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美しく月の昇る晩、君は自らの本当の姿を知った。
智恵を絞り、活路を開く勇気。
人狼を見抜き、妖異を滅ぼす力。
死者の声を現世に届ける異能。
頼りなく怯える人々を守る技。
互いの正体を知覚し合う絆。
自らの胸を裂いても仕うるべき主。
赤く染まる牙――長い咆哮。
さぁ、どうする?
まずは何から始めよう?
どうやらこの中には、村人が6名、人狼が1名、囁き狂人が1名いるようだ。
語り手 が「時間を進める」を選択しました
村の更新日が延長されました。
― 王都・広場 ―
……ん?
[呼びかける声>>0:110に、ゆるりと振り返る]
ああ、ありがとう。
[最初に向けるのは、案内役を務めてくれた兵への感謝。
それから改めて、参加者だという女性に向き直り]
呼びかけに応じてくれてありがとう。
力を貸してくれるというなら、とても心強いよ。
ぼくにできる事は、どうしても限られてしまうからね。
[そう言って、柔らかく笑む様子は、ある意味呑気とも見えるもの。*]
― 王都・広場 ―
[場にいる面々とのやり取りが一段落した辺りで、さて、と呟き意識を切り替える]
まずは、ここに集まってくれた皆に、心よりの感謝を。
今回の調査隊は、平原北部で起きた異変を調査し、鎮めるために結成されたもの。
……3年前の魔獣討伐の事は、覚えている者も多いとは思うが……今回は、それとも関りがある事。
あんな騒動が幾度も起きては、遊牧や農耕に差し障るからね。
一筋縄ではいかない任務になるとは思うが……いや、だからこそ。
皆の力を、ぼくに貸してほしい。
ギンセイの地を、そこに生きるものを護るために。
[宣の後、居住まい正して礼をする。
王が軽々しく頭を下げるな、とも良く言われはしているのだが。
自身にないものを他者に求める時にこうするのは、13年前の決起の時から変わらぬもの]
[挨拶が一段落すれば、必要物資の支給などの段となる。
移動手段がないものには、事前の通告通りに軍馬が貸し与えられた]
さて、今回もよろしく頼むよ、サルヒ。
[笑みと共に長年付き合う白馬の鬣を梳く。
一見すると普通の馬だが、精霊術に通じるものであればそれが風の精霊の強い加護を受けた特別な存在である事は容易く看過できるもの。
黒衣の剣士同様、長年王を護ってきた愛馬であり、盟友と言える存在だった]
さて、それでは、行ってくる。
後の護りは、頼むよ。
[出発の準備が万端整った所で、見送りに来た近衛長や文官たちに静かに告げる。
返るのは了承の声と、それから、無茶はなさらずに、という諫めの声……なのだが]
大丈夫大丈夫、無茶はしないよ……『ぼくは』ね。
[正確には、無茶をさせてもらえない、その分の無茶は他が持っていく、なのだが。
そこまで言わずとも、古参の家臣はわかっているだろうから、冗談めかした口調でそう告げて。
全員の準備が整っていると見て取ると、出発の号と共に王都を発った。*]
― 銀星平原・北部 ―
[北へと向かう行程は、途中に異変もなく。
ただ、目的の場所へ近づくにつれて、空気が重たくなるような、そんな心地を味わうものも出ていたかもしれない]
ぁー……これ、面倒なのがいるな。
[そんな中、その所以に気づいていた黒衣の剣士はは、とひとつ息を吐く]
今んとこは、『境界線』の向こうで大人しくしてるよーだが……。
[言いつつ、視線を前へと向ける。
前方にあるのは、平原を横切る澄んだ小川。
それは、人の世界と人ならざるものの世界を区切る『境界線』としての役割を与えられたもの。
川の向こうには霧が立ち込め、そこを忙しなく駆け回る影が幾つか見て取れた]
……ヒース。
あの川……『境界線』を越えたら、一気に来る。
備えさせとけ。
[魂の繋がりを介し、そっと言葉を送る。
表立って仕切るのはあちらの役目。
故に、こちらは前方に警戒の意識を向けるのみ。*]
― 銀星平原・北部 ―
……はい、はい。
表の仕切りは任されますよ、兄。
[実の所、軍事的な指揮能力はあちらの方が高い。
けれど、必要以上に表立つことを好まない彼は、こうしてこちらに全部投げてくる。
立場的に已む無しと思えど、多少のもどかしさがあるのも事実だった。
とはいえ、今はそこの苦さは飲み込んで]
……皆、警戒を。
前方にある川――『境界線』を越えたら、面倒事と遭遇しますよ。
[意識切り替え、告げる声は揺らぎないもの。
流れる川には橋などないが、馬であれば軽く飛び越える事も叶うもの。
とはいえ、どの馬も最初は飛び越えたがらないだろう。
その理由は、川を越えてすぐに、知れる事となる。
突然響き渡るどこかおどろおどろしい嘶きと、鬨の声。
ざっと吹き抜けた風が視界を晴らし、そこを駆けるものたち――幽鬼の騎馬兵団の姿を調査隊の前に表した。*]
☆1d前半・銀星平原
フィールド
『神代の古戦場』の入り口と呼ばれる平原地帯。
全体的には見通しがよく、障害物もない広い空間。
登場敵
亡者の騎馬兵団。
既に滅んだ部族の衣装を身に着けて駆け回る幽鬼の騎馬兵たち。
実体が曖昧なため、たまにこちらの攻撃をすり抜ける事もある。
ボスキャラ
騎馬兵団を率いる亡者の将。剣と弓を使い分け、機動力を生かしたヒット&アウェイで攻めてくる。
判定方法
基本は、敵へ向けてのfortune利用のアタック。判定手数は5回まで。
が、実体の曖昧な亡者へ攻撃を通せたかどうかを判定するべく、判定と同時にomikujiを引く。これは、一つのactにまとめてOK。
結果が吉系なら攻撃成功。凶系の場合は攻撃失敗。その分の数値は加算されなくなる。
※まかり間違って誰の攻撃も通らなかった場合は、全員でfortuneを振ってその数値で順位を決めます。
【判定リミットは9/19の00時です】
【判定数値は、メモに記載お願いいたします】
― 王都・広場(幕間) ―
あんたが大将と見て、行く前に面通り重ねて、軽くご挨拶をさせてもらいますよ、と。
[挨拶等を国王の暇の合間を縫い、男は声をかける。]
ここから遠く離れた北国出身のダーフィト・アッカーマンだ。
13年前の事は此方にも流れてきてたぜ?
まぁ、だからなんだって話だが。
一時の事だが、よろしく頼むぜ?
[ニカッと、男はヒースへと笑いかけた。*]
― 王都・広場(集合前) ―
うんうん、そんな感じの方がいい!
[呼び方と幾分か砕けた口調>>0:109に嬉しそうな表情を浮かべる。年下そうな雰囲気だし王宮勤めだし、とりあえずは十分だろう]
そうかな?
うん、でもやっぱりこう、ちょっとはね。
[憧れもあるし。少しだけ気をつけてみることにしたのだった]
は、はいっ!
イングリッドといいます。
その、自分達の暮らす地のことでもありますから当然!
[自分でも望んだことなのに、いざ本人>>1を前にしたら緊張してしまった]
あ…わたしも。
どれだけのことが出来るか分からないけど、力を尽くさせてもらう…います。
[直立不動な体勢のところに微笑みかけられて、頬が紅潮する。だがその柔らかさに緊張そのものは少し解れて、何とか笑みを浮かべることができた。
共にある人々にも向けて頭を下げた*]
― 回想 平原へと向かう前 ―
国王殿が、いちいち一傭兵の顔と名前を覚えとく必要もないだろうが、念のため、名乗らせてもらうぜ?
[出発前のどこかのタイミングで、男は、ヒースへと声をかける。]
俺はここから遠く離れた北国からきたダーフィト・アッカーマンだ。
13年前の事は此方にも流れてきてたぜ?
だからなんだって話だが。
今回限りかも知れないが、一緒に頑張ろうな?ヒース様?
[立場を無視し、どこまでも軽く男は告げて、馬を借り受けに行くのだった**]
― 王都・広場 ―
[軍属の者の他にも、2名の参加があったらしい。
1人は槍使いの男性、もう1人は遊牧狩猟を生業とする女性。
実力のほどは未知数だが、それはいずれ知れることだろう]
初めまして。
この度の遠征で王の近衛を務めるジル・ソロンゴと申します。
短い間ではありますが、どうぞよろしくお願い致します。
[合間を見て、その2人にも名乗り、会釈を向けるのだった*]
/*
シンプルに穴に埋まりたい。
死にたいではなく。
その気持ちがないわけじゃないけどおおおおおお(大の字)
だれかころしてくれぇ
― 王都・広場 ―
当然、か。
そう思ってくれること、そうして行動してくれること。
それがね、ぼくには嬉しいんだよ。
[あちらの緊張知ってか知らずか、どこまでも呑気な口調でそう告げて]
うん、できる事を全力でやっていけば、結果はついてきてくれるからね。
[話すうちに緊張がゆるむ様子>>13に、こちらも笑みを深めつつ]
よろしく頼むよ、イングリッド殿。
っと、これはお近づきの標、という事で。
きみも、どうぞ。
[すい、と差し出すのは例に寄っての蜂蜜飴。
二つ用意されたそれは、ミーネにも笑顔で勧められた。*]
はわあぁ……どうしよう、嬉しすぎる……
[彼女からは頼りにしている、とまで言ってもらえて、一人になった後も暫くそわそわとしていた]
― 王都・広場 ―
……ん?あぁ、これはこれはご丁寧に。
俺はダーフィト・アッカーマン。
こっから遠く離れた北国からの流れ者だ。
一時的だが、よろしくな。
[根無草のこちらへ会釈>>15をする様子に、此方も出来るだけ丁寧に言葉と微笑みを返すのだった**]
― 王都・広場 ―
[そんな挨拶の合間にかけられた声。>>10
軽い調子のそれに、翠の瞳がひとつ、瞬く]
ダーフィト殿、ですね。
どうぞ、よろしく。
[先に『守護者』と楽し気にやり取りしていた人だな、と思いつつ。
とはいえ、あちらとの繋がりは伏せているので、表には出さぬまま]
……あー……。
その頃の話というのは、その、尾ひれもついていますので。
[対外的にギンセイの安定を示すためにといろいろやらかしているので。
外の人物にこう言われると、どんな話が伝わっているんだ、と挙動不審になったりもするのだが]
ま、まあ、とにかく、よろしくお願いしますね。
[どんな風に伝わっているのか聞いてみた気持ちは抑え。
こちらにもお近づきの標と飴をひとつ、差し出した。*]
[その後、物資を纏め、自身が乗る軍馬へと荷を括りつける。
相棒たる馬は常から世話をし、共に駆ける愛馬]
ソリル、今日も頼みますよ。
[首筋を撫で、下りてきた愛馬の額と己の額を合わせる。
いつものルーティンを行った後、ジルは馬上の人となった]
[ ジルの想い>>0:104を知れば「単なる年の功」だと教えただろうが、その機会は無く、やがて...イングリッドが王の前に案内されてきたのを見ると、静かに一礼して、場を譲る。 ]
(彼女は、確か...)
[ 北方師団の管轄内を拠点の一つとする遊牧民の一人だと気付いたのは、以前、魔獣が遊牧民達を襲った時、助けに向かった事があったからだ。
自身も射手である男は、彼女の弓の腕に感心し、巧みな馬術にも感嘆したことを覚えている。 ]
よろしく、イングリッド。
勇気ある行動には敬意を表しますが、君も身の安全にはくれぐれも気をつけて。
それと...君の氏族はもう避難を終えているから、その点は安心して。
[ >>13彼女が王への挨拶を終えて頭を下げたのを受けて、声をかける。些か心配性の叔父さんめいた口調になってしまったのは、管轄地の見知った娘であるが故の脊髄反射といったところだ。 *]
― 銀星平原・北部 ―
[川を飛び越え、降り立った先に見えたもの。
それに、黒衣の剣士は僅かに目を細める]
……あの衣装…………って、まぁた古いのが彷徨い出てきたなあ……。
[黒と赤が鮮烈に目立つ衣装。
それはかつて魔精霊に魅入られ、その眷属となった氏族――ハランホェ独自のもの。
神代の英雄たちとの戦いの果て、魔精霊が封じられた後、力を失い滅びた者たち]
てーか、まだ縛り付けられてるのがいた、か。
怨念の掃除ってのは、思うようにいかねぇなぁ。
[物騒な呟きを漏らしつつ、乗ってきた馬から降りる。
王の白馬と同様、精霊の祝福を受けた黒馬はそのまま後ろへと下がった]
……ま、そーゆー事なら。
『当代』として、きっちり責任取ってやらんとならねえよなぁ。
[呟きの後、黒衣のまとう雰囲気が変わる。
ここまでの気だるげな様子は鳴りを潜め、腰に下げた二本一対の剣を引き抜き、両手に提げた瞬間、鋭さがその身を取り巻いた]
……ったく。
面倒事だけぶん投げてきやがって、あんにゃろう。
[ここにはいない誰かに向けて、文句を言いつつ。
琥珀の瞳は、近づいてきた幽鬼の騎馬兵を捉え]
[ざ、と音を立てて地を蹴り、距離を詰める。
左は真白、右は漆黒。
対照的な刃を持つ双剣が、幽鬼の馬の脚へ向けて相次いで振り抜かれる、ものの]
……って!
浅い……いや、薄いのか、これっ!?
[手応えらしきものはなく、幽鬼はそのまま数歩駆け、くるり、身を返してこちらを見た]
あー……面倒だな、これ。
[今、何が起きたのかは感覚として伝わっていた。
どうやらこの幽鬼、見た目ほど存在が強固ではないらしい。
それは祓い易い反面、そのための手段を当てるのが一苦労、という側面も持つ]
……全員、気ぃつけろ!
こいつら、揃いも揃って存在が安定してねぇ……術でも武器でも、上手く捉えねぇと、通じねぇぞ!
[ここは悠長に伝言してる場合じゃない、と声を張り上げつつ。
琥珀が見据えるのは、今、捉え損ねた騎馬の兵。**]
― 王都・広場 ―
こちらこそよろしくお願いします。
[口調は呑気な言葉>>16も、しっかりと心に刻み込まれた]
ありがとうございます!
ん、美味しい。
[貰った飴はヴィルへルミネに倣ってその場でいただき、ふわりとしばし蕩けたのだった]
― 王都・広場 ―
はじめまして、ジルさん。
近衛。へぇ。凄い。
あっ、そっか。
イングリッド・アヤンガ。
こちらこそよろしく…お願いします。
[落ち着きある態度に少し年上かと思い、でも酷く離れてはいないようにも感じられて。素直に思ったところを口にする。
フルネームでの名乗りに慣れてなく、王にも名前だけで済ませてしまったことに気付くと、頭をかきながら軽く頭を下げ返した**]
― 銀星平原・北部 ―
[王都を出発し、銀星平原を渡る道中は恙なく進む。
これと言った異変は無かったが、進むにつれてどことなく息苦しくなるような何かを感じ取っていた]
何でしょうか、この感覚は……。
[疑問を口にした時、王から警戒>>9が発される]
あの川が『境界線』……。
[問題があるのはここから先なのだと知り、川向こうを注視した。
川幅は馬で渡るには問題ないもの。
だが川に近付いたところで馬の脚が鈍り出した]
ソリル?
[手綱を引き、宥めるようにしながら馬脚を整え、落ち着いたところで踵を返して川から距離を取り、助走をつけて川を飛び越えた。
着地の後、再び馬を宥め、他の者達と足並みを揃える]
──── !
[そんな折に響く、おどろおどろしい嘶きと鬨の声。
音を追って視線を巡らせれば、吹き抜けた風の先で駆ける何かを見た]
あれは……
[駆ける騎馬兵団が身に纏う衣装に覚えはない。
否、伝承で語られたものに似ている気がする。
ただしその兵団は実体があるのかないのか、どこか揺らめいて見えるものだった]
[馬を降り、先んじて兵団へと斬り込む守護者の一撃が、兵団の一騎を捉えたにも関わらず擦り抜ける>>30。
普段の緩い雰囲気からの変化>>29にも少し驚いたが、攻撃が擦り抜けたことに意識が持っていかれた]
古の幽鬼、ということですか。
存在が安定していないとは、厄介ですね。
[齎された情報>>31に浮かぶのは険しい表情。
馬脚が乱れがちな愛馬から降り、後ろへと下げて。
ジルは無手のままに幽鬼の騎馬兵団へと向き直る]
しかしここで立ち止まるわけにもいきません。
立ち塞がるのならば ──── 突破するのみです。
[幽鬼の一つを見据え、無手のままに対峙した**]
― 出発前・王都 ―
[ ダーフィトが王に対して見せた気安い態度については見て見ぬふりを決め込んだ。>>14
その言動に王への敵意が感じられなかった事もあるが、北部師団長が似たような人柄だったせいで、スルースキルが発達していたという事情が大きかったかもしれない。 ]
シン、行くぞ。
[ やがて、王意と呼ぶには些か遠慮がちな、けれどまっすぐな願いと信を預ける王の言葉が、人々の上へと響き>>2全体が出立するより早く、男は騎竜と共に飛び立った。
いくらかの距離を先行して偵察し、引き返して障害や危険があれば本隊に伝え、行程が少しでも早く安全となるように、文字通りの道案内を務めるためだ。
とはいえ、問題の北部地方に到達するまでは、大きな障害も無く、概ね順調な旅程を辿りはしたのだが ]
― 銀星平原・北部 ―
シン、気持ちは分かるけど、少し我慢して。
[ 問題の怪異が頻発する地域に近づくにつれ、騎竜が不機嫌な唸りをあげる頻度が高くなり、男は何度もその背を撫でて宥めながら先を目指す羽目になった。
竜が感じている不快は男にも伝わっている。空気そのものが重く沈むようなじとりと湿った圧を感じるのだ。即、身体に害を与えるわけではないが、鬱陶しい事このうえない。 ]
.........あの川の先、か?
[ やがて、その不快が悪寒へと明確に変化し、その原因が川の向こうと感じたと同時に、王の警告>>9が届く。 ]
シン...!
[ 地上で先陣を切ったのは、黒衣の剣士>>29男は、彼の後を追う形で騎竜を降下させる。 ]
[ 放った矢は過たず地上の幽鬼の騎馬兵を一体貫き、霧散させた。 ]
なるほど、物理攻撃が通らないわけではない、か。
[ ヴェルナーの攻撃がすり抜けたのを見て>>30下手をすると術しか通らないのではと危惧していたが、どうやら彼の言う通り当たりどころか何かの問題らしい。 ]
では、遠慮なく。
[ 男は旋回する竜の上で再びクロスボウを構えた。 ]
なるほど。
[ 騎馬が倒れ地上に落ちた騎手も崩れ落ちたのを見た男は、一度騎竜を上昇させ、上空から地上の仲間に向けて声を張る。 ]
馬にも、攻撃は通ります!
