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美しく月の昇る晩、君は自らの本当の姿を知った。
智恵を絞り、活路を開く勇気。
人狼を見抜き、妖異を滅ぼす力。
死者の声を現世に届ける異能。
頼りなく怯える人々を守る技。
互いの正体を知覚し合う絆。
自らの胸を裂いても仕うるべき主。
赤く染まる牙――長い咆哮。
さぁ、どうする?
まずは何から始めよう?
どうやらこの中には、村人が1名、妖魔が1名、囁き狂人が3名、銀狼が1名、従狼が3名いるようだ。
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[舞手の集った舞台の周囲で、力が揺らめく。
それは、始まりを告げるもの。
同時に、異界へ至る道は閉ざされ、代わりに、新たな異空への入り口が三つ、口を開ける。
それは、それぞれの舞手たちのために用意された個別領域への入り口。
それが開いた直後に、しゃん、と鈴を振るような音が場に響いた]
『今宵の舞闘の始まりの時』
『最初に舞うのは誰と誰?』
『次に舞うのは彼と誰?』
『問うてみようか、天の采配』
[歌うような声が響いた後、ふわり、天から光が零れて落ちる。*]
『今宵の舞闘の始まりの時』
『最初に舞うのは誰と誰?』
『次に舞うのは彼と誰?』
『問うてみようか、天の采配』
[歌うような声が響いた後、ふわり、天から光が零れて落ちる。*]
[零れた光が舞い落ちたのは、幻燈師と騎士の上]
『彼らと彼らが、最初の舞』
『次に舞うのは彼らの一方と、残った彼ら』
『さあさあ、それでは始めようか』
『幾度目かの月なき夜の舞』
『……その前に、まずは彼らの間に』
『【良き絆】の結ばれん事を……!』
[どこか、笑うような響き帯びた声の後。
しゃらん、と鳴るのは鈴の音が如き音。**]
― 月の舞台 ―
[ 召喚者が、瞳瞬く間に>>0:80、竜はばさりと一度翼を広げ、くわあ、と欠伸を漏らしながら、両腕を広げて伸びをした。 ]
そうか、お前が呼んだのか、メルヒオル。
俺は、あー...
[ どこをどうつついても初対面の相手の名を、まるで旧知のように呼び、己の名を名乗ろうとする素振りを見せて、一度眉を潜める。 ]
確か...ツィ...チェ...いや、ツェーザルかな?そんな名だ。まあ別の名をつけても構わんが。
[ 声音の軽さは相変わらず、そんな適当な台詞を吐いてから立ち上がり、くるりと辺りを見渡した。
視線の合った相手には竜であろうと召喚者であろうと、漏れなくニィと笑みを見せ、相手の反応次第では軽く手なども振ったりする。 ]
─ 月の舞台 ─
[>>0:82一方、傍らの召喚主から伝わるのは気取らない安定感。
舞闘会に向けての気合などはあるけれど、こちらに対しての緊張などは感じない。
見惚れていた、なんて言われなければ気付かないまま会話を続けて]
ん?
…あぁ、挨拶というやつじゃな。
[伸ばされた手に気付くと、過去に教えられたそれを思い出してその手を握り返した]
なるほど、ここは舞台か、道理で目が覚めるわけだ。
[ 竜は深く息を吸い、鱗に覆われた腕で、寝乱れた碧色の髪を搔き上げる。 ]
お前、見た目よりもだいぶ若そうだな?
[ 願いを口にしたメルヒオル>>0:81に再度向けた視線は、侮るではなく、どこか面白そうな色を浮かべていた。 ]
一緒に戦うのはかまわねーけど、ちゃんと戦えるかは見せてもらうぜ。
確か.........そういう次第になってたろ?
[ 遠い記憶を辿るように、軽く首を傾げた竜の言葉を補うかのごとく、天からの声が始まりを告げた>>4 ]*
/*
天声確定した瞬間に吹いたのは、我だけではないと思いたい……!
いやはや、なんだこれは。
なんだこれは。
年始に凶が出なかった反動か……!
[>>0:83続けて、エスコート大会ならと軽く笑う男の言には肩を竦め]
そんな大会であったら儂はそもそも応えはせぬわ。
[皮肉を込めた言葉にも嫌気を見せないディーターの様子に、少なくとも内面は子供ではないな、と判じ。
>>0:84彼が内心で反省会をしているなどとは気付かないまま、自身の望みを伝えたのだが]
― 月の舞台 ―
山の、上……。
[皇玉>>0:87の呟きに、記憶を辿るように上を見上げた。
それは海の者にとって、空に等しいほど遠い所だ。
彼の者が翼にて天を舞うことがあったなら、遠目に目撃することもあったかもしれないが、住処のみの答えからはそれは推察出来ず]
――ええ、お目にかかるのは初めてですわ。
存ぜぬのは失礼に当たるのかもしれませんが……。
[竜神としては若く、世間知らずの自覚もある。
しかし返す視線に恐縮だけでない強さが宿ったのは、見えぬ所で生じた変化の表れであったのかもしれない*]
何、訳ありという程でも無い。
代わり映えのない日常を送っておる故、こういった場に喚ばれる自体が楽しいということだ。
それ以外の意味があるかどうかは、主次第──…かもしれぬがな。
[そう言って笑った顔は、はぐらかしか素のものか判別できる者は竜郷でも少ない。
>>0:85もしかしたら翼持つ青年の小さな呟きに、箔をつけるものとなったかもしれず。
>>5ようやく目を覚ましてこちらに手を振る彼の竜には、浮かべる笑みを更に深めさせたかもしれない]
─ 月の舞台 ─
[>>9こちらが伝えた住処について、海の竜が何を思ったかは推察する他ないが。
返されたのは、知らぬことを申し訳なく思う言葉と、やっと恐縮以外を宿した瞳]
何、構わぬさ。
隠居まではいっておらぬが、用が無ければ山から下りる事も無いからの。
其方の住処とは離れておるし、知らぬ方が道理であろうよ。
[見えた変化は翼持つ召喚主との絆が成し得たものだろうか。
竜郷のみでは決して邂逅し得なかった双方共に楽し気な視線を向けると、こちらも傍らの主を見遣り]
― 月の舞台 ―
[一通りの顔合わせが終わる頃合い。
竜郷への道は閉ざされ、新たな入り口が開いた>>2。
そして、告げられる>>3>>4]
[初めに主へと降りた光を見、そして対戦相手を見た]
あの方たち、と……。
[言葉少なな召喚師と、舞台に呼ばれて尚寝ていた竜。
読めぬ相手という認識と共に彼らを見詰めていたが]
……【良き絆】?
[場に響く言葉に引っ掛かりを覚え呟いた。
顔を振り仰いだところで、答えは返りそうもないけれど。
ついで視線を送るのは、やはり召喚主へ向けて*]
主よ。
通じてはおるが、そのように声も出しては意味が無いぞ?
…というか、頭の中と耳とで、ちと響く。
[>>0:86魔力を通じての通信と、傍らからサラウンドで聞こえる声に眉を顰めた]
─ 月の舞台 ─
[>>2そんなことをしている内に、しゃん、と鈴のような音が場に響く。
開いた口は新たな場へと続くもの。
それが己たちに用意された個別領域への入り口だとは、過去の経験から学んだもの。
しゃん、しゃんと。
>>3鈴の音に続き、声が響いて光が落ちる]
…始まったか。
[零れた光が指し示すは、己とディーター以外の二組。
これで此度の舞闘会の組決めは済んだ。
なれば、これからすることは決まっている]
― 月の舞台 ―
[見上げた空に生じる揺らめき。
次いで響いた音と声に、紫苑色がす、と細められる]
さてさて……話には聞いていたが……本当に、唐突な始まり方、だな。
[自身の上へと零れてきた光と、告げられた言葉>>4に僅か、口の端が上がる。
その表情のまま、傍らの竜を振り返った所に向けられた視線に、ひとつ、瞬いた]
ああ、そうか。
初めて呼ばれたんじゃあ、そこまでは知らんか。
召喚の後に為すべきは盟約。
だが、互いの力を知らん状態で、存在を預け合う、というのは難しいだろう?
だから、この場で最初にやる事は、呼んだ者と呼ばれた者が互いに力を見せ合う事……。
[軽い口調で説明しつつ、左の手に力を集める。
真珠色の光が集い、作り出すのは一張の弓]
ようするに。
全力を出して、
[さらっと言いつつ、風の流れ思わせる流麗な装飾の施された長弓の弦を竪琴のそれか何かのように一つ、爪弾く。
ほろん、と甲高い音がひとつ、零れて落ちた。*]
…先は無理だと言うておったが、えすこぉとをしてもらおうかの。
[小さく囁いた声は、召喚主にはどう伝わったか]
この舞台に立つ以上。
多少の無理はしてもらわねばならぬでな。
[召喚主たる男へと手を差し出しながら、にこりと微笑んだ**]
― 月の舞台 ―
ツィ?
