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戦いはいよいよ現実のものとなった。
吹き上がる戦火は、人々に選択を迫る。
自ら望んで戦いに身を投じるもの。
守るもののため、武器を手にするもの。
才覚一つで、戦乱の時を乗り越えようとするもの。
戦火に紛れ、己の目的を果たそうとするもの。
戦いを見守り、あるいは止めようとするもの。
己の思惑を果たせるのは誰か。
思いの剣が交錯する先へ、歴史は進む。
どうやらこの中には、村人が8名、人狼が1名、囁き狂人が3名、共鳴者が2名いるようだ。
薔薇園芸家 ローゼンハイムが「時間を進める」を選択しました
───あれから一ヵ月後、
国民にもたらされたのは、国王自らの口から発する王位継承者の名前ではなく、国王自身の訃報でした。
あまりにも急な国王逝去の報に、国中はあっという間に混乱に陥ります。
国民の心に不安の翳りが落ち、騒ぎは日を経る間もなく拡大する一方。
早く次期後継者を定めなければと誰もが危惧する中、亡き王が遺したという文書が発見されます。
そこに記されていたのは、
ウェルシュ王子を王位継承者として定める、
といった内容でした。
/*
まずは第一第二から一人ずつかぁ……。
正直フィオンがいなくなるとキツイ。
何が辛いって、たぶんシュナウザーはリヒャルトとあんまり仲がよろしくないから間に入ってくれそうな人が(
巨星を失い、明けるはずの空が、再び闇に覆われようとする
残されたのは二つの明星、暗雲去った後も輝き続けるのはどちらだろう
あるいはそこに、新たな明星が生まれているだろうか
吟遊詩人は唄う
ある日を境に、過酷な運命に巻き込まれた者たちのことを
国が新たな歴史を刻む、その時を…───。
――玉座――
[陛下の訃報で国中が悲しみに暮れる中、
彼は書庫室の一番奥の厳重に
鍵がかかったばしょからから一枚の文書をみつけた。
玉座の周りには誰がいただろう。
"ウェルシュ様が次期国王となる"
尚書長官が文書を見えるように広げ、報告をした]
亡き国王陛下の判が押されておりますので、
この文書は正式なものとなります。
[彼は長官の言葉に付け加え、深々と胸に手をあてお辞儀をする。
周りはざわざわとうるさくなっただろう。
それよりも彼のドクドクとした心音がうるさかった*]
[後で行くかも、と顔見知りの彼女には言ったが。>>0:18
恐らく今日中には無理だろうな、と目の前の酔水を呷った後に思う。]
… 気のせい、か?
あぁマスター、ありがとう。
御馳走様、料金はテーブルに置いたよ。
[何かしら視線を感じた気はしたが、恐らく気のせいとして。
テーブルにチップ以上の上乗せをした料金を置けば店を出る。]
…扨、王宮に戻るかな。
どうせ誰かが夜中でも気にせずに、
俺を呼び出してくるだろう。
[あっちの視察をしてくれだとか、そっちの近況が知りたいだとか。人使いの荒い王宮内の人々である。
…そんな日が間もなく終わってしまうとは、この時には知る由もなかったが。]*
/*
にしても、フィオンとアレクシスって負縁故同士かな
(フィオンはそれほどでもなさそうだけど)
墓下では仲良くやるのよ、みたいな。
二人がどんな最期を迎えるのか楽しみなのね
表に上がりたいけど、今日はなんか疲れちゃったから寝ようかな…うん、つか、れた…(ばたんきゅう)
―玉の間―
[王の訃報はアイリの元にも届いた――。
その急を告げた知らせに他の地域同様に要塞内も騒然となったものの、急ぎ支度を整えて臣下として王宮へと出向いている。
ここ一月の間、アイリは自分を守る親衛隊にドロシーを抜擢した。
有能な彼女はアイリの目に止まり、過去に例を見ない速さの出世に周りの目も変わっているだろう。
アイリは王の間にも彼女を自分に付き従わせている。]
―― 玉座 ――
……陛下が崩御なされたことで、
今やラメールの大地は多くの臣民の涙に濡れている。
[斯く言う僕自身、涙こそ流さなかったものの、
驚きのと哀しみのあまり妻の食事も喉を通らなかった程だ。]
しかし、やはり陛下は聡慧でいらっしゃった。
この国の未来を担う者が誰なのかを我らに示して下さるとは!
[敢えて玉座の皆に聞こえるように声を張り上げて。
さて、この場にウェルシュ殿下はいらっしゃっただろうか。
居られるならば彼の方に向き直り、居られなければ彼の御前にまで駆けつけ、頭を垂れて。]
お父君を失われた御心中、お察し致します。
しかしながら、不敬を承知で申し上げましょう。
玉座が空席となれば民草は不安に陥り、群臣は混乱し、
他国は我が国を侮ることは必定。
それを防ぐため、全てはラメールのため。
どうか先王陛下の御遺志に従い、王にお成りください。
――ウェルシュ
[悲しみに暮れる王の間、玉座の前で行われる発表>>3を前に潤ませた目で待機しその言葉を待った。
良かった。王はきちんと残している。
王の死は臣下して哀しいものではあるものの、リヒャルトの発表の前に全くとして疑っていながった。
それは賢明な王として、判断を間違えることは無いと言う期待、遺言の無い状態ならば不安しか無かったことだろう。
しかしその答えは違った。]
[そう申し上げれば、彼はどのような反応をしただろう。
何にせよ、ウェルシュ様が後継者に指名された現状。
僕にとっては最高の結果だったと言っても良い。]
(陛下は元々そのつもりだったのだろうか。
それともフィオン殿か、他の誰かが意見したのか。)
[今となっては分からないことかもしれないが。
とにかく、これからもっと楽しくなりそうだ――。]*
――なっ!?
[一瞬耳を疑った、賢明な王が判断を間違えるはずは無い。しかし広げられた書簡、正式と付け加えられた言葉と判に続かれればそれこそ声を失った。]
(なぜだ・・・?)
[心の奥に響く疑問の言葉、何一つとして落ち度の見えない王たるに相応しいフェリクス王子では無いウェルシュ王子の名。
アイリは信じられなかった。
動揺は顔に出て、フェリクス王子の顔を伺う、王子はこの発表をどう受けとめたのだろう。*]
]
―回想:一月前の王宮にて ―
[話を切るのは致し方無いが話掛けてみれば、どうやら見覚えの有る女性は自分でぶつかった様で>>0:410、助けて貰ったらしい。]
あぁ手当されてる様子から今の騒動で怪我してる訳では無いのは分かる。
[言葉短めであるが理解している旨を示してから改めて金髪の女性に視線を向ければ。
彼女は如何やら此方を探し、目の前に目的の人物だという事には気付かないみたいだ>>0:423。
此方も初めて見る人間であるし、全員が全員此方の顔を覚えているとは限らない故に些事と受け流し。
改めて名乗りを上げようとしたら名前を先に教えられた様で。]
如何にも。
私がフェリクス・ファン・ラメールだ。
親書を預っているならば受け取ろう。
[改めて此方がフルネームで名乗りを上げれば流石に驚かれるのは致し方無いか。
軍のトップと遭遇するなんて思いも寄らないだろうから、彼女の心中は察しながらも此方としても上としての振る舞いを見せ自分なりの礼儀を見せる。
頬の湿布の話になれば憮然と振る舞う彼女の言葉を受ければ此方とて無理な詮索はしない>>0:428。詮索しないという意味を込めた頷きの一つを向けてから。]
遠路はるばるご苦労、大義であった。
確かに親書は受け取らせて貰ったブライアン尉官。
[廊下で跪き差し出された親書を受け取り、彼女の任務を果たさせてから二人を下がらせようと言葉を向けてから、一言。]
そこの女性を医務室に連れて行ってあげてくれ。
ついでにブライアン尉官の湿布を新しいのに変えるのも良いかも知れない。
これは命令では無く、俺個人の願いだ、二人で決めてくれ。
[真顔で個人的な願いを告げながら最終的な判断を彼女らに任せてから、此方は二人に背を向け執務室へと向かう*]
― 運命の日 ―
[ 第一王子であるフェリクス殿下に
書簡が渡されるのを見届けた日。>>0:428
その弟であるウェルシュ王子と
恩ある人の墓前へ祈りをささげた日。
それから、
新たなる出会い、久しぶりの再会。
代り映えしない日常からすれば
比較的大きな変動のあった頃より一か月。
…その報せは唐突に齎された。>>3
国王陛下の訃報。
そして民の誰しもが気にして病まなかっただろう
世継ぎの名を示した文書が発見されたのだと。 ]
そう、ですか。陛下が。
……それは…残念なことです。
[ 訃報を聞いた宮廷画家は、
自分へ知らせてくれた誰かへ向けて
極めて淡々とした反応を返した。 ]
それで――世継ぎとして記されていたのは?
[ 東屋から見える風景を描いたキャンバス。
完成の度張り替えてはまた同じものを描いている。
…筆を持つ手は返事を待つ間暫し、止まって
一つの名が紡がれる間少しも動きはしなかった。 ]
[ 強く握りしめた筆の折れる音で
ローレルは夢から醒めたように瞬いた。 ]
…あ、ああ。
いえ…なんでもありません。
わかっていますよ。
ボクは自分自身の為になら――、
平穏に生きるためなら誰を裏切っても構わない。
[ 対する相手は隣国の使者。
ラメールの王宮に仕える者に似せた服装を
面白くなげに見遣って画家は続ける。 ]
『 真なる平和のため 』ならば、
王候補とされた者を――殺すことも
……躊躇いません。
[ 決意の言葉に挟まる余白を
隣国の使者だという相手はどう感じたか。
…問い質されたとて微笑むだけではあれど。
特に聞き返しもされなかったので、
ではそういうことで。と話を打ち切り
絵を描くことに再び集中しようとして――、
折れた筆に目を止めて小さくため息をついた。* ]
─ 訃報とその後の騒ぎと ─
[ 陛下の崩御は即座に王国軍内に知れ渡る
突然のこと、最初は驚き。
暫し何も言えぬまま固まっていたあとで
事態を理解して悲しみを抱いたの。
軍の上層部は慌ただしく城内を行き来し
あたしたち下っ端は、その様子を
詰め所から不安げに見つめるだけ。
まあ ── それでも。
なにが不安だったかと言えば、
民の混乱、軍の混乱。
その後の王国がどうなるか、というのは
そこまで重きを置いていなかったのよ。
だって、陛下が崩御された今、
フェリクス王子が国を継ぐのなら。
あんなにしっかりとした人だもの、
正しい方向に間違いなく導いてくれるはず
そう、信じていたんだもの。
だけど。]
─ 訃報とその後の騒ぎと ─
[ 陛下の崩御は即座に王国軍内に知れ渡る
突然のこと、最初は驚き。
暫し何も言えぬまま固まっていたあとで
事態を理解して悲しみを抱いたの。
軍の上層部は慌ただしく城内を行き来し
あたしたち下っ端は、その様子を
詰め所から不安げに見つめるだけ。
まあ ── それでも。
なにが不安だったかと言えば、
民の混乱、軍の混乱。
その後の王国がどうなるか、というのは
そこまで重きを置いていなかったのよ。
だって、陛下が崩御された今、
フェリクス王子が国を継ぐのなら。
あんなにしっかりとした人だもの、
正しい方向に間違いなく導いてくれるはず
そう、信じていたんだもの。
だけど。]
[ その後 さらに軍部が慌ただしくなったの
理由はすぐに聞かされたわけでは無いけれど
混乱の最中に上に聞く者が居て
それを誰かが漏らしたようね。
『次期国王は、ウェルシュ王子である』
聞き間違いかと思ったわ。
勿論あの優しいウェルシュ王子が王になる事
きっと民のことも考えてくれるのでしょう
だからそれ自体は、不安なことはなかった
だけど。
どうして。
ウェルシュ王子が長子ならば
心がざわつくことは無かったでしょう
それでも 心に芽生えた「どうして」は
黒く、黒く、渦巻いてゆく
それに 空気が。
軍部の空気が。あからさまに、変わったから
大きな流れを知らぬあたしは
いつしかそれに飲み込まれてゆくようで ──]*
/*
議場でウェルシュ様が王様ばんじゃーいって言ったら、誰かが「待った!」を掛けてくれると思ったんだけれど……あれ?このままだとそのまま話が進むよ???
[さて、僕がウェルシュ様に王位に就くよう申し上げた時、
周囲の様子はどうだっただろうか。
もしかすると、反対勢力――おおかた軍の関係者あたりから、待ったの声がかかるかもしれない、と僕は考えていたのだけれども。]**
[国王崩御の話しは、一般民衆にだって知れるのだ。
ならば、王宮に出入りしている俺が知らない筈もなかった。
─ 訃報の報せは何を呼ぶ、 ─
玉座の見える天上の梁柱の影から、その様子を見遣っていた。]
…扨、そう易々と事が運ぶものかな、
[酷い話だ、と思った。
所詮国の中枢の部下なんて、自分が慕ったものが王に成らなければ納得を示さないものであり、失礼ながらと口にしながら、欲求を述べるものだ。
過去の例を見ても、2人以上の王子は大抵焚き付け材にされて戦に担ぎ上げられるのが摂理。
…ただ、この状況、あの心優しい弟王子が兄を抜く事に引け目を感じないとは思えない。]
/*
だめだ、ふく。
wwwwwwwww
wwwちょっと芝吐いてから、追いつきますね…。
分かっていても、ひええってなる。ひえええw
… あぁ、付き合ってられない。
[そう囁くように零すと、屋根や階上を支える柱の上を伝って、王宮の外に出る。
そうだ、1ヶ月越しになってしまったが。
御茶でも飲みに行こう、と、東屋に赴いて、
───…… 咄嵯に、身を隠した。
中の会話はあまり聞こえてこない。
そこにただ一つ、異様に響いた硬いものの折れる音。>>14]
………、
[その使者が去ったのはいつの事だっただろう。
兎角、去ったのを確認してから、中に入った。]
─ 城門前 ─
[ 軍の混乱が一旦収まるまで
あたしの仕事は城門前の警備……
……という名の待機になったの。
招集が掛かる可能性も高いけれど
まだ上層部は事態把握に奔走していて。
それまでは、下層のあたしたちは
城の警備を強めるほかなかった。
だってすでに国中に訃報が知れ渡り、
城に押しかけてくるような民も
ええ、少なくなかったから。
亡き王を偲ぶ人だけであればいいけれど
混乱に乗じて……という可能性もあるでしょう
勿論まだ、
次期国王の話は街には出ていない筈
だからこそ、尚更。
城門内に、民を入れる訳にはいかないの。 ]
(どうして……)
[ あたしの頭はそれでいっぱいだったけど
ええ、それから、なにが始まるのかも
多分、考えに至らなかったんだと思う ── **]
ローレル、御茶は頼めば出るか?
随分遅くなったが来てみたぞ。
[聞きたい事は後に回して、へろりとした表情で尋ねる。
御茶が出るのなら出た後で。
出なかったならば少し間を置いて。
気になった事を、尋ねたのだ。]
… ところで、さっきのは誰だ?
軍部に似た服装をしていたが。
[まさか、俺は彼女が外部と通じているなんて思ってもみなかったから、本当に油断していたんだろう。
本当、昔の俺に叱責を喰らいかねない程には。]*
― 回想:執務室から自室へ ―
[女性二人と別れを告げ、執務室に向い溜まっていた報告書の処理をしつつフォールデン総督からの親書を読み返事を書く。
先程眺めた報告書を見て怪物が暴れていた報告は、その正体が象である事が判断されていた様だ。
その後の状況も確りと目を通し、状況を記憶の中に刻み込んでおく。
親書の返答には「一月以内に向かう事にするのでその時は世話になる」という旨を記し、部下に頼み親書を送り返す。
諸々の事務処理を終える頃には黄昏に夜の帳が下りており、疲労を感じ目頭を押さえ筋肉の凝りを解し肩を回す。
書類の整理を終え、立ち去る準備が整えば執務室を後にし自室に向い弟を来るのを待つ。
その際、近くに居た侍女に茶や菓子を用意させ暫しの兄弟の語らいに身を委ねよう*]
/*
うぁぁん。
こんな雑魚早めに落ちていいのですよ!
モブ扱いでいいのですよ!>ラ神
さて、これから「やっぱりおかしい」みたいな方向性にリーゼロッテの心を動かしたいんだけど、何かきっかけがあるといいなぁ。(他力本願すぎる件
― 回想 ―
[ 短めの言葉。>>11
弟の王子とは違う固い表情。
文武で人を分けるとするならば
確実に後者にあたるであろう人>>0:48
…そんなイメージを持っているから
好きになれないと感じてしまうのだろうか。
行き過ぎた力は国を亡ぼす。
…それを見てきたからこそ――。 ]
……医務室に行くほどの怪我ではありませんよ。
ご心配頂き、光栄ですが。
どちらかといえば――そう、
ボクはブライアン女史の方が心配ですね。
[ "力"を持っていると感じる相手に対して
慇懃無礼とも取れるほどに丁寧な言葉遣いや
態度で接してしまうのだけれど、
これもまた半ば自覚がないのだから質が悪かった。 ]
…折角殿下が勧めて下さったのだし、
医務室に行ってきては如何でしょう?
残念ながら――ボクはこの後用事があるもので。
[ 気楽に接してくれれば、と、言った
舌の根も乾かぬうちに固い口調で
ブライアン尉官へと王子の言葉を流して
執務室の方へ去りゆく背を送りながら
画家は密かにため息を吐く。
威風を王の血と言うのは簡単だけれど、
『苦手』と称するのが矢張り相応しいと
傍らの女性に別れを告げて歩き出しながら
内心では当人に言えないようなことを考えていた。* ]
ー回想・尚書長官執務室ー
ああ、構わないよ。急ぎの用ではないからね。
[誘導されるままにソファに腰掛ける>>0:425と、手短に彼に要件を伝える。陛下が発表なさるのと別に、跡継ぎについて記した文書を作成しておいた方がいいだろう、ということだ。本来私の立場で言うものではないが、万が一陛下が直接発表できない状況に陥ったら…?
まずあり得ないだろうとは思いつつも、念には念をということだ。]
…まあこんなところか。
さてと…話は変わるんだが、君はどちらの王子が選ばれると思うかな?
[彼の返答はどうだったであろうか。どちらであろうとも私は続けただろう。]
…いや、あんまり想像したくはないんだけどね。
2人の王子は奇しくも対極にあると言えると思わないかい?立場、身体面でもそうだろう。
双方、国のためを思う王になるだろう。だが…臣下がそれを許すとは限らない。
せめてもの抑止として…ということなんだ、今回の件は。
[もっと軽い話ををするつもりだったんだけどな、と頭を掻く。彼はどういった反応を見せただろうか。]
[彼の返答がどうだったか。どちらであろうとも私は続けただろう。]
…いや、あんまり想像したくはないんだけどね。
2人の王子は奇しくも対極にあると言えると思わないかい?立場、身体面でもそうだろう。
双方、国のためを思う王になるだろうさ。だが…臣下がそれを許すとは限らない。
もしもの時、せめてもの抑止として…ということなんだ、今回の件は。
[もっと軽い話ををするつもりだったんだけどな、と頭を掻く。彼はどういった反応を見せただろうか。]
― 王の間 ―
[わたしはその発表>>3を聞いた時、上官であるアイリ総督の背後に控えていた。
ゾネス要塞にも届いた国王陛下の訃報に、急いで王都へ駆けつけるアイリ総督の護衛任務を担っているからだ。
空になった玉座の前で、尚書長官が”王位継承者”の名を読み上げる]
……!
[その名前は、予想に反していた。
一ヵ月前にお使いで王宮に出向いた時の事、直接対面したフェリクス王子は噂に聞く人格者そのものだった。
身分隔てなく接し、あの時その場にいた宮廷画家と自分の身を案じてくれた。>>11
尉官といえば、士官の中でも最下位クラスだ。
普段であれば、王子と直接言葉を交わす機会など、まず訪れない方で、身分は雲泥の差だというのに。
正に王たるにふさわしいと思ったから、わたしは内心で”やっかいだな”なんて思っていたのだけど]
[発表を受けて、周囲に動揺が走る。
わたしたちが居るのは、フェリクス王子に近い。彼の支持者が多い軍属たちは一斉に動揺し、ざわめき始めた。
わたしの目の前に居る上官も、あからさまに動揺をしている。>>10
(……あぁ、かわいそうなくらい震えてる)
その様子を見守る目がすっと細まる。
震えている肩に手を置いてあげたくなったけど、身の程をわきまえているから思うだけに留めておくわ]
……しかし、そのような文書。
王の判が押されているとして、本物かどうか分からないじゃない。
偽装しようと思えばいくらでもできるでしょう?
だって、陛下はもう亡くなったのだから。
[声を高らかに上げるようなことはしない。
思わず独り言が漏れた、という程度に留めておく。しかし、わたしの傍に居た同僚や軍属たちは、その声を拾うと得心したのか、次々とうなずいて同意を示し始めた。
口々に”その文書は偽物だ!”と騒ぎ立てる。
おそらく、フェリクス王子がその場を収めるまで、喧噪は広がるのかもしれない。
疑念は瞬く間に広がっていく。
まるで、水面に投じた一石が、大きな渦を生み、巻くように。*]
[思えばあの時が、幸せな時だったのだ。
王宮を抜け出しては吟遊詩人の歌に耳を傾け、親しい人たちの優しい小言を耳に、昔馴染みと他愛なく笑い合いながら歩き───
……どうして。
そんな日々が、こんな風に突然終わるなどと思えただろう。]
― 一カ月後/王の私室 ―
[国王崩御。その知らせは、速やかに国の民に齎された。
堂々たる王宮に、力なく半旗がはためく。]
…───、父上。
[ああ、駒鳥はすぐそこまで来ていたのに。
軽やかな歌を耳にすることもなく、父は逝ってしまった。
その枕元、沈痛な面持ちで頭を下げたその場に兄も居たのだったか。]
― 庭園・東屋 ―
[ 幸いにも折れた筆で怪我はしなかったけれど
話し相手が立ち去って暫らくしても
代わりの筆で絵を描く気にはなれずに
どうしたものだろうかとぼんやりしていた時。
見知った顔が入って来たので>>23 ]
……構わないよ。
ちょうど絵を描くのにも疲れてきたからねえ
日光浴でもしてゆっくりしていくといい。
一か月程度待たされて怒るほどボクも器は小さくない。
[ 極力常のように言葉を返し、
紅茶と――それから茶飲み友達に
出すことの多い焼き菓子を出して勧める。
一か月程度、と、態々口にするほどには
遅れたことについて気にはしていたが
怒っているわけでは決してない。
むしろ自分に苦手意識があるらしいと見える
彼が此処を訪れるのが珍しいとすら思いながら
自分の分のティーカップを持ち上げたところで、 ]
…………ただの知り合い。
――と、言えば納得するのかな?
[ 相手の言葉の意図を探るように
是とも否とも告げず、
血の気の引いた表情を隠してしまうように
薄っすらと微笑を浮かべて訊く。
気配は――あったのに。>>21
気付くのが遅れるほど動揺していたせいで
どこから何処まで聞かれていたのか、わからない。
揺れる胸中を収めるように紅茶を一口飲んで
一先ずは反応を見ようかと金の瞳を見上げた。* ]
ー玉座ー
[訃報は突然に訪れた。]
[まさか私の考えていた「万が一」が本当に起こるとは、微塵も考えていなかった。いつもの取り越し苦労になるだろうとさえ思っていた。]
…次期国王は、ウェルシュ様か。
[あの日進言した通り、ウェルシュ殿下が次期国王に指名されていたようだった。計画していなかったと言えば、嘘になるだろう。
恐らく陛下の訃報は国を越え、あっという間に広がる。
国王不在が長く続けば続くほど、国が狙われる可能性は増す。
国の崩壊、それだけは避けなければ。]
― どこか ―
これは、チャンスが訪れた、とみていいのかしら…。
[国王の訃報に、国中が混乱している。
その喧噪は民の不安をあおるものだが、わたしの耳には心地よく響いた。
もっと騒げ。
もっと取り乱せ。
我を失い、仲間を疑い、殺し合うといい。
怒り、悲しみ、絶望に心が塞がれた頃合いに迎え入れる。
あの崖を越えて、かつては不落といわれた北の要塞を抜けて]
あのお方が、この国の救世主になるの。
みんな、喜んで王に迎えると思うわ…。
[目を閉じて、瞼の裏にその光景を思い浮かべて……わたしはうっとりと微笑んだ。*]
/*
なんか一気にみんなこの場にいすぎてて
どうやって収まるんだか収まらないんだか、
実はサッパリ分からねえ。www
/*
めちゃくちゃ仲間同士で疑い合ってるけどお前ら大丈夫か?ってローレルとソマリを見て思ってるけど大丈夫何とかなるさーw
/*
多分、わっしょいわっしょいしながら(?)引き離されるとか、
なんか、そういう……たぶん……
人任せすぎてる…でも多分他にない、よなあw
― 王の間 ―
[更にそれから幾日か。国王の遺言が見つかったと知らせを受け、ウェルシュの姿もまた王の間にある。
王を失ってからというもの、王宮内でも人々は浮足立っているようだった。ましてや国の民はどうだろう。不安に慄いているのではないかとは、容易に想像がついた。
早急に次期王座を埋めねばならぬ。
その認識は、王に近しく国の上にある者たち共通のものであっただろう。ゆえに、王の遺言の発見は吉報であった。吉報──となる、はずであった。]
[尚書官長が文書を広げた時>>3、息を呑まなかった者があるだろうか。間違いなく、ウェルシュは息を呑んだのだ。
意識としてはあった。
自らが選ばれる可能性も、…いや。
父に迷う思いがあるからこそ、長子に跡を継がせるではなく、態々「候補」として並び立てたのではあるまいか。ならば次期国王と指名される可能性は、思いのほか高いのではないかと──…思わぬ、わけではなかったけど。それでも。]
……まことか。
[いざ現実となれば、やはり受け入れるに多少の時間が欲しくなるのも事実だ。低く問えば、尚書官長は恭しく文書を捧げ見せるか。そこにある筆跡、御名玉璽。確かに、父王の遺した書状のように目に映る。
それをひとつひとつ目で追って、ウェルシュはきゅっと口を閉ざした。]
[ざわめく人々の中、真っ先に動いたのは監査局長、些か芝居じみた声を張り、衆目を集めたところで目前に膝をつく。>>6
口を閉ざした第二王子はといえば、真剣な面持ちで彼の仕草を見つめていた。心臓の鼓動は早いのに、何故かずしりと重い塊が胸の上にあるかの心地がする。
一度口を開きかけて、上手く音にならずに息を吐いた。
ほんの僅か苦笑してまた口を開く。次はきちんと音になった。普段よりも幾分低いままの声であったけれども。]
それが亡き父王の御遺志ならば──…
[従おう。そう決めていたのだから。
ヘルムートの瞳>>7を見返して、頷く。そうして踏み出しかけた足を、喧騒>>32が止めた。]
/*
あくろばっとは出来ないし臣下でもないので東屋ぼっちしてから赤ログに顔出すつもりだったけど気が付いたら第三陣営同士でぴりぴりしていた件
お茶が冷めてしまうよ……!とか寝落ち防止に灰に書いてみる
何ごとか。
[軍人らが騒めきだすと、空気は不穏の度を増していく。
文官たちがざわざわとざわめいて、彼らと距離を取るように辺りを見回し始めた。中には傍らへと寄り来るものもある。
軍属らとは距離を取る近衛兵らが、警戒するように動き始めた。]
──── 控えよ。王の間ぞ!
[声を張っても、さて彼らの耳に響くかどうか。
軍服を身に纏う幾人かは反発を込めた目を向けてくる。知らず、拳を固く*握った*]
/*
緑窓に密かに期待を寄せつつ赤窓どうしようか…(まがお)
…いやむしろこの流れで赤窓にインすればええのん?