[ 騎手を直接狙うにはリーチの足りない者、あるいは術の使い方次第では、足元狙いの方が効果が高い者もいるかもしれない。それを見越しての情報提供だ。 ]
余計なお世話、かもしれませんがね。
[ 唇に浮かぶ笑みは、どこか愉しげだ。** ]
― 出発前・王都 ―
メレディスさんもお久しぶり。
お仕事ご苦労さま。
[サラーナ共々助けられた恩人から声を掛けて貰い>>27、蕩けた顔はそう長く晒さずに済んだはず。
あれは確か結婚話に2度目のケチがついてしまった直後。戦える者は時間稼ぎの囮にもなっていたのだが、少し自暴自棄になっていたせいか複数の魔獣に囲まれてしまった場面があった。
そこに舞い降り救ってくれた銀の竜とその主は、王とは別の憧憬対象だが。一時撃退まで共闘した相手でもあるので緊張せず、喜びだけを表に挨拶した。
くれぐれもと強調されてしまうと複雑な顔になったが]
でも、あんなのがまたあるようじゃ困るから。
あのあとウチは何もできなかったし。
あたしがここにいたのも何かの巡り合わせだと思うんだ。
でも、うん。気をつけるね。
それにありがとう。良かった。
[心配してくれるのはありがたいこと。
父や兄より心配性かもしれないと苦笑いしながら頷いて。
氏族の無事も知れてホッと安堵の息を零し微笑んだ*]
[王の挨拶と丁寧な礼>>2には心が熱くなった。
威厳も時には必要かもしれないが、共に在る存在だと感じられる方が今は嬉しいし、この人の力になりたいと強く思える]
頑張ろうね、サラーナ。
[出立の合図が出れば相棒にヒラリと乗って顔を寄せ。
物見高い群衆の中にチラリと見えた叔母の顔にヒラヒラと手を翻してみせると、堂々と調査隊に並んで出発したのだった*]
― 銀星平原・北部 ―
この向こう側かぁ。
大丈夫。あたしたちなら行けるよ。
[霧のかかる川を前に王から警戒を呼び掛けられて>>9 唇を引き結んだ。
月白馬に顔を寄せて話しかければ、短く強い嘶きが返って笑みを浮かべる。
魔獣の襲撃も共に潜り抜けたことのある相棒は心も強い]
ホゥッ!
[軽やかに川を跳び越え、他の馬>>34たちと歩調を合わせて先へと進む]
っ!
[突然のおどろおどろしい嘶きと鬨の声には思わず息を呑んだが、すぐにハァッと吐き出した]
見たことない衣装だね。
古の…なるほど、亡霊。
[聞こえてきたジルの声>>36に、唇の端を持ち上げ]
なら、ちゃんと還さないと。
やりようで何とかなるんなら!
[黒衣の守護者の警告>>31を受け、踵で合図するとサラーナは怯えを見せずに走り出した。
敵の目標分散を狙って回り込み、視線鋭く弓を構える]
― 回想・広場 ―
まぁ、だろうな!
[王の言葉>>23に、からりと笑いつつ。]
ああ、よろしく。
[挨拶した所で、差し出された飴にキョトンとしつつ]
糖分は必要だもんな、ありがたく受け取らせて貰う。
[そう言って受け取った飴を、目の前で頬張ったのだった*]
― 銀星平原・北部 ―
よしっ!
[強く風を切る音が鳴る。
見た目以上に力強く飛んだ矢は真直ぐに亡者の喉を貫き、動きを止めさせた]
この調子で!
[相棒と呼吸を合わせて駆けながら、再び弦を引き絞る]
― 銀星平原・北部 ―
[若き王の挨拶と礼>>2には、少し複雑な顔にもなったのだが、まぁそれはそれ。
個人的な感傷だからこそ、特に何も言うことはなかった
。]
……うん、いい馬だ。
買うのなら、この国の馬だろうな。
[借り受けた馬に乗りながら、そんなことを独り言ちた。]
っと、ダメね。
[今度は亡者がスゥと薄れて、すり抜けてしまった]
気抜いたつもりはないんだけど。
[揺れる馬上で息を吸い込む。
亡者に近づきすぎないよう、ターンしながら標的を定める]
[狙った兵の体がブレる。
けれど騎馬の方はそう見えず、空から降ってきていた声>>40の通りに狙いを変えた]
んっ!
[諸共倒れる亡者の騎馬兵に唇が弧を描く**]
/*
急いでご挨拶。兎猫です。
スマホが挙動怪しかったり、体調万全でなかったりするのですが、どうしても参加したくてエイヤと飛び込みました。
昨夜既にスマホの方が怪しくなったりしましたが、できるだけご迷惑かけないように気を付けて頑張ります。
大家族だというジルさんの親戚縁故も悩んだのですが、年上でも仕事に輝いてる人の存在に励まされたいという初心優先しちゃったことを残しておきつつ。
改めてよろしくお願いします(ぺこり)
Erde, hör auf meine Stimme
Nimm seinen Fuß ――
[呼びかけるは大地の精霊。
影の一つ、その馬の足元に向けて術を放った]
[足元に不意に盛り上がる土。
こちらの目論見通りに馬が躓くのを見届けて、素早く次の言葉を紡ぐ]
Wind, hör auf meine Stimme
[背に負った大剣が鞘から抜かれて浮き上がり、先の攻撃で動きを止めていた馬上の幽鬼を貫いた]
[大剣はひとりでに――あるいは柄の先の小さな人形に振るわれているようにも見えただろうか。
最初に貫かれた一体が消え去った後も動きを緩めることなく、傍にいた他の影も切り裂いた]
よし、この調子で……
[そうして更に別の影へと狙いを定める**]
/*
噂には聞いてたけど大薔薇吉初めて見たかもしれない……!
しかしメレディス様のおみくじとfortuneの落差が凄まじいなおい。
― 銀星平原・北部 ―
……さて、俺は褒賞目当てでいるんだから、しっかり働かねーと、な!
ルー・ブランシェ王国、元近衛兵長、ダーフィト・アッカーマン、参る!
それ行け!
[馬の手綱を左手に、槍を右手に持って敵陣へと駆けていく。]
[元いた国と階級を小さく呟いたのは、相手が亡霊であっても、そうすべきだと感じたからだ。]
……ふむ、狙い甘かった筈なんだが。
[それでも、しっかり仕留めることが出来たのは重畳で。]
それはそれとして──まずは一体!!
[出来るだけ後方に控えている相手へ敵が向かわぬよう、声を張り上げ前線へと。]
チッ、ヴェルナー殿が言ってたのはこういうことか。
[突き刺そうとした相手にすり抜かれ、感情を隠さずに舌打ちする。
仕留め損ねた相手に、馬体も含めて体を向け。]
いい加減眠っとけ!
[相手の馬目掛けて、槍を突き出した]
うーん、悉く避けやがるな。
[ガリ、と首後ろを掻くと馬上から降り、元いた方へ馬の尻を叩いて走らせて]
馬が死んだりするより、ずっといいし、こっちのが気楽でいいな!
[呑気な事を口にして、槍を構え直し。]
仕切り直し、行くぜ!!
[三度目の正直で、相手の馬へと攻撃が当たり、掻き消えていく]
あー、確かにコレはめんどくさいな。
[しみじみと口にした**]
/*
ダーフィトに合うかは別として個人的によく聴いてるのはこれ
https://nico.ms/sm35440701
光精招来 ────
[呼び込むのは光の精霊。
3つの光の玉がジルの周囲を巡る]
清らなる光 厳格なる光 勇壮なる光
我が身を介し 穿つ光となれ
[周囲を巡っていた光は交じり合い、幾筋もの光となり、羽衣のような形でジルの傍に留まった]
───── 参る
[宣すると同時、駆ける騎馬から矢が放たれる。
ジルの頭を狙ったそれを、己の左へ身を逸らすことでギリギリの位置でやり過ごした。
矢がふわりと広がった短い髪の端を浚い、髪の破片をいくらか散らす。
身体を逸らした状態から態勢を戻しつつ、地面を強く蹴れば幽鬼の騎馬兵もまた馬を駆りこちらへと突進してきていた。
振り上げられた剣の動きを注視しながら、ジルは右腕を後方へと強く引く]
[交差するのは幽鬼の騎馬兵の右、己の左側。
左足を踏み込む流れで後方へと引いた右腕を、騎馬の前脚を刈るように下から斜めに振り上げる。
掌は上を向き、手刀を模っていた。
その動きに合わせ、光の羽衣が尾を引くようにしながら騎馬を貫いていく。
鋭い光は刃の如し。
騎馬は脚を刈られ、胴を薙がれ、幽鬼の騎馬兵は剣を振り下ろす勢いのまま前方へと崩れ落ちて行った。
地面を転がるそれらは形を無くし霧散していく]
─── 次!
[1体撃破したことには満足せず、次なる相手を見据えた*]
/*
>交差するのは幽鬼の騎馬兵の右、己の左側。
む、逆に読めてしまうなこれ…。
自分の右手側に幽鬼がいる形なので……うん、逆だな(
正しくは「己の右側に幽鬼の騎馬兵を見据え交差する」だ。
[ジルの初手は上手く幽鬼の騎馬兵を下せたが、他の者達は数合の打ち込みの中で擦り抜けが起きている模様]
やはり一筋縄では行きませんね。
[浄化の光ならば効果もあろうかと光精を纏ったが、どこまで効果があるものやら。
離れた位置の騎馬兵を見据え、腰にさげたダーツを1本引き抜いた]
翔けよ 厳罰の光
[ダーツに埋め込まれた精霊石に光精が宿り、ダーツの周囲に光が渦を巻く。
それを思い切り頭上へと投げ上げると、増幅した光が矢となり宙を翔けた]
[翔ける矢は騎馬兵の胴に触れるや、強い光を発し破裂する。
騎馬をも包み込む威力を内包したそれは、破裂の衝撃と浄化の力で騎馬兵を霧散させた]
次から次へと…!
[遠くを狙えば近くへと駆け込んできた騎馬兵の剣がジルを襲う。
落ちてきたダーツを右手で掴み、光の羽衣を右腕へと取り巻かせてダーツに光精を宿し。
急激に密度を増すことで剣戟を弾こうとした]
[ダーツの精霊石を媒介として更に呼び出した光精は、右腕が見えなくなるほどに覆い尽くし。
振り下りてきた剣を光に減り込ませながら受け止める。
刃はダーツへと当たり、右手からダーツが弾かれてしまったが、それは次手の合図にもなった]
消し飛びなさい!
[宣と共に右腕を取り巻いていた光が膨れ上がり、強い光を発して弾け飛ぶ。
騎馬兵を覆い尽くした光は相手を霧散させた後、再び幾筋かの光となってジルの下へと戻って来た。
羽衣が再び形成される*]
― 銀星平原・北部 ―
[『境界線』たる川を越えた先。
そこを駆けていたものを見た瞬間、王の表情は険しさを帯びた]
……古き時代に、魔と契り闇となりしもの……ですか。
史書で読んではいましたが、こんな形で出くわす事になるとはね。
[小さく呟いた後。
翠は先陣を切る黒衣>>29を追うが、すぐにそちらからそれた]
……さて、ぼくも働くとしますか。
[他の面々とは違い、白馬から降りる事はなく。
滅多に抜かぬ剣を抜いて、意識を集中させた]
― 銀星平原・北部 ―
[三度振るわれた剣はしかし空を切る。
幽鬼の姿が揺らぎ、刃がその身をすり抜けた後で、もう一度同じ姿でそこに現れた]
うーむ、これは確かに厄介……
[呟きつつ剣を手元に戻し――と、その後を追うようにして先程の幽鬼馬がこちらへと駆けてきた]
えっ
ちょっとちょっと幽霊さん、接近戦は勘弁、ですよぉ。
[体術でも戦える先輩とは違うのだ。
慌てて人形を握り締め、大地の精霊へと助力を請う]
風編織搖動,擴大,守護的外衣,提起。
風よ揺らめき、広がり、守護の衣を織り上げよ。
對我們的同胞輕的那種保護。
<font color=#cccccc我が同胞に、軽きその加護を。</font>
[静かな声で紡ぐのは、味方に風の加護を願う術。
風の精霊は願いに応じ、翡翠色の光を帯びた風が、平原を吹き抜ける。
それは、調査隊の面々に攻撃を逸らし、動きを速める守護をふわり、と与えて行った。*]
風編織搖動,擴大,守護的外衣,提起。
風よ揺らめき、広がり、守護の衣を織り上げよ。
對我們的同胞輕的那種保護。
我が同胞に、軽きその加護を。
[静かな声で紡ぐのは、味方に風の加護を願う術。
風の精霊は願いに応じ、翡翠色の光を帯びた風が、平原を吹き抜ける。
それは、調査隊の面々に攻撃を逸らし、動きを速める守護をふわり、と与えて行った。*]
……兄。
大丈夫、ですか?
[かつて、魔精霊の眷属であったもの。
当時の本尊と彼は同一にして非同一である、というのは理解してはいるが。
やはり、眷属との戦いというのは嬉しくないのでは、と。
そんな思いを込めた問いを投げかけた]
大丈夫、って、なーにがだよ?
[案じられているのが何か、気づいてはいるが。
返す言葉は、はぐらかすようなもの]
……ま、こいつらの事は神祖のやり残しの一つでもあるしよ。
片付けられるんなら、ちゃっちゃとやっちまった方がいい。
……だから、大丈夫だよ。
なんにしても、だ。
……片付けなきゃならねぇ事に、変わりはねぇからな。
[ふる、と小さく首を振りつつこんな呟きを落として。
黒衣はまた、小さく息を吐き]
[距離を詰め、再度足を狙う――と見せかけ地を蹴り、跳ぶ。
身体能力に風の加護が相まって、その身は容易く幽鬼の頭上を取るに至るが]
……っと!
[上からの強襲は、幽鬼を捉え切る事はできず。
一先ず、その肩を蹴ってもう一度跳ぶことで距離を稼いで着地する結果となった]
……ぁー……『双聖魔』だと、親和が強すぎんのか、もしかして。
っても、これ、喰うの面倒なんだよなあ……。
[ぼやくような言葉は、黒衣の本質を知らぬものには、大概意味不明の物だった。*]
[崩れ落ちる土に紛れて突き出された大剣は、確かな手ごたえと共に今度こそ幽鬼を貫いて。
一瞬の静止の後、その姿はゆらりと大気に溶けて消え]
やれやれ、なかなかにしぶとい野郎でした。
[溜息を一つ吐く。
ちなみに時折口調が荒っぽくなるのは父の影響だった]
……まぁこれで、この辺の奴は片付きましたかねぇ。
[頬に手を当て先の傷を癒しながら、周囲を見回す*]
……はい、はい。
わかりました、そういう事にしておきます。
[あ、これ以上言っても無駄だ、と。
物言いから覚れてしまったから、それ以上は言葉は継がず]
― 銀星平原・北部 ―
[風が緩く広がり、守護を与えていく様子を見送りつつ、は、とひとつ息を吐く]
……ほんっとに……あのひとは。
[零れ落ちるのは嘆息。
13年間の付き合いで、ある程度はわかっているつもりなのだが。
やはり、神代に根を持つ存在の底は知れない]
どう見たって空元気でしょうに。
[その辺りは、守護者自身の『個』なのだろう、と思うから、あまり追及はしないのだけれど]
風聚集,跳舞。
風よ集い、舞え。
有那個尖銳的刃的舞,切我們的敵人,撕掉!
その鋭き刃の舞を持て、我が敵を切り裂け!
[先とは一転、鋭い声が術を紡ぐ。
光が舞い散り、その光をはらんだ風が刃の鋭さを帯びて、舞う。
それは近づいてくる幽鬼の騎兵を切り裂き、その身を光の粒子と変えて飲み込んだ。*]
[ダンッ、と強く地面を蹴った三歩目。
思い切り踏み切った跳躍は、巡る風が跳躍力を増幅させて。
ジルの身体を馬上と同じ高さへと持ち上げた]
はあああああっ!
[気合と共に放った蹴りは、騎馬兵の頭を捉え。
振り抜きの勢いのままに身体を回転させ、一回転して正面へと身体を戻した。
そのまま落ちる勢いを利用して、騎馬を踏みつけるように靴裏を叩きつける。
霧散しゆく騎馬兵の中、ジルは膝の屈伸を利用して地面へと着地した*]
― 銀星平原・北部 ―
……ぁー、っとに。
ほんっと、みょーなとこそっくりなんだから。
[ぼやくような声がぽつり、落ちる。
だからこそ、加護を与える気になった、というのも確かにあるのだがにしても似すぎだろう、と。
他者に意の通じないぼやきは内に落とすにとどめておいた。
言っても詮無いし、何より、状況がそれどころじゃ、ない]
[自分の周りを新たに巡る風>>71に、眼を瞬かせるものの]
適正ないのが辛いが、やっぱり、こういうの使えるのはいいねぇ!
[持たざる者のぼやきを口にしながら、別の敵へと接敵し。]
……て、いうか、だな。
[じり、と右足が半歩、下がる。
後ろには、二度此方の攻撃をすり抜けた幽鬼の騎馬兵が迫っていた]
おま、いいっかげん、
[す、と腰が落とされる。
低い姿勢から、左足を横に蹴り出し、その勢いを持ってぐるり、と旋回。
旋回の流れに乗せて左の真白がまず一閃、ついで、相対しつつ横一閃に薙がれた右の漆黒がもう一撃。
相次ぐ切り払いは幽鬼の馬を文字通り薙ぎ払うが、それだけでは止まらない。
後ろに向けて流れた剣はくるりと返され、そして]
しつこいってのを、理解しろ!?
いや、だからこそここ彷徨ってんだろうが!
[突っ込みと共に地を蹴り、騎馬から崩れ落ちる幽鬼の本体に下方からの連続の斬り上げの閃を叩き込む]
黒狼に喰われて、寝ちまえ!
……それが、お前らの一番の安息だろ!
