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純血種 アプサラス は、聖将軍 ソマリ と 純血種 アプサラス を愛の矢で結びつけた。
騎士 ジークムント は、神子 アデル と響鳴した。
次の日の朝、語り手 が無残な姿で発見された。
夜が明け、悪夢は現実のものとなった。
人狼は確かに存在するのだ。そしてその血腥い牙で我々を狙っている…。
人々は苦悩の末、最終手段を取る事にした。
投票により、1日に1人ずつ疑わしい者を処刑する。
例え無辜の犠牲者を出すことになろうとも…。
現在の生存者は、野茨公 ギィ、神子 アデル、吸血鬼 シメオン、聖将軍 ソマリ、聖光の ユーリエ、純血種 アプサラス、変わり者 アレクシス、使徒 リエヴル、公弟 ヴィンセント、志願兵 オズワルド、修道騎士 バルタザール、騎士 ジークムント、奴隷騎士 クレステッドの13名。
ん? 薔薇の精?
[アデルの言葉に首を捻る。
特に心当たりがないから。]
うむ、その様だな。
陽動に踊らされているようでは私の願いもかなわないな。
私は強者を求めているのだ!!
[苛立ちを地面にぶつける。]
公弟 ヴィンセントは、神子 アデル を投票先に選びました。
公弟 ヴィンセントは、志願兵 オズワルド を能力(襲う)の対象に選びました。
― 廊下 ―
[ふと周囲の空気が変化したのを感じて、ユーリエを見やる。
壁に変化が生じていた。
小さな太陽を思わせる黄色い蒲公英が咲き、一匹の栗鼠がちょこなんと居座る。
片方には憂さを、片方には苦笑めいた喜びを抱いた。]
奴隷騎士 クレステッドは、神子 アデル を投票先に選びました。
聖将軍 ソマリは、神子 アデル を投票先に選びました。
[城主との先の一戦で受けた、内臓のダメージは完治はしていない。
内臓そのものに痛みを感じる神経がないのを良い事に、無視しているだけだ。
ただ、青年との戦闘中に再生は進んでいる。
もう少しで、元通りになるだろう。]
変わり者 アレクシスは、神子 アデル を投票先に選びました。
聖光の ユーリエは、神子 アデル を投票先に選びました。
聖光の ユーリエは、聖将軍 ソマリ を能力(守る)の対象に選びました。
[ソマリと呼ばれる騎士が投げ返す挑発は、自信に裏打ちされているかに思えた。
間髪入れずに斬り込んでくるその刃は、シャドウ・ウォークに誘い込まれて再び空を切る。
だが、さらに斬撃が重ねられる。
そしてそれは──間違いなく一薙ぎごとにヴィンセントの身体に近くなっていた。
こちらが手を抜いたわけでも、疲れているわけでもない。
付かず離れず追ってくる聖女の祈りの力か、あるいは──]
──…っ!
[後退を繰り返して、水浴室まで引きつけたと同時、ソマリの剣はついにヴィンセントの首もとに到達し、シルクのタイを切り落とした。]
野茨公 ギィは、神子 アデル を投票先に選びました。
― バルコニー ―
よう。
[背後からの掛け声と共に屋根から飛び降りざま突き出したのは通常使用されるものよりごつめのスティレット。
それは城主の背後から心臓を一突きする位置を正確に狙ったもの。]
志願兵 オズワルドは、神子 アデル を投票先に選びました。
[膝をつく青年を、数歩の距離で冷ややかな眼差しで見下ろす。>>1:234
剣先を水平よりやや下げて構えるは、彼ともうひとり、
謝罪する血の子に答えて、城主が立ち上がったのを目にしたからだった。>>1:242]
「薔薇の精」?
ジークにしたのと同じに名乗った、ってことだけど違うくない?
……と思ったら、やっぱり「化身」だったわ。
薔薇の精でもいいじゃない。
かわいいわよ?
探していたよ、君を。
もしや、大事な客のところに行ったのではないかと心配していた。
[振り向きながら、今は鞭の形をしている右手の茨を振るう。]
神の御心を。
[ ソマリから受けたのは、魔物の後ろへ出ろという指示。
戦いを知らないユーリエには、それがどんな意味を持つのか、
どんな危険を孕むのか、はっきりと認識出来ていない。
ただ、必要なのだというだけで十分だ。
舞踏する男たちを避けるようにして、
沐浴室の方へ回り込んだ。 ]
/*
これはもっかい全員まとめてどっかに飛ばすか。
とりあえず、オズには情報与えて追い払って(
リエヴルはシメオンに引き取ってもらって(
ばるたんは……
ええと…。
うええ。わかってたけど、やっぱり手が足りないぃぃ。
― バルコニー ―
[オズワルドの姿を認めた直後には、前へ駆け出していた。
城主へ一直線に打ち掛かる――のではなく、銀髪の血子を確実に
[男はそれまで、約束を破ったことが無かった。
何故なら、自身の言葉にはいつも責任が付きまとい、
約束を果たすことすら義務として教えられてきたからだ。
―――ただ、一度。
稚気を晒して投げかけた約束を反故にしたことがある。
半年ほど前のマスカレイドで、名を隠し、顔を隠し、
誰とも知れぬ一人の女と一方的な約束を交わした。
なぜ、あんなに容易く約束してしまったかと今問われたら、
自身は答えを見付けかねるだろう。
それは貴族の義務の外にあった約束だったから、
個人で交わした初めての約束であったから、
自然と己の気が向かうままに言葉になったのだ。]
[仮面の下に顔を隠しただけで、知らぬ彼女と言うだけで。
打算を挟まず、未来の約束をした。
もう一度、踊ろう。と。
他愛無い約束だ。
舞踏会で仮面の紳士から告げられたなら、
ただの社交辞令と捨てられる程度のもの。
しかし、あの時、自分はどんな顔で笑ったのだったか。
女を誘う不埒な笑みでも、智謀に酔う悪辣な笑みでもなく。
仮面の下に隠した本当の自身の顔で、
ただ、その約束が果たされる時が胸が弾むほど楽しみで、
彼女が怒りながら訪れるのが嬉しくて。
彼女が姿を見せないなら、何度でも夜会を開く心算だった。
素顔を晒せぬのなら、もう一度仮面に顔を隠したって良い。
そう、思いながら笑った自身の顔を、―――思い出せずに居る。*]
[初めて訪れたこの城は、通ってきた森と違い懐かしい気がしない。だからこれは既視感ではないはずだ。
では、先程から茨より微かに感じる"どこか遠く懐かしい"この感じは一体、何なのだろう――。]
まぁだからと言って、教会の命を物のように扱う所業に賛同する訳ではありませんけれども。
[吸血鬼が人間の血を喰らうこと、人間が身を守るために吸血鬼に刃を向けること、どちらにとっても"普通のこと"である。
それを理解することと認めることは違うのだと、己の身に宿る実験材料を確かめるように、腕の傷を見つめた。]
私は教会も吸血鬼も嫌いです。
[ぽつりと呟いた声は無意識の内に漏れて、それに気づけば目の前の男を振り返り、静かに苦笑を落とした。]
だから、そう言える貴方が少し羨ましい。
[名も知らぬ彼>>7の胸中など知らず、微かな羨望を瞳に宿らせ、何度か瞬きをする。
だからといってどうなる訳でもないと肩を竦め、二度と彼を仰ぎ見ることはなかった。]
/*
ばるたんが赤ログ持つ以上、自分か弟が噛むのが良い。
でも3日目はオズが落ちるから、オズと因縁のある弟にはそっちを担当してもらった方がいいのかどうなのか。
というわけで、ばるたん噛みがお仕事だと思ってるんだけど、さすがに3日目の夜まで戦い続けるわけにもどうなのよ。
城内さまよってるアデルとクレスをいつまでもほったらかしにはできないしな!
よし。もっかいばらそう。(できたらね!)
[お互いの立場を表すように、背を向けて歩き出す気配が遠のく。
跳躍し、茨を破壊しながら駆けて行った背中が見えなくなった頃、ようやく深い息を吐き、前髪を掻き上げた。]
全く、面倒なことになりましたねぇ。
[久々に殺意に当てられ、昔を思い出した指先が僅かに震える。
野茨公の庇護の元にあったここ数年、平和な時を過ごしたツケが回ってきたとでも言うのだろうか。
じわりと浮かんだ汗を拭い、2Fの浴室へ向かおうと、ゆっくりと歩を進め始めた。
地面に落ちた血の跡からは、淡い小さな花が咲き誇っている。]
― バルコニー ―
[自身への襲撃者の対処に、背後の警戒が一瞬逸れた。
駆け出す修道騎士に反応したのは、一拍置いてのこと。]
ジーク!
[警告の声を上げると同時、
待機させていた蔓たちを、我が子への防御に割り込ませる。
だが、視線が向いていない分、狙いは甘くならざるを得なかった。]
ああ、そうしよう。
[きわめて穏やかな声を意識して答えた。
しかし、アデルの様子がなんだか換わったように見えた。
見えるのは戸惑いだった。]
しかし、どうした?
なにか気になる事でもあるのか?
少しでも何か痕跡があるのならば教えろ。
それが敵につながるんだ!!
[戸惑いは敵の何かをつかんだのではないか?
そう考えて、答えを求めた。]
[茨の障壁に小さく舌打ちし、素早くスティレットを引き抜くと左手に抜いたのはマインゴーシュ。
楯状になっているその鍔部分で振るわれた茨の鞭を絡めとると、そのまま力任せに引いた。]
大事な客ゥ?
[城主の言葉に眉を寄せた。]
俺たち以外に?
[先の一戦が、城主との戦いのダメージを癒しながら、彼の牽制に意識を割きながらの戦いだとすれば、今度は一切の仮借なく純粋に青年を仕留めるために動く。
頭上に剣を振り上げ、振り下ろす――受けた剣ごと叩き折る、裂破の一撃を。]
/*
せっかく場所出してくれたから活用したくてお風呂たーいむにしようか、その道中でクレステッド・アデル組に遭遇しようか悩む。
シメオンが出逢うなら、まだ戦ってないしそちらの方がいいのかなあとか。
でもメモでアデルが知っているかもってしてくれたので、一度はお会いしておきたいんだよなあ。
ああ、そうだよ。
私が招待した、大事なひとだ。
君たちと違ってね。
[引かれる力に逆らわず、茨はするりと伸びる。
障壁の方は、すぐに萎れてほどけた。]
[城主の様子を伺いながら、空いた右手で左腰にさげられた剣を引き抜いた。
刀身が白く冷たく光る。
そのままピンと張った状態の茨を断ち切ろうとするだろうか。]
それにしても次から次と、
すぐに戻ると言ったのにこれでは……
――― おや、君は…
[ふと声を途切れさせて、スティレット持つ男の顔を見た。]
使徒 リエヴルは、神子 アデル を投票先に選びました。
騎士 ジークムントは、神子 アデル を投票先に選びました。
ひと?
