するけどなんとか帰還。情報だけ遺して墜落
ランダムなんて振りませんよ。
美味しいのは3ですよね、そうですよね。
[ウルケルの主砲が轟いた。
ガウン、と鋼が泣く音がする。
旗艦と並んで中央を構成する右隣の戦艦が被弾したようだ。
が、炎は上がっていない。引火はせず。]
命中する距離とわかっただろう。
敵旗艦に狙いを絞れ。
[帝国戦艦はゆるりと左に船首を振りつつ前進、梯形陣を形成して後部主砲も稼働させる。
その合間を縫うように、巡洋艦が進み出た。]
逆らう事は出来ないのか?
結婚は好きな人とした方がいい。
[そう口にした後で苦笑する。]
…似合わん台詞だと笑っていい。
昔、まだ子供の頃、同じことを私の友人に言った事がある。
彼女は貴族で、早いうちから婚約を示唆されていたからな。
結局彼女は家を捨てて逃げ切った。
今は…楽しくやっているそうだ。
[時折届く手紙の内容を思い出し、その向こうに居る幼馴染に思い馳せるように一度遠くを見てから、ミリアムへと視線を戻すと。]
私にできる事などたかが知れているが…。
ミリアム少尉が理不尽から逃れたいと思うなら、手を貸そう。
[彼女の家の事情など彼女から語られた部分しか知らず、無責任な台詞と取られたかもしれない。
実際口にした通り自分にできる事などほんの僅かで。彼女との関係も深い訳ではなく、あるいはお決まりの上官の慰めの台詞と取られて仕方ないし実際そうだろうが。
それでも、幼馴染と同じような目に合いかけていたミリアムへかけた言葉に、嘘だけは混ぜなかった。]
― 海域"前庭" ―
[波の伴奏に送られて、
吹き抜けた潮風に収まりが着く頃には私も中佐も常の様相であったことでしょう。
戯れの時間はおしまい。
遥か年上の上官の戯言>>385にはさすがに肩を竦めましたが、私が中佐に伝えたいことは、また別のことで。
些か自分と比較すると固いようにも見える所作で、帆柱を伝って降りてきたロー・シェン・リーミン中佐を引き止め、私は自分の"希望"を口にしたのです。
やがて、始まるであろう激戦>>409の幕開けに向けて。]
えーえ、希望ですよ。
痛いのも嫌だー、なんて断ったこともありましたけど。
[問い返される声>>386に被せるようにして、にこにこと得てして変わらない笑みの形を崩さず続けました。]
人は長い戦局の果てに成長することもあるんですよ。中佐。
…まあ、それは冗談ですが、
先ほどの中佐の――ええと。お上手な歌で。
[帆柱高くから降ってきた低い声を思い出しながら、歌うなら練習もしたらいいのでは…などと思った私ですが、世の中には中佐より歌下手な人種もいるのです。>>1:47
…そんなことは私には知りようのないことでしたけれど。]
ささやかな心境の変化、とでも言いましょうか。
[適当に歌の感想を暈し、そういう訳で。と締めくくったところで、悪いものでも食べたかなどと失礼な言葉をもう一度リーミン中佐の口から聞くことになったのでしたか。>>387]
[直後、揺らめく焔を閉じ込めたような瞳>>393が私を見つめていましたが、私の笑みも視線にも想いの、…決意の揺らぎは感じ取れなかったことでしょう。>>394]
[長らく。]
[否、それは僅かな間であったかもしれませんが、視線が絡んで、離れるまでの間。
私は息も吐かずに、じぃ、と中佐の燈黄色の瞳を凝って見つめていましたが、続けられた言葉>>395にまず、敬礼を。]
その役目、謹んでお受けいたします。
[常の慇懃無礼とも取られかねない口調を一転し、至極整った受け答えで了承する意を伝えました。]
リーミン中佐。
…それと、もう一つ、よろしいですか。
[信じろと。>>395
告げられた言葉を確りと拝聴し、僅かな間の後。]
もしも…――ああ、もしもですよ?
小生に何かあったら、その時は。
[ふと言葉を切り、続きの言葉を探して、]
…ルート…いや、扶翼官殿に。
これを――お渡し願えますか。
[一拍置いた、直後。
軽く金属の音を立ててドックタグを上官へ手渡す。
記された名前は通称とは異なる本名であるけれど、さて、上官は受け取ってくれたものだったやら。]
[扶翼官殿が要らないようなら海にでも捨ててください。
渡せればそう付け足して、私は任に着くべく踵を返したのでした。]
…まぁ、とりあえず今日は飲め。
潰れたら送るから安心しろ。
それにしてもカエルが潰れたような顔だなその写真…。
[男は顔ではない、とはよく言うものの、第一印象で半歩出遅れたような写真には物申すように言いながら、付き合うようにこちらもグラスを傾けて*]
―“前庭”海域/出陣の時―
[直立不動の敬礼の向こうに、今、
旗艦シュヴァルツアイン>>186の黒鋼が在る。
其処に現れしは当代皇帝。
帝国の沈まぬ太陽。
時代をつくる、強き意志だ。
拝聴した皇帝の玉声を、将兵らは胸の裡の熱と為す。]
皇帝陛下に勝利を!
第三艦隊、全艦抜錨――― いくぞ!