[鋭く言い放つ眼前で、幽鬼が霧散する。
他者の許では風に散る残滓は、ここでは、黒衣の手にする漆黒の刃に引かれるように集まり、溶けるように消えていった。*]
[ヒュンと鋭い音が迫り、馬上に身を伏せる。
頭の上ギリギリを冷たい気配が飛んでいった]
一方的ってはいかないかっ。
[弓構えた亡者の姿を視界に捉え、乾いた唇を舌で湿す。
そちらに向き直るより近くに迫る別の気配。再び身を低めた直後、月白馬は強く大地を蹴った。
翡翠色の光>>71がフワリと人馬を包む]
天翔ける光 流るる星
煌めく刃 数多降り落つる
脅威を退け 天星光
[紡ぐ呪に合わせ、纏っていた光の羽衣がいくつもの光の粒へと変化する。
右腕を上へと真っ直ぐに伸ばせば、光の粒は高く高く舞い上がった。
頭上に煌めくのは数多の
― 銀星平原・北部 ―
[振り下ろした腕に合わせ、頭上に煌めく
その光景はさながら流星雨。
星の雨に晒された騎馬兵らは光に削られた部分から順次霧散して消えて行った]
……は、継続出来るのはここまで、ですね。
ありがとう、光精。
お戻り。
[そ、と光の精霊へ声を向ければ、小さな光がジルの周囲を一巡りした後にふわりと消えた*]
― 銀星平原・北部 ―
ありがとう。
でも、お見事はそちらこそ、だよ!
[光を巧みに操り、幽鬼たちを消滅させる姿は見えていたから、称賛>>86にこちらも素直な賛辞を贈る。
近衛として、こちらの身の安全を図る辺りも頼もしく思えるもので]
色々な意味で、さすが、かな。
[こちらは、他者には届かぬ独り言。
それから、王はぐるり、周囲を見回して]
死者は英霊扱いされてないなら、とっとと寝とけよ……な!
[槍を振るった先にいた騎馬兵へと、しっかりと当たり、霧散する。]
……ったく、しっかり寝ててくれよなぁ。
[ボヤいても仕方がないこととは言え、大きな息を吐きながら左手で頭を掻いた。]
……と、馬回収しねぇと。
[少し落ち着いた頃合いに、男は借りた馬(黒毛)を回収した。*]
風聚集,把旋渦圍起來。
風よ集え、渦を巻け。
對幾層,也重疊起來,逮捕變成重的鎖鏈,對我們做仇敵的東西。
幾重にも重なり、重き鎖となって我らに仇なすものを捕えよ。
[視線を向けられた媒介の精霊石が応じるように光を零し、それと共に風が低い唸りを上げる。
光帯びた風は騎馬兵たちへと絡みつき、その動きを鈍らせていく]
……きりがない、なんて事になると厄介ですからね。
少し、鈍らせておきましょう。
[動きが鈍れば、一網打尽も叶うかもしれない。
そう思うからこその、文字通りの絡めの一手。*]
やっぱり、みんな、中々の腕だな。
[ 王の招請に応じて名乗りを上げた者達だ、明らかに人外と見える存在にも怯むことなく挑みかかり、着実に敵を減らす動きは、さすがの一言だ。
王の術が、味方を加護する風を起こせば、>>71クルル、と、騎竜が澄んだ声で鳴いた。 ]
ああ、陛下の風は、相変わらず心地良い。
[ 微笑んで騎竜の首を優しく叩いた次の瞬間、琥珀色の双眸が鋭さを帯びた。
後ろは近衛の本分を忘れぬ同胞が、しっかりと守っている>>86ならば、と、見据えるのは開くべき道の先。 ]
シン!
[ 呼ぶ声に、心得た様子で騎竜は風を切り、地上スレスレまで降下する。
その位置から前に見えるのは、幽鬼の騎馬兵達と、誰よりも突出している黒衣の剣士一人だ。 ]
あちら様も、相変わらず...と、
[ 微かな笑みが男の唇を過ぎる。 ]
シン、加減するな。
[身を包む風によって動きは軽く。
鋭さ増した矢は迫ってきていた兵を捉えて馬上から叩き落とし、止めにサラーナが踏み抜いた]
向こうは、っと。
[後回しにした弓兵を確認すれば、流星雨>>88に巻き込まれて掻き消えゆくところだった]
あ、助かった。
凄いなぁ。
[手近な脅威が消えて、ホッと一息つく]
加減するなと言ったのに。
[ 首を大きく振りながら騎竜の放ったブレスは、広範囲の騎兵達を殲滅したが、黒衣の剣士の周囲を僅かに避けていた。その分、倒れた敵の数は減ったが、竜はクルクルと、上機嫌だ。 ]
まあ...構わないけどね。
[ 相棒が、男と違って最初から屈託無く......というか、妙に嬉しげに、黒衣の剣士に懐いている...というのは、さて、当人には知られていたかどうか。* ]
― 銀星平原・北部 ―
[前線単独突出は常の事。
ついでに、当人的には『慣れた』もの。
後ろに強固な護りがあるならば、飛び出す事に遠慮はない、というのは恐らくは気質なのだろう。
とはいえ]
……さすがに、こうなると動きにくい、か。
[ならどうするか、の思考は短いもので]
[宙を舞う矢が騎馬兵を貫き、風を切る槍が騎馬兵を両断する。
浮かせた大剣が幽鬼を突き崩し、霧氷のブレスが幽鬼を包み込んだ。
風が騎馬兵の動きを鈍らせ、白黒の双剣が騎馬兵を切り払う。
それぞれがそれぞれの力を振るい、幽鬼を鎮めていく様は壮観だ]
古の幽鬼……これほどまでに残り続けたのは一体どんな理由が……。
[神代の出来事は伝承で聞いたことしかなく、この幽鬼について分かるのは、派手な部族衣装から知れる部族名程度。
今回の討伐で昇華されるなら良いが、果たしてどうなることか*]
よー、援護、ありがとなー。
[にぱ、とか書き文字の浮かびそうな笑顔を空へと向けた。
主に、騎竜の方へ向けて。
騎竜師の方を微妙に視界に入れていないのは、半分くらいは、わざと、だ。*]
[もしどこか怪我をしていると言うのであれば、先程自身に施したような治癒術を彼にもかけるつもりだった]
ああ、そういえばきちんと名乗っていませんでしたっけ。
自分はヴィルへルミネ・ホーランと申します。
[今更ながらに自分の名も併せて告げる*]
/*
全弾当たりだったら、どうしてたかっていうと、ブレス浴びたかどうかは、黒わんこさんにお任せしてました。
うふふ。(悪い顔)
/*
王は敢えてですねこれw
あと2手あるなら越えた可能性あるからなぁ。
しかし初日でボスの首取りか。
対守護者殿の方で取りたかったなーw
しかしこっちはダーフィトがトップ取る方が美味しいのでは感ある。
― 銀星平原・北部 ―
[賛辞に見えた反応>>98に笑み零れたのは一瞬の事。
こちらも、すぐに意識を切り替えて]
……さて。
兄の話では、彼らは古き魔精霊の在り方に心酔して、自ら眷属になったらしいけれど。
[古き魔精霊。
ギンセイの一部において『黒狼神』として信仰される存在が、未だ神性よりも魔性を強く発揮していた頃の姿。
それ故に、その力の波動に引かれている、というのが、現れた理由だろうとは思うのだが]
直接、問うて答えが得られればいいんだろうけれど……。
[無理かな、と。
そんな呟きが零れて落ちたのは。
平原の奥――これから進もうとする方向からやって来た、一際目立つ巨躯の騎馬兵の姿を見て取ったが故]
あれでは、会話するどころじゃないし……生憎と、ぼくは霊界との接触の術は持たないんだよねぇ。
[口調は軽いが、騎馬兵を見やる視線は険しいもの。
爛々と輝く目と、遠目にもわかる馬の鼻息の荒さは、到底対話を試みれる様子ではない。
さて、ではどうするか、と。
思考を巡らせる王の視線に応じるように幽鬼の馬が嘶き――直後、それは王へと向けて突進を開始した。*]
[ 剣士から贈られた笑顔と声に>>101銀の竜は嬉しげにクルル、と鳴いて長い尻尾を振った。纏う氷の霧が空に散り、一部は、ちらちらと雪のように地にも舞い降りる。
騎竜師の方は、視線を向けられなかったことにむしろほっとしていたが。 ]
加減しなくても、巻き込まれやしなかったと思うけどね、あれは。
[ ぼそりと落とした言葉に、クルー、と呆れたような声が返ると、男は僅かに眉を下げて肩を竦めた。 ]
[ 幽鬼の尖兵とも呼ぶべき騎馬の一団を概ね防ぎ切ったと思えた頃、一際巨大な影が顕れると>>103男は再び表情を引き締めた。 ]
...陛下!
[ 幽鬼の馬の嘶きと共に、その巨躯が、王の元へと迫ろうとしているのを見て取ると>>104旋回してそちらへ向かおうとするが、周囲の騎馬兵が放つ矢を躱しながらの飛翔は、一歩遅れを取り、その背に追いすがる形となる。 ]
王を狙いますか。
指揮官を正しく探り当てる慧眼は見事なものですが……
[スッと王を庇うように立ち塞がり、引き抜いたダーツを地面へと突き刺した]
地精招来 ────
易々と、通すとは思わないで頂きたいですね。
[ゴゴ、と大地が鳴動する音が響く]
聳え立つ塔 妨げる壁
貫きませ 岩硬槍
ダーツに埋め込んだ精霊石が輝き、呼びかけた地精が大地を揺らす。
右手を己の左へと流し、前方へと突き出すと、幅広の刃のような岩が地面からいくつも競り上がった。
人ほどの大きさのそれは、突進してくる巨躯の騎馬兵の進路へと立ち上り、その速度を減速させると同時、騎馬の下から突き上げることを狙ったもの]
皆様、余裕があれば手をお貸し願いたく。
少々長い術を編みます。
[競り上げた岩だけでは止め切れないだろうと予測し、調査隊の面々への助力を請うた。
突進してくる騎馬兵はその間も馬脚を止めず、騎馬の下から突き上げられようともギリギリを攻めるように騎馬を走らせ、最小限の被弾に留めながら走り続けていた**]
っ...!ジル殿!気をつけろ!
[ 王の方へ向けてのブレスは放てない。
このままでは、真っ向から対峙するのは、王を守る彼女のはず、と、男は、せめても、と、クロスボウを構えながら、警告の声を上げた。
放った矢が、届いたとしても、あの巨躯にどれほど効くものか...不安はあれど、今はそれ以外の手は無い。** ]
/*
虹霓と呼ばれる所以の技を使うか否か(
この後またトップになる保証はないからなー。
取っておいても勿体ないやつ。
2回目あるようなら龍〇キックしよう(
っ...!ジル殿!気をつけろ!
[ 王の方へ向けてのブレスは放てない。
このままでは、真っ向から対峙するのは、王を守る彼女のはず、と、男は、せめても、と、クロスボウを構えながら、警告の声を上げた。
しかし、その声が届くより早く、大地が唸り、岩が競り上がって巨大な盾の役を果たす。>>109 ]
承知!
[ その術の冴えに感嘆する間もなく、聞こえたジルの声に>>110諾の返答を投げて矢を放つ。
巨躯に対して、通常の矢がどれほど効くものか、不安はあったものの、目線より上を飛び回りながらの背後からの攻撃だ、足を鈍らせるか気を逸らす程度の役には立つだろう。** ]
― 銀星平原・北部 ―
何か来た…!
[巨躯の騎兵>>103登場に小さく息を呑んだ。
勢いを失いかけていた亡者達も俄に活性化しているようだ。
対処法が浮かばず惑いかけたが、巨躯の兵の動きは大地の刃が鈍らせ、メレディスも宙から牽制するのが見えて]
わ、分かった!
よろしく!
[ジルの要請>>110を受け、取って返す。
まだ残っていた騎馬兵が近寄らないように、弓の射線は遮るようにと動き、ミーネ>>113との連携をはかりながら矢を放った**]
― 銀星平原・北部 ―
恐らくは、ね。
そして魔精霊、そして『黒狼神』は人の思いの力を得て、己がものとなすもの。
……相性は、悪くなかったんじゃないかな。
[実際には得るというか、『糧』にしている、というのはまあ。
『ご本尊』から直接聞いているのだが、そこは口にしない。
そも、『守護者』が『ご本尊』であること自体、13年前の初期の初期から行動を共にしている、本当に一部の古参しか知らぬ特記事項なのだから]
……実際の所は、どうなんですか?
[ふと、興味を覚えて意識を向ける]
当時、魔として恐れられていた存在に傾倒する事自体は、さほど珍しくもないとは思いますけれど。
ここまで、残り続けたのは……相応に理由もあるのでは?
[言葉交わしている間に、ふと生じた疑問。
それを当事者に向けている間、意識は少しだけ、幽鬼から逸れる。
その隙を突くかのようにこちらへと駆け出す騎馬兵。
白馬がよそ見するな、と言わんばかりに嘶いた]
……さすがだね。
[こちらが何かするよりも早く動いたジル。>>108
その動きにまた、感嘆の呟きが落ちるが、今はそれよりも、と力を集める]
付風的力,魔的清。
風の力、魔を払う清め。
住在我們的同胞的力,貫徹幫忙。
我が同胞の力に宿り、貫く力となれ。
[ジルの放った術は土。
そこに自身の風を放てば均衡が崩れるやもしれない。
だからと言って、ただ唯々諾々と護られるのは己が在り様に反する。
ならば、と選んだのは、術の援護のために奔走する面々への力の付与。
魔を祓う風の力を武器に宿す事で、多少なりとも幽鬼を捉えやすくするように、と。**]
[そんな、緩い表情は、一際目立つ巨躯が現れた事で掻き消える]
……まー、いるんじゃねぇかと思ったが。
[自身の記憶ではない、けれど、忘れる事のない古き記憶に、その姿は残っていた。
呼応するように微かに震える漆黒の刃、それを握る手に僅かながら力を込めて]
んー?
さぁて、なぁ。
[飛んできた疑問には、軽い調子で言葉を返す]
当時のあいつらは、半分酔っ払いみたいなもんだったからな。
……ただ。
[ここで一度、言葉を切って]
……全部賭けたものを『喰われて』『奪われた』……それをやらせちまった事への悔いみたいなもんは、まあ。
あるんじゃねぇかな。
直接聞けるわけでもないから、知らんけど。
[知らんと言いつつ、語る内容はほぼ確信している事。
その辺りは、態度に滲んで伝わるもの]
……やぁれやれ。
過ぎる忠義は、負荷になるもんだっつーのを知らねぇのか、あいつらは。
…………いや、知ってても、かもだが。
[やや大げさに息を吐き、手にした漆黒の刃を空へと向けて翳す]
這個地方的毒氣,對我們的原來聚集。
この場の瘴気よ、我が元へ集え。
[紡ぐのは、この場に漂う瘴気――幽鬼たちが放つ負の波動を己がもとに引き寄せる呪。
精霊の力を阻害せず、かつ、多少なりとも幽鬼の動きを鈍らせるためのもの。**]
/*
そうか、兄上は知ってる可能性あるのかwww<古参
まー知ってたとしても簡単には話さないだろうからなー。
私自身は知らない話だね。
兄の口は軽くない、って設定入れるために知ってることにしようw(そこ
どんな事情で沸いて出たのか存じませんがっ、
先輩には指一本触れさせませんよ!
[術の準備が整うまで妨害が入らないよう、ひたすら攻撃を続ける**]
[王との会話、推測の返答>>115には、「なるほど」と納得を示す。
『守護者』=『ご本尊』であることは知る由もない。
兄ならば知っているだろうが、特記事項であることを簡単に話すほど口は軽くは無かった。
故に話はそのままに受け取っての納得となる]
[後方で感じられる風の精霊術>>117。
こちらの術を気にしてか、風の精霊は援護してくれる者達へと翔けたようだ。
その心遣いに内心感謝しつつ、ジルは術の準備へと入る。
幽鬼の騎馬兵らの動きが鈍ったのはその頃>>120。
重苦しかった空気が軽くなったように感じた。
精霊への働きかけもしやすくなったように思える]
これならば……。
[多少大掛かりなものも放てるだろう、と。
腰から複数のダーツを引き抜いた*]
……はぁ、そうですか。
[知らんけど、と言いつつも確信的な響きを帯びた物言い。
『守護者』となる以前の彼の来歴を思えばそこにこもるもの、その意は容易く知れて]
わかりました。
いずれにしても、彼らは祓い、眠らせねばならない。
……導なくただ彷徨うというのは、辛いものでしょうから。
……ま、そういうこったな。
[導なく云々の部分にこもるのは、王自身の心情か。
突然の内乱で親兄弟を亡くし、居場所も追われた末王子。
伝説だけを縁に黒焔狼の眠る地にたどり着くまでに感じていたものがそこにはあるようだった]
っかし、ここにこいつらがいる、となると。
……この先も相当、厄介な事になってそうだよなぁ……。
[眠れる狂気が目覚め、そして、鎮められた事。
その一連の流れがこちらにどれほどの影響を与えているか、と思うと色々と頭が痛かった]
― 銀星平原・北部 ―
っかし、まぁ……。
[それぞれが、それぞれのやり方で流れを生み出していく様。
過剰な瘴気を己が元に集めつつ、見やる動きは突然の寄せ集めとは思えぬほどに上手く繋がっていた。
一部は知り合い同士とは言え、初見同士もいるというのに、これは]
……思ってた以上に、逸材が集まった……ってとこかね。
そこら、あいつの人徳だな。
[零れ落ちるのは、本人に対しては絶対に言葉にしない評。
特に意図しているわけでもなく、自然と他者を取り込み、引き寄せる風。
その感触は、好ましさと共に懐かしさを感じるもの。
……もっとも、突っ込みどころにまで懐かしさを感じるのはちょっとだけどうか、とも思うのだが。
主に、未だに独り身でのらくらしている辺りに。*]
/*
まあ、過去村知ってる勢には察しがつくと思うけど。
俺がヒースに入れ込んでるのは、ユウレンの兄弟王子両方に重なる部分があるから、ってのが大きかったりするのである。
なんだかんだで、キリクあってのヴェルナー、なとこあったからね……。
― 銀星平原・北部 ―
[引き抜いたダーツを、先に地面へ打ち込んだダーツに続けるように地面へと打ち込む]
水精招来
火精招来
風精招来
雷精招来
光精招来
闇精招来
[一つ一つのダーツに宿るのは、ジルが呼び出せるの7種の精霊。
円を描き、最初に打ち込んだダーツの隣に最後のダーツを打ち込むと、両手で簡易の陣を組んだ]
昏き
[地面に打ち込んだダーツの一つから闇が溢れ、円陣を覆い尽くす。
その中で光る、一筋の光。
相反する属たるそれらは交じり合うことなく、けれど縒り合うように渦を巻き、その状態のまま上空へと浮き上がった]
[次いで別のダーツから風が渦巻き、竜巻のような形で上空へと浮き上がる。
最初に打ち込んだダーツの傍からは砂が舞い上がり、砂塵となって宙へと浮いた]
猛る
[更に別のダーツからは炎が吹き上がり、円陣を取り巻くようにして燃え上がる。
それを断ち切るように別のダーツから水が噴き出し、それぞれが一筋の柱として並び立ち、上空へと昇って行った]
……私が虹霓と呼ばれる所以、お見せしましょう。
[スッと目を細め、援護に気を取られている巨躯の騎馬兵を見据えて。
組んでいた手を解き、右手を高く頭上へと掲げた]
[頭上では7種の精霊がそれぞれの属を具現化させた形で渦巻いている。
それは徐々にある形へと変化していった]
その身に刻め ──── 召しませ、虹霓!