へぇ、あんたら人間招待したりすんの?
[…吸血鬼のババアとかじゃなくて?と続けながら男は右手の剣を閃かせた。
軽い音をたて、茨がバルコニーの床へと落ちた。]
― 城内へ ―
[バルコニーへ向かう道とはまた別の場所から、城内への道を探し出す。
右腕の傷口は既に半分ほど塞がっており、止血のための蔦も己が手で引き千切った。]
随分と派手にやってくれますねぇ。
[あちこちから響く戦闘音に耳を傾けながら、血に濡れた右手を指揮棒を振るように動かす。
向かうは2Fの浴室、肌に纏わりつく血も汗も洗い流してしまおうと、この非常事態の中でも男の行動理念は変わらない。]
……ふむ。
[故に広間に二つの気配>>18>>22を感じようとも、特に気にすることなく通り過ぎる。
気配を消そうとも、傷口からの血の匂いは隠すことはできなかった。]
[副長はもちろんのこと、オズワルドもいる。効率よく狩るには今がよい。
だが同時に立ち回るものが二組もいれば割り込むには少々手狭だ。
手摺の上にたったまま、肉厚な剣を背中に戻し、先ほど鞘に戻した剣を抜いて水平に構える。きしりと体が音を立てた]
― 水浴室 ―
君は、人よりも──闇に近い。
[ごく短時間でシャドウ・ウォークの速度に順応して見せたソマリに率直に告げる。
魔物を狩るためには、策と数と力──時にはそのすべてが必要だ。
策と数は教会でなくても募ることができる。
が、”魔物と互角に渡り合える力”となると教会の専売特許だった。
このソマリという騎士もまた”洗礼”を受けたのだろう。]
だが、私にも、護りたいものがある。
[普段使わぬ魔力がじわと溢れるように
ジークムントと神子の意識を繋いでゆく。
想いとして紡がれるはずのものを聲として伝える術が構築される。
けれどそれをなした当人は未だ気付かず]
――教会の者に屠られるのか。
[逃げたのは運命を少し先延ばしただけなのかもしれない、と
独り言ちるように思いを零す。]
[バルコニーにリエヴルが登ってくる姿をみとめると、僅かに目を配らせ。
騎士同士の戦いはなかなかに白熱しているらしい。]
…?
[こちらを知っていそうな素振りをする城主の様子に、眉間に皺を作った。]
[浴場に湛えられた水、それは氷を精製する自分には武具の供給源であった。
注水口から流れ出す水をそのまま氷に変えれば、氷の龍がソマリへと迫る。
氷柱が倒れるにも似た大振りな動きであったが、その質量を叩きつけ、動きを乱さんと。**]
[計略は成った。
背後に回るユーリエの姿>>15を
双眸で捉えれば、同時に踊りかかろうか。
足場の不安定な場所では、跳ぶように駆けた方が早い。
右腕から編まれる魔力の風。身体能力を上げるのではなく、
補助として身を支え、助力を身に備わせる。]
その血、借り受けよう。我が、
[声に応じれば、聖女は自らを供物と理解するだろうか。
伸ばした腕から続く剣が、彼の背後に構える聖女の腕を浅く裂き、
聖血が剣に伝い、魔物を弄る毒となる。
鮮血を伝わせる白金が、ヴィンセントの右肩を狙い振り下ろされた。
踏み込みすぎる間合いは、肉を切らせて骨を断つに近く。
此方の防は甘いが、その分狙いは鋭く揺れを持たない。
退こうにも背後には聖血を身内から漏らし、聖気備える少女。]
>>33
[甲高い澄んだ音とともに、相手の剣が砕け散る。
そのまま切り下げる斬撃は、だが、胸の皮膚を裂いただけに留まった。
――ガツン!!
大剣はそのまま石床を砕き、礫と火花を周囲に散らせた。]
ああ、失礼。
君たち人間とは言葉の使い方が少々違うようだね。
[人間を招待したのかと問われれば、そんな風に答え、
眉間に皺を作る様子に、笑いを投げる。]
いや。
君に似た気配を見た気がするが、
気のせいだろう。
―――仮にそうだとしても、もういないものだからね。
[この場の自分がなすべきことは、短時間に銀髪の血子を仕留め、一刻も早くオズワルドに加勢する事、と判断した。
故に、すぐさま次の斬撃を繰り出すべく、床にめり込んだ剣を振り上げる。
しかし、大ぶりの一撃は、一撃必殺の分だけ放った後の隙も大きい。
次打を繰り出す前に、城主の接近を許してしまった。>>38]
[石床さえも砕くあの大剣をまともに受けていたら
吸血鬼としての生も終えていただろう。
背筋の冷える思いがした。
野茨公の声にはっとして]
――…ですが、っ。
[得物を失った今、居ても一度きりの盾となるしか
彼の為にできることはないと知りながら
己が引けば野茨公への火の粉が増えるのも見えて迷うような声を上げる。
けれど留まれば足手まといなのも、分かる。]
御意。
……申し訳ありません。
[ややして受け入れる言葉と謝罪を口にし
修道騎士を警戒しながらも、下がる。]
野茨公か、紅い髪の持ち主だと聞いていた。
[討伐にあたり展開された情報と教会内の情報。
二つを思い返してみても明確な記憶は思い出せない。
ただ、どこかでそんな情報を見かけた気がしたので曖昧に答える。]
髪の色が重要なのか?
私には分からないな、相手が強ければ色など関係ない!!
だが、紅い髪が気になるというのならば、そいつを探し討つか!!
[紅い髪はどうでもよかったが敵を探すには違いがなかった。]
いや、まて、血の匂いがどこかからするぞ!!
これをたどるか!?
[仄かに鼻に届いた血の香り(>>35)。
近くに対象があるかもしれないと笑みを浮かべる。]
[己の切っ先は彼の身に触れたか。
それを確認する前に水が踊った。>>40
体内巡る風精が騒ぎ、危険信号を放つ。
強大な力に怯えるのではない。
根源を同じくする四属だからこそ、呼応するのだ。]
―――ッ!
[息を飲んで、剣を握る左を咄嗟に防御に回す。
己の身体を護るように構えても、反応がどうしても遅れる。
回避行動も取れぬほど深い場所に居た為、
氷龍に押し出される形で、浴室の壁に叩きつけられた。
空気を震わせ、振動が痺れるように走る。
―――ゴォオン、と騒音が溢れ。
直前で薄い風の障壁を張ったものの、衝撃を受けた身は、
背骨の軋む音を聞きながら、ズル、と壁伝いに膝を着いた。]
[人間の気配を辿り、一人廊下を歩く。
再び城の中心部を目指して。]
―……。
[――失踪する戦地に赴く前、男は幼馴染に見送られた。
走る痛みを、隠し事をしている事を悟られたくなくて、
いつも通りを装うべく、いつからか作った笑いを浮かべていたが、付き合いの長い幼馴染にはお見通しだったかもしれない。
気をつけろよという彼の言葉に男は、
「大丈夫だ。もうすぐ俺は伯父になるんだからな。
漸く妹に授かる子供だ。会えるまではそう簡単に死なねぇよ。
…今度の手紙が帰ってきたら、一度実家に帰れないか、教会に申請を出そうと思ってる。その時はお前も来てくれるだろう?」
――それじゃあ、いってくる、と。
また帰って来られると信じて疑わず、戦地へと赴いたのだった。]
[城主を確実に弑殺できるなら、これはこれで問題はない。
だが、銀髪の血子を仕留められなかったことに変わりはない。
眉間に深い皺がミキリと寄った。**]
[それまでとは比べ物にならない勢いと質量で伸びた蔓は
飛来する剣を弾き、その操り手をも飲み込もうと雪崩れかかる。
常ならば、聖別された剣は茨を切り裂いただろう。
だが、弱められた聖性は、主の血を吸った茨には力不足だ。]
[ 袖をまくれば良かった。
と思ったがもう遅い。
白い服を染める赤は、魔を誘う聖毒の香りを立ち上らせ、
床に滴る赤は、野茨の蔦を焦がし、祓った。 ]
[バルコニーで援軍を送ってしまったのは分かっていたが、特に罪悪感も心配も抱いていなかった。
己が願いは自身の決められた死を達成し、恩を返すこと、野茨公が二度死ぬのを防ぐことである。
それ以外にあまり関心はないし、そうそう誰かが死ぬ自体にはならぬと思っていた。]
嗚呼、本当に面倒です。
["あまり"と"そうそう"という言葉へ、眉間に皺を寄せる。
数年過ごした彼らのことに全く興味がない訳ではないし、前庭での戦闘で、教会側の力も理解していた。
故に己の心が僅かに揺れていることに気づけば舌打ちをして、胸元の血玉を握り締める。
布越しに感じる温度に目を伏せ、廊下を歩き続けた。]
おや、また一つ面倒が。
[気配に気づいた二つの魂が揺れる様子>>50>>53を感じ取る。
リエヴルに告げたことと同様に、己の邪魔をしなければ、こちらから攻撃することはない。
気配は室内へ入ることなく少しずつ遠のき、彼らが扉を開けたとしても、曲がり角の向こうに消える背中を見ることになるだろう。]
どう…し…て……
"ここに"……
[ここは吸血鬼の支配する城。
支配する吸血鬼と、招かれざる人間達しかいない場所。
こんな場所で聞きたくなかった声だった。**]
[懐かしい音色とその呼び名。
聞きたいと思っていたアデルの声音に胸が締め付けられる。]
アデル、なのか。
[驚きの滲む音を漏らし]
これが一時の夢としても、
君の声が聞けて、嬉しい。
[詰まるような吐息の気配は泣くのを堪える過去の彼と重なる。]
姿が見えないのがもどかしいな。
[触れられる距離ならばその髪を撫でる事もできるのに
見えず触れられぬ事に困ったような色が過る。]
/*
誤字ーまた助詞の誤字ー_(┐「ε:)_〜( ε:)0
>>61「バルコニーで」→「バルコニーへ」
文章書いてから成形し直すので、こういうことが多いのです。恥ずか散る。
― バルコニー ―
…中にもいる。気を付けて。
[背後に下がる我が子へ、視線を移すことなく言葉だけを掛ける。
追おうとする動きを止められるよう、じわりと動いた**]
純血種 アプサラスは、神子 アデル を投票先に選びました。
/*
しかし、24hRPはサクサクしていて臨場感がありますね。
自分が暇人だからかもしれないけれど、
当たれるところはガツガツ当たっていくよ…!
逃げるかっ!!
[血の匂いから察知する気配は離れていく。
慌てて追いかけて目の前にあったドアを開ける。]
貴様、逃げるなっ!!
[そこに追い求めた姿は既になかった。
闘えないもどかしさから扉を拳を殴りつける。]
くそっ!! どうしてこう腰抜けばかりだっ!!
これでは、満たされないっ!!
