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戦いはいよいよ現実のものとなった。
吹き上がる戦火は、人々に選択を迫る。
自ら望んで戦いに身を投じるもの。
守るもののため、武器を手にするもの。
才覚一つで、戦乱の時を乗り越えようとするもの。
戦火に紛れ、己の目的を果たそうとするもの。
戦いを見守り、あるいは止めようとするもの。
己の思惑を果たせるのは誰か。
思いの剣が交錯する先へ、歴史は進む。
どうやらこの中には、村人が9名、囁き狂人が3名、共鳴者が2名、銀狼が1名いるようだ。
語り手 が「時間を進める」を選択しました
/*
はふー。村人安心。
役職ミスほんと怖いからな…
いや私はやった事ない…はずだけど、
やらかした人を見た事はあるので…(ブルブル
/*
風呂からあがって来てみたら村が始まってた!
全員集合、めでたい。
そしてshuさんはガートルードだな?
(みやぶったり)
(違っていたら恥ずかしい)
― 回想・8年前 ―
[体勢を崩した身体を少年は懸命に支えようとしてくれたが、体格差のせいもあろうが見事に少年の身体ごと倒れ伏す。
咄嗟に伸ばした両手は床につき、辛うじて全体重が少年の身体に乗ることはなかったが、それでも床に仰向けに倒れた衝撃は、自分以上であっただろう]
私は大丈夫です。
それよりオクタヴィアス様のほうが。
[少年の苦しげな顔に慌てて身体を起こし、助け起こそうと手を差し伸べて]
お見苦しいところをお見せしました。
本日は、これくらいに致しましょう。
続きはまた後日ということで。
[諦めがつくまで痛い目に合わせようと思った相手に、容易く胸ぐらを掴まれる失態が応えて動揺しつつも。
それでもあの時感じたひどく真剣な気迫は、悪くないものだった。と思ってしまったから。
するはずのなかった次回の約束を交わしてしまった。
その後の稽古も相変わらずの身体で覚えろ方式で、儀礼的な態度も傍目には代わっていなかったが。
よく見ると表情は、若干冷たさが取れていた]
― クリーク砦 ―
[見張りに登る前、死体の詰まれた山の前で十字を手に立つ。
サシャ自身は、森の民のおおよそがそうであるよう、自然を神と置く者だが、母親は違う神様の存在を信じていたのを遠い記憶の中でも覚えている。
今思えばよく父と仲違いしなかったものだが、そこは二人とも上手にやっていたらしい。
『自分が信じる神様は大事なものだが、
だからといって他の神様を蔑ろにしてはいけない』
そう言っていた父の教えの通り、他の神を信じた者へは、他の神への祈りを捧げるように、錆びた十字を握る。]
[それから何度も稽古を重ねたある日。
真剣に向かってくる少年に少しづつではあるが興味を持ちはじめていたのだろう。
とある質問をオクタヴィアスにぶつけた]
オクタヴィアス様。
あなたにお尋ねしたいことがあります。
あなたの父上が、ラモーラルの先の領主や、民に何をなさったのは聞き及んでおります。 先の領主を支持していた民にとっては、あなたの父上は簒奪者であり、しかもその息子に至っては、自らが事を起こしたわけでもないのに、将来父上の跡をついで彼の地の辺境伯になることが約束されている。あなたは民にとって未だに何も施していないのにです。
あなたは、そのことをどう……思っているのですか?
[そう言い終えると、オクタヴィアスの顔を見つめる]
(ひとしく安らかに
神よ、あなたを信じた者の魂は、せめてすくい賜え)
[両親が死んだ時と同じ言葉を、あの時よりほどは心を込めずに胸の中で繰り返しながら盛山の前を立つと、森の民の一人が腕を引いた。]
なぁに?
[フードを取ったままの赤毛は目立つらしく、あとでつけようと思いながら、小さな手紙を寄越される。相手を見れば「鳩がつけていた」と口が動く。どうやら誰かが森で拾った鳩の手紙を、急いでこっちに寄越したものらしい。それに見覚えのある文字が書かれていたのも原因だろう。>>0:97]
がーぐの…。
[ざっと読むと、サシャは砦に残っただろうチャールズを探す。
どこかで見つけられたなら、訛りにも聞こえる濁り声でチャールズを呼び、手にした手紙を振るようにして見せるだろう*]
― 街道 ―
どこから来たかで扱うものは変わるだろう?
この近辺ではないのなら、珍しいものがあるかなと思って ──
[急ぐ道中、話だけでも聞ければと思い声をかけたのだが。
問いに返る問いの後に向けられたウィンク>>0:324に、答える声が途切れ]
──── 君、っ!?
[過去の記憶が結びついた時、思わずひっくり返った声が出た。
あの時とは髪の色が違うが、面影は確かに残っている]
あれから会えなかったからどうしたのかと思っていたよ。
商人になっていたんだね。
[驚きの表情のまま、紡ぐ言葉には懐かしさが伴い。
名前を思い出そうとして、ある事実に行き当たった]
確か、君の名前を聞いていなかったように思う。
今更ですまないけど、教えてもらえるかい?
[あの時は出かける途中で急いでいたのもあり、名前を聞きそびれていた。
申し訳なさそうにしながら、改めて青年の名を問う*]
―クリーク砦:出撃準備中―
[エドルファスと別れて暫し。
副将は先の戦いで汚れてしまった斧を整える為に、武器庫へと赴く。
しかし、自慢の大斧に代わるだけの武器はない。]
ちっ、もっと大きい代物はねぇのかよ。
[不満そうに唇を尖らせると、大斧を磨くように下士官に伝えた。
下士官は慣れた手つきで大斧を受け取る。
そして再び踵を返すと、マーティンは砦のなかを歩く。
サシャ・カリュオンは果たして見つけられたかどうか。
辺りを見回していると、]
おお、若。
もう眠くねぇのかい?
[>>0:284 盟主の精悍な顔が視界に入る。
同じようにからかい混じりで声を掛けるが、ディーンの顔つきに眠気の類は見られなかった。
来るべき決戦に向けて、精力的に動いているように映った。]
/*
うおおおおきたあああああ>>4
そうだね、クロイツからは何かしら問われるとは思ってた。
気合入れて返さねば。
……マーティン・グリズリー、あんたの名、確りと覚えた。
後で改めて、挨拶させてもらうぜっ!
[今ここで打ちあっていても、この壁は抜けない。
そして、自分がやるべき事は他にもある。
だから、そのために、と。
生じた隙を突くように一気に駆けだし、その場を離れた。
今の打ち合いの間に、辺境伯の姿は遠くなっている。
急がなくては、と。
そんな思いに駆られつつ、青年は主君を探して戦場を駆けた。**]
― 交戦中/マーチェス平原 ―
[こちらの名乗りを受け取り、自らの名乗りと在り方を返す声。
よく通るそれが綴る言の葉は、己が内に刻み付ける]
……副将……か。
は、こいつぁ中々の大物に当たっちまったな……!
[それでも、引く事はできないから、と。
銀灰は真っ向、対する男を見据える]
[綴られた言葉の内、『若』が誰を示しているのかは、わかる。
彼の願い、それが意味する事。
だが、それは自分が抱くものとは相反し、相容れぬとわかるから]
……なんとしても。
推し通るっ!
[宣と共に振るいし一閃は、斧の刃に止められる。
速度を生かした振り下ろしの閃──焦りが齎す鈍さには気づく余地もなく。
合わせた刃を跳ね上げられ、崩れた態勢。
立て直して斬り返すには間に合わない、との判断から、その勢いに抗う事なく地に転がった。
直後、今までいた場所に重い一閃が落ちる]
[まともに受けていたなら、身を砕かれるは必至の一撃。
深く抉られた地に、背筋を冷たいものが走る。
理屈抜きで、強い。
そんな思考が過り、直後に零れ落ちてきた呟きが、それを更に裏付けた。
揺るがぬ意志に支えられた、力。
それがどれほどのものを発揮するかは、幼い頃の旅路で幾度となく目の当たりにしていた]
[それでも]
例え、どんなに壁が厚かろうと。
俺は、行かなきゃならねぇんだよ!
……あいつとの、約束のためにも!
[自分にも譲れぬものがある。
だから、退くわけにはいかない。
跳ね上がるように身を起こし、膝を突いた姿勢で右手に携えた太刀を後ろへ流し。
切っ先を地に擦らせるように滑らせた後、立ち上がる勢いを乗せて一気に斬り上げた。
切っ先が描くは、月思わせる弧の軌跡。
踏み込み足りぬ閃は、対する男を捉えるには僅かに足りぬ。
だが、剣圧を持って隙を作るのであれば、事足りる]
[ディーンから荷物のことを尋ねられると、]
ああ……… なんだっけ。
えぇ、と
確か画材とテレピン油じゃなかったけなァ。
食えもしねぇし、飲めもしねェ。
ったくよぉ、ちったァマシなもん送れってんだ。
[そう言って、遠い場所に居る息子に対して文句を言った。
もしかしたらコグマがまたクシャミをしているかもしれないが、そんなのはこのオオグマ、知った事はない。]
絵でも描けって言うンかねぇ?
[単純なクマにとって、その油が貴重な武器になるであろうことは想像に難かった。>>0:289 優秀な兄将が、既に準備に取り掛かっているなんて、露も知らない。]
……マーティン・グリズリー、あんたの名、確りと覚えた。
後で改めて、挨拶させてもらうぜっ!
[今ここで打ちあっていても、この壁は抜けない。
そして、自分がやるべき事は他にもある。
だから、そのために、と。
生じた隙を突くように一気に駆けだし、その場を離れた。
今の打ち合いの間に、辺境伯の姿は遠くなっている。
急がなくては、と。
そんな思いに駆られつつ、青年は主君を探して戦場を駆けた。**]
んで、若。
儂ァ、どうすりゃいい?
直ぐにでも出られるよう、威勢のいい兵士をかき集めておきゃいいか?
[そう言って、盟主の指示を仰いだ。//]
/*
いま改めて名前の一覧を作って見たら、デフォと違う名前が多いなぁ…。
そして読み返して自分のト書きがおかしいことに気づく(ノノ)オァァ
ディークが本名じゃないよ馬鹿っ!ごめんなs
ト書きで良かった…あと聾唖でちゃんと喋れないおかげでたすかttt(((あかん
あ、名前?
そんなすまなそうな顔せんといて。心が痛むわ。
ワイはカーク。
“禁断の甘き糖蜜の香りまといしカーク” でもええねん──いや冗談。
[つい浮かれてしまうが演技ではなかった。
親父や伯父が裏街道の人間ではなかったら、あるいは親友として共に人生を歩んだかもしれない青年との会話はある意味、夢のようだ。]
― クリーク砦 ―
画材とテレ…油?
[生憎と城にいた頃も野山で駆けまわった頃も、芸術というものには無縁だった。
だからカークから送られてきたそれらが、いったいなにを意味するものかは分からなかったけれども、マーティンの文句は非常によくわかった。>>15]
食えも飲めもしないものなら、別の意味があるんだろ。
あのカークが送ってきたのなら。
[絵を描け、というメッセージでないことは確かだ。]
謎解きは後でチャールズに相談してみよう。
今は、
[巨きなクマの顔を見上げる。>>17]
準備ができ次第、出る。
皆を南に集めておいてくれ。
― ズワンズ谷〜クリーク砦付近 ―
[クリーク砦の北側、気づかれぬようにと崖の影になる場所を通って、砦が遠目に見えるギリギリの場所まで、先遣隊は進んでいた。
と、砦の前方のほうになにやら影が動いているようにも見える>>0:291]
あれは……?
[目を凝らして前方を見やる。
だが、詳細を把握するためにはもう少し近づく必要がありそうだ。
ただし近づけばもちろん、砦に駐留しているであろう兵士に見つかれる危険性も増える。
少し思案して]
お前らは、もう少し下がっていろ。
俺はあともう少しだけ進んでみる。
[隊にそう指示をだして、馬へ襲歩で駆けさせた。
目のよいものなら、気づくかもしれないが]
― クリーク砦 ―
[辺境伯との戦いの後、独立解放軍は短い休息を得る。
補給及び再編を経たのち、再び砦の前面に兵が並んだ。
正規兵のように規律正しくとはいかない。
緩やかにまとまっているだけの彼らだったが、意気は高かった。
ラモーラルの現状に不満を抱き、変えようと立ち上がり、
今まさに、変えつつある手ごたえを感じている仲間たち。
彼らの前に、ラモラール国の旗を背にして立つ。]
この旗を再び、都に立てに行く。
皆、行こう。
[短くも強い言葉に、武器を打ち鳴らす音が応える。
独立解放軍2000の戦士たちは、緩やかに南下を開始した。]
―回想―
[領主のご子息と初めてあったのはいつの頃だったか。
いずれラモーラルの領主となる存在]
ほっほっほっ。初めまして。ウォーレン・コリドラスと申します。
[自己紹介をする場面で変に取り繕うこともせず、領主の息子だからということで媚を売ることもしなかった。
将軍という役職による、実直や厳格さ、または威ではなく飄々とした笑いを浮かべながら特徴的な髭を弄る姿は奇異の目で見られることは多く、彼>>0:282もまた多分に漏れなかったようだ。
見定めるような不敬もなく、健やかにそして立派に成長してもらいたいという願い程度。それも傍にフォスターが着くならば問題にならないだろう。
よってその頃はなんの疑いもなく自然と、主である領主と並び仕えるべき存在であると認識していた。
そう、理由などいちいちなく自然と受け入れる存在であった。]
― ベルサリス修道院跡 ―
落ち込んでる暇なんて、ないからな。
戻るまでの事、頼まれちまったし。
[誰に、とは言わず、軽く返す。>>0:254
出された父の名には、ほんの僅か苦笑も過った。
亡き父は、15年前に国境を守り通したこの将の事を高く評価していた。
「なすべきを正しくなす。それは、容易く出来る事ではない」と。
……まあ、子供心には「妙だけど楽しいおっちゃん」という印象が強く焼き付いていて、今でもつい、おっちゃん呼ばわりしてしまうのだが]
― クリーク砦 ―
おお、そうか。
別の意味があるのか?!
[>>20 ディーンに諭され、ようやくその可能性に思い当たる。
何とかその意味を汲み取ろうと、首を捻って考える。]
うーーーーーー ……む
[血を分けた息子なんだから、きっとこのメッセージが]
ああ……数の上でも、差がついちまってるしな。
……だが、ここを抜かせるわけにゃいかん。
ここを抜かれちまったら後がない……文字通りの、背水だからな。
[そこまでは、真面目な口調で言って、それから]
……これで最後、なーんて考えるから、苦労が向こうからやって来るんじゃねーの?
[けら、と笑って告げる言葉は冗談めく]
でも、俺はさ。
あなたがいてくれて、心強いよ。
色々面倒だし、厄介な状況だけど……頼りにしてる。
[告げた言葉は、飾る事のない本音]
んで、休む前に、なんだけど。
連中の次の狙いは、州都を落とす事で間違いないと思うわけで。
極論、川を渡らせないのがこっちの重要事項になるよな。
さすがに船は用意できてねぇだろうし、湿原側から来るとは思いたくねえから、橋を護りきれればなんとかなると思うんで。
そこに、重点的に陣を敷くつもりでいる。
[軽い口調で綴るのは、今後の布陣についての話]
んで、さ。
騎兵は両翼で遊撃、で考えてんだけど、おっちゃん、左右どっちか預かってくれんかな?
[こて、と首を傾げて持ちかけつつ。
さて、もう一翼は誰に預けるか、との思案は巡る。//]
わ か ら ん
[分かる訳がなかった。
足りない頭脳は、兄将に任せることにする。]
おう、任せろ!
皆、早く行きたがってるぜ。
[>>21 力強く盟主に頷いて、準備を急いだ。*]
/*
恒例の当たらない中身当てー(どんどん
うちの盟主様は流石にわかりましt いつもお疲れ様です…。
えすけーさんがコリさんで、蒼さんがツェーさんで、たすくさかろこさんがおくたんかなー、とそんな予想…。他はさっぱり。
私は…たすくさんにはばれてると思ってる、が…。
そういやdiaさんどこかなぁ。文字数的にチャーさんかクレスな気がするけど。どっちかはろこさんかるなうぇいさんな気もしている…
うーん、やっぱり苦手だぁ。
>>28>>29>>30
と読んで、吹いてしまったwww
クレステッドさん、ハゲ挟まり過ぎですよねぇ><。。。。
ごめんなさい><
[宰相が領主を討つという変事より15年の月日が流れ、その彼がやってきた。
だが誰も彼も良くも悪くも変化してしまった。立場、考え、心、国。
人の思いをのせた濁流が行き着く先がなんであれ、元に戻るなどということはなく新たな変化が生まれるのだろう
『正しいことに力を使うのですよ……少なくとも、自分が正しいと信じられることにです。正しいことがわからなければ考えなさい。』
自分がよく若い者たちに口にしていた言葉を人知れず己へと向けていた。]
―クリーク砦:出立前―
[準備を終え、いよいよ出立というとき。
何気なく歩いたその場所。
>>3 死の匂いが漂い、思わず目を背けたくなるような場所に、彼女は居た。
雲の切れ間、僅かな陽光が彼女を照らす。
十字架を握り、静かに佇む姿は、聖女のように清らかで厳かであった。]
よぉ、サシャじゃねぇか!
おぉぉ〜〜〜〜〜い!!!
[耳が聞こえない彼女が気が付くよう、大きく手を振った。
>>6 祈りを終えたのか、何処かへと行く彼女を呼び止めようとしたが果たして向こうは気が付いたか。
出立の前に、少しばかり会話をしたかったのだが。//]
― 回想/8年前 ―
[差し伸べられた手>>1に助けられ、節々痛む身体を起こす]
はは……もう全身痛いです。
[強がらず、素直に身体の痛みを訴えた。
背を丸めるような体勢だったためそこを強く打ちはしたが、頭まで強打しなかったのは御の字だろう]
はい。
今日は急なお願いにも関わらずお付き合い頂き
ありがとうございました。
また時間がある時にお願いします。
[後日に、と提案するクロイツ>>2に是を返し、感謝を紡ぎ頭を下げる。
同時、背に痛みが走って直ぐに頭を上げる羽目になってしまい、苦笑を浮かべた]
[その日、手当てを頼んだ侍女から悲鳴が上がったのは言うまでもない]
[クロイツはその後も約束を違わず、稽古をつけてくれた。
稽古方法も態度も以前のまま。
そんな中で、最初に感じていた壁や違和感のようなものは少し薄れたように感じた]
[身体で覚えろと言う方式はオクタヴィアスに合っていたらしく、回を重ねるごとに進歩が見られるようになった。
相変わらず痣は残る、少しの変化ではあったが、身に付く実感はあったために稽古を打ち切られることは無かった]
[稽古が増えたことで普段の会話もするようになったある日のこと。
クロイツから将来についての問い>>4を投げかけられる]
……そうですね。
あの時は、私はまだ幼く、争乱に加わることも出来ませんでした。
成したのは全て父。
私は何もしていません。出来ませんでした。
それなのに、将来が約束されている。
それを理解したのはここへ来る少し前なんですが…
…ただ安穏としていてはいけないと思いました。
父以上に民のために行動しなければと思いました。
─── だから、私はこの地に来たんです。
私が人質として王都に来れば、民に安寧を約束出来ます。
新たな技術を得て生活を潤すことが出来ます。
/*
そういやサシャですが、本当はヴェルナー使って副官立候補しようと思ってました。
が。
実は副官立候補するのに作ってた文章がまるっと消えてしまい更に締め切り当日、色々忙しくて締め切り@5分でそれに気が付いてあわあわしてたらタイムアーップに…。
仕方がないので焼き直してこうなったという。
まぁヴェルナーだと聾唖の近接者(弓は得意だけど使わない子)だったんだけど…。
とそんなチラ裏。
でもそれだけじゃきっと足りない。
私がここで様々なことを学び、知識や知己を得ることで
将来、跡を継いだ時に更に多くのことを民に与えることが出来ると、
そう考えています。
[そこまで言って、改めてクロイツを見遣る]
以前、稽古をつけて欲しいと言った時に、
私が言ったことを覚えてます?