[その形とは、龍。
虹霓とは雌雄の龍、ひいては虹を示す言葉。
7種の精霊は闇精を頭として、地精、水精、火精、風精、雷精と続き、最後に光精が尾となり一つの龍と成った。
轟雷の如く咆哮を上げた七色の龍は、足止めを喰らう巨躯の騎馬兵へと疾駆する]
下がってください!
[巨躯の騎馬兵を相手にする者に、巻き込まれないよう叫ぶ]
[巨躯の騎馬兵が喰らうのは、7種の精霊が織り成す連撃。
正面からの連撃に最初こそ耐えていた騎馬兵だったが、徐々に騎馬ごと後方へと押し込まれ。
最後は光精の輝きに包まれるようにしてその形を崩していった]
[
/*
あ、やべ。あっちの攻撃入れ損ねてるなぁ。
援護お願いしちゃってるからすっかり抜けてた。
弓ぶっ放しとくんだったー。
― 銀星平原・北部 ―
おー、これまたハッデいなぁ……。
[術が発動し、七色が乱舞する。
七種の精霊の力を合わせた、七色の龍。
鮮やかな連撃に騎馬兵は押し込まれ、最後には光に包まれ崩れさる。
黒衣が待っていたのは、その瞬間]
曾經跟隨我做,者有性格。
かつて我に従いし者たちよ。
我在內部回復,睡覺。
我が内に還り、眠れ。
[残滓が風に攫われて散ってしまう前に、と言霊を紡ぐ。
同時に、真白の刃を横一閃。
ふわり、と飛び立った真白の焔が、首魁を失い動きを止めた騎馬兵たちを包み込んだ。
真白の焔は首魁の残滓をもふわりと包み、それらは掲げられた漆黒の剣へと集約する]
……悪かった、な。
ちゃんと、眠らせてやれなくて。
[騎馬兵たちが姿を消した後、小さな呟きが零れて落ちたが。
それは、すぐに風に浚われ、消えた。*]
― 銀星平原・北部 ―
[地面に打ち込まれ、円を描いたダーツから、精霊の象徴する力が生じ、上空へと上がる。
輝き感じる力の乱舞は眩く、自然、目を細めていた]
……これは中々に。
[上空に渦巻く力は形を変え、七色を連ねた龍へと転ずる。>>133
七種の力が騎馬兵に連撃を加え、最後には光が包み込み、その身を崩して行った。>>134]
[後に残った残滓は動きをとめた騎馬兵たち諸共、黒衣の守護者によってその元へと還る]
……せめて、この後は穏やかに。
[小さな声で紡ぐのは、祈り。
言葉として受け取らずとも、守護者が何を思うかは感じ取れるから]
……お見事。
[短い祈りをささげた後、ひとつ、息を吐いて。
それから、ジルに笑みを向けた]
素晴らしい術だったよ。
……それと、的確な護りをありがとう。
[その笑みと共に紡ぐのは、賛辞と感謝の言葉。*]
― 銀星平原・北部 ―
[ピクンと背筋を震わせたのは、敵を吹き飛ばす風の動きのタイミングを掴めてきた頃だったか。
馬首を巡らせながら瘴気の集う元に視線を向ければ、そこには黒衣の守護者>>120がいた]
……助かるけど、無茶なぁ。
[小声での呟きを拾うものはあったかどうか。
守護者の本質は知らず、故についその身を案じてしまった]
― 少し前 ―
んっ?
[無事に借り受けた馬を確保出来たことに、胸を撫で下ろしていると、精霊師の女性>>96に声をかけられ。]
ぁー、ないわけじゃないが、深手や致命傷はないし、
落ち着いた頃に、まとめて治療、じゃダメだろうか。
[手を煩わせるのが申し訳ない気持ちが先行し、やんわりと断ろうとして。
軽く押し問答になりかかると、大人しくこちらが折れて、治療を受けることとなる。]
ヴィルへルミネ、ヴィルへルミネ……うん、覚えた。
よろしくな、ヴィルへルミネ殿。
[数度、相手の名>>102を、口で転がし覚えた後、にぱっと笑いかけたのだった*]
……デケェ的。
[幽鬼の大将と思われるものに一つ感想を述べ。]
露払いなら任せなァ!!
[ひらりと黒毛へと飛び乗ると、再び前線へと駆けたのだった*]
アッ、しまっ……て、ない。
[サラーナの身震いにハッとしたが、周囲の残兵も皆動きを止めていて。白焔に包まれ姿を失い流れていった。
その焔を迎え入れた守護者>>137と王>>139、声は聞こえず何がどうなったものか良くは分からないけれど]
…………。
[自然と片手を心臓の上に置き、沈黙の内に暫し瞑目していた*]
……いけない、……あ。
[まだ残党が残っていた、と思い出して周囲を見やれば、丁度守護者の放った白い焔に包まれるところで。
騎馬兵たちの姿はそれで、ひとつ残らず消え去った]
…… ふぅ。
ともあれ、一先ずは終了、ですかねぇ。
[焔が守護者の剣へと集まるのは見えていた。
たかが一般兵が彼の正体を知る由もなく、疑問は覚えても突っ込んで聞こうという気にはならなかった。少なくとも今は]
皆様大丈夫ですか?
お怪我とかされてる方、おられましたら治療しますよ!
[とりあえずこちらが先と、周囲に呼びかける。
一戦終えた後にしては非常にピンピンしていた*]
― 銀星平原・北部 ―
[ピン、と伸びた背筋に浮かぶのは、真面目だなあ、という呑気な感想。>>146]
ぼくがこうして、前線に立てるのもきみが同行してくれているから、だからね。
近衛の皆には、本当に感謝しているんだよ。
とはいえ、今は、休息を優先して。
あれだけの大技の後だからね……先を考えれば、疲れを残すのは得策じゃない。
[その辺り、抜けるような事はないだろうと思いながらもこう告げて]
……皆も、良く頑張ってくれた。
どうやら、最初の難関は越えられたようだ。
しかし、ここはまだ入り口……障害はまだあるだろう。
今の内に、しっかりと休息を。
……この先は、ゆっくり休めるかどうかも怪しいからね。
[それから、調査隊の皆に向けてこう呼びかける。
治癒の方は、どうやら任せられそう>>151なので、一先ず自身の術は温存しておいた。
これから向かう場所――『神代の古戦場』は、禁忌の地。
そこに何があるかは、守護者のみぞ知る、危険域なのだから。*]
…………面倒だな、うん。
休める場所とかねぇだろ、あそこ……。
[うん、しっかり休むの大事、ホントに大事、なんて。
真剣に思ってしまったのは、多分已む無し。*]
んーっ。
お疲れさま。
[目を開けて、一段落したことを実感する。
地面に降りると、まずは相棒の首を抱き労をねぎらい、軽く汗を拭いて角砂糖を一つ口元へ運んだ]
あたしはかすり傷だけなんで大丈夫ー。
ミーネさんも元気そうで何より!
[見た目よりずっと体力あるんだなぁと感心しつつ、ミーネ>>151に片手をあげて返して。
そちらに集まるべきかと、サラーナと並んでゆっくり歩く]
― 銀星平原・北部 ―
[ 術の集中に入ったジルに、叶う限りの援護をと、最終的には自分に向かう矢は無視して、巨大な騎手への攻撃に専念する。 ]
シン...お前の翼だけは守るんだよ。
[ 騎竜師の身は守ろうとしなくていい、と、竜に告げれば、不満げにクルル、と鳴かれてしまったが、大丈夫、と笑みを返す。 ]
私は傷の治りが早いからね。知ってるだろう?
[ その間にも、王から聖なる風の助けが届き>>117周囲を漂う瘴気の重さが、黒い剣士の元へと吸い寄せられて薄くなるのを感じ取る。 >>120]
...相変わらず息の合った事だ。
[ 感心とも呆れともつかぬ嘆息ひとつ ]
[ 身軽になった竜は一気に速度を上げ、騎手の目前を掠めるように旋回する。その目の辺りに向かって、最後の一矢を放ち、七色の精霊が美しくも雄々しい竜の姿を編み上げる寸前に>>133反転急上昇することによって離脱した。 ]
これは......凄いな。
[ 上空から、尚油断無く周囲を警戒しながらも、七種の精霊を見事に束ねて巨大な敵を粉砕せしめた虹霓の精霊師の術には>>134ただただ素直な感嘆の声が漏れた。* ]
やっぱり、術が扱えるっていうのはいいなぁ。
[などと、虹色の龍>>134を横目に少々、見当違いな感想を口にし。
動きが止まった相手側を油断なく見回していた。]
― 銀星平原・北部 ―
うん、そうしてほしい。
ぼくも、今の内に休んでおくから。
[休息の促しを受けて場を辞すジル>>160をこう言って見送って、それから、は、と小さく息を吐いた。*]
やれやれ、何か秘密があるにしろ、お疲れ様のことだ。
[黒衣の剣士>>120に短く息を吐くと、とりあえず王の元へと向かい。]
まぁ、そうだな。
これから先の休憩場が怪しいなら、しっかり休んだ方がいい。
無理に突っ込んで自滅したんじゃ、笑い話にすらならん。
[男は、しみじみ口にした。]
ご苦労様。
あんなの初めて見た。凄かった。
[頭を下げるジル>>161を見る目は強く光っていた。
このまま話し掛けたらい良く捲し立てて邪魔になってしまうだろうから、気持ちを抑えて手短にと努め。
役に立てて良かったと笑顔を浮かべた]
はい。
[この先は休めないかもという話>>153には目をパチクリさせながら、改めて相棒の世話を焼いていた。
守護者の様子>>156に少し不安を覚え、自分も水筒を取り出して喉を湿す]
お、お疲れさん。
それはこちらこそ、だ。
次も頑張ろうぜ?
[今回、一番の立役者>>161に、軽く返し。]
さーて、俺も休むかねー?
[少し離れた所に、槍を抱え込むように座ると、男は軽く目を閉じた。**]
[ 黒衣の剣士の揮う漆黒と真白の一対が、古戦場に漂う幽鬼達の残滓...その魂の残り香を白い焔に包み込み、内に取り込むのも、遠目に見えた。>>136
クルル、と、どこか哀しげに鳴いた騎竜の首を優しく叩き、やがて周囲が落ち着きを見せ、王の言葉に従って>>153休息に入ることとなったのを見て取ると、常のように、ゆっくりと、人の輪の端へと騎竜を降ろした。 ]
お見事でした、ジル殿。虹霓の精霊師の名の由縁、この目で見ることが出来て幸いです。
[ 騎竜には水と食料を与え、地に降りた男は、王の元へと足を向け、傍に休む最大の功労者に、まずは賛辞と微笑みを贈る。 ]
陛下にも、良き風をお送り頂いたこと、心より感謝いたします。
[ 次いで、主君に向けて、感謝の一礼...の、その半ば ]
...が、ひとつ、無礼を申し述べさせていただきます。
[ 事前に無礼と断ってから、顔を上げた。 ]
先程の怪異は、陛下の身を狙っていました。この先、更に危険は増すでしょう。
いかに優秀な近衛がお傍に有っても、人外の力から御身を守ろうとすれば、命がけとなることは予想がつきます。
陛下、御身と兵の命を大事と思われるなら、この先は我らにお任せ頂き、王都へ戻るか、せめてこの場に止まってお待ち頂けませんか?
[ 男の身分、立場からすれば、これは、ある意味当たり前の忠言とはいえ、間違いなく無礼の類だ。
場合によっては首が飛ぶ覚悟をして然るべきだが、男の顔に浮かんでいるのは、必死の表情でも、厳しさでもなく......どこか困ったような、不本意と言わぬばかりの緩い笑みだった。* ]
[しみじみと言っていた>>166男>>168を見て]
体力はあたしもそれなりのつもりだけど。
[魔力も自信あると言っていた>>163ミーネの方に視線を転じ、肩を竦めた。
笑顔で、ありがたく頼らせてもらう約束はしたけれど。頼りすぎてはいけないとも思っている]
あ、でも。
[矢は消耗品。数もそれなりに用意してきたとはいえ、まだ使えるものがありそうだと拾いに行く。
休息を取り逸れるようなことはしないが、少し遅れてとなってしまうのは仕方のない所だった*]
[一通りの会話や治療が終われば、控えさせていた馬の元へ]
お待たせ、フィーネちゃん。
ちょっと休んだらまたよろしくねぇ。
[水と食料を与えて、鬣を撫でて。
出発の声が掛かるまでは、その傍で休息を取る**]
― 銀星平原・北部 ―
ああ、お疲れ様。
あなたも、あなたの翼も疲れているだろうし、十分に休んで。
[やって来たメレディスに、緩く声をかけ。
感謝の言葉の後、例の途中で告げられた前置き>>170にひとつ瞬いた]
[紡がれるのは、先の戦いの際の事を引いての忠言。
それを、王は遮る事無く最後まで聞いて]
………………。
[しばしの沈黙ののち、ひとつ、息を吐いた]
確かに、ね。
先の状況、これからの事……それらを合わせて鑑みれば、あなたの言う通りではある。
[沈黙を経て紡がれたのは、肯定の言葉]
……けれど、ね。
今回の調査には、ぼく自身が望んできた。
この先にあるもの、眠るもの……それらを、ぼくは正しく知らねばならない。
ギンセイの地を、この先も護り続けるために。
[静かに紡ぎつつ、翠は真っ直ぐメレディスへと向けられる]
自分の身は自分で守る、なんて傲慢を言う気はないし、ぼくがいる事で皆の危険が増す可能性も理解しているけれど。
……ぼくだって、ただ護られるだけの存在じゃない……13年前、前線で立ってるだけだった子供ではない。
神代の英雄や、四玉復興の英雄王のような力は、ないけれど。
死なず、死なせずの一助にはなれる。
[そこまでは、真面目な口調と面持ちで告げて]
……それに。
ぼくがここで帰ると、兄の手綱を誰も取れなくなるからね。
[にっこり笑って、告げる言葉は少しだけ冗談めかされていたが。
実の所、王が同行しているから、突っ走らずに抑えられているというのは紛れもない事、だったりした。*]
……おいこら。
[騎竜師と、王のやり取り。
突っ込みを入れることなく聞いてはいたが、さすがに最後の部分には突っ込んだ]
そりゃ、一体、どーゆー意味だ。
え? 何か違いました?
[飛んできた突っ込みに、返す声音は全開えがおと言えそうなもの]
だって、ぼくが止めなかったら一人で突っ走ってきてたでしょ、兄?
― 銀星平原・北部 ―
[愛馬を呼び寄せ休息を得る前、ダーツをそのままにしていたことを思い出し、風精を呼び寄せる]
1本放り投げたままにしてしまいました。
拾ってきてもらえますか?
[地面に刺した7本は回収出来たが、その前に取り落とした1本を見失ってしまっていた。
精霊石が埋め込まれたダーツは貴重品、なるべくなら紛失したくはない。
その捜索を風精に頼み、愛馬の世話と自身の休息へと移るのだった*]
[ 王が騎竜師の言葉を黙って聞いたように、男も静かに王の言葉を最後まで聞いた。
その意思と、覚悟と、過去に残された痛みの欠片。
そして、もうひつの、無視できない理由。 ]
まあ...そうでしょうねえ。
[ 最後まで、そう、最後まで、きっちり言ったし、聞いたのは褒めて欲しいと、心から男は思っていた。と、言っても、褒めてくれるのは相棒の騎竜くらいのものだろうが。 ]
― 銀星平原・北部 ―
そうだったんだ。
それにしても素晴らしかったよ。
ありがとう。あたしもまだまだ頑張るね。
[ジルの賛辞>>175は嬉しくも照れくさかった。
何せ最近はこの腕を誉めてくれるより、もう別の道へと言ってくる人が多い。結婚式の前後では特に。
もっと話したいとも思ったけれど、最大級の技を使ったのなら特に休んで貰わなければと理性が勝った。
ゆっくり話す機会もあったらいいなと思いながら、回収できた1(10x1)本の矢を点検して矢筒に収め。
サラーナに寄り添って身体を休めた**]
承知しました。
陛下の御身は...必ずお守りしますので『守護者』殿の手綱の方は、くれぐれもよろしくお願いします。
[ 実にあっさりと、男は頷いて今度こそ綺麗な一礼を君主に贈る。 ]
...師団長に言うだけは言ったと報告しないと、ぶっとばされますから、これで肩の荷が降りました。
[ 次いで顔を上げ、男は、まっすぐに、王を見つめた。 ]
陛下の風を身に受けて飛ぶのであれば、命の際も超えてみせましょう。
どうぞ、安心してお任せを。
[ 危険を目にした以上、一度は止めてみせなければ、上官に顔向け出来ない。けれど、本当に言いたかったのは、こちらの方だと、晴れ晴れとした笑顔が告げていた。
君主自身も、彼を守る者の命も決して取りこぼさせはしない。
それが、男の決意であったから。* ]
/*
年の功なのか水属性だからなのか、紅輝のと違ってこのこ、周囲見渡して、盾になるタイプなんだよなー。紅輝だと、多分、黒わんこ追い越す勢いで突っ込んどる。
― 銀星平原・北部 ―
[偽る事無く告げた思いの丈。
それにどんな反応が来るか、と僅かに構えていた……のだが]
……え?
[あっさりと、本当にあっさりと返ってきた答え>>185に、知らず、惚けた声が上がる。
その後の言葉で、何故言われたのか、は理解できて]
……まったく、もう……あの人も、かわらないねぇ。
[北部師団長とも、そう言えばしばらく顔を合わせてないなあ、と思いつつ。
……今度、視察名目で顔見に行こうか、なんて思考は横に置いた]
ああ、兄の手綱取りは、ぼくにしかできないからね、そちらは任せて。
……でも、命の際は越えなくていいからね?
