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次の日の朝、語り手 が無残な姿で発見された。
夜が明け、悪夢は現実のものとなった。
人狼は確かに存在するのだ。そしてその血腥い牙で我々を狙っている…。
人々は苦悩の末、最終手段を取る事にした。
投票により、1日に1人ずつ疑わしい者を処刑する。
例え無辜の犠牲者を出すことになろうとも…。
現在の生存者は、学年主任・国語担当 村主 操 ダルメシアン、未谷 玲緒 エレオノーレ、丑ケ谷 亜梨沙 アリーセ、3年D組・図書委員 天倉優護 ヴェルナー、申 炉 ロー・シェン、皇 大河 タイガ、蜷」 遥斗 リヒャルト、 穂積 好葉 クラリッサ、狐神 駒王 ( カーク、3年C組・図書委員 聖前篤史 ダーフィト、朝雲 真理 ローズマリー、高殿 琉璃 ガートルード、園部 万里 ソマリ、高殿 幸久 フェリクス、シュテルン・リリブリッジ シュテルン、蛍火 マリエッタ、織江 徹 リエヴル、満井 明日香 ツィスカ、美土代 絵里夫 エリオットの19名。
/*
はい! 了解です。
これで、すっきりしました。
申 炉 ロー・シェンは、学年主任・国語担当 村主 操 ダルメシアン を投票先に選びました。
高殿 幸久 フェリクスは、学年主任・国語担当 村主 操 ダルメシアン を投票先に選びました。
おはようございます。
修学旅行2日目の今日はクラスごとに奈良へバスで移動し、奈良公園で解散となります。
その後は、自由昼食込みで、自由観光してください。
夕方5時までに本日の宿泊先《NARA’s旅館》へ移動しましょう。
ホテルは奈良駅近くにあります。
本日の課題は、【記念写真を撮ってくる】こと。
旅と友情の思い出写真を残しましょう。
あとで卒業アルバムに載るかもしれませんよ。
では、奈良観光へ行ってらっしゃいませ!
奈良でも、京都と同じルール>>0:#2で、おみくじを引くことが可能です。
なお、奈良には市街地でも、保護された鹿がたくさん生息しています。
公園や道ばたなどで売っている鹿せんべい(150円)を買ってみませんか?
鹿せんべいを買うと、鹿の群れに襲われます。
追い回されたり、突つかれたり、舐め回されたり…!
相方がそんな目にあったら、さあ、どうします?
選択課題です。
【相方が鹿に襲われた!】
鹿せんべいの売り上げの一部は「奈良のシカ」の保護に役立てられています。
また、奈良の鹿は天然記念物ですので、故意に傷つけると、文化財保護法違反で罰せられます。苛めないこと。
未谷 玲緒 エレオノーレは、学年主任・国語担当 村主 操 ダルメシアン を投票先に選びました。
いっしょ、いたい。
いなくなる、さみしい。
[むぅ、と考える。
園部の名前を出すということは、彼女は彼が好きなのだろうか。
ふと、先ほど園部が部屋に訪れていたのを思い出して、]
さっき、そのべくん、きた。
まり、うれしそう。
……まり、すきなひと、そのべくん?
[訥々と、かつずばりと核心をついていることにはさっぱり気づいていない。]
学年主任・国語担当 村主 操 ダルメシアンは、学年主任・国語担当 村主 操 ダルメシアン を投票先に選びました。
/*
鹿ぁぁぁぁぁぁぁぁ[お腹痛い]
めっちゃ襲われたい。やりたい。鹿煎餅目の前で食べたい。
1500/1000/2000だから6000/4000/8000か、なるほど。
狐神 駒王 ( カークは、学年主任・国語担当 村主 操 ダルメシアン を投票先に選びました。
村の更新日が延長されました。
[鼓膜を弄る声が、吐息が、触れない侭の体温を仄めかす]
――………、
[無抵抗の沈黙で応えたのは、手を伸ばせない自分に、手が届く距離まで近付いてくれた彼を望む狡さと――身体を震わす熱のせい]
あ、さっきの人達。
[そんな事を告げ歩いていれば、フロントで見た(>1:>689>>1:711)初老の女性二人組が楽しそうに言葉を交わして道を歩いているのが見えた。
彼女達と自分達の目的地は同じだから、確かにその姿を見るのも頷ける。
時を重ねた白が混じる髪に、柔和に細められた目元に薄く刻まれる皺。
それをお互いに指摘し合う声は、クラスで仲良くしている子達のはしゃぎ方と、そう変わらずに思えた]
素敵だね、あんな風に一緒にいられるの。
[自分と亜梨沙にはない未来だと思えば、表情にこそ出ないが、胸がつきりと痛んだ]
( 今は )
( 私も亜梨沙も、一緒…… )
[痛みを振り払う様にそう言い聞かせ、半歩後ろをついて来てくれる亜梨沙を振り返る]
着いたら何食べようか?
[月が浮かぶ夜空の下、一瞬出会った頃の様に手を伸ばし、その温度に触れたいという気持ちが過る。
先ほどまで視線の先にいた、笑い合う初老の女性達の様になれたらいいのにという言葉まで、こぼれ落ちそうになる。
それを心の奥に封じ込んで、喉の奥呑み込んで。
代わりに他愛のない話を振ってみる。
それこそ、友人同士の様に]
シュテルン・リリブリッジ シュテルンは、学年主任・国語担当 村主 操 ダルメシアン を投票先に選びました。
園部 万里 ソマリは、学年主任・国語担当 村主 操 ダルメシアン を投票先に選びました。
/*
よかったです。
2日目はクラスも班も関係なく観光となっています。
お楽しみを!
はう……!
[あまりに直球過ぎる言葉に、一瞬言葉を失うが。
やがて、諦めたようにこくこくと頷いた。
赤くなっているのは、きっと湯船のせいだけではない。]
[そうして続いたか途切れたか判らない話をしながら、目的地の都路里本店へと辿り着く。
混雑する時間はおやつ時とあって、今は混雑しているという程の人は─それでもにぎわいはあるけれど─いない。
木材造りの和風で落ち着いた内装に反してにぎわいを見せてはいるが、それでも2人がけの席にきちんと座れた]
ええと。
[本日二度目の差し向かい。
お品書きを亜梨沙に見える様に広げて、玲緒は目を輝かせた。
夜は少し肌寒くなる季節。ぜんざいという誘惑もあるがここはやはり──……]
ちなみに近鉄奈良駅の近くですよ、《NARA’s旅館》。
[JR駅と近鉄駅はちょっと距離あるんでした。]
むむ……。
[広い湯船なのに、わざわざ壁際によって耳をすませている。
何をしているかというと――少しでも女子風呂の様子を窺えないかと聞き耳をたてているのだった。
『真理って肌白いねー』とか
『真理ってスタイルいいねー』とか
あるじゃないか、漫画とかラノベとかでそういうシーンが]
朝雲 真理 ローズマリーは、学年主任・国語担当 村主 操 ダルメシアン を投票先に選びました。
パフェください。
ええと。……抹茶カステラパフェで。
[抹茶アイスの冷たさを、しっとりとした抹茶色のカステラの生地で中和するのを想像したら、もうこれしか考えられなかった。
ちなみにお値段、1120円也。
そうして京都ならではの抹茶スイーツを堪能して、罰ゲームをこなして慌ててホテルへと。
道中班のメンバーには寄り道してくるという旨をメールしていたので、遅くなった事許して貰えた。
けれどやはりお風呂の時間はそんなに取れなかった。
眠る前にと予告された亜梨沙の怪談話はどんなものだっただろうか]
満井 明日香 ツィスカは、学年主任・国語担当 村主 操 ダルメシアン を投票先に選びました。
―ホテルの一室―
人並みではあるけど、比べたらってやつだな。
[部活を引退してから衰えはしたが、まだ現役に近い。
負けた気分になっている大河を気持ち上から見下し。>>1:774
その優越感からか隙を突かれて仕返しを食らうが、
やられっ放しでいる程心は広くはない。]
……つーか、鍵、どうすんだよ。
[そうして足早に去って行った背中を無言で見送り、呟く。
最近のホテルは大体がオートロック式で、ここもそうだ。
携帯は持っているから連絡は出来るだろうが……。
メールでも電話でも動揺せずにいられない自信がなかった。
風呂場で鉢合わせないよう20分程開けた後、鍵と着替えを持って露天風呂のある大浴場へと。*]
― 男子部屋 ―
[>>762当然の突っ込みにも臆した様子はなく]
そもそももう活動してるのかもあやしいのもあるかな。
[自分が一年のときに入ったやつとかだ]
美少女研究会は、美少女の定義を研究したり、美少女と呼ばれるにはどうすればいいかを追求したり、
世に親しまれる美少女とは、というマーケティングを狙った研究までと、美少女に関するあらゆることを自由に研究する同好会だよ!
[これでいて実はそれなりに歴史もあるとか、学校には絶対に公認の部活にしてもらえないけど]
まぁ、今のところ困ってないし大丈夫じゃないかな?
[減らすつもりはないらしい]
― 男子部屋 ―
[>>1:762当然の突っ込みにも臆した様子はなく]
そもそももう活動してるのかもあやしいのもあるかな。
[自分が一年のときに入ったやつとかだ]
美少女研究会は、美少女の定義を研究したり、美少女と呼ばれるにはどうすればいいかを追求したり、
世に親しまれる美少女とは、というマーケティングを狙った研究までと、美少女に関するあらゆることを自由に研究する同好会だよ!
[これでいて実はそれなりに歴史もあるとか、学校には絶対に公認の部活にしてもらえないけど]
まぁ、今のところ困ってないし大丈夫じゃないかな?
[減らすつもりはないらしい]
そっか、大丈夫ならいいんだ。
[心配はするが、従兄弟が大丈夫だというのなら押し付けるつもりもない、
自分が踏み込んでいい距離はわきまえてる…、つもり]
まぁ、逆の立場だったらリオ君だって心配するでしょ?
[過保護という言葉にはそう返せば、自分の気持ちには納得はしてもらえただろうか]
[あと少し。
息を飲むことも忘れて、大樹に突いた五指を握りこむ。
身に走るのは決して背徳などと云う後ろめたい感情ではない。
唯、静謐な緊張感が、指先までも支配する。
どれだけ近づいても、離れぬ体温と、受けぬ衝撃。
心の底に湧く、暖かい喜び。]
――――…琉、
[声が手繰る唇と、彼女に触れたがる熱が淡く溶け、]
[そこで朗々と響く、無情な館内放送。
清く正しい薔薇の下高校諸君に送る消灯15分前の合図。
最後にはレポートの提出を促す注意も忘れずに。
何時の世も、生徒にとって教師とは越えがたき壁である。]
――――――………、
[高まった空気は、館内放送の一撃で霧散し、
彼女が瞼を起こせば、顎を引いて打ち震える兄の肩が見える。
どれだけ背が伸びようと声代わりしようと、所詮は未成年。
揺れる口角を堪える男は、ハッと大きく息を吐き出して、
未練をドロドロと撒き散らしながら、身を引いた。]
/*
今日は逆に、更新があるのを忘れててびっくり、したぁ……
ポーカーできない流れ作っちゃって、ごめんねおにいちゃん…!!!
そして、押すか退くか悩ませてる予感。
普通にまだ逃げる、つもりが。
積年の想いに気づかれてたっぽいのに気づいたら、なんか、もう……
駄目でした。駄目です。どうすんのこれ。
おにいちゃんが格好良すぎるのが駄目なんだ…
そして、紳士に退いてくれたのを只今確認、しました…
―浴場―
[二人がなにやら話し込んでいるのを見て、
クラスメイトが“なになに、何の話ー?”と
にやにやしながら寄ってくる。]
もう、なんでもないんだってば!
[そう声をあげても、
“素直に白状しなよー” “言わないと、こうだー!”
と、くすぐられるのだった。]
やだー、ばかー!!
[そう言って逃げ回りながらも。
“真理もステラちゃんも、案外胸大きいんだね……”
という女生徒の恨みがましい声が、浴場に響いた。]
[頷く真理にそっかとあっさり返して、再び湯に顔をつけてぷくぷくと泡と立てて遊びながら考え始める。]
わたし、やなせくん、いっしょ、いたい。
いない、さびしい。かなしい。
……わたし、やなせくん、すき?
[ひとり、ぽつんと一つの解を出す。]
[真理と話しているとクラスメイトが寄ってきて、ただでさえぐるぐるしている頭が更にパニックに。]
ふぇっ、あっ、えっ……!?
[胸の話に触れられると慌てて隠すように胸元で両手を握る。
──うう、恥ずかしい。]
[ちなみにコンビニで購入したのは結局量の減らしやすさを考えて、500mlのお茶とジュースを一本ずつ(ホテル備え付けの湯呑で分けて飲みました)、それからふんわりもちっとした食感のロールケーキををプラス。ドリンク100円×2、ロールケーキ295円の消費となったとか]
―大浴場―
[近くにあった籠に着替えを置き、その下に携帯や鍵、財布を隠す。
手早く服を脱ぎ、籠の空いたスペースに叩き込んで浴場へ足を踏み入れた。大河の姿がないかと辺りを見渡すのは忘れずに。
先に出て行ったか、露天風呂の方にでもいるのか。
少なくとも目の届く範囲にはいないようで胸を撫で下ろした。
広々とした風呂場に感動もそこそこにシャワーへと移動する。
備え付けのシャンプーを多めに出すとわしゃわしゃと掌で泡立て、
頭皮をマッサージするように髪の間に指を滑らせた。
何となく真ん中に角を立てようと形を作ったが、上手く行かず。
もっと短めの髪じゃなきゃ駄目か、とぼやき温水を浴びる。
リンスを髪に馴染ませ、洗い流す前に体も洗おうとシャワーヘッドではなくボディーソープを手に取った。
乳白色の溶液は白く泡立ち、それを腕から首、胸から腹へと上から下に掌を纏わせて一日の汗と汚れを拭い去る。]
(くそっ、何思い出しているんだ俺は……!)
[不意に部屋での出来事を思い出し、体を洗う手に力が籠る。
あんなの、質の悪いただの悪ふざけでしかない。
そうでなかったら──
ギリ、と噛み締めた奥歯が悲鳴を上げる。
考えすぎだ、何もかも。
旅先ではしゃいで、ちょっと気分が高揚しているだけ。
学校に戻ればあんな悪ふざけもなくなるだろう。
そう、自分に言い聞かせる表情が昏いことには気付かずに。]
[シャワー下の蛇口から出したお湯を風呂桶に溜め、
勢いを付けて一気に頭からかぶる。が、]
――ッ、冷てぇっ!!
[どういうことか、出したお湯は冷水で。
驚き声を上げ、慌ててシャワーでお湯を出すと失った体温を取り戻そうと身体のあちこちに浴びせた。]
あれもこれも全部くそ大河のせいだ……。
[何とも情けない、恨みつらみの籠った独り言を零して。]
織江 徹 リエヴルは、学年主任・国語担当 村主 操 ダルメシアン を投票先に選びました。
皇 大河 タイガは、学年主任・国語担当 村主 操 ダルメシアン を投票先に選びました。
[幾度となく呼ばれた響きに滲む、初めての甘さ。
強張る身体が、こんな時ばかり素直に応じる。
声にできぬ程に欲する彼の形に、唇が微かに震え――]
―風呂上り休憩処―
[ドタバタとした中で、ステラの導いた解には気付かぬまま。
入浴を済ませ、浴場を出る頃には、
すっかりと全身赤く火照っていた。]
ふぅ……。
[ワンピース状のルームウェアというラフな格好で、
片手でぱたぱたと扇ぎながら、
誰かの姿を探すように、キョロキョロと周囲を見回した。]
3年D組・図書委員 天倉優護 ヴェルナーは、学年主任・国語担当 村主 操 ダルメシアン を投票先に選びました。
うーん。ビールかぁ。
[空き瓶を返却しつつ、風呂上りの飲み物について思いを巡らせる。
一度、父親の晩餐に付き合って少し舐めたことがあるけど、苦くて飲めたものじゃなかった。
それよりは時々味見してるお神酒のほうが……おっと、お口チャック。]
私はコーヒー牛乳でいいなぁ。
[一緒に、を否定しなかったのはうっかりなのか、さて。]
[そっと吐息を沈めた静謐を、高らかに響き渡るチャイムと、聞き慣れた教師の声が掻き消した]
―――……、ッ
[此処が何処で、今が何時なのか解らなくなって、
咄嗟に視界を抉じ開けた]
明日も早いし、そろそろ部屋帰って寝ようっと。
あ。
駒王は、旅先だからってはしゃいじゃ駄目だからね。
[釘は刺しておくけれど、どこまで効果あるかはわからない。
とりあえず、お布団の四隅にお札張って寝よう、と心に決めたのだった。]**
蛍火 マリエッタは、学年主任・国語担当 村主 操 ダルメシアン を投票先に選びました。
[視界の中心に映り込んだのは、月明かりを背に、薄ら翳る兄の顔。
弾かれたように震える肩]
……………、学校じゃ、ない…?
[急変した事態に追い着けず、混乱しきった頭が、
明白な状況をひとつ拾い上げる]
―ホテルへ戻るその間―
んー?
[何気ない会話、何気なく過ごす時間を天倉と共に。
それはとても穏やかな気分になる、貴重な時間。
ホテルへと戻ろうと切り出したのはどちらからだったか、
二人のゆるりとした足取りが石畳の道を行く最中、
天倉が不意に切り出した。]
――――…え?
[好き、とは。
ライクなのかラブなのか、友としてなのかそうでないのか。
問い質そうにもそれきり口をきいてもらえなくて、
篤史も合わせて無言になるしかなく。]
[湯船から出て、ぺたぺたと浴場内を歩く。
少しくらくらする。湯に長く浸かり過ぎたせいでのぼせたということには気づくわけもなく。]
まり、おはなし、ありがと。
[またね、と手を振って脱衣所で着替え終えるとぱたぱたと少し駆け足。
まだ湯に浸かったばかりで火照ったその足が向かうのは、蜷」のいる部屋。**]
―道中―
[>>1:773今日の玲緒はいつもよりも口数が多いように感じる。]
…そ?
それなら良かった、けど。
[首を振って一人でなくてよかった、と言われれば、あたしの声は少しだけ弾んだ。]
あ、本当だー。
[>>1先行く二人の女性に気付けば、あたしは目を細める。
ひょっとして目的の場所は一緒なのかな、とそんな事を思いながら。
昔から仲が良かった事を感じさせる遠慮のないやり取りは、とても羨ましく感じた。]
…そうね。
いいなー。
[彼女の胸の痛みを知らずに、気付けば内心にある思いをぽろりと零していた。]
[>>2振り返る玲緒に向けられた問いかけ。
その距離は出会った時のものに近いな、なんて一瞬思ってしまった。]
えっと…そうねぇ。
やっぱり抹茶は外せない、けど。
カロリーを気にすべきか迷うとこね。
[振り仰げば月と星空が見えた。
他愛のない話に緩く首を捻りながら応じた後。]
玲緒はがっつり食べるの?
[やっぱり、とは付けずに、そんな事を聞いた。]
− ホテル −
[うんうんと頷きつつ、好葉の後をついていったら、布団の四隅にお札ですと?!]
好葉の寝相で朝まで保つのかのう。
[様子を窺っていたが、好葉が寝てしまうなら、ソロッと夜のお出かけへ。]
うん、またね。
[ステラが小走りに駆けていくのを見守れば>>20
なんとなく、行き先を察して表情が綻ぶ。
がんばってね。
と、心の中で一つ応援を。]
[万里の声が聞こえれば>>19
それだけで更に頬の熱さが増す気がして。]
う、ううん、今出たところだから。
[幾分緊張した面持ちで答える。
視線の向いてる先には気付かず、目のあわないことに僅かに首を傾げるのみ。]
[>>2やがて目的地に辿り着けば、店内に入る。
そういえば、こんな時間に家族以外の誰かと店に入るのは初めてだ。そんな事を思って、少しそわそわしてしまったり。
落ち着いた色調の店内の壁面には額縁に入った日本画。
通された二人席のあるもう一方の壁には屏風が硝子の奥に飾られていた。]
わー、こんなにあるんだ!
[抹茶、と決めていたけど、お品書きを見ればほうじ茶にも目を引かれたりしてしまい。
ちらと顔を上げてみると玲緒の瞳が輝いているのが見えて。
あたしはひっそりと口元を緩めていた。]
んー…。
[ぜんざい、パフェ、あんみつ、わらびもち…
あたしはお品書きを見ながら真剣に考える。
叶うなら全部食べたい!と心の中で吠えたのは内緒だ。]
んん、ちょっと待って。
[ようやく心が決まったのは、それから9(3x5)分後の事。]
[ただ、心の内には何処かほっとしたような感情が存在していた。
好意を向けられている事自体は、正直な所嬉しい。]
……あー、その…
ちょっと頭整頓してから話すわ。
[どんな意味で言ったのだろう?
でも、お揃いのウサギくれたぐらいだしと、篤史の頭の中は
ひとつの答えの方へと向かいつつある。
そしてこう返す所から既に友としての意味ではないと捉えて
いるのだと告げたようなものとなる。]
今喋ったら、きっと文法おかしくなるだろうしな。
聞きたい事もまとめておきたいし。
[そして、自分自身が持っている感情とも、真正面から
向き合わなければならなさそうだと考えた。*]
[>>6パフェを頼む玲緒に続き、自分の注文をする。]
壷切茶のスコーン下さい!
[壺きり茶を使ったスコーンの他に白玉に栗のアイス。
紅芋クリームや薩摩芋のペーストの二色がお皿の上に可愛らしく飾られているのが目にも楽しそうで。
其処にほうじ茶オレがついてくるお得感と、季節限定という言葉に釣られた。
しめて1080円。
やがて注文の品が机に置かれれば、
下賀茂神社やホテルのように、いちいちおいしー!とか
あまーい!とか歓声を上げながら、上品な秋の味をめいっぱい堪能した。]
―ホテルの一室で―
[息を呑んだ音がやけに大きく、耳に響く。
歪んだ表情が何故か焦燥感を煽り、胸の奥を焼いた。]
こんくらい……っ、別に、してねぇよ。
[大河が食い掛かって来たせいで掠めた鼻先に、言葉が途切れる。
普段では触れ合わない箇所に喉が詰まり、ひくりと唇が戦慄いた。
否定の言葉は説得力を持ち合わせてはくれず、語尾が震える。
赤面した大河の動揺が伝わり、己の動揺が加速して。
何を意識しているんだと叱咤しても鼓動は治まらない。
注意深く観察すれば、大河に釣られるように地黒の頬が薄ら染まっていることに気付かれただろう。]
(……キスとか、したことあんのかな。)
[目の前で揺らぐ視線にふと、頭を過ぎったそんな疑問。
成績優秀、清廉潔白で眉目秀麗。
三拍子揃ったこの男がモテないはずがないだろう。
とっかえひっかえしてもまだ手に余る程のはずだ。
甘ったるい言葉を囁いてキスをして、
今自分を押さえ付けている腕で、抱き寄せでもしていたのか。
年頃の男なのだから、当たり前のことだというのに。
どうして顔も見えない誰かに嫉妬の念を抱いているのか。
これだけの至近距離だというのに大河の言葉も遠く、
眉を下げてその相貌を視界に収める。]
…………幸兄、今。
あたし、に。 何――……、
[ほんの数秒前まで覆い被さっていた身体、
無防備に目を閉じ、ただ大人しくその時を待っていた自分。
状況はこの上なく明白で――
そもそも彼は、明快に予告までしてくれた訳で]
[昔はあんなに近くにいたのに。
誰よりも傍にいて、同じ物を見ていたのに。
離れていた距離が、時間が、何もかも煩わしくて。
視界が薄らと涙で滲む。気付けばもう一度後頭部に手を伸ばし、
空白を埋めるように。寂しさを紛らわせるように。
力ずくで、がむしゃらに、噛み付く勢いで口付けていた。]
[己も虚を突かれたが、妹にとってはもっと大きな衝撃だったようだ。
慌てた様子の彼女に、己の前髪をくしゃりと掻きあげて。]
―――…更に付け足しておくと、冗談じゃない。
無かったことにしたら、怒るからな。
眼を逸らすなよ、琉璃。
[彼女に向かって怒気を撒くことなど滅多に無いが、
保守的な彼女に先んじて釘を差し込んだ。
離れてしまえば急に覚える冷え込みは現金な限り。
彼女の傍に居れば永久氷室とて常春だと言うのに、
学生の身分に縛られる兄は、先ほどよりも大きく息を吐き出した。]
―その後―
ごめーん。
奈良で埋め合わせするからさー。
…えっと、あんまり高いのは勘弁ね?
[帰りは急ぎ足だったけど、班のメンバーに遅くなった事を謝って。
事前に連絡を入れておいてくれていたらしい玲緒にお礼を言っておいた。
そうして赤翡翠の首飾りを鞄の中に入れてから露天風呂に滑り込んだけど。
胸部の脂肪の少ないあたしは恥じらって隠す必要性が少ないから、脱衣場でも堂々としたもの。
ぱぱっと衣類を脱いで浴室へと急いだ。
外気に少し体を震わせた後に、洗い場で手早く汗を流す。
そのお蔭で夜景を少しだけ楽しんで、髪を乾かすのは部屋で持ち込んだドライヤーを使う事に。
タオルでまだしっとりと濡れた髪を包んで部屋へと向かう。]
あ……ありが、と……。
[突然の言葉>>28に、更に赤みを増して答えながらも。
万里の視線が彷徨っていることに気付けば、
じーっと彼の顔を見上げた。]
[夜のお散歩から戻って来たらしい二人連れを見つけた。]
(お、退魔師ペアではないか。
外出しておったのか。
…惜しい。
好葉が風呂に入っているタイミングなら、憑依させてもらって女風呂に入れたかもしれないのに!)
―ホテルの一室―
…さて。
[宣言通り、消灯30分前の部屋は、スポットライトが一つ付けられただけ。
程よい暗さを演出する事が出来た。
――うん、いい感じ。
お風呂に入った後のあたしは満足して薄らと綻ぶ口元を手で隠す。
ギャラリーは班員の子以外に5(3x2)人くらい来てたかな。]
これは人から聞いた話なんだけど…
[いつもよりもトーンを落とした声で、そう口火を切った。]
[夜のお散歩から戻って来たらしい二人連れを見つけた。]
(お、退魔師ペアではないか。
外出しておったのか。
…惜しい。
好葉が風呂に入っているタイミングなら、憑依させてもらって女風呂に入れたかもしれないのに!)
/*
レーティングセーフですかね。セーフのはずだ[ゲンドウポーズ]
本当は即キスするか寸止めしてやろうかと思って、やった後しばらく会えないからもだりそうだと先延ばしにしたら結局もだるという罠。
女子達はほのぼの、男女は良い感じだと言うのに!!
こうも感受性が強い者が集まると、のう。
ちゃーんと、寝る前に霊的防御しておくんだぞ。
[戯れのような、警告のような囁きをひとつ投げて、擦り抜けた。**]
こうも感受性が強い者が集まると、のう。
ちゃーんと、寝る前に霊的防御しておくんだぞ。
[戯れのような、親切のような囁きをひとつ投げて、擦り抜けた。**]
―大浴場―
[ホテルに戻るなり、速攻で部屋に戻り着替やらを掴むと大浴場へと走る。
身体を洗って大きな湯船にざぶんと浸かれば、帰る道すがらを思い出して首もとまで湯に沈む。
結局、聖前からは小さな声が聞こえたけれど。反応が怖くて彼の顔は見ることが出来なかった。
あの時彼は、どんな顔をしていたのだろう。
そして今は――]
……はぁ
[溜息をつきながら、湯船を出る。
向こうから聞こえてくる女子達の会話と、それに耳をそばだてている男子を見れば。]
普通の男女って、いいよな……。
[純粋に恋愛感情を抱く事を許されている彼等が、ひどく羨ましく思う。
けれど聖前の言葉を思い出せば、軽蔑だけはされなかったようで内心ほっとしていた。]
(明日――、どんな答えが聞けるんだろう?)
[心のどこかで期待しすぎるな、と警告する自分がいる一方で。
ただの友人から抜け出せるかも知れないという、希望が顔を覗かせる。
結局、考えが纏まらず湯あたりするまでそのまま沈んでいた。*]
山の麓にある集落に、小学校と中学校の分校があったのね。
集落の子供は皆そこで勉強して、遊ぶ場所って言ったら学校の裏手にある山と、山から流れて来る川くらいしかない。
獣道を進んだ山奥には、信仰も廃れて訪れる人もいなくなった…所謂忘れ去られた祠があった。
その集落に住む小学生の男の子…Aくんって事にするわね。
――は、山奥にあるそれが祠だって知らずに遊んでたの。
山奥に行ったら駄目だって大人にきつく言われてるのにね。
でもA君は人目を憚る必要があった。
……明日も、迎えに行く。
明日はレポートなど無いはずだが―――…、
感想は、そうだな。その都度聞かせてくれ。
[暗に彼女の隣を陣取る宣言。
トン、と彼女の肩を叩けば、レポートは出しておく。と、
片手に携えたままだった提出物を揺らし、
問われる声に、パッと自ら外してしまった瞳は稀有な反射。]
………、
………………、
[そこで、次の言葉に辿り着くまで設ける数秒の間。
沈黙は刹那の間だったが、気まずいほど長く感じたのは、
隠し切れない本心が為。]
Aくんは其処でこっそりと仔猫を飼っていたから。
彼が仔猫を堂々と家で飼えなかったのは、家族が猫嫌いだったからなの。
祠の裏手に箱を置いて、仔猫の家にしてあげてたみたい。
だけど台風が近づいて来て、世話を焼きに来る事が出来なくなる事が分かったA君は子猫に言ったの。
「台風がいってしまったら此処に来るから、ちゃんと待っていてね」って。
─ 帰り道 ─
[ふと、知った気配を感じてそちらを向く。
好葉の傍らにいる狐神の気配だ。
まさかその彼が何だかまたセクハラめいた事を考えているとは知らず、ふと、聞こえた声に玲緒は息を呑んだ]
ご忠告、有り難く頂戴いたします。
[すり抜けていく狐色に、声が届いたかは判らない]
怪談話もあるから、用心しておかないと。
[独りごちながら、祓い道具がしまわれている懐の白いお守り袋にひっそりと触れた*]
本当にいいの?
[アイスを奢ると言われれば>>34
申し訳ないと思う反面、やはりその魅力には勝てないのだ。]
なら……ストロベリー!
[万里と並んで自販機の品揃えをチェックしながら、
上機嫌で告げるのだった。]
[目を逸らすな、と念を押し、何事か続ける兄を眼前に、
一瞬にして胸に込み上げたのは。
純然たる羞恥と――自分にそんな行動をとらせた彼への、
理不尽な憤り]
―――…ッ、ばか…っ、!!
[成就の機会を目前に逸した積年の想いは、逃げ場も行き場も失い、当の本人を目掛け振り上げる手と変わる]
台風が過ぎた朝、仔猫の事が心配でA君は急いで山に向かったわ。
近くの木が台風でなぎ倒されてて、祠も屋根の一部が壊れてしまってた。
それに箱が何処にもない!
山奥にある祠に被害が出るくらいだから、きっと箱も飛ばされてしまったんだろうね。
A君は必死で子猫の姿を探したけど、見つからなかった。
それにそろそろ一限目が始まる時間。
A君は仕方なく、学校へと向かう為に獣道を歩き始めたの。
そうしたら…
………それも。
[改めて口を開くと、踵を返し。
ゆらりと閃くレポートが眩しいほどに白い。]
俺が教えてやることだから、勝手にどこかで覚えてくるな。
それらは全部、俺が教えてやるから。
[やや言葉が尖るのは、皮肉でも揶揄でも繕えない青さ所以。
晒してしまった真実の周囲を兄と妹は行き来して、
チラと最後に視線をやれば、おやすみ。と、唇の形だけで謳う。]
にゃーん、にゃおーん…
聞き慣れた、寂しそうな猫の鳴き声がした。
A君が振り返ると、そこには…
――片目の潰れた仔猫の姿が。
A君は悲鳴を上げて、転げるように走って行ったわ。
祠からついて来たみたいで、夜になると片目の仔猫が物哀しく鳴く声がするようになったの。
私、貴方が来てくれるの待ってたんだよ。
だって此処で待ってるって約束したから。
なのにひどい。
…って。
まるでそうA君を責めるように──…。
その声はA君にしか聞こえない。
ああ。いいって。
[硬貨を入れて自販機のボタンが点滅すると、ストロベリーを押して]
ほら、ストロベリーな。
[取り出して真理に渡して、自分はチョコのアイスを購入した]
(あたし、玲緒が来るの待ってたんだよ)
(だって祝ってくれるって約束…したから。)
(あれがちゃんと交わした約束じゃなかった事は分かってる。
だからひどいよ、なんて玲緒の事を責める権利はない。
…仕方ない。)
[…なーんて。
柄じゃないなぁ。
あたしはひっそりと苦笑いを浮かべた。]
うん……ありがと。
[ストロベリーのアイスを受け取り>>41
笑顔で応える。
そして、座ろうと万里を促すように、
ちょんちょん、と彼の服を引っ張るのだった。]
…悩んだ末にA君は両親に話して、家の敷地内に仔猫のお墓を作って弔ってあげた。
お坊さんにもちゃんと供養を頼んでね。
成仏したのか、それきり仔猫の鳴く声はぴたりと止んだそうよ。
言葉には言霊っていって力があるから、皆も気を付けてね?
…あたしの話はこれで終わり。
皆、ゆっくり休んでねー。
[話し終えるとあたしはにっこりと微笑んだ。
これから寝る子が怖くならないように内容は選んだつもりだったけど、反応はどうだっただろうか。*]
ん……?
[服をひっぱられてきょとんとしていたが、すぐにその行動の意味することに気づいて、休憩処のベンチへと腰を下ろした**]
/*
えへへ、怖くない怪談でした。
お題は、
「人から聞いた話。台風の過ぎた朝、山奥の忘れられた祠の前から片目の猫が後をついてきたそうな。」でした。
山奥の祠に何で被害が出るのとかツッコミはその…ご容赦下さい!(ノД`)・゜・。
しかしカップルのいい感じな絡みに挟まったwww
ごめんなさいw
そして、秘話ひっそり混入してごめんなさいw
[振り下ろされるは天誅か、断罪か。
それにしては、自棄に自惚れそうになる響きが付いてきて。
何一つ誤魔化さず、無かったことにせず、
真っ向から軌跡を残す彼女へと、差し出す頬は左側。
せめて避けてやるのが兄らしさだろうが、
生憎、冗談にはしないと告げた口。
己の想いは知っている、彼女の反応だって分かっている。
不足しているのは余裕と年齢で、高らかな音が響き渡ったとしても。
―――――きっと今宵も、己は彼女の夢を見る。*]
─ ホテル ─
[慌てて大浴場から帰還した後、部屋のドライヤーを使い髪を乾かす。ちなみに玲緒の胸は、まだ小学生の弟いわく『板』であり、事実なので気にしない事にしている。
けれど堂々とする気にはなれず、大浴場では片腕でわずかに板を隠そうとした。が、亜梨沙の堂々たる姿>>29に何だかどうでも良くなった気がした。
それでも、成長してくれなかった胸への恥ずかしさはあるが]
(大丈夫だよね……)
[ルームウェアとして持たされた藤色の浴衣に着替えた玲緒は自分のベッドに腰掛け、始まる怪談話>>31にわずかに背筋を伸ばした。
帰りの道中掛けられた言葉に、わずかに警戒していたから。
片手には、祓い道具が入った白いお守り袋をきゅっと握りしめて]
[そうして始まる亜梨沙の怪談話。
取り立てて悪いものが来る事はなかったけれど]
……っ
[>>40A君を責める猫の声。
亜梨沙の声が落とした言葉に、わずかに心臓が跳ね上がった]
─ ホテル ─
[慌てて大浴場から帰還した後、部屋のドライヤーを使い髪を乾かす。ちなみに玲緒の胸は、まだ小学生の弟いわく『板』であり、事実なので一応は受け止めている。
けれど堂々とする気にはなれず、大浴場では片腕でわずかに板を隠そうとした。が、亜梨沙の堂々たる姿>>29に何だかどうでも良くなった気がした。
それでも、成長してくれなかった胸への恥ずかしさはあるが]
(大丈夫だよね……)
[ルームウェアとして持たされた藤色の浴衣に着替えた玲緒は自分のベッドに腰掛け、始まる怪談話>>31にわずかに背筋を伸ばした。
帰りの道中掛けられた言葉に、わずかに警戒していたから。
片手には、祓い道具が入った白いお守り袋をきゅっと握りしめて]
[そうして始まる亜梨沙の怪談話。
悪いものが来る事はなかったけれど]
……っ
[>>40A君を責める猫の声。
亜梨沙の声が落とした言葉に、わずかに心臓が跳ね上がった]
[大きな浴槽に近付き、肩まで浸かる。
熱めに感じるのはさっき冷水を被ったせいだろうか。]
なーにやってんだか、なぁ。
[体を半身ずらし、縁に肘を乗せ頬杖を突く。
慣れない旅先の環境と今日一日の出来事で疲労感が色濃い。
これならベッドに戻ればすぐにでも眠れそうだったが、
逆に疲れすぎて目が冴えてしまいそうな気もする。
わざわざ壁際に寄り、耳をそばだてているように見える男や
どこか落ち込んだ風に肩を落とす男を横目に眺める内、
のぼせたのか視界がぼやけ、頭がぐらつく。
出ないとまずいという意思とは裏腹に力が入らず、
遠のく意識の中、誰かの声を聞いた気がした。**]
[人でない気配に神経を尖らせたけど、それがクラスメートについている神様なら警戒を少し緩める。
不穏な事を考えていた事は知らないので]
…ありがと。
[本当のところ、どういった意図で言ったのかは分からないけど、親切で言ってくれたんだって事にしておこう。
すり抜けて行った彼に届いたかどうかは分からないけど。**]
『 私、貴方が来てくれるの待ってたんだよ。 』
[それは言うならば、怪談話の中に出てくる猫の台詞だ。
けれどそれを吐いたのは間違いなく亜梨沙の声で、玲緒は心臓がびくりといつもと違う鼓動を立てるのを感じた]
( だって、亜梨沙の声だよ )
( これじゃあ…… )
[果たせなかった誕生日のお祝い。
それを待っていてくれた様に、そうしてそれを果たせなかった事を亜梨沙に責められているかの様に。
そう聞こえてしまっていた]
( そんな事、ない )
( ないよね…… )
[ライバルとして対峙する事になった日。あの時の亜梨沙の表情には、そんな感情なんて滲んでいなかったから。
自分の都合のいい言葉だけ、耳に拾ったんだと。そう己に言い聞かせた]
いただきます。
[万里の隣に並んで腰を下ろし。
アイスの蓋を開けて、ストロベリーアイスを口に運ぶ。]
・・・・・・・・・♪
[何も言わずだが、その表情から
今の機嫌がうかがえることだろう。**]
さーて、寝よう寝よう!
[無事に罰ゲームを完遂したあたしは、
一応何か悪いモノが来ていないかを確認した後に、
‘忠告’通りに霊的防御を施してから床に就いた。**]
おやすみなさい。
[亜梨沙の声に、言葉に。
心臓がびくびくと不穏な音を立てる。
話が締めくくられる言葉>>43にそう落とした声は、内心の動揺が滲まないいつもの静かな声。
白いお守り袋を右手でぎゅっと握り締めれば、中に入っているブレスレットと指輪の感触が布越しで伝わる。
心臓の音が静まる様にと祈りながら、布団の中へと潜り込んだ。*]
[勢いに任せ振り上げた手は、兄の頬に真正面から受け止められた。
穏やかな月光に浮き上がる中庭に、高らかに響き渡る音。
兄妹喧嘩の果てにも浴びせたことのない仕打ちに、彼より自分がびくりと竦んで]
……、ばか。馬鹿。変態。
……幸兄なんて、きらい……
[小さくしゃくり上げ、袖を引き下ろし乱暴に目元を拭い]
─ 翌朝 ─
おはようございます。
[村主先生に挨拶をし、本日の予定>>0を耳にすれば近くにいる亜梨沙を見る。
昨夜の帰り道に受けた忠告めいた言葉に従い、一応の霊的防御の術を施していれば、自然と寝付けるくらいに心は静まり、一応彼女の顔が見られる様になった]
亜梨沙、どこか行きたいところはある?
[あればついていくと言外に告げて、首を*傾げた*]
[今日も今日とて、一方的な約束を言い渡す兄に、
頑なに首を横に振り]
……そんなの、知らない。幸兄なんて知らない。
約束なんて、絶対してやらないんだから…
[ぐいぐいと背を押しやり、顔を見られぬよう先を促しながらも。
触れ合える距離で、手の届かなかった彼の制服の裾を、片手でぎゅ、と掴んで歩き出す*]
/*
(びたーんびたーんびたーん)
クッ…!ペア村恒例、おのれeyesさんポイントが此処だと…!
くそぅ、くそぅ…!
すきです。
― 男子部屋 ―
それもう廃部になってんじゃ…ってまぁ同好会なら別にいいんだろうけど。
[>>8何かしのぎで作ったのもあるんじゃないのか?とか思いつつ。
美少女研究会の活動内容が意外に多彩なのには驚く…というよりはちょっと呆れたり。]
…研究してどうするの。
[実践するんだろうかとかいながら。
減らす気のない従妹にはため息ひとつ落とした。]
まぁそうだけど…。
なんか面倒な事になる前に整理した方がいいとは思うよ。
[>>9笑顔につられる…わけでは無いが、こっそり思いやりをみせたりする従妹を当面信じる事にして、うんと小さく頷いて賭けについては待つことに。]
そうかなぁ。
なんかマリーの知ってる以上の事は知らない気もしてくるよ。
[どことなく上機嫌な従妹の物言いには曖昧な笑みを浮かべておいた*]
うん、だからだいじょ…
逆…
[つまりマリーがどっちでもあった場合だ。
想像して…なんとも微妙な顔になった。]
胸が無くて男のシンボルが神々してるマリーとか想像つかないや…。
[心配するとか以前の問題にぶち当たり、神妙な顔になった。]
ねぇマリー。
マリーは…
……いや、いい、何でもない。
[聞こうとした事は、迷った挙句に途中で止まり。
何でもない、という風に首を振って、視線は元の位置に戻った。]
― ホテル・部屋 ―
食事の後は兄妹揃って行方を眩ましていたが、
消灯10分前のぎりぎりに部屋へと帰還。
そのまま、夜の街へ消えていくのかと思った。と、
不名誉な感想を送ってきたルームメイトに手刀入れて、
高殿兄は明日に備えて早々就寝の構え。]
―――…、
[ほんのり腫れた左頬を押さえ、緩々と瞼の帳が落ちていく。**]
[寝台の中で、叩かれた以上の熱を両の頬に覚えながら。
兄妹として区切られた壁を砕く、崩壊の音色。
高く張り詰めたその音が、あるいは彼女の声が。
極楽浄土に響くどんな賛歌より尊く聞こえた気がした。*]
いや、別に性別の件に限ってってことじゃないけども……
[なんか一緒になって微妙な顔になってしまいながら]
悩み事があったりしたらってことだよ。
んっ?なに?
[すぐに言葉をやめられると]
むぅ、私には遠慮はいらないし、あまりしてほしくはないかな。
私とリオ君の仲なんだし。
[じっと従兄弟のほうを見て]
話にくいことだっていうなら、しかたがないけどね。
―湯当たり後の大浴場―
……?
[高台寺から戻り、しばらくは部屋で転がっていたが
入浴を済まさない訳にも行かないと、のろのろと大浴場へ向かう。
先に入って居たらしい誰かが湯当たりを起こしたとか何とか
ちらほらと聞かれたが、篤史が着いた頃には落ち着いていたか。]
あ゛〜〜〜〜〜〜〜〜……
[お前はおっさんかと先に居た生徒からツッコミを貰うも、
出るものは出ると反論しては湯に浸かる。
そして考える事といえば、やはり]
(いつからそーいう風に見てたんだろう。)
[頭の上に畳んだタオルを乗せ、決して長くはない互いの
今までを辿り出す。]
―1年前 図書委員会―
―――うん、そう。俺民族学研究同好会。
民俗じゃないよ、民族だよ。意味違うよ。
つっても、ただ伝承を資料にするだけじゃあなーってだけだから
あんまりこだわってないけど。
[図書委員達から、よく図書室を利用している事に触れられ、
そこから部活の話になり――――スイッチが入った。]
郷土研究同好会とか地歴同好会とか色々あったんだけどねえなんか研究の幅が狭そうだったから一気に広げてみたんだけどこれがまた難しくて楽しくてしょうがないわけよああお前ら歴史はどの辺りが好き?俺日本史だけど世界史もそれなりにこなすよおおおあんたどの時代に注目してる?え?戦国?それゲームのやりすぎじゃないの実際の武士はそんな原色バリバリな甲冑着てねーからそういや先輩達は修学旅行で京都行ったりするんですか有名どころの金閣寺とか室町時代・北山文化の象徴ですよ建て替えられててもその姿から当時の建築様式は変わってないはずですから是非見ておいて欲しい所で(略)
―現在―
(あの委員会で皆一旦引いたらしいけど、天倉だけちゃんと
聞いててくれたんだよな、かといって歴史に興味があるのかって
言えばどうなんだろう。)
[さばりと湯から出て、大浴場を後にする。
容姿はそこそこ、性格に少々難有りだが変人なだけとは
同じ班の男子談。
その為、好意を向けられる理由がさっぱり解らなくて、
後は自分自身の行いを振り返る時間と化して行く。
結局は眠りに就く直前まで己を見つめていて、煮詰まって]
[たった数文字のメールを送り、眠ることとなる。**]
どこが好き?
[いつから、とも聞いてみたかったが。
自分自身が知りたい事柄は全て其処に集約されるだろうと、
真っ先に問うた。*]
3年C組・図書委員 聖前篤史 ダーフィトは、学年主任・国語担当 村主 操 ダルメシアン を投票先に選びました。
― ホテル・自室 ―
――……ただい、まぁ。
ごめん、こんな遅くなっちゃって……、
[独り面子の欠けていた女子部屋に、消灯30秒前に滑り込む。
お帰り、と朗らかに声を掛けてくれたルームメイトが、一目こちらを見るなり、ぎょっとする。
人気のまばらになった大浴場の洗面所で、消灯間際まで粘り顔を洗っても、泣き腫らした目の充血が引かなかったせいだろう]
[和やかにトランプを囲んでいた女子が一斉に立ち上がり、
どうしたの、高殿兄は一緒じゃなかったの、などと口々に尋ねる]
……や、ずっと一緒だった、けど。
っていうか寧ろ、その馬鹿兄貴に泣かされただけだから、
ごめんね、気にしないで…?
[兄と一緒だからと、今の今まで全く心配されていなかったらしい現状に、納得のいかないものを覚えつつも簡潔に説明。
途端に、心配して損した…と、安堵と呆れを隠さぬ溜息を幾つも浴びせられ]
――…え、そこは誰も心配してくれないんだ……?
ちょっとなら心配してくれてもいいんだけど、
ああ、そう…?
[また釈然としない思いをひしひしと感じたが、
直に他の事が頭を占有して、弱々しい抗議の後は口を閉ざす。
ベッドに潜り込むと、濡らしたハンカチを瞼の上に置いて、じくじくと疼く熱を鎮めて眠ろうと努める*]
[熱の引かない肌に吸いつくハンカチは、不似合いな男物。
兄に借り受けたままだったそれは、ありもしない左手の火傷を隠す役目は、無事包帯に譲り]
……冷やしてあげればよかった、な。
[最後に別れた時には、ほんのり左頬が腫れていた。
明日少しでもましになればと、冷やして寝るよう念を押したが。
妹以外には無頓着な彼のこと、効き目がない気がして心配になる。
つい考え出すと止まらずに、彼のくれた言葉、表情一つ一つを丹念に思い返す。やがて幸福な甘い眠りが訪れるまで、今宵ばかりは意識的に、記憶の中心に彼を焼きつけた。
そうすれば――今宵の夢には、自分によく似た赤毛の青年が現れるかも知れない*]
[ぱたぱたとやや駆け足で蜷」のいるはずの部屋へ向かう道中でふと気づく。]
Appointment...
[突然部屋に邪魔するのは良くないだろう。
携帯を取り出して、蜷」へとメールを送る。]
「こんばんは。
お昼のこと、おはなし、したいです。
時間、ありますか?」
[普段のメールではさり気なく可愛らしいアイコンを使ったりする彼女だが、珍しく何の装飾もない真面目そうな文章だった。]
[絵理夫は風呂を借りに来ただろうか。その後自らもシャワーを浴び、寝ようとベッドに潜りこむ。
そこで、流石に何も言わないのはまずいかと考え、短いメールを送って目を閉じた]
[他にも言いたいことや、伝えたいことはあった筈なのに、文字にすると全部味気なくなってしまう。
難しいな、とぽつり呟き*]
Sub:おやすみなさい
To:織江君
From:満井
今日はありがとうございました。
途中泣いてしまってすみませんでした。
いいレポートで、一緒に行ってよかったと思っています。今日は早く寝て、明日も頑張りましょう。
おやすみなさい。
―翌朝―
「おはようございまーす、先生、写真撮って!」
ああ、おはようございます。ちょっと待ってくださいね。
[レポートの入った段ボールを抱え、部屋の扉を開けたところを呼び止められる。
生徒も思い出を残したいのだろう。快く返事をし、カメラを受け取ろうと箱を置いて一歩前に出たところで―]
[カチッ。]
あ、……はああー…!
[オートロックです。部屋を出るときには扉近くに刺していたカードを抜いてホテルを出るときに返却してください。こう言ったのは自分なのに。
目撃していた生徒達が涙が出るほど笑ったのは言うまでもない]
……おはようございます。
トラックに荷物を積んだ生徒はバスに移動してください。
[失態が広まらないはずが無く。「満井明日香がカードを抜き忘れ、オートロックで締めだされた」事件は生徒中に広まったことだろう。泣きたい。
ちなみにカードは旅行代理店の修学旅行担当者に連絡して、ちゃんと開けて回収してもらった。]
― 朝 ―
んーー、良く寝たーー!
おっはよー!
…あれ?
[お風呂でしっかりあったまったおかげでぐっすり快眠すっきり起床、同室のみんなに元気よく挨拶してからなにか足りない気がしてきょろりと周囲を見回す。
結界代わりのお札はセロハンテープでべったべたに張り付けておいたから半分は残っていた…けど、肝心の駒王はどこだろう。]**
− 朝 −
[翌日、バスに乗り込む段になって、C組に素知らぬ顔で紛れているこの男。]
はい、飯綱います。
[どんな手を使ったのか、名簿や周囲の記憶にも干渉したようだ。
一部、例外はあるようだけれど、ほとんどの人間が違和感を抱いていない。]
/*
駒王実体化きた。だが絡めない、知ってる。
朝軸でさらっと高殿兄妹と絡めるかな。
飴ちゃんでも渡したいところ。
[朝食の席にも、荷物をまとめる段になっても駒王は現れず、お風呂場を覗いてみたり庭を歩いてみたりしても姿は見えない。
時間ぎりぎりまで探してみたけれども見つからず、首を傾げながら出発の準備を整えて集合場所へ向かう。]
ほんと、どこ行っちゃったんだろうなぁ。
勝手に出歩いて、置いてかれても知らないんだから。
意外と抜けてるっていうかおっちょこちょいっていうか、
要らない時にばっかり居て、肝心な時に―――
……ってええぇえ!? 駒王何してるの!?