[号令一下、闘志という熱を蒸気の熱に溶け合わせ、艦隊は雄々しく進軍を開始した*]
―“前庭”海域北方―
[第三艦隊は第一艦隊の左方>>6、すなわち海図で言うと北寄りの海域に陣取っている。
前方に広がるは、ウルケルが誇る艦隊の群れ。
帝国と異なり巡洋艦を前に配置したその陣形は、相手の懐事情もあるのかもしれないが――それ以上に、彼らの巡洋艦の錬度の高さを誇示するものでもあろう。
戦艦相手に戦えると、彼らは…そう、思っている。
そして。
実際に敵巡洋艦ナハティガルらと交戦した第三艦隊は、その自信が単なる虚栄でないことを、よく、知っている。]
― 開戦に先立って ―
…同感だ。
[戦の中で向き合わせたくはなかった、と。
それに同意を返す男は、あの時確かに逆の答えをも期待した。
戦いの中で出会いたくはない、と。
言われれば迷うことなく、彼を後方へと送っただろう。
未熟な雛を争いから遠ざけんが為に。けれど、]
ふ。いつまでも子どものままじゃいないさ。
雛はいつか巣立つもんだ。
[ごく軽い調子で思いやるように笑みを送る間]
[中央。第一艦隊の位置から、水面を揺るがすような砲撃の音>>413が木霊した。]
さあ、始まりだ。
気を引き締めていけよ。
[まずは10隻の水雷艇へ発進の指示を出す。
その中には、ミリアムが艦長を務める水雷艇の名も含まれていた*]
…、そうか。
[話がファミルの処遇に及べば、ほんの少し返す声は重くなる。
裡に沈める石の重みを、彼はその間に感じてしまうか]
いや、すまない。埒もないことを言った。
それならばいい…ああ、
どちらにせよ、アンディーヴ候が、
自らの意に染まぬこともしはしなかろう。
[皇帝に強制された可能性は排除している。
それはあるまいと、彼女とそして皇帝その人への信頼のような奇妙な確信を持ち]
了解した。
ファミル・アンディーヴがシコンへと戻り、この国を出るならばカルボナードも追うまいよ。
…───が、
ああ 、
[許可を伺うことのない重い声>>=17
それへごく短く声が返る、間]
― 偵察機 ―
[リオレ島方面へと長駆していた偵察機は、眼下に艦影を発見して翼を傾けた。
緩やかに旋回しながら艦艇の数と形を確かめる。
この海域に双子星の船以外の味方艦艇はいない。
明らかに軍船とわかるシルエットは、武装商船のそれではない。
敵艦発見の報を携えて帰還しようとする偵察機の背後で、波を蹴って複葉機たちが空に駆け上がった。
離脱に掛かる帝国軍の複葉機を、ウルケルのマークを付けた複葉機たちが追いかける。
空に幾筋か火箭の線が描かれたあと、偵察の機は雲間に紛れるようにして西北西へと逃げ去った。]*
/*
ヒイ中佐もありがとうございます頑張ります
あと1000ptあるから…あるから…
でも灰喉が例によって足りる気がしません!!
― 戦場へ向けて/巡洋艦ヴァイ ―
……艦長ー、イイコト思いついたんだけど。
[以前、タクマに無茶振った時と同じ笑顔で艦長に声をかける。
直後、却下、と言う声が艦長から返って来た]
最後まで聞けよこのやろう。
[文句を言うと、お前がそう言う風に言う時は碌なことを言わない、と言われた。
ち、と短く舌打つ。
それを見た艦長は、言うだけ言ってみろ、とひとまず聞く態に入った]
複葉機にアタシが乗る。
[ドヤ顔で言ったら艦長に呆れ顔で嘆息された]
あっ、一応根拠はあるんだぞ!
又聞きで陣容把握するくらいならこの目で見た方が断然良いだろ?
[理由を告げても艦長の表情は変わらない。
加えて、お前1人が全部背負ってどうすんだ、とか、そんなに周りが信用ならんか、やら言われてしまう]
そう言うわけじゃないけどさ……じっとしてらんないんだよ。
移動時間すらもどかしい。
[既に始まっているだろうと思うと気が逸って仕方が無い。
そんな風に捉えられただろうが、真なる理由は秘めたまま]
(ルカが居るかもしんないってのに)
[戦いの最中であっても、と言う思いは、強い]
[そんな不毛なやり取りの中、探していた新造艦の一団から連絡機がやってくる>>429。
艦長がそれに応じ、合流の可否については是を返した。
ヴィクトリアにも進路の調整が指示される]
[舵を切り、連絡機が戻る方向へと進路を向けた。
やがてヴァイは戦場を目指す小艦隊へと併合される*]
[声が落とされてから、然程の時置かずして。
再び、声が彼に呼びかける。]
タクマ、
[その音の響きに、感傷の色はなく。]
────はじめるぞ。
[戦いの前の確たる鋭さのみを持ち、端的に開戦の意を告げた*]
/*
そろそろ眠気で何かいてるか分からなくなり始めてて
ね、よう、か……い……?
って、ふわそわあってなっているとこ。
[ 敢えて求めなかった命が、ゲオルグの意志を乗せて伝えられる ]
了解しました。
[ こうしてまた、
だから、男はそれ以上は何も言わず、常のように答えを、返す ]
/*
右に回頭した方が風向き的に有利な気がするけど、将来的にルートヴィヒが南の方から来るはずだから、挟撃考えると左かなと
[海には海の戦いがあるように、空には空の戦いがある。
第四艦隊から飛び立った水上機が、排煙を切り裂いて飛んでゆく。
ガトリングガンの音が爆ぜ、刃めいた翼を翻してのドッグファイト。
その眼下で、側舷でウルケル艦隊の頭を抑えるべく陣形を変えてゆく帝国戦艦隊。
砲の届く距離になるまで守られていた鋼の壁の後ろから滑り出た巡洋艦は、敵艦を近づけさせないために水平射撃を行い、その頭上を戦艦の主砲が放物線を描いて飛び越える。
ロー・シェン指揮下の水雷艇部隊も今や牙を剥かんと動き出した。]
[軍艦ではなく客船も造りたい。と言っていた少年だった頃のウェルシュの言葉を思う。軍艦に憧れる気持ちはやはりわからないまま、ただ、語られる言葉の熱の籠りように、ああ。これが、自分には──無いものか。と思ったことを覚えている。]
同じ国では、つまらない。か。
[言われた言葉を聞きながら、あれはどうかこれはどうか、と思案されながら造られたストンプの艦を思う。画一されない、多彩な艦を生み出す気質が、その言葉にも表れているように思えた。]
[ウルケルはウルケルとしての誇りを持って、とそう表情を引き締める若き領主に、ひとつ頷きを返す。]
垣根なく、また──安全に。
沈むことも沈めることもないストンプの船が、
海をいける日がくればいい。
ストンプ候の意思が、