俺の渇きが満たされないではないかっ!!
[苛立ちを隠すことなく力の限り叫ぶ。
隣にアデルがどのように感じるかを気にする余裕すらなかった**]
[何かを察したらしい問い掛けに息をのむ。]
アデルは賢いな。
さすが、私の自慢の弟だ。
[心の揺らぎを音にせず常と変らぬ響きで褒めて]
すまない。
生き延びる為に、私は野茨公の庇護を受けた。
ちっ、まったく、なまくら掴まされたか
[あいにくと、強い魔の個体には敏感であっても、聖なる力の強弱を知ることはできない。
だからあの時>>1:23剣をじろじろ見ていたのだ。
実際は悪戯なる先の吸血鬼のものと知るのはまだであり、膨大な量とともに迫る赤黒い蔦>>58>>59を前に、急いで剣を己の手に引き寄せて戻す。]
(任せるか)
[ここに誰もいなければやりようもあるが、味方というのが二名いる。手狭であり、そして足場も悪い状態であの量の蔦を捌くのは厳しい
突撃をしたオズワルド>>63がみえたがその先を確認することはなく。右手の剣を鞘に納めぬまま、左手を右側の背中に伸ばし、鎧剣を抜くと、一度二度、強引に蔦を薙ぎ払い力付くで破壊した]
[引ける注意は数度の破壊まで。こちらに群がる蔦に対処ができなくなるまえに、右手の剣を振りかぶり、屋根の壁へと投げて突き刺す。
今度は剣からこちらを引き寄せるという要領で、飛び上がり、一旦屋根の上へと退避した**]
― 屋根の上 ―
――くそ、何だってこう…。
[これもリエヴルの声を聞いた所為か。
背信の片割れが城内にいる事を察知する気配はまだない。眠りから覚めた因子は未だひどく不安定で。
苛立ちながらもそっと息をつき、周囲を警戒しながら先を進む。その先には広間があるだろうか。
途中、人間の気配に気づいたなら、手にした獲物で以って奇襲を仕掛けるだろう。**]
[見つかったからには気配を隠すこともやめ、襲い来れば迎撃するため、右の掌を開閉し具合を確かめる。
その間も足を止めることなく、角を曲がる直前に扉の開く音は聞こえたが、どうやら大声を発する人間>>66は前しか見ていなかったらしい。
建物内に響く声に苦笑を落としながらも、わざわざ姿を見せてやる愚かな優しさは持ち合わせていなかった。]
戦闘要員と結界用の人員ですかね。
[気配の正体に僅か思いを馳せながらも、2F浴室に到着すればすぐに思考は掻き消え、扉を開け中に入る。
血の匂いも気配の足跡も道筋を残してはいるが、短い時間の内に消えてしまうだろう。]
―サロン―
[深くはない傷ではあるが小さくはない。
動くたびに血は失われてゆく。]
……拙いな。
[胸に手を宛がい塞ごうとするも思うようにはならず
くら、と強い眩暈に襲われて欠けた剣が手から滑り落ちた。
廊下にほど近い場所までゆくものの
壁に肩を預けずるずるとそのまま頽れる**]
― 2F浴室 ―
[城主>>0:38とは反対に温もりを好む男は、いつもこちらの浴室を使う。
影により常に温かな湯を張る浴槽を確認し、血と泥に汚れた服を脱ぎ捨てた。
青白い肌には過去の傷は残っておらず、左手でシャワーを捻れば、滑らかな肌の上を湯が滑り落ちた。]
……ふう。
[右腕の傷はぴりりとした微かな痛みは残せど、ほぼ完全に塞がっている。
石鹸の泡と湯で洗い流してしまえば、痕跡すらも消えてしまった。
ざんばらに切り揃えられた黒髪を抓み上げれば、震える睫毛の上から水滴が落ちる。]
久々のこれは、結構堪えますねぇ。
過去は過去だというのに、随分弱くなったものです。
[自身に言い聞かせるような囁きは、誰も味方のいなかった数年前までのように、一人の浴室へ響いた。
濡れて張り付く髪を後ろへ撫でつけ、広い浴槽へと浸かる。
流れた血液は湯と混ざり合い、桃色の水玉が空中へと浮かんだ。
指先でそれらを弾きながら、ぼんやりと中空を見つめている。**]
/*
>リエヴルメモ
よーし、任されたー(`・ω・´)……何を?
↓
……任されたのバルタンとオズだった(´・ω・`)
って遊ぼうとしたのを自重したえらい。
吸血鬼 シメオンは、神子 アデル を投票先に選びました。
/*
水の弾丸は凝縮すれば痛いんだって!
氷のヴィンセント公と被らないように気を付ける。
あとは、土や床から巨大な拳生やしたいの。
二つともどこかで使えますように!
……!
[ 自然を超越した現象が起きる。
神の奇跡ではなく、世界を理を歪めて起こる物。
背の方……沐浴室から首を伸ばした氷の龍は、
しかし、こちらではなくソマリへ向かった。 ]
……あっ。
[ 両手で口元を押さえ、悲鳴を堪えた。
髪が乱れ、冷気が肌を刺した。
壁へ叩きつけられ、膝をついたソマリへ駆け寄る。
額から伝う血は、赤く、鮮やかで。 ]
[ ソマリの顔を見る。
そして、振り返って魔物の方を見る。
ソマリが動けないならば、自分がやるしかない。
ソマリの剣を受け取って、魔物の心臓を貫くのだ。
あるいは、魔物のくちびるに、左腕の傷から尊血を垂らすのでもいい……。 ]
[ ……だが動けなかった。
使徒に、一撃で膝をつかさせる魔物。
恐ろしかった。
教会の外に出られたのも、魔物の城へ乗りこめたのも、
神子と、無敵の使徒たちが常に傍に居たからだ。
なのに。
こんな時にどうしたらいいのかなんて、聖書に書いていない。
ユーリエはその場に立ち尽くした。 ]**
聖光の ユーリエが「時間を進める」を選択しました
[城内を静かに舞う黒蝶に意識を注げば、否が応でも思い出されるのは、半年程前の事。
思い出すと分かっていたから、それきり二度と遣いはしなかったのに。
――何より気に懸るのは、自分はあの夜、無用な火種を撒きはしなかったかという事]
[月下の庭で、顔も知らぬ男の腕に抱かれ、これ以上は寄せつけまいと並べた棘ばかりの言葉。
男が口にするのは、煽るのを愉しむとしか思えない応え。
笑みを孕んで揺れる声音に、聞き逃すまいと耳を澄ませたのは、
一つ残らず反駁してやるために。
この先他の男に誘われる時、自分を思い出すかと問われて]
……不思議な事を仰るのね?
よく顔を見てもいない方を、思い出す事があると思うの?
まして、心蕩かすようなお誘いを戴く時に、他の方を思い出す
余裕などあるかしら。
ああ…、でも貴方なら、きっと容易く出来るのでしょうね。
[男に向けた笑みは、仮面を隔てても雄弁に皮肉を語るもの]
[踵の高い靴で舞う肢体を支える筈の腕が、身動ぎも阻む程きつく絡んだ。近寄せられる顔に、口接ける心算かと咄嗟に固く唇を結ぶ。
せめてもの拒絶か――それとも、己の牙で傷つけるのを恐れたのか。
これ以上詰め寄るようなら、咬みついてやろうと決めたのも忘れて]
[唇の代わりに降ってきたのは、男に会いに再び訪れるよう唆す、挑発めいた誘い]
……自信と驕りは別物でしょうに。慎みと卑屈もね。
素性も知らない女を気安く誘うような男に、独りで会いに来る程、
慎みがないように見える?
――…貴方の気を惹くために、私が戯れを仕掛けているとでも?
[額を重ねて微笑む男の瞳を、昂ぶる深紅が真っ向から射抜き]
…だったら余程、人を見る目がないのね。
斜に構えてばかりいないで、もっとよく見たらどうなの?
[在りのままの自分を見てしまえば、二度目などある筈もない。
人を脅かすべく生まれた身を理由に、卑屈になる心算はないが。
そのくらいの事は弁えているから、見透かされずに見ていられるよう、距離を挟むのに。
――全てを眼前に曝した後でも、もう一度同じ様に笑えるのか。
激情に任せ口走った言葉が、迸る魔力に絡み、呪言と成ったのも
気づかず。鼻先を擦り寄せる男から、そのままふいと顔を逸らした。
けれど、手を離せばそれが最後と知るから、振り解く事はなく]
[やがて離れゆく掌に、輪舞の終曲を促されれば、すっと身を退いた。
裾を摘み片膝を折り、淑やかな微笑を、巧みなリードへの返礼に]
……素敵な夜を、有難う存じます。
[意図したよりも柔らかな声が唇から零れ、それきり言葉を継げずに、ただ男が告げる約束に耳を澄ませた]
/*
……あのね、恋囁きをする時のボタンがね、
『睦言』なのよ……
知ってたような気もするけど、そっか、睦言か……
/*
夜コアのみだと、レス読み→書き書き→その間に議事のびのび→どんどん周回遅れで取り戻せない…!
でもみんな追い着いてるから、もしかしなくても私がとろいだけ。
特に昨夜はシメオンとふたりきりだったのに、遅くてごめんなさい…
そして息子に守ってもらうつもりが、妙にデレツン発揮する母でごめんね…
甘やかしたいのに、意地でも行動に移す気のなさげな母である。
/*
そして、色んなものを拾い損ねてることに後で気づく…
ギィ様がリクエストに応えて素敵に口説いて下さった感動のあまり、手にキスしてもらったのに反応してなかったのとか。
ジーク様の手にキスも、タイミングがずれてお返事しそこねたの…
みんな素敵できゅんきゅんしてるのに!
ギィ様が、さりげなく大事なお客って言ってくれたりするのもね、こっちもさりげなくどっかに混ぜ込みたいのに……
お兄様って呼びたい。でもあえて呼ばない。
ソマリに関しては、最早言うまでもないわ。
なにあのひとかっこいい。
バトル、どこに参戦したら多角避けられるのかしら…
[敵対するソマリの動きは、右腕の風を得てなお加速する。
肉薄する白金。
だが、その刃が向かったのは、ユーリエの身だった。
少女の肌を裂き、伝い落ちる血を纏わせて”聖剣”が翻る。]
[ソマリの言葉からも、その血がなんらかの触媒であることは推察された。
このいとけない少女がこの戦場へ連れてこられた理由はそれかと瞠目する。
彼女は吸血鬼の贄ではなく、神への供物なのだ。
そして、騎士はその命を守るのではなく削るためにあるのだと。]
哀れな…、
そうまでして──
[最後まで言葉を紡がせることなく、紅をまとった曲刃が振り下ろされた。
聖女の血を使ったなんらかの術式が発動することは予測されていたから、弾かねばならぬ、と身体は動く。
だが、風の騎士は防ごうと掲げたアイスソードの動きまで計算していたかのようにかいくぐり、血を流す聖女はその可憐な身を挺して退路を塞いでいた。
烈風が右肩に激突する。]
あああぁ…っ!