[ぶつくさ文句を言いながら着いた先で、当の探し神がしれっとした顔で点呼を受けていた。]
[疑問が山積みの声が響いた。
「飯綱」って名乗ってるのに、別の名で呼ぶし。]
気になるのか?
キスしてくれたら教えてやらんでもないぜ。
[バスに乗り込めば、好葉を窓際の席に押し込んで、シートベルトカチャリ。]
きゃあ!
ちょ、ちょっとなにすんのよ!
[バスの座席は当然のように隣で、押し込む手はなんかいつもより強引な気がする。
というか、これってみんなにも見えてるってことだよねと思うと、いろいろ混乱した。
なんかこれって、すごく……!]
ば、ばかぁ!
[迫ってくる顔に、やっぱり反射的に平手打ちが出た。
すごく、痴話げんかに見える。
頭の隅でそんなことを考えてしまったから、顔は真っ赤。]
[文句を言う好葉を覗き込むように。]
あん? バス移動中、ずっと立ってるつもりか?
それとも、おれの膝の上がいいって?
悪い言霊を使うのもよくないなあ。
[平手打ちの手を押さえ込んで、白い歯を見せた。]
今度やったら、お仕置な。
[掴まれてしまった手と相手の顔を見比べて固まる。
白い歯とかみせちゃって、むやみに爽やかだ。
せりふ回しも、なんだかかっこいい。]
やだ……私、こんな───
[抑え込む手の力強さに、胸がどきどきする。]
やだ……
[ふるふる、と首を横に振る。
それは、誘いをお断りするための動作ではなく]
こんな、…こんなのって、
[なんていえばいいのかわからないけど]
こんなの、駒王じゃないよ……
駒王はもっとかっこ悪くて垢抜けなくて
変な言葉づかいしてて空気読まなくて
情けなくて全然スマートじゃなくて
キメ顔より変顔の方が似合ってて
タイミング悪くてどっか抜けてて
かっこいいというより可愛いというかおかしいというか、なんかそんなダメダメだけど放っとけない駒王じゃなきゃやだ…
[心の声、のつもりが全部出た。]
は? おまえ大丈夫か。
[滔々とディスった挙げ句に、そういう駒王じゃなきゃやだとか言う。
深い溜め息をひとつ。]
おまえの好みみたいだから、この姿で出てきたのに。
自己評価低いのかな?
今のおれに釣り合う女になればいいじゃん。
[結局、5本程飲み物を買った。
罰ゲーム付きだと後から言われるなんて不可抗力だ。]
マジでお前ら許さねぇからな……。
[部屋に帰り、俺のことをハメた奴等にビニール袋を渡してゲッソリ。
嬉々として伸びてくる友人の手を叩き落としてやろうかとも考えてる時。
ポケットからメール着信音が鳴り響き。
こんな時間にメルマガもおかしいだろうと、
友人達に一言断りを入れて受信したメールを開いた。
差出人に目を見開く。]
「時間あるよ。何か用かな?
とりあえず、俺の部屋の前で待ってるね。」
[普段と違う雰囲気のメールよりも、このタイミングに彼女からメールが届いたこと自体に驚き。
急いで返さねばという気持ちだけで短い文章を送りつけた。]
[必死に液晶をタップし、急いでメールを返した。]
わりぃ! ちょ、俺ちょっと出てくる!
[コンビニから帰還直後、
再び部屋のドアを盛大に開けて廊下に出て、閉める。
此方に向かって来るだろう彼女をその場で待った。]
蜷」 遥斗 リヒャルトは、学年主任・国語担当 村主 操 ダルメシアン を投票先に選びました。
[送ったメールに返信が届き>>79、その内容に安堵の息を漏らす。
──よかった、嫌われてない。
それだけでも充分に嬉しい。
そういえば寝間着用のパジャマのままで来ちゃったな、と思いながら蜷」のいる部屋の方の廊下へ向かえば、そこには部屋の前で立っている彼。]
やなせ、くん。
[こんばんは。とそっと声をかけた。]
/*
うっかり海外ってどんな寝間着を着てるんだろうとググった結果何故かNAVERの日本ブランドルームウェアまとめに行き着いちゃって中の人が「かわいい」旋風で死にそうになる事態発生。
うわあああああああみんなデザインかわえええええええええええええほしいよおおおおおおおおおおヾ(X3ノシヾ)ノ゛
/*
1(4x1)
1.典型的パジャマ 2.ロングワンピ 3.冬を少し早取りふわもこ 4.ちょっとおしゃれフリル
てぇぇぇいっっっ!!!!(何故かめっちゃ気合を入れてダイスを振るアスカ氏
/*
色考えてなかった!
■dodgerblue■aqua■chocolate■ivory■dodgerblue
― ホテルの一室 ―
(おかしいだろ、いろりは――男だぞ)
[自覚の次に襲ってきたのは、混乱。
治まらない動揺のまま、動けずに居れば。
目の前の頬が薄ら朱に染まっている気がして、微かに目を見開いた。]
美土代 絵里夫 エリオットは、学年主任・国語担当 村主 操 ダルメシアン を投票先に選びました。
[つっかかってくる憎まれ口にいつもの勢いはなく、途切れる。
喉が上下し、唇が戦慄く微かな動き。
触れているところから、伝わってくるそれらが、炉も動揺しているのを肯定しているようで。
早い鼓動が、熱い体温が、自分だけではない。
そうだったらどんなにいいか。
胸が苦しくなるまま、眉間に皺を寄せて目を細め。
炉の右腕を挟み込んでいた自分を左腕を離せば、触れたい想いに浮かされたまま。
いろり、と唇の形だけで名を呼び。シ−ツに散らばる金色を、指先で梳いて撫ぜる。]
(――……このまま、抱き締めたら)
[ハッとして、我に返れば。
見下ろした目尻に涙が滲んでいるのが見え、ぎょっとする。
そこでようやく、ずっと抑え込んだままだったことに気づき。
慌てて腕を解いて、身体を起こそうと。]
わ、悪い。いま退く、か………っ、……、
[ぐい、と後頭部を引き寄せられる力の方が一拍早く。
つんのめり、そのまま残されていた数センチの距離が無くなる。
唇に当たる柔らかい感触。
ふわり、と強くなるニッキの香り。
息が止まり。頭の中が真っ白になった。]
― 回想 ―
[やがて、一度に堰を切った涙と激情が、漸く鎮まり始めた頃]
―――…幸兄。
あたし、……どうしても、幸兄に謝らせて欲しいことがある。
[不意に切り出す声は、静寂に沈み]
[恐ろしく長く感じた、数秒間。
このまま瞼を閉じて噛み付き返すように口付けたくな衝動を、寸での処で振り払い。
両腕をベッドにつき、密着していた上体を引き剥がした。]
――………っ、おま、冗談がすぎるぞ!
[唇に残る感触を手の甲で擦り、ベッドから降りる。
頭が熱すぎて、ぐらぐらする。
炉がどんな顔をしているかなんて、見れないまま。
着替えを掴めば、振り返ることもできず部屋を出て行った。*]
こないだ、お父さん達が教えてくれたこと。
――……本当は、そうじゃないかって。少し思ってた。
でも確かめなかった。言わなかった。…ずっと。
[自分一人の我が侭で確かめるべき事ではないとも思った。
けれど今日まで言わなかったのは、言えなかったのは、
結局、何処までも自分だ。
――立ち尽くす小さな背中を慰めうる言葉を、あの日だって、
自分は持ち合わせていたのに]
だ、大丈夫か…って…
[ぷう。頬を膨らませてみる。
大丈夫かと聞きたいのは、こっちの方だ。]
自己評価低いとかそういうことじゃなくて…
ああ!もう!
[わけがわからないよ、もう。]
穂積 好葉 クラリッサは、学年主任・国語担当 村主 操 ダルメシアン を投票先に選びました。
[おそらく両親は、「双子」が事実を受け止められる頃合いを見計らい、打ち明けてくれたのだろう。
けれど―――もっと早くに、知らせてくれていれば。
それが難しかったのなら、どうして今になって、と。
反射的に思ってしまった自分に、憤りが込み上げた。
知る権利は自分と比べようもなく、彼にあったのに]
………、ごめんなさい。
[自分もチョコレートアイスの蓋を開けて一口食べると]
うまっ。風呂あがりのアイス最高だよな。
[そう言って真理のほうをみて]
そっちも美味そうだなー。
一口ちょうだい?
/*
くあああああああああああああ[ごろごろごろ]
更新押した瞬間に秘話来てるのも卑怯だし、端々に含まれてる感情に盛大に揺さぶられるし、いざ返そうとすると書く前に色々噴き出てきて手が止まる。落ち着け。
せめて更新前には返したい。
そうそう、それでいい。
おまえの力も想いも、おれに委ねておけ。
[好葉のうなじに手を滑らせた。]
でも、悪い言霊使ったのはお仕置きな。
[後ろ首を押さえつけて、苦〜い丸薬を口に押し込んだ。]
写真を見たの。お父さんの書庫の奥で、見つけちゃって。
お母さんと、…伯母さんが。
病院の授乳室で、双子みたいにそっくりな赤ちゃん抱っこしてるとこ。
[赤子だった兄妹の写真、伯父夫妻と両親が並んだ写真は、
リビングの棚のアルバムにもあった。
けれど、産院で撮られた写真は一枚もなかった。
同時期に子を授かった二人は、仲良く同じ産院を選んだのだろう]
――…どっちがどっち、っていうのは。
ずっと、逆だと思ってたけど。
[両親が妹と定め、留守の間は兄の言うことをよく聞くようにと言いつけられて育った、自分の方だとばかり思っていた。
だから両親が事実を明かそうとする気配には、狼狽えながらも知らぬ振りを装ったが。幼子を残して亡くなったのは、彼の実親だったと知った動揺は一際激しく]
― 部屋を出た直後 ―
[閉じたドアを背に、片手で顔を覆って俯けば。
はぁ、と大きく息を吐き出した。]
どういうつもりなんだよ……。
[まだ残る唇の感触。脳裏に焼きつく、涙を滲ませた炉の表情。
未だ心臓は早鐘をうち、火照った頬の熱も引きそうにない。
触れたいと思った。
抱き締めたいと思った。
それはもう、明らかに。友人という範囲を超えていて。]
……風呂、入ってこよう。
[風呂に入ってしまえば多少顔が赤くても誤魔化せるだろうと、大浴場に向かって歩き出した。*]
― 初日夜 ―
[叩かれた頬に手背を宛がったまま、
熱が引いてしまうのが勿体無い気がして、何度も寝返りを打った。
滅多に喧嘩などしない兄妹で、手が出るのは更に珍しい。
叩かれた瞬間に、彼女の指先を慮って衝撃に頬を任せたが、
案外大きな音が立って、修羅場のようだと、笑いかけた。]
―――…乱暴に擦るな、目が腫れるぞ。
[そんな風に小さく笑って告げた兄はまるで悪びれる様子を見せず、
寧ろ罵倒を重ねる妹に、何故か喜びが胸に満ちた。
叩かれて嬉しいなんて、アブノーマルな趣味は持たないが、
彼女の長い導火線を焼き尽くしてしまったのだ。
己と彼女の間に敷かれた、兄妹と云う境界線すら発破して。]
[一度記憶を再生させると、いよいよ鮮明になるのが彼女の泣き顔。
寝台に潜り込んで尚も胸が締め付けられるのに、
相対していた時は、心地良い焦燥と早くなる動悸ばかりを感じていた。]
打った琉璃の方が泣くんじゃない。
ほら、手が痛かったか、怖かったか。
吃驚させて悪かったな、目はちゃんと冷やすんだぞ。
約束はまぁ、保留にしておいてやるが、
―――…きっと、続きを知りたくなるさ。
琉璃、俺が何年傍に居ると思っているんだ。
[ふ、と笑気が唇から零れ。
背中を押しやる彼女を振り返らないのは、
散々苦言呈されている兄流の甘い過保護が成せる業。
愛い奴、とは、声に変えず、唇の形だけで夜空に投げ出して。*]
― 回想 ―
[兄の背中は彼女を隠すほどに大きくなった。
かつては背丈も身体付きも似たものだったのに。
妹も女性としては艶気を帯びてすらりと成長したが、
それ以上に兄は骨格を大人に近づけ、偉丈夫として成熟した。
その形がどれだけ変わっても、中に抱える心だけは、
誰にも、どんな事実にも変えられることは無かったが。]
琉璃が謝るようなことは何も無いが、
そうね、と開き直ることも難しいんだろうな。
[彼女に背中を貸して、息を吐く。
次の言葉を選ぶときに見せる、淡い兄の癖だ。]
え、あ、うん……。
[万里の言葉>>83を聞けば、僅かに躊躇いがちに顔を向ける。]
好きなだけ食べていいのに。
万里くんが買ってくれたんだからさ。
[カップからストロベリーアイスをすくって。
そっと差し出して、首を傾げた。]
あーん……?
[とても声にはならなくて、唇が微かに動くだけ。]
―――…俺は、多分。この先もずっと、妹の琉璃を捨てない。
けれど御覧の通り、品行方正な模範生にもなれない。
どちらも欲しいと想う。
[告げる言の葉はとても強欲で、奇数の菓子を与えられたとき、
必ず、妹に一つ多く分けていた兄らしくない。
少しだけ、後ろを振り返りかけ。
けれども、決意するように視線を前に戻す。]
………謝るな、琉璃。いや、―――違う。
謝っても良い、だが、俺が欲しいのはそれじゃない。
俺は、いつも琉璃に、同じ気持ちを求めてしまう。
今までも、これからも。
[妹として、一人の女性として。
彼女に彼是とラベルを貼り付け、吟味してみたけれど、
一度そのラベルの全てを剥がして見ても、残るのは変わらない。
案外喜怒哀楽が激しくて、厭味を告げれば打ち返し、
とても素直で、とても泣き虫な、可愛い可愛い己のお姫様だった。]
/*
さぁ、在籍ボタンをゆるオンに切り替えるかーと思ったら
ずっとそのままだったー!!!
ひにゃあああああっ
ん……
[差し出されたストロベリーアイスをぱくんと一口で飲み込んで]
へへ……美味いな。
[すっかりご満悦]
・・・・・・・・・!!!
[こくこくと頷きながら、真っ赤になっている。]
/*
妹ちゃんが今日も可愛いが、昨日の兄灰のテンションがひどかった。
平常心、平常心…、ぐっと堪えていくよ…!
そして、狐神様が出てきているのに、なにやら不穏な空気。
穂積がんばれー応援しているぞー。
あそこの二人はラブコメ街道まっしぐらで、見習いたい!
―回想・昨夜―
[>>46暗くした部屋で話に夢中になっていた所為で、あたしは玲緒の反応には気付かなかった。
ひっそりと怪談話に浸食させていた過去の欠片に玲緒が気付いた事も。]
うん、おやすみー。
[>>50解散した後、光源はそのままに寝支度を整えて。
罰ゲームを完遂した安心感からか、あたしはそう構える事もなく眠りに就く事が出来た。
猫の鳴き声がしなくて良かったかもしれない。*]
―翌朝―
[パジャマだったお蔭で起きても服が乱れる心配はなかった。
浴衣で寝ると、高確率で着崩れているから。
結構工夫している心算なのに不思議だ。]
先生、おはようございます!
[>>0先生に元気よく挨拶をして、今日の予定を聞く。
今日回る先は、京都よりも古くに都が置かれ、南都とも称される奈良。
都が置かれていた頃には、シルクロードの終着点として様々なモノが集まり、独特の文化が芽吹き、花開いた土地だ。]
[一応こっそり呟いたのに、ばれてた。
お仕置きと言われて苦い薬を口に押し込まれて、目を白黒。]
にが〜〜〜い…!
水、みずー。
[うええ、と思うけど、こういうのはさっさと呑みこむに限る。]
けほっ、けほっ。
ちょっとぉ、なに飲ませたのよう。
[きっちり飲んでからぷるぷると首を振り、首筋を手のひらでごしごしこすりながら聞いてみる。
鞄の中の異変に気づくのは、まだ。]
[>>51玲緒の内心は知らず、問われた言葉ににやりと笑う。
玲緒以外の班員の子はちょっぴり疲れた目をしているのに気付いただろうか。]
勿論!
玲緒。あたし達には行っておかなきゃいけない場所があるわ。
[奈良で自由時間があると知ってから心に決めていたの。
此処だけは絶対に行かなきゃって。
あたしは拳を握り締めて吠える。]
新薬師寺よ!
[奈良公園からはそう離れていない場所にある、文人地区・高畑。
原始林を背にした春日大社の社家町であり、奈良所縁の文化人が愛した静かな散策が似合う町。
そこにある古刹・新薬師寺には薬師如来と、如来を守護する夜叉大将…十二神将がいる。]
―朝―
おはよう。
よく眠れたか?……俺は夢で鹿と戦って来た。
大群で押し寄せて来るものだから、こっちは三身合体
奈良の大仏ロボに乗り込んで応戦してた。
[篤史の朝は額に手を当て、深刻そうな表情で告げる
夢の話から始まる。
朝っぱらから何を言っているのかと思われるだろうが、
これから行く先は奈良――――…鹿の聖地。
スケールは違っても、鹿と煎餅を巡って交戦する未来しか見えない。
一方、満井教諭がオートロックに締め出された事件>>64などの
ハプニングに、幸運にも遭遇した生徒も居るだろう、そんな
賑やかで楽しい朝。]
[さあ、修学旅行2日目の始まりだ。]
[この先もずっと妹を捨てない、と告げる兄の声。
小さく笑って、軽く頷いた]
幸兄がね、琉璃、琉璃って構ってくれるの。
俺がいないと駄目だな、って甘やかしてくれるの。
あたし、ほんとは結構嫌いじゃなかったし。
妹って、……得だな、って思ってたよ。ずっと。
[彼の隣は温かくて、幸せで――溺れ切って息もできなくなる程に]
ずっと甘えてばかりで、ごめんね。…ありがとう。
[突っぱねても追い着いてくれる彼に、手を引いてもらえる立場に、目を逸らして甘え続けた。
過保護な彼は、十数年守り続けた妹を、その手で突き離せなどしないだろうと知っていたから*]
/*
昼間チラ見した時に、見慣れないチップがあるなー
なんて思ってすみませぬ…
キィヤァァァァァ!おきつねさまがシャベッタァァァァ!
同じクラスだから、お二人を冷やかしに行かねば。
新薬師寺?
[問かけに返ってきたのは、吠える様な亜梨沙の声>>90。
自分達は行かなければという言葉から察するに……]
干支関係の何かがあるの?
[そういえば祖父から聞かされた様な気もする。下賀茂神社は覚えていたが、新薬師寺は聞き流していたのだろう。
祖父の声はやたらと威圧的だから、時折聞き流さないとやっていけない。
程よく不真面目だからこそ、玲緒は今までやってこれた部分があった。
もっとも、そのやっていけた一番の理由は、視線を向けている少女なのだが。
問いかけには、薬師如来を守護する十二神将の話が返ってきたかもしれない]
あ、いや……。
早く続き食べないと溶けるぞ?
[反応ににやにやしっぱなしである]
ん、こんばんは。
[少し待つと聞き慣れた呼び声>>80が聞こえ、そっと放たれた挨拶に同じものを返した。
そちらを振り向くと、目に入るのは寝巻き姿。
思ってもみなかった姿に、少し驚く。]
あー……、 何の用だった?
[昼のこと。 何か言おうと頭を巡らせる。
好きな人居たんだとか。 ごめんなとか。
傍に居すぎて鬱陶しかったよなとか。
口にすることは沢山あったつもりだけれど。
口から放つに練れてない文章は言い訳っぽくなるだけ。
結局言うのは諦め、此方へ訪ねた用件を聞くことにした。]
う、うん。
食べるもん……。
[スプーンを口に運びながらも、
意識してしまって動きが僅かにぎこちない。]
高殿 琉璃 ガートルードは、学年主任・国語担当 村主 操 ダルメシアン を投票先に選びました。
―回想・教室―
奈良の散策には新薬師寺を入れたいなー。
[京都で行きたい場所と云えば言社のある下賀茂神社だったけど、奈良には奈良で行きたい場所があった。
どうして?
そう聞いたのは彼女達にとっては不幸だったかもしれない。]
それはねー、新薬師寺に十二神将がいるから!
あ、新薬師寺の新っていうのは「新しい」じゃなくて「本尊の薬師如来がもたらす新たなる霊験」って意味ね。
ちょっと前に奈良の遷宮1300年事業で、こう髪を逆立てたバサラって神像が結構有名になったんだけど、覚えてる?あのバサラがその一つなんだけど。
それをガラスケース越しじゃなくって、同じ空気の下で見る事が出来るんだ。
薬師如来像の周りをぐるっと囲んで守るように、十二体の神像が並んでるの。
間近で見るとすっごい迫力だよ。
そもそも十二神将って言うのは薬師如来を悪魔から守る為に、24時間365日兵を率いて巡視を行ったの。
一年ごとに総大将を交代する形で万全の防衛体制を築いた。
それが干支ね。元々は方位だったと言われているけど。
それが今も連綿と続いて、今も守護しているとされているわ。
悪魔から見ると手ごわい武将の姿に見えるけど、薬師如来の大願が成就するように助けている仏様の姿なの。
お寺によっては結構表情にも愛嬌があったりするんだよ。
大体が兜に干支が付いているんだけど、新薬師寺の十二神将は
[亜梨沙の気持ちはよく分かったから、と制止されるまでその解説は続いた。*]
[いちご牛乳を飲み干して瓶を返せば、休憩処で腰かけてまだ火照りの残る顔を冷ます。
頬の熱は湯冷めと共に引こうとも。
未だ混乱した頭は、簡単に冷めてくれそうにない。]
……どんな顔して戻れっていうんだか。
[ぽつり、と呟き。
スマホの連絡先を出しては、息をついてと、意味のない動作を繰り返すことしばらく。
皇、と廊下の向こうから大声で呼ばれ、弾かれたように顔を上げた。]
はぁ? いろりが倒れた!?
[報告に来た級友に捲し立てられ、目を丸くする。>>47
湯船で動かなくなっていたところを見つけ、ひとまず脱衣所に運んだとか。
慌てて脱衣所へ向かえば、ちょっとした騒ぎになっていたか。
誰かが服を着せたらしい。炉の額に手を当てれば、微かに呻く声に安堵して。
先生や保健委員を呼ぶかどうか相談する声を、手で止めた。]
どっちも呼ばなくていい、大丈夫だ。
部屋に運ぶから、こいつの荷物とってくれ。
……おい、誰だ。今、保護者って言ったやつ。
[てきぱきと指示を出せば、さすが保護者、と感心する声を聞き咎める。
誰が保護者だ、誰が。
まさか教師達の間まで、保護者認識が広まっているとは知らないまま。>>1:769
持ってきてもらった脱衣所の籠から部屋の鍵を見つけ、ポケットに仕舞い。
手伝ってもらってまだ意識のないままの炉を背負えば、ずしりとかかる重さに顔を顰めつつ部屋まで運んでいった。*]
[挨拶に返事をくれた>>93。ただそれだけのことがもっと嬉しくて、一人舞い上がる。
思わずにっこり微笑んでしまった。]
よかった。
やなせくんに、きらい、おもわれる。かなしい。さみしい。
[蜷」も真理も、とても優しくていい人で。あぁ、ある意味縁結びはもう出来ていたのかも。]
─ そうしてバスの中 ─
[バスの中での話題は、満井先生の朝方のハプニング>>64が6(6x1)割くらい。残りは告白云々とか、誰かとどなたがいい雰囲気だったとか、後は鹿の餌付けが楽しみだとか。
そんな話題がちらほらと聞こえる。
──聞こえるが、玲緒の視線はある一点に向かっていた]
飯綱…さん?
[出席に対して答えた時>>66から玲緒らしからぬ、呆けた表情で見ていた。
あんなクラスメイトはいなかったし、そも彼の纏う空気は人と違い、そうしてその居場所は、好葉の傍らにいる狐色の神様のものだ。
そこまで考えて、導き出される答えはひとつ]
[そして、あのね、と話を始める。]
おひる、えんむすび、かった。
りゆう……ともだち、ほしい。
すきなひと、ちがう。
えんむすび、いみ、しらなかった。
ごめんなさい。
[ふるふると首を横に振りながら、真理に言われた通り、素直にあのときの「縁結び」の言葉の意図を伝える。
そして、一歩だけ彼に歩み寄り。]
/*丑と未はセットで書きたかったんです、と昨日のレポートを振り返って。
矢印の反対向きって、重ねると強そうだよね、みたいなふっと思いついた理由なんだけど。
あのとき、やなせくん、て、はなした。
わたし、さみしい、かなしい。
[とても、すごく。そう続ける彼女は確かに置いてけぼりにされた子供のような表情で。]
[>>92玲緒は名前を聞いた事があるみたいだった。
多分、おじいさんから聞いたんだろうな、と思う。]
そうよ!
[問い掛けにはドヤ顔で頷き、止められるまで教室で他の班員の子達にしたマシンガントークを展開した。]
…まぁ、あそこの十二神将については見れば分かると思うから此処では置いておくけど。
先ずはこの辺りを散策してからでもいいよ。
こじんまりとしたお寺だから。
新薬師寺の近くにはあまり食事を摂る場所はないしね。
[創建時の新薬師寺は金堂、東西両塔、七堂伽藍が建ち並ぶ大寺院だったけど、雷などで焼失して今の形になっている。
薬師如来が七躯、それぞれに日光・月光菩薩がついていたらしいから、計三十三躯。
さぞかし壮観だったんだろうなと思うけど、今の形は今の形で好きだ。]
[年端も行かぬ子供であるまいし、
本当は調べようと思えば調べることなど出来た。
だが、唯、盲目的に妹を見てきた兄は、
妹にとって、己が――幸久と云う個人が、
兄と云う立場を上回るのか、どうしても確証が持てなかった。
幼心が願ったように、血を否定するのは簡単だ。
家を空けがちの両親が、完璧に隠蔽出来る子供でもない。
しかし、万一彼女との間に隔たりが生まれたのなら、
己は自身の短絡を唾棄し、嫌悪するほど後悔しただろう。
己が何より優先すべきは、甘く幸せな符丁ではなく、
実を伴う彼女の隣であったのだから。]
―――……そうか、俺は結構好きだった。
[あっさりとした肯定は、振り返らないながら、穏やかなもの。
俺が居ないと駄目だな。と、その一言を告げるために、
文武両道を目指し、彼女の趣味をさり気なく探り、
今回とて、京都奈良のガイドブックまで購入した。
対外的には無趣味であり、安定の帰宅部員である己だが、
本当の趣味は妹事に尽きるだけであった。
そうだな、と改めて心の中で同意する。
“兄”と云う一面だけでは足りなくて、
“異性”と云う一面だけでも不満などとは、さながら強欲の権化。
しかして、どちらかの立場を返上するかと問われれば断固拒否だ。
事実を告げられて此方、際限なく貪欲に成る自分に辟易する。
ライフワークとして織り込んでまでも、未だ足りない。
背中に覚える彼女の体温を、もっと傍に、もっと近くにと、
其ればかりを願い、そっと手を繋いだのだった。*]
[真理が食べ始めたのを見ると、自分もまたチョコアイスを口に運びはじめた。
食べながら、ちらちらと真理を気にするように視線を向けたり外したり。
風呂あがりの真理と一緒に食べるアイスは、いつもより甘く感じる]
別に、死にゃしないさ。
それとも、媚薬とかなら嬉しかったか?
[苦いと訴える好葉に、しれっと言って、バスガイドに手を振る。]
穂積が車酔いなんで、先に旅館寄って下ろしてください。
保険委員のおれが監督します。
わたし、ひとり、やだ。さみしい、かなしい。
やなせくん、いっしょ、いい。たのしい、うれしい。
──やなせくん、すきなひと、だから。
Since you're someone who loves my.
[一気に駆け込むように話して、ずっとちまちまとつまんでいた服ではなく、そっと彼の手を両手で握る。あたたかい。
そのまま窓に目を向けて。]
──つきが、きれい、ですね。
[その窓から月は見えない。緑色の少女の頬は、というよりも、顔は、耳元まで真っ赤だった。]
……あー、うん平気平気。
夢見はそんな悪くなかったってば。
[出発前になっても、表情が明るくないと指摘されれば
そこでようやく笑顔を作って見せる。
肩掛けカバンの中には、天倉から貰ったウサギと
透き通るような水色の金平糖。
こっそりと封を開けて、一粒だけ口の中へ放り込むと
じわりと爽やかなソーダの風味が広がった。]
へへ、美味しい。
[きっと自分の分は買っていないのだろうから、これは分けて
食べなくてはと、次の一粒へと手が伸びるのをぐっと堪えた。]
─バスの中─
[バスの中で、>>64満井先生の身に起きたハプニングを知る。
あーあるある、と昔の失態を思い出しながら聞きつつ、心の中でそっと手を合わせた。
人の噂は七十五日、というように、卒業式の頃には、皆けろっと忘れていると思う。
誰かと誰かが…という浮ついた話題は耳から耳へ流れていき、奈良の思いを馳せる話にはあたしも新薬師寺に思いを馳せたりしたんだけど。]
……。
[>>68出席に堂々と答えるその姿をあたしもじっと見つめていた。
あんなクラスメートはいないけど、皆は何も違和感を覚えていないみたい。
…何かしたな。
そう思いながら観察していたけど]
[と、車内から格別の視線を感じる。>>100]
羨ましいのか?
いいねー、旅先の開放感。
このクラス、なかなか粒よりじゃないか。
後で順繰りに──
[楽しげにほくそ笑む。]
[一歩歩み寄った位置のまま、ぎゅうと目をつぶってうつむく。
──嫌われたらどうしよう。
それだけが、頭の中をぐるぐると支配する。少しのぼせたことと、小走りしたときに当たった風の湯冷めで、何もかもがいっぱいいっぱいだった。]
…馬に蹴られるのはごめんだわ。
[二人のやり取りはバスの中でちらほら見えるカップルのいちゃつきをさして変わらない。
好葉が助けを求めてきたら別だけど。
肩を竦めて視線を外し、今は見ないふりをしようと。*]
―ホテルの一室―
[眼前の双眸が細められる。
たったそれだけで居た堪れなさが増し、動揺を悟られるのが嫌で
睨みつけたが、下からでは然程威力は望めない。
動かしただけの唇が紡ぐ、声なき声が耳に届き。
右手を固定していた左腕が離れ、死角にと動く。
髪が僅かに引っ張られる感覚は撫でられているのか。
子供の時の、褒めてくれた時とは違う温もりは
まるで慈しむように、愛おしそうに、優しい手付きで。
ゆっくりと目元が下がり、口許が緩む。
浮かべるのは笑みにも泣き顔にも似た歪な表情。]
(…………嫌だ。)
[吐息が、瞼が震える。
これは何かの冗談じゃないか。優しくされる道理がない。]
(いやだ、)
[視線が、意識が揺らぐ。
からかっているだけだ。期待し、動揺したら思う壺だ。]
(嫌だ!!)
[奥歯を噛み締め、咆哮する。
大河も自分も、もうあの頃とは同じではない。
変わってしまった。変わりすぎてしまった。
どれだけ願おうとあの頃に戻れないというのに、錯覚してしまう。
また戻れるのではないか、と。]
[ちらちらと視線を感じれば、じーっと万里の方を見つめる。
そして、意を決したように一言。]
そっちのも、食べたいな。
[小声で告げて、そっと服を引っ張った。]
[否定の言葉も、何もかも聞きたくなくて開いた唇を塞ぐ。
いつの間にか両目は閉じており、
ただ押し当てただけのそれはキスと呼ぶには乱暴な所作。
鼻腔に届く、大河の匂い。唇や掌から伝わる体温。
初めて触れた人のそれは柔らかく、甘く感じた。
心臓は早鐘のようだというのにどこか落ち着くようで。]
……っ。
[勢い良く起き上がられ、何もかもが離れていく。
夢から引き起こされたような現実味のなさの中に響く、冗談の四音。
自分が何をしたかすら理解が及ばず、
急ぎ足で立ち去る背中に声を掛けることも出来なかった。*]
丑ケ谷 亜梨沙 アリーセは、学年主任・国語担当 村主 操 ダルメシアン を投票先に選びました。
/*
奈良公園はマッキーのハトマメする!!!!!!
(表のシリアスに中の人が耐え切れなくなった模様)
/*
神様から挑発されてるww
え、違う??
何となく新幹線から、
駒好│通│玲亜
王葉│路│緒李
という席順な気がしているぼくです。
……いつも通りで、大丈夫。
[そう言っては両手で頬を叩き、図書室受付担当時の
爽やかな笑顔を浮かべながらバスへと向かう。
意識するのは篤史にとっても、天倉にとっても余計良くないと
解っているから。]
― 二日目・奈良公園 ―
[本日も快晴、絶好の行楽観光日和。
日頃の行いの成せる業か、何処かの祭神の御威光か。
何はともあれ、ぺかりと晴れた空は澄み渡り何処までも青い。
奈良公園で解き放たれた生徒諸君は早速自由を謳歌する。
当然己も羽を存分に伸ばし、影ごと撓らせ、背骨を鳴らす。]
―――…鹿、鹿、鹿。
何処を見ても本当に鹿ばかりだな。
[語りかけるのは当然傍らの妹へ向けて。
見渡す限りに拡がる公園内に点在する茶色の生物。
奈良を裏から支配し、日夜観光客から煎餅を奪うことに、
血道を上げる鹿等を見渡しつつ、ふむ、と一息を吐き。]
お。おう!
[待ち望んでいた展開ではあったが、いざ現実になると些か上擦った声があがる。
スプーンにアイスを掬って真理の口元まで持って行くと]
……あーん。
[バスに乗る前、問かけには修学旅行前に展開された熱い想い>>94>>95が返ってきて、頷く玲緒をよそに同じ班の子達はどこかぐったりとした面持ちで二人に投げてきた]
『村主先生は自由観光って言ってたよね>>0』
『私たち、東大寺の方観光するから、二人で行きなよ』
『写メ待ってるから!』
[亜梨沙の熱い気持ちに気圧されたのか、クラスメイトの少女たちはどこか及び腰といった状態]
私は構わないけど ( 亜梨沙はどうだろう?)
[ちらりと一瞬考えたが、返ってきた言葉>>103のマシンガンっぷりを見て、玲緒と二人でも了承するだろうと勝手に判断した。
もしかしたら、自分の都合のいい判断かもしれないが]
亜梨沙も、私と二人でも構わないよね?
[判断しながらも一応問いかけて。
応があれば、安堵と嬉しそうな静かな笑みを口許に刻む。
到着後の散策という言葉には、そうだねと頷く事に]
[兄の口は鹿だ鹿だと語るものの、それは思考を吐露すると言うより、
別の案件に頭を回しているが為に出た他愛無い感想である。
己の頭の中をみっしりと支配するのは、もっと別のこと。
当然、妹のことであり、己のことであり、昨夜のことだった。
殆ど直截告げたような気で居たが、
朝から緩んでいた頬を慰め、改めて思い返したところで、
ハタ、と気付いてしまったのである。]
[好意は示した、行為も示した。
だが―――…、
肝心な想いは告げていなかったのである。]
ん、あーん……。
[自分でやっておいて、いざとなると恥ずかしくはあるが。
勇気を出して、ぱくり。]
[どれだけ、大人びていようと、余裕ぶろうと、
所詮人生の酸いも甘いも知らぬ18歳未成年である。
洗い浚い昨夜の記憶を辿ってみても、
常日頃から示しているシスコンの延長線と言われてしまえば、
一分の隙も無く御尤もで、それまでである。
異性に想いを告げるプロセスの肝心要がすっぽりと抜け落ちていた。
故に、本日の兄は、いつもの妹を探るような眸に、
一層、真摯かつ難しい色を混ぜ、ジッと見つめていたのだった。*]
あー…なるほどごめんごめん。
[想像してた事とは違ってたらしい。
と改めて、悩みごとの事を考えて。]
そりゃ、僕だってそうだよ。
マリーが悩んでるんだったら、どうにかしたいっては思うし…。
[と言いながら、思い出すのは最近の従妹の様子。
そういえば何となく、思いにふける事が多かったんじゃないかとか思い出して。]
ん…
[じっと見られて、暫く黙る。
さっき切り出そうとした事は、とりとめない事のような気もして口にはし難く。
逆に今話した事の方が気になりもして。]
……マリーは悩みごととかある?
[ぽつりと尋ねた。]
[ちなみにバスの中、神様の雰囲気を消せない記憶のないクラスメイトの呟き>>107の、後で順繰りにという先が判らない言葉を微かに耳に拾えば、玲緒は小さく首を傾げた。
意味を理解しきれなかったらしい。
けれどほくそ笑み方はなんだかよろしくないものを見ている様で、感じる神様の気配が偽物なのではないかと、ふとそんな罰当たりな事がよぎったとか]
― 回想 ―
結構? すごーく、じゃなくて?
[笑みを含ませ、即座に訂正を求めて]
……ほんとはね、18年も妹やってきた後に、
もうやらなくていいよって今更言われても。
どうしていいか、どんな顔したらいいのか。
……ちょっとだけ、分かんなくなっちゃって。
頭も気持ちも、全然追い着けてる気がしないんだけど。
な。美味しいだろ?
[真理がアイスを口の中にいれると、スプーンを手元まで戻してじっと見つめる]
(真理が口に入れたスプーン……)
[意識すると余計に胸がドキドキするが、それが狙いでもあった。
再びアイスを掬うと、今度は自分の口にいれた]
―バスの中で―
この戦いは、今までのものよりも最も大きな戦いになる。
多分――――生きては、帰れないだろう。
[同じ班の男子には深刻な面持ちで告げる。
どうやら篤史、修学旅行前に鹿に襲われる系の動画ばかり
見ていたのではなかろうか。
鹿を一体何だと思っているのか。]
いや、鹿ばかり見てるんじゃないって。
ちゃんと行きたい所はあるんだからな!
奈良市ならまち格子の家で、当時の暮らしから見える時代の
背景を調べたいんだよ解るかいおまいさん。
[有名どころにも足を運びたいが、民族学研究同好会としては
暮らしぶりから見えるものも重視したい、という訳だが
語りだすと長いので、適当な所でストップが掛かる。]
それにしても、飯綱と穂積さんて仲いーね。
なんかこう、お似合いっていうか。
[飯綱と穂積の様子を>>68>>69バスの最後列から眺め、零す。
飯綱の存在には全く違和感を持たず、3年生になってから
同じクラスになったクラスメートとして認識している。
二人がどのような関係であったかは全く知らないが、
詮索する程子供でも無い為、踏み込むのはそこまでにしておく。]
うん!
[万里の言葉に上機嫌になりながら、
再び自分のストロベリーを食べ進めるが。]
………………?
[じっとスプーンを見つめている様子に気付けば、
小さく首を傾げるのだった。]
/*
いつも思っているけど聖前さん面白いなww
クラスメイトで有り難く。
天倉さんとどうなるかなぁ(ソワソワ
でも――…幸久が、教えてくれるなら。
もう、…逸れずに済むのかな、って。
[そっと打ち明ける声は、未だ半歩後ろから兄の背中を追い掛ける。
目を逸らすなと言い渡しても、泣き顔は見ないでいてくれる優しさに、今宵だけはと甘えて*]
/*
うわあああ冗談って、キツすぎたかなと中の人の罪悪感がですね!!!!!
そんでお狐様に同じ反応ってまじか。(まがお)
な、なんでもねーよ。
[首を傾げる様子に心の中が感付かれてしまったのではと、慌てて首を振って、急いで残りのアイスを平らげて]
あー、美味かった。ごちそうさま。
―翌日―
[ぐるぐると纏まりきらない思考のまま。昨日は結局、湯あたりをおこし。
しばらく脱衣所の椅子で横になって、回復してから部屋へと帰ったが。
バスタオル一枚で横になっている無様な姿を、聖前に見せずに済んで良かったと、心の底から安堵しながら床に就く。
なかなかすっきりしない頭痛とだるさに寝付けずにいると、枕元に置いた携帯が着信を知らせる。
布団に潜ったまま文面に目を通して。1つじゃないから、なんて答えたらいいのか考えあぐねているうちに。
結局、携帯を抱えたまま眠ってしまった。]
……おはよ…、向こうに着くまで寝るかも…。
[なんだか頭が重いのは、昨日風呂場で湯あたりしたせいか。
そういえば同じく湯にのぼせたらしい生徒がいた気がしたが、どうやらそちらは同室の相方が運んだようだ。
顔が青いぞと周りに指摘され、寝不足気味なんだと曖昧な返事を返して。
満井先生がうっかりオートロックに閉め出されたらしい騒ぎに、あの先生らしいなと苦笑を浮かべる。
バスに乗する前の点呼で、ふいにC組の方へと顔を向けるが、
そこに聖前の姿を見つければ、恥ずかしさに目を合わせられず。すぐに下を向いてしまった。]
―出発前―
え、まぁそうだけど。
[>>112玲緒はあたしのマシンガントークをちゃんと聞いてくれた。
でも班の子が引いているのにはちょっぴり残念に思う。
まぁ、そうだよね。
あたしとしては、皆が好きなアイドルについて騒いでるのと同じ感覚なんだけどな。
あそこには天平期に作られた神像がそのまま置かれている。
一度見た時に感動した、あの空間をぜひに、と思ったんだけど。
でも多分、甲冑に身を包んだ天部の神像よりは、
如来の身に付けてる装飾具の細やかさだったり、ひらひらとした条帛や裳の美しさのが受けがいいんだろう。
その思考がちょっとずれている事には気付いてない。]
それは私の台詞!
[自らもまたアイスを全て食べ終えると、
カップを片付け、万里の前へ。]
ごちそうさまでした。
[笑顔で告げると、そっと万里の体に身を寄せた。]
うん、いいよ。
途中でお土産何か買ってくるね。
[二人で、という言葉にはあっさりと頷く。
やっぱり干支はあたし達には縁が深いものだから。
玲緒には…と思ったのはこっそりと胸にしまっておく。
お土産は新薬師寺では買わないでねと念を押され]
そんなまさかー!
ちゃんと皆に合わせて選ぶってば。
[と苦笑い。布教良さを知って貰う為にお寺で売っている、十二神将のポストカードを皆にプレゼント…なんて事を考えてなかったわけではない。]
こ、こら。
そんな薄着であんまり寄るな……。
[寄られるのは嬉しいのだが、意識しすぎてしまって別の意味でつらい]
[「はい、飯綱います。」
いま、昨日新幹線で頭の中に響いたのと良く似た声が聞こえた気がして、隣のクラスを振り返る。
――あんな生徒いただろうか?]
……?
[首を傾げるも、クラスメイト達は違和感なく接している様子に。きっと気のせいだろうと片付けた。]
[ベッドから起き上がれず、天井を見上げる。
瞼を閉じ、掌で覆い先程のことを反芻する。
思い出すのは大河が手の甲で口を拭っていた姿。
次いで冗談がすぎると怒ったような表情を。
いくら近くても埋まらない距離が嫌で出た暴挙。
無理矢理塗り潰した空白に安堵した。
だがその結果はどうだ。
驚かれた。逃げられた。そして……嫌われ、た?]
冗談であんなこと、出来るかよ。
[大河の目には自分がそんなことをやるようにでも見えたのか。
呻いた声は今にも泣きそうで、逆に笑いすら込み上げる。
無意識に唇に指先を這わせ、纏まらない思考を持て余した。*]
― 二日目・奈良公園 ―
[晴れ渡った天高く、観光シーズン最盛期の奈良公園。
旅行客の訪れに比例して、鹿肥える秋。
それでも飽き足らず、執拗に客を付け狙う鹿をぼんやり眺めながら、身の入らぬ相槌を打つ>>111]
ね、ほんとに……
……何処見ても、鹿だらけ。
ご、ごめん。
えっと怒ってるとかじゃないんだ。
ただ、こうさ……。俺も男子、だし。
[しゅんとされて、慌てて言い訳をする]
ん……?
[きょとんと首を傾げて暫しの後。
ようやく意味を理解したのか、顔を赤らめる。
何か言葉を返すことはなく。
ただ、そっと万里の手に自らの掌を重ねた。]
/*
最初は「う……?」だったのだが、あまりにあまりかと思って、「ん……?」に変更したという。
中身そのまま過ぎてな……。
というか、それでいいのか私の語彙よ……。
―バスの中―
[>>107不穏な気配は察知したけど、まだ実害は出ていないようだからそのままに。
神さまに敵う程の腕前ではないし。
用心の為に首飾りの赤翡翠をぎゅっと握り締める。]
え、好葉大丈夫なの?
[>>104彼がバスガイドさんに何か言うのを聞けば、上体を彼らのいる座席の方に傾けて。
好葉が何か飲まされた事には気付かず、純粋に彼女の心配をした。]
―バスの中/おはようのタイトルではじまるメール―
[バスに乗り席に座れば、真っ先に昨夜の返信を打ち込む。]
どこがって、聞かれても…。
沢山ありすぎて……困る。
[返事が遅くなって、気分を害してないだろうかと。
そんなことも気になりつつ、とりえあず今の気持ちを正直に送り出した。]
おい、こんなところ誰かに見られたら……。
[ぎょっとしたように辺りを振り返るが、幸い人影はいない。
ならばとぎゅっと手を握り返した]
[二人でという言葉にあっさり頷きを見せる亜梨沙>>119が、まさか布教新薬師寺の良さを級友達に訴えようと考えているとか考えていないとは知らずに、奈良公園から解散後のルートはこうして決まった]
び、媚薬とか変なものだったら許さないから。
[嫌な後味に辟易しながら、精一杯肩を怒らせる。
そうこうするうちにも、なんだか気分が悪くなってきた。
車酔い、とか言われたせいかもしれない。]
いつの間に保健委員なんてなったのよー。
[文句も、いつもの勢いがない。]
[ぼんやりする頭でも、「順繰りに」なんてのは聞こえてきた。
それが良くない言葉なのは、直感で理解する。]
ちょっと!
クラスの子に手なんか出したら承知しないからね!
ぜったいだよ!
[ああ。頭がくらくらする。]
[煩い、喧しい、煩わしい。
自分の体が自分のではないようで、やけにふわふわする。
遠巻きに聞こえるざわめく声が鬱陶しくて眉を顰めていると、
額に当てられた何かに呻き、身動いだ。>>98
うっすら目を開けばぼやけた視界に映る黒い影。
だが長くは開けていられず、すぐに閉じてしまい。
はきはき指示を出し、凄むその声音は聞き馴染みのある声。
あちこちから手が伸び、体を支えられる。誰かの背中に背負われ、ゆっくりと運ばれているようで。
肩口に額を擦り付ける。
霞がかった意識で覚えてたいたのはそこまでだった。*]
大河……。
[きゅ、と前に垂れた腕で大河の服を軽く握り締める。
小さかったあの頃、
足を怪我して泣きべそをかいた自分をおぶってくれた
温かくて、落ち着く背中に揺らされ、瞼が融ける。]
置いてくな、よ……。
[譫言を紡いだ口で、目の前にあった肩口に柔く噛み付いて。
部屋に運び込まれ、ベッドの上に寝かされた後も。
離れるのを拒むように、手は服を掴んだまま。*]
さっきだって、お互い食べさせあったりしてたのに。
[万里の言葉を聞けば、くすくすと笑みが零れる。]
……部屋も、一緒だったらよかったのにね。
[握り返す手が嬉しくて、
つい惜しむような言葉が出てしまうのだった。]
はいはい、
無駄な抵抗はおしまいにしな。
[バスが奈良に到着すれば、適当な理由を捩じ込んで、好葉と二人きりになる算段。**]
─ →そうして奈良公園 ─
好葉さん、大丈夫かな。
[公園に寄る前の事>>104を思い出しながら、辺りにいる鹿を眺めてそう呟く。
心配そうにしていた亜梨沙>>121を思い出し、それに気遣う様な呟き。
ちなみにバスの中、好葉が自称飯綱というクラスメイト(神様)から何か飲まされていた事には、視線を外していた玲緒は気づかない。
でも好葉を気遣う視線と、飯綱にほんの少しの疑惑の視線を向けるのは交互にしていた]
[道中での気がかりを呟いて視線を上げれば、辺りには鹿。
それらを眺めていると、奈良県民の人々に怒られる様な事が思い浮かぶ]
お肉……。
[少し硬めの赤味の多い、食材としての鹿の味を思い出した。
鮮度のいいうちは生でも食べられ、加工者の腕が良ければ獣臭さも感じず、火も通していないから肉質も柔らかい]
(香草焼きも美味しかったなぁ)
[せんべいをねだる筈の鹿が、玲緒の不埒な思考を感じ取ってか何故か彼女の周りにだけ寄ってこない。
見渡せば鹿はたくさんいるのに]
そ、そうだけどさ……。
[食べさせあいっこの時に周りを気にしなかったのは迂闊だった]
今だって大変なのに、部屋まで同じだったら気になって眠れないだろうが。
そりゃ二人きりじゃないんだから変なことはしないけどさ……。
[無邪気なのか、何気なく言われる言葉が痛い]
人に慣れているとは聞いていたが、
これは慣れているのではなく、気にしていないのだろうな。
――――…ん?
[そこで、こちらを見ていた一頭の鹿に気付いて、
己が狩られる側でないことを示すようにホールドアップ。
開いた両掌に山吹色の菓子ならぬ鹿煎餅が無いと知ると、
舌打ちしてみせるように去っていく。なんて柄の悪い鹿だろうか。
チラ、とよそ見していた眼差しを隣に戻し、沈黙を噛み。]
/*
ちなみに中の人は体調悪いと鹿肉の焼けた匂いでグロッキーになります。
でも生では食べた事があります(子供の頃。
ジンギスカンの味付けされてたのかな、美味しいと驚いた記憶がある。柔らかかったよ、臭みもなかったよ!
ただしジンギスカン食べる地域の人の感覚である。
[己はあの手の略奪者然とした四足動物よりも、
幼い頃からよちよちと後をついてきた妹の方が余程愛らしく見える。
確認がてら投げた眼差しの後、自ら一つ頷いて納得し、
今日も今日とて通常運行の兄は軽快な滑り出しを見せていた。]
[昨夜彼に、改めて貰った言葉。
思い返す度、当の本人を差し置いて物想いに耽りたくなる、見慣れぬ男の素顔。
――その返答として、罵倒と平手打ちしかお見舞いしていないと
気づいたのは、ベッドに落ち着いてからのこと。
あまつさえ、“嫌い”と言い放ったことに思い至った時には、優等生の名を返上して部屋を抜け出そうか、真面目に思案した。
喧嘩中でも極めつけの禁句且つ切り札を、徒に消費してしまった。
それに比べれば、変態と評した件に関しては特に反省していないが]
――…教師は記念撮影を課題にしていたが、
ある程度、行き先は絞ってある。
般若寺と云う場所を知っているか、琉璃。
普段は何と云うこともない寺だが、今は秋桜が見頃だそうだ。
奈良では鹿と同じ度合いで良く見る程度の重要文化財と言えど、文句は無いだろう?