”剣を使わずに済む方法を学びたい”って言ったのを。
あれ、実は願掛けなんです。
私にとって剣は、馴染んだ武器であり、恐れる武器なんです。
父は剣を以て辺境伯となりました。
私は、出来ればそれに頼りたくない。
この手を剣を振るう手ではなく、民に差し伸べる手にしたい。
そう、考えています。
[願掛けと言う言葉を発する時、僅かばかり恥ずかしそうにして。
それでも、発する言葉は確固とした意志をを孕んでいた*]
― 回想・出立前 ―
[オクタヴィアスの演説の最中、ふと視線を感じて振り返る>>0:333
と、こちらからは見知った赤毛の女の姿が目に入った。
見知ったとはいうものの、私的な付き合いがあるわけではない。
同じ仕事が入って、その為の言葉を交わしたことがあるというくらいの縁だ。
傭兵は男世界だから長くて美しい髪の色の女なんて、一度見てしまえばその気がなくとも覚えられる]
確かガートルードとか言ったか。
[この場にいるということは彼女もこの戦いに赴くということか。
と、自分を見て笑っているような気がする。
そっと後足で下がりつつ、彼女の側にさり気なく近寄ると]
……今、俺を見て笑ってなかったか?
[それもからかうような笑いかただ]
/*
自分の現在の位置取りがあれでそれなんだけども、休息ポイントについてることにしちゃって良いかw
馬降りちゃってるしなw
― クリーク砦:チャールズの元に行く前 ―
[>>33チャールズの所へ向かう前、視界の端に一際大きな動作が目について丸くすると、その動作の主である大熊の所にさくさくと近づいた。
一応成人しているとはいえ、体格は小柄である自分と並ぶと、この大熊はほんとに大きく見えるので不思議である。]
まーでん、なぁに?
[年上相手に本来なら”さん”をつけるべきなのだが、この大熊には森の熊さん時代、森の民とあった多少の因縁もあり、どうにも口のきき方が他の大人たちより緩かった。
別に嫌っている訳ではない。おそらくは当人の気安い人徳も影響しているのだろう。
そんな事もふと思いながら、副将を見上げて、少し首を傾けた//]
― 回想/16年前 ―
[互いにだけ、聞こえる声。
それがどうして届くのか、とか、そんな事はどうでもよかった。
この少年は、自分に取って特別な存在なのだろう、と。
理屈ではなく、感覚がそれを理解していたから。
そしてそれは、初めて感じるもので。
言葉にできない何かが、そこに生じていた]
(……あ、そうだ)
[声を出さずに笑い合う自分たちへの、大人たちの困惑など気にした様子もなく。
少年はここでようやくある事に気が付いて、短く声を上げた後]
俺は、クレステッド・フォラータ。
えっと……よろしく、な!
[大気震わせる声を持って、名を告げる。
今までとは違う息子の様子に、父が僅かに目を細めていたのにはやはり、気付く事はなく。
その後、宰相の許を辞し、帰途について。
その途中、宰相に太刀を預け、この地に留まる事になった事を改めて告げられた。
自由な旅暮らしに馴染んだ息子がそれをどう受け止めるか、父は案じていたらしい──が]
ん、わかった。
ここにずっといるなら、きっと、俺、楽しい。
[迷いなく返した言葉の理由は、上手く説明できなかったけれど。
不安を示す事もなく、あっさりと受け止めた少年の様子に、父が拍子抜けしたように瞬いたのは──今でも、鮮明に覚えている。**]
― 9年前 ―
いつかなんて、ケチなこと言うな。王都なんて、馬で駆ければすぐだ。
待ってろ、すーぐ、俺が稽古つけに行ってやる。
[ 無事に帰れるかどうかすら定かではない、遊学という美名を被せた人質。
その立場を十二分に理解していると言わぬばかりのオクタヴィアスの挨拶に>>0:345彼は、事も無げに、そう返した ]
だから、さぼってんじゃねえぞ?
[ オクタヴィアスを人質にするくらいなら、いっそ自分の出自を明かして、代わりに王国に差し出してくれ、と、主に談判して、馬鹿を言うなと一喝された事は、おくびにも出さず.........ただ笑って ]
― 鎮圧軍撃退後・クリーク砦 ―
こうして顔を合わせるのは、6年ぶりだ。
手紙での定期報告を仲介してくれてありがとう、礼を言うよ。
[幼少の時分より何かと世話を引き受けてくれ
日常の雑事から平原の近況、時に決起計画の動向を
カークを介して届け続けてくれた同族の男に頭を下げる。
彼だけではない、多くの友や同胞が絶え間なく連絡を寄越してくれていたから、彼らにも。]
[クリーク砦の一角で円座す面々は、
マーチェス平原に居住する遊牧民――外部的にはヴィダン族と名乗る――らのうち、主だった者。
エドルファスの属する遊牧民族はそもごく少数の血縁一族で旅を続けていた個々の流浪民族が自然と寄り集まったものであり、規模が大きくなる度に文化や習慣の差異が埋められ均されてきた経緯はあるが、一族一党を率いる指導者や長なる者は存在しない。
ゆえに、主だった者の集会と言えばいわゆる「家長」の集まりと思っても差し支えはなく、ヴィダン族としての決定は殆どの場合彼らの対話と議決によって行われてきた。
共通の姓はなく、父親の名で血脈を見分け、
うち、何番目の子供かで個々の認識が定まる。
エドルファスの場合、父親の名はレイナルド、その長子。
それだけの情報で互いを認識できる程度には民の結託は強い。]
[ そして、その言葉通り、暇を見つけ、或いは無理矢理作っては、王都へと馬を走らせた。
稽古をつけると言いながら、半分以上はオクタヴィアスを連れ出して、遊び歩きに付き合わせるのが常で、王都の上屋敷の使用人連中からは、すっかり坊ちゃんに悪い遊びを教えるやくざな兄貴分、という認識を持たれていたようだが ]
せっかく王都まで来てんだから、小綺麗な貴族の屋敷ばっか見てもつまらんだろ?
こういうでかい街で、ほんとに面白いものがあるのは、きったねえ下町の方だ。
[ その下町には庶民の楽しみ、いかがわしい遊び場、そして、底辺に生きる者の生活が在る。
その中で、オクタヴィアスが何を見つけ、何を糧とし、何を喜びとするかは、その心に任せて、色々な場所へと連れ歩いた ]
綺麗なねーちゃんも、沢山紹介してやるからな!
[ 20歳になった祝いに、と、その約束を実践しようとした時には、さすがに周囲に止められたが ]
こんなことなら、紹介しといてやるんだったよなあ...
[ 自らは、王都の情報を収集する場として利用していた花街の、気の良い姐御達に、オクタヴィアスを紹介する機会を逃した事は、今も心残りだ** ]
―――…かねてより打診を受けていた通り、
ヴィダンの民の取り纏め、僕が引き受ける。
若輩ゆえ足らぬところは多いけども、
我らの悲願、成就させるためにも微力を尽くすつもりだ。
[ディーンを中心として独立の気運が上昇すれば、マーチェス平原に根を張る遊牧民――ヴィダンの民としての決断も迫られる。
参陣にあたり水面下での調整が様々に進められて来たが、
まず、ヴィダンの民の中で指令系統が散らからぬよう、ディーンの命を速やかに伝達する役目として、彼と近しいエドルファスにお鉢が回ってきたというわけである。
大役に躊躇がなかったわけではない。
だが、帰還の途で、平原の大風に飲み込まれた瞬間。
恐れを知らずごうごうと鳴る風の声、背の高い草木の葉擦れの音、
それらに身を浸した刹那――心は決まった。]
……それで、この先の話だ。
聞き及んでいると思うが、僕はまず、
盟主ダンクラード・ディ=カルスト殿率いる一軍に
付随する形で州都方面へと進攻する。
[各々が持ち寄った中にあった簡素な地図を広げ
クリーク砦より南方に指の腹で線を引き、
そうして一度言葉を切り、居並ぶ面々を見渡した。]
[ マルコ・クロイツという男と顔を合わせたのも、王都の上屋敷でのことだった。
初めは護衛という名目の見張りの軍人として ]
貧乏クジ引いたな、隊長さん。
[ 沈着冷静な軍人を絵に描いたような男に対して、揶揄うような言葉を投げたのが、その最初 ]
オクタヴィアス殿が、叛意でも見せて、それを捕らえるなんて展開になれば、あんたも出世できるんだろうが、そんな事には絶対にならない。
退屈な務めになると思うぜ?
[ まるで、わざと神経を逆撫でるかのような物言いに、クロイツは反応したかどうか。戯れ言と、無視されたとしても、彼はその態度を改めはしなかった ]
我らヴィダンの民も、多くが共に南下することになるだろう。
盟主殿の采配次第では小隊に分かれての動きも期待されるやもしれない。
馬の状態には気を配ってあるかい?
革鎧と……鉄は多少不足していると手紙にはあったけれど、こちらの手配は……そうか。
[移動と戦力の要たる馬は遊牧民の飼育馬を全て当てたとて、
当然ながら、独立解放軍全てに行き渡らせるほどの数はない。>>215
少ない数をいかに割り振るかはディーンの采配に任せるとしても、
民兵の武具の割り振りにまで手を煩わせるわけには行かぬと、
融通と便宜を図るために暫し奔走することとなった。
平原の民の民意預かるにしろ、身ひとつで戻ってきたばかりの新参者だ。
実際に目で見て把握するためでもある。*]
― ズワンズ谷 本隊 ―
危うく気付かないところだったよ。
髪の色が全く違うし。
ぇ、あ。ありがとう。
[飴玉を差し出されて>>18反射的に受け取る。
相手が同じ箱から取り出した飴玉を口に放り投げるのを見て、倣うように飴玉を口へと運んだ。
優しい甘さが、出立から張り詰めていた緊張をほんの少し解いていく]
カーク、だね。
禁断の甘き糖蜜の香りまといし……
”色男カーク”で良いかな。
[冗談、と付け加えられた名>>19を受けて、長いから、と言った体で更に冗談で返す。
カークが自分の事を覚えていて、こうして接してくれることは素直に嬉しかった]
[ それが変化したのは、クロイツがオクタヴィアスに体術の指南を始めたと聞いた時 ]
思ったより物好きだったんだなあ...あんた。
[ しみじみと、本当にしみじみとした口調でそう告げた顔に浮かんだ、どこか嬉しげな笑みは、クロイツには初めて見せる表情だった筈だ** ]
[ただそんな中で、戦いに赴く者達 ── 特に砦から逃れてきた者達はどこかカークを警戒しているよう。
気が立っているせいもあるだろうが、砦方向から来たと言うのが疑いの芽となっているようだ]
会えて嬉しいよ、カーク。
でも早くここから立ち去った方が良い。
先遣に出てる人からも聞いただろう?
巻き込まれないうちに、ね。
[実際に戦いの場になるだろう場所はまだ先だが、何が起こるかは分からない。
巻き込みたくないためにそう言って、オクタヴィアスは地面から膝を持ち上げた*]
― 現在軸・クリーク砦 ―
[盟主の号に合わせ独立解放軍は南下を開始した。
緩やかな歩み、だが、強い足取り。
士気は目に見えて高い。
エドルファスはディーンらより後方、
背後を警戒し行軍を目配り出来る位置に控えている。*]
―クリーク砦:出立前―
[>>42 ぶんぶんと手を振ったのが良かったか、サシャはとことことクマに近付いてきた。
こうして見やると、本当に小柄な少女だ。
彼女が、クリーク砦の見張りを射抜いただなんて、にわかには信じがたいことである。]
よぉ、サシャ。
見事な弓だったぜ、すげぇよ。
前よりも腕上げたんじゃねェか?
[砕けた口調に、マーティンが腹を立てることはない。
右手を引き、左手を掲げ、弓を引くポーズをして見せる。
唇をゆっくりと動かして、彼女に労いの言葉を伝える。]
その調子で兄者と一緒に、
ここ護ってくれや。
[そして拒まれなければ、その赤毛を撫でようとした。//]
― 回想・15年前 ―
[丘の上から見下ろした、燃えるような都城。
消えることのない赤い色が瞼に、心に焼きつく。
傍らにあった男の拳がきつく握りこまれる。>>0:40
視界の隅に映ったそれもまた、胸に刻まれた。]
俺は、
[同じ赤が二人の心を繋いだのか。
同じ喪失の痛みが懸け橋となったのか。
少年は不思議だと思うこともなく、触れ合った心へ声を響かせる。]
俺は、 強い男になる。
誰にも負けない、強い男に。
[あれほど強かった父は死んだのだ。
もっと、ずっと、強くなりたい。
少年は、奥歯を強く噛みしめる。]
― 現在/マーチェス平原 ―
『隊長!』
[ かけられた声に、過去の記憶から引き戻される。
上げた視線の向こう、細く高く、平原の風にたなびく狼煙が見えた。
砦から、州都へと進軍せんとする敵兵の動きを報せる合図だ>>23 ]
来るか。
[ 言うと同時、馬上へとその姿は瞬時に動く ]
ラウル、ここに残って、戻って来た奴と合流しろ!
ここから反乱軍が見えたらもう一度狼煙をあげてから駆け戻れ。
万一、その前に伏兵が現れたら無理に交戦せず逃げ帰っていい。
[ そう、言い置いて、馬に鞭をあてる。一刻も早く、敵の動きを友軍へと伝えるために** ]
― 回想/16年前 ―
[二人だけに届く声を楽しんでいたせいで、重要なことをすっかり忘れていた。
それに気付いたのは、意識に届く声と同じ声が耳に届いてからのこと>>44]
あっ。
ぼくはオクタヴィアス・ノイアー。
よろしくね!
[今気付いた、と分かるような声も零して、オクタヴィアスもまた名乗り返した。
その日は直ぐに分かれることになったが、以前のように残念には思わない。
離れていても届く声。心が繋がっているから]
[出逢って間もない少年を、テッドと愛称で呼ぶようになるのに然して時間はかからなかった**]
/*
小隊だけで交戦は2000まとまってこられたら無理だったw(何企んでたやら
やはりまともに渡河戦だなこれ。
― クリーク砦:チャールズの元に行く前 ―
[>>60熊が何を思っているかまでは解らなかったが、感心したような様子は見て取れた。
胸に宿った覚悟を蓄えたのは、おそらく森の民のだれよりも早かっただろう。それが人を殺したという事実を受け止めながらも崩れはしない。
何人かいる、ゆっくり喋る人の中には熊もいて。
動作を伴う言葉は伝わりやすく、称賛の声にはぐっとこぶしを握り前に出す。]
ん、どうぜん。
[自信有り気に返す声には、「熊殺し」の自負がある。]
わがってる、らいじょうぶ。
[護りの願いには心得たように頷く。その時大きく下を向いたので、手が伸びたのには気づかなかった。
ぽん、と暖かく大きなものが、頭に触れて目を丸くする。]
………。
ではおだてられた分知恵を絞りましょうか。
[飾らぬ言葉>>28におどけた態度を返し、正しく状況を認識>>27と今度>>30についての見解を述べる言葉にもう一度髭を弄る。]
最終目的はそうでしょうね。私たちを全滅させる必要もなく反乱軍が州都へと着けば我らの負け。といっていいでしょうし橋を重点的に守るのが妥当でしょうね。
なんらかの手段で渡河をするにしても見通しがよいこの地で不審な行動があれば早々見逃すことはないでしょう。
[ここで籠城などすれば兵を二分して南下するだけだ
籠城を選択するのは、敵が兵力を二分できぬほど削ってからだろうからこちらは迎撃の一択であり、騎兵を活かすならば橋より北で、敵の数の利をできるだけ減らすならば橋より南への布陣の二択しかない。]
では右翼を預かりましょうか。
[唯一見晴らしが悪いキュベルトン森側を担当する口にした]
………らいじょうぶ。
[ぼそりと小さく、もう一度同じ言葉をつぶやくと、弾かれたように走り出して少し離れた所で足を止めて。]
そっじも、じぬな!
れんぶ、護れ!
[つい怒鳴るような声で言ったのは、ほんの少しだけ父親の事を思い出してしまって、無性に恥ずかしかったのを隠す為だった*]
― 回想・8年前 ―
[森のクマを退治したときの武勇は、当人にとってみれば猫だましのようなものだったが、それでも命がけの猫だましではあった。
退治するだけなら、それこそ罠でも弓でも持っていっただろう。
だから、予感はあったのだと思う。
気の合う相手だ、という予感が。]
これでわかっただろ?
子分になれ。
俺は、おまえの力が欲しいんだ。
[相手の鼻先に山刀を突きつけて言い放ってから、思い直したように山刀を腰に戻し、助け起こすための手を伸ばす。]
[初めてクマの手に触れた時、脳裏に赤が走った。
忌まわしくも美しい、あの日の赤。
蘇った光景に一瞬身を強張らせたが、すぐに違うものだと気づく。
これは、血潮の赤だ。熱く体を駆け巡る、命の赤。]
やっぱりそうだ。
[ひとり、得心の顔で頷く。]
あんな、菓子も売るけど、今の自分を一言で表現するなら、「なんでも屋」さ。
揺りかごから墓場までドンと来いや。
何か望みはあるかい、若様。
再会記念に安くしたるで。
[その先は周囲の兵らには聞こえないように、抑えた真摯な声で持ち掛けた。]
──例えば、あんたがあの砦を越えて、一人で乗り込み、向こうのトップと話をつけて解決したいってなら、協力する。*
/*
おぅ、現在軸でもなんかきた>>71
なるほどそう言う手で来たか。
ありと言えばありなんだけど……
話し合い、話し合いか。
この段階で話し合いは決裂するしかないけどなww
ふむ。
― クリーク砦 ―
[慌しくある砦の、ほんの一時。
男の姿は一人、見張り台の上にあった。
他に人影はなく、ここから見える限りに敵影もない。
そもそもが、男の立つ見張り台は南に向いているのだから、ズワンズ谷から寄せ来たらんとする軍の見えるはずもなかったが。]
─────…、
[男がこの場にあるのは、見張りの為ではあり得なかった。
視線は先に戦いを終えた平原へと向けられている。
遥かに遠く、見遣る向こうにはサクソー川が、更にはラモーラル州都があるはずだ。
男のまなざしは、遠く向こうを見遣るように平原へと注がれている。]
( … そうだな。)
[心の裡の声は、誰に届くこともない。
届けるべき相手は今はもう、この世にはない。]
[そう、分かっている。
だからこそ自分も何故かと問いはしなかった。
もしも彼が私利私欲に走ったなら、こうも思うことはなかっただろう。
あれほど多くの将兵が、彼につくこともなかったのではないかと思う。
ウォーレン・コリドラス。
かつてこの砦を守り、変事においてもこの場とラモーラルを守り抜いた、かの宿将も。]
( … …、だが。 )
[けれど。それを識れども尚、彼を是とは致し難かった。
私怨もあると、男は自らに思う。
男は結局どうしても、クレイグを討ったアルブレヒトが許せなかった。
かつて信じた男であれ──いや、だからこそ許せなかった。
とはいえ、それだけではない。
反逆者としては、いかに良く彼がラモーラルを纏め上げたとはいえ、やはり弑逆の謗りは免れ得なかったし、それにより乱れたものも確かにあった。
彼の願った民の平穏とて万全ではない。
辺境伯と王国の施政の恩恵を受けそびれた森や平原の民は多い。
そして何より、それらをも纏め上げ、ラモーラルを一丸とするだけの資質を、理想を、男はアルブレヒトよりもダンクラードに高く見たのだ。]
― 交戦中/マーチェス平原 ―
[マーティンとの対峙の場から離れた後、戦場を文字通り全力疾走した。
嫌な予感がしてならなかった。
急いでいかなくては、と気ばかりが逸る]
……ん、のっ……。
約束、したんだろ、俺はっ……!
[オクタヴィアスが、この地を離れる時に。
その時には既に父から引き継いでいた太刀を手に、誓いをひとつ、立てた]
お前が帰ってくる場所は、俺が護る。
……護れるように、強くなる。
だから、安心して行って来い。
[容易く帰れる立場ではない──否、帰れるかどうかすら、危うい留学。
それでも、彼があるべきはここ、と思うから。
いつか帰るべき場所を、出迎えるひとたちを。
自らの太刀を持って守れるようになる、という宣。
それは、争乱のもたらした混乱が落ちついた後、病に伏して帰らぬひととなった父の願いでもあった]
[そんな思いを抱えて、正規軍に入り。
父譲りの剣術に、幼い頃の稽古で身に着けたものを合わせた我流の剣術を磨いてきた。
異国から来た元流離い人の身、色々と騒動を起こす事もあったが、ここに来てから発揮されるようになった明るさと懐っこさ、そして負けず嫌いな気質を持ってそれらを超えて。
父が太刀の往く先を託すと定めた人を護る事が己が誓いを果たす在り方、と定めて突っ走って来た。
だから、ここで立ち止まる事はできない、と。
そう、思いながら駆けた先で、耳に届いたのは──絶叫。>>0:321]
……っ!
今、のっ!