[自分の名のはずなのに、曖昧な返答をする竜>>5。
最初の言葉を反芻して、僅かに首を傾げた]
……ツェーザル。
なら、そう呼ぶ。
[立ち上がり、周囲を見遣る竜 ─── ツェーザルを見詰めながら、告げられた名を改めて反芻する。
状況を理解した相手から歳の指摘>>7を受けると、また僅かに首を傾げた]
知らない。
若いって、なに。
[存在し始めてどのくらいか、と聞かれるなら答えられもしようが、年齢の概念を持たぬメルヒオルにしてみれば何のことを言われているのかが分からない。
問いの意味は分からなかったが、相手が浮かべる表情は、侮っているわけではないことは理解出来た]
[故に、続けられた言葉に対し、メルヒオルの表情が引き締められる]
……戦えるよ。
証明してあげる。
[共に闘うことに対し、否と言われなければそれで良い。
為すべきことは為す。
それを示すかのように天色が細められた]
― 月の舞台 ―
[アデル>>6とがしっと手を握り合わせる。
竜たるものとは意識せねばわからぬものだが、手の感触は他とはそう変わらない。よろしくという意味をこめ、ぐっと握った後、ながながとつなぎ合わせずに離す]
ははっ。その点は同意できるだけでもありがたいな。
[遠慮不要といわれてるので、今更遠慮してそのような扱いに転じる気はないが、アデルの望み>>8笑って冗談を飛ばす]
[会話の最中に起きた、舞台の周囲での異変。
それが始まりの合図であることはメルヒオルにも容易に知れた]
………
[どこからともなく響く、鈴のような音と声。
天から零れ落ちる光がメルヒオルの下へと降って来る>>4]
……翼のひと。
[ヴィンセント、と記憶には刻まれたものの、言葉として出てきたのはそんな呼び名。
確認するように一度ヴィンセントへと天色を向けた。
視線が交わるならば、目礼くらいはしただろう]
―――……ふむ。そうか。
[ただ呼ばれて興じる>>10のが楽しみ。相手の立場など知らぬ身としてはどういう価値観でそう至ったのかも知らない、肯定も否定もせずに、そういうものか。というように頷きつつ、ただそれでも似通ったところを知る面としては、強者故の―――であることか。
はぐらかす態度のようなものを危機ながら、ただじっと見つめたり等していたが]
出来てないのか。難しいな・・・んーむ、こうか?
[アデル>>14に指摘されて。その後5(6x1)分ぐらい声漏れがあったりしたとかのようだ]
…ツェーザルは、飛ぶの?
地上戦でも、空中戦でも、どっちでもいいよ。
[天色をツェーザルへと戻し、彼の背にある翼へと視線を向ける。
戦える証明をする、その宣言を実行するための言葉が紡がれた*]
ディーターだ。よろしくな。
[アデルとの会話も一段落したあたりで、潮の香のする竜の化身の女性
寝ていた青年な竜>>5に結構気楽ながら簡素な挨拶なんかしていったりはしたか。
そうこうしているうちに、儀式>>2 >>3 >>4がはじまったようだ。どうも眼鏡にかなったのか叶わなかったのかわからぬところではあるが――良き絆といわれて、作法なんて気にしない男はただ一つ、思うことがあるのは先ほどのこと。]
アデル。俺はだな。……察するのが苦手だ。
[小さな囁きを受けて、きっぱりという。]
だが自分を示すことならできるだろう。
それをもってわかりあうとまでいけるかは知らないが、自分を示す度胸もないものに相手を知る価値もない。そう思わんか?
[盟約について、詳しくは知らない。ただそれはアデルだって同じならば、やっておくべきことだと思ったのは偶然にも、舞踏会が求めることと同じ行為]
相棒とはいっているが、まだほとんど知らんわけだしな。
[未だ竜の姿のほうも知らぬのだ]
皇玉の座と先ほどいっていたな。相当強いのだろう。だが俺にとって必要なのはそこではないしな。
[理解しあえないそぐわない面があるのかもしれないが、そんなものは生きてきて今更だ。明るくも暑苦しく笑う男は、その点において達観もしていた]
― 月の舞台 ―
[惑うように向けた視線の先、振り向いた主>>16が状況を説く]
盟約、ですか……。
[そこまでは、当然の流れと受け取れた。
しかし主の解説は続き、その手には得物であろう弓が出現する>>17]
[そして、決定的な一言が告げられた>>18]
そんな……っ!
[愕然とした声と共に、首をふるりと横に振った。
主に力を向けることになるなど、考えてもいなかった――幾度か示唆する言葉は、あったのかもしれないが]
こういうエスコートならば、どうにかな。
それにこれは必要なことだろう。ならばできないなんていった矜持なんて曲げるとこだ。
[先ほど苦手だ。といっていたし、苦手なことはやらない主義だが、主義に捕らわれる気もない。
舞踏会とは関係なく、これから戦っていくとなると必要なことだとは、肌で、感覚で感じ取っている。]
無理?違うな。意地の一つもはれずに願いを通せるなんて思ってないさ。
[にっと笑い返し、アデル>>19の手をとった**]
[本音で言えば、戦いたくはない。
けれど甲高く鳴る弦の音を合図としたように、大きく息を吸って、吐いた。
水中では必要なかった呼吸の動作]
ええ、でも……。
それが呼び出された者として、やるべき事ならば。
[片手を床に着き念じれば、白蛇の半身は人間の二本脚へ変じる。
同時に月白の衣は、膝下までの丈のある貫頭衣へ。
片膝の姿勢から立ち上がり、素足は感覚を確かめるように二三度床を擦る]
やって、みせますわ。
[久し振りに身を支えた両脚には、隠し切れぬ震えがあった。
それでも眼差しは真っ直ぐに、己の主を見据える**]
「召喚師が揃った」
「竜が揃った」
「始まるよ」
「始まるね」
「誰と誰が戦うの?」
「まずは儀式を行うよ」
「召喚師と」
「輝石竜の」
「互いを結ぶ」
「絆の儀式」
**
― 月の舞台 ―
[己が竜へと振り返るより先。
視線を感じ、紫苑色を向けた先にはこちらを見やる天色があった。>>23]
……よしなに。
[目礼に礼を返し、短く呟く。
それから、紫苑色は改めて傍らへと向かい]
[告げた言葉に対し、最初に返ったのは首を横に振る拒絶の仕種。>>28
紫苑色が僅かに細められる。
これは問答無用も必要か、と。
物騒な思考は幸い、実行に至る事はなかった。
深呼吸の動作の後に返される、宣。>>30
蛇身を人の身に転じて立つ様は、震えは見せても揺らぎは感じられない]
……よし、それじゃあ見せてもらうとするか。
だから……。
[ここで一度、言葉を切り。
弓弦に軽く、手を触れる]
遠慮は一切無用……その全力、
[それまでの軽さとは一転、鋭さ帯びた声が響く。
合わせて弾かれた弓弦からふわりと風が舞い上がり、それは真珠色の煌きを帯びて幻燈師を取り巻いた。**]
― 月の舞台 ―
若いってのは、生まれてからの時間が短いってことだよ。
とはいえ、竜と比べりゃ大概の奴が「若い」から、な。
[ 気にすることじゃないな。と、竜は笑って、それ以上を問うことはしなかった。 ]
ああ、せいぜい気張って証明してくれ。その方が、俺も楽だ。
[ どこか幼さのようなものを感じさせる言動とは裏腹、戦いに関しては、まぎれもない自信を見せる>>21メルヒオルの様子に、竜は目を細める。 ]
ああ、飾りで翼生やすほど酔狂でもねえし、もちろん飛べるぞ。
[ 空でも陸でも、と、言葉を続けたメルヒオルに相変わらずの調子で応じながら、竜は、最初に戦うことになった幻燈師と海蛇竜の方へとちらりと視線を投げた。
あの竜は飛びはしないだろう。けれど、幻燈師の真珠色の翼の方はやはり飾りではないはずだ。 ]
そうだな、折角だから空でやるか?
俺も飛ぶのは久々だからさ。**
― 月の舞台 ―
[己の産まれてからの時間が長いのか短いのか。
それすら判然としないメルヒオルは、ツェーザルの話>>35理解出来ずにいた。
けれど、気にすることじゃない、と彼が笑うため、この話題はここまでとなり]
わかった、じゃあ空で。
[意識は直ぐに『儀式』へと向く。
翼を存分に使う空中を戦場と定め、メルヒオルは背に意識を集中した]
─────………っ!
[メキメキと音を立て、メルヒオルの背に蝙蝠のような皮膜翼が現れる。
ツェーザルの翼とは似て非なる、黒緑の翼]
[ばさりと羽ばたかせれば、メルヒオルの身体が宙へと持ち上げられた]
<現れよ、真なる姿>
[ネックレスとして下げていたランスを鎖から千切り、呪を紡ぐ。
魔力がランスへと集まり、本来の姿 ─── メルヒオルの背丈ほどのサイズとなり手に治まった]
手加減は要らないし、しない。
[宣の後、メルヒオルは上空へと昇っていく**]
/*
あ、斜体入れるの忘れたー。
<現れよ、真なる姿>
魔法は補助だけ、魔法は補助だけ……(言い聞かせてる)
いや、攻撃もないわけではないけど(主に補助ってだけなので)
― 月の舞台 ―
[力強さのある足取りはエスコートというには優雅さもないが、あえていうなら歩幅合せるぐらいの気遣いぐらいだっただろう。]
この辺りでいいか。
[他もやりあうようだ。少しでも邪魔にならぬ場所。邪魔させぬ場所にと誘った。
それは他よりも、周囲をみやる余裕があったともいえたかもしれない。
アデルの手を離し、間合いを取って向き合う。
腕も足も届かぬが、一息で詰めれる距離ともいえる]
―――……よし、やるか。
[拳と拳を胸の前で突き合わせる。
シュ〜と音をたてて蒸気があがる。拳から発した熱量が腕へ肩へと伸び、隆起した筋肉が赤く染まった。]
喚びだした者としてエスコートだ。
……まずは楽しむとしようや!