首都へも──届く事を願っているよ。
[そう、言葉を締めくくった後に、領主としての名を呼ばわる声に顔はタクマへと向けられた。]
────、
[口にされる話題に、養い子との関係を知ること頷きで示しながら、薄紫はタルワールに手を置く男の顔から動かされないままに、続く言葉を聞いた。]
[いつか、彼の上官たる現在の総司令官から言われたのと同じ言葉に、僅かに痛むように目が眇められた。]
… 許せないといいながら。
それでも、貴方は私を、
ここで斬り捨てる事をしない。
[つぶやく推測は。きっと、もし刃を晒すことがあったとしても、同じ結果だっただろう。と思えた。]
貴方は無抵抗の、
丸腰の人間を私情で斬らない。
身の内に、…どんな感情を、溜めていたとしてもだ。
[そうだろう。と、身一つで艦に乗り込んだ信用と──卑怯な計算の一端を明かして、小さく背信者の女領主は微笑んだ。]
― 第二艦隊/"前庭"南方海上 ―
[主戦場へ向けて進軍を続ける隊列の後方に複葉機が現れ、黒煙を噴きながら艦隊を追ってきた。
味方機であると知った艦隊に、軽くどよめきが走る。
複葉機はふらつく軌道を取りながら旗艦の上空を飛び、パラシュートを付けた通信筒を投下した。
そして力尽きたように斜めに翼を滑らせ、海面へと激突した。]
……。
5番艦から救助艇を出してください。
[回収された通信筒の中身を受け取りながら命令する。
機体は破損しているが、炎上していないから希望はあるだろう。
命令を受けた最後尾の艦が速度を緩め、複葉機の乗員救助のためにランチを下ろした。]
[自身の感情を零した言葉は、静かに落ちるままになる。この先の海の状況を伝えながら、引き返せ、という男に、ウェルシュが口にしたカルボナードの意向を態々、問うことはしなかった>>266。]
伝言、承った。届けさせよう。
[届ける、ではなく、届けさせる。と口にして、]
確かに今の私は、ウルケルの民ではない。
帝国の人間だ。そうして、
陛下から頼まれた任を 持っている。
[先ず目指す場は──個の願いを託そうと決めていたはストンプではあれど、元より命は浦々に声を届けよ、とそう言われてある。
そう言葉にはせずとも、引き返せ、との言葉にうなずくことのないまま、来た時と同じままに、小型艇の元へ戻ろうと席を立った。]
[戦艦に、自軍戦艦の主砲着弾を確認。>>433]
“一体に絞れ”。
[海戦の基本を小さく呟き、方向、転換。
ナハティガルに少し離れて砲艦、突撃艦の姿もある。
親鳥と共に飛ぶ小鳥のような、小さな艦。]
[そうして。別れ際に送る切り花は今はなく、代わりに互いの間には見えぬ線引きがそこにある。]
罪のない花にまで、裏切りと。
…その名を被せられるのは、無念なことだな。
[裏切りの花。と、そう呼称される可能性を嘆く男に、指先に棘を指したように、ほんのりと眉を寄せた]
水雷艇?
こっちに来るのか? 度胸あるねぇ。条件は一緒だぞ。味方に撃たれてもしらねぇから。
砲艦に迎撃命令。こっちには付いてこれねぇだろ? なら、そっち頼むわ。
[水雷艇の接近を確認すれば、命令は軽く。
そして、巡洋艦の前進を確認すれば、いったん後退。]
戦艦の位置確認しとけ。
動いたら引け。退路は残す。
主砲はまだいい。伸ばせ。
複数の巡洋艦の射程に入るな。1体ならかわせるぞ。
[いまだ読み続ける。
変わる状況を読み取り、重ねる。]
[そう、告げた後には、自分を乗せたランチに乗り、新造の船に招かれた客は、。
よく似た二隻が並ぶ海へと戻っていった。]
***
─ 偽装商船カストル ─
[戻り引き上げられれば、
甲板に控えていたものが傍に来る。]
会談は済んだ。機関部に火を。
[戻ったときには未だ水上機の準備はされないままだった。航行できるだけの準備は整っています。と答えに頷く。]
/*
心得)
艦船は急には止まれない
とにかく敵も味方もずっと移動してる想定でないと
>>466
「いったん後退」ってさらっと宣言できる動きの速い船が羨ましいぜw
(実際には、くるーっと半円描いてるんだろうけど
[偵察機が命がけでもたらした情報に、目を細める。
"前庭"方向へ進む敵艦有り。
短い言葉の下には、時間と座標のほか、
水母1、大型巡洋艦1、中型巡洋艦1、と書かれていた。]
やはり別働隊がいましたか。
[彼我の距離と主戦場までの距離を見比べながら、暫し思案する。]
[かわし、距離と位置を取りつつ、ナハティガルはこの戦始めて放った主砲は、進み出てきた巡洋艦に向けてのもんだった。]
もうちょい前来て遊ぼうぜ?
[文字通り、“遊び”に誘うように。
敵艦主砲が海を踊らせる中、回避行動と移動を続けつつ、ナハティガルはさらに動く。
視界に入る、近場の自軍巡洋艦は確認できるが、他の自軍巡洋艦がどうなったかは確認しきれない。
沈んじゃいねぇだろ、と、呟く。]
[飛び立った翼に応じて舞うのは同じく翼。>>455
碧を揺らす砲弾の音に、蒼を裂くガトリングの爆ぜる音が重なり、熱気を齎す]
……ついてこれると思うなら……。
[目立つ動きに引かれた敵機が、回り込もうと上から近づいてくる。
対して浮かべるのは、笑み]
やってみやがれ、ってもんですよ!
[敵機の機動に対し、取るのは旋回による回避──ではなく、前方への加速。
そこから不意を突いて機首を下げ、機体そのものの高度を下げ。
こちらを追い越させた所でその背後へと喰らいつき、舞い踊る銃弾を喰らわせた。
着弾を確認した後、機首を上げて上昇する。
一手誤れば己が危うい機動。
それを制するのは、天性の勘と本能とでも言うべきもの。*]
トール。
南東よりもう一隊来ます。
[情報を共有すべく声を送る。]
こちらで対処するつもりですが、
現れても驚かれないよう、お知らせしておきます。
/*
さて、どのタイミングで突入しようかと窺っているのですが、主戦場がもう少し戦況動いてからのほうがいいかな。
タクマさんもどのタイミングで来るか、ですよね。
/*
何でしたっけ、あの機動。(シュテルンの方を見ながら
確か、何か名前がついていましたよね。
木の葉が落ちるように敵機の追撃を躱して背後を取る機動。
エースコンバットで覚えたような気がしますよ。(そして忘れた
リオレ島方面ですが、リオレの港から出たわけではなさそうですね。
もう少し北寄りの航路です。
[報告の言葉を加えてから、首を傾げる。]
トール?
どうしました?