[そこだけはきっちり突っ込み入れて。
向けられるそれと同じくらい、晴れ晴れと笑って見せた。*]
― 銀星平原・北部 ―
さて、そろそろ出発するとしようか。
[全員が十分に休めた頃合いを見計らい、声をかける]
この先は『北の神域』……『神代の古戦場』となる。
何が起きるか全くわからないから、警戒は怠らぬようにね。
[わざわざ言わずとも伝わるとは思うが、重ねて言うのは未知領域へ進むが故。
心配症、とでも言いたげに鼻を鳴らす白馬にほっとけ、と小さな呟きを落としつつ、先へと進む]
― 神域への門 ―
[先に進むにつれて、それまではあまりなかった低木の茂みや岩塊などが目に付くようになっていた。
地面にも小さな隆起が多く、足場はあまりよろしくない]
人が通わない以上は仕方ない、か。
皆、気を付けてね。
[そんな風に声をかけつつ、平原の奥へと進み。
進んだ先に、それは唐突に現れた]
……あれは……門?
[平原に、石造りの門が建っている。
その左右には白い霧が壁のように立ち込め、先は見えない]
兄、あれは……?
あれが、神域への入り口……ですか?
[立ち入るには、王の許しがいる、という場所。
とはいえ、自身もここに来たのは初めてで。
視線と疑問が自然、黒衣へと向いた。*]
― 神域への門 ―
ん、ああ。
[疑問の声に、守護者はひとつ、息を吐く]
あれが、神域への門……こちらとあちらの境界線、だ。
鍵は確か、ここを護ってるヤツが持ってたはず……なんだが。
[それらしきものの姿は見えない。
その上、周囲からはひしひしと何者かの敵意が伝わってくる]
……あー。
中てられて暴走してるかも知れん、これ。
[ぼやくような推測が紡がれるのと、複数の狼の遠吠えが響くのとは、ほぼ同時で]
……って、こら。
[遠吠えの後、にじみ出るように姿を現したもの――漆黒の狼の群れに、低い声が漏れた]
中てられて暴走した挙句、分裂してる、ってのはどういうこった。
[ここを護っていたのは魔精霊の眷属である黒狼が一体。
だったはずなのに、数が増えている。
しかも、周囲を囲む個体一つ一つから、門の鍵の気配がする]
まぁた……面倒な事を。
[ち、と舌打ち一つ。
それから、守護者は調査隊の面々を見回して]
あー……仔細の説明は後にするが。
ここの門番がとち狂ってる上に、先に進むための門の鍵が分裂しちまってるらしい。
てわけで、この狼連中、ぶん殴ってくれ。
倒せば恐らく、鍵の欠片が出てくるはずだ。
っても、こいつら見た目通りの存在じゃねぇ……魔獣ってか、実体はあるが中身は精霊に近いからな。
そこだけ、注意してくれ!
[飛ばすのは、大雑把かつ、説明不足の依頼。
とはいえ、説明するには自分の正体からの話になるので、やる気満々の魔狼の真っただ中でできるはずもない。
というわけで、色々は察しろ、とぶん投げて。
琥珀は周囲を取り巻く黒狼の群れへと向けられた。*]
☆1d後半・神域への門
フィールド
前半に引き続いての平原フィールド。
岩塊や低木の茂みがあちこちにあり、やや足場はよろしくない。
登場敵
『魔精霊・黒焔狼』の眷属である黒狼の姿をした精霊。
が、どうやら軽く暴走しているらしく、主とその盟約者を認識できないまま、襲い掛かって来る。
主な攻撃手段は騎馬と爪。たまに、闇を吐いて攪乱してきたりする。
ボスキャラ
門の番人。
※GMキャラとのバトルロール(一対一限定)ないし、NPCモンスター撃破(一対多数あり)の選択になります。
※PCのスタイルにあわせて、お好みの方をお選びください
判定方法
card利用の回収イベント。判定回数が最大5回なのは、これまでと変わらず。
襲い掛かって来る黒狼たちから、『鍵の欠片』を回収してゆく。
『鍵の欠片』の形状は、黒曜石を思わせる漆黒の石の欠片で、闇の精霊力を強く帯びて黒光りしている。
引いたカードによって、pt加算。最終的な合計値トップがボス撃破担当。
A,JOKER:大成功 +8pt
J,Q,K:中成功 +5pt
5〜10:成功 +1pt
2〜4:失敗 +0pt
【判定リミットは9/21の00時です】
【判定数値は、メモに記載お願いいたします】
/*
すり抜けた残念矢以外は、使いものにならなくなっていた模様です(苦笑)
そういえば王様や守護者殿に援護のお礼言いそびれてしまいました。守護者殿へのトンチンカンもどこかで活かすことできたらいいのですが。機会と余裕があれば。
書きかけ落として今度こそおやすみなさい**
ええ、本当に相変わらずですよ、あの人は。
[ 王の言葉に>>187男はしみじみと頷いた。
北部師団長も、もともとは13年前の内乱で王の元へ集った一人だ。
真正直な豪傑だが、頑固一徹。王への忠義は燃えるが如く...正直、少々暑苦しい。 ]
多分、帰りには駆けつけてくると思いますよ。本当は今回も自分で来たかったようですから。
[ 王が実際に、平原の調査に出向いた事は、そろそろ伝わっているはずですし、と、男は肩を竦めた。
ついでに命の際に関するツッコミは、無言の笑顔で流しておく。 ]
あれが門番なのですか。
仕方ありません、言われた通りにするとしましょう。
[色々と説明を省かれてしまっているが、ぶん殴るしか方法が無いというならば、それに従うより他ない。
囲まれていて呑気に説明を要求するほど、空気が読めない性質でも無かった]
後程、説明よろしくお願いします。
[仔細は後、と言ったことを違えるな、と言わんばかりの雰囲気で言い、愛馬から降りて黒狼らへと対峙した**]
[ 二つ名を気恥ずかしそうにするジルに>>177男はいやいや、と手を振った。 ]
ジル殿の場合は、その術の美しさが、貴女自身の美しさと重なるからこその二つ名でしょうからね。胸を張られていい。
私なぞ、元々の名付けの理由が、夜明けの空に取り残された月のようにぼんやりしてるから、ですよ?
[ 名付けたのは北部師団長だった。今でこそ、銀の竜が霧氷を纏う美しさの方が世間に認められているものの、最初の理由はそうだった、と、男は名付けた本人から聞いている。
13年前、色々な意味で、取り残されてぼんやりしていたのは事実だったので、まるで反論できず、結局そのまま二つ名として定着してしまったとか。 ]
精霊師の援護あっての騎竜師、精霊師を守りきれてこその騎竜師でもありますからね、礼には及びません。
それに騎竜師は確かに広範囲の敵を相手取れますが、それだけに、一点集中での守りには不向きです。空で一点に止まるのは難しいですから。
貴女のような優れた近衛兵が、陛下を守ってくださっているからこそ、後顧の憂いなく、私も飛べる。
[ 向けられた礼の言葉には、そう返して、胸に手を当てる。 ]
この先も、どうかよろしくお願いします。虹霓の精霊師殿。
[ わざと、そう呼んで浮かべる笑みは、悪戯めいていた。* ]
[ 王の前を辞してから、真っ先に探したのはイングリッドの姿だった。騎馬兵のような相手との本格的な戦闘は初めてであろうと案じていたからだ。 ]
イングリッド!怪我はありませんか?
[ その姿を見つけ、どうやら無事であったと知ると、ほっと息をつく。 ]
いきなり魔獣どころではない連中がでてきましたからね。こんな状況で怯まず戦える貴女はやはり頼もしい。...女性にこんな言い方をしては失礼だったかな?
[ はは、と声立てて笑うと、途中で拾った矢を 7(10x1)本、イングリッドに手渡す。]
でも、やっぱり気をつけて欲しい。君には無事に帰らなければ行けない場所があるんだから。
[ 最後はやはり、心配性のおじさんめいてしまうのは、もはや仕様かもしれない。* ]
― 神域への門 ―
[ 懸案事項と、気になっていた相手の無事を確かめると、男は騎竜の側へと戻る。
やがて、休息を終え、出立の号がかかると、男と相棒は再び空へと身を運んだ。]
あれが神域の門か。
[ 地上ばかりではなく、空の上にも、門の向こうと、こちら側を分ける力が働いているのが分かる。これが結界術のようなものだとすれば、確かに神の手になるとしか思えない。 ]
門番がとち狂ってるって...
[ 感心している場合ではないのは、現れた黒狼の姿と黒衣の剣士の言によって知れた。>>194
それにしても目にした瞬間、誰かに似てると思ってしまったのは、何故なのか? ]
シン、私は下に降りる。上から援護を頼む。
[ 倒すだけでなく鍵の回収をと言うのなら上空からの攻撃だけでは取りこぼしが怖い。直接対峙するべき、と判断して、男は騎竜を降下させ、その背から地上へと飛び降りた。 ]
まず、ひとつ、と!
[ まっすぐに額を貫いた黒狼の姿が消え、黒光りする小さな石の欠片が落ちる。
それを手にする間にも、横合いから別の狼が飛びかかってきた。 ]
わかってはいますがっ...!
[ 身を捻りながら狼の胴を蹴り、一旦間合いを取る。 ]
回収しつつ戦うというのはなかなか、厄介ですね、
[ 今度は少し大きめの石が落ちたのは、幸いだったか。上空からクルルと、励ますように鳴く相棒の声に、男は軽く手を振って、次の狼を倒すべく駆け出した。 **]
― 銀星平原・北部 ―
そう、か……。
それじゃあ、下手を打たないように気を付けないとね。
[駆けつけてくる、という予測は、言われてみれば納得のできるもの。
13年前、両親と兄たちを全て失い、パイラン一族最後の直系となった自分に対してそれまでと変わらぬ忠義を向けてくれた当時としては数少ない人物。
……正直、ちょっと過保護じゃないか、と思っているが、言わないでおく]
…………。
[自分的にはかなり重要な部分を笑顔で流した点>>195については、心の奥で減点1とか、呟いていたが表には出さなかった]
― 神域への門 ―
[たどり着いた神域への門。
問いかけの直後に動き出した状況に、目を細めた]
……一体、何をどうすればそうなるのか、というのは大変疑問ではありますが。
ともかく、やるしかない、という事ですか。
[やる事、それ自体に不安はない。
ここに集った面々であれば、切り抜ける事は叶うだろうから。
むしろ、問題はその後だな、と思いつつ、王は剣を引き抜き、力を集中する]
風聚集以及展開。
風よ集い、そして、広がれ。
付我們的敵人的腳,變成阻止那個活動的網。
我が敵の足を払い、その動きを阻む網となれ。
[紡いだのは、広範囲に広がる風の網で向こうの動きを縛る術。
翡翠色の光が風と共に舞い、黒狼たちに絡みつく。
精霊力の親和が起きたかたまたま弱い個体だったのか、すぐ近くの狼がぱふ、という感じで弾けて消えた。
後に残るのは、煌めく黒い石の欠片]
……これが鍵の破片、ですか。
[小さく呟きつつ、風の精霊に回収を頼む。
手にしたそれからは、強い闇の力が感じられた。*]
……兄、大丈夫ですか?
[投げかけるのは短い問い]
いえ、彼らであれば大丈夫、だとは思いますが……その。
[事情を全て話す以上は、彼が何者であるかの話題は避けて通れない。
その時にどんな反応が来るか、は。
個人的には、案ずる所ではあった]
んー?
[大丈夫ですか、と問う声に、上がるのは気のない声]
あー……ま、何とかなんだろ。
13年前だって、理解した奴は理解してくれたわけだし。
どんな反応でも、それが自然な流れから出た物なら、否定する理由は俺にゃない。
気にする事じゃねぇよ。
[さらり、となんでもない事のようにそう告げて、それから]
…………まあ。
その辺り、お前にゃ余計な苦労かける事になるが、な。
[そこは悪い、とは思っているが。
ある意味、力得た対価という側面もあるため、こういうしかできなかった]
[一つ鞘から抜かれる双剣。
それを見た瞬間、黒狼たちが僅かに怯んだ]
……忘れちまってるわけじゃあ、ないようだな?
[主たる存在を忘れ去るほどに酔っていたらさすがに色々とアレだったのだが。
魂魄にはきっちりと刻み込まれているようで、そこはよし、と思いつつ]
っても、『喰い残し』の波動に引っ張られるようじゃあ、やっぱ、仕置きはいるよなぁ……。
[何やら物騒な事を呟いていると、危機感でも覚えたのか、黒狼の一頭が唸りと共に突っ込んでくる]
……おせえっての!
[最初に右、次に左が斜め上へと振り抜かれる。
振るわれた剣に触れた黒狼は短い鳴き声を上げて消滅した]
隨著K色的火炎,舞動跳舞,得到吃!
黒き焔、舞い踊り、喰らえ!
[早口に紡ぐのは呪の言霊。
振り下ろした双剣から黒い焔が飛び、黒狼の一体を焼き尽くす]
……あー……全部が全部、持ってるってわけじゃねぇのか、これ。
……いやそれ、逆に面倒だな。
[気配が分散しすぎていて掴めなかったが、全ての黒狼が欠片を持っているわけではないらしい。
ともあれ、現れた鍵の欠片を確保しつつ、次の標的へと琥珀を向けた。*]
― 神域への門 ―
……とは言いましたが……
[暴走しているらしき黒狼たちを前に、浮かべたのは困り顔だった]
狼の姿をして、精霊に近い存在をぶん殴れとは……気が引けますねぇ……
[はいそうですかとすぐに動けないでいるのは、狼は大事にすべき、という思想故――要するに宗教上の理由というものだ。
かと言って何もしないという選択肢は勿論ない]
― 銀星平原・北部 ―
……ん、もう行くのか。
[ヒースの声>>189にパチリと、目を開けて大きく伸びて。]
ま、ここまできて油断する、って奴は、軍人でそういないだろ。
[ケローンと、男はどこまでも軽い軽口を叩いた。]
そんなに、深刻に構えなさんなって。
[少し考えて。
ミーネの方へと近づき、軽い口調で声をかける]
殴るっても、今回の場合は『鎮め』に繋がる。
ちょいとばかしやり難いかもしれんが……結果的に、こいつらを救う事になるって思っとけ。
……ご本尊だって、怒りゃしねぇよ。
[何せ当の本尊がある意味嬉々としてぶん殴ってるんだから、というのは。
さすがに、まだ伏せておいたが。*]
残月の名にはそのような理由が…。
[名付けの当初は銀の竜を謳ったものではなかったと。
メレディス自身を表したものだと聞いて軽く目を瞠った]
……最初は取り残された、と称されたかも知れませんが。
今なら、明けの空に有る月と呼べるのではないでしょうか。
残月は、有明の月とも呼ばれます。
今の貴方は、明けの空に輝く存在感のある月であると、私は思います。
[人は変わる。
言葉の意味もその時によって変わる。
それを体現しているのではないか、と考え、思うままに言葉を紡いだ]
― 神域への門 ―
[黒狼を前に思うのは、ギンセイにて信仰の対象となっている『黒狼神』のこと。
その遣いなのでは、と思ってしまうのは仕方のないこと。
しかしこれをどうにかせねば先に進めない、となれば迷いは直ぐに消えた]
水精招来 ────
[呼び出すのは水の精霊。
王が呼び出す風と相反せず、霧氷竜とは親和性が高いと思われるもの。
腰のダーツから水の球が生まれ、ジルの周りを一巡りした]
揺蕩う流れ 澱まぬ檻
纏え包め 水膜獄
[巡る水球は密度を増し、王が風を送った集団とは別の黒狼集団の下へと]
[弾けた水球は膨大な水量を以て黒狼集団を叩きつける。
その衝撃で姿を消すものは1体しかいなかったが、目的はそこではなく]
纏わりつきなさい!
[ジルの宣と共に水が薄い膜となって黒狼らを包み込んだ。
動きを阻害する水の膜、柔軟な檻ともいうべきそれは黒狼らの俊敏さを阻害した。
ここに氷精を打ち込めば凍り付くのだろうが、生憎とジルは氷精を扱えない]
…鍵の欠片を持たないものも居る、でしたか。
[消えた1体は欠片を持ってはいなかったよう。
ならば次、と直ぐに意識は切り替わった*]
― 神域への門 ―
[徐々に足場が悪くなる平原に、]
あ゛ーー、なるほど。
確かに、これは徒歩でここまで来るのは危ないな。
[と、馬の貸し出しに納得し。
先を阻む門と、先が見えない霧が、壁のように左右に立ち昇っている>>191のを見て]
ふぅん?
この壁、一体、どういう原理になってるんだろうな?
[素朴な疑問を口にしながらも、ぼやく黒衣>>192と、遠吠えの後に現れた黒狼の群れ>>193の説明>>194に]
色々と説明が大味すぎやしねぇか!?
[面と向かって苦情を述べる。]
……苦労自体は、自分から買ったようなものですから、構いはしませんけどね。
[力を得るためには、苦労と苦難がついてくる、と。
それは、遠き日の盟約の際にも言われた事。
それでもなお、と力を求めた幼い自分に応じてくれた存在。
その存在を間近に引き止めているのは、果たして恩に報いているのか逆なのか。
それは、時折落ち込んでしまう思考の淵]
― 神域への門 ―
[ふるり、と首を横に振る。
今、考えていても仕方ない思考を振り払うように]
……ああ。
大丈夫だよ、サルヒ。
[案ずるように鼻を鳴らす白馬にこう、返して。
ひとつ、息を吐いた後、翠は前方へと向けられる]
和聚會,刃風轉動。
風よ集い、刃と転じよ。
在那個尖銳的一閃,貫徹我們的敵人!
その鋭き一閃にて、我が敵を貫け!
[低く紡ぐのは、風の刃を生み出す術。
翡翠色の光がふわりと舞い、それを取り込んだ風が刃となって黒狼の一体を貫いた。
黒狼の消滅と入れ替わるように落ちる黒の欠片は、刃から転じた風がふわり、と拾って戻って来る。*]
[下から打ち上げる形での攻撃は黒狼の喉を捉え。
黒狼は悲鳴と共に宙を舞い、その姿を消す。
何も落ちてこないところを見ると、今回も欠片は持ち合わせていなかったようだ]
っ!
[次、と意識を向けようとした瞬間、目の前を爪が過る。
咄嗟に顎を引いたお陰で直撃は免れたが、左頬に朱線が一筋走った]
動きを阻害出来ても、連続で来られると対処に困りますね。
[先程水を纏わり付かせた集団の1体だったが、それを物ともしない態で迫ってくる。
その後ろにはまた別の黒狼の姿]
ならば……
[睨み合いを続けながら、腰のダーツを引き抜く]
よっし、まずは一頭!
[黒狼が消えた後に残った中くらいの石を拾い上げる。]
ま、地道にコツコツ集めますかね。
[慣れているとは言え、それはそれ、これはこれ。
男は、石を持ち歩き用の袋に押し込んだ。]
― 回想/銀星平原・北部 ―
うん、あたしもサラーナも大丈夫!