[一切の魔力の消費すら見せぬ変化をどう捉えたか。手法は問わない。ただ開始の合図だけを合わせれば、あとはやりあうだけという認識だ**]
― 月の舞台 ―
[同じ舞台に立つ変彩竜――初戦の相手――がこちらを見定め、戦場を選んだ>>35ことは知る由もなく。
蛇竜は目の前の召喚主に意識を集中する。
全力を見せろ、と、叱咤するような鋭い声>>34。
真珠色の煌きに、風の力の気配を感じた]
[このような形で――異界で、しかも主との対峙という形で、触れることになるとは思わぬ力だった。
ほう、と口の端を緩めたのは一瞬。
意識はこの場にてやるべき事へと向けられる]
[竜神としての武の素養はあれど、慣れぬ二足の体捌きでは、空舞う相手への対応は不利と思われた。
ならば――と地上にて身構えた蛇竜の身に白き蔓の如きものが這う。
無光沢で硬質なそれらを枠組みとして膜が張り、鱗が生じ、衣の上から上半身を覆う鎧となる。
同時に掌中に生み出されるのは、枝分かれした革紐の先に鉤爪のようなものがついた鞭]
[どこか生命を思わせる素材のそれらこそ、蛇竜が生み出し操る武具だった*]
ほう……。
[竜神は、他種と相対する時には真なる竜態は取らぬと聞いていた。
故に、盟約の儀式の際は人に近しい姿で対するのだと。
だから、どんな術を見せてくるのか……というのは、ここに至るより以前の興味の対象だった。
そうして、現れたのはどこか、生命を感じさせる武具。>>*0]
予想を超える芸達者だな。
[ぽつ、と呟き落とした後、微かに口の端を上げる。
当然の如く、竜神と対するのは自身も初めての事。
どう攻めるか──そんな思考が巡るのは刹那]
……ま、いずれにしても。
[如何様な事情があろうとも、盟約の儀にて手を抜いたり、妥協をするのは竜神という存在への愚弄となる、とは先達たる母からの教え。
全力でという言の葉に偽りはなく]
こっちも、しかっり見せんと、な……!
[呟きの後、躊躇う事無く翼を羽ばたかせて宙に舞う。
同時、かき鳴らす弓弦の音、それに応じるように周囲取り巻く風が流れを変えた。
真珠色の光が弾け、その煌めきを零しつつ、風の刃が三つ、生じる]
行け!
[短い言霊、それに応じた三つの刃は、変幻に絡み合いつつ、地に立つ蛇竜へ向けて飛んだ。*]
[こちらの有様は、相手>>*1に如何なる印象を与えたか。
真一文字に口を結ぶのは、緊張の表れと不安に揺らがぬよう。
刹那の後に相手は羽ばたき宙へ舞った。
両足は踏ん張るように着いたまま、相手へ向けて視線を上げる]
――武器、ではなく、術……。
[手にした弓を如何様に使うのか。
思案したことの答えの一つが眼前にて展開される。
変幻なる動きの刃を、動き回りかわすのは難しいと、内心で判断しつつ身構える]
はっ!
[手にした鞭を払うようにして、軌道を逸らし威力を減じたのは、三つの刃のうち利き腕に近かった一つ。
残る二つは左上腕と脇腹――鎧により守られた部分を掠めつつも通過する。
無論、各部の骨や鱗に欠けは生じたが、意に介すことなく鞭を構え直す]
[風の刃を絡めた際、鞭の枝分かれの内半分ほどが千切れ飛んでいた。
しかしそれはすぐさま再生し、更にその長さを伸ばしていく]
["生きた武具"の強みは、硬さではない。
それを示すが如く、鎧の傷もまた徐々に塞がりつつあったことは、召喚主の目に届いていたかどうか。
いずれにしろ、蛇竜は己からの一歩を踏み出し]
行きます……!
[十本に枝分かれした革鞭を、投網の如く大きく広がる軌道で、宙にある召喚主へ向け振るった*]
─ 月の舞台 ─
[>>22筋骨隆々の男の手にしっかりと覆われた自身の手は人の身の温もりを持つもの。
ぐ、と握り合わせた後離された手は、そのままひらりと翻し]
わざわざ喚ばれて堅苦しい思いはしとうないしの。
悠久の時を過ごすに、思う存分羽目を外す機会は見逃せぬじゃろぅ?
[納得がいったかどうかは読めぬものの。
>>24ひとまず頷きを見せた主に笑みを向けた後、暫しの間石を使っての通信に四苦八苦して。
やはり、あまり器用ではないらしいと納得した所で舞台の変化が始まった]
[それが舞闘会の始まる兆しと知っている竜は、人身のままそれを見遣り。
主たる男へと視線を向けたのは、儀式の為、であったのだが]
うむ、そうじゃろうの。
主は察せぬならはっきりと言う方がらしく見えるわ。
儂としても、その方が好ましい。
[>>27苦手だ、ときっぱり言われたそれは容易に察せられたこと。
肯定は謳うように、差し出した手すら好意を雄弁にみせるよう]
少なくとも、主の方には己を示す度胸は充分あるようじゃしの。
儂の方こそ幻滅されぬように気張らねばならんのぅ。
[>>29苦手と言いながら不敵に笑う主に手を引かれ、自分達の闘いの場へと移動した]
[>>38苦手と言った男のエスコートは、無骨ではあったが無神経ではなく。
歩くに苦を感じない程度には堂の入ったものだった。
そうして、他の二組と充分に距離を取った場所取りが出来た、と双方が思えた所で自然と手が離れた。
恐らくは男が思う、互いに利、不利が釣り合う間合いが開けられて。
正面、呪も唱えず魔力も使わぬままに現れた変化に向けたのは、微かな瞬き。
男の血筋か、身につけた甲か、それ以外か。どうして起きたのかは分からぬがそんなのは些細な事だ]
うむ。
なかなかどうして、悪くないえすこぉとじゃの。
では儂も、主の意地にきちりと応えねばな。
[>>39竜の目に映るのは、正面からぶつかろうとする誠意が全て。
なればこそ、誠意をもって返そうと、ぱっと開いた扇が空を舞ったと同時、翡翠色の翼が翻った**]
[現れたのは、翠の翼。
大きな鳥にも似たその姿は、けれど鳥にはあり得ない長い尾を携えて。
男の巨躯に負けず劣らぬ体躯は、人身しか見ていなかった主にとってはどう見えたものか]
儂と契るという主じゃ。
儂を倒す程度はやってみせてもらおうぞ。
[竜の表情はわかり辛いだろうが、それでも人身と通じる笑みを浮かべてみせた**]
[飛ばした刃は、一つは打ち払われ、二つは鎧を掠めて散って行く。
刃が鞭を中ほどから斬り飛ばした様子に、どう対するのか、と思っていたら、それは予想外の動きを見せた]
再生……っていうか、成長、か?
[先よりも長さを増した革鞭の様子に小さく呟く。
先の様子に見るに、刃持って断つのは恐らくは容易い事。
しかし、それが決め手とはなり得ない、というのは見て取れた]
これはこれで中々……っとぉ!
[面白い、との呟きを遮るように、十枝に分かれた鞭が広がり迫る。>>*4
とっさに羽ばたき距離を取ろうと試みるが、大きく広がったそれの全てを避けきるのは難しい]
断ち切れ!
[短い紡ぎと共に弓弦をかき鳴らし、直後、右手を大きく振るう。
風の刃が迫る十の幾枝かを斬り払うが全ては往なしきれれず、左の上腕を一撃が掠めた。
斬り払われたものの内一つは、斬られたというよりは引き千切られたような態を成していた事には気づかれるや否や]
とりあえず、弾くには問題ないが……。
引く方も、行ける……か!
[衝撃に顔をしかめるのは刹那、態勢を整え、射撃の構えで弦を引く。
そこに生じるのは、真珠色の光の矢。
素早く放ったそれは、左に受けた衝撃故か、やや軌道の甘いもの。*]
中々、面白いものを使うな。
いろいろ予想外だ。
[一矢放ちつつ、落とす呟きは感嘆の響きを帯びたもの。*]
(ほう、これがか)
[隠されていた素顔が晒される合図のように、空に扇が舞い、ピシリと肌を刺すようにアデル>>*5の存在感が一回り増した。]
俺がすべきことは変わらん。
[空中戦?遠距離戦?武器を使った戦い?そんな器用にできることなどない。]
……勇往邁進!!
[だからこそ得られたものがある]
……直線行進!!
[強くなるには何が必要であるのかを――]
……右折禁止!!
