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美しく月の昇る晩、君は自らの本当の姿を知った。
智恵を絞り、活路を開く勇気。
人狼を見抜き、妖異を滅ぼす力。
死者の声を現世に届ける異能。
頼りなく怯える人々を守る技。
互いの正体を知覚し合う絆。
自らの胸を裂いても仕うるべき主。
赤く染まる牙――長い咆哮。
さぁ、どうする?
まずは何から始めよう?
どうやらこの中には、村人が1名、人狼が1名、囁き狂人が7名、恋天使が7名いるようだ。
語り手 が「時間を進める」を選択しました
白銀の影 クレステッドは、堕天使 ギィ と 白銀の影 クレステッド を能力(結ぶ)の対象に選びました。
籠の天使 メレディスは、漆黒 ベリアン と 籠の天使 メレディス を能力(結ぶ)の対象に選びました。
晴天の天使 アイリは、晴天の天使 アイリ と 龍人族 ソマリ を能力(結ぶ)の対象に選びました。
この場に集った魔の士たちよ。
望むものを手に入れたこと、まずは重畳。
[天獄の泉全体に、声が響いた。
同時に、一つのイメージが各々の脳裏に等しく像を結ぶ。
天使たちを侍らせて寛ぐ、魔王そのひとの姿である。]
初めて天使を飼うにあたり、戸惑うこともあろう。
まずは余より、指針を示す。
[全体に聞こえていた声と幻視は、次第に闇に滲んでいく。
天使の耳に届くのは、後は沈黙のみ。]*
従属の天使 エレオノーレは、従属の天使 エレオノーレ と 堕天使 レト を能力(結ぶ)の対象に選びました。
名を与えよ。
[言葉の続きは、魔にのみ届く思念によった。]
天与の名で呼べば、天を思い出す。
ぬしだけの特別な名を与えよ。
名を呼び続ければ心掴むのも早くなる。
名を呼んで、返事をさせたならば、最初の壁は超えたとみなせよう。
もっとも、天使もまた千差万別。
名を与えるのが適当と思わぬならば、
あるいは既に名を与えたのならば、
気に入りの服か装身具を与えて、身に付けさせておくのも良い。
余に見せびらかしに来ても良いぞ。
[笑いと共に、一旦声は遠のいた。]*
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
1.名前を付けよう!
初めて天使を手に入れたあなた!
これから一緒に何をしようか、どんな服を着せようか、どこに連れてお出かけしようかと楽しい想像を巡らせていることでしょう。
けれども、服や首輪を用意するより先にやるべきことがあります。
それは、名前を付けてあげること。
あなただけの名前で呼んであげることで、だんだん懐いてくれるようになります。
天使によっては「自分には名前がある」と反発してくることがありますが、そんな名前は忘れさせてやりましょう。
もう天のものではなく、あなたのものだときちんとわからせることが、これからのしつけに重要です。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『月刊 天使の飼い方 Vol.7付録
あなたにも飼える!ミニハンドブック・天使の飼い方十の手順』
[只今、魔界では天の御使いの愛玩が流行している。
「天使を飼ったことがあるか?」とは、昨今よく耳にする挨拶だ。
流行に敏感な者は我先にと飛びついたが、腰の重い我が身をも浮上させるとは。
悦楽に従順に出来ては居るが、その実、此処まで脚を運ぶかは半信半疑であった。他を従えるだけなら、我が眼を用いれば事足りる。
態々、労力を払い、心身を飼い慣らすなど酔狂に過ぎる。
だが、男は一羽の天使を伴い、天獄の泉へと訪れた。
彼が賢く、無垢な、天光の結晶で在ったが為。>>>0:457
彼の心は気高く神のもので在ったが為。>>>0:458
彼は怠惰に飽いた我が身の無聊を慰める。
名も知らぬ一羽の天使を抱いた身は、長く忘れ果てていた高揚感を思い出していた。邪悪に嫌悪を抱きながらも、彼は知ることに弱い。
些細な接触で息を詰めた彼を脳裏に蘇らせるだけで、口元には微笑が浮く。>>>0:460]
天使は神が研磨した至宝だ。
宝に悪徳が惹かれるのは、然程不思議な話ではないと思うがね。
[彼の崇拝する主神と宝石商を同列に語り、視線を巡らせれば、靄めく小さな闇が視界に沸いた。
天獄の泉に配備された数多の召使のひとつだろう。
仰々しい出迎えを好まぬ身が、軽く首肯し案内を任せ。]
結構。
その内に君も正気でなくなる、今はその背徳を数えていたまえ。
[横抱きに抱えていた腕は、我が身で彼の自重を受け取るように前抱きに変え、片腕を彼の止まり木とし。子供でも運ぶような体勢でも、足取りは軽やか。魔界の空気は自身に恵みを与え続ける。>>>0:467]
いいや、私の眸は万里を見通す。
君の中に生まれた違和の種もね。
[彼は未だ受肉を果たしていない。
怪物の腕の中にあっても、穢れを知らぬ無性であり天の所有物。
大事に抱えた腕は彼に歩行すら許さず、靄の誘導に合わせ、回廊に靴音を響かせた。]
はは。
勇ましいのは好むところだが、聖戦も知らぬ身では蛮勇だ。
荒事を好む輩に君をくれてやるほど、私も寛大ではない。
[彼を刹那の悦として消費するなら、魔界までかどわかしはしない。
白く咲き誇る花々を、赤に染め直してやるだけで良かった。]
―――― 君は私が飼う。
自覚したまえ、この場所で君に庇護を齎すは私以外にない。
[言い聞かせる声は、神の加護が彼に届かぬことを示唆していた。
薄暗い魔の世界、所有されぬ天使は公共の慰み者だ。
その程度の言葉で彼が折れるとは思わぬが―――、]
君は私が知り、私が変え、私が躾ける。
実に……、楽しいバカンスとなりそうではないかね?
[彼を抱く腕は堅く、勁い。
ふ、と呼気を唇から吐けば、回廊に低い微笑を零した。
しかし、彼の指先が己の赫に寄れば。>>0:468]
―――――…、
[彼の掌が捕まえたのは、己の双眸では無く、唇であった。
微かなリップノイズが月明かり差す回廊に溶け、ひとつに重なる影は借り宿となる、居室の戸を潜った。*]
蒼眼の天使 カレルは、蒼眼の天使 カレル と 邪眼の怪物 クレメンス を能力(結ぶ)の対象に選びました。
/*
課題出したのは私だし、最初はこの課題で、とはずいぶん前に決めていたんだけどね。
名前名前、なまえなーまーえー。
思いつかないな、なまえなまえ。
ぬああ。
− スライムプール −
[堕天使の身体が傾き、日没色の髪を後ろになびかせて落ちてくる。
それは、枝から飛び降りてきたあの日の光景を再現するかのよう。
避けるべくもなかった。
粘性の高い溶液は派手に飛び散りこそしなかったけれど、たぷんとした振動で身体を持ち上げる。
おまけに、唯一の支えであった鎖を断たれたものだから、クレステッドはバランスを崩して、のしかかられるままに沈み込んだ。]
[とっさに目と口は閉じたが、嗤うようなさざめきが耳に入り込んでくる。
堕天使が何か言ったか。
もとより、声を出せる状況ではなかったけれど、
握ったままの手を胸元に引き寄せ、もう一方の手でも堕天使の背を抱き寄せんと搔い探る。
もろともに溶けるならば、それも天の意に沿うとばかりの一念で。*]
―かつての―
[>>0:408初めてその工房を訪れたのは、養育者たる天使の元を離れたばかりの初々しい天使を殺し、立場を入れ代って。
仮初の天使として、何食わぬ顔で結界の中を情報収集をしている
最中、腕の良い細工師がいると聞いたからだ。
理由なんて適当に繕って、まずはどんな者か確かめてみようと訪れた工房の小窓から中を覗けば。
そこには主から賜った役割に嬉々とした様子もなく、
むしろ黙々と作業に勤しむ仏頂面の天使がいた。]
(美しいな――)
[ ありふれた天使が持つ、ただの見目麗しさとは違う。
直向きな瞳と横顔に――打ち倒し、凌辱し、淡い色の羽を己の
体液で染め上げて、完膚なきまでに粉々にしてしまいたい欲求が、
体の奥底から駆け上がって来る。
それと同時に、もし壊してしまえば二度と手に入らないだろう事実に、それは酷く勿体ないとも感じた。]
花園の天使 シュテラは、花園の天使 シュテラ と 蛇 ガートルード を能力(結ぶ)の対象に選びました。
ふふ、あと100年ばかりは、花園へ行くこともあるまいよ
[背を向けた天使の翼は、芽生えを待ち望む新芽のごとき翡翠の色。
愛おしいな、と囁いて
手をかざすまでもなく、天使を戒めていた翼枷が溶け消えた]
これは"私"の冠
いわば、天とも魔とも異なる無属性の魔法のようなものだよ
現在と未来、その時と時とを結びつける力だ
[天使の繊細な髪に、何かが触れる感触を与える。
ティアラを載せられるような重みのあと、その気配も溶け消えた]
お前がこの魔界を出られずに死んだなら
今、この"私の部屋"へとお前は戻って来ることになる
安全装置のようなものだよ
お前は武器も鎧も持たず、その身と二対の翼だけで生き延びようというのだからね
……さあ、いっておいで
[背後で、闇の間と繋がっていた扉が閉じ。
転移の魔法が天使と蛇とをさらって行く*]
━ 天獄の泉・門 ━
[球形の結界で護られた、砦の門に影が二つ。
一つは赤毛を戴く人の似姿をした、旧い蛇の魔物]
……開け
この者を解き放つことを、私が許した
[もう一つ、若菜色の翼を背にもつ天使へと視線を流し、外──魔界の空を指で示した]
これがお前の選んだ運命の一つ
……お前に、神のご加護が、あるように
[>>0:409 大天使の使いだ、などと嘘をつき。
戦に赴く若い天使のために、加護の腕輪を作ってくれないかと適当な依頼をして。
完成した品を受け取った後も、たびたび工房を訪れては、
決して仕事の邪魔はしない事を約束し、作業に打ち込むオズワルドの姿を時間が許す限り眺めていた。
ただ黙々と作業をする姿を堪能し、その手から
精細な透かしが施された装飾具が生み出されるのを、
眺めている間。
当初、無口な性格の彼とは言葉を交わす事も、殆どなかったが。
それでも徐々に短い質問と応答を繰り返し。
少ない言葉を互いに投げ合うやりとりが、当たり前のようになった頃。
不意にオズワルドが、俺に問いかけた。
”天使を飾る事を如何考えるか”――と]
/*
いまおこったことをせつめいするぜ
メモ帳に書いたログをコピペしようと範囲選択した直後に猫がキーボードの上を駆け抜けていった(訳:ぜんぶきえる
ほう………。
[自分の目の前で花が咲くように、蝶が羽化するように変化していくメレディスを感嘆が混じる目で見つめる。
自分のせいで穢れを受け。
自分のために分化していく。
そのように見えたのだ。
雄でも雌でもなかった躰は、それ以外の躰へと変化していく。
予想と違う展開に、思わず目を見張る。
酷薄な笑みは驚きの表情に変わる。
性を知らないメレディスがその理由を知るのはきっと遠い先なのだろうけれど。
正にそれは───、べリアンの理想の形だった]
どうして?
やめる必要なんてないだろう。
[己を誇り、誇示すらすればいいのに、メレディスはこの奇跡の躰を疎んでいる。
変化自体を受け入れがたく思っているのだろうけれど。
それが頑固なまでの神への思慕に見え、舌打ちをした。
それはただの価値観の相違だったかもしれないけれど、こと、メレディスに関しては心が狭くなってしまっているようだ]
断る。
[状況を理解していないのか、自分に高圧的に命じてくるメレディス。
いや、理解していないのではなく、理解したくないのだろう。
きつく睨みつけられる視線は涼し気な顔で受けるが、このままバタバタ暴れられては面倒だ。
かといって、枷を付けるのも面倒が過ぎる]
───動くな。
[眼鏡を外し、素顔をメレディスに晒す。
裸眼でその目を見つめれば、銀の色が瞳に満ちていき、相手の心の海を浸していく。
その瞬間、メレディスの抵抗の動きが収まった。
それとほぼ同時に自分の視覚も消え失せたのだが、それはこの状況ではあまり困らない。
暗闇の情事は普通であるし、相手が天使とはいえ手探りですることは同じだから。
ただ、彼の表情を逐一見ることができないのは残念ではあったけれど*]
[激しい臀部への殴打と、容赦ない言葉の数々は、ただでさえ守るものを失い、離れ、戦うことすら出来ず、逃げることもできなかった心を究極的に追い詰めていた。
小水と同じように、一度泣き出してしまえば自力で止めることは難しい。
もう傷つけられたくない、もう痛い思いはしたくない、もう心を…踏みにじられたくない、と。
形にできない鬱屈した負の感情を、戦慄き震えながら泣き声に乗せて、喉が枯れるまで喚いた。]
う、うあ、…いや、嫌だ、もういや…
やめて、やめて……
[抱きしめられるのは嫌だ。それが相手が殺したいほど憎い相手でなくても、残った気力を振り絞り、首を横に振ってはもがき続けただろう。
しかしすぐに力尽き、男の胸に体を預けることとなった。
…だが、耳に声は届いても、その中身を理解しようとはしていない。
受け入れたところで、彼の性分が変わらぬ限り扱いは変わらないと容易に想像できたので。]
(……、ちがう。)
[泣き声を上げ続ける中で、埋もれていた記憶の欠片と共にひとつの確信を掴みかけていた。]
(昔、たった一人……。
あの人になら、触れられても大丈夫だった。]
(同族以外で唯一、わたしの名を呼ぶことをゆるした―)
[もう声は忘れてしまったし、顔もおぼろげにしか覚えていない。
けれど大事な、とても大事な………人、だった。
だから自分は、あの村を命をかけても守り続けていた、そう、守り切ったのだ。
守る対象に…わたし自身は含まれていないのだから、これできっとよかったのだ、と自分に言い聞かせる。]
[ 自らの足で歩くことすら許されず
されるがままである事に恥を重ね
魔物の餌になり散った方が良いと
耳元で囁かれる声に体が強張る。
ほんの少しの躊躇いの後、口を開いた。 ]
加護など、要らない。
ぼくには、……私には主がおられる。
[ たとえその姿が見えずとも。
御身の力が及ばぬ地の底だとしても
加護を拒んだ結果慰み者になろうとも
名乗ることすら拒む強情は
捉えられてなお、折れない。
それはまだ受肉を果たしていないという
唯一の救いがあったからだろう。 ]
[泣くのにも体力を消費する。。
喉が枯れ、しゃっくりめいた泣きしかできなくなってから、焦点の合わぬ瞳を目の前の男に向けた。
………ちがう、あの人じゃ、ない。
諦めの色濃い顔に、落胆を滲ませたことに彼は気づくだろうか。]
………アイリ。
[求められるがままに、ぽつりとつぶやいた三音は、それ以上言わなくても自分の名前として認識する筈だ。
だが彼の名を呼ぶ気はなく、黙して俯く。
相手が浮かれようが何をしようが気にすることはなかった。]
(帰る場所はない。守りきったあの場所にはもう、戻れない。)
(ならわたしは、どこに行けばいいのだろう。)
……どうすれば……、
[いいのだ、と聞く気力ももはや残っていないし、此処に連れてこられた時点で決まっているのに。
だけど今はただ、おぼろげな記憶と憎らしい魔族の体温を重ね合わせて心の平穏を保たせてほしい。
強がる必要もなく、戦う必要もない時間が欲しかった。**]
[粘体の中で抱きついてきた天使の健気な決意は、手に取るようにわかる。
天使といういきものは、何しろ純で一途だ。
胸を合わせ、身体を密着させて手を天使の背に回す。
つぷりと指先を曲げて背に立てれば、脆くなった鎧も衣服もメレンゲのように溶けて、素肌に触れる。
手袋越しの接触。
けれども、滑らかな肌の質感は指先に愛おしい。
翼の間、項の下。
こんな淫靡な手つきで触れられたことなど無いだろう場所を、指はまさぐる。]
/*
相方さんすごくてありがてえって美味しくもぐもぐしてるのだけど、可愛さがわからない。
めっちゃ怒りたいけどそんな気力もない感じなのかなって自分をまとめ出す。
[粘体生物に命令など効かないから、薄緑は堕天使の服も容赦なく溶かした。
ただ、手袋のみは護りの力を与えられて形を留めている。
足を絡め、胸や腰を擦り合わせれば、触れ合うのはたちまち互いの素肌となった。
滑らかな感触の中に時折灼熱が走るのは、癒え切っていない傷が燻るから。
そんな傷にも構わず、顔を伏せ、首筋に唇を差し向ける。
やわらかな場所を啄んで、いくつも花を散らしてしまおう。*]
”如何考えるか”――か、
さて、どうだろうな……どうしても必要かと言えば、
そうではないのかも知れないが……。
[>>0:410それも力のある天使であればあるほど。
こうして、わざわざ加護の力を籠めた品を身につける必要など
ないように思うが。
なぜ、そんな問いをするのか?
まさか技巧の天使は自分に課せられた役割に、疑問を抱いているのだろうか?
そうだとしたら、実に面白いが――。]
だが、お前自身が身に着ける者の事を想い
一つ一つ、心を込めて創り出したものであるからこそ、
やはり身に着ける事に意味があるように、俺は思うが……。
[果してオズワルドが望んだ答えかどうかは、わからないが。
それなりに言葉を選んで、神への捧げ物としての意味ではなくとも。
”彼の装具だからこそ”身に着ける意味があるのだと、伝えてやる。]
[ 結局、この悪魔は何がしたかったのだろう。
ただ戯れに、自分に手を伸ばしただけなのか。
枷が溶け消えれば、翼が重石から解放され
ふぁさりとはためき風を生み出す。
頭上に乗せられたそれは一瞬の感覚を残して
すぐに見えなくなってしまった。
それが、躾とも思えずに。
ただ不穏な言葉には眉を寄せる。 ]
……きっと、生きて帰りますから。
[ 一瞬、受肉した天使の死骸を求めているのかと
懸念を抱いたものの、それはきっと違う。
時と時をつなぐそれは、きっと
自分が死したならこの時間へと戻ってくるのだと
そう予測を立てていた。
それは言葉の、ある種の呪いに聞こえる。
きっとお前は失敗するという。 ]
貴方にも神の御慈悲がありますよう。
[ 神は慈悲深きもの。
そう信じて疑わぬ天使は勝ち誇った笑みを見せ
開かれた扉へと向かっていく。 ]
[ 若菜色の天使は振り返らなかった。>>7
ただ一度だけ頷いて、若菜色の二対の翼を
魔界の空に広げ、その中へと吸い込まれるよう
飛び立っていく。
その姿が空で小さくなり、遠くなった頃
その姿が消える前にいくつもの影が
天使へと群がっていく。
だから天使は必死に飛んでいた。
早く、ここから抜け出し天へと還る入り口を
見つけ出さなければならないのに。
闇色の影が、翼を持つ悪魔たちが、
せせら嗤いながらその生贄に手を伸ばさんと
それを追い立て、地へと落とそうとしていた。]
[ 翼に手が伸び、それをひらりと躱して
息を切らし枯れた喉で空気を飲み込んだ時、
とうとう足先が触手の一つに囚われて。 ]
アッ…………………!!!
[ 小さく鋭く、悲鳴をあげて。
地に引きずり降ろされていく天使に、
空飛ぶ別の悪魔や魔物もまた
それを追うように群がっていった。 ]*
……お前の、もの?
そんな、わけない……私は、わたしは
[神さまに見捨てられたのだとは信じられない>>10
いや、実際はそうなのだ、と分かっていたのに。かぶりを振った。たすけて、いやだ。怖い、穢れてしまう。浮かぶのは拒絶ばかり。産まれたときからの信仰を捨てられるはずがない。
自害を選ばないのはそれが反する行為だからに他ならない]
……ぁ……ぅ
[瞳から溢れる雫を止められないのと同じように
唇が赤く染まるのを拒めない。唾液が糸を引き銀色を紡ぐのを気にする余裕もなく。べリアンから逃れようと足をばたつかせ。
身を捩った。感じる訳がない、快楽を求める訳がなく
彼の言葉に――囁きに涙を零した]
……っ、ぐ。ぁ
[違う、ちがう。>>11
躰の変化も認められない、感嘆が混じる目が惨めだった。穢されたのだと理解するのに、認識を拒む。変質は焼くようにちりちりと内側から燃え滾り。雄でも雌でもなかった身は――変わった。
彼の、飼い主の理想に。
メレディスの拒絶する心とは裏腹に。]
――って、俺に?
[そんな答えに満足したのかどうかは知らないが、
己にも装身具をと、口にするオズワルドに驚き目を見張る。
なんだ、この無骨な天使は随分と心を開いているようじゃないか。
実に愉快な事、この上ない。]
それは――ありがたい、
お前が俺のために生み出してくれる品なら……大事にしよう。
[正直、魔避けの加護を刻んだ品など不要だが本心は隠し、
あくまでも良き友人として笑みを返す。
それがほんの少し前までの、日常だった。*]
……ひつようはある。
私が、いやだから
[――だから、嫌だ。
此れが奇跡な訳があるか。これは罪だ。堕落だ、神さまへの裏切りだ。もう天に羽搏けぬのだと翼を震わせた。舌打ちをする相手にびくっと肩が震えた。何か、怒っているような。
何か――、こわい。>>12]
…っ、べりあん
[お願いだから。
涼し気な顔に反して、メレディスの顔は歪む。大きな声で泣きわめきたかった。でもまだ天使としてのプライドがそれを拒む。ぽかぽか陽気の下にもう戻れなくても、それでも。神さまへの信仰は捨てず
暴れ続け、拒み続けようとして]
………っ、や。ぁ
[あ。と思った。眼鏡を取った姿に
その目に吸い込まれる。銀色が紫色と絡み合い、手が足が止まった。力を失って動く事を止めた。相手の視覚が失われたとは気づかない。ただ、動けないことに息を飲んで。首を振りたくて。]
『あくまがっ』
[けだもの。と、睨む。
縋る為の手すら、封じられた状態。ただ目だけが動き、此方が見えぬ彼を。火照った身体は収まらない。拒絶するのは心ばかり、躰は先ほどの口付けの続きを求めるように汗を浮かばせ。
青白く染まった肌が、呼気によって上下する>>13
もうぽやぽやもふしゃぁぁもすることが出来なくて、動かない分、ただただ耐えるように、脅えた眼の奥に光を隠した。
穢れ落ちても――心までは、と頑なに*]
―現在・天獄の泉―
やっと目覚めか?
[いつ目覚めるかわからないオズワルドを尻目に、
『天使飼養の心得書』をパラパラと眺めながら、その時を待っていたが。
なかなか目覚めぬ様子に、ひとまず置いて施設の中でも見て回ろうかと思い始めた矢先。
漸く技巧の天使が目を覚ました。>>0:418]
駄目じゃないか、オズワルド
そんなに簡単に信用するから、こんな目に合う。
[>>0:419現状が把握しきれないのか、身じろぎし。
何かを確かめるように、耳飾りに触れる様子を眺めれば、
くつくつと喉奥から笑いが込み上げる。]
[多くの魔族は人よりもずっと長く生きる。
その価値観をも変容させる天使の飼育。>>14
その一端になり得る自覚を彼は持たず、口が吐き出すは主への賛辞ばかり。敬虔な物言いにまた咽喉が震えた。]
神とやらは偏屈な上に可愛げに欠ける。
そう、変わるのは君だ。
[並行を辿る論調は、彼との対話を愉しむ一時。
この忠節なる天使は、主神を侮ると怒気を増す。
半眼の色目が濃く変わるのは、黎明を観賞するようで悪くない。
神を敬うその身は、既に我が腕の中で在るというのに。]
随分と熱烈だ。
[薄く笑う唇は、彼の言葉尻を受け取り茶化してみせる。
肌で感じる敵意は、彼の拠り所。
縋る術も、奉じる神も居ない場所で、それでも高潔は明るい。]
だから暴れるなと言っているだろう?
無駄だから、諦めろ。
もっとも、お前が暴れようが嫌がろうが、することは1つだがな。
[メレディスの声も聞こえない。聞こえるのは弱い息遣いだけ。
動きを封じたとはいえ、呼吸を止めるまでは力を強くしていない。
この呼吸音が吐息や喘ぎに変化することで、目が見えなくとも、獲物の具合は知れるだろう。
こうして、少しずつメレディスの心を折っていく。
無理、無駄、そのような言葉は、やる気をそいでいくから。]
ああ、俺は此処にいるぞ
[倒れた時とは全く異なる環境に放り込まれた事くらい、
肌に触れるベッドの感触でわかるだろうに、
>>0:420俺の名を呼ぶ声は、それでも友を危惧する色。
本当にどこまで、お人好しなんだろうなこいつは。
あの状況下で、背後から襲うものなど一人しかいないというのに。]
………メレディ。
[自分だけが呼ぶ彼の特別な名前。
そう誰かに唆されたからではないけれど、そんな甘やかなことをしたくなる。
このどこか抜けているようで、それでいて意味不明な矜持を持っているメレディスは好ましい。
神への信仰など叩き折ってやりたいのに、この誇り高さがなくなる彼は想像できなくて。
しかし、触れることもできず、天使一人も助けてもくれなくて、快楽も否定する神の良さが理解できない。
だから、彼の中から奪い去ってやりたかった]
[この闇の底に在りて、こうも煌々と輝くのは彼ら天の使いくらいであろう。空に浮いた天球は、暖かさを知らぬ冷たい真円。
開いた扉の先に拡がるのは、人の営みを切り取ったかのような居住空間で在った。月明かりを透かす薄衣に仕切られた天蓋の寝台。
皺ひとつない純白の布に覆われた其れは、蒼闇の中で光沢を放つ。]
―――…君の緊張を感じるな。
怖れに竦むことは怯懦ではない。
堕落は心地が良いぞ、君の全てを赦してくれる。
[天に背いて唇を濡らした卑俗も、彼の中で芽吹く未熟な感覚も。
天使を攫った魔族が、どのように天使を使うか。
天界へ戻った同胞がいないのであれば、彼は仔細を知るまい。
例え、人の寝所を模した場所で、薄暗い夜に、連想される卑猥があったとしても。>>16]
───俺とお前は存在自体が違うから、相いれないだろうな。
俺には神のような拠り所はないし、持つつもりもない。
俺が頼みにするのは俺だけだ。
[主は便利だから仕えて利用するだけだ。
それはお互い様だからあちらさんもなんとも思っていないだろう。
何かあったらすぐに取り消すことができる契約関係だ。
だから、メレディスと神のような生まれた時からの絶対的な主従関係は悪魔の中には存在しない]
それは私が決めることだ。
君が得られる決はない。
ああ―――、いや。
君が哀願するなら一考しよう、……覚えておきたまえ。
[彼の拒絶を一蹴する傲慢。
地上で見せた柔和は形ばかり、見目ばかり。
最初から彼を謀っていたのだと、地の底まで攫った男は最早悪俗を隠さない。
しかし、そっと耳孔に忍び込んだのは、彼の不意なる発露。
稚く、されど善悪を語るものでなく、まして、悪辣を詰るものでも無い。
ふ、と思わず膨らむ咽喉。
堪った笑気を吐き損ね、彼の掌中に甘い笑みがぶつかった。]
今から必要になる。
君はそのように変わる。
私に穢され、知る悦びを覚える。
[ふわ、と彼を襲う浮遊感。
立てられた爪が外れるのを惜しみ、寝台へ押し倒しても距離は近いまま。さながら縺れるようにシーツの海へ溺れては、初心とて危機感を覚えよう。]
君に私が教える最初の禁忌だ。
―――…君へ私が与える最初の罪だ。
[謳うように閃く唇、触れそうなほど近い鼻梁。
左手は彼の腰を抱き、赫の眸は彼の蒼を覗きながら、腹を右の五指で緩く撫で上げた。]
泣いても構わないよ、処女らしくて興が乗る。
[緩慢に重ねる唇は、穏やかなものだった。
月光が彼の口唇に触れる程度の柔さ。
作法を知らずに動き出すのは、彼の背に纏わせたままの泥。
ぞわりと威勢を増すのは、枷以上の役目を帯びたが為。
質量を増した泥が、彼の背中を覆うように広がり――、
翼の付け根ばかりではなく、その天衣の下までも侵食。
何処か冷たい闇の泥が、脇から彼の形を確かめていく。]
[ゆるりと開くは、赫い赫い怪物の眼。
滴る人の血よりも紅く、淀むよりも深い。
凝と視つめる眼圧は、彼のもちたる種を肥やさせる。
―――― 人に穢れた欲を促し、魔さえ従える邪眼。
彼の呼気をゆっくりと弾ませる、着火の手順。*]
[わざわいなるかな
彼女、が。
エヴァの形に受肉したことはわざわいだ
アダムの型だったならば
辛苦の時は少しだけ短かったかもしれない。
魔物達は天使の肉だけでなくエネルギーを喰らう。
戦場ですらなく、天使を飼うだけの酔狂も余裕もなき魔の腐海
希少な餌を手に入れたならばその全てを貪り尽くそうとするのだろう]
[脚を開かせれば、まだ出来立てで小ぶりな肉茎の根本から奥へと割れ目も見えて。
ちゃんと感じることができるのだろうか、と不思議になりながら、メレディスの下腹部に顔を埋める。
舌を伸ばしてべろり、とそのまだきちんと顔を出すこともできてないようなピンク色の箇所を舐めて。
唇で挟み込んでぺろぺろと舐めながら、指先は恐怖からかじんわりと水分を増やしていく坩堝に指先を埋めていく]
───この箇所は一人前に女性になってるな。
気持ちいい場所、ここか?
[ぐりぐり、と臍の裏側辺りを指先で刺激して。
眼が見えないのだから、その分喘がせたくてじっと自分の慾は殺していた*]
[毟り、抉り、穿ち
引き裂き、貫いて
際限なく苦痛を与え、あるいは万の辱めを与え
やがて、優しい死が彼女の悪夢を巻き戻すまでは*]
オレは、あんたを自分のものにしたくて
襲ったのさ。
[言いながら、彼女の方へ手を伸ばす。
じり、と震えと共にその身体がベッドの奥へと逃れるのを見れば>>0:477]
……へぇ?
[その様子を興味深く眺めてから、
抱き寄せた体勢のまま、口づけるのを一旦止める。]
どうやら、少しづつその身体に
馴れていってるようだな。
今のあんたの反応、
まるで男を知らない人間の生娘そのものだぜ?
[胸元に爪を立てようとする相手に構わず
くつくつと意地の悪い笑みを浮かべながら、
そう告げる。
その白い貌に浮かぶのは、嫌悪か羞恥か。
わからない、が]
……。
[魔のものにのみ聞こえるという>>1
魔王の声が聞こえたのは、そのときだったか]
━ 還 : 瑠璃の部屋 ━
[この時間の流れに意味はないが、
たとえ幻想から醒めても
失われた時の記憶、全てまでもが失われて引き戻されるわけではない]
……
[帰ってきた天使が感じるだろうのは、その頭からちょうどティアラが持ち上げられて軽くなる感触**]
……ふぅん。
[何か、面白いことを思いついた。
そのとき此方の顔に浮かんだのは、
そんな悪戯っ子の表情。
そんな表情の変化に、
或いは彼女も気づいたかもしれない。
つい、と相手の顎に手を添えて
此方へと顔を上げさせる。
彼女の青い瞳を覗き込むようにしながら、
再度その唇を重ねようとした。
深く深く、彼女の中へ入り込もうとする、
そんな口づけを]
何が起こったのか、説明が必要か?
[>>0:476いまだ意識が混濁しているのか、この事態を把握しようと必死なのか。
強い拒絶を示す事もなく、何かを確かめるように
己の下半身へと手を伸ばす様を見て取れば、口角が上がる。]
察しの通り、お前は受肉した
俺の手によってな――。
[>>0:478言葉をなくし、蹲るオズワルドに
ありのままの事実を告げる。
そして、これからどうなるのかも]
ここは『天獄の泉』……、魔王様が用意された
お前のような間抜けな天使を、調教するところだ。
[もはや何の為に等、問いかけるまでもないだろう。
天使の行方不明事件や、捕らえた天使を躾ける事が悪魔達の間で流行っている事など。噂を耳にしたことがあるならば。]
[逃がさじと力を込めた束縛は、同じ程の強さで返ってくる。
浸食され、もはや守りの役にはたっていなかった鎧が毀れた。
なおも肌を滑る手指は、争いあがく者の動きではない。
愛おしむかのような、掻き立てるかのような。
頭の芯が痺れて、熱を帯びてくる。
きっと、息を止めているせい。
そうとしか ── ]
[その時、首筋に、未知の痛みを覚える。
何らかの攻撃をされている、と思った。
抱擁を緩めるほどの深手ではない。
ただ、目を閉じているから、次にどこが襲われるかわからなくて、意識が鋭敏になる。
また、そこに。 来る か
予想することは期待するに等しいと、自覚はせず。
互いの四肢が縺れ合う中、できることは限られていた。
攻撃をやめろと訴えるように、焦れた身体を反らし、揺らす。
切なさに身体の内側から綻んでしまいそうだ。
これ以上、続けたら、また意識が飛ぶ。*]
[もし唇が重ねられたならば、
その瞬間、自分の中の何かがぼんやりと靄に包まれたような感覚に襲われるだろう。
もちろん、抵抗があったならばその限りではない。
受肉したときの変化に比べれば
それは決して見た目には大きな変化ではない。
それでも、彼女にとっては
とても大きな変化となり得るのかもしれないが。
──今からほんのしばらくのあいだ、
『エレオノーレ』という
天から与えられた自身の名前を
思い出せなくなる、などというのは]*
[息を噛み殺す。
動悸が激しく、心が乱れた。何をする、なんて吼えはしない。けど、この先は何となく想像がついた。穢れた身体に与えられるもの。悪魔が好む色欲という存在。――それが真実どんなものか。
純真な身体も心もしらない、けど>>29
見えていないのも分からず睨み]
……っ。
[呼ぶな。と心内で叫ぶ。
自分のモノのように名を呼ばれることがいやだった。甘やかに呼ばれるのが恐ろしかった。メレディスは元々、あまったれだ。そんな風に呼ばれたら――穢れ落ちた身体は反応してしまう。
ぎゅってしたい、擦り寄りたい。すりすりぎゅう
暖かさを求めて息が上がる。それは駄目なこと、残る高潔さが本質を隠して睨みを強くした。神への信仰が歪むことはない、なぜなら。
そう造られたから。――けど、どうして
助けてくれないの。と思うのだ]
………。
『かなしいことを』
[彼の言葉に怒りと憎しみの瞳が揺らぐ
相容れない、のはそうなのかもしれないけど。ただ、頼みにするものが己以外にないなどそれはとても悲しい事に思えたから。彼の前ではく息が深くなった。彼の目には映らない憐れみがある
絶対的な主従関係だけでなく
慈愛の心が影に揺れて]
[動かぬ身体の足を開かれれば
悲鳴を上げる代わりに息が乱れた。彼の目に晒される小ぶりの熱源は、それでも感じている証拠をみせる。べリアンという飼い主を悦ばせる為の身体は、汗とともに火照り。雫を零す。
何を――と動く目が、彼の行動をみつめ]
……っ!!!!!!!!
[下腹部に頭を埋めた彼が舌を伸ばした先。
ピンク色の子どもな部分を舐められただけで未知に跳ねた。快楽というものを知らなかったからだは刺激によわい。唇で舐められる先端はじんわりと蜜を零しては彼の口を潤そうとする。
どくんどくん、と脈打つ肉筒と
その根元。――割れた箇所は、雌の匂いが香り]
……じょ 、せ い
ひぃ……ふうぁ、
[そこで漸くこの身に起こった『奇跡』を理解した。
雄の身体に変わったのだと思っていた。彼の唇に濡れた熱源は確かに人間の雄の象徴だ。だが、彼の指先が触れる花弁は、ぐっしょりと濡れ。雌の媚を売る。埋め込まれた指という異物。
その太さに絡みつく肉壁は柔らかく。]
お前をこれから、俺だけのものにする。
[姿は天上で会う時と変わらぬまま、今の俺に足りないのは、
神の子たる羽のみ。
元から天使などではなかったのだと、わかり易く伝える姿で蹲る
オズワルドの耳元に唇を寄せ、囁くように告げてやる。]
躾けてやるんだ、
せいぜい美しく鳴いて、咲くといい――。
[ベッド横たわり自らの翼で身を包み込むようにして震える、
オズワルドを背後から抱きしめるようにして、彼の性を示す場所へ手を伸ばす。]
[嘘だ、うそだ。と脳内で繰り返す
男でも女でもない、籠の中の天使が選んだ道は、
飼われることを望むかのような、彼の理想に変貌していき]
『だ、めっ、そこっ、』 ん、ぁ
[熱源への刺激だけでも
動かぬ身体が跳ねようとびくびくと震えるのに。内側より臍の裏側辺りを刺激させられればそれだけでぐちょっと音をたて。涙まじりの目が快感に染まり始めた。こんなはずはない、と乱れる息は熱い]
[口づけはなされたか?
それとも、抵抗はあったか?
抵抗があれば無理に事を進めるような真似はするまい。
なんにせよ、抱き寄せた身体を労るように一度寝台へ横たえさせながら、
その青い髪を指先で梳く。
ふと、先程自身が髪に挿した三色スミレに視線を向ければ]
…そう言えば、あんたは何の花が一番好きなんだ?
[思えば天界にいた頃、
そんな話をしたことがなかったことに気づく。
せっかくの機会だ、
そんな話くらいしても許されるだろう。
そう思って彼女に話を振ってみる]*
ぐ、ぅ、ぁ
―― (ぐちゅぐちゅ、ぐちゅ)
[鳴る卑猥な水音は
彼の指の動きに合わせて量を増していく。飼い主に媚を売る雌の音。メレディスに自覚はなく快感が滲む目はそれでも彼を睨むが。手足は、彼の『目』がなくても力を無くし
抵抗を――失っていく。
無知に与えられた快楽という劇薬は一滴でも何も知らない身体には刺激的で。唇は喘ぐ息を止める為のすべを持たない。はぁはぁと上がる呼吸は段々と取り返しの付かない方向に向かう。
彼の指に絡み付く媚肉は女の色を湛え。
皮を被ったままの子どもの先端が零す蜜と混ざりそうで
臍に堪った汗が涙のように零れ、
青白い肌が赤く染まっていく様を見せた*]
これからは受肉したお前のここで
――俺を受け入れて貰う。
[抗おうとそうでなかろうと、既に彼が穢れた事実は変わらない。
無垢だった天使に残酷な真実を告げ、股下に生まれた
雄を示す柔らかな袋を、やわやわと揉み。
快楽など知らぬ彼に、一歩を踏み出させてやる。**]
泣か、……ない……ッ……!
[ 同時、ふるりと翼が震える。
自由な脚がシーツの漣を蹴った。
波紋の後を色濃く残しながら蠢く汚泥に
目を見開く。
体を這う得体の知れない冷たさに
身が縮こまった。
触れたくないのに纏わりつく汚泥を払おうと
震えた指が嫌がるように形を確かめる泥に
触れる。 ]
――――ッ、ぁ
[ ぶわりと風に吹き荒れるよう体に熱が灯る。
そのような機能を持たない筈の感覚が研ぎ澄まされる。
瞼を閉じたくとも逸らすことを許されない
視線が絡み合う。
瞬きを忘れた蒼眼は熱を帯び、
唇から溢れた息は上擦り、
きつく寄せられた眉間の皺だけが
必死に異常を耐えようと刻まれていた。 ]
な、……にを、ッし……た……。
[ からだがおかしい。
先程まで嫌悪していた筈の汚泥の感覚すら
声が転げてしまいそうになる。
まだ穏やかに芽吹くその欲にすら
気味が悪いと戦慄く体は逃げるように動くが、
腰を捉えられればそれすらも上手くいかず ]
い、ゃだ……気持ち悪い……っ!
やめ、……ろ!
[ 汚泥と戯れていた手が次は男に伸びる。
そのまま突き飛ばそうと力を入れたのだろう。
同時に小さく小刻みに動く翼だけが
痛ましい音を立てた。 ]*
[彼が心酔する神は、人の営みを教えても、其処に付随する快楽を説かなかったらしい。>>47
寝台に招いた途端、言葉を失う彼は清き初心だ。
今時、人間種の田舎娘とて斯様に慎ましい反応を露わにすまい。
人と同じ形を得ながらも、器を真似ただけで実地を知らない天の光。
月輝を集めて織った布地に、彼の金糸と蒼穹が良く映えた。
微か震えて聞こえた慄きへ、赫き眸が形だけを変えて笑む。
彼を揶揄る為でも、欺く為でもない、純粋な愉悦に撓み。]
―――……、
[彼が抱える戸惑いが美味く、彼が竦む怖れが甘い。
夢想させるは天使には不要な行為、命を育む神聖な儀。
微笑んだままの唇が、元の形を忘れて微笑が消えない。]
その表情も良い。
何処も彼処も綺麗に創られたものだ。
[ネロリの香りが咽ぶ丘で見た穏やかな色よりも、ずっと彼に良く似合う。我が身を退けようとする拒絶は、制止の意味を強くし、彼の下唇を吟味するように食んだ。
音も立てない口付けのお蔭で、シーツの潮騒が反響し。
体温の無かった泥は些かの軟化を見せ、ほのかに熱を持つ。
生命が有す熱量を模したものではなく、情欲が変化した微熱。
漆泥が拘束の為ではなく、肉体を這い摺りだし、触れた場所にねとりとした軌跡を残す。
此れより変容させる無性の身体を検める泥は、ゴポと気泡を立てて微かな刺激を肌に伝播させた。]
もっと私を呼んでみたまえ。
君の媚に情を掛けられるかもしれない。
[男の紡ぐ可能性は全てが偽り。或いは目的を果たす為の手段。
止める未来など露も思考せぬのに、欲望に忠実に甘言を編み。]
高潔な魂も難儀だね。
身体すらも、君を裏切っていくよ。
[声を吐くたびに、彼の唇を接吻が擽る。
執拗に重ねた口唇は、彼の声を何より先に喉に迎えたがった。
彼の装いを内側から盛り上げ、波を打たす泥は奔放だ。
脇から巡り、腰に巻き付き、脚の付け根を確かめる。
緩やかな捕縛は、彼の全身を抱擁するに似て。]
さて、神の作品に私なりの趣向を凝らそう。
無用な長物?
いやいや、私を愉しませる為には必要なものだ。
[ぞろろと泥が腹部を遡り、薄く痩せては彼の胸板を覆った。
彼に伝えるは、己が内で灯した悦なる体温。
侵食は緩やか、彼を天から奪った落陽めく熱量。]
[彼を見つめる眼差しは、既に灼けるように赫かった。
加護も無い天使に与えるは、過ぎたる邪視。
間近から反らすことを赦さず、そっと彼の唇を舌でなぞり。]
[途端、彼の形に変化を促した。
最初に顕現させるは、母が子を育てる為に与えらる尖り。
されど、女性体を思わせる膨らみは無く、ジンと先端を痺れさせるだけの装飾。性感を拾う為だけに構成される異物。
彼を生んだ光は与えてくれなかった巧緻なるひとのかたち。]
―――…変わっていくのが分かるかい?
[穏やかに問うてみても、咽喉の奥には笑気が溜まる。
彼の変化を言葉でも嬲っているのだ。]
ほら、君に彩が増えていく。
[胸の尖りはきっと、生まれたばかりの薄い色。
何も知らぬ彼に相応しい、甘く、淡い色彩。]
[ 冷ややかに紡がれたその言葉に>>39
突き落とされるような衝撃を感じる。
堕天したとはいえ
心の底まで魔に染まってはいない。と
縋りたい気持ちが、胸の中にあったのかもしれない。
けれど告げられた言葉やその態度は
己の甘さを打ち砕くには充分すぎるほど]
[ 人間の生娘そのもの。と、
挑発するような言葉に>>40
相手の胸元へ当てた指先を一際強く立てる。
穢され、天使とすら言えなくなった今
人の娘に準えられるのはまだ、耐えられる
けれど、この姿に馴れたと言われれば―――]
―――っ、馴れるわけないでしょう?
でも、レトは……
[ 自身の知る彼は、闇色の翼をもっていても
紛れもなく、神に仕える仲間であった。
けれど今、視線の先にいる彼は
姿形ばかりではなく、心もまた
私の知るものとは違うように思う。
それが馴れたということなのか
穿つように相手の双眸を覗き込もうとして
ちょうどその瞬間に見えた
みたくもない幻影>>1に、瞳が揺れる]
[邪眼が齎すは、淫らな浸潤。
彼の身体に火を灯し、出口のない熱に発破をかける。
耐性を魔族なら未だしも、性に未熟な彼には酷く染みるだろう。
皮膚の裏側を泥に弄られる錯覚を齎し、腹の奥に疼きを植えた。
歪んでいく、捻じれていく、変わっていく。
白き羽を持つ彼に、天使の知らぬ淫らを教えていく。]
良い子になる為のおまじないだよ。
ああ―――、そうも熱が籠っては暑かろう。
暴れなくとも、私が君を救ってあげよう。
[悪辣が低く笑う。
自らの中に生まれた新しい感覚を払おうとする彼を愛で、腕には自由を赦す。無論、肉体には引き続き調律を。]
[ 幻影が伝えてきたのは
堕とされ、穢されきった天使たちの姿。
天使とも言えないその姿に
自身の未来を見せられているようで]
―――……
[ 彼も同じものを見ているのだろうかと
指先の力を緩め、その様子を伺えば>>41'
……れ、と
[ 悪戯を思いついた子供のような表情に
背中を冷たい汗が伝い落ちる。
逃げなければと心臓が早鐘を打つのに
肝心の手足は、射竦められたように動けなくて]
―――ん、ぅ……
[ 突き飛ばすこともできないまま
顎を持ち上げられ、唇同士が重なる。
深く深く、絡め取られるような感触に
生理的な涙がじわりと浮かんでいき]
[ 涙の粒がひとつシーツに落ちる
急速に霞がかかっていく意識
酸素不足のせいではないことくらい
今ではもう、察しがついていた。
奪われた何かを探ろうにも
丸ごと霧に包まれてしまったならば
手掛かりすら見出せなくて]
―――なに、を
[ 唇が離れたならば、怯えたような視線を彼へと*]
[ 怯えと不安で硬直した身体。
それ故だろうか。
寝台に横たえる仕草も>>46
青を撫でる手指の感触も、どこか優しく感じる。
撫でられるたび、微かな花の香りが漂えば
漸く、三色菫の存在に気がつき]
……好きな、花?
[ 僅かに警戒心を解いたのは
瞳の端に花の色彩が見えたから。
花は好き。
けれど、どの花が好きかと問われれば]
―――花は、好き
だけど特別は……ないのです
[ 神が与えたもうた命だから
それが薔薇であれ、菫であれ全て]
[言葉に合わせ、ざわ、と一瞬だけ空気が澱む。
彼がその不穏を察する前に足首に絡みつく濡れた柔肉が在った。
それは子供の腕程ある長く黒い触手。
男の腰辺りから顕現し、表面は粘度のある体液で覆われている。
下衣の裾から脚を伝い這い上がるのは、一本ではなく、二本ではなく、無数の進軍。うっとりと異物が触れる先は、彼の股座。
粘土でも捏ねて遊ぶかのように肌にぶつかり、彼の下腿全体を触手が呑んでいく。
ぬめつく不快と、内股に塗す魔物の体液。
ゆっくりと下肢の前後を押し上げ始める密なる接触は、赫い眸が見下ろす下で。]
[天使とは高潔でプライド高いと言ったのは誰だっただろうか。少なくとも、彼女はそれに加えて潔癖症もあったはずだが、抱き締め震える彼女は最早抵抗する気力も残っていないようで、たった1人の少女のようだった。
最初こそ首を振ってもがいていたが、自分の服で涙を拭うだけになり、やがて力尽きたように身体を預けられれば嬉しくなってしまう。
彼女が愛おしい。愛している。その気持ちを改めて実感出来た気がした。]
痛かったよなぁ、ごめんな
大丈夫、見捨てたりせんからな
[彼女からしたら見捨ててほしい限りなのだろうが、今更そんな事出来るわけもない。
泣き声を上げ、こちらに身体を預けている間は頼られている気がした。それがどうしようもなく嬉しくて、自分なりに愛情を注ぎ込んだつもりだった。
名前を聞ければ嬉しい。沢山呼んであげよう。愛しい人の名前を。そう思っていたはずなのに。]
……――ッ!!