[声には覚えがある。
だから、迷わずそちらへと駆けて。
目に入った姿>>0:323に、言葉を無くしたのは──僅かな刹那]
……アルブレヒト、様……。
[ぐ、と拳を握り締める。
間に合わなかった。
あらゆる意味で。
その現実に、打ちのめされそうになる、けれど。
そんな余裕なんて、ないのもわかっているから]
……後退、するぞ。
はやいとこ、伯を、拠点まで……。
[短く言葉を投げ掛け、息を吐く。
ここで立ち止まっていてはならないんだ、と。
自らにいい聞かせながら。*]
『いいかな?勢いで来る相手には、まずその力を利用して…』
[遠い記憶が風の吹く間に過ぎりゆく。
教えればどこまでも素直に、時に転べば痛みに目に涙を浮かべながらも、じっと堪えて、少年は男のささやかな授業を良く聞いた。]
『続けることだ、何事もすべて根気良く。
そうすれば、お前もきっといつか人に頼られる男になる。』
[少年の頭の上に手を置いて、微笑んでそう語りかけた。
微かな苦味が、平原を渡る風に吹き散らされていく。]
『父上を援けられる男になれよ────』
[頷いた幼い笑顔の面影は、もう遠い。
一人きりの弔いを終えた男は大きく息を吸い、その場をあとにした。
もはやその向こうを振り返ることなく*]
―クリーク砦:出立前―
おう、そりゃ頼もしいぜ!
がっはっは!
[>>63 ぐっと突き出す小さな拳。
それにそっと重ねるようにして、此方も拳を突き出す。
こつんと拳同士がぶつかり合う。
想いは、それで伝わっただろうか。]
流石「熊殺し」なだけはあるぜ。
……でも偶には、クマには優しくしてくれな?
[小さくそう言った冗談は、彼女に伝わっただろうか。
そう言った背景には、キュベルドンの森で暴れてしまった過去への、多少の罪悪感がある。
今でこそ更生したとはいえ、彼女たちの住処を荒らしたことは変わりないのだから。]
[ぽん、と赤毛に手を置く。
それで何が変わる訳でもないが、自分の勇気を分かつように、ゆっくりと撫で遣る。]
おう、ったりめぇだ。
儂の、この両手に納まるもの、全て、
[「じぬな」と吃音のような彼女の声が、砦に響く。
確かな、覚悟を持った声だ。]
護ってやるよ!
[>>0:339 それは奇しくも、先程エドルファスに向けて告げた言葉とも重なっている。
>>69 弾かれたように走り出すその後ろ姿は、森のなかで俊敏に駆けていく鹿のようにも見えた。*]
― 回想・クマ退治のあと ―
[チャールズとマーティンが殴り合った上に両方伸びた。
そんな顛末>>0:218を耳にして、暫く目と口が丸く開いた。
マーティンはともかく、常に自分の傍らにあって見守ってくれる冷静沈着なチャールズが、殴り合いの喧嘩などとは。
信じがたい、との思いも、実際に仲良くベッドを並べている姿を見れば信じないわけにもいかなかった。]
……誰に合わせる顔が無いって?
[少し前に漏れ聞こえてきた声を拾って送り返す。]
おまえたち、
実は同類だったんだな。
[真顔で感想を言った後、どんな殴り合いだったのか聞かせろと、なんなら実演してみせろと二人にせがんだ*]
― マーチェス平原 ―
[砦を進発した独立解放軍は、森の辺縁を辿るように南下していく。
途中、平原の民らが細い煙>>61を発見してざわめいた。]
見られたな。
[偶然の失火ということもないだろう。
目端の利くものが相手にもいるということだ。]
気にするな。
構うことはない。
手筈通りに進め。
[盟主の号令で、再び集団は動き始める。]
―クリーク砦:出立のとき―
[暫しの休息を終え、兵士は砦の全面へと整列する。
勝利の余韻に酔い痴れることもなく、奢れることもなく。
並んだ兵士たちは皆、その双眸に炎を宿している。]
――――今こそ都に、
[>>23 ディーンの言葉を受け、マーティンは片腕を上げる。
武器が打ち鳴らされ、興奮した兵士達の声が響く。
狼の遠吠えにも聴こえそうなそれは、マーチェス平原にも響いただろうか。]
[南へ、いざ。*]
― 回想・8年前 ―
[オクタヴィアスが胸中を語る間は、相槌を一つうつこともなくひたすらに聞くことに専念している。
彼の口から語られた言葉は、本人も自覚しているようにまだ足りない
信念としては立派でも、それを実行出来るだけの知恵も行動力も備わっていない。
そして、彼はそのことをもきちんと理解したうえでそれらを身につけようと、年若なりに今出来ることをやろうとしている。
なのに自分は、彼が考えていることを知ろうともせず、ただ思い込みだけで冷ややかな目で見ていたのだと思うと、自分を恥じた]
[かといってそれを素直に口にするような性分でもなかった。
代わりに口にしたのは]
なるほど、お考えはご立派なようです。
但し、そのお考えを実現するためには、私との稽古など比べものにならないほどの困難な道のりですよ?
それこそ何年、何十年かかるかわからないような。
……仕方ありません。私の仕事はあなたの見張りですから。
あなたがそれを実現するまでしっかりと見張っててあげますよ。
[オクタヴィアスが、彼自身の責務を果たせるかどうかはわからない。
それでもこの時知った彼の想いの芽は、自身の心を動かすには十分であった。
この芽がやがて彼が手を差し伸べたいと願った民への大樹となり根となることを、小さな英雄に願って――]
[その会話以降、稽古は相変わらず厳しいものの顔からは冷たさは消え、武術以外のことも段々話す頻度は増えてゆく。
それから更に一年後。
オクタヴィアスの前に姿を見せた時の表情は、決意を秘めたものだった]
オクタヴィアス様。
本日は、あなたにとっては朗報かもしれません。
本日を持って、我がウェストマール王国軍は上屋敷の護衛の任から外れます。
あなたに叛乱の意はないと認められ、見張りが解除されたと言い換えたほうがよろしいでしょうか。
……つまり、明日からは私も別の任務につくので、こうしてあなたと話す機会も稽古をつけることもなくなるということです。
[そこで一度口を噤む。
この先の言葉を告げるのは、少々恥ずかしくもあった。
だが言わなければ、自分がどうしたいか彼には伝わらない]
……で、実はその命令に従えなくて、軍を今日付けで辞めてきた。
前に言った通り、私……俺はあなたを見張るのが役目だからな。
あなたが理想を実現することが出来るその時までずっと。
だから……。
これからも今まで通り、武芸の師として。
いや、対等の友人として。
付き合ってもらえないだろうか、オクタヴィアス。
[それだけ言い終えてよほど恥ずかしかったのか、珍しくオクタヴィアスから目を背けてしまった]
― ズワンズ谷 本隊 ―
そうなのかい?
…私は以前の明るい色の方が好きだな。
君に似合った色合いだと思う。
[帽子が外されると彼の顔が更に良く見える。
たった一度の邂逅でカークを覚えていたのは、その髪の色と短い間に交わしたはきとした言葉の雰囲気がとても相まっていて、強く印象に残っていたからだ。
以前の色と現在の容姿を重ね合わせても、やはりあの色の方がカークには良く似合う]
― ベルサリス修道院跡 ―
[口調や態度はおどけていても、向けた言葉を真摯に受け止め、思案してくれているのはわかる。
だから、こちらも居住まいを正して、返される言葉>>67を聞いた]
ああ……それに、あちらさんは真っ向勝負でくる……そんな気がするんだよ。
こそこそ裏道通ってくる、とか。
そういうの、やりそうな感じしねーし。
[そう思うのは、少なからず敵将の事を知るが故]
[そんな話をしたせいか、意図せず購入については流してしまい。
忠告に返る言葉>>70に瞳を伏す]
…もっと、ゆっくり話が出来たら良かったのだけどね。
今はそうもいかないんだ。
……ま、こっちもあちらさんを本気で全滅させなきゃならんって訳でもない。
あいつが……オクティが戻るまで、持ち堪えるのが第一だ。
[必ず戻ってくる、と。
そう、信じているから言い切る口調に躊躇いはなく。
右翼を預かる、という返答に、ほっと一つ、息を吐いた]
ん、ありがとな。
森の側は、何が出てくるかわからんから……おっちゃんが付いてくれるんなら、安心できる。
[見通しが悪い上に、地の利は圧倒的に敵軍にある森の側。
最初の会戦での彼の動きも思えば、任せられるのは心強い]
んじゃ、そっちは任せる……今の内はきっちり休んどいてくれな。
疲れ引きずって、ってのだけは、避けたいとこだし。
[休める時間にも限りはあるが、できる限り状態は整えたいから、と。
笑いながら、そう告げた。*]
……あぁ、ありがとう。
物々しいけれど、彼らは必要な人材だ。
私にはやらなければいけないことがある。
[痛々しいという言葉には唇を噛んで視線を落とした。
けれど、仕方が無いことだと心の内に言い聞かせる]
[上手く言葉を紡げないでいると、カークは生業について>>71を語りだした。
なんでも屋、そう称する彼が潜めた声]
───── !
[真摯な色を含んだそれにオクタヴィアスは瞠目する]
[まじまじとカークを見詰めた後、オクタヴィアスは瞠った瞳をゆっくりと緩めた]
……それで解決が出来るなら、どれほど良いか。
[紡ぐのは、穏やかな拒否]
残念だけど、私はそれを望めない。
反旗を翻す前に交渉が出来たなら、それも可能だっただろう。
結果決裂するにしても、場を持つことは出来たかも知れない。
けれど、彼らは……彼は父を手にかけた。
最早言葉で解決出来るものではないと、そう認識している。
[望めない。
そう、望めないのだ。
オクタヴィアスとダンクラードは、既に平行線の上に立っている]
/*
しかし、カークさんの提案は、大変難題だったと思われる。思わず頷いちゃいそうになる、という点で。
頷けないんだよな、この時点では!
[ タヴィを撫でよう ]
― 回想:8年前―
[>>0:51 クマはあのとき、ディーンに一生付いていくと決意した。
己が力、今まで奪うがために使ってきた力を。
今度は護るために使うと。誓った。
―――然し、]
なんでぇ、オッサン。
ンなに見るんじゃねぇよ。
[自分が従うべき盟主はただ一人。
然し、その盟主には既に、忠臣といえるべき副官が居たのである。
それを知った時、どこか嫉妬に近いような歯痒さを覚えた。
自分よりも長く傍に仕え、自分よりも盟主のことを知っている老将。
智慮深い名君に、短慮なクマが敵う筈もない。
然し、盟主を想う気持ちは、目の前の老将に負けていないと。
マーティンは目を細めて、老将を見下ろした。
>>0:217 面白くないのは、向こうも同じだっただろう。
チャールズと呼ばれたその男は、値踏みをする視線をあからさまに送ってきた。]
ンだと、オッサン………
[>>0:218 手を上げたのは、さてどちらが早かったか。
切欠はなんだっか。
相変わらず酒ばかりを飲み、堕落した生活を送るマーティンをチャールズが窘めたのだったか。最初こそは生返事を送り、やり過ごしていたが、その日はたまたま虫の居所が悪かった。或いは、我慢の限界だったのだろう。]
儂ァ、若に仕えてンだ。
オッサンの指示は受けねェよ。
[そう言って不満をぶちまけるとともに、ジョッキを投げ捨てた。
それが合図となった。
智慮深い老将の目は怒りに染まり、拳が飛んできた。]
ぐっ、
[ただのオッサンだと舐めていた。
例え軍人だとしても、今は退役した老害だと見くびっていた。
鋼のような己の肉体に、重い拳が突き刺さり、鈍い呻き声をあげる。]
て、 ………めェ…!
[此方も遠慮のない拳を突き出す。
さてその拳は、相手のどこにぶつかったか。
傍から見たら、良い年した中年オヤジが何をしているのだと呆れたことだろう。
幸か不幸か、その時はディーンが居なかった。
二人を止める相手も居なく、殴り合いは双方が力尽きるまで行われた。]
―――――…ち、っくしょう、
[腹の中心にまともに受けた拳。
まだ立てる、そう思ったけれども身体は言うことを聞かなかった。
クマの巨体はそのまま横倒れになり、意識を手放した。]
― ・・・ ―
[街が燃えている。
街は天と地上の炎に焼かれ、呑まれているように目に映る。
その中心にはためく、自由の旗。ラモーラル。
しかし、大地の緑と空の青は炎に掻き消され、黒ずんでいる。
血の赤だけがいやに目に付く。]
[狼が慟哭していた。]
[次に互いの顔を見たのは、並べられ横たえられた寝台の上。]
… …、 いてっ
[青痣になった顔を思わず触ってしまい、小さく悲鳴をあげた。
内頬が内出血して膨れ、上手く喋ることが出来ない。
>>0:219 隣で同じように寝転がるチャールズもまた、自分と同じように痛みに顔を顰めていた。]
へへっ、
……ぶっさいくな顔してらァ
[先程までの怒りや憤りは何処へやら。
思慮深いと思っていたこの男が、自分と同じように熱く拳を交わしてくれたことに親近感を覚えてしまったのかもしれない。]
ただの頭でっかちじゃねぇのかよ、オッサン
[>>0:220 掛けられた声が、周りには聞こえない囁き声であったことは、当時のマーティンには気が付かないことだった。
ごく自然に話しかけられたその声音は、ひどく近しいものに感じた。
>>0:108 盟主に”倒された”あの時のような、不思議な心地良さを覚える。]
あーあ……
こりゃァ、若にたっぷり叱られるぜェ?
[ディーンは二人の副官のこんな姿を見てどう思ったか。]
すまん、若。
[先に、赤き縁の声にて謝っておこう。
然し、その謝罪に、どこか楽しげな響きがあることは隠しきれない。]
これから宜しく頼むぜ
―――――……兄者
[>>0:221 親しみを篭められた呼び名に。
此方も同じように返して。*]
― マーチェス平原 ―
[南へ向かう兵は2000名ほど───のはずではあったが、前に進むうちに少しずつ数を減らしていた。
整然とした隊列が無いためにわかりづらいが、歯が抜けるように人が減っている。
森の民を中心とした300名ほどが、いつの間にか森の中に消えていた。
一方、平原の民の中でもストフェ湿原に詳しい者を中心とする50名ほどと、雑多なものたちで構成される150名ほどが本隊を離れて密やかに湿原へと向かっていた。
彼らの手には、鎌や鉈などがある。
結果、南進するのは1500名ほどとなっていた。]
[数十騎ずつの騎馬兵たちを交代で偵察に放ちながら、軍全体は徒歩の速度で南へ、サクソー川に掛かる唯一の橋方面を指して進んだ。*]
ほな、ワイは
達者でな。
[これ以上は無粋と、未練は見せずに辞去を告げる。
再会の約束はしない。
幸運の女神は前髪しかないというし、自分の親父はツルッ禿だ。**]
― マーチェス平原:南下中 ―
エディ、大丈夫か?
がっはっは、ビビるんじゃねェぞ。
[>>59 後方に控えるエドルファスに、よく響く声で副将は声を掛けた。
南下中、マーティンはよく雑談をした。
ついつい喋ってしまう性分でもあるのだが、こうして時折兵士に話しかけることで、士気を失わせない目的もある。
無論、集中力を途切れさせてはならないので、加減は考えるけれども。]
若、ちゃっちゃと行きやしょうぜ。
[時折、ディーンに対してもそんな風に話しかけ。
ディーンは慣れた様子であしらったことだろう。]
[>>87 南下の途中、ディーンの足が止まる。
それに続いて、独立解放軍の足並みが一斉に止まる。]
………ありゃァ、相手さんも一筋縄じゃいかねェもんだなぁ。
[>>61 風に棚引く細い煙を見やりながら、副将はのんびりとそう言った。
向こうに策はあるのだろうか。
警戒感は強まるが、然し、この副将にそういう策に対抗する知恵は持ち合わせていない。
寧ろ、罠は喜んで飛び込み、その内側から壊すような男だ。]
おう。
[盟主の号令に短く頷き、再び行軍を開始する。*]
― 回想・砦にて ―
[砦を進発する少し前、兵たちの間で駆けまわっているエディ>>54を見つけて呼び止めた。]
忙しそうにしているな。
皆とは話がついたのか?
[ヴィダンの一族が集まって話をしている、ということは、自然と耳に入ってきていた。
久しぶりに一族の間に戻ってきた彼が話題のひとつになっただろうとは推測できたが、彼が自ら語らぬ限りは、詳しい話を聞きだすつもりはない。]
[それより、と頭の中を占めていることを口に出す。]
川な。
どうすればいいと思う?
[あまりにも端的な言葉になったが、サクソー川の渡河について考えを巡らせていることは伝わった、と思いたい**]
/*
>幸運の女神は前髪しかないというし、自分の親父はツルッ禿だ。
この時間に腹筋崩壊させんでくれwwwwwww
― 回想/8年前 ―
えぇ、それも分かっています。
でも何年かかっても成し遂げます。
[成し遂げたい、ではなく、成し遂げると言い切る。
それは願いから昇華された信念の形]
[それからの稽古で壁や違和感のようなものを感じることは無くなり、防具の新調などの買い物について来てもらったりすることも増えた。
話す機会が増えるごとに、懐に飛び込めたかな、なんて考えたりもする。
少なくとも、あの時の問いかけで自分の事を知ってもらえただろうとは思うことが出来た]
[それから一年経ったある日、クロイツが改まった表情でオクタヴィアの前に立つ>>91]
─── え、
[朗報かも、と前置いて告げられた言葉は、ラモーラルとしてはありがたくも、個人的には嬉しくない内容だった。
唐突な別れを前に、表情は心情をそのまま表してしまう]
[嫌だ、と我侭を言いたかった。
けれどクロイツを困らせるのも嫌だった。
しばらくの間、言葉を紡げずただ、唇だけが動く]
[何を言えば良いか困ってしまって、思わず視線を落としてしまった時、クロイツが再び口を開く>>92。
これまでとは異なる口調。
それが彼の素の言葉なのだと気付くのに少し時間かかった。
それだけ、彼が紡ぐ内容に驚いたのである]
…え、えぇー!?
辞めたって、 えぇ!?
[自分のために軍を辞めたと取れる言葉に驚きを隠せない。
けれど、驚きと同時に嬉しさも込み上げてきて、表情が段々と緩んできた]
クロイツさん……
勿論! 大歓迎だよ!!
[あまりにも嬉しくて敬語も抜け落ち、感情を体現するようにクロイツへと飛びついた。
抵抗されなければ胴にぎゅうと抱きつく心算]
[このとき初めて、彼の懐に飛び込めたのだと実感が沸いた//]
― 回想 ―
[お前は少し息子を見習え、と。
半ば冗談、半ば呆れ口調でマーティに言ったとがある。
もう随分と前の話だ。]
お前の戦いには──…
[男が口にした説教に、帰ってきたのは実に暢気な一言だった>>0:137
その暢気さに呆れるより先に毒気を抜かれて、思わず笑ってしまったことを覚えている。
仕方がないなと言いながら、けれどこれこそが何時の間にやら弟分に収まった、人の形をしたクマの良さと知っていた。
細かいことは自分らが考えれば良い。
彼はただ、歪むことなき真っ直ぐな気性のままにディークの傍にあってくれれば良い。
そう分かっているから、それ以上を言うことはなかった。
けれど時折は、拳骨を落とす調子でコツンとやることもあったのだけれど。]
―ベルサリス修道院跡―
そうですな…やりやすくもあり、やりづらくもある…
[相手の気性から判断する>>96クレステッドの言葉に時に冷徹な判断も下す元将軍は、全面的にとはいわないが少なからず同意をする。]
森に詳しいものがいれば配備していただきますけどね
[戦場の範囲が広まれば補佐できるものがいたほうがいいのは変わらない]
ほっほっほっ。ええ、任されましょう。
年寄りは働きたがらないものですから安心していいですよ
[飄々とした笑い声>>97で請け負い、休むという言葉にも頷く
いくつか必要な指示を出せば休むつもりだ。ダーフィトやツェーザルといった軍長格とも必要あれば話すべきだろう]
― クリーク砦 ―
[結局、兵が倉庫から運び出していたテレピン油には何事もなかったようで、ただ、男の耳には息子がマーティンが飲めも食べも出来ないものを送ってきたと嘆いていたと聞こえてきた。
やれやれと苦笑する。
だから息子を見習えと、言っただろうに。]
枯れ草は南側と北側に振り分けておけ。
南側は少し少なくていい。
― 回想・7〜8年前 ―
[上屋敷で面識を得たのは、オクタヴィアスだけではなかった。
時折ラモーラル州からやってきては、オクタヴィアスをあちらこちらへ連れ回す男、ダーフィトも、その一人だった。
使用人のいう悪い遊びに向かう彼らに、護衛という名目で無理矢理ついてゆくこともあったが、彼らがどこへ向かおうがそれは自分の職分ではないので小言を言うこともない。
ただ、ダーフィトが普段住んでいる場所ではない王都を、下町まで自由自在に動き回れるほど把握していたことには、内心驚嘆していた。
よほど、カンがいいのか、あるいは都の性質を知り尽くしているのか。
いずれにせよ興味深い男だった]
[ダーフィトにからかうような言葉を投げつけられたのは、まだ配属されてすぐの頃だ。]
……退屈?