─ 海の見える高台 ─
雲なき空に かがやく星
天と地から 解き放たれ
やすらぎに つつまれたもう
めぐり逢えた 歓びを
慈しみ深い 眼差しを
覚えていると 約束交わし
旅の終わりに 別れを告げて
海の彼方で また会う日まで
[明け方の海は暁に輝くことなく暗く揺れ、空は陰りをみせていた。さざなみは大きなうねりとなり、岩場に打ち付ける波の音が次第に大きくなっていく。]
[不満を抱える地方領主と根気強く対話を続け、国を一つにまとめ上げ。
時には武力を行使して、かかる火の粉を振り払い。
街道を整備し治安の維持へ勤め、交易を安定させた。
……そう、評されてはいるが。決して容易い道ではなかっただろう。
暁の国へと訪れるたびに、人々の顔が明るくなっていくこと。
遠く離れた異国の地で、"暁の国に賢王あり"と噂話を耳にすること。
ご贔屓だった青年が、平和の紡ぎ手だったこと。
年月を経ても変わらず、自分の歌を求めてくれたこと。
誰にも明かしたことはないけれど、心の奥底で誇らしく思っていた。]
[異国を巡るようになって漸く気づいたことがある。
民草が歌を楽しむ余裕がある国は、えてして豊かな国であるけれど。
一方で、その礎として平穏を失う人もいるのだと。
憂いこそすれ、国を捨てた自由の身。
どちらの側であろうとも、隔たる膜のようなものは決して破ることはできないのだろう。
だからこそディルドレは国々をめぐり歌を紡ぐことを生業として選んだ。
今にして思えば、自由の代償に得た寂しさを埋めようとしてのことだったのかもしれない。
晴れの祝いに、日々を生きる微かな支えに、ほんの一時の慰みに、歌を紡ぐ。歌の中で、物語の中で、人は自由でいられるのだから。]
[けれどそうして生きることができたのは、捨てられるほどのしがらみしか自分は持ちえていなかったからこそだ。]
……兄と弟、渦中の二人は何を思うや。
[厳格な兄君と聡明な弟君。王たる資質を備えた二人。
平民も重用する軍部と、古くから国に尽くしていると自負のある貴族。
南方は戦火から癒えきらずに燻りをまだみせている。
北方は護国の城塞に守られて堅固ではあるものの、守りを緩めることができるはずもなく。
大きな箍が外れてみれば、火種になりかねないことばかり。急激な変化はきっと軋みを呼ぶのだろう。
旅人は鼻が利く生き物だ。
嫌な気配を感じ取り、早々に去ろうとしているご同業もいた。長年頼りにしてきた己の勘も、去るべきだ、と告げている。
けれど、今しばらくこの地で行く末を見届けたいと願うのは。いまひとたび、歌を届けることのできなかった駒鳥から王様への、せめてもの手向けだった。**]
[何処か茫然自若としているようにも見えたが、絵の描き疲れだったのだろうか。
折れた筆は意図しなかったならば見えなかっただろうか。
常のように返ってきた言葉に、俺も変わらないように返した。>>35]
あっはは、日光浴なら常にしているさ。
……悪かったよ、中々に用が多くて。
[紅茶と一緒に出てきた茶菓子に、随分用意のいい、と思った。
(まさか、サボタージュしにくるある人の為に、茶菓子を切らさないのが恒常化しているとは知らない。)
態々、1ヶ月、と口にされたから詫びを入れはした訳だが、口調からして怒っているとは思えなかった。
訪れたのは、猫の名で呼ばしめた、件の気紛れだったが、]
………… いいや。
それは嘘だと態度が言っているな。
[それさえなければ、恐らく。
あの冷風が漂った感覚さえ覚えなかったのならば、俺は彼女の言った言葉を信じただろう。
薄ら浮かぶ微笑が繕いなのか、それとも違うのかは既に分からないが。
(亡命した身であるのに、他国の事であるのに。
どうしてこの時、嘘と知りながら引き下がらずに、食い付いたのだろう。)
紅茶を啜った彼女が此方を見遣るのを、僅かに苦痛を滲ませるかのような表情で見返した。>>37
希くは、証拠を求めて嘘だと言ってほしいと、追及した癖して思っていた。]
/*
方々の絡みや拾いのお上手さを眺めていると、NPC枠でよかったなぁと思う吟遊詩人でした。
直近で遊んだRP村も5発言村なので、ログの厚みがしゅごい。眼福です。
アイリの物語力(ものがたりぢから)は知ってる人かもしれない。結末やいかに。
鷹匠さんをみていると
「将国のアルタイルはいいぞ」を主張したくなる私。
今夏アニメになるようなのでご縁があれば是非に(ダイマ)
[まるでパーフォーマンスだ。>>6
彼の目を細めてみる姿は同じ感想を持ったんだろう。
弟の王子様を心配そうに見ながら、そこに王子様もいればそちらもちらりと見ただろう。
そして、目の端に入るは許嫁であるアイリだった。
動揺している様子に胸を痛める。
その後ろから大きな声が聞こえれば眉を潜め、不快感をあらわにした。
そう、たしかにこの文書が本物か彼は知らなかった。
通常は尚書官長と補佐の最低二人は証人として押印の場に立ち会う。
しかし、この文書に覚えはなかった]
[弟の王子様の声が王の間に響けば、彼は弟の王子様の意思を感じた。>>42
集まっていた中にいた元老院の年寄りたちはパチパチと拍手をする。
彼の母親もそこにはいただろうか。
そう、もうこの場は後には引けなくなっていた]
私はこの国璽が押された場に尚書官の代表として、
官長ととも立ち会いました。
この文章は正式なものとなります。
[嘘が苦手な彼がついた精一杯の嘘。
弟のようにかわいがっていた青年の決意を無駄にはしないと平静を装い告げる。
歳の近い王子様はここにいるならどんな顔をしているだろうか。
国王陛下からの命であれば、弟の門出を喜んで受け入れるのではないか。
彼はそんな淡い期待にすがってしまうだろう*]
/*
それにしても日があけてからのドロシーのトリックスターっぷりが、とても輝いていて素敵です。
第三陣営が一枚岩じゃないのは予想外で面白いなぁ。
赤でいちゃいちゃしてもいいのよ。
歌のネタにするから←
情報をどこからどこまで秘するのか、は。バランス難しいところですね。表に落とさないと齟齬っちゃうこともありますし。
ー回想・尚書官長執務室ー
[外交官から告げられた言伝に彼はうんうんと頷いた。
出過ぎたことを言っているとは感じたが、他国の知識なのかもしれない]
たしかに伝えておきます。
はい?
[あまりにも俗世的な質問に彼は眉をひそめた]
考えたことがありませんね。
どちらもいいところがあり、不安なところもあります。
[外交官から続けられた言葉で質問の意味が理解できたのか彼は少し表情を崩した。
彼は外交官を信頼していたし、国のことを考えるその言葉に尊敬を抱いた]
お二人が力を合わせればちょうどいいと思うんです。
どちらかが選ばれるといのは酷なことですね。
お二人は仲がよいご兄弟です。
我々もそれを汲み取って、お二人を支えれる形を
作っていければと思っていますよ。
[彼の考えは絵空事かと思われるかもしれない。
それでも二人の幼馴染みとして強くそう思っていた]
友として、真面目すぎて一本筋が
通りすぎてるのは少し心配ではあります。
正しくないほうへ、その一本が
行かなければいいんですが。
[軍を抜けてからは城内にいることが多い弟の王子様のほうが交流が深かったせいか、彼は王子様が軍に傾倒しているように見えて少し不安だった*]
…元々この国出身という訳でもない。
頼むから、教えてくれ。
[少し躊躇って、それでもこんな事を言うのは薄情だと思った。
それでも、聞かないではいれなかった。
それが彼女だったからこそ。
正しい答えがくるかは、知れないが。
(自分の身の上が発覚してはいけない相手の1人だとも、全くと気付いていなかったから。)]
ただの知り合いだと、言った、
その言葉を信じさせてくれないか。
[酷く我儘な願いを口にして。]*
/*
(頭抱え
身分ばれしたいけども、も、、、
何か押し付けしている気がする、、ぃゃゃ、、、、
故国の王子 ⇔ 影武者 てところかな、、、、
王子と影武者は同等、同様に育てられたっていう体でやりたい…
あとはJudasの綴りの問題でジュード ⇔ ジューダス かな(ジューダスはユダだから裏切り者ってかいてルビ振りたい…
[ 迂闊だった――そうとしか言えない。
重大な会合があるからと
王の側近から軍属の者まで
王の間に集まっていることは知っている。
それと知っていたからこそ、
今日と指定を受けて首肯した。…それなのに。
すべては真なる平和のため。
…そう、自分が平穏に生きるため。
望むのはそれきり。だけれど。
その為に一つの国家を転覆させる
そんな企みを抱いていると誰かに知れたら。 ]
( どうなるか、なんて分かっていて話に乗ったのに。 )
[ 凍り付くような空気。>>48
微笑みすら常のようには浮かばないほど
欠いた平静を取り戻すように唇を噛む。 ]
[ 眼前にする彼の素性を
実のところローレルはよく知らない。
…何となく。
何か抱えているものがあるような。>>0:372
そんな気配を時折話の中で感じていた。
けれど、深く聞く必要性も感じていなければ
彼の方から話を聞くこともなかったから
よくよく話を聞いてみようともしなかった。
…結局のところ、
"顔見知り"は顔見知りでしかなく。
互いに深淵を覗き合うでもなく付き合ってきた。 ]
…………もし、ボクが嘘を吐いていたとして、
それできみは―― …
[ 紅い色を湛えた水面が揺れる。
どうするのか、と、尋ねようとして
それを聞いてどうするのだと
自問が浮かべば言葉は声とは成らず。
暫らく彼の言葉を待つようにして黙り込む。 ]
[ やがて。
出てきた言葉は思いもよらぬもので>>54
薄い笑みも思わず抜け落ちて
きょとりと開いた瞳で見返し、
直ぐに目を伏せて低く言葉を押し出す。 ]
……薄々はわかっているんじゃないのかな。
国の一大事に東屋に篭る画家の元へ
物好きにも訪れて聞かれたくないような話をする…
[ 皆までは言わない。
けれども、言葉を止めもしない。 ]
……ねえ、きみは新たな王が即位することで
本当に平和が訪れると考えるかい?
賢王と名高かった先代の王の代のようにこの国は
退屈で平和な日常を続けていけると信じている?
[ 東屋の近くにはきっと誰もいないけれど
殊更顔を近づければ、金糸を擽る近さで囁いた。 ]
[ 気持ちはすでに落ち着いていた。
…どうせ聞かれてしまったのなら、
話してしまったのなら、
選ぶべき道は限られているのだから。 ]
それじゃあ、もう一度だけ聞こうか。
ボクの密会していた相手が、ただの――、
『 知り合い 』だと言ったらきみは信じてくれる?
[ つまるところ、
密会を黙していてくれるかどうか?
その答え如何によっては
力では到底叶わない相手だけれど、
不意を突けばどうか…という
黒々とした算段まで内心ではしながら
若芽色の双眸はじっと相手を見つめていた。* ]
/*
あまり第三陣営が勝つパターンは考えていなかった(ノープランなだけ)のだけれど意外と勝ってしまったらどうしよう(
[王の崩御と、次期国王の指名。
それが行われるからこそ、国内で最も暗躍のし易い時間帯である筈だっただろう。
彼女の願いなどは知らない。>>55
その為の方法が、いかに危険過ぎる綱渡りだとしても、止める権利があろう筈もない。
…俺は、彼女の願いを叶えてはやれないのだから。
それでも、…いや、だからこそかもしれない。
空気が凍り付くような、そんな質問をしてしまったのは。
(彼女の笑みが、聊か不自然に映った、)
その空気が妙だから、踏み込んだ。
そうして。
切に、ひしひしと感じる事になった。]
[いかに気さくに笑いあっていても。
それがあくまでも “顔見知り” の範疇を逸しないものであった事を。
友や家族、仲間とは、絶対的に違う距離感を保ったままの付き合いであったのだと、改めて思い知るのだ。
何せ、彼女が俺をよく知らないように、俺も彼女の事を殆ど知らないのだから。>>56]
…………、
[何かを尋ねようとしたのだろう。
だが、それが最後まで言い切られる事はなく。
お互いが黙り込んで、少ししてから、漸く口を開いた。
諦めの悪い、飲み込みを拒否するような言葉を。
飾り気のない本音でこそあったが。
それに対する反応は、呆気に取られたとでも言えそうなものだった。
或いは、呆れたと言えるかもしれなかった。]
[普段よりも幾分か低く押し込められた言葉が辛かった。>>57]
…… あぁ、分かるさ、嫌でも。
そういう事だろうってのは、…分かるさ。
[言われなくとも分かっていた筈だ。
それでも、白状に似たような事をしてほしかった訳でもない筈だ。]
……… それは。
今は…、… 今のままなら無理だろう。
王子の不足故ではなく、
臣下と軍部、民衆の意識故に恐らくは。
[永く平和を享受した弊害として、それを「当たり前」としか取れない国民に、先見の明が備わる筈がない。
いつか内部分裂を起こさないとも限らないだろう。
だから、この答えは歯切れが悪かった。
そのまま目線が他所へ流れた隙に寄せられた口が、言葉を紡ぎ、それは嫌に重々しく響いた気がした。]
[いつの間にか、平生を取り戻した彼女は再度尋ねてくるのだ。>>58]
“知り合い” には違いないだろうが。
“ただの” 知り合いとは思わない。
それでも、この国に尽くす忠義もない。
だから、俺は関わらないでいるつもりだ。
“何方にも” 。
[その答えは、よく捉えれば傍観する、
悪く捉えれば以降どう動いてもおかしくない、という内容だった。
その答えが、彼女にとってどう捉えられるのかは分からない。
然し、少なくとも多少油断を赦している今襲われる事があれば、怪我をするかは兎角一太刀くらいは浴びただろう。
(その際、疾くに滅びた筈の国の、着けているのを見た事もないような装飾が落ちる事もあったかもしれない。]**
[ どれほどまでに細い綱の上であろうと、
それを渡る生き方しか知らないのだと。
何故と聞かれたならば答えただろう。
そうするしか他に道はなかったのだと。
平和であれと希う。
一時の安堵の為に一つの国の崩壊すら望む。
…それがどれほど破滅的な願いと知っていても。 ]
[ 隣人の心の中を覗くことは出来ない。
ともすれば如何に深い闇を抱えていても
どれだけ距離が近くにあったとしても、
気付かれない。気付くこともない。
決定的な断裂があって初めて思い知る。
物理的な距離に隠れていた溝の深さを。>>60
ローレルとしても、
信じさせて欲しいと言われた通り>>54に
何も知らない子供のままで居られたらと
夢物語のような希望を抱かないでもない。
本当は探している"平穏"なんてものは
何処にも存在し得ないのだと認められたなら。
このままでずっと居られたらと
たった一か月前であればそう願えた。
…そう、街中で軽口を叩き合ったかつてならば。まだ。 ]
[ 押し殺したような声色で語る、
画家の口調は常の老獪さを真似たものではなく
年相応のやや青年めいた喋り口調をしている。
対する彼が声の調子に何を感じているのか>>61
気にするつもりもあるいは余裕もないままに。 ]
南方では戦禍の爪痕が未だ癒えず、
北方は侵略を狙う隣国と睨み合いの日々。
…だというのにこの国の民と来たら
平和に慣れてすっかりそれが当たり前だと思っている。
そう、きみの言うとおりだよ。
今のままならラメールは何れ滅びる。
次代の王すらすんなりと決まるか怪しいものさ。
[ 庭園から王の間までそう遠くはないけれど、
話し合いや争いの声が聞こえてくるほどではない。
けれど、きっと穏便には済んでいないだろうと
予知めいた推測だけはしていた。
…それが事実であるかどうか今のところは扠置き。 ]
……平和に慣れて、飼い慣らされて、
それが幸せだと信じていられたら…、
いや、実際にそうであれぱ…よかったのになぁ。
[ 多くの民のように。
…あるいは臣下でも、軍属の者だっていい。
平穏には終わりが訪れるものだと
身をもって知ってさえ、いなければ。
歯切れの悪い言葉を問い質すことはせずに
ぽつりと小さく呟いた声の中身は
繕わない本心からのものであったけれど、
思わず本音が零れたことに気が付けば
いかにもバツの悪いといった体で黙り込んだ。 ]
…歩む道の先に劫火が待ち受けていたとしても
洗礼の先には祝福が待っているものだと信じているよ。
……ボクはね?
[ ややあって口を開くのは
彼から答えを得た後のこと。>>62
返答を受け、画家は少し考え込んで ]
…そう。
それじゃあ「今のところは」
ボクもきみを放っておくことにしよう。
[ 柔和めいた微笑みを浮かべて言う。
よくも悪くも中立であると宣うならば
悪くなる予兆を見逃さなければそれでいい。
…元より積極的に誰かを害する気もなかった。
――只。ふと、立ち上がって
避けられないのであればトン、と軽く軽く
指先で彼の胸元に触れようかと試みる。 ]
[ 触れることが叶っても、
…そうでなかったとしても、
直ぐに距離を離してしまうけれど。 ]
…ボクも、この国の出身じゃないんだよねえ。
今は何処にも亡い国で生まれて…って言ったら、
…それは、信じてくれるかな。
[ 殊更真面目な声色で言えば
なんてねと常の調子で暈して ]
…その飾り、さ。
とっても綺麗だから何処で買ったのか
そのうちゆっくりと聞かせてもらいたいねえ
[ それ。と服に着いた装飾の一つを指したら
会合の行く末も気になるしそろそろ行くねと
折れた絵筆を小棚に仕舞うだけ仕舞い込む。 ]
…少なくとも。
[ 立ち去る間際、
画家は足を止めて一言だけ呟いた。 ]
ボクはきみが傍観者で居てくれるのは嬉しいよ。
……明確に敵側に回らないだけね?
[ それ以上はきっと、
引き留められても留まることはなく
粛々とした足取りで庭園を去っただろう。* ]
/*
どうやって収拾をつけよう(
いつまでも玉座の間で騒いでるのも芸がないし。
まあ今は兄王子待ちかなー……?
・・・ドロシー、口が過ぎるぞ。
[呟く>>32の言葉にドンっと肘打って止める、釣られて事荒立て始める各々の言葉、その光景に発表に納得していないアイリとて共に続きたかったが、出そうになる口を閉ざしリヒャルトの方に視線を向ける。
夫となるリヒャルトの立場、複雑な思い。
王はこの国を分裂させる気か。
そのアイリの目は不安の色。そして疑いの目]
・・・・。
[喧騒のさなかに当のウェルシュの叱責の言葉>>42が発せられる>>42 それに続く立会いの声>>51さすがにここにおいてその文書の真偽を問うわけにはいかない。
しかし、看過出来ないものもある。
アイリは意を決して一瞬鎮まり返った場の中を進みだした。
王の前で膝をつき顔を下げた後で見上げ静かに話した。]
ウェルシュ・・・王子・・・。
[アイリが発したのは文書を受けての王と言う扱いでは無い王子の呼び名。正式な王位の継承式が済んでいない今は咎められるものでも無いかもしれないが、その一声に続く祝辞もなければアンリが認めていないことを暗に現されていることはわかるだろう]
・・・。
後継者は古来より、先王健在時において国軍を引継ぎ、その立場を内外に示して順当にその地位を受け継ぐと言う慣わしがあります。
失礼ながら私も健在時における先王の傾向からフェリクス王子が継ぐものと認識しておりました・・・。
そしてその指揮権は今尚フェリクス王子に委ねられてございます。
臣下兵士民諸国も今度の後継者にはウェルシュ王子ではなくフェリクス王子と認識していたでしょう。
大きな混乱が起きる前に、ここはお考え頂き辞退される方がよろしいのでは?
[王都の外には500の白狼騎士団が私の命令を受けて待機している。
この状況下で国軍が動きだし、危害を加えられるものでもないとタカを括ったアイリは、ウェルシュに正式な辞退を申し出た。
それが王の遺言とて、この国はフェリクス王で無ければ治まらない。文徒如きに治められるわけがないと危惧しての行動である。*]
[危うい綱渡りだとしても渡らなければならない時はあるが、彼女のそれはそれほどに軽いものではない気がした。
望んでその身の置き方をしているのか、
望むと望まざるとに関わらず、そう身を置くしかないのかは、分からない。
一時の平穏の為に平和を翳す、何とも消極的であるのは否めない。>>63
だが、それを批判するほど高尚な思考の持ち主でもなければ、その気持ちを皆目共感できないほど平和に浸り切れてもいなかった。
それでも、恒久の平和を夢に見れるような、そんな年頃は疾くに置き去ってしまった。
…そんなものでも確かな希いであるのなら、何を持つでもない俺が、阻んでいいものでもない。]
[人間に言葉があるのは気持ちや考えを伝える為だ、とは、言い得て妙である。
距離がいかに近くとも、心内に抱え持つものは知れない、知られる事もない。
然し、明るみに出なければその事にすら気が付かない。
今、眼前の明らかな溝を、見ざるを得なくなって狼狽える。>>64
本当に、どうしようもなく今更の事だ。
「あぁそうなのか」、と笑って去ってやれば良かったのだ。
何なら、無責任に頑張れと言っても良かった筈なのだ。
それを、駄々にも近しい事を述べて溝を浮き彫りにしているのは何故なのか、咄嗟に分かりはしなかった。
悠久の “平穏” なんてないと思うからか、
単に、顔見知り程度であっても話しやすくはある彼女に危ない事をしてほしくないのか、
…何方かは分からないが。
たかが1ヶ月、されど1ヶ月。
時間は進めど止まりも戻りもする筈がない。]
[常に比べれば苦手意識を覚えない口調である筈なのに、そうである事がとても辛く感じたのは、矢張り、これが平生でないと思わせるからだろうか。
飄々として軽薄な笑みの表情なんて、浮かべられもしなかった。]
恒久の平和は、いつだって人を貶める。
海外世情、周辺諸地域の動向、
それに応じた危機感…。
どれを取ってみても、この国の、
中枢を担うでもない民衆には足らないものだ。
…それでも生活できるのは、寧ろ良い事だ。
民衆に害が及ばないという事なのだから。
[だが、然し。
それは中枢が機能し、命令系統が正常に動き、明確な力関係の元、皆がそれを重んじるからこそだ。
今の現状では凡そ、そう遠くない未来にこの国の名前は地図から消えるだろう。
内紛で疲弊した国は格好の餌食なのだ。]
[ここまでは、何の諍いの様子も聞こえてこない。>>65
風さえ、場違いな程に緩やかだ。
それでも酷く冷たくあるのだけが、この現状をよく示しているかのようだった。
ただ、彼女のそれが推測であるのなら。
僅かにでも現場を見てきた意見としては、それは簡単すぎる未来予知に他ならなかった。
次代の王が、すんなり決まりはしないだろう。
歯切れ悪くも答えた言葉を彼女は否定せずに、寧ろ願望めいた言葉を落とすのだ。
平和の恒久を疑えない身であったなら、と。]
…そう、だな。
[それ以上の言葉は持ち合わせなかった。
彼女が次に顔を寄せて囁くその時まで、俺も黙っていた。
バツが悪そうな様子から目線を背ける。>>66
そこから見える街は、やや騒音の多い気がするのを除けば、何一つ昨日と変わりはしないように見えた。]
どうかその業火が。
祝福を与えてくれるよりも先に、
灼き切ってしまわない事を望むばかりだ。
或いは、
[この時、関わる気は本当になかった。
ただ、俺の諜報者という立ち位置を考えれば、それが不可能であるのは間違いなかった。
それでも、何方かに肩入れしなければ、それは中立とも言えるだろうとも思った。
そんな答えに帰ってきたのは暫しの思案、後の、返答。>>67
柔らかく映る笑顔は、それでも紛いものなのだろうか。]
穏やかでは、ないな、
「今のところは」、なんて。
[不意に、彼女が立ち上がった。
その指先は、白い服の上から、俺自身は触られたと気付けないほど軽く、触れるのだ。
(腫れ物にでも触るにしては、慈愛などなかったが、それに近しいものがあった。)
その距離は、俺が一歩と退かない内に再び開く。>>68
曇天の空の向こうから、薄らだけ差し込む陽光はここまでは届かない。]
…… あぁ、信じる。
だから、いつか話させてくれないか。
どうか、死なないでくれないか。
[真面目に染まった声色が、殊勝、普段のような平常に戻ってから。
指し示された装飾に、僅かに躊躇いを覚えてから。
筆を仕舞う彼女の背に、そんな言葉を投げる。
会合の行末が気になるからと言って、立ち去る間際に溢れた言葉を聞かないでいたなら、以降思い悩む事もなかっただろうに、運命だというのなら酷いものだ。
明確に敵に回らないだけ嬉しいと、そういう様子は、皮肉なほどいつも通りに見えた。>>69]*
― <b>一月後、父の自室にて<b> ―
――如何してだ父上!!
[父王の自室で張り上がる怒号の声。
頭を垂れさせ悲しみに耽る弟とは対照的な態度を示す>>34。
傍らに居る医務官に食って掛からんばかりに原因究明を求めども、彼らは困惑し謝るばかり。
父の死を受け入れきれない自分は湧き上がる怒りを抑えるのに必死で。
歯を食い縛り荒い息を整えながら、握りしめた拳を震えていた。]
父上、如何してだ……。
俺達はまだ父上に教えて頂けなければならない事が沢山あるのに。
逝かれて欲しくは、無かった……のにっ。
[頭を垂れさせ、肩を震わせ湧き上がる感情に堪えていた。
母は数年前に他界し、父王が亡くなった今、多くの事をしなければならない上に身内は兄弟二人きりになったのだから自分が確りとしなければ、という理性はあれど。
今は、湧き上がる感情を抑える時間を貰う事を許して欲しい*]
― 一月後、父の自室にて ―
――如何してだ父上!!
[父王の自室で張り上がる怒号の声。
頭を垂れさせ悲しみに耽る弟とは対照的な態度を示す>>34。
傍らに居る医務官に食って掛からんばかりに原因究明を求めども、彼らは困惑し謝るばかり。
父の死を受け入れきれない自分は湧き上がる怒りを抑えるのに必死で。
歯を食い縛り荒い息を整えながら、握りしめた拳を震えていた。]
父上、如何してだ……。
俺達はまだ父上に教えて頂けなければならない事が沢山あるのに。
逝かれて欲しくは、無かった……のにっ。
[頭を垂れさせ、肩を震わせ湧き上がる感情に堪えていた。
母は数年前に他界し、父王が亡くなった今、多くの事をしなければならない上に身内は兄弟二人きりになったのだから自分が確りとしなければ、という理性はあれど。
今は、湧き上がる感情を抑える時間を貰う事を許して欲しい*]
― そして玉座の前にて ―
[父王は崩御された、それも何の前触れも無く急な逝去には例外無く驚きを示した>>1。
その死に疑問を持たない者も少なくは無い、当然自分もその中の一人だ。
急過ぎる王の死に警備を固めながらも、死の究明にも力を注ぐ。
あんなにご健在で且つ、一月後に後継者の発表されるというタイミングでの父王の死は此方の疑念を強くさせた。
そんな自分を時間は待ってはくれない。
王の間にて、次期国王の発表をこの耳で聞くべく厳粛に発表を待つ。
そして粛々とした空気の中で知らされた新たな後継者は――己では無く、弟のウェルシュ。]
――――っ!?
[殴られていないのに殴られてしまったのでないのかという錯覚を覚えた。
代々後継者の習わしとして国軍を預かり国内外に後継者として認識させる様にしてきた訳であり、先代の王も先々代の王も前の王より国軍を任せられ指揮を取り王へとなったのだ>>71。
当然自分もその様になるものだと思っていたのだから、この発表に只ならぬ衝撃を覚えていた。
近くに掲げられた文書は一目に父の筆跡で御名玉璽を押されているのは分かるが。
国の根幹に関わる文書を作る際、必ず此方に話を通すのが習わしだったはず。
此方が立ち会う立ち会わないにしても、話は耳に入る筈、なのに。
その疑問を抱き始めたのと同時に兵達がざわつき始める>>32。
それに対し文官達も騒ぎ兵達もそれに乗ずる>>42。
弟が声を上げ制止をしても、騒ぎが緩やかになったが、文官も兵も喧騒は収まらない。]
<b>双方とも控えよ!