[アイリ。その名前を聞けて嬉しいはずだった。泣き喚き、嗚咽を漏らし、真っ赤に腫れた涙でこちらを見てくる彼女は可愛らしく、美しかったのに。
その瞳はこちらを向いているようで、自分の事を見てはいなかった。諦め、落胆。それは失望とも取れるような表情に絶句してしまう。
黙して俯く彼女を抱く自分が気持ち悪くて仕方がなかった。彼女は今、誰を見ていた?誰を期待していた?
そこに自分は居なくて、ただの一度も期待などしてくれなくて。悔しくて寂しくて。ようやく手に入れた好きな人すらも指の隙間から零れ落ちてしまうのが怖かった。]
俺じゃ、駄目なんか…魔族だから、駄目なんか……
オマエは最初から酷い事をしなければ俺を見てくれたか?
いや、そんな事は無いだろう?なぁ、俺はどうすれば…
[どうすれば、と問いたいのは此方だった。彼女が自分を選んでくれさえ居れば、お互い迷う事も無いはずなのに。そんな傲慢な考えをしてしまうのは腐っても龍人族だからだろう。
きっと魔族と言うだけで彼女は自分を見てくれなかっただろう。だからこそ、そのプライドも潔癖すらもボロボロにしたのに。
行き着いた先に、彼女の瞳には自分が写っていなかった。ただ諦めさせ、彼女を違う何処かに逃してしまっただけだった。]
嫌、じゃ…。嫌じゃ、オマエまで失うのは…
こんな手段…使いたくなかったんじゃが…
[彼女を少し強く抱き締めて、泣いてしまいそうになる。あれだけ嫌われても平気だったと言うのに。壊れ人形となってしまう彼女が嫌だった。ちゃんと自分を見て、自分を愛してほしくて。せめて見てほしかったのに、それすらも敵わない。愛の言葉さえも、受け入れて貰えない。
そんな彼女に振り向いて貰いたかったから。初めては誓いのキスだと決めていたのを、自ら破った。]
……その名も、捨てさせにゃならんか
オレだけのものってわからせんと、なぁ…
[天使に新しい名前を付ける事で初めて自分の物だと主張出来る。神に与えられた名ではなくて、自分自身が付けた名前を呼ぶ事で。
初めて天使を飼う時に、そうやって指南されたものだったから。彼女の新しい名前は何にしようか。水色の綺麗な羽根が特徴的なものだから。青に因んだものが良い。なんて考えて。それは追々決めていこう。
舌を伸ばし、放心状態となった彼女の口内に忍び込ませれば。ザラザラと舌に重ねた。徐々にそこは熱く痒くなる事だろうが。]
刺激強すぎるから、もっと後にしたかったんやけどな
……ごめんな。オレ、こんな愛し方しか知らんから
[彼女が舌を出せば龍がハートマークを描いた淫紋が浮かび上がっていただろう。そこだけでは物足りず、胸全体に効果があるように鎖骨の中心、少し下にも口を付け、そのまま下に降りていけば下腹部にも一つ。計3つを彼女に刻み込もうか。]
今はゆっくり休むとええよ
後から効いてくるから
[少し寂しそうに笑ったのは何故だろう。このまま彼女を虐めても良かったが、ただ自分を見てくれていない事実がショックだったものだから。
彼女の手枷を取り、逃げないようにベッドに拘束はするものの多少は自由が効くように寝かせて部屋から出ていくだろう。
数時間もすれば、真っ赤になった目を隠しもせずに起きる彼女の元へヘラヘラと笑って現れただろうが。*]
/*
好きな花、おそらくスノードロップかなぁ。と思うけど
季節的にも見つけられる可能性は低そう((
そして、レトの好きな花も聞きたい(願望
[寝台に横たえさせたまま、
彼女の青い髪を梳きながら苦笑する。
実のところ、彼女をあんなふうにするつもりはない。
その頬に涙の跡が残っていることに気づけば
舌先を這わせて微かに塩味のするそれを拭った。]
少し、昔のことを忘れてもらっただけさ。
とはいえ、何もかもを忘れてしまったわけではない。
そうだろう?
天使の“お嬢さん”。
[彼女の耳許に、睦言のように甘く囁くのは
この上もなく残酷な宣言。
彼女は、気づいただろうか?
天界にいた頃の“名前”を思い出すことが
できなくなっているということに。
いっそ、何もかも忘れてしまったほうが>>0:474
彼女にとっては幸福であったかもしれない。
雛鳥のように真更な状態から始めたほうが
おそらく調教も容易だろう。
だけど、それでは駄目なのだ。
あくまで、自分が欲しいのは
目の前の“彼女”その人なのだから。
魔王の傍に侍っていた天使たちのような彼女が、
見たいわけではないのだ]
[薄緑のヴェールを通して見る天使は、目も口も固く閉じて外界を拒絶するかのよう。
まるで生贄の乙女のようだなと思えば、奥をこじ開けたい衝動にも駆られる。
反らし、揺らす体の動きは、無自覚に煽情的だ。
もっとじっくりと開いてやるつもりだったのだが、
ああ。 もう、自制など無理だ。]
[翼を広げ、浮かびあがる。
薄緑から顔を出し、頭を振れば髪の先から雫が散った。
天使の肩を穴の壁に押し付け、粘体の中にいながらにして上にのしかかる。
銀の目がどんな表情をしているかと、覗きこんだ。]
おまえの声が聞きたい。
[絡めた足を広げさせ、足の間に熱を押し当てる。
天使の身には備わるはずのないもの。
罪の印。悪徳の蛇。お前という鞘を欲しているものを。]
そういえば、
いくつか気配があるようにも思うが、何人くらい来てるんだ?
みな天使飼いが初めてなら、俺の知らない奴ばかりかもしれんが。
ああ。俺はギィだ。
どこかですれ違ったらよろしく。
んぁ……。おー、気配がするってのはこういう事なんやね
龍人族のソマリや。よろしく
[名前だけ言ってもわからないだろうから、種族だけでも覚えてもらおうと。
それから相変わらずの無駄話をべらべらと続けていく。]
オレも初めてでな、今絶賛天使に振られ中って所
色々したんやけどなぁ…。んで、傷心中じゃ
あぁ、そうじゃ。みんなはどういうのしてるん?
是非参考にさせてほしいわぁ
[しかし、こういう場の会話というのも便利なものだ。スライムプールは2つ程使用中、と。行く時は一応注意しておこう。]
[ 幻影として見た、天使たちの姿>>1
『そんなに怖がることはない』と、彼は言うけれど>>63
自分をどう扱うつもりなのか
彼の思惑などわかるはずもないのだから
先に聞いた『調教施設』と言う言葉と
あの光景に、不安ばかりが募っていく。
怖がる必要がないと云われれば云われるほど
あべこべに恐怖が煽られていく。
涙の跡を生暖かい舌先でなぞられたなら>>64
肌が泡立つような嫌悪感を
軽く唇を噛みしめることでやり過ごし]
昔のこと……を?
"お嬢さん"て
私は、そんな名前では――……
[ 妙に引っかかる言い方に、胸の奥がざわつく。
何度も呼ばれた名前
共に過ごしてきたはずの彼が
それを知らないわけがないだろうに。
けれど、名乗るのは揶揄われているようで
それ自体、不快でもあったから]
[ ―――本当は、無意識に悟っていたのかもしれない
思い出せなくなってしまったものの正体を―――
だからこそ、言葉の先を紡ぐことを避け
違う場所に自分自身を探そうと]
[ 特別なものがない理由
"なぜ?"と、問いかけられ>>65言葉に詰まる
名前もわからない、あやふやな自分自身をのこと
改めて見せつけられたようで]
……特別を持てば、比重が偏るでしょう?
祭壇の羊に情を持てば
贄に捧げた者を憎んでしまうかもしれない
花もそう、ひとつに想いを注げば
それを摘むのが惜しくなる
[ それではいけない。
代わりに行うものとして正しくない。
だから、と小さく付け加え
目の前の堕天使に微笑みかけようとしたけれど
唇が震えて、笑みを作るのが少し難しい*]
七つの気配が我々だ
[声を聞き留めてくつりと笑う]
天使を飼うのは初めてだが、あれらには人間よりも懐きにくいという美点があると聞いた
振られるのならば良いことではないのか?
[ドラゴニュートが我が王の趣味の場に来るとは。
という感想はちょうど誰かと同じ感想]
ああ、私を示す名は……
ふふっ
[思い出しのろけ]
私の天使は私に名をつけたのだよ
なんと愛らしい
だが、貴公らには私をガートルードと名乗ろう
蛇だ。ここしばらくは地上で人間の群を飼っていた
[性愛の絶頂と、窒息の断末魔の痙攣は、よく似る。
なおかつ、本来、睡眠を必要としない天使にとって、
意識を手放すこと自体、自我を解放して光に還元される擬似経験であった。
迫り上がった法悦は、しかし、強いられた急浮上によって途絶する。
液体の帳を破って出た先は、先程と同じ穴の中。
そのまま、壁に押し付けられて、堪えていた最後の息が押し出された。
かすかな呻きとともに、知覚は現実世界へと収束する。
周囲を満たすのは天界の清浄さからは程遠い魔素の滲む空気だったが、それでも呼吸せずにはおれなかった。]
[スライムに耐性のあるらしい枷はいまだ堅牢に翼を扼し、壁を擦る。
撓められた翼が痛い。
だが、わずかに顔をしかめただけで、苦痛を訴えることはしなかった。
そこへ、命じるかのような、あるいは、単に求めるかのような堕天使の言葉が届き、
クレステッドは瞼を開いて、間近にあるその目を睨み返す。
会話を交じえるつもりはなかった。
言質も情報も与えるつもりはない。
魔物は狡猾なのだから。
だが、仕草や眼差しが、言葉以上に語ってしまうことはわかっていなかった。]
[相手も、天使が素直に口を開くことなど端から期待していなかったのだろう。
ふたたび、膂力で要求を通そうとする。
クレステッドにとって、これは格闘戦だ。
挑まれていると思えば、天使らしく正面から応じる。
けれど、愛玩を目的とする魔手に触れられ、求められて、
奉仕することを本質とする天使の身体は感応し、変化しつつあったのだ。]
[硬さを増して勃ちあがった肉の槍がなぞった場所に、まるで刃で引いたような浅い溝が刻まれる。
内側へと窪み込む奥処には、刃をしっかりと受け止めるだけの隙間も形成されつつあろうか。
切れ込みの端は下腹部に至り、そこで花蕾めいた膨らみを形成しはじめていた。
槍には槍を。
性愛のなんたるかを知らぬ天使の魂は、雌雄の枠に捕われることなく天衣無縫であった。
不定形のスライムが触媒の役を担ったのかもしれない。
変化は痛みもなく進み、クレステッドは己が染められつつあることに、いまだ気づいてはいなかった。*]
雄の慾と雌の色香を纏っている……。
最高だな、お前。
[唇を離し、唇についた彼の慾を舐めながら、思わず漏れる感嘆の言葉。
耳が教えてくれる、彼が堕ちていく様。喘ぎに変わっていく、彼の悲鳴。
指が教えてくれる彼の内が自分を受け入れる準備をしている様。
ぷん、と香る濃密な二種類の蜜の香り。
ああ、見たい。彼の顔が。
もう大丈夫だろうか、と思いつつ、徐々に力を弱めていく。
それに反比例するかのように光を取り戻す、視界。
顔を上げてメレディスを見れば先ほどより睨む力は弱まり、その中に溢れる情欲の色が見て取れている。
それは、雄のようでいて、雌のようでいて───。
男に堕ちた女の貌に似ている]
いい、顔してる。
やっぱり、ここが好きなんだな。
初めてとは思えないくらい、悦がってるじゃないか。
メレディ……。
[元来、冷静で感情を表に出さないべリアンなのに喜色をにじませた声音を抑えることができない。
彼の反応の全てが嬉しくて可愛くて仕方ない。
目の前の獲物の興奮してとズボンの中で悪魔の剛直が固く尖り布を押し上げる。
受肉したからといって穢れを与えた悪魔の理想の姿になるわけではないはずだ。
なのに、メレディスの躰は感じやすく、どこまで自分を甘やかすのだろう]
ほら、他のとこも、今までとは違うんじゃないのか?
確かめてみるか?
[嗤いながらメレディスの前で服を脱いでいく。
メレディスよりしっかりした‟男”の体つき。鍛えて逞しい戦う躰。
黒い膚はメレディスのものとは対照的だ。
そして、太く長い剛直は天に向かってそそり立っている。
慾を持つ躰の存在をメレディスは見たことないだろうし、無性の躰しか知らなければこの性器の使い方も知らないかもしれない。
蕩けるメレディスの躰に確かめるようにキスを落としていく。
胸の飾りを唇が掠めたら、驚いたように躰が跳ねるのは、やはり元天使も同じなのだろうか。
羽の付け根は?脇の下は、と指は彼の変じたばかりの雄部分を甘やかしながら、彼に快楽に弱い躰を教え込んで]
触れ合っているだけでも気持ちいいだろ?
親だって我が子を撫でたり抱っこしたりするんだぜ。
それと同じなのに、なぜお前はこれをイケナイものだと思うんだ?
[相手の無知に付け込んで、誤った知識を植え付ける。
親子の情愛と性愛を同一とすり替えて。
だからこれも同じだよ、と自分の熱をメレディスに分けるように、彼のまだ咲き初めの淫花に擦るように屹立をこすり付けた*]
[ 天使を拘束し穢すだけの冷たい泥が
仄かな熱を有し始める。
それだけではなく、ねっとりとした泥が
体に絡み付きながら泡を残し、
泡立つ刺激に体を痙攣らせた。
男の言葉など信じていないのに
男の顔を見た。
虚偽ばかりだろうと諦めていたのに
一瞬、縋るような色を帯びては消えた。 ]
い、……いやだ。やめ、て。
[ 男でも女でもない痩せた腹を辿り
胸元を包む生温い汚泥。
あんなに気持ちの悪いものだったのに
触れられるだけで突き刺すような刺激に
逸らせない瞳だけが哀願に濡れた。 ]
クレメンス、……やだ、っやめ、――ッひ、ぃ……!
[ 見つめながら溶ける蒼穹。
舌でなぞられた唇が息を求めて開き、
胸元を突き出し腰を逸らした体が震えた。 ]
う、ぁ……やだ、やだやだ、……っ!
[ 足指を丸めながら胸元に創られた歪に
眉を寄せ喉から溢れた悲鳴が表情を崩す。
身に覚えのない形は無かったもの。
そして天使には不要であったもの。
即ち――神に赦されなかったもの。 ]
いら、ッなぁい、変わりたく、っなぃ、
[ 女と違い膨らみも丸みもない胸板に出来た
まだ芯も持たない小さな蕾。
天使の肌色に似合う薄く芽も出さない粒は
人の子がもつものとよく似たものであり、
天使の望まぬ受肉の兆しを見せていた。 ]
[ 完全なる受肉を果たせばもう、
空を飛ぶこともできない。
神の膝元で微睡むこともできない。
( 口付けられた時点で穢れを受け、
本当は最早手の付け所など、 )
( それでもまだ赦されたかった。
足掻いたのだ、と。振り切ったのだ、と。
愛されたかったのだ。 ) ]
たす、けて……いや、だ……ゃ、だ。
[ 声が掠れて婀娜っぽく身を捩る。
譫言のように繰り返しながら内側より
与えられる解放出来ない熱に引き結ぶ事も
できない唇が緩んだ。
腹の奥に孕む疼きの正体が分からない。
じんじんと痺れてシーツを蹴る音だけが
大きくなり、天蓋の寝台が軋む。
歪んでいく、捻れていく、変わっていく。
その身で変貌を味わう熱は茹だるようで
心など持たないのに締め付けられそうに
胸が痛み、指が引き攣るのだ。 ]
[ 男を突き放す為に伸びた筈の腕が垂れ下がり、虚空を切る。
肌を撫で摩る悪寒とその奥に潜む名のない
感覚に瞳が揺れた。
戦慄したように体を強張らせながら男の
腰元から現れた触手に怯えむ。
気付けば男を突き放していた。
だが遅かったのだろう。 ]
――――……っ、あ、ぁ、ッ!
[ 滑らかな肌を楽しむように子供ほどの腕の
太さをもつ無数の触手が巻き付き覆う。
ぬるりと滑りを帯びた生温い触手に
唾液塗れの赤い舌が縮こまり震えた。
経験した事のない禁忌を視る。
体感した事のない感覚を知った。 ]
いや、だぁ……やめ、て……っ
おねがいだか、らぁ、クレメンス……!
[ 見開いた双眼が細まり、熟れた頬はそのままに。
媚だという自覚もないまま名を呼び続ける。
いやいやと赤子のように頭を振って、
滲みそうになるものを隠すように瞬きを
繰り返し続けた。
翼は弱々しく肩の動きに合わせて震える。
悲哀を滲ませ押し上げる触手に小さな胸の
芯すらを尖らせて、まだ薄い色が腫れた。
どろどろに蕩けだす思考は散り散りに。
瞳を隠せない代わりに手袋をつけた両手が
顔を覆って露わになる唇が呼吸を繰り返す。 ]
あぅ、う……や、いや、だ……
きもちよくなんか、ない……っ
いや、ッだ……かわら、なぁッ――ぅふ
[ 金糸が汗で頬に張り付く。
不快だと、どこか遠くの自分が告げて。
濡れた瞳の中、赫の中、己を見つけて、
見開いた瞳がゆがんだ。 ]
――――ッ、!
[ 声なき叫びが響いた。
くちびるに掻き消された声は男の喉奥に。
隙間から溢れる声は花の香りを際立たせ
腹の疼きが解放される。
その言葉の意味を知るのは目の前の男だけ。 ]
先っちょだけ?
[駄目か]
[どの裸にもこちらは興味ないが、独占欲は尊重されるべきだ]
良い、では2番には後から入ろう
……貴公らの出汁が出たスライムか……
[ 痙攣を起こした体は跳ね続ける。
どくりと脈打ち溢れた何かは下肢を汚し、
滴る露は内腿を伝った。
それが触手の体液でない事は男に容易く
理解出来るだろう。 ]
ぅ、――え、……ふ、ぅわ……ぁ、
[ 引っ切り無しに転がる声は天使から。
唇が塞がれていようと喉を引き攣る声は止まない。
視界が歪んでいる理由も分からないまま
股座の間にある歪んだ形を見下ろして
指の隙間から小さな粒を落とした。
それが涙なんて分かるはずがない。
天に涙など、叫びなど、悲しみなど
苦しみなど、無かったのだから。 ]**
出汁………はともかく。
鎧の欠片が浮いてるかもしれん。
すまんな。
[剥がすの面倒だったから溶かした。
掃除?誰かするでしょ。]**
/*
もう数ターン受肉前で遊んでもよかったかなあって。
長すぎるかな?と思って端折ったらよくわかんないことなってないか心配。
彼の中の自分を見て「きもちよさそう」って思っちゃったのが原因なんだけどあとで描写しよう。
[真っ白になった頭の中を、ジェフロイの嘲笑うような声が
駆け巡ってはぶつかって、反響している。>>27
それは起き上がった時に囁かれたものだというのにだ]
簡単に、信用……。
こんな、目?
[天使であるから、自身の使命である装飾製作に興味を示したから
信じた。ただそれだけのことなのに。
何故“こんな目”に。
オズワルドの思考の程度は極限まで落ちて行き、単純な問答を
頭の中で繰り返すばかり。]
[変わってしまった身体は、なだらかだった腕や脚に肉を付け、
少しばかり声の音を下げてしまっていた。
それは正しく人間で言う所の、男性の特徴そのもので。
工房の奇襲は、姿無き魔によるものだとして
それによって穢されたのだと思い込んでいたが、それら全てが
違うと知る。>>42]
……随分、手の込んだ狩り方だ。
[装身具を創る事に悩みを抱いていた所に、突然やって来た天使。
決して長くは無かったにせよ、これまでの関わりを築いて来たのは
自身を穢す為であったのか、と。そこまでは整理出来た。
その一方で、悩みに付け込まれただろう事や
安易に彼を信用した、浅はかな自身を恥じて怒りを募らせた。]
[この悪魔は、ただ穢すだけでは足りないらしく、事もあろうに
オズワルドを調教すると言う。
それはつまり……良くて愛玩動物、悪くて家畜にするという話か。
成程、これまでの天使達の不可解な失踪事件はほぼ此処から
始まっていたのかと理解は及び、今度は自分の番かと知る。]
―――……貴様のものになる位なら。
[この身は、心は主たる神のもの。
例え身は穢れたとしても、心は神の光だけを見つめよう。
……オズワルドはこの時点で消滅を決めた。]
[散って光となり、神への賛美を歌いながら消え行く方が
余程良い。なら、その為には如何すれば良いか?
……簡単な事だ。調教に値しないと思わせれば良い。
つまり……見ない・言わない・聞かないの無反応を貫けば、
手の込んだ罠を仕込んだジェフロイとて痺れを切らして
滅ぼしに掛かるだろう。それまでは屈辱に耐えなければ
ならないが、心の昇華を思えば安いものだ。]
屈するものか。
下劣な貴様の好きにはさせん。
[相変わらず翼を掴んだままで居れば、ジェフロイが背後から
迫っている。>>45触れられる事に嫌悪と憎悪を抱くが、
無を貫く為に抵抗らしい抵抗は見せなかった。]
[長い苦行の覚悟もすぐに崩れると知らないで。]
[そんな中ではあるものの、お人好しの天使は一時思考を別の所に向けた。
内の勤めばかり与えられていた、あの天使。
素質はあるのに、何故か常に内での務めに徹していた。]
天の加護を、詰められるだけ詰めた。
[しかし、この所天使達の失踪が相次いでいる事もあり、
いつあの天使にも前線へと声が掛かるか分からない。
オズワルドも内での務めに在る為か、常に気に掛かっていた。
依頼であったか任務であったかはさておき。オズワルドは
小さな光を灯す指輪に、特別念入りに加護の文様を刻んだ。>>0:290
表面にも内側にも、砂つぶより小さく細い線で以って余す所なく。
どうか、何事があっても彼の天使を護られますよう。
無事と安寧を神の御加護で、と願って。]
[……その願い虚しく、天使は囚われてしまった。
それを知るに至れば、オズワルドの悩みはより深みへと
落ちていく事だろう。**]
[抵抗はしない。代わりに何も答えないだけ。
そう固く誓ったはずなのに、受肉して変化を遂げた股間は、
触れられた途端に著しい反応を見せることとなる。]
───……!?
[先程自分で触れた時には大した刺激は無かったのに、
ジェフロイの手が無遠慮に弄る時だけ、腰の奥に重く
それでいて甘い痺れが走った。]
……あ、ゃ。
[呼吸が弾む。
屈辱を受け続けると決めた以上は、止めろとも言えなくて
ただただ変化して行く自分の身体に怯え、身を震わせるばかり。**]
[ 最初は嘲笑うかのよう、
その受肉した器に触手が這いずり回っていた。
足をバタつかせればまるで協力しているかのよう
簡素な衣服が捲れて白い脚が露わになる。
殺される、と直ぐに思ったが
ただ殺される方が楽だったかもしれない。
心も魂も穢されずに済んだかも知れない。 ]
いやっ……離しなさい!!!
[ そんな命令に従う筈もない。
嗚呼、神は何処にいるのだろうか。
どうして助けを求める信奉者である天使に
救いの道を示してくださらない?
たちまち衣服を破かれ剥ぎ取られ、
衆人環視の中で全裸にされれば
腹の底から燃え上がるほどの怒りと羞恥が
天使を襲う。
全身を這いずり回る粘液を帯びた触手、
他にも群がる悪魔たちの手、手、手。
無理矢理に両脚を開かれて、
その脚の付け根に現れた肉の裂け目に ]
ア、ぁ、いやああああああああ!!!!!
[ 目の前が赤く染まる。
ツゥ、と避けたそこから血が伝うのに、
触手は遠慮なしに肉を穿ち天使を揺さぶり
中で膨れ上がろうとする。
それが、他の悪魔の手で無理矢理引き摺り出され
ポカリと開けられた孔にまた、
他の悪魔の雄器官が突き入れられた。
灼熱の杭を穿たれたような熱と痛みに
天使は苦悶の声を上げ続ける。 ]
いやあ!!やめ、なさい!
やめてぇ………!うぐっ、く、あああっ!!
ひっ………ぎいい………!!!
[ 引きつった悲鳴が上がったのは、
引き摺り出された触手が別の孔へと
その身を突き入れたからだった。
不浄とされるその孔。
いまだ、排出した事はないが
そこが入れるべきではない孔であること、
況してや同時に二本も突き入れられて
無事ではないだろうこともわかってしまう。
事実、二本の剛直を突き入れられ
別々に身勝手に揺さぶられれば
堪らず、口から透明な液がごぷりと出てきた。
そんな状態であるのに。
饐えた匂いを放つ醜悪な雄器官が
天使の口を塞ぎ此方も揺さぶられる。
また熱杭が増やされた。
細い触手が尿管にも突き入れられたようだが
もう痛みで下肢が乱暴に弄ばれている事しか
分からない。
胎には幾度となく精が注がれ
その下腹が軽く膨れ上がっていた。
喉奥に精を放たれれば粘液が喉を塞ぐ。
鼻で呼吸をしたくとも、別の雄器官が放った
別の粘液が目も鼻も塞ぎ、飲み込まなければ
呼吸もままならずに仕方がなくその穢れを
喉奥に流し込むが、その度にその奥底から
酸がせり上がってきて吐きそうになる。
吐くことも、許されないまま。 ]
(いっそ、もう、殺して)
[ 神が助けてくれないのなら。
助けてくれたとて、こんなに穢された自分では
なんのお役にもたてはしない。
全身彼らの放った粘液で穢されて、
体の孔という孔を弄ばれて。 ]
きゃああああああああああ!!!!!!
[ 今もまた、細い細い触手が
乳管を弄り、その奥へと入ろうとするものだから
胸へと文字通り針を刺すような痛み。
いやいやと首を横に振りながら痛がれば
その頭をがしり、と掴まれて
また喉奥まで熱を突き入れられるが、次に
ヌ、と眼前に突きつけられた雄器官が
狙いを定めた孔とは。 ]
[ ああ、目の前が赤から黒へ。
眼孔を穿つ肉杭はやがて脳をも砕くだろう。
残された目が反転し白しか見せず
その意識が失われ、ビクビクと痙攣しながら
ことこれるまであと、わずか。 ]*
きゃあああああああああ!!!!!!
[ だから、意識が戻った時。
天使はあまりの記憶に悲鳴をあげた。
はらはらと涙が溢れ、ブルブルと震えながら
口元を押さえて吐き気をこらえる。
人の気配を感じたなら取り乱し、
「いやあ、いやあああ!!!!」と
怯えて後退り遠のこうとするだろう。 ]**
[青い髪を梳いていた手を、
首筋から背中へ、その翼へと滑らせる]
……なぁ。
今のあんたは、もう天使ではない。
神の手足でもなければ、
地上へ遣わされた代行者でもない。
背に少し変わった色の羽を持った
ただの、とても愛らしい女の子だ。
逆に言えば、何者でもなくなったあんたは、
あんたの望むものになれる。
生贄の羊の死を嘆くことも、
道端に咲く花を慈しむことだって
あんたが望むのなら叶えられるんだぜ。
[まるで、誘惑の蛇にでもなったような心地だ。
彼女の翼を慈しむように撫で、
魂を搦め捕るための言葉を紡ぎながらそんなことを考える]
[自分より頭一つ分小さな、
その身体に覆い被さるようにして唇を重ねる。
刹那、仄かに漂う魔酒と髪に挿した花の香りとが混じったものが鼻先を擽った。
体臭は、まだ感じとれない。
貪るように彼女の唇を蹂躙しながら、
その手を未だ成長過程にある、
彼女の胸元へと伸ばした]*
[ああ。強い意思をもって見返してくる銀の眼差し。
木の下から見上げてきたおまえと、今のおまえにどれほどの差異があろうか。
同じだ。
変わらず、愛しく、眩しい純粋な魂。]
欲しい。おまえが。
[肉体のせめぎあいのさなかにも、陶然と告げる。
あの頃と寸分変わらない
―――むしろ、いや増した思いを。]
[翼に枷を掛けられ力を封じられた天使の抵抗など、扼するほどのものではない。
それよりも動きに合わせて、くまなく弄ってやるのがいい。
天使の身体は接触に敏感に反応し、形まで変え始めている。
それと察した瞬間、堪えようもなく笑みがこぼれた。]
気づいているか?
おまえの身体は俺を受け入れたがっている。
わざわざ、形まで変えて。
[下腹に手を伸ばし、芽生えかけているものに触れて気づかせてやる。
その下に続く切れ込みにも。]
これは快楽を受け止めるための場所だ。
俺にかわいがって欲しくて育ってきたんだな。
ここに触れられているとおまえの身体はどんどん気持ちよくなっていく。
そのうち、天にも昇る心地になれるぞ。
[快楽など天使は知らないとわかっていての言葉遊び。
まだ掌にすっぽりと収まるサイズのそれを、指先でひとしきり揉んでやる。]
その下のここは、俺が入るための場所だ。
俺が欲しくて、開けたんだろう?
[指で裂け目を幾度もなぞる。
そうするうちに、さらに奥深くまで窪んでいくように思われた。]
俺を受け止めて、熱を注がれて、俺のものにされたいんだろう。
ほら。愛しい相手に触れられるとここは濡れだすんだ。
おまえはもうびしょびしょじゃないか。
[それはスライムのぬめりでもあろうが、真実などいくらでも作り上げられる。
虚実の言葉を操り、純な天使に性愛を教え込む喜びに、翼がほの赤く光を帯びた。*]
/*
オズワルド君はこう、動揺させ甲斐がありそうですごくワクワクしています。めっちゃ他ペア見てる。
シチュエーションが好みなのでもし続編あったら今度は私が堕天させたい。(明確な意志)
/*
アイリちゃんは打てば響く反応が素晴らしい方だからソマリさんがはしゃいじゃうのもわかるってめっちゃ見てるし、ベリアンくんイケメン過ぎるのとト書き綺麗だよね。クレステッドくんは可愛いし切ないし幼いし、こう、守りたくなる。
うわーん縁故見てるとやっぱ結べばよかったなあ。
天然培養も楽しいけど知り合いいると楽しいよね。分かる。
そんな、もの……
ほしくない、…ぃやだ
[帰して、とおもう
お空に、神様の元に帰して。と。
雄と雌の両側を持つことを否定する心と裏腹
この身は既に受肉してしまったのに。彼の感嘆はメレディスの絶望だ。どうして、こんなこと。その解はまだない。
耳に届く卑猥な音、鼻に香る婬花、
どれも信じたくないのに。力は抜けて対抗を失いつつあることに気付かず涙を溢した。蠱惑の息は彼の唇と指によって産み出された。見上げる目、
眼鏡越しではない銀色に出会って。
メレディスはまた泣いた。]
/*
守りたくなるのはメレディスくんだ……。
クレステッドくんは戦おうとするかわい子ちゃん……。なぜまちがえてしまうのか……。横文字弱いのすける。(相方の名前すら間違える)
/*
みんなかわいいー!みんなすきー!なので
そのうちまた騒ぎ出すからごめんねって先に謝ります。でも一番かわいいのは相方です。
はやく落としたい。(?)
[見られることに、刺激を感じる気がする。
そんなこと、許されることではないのに。彼の声は優しく響いた。そんな風に呼ばないで、
そんな風に甘く呼ばれたことはなく]
… よくない、すきじゃない
[紡ぎ始めた言葉は拒絶を生むのに。
息は上がっていく。あえやかな矯声がまじる。ベリアンがこわい。こわいのに、彼を甘えたな声でまあるく、べりあんと呼んでしまう。他にすがるものがいないと
気づきはじめて、いた。]
/*
この辺に秘話があるんでしょう。
わたしにもみせ、みせ、みた、みた……。
[ドタバタドタバタ]
いちどおちつきます。
な、に、
[視線を彼の目から反らす、
喜色を溜め込む相手から。けど、嗤う声にとられ。見てしまった。それは初めて見る男の体。雄の姿。肌が粟立った。黒い、くろい肌に目が奪われる
戦うための天使だった身にもわかる
戦士としての逞しさに見惚れ。息をのんだ。]
…それ、おおきい、くろい…なに、
やだ、こわい、…くるなっ、
[大きなものが、彼の中心にあった。
それが自分に生えたものと同じだと認識出来ない。逃げるようにシーツの海を泳ぐ。雄としての敗北感が本能的にかけぬけ。それ以上に。雌の悦びが蜜を溢れさせるのを恐怖した。この衝動をなんと言えばいい
こわい、とてもこわい、感情だ]
…っ、ぁ、ぁ。やめろ、やだ
[たすけて。とかみさまに祈る。
汚されたこの身はもう、救われないのに。視線は彼の中心から離れないのに。落ちていくことに神を裏切り続けていることに気付かず。涙のように、内側から蜜が溢れ白のシーツを濡らした。性器の自覚なく
熱源は滴を落とす、陰花は蜜を讃える]
…これは、『なんで』
[ひっとのぞけったのは
新しい快感のため。それが気持ちいいことだと知らず、生まれたばかりの胸粒がぷっくりと膨れた。まあるい形、まあるくピンクに染まる先端は肉の体にて存在を主張する。擦っただけでは足りないと指がぴくぴくと動いた。羽の付け根に落ちる唇に震え、脇の下に溜まる汗が
彼を濡らす、悦んでいた。ぴくぴくと]
手、はなせ…そこ、だめ。ぁん
[手がのびる。彼の手が弄ぶ、熱源に
まだ皮を被って先がすこしのぞくだけのそれ。
雄を、それを抑えないといけないと。何かが出そうで。何が出るかもしらぬ身が涙を流す。快楽という劇薬は身体を回り、正常さを失わせていく。ふるふる、
こわい、こわい、過ぎ足る熱が]
…、わが、こ?…
べりあんは、
っ、…ぅ、、私の、おやになりたいの、か?
ふ、あ!!
[ぱちぱちと瞬いて、欲に濡れた眼を彼に向ける。誤った知識にとまどい、深いいきをはいた。手は屹立を掴めただろうか。掴めたのなら、かけ上がるものをおさえようとする。けど、涙目は彼から離れず
乱れた分だけ散った翼がふるえ]
……べり、あん、あな、…
[あつい。と、惑う声がいう
正常さを失っていく声が、陰花に触れる熱に犯されて。彼をまた。呼ぶ。べりあんと、なにをするの、と取り返しのつかない堕落を予感しながら。
彼の声を知らず欲しがって、くちゅと花が鳴く
べりあんの、雌になりたいと。女の秘部がいう。だめだ、と天使にのこる心が羽をばさり、ばさりならした。*]
[天使の翼から枷を外し、そして冠を授けてから
ほんの数呼吸も経たない頃]
ああ…
[彼女は魔界の空へ飛んではいない
天獄の門をくぐってはいない
まだこの部屋を一歩も出てすらいない]
おかえり
[未来の記憶に悲鳴を上げ、震える天使に目を細めた]
[取り乱して逃れようとする小柄な娘がどのような悪夢を過ごしたのか、同じ時を過ごさずともすべてわかっていたが、
魔物の声はアルトの響きに穏やかな抑揚のまま]
私のアンジェ、かわいそうに
辛かったのだね
[部屋はそう広くない、壁際まで退がれば後は蹲れるだけ。
石の床に麻の敷物が敷かれた、素朴だが清潔で乾燥した空間。
こぼれる悲鳴と涙を手で受けようとするように、掌を静かに顎近くへ差し伸べた]
大丈夫
何も起こっていない、お前を殺した全てはまだ起きていないことだ
━ 瑠璃の部屋 ━
[指の先に涙の雫が落ちた]
……なんだろうな
このように心動かされるとは思っていなかった
[戻ってきた天使を前に、蛇は少しばかり驚いたように独り言ちた*]
触れても良いか?
──シュテラ
[この声に是が返らなくても、あるいは天使が恐慌に溺れたままであっても
華奢な腰を腕に捕らえて引き寄せ、抱き締める。
抵抗があろうと封じてかき抱くのさえ容易だろうと思う、どこもかしこも細く薄く柔らかい娘だ。
その中にあって豊かにまるく膨らんだ乳房が布越し、
魔物のそれと潰しあってふにゅりと撓む]
ゆっくり息を吐いてごらん
ここには痛い事はなにもない
[お前は死んでいないし汚されてもいない、とあやすように囁いた*]
[この身を求める言葉は、陶然、黙殺した。
ただその甘い執着は、クレステッドの認識に薄く薄く紗幕をかけてゆく。
言葉にして吐き出さない分、呼吸は浅く早くなった。
この閉ざされた空間は天の光から遠く、補給を受けられない天使は消耗するばかりでもあったのだ。
制圧できると確信したか、堕天使は不意に相好を崩し、愉しげに語り始める。
── 身体が、形を変えていると。]
[魔物は嘘をつく。
頭のいい堕天使ならば、なおのこと油断はならない。
けれど、言っていることのすべてが嘘なわけではないのがタチの悪いところだった。
足の付け根へと伸ばされた手に、握られて目覚めるものがある。
指先の沈み込む亀裂がある。]
── うっ !?
[いつの間に、と声がくぐもった。
堕天使の足の甲殻で斬られた傷だ、と思い為して唇を噛み締める。]
[なおも言葉を畳みかけながら、堕天使は未知の領域を弄った。
押しのけても、払っても、また求めてくる。
濡れている? ── あたりまえだ。
粘液まみれで取っ組み合っているんだろうに。
快楽? 俺が入る? 想像もつかない。
天にも昇るなどと ── おこがましい喩えを使うな!
激昂のいろを乗せて見据える視線の先、堕天の翼が熾めいて見えた。
精神操作の魔術をかけようとしているのだ、と察する。
耳を傾けてはならない。
左手を伸ばして、喉を掴んだ。]
[同時に、堕天使の指が深く潜り込む。
鱗あるその手を包むのは、天界由来の織物であった。
ゆえにか、抵抗なく
その先に、何が ]
──… あっ
[不意に、下肢の力が抜けた。
これは、おかしい。*]
[ 目を逸らそうとすればするほど
揶揄うような笑い声が耳に障る>>86
無くしてしまったもの
思い出さなければと唇を動かして]
―――ッ……
……私、の名前……は
[ ひゅうと喉が乾いた音を立てる。
神から授かった大切な名前
穢されてもなお残っていた自分を象徴するもの
何よりも大切なはずのそれは]
わたし、の 名前……
[ その先はやはり続けられない
浮かぶのは目の前の彼の名や
先に魔族に捕らわれた仲間の名前ばかり
自分自身を失ってしまったような感覚に
再び唇を噛み締めれば、微かに鉄錆の味がする]
[ 噛み締めた唇は、動かすごとに鈍く痛む
それでも、言葉を紡ぐのは
失ったものの手がかりを探しているから。
ぽつり、呟かれた声を拾ったなら>>87
頷く代わりに、ゆっくりと瞬きひとつ]
―――私は、神の手足 ですから
手足が何かを思う必要は
きっと……ない、でしょう?
何かを特別に思い、愛するのは
手足の主である、神だけ それでいい
神の愛を説くというのは、そういうものだと……
[ 彼の質問に答えているはずなのに
さながら、自問自答しているようだと思う。
仲間のうちには、人と深く関わりを持つ者もいるとは知っている
それ自体、間違っているとは思わない。
けれど何かに情を注いでなお、今を保てる強さなど
自分にはないと思っていたから]
[ 髪の青を通り首筋へ
やがては翼へと、辿って行く指の感触>>88
皮膚が粟立つほどに恐ろしいのに
なぜだか、蕩けそうな心地よさもある]
―――天使では……ない
[ 甘い言葉を受け入れてしまえたなら
なにより、楽なのだろう
先程の幻影に居た天使たちのように
酔いしれ、蕩けてしまえたならば。
けれど、それを受け入れるのは―――]
……天使ではないのなら
私がここにいる必要はないでしょう?
[ 彼の言葉を借りていうならば
ここは『天使』の調教施設なのだから。
天使ではないというならば
何処かへ捨てて欲しいと淡く微笑み]
[ 人の子が愛をつけるような言葉に>>89
きょとりと目を見開く。
最後に付け加えられた名称は記憶にある
でも、それは―――]
それは、私の……?
[ わからない。
授けられた名は、違うものだったように思う。
それでもその名に、懐かしさを感じてしまったから]
私は……
――せれす、たいと?
[ 拒絶することなく、受け入れれば
壊れやすい石と同じ色をした羽が一枚
寝台から床へと落ちていった*]
[ 覆い被さってくる大きな影を
怯えの滲んだ瞳で見上げる。
唇を奪われたなら
花の香りと魔酒の香気に混じり
鉄錆の味を感じることもあるかもしれない。
堕天使が天使の血液を舐めたとして
それが力をもたらすものかは、わからないけれど]
――― ん、ぅう ……。
[ 唇を貪られ、くぐもった声が洩れる。
胸元に差し掛かる手の存在にすら気がつかず
ままならない呼吸に身をよじれば
衣服の肩紐が外れ、誘うように肩口が露わになる*]
[反論する言葉と、睨みつける眼差しは斬りつけるかのよう。
息を塞ごうとする手に、惑わされまいとの気迫を感じる。
信じてはならぬ、という強い意思は、信じてしまいそうな心の裏返しであることも、よく知っていた。
その証拠に、ほら。
指先が秘裂の芯を捉え、深部に潜り込んだ時、明らかな反応を示して抵抗が弱まった。]
[機を逃さず腕を振り払い、粘体の中から両足を掴んで引き上げる。
腰の両脇で抱えるような形に押さえこみ、軽く浮かんだ。]
言葉では信じないというのなら、見せてやるしかないな。
ここがどうやって俺を受け入れるのか、その目で見るといい。
[腰の位置が視線より高くなるよう引き上げて、足をさらに開かせる。
堕天使の逆矛が、生まれたばかりの処女地に押し当てられる様が、天使の目にも良く見えるように。]
安心しろ。痛いのは最初だけだ。
すぐに、気持ちよくなる。
[先端が門を潜り抜けるまでは、見せつけるようにゆっくりと圧を加える。
隘路の入り口を押し破った瞬間、ひと息に奥まで征服した。*]
よくなくても、すぐに悦くなるさ。
[メレディスの言葉をあざ笑うかのように否定する。
拒絶を物語る唇なのに、その唇から漏れる自分の名前が色を帯びて聞こえて。
彼を追い詰めて、自分しか見せないようにしてその矜持を叩き折ってから自分に従えるつもりなのに]
ん………?
[メレディスの視線が自分の躰や屹立に絡んでいるのに気付く。
好奇心の入り混じった、そしてどこか品定めしているような視線。
本能的に何をされるか理解しているのか、怯えも期待も入り混じったような複雑な表情に自分の方の目が釘付けになる。
自分の躰にそんな感情を見せた存在を知らないから。
他人に興味がなかった自分は、他と体を重ねるより、夢魔や淫魔で遊ぶことの方が多かった。
そのような相手はお互いを棒であり穴であり、その程度でしか認識していないので相手の躰に感想を持つこともかった。
だから、メレディスが自分の躰に、恐怖にしろ感情を持ったことが新鮮だったのだ]
[怯えつつも悦ぶ躰に戸惑うメレディスは、まだ心を神に預けているのだろうか。
駄目といいつつも、自分の与えるものに反応を表しているのに]
親、じゃない。
俺は、お前の………飼い主だろ?
[一瞬戸惑ったのは、様々な絆を表す言葉が一気に思考に溢れかえったから。
その中で、一番自分たちに相応しい関係を選び出す。そのタイムラグがその沈黙の理由だ。
メレディスが掴んだ屹立の上から手を添わせ、上下するようにして軽い自慰の仕方を教えてやろうか。
いや、きっとそんな必要はないだろう]
熱い?
ああ、今、その熱を冷ましてやるから………。
[耳元で囁くようにして、力を抜いていろと、唆す。
メレディスをシーツの上に、大きく脚を開かせる。
こんな大胆な恰好をして受け入れさせようとして、彼は我に返り抵抗するだろうか。
そうはいかない、と目に力を籠める。
魔眼を発動させて、メレディスの動きを奪ってしまおう。
抵抗は封じても感覚などはそのままで。自然に淫らな動きをしてくねる腰は止まらない。
羞恥による抵抗ならば、容易に男の力で抑え込めてしまうから。
彼の両手を掴み、力を緩めていく。それと同時に彼の中に花に肉刀の切先を埋め込んでいく]
メレディ………ッ
[そのままメレディの反応を待つことなく、夢中になって腰を動かしてしまう。
その手のプロのはずの淫魔よりぎこちなく何もサービスをしてくれず、自分を拒絶するだけの存在の方が心地よさを与えるのはなぜだろう。
まるで吸い付くようにして離れない。中に入れただけで絡まるように動いて包みこむようで。
彼はどう感じているのだろうか。
自分ばかりがこのようになっているとしたら悔しくて、彼の屹立に指を絡め、自分のものに触れる時のように揺らしていく。
それだけで興奮が収まらず、溢れる感情のままにそのまま彼の唇を奪うように重ね、彼が噛みつくかもしれない恐怖も忘れ、無我夢中になってその舌を探り、絡め、深く深く口づけていた]
冷ます、なんてできないな……っ
こんなに、熱い……っ
[どこか自虐的な笑みを浮かべる。
自分の方が興奮して、ウブな躰に夢中になっているザマがみっともなくて笑えてくる。
メレディスのいいところ、感じるところを開発してじっくりねちっこくゆっくりと陥落する様を見てせせら笑ってやろうと思っていたのだが。
───堕ちたのはいったいどちらだろう*]
[見せてやる、と堕天使は言った。
漆黒に赤の走る翼が大きく頭上を覆い、クレステッドの足首を粘液から引き上げる。
とたんに肌を包む薄ら寒さ。
天の細工師が丹精こめた加護の指輪と翼枷の他はすべて溶かされ、遮るものとてない。
自身のあえかな変容よりも、際立つのは堕天使が腰に反り立たせた剛直だった。
淫画など置かれていない天の書庫で、文字で知るだけの雄の象形とそれとは、クレステッドの中で結びつかない。
ただ、攻めるためのものである、ということは看破した。
留めを刺すのではなく、何か邪悪な目的を抱いている ──
重い身体に鞭打って足を蹴り出すも、抵抗虚しく押さえ込まれる。
そして、堕天使はクレステッドを押し拓いた。]
[できたばかりの”傷”に、先端があてがわれる。
痛いのは最初だけだ、と堕天使は親切めかして告げていた。
どれくらいの痛みなのか。否、どれほどであろうと耐えてみせる。
そう覚悟を決める一方で、むしろ、単なる脅しではないのか?という気もしていた。
ヌルリとした薄緑の粘液が滑るから、ほとんど抵抗も ── なく、]
── …っ んうぅ !
[貫かれ、押し込まれる。
かくあれと、堕天使が望んだことで生じた性愛の祭壇は、その形を魂に烙印した。
これは罪。 これは欲望。 これは悦び。
視界が灼けた。
声なき声をあげて穢された魂は哭き、
血潮は踊って、先に堕天使の唇が散らした接吻けが、いっせいに華開いて白銀の肌を飾ってゆく。*]
[ おかえり。
そう紡いでくれる声すらも
恐慌に陥った天使には上手く拾う事が出来ない。
怯えて後ずさって、その翼が壁に当たる。
それにすらびくりと全身を震わせ羽を戦慄かせ
ボロボロと大粒の涙をこぼすのだ。 ]
いやっ、イヤァっ……!