[様子を確かめに来てくれたメレディス>>201にも両腕を広げて見せた。
丈夫な籠手と機動力、勇敢で賢い相棒のおかげで、まだ怪我らしい怪我は負っていない]
すぐに対処法教えてもらえたし、なんか自然に動き出せたよ。
援護も貰えて楽だったし。一人だったらあぁはいかないよね。
うぅん、むしろ嬉しい。
女なんだからもういい加減家庭を、って話が多くて嫌になってたから。
[笑い声に肩を竦めて返せば、矢束が差し出されて目が丸くなる]
あっ、拾ってくれてたんだ!
ダメになったのが多いかと思ったから助かる。
ありがとう!
[屈託ない笑顔で受け取り、大事に仕舞ったが]
― 回想 ―
……メレディスさん、それはオズ兄っぽい。
頼もしいって思ってくれるなら、もっとおおらかに見てて欲しいなぁ。
[最後は家族の中で一番心配性な兄の様子と被り、少々歪んでしまったのだった*]
― 神域への門 ―
はいっ!
[王の忠告>>189に表情を引き締め出立し、徐々に増える障害物も気にしながら平原の奥へと進み。
それまで意識できなかった門が突如として現れると、背筋がピンと伸びた]
中てられて暴走、って!
[どうにか畏敬の念を鎮めて、黒衣の守護者のぼやき声>>192に首を傾げたのと被るように響いた遠吠えにあ、即座に弓を構え鋭く周囲を見渡したのだが]
……え、と。
[黒狼は信仰の対象であり、万一狩りで出会っても弓引くことなどしない存在。
檄の声>>194を頭は理解しても容易に切り替えることができず。
躊躇いを振り切るまでの間、騎手を守ろうとするサラーナも爪牙を避けるので精一杯だった**]
雷精招来 ────
[ダーツを放った右手で印を組み、精霊石に雷精を宿す]
猛々しき咆哮 怒れる矛
疾く貫きませ 御雷槍
[呪を紡げば、黒狼の頭上へと到達したダーツから太い雷の槍が降り落ちた。
天の怒りさながらの落雷は黒狼を貫き、その姿を黒い欠片へと転じる]
風精招来 ────
っ!
[ダーツと欠片の回収を風精に頼もうと呼び出した時、近くにいた黒狼が大きく口を開き、闇を吐き出した。
咄嗟に後方へと下がるが、闇は素早く広がりジルへと迫る。
闇を吐いた黒狼は、それに紛れるように闇の中へと飛び込んだ*]
― 神域への門 ―
……やっぱり、やり難さはある、か。
[神と見なすものに似た姿に武器を向けるという事。
理屈だけでは割り切れないものも、そこにはあるだろう]
……なら……少し、範囲を広げてみますか。
サルヒ、合わせて。
[殴ると言っても、実質鎮めると同義。
とはいえ、すぐにそう割り切るのも難しいだろう、と思う。
ならば、割り切れている者が多くを対処するのもありだろう、と。
たどり着いたのは、そんな思考。
そのために、と精霊の力宿した白馬に同調を頼み、風の力を高めて]
― 神域への門 ―
くっ……風精、ダーツと欠片をお願いっ…!
[広がる闇へと視線向けたまま、呼び出した風精には回収を頼む。
闇を横切り吹き抜ける風。
裂けた合間から光る眼光が見えた]
そこっ!
[途切れた闇の合間を狙い、左足を軸にした中段蹴りを放つ。
しかし足に手応えは無い。
直後、蹴り足の横合いから黒狼が飛び出してきた]
っ つぅ……!
[片足立ちの状態故に避け切ることは出来ず。
右の二の腕が黒狼の爪によって抉られた。
軍服のお陰で深度は浅いが、朱が流れるのは止められない]
[気付けば闇の塊は後方にも出来ていた。
今度はこちらの闇に黒狼は紛れたらしい]
こんな手も使ってくるとは……本当に厄介ですね。
[振り向き様、牙を剥いて闇から飛び出してくる黒狼に気付き、身を低くしてやり過ごす。
防戦の形となりつつ状態。
打破するには闇を打ち消すか、飛び出してくる黒狼にカウンターを打ち込むか、となるか]
光精を呼ぶには、 ……っと。
余裕が っ、 ありませんか!
[思考の間にも黒狼は2つの闇を行き来するように飛び出してくる。
ならば、と選んだのはカウンターを喰らわせることだった]
風的潮流,把旋渦圍起來,提高那個尖銳。
風の流れよ、渦を巻き、その鋭さを増せ。
有狂暴的一閃,砍倒我們的敵人!
荒れ狂う一閃を持って、我が敵を薙ぎ払え!
[紡いだ術は、先に放った風の刃の上位術。
鋭く唸る風の刃が狙うのは、回避に専念しているイングリッド>>236に追いすがるものたち。
風は複数の黒狼を薙ぎ払い、鍵の欠片が幾つか落ちた。
零れたそれは先と同じく、鋭さを鎮めた風が浚い、こちらへ運んでくる]
……少しは、援護になったかな。
[突然の風で脅かせていなければいいけど、と思いつつ。
未だ終わらぬから、と気持ちを引き締めた。*]
― 神域への門 ―
さぁて、と。
[かけた言葉はどんな響きを与えたか。
いずれにしろ、黒衣の守護者は己がなすべきに向き直る]
……っかしまぁ、アレだな。
ホントにこいつら、『写し』だな……。
[縦横無尽に駆けまわり、闇を生かした変則攻撃まで仕掛ける様子に零れたのはこんな呟き]
封印の地の護り手としちゃ、確かに頼れるんだが、こうなると、だよなぁ……。
[は、と一つ息を吐いた後。
黒衣の守護者は勢いをつけて地を蹴った]
[駆ける勢いは、真っ向から斬り込むと思わせるもの。
しかし、黒衣はその直前で地を蹴り、跳ぶ]
……いよっと!
[突然の動きに対応しきれぬ黒狼の動きが鈍る。
その只中に着地した守護者は、両手の剣を左右に大きく振り抜いた。
真白と漆黒がそれぞれ黒狼を一頭ずつ捉え、消えていくその身体から力を浚う]
ついで、ってな!
[左右に大きく振り抜いた一方、漆黒を手の中でくるり、と剣を回して持ち手を変えて]
[精霊に近い存在故に、実際の呼吸というものは恐らくないだろう。
けれど、それ故に捉えられる気配というものがある。
揺蕩う闇の揺らぎ、実体を持つが故の空気の揺らぎ。
風精を呼び出していたことが知覚の補助にもなっていたことだろう]
───── そこです!
[闇の塊の中から黒狼が飛びかかってくるその刹那。
空を切る動きを察知し、闇から飛び出してきた瞬間の顎に掌底を打ち込んだ。
強かに打たれた黒狼は悲鳴も上げられずに身を宙へと浮かせる。
すかさず浮いた腹部目掛けて上段蹴りを放つと、黒狼は高く高く宙へと舞った。
その頂点で黒狼は姿を崩し、大きめの欠片となってジルの下へと落ちてくる]
[左の漆黒を前へと振り抜き、迫る一頭を切り裂きつつ。
右の真白は上に掲げて、飛び掛かってきた一頭の牙を往なす]
……ほんっと。
有能すぎる配下がボケると、上は苦労するよな……っ!
[どこか楽し気な口調で言いつつ、右から来た一頭を跳ね飛ばして立ち上がる。
振るわれる刃、それがなんであるか。
ここでようやく気付いたのか、黒狼たちは守護者を遠巻きにして、低く唸るにとどまった。*]
………ふぅ。
[呼吸を整えた辺りで落ちてきた欠片を右手で掴み取り、感じるものに、ふ、と息を吐いた]
闇の気配……闇を扱えるわけですね。
[黒狼が吐いた闇に随分と翻弄されてしまった。
傷もいくつか。
治療が必要だが、まだそれが出来るほど落ち着けてはいない]
……まぁ、この程度、怪我のうちには入りません。
[身体はまだ動く。
それで十分だ*]
― 神域への門 ―
[取り囲む黒狼はまだいる。
水膜に囚われたものもまだ多く、そのうちの1体がジルへと飛びかかって来た]
いい加減、動きにも慣れてきましたね。
[動きの阻害があるのもあって、黒狼の動きが読めるようになってくる。
迫る牙を体位をずらすことで躱し、目の前を過ぎた黒狼の後背を狙った]
[跳躍を合わせた攻撃は、派手な動きはないものの強烈な一撃となって黒狼を地面へと叩きつける。
両掌での振り抜きの一撃。
黒狼は悲鳴を残し黒い欠片となって消えて行く]
どんどん来なさい。
全て打ち砕いて差し上げます。
[体術の構えを取り、取り巻く黒狼を挑発した*]
Wasser, hör auf meine Stimme,
Stellen Sie sich einen ruhigen Traum vor.
[最初の呼びかけに応じ、生み出される水の球。
掌の上で一回転し、薄紫へと色を転じた]
Wind, hör auf meine Stimme,
Bring diesen Traum zu ihm.
[次に呼び出された風がそれを包み、黒狼のいる一角へふわりと運んで]
[最後の言葉を紡ぐと同時、その真上で弾け、薄紫色は霧となって降り注ぐ。
そこには言葉の意味そのまま、眠気を誘う術が籠められており、浴びた狼たちは一匹、また一匹と眠りに落ちた]
鎮めることが目的なら、傷つけなくても大丈夫かと思ってやってみましたが……
大成功、みたいですねぇ。
[倒れた狼は程なく姿を消し、ほうと息を吐く。
そのうち幾つかは鍵を持つ個体だったようで、散らばる黒い石を拾いあげて]
とりあえずこの場はこれで行ってみましょう。
[二度目の霧はやや離れた場所に降り注ぎ、同じように狼たちを眠らせたが、現れた石の欠片は小さく、量も先に比べて僅かなもの。
三度目、同じように水精を呼んだまでは良かったが]
……っ たぁ……
[足を動かした拍子に地面から突き出た岩石を踏みつけてしまい、バランスを崩した。
もう片足で踏ん張り、転ぶことは避けたものの、作りかけの水球は地面に落ちて、ばしゃりと砕けた]
なるほどなるほど。
ヴェルナー殿が言っていたのはこういうことだな?
[大きい石を残す狼と、ただ霧散していく狼を見ながら、納得する言葉を発する。
襲いかかってくる狼をいなしつつ]
これだけ多いと、剣も使った方が早い、かっ……!!
[そう言うと、帯びていた剣を抜いて、槍と剣の二刀(?)流となり。]
守護ならしっかりしろよ!!
[飛びかかってくる狼には剣で攻撃し、足元を狙う相手には距離をとるように槍を振るっていく]
……ったく。
[飛びかかってきた方の狼が残した石を、
上手くキャッチし、袋へと仕舞い。]
もっと遊ぼうぜ、犬っころ。
遊べんだろ?
[片手で剣を弄びながら、挑発するようにニヤリと笑った。*]
はぁ、足場が悪いと不便ですねぇ……
[濡れた地面を見て溜息を吐いたが。
気を取り直して再度水球を作り始め]
……。
[薄紫色に転じさせ、次に風精を呼び出そうとし――ふっと顔を上げた先、そこにいた大柄な狼とばっちり目が合った。
一瞬後、咆哮が響き渡り]
あっちょっと待っ――
[黒狼はまっすぐこちらへ向かって突進してきた]
必要……キャッ。
[不意にサラーナが棹立ちとなり、振り落とされこそしなかったが、唇に鋭い痛みが走る。
どうにか体勢を戻し相棒の首を撫でていると、周囲を囲もうとしていた黒狼達が渦巻く風>>243に薙ぎ払われ、欠片が幾つか翡翠の光に包まれ運ばれてゆくのが見え]
あ……。
[優しく背中を押されたかのように、つかえていた何かが崩れ消えてゆくのを感じた]
ここは、境界。
これは、試練。
[睫を伏せ、深く息を吸って吐く。
視線を上げれば、瞳はもう揺れていなかった]
ならっ!
[得たりと走り出す月白馬に再び迫る黒狼は三頭。
しかし焦ることなく息を吸って狙いをつける]
よし。
[かなりの手応えがあったが、心逸らせることなく。
駆け戻るサラーナに片足だけを掛け、地面に手を伸ばして遺された黒曜石の如き石を拾い上げる]
ありがとうございますっ!
[先に纏めて薙ぎ払われてもいたからか、更にすぐ次と迫るものはなく。
幾重にも助けてくれたと思われる王に向け一先ずの礼の声を上げてから、周囲に注意を戻した]
― 神域への門 ―
[ ギンセイの民にとって黒い狼は守護神の現し身という認識に近い。故に、この状況に戸惑いを持つ者も多いようだったが、男にとって、それは無縁の感覚だ。
相手が例え、黒狼神の本体であろうとも、守るべきものを守る為なら一切の斟酌は無用。
それが為に神罰を被るならば、それもまた我が身ひとつで引き受ける...その教えをくれた人が、まさか本尊の所在を知った上で豪語しているとまでは、気付いてはいなかったが。 ]
(とはいえ、躊躇無く働けるのは、私も、少しは変われたということかな?)
[ 残月の名の意味を前向きに読み取ってくれたジルの言葉を思い出して>>220小さく口の端に笑みを刻む。 ]
/*
ミーネとイングリッドの出目が良いな。
ダーフィトトップ予想(希望込み)だったけど、このどちらかになりそうだね。
[薄紫の水を浴びた狼はその場でぶるぶると身を振るった後、再び突進してきた。
慌てて防御のための呪を紡ぐが、最後まで紡ぎきる前にその爪が眼前に迫り――]
きゃ……あ?
[そのまま前のめりに倒れ込んできたのを、思わず受け止める。
寸でのところで術が効いたらしく、その瞼は閉じられており]
あ、危なかったぁ……
[今までのものより一回り程大きな欠片を一つ手の中に残して、消え失せた]
あら、あんなところに。
[息を落ちつけてから改めて周りを見渡すと、少し離れた地面にも欠片が転がっている。
それは先程の狼が飛ばした水滴が、近くにいた狼に向けて降り注いだその結果だったのだが、目の前の一匹に気を取られていたミーネは気がついていなかった]
……まあ、集めときましょうか。
[それらも拾って手元に加えた*]
[次に相手取った黒狼は、途中で足を緩めたかと思うと闇を吐き出してきた。壁のように立ちはだかった闇の塊にサラーナは足を踏み込むのを嫌がり、こちらも動きが鈍る]
いいよ、このまま。
[背後にはまだ気配がないのを確かめ、しばし止まって弓を構えた。視線を遮るだけではないのか、読みにくくなった気配を捉えようと息を止める]
...と!
[ 背後から飛びかかって来た狼の背を急降下した騎竜の爪が捉えて引き裂き、同時に男が繰り出したレイピアが、その腹を貫く。 ]
ありがとう、シン...!
[ 再び上空へと舞い上がる相棒に礼を告げて、手にした小さな石の欠片を胸ポケットに仕舞った。
改めて見渡せば、視線の先で、王の援護を見事に生かしたイングリッドが、三頭の黒狼を仕留めたのが見える。>>262 ]
お見事!
[ これ程凛々しい娘に、心配だけを押し付ければ確かに鬱陶しいだけだろうと、先までの自分の態度を少々反省しつつ、男は賞賛の声を投げた。 ]
― 神域への門 ―
[黒狼の動きに慣れてくれば、周囲の様子も目に入るようになってくる。
攻撃するのではなく、眠らせることで鎮めるミーネ。
躊躇いを試練として乗り越えようとしているイングリッド。
騎竜から降りて黒狼を払うメレディス。
王は愛馬と共に力を繰り、守護者は黒狼に畏怖を与えているよう。
その中で目立ったのは、槍と剣を同時に繰る姿]
何と言う膂力。
槍と剣を同時に扱うなど、なかなか出来ませんよ。
[精霊師とは言え、武術の心得もある身。
異なる得物を同時に扱う際の難しさは知っている。
襲い来る黒狼を往なし、反撃しながらも、つい視線はダーフィトの方へと向いていた*]
[闇から飛び出してくる漆黒の影。
咄嗟に放った矢は距離感が狂っていて掠りもしなかった]
チッ…
[舌打ちが消えるよりも早く黒狼が飛び掛かってくる。
サラーナも身を捩って間合いを外そうとしてくれるが、突撃の勢いは消せない]
こんのっ!
[食らいつかせまではするかと、拳を握って叩きつける。
運よくカウンターヒットはしたが、鋭い牙が籠手に覆われていない肘近くを深く傷つけていった]
っくぅっ。
[痛みに唸りながら、サラーナに身を任せる]
/*
折角なのでチラチラしとくw
兄で突っ込んだ方が良かったかなー、と思いつつ(交流的な点で)。
物理に頭が寄っていくのは中身の特性上仕方がないなwww
精霊師、呪文考えるのに時間かかるww
[ 槍と剣を縦横に使うダーフィトと、次々と術を工夫して自分より大きな敵とも渡り合ってみせるミーネ、王自身も幾らかの欠片を手にしたようで、着実に黒狼の数は減っているように見える。 ]
...とはいえ、これで終わる、とも思えませんね。
[ なんとなく、だが、そんな気がした。 ]
[ 男は周囲を警戒しつつ、王の方へと徐々に移動する。 ]
...?
[ 途中、守護者を遠巻きにして唸る黒狼達の様子を目にすると>>248微妙な顔で首を傾げたが、口は開かず。 ]
[月白馬にも爪が掠めたが、そちらは浅く。
大丈夫だからと軽く背を叩けば、むしろ怒りを籠めて反撃に出てくれた]
ありがとね。
[目前の脅威が去ったあと、ため息をつきながら傷ついていない左手で相棒の首をそっと撫でる]
褒めてもらった途端にこれとか。
[メレディス>>267の声に手を上げ返した直後の結末に、しょんぼりと肩を落とした]
ツメが甘いよね。
情けない。
[このままでも余裕持って狙いをつけてならもう一射くらいは出来るかもしれないが。今のままでは足手纏いだろう]
[ 二本の矢が貫いた二頭の狼から、落ちた欠片はひとつだけ。 ]
少しばかり、落ち着きませんね。
[ 胸元に収めた四つの石の纏う闇の気配が、その落ち着かなさの元だろうとは予想がついたが...それよりもっと、本能的な悪寒が、男の底には潜んでいるようだった。* ]
― 神域への門 ―
[放った術は援護として功を奏したらしく、こちらに向けられた礼の声は、力のあるもの。>>262]
大丈夫そう、かな。
[小さく呟き、改めて全体を見回す。
それぞれが、それぞれの特性を生かして立ち回る様子。
負傷した者も出ているようだが、さほどの重症ではなさそうだった]
と、なると、後の問題は……。
[ふ、と移ろう視線が捉えるのは、唸る黒狼に囲まれた守護者の姿]
……まったく。
ここから、どうやってまとめる気なんですか、兄……?