此処は厳粛な場ぞ、騒ぎ立てる事は許されると思っているのか!</b>
[力強く立ち上がり文官軍人双方に向けて一喝。
力の篭った低い一声を上げ、軍人と文官を見遣り騒ぎ立てる者が居ないか目で見張ればピタリとその場は静まり返り静寂を取り戻す。
警戒し始めた近衛兵に向け右手を軽く下げ彼らを一旦落ち着かせた。
場に重苦しい空気が支配し短い沈黙が長く感じさせる。
此方から口を開こうとしたら、先に口を開く者が居た>>70>>71。
フォールデン総督は弟の前に跪きながら後継者としての習わしを口にし、弟に王位を退けと進言する。
習わしを口にする分には構わないのだ、此方も彼女と同じ考えを持っている。
が、辞退を進言するのは看過出来るものでは無く此方が口を開く。]
フォールデン総督、辞退の進言は不敬である、控えよ。
[弟の前で跪く総督に牽制の声を上げ制止をし。
これ迄の話を頭の中で纏めつつ、此方の考えを示そう。]
/*
何故だか太字が反映されない案件(真顔)
<b>双方とも控えよ!
此処は厳粛な場ぞ、騒ぎ立てる事は許されると思っているのか!</b>
[力強く立ち上がり文官軍人双方に向けて一喝。
力の篭った低い一声を上げ、軍人と文官を見遣り騒ぎ立てる者が居ないか目で見張ればピタリとその場は静まり返り静寂を取り戻す。
警戒し始めた近衛兵に向け右手を軽く下げ彼らを一旦落ち着かせた。
場に重苦しい空気が支配し短い沈黙が長く感じさせる。
此方から口を開こうとしたら、先に口を開く者が居た>>70>>71。
フォールデン総督は弟の前に跪きながら後継者としての習わしを口にし、弟に王位を退けと進言する。
習わしを口にする分には構わないのだ、此方も彼女と同じ考えを持っている。
が、辞退を進言するのは看過出来るものでは無く此方が口を開く。]
フォールデン総督、辞退の進言は不敬である、控えよ。
[弟の前で跪く総督に牽制の声を上げ制止をし。
これ迄の話を頭の中で纏めつつ、此方の考えを示そう。]
[まず口にするのは、後継者としての習わし。]
歴代の王はフォールデン総督の言う通りに、後継者は国軍を任せ統括を覚えさせながら国内外に次期後継者だと認識させる事を習わしとしていた。
故に私もその認識をしていた上に、父上は様々な重要な場面に私を同席させていた。
その意味は何なのかは分かる者は数多く居る。
[習わし通りであり、実際先代の王は重大な場面では必ず自分を同席させている。
父はそれは国内外に問わず自分を共わせる事で後継者と認識させて来たのだ。
それを紙一枚で覆すのは些か不穏を感じさせるというもの。]
父上が亡き今、この様な形で決めるのかと真意を知る術も無く確かめようが無い。
それに、その文書の真偽を疑う声がある故、文書が本物か確かめる必要があるのだ。
急に王が逝去された今、王の死の真相と同時に文書の真偽の確認をしなければならぬ。
もしその文書が本物である、と確認出来れば私は王の御遺志として弟の即位を認めよう。
[此処まで話し一度この場に居る者達全ての顔を確かめる様に見渡し。
ゆっくりと口を開き、力強い声を上げ]
私は第一王子として、正当な王位継承者として王位に就く権利を主張するのと同時に。
先王が遺したとされる文書の真偽が確かめられない現在、ウェルシュ・ファン・ラメールの即位を認めないとする。
[一同に宣言をすればまた喧騒が起きるかも知れない。
本来ならば早めに王を決めて即位式を進めなければならないのは重々承知してる。
が、正当な王位継承権を持つ者として、不穏さを感じる文書を認める訳にはいかない*]
― 回想/遠い日 ―
ごめんなさい、あにうえ。
[熱を出して寝込んでしまった幼い日。見舞いに来てくれた兄に、少年はベッドの中で小さい顔を俯かせていた。
少年の枕元には本が置いてある。少年の年にしては大人びた本。いつもの風景である。]
わたしも、あにうえみたいに出来ればいいのに。
[兄のようにもっと強く、剣を握れたなら。もっと颯爽と馬を乗りこなして、ゆくゆくは兄の片腕となれれば…そうすればきっと、兄も周囲の大人たちもきっと喜んでくれるのだろうに。]
…〜〜〜、あにうえは、いいなあ…… っ
[一人、ベッドに潜り込んで泣いた日もあった。自分が不甲斐なく、情けなかった。出来ることをやればいい、と。書に別の道を見出すのは、まだそれから暫くのちのこと。*]
/*
>フェリクス王子メモ
>何故かどうやっても太字が反映されなくて
薔薇の国の装飾は一行ずつなので、改行する場合は一行ごとに装飾タグを入れないと反映されないのです…
― 回想/崩御一か月前 ―
兄上は自室においでか?…そうか、
[兄の私室を訪ねるより前、ウェルシュは兄の言葉>>0:269の通りにお付きの者らに確認をしている。侍女から、お茶とお菓子を用意してお待ちですと聞けば、自然と青年の顔は綻んだ。]
分かった。ありがとう。
[短い礼を返せば、微笑まし気な笑顔と共に深々としたお辞儀が返って来る。軍がどうあれ文官らの思惑がどうであれ、王宮内の細々をつかさどる者らのうちでは、兄弟の仲の良さは周知であった。もとより、古い話を知る者らもあるところだ。]
─── 失礼します。
[先触れののちに扉を入れば、部屋の主はもう寛いでいたのだったか。任務中とは違う、柔らかな空気。兄の纏う厳しい空気も、自分の前では半減するようだ───とは、周囲の話。
実際、ウェルシュは兄を慕いこそすれ兄の前で委縮したことはない。それは厳しさの裡に秘めた優しさを知るからだと、青年は思っていた。
人は、あまりに表面に囚われすぎるのだ。
それが時に必要なことなのだとしても。]
お疲れのところすみません。
兄上は…お忙しくしていらっしゃるから、
[だから、日を改めることなく今日にしたのだ。
皆まで言わずとも伝わるであろうこと、口にしながら傍らの椅子に腰かける。侍女がカップに茶を注いで、静かに礼をして下がっていった。]
此度はいかがでしたか?
隣国も、我が国を欲すると聞きますが──…
[最初に水を向けたのは、諸外国を見回ってきた兄の話。とはいえ堅苦しいものではない。兄との気軽な、だからこそ互いに本心にも近い、そんな語らい。]
戦乱の兆候なし…、か。>>0:47
やっぱり違うなあ。
それは兄上がこうして諸外国を回られるからこそということも大きいのでしょうね。兄上ほどのお方が軍を束ね、ラメールの威を示される。
諸外国は、ラメール侵略の容易ならざることを知るでしょう。軍事力では難しい。…となると、政治に圧を掛けて来るわけですけど。
[肩竦める調子で言って、菓子を摘まむ。柑橘をチョコレートでくるんだそれを、暫し、口に入れずに眼前に揺らした。政治、となれば。それはウェルシュの領分でもある。]
……兄上。
兄上は、父上の発表のこと、どう思われますか?
[少し間をあけた問い。視線を菓子から外して、兄へと向けた。
ヘーゼルの瞳に、淡い光が揺蕩っている。]
私はどちらが示されても、それに従うつもりでいます。
兄上でも、私でも。それが父上のお気持ちならば。…ただ、
…ただ。どちらでも喜ぶ者と不安を抱く者がある。
今日、街に降りて実感しました。
それは民の中にすらあり、そして───…
民は不安を感じている。
[恐らく、賢君と称されるほどの父の治世があまりにも偉大であったからだろう。どちらにせよ国は揺れる。…だからこそ、後継者の定めは父王の健在なうちに為されなければならぬ。]
だから私は、これからどうなるにせよ、民を守らねばならぬと…それだけを強く思うのです。
[信じてると、言ってくれた人の為にも]
兄上が王になられるにせよ、私が選ばれるにせよ。
それだけは守らねばならぬ、そう思っているのです。
そうすれば…、…きっと大丈夫。
心が、離れることはないはずだから。
[だからきっと、上手くいく。
兄弟の心が遠くなることはないはずなのだから。
一度口を閉ざして、お茶を飲み、置いていた菓子を摘まんだ。
爽やかななのに、どこかほろ苦い味が口に広がる。複雑で単純ならざる味は、何だか今の気持ちにぴったりだ。]
/*
宮廷画家、めちゃくちゃ王位継承の流れに関わりづらいけどどうしてこのポジションになったかっていうと適当です…
軍部にコネクションがあったりする有能なスパイの人が他に居そうな気がしてげふんげふん
[騒がしいはずのこの場に耳に一番届くのは心音だった。
彼は歯を噛み締め、弟の王子様に跪く婚約者を見ている。
嘘はぬかるみのようにどんどんと己を沈めていくのに彼は気づいただろうか。
すがっていたはずの姿から発せられた言葉に微かに眉をしかめる]
第一王子までこの文書を偽造の可能性があると仰るのですか。
我々が証人でこの御名玉璽――、
国王陛下のご遺志でございます。
この文書を疑うということは国王陛下のご遺志をお疑いになることになりましょう。
[尚書長官から肩を叩かれれば、彼は息をのんだ。
肩から伝わる重みと一部の文官や元老院の面々の顔を見れば、
薄暗い貴族社会を見てきた彼ならすぐに理解ができた。
"なにか"があったのだろうけど、
王様に国璽があるのならば彼はそれを疑う気持ちは持てなかった]
習わしはただの習わしです。
大切なのは国王陛下のご遺志でございます。
第一王子であるフェイクス殿下が正当な後継者であらば、
その弟君であるウェルシュ殿下も正当な後継者に
変わりありません。
[うるさい心音も"正当な後継者"という一言で静かなったように感じる。>>81
彼は弟の王子様に向かい、跪いけば、弟の王子様を真っ直ぐとみつめる。
言い終わればそのまま深くお辞儀するんだろう。
潰されなように気をはらなければ]]
ウェルシュ殿下――、
私、リヒャルト・ラバルは……、
ラバル家当主といたしまして
新しい国王陛下の誕生を大変喜ばしく思います。
[彼――リヒャルトの中での新しい王様が誕生した瞬間だった*]
/*
ほんとこれ、なんで王の間でやってるんだろう…(何度目)
わ、かるんだけど、なんで同じ場所にいるんだろうww
これどうするんだろうw
なんか、軍令部的な別の建物に兄上の本拠地(?)があるんじゃないかって、勝手に思っていたん、だw
/*
こちらは暁天サポートセンターです
太字修飾は改行を含むと無効になるようです
一行ずつ修飾すればいけると思いますよー
/*
第一陣営すげえ大変なんでは……
なんかどっかに退却しないと収まりつかないのでは……
ってなっているけど、いまいちお手伝いのしようがなくて
…( ノノ)
― 王の間 ―
[ざわめきの中、進み出る者>>71がある。
目前に膝をついた者を、ウェルシュはやや常よりも白い顔で見下ろした。]
フォールデン総督、
[確かフォールデン家は、ラバル家と婚儀の約を結んだのだったかな、と。今は関係のないことが脳裏をよぎる。リヒャルトも遂に嫁を娶るわけだ。この、騒ぎが終われば。]
[彼女を制する言葉を発するより早く、兄が口を開いた>>80
人々の視線が兄へ集まる。ウェルシュもまた兄を見た。威風を以て、その場を鎮めてみせた兄を。]
────、…
[その口から語られたは文書への疑義。のみならず、自らの王位継承正当性を主張し権利をも誇示する言葉。それらを全て耳にしたウェルシュは、一瞬、何かを堪えるかのような顔をした。
兄が口を閉ざせば、一度、場はしんと静まる。
その静寂を破るように、ウェルシュは口を開いた。]
───習わしのことは私も承知している。
[認めるように目前のゾネス総督、そして周囲を見渡せば人々は顔を見合わせるか。軍人らは表情を明るくしただろう。だが、言葉は続く。]
無論、習わしのことは承知の上。
更には我が軍人としての資質の兄よりも劣ることは周知であろう。
ゆえにフォールデン総督、そなたの申し状も分かる。
… が、
それでは何故、父は兄上をそのまま王太子になされなかったのだ?
第一王子であり、軍を束ね貴殿らの信も篤い。
本来であれば、このように兄弟を候補者として並び立てることはなく、このような形で後継者を発表する必要すらなかったのではないか?
父上は常日頃、外交の重要性と内政の充実を口にされていた。
私は、それをお傍で支え学んできたのだ。
…兄上。お言葉ですが、私もまた、執務に同席していたのです。
兄上が国におられない間も、ずっと。
外交使節との謁見にも同席をしておりました。
恐らく父上は我らを共に、重要な場に伴われていたのです。
将来、どちらも王たり得るようにと。
[言葉の後半は兄>>81へ向け。
愁いを含んで一瞬、切ない微笑みにも似た視線を送り、再び群衆へと向き直る。相変わらず顔の色は白いまま、ただ凛とした意志を双眸には滲ませて。]
文書の真偽をいかにして改めるというのか。
見たところ、亡き陛下の筆跡には違いなく、尚書官長らの立ち合いも既にこの場に証言されている。これ以上、どう調べられるというのだ?
真偽を確かめる術もなく、悪戯に騒ぎを引き延ばしては国の礎も揺るがそう。
──── 王の文書は勅命である。
従わねば王の命に反するものとなろう。
文書に私の名が記されていたとあれば、即ちそれは先王の意向。
先王がご深慮により、私を王位継承者にとなされたのであろう。
[リヒャルトが進み出る>>82
重ねて文書の正当性を証言する、その後に…あれはなんだろう?
無言のうちに交わされたらしき何かの意思。それがウェルシュに知れることはなかったけど。]
……、相分かった。
ラバル候、ウェルシュ・フォン・ラメールは貴方の忠誠を嬉しく思う。これからも力を貸して欲しい。
[口にすれば、ばらばらと我も遅れじと膝をつく者らがある。貴族たちだ。]
文書を偽と疑われるならば、真偽をただす手段を示して頂かねばなりません。それが出来ぬなら、王の遺志に従われるより他にない。
………違いますか ?
[兄と対するように立ちながら、対照的に静かな声が*落ちた*]
― 東屋を去りゆく前の ―
[ ある意味誘い受けともつかぬような
心中の昏い澱みを曝すような
言葉>>37を最初に返してしまったのは、
なぜ、だっただろう。
誤魔化し通すことも出来たのではないか。
…あるいは知らないと言い張ることも。
話して欲しいのだと
駄々じみた問いを投げられたところで
躱してしまえばそれでよかったはずなのに。
渡る綱を更にか細くするような
此れまで作り上げてきた"画家"の虚像を
自ら壊してしまうような受け答えを
なぜ――と、この時疑問に思うことはなかった。
表面上の平静を取り戻しはすれど、
胸中には動揺の潮が激しく渦巻いていた為に。 ]
[ 覚悟は決めていた筈だった。
誰と溝を作ろうと構わないと
……そう、決めていた筈だったのに。
無自覚を装いながらも、
自分が高々齢二十数年の小娘だと思い知る。
飄々とした常の笑みが見えないだけで>>74
此れほどまでに不安を抱いているのだから。 ]
一つの楔で保たれていた城が瓦解するのは容易い。
楔を引き抜いてやればいいんだからね。
代わりに次の楔を埋められる人間がいなければ、
城の崩壊を誰しもがただ眺めるばかりとなる…。
あるいは城の崩壊に飲まれて殉じるか。
きっと近いうちに争いが起きる。
ボクはその時の為に備えているだけ…
……まだ、今はね。
[ 誰かと国の未来について語らうなんて
一向に考えたこともなかった。
一介の画家に政などわかるまいと
軽んじている人間の多いこと。>>0:146
ローレルにとってもその方が都合がよかった故に
特別関心のある素振りはしてこなかった。 ]
[ 平時と比べれば、
聊か饒舌であったのには
そのせいもあっただろう。
頑なに閉め続けて来た
蓋が勢いよく開いたときのように
潜めた声で一頻り話をして。
そうして絞り出した
ささやかな願望は否定されることはなく。
…けれど、確かな肯定を得るでもない。
逸らされた視線>>75は追わず、
緩やかな風に目を細め画家は空を見上げる。
遠くに聞こえる街の喧騒も、
王宮内独特の静けさも変わりはないのに。
明け方を迎える前の仄暗い未明のように
空の色すらどこか翳って見えるような気がした。 ]
…生きるべきか、死ぬべきか。
果たして真に平穏を得られるのはどちらか。
この国の行く末は誰も知らない――だからこそ。
何れ焼け落ちる細い橋だったとしても、
…渡り切らなければいけないんだよ。
[ 淡々と言い切る言葉の中に込めた
決意は果たして伝わっていただろうか。
…確かめはしなかった。
何方に与するつもりはないと聞こえたから。>>62 ]
[ 顔見知りの彼の立場は詳しくは知らず、
王の死という衝撃的な出来事を迎えて
彼がこの後どう生きていくことになるのか
それもまた、当人の口から聞きでもしない限り
ローレルに知る術はないのだけれど。
束の間、柔く微笑んだのは間違いなく
彼の言葉を因りとした安堵からだった。 ]
…では言い換えよう。
「きみがボクの敵にならない限り」は。
きみから話が聞ける日を――待っている。
[ 願わくば死に分かたれるその前に。
彼がきっと全てを言葉にしなかったように>>77
画家もまた全てを言葉にはしない。
真面目な色はすでに声の中にはなく、
常々揶揄うように言葉を交わす時のように
悪戯めいた笑みでふふりと微かに笑った。* ]
····出過ぎた真似をしました。
[フェリクス王子の言葉>>80を受けてアイリは口を謹む。文書の真偽で認めるとなれば臣下からは何も言えることは無い。
宣言に委ね、跪いたまま顔を伏せた。
しかしどうにも胸はざわつき、この遺言に何かがあるような気がしてならない。
不安が支配する、リヒャルトがやけに遠い。
王の崩御時の様子が気になるところであるが、ウェルシュ王子の言葉>>86〜>>92を聞けばこれ以上食い下がるべきかどうかアイリは悩んだ。フェリクス王子の様子を伺う。彼が方法について返せばその意のままに、詰まるならばアイリは立ち上がり調査の期限を申し出るだろう*]
[丘陵を遠くに臨める高い塔の上。
険しい山岳地帯の一室で、互いに手を取り合い、何かを確かめ合うような姿があった。
─ 回顧/
鼻に付く、煤を伴った風が窓を叩き付ける。
そこで、良く似た見目の青年同士は、良く似た声で、全く同じ宣誓のような言葉を口にした。]
[この国の王子は皆、影武者を1人以上持つのが常識だった。
似た見目と年頃の子が、でき得る限りは幼い内に孤児から選ばれ、王子の代わりに生を落とすのが普通だった。
(孤児から選ぼうとするのは、親を口封じと称した “処分” の対象にしない為の措置である。
それでもなかったとは言えないが。)
ただ、王子も影武者も、全く同じように育てられるのだ。]
[それは、思考や言動を似せる為であるのだが、親以外に識別が効かなくなる程となると哲学的にはそうも言えなくなる。]
[「王子様は変な人だ」、と。
そう付け足して言っては、「約束したからな」、と、秘め事のように小さく笑いながら返されるのに釣られて笑い、銘々別々の方へ飛び出した。
同じように白い鷹を連れ、同じように未だ火に煽られず、健在の建物の屋根を伝って疾るのは国外に出るべくしてだった。
それでも、青年の心持ちは複雑だった。
希くは、 “本当の” 王子の方に生きていてほしい、と思うのは仕方のない事だ。
影武者なんてものは、王子を生かす為の影でしかないのだから。]
[…結局、その後、半身にも近しい彼がどうなったのか、俺は知らない。
(敗戦後、1人名乗り上げて民の生命を嘆願した事も、そのまま狩り落とされた事さえも、
…俺は、知らない。)
→ 現在/庭園 ─
その時の国内は2分3分しかかっていて、全うに抵抗などできる筈がなかったのだ。
実際にその命を取り合うような事こそなかったが、伝令系統も指示系統も滅茶苦茶で、統制なんてありもしなかった。
国が乱れた責を負うのは王族であるのに、臣下はここぞとばかりに、己に都合の良い主人を祭り上げた。
未だ未成であった3番目の王子を支持して更に分かれるかと思われた辺りで、その3分化を防ぐ為に彼が国を出ると言ったのだけは知っているが、それを除けば。
…今のこの国が迎えようとする方向性に、少しだけ似ていた。]
[それは国王陛下の命だったから、それに他ならなかった。
親愛なる王子様は弟のことを認めてくれるんじゃないかという淡い期待はもろくも崩れて、もう一人の親愛なる王子様のためについた嘘はどこへいくんだろう。
もしかしたら、今でも彼は……。
いや、彼の中での王様が誕生した。
さてはて謎は残る。
国王陛下の文書――今となっては遺言書になるだろうものはいつどこで作られたんだろう。
彼も思い当たってるかもしれない――。
王都に不在だった半月ほど前の数日。
――回想:白狼館への街道――
やけに上機嫌の母親と馬車に揺られ、白狼館へと向かう。
弟の王子様に勧められた本を片手に母親の止まらない小言に相槌を打っていた]
少しでもお相手が嫌だと言われましたら、
私は断らせていただきます。
[その場に出向くということはもう話はまとまっているということだろう。
万年反抗期もいかがなものかと胸元をキックしてみる]
――回想:白狼館――
[女性ばかりいると聞いていたけど、そこは重々しい空気が漂う建物だった。
出迎えにきたのは目的の人物の部下だろうか、それとも本人だろうか。
応接の間に通されれば、彼はいつになく緊張している]
初めまして、アイリ嬢。
私はラバル家当主、リヒャルト・ラバルと申します。
軍にも7年ほど前には軍にも所属しておりました。
社交場にも時折顔をだしておりますし、
もしかしたら、初めてではないかもしれませんね。
[相手の出方を見て決めようと言っていたけど、
母親の前で彼はどれだけ強くでれるのだろう*]
/*
王子の中の人はマルチタスク苦手なのよ!と言いつつ。
さて、手段としましては。
御名玉璽を作成する際に、王が事前に告知し大将と尚書官長が立会いの元に作成する日時はメンバーなど記録として残す決まりがある。
「御名玉璽を使って文書を作るよー」が大事、御名玉璽の内容は知らせなくてもOK。
その記録を二枚作成し、二枚合わせた所の上部・中部・下部の三箇所に印を押してから文官・軍ともに保管をする。
そうする事で御名玉璽を作成する事によってどちらかが御名玉璽を偽造し悪用されない様に決めた法律。
… 人間は学習しないな、ベルフィ。
今国が気にすべきは侵略者だというのに。
[東屋を出た庭園で、白鷹を腕に乗せる。
今まで通りの情報までで済めばいい、と、血腥い欲求が来る可能性も薄らと浮かべながら、王宮を見遣った。]
…… 敵にならない限りは、か。
[さも平常の事であるかのようにそう言って去っていったその姿をまた見れる事を望もう。
そのまま王宮の中へと戻るのだ。]**
[恐らくは多くの者が予想していなかったであろう展開。
どよめきと混乱が玉座の間を騒がしくする中で、
>>71ゾネス総督が、指名の自体を勧めるのが見えたなら。]
……総督閣下は分別というものを弁えておられないようだ。
王子への敬意を欠くばかりか先王陛下の御遺志を蔑ろにするとは。
遺言というものを一体何と心得ているのか。
[心底忌々しげにそう呟くが、しかし、
声は喧噪の中にかき消されてしまったかもしれない。
――それにしても、だ。
百官が騒ぎ立てる中にあって冷静に場を制し>>42、
ああもハッキリと王になる意志を表されるとは>>90。
さすがは僕が認めた御方だ。]
[とはいえ、僕にとっても想定外だったことが二つ。
一つは、文書が偽造であると騒ぎ立てる者が出たこと。
仮に真実だとすれば、主犯は尚書閣下かその周辺あたりか。
平民出の僕としては貴族的思考に凝り固まった彼らは気に食わないけれど、もしも本当に遺言が偽物だったとしたら。]
(――よくやった!と言ってやりたい気分だよ。)
[それから、もう一つ。
フェリクス殿下が明確に即位を認めない遺志を示された事>>81。
ずっと仲が良かったお二人のこと、最悪軍部に唆されたとしても静観かに留保といった態度を取ると予想していたのに。]
(……僕としたことが、読み間違えたかな。)
[これは良くない、非常に良くない。
これではウェルシュ様にどれほど名分があろうとも、
彼を支持する者がいる限り、事はそう簡単に収まらない。]
[とはいえ、僕にとっても想定外だったことが二つ。
一つは、文書が偽造であると騒ぎ立てる者が出たこと。
仮に真実だとすれば、主犯は尚書閣下かその周辺あたりか。
平民出の僕としては貴族的思考に凝り固まった彼らは気に食わないけれど、もしも本当に遺言が偽物だったとしたら。]
(――よくやった!と言ってやりたい気分だよ。)
[それから、もう一つ。
フェリクス殿下が明確に即位を認めない意志を示された事>>81。
ずっと仲が良かったお二人のこと、多少の動揺はあれ弟の即位を認めてくれるだろうと予想していたのに。]
(……僕としたことが、読み間違えたかな。)
[これは良くない、非常に良くない。
これではウェルシュ様にどれほど名分があろうとも、
彼を支持する者がいる限り、事はそう簡単に収まらない。]
[おそらく最善の結果は両者の和解。
ウェルシュ様の即位をフェリクス様が認めること。
遺言の真偽がその妨げになっているのならば。]
――ならばその任、我ら監査局にお任せください。
[>>92両者の前に一歩、進み出て。]
もしも先王陛下の御遺言が偽造されたとすれば、
実に由々しき事態、許されざる不正!
その真偽を検め真実を顕にするというのなら、
今までに数多の不正と暴き、腐敗を正してきた我々、
監査局こそが適任と言えるでしょう。
[そう名乗り出た。
調査の主導権さえ得られれば、後はこっちのものだ――。]
/*
さすがに誰かが反対してくれるよね?と予想しつつ。
このままシュナウザーに調査を任せたら危ないぞ(自分で言うな
以下はやりたいこと(やるべきこと)リスト
・即位の儀を進言
・先王の葬儀をウェルシュ様名義で行うよう進言
・偽造と騒ぎ出した言い出しっぺの調査
・不穏分子の監視
・軍への圧力を強める
/*
監査されるのは尚書官であるリヒャくん。
シュナウザーにあんなことやこんなことで揺すられてあんなことやこんなことになっちゃうんですね。
わかります。
[>>1
震撼。
普段からかい半分に見せる焦りとか怒りとかそういうものではない。己の制御しうる域をゆうに突き抜けた感情が身体中に走った。
何故…?