[聖血を注ぎ込まれた傷口から溢れたのは血飛沫ではなく、燻る黒煙。
酸のごとく身を灼く。
カウンターとなった氷の龍がソマリを壁に叩きつけ、追撃を阻止した形にはなったが、視界が眩む。
ヴィンセントは足を縺れさせるように貯水槽へと倒れ込んだ。
火傷を冷水にさらそうとするごとく。
派手な水柱があがる。**]
ユ… ベール、
可能なら── “分身” でいい、 助け を。
聖女の血を 吸い出してほし い
[気を抜けば意識をもっていかれそうな白熱の中で求めるのは、彼以外になく。]
[いつの間にか、リヴエルもこの場に来ていたようだ。>>36
ふたりが何か仕掛けるのを目にし、割り込んで却って気を逃すよりは、と城主をこの場に釘付けすることに専念する。>>46
銀髪の血子を逃がすまでは、自分の追撃を阻止する為に、相手も動かないだろう、と。
二撃のために振り上げた剣はそのままに、退く血子を目で追ってみせ、自らの任を果たす。
この“野茨公”は自分の血子を溺愛するタイプらしい。
時折、そうやって自分で作った血子を恋人や家族のように扱う吸血鬼もいる。
だが、自分を盾にしてまで血子を気遣うとは、余程自信があるのだろう。
そうやっても勝てると、確信している。
そう分析し、改めて城主……ギィを見据えた。**]
/*
うえへへへへ。
だめだよみかえしても変な笑いが出るwww
ああう。うちの子も助けに行きたいしどうしようもう三つくらいに分裂してもいいかなぁぁぁぁ。
/*
でもちょっとまて。
今飛んでったら、誰が今日のオズをキルするんだよ。
(オズは今日死にません。)
(いやでも負傷状態にはせなあかんだろ)
………
(自分の欲望に忠実になっていいですか?)
(だめです)
(´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)
/*
まあちょっと落ち着こう私。
ひとつずつ片づけていこうじゃないか。
まずは切りつけられてるのをどうにかしなさい話はそれからだ。
クルースニク側が押せ押せだわ〜。
もっとこう、歯がたたない感じかと思ってた。
確かに人間の身で高位の魔物と相討ち出来るって、
なかなか強いわよね〜。
いいぞもっとやれ。
― 水浴室 ―
[影だまりから戦いの様子を窺っていたリスは、
戦いの場が移れば、壁に這う蔓を伝って追いかけていく。
顔を洗い小首を傾げていた小動物は、
そこで行われた攻防を目撃して、
丸い目をさらに大きく開いて立ち尽くした。
公弟の苦鳴と水飛沫の音が、水浴室の壁に反響する。]
― バルコニー ―
[意識が逸れたのは一瞬。
だが防御が甘くなるには十分だった。
完全には受け損ねたスティレットが深々と右腕に突き立つ。
肉どころか骨も抉られる嫌な感触に、眉をひそめた。]
……。
[無言のまま、微かな怒りを漂わせて左腕を戻す。
剣を投げた剣士が既に撤退していたは幸いだった。
赤黒い茨の蔓が城主の体に巻き付いたあと、
周囲を弾き飛ばす勢いで爆発的に広がる。]
……君たちの相手をしている暇はなくなった。
これと遊んでいるといい。
[激しくのたうつ赤黒い触手を左腕から落とし、
そこへ、右腕に穿たれた傷をかざしてさらに血を注ぎかける。
大量の血を浴びた野茨の蔓は見る間に質量を増し、
蔓の塊でできた歪な四足の形をとって、
鋭い棘の並んだ口を開き、木が擦れ合うような咆哮を上げた。]
[自らが生み出した番兵を残し、城主は体を翻す。
本来ならば瞬きひとつで飛んでいくものを、
自らの足で走るのは、いささか血を失いすぎたがため。
城主が通ったあとには、点々と血痕が残されていた。]
― 水浴室 ―
[走ってきたとはいえ、"呼ばれて"からさほど時は経っていまい。
水浴室の入り口似姿を現した城主は、
いささかも迷わぬ足取りで、弟の元へと近寄った。**]
/*
ちなみに、ここで出したモンスターのイメージはこちら。
http://www.hobbyjapan.co.jp/dd/news/mm_4th/0403_17.htm
しかし、吸血鬼もクルースニクも、血から花が咲きすぎである。
神が先で魔物が後だよね?
ということは、魔物が真似をしたということでいいかしら。
/*
メモ見て気づいたが、アレクシスの桃色の水玉ってなんだそれかわいいなw
アレクシスは折に触れて血玉描写くれるのが愛しくてたまらない。
血を垂らしながら歩くと植物が芽吹くとか、ちょっと大神伝のアマ公を思い出す。
― 2F浴室 ―
[汗と血を流した身体を温めながら、城内の気配を探る。
束の間の体温を手に入れた指先で宙に浮かぶ水玉を操りながら、それぞれの位置関係に見立てた。]
西の棟にいるのは、おそらくレディでしょうね。
お一人のようですが、シメオンは……嗚呼、彼も移動しているのか。
あちらの気配は七つ、こちらはレディ以外が五人。
ふむ、こちらが力量で劣るとは思いませんが、決して楽な遊びではないようです。
[七つの水玉を掌でかき集めると、そのまま拳を握りしめる。
押し潰されたそれらは肌を伝う雫となり、浴室の底へと落ちて行った。]
最初に地へ落ちるのは、どなたでしょうか。
[他人事のように呟いて、浴槽から立ち上がる。
青白い肌、右腕の傷は既に完治していた。
己の血で"創造"した水玉を従え、影が準備した新しい衣服を纏う。
濡れた髪を拭いながら、男はどこか楽しそうに笑った。]
/*
万が一こちらにどなたかが来てくださった場合、全裸遭遇全裸戦闘になる可能性に気づいて、慌てて服を着たアレクセイさんです。
/*
勝手に己を敵とする人間も吸血鬼も、その理由が分かっているからこそ、自身ではどうしようもないので嫌い。
だから勝手に滅べばいいと思っている。
でも幼い頃から向けられた悪意も殺意も攻撃も、染みついた恐怖は消えなくて、あまり得意ではなかったり。
でも逃げながら戦わないと死んでいたので、経験だけは無駄にある。
今まで生きてきたのは、理由は分かったけれど、そんな訳分かんないことで死んでたまるかっていう意地。
だからギィに助けられて、初めて誰かに守ってもらって、死ぬなら彼のために死にたいと思うようになった。
これまでの生活で、死なないっていう選択肢とか、生きるためっていう考えがない男。
でもここ数年の生活が平和で、本人は絶対認めないけど結構幸せだったりしたので、実際死ぬ直前になると葛藤があったりするんだと思う。たぶん。
/*
毎回恒例、自分の中で齟齬を出さないための設定メモ。
洗礼者の設定を見た時、最初は命を助けるなんて考えないで、ギィが倒れてから感情が芽生える感じの方が王道だし、そちらも考えたのですが、wikiでギィとお話していてふわっと浮かんできたのをそのまま採用しました。
隙間産業好きなんだけど、村趣旨からは外れてない、はず。
とても楽しい。えへへ。
[呼ぶ名がひとつ弾けて、次いで低く抑えられた声が約束する。]
ああ…
期待 してる。
[繋ぎとめられた意識は甘く諾う。]
[ 重く濃密な魔の気配。 ]
何か来るわ。
[ ソマリを庇おうとしているのか、ソマリに庇われようとしているのか、
自分でも判別出来ないままに、聖将の身に触れ、
衣装を握る。 ]
はな。
[ 外から城を見たときの、赤い花を連想した。
どんなに醜くおぞましい魔物が現れるかと思えば、
こちらも人型だった。
そして、傷だらけだった。 ]
ジーク兄さん…、やっぱり兄さんなんだね。
[夢でも、声が聞けて嬉しい気持ちは、自分も同じだった。
あの頃と同じ優しい声が、今は愁いを帯びて届く。]
僕も…、うれしい……。
[嬉しさと、悲しさと、切なさと、色んな感情が押し寄せる。
この城のどこかにいるのなら、その手で触れて、また頭を撫でて欲しい。]
会いたいよ…、兄さん――……。
[声は聞こえても、姿までは見えない。
ひとときの夢だなんて思いたくない、いつもしてくれたようにその温かい手で抱き締めて、これは夢ではなく現実だと教えて欲しかった。]
[深い地下から汲み上げられた水が灼ける体を包み、傷に滲みいって、
それでも、痛みは散らずに神経を苛んだ。
意識を失えば、好き放題される。多分。]
か… は、
[かろうじて上体を起こし、水場の縁に立った影に視線を投げる。]
[ 魔物はこちらへは目もくれず、
浴場の方へ駆け込んだ。 ]
何をしているの。
[ 動く死者が、死を悼むとは思えない。
だって彼らはすでに「死」んでいるのだから。
……いや? ]
最初の魔物。
まだ。
[ 滅んでいない。
聖女の血に祝福された聖将の剣を受けてもなお。 ]
[そこに認めるのは城主の姿。
彼もまた血を流し、満身創痍だ。 それでも――]
来て…、 くれた、
[身体の芯に力が戻る。]
[ユーリエがこちらを見ている。
その戸惑いが伝わってくる。]
君を――
[今は無理でも、その聖なる枷を壊したいと、願う。**]
[ ソマリの顔を見上げる。
ふと、その服に水滴がついていることに気づいた。
足元をみれば、横たわった氷の龍から水がしみ出し、
浴槽まで続く水の道が出来ていた。 ]
あ……。
[ みずおと。
魔物が水中にいるなら、これを聖別すれば、相手の武器を取り上げることと、滅することが同時に出来る……?
その時間があればだけど。 ]
自分で自分の食糧を確保出来ないと不便だろJK、
ということで、自力で水を聖水に、パンを聖餐に変えられる予定だったけれど、
よくよく思い出すと、その辺の描写してなかったわ。
後だしもアレなので、
逃げる時間&妨害する時間を確保して様子を見るなう。
ブラックロッド三部作の腕力聖人vs吸血鬼は楽しかったわ。
屋上の貯水タンクを丸ごと聖別→スプリンクラーでビル内散布の流れが熱くてね。
ああいう圧倒的な戦いがやってみたかったんだけど、
かりょさんのPCだから、一芸特化になっちゃったわね。
―廊下―
[ソマリとユーリエの光りを知覚した場所へ向かおうとするが、ふと気がつき速度が落ちる。]
(そう言えば、あの時どうして…――)
[城中に這う茨が城主に繋がっていると考えたのは、まだいい。
でも、どうして"拒絶"されなかったのだろう。
駆けめぐる速度は一瞬で、敵の位置を完全に把握する事は不可能だったとはいえ。
聖血を持つはずの自分が、野茨の意志に弾かれることなく、あの流れに乗れたのはなぜなのか――]
(僕は…――、
僕は…、一体…――)
[父親が"誰であるのか"知らない。]
[父親が"何者であのか"も、知らない――。]
(まさか、そんなこと…――
な い よ ね――?