[言っている意味がわからないと語尾を上げて]
上から与えられた任務に退屈もなにもない。
私はその勤めを果たすだけだ。
[挑発にむきになるでもなくそれこそ軍人の鑑のような言葉を、冷静な声で返しただけだった]
終始そのような態度であったダーフィトが、嬉しそうな笑みをよこしてきたのは、それこそ驚きで]
まあ、退屈しのぎ程度にはなるからな。
[若干、矛盾めいた返答をしてしまったのは、心境の変化を誤魔化すためであったが、果たして誤魔化せたのかどうか]
ダーフィト。
[それから1年後のこと。
そうして改まった声で彼を呼び止めたのは、軍を辞めて傭兵になった後にダーフィトが再び王都にやってきた時だった。
理由はあかさず、軍を辞めた旨だけを彼に伝えて]
お前に頼みたいことがあるんだが。
俺を、ラモーラルの州都に連れて行って案内してくれないか?
改めて考えてみると、俺はオクタヴィアスが手を差し伸べたいと思っているラモーラルの民を、それからその土地のことも何も知らない。
知らないままで、オクタヴィアスの意見に賛同するってのも、考えてみたら変な話だ。
だから、俺も同じように、この目でラモーラルを見てみたい。
[王都ですら、自由自在に動き回れるダーフィトのことだ。
州都を案内してもらうには最適な人物のように思えた**]
― マーチェス平原:現在―
[>>111 出立するときには2000は居たはずの兵。
然し、それは前へ進む度に、少しずつ数を減らしていった。
綻びは初めはほんの少し、しかし進めば進むほど、その綻びは大きくなり穴を大きくしていく。
やがて、その視界にストフェ湿原の深緑が映る頃、自軍は1500程になっていた。]
――――さぁて、この先どうやって渡るかねェ?
[その声は独り言のようにも、盟主への問いかけのようにも聞こえたか。
サクソー川に掛かるのは、たったひとつのみ。
そこを敵陣が野放しにする筈もなく。]
儂なら、このまま渡っちまうがねェ。
しかし、相手さんだってそれを見過ごす筈はねぇ、か……
[濡れることは特に厭わない。
勇猛果敢な兵たちだ、泳いで渡れと言われれば真っ直ぐ従うだろう。
然し、その間、どうしても無防備になってしまうのは、これまた避けたい事案なのである。]
[砦周辺からは枯れ草が山とかき集められつつある>>0:289
これを、兵らは砦の北側と南側にばら撒いた。
砦の北側はご丁寧にも、砦の少し北と砦すぐ傍に二重に撒かれている。
鳥の視点で見たならば、砦の北側は南北に二重の枯れ草のラインを引いたように見えるか。
残念ながら地面を掘り返すほどの時間と人手は足りていない。
だから堀はなく、平地にそのまま撒いただけである。
ついでに全ての枯れ草に撒けるほどの油も流石にない。
但し北側の北、つまり一番北端の枯れ草と砦南側の枯れ草には、油が振り撒かれた。
飲めなければ食えもしない───テレピン油である。]
[初めから狙って、この布陣にしたのかどうか。あるいは別の案があるのかもしれないが戦術面で詰めるところ等、必要なやり取りを終えればその場を辞すだろう**]
─────、そうか。
[そこに書かれていた戦力に視線を落として、また頷いた。
妥当といえば妥当、意外といえば意外な数字だ。
ウェストマールからの援軍はなく、オクタヴィアスが率いる軍勢は1300に足りぬほど。
単純にこちらの守備の倍以上、これを僅かというべきか否か、微妙なところではあるが、少なくともそれ以上がなさそうであるというところは朗報だろう。]
>>41
…目ざといね。
いや、失敬。
雇い主の演説を真面目に聞く傭兵を初めて見たんでね。
つい微笑ましく…
[そこまで言って、かけられた声がようやく自身の記憶に引っかかる。]
…いや、初めてじゃないな。
声に覚えがある。
ということは、どこかで味方同士だったってことだ。
えーと…<<元将軍 コリドラス>>だ!
そうだろう?
[スビシ!と指を突き付けた。]//
見張り場についているのか?
[とは、傍らの兵にも向けた言葉だ。
サシャと兵らと、それぞれの反応を見てそうかと頷く。]
ならば彼女には二人つけろ。
伝令と身の守りだ。
…一人走ったら一人居なくなるだろうが。
[それ程に彼女の目は重要なのだと、兵らも知るか。
無論、ついていく兵らも同じく目であり耳である。
彼らには最も北の見張り台、即ちズワンズ谷に近い見張り場が与えられた。最前線だ。]
任せたぞ。頼りにしている。
[サシャにはもう一度、少しゆっくりこう告げた。
嘘でも誇張でもない。暗闇で過たず見張りを射た射手、類稀なる「熊殺し」の瞳に、男は再び目を向け目尻に皺を*刻んだ*]
― ズワンズ谷 本隊 ―
[カークから返る言葉>>113は自分を試していたように感じた。
彼の真意は一体どこにあるのだろう]
(── あぁ、もしかして)
[疑問を抱いた直後、かつての邂逅で向けられた言葉を思い出す。
あの時は辺境伯嫡子としての自覚が薄かった。
彼はそれを知っているのだ。
人の上に立つに足るか、試されていたのだろう。
そんな風に思う]
あぁ、君も壮健で。
[不思議な人だと思いながらカーク>>114を見遣る。
全てを見通しているような、そんな感覚。
その彼が裏に精通し、こちらの情報をリークしていると気付くには、彼の技量が高く、看破の材料も無さすぎた*]
…いや、初めてじゃないな。
声に覚えがある。
ということは、どこかで味方同士だったってことだ。
[ズビシ!と指差す。が…]
えーとえーとえーと…
傭兵というのは、非常に刹那的な生業であってだね…
[名前は覚えていないらしい。]//
― ベルサリス修道院跡 ―
[ 平原を一気に駆け戻った騎馬小隊は、布陣を固めつつある正規軍の只中にざわめきをもたらす ]
クレス!連中動いたぞ。
[ 年嵩の自分でも、歴戦の元将軍たるコリドラスでもなく、クレステッドこそがこの場の指揮官と、改めて示すように、真っすぐに彼の元へと駆けつけて告げる ]
湿原は、本当に放置するか?
[ 兵の配置を固める為に、改めて至急の軍議が設けられれば、そう問いを投げた ]
舟を用意する暇は、無かった筈だ、こちらが橋を守ってることは、予測がつくだろう。
俺なら、湿原を越えることも考える。
[ そんな予測を口にしてから、僅か、笑みを浮かべた ]
だが、大人数であそこを越えるのは無理だ。
来るなら少人数の工作部隊か援護の伏兵。
構わず正面から来る連中だけを相手にするって法もある。
[ 全体が迂回路をとる、という可能性はクレステッド同様に捨てている。
盾は必要無い、と、剣一本で向かってきた烈火の如き少年の面影は、今も鮮明だった// ]
― ベルサリス修道院跡 ―
ん、ああ。
あの辺りの見回り担当してた奴らがいたはずだから、そいつらにおっちゃんの指揮下に入るよう、伝えとく。
[森の民には到底敵うまいが、多少なりとも地の利がある者をそちらに回す、と請け負って]
その理由、安心していいのかって、ちょっと悩むぜ……?
[飄々とした笑い声で請け負う様子>>128に、く、と笑う。
気を抜ききっていい状況ではないのは承知の上だが。
それでも、張りつめていた物が少しだけ、緩むような心地がした。*]
/*
ここ負けて押し通られるわけにいかないから頂いた情報は作戦に盛り込まないといけないとか思ってるのこころ。
ただひっかかりたいこともひっかかりたいので、警戒はしつつも、抑えきれずに、そこを破られるみたいな流れ希望。
うーん…
プロからなぞって先遣隊に参加するか。
取り合えず本隊に残ってオクタヴィアスに会話投げて、現在軸に追いつくか。
でも会話のキャッチボール出来るのは明日の夜。
相変わらず出遅れがきつい…
どうしよう?
/*
もしかして存外砦戦長くやるのかいと思い始めて、
つまりそうすると死に場所は……
とか思い始めちゃうよね。どうなんd
ありっちゃありか…ありかな!??
― ベルサリス修道院跡 ―
[各所から届く報告やら何やらを捌き、布陣を固めていく傍ら、僅かながらも休息も取る]
……気ぃ、乱してたら。
勝てるもんも、勝てなくなっちまうからな。
[言いつつ、撫でるのは白鞘に収めた異国の太刀。
代々一族に伝わるそれは、己が魂であり、その鏡である、とは亡き父の口癖だった]
しっかり、しねーと。
[託されたものに応えるためにも、と。
そんな決意を改めて固めていた所に、騎馬小隊帰還の報が飛びこんできた]
おー……やっぱり、じっとしてねぇかぁ。
[来るのはわかり切っていた。
オクタヴィアスやダーフィトに比べれば短かったが、少なからぬ時間を共有した彼が、いつまでも留まっているとは思えない。
だから、ダーフィトの齎した報せ>>148にも、驚きはなかった]
さて、んじゃ、お出迎えのための詰めの協議と行きますかい。
[そんな軽い口調で、主だった者たちに集合をかけるよう、指示を出す]
[>>84「おー」と言いながらぶつかった拳には、歳の差も性差も出自も違うのに不思議と仲間意識が感じられる。
なお小声で紡がれた言葉には半目で「グマの心がげじだい」と返しておいたが。
マーティンから逃げるように離れた後、一度だけ足を止め何となく手を頭に乗せてさする。
大丈夫だとか泣くなとか、褒められた時に与えられていたのと同じ、てのひらの温もりはサシャに思い出と、確かな思いの欠片を乗っけてくれた。
隠すように逆に唇をへの字に曲げたまま、足はチャールズを探し進む。
きっと皆無事に帰ってこれるの確信するような、強い声を背に投げられた声もあり、振り返りはしなかった。]
完全放置はさすがにヤバい……とは、思うけどな。
可能性考え始めたらキリがねーし、そこまでの余裕もない、ってのが、こっちの現状だろ。
[湿原に関してのダーフィトの考え>>149 >>150には、同意できるが。
そこに意識を向けきるだけの余裕があるか、と問われれば是とは言い切れない]
正面攻勢きっちり受け止められなかったら、万一対策してても意味ねぇんだし。
橋……というか。
川を渡らせない、が、今の俺たちの目的って言えるんだし。
[違うかね? と。
首を僅か傾いで、問いを返す。//]
― クリーク砦 ―
じぁーうずざん!
[>>138こっちにはきちんとさん付けしながら、大声になるよう力を込めて呼びながら、ゆっくりこちらに問いかける人へ、手にしていた紙を差し出し渡した。サシャは文字は習っていたので、チャールズがそれを見てどう思うか、じっとその動向見るように顔を見つめていた。
>>139サシャからしてみれば、相対的に多いと思えた数字を見ても、驚愕の様子が無いのには安堵を覚える。少なくとも絶望するような状況ではないのだと知って。]
ん。
[>>140礼には笑みながら、こちらも軽く頷く。
>>143見張りの事を問われた時もまた、同じように頷いた。正しくはこれから着くのだが同意だろう。場所は把握してある、一番北の位置だ。]
んー…ひどりは要る、げど。
ふだりも要らない、だいじょうぶ。
[交わされる会話を見て、過保護に思えて少し眉を寄せて言った。
とはいえ弓の腕は抜きん出ているが、鉈があるとはいえ、剣に長けた者に近接されれば力負けしてしまうのは解っているので、強く言われれば受け入れる事になるのだが。]
ん。
[>>144頼りにしている、そのゆっくりした言葉にはにこりと笑って、拳を出す。
解りやすいサシャなりの「やる気」の表れだが、何となし大熊から受け取った物を、渡すというか繋げるような心持で、チャールズへと向けていた。]
― 北側の見張り台 ―
[見張りについてからどれ程の後か。
些細な変化を逃さぬよう、ぐっと広げるように力を入れていた視界の端に、動くものを捕え顔はそちらへ向けられる。
>>22鋭く見据えると、その先には騎乗の人が一人いた。]
誰がいる、でも、ひどり…?
[呟くように言いながら、背負った弓を手に持ちなおし、片手は矢筒から矢を取り出す。いつでも放てるように。
良く見ても見覚えは無い顔…のように思えるが、誰だと言う確信はない。逡巡の迷いの後、意を決し警告の意を込めて矢を放った。
その先、相手の数メートル手前の地面。]
じぁーうずざんに伝えで。
誰がぢかづいてぎでう、っで。
[二本目の矢を構えると同時に、共に見張りについていた兵の一人にそう頼むと、走らせた*]
― ズワンズ谷 本隊 ―
[馬の下へと戻り身を持ち上げて、高い視点から谷の奥を見遣る]
[王都出立前、砦から逃れてきた兵の話を聞いた。
砦への襲撃は夜で、敵の規模は詰めていた兵数よりも少なかったと言う。
反乱軍が奇襲に長けること、そして予め内部を調べられていただろうことが予測出来た。
それに加え、恐ろしく腕の良い弓兵が居たと言う。
夜闇をものともせず、的確に敵を射る。
脅威だな、とオクタヴィアスは思った]
クリーク砦には見張り台がある…。
[それだけの腕を持つ者ならば平地でも大いに活躍出来るだろうが、弓とは高所からの狙撃が恐ろしい武器だ]
居るかもしれないね。
[ぽつりと予測を口にする]
[兵から反乱軍の戦力に森の民や遊牧の民が混じっている話も聞いた。
それを思い出し、オクタヴィアスは眉尻を下げる]
…届かぬ者達、か。
[父の政策が不完全だった証。
ウェストマールの技術が行き届かぬ者達。
そんな者達が居ると知ったのは、王都に居る時にダーフィトに連れ回された>>49のが切欠]
― 回想/数年前 ―
お前さん、ほんっと堅いよなあ、顔も性格も。
[ 何を言っても動じぬままのクロイツに>>131そんな揶揄を投げたのも今では思い出のひとつといったところ。
表情も口調も変わらずとも、クロイツがオクタヴィアスを只の人質としては扱わずいることは、少年が、懐く態度と、クロイツの視線の柔らかさで知れた ]
タヴィは、陽光だな。
[ ふと、そんな風に漏らしたことがある。
烈火のような激しさは持たないが、冷たい雪や氷をじわりと溶かし、花を咲かせる春の陽光...彼にはオクタヴィアスがそんな光に見えていた ]
[ウェストマール王都であっても、その生活は富裕層と平民層、そして貧民層に分かれていた。
ダーフィトに連れられて行ったのは平民層が暮らす下町。
普段なら見ることのないものが沢山溢れ返っていて、あれはなんだ、これはなんだと訊ねまくったのを覚えている]
[見るものは全て新鮮で、自分が知らないことが多いことに驚いた。
加えて、自分の理想について考えさせられたのもこの時である]
[何度か連れ回された後、オクタヴィアスはラモーラルにも同じような場所があるのかを調べた。
その中で知ったのが、森の民と遊牧の民の存在。
書物だけでは知りきれない部分は、定期的に交代赴任してくる上屋敷の守護兵に話を聞いたりもした]
[詳しい話ばかりではなかったが、いくつかの事柄を知ることが出来た。
農地開墾のために住処を追いやられてしまっていること。
医師を求められてもなかなか遠所までは足を向けられないこと。
それを聞き、手が行き届いていない事実に落胆した]
[そんな中で、運良く医師の治療を受けられた遊牧の民の話も聞いた。
治療を請け負った軍医の下で養子として過ごしている話も聞き、人の繋がりの素晴らしさを知った]
[まだ手が届く範囲にあると、そう思える話]
[その養子となった者と話をしてみたいと思ったが、それにはこちらに呼び寄せる必要があり。
流石にそこまでは、と話をしてくれた守護兵に難色を示された。
そのため、オクタヴィアスの希望は実現していない]
[ だから、クロイツが軍を辞めたと聞いた時にも、驚きは少なかった。
冷徹な表情の内にあった氷は、胸の中ではもう溶けて、温かな何かに変わっていたのだろうと、そう思って ]
州都に?俺の案内でいいのか?
[ だが、その依頼を受けた時にはさすがに驚いた。
クロイツがオクタヴィアスを認めたことは知っていたが、別の意味で自分が認められているとは思いもしていなかったから ]
いや、俺でいいなら喜んで案内するけどな。
[ 語られた理由>>133は、彼にそれを本心からの言葉として口にさせた。
ただし、例によって、案内の最後に綺麗なおねーちゃん達の所へクロイツを誘ったのは、お約束行動だった** ]
/*
目標
・ダンとの過去>>173 >>175
・15年前の争乱時
・コリドラスに何か振りたい(父絡みかなこれ)
・テッド>>78
なんかもう争乱のはいらなくないか、って思ってきt
ダンの過去分も散発的に出しちゃったしなぁ。
あんまり捻じ込みすぎると情がわk
後はあれだな、秘話でテッドとあれこれ話したい。
争乱後とかきっと不安定になってるし。
― ベルサリス修道院跡 ―
違わねえな。
[ クレステッドの問い返しに>>155再び返す声はあっさりとしたものだ。
出来る事と出来ない事、守らねばならないもの、それを計算ではなく直感で摑み取る、この剣士は、そんな男だ ]
それじゃ、俺の隊は橋の西に回る。
[ そう認めた上で、やはり自身は自由に動くのだが ]
まさか泳いではこないだろうが、川岸をがら空きにするわけにもいかん、俺達なら、広い範囲を駆けずり回るのには慣れてる。
ついでに湿地の方も警戒だけはしておくさ。
[ 隊長のきまぐれに振り回され続けた小隊は、正規軍の騎兵の中でも異質の存在だから、と、一応理由らしきものは、付け加えておいた// ]
いや。今回はどこも3人に当たらせるのだ。
[サシャの顔が曇れば、言葉をひとつ付け足した。
ひとつの見張り場に3人の兵、些か多くはあるが詰めれなくもない。
それだけではない、歩兵らにも同じように組を組むよう伝達してある。
倍以上の敵に、単純に当たっても勝ち目は薄い。
けれど一人の敵に複数でかかるなら、その勝ち目は俄然上がるだろう。
遊牧の民は正規の兵とは違って、陣や隊列には馴染みが薄い。
なれど狩と同じく組んで当たれと指示すれば、それは格段に捗った。
これもその延長だと、説明してはみるのだが。]
おう。
[最後突き出された小さな拳に、男もまた拳を当てた。
こつんと当たる拳と拳は、弟分の大熊から繋がるもの。
そうとは知らず、けれど確かに気持ちを受け取ったと男は笑みを深くした。
そうして仕上げにぽんと彼女の頭を撫でてやる。
何の気なしになされたそれが、弟分と同じ仕草とは*露知ることはなかったけれども*]
― ベルサリス修道院跡 ―
[あっさりと返された言葉>>169に、だろ? と笑みを返す。
青年の基盤は、時に傭兵として戦場にも立った父に叩き込まれたもの。
故に、理論よりも、直感が強い傾向にある──というのは、付き合いの長い相手には知られた事]
ああ、ま、旦那んとこの連中は、その方が動きやすいだろうからな。
元々、騎馬隊には陣の両翼で遊撃任せるつもりだったし……そっち側は、任せるわ。
[彼が自由に動くのは承知の上。
あれこれ縛るよりもその方が動き易いだろうから、とあっさりと諾の返事を返していた。**]
― ベルサリス修道院跡 ―
ツェーザル!
[ 短い軍議が終わると、彼は辺境伯の最期を間近で看取ったという男に声をかけた ]
良く御遺体を運びだしてくれたな、俺からも礼を言う。
[ 彼はどんな顔をしていたか。或いは主を守り切れなかったことに、未だ悔いを抱いていたろうか? ]
お前さんのおかげで、オクタヴィアス殿に父君との最期の別れをさせてやれる。
[ 元は修道院だった廃墟の地下には、かつての安置所が残っており、今は日陰に残る雪を集めて棺に敷き詰め、その棺の中に辺境伯アルブレヒト・ノイアーの遺体は安置されている ]
オクタヴィアス殿を守り抜くのが、俺達の役目だ。この先も頼むぜ。
[ 兵の中でも飛び抜けて忠心に篤いと、誰もが認める男に、そう願いを渡した** ]
― 回想・砦にて ―
ディー兄ィ!