何故、『それ』がある。]
……。
[ざわめく周囲の中、己の激情を沈めることに努めていた。
「ウェルシュ陛下」>>7などという耳障りな言葉も
とりあえずは捨て置くことにして。]
[ウェルシュ王子──いや、もはや王と呼ぶべきか──の一喝>>42を聞けば、なるほど王が認めるのも頷ける、と感心を寄せる。と、同時に気になるのは対なる王子、フェリクス。
退位を進言する白狼騎士団の総督であるアイリを制し>>80真っ向からその尚書を認めぬというその声に、小さく安堵し、そして続く議論に交わろうと一歩前へ出、最敬礼と共に声を張り上げる。]
フェリクス第一王子、ウェルシュ第二王子。
まずはこの場で意見することをお許しいただきたい。
…遺言とも言えよう御璽のある正式な文書。
その真偽を問うのであれば、畏れながら監査局だけの手に負える代物ではないのではないかと。
僭越ながら参謀本部も監査局のお力添えができれば…と思います。
それに……、王の急逝の原因が不明のまま、真偽を探ろうとらちが明かぬもの。
そちらも併せて調査の必要があるかと思いますが……。
いかがでしょう。
[ちらり、一度シュナウザー監査局長を一瞥し。
フェリクス王子とウェルシュ王子、それぞれをゆっくりと伺い見る。
そのふたりの様子の対極さたるや、ここが玉座でなければ、きっと笑い飛ばせたろうに、と表情硬いまま惜しんでいた。]
/*大変に遅くなりまして、ご心配おかけしました。
昼間ちょいちょいログ見てて「わー、難しすぎて頭に入ってこな〜い(*'▽')」だったけど、無事に読み切れてよかったよかった…。
一落ち楽しみでっす!!
――回想:白狼館――
[その日、ゾネスの要塞及び白狼館は慌しく人が行き交った。
騎士団にも婚姻のための見合いの話は伝わり、ラバル家をもてなす食事やパーティー会場の準備に催しの踊り子等、準備が整えられて要塞より迎えのための騎士が馬を駆って出る。
騎士の集団は白狼館に続く道の両脇にと一斉に整列し、馬車が通り過ぎていくに合わせて剣を白狼の旗を掲げてラバルの訪問に敬礼を示す。
案内係りの者が現れては白狼館へと共に進み、門は大きく開かれて大きく棚引く幾重のラバル家とフォールデン家の旗が歓迎の意を示すだろう。]
なんだか・・・恥ずかしいな・・・・・・。
[お見合いの時間が迫ってきたとあってアイリも落ち着かぬ。
そしてそれ以上にアイリを困らせたのは臨む服だ。
長年軍服を着ていたせいか、ドレスなどは着るのも恥ずかしく想像もつかない。またオシャレなどは気にかけることもなく変じゃないかとずっと心配でなるアイリ。
赤色の襟元が大きく開けたドレス、そしてサファイアの首飾りをつけてドロシーに着付けを手伝ってもらえば何度も彼女にその心配をぶつけた。]
なあ・・・・・・
露出の大きいドレスは似合わないんじゃないだろうか・・・
コルセットきつすぎないか・・・?
肩が寒い・・・スカートはヒラヒラする・・・。
[顔を赤くしながら困り顔、ラバル家到着の報告が届けば応接の間へと顔を下に傾けて中へと入る。視線を気にして重ねられず静かに進んで前に立てばスカートの裾を少し上につまんであげてみせ。
挨拶を済まして椅子へと腰かけた。]
お、お見苦しいようでしたら申し訳ありません・・・
何分慣れていないもので・・・
アイリ・フォールデンです。
そうですね・・・お顔は何度か王宮にて合わせております。
[彼も緊張しているのか、少しぎこちないように見える。>>103
経歴等は事前に聞いていた。軍の経験もあり、官僚でもある。
文武に備わった彼の姿に自分が少しだけ恥ずかしく思えた*]
/*
突然の電話とその対応に追われるとか許さない
しかも私全然関係なかったし、何なの…
バイトがそんな大事そうなもん持ってる訳ないでしょうが…
そしてアレクシスさん来てたよかった
/*
王様殺しはローレルさんのロル誤認(?)して、やってくれそうなら任せよー…のノリでした
因みに私がやった場合は天声と齟齬りかねないのでやらなくてよかったと思いますまる
/*
>アレクシスメモ
>アレ…、誰も王様殺しに名乗りをあげてない…!?と驚きつつ。
殺してよかった流れか!
(毒薬用意してたひと)
/*何回か削除を繰り返して少し冷静さを取り戻しましたが、駄目です。
アイリちゃんが可愛すぎます。
そしてリーくんに殺意しか湧きません。どうしたらいいでしょう。
[壁を背にしてため息を吐いた。
この場合可哀想であるのは、寧ろ先王であるかもしれない。
→ 王宮内・王の間<扉外> ─
人間の言葉は分からずとも不穏の空気は分かるのだろう。
白雪は威嚇するように羽を目一杯膨らませていた。]
実の子2人の争う様が、始めとは、な。
先王も浮かばれないだろうよ。
[臣下にとっては当然の事だろう。
遺体に縋って泣くなんて事をする臣下などほぼ見ないと言ってもいい。
生きている者こそ正義、それが地位のある臣下である以上仕方のない事なのかもしれない。]
俺は、今までなら歓迎しただろうな。
それはこの国が平和であったからだ。
平和な国において武力は不穏因子ともなる。
── ??? ──
[アレクシス・レグザにはとある信条があった。
「大事なことほど、他人に任せない」
それは付き合いの永い者であれば耳にしたことがあったかもしれない。参謀に着任する際も、戦果と引き換えに受けた大けがを圧して就任式に馳せ参じた。代理を立てればと言う声もあったが、男は決してそれを赦さなかった。
それらを鑑みれば、『そこ』に男がいたことは
何も疑問ではなかったであろう。]
[フェリクス王子は堅実で威や武に、
ウェルシュ王子は温厚で政や文に秀でていた筈だ。
その王子2人を並べて考えるしかないのは仕方のない事として、遺書が本当のものであったとしても、だ。]
が、今は…微妙なところだな。
[ここに聞こえるのは、多少張られた声までだ。
監査局長の声がした。>>107
普段はあまり響くような声量を出す印象がなかったから意外と言えば意外だが。
そこに更に口を開いた参謀様の声は、そこまで張られていないのか少し聞き取りづらい。
分裂状況を鑑みれば、武官と文官で分かれているように見える。]
ローレル… 分かっているさ。
次期王を決める事すら、儘ならない現状は。
そして、誰もこの状況に、
危機を呈してもいないだろう事も。
ただ、 ……───
[同時に、俺は不思議だった。
先王の崩御は次期王が決まるまで王宮内部だけに隠匿する事もできた筈だ。
それは、政策的に見ても軍事的に見ても、他国に弱みを握らせないべく取るべき策であったのは自明の理であった筈。]
民衆にまで知らしめたのは、
誰、なんだろうな。
あれほど内外関わらず拡がりやすい所に。
[やっぱり聞き取りづらい、となったものだから、壁装飾やら窓やらを伝って王の間の天上、その柱の影に身を潜めようと考えて、またも移動する。
聞いたから、何かがある訳でもないのだけれど。]*
[文書に異議を唱えるという事は、即ち先王の遺志に反する事に繋がる。
が、その遺志が正しいとは思えない以上、此方は異議を唱えるしかない。
何かに堪える様な面持ちを見せる弟の顔>>85、その表情はびっしりと脳裏に焼き付く。
されど、此方は真剣に見詰め決して目を逸らそうとはしなかった。
父王が自分に王太子に指名しなかったのかを問う弟>>87。
それはまるで此方に選ばれない、と見越した様な発言に思え、眉根がピクリと動く。]
軍に帰属するが故にいつ何時に命を落とすのか分からない立場である。
候補者に並び立てなければ、途中で命を落とし候補者を失った時、何も知らない新たな候補者が傀儡されるのを防ぐ、という事はお前も知らぬ事では無かろう。
[まだ言葉は続く。]
どちらも王になりうる様に国の重要な場面で我々を同席させていた。
それは跡継ぎがどちらか片方が倒れたとしても王として機能出来る様に先王陛下が考えた事だ。
候補者が王たる資質をある程度育てた後に、改めて王太子を決める、と言う話だ。
もし早くから後継者を決めて片方を後継者を育てずに、王太子が先に倒れ場合、まだ分からぬ新たな後継者を王に定めたら国が滅ぶ事に繋がる。
父上はその最悪の事態を避ける為に二人の候補者を立てたというもの。
[先王の筆跡に違いは無い、と告げる弟。
尚書官長が立ち会ったので文書の真偽に疑念を浮かばない若い弟。
筆跡は偽装は可能な上に、不正の可能性を疑わない様子に多大なる危機感を覚えた。
王の勅命と言い放ち、王の遺志と言い自分が王位継承者と告げる弟に此方は顎を引き、決して怯まず声を上げる。]
――――その勅命は真の勅命とは思えぬ!!
では私から問おう。
[恭しく弟の前に膝を付け畏まる尚書官長とその補佐>>83。
他にも何名かの貴族が弟の前で跪いているだろう。
そんな彼ら全員に問いかける様に此方から疑問を投げ掛けた。]
/*もし殺したい人がいて、殺しちゃダメな要人(シナリオ上の死だけども)だったら本当にごめんなさい。殺します(>_<)
[此方に注意が向いている尚書官長やその補佐を射抜く様な鋭い目線を送っている。
補佐官が肩を叩かれた際に生まれた空気を此方が察知出来ぬ程鈍くはない>>82。
それを踏まえながら真っ直ぐ彼らを見詰めながら問いかけていく。]
では御名玉璽は“何時作られた物だ”?
[先ずは単純な疑問を投げ掛ける。]
御名玉璽を作る際には、王が事前に告知する法律がある。
王が予め御名玉璽を作るという告知をする事で、御名玉璽が偽造されない為に定められた決まりだ。
軍側から大将が、文官側では尚書官長が、王と共に日時と立ち会う者を取り決め、それを記録に残す事になっている。
二枚の書類に王・大将・尚書官長のサインと印を押させ並べた後、二枚合わせた所の上部・中部・下部の三箇所に印を押してから文官・軍ともに保管をするとなっている。
その際王は御名玉璽の内容は教える必要は無いが、必ず記録として残す物だ。
[国として王として、書類に纏わる事として語れば如何反応するのか?言葉を続ける。]
国の一大事に関わる後継者に纏わる文書を作るという“報告”が此方に入っていないのは何故だ?
此方としてはその書類も報告もされておらず、記録に無い。
その御名玉璽は何時作られたと申すのか?
[そこまでの疑問を投げたらどの様な言い分が来るのか。
このままでは水掛け論になる危機感を抱きながら、一つの提案が出てきた>>106。
その提案をした者はシュナウザー監査官。軍との関わりのある役職が故に接する機会が多かったりする人物だ。
初めて彼を見た時、その目に宿る野心的な光を放っていた事は鮮明に覚えている。
故に個人的には警戒するべき人物だと思ってるのだ。]
[シュナウザー監査官の提案は文書の真偽の調査。
監査官側のみ行おうとする提案には此方は警戒の色を密かに強めるものであった。
本能的に監査官側のみに任せてはいけない、と察知し口を出そうとした矢先、参謀であるアレクシスである>>110。]
先王が急にご逝去されたのだ。
我々が崩御された原因を解明しなければならない使命がある。
御璽の真偽に父上の死が関わる可能性が否定できない以上、監査官のみで調査する事は荷が重過ぎる、というもの。
双方が調査する事が妥当と考えるが如何なものか?
[完全に此方が調査すると言えば監査官の瀬は立たない。
逆に監査官側に委ねてしまうのは危険が伴いすぎる。
故に落とし所も兼ね、相手の出方を伺う意思も密かに交えながら提案してみるが*]
/*あっ、でも待って…!
えー、と。>>34>>78を見るに惨殺はお望みでない、よね…。
かと言って、病死かと言われるとタイミングがあれだし。
ただ、外傷があったらアレなんだけど、困惑〜ってなったらアレだし。
…毒殺しか道はないのであろうか。
えーん、王様のはらわたをクレヨンにしたかった〜!(やめなさい
― 城門前 ―
[ 庭園を後にして、
画家が何処へ向かったかというと、
城の出入り口である城門の前…
ひいては街へ――と考えていたのだけれど。
城門の前は王の訃報を聞いた民で溢れ>>22
入るのは元より、出るのも難儀な有様。
さてどうしたものやらと唸って、
人々のうねりと城門の境界にその姿を見つけて。 ]
…鼻歌も出ないほど忙しそうだね?
[ いつか話しかけたときとは違って
道行く人も軍人も国に努める官吏も
皆等しく混乱の只中にある。
きっと彼女も例外ではないのだろうと思いながら
偶々通りかかったような体で声をかけた。* ]
/*
いい修羅場ですね!
立ち位置がうまく絡んでてワクワク。
自分の発言ペース的には楽なのだけども、ドロドロ混ざれないのはちょっと残念。
――回想:白狼館――
やはり、顔を合わせておりますよね。
軍服姿が記憶に強く、今日のお姿は別人かと思いました。
どちらも素敵なことには変わりありませんが。
[噂に聞いていたよりも柔らかい女性だったことに
彼も安心したのか少しにこやかに微笑んだ。
いや、もしかしたら思ったよりでてきた女性が綺麗だったからニヤけているのかもしれない。
今日、2発目のキックをお見舞いした]
白狼騎士団の守るゾネス要塞は鉄壁と伺っております。
その若さで、しかも女性だけで強硬な組織を
まとめてあげていること尊敬いたします。
[彼は何を思って褒めているのだろうか。
最初はわからなかったが、続いた話に納得がいった]
私のもとに来てくださるのなら、
王都に来ていただくことになるでしょう。
もしくは、私のラバル家の統治する
西の田舎の屋敷になりますでしょうか。
周りには動物が多く、いつでも暖かい空気が
流れるのどかなところです。
[この土地とは正反対の彼の田舎の話をしたのは彼女――アイリの本音を聞き出そうと思ってのことだ。
総督までのぼりつめた女性だ。今の地位にプライドもあるだろう。
彼はあくまでも無理してこの婚姻をすすめる気はないようだった*]
(……ちっ、軍にも目端の利く奴がいたか。)
[>>110参謀の方を横目に睨みつける。
どうやら容易く僕の思い通りにはさせてくれないらしい。
だが、こうなっては仕方がない。]
臣としましても異存は御座いませぬ。
監査局と参謀本部、本来ならば領分こそ異なりますが
"共に手を取り合って"事に当たりましょう。
[どうぞ宜しく、と参謀の方へ作り笑顔を向けて。]
もしも遺言が紛い物であると判明した際は兎も角として。
本物と証明された時には――フェリクス殿下におかれましては、ウェルシュ様の即位をお認めになられますよう。
[そう言って、一礼したのだった。]*
─ 城門前 ─
[ 訃報を聞いた民で溢れた城門前。
それは訃報が流れたその時よりかは
幾分かは減っているものの
それでも普段の見張りのみでは
対応しきれない程には混乱を極め。
城側よりも現れた(風に見えた)>>124
彼女の姿に、ああ、と手を止め
そちらへと身体を向ける。 ]
ええ、おかげさまで。
暁の国はどうにかなっちゃったみたい
[ その返事は
最初に彼女と話したその時のよう>>0:25
状況はだいぶ、違ったけれど。 ]
[ さて、城の中から出てきたその人は
城内での混乱の原因を知っているのかしら。
尤も、現在玉座がどんな状態なのか
それはあたしにも計り知れなかったけれど
それでもいち早く噂で聞きつけた
次期国王に関する”事実”。
無論、いち宮廷画家に
── と、あたしは思っている ──
簡単に話すわけにも、いかなくて。
ましてや、この民も近くに居る状況で。
だから そうだなぁ
いくつか頭の中で「今此処で聞けること」を
ちょっとばかり推敲したあとで。 ]
………ローレルさんは。
この国は、どうなっちゃうと思う?
[ 勿論彼女の鷹の人との密談や
ましてや彼女の思惑など知らぬ儘に。 *]
── 誰が殺したクックロビン ──
[鼻歌混じりに両の手で歯車を回す。
この国という一冊の本を次なる頁へ書き進めるために。
巻き上げ終わると、頁…──、否、弦は大きく沿って、固く張り詰められる。
照準を合わせ、窓の向こう側に見えるは自室にて腰かける国王。部屋で休まれている時も威厳がおありになる。そんな風に感心しながら脇を締め、クロスボウの短い矢を眼の傍に寄せて。王の心臓部を真っすぐに睨みつける。そして──]
[弓を引いた。]
あっ、アカン。ずれた。
[急所を射止めるには至らなかったようだ。
心臓を少しずれたように見えた。]
肺か…。まぁええか。どうせ呼吸もでけへんなるわ。
[崩れ落ちる王の瞳と一瞬目が合って
心音が一気に響いた。
これは、高揚。
蜂起の、崩御の瞬間。
固い弓を引いた痺れるような感覚を弓手に味わいながら]
やっぱ異国の武器は使いづらいわ。
[そう言って遠くの方へ、その武器を放り投げる。
おそらくそれは近いうちに発見されるのであろう。
王の命を奪った武器。
それは奇しくもウェルシュ王子と国王が熱心に行っていた外交の成果
他国から貿易にてラメールに渡ってきたクロスボウに他ならなかった。]
あんさんの息子はん…。
どっちが王の器とかそんなんどっちでもええねん。
俺が興味あるんは、どっちが国をデカくしてくれるか。
どっちが国を強うしてくれるかや。
[雇った者に王の部屋中を探させた。
あってはならない、第一王子が国王となるために不利となる証拠。
それらしいものは見当たらなかったという。
これで邪魔な口は塞いだ。後は邪魔な枢機卿を黙らせれば…。
宵闇の中で冷たい目が暗い夜空を仰いだ。]
/*こんな感じでどうだろう……(おろおろ。
親父さん殺した上にこんな酷い台詞言って申し訳ない。
でも私はスズメ。後の役は他の人にお任せするのだ。
ふんっ、貴様に言われたくないなシュナウザー
フォールデン家は何代にも渡ってラメールに忠誠を誓ってきた。
誰よりも王に仕えてきた自負があるからこそ言うのだ。
平民出の分際で・・・
[聞こえた>>105の言葉に反応し、最後はボソリと呟いた。
アイリは誇り高き血筋の自負もあり。軽蔑する本心が零れ落ちる。]
一朝一夕で王は決まらぬ。
そのための事実実績を作ってきたのは他ならぬ先王自身。
数多に渡って道理に沿うなれば誰も文句などかけぬ。
貴族には貴族たる義務が、王にはより多くの義務がある。
ノブレスオブリージュたる義務において国家の過ちを諌めるのは、配下の責務、フォールデンは顔色ばかり伺っているような文官では無いわ。
[引けば断罪される、意を決した自分の言葉に王族が納得いかなければ自身の身も危うい。フェリクス王子の反論が始まる。
>>107シュナウザーの提案に自身も手をあげようとしたが、アレクシス>>110の手が挙がれば安心したかのようにその手を降ろした]
/*
そう、真面目にする事がない(おい
だって諜報者が呼ばれもしないのにおめおめと大衆に会いに行けないじゃない(街を歩いていたとかは言うな
[睨みつける視線>>126に、にっこりと笑いかけるのは一瞬。
敵に在らず、と両王子の顔を見比べ、続ける。]
フェリクス王子、賢明なご判断に思います。
ウェルシュ王子もどうかご一考を……。
[ウェルシュ王子の反応を待って、監査局長の方を向くと]
このような事態があったときこそ国が一致団結するとき。
この国の本質が試されているのだと思います。
なれば、我々が手を取り合うのは必然。
国のために尽くしましょう。
[作り笑顔に同じく上品な笑顔で返して。]
では、私もこれにて失礼いたします。
王の崩御とあれば国境周辺の強化の必要があります故。
[そう言って玉座の間から退散することとした。]
/*
そして肩書き替えが標準と化している私は今必死に肩書きを変える項目を探していた馬鹿っぷりです
…正味そろそろイメソンも変えたさある(
[追って監査局長様には使いを出すこととした。
「議スル必要アリ、来ラレタシ」という
敬いながら、そちらが来いという
最高に慇懃無礼な文言を送って寄越したのであった。]
/*(ワイドショーの占いのように)
ごめんなさーい、今日もっともツイてないのはラメールの国王!大切なものを落としてしまいそうー。
でも大丈夫、赤いものを身につければ少し運気が上昇するかも!
― 城門前 ―
[ 前国王の訃報が国に流れた折、
王宮に多くの民が詰めかけたのは
記憶に新しい。
…それだけ民に愛される王、だったと
そういうことなのだろう。と。
城と街を隔てる境の近く
城側の土を踏みながらにそんなことを思う。
瞬き一つもしないうちに、
話しかけた相手が振り向いて
懐古じみた思考は中断されてしまうけれど。 ]
…よくも、悪くも
何かが変わる前には波乱が訪れる。
暁の前に黄昏があるように。
ラメールのこれから…?ふむ、そうだねえ…
[ 直ぐにまた考え込むことになる。
国の今後を憂うわけでも考えるわけでもなく
ただ一介の画家として無難な答えは何かと。 ]
次代の国王が直ぐに決まって
前王と同じように国を統治出来るなら
ラメールは平和なままであるだろう。
…だけれど、
そうすんなりと上手くはいかないだろうね。
……もしかしたら、
[ 一時言葉を止めてから
ワザとらしくしないまでも
白々しく言い放ってみせようか。 ]
玉座を巡って国の内々で
争うことになるかもしれないね――?
[ 軍人である彼女と違って、
画家の身には民に気遣う義務がない。
しまった、という顔はしてみせるけれど
きっと押しかけた人々の一部には聞こえただろう。
城門の外のざわめきが
僅かばかり大きさを増した気がした。* ]
私も異論はありません。アレクシス参謀総長ならばきっと真実を暴いてくれるでしょう。
[なんだかんだ、私は日々追われる彼の細かい報告書作りに嫌気をさしながらも彼のそういう部分だけは認めている。 >>123の発言に同意を示すと、後ろへと下がりふうっと肩を降ろした。*]
── 回想>>0:346 ──
[『大事な友達』と言う言葉に気をよくして
並べた肩をがっしと掴む。]
えー、貸す貸す。
参謀の知恵、大事な友達に貸し出しましょう。
[が、続く言葉に“若干”の動揺を隠せない。]
えー、アイリ・フォールデン!?
何で断るん?ええやん結婚したったら。
会うたことない?めっちゃ可愛いで。
磨けば光る感じするで。
[辺境の極地に位置するゾネス要塞の総領主に思いを馳せる。
管轄する土地の広大さこそあれど土地資源には乏しい>>0:46何故もラバル家がその縁談を推し進めようとするのか疑問は残るところだが、どちらが王と転んでも動きやすいようにとせん元老院のこざかしい知恵故か。
いやいや、話がずれた。ゾネス総督のアイリ・フォールデン。
男はその勝気な女性に好感を抱いていた。
というよりは偶像崇拝に近い感覚である。
要塞は男子禁制、女人の園。その凍える北の大地で500もの女を従えている。
国境付近の報告はマメにさせていたのも事実だが、アイリちゃんの文面が見たい、とりわけと頻繁に報告させていたのも隠し様のない事実でもある。]
[ 暁と黄昏。
昇っていた日もいつかは暮れるし、
明けない夜は無くとも沈まぬ日もないのだ
ええ、勿論それが自然の摂理
だけど。
”波乱” の言葉にひとつ顔を暗くして
続く言葉を待つの。
続いた言葉にさらに、
心がざわつくことになるとも知らずにね ]
………………。
[ そうすんなりと上手くはいかない
ああそれは正にこの状況ではないかしら
当然のように 否 その当然が
誰彼に当てはまる当然かは知らずとも。
噂で出回る”事実”が靄を落とす。
そうして彼女が放った一言が
不安を纏った民へ、一筋の黒い染みを作る ]
争う……って、
[ 言葉に詰まる。そんなことはさせないとも、
そんなことにはならないとも、
そう言いきれない身分と状況が悔しい。
だって現に、民も城も混乱を極めてる。 ]
……そう、ならないように、
軍部は一致団結して混乱を沈めなければね。
暁の前には黄昏があるけれど。
その間には夜の闇があるわ。
国の混乱はその闇の刻を大きくするだけ
世代交代の混乱に乗じて、他国に攻め入られて
一国を滅ぼしたような話は絵空事ではないもの。
[ そうだ。少なくとも内部だけでも。
あたしはそれ以上も以下も意図はなく、
まっすぐに彼女を見据えて応えましょう。 ]
それに。事実は真実とは限らないもの。
[ ぽつり、零した言葉
言い聞かせたのは自分の胸の裡。 *]
…そんなんッ!
浪漫を感じひん方が男としてどうかしとるやろッ!!!
[力強くそういうと、リヒャルトにお構いなしに情けない思い出話を口にする。]
思い出すわあ。
かつて偵察と称して白狼館に赴いた時のこと。
俺、土下座してアイリちゃんに頼んでん。
ゾネス要塞内部に入らせてくださいって。
兵士には絶対に指一本触れませんって。
……言うてんけどなあ。断られてん。
いやあ、あの時のごみ虫を見るかのような冷たい視線。
さすが土地を束ねる権威そのものって感じやったわ。
ええなぁー。アイリちゃんと結婚するリーくんも羨ましいけど。
リーくんと結婚するアイリちゃんも羨ましいわあ。
あーあ、俺も後ろ盾があったらリーくんのおうちと結婚できてんけどなあ。
[冗談半分に言いつつも、背景も持たぬ自分には無縁の話を相談する男の悩みは羨ましくもあった。]
まあでも正味な話、軍部に後ろ盾があった方が
これから先 賢明やと思うで。
[恐らくあきれ返っているであろう相手にそう紡ぎ返したのは
まだ王が健在であった頃の話*]
―回想:婚姻の条件―
[>>125 素敵と言われれば顔を赤らめて口角は情けなくあがってしまうことに戸惑った。
顔が見れない。自分にこう言った一面があったことにびっくりしたが、驚いたのは想像していたよりも纏う雰囲気が涼やかでしっかりしているようだ。]
そんな・・・・・・、私など学も無い所詮は武官・・・。
尊敬など畏れ多く、
母より教えられたことをただ忠実に行っているだけです。
[要塞の話、騎士団の話はアイリにとって話づらくもない話題、褒められれば嬉しいものの、謙遜してしまう自分がいる。しかしその話が婚姻後の話に移るとはっとなり、顔をあげて声のトーンはあがる。]
・・・婚姻の条件として、私は王都へは行けませぬ。
男児ならば預けても構いません、
しかし女児であればこの土地から離すわけにはいけません。
それがここの掟
フォールデン家の仕来りなのです
[この総督とて引き継いだもの、騎士団とて同じその前提無くして婚姻は受けられる条件では無くなってしまう。アイリは立ち上がり、窓を広げた。]
ここ、ゾマリにおいて
あの山の頂きに貴方と私だけの家を建てましょう。
そこには、誰も立ち寄らせず
夫婦として過ごせるだけの配慮を致します。
あなたも王都に建ててくれるのなら私は必ずそこに寄りましょう。
どうでしょうか・・・?
[窓の先見える岩山、険しくも道があり、頂上は見晴らしの良いアイリの好きなところ。 アイリにとってもこの婚姻は自らが望んだもの、出せる条件を伝えて彼へ視線を飛ばす。一体彼はこの提案をどう考えるのだろうか*]
・・・婚姻の条件として、私は王都へは行けませぬ。
男児ならば預けても構いません、
しかし女児であればこの土地から離すわけにはいけません。
それがここの掟
フォールデン家の仕来りなのです
[この総督とて引き継いだもの、騎士団とて同じその前提無くして婚姻は受けられる条件では無くなってしまう。アイリは立ち上がり、窓を広げた。]
ここ、ゾネスにおいて
あの山の頂きに貴方と私だけの家を建てましょう。
そこには、誰も立ち寄らせず
夫婦として過ごせるだけの配慮を致します。
あなたも王都に建ててくれるのなら私は必ずそこに寄りましょう。
どうでしょうか・・・?