[三つめは落とせというのは血筋だ!!]
[舞台上を砕くほどの力で蹴られた。
翼を広げ姿を変じたところで臆することはない
動きは直線であり、右腕を軽く逸らし振りかぶった腕は、読みやすく、だが最短を突き進んだ速さだけを求めたもの]
オォォリャっっ!!!
[赤き腕より纏われた熱は、強烈な風を纏い、爆風のような拳をアデルの胴部に向け突き出した*]
[蛇竜の武器は形定まらぬもの。
再生あるいは成長と見える変化は、相手にも伝わったことだろう。
とはいえ限度がないわけではなく、鞭の先端が空舞う相手に届いた>>*7のは幸運といえた]
とはいえ、……決めきれはしませんね。
[枝分かれし広がった鞭の幾本かは、召喚主により斬り払われる。
それを引き戻す動きをしつつも、顔を顰める主に表情を強張らせた。
そこで立ち止まるわけにはいかないと、思考を振り払うけれど]
[武器が手元に戻るや否やの時、次なる一撃が放たれた>>*8
それは先の攻撃と性質の違う――射撃の構えより生じた光の矢。
軌道はやや甘くはあるも、鎧でまともに受ければ貫かれてしまうことは想像に難くない]
……ならば。
[蛇竜の身が、何かに弾かれたように左横へ倒れた。
直後、元々体があった場所を光の矢が通過する――水飛沫を散らして]
――出し惜しみは、すべきでない、ですものね……。
[強引な回避から身を起こしつつ、"呼び出した"水塊を手元へ引き寄せる。
それは海に住まう竜として、本領ともいうべき力。
ただ、思うまま振るうことには、若干の迷いはあったのだけれど]
――ありがとう、ございます。
[感嘆の声。
一般的な竜神と召喚師の力の差を思えば、当然と流すべきことだったのかもしれない。
それでも、嬉しかったのだ]
届かせなきゃ、いけない。
[それは、目の前の空舞う主に対してでもあり。
そして、この先戦うことになる竜神に対しても。
それが出来なければ、結果は目に見えている]
行き、ます。
[鞭を"変化"させる暇はなかろう、だからそれを活かすように。
鞭の先端へ水の力纏わせ、そしてそれらが十の礫となるように、主へ向け飛ばした*]
― 月の舞台 ―
[ 竜が若さについての問答を終わらせたのは、自分の年齢についても実はよく覚えていないからだった。生まれたばかりではないのは確かだったが。 ]
へーえ、強そうだな。
[ 戦場を空と定め、黒緑の翼と、巨大なランスを顕現させたメルヒオルの姿に>>37竜は楽しげにそう呟き、自らの翼をばさりと羽ばたかせた。 ]
手加減、て、なに?
[ 手加減無用の宣を受ければ、以前のメルヒオルの口調を真似るように言葉を返す。
......実は、本当に、意味を知らないのかもしれなかった* ]
/*
いやぁ、村が始まる前から分かっておったことじゃったが儂の相棒恰好良いのぅ。
ついつい赤フンであることを忘れてしまうわい。
[ 広げた翼は、月の無い空にも煌めくように紅と碧の光を弾く。 ]
いくぜっ!
[ 一息のうちに、高く昇り詰めた竜は、鱗に覆われた両腕を一瞬胸の前で交差して、素早く腕を開くようにして振り抜いた。
二彩に揺れる鱗に宿る魔力そのものが、数十の光の礫のような魔弾となって、正面からメルヒオルを襲う* ]
[鞭引き戻す動きの先、垣間見えた表情に僅かに紫苑色を細める。>>*11
召喚主たるものと相対する、という状況への困惑が完全に消えてはいないのか、とそんな思考が過った。
それが生来の気質がもたらす物であるというならば、無碍にする事はできないけれど]
そういう場所じゃない、ってのが、ねぇ……。
[そんな思考もあるから、刹那、滲むのは苦笑]
[光の一矢は完全に狙いを定めきれぬ状況で放ったもの。
故に、往なされる予想もあり、次の手は巡らせていた、が]
……水?
[倒れ込む事による強引な回避、その際に生じたものに小さく呟く。
身を起こす手にあるのは、何処からか現れた水塊。>>*12]
本領発揮、というわけか……?
[それはそれで望むところ、とばかりに微か、口の端が上がる]
[感嘆の声に、返る響きは嬉し気なもの。
あー、これはほんとに無垢だなあ、なんて感想は、心の内に押し込めた。
それでも、穏やかに笑む気配が零れ落ちるのは、止められないわけだが]
[意志を帯びた声が響く。>>*13
鞭の先端が水を帯び、十枝の先から十の礫が生じて飛ぶ]
さすがに、これはっ……!
[全て避けるのはちょっとどころでなく辛い。
ならばどうするか……という思考は短いもの。
真珠色の翼が大きく羽ばたき、幻燈師は空から地へと急降下する。
礫を避けるのではなく、敢えて渦中に飛び込む動き。
目前のものは風の護りで持って逸らすが、複数の水が腕や翼を掠めて衝撃を与えた。
それでも、臆することなく地に降りた幻燈師は片膝突きの姿勢から弓を横に構えて光の矢を放つ。
水平に飛んだそれは蛇竜に達する前に弾け、真珠色の閃光を放った。
その光に紛れるように地を蹴り、横方向へと回りながら弓弦を爪弾く事数回。
先ほどよりも小さな風の刃が複数生じ、それらは気紛れな軌道を描いて蛇竜へと飛んだ。*]
― 月の舞台 ―
全力、出して。
[手加減についてを問う>>44のを聞けば、言葉を変えて言い直す。
意味を知らないのか、揶揄っての言葉だったのかまでは分からないが、メルヒオルはどちらにも受け取った。
表情にほんの少し苛立ちが乗る*]
[広げたツェーザルの翼は闇夜の中でも輝いていた]
(宝石のいろ)
[懐へと戻した、光の入り方で色を変える宝石。
その宝石のままに現れたようなツェーザルの色は、メルヒオルの目を惹く]
………!
[それ故に、急上昇したツェーザルの動きは見えていたのに反応するには遅れてしまった。
振り抜かれる腕に合わせて放たれる光弾>>*14。
正面から向かい来るそれに対し、メルヒオルはランスを持った右手を後ろへと引いた]
はあああああああっ!!
[左腕を前に掲げ、翼を羽ばたかせ。
放たれた魔弾を避けることなく、真正面から突っ込んでいく。
掲げた左腕にも、顔にも、身体にも、光の礫がいくつもぶつかり、弾け。
衝撃を受けて尚、メルヒオルの身体は前進する。
ランスの間合いまで詰め寄れたなら重畳。
メルヒオルは後ろへと引いたランスを、ツェーザルの腹部目掛けて振り抜いた*]
本当の全力出せるかは、相手次第じゃなかったっけかな?
[ 僅かに苛立ちの色を見せる変幻騎士に>>45返す言葉は、やはり軽く、そして曖昧なもの。
それは相手の気を逆なでするかのようにも見えるが、ふい、と一瞬、遠くを探すように紅の瞳が彷徨ったのは、天色の瞳に映ったか* ]
[現した竜身は、主たる男の誠意に応じるためのもの。
その身覆う羽色が人身であった際に持っていた扇の色だと一目で分かろうが。
空を舞ったはずの扇がどうなったかまで対峙する主に気付く余裕があったかどうか。
あったならば、扇がそのまま翻る翼へと変じる様を見止められただろうけれど]
あぁ、そうじゃな。
儂も同じよ。
[気付こうが気付くまいが、やることは変わらない。
男の装備、ここまで交わした言葉、立ち居振る舞い、その全てが答えを示している。
男にこの身を現したのは、真の姿を示すのみならず。
この身が一番純粋な力を揮えるから]
(やはりか!)
[>>*9言霊がそのまま呪の力も持ち得ているのか。
強き宣、その通りに地を蹴り上げた男が真っすぐに向かい来る。
受け止めるか、避けるか、選択肢が浮かんだのは刹那。
だが、それでも判断は遅かった]
!?、
[最短のみを突き進んだ右腕が纏う風は、裂いた大気すらも飲み込んで。
伴った熱が更なる力となって弾丸もかくやという速さと威力]
ぐ…っ
[既に的を捉えた拳は、熱と風双方を竜の胴へとめりこみ与える。
衝撃は強く、竜の体躯も軽く後方へと飛ばされて。
確りと殴った手応えも、男の手には残っているだろう]
[だが。
与えた威力以上に竜が飛んでいった事にも、気付けたか否か。
気付けたならば、この後の竜の行動も予測できるだろうか]
今度はこちらから、お返しじゃ!