殺して、もう、痛いのはイヤァ!!
私を弄ばないで……。
──回想・"あのひと"の話──
[物心ついた頃から、いつも思っていた。
どうして、オレの翼は他の天使たちと違うのか。
天使の翼の色は、それこそ千差万別だ。
水や空を思わせる薄青や、若葉のような緑色、
磨いた銀のような翼も、或いは
黎明を思わせる朱の混じった白、なんてものもある。
そんな中にあってもなお
ただ一筋の光も宿すことのないオレの黒い翼は
他の天使たちにとって『珍しい』を
かなり通り越した存在であったようで。]
[物心ついた頃の記憶にあるのは、
天の光が満ちた結界の中、
周囲から遠巻きに此方を見つめる天使たちの姿。
誰かが傍にいた記憶なんてものは
あの頃のオレには存在しなかった。
ただ、他の小さな天使たちが
いつか天の結界の外に出て、
神の栄光を知らしめるようになるまで
年長の天使たちに庇護されるのを
遠巻きに眺めるだけの日々。
──決して、籠の鳥だったわけではない。
庇護されているという意味では、
他の幼い天使たちの誰よりも、
オレは手厚く"見守られて"いただろう。
それを有難いと思ったことは
ただの一度だってなかったけれど]
もう、私を穢さないで……。
[ シクシクと啜り泣きながら。
全てはまだ起こっていないとの言葉に
一度、しゃくり上げる。
涙に濡れた翠玉をぼんやりと蛇に向けては
ぽたり、ぽたり。また雫がこぼれた。 ]*
[──まるで悪魔のようだと
オレの翼を後ろから指差す小さな天使もいた。
傍にいた天使たちがそれぞれ咎めるような言葉を
口にしていたけれど。
…わかるんだ。
あの小さな天使を叱って、
教え諭すようなことを口にしてるあの子たちだって、
本当は、同じように考えているってことくらい。
だって、ずっと見ていたのだから。
どうして、あの子たちの輪の中に入れないのかって、
そう思いながら、あの子たちのことを見ていたのだから]
ひっ……………!
[ 伸ばされた腕に小さく悲鳴をあげる。
いやいやと幼子がするように頭を振れば
柔らかな緑の髪が左右に揺れて乱れた。
ドン、どん!と、二度ほど相手の肩を拳で叩くが
柔らかに潰し合う肉の器と
抱き寄せてくれる腕のしなやかさと
何より、その場にあの饐えた匂いがなく
柔らかな同性の香のみに思えたから
やっと、その瞳に正気の光が戻ってくる。 ]
フォンセ……………………?
[ だが。はた、とその言葉の意味を理解すれば
悲しげに眉を寄せてより強く両手で
相手の肩を押そうとする。
そうして自分と相手との身を
触れさせぬよう。 ]
[──あの日、『はじめまして』と
差し出された手の温かさを今も忘れずに覚えている。
日に透ける金色の髪、夜明けの色をした瞳。
輝く純白の翼。
何よりも、純粋で恐れるものを知らない
無邪気な笑顔が、自分にはとても眩しく見えた。
他の天使が遠巻きに見つめる自分の翼も
あのひとにとっては
ただ珍しい色の翼という認識でしかないようで。
──まるで、黒水晶みたいだ。
そんな言葉を口にして微笑むあのひとは
いつの間にか、籠の鳥のようだった
オレの日常を一変させていた。
あのひとと出会ってから、
気づけばオレの傍らにはエレオノーレや
仲間と呼べる存在が増えていた]
[あれはいつのことだったか。
──どうして、オレの翼は黒いんだろう?
どうして、他の子たちのような色で
生まれてこれなかったんだろう?
切欠そのものは忘れてしまったけれど、
(だけど、たぶんに些細な理由だった気がする)
そんなことを、あのひとの前で口にしたことがあった。]
ひど……い、幻覚………!
貴方は、私を魂から穢そうと言うのですか!
あんな、………あんな…………。
[ 思い出すのも悍ましい狂宴に
蒼ざめた顔で言葉をなくす。
しかし先ほどのように叩こうとしないのは、
それでも抱きしめてくれた腕が優しかったから。
それでも震えが止まらなかったのは、
逃げた先の現実を思い知らされたことと
色濃く残る汚濁の記憶ゆえに。 ]
[──神様は、わたしたちの全てに意味を持って
わたしたちを生み出しているんだよ。
──だから、レトの翼が黒いのだって
きっと、神様に深いお考えがあってのものに違いないよ。
あのひとは相変わらず
そんなことを言って笑っていたけれど。
きっと、あのひとは知らない。
下手をしたら覚えてすらいないかもしれない。
だけど、それでもいい。
あのひとの言葉に、あのときのオレは
確かに救われていたのだから。
眩く結界に守られた鳥籠の世界で
あのひとたちと過ごした日々は、
あの日、あのひとが堕ちるそのときまで確かに
自分にとってかけがえのない宝物だった]*
……どう、して。
[ しかし色濃く落とされた影ゆえに浮かび上がる
一つの疑問符がある。
ぽつりとそれを言の葉に乗せた。 ]
貴方は、あのようには、しないの…?
[ 玩具すらマシな如くに弄び、
欲の捌け口にして壊し全てを貪り壊す。
何故、あの悪魔達のようにはしないのか。 ]*
──天獄の泉・居室──
……何かを思う必要がないのなら、
どうして、生贄の羊のことを気にかける?
人の子ですら、自分が摘んだ花に
そんな思いを巡らせることも少ないだろうよ。
[言いながら、ふと思い出したことがある。
昔、自分たちが長じて間もない頃、
とある村を彼女が視察に行ったとき
心なしか気落ちした様子で戻ってきたことがあった>>0:359
あの頃のオレはまだ、
成人したと認められる前で
あのひとや彼女が帰ってくるのを
首を長くして待っていた。
そのぶん、平生と異なって見えた彼女の姿は
なんとなく印象に残っていた。
何かあったのだろうと思ったけれど、
問おうとしてもはぐらかされて、
結局そのままになっていたなと思い出し]
……っ、はは。
[なんだか、すとんと腑に落ちた気がして
知らず小さく笑い声を立てる。
いぶかしむような反応が返ってきたならば]
……なぁ。
あんた、神の手足になるには
ちょっとばかり情が深すぎるんじゃないか?
[まるで本物の
壊れやすく、天の色を冠するにも関わらず、その実
日の光を浴び続ければその色を失ってしまう。
目の前の彼女は、そんな石によく似ている。
姿かたちばかりでなく、その心も]
詭弁だな。>>93
さっきも言ったと思うが。
オレは他の誰でもない『あんた』がほしいんだよ。
天使であろうと、なかろうと、な。
[捨てるつもり等、毛頭ない。それに]
あんたを守ることは、
あのひとの望みでも、あるんだ。
[あのひとはもう、
自分たちからは遠いところへ行ってしまったけれど。
それでも、
「エレオノーレを守ってやってほしい」という
あのひととの約束は、今もオレの中で生きている]
……ああ、そうだとも。
あんたは"セレスタイト"だ。
[最早、彼女は神の手足ではない、
オレだけの愛しい、愛らしい
ひらり、視界の端に空の色した羽が一枚
寝台から床へ落ちていくのを横目に捕らえながら>>94
ゆっくりと目の前の彼女に覆い被さっていく。
その内側にある
[重ねた唇からは、微かに鉄錆の味がした]
ん……。
[舌先を使って彼女の唇を舐め上げれば、
先ほど彼女が爪を立ててきた胸元の痛み>>0:477>>57が消える。
身に着けていた衣服にほんの僅か残った血痕を除けば
先程まで傷を負っていた等とは気づくまい。
…なるほど。
天使の血を魔物たちが欲する理由がわかったような気がした。
彼女のくぐもった声が重ねた唇の間から
漏れ聞こえてくれば
自然、腰の辺りに熱が籠もる。
身を捩る彼女の衣服が乱れて、滑らかな曲線を描く
肩口が露になったなら、
胸元へと伸ばしていた手をそちらへと移して
肩紐ごと衣服を下ろして、柔らかな膨らみを帯びた胸を
明かりの下に曝け出そうとする]
ふむ。
[女の乳房というものは堕天してから何度か見た事があるが、
彼女のそれは自分が見たものよりもまだ若く、そうして控えめであるように思う。
このくらいのそれも、固くて揉み応えがあるなんて
そう言われたこともあったし、
そのあたりの好みは人それぞれだろう。
が、せっかく触れるのなら柔らかなものがいいと
そう思ったので、彼女の胸のそのつけねから先端にかけてを、
掌でゆっくり円を描くように捏ねながら
成長を促すようにして刺激を与えていく]*
/*
オズワルド、指輪縁故受けてくれてありがとうな!>>83
これは溶かさない。
後で外すことになっても、紐に通して首にかけとくとかしたいな。
で、オズワルドに会えたら返すと言ってみたい。
「天の加護はもう授かれない」と。
/*
レトもかっこいいのだけど
相方様本体も、こまめにメモで連絡してくれるから
嬉しいなー。ってなってる。組めてよかった、大好きー
[ふるふると首をふる。
悦くなりたくなどなりたくない。身体を襲う快感に気づいているのに。瞳に因美を浮かべるのに。彼を呼ぶのに、いやがった、いやだ、いやだ。
やだ、やだと泣くのに、泣いて]
…ぅ、あ?…ん、
[どうしたのだろう。
彼は時おり、こんな顔をする。思うままに蹂躙するあくまなら、もっとメレディスは恨めただろう。呪詛のように言葉を吐き出せただろう。
どこか哀しみを抱くのはその眼差しのせい。
身体を止める、こわいこわい、目なのに]
[なぜ、と思う。
初めてみる、男の体。取り返しのつかないところまで、もう来てしまった。けど。これより先は更に取り返しのつかぬこと。かみさま、と何度と祈った相手に
救わぬものに、祈り。]
かいぬし?…、やだ
ふざけるなぁ…
あ、わたしは、めれでぃは、
[飼われるきはないと。涙目が光を取り戻す。
彼が呼ぶ名で否定する愚かしさ。順応の兆しに気付かずなけなしのプライドで、彼をにらんだ。もっとほかの言葉をもらえたのなら、戸惑ったかもしれない]
…ひぃ、う、あ。や、だこれ。
きもち、わるい…ぬるぬるするっ
[彼の手とともに
触れる自らの熱源はひどいものだった。
自分にそれが生えているのだという、事実にくしゃと顔が歪む。柔らかくてでも、芯はかたい。異物にふるえて。やだという、のに。彼の指が当たる筒はきもちよさに涙を流す。溢れる先を指腹でおさえて
それが、また異なる悦を生むのに気づけど
漏らすのだけはいやで。]
…さ、ます?さま、して、ぅぁ
やだ、ちがう。やめろ、…やめて、べりあ、ん
[耳元に囁かれた言葉はまさしく悪魔の声。
堕落を誘う声音に、ちかちかと光る目が瞬いて、涙とともに理性を口にする。だめだ、だめ、と脳内で鳴り響く警告音、羽根が散った、まるで先を予感させるように
シーツのうえにいくつも、落ちて]
あ、あ、…やめ、ろ
わたし、はっ……
[開かれた足。変わってしまった箇所が見られる。滴を押さえようと指で封じられた熱源も。根元に咲く、トロトロに解けた媚肉を有する陰花も。そして、排泄の穴すら
抵抗、しようとした。
だめだと、なのに体はまた動かなくなった。卑怯ものと叫ぶ声は今度は彼の耳に届く。だが、だけど。
その肉の刀、黒く太いものを拒むすべなく]
…っ!!!!ぁ、ぐ、!いた、ぁっ
[裂けた。花が散った。
受肉の証である、赤が流れ]
や、め、っ、ひぃん、やめて
べりあんっ、…いや、だ、ぁ
[跳ねる体は痛みを訴える。
処女を無くした痛みと、飼い主という雄を迎え入れることに悦ぶ雌の快楽が目まぐるしく身体を跳ねさせた。絡まる媚肉は彼を包み込む。奥に、求めて絡み付く
唇から、唾液がこぼれた。喪失に落ちる涙
彼の動きはそのまま止まらず、蹂躙を受けて泣いた]
…、っ、ぁ、ぁ、、や
[それでも、快楽を拾ってしまう
乱暴な性行に感じていると彼が逸物を握れば気づくだろう。どこまでも飼い主を喜ばせようとする、身は軽く達した証拠の白濁を、彼の掌につける。]
[そして、もたらされた口づけは
心以上に身体を折るのに、充分だった。熱い、焼けるような唇がふれあい、舌を絡めとられる。せめてと、歯をたてようとするが力が入らず、あまがみになっただろう]
…、べり、あ…ん
[どうして。と涙に濡れた眼で彼を見上げる。
自由の聞かぬ体、ただ媚肉だけが、彼を包み込みさそう。いやだ、もう、いやだ。とおもう。たすけて、良いのが、こわい。と。おもう、のに。こんな風に汚されて、…メレディスは、]
…も、う、ゆるして
おなか、…おおきく、なる……ぬ、いて
[抜かないで。もっと、奥にきて]
なか、…きも、ち
[わるい。]
[いい。]
おね、がい、、めれでぃを
[たすけて。と屹立が無意識に彼の掌にすり寄った*]
[ふるふると首をふる。
悦くなりたくなどなりたくない。身体を襲う快感に気づいているのに。瞳に因美を浮かべるのに。彼を呼ぶのに、いやがった、いやだ、いやだ。
やだ、やだと泣くのに、鳴いていた]
…ぅ、あ?…ん、
[見れば、浮かぶ疑問、どうしたのだろう。
彼は時おり、こんな顔をする。思うままに蹂躙するあくまなら、もっとメレディスは恨めただろう。呪詛のように言葉を吐き出せただろう。
どこか哀しみを抱くのはその眼差しのせい。
身体を止める、こわいこわい、目なのに]
どうして?
[あの場の魔物達の触手よりも、よほどこの腕は強い
痛みを与えないための加減で行使しているだけ
肩を押し返してくるたおやかな抵抗に僅かだけ譲歩して、
腰に回した片腕はそのままに、胸へ囚えたまま]
私たちの中に嗜虐の欲がないのかと問うなら、あるが
[仄かに湿った薄緑の双眸で天使を見つめた。
穢され壊されて無惨に死にゆくそのひとしずくまでも、愛おしかったのだから]
けれど耳があるなら聞くといい
玩弄し慰み者にして喰らうためならば、相応しいモノなど幾らでも手に入れられる。私の星を捜し求めたりはしない
愛しているよ、私のアンジェ
[なぜ、と思う。
初めてみる、男の体。その躰に見惚れてしまうほど、取り返しのつかないところまで、もう来てしまった。そして、これより先は更に取り返しのつかぬこと。かみさま、と何度と祈り
救わぬものに、救いをまだ求め。]
かいぬし?…、やだ、ふざけるなぁ…
あ、わたしは、めれでぃは、
べりあんの 、もの じゃないっ
[飼われるきはないと。涙目が僅かに光を取り戻す。
彼が呼ぶ名で否定する愚かしさ。順応の兆しに気付かずなけなしのプライドで、彼をにらんだ。もっとほかの言葉をもらえたのなら、戸惑ったかもしれない。別の光を宿したかもしれないが。]
…ひぃ、う、あ。や、だこれ。
きもち、わるい…ぬるぬるするっ
[彼の手とともに
触れる自らの熱源はひどいものだった。
自分に雄のものが生えているのだという事実にくしゃと顔が歪む。柔らかくてでも、芯はかたい。異物にふるえて。やだという、のに。彼の指が当たる筒はきもちよさに涙を流す。溢れる先を指腹でおさえて
それが、また異なる悦を生むのに気づけど
漏らすのだけはいやで。ギュギュっと抑えようとして]
……少し、落ち着いたか
おいで。床は硬い
[片腕で天使を抱いたまま立ち上がり、質素なテーブルセットの椅子の座面へと下ろした。
翼がひっかからないようにか、背もたれは低い。
そして腕を離した。身が重ならなくなれば、部屋には灯るランプの明かりが揺れる]
お前が解放を欲するならば、いまひとたびお前をこの天獄の泉から空へ放とう
[木製のテーブルに冠を置いた。
金と瑠璃石の冠]
…さ、ます?さま、して、ぅぁ
やだ、ちがう。やめろ、…やめて、べりあ、ん
[耳元に囁かれた言葉はまさしく悪魔の声。
堕落を誘う声音に、ちかちかと光る目が瞬いて、涙とともに理性を口にする。だめだ、だめ、と脳内で鳴り響く警告音、羽根が散った、まるで先を予感させるように
シーツのうえにいくつも、落ちて
花は期待に濡れていた。溢れる蜜が筋を割って流れ]
あ、あ、…やめ、ろ
わたし、はっ……
[開かれた足。
恥辱が駆け巡り肌を染めた。変わってしまった箇所が見られる。滴を押さえようと指で封じられた熱源も。根元に咲く、トロトロに解けた媚肉を有する陰花も。そして、排泄の穴すら
彼の好みに生まれた身をさらけだし
抵抗、しようとした。
だめだと、なのに体はまた動かなくなった。卑怯ものと叫ぶ声は今度は彼の耳に届く。だが、だけど。もがけど動かず
その肉の刀、黒く太いものを拒むすべなく]
…っ!!!!ぁ、ぐ、!いた、ぁっぁぁぁ
[裂けた。花が散った。
受肉の証である、赤が流れ、彼の根元を穢すだろう。其れは正に純潔の喪失。――神への裏切りが決定的に、躰を裂いて。祝福の女陰が、彼を悦んで包み込んだ。ただ、メレディスは涙を流し
圧迫感に喘ぎ、叫ぶ]
試せばお前はきっとまた死ぬ
やめておくというならば、それも良い
私はお前を飼い、私の印をお前に刻み付けることにする
[選びなさい、と告げる声は先ほどと同じ。
だが、彼女の記憶に色濃く落とされた影があるように、蛇の意識にも乱れはあった]
……
私はどうやら、今のような悲鳴をもう一度聞きたいとは思わないようだ
お前がまだ選べないなら、どうだろう
……
特に思いつかないが
…そうだな
お茶でも飲むか?
[たしかに冠を置いた横にはティーセットがある。
湯気を立てるそれを指先で撫でた*]
これは地上で採取されたカモミール
や、め、っ、ひぃん、やめて
べりあんっ、…いや、だ、ぁ
[跳ねる体は痛みを訴えた。
処女を無くした痛みと、飼い主という雄を迎え入れることに悦ぶ雌の快楽が目まぐるしく身体を跳ねさせ。絡まる媚肉は彼を包み込む。奥に、求めて絡み付く
唇から、唾液がこぼれた。喪失に落ちる涙
彼の動きはそのまま止まらず、蹂躙を受けて泣いた]
…、っ、ぁ、ぁ、、や
[それでも、快楽を拾ってしまっていた。
乱暴な性行に感じていると彼が逸物を握れば気づくだろう。どこまでも飼い主を喜ばせようとする身は軽く達した証拠の白濁を、彼の掌につける。そして尚、かたさを失わない逸物が、擦られれば女陰もきゅっとしまり。胎内が鳴く事で悦を知らせ。]
[もたらされた口づけは
心以上に身体を折るのに、充分だった。熱い、焼けるような唇がふれあい、舌を絡めとられる。せめてと、歯をたてようとするが力が入らず、甘噛みにしかならずくちゅっと音をたて吸い付くよう]
…、べり、あ…ん、 …
[どうして。と涙に濡れた眼で彼を見上げる。
自由の聞かぬ体、ただ媚肉だけが、彼を包み込みさそう。いやだ、もう、いやだ。たすけて、良いのが、こわい。と。、なのに。こんな風に汚されて、…メレディスは、悦んでいる。
奥が、作られた胎内が、子宮が悦ぶ]
も 、、う ゆるして
私を これいじょう、けがすな…
おなか ……ぁ、おおきくなるっ、ぁ
だして …なか …っ、んん
[中から出て。と願う言葉は途切れ途切れ。]
(抜かないで― ――奥に、)
くちゅくちゅ、いって…きもち …、
わるい (いい)
[お願い、と悪魔に懇願する。
涙目が彼の激しい動きの中何度も嬌声を放ち。のぞけってびくびくと震え。陰茎を飲んで。駄目だ、駄目だと思うこれ以上は本当に。]
ん、んぁ ……、めでぃを
たすけて――かみさま (べりあん)
[屹立が彼の掌に無意識に擦り寄った。
手足が動くのなら、彼に縋っただろう。神を呼びながら、真実、神を裏切り、飼い主を呼び。唇は唾液とともに深い息を吐き出した。花が降りる―――あんなにも青白かった肌は今は
朱にそまって、羽根ばかりが白のまま*]
/*
はあ、すき
まだだ、まだおちてないぞってかお
いやなかみはおちているけど、なんでこんなかっこういいの?
隙とかある完璧じゃない感じがほんとうまい
それでいて俺様なんだよぉぉぉ
天使を飼うなど、さほど興味は無かったんだが
お前を見つけた時、気が変わった。
[>>79余程ショックだったのか、己が発した言葉を茫然と繰り返す
オズワルドに答えながら。
下腹部へ伸ばした手は雄の象徴である二つの袋を、
手の中で柔く転がして弄ぶ。]
美しい宝玉を持ち帰るのに、努力するのは当然だろう?
[実際は戦いのどさくさに紛れて持ち帰っただけだが、
さも苦労したかのように告げて。
手のひらを滑らせ、肌の感触を堪能しながら受肉を確かめる。
>>80メリハリのある引き締った体躯には、決して厚いとは言えない胸板が完成され。
すっかり受肉を果した証として、天使には不要だった胸の飾りと、
雄が雌を孕ませるためのものが備わっていた。]
技工の天使 オズワルドは、技工の天使 オズワルド と 偽りの蠍 ジェフロイ を能力(結ぶ)の対象に選びました。
そう来なくてはな!
簡単に墜ちて来られても、面白くない。
[>>81>>82 身体を穢されても尚、強気な言葉と視線を返す
オズワルドを見れば口角を持ち上げる。
調教と聞いて、どんな仕打ちを想像しているのか知らないが、
何も苦行は痛みだけとは限らないのだ。
そんな折、魔王陛下の声が天獄内のあらゆる隅まで届き>>1
脳裏には天使を侍らせる、その姿が浮かぶ。
言葉通りこれからの指針を紡ぐ声は、流石に天使達には届かないようだが――*]
さて、どれだけ耐えられるかな?
[魔王陛下の言葉を聞き終えれば、
なるほどそれはいい、小さくと呟いて。
柔らかに弄んでいた子種を作り出す袋から、今や立派にそそり立つ
男芯に手を滑らせ、根元から先端へとゆっくりと扱き始める。*]
……お前の覚悟を、存分に見せてもらおう
[ともあれ、天が与えた名ではなく。
己が新しく彼に名付けることで、神から与えられた名を忘れ、
天界を忘れるの早まるというなら。
今はまだ、その時ではない。
名を塗り替えた方が手懐けるのは早まるだろうが、もう少し
この強き意志を見せる瞳を堪能したいと思えた。]
ほら、ここに出来た不必要なものが、淫らな音をたてているぞ?
ここも……こんなに硬くなって
[確実に快楽へと導くように、掌の中で硬度を
増してゆくのを確かめながら。
先端まで行くと、敏感な鈴口を親指の腹で刺激して、
受肉したばかりの身体に容赦のない攻めを与える。
背後からしっかりと抱き寄せ、あいた手で胸の飾りを摘み、
潰して弄び。
初めての刺激に、胸に咲いた淡い尖りが、しっかりと硬さを増すまで。
黙したままの天使を、執拗に舐った。*]
[天使を連れ込んだ客室では、夜がたっぷりと濡れている。
微かに響くのは粘性伴う、泥濘の這いずる音。
淫靡と云うよりは、低俗に泥沼へと誘い込む不穏。
性を知らず、偏向を知らずの彼に、男が最初教えたのは危機感であった。神の加護は地の底までは届かず。魔界を包む瘴気の天蓋を貫けない。彼の無防備を実益を兼ねて指摘し、彼の下腿は無数の触手に包まれる。
内股に均等に張り付く筋を確かめ、足指の股の間をも細い弾力が潜り抜けた。]
あまり褒めないでおくれ。
然程若くないのだ、照れてしまう。
[醜さと卑しさを詰られたと云うのに、男は楽し気に咽喉を上下させ、茶化して返す。然程、と冠するには年を誤魔化し過ぎていたが、何分、自分自身ですら碌々覚えていないのだから仕方ない。>>71]
[泥が彼の肌に触れる度、ねちねちと異音を零す。
構成させたばかりの胸に執拗に蠢くのは、彼の自覚を引き上げる為。或いは実ったばかりの青果の弾力を確かめる為か。
彼に与えるは拷問めく焦燥。
纏わりついては吸い付く刺激の群れ。
彼の声に混じりだす蜜色たるや、最早聖歌も謳えまい。
神への賛美に代わり、欲に翻弄される嬌声を聞くのは怪物ばかり。]
おや、まだ何も始まっていないだろう。
この程度で音を挙げていては、後が辛いよ。
[気遣うように口にして見せても、彼に齎す変化は止まらない。
彼の絞り出す声が、いよいよ艶を帯びるなら尚のこと。>>74
泥が括りだすのは彼に出来た乳嘴。
芯を育てるように未熟な突起を押し潰す過ぎたる愛撫。
切羽詰まって己が名を呼ぶ声に、赫が蕩ける。]
はは、変容が始まればもう戻らない。
此処は私を悦ばせる為だけの器官だ。
[絶え間なく彼に触れる触手が、またジワリと表皮を体液で濡らす。男の興奮と連動するのだと彼が気付けば、笑みを深めよう。
彼は魔の者を誘惑するだけの婀娜を得たと。
清冽としたネロリの芳しきは、閨で焚く淫香よりも甘くなる。>>75
もがき、拒絶しながらも、陥落を選ばざるを得ない彼は見物だった。
気が昂り、喉が渇くような絶望の匂いがする。
刈り取られる神気にすり替わってゆくのは、怪物の邪気。>>76]
新しく生まれ変わる気分は如何かな?
中々出来る経験ではない、愉しみたまえ。
[そっと男の指先が彼の頬を撫でた。
侵食に耽る悪辣の癖に、慰撫の指先は優しく、慈しむよう。]
[――― 変容したのは彼の胸だけではない。
人々が歴史の中で幾度も囚われ、耽った淫罪の証も。
即ち―――、彼の熱を掻き集める屹立の顕現。
彼が二本の腕で己を退けても、百に及ぶ触手は拒めまい。
ぐちゅ、と塗り付ける体液は潤滑剤と変わり、彼とシーツを穢す。]
―――――……、
[彼は確かに利発な天使であった。
この非道な変容を誰が与えているのか、決して間違えない。
助けを乞うのは最早、天ではなく、彼を支配する我が身だ。]
うつくしいな、
[ぽつりと見惚れて漏らした言葉は、小さな真実。
彼は容姿のみにその賛辞を受けていると思い違いをしているが、それよりも、もっとずっと。]
なんか、聞いたことのある声がすると思えば貴方か……。
[>>*5ギィと名乗った声に、聞き覚えがある。
己は彼直属の部下ではないが、戦場で指揮をとる彼の姿は
これまでにも度々、目にしたことがある。
他にも天獄内の意識を探れば、いつくか同族の気配が見て取れたか。]
[彼の声に、己も案外熱を上げていることに気が付いた。
否定ばかりを紡ぐ彼も悪くないが、抗い切れぬ彼も良い。
最初から諦観を抱く魂よりも、抗うことで研磨された輝きの方が己は好ましく覚えた。絶望には鮮度があり、希望は成熟を促す為の贄。
ふ、と眸を緩めれば、赫が些かの色味を変える。
今の彼を辛うじて支えるは、天に座す主神の存在。
余りに分かり易い弱点を晒した彼の落ち度。
彼が頂きを見た瞬間から、触手らは鈴口から溢れる甘露を啜り上げ、眸が幻覚を見せた。
傷ついた心は、酷く追撃にも弱くなるもの。
視界に
『堕落は罪と心得よ。
姦通は咎と弁えよ。
汝、御名を返上し、天門を潜ることを禁ず。』
[彼の眼には、光が収束した神の形に見えるだろう。
呪いのように下ろすのは、裏切りを赦さぬ硬い詰責。
彼の眦から溢れた涙を指先で掬い、男はうっそりと笑む。]
[朦朧とするだろう彼の唇から、その名を聞こう。
天の名を奪おう、既に彼は清廉なる天使ではない。
真実、無垢に変えてしまった、我が愛し子だ。]
見事に咲いたな。
[性の架台に繋がれた天使は、烙印に喘ぎ、染まった。
無垢なる白銀に最初の筆を入れた堕天使は、身をかがめて秀でた額に口付ける。]
これほどにぴたりと嵌るのだ。
やはり、おまえは私に添うためにあるもの。
[穿たれた形を天使が覚え込むだけの間を置いて、今度は軽く腰を引く。]
さあ。
もう、おまえはこれに悦びを感じているはずだ。
受け取るといい。
おまえに与えられた新たな快楽を。
[浅く、深く、腰を使う。
これが肉の快楽なのだと教え込むために。
天ではどこを探しても見つけられないだろう知識を授けよう、と。]
[その淫靡な教化のさなかに、声と幻視が届く>>1
魔にのみ響く声まで聴いて、ああなるほど、と密やかな息を吐いた。]
おまえの全てを、この手に収めたい。
[今すぐにでも、と焦れる息が乗る。*]
部隊長殿に、龍人族、そして七つの気配を持つ蛇か……、
なかなか豪華な顔ぶれだな。
俺はジェフロイ、気配と姿を偽るのは得意だ、よろしく頼む。
[>>*6傷心中のなは理解できないが、
>>*8>>*9二つの意見には大いに頷ける。
すぐにころりと懐かれては、興ざめもいいところだ。]
[ 神の手足になるには情が深すぎる。と
先に言われた言葉に首を振る。
己の弱さも、揺らぎやすさも知っている
だからこそ、神以外を思わないよう
誰とも深く交わることなく生きてきた。
例外と言えばそう――
神から離れることを選んだ、目の前の彼と
雪のように白い翼を持つもう一人の仲間
ともに動いて一つというように
視察などを命じられていたのだから
共にいる時間は他よりも長いもので
それでも、自分は―――]
情が深いのなら
あの時、手を伸ばしたでしょうね……
[ 単に脆いだけなのだと
唇の端に、苦い笑いが宿る]
私の言葉を詭弁というのなら
貴方の言葉こそ、詭弁……でしょう?
[ ほしい。と
求める言葉に、弱々しく否定を返す]
守ることが、あのひとの望みなら
所有することもまた
あのひとの望みなのですか……?
[ 独り言じみた問いかけに
答える声はあっただろうか。
言葉で抵抗を試みたところで
穢されてしまった現実は変えられずに]
[ 酸素の欠乏と、口付けの深さも手伝い
魔酒を呑ませられずとも、意識が朦朧となってくる。
人の村を視察したこともあるのだから
体を重ねる意味は知識としては識っていた。
けれどそれは、子を成すためのものとして
受肉したとしても、天使は子を成すことはない
だからこそ、この体勢も
征服欲によるものだと思っていたけれど]
レ、ト……
――なにす、る
[ 肩紐が引き下げられ、上体が露わになる
荒い呼吸を繰り返す控えめな双丘。その先端にある薄桃色の頂き。
紛れもなく自分の身体のはずなのに
見馴れたものとは違う、性別のある姿。
性のある者とない者、男性と女性
受肉したという事実を今更思い知らされて]
しかし、あれだけ捕らえた天使を売りさばいてる
貴方が、ここにいるとは意外だったな。
[戦の度、上級の天使を生け捕りにしては
魔族のみならず、魔王そのひとにまで卸していたようだから。
とうに好みの天使を躾けているかと思っていたが、
ただ思い返せば、彼が傍らに天使を侍らせている姿を
見たことはなかった気がした。**]
[ 見下ろす視線に恐怖が募る。
せめて体を隠すものをと
シーツを手繰り寄せようしたけれど
指先が布地をかすめるばかりで届かずに]
や、やめ ッっ……
[ 控えめな双丘を掌が這い回る。
肌が触れ合う不快感と
捏ねる様な動きがもたらす痛みに
声をあげまいと歯を食いしばっていたけれど]
ん、 んぅ……
[ 程なく、痛みの中に違う感覚が混ざれば
少しずつ下肢から力が抜けていき
唇の端から、くぐもった声が漏れはじめた*]
[時に。
邪視を司る怪物は、怠惰な癖して俗流であった。
“月刊 天使の飼い方”の定期購読者であった。
永き時の中に在っては、大概の享楽を経験してしまうもの。
ついうっかりと、スライムプールならず自前の触手プールで未熟な天使を受肉させてしまう程度には、玩弄の術も持つ。
だが、脳裏に届いた聞き知った声には気配だけで笑い。]
彼が欲しがるなら、いずれ褒美にでも与えよう。
[緩慢な物言いは、されど傲慢。
単一種にありがちな性質を覗かせて、話半分耳を傾ける進捗。
他者に教えを乞う龍人>>*6ほど素直に出来ては居ないが、覗きは趣味のひとつであった。]
立てる爪も、背中で研がせれば、やがて丸くなる。
侭ならぬ方が興も湧くと、思うがね。
[悪性をとろりと零す程度の茶々。
或いは、混ぜ返すような。
享楽こそを是とする怪物は、あまり導きの役に立たない。*]
(アイリ、そう、それがわたしの名前だ。)
[正直、同族が互いを認識しあうために必要なものでしかない、少なくとも自分はそう考えていた…はずだ。
だけど積み重ねていく変わり映えのしない日常の底の底、こびりついて拭えない記憶の欠片が心のやわい場所をひっかき続ける。]
(なぜ、わたしはあの人に名前を教えたのか
そもそもあれは誰なのか…名前すら思いだせない。)
[日常という甘い毒薬に浸りすぎた体と心を、これ以上なく踏みつけ、傷つけられた結果、掘りだすことができた記憶の欠片が―
自分を更なる苦痛と苦難に満ちた地獄に突き落とすのか。
それとも新たな救いの道を差し示すのかは。
今の自分にはわからなかった。]
[だけど時と目の前の魔族は残酷に、大切なものを穢され続けている天使からすべてを奪おうとする。
わずかな陶酔は、男の懇願で覚めてしまった。]
…なにを…戯けた事を…
[此処に来てようやく彼は―奇妙なことを願っているようだ、と気がついた。
俺じゃダメなのか、なんて、同族同士なのに通じ合えない男女のやり取りを幾度となく目撃している身には聞き慣れて何の感慨も浮かばないが…他でもない自分に向けられた言葉だというのは理解できた。]
[泣きはらして腫れぼったい顔に侮蔑と嫌悪を再び滲ませ吐き捨てる。]
わたしと貴様は…天誌と魔族…
生き方も考えも違いすぎる…
水と油だ…
混ざりあることは決して…ないっ
[先程までは女の気を引くような甘いフレーズの数々も、傲慢な振る舞いや、残虐な仕打ちを盛り上げるために差しだされた餌なのだと思い込んでいた。
だが彼はどう見ても正気だ。
正気の頭で、天使を人々の前で裸に向き、頭を踏みつけ、放尿させて、愛を囁き、愛を乞うているのだ。]
(…ありえない、やはり魔族というものは…っ!)
[虫唾や悪寒など、既存の単語では言い表せない、言うならば本能からの警告が背中を駆け上り、脳内に激しい警告音を鳴らす。
冗談ではない!この先ずっと彼の気分と戯言に振り回されるなんて!]
どうして、私なのです。
星とは、いったい?
[ 優しげな言葉に心が揺らぎそうになる。
それでも開放はされず
愛の言葉を再び口にされ
神に見放された天使は視線を伏せた。
こんな私に何の価値があると言う。
ひ弱で脆弱な彼らの餌だ。
だと言うのに、その向けられる眼差しは柔らかく
テーブルで椅子につけばなされた提案は
此方を尊重しているようにも見える。
だが、その二つは何方も選び難い。
かたや彼女の僕になるということ。
かたや、無残な死を迎えると言うこと。
膝の上、拳を握りしめた。 ]
[改めて屈せず、抗い続ける決意を己が胸の内に秘めた…その筈だったのに。]
…っはな、せ…!
[自分を屋根から突き落とし、新郎新婦をぶら下げ、臀部を殴打してきた両腕で抱きしめられながら、母親を失った迷子のか弱さで縋られると、わからなくなってしまう。
弱り果て、心の支えを失い、わけのわからない記憶に振りまわされた自分は、「天使として」魔族である彼を拒否するしかないのに。
もがくあがくも、少なくとも今の男には強くできなかった。]
…外に出れば私は非力なのは分かりました。
ですが、貴方の申し出に首を縦に振れるほど
貴方を許してもいないのです。
貴方は、私の平穏を壊しました。
[ カモミールを飲もうか、との提案に
こくりと頷いて立ち上がる。
まだ淹れられていなければ自分がと
薬草を煎じていた天使の自然な行動。
茶を二人分用意しながら、ぽつりぽつり、
言の葉を零していく。
この悪魔は、自分を攫ってきた癖に
優しく触れて、優しく語る。
それが悪魔の拐かしの手口かとも思うが
だからこそ強く否定しきれない。
だからこそ。 ]
名を…?なにをいっ…
[困惑は戸惑いに変わり、記憶や自分自身ではなく目の前の男に意識が向いた、それがいけなかったのかもしれない。
なぜ自分はこうも油断し続けてしまうのだろう。]
っやめ、やめろ…っ
貴様と…するぐらいなら、
糞をしたばかりの野良犬の尻に口つけたほうがマシだ…っ
[潔癖症である自分もこの時ばかりは、例えに出したもののほうがマシだと考えた。
清潔面もそうだが、何より魔族は得体の知れない術を使うという。
先程指を噛まなかったのも血を媒介にした術を使うのではないかと危惧した結果なのに、舌なんて!]
……その、印があったなら。
私はどうなってしまうのですか?
[ 神は助けてはくれなかった。
神への疑いと、それだけ堕ちてしまった自分への
落胆は半々で
それならばせめて無残に弄ばれるのは避けたいと
その印についてを改めて問おう。 ]
……貴方のものになったなら。
私は、どう変わってしまうのでしょう。*
[自由の効かない両手で胸を押すが、抱きしめる腕の力はそれよりも強く、抗えない。
指がイモムシなら、舌はナメクジとでも言えば良いのか。
恋仲となった男女はなぜこんな気持ち悪いものを好んで受け入れているのか、まったく理解できない。]
やめっ…ん、ン…っ
[噛んだところで止めてくれる男でもないだろう、懸命に舌で追い返そうとするが、ぬるぬると滑り、喜んで舌を絡ませているとしか思えない動きに。]
ふぅ、っう、ぅうう……っ
[悔しい、悔しい、こうしてなにもかも一方的に奪われなければいけないのか。くやしい。
再び涙が溢れ頬を伝う。
触れ合った舌が疼き、せめてそれだけはどうにかしたくて、払いのけたくて、必死に舌を彼の舌に押しつけた。
くやしい。]
…っかはっ
やめろ、やめ、なにを、
[何かしらの、魔術による印を刻まれたと勘付いたのは、口づけから解放され、鎖骨や下腹部にも唇を感じてから。
舌に感じた疼きが他の印がつけられた場所にも僅かに存在し、嫌が応にも意識せざるを得なくなる。]
[枷が嵌められた両手を取られ、新たな責めが始まるのか、と顔から血の気がサッと引く位には、恐怖を覚えてしまっていた。
だが彼は謝罪して、……悲しそうな顔をして。]
……わたしを、惑わそうとしても無駄だ…
貴様の言動と行動に…合理性を感じない…
わたしたちは、わかりあえない…
…はなせ、わたしを、天に帰せ…
…かえせ…
[瞳が、決意が揺れる。
合理的ではないと彼を責めている自分もまた、拘束に対した抵抗を見せずされるがままとなっているではないか。
…部屋を出て行く背中に投げた声も戸惑いに満ちて。]
[部屋にひとり放置され、眠りに落ちるまでの僅かな時間に想いを巡らせるのは、やはりあの記憶のこと。
抱きしめられた、頭をなでられた、自分の名前を教えてしまった。
おまえは誰なんだ。どうして―]
「アイリ。おねがい。この村を―この子を―」
…アイリ。
[――忘れてやるものか。奪われてたまるものか。
その愛しい響きを――]
[夢を見ぬ程深い眠りについていた、と知ったのは、部屋の扉が開く音で目を覚ましたその時である。
最初にここで目覚めた時と同じようなヘラヘラ顔で、ただひとつ違うのは腫らした目で―]
(…意識してはだめだ、どうせ演技だ。)
[顔ごと視線を逸らし、意識を他に向けた。
そう、例えば、先刻刻まれた印―]
っ!?ふ、ぐ、あ、つ……っ
[何か言おうと開いた唇に空気が入りこむと、まるでそれが熱風かのように舌に熱さを感じベッドの上で飛びはねた。]
…あ、な、なんだこれは…
きさま、なに…っ
[後から効いてくる、とはこのことか。
しゃべる度に舌が疼き、思考がごちゃごちゃにませられる。
胸と下腹部の印も疼きを強め主張し、下手に動けばまた変な声を出してしまいそうで。
四肢を強張らせ、震えるしかできなかった。**]
賑わっているな。
喜ばしいことだ。
[思念の流れに、魔王さらりと混ざりこむ。]
《泉》の結界には念話を容易くする力も付加しておいた。
行き詰った時には相談するも良い。息抜きをするのも良い。
大いに交流などするがいい。
[広がれ天使飼いの輪、である。]
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『月刊天使を飼おう 読者投稿コーナー』
二頭目を飼い始めました! PN:暗黒魔導の滅雷帝さん
「先日、念願だった二頭目を手に入れました。
一頭目と違って元気いっぱい跳ねまわって、一日中鳴いています。
ちょっとうるさいくらいだけれど、それも可愛い!
先住天使は新しい子が気になるのか、どこに行くにもついて行って手本を見せたりしているのがまた見ていて癒されます。
多頭飼い、お勧めです!」
多頭飼い、無理です。 PN:となりの屍霊くんさん
「友人に勧められて天使の多頭飼いを始めたが、散々だった。
三匹まとめて買ってきたのだが、家に連れて帰った途端に天使同士で固まってばかり。
餌でもやろうと近づいたら急に攻撃してきて、危うく浄化されるところだった。
天使を飼うなら、やはり一匹が限度ではないだろうか。」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
[この状況を教え諭す声が降り注ぐ。
これが、肉の交わり。
物理的に他者を受け入れること。
それにしても、なんと寸分なく収まるのだろう。
まさに、誂えられた鞘だ。
比較対象など持たぬままに、
額に接吻けられた戦士は、唇を噛む。]
[征服された地を、堕天使は染め上げていった。
幾度となく往還し、これは快感なのだと謳い、反応を引き出してゆく。
クレステッドは最初、わざわざ敵に悦びを与えるのは、どういうつもりなのかわからず混乱した。
だが、すぐに、挿入れる側も気持ちいいのだろうと推察する。
ならば、味方とすればいいのに。
だが、事後のこの疲労を鑑みるに、味方をしていたのでは、いざというときに戦力にならないおそれがあった。
こうして繋がることで、天より賜りし力を、奪われている。
元より、天使は聖なる力を使って、人間や同胞を癒し、導いてきた。
だが、今は、与えるつもりのない相手に、溢れさせている。]
[それに、掻き回されている間、自分が自分ではなくなると感じた。
否、独りではいられないというべきか。]
…う、 あ…
[奥まで埋められる”快楽”にのけぞる。
もうひとつ、わかったのは、この”傷”はもはや塞がりはしないということ。]
[本来は存在しない器官である。
感覚も後付けのものなのだから、クレステッドが信じたように感じているにすぎない。
その絡繰りを操るものは、狡猾で、一途であった。
おまえの全てを、と求められ、視界が歪む。
と、その時、重々しい声とイメージ>>1が届いた。]
…な、 天使を 飼う …と
[ここは一体、何処だというのか。*]
[ 永遠にも続く責め苦。
それは不変の時を生きるからこそ続く地獄。 ]
そんな、……ものの、為に、
生まれたんじゃ、ない……。
[ 泣き言のように震えた声が反論した。
この場に及んでもこの体は男のものでは
ないのだと、
犯され侵されてもまだ縋り付きたかった。
天使がどれほど啼いたところで
その声は天には届かず、
救いの手も一筋の光も射し込む事ことも
既になかったというのに。 ]
[ 天使が涙する代わりに花の香りが憂いを帯びる。
夜露に濡らされ冷たい風に晒されたように
哀愁の気配が静かに立ち込める。
それは皮肉にも天使の香りを
強くさせるのだから救いがなかった。
乱暴で礼儀知らずの触手が滑る。
それが男の連動していると理解すれば
引き攣ったように瞠目させた。
神気を奪われながらも捕食せんとばかり
蠢く意志ある怪物に肩を震わせた。
触れる頬は微かに濡れている。
滲んだ汗なのだと気付かないまま
眉を寄せて弱く睨もうとした瞳が揺れた。 ]*
[ 彼の中に映る自分自身の姿を見て。
天使は確りと自覚したのだ。
抗いようのない快楽に溺れた一瞬を。
それが決定的に堕落する一手となった。 ]
[ 男の口づけが留めに高みに上り、
達してしまった体は先程のように触手を
払うことが出来ない。
シーツと天使の体を汚した触手は最早
新しく顕現した歪みに群がっていた。
誰よりもうつくしくありたかった。
それはひとえに父なる神の為に。
彼に愛される為なら何だって出来た。
だのに今の姿は何なのだろう。 ]
っ、ぁ――あッ……だ、め……ぇ
[ 垂らした蜜を啜る触手に腰を揺らして
形ばかりの否定を繰り返す無様な姿。
此れの何処が先程見た天使達と変わらない
というのだろうか。 ]
[ ぽつりと呟かれた言葉を聞落としたまま
天使は荒れ狂うばかりの快楽の渦に囚われ
変容に堕落に受肉に震えながら
自らを傷付ける言葉を繰り返す。
胸の尖りを立たせ、孤立をそそらせ
重たくなった瞼を晒し、紡ぐのは
神を敬う言葉ではない。
悪に翻弄され悦ぶ淫猥な悲鳴。
ふやけた唇は閉じることも忘れて
ただただ、なにかを探すようにもがく。
その時、映る光に天使は目を見開かせた。
喜悦と、それから、驚愕と、絶望。
映る色を赫い瞳に曝け出しながら、
震えた唇がひっきりなしに泣き声を上げる。 ]
ごめん、なさ……ぃ、ごめんな、さい……
いやだ……それだけは、ゆるして……ぁ、
[ あれだけ従順に従っていた御使が
男の影に神の姿を重ねて懇願した。
神の御意思を尊重するべきだと思いながら
それでも見捨てられたくなかった。
この天使の世界で息づいていたのは、
神だけだったのだ。
要らぬと返せと名を奪われてしまえば
何処で生きれば良いというのだろう。 ]
[ 淫蕩に耽りながらも涙は枯れず。
駄々っ子のような何度いやだと頭を
振っただろう。
朦朧とする頭で神の名を呼びながら
眦を拭うその手にあろうことか自ら触れて
嗚咽混じりの言葉が掠れるまで繰り返されるもの、
天使は愚直なまでに神を愛していたから
涙を流しながら口を開ける。 ]
い、ま……おかえし、します。
[ 大切な神からの贈り物のひとつ。
張り裂けそうな程に胸苦しいのが
受肉を果たしたせいなのだとすれば
何とも皮肉なことだろう。 ]
――――カレルの、名を。
[ 誰のものでもなくなった天使は
言葉をそれきりに啜り哭くように
身を震わせる。
両眼を覆って拙く拭いながら、
神に見放されたと信じ込みその身を自ら
抱いた。 ]*
運命の星だ
私達はお前を見出した。あの花咲く地で
[伏せられる天使の眼差しは、苦痛の翳りが抑制されているよう。
人間があの悪夢に触れたならば二度と正気には戻れまい。天使の心はやはり人の子のそれより強靭であるのだろう。
茶を淹れる所作は慣れていて繊細だった。
見惚れていて、また天使の言葉を一度右から左に聞き流していたので、答えるには間が空くことになった]
許しを求めてはいない
私はお前を天の柵から奪わずには、お前を手に入れる方法を思いつかなかったのだから
[偽りなく茶葉は地上産のカモミールだが、水は魔界の水。
それでも充分に香り良く立ったハーブティーの湯気に、上手いものだねとさらりと賞賛をこぼした]
印か
[希望を与えるようにして絶望を見せ
絶望したところへ優しく振る舞う
これは籠絡する為の手管と、彼女は思っているだろうか
天使は人間よりも賢い]
そう、「天使は人間のようには懐かない」のだろう?