[当然のように妹を誘う兄は、八つ折の地図を取り出し、
赤丸を打った場所を暗に示して閃かせた。>>120
住宅街の中の仏閣だが、今の時期なら花々咲き誇る場所だ。
自由行動の大義名分背負い、二人で輪を抜けるにも絶好の地。]
どうせ、気になって眠れないもん。
[彼の言葉には、微かな声で応え。]
……そろそろ、戻ろっか。
明日も、また一緒にいてくれる……?
[じっと、万里の顔を見上げた。]
さすがに奈良で、鹿肉は食べられないよね。
[理解しつつ、しなやかな脚で並び立つ短いふさふさの毛並みを持つ鹿を眺めて、玲緒は少し淋しげに呟いた。
のと同時、何故か鹿はビクリと後ずさりをした様な気がしたが、多分気のせい]
亜梨沙、おせんべいどうする?
[見渡せば売店で鹿せんべいを買っている生徒達がいて、ふと気になって問いかけてみる]
それとも、新薬師寺向かってみる?
[その前にお肉…ではない、食事が摂れたらいいなと思いつつ更に問いかけを重ねた]
[──と、その時──……。
玲緒はふと、まるで鴉の様にしわがれた猫の鳴き声を耳にして、足を止めた。
思い出すのは、昨夜亜梨沙が語った怪談話。
公園を優雅に散歩する鹿の親子の足元に、まるで暗闇や影が象った様な猫が一匹、しわがれた鳴き声を再び吐き出した]
──!?
怒らないで、聞いてくれるか?
[続きは、そう前置きしてから]
……一番最初は、顔だったと思う。
それから、初めて聞いた声も好きになって――。
すごく楽しそうに歴史の事を話すお前が、輝いて見えて。
甘い物好きで、女子達と嬉しそうに話してるお前も、
可愛くて……。
[男なのに可愛いと評されて、彼が立腹しないか心配になり。
一旦、指を止めた後、]
お前が笑っていると、俺まで幸せになれる――って言うか、
……俺もだよ。
[ぽつりとそう漏らして]
そうだな。あんまり長くここにいても湯冷めするし。
うん、明日も一緒にまわりたい。
……初デート、だし。
[その猫は、顔のない猫だった。
けれども口はあるらしく、禍々しい闇色の気配を放ちながら鳴き声を上げ、ただただ、玲緒を見つめていた。
この世のものとは違う気配は、亜梨沙も気づく事だろう]
………………うん!
[万里の言葉を聞けば、笑顔で頷く。]
ありがとう、万里くん。
………………だいすき。
自分から寄ってくる煎餅給餌機くらいにしか思ってない態度よね、
これは確実に……
[草食獣とは思えぬアグレッシブな生態を、
しげしげと観察し>>131]
何かここまで当然のように要求されると、
逆にあげる気失せるなぁ…
[右に倣えとひらひらと両手を振れば、あっさり去りゆく後ろ姿。
遠ざかるまで見送り、新手の鹿に視線を移し]
[真理の言葉を聞くと照れくさそうに笑って]
戻るなら部屋まで送るぞ。
んじゃ、いくか。
[手を握ったままで、真理を促すと女子の部屋まで向かった*]
[顔のない黒い猫の形をしたモノが、また口を開ける。
けれど次に落ちたのは、鴉の様な声の鳴き声ではない]
── ネェ ──
[声だった。
言葉だった。
人が括る言葉。 ]
─ ドウシテ 僕 ヲ ─
─ 消シタノ ? ─
[そんな言葉を落として、猫を象る闇は空気に溶けて、二人の目前から消えてしまう]
―バスの中でのメール―
[正直な所、天倉からの返事を見るのは少し怖かった。
何処が、と明確に出してもらえない好意程脆いものは無いからだ。
だから、何か一つでも良い。
自身の何に惹かれたのかを知りたかった。]
……。
[理由は、星の数程と言えば良いのだろうか。
可愛いとまで書かれているのを見ると、流石に苦笑はしたが
図書委員の受付に居る時はそういう風に見せかける事もある。]
まぁ、悪い気はしないな。
[そうしてバスの最後列でメールの返事と、ある意味では
自爆行為に乗り出すわけだ。]
[新手の鹿は、諦め悪く周囲をうろついている。
両手を重ね、何か隠し持つ素振りで戯れていると、すぐ隣で閃く地図>>132]
……うん?
ううん、知らない。
[投げ掛けられた問いには、あっさり首を横に振り]
でも、行く。
[提案にはごくあっさりと同意を示して、立ち上がる]
[猫という姿に、昨夜の事を思い出して、また心臓が跳ね上がる。
そうして吐き出された言葉を脳内で反芻して、静かに震える唇を動かした]
今の、アレ。多分元は鴉……お祖父様の、式神。
私の監視だったやつ。多分それが、何か……良からぬものに取り込まれたんだと思う。
[監視を消した事をほのめかしながら、まるで鴉の鳴き声みたいな声を放ったそれから微かに感じた祖父の力の気配を思い、玲緒はひとつの推察を亜梨沙に告げる]
また、来るかも知れない。
[何が狙いなのか判らないけれど。
静かな呟きで、言葉を締めた]
なんか、ほっとしたかも知れない。
漠然とした言葉で返されたらどうしようとか思ってた。
これなら、安心して俺の答えも言えそうかなー。
でも、俺はメールでなくてちゃんと会って話したいから
今日の自由観光、どう?
[もっと良い誘い方は無かったのかと思ったが、良い言葉が
なかなか浮かばなかったので、そのまま送信。
短文なのは、途中からバスに酔い始めたからだ。]
―奈良公園―
鹿…俺は来たぜ……でもちょっと待って、酔った。
[乗車中は観光地の話をしながら、ずっとスマホを覗いていた。
その結果がこれだが、バスの最後列でスマホを凝視してメールの
やりとりをしていれば、嫌でも乗り物酔いはするだろう。
バスから降りてしばらくはヤンキー座りの体勢で、
それぞれ観光地へと向かう皆を見送るつもりだ。
視界よりも高い位置に居る鹿達は、後で追いつ追われつする
相手になるのだろうか、なんとも恐ろしい。]
[玲緒にも亜梨沙にも、祖父達の──丑ケ谷と未谷の確執には判らない事が多すぎる。
そんな知れない確執のひとつに、猫にまつわる話がある。
丑ケ谷、未谷と並び、根古谷という流派が祖父達の世代の一門には台頭していて、常に力を競っていた。
けれど力に固執するあまり、根古谷の者達は山の神を食い殺し、その力を自らの身体に取り込むという蛮行に走った]
[神の力を宿した一族を滅ぼす事は神殺しに値すると言ったのは、亜梨沙の祖父。神殺しを禁忌とする教えは、きっと彼女の思考に根付いているだろう>>0:43。
一方玲緒の祖父は、神の力を宿したとはいえ人間が行った蛮行だとして、根古谷の者達を始末する事を決行した。
今は老いた退魔師の男達の、亀裂のひとつになり得たエピソード]
―バスの中―
[送信してからというもの、やけに早鐘を打つ心臓を抑えて返事を待つ。
そもそも聖前が気を悪くして、返事を寄こさない事も充分考えられて、否が応でも緊張は高まる。
時間にして5分もかかっていないはずだが、聖前からの返事を知らせる着信には、ビクリと肩が跳ね上がった。]
もちろん行く!
俺もお前と会って話したいし。
一緒にいたい……。
[どうやら正直な答えが功を奏したようで、聖前の反応は悪くない。
こちらも返す答えは短めだが。
けれどそのぶん、向こうに着いたら2人でいられると思うと。
今はこれだけで充分な気がした。]
2人だけで、回ろうな。
[念を押すように約束を取り付けて、奈良までの間。
朝からの頭痛を癒すように、瞼を閉じた。*]
[隣から頻りと注がれる視線が、横顔に突き刺さる。
自惚れだと言い聞かせ、予防線を張りながらも、長年甘受し続けてきた視線が、今は痛い。
目を逸らすなと言いつけられたのは、当然記憶に真新しい、が――
一度気づいてしまえば煩い程に雄弁な眸を、真っ向から
受け止めろというのかこの兄は]
……、……
[無理。無理。と胸中で弱音を吐いて、頑なに視線を彷徨わせ]
[根古谷の者は、同門だった玲緒の祖父に呪いの言葉を吐いて事切れた。
未谷の者も、また滅亡せよ──…と]
[それは玲緒の母が生まれる日。
玲緒の祖母に当たる人が、黒い大きな猫に腹を食い破られる幻覚を見たという。
幻覚に襲われる中生まれ子供には、退魔師としての資質はなく。
まるで猫が、生まれてくる子供の力を食いあさった様だと、未谷の者達は密やかに囁いた。
祖父が滅ぼした者の念が、玲緒の動揺>>46に呼ばれ、好機とばかりに暗躍しようと。
そうして顔のない猫が姿を見せていた**]
― 翌朝 ―
[結局、昨夜の出来事をちらちらと思い出してしまって夜はよく眠れなかったのだが、それでも翌朝動けるのは若さの賜物だろう]
ういーっす。
[クラスメイトには気の抜けた挨拶をしていたが、真理の姿を見つけると]
ごめん、亜梨沙。少し、びっくりしちゃった。
[鹿の足元に見たものに、未だ心臓が跳ね上がる。
小さく謝罪をこぼして、改めて先ほど>>134の事を*問いかける*]
―翌朝―
[あまり眠れなかった為か、
早くに仕度を整えて、売店で買い物などをしていたが。
万里の顔を見ると、途端に笑顔になり。]
おはよう、万里くん。
[上機嫌で挨拶を。
ちなみに、妹には土産として和紙で作られたiPhoneカバーと、
ストラップにもなるタッチペンを買ったのでした。]
―奈良公園―
……聖前、…大丈夫か?
[聖前とのメールが終えれば、その後は睡眠に時間を有効利用していたため。
奈良に着いたときにはだいぶ気分がすっきりとしていたか。
クラスメイト達がそれぞれが好きな場所へと散らばる中。
>>138まるでヤンキーのように座り込む聖前を見つけると、そちらへ歩み寄り、自分もしゃがんで。
彼の背を撫でようと、手を伸ばした。]
[先ほど空の両手を見たはずなのに、
隣で妹が勿体つけて結ぶと、鹿が勝手に寄ってくる。
されど、パッと開けば離れて往き、再び結べば距離を詰める。
なるほど、全手動煎餅給餌機か。と、妹の評論に納得。>>135
だが、茶色い四足に彼女の興味を奪われるとなれば面白くない。]
では、決定だな。
其方にも鹿は居るらしいが、此方よりは未だ大人しいらしい。
―――…同じ市内だ、五十歩百歩かもしれないがな。
[鹿の五十歩と百歩では大違い、と相槌を打ちながら、
差し出す掌はパブロフの犬よりも忠実に。>>136
初日と同じように、或いはもっと時を遡る日々と同じように、
兄と妹の掌は、形を変えて、距離を変え。
幾度も幾度も、結ばれる。*]
― 幕間 ―
[しかし、此度は記念撮影よりも重視すべき命題がある。
全てを言葉に変えねば分かり合えない間柄では無いと自負するが、
大事なことほど怠惰に任せて端折ってしまえば、
何のために口を持って生まれてきたのか分からない。
繋いだ手を揺らし、バスに揺られて一時の移動。
その間も、物言いたげに彼女の横顔覗き込み。]
―――…秋桜は白、桃、紅、赤紫。
初めに種を蒔いたのは住職の気紛れだそうだが、
思いの他、土と相性が良かったらしい。
その後も株を増やし、いまや寺宝以上の象徴となっているそうだ。
[己は赤が好きだな、だとか、翠は無いらしい、だとか。
今一本題の傍を掠めて、行きつ戻りつ、言葉に迷う。
果たして、何が言いたいのかと、妹に胡乱な眼差しを貰いそうな秋桜講釈垂れ流しながら、一路、般若寺へ。*]
うん。妹の分だけ。
お父さんとお母さんには、また別に何か買っていきたいなぁ。
[万里の言葉>>145にそう答えながら。
結局は、お財布と相談ではあるが。]
……いこ。
[にこにこと、彼の後に付き従った。]
─奈良公園─
[>>129青々とした緑を湛える公園には鹿がいた。
奈良公園と云えば鹿、というイメージが定着しているくらい、この場所の主のように堂々としている。]
…旅行で体調崩しちゃったのかな。
[好葉の様子を思い出して眉を下げる。
何か切っ掛けがなければ飯綱と名乗る狐神に疑いを掛ける事はなく。]
[>>130不意に玲緒が呟いた。]
へ?
[鹿を眺めながらのその言葉に、あたしは目を丸くする。
もしかして鹿を食べたいとか考えてないよね、この子。
ちらりと探るような視線を送る。
あたしの側には寄って来ても、玲緒の周囲には寄ってこないのがそれを裏付けているようで怖い。
まさか…、ねぇ。
いくら食いしん坊でもそれはないでしょう。
そんな淡い期待は続く言葉によって鮮やかに打ち消された。]
…な…
鹿は神様の使いだよ。
世が世なら罰せられちゃうんだからね。
[>>134呟き声にあんぐりと口を開け、ややあってから諫める言葉を口にする。
鹿には離れるように手を振って。
江戸時代には神鹿殺害は禁制で、鹿殺しをした場合の刑罰はとても重く、打ち首を受けたという記録もあるくらいだ。]
うーん、あたしはいいかな。
[買ったら寄せてくる波のように鹿がやって来るのは分かっている。
何も知らない頃にやってみて泣いた。
そう言いながら、この子、空腹の余りにおせんべい食べたりしないよね、とか思ったりしてしまった。]
――そうねぇ、
[あたしは、どうしようかと思案する。]
…っ?
[耳に触れたのは烏を思わせるしわがれた猫の声。
昨日猫の階段話をしたのを思い出しつつ、声の主を探す。
何か不吉な感じがした。
優雅に散歩する鹿の親子の足元に黒い塊が一つ。
闇に溶け込むような色をしながら、立体的に浮き上がるのは鹿の影じゃない事を感じさせる。
しわがれた鳴き声を再び吐き出したそれは――…]
─二日目・奈良公園─
[朝食のバイキングでもバスの中でも無言を貫いた炉は、
誰の目にも不機嫌そのものに映ったことだろう。
自由観光という状況も手伝い、前日共に回った班員は薄情なことにそそくさとどこかに向かったようだった。
晴れ晴れとした蒼穹の下、鹿がそこここに屯するのを見遣り。
やや遠くでどこかに行く相談をしているのか、隣り合う兄妹を眩しそうに目を細めて眺め、ポケットに手を突っ込む。
視界に入れないまでも近くにいる大河に何と声を掛けようか、
ただそれだけのことに思考が支配されていた。**]
――…っ!
[顔のない不気味な黒猫にあたしは顔を強張らせる。
禍々しい気配は色濃く、この世のものでない事は察せられた。
その猫はあたしじゃなく、玲緒をじっと見つめている。
咄嗟にあたしは胸元に掛かった赤翡翠の勾玉に手を伸ばしていた。]
― 奈良公園 ―
おー、鹿だ!鹿だ!
ここは中学の時も来たんだぜ。
[バスに揺られて奈良公園にやってきた。
一面に広がる芝生のあちこちに、鹿がいる]
真理、鹿せんべいあげてみる?
[真理に尋ねた]
[不気味な黒猫が口を開ける。
けれどそれは鳴き声ではなくて人の言葉だった。]
…消した?
[溶けるように消えた怪異が残した言葉には、あたしは全く心当たりがなくて。
穏やかでないその内容に緩く首を捻った。]
[子供騙しに付き合ってくれる鹿が、存外可愛らしい生き物に思えてきた頃。
鹿との間に割り込むように、真直ぐ横から伸びた腕>>144]
――……、
[身体ごとすっと躱して、向き直り]
[玲緒はあたしよりも動揺しているらしい。
あたしは彼女が落ち着いて口を開くのを待っていた。]
…式神。
そんなものを取り込むなんて穏やかな相手じゃないね。
[空を飛ぶ鳥の姿を取った式神は汎用性が高い。
だから伝書鳩のような使い方もあれば、監視や追跡に使われたりもする。
何故玲緒が式神を消したのか、それを聞いている余裕はなかった。]
…警戒はしておいた方がよさそう。
[言いながら、赤翡翠の首飾りに触れて意識を集中させる。
口の中で紡ぐのは火界呪。
やがてあたしの頭の少し上辺りに現れ出でたのは緋色の小鳥。
炎の揺らめきに似た色が羽に宿っている。
戦う力など持っていない、周辺で異変が起きた時に知らせるだけのか弱い存在だ。
隠形させて試しに周囲を飛ばせてみたけど、何かを知る事は出来ただろうか。]
―奈良公園―
うわぁ……思ってたより、いっぱいいるんだね……。
[奈良公園で真っ先に零れたのは、そんな一言。
可愛い動物は好きなはずだが、猫や子犬よりは大きい鹿に、
僅かばかり圧倒されてもいた。
万里の言葉>>152には、躊躇いがちに。]
………………こわくない?
[と、尋ねるのだった。]
[力を得たいからと山神を喰らった同門の一族を殺す事には牛ケ谷の一族は最後まで反対し、
彼らを始末すべきと主張する未谷に手を貸す事はなかった。
‘同門の根古谷という一族は、仕事の最中に強い力を持った存在と出会い、祟られて滅んだ。’
未谷の行いは、牛ケ谷の亜梨沙達の世代にはそう真実を歪めて知らされていた。
――それは前当主である牛ケ谷守哉の意志でもある。
それ故に、亜梨沙は牛ケ谷と未谷の間に横たわる確執の一つにそうした一族が関わっている事を知らない。**]
……まだ、痛む?
[心なしか頬が赤味を帯びて映るのは、加害者視点故か。
与えた痛みを浚うように指背で擽り、左頬を経由して掌を重ね]
道、わかんないから。…連れてって?
[>>141玲緒の謝罪の言葉に軽く首を振ってみせる。
玲緒に視えたものはあたしにも視えていた。]
ううん、大丈夫。
――そうね、先に食事でもいいんじゃない。
この辺りなら色々あるだろうし。
[一先ずは腹ごしらえをしようと提案する。
鹿煎餅の事を聞かれれば、今はいい、と。**]
あー、そうだな……。
[中学生の時の修学旅行を思い出してみた。
クラスメイトがせんべんをあげようとして袋を開けた途端、鹿がわらわらと寄ってきたような気がする]
うーん。怖いっていやぁ怖いかもな。
別に無理にするもんじゃないし、心配ならやめといたほうがいいかもな。
[触ってみたいような気もするし、
撫でたいという思いはあるし、
でもちょっと怖いとも思ってしまう、複雑な心境である。]
………………万里くんが、一緒なら……。
[ちょこん、と服を掴んだ。]
お、おぉ…天倉。
ちょっと風に当たっていれば大丈夫、なんてことない。
[座っている自分とほぼ同じ目線。>>143
背を撫でてもらうと、気分の悪さも幾分かは和らいだ。]
あー…落ち着く。
お前、クラスの方はいーの?
[思わず一緒に観光巡りをしようと誘ったものの、彼には彼の
クラス内での付き合いがあるはずだと、今頃になって
そこに思い至り、問い掛ける。]
[バスに乗り込んでしまえば、座席の距離は一定で、
当然姿勢も制限される。
窓際を陣取ったのが幸いと、視線がこちらに向けば向くほど、
奈良の街並に物珍しさを見出した素振りを見せて]
ふぅん、そうなんだ?
相変わらず変なとこ詳しいね、幸兄。
あたしも、赤いのが一番好きかなぁ。
翠のがあれば、…それも好きになると思うけど。多分。
[今日この時までは、どの色にも其々感じていた趣。
あっけなく翻意して、順位を定め]
[>>159 まだ具合の悪そうな様子が心配だが、もう少し休めば良くなるだろうか?]
うん、俺の方は大丈夫。
基本的にフリーダムなヤツらばっかだし。
[そう言って、安心しろとばかりに聖前に笑いかけた。
実際他のクラスに彼女がいるヤツは、そちらへさっさと移動し。
そうでない者は各々、好きなように移動していた。]
それより、だいぶキツそうだけど…。
聖前って車酔いするタイプだったのか?
[もしかしたら、観光より。
早く旅館に行って休ませてあげた方が良いかも知れない、と考えながら。
聖前の背中を優しくさすった。**]
……うん!
[万里の言葉>>160に安心したかのように笑顔を見せ、
近くの露店で鹿せんべいを購入。
封を切って、一枚手に持てば、]
わっ……!
[途端に鹿が集まってきて、思わず万里の方へと後ずさる。
が、わらわらと集まってきても鼻先を近づけるのみで大人しいものとだとわかれば、安堵して鹿の背に手を伸ばす。]
………………かわいい。
[なんだ、案外可愛いものだとわかれば、そこから先は上機嫌で。
はいはい並んでーと、せんべいを小さく割って与えるのであった。
……最初のうちは。**]
う、こら、くすぐったい……!
[鹿のしめった鼻先が太腿をくすぐれば、
零れそうになる声を押し殺しながら、僅かに身をよじる。]
ちょっと、もう、
スカート咥えたらダメだってば……!!
[せんべいを寄越せと強請る鹿にスカートを引っ張られ、
せんべいを持ってない方の手で、必死にスカートを押さえ付ける。
片手ではうまくせんべいをあげることも出来ず、
餌を強請る鹿達が、さらに押し寄せるのだった。]
[自分の悩みについての問いかけに首をかしげながら]
悩んでるように見える?
[どこかはぐらかすような言い方に聞こえたかもしれない]
/*
9割5分くらいは、叩き折ること前提の別離フラグを立てていたにも関わらず、使う機会のなさそうな予感がひたひたと押し寄せてきている現状です。
高三だしほら、京都の大学受験予定とか、そういう方向の。
完デレ一歩手前の現状、そうゆうのもう要らないな。うん…
私が悩むことっていえば大体リオ君のこととかな。
[そういいながらじっと見つめて]
今回のことは私が力になれることはすくないみたいだけど。
[軽快に張られた頬は赤味を残すが、
慣れない彼女の平手打ちに長らく後遺症を残すほど柔ではない。
それでも気遣ってくれる様子に、いいや。と双眸を撓めて見せた。
寧ろ叩いた彼女の指先に余韻が残るではと、
逡巡してしまう過保護はいつものこと。
衝動に任せたとはいえ、箱入で育ててきた妹なのだ、
他者を害する真似など滅多にしないと知っている。
彼の不良筆頭たるクラスメイトにすらにこやかに対するだけに、
頬を打たれる己の方が特別なのだろうとは、前向きな自惚れ。]
―――…、……。
[思えば妹がなけなしの皮肉を返すのも、
つい綻んでしまうような文句を突き返すのも兄に限定される。
それに気付いて無音で笑う兄の顔はきっと気味が悪い。]
もう、痛くは無い。
そうだな。誤解を恐れず言うなら、―――…悪くない。
[選んだ言葉はまた妹の不審を買いそうではあるが、
アウトプットは不得手なのだから仕方がない。
彼女は己に甘いと、文句めくが、此方も大概な自覚はある。
――――中々如何して、岡目八目とはこのことだ。*]
― 般若寺 ―
[バス内での予習は、偏った知識を詰め込んで、
辿り着いたのは閑静な住宅街に青看板を出す般若寺。
その名の通り般若経を下地にした学問寺である。
しかし、今の季節は国宝の楼門や巧緻な仏像よりも、
寺一杯に広がる秋桜が観光客の目を喜ばせる。
モノクロームカラーの堂塔や本堂と、
鮮やかな多色の配置は人に郷愁の念を抱かせるのだ。
秋桜寺とも別名持つこじんまりとした仏閣。
十五万本の繊細な花弁の色彩に出迎を受け、
手を繋いだ赤毛の兄妹が秋風に揺れる花の中。**]
……え?
[つい、聞こえた内容>>102に聞き返すような声を上げた。
彼女は縁結びの意味を知らなかったと言った。
謝る為に俺を呼んだのだろうか。
勘違いをしていたのは彼女だけではないのに。]
あ、いや、 俺こそ。 ごめ――
[謝るべきは俺の方でもあって。 謝罪の為、動く唇。
それは彼女の接近で言葉を紡ぐことをやめてしまった。]
[見えた姿はまるで迷子。
確かに彼女は俺の目の前に居て、迷子なんかじゃないのに。
その時、俺は何故か彼女が迷子だと確信してしまった。
そして迷子にしてしまったのは俺だとも。]
[重なり重なった勘違いは解けて、今まで通りだって接せる筈だ。
――まずは彼女を迷わせてしまったことを謝らねば。
そう意を決した時に続いた言葉は全く想像も出来ない言葉の数々。
"縁結び"と聞いて相手が自分だと考えることはしなかった。
いや、出来なかった。
信じられないそれは選択肢にすら浮かばなかった。
[手を包む暖かさは彼女の温もり。
確かに聞こえたのは、とある小説家が訳した
遠回しの"I love you"。]
あー……、 俺、
死んでもいいぞ。
[本来言うべき言葉は逆なのだろうけど。
間違いなく今、気付かされたのは俺の方だ。
ずっと悩んでいたのも、彼女を想っていたからか。]
悪かったよ。
だから、 ほら、目を開けてくれ。
[気付けなかったことへの謝罪か。
普段見せる笑顔とはまた少し違った笑顔で。
目を瞑る彼女>>108を、空いた手、 優しく撫でた。*]
―翌日―
あ、ステラ。
食べ物持って鹿に近付くの駄目だからな。
[結局あの後、彼女を送って即、風呂入って寝た。
バスの座席。
いつも通り俺は彼女の隣で、いつも通り振舞っている。**]
それなら良いんだけど。
ちゃんと一言断りを入れてから来たのかなって思ってよー。
あぁ、バス酔いはいつもならしない。
今日はたまたま、だ。
[幾分か治まって来て、顔を上げると間近くには天倉の顔。>>161]
ぅわあ!?
[途端、意識してしまって素っ頓狂な声を上げて尻餅を付く。
鹿達も驚いたか、少しばかり離れてしまったような気がする。]
や、ごめん、ちょっとびっくりしただけだから!
あ〜〜…と、そうだ!天倉、これ食おう!これ!
[慌てて腰を浮かせ、再びヤンキースタイルに戻る。
どうにかこの場を繕わなければと、天倉から貰った金平糖の
袋を取り出して勧めるが、耳まで真っ赤になった所までは
流石に誤魔化せない。]
あー…と、とりあえずどっか行く?
何か見たい所あったら言えよ。
[引くに引けなくて、金平糖は出したままに行き先の決定を
促した。彼が特に希望を出さなければ、奈良市ならまち格子の家を
訪ねようかと考えて。**]
え、えっと、悪い。
なんか、昨日のあれを意識すると、なんかこう…
恥ずかしいというか、なんていうんだこれ。
[乗り物酔いも吹き飛んだか、それとも恥じらいの方が
上回っただけなのか。
そのような状況、小声で伝えられるのは、酷く
混乱した様子だった。*]
[じっと目をつぶって返事を待っていると、聞こえたのは、もうひとつの「I love you」を訳した有名な言葉と、真っ直ぐな蜷」の自分を好きだと呼ぶ声。
撫でられる頭にぱっと顔を上げて、ぽろぽろと無意識の涙が溢れだす。
思わず物理的距離を心の距離と同じくして、ぎゅうと彼の服を握る。]
──うれしい。すごく。すっごく。
……でも、やなせくん、しんじゃう、やだ。
[隠喩だと分かっていつつも、やはりそれは嫌だった。]
わたし、も……。
[すぅ、はぁ、と一回深呼吸とぐすりと鼻を鳴らす音、彼にだけ聞こえるようなか細い声で、]
──はるとくんが、すき、です。だいすき、です。
[それだけ言うとまた耳まで真っ赤にしながらうずもれた。
抱きついた彼から彼自身の匂いがすることに、更に心臓が早鐘を打つ。]
[自分の頭を撫でる手>>166に一息ついて落ち着いてから、そういえばとパジャマのポケットをがさごそと漁る。
謝るのも目的だったけれども、こちらが元々は本来の目的。
取り出したものは伏見稲荷大社で買った「学業成就守」。
それをそっと手渡した。]
これ、あげる。
[そして自分も色違いのそれを見せて。]
わたし、にほんご、べんきょう。
はるとくん、えいご、べんきょう。
──おそろい。
[えへへ、と小さく零すその笑みは、彼だけに見せる柔らかい六等星の星の光。*]
それじゃ、またあした。
おやすみ、なさい。
[そう伝えて蜷」と別れると、自室に戻って就寝の時間。
枕を抱きしめてごろごろと転がるその姿に首をかしげる同室のクラスメイトをそのままにして。]
─翌日─
[確か今日は奈良に移動すると聞いた。
丁寧にキャリーケースに荷物を詰めると部屋を出る。
バスまでの道のりの中、真理がいるのを見つければ、]
まり!
[はしゃいだように彼女に抱きつく。]
[お風呂を出た後のことを説明しようとして、恥ずかしさも入り混じってぐるぐるり。
抱きついた彼女だけに聞こえるように出た言葉は、]
やなせくんと、なかなおり。えんむすび、できた。
まり、ありがとう。
[彼女だけが意味を理解出来る暗号のような一言と嬉しそうな満面の笑み。]
[真理と別れると、バスへと再び歩き出す。
ここまで迷わずに来られたのはクラスメイトについていっていたからか、運が良かったからなのか。
蜷」の隣に座って、おはようと挨拶を交わすと、鹿への警告>>167。]
……?
うん、わかった。
[Why?と言いたげに頭の上でクエスチョンマークを浮かべるが、頷いて。
とりあえず、鹿には気をつけよう。
そこまでして蜷」が鹿に注意するのかを本当に理解するのは、もう数時間してからの話。*]
─奈良公園─
[奈良と言ったら定番のここ。
のどかな秋の色に染まった木々、そして鹿が沢山気ままに歩いている。]
しか、かわいい。
[率直な感想を蜷」と手を繋ぎながら呟く。]
[そうこうしていると、偶然「鹿せんべい」の文字を目にする。
せんべい──確か、日本のお菓子。]
はるとくん、ちょっと、まって。
[蜷」にそう告げると、ててて、とその「鹿せんべい」を売る人のところへ。
このとき、彼女は決定的な勘違いを犯していた。
──鹿せんべいは鹿にやるものであり、人間が食べるものではないということに。]
[蜷」と自分の分、二つ購入する。]
はるとくん、せんべい、かっ──。
[た。まで続けようとしたところで目ざとい鹿にむしっと唐突に鹿せんべいをかじられる。
え?え?と目をしばたかせていると、みるみるうちに鹿が群れをなして「よこせよこせたべものよこせ」とやってくる。
その異様な光景に、ひ、と小さく喉が詰まったような声を上げて。]
にゃ、にゃあああああああ……!?
[パニックになり逃げ出した。
その後をわらわらとついていく鹿の群れ。
逃げればもちろん逃げた先の鹿も気づくわけで。
気づけば大行列を成していた。]
はる、はると、くん!たすけて!
Please,please help meeeeee!!!
[あわあわ、わたわたと涙目で逃げまわるその姿に大爆笑する班員が記念写真のごとくその様子をカメラで収めていることに気づけるわけもなく。
ひゃあああああああと悲鳴を上げながら蜷」に助けを求めるのであった。
──あぁ、朝の言葉はそういう意味だったのか。
そんな一抹の後悔を残しながら。*]
―回想:乗車前―
ひゃっ
[突然抱きつかれて、うわずった声が出る。
相手がステラとわかれば>>173
すぐに笑顔を見せた。]
あ、ステラちゃんおはよう。
そっか。仲直り出来たんだ。
よかった。
[それだけではないのだろうか。
縁結びについては、昨日説明したはずだ。
それを今日も使っているということは……。]
……うん。おめでと。
[意味を察してか、こちらもにっこり笑顔で返す。]
……えへへへ。
[ステラがバスに向けて歩き出した後。>>174
一人上機嫌で笑みを零す怪しい姿があったとか。]
―回想:了―
[湯当たりで倒れたその身体を背負うのを、躊躇ったのは一瞬。
他の誰かに任せるという選択肢はなかった。それだけだ。]
なんだよ。起きたらなら自分で……、
[呼ぶ声に振り返れば、肩口に擦りつけられる額。>>127
甘えるように、服を握り締める幼い仕草に心臓が跳ねる。
それ以上動く気配がなく、譫言だと気づけば熱い背中を意識しないようにと。
黙々と廊下を歩いて行く。]
………っ。
[囁きと共に、肩口に這う生温かい感触に息を呑む。
足を止めれば、すれ違う生徒に何事かと気づかれてしまいそうで止められず。
行き場のない熱に、くそ、と小さい悪態をついた。]
[部屋に着けば、一つのベッドは荷物が散乱していて置き場がなく。
仕方なく自分の方のベッドへとその身体を転がすまでは良かった。]
……離せよ。いろり。
[服を掴んだままの指先は、握られたまま。
ほどこうと思えば簡単だ。けれどほどいたところで、散乱した方のベッドを片づける気も毛頭ない。
不可抗力だ、と呟き。炉を少し端に押しやれば隣にごろりと横になる。
体格のいい二人が並ぶには少し狭いが、落ちるほどではない。
ちらりと見れば、穏やかな寝顔が。
近い距離に、どうしても数刻前の出来事を思い出してしまい気まずさと苦しさとに表情が歪む。]
[目を覚ます様子がないのを慎重に確認してから、手を伸ばし。あやすようにその頭を撫ぜて。
ふ、と短く吐き出した自嘲と共に、眉根を寄せる。]
……置いてかないから。
[その存在を。その体温を肌で感じとり、意識するには十分すぎる距離。
こんな状態で眠れるわけがない、と思いつつも。日中歩き回った疲れから、いつしか瞼は閉じ。
眠りへと落ちていた。**]
― 奈良出発前・男子部屋 ―
そりゃ同好会ってそういうものだけど。
んでその美少女研究してどうす…。
いや、やっぱりいいや。
[>>116目的があって研究する部活なんてそも少ない気がして。
とりあえず熱中できる物に全力投球する部活なんだなという認識に落ち着いた。
>>122>>137従妹のスリーサイズについては微妙な顔をする。マリエッタが言いかけたなら。罰ゲームでもないのに止めた方が、くらいは言ったかもしれない。]
大体あってるんじゃないかな…
というか、そういうのって特徴あるとこ以外は気づいてもらえないから、そんな感じでいいと思う。
[織江の発言にはマリー共々同意した。高知の皆さんには非常に以下略。]
あれ、意外。
[>>123キャラじゃない、って言うかと思ったのに、ときょとんとして。]
織江君ってわりとクールな感じだと思ってたけど、
そういうのこだわり無いんだね。
[意外な面を見たように言う。
私的に少し近寄りがたい感があり、どことなく遠目に見る事の多いクラスメイトだったが、新しく知った一面が何となく嬉しくてほんのり笑みを浮かべた。]
うん、残念。
そういうのって滅多に聞けないから、聞いてみたかったんだけどね。
[聞いてどうするかは置いといて、先生のスリーサイズ、単純に興味はあった。]
…あ、ごめん、僕ちょっと出かける所があるから行ってくる。
[どこか談笑の途中でそう断り男子部屋を抜け出す。
手にはタオルだけ持って、その足で担任の部屋まで向かっていった。]
先生すみません、お邪魔します。
[こっそりと形容するようにそっと担任の部屋までくると、ほんとに邪魔にならないようにさっと風呂を借りる。
裸になって真っ先に視線が落ちるのは自分の胸。
男子生徒とは呼べなくなる程度に膨らみかけたそこを見る度に溜息が落ちる。
現状男でも女でもない、どっちつかず、中途半端。]
…どっちになるのがいいんだろう。
[将来的な事や可能性を考え出すときりがない。
数分ぼんやりと佇んでいたが、お風呂が借り物だというのを思い出しては慌てて体を洗い流し、担任に礼を言ってから部屋に戻るのだった*]
― 翌朝 ―
…あれやる人、たまにいるよね。
[>>63オートロックの前で佇む担任を目撃しながらぼそり。
ちなみに自分ところも昔母親がやった。自分が中に居たので助かったのだが、それに気づく数分間外で今の担任と同じような顔をしていたらしい、とは当時の父親談。
先生ドンマイと遠くから小声で言いつつ、他の生徒にまぎれて班合流しバスに乗り込んだ。]
奈良かー…どこ行こう。
[最初から自由行動なら、マリエッタと移動するつもりで彼女に話しかけた。
特に意見が出ないなら、おそらく無難な所に出かけて写真を取るだろう**]
―回想・一日目夜―
……だり。
[美土代と蛍火が部屋を出て行った後、ベッドに寝転びながらしおりを開く]
奈良、か。
[「自由観光」と書かれてあるのを確認する。
しおりを読んだ感じ、どうやら班行動というわけではないらしい。
流石に二日連続でばっくれるのは難しいだろうと考えていたのでその点に関しては少しほっとする]
…どうすっかな。
[自分は特にこれといって行きたいところがあるわけでもない。
うつらうつらしながらそんなことを考えていると枕元に置いた携帯が鳴った]
[メールの相手を確認する。
書かれた文に一瞬目を細めたあと、ぽちぽち文字を打った。
途中、何度か文章を打っては訂正を繰り返した、ようやくできあがった返事を送る]
Sub:おやすみ。
To:満井
From:織江
お疲れ様。
こちらこそ、何もできなくてすまなかった。
どうも俺はセンセを怒らせるか泣かせるかになるらしいな(
うん?あれ、見たのか?
てっきり村主が読むもんだと思ってた。
見られるんだったらもう少し本気出しときゃよかったな。
…だけどま、ありがとう。
そう言ってもらえるのは悪い気持ちではない。
センセのほうこそ、明日寝ぼけてドジ踏んだりするなよな。
今日はあちこち歩いて疲れただろうし、ゆっくり休めよ?
[メールを送った後、ふぅ、と小さくため息を吐く]
(…しかし、うまくいかないもんだな)
[先ほどメールを送った相手のことを思う。
特段、相手に何かを要求するつもりはないのだが、どうも必要以上に気負わせている気がしてならない。
…空回るとはこういうことか、と内心独りごちた]
(…もしかしたら叱られてるほうが気が楽かもしんねぇな)
[少なくとも、泣かせてしまうよりは]
Sub:明日だが
To:満井
From:織江
よければ一緒に行動しないか?
奈良公園で鹿から護衛くらいはしてやるよ。
[余計な一言を付け加えつつ]
…………?
[炉が目を細めていることに気づき、その視線の先を追えば。
やや遠くでも目立つ、並んだ赤髪。また、クラスメイトの双子の兄妹の姿。
眩しそうな目元はどこか切なげな羨望が滲んでいるようでもあり。
ざわり、と胸の辺りがざわめく。
眉根を寄せれば、ふい、と視線を逸らし。深呼吸を一つ。]
[華奢な茎に大きな花弁を八方へ広げて咲く秋桜。
生憎最盛の頃は過ぎてしまっていたが、
ここ数日の快晴により、最後の見ごろを迎える秋桜寺。
平日は人が少なく、静寂を楽しみながら散策できる。
聊か年寄り染みた観光コースであり、賑やかさには欠けるが、
情緒と華やかさは一大観光地に引けを取らない。
中には三脚を広げて、ファインダーを覗き込む人もちらほら。]
やはり、静かな場所は良いな。
聊か地味な気もしたが、喧騒を忘れる。
[その感想すら18歳にしては如何なのだと、
突っ込みを貰えそうであるが、離さぬまま繋いだ掌を揺ら揺ら揺らし、
秋桜を背景に、妹の姿を納めて、双眸を撓め。]
―――…写真映えもしそうじゃないか。
琉璃、一枚撮ってやろうか?
[懐から平たいスマートフォンを、手品めいた捌きで取り出し、
彼女をモデルにしたてようと、誘いを投げた。]
― 回想・奈良公園 ―
………。幸兄って、そうゆう趣味があった訳?
[何処か穏やかに、甘やかすよう囁かれた答えに、一瞬詰まって小さく応じた。
とはいえ自分も一応は予習を、と兄の提案先を、歩き出しながらスマホで検索する。
顔を上げれば、昨日今日で幾度目かの視線>>151
道中のバスの車内でも、威圧感に満ち満ちていたクラスメイト。
首を傾げて数秒思案、兄の手を一度くいと引いてから離し、何処か手持無沙汰に見えた彼の元へと]
で。俺らはどこに行く?
手近なところだと、春日大社で学業成就でも祈願しておくか?
[このまま立っていてどうなるものでもない。
目を合わせないまま、言葉だけを投げかけた。]
― 回想・奈良公園 ―
おはよ、ふたりとも。
申くん、爽やかな朝に顔怖いよ、いつも以上に。
見かけによらず低血圧とか?
[申と傍らの皇を順繰りに見遣ってから、金髪の彼に視線を戻すと、一方的に話しかけ]
男前は、どうせなら有効活用しないと。
はい、笑ってー。
[唐突にスマホを向けた先は、二人に。
慣れた手つきで画面をタップ、軽快なシャッター音が響く]
[真理の太腿に鹿の鼻先が触れると、真理の押し殺した声が聞こえる]
(なっ……!う、羨ましい!)
[自分が触れたことのないような場所に堂々と触れている鹿に、思わず羨望の目を向ける。
更に目の前では刺激的な光景が繰り広げられ]
(鹿!グッジョブ……!)
[などと真理に知られたら幻滅されかれない思いが頭を掠めたが、すぐにはっとなる]
[真理の太腿に鹿の鼻先が触れると、真理の押し殺した声が聞こえる]
(なっ……!う、羨ましい!)
[自分が触れたことのないような場所に堂々と触れている鹿に、思わず羨望の目を向ける。
更に目の前では刺激的な光景が繰り広げられ]
(鹿!グッジョブ……!)
[などと真理に知られたら幻滅されかれない思いが頭を掠めたが、すぐにはっとなる]
(こんな真理の姿を俺以外のやつに見せられない!)
[咄嗟に真理の腕を掴んで]
真理!せんべいを捨てろ!逃げるぞ!
[そう叫ぶと、腕を掴んだまま、走って鹿たちの前から逃げ出した]
― 回想・奈良公園 ―
ん、まずは一枚ゲット。
課題にご協力感謝。
[不意打ちを喰らった二人に、協力も何もあったものではないだろう。課題の出来栄えは保障しかねるところだが、何にせよ一旦保存して]
後でアドレス教えてくれたら、送りつけるー。
[申のアドレスを入手した記憶がないのは確かだが、皇の方はさてどうだったか。クラス行事の折にでも、気軽に交換を持ち掛けたことがあるかも知れない。
後でアドレス帳を検索すれば良いかと、またね、と手を振ると、
再び兄の手を引き、歩き出した*]
/*
いよっし、ゆるりと箱前待機。
今日の23時には宿泊地に行っておいた方がいいんだっけな。
色々考えておこう。
やぁ、もう……っ
[万里からの視線に気付くこともなく、
狼狽の度合いを深めていると。]
あっ、万里くん――…!
[助け船が入り、安堵の表情を浮かべる。
彼の言葉に頷き、すぐに鹿せんべいを手放し、
手を引かれるままに、彼の後について走るのだった。]
はぁ……っ
[鹿の群れから少し離れると、ため息混じりに息を零す。
そしてはたと衣服が乱れていることに気付けば、
慌てて片手で乱れを直した。]
………………見てない、よ、ね?
[じぃぃ……と、赤らんだ顔で万里を見つめる。]
/*
やっぱり、視線妹ちゃんが拾ってくださった。
これは伸ばすしかない。
兄冥利に尽きるが、クラスメイトにも恵まれて嬉しい限り。
― 般若寺 ―
[兄に手を引かれ、バスから降り立てば、風にそよぐ薄桃色。
白、紅、赤紫、群れなす色とりどりの秋桜が、ゆらり揺れる度、繊細に色模様を変え>>164]
―――……わぁ、……
[小さく息を零して、ぱっと隣を見上げ]
[電源を切っていた為か、メールに気付いたのは朝になってからだった。
バスの中、彼の姿はすぐに見つかった]
…あっ。
[色々気まずさや気恥ずかしさはあるが、それ以上に彼からアクションがあった事が嬉しくて。
自分のスマホを指差し、こくこくと頷く。はたして伝わっただろうか]
……俺のアドレスは知ってたよな。
こいつが欲しいって言うなら、送っておいてくれればデータ渡すから。それでいいだろ。
ほら、兄の方が待ちくたびれてるぞ。
[そつなく安定した成績を誇る高殿妹とは、以前。
模試の範囲でわからないところがあれば互いに教え合った方が効率がいいだろうと、アドレスを交換していた覚えがあった気がする。
ひらひらと手を振って、兄妹仲良く歩き出す姿を見送り。
ふと思いついて取り出したスマホで、二人並んだ後ろ姿をフレームに納めればシャッターを切った。*]
― 般若寺 ―
[繋いだ手を引き留めるよう握り返して、ゆっくり、ゆっくり秋桜の中を歩く>>195
妙に老成した兄の感想に、小さく喉で笑って]
…静かだし、綺麗だよ?
[けれど、声と一緒に向けられたスマホからは、
ふいと顔を背けて素っ気なく]
え、やだ。撮らなくていい。
――…一人で映るとか、なんか。恥ずかしいし。
[ぽつりと漏らして、隣を見上げる]
…あー。
[誰か絶対やるだろうな、と思っていたのだがどうやらそれが満井だったらしい。
らしいといえば、らしいかもしれない。
ここ二年の付き合いでわかっていたが、しっかりしているようで案外抜けたところがあるから]
そう、だね。うん、ご飯にしようか。
[先に食事>>156と言う亜梨沙の言葉に頷く玲緒の声は、まだ硬い。
鹿料理に思いを馳せた時に喰らったお叱り>>150には、]
『でも罰せられるより前の時代は、ぼたん肉として親しまれていたんだよ?』
[なんて返した食欲の旺盛さは、今は少しなりを潜めている]
/*
なんか変な言い回しになってるぞ。
>アドレスを交換していた覚えがあった気がする。
→アドレスを交換していた気がする。
→アドレスを交換した覚えがあった。
……こうだよな?(*ノノ)
奈良なら茶粥……だったかな。
[肩に下げていた鞄からスマホを取り出して、何かいい店はないかと検索をかけてみる]
あ、そういえば。
私が大食いだからって、お父さん奈良公園近くのボリュームある釜飯屋さん、勧めてくれたな。
[少し食欲が失せつつあり、自分ではないみたいだと内心苦笑しながら思い出して、その店のホームページを表示させて。
それから良さそうな茶粥のお店を検索して、そちらも表示]
亜梨沙。茶粥と釜飯、どっちがいい?
[開いたブラウザのタブはふたつ。
片手を差し出す様にスマホの画面を亜梨沙に見せ、茶粥のお店と釜飯のお店のページを交互に開いて、問いかける]
―――…撮るのは好きなのに、撮られるのは厭なのか。
[構えたスマートフォンに映るのは彼女の横顔。
笑気を噛みつつ、ピントを合わせ、目元へズーム。>>206]
朝から揃ってブルーベリー色の顔をしていたが、
相変わらず一蓮托生らしい。難儀なことだ。
あれではどちらが犬と云うより、セットで仔犬のような。
[とうとう行方を眩ます飼い主の立場。正しくワンセット。
遠い地でクラスメイトに向けて悪態を吐き出す兄は、
不調に見えた二人を慮る事も無く、爽快な笑みを胡散臭く敷き、
悉く鹿に襲われろ。と、分かり易くも安易な呪いを掛けておいた。
神聖な寺前で全く罰当たりな男である。]
では、二人で?
―――…其れは確かに青春だ。
[カメラを構え、腕を伸ばし、二人で収まる光景を想像すれば、
兄妹とは少し色合いの違う御約束。
此処に来るまでも路傍で見かけた学生カップルのよう。
―――とは、直接口にせず、想像の余地に任せ、
言葉尻を暈して、彼女の隣へと足を踏み出した。]
/*
ポストカードのお値段を忘れてネットサーフィンしていたら、うっかりウルトラ十二神将なるものを発見して噴きました。
か…格好いいじゃないの(きゅん)
外伝まであるのは(゜o゜)となったけどもw
13枚入りだから…(50+α)×13として700〜800円くらいだったかな…四桁はいってなかったような気はする(ポストカードお買い物する予定なんですが、間違ってたらすみませぬ)
あちこちの感想を読みに行ったらマニア向けという評価されてるんですが、良いお寺ですよ。
リニューアル後に行ったので前の庭がこざっぱりとしてしまっていて萩の寺とは言えないですがが><
― 奈良 夜 ―
京都も見所たくさんですが、奈良はこじんまりとしていて落ち着きますなあ。
「青丹よし 奈良の都は 咲く花の
薫うがごとく いま盛りなり」
「天の原 ふりさけ見れば 春日なる
三笠の山に 出でし月かも」
奈良を歌ったこれらの和歌、どの歌集に入っているか、あるいは作者の名を答えよ、って期末テストに出そうかなあ。
そうそう、さだまさしさんの曲で、東大寺を題材にした「修二会」って、いい歌ですねえ。
この「修二会」
なんて読むかって、日本史の問題として期末テストに出しませんか。
あ、カラオケで歌いましょう♪
[村主先生は、奈良の「春鹿」をだいぶきこしめしているようです。]
/*
さだまさしの「修二会」はこんな曲ですよー
東大寺コンサート2010動画
http://www.youtube.com/watch?v=C-6yiqOErR0
歌詞
http://j-lyric.net/artist/a0004ab/l020d90.html
─ 少し前 ─
[猫が姿を消し、警戒をした方がいいと呟いた亜梨沙が赤翡翠の首飾りに触れる。
口の中で紡がれているのが火界呪だと玲緒が気づいたのと同時、亜梨沙の頭の少し上の方に炎色の小鳥が生じる。
この手の具現化系の力には縁がないせいか、見る度につい、視線が釘付けになってしまう。
その鳥が何かを嗅ぎつけるのは、きっとホテルに戻ってから暫くしてからの事。]
[何とか鹿たちから逃げ出せたところで走るのをやめて]
ふう……真理だいじょうぶだった……かっ!