[何時の間にか後方ではなく上空へと上がった竜が、嘴を男目掛けて降下することを。
予測できていても、その翼に雷を纏っているまでは読めまいが*]
[弾け飛んだ水礫は、舐めれば塩辛いと感じることだろう。
蛇竜が操れるのは海水と等しき塩水のみ。
けれどそれは、この場においては些細なことだ。きっと]
[武ではなく術の力を用いたことに、召喚主が見せたのは、笑み>>*16。
相手を傷つけたことに惑っていた時よりそれは良い表情だったから、これでいいのだと、自分を奮い立たせる]
[拡散させた水の礫は、翼ある者とて全ては避け切れまい。
それに対し主が選んだ行動は予想の外にあった。
距離を取るのではなく、急降下>>*17。
多少の傷は厭わず地に降りた幻燈師が光の矢を放つ。
避ける間もない攻撃に決着を覚悟した瞬間、閃光が視界を奪った]
[足音、弦の鳴り、そして到来する風の刃。
先程より小さいものなれど、それは次々に鎧に当たり、砕き、咄嗟に身を縮めたとはいえ顔や腕の素肌にも傷を刻みつつあった]
まずい、ですね……。
[間もなく視界は回復した。
しかし気紛れな軌道で飛ぶ刃の回避は難しく、防戦一方となっている]
……このまま、終わるのは。
[勝ち負けは、恐らく重要でない。
けれど、なす術もないまま終わってしまうのは、駄目だ]
[幻燈師の攻撃が止むよりも早く。
とぷん、という音と共に、蛇竜の身は繭の如き海水に包まれた。
到達した風の刃は水を飛沫かせはするが、その奥へ到達する頃には大きく威力を減じていた]
[その内側で、蛇竜は身を低く屈める。
そして、水繭が弾ける――召喚主の足元向けて、蛇竜を弾き飛ばす方向に。
ほとんど腹這いに滑るような有様で、無様もいい所だったけれど]
はあっ!
[直後、身を跳ね起こすようにしながら主へ向け振るったのは、革鞭から切り離して手中へ握り込んだ鉤爪**]
/*
やっぱ難しいよね…飛べるキャラvs飛べないキャラって。
前例がない訳じゃないだろうけど…。
他二柱は普通(以上)に飛べるみたいですしね。
後は…割と何でもありのつもりで能力設定しちゃったけど、制限の法則性とか考えるべき、かな…。
どーした?ぼんやりしてる......と、おおっ!?
[ 魔光弾を受けたメルヒオルの動きは、僅かに反応が遅れて見えた。>>*18
すかさず畳み掛けようと、もう一度腕を交差した竜は、回避を捨てて、真っ直ぐに飛翔せんとする騎士の姿に目を見張る。 ]
うおっっとおおっ!!
[ 追撃のために前のめりになっていた身には、巨大なランスの間合いから逃れるための後退はきつい。
故に、選べたのは、攻撃のために交差した腕を防御の構えと変えながら、精一杯身を引いて直撃を免れようとする動き ]
い...っ!
[ しかし、気合を込めて揮われたランスを、避けきることは叶わず、胴を庇う腕を鋭い切っ先が掠めて、煌めく鱗を散らし、その下の皮膚をも切り裂いて、朱の雫を空に撒いた。 ]
は...やるじゃねえかっ!
[ 痛みが無いはずはなかったが、竜は、それに怯みはしなかった。
メルヒオルが魔弾に怯まず反撃を見せた、まさにその「相手次第」の反応で、血濡れた腕を前に突き出すと、再び魔光を迸らせる。
しかし、今度のそれは、相手に物理的な攻撃を仕掛けるのではなく、光そのもので目を眩ませるためのもの。
質量を伴わない代わりに、強く激しい紅と碧の渦巻く光の奔流が、小柄な竜の体を覆い隠す勢いで輝いた。* ]
[扇がそのまま翻る翼>>*20へと変じる様というのは認識できていなかった。
単に見ていてもそういうものだ。と、見たままは見たままに、典雅な翼を宿し、軌跡のように揺れる尾を、相棒である竜の素顔をただ愚直に見つめるのみ]
そりゃそうだろう。
必要なのはともに戦うという意志があるかを示せるかどうか。だろ?
[元は火傷するような辛さも、もう忘れた。
自分を保護するように、己が術はできていないのだ。
強き宣言は立ち向かう意志の顕れである]
(……でないと寂しいだろう)
[そんな勝手な想いは、未だ不慣れな通信能力により、漏れ出たかどうかは、わからぬこと]
[捉えた感触>>*22はあった。その先を見つめ視線を外さぬようにしていたつもりだが、勢いを利用したのか上空へと飛び立つという軌道に、一瞬反応が遅れる]
ははっ!疾いな!
おう!こい!
[避けれたとして、それが何になるのか。男にはわからない。
真っ向から受け止め気合をこめてように笑い、効果する緑竜の軌跡を見据える]
おおぉぉぉぉぉーーー!!
[―――ガガガガガガッ!!
そんな音が響き渡る。明らかに硬質なもの同士がぶつかり合うような音。防ぐように受け止めたのは、×印に交差するように左の二の腕。小手の部分はなく明らかにその体の一部。
炎を纏うような熱量と鋼の肉体こそが最上の鎧だ。手甲も足甲も少なくとも...にとっては武器を受け止めるためのものではないのであるが、その衝撃の度合いを示すように、火花を散らし、足元が陥没する]
ぐっ…はっ……!……ふんっ!!
[追撃のような雷に苦悶の声があげかけたところで、己に喝を入れる]
―――……Solve
[手甲にSとCと刻まれたルーン文字が光る。ここで初めて手甲が扱われたと知るだろうか。元よりこれは物理的なものから身を守るための防具ではない。
身を走る電が、アデルの意志を離れるように霧散し]
……Coagula
[呪とともに、霧散された雷が足甲に集っていく。
そしてそれはアデルを押し返すための推進力として、破裂した。
左腕を払うようにして、横なぎに体を強引にずらさせるように、推進力をこめ、同時に自身の体の制御も無視したように体を右側から回転させ、アデルの体めがけて蹴りを放った*]
[敢えて避けぬこちらの動きは、虚をつけたか。
直後に放った閃光の矢とも相まって、蛇竜の動きは相当に制限された様子。>>*25]
とはいえ……。
[これで終わりはすまい、という思いはある。
否、これで終わられてはかなわない、という思いもある。
この程度で終わってしまうようでは、この先の本戦を勝ち抜けるかも危うかろう、と思うが故に]
[だからこそ、その瞬間に浮かんだのは、笑みだった。
蛇竜が呼び出した水を纏った時は、このまま護りに徹するか、とも思ったが。
その予想に反して、内で力を溜めていたのだと──弾けた水の繭から飛び出してきた姿>>*27から、それが悟れた時、自然と浮かんだのは嬉し気な笑みで]
……そのぐらい、やってくれんと、なっ!
[口調だけは軽く紡ぎつつ、呼吸を整える。
術や矢を放っている暇はない、なればどうするか。
懐に飛び込まれるならば、こちらも相応、『奥の手』を出すのみとばかりに右手を高く掲げ。
跳ね上がる動きと共に振るわれる鉤爪に相対するように振り下ろす。
その手は人ならざるもの──鋭き爪を備えた竜のそれ。 ──14(20x1)**]
/*
いやほんと、全然きづいとらんかった……!
今回は完全フルオープンだから遠慮なくメモれたけど、建前上伏せてる事の方が多いんだから、ちゃんと記述確認せんとなあ……。
[魔光弾を受けた肌や服は衝撃の痕を残す。
それは擦り切れたようなものだったり、軽い焼け焦げのようだったり。
痛みは当然ある。
けれど、それをものともしない様子で繰り出したランスの一撃は、ツェーザルの俊敏な反応と防御の構え>>*28により、狙いとは別、彼の腕へと届いた]
ちっ、
[狙いを外したことに対する舌打ち。
ランスの切先に相手の朱を纏わせたまま、突き出した右腕を引こうとする]
[その刹那、まだ距離の近いその位置で、ツェーザルがこちらへと腕を突き出してくる。
反撃を想定して翼の向きを変えた直後、目の前を光が包み込んだ]
─────………!
[溢れる紅と碧の奔流>>*29。
ツェーザルが宿す色と同色のそれらはメルヒオルをも飲み込まんと輝く。
だがそこに衝撃は無い]
くっ……目晦まし…!?
[咄嗟に目を瞑ってしまったのは、良かったのかどうなのか。
向きを変えた翼を羽ばたかせ、光の奔流から逃れようと上昇する]
これがきみの本領?
なら……それごとぶち抜いてやる。
[紅碧の奔流の中、ツェーザルがどこにいるのか全く見当がつかない。
だが、これを乗り越えずしてその先はない。
再び翼の向きを変え、ランスの切先を下へと向けて、ツェーザルが作り出した光の奔流へと急降下していく*]
ぼくに出せる全力くらいあるんだろ。
それを出せって言ってるんだよ!
[本当の全力は竜同士でなければいけないことくらい分かっている。
曖昧に返された言葉>>46、彷徨う紅の瞳。
相手次第、と言う言葉を、侮られていると取ったわけではない。
上手く言葉に出来なくて発されなかった言葉は、別の形で相手へと向けられた*]
[ 自らの放った光の渦の中心で、竜は紅の瞳を見開いて、上を、月無き天を見上げた。 ]
はは、ほんと、強いな。
[ 力も気も強い、そして驚くほどに真っ直ぐな......天の色。
迸る光にも負けぬ声が降る。>>*38 ]
いいぜ、ぶち抜いてみろよ。
[ ばさり、光纏う翼が空を切る。或いはその羽音はメルヒオルの元に届いたか。 ]
[ 己が位置を知らせる羽音と共に、急降下する騎士の元へ、光の渦から一条の光が伸びる。それは、螺旋を描く紅と碧。
有りえぬ速度で旋回しながら、飛翔する光の塊から、煌めく碧の爪を持つ竜の腕が伸びる。 ]
力、くらべって奴だっ!!