―“前庭”海域北方/第三艦隊―
…、またあいつか。
派手な動きをしてくれる。
[皇帝率いる戦艦の対面、場をかき回すかのように一際激しく動きまわる巡洋艦>>470を見れば、舌打ちとは真逆の感情が沸き起こった。
敵巡洋艦に向かっていた水雷艇は、だが先日のようには突出しない。副砲による発砲>>466を確認すると、距離を取って射程から逃れる。
発砲が止まれば、また不規則に旋回しつつ前へ。
ともすれば邪魔な虫のように――ちらちらと相手の意識の上に、水雷艇の存在を載せる。]
― 回想/帝国を出る前の事 ―
だからぁ…海峡攻防戦が終わったらですねぇ
小生、…彼と、 結婚 させられるんですよ
[開口一番の酔っぱらいの言葉は上官を驚かせたようでした。>>432
取り留めの無い愚痴の一端として吐き出されたそれは、アイグル上官が続きを促してくださったことによって続くことになりました。]
故郷に婚約者が…有り体に言えばそうなりますね。
[私は酒癖が悪く、普段から諸々を取り繕っている反動なのか飲酒すると喜怒哀楽が激しくなる傾向がありました。
当然、上官の前でも悪癖は変わらず。]
うちの狸爺が…
ああ…実家の話をするのは初めてでしたよね…
実家が、成金の商家なもので。
どこかのお坊ちゃんの実家と、パイプが欲しいんでしょう。
[酩酊もかくやといった有様だった上、思い返せばひた隠した実家関連のことを口にしたようで、後日人知れず赤面したものでした。]
逆らう…?
恋愛結婚なんて今時流行りませんよ、少佐。
[グラスを傾けて、飴色をぐいと飲み込むと。
少佐は居るんですか?>>434とやや踏み込んで聞きました。
その答えは――どういったものだったか今となっては酔いと共にすっかり覚めて遠く記憶の彼方のことで。]
逃げ切る…そんなことを考えていた時期が私にもありました。
――こんな言葉を知っていますか?
[助力を、と口にした上官へ対する口調の箍が外れていることにも気づかず、私はとある言葉を彼女に対して諦念を孕んだ笑みととともに告げました。
家を出ずるより帰らじと思えばまた帰る、帰ると思えばぜひ帰らぬものなり。つまりは、帰らないつもりであっても、自家からは離れられないものなのですよ、と。]
そのご友人は恵まれていたのでしょう。
逃げることを許される環境に。或いは、貴女のような友に。
[少し羨ましく思えます。と言いながら。
上官の言葉回しに何かを感じるということは無く、――或いは。それは他の上官と酒を飲み交わす機会が少なかったからというのもあったのでしょうが――僅かに嬉しく思ったのも事実でした。]
[その後、上官を長らく付き合わせて酒を貪った挙句、翌日酷い二日酔いに襲われて見張り台に立った私の声がアイグル上官が見合い写真を評した「潰れたカエル」になっていたことは運良く彼女には知られずに済みました。]
[*それは、今は無い強烈な写真と共に色濃く残る思い出の話。*]
― 開戦 ―
[海上に羽ばたく鋼の鳥も、翻る旗も、二色。
何時も…以前ならば悠長に警戒をするだけで済んでいたものの、今となっては指示を与える側となって。
母艦に送り出された>>445私は激しい爆音の飛び交う前線に居た。]
最大船速!機関室、出力振り絞れ!
[最早、繕う意味も必要もなく。
私は自船の奥底まで届くように声を張り上げる。]
いいか、私たちが居るこの場所が、この場所こそが。
今この瞬間、世界の中心なんだ!絶対に、引くなッ!
[信じろと、言われた。
自分を信じろ、味方を信じろ、艦を信じろ、と。>>294
ならば、後方からの支援を信じて突撃するだけだ。]
[どこまでも、己の進めるだけ。]
[目先には巡洋艦>>646の他にも砲艦や突撃艦の姿も見られる。
この場合、どこを真っ先に狙うべきか――?]
換装はされているだろうけど、あの船…
[素早い動き、飛び出す砲弾の精度。
あれは南方領域で小競り合いを行った艦船ではないだろうか。
場の混乱を誘うように海上で機敏な動きをする。]
ああ…邪魔だったら! 取舵、思いっきり切れ!
[砲弾が水面に激突して派手に水飛沫を散らした。
隊列を確認する限り、被弾を受けた船は――今のところ、ない。]
[昨日は水雷艇が見事に攪乱されたのだ。
そんな小癪な真似を許すわけにはいかない。断じて。
遠くから指示を飛ばす代将様がどう思っている>>473かは、今や離れた海の上。わかるわけもなく。]
向こうについていくのは厳しいか。
出来るだけ、此方も攪乱させるように動けと、伝えて。
[舌打ちを一つ。
発砲の目を縫って相手方の船舶に近づこうとするも、そう簡単に近づけさせてくれるわけでもなく。
ぐるりと旋回するように、動いて。一旦、様子を見る。]
…ほう。”壁”が動くか。
[遠く、黒鉄の威容を誇る戦艦が動く>>433
その様にゲオルグは薄っすらと笑みを刷いた。
横一列に並び押し進む戦艦六隻、それは彼らに挑みかかる巡洋艦や小型艦の目には山動くかと思えるほどであろうけれども。
斜線を保ち動く戦艦へと目を眇めた。
右の手を挙げ、合図を送る。
マストにするすると信号旗が掲げられた。
信号は”微速後退”]
[ゆるりとヴァンダーファルケが動く。
それに連動してもう一隻の戦艦も同じく、僅か下がる。
時折、艦のごく間近に豪快な水柱が立つ。
それを見も遣らずに、敵戦艦との相対距離を保つ動き。]
こちらを狙ってくるか。
───は。狙わせておけ。
その分、あいつらへの砲撃が薄くなる。
[じわり。敵艦隊が前進すれば、ナハティガルら巡洋艦や小型艦との距離は必然的に詰まる。彼らの間近に誘うよう、こちらへの攻撃は”通るよう”距離を保ち。]
副砲は継続して敵巡洋艦へ照準。
やっと壁の向こう側からお出ましだぞ。
向こうさんにもちょいと運動させてやれ。
[些か意地の悪い指示を置き、見据える向こう]
主砲斉射用意。
目標敵旗艦…なに、挨拶代わりだ。
一発くらい派手にお見舞いをしておこう。
[合図の腕が振り下ろされる。
二隻の戦艦の主砲が炎を吐き、十字に交差する鋼の弾丸が打ち*放たれた*]
[声が届いて、口をつぐんだ。
少しの間、思考を閉ざす。]
速力を考えると、彼女はもっと先へ進んでいます。
交戦の形跡も無いようです。
それに、何かあれば連絡の機が飛んでくるはずです。
[ファミルが乗る船が発見され、攻撃を受けたかもしれない。
その懸念を、ひとつひとつ払拭していく。]
/*
多分ですが、
こちらの戦艦、出会った時からずっと前進しているかと思うのです。
海上での戦闘は、止まるな!が基本ですので。
(船は一度止まったら動き出すまで時間かかりますしね。)
― 前庭海域/出陣の時 ―
……。
[荘厳、と言い換えても良いかもしれない。
故郷の海に浮かぶのは敵味方含めた数多の船。
弟がいたら喜んだだろうかと思った。
あるいはこれから起こる戦火に嘆くだろか。
その弟が戦場に近づいている事はまだ知らない。]
(きっとどこかにリアがいる。)
[軍に入ったのは知っていたが、彼女が何処に所属しているかは知らされていない。
操縦が好きなのは知っているから、どこかの船の操縦桿を握っているのだろう。]
(殺したら どうしよう。)
[この遠征が始まってからの答えの出ない問いが何度も浮かんでは、胸に手を当てる事でしまい込む。]
/*
やはり、海戦は難しいですねぇ。
共通認識とか、そのあたりが。
まあ、いろいろ言っている私の知識も付け焼刃なので、本職の方から見れば、何言ってるんだこいつ、ですよ。
なので、なんとなくでゆるゆるいきましょうねえ。
(がんばる)
[その仕草が増え部下からどうかしたのかと問われ、少しの間の後首を振る。]
…何でもない、癖みたいなものだ。
[薄く笑み、そうですかと部下が背を向けた後。
ぷつりと唇に歯を立てた。
迷いが招く死は、自分一人だけが負う物ではないのだというのを痛みと共に刻み込む。
悩み、悩みながらも前を向き顔を上げて。]
[操手に激を飛ばしながら、私は母艦からそのまま持ってきたライフル片手に海上を窺う。
右、砲艦の上に見えた人影の右肩付近に発砲。ヒット。
船から二時の方向、複葉機。威嚇射撃。面舵。]
副砲に注意して!