従順にするには躾次第だということらしいが
お前が私を愛さないから、私はお前を愛──
[ひょっとして聞かれていることと意味が違うのではなかろうか、と
はて、途中で言葉を止める]
……ああ。
そうだね、はじめによく聞いておきなさい
今のお前は、お前自身が思うほどにはまだ汚れていない
受け入れられることがなくとも、神の為の花を育てるくらいはできるだろう
けれど私の印を刻めば、お前は真に天の敵となる
私の印をもつ私の人間達は皆
老いも嬰児もすべて例外なく塩と灰にされた
そういうことだよ
地上からお前の平穏は消え失せる
相談というか
爪は丸くならずとも良いが、すぐ割れたり剥げたりするのではないかと心配だ。というか、想像していたよりもすぐ命が絶えたので驚いた
私の知っていた天の連中はもっと壊れにくくて鬱陶しかった気がするのだが、
戦天使以外は、やはりより脆い作りなのだろうか
それとも受肉するとそんなところまで人間に似てしまうのか?
[飼い主、と言ったらやっぱり嫌がるように反応が見えた。
なのに自分がメレディスを呼ぶ言い方で反発して見せるのが愛らしくて。
睨むその目すら、もっと見ていたくなる。
受肉する、そのこと自体が違和感の塊なのだろう。
人の子が食べることすら1から学ぶように、メレディスはきっと得たばかりの肉体の感覚を学ぶ段階なのかもしれない。
そういえば、自分も最初は性器に触れることも辛かったのを思い出す。
過敏すぎるその箇所は、何度も触れることで感覚が鈍磨されていったのだ。
今、気持ち悪い、と、嫌だという彼の言葉は強すぎる快楽への恐怖だけでなく、本当に痛みもあったのかもしれない。
ただし、破瓜の痛みは真実なのだろうけれど。
自分の天使が痛みで上げる悲鳴すら愛らしい。
自分が与えた行為で、メレディスが痛苦を感じることすら嬉しく思う、歪んだ悦楽。
痛みだけでなく、メレディスがその中に快感を捕まえている証を手の中に見つけ、なぜだろう、胸が熱くなる。
その白を唇に持っていって、ぺろりと舐めた]
赦す………?何を?
これだけで終われるわけないだろ。
こんな生殺しな。
───え……?
[一瞬、聞き間違えてドキリとした。メレディスが言ったのは、中から出ていけという依頼だっただろうに、
中で精を出してほしいというおねだりに聞こえてしまって。
そんな聞き間違いで、慾が育つなんてこと、ありえないはずなのに。
元来、自分は淡泊な方だった。
なのにどうしてだろう。メレディスを知れば知るほど、彼にはもっと触れたくなる。シたくなる。
メレディスの柔肉を押しのけるかのように、中でむくむくと育つ雄。
感じやすい躰を気遣う間すらなく腰を進めて]
気持ち悪い、と思うのも、慣れたら気持ちイイってわかるようになるから。
そうなるまで、頑張ろうぜ………?
[意図を曲解するように、メレディスの懇願をはねつける。
激しい律動に零れるメレディスの涙。
ずぐぅ……っと奥深くを抉ると、掴んでいる手首、繋がっている雄が電流が走ったようにびくびく、と震え、最奥が熱杭の先端を締め付ける。
メレディスの屹立が甘えるように掌に突きつけられて、まるで愛しい抱擁のようにメレディスが縋り付いてきて、心が震える。
もっと、もっと感じさせて、狂うくらいに二人で気持ちよくなりたい、と激情をぶつける相手を優しく見つめた瞬間………。
───目の前の口から禁句が漏れた]
まだ、神様に縋るか………。
[ここまで追い詰めても、まだメレディスの中には神への思いがある。
なぜだろう、悔しいという感情が溢れてきた。
いや、それだけではない。もっと昏く深い感情がある。
天使は元々神のために存在し、滅私奉公する生き物だというのを知っているはずなのに………。
沸き起こる感情の名前がわからず、ただイライラとメレディスを犯していく]
もう戻れないんだから、諦めろ………。
お前は俺のなんだよ……っ!!
[どんなに神への思慕があったとしても、中から自分に染まってしまえと。
最奥を力任せのように穿ち続ける。
肉を得てまもなく不慣れな躰を優しく気遣う余裕すら忘れてしまう具合の良さ。
破瓜の血液や、感じたメレディスから溢れた愛液などが滑りをよくするものだから、容易に奥へと誘導されていってしまう。
ぬぷっ、ずぷっという粘着質な水音と肌を打ち付ける音だけが響いていく。
最後は、深いため息のような息遣いがべリアンの口から洩れ……]
メレディ………お前が孕めないのが残念だな。
[メレディスの最奥に熱い愉悦を注ぎ、男の熱を覚えさせながら、そう呟いた理由は自分でもわからない*]
[新たな場所を拓かれた天使は、こちらの思うままに快楽を受け取っているようだった。
素直で愛しい天使。
けれどもおまえを快楽に溺れさせるには、まだ足りない。
魂の芯から悦びに染めるには。]
ここは《天獄の泉》だ。
おまえはこれから、俺に飼われることになる。
[思考を読んだかのように告げる。
読まずとも、察するのは容易だったが。]
[未だ達しておらず、萎えることもない槍を引き抜いて、天使の足を離した。
代わりに竪穴の縁に天使の腕を膝で押さえこんで立つ。]
飲め。
少しは滋養の足しになる。
[説明はしなかったが、長手袋を身に着けている間の己は偽りの光を帯びる。
天使に体液を与えても、穢れて堕ちぬ程度には。
曇りない顔の上で、脈打つ熱の塔を握った。]
[奔出する精は赤い。
浴びせかけられた天使の顔は、血に染まっていくようだった。
存分に吐き出して満足したのち、天使から足をどけて床に立つ。
闇から紡いだ衣服を身にまとえば、この場所に現れたときと変わらぬ姿になった。]
おまえの名は、今からアルジュだ。
いいな。アルジュ。
[そうして、一方的に宣言した。*]
命が絶えたとは……、もう外に出したのか?
[>>*24 思わず聞こえた言葉に耳を疑う。
ガートルードが死んだ天使を蘇生の力を持っているのかは知らないが、もう施設の外へ放逐するほど、反応に飽きたのだろうか?]
―――……!!
[覚悟は決めた、後は何処までも耐えるだけ。
ジェフロイはジェフロイで、徹底的に嬲るつもりなのか
実に楽しげで>>106
これから何を行うのか、と思案するが
それを妨げるかの如き声と姿が、直接頭の中に浮かび上がった。
……天使達を侍らせる、忌わしい存在の姿が。
その中には、嘗て装身具を贈った天使も居るのだろうか……。]
[悪性を憎む彼の心が、己に囚われるのが心地が良い。
蒼穹の眼に映るは深い闇色、我が色だ。
天界の御使い一匹に気を傾けすぎていると自覚しても、どうにも彼の視線を惹きつけたがる。天を仰がせず、眼差しを逸らさせず、彼の眼に映るものは、我が身だけで良かった。否、視覚だけでなく、五感全て、我が力で満ちてしまえば良かった。>>114
彼が初めて夜に溶かす甘い声は、己が創り、己が唆し、彼が堕ちる音色。物覚えの良い肉の器が彼の未熟な精神に先駆けて、弄ぶ泥に弾性を返す。
ふ、と口元を綻ばせれば、泥が触手と合流し、泥よりもしっかりとした意識を持って尖りを玩び始めた。
生まれて間もない性器に教えるは、愛撫の作法。>>115
熱心な触手の戯れだけでなく、乱れてはいるが纏ったままの着衣の摩擦すらも彼を苛む毒となる。
知ってはならない、甘い甘い毒となる。]
しかし、天は君を捨てる。
寄る辺は失われ、天への門は閉じたまま。
神の愛とはかくも脆く崩れやすい。
愛した地上を濯いだ洪水、怒りに触れた天変。
さて、君が尊く敬った“アレ”は、斯様、価値のあるものだったかな?
[堕落した者へ神が一等厳しく猛るのは、彼も良く知る所だろう。
己が犯すのは彼の身体のみではない。
彼の心までも揺さぶり、歯列を立てるように喰い散らかしてく。
それに比べて。と、続けた声の先。
臀部の切れ目に通った触手は彼の熱を慰めるようにざわつき、前を凸型に成形させと同じように、背後を凹型に押しやった。]
私は君の欲しがるものしか与えない。
[笑う甘言、甘い匂いが己の精神性を若返らせる。
瞠る瞳も、竦む怯懦も、何もかも、己に力を漲らせる。>>117]
[彼を変容させゆくのは、己にとって久しい充足であった。
満ち足りる心地など、もう随分長く忘れていたものだ。
卑猥な水音を立て、彼の昂りに巻き付く触手は己が真意の発露。
細い管めく数本は、頻りに先端の丸みに纏わりつき、彼の零した蜜を掬いながら、鈴口を漁っている。捕食に均しい光景も、自身にして視れば、芸術と評するに相応しいものだった。]
ああ―――、君はいよいよ、うつくしくなる。
夜に咲く花など知らなかっただろう?
[弱々しい悲鳴に、このまま喰らってしまいたいと湧くのは衝動。一時の短絡に身を任せるなど、あまりに惜しいと理解しつつも、彼の蠱惑は闇の眷属を優に勝っていた。
我が本能たる邪視を惹きつけて離さぬ彼。
縋る希望の返し刃で地に落とされる堕天。
背筋を昇る喜悦は、何にも代えようがないほどの。]
[蕩けた瞳に、熟れた唇。
これで彼は誘っている心算が無いのだから恐ろしい。
着衣の下にどろどろとした体液を塗り拡げ、すすり泣きのセレナーデを聞く。歌声を聞いた時には、この甘い声を聞いてみたいと考えたものだが、今は更にその先をも求めてしまう。
彼はつい今まで天使であったのに、我が強欲を煽るに長けた。]
贖罪を求めるか、しようのない子だ。
[嬉し気に声を弾ませ、罠に掛かった彼を慰めよう。
全てが全て、怪物が布いた姦計であろうとも。]
カレル、その名を私が喰らおう。
もう、君をその名で呼ぶものは居ない。
君は末端の髄に至るまで、私の所有となる。
[ズズ、と触手と闇が彼に迫る。
加護を失い、自衛も脆く崩れ去った彼に最後に創るは、洞の孔。
己に穢される為の、慎ましい窄まり。
くるりと触手が彼の背後に円を描くと、男は泣き濡れる唇を攫った。
彼から味わうのは、痛みと、悲しみ。苦しみと、その愛。
小さく舐めとる口付けに合わせ、指より太く、腕より細い触手が彼の身体に潜り込む。質量を一時的に失わせ、挿入よりは潜入に近く。
それに痛みを伴わせず、腹のうちに納めさせるは違和ばかり。]
[己の痕跡を彼の中に残せば、漸く触手と泥が後退を始める。
彼の受肉した躰を煽るだけ煽っておきながら、狂わすほどの快を与えない。彼の精神を極限にまで絞りつつ、残すのは自由意志。]
―――― ほら、
[笑う顔は出会った時と同じ柔和なもの。
今や、その面の皮の下にどれだけの悪辣が蔓延るか教えた癖。]
やはり、君は、泣いてしまっただろう?
[己の腰から生えていた異形の一端が、形を失い霧散する。
残るのは寝台に押し倒され、怪物の体液と悲哀に濡れる元天使。
今は名もなき、唯の迷い子。]
さて、漸く躾を始めよう。
君は更に変わらねばならない。
私の強欲を煽ったのだ、当然の責だろう?
[笑いながら濡れた彼に掌を差し伸べた。
払われようと、悪びれる素振りも見せぬまま。*]
[耐えると決意してから数分と経っていないのに、既に
ジェフロイのペースに嵌っていた。
雄の証たる性器と小さな袋を直接触れる不浄に顔を顰めながらも、
吐き出す息はじわりと熱を帯び始める。]
っぐ……ぅふっ
[口をそのままにしていれば、声を漏らしてしまう。
オズワルドは両手で口を確りと抑え、それで耐え抜こうとしても
ジェフロイの声が、耳を犯す。
聞きたく無い、そんな事。
聞きたく無い、そんな音。
汚らわしい身体に変えたお前が、憎い。
振り払うように頭を激しく横に振って、せめてもの抵抗を。]
[ただ―――…、そう、ただ。
ほんの刹那の時、気紛れと云うのにも愚かしい一瞬だけ。
彼の頭を無意識に撫ぜようと、指が迷ったのは。
彼も、己も、天使も神も怪物も。
与り知らぬ本能の兆しだった。*]
うん?見ていたのか、ジェフロイ?
[そう、外で。とだけ答えて、
月刊誌の文字を探る。
「天使 すぐ死ぬ」で検索検索]
む、多頭飼い……?
ふむふむ
[脱線して読者投稿コーナーを読み始めれば思念は薄れる*]
うぅ、うー……!
[脚の間が熱い、痛い。
感じた事の無い、痛みにも似た感覚に太腿は震えて
戸惑いを露にしている。
逃れようにも背後から確りと抱かれていては、振り解く事も
ままならず、ただただその未知の感覚を更に求めるかのような
仕草となったか。
……事実、生まれたばかりの胸の小さな飾りは、
触れられる度にくすぐったさを伝えると同時、放られると
まだまだ欲しいと思ってしまう。
ああ、まるで禁断の実だ。
押さえる両手の中で、唇は中途に開いて
行き場の無い熱を舌に乗せて突き出しては誤魔化している。]
/*
そういえば、オズってここに運び込まれた時には
全裸だったのかしら。
服着てるんだと思い込んでたけど、キャンタマに
ダイレクトアタック掛かってるから、多分全裸なのか。
[悪魔だから、彼の事が分からない。
――のではないのだろう、彼の考えが読めないのは。だってメレディスの知る悪魔とは違う、目をする。彼の欲しがるものが何なのか、分からぬままに快楽を生まれ変わって間もない身体に埋め込まれた。
学ぶ、と言うにはあまりな、悦。
躰の内部に埋め込まれた彼の剛直は熱く、重い。べリアンの歪んだ悦楽に晒されて、唇は喘ぎ嘆き、吐き出した白を舐める相手にどきっとした事を隠し睨む。ただ、その瞳も許しを乞うものに変わっていくのは
無垢だった身には過ぎた刺激のせい]
……、そんなぁ…ぁ、ぅ
?…?う、
[彼が告げるのは更なる絶望だ。
そして身体にとっては喜びだった。唇を震わすのに、きゅぅっと中がまだ終わらぬ快感に締まる。彼の驚きに圧迫を覚えて]
……や、なんで、おおきくっ、ぅあ
うごいたらっ、―――、
[駄目、だと喘ぐ。彼の肉筒が内側から圧迫してくるのが分かる。筒道が開く、拡がる。ぐちゅぅと音が鳴った。やだやだ、大きいのやだ。と涙目で訴えるも、腰を進める動きに喘ぎ変わり]
…… や、ぁ、 やだっ
きもち、よくなんか …なりたくないっ
[違う、もうキモチいい。のに
それを目いっぱいに溜めこんだ涙で否定する。頑張りたくない、もうこれ以上穢されたくないのに。べリアンの肉筒が奥を抉れば、躰は跳ねた。悦んでいる、きゅんきゅんしている。ほしいの。
ほしい――、イケナイ感覚が躰を熱くする
見上げた世界には、彼しか、べリアンしかいなくて]
…―――べ 、り あん?
[思った以上に優しい目に一瞬、心を奪われた。
けど、口から出たのは未だ心に残る信仰の名前だった。それを失うことは壊れる事と同じだ。真実、神さまよりも彼に救いを求めていたとしても、それは口にする、ことなく
――逆鱗に触れたのだと理解したのは、
その言葉のせい。いや、彼の変貌のせい。先ほどみた一瞬の優しさはまやかしだったのだろうか。自分がそうしたのだと自覚はなく、息を恐怖で飲んだ。昏いくらい感情が熱棒を通して伝わるようで
犯される身体は、ひっと悲鳴を上げた]
[頭の中の天使達に、その装身具を探す真似はしない。
既に堕ちた者に何を思うというのか、思う必要も無いと
無理矢理に思考を引き剥がす。
幸い、頭の中の姿はいくつかの声を残して消え行くだけ。
早々に忘れてしまおう、今見たものの何もかもを。
……忘れきれず、堕ちた天使達を如何にか連れ戻せないかと
考えるのが、オズワルドという天使だが。*]
君の在りようは随分と大きいようだ。
ならば、小さくなれば良い。
[他人事に余計な口を挟むのは性分であった。
態々男が人型を取っているのは、欺罔を好み、混沌を愛す言葉を操る為。七つ頭の主張を思い出しての茶々。>>*7>>*24
―――― 失敗すれば、其れは其れ。]
……っ、や、ぁ
ちがうっ、べりあんの 『もの』じゃ‥ぃ、あ
[――どうして、そんな風に言うの。
乱暴に犯され、思考が霧散する、違う、ちがうと否定する言葉しかでなくて。でも蜜壺は彼を歓迎するように花開き奥を締めた。初めてなのに、味わう快感は絶大で。筒道を行く、肉棒が熱く。
トロトロに蕩けた肉が、愛液で彼を包む
粘着質な水音と、肌を打ち付け合う音が響く中。]
……っ、え。
ぁ
[孕む―――?]
ぁ、なか、っ、だめっ、べりあん
なかにだしちゃ ――――っ、
[戸惑うクレステッドの声を拾って、堕天使は、この場所についての初めての説明をした。
天界を揶揄するごときネーミング。
“泉”はこの粘液のプールのことだろうか。
だが、そんなことはさして重要ではない。
「俺に飼われる」の意図するものは、先程の幻視が教えていた。
堕天もせず、天使としての自覚をもったままで、魔族にかしづく天使の姿 ── ]
それはできない。
[対話をするつもりはなくとも、自分の意志を隠す必要はなかった。
きっぱりと告げるも、向こうも冷淡なまでにクレステッドの意向を無視して、交わりを解く。
去られてみて改めて、どれほどの熱量を受け入れていたかを思い知らされた。
解放されたのも束の間、膝で押さえ込まれ、今しがたまで自分に侵入していた剛直を突きつけられる。
飲め、という宣言は、「エサをやる」という響きに聞こえた。
長手袋をはめた手が竿をしごき、亀頭の割れ目から赤い飛沫が飛ぶのを目の当たりにして、そういうことができるのだと、ひとつ認識を増やしたが、当然ながら口を開きはせず、”滋養の足し”も流れ落ちるままにした。]
[無理に飲ませるつもりもなかったらしく、放精したことで、いくらかさっぱりした様子で、堕天使は身支度を整える。
そして、聞き覚えのない名で呼ぶと言った。]
偽名など不要だ。
[もう一度、拒絶の言葉を返すと、クレステッドは枷に引きずられる身体を穴の外へ持ち上げんと、苦労しつつ力を込めた。*]
[受肉どころか、悪魔の精を注がれるなど
あってはならないことだ。過ったのは、先輩や他の天使たちの姿。あくまに飼われた天使の末路。ああはなりたくない。あんな『人形』のような、『玩具』には、メレディスは、]
……っ、ぁぁ!!!!
[注がれる白濁とともに覚えるのは
飼い主の熱。べリアンの黒から放たれる白に最奥を穢して跳ねた身体は、先端から白を吐き出した。感度が良すぎる躰に与えられた激流がびくびくと身体を達しさせて、洪水のように陰花から蜜を零す
淫、――花が、咲いた]
……ぅ、あ。、いぃ
[涙が止まらない。
注がれた熱は命の種だ。躰の中で脈を打っている。なぜ、と何度目かわからない想いが彼に向って伸びた。触れようとしたのは頬。本当はもっと別のところに触れたかったのかもしれない。
けど、力ない手はぺたぺたと彼に触れて]
いや、俺は対して事はしていない。
あの大勝は、貴方の的確な指揮のお陰だ。
[>>*26>>*27返事を返し、つづくギィの言葉には
なるほど、こだわりがあったのかと、納得するにとどめる。]
……めれでぃを …孕ませたい の か
[――何故。
メレディスはその感情の名を知らない。与えられたのは神への信仰、慈愛。そして戦うことだけ。この身は無知であるいじょうに、不完全で。受肉を得て尚、彼の必死な姿の意味が分からない。
けど、………とても苦しそうで]
めれでぃ 、が、 きらい――?
[指先でちょんっと触れる頬肉。
浅黒くともメレディスと同じぬくもりだろうか。この身を穢された事実、受肉どころか精を注がれて泣きわめければよかった。けどけど、メレディスには――、困惑があった。
彼がヒトであったのなら、もっと答えは簡単だったか]
……………
[ただ、先の言葉を言えず
代わりにつんつんと突く手で頬を包む。瞳を開けば彼しか見えない。ぎこちなく口角を上げ、汗が伝う受肉した身体にはいまだ雄が埋め込まれたまま。
メレディスは、べリアンのことを、それでも『きらい』ではない。*]
/*
Arju フランス語で「歳月」 マルタ語で「空気」とか、ヒットしたぞ。
(あと、なんかオタクな略語もw)
違うのか?
てっきり、中で始末は出来ないと思っていたが……。
[>>*29飼いならす天使を守る意味での結界が施されているという、此処の泉の中で。
天使の命を奪う事まで可能だとは思えなかったが、どうやら勘違いらしい。
薄れていく相手の意識に、まあ、気にしないでくれとだけ付け加えて。
己の天使を弄ぶことに意識が向かえば、こちらも自然と気配が遠のいていく。*]
/*
レトが名前明記匿名メモを張っている…
体調不良か。
相方だけ見ていればなんとかなるとはいえ、コンビニ進行だしな。お大事にー
/*
これ、だいじょうぶ?……?
拒絶しすぎてないかな……
かわいくない、というか、べりあんがすきすぎて、ああってなるやつ
[拒否も拒絶も想定のうち。
むしろ愚直なまでの素直さに笑みを誘われる。]
偽名ではない。
おまえの唯一の名だ。
昔の名など忘れてしまうといい。
どのみちおまえはもう、天のものではない。
おまえの居場所は、俺の隣以外にないんだぞ。
[当然のことだ、というようにあっさりとした調子で言う。]
[プールから出ようと苦労しているのを見て、翼を掴んで持ち上げる。
ついでに手早く首輪を巻きつけてやった。
赤い竜革の首輪だ。
白銀の上に、またひとつ己の色を重ねていく。
もうひとつついでのように翼枷を外してやると、先に立って出口へ向かった。]
アルジュ。
行くぞ、アルジュ。
[扉の前で、与えた名を呼ぶ。
"彼"がこの場所に立て籠もる気でなければ、どのみち出入口はひとつだ。*]
[今まで羽を掴んで耐えていた手は、両方ともオズワルド自身の口を塞ぐのに使われていて。
ギュッと目を閉じ、必死というに相応しさで耐え抜こうとする姿が、
余計に興奮を煽る。]
頑張って堪えているようだが、声が漏れてるぞ?
[オズワルドの懸命な努力を、鼻で嘲笑い。
しかし、なされるが儘に声を抑え込んでいるだけの相手は、
やはりつまらないもの。]
なかなかに情欲をそそるが、少々つまらぬな。
[その言葉に、オズワルドはどう思っただろうか。
飽きて捨てるなり、殺すなりで解放されるとでも思っただろうか。]
もう少し、素直になるよう手伝ってやろう。
[耳元で告げればそのまま耳朶を食み、舐め舐った後。
枷を外し、体勢を入れ替え覆いかぶさるように組み敷く。]
今から、お前の番となる者の正体を見せてやろう。
[主でもなく飼い主でもない、そんな言葉がするりと
零れ落ちた事には気がつけず。
力を開放し、組み敷いたままのオズワルドの上で巨大な蠍の下半身と、蝙蝠を連想させる飛膜羽を晒してみせる。]
どうだ? この方が "悪夢"らしいだろう?
[にやりと笑みを見せ、長い尾をこれ見よがしに動かしてみせる。]
[笑われた。
だが、その響きは嘲笑というより、さもありなんという会心の笑いに思われた。]
── 、
[この身の所在を説く言葉に返事はしなかった。
対話は、いらない。]
[ただ、
イリスと呼ぶのなら、否定はしなかった。
そう思ってしまった自分の弱さを叱責する。
これはもう、あの日、約束をくれた天使ではない。]
[ひどく単純化して分類するならば、ここは一種の捕虜収容所だ。
そして、天界が救援を差し向ける可能性は、ほぼない。
クレステッドが受けた命令は、大天使ナサニエルに従い、天使失踪の原因を探り、可能ならば再発阻止のための手だてを講じることだ。
その指令は今も有効だと、クレステッドは思っている。
たとえ、クレステッド自身は天にふさわしくない穢れを受けてしまったとしても。
自力で脱出する。
目標を、まずそこに置いた。]
く…っ
[そうは言っても、やはり身体を浮かせることはできないし、相当に消耗しているとわかった。
粘液プールから出るのでさえ、堕天使の手を煩わす始末。
そんな様子を見てか、身体を洗いにつれてゆかれるどころか、新たな拘束具を嵌められた。
憤懣をぶつけようとした矢先に、翼の枷を外されて、礼を言いそうになる。戸惑う。
そのまま出ようと誘う堕天使と距離を置き、クレステッドは身震いして可能なかぎり粘液と赤い雫を払い飛ばした。
どこかできれいな水を見つけたら禊をしよう。
裸身を晒すことに羞恥は覚えない。
ただ、翼を肩布のように巻き付けてぬくもりを保っておく。
呼ばれる名を黙殺したまま、扉へ向かった。*]
[こぷ、こぷり………メレディスの中から、自分の白濁が流れ出す。
悪魔は人間なり悪魔なりに種を植え付けて孕ませることができる。
無性の状態で生まれてくる天使とは違うものだ。
天使の中にいくら注ぎ込んでも穢れを与えるだけで、種が実を結ぶことはない。
いや、自分がメレディスに与えたのは絶望なのだろうか。
自分が達して天使の中を白く染めたと同時に達したメレディスは、躰を震わせて精を放った。
天使ならあり得ない、受肉が完全に行われた証だ。
メレディスはずっと涙を流している。
それは己に起きた悲劇を嘆く行為なのだろうとぼんやり思って見つめていたが───なぜか頬に手を伸ばされた]
孕んだら、諦めるだろう?
[神への執着を。
自分と子を為せば、メレディスにとって大事な者が鎹となって自分との絆を強固なものにするだろうから。
しかし嫉妬の感情がその裏にあることは、そのような感情の存在を知らない無垢なメレディスには気づかれないだろう]
───嫌いだと思うのか?
[元々べリアンは素直ではない。
自分の感情に鈍感ということでもあるのだが。
メレディスに対して、自分がどう感じているか、どう思っているか、など考えたこともなかった。
ただ、メレディスは傍に置きたいと思っただけで。
見ていて飽きないし、面白い。
メレディスだけは他の者と違って鮮やかな彩が着いて見える、違い。
それをどういうのか、自分は知らない。
しかし、嫌いな奴をわざわざ譲り受け、面倒くさい調教をまで行うような酔狂な存在がいると思っているのだろうか]
お前は俺のものなのだから、俺のしたいようにされればいいんだ。
………っ?!
[指先で触れられた頬。
なぜか見つめられ、微笑みが見えて。
なぜ、メレディスはそのような顔をするのだろうか。
己の不運を嘆き、諦めてあの天使たちのように人形のように無個性で無機質になるはずなのに。
彼の瞳にはどこか慈愛に似た感情の色がのぞいていて………。
思いがけない笑みを見てメレディスに咥えこませている屹立がグンと力を増してしまう。
不覚にも、可愛い、と思うなどと。
しかし、その気持ちを否定するかのように、仏頂面で、メレディスを睨む。
問われたことに明確に答えを出すつもりはない。
天使にとって悪魔は生理的嫌悪を喚起する存在だという。
最初からそんな風に思われているのに、くわえて強引に受肉させた存在を天使は許すことはないだろう。
たとえ好意を示しても、けんもほろろの扱いを受けるだけと分かっていることをする愚かなことをするはずもない。
これが恋愛関係だとしても、惚れた方が負けである。
自分のメレディスは絶対的な主従の関係だからこそ、保っていられる関係なのだ。]
とりあえず、お前の躰は最高だな。
[だから、もっとさせろよ、と繋がっている箇所を揺らしてメレディスの言葉をごまかそうか。
こうしているだけでまた何度でも勃ってしまいそうだけれど。
今度はお前が上になって自由に動いてみるか?と囁きながら首筋に口づける。
白い膚を吸って残す痕。
それはまだ、与えた刻印ではないけれど*]
[ この男の眼だけは嫌いじゃなかった。
いいや、寧ろ。
好ましさすら覚えていた。
だのに今此方を見下ろす赫にその名残を
見つけられなかった。
見下ろす邪眼は何を考えているのか、
分からない。
何もわかりやしない。
ただ、押し付けられるよう
永続的に与えられる快楽に身を捩り
その摩擦にすら息を上げて睫毛を震わし
眉を寄せる程に神経は鋭く変わり
内腿を擦り合わせながら頬を彩る赤が
耳朶までも染め上げていた。 ]
……………。
[ 怪物の綴る神への冒涜。
天使は下げた眉を寄せながらも見つめていた。
堕ちた天使の扱いは理解している。
彼らはもう天界を追放され二度と戻って
来ることがない事を。
理解していたからこそ、唇を歪めるもの
それでもまだ神の姿は散りはしない。 ]
神が……ぼくに、価値を見出さなくとも
神はただ、おられるだけで……救いとなる。
[ それはこの天使にとってそうだった。
追放され要らぬと捨てられようとも
根強く残る意志はまだ失せていなかった。
たとえ神が天使の望むものを
与えてくれなくとも。
神がその名を呼んでくれなくとも。 ]
[ しかし実際に起こり得た追放は、
地に突き付けられるかのような衝動を起こし
器に出来立ての心を苛み蝕んだ。
贖う事すら許されぬ追放をその身に
実感すれば恐怖に体が磔にされ
冷や水を浴びたかのように凍えそうだ。
その体に熱を与えるのは皮肉にも
男の操る触手と泥。
くらくらと眩暈のしそうな程の刺激に
足の指が丸まり内腿が痙攣する。 ]
ひ……ぅあ、……っぅ、
[ 背は弓なりに仰け反りながら滴るしずくを
細い管に吸わせながら、
張り詰めた熱の発散のさせ方を知らない体は
嬲られるまま全てを受け入れた。
それは正しく夜に咲く花の如く。 ]
[ 胸を貫く痛みはどうしても褪せない。
贖罪を求めて啜り哭き溢れた涙は
肌に落ち、触手にも零れ、濡らす。
喜悦に声を弾ませる男の顔を見た。
憎くて仕様のない存在を確かめた。
恐らく、それしかぼくにはなかった。 ]
[ 唇を奪われ息が止まる。
仕上げだとばかりに創られていく形は
本来ならば排泄の為の用途を持つ器官。 ]
ぅ、……ぐ、……
[ 痛みは感じられなかった。
しかし違和感は拭う事は出来ない。
それに何よりも自分の内側に直接入り込む
異物に嫌悪を覚える。
いやだ、いやだ、と思いながらも
名を持たぬ自分はどうすれば良いのだろう。
一層壊れてしまえば良かったのだ。
そうすればこの男の興も冷めるだろう。
違いないと思いながらも自身の失った名に
全てを喪う事になった発端の存在を、
刻みつける事でしかもう―――― ]
/*
ちょっと、ここらで、服などランダムしてみようかな。
ホルターネックワンピース
ナイトガウン
忍者服
マーメイドドレス
法服
[ 触れた体温が唯一慰めてくれたような
気がした事などを否定する為に。
何度も無意識に震えて縋ろうとした拳を
頑なに握り締めながら、
睨みつけていた。
与り知らない真実すらも掻き消す為に。
赤く腫れた目尻から落ちる涙だけが
やけに温く思えた。 ]*
そうだ、アルジュ。
それでいい。
[新たな名前に答える気がないのは明白であっても、「呼ばれて、来た」という形を褒める。
虚も積み重ねれば、いずれは実になろうというもの。]
[扉を開けて進んだ先は、ロビーのような空間になっている。
ここから各種スライムプールに行ける、いわばプール入り口だ。
待合室ほどに小綺麗な空間の一角にテーブルがあり、何着かの衣服が畳まれて置かれている。]
寒ければ服を着てもいい。
おまえに似合うと思う。
[なお、置かれているのはホルターネックのワンピースとナイトガウン、そしてマーメイドドレスだ。
どれも、翼の邪魔にならないよう仕立てられているのは、専門の職人ならでは。]
俺の尾は毒の他に媚薬を作り出すことができる、
そいつを今から、強情な花嫁に注入してやろうと思うんだ
[どうだ優しいだろうと言わんばかりの表情で、快感に震えていた
オズワルドを覗き込む。
もっとも、今は純粋な恐怖で震えているかも知れないが、そんな事は気に掛ける性質ではない。]
さあ、受け取れ!
[これまで性など持たず、恥部を隠す必要すらなかった衣服は
中途半端に破け、ずらされたまま。
それ故に無防備に開いた天衣から覗く足の間へ、組み敷き閉じる事を許さず。
やや膨らんだ長い尾の先端を、一息に突き入れる。]
ふぅ……っう、ん
[どれだけ堪えようとも、初めて受ける感覚が快楽とも知らない
オズワルドの口は、勝手に吐息を漏らして掌の隙間から
零れ落ちて行く。
無を貫くどころか、全身で反応を返してしまっている事にも
気付けないまま、脚の間の屹立に視線を落とす。
濡れた水音を、自らの身体が起こしていて
鈴口からは見た事もない粘質めいた水が溢れて来る。
手で、視界で犯されて、ふるりと全身が震えた。]
ん、ぐ
[明らかな興奮を現せば、声が漏れ出ている事を指摘されて
ハッと口を閉じて呼吸を飲み込んだ。
……何もかも、遅いというのに。]
[その中で、遂に。
待っていた言葉が飛び出した。
嗚、これで心だけでも神の御許へと旅立つ事が出来る。
装身具の創造が志半ばで終わってしまうのは残念だが……
いつか、きっと現れる技工天使が継いでくれると信じる。]
は―――……?
[しかし、死は与えられなかった。
告げられたのは、ある意味死より恐ろしい言葉。]
[いっそ全てを憎めたらよかった。
わるいわるい悪魔ならそれが叶っただろう。けど、彼は何処か必死だった。羽根を捥がれるような行為、胎に宿ったのはあくまの精。全身が彼のものだというように。――濡れた眼は、べリアンを見つめ。
頬に、触れた。彼がヒトなら其れでも慈しんだろう]
……あきらめる?…なにを
[この身が子を孕んだら。そしたら
メレディスは子を愛しただろう。慈しみは戦いを本分としても天使として失うことなく残った感情だ。確かに、神よりも子を選んだかもしれない。けど、それは彼への『思い』そのものではない
信仰があってこその天使だ
嫉妬の感情を彼は子に向けるだけになるのではないか]
………わからない
べリアンは、…めれでぃに酷いことをする
けど
目が
[動きを封じる為の目が
時折優しくなるから。分からない。戸惑う、困る。とてもとても、難しい話だ。穢されて尚、分からないこと。傍に置きたい、だけだと言ってくれたのなら、きっと違うのに。
視線は彷徨い、迷う。怖い。のだ
――自分が他と違う事を、知らない。ただでさえ、侮辱と侮蔑の檻の中にいた身は、酔狂に気づかず。その深みの感情を学んでいない]
ちがう…べりあんの ものじゃない
[それは繰り返す言葉。
物、なら飽きたら捨てられる。と一瞬思ったのはなぜか。残る高潔さが玩具扱いを拒む。したいようにと続ける彼のほうが子どものよう。とても我儘で、何もしらない子に見えて]
ふ、ぁ…――
[微笑んだ、躰は
彼の熱源がまた力を増したことで跳ねた。逸物が肥大すれば、幹と穴の間から液体が零れおちる。仏頂面が見えれば、笑みを消して、再び押し寄せる圧迫感と快感に耐えるように目を瞑った。
はぁ、と蠱惑が堕ちる。一度開かれた身体は驚く程濡れていた。もっと聞かないといけないことがあるのに。受肉させられ、穢された身体は浅ましさを芽生えさせていた。――――きらい、。と
それでも言えないのはなぜか]
[悪魔はいけない存在なのに
許してはいけないのに。慈愛の羽根がシーツの上で震えた。好意をア笑えるほど、上手く出来ていない。だが、恋愛感情をメレディスは学んでいない。天使は純度高く、不純をインプットされていない
恋、という不確定要素を、この身はまだ学ばず
――絶対的主従、信仰は神に添っていた]
………さいこう?…なにを、言って
う、ぁ、やぁ…だ
[躰が最高とはどういう意味だ。と思った
その意味を理解するのは彼の行動から。もっとさせろとはもっと先ほどの行為をしたいということだと理解すれば躰を逃そうと手足をシーツに泳がせた。やだ、もうやだ。とはっとした顔が云う。
きゅんきゅんと次を期待して潤う壷は無視して]
[耳飾りが付いたままの耳朶を、生暖かい滑りが伝い、
また知らない感触に身を捩らせた。
……嫌悪ではない、明らかな快楽の享受だ。
途端、何かが外れる感覚と共に、背の負担が消えた。
一体何事かと考える暇も無く、ぐるりと視界が回ったと思えば
見上げる先にはジェフロイの顔が間近に在った。]
……な
[そうして、耳を疑う言葉。
今、彼は何と言ったか。番だと言わなかったか?
番と言えば、雄と雌・男と女が一組となるものの筈だ。
誰と、誰が?
彼は一体、何の為に自身を調教しようとしているのか、
一気に解らなくなって、表情は困惑に彩られた。]
[奥を探る様に突き入れ、引き抜き、また穿つ。
容赦のない出入りは、ぐちゅと卑猥さを際立たせる音を生み、
何度も穿たれたそこからは鮮血が迸り、オズワルドの衣と
シルクのシーツを赤く染め上げる。]
まるで破瓜だな? 処女にふさわしい色だ……
[突き入れる度、胎内に何度も媚薬を流し込む。
秘壷を無理やり抉じ開けられ、穿たれる痛みが襲おうとも、
やがて注ぎ込んだ媚薬で、それでも身体が火照るまで。
苦悶に歪む顔も楽しみながら、何度も何度も貫いた――**]
………っ、うえ、…など
できるわけがない…誰がするか―――ぁ、ぅ
[一度の性行で心を開く事も、
淫靡に落ちることもない。躰は火照るが、それを従順に肯定するわけがなく。逃れようとふるふると頭を振っては、囁きにやだと呻き。首筋に咲かされた花とともに息を深く吐いた。
――やだ、そんなこと、出来るはずがない]
………、べりあん…
[それより、悪魔にこんな事をするなんて間違えている。けど
頬に触れた手が彼の首筋に伸びる。ぎゅってする、ぎゅって抱き着く。―――ほんの少しだけ、すりっと頬を寄せた。媚るためでも、ましては彼を罠にかける為でもない
ただ、ただ]
……(こわい …んだよ)
忘れろ 私は なにもしていない
[怖い、怖さと混乱が、
彼に頬を寄せた。すぐ終わる。すぐやめる、けど。ぎゅぅぎゅう。してそれから、天使らしい喋り方を意識した。熱源は未だ胎に埋まったままだけが。―――あえて、なんでもないとして。
彼に迫るのは、ぎゅっとしたこととすりっとしたことの忘却**]
[共に行く動きを見せれば、堕天使はことさらに喜んでみせ、褒めた。
計略だ、と思う。
ここの魔物たちは、どんな手段を使ってか、あれだけの天使を屈服させているのだ。
油断はできなかった。
扉の先は、視界が開ける。
水切れの良い石の床が裸足の足裏に冷たい。
これまでは、浮遊しているのが当たり前だったから、歩くのには慣れていなかった。
ましてや、力を吸い取られた後である。
身体に巻き付けた翼も、くすんで輝きを濁らせているように見えた。
かろうじて背筋を伸ばして毅然としてみせていたが、速度は出せず、先導する堕天使とはぐれたとしても声をあげて呼ぶつもりはない。
ゆっくりの方が、様子がわかる。
参謀なのだ、と自分に言い聞かせ、周囲の様子を分析していると、衣類を示された。]
[どれも一癖ありそうなデザインに感じられたが、「寒ければ」と気遣う言葉が響いて、一枚を手にとる。
ホルターネックのふわりとした白いワンピース。
これならば首輪が目立たないかもしれない。
(着衣の時に、首輪を外せないかと試みてみたが、どうやらロックされているらしかった)
幸い、クレステッドの身長でも膝が隠れる丈である。
翼をケープ代わりに、肩と腕に被せた。
あまり肌を露出しないのは天使の常であった。
今や、その下に魔に穿たれた肉の鞘が火照りを滲ませているとは、誰が見抜こう?**]
[が、疑問は其処まで。
これまで人の姿を保っていたジェフロイの姿が揺らぎ、
押さえ込んでいた脚が節足動物を思わせるものへと変化して行く。
視界には、更に蝙蝠を思わせる翼がはためいて。
改めて死を与えに来たのかと思う程の、そう“悪夢”の様だった。]
…………。
[態度には表すまいとするものの、あまりの得体の知れなさに
身は竦み、そのおかげか脚の間の昂りは少しばかり
落ち着きを取り戻した。**]
[知れば知るほどに、彼は輝きを増す。
天の威光を失ったと云うのに、闇夜の中でも存在を主張する。
傷ついて、穢されて、それでも尚、屈するを知らず。
自身の腰を持ち上げさせたのは、俗物の欲。
彼に眼を付けたのは、興味本位の結果。
受肉を果たした今の彼へは、また別の執着が依る。
最初に相対した彼は、これほどに苛烈ではなかった。
無防備ではあったが、此処まで脆くはなかった。
微笑み以外を、浮かべる存在ではなかった。
それが今や。
しっとりと肌を濡らし、情欲と拮抗している。
彼の唇へ、幾度接吻を刻んだだろうか。
成形された性器は快楽の為だけに足されたもの。
上気した頬に、色付く耳殻。全て己が彼に施したものだ。]
ふ ―――、
道化を買って出ぬでも良い。
[笑気が薄い唇から零れ、彼の真摯を嘲った。
無私無欲を気取り、見返りを求めずに彼は神に忠誠を貫く。
だが、他者の神経を爪弾く舌を持つ身は、見透かすように眼を細め。]
神を仰げぬのは、君の心の澱みが原因だと、
本当は理解しているのだろう?
[自らは穢れてしまったと、暗に肯定する発言を拾い上げて、ゆっくりと上体を起こす。彼の乱れた装いに反し、此方は彼を攫った折より変化がなかった。彼は着衣だけでなく、心身ともに暴かれたと云うのに。]
いやはや。
しかし、何かを創造するというのは案外難しいものだ。
思い通りのものが出来たとは言え、私は芸術家にはなれまいよ。
[世間話めいて掛ける声は、受肉した彼への示唆。
ふっくらと熟れるように泥が玩んだ胸。
触手に群がられ、嬲られた屹立。
それに、己を受け入れる為に穿たれた空隙。
どれも未熟な色をして、男の器用をその身に教えていた。]
[彼に灯らせるは熱である。
他ならぬ自身が彼に教えた情熱である。
肌を潤わす体液は、時間経過とともに皮膚から馴染む。
散々彼の触れて、創りなおした力を拒めるはずもない。
今は眩暈程度で済むだろうが、やがては焦れる疼きと変わる。
体液纏った触手が這った場所全てが。]
―――― 君は感じやすいようだから、実に愉しみだ。
いいや、此方の話だよ。
[控えめに零れる艶声は、もっと激しく奏でたくなる。
しかし、己へ自制を掛けるのは、彼を一層深く味わう為の我慢。
己が欲望を律するなど、魔界に陽光が満ちるよりも珍しい。
全ては彼の顔を歪め、心を犯し、身体を貪る為。]
[切々と悲哀に泣く彼は、凛とした天使の面影も薄く。
腹の深い場所に嗜虐の慾が湧くと共に、些かの違和を覚えた。
彼が天に焦れて、恥辱に泣き濡れるは、我が悦びである筈が。]
―――――……、
[ツ、と視線を一度室内に迷わせ、置く一拍。
良く回る舌に言葉を乗せ損ねた自らを不可思議に思うも、発露は数秒。
直ぐに常通りの笑みを作ったが、疑問は解消されぬまま。]
[それでも、彼へと気を向ければ、内側の枷に歪む顔を認めて気を取り直す。
我が身は人知の外に在り、身体の一部を切り離しても感覚が死ぬことは無い。厭い続ける彼に軽く鞭打つように、体内を満たす闇が緩慢に質量を戻し、出来立ての隘路をク、と内から押し上げた。]
そこで悦を拾えるようになれば、調教を一段階進めよう。
なに、心配せずとも、君は物覚えが良い。
[体内に留まる質量は、圧迫すれば撓むのに、力を抜くとぴったりと内壁に添う弾性を持ち、彼を弱火で焙り続ける。
さながら、呼吸に合わせて緩やかに拡張するかの栓。
彼をいずれ貫く為の前戯に他ならぬ準備。
犯される為に弄られ続ける無限の地獄。解放の鍵を持つのは赫の眸だけ。]
[彼を濡らしていた体液は、全てが彼の中へと浸透していた。
躾とは、彼が消耗してから始めるもの。
着衣が肌で擦れるだけでも悦を覚えるかは、彼の才に任せるところであるが。
エスコートに差し出す掌。
彼を見やる双眸からは、魔光の深紅が陰ることなく。]
………、……、
[閃く掌が打ち落とす自身の五指。
予想通りの所作に返すのは、きっと彼の予想外。]
私のものに触れる許可を、一体誰に取るのかね。
[言葉と同時に、落ちかけた腕が閃き、彼の腰を抱いた。
寝台から引き上げるように傍らに侍らせ、失った彼の体力分は自重を受け取ろう。支え失くして立てぬ身体にしたのは、誰でもない自身だ。
火照る身を助け、彼の蟀谷に唇が寄る。]
―――…君は、未だ未だ変わるぞ。
[予言めいた囁きが、彼のフェイスラインを伝い。
男はゆっくりと彼を連れて、室外へと歩み出した。*]
[留まろうとしても拍車を掛けるのは、彼の中に残した異物。
歩調に添わねば、ずぐん、と震えて媚肉を突き上げる疑似性交。
彼を歩ませるための技巧が、趣味を兼ねるなど当然のこと。
間近で恥辱に濡れる顔を観賞出来るのは役得であり―――、
撫で損ねた分の体温を補完する為の行為ではない筈だ。
泣く子の傍に侍りたいなど、そんな生温い感情は。**]
[新たな装いを纏った姿は清楚としてかつ煽情的だった。
薄く白い布地一枚の下に隠されているものを、想像せずにはいられない。
喉元にちらりと覗く赤は、半ば覆われたことで鮮烈さを増す。]
おまえはやはり美しい。
よく似合うよ、アルジュ。
[素直な調子で称賛を投げかけた。]
ここには空中庭園があるそうだ。
そこには地上の陽が届くらしい。
アルジュも、行ってみたいだろう?
[次に向かう場所を口にして、同意の有無にかかわらず歩き出す。
だが、途中で足を止めた。]
歩くのは辛そうだな。
おいで。
[声を掛け、手を伸ばす。
横抱きにして運んでやろう。*]
[揺れる蠍の尾がオズワルドの方を向く。
確か蠍の尾には毒が含まれているだとか、よく人間界では
聞いている。
これもまた同様なのだろうか、と思えば
やはり恐怖による声を待っていたのだろうかと、より唇を
引き結んでは声が漏れるのを堪えた。]
はな、よ―――……め?