[窓の先見える岩山、険しくも道があり、頂上は見晴らしの良いアイリの好きなところ。 アイリにとってもこの婚姻は自らが望んだもの、出せる条件を伝えて彼へ視線を飛ばす。一体彼はこの提案をどう考えるのだろうか*]
[ウェルシュ様…いや、陛下と改めるべきだろうか。
次期国王はウェルシュ陛下…と、文書で定められていた。恐らくは私があの日話した>>27内容の物だろう。
しかし、その文書は偽物だと騒ぎ立てる>>32軍部の人間達。このままでは真っ向から対立すると思った矢先、2人の王子までもが真逆の主張を始めたのだった。]
…結局こうなるのか。ばかばかしい。
[小さく、独り言のように吐き捨てる。]
― 誰が死ぬのを見届けた? ―
『 それは私とハエが言いました。 』
[ 宮廷画家は暗闇の中で呟く。
流星のような鋭さで
何かが飛んで行った気がした。>>129
肌寒い日に星を見ようなんて
酔狂な真似をしていたお陰。
…そう言えば幸運のようだけれど
実際に硝子の割れた音を辿ってみれば
王の私室から見知らぬ人物>>131が出てきて
咄嗟に物影へ身を隠した後
誰の気配もないことを確認してから
王の私室へ忍び寄って――見た。
明らかに死んでいる人影。
顔を確認せずとも分かる…この国の王、だった人。 ]
変わらないものなんてないんですよ。
賢いと讃えられているそのうちに
貴方は後世のことをもっと考えておくべきだった。
[ 兎も角長居はするべきではないと、
直ぐに踵を返して王の私室を離れる際
彼の人の顔を描いたこともある画家は
ぽつりと敬い言葉で囁いて ]
…本当に賢い者は自分を救うことしか考えない。
[ それきり。
振り返ることはなく、誰かに見咎められもせず
極力音を立てずに急ぎ足でその場を去った。 ]
[ 王の訃報が正式に下されるしばらく前。
現国王が暗殺されたという噂が
民の間で実しやかに囁かれていた。
誰がそのようなことをしたのか
あるいはどんな目的で、と
散々に尾ひれはついていたけれど
共通していたのはひとつ。
"暁の国の王は死んだ"
どの噂でもそれだけは確たるものだった。
噂の出所については、王宮に仕える侍女だとか
いやいや軍属の者であるとか様々であったけれど
結局はそのどれもまた噂に過ぎない。
実際に不和の火種たる噂を蒔いたのは…
――… さて、どこの誰だったやら。* ]
[遺言の真偽と、陛下の崩御の原因究明。
監査局と軍部の双方で調査する、という話になったようだ。]
…そうですね、双方で行うのであれば負担も軽減されますし、何より不正もないでしょう。万が一、どちらかが「暗殺」でもしていたらその事実が揉み消されてしまいますしね…?
頼みましたよ、局長殿。
[軍部の人間を挑発するかのように強調した単語。
陛下の急死の原因など、私には暗殺以外ほぼ考えられなかった。病死するような病に侵されていたわけでもない、かといって衰弱していたわけでもない上、この時期での急死。少々都合が良すぎる。]
話も決まったことですし、私は先に失礼いたします。
[必要な事だけ言い残し、早々と玉座を去る。
文書の偽装があったかは知らない。私はただ、「文書を残すべき」と彼に伝えただけだ。
ただ、報告をしなかった事は確からしい。何か彼らにとって都合の悪いことがあったのだろうが、偽装だったなら内部分裂、偽装でなくともあの様子では恐らく軍部は喰い下がらないだろう。
要するに、こうなった以上どうでもいいことだったのだ。*]
/*
クロスボウで暗殺したならどう考えても暗殺とバレる気がするけれど、どうやって隠蔽したんだろう。
そこら辺、調べたら出てくるかな。
それを手がかりにアレクシスのキリングまで持っていけるかな?
― 王の間 ―
[わたしの独り言は上官の耳にも入って、肘で小突かれ窘められる。>>70]
…はっ、失礼しました。
[直ぐに詫びて口を閉ざす。しかし、一石投じた後の波紋は広がり、さざ波が幾重にも重なるように不満の声は高まっていく。
結局のところ、一度はわたしを窘めたアイリ様だって>>71、フェリクス王子ご本人だって>>81、決定は飲めないといった反論を出した]
(文書の真偽)
(それが真と結果が出れば、フェリクス王子は決定を飲むそうだけど)
(けれど、そんなに簡単に分かるものかしらね)
[疑心が一度芽生えてしまえば、自分が納得のいく結果が得られるまで、常に疑いは繰り返すもの。
幸いにして、王子二人の主張をはじめ、文書の検証を分担するやり取りまでを聞く限り、互いに譲らずの状態はしばらく続くだろうか]
[ようやく議論が落ち着いて戻ってくる上官>>137に、わたしは背後からそっと声をかける]
お疲れ様です。
何とかなりそうですね。
…実を言うと、今ほどアレクシス参謀総長が頼もしいと思った事はございません。
[彼のサボリの常習犯の噂は、末端士官であるわたしも何度か耳にした事がある。
しかし、その評判があっても今の地位にあるという事は、相応の能力があるからだろう。
軽く笑みを含ませながら、柔らかい声で続ける]
きっと、真実を突き留めてくださいますよ。
[上官の言葉を繰り返し、心に寄り添うように同意を示す。
言葉に込められた本当の期待は、真実を暴くという部分ではない。文書が偽証されたもので、フェリクス王子を玉座に近づける結果が出ることだ、とわかった上で]
[一方でシュナウザー監査局長からは、これまでの流れから見ると、逆の結果が出る可能性が高い。
互いの立場の意見が、再び真向からぶつかる。
……それでいい。
玉座は出来るだけ長く、空けておきたいもの。
その状態が続くほど、国力は弱っていくものだから。*]
― 王の間 ―
……いかにも。
[真っ向から対峙するかのような、兄の言葉>>118
意志揺るがせぬその響きは、常であればどんなに誇らしく聞いただろう。このような場でなければ。
事実、ウェルシュ自身は王になりたかったかと問われれば否定するだろう。王の座を積極的に望んだことは、これまでにない。
ただ。王の血に連なる者としての覚悟があった。ことこの期に及んでは、ウェルシュ自身の望みなどどうでもいいのだ。
ただ国のため、民の安寧の為に最善を尽くさねばならぬ。それが誰かの涙や血を欲するにせよ。
……己自身の、痛みを欲するにせよ。]
無論、承知しております。
ゆえにこそ、兄上の仰る習わしも父上のお振舞いも、兄上が指名される根拠足り得ぬものとなるのです。
私が指名される根拠とはなり得ぬと───また、同じく。
[冷静な口調で返したヘーゼルの瞳が、真っすぐに兄を見据える。
それは、これまで兄には滅多に見せてこなかった顔だろう。政を司る、男の顔は。]
[けれど]
[>>132ゾネス総督の言葉を聞いて、僕はつい笑みを漏らした。
およそ貴族というのはこういう奴らなのだ。
傲慢で、プライドばかり高くて、自分勝手で。
常に誰かを見下していないければ自我を保てない哀れな存在。]
いけませんね、総督閣下。
言葉は正しく表現しなければなりません。
"貴女がそう思い込んでいる"自負。
"貴女が勝手に考えている"道理。
"貴女が勘違いしている"過ち。
……の、間違いでしょう?
[だから、そんな滑稽な存在は盛大に嘲ってやろう。]
――自分本位も程々にされるといい。
"誇り"も過ぎれば"傲慢"となって身を滅ぼしますよ。
………、……軍に知らせがなかった、と……?
[兄から明かされた事実>>121
それはウェルシュにとって初耳だった。僅かに目を見開き、視線をリヒャルトらへと流す。どういうことかと問う視線は、今この場で音にされることはなかったけど。]
[そうやって嘲笑すれば、彼女は言い返してきたり、
あるいは怒りの言葉でも向けてきただろうか。
何にせよ、今は玉座の間にあって両殿下の御前。
僕への言葉は軽蔑も非難も全て聞き届けた上で、反論はせず相手にもしなかっただろう。]
……それでは、早急に調査に当たらせて頂きます。
[最後に深く頭を下げると、身を翻して玉座の間を辞する。
本当ならばウェルシュ様と、これからの我々が採るべき方針について相談したかったのだけれど――まあ、後からでも遅くはないだろう。]*
そう、ですか。ならば真偽をただすべき必要はあるでしょう。
軍に知らせず、文書が偽りとしてつくられたか。
もしくは、
──── 軍に知らせることが出来なかったか。
[その言葉の真の意味を知る者は、この場にあっても少数だろう。
王の死因は病死ではない。何者かの射撃によるものだ。>>130
流石にその事実は秘匿され、限られた者にしか知らされてはいない筈だが。
……仮に下手人が軍部であれば。
法を枉げてでも文書が作られた理由は説明がつく。
むしろ、状況はそれほどまでに切羽詰まっていたとも言えるだろうか。]
[兄を見据え口にしたが、ウェルシュは兄を疑ってはいない。兄が父を手に掛ける、或いはその命を下したなどとは思ってもいなかった。
けれど、彼の下につく者らはどうか。
それは分からぬものと、既に先ほどの騒ぎですら知れた。だからこそ容易には譲れない。軍の意のままには出来ぬと、頭を上げて立ち。]
……。相分かった。
それでは、シュナウザー監査局長。
並びにレグザ参謀に、文書を改める任を与える。
調査は必ず複数で行い、全て文書として記録すること。
また、調査の報告は遺漏なく私と兄上双方に伝えるように。
良いな?
[兄の提案>>123もある。このままでは埒が明かないのも事実。
ゆえにと文官武官、丁度良く名乗りを上げた者らに文書調査の任を与えて。]
── 城内・庭園 ──
[王を殺したのは自分なのだけれど
侵攻せんと目論む輩へ最大限の警戒と防御を以て警備に当たり、必要あらば攻撃せよ。と各地へ通達を送ると同時に状況報告を命令すると「監査局へ赴く」と言ってのけて向かうは常の場所。]
ロロンド画伯は留守…、か。
[城内の喧騒を思えば、庭園の居心地の良さも吹き飛んでしまうというもの。忙しなくする侍女に紅茶を持ってこさせ、ローレルが用意してくれた茶菓子に在りつこうと戸棚>>0:362を漁る。]
ん…──?
[画材とも違うお菓子とも違う。
詳しくないものがみたら何か油絵に使う道具だと思うかもしれない。
男は画材には疎かったが、暗殺には長けていた。]
おや、まあ。
[そう思いながらお菓子を2,3個拝借するにとどめる。
皮肉の言葉を浮かべながら、口では「哀悼の意を」などと
独り、ティータイムにかまけることとした。]
────が、時も無限というわけにはいかぬ。
兄上。この場ではありますが、父王の葬儀を一週間後と定めたく思いますが、いかがでしょう?
調査の期限はそれより二日前、即ち本日より五日後に。
葬儀には各国からの客人もあり、これ以上引き伸ばすことは困難でしょう。調査の後には速やかに次期王位継承者を定め、葬儀の後に間を置かず戴冠とする。これで国内外の動揺を最小に抑えられると考えますが、いかがか?
[兄への提案の形をとるが、これはその場の者らへも向けた言葉。
そうして、早々に踵を返す外務長官>>150へと声を放つ。]
[そう思いながらお菓子を2,3個拝借するにとどめる。
国王……、この国はもうずっと前から
崖を歩んどったんかもしれへんねえ。
皮肉の言葉を浮かべながら、口では「哀悼の意を」などと
独り、ティータイムにかまけることとした。]
フィオン・オルブライト外務長官。
[呼びかけたのは、未だ年若い外務長官。
外交の話をする折に、彼とはたびたび言葉交わしたことがある。
怜悧な人物だと思っていた。興味失せたかのように、立ち去らんとする彼を呼び止め視線を向ける。]
聞いての通りだ。
どう決着するにせよ、これより諸外国の人間も多く我が国を訪れよう。委細遺漏なきよう、対応をするように。
何ごとかあれば、私と兄上に報告を。相談をしてくれても構わない。
[自分にするように。とは言わない。
文書の公正さが確保されぬ限り、…皆が納得をせぬ限り、兄と自分は同列なのだ。]
/*灰って装飾効かないんだねえ。
薔薇下についてもっと勉強しないとだねえ。
それはそうと、暗躍が楽しい派としては何故みんなが表だって口調を荒げるのか不思議なお気持ち。
みんなディベートが好きなフレンズなのかな?(人と信念を話すつもりない奴ですまぬ。
諸外国の中には、これを機に我が国を窺うものもあろう。
……付け込まれてはならぬ。
よろしく、対応をするように。
[それだけ言えば、彼が下がるというのに呼び止めることはしない。
そうして三々四五、人々が王の間より退出するならば最早呼び止めることもしない。
人々の中、一人立つウェルシュは玉座を見上げた。
そこにこれまであった、確かなる存在はいない。
音にならぬ、深い息が零れた*]
/*
おぉ、葬儀のことまで意識しているとはさすがウェルシュ殿下!
[ご機嫌取り]
葬儀を誰が行うか、っていうのは地位を示す格好の材料なのよね。
信長の葬儀やった秀吉みたいな。
/*
なんか、自分で自分を労ってるみたいなサポセンメモ()
ちがうの
フェリクス王子がね、ものすごい頑張ってる風だからね
大変だけど楽しんでる感は伝わってくる気はするけど、無理しちゃだめよ、って言いたかったの
/*>>160
わーい!ウェルシュ王子がレグザって言ってくれたー!
王子がテレビの名前呼んでくれたぞー!!(*'▽')ウレシー
― 城門前 ―
[ 波乱・争いという言葉は、
彼女にはきっと縁遠いものだったのだろう。
翳りを帯びた表情で
言葉を待つらしい姿>>139を
大丈夫?とでも言う風に見遣るけれど
それで言葉を止めるようなことはしない。
画家の言葉を聞いているのは
何も彼女だけではなく
彼女と共に民を押しとどめて居る
他の軍部の人間にしても、
通りすがる使用人にしても――同じ。 ]
…軍と、それから臣下の者たちと、
国の為にと一致団結することが可能だと?
[ 殊更、相手の考えを穿つように聞き返す。
国の為にと皆が纏まることが可能かと。
次代の王も直ぐには決められない状態で?
とまで口にはしないけれど。
本当に?と訊くように緩く首を傾げた。 ]
きみはどう思う、チェンバレン嬢。
あるいは――きみの祖父君なら。
国王の崩御を受けて、この国は
果たして一つになって平和を維持出来るか…
[ はっきりと、
画家の瞳を見据えて告げられる言葉。>>140
彼女は何処まで知っているのだろうかと
問い質してみたくはあれど今はしない。 ]
……きみの信じるに足る"真実"とは一体何ぞや?
[ 空の色を連想させる瞳の色を
じぃっと見つめ返してそう尋ねてみる。* ]
[――その後、僕が監査局に戻って暫く。
僕が為すべき事、即ちウェルシュ様を王位に就けるための謀について思考を巡らせていると。]
…………。
[>>134非礼極まりないお誘いが届けられた。]
失礼にも程があるだろう。
常識的に考えて。
[まあ、僕はどこぞの貴族サマと違って、
あまり自尊心に重きを置いている方ではないから。
腹は立ちこそすれ、怒り狂って「貴様が来い!」などとは言ったりはしないけど。]
[重ねれば、もう戻れないんだろう。>>121
息を飲んで言葉を返すみたいだ。
もう彼は操り人形なのだろうか。
弟の王子様の言葉のあとに続ける>>159]
国王陛下からの緊急なお呼び立てでした。
その時、フェリクス殿下は視察に行っていたかと存じます。
軍へは後ほど国王陛下直々にお伝えすると伺っておりました。
なにせ、大事なことです。直接そのお言葉で伝えたかったのでしょう。
[彼は王子様の気を荒立てないように注意して言葉を言っている。
そして、弟の王子様に向き直った。>>98
彼は愚かな男なのかもしれない。
嘘を真実にしたいなら悪魔にでもなればいいのに]
ウェルシュ殿下、突然のことで驚いている者も多いでしょう。
どうか、フォールデンの言葉は
耳に入らなかったことにしていただきたい。
……あの参謀の男、昼行灯と聞いていたが。
かなりの切れ者なのは間違い無さそうだ。
[丁度いい機会だろう。
調査に関する話だけでなく、可能なら軍部の動きや、
彼個人の考えにも探りを入れてみよう。]
何人か僕についてこい。
……さて、行こうか。
[こうして部下を三人ほど引き連れて、
敵地というにも等しい、参謀本部へと足を踏み入れるのだった。]*
[調査をと求められれば、彼は開き直ったかのようあっけらかんと言葉を発する。
>>107>>110>>123]
調べられるのなら我々尚書を司る者たちでしょうか。
痛くもない腹を探られるのは気持ちがいいものではありませんが、
それでこの騒ぎがおさまるのならば仕方がありません。
私も尚書官長も逃げも隠れもいたしません。
フェリクス殿下が納得なされるならば
ご本人からでもよろしかったですが、
殿下が信頼なさるシュナウザー監査長官、
アレクシス参謀総長なら安心でしょう。
[王子様からの信頼を裏切ったのはこちらが先だろうに彼は少し残念そうに嫌味を込めてるように聞こえた。
どちらかか両名か、同行を願われるならついていっただろう*]
[ティーカップに薄く口を付け、その深い水色を見つめながら先刻の事を思い起す。]
[両王子の言葉>>123>>160。
流れを作る兄にそれを整える弟。]
それにしても……。
[可笑しいよなあ。
軍に知らせずして作られた文書になんぼの効力がある言うねん。
その発言、王の死の原因を知る者にしか真意はわからぬだろうが、それは文書自体が偽りであると認めるに等しい。
調査も記録も、ボロの出し合い、重箱の突き合いでしかない。]
せいぜい楽しいお茶会にしよや…。
[そう言うとお菓子を口の中へと招き入れた。]
/*>>169そんなん言わんといてーーーー!!!
昼行燈でええんよーーー!!!
あかん!!そんなんシュナウザーくんに言われたら…
濡れるッ!!!(だまれ
/*
ああ、ちゃんと暗殺だって一部の人は知ってるわけか。
シュナウザーは……どうだろう、微妙な立場だけど。
でも暗殺について知ってないと話が作りにくいし知ってることにしよう(
/*
おおおおお
>>144
アイリくっそ可愛くない!????
かわいい、かわいいwww
いーいねえ。かわいいw
めっちゃ悲劇への仕込みだけれど(
/*
>ウェルシュ王子めも
>この後何もないようなら、いっそ場面と時間を多少すっ飛ばして、誰かに会いに行ってもいいな〜という気持ち
あ〜日付めくりはいいっすな
動きやすくなるだろうし。うん。
/*
噂を流しに行った流れで赤ログのドロシーに繋げられそうな気はしてるからちょっと書きたい…
リーゼロッテの方落ち着いたら書いて今日は寝ようかな〜
/*
共鳴窓が緑色のパセリのようなものであるなら
囁き窓は赤い紅ショウガかしら
メガネ対決を眺めつつ飲むお茶が旨い。
あたしは……
[ 国のためにひとつになること
軍と、臣下の者たちと。
国王の崩御、次期国王の選定。
闇の季節を取り祓い、再び暁が訪れん為に
ゆるく首をかしげれば淡い髪色が揺れ
それでも瞳はこちらを見ていて ]
可能かどうか断言は、できない。
[ 現に、混乱が生まれてる、でも ]
しなければならないとあたしは思うし
お祖父様もきっと、そう言うわ
一つになることまで
それを、絵空事にしてしまうのは
国の愚かさを他国に露呈することになる
平和を維持することができるか、じゃない
平和を維持せねばならない、のよ。
そうね。
それがあたしの信念、だし
それを乱す者がいるなら…………
どんなことでも、する覚悟よ。
[ それがきっと、使命だから ]
[玉座を出る直前、背後から声が聞こえた。]
はい、ウェルシュ様。
[向き直り、第二王子へと顔を向ける。思えば陛下が健在であった時は、彼と幾度も外交や、世界情勢について話をしたものだった。彼が王になるのであれば、この国は必ず平和を保つだろうと確信している。]
…仰せの通りに。
隙は作りません。
[1つ、深く礼をすると再び向き直り、玉座を後にした。
そうだ、彼の言う通りに今後しばらくは諸外国に対して絶対に隙を見せてはいけない。我が国への侵略に向けた軍備の噂や、密偵が紛れ込んでいるとの情報も耳に挟んだことがある。
忙しくなりそうだ。*]
真実は「どれであろうと構わない」。
ただしそれが真実であるなら。
追い求めるべき真実は、ひとつよ。
だけど、
[ だってわからないことだらけだもの
何故第二王子が王の座に就こうとしているのか
だからあたしが追い求める真実は
第一王子が王の座に就く権利があるということ
だけど、 ]
だけど、結果的に真実が証明されて
望まぬ真実であったとしても。
あたしたちは
きっとそれを受け入れるべきだわ。
[ きっと、これは
真実を暴く責任のないあたしだから言える言葉
だけど、少なくとも軍部が
第一王子のことを擁立するのであれば。
あたしの追い求めるべき真実は、そこにある。
それはきっと軍の駒としての責務 *]
[玉座を出る直前、背後から声>>163が聞こえた。]
はい、ウェルシュ様。
[向き直り、第二王子へと顔を向ける。思えば陛下が健在であった時は、彼と幾度も外交や、世界情勢について話をしたものだった。彼が王になるのであれば、この国は必ず平和を保つだろうと確信している。]
…仰せの通りに。
隙は作りません。
[1つ、深く礼をすると再び向き直り、玉座を後にした。
そうだ、彼の言う通りに今後しばらくは諸外国に対して絶対に隙を見せてはいけない。我が国への侵略に向けた軍備の噂や、密偵が紛れ込んでいるとの情報も耳に挟んだことがある。
忙しくなりそうだ。*]
── 参謀本部 ──
早速のお越し、感謝痛み入ります。
[本部前まで引きずられてきた人物と恭しく礼をする人物が同一人物であることに、もはや本部の人間は慣れ切っていたが、わざわざ来てくれた四人の文官は果たしてどうであったか。]
ふん、愚弄するか・・・
せいぜい参謀総長の足を引っ張らぬように
しっかりと調査をすることだ。
[返された悪態>>156に嫌悪の表情は見せるが、結論の出た御前での面と向かって言い返すのは憚られた。>>158
傍らのドロシー>>152>>153に小声で話かける。]
ああ・・・一時は驚いたが、
参謀総長がああ言うのなら大丈夫だろう。
あいつはしつこい・・・。
[彼が白狼館に訪れたとき、散々に嫌悪したアイリはとてもこんな男に参謀など勤まるわけがないと思った。何度断っても土下座し、最初こそ丁重に断っていたものの、土下座までする執念。
それでも諦めないあのときの気持ち悪さが目に浮かぶ。
"真剣にこいつは性質が悪い!"
本能で気づき、思わず素となりまるで虫けらでも見るような目で彼を見てしまった。しかし、アイリ自身も今回の騒動に関しては頼もしいと感じたのはドロシーのそれと一緒である。]
・・・い、いやちょっと昔を思い出してな。
[ついボーっとしてしまったことに気づいてドロシーに気づかれる前に伝える。さて、私もこのまま動きがないようならば王の間を離れようか。]
ドロシー、私は少し用事を済ませてから騎士団に戻ろうと思うがお前はどうする?
先に団員のところに向かうか?
[外務長官フィオン、フェリクス王子その他王宮に仕える者など、あまり来ない王宮から去る前に話が出来るものは済ましておきたいと考えた。特に呼び止めるほどの用事が無ければ一言断って王の間を去っていくだろう。*]
…ホンマ堪忍なぁ〜、あの後やっぱ失礼やわーって思ってそっち行ってんけど……、入れ違いになってもーたみたいで。
ホンマにおおきに。
[にっこりと笑顔は絶やさぬままに、息を吐くように
嘘を吐きながら]
ほんで…、どないしよか。
文書の真贋やけど…。
フェリクス王子はいつ、作られたんか言うてたけど、俺としてはそれが保管されてた場所も気になるわ。まあ金庫の中ちゃそうなんやろけど、王以外でも開けられるんやったらかなんしなあ。
/*あっ、ごめんねアイリちゃん今更だけど心情確定抵触してたかな!?
申し訳ない…!「アレクシスにはそう見えた」と書いておけばよかった…。
ありがとう…、参謀殿にごみ虫を見るような視線をさせちゃって申し訳ない!
[決着として決まったのは書面の調査。
参謀様、もとい、レグザ様と、
監査局長様、もとい、シュナウザー様の、
“手を取り合って” の共同調査となったらしい。>>160
(足元では踏み合っていそうだと、思わないでもないが。)
俺は、それに何かを言うでもなく様子を見ていた。
渦中の2人の思いは何処にあるだろう。
仲が良い、と聞いていただけに、不毛な争いで兄弟の血を見合う事にならなければいい。
…それを願わないほど非情でもない。]
…いや、俺がこの国の王子様に、
とやかく言えるような立場ではないな。
[白鷹の頭を撫でやってから、自身の父親の影でも見ているのだろうか、王子が玉座を見遣るのを一瞥して。>>164
その場を、離れた。]
[などと真面目なのか不真面目なのか、文書について論議しようと話をすると、個人の考えを聞かれただろうか>>169
例えばそれは、仕事についてであったり、国王の急逝についてであったり。]
/*
ちょっと失礼します。
ひとつ確認しておきたいのですが、遺言が偽造された偽物だったか否かって設定してありますかー?
もし偽造で確定してるorしてないとか考えてあるのでしたら、宜しければ教えて下さると嬉しいです(ぺこり
/*
私の名前がみえたので…少し!
今外務長官殿の居場所は決まってないです。
執務室でも廊下でも、都合いいところで適当に話しかけてもらって構わないですよ〜
[王宮内は以前騒がしさを増しているように見えた。
いつもは、幾ら分かっていても鷹を伴って歩く鷹匠に視線を思わず滑らす人もいるのだが。]
今は、それどころではないのだろうな。
…おいで、ベルフィ。
[扨、別に何処へ赴くでもなく歩く俺が、誰かに会う事はあっただろうか。]*
/*
どうもどうも。
偽造などは設定していません。
そして、リヒャルトはこの文書に一切関わってません。
官長が関わっているということだけで、それにのった形です。
ついでに、、
>>178でありますが、文書の保管場所へは>>102半月前のそ数日以外は毎朝、毎夕、仕事として行っています。
―執務室―
[王宮の決着後、私は途中で出て行った外務長官フィオンに会いにいく。執務室の扉の前でノックをすれば彼はそこにいるだろうか?
アイリは今度の出廷にあたり、予め王への進言用に用意していたものがある。
それは要塞より北、国境を分かち合う隣国に属する城の詳細な構造図。これを出すかどうかは話の流れしだいだが、彼の考えやウェルシュ王子に目をかけられていそうな彼にウェルシュ王子のことを聞いてみたいと考えた。もっとも、ソリが合わなければすぐにも退室するだろうが。*]
[男はさてどう躱そうかと口を開く。]
王の死の詳しい原因に関しては、今医師団らが調査してはるん違う?詳しいことがわかるまでは滅多なこと言われへんわあ。
俺が案じてるんは内乱に乗じて余所に寝首かかれんように…
ってことですわ。
[自分たちに疑いの眼が行かぬようにと言いつつ、存外当たらぬとも遠からずなのではないかと思いつつ。]
[とある面白そうな筋書きを思いついて徐に話始めた。]
……、例えばの話ぃですけど、文書が本物やったとして、
ウェルシュ王子が王の座に就いておめでとー言うとったら
敵さんに攻め入られました、とか正直笑けません?
そん時は、申し訳ないですけど王子の結ばはった外交は意味を成さんかったってことですやんか。国として賢明なんは、フェリクス王を立てて即刻武力行使する道や思いません?