土手っ腹にアケられたら、沈むから。
[眇めた瞳はそのままに、旋回する敵方複葉機の羽を一枚、捥ぐ。
何かを追って行った>>461ようだったけれど、そこまで確認している暇はない。]
水雷は無理して当てようとしなくていい。
だから、近寄ってくる船にだけは注意しておきなさい!
[はい!と威勢のいい返事が届く。
けれども、戦況は思わしくない。返事よりも結果が欲しいのですよねえと敬語の戻った口でぼそり、呟くと。
直後、敵艦から放たれた砲弾が舳先をがりりと削っていった。]
[合わせるように敬礼を。
国鋼の太陽へと向け、その若い熱に溢れる声を聴き。
僅かに複雑な胸中にはそっと目を閉じて。]
――――勝利を。
[固い声で抜錨し前進を命じ、
/*
ひとつだけ言えるのは、
この戦闘、私が陛下の立場だったら、
「止まっている的に当てそびれるなど、砲術士の恥だぞ!」
くらいの発破はかけますね。
(わるいひとのかお)
― 巡洋艦シュヴァーン ―
[一方その頃。
ヴァイに遅れてリオレ方面へと向かう二隻の軍艦がある。
巡洋艦シュヴァーン、並びに水上機母艦。フリカデル封鎖海域に複葉機を主とする警戒の拠点を置き>>1:627、巡洋艦ヴァイに遅れて戻ること半日近く。
前方に味方艦影あり。
その報に見出したのは、新造艦船団>>429ではなく───…]
艦影補足。
味方巡洋艦三隻、並びに───所属不明艦二隻です!
[慌しく所属不明艦へと向け、砲が構えられる。
停泊して見える五隻の艦。
それらを見出した巡洋艦と水上機母艦に、緊張が走った*]
/*
やっとこさ戦場に間に合ったけどどう動こうか。
位置は北端の方…かな。
んで真ん中に皇帝vs提督+死神と。
場所だけでも明示せねば…。
そういえば艦名予定とまるっと変えてしまったなー。
なんとなくつけるならこっちかなという勢いで。
/*
………ホントにもうorz
[合流書いた後また寝てた]
この時期は本当にダメだな…。
明日もだし今日は寝ておくが吉か。
/*
表の戦況が停滞するようでしたら私も寝ましょうか。
おふたりの花道を間近で見ていられないのは残念ですが、こちらからは手も出せませんしね。
行ってらっしゃいませ。
(敬礼)
― 前庭海域北方/第三隊 巡洋艦ヘイゼル ―
[仮修理を終え、ヘイゼルが配属されたのは北方、雷母の脇。
主戦場よりはやや遠く、だが崩されやすい端でもある。]
操舵手までの連絡が面倒ですまないが…指示は甲板から出す。
戦況を出来る限り自分で見ておきたい。
[否、目に焼き付けておきたかった。
危険や手間だといういくらかの抗議の後、こちらの変わらぬ意思にしぶしぶ引き下がる部下には、もう一度すまないと言い置いて。
中央付近に見える、見覚えのある艦とその周囲を凝らして見据えた*]
/*
ろーーーーーしぇんに、視線が、まわりきって、いねえ!!!
明日どうにかこうにかこうにかこうにか、
あとシロウの動きもめっちゃ見ておきたい。
空の戦いの実況もしたい。
ミリアムの……相手……っ
─ 偽装商船カストル ─
[甲板から見る巡洋艦は、多くがどちらがどちらともつかない筈の双子艦のうち、過たずにぴたりと快速を誇るカストルに狙いをつけていた。]
───。
[おそらくはウェルシュからの助言なのだろう。]
…両艦ともに前進して速度を上げながら、
ポルックスは、カストルと、
巡洋艦、三隻との間へ移動させつつ
進路は、西へ。
[ひとまずは、水上機を飛ばせるだけの距離を取るのが目的だ。ウェルシュ・ストンプとの会談叶ったこと、巡洋艦三隻がさらに西へ向かっていることを伝えるのが、まずは、専決だった。]
―回想:会戦前/“前庭”海域にて―
[酷く改まった態度の少尉>>439は、
笑顔とは違う衣を一枚羽織るにも似て。]
…―― なんだ。
[もうひとつ。とねだられた希望の中身に…
眦を細くした。]
[もしも ――――と、彼女は言う。
軍人ならば、おそらく、
殆どの者が頭に浮かべたことのある言葉。
出陣前に遺書をしたためる兵も多いし、
それを預かることも…しばしばある。
ルート ――――と、彼女は言った。
いつも姓と階級でしか人の名を呼ばない少尉が、
口にした其の名前の欠片。
扶翼官殿…続いて口にした音は、
当代唯一人を指す――固有の呼称。
ドッグタグを託したい相手。
…そうか。とロー・シェンは低い声で静かに応じ、
受け取るために手を伸ばした。]
[ただし、]
速度を落とさず西へ向かいつつ、あちらが
見えない方角へ向かいたい。
[向こう側が、本来の目的通りの方面へ航路を取るなら、そこから離脱するように。とも命を出す。]
無事離脱が叶ったなら、水上機を出した後
アーレント方面に舵を取る。
[そのままに、シコンへ戻るつもりはない。
それは可能なら、離脱後すれ違いを狙う指示だった。]
[掌に乗る、金属の軽い感触。
彼女が身に着けていた其れは、まだぬくもりの名残が抜けていない。]
承ろう。
ミリアム少尉、
…いや
[ちらり。視界の中で違和のあったドッグタグに視線を落としたロー・シェンは、何かを確認すると再び顔を上げた。]
ミリエル・クラリス=エマニエル
おまえの
このロー・シェン・リーミンが届けると約す。
[燈黄色の瞳に揺らがぬ確かさを点して。
彼女から預かった金属板を、静かにそっと握り締めた*]
[ 男の正しさを憎らしくも思う、と、ファミルが口にすると>>462男は僅かに目を伏せる ]
[ 彼女の言う正しさは、保証されたものではない、と反駁すれば出来たろうが、恐らく意味はないだろう ]
[ そして結局、シコンへ戻るとの確約はないまま、ファミルはカストルへと戻っていく ]
...昔から口説くのは下手と言われてたからな...