ん、帰還の報告と顔合わせをしてきた。
あとは細々とした調整の話は終えたよ。
あなたに、ヴィダンの方にまで気を回させる訳にはいかない。
ヴィダンの民の総轄は僕が預かることになった。
何かあればあなたの命は即時彼らに伝わるように心がけるよ。
[率いて動けと言われぬ限りは
どのように民を配置するかはディーンに預ける心算であり、
彼が彼らに直接命令を行えば誰が何処に向かうかはエドルファスの元にも連絡が来るようになっている、とディーンには説明を行った。]
………川。
[不意の単語に翠色の双眸を瞬かせる。>>118]
サクソー川か。
[この一帯で河川と言えばサクソー川のことを指すが、
架かる橋はベルサリス修道院跡より北東に一本のみ。
修道院を目印に歩くと遠回りをさせられて渡河に難儀する羽目になると、ウエストマール王国に帰る商人が愚痴を零したことすらあった。
進攻に際し障壁となるのは間違いなく、ディーンに問われているのもこの橋のことだろうと思いは至るが]
正規軍は当然橋を押さえているだろう。
ってなると、橋の方へ出来る限り引き付けた上で
手薄な箇所、例えば湿原側から奇襲をかける、とか――
……いや、向こうさんはそれも警戒していないわけがないな。
橋を使わない場合は船。
ディー兄ィも把握してるとは思うけど、
小船なら平原の一族や森の民に声をかければ用意はできる。
ただ、今回は少々時間が足りない。元々あるものを使っても小数が精々。
[そも、見晴らしのいい平原側から攻め入るのは現実的ではない。
只でさえ錬度の差が憂慮されるところ、
士気のみで不利な吶喊を行うのはみすみす猛獣の檻に飛び込むようなもの、と軽く唸って、口元に手を当て眉を寄せる。]
……実のところ、
逃げる兵ならまだしも、待ち構えている軍勢に対して
こちらから渡河を仕掛けることを考えていなかった。
向こうさんが橋の南北どちら側に戦線を敷いているかにもよるけど、
あの位置が問題なら、いっそ火矢でも射掛けて落橋を狙おうか?
確か木造だったはず。
北に陣取っていれば僥倖、
そうでなければ出来る限り北側に誘き出せれば。
西側に押し込み退路を断って数を減らすことは出来る。
[とはいえ、これは「渡河」への答えではなく、
いずれにせよ両軍とも渡河を考える必要は残る。
1つの策では太刀打ち出来ぬとも思うゆえ、
自信を持って策のひとつとして提言できるかどうか――]
/*
図解ありがたや。
こっちの隊列を考えなきゃいけないんだが…。
砦攻略となると主力は歩兵と弓兵だろうなぁ。
しかしこっちは半数が騎兵。
馬避けの仕掛けもあるし、火が点けば馬は忌避するだろうから足並み乱されるな。
あちらが外に出てくるなら戦力にもなり得るけど…。
騎兵の一部を下ろして攻略に当てるのも考えるべき?
/*
あちらが3人、こちらも3人。
1対1の状況にしたほうがやりやすいと思うのだよね。
あ、いや、まてまて。あちらは4人だ。
ともあれ強縁故というほどのものもないから好きなところにぶつかればいいと思うのだけれども
― マーチェス平原:現在―
何なら儂が若たちを担いで渡るか?
[さてどうやって対岸へ渡ろうかと、盟主が思慮しているとき。
冗談半分本気半分で提案してみた。]
………向こう岸にゃ、あいつも居るンかねぇ。
[雄大な河を眺めながら、マーティンはふと呟く。
思い返すは、先の戦いで逃してしまった、銀灰の剣士のこと。*]
― マーチェス平原:交戦中 ―
[>>11 自分こそが解放軍の副将だと名乗りをあげても、目の前の剣士は怯むことはなかった。
寧ろ、どこか楽しげな色を銀灰の双眸の乗せているのは、やはり彼も戦士ゆえだろうか。
斧と剣、互いに譲れぬものを乗せて、ぶつかり合う。]
お前さんを……
通らせはせんッ!
[>>12 一閃を弾き、重い一撃を食らわそうと斧を振り下ろした。
転がるのを踏みとどまろうと、一瞬そこに立ち止まるかと思った。
その場所へ、的確に大斧を降ろしたが。外れた。
態勢を立て直すのは間に合わないと、咄嗟に判断した剣士の経験であった。
一瞬のその判断だけでも、彼が相当な手練れであることは想像に容易い。]
ふんッ、良い判断だ。
[まともに喰らっていたら、頭をかち割られていただろう。
地面を大きく抉った斧を引き上げ、再度振り下ろそうと構え直す。
―――然し、二度目は叶わなかった。]
[>>14 高らかに告げる宣とともに、跳ねあがるように身を起こす。
太刀の勢いすら、その身を起こすための引き金にして。
そして、その切っ先は一気にマーティンの方へと迫ってきた。]
うおっ!
[僅かに身を逸らし、剣の餌食となることを逃れる。
然し、それは大きな隙を与えてしまった。
樋熊を思わせる巨体は、俊敏さに欠けており、一度できた隙を埋めることはなかなかに難しい。
>>16 剣士はその一瞬を逃す事はなかった。]
しまったッ、
[一気に走り出した剣士を追い掛けようと腕を伸ばすが、その俊足には敵わない。
こんなに大きな斧を持っていたら、素早く走ることも、もともと難しいのだが。
銀灰の背中はあっという間に遠くなり、やがて見えなくなる。
敵将のもとへと急いで行ったのだろう。]
/*
おはよーございます、ねむい...
マーティンさんとクレスくんは、腹心同士いい感じに好敵手縁故になってるなあ。
こっち側のクライマックス枠だねえ。
― 回想/15年前の争乱 ―
[父の様子がおかしいと感じ始めたのは事が起きる数日前のこと。
ダーフィトが訪問したと聞き、喜び勇んで出迎えに行った時、先に出迎えていた父が思い詰めた顔をしていたのを見た。
その後の会話>>0:210>>0:211は父の私室で行われたために詳細は知れなかったが、何かが起こる予感を抱いた]
[─── 決行の日、オクタヴィアスは母と共に郊外の別邸へと追いやられ、争乱の喧騒を知らずに過ごす。
とおく、何も情報も入って来ないのに、それが逆に恐ろしくて友の袖をきつく握り締めていた]
[都市内へと呼び戻されたのは、争乱がある程度落ち着いてから。
以前から通い詰めていた城は、どこか空虚さを漂わせていた]
……ちちうえ、 りょうしゅさまは、
ダン は ……?
[城に居るはずの者が居ない。
戸惑いながらの問いかけに、父からの答えは無かった]
[唐突に訪れた別れ、新たな立場に戸惑いは隠し切れず。
けれど、立ち止まってばかりもいられなかった。
父が起こした行動に、何故、と思うところもあったが、それも年を経るごとに理解に落ちていく。
言葉として父からはっきりと聞いたのは、ラモーラルを離れる2年前、オクタヴィアスのためにと特注したショートソードを手渡された時だった]
……父上は、民を護ろうとしたんだね。
[その方法に納得しきれたわけではなかったけれど、父が願ったものは胸にストンと落ちてきた。
同時、ショートソードに込められた願いも理解する]
― 回想/9年前 ―
父上、私、王都に行きます。
[政策の一つとして上がった、王都行きの話。
それを持ちかけられた時、オクタヴィアスは迷うことなく許諾した]
私も、私が出来ることで民を護りたいんです。
それに、王都なら色々なことを学べるでしょう?
フルートの腕も上達させて、父上にもお聞かせしますよ。
[10歳の時から始めた楽器の話題も持ち出し、すまなそうな表情をしていた父に笑いかける。
不安がないと言えば嘘になる。
けれど、それを上回る使命感と王都への興味がそこにあった]
テッド……ありがとう。
君が護ってくれるなら、私に憂いなど一つも無い。
必ず戻るよ。
沢山のものを得て、必ず。
[帰る場所を護ると宣してくれた友>>78にオクタヴィアスも約を紡ぎ、握手の後にそっと身を寄せ友の背を逆の手で軽く叩く。
触れる箇所全てに信頼を乗せ、憂いを残さずオクタヴィアスは王都へと発ったのだった]
― 回想/10年前 ―
[フルートを習い始めて1年。
外で思い切り吹いてみたいと思い立ち、人気の少ない郊外でフルートを奏でたことがある。
穏やかな音色は次第に子供達を呼び、いつしか小さな演奏会になった。
それに気付いた大人達が、恐れ多いと子供らを引き戻そうとしたのを、構わないよ、とその場に留めたりして。
なかなか出来ない民との交流を満喫していた時のこと]
──── ……… ダン?
[遠く離れた場所に居た人影>>0:175が目に留まり、小さく呟く。
向けた視線は直ぐに、演奏をせがむ子供達へと引き戻され、もう一度遠くへ視線を投げた時にはもう人影は消えていた]
[本当にダンクラードだったかの確信は無い。
ただ何となく、本当に何となく、彼が居たような気がしたのだ*]
― ある日、森の中で(8年前) ―
おう、どうした。
ビビって声も出ねぇのか?
[>>0:52 自分の風体を見た少年は、てっきり縮み上がるかと思っていた。
まだ年若い―――15か6と言ったところだろう。
身長も、自分の胸の高さに届くかどうかという位。負けるはずがない。
なのに、少年は黙って此方を見つめる。その瞳に恐れはない。
>>0:161 実際、後ろから付いてきた少年は遠くで恐々と此方の様子を見つめている。
それが正しい反応だ。その筈だ。
然しながら、目の前のこの少年はどうして自分を、こんなにも真っ直ぐに見つめられるのだろう。
暫しの間。
キュベルドンの深い翠の傘の下、笛のような鳥の鳴き声が響く。
鳶だろうか。対峙する二人の間、鳥の影が横切る。]
…… は?
[>>0:108 告げられた一言が、最初、クマには正しく伝わらなかった。
否、言っている意味が、うまく脳内に浸透しなかったのだ。
この少年は一体何を言っているのだろう。
一瞬、もしかしたら自分に言っているのではなく、小熊―――カークに言っているのかと思った。
>>0:77 この日も息子は自分の後ろに付いてきて、その一部始終を見ていたのだから。
息子はこの様子をどんな気持ちで見ていたのだろう。
自分とそう変わらない年齢の少年が、父親に「子分になれ」と言う姿を。
嘘だろう。森の王者であるこの自分が、……子分?]
おい坊主、冗談言ってンじゃ……
[そう言って斧を少年に振り下ろすつもりだった。その筈だった。
しかし、出来なかった。
>>0:109 自分を見据える少年の目が、あまりにも真剣味を帯びているからだ。]
(――――ズガン!)
[降り下ろし損ねた大きな斧は、少年の横を掠め、橋の一部を壊した。
木が割れる豪快な音が森中に響く。
はらり。少年の赤茶色の髪が、僅かに舞う。
それでも彼の双眸は、炎を宿した儘だった。]
/*
とりあえず一通りは消化した、かな?
コリドラス、ツェーザル、ガートルードに関してはもうちょっと考えよう。
少なくとも顔を合わせた時には何か出したい。
あとダフィ兄様の>>46 >>49 >>50はきちんと返したいな…!
略式は出したがあれじゃ足りん。
[>>0:109 続く少年の言葉は、更にクマを困惑させた。
自分が悪人ではない?偉大になれる?]
ンな……
坊主が一体、儂の何を知っているって……
[口こそは未だに抵抗を見せるものの、この腕に斧を振り下ろす力は遺されていない。
不思議な感覚だった。
眼差しに射抜かれる、と云うのはこういうことを指すのだろうか。
彼の真剣な言葉に、樋熊の心が解されていくような。]
― 回想:再会直後/クリーク砦 ―
[ディーンを護る双璧の一人は、
彼もまた記憶と違わず堂々たる風情で迎え入れてくれた。>>0:278
『悪ガキ』と呼ばう深い声も、落ちかけて頭上で止まる拳も――咄嗟に避けてしまったのも身に染み付いた癖だろう――何もかもが懐かしい情景を連れてくるようで、笑みを浮かべる。]
……ありがとう。
[肩を掴む手は暖かい。]
静かな最期だった。
義父さんが、くれぐれも宜しくと。
6年もの間、あなたを知っている素振りを
僕に見せたことはなかったのだけど。
[自分が州都に運ばれるまでの経緯は知らないが、
個人的な伝言を聞くまで、彼らの繋がりなど想像だにしなかった。
古くから軍に身を置いていた義父が、古くから領主に献身的に仕えた将のことを見知っていてもおかしくはないと気づかなかった自分も自分だがと、双眸を伏せる。
どこで見たにせよ、北に逃れた老将のことを義父は決して州都で口外することはなかったろう、とも。
もしかしたら何か恩でもあったのかも知れぬが、それは与り知らぬこと。]
…………
ぐ 、
ぅ、
[眩暈がした。視界が反転し、翠の傘が頭上へと昇っていった。]
(――――ズゥ、ン)
[その音は、自分が倒れた音だと、クマは気が付くことが出来なかった。
何が起こったのか、まったく分からない。
決して殴られた訳でも、斬られた訳でもない。
なのに、この身を起こすことが出来なかった。]
[喩えるならば、気に中てられたというべきか。
今思えば、あれは王者だけが持つ、覇気というものなのかもしれない。]
うぅ……
[短慮なクマでは、この状況をうまく理解することが出来ない。
しかし、「この少年には勝てない」、それだけは本能ではっきりと理解することが出来た。
視界がぐるぐると回転している矢先、山刀が突きつけられる。
そして再び、子分になれとの言葉。
先程と同じ言葉だが、二度目の言葉は、周囲には聞き取ることが出来なかっただろう。
まるで直接心臓に問いかけてくるかのような命に、抗うことが出来なかった。]
お前、一体………
[街が燃えている。
街は天と地上の炎に焼かれ、呑まれているように目に映る。
その中心にはためく、自由の旗。ラモーラル。
しかし、大地の緑と空の青は炎に掻き消され、黒ずんでいる。
血の赤だけがいやに目に付く]
[熱い]
[いやしかし、これは夢なのだと。気が付く。
自分はこんな記憶はない]
[ならばこの熱さと、痛みは何なのだろうか]
― 回想:再会直後/クリーク砦 ―
[ディーンを護る双璧の一人は、
彼もまた記憶と違わず堂々たる風情で迎え入れてくれた。>>0:278
『悪ガキ』と呼ばう深い声も、落ちかけて頭上で止まる拳も――咄嗟に避けてしまったのも身に染み付いた癖だろう――何もかもが懐かしい情景を連れてくるようで、笑みを浮かべる。]
……ありがとう。
[肩を掴む手は暖かい。]
静かな最期だった。
義父さんが、くれぐれも宜しくと。
6年もの間、あなたを知っている素振りを
僕に見せたことはなかったのだけど。
[自分が州都に運ばれるまでの経緯は知らないが、
個人的な伝言を聞くまで、彼らの繋がりなど想像だにしなかった。
古くから軍に身を置いていた義父が、古くから領主に献身的に仕えた将のことを見知っていてもおかしくはないと気づかなかった自分も自分だがと、双眸を伏せる。
どこで見たにせよ、北に逃れた老将のことを義父は決して州都で口外することはなかったろう、とも。
もしかしたら何か恩でもあったのかも知れぬが、それは与り知らぬこと。]
――――ああ、そうか。
お前さんは、だから強いんだな。
[少年の記憶を、受け入れた瞬間。
その忌まわしい赤は、命の赤へと移り変わる*]
図らずも、王国の影響強い州都で過ごすことになって……
現状、自分なりの答えを持って戻ってきたつもりだ。
恥じぬ働きを出来るよう、努める。
[子供時代はチャールズ、マーティン、それに義父。
十分に護られてきたのだから、大人になった今、
出来得る限りの力で恩を返す時だと決意新たに老将を見据えた。*]
― 回想:出立前 ―
チャールズさん!
[隊列と編成が慌ただしく行われる中、
犇く兵の頭の間にチャールズを見つければ声を張り上げる。]
忙しいところ呼び止めて済みません。
…あなたとサシャが砦に残ると聞いた。
サシャは見つけられていなくて、挨拶がまだなんだけど――
これを渡したくて。
[麻布で出来た袋を手渡そうとする。
受け取って貰えれば、中に小さな容れ物が二つばかり。]
― 回想・砦にて ―
それは気が楽でいいな。
[エディがヴィダンの民の総括をすると聞き>>176素直に喜んだ。
気心の知れた相手がまとめてくれるなら話もしやすい。
懸案の渡河についてもエディの話を聞いて、幾度か頷いた。]
橋を落とすのは良いかもな。
ちょっと考えてみよう。
舟もな。
もう少し数があればなあ。
[少人数で狩りに出かけるのとは勝手が違うのだ。
わしわしと頭を掻く。]
相手が出てきたら話は単純だけど、
引っ込まれたら川をどうにかしなきゃならない。
みんなで押し込めばなんとかなる、
…ってもんじゃないだろ?
[軍略はチャールズに習っていたけれども、実際に大人数を動かすのはこれが初めてなのだ。
いくらか迷いもあった。]
いっそ、新しく橋を作れば、
……ってのはどうかと思ってるけどな。
[考えを聞かれて頭の中身を外に出す。
可能かどうかは、まだ検討外だった。]
マーティンが全員担げるくらい大きかったら楽なのになあ。
おばばが変な薬とか持ってないかな。
[真顔で言うものだから、あまり冗談には聞こえないかもしれない]**
― 回想2:出立前 ―
……にしても、どーこ行ったんだあいつ、
うろちょろしたらいくら目立つ髪でも分からん。
[弓を得手とする彼女は獲物を射んとすれば高所を取る。
近接武器を操ることが増えたエドルファスと
鎮圧軍との接触で出会うことがなかったのはまだ分かるが、
砦内で探しても見つからぬとはどういうわけか、と渋い顔。]
避けられてんのかな……
[まさかな、と。
何も言えず消えた上手紙すら書きはしなかったけれども、
それは事情は違えどディーンらへも同じことで、
別にだからといってどうというわけでもない。
6年前に別れたきりの、同い年の知己を探して翠色の瞳を人波に彷徨わせる。]
[ディークやカークらを交えての友誼は8年になるが、
サシャ・カリュオン個人とは幼少の頃から関わりはあった。
森の民と平原の民、立場は違えども、
獲物の取り扱い等、特に自然に関するルールは似通うところも多く、過干渉にはならず不干渉でもない距離感で交流を持ち共存していたからだ。]
[サシャが病によって五感の一部を奪われた後も、
子供ならではのコミュニケーション力で自然に意思疎通手段を編み出し、取り立てて関係は変わらなかった。
尤も、耳が聞こえぬことを奇異に思うことがなかったゆえか、多感な時期に閉じこもりがちになったサシャを無理に引っ張り出そうとして泣かせそうになったり、ディークらと行う男の子遊びを覚えてからは若干距離遠くなったりはしたものだが、それから然程経たぬうちに「クマ」事件が起きて、昔のように言葉を交わすようになったのだから誤差といって良いだろう。
エドルファス自身は「仲間が増えた」感覚で彼らとの交友関係を温めていた。
6年前に、彼らの居る土地を遠く離れるまでの話だ。]
―――まじめな話なのだけれどね。
―――おとなたちが、「ラモーラルが王国に下ってから、住みにくくなった」って言うんだ。
―――森の方……サシャのところは、どう?
―――こどもだから分からなくていいって、言うんだけど、
―――本当にそうなのかな?
―――変化って、なんだろう。
―――変えられたとか、変わってゆくとか、……あとは……
―――サシャはどう思う?
[サシャの両親を病魔が襲うよりも前、奇しくも、こんな会話があった。
未来を憂う同族の想いを当時は正しく理解していたわけではなく、
己に落とし込んで考えることが出来ていたわけではないが。
当時は単なる子供同士の不安の吐露に終わったそれは、
経験を重ね年も重ねた今ならば、問いの形も変わるだろう。
今ならば、どういう答えが返るだろう。
………聞かずとも、この場に居ること、そのものが答えの一つなのだろうが。]
― 現在・クリーク砦 ―
[あともう少しだけ。
これ以上は近寄れないというところまで接近を。
そう思う馬上の人間より、馬のほうが危機を察するのは早かった。
地面に一本の矢が落ちると、ほぼ同時に馬は急激に動きを止める。
振り落とされないように手綱で姿勢を制御しつつ、何が起きたかに気づくと、砦の見張り台があるあたりに一瞬目をやり。
その場で馬を旋回させ、全速力で馬を谷の方面に向かって走らせる。
射手が2本目の矢を番える間に逃げなければ、次はどうなるか。
今回はたまたま矢が届かなかったからよかったものの]
……違う。あえて外した、のか?