[黙っていれば、相手は勝手に語り出す。
どうやら悪い事に、彼が持っているのは毒だけではないらしい。
ただ、それを誰に使うと言ったのかが理解出来なかった。
花嫁とは一体誰の事か?
悪魔の考えは全く解らないと、思わず口を開いたその瞬間]
ひぃぃぃぁぁあああああああっ!!!
[脚の間、その更に奥を刺し貫く激痛が全身に走り、
決意など放り出して恐怖と痛みに引きつった悲鳴を上げた。]
[これよりしばらく後は、完全に思考することを放棄した。
花嫁とは?番とは?この行為は何の為に行われている?
疑問は湧いていても、答えなど出せなくて。]
ひっ、ぎ……いたい、いたい……いた……
止めて、もう……
[頼りなく泣き声を上げて懇願しても、秘奥を探るものは
止まってはくれないし、余計に暴れるだけだ。
これによって死が齎されればと思う事も、今は思考の外。
穿たれる度に流し込まれる薬にも意識は向かなかった。
濡れる音が耳を色んな意味で犯し、顔を背けては目を閉じる。
やがて鼻腔に届く鉄錆のような匂いは、血液だろうか?
本当に受肉してしまったのだなと、場違いな事だけは考えた。]
[それから、どの位胎内の出入りを繰りかえされただろうか。
激痛は痺れに取って変わり、感覚が混濁し始めた。]
ぁ、あぁ……ん、んんっ
[それが薬によって与えられたものだとは当然知らず、
痺れから快感に繋がろうとする過程を、ただ受け止めている。
実際には痛みは続いている筈だが、それもすり替えられて。
身体中が熱を帯び、吐息に甘さが混じり出したが
最早それを手で覆う事も忘れて、只管に中を探るものが与える
刺激を追った。]
んぅ……ん、なに、これ……
こんなの、変だ。
[脚を閉じる事も無く、むしろだらしなく開いて揺らめかせ、
稀に蹂躙するものを締め付けてみたりして、
初めてだらけの快感を貪る。
背けたままの表情も、目を半分開いて潤ませ
今や蕩けて艶を帯びていた。
其処には堅物の技工天使の面影は全く無い。]
[
―――この身は神のもの?
そんな思考は、今この時のオズワルドに
存在などしていなかった。**]
[着衣ひとつで、何かたいそうな変化があったかのように眺められた。
天使という種族はおおむね美しい。
かつ、表面的な美しさに拘泥したり、身を飾り立てることを不徳と育てられるから、
互いの間で美醜を口にすることはめったになかった。
人間界に赴く者は、人間からの称賛に違和感を覚えるというが、なるほど、こういうものかと片付けておく。
かといって、気質や仕事ぶりを褒められても、自分の手柄と考えるのはやはり独善で。
天使とは、いろいろややこしい考えをするものであった。]
[無言を通したが、堕天使は気にした様子もなく話しつづける。
中空庭園。地上の陽。
わたしが望むのは、いと高き天だ。
それに、庭園という場所は、どうしても、二人の出会いを想起させる。
そう思ったけれど、陽光を受けて、いくらかでも力を取り戻す必要はあるだろう。
堕天使の体液で養われるわけにはいかない。
それにしても、この堕天使は、こんなにひとりの虜囚にばかり構っていていいのか、と老婆心ながら考えてしまった。]
[視線を感じたのか、堕天使が振り返り、呼びかける。
伸ばされた手には、難色を示したが、不要だと告げる前に引き寄せられた。
もがく。**]
[魔王が言う事も一理ある。名は体を表す。その名前はただの認識であろうと、区別し、個性を当てるものだ。
だから、どんなに嫌おうと憎もうと、名がある限り個として存在出来るわけで。それを新しいものに上書きするとなれば、それこそ、彼女が天使であったものから自分の物へと変える事になる。]
(……けど、それをして。オレは ――)
[オレは、この子を新しい名として愛する事は出来るのだろうか。そうすれば、彼女は自分を見てくれるのか。
自分が愛しているのはアイリとしての天使なのか、そうではなく彼女自身の個なのかがわからなくなる。
部屋の前で蹲り、大の大人が涙を流し、嗚咽を混じらせる。彼女の中に自分は存在しない。存在させたくないのだろう。]
天使と魔族…
混ざり合う事なんか、無いか…
[彼女の言葉に言い返す事が出来なかった。噫、そうとも。彼女を手に入れる為に嫌な事をした自覚はある。
泣かせ、怯えさせ、触れる事で受肉させ。それが自分なりの愛だと言っても、彼女には永遠に理解される事は無いだろうし理解されるとも思っていない。
もしかしたら、なんていう可能性すらも彼女の言葉に否定される。
抱き締めた彼女の感覚を思い出して、手のひらを見ても何も残りはしない。口の中に僅かに残る彼女の舌の感触は甘美で卑しくも、もう一度したいと願ってしまう。]
そろそろ、効く頃やろうか
あんまり1人にさせると寂しそうやからな
[本気の気持ちかはわからないけど。やはり自分に天使を飼育するなんていう事は向いていないのではないだろうか。時折そんな事を考えてしまう。惑わそうとしているわけではない。合理性なんて最初から考えていない。彼女は理性で、自分は本能で生きているのだから、分かり合えるわけがない。それでも、本能で好きになってしまったらどうすれば良い?
天に帰せ、という言葉には去り際に足を止めて。彼女の方を向く事が出来ずに言い返す事くらいは出来た。
「それは、したくないんよ…」
と。出来ないとか嫌だとかじゃなくて。したくない、はただの願望。もう少しだけ。彼女にとって傍迷惑かもしれないけれども。もう少しだけ頑張りたいと粘ってしまうのは自分にしては珍しくて。わからなくて、部屋から逃げ出すように去ってしまった。*]
[部屋に戻れば、自分はどんな酷い顔をしていた事だろうか。彼女に早く会いたい一心のせいで鏡を見る事も忘れてしまっていた。
だからか、一瞬此方を向いたであろう顔はそっぽを向かれてしまい、それがまた寂しくなる。恋は、思った以上に自分の事を強くも弱くもするものだ。それを初めて実感して、もし彼女と上手くいけなかったら。その時は、と考えてしまう。]
蛇や龍は精力増強として使われる事が多くてなぁ
人間なんかも利用するんやけど……
魔法使える龍なんかは、こうやってちょっと身体を敏感に出来るんよ
[ちょっと、という話ではないのだが。彼女に刻まれた三つの淫紋は一つ一つでもかなり強力なもので、舌となれば数日も放置すれば喋るだけで果ててしまうし、もっと長くなれば口で呼吸しただけでも腰が抜けてしまうようになる。
胸に当てたものは、もう少し時間が掛かるかもしれないが母体のように彼女の控えめな胸は張り、先端からは母乳を出す事も可能である。
言わずもがな下腹部は。他よりも感度だけが増していき、刺激が強すぎて何も考えられなくなってしまうような。そんな魔法。]
刺激が強すぎるから、あんまり使いたくなかったんやけどな
犬の糞程度のものも美味しく感じるようになるよ
……なぁ?さっきと比べて、どう?
[チロリ、と長い舌を出せば彼女の口内に押し込んで。先程のように唾液を混ぜるような深い口付けを交わす。触れる度に感度は増すような淫紋を刺激しながら。
彼女の舌に自分の舌を巻き付けて、口内で扱き口の中であるというのにじゅぽじゅぽとはしたない音を立てた。
じゅるじゅると彼女の唾液を吸い取れば、今度は唇で食み女性が男の熱を口でするように彼女の舌を抽送する。]
ん、ぷぁ……
アイリ、アイリ…。あい、り。アイリ…アイリ……
噫、アイリ。名は捨てんで良い。オマエの名じゃ
……けど、俺と居る時は。違うアイリが欲しい
天使とか魔族とかじゃなくて。違う名の、オマエが欲しいんじゃ
[先程考えていたものの答えが出た、気がした。自分は天使であるとか、そういうものを抜きにして本能として彼女を好きになったのだ。
だから、彼女も天使としてではなくて。違う名として自分で名前を付けて、自分の物にしたいと願うのだ。
もし、彼女が承諾してくれるのなら。無言も是として受け取って、彼女にこう囁くだろう。
あの時見惚れた人間を慈しむ顔を思い出して。泥に塗れても尚美しく気高く持った羽根を思い出して。どうしても枷をはめる気にももぎ取る気にもなれなかったその羽根を見てから。『ソラ』と一言。*]
では、あり得ないことではありますが
わたしがもし貴方を愛してしまったら
貴方は私を、愛さなくなるのですね。
[ 相手の言い分はそう聞こえたからこそ
愛だの星だの可愛らしいだの紡ぐ唇に
冷ややかな笑みを浮かべてしまう。
それは、愛なのだろうか?
懐くまでにただ可愛がっているだけで
懐いたら最後、放っておくのだろうか。
それなら、心を閉ざすも道理。
神に一途な天使は、今はその扉が開かぬ未来を
垣間見た事でその苦しみを味わっていたから。
小さくため息をつき、カモミールティーを
口に運ぶ。
魔界の水で入れられたからか、ずしりと奥底で
重たくしびれを感じた気がした。
茶を淹れる時の所作を褒められるのには
「ありがとうございます」と小さく謝意を。
どうにも、悪魔らしく無いと思いながら。 ]
わたしには選べません。
貴方のものになるなんて神への裏切りですし
けれど逃げ出したなら、
……………………ッ。
[ 先の記憶を思い出す。
あんな事を二度と繰り返したくはない。
青ざめて言葉を切り、自分の羽で自分を覆う。
きゅ、と羽を握りしめては微かに震えて
先の恐ろしさを思い出すまいと。
あれはもう、二度と味わいたく無い。
けれど、自ら神を裏切るのは。 ]
……貴方は、どうしたいのですか。
[ だからいっそ、奪うなら奪って欲しい。
そう考える自分は、ずるいだろうか。
だって、自ら神を裏切るのは。
……たとえそれに等しくとも、
そうでなければいっそ、 ]
……それとも私を殺してくださる?
[ あっさりと、縊り殺してくれたなら。
あんな恐怖も味わう事なく
屈辱を味わうこともないのか。
縋るような目で見てしまったのは、
天使は気づけない。 ]**
[兎にも角にも初めての作業が多く天使に付きっきりで念話の事など頭に入れる余裕も無かった。
改めて聞いてみれば、嫌がる様子を無理矢理なんて言葉>>*8を思い出す。]
あぁ、しとるよ。ゾクゾクしてええよなぁ
捕まえた時なんかは人前で裸に剥いて土下座して…
頭踏んで気絶してる間に拉致ってきたようなもんやしなぁ
あとは…なんやろ。放尿させて、ケツ引っ叩いて……
反応が可愛くてなぁ。本気で好きなんやけど、魔族と天使は決して交わる事の無いって振られてな
[他が聞いたら、よくもまぁそれで好意が持たれると思ったものだ!となってしまうだろうが。
どうにも他に比べたら彼女に対する躾は甘いようで、うぅむ。と大人しく念話を聞く事にした**]
― 天獄の回廊 ―
[回廊に出てきた堕天使は、もがく天使を横抱きにしていた。
戦装束だった天使は、今は白いホルターネックワンピースを纏っている。
首元に僅かに覗く赤革の首輪は、散らされた花を連想させて愛らしい。
実に、愛らしい。]
空中庭園には果物もあるらしい。
おまえの身体に合うかは知らないがな。
アルジュは、地上の食物は食べたことがあるか?
[暴れられたとしても気にせずに、話しかけながら歩いていく。
あまりに大人しくしないなら、腕でも極めてやればいいかと思いつつ。]
それとも先に魔王のところに行こうか。
見せびらかせに来いとも言っていたからな。
[思いつくまま、という風で話していた言葉が途切れた。
思案の間を置いて、笑み浮かべる。]
今は空中庭園に行こうか。
おまえのよろこぶ顔が見たい。
[笑みのままで語り掛けて、足を速めた。**]
我が王。
ひとつ頼みがあるのだが、いいか?
[嬉々とした調子で、魔王に呼びかける。]
天使を一羽、貸してもらえまいか。
なるべく淫乱に育っているのなら、なおありがたい。
俺の天使はあまりに純粋が過ぎて、どうにも肉の快楽を理解してくれない。
手本のひとつも見せてやりたいんだ。
[とてもいいことを思いついたんだよ、の顔である。]
[ソマリは相変わらず振られて悩んでいるのか、などと頭の片隅で思うけれど]
人前で土下座か。それも良いな。
ケツ叩く…のも後でしてみようか。
どんな顔をするかな。
[それいいね!うちの子にしたい!が思考の大半だった。**]
天に戻ること………神への思慕、全部だ。
[それがメレディスが諦めるべきこと。
子どもをメレディスが神より愛するならいい。それなら許せる。
しかし神相手は許せない。唯一絶対として自分が知らない存在に、メレディスが囚われているのが許せない。
子ども………自分とメレディスの子ならば、その関係性はメレディスと等分であり同じ程度の絆になる。
そしてメレディスの子なら自分は特別な感情を持って愛せる自信がなぜかあった。
そこに自分の血を分けた存在かどうかの意識はないが。
メレディスの心は自分に向かなくても、その存在は丸ごと自分のものなのだ。
最初から心を得ようとする努力を放棄していると言ってもいい。
天使の心を奪えるなど、思ってもいないのだ。
言葉が通じるようでいて、通じない相手。それが天使であるのだ]
お前からしたら、俺の存在は災厄でしかないよな。
その概念で間違ってないんじゃないか?
目………?
[一瞬、どきりとした。
自分の魔眼の秘密が彼にばれているのかと思ったから。
しかしどうもそうではなさそうだ。
なぜかメレディスは迷っているような顔をしている。
それが悪魔からしたら不思議でならない。
初めて出会った時から、自分を憎んで嫌って泣いて、キラキラした感情を振りまいていたメレディス。
なのに知れば知るほど、色々ともっと鮮やかな感情を見せてくれる。
純粋でもの知らずな癖に、どんどんと複雑な細やかな貌を見せてくれて。
触れればもっと、知りたくなって暴きたくなって、見たくなる。
こんなに自分の心を掻き乱す存在を、他には知らない。
メレディスは、頑なまでに自分を否定してくる。
確定事項だと言っても、納得しないのは天使ゆえか。
こんなに躰も表情も俺のものだと言っているのに、高潔さだけが、俺を否定する]
お前の躰は気に入ってるってことだよ。
天使ってこんなにイイもんなのか………?
[他の天使を知らない身としては、他の悪魔や人やその他相手だとしてもここまで気持ちいい行為を知らなかったので比較することもできない。
これがメレディスでなかったとしても、同じくらい気持ちいいのだろうか、という疑問はわくが、
メレディスだけで満足してしまって、他を物色する気にならない。それくらいこの躰が気に入って、囚われてしまっている。
もう止めて、と懇願する顔も、快感に咽ぶ顔も、全部、そそるし、蜜壺はもっと犯してと剛直を締め付けて緩めてはくはくと、生き物のように男をねだってくる。
さすがに上にのって腰を振れというのは無理だと分かっているし、からかう意味で言ったのだからそれを強要するつもりはなかった。
───ただ]
え───……。
[まるで猫がマーキングするかのように、一瞬だけ頬がすり寄った。
抱き寄せられ、そして僅かな抱擁は離れる。
その刹那な熱は、繋がって離れない熱より熱く、そして永遠に頬に残る気がした]
忘れるわけ、ないだろ………。
[なんでそんなことを、するんだ。
混乱した。
それはメレディスの混乱以上の混乱を悪魔に与えて。
呆然と、動きが止まり我に返った後は、頬が染まる。
ただ幸いかな。
黒い膚はそれを表に出すこともなく、あまり見かけ上はわからないのだけれど。
触れあった肌には、べリアンが体温を上げたのはわかってしまうだろう。]
───っ うつ伏せになれ。
上に乗りたくないなら、後ろから犯してやるよ。
いい声で鳴け。
[ふい、とどこか照れた顔で彼から目を離し、そして強引にメレディスをうつ伏せにさせる。
顔を見られたくないからという照れ隠しでの誤魔化しと悟られないように、体位を替えるだけだという言い訳。
この体位だと羽が邪魔になるが、その手触りは心地よい。
片手で細い腰を支え、片手で羽を掴む。
もともとメレディスがぴぃぴぃ泣きやすいせいか、他の悪魔のように痛みを与えて従えさせるようなことはつまらなく感じてしまう。
泣かせるとしたら心を追い詰めたり、こうして淫猥な表情をさせてその結果自分に絶望するメレディスの方がいいと思う。
なのに………。
やはりこの天使は他と違って調子が狂う。
人間相手でも悪魔相手でも、天使たちさえ相手で、も卓越した戦術と知略で渡り合う漆黒の魔物が、一匹の天使に翻弄されてる事実は、許せない]
ここには、意固地な天使を矯正するための施設とか色々あるんだよ。
お前も、試してみるか?面白いぞ?
淫虫に躰を這わせたり、触手に犯されたり。スライムプールもあるしな。
俺にばかりサービスさせて俺を悦ばせずにいると、そういうところにお前を放り込むからな。
[ゆっくりとメレディスの奥を熱杭で押し込む。受肉は疑似的な躰なのだろうか。奥のこりりとする部分は女なら最も感じる場所、子宮の入り口で。
先ほどと体の向きが違うから、メレディスの息遣いが変わっている。
声は殺しているようだけれど、さすがに吐息までは殺しきれていないから。
他の道具に頼る前に、自分がさんざんこの躰を味わい尽くすのだけれど。
他の生き物に体を嬲られるおぞましさを覚えたばかりの天使は、そんなことを言われては恐怖におののくしかないだろう。
ずん、ずちゅ、と何度も腰を使ってメレディスの中を味わっていれば、その姿勢に慣れたのか、メレディスが自分から腰を高くしてくれているのに気付き。
それは無意識に快感を追うために揺れているのがわかる。
ならば、と支えていた手を離して、その尻を割り開けば無防備な排泄の穴まで丸わかりになる。
そこに淫液に濡れた指を這わせ、前の蕾を犯す衝撃と振動に合わせて、後ろの蕾にも親指を押し込んでいった*]
…………、
[唇の端が震えたのを、ティーカップが隠す。
口腔を満たすのはよく知っている、草花を煎じたごとき湯の味。
これはここではきっと珍しい物だろう。
魔界においては、なんらの毒も精も含まないようなものを好んで飲む者は少ない]
……あり得ない未来であるならば
論じる必要もあるまい
[投げ出すような声になったのはこの一言のみで、
首に提げたダイヤへ指先に触れ、また緩やかに微笑んだ]
選ばない、というのも一つの選択だ
それもまた良いと思っていたけれど
[貴方はどうしたいのか、と問われる声。
青ざめ震える様を見遣ってカップを皿に戻した]
辛いのだね
触れてもいいか?
[伸ばす指は宙を動いて天使の頬へ近づく]
……死んでしまいたいの?
[縋るような。
濃い影に囚われた双眸を覗き込んだ]
けれど私はお前に冠を授けたから
死ねば時を戻して此処にきてしまうよ……
[穏やかに低い声は哀しげにさえ聞こえる抑揚
この天使を星と感じたのは、過ちであったかと思考する。
あるいはやり方がよくなかったのか?望むように選ばせるという方法では彼女には──]
──いや、待て
そうか。方法はないでもない
おいで
━ 闇の中 ━
[天獄の泉内の施設には興味関心があったが、
それはそれとして、自室は勝手に張った結界のおかげですっかり蛇の巣と化している。
温度のない滑らかな真闇の中に、扉が七つ。
その一つの首から闇の中に戻ると、振り返った。
天使がついて来ることを確かめて、別の扉を指差す]
そこに入りなさい
花園の黒蛇と私が同じモノであるように、彼もまた私だ
語らずとも知っている
……少し怒りっぽい。今も怒っている。
いきなり怒鳴るかもしれないが、お前の望むものをくれるだろう……、……たぶん
[示した扉を押そうとして抵抗がかかれば、ブーツの踵で思い切り蹴りつけた。
ガン!と烈しい音を立てて扉が揺れる。
扉に彫られた銀の盾と黒い剣のレリーフが仄かに光り、
もう一度蹴ろうと美しい形の太腿を振り上げたところでゆっくりと開かれた]
うむ、よし。
ではね、私のアンジェ
愛しているよ。私の傍にいてくれればいいのに
[これで、開け放たれた状態の扉は二つ。
呼び止められなければ、そのまま自分の部屋へと扉をくぐっていくだろう*]
うっかりでロストさせてしまうようでは
飼い主失格なのだろうな
[ジェフロイやら、堕天使のように詳しい者ならば最初から加減もわかるのだろうが、致し方ないことだ]
この中では絶命させられない仕組みかどうか、わかれば報告するよ
[放尿…肉の快楽…
耳についた単語に触れ、この界隈って意外と奥が深いな、などと思っている。
王の天使を壊したらまずいことになりそうなのは把握**]
……そんなの、無理だ
できない ……私には
[彼が呼ぶメレディとしてではなく
穢れても尚、信望する神の使途として首を振った。唯一絶対の存在に囚われた心を彼が許せないのだとしても、切り離すことなど不可能だ。それこそ、壊れない限り。
最初から心を得ようとすることを放棄した相手は歪にみえた。子を孕ませたがるのも含め、言葉が通じないと感じる。彼はべリアンはあくまにしては優しいから――惑うのだが。
自分とは異なる存在だと改めて実感する。
彼も同じように考えているなど、知らないままに]
…災厄?………間違ってない
でも、べリアンは、メレディになんだか。
……うん、目。時々不思議な色になる
やさしかったり…熱かったりする、いろ
[彼の魔眼の秘密には気づかない。
彼が巧妙なのもあるが、それ以上にそれに気付く余裕がなかったからだ。不思議そうなべリアンを見て、メレディスは困ってしまう。眉を下げてしまった。噛みついたときは敵対していた。
ただのあくまだと、穢れたものだと思っていた。
けどけど、でも。彼の目は不思議な色を湛えて居る事に気付いてしまった。必死な彼を見てしまった。どうして、―――必死なんだろう。メレディスはただの天使だ。それもあまり優秀じゃない
悪魔からも、面倒で邪魔だと言われる程の]
[彼だって、メレディスでいいと妥協めいた事を言っていたのに
不思議だった。不思議で疑問が浮かんだ。だが、だからといって躰の変化を認めることはできない。彼の『もの』であることは赦したくない。それは堂々巡りのようだ。たとえ躰を褒められても。
それが、良い事な訳がなく]
気に入られたくない
しるものか、他を…試せばいいだろ
そこらへんに天使が居た。
[そいつらを抱いてみればいい。
そしたら、きっとメレディスよりもいい天使が見つかるだろう。と半ば投げやりに綴った言葉は神への背徳処ではないものだ。だが、なぜか、天使とひとくくりされたのが気にいらなかった。
――受肉が産んだ、感情。
彼に抱かれた身体が変わったように、心が変わりゆく事にも気づかず。無理を承知で言う相手に、拒絶を口にして。触れたのは
寂しさから―――、心細さから]
[本当は分かっている。
彼以外にもう自分が縋る相手がいないことを。でも、それを隠して、神に救いを求めたまま。寂しさの衝動に耐えきれず、彼に頬を寄せた。一瞬のできごとだ。抱き寄せることも全部。
――ほんの一瞬
だけど、安心した。彼のぬくもりに、ほっとしたのも事実]
…………やだ
[忘れて。と小さく言い募る。
なんで、そんなの簡単だ。寂しいから、彼に触れたかったから。でもそれを口にすることはない。背徳以外のなんでもないから]
…べりあん?―――っ、ぁ、ぅ
[彼の肌の温度が上がった気がした。
動きが止まった後のことだ。見かけでは彼の変化はよくわからない。ただ暖かくてもっと欲しいなぁと思ってしまった。触れ合った肌と肌、まだ脈動する熱源を咥えたまま、彼の様子に首傾げ。
どうしたの、と聞こうとして、息を飲んだ]
ひぃ、おかすっ、やだ、もう むりっ、
[鳴きたくないとはっとする。
うつ伏せにされれば羽根が、舞った。ひらりひらり堕ちる白。彼の照れ隠しだと気付かず与えられる二度目の乱暴に悲鳴を上げた。片手が腰を支えようとすれば善がって逃げようとし。羽を掴む手に傷みを訴えた。ぴぃぴぃ、と鳴く声は其れでも段々とあえやかに。
やだ、と思う。彼の思惑どおり
自分がキモチよくなりはじめたことを自覚して嫌悪した。
――やだ、やだ。とまた繰り返す声、でも花は乱暴にされることを悦んでいる。そういうものだと学習してしまった。翻弄している自覚などなく最初は手がシーツを掴んで、腰を逃そうとした。]
……っ、ぁ。
―――。
何だ それ
淫虫、でも…触手でも。…スライムでも
っ、すきにすれば いいっ――
[いやだ。虫やだ、触手やだ。
スライムやだ。それがどんな風に此方を襲うかをメレディスは知らないが、本能的に怯えてしまう。けどそれを口に出さず、もがきながら挑発のように振り返り睨む。ひぃっと声が漏れる、奥の良い処を熱杭で押され。きゅんきゅんと雌の筒が悦びにまた濡れて
彼が吐き出した白を絡め。]
………、悦ばすとか できない
やっ、ぁ、!!!うごく…なぁ…い、ぁ ふぁ
おなか、また大きくなっちゃ、ぅ…
[目からまた涙が溢れ出す。
駄目だ、またきちゃう。逃げないとと思うのに彼が後ろから刺激を与えれば段々と快感に身体が順応していく。腰が揺れる、腰が高くあがる。顔をベッドに押しつけ。ふっふっと息荒くなっていく
先程、精を吐き出した熱源からたらり、液体が零れ
ぐちゃぐちゃになったシーツに更なる色を足していった]
……、ぅ、
べりあ んっ、や、そこっ、や
あな、だめっ、おしりのあなっ、――――、ぁ
[それもまた初めて味わう異物だった
受肉したばかりの後ろの蕾が受け付けた初めての物。指の形に拡がっていく其処は前の淫らな花のように濡れることはない。けど、彼に抱かれたばかりの身体はトロトロに蕩けやすく。
彼の指をずぶぶぶぅと飲み込む。]
……ゆる して また
しろい のでる…ぅ
[もう出したくないと涙混じり。
シーツを掴んでいた手で自らの逸物をまた抑えようとする。一度達した熱源は掌にびくびくと震えて、感じやすく。それがまた戸惑いを産む。なんでなんで、駆け上がる快感に惑い否定しようとするのに
腰は上がっていくずぶずちゅ、と揺れる。
足が開く。悦ばせたくない、のに
雌の本能が、雄を悦ばせ、精を欲して熱杭を締め付けた。二度目の性行は睨む付ける強さよりも惚ける方が多く。羽を揺らすほどに
――蜜が溢れ、肌を汗が流れていった*]
[ 人間はどのように悪魔に懐くのだろう。
自分はそんな風に堕落した人間を知らないから
分からない。
けれどもし愛してしまったら?
棄てられるだけなのは、酷く苦しいだろう。
それをあり得ないと思い込みたい天使と、
その可能性を無いだろうとする悪魔と
若しかしたら同じように
どこかで相手を求めていたのかもしれない。
無論、天使はそれを認めはしないが。
触れても良いか、との言葉には首を縦には触れず
しかし横に振る事もなく。
指先が伸びたなら一度だけ震えたが、
それを拒絶はしなかった。 ]
…だって、神はお救いになりませんでした。
神に見捨てられた天使など。
[ 生きる価値はない、けれど
だからと言って無残に弄ばれる謂れも無い。
悲しげな声は胸を痛めさせるが、しかし
その元凶は彼女なのだと、天使は知っている。
だからこそ警戒を緩め切る事が出来ない。
この悪魔はこんなに優しいのに。
否、これは甘言なのだろうか。 ]
-闇の中-
[ おいで、との呼び声に従ってしまったのは
なぜだろうか。
先ほどの鮮烈な痛みの記憶が孤独を拒んだか。
それとも、心の奥底では分かっているからか。
自分はもう神に見放されている。
もし、彼女以外の悪魔に出会ったならば
汚濁にさらされた上で死ぬのだろう。
文字通りの餌食として。
しかし彼女が示した道、そして言葉に
天使はさあっと蒼ざめる。 ]
……………………っ、
[ 微かにその体が震え始めた。
そしてふるふると首を横に振り、
その手を彼女へと伸ばす。
叶うなら引き止めようと。
その瞳に涙を溜めながら。 ]
待っ………て。
彼、と言うことは、男性………?
[ それがあの蛇と彼女と同じなのだとしても。
それは嫌、と、瞬きと共に涙が溢れた。
きゅ、と眉根を寄せて彼女の手を
必死に握り締めようとするだろう。 ]
[ 雄の器官は、恐ろしい。
あれは自分を貫き屈辱と死を与えるものだ。
汚濁を撒き散らし、自分を穢し、
命すら散らしたもの。
それが、彼女と同じものなのだとしても。 ]
それは、………。
[ 怖い、と。
助けてと素直に言えないまま
しかし相手のそばにいるとも言えぬまま。
相手の手を離せないでいる。 ]*
[花の香りと、魔酒の香気と。
何よりもあの青い天使を
こうして組み敷いているという事実に
どうしようもなく酔いしれていた]
ん、いいこと。
と言ってもわからないか。
[元々、天使に性別はない。
男女の営みを知識として知っていたとしても
それを自分自身が経験するなどとは
夢にも思わなかっただろう]
[露になった、彼女の胸元へ掌を這わせる。
吐息に合わせて微かに震える控えめな双丘を
ぐるり円を描くように撫で上げ。
その頂に小さく存在を主張する、
薄桃色の先端をそっと指の腹で摘んでみせる。
彼女の、今の性を象徴するそれ。
彼女はもう天使ではない、
神の所有物ではないのだと、
彼女を貶めているのだという
その背徳感と征服感に陶然と目を細めた]
怯えることはないさ。
[薄桃色の先端を愛撫するように擦りながら、
できるだけ優しく声をかける。
二度、三度と、此方も呼吸を整えて
先端から胸のつけねにかけてゆっくりと魔力を注ぎ込む。
しばらくそうしていれば
やがて触れた場所からじんわりとした熱が
胸のあたりから感じられるようになるだろう。
その頃には痛みもだいぶ薄まっているはずだ]
[ 天使とは――、善を司り、光より生じる
穢れを知らぬ高潔な使徒。
その多くは邪を厭い、魔と敵対する宿命に
あるもの。
それが存在価値であったのに失われた。
何度唇を奪われた事だろう。
拒絶を露わに顔を背けど腕で振り払えど
言葉で詰れど男は退く様子を見せない。
嬲り殺すか無様を鑑賞に留めてくれれば
良いものを、この男は無闇矢鱈に何かを
与えようとしてくる。
それが永遠に生きる存在としての享楽に
必要な行為であるからなのかもしれない。
寧ろそれ以外の情など持っていて
欲しくなんか無かった。
この男は退屈を紛らわす都合の良い玩具が
欲しいだけ。 ]
ほら、もう痛くないだろう?
[胸元から一度手を離せば、
彼女の頭を、そっと
幼子を慈しむようにして撫でる。
まぁ、ある意味彼女は“女”としては
生まれたばかりの赤ん坊みたいなものか。
今、オレが彼女に教えなければならないこと。
彼女は──セレスタイトは
もはや天使ではないということ。
そして、彼女が“女”であるということ。
それを理解させるためには……その身体に、
直接教えるのがやはり一番良い]
( なのに何故、
ぼくに触れるくちづけだけは……
――やさしいのだろう。 )
[ 浮かぶ疑問を嗤った。
そんなもの弄ぶための手段の他に理由が
あるというのだろうか。
いや、あってはならない。
あってはならないのだから、
そういうこと≠ノした。
魔に生きる男が必要とするのは、
恐怖心や嫌悪感など負の澱みなのだ。
邪眼に生温い色を探す事が最早、愚の骨頂
でしかない。
慈悲など、この男には無いのだ。
嗚呼、でも。
一途に神を敬う歌が好きだと告げてくれた
彼は、竪琴の旋律が弾む程度には―― ]
……ん、少し邪魔だな。
[しばらくして、頭を撫でていた手を離すと
ぱちん、と小さく指を鳴らす。
途端、彼女の下肢を覆っていた衣服が忽ちのうちに霧散する]
恥じることはないさ。
セレスの身体はとても綺麗なのだから。
[一糸纏わぬ、その白い裸体に指を這わせる。
ふと、彼女の青い髪に飾られた花を一瞥すると
這わせた指とは反対の手でそれを摘んで。
その花弁に軽く口づけたあと、
彼女の喉元ヘと宛てがった。
しゅるり、衣擦れの音と共に
首のあたりに拘束感が感じられたかもしれない]
[ 無防備を恥じ、微笑みを捨て、苛烈さを
手にした。
脆い存在は今や彼好みの体をしているのだろう。
それは神が後生大事にしてきた
完璧な黄金美>>0:227に対する歪。
人のように創られた体は最早、
人そのものの形を持ち、然し
悪を悦ばせる為の器官として在った。
男の言葉はもっともだ。
あの時、伏せた顔>>0:343は今思えば
神に上げた顔が潔白を示せる自信が
なかったからだ。
神を敬いながらも矛盾した言動は正しく
道化のようだと揶揄られても
言い返せない。
僅か顔を上げた。
衣類の乱れを一切見せない姿に恥が重なり
口を噤み睨み上げるしか出来なかった。 ]
[ 男にとって自分とは何なのか。
存在価値や存在意義を考えるのは初めてのことで、
それがどれ程おかしな事なのか分かって
いないのは天が残した幼心。
男の手により齎された穢れは
神に創造された見目と人そのものの形で
悪のように欲に忠実な中身。
この穢らわしさをうつくしいとまだ言える
のなら男はやはり悪趣味で ]
見る目が、……ない。
[ 早く飽きて捨ててくれれば、いいのだ。
身体中に垂らされた体液は生温い。
男の悦びは唯の悦楽にしか他ない。
思い違いをしない為にも言葉は無限に
重なり続けていく。
全てを許し与えてくれる快感など、
まやかしでしかないのだ。
男を呪う内は与えられた情欲にも
刃向かっていける。
だからどうか笑っていて欲しい。 ]
( ぼくはあなたを呪っていたい。 )
[ 名を奪い全てを踏み散らかした男に願う。
揚げ足を取らず彷徨った男の視線に望む。
実に愉しみだと笑ったままで、
蔑んでくれれば良かった。
そうすれば、この心までは壊れずにいられるから。 ]
[ この身に起きた異変も全てこの手で
払い除けられれば良かったのに。
自らに架せられた枷に苦悶の声が漏れる。
それでもある種の忌避を避ける為に
選んだ迷い子の意志は固い。
予想外に瞳を見開かせるもの、
彼の眼を覗き込むようにして見上げた。 ]
ぼくはお前のものじゃ、ない。
だから、ぼくのことはぼくが決める。
[ その瞳の中に探すのは迷い子が憎む色。
しかし失せた体力のせいで寄り添うように
体重をかけてしまえば、瞼が重くなった。
それが受肉を果たした事による影響なのかは分からない。
眠りなど必要としなかった天使は火照る身を持て余す。 ]
[見てみるか?
と首を傾げてみせれば、
天井を仰ぎ見てから呪を唱えて、
天蓋の中、頭上に鏡を出現させる。
──……一糸纏わぬ白い裸体に、
首に花飾りのついた黒いチョーカーを巻いた青い天使が、
天井の鏡には映っていたことだろう。
とても綺麗だ、と
鏡に映る天使と同じ青い髪の耳許に
そう甘く囁いて。
その頬にそっと一つ、キスを落とした]*
…………いや。
[ 額に乗せられた口づけに睫毛を震わし
顔を背けど、避けた先は男の肩口。
まるで自ら擦り付ける仕草を見せながらも
蒼眼は棘を孕み潤むのだから
仕様のない事だった。 ]
[ 結局、口づけを許した表情が歪む。
今すぐ水でも浴びて穢れを落としてしまいたくなりながらも、
変容したこの身を視界に入れるのが恐ろしい。
何処ぞへ連れて行こうとするのを拒むよう
一度足を止めた。
だがしかし体に受けた異変に強張った体は
唇を噛み締め始める。 ]
[ 教え込まれる愛撫の作法。
一見乱れぬ姿のまま動く度に生じる摩擦は
先程苛め抜かれた場所を中心に熱が籠る。
これが欲しがるものなのだとしたら
今すぐ喉を掻っ切りたい衝動に駆られるも
背中にじわりと滲む汗が翼を湿らせ
きもちがわるかった。
感じやすいこの身が憎い。
穏やかに侵食する熱は確実にこの身を炙る。
せめてもの救いは体内の闇に異物感が強いこと。
唯一の物覚えの悪さに救われながらも
しかし呼吸に合わせて蠢き、ぴとりと
張り付き離れない闇がぐずぐずの腸壁で
打ち震えていた。 ]
…………ッ、
[ 動けば生じる衣服の摩擦に体を苛められ
止まれば卑猥な動きで恥肉を突き上げられる。
休まることのない体に追い打ちを与えるように続き、
いつしか体内に埋め込まれた楔を締め付け
ながら耳朶を赤くして耐えていた。
眩暈の方が強いのが幸いしながらも
男に唇を寄せられた方の掌で、
舌を這わすだけの口づけを与えられた唇に
触れながら双眸を細めている姿を
見られていない事を願う。
すんっと鼻を鳴らした先、男の匂いを
感じられたような気がした。 ]**
― 天獄の回廊 ―
[下ろせ、歩ける、と掠れた声で抗議するも、返ってきたのは食べ物の話だった。
こちらが対話を避けている意趣返しというより、この堕天使は目先の関心事しか取り合わないのだろう。
そういう性格も掴めてきた。
なお下りようとすれば、関節を極められ、抵抗を封じられる。
引き攣るような痛みを飲み込みながら、筋を違えても下りてやる、と上体を捻ったが、
いかんせん、体力が枯渇していた。]
[抵抗を止めたのは、堕天使の話の中に”魔王”という単語が出てからだ。
そんなものまで、ここにいるのかと驚き、先程の幻視を思い出す。
数多の下僕天使を侍らせていた尊大な男。
あれか。
堕天使が魔王についての情報をもっと漏らすかとおとなしくしてやったのに、また空中庭園に話が戻ってしまった。
ちなみに、地上の食べ物は口にしたことがない。
地上に下りたことすらなく、魔物を実際に見たのだって、あれが初めてだった。
人間については、いまだ会ったこともないときている。*]
いや、彼は無性だ。天使もそうなのだろうから知っているな
[問いには端的に答え。
微笑んだままに掴まれた手を軽く揺らす]
行かないのか
……私の望み通り、私に飼われる?お前の望みは叶わないよ
[神への裏切りを選べないと言い
神に見捨てられたから殺してくれと言い
天使とはかくあるものか]
彼は怒っているが
今のお前を殺せるのは彼だけだ
逃げず、裏切らず
穢れを拒んでお前の神に殉教したいと、いうのだろう
[調子を狂わせる言動や行動を繰り返す目の前の男の、心が読めない。
最初の邂逅や虐待を受けている間はどんなに辛い目に会ってもどこか冷静な自分が分析してくれていたのに。
まさかそれが、彼自身わからなくなっているせいとも知らず。]
…っは、……ぐ、…貴様あぁああ…!!!
[考えるな。自分の目を信じろ。
この男は今何と言った?精力増強――すなわち、子孫を残す本能を昂らせる――天使には無縁の、無意味の感覚を強制的に植え付ける印をつけた、と言い放ったのだ。]
(許せるものか、許せるものか!!)
[滾る怒りの炎を具現化できる能力があれば、血走る瞳で睨みつけた男を火だるまにしてやれたのに!!
舌は音を出す度に体に甘い痺れをもたらし、叫びすら官能をもたらして―奥歯を噛みしめる。]
[人間の営みを長らく見守っていた自分は、他の天使よりは、性行為―時に欲を発散するためだけに行われる児戯めいたものへの抵抗は少ないほうだろう。
産めよ増やせよ地に満ちよ。そのために必要な行為である。
だがあくまで人間同士の場合だ。
自分が対象になるなんて恥辱に晒される自分への男たちの視線を感じるまで思いもしなかったし、発情する側にされるなんてとても。]
殺せ!!はやく、今殺せ!!
わたしは天使だ、神に仕える高潔な天使だ!!
ころせ、ころせぇ!!
[これ以上変わりたくない。
長年、そうでありつづけた自分という形を、こんな形で歪められるのを耐えられるほど、アイリの心は柔らかくない。
だけど自傷も自死も許されない身では…情けなくも、それすらもこの男に願わねばならず。
楽になりたいと全身で表しながら、楽園から遠ざかっていく、どうしようもなくみじめな存在へと成り果てて行く。
…空を抱く翼からひらり、羽が一枚落ちた。]
…っやめろ、やめろ!!
きもちわるい、いやだ、嫌――ッ
う、う゛、ぐ…っ
[赤い舌が示すところはひとつ、わかっていて、嫌がっても通じず、望まない口づけを施され、恐怖で全身をガタガタと震わせた。
舌を執拗に絡ませる意図も察していたので必死に咥内を逃げ回るも、その度に巧みな動きで引き戻され、淫紋を執拗に刺激されたら]
…っう、うぇ…ひ、……あ、、…っう…っ
ふ、ぅ、ううううぅぅ……っっ
[ただ発音したときよりも強烈で継続した快楽は、憎しみに満ちた脳内に靄をかけ、思考を鈍らせる。
淫音が鳴る度、嫌悪よりも先に悦びを得て、体の火照りが強くなっていく。
腰の真ん中辺りからじわり、じわりと熱が生まれ、強まって行くばかりだ。]
[動かしたらダメだ、と自分の意志で舌の動きを止めるのが精いっぱいなのに、小さな抵抗でさえ男は唇で引きだして食み、]
っあ、ア、ぃ、ぅう、あっ…あー…っ
ぁー……っ♡
[――ぱちぱちと火花がはじけるように「きもちいい」がはじけて全身に飛び散って、肺から絞りだした吐息にとうとう甘い響きを隠せなくなった。
目尻から涙がひとつぶ。
背中から、羽がいちまい。落ちた。]
[そうしている間にも残りの淫紋が動き始め、刺激をうけていないのに胸は張り、先端は硬く尖り。
下腹部にもぐるぐると渦を巻く淫らな感覚が蠢き、舌から得た悦楽と合わせ、肉裂に僅かだが潤いをもたらしていた。
そのすべてを自覚して、…また涙が一粒。]
………いやだ…っ
[刺激され続けた舌はもはや性感帯のひとつとなり、しゃべるだけでも下腹部がキュン、と疼き思考も視界もぶれたが、涙に塗れた琥珀の瞳に消え失せそうな、だけれども確かな自我を宿して睨みつける。]
なぜわたしが、アイリ以外にならなければ…ならないっ
貴様は、わたしの願いを、一度たりとて…
貴様ばかり、わたしから、うばって…っ
ひと、同士でさえ…できることを…っなぜ…
[天使である自分、魔族である彼。
種族の問題以前に、意思疎通という字を知らぬという顔で押しつけられ、押し潰してくる男の願いを受け入れることは、高潔であらんとする自我が受け入れる筈もない、と。]
[主張して、貫き通したいのに。]
しごと、ちから…次は、名か…っ!
その次は命か…っ!?
わら、ひは…っぅ、…う…
ひしゃ、まの母でも…ペットでも…な、ぁ…っ
[呂律が回らなくなっても…変わらずにいたいのに。
未知の感覚が、快楽が体を支配して、意識に囁き続ける。]
/*
カレルくんのこの葛藤、実に良い。
変容している自らを自覚していながら抗いつつも最早完全無欠では在れなくなっている姿が尊くすけべなことしたい。
[逃げ場所を塞がれた今、唯一の出口は地獄への道だとしても、従いたくなってしまう程に、心はズタボロであったし、天使の気高き心を現したかのような翼からは、ひらりひらりと羽が落ちていく。
(…どこもかしこも汚れた天使を、アイリと呼んでも良いのか?)
(それならばいっそ…)
[おぼろげな優しい記憶を、汚したくなかった。
ああ、その為なら、ちっぽけなプライドなんて捨ててしまおう。]
[先程の激しい自己主張から一転、俯き黙り込み続けた自分を彼はどんな目で見ていただろうか。
知ったことではない。]
…………………わかった………
[どうせわたしに求められているのは、彼の意に従うことだけなのだから。
諦めが滲む声音で了承し、新たな名を受け取る。
皮肉だろうか、二度と、清らかな心で飛べないだろう愛しき場所を示す響きに、…心が軋んだ。**]
寛大なるお言葉に感謝を。
これで調教を進められる。
[魔王への礼を告げた次の瞬間には、新たな調教へと心が向かう。]
うん?
まだ死んだ天使はいなかったのか?
それはなにより。
死ぬかどうかの報告は、聞かずに済むよう祈っておこう。
[おまえが祈っても仕方ないだろう、というツッコミ込みの、堕天使ジョーク。]
/*
着席。
ジェフロイさんには、事前に
酷くってもいいよ!!と言っていたけれど、なんという
処女喪失ベリーハードモード。
人型くらいの魔物で蠍というと、バピルサグとか
その辺が頭の中を過ぎるんだけど、そうすっと……
尾っぽの先っちょとかすげぇでかくならないか。
オズ壊れちゃう!
[腕の中でもがく天使の感触は、実に愛おしいものだった。
暴れるままに運ぶのも今なら苦もないけれど、やはり落とせば怪我をさせるだろう、と動きを抑え込む。
昔に比べれば天使も脆くなっているのかもしれないな、とか、どこぞの蛇に向けて思念にもなりきらないなにかを投げていた。
魔王の名を出した直後に抵抗を止めたのも、わかりやすい。
おまえがここで情報を得手も、届ける先は無いだろうに、……なんて指摘はせずに、腕を解放して頭を撫でてやった。]
悪魔の花嫁になったのだから、
"夫"と契るのは、当然だろう?
[あれだけ強気でも、流石にこれだけの痛みを加えれば、
萎縮してしまうのも無理はない。
今まで天界で庇護されてきた身には、苦痛も快楽も、与える何もかもが衝撃的な事だろう。
高潔だった天使を辱めるため、敢えて花嫁と初夜に準えた言葉を
選んでいるが。
果たして今のオズワルドに、そこまで理解できているかは疑わしい。]
[空中庭園へ向かう回廊の途中、薬を扱う場所を見つけて足を止めた。ちらりと覗けば、天使を調教するのに便利な薬品がいろいろと揃えられているのが分かる。]
マラキュラスの軟膏と、ベリシウムのオイルはあるか?