[ 青い花の名にかけて、彼女自身が裏切り者と呼ばれることを残念だ、と、伝えようとした意図は伝わらず、男は苦く笑う ]
/*
>>494
ファミルはアーレント方面へ舵を か。
場合によっては最期を目撃出来んものかと思ったが
これは厳しそうだな…。
― 巡洋艦ヴァイスリーヴェ ―
[ 前方に味方巡洋艦と水上機母艦の艦影捕捉、との報が飛び込んで来たのは、まだ双子星が動き出す前 ]
まずいな...
[ 向こうからもこちらの状態は見えている筈だったから、下手をすると、味方と対峙する形でいるカストルとポルックスを即座に敵と判断して撃って来る可能性がある ]
信号弾上げろ。
「援護の必要なし、合流のため待機されたし」
[ 二発の信号弾が上がり、その意図をファミルの船に照準を合わせた艦に伝える ]
ここはこっちに任せて先に行きなさい。
[それは、脇を泳ぐ水雷艇に指示を寄越した後。
砲撃で揺れた戦場で、ダン、と足を踏み鳴らしてバランスを取り、私は舳先の方向へ向けて甲板を蹴る。]
[前方からめきべきばきと不穏な音が聞こえた。]
[辿り着いてみれば見事に敵船と接吻の間際。
…つまりは、あと僅かに押されれば沈没は不可避となる。]
用意は? …そう。
[けれど、接近中であるということは水雷の範囲内ということでもあり。
尋ねれば、機能不全には陥っていない様子。ならば。]
敵艦の衝突がある前に水雷を速やかに爆破。
――…それでも、止まらなかったら。
…運の尽き、その言葉通りになるだけのこと。 ですね。
[にこり、と笑う。
味方の砲撃に巻き込まれなかった幸運を笑うべきか。
それとも、戦場に散る不運を嘆くべきか。
目の前に見えるのは、唐突で、明らかな"おわり"。]
[水雷の起爆が間に合ったにしろ、相手方の船の衝角が激突すれば船底への浸水はまず避けられず、母艦へ戻っている余裕のある距離ではない。
僅かな。――…本当に僅かな猶予が残されているだけで、数分後、自分の乗る船が数日前にシコン港で見かけた艦>>0:34のように海の藻屑となるのはその事態が訪れる前に既に見えていた。]
[…後は。]
…逃げられる余裕のある者が居るのなら、逃げてください。
戦況を、第三艦隊に。
[手近な乗員を捕まえてそう伝える。
水雷の弾ける音がした。嗚呼、時間がない。]
私は…小生は此処に、残ります。
中佐に預けられた――船ですから。
[急ぐようにと言い含めて私は身を翻す。]
[これで、貴方に一矢報えましたか?お祖父様。
口の中で声と化すことのなかった呟きは潮騒に掻き消え。
がり、がりと嫌な破砕音と水音が聞こえ始めた船の甲板の中央へと揺れに逆らって、歩く。歩く。]
二度と、名前を呼ばれること …ッ、なんて
無いと思って いた、のに――。
[水雷が効果を為したか。
それを確かめることすら難しい。
砲撃は、運良く沈みゆく船に浴びせられることはなかった。]
[約束>>71を――、果たすことはもう出来ない。
果たすつもりも、果たせる資格も、無かった。
…唯、自身の名を示すものを人伝に託したのは。
自分の存在を、報せておきたかったから、なのか。]
…もう、わからなくなってしまったんですよねえ。
温かい昔話は、結局、昔話でしかなかった。
めでたし、めでたしで終わることなんて、なかったんですから。
[それでも、例え託したものが捨てられることになろうと、私以外に私の名を呼んでくれた人>>496が居たのだから。]
――…これはね、ほンの、お礼です。
[船底に開いた穴が如何程のものであろうとも、機関室が発火していない以上は直ぐに沈むことはない。
今更沈む船を上空や何処かから狙撃する必要も、ない。]
[私は比較的揺れの少ない甲板の真ん中まで歩くと、着込んだ軍服の胸元を緩め、喉の調子を確かめて、ひっそりと口を開く。]
[聞こえなくても構わない。届かなくてもいい。]
[ただ、『不羈』と掲げていた故国を。
その心を教えてくれた人>>49を思い出し、旋律を絞り出す。]
[嘗て教えられた短いメロディは海へ出た者からの歌。
それとは異なる、海へ出る者を送る歌詞が存在していたことは、街中で民の声>>51を耳にするまでは、知らなかった。]
[耳を劈くような戦場で、どこまで響いたかは知れない。]
(
(
(
(
(
(
(
[私の声が止む頃を見計らったかのように、]
/*
梯形陣をぐぐってみたら
効果がよく分からない謎の陣形(by艦これ)と出たんだがこれは。
…っと。
「単縦陣にて戦闘中一斉回頭をすると梯陣になり、一定目標に対し距離を伸縮するに便利である」
なるほど。敵に近づくために、か。
連絡用水上機をあちらに飛ばして相手は民間の避難船だと教えておけ。
[ 男の命により、飛び立った複葉機はしかし、上空から双子星の動きを監視する目ともなったろう// ]
/*
ところで発言自分の分だけ抽出してきたら一日目が三ページくらいだったのに今日は5ページあるんですが。
独り言含むとは言えなんですかこの落差は!