[矢が落ちた場所は、馬が止まったあたりから直線にして僅か数メートル。
動いているものを狙って外れたというより、最初から動いているものの手前をわざと狙ったと考えたほうがよさそうな距離だ。
そもそも並みの射手であったなら捕捉されないであろう距離で気づかれたのも、射手が非凡であることを物語っている。
さぞかし凄腕の兵士なのだろう。と、まさか矢を放ったのが年若い娘だとは想像も出来ずに、谷の影まで戻り隊と合流すると]
気づかれた。
これ以上はもう無理だ。
これより本隊と合流する。
[仲間に告げると、見張りを残しておいたズワンズ谷の中ほどまで戻る]
[漸くと赤髪を見つけたのは点呼が始まる間際だった。
もしかすると、探す目線の高さが違ったのか、と苦笑する。
それほどに小さく見え、時の流れを痛感した。
我彼の間には距離もあり、傍で話す時間は取れはしないだろう。
初めての戦で高揚している血気盛んな男らの隊列を押しのければ
どんなことになるか目に見えている、冗談ではない。
と、せめて気づける位置まで移動して、口を動かす。]
サシャ!!!
[サシャが気づいたなら、片手を挙げてみせて。
久しぶり、とか、その辺りはもう、省く。]
/*
……あらやだ、その発想はまるっとなかったわーw<橋落としと新設
なので、PCにも意識させんでおこう、うん。
武運を。
―――持ってけ!
[挙げた手を何度か動かし、投げるぞ、というのを素振りで伝え、
チャールズに渡したもの>>204と同じ薬缶を彼女目掛けて投げた。コントロールはお手のものだ、薬缶は放物線を描いて飛んでゆく。
平原や森で採れた自然の産物はそこに住まう人々との大事な繋がりであり、だからお守りにしていたのだと、察するか、チャールズに聞くか、…特に知らずとも良いけれど。
丁度眼前の隊列が動き出し視界が紛れてしまい、無事に届いたかまでは確認出来なかったが、大丈夫だろうと背を向けた。
此方は此方、仲間は仲間で、
それぞれに戦線に加わり、後は武運を祈るのみである。**]
/*
出会っている時間はないのでこんな形だが
これで全員とエンカウントは出来ましたか、ぜえはあ。
後は朝方頃にオクタヴィアスが何かちら見せしてくれていた記憶があるのでそれを確認しつつ、何か出来るかどうか考えよう…。
あっ兄さんのお返事!!
―回想(>>110のあと)―
[ベッドの上で大の字になって寝ていると、ディーンがやってきた。
>>*6 二人の様子を見て、文字通り口が開いていた。]
よぉ、若。
………へっへ、すまねぇな。
[ちょっと罰の悪そうな表情を浮かべて、片手を上げる。
笑おうとしたが、頬が引き攣って痛い。
事情を把握したディーンは咎めるどころか、何処か楽しそうな色を浮かべている気がする。]
[>>*7 同類、という言葉には、]
えぇっ、儂が兄者とォ?!
[ひどく驚いた。
正反対の位置に立っていると思っていたこの男は、実は同族だったのだろうか。
然し、隣で同じように横になっているチャールズを見ていると、それもあながち間違いではない気もする。]
なんだったら、若も一緒に混ざりやしょうぜ。
[>>*8 実演してみろとせがむ声には、至極愉快と言わんばかりに、そう返した。*]
ははっ、
変な薬でマーティンさんを巨大化させるってこと?
そりゃいい案だ。
[今よりも更にずっと大きなクマが
肩に腕に頭に兵を担いで、闊歩する様を思い浮かべた。
なんてことだ、最強だ。]
…でも、なんだ、兄さんも考え中か。
てっきり、大体決まっていて試験でもされたのかと思った。
橋を造る、造らずとも架ければいいんだろうけど……
[可能なんだろうか、と、
ふと真面目な顔に戻り、砦を睨んだ。**]
― ズワンズ谷・本隊と合流 ―
[見張りを残しておいた谷まで戻ると、すでに本隊はそこに到着していた]
タヴィア。戻った。
[昔より更に短い呼び名でオクタヴィアスを呼んで]
まず谷の間は敵さんはいないから安心していい。
それから、砦の前になにか影が見えたんだが、何かが仕掛けられているのか、それとも別の影かまではわからなかった。
確認したかったんだが、敵に気づかれた。
どうやら凄腕の弓使いがいるようだ。
[すでにオクタヴィアスが情報と知っているかもしれないことも含めて、偵察で得た情報を報告した。
こちらから仕掛ける戦であればともかく、仕掛けられた戦だ。
自分は間諜の用意など出来るはずもないし必要もなかった故に、砦に残った人数を把握することは出来ていない]
― 回想/15年前の争乱前 ―
[心で繋がる少年を、オクティ、という愛称で呼ぶに至るまでにかかった時間は短かった。
これまではすぐに離れるから、という理由で他者と強い友諠を結ぶ機会はほとんどなかった。
更に傭兵稼業をしていた父の影響で、大人たちに交じって動く事の方が圧倒的に多かった。
だから、同世代の子供たちに馴染めるかどうか、は父の最大の懸念だった……というのはまあ、後から聞かされた話である]
[ともあれ、異国から来た少年は比較的すんなりと同世代の中に馴染んでいた。
剣の稽古自体は扱うものの違いから父につけてもらう事の方が多かったが、混ざれる時には確り混ざっていた。
その頃から変わらない、破天荒な動きはある意味では稽古をつける方の手を焼かせていたかも知れないが]
[幼い頃の遊びは、駆け回り動き回るものの方が多かったが。
その合間、国の外の事を問われれば、自分の知る限りを話した。
ここにはないものの話、異国の逸話。
違う場所の、違う色の空や森の話。
そこには、旅暮らしの苦労話も交ぜられて]
それでもまだ、行った事ないとこ、いっぱいあるんだぜ?
[外の話に感心されれば、そう言って笑って、それから]
見てないとこも、見てみたいって、たまに思うけど。
今は、『ここ』がいいからな。
[迷いなく告げる言葉は友に、そして時には一緒に遊んだ領主の子息にどのように響いたか。
その頃は特に気にする事はなく。
今は──前者には問うまでもない気がするし、後者には問う術も、ない。*]
― 回想/15年前の争乱 ―
[友が、自身の父の様子に疑問を感じ始めていた頃。>>185
少年は、その理由を既に聞かされていた]
……俺は……どうすれば、いい?
[そんな重要な事を、実子とは言え年端もいかぬ子に聞かせる理由。
それ相応の意味があるだろう、と思いながら、問いを投げた。
対し、渡されたのは父が太刀と共に腰に佩く脇差]
え……え?
これ……『
[父の太刀である、『
いずれ引き継ぐべきと見なしていたものの一方]
「……オクタヴィアス様を、お守りしろ」
[脇差と共に渡されたのは、短い言葉。
事成就するまで他言無用、『白露』も人目に触れさせるな、との厳命に、少年は一つ、頷いた。
友を護るに異を唱える理由はない。
ただ、渡された鋼の重さは、これから起きる事の重さを示すかのように思えていた]
[そうして迎えた決行の日。
先に知らされていたから、驚きや動揺は少なかった。
父を案ずる気持ちはあれど、旅暮らしの頃から常に何かあった場合の覚悟を求められていたから、どうにか押さえつける事はできていて]
……オクティ。
[むしろ、案ずる気持ちは、こちらの服の袖を握って離さぬ友へと向いていた。>>186]
……だいじょーぶ、だよ。
俺は、ここにいるから。
心配すんな。
[事が成就してもしなくても、友が失うものは少なくない。
けれど、自分は離れる事はないから、と。
その意を説明する事はできなかったけれど、思いは伝えておきたくて。
そう、伝えながら、袖を握る友の手に自分の手を重ねた]
[全てが終わって、呼び戻され。
顔を合わせた父は、無言で頭を撫でてくれた。
戦地から戻った時の、いつもの挨拶。
それに、緊張が僅かに緩むのを感じつつ]
「……お前に与えた務めは、まだまだ続くぞ」
[告げられた言葉に、ひとつ、瞬いた]
「いや……これからが、本番だ」
[立場が変わり、今までは接する事のなかった苦難にも晒されるであろう友を、これまでと変わらず守れ、と。
その言葉に否やを告げる必要は、やはりどこにもなくて]
……わかってる。
俺は、俺に出来る事、やればいいんだよな?
[確かめるように問えば、返るのは頷き。
迷いはやはり、どこにもなかった。*]
/*
なんか、ようやく緑が使えたというかなんというか……!
現在軸でも投げたいんだが、タイミングがなー。
普段、囁き持たんから、そこが上手く取れん(
つか、増えるワカメ怖いな……うん。
[左側の各自のpt見つつ、戦慄中]
/*
ちょっと兵力配分を組みなおしてみて、元正規兵が多すぎるような気がしてきたけれど、檄文飛ばしたら集まってきた連中も含むという事でいいかなぁ。
遊牧民中心にしても、そんなに遊牧民の数集められるのかという疑問があったので、今の戦力配分になっているのだけれども。
もっと山賊とか樵とかその他枠を増やしてもよかったか。
訓練し強靭に育った兵であっても一歩間違えば死ぬかもしれない場所を進む…という精神的重圧に耐えるのは困難です。先のように正規兵であっても士気が落ちた後は壊乱するのを見た後ならばわかりやすいでしょう。…民兵ならば余計にそうなります。
[別のルートであり意表を突いた手。といえば聞こえはいいが、皮算用でしかないとも思える進路だ。と、通常ならば勝手に壊乱するだけだと考える。だが例外もある]
優秀な指揮官や未知の対策、地理に詳しいものがいればまったくありえないことはないため無警戒にもできませんが、湿原内にいるうちに捕捉したならば少数の兵に矢を射かけさせるだけでも効果はあるでしょう。
[動きが乱れれば後はそこにある自然の猛威が人の命を容易く奪い去るだろう。
と、ダーフィト>>149とクレステッド>>155の意見を補完するように述べる。だが強く薦めはせず、あくまで意見だけとして自身の立場を弁える。
引退したとはいえ自分の名の重さを知っているからこそ、クレステッドに従う姿をみせるという意味もあった*]
………
なんて、こんな風な形で対面することになるとは思いませんでしたよ。軍人の私のほうが絶対先に死ぬと思いましたのにね。
[そこに命の灯がなくなっていることはわかりきっていて、棺を手で撫でた]
― 回想:二年前のとある夜 ―
ほっほっほっ。まさか自分から言い出すとは思わなかった。といったところですかね。
[辺境伯へと重要な話があるといって取次ぎ、将軍を退くといったときの表情をみて飄々と笑う]
おっと、冗談でいったつもりはございませんよ。
フォラータさん。エイワズさん。ガーウィンさんを筆頭に次を担うものたちは育っておりますし、これ以上私がいても害悪でしかないでしょう。煙たがられる前に退くには今が頃合いでしょうし……それに…
― マーチェス平原 ―
[暫く行軍を続けていた独立解放軍本隊が一旦足を止めた。
キュベルドンの森からもサクソー川に掛かる橋からも同じほど離れた場所で、今一度、部隊の配置を確認する。]
ここから先は、辺境伯の兵と当たる可能性が高い。
軽歩兵隊は、戦いになったら相手の正面からぶつかりにいってくれ。
マーティン。ここはおまえに任せる。
[あぶれ者や若者、部族に属さない樵たちなど雑多なものたちに、目端の利く元正規兵らを混ぜて組みなおした、500人ほどの部隊だ。
装備も練度もバラバラだが勢いはある。
こういう連中は、マーティンのような男でこそ引っ張っていけるだろう。]
エディ。
おまえが騎馬弓兵隊の指揮をとってくれ。
[馬のうち170頭ほどを平原の民に預け、騎兵とした。
馬上槍などは揃えられなかったが、弓ならばみな普段から使い慣れている。
近接戦となれば、愛用の狩猟ナイフや鉈などが頼りだろうけれども。
馬と弓を操るのに巧みなものたちを集めて一隊とし、弟分に託す。]
自由に動いてくれていい。
任せる。
[彼の目と判断力を信じていると告げる。]
あなたにとっても都合がよいでしょう。
[飄々とした態度のまま少しだけ深く切り込む]
ご子息に領主を引き継ぐときに、ご存知の通り私のような領主派であり貴方を仇敵だと思っているものを息子に仕えさせるより忠実なものたちで家臣団をそろえたいでしょうからね。
[臆面もなく反逆者として囚われても仕方ないことをいう。
最もその言葉によって辺境伯より驚きの表情を引き出すことはなかったしそれを咎めるような言葉もなかったか。
なにせ...が領主派であることは元宰相にはしられていることであり、あの乱の後、飄々とした態度で誰にも気づかれぬようひた隠しにされていた思いを、辺境伯は気づいていただろうし、辺境伯が気づいていることをコリドラスも知っていた。]
[残りの遊牧民ら1800名ほどは徒歩の弓兵として動く。
さらに元正規兵を中心とする600名ほどの兵らは重歩兵と称して別部隊とした。
重歩兵と言っても装備は様々だが、最低限の盾は持たせてある。
なにより、隊列を組むのに慣れている。
彼らにもそれぞれ信頼できるものに指揮を任せていた。]
皆はこのまま橋まで行軍を続けてくれ。
橋の前に到着するか、敵と遭遇したら戦闘準備を取って待機。
必要ならばそのまま交戦に入ること。
で、俺は、
[自身は、身軽に馬に跨った。
身に付けているのは煮固めた革で作られた簡素な、鎧と呼ぶほどでもない防具だ。
腰には山刀が2本。馬の鞍には狩猟槍と弓。背中には矢筒。
狩りに行く服装そのままと言ってもいい。
盟主の騎乗に合わせて30名ほどが馬に乗る。
彼らは、幼いころからの顔見知りの兵士たちだ。]
少しだけ昔話をいたしましょうか。
………あの乱の後、仇討ちをすることも考えました。ですが先がない。将の一人や二人は討てただけでしょう。何か天災的な運を発揮してアルブレヒトさんを討てたとしても、王国との交渉の窓口はあの方とアルブレヒトさん。その先がありません。
そして仇討ちに奔ればよりラモーラルは疲弊し、外交ではよりきつい条件となり…それこそ今頃地図上にラモーラルという地は存在しなかったかもしれませんね。
[こちらからすれば手詰まりでしかない。軍事力を悪戯に低くし、交渉をこれ以上不利にしないようにして宰相へとこちらは委ねた。
宰相もまた、コリドラスが領主派の将軍としりながらも今後のラモーラルのことを考えて受け入れて、王国との交渉を行ったのである]
偵察がてら、相手の様子を見てくる。
何かあったらマーティンに連絡するから。
[言い残し、橋へと向けて駆け出した。
その後を、30騎が追いかけていく。]*
少しだけ昔話をいたしましょうか。
………あの乱の後、仇討ちをすることも考えました。ですが先がない。将の一人や二人は討てただけでしょう。何か天災的な運を発揮してアルブレヒトさんを討てたとしても、王国との交渉の窓口はあの方とアルブレヒトさん。その先がありません。
そして仇討ちに奔ればよりラモーラルは疲弊し、外交ではよりきつい条件となり…それこそ今頃地図上にラモーラルという地は存在しなかったかもしれませんね。
[こちらからすれば手詰まりでしかない。軍事力を悪戯に低くし、交渉をこれ以上不利にしないようにして宰相へとこちらは委ねた。
宰相もまた、コリドラスが領主派の将軍としりながらも今後のラモーラルのことを考えて受け入れて、王国との交渉を行ったのである]
ダンクラード様の後を追うことも考えたのですがね。大勢いればそれだけ発見されてしまいますので現実的ではないですしね。
[もし誰もいなければ馳せ参じる選択をとった可能性が高いがそれもまたない]
フォスターさんがついていったようですので、私は安心して残ることにしました。
フォスターさんには感謝をしていますよ。フォスターさんからすればいらない感謝でしょうけどね。ほっほっほっ。
[公には死んだものとして扱うような暗黙の了解が出来上がっているが、両者の遺体がなかったことによること。乱の後、逃走経路を予想し密かに人通りを見張っていたとは口にしない]
ああ、貴方に感謝はしていませんよ。王国との交渉とその後のかじ取りは相当苦労したでしょうが、自分で行ったことですからね。むしろ協力した私に感謝してほしいぐらいですね。
[ほっほっほっと多少の恨み言を向けながら、おどけたように笑う]
ですが貴方には一定の敬意ももっています。勝手ながらアルブレヒトさんと重荷をわけあったとも思っていますし…ここまで労苦を考えますとね。
…今まで色々とありこの地はよくも悪くも大きく変化しました。
[過去懐かしむように目を細める。文明の発展。そして急激な変化に対応できず生まれる負の産物]
ところでこれは予想なのですが、貴方は今後のラモーラルの変化のための土台作りをしたのではないですか?
ラモーラルのために人質となったと好意的に受け取られているご子息。それすらも布石としてあなたが積み上げた土台の上で、ご子息が受け継ぎ領土を発展させようと…
……ああ、答えなくて結構ですよ。政治に疎いものの思い付きでしかありませんしね。ほっほっほっ。
[返答はあったかどうか。こちらからは聞きだすようなこともせず笑って打ち切った]
選ばなかった選択や、あったかもしれない仮定に思いを馳せたところですすんでいくしかありません。今更ウェストマール王国と関わる前の生活に戻ることは不可能ですからね。
ただ最近になってですね、強いもの、かしこいものが生き残るのではなく変化をするものこそ生き残るのではないかと思えてもいますよ。
それを貴方の息子がなすかどうかを期待してますが、近くで見るのは諦め隠居しながら見守ることにしましょう。
このまま将軍に居座り続けて、貴方に暗殺でもされるのは御免被りますからね。
ほっほっほっほっほっ。
[腹の内を開いて笑い、最後は理由としてはあんまりな引退を理由を飄々と口にして]
それに一目ぼれした女性の子ですからね。期待も一塩といったところでしょう。
…おっと、これも冗談ではありませんよ。
[流石にそれは予想外だったのか。辺境伯の様子をみて笑う。コリドラスに妻子がいないことも合わせればより真実味も増すか。
惨めな思いもした過去の恋心を笑ってすませれるなど、年をとったものだ]
―回想終了―
― 修道院地下遺体安置所 ―
ほら、私たちの代で作ってしまった負の遺産を片付ける役目があるでしょう。まったく…最初から最後までこまった人です…
[結局自分が予想したことへの返答はあったのか。やらなければならないことを口にした後、そっと瞑目をして静かに別れを告げた**]
/*
兵力メモ
独立解放軍総数:2500
遊牧民:1200
元正規兵:800
他:500
クリーク砦:500(遊牧民)
本隊:1500
騎馬弓兵(遊牧民):170
弓兵(遊牧民):180
軽歩兵(他350・+元正規兵150):500
重歩兵(元正規兵):600
騎兵(元正規兵):50
分隊(森):300(遊牧民)
分隊(湿原):200(遊牧民50+他150)
/*
戻って来たら。
うぇっwwwwwwって変な声出たwwwwww
詳細決め切れてなかったから、うん、って頷きたくなるwww
― ズワンズ谷 本隊 ―
[先遣隊が戻るまでの休息。
僅かばかりのものとなったが、急ぎ歩いた兵にとっては貴重な休息になったことだろう]
お帰りクロイツさん。ご苦労様。
[危険を賭して先遣に出てくれたクロイツ>>217を笑顔で出迎える。
次いでなされた報告にはその表情を引き締めた]
谷は問題なく進めそうだね。
砦の前に影か……何だろう、用心だけはしておこうか。
あぁ、凄腕の弓使いがいることは耳にしてる。
貴方がそう言うんだ、相当の腕なんだろうね。
その様子だと目も良さそうだ。
兵力がどれだけいるのか知りたかったけど…あちらが砦である以上、
外から確認するのは難しいね。
[右手の親指と人差し指で顎を支え、どう攻略するか思案する]
クリーク砦は然程頑健な構造はしていない。
数に勝れば数押しで突破も可能だと思うけど……
その仕掛けらしきものが気になるところだ。
けど、それを判別するために時間を割くのも勿体無い。
幸いこちらにはクリーク砦を熟知している者が多数居る。
奪還ではなく突破を念頭に仕掛けよう。
敵が外に出てくるようなら騎兵で応対。
砦へ接近出来るようになったら歩兵と弓兵で乗り込む形にする。
相手が篭城決め込むなら、その場合も乗り込んで中から解放、
突破を狙う。
[どうかな、と軍人でもあった武芸の師に視線を向けた*]
― 回想・砦にて ―
馬鹿。
試験なんかするわけないだろ。
チャールズじゃないんだし。
[当然だという顔でエディに返したあと、一緒になって真面目な顔で砦を見る。>>216]
……ほら、湿原の近くに葦原があったろ?