なら、それをくれ。
[天界で育った天使には理解できないだろう魔界の薬の名を並べ、望みの物を手に入れる。特に説明することもなく、空中庭園へと向かった。]
― 空中庭園 ―
[《天獄の泉》の、屋上から伸びる階段をさらに上った先に、その庭園はあった。
地上の庭園で見られる植物がそこかしこに芽吹き、整えられた灌木が並び、果樹が枝を伸ばす、魔界においては奇蹟のような場所。
どのような技術を使ったものか、降り注ぐ陽光は地上と寸分変わらないものだった。
周囲に広がる魔界の風景から目を反らせば、地上に出たと錯覚もしよう。]
しばらく好きに過ごすといい。
[腕の中の天使を降ろし、背を軽く押す*]
/*
わっるいよなあ、ジェフロイさんw
しかしあれだな、ちょっと堕ちる切欠の所予定変えるかナ。
最初は言葉を紡ぐ方面のなんかしらで行こうかなと
思ってたけど、おもっくそ声出してるからナー。
[ 無性だと聞かされて、
あからさまに安堵の表情を浮かべていた。
そう、それなら穢される事はない。
あんな風に汚濁の中死ぬ事もない。
そうして、彼は己の願いを叶えてくれると言う。
それならばと思わないでもないが。
寧ろ、ならば何を迷うというのだろう。
揺らされる手を繋いだまま、
そっと視線を伏せた。 ]
ごめんなさい、有難う。
[ でも、そっとその手を離そう。
彼女は自分の願いを叶えようとしてくれた。
死をもって神に仕える事を許してくれた。
ならば彼女に一歩近づいて、
少し背伸びをして頬に唇を寄せる。
せめてもの礼にと。
その口付けにはもう祝福の力は宿らずとも。 ]
感謝致します。フォンセ。
[ そして笑みを浮かべては開かれた扉へと。
呼び止められなければ、死をもたらしてくれる
彼の元へと歩いていくのだ。
迷いなく、真っ直ぐに。 ]*
初めは誰でも痛いものだ。
だが、じきに慣れる……
[想像を絶する痛みに泣き叫ぶ声が、実に心地よい。
零れる涙を舌で掬うように舐め上げるが、苦しむ顔と声を
もっと眺めて楽しみたいゆえに。
穿つ速度は決して緩めず、止める事も当然ない。
出血がもたらすそれは、男女の交わりを連想させる実に卑猥な
水音を奏で、天使を鼓膜を揺さぶる事だろう。
しかし混乱と恐怖の中に、彼が肉の悦楽を見出すまで、
実のところさほど時間はかからなかった。]
……
[周回遅れで気づきに至る。
言葉はわかりにくいが表情は雄弁だ。この娘は男を恐れていたのか]
それだけか
[そうか、と頷いて]
[彼を捕えて地に招いたのは、ほんの数刻前。
人外の者にしてみれば、瞬き程度の時間で彼を天から切り離した。
崇拝を神に捧げ、人々に祝福と勇敢を撒いていた御使いは、今や腕の中。
一途に主神のことだけを敬っていた天使は、既に居らず。
己が抱き寄せるのは、迷い、戸惑い、疑う複雑な濃艶。
空と同じ色を淀ませず微笑んでいた時よりもずっと官能に溢れている。
彼は己が手を加える程に美しくなる。
彼は己に知られるほどに婀娜を覚える。
変容を喜ぶのは怪物の性分。
彼が望まぬ変化で在れば、尚、腹は満ちていく。
彼の困惑も無念も、蜜より甘い。華より香る。]
諦めて心変わりするのかと
期待した
[頬へ寄せられた唇へ、笑みを咲かせた
愛らしい天使だ、実に]
礼を言うのはおかしいだろう?
お前を花園から摘み取って枯らすのは私なのだから
[繋がれた手が離れ、扉をくぐるのを見送る間も
魔界の空へ飛び立った時と同じく、彼女がこちらを振り返ることはなかった]
[されど――――。
されど、我が内側にちらちらと明滅する違和が消せない。
彼が変質するほどに、己の深い場所でも小さな改変が起きている。
邪なる本質は変わらぬのに、彼に向けては怠惰が頭を擡げない。
彼の真なる絶望を買うのならば。
ここらでひとつ、彼を突き放し、己の靴先に縋らせるべきだ。
誰が彼の主人であるかを丁寧に心身に焼き付け、洗脳すべきだった。
だが、彼の腰に絡んだ腕は、不埒を匂わせても、別離を選ばない。
折角神から奪ったのだと、戦果をひけらかす振りをして。
まだ彼を絶望させるには早いと言い訳をして。
形ばかりで笑う顔の裏側、彼にひた隠しにするは己の真。
――――― これはなんだ、と、自問する感情。]
おや……、もう吐息が甘いぞ?
[オズワルドの胎内をかき回して、どれくらいか。
随分、楽しんだ気もするが そうでもない気もする。
気づけば、強い拒絶の意志を示していた瞳は潤み、
吐き出される喘ぎには、明らかな甘さを伴っていた。
何度も媚薬を注ぎ込んだのだから、痛みはとうに麻痺し、
こうして喘ぐのも当然だが。
何より脚を開いたままの下半身は、抵抗を示すことを止めて、
揺らめき。
与えられる感覚を、そのまま享受している始末。]
[彼は己の余暇を埋める享楽のひとつ。
流行を齧る為の道具のひとつ。
微かな吐息すら聞き逃さぬように聴覚の精度を引き上げるのも、他意はないはずだ。愛玩として捕えたからには、きっと己は猫可愛がりする性質なのであろうと、並べる主張は二束三文のその場しのぎ。
意味など在る訳もないと、内心で同じ場所へ押しやる彼と己の心。]
卑下することは無い。
私の眼は優れて出来ている。
―――― 例え、初めて天使を見定めようと、間違いはないよ。
[穏やかに、嘲笑を混ぜて語った心算だが、あまり口振りは軽やかにならなかった。圧を乗せて響かせては、自身の執心を肯定するかの如く。]
━ 水晶の部屋 ━
[闇を抜けて辿り着くものがいるならば
そこは、明るい]
[降り注ぐ陽光ではなく、炎でなく、魔界の禍光でもなく
周囲の構造物全てが澄んだ光を放っている。
薄っすらと香るのは、水の滴るようなそれではなく、乳香と没薬の香気。
神殿のごとく並び立つ柱は、天井の見えないいと高きところまで続き
知るものがいるのなら、まるで天界のようだと理解するだろう。
ただ、慶びの歌、神を讃えるたえなる調べはどこにもなく、どこまでも静まり返った静謐に支配されている以外は]
[彼の腰を抱いた腕は、制止を許さなかった。
些かの抵抗を無に帰すだけの力量差。
彼が万全であるのなら、こうも一方的にはならぬだろうが、甘い毒を浴びた彼の不調は間近の己が誰より知るところ。>>135]
抗うだけ、後の反動が大きくなる。
私は構わないよ、君の堪える顔も悪くない。
[彼をエスコートして踏み出す脚は、良く磨かれた床に高らかな靴音を響かせる。カツン、と床を弾けば、自然と彼の中に収めた質量にも振動が伝わり、一歩一歩に合わせ、微弱な刺激を以って未熟な粘膜を突き上げ。]
はは、ふたりきりの時より勇ましさが増すね。
警戒心を引き上げるのは良いことだ。
私は財を他と分けあうようには出来ていない。
[月明かり差す回廊は、誰の眼があるとも知れぬ場所。
実際のところは、魔族同士なら薄っすらと気配を感じ合えるが、室内に籠るより解放感を得るのは致し方ない。>>136
息を熱くして己にしなだれかかる彼に自覚を促す。
不埒を受けて、寵を授けられているのだと認識させる。
―――― 彼が縋れるものは、傍らの怪物だけ。]
────……
[扉から見通せる距離、祭壇の前に、
赤い髪、白い衣の人影がひとつ。
その背には天使によく似た七枚の翼があったが、
色が天界めいた部屋に落とされた染みのような黒なのは、遠目にも明らかだろう*]
[歩を踏むごとに、体内の質量は内壁をねっとりと這い上がった。
歩みに合わせて擦れあう股に強請られているかのようで、ちゅぅ、と吸い付く感触は彼の媚肉だけが知る。
無体は明らか。貪欲が確か。
彼の体内で己の力が息づく度、とろ、と真新しい体液を塗していく。
内側から濡れる感覚は如何ほどか。嫌悪と違和に塗れたものか。
或いは、その先の意味を見出すものか。
靴音を高く立てねば、粘膜を緩く摩擦する水音が零れてしまう。彼が重い身体を引きずり進むには、己を頼るしかないのに。]
――――― ふ、
――いい……こと…?
[ 組み敷かれた姿勢のまま見上げれば
相手の身体は実際より、遥かに大きく感じる。
堕天する前の彼と、戯れ合うなどして
もし今と同じ体制となったとしても
このような威圧感を感じはしなかっただろう。
受肉により体格差が出来たのも、もちろんある
けれど、原因はそれだけではない。
男女の差、そして何より―――]
心まで
堕ちてしまったのですね……
[ ぽつり、呟いた言葉は
衣擦れの音に掻き消され]
[ やわやわと触れられるたび
刺すような痛みの中に
なにか痺れにも似た擽ったさを感じる。
食いしばったままの唇から洩れる息が
次第に荒くなっていくのを
気のせいだと決めつけていたけれど]
や、 ひゃ…ァッ!
[ 頂きを摘まれ、身体が弓なりになる。
全体に触れられていた時とは違う
針のように鋭い刺激。
針で刺されたなら、痛みを感じただろう
けれど、彼の指先からもたらされるのは
痛みよりも、もっと甘く恐ろしい何か]
……なぜ、痛みをなくすの?
服従を求めるならば
痛みを与える方が容易でしょう……?
[ 手を離され、自由になった胸元
痺れるような感触も、痛みも
徐々に消えていこうとしているのに
触れられていた場所が、奇妙に熱い。
節の長い指に髪を撫でられたなら
それ自体、憐れまれているようで
痛い方がまだよかったと
弱々しく言い返してはみたけれど]
[恥辱に堪えて赤く染まる彼は麗しい。
己の為だけに創り替わる身体を持て余すようだ。
少々の悪戯心が騒ぎ、そっと色付く耳に唇を押し当てた。
無意識ではない、と、自らに言い聞かせるは、触れた直後。]
かわいいな。
[つい、零れた声に、己の自覚が伴ったかは、黙秘を貫きたい。]
[ ―――パチンと指の鳴る音がしたならば
脆弱な抵抗も、瞬く間にかき消され]
恥ずかしがって……なん、か
[ 精一杯の虚勢。
性を持つ前ならば、裸身を見られたとして
それは、神から授かったものなのだから
恥じ入ったりなどしなかっただろう。
けれど、女となった今
他でもない彼の視線に晒されることが
何よりも耐え難く思えて]
―――……?
[ 肌を弄る指の感触に
さざ波のように肩が震える。
何をされるのだろうかと
怯えを孕んだ瞳で彼の動作を見つめていれば]
[ 耳元で髪が揺れる感触と共に
一瞬、花の香りを強く感じた。
花飾りが外されたのだと気がつけば
そんな場合ではないというのに
褥の中、きょとんと首を傾げ]
― 天獄の泉:衣裳部屋 ―
[さて、回廊をゆっくりと廻り。
最中で遠くに見た睦まじい紅白>>126>>137へ、戯れに手を振った後で辿り着いた場所は、三界の絹と装飾が納められる場所。自らの愛玩天使を着飾らせ、愛でる趣味を持つ魔族も少なくない。
男の来訪に合わせて、左右に拓く扉の向こうは、財を凝らした煌びやか。
背の高いクローゼットに、積まれた宝石箱。
天井から幾重も下がる絹地は、月色、星色、夜色と、取り取り。]
天に背いたと云うのに、
何時までも彼方の装いに身を包むのも可笑しな話だ。
君は何が似合うか―――、少し、考えるとしよう。
[トン、と彼の背を軽く押しやり、数歩の蹈鞴を促した。
彼が正面に迎えるのは、天まで聳える巨大な三面鏡。
あらゆる角度から、穢れてしまった彼を映す。]
[ 衣擦れの音と共に、首元にうまれた拘束感。
恐る恐る首筋に手をやれば
そこにあるのは柔らかなリボンのようなもの
拘束感はあるけれど
不快とではないそれに、瞬きを繰り返し]
―――ええ……。
[ 己の体を見ることに抵抗はあった。
それでも、首に巻かれた物を確かめたくて
問う声に、小さく頷き]
[ 天井から吊るされた鏡に映し出されたのは
無防備な裸身を曝け出した自分の姿。
記憶にあるものより細い手足は
力を加えれば容易く折れてしまいそうだと
自分のことなのに、思うほど。
髪よりも少し濃い色をした茂みの上
へこんだ腹部と、薄桃色をした頂きを持つ双丘
そして、その上に天鵞絨でできた黒のチョーカー
頬へ口づける相手の姿を鏡ごしに見つめて]
……この花は、好き。です
[ 特別というものなのかはわからない
けれど、天使として最後に訪れたあの村で
祭壇に飾られていた花だから。
戻れなくなってもなお咲いていてくれる
三色菫の花弁を指先でそっと撫でた*]
脱ぎたまえ。
[居丈高に告げて軽く指を鳴らし、背後に背凭の高い座を喚ぶ。
肘掛に頬杖を突いて上体を傾け、長い脚を組めば興行の観客へ。
笑う怪物は、相も変わらず彼の羞恥を"視"て愉しむよう。*]
───そうか。
[天使は神の使徒として光から生まれるという。
神と存在を同一意義としている存在ならば、それこそ不可能なのだろう。
だからこそ、諦めるしかないのだ。放棄せざるを得ないのだ。
彼を心から手に入れることなど。
───なのに、メレディスが惑わせるように優しい仕草を見せるから、心がはっとするのだ。
期待をしそうになってしまう]
俺の目は、力を持つ時に変化するだけだ。
色々に見せるのは……それは、お前の方だろう。
[優しかったり熱かったり、様々な色を見せ、魅せる彼の感情は目から溢れる。
彼が言うところを理解できずに、首を傾げる。
否定的になるのは、自分は表に出すような感情を持っていないと思っているから]
お前の意志は関係ない。
お前を気に入るも気に入らないも俺の勝手だ。
……天使に興味はないし、他人のものに手を出すのはご法度だ。
天使には必ず飼い主がいる。
そこらへんの天使で試すわけにはいかない。
[言ってしまってから失言をしたことに気付く。
じゃあ、なぜ他人が所有していた天使のメレディスを欲しがったのか、と突っ込まれたら返事のしようがない。
メレディスだけが特別で、天使を飼うことにまるで興味を覚えなかった自分が、メレディスだけに執着をしている。
その事実を、メレディスにだけは気づかれてはいけないのだ]
だから、俺が抱く天使は、お前だけでいい。
[わかったか、と話を打ち切るようにして、メレディスに顎を上げてみせる。
それはまるで、一生の伴侶を選んだような物言いになっていることに、言った本人が気づいていなかったが]
業務連絡
本日23時頃に、第2イベントを投下します。
すぐに場面を切り替える必要はありませんが、
ぼちぼち第1イベントの収拾を目指してゆきましょう。
[まるで、安らぐように、子が親に甘えるかのようにすり寄ってくるくせに。
その事をなかったことにしようとする。
天使の癖に小悪魔だ。
寂しさを紛らわせるために、男を、悪魔を利用したことをなんとも思っていないのだろうか、と憮然としてしまう。
強引にでも抱けば躰を開き男を受け入れるのに、口では最後まで神を謳い。
気持ちよくなることを恐れはするものも、悦ぶ躰は抵抗しないのに]
───そこまで俺を否定するのか。
虫より無機物の方がいいと。
誇りを守るために、堕落を疎んじるがあまりに………。
[悪魔への……俺への嫌悪は、それらへの不快感より上なのだ、と思わされ、彼の中での己の立ち位置を理解せざるを得ない。
それは理解していて、分かり切っていたこと。それこそを“諦めて”いたのだ。
それなら、何より嫌いな悪魔に犯されて絶望しきってしまえ。
そう薄暗く濁る心が、メレディスをいっそ壊してしまおうか、と囁いてくる]
[ そこは、天界に似た光を帯びた場所だった。
そこに一瞬見ほれたものの、
それでも漂う空気は天界のそれとは違う。
どこまでも静まり返った音のない世界。
怒れる彼がいるらしいが、
この世界には怒りは似つかわしくない気がした。
若菜色の翼を広げる事なく、
天使はゆっくりと歩みを進めていく。
やがて、白き衣に身を包んだ
赤い髪と闇色の7枚の翼を持つ相手が
視界に飛び込んでくる。
その彼を見つければ目を細め、
ほんのわずか、微笑んで見せた。 ]
白いのなら、何度でも出せばいい。
気持ち悦かったんだろう?
[肉欲を得たのなら、それに耽ってしまえばいい。
慾に溺れることが天を裏切ることだというのなら、もっとそれを唆してやる。
メレディスが自分の気持ちに応えないというのなら、イブに林檎を食べさせた蛇になる気持ちだ。
親指では短すぎて、彼がイイ場所には届かない。
一度指を抜き、今度は中指を入れてみる。中の肉壁越しに自分の逸物が触れる。
もう片方の手を伸ばし、メレディスの逸物に指を絡めようとしたら、それを握りしめて達するのを押さえているようだった]
出したくない?
それなら、出さないでイけばいいだろ。
[ぎゅうっと。
メレディスに背中側から覆いかぶさるように、手の上からその箇所を握りつぶさない範囲で押さえつけて。
そのまま黒く長い肉刀は彼の淡い桃色の蕾に入刀していく。
脚を開いて男を受け入れる様は、もう雌でしかない。
意地悪なほど優しくしたかと思えば、次は力強く。抜き差しは徐々に速度を上げていく。
大きく太い幹の抜き差しに合わせるように、指も後ろを犯し続け。
メレディスのその、排泄のために存在しているはずの箇所は、赤みを帯び、ふくふくと指を食んでいる]
……貴方が。
[ 自分の望みを叶えてくれるのだと言う。
だから、彼へと先ずは頭を下げた。
きっと、楽に殺してくれるのだろう。
優しい彼女へは申し訳ないが。
悪魔に降る事を、天使はよしと出来なかった。
心変わりを期待されていたようだが、
神に見放されても神を慕うこの気持ちは
愚かと言われても仕方のないもの。
事実、天使は愚かであったから。
悪魔に心を寄せる事をよしと出来ず
今はいっそ穏やかな心持ちで
殺してくれる彼と相対していた。 ]*
知ってるか?
そこから出るのは、白いの、だけじゃないんだぜ?
もっとも、もう先っぽはびしょびしょになってて、メレディのエッチな汁をたくさん出してるけどさ。それじゃない。
[わかっているだろ、と根本を押さえていた手を離し、つう、とメレディスのものの先端部分を撫でる。
熱い指でメレディスの露を拭うように取り、それを彼の目の前に見せつけそのまま自分の口元に入れる。
潮に似たその味を、ぺちゃりと舌を鳴らして舐め、美味しい、と囁いた]
もし、出し方知らないっていうのなら、練習しなきゃ、だよな。
教えてやらなきゃいけないなら、仕方ないしな。
[悪辣な囁きで彼を苛みながら、隙を見て彼の最奥を突き、中の熱さを味わい]
俺は我慢しないからな……っ!
[そういいながら彼の耳を優しく噛んで。
しかし、少しでもこの時間が長く続くように、もう少し、もう一度と自らに待てを強いながら、最後の最後、我慢の限界を超えてから、天使に熱い白濁を注ぎ込んだ*]
[頭を撫でられ、よせと言ったが、堕天使は聞く耳を持たないようだった。
こちらの意図を伝えることすら不毛と思えば、疲弊はさらに重くのしかかった。
ほどなく、堕天使は小さな家屋の前で足を止める。
中には、様々な種類の草や、正体不明のものが吊るされていた。
ここが空中庭園なのか。
天界の花園とは比較にならない狭小さである。
育成されているものの種類とて ── と、思い巡らせば、花園を守っていた同胞の物静かな瞳が思い出されて、胸が切なくなった。]
[堕天使は、クレステッドが知らぬ薬草(?)の名を告げて、魔界の庭司と話をしている。
貨幣経済も、物々交換すら実際には経験したことのない天使は、堕天使が望みの品を手に入れる手法を観察した。
さしたる時間をかけずに、堕天使は望みの品を手に入れ、再び動き出す。
階段をのぼり始めたところで、こいつはどうして飛ばないのかと、改めて疑問を感じた。]
− 空中庭園 −
[疑問を口にするのを躊躇している間に、頭上の開けた場所に到着した。
そこは確かに、庭園と呼ぶにふさわしい場所だ。
抱擁を解かれ、露を結ぶ芝草を踏む。
ほのかに届く陽光は、天界とは比ぶべくもないものの、温かだった。
クレステッドは、堕天使からいくらか離れた場所まで歩を進めると、そっと膝をつく。 ]
Lux beatissima ──
[望むように過ごせというならば、祈ろう。*]
/*
お返事とりあえず途中まで書いておこうか。
次のイベントは何かな!
って、最初のイベントって結局なんだったんだろう。
なんかあちこちで名前名前って言ってるから、新しい名前を
付けてあげてね☆ってやつだったのかも知れにぃ。
こんなに締め付けて…、随分と淫乱だな……。
つい先程まで天界に者とは思えない、乱れっぷりだ。
[そればかりか、犯すために出入りするそれが引き抜かれようとすれば。
まるで追いすがるかのように、中の媚肉が締め付けて来るありさまだ。
堕落した耳元でその身体に起こった変化を伝え、揶揄する事で
さらに羞恥を煽る。]
それでいい……、何もおかしくはない
その為の身体にしたのだから……
[初めての肉欲に混乱する、脳内へ。
この機を逃すまいと、甘やかな声色で囁きかける。]
その身体はもう、お前のものでも……
ましてや、神などの物でもない。
[では一体、誰のものなのかは。暗に告げずに。
唇を奪い、重ねた口内を深く探る。*]
[近づけば、額に無色の角をもつ異形。
一対の角と同じ透明な輪を冠として戴いていた。
頭を下げる天使の優美な仕草、微笑を見下ろす。
同じ蛇の首だから面差し自体は似るが、男ほど無骨でなく、女ほどやわくもなく
硬質な面立ちに載る若菜色の双眸は厳しく冷たい]
……痴れ者が
[一声、男とも女ともつかぬ、琴の音めいた音色が静謐を破る]
力ありながら甘やかすことしか選べぬ愚者め
不正直、不誠実、我々の中にあって最も生温い!
貴様もだ、天使
愚かしい甘言に惑わされ、嘆き逃れることしか考えぬ心弱き者
[額にある冠を取り、天使の足元近くへ投げた。
水晶の冠は床に当たると同時に姿を変え、漆黒の剣となって突き刺さる]
我が殺すなどと。あれは奴の偽証だ、天使
死にたいならば自らの手で死ぬが良い
[しばらく口内を堪能していたが、気がつけば己の方が
夢中になっていたようで。
我に返り、深度を深めていた唇を放す。]
そのままの姿もいいが、せっかくだ。
新しい服でも与えてやろう……来い
[一方的に告げると、腕を掴んで無理やり引き起こす。
汚したシーツと、オズワルドのそこを見て取れば、
それよりまずは出血を止める軟膏でも塗るのが先かと、
胸中で呟いた。*]
― 第二イベント ―
[寛ぐ魔王の元へ、小悪魔が羽ばたき近づいた。
囁かれる報告に耳を傾け、魔王は面白がるような声を上げる。
いくばくかの後、《天獄の泉》にあるすべての者の意識に、声が届いた。]
聞け。
我が《天獄の泉》の近辺に、天界の斥候が現れた。
彼奴らを打ち払い名を上げんとするならば、今が好機である。
[我こそは、と思う者は迎え撃ちこれを撃退せよとの言葉は、命令というよりは遊戯に誘うに似る。]
そう吠えんといて、オレは逃げずにここに居るから
[本来であれば、人は子孫繁栄の為に性欲を有する。だが、子孫を必要としない彼女等にはその欲も無いのだろう。
食事、睡眠、性。これらは人間が生きるには大事であり、そして無ければ死んでしまう三つの欲望。そんな欲望の一つ、尤も生から遠く娯楽とも言える欲望を、彼女に教えよう。]
こっちはまだみたいやなぁ
うん、上から順番に相手したるよ?
[穴を開けんばかりに睨みつける彼女には、最初の通りヘラリと笑う。今はまだわからずとも、徐々にそれを欲するようになるのだから。
それに、彼女の反応を見る限り天使と言うのは思ったよりも純粋と言うわけでも無さそうだ。]
天の者共は、この施設の意味を知っているわけではなかろう。
ここに天使が捕らえられていると知れば、
あるいは、解放のための軍を送ってくるかもしれぬ。
そうでなくとも、天界の警戒が強くはなろう。
面倒なことだ。
[慨嘆は、飼われている天使たちへも届くほどに大きかった。]
あ、もしかして人の見とったんか?
変態やな、アイリ。どうやった?
人だからしゃーないなって思った?
[人間の寿命は短い。短い故に人とまぐわい、子を成す。恥ずかしい好意でもなく、快楽を貪るようになるのはより多く子を求めるからだ。
だが、子を必要としない天使が劣情を覚える事は無い。そのために彼女に淫紋を施し、身体を蝕んでいく。]
言うたろ?殺さんよ
…好きな人を手に掛けるなんて、出来んからな
[殺せ、と言われた所でずっとそうしなかったのだ。今更するわけがない。拘束され、自傷も自死も出来ず、押し寄せる快楽に怯えて叫ぶ彼女には最初のようにゾクゾクと感じた。
そう言われている間は自分を見てくれている気がする。自分の事を認識して、彼女の中に存在出来る悦びを感じる。
蒼い翼がひらり、と足元に落ちた。]
時期に良くなる。そしたら、楽じゃ
ほら、力抜いて……ん、ちゅぅ…
ぅ、るっ…ちゅる……じゅっ…
[腰から抱き締めて逃げてしまわないように上から押し付ける。口内に逃げられれば掻き出し吸い付き、舐める。
舌が長い分口内全てを犯し倒す事が出来るし、反応は先程指を突っ込んだ時よりも心なしかよく感じる。]
じゅ、る…じゅ、ぞぞ……ちゅう…
ずっ…じゅるる……ぁ、はっ♡
[口内に響く下品な水音は脳みそを揺さぶるようだった。じわりと腰を熱くしている彼女の尻を。散々痛めつけて痛いだろうそこを優しく撫でて軽く揉み解した。
彼女の唾液を喉を鳴らして飲み、舌を引き出していく。]
じゅぽっ♡じゅっ…ぽん、じゅぽ♡
ぅ、あ…はっ♡ええ声しとる…
[唇で抽送を繰り返して、甘い声を漏らす彼女に嬉しくなってしまう。もっと、もっと聞きたいものだから。彼女自身から求めて貰うように舌を巻き付けて扱いていく。
ザラザラとした感触が敏感な彼女を襲って。溢れる涙を視認すれば、少しばかり手が止まってしまった。]
そろそろ下の方も準備ええか?
こんなぷくり腫らして……胸にはこっちじゃな
[チリン、と音を立てて出してきたのは挟む部分にゴムの付いたクリップ。ほんの少しでも動けば鈴が鳴り、自らがよがっている事を自覚させるもの。涙一つ溢れたそれは、淫紋を自覚したのだろう。これを今更拒まれても後に引き返す事は出来ずに、クリップを開けば彼女の双丘の先へと挟み込んだ。それから、少し意地悪してクリップをぐにぐにと捻ってから、チリンと音を立てて放置しただろう。]
……そう、なるよな
オマエの願いは、そもそもオレを殺す事やろ
殺すか去るか、逃がすか関わらないか
そんなのオマエの一方的やないか
一方的なのを押し付けようとしてるのに、押し付けられたら怒るんか
[彼女と自分の間にwin-winな関係など無いのだ。彼女からしたら自分と触れるのも嫌だろう。見るのも嫌だろう。事実、あの村で交渉のように連れてこようとしていたら、見た瞬間に殺されていただろうから。
お互い我儘で、自分の方が強引だっただけの話。]
仕事は無くともオレが養う
力なんて要らんやろ。オレが守る
命は、捕まえた時からオレが貰う。死なせんからな
母でもペットでも無いけど、俺は……
[嫁に欲しい。なんて、彼女に通じるだろうか。よくもまぁ、淫紋を舌に付けた状態であれだけ喋れたものだ。
そろそろ呂律も回らなくなり、喋る振動すらも気持ちよくなってくる辺りだろう。それから長い沈黙を持って、彼女は名を受け入れてくれた。]
…ソラ、これがオマエの新しい名じゃ
その綺麗な姿を忘れないように。俺の中ではいつまでも美しいままじゃ
[彼女の居場所を奪った。彼女のプライドを捨てさせた。彼女の身体を汚した。彼女の名前を変えた。今目の前に居るのは天使としてのアイリなのか、それとも堕ちてしまったソラなのか。
ひらりひらりと落ちていく羽根を見て、空が地に落ちるような錯覚に儚く思ってしまう。]
ソラ、舌はいじった。胸は…今はこれで良いじゃろ
次はこっちを試そうか。大丈夫、痛みは無い
これじゃ痛みを感じすらもせんやろ
[取り出したのは長さは20cm程で、太さは指程度しか無い細く長い棒。太さ的にも処女膜を破るようなものでもなく、長い指が彼女の中に侵入していくようなものなのだが。
半ば無理矢理彼女の足を広げさせ、つるつるになった秘部を至近距離で見つめる。むわりと雌の匂いを感じれば上を向いて彼女に笑みを浮かべようか。]
…なんや、舌で随分感じてるやないか
こっちは舌の比やないぞ、と!
[棒の先端を彼女から溢れる蜜に擦り合わせ、細いだけあって簡単につぷつぷと中へ侵入していく。決して快楽を与えるとは程遠いものだが。快楽を求め疼く膣を刺激して、焦らしながら。ゆっくり、ゆっくりと中へ入れてゆっくりと外へ出した。決して果てる事が出来ないように、刺激を加えながら。**]
我の冠は、天でも魔でも七度だけ切り裂く刃
時を繋ぎ貴様の死を連環させる輪であっても、真に望めば命共々に切り捨てられるだろう
剣をとれ、天使
そして、考えろ
[天使に似た異形は天使を睨み下ろしている*]
面倒なことだ。
[思念の声は、表に流れるものよりも笑みを含む。]
いずれにせよ連中が天界の門まで帰り着くことはあるまいが、
調教途中の天使は勢いづくかもしれぬな。
面倒なことだ。
[楽しみなことだ、と、声は響いた。]
― 天からの斥候 ―
はぁん!?天界の!?
[その話を聞いたのは、1人の時だっただろう。アイリの耳にでも入れたら余計な希望を与えかねない。
否、与えた上で崩すのも良いかもしれない。勝手に彼女の耳にも入るだろうけども。まだ、同胞である天使に弓を引く事を彼女に強いる事は出来なかった。きっと逃げる口実を与えてしまうだけだろうから。]
あー、もー…しゃーないなぁ……
もし生け捕りにでもしたら、魔王様にでも土産にすればええか
オレはアイリにいっぱいいっぱいやけど…
ま、いつか使うかもしれんし
[とは言え、量によっては生け捕りは難しいのだが。あの時は脅したからまだ良かったものの。下手にやると殺しかねない。
誰かに任せようかなぁ…とかちょっと考えたりもした*]
/*
バトル系来るかなーと思いつつも自分の欲望に従ってしまった。
折角のイベントなのに万一全パスったら申し訳ないな!
……
[天使は手を離し、開いた扉を抜けて去っていった]
……奴め怒ってるな
そうか、そうだろうな
[首も七つもあると喧々諤々するのである。
半分くらいに減ったって死なないので減ればいいのに]
変に希望与えるとまーたやり直しなんじゃけどなぁ…
ま、それも一興としてええやろ。うん
魔王様って男の天使でも歓迎してくれるんか?
ここらで一つ。一匹に付き『天使飼養の心得書』一冊サイン付きっていうのは
[生け捕りに出来たらの話だが。冗談半分にそう言ってみたり。]
[――迷ったのは彼が悲しそうに見えたから
諦念を抱いて見えた。神さまを裏切ることは出来ない、信仰を捨てることは死にも等しい。根元を変えるなど不可能だ。けど、どうしてだろう。それとは別の場所で、彼を案じてしまう。
悪魔なのに。わるいと云い切れず]
………違う、そういう意味じゃないよ
メレディのほう??
そう、べりあんにはみえるの?
[首を傾げるべリアンに瞼を下げた。
ちがう、と。彼の浅黒い肌は、表情をみせずらくするけど。目の優しさや苛立ちは眼鏡越しよりもずっとみえた。から。彼のその感情はなんなのか。天使にはしらない、心を探し。自らの色に無自覚]
…………。
[ 相手の冷たい言葉は受け止められていた。
しかし続く強い声にはびくりと身を震わせ
その内容に目を見張る。
その言葉は信じがたいもので、
少しでも彼女を信じた自分が愚かだったのだと。
そう、愚かさを突きつけられるもの。 ]
………そうなのですか。
でも、…………。
[ 神は自死を許してはくれない。
そう口にしようとして、ふ、と
口元から息が漏れて笑った。
もう、何だか疲れてしまったから。
何が真実なのだろう。
振り回されて、神には救われなくて、
それでも神を求めて悪魔を受け入れられずに
死を求めた先で更に神の怒りを買うような
そんな所業を求められて。
けれど。きっと選べる最善は。 ]
意思は関係ないとかいうな…
メレディは、べりあんのこと
………なら、なぜ、メレディを…か、おうと思ったんだ?
[彼が気づいて欲しくないことに引っ掛かる。
他人の籠の中にいた、天使をなぜ欲しがったのか。興味がないといった雰囲気だったのに。とりあえずといった感じだったのに。なぜ。自ら『飼う』という意味を、口にするのは酷く苦しかった。
自分が、本当に『飼われている』ようで
でもそれでも、その言葉を選んだのは知りたかったから]
……分かりました。
[ だから、静かな声でそう返す。
足元に突き刺さる漆黒の剣を引き抜いて
何とか両手で持って、
それをピタリと首筋にあてがった。 ]
……汚してしまいます、ごめんなさい。
[ 次の瞬間、刃を引く。
ばっと辺りに咲くのは鮮血の花。 ]*
…………、ひどい宣言だ
[話を打ち切るような彼から視線を逸らす。
さまよう視線がシーツを見つめた。受肉をしてしまった身体に残った奇跡の羽根が揺れる。天使は祝いを述べる存在でもある。
祝福を授けるものでもあったから]
まるで人間の男のような事を言う
[男が、女に言うようなことだと――]
うーん
……
[闇の中に座り込む]
あの子が死んだなら、ちょうどいいから斥候の中から代わりを見繕おうか
[まったく欠片も気乗りしていないような声で呟いた。
たぶん外には向かおうとしない*]
[上から見下ろしている分、天使が変わり行く様は
恐らく良く解るのだろう。
吐息の甘さを指摘され、拳を唇に当てては噛んで堪えようと
試みてはみるが、鼻に掛かった声が代わりに漏れるだけだ。]
―――……っ!!
[欲に溺れて喘ぐその中に、残酷な現実を囁く悪魔は
この痴態をどの様に思いながら見ているのだろう。
淫乱さに呆れているのだろうか。
それとも、哀れに思っているのだろうか。
少なくとも、好ましくは思っていないだろうとは天使の考え。]
[自らの行動が彼にどんな風に引っ掛かったのか。
天使の身が小悪魔にたとえられているなど、知らなくて。ただただ寂しさをなんとかしたかった。そこに利用した、という意識はない。そして、躰が善がる事も否定し続ける。心は穢れていないと
―――信じこむ、が]
……え、っ、ちが…ぅ
[どうして、そうなるのか分からない。
ただ怯えを隠したかっただけなのに。違うと思ってしまった。天使があくまを否定するのは当たり前なのに。彼の言葉が傷付いている気がして。違う、と言う。が、胎に感じる異物が喘ぎに変わる]
ぃや、だ……ぁ
こんな、こんな―――……
[とは言え、続けられた言葉からは肯定の意が含まれた。
いやいやと首を横に振ったとて、身体中の熱は行き場を失って
萎んだ肉茎も徐々に硬さを取り戻そうとしている。
最早、否定のしようが無い程に熟れていた。
後は収穫して美味しく食べるだけ……誰が食べるかなんて
決まっている。]
ちが、違う……
俺は、俺の身は……ッ
[神のもの。
そう、言うべきなのに。
たった一時ではあっても、神の事を頭の中から消していた。
それが、本当に神への忠誠を誓う姿か?
最早神を思う資格すら無いのではと、言葉を途切れさせた。
後に残るのは、くぐもった声と合間に漏れる呼吸と
長く続く淫らに絡み合う水の音。*]
…ぁ、ぅ、いやぁ…もう
だしたくないっ、ぁ、ぅ―――きもちよくなんかぁぁ
[彼の唆しは悪魔のものだ。
耽ればいいと、蛇のように囁かれ。違うちがうと唇は紡ぐ。甘い吐息が混じり、唾液が口端を伝うのを否定して。躰の奥を叩く熱源をきゅうっと締め付ける媚肉の裏腹さに涙した。感じていた、彼の言葉にも。背徳を誘う言葉が酷く淫らな気分にさせること。
気のせいだと思いたくて。
臀部に感じる指の形が、一度抜かれれば、喪失に早くも喘ぐ]
……ぅ、ぁ!!!、ぁ
あたって…っ、や、おしりの、ゆびっ、や
ふといのに あたるぅ
[中指が入ればそれだけでお尻の穴がきゅっとしまった。待ち焦がれるように排泄よりも先に、快感を覚え。其処は異物が通るたびに溶けていく。前の穴はとっくに濡れて。ぐちぐちと音たて。
二つが内側で触れ合えば、波がたった]
…イクぅ?…やぁ、だすのや
イク 、…の、やぁ
[ひぃ、と唇は彼の手が逸物を抑えつけるのに悲鳴をあげた
潰れちゃう。と咄嗟に叫ぶこえ。キモチいいのが肉茎をせり上がって先っぽで止まった。痛い、いたいくらいキモチいいと皮が捲れた先端がしどろに指腹の間から涙を零す。彼の肉刀を挿入された花は、蜜を溢れさせ。黒く長いものを全部飲み込もうとした。]
[圧迫感。一度目のときとは違うのは
躰が慣れて快楽を拾いやすくなったせい。そして、彼の指がもうひとつの穴を開いたせい。優しい動きに物足りないと喘ぎ、次の力強い動きにのぞけって。ひぃひぃと涙とともに舌をだす。とうてい見られない顔をしている自覚はあった。ごりごりと削られるのは
キモチいい、躰とともに心がすり減っていく]
…ぅ、ぁ。しろ?だけじゃ …なぃ
エッチちがう、おしる ちがうからっ、やめ
……いや、いやだ べりあん
しる なめる な…ぅひっ
[いやな予感がした。
根元を抑えていた手を離され、快感が一気に駆け上がる。もうでちゃう漏れちゃうと泣く目が異なる欲求を意識しはじめた。受肉したばかり、何もしらない身体が喘ぐ。刷り込まれる
彼によってつくられる。液体を掬い舐める姿は雄。
ささやかれる言葉にかぁぁっと羞恥を浮かべた。これは恥ずかしいことだと、理解する。美味しくない、おいしくなんかきっとない
けど―――、咽喉が渇いた]
余は、天使の性別によって分け隔てなどせぬ。
[ソマリには当然だというように答え、サイン付き書籍プレゼントについては、「良かろう。特別に我が愛天使の
それはそうと、
『天使を飼おう』最新刊の初稿が上がってきたのだ。
好きに読んでも構わぬぞ。
[思念空間にぽんと紙束が現れる。]
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
天使の死の危険を知る。 寄稿:黎明の魔 J
「天使とは、人間よりも死ににくいとされている。
体力、戦闘能力の面においてその認識は正しい。
一般的な人間と比較するならば、天使及び受肉後の天使の身体は、人間よりも頑強である。
然しながら、受肉した天使は一般的に人間相応の肉体強度となる例が報告されている他、天使(受肉したものを含む)には特有の脆弱性があることを留意する必要がある。
天使の個体差により、脆弱性も様々なものが考え得る。
例えば、正気に極端に弱い者であれば、魔界の環境に置くだけでも弱ってゆく。
天の光のみを活力源にしていたものであれば、定期的な光の摂取が必要となる。
私事となるが、筆者は手元の天使の健康状態を維持するために、数日に一度、全裸での日光浴を行わせている。
………」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
[素直な不満に笑う気配。>>*37
魔王曰くの面倒事も聞こえてはいるが。>>*40]
拗ねるな、拗ねるな。
強欲は美徳であるよ。
[魔界においては賛美される七罪。
そうそう、己が愛する怠惰もまた、誉れのひとつ。]
―げっそり―
[酷い目に遭った。
と、一言で言った方が良いのだろうか。
せめてと心の解放の為に、死を想った。
その為に行わなければならなかった『無を貫く』行為は、
ものの数分で崩れ去ってしまう。
蠍の身に組み敷かれ、貫かれて毒を含まされ
理解の範疇を超える行為をただ只管に受け入れ続けた。
いっそ殺せと何度思ったことか。
しかし、この悪魔はどうやらオズワルドを飼う目的を
違う所に向けているらしく、殺してはもらえなかった。]
[ さて、この天使が真に死を望んでいたかと言えば
それは否と言うべきなのだろう。
ただ、酷く疲れていた。
疲れ果ててしまっていた。
自分が真に望んでいたのは穏やかな生。
薔薇を育てて生きていく事。
それは清らかな天使のままで。
それは、もう望めなくなってしまったが。
もし、また神に救われるなら。
けれど天への扉は開かれず
魔界の空へと飛び立った天使は
魔物の餌食と成り果てた。
それが本当にこの身に受けた傷で無くとも
天への扉が開かれなければ、
それは天使にとっての絶望となる。
自分は神に救われず、許されず。
それ以外の生き方なんて分からない。
天の軍勢が来たとてきっと救われない。
自分はもう、天界の門を通れない。
それ以外の生き方なんて知らないのに。
だから天使の意識は闇に沈む。
自ら闇の剣を手に取り、倒れ臥す。 ]*
…れんしゅ、ぅ したくないっ
何もださなぁい、からっ、ぁ、やぁぁぁ!!!!!
べりあんっ
[最奥を貫かれ、花がきゅぅぅっとしまる
小さな死を彼の肉棒の先で迎えながら、耳を噛む声に首を振って。いやいやと羽を羽搏かせた。出てしまうと両手で抑える熱源が云う。もうすこし、もうすこし。後少しなのに。焦らされて
腰がゆれた、最後の最後強請りそうになって
吐き出された白とともに躰はのぞけり、びくんっと内側から達し。淫花から蜜をあふれさせる。同時に中指を飲んでいた後穴を締め付け。羽根を――落とし。両手のなか。
遅れてびゅっ、と白を漏らし、そして]
― 空中庭園 ―
[好きにしろ、といえば、天使はすぐに天への祈りを始めた。
一途。愚直。何と評しても良いが、陽光を浴びながら祈る姿は美しい。
白銀の翼に、髪の上に、光が跳ねて踊っている。
それを壊すのが少し惜しくて、しばらく眺めていた。]
変わらないな。おまえは。
[声が、唇を滑り落ちる。]
[祈りの詩を一篇唱え終わるのを見計らって、天使に歩み寄る。
その左手首を取って、引き寄せた。]
覚えているか?
ここに、俺が印をつけた日のことを。
[左手の小指。
そこに嵌っている精緻で強力な加護の指輪を見つめ、目を細くする。]
……い、や なにかっ、ひぃっ
こわいっ……
かみっ……
[さま――と最後まで言わなかった。
神さまは助けてくれない。彼の下でもがく、悪魔の下であがくけど、白を吐き出した後、限界まで根元を抑えていたせいか。受肉の影響がまた此処に、玉袋を二つ。淫花や、お尻の穴。熱源だけでは飽き足らず、快感ばかりを拾おうと
躰は堕落していく。決壊―――]
……ぁぅ、
[そうして、恥辱が流れ落ちていく *]
[苛烈に盛るは龍人の性か。>>*41
彼が赴くのなら、その勤労には派手を求めよう。
天地を逆しまに―――、とまでは言わないが。]
私は少々手が……、
いや。眼が空かなくてね。
[元々真正面から剣を取る気質でもない。
企みこそ性分であり、我が悪性の基。
ただ、ふと閃いたように言葉を足した。]
良いところを見せれば、
その子の考えも変わるかもしれないよ?
[保証はないが。*]
…………。
[何処かへと連れて行かれるのには抵抗したいが、
最早腕を振り払うどころか言葉を返す力も無かった。
未だ熱は身体中に燻っているし、一等負傷している箇所は
そのままであるし。
死んだ方がマシだと言える程の所業を働く割に、
衣服で飾ろうとするか。
悪魔の考える事は、本当に理解出来ない。
……理解など必要無い筈なのに、何故か理解しようと
考える自分が居る事には、オズワルド自身気付いていない。*]
/*
時間が掛かってしまった……orz
ふと、これみるのもNGなひといるのではときづく
ふわああああ
べりあんがすきすぎてやばい、酷い目にあわされたい……。すきすきしたいっ
[ 男の中途半端さが迷い子には判らない。
悪とは一体何なのか。
初めて対峙する怪物の事を知識以上の
認識はなく。
唯々天邪鬼な男だろうから、と。
全てひっくり返して捉えていた。
自らも否定しているのだから
それくらいが丁度良いのだと。
耳を欹ててしまうのは更なる責め苦から
少しでも楽になるように。
言葉を重ねるのは疲労して弱った隙を
つけ込まれないようにする為であり、
この男を知ろうとしているわけでは、
――ない、筈だ。
自問すら捨てる迷い子は、
何度もしきりに言い聞かせていた。 ]
狂ってるくせに狂いはない、と。
おかしな、人……。
[ せめてこれが見定める機会を作らせる
最後であらなくてはならぬ、と。
執心など知らぬ迷い子は物珍しい玩具を
気に入っているだけと受け止めた。 ]
[ 男の言葉通りだ。
靴音が大きく響くと同時に此方に負荷が加わる。
悪趣味な男は移動すら愉しもうと姦計を
張り巡らせていたようだった。
引き結ぶ唇が微かに震える。
滲む怒気が心を撫でれば迷い子は
瞳の奥を僅かに安堵させた。 ]
[金属質が床に落ちる音
飛沫雨が降りしきる音
軽い肉塊が床に落ちる音──いや]
だめだ!
…………は、――ぁッ、……
[ 未熟な粘膜に微弱な刺激。
ちゅう、ちゅう、と吸い付かれる感覚に
翼がふるりと震えて肩甲骨が作る体の陰影
が濃くなった。
音を響かせねば澄ました聴覚で
拾い上げられそうな、卑猥な音。
粘膜ごと唇を寄せ啜られているような
刺激に滲む先走りが股を濡らす。
それは前だけでなく後ろも何故が潤い
戸惑いに眉を寄せるもの、
何か粗相をしてしまったようで居心地が
悪く、歯の奥がかちりと震えた。 ]
[ 頼りたくないのにしな垂れかからねば
脚から力が抜けて座り込んでしまう。
しかし屈辱的な事には何ら変わりやしない。
逆上せたせいで滲む目尻の熱に唸る。
ふ、と。
男の息が耳元に伝わったような気がして
瞠目させた。
咄嗟に嫌がるように顔を背けようとしたが
囁かれた言葉に息が詰まる。 ]
[蛇の腕が倒れ臥す天使を抱きとめ、裂けた喉を掌が塞ごうと押し当てられる]
何故だ、何故
この剣は……
ああ、ばかな
こんなこと──主もお許しにならない
――――ん、っぅ……う、!