母さん……。)
[聖公教会の聖女が魔物と子供を持つなんて、そんな事が許されるはずないのだから――。**]
/*
アデルとの縁故は実現する時間がないかもしれぬということで、一旦消し消し。
会う機会があったらその時お話しするー(・v・*)えへへ
シメオンが広間に向かうなら、クレステッドとの戦闘はお任せした方がいいかなあ。
生き延びるため…――
[ジークムントの言葉は穏やかに、しかし、はっきりとした意思を持って、ここに身を寄せた理由が語られる。
つまり騙されたのでなく、己の意志で選んだのだと。]
兄さん……
ここにいて…、幸せ――?
[置いて行かれた理由を追求するでもなく、口をついて出た言葉。
自分や教会という家族を捨ててまで選んだこの場所は、彼にとって心穏やかに過ごせる居場所だったのだろうかと。
そして自分がそれを踏みにじろうとしている事への、戸惑いを隠せずに――**]
/*
どの段階で変わってたのか気づかなかった(ノシωヾ)
濃い縁故が二つもあるから、お邪魔にはなりたくないなあとか考えてたのだけれど、むしろいらんことした疑惑。埋まろう。
/*
わわ、消しちゃったから変更してくださったのかな?
それなら申し訳ないことをしました。
最初のメモでお声掛けしておけば良かったね(´・ω・`)
わざわざ言って気にさせるのもなあと悩んで結局書いたので、より一層そう思ってしまう。
うー、ごめんなさーい!
なんだ、起きていたのか。
気絶していれば楽しんだのに。
[水の中に沈んだ弟の肌は一層青白く、一瞬、不吉な思いが過ぎる。
だから、彼が身を起こすのを見て、安堵の代わりに軽口を叩いた。
ふたりの周囲には、主の後を追ってきた野茨が蔓を伸ばしている。
立ち上がり、しなやかに編み上がっていくそれは、城主の意識が侵入者にも向いていると知らせるよう。]
可愛い弟に呼ばれたんだ。
飛んでこないわけがないだろう?
[上体を起こした弟に手を差し延べ、水から引き上げて抱きしめる。
そして、そっと口づけた。
彼の肩に咲いた傷口に。]
[牙は用いず、開いた血の道から滴を啜り上げる。
良く知る味が味蕾に広がった直後、灼熱が喉を滑り落ちていった。
吸血鬼の体内に入ったとはいえ、聖毒はその力を失わず、臓腑を灼く。
それに構わず、弟の血を吸い上げ続けた。
彼の血に混ざった聖血が除かれるまで。]
なるほど。これが聖女の力か。
教会もとんだものを作り上げたものだ。
[唇を離し、零れたものを指先で拭って、ちらりと聖女に視線を向ける。
しかしそれはすぐに外れ、弟へ注がれた。]
口を開けて。
それとも、他の場所からがいいかい?
[笑いを含みながら自らの右手首を噛み裂き、弟の唇に宛がう。
弟の中に自身の血が流れ込むのを、愛おしむ眼差しで眺めていた**]
[ギィの口元に浮かぶ微笑に顔を撫でられた──あるいは舐められたような錯覚を受ける。
伸ばされた手に指を絡めれば、重く濡れた身体は抱き寄せられて腕の中へ。
筋の通った鼻梁が首筋に触れていったかと思うと、赤い髪が傷ついた肩を覆った。
顔を伏せたギィの唇が糜爛した裂け目に押し当てられる。]
や… 、 ダメ だ
──… よせ。
[上ずった制止の声は喘ぎ震える。]
[聖女の血を吸い出してくれと口にしたのは自分だったが。]
“分身”なら… と、
[それでいて、本心ではギィ本人が来てくれることを渇望していたのだ。
ならば、求めていたのは──]
[わずかの間に毒素を取り除かれてゆけば身体が楽になる。
その過程はただ爽快なだけでなく──]
ん、は …ぅ
[ギィの背を掴んだ指に力が籠る。]
[毒を吸い出された後は、滋養の糧を与えられた。
傷を癒すのにどうにかして調達しなければ、と思っていたもの。
しかもヴィンセントにごく近い血のそれは素晴らしく馴染み、そのまま身体を巡りはじめた。]
あなたも、 無事ではないのに──
[熱に潤む眼差しで城主を見上げる。
この救い主は、自らの身を犠牲にして、縋る者を救った。]
[人ならざる者となってから得た魔力は
自らの傷の修復に費やされぬまま神子との絆を結ぶ。
届いた声に、サロンで束の間の休息をとる男の顔が複雑な色を浮かべた。]
――――。
[野茨公の庇護を受ける事を選んだのは紛れもなく自分だ。
なにも成し得ずなにも残せぬまま潰えるを厭い
助けを求めた自分に手を差し伸べてくれたのは野茨公ただひとり。
彼の君の導きに従い受けた恩を感じながらも
自身の選択により大切に思う者を哀しませていると思えば心の臓が鈍く痛む。]
[聖女を刃で傷つけ、
魔物に向かい立ちても揺れることを知らぬ心。>>54
一瞬飛んだ意識を手繰って引き摺り戻し、
金色の髪を揺らして苦しげな息を溢れさせた。
嗅覚でまず捉えるのが、血により払われ焼けた茨。>>60
聴覚で次に捉えるのが、聖女の声。>>64
そして、視界に捉えた彼女の姿。>>74
無事を確認すれば、自然と安堵の息が零れた。]
なんて事はないさ、掠り傷だ。
[袖口でこめかみの傷を拭い、白い軍服が赤に汚れる。>>76
勇ましきに奮い立つ聖女に、小さく唇を円弧に撓めた。
損傷は激しいが、再び剣を持てぬほどではない。
この身が剣を捨てるのは、命尽きるその時だけ。
足る覚悟を鼓舞し、剣先を地に突き立てたまま。]
君には持つ者としての義務がある。
それを果たす前に、俺も潰える訳にはいかない。
君は、いずれ、朝を呼ぶ光になる。
その為に、茨だろうと、魔物だろうと、打ち払う。
[ユーリエに囁き、剣を支えに自重を揺らす。
金色の髪が零れて、頬を撫でた。
彼女は己と同じ、高貴なる義務を持つ存在。
だが、恐怖に竦む少女に、脆弱を晒したままなど、
騎士の、男のすることではない。]
―――そう生まれ、俺が選んだ。
この身、我が生、サイキカルの血はそう在るのだ。
教会の者とさきほどまみえた。
もしや、と思っていたが、アデルもこの城に来ていたんだな。
[乱れそうになる息遣いを隠しながら
求めていた存在の声をきく。]
――…私が魔に堕ちたと知ってもなお、
うれしい、と、会いたい、と言ってくれるのかい?
[拒絶を覚悟していた男の声に揺らぎが生じた。
昔から優しい子だったと思う。
優しさゆえの言葉ならそれに甘えては迷惑をかけるわけにはいかない。
それでも、会いたい、と、触れたいという思いは強まるばかり。]
[途惑いに眸が揺れる。
ふる、と首を振るい、傷ついた身体に鞭打ち立ち上がる。]
中も安全ではないのだったか。
――…アプサラス嬢とシメオン殿はご無事だろうか。
[バルコニーに居た際に西の塔からも音が聞こえていた。
余裕などない状態で主賓の事を案じるのは生真面目さゆえ。]
[幸せか問う声が届く。
この城にも居場所を見いだせぬ男にはそうだとは言えなかった。]
幸せとは思わない。
不幸だとも思ってはいないが――…
私にとっての幸せは――、
教会でアデルと過ごした日々だよ。
[慎ましくも穏やかに流れた時間は確かに幸せと思えた。
その頃を思い出して、声音は柔く落ちる。]
[血を洗う野茨公と、銀の吸血鬼。
再び氷使いが力を取り戻せば、濡れた場の支配権が彼に移るだろう。
そんな事は考えずとも理解できた。
再び剣を構える聖将が、魔物に対峙。]
サイキカル家が聖将、このソマリが相手になる。
今宵、灰燼に帰すが良い。野茨公よ。
― バルコニー ―
[反対側で、城主の隙を窺っていたバルタザールには、彼奴の異変がよく見えた。
オズワルドを迎え討とうと構えた、流れるような剣の動きが、一瞬止まったのだ。>>83
結果、スティレットは見事彼奴の右腕に深々と突き立った。
立ち合った自分には分かる。
奴の実力からして、負傷していようと、反応していて止め得ないなどあり得ぬ
城主の動きを鈍らせる、何かがあったのだ。]
【聖】ユーリエ
【弟】ヴィンセント
【修】バルタザール
【志】オズワルド
【変】アレクシス
【将】ソマリ
【純】アプサラス
【神】アデル
【茨】ギィ
【隷】クレステッド
【吸】シメオン
【使】リエヴル
こうかな。
―廊下―
[いけない。
こんな風に迷っている時間はない。]
クレスさん、こっちです!