ごめんなさい海戦とか用語が分からなくてあたふたしてました…とか今更そんなこと言えない><。
[ 双子星を沈めぬように手をうちながら、ヴァイスメーヴェの主砲は、カストルに照準を合わせたままでいる。
ファミルも、いや、戦場に或る唯一人以外は知らぬことだが、男は例え砲を向け抵抗されることなくとも、ファミルの船が、シコンへと戻るコースを少しでも外れる素振りを見せれば躊躇いなく沈める、と、すでに、宣していた* ]
[排煙の煙が立ち上る。一歩下がる斜めの位置に相似の姿を置きながら、二隻は東へ向けて、速度を増していく。
──シコンへ戻れ。とタクマが言った言葉に反して。]
「大佐!」
ああ、見えている。
[ やがて海に浮かぶ双子の星は、その美しい姿を波間へと滑り出す。瞬く間に速度を上げ、東へ、二度と戻れぬ海へ、と ]
[ 突撃とも見える急な動きにも、ヴァイスメーヴェの砲手は動じなかった。戦場では突撃してくる水雷艇を狙う巧手だ。焦りに手元を狂わせることなど有り得ない ]
[ 男の右手が挙がり、今まさに擦れ違わんとする兄星に向けて降ろされる ]
撃て!
[ その瞬間、ウェルシュがどんな顔をしていたかを男は見なかった。ただ揺るがぬ声で、命じると同時、主砲が放たれる轟音が響き渡る ]
[ そして、続けざまに、ポルックスへ向けての砲撃...或いは、装甲が厚いというその船は、すぐには沈まずにあったか。
だが、いずれにせよ、双子星が動き出したと同時にヴァイスメーヴェから距離を置いて回頭を始めた残り二隻の巡洋艦から放たれる砲撃から逃れる事は、至難の技だったろう* ]
[青い水は渦を巻いて]
[私の意識は、アッという間に]
[水底へと沈んで――消える。]
私は、自由に なれましたか?
[声ならぬ声は誰へ届くこともなく。*]
/*
オフだと言いましたねあれはry
折角なのでごぽごぽしてからお墓に行きます
俺…明日から本気出すんだ…って1dに灰で(多分)言ってたら案の定頑張ることになってしまい、予想通りというかなんというかあれです。
\最初から本気出せよ/
私、今回中佐の旗下で動いて分かりました。
海戦は、誰かの船に同乗すると、やりにくい。
─ 偽装商船 カストル ─
[三隻と二隻の横腹が並ぶその瞬間。砲火は照準過たずに火を噴き──カストルの船体を揺らした。]
っ
[暴音とともに、船体は横倒しに傾き、
甲板が派手に水を被る。]
このまま走らせろ!!
[振り落とされないよう、手摺に捕まりながら、
艦橋の方へ声を投げやる。]
ポルックスは進路を敵艦に寄せ
船体をぶつけて航行を妨げろ!
──このまま、行けるところまではいく。
[着弾の衝撃のびりびりと震えるような音の中、声を張り上げる。]
/*
拙い動きで中佐には大変お世話になり…
墓下から武功を祈っております(メモから抜粋
あと海戦ロールはですね、用語分からないと書けないなと物凄く、思いました。っと、書いて今度こそオフ。
/*
最後の灰喉で。
>>493この拾い方素晴らしかったです
姓と階級でしか人を呼ばないのは狙ってやってたので大変に嬉しく。
―“前庭”海域北方/第三艦隊 水雷母艦アストラ―
[ミリアム少尉が乗艦している水雷艇らの奮戦>>487は、雷母からもよく見えた。
巡洋艦も水雷艇をサポートするように動いている。]
アストラ、二戦速前進。
水雷艇を援護する。
[残る水雷艇を擁する水雷母艦ダヌラはその場に待機させて。
ハンガーを空にしたアストラを、巡洋艦の後ろを陣取りながら前進させる。]
味方艦が線上にいなければ
多少狙いが甘くてもいい。
主砲撃て!
[艦の大きさに比べればささやかな主砲は、
しかし巡洋艦並の顔つきで、敵巡洋艦を威嚇せんと吼える。
水面を叩くような着弾は波を揺らし、派手なしぶきが上がった。]
[そうして幾度か援護を繰り返した頃。]
『―――代将! 水雷艇が…』
[緊張を孕んだ声に。
はっ と視線を、部下が指差す方角に向ける。
…敵船と正面接触した1隻>>500が、其処にあった。]
――… っ、
[あれは、…間に合わない。
助けたくとも、届かない。
瞬時に其れが分かってしまったから、
せめて最期を見届けようと。
ロー・シェンは双眸をひた。と、手負いの水雷艇に据える。]
[甲板に、……ちいさな翠色>>505が動いているのが
見えたような気が、した。
気のせいかもしれない。
そうして、 ……もうひとつ。
とてもとても懐かしい旋律>>506が
心の奥を擽るように優しく柔らかく響いているのが
聴こえたような気が、した。
…。気のせいかもしれない。]
[最期まで死力尽くして戦った仲間への餞に、
ロー・シェンの右手が黙って敬礼の形を取る。
空は、青く。
雲は、白く。
南東から吹く風が緩やかに、
“水雷艇だったもの”から立ち昇る黒い煙を散らして*いった*]
― 巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
あれは……
[>>499 タクマが「不味い」と呟き、信号弾が上がったのは、まだ双子星が海を走る前。
白い二つの煙が、短い音と共に青空へと飛んでいき、雲のなかに溶けていく。
やがて、ウェルシュの肉眼でもその艦影を捕えることができた。
どちらも馴染みのある戦艦―――ウルケル海軍の船だった。]
………。
[>>509 「民間の避難船」と仲間に伝える様子を見て、安堵の息を軽く吐いた。
もし正直にシコンの船と伝えれば、即座に撃ち落とされる可能性があるからだ。
タクマの配慮に感嘆しながらも、しかし、>>512 カモメの嘴は、その星に狙いを定めたまま。++]
[痛い位の静寂のなかで、祈りの声だけが己のなかに響いていた。
やがて双子星がその青を切り裂き、動き出した―――]
……っな!!