[ 伸ばした腕がランスの切っ先を掴むが叶えば、螺旋を描く動きのままに、メルヒオルの身を振り回し、空に投げ出さんとする......叶わねば、竜の身を鋭い切っ先が貫くは、承知の上だ。6(20x1)** ]
[光の奔流の中から届く、耳慣れた翼の音>>*39。
落つる軌道はその音を目指し軌道修正される]
っ!?
[しかしその位置から、紅と碧の螺旋>>*40が伸び上がってきた。
虚を突かれる形となり、伸び上がる螺旋を避けるには至らない]
[力比べとの宣。
ならば、と切り替えるのは早かった]
おおおおおおっ!
[背の羽ばたきを強め、ランスを真っ直ぐにツェーザルへと向けて加速する───9(20x1)]
ぼくは……ぼくが産まれた意味をしらない。
生きる意味をしらない。
だから、ぼくは それをしりたい。
この舞闘会で、ぼくが生きる意味を見つけたい!
[叫ぶような声は、どこか涙ぐむ音が混じる。
伝えた答えはどこか漠然としたものだったことだろう。
だがその中には、自分なりに考えての理由が確かにあった]
[交差は一瞬。
螺旋を描く紅と碧の中から碧の爪を持つ竜の腕が見えた。
その腕はランスの切先を狙っているよう。
掴まれればあの鋭い爪がランスを食い止め、反撃を受けるに違いない]
[けれど]
いっけええええええ!!
[掴まれても押し込まん勢いで、メルヒオルはランスごとツェーザルへとぶつかって行く。
ランスが彼の身を捉えたなら、そのまま舞台へ縫い付けんばかりの勢いだ**]
[>>*30竜身を現しても変わらぬ男の視線を受けて、唯一人身と変わらぬ瞳が満足気に細くなる]
そうじゃな、簡単な事じゃ。
…じゃがのぅ。
その簡単な事が中々難しいのよ。
だからの。
言葉は悪いが、品定めの時間といくとしよう。
主にも儂にも分かりやすく、の。
[初見、出で立ちに戸惑いもしたものの、ここまで交わした言葉からただの無頼漢では無いと伝わっている。
恐らく男も竜の言動からある程度の性格は読めていよう。
だが、それで共に戦うに値する相手かどうかは測れない。
竜が男を見定めるように、男も竜を見定める為に必要なのは、単純なこと]
[彼の心中、何を想うかまでは通信にも伝わらない。
だからこそ、竜が告げるのは純粋たる問い]
のぅ、主。
全力で遊んだことはあるか?
[言外に、自身は男が全力を出しても大丈夫だと繋がる声で伝えた]
[こうして始まった男との対峙。
胴に受けた衝撃は純粋な力のみならず。
熱風纏う拳が直に当たった羽肌は焦げて、くすんだ暗い翠色に変わっている。
が、それを見止めさせる暇は即座には与えない]
主も翼を持たぬ身で随分速いではないか!
まさか思考の間も取れぬとは思わなんだぞ!
[>>*31一瞬の遅れの後に視線が合わさった言葉に、身体の動きに動体視力は追いついていないかと推察。
雷を纏っての滑空は、受けるにしても手甲でだろうと思っていたのだが]
な…っ!?
[>>*32鉱山を掘削するような、嘴の先から響く耳障りな音。
それを立てているのが、交差された男の肌からと分かれば瞳を大きく見開いた。
身体全体を穿つ雷弾と化した竜を、肉体で受け止めるなど狂気の沙汰としか思えないのに]
はは、ははははははは!!!
良い、良いのぅ主!!!!
此処まで真っ正直なおのこは主が初めてじゃ!
[過去の喚び主の中に、ここまで愚直に真っ向から向かい合う者は居なかった。
けして長くはない交流の中でも垣間見えたものを思えば、ただ力を揮うしか能が無い訳ではあるまいに。
かくいう今も、呪を唱え、竜の身護る雷を無力化しているのだ。
──否。それだけではない。
自身の雷を奪い、利用するつもりだ、と。
気付いた時にはもう遅かった]
[足甲に集った雷光と、男自身の体技が合わさった結果は明白で。
先に拳を受けた胴に、今度は脚を受け止めることとなった。
が、先と同じ様に弾き飛ばされることは無く。
衝撃を耐え切れたのは、男の脚と胴の間、網状に広がった蔦のおかげ]
儂の雷を使うとは、ちゃっかりした所もあるんじゃのぅ。
なれば儂も、使えるものは使わねば…な!
[男の脚を遮った蔦が、揺らぐ翼に合わせ更に男の動きを阻まんと蔓を伸ばした
───【15(20x1)】**]
[水の勢いに押されるように床を滑り身を起こせば、眼前に見えたのは主の笑み>>*35。
それを目の当たりにした蛇竜に、ようやく、少しだけ自身に裏打ちされた表情が浮かぶ。
とはいえまだ勝負は決しておらず、互いにここで止まる心算もない]
届けっ……!
[叫びに自らの意志を乗せ踏み込む。
遠距離主体の主に対し、こちらに利のある間合いのはずだった。
ならば、主は如何に対応するのか――と。
振り上げた鉤爪の先、相対するように打ち下ろされたのは]
え……
[人ならざる手だった。
むしろ自分たち、竜神の本性が有するような。
しかし疑問を差し挟む余裕もなく、激突の時は訪れる。
――8(20x1)]
俺の体は、恥ずべくことなき力であり鎧であり―――
[出会ってすぐ>>0:57に問われた返事の通り。
狂喜の沙汰>>*48ともいえることを、その身と誇りをもって貫けぬと示すというのもあるが]
時に炎を纏い、風で荒らし、大地を裂く。鉄壁の守りであり、破壊する槌。
俺はこれを剛健術と名付けた!
[魔力の消費もせずに、術である。と堂々と言い切った]
[油断をした心算はなかった。
しかし端麗な有翼の姿を持つ主が、竜の如き爪を振るうとは予想していなかったのも事実で。
交錯の瞬間、こちらの鉤爪の手応えは浅く、一方主の竜爪は左肩を深く捉えて鎧を大きく砕いた]
くっ……
[勢いで前のめりになりながら、腹這いの形で床に倒れる。
形勢は決したと言えるだろう]
負け……ました……。
[身を起こしつつも、項垂れた視線のまま宣言する。
右手で押さえた左肩には、僅かながら赤色が滲みつつあった*]
[手甲足甲は、元をたどれば錬金術の力。源泉をいえば料理から始まったともいわれる生活の術。という意味では魔力の道に深いものなれば理解できたことだろうか。だがそれ以外はというと、それが自称ともいえる術<力づく>であり]
俺の術が、竜にも通じるというならば、俺の道は間違っていない。
――それを確かめられただけでも感謝するぞ。アデル
[雷が這い、体から黒煙がぷすぷすとあげ、大笑するアデル>>*49へと凄絶な笑みを浮かべた。
回避できたところで、する理由がなかった。相棒を受け止め、自らを示すだけであれば、避けるのはただ臆病風に吹かれた時のみ、例え速さ>>*47が追いつこうが追いつくまいが、命を賭すだけの価値がある]
全力を出すのは、ふざけるためのくだらないことだけか
絶対に譲れない時だけと決めている。
[考え方は違えど、全力という意味ではある。ということを告げ]
アデルにとってこれが遊びなら……まあそれも構わんだろう
[魔力の回路を開いた。
別に...が魔術をつかうわけではない、石を通じて、魔力を現段階で流せるのであれば、好きにもっていくがいい。と相対するものに告げるように]
そういうアデルも器用ではないか!
[蹴撃は、さきの拳とは違う感触に阻まれるように防がれる。
雷の推進力を受けた勢いで放った蹴りにより、引き戻す動作が遅れる
伸びてくる蔦に、先ほど足に残った感触の正体はこれであったと悟る。
だがやはり回避に意味を見出せないのがこの男。
伸びる蔦の根元をみれば、相手の懐に飛び込むチャンスではないか。
ならばそこに、自分がまだ伝えてない意志を告げるのが一番ではないか。]
俺は、この術を広げ、魔術に関われないもののための学び舎を作ろうと思っている。それを願い。この舞台に参加した。
[野望ととるか?無謀ととるか?は知らぬが、自らを明かせぬものには、相手を知ること価値はないと筋を通し、参加動機を伝える]
[左腕が蔦にからめとられ、その間に右足を戻すと、足に力をこめて軽く身をかがめ突進する。]
来い!
[すべてを出し切る言葉とも、また密やかに囁いた言葉への返事を求めるようにも言う。
蔦のようにどこか身も心を守ってるようにも思える目の前の竜にのばされた右の拳はアデルに届いただろうか16(20x1)*]
[二種の爪の交差。
こちらの容姿にそぐわぬ右の手は相当に虚を突いた、というのは交差の瞬間の表情>>*52が物語っていた。
とはいえ、こちらも滅多に晒さぬ文字通りの奥の手、そのぐらいの効果はないとやりきれない]
……っつっ……!