[言いながら振り向いた先には、真理が衣服を直す姿。
慌てて向こうを向いて、目を瞑って]
見てない。見てない。うん。
[自分にも言い聞かせるように言うが、実際は。
サービスショットを心のカメラにしっかりと焼き付けました]
うん、何食べよっかなー。
[>>209奈良と云えば、茶粥に柿の葉寿司、葛うどんに、三輪そうめん。
奈良の郷土料理を思い浮かべてはみるものの、玲緒と同じようにあたしの表情も少し硬いだろう。
努めて明るく振舞ってみるものの、つい先刻のぼたん肉について語る玲緒に]
『食い気が勝ち過ぎ!』
[なんて眉を吊り上げて言った勢いは消えていた。]
[普段なら、写真を撮られる事にも特に抵抗はない。
だから、先程仕返しめいて背後で響いたシャッター音にも、
素知らぬ振りをした>>205
後でこっそり物々交換を持ち掛ける心算で]
ん、…やだ。恥ずかしいってば。
[拒否も構わずピントを合わせる気配、そっぽを向いたまま
声だけ返す>>213
けれど兄の吐いた悪態には、思わず頬を緩めて]
……ッ、やめてよもう、今度二人にあったら噴き出しちゃいそう。
段々そう見えてくるから、ほんと困る…
うー。
[万里の反応に、じぃぃと彼を見上げながらも。
ふと表情を綻ばせ、改めて彼の手を握りしめた。]
………………ありがと。
[そう小さく呟くと、それまで居たところを振り返る。]
鹿は可愛かったけど。
食い意地、凄かったね。
写真どころじゃなかった……。
[苦笑い混じりに呟いた。]
うん、そうそう…。
[>>212玲緒が情報を収集するのを見て、あたしもガラケーを取り出す。
そうしている間に玲緒がお店を見つけたらしい。]
釜飯…。
[お父さんに勧められたと話す玲緒の瞳は、今は輝いていない。
先刻に見たものが影響しているんだろう。
差し出されたスマホの画面にはブラウザのタブが二つ。
あたしも支えるように白いカバーに軽く手を添えて吟味する。]
あたしは茶粥…かな。
玲緒はどっちがいいとかある?
[季節ものの栗が入った釜飯には少し心を惹かれるけど、がっつりと食べる気分ではなかった。
何方か決まれば、その店に向かって歩き出すだろう。]
……うん。
二人でならまだ恥ずかしくない、かな。
[遠回しに強請ったのは、いかにも青春めいた気恥ずかしい光景。
ささやかな嘘で答えて、そっと肩を寄せ]
!?
[>>168こちらを見上げた聖前と視線がぶつかり、予想以上の近さにこちらも動きが固まった。
尻餅をつく聖前と、若干遠ざかる鹿達に気がつけば。
弾かれたように手を差し出すが、再び体勢を立て直した彼の様子は耳まで赤く染まっていて。
それに気がつけば、なんだか自分まで恥ずかしくなって来て、思わず俯く。]
お、おう…大丈夫なら、いいんだけど…。
[聖前が昨日渡した金平糖の袋を差し出されれば、真っ赤になったまま1粒手にとった。]
俺は特にないから、お目の行きたいところに合わせるよ。
[誤魔化すように水色の金平糖を口に含めば、しっかりとしたソーダ時が]口内に溶けて広がった。]
改めてそう言われると……、
こっちも恥ずかしくなるだろ…っ!
[まるで聖前の混乱が伝染したかのように、ほんのり色づいた顔はますます赤くなった。]
[水色の金平糖を数粒、掌の上に零す。]
えぇー…と…
あ。
[どうしたものかと視線を彷徨わせていると、遠目にも良く
解る、ずらり尾を引く鹿の群れ。>>177
それを先導している(?)のは、確か同じ図書委員の―――]
リリさん、か。
ついに鹿との戦いを始めてしまったんだな…。
頑張れ、今の俺にはそれしか言えない…。
[英語が話せたら応援の一つも送れたのにと、拳を握って
辛そうな演出。
余談だが、次に彼女に何かしらの用事がある時には、
ジェスチャーを混ぜて対話を試みるつもりだ。]
いやっ!礼を言われるほどのことはしてないから。
[よほど後ろめたいのか、声が僅かに上擦っている。
それでも手だけはしっかりと握っていて]
うん……すごい勢いだったもんな。鹿。
写真は……ええと真理とツーショット取りたいかなって……。
[話題が写真になると、そう願望を口にした]
ん、じゃあ茶粥にしようか。
[ちょっとした動揺の為に食欲は失せていたせいか、がっつり食べられる釜飯にはなびく気にもなれずに、彼女の選択>>218に頷く。
そうしてスマホ片手に、目的地の店へと向かう。
古民家を改造した奈良オリエント館にある、茶房。入口近くの地元FMのサテライトスタジオの奥にある店は、土間になっていて靴を脱いで上がる仕様。
人気店なのか思いのほかのにぎわいを見せていたが、それでも並ぶ程ではなく、すんなりと店に入る事が出来た]
お茶、選べるんだって。
[通された座卓に綺麗に座り、そうしてメニューを見て。
茶粥御膳に書かれている事を呟いてみる。
選べるお茶は、小豆茶とほうじ茶]
私、小豆茶かな。
[食欲が失せたと思いながらも、しっかりと茶粥御膳1350円を頼む心算だ]
うん……!
[万里の言葉に、笑顔で頷く。
握りしめる手に甘えるように、隣に寄り添って。]
……万里くん、どこか行きたいところある?
[行きたいところがあるならば、どこへでも着いて行こうと。
じっと彼の顔を見上げた。]
にゃあああああ!?
ってス、ステラさん……?
[>>177聖前に続き、そちらを観れば。
同じクラスで図書員のリリブリッジが、みごと鹿達のターゲットに選ばれたようだ。
逃げた先にも鹿が集まってきて、凄いことになっている。]
戦いって…。
た、助けた方が良くないか……?
[拳を握り静かなる声援を送る聖前と、相変わらず必死に逃げていくリリブリッジを交互に見つめて。
おろおろ。]
Sub:課題の記念写真っつーのは
To:満井
From:織江
別にカメラで撮ったものでなくてもいいんだろ?
うーん、そうだな。
写真とるならやっぱり観光地のほうがいいからなぁ。
[繋いでない方の手でスマホを操作し]
近くなら春日大社とか……。
それか大仏さま見に東大寺にでもいくか?
[亜梨沙の選択はどうだっただろう。
ふわりと漂うお茶の香りのお粥が乗った膳がくれば、ふと思い出した様にスマホでぱしゃりと撮影してみる]
亜梨沙も撮っていい?
[奈良での昼食シーンをひとつ収めようと、じっと差し向かいにいる彼女を見つめてみた]
( そういえば )
[思い出すのは昨夜の都路里での事。限定品を頼み美味しそうに食べる亜梨沙>>27を見て、少しおすそ分けをねだろうかと頭によぎった事を思い出す。
勿論物々交換を申し出るつもりで。
けれどどう切り出していいか判らずに、その思いつきを抹茶カステラと一緒に飲み込んでいた。
ふと、そんな事を思い出しながら亜梨沙を見つめる]
[煎餅の有無などこの際如何でも良い。
今日がお前等の命日だ、と鹿等を煽るように飛ばす念。
シスコン街道を我が道と決めて突き進む雑念塗れの兄に中てられ、
美しい秋桜も若干引いて見えるのは気の所為、森の精。]
―――…良いじゃないか。
お互いの首輪に鎖を通して貰っている方が、俺の都合も良い。
[同性の己には良く分からぬが、申も皇もあの通り見目が良く、
中身も一癖在って、クラスの女性徒からは中々人気が高い。
あまり噂話に明るくない己ですら耳にするほどだ。
楽しげに笑う妹からは、一線を越えるような感情は拾えないが、
それでも愉快で居られないのは仕方のない兄心。>>217
精々、鎖を絡め、セットで縺れてくれれば、、
こちらの杞憂も多少は軽減されると云うもの。]
[よく眠れもせず、かといって寝不足には遠い。
中途半端な倦怠感を持て余し、欠伸を噛み殺した。
昨夜の記憶は風呂場でお湯に浸かって以降曖昧だ。
気付けば一時間過ぎていたなんてことは日常茶飯事。
疲れが溜まっている時は朝になるまで意識が飛んだことすらある。
今回も類似した事故が起きたようだったが、
一人で戻って来たのかそれとも誰かに運ばれたのか。
……運ばれたとしたら、一体誰がやったのやら。
大河だとしたのなら礼を言うべきだとは思っていても、
それを確認する手立ても直接聞くと言うことも出来ず。
小さく息をついた微かな音に、ぴくりと肩を揺らした。>>192]
(話しかけたところで無視されんだろうな。)
[確信めいた思考が過ぎればずきりと胸が痛む。
昨夜のことがフラッシュバックし、きつく目を閉じた。
大して仲の良くない、それも男にあんなことをされて、
気持ち悪がらない方がおかしいだろう。
同室だからと迷惑を掛けないように誓ったあれはなんだったのか。]
[視線を追われているとは知らず、>>193
掛けられた言葉に返すまでかなりの間が生じる。>>197
詰まった喉を無理矢理開き、出した声は掠れていた。]
学業成就なんざしたところで、賢くなる訳でもなし。
かといってここでぼんやりするのも無駄。
そういう所の近くなら土産処もあるだろ。
あんまり買ってないようだったし、写真撮んねぇとだし。
[昨日のおたべだけでお終いというのも虚しいだろう。
どうせ交通費は後から出るのだ。
ぶらついて時間を浪費した方が居た堪れなさも解消されるか。
がしがしと側頭部を掻き毟り、バス停か電車かどちらが良いのかという問いは声に出さず、動く大河に着いて行こうとして。]
―――いや、多分それには及ばないだろ。
蜷」が近くに居るはずだ、あいつに鹿せんべいを渡すか…
全部放り投げれば戦いは収束へと向かうはず。多分。きっと。
[金平糖を口の中へ放り、ゆっくりと立ち上がる。
甘さと遠くの騒ぎのおかげで、少しは調子も取り戻せたような
気がする。
助けを、と>>222うろたえる天倉へ何とも頼りない言葉を
掛けながら、遠くへと視線を遣る。
なんとなく手出し無用のような気がしたのだ、本当に。]
[満井はメールに気づいただろうか?
なんにせよ、彼女がこちらに気づいていないうちに彼女のほうへ歩を進めて近づいていく]
…おい、センセ。
[ぽん、と背後から満井の肩を叩く。
振り向いた彼女の頬に肩にのせた手の人差し指で軽くつきながら、
もう片方の手に持った携帯で写メを撮った]
[スマートフォンを片手に、隣へ並び直すと、
徐に片腕を伸ばして、彼女の肩を抱き寄せようか。
五指に込めるは男の腕力。削ってくれた分を諸共巻き込む急接近。
ややも強引に引き寄せて、傾斜させる彼女が至るのは己の胸板。
すらりと伸ばしたスマートフォンを高く持ち上げ、
液晶にはお互いの姿が鏡のように映りこむ。
互いの赤毛が宙を泳ぎ、此方も絡まるような接触刹那。
小さな機械音が耳に届いて、到底提出できない一枚の出来上がり。
ぽすりと、踏鞴を誘った妹の身は自身の長躯で回収し。]
………先ずは一枚か。
しかし、あまり秋桜が入らなかったな。
―――…琉璃、もう一枚だ。
[端末を手元に引き寄せ、写真を確認すると、今度は妹を接写。
しかし、これも生憎提出する気が無い。
自身の妹フォルダの糧となる末路が決定済みの一枚を、パチリ。]
[デザートのわらび餅もしっかりと食べきる辺り、食欲が失せていたとは思えない食べっぷりでもあった。
むしろ、さらりといただける茶粥だからこその食べきりっぷりかもしれないが。
そうして食べきれば、一応地図やらナビアプリなんかをいつでも起動させられる様にしたスマホを制服の上着のポケットに入れて、亜梨沙の目的地である新薬師寺へと向かう事にする。
先導を亜梨沙に任せて]
うーん、そうだなぁ……。
[万里の言葉に暫し考え。]
どっちも行ったことはないんだけど……。
そういえば、万里くんは中学の時はどこ行ったの?
万里くんも行ったことないところの方がいいよね、きっと。
[スマホを覗き込もうと、軽く背伸び。]
これでよし、と。
[写メの保存ボタンを押しながら満足げに頷く。
彼女はどんな反応を返しただろうか?
なんにせよ、彼女の頬から指先を離すとそのままそっと彼女の頭に手を置いて]
Sub:Re:課題の記念写真っつーのは
To:織江君
From:満井
ええ勿論。携帯でも大丈夫ですよ。
どうしました?
/*
時間配分を間違えている気しかない。
中々、日程に追いつけませんな。
しかし、最終日は週末に掛かる天の采配。
キメていきますよ、がんばります。
だから、俺達は俺達のやるべきことをしに行こう。
奈良市ならまち格子の家って所で色々調べものがしたいんだ。
中で休憩も出来るみたいだ。
そこでゆっくり、話の続きをしよう。
[調子を取り戻せば、不安定になっていた部分も少しは
持ちこたえてくれそうだ。
未だ真っ直ぐに天倉の顔は見る事叶わないが、何をしたいのかの
意思表示は出来るようになっていた。]
[そうして新薬師寺へと向かう道中の玲緒の左手首。
制服の袖に隠れる様に、白の蛍石と藍晶石で作られた細身のブレスレットが嵌められていた。
奈良公園で視たものへの警戒を怠らない為にと]
ん、わりぃわりぃ。
じゃ、今日は詫びに昼飯奢るっつーことで。
[それでいいだろ?とあまり悪びれない表情で彼女を見下ろしながら
小さく首を傾げてみせた]
[真理の動作に気づくと、スマホをもった腕を下げて真理にも見やすくして]
あ、中学の時もここに来たんだよな。
だから、見てないところっていうと、何か別に探してみないと……。
[真面目な顔つきになって、検索をしている]
で、どこか行きたいところはあるか?
なければここがいいと思うんだがどうだ?
[いいながら旅のしおりを開いて法隆寺と書かれたページを指さす]
ただ、ここからだとそれなりに時間かかるみたいだな。
一応バスがこの近くから出てるみたいだが一時間くらいかかるらしい。
電車でいけないこともないみたいだが、それだと結構歩くみたいだ。
[どうだ?と彼女の顔を見ながら確認する]
− 3日目 朝 −
さて、修学旅行も最終日となりました。
今日は、各自、自由移動で、京都駅へ向かってください。
観光するもよし、お土産を調達するもよし、食い倒れするもよし。
京都駅集合は15時です。
有終の美を飾りましょう。
というわけで、移動を開始した君たちですが──
なにかの呪詛を踏み抜いてしまったらしく、君と相方は身体の一部がくっついたまま離れられなくなってしまいました!
と、通りすがりの僧侶が、「呪いを解くには、君たちに宿った五行属性の場所へ行って加護を授かるといい。ちなみに君の属性は○ですよ」と親切に伝授して立ち去りました。
頑張って呪詛をときましょう。
む、難しいなら無理に探さなくてもいいのだけど。
[万里の顔つきに、慌てて答えつつ。]
……万里くんと一緒に行けるなら、
どこだって嬉しいんだ。
[笑顔で告げて、スマホを覗き込みながら
そっと万里の肩に身を寄せた。]
/*
なるほど、属性はなんの意味があるんだろうと思ってたけどそういう意味g…いやいやいやまさかの超展開すぎるだろ(ツッコミ
そう…か、そうだな――。
蜷」がついてるだろうし…。
[>>229なんとも冷静沈着かつ容赦ない意見に、こいつ意外としっかりとしてるな。
なんて感想を抱きながらも、頷く。
せんべいを渡されたら今度は蜷」が犠牲になるのでは? とも、少し思ったが彼も男だ。
そこは自分で何とかするだろう。
あんまり言葉を交す事はないが、それくらいの信頼はクラスメイトに寄せていた。]
― バス >>128 ―
[頭はだんだんぼうっとして、気が遠くなっていくけれども───だからこそ、はっきりとわかったのかもしれない。]
駒王は絶対こんなことしないもん。
やだよ、こんなの。
返してよ。
私の駒王返しなさいってばぁ…!
[てし、と拳で男の胸板を叩く。]
わかった。
『ならまち格子の家』な――。
この際だから、気になるところはとことん調べよう。
[そういって少し冷静さを取り戻せば。
まだすぐに互いを直視は出来ないまま、目的地を目指して歩き出した。]
だから、遠目に……
[スマホを取り出し、鹿の列を撮影。
ついでなので動画にも収めておいた。]
よし、撮った。
後で記念に見せてあげよう。
[もしかしたら、泣かれるか怒られるかするだろうが。]
[無断撮影被害に遭ったクラスメイト二人に、
遠隔地から縷々と飛ばされる呪詛>>226]
…っふ、それってあれでしょ?
二匹でじゃれ合ってるうちに、何時の間にか鎖が絡んで、
気づいたら身動きできなくなっちゃうパターン。
[その上、兄の通常運行に慣れ切った妹に揶揄を重ねられる、巻き込み事故もいい所]
……何が、どう都合がいいのかなぁ。聞いたら、教えて――…、
[躊躇いながら口にした問いが、肩に掛かる力に途切れ]
うーん……。
[検索していたが急に思いついた顔になり]
それより先にメシ食うか?
せっかくだから柿の葉すしとかさ。
それか、葛のデザートとか。
[そう提案してみた]
あ、うん。それでもいいな。
[万里の提案に頷きながらも。]
葛のデザート……。
[ついつい、ご飯よりデザートに興味が向いてしまうのだった。]
[むに。]
……へ?
[完全に油断していたからか。頬に人差し指が刺さり、気の抜けた顔で写真を撮られることとなってしまった]
…あ、何して…!
[こんなの記念写真になりませんよ、と不満げに呟くが、お蔭で気が抜けた。
強張っていた肩の力が抜ける。]
ああ…法隆寺ですね。
いいですよ、行きましょう。
[特に批判することもなく頷くと、地図を見ながら共に歩き始めたか。]
/*
にゅ、しかし疲れが溜まる頃なのか、私まで眠気が……。
しかし、まだ別作業も終わらないので、寝る訳にもいかないという……。
うー、がんばる……。
ぷはぁ、 過剰包装は反エコぞ。
[狐のキーホルダーが自己主張。]
好葉、待たせたの。
予算と腹具合がよけりゃ、はしごっててもあるけど。
ほら、ここレストラン揃ってるみたいだし。
[そう言って指し示した場所は東大寺門前の夢風ひろば]
これ以上、好き勝手な真似は── はう?!
好葉ーっ
失神する前に、わしの呪を解いてーっ
[3日目の朝には、いつもの姿で、好葉の布団の足下にちんまり座ってる。*]
[強引に引き寄せる腕は、予期と期待を運んで>>231
素知らぬ顔で映る予定が、思わず浮かんだ微笑にあっけなく崩れた]
…近い。髪、くすぐったい…、
[頬に掠めた髪を一房掬い、彼の耳介を辿って掻き上げる。
肩口で赤の濃淡が混じり合う様に、目を細めて]
…あ。待ってよ、一人じゃ嫌だって言ったでしょ?
[制止の間もなく、続く接写に慌てる]
おいおい…。
[しっかりと記念撮影する聖前を宥めるように声をかけるも、本気で咎めるようなこともなく。
動画に収められるクラスメイトに、若干の同情の眼差しを送る。]
うん。そこなら東大寺もすぐ行けるから良さそうだね。
[そう笑顔で答えた後。
改めてデートみたいだなと意識してしまって、
不意に顔を赤らめるのだった。]
い、行ってみようか……っ
―奈良市ならまち格子の家―
鹿との戦いは、また後でな―――
[そう言ったかどうかは定かではないが、すっかり調子を
取り戻した篤史。天倉と二人でやって来たのは、江戸時代から
明治時代にかけて点在した町家を再現した施設。]
昔そのままというわけにはいかないんだよなー、やっぱり。
[出来れば構成している素材なども調べたかったようだが、
この部分については諦める他無さそうだ。
間口が狭い為、内部もそこまで広くは無いのだろうと思って
中へと進んで行くが、急に視界が開けて思わず天井を
見上げてしまう。]
[こちらの視線に気付いた高殿妹がこちらに向かう間、>>196
大河からの声に意識がそちらに向き気付くのが遅れた。
おはよ、の言葉に内心動揺し目付きが鋭く変わる。>>198]
……はよ。
周りが浮かれまくってるから、対比してそう見えるんだろ。
[そんなに怖い顔なのかと頬を摩れば、にこやかな表情で
同様のことを口走る大河をぎろりと睨み付ける。>>202
自虐ならともかく、大河に言われると異様に癇に障った。]
顔が怖くて悪かったな。
振り撒ける愛想を仕入れちゃいないんだよ。
[お前と違ってな、と剣呑さを声と態度に張り付けて。
けっ、と言葉になり切れなかった短い悪態のおまけ付きだ。]
(女に対して甘いやつ。)
[ポケットの中で手を握り締め、八つ当たりの念を抱く。
大河は女だけでなく、男子にも教師にも甘い。
いや、甘くないのは自分以外にだったかと、
あまりにも今更な現状把握に乾いた笑いを口許に刷く。]
[男前という言葉は甚だ疑問ではあったが、否定すら面倒で。
何で笑わなきゃならないんだとそちらを向けば、>>198
短くあっさりとした機械音と、スマホを構える高殿妹の姿。
勝手に写真を撮られたと本人の口から告げられて、
がっくりと肩を落とす。>>200
気付くのがもっと早ければ逃げるなり、フォーカスをずらすくらいは出来ただろうが緩慢な動きでははっきり映されていたか。]
通信料の無駄だろ、それ。
[アドレスを交換していない事実を余所に、送り付けられるという
想像に眉を歪め、声音に嫌悪に似た色が混じる。
保存されたらしい指の動きに知らずと胸の内がざわつき、
足裏を地面に擦り付けていた。]
[むさくるしいと声を上げる大河には無言で頷き。>>204
客観的な事実に薄ら黒い感情を持て余し、空瞬きを数回。]
……勝手なこと言いやがって。
[手早く橋渡しの案を口にした顔は相変わらずにこやかで。>>205
アドレス交換済みとか怖い者知らずかとずれた感想が浮かぶ。
定位置である兄の隣へ戻ろうとする高殿妹の後を追い、
一歩前に出て移動を遮る。二言三言些細な用件を伝え、
背中に刺さる兄の視線に身震いすると早々に距離を取った。
それが呪いへと転じていたと気付くのは、無茶な話だ。>>213]
目、赤い。
[ほとんど引いてはいたが、近付くとくっきりとした双眸、
その白目が微かに赤みは帯びているのが見て取れた。>>58
目の錯覚と言えばそれまでだったが妙に気になり、
その顔が自分と重なった事実は無意識の奥底に沈む。]
……やる。
[手を伸ばし、彼女の胸の前に握り拳を突き出す。
ポケットにたまたま入れていた飴玉を掌の上に二つ転がして、
それが彼女と兄の好物の味だったことは全くの偶然。
要らなきゃ捨てて良いと短く付け足すと踵を返した。]
ん、じゃ、いってみようか。
今日は班行動とかもないし。
[真理の手を引いて目的地に向かって歩き始めた]
―――…、それ。後で送って? 二枚目はいいから。
[肩寄せ合って同じ画面に収まる姿、今見てしまえば、
今日一日彼を直視できなくなる予感がして。
兄の手元を指差し、ひそりと呟く]
吹き抜けになってるのかー…。
そういやー…何の資料で見たか思いだせないけど、
昔の町屋って間口の広さで税金が決まってたんだと。
[だから間口の狭い家が出来たんだなと、見上げたままに。
施設名にも付いている格子から差し込む陽の光は畳を照らし、
思わず触れたくなる温かさを、目で感じられるかのようだ。
その穏やかな空間の中で、ぽつりぽつりと別の話が混ざり出す。]
/*
……!!!
ツンデレ申くんの、貴重なデレ頂きましたーー!
後でおにいちゃんと美味しく分け合いっこするね、
ありがと申くんっ。
うん。
[万里の言葉に頷き、共に歩き始める。
班行動もないし、と言われれば、はにかんだような笑みが零れた。]
本当に、デートみたい。
[嬉しそうに呟き、掌を握りしめた。]
なあ。
いつから、そう、なんというか…好きだって思ってた?
[何から話そうか、そう思う間にするりと出て来た言葉は
問わずに居ようと思っていた事柄だった。
最近ならまだしも、そうでなかった場合は己の鈍感さに
頭を抱える勢いだと篤史は思う。]
─ 先の事/翌日 ─
[>>238村主先生から最終日の課題を言い渡され、自由移動と言われれば亜梨沙の顔を見た]
( 今日が最後 )
[そう思えばひどく淋しく、名残惜しく思えてしまった。
同じ班の子達はもう少しパワースポットを回ると言い、亜梨沙はどうするのだろうと視線を向ける。
取り合えず駅までは一緒に向かい、ホームに足を踏み入れたその時]
― 夢風ひろば ―
[鹿から逃げだした後、目的地を相談していたが、まずご飯でも食べようかと夢風ひろばにやってきた。
ここでのお目当ては柿の葉寿司とか、葛のデザートである]
まず、こっち行ってみるか?
[先ほど見せていたページから更に柿の葉すしのお店のページにジャンプして]
景色も良さそうだよな。
[店内からは、東大寺南大門や大仏殿の大屋根を一望できるようだ]
─ ニャア ─
[奈良公園で聞いた猫の鳴き声が、響いた。
と同時、亜梨沙が警戒の為に飛ばしていた緋色の鳥が彼女の元へと戻ってくる。
羽ばたく様に、顔のない黒い闇をかき集め象られたかの様な猫が亜梨沙の方へと向く]
亜梨沙……!!
[猫を象る闇が蠢き、鋭い針の様に形を変え、亜梨沙を、そうして彼女の傍にいる小鳥を狙い飛んできた。
咄嗟に踏み込み、亜梨沙を自分の身体で庇う様に立ち、飛んできた黒い針を左手で弾いた]
亜梨沙、大丈夫?
[針を掻き消したのと同時、猫の気配は消えた。
そうして、針を弾いた手を下ろすのと同時、思いのほか距離を詰めていたらしい。
左手が亜梨沙の片手に触れて、玲緒は慌ててそれを退けようとして。
そうして、異常に気づく。
亜梨沙の手と、自分の手がくっついてしまったという事に。
無言で慌てふためき、玲緒が亜梨沙の顔を見た時に、通りすがりの僧侶が現れる>>#1**]
だって……嬉しいんだもん……。
[万里の言葉に、赤くなった視線を僅かに逸らした。]
ずっと、こうなれたらいいなって思ってたし……。
[高殿妹を追いかける炉に、眉をひそめる。>>251
何を話しているのか。
というか、アドレスを交換するのを阻もうとするとか。自分にそんな権利は、元よりないはずなのに。
どこかぎくしゃくとした炉の反応に、もしや負けず劣らず不機嫌さを醸し出していたのかと顧みて。>>228
深く、呼吸をまた一つ。]
― →茶房・暖暖―
――ん。
[>>221玲緒も異存はないらしく、奈良公園から離れて奈良町へ。
歴史的な街並みが残るこの地域は、ほぼ全域が元興寺の旧境内だというから驚きだ。
江戸時代の面影を残す町屋を改装した小さめの店や家屋の中に、時々現代っぽい建物が混じっていたりするのはやっぱり時代なんだろうか。
玲緒のナビで細かく入り組んだ路を歩き、目的地である奈良オリエント館へ。
店名は、暖暖とかいてのんのんと読むらしい。
FMのサテライトスタジオを過ぎて、靴を脱いで上がる。
中庭と縁側もあって、落ち着いた佇まいだ。]
へーぇ、そうなんだ。
[座卓について正座をし、お品書きに目を通し、玲緒の言った御膳を見る。]
じゃあ、あたしほうじ茶の方にするからさ…
[妹に言うように、二種類の味をシェアしようと言いかけて口を噤んだ。]
/*
>君と相方は身体の一部がくっついたまま離れられなくなってしまいました!
……あれ。ほぼ通常運行……
………昨日は、言いすぎた。
もう怒ってない。気にしてないから。
[表情筋を総動員し、ポーカーフェイスを装い。
互いに、忘れたことにした方がいいのだろうと。
さらりとそう告げたが、実際のところといえば。
弧を描く左の口端に、笑窪を浮かべて。]
あ、えっと…
[あたしはそっと玲緒の反応を窺う。
何を言おうとしたのか気付いたら、驚くだろうな、と思いながら。
旅行に来てから、あたし達の距離はいつもと違う。
これじゃ、まるで普通の、友達みたいじゃない――
それをどう捉えていいのか分からなくて、ちくりと胸が痛んだ。]
―まらまち・格子の家―
[『格子の家』は奈良町のはずれにある、伝統的な江戸から明治期の町家を再現した施設だ。
残念ながら建物自体は新しいため、その点に感して聖前は少しがっかりとしただろうか。]
京都とはまた違った、温かさがあるな。
[日射しの陰影が美しいコントラストを生み出していて、いつまでもここにいたいような気持ちにさせる。]
なるほどね…間口を狭くすれば、税金も安く済む――って事か。
[聖前の説明に頷きながら、共に中へと入り。
格子が畳に映し出す影を眺めて、2人だけの穏やかな空気に満足そうな笑みを浮かべる。]
[言いかけた言葉は飲み込んで、店員さんに注文する。
立派な梅の木の写真をガラケーに収めたり、新薬師寺への道程について話したりしながら御膳の到着までの時間をつぶした。
御膳の到着は目よりも鼻の方が先に感知した。
二種類の茶粥の御膳―のっぺい汁の他に奈良漬けにおかき、デザートにわらび餅までついている―があたし達の前にそれぞれ並び。
玲緒が撮影をするのを見て、あたしも自分の御膳をガラケーで撮った。]
――え。いいけど。
[ぱちくりと目を瞬かせ、食べようとしているポーズで写真に収まった。
代わりに玲緒の写真も撮らせて貰い。]
…?
どうかした?
[玲緒の視線に気付いたのは、のっぺい汁を頂いている時だった。
少しとろみのついたお出汁に里芋や牛蒡、蓮根などが入っていて、噛むとお出汁の優しい味が口の中に広がる。。
彼女が昨夜の喫茶店で、先刻自分の言いかけた物々交換を考えていた事は知らない。
何かシェアするものが残っていたなら差し出せるけど、残っていただろうか。*]
/*
すれ違いごめん。そして寝る前にときめいた……(*ノノ)
イベントもこちらの退魔遊びに含めてやります(おま
/*
ごめんなさいねー><
色々描写を考えていたら時間かかってしまいまし、て。
境内の中の資料とかを探しながらだから…とほほ。
……い、いつからっ…て、
[昨日の今日で、不意打ちで飛んできた質問に、またもや顔が赤くなる。
だけど何も答えないわけにもいかず、]
――笑うなよ?
……その…、初めて見た時から…、
[拳を握りしめ。
文字通り顔から火を噴きそうな勢いで、告白する。]
まぁうん、少し。
[はぐらかすような言い方に、こくりとひとつ頷いたが。
自分のことと言われると逆に瞬いて首を傾げた。]
僕の事?
…あーうん、何と言っていいのか。
[力になれないと言われると困ったように眉を下げる。]
だってこれは…僕の事だから。
多分、僕が自分で考えて決めないといけないんだ。
[と真面目な顔で真剣に言った後、暫くして、今度は少し苦笑する。]
………でも、意見聞くくらいはいいのかもね。
マリーは、僕がどっちになったらいいと思ってる?
[さっき聞きたかった事を織り交ぜながら、従妹に問いかけた。]
[他愛無い会話中、話題沸騰の二匹を貰い事故で追い出して、
身勝手に彼女の興味を己に引き戻す強行に出る兄の態。
受け止めた身体は軽く、肩には腕が掛かったまま。>>242]
―――琉璃と同じ色だ、切り難いさ。
[手入れが面倒だと嘆く癖、妹と揃いの髪は自身の自慢。
本当の兄妹ではなかったとしても、細く繋がる血縁を示す代物。
或いは、紅い糸に見立てた縁を自ら断つなど到底。>>246]
―夢風ひろば―
うん。
ほんとだ、窓際の席空いてるかな……?
[万里の手元を覗き込み、次いで周囲を見渡す。
あの辺りかな?と視線を移し、さらには東大寺の方へも視線を向けた。]
……それにしても。
[万里くんは凄いなと呟いて、信頼を込めて彼を見上げる。
自分一人では、とてもこんなところにはこれそうにない。]
[昨日の夜、脱衣所から部屋まで運んだことは言っていない。
更に隣で寝ていたことも。
朝、炉より早く目が覚めたのをいいことに。
そっとその隣を抜け出して、支度を済ませたからである。
ベッドを抜け出す時。
服を離れ、シーツに落ちた指先を数秒見つめて。
指を絡めたくなったのを堪えたりもしたのだが。
今は全部、忘れた振りをしようと。]
……懐に仕舞いこんでおくだけだ。見逃してくれ。
隣に映る過去の自分に悋気を炙るなんて笑い話だろう?
[一人では厭だと唱える妹に、兄はズレた返答。
理論武装の迎撃で迎えるが、その実、穴だらけ。
それでも、見逃せと、また彼女に甘えて唇が弓形へ。]
……懐に仕舞いこんでおくだけだ。見逃してくれ。
隣に映る過去の自分に悋気を炙るなんて笑い話だろう?
[一人では厭だと唱える妹に、兄はズレた返答。
理論武装の迎撃で迎えるが、その実、穴だらけ。
それでも、見逃せと、また彼女に甘えて唇が弓形へ。]
これだけか?
これから沢山収めるぞ、琉璃一人の写真は手に入れたしな。
[悪戯めかして笑う兄は相変わらずの性悪さ。
一度軽く抱き寄せ、仄かに鼻腔を擽る彼女の馨に酔う。
互いを囲む十五万を数える花香よりも、ずっと心に染みていく。]
でもお前…、なんか俺から逃げてるみたいだったし…。
[彼の姿を探し出して間もなく、そんな噂を聞くようになって。
悪い印象を抱かれてるようだと思った時、本当はショックでご飯も喉を通らなかったのだ。]
だからお前が図書委員に入ってくれたと知ったとき。
……すっげ、嬉しかった――。
/*
初めてやってしまった独り言への秘話誤爆。
手順としてはありえない筈なんだけど、
背景色故の操作ミスだろうなぁ。
視覚情報って怖いですね。
― 翌朝 ―
マリーそれあとで頂戴。
[>>190さりげなく酷いお願いを隣でしつつ。]
あ、高瀬君にも渡しとく?折角だし。
[何の折角かは置いておいて。
さすがに部屋は違ったので、一緒に寝てたとかいう噂が立ったら、違うと頬膨らませて否定もするが。耳に入ってこない限りは平和にいつも通り従妹と一緒に隣に並んで座っていた。]
奈良の有名な場所って、
東大寺とか正倉院くらいしか知らないんだよね。
特に問題なければそこに行く?
[>>191大仏に会いに行こうと従妹には提案し、問題なければそこまでのんびり行く事に*]
― 3日目の朝 ―
[気が付いたのは、お布団の中だった。
結局、2日目は体調不良でふいにしたらしい、
とか考えるより先に、ぱぱっと周りを見回し、
狐神がいつもの顔で足元にいるのを見つけた。
とたん、がばっと身を起して飛びつく。]
駒王?本物?
ほんとにほんとの駒王?
[ぺたぺたと触りまくり。]
─奈良公園─
[バックへ、貰った御守>>170を揺らし揺らし。
俺のよりも小さい手をぎゅと握りながら歩く。
鹿見るの初めてなのかな、なんて思いつつ。
不意に掛けられた声と離れる手>>176。]
迷子になるなよー。
[なんて冗談っぽく笑った。]
[確かに自分の知ってる狐神だと確信すれば]
もうっ!
心配したんだからね!
勝手に変な風になったりどっかいったりしないでよね!
今度、あんなことになったら、絶対許さないんだから!!
[いつものように拳乱舞がはじまるのだった。]**
[さて、彼女の行く先は何処だろうか。
本当に迷子になられては困るので、目で追ってみることに。
着いたのは直ぐ傍にある鹿せんべいを販売するところ。
あぁ、鹿せんべいを買うんだな。 鹿せんべい……。]
鹿せんべい?!
[彼女は鹿せんべいは鹿に食べさせるモノ、
ということを知っているだろうか。
っていうか、それ食い物。食い物だから。
朝言ったよな。 持ってると鹿に――――]
あー…………。
[時>>177、既に遅し。]
―――…ああ。
[まさかそこからだったとは。
あの一件の何処に、そのような恋愛フラグがあったのか。
頭を抱える勢いだと思いはしたが、これは難しかろう。]
あの後俺を捜してるらしい、って聞いた時な?
治療費の請求に来たのかと思って、恐ろしくなって避けてた訳。
後々そんなつもりじゃないって解って、ほっとして
それなら図書委員に入っても大丈夫かなって思ってたら…。
[治療費の請求かと避け続けたあの日々が、実に馬鹿馬鹿しい
思い出として蘇る。勝手に思い込んだ自分自身が悪いのに、
それは一旦棚に上げておく。]
[正直に俺も鹿せんべいの食べさせ方なんて知らないし、先生方が説明してたとしても寝てたか彼女と喋ってたかで聞いていない。
ただ分かることは、彼女を助けなきゃいけない事だ。
彼女と同じところで鹿せんべいを買って、それを持って俺も走る。
とりあえず追い付かねば話にならないと思った。
その、単純思考が完ッ全に駄目だった。]
[万里の言葉に、カァァッと頬が赤らむ。]
うん……。
ずっと、大好きだったんだ。
[恥ずかしさで消え入りそうになりながら。
いっぱいの緊張と、少しの笑顔で告げた。]
う、うわぁあぁぁああぁぁああ!!!!!!!!
[彼女を追い掛けていたのはごく一部の鹿だ。
大絶叫しながら彼女の後を追う様に鹿に追いかけられる俺。
マジ恥ずかしい、恥ずかしいけど止まったら多分轢かれる。
鹿に跳ねられる。 ヤバい。 これマジでやばい。]
[結局、彼女と二人。
係員のおじさんに助けてもらいました。]
……、そうか。
鹿せんべいを砕いて誘導するのか。
知識ってホントに重要だな……。
[肩で息。 鹿は暫くトラウマになりそうだった。*]
/*
取捨選択しすぎなのだろうな。あと情報の共有力のなさ。これが相方さんに迷惑かけてるかな、と。
息苦しさを感じさせてたら本当に申し訳ない。
でも亜梨沙も中の人も大好きだ。
うん、反省終了。
[お目当ての店の店内に入ると運がよいことに窓際の席に案内された]
おおー。これはいい風景だな。
[メニューを見るのも忘れて、しばし窓からの眺望を堪能した]
好葉も元通りで嬉しいのう。
結果オーライじゃ。
[呪いを解いた方法?
そんなものはお口にチャックです。(何)
好葉の拳を受け止めて、布団に倒れ込みながら、しっぽハタハタ。]
アウェーでも負けんためには修行あるのみ!
ああ、あと…頭、撫ですぎですからね。
[一応これでも教師ですから、と彼>>255へと言い。
バス停へ向かいかけてはた、と止まる]
法隆寺行く前に、軽くご飯を済ませてしまいませんか?
ちょっと早いですけど、向こうへ行ってもあまりご飯食べるところ無かった記憶があるので。
[振り向き、そう提案してみた]
本当だ……!
[窓際の席に案内されれば、
万里の言葉に頷き、窓の外へと視線を向ける。]
東大寺も見たいけど、お土産も見たいしなぁ。
……時間、もっとあればいいのに。
[自由行動の時間だけではない。
こうして二人で居る時間が、もっとあれば――…と。]
[一度捕まってしまえば、ここがずっと定位置だったような心地で、
腕の中から抜け出す気がいまいち湧いてこず>>260
さてどうしようか、と頭の片隅で惑いつつ、絡まる髪を指先で弄ぶ]
……何、そういう理由で伸ばしてたの?
[言われるまで考えたことはなかったけれど、
これも何処かで知っていた気がする]
――…それ、言わなくて良かったのに。
こっちまで切り難くなるじゃない……
[周囲から浮きやすい、明るい髪色。
小さい頃から気に入って、手入れも厭わず、自分の視界にも入る長さを保ってきた理由。
同時に自覚させられ、溜息が零れる]
/*月が綺麗ですねって彼女に言わせちゃうし、
俺死んでもいいよってコイツが言っちゃうし、
彼女助けようとして鹿に追い掛けられちゃうし、
情けない彼氏best10の上位3位には多分絶対入る。
[とはいっても時間は有限だ。
課題のこともあるし、何よりそろそろ本格的に腹が減ってきている。
あらためてメニューをみて]
このゐざさセットが良さそうだよなぁ。
[お寿司5貫に三輪にゅうめんとごま豆腐がセットになっていて、セットメニューの中ではお値段も割りと手頃だ]
真理はどうする?
そうだったみたいだな。
俺はただお前に『あの時はありがとう』って、
ただ、それだけを言いたかっただけど…。
[実際には図書委員に入らないかと、いらぬ勧誘のおまけつきだったが。]
いや……、本当はもういちどお前に会いたかっただけだから――、やっぱ嘘になるけど…。
[もうすでに話の脈絡が失われて、何のことだかさっぱりわからない話になりかけている。]
[鹿たちから逃げ惑っているといつの間にか柳瀬も一緒に走っていて。
結局、係員のおじさんに助けてもらうまで奈良公園ののどかな秋の空には二人の悲鳴がよく響いていましたとさ。アーメン。]
――…ああ、そうだ。
琉璃、此処に来たのは一応もう一つ目的があるんだ。
[ふと思い出したように口を開いて仕切りなおす。
留まりたがる本能と、退きを命じる理性の合間で、
肩に乗せた掌が肩の丸みを辿り緩やかな摩擦。
彼女に示唆するのは本堂へ続く道すがらに建てられた御札授与所。
名残惜しくも、肩から背を撫で下げ指を引くと、
彼女を誘い、御守りだの御札だのが並べられた軒下へ。
当然御籤も在るが、妹にとっては苦い記憶が蘇る代物だろうか。
兄はそんなことを欠片も気にせず、七百円と引き換えに授かるのは、淡い赤色、彼女の色。]
これなら、外しもしないだろう。
三つもつけたりしないから、大人しく貰っておけ。
[秋桜を模る愛らしい御守りを差し出し、一日遅れて厄落とし。
案外現実主義者な男は、神仏の奇跡やら神秘やら全く信じていないが、この妹が気になるなら全く別の話と云う現金さ。]
うん、リオ君ならそういうと思った。
[なんとなく思っていたとおりの答えが返り、苦笑を返しながら]
たしかに自分で決めなくて後悔してもっていうのはあるよね。
えっ?
[自分の意見を聞かれると少し驚きながら]
聴かれるとはちょっと思ってなかったかも。
[すぐに表情を見せないように前のほうを向きながら]
私としては、リオ君が後悔しない選択をしてほしい、かな♪
[自分に言い聞かせるように優等生の模範解答みたいな答えを返していた]
し、し……。
[ぜぇはぁと肩を上下させながらへなへなと柳瀬にもたれかかる。
出た言葉は。]
――シカでした。
[混乱のあまり意味の分からない感想だった。]
[格子の間から差す陽射しと、そこから生まれる影を映す畳と。
それらを温かく見つめる聖前の横顔を記念にパシャリとした。
けれど、これを誰かに見せるのは勿体ないから。
結局また後で、別の記念写真を撮るために。
誰かにシャッターを押してもらう事になるだろう。]
/*
水曜どうでしょうのネタをぶち込みたいがためにシカでしたと言わせる中の人。
つかれてるんだね。
/*
…いつかやると思ったらほんとにやったorz
なんで織江君が高瀬君になるんだ…
(毎回書いては書き直してた)
うーん、こっちのだと9貫も食べる自信ないしなぁ……。
私も同じのにしようかな。
[煮麺もそれなりにボリュームがありそうではあるが。
お子様セットでもいいのに、と思っているのは流石に口には出せず。]
うん、決めた。同じのにする!
―二日目朝―
うん、いいよ。
[お願いにはあっさりと了承して、ポチポチって送信した。
後で先生に送ったら怒られるだろうかと、ちらりと考えたりも]
織江君に?
んー、考えておこうかな。
[気が向いたら送ろうかなと、頭の片隅においといた。忘れるかもしれないけど]
私も知ってるのは後は春日大社とか、奈良公園とか?
[面白スポットとか知ってればそこに向かったかもしれないが、
特にどこというのは思い浮かばず]
いいんじゃないかな?
そういえばおみくじとかも引いてみたいし。
[昨日の話を思い出したかのようにそう告げていた]
そんな驚くことかなぁ。
[聞かれると思ってなかったと言われると、今度はこっちが逆に驚いた顔になる。
前を向かれると、横からその整った顔を見上げて見ていたが。]
…うん、まぁ、そうなんだけどね。
[その通り、とも言うべき答えには、うーんと悩むように眉根を寄せた。]
後悔しない方、かぁ。
[どちらを選んでどう後悔するのか。
またしばらくの間。うーんと考え込むように黙るのだった。]
撫でやすい…馬鹿にしてませんか?
[まあいいです、と彼の言葉>>283に目くじらを立てなくなったのは、甘さ故か。
じゃあ行きましょう、と進む足に迷いは無く]
ここです。
前来たときにここの美味しさにびっくりして。
[いいですか?と首を傾げた]
[そこは、町家に並ぶところで、古い家屋の中でゆったりと過ごせそうな所。]
ただ…男の子には量足りないかな。
[迷う、と店先で唸る。]
うん。凄く綺麗。
歴史だけじゃなく、自然も豊かで。
……万里くん色々と詳しいから、
好きなんだと思ってた。
前はそうでもなかったんだ。
[万里の言葉>>286に、少しだけ意外そうに呟いた。]
お前……それは俺が言うべきセリフだろ?
やっぱりあの時の打ち所が悪かったんじゃないのか。
あぁいや、好きとかそういう部分じゃなくて
ありがとう、の部分な。
[そっと陽の光に手を翳してみて、暫く無言。]
えー…と。
それで、まぁ俺も色々考えたんだけど。
まだちゃんとした形になってないんだよ、こう色んなものが…
だけど、これだけは先に言っておかなきゃいけないなと思って。
[それは決して長くはない時間だった。
早く言わなければならない、言いたい、そんな気持ちが
口を開くのを急がせた。]
そういう意味で好きだって言われても、不思議と嫌じゃなくて
どこかほっとした…かな。
好きな女子が居るのかと思ってたからな、その辺の心配を
する必要がなくなったのは大きい。
[足は名残惜しげに土間を離れ、二階へと続く階段へ向かう。]
そういう部分から考えたら、俺も多分…同じなんだろうな。
まだちゃんとした言葉では言えないけど、多分、もうちょっと
先まで一緒に居たら、言えるんじゃないかなー。
……卑怯かね、これは。
[好きか嫌いかで問われれば、好き。そんな風に捉えられるかも
知れないが、そんなレベルの思考でも無い。
ただ単に、気恥ずかしいだけだったりする。]
ああ、っていうか別に旅行に来る前だってすごい好きってわけじゃなかったんだけどさ……。
今来てる店だって、さっき検索して見つけたばっかだし。
真理と一緒に歩きたいなーって思って行動してるうちに、好きになったのかもなぁ……なんて。
[思ったことを口にして、直後照れくさそうに笑った]
さてと、行きますか!
[>>235お腹が満たされれば、気力も充填されて。
肩を軽く回しながらそう言って気合いを入れる。
――確認するように首飾りの赤翡翠にそっと触れて。
奈良町の街並みを東に向かって歩き、玲緒を先導する形で新薬師寺を目指す。
やがて住宅街にひっそりと建つ南門が見えてくる。
うっかりすると通り過ぎてしまいそうだ。
近くにある鏡神社の赤い鳥居の方が人目を引くだろう。
境内を挟んだ赤壁の店の側には、子供を背負った母親を模しているらしい大きな埴輪が立っている。
素朴な愛らしさに、あたしは思わずそれも写真に残した。]
/*リンクってどう貼るんだろう。
<link=http://kanakana.info/>ここ</link>
―新薬師寺―
[手前の拝観受付で拝観料350円を払い、パンフレットを手に南門を潜れば、
右手には鐘楼や池と竜王社、左手には地蔵堂や石仏群・稲荷社が見える。
南門から入母屋造りの本堂への道には石畳が敷かれていて、正面に石灯籠があるのみ。
以前は萩の寺と呼ばれていたけどかなり整備されてしまっていて、前庭はこざっぱりとしていた。]
ねぇ、あそこで写真撮る?
[東大寺や興福寺などと比べると知名度は低めな、知る人ぞ知る古刹。
団体客は来ていないようで、静かだった。
本堂を背にする形での記念写真の撮影を提案してみる。
了承を得られれば、折角だから通りがかった人にお願いしようか。
門の手前にあった寺標の前で撮るのは後でもいいだろう。]
/*
14(20x1)20(20x1)20(20x1)11(20x1)4(20x1)2(20x1)1(20x1)
何回振れば50行くかな
――こっち。
[目的地に着いた事で心が浮き立つのを感じながら、進路をやや左手に取って本瓦葺きの本堂へと向かう。
この本堂は度重なる災いから逃れた数少ない天平期のもので、元々は違う目的で使われていたところらしい。
南門から見て正面に見える本堂の白壁には木戸があり鉄製の鼎や注連縄などがあるけど、其処は入口じゃない。
左手の白壁の向こうには庫裏と香薬師堂、織田有楽斎のお庭。
歌碑のあるところで右手に見える木製の扉から本堂に入る。
内部は薄暗い土間で、天井を張らずに木組みが見える化粧屋根裏。
左手にはささやかな物販コーナー。
隔てる壁などなしに薬師如来の安置される中央の円台が見え、その縁に並んで外側を向く形で置かれている十二神将と対面する形になる。
まず目に入るのは、左手を天に向かって掲げ、右手を腰に当てているポーズを取った迷企羅大将。(社伝)
部下に何かの指示を出しているのか、それとも悪魔を威嚇しているのか。
そんな事を色々と想像してみるのも楽しいものだ。
その背後に木製の薬師如来の右脇を拝む形になる。]
ふにゃ……。
あ、ありがとう……。
[万里の言葉>>292に、みるみるうちに赤くなっていく。]
……万里くんとなら、どこに行っても頼もしいし、
楽しそうだなって。
[ふとそんなことを考え、少し緊張した表情を綻ばせた。]
/*
>いや、甘くないのは自分以外にだったかと、
甘くないのは自分だけだったか、もしくは
甘いのは自分以外にだったかと、だな。ええい誤字め!!
脳内変換で正しく修正されていることを!!祈る!!
…へぇ。
[古民家を改築したカフェらしい。
白壁に木枠の窓、屋根瓦と、古き良き民家といった風情だ]
いいんじゃないか?
もし足りなくなったらそのときはそこらへんのコンビニで追加で何か買ってけばいいしな。
ん、入ろうぜ?
[唸る彼女の顔を視線を合わせるようにして覗き込んでからぽん、と背を押して入店を促した]
うん……!