……、まあ、例えば、の話ですけど。
/*〜やんかぁ、とかすごい使いたいんだけど、イントネーションが伝わらないと断言のようなニュアンスになってしまいそうで、あまり使えない。
やわらこぉ、〜やわぁみたいな。
でもホンマはちゃうやんか、そないにしゃべれへんやんか。
こんな感じやった思うねんけどなあ。
[何が、真実なのかは分からない。
確かなことは父が何者かに弑されて、その遺言ともいうべき文書に疑念が付き纏っているということだけだ。
本来なら。王の死はもっと隠されてあるはずだった。
朝になり、常に一声かけて起床を促す傍仕えの者が、王の応えのないことを不審に思い王の寝所を改め、そこで事が発覚した。
事が事であり、ましてや死因は暗殺である。
速やかに口止めが為されて、王宮は厳重に封じられた。
両王子に知らせが齎されたのち、軍の限られた者たちと監査局の上層のみが呼ばれ、事に当たった。
凶器はすぐに見つけられた。
異国より齎されたクロスボウ>>130
それのみ見れば異国の者の仕業ではあろうが、それのみにて犯人に繋がるような証拠とてなく、王の死は暫し隠されたまま、下手人は密やかに捜索される…はずであった。
噂が、まことしやかに囁かれはじめる、その時までは>>148]
[噂は野火の如く広がり、人々の不審は瞬く間に抑えがたいものとなった。そうして、人々に王の崩御が正式に知らされることとなる。
………けど。噂には続きがあった。
” 現国王は暗殺された ”>>148
果たしてそれは真なりや。
誰が噂を広めたのだろうかと、ウェルシュは思う。
誰が、何の目的で。…ちりりと胸の裡を焼く、不穏な胸騒ぎと共に*]
あぁ、あかん。お越しになってもろといて、茶の準備もせんなんで。
度重なる無礼の数々、どうか広い心で許したってください。
[そう言うと紅茶の準備をさせた。来客用に揃えられた花柄のティーカップの、なんと呑気なことか*]
/*
スルーしようか迷いましたが、誤爆を、見たような気がします…!(多分フィオンさん宛です、ね??)
秘話送り直すか、メモなど貼られてもよろしいのかと。いち、おう。誤爆気付いてらっしゃらなかったら勿体ないのでお返しをしておきますね……
返信不要です!!
― 回想・白狼館 ―
まさか、総督サマの婚姻パーティまでするとはねぇ…
[その話を初めて聞いた時は、さすがに驚いた。
白狼騎士団は存外、軍務以外の業務を行う事が多い。これも女だけの騎士団ならでは、といったところだろうか。
わたしはアイリ総督の着付けの手伝いを仰せつかった。
総督の親衛隊にいる以上、これまでもちょっとした身の回りのお世話や用使いも頼まれたことはあるが、果たして着付けなんてできるかしら]
── 少し先の話 ──
[シュナウザー監査局長と如何様な議論を繰り広げただろうか。
彼らが帰ったその後、部下を呼び止め使いを出した。]
ソマリくん、呼んでくれへん?
[軍の人間の間でソマリと言えばその人一人。>>0:10
飄々としており有能の諜報員と聞いている。国だったり思想だったり血筋だったり、そういう常人が縛られているものから自由な印象を受ける男だった。
だからこそ、彼に頼みたいのだが。
彼が己の前に姿を現せば、こっそりと耳打ちをするだろう。]
[結局、着付け事態は手順を知る同僚に任せ、わたしは髪結いや化粧を施すことにした。
慣れぬドレスを身にまとい気恥ずかしそうな様子は、普段の厳しさや角が取れて、どこかあどけなさのある淑女のよう。
鉄の女と噂されてる上官だけど、このような一面があるのだな、と思わずほっこりとしてしまう。
何かと問うてくる声に、わたしは笑みを交えつつ、同じ言葉を重ねて伝える]
とてもよくお似合いですよ。
大変美しゅうございます。
[準備を整えてラバル卿を迎えた後は、緊急の呼び出しにもすぐに応じられるように、応接間の外、扉の前で待機する。
お相手は王宮で見た事あるような、ないような。
所詮、末端の士官がほとんど関わる事のない御仁だが]
……さっきのアレ、……?
[ラバル卿が応接室に通された時、一瞬だけ胸のポケットあたりがうごめいたような、ないような。>>125
目の錯覚かしら。確かめる間もなく、扉は閉ざされてしまったけれど]
まぁ、何にせよ。
[どのような会話が交わされているかは不明だが、この婚姻、果たしてまとまるのだろうか。結婚をすれば新居を別に構える事になるだろうし、子を宿したとなれば、出産までしばらく休みに入る事も想定される。
そうすれば、総督が要塞を空けている時間も増えて、こちらとしては好都合なのだけれども。*]
/*
なんかモタモタレス作ってたらすごい状況が進んでる気がする
(よまなきゃ)
(しあわせ)
(むらたてみょうりにつきr
なあ、ソマリくん。お願いがあんねんけど。
宮廷画家のローレル・ロロンド。
彼女の身元、調べてもらわれへん?
[詳しいことは何も告げなかったが、参謀総長が宮廷画家に何かを感じ取った、ということだけは確りと伝わるだろう。]
/*
ネズミがしゃべるとしたら
やぁ!ボク、リッターだよ、アハ!
みんなー、今日は夢の国へヨウコソー
たーぁっくさん、お金を落として、帰ってねぇー
じゃあ、バイバーイ!
ー執務室ー
…ああ、宜しく頼む。
私は当分出れそうにないからね。
[電話の相手は私の補佐。齢は私より上だ。
暫くの間、他国からの使節やら密偵の弾圧やらで自分は国から出れないだろう。国の外での任務は彼に任せなければならない。]
さてと…とにかくまず現状の整理だな。
[資料と、自らの持つ情報を元に最善の策を導き出す。
そのために必要な資料を揃えようとデスクの中を探していた時、ノックの音が聴こえた。]
/*こんなくだらん灰ばっかで、エピッた時大変に申し訳ない。
みんなどんなこと呟いてるんやろか。
アレクシスうざとかかなあ…。
大丈夫!!それ、正解です!フゥーーー☆
はい、只今。
[扉を開けると、北の白狼騎士団の指揮官たる彼女がいた。>>182]
…これは珍しい方だ。まさか貴女だとは。
[彼女が王宮へ来ることなど滅多にない上に、私の所は尋ねる理由もあまり検討が付かない。しかし、彼女を突き返すような理由も当然なく。
むしろリヒャルトとの関係もあり、友好的な態度を取っただろう。]
ご用件は?
宜しければ、こちらでゆっくり話しましょう。
[来客用の椅子へと彼女を誘導すれば、紅茶でも出しただろうか。*]
― 回想/或る午後の話 ―
リヒャルト、これなんかどうだろう?
結構面白いんだ。著者の考え方が独特でね…
あーっと…。それとも、もっと気軽な方がいいかい?
これも面白いよ。旅行記だ。
深読みすれば中々に有意義なものだけど、単純に作品としても面白い。傑作だと思うよ。
[リヒャルト、と。気軽に名を呼んで、ウェルシュは年上の青年を振り返った。ウェルシュの私室の一角は、まるで小さな図書館だ。>>0:37
そこに彼を招き入れて、今、二人は本を手にしている。
彼にお勧めの本はないかと相談を受けたのだ。>>102
それにウェルシュは喜んで応じた。
何故ならば彼はリヒャルト・ラバル。
もう一人の兄のように近しく、親しく育った幼馴染だ。]
/*ちなみにクトゥルフダイスした結果。
STR(筋力):11
CON(体力):9
POW(精神力):5
DEX(敏捷性):13
APP(外見):14
SIZ(体格):16
INT(知性):16
EDU(教育):8
年収:500万
財産:2500万
SAN(正気度):25
幸運:25
アイデア:80
知識:40
耐久力:12.5
マジックポイント:5
職業技能ポイント:160
趣味技能ポイント:160
ダメージボーナス:+1D4
SAN値の低さに笑う。
迷うなら、全部持って行っても構いやしない。
貴方にそれを読むだけの時間があるのか、分からないけど。
返すはいつでもいいよ。内容はもう覚えているから。
[今、この部屋にいるのは二人きり。
室内に漂うのは紅茶と紙の匂いばかりで、城内の物音も遠い。
ゆったりと流れる時の中で、ウェルシュの言葉も表情も柔らかかった。]
……感謝、しているんだ。
貴方が私に、剣ではなく書の道を示してくれたからこそ。
今の私があるのだから。
[ぽつ。と懐かし気に本の表紙を眺めながら落としたのは、遠い昔を辿る言葉。淡い微笑みを浮かべながら本の表紙を撫で、それを書棚に戻して。]
覚えているだろう?あの頃のこと。
随分世話を掛けたからなあ……
良く、見限らないでいてくれたものだと思うよ。
[そうして椅子に腰かければ、苦笑めいた表情を浮かべ彼を見遣る。語るのは随分遠い昔のこと、共に10にも満たない頃の話で。
あの頃、ウェルシュは良く泣いていた。
兄のように剣も振るえず、馬に乗れば周囲をハラハラとさせていた。
そんな光景を覚えている人も、もう少ない。チェンバレン中佐は故人となったし、今いる主だった面子としては兄とリヒャルトの他には、剣を教えてくれたアレクシス・レグザくらいか。>>0:288]
/*それなりに外見いいしそれなりに体格と知性いいよ。(最大値18)
アイデア高いよ。
SAN値低いけど。うん。現実主義なんだね。神話生物とか無理なんだね。
あの頃、君が無理をしなくても良いと言ってくれたから。
私には私なりの道があると言ってくれたから。
私は、剣ではなく知識を武器にしようと思えたんだ。
それが少しでも、
……役に立っているといいんだけど。
[何にと言わぬウェルシュの顔には、柔和な笑みが浮かんでいる。
国の為に、父の為に…──兄の為に。
国の民と人々の為に、この力を役立てられているのだろうか。
これからも、役に立てるだろうか。]
もし気に入ったら、また感想を聞かせて欲しい。
貴方と本の話をするのは、いつだって楽しいから。
[話の終いに、ウェルシュは微笑んでこんなことを言った。
穏やかな紅茶の香りが漂う。優しい午後の日の*話だった*]
/*やっぱりウェルシュ王子のロルは落ち着くなあ。
うん、そしてありがとう。俺も自分で撒いたあれやから、拾いたいとは思うとうよ。でも、今日は寝るね。
[ 問いかけに答えが返るならば
言葉>>172に言葉は挟まず待とう。
彼女が何を考えているのか、
引いてはこの国の軍人の意識するところを
聞きたいと願ったのは他ならぬ画家だから。
黄昏の時を過ぎ、暁を迎えるため
何をしようとしているのか。知るために。 ]
……うん。
[ 可能かどうかはわからないと言う
その続きを促すように相槌を落として
更に続けられた言葉>>173を黙して聞いた。 ]
[ 声が止んだ後、
言葉を返すまでには暫くかかった。
彼女の決意を一笑に付すことは
さほど難しくはない。
その言葉も所詮絵空事にすぎぬと
言い放てば済む話。…だけれど。
どんなことでも、と、言う
瞳の中には本気の色だけが見えて
冷笑的な態度を取ることはしなかった。 ]
平和は祈るものではなく作るものだと?
……そう。何ともはや軍人らしい答えだねえ
安心したよ、軍部と文官の仲は悪いと聞いているから。
きみだけでもそういう考え方の人が居て。
[ 平和を維持するためなら何でもする。
そう――誰しもがそう考えるならば
ローレルとて言葉通りに"安心"出来ただろう。
そうではない。
…王を殺す人間すら存在する
平和のみを願う人間ばかりではないと
知っているからこそ"安心"など出来はしないのだ。 ]
[ 支えるべき――仕えるべき主のいない国は弱い。
空の玉座が存在する期間が長引けば長引くほど。
幾ら平和を維持しようと考える者が居ても
人によって求める真実は違うのだから。>>174 ]
…真実がどれほどまでに受け入れがたくとも
受け入れることを選択できる人間は少ないよ。
真実を受け入れることより曲げることの方が
人によっては容易いことだったりする――。
…このラメールにきみのような人間が何人居るかな。
[ 退屈を持て余した画家はふふりと笑う。
果たして"真実"とされるものが出てきたとき
其れに納得出来る人間はどれだけ居るものか。 ]
…ボクは一介の絵描きでしかない。
だからこそ伝えられるうちに伝えるよ。
自分の求める真実が他人の求める真実とは限らない。
信念を曲げるつもりが無いなら肝に銘じておくことだ。
存外、きみの欲しい"真実"なんて無いのかもしれないよ。
[ 眼前の彼女が私情とは別に、
職務に忠実であろうと考えていることは
言葉からは汲み取れはしなかったけれど>>174
忠告めいた言葉をかければ微笑んだ。 ]
――… そうだ。…それと、もう一つ。
[ …と。ふと、思い出したように
画家は話をがらりと変えるのだった。 ]
中佐の墓前に近々報告に上がろうと思うんだ。
…しばらくはそんな余裕もなくなりそうだから。
[ 要らぬ忠告ではあれど、
暗に行っておくといいと仄めかし
さて。と、言葉を発した。 ]
ボクはそろそろ行くよ。
筆をね、…折ってしまったから買いに行かないと。
[ 本当は特にそんな用事はないのだけれど、
街の様子がどうなっているのだかは少し
気にかかっていたから丁度いいと思い立つ。 ]
もし交代でもするのなら
哀れな画家が締め出しを食らわないように
通達しておいてくれると助かるなあ。
[ 軽口はついで。
なにせ、画家の顔と名前が一致しない軍人は
決して少なくはないのだから。>>0:396
はてさてどんな返事があったやら、
ひらっと手のひらで別れを告げたら
ローレルは街の方へ歩き始めたのだった。* ]
/*
第一陣営の人と友好関係築いてしまいそうだからキリングは第三陣営…?
玉座のこともあるしドロシーあたりに殺してもらえたら面白いんだけどな
/*
完全にリーゼロッテが寝たからゆっくりでいいかって書いてたら伸びたパターンだねこれは…すまな…すまない
/*昔、ラ・メールの星ってアニメあったよねって思ったけど
ラ・セーヌの星だったって何かすっごい爆笑してる。
可愛いよね。エスポワードゥラセーヌ!!
<<【2】監査局長 シュナウザー>>ちゃん、ラメールの星になってくれや。
/*
ところで街に出たあとノープラン過ぎて何も考えてないんだけどどうしよう状態なんだよなあ…どうしよう(しろめ)
筆買ってドン!(時間軸移行)
とかでもいい気はするけど…どうしよう(頭を抱える)
/*
今、
リーゼロッテ
ソマリ・アレクシス
アイリ・フィオン
シュナウザー・ウェルシュ
フェリクス・ドロシー・リヒャルト
って感じで別れてる気がする!
/*
ああいや、
筆買って来たドン!して
東屋行ってお菓子が減ってる!に行くか
んで>>162この話聞けばいいか。そうするか。
/*
てっきりソマリとは軽口言い合える間柄でそこまで互いに思い入れない想定してたから思ったより心配されてびっくらこいてるよね(唐突)
― 王の間 ―
[王の間での話し合いは、結論が出たようだ。
任務を言い渡された者たちは、速やかに実行に移っていく。
アイリ総督もこの場を去る事にしたようだ。>>177
どうするかと問われて、わたしは即答する]
アイリ様にお供いたします。
[親衛隊なのだから主に付き従うのは当然だ。
などという雰囲気を出しながら、供をしたい理由は他にもある]
[アイリ総督が持参した構造図>>182
実は持参された図面は、既に数か所が書き換わっている。
図面作成に直接関わった者ならともかく、それ以外の者が見ても、どこが変わったかは分からないだろう。
しかし、この図面通りに戦支度をして向かえば、実際に城に到着してから差異がある事が明らかになるはずだ。
たとえば、城壁の厚さと高さが違う、砲台の数や向きが違う、人員配置の位置や堀の深さが違う、など]
(こんな忌々しい図面、もっと早くに存在を知っていたら抹消していたのに)
[短期間では、誤情報に書き換えるのが精一杯だった。
願わくば攻め入られることがないように、祈るしかないのだけど。
でも、内部でこんなに揉めているのだから、外部侵略なんて考えるヒマはないわよね。]
― 外務長官・執務室 ―
[上官に付き従う事にしたわたしは、共に外務長官の執務室へ向かう事にする。
扉が開いて顔を見せた人物の温和な物言い、態度。先ほど主がやりあった監査局長とは随分と違うと思った。>>193
主の許しがあれば、共に部屋へ通されるかもしれないし、外で待機せよと命じられれば、扉の前に控える事にする。
何にせよ、……できれば図面が外務長官の手に渡らぬよう、祈るしかなかった。**]
ええ、少しお話をと思ってね。
[開いた執務室、奥へと誘われればそのまま中へと入っていく。途中に電話を見かければ珍しそうにみた。]
噂の電話がこれね。これで遠くとお話が出来るのね。
[アイリのいるゾネスには無い近代の機械、銃や大砲こそゾネス要塞は備えているが、大部分は古い昔ながらの様式をとっている。鎧にサーベルに騎馬、噂では蒸気で走る電車や車なるものも他国にはあると聞く。彼に聞いてみたい気がするがまずは彼の気持ちを聞いてみよう。]
用事と言えばそれはあるが、先程ウェルシュ王子と話しているのを見て色々王子について詳しく聞きたくなってな。
私はウェルシュ王子のことをあまり詳しくは知らぬ。
どんな人物だ。
[フェリクス王子とは違い文徒の輩とずっと見下し続けていた王子、しかし実際今日見てみれば、毅然としてその印象はおおきく変わっていく。彼から見たウェルシュ王子はどんな人なのだろう。
置かれた紅茶を手に取り香りを確認した後に飲んだふり。
警戒は忘れない**]
[それは相変わらずも窓枠に座っていた時の事。
─ 少し後の事 ─
明らかに軍部の人と分かる姿の人が呼ぶのを聞き付けた。>>189]
扨、御呼びは… 参謀様、かな。
[哀れ、呼びに来た部下はその場に放った儘に、呼び出し主と踏んだ彼の元へ、屋根上から飛び降りる猫の如くか、或いは掴まらぬ風の様と映るか。
彼より一定の距離を保った所に膝を突いて、頭は垂れた儘に述べる。]
…只今参りました、レグザ様。
[自由に見えるのは恐らく、己を縛るものを喪っているからだ。
(それは、言い換えれば転石が苔を生やさないに等しく。
何処にでも行ける代わりに何処にも染まれない事でもある。)]
/*
あっ、すれちがい…!でも、そろそろ寝ちゃうね。
続きは明日。でも午前中歯医者、午後ドラクエコンサート
あれ、忙しい?←
[耳打ちされた言葉に、一瞬の沈黙を挟んでから。]
… 仰せの儘に。
随時、鳥を遣わして伝書させて戴きます。
[是と、言葉を返した。
(意図など聞いてはいけないものだから、尋ねるつもりもない。)
彼女の敵になる時が、こんなにも早いとは思ってもみなかったが。]
[耳打ちされた言葉に、一旦は苦悶にも似た色をその色素の薄い双玉に浮かべたが。
それを断る事は、なかった。]
…それでは、忙しい限りですが。
失礼させて戴きます。
[監査局長様とはどう話が進んでいるのか、とか。
あの遺書に等しい公文書は何処まで正しいのか、とか。
聞きたい事は山ほどあったが、尋ねる訳にはいかないと思っているからこそ立ち去ろうとするだろう。
敬う態度は確かに残したままの、けれども飄々とした様子は変わらずに、白鷹を伴って現れた時を全く逆にした儘のように。
呼び止められたなら、当然留まるが、別段何もなければ多忙らしい参謀様の前を辞そうとする。]*
/*
わはい、参謀様ありがとう…、、、
設定使われないまま御蔵入りするんじゃない、と思っていたよ中の人は…
/*
大体あまり使われない私氏の赤窓
いや、まだジュード自身が陣営ほわってぃになってしまっているから仕方ないん…
(このままだと詩人さんと立ち位置被る(あかん
貴女も、よろしければどうぞ。
[隣に立つ彼女の部下の姿>>207を見れば、部屋へと迎え入れるだろう。]
ああ、電話はまだ珍しい機械ですからね。基本は使わないんですが、有事の際には。
[と言いつつ、今まさに使っていたわけだが。
ほぼ使わないことは本当だ。条件が整わない限り使える代物でもない。
彼女の話>>208を聞くと、どうやら王子について知りたいとのこと。]
なるほど。ウェルシュ様について、ですか。
私が王子と話す機会を得たのは外務官になってからですので、幼少期のことは伝聞でしか知らないのです。それでもよければ。
[見た所紅茶が減っていない辺り、やはり警戒はされているのだろう。先程王の間でシュナウザーと言い合ってた所を見ていたので、そのくらいの方がかえって接しやすかった。]
― 街で ―
[ 街の空気は一か月で大きく変わっていた。
"国王陛下は暗殺された"
以前、そのような噂を囁いたことはある。
常ならば――平和な時勢であれば
民の多くが笑って流してしまえるような噂。
けれど、噂からしばらく、
実際に王の死の報せは民に届いた。
そして…その死因は今も公表されていない。
それでは民草の不安が拭えるはずもない。
この国はどうなってしまうのだろうと、
常に誰かが囁いているような空気。
人通りも心なしか少なくなり、
ぴりぴりと肌を刺すような気配だけが在る。 ]
[ ラメールにやって来てからというもの、
殆ど感じることのなかった感覚。
…けれど、以前は当たり前にあった感覚。
不信…、そして不安。
すれ違う人々の顔からもそれは窺い知れた。 ]
……王宮で聞いて来たばかりなのですが
[ その中の誰でもいい。
呼び止めて止まる相手なら。
何人かに声をかければ
王宮とは何ら関係のない
人間ですとでも言った体で
さも重要なことのように囁く。 ]
国王陛下がウェルシュ王子を跡継ぎにと
――…そう示した文書が出て来たそうですよ。
[ ここだけの話と指まで立ててみせて、
薄く笑みを引いた顔でローレルは続ける。 ]
……文書には不審な点もあるようで、
もしかしたら偽造されたものではないかって
…ええ。聞いた話ですから真偽はどうだか。
でも、ねえ?
もしも遺言文書が偽物だとしたら
国王陛下のお命を奪ったのは―――…。
[ 確かなのかと聞き返す者が居れば
聞いた話だからと強調して繰り返す。
…そう、これはあくまで"噂"。
事実かどうかなんてどうだっていい。
あくまで不安の種は蒔くだけ。
それを育てるのは民たちでなければならない。 ]
[ 幾度か同じ話を繰り返しただろうか。
やがて街中で交わされる囁き声が増えてきた頃。
ようやく満足したと言った体で、
ローレルはその場からゆっくりと踵を返した。
噂が蔓延するのは一週間後か…一月後か。
予測することは難しいけれど、
センセーショナルな話題は人を呼ぶ。
さあ、これで混乱がもっと深まればいいと
薄く弧を引いた貌で城門へ向かえば
別の入り口だったか、
それとも交代の時間がやって来たのだか
知った顔ではあれど、恩人の孫ではない守衛が居た。 ]
[ ご苦労様、と、声をかけた後で
宮廷画家は噫とため息を吐いた。
…筆は元より、墓参りすらも忘れていたことに
今の今に至ってから漸く気が付いたのだった。** ]
/*
回想書こうと思って書き始めたけど気付いたら噂ばらまいてた何を言ってるかわからないと思うが(以下略)
ううっ二時くらいを目途に寝ようと思っていたのにっ
王子は、政治への関心や異国の文化等への興味が強く、それらを学ぶのに熱心な方です。私も仕事柄話すことも多いですし、他国のことを教えることもあります。
しかし、そちらの分野だけというわけでもなく。兄であるフェリクス様には劣ってしまいますが、馬術や剣術も習っていたと聞いています。
幼い時は体が弱かったということも聞いていますし、フェリクス様との違いは仕方ないことかもしれませんね。
[ここまでの話はあくまでも客観的視点、誰もが思うようなことだろう。だが、彼女が知りたいのは恐らくここから。]
私から見て、様々な知識を持っておられる、とても聡明な方だと思います。あれだけ様々なことを知ろうと、学ぶことに熱心な方は中々いません。
それに加えて、今日の玉座での振る舞い。自らが王となり得ることの、後継者たることの自覚と覚悟を見受けられる振る舞いでした。私は王子を、一人の人間として尊敬していますよ。
[少し話し過ぎただろうか、と思いつつ紅茶を口に運ぶ。他にも聞かれることがあったなら答えるだろう。*]
/*
このローレルって画家はなんだかんだ脇が甘いので
てーとくとかその辺に会ったらスパイなの見破られて銃殺されそう
ブライアン女史ほど強かにはなれない気がする
/*
絡み上手な方のトスの上手さに感服しつつ。
歌のネタ用に二つ名とか暁天グラデーションやらを考えておりました。一色ずつ使って最終日にグラデーションできたら綺麗かなぁ。どこかで忘れる気しかしない←
暁天はかくかたりき
暁天はかくかたりき
暁天はかくかたりき
暁天はかくかたりき
暁天はかくかたりき
暁天はかくかたりき
暁天はかくかたりき
暁天はかくかたりき
――回想:白狼館――
[>>144を聞いて母親のほうは不快感をあらわにしていた。
フォールデンケ家の掟などのラバル家が従う必要ないからだろう。
それにゾネスに家など作れば息子をとられた気分にでもなるのかもしれない。
彼自身はそんな様子と女性にそこまで言わせてしまったという引け目があったのだろう。
窓の近くにいるアイリに近寄り、窓から外を眺めた]
とても素敵ですね。
私にはもったいないお話です。
今から準備をして、式をあげるなら半年後と
言ったところでしょうか。
[アイリのほうを向き、にこりと笑う。
アレクシスが言っていた印象とは大分違う女性だったが、彼は何も戸惑うことはなかったみたいだ]
それまでに王都の屋敷は二人で
住めるような形にしておきましょう。
西の田舎にも年に1度は一緒に
来ていただけると嬉しいです。
[彼はアイリに手を差し出した。
この手が握られれば、二人は晴れて婚約者となっただろう。
彼の想いはわからないけれど、アレクシスの言って賢明という言葉が浮かんだ*]
── 二つの星 ──
[フェリクス王子が動であれば
ウェルシュ王子は静。
勇猛果敢な第一王子。
温厚篤実な第二王子。
本来はお互いを補い合っていたはずなのに。と思い返すは昔の記憶。
守るために強くあろうとした兄と
守られているままであった幼き弟だった頃。]
ほんまにお二人は仲良しやねぇ。
[剣の稽古を二人でつけて欲しいというのだから、忙しさも倍である、と汗を拭いながら剣を傍らに置く。
休憩だと腰を下ろすと、ウェルシュ王子はまだ足らぬ
といった様子で兄へ稽古を強請る。>>0:340
それに応える兄も力を誇示せんと弟に稽古をつける。>>0:374
それは当時はよくある光景であり、二人の王子が
手を取り合い国を援ける兆しにも思えた。]
[兄に比べ、身体の弱い弟。
二人を見るに、玉座を継ぐのは一目瞭然であった。
そもそもラメールは今まで長兄が王となる国
その将来に一点の曇りもなかった、その時は。]
[兄にはこんな話をした。]
大事なことほど、他人任せにしたらあかんのですよ。
どんなに信頼おける相手でも他人は所詮他人です。
他人に都合よく流されたらあきまへん。
[それから弟には]
国言うんは王だけでは回りません。
ウェルシュ王子には王子の役割がある筈です。
兄君が王になった暁には、支えてくださいね。
[こんな風に話したか。それを幼い二人がどう受け取ったかはわからぬが。偉そうに講釈を垂れる辺り、己もまだ若かったのだ、と*]
── そして ──
おぉー、さすがソマリくん。
速いなぁ、感心感心。
[まさか使いの者から直接聞いたわけではないのに
ここに来たなどと知る由もなく>>209
その顔が一瞬歪むのを見て>>211]
あれ?知れへん子ぉやった?そんなことないやろ。
[と念を押した。返ってきたのは否定の言葉だったろうが
はて、ではその眉根を寄せた真意とは。
引っかかりこそすれ、個の感情を全て理解しようなど
到底無理なこと、とあえて気に留めず。]
ほな、頼んまっせ。
[にっこりと笑みは絶やさぬままに]
あっ、それからな。
ここの尚書長官補佐のラバルと
ゾネスのフォールデンが婚約したんやって。
なんか話聞いとれへん?