[は、と零れて落ちたのは、こんな愚痴めいた呟き。*]
― 神域への門 ―
……さすがにちょっと疲れましたねぇ……
[主に心労的な意味で。
残る狼の気配は遠く、今のところはこちらを狙う気配はなさそうだ。
中には更に黒狼へ挑発を仕掛ける者もいたようだが、勿論そこまでする気はなかった]
手助けくらいはしておきましょうか。
[口の中で呪を呟く。
傷の痛みを和らげる効果を乗せて、風を四方へと飛ばした*]
/*
最低数値だったのでつい深い傷とか描写しちゃった馬鹿です。しかも弓使いが肘近くって我ながらもうorz
ふとリアル状況が気になってきて、首取り降りさせてもらおうと思ったせいでもあるのですが。鶏心。
気分害してる人いたらごめんなさいです。
しかも計算ミスまで。ジルさん指摘感謝です。
これでも最後大成功出てたら同点ではありましたけど、自意識過剰みたいで尚恥ずかしい…!
さて。ここからどうしたものか。
このあとサラーナもお留守番のターンだと思うのに。
治療甘えさせてもらえるかな…。
/*
最初は普通にNPC戦にしようと思ってたのに、
ヴェルナーとのバトルという文字を見てつい血が騒いでしまった。反省は(ry
明日休みでよかった……!
― 神域への門 ―
[調査隊の面々、それぞれが動く事で黒狼はその数を減らしていく。
そして数が減るにつれて、黒狼たちを捉える狂気は薄れていくようだった]
……いー加減、思い出したか、黒輝?
てか、いつまでも喰い残しの狂焔の残滓に惑わされてんじゃねぇよ。
お前の主……黒焔狼はここにいるだろっての!
[己が正面に立つ、他よりも一回り大きい狼に向けて呼びかける。
その声に、黒狼たちが一斉にびくり、と震えて動きを止めた]
ま、なんだ。
俺も人界のあれこれにかまけて、こっちに手ぇ回せなかったのは事実だし。
暴走した事、ぐだぐだ言う気はねぇよ。
……半分は、あんにゃろのせいだからな。
[あんにゃろのせい、と言った直後、視線がどこか、遠くに向いたがそれはすぐに戻されて]
……とりあえず、戻れ。
そのままじゃ、色々埒が開かねぇ。
[言いつつ、左の漆黒を黒狼へと向ける。
黒狼はふるる、と身を震わせた後、高く長く、吠えた。
合わせるように他の狼たちも天に向かって吠え――次の瞬間には、守護者の傍らに馬ほどの大きさの漆黒の狼が現れていた]
……さぁて、と。
て、わけでなんだ。
すまんな、余計な手間かけた。
[一拍間を置いて、調査隊の面々に向けられたのは――お気楽とも言えそうな、あかるい笑顔]
俺も、まさか黒輝が……一の眷属がこんなザマになってるなんて、想像もしてなかったんでなぁ。
まあ、それですまねぇのは、うん。
わかっちゃいるが。
て、わけで、仕切り直しと行くか。
……この門の先にあるのは、『神代の古戦場』。
こういうと聞こえはいいが、ようは、浄化しきれなかった瘴気や怨念を封じ込めた場所だ。
でもって、ここの最深部に眠っていたはずの遺物が動き出している。
それが、ここんとこの異変の元凶だ。
そんな状況なんでな、この先に進むのは、色んな意味でヤバい事になるわけだ、が。
[ここで一度、言葉を切って。
琥珀がもう一度、場にいる面々を見回す]
……それと理解した上で、神代の狂気に触れる覚悟があるかどうか。
誰か一人、俺に……『魔精霊・黒焔狼』に示しちゃあくれねぇかね?
[口調は軽いが、琥珀に宿る色は鋭いもの]
そうじゃねぇと、安心して連れてく事もできねぇんでな、俺としちゃ。
[示せなければ、門を通す事はできない、と。
告げる言葉は、本来の在り様からのもの。*]
― 神域への門 ―
[一体どうするつもりやら、と。
思いながらも、突っ込み入れずに見守っていた。
……いた、のだが]
…………ほんとに、あのひとは…………。
[もうちょっと言い方とかあるんじゃないかとか、一応神格なんだからもう少し威厳とか出せないのかとか、もう、言いたい事は色々あるのだが]
……まあ。
『焔』も『海』も、人の身には抑えられないものですから、ねぇ……。
[こんな思いもあるから、結局は何も言えなくなってしまう。
気まぐれな神格が、こうして人の世のあれこれに付き合っているという事。
それ自体が既に、大事なのもわかっているから。*]
― 神域への門 ―
[痛みを堪えながら、とりあえず血止めの布を巻く。
ゆるやかに吹いてきた風>>277が息つく間を与えてくれて、周囲を見る余裕を取り戻せた。
ジル>>278がこちらに来てくれているのに気づいて馬を降りる]
あ、はい。
実は失敗しちゃって。
[勢いよくは持ち上げられない腕を見せて]
手当、お願いできますか…?
[罰悪そうにお願いした]
[ ふわりと辺りに広がって、傷ついた者達の痛みを和らげる術の気配。>>276
男が感じて居た悪寒も、同時に鎮まっていく。 ]
ホーラン殿ですか、綺麗な気だ。
[ 彼女の素直さがそのまま術に変換されたかのような澄んだ気に、男は、深く息を吐いた。 ]
[ 同じように、術の恩恵をうけたジルが、傷を負ったイングリッドの方へ向かうのを見ると、男は王の目前へと足を進めて、こちらは引き受ける、と、軽く片手を上げる。
その行動が、幸いしたのかどうなのか。 ]
陛下、あれは、あんなに大声で宣して構わない話ですか?
[ 自分でも驚きが少ないことに、むしろびっくりしたから、多分薄々そうじゃないかと感じていたのだろう。
自らを『魔精霊・黒焔狼』と名乗るヴェルナーの言葉に>>282男の口から漏れたのは、ため息混じりの主君への問いかけ。 ]
あと、ぶんなぐっていいですか?
[ 殴る対象が、王なのか守護者なのか、主語が抜けているのは、わざとだ。* ]
水精招来
光精招来
清らなる水 聖らなる光
清かに包み込み 内より再生を
[翳した右手より生ずるは、聖別された治癒力のある水。
負傷した箇所を包み込み、しばし留まることで深い傷でも内側から再生させ傷を癒すことが出来る術だ。
次へと進むまでそのままにしておけば、問題なく動かせるまでに回復するだろう]
― 神域への門 ―
このまま終わってくれるといいんですけどねぇ……
[送った癒しも行き渡り、黒狼の勢いも減り。
そんな風に呟いた折のことだった。
聞こえてきたのは一際大きな声>>279――黒狼の唸りではなく、人語だった]
……ヴェルナー様?
[その声の主の名を呟きながら振り返る。
彼が何事か話しかけると、狼が吠え出し>>280。
更に大型の漆黒の狼が一匹、現れた]
えぇ……
あの言葉はつまり、そういうこと、でしたかぁ……
[色々と理解が追い付いていない部分もあるが、何にせよ先に抱いた>>250疑問だけは解けた。
そして守護者改め黒焔狼より、仕切り直しが提示された>>282]
[仕切り直し>>282と言われれば、表情も真剣なものとなる]
この先に『神代の古戦場』が……。
[話には聞いていたが、どんな場所なのかは想像もつかない。
そんな未知の領域を、守護者は浄化し切れなかった瘴気や怨念を封じ込めた場所、と称した。
異変の元凶についても聞き、唇を引き締める]
一筋縄ではいかない、とは聞いておりましたが。
相当込み入った状態のようですね。
覚悟ならばとうの昔に、……と、言葉では簡単に言えますけれどね。
[守護者が欲しいのはそんなものではなく、この先を進まんとする意志だろう。
普段ならば率先して志願するが、今回ばかりは前に出なかった。
怪我のこともあるが、己以外の者の覚悟を示させた方が良いのでは、と判断したがため]
………んん?
ちょっと待ってください。
守護者殿、貴方今、ご自身のことを『魔精霊・黒焔狼』と仰いましたか?
『黒狼神』そのもの、ということですか?
[話を聞いて、引っかかった部分。
さらりと、軽い口調で言われたために流しかけたが、何とか引き戻して問いを投げた*]
/*
驚く人が少なそうなので驚く側に回るやつ(
黒輝に対してのあれそれは聞こえなかったんだきっと(
遠吠えは周りの狼が反応したから聞こえたけど。
……。
[そっと周囲の様子を伺う。
先の戦いで負傷をしている者も多い。
対して自分はこれといった傷も負わず、力もまだ残っている]
はぁ……そうなると。
[この先が更に険しい道であるというのなら、皆の力は温存しておくべきだろう。
であるならば、やはりここで出るべきは――
溜息を吐いて、足を踏み出す]
― 神域への門 ―
…………驚かないんだねぇ。
[やって来たメレディスの問い。>>287
それに対する答えよりも先に口を突いたのは、その態度への驚きだった]
まあ、良い悪い、で二極化するなら『良くない』かな。
けれど、今ここで誤魔化せば、皆が兄への不信感を募らせてしまう。
兄自身は、それでも構わない、とは言うけれど……これから向かう先の事を思えば、それは致命的だ。
だから、ぼくの意見としては、『必要な事』という所かな。
……もっとも、後で口止めはさせてもらうけれどね。
[実力行使も含めて、とは口にはしなかったが。
そこまでするつもりがあるのは、伝わるか]
……ん?
[主語を外した殴りたい、という言葉。
それに、王はひとつ、瞬いて]
……ああ、うん。
素直に殴られなくてもいいなら、好きにするといい。
[対象が誰であるにしろ、素直に殴られる事はない、というのは。
まあ多分、言うまでもないだろうが。*]
― 神域への門 ―
[ジルの笑み>>288に力づけられて表情が緩んだ。
癒しの水と光に肘の辺りを包みこまれて、ホゥと息を吐く]
うん、分かった。
ありがとう。
[戦闘にも一段落がついたところ。
ここは大人しくしておくのが今の自分がすべきことと、丁寧に頭を下げた*]
……ああ。
『
……そも、自分の不始末片付ける手助けされて、怒るやつがいるかい?
[全くいない、とは言い切れないが、今必要なのはそんな議論じゃない、と思うから]
……で。
それを確認した上で、お前さんはどうするんだ?
[続けて向けるのは、こんな問いかけ。*]
それでは『力を示す』とやら――
僭越ながら、自分が引き受けましょう。
[問いへの答えと共に、人形が淡く光を放ち。
背の大剣が鞘から外れて浮き上がった*]
― 神域への門 ―
[それから通る声>>279に始まり、黒狼の変化、笑顔での仕切り直し宣言と。
怒濤の展開についてゆけず、ポカンとした顔で黒衣の守護者を見つめていた]
黒狼神様?
って、そんな、だって。
ずっと一緒にいて、全然そんな思わなくて。
えぇぇ。
[ジルの確認>>294で更に混乱しながら呟く声は、一歩進み出る姿>>295を見て止まる]
ミーネさん。
ご武運を。
[その覚悟に敬意を抱き、せめてしっかり見届けようと、手をキュッと握った**]
[ 驚かないのか、という、王の言葉に>>297男は小さく笑った。 ]
驚いていますよ。
守護者殿が人間ではないことを、私は確信していましたし、陛下が黒狼神の神子王と呼ばれる事も知っていたのに、何故、名乗られるまで判らなかったのか、と、自分の迂闊さにびっくりです。
[ ピースは目の前に散らばっていたのに、それを敢えて繋ぎ合わせようとしなかった。恐らくは無意識に抱いて居た畏れ故に。 ]
[ 次いで暴露の理由と、口止めはする、との言を告げられれば、大きく吐息をつく。 ]
これが必然であったなら、他国の者や兵ではない民は同行するべきではありませんでしたね。
彼等を信用しないわけではありませんが、いきなり、こんな大きな秘密をぶちまけられたのでは、むしろ気の毒です。
......ここは、私自身の甘さも反省するべきですが。
[ 実力行使も辞さないとなれば尚更、きちんと気付いていれば、止めていたのに、との想いが強い。 ]
――もちろん。
でもそちらの手抜きは大歓迎ですよぉ。
[勿論門番を名乗る以上、手を抜いてもらえるとは本気で思ってはいないが。
軽口を装う傍ら、浮かせた大剣、それを取り巻く風に命じた]
[大剣はその重さを感じさせない動きでくるりと回転し、切っ先をヴェルナーに向け――一直線に飛んだ**]
とはいえ...やっちまったものは、今更ですし、守護者殿も覚悟を持ってのことでしょうから、この話はここまでにしておきます。
なぐってもいい、というお許しも頂けましたし。
[ 素直に殴られはしない、という言葉には、むしろ嬉しげに目を細めた。 ]
[ 王との会話の間に、果敢に力試しに名乗り出たのは>>308先ほど癒しの術を皆に届けたヴィルへルミネ・ホーランだった。 ]
先を越されましたね。
[ そう呟いたものの、男は今、守護者と殴り合う気にはあまりなれずにいた。
先を思えば加減しないわけにはいかず、しかし加減はしたくもさせたくもない、と、どうしようもなく思ってしまっていたからだ。 ]
どうか御武運を。ホーラン殿。
[ しかし彼女なら、己のような屈託を持たず、真っ直ぐな想いと力を黒狼神と呼ばれる精霊にぶつけてくれるに違いない。
触れた力の一端の清らかさを思い出し、男は心からの声援を口にした。** ]
/*
まじで、ほんとめんどくさい子で申し訳ない。忙しいのにごめんなさいですよ。
こうでもしないと、名乗り出ない理由がなかったんや...orz
[ ここが黒わんこ本人との一騎打ちだと思ってなかったらしい ]
― 神域への門 ―
あ?
わーりぃなぁ、俺、頼まれて手加減とかするのいっちばん苦手なんだわ。
[軽口に、へらりと笑ってこう返す。
とはいえ、本当の意味での全力を出さない、という意味では手加減自体はしているのだが、それはさておき]
/*
なんせこの、中華双剣アクションという奴は。
……浮かぶイメージの言語化に一番苦労する奴なんで、たまにいろいろが吹っ飛ぶんだ……!
― 神域への門 ―
…………驚くの、そっちなのかい。
[メレディスの驚きの理由>>312に、素で突っ込んだ。
その理由で驚くというのはどうなんだ、とちら、と思いはしたが、口にはせず]
……そうだね。
そこは、完全にぼくの落ち度だ。
自分が慣れているからと、そう言った細やかさが抜け落ちていたよ。
[ため息混じりにこう言って、それから]
[嬉し気に目を細めながらの言葉。>>316
一瞬だけ、視線がなまぬるくなったのは赦されてほしいところ]
……ま。
兄も、言葉であれこれと言われるよりは、その方がいいだろうからね。
[むしろ、メレディスが突っかかって行ったら全力で喜びそうだな、と。
そう、思うのは、守護者が彼に対し相応の思い入れを持っていると知るが故。
もっとも、言ったら自分が殴られて床の間に正座させられる案件なので言いはしないが]
……ふむ。
[そうこうしている間にも、試練は始まっていた。
名乗り出たのがミーネである、と気づくと僅かに目を細める]
……適任……かな。
[零れ落ちるのは小さな呟き。
守護者がこの場において求めているのは、単純な武力ではない。
純粋な思いの丈――彼女ならば、それを見せられるだろうから、と思うから。*]
……兄。
やりすぎには、注意してくださいよ?
[いや、加減はわかっているとは思うのだが。
主に心配しているのは、相手の力を見たがるあまり、自身の負傷を顧みない事の方、だったりする]
あ?
だーいじょうぶだって、ここでなら俺も他者再生は使えるし。
[返す言葉は、微妙に意図を外したもの。
全力喰らう気満々というのは、その物言いが端的に物語っていた]
……そっちの心配はしてません!
ていうか、あなたが本気でくらうと、ぼくも痛いんですからね!
[さらりと論点をずらされたので、こちらも微妙にずらして突っ込みを入れた。
実際、黒焔狼が本質を揺るがす痛打を受けたなら、魂を介してこちらにも衝撃が来るので、笑い話にはなっていないのだが]
……んな、怒鳴るなって。
だーいじょうぶ、だよ。
[いったい何が大丈夫なのか。
そこに触れる事はないまま、黒焔狼は意識の会話を閉ざし、眼前の試練に意識を向けた]
………………。
まったく、人の気も知らないで、あのひとは……っ!
[不意に、零れ落ちるのは珍しく苛立ち帯びた声の呟き。
翠の瞳はどこかじとり、としたものを帯びて、立ち回る黒衣を追っていた。*]
― 神域への門 ―
[呼びかける声>>326にまばたき一つ。
は、と一つ息を吐いて気を抜くと、ジルの方へと翠を向けた]
……ああ、少し、ね。
わかっているつもりでも、人の話を聞いてくれないひとに、頭が痛くなっていた。
[端的に状況を告げて、それから。
やれやれ、とまた息を吐く]
……魂が結ばれていても、越えられぬ一線はある、と。
わかってはいても……もどかしくて。
[言いつつ、浮かぶ笑みはやや自嘲めいたもの。*]
っととっ!?
[落ちてきたのは、支えを失った大剣。
あ、これ当たるとヤバい、と思ったから、とっさに右へと跳んで避けた。
そのままもう一度跳んで、回り込むのはミーネの左側面]
……いよ、っと!
[回り込みの直後、小さな焔弾を生み出して飛ばす。
呪を紡がず、単に力を集めて放っただけの簡易なそれは、牽制。
主たる目的は、それが生じさせる隙に距離を詰める事。*]
王と守護者殿がどのような言葉をお交わしになっているかは存しませんが…。
伝えねば伝わらないこともありましょう。
話を聞かないなら、話を聞け、と。
王の気を知らぬというなら、どのようなお気持ちでいるか言い続けては如何です?