[万里の言葉>>297を聞けば、パッと表情が輝く。]
京都や奈良にもまた来てみたいし……
もちろん、他のところにも。
[真っ先に浮かぶのは、昨日のレポートに書いた言葉。]
一緒に、行きたいな……万里くんと。
― 二日目朝 ―
[>>287楽しい思い出が一つ増えるとにっこりと笑顔で嬉しそうにして。
織江宛てに送るかどうか、後はマリーの心意気に任せる事にした。]
奈良公園も楽しそうだけど、
あそこの鹿って遠慮がなさそうだから追いかけられそうだし…。
[>>288後に追いかけられてる人達が居る事など知らないが遠慮するように言って。]
春日大社、って赤いのが目立つ神社だっけ。
そっちも悪くないけど、とりあえず東大寺に行っとこう。
時間があれば、そっちも回って行ければいいね。
[そう言いバスを降りてから従妹と二人、東大寺まで向かった。]
― 東大寺 ―
[東大寺についてまず真っ先に*凶*を引いてから、籤持ったまま門をくぐる。
入り口の金剛力士像や石造獅子、国宝の天女が彫られた灯篭を経て、15メートル近くもある大仏を見上げた。
その横に、穴の開いた柱を見つけて首を傾げる。]
…何だろこれ。
[人が一人通れるかどうか、くらいの小さな穴。
子供が穴を通り抜けているのを見ながら、何だろうねと従妹の方を見て首を傾げた。
周りにいた人が、通り抜けた子供にご利益があるとか何とか言ってるのを聞いて。]
御利益…あるのかな。
マリー通ってみる?
[とまず従妹に勧めてみた。]
[そのまま従兄弟の方を見ないまま]
Don't wanna regret anything for you.
But I hope you resolve your life for me.
If you treasure me,I sincerely hope so...
Anyone cannot be honest for precious one,don't you?
[つぶやいた言葉は、本心に近いもの。
従兄弟に、その意味が伝わるかはわからない。
いいたいけど、伝えられない。そんな気持ちからでた言葉。
意味を聞かれても、今はいつものように適当にはぐらかしてしまうかもしれないけど…]
はわあああ…。
[思わずうっとりと溜め息をついてしまう。
やっぱり何度見ても…イイ。
迷企羅大将の両隣には珊底羅大将と安底羅大将(社伝)が並び、ぐるりと薬師如来を囲んでいている。
彼らの前には自分の干支にお参り出来るようにそれぞれお賽銭箱や蝋燭台などが置いてある。
勿論、目のぱっちりと開いて何処か愛嬌のある顔立ちをしているご本尊の薬師如来は正面に拝む事が出来る。
昂ぶる気持ちを落ち着けるように一度深呼吸をすると、玲緒の方を振り返る。]
……鹿だったなぁ。
[間違いなく、確かに、
俺等を追い掛けていたのは鹿だった。
凭れ掛かる彼女>>282を支えながら帰る。
無駄に体力を使い切ってしまい、次に行きたい場所も浮かばない。
彼女に何処かへ行きたいと提案されない限り、
後はぐったりと観光せずに過ごすだけ。**]
ね、壮観でしょ。
十二神将像は塑像…土で出来ている珍しいもの。
日本には森林に恵まれていたから木製のものが多いから。
それと一番古い十二神将像って言われてる。
よく見ると、天平時代の色彩の跡が残ってるのも浪漫だよね。
[昔はこの十二体全てに鮮やかな色彩が付いていた事は、研究の成果で出ている。
バサラに色付けをしたものは、ポストカードにもなって物販コーナーでも売られている。]
一体だけ江戸時代の終わりに地震で砕けて、昭和に作り直したものがあるんだけど、パッと見ではどれか分からないくらい。
元々このお寺に置かれていたものじゃないらしいけど、ちゃんと調和してるよねー。
他のところかぁ……南の島、とか?
[口にしてから、自分の想像に気づいて頬を赤らめた。
南の島なんて新婚旅行みたいだ。
とそうしているうちに、料理が運ばれてきた]
/*
おみくじ凶かー。
自力で頑張れとラがお言いだ。
とはいえこの後ラッキーポイント使う場所なさそうだけど。
そしてマリー英語よめn
[と、そこまで欲望のままにぺらぺらとあれこれ話した後は、一息ついて]
玲緒は好きなとこ回っていいよ。
あたしは此処からぐるっと回って全部お参りするから!
因みにこの迷企羅大将の裏側一歩手前にあるのが未将の頞儞羅大将ね。
国宝指定の名称と社伝は微妙に違うんだけど、あたしは社伝準拠で見る事にしてる。
[実は丁度裏側にある波夷羅大将が昭和の補作だったりする。
因みに文化庁の登録では亥将の宮毘羅大将。
双方で一致しているのは四体だけ。
ついでに言うと対応する干支も異説があったりするけど、玲緒に伝えたのは一般的と言われるものに準拠していた。
あたしはお賽銭用の小銭入れ―藍色の市松模様のがま口だ―を玲緒に見せてにっこりと笑った。
一体一体じっくりと眺めるから、結構な時間がかかるだろう。**]
/*ねむい。
d20で50って結構厳しい?
1箇所1回ずつなら期待値10だから、5箇所で終わったら良い方。
6〜7箇所回れたらほぼほぼ行けるだろうけど、そこまで時間取れそうにないかも……。
―二日目朝―
鹿も気になるけけど……、
うん、特にいきたいって場所でもないし……、
何よりリオ君と一緒にいくってことのほうが大事だし?
[ぎゅっと恋人がするみたいに腕をとってみたり。
すぐに身長差とか、いろいろがいろいろで離れることになるだろうけど]
それじゃあ東大寺にいこうか♪
[従兄弟と並んで東大寺へと向かう]
[像がすごーい、大仏でかーい、灯篭なんかすごーい、他たぶん説明不要ー。
そんな感じで従兄弟と見て回りながら]
ああ、なんか大仏の鼻の穴と同じ大きさで通れたらいいことあるかもみたいなやつだね。
[穴の大きさと自分の胸やらなにやら見比べながら]
それじゃあやるだけ、やって、みようかな?
じゃあ、責任とってもらわなくちゃな?
[打ち所が悪かったのではいか、との言葉には冗談っぽく返して。
陽に手をかざす姿に携帯のカメラを向けて、もう一度パシャリ。]
えっと、そうだよな…。
[途中で言葉を発することなく、聖前の少し後ろを歩きながら。
彼が全ての言葉を言い終えるのを待つ。]
いきなり、そんな事言われても。
答え…出せないよな――…。
[他に好きな女の子がいなくて、ほっとしたと言う聖前。
自分が彼を思う気持ちと同じだという彼を階段にしたから、見上げる。
彼が上った段数の分、開く距離。]
[ぽん、と背を押されたことで楽になったのか、ふっ、と力を抜いて。
彼に並んで小さなカフェへと入った]
お邪魔しまーす…。
[店内も外観を損ねないお洒落な空間で、思わず可愛い、と声が洩れる]
私は和食のランチ…織江君は?
[メニューを見ながら、問いかけた]
/*
これをもうちょっとテンション低めにすると新薬師寺に行ってる時の蒼生に()
静かだけど、心の中で荒ぶっているよ。
亜梨沙よ…相方さんにデレておくれ。
[すぐにあきらめて穴から離れると、従兄弟にどこか悟った様子で]
リオ君、私には東洋の神秘は売り切れのようだよ……
[なんかよく分からないことをいいながら、しんみりした気分に少しだけ浸っていた]
別に卑怯じゃないけど…。
じゃあ、俺…待ってるから。
["そういう意味で好き"とは、つまり。
恋愛対象として見ている己と同じ意味で、好きだと言うことだけれど。
彼が本当に"そういう意味で"自分を好きなのかは、まだきっと分からないのだろうと、思い込んだ。]
答えが出るまで――。
[開いた距離を自分からは埋めようとはせず、階段の下で微笑む。
彼が二階に上れば、降りてくるのを待たずに。そっと姿を消してみようか。
そんな悪戯心が少し頭をもたげるが、実行したら彼はどんな顔をするだろう。
こんな考え起こす自分の方が、よっぽど卑怯だと思いながら。
彼がそのまま二階へと上がるのか、それとも降りてきて自分に手を差し伸べるのか。
どんな反応を見せてくれるだろうと、待った。]
海外に行くなら、お金もいっぱい貯めないと、だね。
別に、近くの遊園地とかでもいいし……。
あ、でもやっぱりゆっくりとした旅行というのもいいなぁ……。
[あれこれ考えながら。
となると、やはり泊まりがけの旅行となるのだろうか。
などと考えてしまえば、こちらも食事が運ばれてくるまで、
負けじと頬を赤らめているのだった。**]
[すぐにいつもの調子にころっと戻って]
リオ君もやってみる?
いざとなったら私も手伝うし。
[それでと追ったときにご利益があるかまでは知らない]
[ 優しい温もり。
温かい手。
穏やかな声。
横たえられたベッドの上、与えられた安堵感に酔い。
無意識に頭を撫でる手に擦り付き、更なる接触を強請る。
緊張感と疲れから訪れた微睡みは深く濃く。
隣の温もりと、寝息とが子守唄と化し。
目が覚めるのは、その温かさが消えてしばらく経ってからだった。]
[彼なりの筋を通した理論武装。
一応の納得に至るまで、向けた瞳が数度瞬く。
しげしげと、まじまじと凝視する視線にやがて変わって]
ほんと、……なんていうか。
ある意味、妹で良かったかもね?
幸兄の言動の理由から、シスコンを抜いたら、
只々嫉妬深い男ってことになっちゃうもん。
[世間一般的な軌道からは、大幅に外れているかも知れないが。
毎度毎度、仕方ないと見逃す自分もまた、彼に甘いのだろう]
[意識が覚醒したのは朝食の時間のわずか十数分前だったか。
疾うに起きた大河の呆れた視線を受け、顔を雑に洗い、
無言のままで口にした朝食の味は、ほとんど感じなかった。
そして、部屋に戻ってから気付いた事実に愕然とした。
着替えや土産などで荷物が散乱した自分のベッドは未使用で、
寝ていたベッドは本来は大河が使うはずだった場所のもの。
寝惚けて勝手に占領したか、それとも寝かせられたのか。
どちらにせよ奪ったことには変わりはなく、
どこで寝たかは分からなかったが、安眠妨害した事実は揺るぎない。
そのことを謝ろうにも張った意地は揺るんではくれず、
真一文字に刻まれた唇からは悪態すら出てくれなかった。]
[そして今。笑みに刻まれる小さな点は、嘘を吐く時の特徴。
嘘を吐いてまでなかったことにしたいのかと。
互いに最良であるはずの無に帰す行為が、
どうしてか苛立ちを誘って眼光の鋭さが増す。]
そうかよ。
そりゃ、どうも。
[顔を背け、応じる言葉は最小限。
それ以上はいくら思考に浮かぼうが声にならず虚空へ消える。
唇に熱が集まった気がして、噛み付き痛みで散らそうと。
どう声をかければ良かったかを導き出せない己に自嘲した。]
うん、しか……。
げんきいっぱい……すごい……。
[へろへろとホテルへ戻る。
本当は大仏を見てみたかったが、そんな体力も気力もない。
柳瀬が許してくれたのなら、彼の部屋でぺたりと潰れた。**]
[二階へと続く階段の側面には、直接引き出しが付いている。
「箱階段」と呼ばれ、少しでもスペースを生かそうとした
過去の人々の知恵の表れなのだろう。
とん、と足を乗せても、感触は普通の階段と何ら変わりなく
感じられるのは造りが頑丈だからか、現代の建築技術の賜物か。]
ん?
[階段の中ほどまで上がった所で振り返る。
天倉の姿は未だ階下、何故か上がって来る気配がない。]
[食事が出されると、まずは柿の葉寿司を手に取り、柿の葉を丁寧にむいて一口で頬張る]
……うまい!
[口に入れた瞬間にふわっと風味が全体に広がる]
押し寿司って初めて食べたけど美味いな。
[ご満悦な顔で、次は鮭の切り身をご飯の上に乗せ笹の葉で包んだというゐざさ寿司に手を伸ばす]
[そうして美味しいご飯を食べ終わると店を出て、別の店のほうへ足を伸ばして]
真理、まだいけそう?
いけるんならはしごしようぜ。
[行き先は同じ広場内の葛デザートの店。
観光というよりグルメツアーである**]
…?
マリー今何てったの。
[英語はそこそこ出来るものの、マリエッタの言った言葉は直訳のままだと意味が解らない。ただ後悔したくないという言葉と、大切という言葉だけは聞き取れた。
意味を尋ねてみたものの、従妹はおそらく答えないだろう*]
―――…そうだなあ。
[来いよ、と急かす事はせずに暫く待ってみた。
それでも動かないようであるなら、階段を降りて天倉の手を
掴もうと手を伸ばす。]
ま、こうするくらいだから。
[追って来ないのなら、自分が傍まで行こう。
そうすることで共に在る事が出来るなら、と。
言葉は少ないが、この不定形な感情の形を整えるのには
然程時間を必要としないのかも知れない。]
……うん、とりあえずは。
だって、これからもし、沢山撮ったとして。
見たいって幸兄にお願いすれば、直ぐにそれで済むことでしょ?
[今までも、そしてこれからも隣に居るだろう兄に強請れば、ほんの数秒で叶えられる望み。
二人の間に何時しか漂う甘たるい空気、これがごく自然で当然な、二人の在り方の一つだと受け止められるようになる頃には。
何処か落ち着かず独りで見返すよりも、きっと頬寄せ合って眺める方が楽しくなるだろうから]
[柄にもないといえばない行動は昨夜の出来事のせいだろうか。
戻って来て隣と呼ぶにはやや遠い距離を保ち、
先程言っていた春日大社とやらはどこだと行先を促したのだが。
心配する声>>262に、あからさまに顔を顰める。]
別にこれくらいで参る柔な体じゃねえっての。
[双眸を瞼の裏へ隠し、溜め息ひとつ。
頭を小突こうとして、何もない場所を拳が空振った。
どうも声からして攻撃を見て避けたとも違いそうだ。
目を開いてそちらを見れば、鹿に懐かれる大河の姿。
微笑ましい光景ではあるが熱烈な鹿の視線は、襲撃対象でない自分ですら恐怖を感じる程のものだった。]
はい、チーズ。
[貸し出されていたデジカメをピピピと操作し、一見すれば和やかにも見える鹿とのツーショットをSDカードに収める。
一先ず、記念写真を一枚確保だ。]
[まるで呪いのようにわらわらと増える鹿。狼狽える大河。>>268
ズームして表情をドアップで撮影したり、引いて鹿の大群と戯れる様をファインダーに収めたり。
そんな薄情な行為を叱咤するように売店を指差し、
助けを乞われるとようやくカメラを鞄の中へと仕舞い込む。]
そんなこと言われても、どうしようもないだろ。
鹿にもモテるだなんて色男は辛いねぇ。
[棒読みで呟き、仕方なく売店に向かって鹿煎餅をお買い上げ。
他人事だからと悠々としているせいで、戻ってきた時には鹿の頭数が11(6x3)程増えていたのには僅かに口元が引き攣った。]
― 二日目 ―
そう?
マリーが行きたいならって思ってたけど。
[>>308特に行きたい場所ではないらしい。
なら行かなくてもいいかと、いつも一緒な従妹の言葉には頷いた。]
…マリー無理しなくていいから…。
[ぎゅっと手を取られると、照れるとか恥ずかしいより、なんというかちぐはぐな格好に若干遠い目になった。
仲のいい姉弟みたいに、手をつなぐくらいがちょうどいい。
そんな現状になんとも言い難い気持ちも抱きながら東大寺へ。]
― 東大寺 ―
[>>309>>310駄目でした。
の結果にあららという顔をして出迎えて。]
よく解らないけど、東洋の神秘じゃ胸もお尻も縮まないから、
神秘に喧嘩売るのは止めた方がいいと思うよ。
[励ましなのかよく解らない言葉をかけながら、今度は自分がと言われると素直に頷いて柱の方へ。子供体型の体はつるんと柱の穴を潜り抜けて、ひょこひょこ戻って来た。]
大丈夫だった。
御利益…はあるかどうか解んないけど。
あっ、おみくじ今引けばよかったかなぁ。
[ポケットにしまったままの、凶文字が輝く籤を思い出しながら、ぽつりと呟いた*]
なんて言ったと思う?
[じっと従兄弟のほうを改めてみて]
そうだね……、
リオ君のことが好きとかそんな感じかな♪
[どこか本心のようなはぐらかすかのような、そんな返答を返して……、
この場での二人のお話もそれっきりになるだろうか*]
[買って来た煎餅を適当な大きさに割り、鹿の周りにばら撒く。
うっかり投げた破片が大河に当たったがしれっと見ない振り。
地面に落ちた煎餅を無心で食べる鹿から解放された
大河を見遣り、冷笑を向ける。]
なっさけねぇよなぁ。
鹿に襲われるとか、舐められてんじゃねぇの?
動物から見ても御しやすいお人好しだ、って。
[手元に残っていた煎餅を何となしに噛み割って飲み込んだ。
鹿用なのだからほとんど味がないのは当たり前と言えば当たり前か。
それを見ていた一頭の鹿がとことこ歩み寄り、
もう半分をやろうと茶色い塊を差し出したのだが。]
かはっ…!!
[煎餅を食べたのがお気に召さなかったらしく、鹿の容赦ない頭突きが無防備な腹にと繰り出された。
角が生えてなくて良かった、と鈍い痛みに腹を押さえ。]
[一頭の怒りが伝染したのか周りに鹿が集まり始まる。
追い払おうにもバスガイドの言葉>>#0が頭を過ぎり、怪我をさせて罰金なり支払わされるのも御免だと手も足も出ない。
じりじり後退していたが、段差に足を取られて尻もちをつく。
その間にも近寄って来た鹿が真っ直ぐ顔を近付け、]
ぶっ、やめ、こら……!!
[べろべろと顔を舐め回されくすぐったさに笑いが込み上げる。
髪を咥えて引っ張られ、煎餅を持っていた手にも舌が伸びて来て。
暫くして満足した鹿が退くか、誰かに助けて貰うまで笑い地獄に
苛まれ、ぐったりとした状態で座り込んでいた。
そのままホテルまで帰って不貞寝したい気分で一杯だったが、
春日大社の方に足を伸ばして適当に見回り。
園内の茶屋で大和名物膳を頼み、大河の万葉粥に入っていた
きのこを勝手に奪っては葛餅を押し付けて許して貰い。
ついでに引いたおみくじは*半吉*だった。**]
― 東大寺 ―
むぅ、喧嘩売るつもりはなかったけど、さ!
[先ほど従兄弟をが昨日の話題にあった凶を引き当てたことを思い出したり。
ちなみに自分は*回答拒否*を引いていたり]
おおー、あっさりと……
[なんかこう複雑な乙女心頂きつつも……]
[ふと、上から視点のアングルから天倉を撮っておこうと
思い立ち、彼に手を伸ばしたままスマホで撮影。]
格子の家を背景に、っとね。
[それから階段を降りて、今度はきちんと周囲をカメラ内に
収めて撮影。それらを幾度か繰り返していれば、結構良い時間。]
……長居したかな。
天倉、お前腹減ってないか?
あれなら一旦東大寺方面に戻らないか。
三輪素麺出してる店があるんだ…そっち行ってみたくて。
だけどお前が行きたい所があるなら考える。
[腹の虫が切ない鳴き声をあげたか、食事の誘いを掛けた。
出来る事なら三輪に行って食べたいものだが、如何せん距離が
あり過ぎる。]
全部は見れてないけど、いいよ。
また来るから。
[一人でとも誰かととも言わなかったが、格子の家を出てからは、
二人横に並んで同じ歩調で歩いていたのだから。**]
― 東大寺 ―
[記念写真を従兄弟と並んで一緒にその辺の人にとってもらい。
シャッターの瞬間にぎゅって抱きついてみたりした。
写真を取ってくれた人に、意味ありげな笑みを浮かべられたけど自分はどこか上機嫌で]
楽しいね、リオ君♪
[ちょっと不服交じりの言葉が返ってきたかもしれないけど、とりあえず宥めたり]
うーん、しかしこのおみくじの結果って……
凶とかまだわかる、意味がわかる。
でも回答拒否って、やっぱ東洋の神秘売り切れなんじゃ……、
[いいかけてやめることにした。
奈良の呪いとかかると面倒だしと、そんなこと思いながら帰りに気分転換に鹿せんべいでも買ってとかしたら、まさかあんなことになるだなんて……、
とりあえずそんな苦難とかも乗り越えつつ、その日の行動も終われば次の日に向けてと旅館に*戻ることになるだろう*]
[呪いを解いた方法とか、聞いたら目を剥いたかもしれないけど、それはさておいて。]
あはは。修行、って、なんだかそれっぽいね。
うん。私もがんばらなくちゃ。
え?朝風呂?
うわぁ、入る入る。さっぱりしたいー。
[駒王の提案に諸手を挙げてから]
あっ。でも一緒には入らないからね。
[小難しい顔で釘を刺しておいた。]
/*
皆さんの秘話が気になってそわそわしてくる終盤。
妹と先生と泣いたのか、泣かせたのか!となった反面、
半泣きとはいえこっちも泣いて……[顔を覆った]
しかも本気で無意識に噛み付くロル書いててこれは。
R18未満だと精神物理両方で噛み付かなきゃ気がすまないのか。
/*
丑ヶ屋未谷ペア、特に未谷の食テロに見覚えあり。
高殿兄の隠しきれないエロさは一方的に知ってる方の予感。
一度同村してみたかったんですよね。ビバクラスメイト。
あのロルの綺麗さは真似したい。無理だ。
しかしロル生産力の欠乏具合がもの悲しい。
割らないわよー!
もう、人をなんだと思ってるかなぁ。
割らないけど、覗いたら没収だからね。
[にこにこっと笑顔も爽やかに、お風呂の準備を始める。]
わーい、いただきます……!
[食事が運ばれてくれば、こちらも笑顔で手を合わせる。
笹の葉に包まれたお寿司を手に、一口ぱくり。]
あ。思ってたほど酸っぱくない。
おいしいね、万里くん。
[こちらもにこにこと食べ進めるのだった。]
[食事を終え店を出れば、万里の提案>>318に一も二もなく頷く。]
デザートなら入るから、大丈夫だよ!
[さっきスマホを覗き込んでいた時に見えた
葛デザートを食べてみたかったんだ……とは、
心の中でこっそり付け足した。**]
はるとくん、はるとくん。
[一緒にぐったりしているであろう彼の名前を呼びながら自身の転がっている畳をぺたぺたと叩く。]
たたみ、いいにおい。
……いっしょに、おやすみ。
[そう言いながらころころと転がっている。]
[普段学校で見かける満井の姿はどことなく冷たい、ピンと張り詰めたような印象ばかりが残っていて。
入学したばかりの頃はそれがどうにも苦手だった]
[とはいえ、そういう印象を抱くのは最初だけで、
それなりに付き合いが長くなってくるとどこかうっかりしていたり、見た目通りの可愛い性格が見えてきたのだが]
最初に会った頃のこと、覚えてるか?
正直、あの頃はセンセのこと「可愛げのない女だ」と思ってたんだぜ?
[今では信じられんな、とくつくつ笑う。
いつも通りの口調だが、普段よりは若干その声音は柔らかい。
可愛げがない、という意味では、自分も恐らく大して変わるまい。
少なくとも教師に好かれるような人間でないことだけは確かだったろうから]
…ま、あれだ。
これからも頭撫でたくなるような可愛らしいセンセでいてください。うん。
[冗談めいた口調でそんなことを言う]
…ああ、でも。やっぱそういうのは俺の前だけのほうがいいな。
[あまり他の奴らに見せたくはない、と。
最後、ぽつりと呟いた言葉にそれとなく独占欲を滲ませながら]
お、来たみたいだな。
[少しして、注文していた品が出来上がったようで揚げ豆腐や煮魚が小皿に盛り付けられたプレートが運ばれてきた。
素朴な印象の料理に、確かに女の子が好きそうだなとぼんやり感想を抱く。
最初店の前で満井が心配していたとおり、量そのものは確かに多いとは言えなかったけれど、味は確かにいいものだった]
…ご馳走様。
[二人で昼食を食べたあと、再び奈良公園のバス停に移動する。
バス停のそばにあった時刻表で確認するかぎり、どうにか門限までにはホテルのほうにたどり着けそうだ。
それからしばらくしてやってきたバスに乗り込むと、一時間ほどバスで移動する]
―法隆寺―
[道中、何か話はしただろうか]
…思ったよりも街の中にあるんだな。
[それが正直な感想だった。
住宅地を抜け、青々とした並木道や土産物屋の並ぶ道を抜けると、ようやくそれらしい建物が見えてきた。
バスを降りたところで近くの土産物屋から拝借した地図で確認するとどうやらあれが「南大門」らしい。
ついでにおみくじも忘れずに引いておく。…*末小吉*、と出た]
センセも引くか?
[おみくじの入った箱を指し示しつつ問いかけてみた**]
女子はデザートは別腹だもんな。
[笑ってそういいながら、グルメツアー第二弾のお店に入る。
創業四百年で本葛100%の葛を使ったデザートだ。
一体どんな味や食感がするのか楽しみである。
メニューを見てると、葛ブランマンジェというものも気になるが、やはりここは和風なものを食べるべきだろうと葛切りを選択した。
やがて運ばれてきた葛切りはつるつるとしたのどごしで、黒蜜の上品な甘さと非常によく合う。
とても満足なランチタイムでした]
[デザートを食べ終わったあと、また少しスマホで検索をはじめた。
素直に東大寺観光でもいいのだが、折角だから行ったことのない場所という真理の言葉があるので、若干ムキになっているのかもしれない。
そして見つけた場所は]
あっ、ここ行ってみようか?
平城宮跡ってホテルの場所から2駅みたいだし。
駅からは歩かないとなんないけどな。
京都と奈良と二つの都に行くのもいいかなーって。
あまり怒りすぎないようにしようと思っているからかもしれませんね。
[頼んだランチを待つ間に投げられた問い>>334にも素直に答える。
思えば、修学旅行が始まってから、何故かは分からないが怒ったり泣いたりと感情がブレている気がした。
やはり彼にも気を遣わせてしまったのだろうかと考えるが、続く言葉にきょとん、とする]
そう…でしょうか。
覚えてますよ。最初から制服乱してきて、遅刻はするは問題は起こすわで大変でしたから。
奇遇ですね、私もそう思ってました。
[童顔と低身長のせいで、生徒と間違えられることもままあった。そのせいで、生徒に舐められてはいけないと気を張っていたところはあるだろう。
目の前にいる彼はそれ以上の難敵だったのだが、最近は問題を起こすことも殆どなく心配することも無くなっていた]
本当ですね。織江君がこんなに成長してくれて先生は嬉しいですよ。
[死んだ人間が操る祟りと言えば道真公だが、
生きている人間が送りつける呪いも中々のものらしい。
若くて活きの良いイケメンに群がる鹿は、
単に腹が減っているだけかもしれないが、
面を食べるのも吝かでは無いらしい。
あの二人は女性に不自由しまいと勝手に思っているが、
鹿にも不自由しないと知れば、実に愉快と手を叩いたことだろう。
苦労人のレッテルを貼り付けられたクラスメイトの明日はどちらか。*]
[ぱちぱち、と瞬きを数度。その言葉を反芻して、意味が理解できたのは数拍後。]
…そういうこと、冗談でも言わない方がいいです。
本命の女の子だけに言ってあげてください。
[可愛くあれるかは分かりませんが努力します、と笑顔を作る。
少しだけ、硬い笑みになってしまっただろうか。まったく、笑顔は苦手だ。]
―法隆寺―
[美味しい和食を堪能した後バスに乗り、目的の場所まで向かう。
他校に謝りに行く時にもバスに乗りましたね、などとからかうような言葉を向けて]
そうですね。それでも溶けこんでいるのは、ここが奈良だからでしょうか。
[彼に続いて引いたおみくじは*末小吉*だった]
― 二日目・般若寺 ―
[優美な秋桜に囲まれ、穏やかな時間を過ごす兄妹は、
鹿とも縁遠く、人目も憚らず睦まじい姿を晒していた。>>277]
意図して伸ばしているわけではない。
切れないだけだ、縁起が悪いだろう。赤い色を断つなど。
[神仏諸々碌々ちっとも信じていない癖、
彼女と揃いの赤毛には愛着を多分に持つ。
風に揺れる暗紅色に眸を細めつつ、切るなよ。と言葉を添え、
彼女の眼差しを真っ向から受け取り、我が物顔で命じて告げたのだった。]
―――…、
[だが、彼女の漏らした言葉には少しばかり逡巡の間を挟む。
嫉妬深い男だと云われれば、確かに頷かざるを得ないが、
此方にも反論の一つや二つは用意があった。]
……誰かと自分を比べ、琉璃の心を打って算えている訳じゃない。
―――…ただ、琉璃が俺以外の男に笑むことが……、
堪らなくいけ好かないだけだ。
[蓋を開ければ、唯の悋気よりも始末に悪い独占欲が流れ出て。
要するに嫉妬を隠れ蓑にした純然たる所有権の主張であり、
それを当然だとばかりに妹に告げる兄は、
向けられる笑みに、僥倖隠さず、微笑を刻んで返してみせた。*]
末小吉…お揃いですね。
じゃあこれ、結ばずに持っておくことにします。
[彼のおみくじを覗きこみ、ぺらりと開いて自分のを見せる。
あまりいい結果ではないが、前回が悪かったから持っておいてもいいだろう、と自分の中で思いこむ。
彼はどうしただろうか。その後は、美術品や仏像、寺などを見て回り、歴史の重みは凄い、と改めて感動していた*]
/*
どうでもいいのですが、最近アリーセチップをガン見して、しみじみ可愛い(*ノノ) ともだもだする気持ちになっていたりします。ふへへ
う、そこまでいっぱい食べる訳じゃない、けど……!
[万里の言葉>>339に赤くなって答えながらも。
いざメニューを見ると、あれもいいなこれもいいな……と、
目移りしながら考える。]
私は、こっちの葛餅セットにしようかな。
[注文をして、葛餅とお茶が運ばれてくると、
笑顔で頬張るのでした。]
[デザートでお腹いっぱいになった後は、
万里の提案>>340に笑顔で頷く。]
うん。行こう。
せっかくなら、万里くんも楽しめる場所がいい。
[むきになっていたとは知らず、
無邪気にそう告げるのだった。]
[軽く抱き寄せるだけの腕に、くらりと揺さぶられた記憶。
花の香よりも蕩ける、真新しい夜の記憶。
冷えた夜気、月灯りにさえ曝さず、昏く閉じ込めた腕。
鈍く光を弾く赤髪。背を支える堅い幹の感触。
唇を熱で掠めて、遠ざかった吐息。
――あの時は殆ど意識できなかった感覚が、一度に押し寄せ]
─ 昼食中 ─
[亜梨沙が選んだのはほうじ茶>>254。言い淀む様な言葉の途切れ方にわずかに首を傾げれば、何かを戸惑う様な言葉が洩れる>>256。
その際の彼女の葛藤には当然気づかず、飲み込まれてしまえば取り付く島を見つける事も出来なかった]
うん、有難う。じゃあ、お言葉に甘えて。
[亜梨沙も撮っていいかと問えば了承が返ってきて>>258、玲緒は静かに口許を綻ばせた]
[カメラを起動させたスマホを亜梨沙に向けて、画面をタップしてシャッターを切る。
食べようとしているポーズは、美味しいと楽しそうに食べる姿に繋がる様な気がして、とてもいい絵が撮れたと思えた]
え、私も……?
[代わりに玲緒も撮ると言われるのは予想外の展開で、きょとと目を瞬かせた]
[けれどすぐに了承を頷きで示して、玲緒も亜梨沙に倣い、食べようとしているポーズで亜梨沙の携帯フォルダの画像として収まる事に。
携帯を構える時、まっすぐにこちらに注がれる視線を心地よく感じながら]
[そうして出汁の風味と小豆の皮の風味が香るお茶が、ふんわりと心地よく混ざり合う粥を味わっている最中、のっぺい汁を楽しんでいる亜梨沙が、自分の視線に気がついて問いかけを投げてきた>>259]
えっ……と。
[躊躇ったのは、自分が思い出していた事のせい>>225。
友人でもない、近すぎる距離。
それが嬉しくて、ついハメを外した様な事が過ぎった昨夜。
落ち着いた古き良き日本家屋の様な店内を暫し逡巡し、玲緒は亜梨沙をまっすぐに見た]
思い出していたの。
都路里で亜梨沙が食べたの、一口貰いたかったなって。
はいあーんって、私のカステラパフェと物々交換しようかなって。
[修学旅行は明日で終わる。
続かない近さが、素直に吐露する事を選択させた。
はいあーんと言いながら、何だか手振りも欲しくなって、小豆茶に浸された茶粥を掬った匙を向けてみた]
こんな風に。
……出来なかったけど。
おかしいよね。
[匙を差し出しながら、玲緒は苦笑を浮かべ、ぽつりとこぼす]
友達でもないのに、こんな事したかったなんて。
[もうすぐなくなってしまう近さを思い、声には素直な淋しさが滲んでいた]
ごめん、変な事言って。
……でもね私、亜梨沙と一緒にいられるの、嬉しいよ。
[淋しさを滲んだ声で落とした言葉を振り払う様に、玲緒は静かに、けれど彼女なりの明るいトーンの声で告げて、目許を和らげた。
そうしてお腹を満たして、今度は亜梨沙の案内で目的地へと向かう>>293。
軽く肩を回して張り切りを見せる素振りに、何か綺麗なものを見た様な眼差しを向けた]
― 平城宮跡 ―
[平城宮跡は敷地内にぽつりぽつりと建物が復元されていて、それ以外は空き地が広がっていて、少し寂しい感じを受けた]
こういう風景みてるとさ、ここに都があったなんて不思議だよなぁ……。
[勿論、何百年も元の形を保っていられないことはわかっているが。
そうぽつりと呟いた]
――……、あのね、おにいちゃん?
ここ、人前。ついでに観光地。
[自制心には素早く見切りをつけて、兄の理性を緩く促す>>280
柔く擦れて離れた体温から、さっきよりも僅かに、
距離を空けて肩を並べた。
兄に先導された先には、如何にも寺院らしく御守や御札が並び]
あ。可愛い……、
[視線を留めた秋桜を模る御守が、兄の指先にひょいと掬われる]
/*
おおおおおおう、>>329一文抜けてる!
[一人でとも誰かととも言わなかったが、何を言わんとしているかは
じきにわかることだろう。
格子の家を出てからは、
二人横に並んで同じ歩調で歩いていたのだから。**]
で、訂正しておきます…とほほ。
/*
それにしても、奈良関係のお土産ってなんだろう。
奈良漬??
近いからあんまりピンと来ないのね…。ちょっと調べてみよう。
そういえば、大仏プリン美味しいですよね。
―平城宮跡―
[万里と共に平城宮跡を訪れ、ゆっくりとその中を歩く。]
……うん。今の東京だって、
時が経てば全然違う町並みになるのかもしれないね。
[きっとそうなのだろう。
でも、今はそんな先のことを想像することは出来なくて。
ただ近い春に思いを馳せるばかり。]
あ。そうだ。
写真も撮らなくっちゃ、ね。
─ →新薬師寺 ─
[京都の華やかさと比べれば、どこか地に足のついた古風な味わいを感じさせる奈良の町並み。
秋の風は歩く事で上がった身体の熱を程よく冷ましてくれ、心地いい散策といったところ。
そうして人目を引く鏡神社の赤い鳥居に目がいってしまい、つい亜梨沙の背中から離れかけてしまった]
はにわ……。
[境内を挟んだ赤壁の店の側、子供を背負う母を模したらしい埴輪が立っていて、それを撮る亜梨沙>>293を眺めて玲緒はぽつりと呟いた]
なんだかさっぱりしている所だね。この静けさ、嫌いじゃないけど。
[>>294亜梨沙に倣って拝観料を払い、石畳を歩きながら周囲を見回す。萩の寺と呼ばれていた姿よりは淋しくなりながらも、どこか静かな空気が流れ、ゆったりとした時間に思える雰囲気は好ましい。
南門をくぐる際に出迎えてくれたバサラ様の立て看板には、少しだけ圧倒されたりもしたのだが]
うん、撮る。
[本道を背にする形での記念撮影の提案にはすぐに頷く。
亜梨沙が通りがかった人にお願いしてくれたから、二人で一緒という予期せぬ記念の一枚が撮れた。
預けたスマホを返してもらい、画像を確認すれば、何も言わずとも喜びが滲む笑みが口許に浮かぶ]
[目の前で買い上げられる幸運の花、当然のごとく差しだされ]
……うん。これは、一つでいい。
[大人しく頷きを返して、同じ淡紅のそれをもう一つ選ると、
兄を待たせたまま巫女に支払いを済ませ]
――…これで、大吉とまではいかなくても。
末吉くらいには揃うでしょ?二人とも。
[昨日彼から譲り受けた分の幸まで。
補えればいいと願いを込めて、受け取る左手、差し出す右手]
―二人で歩く奈良のまち―
あ。そうだ天倉。
東大寺の近くに、大仏プリンって名前のプリンを扱ってる
店があるんだ。そっちも寄りたい。
瓶詰めのプリンらしいんだけど、色んな味があるんだってよ。
米使ったプリンとか珍しいだろ?ん?
[真横に立って、時折天倉の顔を見上げて歩く。
普段と何ら変わりない立ち位置のはずなのに、どこか
くすぐったく感じられるのは、やはり互いの感情の置き所が
少しばかり変わったせいか。]
[聖前は急かすことなく、此方を見つめてくる。
彼への焦がれる想いを抱きながら。まるで「待て」を言い渡された犬のように、じっと待っていれば。
差し伸ばされた手に微笑んで――自らその手を、しっかりと掴んだ。]
甘やかすと、片時も離れなくなるぞ?
[試した自分が愚かだった。
追って来ない者はそれまでだと、割り切る事はなく。
彼はこうして自ら意志で傍まで来て、手を差し伸べてくれる。
互いの掌から伝わる温度は、それだけで。言葉以上のものを伝えてくれている気がした。]
その時が来ても、俺達は見られないだろうけどな。
……ちょっと見られないの残念だな。
[そのことを考えて若干しんみりした口調になった]
ああ。まずは課題を片付けておかないとなー。
門の前とかよさ気だよな。
[もっともそれより大事なことがあると真理に頷き、朱雀門周辺まで移動した]
─先の事/翌日─
奈良から京都に…。
[>>238村主先生が最終日の課題を告げる。
あたしはその内容に呆気にとられてしまった。
まぁ、一時間程度で行けるから、そんなに遠くはないんだけど。
それでも生徒各自に県を跨がせるのって結構勇気がいる決断だと思う。
生徒を信用しているんだろうな。
そんな事を思っていたから、卒業旅行が今日で終わりである事を強く意識する事はなかった。
――これで終わりなんて。]
玲緒は何処か行きたいとこないの?
[もう少しパワースポットを回りたいという班の子達を見送って、あたしは玲緒にそんな事を聞いた。
何だかんだであたしの行きたい場所に付き合わせていたから。]
─ ニャア ─
[駅のホーム。
聞き覚えのある猫の鳴き声にあたしは身を固くする。
警戒の為にずっと飛ばしていた緋色の小鳥があたしの元に一直線に戻ってきて、
――顔のない猫があたしの方を向く。]
…っ…!
[影のような猫の像が歪んで形を変え、黒く禍々しい針となってあたしに向かって飛んでくる。
逃げる事は出来ない。
防御する為の結界を張る時間もない。
あたしは覚悟を決めて、目を庇うように左腕を顔の前に出した。
ぎゅっと目と瞑り、歯を食いしばって襲い掛かるだろう衝撃に備える。]
/*
ツイッターで、京都とか奈良とかの呟きを落としたいけれど、
村にいるのがバレるからじっと我慢。
大仏プリン、久々に食べたいなあ…地酒味ー!!
瓶詰めだからかちょっとお高いですけど、美味しいですよ。
[痛みが走らないのを不思議に思い、ゆっくりと目を開くと玲緒があたしを庇うように立っている。
いつの間にか、猫の気配は消えていた。]
――…?
れ、お
あたしは無事、だけど…玲緒は大丈夫なの。
[庇う形に立った彼女が怪我をしてないか気になって問い掛ける。怪我がないようならほっとしたように息をついて。
ふと見ると、あたしの右手と玲緒の左手が触れていた。
それに先に気付いたらしい玲緒は慌てて離れようとして]
…って、わ…!
[彼女の動きに合わせるようにぐいと引かれてあたしは踏鞴を踏む。
あたし達の手は磁石のようにくっついているようで。
戸惑っている間に此方を見る玲緒と目が合う。
彼女の瞳には動揺が浮かんでいただろうか。
>>#1そこへ通りすがりのお坊さんが現れた。]
[妹に注意を受けて、今更のように思い出した振りをする。
軽い笑い声は秋風に溶かし、誘い言葉に頷いた。>>359]
俺には別の花があるからな、二輪も持たんよ。
―――…だからこそ、此度もあまり疑ってない。
鬼が出るか蛇が出るかと、一応構えているが、
琉璃の隣で不運を掴むとは欠片も。
[示した彼女に差し出す己の右手。
己の幸とは常に運気と別の場所にある。
するりと引き寄せた細巻一枚、
勝負師めいて、互いの合い間で開いて見せた。
天が指差すその先は―――*小吉*。]
――え…?
[お坊さんから聞かされた話にあたしは目を瞬かせる。
つまりはあの猫から呪詛を受けたという事だろうか。]
火と金、ねぇ…。
[告げられたのは、それぞれあたし達の得意とする術の属性だ。
そこから連想する場所を回ればいいんだろうか。
あたしは親切なお坊さんに頭を下げて見送った後、途方に暮れた顔で玲緒を見た。*]
[まだ食べ足りなさそうな鹿の目に抗えず、売店で追加の鹿せんべいを買って戻ってくれば。
まだ続く呪いの餌食になっている炉がいたか。>>325]
ほー。
鹿にモテる色男は辛いなぁ。
[笑い転げる姿に、先程のお返しとばかりに言ってやり。
スマホを取り出し、カメラを起動してパシャリ。パシャリ。
鹿との熱烈なラブシーンで課題達成を目論もうと。
しばし鑑賞してから、ほれ、と炉に集る鹿の鼻先へせんべいを出してやる。首を上下に揺らし、せんべいを口で受け取った鹿は満足気に離れて行き。
ぐったりと座り込んだ炉の鼻先にも一枚、鹿せんべいをチラつかせて見せ。噛み付かれそうになれば素早く手を引き、これみよがしに近くにいた鹿にくれてやる。
まだ足りなさそうな鹿へと、両手を開いてもうないことを告げた。]
あ、すみませーん。
写真とってもらっていいですか?
あ、ありがとうございますー。
[門の側にいる観光客を捕まえると、彼らは快く応じてくれて、当初の希望通り門の前に立うツーショットを撮るのに成功した]
(……こんな風にも、笑えるくせに)
[鹿と戯れる、写真の中。
くすぐったそうに笑っている炉の表情に、燻る熱。
顔が近づいても、鹿相手なら笑うくせに。
自分には、あんな嫌で泣きそうな顔しか見せないのかと。
再び不機嫌さを纏い始めたが、忘れた振りをしようと決めたばかりであることに気づき。
思い出しそうになる唇の感触と一緒に、頭の隅へと追いやった。]
[一歩一歩踏みしめるよう堅実にあがる運気に、
いっそ、凶辺りでも構わないのに。と、
自身のツキに酔わぬ楽天家は悠々と御籤を妹の前で閃かせ。]
―――…さて、琉璃。引換券は整ったぞ。
[揶揄めかすように、昨日のやり取り引っ張り出して、
軽い挑発を投げかけた。]
どうだろう。
凄いおじいちゃんおばあちゃんになったら、
その頃には今とは色々変わってるかもしれない……けど。
[そこまで言って、ふと言葉を濁す。
そんな頃まで、一緒にいれたらいいな……
なんて口に出すのは、まだ恥ずかしくて。]
うん。朱雀門いいね。
あ、あと東院庭園も後で行ってみたいな。
[そう告げながら、万里と共に門前へと歩を進めた。]
[万里が観光客を捕まえるのを見れば、
それだけで緊張してしまう。]
あ、ありがとうございます!
[写真を撮り終えれば観光客へとペコリと頭を下げ。
赤らんだ顔を万里へと向けた。]
―格子の家―
…へへ
[>>328上からの視点でスマホを向けられれば、自然と柔らかな微笑みが浮かぶ。
無事、彼の携帯に収められれば。今度は彼の手を掴んで階段を降りるのを手伝うように、引き寄せる。
それからしばらくは夢中で、彼と彼のいる格子の家にカメラを向けて、記念写真の候補をいくつも収めた。]
そうだな…そろそろお腹すいたかも。
三輪そうめんか、それいいな。
俺は特に行きたいところも無いし、お前についていくよ。
[正確に言うなら、聖前と一緒ならどこだってかまわないのだ。]
また、来ような。
[相変わらずこちらも誰となのか言わず、代わりに聖前の瞳を見つめて目を細める。
"今度は2人きりで" また――。
格子の家を出を後にしてからは、自然と隣を歩いている聖前が、とても愛おしいと想いながら。次の目的地へと向かった。*]
/*
天倉くんは篤史よりも大人っぽい印象が強いから、
こんな風に>>370笑ったら可愛らしさが倍率ドン、さらにドンとなる。
この辺りは見習いたいな…どうしてもチョコチョコ動く系な、
そういう方面の可愛らしさを描いてしまいがちだからのう。
―春日荷茶屋―
[昼食の粥を口に運びつつ、時折聞こえて来る観光客の悲鳴を
耳にしては対面する相手に悟られぬよう体を強張らせた。
元より苦手とする女の叫び声とつい先刻鹿に襲われた記憶が
複合すると想像以上に堪える物がある。
温かい粥は意外と疲れていたらしい身に染み渡り、
食べ進める内に自然と表情を緩め、ほうと息を吐く。
不意に思い出すのは赤毛が揃いの似合いの双子。
彼らも鹿に襲われるだろうかと想像してみようとしたが、
兄は兄で謎の威圧感を発してさらりと追撃から逃れるだろう。
妹は襲われそうにはなったとしても、騎士さながらの兄が
手助け、もとい立ち塞がっただけで鹿も退く様が見える。
鹿も良く対にされるとはいえ、馬に蹴られたくはないだろう。
容姿頭脳だけでなく、対妹への過剰性能は羨ましいやら、
そこまで行くとただ呆れしか残らないやら。。複雑な面持ちだった。]
俺はなんともなかったけど。
……そう言われると、今更緊張してきた。
[そういえば二人で並んで写真に収まるのは初めてなのだと意識してしまった]
[ホテルに戻って俺の部屋。
眠そうに潰れる彼女>>315に寄り添い、頭をゆるゆる撫でる。
このまま寝てしまおうか、とも考えるけど。]
……待って。
[二人で寝ているところを先生にでも見つかり、
怒られるのは良いとするが。
明日、それを理由に行動を別だと言い渡されたりして、
傍に居られなくなるのは、 とっても心底、面倒。]
[一緒に寝るのをどう断ろうと長考。
だけど流石に断るのも彼女が可哀想かなと思いつつ。
やっぱり俺だって恥ずかしいのも少しくらいある。]
……寝るまで、こうしててやるから。
[一緒に寝るとは、言わず。 優しく微笑んだ。]
万里くんまで緊張しなくてもいいのに……!
[幾分慌てた声で告げながらも。
ぎゅっと掌を握りしめた。]
[そうして亜梨沙に案内されるままに、玲緒は本瓦葺きの本堂へと向かっていった。
目指すべき所へと案内する声>>295は、どこか弾んで聞こえる。
本堂に見える木戸や鉄製の鼎や注連縄のおかげでそこが入口に見えるけど、そうではない事は亜梨沙の歩みが教えてくれる。
パンフレットに目を通し、見えた景色を確認して、あれは香薬師堂で、こっちが織田有楽斎の庭なんだと頭にインプットしたりして、そうして目的地に繋がる木戸へとたどり着いた。
中にあるささやかな物販コーナーに少し首を傾げながら、薄暗い土間とお寺の独特の香りに自然と背筋が伸びていく、
と同時、玲緒の視界に円台上に安置される薬師如来の姿が入ってきた。
そうして視線を巡らせ、主に亜梨沙のお目当てである十二神将の姿に辿り着く>>295]
[そして俺は思い付く。
例え見つかったとしても、傍で寝てなければ問題ないのだと。
圧倒的天才。 これで完璧。
取り敢えず風邪を引かぬ様、
彼女の上へ掛けるものを優しく掛けて。]
おやすみ?
[寝息を立て始めるまでは傍に寄り添った。
やがて眠りにつくのを確認すれば、
部屋にある椅子にでも座って俺もすやすや。
夕食前まで寝てしまい、夜中全く寝れなくなるのは後の話。*]
[玲緒の視線がたどり着いたのと同時、手前にいた亜梨沙がうっとりとした溜め息をこぼした>>303。
それに微笑ましい気持ちと、何だかちょっとだけ悔しい気持ちが湧きながらも、改めて玲緒も十二神将達を一人一人、確認していく。
それぞれ違った武具を持ち、思いも思いの姿勢で佇む。
表情は見るものによっては恐怖感や威圧感を覚えてしまうかもしれないが、その気迫ある顔立ちにはまさに神の将という総称に相応しいものを感じた]
そうだね。
思わず見入る気迫と、それぞれきちんとした役割があるのが理解出来る武装。
それを思いながら眺めて見るのも楽しいね。
[昂る気持ちを落ち着ける為、一度深呼吸をした亜梨沙に言われ>>305、玲緒はこくりと頷いた。
よく見ると色彩が残っていると言われて、改めて眺め、そうして先ほど発見出来なかったそれを目にして、静かな感嘆の吐息をこぼした]
そう言われてもだな……!
[してしまったものは仕方ないと若干恨めしそうに真理を見つめ。
思いついたように、スマホを掲げると真理をぱしゃり]
全部。
……十二体、ぜんぶ?
[欲望のままだとは気づかない熱弁を振るった亜梨沙が一息つき、そうして言われた言葉>>307に、さすがの玲緒も目をぱちくりとさせた]
うん、がんばって。
[何と返したらいいか判らなくなって、取り合えず藍色の市松模様のがま口を構えた亜梨沙に応援を向ける事に]
―2人で歩く、奈良の町―
大仏プリン?
なんか、すごい名前だな…。
[>>360甘いもの好きな聖前らしく、すでに地元のスイーツ情報もチェック済みのようだ。
大仏見たいな巨大プリンを想像しかけたが、瓶入りという言葉に慌てて脳裏から恥ずかしい妄想を消す。]
もちろん行くよ。
お前の嬉しそうな顔見れるの、楽しみだし♪
[いったい、どこのカップルかと間違われるようなセリフを吐いて。
少し背の低い聖前を見下ろし形で、再びにこりと笑みを浮かべた。
聖前とこうして2人だけで、歩いているだけで。
見るもの、聞くもの。全てが美しく素晴らしい景色に変わる。]
お米のプリン? って…どんな味だろうな。
健康にも良さそうだし、ちょっと楽しみかも
[わくわくとした表情を隠すこともなく、すべては聖前にさらけ出される。]
[人をなんだと思ってるかな、と好葉が笑顔で問う。]
わしに活力を与えてくれる太陽のような人じゃ。
[屈託ない答えを返して、えへらと笑った。]
[ひとまず玲緒は聞かされた未将、頞儞羅大将の元へと行き、梅の華模様の小銭入れを取り出して、参拝する事に。
弓を持つ姿を改めて眺めて、小銭を投げる前に頭を下げたのだが、もう一度下げて、他の神将像を眺める事にした。
丑将伐折羅大将に気づけば、また足を止めてじっくり眺めたりもした。
それでも、亜梨沙よりは早く終わったのだけど]
[ぱしゃりと音が響いても、暫し目をぱちくり。
事態が飲み込めた瞬間、肌を真っ赤に染め上げた。]
もう……!!