[駆け上がる鉤爪が身を裂く衝撃に、息が詰まる。
それでも、勢いを失することなく振り下ろした右の手は蛇竜の左の肩を捉え、鎧を打ち砕いた]
……は……。
[崩れ落ちる様子と、告げられる言葉>>*54に、小さく息を吐く]
まさか、これまで使う事になるとは、な……。
本当に、いい意味での予想外続きだ。
[告げる声は、穏やかな響きを帯びたもの。
それから、ふわ、と翼揺らして片膝をついて]
ぶつかる事で見える事がある……とは、言われちゃいたが。
こうして、対する事で、きみの真っ直ぐな意志は見えた。
[対峙する最中の表情の変化、そこに滲んだもの。
どちらかと言うと曲がり続けてきた幻燈師にとっては、それは眩くもあるもので]
と、いうわけで、改めて。
深き水底より我に応じし竜よ。
我と盟を結び、新月夜の舞闘を共に駆ける事を、きみに願おう。
[静かな口調と共に差し出す右の手は、人のそれへと転じていて。
その上には、召喚の際に用いた石──珊瑚が乗せられていた。*]
……あの……
良かった、のでしょうか……?
[俯けた顔を上げぬまま、掛けられた言葉>>*59に呟きを返す。
奥の手とも言えるものを引き出したこと、反応は肯定でも胸中は揺らぐ。
しかし片膝つく気配に、ようやく姿勢を正し視線を主へ向けた]
わた、しは……。
[互いを知り、盟約を結ぶための儀式。
ただ乗り切ることに必死であった蛇竜に、相手を評する言葉は何もなかったけれど。
改めて、と告げられた言葉>>*60に、ゆっくりと頷きを返す]
天翔ける風と光の術師よ。
主と認め、盟を結びましょう。
良き舞闘とならんことを。
[盟約への了承を返し、見やるは人の形へ転じた右手。
その上には血潮に似た紅色の珊瑚があった。
異界へ手を伸べた時の胸の熱を思い出しながら、その上へ右手を重ねた*]
そこまで持って行った事には、自信を持っていい。
[落ちた呟き>>*61に返す声音は軽いもの。
顔が上げられ、盟約に応ずる言霊が紡がれた>>*62なら、手にした珊瑚は熱を帯びる。
珊瑚を挟んで重ねられた手、それを介してそれまでは感じなかった繋がりのようなものを感じ取ると、幻燈師はひとつ、息を吐き]
……盟約成立、だな。
さて、傷の手当てもしないとならんし、今のうちに休んでおくか。
[軽い口調で言いながら、重ねられた右手を握って立ち上がる。
ふぁさ、と揺れた翼が風を巻き起こし、転ばぬように周囲を巡った。*]
ああ、それと。
『奥の手』の事は、後で説明するんで。
とりあえず、他の連中には内密にな?
[立ち上がりざまに落とすのは、揶揄うような口調の言の葉、ひとつ。*]
[召喚主に掛けられた言葉にひとつ頷いて。
重ねた手の内、珊瑚が熱を帯びるのを感じる。
主との目に見えぬ繋がりが生まれたのもそれと同時か。
安堵に小さく息を吐いて]
はい。
……次までに、万全にしなければいけませんものね。
[休息を勧める声には同意を返す。
身に受けた傷を塞ぐのは、術下にある武具のようにはいかない。
とはいえ今回程度のものなら、落ち着いた場に居れば回復はすぐだろう]
[右手を軽い支えに、二本の足で立ち上がる。
周囲巡る風の補助に、密やかな笑みを零した*]
はっ――
ええ、勿論です!
[囁かれた言葉には慌てたような了承を返す。
とはいえ相手の口調は、揶揄うような軽いもの*]
[確かに最初から男は己が身体を誇って見せていた。
戦いにおいてもそれを貫くものであろうとも思ってはいたが、流石にここまでとは予想しておらず]
…あぁ、成程のぅ。
それだけの研鑽を重ねたが故の、その出で立ちか。
[言葉で聞いて理解したつもりではいたが、納得は出来ていなかったのだ、と。
>>*53堂々と言い切った男の言葉に、はぐらかしもせず素直な頷きを見せた後]
主に感謝されるは悪い気はせぬのぅ。
これで満足されても困るがな。
[>>*55向けられた笑みに嫣然とした瞳を向ける。
何せこれは契約の儀だ。
まだ舞闘の舞台にすら上がっていないのだから]
主のような童と同じにするでないわ。
年の功というのは伊達ではないのじゃぞ?
[呆れたような口ぶりで返すも、>>*56蔦を操る竜に余裕は無い。
先の一撃で脚を巻き取れなかったのは不覚。
男の動きを封じようと蔓を伸ばしはするものの、此処までの戦いを考えれば不意をつけなかった時点で勝負はついている]
やはりなぁ、
主ならそう来ると思うたわ!
[蔦に絡め捕られるを悪手とせず、むしろ竜へと近付く手段に利用されて。
来い!と強く言い放ったその言葉と、熱を帯びた拳。
それはどちらも、まっすぐに竜の胸へと届き、撃ち抜いた]
っぐぅうううう!!!!
[男を絡めた蔦は、竜の動きも封じるもの。
赤銅が如き拳が胸を彩る翠を焦がし、更に蔦にも炎がともされようか。
それでも翼を羽搏かせれば、まだ空へ逃げる事は出来たはずだが。
男の在り様に倣おうと、竜もまた真正面から男を受け止めようと立ち堪えた*]
[だから。
魔力から伝わった声、想いにも。
竜もまた、茶化しもはぐらかしも捨てて正面から向き合おう]
…これを遊びと言うたは、主にとっては失礼であったな。
我が主、ディーターよ。
謝罪となるかは分からぬが、この舞台において儂は全てを主に注ごう。
主が更なる力を望む時、儂の名を呼べ。
アデルではなく、雷華とな。
[それは、男のこれまでの研鑽と、抱く願いを讃えた証。
竜の力を引き出す鍵でもある真名を明かした*]
[ 竜は天に向け手を伸ばす。
硬く強い碧の爪は、流星のごとく降り来たるランスの鋭い切っ先に確かに触れた。
が...... ]
ぬ、おおっ!
[ 掴み取ろうとした流星は動きを止めず、硬い爪がランスの表面と擦れて甲高い音をたてる。
掌まで覆う鱗は摩擦によって砕け、粒子となって二彩の光輝に溶けた。 ]
は、ははっ...!貫く、か...!
[ 二彩の光を貫き、竜の身を貫かんとする力と、意志を貫く天の色 ]
そうか...それが、お前の力か、メルヒオル!!
[ 竜は翼を大きく広げ、両腕でランスを掴むと、身を捻りながら、押し返すではなく、自らの方へと引き寄せる。]
おおおっ!!
[ 咆哮の如き声と共に、光の渦が輝きを増して、竜神と召喚者の姿を共に包み込む。
そうして、その光の中、二彩の竜はランスの切っ先に穿たれながら、自らを貫いた意志を引き寄せんと、血濡れた腕を、変幻の騎士の肩に伸ばした。* ]
己の生の意味。
求める意志の強さ、確かに受け取った。
[ 光の渦の中、青年の背後に紅と碧...二頭の竜の幻影が浮かんだのは、メルヒオルの目にだけ映ったはずだ。* ]
ああ。
万全を持って相対するのが、この場での礼儀……らしいからな。
[返された同意>>48に軽く言いつつ、重ねていた手をそう、と放す。
熱帯びた珊瑚は手の内に握り込みつつ、異空へと繋がる入り口の一つに紫苑色を向けた]
取りあえず、休息場所は用意されている。
準備が整うまでは、あちらで休むか。
[言いつつ、そちらへ向けて歩き出す。
歩みに手を貸す事はしない。
が、立ち上がる時に沿わせた風はそのまま蛇竜の周囲で、歩みを支えるが如くくるりと舞っていた]
― 個別領域 ―
[異空の入り口をくぐり、たどり着いた先は召喚師と竜神のための休息の場所。
その内部は、それぞれの望みや好みに合わせて変化゜ん自在、とは聞いていたが]
……なるほど。
聞いていた通りというか、なんというか。
[たどり着いた先は、小さな島の如き場所。
悠々と広がる水域に囲まれたそこには、座り心地の良さそうな枝を備えた果樹と低木の茂み以外のものはないらしい。
水の中の様子は見て取れないが、恐らくは蛇竜の好みに合った様子になっているだろう。
自身がそうあるように、と求めたままに]
……どれだけの力を場に割いてるんだか……まあ、助かるがな。
[呆れたような感心したような、なんとも言い難い口調と表情でぽつり、と呟いた後]
取りあえず、休むか……。
[ここに来た目的を果たすべく、木の根元に腰を下ろした。*]
当然だ。
[研鑽を積み重ねた力>>*65は、魔族という素養はあったにしても、努力で培ったもの。
それで満足しても困る。というのも理解している。二つの意味>>*66に一つの言葉で返す]
[業炎のような炎術(筋肉の力と空気の摩擦熱)をもち、その蔦も剥ぎとるように燃やし、余熱は彼女の典雅な翼にも痕を残す。]
年の功といっていたわりにはな。
[万能性などは...にとってないのも理解してる。そしてアデルが回避を選ばなかったことも察する。]
この戦いは、俺の舞台に合わせてくれた結果だな。
[愚直>>*68に受け止める気概に、太い笑みを浮かべ、苦悶の声に対するものよりも先に讃える。]
俺には俺の主張や主義があるように、アデルにはアデルの主義があるだろう。
そんな生き様を否定できるほど偉いわけではない。
いったろ?俺には願いがある。だから手を貸せ。とな。本来ならば竜にとってなんら関係のない願いだ。
[あくまでこっちは貸してもらう立場であり、アデルの願いがなにかを聞いたのもそこにある。]
謝罪は受け取ろう。でもな、俺は、俺とともにあるときが、アデルにとって価値があるものと思えてくれるならば嬉しい。
[小難しいことはいっても、感情を隠す理由もない]
おう。頼んだ。俺には――相棒の力が必要だ。
[名は体を表すというならば、雅なその名を聞いて神妙に頷いた*]
改めていうぞ。
……俺と舞台に上がるために、手をかせ。
[意志をぶつけるための拳は開かれ、今度は契約を契るための手としてエスコートさせろと、差し出された*]
[ランスと爪が奏でる音が耳に届き、目の前で砕けた鱗が周囲を取り巻く光りへと溶けて行く。
押し切る、と貫く意志を込めたランスは確実にツェーザルへと迫っていた]
───!?