[2つの光りを知覚した場所へ、クレスを先導するように走り出す。]
会いたい…
今すぐにでも、会いたい…
[彼の住処を荒らし、仲間をこの手で葬りに来た自分が言える言葉ではなかったけど。]
兄さん…――
[それでもジークは、唯一無二の存在だった。
例え彼が人を捨て、魔に落ちてしまったとしても――]
[ちらとテーブルを見遣る。
一度は置いたグラスを手に取り]
…… 。
[悩むように中身を見詰め、サロンから立ち去った。
白い布を染めてもなお止まらぬ赤が
ぽたりぽたりと同じ階にある個室へと続く。]
[次いで、絡み合う茨の奔流が押し寄せてきた。
城主に纏いついた茨の叢が、その意を表すかのように爆発的に拡がったのだ。>>85]
……ク、
[流石の修道騎士も、剣を盾のように構えたまま、為す術なく後退する他ない。
防護しきれぬ手や脚に茨の棘が、何条もの細かい傷を作っていく。]
我等、朝に生き、彼等、夜に生きる。
それが定めであり、俺達は肩を並べて生きられぬと言う訳だ。
[深夜に沈む野茨城に、暁の陽を呼び、灰の山を詰む。
魔物として生まれた存在と、
人として生まれた存在の雌雄を賭けて。
ユーリエの声に浅く頷けば>>119、
熱を持ち続ける右手に集中し]
奴を討ち取れば、足並みが乱れる。
この機会を得るぞ、ユーリエ。
[自分が聖女も大儀も利用しているのは理解している。
だが、彼女が名乗り>>121を上げた意味も、
伊達や酔狂では無いと知っていた。
打って算え、謀を巡らせ、死点を突く。
魔物屠る一門の己には、やはり聖者の肩書きは似合わぬな。と、
内心の泥濘を飲み干しながら、息を吐いた。]
だけど、今はダメ…
とても好戦的な人がいるから、兄さんは安全な所へ逃げてて…――
[完全に目的から外れた、矛盾した行為。
それでも、どうしても彼とは戦いたくなかった。]
薔薇…の――
[水の気配に気配に満ちたその場所には、傷ついたソマリとユーリエの他に。
2人の吸血鬼がいた。
長い薔薇色の髪と、磨き抜かれた刃のような銀色の髪の――]
[サイキカル家は元々戦場で武功を立てた一門であった。
それが何時しか魔物討伐へ特化したのは、人を殺めるよりも、
魔を打ち滅ぼす術に秀でていたからだ。
人の世に生き、魔物を屠る術を磨く高貴なる義務を持つ一族。
己が次男として生まれた時から、我が道は決まっていた。
兄は嫁を迎えて血を練り、弟の己は使徒の開発に献じられる。
それが当然であり、貴族の義務であると認識していた。]
――嗚呼、嬉しいよ。
アデルがそう思ってくれるなら近いうち逢えるだろう。
生きていれば、きっと、また逢える。
だからその時が来るまで
君は無事でいてくれ、――…アデル。
[神に祈りが届かずともアデルの無事をただ願う。]
[好戦的な者と聞けばはたと瞬く。
先ほど対峙した修道騎士の近くにアデルは居なかった。
ならば他にも好戦的と言われるような者が居るのだろう。]
――忠告は受け取っておくよ。
君はやはり、優しいままだな。
[彼の心遣いに癒されるような心地でぽつと声を返した。]
[この城で、彼女と出逢えば、
口を開くより先に互いの立場を理解するだろう。
魔物に口上述べて敵対する声を、蝶は拾うだろうか。
魔物殺しの血を持つ男は、
重責を背負い、彼女を気安く誘って見せた面影が遠い。]
[茨の嵐が収まった後、そこにあったのは、木を擦り合わせて
妖術によって生み出された茨の番兵。
神の被造物にあらざる、
城主の捨て台詞>>86は聞こえていたが、身を翻す傷だらけの後ろ姿を追うことは適わなかった。
四足の巨体は、城内への入り口を塞いで、擦り抜けるも飛び越えるも不可能とした。]
“お前か私のどちらかが、すぐさま城主を追う”
“残った方が速攻で怪物を倒し、後を追う”
[一瞬でそれだけの判断を下した。
腐れ縁のソマリほど以心伝心とは行かないだろうが、説明する時間が惜しかった。
故に意を汲めと、乱暴に目線で伝える。]
[やがて客間を特定できたなら、得物を持っていない左手で乱暴に扉をノックする。]
――シメオンだ。
中にいるのは誰だ?無事なのか。
[中に呼びかける言葉は素のもの。
礼節などを気にしている事態ではない。]
―水浴室へ行く前―
いつか、必ず会える…
きっとだよ…?
[優しいのは、こんな時でも気遣ってくれるジークムントの方だと思った。]
兄さんも、それまで無事でいてね…――
きっとだよ…?
[それだけを告げて、走り出したか。**]
[目線でそれだけを伝えると、思い切り刀身を後ろに引いて構えた。
防御も何もない。
強引に押し通るための、捨て身の一撃だ。]
馬鹿だな、ヴァンスは。
[揶揄する調子を声に載せる。]
私が欲しいのだろう?
最初から素直に言えばいいのに。
[確信。]
――― ああ。それも楽しみだ。
なんなら、今すぐにでも?
[氷の龍、だなんて言葉に、体を震わせて
直接の声を耳元に吹きかける。]
―――…。
[礼を言われれば、吐息を零す。]
おまえにそう言われるだけで、
どれほどのことであろうと耐えられるよ。
私の ―――
きっと。
――約束しよう。
大丈夫、大丈夫だから。
[いつかのようにあやす響きを滲ませて
自身と彼の不安を拭おうと穏やかに囁く。]
― 西の塔 ―
[瞼を臥せ視界を封じれば、己の眼と為る蝶への集中が増す。
領地の空気に溶けた燐粉が、ごく仄かに道をつけ、行き交う気配を朧気に照らす。
労を要さずはっきりと存在を感じるは、その身に同じ血を宿す青年。
次いで判じやすいのは、血脈の枝が細く繋がる野茨公か。
――願いにも似た予想を裏切り、呼応めいた感覚が再度訪れる。
魔を帯びてはいるが、同族とは異なる金の光]
――……、
[知らず押し殺していた息を、ふ、と零したのは。
次の呼吸を、より深くするため。
微かに震える唇は、己の過怠を呪うため]
[乾き荒れ狂う心を覚ましてくれたのはアデルの言葉だった(>>122)]
ああ、先導は任せる!!
早く見つけるぞ!!
[理由は違えど敵を探したいのは同じ。
ゆえにアデルの先導に従った。]
/*
クレステッド、ソマリ、アデル、ユーリエ、ギィ、ヴィンセント。
六人かー。適度にぶちかましてバラけさせようかな。
週末に立てたいフラグある人も居そうですしね!
―水浴室―
[アデルと共に水の気配のする居室に入る。
そこにいたのは待ち望んだ標的の姿。]
探したぞ、魔の眷属!!
さぁ、私の渇きを癒してもらおうかっ!!
[目の前にいる傷ついた仲間達が気にならないわけではない。
それでも一気に距離を縮め、剣を抜き目の前の獲物へと斬りかかった。]
― 水浴場 ―
[腕の中で弟の体が震え、背に縋り付く力を感じる。
力失せた体が再び立つ力を得たとみて、
支える手の力をわずかに緩めた。
信頼しているとの余白をもって。
守る意思があるとの強さをもって。]
他は―――……。
[問われれば、わずかに言いよどむ。
視線が、少しばかり外を向いた。]
… 放り投げてきた。
[どこか、拗ねたように。]
アデル。
[ 神子の力と息吹に、聖女の力も呼応する。
彼の異変には気付かなかった。
周りの水を、一度に聖水に変えてしまおうと、
ユーリエは聖気を高めた。
ほのり、と風を受けたように長い髪が揺れる。
手の中にロザリオに、確かな熱を感じる。 ]
紅い方だな、了解した!!
主の命も出た、もはや貴様に猶予はない!!
今日が、いや、この瞬間が貴様の命日だっ!!
[剣に己が保持する聖なる力を籠めて更に力強く走った。]
[――だから二度目を、期待はしなかった筈なのに。
まして一度は月下に潜めた姿を、戦火に照らし出されるくらいなら]
――…“自信過剰”なんて。…よく、言えたわね。
[愚かしいと知る願いを、自ら抱え込む訳がない。
今この時まで、そう信じていた。
火種を男に植えつけたのは、己への過信と驕り]
[弟と話すうちにも、侵入者たちは体制を整えつつある。
こちらもひつようなだけは回復した。
もはや、時を待つ必要はなかろう。
周囲を覆っていた茨の守りを解いて、彼らの前に姿を現す。
抱いていた弟から、そっと手を離した。]
………君たちが、「聖女」と「騎士」か。
[互いを守り合おうとするような、乙女と騎士。
彼らに視線を投げ]
人を捨て、人を守るか。
人間は異質を忌む。
いずれ、迫害されように。
[呟きは低く、聞こえずとも構わないという風情。
だが、聖将と聖女の名乗りを受ければ、瞳に硬質な光が宿った。]
ならば、 責任をとらねばな。
[言いがかりに因縁をつけるレベルで応え、またひとつ絆を結ぶ。]
― 屋根の上 ―
残念ながら逃げられたか。
[去っていく気配。屈みこんで上からバルコニーを見下ろせば、茨の番兵がいるがわざわざ降りてまで相手をしようとはおもえない。それにあれは吸血鬼本体ではない。
しばらく意識を集中させながら、建物の中の気配を手繰る]
― 城内廊下 ―
おやおや、あの兄弟は随分と人を惹きつけてしまうのでしょうか。
[1Fの沐浴場に集う多くの気配に、くつくつと喉を鳴らしながら歩く。
それに相反して、僅かに瞳へ憂虞の色を滲ませ、ついと指先を振れば、淡い桃色をした水玉たちが、主よりも早くそちらへと動き出した。]
すぐに死んでしまっては面白くないですから。
[誰にともなく呟いて、水玉に導かれるように渦中の傍へと気配を殺し、近づいて行く。
だからと言って姿を見せる訳ではなく、扉越しの廊下で、静かに行く末を見守っていた。]
[自分自身の魔力には限りがある。
幾ら制御に長けるとしても、その根源在る力は、
聖血流れる幼子等には遠く及ばない。
だが、結界を紡いだ今ならば、
二人と細く繋がる同調を辿り、干渉が可能だった。
聖女と神子の魔力を預かり受ければ、
最初に打ち込んだ風弾よりも広域に力を解き放つことが出来る。
ジワリ、と流れる風が、二人の幼子の魔力を擽った。]
[騎士と聖女がギィに対して名乗り、戦闘の続行の意図を明らかにする。
抱擁を解いたギィもまた、応じる姿勢。]
かの「騎士」の右手は風をまとう。
油断はするな。
[聖女の血については、自身の身で味わったろうから忠告を省いた。]
私の愛するものたちをこれ以上傷つけさせるわけにはいかない。
覚悟してもらおう。人ならざるものたちよ。
[名乗りを返し、ゆるりと構えた両手に、周囲の茨が絡みつく。
腕のみならず肩まで覆った野茨は、
主の体を傷つけながら、次第に黒く変色し始めた。]
隊長…、ユーリエも…
2人とも、まずは傷を癒さないと――
[クレステッドも2人の吸血鬼も気になるが、今は先にこちらの体制を整える方が先決だろうと。
まずはソマリから癒しの力を施そうと手を伸ばす。]
[深い吸気とともに闘気が高まる。
それに反応したか、茨の獣が蔓を捩り合せた太い首を向け。
咆哮とともに、修道騎士に向けて数多の棘が打ち出される。
棘は鎧に覆われていない箇所に突き刺さり、或いは切り裂いたが、剣構えた男は微動だにしなかった。]
[眼となる任だけ与えた筈の蝶は、城主に名乗りを上げる、毅然と張った声さえ拾う。
すぐ傍で紡がれる男の声に、一心に耳を澄ませていた自分のように]
……、まるで別人じゃないの。
自信家なのは、向こうも相変わらずのようだけど。
[城主を前に、怯む気配は些かもなく。
また少し燠火を煽られる心地がして、微かに笑った*]
運命だと!?
そうだな、此処で私に討たれる!!
それが運命だ!!