[赤らんだ頬を僅かに膨らませ、小さく呟いた。]
私だって、万里くんの写メ欲しいのにな……。
/*
ゐざさは園部くんとこと被ってしまうので
描写は軽くしておいて、大仏プリンに重きを置こうか。
/*
「柿くへば 鐘が鳴るなり 法隆寺」と正岡子規が歌ってますが、奈良って柿の名産地なんだな。
柿博物館なんてのもあるらしいですよ!
http://www.pref.nara.jp/9617.htm
見た目が、おかしいw
へへ、これ待ち受けにしよう。
[上機嫌でスマホを操作して、今しがたとったばかりの真理の画像を待ち受けに設定して]
……撮りたいのか?
[じっと見つめて尋ねた]
/*
普段滅多にやられないはずの喉が盛大にやられました。乾燥怖い。
皆上手い拾い方してるなぁとなごなごしつつ。
自分の誤字に頭を机に叩き付ける。
句読点を先に打つ癖があるのに、最後にまた付ける癖もあるせいで二重になってるじゃないですかやーだー……[しょあん]
─昼食中─
[>>348首を傾げる玲緒にあたしは黙って首を振る。
そうして御膳がやって来ると、記念に写真を撮影したいという玲緒に応じて]
どう致しまして。
こんな感じでいい?
[>>349カメラ目線で茶粥を掬って食べようとしているようなポーズを取ってみた。
ほうじ茶の香ばしい香りが鼻を擽り、自然と表情が綻ぶ。]
ねぇ、玲緒も撮らせてよ。
[そう言うと、玲緒は驚いたように目を瞬かせた。
>>350だけどすぐに了承してくれて、あたしと同じようなポーズをするのに、真剣な表情でガラケーを向けて写真を取る。]
[早く終わり、少し離れた所でまだ見入る亜梨沙を眺める。
撮影禁止でなければ、亜梨沙を撮りたいくらいだった]
おみくじ?
[そんな時、ふとお寺の人にどうかと勧められ、何となく玲緒は引いてみる事にした。
出たのは*小凶*]
[自分の投げた問いかけに>>351玲緒が言い淀むのを急かす事無く、言葉が紡がれるのを待っていた。
穏やかな時間の流れが店内には横たわっていた。]
…へぇ、
[>>352玲緒の話を聞いて、息を吐くようにぽつりと零す。
先刻あたしが考えていたような事を、玲緒が考えていたなんて。
驚いたけど、嫌悪感はなかった。
小豆茶の茶粥の乗った匙が向けられれば目を瞬かせて]
……っ。
[あたしに匙を差し出してくる玲緒の顔には苦い笑顔が浮かんでいた。
それを見てざわりと胸がざわつく。
――こんな顔が見たいんじゃない。]
・・・・・・・・・!!!
[万里の言葉に、真っ赤になって暫し硬直した後。]
………………う、うん……。
[小さく、頷いた。]
[さらりと為された宣言に、小首を傾げ>>364]
……。じゃあこっちは、返品してこよっかな。
[真面目な顔つきで、渡した途端に没収の気配を垣間見せる。
早速運試しに打って出た兄の掌には、
見事に小さな吉兆が舞い込んだようで]
うそ、幸兄にしては、大健闘の連続じゃない。
[日頃の籤運の揮わなさを知る片割れとして、
凄い凄い、と手放しの笑顔を向ける>>367
挑発めいた催促を聞けば、笑みを深めて、
二度目の今日は躊躇わず手を伸ばす*小吉*]
小凶……。
[あまり今は凶とかそういった文字は見たくない。
そんな事が過るのは、奈良公園であったちょっとした怪異のせい。
溜め息をこぼして、玲緒は制服の上着のポケットにおみくじを仕舞い込む]
あ、十二神将、映像のは撮影可能なんだって。
撮ってみる?
[亜梨沙が満足するまで待ち、こちらへと戻ってきたならば首を傾げて、そんな事を告げる。
満ち足りた表情の亜梨沙がいれば、玲緒は静かに微笑むだろう*]
――…別に、いいんじゃないのって、あたしは思うけど。
[>>353先刻の言葉を振り切るように、明るめのトーンで口にされた玲緒の言葉に返したあたしの声は少しぶっきらぼうに聞こえたかもしれない。
一緒に居られるのが嬉しい、という言葉に嘘はないように感じられて――あたしもそれは嬉しかったから。
とはいっても、どう反応したらいいのか分からなくて、顔は少ししかめっ面っぽくになっているだろうけど。]
それ、ちょーだい。
[そう言って、あーんと口を開けてみせる。
家の監視があるわけじゃない。
少なくとも、うちからは監視はついていない筈だ。
小豆粥を口にする事は出来ただろうか。*]
―東大寺前夢風ひろば―
だろ?
小さいのと大きいのとがまずあって、大和茶・レアチーズ・
地酒…と色々あるわけだ。
[男二人が並んでの、ジェスチャーを交えてのプリントーク>>377は
通り過ぎる人々から見ると、どのように映っていただろう。
そうしてやって来た東大寺前。
篤史達が訪れるより先に、別の生徒が訪れていたらしい
店へと足を運ぶ。
色々と目を引く店はあったが、財布の都合を考えると
この「ゐざさ」が丁度良い所に思えた。]
―――…「よしの」をひとつ。
[席に着くなり、三輪にゅうめん・名産寿司9貫のセットに
すぐさま目を付けて注文。
本来なら、其処にてんぷらも付けたい気持ちだが、堪えた。]
うん……!
[万里の言葉に笑顔を浮かべ、スマホを構えてぱしゃり。
そこに写る姿を確認すれば、スマホを握りしめて笑顔を浮かべた。]
ん……ありがとう……。
[が、そこではたと気付く。]
ちょっと待って、え、私が待ち受けになってるの?
やー、それ恥ずかしい……!!
[といいつつ、自分もちゃっかり待ち受けに設定してみたり。]
― 春日荷茶屋 ―
[奈良まで来て、何も観光せず帰るのもどうか。
昼食も兼ねて、春日大社まで足を伸ばし。
春日荷茶屋で同じく大和名物膳を頼めば、季節柄か例のきのこが入っていたが。
御手洗いにと席を立った隙に、きのこだけ綺麗に消えていた。
犯人は一人しかいない。]
またお前か。
[きのこが好物でもないと言っていたのはどの口か。
怒るよりも早く、自ら葛餅を献上され遠慮なく頂いた。
さすが、「奈良のうまいもの」に登録されるだけあって上品な味わいだった。]
やーって。
いいじゃないか!
その……彼女、なんだし。
[最後のほうはもごもごと口ごもって]
……なぁ。あずきときなこ、どっちが好きだ?
[食事が終わる頃、唐突に炉に問う。
返事を聞けば、店員を呼び止めて追加の注文を一つ。
程なくして、よもぎ団子が乗った盆が運ばれてくれば炉の前へと押しやって。]
和菓子派なんだろ。
葛餅もらったからな。ここのは春と秋の限定で名物らしいし。
[粥を口に運びながら緩んだその表情を確認した上で。
食べ物で釣る、なんてせこいのかもしれない。
何か言われたら、昨日キャラメルとおたべもらったからな、と理由をつけて自分は湯呑を傾けた。*]
……うん。
[彼女、と言われれば赤らんだ顔でこくこくと頷く。
ちゃんと綺麗に撮れてるのがいいな、とか。
どうせなら一緒にも撮りたいな、とか。
あれこれ考えてはいたのだが。]
……もっと、いっぱい撮りたいな。
万里くんと。
[旅行だけでなく、写真もいっぱい一緒に撮れるだろうか。
そんな期待を込めて、告げるのだった。]
─ 回想/昼食時 ─
[亜梨沙といられて嬉しい。
それは旅行中、ずっと我慢しなくてはと思っていた言葉だった。
けれど近い距離につい言葉を滑らせてしまい、亜梨沙は少しぶっきらぼうに、少ししかめっ面をしたみたいに返してくれる。
別に、いいんじゃないの、と>>385]
……いいのかな。
えへへ。
[声音よりも、表情よりも、落ちた言葉が嬉しくて、少しだけ子供の頃みたいな明るい笑みが表情に浮かぶ]
うん、あげる。
──はい、あーん。
[差し出した匙に掬われている小豆粥をねだられれば、くすぐったがる様に笑い、開けられた亜梨沙の口の中にそっと匙を向けた。
今度は亜梨沙の番と言うのは、何たが今の夢みたいな時間が終わってしまうみたいで言えずに。
粥を味わう亜梨沙を、楽しげに見ていた*]
ん、そうだな。旅の記念にもなるし。
[真理の気持ちまでは察することが出来ないが、自分としても真理との写真が増えるのは歓迎すべきこと]
じゃ、今度は東院庭園で撮るか。
[ぎゅっと手を握って真理が行きたいといってた場所へと歩き始めた]
なんだ、琉璃が四六時中着いてくれるのか?
俺は願ったり叶ったりだが。
[兄の評する至上の一輪とは、輝石の名を持つ妹御。
揶揄めかす調子の言葉と、視線が彼女を覗き、
没収に伸びた指先ごと、結んで軽く引き寄せようか。>>382
不名誉な賞賛を貰おうとも、口元に敷いた笑みは崩れぬまま。
日頃から若干妹の運気まで貪っている感のある身としても御満悦。]
―――…ああ、昨日よりも近づいたな。
やはり、これは持っていたほうが良いのか。
[彼女の運気も右肩上がりとくれば、やはり御守りの御利益か。
ペアルック等と云うアイテムを恥ずかしげも無く共有の態。]
[緩々握りこむ彼女の指先に一度視線を落とし、
沈黙を音も無く噛む事数秒。]
ツキを得たことよりも、並んだことの方が喜ばしい。
―――…闇雲に多幸へ手を伸ばすより、
琉璃の傍の方が、俺は落ち着く。
……手を、繋いでいたい。
[アウトプット障害を持つ兄は、また言葉が欠けてしまったが、
それは指を握りこんだ今だけの願いではなかった。
この先も、と声に変え損ねた本音を、心底に埋め、
吉凶を越えて、兄は妹の隣ばかりを所望していた。]
うん!
[万里の言葉に上機嫌で頷き、共に歩き始める。]
色んなとこ行きたいし、お土産も買いたいし……
………………もっと、時間あればいいのに。
[掌を握りしめながら、少しだけ寂しげな言葉が零れた。]
な。ホント時間足りない。
[京都では伏見稲荷も見ていないし、奈良ももっと時間があれば遠くまで足を伸ばしやすいのだ。真理の意見には全く同意だった。
尤も――]
真理との時間なら、どれだけあっても足りないんだろうなぁ。
─ そうして翌日の事 ─
[最終日の課題を言い渡され、班の子達と取り合えず別行動を選択した駅のホーム。
玲緒の左手と亜梨沙の右手が、磁石の様にくっついて離れなくなっていた。
とある怪異からの呪詛を受けた影響だが、困った事に玲緒は亜梨沙の手に触れられている事を密かに喜んでしまっていた]
(いけない、なんとかしないと……)
[煩悩を振り払う様にして、真剣な面持ちを浮かべて親切な僧侶から貰った助言について思いを*馳せる*]
─ 三日目/駅のホームにて ─
[それは二人の手がぴたりとくっつく前の事。
どこか行きたい所がないのかと言われて、玲緒は首を傾げた。
強いて言うなら]
亜梨沙と二人でいられるところ?
旅行、今日でおしまいだから。
[なんて笑い、それから小さくごめんと呟いた]
そういやー…さっき、離れなくなるって言ったなあ。
[同様に席に着いたか、天倉の姿を見上げて笑う。]
去年会った時から付かず離れずだもんなあ。
委員会でも同じ受付になることもないし。
[温かな茶を口に運んで、ふと小さな息を吐き出し]
……いいと思う。傍に居たら、俺がほっとするし。
[何故かそこだけは、視線を逸らせて零した。]
[そうして弾いた筈の攻撃が呪詛に変わった現在、途方に暮れた亜梨沙の目を見返す]
火と金だね。京都で探すか、奈良で探すか。
どちらがベストだろうね。
[亜梨沙に怪我がない事に安堵しながら、思案する表情を*浮かべる*]
/*
あんまりとんとんと先に行き過ぎてもあれだけれど、
3日目行かなくちゃだものな…天倉くんの次の反応を待ってから、
巻いていこう。
それにしても皆さんの秘話が楽しみです、うずうずそわそわ。
[直ぐに開いて、目にした幸先]
……ほんと、嘘みたい。
揃っちゃった、随分と即効性のある御守ね。
[しかも、予想を少しばかり上回る出来栄え。
双子の結果から、視線を逸らして>>390]
――…確かに、豪語するだけのご利益はありそう。
[不運を掴むことも、不幸にすることもないと
臆面もなく約束を差し出した護り人に。
片時も離れず、傍に居てくれたのは自分だろうに、と笑み零れ]
―東大寺前―
え…大仏プリンて、そんなにあるのか?
ああでも、俺達高校生だし。地酒はまずいかな…。
[予想に反して、随分と種類が豊富そうなプリン達に少々驚きながらも。こうして聖前と2人で、プリン話に花を咲かせて歩くのは楽しい。
やがて気づけば東大寺前のある店に着く。
自分たちよりも先に、誰かが訪れていたとは気がつかないまま店内に足を踏み入れる。
席に着きメニューを開けば。
聖前と同じ「よしの」と少し迷ったが、結局寿司5貫と天ぷら盛合せ、 それとごま豆腐がついた「天ぷらセット」を頼むことに決めて。
店員に注文を伝える。]
………………っ
[万里の言葉には、やはり照れて頬を染めながらも。]
これから、いっぱい時間作れるよ。
一緒の時間……ね。
[そう告げて、笑顔で掌を握りしめた。]
/*
なんとなく思ったこと。
もしこの性格と設定そのままで、大河と二人きりの時にだけいろりちゃんがデレデレだったらどうなっていたんだろうなと。
たいがー、レポートめんどいー、手伝ってくれよ。な?
[机に向かっている大河の後ろから抱き着き、首に腕を絡めて後頭部に頬を擦り付ける。他人には決して見せない無防備な姿を晒し、
声や表情一つとっても甘えたものだった。]
あの、さ……今日、一緒に寝ても、良いか?
[ベッドの端に座り、大河の裾を緩く握り締める。
旅先では眠りが浅いが一緒ならば眠れそうだからと告げ、
断られるのが怖いあまり普段よりも控え目な声量で、
おずおずと上目遣いで問いかけた。]
進展がR18方面にしか行かなくて頭を抱えそうですね!!
…え?
[おもむろに話を切り出してきた聖前に、ふと見れば。
まったりとお茶を味わいながら、しみじみと零す言葉に。今度はこっちが赤くなる。]
あーうん……。
…いい……、うん。
[彼の言うとおり、委員会でもなぜか担当がすれ違ったばかりいて。
狙っているわけではないのに、奇妙な距離感があった。
それを今、目の前で「ほっとする」とまで言われるなんて。
正直、嬉しいを通り越して身体が熱くなる。]
[炉が食べ終るのを待って、食事処を後にすれば境内へと。
うろうろしている鹿から、慎重に距離を置きつつ歩くのは先ほど襲われたせいである。
軽くトラウマになりそうだ。]
………へっくしゅん!
[道中、くしゃみが出た。
とうとう飼い主が行方不明だとか。鎖が絡まって動けなくなるだとか。
十中八九、クラスメイトの双子のせいであるが、知らぬが仏。]
お守り、ここでも売ってるんだな。
[販売所を覗き、興味を引かれたのは藤色をした夢結び守。
少し考えて、買ってくる、と炉に告げる。ストラップ型になっていたので、スクールバックへと結いつけた。
更に、ついででここでもおみくじを引いてみれば、結果は*半吉*だった。*]
――……、
何かそれだと、まるであたしの隣は、程々の幸せみたいに聞こえる。
[…訂正して。と引き寄せられた指を、こちらへと逆に手繰って]
―回想―
本命の女の子、ねぇ…。
[頬杖つきつつちら、と相手の顔を見やる]
…………。
[無表情のまま、何も言わずにすぅ…と目を細める。
機嫌の悪いときに、よく見せる顔だ。
そのまま満井に手を伸ばすと…頬を軽く指先でつつく。
むに、と柔らかい感触が指先に伝わった]
…ま、いいんだけどさ。
[困ったような、なんとも言えない顔をして肩を竦めてみせたあと、
むにむに、相手が痛くないように気をつけながらしばし彼女の頬の感触を楽しんだ]
…別に、努力なんてしなくていいさ。
俺はセンセには笑っていてほしいけど、無理に笑わせるのもなんか違うんだよな。
[我儘だとは思ってるんだがな、とぽつり。
そうしているうちに、注文した食事がやってきたので二人で昼食を食べはじめた]
これも、あげる。
[はい交換、と戯れめいて互いの掌中の籤を引き換え]
あと、もう一つ。
幸兄に、あげたいものがあるんだけど。
―――…受け取ってくれる?
[距離を詰めた彼へと、声を潜めて少し躊躇う]
俺もお前と…ずっといたい…。
卒業しても、いつまでも一緒に――いたい…。
[高校生を追えたその先、ずっと遠い未来までも、共にありたいと言う望みを口にする。]
/*んむぅ。
表動かせないかな。
私的にはもう切っていい気分だったから、3日目移れないかな。
でもここ回想でくるってことは広げたいとこかな。
…2、3回はあったか?
[バスでの移動という意味でなら、確かそのくらいだった気がする。
もしかしたらそれ以上にあったかもしれないが。
都合の悪いことは元よりあまり覚える気がしない。
とはいえ、そんなことを言って満井の機嫌を損ねるつもりはなかったのでそのあたりは決して口にはしないが]
まぁ、いろいろあったな。あの頃はさ。
[喧嘩の理由はいろいろあったが、大概はつまらないことが原因だったりする。
やれ目があっただの肩に触れただの、カツアゲしてた相手の顔が気に入らなくて殴り飛ばしたことを根に持たれたり、あげく顔も覚えていない相手のことで喧嘩に巻き込まれたり。頼みもしないのによくもまぁ飽きずにやってくるものだと当時は思っていたものだ。
飽きずに、という意味では今、目の前にいる満井もよく匙を投げずに自分につきあっていたものだと思う]
…あんたはちびだったけど、あの頃から根性だけはあったよな。
[ぽん、と満井の頭に手を乗せながら、懐かしむような声音で呟いた]
あ、そうか。
プリンでも地酒はダメか…。
それもまた次までお預けだな、よしよし覚えておこう。
他の皆も、また来るんかな?
如何考えても周り切れないだろ。
[思うのはクラスメイトや、同じ委員会の顔ぶれ。
奈良公園以降、遠目に見かける事はあるが、皆楽しんで
いるだろうか。
ぼんやりと思っていると、京都の時と同様上品な出汁の香りを
漂わせるにゅうめんが運ばれ、寿司もやってくれば
意識は時折其方を向く。
天倉の料理も運ばれて来るのを待ち、食べるのは共に。
葉に包まれた寿司を珍しそうにしつつも一口で食べると、
酷く勿体無い事をしたと次からは少しずつ食べてみたりと
反応は良い。風味は申し分なさそうだ。]
今度は大学決まったら、かな。
卒業旅行とか?
[にゅうめんは実のところ、スーパーで売っているものと
然程変わりないのではと思っていたが、何から何まで違い過ぎて
どうにかして土産として持って帰れないかと悩んだ程だ。
柔らか過ぎず、崩れない。理想の素麺と出会ったと
天倉に感想を述べながら食べ続けていた。*]
―翌日 朝―
……あー、 んー……、
[眠い。
ごしごし、両目を擦る。 眠い。
数分ぼーっとしていたら自然に目を瞑ってしまった。
ハッ、と目を見開いてまた目を擦る。 眠い。
眠りについたのが完全に明け方だった気がする。
重い体を持ち上げ、寝起きの乾く目をまた擦った。
彼女に会う頃になっても、まだ少し眠そうに。**]
/*本当にコアというか顔出せる時に時間あわなくて申し訳無さすぎるごめんんんんんんんんんん(`;ω;´)
ねむい、 とってもねむい。 生活リズムが爆発してる。
[同じ御守りに同じ御籤。
十八年を共に生きてきた妹と分つ幸いと加護。>>392]
これで、琉璃のうっかりも治れば良いが。
―――…いや、完治すると俺の道楽が減ってしまうか。
それも考え物だな。
[軽口叩いて混ぜ返し。
逸らされた視線をチラと追いかける眼差しが物言いたげ。
昨夜から同じ場所を周回している想いが声にならず、脳裏を経過。
彼女の綻んだ顔を見る度に、妙な焦燥が胸に生まれて騒ぐのだ。
空は青く季節は秋だが、男の心に訪れるのは青い春であった。]
程々以上を望めば、高額支払いを余儀なくされるぞ。
[本当に告げねばならないのは、そんな事ではない筈だが、
寸前の所で、皮肉屋の一面が浮上してしまう。
支払いには暴利が付き纏い、クーリングオフなど受け付けない。
今とて、自重しているのだと告げたら辟易されかねない。]
―奈良公園―
チーズじゃなくて、チーズサンドイッチの方が良いって?
[大河が知ってるかは分からないようなレトロゲームのネタを振りつつ、カメラ片手にわざとらしく首を傾げてみせ。
早く何とかしろと訴える目にようやく行動を移す。>>362
狙って投げたことに対して聞こえる文句には、>>363
盛大なる棒読みを返上し肩を竦める。]
あー悪い悪い、投擲は苦手でな。
……手を出したきゃ出せばいいだろ。
俺の方が立場上出せないんだが。
[わざとらしい悪態を軽く受け流す振りを見せて。
黒帯持ちということを暗に示し、硬い塊を噛む力が増す。
反撃しないと分かってて悪戯を仕掛けたことなど一度もない。
むしろ、反撃を期待しての手出しだったというのに──と、
口には出来ない想いを煎餅と共に飲み下した。]
[引き寄せられて、傾く長躯。>>396
続いて渡されたのは正しく等価交換。右から左へ、左から右へ。
指先で押さえる御籤は風にそよりと揺れて、自己主張。]
―――……、
[なんだ?と聞いてしまうのは余りに野暮天である気がして、
口を噤み、視座を合わせるように僅かに腰を折った。
ジッと向ける眼差しに期待の色が篭るのは不可抗力。
瞬きを挟んでも、到底不埒を誤魔化せず、刹那言葉を選んで。]
[好奇心は猫を殺すとは良く言ったものだ。
煎餅を齧っただけで数分前とは逆転した立場に>>365
今度はこちらが咆える側となる。
大きく口を開けよう物ならとんでもない目に遭いそうで、
顔を背けつつ早口で凄む形となった。]
うるせ……っ!
おいこら、さっき助けてやっただろうが、
ああもう食っちまうぞてめぇら!!
[袖を食まれ、鼻先をあちこちに擦り付けられ。
餌を強請っているやら遊ばれているやら判断が付かない。
複数回シャッターを切る音が聞こえたが、それを止めるより
肩や胸に掛かる前脚を避けることに精一杯だった。
煎餅を前に丁寧なお辞儀をする鹿は満足したのか離れて行き。
助けて貰ったことに礼を言おうとした矢先、
目の前にチラつく煎餅に歯を剥き出して噛み付こうとしたが退かれ。
はぁぁぁと肺腑の空気を全て吐き出す勢いで溜め息を吐いた。*]
…………手、貸せよ。
[疲れを言い訳に、手を伸ばして起こせと告げる。
眉根を寄せてはいたが下から見上げる視線は柔らかく、
幼子が甘えているようにも見えたか。
伸ばした手と反対の甲で鹿の唾液を拭い去ろうとし、
鹿の獣臭さに辟易とした表情を浮かべ。
これならまだ──…。
熱に浮かされた顔を一転、忙しく瞬きを繰り返す。
一時的な気の迷いだと言い聞かせようとした時点で、
それは最早隠したいだけの強い願望でしかなかった。]
頂戴しよう、―――…いや、欲しい。
[肝心なことでは口が回らないのか、
吐いた言葉は装飾不足の簡素なものだった。]
―――…じゃあ、一緒に住む?
[所謂シェアハウスというやつだ。
大学生活にもよるが、一人暮らしをした方が都合が良い事も
あるだろうからと思案している部分もあった。
ただ、この何気ない一言が、天倉の耳にはどう届いただろう?]
……なんですか。
[今の気持ちに嘘はない。優しさも、からかいも、生徒だからやっている事だと思っているし、自分には勿体ない言葉だ。
むにむにと頬を突く表情を見遣るが、向こうもあまり気にしていないようで。]
…なんでしょう。自分でもこういう硬い表情してたら駄目だろうなって、思うことあるので。
[さっき笑顔が硬かったのはこれが原因ではない気がしたけど、その事実には蓋をする。
彼は生徒、自分は教師だ。]
卒業するまでは、"学生"だからな。
みんなは…、どうだろうな?
会えたら嬉しいな。
[聖前の言葉に、今度は気兼ねする必要のない旅先で。
再び馴染んだ仲間達に会えたら、どんなに嬉しいだろうと思う。
やがてやって来た煮麺は関西らしく、薄く上品な味付けのもの。
柿の葉寿司の方はと言えば、想像していたような柿の葉の匂いはまったくせず。
包んでいる葉を剥いてしまえば、割と普通の寿司のよう。]
昔は山で貴重だった魚を食べるための、「保存食」だったっけ?
……聖前、天ぷら食べる?
[それなら昔は、もっと塩辛いような気もするが。さすがに現代では塩分控えめだ。
歴史好きな聖前に話を振りながら、楽しい食事をすすめる。]
―回想・法隆寺―
…織江君、大人びてますよね。
実は私より年上だったりしませんか?
[根性あった、との言葉に眉根を寄せ、じっと見る。
自分の方が子供っぽいだけかもしれないとは思うけれど]
強くないと生徒を守れませんし、教師できませんから。
[表情を変えず、淡々と理由を告げる]
[兄が口にした軽口、それは――他の誰に言われようと、
主原因にだけは言われたくないと思わざるを得ない類>>404]
……幸兄が悪癖直すなら、あたしも努力する。
[何処かで垣間見た彼の自覚する『悪癖』、
欠点も良く似た片割れを突けば、こちらも同じだけ痛手を受けると知りつつ、反射的にちくりと抉って]
…持っていくんですか?
私が言うのもなんですが、そんなに良い結果ではありませんよ。
[良かったです、と独りごつように繰り返し、おみくじは手帳に挟む。
そのまま見て回ると時間も時間だっただろうか。
帰りましょう、と促し、目的の旅館へと戻った]
――大学が決まったら今度は絶対、卒業旅行で来ような。
京都と奈良、2人で一緒に巡ろう。
[そして結局、寿司と煮麺を食べ終え、胡麻豆腐を食べれば。余った天ぷらは聖前にあげただろうか。
どうやら理想の素麺に出会ったらしく。
にこやかに素麺を語る聖前に頷きながら、なごやかな奈良での昼食を終えただろうか。]
昨日今日と、ありがとうございました。
明日も早いですからゆっくり寝てくださいね。
最終日、頑張りましょう。
[旅館に戻り、別れ際にそんな事を口にする。
お土産は、結局渡せないまま**]
― 少し前・奈良公園 ―
[鹿の群れが去った後。
此方に手を伸ばしてくる姿は、甘えられているように感じ。
嬉しさと邪な想いとの板挟みに、眉尻を下げた。]
仕方ないな。……立てるか?
[軟弱になったんじゃないか、と余計な一言が零れてしまうのはもう癖のようなもの。
右手で炉の手を浮かんで引き上げれば。
忙しなく瞬く目に、訝しみ。]
目に埃でも入ったか?
[心配して顔を近づけかけて、ふとその唇に目がいき動きを止める。
またあんな表情はさせたくない。
曖昧に笑って誤魔化し、炉が立ち上がったのを確認すれば右手を離そうと。*]
―3日目―
おはようございます。今日は昨日よりも範囲が広い為、先生達の把握がより難しくなります。
皆さん、くれぐれも羽目は外さないでくださいね。
[学年主任の話を受け解散する間際、自分達のクラスにそう声をかける。
自分はどうしようか、気がつけば、きょろきょろと目で彼の姿を追っていた]
―旅館へ―
[口の中にはてんぷらの風味の名残。>>412
いるかと言われて断る篤史ではなく、大喜びで軽い風味を
味わった。
そして片手にはこれまた大きな瓶。
持てばずしりと響く、そんな大きさの……瓶入りのプリン。]
食う?
[スプーンを入れたまま差し出す瓶の中身は、3分の1程減っている。
変わった風味のプリンは二人で分けるには少々高く、無難に
普通のプリン(大)を買って食べ歩いていた。
尚、空いた瓶は旅館で洗い、乾かした後に水色の金平糖を
入れる容器にしたとか。*]
ぶっ…い、一緒…!?
[聖前は突然何を言い出すのか。
彼の大胆な発言に、思わず煮麺を喉に詰まらせそうになり。慌ててお茶で流し込む。]
それって……
[意味が分かってるのだろうか。
好きな相手と2人きりでの暮らし――言い換えるなら、新婚生活と言ってもいい。
それをあえて口に出してくると言うことは……、]
プロポーズ…?
[かなり真剣に受け取って、真顔で聖前を見る事になる。]
そんなお手頃に手に入るようなもの、別に欲しくないもん。
―――あたしは、要らない。
[何時でも手を引いてくれた兄よりも、他の誰かに手を伸ばす方が、
遥かに楽だろうにと幾度思ったか知れない。
――それでも、一度心に決めてしまった後の頑なさは、
自分でさえも変えられず]
それに、ほら。
無料より怖いものはないって言うし?
[僅かに身を屈めるようにして、眼差しを重ねてくれる姿に、
唇が柔らかく弧を描く>>406
向かい合う翠に映す表情を、そっと緩めて]
じゃあ、…えっと。
もう少しだけ、こっちきて?
それで――……目、閉じてくれたら、
[あげるから。と差し出す声は、寄り添う彼にだけ届く密やかな響き]
─回想・昼食時─
[>>389未谷の子と仲良くするのは許されない事なのだと、そう教えられて。
どう接していいのか悩んだあたしは玲緒と距離感を、関係性を変えた。
そうすればあたし達は自然でいられると思って。
だけど旅行に来てからあたしは――]
…いいんだよ。
あたしはそう思う。
[昔見たような明るい笑顔が玲緒に浮かんで、あたしは嬉しくなる。
きっとあたしはずっと…、玲緒のこの顔が見たかった。]
んー、おいしー!
やっぱりほうじ茶とは違うんだね。
[そうして小豆粥を口にすれば、ほうじ茶とはまた違ったほのかな甘みに目を細める。
玲緒の笑顔が眩しくて、心がほんのりと温かくなった。]
ありがと。
はい、あーん?
[堪能し終えれば、自分の匙でほうじ茶の粥を掬ってその匙を玲緒に向けてみる。*]
―新薬師寺―
そう?
[>>358そう言うあたしの声は少し弾む。
自分の気に入っているものを評価して貰えると嬉しいものだ。]
あの、すみません。
写真お願いしてもいいですか?
[通りがかったおばあさんくらいの年の夫婦に写真を頼んでみると、快く了承してくれた。
ガラケーとスマホの操作方法を軽く説明し、世間話で修学旅行で来たのだと話した。
二人で並んで収まった写真は、知り合って長い事経つけどこれが初めて。
老夫婦にはよい旅を、と告げて南門を潜る姿を見送った。]
/*
賭けてもいい。
毎度お世話になっている相方様には、この流れで実行する訳がないと、180%ばれている方に。
日頃の行いを省みるに、初めてをこちらから奪いにいくとは我ながら思い難い…
―本堂―
[>>373玲緒を先導して堂内に入る。
物販コーナーには件のポストカードや、フィギュア、新薬師寺関係の書物などが置いてある。
それは後で見る事にしよう。
>>375十二神将に見惚れていたので玲緒の心の動きには気付く事なく。]
だよね!
それも木造よりも繊細な塑像がこうしてちゃあんと現代に残っているのがさぁ…。
[木造も倒れれば欠損するけど、それこそ塑像は砕けてしまうわけで。
大切に箱にしまわれているわけでもない、これらの神像が残っている事に感動を覚える。
玲緒の相槌に頷きながら、あたしは十二神将にうっとりとした視線を向けた。
堂内は暗めだから土色に残された色彩には気付きにくいけれど、かなり近くまでいけるからつぶさに観察すれば天平の名残を感じられる。
色彩に気付いたらしい玲緒にあたしは少し嬉しくなった。]
え?全部だけど?
それと薬師如来もだから十三体だよ。
[>>376冷静にツッコミを入れつつ、ゆるく首を傾げる。
班員の子は退避して正解だったかもしれない。]
うん、頑張る!
[応援の言葉には元気に返事をした。]
―食事中の話―
あぁ、うんそう、一緒。
一人暮らしだと大変だし、それなら二人のが……
[どうも天倉の反応がおかしい。
篤史の言葉が足りなさ過ぎたのも大きな要因となっているが、
彼が篤史に対して抱いている感情を加えるのを忘れていた。]
ぶふっ
[出汁を味わっている時でなくて本当に良かった。
カマボコの欠片が少し飛んだだけで、被害は最小限に
食い止められたが…何を言い出すのかと思えば、そんなこと。]
シェアハウスって意味で言ったんだけどな!
ま、まあ確かにやってる事ってのはそうなるの…かな?
[何処までを本気で考えているのだろうか。
結婚までかそうなのか、と篤史もまた真剣な眼差しで
天倉を見つめ返した。]
[玲緒と別れ、あたしは迷企羅大将から順繰りに、蟹歩きのような形でお参りを始める。
お賽銭を入れて拝んでから、神像をつぶさに観察する。
何度見ても飽きなかった。
それぞれのお賽銭箱に入れるのは赤銅ではなくて白銅色。
穴が開いている方だ。]
(五重の縁がありますように…ってね。)
[ふふ、とほくそ笑みつつ、薬師如来のところでは百円玉を入れた。
その理由は、十二神将よりも格が上だから、何となく。]
(…おじいさんが元気になりますように)
[十二神将には「強くなれますように」と下賀茂神社でしたのと同じようなお祈りをしたけれど、
ご本尊にはそんなお願い事をした。]
[>>380玲緒がおみくじを引いたのは知らず。
>>383その結果もまた、彼女が言わない限りは知らないまま。]
ふはー、充電した!
[>>384玲緒の元に戻るあたしの顔は、何処かつやつやして見えたかもしれない。
映像の事を言われれば、]
え、知らなかった!
でもさぁ…一体辺り、何分くらい撮ったらいいのかな。
メモリの容量どれくらいあったっけ…。
[メモリを一杯にするのも厭わない自重のなさを展開した。
そうして結局、全体像と引きの動画を一体につき5(6x1)分ずつ撮っていっただろう。
ふふふ…と口の端から零れる笑い声は、きっと女子高生らしからぬもの。]
―春日荷茶屋―
[本来ならば栗とさつまいものはずだったが、
仕入れの問題なのか、何故か来た粥の具はきのこだった。
届いたそれを静かに見つめていた大河が席を立った隙に
件の群れを掠め取る動作は盗人猛々しい堂に入ったもの。
戻ってきた大河からの咎めるような口振りには、
反省の欠片もなく口笛を吹く真似を返し。>>387]
人の料理って美味く見えるからな。
[尤もらしい理由を口にし、葛餅を皿の上に乗せてやる。
惜しむ気持ちはあれど後で出てきた肉を奪われるよりかはましだろうと自分を納得させて。]
[食べ終わって茶を啜り、後は席を立つだけといった辺りで。
唐突な問いにきょとりと目を瞬かせ。>>388]
餡子の方が好きだけどこしあん派だから、
あずきよりはきなこの方が好きだな。
[嘘偽りを話す利点もなく素直にそう口にすれば、
丸い緑に黄色の粉が掛かった美味しそうなよもぎ団子と対面した。]
ふぅん。
……そんなだからお人好しって言われんだろ。
[問う前に説明された理由にはどうも納得がいかない。
いくら限定だったにしても、たかが一切れ。
同じ物が増えただけで450円もするよもぎ団子は高い対価だ。
手を付けずに見つめていれば不満が伝わったのか
更に付け加えられた理由。それもどうにも弱いような気がして、
だが団子に罪はないからと大人しく好意を受け取ることにした。*]
[団子を口に運ぶと控え目な甘さに頬が緩む。
滑らかな歯触りとよもぎの爽やかな香りが口の中を通り抜け、
きなこが後から追い掛けて手を繋いで歩くようで。
ひとつ、ふたつ。口にする度に笑顔が零れる。
満面とまでは行かないが上機嫌な表情を見られていると気付けば、
慌てて緩んでいた顔を引き締めた。
残った最後のひとつに竹の楊枝を突き刺して。]
お前も一個くらい、喰っとけよ。
[逡巡の末、口の前に斑模様の緑玉を突き出す。
口を開いて食べるまでは、頑として引かない所存。*]
[そうして十二神将を撮り終えた後、物販コーナーに向かう。
置かれている書物は大体持っている。後は十二神将に色彩を付けるプロジェクトのDVDも。
フィギュアは結構お高いからまた手は出していない。熱い視線は送ったけど。
カラーの伐折羅大将のポストカードを指差して注意を促せば、その色鮮やかさが分かるだろうか。
真っ青な肌に、真っ赤な髪。
金の飾りのついた色とりどりの甲冑。
十二躰全部にこんな極彩色が付いていたのだから、完成して間もない頃にはさぞかし綺羅綺羅しい空間だったんだろう。]
…ねぇ、ポストカードをお土産って言ったらあの子達怒るよね。
[十二神将と薬師如来を収めたポストカードセットは既に持っている。
伐折羅大将のポストカードのみを班員の人数分買おうとしたら阻止されただろうか。]
[本堂を出てお庭や香薬師堂なども軽く見て回り、新薬師寺を出る。
普通の参拝客の倍の時間はかかっていただろう。]
小腹空いちゃった。
奈良町のカフェで和スイーツでもどう?
吉野葛とかー。
[昨晩のポーカーの勝負で奢って貰えるという事だし。
そんな提案をして、玲緒と共に街へと繰り出す。
時間に余裕があれば、工芸作家の工房とショップのある、ならまち工房や、可愛らしい雑貨のテナントが集う界にも誘おうかと。*]
─そうして翌日─
…さて、どうしようか…。
[>>391あたしと玲緒は並んで奈良駅のホームに立っていた。
最終日の課題をこなそうと駅に来たんだけど、うっかりと呪詛を受けてあたし達の手が離れなくなってしまった。
>>#1親切なお坊さんに呪詛を解くヒントは貰ったんだけど。]
取り敢えずは、火と金の場所?を探さないとね。
奈良で探すか、京都に行ってしまうか…。
[何はともあれ、先ずは情報収集。
ガラケーは鞄の中だから、玲緒に取って貰おうか。
あたしの利き手は右手だから、いつも通りにしようとすると動き辛い。**]
─三日目・駅のホーム─
[玲緒の返事にきょとりと目を瞬かせ、あたしは小さく笑う。]
…それって、何処でもいいって事じゃない。
[素直に告げられる好意はくすぐったい。
ごめん、という言葉が聞こえれば、いいよ、と小さな声で答えた。
そうだ。向こうに帰ったらこんな事は出来なくなる。
何も変えようとしなければ――…]
[手が触れている感覚は、幼い頃の記憶を呼び起こす。
玲緒に手を伸ばされ、その手を取った。
横たわる優しい時間がいつまでも続くと、何の根拠もなく信じていたあの日。]
呪詛を払うような力を持つのは、それなりの場所だと思うんだよね。
古いお寺や史跡は奈良の方が多いけど…。
[言葉遊びで、というわけにはいかなさそうだ。
あたしは下手をすると難航しそうな予感に小さく息をつく。
同じような事象が他の生徒にも起きている事を知らない。**]
―その後、旅館へ―
[<ゐざさ>で食事を終えてからは、予定通り大仏プリンの店へ行き。
それぞれプリンを購入して、駅までの道を食べながら歩く。
買った種類も違えば、瓶の形も……大きさも違う。]
あ、じゃあ一口だけ。
[見た目からして、かなり量を誇る暴力的なプリンを、すでに三分の一程消費した聖前に勧められるまま。
スプーンで一匙掬い、口に含む。
途端、口中に広がる甘さは優しくも、どこか懐かしさを感じるもので。
普段スーパーで売ってるものよりも濃厚な甘さを、舌の上で丹念に味わう。]
素朴で美味しいな!
こっちもどう?
[今度はお返しとばかりに、四角い瓶を差しだす。
こちらは古代米を使ったプリンで、4種類あるうちの1つ<青龍>だ。
どうせなら違う物にしようと思ったのと、聖前から聞いて気になっていたのもあって、これを選んだ。
まだ半分も減ってないそれを差し出して。
聖前がそのまま、自分の使ってたスプーンでプリンを口に運ぶ様子を眺めていたが。
そこでようやく自分達がしている行為に気がついて、耳まで赤く染まる。
そして旅館に着いてからも、思い出の瓶はもちろん捨てず。
きちんと洗って大事にしまった置いたらしい。*]
―――…、水に浮かべて流してしまった。
それでも、ちらほら悪い癖が見えるというのなら、
それは悪癖ではなく誉れる俺の理性と云うものだ。
[白々しい言葉が風に溶けて、秋桜が言い訳を笑っている。
ささやかな反撃を避けることも叩き落すことも出来はせず、
胸に刺さる痛みは、切なくも甘い性質の悪いもの。>>410]
/*
1d6で5って!
5×12って、一時間じゃないですかー。
何という無茶ぶりをしてくれるんだ、ラ神よ。
というわけで、アンカにて訂正><
そして、>>426色彩ついたのは、十二神将全部じゃなくてバサラだけだね。
最後のイベントをどう解決するかの調べ物は明日にしよう。
他のペアは何処行って解決するんだろう。
楽しみです。**
[しかして、妹が余所へと眼を向けるたびに自制が決壊し、
薮睨みで撃退してきたのは己である。
彼女の最初の花婿候補を突き飛ばして以来のライフワークだ。
足掛けても干支の一回りを超える長年の実績。
いつか、妹が別の男と式を挙げるなんて、悪い夢だが、
妹の幸せを砕いてもきっと己は乱入してしまうだろう。
壊すのが砂上の教会でなくても、例え彼女が泣いたとしても。
そこまで愛して、それなのに戸惑いを覚えてしまうのは、
やはり百円硬貨三枚ばかりでは足りなかったのか。
信心浅い仏教徒にご利益は薄いのか、判断するには難しい。]
[鹿が立ち塞がれば大回りをしてでも避けて歩くのは、
傍から見れば情けないかもしれないが致し方なし。
鹿にファーストキスを奪われなかったことだけは幸いだったのやら。
道すがら、可愛らしいくしゃみにけらりと笑い。>>394]
噂でもされているんじゃないか。
[ばしばしと音を立ててその背中を強めに叩いた。
図体は大きいというのに揃って仔犬扱いされているなど、
隣を歩く仔犬同様に思い至ることもなく。]
社って名前が付くんならどこでもお守りは売ってんだろ。
[呟いて販売所の方に視線を投げる姿を見遣り、一言。>>395
我ながら身も蓋もない返答という自覚はある。
何かお守りを買いに行く背中を遠巻きに眺め、結文の形をしたそれを大事そうに結ぶのを横目におみくじを買い。
またも同じ結果だったおみくじに、神がわざと仕組んで大笑いしているのではないかと無駄に勘ぐってしまうのは無理もないことか。*]
―――…いけない姫君だ。
人には公の場と告げたくせに、俺に期待ばかりを募らせる。
[彼女へ向けて希求を告げたが、ハタと気付けば此処は公共地。
その上、重要文化財の指定を受ける仏像が納められている学問寺。
平日昼間といえど、当然、他にも観光客はちらほらあって。
つまり、幾ら彼女の誘いが甘く響いたとしても、
理性がそれは都合のいい妄想だと訴えてくる状況だ。
良い夢くらい好きに見たいと、過度の期待を今更散らせもせず、
そっと皮肉気な笑みの下に隠し、視線断ち切り瞼を下ろした。*]
[夢結びと書かれたお守りは、何を望んで買った物なのか。
昨日おもかる石に願ったことといい、今日のこれといい。
気になりはすれど聞こうという気は起きなかった。
聞いたところでまともに返事をしてくれることもないだろう。
合格祈願ではないことくらい分かっている。
だとしたら何なのか。神に願いを託す程、実現が難しいのか。
自分ではその願いを叶える手助けすら出来ないのだろうか、と。
無意識に頼って貰うことを願っていることに、まだ気付かずに。*]
[向かい合って僅か保つ距離は、昨夜と同じ距離。
呼吸の音も、鼓動の音さえ拾えそうな距離。
昨夜の光景に、一つだけ欠けていたもの。
彼も自分も、目を瞑っていたから――
あの時彼が、どんな顔をしていたのかは知ることができなくて]
――………、
[緩く瞼を臥せた顔を、息を殺して見つめる数秒。
ふらりと残り半歩の距離を埋め、爪先立って顔を寄せ]
―プリン男子が歩く道―
な、美味いよな!
こういう素朴な味って好きだ。
[スプーンが返されると、再び大きなプリンを口に運び出す。
流石は「肝っ玉母さんの味」と書かれる、シンプルで優しい
風味。飽きが来ない。]
そういえば、天倉は何味買ったんだっけ…古代米のどれかか。
[お返しにとばかりに>>430二周り程小さな瓶に入ったプリンを
覗き込む。黒い点がそこかしこに見える様はまるでバニラ
ビーンズを散りばめたかのようだが、このプリンの原材料は米だ。]
ふむ……意外とあっさりしてて美味いな、これ。
通販とかやってるみたいだから、今度取り寄せよう。
[何事も無かったかのように天倉が使ったスプーンで
プリンを食べていたが、始めの内はそれが何を表すものかまでは
意識が追いついて居なかったが、理解出来るようになると
じわりと頬に赤みが差した。**]
[狭間に溢れた囁きが、再び場所も時間も見失いかけた意識を
無造作に引き戻し>>433]
――――………、ああ。
そう言えば、そうね。
[忘れてた、と微かな嘆息を織り交ぜて]
[皮肉げに噤まれた唇を、伸ばした指先で薄く開かせる。
控えめな指が、兄の咥内に押し込んだのは、滑らかに丸い粒]
……あげる。
幸兄、この味嫌いじゃないでしょ?
あたしも好きだし。
[唇を辿った指を、す、と滑り落として。
肩口を軽く押し、反動で距離をとる。
自分も口に放り込む飴は、二つきり。
視界を閉ざす彼を前に、ポケットから取り出したそれ]
[ほんの一瞬、触れた唇。
静かに解放すると、素早く身を退いた]
――――言わなかったら、…忘れてたのに。
[こんな時に限って、人並み以上に抑制のきくらしい兄の理性を、
ぽつりと皮肉る>>431]
……ぁ、また忘れるとこだった。
それ、推定『いけ好かない』誰かさんからの、お裾分け。
[笑みを緩く絡めて囁けば、鼻腔にふわりと抜ける桃の香*]
[最初に仕掛けたのは兄で、次は妹。
兄は夜に沈んだ闇に隠し、妹は花の中で誘った。
気配だけで彼女を追って、近づく距離に自然と安堵を覚え、
信頼して瞼を下ろした癖、肝心なところで狡猾な片鱗。
彼女がこのまま離れてはいかないかと、そんな想いが渦を巻き、
結局、誰かが囁いた指摘が正解なのであった。]
――――琉璃、
[低い声は彼女の傍で変化した兄の色。
変声期を経て、一層異性としての面を強くしたのはもう暫く前のこと。
嘆息を拾い、都合良く出来た頭が、また好意的な解釈に回った。]
[公共でなければ?
衆目が無ければ?
――――二人きりであったなら、その先は。]
[瞼を起こし、視界を開き、彼女の顔を見てみたい。
どんな顔で溜息を吐き、どんな唇の形で拗ねたように漏らしたのか。
想像するだけで、喉を熱いものが伝い降りていく。
脳裏に結んだ像だけでは足りず、薄っすら開こうとする上下瞼。
しかし、唇に指腹の感触を得て、反射的にきつく閉ざし直す。
イカサマが知れてしまえば、今の夢心地が溶けてしまいそうで、
現金な兄は、この緩やかな時間の延長を選択した。]
―――…?