[しかし、突如己の意思とは別に、ランスがツェーザルの方へと動く。
見ればツェーザルの両腕がランスを捉えていた。
まだそんな力が、と思う暇も無く引かれたランスは彼の身へと届き、その手応えがランスを介してメルヒオルにも届く。
ランスの柄を離さなかったのは半ば意地。
だがそれは、伸ばされた竜の腕を己の肩に届かせることとなった。
血塗れたツェーザルの腕がメルヒオルの肩へと届く]
[互いに手が届く程の距離。
眩い光の渦の中で、ツェーザルの背後に二頭の竜を見る。
彼が持つ色彩をそれぞれ持った竜達。
その光景にメルヒオルは目を丸くした]
[光の奔流はどれほど続いていたか。
己の肩に届いた腕はそのままに、翼の羽ばたきで身を支えてツェーザルの腕を左手で掴む]
………一緒に、闘ってくれるよね。
[ランスに再び魔力を込め、小型化しながらツェーザルの身からランスを抜いた。
向けた言葉は、己の意志を受け取ってくれたと知るが故*]
[こちらが立ち上がった後、召喚主の手は静かに離れた。
自身をこちらへ呼び寄せた石は、彼の手に握られたまま>>49]
あ、はい!
[休息場所へ歩き出した主を、追うように歩き出す。
化身したばかりよりはやや慣れた足取り。
軽さを感じるのは、周囲を舞う風による安心も加わってのことだろうか]
― 個別領域 ―
[異空の入り口の先。
水に囲まれ小島の浮かぶ空間を見て、蛇竜もまた目を円くした]
すごい。
ちゃんと……水場まで用意されているのですね。
[自らの力により確保するまでもなく。
淵に寄り手を浸せば、それは確かに海水であることが力の気配により感じられた。
碧色で透明度の高い水は、覗き込めば適度な岩場や海藻もあり、まさに海を切り抜いたようだ]
[驚きはあるが召喚主の言葉>>51には小さく頷くに留め。
腰を下ろす主を見るともなしに見た後]
では、わたしも……失礼致します。
[ぱしゃん、と小さく水音立て、海中へ。
一潜りして再浮上する頃には、半身は既に白蛇へ変じていた]
やはりこの方が、落ち着きますね。
[本性そのものでないとはいえ、長年を過ごした姿はやはり身に馴染んでいた*]
― 個別領域 ―
水域は必要、と言っていたからな。
[水に驚く様子に、さらり、と告げる]
この領域は、召喚師が望むように『創られる』らしいから、必要と思ったものはあるとみてよさそうだ。
[のんびりと言いながら、治癒の術を紡いで負傷した所に光を当てる。
半身を白蛇へと変えて寛ぐ様子に微か、笑んだ後。
紫苑色が向くのは、自身の右手]
で、だ。
[軽く言いつつ、翳す手は再び竜のそれへと転じる]
ま、一言で言っちまえば、『親譲り』だ。
この、翼共々、な。
[言いつつ、翼をばさりと動かす。
言っている内容は、わりととんでもないのだが。*]
[ 炸裂する光の暴力が収まったその後に、騎士の肩を抱くようにして靠れる竜の姿が現れる。 ]
本当に、強いな。
[ 血濡れた手で、メルヒオルの肩を掴み、耳元に唇を寄せて、竜は囁く。 ]
ちゃんと全力、出し切ったぞ?
[ そうして、ランスを抜いたメルヒオルの言葉を聞けば>>*75小さく笑った。 ]
いいぜ。
[ 相変わらずの軽い口調で ]
― 個別領域 ―
そういえば、そのようなことを話していましたね……。
[召喚主の話に頷く。
聞いてはいたが、予想以上に広々とした空間だったのはやはり驚きだ]
[一度身を海中に潜らせた後、治癒の術を使いつつ語り始めた主>>55へ視線を向ける。
ちなみにこちらは術ではなく自然治癒頼りだが、最適な環境が得られたので問題なく完治するだろう。
そうして語りに耳を傾けていれば、彼の右手は再び竜のものへ変じる]
へ……?
[そして、あっさりと告げられた答え>>56。
すぐには呑み込めず、しばしぽかんとした後]
竜のお子……ということ、ですか……?
[それは翼においてもそうだという。
魔界に住まう種族としての特徴だと思っていたが、どうやら違ったようだ]
それって……ありえるのですか……?
[思わずそう口にしてしまったのは、あまりに信じられなかったため。
異界の行き来を阻む壁は厚い。少なくとも、竜にとっては*]
だからさー、とりあえず、お前の
そうすりゃ、傷も治るからな。
[ 痛えんだよこれ、と、ランスの穿った傷を押さえて、竜は顔をしかめて見せる。
無事に魔力を補給できれば、その傷跡に一箇所だけ、天の色の鱗が顕れたのが目に出来る筈だ* ]
[感嘆と苦言。
双方に返されたのは>>*71簡素な、けれど、ここまでの男の言動を鑑みれば何よりも雄弁な一言。
だからこそ、竜は拳に撃たれ蔓からも伝う炎に燃やされながらも満足げに微笑んだ]
そうさな。
主と力勝負をしようなどとは我ながらちと子供じみておったわ。
[>>*72男から向けられた言葉にも、快活な笑いで応じ。
合わせてくれたという言葉には、言葉では無く視線で応えた]
[向けた謝罪は、男の主義を重んじた故。
男もまた、竜の主義があると理解しているとも分かっているが]
確かに、儂にとって関わりの無い願いではあるが。
少なくとも、主の願いは手を貸しても良いと思えるものじゃからの。
謝りもせずに主の力にとは、流石に調子が良すぎよう。
[翼を胸元に当てて頭を垂れれば、男の目にも謝罪の意は伝わろう。
此度の主は、竜を従える権利があると認めていると]
よしなに頼むぞ。
我が主。
[差し出された手に、竜の翼を重ね。
竜の姿が翠に揺らぎ変じて、最初に見せた人の身が笑顔を返した。
流石に着物は元通りとはいかず、袖や裾が焦げ落ちてしまっていたが*]
/*
鱗の色変わりしたとこが逆鱗だよね、これ。
ちなみに、メルヒオルが魔力を渡してくれれば、魔弾は針から剣にパワーアップします。
さて。
無事に儀式も終わったことじゃし、さっさと舞台を空けねばならぬのぅ。
主よ、もう一度えすこぉとを願えるか?
あちらで茶でも淹れてやる故。
[そう言って個別領域へと続く入り口に視線を向けて。
労いの言葉というには尊大さが隠れない口ぶりで、重ねたままの手から主へと視線を移した**]
― 個別領域 ―
[さらりと告げた言葉はすぐには理解に落ちなかったらしく、次の言葉が紡がれるまで、しばしの間があった。>>58]
ああ、そういう事だ。
いつぞ、この『舞闘会』に挑んだ人の魔導師と、翼持つ竜神の間に生まれた子。
それが、
あり得るのかも何も、実際にここにいるぞ?
[返す口調は、どこか楽し気なもの]
とはいえ……
何せ、生まれる前に竜郷へ戻ったらしいんでな。
ただ、ある程度の時間を魔界で過ごしていたのは確かだ。
[何故戻ったのか、についてははっきりとした事は聞いていない。
ただ、どうしても戻らなければならない何かがあった、という事だけしか知らず、その理由を追求する気もないのだが]
ま、半竜と言っても、竜としての力を振るえるわけじゃない。
だから、そこはあまり気にするな。
[あらゆる意味で、気にしないというのも難しいかも知れないが。
それと知りつつ、軽い口調でさらり、と告げた。*]
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