[アデルとの関係など知ることはなかった。
故に自分の考えを叫びながら近づき剣に力を集めて振り下ろした。]
[そうこうするうちにも、騒ぎを聞きつけたか、クルースニクの増援らしき者が駆けつけてくる気配。]
──ここが戦場だったのは、彼らにとって神の加護が足りなかったとみえる。
[源泉掛け流しのこの水浴場は、自分にとっては常に新しい氷の材料が届けられる場所であるということ。]
私が、あなたの糧になる者を狩り、捧げよう。
[弟の忠告に、ソマリへと視線を向ける。
だが行動を起こすより先に、アデルと共に現れた男が突進してきた。]
――――――煩い。
[城主の言葉に応じて、茨がざわめく。
駆ける男の行く手を阻むように、無数の茨の槍が下から伸びあがった。]
[彼の肩をそろりと撫でる熱い右手。
相手の眼差しを見れば、吸血鬼と縁が在るのは知れた。]
―――…俺は、君を使う。
矜持も、大儀も、力も、全てを使う。
俺の命だって使ってみせる。
………君は、アデル。
君は誰に祝われず、誰に誉めそやされずとも、
―――ただ、
[
『いつまで、未練がましく思っている』
『どうしようと堕ちるのを止められない』
『どうしようと後戻りなどできない』
『この魔が落ちる前の自分へ』
]
貴様らに名乗る名前などない!!
[振り下ろした剣は相手に届くことはなかった。
茨の槍にその行く手を阻まれたから。
力任せに剣をふるう。
行く手を阻む茨をなぎ払うべく――]
[新たな侵入者は、バルコニーで対戦したのとはまた別の顔ぶれで、ギィがいう「他は…放り投げてきた」が事実ならば、賊徒はほとんど減っていないことになる。
が──]
──ああ、
[ギィが気づいて名を告げると同時、ヴィンセントも成長した相手を
おまえの方から、 ここへ?
[修道騎士には一人、心当たりがあった。
名はバルタザールと言っただろうか。
彼と戦地を共にした覚えはなかったが、それなりに名前を知られていた筈だ。施設で姿を見た事はある。
教会に忠誠を誓う彼ら修道騎士らを男はどこか冷めた目で見ていた。
彼らの受けた第二段階へと繋げる為に、男を含めた多くの素人の被験体の犠牲があった。]
[耳に落ちる聖女の声。
熱のない琥珀の瞳が柘榴石と交錯する。]
……いまだ愛を知らぬものよ。
[言葉を切る。1鼓動分の間。]
…いずれ、見いだせればよいがな。
[今ではないと、言外に。]
[注意を引くがクレステッドの突進。
魔物と純に対峙するには、魔力量が圧倒的に不足する。
だが、此方には加護がある。
加護と言う鎖で繋いだ力が在る。
右手に限界まで吸い上げる聖なる力。
風精が右腕の内で変換され、大気が巡り出して、
氷化を免れた聖水がささやかな波を打ち始めた。]
[聖将の動きに注意を払いつつも、
今は切りかかってくるものへと対処は向かう。]
どうやら、君とは見解が違うようだね。
もちろん、君たちなら「魔物と意見が違って喜ばしい」
とでも言うのかもしれないけれど。
[ゆえに、今返すのは言葉のみ。]
誰に祝われなくても、誰に誉められなくてもいい――
でも、そうして僕のことを知っているのか…
分からないんだ――!
[ソマリの右手に自らの手を乗せる]
救世主になんて、なれない…
でも、みんなは救いたい――。
でも…どうしたらいいのか、分からないんです…
だから――
僕のことは、お好きに使ってください――
[魔力の補給源でも、何でも。
もはや混乱したこの状態でクルースニクの面々とまともに手を携えることなど無理だった。]
[瞼を固く閉ざし、絡み合う幾つもの気配へ意識を巡らせる。
同族の気配は弱まっているものもあるが、数は足りているようだ。
その事にまた一つ、安堵の息を洩らす。
残りは全て城門から――或るいは生者の門から退出願うべき、招かれざる客。
瞼の奥で瞳を凝らし、微かに首を傾げる]
……精鋭なのは確かでしょうけど、妙にちぐはぐね。
[神の祝福を一身に享けた清冽な気が二つ。
僅かに聖を孕むのに、猛々しく吠える気が一つ]
人間の考える事は、やっぱり分からないわね。
……良いのかしら?
聖者の傍らに、飢えた魂を侍らせて――…
[光の隣は影が落ち、影は魔の棲む隙を生みやすい]
なんだ。
君も、表にいた有象無象と同じか。
[突進してきた男の答えを嗤い、なおも茨を差し向ける。
聖なる剣によって茨は断ち切られようが、
痛手を顧みることなく、城主は次の手を打った。
槍による足止めと同時に、彼の全周囲より蔓を伸ばす。
まるで、鳥かごのように。]
そんなことはどうでもいい!!
私は闘えればいいのだ!!
貴様が魔物の王であるというのならば、
その力を見せてくれ、私の渇きを満たしてくれ!!
[主の見立て(>>176)は正しかった。
だからこそ、未だに交わせるのは言葉のみで。
私の剣が届くことはなかった。]
[攻撃してくる男の足止めはできても、
そちらに手の大半を割かれることに変わりはなかった。
周囲を巡る気の変化に眉をひそめ、足元に血の雫を垂らす。
規則的に。一定の形をもって。]
[さざ波立つ水は、どちらの陣営に対しても不穏な動きを加速する。
常と同じく城主の傍らに控える
[屋根の上、地面すれすれを這うような四足の姿勢のまま、四肢に力を込めた。
吸血鬼というのは熱で人を判断するとも聞いたがここもそうか、あるいは拠点の内部だから目がたくさんあるのか。まではしらぬ。だからこその実験も兼ねて…
全身のバネをつかって、上空へと飛んだ]
[声と同時に水浴室の床に走る風刃。
縦横無尽に床を裂いて、足元を瓦解させる。
重い騒音が駆け抜け、支えを失った水平は奈落―――
城の地下へと向けて重力に従い崩落。
右腕以外は人のもので出来た身に過剰な負荷を掛け、
口腔に血の味が拡がって、臓器が悲鳴を上げた。。
世界はさかしま。
夜より深い魔城の底へと落ちていく。]
/*
城崩壊させただとぅーーーーーーー!!!!
wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
ごめwwwwはらいたいwwwwwww
[ 大きな奇跡に、使われる聖気。
歩ける聖気補給庫として扱われても、
抵抗はせず。 ]
……!
[ ただ少し、体の中に隙間が出来て、
冷気がしみてくるような気がして、
聖光ロザリオを抱きしめた。 ]
君が本当に救世主なら――、
[崩れゆく中で声を漏らす。
それは御伽噺のように胡散臭い言い伝え。
聖公教会は誰よりその人を探している。]
何もかも。
一つ残らず、救えるよ。*
[扉の向こう、男が立つ位置まで、彼らの声がすべて届くことはない。
だが複数の見知らぬ魂と相対するように、二つの気配が確かに存在した。]
……気に入りませんね。
[それでも僅かに届く音色たちは、あたかも自身たちが絶対的な正義であるかのような響きを持っている。
前庭で言葉を交わした男とは異なる考えは、教会側が決して一枚岩ではないことを示しているとも言えよう。]
壊れてしまえばいいのです。
[薄い唇を笑みの形に歪めて、力の高まりに一つに結った細い髪が揺れる。
見知った者であれば、己が気配を感じ取ることもできよう。
周囲を守るように浮かんでいた大量の水玉が震え、凝縮した鋭い弾丸となったかと思えば、沐浴場の扉を貫いて、室内へと叩きこまれた。]
[それは教会側の者たちだけではなく、ギィやヴィンセントにも降り注ぐ無差別な血の雨。
だからと言って欠片の躊躇もないのは、捻くれた男のとても分かりにくい信頼の証だった。]
――…運命って、何?
どうして…僕のこと、知ってるの……――?
[懐かしい森の匂い、始めて訪れたのに懐かしい馨のする城。
何度も脳裏に蘇る光景、2人の吸血鬼――。
何もかも捨てて、この場から逃げ出したかった。
でも戦っているソマリやクレステッド、ユーリエを置いて去るなど出来るはずもない。]
―――…。
[聖将の右手が床を叩く。
膨大な力が爆発する気配に、城主は腕を差し上げた。
周囲より伸び来たった野茨の蔓がまるく籠を編む。
守りの形に展開する茨は、城主と弟を包み、
もう一人をも飲み込もうとした。]
おいで。森の仔。
君は、そちらにいるべきものではない。
[落ちゆくアデルへと、茨が伸びる。]
な、に……?
[それは予期せぬ言葉だった(>>190)]
そ、れはっ。
[心は揺れる。
あまりに魅力的なその提案に。
だが、揺れる心は一気に掻き消された。
主の一撃(>>192)が辺り一面を包み込んだのだった。]
――!
[水の弾丸を放ったとほぼ同時、扉の向こうから轟音>>192が響く。
穴の開いた扉から見えたのは、幾人かの後姿と見覚えのある赤と銀。
床を打ち砕いたのだと知るのに、数瞬の時間を要した。]
愚かな。
[たったそれだけ言葉を紡ぐと、掌を牙で切り裂く。
新たに溢れ出した鮮血を壁に押し付けると、そこから巨大な拳が沐浴場に伸ばされた。
追撃になるか、地上へしがみ付くための藁になるか、或いは男の足場になるだけの無意味なものになるかは、今はまだ分からない。]
[――何かが来る。
人ならざる感覚が外よりの攻撃の気配に気付く。]
――伏せてろ!
[鋭く叫び、咄嗟に彼の前に飛び出す。
可能ならば自分の得物で少しでもその勢いを逸らそうと。]
[周囲に降り注ぐのは、二つの雫。
守りの野茨は、たちまちに方々を撃ち抜かれ、
繋がる腕伝いに痛みを送り込んでくる。
魔を焼く聖なる力と、
魔をも貫く闇の魔力と。]
アレクシスめ。
素直じゃない。
[守りを抜けてきた雨にいくらか体を焦がされながら、
飛んできた血弾のひとつを握って、笑った。]
……誘い出すには、少し人が多過ぎるわねぇ。
[その直ぐ傍にあるは、人を魅了するに長けた野茨公のもの。
相通ずる物を感じる彼のこと、似た様な事は考えそうだと気を逸らす。
己の気紛れに任せようかと、塔から静かに滑り出ると、風が弾け、幾つかの気が地下へと落ちたのを感じとり]
落ちようかなーどうしようかなー。
しかし、落ちるのがクルースニクばかりで、
吸血鬼が全く無事っていうのも、そまりんつらぁ。
アデルが落ちるなら残って、
残るなら落ちようかしら。
派手にやってるな。せっかくの城が汚れるじゃねーか。
[既に色々やっている人間がいうにはふざけた言葉。穢れという表現ではないのは城そのものについていっているため]
[闇の力が脈動する最中、聖女の力を集めてソマリが奈落への落とし穴を穿ち、
癒す者の弾丸もまた驟雨となって降り注ぐ。]
…──!