[めっちゃ羨ましいなぁ、と喜々とした様子だが
ラバルといえば元老院の息のかかる文官
片やゾネスは軍の中でも王都から遠く離れた地。
何かあったとしてもこちらに伝わるのは遅くなると
軍属ならば想像に容易いだろう。
詰まるところ、きな臭い動きはないかと探りを入れたのだった。]
王が亡くなったこと、城下では暗殺やなんやって
騒がれとるみたいやんな。
ホンマ、ゴシップになりそな話大好きやねんなー、みんな。
[取るに足りない噂話として、そんな愚痴を零すだろう。
珍しく城内に籠る男は民衆の不安の波紋が
あちらこちらで広がっていることをまだ知らなかった。
ソマリから話を聞けば、よいしょっと掛け声と共に
本部を後にした。さて、どこへ向かおうか**]
[ 目の前の画家は、只々、静かにそれを聞く
暁を迎えるために新人軍人が思い描く絵空事
絵空事で綺麗事で、夢まぼろしかもしれない
それでも。それが最善の策。
……だとあたしは信じてる。
それは彼女の「きみだけでも」という言葉で
現実を思い知らされる
知らぬ訳ではない。
皆口には出さないだけだ。
1ヶ月ほど前の王宮での夕べ
黄昏の空の下での監査局長の視線やことばは
その一端ではなかったろうか。 ]
………そうね。本当にこのまま、
何事もなければいいのだけど
[ 現に混乱をきたす城内で
それが真実であろうと無かろうと
”何事も”なければいい。
何事も。 ]
[ 彼女の言う受け入れがたい真実とは
何を、指しているのだろうか。
この時のあたしには思い至らなかったこと
そして彼女が知っている 真実のこと。
ええ、きっとこのときのあたしが
“王を手に掛けたのが軍部の人間だ”と
いつしか民に流れる噂を聞いていたのなら
彼女の言葉の意味をもうすこしだけ
注意深く、思慮深く、
真正面から、聞いていたのかもしれない
だけどそんなこと夢にすら思わずに
愚かだったあたしは表面的な事実ばかり
捉えようと、していたから。
きっとこれに気づくのは、ほんの少し後のこと
だから今は
一介の絵かきの言葉を単なる忠告として
頭の中に、刻みつけるの >>201>>202]
……真実は、曲げてしまっては、
平和は訪れないもの
[ ”曲げたほうが訪れる平和”なんて
存在すら知ることのない、愚かなあたし
蓋を全て開けてしまえば
真実を隠さねばならない立場にいることなんて
以ての外だったから。 ]
自分と他人が求める真実が違っても。
それが真実であると暴かれたときには
……綺麗事だけど、受け容れなくちゃ。
信念は曲げない。
だけど、欲しい真実が得られなくても
その時は、という話よ。
なにがなんでも我を通すことじゃない
信念を貫くこと以上に国を守ることも、
あたしにとっては大切だもの
[ 人間同士の汚い一面なんて
まだ殆ど触れたことない故での語れる世界
それに、あたしは気づくことすらできない ]
[ 話が変わり、祖父の墓前に報告に、と
それにはほんの少しだけ緊張を解いて頷くわ ]
ありがとう。
あたしも、まずは今日の混乱が落ち着いたら
きっと、かならず。
[ 街に行くという彼女には
混乱には気をつけて、と見送ろう
まさか彼女自身が、混乱の火種になろうとは
ほんの欠片すらも思うことはなく。
見張りにもそう伝えるわと
ひらりと街へ消え行く淡い髪色を
そっと、見送って。 *]
─ その日の午後 ─
[ それはいつ頃の事だったろう
王宮内での騒ぎは一旦落ち着いたうえで
軍部は一同、招集を掛けられた
上官から伝わったのは
「ウェルシュ王子を王とする文書の存在」
「真偽については現在確認中」
その2つのみ。
結局それ以上を下層部が知ることはなく
王の死因や、街で騒がれている暗殺の真実も
勿論、知る手立てはない。
唄声を持つわけでもないただの小鳥は
鳴り渡る鐘に泣くことしかできない。 ]
[ それと引き換えに言い渡されたのは
王宮および城下の警備の強化、騒動の鎮静。
例に違わずあたしもそれに駆り出され
その日は王宮と城下を行き来しては
民の混乱を鎮火するのに回ったわ。
その間、誰かに会ったかしら?
どこから聞こえてきたのか
「次期跡継ぎが第二王子である」という噂
そして ──
どこぞで撒かれたちいさな不安の種 >>215
それは確実に街に侵食し始めてることを
あたしは、知ることになる。 **]
/*みんな土曜日忙しいんやなぁ。
リーゼロッテちゃんがそういうんならめっちゃ漏洩待ったナシやねんけど、俺も夕方まで反応でけへんなるしなぁ。
ーー回想:アレクシスとーー
[彼はピンクから聞いて、アレクシスがお菓子を買ってるのはお見通しだったけど。
アレクシスはお菓子より粉もん?が好きみたいだ。
彼はアレクシスに連れられてシャカリキに粉もんを食べたことがあっただろうか。
まぁ、彼は何の気なしに戯言だったため何でもいいよという顔をしている]
[肩をがっしと掴まれれば、驚いた反動が伝わってくる。
彼は目を丸くして後ずさった]
あっ、ありがとうございます。
[食い気味のアレクシスにこんな廊下の真ん中で言うのは間違えたと思いってるだろう彼]
お会いしたことはあると思います。
磨けば光るとは……、また失礼ですね。
[でも、まぁ、男に勝るだろう勝気な女性との噂。彼の記憶は少し美化されていて、実際は筋肉隆々の女性かもしれない。
貴族の香水臭い人たちより随分魅力的だけど]
そんなに魅力的な方なんですか?
浪漫を感じるほどに……。
[アレクシスの言葉を彼はどれだけ本気にとったのだろうか]
ふむ、参謀総長がそう易々と土下座をするというのはいかがなものかと思いますよ?
それに指一本と言った時点でもう下心がありありと見えてしまってるじゃないですか。
[随分本気に受けとっていたみたいだ]
私とあなたがですか?
いや、ラバル家ということですよね。
後ろ盾……、そうですね。
親戚共々生粋の貴族たちですからね。
しかし、他の家ならばご紹介もできるでしょう。
どんな背景があれ参謀総長、魅力的に
感じる家もありましょう。
[アレクシスの思いに彼はピンとこなかったんだろう。
悪気なくただの親切心で見合いを勧めてみせた]
これから先ですか。
私の父は元々軍で中将まで
登りつめていましたが亡くなってからは
確かに後ろ盾はないですね。
[私は軍の才はなかったですしと付け加える。
代々軍部に強い貴族と婚姻を結んでからか、アレクシスの言葉はすんなりと入ったみたいだ*]
/*
>>229
>唄声を持つわけでもないただの小鳥は
鳴り渡る鐘に泣くことしかできない
この拾い方上手いんだよなあ
/*
誰が殺ったかクックロビン
っていう短文がどうしてか面白くてしょうがない
マザーグースの他の詩はそんなことないんだけどね
― 外務長官・執務室 ―
[外務長官の執務室を訪れた目的は、ウェルシュ王子の人柄について尋ねるものだった。>>208
ドロシーとしても、それは知らぬところであり、ぜひ聞きたい内容だった。
フェリクス王子とは一ヵ月前に直接顔合わせの機会があったものの、ウェルシュ王子とはまだ面識がなく、直接言葉を交わした事もない。
末端の士官にとって、王室の人物は基本、直接会えるものではないのだから]
いただきます。
[上官が出された紅茶に手を付けるふりをしているのを横目に見ながら、わたしはカップを持ち上げ、ためらわずにお茶を口に含む。
いきなりの訪問で毒を盛る暇もないだろうし、一応自身は上官の毒見役も兼ねている。
わたしが今すぐここで昏倒したら、文武官の対立の理由が増えるのだろうけど、そのような兆しは起きず、美味しく飲むことができた]
[お茶をいただきながら、二人のやり取りを黙って聞く。
王の間でお姿を拝見したのが初めてだが、外務長官が言う通りの印象を自分も受けた。>>218
武のフェリクス王子とは対極にある文のお方。
非常に聡明で冷静な方なのだと、王の間のやり取りでも十分に推し測る事ができた。
なるほど、先王が後継者を決めあぐねていたのもわかる気がする。
(実際、なぜ今まで決めていなかったのか理由は分からないままだけど)
噂通りの優れた人格と才覚の持主のようだから、やっかいな後継者が一人ではなく、二人なのだと思い知らされて、わたしは思わず溜息を吐きたくなったけどね。
二人の王子の評判を直接落とす事は難しそうだ。
やはり、お互いに主張しあい譲らず、ぶつかりあって共倒れていただかないと]
[腹の中で思考を巡らせながら、目の前に居るフィオンの様子を改めて伺う。
アイリがここを訪ねた目論見通り、やはり目の前の人物はウェルシュ王子と懇意のようだ。
若くして今の地位に昇りつめた超エリート。
外務長官として、自国からすれば頼もしい限り。
外の国から見れば、やっかい極まりない人物。
ウェルシュ王子の周りには、この国の叡智が集まっている]
……。
[眩しい者でも見るように目を細め、わたしは再び手元のカップに目を落とした。**]
[無表情の下に様々な思考を巡らせながら、目の前に居るフィオンの様子を改めて伺う。
アイリがここを訪ねた目論見通り、やはり目の前の人物はウェルシュ王子と懇意のようだ。
若くして今の地位に昇りつめた超エリート。
外務長官として、自国からすれば頼もしい限り。
外の国から見れば、やっかい極まりない人物。
ウェルシュ王子の周りには、この国の叡智が集まっている]
……。
[眩しい者でも見るように目を細め、わたしは再び手元のカップに目を落とした。**]
/*
リーゼロッテはウェルシュ王子と面識あるのだから、直接会いにいけるのになぁ
待たずに動けばいいと思うよ
/*あれっ、これフィオンくん、嫁ぎ先(キリング元)見つかったフラグ??
うらーやまー。
どう死にたいか、よりもどう殺したいかが優先だと思う。せいぜい殺したいと思えるようにネガキャン頑張りますわ。
[物腰丁寧な姿勢、教養の整ったその話し方になるほど、外務官として選ばれるだけある。
アイリは多少警戒していたものの、協力的に彼の目から見た>>212>>218とウェルシュ王子のことを聞くとその知見の深さ、彼の王子に対する信頼、そしてアイリには理解出来なかったウェルシュ王子が兄君を差し置いて"なぜ支持者がいるのか"が見えてきた気がした]
・・・なるほど、フィオン外務官
あなたはこの国で信用に足る人物だ。
王子への忠誠も然ることながらしっかりと見ている。
とてもわかりやすかったありがとう。
[隣でカップに口を付けるドロシーの様子を見て、アイリも少量を口に入れる。彼女は黙って話を聞いている。
これから手元で活躍してもらうならば、こう言う場も経験になるだろう。]
ところでフィオン殿、一つ頼みがある。
[そう言って取り出したのは隣国の地図、修正が加えられていることなどに気づかず、それをそのまま机に広げてみせる。]
これはゾネスと国境を分かつアマ城の詳細図だ。
これを貴方に渡しておこうと思う。
聞いていると思うが、ゾネスの土地は豊かでは無い。
それに反してアマ地方は収入豊かで兵も怠けている。
先王の代より何度か侵攻を提言しているのだが。
何分、話が進まぬ。
もし、あの文書が本物でウェルシュ王子がそのまま即位するならば
戦功も必要になるだろう?
私よりも憶えの良い貴方にも色々手伝って欲しくてな。
私用ではあるが、預かって貰えないだろうか?
[アイリにはフェリクス王子に後継者になって欲しい願望はあっても現状では血を血で洗う戦いまで加担する気は無い。
本物であれば認めるとフェリクス王子自身が言った手前、ラバル家との婚姻のこと、アレクシス参謀総長への信頼もあって調査の結果の暁には従う気でいる。
フィオンの言葉で見方が変わったのもあろうが。彼がそれを受け取る受け取らないにせよ、それはわかりやすく領土の拡大がアイリの要望として中央には伝えていこうと思う。その話が終わればドロシーを伴い部屋を後にしようと席を立つだろう。**]
― 幼きあの日 ―
だいじょうぶだ、お前はわるくない。
[熱を出して寝込む弟。
布団を被りながら落ち込む弟に、少年は頭を撫で一つの本を置いた。
弟が熱を出し寝込む度に本を置いているのだ。
最初は絵本、次第に段々難しい本を置いていた。
元々本を読むのが好きな弟が喜ぶ様にと思っての事。
自分の様に出来れば良いのに、と自分の無力さを嘆く弟には幼いなりではあるが励ましの言葉を告げる。]
できるようになる。
ウェルシュはぼくの弟だ、父上も母上のこどもだからできるようになるっていってたんだ。
じかんをかけて、いっぱいべんきょうすれば、ぼくもウェルシュもりっぱな大人になれるって、いってた。
[両親はよく言っていた。
「二人とも賢い子供だから、沢山の事を学び経験を得れば立派な人間になる」と。
身体の弱い弟を励ます為に言っているのだが、己もその言葉を信じ、武に励み文を学び、立派な大人になれる様に精進する。
父を助け、母も弟も民も守れる立派な大人になると心に決めて目標の為に努力を惜しまなかった。]
― 一月前、自室にて弟と語り合う ―
[コンコン、と扉を叩くと同時に侍女と弟が部屋の中に入っていく。
弟の姿を見えれば、自ずと厳つい表情が綻び微笑を浮かべ訪れた来客を温かく迎える。
ソファに誘導し二人が腰を下せば、侍女が茶と菓子を用意し下がっていく様子に一言礼を告げてから。]
いや、忙しいからこそゆっくりとした時間が必要だ。
[謝る弟にゆるりと首を振り気にするな、と伝えてから身体をソファに預け足を組む。
隣国の事を尋ねる弟の話に耳を傾けながら静かに紅茶を啜る。
愚痴交じりで語り合うのは生真面目なそれでは無く、身内の語り合い。
戦乱の兆し無し、と告げれば褒めて貰えて>>=5、此方は静かに首を振る。]
それは父上が確りと地盤を固めてくれたから、俺が軍を束ねても大丈夫だったりするんだ。
[真に父が王として鎮座し、権力のバランスを保っているから、己が軍を束ねても上手く運用出来る、というもの。
それは心から思ってる事であるので、謙遜とかでは無く事実だと告げる。]
軍事力で難しいならば、内から崩すか。
ならば、内政を整えなければならんな。
内から外に通じてる、なんて事があった日にはシャレにならない。
そうならない為にも、お前には期待してるぞ。
[再びカップに口を付け、紅い茶を含み渋みがある味と爽やかな香りを堪能してから、カップを置き弟を見遣る。
話が一度途切れ、新たな会話が生まれたと思いきや>>=6。]
[問われる事は父の後継者発表の事。
此方にとっても弟にとっても人生を決めると言っても過言ではないくらい重大な発表だ。
その発表に関して問われれば、少しだけ間を置いてから。]
父上は何方を王太子にするにしても、人の上に立つ大事さ恐ろしさを早めに学ばせようとしてると思ってる。
まだ父上がご健在である内ならば、王太子が失敗してもフォローは出来る。
そこからの経験から学べて次に活かせる、というもの。
――――王になれば、失敗は許されない、からな。
[王になると上の者からのフォローは無い、という言外の意味を込めつつ本音を交える。]
だからまだまだ時間が欲しいのだ。
俺が王になるにてもお前が王になるにても。
父上や他の者から沢山の事を学んだ事を生かし、国の為に尽くす。
――――それが、民を守る為に繋がると思ってる。
[民を守らなければ、と言う弟に合わせる様に民を守る意思を示し、共に進むべき道は同じだと伝えようとする>>=9。]
[何かに縋る様に此方を見てる弟は何を想うのだろうか>>=10。
口を真一文字に結び、静かに肩を一度、叩く。
幼い頃はよく頭を撫でていたが、もう成人となった弟に頭を撫でようとはしない。]
――――あぁ、大丈夫だ。
[そう、短い肯定の言葉を弟に、送った**]
――ラバルとのお見合い>>219――
[ラバルの母方の目に見えた呆れた色]
(やはり無理か...)
[不機嫌が見えて気を落としかけたとき、リヒャルトは微笑み私の傍で声が胸に響く。]
え···?
[後ろの母とは相反する笑顔、式の流れに私の胸はぱあっと華やいだ。]
半年·····では半年後に式としましょう!
[驚いた、ドキドキと心臓が五月蝿い!黙れ高鳴るな!
アイリは自制に追われた。
嬉しい
こんな私でもこんな機会に巡り合うなんて――――]
や、約束しよう。時間は作る。しかしその……
[気になるのは後ろの貴婦人、その手をとっても良いのだろうか、最後に躊躇い。あげかけた手が自分の胸をきゅっと掴み不安の目でリヒャルトを見つめた**]
[馳せ参じた早さを言われたならば、一度更に深く頭を下げた。]
御褒めに預かり光栄です。
何分、そういったところにしか、
…取り柄がありませんので。
[そう返す表情は軽薄な笑みの儘で、何処まで本心か捉えかねるものだったかもしれない。
然し、頼まれた内容に苦渋を飲む思いが出てしまったのだろう、念を押すような言葉に首を横に振る。]
………、 …いえ、存じ上げております。
調べよと仰せなら、御意に。
[再度重ねて請け負う意を示せば、それについての追撃にも近しいものはなく、宜しくという意味の類いの言葉があっただけだった。
それが、敢えて気に留めなかったとは知らないが。>>222]
[それでも、これ以上居たたまれない気持ちになりつつあったのも事実だ。
俺は早々に部屋を出ようとして、]
…はい、聞き及んでおります。
[…見事に失敗した。]
一介の諜報者には差し上げられる祝義がなく、
目下頭を悩ませているところでしたから。
[内容はとても関わり無さげにも映りそうだが、実、聞かれてもいいように婉曲させた言い回しであるに過ぎないだろう。>>223
嬉々として映る様子に、軽口のような言葉を返しながら、特にこれといった動きはなかった筈だと、少し考えていたところで。
ふと、鷹匠として会いに行った時、王が零していた事を思い出した。
諸外国の都市が描かれた地図の中に、金山の位置が示された地図が一枚、紛れ込んでいたらしい。>>0:337]
フォールデン様はどうやら。
国を更に確固たるものに成さんとしてか、
地理情報を調べていらっしゃるようですよ、
……国外資源の。
先王様が唸っていらっしゃいました。
[少なくとも、難攻不落を謳う要塞を支える白狼騎士の総督。
それが国外資源を調べていると聞けば、先ず穏やかではないだろう。
(どう取るかは、参謀様、その人の考え次第である。)
俺はただ、あった事実を述べるのみだが。]
然し先王様は流石ですね。
公務で多忙でありながら、尚且つ、
息抜きの場である私の前でさえ。
公文書を書いている素ぶりの欠片をも、
隠してみせたのですから。
[彼の心内に波紋が投げかけられたならばいい、と思った。
驚くほど俺の気持ちは中立にはなかった。 “両王子の何方でもない” のは、依然と変わりなかったのだが。]
あぁ、然しながら両王子様は。
何とも…酷な立場でしょうね、現状。
[あっけらかんとして、普通に言ってのける飄々さだった。]
[話の内容はそのまま、街の噂話の方へと移ろっていく。>>224]
そうですね、ただ ……───
[一旦圧し黙ってから、再び口を開いた。
それは、少し距離を詰め、一層と声を潜めて。]
宮内の者には、
…特に、気を付けてください。
拡がってはならない筈の話までも、
城下町の民衆に拡がっているのです。
[そこまで話せば、後ろに一歩踏んでから手を身体の前側に添え、恭しく一礼する。]
では後程、 “風の便りを御待ちください” 。
[そうして出て行こうと扉を押し開けてから、「あぁ」、と、さも今思い出したかのように、僅かに振り返って言うのだ。]
然し、文に秀でたラバル様と、
武に秀でたフォールデン様が、ですか…。
子女なら非常に聡明な白狼騎士総督、
子息なら… いかまで上り詰めるのでしょう。
御二方共良家の出ですから、
身分的な不足も、ないでしょうし。
[当たり前のように、国が続いている事を想定で話をする。
彼がこの言葉をどう見るのかは考えるつもりもない。
王宮の権力争いとは無縁な身の上であるからこそ逆に、自由にそんな憶測も発言できたのだ。
与するとも対するとも掴ませない軽々しい言葉で以って煽るような事を述べてから。
猫は、返事を返し切って今度こそ、部屋を去っていった。]**
/*
在席状況変えてなかったよびっくりだよ…、、、
国を喪ったと知って平穏を臨ませたいとジュードが思わない訳がなかったんだ…、、、
― 街へ出る前の ―
……もちろん、此れからも
何事もないに越したことはないけれど
此れまでは本当に何もなかったのかな?
[ 幾らか時を遡る王宮の夕刻。
黄昏時に交わされた言葉は知らないけれど
"何事"を危惧するのは先のことだけで
それで、本当に良いのかと尋ねる風に。
穏便に済ませられるなら、
密かな不和の種には目を瞑るのか、と。 ]
ラメールは今まで…本当に平和だったのかなぁ。
[ 根本的な疑問を投げかけた。
真実にまで口及びはせず。
けれども、多くの人間には
受け入れ難いだろう確たる事実を。 ]
[ 平和だと民の多くが思っていた。
――あるいは 思い込みたがっていた。
けれど、それは"事実"ではなかったから
不穏な噂が広まるのは遅くはなかったのだ。
…絵描きの小娘一人でも
民の不安を煽ることが叶うほどには。 ]
…まあ、政を考える立場ではない
ボクやきみが幾ら理想を唱えたところで
結局は為せない者の絵空事でしかないけれど。
ラメールはこれからどうなってしまうのか…。
それを語るのはもっと先のことだろうけど――、
空想を描く画家の立場としては一つだけ言えるね。
[ 一か月も経てば真新しいサーベルも
軍人としての所作も多少こなれて見えるものの。
けれどその実、
口にする言葉は聊か理想に偏っているように思えた。 ]
国益より私益を願う人間が多ければ、
ラメールの名は地図からやがて消えるだろう。
…かつて滅びたボクの故郷の国のように。
[ 一時吹く風ほどの軽さで、
さらりと囁いた言葉は
眼前の彼女に聞こえたかどうかほど。
きっと周囲の誰も聞かれてはいなかった。 ]
人は間違いを繰り返す生き物だ。……でも。
ラメールの民はそうでないと信じているよ。
[ 思えば長い年月をこの国で過ごしてきた。
諍いや争いを見たくはないとも思っていた。
故に言葉の中に嘘はなかった。
…ただ一つ。
更なる恒久的な平穏の為に
自ら不和の種を蒔いている事実を除けば。 ]
[ 真なる願望は秘して、
話を変えれば墓地の話を持ち出す。 ]
…近頃は不穏な雰囲気が漂っているから
一人きりで訪れる時には重々注意するといい。
妙な噂も流れているようだからねえ。
[ 表面上は相手の身を案じるもの。 ]
国王陛下は暗殺されたんじゃないか…なんて。
そんな噂、誰が流したのやら。
[ ついでのように加える。
尤も、街中へ行くことがあれば
然して時間もかからず耳にするだろう噂。
けれど、彼女が街へ行く頃には
異なるものに変わっているかもしれない噂。 ]
[ ローレルの口から出るのはあくまで噂話。
"知っている"風には話さない。
…街の中で、いつもそうしているように。 ]
あまり宮廷の人間に心を許さないことだ。
それじゃあ――また会おう。…そのうちね。
[ 気を付けてと言われたら>>228
微笑んでそう返事をしただろう。
気を付けるべきものは外ではなく内に居る。
それだけ覚えていて欲しいと思いながらも
見送る視線を振り返ることはせず、外へと。* ]
― いつかどこかで ―
[ 街で噂話に花を咲かせていた頃。
とある場所でその人を見かけたのは偶然だった。 ]
民にとっては、
自分に平穏をくれる人間が救世主だよ。
…何も長年頂いて来た王の血を引く者でなくともね。
[ 綺麗な金色の髪へ目を遣って
不遜な言葉を挨拶代わりににっこりと笑う。 ]
……しばらくぶりだねえ。ブライアン尉官どの?
[ 声をかけてみたのはいいものの
さて、妙な邂逅からしばらく
相手は自分を覚えていてくれたのだったやら。* ]
― 宮廷内 ―
[ 時は変わり、王宮へ戻って来た画家は
此れからの絵描きの仕事はどうしようなどと
考え事をしながらふらりふらりと歩いていた。
しばらく無職も同然になりそうな様子。
慎ましやかに暮らすほどの蓄えはあるけれど…
そんなことを考えていたら、
歩む先にその人の姿があった。>>224 ]
やあ。
きみとこんな場所で会うのは珍しいね?