…………………、
[けれど、続いて宛がわれるのは、期待したものと少々違う硬い感触。
餌付けられる雛にしては態度と身体が大きすぎるが、
口内に飴玉ひとつを放り込まれて、片眉が揺れる。
甘い、と退く指先へ舐めるような文句を吹き掛け、
甘味料で満たされた口腔から細い嘆息を吐き出した。]
[緩慢な所作で起こす瞼と注ぐ胡乱な眼差し。>>437
折角の機会を台無しへと変えたのは己だが、
続いた言葉に更に双眸眇め、口角が無意識の内に痙攣。]
――――…やはり、琉璃のうっかりは治らなくて良い。
[ガリ、と奥歯で噛み砕いて拡がる桃の味。
甘たるい香料が秋桜の仄香に勝り、飴玉を噛み潰す稚気を披露。]
………、
[そうして、差し挟む無言の一時。
苦笑見せる妹の顔貌を眺め、再び隣に並んで足を踏み出した。]
[口元から零れる果実の香は、彼女と同じもの。
並び様、静かに顔を傾け、身長差を削り、
彼女の赤毛に隠された首裏へ触れる名実共に甘い唇。
刹那の接触は、掠めるよりも軽い戯れ。
繋がる香りに引き寄せられて、不満を隠蔽もせずに、
兄は、忘れていた。と、分かり易く皮肉を混ぜ込み嘯いた。]
[賜ったものは、早々噛み砕き、
飴玉に込められた感情は、胸の深くに刻んで保管。
交わした秋桜の御守り揺らし、換わした御籤を握りこみ。
叶え損ねた白昼夢を惜しむ兄は、
決して菓子ひとつなんぞで、誤魔化されてやらなかった。*]
[曲がりなりにも、お裾分けを果たした飴玉を舌の上で転がしながら、
それをくれたクラスメイトに思いを馳せる。
兄の呪詛が実を結んだかのように、鹿の襲撃に見舞われているなどと想像も及ばず――同じ空の下、安全圏の遥か彼方から]
― 三日目 ―
[微妙な距離感を築いての出立は最早何度目か。
京都奈良と渡ってきたが、本日も県境越えの横断行程。>>238
寝不足を示す欠伸を噛みつつ、兄は口元を掌で覆い、呆けていた。
それでも確り妹の隣を陣取るのは最早本能で、
教師の言葉に耳を傾けながらも妹を盗み見る様は通常運行。
説明もそこそこに自主性を重んじる教師の信頼を背負い、
荷物を乗せたバスを見送れば、奈良の陽の下へ放り出された。
本日も朝日が眩しい秋晴れ。
己は軽く背骨を空に向けて伸ばし、関節を鳴らす。
ベルトループに下げた淡紅色の秋桜にちらちら追従させながら。]
[不意打ちの無断撮影にも、愛想よく対処していた皇に比べ、
申の方は、終始ぶっきらぼうを体現する態度で。
二人の様子に思う所がないではなく、あっさりと立ち去り掛けた折。
行く手を一歩塞いだ彼が、相変わらず、ぶっきらぼうに突き出した拳の中身。
確かめれば、堪え切れぬ笑みに喉を鳴らして]
……なんか申くんって、雨に濡れた捨て猫見かけたら、
つい拾っちゃいそうだよね。
[思い掛けない気遣いに、嬉しさと気恥しさが綯交ぜになって、
つい揶揄を挟んだ]
[三日目は朝から集合時間まで丸ごと自由行動。
今まで以上に柔軟な行動が可能になる解禁日。
そして、最終日の今日、
出発地点であるホテルからも程近い今西家書院へ寄りたいと、
旅行前から妹に提案と打診をしていた兄である。
つまり、彼女が頷けば、本日最初の目的地は決まったも同然だ。
集合場所へは余程のことが無い限り、余裕を持って間に合うだろう。
鷹を括って慢心を抱くが、
旅先のトラブルなど息をするより当たり前のこと。
唐突に―――昨日秋桜を騒がせていた突風が兄妹を襲ったのだ。
己は当然、秋を忘れさせる冷たさに眼を細めつつも、
脊髄反射宜しく妹を庇うように抱き寄せた。]
[クラスメイトを呪った因果応報の呪詛返しか、
はたまた、兄妹仲の睦まじさを六条御息所に祟れたか。
風に眩んだ眼を次に開けた折。
視界に収めたのは境界を曖昧にして接着する赤毛であった。
螺旋を描くように複雑に絡まりあい、
手先の器用さでは決して解けぬ歪な縺れ。
糸のように強固に結ばれたそれは、
切断も視野に入れねばならぬ、人智を超えた縁結び。
髪を引かれる感覚に、疑問の色を乗せ首を捻る。
クラスメイトを、勢いに任せたライブ感で呪いもするが、
己は陰陽道やらのオカルトの類に全く明るくない。
そんな時、助言をくれたのは、何処の寺生まれか知らないが、
Tさんと自ら名乗る仏僧だった。>>#1
やはり寺生まれは凄いんだな。と、現実逃避めいて額を押さえ、
兄はお約束の一言を口内で律儀にも唱えたのだった。**]
ありがと、…後で分けて頂くね。
[誰と、とは告げずに、二つの飴玉を仕舞うと、
ここ数日強張りがちだった表情を和らげて]
やっぱり男前だね、申くんも。
きっと笑ってると、もっと男前だと思うけど。
[自分の口端をそっと指先で持ち上げ、傍らの兄をちらりと流し見。
…人の事言えないんだけどね。ときまり悪く打ち明けた*]
/*
初ちゅーより先に、マーキングされ、た…うぅ。
もうよそにお嫁にいけない……
首輪的な意味かしら。猫に鈴でもつけてろよ、的な?
皇くん、何言ったのかなぁ。そわり。
……ああ!そうだよな!
[勿論、この先もずっと一緒にいたかったしそうするつもりだったが、改めて真理の口から聞くと、真理も同じ気持ちなんだと嬉しくなった]
/*
朝のうちに3日目までいったほうがいいかなと思ったけど、午後には帰ってくるので一旦おいとこう……。
(頭がぼーっとしてて低速気味)
強さ、ね…。
[続けて相手から淡々と語られた言葉に少し考えるようなそぶりを見せたあと、あらためて彼女の横顔を眺めながら]
…俺は今も昔もセンセに守られてると思うけど、たぶんセンセの考えてる強さとは別のものに守られてる気がするな。
[尤も、相手はそれには気づいてないようだが]
―2日目・帰途―
そう言えば、明日で最後か。
[旅館への帰り道。
満井に言われて、ふと思い出す。
正直、行く前は長いと思っていたが、いざ始まってみればあっという間に時間は過ぎていて]
(…早いもんだな)
[最初、修学旅行の話を聞いたときは行くつもりなんてなかったことをふと思い出す。
目の前の満井があちこち説得しにいかなければ、たぶんここにはいなかっただろうと今でも思う]
…また、明日な。
[そう言って、ぽん、と軽く彼女の頭を撫でる。
どうもこの二日間のあいだに癖がついてしまったらしい]
今日は締め出されないように気をつけろよ?
[なんならそのときは俺の部屋に来てもいいんだぞ、と軽口を叩く。そろそろ他の生徒の姿も見えてきたところで、ひらり手をふって別れた]
Sub:さっき言い忘れたんで
To:満井
From:織江
こっちで。
こちらこそ、つきあってくれてありがとな。
それと、明日の自由行動だがセンセはどうする?
今日は俺が行きたいところ付き合ってもらったし、明日はセンセの行きたいところ付き合うつもりでいるんだが、どうだろうか?
―3日目―
[昨日に引き続き、今日も自由観光らしい。
朝から午後3時の京都駅集合までほぼ半日、県をまたいでの自由行動。
正直アバウトすぎる気もしなくはないが、特に異を唱える理由もない]
[学年主任の話も終わり、クラスの面々も各自解散していく。
ひとまず、満井の姿を探して視線を巡らせた**]
[嬉しそうな笑顔を見れば、
こちらも幸せな気持ちがこみ上げてきて。]
……うんっ
[ぎゅっと、万里の腕にしがみついた。]
―二日目・夜―
[NARA’s旅館に帰って来た時は昨日よりも疲労が色濃く、
それは他の修学旅行生も同じだったらしい。
やれポーカーだ罰ゲームだとはしゃいでいた連中も、
旅館では口から魂が抜け出る程に脱力していた。
夕食を済ませた後は即座に大浴場へと向かい、
未だに鹿臭さが残っている気がする体を丹念に洗い流す。
明日も自由観光なのだからまた鹿とご対面する可能性はあったが、
行く理由もない以上大丈夫だろう、なんてフラグを密かに建てて。
湯中りしないよういーち、にーいと心の中で二十秒数え、
浴槽から無事離脱を計ることが出来た。
レポートもない二日目は先に準備を済ませた後、
明日に備え早々と布団に潜り込んで目を閉じた。]
[身に襲う倦怠感が心地良い眠りを導いてくれると思いきや。
目を閉じてから一時間、二時間と経っても眠気は襲って来ず、
ただ布団の中で横になっているだけだった。
明るいから眠れないという理由も電気が消えた今は有り得ない。
隣で眠る大河の安らかな寝息が何とも腹立たしく、布団から
腕を出して頬杖を突くと微かに上下する薄白い物体を眺めた。
手を伸ばしても寸での所で届かない、遠い距離感。
もし転校せずにずっと同じ距離で過ごしていれば、布団をくっつけ
それでも足りないと同じ布団にでも寝ていたのだろうか。
いくら願おうが空白の時は空白のまま。
夜の静けさが寒気を呼び、ふるりと身を揺らす。]
………………寝てるのか。
[蚊が鳴くよりも細々とした声を発し。
反応がないと見れば慎重に身を起こし、大河の布団に潜り込む。
ただ寒いだけだ、嫌がらせなだけだと己に言い訳をする間もなく。
体温と匂いと寝息の三つが三種の神器の如き、ほんの少し近くにあるだけで、あっさりと意識は夢の海に沈んだ。]
―三日目・朝―
[最終日の日程は完全自由観光。>>238
最終目的が京都駅にさえ向かえば良い辺り、自腹を切ってでも京都奈良より遠方に出かける猛者もいるかもしれない。
当然炉達がそんな無理をする必要も理由もなく。
班員がこっそり約束していた女子達と回って、更なるお近付きをだの喚いて意気込む背中を遠い目で見送った。
あれくらい突き抜けていれば幸せなのだろうか。
それこそどこぞの見目麗しい赤毛の磯巾着ならぬ腰巾着のように。
毎度恒例となった行き当たりばったりの行先を大河に問おうとして、
彼の死角から来た者がぶつからないよう引き寄せたのが悪かった。
何かに接着されたかの如く右手が左肘を掴んで離れない。
鹿の次はこれか、と再び身に降りかかった呪いに溜め息すら消える。
180cmを越えた長身男子二人が並び、片方が相手の腕を掴んでいる。女子同士、もしくは男女なら映えただろうが男同士、
それも容姿が真逆であれば悪目立ちするだけか。
ひとまず物陰に隠れて外せないかどうか試そうとした時。]
[通りかかった一人の頭を丸めた僧侶が声を掛けてきた。>>#1
何でも呪詛を踏み抜いただの、属性の地に行けだの、加護はどうだの胡散臭いオカルト満載の助言を賜ったが信用する気はなく。]
『Hey,listen!!
時が解決してくれるなんて甘い考えをお持ちではなかろうな!
むしろ時間が経てば経つほどその呪いは強固にChange up!!』
[聞き流していたのがバレたのか小指と薬指を揃えて折り曲げ、
掌を上にして残った三本指でこちらを指してくる。
悪化と言いたいらしいがそれは野球用語だ、と心中で突っ込み。
怪しい言葉遣いに怪しいポーズ。こんな僧侶で大丈夫か。]
『大丈夫だ、問題ない。』
いや、そこは一番良い僧侶をくれ。
[怪しくない部分を探す方が難儀だった僧侶の言葉を信じるしかない現状に嫌気は頂点に達しつつある。
まだ手繋ぎや肩を抱いた状態でくっつくよりはましか、と。
どこか残念そうな面持ちで近場の属性の場所やらがどこにあるかは、スマホを持っている大河に甘える小狡さを発揮した。**]
― 二日目・般若寺 ―
[僅かな体温に未練を残す素振りもなく、
とん、と肩を突いて離れた身体。
見上げる視線は、兄の顔に据えたまま]
はい、ここで3年A組保健委員出席番号18番、
高殿幸久くんに問題です。
…正答率95%くらいの、簡単なやつにしてあげる。
兄妹の誼みね、感謝して?
[唐突な出題は淡々と、どちらかというと解説者の口振りに似る]
/*
盛大にネタに走ってしまった。昨日眠気に襲われた頭がこういうネタを持ってくるのが悪い。使わない手はない。
高殿兄妹のロルを朝鳩から見て喉にダイレクトアタック来て、これをどうにかやり返したい所存。
秘話嬉しいでござる[大河の布団に入って尻尾ぱたぱた]
一度ならず二度までも、辛抱強く供された据え膳が。
間が悪いことに、遺憾ながら手をつけられなかった場合。
―――果たして、その後はどうなるでしょうか?
[つと身を翻し、流し見る目元と、投げ掛ける唇。
何処までも意地悪く、何処か――愉しげな微笑を含んで]
――――…三度目なんて、あると思う?
[仏様でも最高三度よねぇ、と呟きを残すと。
軽くなったポケットに両手を突っ込み、先に立って歩き出す。
不可抗力だろうと、理性だか悪癖だかが為せる業だろうと、
結果は結果に違いない。厳然たる乙女の純情の前に、
抗弁を受け入れる余地は――果たして残されているか]
[ころんと舌で飴玉を転がしては、物寂しい口を人工的な甘たるさで埋め尽くし慰める。
散漫に何かを思い返しつつ歩みを進め、直に隣に追い着く気配にも注意を払わず]
――――……ッ、ゃあ、
[背へと流れる赤髪を撫ぜるように、首裏に宛がわれた柔い感触。
ばっと視線を跳ね上げれば、屈めた背を起こす彼、
不遜に眇めた眸にぶつかる。
一度目も二度目も触れられなかった温度を、唇より先に知らされた事実に、じわりと理解が及び]
[間を置かず隣に並び、定位置を取り戻す彼。
皮肉めいた囁きを拾えば、憮然とした表情がじわじわと拡がって]
――――…今の、って………、
っ、信じらんない…!嘘でしょ、絶対覚えてたくせに――!
[人目も忘れて声を震わせ、悲鳴めいた抗議が秋桜を揺らした*]
/*
ああ、鳩からだと肩書き長いと最後まで表示されないのか。
そして今更気付く。
名前の順で近いからクラスメイト縁故来たのか?と。
申16、皇17、高殿幸久18、高殿瑠璃19と。
座席は名前の順だけど実質好きな人の隣に移動システムかな。
ぼっち涙目のターン。
据え膳食わなかったのか……とそわそわしてしまう。
いろりちゃんは据え膳を顔面に押し付ける子だから。
― 三日目・朝 ―
[兄から一歩を空けて、隣に立つ姿>>441
眠気に未だ占有される意識、脚が無自覚に収まったのは定位置の範囲。
今日の目的地は今西家書院、兄と同じであるからして、
連れ立つのは当然ともいえるが。
小さな欠伸を片手で押さえ、爽やかな秋風に洗われ、目を細め]
[肌に心地よい空気を、冷と裂いた一条の旋風>>442
庇う腕に収められ、濃淡なす互いの赤髪が舞い散り、一色に溶ける]
ッ、幸兄、お願い動かないで…、痛い、
[細やかに絡み合い、僅かでも引き剥がそうとすれば
激痛を訴える縺れは、双子の定めを示す縁のごとく。
兄が身じろぐ痛みに薄ら涙を滲ませ、くいと裾を引き留める。
――そこまでだ。と颯爽と空気を破り、
何処からともなく現れたのは、自称仏僧Tさん>>444
曰く、其れは呪詛の一種であり、力尽くで対処すべきものではない。
身に宿す五行の属性なるもの、加護の力に委ねるべきだと。
互いが具える属性までに渡る懇切丁寧な伝授に、静かに頷き]
よし、切っちゃいましょ。
色々と手遅れにならないうちに、早いとこ。
[人智の及ばぬ超常現象であれば、通りすがりの凄い寺生まれだろうと、そうまで詳しく知り及ぶものか。
そもそも真実凄い寺生まれであれば、即座に祓い清めてくれるのが
お約束というものだろう。
――故に、一切信じるに値しない。
第二子にありがちな現実主義に則り結論づけて、
兄のボタンの綻びも直ぐ繕えるようにと、
妹心で常備しているソーイングセットを、速やかに取り出した]
[健康診断でもDNA検査でも分からない自身の五行を、
親切に教えてくれた僧侶に、ついでに祓って欲しいと、
図々しく思考を伸ばすのは、さとり世代の習性が故。
しかし、法外な金額を請求されても難儀であるし、
あえて引き止めない兄の処世術。
ちらちらと僧侶が此方を伺っていた気がしたが、鹿であるまいし、
ましてや、どこかの鹿界のアイドル的存在の仔犬sであるまいし、
極一般的な高校生に集られても困るというもの。
堅実に檀家を増やして富を得て欲しいところである。]
[ふぅ、と小さく溜息漏らして、繋がる赤毛を見やる。
三度目の据膳は自ら作り、これはさしずめ四度目の据膳だろうか。
接着した赤毛は境目にグラデーションがかかり、見事な一体化。]
――…ああ、すまない。
これくらい近付いておけば、引き合うことも無いだろう。
痛くは無いか?琉璃。
[彼女の肩に指を掛け、己の胸板を貸しながら慮る頭皮。
己の纏めた赤毛の先と妹の一房に境目など無く、
痛覚さえも伴うと成れば、見た目への拘りは捨て、
自然と半身を密着させて寄り添った。>>458]
―――待て、琉璃。
どうしてそうも短絡を起こすんだ。
[慌てず騒がず迷わずに、道具を利用し、
人の知恵にて超常現象を解決しようとする姿は潔いが、
流石に制止を掛けずには居られない。>>459
近い場所にある手首を捕まえ、どちらの赤毛からも遠ざけつつ。]
確かに俺も碌々信じていないが、
信じていない分だけ、俺達は陰陽術に対する造詣が浅い。
安易な方法を選択し、大事になっても対処が出来ないだろう。
先達がそうしろと云うからには、手順を踏んだほうが良い。
………髪が切れるだけならまだ良いが、
身体の別の場所とリンクしていたなら、最悪血管が断ち切れるぞ。
[己と彼女の間で明確に繋がっている物と言えば、やはり血である。
双子ほどは近くないが、赤の他人と云うほど遠くない。
髪の色ほどには似ている距離感の一つを上げて、
脅すように言いつけると、掌でソーイングセットを押し返した。]
[――――等と、さもそれらしく告げては見たものの。
実際のところを聞かれれば、妹に語って聞かせた杞憂が二割、
揃いの赤毛を失いたくない本音が八割である。
口から先に生まれたような兄は、またも妹を丸め込む側面見せ。]
幸い、五行と云えば万物元素と謳われる。
余程穢れていない場所なら、霊脈?とやらを引き出せるだろう。
今では卜占も大分廃れた時代だが、此処は古都だからな。
神仏も未来ある若者を放置しておきはしないと思いたい。
[咳払いを挟んで仕切りなおすと、
彼女と歩幅を合わせるように誘う歩み。]
―――…ともあれ、詳しいことは場所を変えよう。
おいで、琉璃。茶菓子でもご馳走するぞ。
何、“昨日の甘味の礼”だ。気にするな。
[勿体ぶって、含ませて。
淡く翡翠の双眸を撓めて笑むと、力強く肩を抱き寄せた。*]
― 二日目・東大寺 ―
[>>326ならおみくじに回答拒否とか出たせいだろうか、とは思うものの、とりあえずは口ほどに物を言う目で語るに留めておいた。]
僕は通れないと逆に落ち込む気がするし…。
[つっかかるほどの何かがあったら従妹以上に複雑である。]
僕のが年上…ってまぁ見えないけど。
それより写真撮ろう。先生にも言われてたし。
[記念写真はその辺りを通った人にお願いした。
マリーが頼んだのなら外国人だった気もするが。]
ちょ、マリー…!
[シャッターの瞬間に抱き付かれたのでびっくりしたような照れたような。
そんな瞬間がしっかり写真に収められて、後々マリーをじとっと見る事になる。]
もー…従妹とはいえあんまり人前でこういう事しないの。
[スリーサイズの時もそうだったけど、慎み持ちなさいと口酸っぱく言うのはそれでも年上の務めと責務からか。]
僕回答拒否なんて初めて見たよ…。
何この何物を拒絶する、みたいな酷い感。
僕の凶と一緒に押し付けて帰ろ。
[参拝者にあんまりな気もして、おみくじはその辺の木につるして置いて帰る事に。
奈良の呪いとか考えてもいなかったが、鹿せんべいを買ってから数分後、鹿に拉致られそうになるのを王子様もとい戦うお姫様が救出に来るとかあれな体験にぐったりして宿まで戻って…
そして次の日に雪崩れ込む*]
[兄の提示した応急処置>>461
肩を彼に貸して、その胸板に頭を預ける、ぴったりと寄り添う体勢]
これなら痛くはない、けど。
……ここまでひっつく必要、ある?ねぇ。
[如何にも意図と作為しか感じられない所作に、ちろりと一瞥を突っ込む。
自称僧侶の立ち去り難そうな態度は、その後一切視界から外して]
/*
鹿界のアイドル的存在の仔犬sが魔界に見えた俺の網膜ェ。
完全に仔犬扱いされている。
[足元できゃんきゃん吠えているゴールデンレトリーバー(小)]
炉がゴールデンなら大河はラブラドールかな。
[先達の残した文明の利器を取り出すが早いか、
素早く手首を取り押さえる兄の掌。
力強い制止に、きょとんと瞬きひとつ挟んで>>462]
え。十分に吟味検討を重ねた上での結論だけど?
これだけ絡んじゃったら、どのみち切るしかないでしょ。
ってゆうか、何となく切りたい。今直ぐ。
長いの、いい加減飽きてきてたし。
[短絡以前の単純な理由をあっさり連ねたものの、
兄の抗弁には一通り耳を傾け、ゆるゆると手から力を抜き]
…まぁ、そういう不可思議な現象は信じ難いけど。
そっちの髪も、否応なく切っちゃうことになるし、
様子見くらいはしましょうか。
Sub:さっき言い忘れたんで
To:満井
From:織江
こっちで。
こちらこそ、つきあってくれてありがとな。
それと、明日の自由行動だがセンセはどうする?
今日は俺が行きたいところ付き合ってもらったし、明日はセンセの行きたいところ付き合うつもりでいるんだが、どうだろうか?
[押し返されたソーイングセットは、あっさりと鞄に仕舞われる。
打てる手を全て尽くしもせずに、彼がむざむざ揃いの髪を
切らせる訳はないと――元より、一分の疑いもなかったが。
もし不可抗力だと認められれば、確実に機嫌を損ねたことだろう。
切るなよ、と彼自身に言いつけられた直後でもあることだし]
神仏の霊験あらたかな古都のど真ん中で、呪いじみたものに
引っ掛かること自体が、幸先悪い気がしてならないんだけど…
そんなに日頃の行い悪かったかな、あたし。
特に心当たり、ないんだけど――……
[何とはなしに、兄の涼やかな横顔を見遣る。
特に他意はないが、視線を突き刺して>>463]
………、
その理屈で言うと、ご馳走に与るべきは他にいるでしょう?
[含む所のある微笑と物言いで返されてしまえば、
不服を表しながらも、身を添わせて歩き出す]
[腕にしがみつかれても振りほどくことはなく、幸せいっぱいオーラを振りまきながら散策する]
朱塗りの建物って、なんかかっこいいよなー。
[自分の美的感覚と建物の雰囲気が合っているのか、気に入っているようだ。]
[東院庭園の後は第一次大極殿にも足を伸ばす。
この建物は天皇の即位式や外国使節との面会などにも使用されたということだが、威風堂々として見えた。
この地の復元に関しては史料がほぼ残っていないので、わずかな手がかりから推測して復元されたそうだ]
歴史ってロマンだよなぁ……。
[そう呟いた]
[平城宮跡を散策して、東院庭園や第一次大極殿前でも写真を撮る。
一通りみて回ったあと]
そろそろホテル戻るか。
時間あまってたら、またホテルでだべってもいいし。
[と真理を促して、NARA’s旅館へ向かった]
[頭に思い描いた金髪の誰かさん。その傍には黒髪の彼。
この数日で見かける頻度がぐんと上がった一揃いの絵面に、
ふと連想した約束]
…あ、そだ。
約束がもう一つ残ってた。
[兄に肩を抱かれつつ、マイペースにスマホを取り出し、
『皇』で検索を掛ける。
互いに勉学面で解らないことがあれば教え合おうと
交換して以来、使う機会はそう多くなかったアドレス>>205
人当たり良く物腰柔らかな彼であればこそ、兄の被害が及ぶのが心配だったという理由が大きいが]
な、なに言ってんのよ、もう。
私、もう行くからね!
[なんか、すごく恥ずかしいことを、すごく笑顔で言われた気がする。
ごしごしと頬を擦りながら、早足に部屋を出て行った。]
― 宿・露天風呂 ―
[朝の光を浴びながら、大きなお風呂に浸かる幸せ。
おまけに、こんな時間に入る人は他におらず、湯船全部を独り占めにできる贅沢を存分に堪能する。]
ああー、気持ちいい〜〜…
ぃ……… …?
[極楽極楽、と思いっきり体を伸ばした拍子、
湯船の向こう塀の先、おそらくは崖の上……に薄らぼんやりとしたありうべからざる存在を目撃して、暫し硬直した。]
[それからというもの、真理の放送のたびにCDを差し出しては好きなアーティストの曲をかけてもらった。
勿論、好きな曲を聞きたいという気持ちもあったもの、真理と話す切欠が欲しいという気持ちも混ざっていた。
そうしながら、彼女の放送のあの話が面白かったとか、好きなアーティストのどういうところがいいのかとか、たくさん語っていた。
そのうちやりとりをしたいが為にCDを差し出すようになっていた]
[そして秋が来て、初めての文化祭]
「あのさ、文化祭の軽音ライブ俺も出るんだ。
いつも掛けてもらってる曲コピーしたの演るから。
時間と、あと興味あったらでいいから、見に来ないか?」
[その誘いの一言を発するのに、自分の勇気を総動員していた]
― 回想・了 ―
[呼び出した画像には、愛想の良い笑顔を浮かべた皇>>202と、
無愛想ながらも視線を寄越す申>>250が、
綺麗に並んで収まっている]
……うん、やっぱり。
不意打ちだろうと、目の保養には変わりないわね。
[あの時『男二人の写真なんてむさ苦しい』と申し立てられた抗議。
但しイケメン二人ならばその限りではないのよ、と
あっさりさっくり却下したが>>204
自分の見立ては正しいと満足げに頷き、短く文を添えて送信完了]
[茶のおかわりをもらいつつ、ちらりと炉を見れば。
よもぎ団子を頬張りながら、緩んだ表情に目を細める。
見ていたことに気づかれたのか、少し睨まれた気がすればふいっと視線を外の景色に反らして知らぬふり。
その緩んだ顔を写真に撮っておけたら、なんて。
そろそろ食べ終る頃合か。
スマホで時間を確認していると、視界の端に楊枝に刺さったよもぎ団子が現れた。]
もらっていいのか? 最後の一個だろ。
[団子と炉を交互に見やり。
揺れて食べにくい、とその手首を掴んで引き、ぱくりと一口。手首を離した。]
美味しいな……ご馳走さま。
[きなことよもぎの香りが口の中に広がり、上品な甘さに零れた笑みは柔らかく。
咀嚼をし終えれば、じゃあ行くか、と立ち上がった。*]
[揃いのおみくじは、神の悪戯であろうとも。
どこか二人が繋がっているように感じて、手放したくなかった。
それだけのこと。*]
― 宿泊部屋 ―
[身体を拭くのもそこそこに風呂を飛び出して、100m走自己新記録を塗り替えつつ部屋に駆け込んだ。]
こ、こここ駒王〜〜〜
お風呂に変なのいた!!!
ていうか因縁つけられた!!!
[やだもう怖い、と頭を抱えつつ、ばっちり目が合ってしまったあんまりよろしくなさそうな相手のことを思い出してはすごく嫌な予感に襲われつつ、狐神に泣きついてみる。
こんなことならお塩かお神酒くらい持ってくるんだった。]
/*
うぅむ、うぅむ。
ヤキモチ焼きたいけど、それしてると時間が足りない…。
しかし、進行管理の為に端折るところでは無い気が。
うぅぬ、持ち越す…か。
[とりあえず、立ち話もなんだということで歩くように促す。
昨日、暇つぶしにホテルでノートパソコンを借りて検索してたときに
駅の近くに女の子が好きそうな喫茶店があるのを見つけていた。
時間も空いている頃だろうし、そこで今日の予定を決めればいいかと
そこまで考えてふと、前方を見る]
……と。
[信号がそろそろ赤に変わろうとしていた。
急いで渡ろうと、とっさに彼女の手をとって走る]
あ、わり。
[なんとかギリギリのところで渡りきる。
ほっと息を吐いたところで謝って手を離そうとして―――]
……?
[離れない。
どういうわけか、彼女の手を握り締めたまままるで固まったように動かない]
[その後、しばらく無言で格闘したが、どうやっても彼女から手を離すことができなかった]
…は?
[曰く。
「君たちはこの地に眠る何かしらの呪詛を踏み抜いてしまったようだ」
「この呪いを解くには君たちに宿った五行属性の場所へ行って加護を授かるといい」
「あ、ちなみにそっちのお嬢さんは地属性。そっちの男は金ね」
…とのことだった。
ファンタジーやメルヘンじゃあるまいし、と言いたいところだったが、実際にこうして支障が出ている以上、安易に否定することもできなかった]
TO:皇くん
件名:お疲れー
その後、楽しく観光してる?
やっぱり良い感じに撮れてたから送るね、
遅くなっちゃってごめん。
申くんのアドレス入手はやっぱり難しそうだから、
皇くんから転送よろしく!
何か面白い課題撮れてたら、また見せてー?
[色々と“難しい”だろう理由は省いて、文を結んで送りつける]
…ま。とりあえず、行ってみるしかないか。
[自分は別に構わないが、満井にしてみれば色々と障りがあるだろう。
ひとまず今日の15時までにこの呪いを解いて京都駅まで行かなければならない]
ゆっくりできそうだと思ったんだけどな…わりぃな。
[繋がった手の先の満井に声をかける。
これも日頃の行いが悪いせいか。
別段これといって後悔はしていないが、満井を巻き込んだという一点においては素直に反省の気持ちがわく。
この気持ちが長続きしてれば殊勝なんだろうなぁと苦笑いが浮かんだ]
[そして最大の問題は、五行の属性の加護を得られる場所がどこかということである。
空いているもう片方の手で携帯を取り出すと、それっぽい場所を検索してみた]
…そう言えば、東大寺の大仏ってのは銅像だよな。
[某無料のインターネット百科事典のページを見ながら呟く。
他にも、「大仏の原型制作と鋳造のためには大量の土を必要とし」
「東大寺大仏殿は実際に山の尾根を削って造成されたものである」
という記述を見つけることができた。
もしかしたら、土か金、どちらの属性の加護を得られるかもしれない。
満井の同意が得られたならば、ひとまず、東大寺の大仏殿へと向かうことにした]
[万里の言葉には、つい笑みが零れる。]
万里くん、赤い色似合うもんね。
[朱雀門の前に立つ彼も、絵になったな……などと、
ふと思い出しては自らの頬も赤みがさす。]
[彼と共に歩けば、彼が歴史が好きなのだな……ということが伝わってきて。
“……私も、もっと勉強しよ”
帰ったら早速、などと心に誓うのだった。]
[戻るという提案には>>470
ゆっくりと頷く。]
そうだね。
ホテルで、ゆっくりしててもいいし。
[二日連続で知らない街を歩いて、
しかも好きな相手と一緒で緊張もしている。
我知らず疲れも溜まっているようで、そっと万里の手にもたれかかった。]
―回想:一年の秋―
[万里が軽音学部で活動しているのは知っていた。
自分も部活で遅くなった時など。
近くを通りかかっては、いつも気にしていたものだ。
……流石に、中を覗き込むような勇気はなかったのだが。
だからこそ、声をかけられた時は嬉しくもあり、
照れくさくもあった。]
え……いいの?
[万里の申し出>>475に、
この時もやはり頬を赤らめてしまっていた気がする。]
[初めて見た万里のライブは、舞台の上の彼が凄くかっこよくて、
でもどこか遠くに感じられる気がして。
周囲を見渡せば、女の子達からは黄色い声が上がっている。
何度も聞いた歌を、友人が演奏している。
すごくかっこいいと思うのに、だからこそ胸が騒いで落ち着かなかった。]
(……なんで、こんな風に思うんだろう……)
[そんな風に一人でぼんやり考えたのは、
ライブが終わって一人になってからだった。
この頃は、まだ自分の気持ちもわからなくて。
万里くんにちゃんと感想を伝えなきゃ、という思いと、
意識しないようにしても自然とわき上がる感情との間で
苛まれていた。
そんな状態だったからこそ。]
[濡れ髪の好葉が駆け戻ってくる。]
好葉がここまで動転するのは珍しいの。
もう出発時間を過ぎておったか?
[のほほんとしていたら、思いがけず泣きつかれた。]
なにっ! 風呂場に不審者じゃと!
ていうか、因縁つけられたじゃと!
不埒な!
だが、怖がらずともよい。
[頭をかかえる好葉を軽く支え、背中を両手で包んだ。]
悪しき縁など憑かせるものか。
わしは好葉の守護神ぞ。
[じ、と金色の双眸で見つめ、手で印を切る。]
天狐 地狐 空狐 赤狐 白狐
稲荷の八霊五狐の神の光の玉なれば 誰も信ずべしむ
心願を以て空界蓮来
高空の玉 神狐の神
鏡位を改め神寶を於て七曜九星二十八宿
當目星 有程の星 年月日時災無く
夜の守 日の守 大成哉 賢成哉
稲荷秘文慎み白す
[ポン、と人の姿を解いて狐に化身すると、好葉の首元にくるりと巻き付いた。]
これで霊的防御となろう。
なんだ、離れて歩きたいのか?
[三日月の形に笑んだ唇は意地悪気。>>467>>468
聡明な妹の突っ込み受け取りながら、別離を選ばず答えを待つ。
されど、やはり強情なのは兄妹良く似た性質か。
まるで売り言葉に買い言葉めいて返される強情には眉が揺れた。
本来ならば、一歩引くべきは長男たる己だろうが、
口から出たのは許容ではなく、一層硬質の断定であった。]
―――…駄目だ。
お兄ちゃんの言うことを聞きなさい、琉璃。
[どうしても毛先が気になるなら、整髪もしようが、
呪詛などと云う出所も正体も判然としない代物に、
妹と兄を繋ぐ紅い糸を、譲る気など更々なかった。]
[聊か荒んだ色が言葉に混じるのは若さが故。>>469
稚い自身の性根に、蟀谷を指先で圧して解し。
今度は、言い聞かせるように、少しばかりの屈折を見せ、
唇の形だけで、駄目だ。と小さく呟いた。]
俺とて思い当たる場所は無い。
―――…いや、紅い糸と云う話なら、無くはないが。
[此方にお鉢を回す妹に、無罪を主張して首を左右。>>469
されど、不意に口にしてみるのは呪いと言うよりおまじないの領分。
まさか、此処で清めに祓った代物の後押しとは思えぬが、
そうであるなら、二人で解かねば意味がないと言うのも頷ける。]
……男二人で十分むさ苦しい中に、俺まで混じって如何する。
その手の担当は二人で十分だろう。
夕焼けの中で殴りあうスポ根めいた精神は持ち合わせていない。
[あの二人が持っているかは甚だ疑問だが、あっさりと返して、
取り出されるスマホには、僅か眸を揺らす反応。]
―――…、……。
[徐に己の口元に手を宛がい、違和を飲む。
彼女が余所の男と戯れているのは確かに腹立たしいが、
駄々をこねるには、余りに瑣末で矜持が邪魔をする。
信を疑っているわけでもないけれど、
飲み干しきれない苦いものを喉に覚え、一度だけ眸を伏せた。]
[常ならば此処で皮肉の一つも飛ばしそうな兄は、
あえて沈黙を選び、妹の手を引いて。
距離を空けずに往く先は酒蔵に併設された今西家書院。*]
― 今西家書院 ―
五行説は元々大陸が起源で、日本に入ってきた自然哲学だな。
生滅盛衰の断りを持つ五大元素から成る。
基本的に万物を五種に分けたものなので、
あらゆるものに配当されるが、当然影響の強弱も存在する。
春日大社は主祭により金性が強く、下鴨神社は水性が強い、
……のだが、前者は春日神を主とし、摂社末社が集まる場所だ。
其方に赴いてみるもの良いだろう。
[旧い建造物である書院に訪れた兄妹は、酒蔵の見学を断り、
身に掛かる呪詛について話し合うため、院内の茶席を求めた。
実際に卓も揃えているが平日故に見学者も少なく、好きな場所で待っていれば茶が届く采配。
藺草と木造建築の香りが精神を安定に誘うも、
仄かに淀むものを腹に抱えた男は、注文した茶の湯が届くまで、
縁側で妹を相手取りつらつらと文明の利器から吸い上げた五行について無心に解説中。*]
― 回想:一年の秋 ―
[それまで地道に練習を重ねていたが、皆の前で演奏するのは文化祭が初めてだった。
真理が見に来てくれることになった影響もあるのか、ステージに上る前は、カッコ悪いところ見せたくないという思いで、随分と緊張していたが。
いざ演奏が始まってみると、メンバーと息を合わせて一緒に音楽を作り上げてゆく楽しさと、身近に感じるオーディエンスの熱狂が緊張など忘れるくらいサイコーに気持ちよくて、
一段と練習に身が入るようになった]
素直に、かっこいいなんて……。
………………そんなこと。
言えるわけないのに……ばか。
[ホテルのベッドから旅館の敷き布団に変わると寝心地も変わる。
枕だけ自分の布団から持ち込み、半分を占領して。]
今日は疲れたよなぁ。
俺も悪かったけどさ、顔舐めることないのに。
[横を向いて体面し、左手をするりと伸ばせば右手の上に乗せ。
昼間のことを思い出し、頬を膨らませて散々だったとぼやく。
身を捩り更に体の距離を近付け、気を引かんと袷を掴み。]
離れ――…、
[反射的に見上げた瞳を、一瞬揺らす>>492
続きは声にならずに唇を震わせ、俯いて囁く]
…こんな時ばっかり。お兄ちゃん面して、
[彼が兄貴風を吹き荒らすのは年中だが、
今それを理由にするのは――]
……消毒。
[ん、と唇を気持ち尖らせ、双眸を瞼の裏に隠す。
あくまでただの言い訳。体の良い口実にしか過ぎない。
だが鹿にやられっぱなしのままというのも癪だと熱を強請り。
触れた唇を啄めば合わせた胸が鼓動に跳ねる。
くつくつと低い笑いで空気を揺らし、じとりと睨み付ける眦に
柔らかく口付け、次いでに舌先でくすぐり許しを請い。
呆れた溜め息にかんばせを崩せば上機嫌に擦り寄った。]
[暫し硬直の後。]
そんなことないもん!!!
[そう言いはしたものの。
文化祭の後、しばらくは赤くなってしまって
まともに万里の顔が見れなかったのはここだけの話。]
……、ずるい…
[本当は兄に戒められるのも、胸の柔い所を擽られる心地がして、
決して嫌いではないのに。
声音に微か混じる、妹に甘い兄らしくはない焦れた響き。
切なく掻き立てられて、文句を訴える喉が掠れる]
[切るなと止められた赤毛に指を差し込み、
彼と絡まっていない方の肩口で手遊びを繰り返し>>493]
……赤い糸?
[ついでか何かのように付け足された場所。
そちらの方が興味がなくもない。
捻くれた本音を、短い鸚鵡返しに中途半端に滲ませ]
その光景は、あたしもちょっと想像してたなぁ。
どうせ殴り合うなら、新幹線より夕暮れの河原でやった方が、
その後の好感度が高まるフラグだなって。
[クラスメイト評へ相槌を挟んで、メールを送り終えたスマホを仕舞う]
そ、そか。
わりぃ……。
[真理の様子にこれ以上突っ込んだらいけない気がして。
その場はそれで終わりにした。
冷静に考えれば不躾な質問だったよななんて思ったのは、その日の深夜。
ベッドで今日のライブのことと、真理のことを思い返していた時だった。
その後、しばらくは真理が視線を合わせてくれなくて、大いに反省したものだった]
…ああ、おはようございます。
すみません。メール気付くの遅くなりました。
[すぐに寝てしまったので、とこちら>>480へ寄ってきた彼へと言葉を返すがそれは正しくない。
どうして締めだされたのがバレているのかとか色々あったけど三日間とも相手してくれるのかとか考えていたらまともな文を送れる気がしなかった。
何事もなく話せている今が有難い。]
ああ、そうですね。
私の希望ばかり通すのもと思うので、今日はエスコートしてくれませんか?
[一緒に行かなければ彼はサボってしまうだろう、そしてそれ以上に一緒に過ごせる時間を無駄にしたくなくて]
……あ、はい。
[違和感なく受け取られた手を剥がそうとして
……あれ?
[ぶんぶん、と手を振るけれど離れない。握ったまま硬直し、金縛りにでもあったかのように手が動かなかった。
何、これ、という声も掠れていた時かかる声>>#1]
[お伽話のような設定に頭が痛む。だが、縋るものが神しかないならやるしかないのだろう。
神の糸は藁よりも丈夫なのかは分からない。]
[幸い、彼も真っ先に行動してくれている。自分の右手が彼の左手と離れないため少し不便ではあるが、泣き言も言っていられないだろう。
そして、それ以上に]
……恥ずかしい、です。
[まだその場を離れていない生徒達がこちらを見ている。周りから自分達はどう見えているのだろう、自分は不釣り合いだろうに、と余計な事ばかり考えてしまって。
彼の言葉に賛同し、その場から逃げるように東大寺へと向かった]
[数日、なんとなく気まずく過ごしていた。
万里の顔を見てしまうと、どうしても意識して
顔が赤くなってしまう気がして。
かといって、そのまま彼とぎくしゃくしたままなのも嫌で。
調理実習でチョコチップ入りのマフィンを作った時。
ふと、メッセージカードを添えて、彼の机に忍ばせた。]
/*
妹ちゃんの行ったり来たりの感情の揺れ幅可愛いなぁ。
18歳ですからね、そりゃあね。
告白と言うか、ちゅーしたくなりますね。
困っちまいますね。
― 今西家書院 ―
[縁側に並んで腰を下ろし、兄の淀みない五行講釈を拝聴する>>495]
ふぅん……成る程。
ほんと幸兄、博識っていうより変な事詳しいね。
こういう時は助かるけど。
[つい最近も向けた失礼な所感。庭を眺めながら漏らして]
影響の強弱って、場所ごとにあるんだ?
幸兄が火で、あたしが金、だっけ。
[固く縺れた互いの髪は、少しでも二人の位置がずれれば
頭を軋ませるようで。超常現象の存在を目下のところは仮定して、引っ掛かった言葉を聞き返す]
[ある日の教室。
机の中に何か見慣れぬものが入っていた。
なんだろうと思って取り出してみると、可愛らしいラッピングにつつまれたいい匂いのするなにかと、メッセージカードだった]
……?
[訝しげにカードを開いてみて]
[……うまく渡せたっぽいのは良かったが。
それによって更に恥ずかしくなって、
やはりまともに万里の顔を見れないのであった……。]
[ぴたりと合わさる肩、胸元に凭れかかりながら、
そっと彼を盗み見る。
万年反抗期の妹ぶりは、存外身に染みついていたのか。
安堵に気が緩めば、互いに埋めた筈の距離から、
また一歩逸れてしまいそうになる。
――これでは本当に、人の事は言えない。
金髪のクラスメイトに向けた言葉を思い出して、
微かに溜息が零れる]
[周囲に気づかれないように、包みとメッセージカードを鞄の中に入れて、その日の夜、家族にも見られないように自分の部屋で包みを開いた。
包みを開けて出てきたチョコマフィンは、しっとりとしていてほんのに甘かった。
それからルーズリーフを小さく破ると何かを書き込んで、次の日]
朝雲、悪い。
数学のノートちょっと見せて。
― 二日目・夜 ―
[さっさと寝入る体勢になっている、膨らんだ布団。>>450
夕食を済ませて風呂に入り。
腹が膨れて体も温まれば、疲労から次第に瞼が重くなる。]
……いろり、寝たのか?
[声に反応はない。
今日は湯当たりもせず戻ってきてよかった。朝から顔色も悪かったし、鹿に襲われたりと疲れたのだろう、と隣の布団に早々に潜り込んだ。
目を閉じれば程なくして、意識は夢の中へと。]
[布団の端から入り込んできた冷気に、ふ、と意識が微かに浮上する。
瞼は重くてまだ開かないまま。掠めるシャンプーらしい匂いに、ああいろりだ、と思う。
背負った時に嗅いだものと同じ匂い。
温かく心地よい体温が隣に寄り添う、安堵感。
もっと、触れていたい。
温もりを手繰り寄せ。身じろいだ抵抗に布団が動き、また入り込んできた冷気に小さく震え。]
……うごくな、さむい。
[呟いたつもりの文句は、果たして声という形を成しただろうか。
温かさに身をすり寄せたまま、再び意識は夢の中へと――。*]
え? あ、う、うんっ
[翌日万里に声をかけられれば、
幾分緊張した面持ちで頷く。
なるべく自然に……と思いはするものの。
ノートを渡す時に久しぶりに万里の顔を間近で見れば、
つい見入ってしまうのだった。]
[ノートを渡される時の真理の表情にまで気が回らなかった。
なにせこれからする作戦が成功するかどうか。
そっちのほうが重要だったからだ。
真理のノートを開き、それから自分のノートを開いてせっせと書き写して。
その合間に昨日メッセージを書いたルーズリーフを置いて、パタンと閉じる]
はい、ありがと。
[なるべくさりげなさを装って、ノートを返す]
[昨日書いていたメッセージは]
『チョコマフィン、サンキュー。
すっげぇ美味かった』
[それからライブの度に真理を誘うようになっていた]
[昨日書いていたメッセージは]
『チョコマフィン、サンキュー。
すっげぇ美味かった』
[それからライブの度に真理を誘うようになっていた]
/*
あ、しまった。幸兄、詳しいっていうか現在進行形でスマホ調べてるはずよね>五行
あれだけデレたはずが、何故逆戻りしてしまったの、か…
ごろごろしたい。したい。
せっかくひっついてるのに……いちゃいちゃしたい(切実
[お前も少しは調べろと詰られ、左手で携帯を弄る。
両利きではないが、どちらでもそう変わらず扱えることが
まさかこんな所で役に立つとは。人生分からないものだ。
そもそも、この状況自体が不可思議極まりないのだが。]
奈良は大文字送り火、燈花会。
京都は五山、和火、鞍馬の火祭り。
……どこの祭りだ、どこの。
[『火 奈良』『火 京都』と検索してみるが、どうにもこうにも
そこがどこか分からなかったり、ページ容量を遥かに越えている
せいで表示すら出来なかったりと成果が振るわない。
スマホに変えれば良かったかと何度目かの機種変が頭を過るも
ポケットに入れた時の気軽さを考えるとやはり二の足を踏んだ。]
聞きかじり程度だ。
こう云ったオカルト事に滅法強いのはC組連中だろう。
神社の子供や民俗学ナントカ会に所属している奴も居たはずだ。
[B組を挟んでいる為、噂は微風程度だが時折耳に届くC組事情。
カンペならぬスマホをしまいこみながら相槌を打ち。>>505]
根本的に古かったり、影響力が高いと強いとされるな。
あとは、信仰と云う観点から見れば、
神仏の印象が強いが、無論、自然界にも点在する。
そして、あの坊主曰く、琉璃と俺は火剋金の間柄らしい。
[鎔かされる金と、焼き尽くす炎の陰性。
指摘されれば納得できなくも無いが、
平成の世を生きる現代っ子には今一ピンと来ない。]
[ノートを渡した後、彼に視線を向けてしまう自分に気付き、
意識して視線を逸らす。
なんでこんな風になってしまうのだろう。
暫しの自問自答の後、ノートが返されれば。]
あ、ううん……。
[その時は、すんなり受け取りはしたが。]
[その後、ノートに挟まっているのに気付き、
こっそりメッセージを確認すれば。]
………………………………。
[赤らんだ顔を、ノートで隠すのだった。
……思えば、もうこの頃から、彼のことばかり考えていた気がする。
が、自覚を持つのは、もう少し経ってからのこと。]
―――…例えば、あそこに赤い実をつけた木が在るだろう。
あれは多羅葉樹だ。
[秋に実を結び、落葉を緩やかに始めた庭先の樹を指差し告げる。
大樹の傍には『興福寺より』と書かれた立て札が聳えていた。]
かつては紙の代わりに使われ、葉書の元になったと言われる。
経文を写し、火で炙りて卜占に用い、七夕飾りにも使われた。
……要するに紙の足りない時代の術具だな。
[流石にこれは博識と言うよりパンフレット知識だ。と、
種を明かして彼女の傍に蛇腹折の案内を提出し。]
―――…しかし、火性に因り吉報を呼ぶと成れば、
茶を待つ間に、試してみるのも吝かではあるまい。
駄目で元々、身内の呪詛が焼け、多少排出されるなら御の字だ。
[興福寺より植樹された謂れを持つ多羅葉樹は特に火性が強い。
如何だ?と、兄らしく頼れるところを見せた男は、首を捻って傍らを伺い―――、ハタと軽く息を止めた。]
[肩に掛かるは彼女の自重。知識をひけらかして名誉挽回に徹し、
仔犬と笑うクラスメイトと内心で張り合っていたが、間近の体温に胸が跳ねた。]
呪詛は俺が解いてやるからそう落ち込むな。
髪は女の命なのだろう、琉璃には切らせん。
如何しても上手くいかねば、俺が切る。
大丈夫だ、俺が―――…妹としても、女としても。
しっかり護ってやる。
[言葉を選びつつも指先伸ばし、低い位置に見える頭を慰撫。
砂に指を入れているような心地は、己よりも癖が緩く細い所為。
するすると、撫で梳きながら、必ず。と冗長がちの言葉を重ねた。]
/*
お茶したかっただけなの透けてる兄である。
雰囲気がいいので、ゆっくりしたかったのである。
そして織江くんのところが上手いチョイス!
[眩しい翠に目を眇め、ぼんやりと何事か考えていたが。
視線を戻せば、兄が情報源を仕舞い込む仕草が見えた>>507
成程、ともう一度呟いて]
そうよね、幸兄の場合、特に興味はなさそう。
じゃなきゃ、そのへんの賑やかな面子と、もっとご縁がある筈だし。
[歴史が古く、影響力の強い場所。
奈良であれば候補には事欠かないだろうかと考え、
安堵と無念が複雑に混じる]
かこく……、何だっけ?それ。
もうちょっと噛み砕いて、幸兄。
[僧侶の貴重な助言は、あまり真剣に聞いていなかった。
直ぐに解けるものと思っていたのだ]
/*
ちょっとゆすらさんが来られるまで待機と思ってたけど、
今日エピ入りやんね…!
ちょっとガチンと確定させてしまうかも知れないけれど、
ある程度までは進めておかないといかんちゃなので
21時から動こう。
後でお詫びしなくちゃ。
[兄の指先を追い、赤い実を幾つも実らす木に目を留め>>508]
ああ、東京でもたまに見るよね、あれ。
そういう名前だったんだ。
郵便局にもあった気がするけど、それでかな。
[葉書の元になったという知識、差し出されたパンフレットを覗きこんで自分の目でも確かめ]
ん。駄目で元々、ものは試しってことで。
やるだけやってみる?
[兄の提案することであれば、と頷いてから。
…具体的には?と尋ねる有様]
― 三日目・朝 ―
[一昨日の夜があまり眠れなかったのとよく歩いたせいもあるのか、夜は比較的よく眠って、とうとう修学旅行最終日]
しっかし、奈良から自由行動で京都で集合ってさ。
ホントこの学校って生徒の自主性を重んじてるよなぁ……。
[ここまで徹底されると、逆に信頼を裏切ってはいけないと思うのだから、効果はあるのだろう。
もはや当然のように、真理と一緒に行動する予定にして旅館のロビーで待ち合わせをしていた]
いっしょ、だめ?