[ 言葉を咀嚼する前に理解した脳が送る信号。
ぎち、と締め付けてしまえば睨む眼も
また滲み、伸縮した窄まりに狼狽した。
されど、見た目の賞賛なのだと緩やかに
理解すれば、この男にとって見目とは
随分大事なものの一つのようだ、と。
声を押し殺しながらも空っぽの器に落ち着いた。 ]
―天獄の泉:回廊―
[ 人気のある回廊を早く過ぎ去りたかった。
男の目的地は判らず、
途中何度立ち止まろうと息を潜めた事か
判らない。
その度に声を抑えて周りに誰かいない者か
神経を尖らせて
そこに誰の気配もなければ安堵したよう
肩を落としてみせただろう。
だが、それも長くは続くまい。
男の言動>>148に自身でいっぱいいっぱい
の迷い子が視線を動かせば、
遠くには紅白の組み合わせ>>126>>137
彼らは此方に気付いたかどうかは判らない。
だが、横抱きにされている恐らく天使の
方に顔を痙攣らせ、移動する際、
擦れても良いから背伸びをして傍の男の
耳元に囁いたのだ。 ]
[蛇の角に淡い魔法の光が宿る。
傷口を抑える手にも光がつたい、それは紛れもない癒しの力を発揮しようとするが]
ああ、待て 聞け
だめ
ずっと ようやく届いたのに
我らのただひとつのひかり──
[ゴボゴボと漏れる血泡
間近にみる死にゆく彼女はやはり美しい。
それを映す若菜色の瞳にも鮮血が膜を作り、目尻から頬へ伝い落ちた*]
[ わかりやすい嘘だった事だろう。
だが、元とは言え天使が他者を欺かせる為
ついた最初の嘘なのだ。
隠し切れない拙い拙い哀れな願い。
他の天使に堕落した自分を見られたくない。
ただ、それだけの理由。 ]
いいや、無いね
[彼の言葉を遮るように被せて断言した]
あの子にとって良い事は何事もなく解放される事だ
…魔族は視界に入れるのすら嫌だとさ
[『天使を飼おう』最新刊をうひょー!と受け取って熟読]
[天使来るの報を聞くのはもう少し後のことだっただろう。
聞いたとしても、即座に迎撃に向かうなどという献身があるはずもなく。]
俺はもう天使売りは廃業したからなぁ。
[どうやら行く気であるらしい龍人族と魔王とのやり取りを耳にして、実に気のない声を出す。]
…けれども。俺の天使がそれで"喜ぶ"なら。
[あるいは天使の羽根を散らしに行くかもしれない。]
ところでそちらの御仁。
[声が向かうのは、邪眼の主へ。]
さっきは生憎と両手がふさがっていて、挨拶を返しそびれたな。
そちらの天使も実に可愛らしい。
染まりきった後が楽しみだな。
[祈りの間、ささやかながら光を受けて、力を取り戻す。
堕天使は祈りに追従することこそなかったが、少なくとも邪魔はせずにいた。
地上から漏れ届く陽光もまた、堕天使を焼くことはなかった。]
…、
[不意に、左手首を掴まれ、あの日のことを確かめられる。
クレステッドは小さく頷き、覚えていると伝えた。
間髪おかず、捕まれている手を振り払うと、宿したばかりの力で、掌に光の刃を結ばんとする。
自らの右手を切り落とし、決意を示すつもりだ。*]
―斥候の報せ―
[もはや抵抗をするほど体力の残っていない、オズワルドの腕
を引き抱き寄せた、そんな折。
>>1:154>>1:155魔王陛下直々の報せが届く。
どうやら天界からの斥候が近くまでやって来てるらしい。]
だ、そうだが……どうする?
ここから脱出を試みてみるか?
もし上手くいけば、天界の仲間と合流して、還れるかも知れないぞ?
[もっとも、布一枚で出来た天衣は胸が見える程
大きく引き下ろされ、ほぼ着ていないに等しく。
現状、受肉した身を悪魔に穢された事実は、傍から見てもまるわかりの様相だが。]
なるほど 、
[ソマリの断言には、微かな疑問形と含むような笑いを声に乗せた。]
ならばむしろ、連れていくのも一興かもしれないな。
"魔族に穢された"天使を同胞と見なす天使は、なかなかいないだろう。
まとめて断罪してこようとするんじゃないか?
どのみち、何事もなく、など既に無理な話だろうに。
……ついでに、天使の剣からおまえの天使を護ってやれば、ひょっとしたら株が上がるかもな。
/*
自殺は大罪だから主もお許しにならない
っていうセリフをいれようかいれまいか迷って削ったら
直後に同じことをマイエンジェルが言ったのでこれはもう恋
[ 全身から力が抜けていた。
それでも床に倒れ臥す事がなかったのは
誰かに抱きとめられたから。
指先が痺れていく。
首は灼けるように熱いがじきに
何も感じなくなるだろう。
絶望の中でも更に心が沈んでいく。
これで良かったのか?
これしか無かったのだと。
それでも、首に何かが押し当てられた。
微かに届いた声は誰のもの?
癒しの光はどれほど死を止めるのか。
閉ざされた瞼が震え、
薄っすらと開かれる。 ]
………どうして。
私を、生かそうと?
………誰も、誰も、
私の育てた薔薇、なん、て、
要らない、のに、
[ 枯れ果てた花園。
丹精込めて作り上げた神聖な。
それももう滅びて、
神もその天への扉を開く事なく、
そんな自分の生きる意味など。 ]
………愛しても愛されないなら、
愛、せな……
[ だってほら、神の愛は厳しかった。
自ら穢れたわけで無くとも得られなくなった。
愛したら愛してもらえなくなるなら。
そんなのは嫌なのだと、譫言めいて呟き
そっと相手の服を握りしめる。
弱々しく震えた指先で。 ]**
あっはは、どうやろなぁ
触れただけが穢れてる言うなら、断罪されるんやないか?
[まだ核心に触れる穢し方はしてないから、天使の反応なんてわかるわけもなく。ただ一つ、言える事と言えば]
…あの子は喜んで殺されに行くよ
向こうが断罪と言い殺そうとして来ても
そーんな、俺の事嫌いかねぇ
[天使の魔族に対する評価はわからんわー。と愚痴半分
いっそ周りのように主従関係なら楽なんじゃないかとも思いつつ]
もっとも、向こうがお前を"仲間"として認めてくれるかは、
わからないがな?
[オズワルドの瞳に宿る色を窺う。
わからないどころか、穢された天使が受け入れられることなど、
万が一にもないが。**]
[天使の手に生まれる光。
それはとりもなおさず、この美しい光の使徒が力を取り戻した証だった。
眩い刃の輝きは、意志の強さそのもの。
天使自身に向けられたそれを、掴み、止める。
掌が半ばまで裂け、焦げた血臭が漂った。]
むやみに自分を傷つけるな。
[刃を握ったまま、教え諭す口調で言う。]
腕くらいはいくらでも再生できる。
痛い思いをするだけだぞ。
───知らん。
お前の方が俺より感情豊かだろう?
何を言っているのかさっぱりわからない。
[メレディスが言うことがわからない、と首を振る。
伝えようとしていることはなんだろう、と見つめるが、言葉を上手く理解しきれない。
悪魔で悪い人、そういう風にメレディスが自分を分類づけているのなら、それはそれでいいと思うからだ。
自らの色に無自覚なのはお互い様かもしれない]
お前を飼おうとした、ことか?
………………。
ただの気紛れだよ。
……天使を飼うのが流行っていたし、な。
[しどろもどろもいいところだ。
今まで何も考えずに話していたせいで、メレディスに言ったことを総合すると、既に矛盾が生じてしまっている。
天使を飼うのが流行っていても、そこでメレディスを選ぶ理由にはなってないし、天使に興味がないと言ってしまっていたのに、じゃあなぜメレディスは自ら譲り受けようとしたのか、など、どれかに嘘が混じっていることが丸わかりになっている。
しかし、そこで、メレディスだから欲しかったのだ、とは言えないし言いたくない。
何かに負けたような気がするから、という意固地さが出てきてしまう。
それに、ただ、何か───恥ずかしい]
そういう質問する必要があるとは思えないな。
これ以上、下らないことを聞いてくるなら、その羽を切るからな。
[まるで子供のような恫喝に脅迫。
あからさまにそこに都合の悪いものが隠れているとわかってしまう。
こんなどこか鈍くさそうな天使にペースを崩されている自分が情けなくて仕方ない。
なのに───]
人間の男………?
[メレディスがそう告げたから、そこで初めて自分の独占欲と行いの妙に気づいた。
自分はメレディスを得て、それで満足しているはずなのに、彼に心を揺さぶられ、何かにつけイライラしている、その理由に。
あり得ないと選択肢から捨てていた答えを、見つめなおす時が、やってきたかもしれない]
[ぶるっと腰が震えて、メレディスの中に最後の一滴まで注ぎ込む。
はぁ、とあえかな吐息を漏らし、自分の下にある存在を見据えるのは無意識の男の色香を振りまいただろう。
相手にはそれを見て何かを感じるような余裕はなかっただろうけれど]
(ぷしゃぁ………)
[絶頂を繰り返し、緩み切った躰が抑えることもできずに漏らすなにか。
まるで潮を噴くような音と共に、べリアン、と自分の名前を呼ばれながら、メレディスの躰が震え、あんなに嫌がっていた白を吐き出した後、ちょろちょろと抑えきれなかったものがベッドを濡らしていく。
それは勢いを失って沁みだしていくようだったから、体を離して仰向けにさせれば零す様も丸見えになって。
どこか気を失ったような様子だったから、彼は無抵抗だった。
その無防備な様が嬉しくて、感情を表に出さない男から、思わず笑顔が出た。]
お漏らししちまうくらい、気持ちよかったか。
でも、今度から、それはトイレでしような?
メレディ……。
[ちゃんと出せてよかったな、とひくんひくん、と排尿で打ち震えるそこが、最後まで出しきるように優しく撫でてやり、そうしながら額に、こめかみにキスをする。
ネコの親はこうやって排泄を促すんだったっけ?と言いながら、汚れた箇所を清めるように、舌をそこに這わせる。
漏らしたそれを汚い、と思うのはそれを汚いものだと思うから。メレディスから出るものは不思議と汚いと思えなくて。
そして、そうするような行為は相手より地位が低い蔑むべき行為と思っていたのに、先ほどから奉仕するのが面白くて仕方ない。
彼が我に返り、羞恥に震えて拒絶する気力が起きるまで、存分にぴちゃぴちゃとそこに舌を這わして、メレディスの……自分の天使の粗相を視覚でも聴覚でも嗅覚でも味覚でも触覚でも堪能していた]
―救いの手は、しかし―
[心身に刻まれた傷跡は深く、四肢を拘束されていても寝台に横たわってすぐ眠りへと引きずりこまれるほどにアイリは疲弊していた。
だが吉報…と信じたい知らせは、天使にわずかな覚醒を促す。]
(だが…わたしがたすかる見込みは…)
[希望を折られ、心を折られ、自尊心を粉々に砕かれて、なおもあがこうとする気力は、少なくとも今はもちあわせていない。]
(だが…わたし以外の…だれか一人でも助かれるならば…)
[枷をつなぐ鎖がじゃらりと鳴る。
囚われの身だが、だからこそできることがある筈…]
さっき、お前が子供を孕めばいいという話をしたが、訂正するさ。
お前が子供みたいなものだな。
[子どもは一人で十分だ、と彼に優しくキスを落とした*]
………。
[まじまじとソマリを見た。気分。見えてないけれど。
ひょっとして天使に嫌われて本当に凹んでいるのか、と、新鮮な驚きを覚えつつ。
けれども、ままならない苦しさは、よくわかる。]
一度、引いてみるのも手かもしれないなあ。
弱いところをわざと見せてやれば、あるいは気を引けるかもな。
/*
一応バクダン投げてるんだけど、上手く拾ってもらえるだろうか。
スルーされてもそれはそれ。
しかし、すだちさん、あんな組み立てるのが難しい設定でここまで持ってきたり、こっちが投げたパスをしっかりキャッチしててすごいなぁ。
大活躍だ。
[腕を引かれるままに立ち上がり、力の働く方向へと倒れ込めば
其処はジェフロイの腕の中。>>173
力なく凭れ掛かって、ここからどうしたら良いかと思えば]
……斥候。
特別調査隊か。
[またあの魔王とやらの声>>154>>155が届いた。
その報せというのは、天界の斥候が現れたというもので、
僅かにオズワルドの声に力が戻る。
もしかしたら、救出の可能性もあるかも知れない。
これまでの暮らしに、戻れる……?
そう思って視線を下に遣った。]
[簡素な天衣は、一部が無残に引き裂かれてしまい
身体の至る所が曝されている。
視界に収めれば、天使には本来有り得ないものが付属していると
すぐに解る程に、だ。
足の付け根に手をやれば、先程の負傷の名残が掌に付着する。
受肉してしまえば、光となって散る事も叶わなくなるのだなと、
今頃になって思い至る。
天使として見られる部分は、もう翼くらいではなかろうか。
これだけは変わらないが、先端の淡い黄色が不安げに揺れる。]
……戻らない。
[しばらくの沈黙の後の決断は、やはり。]
しかし、斥候の天使達には一切手を下すな。
貴様がそのつもりなら、俺が皆の代わりになる。
[代わりに、天使達を見逃せとジェフロイの目を睨み付けた。
例え仲間として見られなくとも、
オズワルドからすれば紛れも無く同じ天界の仲間である。
万が一でも彼らを襲撃する素振りを見せるなら、
自分が前に立って庇うと告げる。
死んだ方がマシだと思える程度には痛め付けられるが、死なない。
それを利用してやろうと考えた結果の言葉だった。**]
[あの男の戦闘能力がどれ程のものかわからないが、炎が苦手な天使もいるだろう。
それに、天使たちを迎え撃つ魔族は一匹でも少ないほうが良いに決まっている。
そして奴は、自分という存在にご執心のようだ。
導き出される結論は、ひとつ。]
(わたしは天使、利己心で行動する魔族とは違う。)
(同胞の為ならば猶更、体が朽ちて心が砕けても、最後まで戦い続けよう)
[救われることを良しとせず、そして常に救う側でありつづけた天使は、その生き方を曲げることはできなかった。**]
[同族達の会話は、もちろん届いている。
その会話に魔王陛下自身が、さらっと紛れているが、
この際置いておこう。]
天界の斥候か……まだ陛下にご挨拶し損ねているぶん、
手土産代わりに連れて来るのも、いいかも知れないな。
[>>*50龍人の話を聞き、>>*43天使の脆さを考え
合わせる――]
目の前で希望をへし折ってやった時、どんな表情を見せてくれるか、
楽しみで仕方ないが……。
だが、それで魂まで枯れて死なれては、元も子もないな。
[天界の調査隊を撹乱し、仕留めるのは得意とするところだが、
さて……。**]
[自らを是正すればするほどに、歪は肥大する。
迷える子らよ、と人々を導いていた彼が、今は心の置き所すら悩ましく。混沌を愛する視界には、その姿もまた美しく映り―――、微か息を飲んだ。
彼の眸を陰らすは、悲嘆のみであろうか。
迷えるは、邪悪に追従するしか出来ぬ現状にのみであろうか。
こんな時くらい、常の勇ましい声を張れば良いのに。
彼の紡いだ小声は、自棄にか弱く、可憐に響いて聞こえた。
清廉な歌声とも、淫靡な嬌声とも違う。
ひと時、笑みを忘れてしまうような、不思議な声だった。]
[それでも、男は慰め方を知らなかった。
他者を自らの快楽以外に使ったことが無く。
悦びと悲しみの境界が曖昧だ。
作り物の表情筋も指先も、動かし損ねたのはひと時だけ。
彼の艶帯びる声を聞いて、僅か見せた安堵は無意識の雄弁。
彼が悦楽で塗り潰されている間は、あの悲哀が覗かない。
心得たのは本体たる己だけではなく、彼に潜む末端も。
質量が身を捩るように彼の内壁を摩擦し、旋回に掻き乱していく。
精通を辛うじて済ませているだけの肉の器へ躾けるは、禁忌の刺激。
彼の腹の底で熱烈な口付けが交わされ。
彼を苛む熱は外からだけでなく中からも拡散しゆく。]
[移動の最中に仕掛けるにしては苛烈な戯れ。
妙な執着を彼が察しても、熱は思考を疎外するよう押しては返す。
己の為だけに熟れさせる彼。
白皙色は、己が触れて以来、彩度を上げている。
彼の変容を謳った示唆は、何時しか願望を投影する呪語となり。
言葉一つで彼を苛む優越に酔う。
―――― 咽喉の奥で漏らした呼気が、熱を孕んで。]
[クレステッドの行動を阻止するために、堕天使は愚直な方法をとった。
その躊躇いのなさは親近感を覚えるほどだ。]
── 、
[もう一度、同じ話を持ち出してみろ、答えは変わらない、と、
眼差しに込めて返す。]
[いつまでも繋がっているつもりはないとでもいうように、光は立ち消えた。]
… 、
[水音を探し、水盤のある方向へ身体を向ける。
手当をしてやるつもりなどない ── ぞ。
だけど、この場所に血の匂いをさせておくのは似つかわしくないだろう。*]
― 天獄の泉:衣裳部屋 ―
[己がネロリの咲く丘から攫った天使は、殊更羞恥心が高かった。
視られることに弱く、咎められるを罰と知る。
露悪を善行と認識する怪物とは相反し。
それだけに道中の彼は酷く愛らしかった。>>168
己に凭れながらも周囲を警戒する様など、野性の獣を恐れる小動物の仕草にも似ていた。
彼は本来勇敢な天使だ、そこに在るのは臆病などではない。
ただ――― 、淫らな自らを自覚するが故、羞恥に負けるのだ。
己の一端を腹の内に収め、股を濡らしているなど、彼には耐え難いだろう恥辱。
悪趣味に仕掛けた罠の上を律儀に通ってくれたのは予想通り。
予想外はひとつだけ。]
[欺くに長けるは我が本質。
彼の囁きに真実が混じらぬなど百も承知。
肘掛けについて顎を支える掌がそっと己の頬を覆い、食むは沈黙。
或いは、反芻と咀嚼のひと時。
何食わぬ顔で咳払いをひとつ挟むと、彼に気を向け直した。>>170]
っうぁ、…っんぐ、ぅえ…んああぁ…っ
[口づけと呼ぶには深すぎる交わりだけでも、耐えられるかどうかという瀬戸際まで追い詰められているのに。
ヒリヒリと痛んで仕方がなかった臀部へ触れる手は優しく、治りかけの傷が産むむず痒さに似た疼きがじわりじわりと広がり、双丘の奥深くの繁みに隠れた秘所を刺激して止まない。]
うぎ、ぃ…やめ、…っあ、ぃや……っ…♡
[男が己に何をさせたいのか勘付いていたが、これ以上思い通りにはさせないという確固たる決意でいた。
だが拒否する声にすら甘味が混じりはじめ、それを指摘された今、ぐらぐらと揺れている。
与えられる刺激に応じそうになるも、手のひらに爪を食いこませその場は凌いだが…抗い続けられる自信は、なかった。]
おや、もう音を上げてしまうのか。
確かに―――…、随分と柔らかく解けたようだ。
[一拍挟んだ意味深な間を拭うは微笑。
指摘の示唆は彼の深い場所で蠢き続ける質量。
その場に崩れ落ちた際にも、引力で侵攻を深めた変幻自在。
彼の内側に触れる感覚を拾い、具合を教えれば、頬に視線を寄せ。]
ならば仕方がないな。
手伝いを呼ぶか。
[彼に確認する声色は、楽し気な色合い。
先も、紅白とすれ違っただけで怯えた彼を、一層脅かすような。]
いや
いやだ だめ
[黒い歪な翼を広げ包み込む。
濃密で甘い血の香り
いっそ幼い言葉がぼろぼろとこぼれていた]
とまらない……
もどれ、シュテラ 行くな
主のためにでなく、我らと共に
一面の ゆたかな花原を。 もう一度……
[服を掴む手に、指を絡める。
性別未分化の細長い指も血に染まり、震える手に熱を与えようと握り込んだ]
だめ
天は、いつも奪っていく
[あんなところに帰りたいと、何故──
いや、わかっている。天使だからだ
天使だから、天使で、人間とは違っていて
そして戦天使ではないからだ。剣をとっても戦おうとはしないのだ
それが在り方だから、 ]
それとも、私の手を煩わせたいか。
甘えた子だ。
[吐息が唇の先で弾む。
思い出させるのは彼が初めて編んだ偽りの誘惑。]
――――― 脱げ。
[二度目の命は、彼の意思に干渉する赫の光を伴う。
軽度とは言え、思考を捻じ曲げる精神汚染。
それでも、僅か魔力が過ぎるのは、彼の気が逸れた所為。>>171
震える翼、火照る肉体、辱められる精神。
そのどれもを、三面の鏡は克明に映していた。**]
[互いに無自覚。どう伝えればいいのか
天使であるメレディスにその術は未だない。彼に分かる言葉をまた、自身ももっていなかった。ただ、気まぐれを信じ込み、悲しむ程に疑念は拡がっていく。彼はあくまだ。あくまなのに。
不思議な色を持っていた。
―――恥ずかしい、と一言でも聞けば、はにかんだかも。彼から返ってきたのが、羽を切るという恐ろしい言葉だったから。ひっと息を飲むことになったけど。べリアンがそんなことするはずない
と、思えど怖くて、脅えてしまうほど
この羽は大事だった]
………べりあん?
[あ、また色が変わった。
何かにつけて苛々としている様子の彼の中に宿る色。それをもっと見てみたいというのは危険な思想だ。だからこそ、今はただ首を傾げた。どうしたのだろうと、その思想も隠し事も
その後、快感と恐怖に飲まれたのだが]
………ぅ 、ぁ
[白を蓄えた身体が、仰向けにされる。
躰を離されればこぽっと淫花が白を零した。処女の血をも白で流し。はくはくと啼く淫花が潮をも伝わせる。此処は正しく性器だ。粗相をしたのは、雄のほう。彼の目の前にあっても
ちょろちょろと漏れ溢れた。はくりはくり、生まれたての鈴口が鳴く。気を失ったような躰は重い。ただ見上げ、みる彼が笑むのを瞳に捕らえ。ぅ、ぁ。と声にならない、音を零す。
――見られて、感じている]
……きもち …ぁ、ぅ
おもらし……っ、ぅぅ、といれっ、ひぐ…っ、
また…おもらし…ぁ
[優しくなでられる其処は生まれて直ぐ酷使されたせいか
ヒクヒクとか弱く。皮の間からちょろちょろと零す。まるで仔猫のように扱われ、額にキスをされれば、また漏れた。何も食していないはずなのに排泄は止まらず。びくんびくんっと躰を震わせる。
此れが、生理現象なのだと躰は認識せず
――性行為の一部だと、考えた]
……ぅ、ぅ、あ、ひっぐ
[涙がぽろぽろと零れる間
彼が汚れた箇所を舐めれば、残滓すら零れて彼の唇についた。むくむくとまだ慾が起き上がろうとするのは底なしの快感に溺れゆく順応な身体のせい。それに地位が関係するものだという認識すらなく
ただ悶え、震え。そうして徐々に覚醒する
――、粗相をしながら。]
……ぁ!!!あああっ、いや。
[そう、粗相だ。
受肉した身体はまだ変化の途中だといわんばかりにメレディスに様々なものを与える。飛び起きるように彼の頭に手を伸ばして力弱く、のいてと訴えた。きたない、けがれた、自分の身体。
――恥辱を晒して、こんなと涙降らし]
……めれでぃ がこども―――?
…ちがう、ちがう、めれでぃは…こどもじゃ
[頬が恥辱に赤く染まったまま戻らない
優しいキスに戸惑って、ワナっと唇を震わせる。こんな、そんなと言い募れば募るほど、躰の変化が恐ろしく。翼でこの身を隠そうとした。随分と体力を消耗してしまった。肉体が無かった頃
感じなかった疲労が汗を流す。]
[ぽろぽろと涙を零し
ベッドの上、聞こえてきたのは、異物の声か。そういえば、部屋に入る前にも>>1何か聞いたような。それは―――希望には聞こえない声。>>154>>155顔をあげて、はたっとべリアンを見た。
唇は震えていただろう]
………のど 、かわいた……
[解放。その言葉に神さま。と小さな呟きを織り交ぜる。
だが――其れを明かすことはない。まだ羽は背についていた。羽搏き窓を突き破れば出ていくことも可能なのではないか
など、淡く考えるけど、消耗した身はくたぁとしたまま、目を伏せた]
[この身はすでに穢されている
受肉した身体は恐ろしいほど歪だ。胎内に二度も悪魔の精を浴びて。それが躰を這うような感覚を味合わせる。粗相すらやってのけたちいさな肉茎は、まだ物足りなさげにヒクついて。
花が――塞ぐものを求めて、いる。
前の花も後ろの花も、淫らになって。こんな躰で助けを求めることなど出来るはずがない。服だって、破れてきられなくて
彼から離れるのを嫌がっている事に理由を付ける]
………きがえ……どこだ。のど
[乾いた、散々に鳴いた喉が乾きを覚える。
美味しいものが欲しい。――あれを、べリアンはおいしいと言っていた。本当に――?おいしいのなら、咽喉を潤してくれるなら。思考が段々と落ちていっていることに気付く。頭を振って。
でも、美味しいのなら。飲みたい
エッチな おしる………、べりあんの……
――伸びそうな片手を、自らの羽を掴むことで。気高さを失っていないと自己暗示させ。もう一方の手で喪失に喘ぐ淫花を抑えてしまおうと。熱源の精を抑えようとしたときと同じように
愚行を繰り返す。**]
― 空中庭園 ―
[沈黙の中にも、視線や態度は雄弁だ。
ああ。なんて素直なのだろう。
光に裂かれた掌を舐める。
この程度の傷ならば、そのうち治る。そのうち。]
休憩時間は終わりだ。
アルジュ。来い。
[
たちまち首輪から見えざる鎖が伸びて、彼我を繋いだ。
鎖を掴んで念じれば首輪の魔力が発揮され、天使の手足から力を奪うだろう。]
[折よく、空中庭園に白い影が現れた。
淡い金の髪と白無垢の翼を持つ天使。
その表情は、黒い目隠しに遮られて、今は見えない。]
ほら、来たぞ。
あれがおまえに、大切なことを教えてくれる。
[そのために借り受けた、「魔王の天使」だった。**]
[解放された安藤感に浸る暇もなく、新たな責め苦を予感させる小道具に体を強張らせる。
それは人間たちが洗濯物を干す際につかうものに酷似していてたが、人体に用いるものではなかったはず。
些細な疑問は、己の体で解消された。]
っ……、…っは、っいやだ、やめ、や…
〜〜〜っ♡
[常人より敏感となった先端をクリップが挟みこみ、ぎりぎり痛みにはならない程度の刺激が直撃し、背が仰け反る。]
いっや、だっ♡やめ、ぅあああ…っ
[クリップに引っ張られ乳房も形を変え、それがまた新たな快楽を生みだし悶えた。
クリップ自身の重さがある為、じっとしていても常に刺激されてしまう。
身じろぎすればちりん、ちりんとこの場に似合わない音が鳴り、聴覚からも己の淫らな姿を連想させられ、涙が零れた。]
…どう、なんだろうな。
[──心まで堕ちてしまった。
彼女のそんな言葉に苦い笑みを浮かべた。
自分では、よくわからない。
天界にいた頃のことも
あのひとや、他の仲間たちと過ごした日々も
忘れたことはない。
変わってしまった、というよりも
天界では経験することのないものを見たり聞いたりして
成長した、という方が自分の中ではしっくりくる]
……心も姿かたちが変わっても
それでも、変わらないものもあるさ。
[それは、あんたにとっては受け入れ難いことかもしれないけど。
口の中でそう、呟いてから]
痛みを与えれば、
その分セレスはオレに反発するだろう?
憎んだり恨んだりできるだろう?
肉の身体を持つ者というのは
痛みや空腹、不快感に抵抗することはできても、
その反対にある快楽に抗うことは難しい。
[まぁ、難しい理屈はともかくとして。
──…「彼女を守ってほしい」
「幸せになってほしい」
それは、堕ちる前のあのひとが、
かつてオレに望んだこと。
だから、痛みや苦しみで彼女を服従させるより
溺れるほどに甘やかして、そうして自分のものにしたい。
それが……かつて彼女を愛していた、
あのひとの望みを叶えることにもなる。
実際はどうあれ、今の自分はそう考えている]
[天使としての名を奪い、衣服を奪い。
鏡を通して女と化した身体を
彼女自身に見せつける。
そういうつもりで仕組んだ行為に
彼女は殊の外、意外な様子を見せた]
……へぇ。
[好き、と確かに彼女は口にした。
先程の「花が好き」と言う言葉とは
少しばかりニュアンスの異なるその言葉]
それは良かった。
セレスに好きだといってもらえて
この花も嬉しいだろうよ。
[これから、もっと色々なものを見て聞いて、
そうして神の使徒としての愛ではなく、
彼女自身が“好き”なものも増えてくるのだろうか。
その日を思うと、なんだか堪らなく愛おしく思えて
その頬にもう一度、口づける]
━ 瑠璃の部屋 ━
[ティーカップの温もりは徐々に薄れ、カモミールの残り香が漂っていた]
「主よ、主よ
私を見捨てるのですか」
[ 愛しても愛されないのならば
それならばあるいは
愛しても 許されるのでは?
くだらない、愚かしい願掛けに過ぎない。
どうあれ蛇にまつわる預言はすべて成就されるだろう。
天使の神託だの預言者のことばだのは、それらは常に天界の都合だけで定められるし、神はいつも無慈悲だった。
時と時を繋ぐ冠を両手で持つ。
その下の空白を眺めた**]
なるほど、君はその子に好かれたいのか。
難儀だね、だが結構。
味わい深い歪だ。
[龍人の気質と望みと、執着が複雑に絡んだ混沌を称賛。
彼ほど捻じれた性質は、芸術と評して過分無い。>>*46
しかし、天使への愛情と云う難題については、自身よりも赤毛の彼の方が詳しかろう。>>*51
なにせ、堕ちた気配を有するとは言え、元は同じカテゴリだ。]
[詭弁だ、怒鳴りつけるため息を吸いこむが、それさえも舌を蝕み悶える体となってしまったことに絶望する。]
ちか、づかなければ、いい…らろ…っ
もうやめろ…いやだ…
水を、あびたい…口、ゆすぎたい…
[我慢の限界だった。発狂せずにいるのが不思議なくらい、自分はどこもかしこも目の前の男に穢されている。
見た目にはそれほど変わらずも、アイリ自身にしてみれば全身泥だらけのような心地だ。
意識してしまえばもう耐えられず、全身をぶるぶると震わせ嗚咽を漏らす。]
なにが、まもりゅ、だ…っ
きしゃまがほっしてる、のは…
つごうのいい…せい、どれい、らろ…っうっ…♡
[…自分で言いながら、悔しくてくやしくてまた涙した。
殺して貰えないならいっそ、早く心を壊してほしかった―]
―――― ん?
[外野として茶々を入れていた身に向けられる水。>>*48
こうした律儀は生来の種族的なものであるのか、彼の性質か。]
いいや、此方こそ利用してすまなかったね。
お蔭で悪いことばかりを覚えていく。
[軽く笑って悪びれぬ相槌。
羞恥心の高い愛し子の反応は色よいものだったらしく。]
しかし―――、なるほど、あれは。
確かに人生を変える輝きで在るのかもしれないね。
[最後は独り言ちるよう、思念を散らす。
斥候隊に勇むのは、専門家に任せよう。>>*52
何分、己の本分は、覗き見渡すことであるからして。**]
[鏡越しに彼女の裸体を見つめながら
控えめな双丘とその頂を撫で上げ
鳩尾から下腹部にかけてのなだらかな曲線に
掌を滑らせる。
掌が触れた場所から順に
内側から温かな熱を帯びていくことに
果たして彼女は気づいたかどうか。
やがて、下腹部の柔らかな茂みより
少し上のあたりに掌を置くと]
此処に、何があるかわかるか?
子宮という、人の女が子を宿し
育てるための器官だ。
とはいっても天使が子を成すことはない。
専ら、快楽を享受するための器官、
ということになるな。
/*
便利過ぎると思っているのに、
いつもオンオフの切り替えを忘れるるるる
これ、ボタン式ならもうちょっと…、
いや、結局忘れるから同じだな。
[やわやわと、擦るようにして下腹部を撫でる。
そのたびに内側からぽかぽかとした
ぬるま湯に浸っているかのような熱が彼女の身体を侵してゆく。
しばらくして下腹部を撫でていたその手を離すと
ちょうど子宮の真上のあたりに
薔薇の花の蕾を模したような紋章が描かれているだろう]
この花は、セレスの快楽を元に育っていく。
セレスが女として感じるたび、
それを糧として少しずつ花を咲かせてゆく。
それだけじゃない。
その蕾が花開けばその分だけ
花を宿した身体が感じる快楽も
増大していくという仕組みさ。
[要は淫紋の一種である。
試しに、と胸の先端にある薄桃色の蕾に触れて。
そのまま二つの蕾をきゅぅと摘んで刺激を与えてみせた]**
[仰ぎ見ればいつもそこにあると信じていた青い世界。
もう二度と、手を伸ばすことすらできないだろうその場所で呼ばれる度、天使のアイリとしての心の欠片が砕かれ、壊れる音が頭の中に響く。
だが、だめだ。まだ、完全に壊れてしまう訳にはいかない。
手のひらに食いこむ爪に尚も力を込めた。つぷ、と皮膚が裂ける感触と痛みが、絶望に吸いこまれる意識をつなぎとめる。]
…っひ、
やめろ!!やめろ!!けがしゅ、な、やらっぅああ!!
[それでまた尻を叩くつもりか、なんて初心な振りをできるほど純粋ではない。
脳裏に浮かぶのは―]
(魔族に穢された天使を天界が受け入れることは、決してない)
[処女を犯される痛みよりも、あり方を捻じ曲げられるよりも強い恐怖は、一瞬だけ舌の快楽を上回るが、どんなに四肢を暴れさせても枷がある限り鎖で歪な旋律を奏でるだけの肉塊でしかない。
火照り、濡れた場所に部屋の空気が触りひやりとする。]
うぁ、あ、っ………っ、……っ
[槍や矢で腹に穴を開けられたことはあれど、あれはよける暇もないから受けるしかなく、また簡単に治すことができて良かった。
蛇に睨まれた蛙のように震えるしかない状態で、自分でも触れたことがない裂け目への侵入は悲鳴を上げたがる喉を恐怖で絞めつけた。]
あ、…っア、ぃや、やだ…っ♡
[だがそれもすぐに緩むこととなる。
解されずとも肉壺は熟れて程よく緩み、雌だけが得ることのできる気持ちよさをしっかり生じさせ、受け取っていた。]
な、に♡こりぇ、あ、なに、し…♡
[少し冷めかけていた体の火照りは最高潮にまで達し、マグマのように雌穴と下腹部…子宮がある辺りで煮えたぎる快楽を逃がそうと四肢を引きよせ枷の鎖をピン!と張る。]
[ゆっくりと抜き差しされているのもまずかった。
痛みが来ることはない、と体は既に警戒を解いてしまい、肉壁は本能のままに棒へと吸いつき、抜かれる度にこぷ、こぷと蜜を漏らしてしまっている。]
やだぁぁぁ…♡
ぬくの、やだ、やめ、いれりゅ、やっ♡
[小水を漏らす感覚と似たそれが余計に辛く、しまいには泣きながら首を横に振りやめるよう願うが、それすらも舌と、そして揺れてしまう胸からの刺激で淫らな色に染まった。**]
/*
「脱げ」の返事にどれが正解かなあって。
1.大人しく脱ぎます→よわい!
2.やだ!します→ふつう(?)
3.オメーが脱げ→過激派
4.偵察部隊!?逃げます!→戦略的撤回
[血を洗い流すよう促してみたが、堕天使は微笑して手の傷を舐めた。
そんな粗野な振る舞いを、柔らかな身のこなしでするから如何わしい。
休憩時間は終わりだと告げて、堕天使は不意に呪具を発動させた。
首に巡らされた赤革の輪が震えて、あの瞬間と同じく、否応無く四肢の力が抜ける。
こんな仕掛けが ──
虚をつかれたが、堕天使の前に這いつくばりはすまいと、意地で近くの木にもたれ掛かった。
もう少し横にずれていたら、野茨の茂みに倒れ込むところだった。]
[傾いた視線の先、カサリと枝葉に触れる気配がして、白い姿が現れる。
それは、まごうかたなき天使であった。
来るな! 危ない ──
警告の声をあげようとし、どこか様子がおかしいのに気づく。
目が…?
来たぞ、と愉しげな堕天使の声が、これも仕組まれたことなのだと告げていた。
いやな ── 予感がする。**]
/*
ぼくはもっとクレメンスを知りたいのだよ。
どうすれば彼の気持ちを引き上げられるか考えてる。。。
此方に意識を集中させたがってるのとお前を支配してるのは俺だ、って感じの人だからその辺りをつつけたらいいのかな。かな。
[腰を落としたアルジュの側に歩み寄り、手首を掴んで引き上げる。
ちょうどいいところにあった、とばかりに野茨の蔓を引きちぎって両腕を縛り、手頃な枝に括りつけた。
木の幹に背を預けられる位置だったが、つま先立ちを強いる高さだ。]
本当は痛いのも好きなんだろう?
鞭打たれるのも、気持ちいいだろう?
お前には、そういう素質がある。
[自らを鞭打つ行を暗に示唆して、傷ついた腕に舌を這わす。]
[そうしている間に、金髪の天使が焦れたように内股を擦り合わせながら近づいてきた。柔らかな胸の膨らみの上に赤い芽を尖らせ、足の間をしとどに濡らしながら可愛らしい膨らみを張りつめさせている、両性の形。
「早く、ください」と懇願して、物欲しげに舌を伸ばす。]
さすがは魔王だ。よく仕込まれている。
[唇の間に指を突っ込んでやれば、胸を擦り付けるようにして腕を抱え込み、一心不乱に舐めしゃぶってくる。
そのままアルジュの前まで連れていって、抱きつかせた。]
お前と、そいつに塗ってやれ。
隅々までたっぷりとな。
[命じて、彼らの頭上でオイルの瓶を傾ける。
いかがわしくも甘い香りが庭園の空気を穢した。*]
[ 目覚められるとしたら、
何方の"蛇"の元だったのだろう。
優しい彼女か、厳しい彼か。
どちらにしろ、天使が死を免れたか
一度死して戻って来たか、
目を覚ましたのなら申し訳なさそうに
悲しげに眉尻を下げる。 ]
ごめんなさい………。
[ あなたの愛が、分からなくて。
どうしたら良いか分からなくて。
ただ、どちらにしろ相手の手を取り
そこへとそっと頬を寄せるのだ。 ]
……………あなた達の哀しみも
見たくはありません。
[ 幼い声で、いくなと呼びかける声。
では自分はどうしたら良い? ]
せめて、私に出来ることは……………。
草木を育て、傷を癒す事くらいです。
私が貴方のものになるかは……
貴方が、決めてください。
[ 選べないから。
それでもまだ、選べないから。
いっそ奪ってくれと、天使は請い願う。
しかしもし死から目覚めていないのなら
これは誰かが見せた夢なのか。 ]**
近付かんようにするのは無理じゃ
それは前提から崩れとる
[話がしたいだけだった。自分と会話をしたいだけだったのに、いつの間にか彼女の事を攫い、恥辱を与える結果となっていた。
水を浴びたい、口をゆすぎたいと言う辺り、まだ彼女の中に潔癖な所があるのだろう。魔族に触れるのは余程嫌なようだった。それなのに、しつこいキスまでされたと来たものだ。]
……それは違うな、ソラ
性奴隷が欲しければ、もう犯されててもおかしないじゃろ
[彼女の意思を無視してベッドに押し倒し、解れても無く濡れても無い肉壷に楔を押し込む事も出来たはずだった。
それでも最後まで、ギリギリまで彼女の意思を保たせたまま、こうして無理矢理話をしようとしているわけで。]
オレが欲しいのは、オマエじゃ
嫁として、一生傍に居る存在として
オレはオマエが欲しい
[心を壊しはしない。快楽に溺れさせたりはしない。せめて、彼女が自分の事を好きと言ってくれるようになるまで。
指のように細い棒はつぷりと簡単に奥まで入っていき、手前辺りをくにくにと抽送する事で大きな刺激は与えていないつもりだったのだが。]
なんじゃ、まだ手前だぞ?
また蜜まで零して…愛らしいな……
[彼女が身を捩る度に胸に付けた鈴がチリンチリンと頭上で鳴った。涙しながら未知の快楽に恐怖する姿を見て、此方も興奮してしまう。
嫌だと言いながらも、身体は反応してしまっている所が尚可愛く、けれど最初こそ気持ち良いとは思えど、いつイカせてと強請るようになる事やら。]
ちょっとずつ奥に行くからな
……あーぁ、蜜が滴って来とる
[指に付着したドロリとした蜜を舌で舐め取り、遂には奥の奥まで棒は達した。
そのまま細く、達する程の快楽を与えるには役不足な棒を天使が使用する事の無いはずの子宮口まで持っていき、グリグリと押し込み刺激した。**]
おや、随分と話しに花が咲いているようだな。
今まで俺の天使の調教に夢中で、気づかなかった。
[気付けば見知ったような悪魔もいるようだが、それをここでいうのは無粋だろう、と気づかないふりを決め込んで]
ところで、魔王様。
部屋をもう一室借りてもよろしいでしょうか。
まだ肉を受けた躰に慣れてないらしくて、うちの天使が少々粗相をやらかしまして。
汚れた寝具の上では、ゆっくりと羽を休めることもできないのでね。
[表向き、余裕のある笑顔を浮かべたまま、男はそうお伺いを立てた]
[伸ばされた手に抗うも、引き起こされた。
両手を茨の蔓で括られる。
肌を突き刺す刺に、薔薇色の血が滲んだ。
翼の力が使えたならば、吊り下げられなどしないものを、
今はもがくように打ち羽ばたかせ、堕天使を打擲して羽根を乱すことしかできない。]
[それが苦痛から逃れようとしているように見えたか、堕天使は鞭のことを持ち出して揶揄する。
敵によって与えられる痛みに怯まぬため、集中力を失わないための修練として、
自らを鞭打つ行を課されたことは確かにある。
行であるから、当然、真摯に行った。
忌避すべきものでもなかった。
好ましいと思っているかと問われるならば、秩序に照らして是である。
それと、資質が関係するとは ── 考えたことがない。
傷を舐める目つきに、唇を引き結んだ。]
[その間、放置されていた形の来訪者が懇願の声をあげる。
何を欲しているのかと思えば、堕天使の指を口へ運び、啜ることだった。
それはまさに貪るという表現が似合いの、浅ましい執着ぶりで、
外聞もなく漏れる湿った音に耳を閉ざしたくも、両手を戒められた状態では叶わず辛い。
いっそ目を閉じていたかったが、堕天使に擦り寄るその肢体を間近にして、
天使らしからぬ豊満さを帯びていることに気づいてしまった。
その乳房は、飛ぶ能力を削ぐために付与された肉の枷であろうか。
魔王の仕込みだとは堕天使の弁。]
Recordare ──
[そっと聖句を投げかけたが、黒い布に覆われた目がクレステッドを見ることはなかった。
光の使徒が、こんな形で光を奪われていることへの義憤を覚える。]
[睨まれていることに気づいて微笑み、堕天使は魔王の虜をクレステッドに押し付ける。
そして、秘蹟の塗油めかして香油を注いだ。
噎せ返るような濃密な香り。
顔を背けるも、逃れることはできず。
堕天使に命じられた繊手が、クレステッドの身体にまとわりつく。
スライムのプールで堕天使がしたように、くまなく弄り、捻り。
密着する身体は、布越しに股間の屹立を感知させた。
堕天使にも備わっていたあれだ。
そして、今はこの身にも育とうとしている肉の槍。
この相手と戦うつもりはないというのに、熱がそこへ集まってゆく。*]
/*
Recordare ── 思い出してください
聖句っていうより、ラテン語なだけではという突っ込みはなしでw
レクイエムの一節だよ
/*
クレメンスさんとこも調教張り切ってるなあ♪
入れっぱなし遠隔操作ヒドい(褒めてる
回廊で目撃されたこと、把握してるけど、PCは気づく余裕なかったのでスルーごめんよ
そのうち、他のペアとも邂逅あるかな。
皆、忙しくてそれどころではないかもだけどw
/*
・股間のあれは起動する武器
・負けたら突っ込まれる
・突っ込まれるとエナジードレインされる
・でも気持ちいい
・ぴったりはまるのはあまりない
・先端から、なんか液体を発射もする
・その液体は飲むと回復に使える
今、クレステッドにできてるのはそんな認識
[羽を切るという脅迫を本当に実行するつもりはない。
羽を切れば逃げる術を失うのはわかっていたけれど。
でも、羽があるメレディスが当たり前すぎて、それ以外を考えられないし、
極力‟自分のもの”に傷を付けたくない、と思うからだ。
怯えさせた結果、メレディスが黙り込んだのは幸いだった。
これで、自分の優位性は保っていられる、と。
彼の飼い主として支配していられるのだから。
しかし、気づいてしまったその感情を制御しきれず、素直じゃない男はその波に振り回されてしまっているかもしれない。
優しくしたり、高圧的に振る舞ったりして、その距離感をつかみ損ねている]
子ども、だろ?
していることは大人だけれどな。
食事も排泄も、全部一から教わらないといけない、赤ん坊と一緒。
[子どもなら、こうして躰を交えることはできないけれど。
メレディスが自分の変化に戸惑い、そして受け入れられずにいるのは見てとれる。
そして、激しい情交に疲れ果てて、体が悲鳴を上げていることも]
喉、乾いたか………?
[そうだろう。
受肉して飲むことも食べることもしていない。
自分も躰の渇きを覚えてきた。
その喘ぐ唇が色っぽくて、この清らかな唇に、強引に自分の逸物をしゃぶらせてしまいたくなる。
それはとても魅力的な行いなのだが、正しい食べ物、飲み物を教えないと死んでしまうかもしれない。
それも、飼い主の務めだろう。
羽を掴み、何かを耐えるような顔をしているメレディスに、何も気づかずに抱き寄せる]
ほら、メレディ。
水の飲み方はわかるか?
[もうびしょびしょになってしまっているベッドの上。いくら水を零しても同じようなものだ。
ベッドサイドの水差しに置かれているコップを取り上げる。
水を口の中に流し込もうとしても、この姿勢では相手に上手く唇を密着させることができずに、唇の端から零れていってしまいそうだ。
そういえば、人の子も練習をして水を飲むのだった、と思い至り、一口水を含むと彼の唇に重ねて。
その際に舌を絡めて、彼の口腔を味わうのは飼い主の役得だろう。
それを何度も繰り返し、充分と思えばそれから自分も喉を潤した]
着替えなんか必要ないだろ。
俺も裸なんだし。
[それともまだ、外に逃げることを望んでいるのだろうか。
この中から逃れたら死んでしまうのに。
先ほどとは違う理由で、メレディスの逃亡が怖い気がする自分の心の怯えに気づかないふりをする。
だから、半ば八つ当たりめいたことをしてしまうのだ]
まだ、穢れが足りないようだな………。
お前は噛みつくのが得意だからな。
さすがに口は無理か。
[それならば、と先ほど解した後ろの蕾、そこから穢れを注ごうと。
沸き起こる感情が自らの躰を準備させるために、力を失っているその箇所をメレディスの太腿に擦り付ける。
雄々しい姿とは違う、どこか大人しくなったその屹立。
しかし、いくら食べても飽きない躰の、今度は違う箇所を貪る期待に、あっという間に力が漲っていくのだが。
そういえば、こっちは舐めてやってなかったな、と思い出して彼を四つん這いにさせて尻を突き出す恰好をさせる。
後ろから尻を割り開き、濃い桃色の箇所を剥き出しにさせて。
まだほとんど摩擦刺激をうけていない箇所は想像以上に美しい色合いをしていて。
その襞を伸ばしながら唾液を注ぎこみ、丁寧にその中にまで舌先を埋め込んで、中を味わっていけば、それだけで前の蕾がはくはくと息をするかのように蠢き、
そのさらに前の熱を湛えた屹立が、子供じみた形ながらも、つんと固さを帯びて行ったのがメレディスの躰越しに見えた*]
[甘い香の檻の中、ふたつの天使が絡み合っているさまは背徳の美そのもの。薄く白い布地はオイルに濡れて張り付き、素肌よりもなお艶めかしく体のラインを際立たせている。
近くの木にもたれかかり、林檎を齧りながらしばらく鑑賞していた。
最初から熟れている魔王の天使はもとより、愛しいアルジュの股間も布を押し上げて育ちつつあるのを見ると、近寄って耳の上辺を指でなぞる。
とたんに、触れられてもいない金髪の天使が、短く鳴いて頭をのけぞらせた。]
そいつは耳でもよく感じるらしいな。
いずれはおまえもそうなる。
[耳朶を揉んでやれば、天使は喘ぎ声を上げて腰をくねらせ始める。]
ベリシウムの花実から抽出されたオイルを肌に浸透させれば、
ふたつの身体に感覚の共有をもたらす。
おまえはまだ快感を覚える力が育っていない。
そいつがどんなふうに悦んでいるのか、直接感じるといい。
[耳に息吹きかけてから、天使の翼を掴んで引き剥がした。
天使が地面に倒れた瞬間、アルジュにも痛みと衝撃と、切ない疼きが伝わったはずだ。]
おまえの好きそうなものをやろう。
楽しめ。
[天使に向けて指先で陣を描く。
召喚円から現れたのは、不釣り合いなほどに立派な男根を振り立てた、下等な淫魔だった。]
[淫魔はすぐさま奇声を上げて目の前の天使に躍りかかる。
天使もまた歓声をもって迎え、淫魔の男根を内股に挟んで熱烈な奉仕を披露し始めた。
濡れた音がこちらにまで高く響いてきた。]
どちらも準備万端だな。
見ていろ。すぐに始めるぞ。
[縛られたアルジュの隣で木に寄りかかり、絡み合いを眺める。
見世物としては悪くない。*]
[ 『心も姿かたちが変わっても
それでも変わらないものもある』
衣擦れの音の中、拾い上げたレトの声は
確かにそう言っていたように思う。
―――変わらないもの
彼にとってのそれが、なにかはわからない
けれど受肉してなお
自分にとって変わらないものといえば。
神の庇護のもと仲間たちと
魔族に捕らわれる前のあのひとと
そして、堕ちる前のレトと共に過ごしていた
暖かな、かけがえのない時間の記憶]
[ 魔族は敵。憎むべきもの
捕らわれた今でも、その思いは消えてはいない
むしろ強まったと言った方が正しいけれど。
天の光の中にいた頃の彼のこと
射干玉色のその翼を最初に見つけたとき
夜闇の色は生き物を眠らせ、休める色だと
そう思った記憶は今も変えられなくて
いっそ、心底から憎んでしまえたなら
刺し殺したいと願えたなら楽なのに
そう思いはするけれど
痛みすら与えるつもりがないという
おそらく本心からであろうその言葉に
瞳が揺らぐのを感じれば、ただ静かに瞳を伏せ]
[ 完全なる裸身ではなく
ただ一つチョーカーだけを纏った姿。
女としての身体を、見せようとした彼の思惑も
この姿にどの様な意味があるのかも、わからない
けれど、咲き誇る花を消さないでくれたこと
それが堕ちる前の彼のことを
思い起こさせるものでもあったから]
―――……
[ 組み敷かれている現状を思えば
ありがとうなんて言えない。言えやしない
それでも、頬に触れる唇を受け入れることにして]
[ 掌が素肌を這う感触に、ぎゅっと瞼を閉じる。
一人分だけの闇
曝け出す光より、覆い隠す闇を選びとれば
双丘から頂へ、そして鳩尾から下腹部へ
下へ下へと順繰りに、輪郭を撫でる感触に
知らず、小さく息が洩れていく。
指が離れても感じる暖かさ
その暖かさに安堵感を抱きそうになり
それではいけない、と痛いほどに己の手を握る]
―――かいらく、を
享受する、ため の?