あれ、使えないかなと思ってるけどな。
[ややあって付け加えた言葉は、若干の苦みを含んでいた。]
[昔、エディと平原を駆けまわっていたころ、
ストフェ湿原近くにある葦原も遊び場のひとつだった。
少年の背丈よりはるかに高い草の間をかき分けて探検気分を楽しんでみたり、両手いっぱいに束ねた葦を川に浮かべて小舟もどきを作ったりしていた。
調子に乗って飛び乗ったら舟はあっさり沈んで、ずぶぬれになったものだけれども。
そんな風に遊んでいたある日のことだ。
慣れが油断を産んでいたのだろう。
風が、その日は悪かったのかもしれない。
あるいは、危険な植生の場所に足を踏み入れてしまったか。
身体がだるいと訴えるエディを集落に連れ帰ったその夜から、彼は高熱を発して寝込んでしまったのだ。>>0:163]
[エディはそのまま州都へと運ばれていき、
州都に足を踏み入れられない自分は、彼と会うことも無くなった。
一度きりの文>0:19 に返事も書かずさっさと燃やしたのは、あるいは強がりだったのかもしれない。
彼の無事を心から喜んだのも事実で、帰ってこないのを恨んだのも、自分の迂闊さを悔やんだのも事実だ。
今はもう、そんな感情も風が攫って行ったけれども。
ともあれ、ストフェ湿原は苦い思い出と共にある場所なのだった。]*
/*
タスク積みたくないなあというのはあれだ。
回想とか遠隔投げ合いばかりだと話が進まなくて面白くないなあと思ったのもあったな。
そろそろリアルタイムで会話したい。
回想は混ぜ込みでいいよね?(ちらちら
― マーチェス平原:現在 ―
[>>206>>216 まさかディーンとエディが自分を巨大化させるなんて話をしているなんて、知らず。
もし本当にマーティンが巨大化したら、一体どうなってしまうのやら。
もしその場に居合わせていたら、本気でおばばの薬を飲みかねないのが恐ろしい。]
ん、
[>>229 ぼんやりと河を眺めていると、盟主から命を下される。
成程、あぶれ者は若者、樵など雑多なもの達がよく目に付く。
そのような血の気のある者たちの指揮は、自分に向いている。]
分かった。
[短い返事だけを返し、力強く頷いた。
部隊の面々に向かって振り返り、視線を送ると、皆も力強く頷いてくれた。士気は充分だ。]
[>>230 馬を使っての軽快な動きは、エドルファスに指揮を任せるようだ。
彼ならば、若くとも平原で鍛えた力が備わっている。
剣の力も負けずとも劣る事はない。
何よりも、ディーンもこの弟分を大層信頼しているということなのだろう。]
若、お前さんはどうする。
[>>232 一通りの指示をディーンが終えたとき、副将は尋ねた。]
[>>233 迷うことなく返ってきた返答。]
えっ
[呼び止める間もなく、ディーンは駆けていった。]
おい!
何も、若が、ンなことしなくても!
[偵察のような役目を率先して買いたがる大将が、他に居るのだろうか。
呆れた視線を、その背中に送った。
追い掛けることはしない。どうせ呼び止めたって、あのディーンのことだ。
一度決めてしまえば、曲げる事はなかなかしないだろう。]
はぁ…… ったく
しょうがねぇなぁ、おい。
[そういう時こそ、うちの息子が居てくれればいいのだが。
息子は変装に長けており、確か、ディーンの変装も出来たはずだ。
あいつに頼めば、影武者も務めてくれるのだろうか。
―――まったく、あいつは今頃どこにいるのやら。]
[遠くに居ようともはっきりと聞こえる、赤き呼び声。
それを使って、盟主に呼びかけると、]
ンじゃ、儂らも行くとすっか!
[500人ほどの軽歩兵隊を引き連れ、サクソー川に掛かる橋を目指して再び歩き出す。
爽やかな風が吹き、草原を撫ぜる。
鳶の澄んだ声が響き、鳥の形をした影絵が浮かぶ。*]
― 回想/15年前 ―
[だいじょーぶ、と声が意識に届く。
己を包み込むような声。
手にも温もりが重なってきた]
……うん、
いなくなったら、 やだよ?
[事の次第を聞かされなくても、何かが崩れる予感がしていた。
離れた場所のことはどうにも出来ない。
だから、近くにあるこの存在だけは、失いたくなくて。
縋るような声で呟いた]
― 現在 ―
テッド
[かつては幼く弱い声を出していたオクタヴィアスも、今では友と変わらぬはきとした声を伝えるようになる*]
もう直ぐ砦に突入する。
ここを突破して、君の下に駆けつける。
待っててくれ。
釣りだと……
[>>*17 弾んだ声が心臓に直接響いてくる。
この状況を心底愉しんでいるような、明るい声だ。
此方は心配して声を掛けてやったというのに。]
ったく……
[溜め息が、声ならぬ声になって赤き窓に響く。]
土産は、
――――……鮭にしといてくれや
[しかし、こちらもこんな風に返してしまうのだから。
つくづく自分は、若に甘いと思う。**]
― ベルサリス修道院跡 ―
なるほど、さすが年の功っすね、将軍。
[ 反乱軍に職業軍人ではない民兵が多い事は判っていても、その心理状態を推し量ってまでの作戦をこの場で考えつくことが出来るのは、コリドラスならではのことだろうと思う。>>225
その力量と知略を認めていたからこそ、忠誠を得られずともこの地の護りを託す、と、辺境伯が彼を将軍職に据え続けていたのは、彼も理解できていた。
引退したコリドラスを彼が「将軍」と呼び続けるのも、一種の敬意の現れと言える ]
(相変わらず食えないおっさんだぜ)
[ でしゃばらぬ程度で身を引く様子に、心の内では、そんな呟きを漏らしたとしても、だ]
湿原に置くなら、いざとなったら囲い込める配置で弓兵中心に歩兵を混ぜて50から70程度、てとこかな。騎兵は伏せ置くには向かないから、少し離れていざとなったら駆けつけられる位置に置けばいい。10人程度なら俺の隊から出せる。
怪我して下がった連中の手当も済んだ頃だ、川岸の警戒にも20人程度は残せるだろう。
どうだ、クレス?
[ 正規軍からすれば思いもよらぬ奇策をうってくるかもしれない相手に、即応するためには兵種を偏らせない方がいいだろう、と算段して、最終的にはクレステッドに判断を仰いだ** ]
― サクソー川/橋の西側 ―
[ やがて、置いて来た見張りの騎兵から二度目の狼煙の合図が上がり、程なくして、彼等自身からの報告を聞いた ]
数が減ってる?
[ 最初に砦を出発した兵の数と、近付いてきた兵数が違っていたようだ、と、いう報告に、なるほど、と頷く ]
単に真正面からの突破だけを考えてるわけじゃないってことだな、まあ...当然か。
[ こちらにコリドラス元将軍が居るように、あちらにはチャールズ・フォスターという歴戦の将が居る、そしてその将の愛弟子とも言えるのが彼等の盟主である筈だ ]
やっぱ、一筋縄じゃいかねえよなあ。
[ 川の向こうへと視線を投げる、その表情にはどこか楽しげな色が在った ]
― 20年前 ―
[ もう覚えている者も少ないだろう、20年前の出来事だ。全身傷だらけの少年がひとり.........たったひとりで、夜陰に紛れ、戦火を逃れてラモーラル領へと辿り着いた ]
アルブレヒト・ノイアー卿の、遠縁にあたる者、です。
[ 国境を警備する兵に見つかり、連れて行かれた砦には、偶然か必然か、チャールズ・フォスターの姿が在り、身元を誰何されて、彼はただそう答えた ]
[ 王国に真っ向から抗い、その結果物量に任せた圧倒的な攻勢に曝され、脆くも滅び去った領主の子である、と正直に告げるわけにはいかなかった。
けれど、当時の情勢を鑑みれば、その出自を想像することは容易だったろう。
王国との軋轢を避け、自国の安寧を最優先するならば、このまま追い返されるか、悪くすればこのまま密かに処分される可能性すらある、とは、すでに15歳であった少年にも判っていた ]
[ けれど、チャールズは、その何れの方法も選ばず、少年を宰相へと預けるという判断を下した。
外交的にも難しい処分を、宰相たる者に任せたということならば、それもまた正当な処置であったろう。けれど、宰相の元へ送られる前に、傷の治療を受け、暖かい食事と休息の時間をも与えられたのは、確かなことで ]
ダーフィト・エイワズです。お見知り置きを。
[ 後に、名を変え、出自を隠して、宰相に引き取られた遠縁の遺児として、チャールズと再び対面した時、あの夜の事を一言も口にしなかった相手に、やはり救おうとされたのだ、と、確信した ]
[ ラモーラルの正規軍に所属するようになってからは、武人としてのチャールズの在り様にも薫陶を受けた。
騎兵としての鍛錬を積むようになってからは、彼の槍術を手本にもしたから、傍目にも彼がチャールズ・フォスターを目標とし、敬意を抱いていることは明らかだったろう ]
[ そして、15年前の出陣の時、「チャールズ・フォスターを見かけても手出しはするな、今のお前の適う相手ではない」と、他ならぬノイアー伯に忠告を受けた ]
ですが.........
[ 反駁しかけたのは、当主の信任厚いチャールズがほぼ確実にラモーラル候の嫡子の護りにつくだろうという予測がついたため、だったが ]
いえ、判りました。確かに俺はまだ、とてもあの人には適いません。
見かけたら、即刻逃げ出しますよ。
[ ...同じ事は主にも判っているはず、と、そう気付いて、素直に頷いた。
その忠告が、恩人や、弟分扱いしていた少年と対峙することを避けさせようとしてのことか、他の理由からか、問い返しはしないまま** ]
― 現在/サクソー川/橋の西側 ―
[ あの日、対峙するを避けた二人。今目前に、彼等の足音が近付く ]
今度は逃げないぜ。
[ 若き日に抱いた想いは色褪せてはいない。けれど、だからこそ、逃げるわけにはいかず、逃げたいという心も今は無かった。
仰ぎ見た槍の冴えと、烈火の如き剣の閃き、それを受け止めることを楽しみとさえ思う ]
『隊長!斥候から報告です、騎馬で30騎ほど、橋に向かって来てるらしいって』
偵察か?
[ 既に本隊同士の距離は大分詰まっているはず、ここで偵察に出るというのは、情報収集には遅過ぎの感が否めないが ]
.........様子を見に行く、お前等は川岸の警戒を続けろ。
[ ふいに閃いた予感があった。自分の目で、自分の身体で、全てを確かめ、前に進もうとする、その魂の形に ]
(ダン………)
[ オクタヴィアスに倣って、そう呼んでいた前領主の嫡子。未だその成長した姿を目にしてはいない相手にただ「逢いたい」と、その時確かに、彼は思っていた** ]
― 回想/2年前・辺境伯side ―
[コリドラスが自ら将軍職を退くと言い出したのにアルブレヒトは驚いた。
表情を大きく変化させた心算はなかったが、軽く瞠った目を見て彼はそれを察したらしい>>228。
相変わらずの飄々とした笑みが返って来る]
「………────」
[後継の成長に合わせ、都合が良いだろうから、と理由を告げられると、アルブレヒトは無言を貫いた。
コリドラスは理解しているのだ、アルブレヒトが遠くないうちに穏便な形で彼を将軍から降ろそうとしていたことを。
アルブレヒト自身、コリドラスが領主派であったことは知っていたし、その上でこれまでつき従ってきた中での秘された思いにも気付いていた。
故に向けられる推測>>231に対して浮かべたのは薄っすらとした笑みのみ]
[昔話を、との言葉>>234には余計な言葉は挟まず、静かに話を聞いた。
深謀遠慮とはコリドラスのためにあるような言葉だ。
彼は感情だけに左右されない。
周囲を注意深く見、自らが為すべきを知り、それを忠実に為す。
それが出来る者はそう多くは無い]
「……チャールズ」
[懐かしき名に極小さく零れる声。
表情こそ変わらないが、声には懐古の色が乗る]
「ふっ、感謝しているとも。
君の深慮のお陰で苦労はせども滞りなくこれまでを
進めることが出来た」
[向けられた恨み言>>235は敢えて受け、笑みを以てコリドラスへと返した]
[恨み言もあるが敬意もあると、笑いながら言うコリドラス>>236にアルブレヒトは薄く笑みを浮かべることで受け止めた。
続く懐かしむ声、紡がれる予想もまた、薄い笑みを浮かべたまま耳にする]
「さて、それは君の想像に任せるとしよう」
[そう返しはしたが、流石に聡い、と心では呟いていた]
[変化するものこそが生き残る。
コリドラス>>237は変化というものをそう捉えたらしい。
確かにラモーラルはその在り方を変化させた。
アルブレヒトがそうさせた。
それにより発生した変化について来れないものが行く末は、想像に難くない]
「……本当に、君は聡いな」
[暗殺の件の辺りで紡ぐのは冗談めかした声。
どれに向けての言葉かはそれだけでは判じ得ないだろう。
敵にしたくない相手だと思考した直後に上げられたもう一つの理由が耳に届くと、これまでの表情とは一変、惚けたものが浮かんだ]
「──── は?」
[瞠る瞳は、真か?と問うようにコリドラスに向けられる。
どこまでも感情を抑える男だと、そんな感想さえ胸に抱いた**]
― ベルサリス修道院跡 ―
……だよなぁ。
あそこ通るにゃ、結構な度胸がいる。
たとえ土地慣れしてても、地形と敵と、いろんなものに気使いながら進むのは簡単にゃいかんだろうなぁ。
[コリドラスの意見>>225は納得いくものだから、すとん、と腑に落ちた]
そういうとこまで読み切れる辺り、さすがおっちゃんだよなあ。
俺はまだまだ、足りねーや。
[それに対して素直な称賛を口にする辺りは、まだまだ若いと思われるか、考え無しと取られるか。
どちらにしても、隠すべきと思わなければ表に出す、それが青年の在り方なのだが]
ああ、大人数置けるとこでもねぇし、そんなに余裕もねぇ。
湿原に回すのは、弓から50と、歩き20。
川岸の守りには歩き30回す。
なんかあったら、旦那の判断で馬回してくれ。
[上げられた案>>251と、今の人数とを組み合わせ、ざっくり伏せる数を決めて]
本隊は、橋の北側。
歩きと弓で壁作って、両翼に騎兵。
騎兵は左右に120ずつ……真ん中にゃ、俺のとこにいた連中10騎残しといてくれりゃいい。
[ダーフィトには負けるが、こちらも本来は自由に動くを好む傾向にある。
それについていける面々が残っていれば、不測事態には対処できるという考えもあった]
旦那は西……左側だろ?
部隊の連中はそっち回すから、必要な数連れて動いて。
[少ない人数で、どうすれば最大限の効果を引き出せるか。
理屈よりも感覚重視で判断した布陣を場にいる面々に伝えて]
……ま、なんにしても。
俺たちの務めは、川を渡らせねぇ事。
……そして、戻って来るあいつを出迎える事、だ。
[これ以上、約を違えぬためにも、との言葉は口にはせず]
勢いだけでぶち抜かれるほど、正規軍は軟くねぇ、って事。
きっちり、見せつけてやらねぇとな。
[低く宣する言葉には、引かぬ意志が色濃くにじむ。*]
/*
……まさかの算数できない病に、寝起き頭の回転の鈍さを思い知った。
[笑い事じゃありません]
[でもわらうしかないわー]
[いいから、真ん中のあれこれ書けよ]
/*
なんであーなったんですか?
→頭の隅っこに、騎馬弓兵が残ってた名残です。
でも、それはあっちの十八番だよね、でカットしたはずなのに、どっかに残ってたんだよ……!
……我ながら、あほい。
― サクソー川/橋の北側 ―
[布陣を決めて、動き出す。
休息が十分とは言い難いかも知れないが、のんびりしている時間はない]
あ?
橋の袂で待ってる方が、そりゃ楽だけど。
こっちも動き、制限され過ぎるだろ、それ。
[北側に陣を張る理由を問われたなら、さらりとこう返していた]
元々、下がる事は最初から考えてねぇしな。
[橋を通っての撤退は手間もかかるもの。
橋の前に布陣するのは、下がる後ろはない、という覚悟を行き渡らせるため、というのもあった]
[橋へと至る道に展開するのは、歩兵と弩の陣。
最前列には盾と、長槍を持った兵を配した。
その後ろには弩の隊と、身軽に動ける剣兵を置き、基本は持ちこたえる事を重視する]
騎兵の動かしは、各隊の長に一任する……最善、尽くしてくれるって、信じてるからな。
[至極あっさりこう告げて。
自身は、中央の陣に留まり、前を見据えた。*]
[かつて、いなくなったらいやだ、と縋るように呟いていた声>>=1は、今は力強い響きを伴い、こちらに呼びかけてくる。>>=2]
おうよ、待ってるぜ。
……お前が帰って来るまで、持ち堪えて見せるから。
はやいとこ、戻ってこいよ?
……みんな、待ってるからな。
[返す口調は、常と変わらず軽いが。
そこにこもるのは、強い意志の響き、ひとつ]
[オクタヴィアスと分かれた後、本隊の横を北上してゆく。
今日のうちに菓子を売り切ってしまうつもりだ。
小銭を稼いでおくのは悪いことじゃない。]
甘い〜 お菓子でっせ〜♪
クロイツ隊長もほっぺたニンマリの甘いお菓子はいかが〜♪
[そんな広告歌に爆笑が返ってきたところを見ると、彼の堅物ぶりは周知の事実らしい。]
[やがて、軍の背後に抜けて振り返れば、本隊の先頭はふたたび行軍を始めたらしく軍靴の土煙が空を霞ませていた。
クロイツがあれだけ奇襲を警戒しているのを鑑みれば、自分は素直に砦に戻った方がいいか、と思案する。
オクタヴィアスの言葉をディークにも伝えておきたい。]
それじゃ、ここから大返しといこうか。
[人目のないところまで離れてから、カークはラバの背から荷箱を下した。]
[釘を使わずに組まれている板を分解して、また別の形に組み立てる。
作ったのは、簡易なムカデ梯子だ。
人を寄せ付けない垂直に切り立った崖に立てかけて足場になる場所まで上り、そこで梯子を引き上げて、地盤の脆い部分を避けつつ上に横にと架け渡して移動することで崖の上へ出る。そんなパズルめいた抜け道だ。]
互いに幸運を祈ろうぜ。
[ここで別れることになるラバの耳の後ろをガシガシと掻いてやると、カークは登攀に挑むのだった。**]
/*
ホントは夜陰に乗じて、と言いたいところなんだけど、オクタヴィアスたちはこのまま進軍するつもりだろうし、時間軸に齟齬が出ないように明記しないでおくよ。
きっと長い一日になるねー(経験則
― 回想・出立前 ―
[ガートルードの言葉>>142に、はっとしたような顔になる。
確かに、傭兵といえば金の為に戦っているという輩が多い。
なのに、嬉しげな顔をしていたらそれは目立つだろう]
なるほどな、笑われた理由はわかった。
[納得していると、彼女のほうでも自身に見覚えがあったようだ。
思い出したのだろうかと黙って見守っていたが]
マルコだ。マルコ・クロイツ。
[余程でもない限り、名前を覚えられないのはこの稼業ではよくあること。落胆もせずに、さっさと名を名乗る。
よろしくだの握手だのという行為をしないのは、傭兵になりたての頃相手にぽかんとされたことが立て続けにあったからだ]
そろそろ出立だな。
[じゃと短く手をあげて、その場はすぐに別れる]
そうだな。我々の最終目標はラモーラル領であって、クリーク砦はその通過点に過ぎない。
それにあちらには、タヴィアの友人たちがいて、彼らも戦っているのだろう?
だったら尚更、時間を徒に長引かせるわけにもいかない
奪還ではなく、突破を目的とする。
用兵もそれで問題はない。
砦から逃げ帰ってきたものたちには、申し訳ないがもう一働きを頼むことになるが。
[自身から特に付け加えることもなく、オクタヴィアスの作戦を了承した]
― 少し前・クリーク砦 ―
[>>170苦笑の影すらじっと見上げ、だが笑んでくれた事にこくと頷く。将の心得など知らぬ娘だから、チャールズが負けないと言うのなら、そうなのだろうと心から信じた様子で。]
んー…。
なら、いいのらげど。
[>>171見張り台の兵士の数について、足された言葉と説明には、う、とまだ少し悩むようにしながらも納得した様に頷いた。サシャの大丈夫とチャールズの大丈夫は違のだというのはきちんと理解している。]
[>>172こつ、と拳を当てて笑った所を不意を突かれる形で頭を撫でられて、うぅと小さく呻いた。]
…ぅー。あんまりあだま、撫でらいで…。
もう、ころもじゃないじ…。
[手で押さえながら、やっぱり恥ずかしそうにしながら口を尖らせる様は、十分子供のようだったろうが*]
― クリーク砦・北側の見張り台 ―
にげだ。
[>>211目標地に矢を放った後、二矢目を構えるより早く、相手はすぐさま身を翻し熊殺しの圏内から逃れ行く。その素早さをじっと眺めてから。]
……なにが言っでだ?