[ふにゃーと眠気でぼやけた声で問う不満は頭を撫でる手で霧散する。]
んーんん……おやすみ……。
[ころりと猫のように丸まって、すやすやと眠りに落ちるのだった。]
…ううん。これに落ち込んでる訳じゃないの。
[優しく降る慰めに、小さく頭を揺らす。
もしもの時には、兄が髪を切るからと続いて]
――…駄目。それは、だめ。
幸兄が切るのは、絶対にだめ……
[ふるふると幾度も首を振れば、差し込まれた指が心地よく掠めて]
― 三日目・朝 ―
[昨日は、よく眠れた。
よく眠れたが、朝から釈然としない気持ちを抱えたまま学年主任からの通達を聞いていれば。>>238
唐突に、クラスメイトの女子から呼び止められた。]
悪い、ちょっと先に行っててくれ。
[視線が背中に突き刺さる気がするのは、自意識過剰賀茂しれない。
班から少し離れたところで、切り出された誘い。]
『今日、一緒に回らない?』
[俯き加減のその雰囲気は、覚えがあるもので。恐らく頷けば何があるかわからないほど、鈍くはない。
けれど、答えは悩むまでもないもので。
そのことにほんの少しだけ抱いてしまうのは、罪悪感。]
じゃあ今度はそういうときに♪
[呟く声を耳ざとく聞いており、潜めた声で返したり]
……今日もお前と二人か。仕方ないな。
[やれやれ、というポーズを取り。
相変わらず憎まれ口の止まらない炉との応酬をしていたその時。]
――わっ。
何するんだ……ぶつかりそうになった?
ああ、サンキュ。
[左腕を引き寄せられたおかげで、通行人には当たらずに済んだらしい。
ホッと胸を撫で下ろしたのも束の間。
なかなか手を離さないと訝しめば、右手が離れないことを告げられぎょっとする。]
……
[一瞬だけ、よぎった思いに表情を暗くしたけどもすぐにそれは消えて]
―三日目朝―
[疲れが溜まっていたのか、昨日の夜は考え事をする暇もなく
すぐに深い眠りについた。
その分朝早くに起きて、ゆっくり朝風呂に入って仕度を整える。]
おはよう、万里くん。
[ロビーで万里の姿を見つければ>>511
笑顔でそちらに駆け寄る。
……一年の頃からずっと大好きだった相手と、
こうして一緒に旅行が出来るのだ。
少しでも長くこの旅行が続いて、
二人で一緒に居られればいいのに――…などと、
内心で願いながら。]
[鹿せんべいを二人で買ってお互い群れられて…、大半は従兄弟に突っ込んでいき]
私が魅力で負けた!?
[確かに従兄弟は魅力的だけども、さらわれる役って普通女の子の役なんじゃとか、
従兄弟はでも完全に男ってわけでもないけどとか余計なこと考えていたらなにしてるとか、助けてとか突っ込みは入ったかもしれない]
今助けるよ!
[姫王子様を助けに姫騎士よろしく、なんとなく気分で救出後お姫様抱っこしてたので従兄弟は少しの間不服そうにしていたかもしれない]
なんかいろいろあったね……
[その日は疲れた様子で宿に戻るときに従兄弟にぽつりと、
この日ばかりはちょっとだけ大人しかったのでそれからは何事もなく一日が過ぎ…そして次の日に*]
―3日目の朝―
……どうしたものかな、これは。
[苦笑と溜息混じりに零れた言葉は、現状ただこれだけ。
横に居るのは天倉で、この修学旅行では良く見かけられた
組み合わせだろうが、それにしては妙に互いの距離が近い。
足元を見ると、その不自然さの原因が解って頂けるだろうか。
何故か天倉の左足首から下の側面と、篤史の右足首から下の
側面とが瞬間接着剤で貼り合せたかのようにへばりついて
しまっているのだ。]
[しかし、態々どうしてこうなってしまったのかの説明が
必要だろう。少々遡って追うこととする。]
[頭の芯が霞む感覚、重なる約束の甘さに、
思わずきゅっと瞼を臥せた]
――………、
うん。…それは、うん。
[慎重に、そろりそろりと頭を動かし。
傍らの胸板に深く顔を埋めて――漸く]
……嬉しい。
[素直な感想をひとつ、聞かせられた]
―足が付く少し前の話―
今日はお前ら何処寄るの?俺は奈良の寺院関係を回ってから
京都に行くつもりだけど、行ってないとこある?
[そんな何気ない会話から始まった3日目の朝。
修学旅行最終日は、何から何まで自由。最終的に15時に京都へ
集まれれば良いらしい。>>238]
……あ。
いけね、俺しおりを天倉に預けたままだったわ。
お前ら真っ直ぐ京都なの?勿体無いなー。
俺も早い目にそっち行って、清水見てから集合したい。
[夕べ旅館に辿り着いた時点で天倉とは一時分かれる事となったが、
互いに初日参拝した場所の情報や感想などを見せ合おう、と
しおりを交換していた。
同じ班の男子達には「これからのしおり作成に使える資料に
なるかも知れないから」と、尤もらしい説明を付け足しておいた。
こうしておけば珍しがって群がる事も避けられる寸法だ。]
何か感想あったらよろしくー。
[さて、その内容は別に見られても恥ずかしいものではない、
と思っていたのだが一箇所だけ…見方によって限りなく
恥ずかしいものがある事には、篤史は気付かないままだった。
……その箇所とは、下鴨神社の縁結びに関する部分だ。]
/*
予定としては、
東大寺→春日大社→金閣寺or伏見稲荷
の順番になるか。
パワースポットとか見てると伏見稲荷あたりが良さげな感じかな。
あとここ縁結びの神社らしいし。
[尚、篤史の初日のメモ欄には
「下鴨神社の縁結びのお参りで天倉の事を祈って来た!」
と走り書きされている。
これが天倉の何かに拍車を掛ける事になるのかも知れない。]
興味云々以前に幽霊やら妖怪やらに縁がなくてな。
全く信じないわけでは無いが、
こうして琉璃まで巻き込まれていなければ、
寝不足なのだろうと無視する程度だ。
[祟られ甲斐の無い現実主義者論。>>509
彼女にまで弊害が出ていなければ、騒ぐ話でもないと一蹴。]
―――ふむ、混沌から対極を経た元素の内の二つだな。
火は金を溶かすと云う関係だ。
五行が人を表す場合、多くは性質に基づく。
火は丙、金は庚、――…金の本質は洗練された真面目な剛健。
その癖、楽天的で軽率、やや優柔不断の気。
[説明をつけたし、指を二本立てての解説追加。
そうして彼女を見やると、小さく笑みを口腔で遊ばせ。]
まぁ、大きくは外れて無さそうだ。
俺は水、炉は火だったな。
属性の土地ってのは所謂パワースポットってやつとかでいいのかどうか。
[当然、オカルトや呪詛の類にはまったく明るくない。
検索して出てきたパワースポットのまとめページを顔を突き合わせて覗きこむ。
拍子に、額が僅かに触れ。近すぎる距離に気づけば、思わず顔を離してしまった。
とはいえ、腕がつながった状態ではそれ以上離れることなんてできないが。]
[男子達に、しおりを返して貰ってくると告げて天倉の元に
向かったのだが、やはりというか何というか「見方によっては
限りなく恥ずかしいもの」の部分で反応を返され、ガツンと
彼の左足を横蹴りにしたら―――というわけだ。]
ズボンと靴下と靴脱いだら離れないかなー。
[秋空の下、観光地でパンツ一丁になる男二人の姿など完全に
目の毒にしかならないだろう。]
……と、遠い場所ばかりだな。
京都の方が多そうだし、どうせ集合は京都駅なら先に移動するか。
[表面だけでも平静を保ちながら、提案する。
どれだけ加護を授かれば解けるのか。
ここにこうしていても仕方ないと、左手をくいと引いて。並んだまま歩き出した。*]
郵便の樹とされたのは大分後だがな。
裏を金属片等で削ると、字が書けるらしい。
―――…やってみて駄目なら余所を当たるまでだ。
この多羅葉が如来の日輪を覚えているなら、上手く行きそうだが。
[太陽は火行の代表。植樹される前はその加護下にいた樹。
一蓮托生と化した妹から快諾を貰い、
縁側より彼女の手を取って下りると、伴い多羅葉の傍へ。
足元に落ちる葉を一枚取り上げ、幹に宛がい掌で隠し。>>510]
―――…あの坊主に簡単な呪を教えられた。
本来はもっと長いのだろうが、
素人が扱って良い物でもないのだろう。
肝心なのは、集中力だとか言っていたが、さて、どうか。
[呪も術も、本来は道具と同じで、要は人の心らしい。
改善したい、変わりたい、祓いたいと願う、確かな決意。
チラ、と妹を覗き、軽く眼を伏せる。
己はやはり、この赤毛を切りたくは無かった。
駄目だ駄目だと重なる兄妹の想う所が同じだとも信じたい。
彼女と繋がる紅い糸を、己は如何しても、切りたくないのだ。]
[そっと口腔で唱える呪。
欲するは目視可能な束縛ではなく、更に深い場所へ垂れる赤き糸。
何処の誰の差し金か、或いはお門違いの縁結びか、
はたまた、日頃の行いによる天誅かは知らないが、
これは自ら手に入れねば意味が無い。]
―――…急急如律令。
[静かに唱えた途端、ジリ、と掌中に熱い感覚が広がった。18(20x1)]
/*
わぁ…。
なんと言うか、ペア村来るとガンガンeyesさんの運気を吸い上げている気しかしない。
本当はもっと揮わない人なんですよ、中の人。
―二日目・夜―
[布団を捲ったせいで起きたのか、隣に収まった直後に伸びる手。
手繰り寄せる力は弱く、寝惚けているだろうと推測出来た。
今なら脱出してしまえば記憶にも残らない。
逃げるべきだと脳が言う反面、体に力が入らずに。]
っ……この、やろ……。
[耳元に落ちた文句にびくりと肩を震わせ。
昼間、掴まれた右手首が思い出したように熱を帯びる。
擦り寄ってくる箇所から温もりが共有され、
寒かったことも忘れてふつふつと温かさが湧き起こってくる。
抗えない温度に、再び目が覚めるのは大河よりも後の話。*]
うん。あたしは未だに、
……寝不足か現実逃避か何かで、幸兄と白昼夢でも
半分こしてるんじゃないか、って。
半分くらいは、思ってる。
[右に同じくの現実主義をぽつりと漏らして>>525]
――…だから、言う程楽天的でもないと思うんだけどな。
他の欠点は、まぁ認める。
そういうそっちは、どういう性質なのよ?
[遣り返しつつも、兄の手に従って立ち上がり>>529]
うーん、時間ギリギリだと落ち着かないし、
なるべく早めに京都に移動したいなとは思うなぁ……。
[万里の言葉>>530にそう答えながら。
彼の手が伸びれば、自らも手を取ろうとするが――…。]
あっっ
[不意に肩を抱かれれば>>531
瞬時に真っ赤になりながらも、嬉しそうに目を閉じた。
その時はただ、嬉しくて。
幸せだな、ずっとこれが続けばいいのに――…なんて、
のんきなことを考えていた。
それが本当になるなんて、思いもよらず。]
それよりも、これ何の罰ゲームだ。
紐が無くても二人三脚出来ますってか?
これじゃあまだ女風呂の前でクラスと名前を叫んでた方が
安心安全だったぞ。
いや別に二人三脚自体は良いんだけど、何か恥ずかしい。
なんで意味も無く二人三脚してるのかって思われるだろ…。
[恥ずかしがる部分はそこで良いのか。]
何か二人三脚してもおかしくない理由があれば―――…
[天倉からも何かしらの案は出ただろうか、しばらくの間
奈良の空の下で足を押しては引いてを繰り返していると、
通り過ぎて行く人の姿の中から一人の僧が二人の元へと
歩み寄って来た。]
え、これ呪いなんだ…?
ってちょっと待ってよ、原因が解っているならついでに
何とかして欲しいんですけど!
[次から次へと理解の範疇を超える話を聞かされ、>>#1
軽く混乱した所で僧が立ち去ろうとするものだから、
引き止めようとしたが]
……はあ、呪いが溢れてる?
俺達みたいなのが他にも居るのかな、そりゃたまらん。
[どうも忙しいようなので、仕方なく人の流れに消えて行く
姿を見送った。
二人の元に残ったのは、呪いの解き方とそれぞれの五行属性。]
/*
超常現象系のキャラ作りはしていなかったというか、正直超日常!なキャラにしてしまったのだけど、ま、まぁどうにかなるだろう……!とお題が出てから少し時間が経って吹っ切れたのでした。
きっとどうにかなる……というか、どうにかしてくれる。(信頼)
[さっきまでとは別の意味で泡食っていたら、駒王が呪を唱えて印を切る。
瞬間、家の裏手にある鎮守の森の気配が部屋に広がった。
くるり、首元に巻き付いたもふもふの気配を撫でる。]
うん…ありがと。
駒王って、やっぱり神様なんだねぇ。
[しみじみ呟く。
『私の』を付けるのが恥ずかしくて省いたら、だいぶ失礼な言い草になったけれど。]
[それから改めて髪を拭いたり出発の準備をしたりあれそれ動いているうちに、ひとつ妙なことに気が付いた。]
ねえ、駒王。
[くいくい、と尻尾を引っ張ってみる。]
なんかさあ、くっついてない?
[なんていうかこう、ぺたっと。
というかべったりと。
これは剥がせなさそうだなあという感じで。]
[離れてみようと悪戦苦闘することしばし。
こすってみたり温めてみたりいろいろ試した挙句に駒王を丸坊主にしてくれるわとハサミを取り出したところで、こつこつと窓が叩かれた。]
……はい?
[見れば、窓の外にごく柔和な顔をしたお坊さん>>#1が立っている。]
『もし。
悪い気を感じて僭越ながらお声を掛けさせていただきました。
失礼ながら、最近どこかで良くないものに遭われませんでしたか?』
[はあ……と頷けば、坊さんはすべてわかっていますという顔で頷く。]
[お坊さん曰く、離れられない原因は何らかの呪詛を受けているからとのこと。
自分たちと同じ五行を宿す場所に行って加護を授かればいいと教えてくれた上に、自分と駒王の属性まで丁寧に教えてくれたあと、静かに去っていく。
それを見送ってから、窓に近づいた。]
さっきのひと、駒王のこと見えてたね。
……というか、何者……?
[窓の向こうには既に人影などない。
ちなみにここは三階で、もちろん外にベランダはついていなかった。]
ああ…、そういうの、ちっちゃい頃にやったよね。
[軽く兄の説明に相槌を打ちながら、どうにも腑に落ちない>>529
火性というには、随分と導火線が長いことだ。
十数年もつかず離れず、手の届く場所に据え膳が居たというのに。
――やっぱりあの僧侶、偽者じゃないのか。
罰当たりなことを考えつつ、兄の腕の中から外れぬよう、
彼を痛めぬようにと、歩調を合わせて多羅葉の下まで至る。
足元の落ち葉を拾い上げ、兄が短く唱える呪]
/*
しかし、やはり調子は狂うな……。
そもそものジャンルを理解してなかったはダメ過ぎるぞ私。
ごめんなさい……。
―道中―
―――っと、大丈夫か?
[東大寺までの道の途中、彼女の方を振り向いて声をかける。
自分一人で先行して、彼女の手を引っ張る形になっていたことに
今更ながら気づいたからだった]
…わりぃな。
[全く冷静じゃないな、と。
自分より頭一つ小さな彼女の姿を見て思う。
彼女と自分とでは身長も歩幅も歩く速度も違う。
そのことをいまいちわかっているようでわかっていなかった]
[なんとなく彼女の頭に手を触れようとして…挙げかけたもう片方の手を見て、肩を竦めて手を下ろす。
これでまた彼女と離れられなくなったら目も当てられない。
満井が右手を使えない現状、自分が両手を使えなくなるような事態はできるだけ避けておきたかった]
「…恥ずかしい、です」
[ふと、思い出すのはさっき後ろから聞こえてきた満井の言葉>>504
満井にしてみれば、人数こそ減っていたもののほかの生徒たちの前で
手を繋いだところを見られたことになる。
とりあえず去り際にガンつけてその場は黙らせておいたが、はてさてどう受け取られたものか]
(……。)
[小さくため息を吐く。
とりあえず今は、この手をどうにかするほうが先だろう]
の、呪い……?
え。それってどういう……?
[そもそも身体を離そうと試しすらしていないので、『お主ら身体が離れんじゃろう』なんて言われてもぽかんとするばかりで。
さすがに何かの冗談だろと思って、真理の肩から手を離してみせようとしたら本当に離すことが出来ない。
唖然とする目の前で、僧侶はそれ見たことかという表情で、呪いの解き方を教えて去っていった]
(……。)
[小さくため息を吐く。
とりあえず今は、この手をどうにかするほうが先だろう]
ここからはなるだけゆっくり歩くから。
センセも、無理にこっちに合わせる必要はないぞ?
[彼女の目線に合わせるように屈んで、そう言葉を紡ぐ]
─3日目・朝─
んー……。
[ごろごろと自分の寝床で転がる。今日は修学旅行最終日。京都に戻って、最終的にはまた新幹線だ。
昨日はあんなことになるとは思わなかった。
行くつもりだった大仏も見られなかったし、少し残念。]
でも、たのしかった。
[まぁいいか、と、寝間着から制服に着替えて朝食へ。**]
―三日目・奈良駅ホーム―
[情報を検索した結果、行き着いたのは平安京に桓武天皇の試みた人工の魔界封じ。
平安京は四神相応の地として、東は青龍、西は白虎、南は朱雀、北には玄武といった具合に、
四方の方角を掌る神が好む地に囲まれる、とても縁起のいい場所として選ばれた。
五行に照らし合わせると、東は木、西は金、南は火、北は水、そして中央が土となる。
桓武天皇は平安京を災いから遠ざける際に、人工の魔界封じを施した。
既に先人が都の土地の周囲に幾つか造っていた磐座の中の東西南北の4箇所に『一切経』を埋めたらしい。
その巨石は磐座といって古代の祭壇に当たる建造物にあたり、今のような社伝の形になる前の神社の前身だ。
けれど殆どがその面影を残していなくて、北の山住神社だけが今も完全な形で巨石が残っているらしい。]
[更に天皇は奈良の春日大社から方位を司る大将軍という神を勧請して、都を守る方除の神として四方に祀った。
大将軍は北西(巽)の方角を守護する神様。
この神様が奈良から勧請された理由は、北東(艮)の「鬼門」と同じくらい、北西の「天門」が重要視された方角だったからだろう。
それは怨霊や魑魅魍魎、災いの類は「天門」から入ってくると信じられていたからだ。
その位置にお社を置く事で、災いを防ごうとしたんだろう。
そうした考え方は、鎌倉や江戸…つまり東京にも受け継がれている。
他にも桓武天皇はあれやこれやと手を尽くしているらしいけど、割愛する。]
集中力よりは、余程持続力のがありそうよね。
[真面目に解呪に挑む彼の隣で、そう茶化しながらも>>529
幹に宛がわれた掌に視線を注ぎ、その瞬間は息を潜める。
じり、と微かに熱気が、右半身を焦がす感覚>>532]
……どう? 効き目、あった感じする…?
[「やっぱり神様なんだねぇ」としみじみ言われた。]
そこ?
納得そこから?!
[北西(乾)に今宮神社と大将軍八神社、南東(巽)に大将軍神社と藤宮神社。
正確に東西南北の配置にはなっていないけど、大内裏を囲んで台形を形成している。
火に当たる南は、伏見区の深草にある藤森神社の摂社となっている大将軍社。
金に当たる西は、上京区の一条通と天神筋の交わる場所にある大将軍八神社だ。]
これを回る為には、先ず京都に行かないとね。
玲緒、奈良に用事がないのならこのまま京都に向かうよ。
[彼女の了承を得られれば、京都行の急行に乗ろうと。
何方を先に回るかは、京都に向かう道すがら、玲緒と相談しようか。*]
/*
こうなったら、とことん行こうかーと、ね。
曲がりなりにも退魔師の卵設定なので。
付き合ってくれる玲緒ちゃんに多大なる感謝を。
もしも怪異と対峙するのなら、どっちが空いているんだろうとか考えてしまう()
[そのまま旅館を出ることになると、
流石に恥ずかしさからか、万里の体に身を隠すようにしながらも。
外に出て、通りすがりの僧に声をかけられるまでは、
上機嫌で彼の腕の中で歩いていた。]
・・・・・・・・・?
[正直、説明>>#1を聞いてもピンと来ない。
呪詛と言われても……リア充滅べ、という言葉は
今までも度々言われていたが、
この旅行中は特に聞こえていた気もする。
しかし、それとはまた別だろうか。]
[ご丁寧?に呪いの解き方まで教えてくれはしたが。
ちんぷんかんぷんといった体で、
きょとんと万里の顔を見上げるのであった。]
……離れない、の?
[ひょっとして、自分があんなことを願ったせいだろうか、
などと内心気にしてみたり。]
/*
ちょっと息継ぎタイム。
一人で進め過ぎてもなんだかななので、22時10分くらいまで
一旦停止。
その間に今回のお名前のなぜなにでも…。
天倉くんが、「ヴェルナー」という名前の意味から
付けたとのことでしたので、わたしもそれに沿って
ダーフィト→聖ダビデ・親愛なる人
と、調べた結果を並べて聖と前向きな奴っぽくということで聖前。
親愛なる人から意味の近い「人情に篤い」と図書委員に
関連した「史」をくっつけて、篤史となりました。
そろそろ時間が迫って参りましたが、進行具合を見るに、エピまでに到着が間に合わないペアが多そうですねw
ペアで楽しく、がモットーの村ですので、エピまでに到着間に合わない=新幹線乗り遅れにはしないことにします。
楽しくイベントをこなして、エピ中に京都駅に到着しましょう。
秘話公開プレイになりますがw
なお、エピ入り直後から、灰ログでの中身会話解禁です。
―少し前のこと―
[最終日の簡単な挨拶が終わるか終わらないかの辺り。
何人かが移動を始めようとした時、大河に声が掛かる。>>512
先に行けという言葉に従い、旅館客や生徒らの邪魔にならない、
玄関より少し先まで足を伸ばした。
意味深な声掛けで女子に呼び止められた際と
何となしに振り向いた時の俯く彼女と話すその背中に、
剣先よりも鋭い視線を突き刺している自覚はない。]
おモテになることで。
[けっ、と聞こえてないのを良いことに悪態をひとつ。
お前が言うか、と傍にいた班員が思ったとか思わなかったとか。]
[真っ直ぐ戻って来た大河があちらに同行すると
口にでもするかと冷ややかな視線を投げていれば。>>514
断って来たらしい口振りに安堵の溜め息を噛み殺す。>>515
挑発するような言い方に食い掛かるのは最早本能だった。]
そんなに俺と二人が嫌ならあっちと行けば良かっただろ。
[実際行かれては堪らないのだが、そんな憎まれ口を叩き。
お目付け役と女子との観光の両立は出来ない。
女子の声を聞きながらどこかに回るくらいなら、
いっそゲーセンなりネットカフェに入り浸った方がましだ。
やいのやいのやりあっていればぶつかりそうになり、今に至る。]
お互い名前にそれを示す文字もあるからなぁ。
ひへんにさんずいと。
あー、そっかパワースポットって手があったか。
[流石スマホというより、機転の良さを褒めるべきか。>>526
役に立たない携帯を閉じてポケットの中に滑り込ませ、
映し出された画面を頷き交じりに眺めていれば。
ちょん、とほんの掠めた程度の接触に目を丸くし、
刹那の間を挟んで顔を盛大に離されてしまった。
そんなに遠ざかるほど嫌かと眉間に縦皺をこれ見よがしに刻み。]
洞爺湖とか秋芳洞なんか行ったらそれこそ日が暮れる。
京都の方が神社も多いし、そっち行くか。
[言い淀む様に眼光を鋭い物へと変え、提案には頷く。>>528
交通費的な観点でも、ある意味修学旅行の時で良かったのかもしれない。行き先が決まれば早い内に移動するに限る。
足元を盗み見れば歩幅を揃え、くっついたままの右手を意識しないよう移動を始めた。*]
……。
[あたしは電車内で意識を集中させる。
流石に此処で何か仕掛けてくることはないと思うけど、解呪を阻止する為に途中で妨害が入る事は考えられた。]
/*
>>557 リア充滅べ、という言葉はry
盛大に噎せて喉にクリティカルヒットがつらい。
秋芳洞を持って来てPLにダイレクトアタックをかます悪い魚です。
俺の鳩から打つ時、秋芳洞はお世話になっていたりする。
山口にあるんですねぇ(しみじみ)
[>>391僧侶に貰った助言について思いを馳せながら、呪詛の影響で触れ合った手。
ずっと触れて、そうしてその温度を思い出したいと願っていた手に、自分から更に触れようという誘惑が湧いてしまう。
自制が緩んでしまうのは、楽しくて喜ばしい事がたくさんあった昨日の影響かもしれない]
─ 回想、二日目のこと ─
[昼食を摂っていた時の事。
いいのかなと呟いた言葉に同意>>417を貰えれば、玲緒の笑みは深みを増し、そうして亜梨沙の口許へと匙を運んだ]
うん、小豆の風味が効いているから、何だか違うものを食べている感じがするんだよね。
[小豆の汁で炊いたお赤飯の風味みたいに。
>>418堪能してくれる亜梨沙に頷きながら、それを楽しく眺める。
その表情を崩したのは、亜梨沙からのおすそ分けがあったから。
暫し迷い、サイドの髪を片手で掻き上げて上体を乗り出して、匙にぱくついた]
うん、こっちも美味しい。炒ったお茶の風味が香ばしくて、違うものを食べているみたい。
お茶は違うから当然かな。
[なんて笑って感想を述べる。そうして、嬉しさを継続させた表情のままに礼を告げた]
[その後の新薬師寺では亜梨沙のカニ歩き>>422に一瞬目を丸くしたものの、自分のお参りが終わればそれを微笑ましく眺めていた。
おみくじの事は結果を考えて何も言わず、充電したと言う亜梨沙>>423に良かったねと小さく笑ってみせる。
例え映像を撮影している亜梨沙の口から女子高生らしからぬ笑いがこぼれたとしても、取り合えず微笑ましく見守っていた。温度は若干、ぬるかったかもしれないが]
丙の性質は実効的で多動的。
面倒見がよく長男気質、しかし押し付けがましい面少々。
―――…そんなところだったように思う。
俺はあまり占いを信じないが、当たっているか?
[会話の最中、火傷を起こすほどの衝撃ではなかったが、
僅かに片目を眇め、確かに掌に熱が走った。>>533]
………ッ、
[違和感を押さえ込んでから、五指を幹から引き剥がせば、
葉は膿を塗りつけ、焦がしたように黒ずんでいる。
どうやら、多羅葉は答えてくれたらしい。
やはり、元いた場所に溢れていた火行が懐かしいのか。
そんな思考を傾けつつ、ひらりと彼女に示して見せて、
ゆっくりと兄ぶった笑みを見せつけた。]
[妹が傍らで、僧侶を訝しがってはいるが、
何処の世も坊主など生臭い上に胡散臭いに決まっているとの見解。
神仏への信心などからっきしであった。>>544]
―――…ん?
確かに金を鎔かすには一時的な火力ではなく、
長く舐めるように溶解するのが必定だが。
[揶揄を曲解して、当然のように返す男の論。
葉は焦げたが、果たして赤い糸如く絡む髪は如何か。
そっと、武骨な指先で接着した赤毛を掬い>>552]
うん、ポストカードはやめよう。
亜梨沙の好きなものが貰えるのは、私なら嬉しいけど、人を選ぶものは極力控えるのがベターだよ。
[お土産のセレクトセンス>>426には真顔で注意する。
さらりと自分の感情も混ぜながら。
深く人と付き合わないなりに、人付き合い術を心得ていた]
[でも、好葉の首筋の感触は神様にも役得である。]
むふふ、 よいわ。
下手に畏まられるより、
好葉はそのままで愛しいのじゃ。
[無音で腰を折ると、掬った赤毛の結びに唇を落した。
口唇で一度、二度、緩やかに食むと微かに解ける感触を拾う。]
和スイーツ。ああ、おごらなきゃだね。うん、行こう。
[そうして普通の参拝客よりも倍時間がかかったなんて知らない新薬師寺観光を終えての道中、亜梨沙の言葉>>427に玲緒は頷いた。
二件のお店で迷い、ハロウィンパフェに猫のクッキーが乗っていたのでそちらはスルーする事に。
亜梨沙と2人、顔を見合わせたかもしれない。
入ったお店は吉野葛のお店。玲緒は葛ぜんざい840円を頼んだりしたのだが、亜梨沙は何を頼んだだろうか。
時間にまだ余裕があると見て、それからならまち工房や雑貨屋さんなんて見て回ったりした。
普通の友人同士みたいに。
普通じゃないのは……]
あ、亜梨沙。十二神将のフィギュアのガシャポンあるよ。
[ならまちを歩く道中、そんな事を言ってしまうところだろうか。ちなみに一回300円*]
[パッと顔を起こせば、軽減はされたようだ。と、暢気な意見。
妹より更なる半眼を貰えそうだが、丁度そのタイミングで、縁側へと茶が運ばれてきた。―――なるほど、今日は中々ツイている。]
…大丈夫、です。
歩くのは早い方なので。
[そうは言っても、ペースを合わせてくれるのはありがたい。
焦らず行きましょう、とはやる自分にも言い聞かせるように呟く。目線を合わせてくれたり、さり気ない優しさが苦しいけれど、やっぱり嬉しくて]
…はい、お願いします。
[それでも手を繋いでいる今だけは、優しさに溺れてみてもいいだろうか。
穏やかな表情で、頭を下げる]
─ 三日目/奈良駅ホーム ─
[触れる亜梨沙の手から伝わる温度で、つい楽しかった昨日を脳裏に思い出すままに描いてしまっていた玲緒は、亜梨沙のどうしようかという言葉に静かにはっとする>>428]
あ、携帯私が取るよ。
[情報収集ツールの携帯を取り出そうとして、手が不自由な状態である事に気がつき、玲緒は鞄の中にそれがあると聞ければ申し出、亜梨沙に携帯を渡す。
そうして情報収集の先に彼女が導き出した答え>>550>>551>>554を聞いて、玲緒は頷きを返した]
うん、どのみち京都がゴール地点だし、一石二鳥だね。
じゃあ、行こう。
[そうして情報のエスコートをしてくれた彼女を、今度は道中のエストコートをする様に手を引き、京都行きの急行が来るホームへと向かう。
くっつく手に、一瞬だけ指を絡めたい気持ちが湧いて、それを殺しながら。*]
[あからさまに顔を離したのには、やはり気づかれ。>>561
炉の眉間に皺が刻まれたことにも気づいたが、なんとフォローすればよいかもわからずに。
何もなかったふりをするしかなく、歩き始めて少し。
震えたスマホに気づき、画面をタップすればクラスメイトからのメールが。>>476
アドレス交換はしたものの。
結局のところ彼女の勉学面も兄でほぼ事足りているらしく、使った機会は数えるほど。
あちらは今日も二人で回っているのだろうか。
恐らくそうだろうな、と二人も呪詛にかかっているとは思いもせず。]
そういえば、送るって言ってたな。
[メール本文を確認して、迷いながら添付画像を開く。
写っていたツーショットを一瞥し。]
[事実、それ以上、「変なの」が好葉に直接、害を及ぼすことは防げたようだが──別の問題が生じているのに気づくのは、好葉の方。]
…むむう、確かに離れられない。
冬の間は温かくていいが、夏になる前になんとかせねばの。
[暢気なことを言っていたら、好葉はこすってみたり温めてみたりといろいろ試してくる。]
―東大寺―
おお……。
[高校時代の修学旅行含め何度かここへは来たことがあるが、荘厳さはいつ見ても変わらない。
南大門を潜れば、自然と息を詰める]
…凄いですね。
[言葉は聞こえただろうか。ぽつり、と声は洩れる]
そういえば俺も撮ってたな。写真。
[画像ファイルから、昨日撮った双子の写真を取り出す。
後から撮った形ではあったが、互いを向く二人の横顔がそこには写っていたか。
妹に向ける兄の表情はいつものこと。それに応える妹の和やかな横顔。]
なんだかんだ言ってっても。
いつも一緒にいるのをやめないよな、高殿妹も。
[二人とも、互いに恋人とかできたらどうするんだろうか。
ついそんなことを考えてしまいながら。返信のメールに添付をして、送信ボタンを押した。]
TO:高殿琉璃
件名:お疲れさま
そっちも兄と仲良くやってそうだな。
こっちは相変わらず写真に写ってる奴と二人だ。
朝から変な僧侶に遭って、散々だよ。
面白い課題というと…
こんなのならあるけど、要るかな?
[添付はもちろん、二人の後姿だ。
それと、もう一枚。鹿に襲われた炉の変顔のおまけつき。
敢えて、撮れている中で一番酷い顔を選んだのは内緒である。]
/*
リア充滅べの呪いでくっついたままになったら、
むしろ滅ぶどころかいちゃいちゃ加速するだけであって
本末転倒にならないかというマジレス。
くっつきすぎれば確かに滅びるかもしれない、嫌な面が見えて。
というか本当に喉ェ。
……俺が金で、天倉が水って言われましても。
ちょっと待ってなー、調べる。
なんか方角とか四神獣とかそういうので表されてたよな。
古代米プリンとかでも良いならいくらでも買うのにな。
[ちなみに先日天倉が食べていたプリンは青龍という名の
古代米プリンだ。おひとつ620円。]
[あげくは刃物シャキーンだった。]
のわーっ!
[あわや丸刈りの危機を救ったのは、別の丸刈り男。>>542]
うむ、見えておったのう。
神を助ける僧とか、神仏習合じゃのう。
[電車内で意識を集中させる亜梨沙に気がついて、玲緒もふと眼差しを真剣なものにさせた。
昨夜のうちにその右手の小指には、小粒の藍晶石がついた指輪の様なものが嵌めていた。
その青に視線を落とし、京都へと向かう]
先は、南。亜梨沙のを先に解こう?
[向かう先の相談にはそう答えていた]
確かに、基本的には当たってる気がする。
幸兄って大体そんな感じよ、自覚ない?
[肝心要の引っ掛かっている箇所を除けば、頷ける>>562
傍らで、痛みを堪えるような呼吸が空気に擦れた。
短く息を詰めて、片手を伸ばす]
――……、手、貸して。見せて。
[掴もうとした掌は一瞬遅く、ひらりと宙を舞って]
呪詛か。
坊主が出て来るなら系統違いかもしれん。
ここは言われたとおりにしてみよう。
今日も観光日よりじゃ。
さあ、散策に出かけようぞ。
[ご機嫌で、いい位置にある好葉の耳をぺろりん。]
[そうして南に位置する大将軍社へと向かう最中、再び二人の耳に猫の鳴き声が聞こえた。
声の方を見れば、猫ではなく、小さな少女]
……私?
[子供の頃の玲緒の姿をした、何かがそっと二人に近づいてくる。
あの顔のない猫を象る、闇を纏いながら]
あ、うん。
大丈夫、両手とも使えるよ。
[万里の言葉>>571に頷き、スマホを取り出して検索画面を開く。]
万里くんが火で、私が木……?
昨日行った朱雀門と東院庭園なんかは、
そのまま火行と木行を表していると思う。
[属性についても同時に調べ。]
あと、火や朱色をイメージするというと、
伏見稲荷大社の千本鳥居とか……?
[調べながらも、どこかいいところないかな……と
万里の顔を見上げようとして、すぐ近くにあることに、
思わず真っ赤になるのだった。]
[纏う闇で、それが自分ではないと玲緒は理解する。
亜梨沙はどうだっただろう。
けれど二人の前にちょこんと佇む子供は、あの頃の玲緒と同じ朗らかな声で言う]
─ 消すの? せっかく亜梨沙と、手を繋げたのに ─
[無邪気に笑い問いかけてくる声に、玲緒は暫し表情を強ばらせた。
心の奥底にしまっていた本音を、聞かせてはいけない人に聞かせる。
亜梨沙が口にした猫の怪談話からの玲緒の心の揺らぎに付け入ろうとした、怨霊ともいえる者の企てだった]
[何気なく口にされた、火と金の必定>>563
彼の声で聞いてしまえば、定めに反して
一瞬で羞恥心を炙られ]
―――……、……ッ
[ぱっと顔を逸らしかけ、伴う痛みに引き戻される]
織江君は大仏見るの初めてですか?
[観光する生徒の目も無いわけではないが、気にしないようにしようと彼>>573に尋ねる。
間近で見る大仏の大きさに圧倒されつつ、昔の人はこれで救われると思っていたのを思えば身近に感じられるような気がした]
こんな大きいものを昔の人は作っていたのですね。
うん、消すよ。
[亜梨沙から反応はあっただろうか。
暫しその子供…玲緒の姿をした何かの言葉に押し黙り、気まずそうな視線を亜梨沙に向けながら。
言葉を紡げずにいた玲緒は、静かにそう告げる]
亜梨沙。
勢いよすぎて、引っ張ったらごめんね。
[一瞬ちらりと亜梨沙を見て、それから子供の頃の姿の自分へと向き直る]
消すよ。
だって呪いなんかじゃ駄目だもの。
私は──……
[勢いよく踏み込めば、亜梨沙も引っ張られてしまうだろう。
それでも構わず踏み込む玲緒の右手には、彼女の断ち切る意思としての青白い輝きをほのかに放つ刀が握られていた]
自分から手を伸ばして、亜梨沙に触れたいから!
[そう強く言い放ち、子供の頃の己を。
心の奥にしまい込んだ本音を洩らす何かを、断ち切った。
断ち切った先から黒い靄が霧散し、それが辺りに立ち込めていく]
っ亜梨沙! お願い、貴方の火で浄化して。
私には、出来ないことだから。
[告げれば、亜梨沙は行動に出てくれるだろうか]
/*
ぎ、ギリッギリで何かぶんなげてごめんなさい><
うぐぐ、尺が…あと、これ困ってないかな、大丈夫かなぁと。
一人で突っ走りすぎかな、ううん、ごめんなさいorz
ふむふむ。
[真理の検索してくれた画面を覗き込み]
ああ、なるほど。
属性が方角にも関係してくるのか。
南だから朱雀門……。
[納得して頷く。
と、いつもより近い距離で真理と顔を見合わせ、同じく頬が赤くなった]
よし、じゃあひとまず平城宮跡にもう一度行ってみようか。
[このまま見つめ合ってるとこのままでいい気になってきそうだが、呪いと名がつくものが、こんなに幸せだけくれるはずがない。
今はよくても、後でしっぺ返しを喰らったらたまったものではないので、今は呪いを解くことに専念しよう]
―藤森神社―
[奈良から京都へは急行で約50分。
そこからJRに乗り換えて、最寄り駅の藤森駅へと移動する。
下車して徒歩5分、京都教育大学のすぐ近くにその神社はあった。
石畳の参道のある西門から入れば二対の狛犬に出迎えられて、神域へと入っていく。]
…先ずは一カ所目、無事に着いたね。
取り敢えず、ここの本殿にお参りしようか。
[玲緒の手を借りながら手水社で手を清めつつ、そんな提案をした。
本殿の裏手、八幡宮社や祖霊社などに並んで、目的である大将軍社がある。*]
[猫の声を聞いた時、玲緒は咄嗟に上級術である目くらましの結界を発動させていた。
だから多少暴れても、人には目視出来ないという状況。
霧散する黒い靄も暫くは囲い込めるだろう。
けれどそれには未だ、玲緒を、ひいては亜梨沙を攻撃する意思がある様に立ち込め、やがて駅のホームで見た針の様な形を取り、飛散してくる*]
[不機嫌さを露わにして気付かない程鈍い男ではない。>>567
だがどうしていいか分からないらしく、互いの間に沈黙が落ちる。
こんな風にくっつくのならば元からくっついているに等しい
あの双子でも良いだろうにと、部位は違えど同じ状況に
陥っているとは勿論知らず頭を過ぎることもない。
立ち止まりスマホを操作する大河に合わせてこちらも足を止め、
画面を見ないよう遠くの景色に視線を移す。
通行人からすれば、掴んでいる右手が構って欲しそうにと映っている気がして何だか居た堪れない。
どうやらメールが届いたらしい大河の独り言に耳をそばだて。]
[また一つ、記憶の中心に焼きつけられる光景。
混じり合う赤の境目に、口接ける仕草。
縺れを解くと約束した筈が――二度と解けぬよう、
曖昧に融かしてゆく示唆に映って]
……、幸――…?
[憎まれ口を叩いても、無言の裡に幾度となく
強請ってしまっただろう唇。
未だ触れてはもらえないまま、末端から弄られる倒錯]
[ちらちら横目で見ているとスマホを手渡された。>>568
にこやかな笑顔と無愛想な真顔。>>476
相貌だけでなく表情も対比しているとは何ともはや。
不意に、その写真を撮られた直後のことを思い出せば眉を下げて。]
……消す。消してやる。
[画面を大河に見せないように傾けてスマホを操作する。
転送ボタンを押し、画像を自分の携帯に転送した後
その送信メールを削除し。来たばかりのメールも削除しようと
すればその前に奪い取られてしまったか。
密かに震える携帯に届いた一通のメール。
後でこっそり、厳重にシークレットへ移そうかと思案した。]
― 三日目 ―
[そして三日目。
今日はお土産買って帰ろうという話をしながらバスから降りて、うっかり転んだ。]
って…。
[立ち上がろうとした時に従妹の手を借りて、そのまま引っ張られるようにして近くのお土産屋へ向かい、異変はその先で知る事になる。]
うん…。
言われたとおりしてみるしかないか。
[これだけやっても離れなかった&神様が僧侶の言う通りにしてみようと言うのである。反対する理由は見当たらない。]
そうだね!
観光もしっかり楽しまないと!
よーし、じゃあどこ行こうかなぁ。
[さっくりと気持ちを切り替えて、京都・奈良の観光マップなど広げだす。───と、]
マリーそろそろ手、離して。
お土産よく見れないよ。
[そう言いぐいと手を引くも、従妹の手は離れず、目を白黒させる事に*]
ひゃあ!
[飛びあがってふるふると頭を振ったあと、顔のすぐ横にある狐の鼻を指先でぐりぐりしてやった。]
もう!また今度やったらお仕置きだからね!
う、うん……!
[万里の言葉>>578にこくこくと頷き、
平城宮跡への移動を開始する。
移動の最中も、肩を抱かれたまま。
まわりからはどう見えているのかとか、
考えたらやっぱり恥ずかしくて
顔が真っ赤に染まってしまう。]
― 清明神社 ―
[京都に戻り、どうせなら一昨日は行かなかった上京区へと。
陰陽師として有名な、安倍清明公を祀った神社だ。
魔除けや厄除けにご利益もあるとのこと。
そのご利益というやつで、この呪詛を払えないものだろうか。
あの胡散臭い僧侶よりは、信じられそうな気がする。
一の鳥居をくぐり、境内を進んでいく。]
[たとえ呪われてなくても、
ずっとこうしててくれたのかな……なんて。
そんなことをつい考えてしまうのだった。]
――…幸久。
ねぇ。まさか、わざとじゃ……、
[兄の仕草を視界に収め、呆然と呟く。
問い質そうとした言葉は、茶を運ぶ人影に遮られ>>564
彼の隣で、今日も今日とて間の悪い――と
真逆の事を考えながら、空を仰いだ]
―修学旅行3日目―
本当にな……。
[溜息混じりに呟く聖前の隣で、こちらも同じく溜息をつく。
どうして今、一緒にいるのかと言えば、つまり。
そうならざる得ない理由があるわけで。]
…俺はこのままでも…、
[「かまわないのに」と言いかけた言葉は飲み込んだ。
なぜなら。そもそも、こうなった原因の半分は自分にある。]
/*
うぐぐ、とても申し訳ない事しかしてない。ごめんなさい、ごめんなさい。
いくらでも書き換えてくれていいんだよ(
/*
>さて京都…どこいこう。(ご機嫌)
ご機嫌って何だよご機嫌って[べしべし]
奈良公園で起こして貰った後の反応出来てない。ぐぎぃ。
盗撮願望あったりとか、右手首掴んで食べたりとか、
おみくじ丁寧に財布の中に取っておくとか、
(ここで別の何かを仕舞っていた想像をしたけれど、
財布の中だと摩耗して使い物にならないらしいっすね!!←)
布団に潜り込んだら手繰り寄せるとか、
女子のお誘い断ってまで二人でいるとかもー、もー……。
[じたじたもだもだごろごろ]
恥ずかしいので終わる前に灰に埋めるという無駄な所業。
考えれば考える程わからんな!
一気に大きな加護を狙おうとすると難しくなるなぁ。
無難に方角や色で見た方がいいのかね。
[スマホを弄りながらブツブツと呟いて、何処に行けば
良いのやらと情報を探る。
頑張れ歴史好き、何かしらのキーワードを見つけ出せ。]
金と言えば商も表しててなあ、商売繁盛のご神徳が
あるということで、毘沙門天を奉ってる所はあるにはあるけど。
天倉、お前の意見が聞きたい。
[移動は全て二人三脚、出来れば歩く距離は短い方が良いと
考えながら天倉を見上げた。]
[お互いにこやかでなかったとはいえ、
こうやって共に写真に収めて貰えたことに感謝すべきか。
口には出来ないであろう思いを飲み込み、
兄と睦まじく並んで観光しているだろう姿を想像しようとして
目に浮かんだのは、こそりと交わした秘密の言葉。]
鎌倉のは一応、昔親戚の家にいたときに見たことがある。
あれはあれで関心したものだけどな。
どちらかというと、鶴岡八幡宮のほうが馴染みがあったというか印象深いんだ。
[若宮大路の桜は綺麗だぞ、とつけくわえる]
/*
……ぅ、そうゆうことか…!
道理でいつもより初速抑え目だと、思ってた、ら…
わざと?ねぇわざとなの…!?
―時はさかのぼって、ほんの少し前―
[めでたくも聖前との両思が判明し。恐らく生まれてこの方、一番爽やかな朝を迎えられた3日目の朝。]
みんな、おはよう! 今日は良い朝だな。
完全に自由な1日だが、みんなは今日これからどうするんだ?
[体操のお兄さん張りに爽やかすぎる笑顔は、友人達をどん引きさせるには充分な威力を放っていたようだ。
どこか気遣わしげな、憐れみの混じったような奇妙な視線に晒され、首を傾げる。
15時までに京都駅に着けばいいと言う、アバウトかつ生徒の自主性尊重し過ぎな日程に、奈良を観光して行きたい者や、もう一度京都に戻りたいと主張する者もいた。
どちらにせよ、今日は完全に自由なので。
結局、班のメンバーは皆それぞれ好きな場所を観光してから集合と決まった。]
[せめてもう少し言葉を足せば良かったと思った時には既に遅し。
掌に落としたふたつの欠片。それを見た彼女が笑い出し、
飴玉で慰めようなどという大阪のおばちゃん的行動は
お気に召さなかったかと内心動揺が走る。
突っ返されたらそれはそれで構わないつもりだったが、
余計な真似をしたという事実は付いて回る。]
拾っても飼えないけどな。
[だがそれも杞憂だったらしく、はにかむような表情に
安堵するよりも先に突かれた図星に小さく呻く。
どこでそれを知ったなどと言えば墓穴を掘りかねないと
言葉少なに空となったポケットに手を突っ込んだ。]
あれか。
[大仏殿を目の前にして、あらためて建物の大きさに驚く。
途中の寺務所で調達したパンフレットによれば、建設当初は11間(86m)、その後、2度にわたって焼失し、鎌倉・江戸時代にそれぞれ再建されて現在は7間(57m)ほどになっているらしい。
3分の2程度の大きさになってしまったとはいえ、十分に圧倒される大きさだった]
[耳元で好葉の叫びが聞こえて背中がゾクゾクする。]
うむうむ、自然と舌が出てしまったのじゃ。
狐じゃからのー
[一応、謝罪っぽく耳を倒したが、あまり懲りてなかった。]
[分けて食べると言っていたがあの兄は甘味が好きなのかどうか。
好きでなかったにしても、妹から賜った物はそれこそ
ただの水でも富士の霊水やらより歓喜しそうだ。
あれだけべったりな兄妹でもこちらとはまた別の問題を
抱えているらしいと察したのは、別れ際の言葉で。
あんたも笑ったらより美人になるぞ、など。
口説き文句にも聞こえる文言を口にすれば兄に殺される上に
キャラでもない返答は残念ながら出来なかった。*]
バーナム効果を主張させてもらおう。
―――…琉璃に無理強いした覚えはないが。
[まさか、自覚に至らぬは己ばかりと言う事か。
黒ずんだ葉に力を掛ければ、形を崩し芥として地に落下。>>574
呪詛の欠片が解けて、一息吐くと、無傷を示すように掌を見せた。]
……琉璃、如何した?
[縁側に戻りだしたところで、彼女の視線に掴まった。>>576
手繰るように眼差しをぶつければ、眩しげに撓め。]
あ…俺、聖前のしおり借りたままだった。
とりあえず、返してこないと!
じゃあ、また後でなーーー!
[友人達の背に手を振って見送り。
一緒になれなかったあの日を確認し合うように、
互いの持つしおりを交換したのは、昨日旅館に着いてから直ぐ。
「図書委員の仕事の一環として、今後のしおり作りの参考に」と、
一見もっともらしい理由をつけて交換したしおりには……。
とあるページに、聖前の心の声が克明に記されていた。]
で、好葉は水。わしは木。
水生木の相生関係じゃ。
好葉がわしを強くしてくれる、さもありなん。
[何か感じたような気がしたのは、一瞬のこと。
左肘に視線を落としたが、まだ外れる様子はない。]
これは、一回じゃ駄目ってことか。
……次、どこに行く?
[冷えた空気のせいか、それとも意識をしてしまったからか。
掴まれた左肘が熱いことから、目を逸らしながら。
スマホで、次のパワースポットへの道順の検索を始めた。*]
[―――目的を違えそうになる。
そんな本音が胸の内を過ぎり、不埒だと押し殺す数秒。
彼女の眼差しに熱が燃えているように見えるのは気の所為だ。
融解し、己の形に鋳りそうだなんて都合のいい妄想。
ふい、と視線を外し、常なら振り返らぬが、
神仏に頼らぬ心が僅かに、双眸を動かし盗み見た。]
いつも―――…、態とに、決まっているだろう。
[ぐい、と引き寄せる引力の中、小さな言葉を風に浚わせた。]
さて、属性相応の場所ということじゃが──昨日、奈良を観光しそびれたから、奈良を回ろうかの。
[一緒に観光の計画にわくわく。]
どこか、心当たりはあるか?
/*
ちょっと待って、申くんがぎりぎりに殺し文句(未遂)滑り込ませてきたと、思ったら…
おにいちゃんが萌え殺しに、きた……っ
/*
8か。8かー……。まあ悪くはない、な。
そして内にエピ入りしそうなのでいつものメモぺったり。
3052/3471/7320→4196/3306/6897。
まあ初日は回想あったから喉が減っただけだな。
[触れた場所から玲緒の体温を直に感じる事の出来るこの状態は、日常生活の事を考えると色々と不自由する。
玲緒と一緒にいたいけど、この形は本意ではなかった。
本殿で無事に解呪が叶う事を願った後に、大将軍社へと向かう。
その途中、猫の鳴き声がした。
視線の先にいたのは黒い猫ではなく、蒼い髪をした小さな少女。]
……れお…
[暗い闇を纏った少女の姿にあたしは息を呑む。]
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