今し方まで仕事をしていた…というところかな。
[ 声をかけてみれば、
以前会ったのは何時だっけなどと考え。 ]
…今だったら。
簡単に描けるのは『どっち』になるんだろうねえ。
[ 何くれとなくいつかの遣り取りに絡めて、
遠回しに探りを入れてみるのだった。** ]
/*
一日目からフルスロットルでぶん回してるけど回想もしたいのです…
でも大体気が付いたら寝る時間なんです…うっうっ
/*
こう、ちょこちょこっと書き溜めて落とすと
段々何を言いたいのか自分でもよくわからなくなってくるので綺麗にまとまってる人の文章見るといいなあって思う画家
―― 参謀本部 ――
いいえ、こちらこそ。
軍の中枢たる参謀本部にお招きいただき光栄の至り。
行き違いになった事はどうか気になさらず。
[>>178こちらもにっこりと作り笑顔を返す。
この参謀の行動は素なのか、それとも狙ってやっているのか。
何にせよ、僕らの化かし合い・腹の探り合いは
心底下らない所から始まったようだった。]
さて、まずは助力を頂ける事に深く感謝申し上げましょう。
監査局は軍と違って少数精鋭のため、常に人手不足でして。
細々とした雑務に気を取られることが無くなれな、安心して調査に取り組めるでしょう。
[と、今の僅か一発言に三個くらいの嫌味を含ませて。
本題である文書の真贋の話になれば、真剣な表情を浮かべ。]
……文書が保管されていたのは書庫の最奥部。
あの場の鍵を持つのは陛下と尚書閣下のみ。
故に、もしも"遺言は偽物"だったと仮定するならば。
偽造が可能なのは尚書閣下およびその周辺の者に限られます。
[先王陛下が持つ鍵は陛下しか持ち得ない。
ならばこういった結論に達するのは当然の帰結と言えた。]
[軍が事前に御名玉璽を作成されてない、という事実を明かしたら弟はすぐ様幼馴染の方に視線を向けた>>157。
何か言いたそう雰囲気を持つ弟は何も知らされてないのかも知れない、そう思えば貴族達の偽装を疑わざる得ない。
それでも弟は冷静を保ちながら二つの可能性を提示するが……>>159。]
――それは有り得ぬ話。
父上は、寛ぐ場でも公文書を見せない慎重な御方だ。
後継者を発表する時点で、「万が一」の事を考慮し御名玉璽を残し、その旨を公表なされた方が有益なのはご承知の筈。
そうする事で「万が一」の事が起きる可能性を出来得る限り抑える事も可能である上に、牽制となりうるだろう。
王太子の発表する、という意思を示して時間が経って尚報告されてないのか、強い疑念が残ると言えよう。
[軍に知らせる事が出来なかった、と言う可能性を示唆する弟に対し、此方は眉間の皺を刻まざる得なかった。
急な呼び立てが有ったと告げる幼馴染の言葉に対しては明らかに嘘だという事に気付き>>168、此方は睨み付ける。何故ならば――――。]
[後継者を誰にするか発表する旨を国内外に告示する前に>>0:5。
父が直々に御名玉璽を作る旨を此方に伝え、その準備を進めるように命じた、と聞いたからだ。]
[調査の件では武官文官双方とも話が纏まり一騒動に終止符は打たれただろう。
葬式の日時を、調査の期間を、戴冠の時期を取り決めようとする弟の提案を耳にする>>162。
期間は短過ぎる、という思いはあれど、国外からの干渉を最小限に抑える兼ね合いを考えれば致し方あるまい。]
些か短すぎて双方が納得出来る事が材料は揃うのか、という疑問があるが。
それは、監察官長と参謀総長の手腕を信じるとしよう。
此方とて王の不在を快くは思わないので、出来うる限り尽力を尽くすと誓う。
[文官側からの皮肉は全て受け流し、颯爽と、弟を見ること無く背を向け踵を返し、王の間から一人立ち去っていくのであった*]
また、考慮すべき事がもう一点。
あの詔勅には確かに国璽が押されていました。
御名の筆跡を模倣するのは容易いことですが、
国璽の印影までをも真似するのは非常に難しい。
[何者かが国璽を盗んだとか、勝手に利用したとかなら話は別だが。
もしもそんな事態が起きていれば、今頃は大問題になっている筈。]
そういった意味では、ウェルシュ殿下が語られた
『あの文書は確かに陛下が自ら記された物だが、
不幸にも軍の承認を得る前に急死なさった』
――という筋書きに、一応の妥当性はあると思います。
[ここまで話して、貴殿の考えは如何に?と話を振る。]
また、考慮すべき事がもう一点。
あの詔勅には確かに国璽が押されていました。
御名の筆跡を模倣するのは容易いことですが、
国璽の印影までをも真似するのは非常に難しい。
[何者かが国璽を盗んだとか、勝手に利用したとかなら話は別だが。
もしもそんな事態が起きていれば、今頃は大問題になっている筈。]
そういった意味では、ウェルシュ殿下が語られた
『あの文書は確かに陛下が自ら記された物だが、
不幸にも軍の承認を得る前に急死なさった』
――という筋書きに、一応の妥当性はあると思います。
[ここまでは、あくまで客観的な意見を述べただけ。
そこで、貴殿の考えは如何に?と参謀に話を振った。]
[彼女から>>236信用に足る、との言葉を聞いて少し安心した。
この状況であまり敵は作りたくない。内部分裂などしてしまえばこの国は狙われやすくなるのだから。]
…それはよかった。
[ところで、と>>237彼女は机に1枚の地図を広げた。
私もそれを見ると、緩めていた気を再び引き締める。]
アマ地方…ですか。
なるほど、これは役に立ちそうだ。
[隣国の城の地図と聞けば、ついじっくりと確認してしまう。
修正が入っていることには気がつかなかった。いかに隣国と言えども、城内の地図となると易々と手に入るものではない。]
わかりました。私の方で預かりましょうか。
まあ、暫くはそれどころではないでしょうが…今の内から考えておいて不足はないですからね。
その時は協力することになると思いますのでよろしくお願いします、フォールデンさん。
[アイリ・フォールデンの横に座る彼女の思う事など知る由もない。しかし、彼女が王の間の騒ぎの発端>>32だったように記憶している。まだ静かだった時、彼女の声をきっかけに文書の真偽が問われることになったはず…
私と北の指揮官との会話の途中、少し表情が変わった気がしたので、こう声をかけてみる。]
…何かありましたら聞きますよ?
[何かありそうな気がしたからこそ掛けた声だが、彼女が外部の人間などとは全く思っていないようだ。*]
[――そんな話の最中か、後だったか。
>>183少し話を逸らして彼自身の考えを尋ねてみれば、
思いもよらない例え話>>184が帰ってきて。]
……失礼ながら。
その例えは前提からして破綻していますよ。
[僕は呆れたように首を振る。]
貴殿の仰る通り、この世の歴史上、
王位継承の隙を突いた侵略から発生した戦争は数え切ず。
また、外交努力が必ずしも成果を上げるとは限りません。
我々がどれほど平和を志していようと、
起きる時は必ず起きてしまう――それが戦争です。
[この程度は史書を読み解けば簡単に分かることだ。
戦争はいつだって"転がり落ちる"ように始まって、
誰にも止めることはできない、そういうものだ。]
故に、貴殿はこの国の護り手たる軍人の一員として、
外敵が現れた際にはこれを防ぎ、場合によっては討ち滅ぼし。
ラメールの王家と民、国土、文化を守る責務がある。
[何人が王であれ、その一点においては変わりはないというのに。]
にも関わらず、今の例え話の中にあって貴殿は、
フェリクス殿下の元でしか働く気が無いとでも言いたげだ。
[何故、ウェルシュ様の場合に限って攻め込まれると言うのか。
何故、フェリクス様の場合に限って武力行使すると言うのか。]
それとも貴殿はこう言われる御心算かな。
"己はフェリクス様の個人的な家臣で、ウェルシュ様が王になるなど認められない。軍人の責務など知った事か!"――と。
……ああ、失敬。
今のは例え話ですので、あまり気になさらず。
[気を悪くされたのなら申し訳ない、と軽く頭を下げて。
張り付いたような笑顔を浮かべたのだった。]*
―― 王宮・第二王子私室 ――
玉座の間での毅然とした態度、お見事でございました。
[深々と頭を垂れて敬服を表す。
今ここに集まっているのは、彼を支持する主要な者達。
そこには外務長官の姿や、尚書官長の補佐官の姿もあったか。]
……殿下、まずは無礼を承知でお聞きしておきます。
かの文書の真贋について、我が監査局は鋭意調査しております。
しかし、もしも、遺言が偽造であったと判明したら。
先王陛下が指名した本当の後継者が兄君であったとしたら。
――殿下は、如何されますか?
[僕としては、まず何よりも優先して、
これだけは聞いておかなければならなかったのだ。]**
/*
ふう……ここまでで一段落。
本当はアレクシスに暗殺についてカマかけしたかったけど中の人がリアルでいいアイデアを思い浮かばなかったので没になりました(
― 先王が眠る静かな部屋で一人 ―
[軍靴を鳴らし、誰にも会う事も無く一人廊下を颯爽と歩いていく。
一際豪華な造りをしている扉を開けば躊躇いも無く入って行った。
其処は崩御された王が寛げる数少ない部屋、即ち私室である。
永久の眠りに就いている父の周りには白い花が添えられており、身の回りを世話する侍女達がその死を悼み、さめざめと涙を流し悲しみに更けていた。]
先王陛下と話がしたい、皆下がってくれ。
[此方の存在に気付き驚いた矢先に下がれと命令されてしまった侍女達。
慌てながらも頭を垂れさせ私室を後にする彼女らに一瞥もくべずに寝台の傍らまで歩み寄り、眠る父親を見下ろし堪える様な一言を漏らす。]
――……如何してですか、父上。
[胸を穿たれこの世を去った父に問うても、答えは返ってこない。]
― 時は遡って一月半 ―
[その時は夜明け近い時間帯だったのだろう。
父と息子が二人で見晴台で空を見上げ、二つ輝く暁の星を眺めていた。
近々に隣国の視察に行くという報告を父にすれば、珍しく「一緒に星を見ないか」と誘われ、共に見晴台までやって来たのだ。
自分と父と二人っきりで親子の会話をするの何時方振りか。
されど、父子との会話は固く親しみの薄いものであり距離を感じさせる得ない。]
父上、何故此処に私を誘ったのでしょうか?
[ごく自然な疑問を投げ掛け父に問う。
二つ並んで輝く星を眺めながら返ってくる答えは、時期に後継者発表を告示する、というもの。
周囲には薄っすらと次期国王候補の話が出ているのは耳にしていたが、実際父からその話を持ち出されれば驚きを隠せられなかった。
その理由は人の上に立つ大事さ恐ろしさを早めに学ばせようとしてるとしている事。
父が健在である内ならば、王太子が失敗してもフォローは出来る事を踏まえたうえでの考えだと聞けば恭しく頭を垂れさせ感謝の言葉を継げる。]
私達兄弟に厚い顧慮を頂き有り難き幸せで御座います。
[ピシっとした動きで腰を曲げ頭を下げ、すぐにもとの体勢へと戻し父の話に耳を傾ける。]
[話の流れで、父は御名玉璽を作成する旨を此方に伝え、尚書官長にその手続きを踏ませるように命じたと。
何れ大将の方に話が届き、報告も有るだろうと言われたら此方とて反論をする事は無かった。
その時は大将に話を通さなかった事に疑問を抱かず、了承の態を示す。]
では、報告の方をお待ちしております。
[あの時、自分は如何して大将にも話を通してなかった事に疑問を抱かなかったのだろう?
あの時、父は如何して大将にも話を通してくれなかったのか。
一月以上時間が経ったのに、王は尚書官長に追求もせず此方にも話してくれなかったのか。
何故だ、如何してだ。如何して。如何して、如何して*]
/*
プロでふわっと書いた幼馴染と再開して価値観変わっちゃった的なところもうちょっと掘り下げられたらいいなあって
[ 本当に何もなかった?と尋ねる顔には
一瞬眉間西班を寄せて、考える。
そして続く、小さなつぶやきにも。
彼女の心の裡は知らない。
ただ奇しくも似たようなことを思う
王の死ひとつでここまでの混乱を生んだ
暁の国は本当に平和だったのだろうか、と]
……あなたがその言葉に含ませた本質は
あたしには、わからないけれど。
だけど、
「何もない」ことは無いはずよ。
現に、貧富の差だってある
平民と貴族の身分差別だってある
きっと、軍部と文官との不和もある
そして暁の国の繁栄の影に、
衰退してしまった国も有るでしょう
[ 彼女の国がそうであるとは知らない ]
だけど。
それでもラメールは今まで平和だった
そして、これからも。
そうでなくてはならないの。
[ それは、民にも聴こえるように。 ]
[ そしてそこまで伝えてから。
ローレルの言葉にため息を吐く。 ]
…………そうね。
真実がラメールの害悪にしかならいのなら
国の為に曲げられる真実も、
時には、必要なのかもしれない。
それは、信念と同じ。
我を通すだけじゃない。
時には受け入れる事も必要なの、かも。
だけど
それで得た平和は、
本当に平和、なのかしら……って
ごめんなさい、わからなくなったわ。
[ 首を振り。
そして結局は為せない者の絵空事、には
同意したように縦に首をまた、振って。
── が ]
……………え?
[ 風のようにさらりと 淡く
ローレルの口から紡がれた言葉に ぱちり
ひとつだけ、瞬きをする。
だけど、それには言葉を返せぬまま
心のなかにちいさく、影を落としたのみで。]
― 外務長官・執務室 ―
[執務室での対話は続く。
アイリ総督から他にも何か聞くことがあるかと思いきや、あくまでウェルシュ王子の評価についてのみらしい。>>236
外務長官の評価が客観的で公正なようで、信用に足ると思ったのだろう。
(わたしもそう思ってしまった)
また、フェリクス王子が遺書が本物であれば決定に従うともあるので、可能性が残されている以上、現段階では国の内部の人間とは、積極的に対立したいものではないのだと察する。
(でも、当の王子サマは遺言の存在を知らされなかったことを重く見ている>>254、つまり現時点で不信が高まっているのだと思うのだけども)]
[ 彼女の忠告と、不穏な噂 >>249
それには怪訝そうな顔をしながら頷いた
決して彼女を疑うとかではなくて、
そういう噂が流れてしまっていることに。
そしてそれを今
自分は誰にも確かめようがないことに。]
ええ、また。
[ 宮廷の人間に心を許すな
その言葉が がり と心の奥を掻く
淡い色が ゆるり 喧騒に熔けてゆく *]
[そうして、出してもらいたくなかったものが遂に出されてしまう。>>237
感情が顔に出ないように繕うと、口元を隠していたカップを下ろして図面に目を向けた。
どうやら、書き換えた事には気づかれていない様子で、内心そっと安堵する。
アマ地方はかの国の中でも、唯一といっていい生産性のある地方だ。
しかし、はじめから収穫があったわけではない。
先人たちが荒野を切り開き、耕し、作物が育つように土地を作って来た。
ゾネス地方も地形的条件が異なるにせよ、隣接するアマ地方と同じ産業が行えるはず。
そうなっていないのは、要塞の運営と国境の守りが中心で、産業に人員を費やしていないからに他ならない。
ラメールがそれをしないのは、わざわざ痩せた土地を切り開かなくても、現時点で既に足りているからではないか]
(もう十分持ってるじゃない)
(それなのに、他人が一から頑張って作り上げてきたものを奪おうだなんて)
[先王が侵略に積極的でなかったのも、わざわざ国力を割いてまでして手に入れる必要なしと判断したからではないか?
あちらの唯一の宝物に攻め入れば、その土地に住む民の反感を買う。
民を生かしたままだと、不穏分子を領土内に抱え込むことになる。
ならば殺すか。その場合、うまくやらないと、せっかくの土地が戦火に焦土と化してしまうだろう。
なんて、あくまで一軍人にすぎないわたしの妄想だけれども。
目の前の外交長官なら、そのくらい考えてくれないかな…なんて淡い期待を抱きつつ]
/*
>>271
なんでかよくわからないけど
お返事見るたびにね、こう
胸にガッて来るものがあるんですよね
こう、この頬が緩む感覚というか
…………上手いの!!!
[わたしが思考に意識を囚われている間に、図面は受領されてしまった。
何ともないふりをしながら、お茶を飲み干したカップをソーサーに戻す。その際に、何かあるかと問われてしまった。>>258]
…は、あの…。
[本当はたった今考えていた内容の一部をぶつけてみたいけど、思想の片鱗を見せるのは得策ではないと、急ぎ頭の中を切り替える]
恐れながら、フィオン長官は随分若くていらっしゃるので。
大変有能な方でいらっしゃるのだなぁ、と思っていたのです。
そして、ウェルシュ殿下の御身の周りには、わが国の叡智が集まっているのだなぁ、とつくづく。
そのような噂はかねがね聞いておりましたが、ようやく実感を伴った所です。
[と、先ほど感じたことにすり替え、ごくありきたりな回答を返しておいた。*]
/*
>リーゼメモ
>実はこの国の人じゃない、はあまりに衝撃的すぎて今のピンクの脳内では処理しきれなかった模様。でも絶対後ほど改めて使う!ありがとう
ああああああこちらこそありがとううう
お返事毎度とてもにやにやしてみてる……!
メモで叫べないから灰で言っとく!!ありがたやありがたや…
/*
ドロシーちゃんは、
レス厳しそうかなーっと思ったけど
こう、この赤ログが寂しくてつい話しかけてしまった……!
[>>257>>258 地図はどうやら受け取って貰えるようだ。一先ずのところ状況がどうなるかはわからないが、しかと自分の目で見た外務官フィオン、思ったよりも王宮が腐った官僚ばかりで無いことに安堵した]
うむ、
結果どうであれ我等臣下はこの国を良くしていかねばならぬ。
よろしくたのむ。
[一つの懸念が過ぎてさてと椅子より立ち上がる前にドロシーに話かける様子に私も横目で彼女を見る。]
??
[少し緊張でもしたかとアイリは思い。彼女が落とす感想>>274を静かに聞く。]
うむ、そうだな。
紹介が遅れたが彼女はドロシー・ブライアンと言う。
中々見所ある部下でな。親衛隊として私につかせている。
[彼女が順当に任務をこなし、経験も多くなればいつか右腕となって働いて貰おう。そうアイリは考えている。感想も同じことに感心しながらしばらく二人の様子を見ていようか*]
[実は、話に続きがあった。
この一言が此方を大きく揺るがせ、己の何かが崩れそうな、自分の人生を決める様な、そんな一言。]
『次期国王は、ウェルシュにしようと考えている』
[衝撃だった。]
[これまでの慣わしでは長兄である自分が次期国王となり、やがて王座に就く筈であった。
これまで不正をせず、何度か失敗はしたもののそれでも国を揺るがす程の過失を行ってはいない。
それどころか、大きな争いを起こさせる事も無く、平穏を保つ事が出来たというのに、その功績は認められず、弟に王位を譲ろうとしているのか!]
……っ、如何してウェルシュに選ばれたのか、教えて頂けませんでしょうか?
[この時の自分の顔はどんな表情だったのか知らない。
それを唯一知る王はその表情を察してか懇切丁寧に説明をしてくれているのだが、その内容は頭の中に入ってこない。
湧き上がる情熱を目の前の人に悟られぬ様に振舞いながら、心の中では渦巻く黒い何かが必死に訴えていた。]
『如何して俺は認められないのか!』
『父上までも、弟の方が大事だというのか!』
『今まで俺がしてきた事は何だった、というのか!』
[納得しきれない想いが胸を妬く*]
/*
此方は先王殺害に関わってない事を確定させようとしてるけど、大丈夫だよね!!
じゃぁ如何して文書の疑いを持ち待ったを掛けたのか?
・事前に文書作るという報告も書類も無く出てきた為
・文書が真でも偽でも此方が報告受けてないとして阻害したかった気持ちが強かった。
・素直に弟を王位に就かせたくねぇよバカぁ!
これだな()
/*
村建て様はどれくらいの期間を想定していたんだろう?
まあでも数日の間に重要人物がバタバタ死ぬのは流石に不自然だと思うけど(
一月くらいかなぁ……?
[その上唐突過ぎる父親の死はより不条理さを感じさせる。
胸を穿たれて死んでしまった父親。
如何して父は死ななければならなかったのか、自分でも分からない。
死因は明らかに射殺されたものである上、一撃で致命傷を負わせている故に素人の犯行ではないのは自分も理解できる事。
されど、先王の暗殺を命じた覚えもなければ、その命を殺めようとも思わなかった。
なのに父は逝去し、永久の眠りに就いているのだ。]
……如何して亡くなりあらせられたんだ。
[亡骸となった父に詰っても答えは返ってこず、奥歯を噛み締め沈黙の会話を暫しし。
何も言葉を発さず翻し、父の私室から立ち去っていった*]
── 参謀本部にて ──
[監査局が少数精鋭だという話、おそらく嫌味が混じっているのであろう。にこやかな表情の奥で、楽しいお人やなぁと思いつつ]
へぇ〜そうなんやぁ。
我々は国防ゆうでかい仕事しとるから
そういう細々したことに疎うてすんまへん。
国璽が押されとったとして、何らかの原因で
それが盗まれたんなら何も書面に信頼性はないん違います?
盗まれたのに、何故大事になれへんか。
それは“見えざる意志”っちゅーもんが働いとった。
そうとも考えられるんとちゃいます?
ま、あくまで可能性の話。
これから調査を進めて、正当な文書やったら
それは間違いなく棄却される思いますわ。
せやから安心してください。
[正当な文書ならね。]
[という言葉は飲み込んで。
己の例え話に呆れた様子の相手>>259>>260に
仰々しいくらいに頭を垂れて、パフォーマンスが如く
唇は揚々と弁解を紡ぐ。]
はぁー、なんや誤解させたみたいでえらいすんまへん。
なんせ参謀言うても脳筋やから、言葉が足りんのんですわ。
個人的な家臣、ねえ。
強いて言うなら私は国に従属する身。
正直こんな騒ぎ、早う収めたいだけです。
有能な監査局長殿にお考え頂きたい。
この争い、国の内部の消耗にどれほどの国益があるのか。
そしてラメールの国力の低下をもっとも喜ぶのは誰か。
この処理は政治面軍事面どちらの顔も立てつつ
内乱なく治める最善手。
少なくとも俺はそう思てます。
監査局長もそう思わはったから、この提案
のんで下さったもんか思てましたけど…。
[張り付いた笑顔の対面もまた絶やさぬ笑顔でそう応えたのだった。]
責務は果たしますけど、外敵に向かう前に
お互い消耗しきらんようにしはりません?
[にこやかに放つ牽制。
何だか周囲の部下も監査局の部下も顔色が悪そうだ。
楽しいお茶会なのになあ、とティーカップをずずりと啜った*]
― どこか ―
[不意にかかった声に、わたしはハッとなって振り返った。>>*5
目の前に立つ人物の少女のような容貌、少し特徴的なものの言い方。
覚えている。
しかし、驚いたのは突然の再会ではない。
告げられた内容についてだ]
……一体、何のことかしら?
[しらばっくれても無駄か。相手はすべてお見通しなのかもしれない。
では、彼女は自分の同胞なのか。わたしは確かめないといけない]
…あなた、誰…?
[問に対してこの返しは、なんだか相手を忘れてしまってるような感じだけど。
尋ねているのは、宮廷画家という肩書や、ローレルという名前ではない。
こちらの思考を見透かした、その正体についてだ。*]
── それから ──
[対面する軽薄な笑み>>239と、脳裏に浮かんだ能面のように張り付いた笑顔を交互に合わせて。
笑いの絶えへん職場ってこういうんを言うんやな、などとよそ事を考えながら。
婚約の話には]
へぇー。
[やっぱり、アイリちゃん抜け目ないなあ。]
なるほど、その話があればラバルが乗り気なんも頷けるなあ。
[でもそんな話聞いてへんけどな。]
[猫が王を讃えるその言葉>>242に笑顔のまま、首を傾げる。
王は公文書を書いているそぶりを見せなかった。
王が鷹匠としてこの諜報員を気に入っていたのは
記憶の片隅にある。秘匿にしていた公文書。
そもそもその公文書の事実がなければ隠す以前の話ではあろうが。
そんな風に思いながら特に考えは口にしない。
促されれば
ほんまにそんな話、寝耳に水やったわ、俺も。
などと加えたかもしれない。
続けて、どちらの王が立とうがお構いなしの様子の相手は
軍の人間とはいえ末端ということか、などと思い]
猫のような気まぐれさ。
ホンマ、見習いたいわあ。
[にこりと微笑みかけて
そんな風に称賛の言葉を述べた。]
ーー尚書官長執務室ーー
[騒ぎが落ち着けば官長のおじさんと一緒に執務室へと戻った。この騒動、一番最初に矢面に挙げられるのは自分たちだろうと思ったからの待機であった。
執務室に入るや否や、彼は自分の上司をキツく睨みつけた]
何も言わずともわかっております。
[調査を命じられた二人はそれなりに知る人物だからだろう。どこで誰が聞いてるかもわからないと思ったのかもしれない。
それでも官長のおじさんは口を開き、彼を驚かせた]
私が官長に……?
それは今言う必要の話だったのでしょうか。
[こんな騒動の前なら喜んだかもしれないけど、彼はただただ険しい顔をするだけだった。
すると、長官のおじさんは他の様子を見てくると外に出かけて行った。
彼は出ない方がいいと声をかけたが、聞き入れなかったようだ]
― 外務長官・執務室 ―
[アイリ総督から自分を紹介されると>>275、少しだけ胸を張ってから、深々と頭を下げた]
白狼騎士団所属の尉官、ドロシー・ブライアンです。
よろしくお願いいたします。
[以前どこに居たか、などは言わない。簡潔に挨拶をしてから、後に続けるとしたら、そう、例えば]
…紅茶、美味しかったです。
ごちそうさまでした。
[こんな風に。少しだけ微笑んで、そう結んだ。*]
[意味ありげに呟かれた言葉>>243]
宮内のもん…かあ。
おおきに。その言葉留めおくわ。
[俺も君も宮内のもんやけどね。
立ち去る前に思い出したかのような言葉>>244に
不覚にもしばし絶句してしまった。
ただ、男に刺さったこの言葉。
きっと彼が伝えたかったこととは全く違う受け取り方をしていた。]
[彼は閉まった扉を見つめて、胸元にしか届かないような声をだした]
嵌められましたか……。
[官長のおじさんは何かあれば逃げるつもりなんだろう。そう簡単にはコケないだろうけど、彼をラバル家を陥れる目的もあったのかもしれない。
考えてもキリがないだろうから、元気づけるためにも声をいくつもかけた。残念なことに彼には届かなかったみたいだ。
誰かがくればそれには対応をしただろう*]
― いつかどこかで ―
[ 口調の年寄り臭さ故か、
それとも年寄り幼い顔立ちのせいか
見た目から少女と見間違えられるも
そう少なくはないのだけれど。
喋りだせば大概は誤解が解ける。
妙に老成し、悟りきった目つきをするから
――というのは『知り合い』の弁だ。 ]
…自分の胸に手を当てて考えてご覧…と
言いたいところだけどまどろっこしいのは止めよう。
[ 返るのは誰何を問うような言葉。>>*6
けれど、顔や名を忘れてしまった相手に対する…
そういった言い方ではないように聞こえた。 ]
ボクはささやかな平和を愛するしがない画家さ。
おそらくは――きみの敵ではない。かな。
[ 此方の言葉を彼女が信じてくれるかは
はてさて、画家には予測がつかないけれど。
取り敢えずは両手を上げて、
敵意のないことを示して見せれば。 ]
……今はね?
[ 付け加えて、ふふりと笑んだ。* ]
[立ち去った、猫の尻尾を掴み損ねたと惜しみながら]
せやな…。
……、良家の出…ね。
わかっとるよ、そんなん。
あー…芝生は今日も青い。
[そう言って思い出すのは一か月前の話か。]
― 先刻/王の間 ―
[リヒャルトがフォールデンに言及する>>168には頷きを返し。
そうして人々が散る中、ウェルシュがその場を立ち去ったのは人も随分と疎らになってからのことだった。
遠くからの視線>>179に気付くことはない。
兄が此方に目を向けずに立ち去ること>>255、それを痛いほどに感じながら、ウェルシュもまた兄に目を向けることはしなかった。
顔色は未だやや白く、だが頭は毅然として上げている。
大丈夫だ。信じている。
一度、何かをなぞるかのように自らの手を肩に重ねた*]
― 海の見える教会 ―
おや、懐かしい名だ。
そうか、ここに眠っていたんだね。
[墓碑に記された名はデズモンド・チェンバレン。
自分がまだルーウェン家のディルドレだった頃。
商人の青年を捕まえては叱責していた憲兵に、よく似た面影を持つ御仁だった。
王城のサロンで時折王や王子の側に立ち、厳しげな顔を崩さずに歌を聞いていた。
一度だけ、その横顔に深い陰りを落としていたことがある。
その理由を尋ねる程の間柄ではなかったけれど。少しは慰めになればと願って歌を捧げたのを覚えていた。
その後、ほどなくして軍を退役したと聞く。
供える花はあいにくと持ち合わせてはおらず、代わりにリュートの音色を捧げる。]
…ありがとうございます。
この任に就いてからというもの、私なりに最善を尽くしているつもりですので。
そういったお言葉は素直に嬉しいです。
[思わぬ言葉を受けてしまった>>274。以前は「若いくせに偉そうにしやがって」やら、「何か裏で取引でもしたに違いない」やら、立場を認めてもらうことが殆ど無かったので好意的な言葉にはなかなか耐性がなかった。]
なるほど、指揮官に認められるとは中々優秀なようだ。
将来が楽しみですね。
[白狼騎士団の厳しさは噂に聞いている。そこの指揮官に認められることは本当に難しいことだろう。]
― 二つの明星 ―
闇が覆いし 東の空
黎明に
篤実にたけし 雄々しき王子
守るべく もののためにと 剣をとり
傷つくことも 厭わぬと
叡智を深めし 優しき王子
寄り添いし もののためにと 声をあげ
支えることを 望まんと
どちらも眩い 輝きなれど
二つの導に 惑う民
囁かれし 暗き翳りに 惑う民
[…本来なら私が聞くべきでないことだろうが。
念のため聞いておこうか。何が得られるものがあれば報告もできる。]
…つかぬ事をお聞きしますが、ブライアンさん。
玉座の間にて…先程のことですね。
文書が偽装かもしれない…と仰ったのは何か理由があってのことでしょうか?理由があるのならば捜査にあたって役立つかもしれませんので、一応お聞きしておこうかと。
[単純な疑問ではあったが、普通は聞かない話。
当人がいるのだから聞いておこうと思っただけであった。
さて、どのように返答が返ってきただろうか。*]
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