[予想外の展開ではあったが、凍てつく力を操れば、空気中の水分が
不都合な真実を覆い隠すよう。
そして自らは茨の
[助けよう。とか見に行こう。とかそんな考えはなかった。
いくつも伝えるべきだったと思われる仲間への言葉も。
――もう忘れてしまった。]
[腕に伝わる衝撃。
肉に刺さり骨を抉る硬い感覚。
唇がいびつに歪んだのはしかし、一瞬の事で城主に致命傷を与えられなかったと悟るとすぐさま距離を取る。]
おーおー。
悪趣味なモン置いていきやがる。
[目の前に立ちふさがり棘の牙を剥く‟番犬‟に舌打ちしながらバルコニーを去るその背中に視線を投げていた。]
/*
そうだよね。
誘惑はアプサラスの領分だよね。
差し出がましい真似をしました。
だがアデルはもらっていく。
クレステッドはどうぞ。()
[己の身を後回しとしてしまうのは癖のようなもの。
左腕で受け止めた見覚えのない剣を無造作に引き抜けば
止め処なく赤が溢れシーツを赤く染めた。]
あの修道騎士のものではないか。
[見覚えなき剣を利き手に持ち、のろと立ち上がる。]
此処も安全ではないらしい。
シメオン殿も、別の場所に避難した方が良い。
――、見舞いに来てくれて、ありがとう。
[茨に守られる二人の兄弟の姿が見えたなら、壁から伸びた拳はそこに達する前に止められる。
その中の一人>>208に名を呼ばれているなど知らぬまま、轟音が収まるまでその場を動かない。
軽やかに飛び上がると、壁から伸びた足場に乗り、目の前にある穴だらけの扉をいとも容易く蹴り開ける。
床の抜けた室内へ臆することなく入れば、普段通りの胡散臭い笑みを浮かべた。]
誰も死んでいないとは、随分丈夫な方ばかりなんですねぇ。
[地下に落ちた魂がいたとしても、鼓動を止めた者はいないようだ。
わざとらしく間延びした声をあげ、のんびりと周囲を見渡した。]
[崩壊する床に抗うすべはなく、
ただ重力に従い、落下していく。]
っっ!!
[そして降り注ぐ雨に落下しながら身を打たれた。]
[ 騎士のどちらかが反応してくれただろうか。
確認も出来ないままに、ユーリエの身は、
穴の中、地下深くへ……。 ]
……偉大な父よ……。
……救世主よ……。
[ 落ちながら、奇跡を祈った。 ]
[茨の腕は若草の色を宿した青年を掬い上げ、
滑らせるように、城主とその弟の元へと運んだ。
それを待ち受けるのは、弟が伸ばす腕。]
無理です……、僕には…――
[救世主だなんて――
全部を救うだなんて――
…そんなの――……]
無理だよ……――
[動かぬ修道騎士を人造の魔獣は、まず倒すべき標的と見定めたか。
歪な四足で石床を蹴り、飛び掛る。
鋭く伸びた枝の爪が、ずらりと生えた棘の牙が、バルタザールに迫る。
――その刹那。]
おおおおおおおお――!!
[裂帛の気合とともに、闘気が膨れ上がる。
前へと力強く足を踏み出し、全力で大剣を振り抜く!]
[>>216ジークムントの左腕に突き刺さった剣は彼の手によって引き抜かれ。
更に真紅が流れ落ち、彼の身を受け止める寝台に敷かれたシーツを赤く染める。]
――…っ。
[その長剣を見て、男の視線は固まる。教会で使用されているものだ。
ジークムントと対峙した修道騎士のものではないらしいが。]
リエ…。
[茫然と幼馴染の名前を零す。
冷静になって考えてみると、先程の一撃は彼の得意とする技に酷似していた。
流石にこの身に喰らった事はないので確証は持てないが。]
――……。
[あぁ、ジークムントが何かを言っている。
聞こえている筈なのにどこか遠かった。]
[茨の柔らかな蔓がアデルを引き寄せ、籠の中へ運ぶ。
それを抱きとめて、衝撃をころした。]
怖がることはないよ。 君も知っているはずだ。
[籠がどこかに落ち着けば、少年の身体を横抱きにしたまま立ち上がり、兄の手に託す。]
―――…
[強い声で名を呼ばれ、顔は動かさぬままに目を動かす。
その強い目線に込められた意味は、同じ武人であれば通ずるところ。]
悪い。
[ここは任せた、と剣を振るい絡みつこうとする茨を強引に切り払い、すぐさま城主を追う。]
― 地下の何処か ―
[水礫が舞い、右腕からは焔立つような痛み。
左手に握った剣が壁を打ち、減速を掛けるも、舞台は地下へ移る。
城の一部の崩落は派手な音を立て、下へ下へ。
落下の衝撃が止むのは、下層へ至った後。
城壁を壊した風刃は、音を背に乗せ、外の世界へ逃れていく。
冷たい石畳に伏せるよう落ちた長躯が、
微かに指先動かし、剣を手繰り寄せた。]
――…、
[聖水を撒き散らした風に、血の礫が乗っていた。
浮遊感の残る頭にこびり付くのは、落ち掛け聞いた聖女の声。>>222
存外頑丈に出来ている、と手元を見やれば、
アデルの微かな気配が己の身を護っていた。]
[幼馴染の得意とする技に男の心は乱れる。]
――リエ、お前は何処に…。
[頼むからこの場にいないでくれ。
勘違いであってくれ、と。]
[弟の腕よりアデルを受け取り、周囲を見る。
自分たちを支える茨の籠も、そろそろ限界だ。]
私はこの子を連れて場所を移る。
しばらくは、頼むよ。
[弟へはそう告げて]
[落ちながらアデルに絡む茨の姿が見える。
思えば野茨に何かを感じていたかもしれない。
紅い髪の特徴を気にかけたいた様子が頭をめぐる。
間諜の可能性を疑った瞬間にアデルの力が自身を包んだ。]
違う、か。
しかし何らかの因縁があるのだろうな。
私の闘いの妨げにならないといいのだが。
[アデルの事情を気にはしつつも優先するは己の闘いだった。]
[何処か頭の隅に引っかかるものを覚えて、
片手をこめかみに宛がい、沈黙を落とす。
頭の回転率を挙げながら、ぶら下がるだけとなり、
じくじくとした痛みを齎す右腕に細い息を吐き出した。]
[床を砕いた風撃の震動が、城を揺るがすのとほぼ同時。
全身を絞るように捻り、回転の斬撃。
遠心力の乗った刃が、獣の脚を薙ぎ払う。
前足二本を、鎌で刈り取るが如く、スッパリと断ち切った。]
[崩落の刹那、己は確かに蝶を見た。
それが魔物の一だとは何故か思わなかった。
綺麗だ、と胸に留めたのは、純水と鮮血の飛び交う中を、
悠々と蝶が泳いでいたから。
その閃く様は、果たせなかった約束を己に突きつけているようだった。*]
楽しくやっているようだね。なによりだ。
[戸口のアレクシスへと声を掛けて、その脇へ飛び移った。]
―――それにしても、ひどい有様だな。
修理するのも一苦労だというのに。
[ぼやきながら、アレクシスの横を通り抜けて扉に向かう。]
― 城内 ―
[薄暗い城内。
点々と落ちる血の跡を追う。
城内は薄暗く、視覚ではところどころ跡を追う事は難しく、薬物により研ぎ澄まされた嗅覚でその主を探す。
そうしているうちに、この城の主と共に行動する彼の標的の姿を捉えることはできただろうか。]
[頼む、との一言ですべてを了承して、ヴィンセントは一礼した。]
アデル、 兄を頼むよ。
[アデルはギィの下にあればよい。
そして、ギィには回復が必要だ。
自分はギィのために”糧”を得る所存である。
ギィが、助けを呼ばれて放り出してきたというバルコニー組、そのいずれかを標的としようと考えていた。]
アデル、君ならわかってくれると信じている。
Iure suo uti nemo cogitur.
(何人も、自己の権利を行使することを強制されない。)
[囁き告げたのは、教会の公用語であると同時に法曹界でも用いられる慣習の古語。]
さて。
礼拝堂でピアノを弾いてみたいのだけど。
ギィはメモ見ない宣言してるし、
返答は遅いorない可能性が高そう。
ざっとログ遡っても描写出てなさそうなんだけど。
不穏なのは、EX扱いになってて、ランダムで出ないようになってるとこなのよね。
赤ログとかで描写あったら、矛盾怖いわねー。
素直にワインセラー行こうかしら。
[意識の無いアデルを腕に抱いたまま、水浴室を出て上へと向かう。
二階へ上り、さらに三階へ続く階段を半ばまで上ったところで、
ふらり、と体が傾いた。]
……は。
さすがに、血を失いすぎたか。
[踊場の壁に背を預け、崩れるように座り込む。
誰も見ていなくてよかったと、小さな息をついた。]
― →二階個室 ―
[やがて駆け込んだ部屋、息子の姿が真っ先に目に飛び込んでくる]
――――…シメオン、無事で……、ッ
[分かっていた。息子が酷く傷を受けたなら、その位直ぐに知れると。
己の目でも確かめて漸く、すぐ傍に居るジークムントの腕から流れる鮮血に視線が止まった]
……ジークムント様、
[小さく息を飲み、言葉が継げなかったのは、酷く痛々しいその傷を案じたのもあるが。
真っ先に目がいくべき筈の所に、そうできなかった己に愕然として]
[巨体が傾ぎ、軋みをあげて横転した。
獣から上がる、嵐の木々のような轟音は、苦痛の絶叫なのか、それとも怒号か。
不揃いとなった足を掻いて、起き上がろうともがく。
回転の刃はまだ止まらない。
自身の遠心力も利用し、続く二撃で首を深く切り裂く。
そこに至って、獣を構成していた蔓が解け、一斉に貫く槍となって修道騎士に向かって飛び出した。]
― 廊下 ―
[秩序の回復、そして、血を吸えそうな相手を探して城内を歩む。
途中、自分の恰好に気づき、影に命じて替えの服と、幅広の剣を持ってこさせた。
そろそろこちらの手の内も知られている頃。
無手にこだわる必要もあるまい。]
[風の護りで軽減された。
だけど、それ以外に防御の術はなかった。
故に地面に軽く叩きつけられる事になったのだった。]
っ!!
多少は痛むが、任務に支障はでないレベルなのが幸いだ……。
[体は幸い丈夫なほうだっただけに敬称ですんだ。
それでも少しの休息が必要とそのまま少しだけ横になっていた。]
― 廊下 ―
[秩序の回復のため、そして、血を吸えそうな相手を探して城内を歩む。
途中、自分の恰好に気づき、影に命じて替えの服と、幅広の剣を持ってこさせ、装備した。
そろそろこちらの手の内も知られている頃。
無手にこだわる必要もあるまい。]
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