[ 子を孕むことがないのならば
なぜそのようなものがあるのだろう
いっそのこと、穢れた瞬間に身体ごと
塵となるようにできていればよかったのに。
教鞭を取るものが生徒に教えるような
説明じみた物言いに
反抗心より先に疑問が生まれたけれど]
[ 下へ下へと流れていく手の動き。
輪郭を確かめるようなその動きが
一箇所に落ち着けば、瞑っていた瞼を開き]
それ……は?
[ 下腹部の辺り。
ちょうど、『子宮』という器官がある位置に
先ほどまでなかった模様があるのを見つけ
溢れるほどに目を見開く。
薔薇の蕾にも似た形の、赤い模様。
一見すると飾りのようなそれは
けれど、ただの飾りではなく]
そんなもの……いらない
消して、ください
[ 快楽を識れば識るほどに花開くという
おぞましい特性に瞠目する。
これ以上、穢れたくないと
彼の腕から逃げ出そうとして]
[ 薄桃色の頂きを摘まれ
声にならない悲鳴を上げる。
刻まれた紋章のせいか
それとも先程からの肌への刺激のせいか
痺れるような感覚は、今までよりも格段に大きくて]
――ッ、やァ……っ!
[ 逃れようと身をよじれば捩るほど
下腹部に疼くような感覚が生まれる。
やめて欲しい。と、唇を動かして
ぎゅっと脚を閉ざせば
体の奥の方から生暖かい何かが
滲み出るような感触がした**]
[相変わらず要らぬ雑学を披露しながら、堕天使は片手間に熟れた果実を弄んだ。
堕天使の指先に嬌声をあげる同胞の媚態を肌で感じ、耳元で聞かされ、
もらい泣きのようにこみ上げてくる喘ぎが口を突きそうになる。
そもそもが同じ天の光から生まれる天使は、共感能力が高い。
秘薬の介在する今、その範疇は肉体感覚にまで及びつつあった。
クレステッドが知る”快楽”は堕天使の足下にも及ばず、
まだまだ相手にならぬと莫迦にされるのは、了見しがたい。
戦いの場に連れ出された者として、というより ── ずっと、この元天使に憧れてきたゆえの心の機微が、対等以上であることを認めさせたいと無意識に逸ってしまうのだ。]
[堕天使は、目隠しされた天使の翼を掴んで引きはがす。
魔王の所有に関わるものを随分とぞんざいに投げ出すものだ。
その発見よりも、翼の付け根から耳元へと走り抜けた甘美な震えに、
鈍痛に混じる腰の疼きに、気を奪われてしまう。]
ん…っ
[傷を負ったわけではない。
なのに何故、このタイミングで堕天使の質量を思い出してしまったのだろう。
あれが、中にあったときのことを。]
[堕天使は、さらに別の魔物を召喚する。
外見だけで判断するものではないとはいえ、如何にも低俗そうな魔物だった。
それが同胞へと襲いかかったことに怒りを掻き立てられる。
純白の羽根が、泥濘にまみれて地を掃くのも正視に耐えない。
それでいながら ── 身体中が、もっと、と刺激を求めてしまう。
これは、なんだ。*]
[彼の心が分かればもっと異なる方向を選べたのかもしれない。けど、羽を切ると言われ、怯えない姿はなく。彼に更なる問いかけをする機会はこのときは失われた。『自分』に執着しているように見える、
その理由も分からないままに二度目
一度目よりもずっとずっと体は順応になっていた。睨む気力もなく、子どもではないと何度と首をふった。人の子は慈しむ存在でしかない。]
おとな、…ちがう。メレディは天使だ
…食事も排泄も必要ないっ
[人の子と一緒にするな。という。
けど、喉は乾いていた。飢えていた、人間の三大欲求のうち一つを与えられ肉体が欲を覚えていく。]
………
[そう、喉が乾いた。
けどそれを肯定してはいけないとだんまりを決め込む。彼の行動は一貫性がないようにも思えた。意地悪で乱暴だと思えば優しくて。今は後者だ、
抱き寄せられ、体は震えた]
…ん、ぁ……ふっ、
[唇に触れた水は冷たい
熱く火照る身体を冷ますようなのに、上手く飲めず口端から溢れてばかりだった。そうして覚えるのは彼の唇から与えられる水の味。排泄も食事も必要なかった身に与えられた、水分は酷く刺激的だった。
こくこくと喉が鳴る。
唾液を混ぜた水をもっとと求めて舌が伸びた。…おいしい、おいしいけど。ベリアンが言っていたあれは
もっと、…おいしいんじゃ]
ぷはっ…う、はぁ。…ちがう
こんな体……みせたくない、…っ
[何度と舌を絡められて飲んだ水は喉を潤した
そして、また一つ体は学習した。水はこうやってのむのだと。絡められた舌がまだ餓えている。もっともっと彼が欲しいと、欲求が募ることから目をそらして
この身を隠す衣類を求めた。が
返ってきたのは苛立ちを含む声音だった。彼の腕の中から逃れられない。けど、…今の彼はこわいっ]
…え??けがれ、いや
もう、やだ。…噛みつかないから、もう。もう。
[逃げなければ、段々と身体の順応さに引っ張られ心までも彼を求め始めていく。落ちてしまう、と。彼の雄をすり付けられ混乱した。これは……]
めれでぃ、のなかにはいってた?
…!!おおきくなった!?!
なんで、なに、これっ
[太腿で擦られ育つそれは黒々と凶悪になっていく。液体をまとう姿に。これはおいしいものでは、と正常な判断を失いつつある身体はいう。けど
犯され、快感を覚えていく心は恐怖した。花が開く期待に濡れる。もっともっと白が欲しいとだらしなく溢す。おおきく、なったのを雌が悦んでる。]
…!!ひぃ、や、べりあんっ、
うしろぉ、だめっ、やぁ、やぁ、い、や
[きもちよくなりたくない。
と必死に快感を肯定する言葉を飲み込んだ。いやだいやだという回数が減ってきている。獣のように四つん這いになって天使のプライドも、ずたぼろなのに
まだ、拒絶をひねりだそうとする]
[けど、身体は彼に触れられ喜ぶのだ。
後ろの蕾が晒される。見られてはいけないところだと意識的に感じた。のに。火照る、感じる、喘ぐ。陰茎が立ち上がる。それと同時に淫花が開いた。
っーー、と太腿を伝う、しろ]
…ひっぐ、だめ。
なめちゃ、おちる…ぅ、ぅ。
[自らの手が伸びる。
四つん這いでは物足りないというように、腰を上げ。屈辱的な体勢を選び。指腹は白を溢して開く花を隠そうとした。くちゅ、くちゅ、と陰花がなく。女陰がぷっくりと赤く膨れた。指が指が、止まらない
押さえるためのはずが彼の舌に合わせ。]
うそ、…ちがう、…ちが、ぅっ
[くにゅくちゅ。くちゅ。
雌が、後蕾の舌にあわせて鳴く。ちいさな雄がかたまっていく。ちがうんだ、とうわ言のようにくりかえすほど、彼の舌を赤い肉はのみこんで。]
べりあんっ、…まえ、も、うしろも
さわらないで
[彼の、あくまのせいにした。**]
……っ、
[瞬いた。
ティアラを握りしめる。
振り返れば、テーブルの上では用意されかけたティーポットから仄かに湯気が出ていた]
おかえ り……
驚いたな
[時の流れを歪め作り出した、閉じた輪も
あの剣ならば望めば切り裂ける。たしかに切り裂いたはず]
[滑らかな頬に触れた指の腹が暖かい。
もう一方の手からティアラを離し、天使の喉元に静かに触れた。
そこに濡れた熱い粘着きも、開いた肉の感触もない]
そうか
お前は優しいね
[彼が泣くから、戻ってきてくれたのかと]
……私が悪かった
私たちの誰も、お前を失いたくなかったのに
お前が死にたいと望むならば
私はそれすら叶えようと思ってしまった
[甘やかすしか能のない痴れ者か]
彼は、お前に剣を渡せば思い留まってくれると思った
逃げず、裏切らず、清いまま
戦い生き延びるという選択を見つけたなら。と
[もしそうなったとして、
結局失うという意味では同じ]
……
私のアンジェ、私のひかりよ
[一度目の死から醒めた時のように、腰に腕を回して力を込め
互いの距離を削り、触れあわせた]
すぐ外に、天界の軍の斥候が来ている
もし私が手を貸せば、お前は彼らと共に地上に去れる
[抱擁した雛仔へ、囁くような甘やかに低い声]
だが、
私が間違っていた
お前に望みを選ばせるのではなく、私が決めよう
[祝福を授けるように呪いを与える。
額に唇を寄せ]
お前は彼らと共には行けない
お前にできることは、私のそばにいること
私はお前を攫いお前を捕らえ、
お前を奪い尽くして体の隅々、魂の一片鱗にまで私を覚え込ませ
他の全てを忘却させてしまう
お前は私達の腕の中に平穏を見いだし
私の為に私と共に草木を育て、
私だけを癒して暮らす
天はお前を奪われたことを嘆き私を憎むが
虜囚であるお前は私に狂わされ、私に染まり、
『悪魔』の僕に成り果てて決して戻れない
お前が拒んでも
懐かなくても、懐いても
関係ない
悪魔の奸計に陥ったお前は、私に穢され私と共に生きることしか許されない
[頬に触れた指で目尻をなぞり
額をこすり合わせるようにすれば、瑠璃色の角が天使の髪に絡みつく]
これは呪詛だ
愛しているよ、私のアンジェ
[天使と淫魔の淫らなせめぎあいは、いつしか天使に主導権が移っていた。
猛る淫魔をいなし、押し倒し、のしかかっている。
力量差から察するに、あれもどこかの大天使だろうな、と思う。
熟れ切ったいまは見る影もないが。]
ナサニエルもそのうちああなるかな。
あいつ、参謀とデキてたからな。
今頃、よろしくやっているんじゃないか。
[なにげなさを装って毒を吹き込む。]
[見ている者の存在など気にも留めない欲情の交わりは、新たな段階を迎えていた。
横たわった淫魔に跨り、天使は足を大きく開く。
どす黒く歪に膨れ上がった淫魔のペニスの先を、桜色に華開いた媚肉で銜え込んだ、かと思うと一気に腰を落とした。
肉のぶつかり合う鈍い音が、淫魔と天使の嬌声に混ざる。
そこからはもう、狂乱だった。
天使は髪を振り乱し翼を羽ばたかせて身体ごと弾むように上下し、淫魔も腰を浮かせてそれを迎え撃つ。
奥の奥まで突き上げられるたびに天使の悲鳴も音程を上げていった。]
さすがは魔王、というべきか。
よくも見事に育て上げたものだ。
……アルジュがあそこまで淫乱になったら、 少し困るなあ。
[称賛と呆れとが混ざった口調で言って、林檎をもう一口齧った。*]
[いかに唐変木なクレステッドといえど、目の前で繰り広げられているのが、相手を成敗するための戦いでないことは察知した。
聖なる者が、魔から何かを得ようとする、
これはあまりに放埒で ── 神の御心に外れた行為である。
自分の上司たるナサニエルとその副官が同様の欲望に身を焦がしているはずだと嘯く堕天使に、
クレステッドは、ぎこちない体勢から蹴りを放った。
届かずとも、愚弄は許さないという意志を示して。]
[けれど、言葉にして注がれた毒は、脳裏を離れなくなる。
自分の中に、嫉妬の気持ちはなかったろうか。
“ナサニエル”が頼りにするのが自分であれば良かったのにと。
目を閉じてしまえば、そこで縺れ合っている両者の息づかいと重怠い翼の擦れ合う音、生温かな体液が混ざり合う匂いを、別の面差しに変換するのは実に容易い。
共感の魔術を通して、官能のなんたるかを浴びるように追体験しつつある今、
むしろ我が身にとの誘惑に抗し難いほどだった。
身体を動かして気を紛らわせようとすれば、手首に食い込む茨の痛みに失明天使が喜悦を迸らせる。
ああ ── 痛いのが、快感なのだ。]
[前戯だけでも目眩がしそうだったのに、結合が果たされれば、もはや臨界を超えてしまう。
肉の歓びを汲み上げる経絡は目覚め、連鎖するように爆発的につながり、身体を駆け巡った。]
── … んあ っ !
[それは、神の御前ですら経験したことのない法悦だった。
オーガズムに達するという感覚を知り、クレステッドは愕然とする。
これは… こんなものが、 どうして
現実には他者の肉体に起きたことであるが、認識だけで、もはや無垢には戻れないものはあるのだ。
この先、堕天使に交わりを求められたら、どうなってしまうのか。
これまでのように、強制的なエナジードレインだと信じることは、もうできない。
── 揺らぐ。*]
[ 最早導く者は此処に非ず。
頭の片隅で迷い子は思う。
愛で育てたあの花は、あの街は、
どうなっているのだろう、と。
悲嘆に暮れた所で何も変わらぬのに。
翼を折られた鳥の生きる場所は籠の中。
一層、舌を切られてしまいたかった。
悲しみを知らなかった。
苦しみも叫びも、涙も。
だから何一つ分からない。
胸が突っ返そうな時、
唇が引き攣り苦悩に身を震わせる時、
どうやって縋れば良いのかも、解らない。 ]
[ 浮かぶ謎は深まるばかり。
本当に与えてくれるというなら
教えてくれればいいのに、など。
愚かな思考も押し付けられる情欲の波に
流されていく。
男は知れといったが、知らなくて済む事は
少なくともぼくにとって安寧を齎す事を
恐らく知らないのだろうと思えば
滲む涙も微かに溢れる嬌声も
意味のないものではなかった。
身を抉る程の熱が脊髄を走り抜ける。
男の肩口に縋り口元を抑える指が跳ね
耐えかねた息を吐きながら
溶けた瞳からはまた一滴、滲んだ。 ]
早く、……取れ。こんなの、要らない。
[ 散々苦しめられたものに顔を歪ませる。
快楽を拾い集めるにはまだ幼くあるが
随分と馴染んでいるのは確かだ。
上がる息を抑えながら一つ一つ、
言葉を伝えるよう懸命に唇を動かすも
露骨に表情を崩した。 ]
あ、の人達は、関係……ない。
お前には、ぼくが……
[ 巻き込みたくないと反射的に告げようと
選んだ言葉に自ら目を見張らせ。
悩むもの、眉を下げて口にした。 ]
おまえ、は。
ぼくを、こんな体にしてもまだ、
満足、……しないというの。
[ それは他者を気遣う迷い子の想い。
結果的に逸れた魔力は僅かであれど
完全なる精神の支配は免れた。
迷い子の声は上擦るもの瞳だけは
爛々と光りながら邪眼を見抜く。
三面の鏡に背き優雅に腰掛ける男を睨み
引き摺るようにして男に近付いた。
足元まで辿り着けなくとも構わない。
その顔を見てやれたらそれで良かった。 ]
お前のせいでぼくはこんなに苦しいのに
どうしてこんな事ばかりするんだよ……!
[ 言葉にして初めてこれが苦しいのかと理解する。
天にいた時は知り得なかった感情に
揺さぶられながら調節がうまく出来ない。
また溢れてしまいそうになるから視線を
逸らせば床に数滴また零れてしまった。 ]
[ 迷い子の頭の中で様々な考えが浮かぶ。
言うことを聞けばやめてくれるのだろうか。
その考えをもう一人の自分が否定する。
いや、それではいつまで経っても
変わることはない、と。
熱に浮かされ憔悴した体に鞭を打った。
椅子に腰掛ける男を見上げ息を飲む。
一つ一つ言葉を正確に伝える為に。 ]
脱がせたいならお前が、此処に来れば
いいだろう……?
[ 命令をしているのはあの男で
反抗した所で何も見出さないと
思っていても高みの見物をされるのは
耐えられなかった。 ]
[別の名前を受け入れたことは、アイリの心に大きな変化をもたらしていた。
以前は苦痛に満ちた声を上げることは恥だと、辛さに反応して涙を流すことは許されないと己を律し、余計に精神を蝕まれていたものだが。
少なくともこの責めが始まりソラと呼ばれるようになってからは、「今の自分はアイリではない」という意識が芽生え、手のひらに爪を立て血を握りしめながらも、体は素直な反応を示し唇からはひっきりなしに喘ぎ声が漏れていた。]
っう、〜〜っ♡あ、ぃ、ア……っはぁ…♡
……っき、べん、だ、ぁ、あっぁっ♡
[常に論理的、合理的な発言と行動を好む頭はまだ働いていて。
今の状態でも充分、犯しているようなものだろうと―
非難する睨みはしかし、熟れた桃と同じ色と柔らかさとなってしまった目許では効力を発揮できず。
舌からの快楽に負けぬよう一瞬下腹部に力を入れてしまったが為に強い快楽を得てしまい、腰がびくびくと跳ね、鈴の音色と共に愛液がシーツに散った。]
[しゃべりたくてももう、無理だった。
充血した花びらと、腹側にある女の泣き所が熱を孕むも、細い棒では両方とも満足な刺激が得られず、アイリの意志に反して腰が浮き、もっととねだるような体制へと。]
いや、ら、やら…っ♡
あ゛っア、んぅっ♡
(嫁になるなんて嫌だ、そんな、また押しつけられた仕事に―)
[だが喋ることができない分思考はやや冷静さを取り戻し―それがまた現実を理解してしまい苦しむのだが―ひっかかりを覚え息を詰まらせる。]
<font color=gray> (そうだ、わたしは…守護の役目ではなく…
戦場に立ちたくて…転属願いを出したことが…)</font>
[やっとつかんだ記憶の切れ端を逃さぬため、ピンと張ってつってしまいそうな足先でシーツを掴む]
<font color=gray> (嫁…そうだ、村の女が…同じ村の男の嫁に…
……それで…子が生まれ…それで、わたしは、)</font>
!!??っア…♡あーっアーっ♡
[棒が子宮の入り口に押し込まれた瞬間、手前でくすぶりつづけた快楽の渦も押し込まれ、火薬が中で爆発したと錯覚してしまう程の熱と衝撃が下腹部を中心に全身を襲った。
びくん!びくん!と全身を仰け反らせびくつくが、まだ頂点に達するまでは至らない。]
い、あー…っ♡いや、ぁ、くる、し、ぃ゛♡
あちう、あづ、いぃいい…♡♡
[全身からぶわりと汗が噴きだし、思考は桃色に染まってしまった。
ぎゅっとつむった瞼の裏は赤く染まっている。
腰は不規則にひくつき、肉裂は愛液に塗れ皮を被った花芽も僅かに顔を出してしまっていた。
あたりは雌臭に溢れ、男の鼻孔をくすぐるか。]
ぅあー…っ♡あー…っ♡
や゛めろぉぉおお…♡しぬ、し、ぃ…♡
[耐えきれない快楽が脳のシナプスを焼き、対処法を求めて四肢をばたつかせる。
うすうす、自身の懇願を欲していると察しているが、いるからこそ今更折れたり媚びる真似はできないと手のひらに滲んだ血を握りしめるが、その痛みすら快楽が塗りつぶしていく。**]
……。
セレスはこの建物の外がどうなっているかわかるか?
[此処が魔界であるということは先程説明したか。
数瞬の間が空いた後、唐突に話題を転換した]
この建物の中と周囲とは魔王の結界によって
天使たちは護られている。
逆に、一歩外に出ればそこから先は魔物たちの領域だ。
魔界の魔物がどんなものか、
セレスはまだ見たことがないから知らないだろう?
あれはなかなかに恐ろしいものだぞ。
俊敏で獰猛で、ただの天使なんてひとたまりもない。
[苦い笑みを浮かべながら
滔々と昔話を口にするように言葉を紡ぐ]
[──今思い出せば、それはあまりにも無謀だった。
策も何もなく、ただ身一つで天界を後にしてからすぐ、
魔界を彷徨っていた魔物の群れに襲われた。
権天使たちのように戦いに慣れているわけでもない、
ただ地上と天界とのあいだを行き来するだけの天使が
魔物たちに抵抗できるわけもなく。
必死で逃げた。
片翼を千切られながら、血を流しながら。
自分の身体が変わりつつあることにすら
気づかないまま、ただただ死ぬ物狂いで。
それでも、魔物たちは逃げる此方を追いかけてきた。
奴らにとって、あのときの自分は
これ以上ない極上の獲物だったのだろう。
──…オレはただ、あのひとを探しにきたのに、
それすら果たせずにこんなところで死んでしまうのか。
血を失い、熱を孕んで朦朧とする意識の中で、
そんなことを思った。
あのとき感じた恐怖と嫌悪は忘れてはいない。
そして、彼女には同じ想いを味あわせたくはないな、とも。
快楽と幸福と、気持ちのよい何かを
ただ心地良いものだけを、彼女には与えてあげたいから]
……リエヴル、親父殿が助けてくれなかったら
こうしてセレスに再び会うこともなかったろうな。
[彼女にとって此度の再会が
良いものであったかどうかは別にして]
この命は一度、魔族に拾われたものだ。
だからというわけではないが…魔族の中にも
話のわかる奴はいる。
今、ここにいる奴らがそうかと言われると、
……まぁ、なんともいえないが。
[少なくとも、先程から聞こえてくる会話は、
彼女に聞かせるにはまだ色々と早い]
[裸身にまとったチョーカー。
そこに飾られた一輪の花に、彼女は『思い入れ』を
抱いているように見える。
その『思い入れ』の中身を察するまでには至らなかったが。
魔術によって加護を与えた、三色菫の花飾り。
彼女の首に飾られている限りは、
どれほど激しく動いても乱暴に扱われても、
その可憐な花びらを散らすことなく
甘い香りを放ち続けるだろう]
……。
[一輪の花の中に集う三色。
それは遠い昔、自分たちがまだ変わらずにいられた頃を
なんとなく思い出させるもので。
……彼女が、同じ事を考えているとは思わぬまま
その柔らかな頬に口づけた]
ああ、そうとも。
子を産み育てる喜びと共に
神が、人間の女たちに与えた恩恵だ。
[絹のような肌触りの彼女の身体を
執拗に撫で上げながら、
頑なに瞳を閉じたその耳朶に甘く囁きかける。
この快楽は神が与えたもうたもの。
穢され、肉の身体を得た天使たちにさえ、
神はこうして、快楽という名の慈悲を
与えてくれているのだと。
ぽかぽかとぬるま湯に浸ったような温もりと
瞳を閉ざしたことでより鋭敏になった聴覚。
首元から漂う甘い花の香り。
そして、下腹部につけられた薔薇の印。
少しずつ、しかし着実に
彼女の魂を絡めとるための準備は進んでいた]
[自らの身体に刻まれた快楽の花。
嫌がるように腕の中から逃げ出そうとする
彼女の華奢な身体を抱きすくめて]
逃げられると、思ってるのか?
[体格差は一目瞭然。
薄桃色の頂を摘みあげれば、
声にならない悲鳴がその小さな唇から毀れる。
薔薇の効果も手伝って
先程よりも強く感じられるであろう快感に
身を捩じらせる様が、なんとも愛らしくて仕方ない。
懸命に脚を閉ざそうとするのを
強引に割り開けば、そのまま下肢のあいだに
身体を入り込ませて。
そのまま、青い茂みへと手を伸ばす。
花の香りとも違う甘い匂い。
女の匂いのする茂みに掌を押し当てて。
その奥にある女の入り口に指先を差し込めば
くちゅり、とくぐもった水音が響いた]
これが何か、わかるか?
[水音を響かせながら指先を動かして
彼女の女の器官の、その入り口をなぞりあげる。
そうしてひとしきり愛撫したところで
その頂点にある真珠のような秘芯を探り当てれば
そのまま強くそこを摺りあげた]*
戦う………。
[ 其れは、天使にとっては
考えられもしなかった選択肢。
この天使は争いごとを嫌う。
血の流れることを嫌う。
清浄の花園が汚されるのを嫌う。
だから全く思い浮かばなかった。
死を望んだ時点で、誰かを傷つけてまで
生きようとは思えなかったから。
だから驚いたように一瞬目を見開き、
しかし微かな笑みを浮かべて首を横に振る。
矢張り考えられないことだった。
自分は、戦天使ではないから。
だから、斥候の話を聞いても
天使は一度瞳を揺らしただけ。
本当に彼らに受け入れられるとは思えず
受け入れられたとて、その為に血が流れるなら
思わずそれを否定してしまうかもしれない。
受肉してしまった、自分など。
しかし蛇は、そんな自分が良いのだという。
自分を受肉させた張本人の蛇は。 ]
[ ひたいに唇が寄せられる。
紡がれるのは呪詛か告知か、予言か祝福か。
紡がれる言葉に「嗚呼、」と微かに声が漏れ
瑠璃の角と緑の髪が絡まる気配に
瞳を閉じてそっと身を預ける。
微かにその体は震えていたが、
彼女を否定することはきっと、無い。 ]
…私は貴方を信じきれないかもしれません。
神への敬愛を失うことはできないかも。
けれど、貴方の好きな花を育てましょう。
………私の死を悲しんでくださるのは、
きっと、貴方たちだけ。
[ 自分には相手の望む全ては
渡すことはできないかもしれないが。
その死を悲しんでくれると言うなら
悲しまないで欲しいから、
自分からも手を伸ばしてその身に縋ろう。
少なくともその悲しみが、
自分が死ぬことを躊躇わせたのだから。 ]*
手を出すな……か、…それは何だ?
取引でもしてるつもりか?
[>>1:178流石に穢れた身で天界に戻れない事は、
理解しているらしい。
いくらか強さを取り戻した瞳に、笑みが漏れるが、
どうにも滲み出る驕りは気にいらない。]
まるで身代わりになるように言うが、お前をここに縛りつけて
奴らを始末しに行ってもいいんだぞ?
[なすすべなく仲間達が殲滅されていく様を、見ているがいい。
と、そこまで続けて]
……お前を放り出して、外をうろついてる連中の餌に
くれてやるのも良いな。
代わりは、斥候部隊の中から見繕えばいいだけだ。
[>>1:179まさか、オズワルドという存在に執心している事を、
彼自身に見抜かれたとは思えないが。
仮にオズワルドがそこに弱味を見出したと考えているならば、
そんな情は通用しないのだとわからせる必要がある。]
[天使であることに固執して、生理的な本能すら否定するメレディスをどこか哀れみに近い目で見てしまったかもしれない。
しかし、口に水を入れれば素直に嚥下する様にほっとする。
これと同じように、素直に俺を求めればいいのに。
そうすれば、こんな手間はかけずに済む。
そんな思いが沸き上がるが、その願いをメレディスに告げても仕方がないだろう。
本当は、違うモノをこの口に突っ込みたいけれど。
その様を想像すれば、自然と口に溢れる唾液。それを無意識に飲み下した]
お前が恐れているのはなんだ………?
穢れか? 俺か?
ああ、そこ、自分で触れるか?
どうせなら、俺がしてやるけれどな。
[メレディスが腰を上げて、露わになる花部分を隠そうとしている姿は、次第に自慰に似てきていて。
舌先を当たり前のように受け入れる後ろの蕾。
触らないで、というメレディスの声は、真逆のことをねだっているかのようだった]
触ってやるよ、前も後ろも。
どうせお前は、自分で気持ちよくする方法も知らないのだからな。
[その分自分が覚えて、もっと知って、お前を堕落させればいい。
どれだけ抱いても、メレディスの心はこちらを向かないだろう。
しかし、こうして快楽を共有している間だけは、彼がどうしようもない感覚に囚われている間は彼の中から逃げることも神様も追い出せるような気がする。
本当は───俺だけを……その心に………。
そんな詮無い事は思考すら許されないと首を振った。
うつ伏せよりやはり、仰向けにさせた方がいいだろうか、と彼をまた反転させて。
膝が肩につくくらいまで折り曲げさせ、メレディスの脚や尻を抱え込むようにして、その箇所に顔を寄せる。
舌で後ろを犯しながら、約束通り蜜を溢れさせて止まらない前部分に雄部分を摩るように撫でる。
弱すぎる刺激。
それは強い刺激を知っているメレディスには生殺しかもしれない。
至近距離でひくひくと震える花弁は、夜露が下りた花びらのようで。
可愛らしいな、とそちらにもキスを贈り、そのまま震えて慎ましやかに雄を主張している箇所もぱくっと咥えて、皮を軽く唇で引っ張ったりして遊ぶ。
そんな姿勢を取っているものだから、ちょうどメレディスの唇の前に自身が押し付けられていて。
メレディスが蕩けた目でそれを見ているものだから、調子に乗ってその唇に、舐めろとばかりに割り入れようか。
例え、噛まれたとしてもその瞬間にメレディスの動きを奪えば、噛みちぎるほどにはならないだろう、と。
少々の傷は覚悟の上で、好奇心に負ける形で、メレディスの唇を犯すことに決めた]
メレディ………。
俺も舐めてやるから、お前も舐めてくれ。
[後ろの口と前の口、両方にキスをしながら、指ではメレディスの男の子部分の先端部を撫でて。
メレディスがいい子で言う通りにするなら、ご褒美に男の太い指で、坩堝の中のメレディスが太腿を震わせて喘いだその箇所を触ってあげようか*]
まあ…それがお前の"願い"だと言うならば、
態度によっては、考えやってもいい
[その態度が果たして悪魔に願いを乞うのに、相応しいのかどうか。
睨みつけて来る瞳を、冷たく見返せば言外に伝わるだろう。
その時ふと、同族達の会話を思い出し、付け加えてやる。]
……そうだな。
両手をつき、頭を下げて必死に懇願して見せろ。
勿論、悪魔に願いを叶えてもらうのには何が必要か、
それを忘れてはいないな?
[オズワルドに其処まで告げると、再びベッドに突き倒し、
仰向けになった腹部に尾の先端を近づける。
生殺与奪の権利はどちらにあるのかを、知らしめるために。*]
/*
お返事書いてたら、なんてこったこの悪魔!!好き!
言葉の応酬で戦闘起こそうと思ったけど、土下座するしか
ないじゃない。
ところで、悪魔に願いをかなえてもらうには
何がいるんじゃったか。生贄?
……さあな。
[取引かと言えばその通りだが、>>220だからと言ってそうだと
素直に返す必要はないと、適当にはぐらかす。
ついぞ先程まで、この身を好き放題に荒らした悪魔への
ささやかな反撃のつもりでもある。
とは言うものの現状囚われの身、オズワルドが優位に立つ事は
無いようだ。]
……っ。
[天使達を庇うと言えば、此処に縛り付けて始末しに行くと言い
外に放り出して悪魔達の餌にすると、重ねられる。
そう出れば
『何れにせよ貴様が戻る頃には自分の亡骸が転がっている事に
変わりは無いぞ、後始末が大変だな?羽だらけだ。』
……などと返すつもりだったが、喉の奥に飲み込んだ。
花嫁にすると言われたものだから、それなりに殺されない理由が
あるのだと思っていたが、結局の所はオズワルドの死など
如何と言うものでも無いと解ったからだ。
つまり、自害を盾に取るのも無意味だという事。]
[ただし、斥候に向かっているだろう天使達を護りたいという
気持ちは変わらない。
彼が言うように、確かに“願い”にあたるものでもある。
未だ鋭い目線を向けているが、冷ややかに見返して来れば>>221
“願い”を告げる態度では無いと示されているようで
不意に目線を外した。]
信用出来ない。
考えるのでは無く、実行しろ。
[そうして願いを叶える為の条件が出されたが、
彼の存在は偽りばかり。彼が告げた事柄に対し、オズワルドが
認識したものと真逆どころか明後日の方を向いた行動を取る。
仮に彼の足元にて頭を下げたとして、本当に天使達を
見逃してくれるのか、その保証は何処にも無い。
そのようなあやふやな願いではないと改めて告げる。]
私が偽りを紡ぐのは、お前を愛するために
そしてお前の疑念すらも奪ってしまおう
[瑠璃の角が光り
鼻梁同士が触れ合う。
天使の唇が動き、花の香が声に混じって奏でられるのを唇に感じ]
主を、忘れられない気持ちは私たちの間にもあるよ
だが忘却させると言っただろう
お前は痛み絶望と共にではなく
かすかな郷愁と思慕と共に、それを懐かしく思うだけになる
[は、と息を吐いて微笑んだ。
だがそれは相手には見えないはず。
その視界にあるのは蛇の双眸。
彼女の翼を映した若菜色が濡れて、瞬きで睫毛同士が擦れれば星のささめく音色]
私の好きな花か
そうだね……多いよ。全部育てるのに百年はかかる、楽しみにしておいで
三度めの死はないと思え
私たちはほんとうは、強欲なのだから
……悪魔への願いの対価など理解している。
元々自害するつもりだったのだから、いくらでもくれてやろう。
贄が必要なのだろう。
[ジェフロイの腕の中から、再びベッドの上へ突き倒される。
抵抗する余力も無いので、体勢を立て直す事も無く
力なく仰向けになって彼を見上げた。
死ぬだの死なないだの、言っている事が矛盾だらけで滅茶苦茶だと
オズワルド自身良く解っている。
しかしそれはジェフロイにもぶつけたい話でもある。
貴様にとっての花嫁とは、一体どの様な存在なのかと。
悪魔の認識に於いての婚姻はどのような仕組みで成り立って
いるのかと。
聞けば聞く程花嫁の存在が軽く思えて。
何故だか、意味も無く胸の奥がちくりと痛んだものだから。*]
ああ……それよりも、まずお前を育てよう
お前は無垢な花芽
蕾みをひらかせ、花を膨らませ
私の手で、清らかなまま七重八重に咲き誇る薔薇に
[私はお前を奪う]
……
[囁きに動く唇同士が触れ合い、熱が繋がれば
天使に穢れを捧ぐ *]
[朝には陽光だった彼が、夜に堕ちていく。
遠くに見るは、帰れぬ場所。戻れぬ天上。
彼が悲嘆に暮れるには、十分な距離感。
何も知らなかった無垢に教えるのは感情の贅肉。
余分だと、愚かだと天使だった頃の彼が見下ろしたもの。
今は彼を変え、彼を惑わし、彼を変えていく。>>211
彼は泣くことを知らなかった。
悲哀以外に流す涙も知らなかった。
愉悦に惑う未熟も、内側から他に侵されることも。
男の唇から零れるのは、微かな満足を宿す呼気。]
/*
あんまりにもブレッブレだから、改めて表でも
矛盾だらけだと出しておきました。
簡単にデレたらあかんのやで、かざしろさん。
[彼を苛む怪物は、召使も呼ばずに彼を眺めていた。
身体の節々に灯した熱に負け、またも思考に囚われる姿。
天では斯様なほどの困惑を受ける経験も無かっただろう。
彼の唇は偽りを吐くようになった。
支配者へ媚を売り、婀娜を振りまくようになった。
天使としての資格が鍍金のように剥げていく。
彼のうつくしさを参じていた唇はそれでも飽きを知らずに笑みを含んだ。>>212]
そうだね、
君が欲しがるようになれば取ってあげよう。
[彼の望みと相反した救いの語は揶揄に塗れ、組んだ長い脚先が微かに揺れる。小さく円を描く爪先は、そのまま彼の体内を攪拌する命令となった。>>213]
――――…、
[しかし、彼が撒くのはこの期に及んで博愛だ。>>214
己の性根の悪辣を知るが故、自らを使って気を惹いて見せる。
全ては天への献身、神と同胞への愛の為。
笑んだままの顔が、緩く傾いで視線は斜に。]
その身で私の興を買うか。
君が望むなら戦線に上がるのも吝かではないが――、
私の流儀は些か血生臭い。
邪眼で捉えた獲物が、同胞に剣を奮う様など見物だよ。
中々の茶番を演じてくれる。
[彼の偽りを聞きながら、口にするのは邪悪なる手練手管。
自らが態々剣を取り、力を奮わずとも。地獄を描けるとは、己の赫を知る彼なら理解出来ること。]
そんなにも、同胞が心配かね。
[とつ、と零してしまった声は硬いもの。
或いは、些かの不快を滲ませる露呈。
彼がどんな優先順位を持とうと、己に従えさせれば良いのに。]
[彼の指先が着衣に掛かったと云うのに、男の眸は僅か熱を下げていた。冷たく見つめる眼圧は、彼を詰るよう。布地が解け、ゆっくりと白皙の面積を広げる脱衣は、艶然とした背徳を伴うにも拘わらず。>>215]
私は退屈こそを厭うよ。
ああ、愉しいとも。
君が屈辱に塗れ、魔族に従う現状は特にね。
[彼を受肉させ、延々嬲って大分経つ。
身体の奥底は、既に処女と云うには姦しいほど慣らされ、快楽を知らぬまま、淫魔の如き色香を帯びる。
爽やかなネロリの香りも、今は彼の艶を引き上げるファクターにしかならず、鏡の中の彼も弱々しい。]
[彼が声を紡ぐほどに、空気がしとどに濡れるようだ。
たっぷりと淫らを含んだ空間、小さく鼻を鳴らして鼻孔で味わい。]
無論だ。
まだ、始まりに過ぎない。
[如何すれば、渇きを覚える我が身が癒えるかは知っている。
靴先を揺らして招くは、彼の接近。赦すは己の眼前。
どれだけ身体を重くしても、彼は勇敢を司る。>>216]
どうして――――?
余りに簡単なことを問うのだね。
君のその顔を視、その声を聞く為だ。
[彼の一挙一動は、己の執着に火をくべる。
彼の無意識に誘われるなど、己も未だ未だ若いらしい。>>217]
[這うようにしながらも、彼の遅々はやがて己の下へ辿り着く。
迷いながら、戸惑いながら、それでも前へと進めば望む場所へ。
微かに瞳を揺らし、紡がれる呼気が近付く。
もっと、と強欲に意識が肩むのは自覚あることではなく。
とうとう、己の靴先が彼の胸へ届く距離で唇を開いた。]
脱がせて、なんて。
随分と熱烈な誘い文句だ。だが―――、
[ふ、と一瞬唇を歪めた嘲笑。>>218
けれど、継いだのは、彼の前髪を五指で掴む凶行。
太陽と同じ光色に触れ、彼の顎を持ち上げさせる膂力。]
[一瞬、赫の眸に、凶暴な色が浮く。]
何処を見ている。
私に媚びるのではなかったのかね。
名もなき天使よ、お前には私しかもう居ない。
[誰に言い聞かせる為の言葉なのか、吐く語は硬い。
邪眼を使うことも忘れて、傲慢に振る舞い、彼の頭部を下腿へ引き寄せ。]
君に迎えは来ない。
あの御使いらも、遠からず魔王の玩具となるだろう。
[彼の頭を引きずった先で、男は組んでいた脚を開き、迷子を見下ろした。彼の近づく頬にぶつかるのは、確かな熱気。卑俗な欲に塗れた男の中心。>>219]
君が強請るなら脱がせてあげよう。
しかし、君は怠惰を謳歌する立場にない。
[ずる、と己の腰から、またあの悍ましい触手が顕現し出す。
先ほどよりも、闇色は濃くなり、些かの暗赤色にすら染まる。
ゆっくりと拡がり始める触手は、全てが彼の下へ。
頬に触れ、首筋に触れ、開いた襟よりそぅっと忍び込んでゆく。
ねとり、と、彼の肌に、濡れた感触を教えながら。]
[くるりと彼の髪を掻き混ぜ、上から降らすは口を開けろと命じる声。
消耗した彼が大した抵抗も取れぬと知りながら、己の兆しを隠していた装いが分子のレベルで分解する。
むっと彼の鼻先に突きつける情欲の匂い、眼前にそそり立つ陰茎は人が有するものと違って、硬いチキン質に覆われ、細かい隆起が火山岩を思わせた。]
そろそろ私も、愛撫以外を教えてもらおうか。
君の同胞が戦う内で、奉仕に耽ると良い。
[彼の頭を招いて、屹立に添わす。
意識を外から内へと収束させる行為。
己の余所見は悪びれぬ癖、彼の意識が逸れるのは、どうしても許せなかった。*]
[彼の瞳が何を意味するのか――
憐れみ、を向けられる理由がメレディスには分からない。彼から与えられる水は喉を潤した。だが、其れを悦び、彼を求めるようにはならない。それは彼があくまだからか、それとももっと別の。
ただの『物』になり果てることか]
……っ、メレディは……
けがれたくない、…べりあんは、…こわいときと
こわくないときがある
―――っ、、さわってない、これはこれはっ
[ただ隠しているだけだ。
はくはくとだらしなく開く花を。彼に媚たがる雌の本性を。口で幾ら否定しても指はくちくちゅと淫花を音たてる。舌先を当たり前のように受け入れる後蕾も、全部、求めていた。けど]
… ぁ、ぅ、や、ちが、まえもうしろも…
[やった、と身体に歓喜がまわる
触ってもらえるのだと、ぞくぞくする。それを信じたくなくて首を振った。彼なら、メレディスをキモチよく出来るのだと聞いて覚える躰は火照るが、心はそれを否定したがった。
――おちたくない、自分でなくなりたくない
其処に彼を思う余裕はなかった。…本当は、本当のところは、メレディス自身にも分からない。ただ彼の腕の中から逃れなかったのが事実。彼によって躰は簡単に動く。反転させられる。]
…ぃ、ぁ、ぁ。ぅ、や、だめ、ほんともう
[恥かしい体勢だと頬が朱にそまった。
膝を肩につかされ、全てが露わに抱え込まれ。後孔だけでなく、疼く花にまで刺激を与えられたら、喘ぎ声があがった。きゅぅっと舌を後孔が掴む。蜜が溢れ、くちゅっと落ちた。それだけでも苦しい程の快感が襲うのに。優しく逸物を撫でられれば
――もう、目の前がちかちかして]
ひぃ、ぁあ、だめっ、もうお汁でないっから
ひぃ、ぁぅ、なめちゃ
……、ぃ、
[キスを送られた花弁が赤く染まる。
雄を咥えられて、液体が垂れる。あんなに達したのにまだ身体は慾を浮かべ。涙を目に湛え。首を何度かふった。其れに気付いたのは、必死な中。―――大きな、ものが目の前にあった。
大きくて、黒くて、こわいもの]
…ふぐっ、ぅぁ
[それをメレディスは見つめてしまう。
おいしいと言っていた蜜を、垂らすそれを。近づく陰茎、唇に触れて割ってはいるのを驚いた顔でうけとめ。おかしな声を発した。口の中に拡がるのは雄の香りと、巨大な筒を呑む圧迫感。
それは逸物を淫花に咥えたときににて。]
しないのか?
……なら、仕方がない
有言実行してくる事にしよう。
[>>1:224どうやら提示した条件に、何も保証がない事を
気にかけてか、オズワルドは仲間の無事を約束するよう迫る。
だが、それを知って尚、わざと言葉尻を捕らえ、
力の入らないオズワルドの片脚だけを再び枷で拘束してやれば。
>>1:225不敵な笑みを見せて、彼に背を向け
部屋の外へと通ずる扉へと、ゆっくりと歩みを進めた。
彼に決断と懇願を実行させるために、ことさらゆっくりと]
…な 、め る?
[舐めていいのだろうか。
味は苦い、けど、水で潤ったはずの喉が渇きを覚えていた。おそるおそる彼の熱源に両手を這わす。支えるように持って。それでそれで。―――ちがう、駄目だ。だめなのだと一瞬、目を瞑った。
けど、少しだけ。すこしだけなら
べリアンなら、赦してくれるんじゃ。と迷う
唇が再度、近づく。今度は雫を産み出す先端に。恐る恐るちょこんと舌先で触れて。彼によって可愛がられる後ろと前の口できゅぅっと反応すれば、ゆっくりのっそり、口の中へ、雄を招く]
―――っ
[そして、ご褒美を与えられれば
それだけで軽く坩堝の中がきゅぅぅっと締まり、トロトロの媚肉で達したことを教えるだろう。おちていく、――自覚があったのに
――我慢がきかなくなってきていて*]
[気のない風で林檎を齧るその横で、愛しきアルジュが身を震わせる。
押し殺された呻きと翼のさざめきは、天使と淫魔の放埓な交わりよりもよほど官能を呼び覚ますものだった。]
なんだ。もう
[蹴りつけてこようとする義憤も、身をよじらせた瞬間の気づきも、この白銀の無垢は明白に表にみせてくれる。
快楽の極まり着く瞬間の、ほの淡く染まった肢体がどれほど艶めかしいか。
当人に見せてやりたいものだ。]
間接に感じるだけでは焦れてきたか?
ほら、向こうはまだ満足していない。
また、"来る"ぞ。
[淫猥に堕した天使の欲は留まることは無く。
幾度も頂を極めては、なお搾り取るように腰を上下させている。
それでも飽き足らず自身の陰茎を揉みしだき始めた天使の痴態に薄く笑って、アルジュの側を離れた。]
まだ足りないだろう?
手伝ってやる。
[水を向けられた魔王の天使は、爛れた声を期待になお弾ませる。
律動するその背へと、良くしなる木の枝を振り下ろした。
天使の背に破裂音が弾け、白い肌に赤い筋が刻まれるたびに仰け反った喉から声が迸る。
苦痛に咽んでいるだけでないのは、明らかだった。
天使が感極まった声で啼き、身体を二つに折って身もだえれば、待つてぃたとばかりに淫魔がその豊満な胸を揉みしだき、充血した尖りを舌と指で嬲る。
感極まって身を起こそうとすれば鞭の乱打を浴び、うつ伏せになれば淫魔の責めが待つという繰り返しの狭間で、やがて天使は逝き果てた末の失神に至った。]
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