[排煙の煙が立ち上る。
一歩下がる斜めの位置に相似の姿を置きながら、二隻は東へ向けて、速度を増していく。
丁度、此方側の脇をすり抜けるように、東側へとその尖頭を突っ込ませてきた。
>>514 下士官の声が鋭く上がり、タクマの指示は迅速だった。
その右手が、す、と上がり、今まさに振り下ろされんとしていた。]
――――……ッ、
[轟音が響き渡る瞬間、ウェルシュは目を閉じてしまった。
撃たれた鉄の塊が、水上に落ちることを期待していたが、耳に入る音は、何かの悲鳴のようなつんざく音。
瞼を開くと、砲火が兄星の側部を抉り、横倒しに傾いていた。
>>518 それでもなお、その快速を活かして逃げ切ろうと試みていた。]
アンディーヴさん、
どうして―――……!
[足元の振動が強くなった気がした。
>>366 石炭を大量に食んだボイラー室がその火を噴こうとしていた。
>>341そう、「距離を置かれる前に叩け」と言ったのは、他ならぬ自分だった。]
─ 偽装商船 カストル ─
[砲撃の音が複数続く。続いて砲撃を受けたポルックスが、カストルの後方に下がりゆく。それでもカストルばかりは、悪あがきに似た走りを、船はやめない。]
損害個所はどこだ!
[左脇、どてっぱらに、と声が戻る。航行ばかりは続いているも、]
ランチ・カッター──無事なだけ洋上に下せ!
退避できるものは退避しろ!
[そう指示を出すと同時に自身もぐらつく看板の上手摺を頼りに連絡用の船を洋上に押し下す作業の手伝いに回る。]
[足下から悪寒を伴わせる振動に船は震え続け、甲板から見る水面は秒ごとに近くなっていた。]
(結局、撃たせてしまったな)
[名高い砲撃手の手によって沈む。と、緊張の限界を突破したような高揚を覚える一方、冷静な己は皮肉にも思う。ぐらつく船から見る波間は手招くようにも見えて、眉を寄せた。]
[せめてあの二人の手柄になるならマシな死に方だなとそう思う反面で、裏切り者と呼ぶことを、残念だと思うと言った男の顔を同時に浮かべる。
いっそ。裏切り者だと。
そう呼んでくれた方がとも思える。
残念だ、などとは言わずに。──そうも思えどそう願うことも憚られて、口に出しはしなかったが。]
[そう思う間に船員たちと共に押していた連絡船が落とされてまた視界の端では乗せられた一機の複葉機が下された。斜めに、重ねられた翼が傾くのが見えた、
──その直後に。
どん と、大きく内側から船体が爆ぜた。]
[或いは、シコンの港で燃え沈んだ艦に似て
黒煙を伴い炎が噴き上がる。]
[爆発で 金属片が散る。
伴った赤色は、波間に溶けていく。]
[噴き上がった風に、金鎖に下げられた
ロケットペンダントが飛び
空に撒き上がり、やがて 海へと落ちていく。]
[「そんな高さ届くわけない」「危ない」
「やめよう」「無茶すぎて見ていられない!」
いつだか、帝国領に出向いたときに、
うっかり窓から落としたペンダントが、
高過ぎる樹のの枝にひっかかった時にも。]
[揃いで誂えたロケットが、
東の海に沈んだときにも。]
[いつも──届かずに]
[ただ、今だけは。
手摺から手放された指がちり、と金色を掠める。
そうして一瞬の水の王冠が作られたその後。
燃えゆく船の爆発音にまぎれるように
跳ねる水音が上がった*。]
[兄弟船の片割れが火を上げて沈みゆく。
残る一隻は、船体に砲撃を受け
兄と同じに身を傾けながらも
沈むを見守るようにも
取り残されたようにも
今少しの間、浮いていた。
海面には、過ぎた軌跡にかきまぜられた名残の、
白い泡がたゆたっている*。]
/*
ファミルはこのままお出かけですか、そうですか(白目
お気を付けください。
あと、今日はゆっくり寝てください。
[ 横っ腹に大穴を開けたまま、カストルはそれでも止まらず、後追うように往くポルックスは、巡洋艦の船腹に並ぶ副砲から容赦ない砲撃の雨を喰らいながらも、我が身を犠牲にカストルを逃がそうとするのかのように、その巡洋艦に体当たりの勢いで突っ込んでいく。
しかし、砲撃によって機関部を撃ち抜かれでもしたのだろう、その速度は徐々に落ちて、回頭しようとする巡洋艦の舳先を漸く掠め回頭を止める障害物となるのが精一杯の体で、そのまま黒煙を上げて停止した ]
どこに、行く気だ…
[ どこにも行き場など、ないはずなのに。と、男は火薬の匂いの濃くただよう海風の中、呟く ]
[ 回頭を止められたことによって、一番近い巡洋艦の砲は、すでに大分距離を稼いだカストルへは直撃できなくなっている。その間を縫うようにランチが降ろされ、退避しようとする様子が見えた。そして複葉機が水上に降ろされるのも ]
「追わせますか?」
[ 尋ねた下士官に、男は黙って首を横に振る。その目は双眼鏡の向こう、砲弾の上げる波しぶきの狭間に見え隠れする金を追っていた。
何かが、きらりと太陽に反射して光ったような気がした、そして、その光を追うように、白い、たおやかな…戦いなど似合わぬと、胸の内、何度も思ったその腕が伸ばされるのを…男は、確かに見た ]
[ 波間に白い泡が揺れ、その先に紅く燃える炎に舐められ、黒い煙を吐きつくしながら、沈みゆく美しい…美しかった船 ]
[ 水上から飛び立った複葉機は、ファミル・アンディーヴの死と、彼女の船を沈めた巡洋艦、そして或いは、その艦の指揮を採っていた男の名をも、モルトガット皇帝へと届けようと空を翔る ]
[ その翼が、すでに海戦の始まったシコンの前庭を越えて無事届くかどうかは、神のみが知ることだろう ]
/*
タクマもお疲れ様でした。
ゆっくり寝て下さい、と言えないのがアレですが、でも寝てください。
ロー・シェンも、看取りお疲れ様でしたね。
(メモで言えば良いことを灰に埋めるスタンス)
ランチを出して、生存者が居れば救助を。
救助後は捕虜として扱う。
言うまでもないが、私刑など行う事は一切禁ずる。
尋問の必要があると判断された者があれば、俺に報告しろ。
[ 生存者の中に、ファミルの護衛としてつけられた帝国兵が混ざっている可能性はあったから、男はそう指示して ]
ウェルシュ殿...ポルックスの体当たりをうけた巡洋艦の修理と整備を指揮していただけますか。
[ 淡々とかけた声に、ウェルシュはどんな顔を見せただろう? ]
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