案外、押しに弱いかもしれませんよ。
[最後は少し冗談めいた声で。
魂が結ばれているが故に分かることもあるだろう。
結ばれていても分からないこともあるだろう。
それならば、伝えるしかない、と。
思うことを言葉にした]
[それから少しだけ表情を正して]
……越えられぬ一線があるのは、越えぬように一線を置いている、とも言い換えられるかもしれませんね。
[ミーネと相対する守護者に視線を向けながら呟いた*]
― 神域への門 ―
……そう、だね。
神代に根を持つ存在、英霊と称されるものは、独自の理を持つものだ。
[苦笑と共に向けられた言葉>>334に、こちらも苦い笑みを浮かべる]
……いや。
実のところは、伝わってる、と思う。
伝わって、理解した上で。
……その上で、はぐらかされてる、という方が正しいのかな。
[魔精霊は、闇の精霊としての側面が強く打ち出されているが、本来は人の心や精神にまつわる部分を領域とする存在。
伝わっていない道理がないのだ、と息を吐いて]
……越えぬように、か。
そう……なのだろうね、きっと。
兄は、自身の深い所には、何者も踏み込ませようとしない。
『全部捨ててきたから、これ以上は持たない』とも。
最初の時に言われたからね。
[それが何を意味するのか。
そこは、想像の域は出ないのだけれど。*]
/*
まあ、捨ててきた、にも例外はあって。
でもその例外が英霊化したかーくんと、多分まだ現役ですよねー、な蜘蛛さんなのはどうか、とも思うんですけどね!
/*
ちなみに、そこ二人が例外なのにもちゃんと理由はあるのですよ。
かーくんに関しては、あちらが『英霊・破邪神角』となったから、無視できない。
蜘蛛さんは、色んな意味で警戒しないとあかん、と思ってるから意識から外してない。
てか、もう一人地味に警戒してるのはいますけど、あちらは出くわす機会があれば思い出す組。
それ以外は、無限因果に引き込まないように断っちゃってますからねぇ……。
[※なお、ぼくもいずれ断たれる側です。最初からそういう盟約で、シンの名前を教えられてる]
くぅ……!
Werde mein Schild!
[痛みを振り払うように、拳をぐっと握り締める。
一度散りかけた風が再び集い、続いて迫る漆黒の軌跡を逸らすべく強く吹きつけた*]
[ 自分の落ち度、という王の言には>>320男は首を横に振った。 ]
そこは、私を含め、事情を知るか察する事の出来た臣下が気配りすべきところです。
陛下が全てを負われる必要はありません。
守護者殿の方は、そもそも人の世の理以上の意をもって動かれているのでしょうしね。
[ 多少とも勢い任だったのでは?という、疑いは拭えないが、まあ、そういうことにしておいた。 ]
...にしても、出立前に、もう少し打ち明けておいて頂ければ、という恨みはありますが。
[ そうそう打ち明けられるものでもないのだろうとは察したうえで、男は殴りたい理由を、そんな単純な言葉に置き換える。
王のなまぬるい視線にも>>321返るのは涼しい笑顔だ。
相手が、それを喜ぶだろうなどと聞いたなら、さすがに顰め面になっただろうけれど。 ]
[ やがて、守護者とのやりとりを経て王の側へと立ち戻ったジルから送られた礼に>>325男はいや、と首を振った。 ]
私は戦闘以外では役に立ちませんからね。この程度のフォローは当然です。
[ 怪我のことを問われれば、見た目にも解るだろう、軍服の裂けた数カ所を軽く摘んで、笑う。 ]
擦り傷だけです。私は傷の治りが早いですから大丈夫。
それより、御自分の身を大事に、力を温存してください。
守護者殿の言葉通りなら、恐らくこの先は、もっと「ヤバイこと」になるでしょうから。
[ そう告げて、入れ替わりに動こうとした足が、苛立ちを滲ませた王の言葉に止まった。>>323
同じ言葉を耳にしたジルの問い掛けと、そこに返された...むしろ吐き出されるあれこれを、振り向かぬまま、黙って聞く。 ]
(全部捨ててきた、か...)
[ 双剣揮う黒衣の剣士と、力と知恵とを振り絞り、その存在に肉薄する若き兵士の躍動...そこに視線を向け、男は一瞬目を伏せてから、止めた歩みを再開する。 ]
...まずは、アッカーマン殿、かな。
[ イングリッドは、兵士ではないとはいえ、黒狼神を敬う民だ。先に話を通しておくべきなのは、外の人間である彼のほうだろう、と、足を向ける。 ]
失礼、貴君のご出身はどこですか?
[ 唐突な問いかけに、さて、彼は何を思ったか。* ]
/*
例の如くてきとーこいてm(
もうちょっと違う理由ありそうだけど、何も知らないやつが考えられるのはこの程度じゃろw
[断ち切り距離を取るか、逆に懐に飛び込むか。
どちらもありと言える状況で、黒焔狼が選んだのは、距離を維持したまま、真白持つ右手を取らせる事]
……で?
水の鎖一本で、黒の魔狼が大人しくなる……なんて。
思ってねぇよな?
[ここからどう動くのか、どう力を示すのか。
力と意思を示せ、という此方の望み。
浮かぶのは、それに応えろ、と言わんばかりの挑発的な、笑み。*]
― 少し前/神域への門 ―
ありがとう。
とはいえ、今回に関しては、ぼく以外に気を回せ、というのは無茶ぶりの極致だから。
責任感を感じるくらいは赦してもらいたい所かな。
[全てを追う必要はない、というメレディス>>345に、こんなささやかな主張を通して。
人の世の理以上、の部分は全くもってその通りとしか言えないのでああ、と頷いた。
なお、口にされなかった疑問が表に出ていたら、間違いない、という確信を込めた同意が返ったのだが、そこは置いておいて]
……そう思うんなら、避けちゃダメだよ。
兄は、自分を避ける相手は徹底的に無視するんだから。
[涼しい笑顔で言われた言葉に、にっこり笑ってこう言って。
ジルと入れ替わるように離れる背を見送った。*]
― 神域への門 ―
うん、本当にね……。
[もどかしい、というジル>>351に、一つ頷く。
その後、間を置いて紡がれた言葉>>352に小さく息を吐いて]
ああ、そうかも知れないね。
その辺りは、ぼくもわからなくはないけれど。
[こちらは自分の意志で捨てたのではなく、奪われたのだけれど。
喪失の痛みというのは厄介なものである、というのは身に染みていた]
魔精霊は、心を領域とするもの。
ある意味では、とてもひとの本質に近しいもの。
……案外と、感性は近いんじゃないかな。
[小首傾げる様子には、当たり障りない言葉を返す。
実際の所は、当人から聞いているけれど。
それは、他者に伝えるを許されていない領域だから。**]
― 神域への門 ―
大人しくなってもらってもよかったんですけどねぇ。
[右手に絡みつく水の鎖は一見頼りなく揺れている。
相手がその気になれば容易に断ち切られてしまうだろう]
まだまだ足りない、ということでしたら。
Weiße Seele, bleib in meiner Zurückhaltung.
[左の手で鎖の先を握り締めたまま紡ぐ。
ふわりと白い空気が鎖の周囲を取り巻き。
こちら側からあちら側へ向かって、ぱきぱきと音を立てて凍り始めた*]
[攻撃系の術は不得手、と予め言っていたから、その類の派手なものをやれ、とは思っていない。
黒焔狼が見たい、と望むのは、何としても食い破る――そうでなければ、押し通す、という意思。
それは、必ずしも相手を打ち破る事で示されるものではなく]
……その氷で、止められると思うんなら。
[音を立てて凍り始める鎖を見つつ、左の漆黒に力を集める。
そこに灯るのは、闇と焔の二つの力]
抑えて、見せろよ。
闇と焔……黒焔狼の、象徴を。
[楽し気に煽る声に合わせ、黒い焔が揺らめいた。*]
/*
まったくもってチラ裏な話、だけど。
俺の『全部捨ててきたから、これ以上は持たない』ってのは。
『他の誰か(例え転生体でも)懐に入れて愛する気はない』ってゆー、逆説の惚気でもあるんだよねぇ……。
翠龍のエピ雑談の頃は転生してくるなら待ってるかなー、って思ったんだが、こいつはむしろそっちだった(
まあここら、あっち(かーくん)も変わらんけどな!
― 少し前 ―
[舞うように剣と槍を振るうが、そこには一分の隙はない。
日々の修練と経験が織り成す賜物であろう。]
……
[弟子の間で、神出鬼没の妖精の類い、と言われていた相手を思いだし、遠い目になり。]
うちの師匠、槍弓剣なんでもござれだし、修行で、いきなり断崖絶壁から突き落とすとか普通にやるから、辞めた方がいーぞー。
[チラチラと此方を見るジル>>268に、そう警告を出した。
最後に会った時には「二つの槍を使うとか面白くなーい?」と、ワクワクした顔で言っていたのも、思い出していた。]
[両者を繋いでいた氷が砕け、風にあおられ舞い上がり――一瞬の後、細かな氷の棘が地面へ降り注ぐ*]
[意志を示す戦いは尚続く。
攻撃魔法を不得手とするミーネがどのように示すのか。
そこに興味を抱くと同時、守護者と戦える彼女を羨ましく思う。
この機会に限らず、手合わせをする機会はあるだろうか。
そんなことを考えてしまうジルは、紛うことなく戦闘民族の血を引いていた*]
― 神域への門 ―
そいつは、褒め言葉としてもらっとく。
[漏れた感想に、しれっと返す。
それでも、遠慮なく、の宣言に表情はすぐに引き締まり]
― 神域への門 ―
……そんな所、じゃないかな。
[目を伏せながら語られる言葉>>366に、やや曖昧な肯定を返す。
感性については、どうやら彼女なりの納得がなされたようだから、それ以上言葉を重ねる事はなく]
……さぁて。
あちらは、どんな結末を迎えるかな。
[それまでの話題を断ち切るようにこう言って、試練のために対峙する二人へと視線を向けた。*]
この先何が来ようと負けるわけないですしっ、
別に心配していただかなくて結構ですからっ、
[身体が焼けようが闇に巻かれようが足を止めることなく、その中心へと駆け寄って]
……ん、ここでの治療は有難いな。
[黒狼が落ち着いた頃、ヴィルへルミネ>>276の風が届く。
細かな傷が癒えた事に、小さく息を吐いた。]
はぁはぁ、なるほどなるほど?
[ヴェルナーより、もたらされる情報>>279〜>>282に軽く相槌を打っていたが。]
……俺にしてみれば、だから何だ、って話なんだが。
[たまたま知り合った奴が神様とか、酒の肴にしかならん、とでも言いたげであった。]
― 神域への門 ―
[固唾を飲んで、守護者に挑むミーネを見つめていた。
傷を負えば眉を寄せ、身を寄せるサラーナを撫でて互いに気を落ち着けようとしたり]
なんか。
思ってたんと違う。
[真剣勝負の合間に交わされる会話>>364>>369にポツリと呟く。神の化身への挑戦と試技というよりは、部族で行う力試しの競技の時のように感じられて、羨ましいとすら思えてきた]
でも、あたしなんかじゃ。
[負傷からくる弱気の虫が顔を出した時、ミーネが前へと動いた。その呟き>>372は聞こえないが、止まらぬ足も示す意思の強さ>>373にハッと息を飲む]
― 神域への門 ―
[ミーネと守護者の間に氷棘と黒焔が舞う。
揺らめく焔の中に浮き沈みした狼の影。
それを越えられるかが、意志を示すための一つの基準となろうか]
ミーネ……!
[躊躇うことなく黒焔へと飛び込んでいくミーネの姿。
その先で振るったのは ──── 拳]
俺が行くのも面白いんだが、
[ひらり、と手を振って、ツッコミを受けそうな事を軽く言った。]
……あいつ、『鏡』か『反射』の属性持ってねぇ?
[愛憎含めた感情を糧にしているとは知らぬため、個人的な疑問を口にした。]
ふ、 ふふふ、
流石、ですね。
[確かに、彼女は殴ると言っていた。
その方法として、大剣を振るう手段だってあったはずだ。
けれど、彼女が選んだのは自らの拳。
意志を通すのに、これほど相応しいものもないだろう。
守護者の意表もつけたようで、良い結果になったのでは、と小さく笑った*]
[ヴィルへルミネとヴェルナーの一対一はとてもワクワクソワソワした顔で見ていたが]
……最後はステゴロかぁ。
[妙な所で、ヴィルへルミネに逆らわんとこ、の意思を固めるのだった。]
……でも。
その分、がっちり伝わったぜ、お前さんの決意と……それから、皆への信。
これなら、ま。
他の『均衡の守護者』共も、文句は言わねーだろ。
[軽い口調で言って、けらりと笑う。
それから、ひとつ、息を吐いて]
念のため、言っとくが。
俺は別に、ここに来た連中の力を疑ってるわけでも、過剰な心配してるわけでもねぇ。
[それは、先に叩きつけられた言葉への返答ともいえるもの]
……力を認めて、信を持っているからこそ。
神格として、通さなきゃならねぇ筋をきっちり通した。
俺という『個』、そして、『黒狼神』としての存在。
双方で認めたかったから吹っ掛けた。
[静かな口調でそう告げて、それから、天に向けて手を差し上げる。
呼応するように後ろに控えていた狼が天へと吠え、それに応じるように、各自が集めた黒い石――鍵の欠片が、黒焔狼の手へと集い、漆黒の球体へと転じる]
……ま、思ってた以上のもの、見せてもらえたし。
これなら、神代の狂気にも負けやしねぇ、って確信も得られたからな。
……先に、進むとしますかねぇ。
[漆黒の球体――再生された鍵を手の中でくるり、と回しつつ。
告げる口調は、呑気なものだった。*]
[華麗なる一撃とその結末に目が丸くなった。
色々と固まっている所に聞こえてきた傭兵の呟き>>386に虚をつかれ、ジルの方を確かめるように見れば。嬉しげに笑う>>385のが見えて]
……王宮の精霊師仕様?
[個ではなく、そんな風に考えてしまったり]
― 回想 ―
[ 『守護者』に初めて会ったのは、12年前、漸く一人前の騎竜師と認められ、亡き父の後継として北部師団に任命されることとなって、王都に出向いた時だった。
話には聞いていたが、一度も顔を合わせたことのなかった黒衣の剣士の姿を目にした途端、感じたことのない緊張に、体の芯が震え、身が竦んだのを覚えて居る。
周囲の人間には、王の御前で騎竜師としての誓いを述べる為の緊張だと思われていたようだが、親代わりとして同行していた師団長には、恐らく本当の理由はバレていただろう。 ]
……ん?
[ヴェルへルミネとヴェルナーの一対一の間、
こちらへ近付いてきたメレディス>>348の問いに、少々警戒度を上げる。]
ここからめちゃくちゃ遠い、一年の大半が雪の北国だよ。
[いいたくない、とばかりに少しズラした返答に、相手はどう思ったか。]
……聞いた所で、もう
思い出させようとするのは、やめてくれ。
[追求を受ければ、苦い表情で男は、ぎりり、と槍が軋む音がするほど、強く握り込んだ。]
― 神域への門 ―
まったく情けないな...
[ 王に言われるまでもなく>>357自分から避けておいて打ち明けられなかったことに不足を言うなど、無茶振り以前の問題だ。
神と呼ばれる狼の放つ、闇と焔を、文字通り突き破り、素手の拳を真正面から届かせた小さな勇者の姿を目にすれば>>374比べて己の不甲斐なさに目眩がする。 ]
ミーネ、お疲れ様でした。
見事でしたよ。
傷の具合は如何ですか?
[いくらか負傷していたのを見ていたから、そう声をかける。
必要あれば治癒の術を施す心算だ*]
勝負ありましたね。お見事です、ホーラン殿。守護者殿に拳を入れたのは、ギンセイでは、きっと貴方が初めてですよ。
[ それでも十年余の間に、内心を顔には出さぬ業だけは身につけた男は、微笑んで、賛辞を贈り、次いで決着を告げる黒衣の剣士に>>390初めて真っ直ぐに視線を向けた。 ]
おっしゃる事は、解らなくもないですが。貴殿の筋の通し方は、乱暴すぎませんか、守護者殿。
[ 「乱暴」には、物理的な意味以外も含まれるとは、伝わったか。 ]
他の守護者方も、この調子なのでしたら、良い練習にはなったかもしれませんが...
[ それはそれで、面倒だという本音は、未だ上空を舞う相棒の竜を見上げた視線に現れている。* ]
[精霊師でありながら武術にも長ける。一番強いのは素手。
芯の強さも共通項で、そこに覚えるのは敬意なのだが]
あ。お疲れ様です!
黒狼神様も。
[ジルがミーネに声をかけるのを聞いて、遅ればせながらの拍手を送った]
― 神域への門 ―
[先に進むための試練が終わる。
その結末を確かめると、王ははー、と深く、息を吐いた]
本当に、もう。
……お気楽なんですから。
[ぼやくような声が漏れたのは已む無しとしてほしい。
ともあれ、王は同じように何かもの言いたげな白馬の首筋をぽんぽん、と叩いて]
ま、必要以上に傷を負いも負わせもしなかったから、よしとしますか。
[一先ずは、という部分は端折った呟きに、白馬が同意するように鼻を鳴らした。*]
んー?
いや、これが神代の通常だぜ?
[初めて真っ直ぐ向けられた視線。
お、と思いつつも、こちらも真っ向受け止めて]
ん、まあ、ここには守護者に当たるのはいない。
その役目は、黒輝……こいつに、一任してたからな。
[言いつつ、視線を流した先にはいつの間にか傍らに来ていた巨狼]
っても、あの門の先は半分くらい異界と化してるからな……何が出てくるかは、しょーじき、俺にも読めん。
[わかっているのは、狂気と瘴気が濃く残っている事だけ。
門の先で何に出くわすかは、神のみぞどころから、神すら知らぬ、というのが実情だった。*]
...そうですか、話したくないというなら無理には聞きません。本当に失礼しました。
[ 出自を聞いたのは、国や地方によって魔精霊や黒焔狼に対する意識に差異があるからだったが、どうやらそれが、ダーフィトの禁忌に触れる話題だったらしいと知ると>>393男は引き下って謝罪を口にする。
先刻からの彼の言動を見れば、黒焔狼を過剰に恐れ悪しきものと断ずる風には見えなかったから、それを信じることにした。 ]
……ぉー。
[石が集まる様子>>389に、小さく感嘆の声を上げ。]
ま、先に進めるのは、いい事だ。
[呑気な言葉>>390に、先程の硬い声なんてなかったように、軽い声をあげたのだった。**]
あなたの素性や過去を暴こうと言う気はありません。
ただ、提案がひとつあるのです。
ダーフィト・アッカーマン殿、あなたの腕は在野に捨て置くには惜しい。
ギンセイ王国に士官する気はありませんか?
[ 真顔で告げてから、男は一転苦笑を浮かべる。 ]
......と、急に言われても、怪しいだけですね。
ですが、ギンセイ王国、北部師団副師団長として、これは本気の
この調査の間に、出来れば御検討いただきたい。
[ 口止めをするつもりが、こんな形になったのは、多分、ダーフィトという男の中に、覚えのある喪失の影を見たからだった。* ]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
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