[そう残った兵士に尋ねたが、少なくともここまで聞こえはしなかったらしい。辛うじて聞こえたのは馬の嘶きぐらいなもの。]
ならだぶん、敵だと思う。
[逃げ帰る商人の様子とは違った。荷も少なかったように見えた。
味方かあるいは何か用のある人間なら、声を出し違う事を訴えるのだろうがそれもないならそれは敵だと判じて。]
ふちにいる弓へーに連絡しで、ひどりよごじて。
[この見張り台に登れるのは精々4人が限界だが、上からの優位性を考えるならなるべく多くの弓で固めたい。
とはいえチャールズから言われた事を守るなら、呼べるのはあと一人。
壁の縁や、あるいは前線よりはやや後方位置に待機しているだろう弓兵を寄越して欲しいと、残った兵士になるべく伝わりやすい声色を心がけながら喋って。]
いぞいで。
いぞがないと、ぎっとすぐぐる。
[そう言い送り出す。
砦は先ほどチャールズに連絡を飛ばしてから、慌ただしさを増している。
ふっと息をひとつ吐いてから、少しの間一人で弓を手にしたまま、谷の先を見据えていた*]
― サクソー川/橋の北側を遠望して ―
[馬を走らせること暫し。
緩やかな起伏を越えると川の煌きが見えてきた。
湿原に端を発し、平原の端を区切るサクソー川。
唯一架かる橋の手前に、武具の列がある。]
こちら側か。
[目を細め、整然たる輝きを眺める。
正規兵たちが端のこちら側に出てきたのが、解放軍にとって喜ぶべきことかはわからない。
ただわかるのは、彼らがまだ戦意を失っていないということ。
そして、橋を押し通るだけの戦いより、がぜん面白くなりそうだということだ。]
南側の連中もやる気だ。
橋の北側にいた。
[簡潔な報告だったが、直接響き合う声は普通の声よりも感情豊かに響く。
楽しい、と声が言っていた]
[川岸が見通せる位置だ。
相手からも既に見えているだろう。
なお近づこうとする盟主を兵たちが止めようとする。
だが動き出す前に、こちらに向かってくる騎影が見えた。>>259]
あれは …
[距離が遠いため、まだ相手の仔細は見えない。
ただ、風に靡く髪に見覚えがあるような気がした。]
― ズワンズ谷 ―
あぁ、頼りになる仲間だよ。
そして、私を待っていてくれている。
私は疾く行かねばならない。
[クロイツの言葉>>275に是を返し、しっかりと頷く]
砦に居た兵達も奪われた悔しさがあるはず。
きっと良い働きをしてくれるさ。
[奮起する者は多い。
そんな意味を込めて言い、方針を決定した]
[戻って来た先遣隊にも食糧補給の休息時間を与えた後、オクタヴィアスの隊はゆっくりと移動を始める。
先を行く歩兵500のうち、半数の250は重歩兵に分類される。
盾と剣を備え、守りの要となる。
残りの半数は軽歩兵、槍や剣など、身軽な装備の者達だ。
騎兵が備えるのは主に白兵武器。
傭兵の中には変り種を持つ者も居るだろうが、部隊として纏められるほどの数は居ない。
弓兵も弩は居ても数が少なく、ほとんどが長弓を備えていた]
歩兵を中央に、左右に騎兵を並べて。
弓兵はその後方に。
[砦を間近にして指示する隊列。
街道も砦に合わせ幅を広げるため、隊列も徐々に幅を広げていった。
中央に歩兵を500、左右に騎馬を300ずつ。
その後ろに弓兵を150。
平原ほどの幅は無いため、陣は未だ縦長の状態だが、騎兵と歩兵、どちらとも直ぐに動ける隊列を選択する]
これよりこの先にあるクリーク砦を攻略する。
奪還は考えなくて良い、突破を念頭におけ!
[優先すべきは陣取りではない。
真の目標はこの砦の更に先にある。
隊全体に指示を行き渡らせ、意識の徹底を為した]
[そうしてオクタヴィアスの隊はクリーク砦が視認出来る場所まで辿り着く。
あちらからも迫る軍勢は見て取れただろう。
砦の様子を見るべく、矢の届かぬ距離で一度隊を止める]
恐らく応じはしないと思うけど…勧告に行って来るよ。
[隊から重歩兵20名、弓兵10名を引き連れ、オクタヴィアスは陣の前へと出た。
騎乗したまま砦側へと歩み出て、聳える砦へと視線を向ける++]
― 数年前・回想 ―
[ダーフィトの案内で初めて訪れたラモーラル州都。
ウェストマール王都で育ったものにとってはこじんまりしていたが、活気に溢れているように見えた。
市場や郊外の農地などを見て回りそこで実際に働いている人間に話を聞くと、ウェストマールから齎された技術により、段々と州都の様子は変わってきているということだった。
だが、街で聞くことが出来たのは、もちろんいい話ばかりではない。
税金が重くなったなどと、街の中にもウェストマール王国の支配を受け入れたことを不満にもつものがいた。
お膝元ですらそのような状況なのだから、ましてやそこから零れた者達はこの状況を良しとしないことはすぐに推測出来る。
これが王都にいるだけでは実感が出来なかったラモーラル州の現状なのだ]
[だが、今の両手では掬いきれないものをオクタヴィアスは掬おうとしている。
ダーフィトが漏らした『陽光』という言葉。
自らをも溶かした暖かい日差しを、オクタヴィアスはラモーラルに住まう全ての人間に届けるつもりなのだろう。
それを手助けしたいと思うのなら、自分がオクタヴィアスに出来ることはなんだろう。
そうして考えて王都に戻ってから実行したことは、ツテを辿って今後のラモーラルに有益な知恵を持っている人間をオクタヴィアスに紹介することだった。
もちろん彼が自ら学んでいることは知っていたから、余計なお世話だったかもしれない。それでもウェストマール人という自身の立場で彼の両腕を伸ばしてやれそうなことといえば、それしか思いつかなかった]
[そうして州都への旅を終え、王都に戻ると]
ダーフィト。
今回はお前のおかげでとても有意義なものが見られた。
突飛な願いを聞いてくれてありがとう。
[と礼を述べた。
――とはいっても、若い女性のいる店への誘いはそれはそれでしっかりと受けてはいた。
やはり、結婚間近の女性と別れることになってしまったことは、応えてはいたのだ。
そんな折に誘われたら、断る理由などどこにもなかった]
/*
うっ、++記号って何だっけ。
続きありますよでいいんだっけ…?
オリジナル記号の明記場所どこだっけナイジェルさーん(つД`)
― クリーク砦北側 ―
独立解放軍の諸君、聞こえるか!
私はオクタヴィアス・ノイアー。
ラモーラルの地を預かる領伯、アルブレヒト・ノイアーが嫡子だ。
無用な争いを避ける気があるならば、私の声を聞いて欲しい。
貴方方が独立解放軍に加わったのは、現政策に不満があるからと
見受ける。
意見や要望があるなら検討しよう。
貴方方の声を聞かせてはくれまいか。
その気がある者は武装を解除し、投降して欲しい。
貴方方の身の安全は保証しよう。
如何か!
[願う形になるのは、砦に立て篭もる者達もラモーラルの民であるが故。
反旗を翻した者達とは言え、単に政策の不満で加わっているのであれば、その民は護るべき者達であることに変わりはない。
民に手を伸ばしたいという想いは、ここでも発揮されていた]
燻っていた不安は、時を得て大きな炎となる。
前領主の息子が遊牧民などを率いて蜂起したのである。
独立解放軍を名乗る彼らは国境の砦を落とし、
ラモーラル全土に向けて、独立決起を呼びかけた。
自らこれを鎮圧すべく赴いた辺境伯は、戦の中で討ち取られた。
この勝利に、独立解放軍は勢いを増して州都を目指す。
一方、王都に暮らしていた辺境伯の嫡子はすぐさま行動を起こした。
兵を雇い、逃れてきた兵を取りまとめて国境の砦へ向かう。
ラモーラルの地は、戦火に覆われつつあった。
─── Nigel Buhler 『ラモーラルの戦い』 第1章
/*
危うく忘れるところだったので、歴史家さん投入です。
歴史家さんの分は夜更新だと厳しいので、朝更新にしよう
……と思った初日からこれですよ、まったく。
― サクソー川/橋の北側 ―
[陣に近づく騎馬の隊>>280は、こちらからも見てとれた]
……偵察にしちゃ、堂々としてやがんな。
[ぽろ、と落ちた率直な感想に、感心してる場合か、と突っ込みが入る]
おっと、そうだった。
んじゃ、取りあえず……。
[どうするか、と。
思案巡らせるより先、そちらに近づく騎影>>259が目に入る]
あれは……ダフィの旦那か?
[そんな動きをしそうな宛は他にはない、とも言うが。
どうする、という問いに、青年は肩を掻竦める]
……本陣は動かさねぇ。
なんかあったら、俺が行くから、全員待機な。
[さらりと言ったら、自重しろ、と返された。
今は、お前が指揮官だろ、と突っ込みもされた]
……あー……わかってるって、それは。
[笑って返す様子が、わかっているように見えない、というのはさておき]
んでも、一番身軽なのも俺なんだぜ?
[装備的には、と冗談めかして付け加える。
異国の太刀と独自の剣術を生かすため、防具の類は最低限しか身に着けていない。
胴体を守る簡易鎧と厚手のマント、そして白鞘に収めた大小二刀のみという出で立ちは、良くも悪くも正規軍の中では目立つ存在だった。*]
/*
あっ、赤ん坊の頃の予定が子供の頃になってるw<耳が聞こえなくなったの。
よしこれはエディの声は覚えてる説に修正しろって事だな。これはこれで美味しい(ログねりねり
― サクソー川北岸 ―
[ 馬を走らせること数刻、不退転の決意を全軍に行き渡らせんとするクレステッドの意を、そのまま体現したような、覇気を纏った陣容が川岸に展開する様子が目に入る ]
いい気合いだ。
[ 自由と独立を望み、その望みに道拓く烈火の旗印を得た反乱の民達の軒昂たる士気に、勝るとも劣りはしない、と、笑みを深める ]
.........ちょっと挨拶してくる、て、クレスに伝えてくれ。
[ そして、巡らせた視線の先、騎馬の一団の影を遠く捉えれば>>281手近に居た歩兵に、そう伝言を投げて、馬首をそのまま南へと向けた。
ただ一騎、長槍を携え、まるで特攻でもかけるかのように近付く馬影を、相手は如何に判断したか。
ただいくらか近付けば、戦を仕掛けるにしては、馬上の男の顔に浮かぶ笑みが穏やかといってもいいものである事に、気付くことは出来ただろう// ]
― 回想・出立前 ―
[特に気分を害した様子もなく。
その男は、マルコ・クロイツ>>272と名乗った。]
…ガートルードだ。
まあ、今回も味方みたいだし、よろしく頼むよ。
[握手の手を差し出したものか一瞬躊躇する間に。
男はさくっと手を上げ、さっさと立ち去っていった。]
…クールだねぇ。
[上げかけていた手をひらひらしながら、その背を見送った。]
[出立して間もなく、その男が再度姿を現した。>>273
どうやら偵察の人選をしているらしい。]
おや、早速斥候に出るのかい?ふーん…
[何故自分なのか?
一瞬考えたが、作為の入る余地もあるまいと流す。]
…了解だ。
私で良ければ、同行しよう。
ああ、後ろの騒ぎは気にしなくていいよ。
借り物の馬と相性が悪かったんだな、きっと。
[ふ、と微笑しつつ、自身の馬の首をなでた。]
こちらこそ。
[チャールズに丸投げのような口振りの中には、
副将同士の確かな信頼が伺えた。>>0:340
前を預かるマーティン、殿を護るチャールズ、解放軍の双璧だ。
一任すれば間違いがなかろうとは、疑う余地もない。]
出立前に話が出来てよかった。
ああ……サシャの弓は、森の民の中でも飛びぬけていたから、きっともう右に出る者も居ないんだろうな。
それに、目もいい。
[数年ぶりに耳に届くようになったサシャの腕前への評価は、
エドルファスが知る頃よりもずっと磨きがかけられている。
熊殺しの号を持つ幼馴染はクマことマーティンとも奇縁があるだけに、この状況がなんとも可笑しいが]
こっちもまだ会えていないんですよ。
何処に行ったんだろうな、本当。
[マーティンも彼女を探しているらしいと知れば、
出立前に挨拶しておきたいという言葉に同意の意味で首肯した。>>0:348]
/*
前村、敵方英雄には会えず仕舞いだったので、今回は機会は逃さず会いに行きます、のこと。
チャールズさんにも逢いたいんだけどねえええええ(めっちゃ切実)
― 回想・ズワンズ谷偵察 ―
[クロイツはそつなく任務を遂行していた。
それはもう…]
…真面目だ。真面目過ぎる。
[少なくとも自分が見る限り、彼の偵察に見落としは見られない。
彼に縁ある者たちなのか、他の傭兵たちも自然と彼をリーダーとし、よくまとまっている。]
ああ、はい。
…長く引き止めてしまって。
まだまだしなきゃならない事は山とあるから、休息とも行ってられないけど。
寝ずの移動からの参戦だけど、州都でたっぷり寝てきたし。
―――…大丈夫ですよ、若いから。
[などと胸張り口端を上げて嘯いてみせるが。
すぐに破顔して、片手上げる。]
[それどころか、通りかかった行商人にさえ、丁寧に助言していた。>>0:155
その姿はまるで…]
…軍人、かな。
[訓練された動きもさることながら、周囲への配慮がおよそ傭兵のものではない。]
(何故傭兵?
そもそも傭兵なのか、彼…?)
[そんな疑念が湧いた時。
目前の光景に愕然となる。]
なんて。
気遣いありがとう、休める時に休んでおく心算。
[細やかに気配りをしてくれる人だ。
これも昔から変わらず、戦渦にあって心和む心地になる。
マーティンの姿が見えなくなった後に、エドルファスもその場を後にしたのだった。
次に彼の姿を見るのは少し先、南下行軍が集合を開始してからとなった*]
[途端、苦虫を噛み潰した表情を見せる。
まるで、自身が普段から笑顔でいるような人間ではないと、からかっているようではないか。
慌てたように、教えてくれた男は自分は笑っていないと取り繕う]
……ああ、そういう扱いは慣れてるから構わない。
[とはいえダーフィトに堅物と言われるのは許せても、一介の行商人にからかうようにされるのは、釈然とはしないが――]
しかしあれだけの会話でそんな歌を作れるほど、あの行商人は私を理解したのか?
[考えてみれば、その事実も釈然としない]
うん、急ぐよ。
─── 必ず、必ず行く。
[待っている者達が居る。
帰る場所を護ってくれている人が居る。
必ず戻ってみせると強く、思う。
届く声に籠もる強い意志>>=3に、己の意志を重ね合わせた]
[それだけ行商人の姿が見事だったということだ。
もしカークが自分が知っている姿であったとすれば、彼が自分の性格を知っていることも納得がいっただろう]
― サクソー川/橋の北側 ―
[先の予測は、程なくもたらされた報せ>>295に裏付けられる]
……了解した。
[伝えられたそれには短く返し。
細められた銀灰は、遠目に見える姿を追う]
挨拶……挨拶、なぁ……。
[わざわざ出向いてまで、となれば相手は限られる気がするが。
今ここで、それを口にするつもりはない。*]
/*
ナイジェルさんが呼んだら出て来て吹いた(
いやでも教えてほしいのはそれじゃなかった…!
でも多分、続きありますよだよね…きっと…。
/*
戦闘入ればエディとマーティンには触れなくもないはず、現状なかなか難しいのがサシャとカークだなあ。あと同陣営ではガートルードか。うーん、どうしても2〜3人は手が届かない人が出るのが残念すぐる。
/*
回収は終えたろうか…
あとはディー兄との話だけど、
現在軸に織り込む方向がスマートかな。
まだわかめもぐもぐ中ゆえ、
ロールが夜間に食い込むことは許されたい…。
/*
これでカークが普段から今の変装していたとしたら、本当に申し訳ないと謝るし、それはそれでクロイツの勘違いってことでなんとか処理する方向で……。
あっとカークのト書きは見てる。
見てるけど、あれはカーク視点のト書きとして考えさせてもらってる。
こっちからもカークを知っているかどうかは、こちらが決めていいことだと解釈して……。
(村入る前から折角傭兵設定にしたので、知ってることにしたかったんだ)
[必ず、と繰り返す声。>>=4
9年前の別れ際、立てた誓いに返された言葉>>190をふと、思い返す。
あの時に寄せられた信は、自分が進むための力に、礎になってくれた。
だからこそ、それに全力で応える──と。
そんな決意が湧き上がる]
……急いでくれねぇと困るけど。
急ぎ過ぎて、コケんなよ?
[投げ返すのは、揶揄うような軽口]
ラクな道走って来るわけじゃねぇんだから、な。
[砦の突破もまた、決して容易いものではないだろうから。
案ずる言葉を、遠回しに告げた]
/*
あああ。あとオクタヴィアスもいらんことをしてたらすまない。
考えているうちに、折角ウェストマール人設定なので、それを活かした支援とかしたいなーとか思ってこう……。
― サクソー川北岸 ―
[近づいてくる騎影は、たた一騎。>>295
槍を携えて真っ直ぐに向かってくる様子に、周囲の兵たちは盟主を守るよう取り囲む。
それを止めることもしなければ、自分が身構えることもしなかった。
顔が、表情が見えるほどの近さになれば、15年の距離がひとつ繋がった。]
ダーフィトか。
俺のところに来る気になったか?
[名を呼び、問いを投げる。
彼が、辺境伯のもとで養育されていたことは承知の上でだ。]
― クリーク砦・北側の見張り台 ―
[>>285予想通りと言ってよい程の刻の後、谷合から見えた一軍を捕えると再度兵の一人をチャールズの元へと走らせる。ほどなく見張り台以外からでもその姿は目につくか。
何時でも矢を放てるよう、弓に矢を番えて構えたまま先頭に狙いを定めると、何十人かの歩兵がゆっくり近づいてきたのが見えた。彼らが近づいて来るのを許したのは、その歩みが攻勢に出る物ではなかった為。何かしらの勧告があるのなら、勝手をする事は許されないと。
程なくして、戦闘を歩いていた若い男が口を開くのをサシャもまたじっと見つめていた。]
…。
[敵将の言葉は、残念ながら半分程しか読み取れなかった。いくら目がいいとはいえ、遠ければ練度は当然落ちるから仕方ない。
隣に立つ兵士に訳してもらったが、あれがオクタヴィアス・ノイアーという、ディークが殺した辺境伯の子供である事と、投降を願っている事ぐらいしか教えてもらえなかった。この緊迫した中、無理もないが、又聞きの言葉はサシャの心に強い物を与えられない。]
[ただ漠然と、サシャが盟主と仰ぐ人に、何故だか面影を感じそれがとても不思議な気がしたが。
いくらか胸に浮かんだ言葉を、口にしないままじっと品定めるように、オクタヴィアスと名乗った若者を見る。年のころは自分と殆ど変わらないように見える。]
(あれを殺したらもう終わり…?)
[熊よりずっと柔らかそうな喉は、ここからなら狙える。
狙えるが…果たしてそれで良いのかと一度自問する。]
…。
[自問して、ふると首を振った。
今自分はディークの兵士で、それを決めるのは自分ではない。相手が大将であるなら尚の事だ。
胸には何時だったか聞かされた、ディークの父らの話が蘇る。
今勝手をするという事は、その時領主がした事、された事と似ている気がする。
同じことをして、同じことをされては意味がないのだと。]
――それいじょお、ちあづくな!
そこでまで。
[そう眼下の青年へ大きく告げると、引いた弓の形をとったまま、この砦の代表者であるチャールズの号を待った*]
/*
高所からの弓兵というと、タクティクスオウガを思い出すな。
だれだっけ。
そう、アロセール。あいつなー。敵に回すと恐ろしかったなー。
[幸い、転落することなく崖の上まで到達してカークは水筒に残った水を呷る。
距離は短くとも、ひどく集中力と体力を使う移動だった。
なおかつ、この先は整備などされていない場所を抜けてゆくことになる。
前人未到といってもよかったが、かろうじて獣の踏み分け道はあった。
それを辿ってゆく。]
──…、
[見られている、と感じた。
人間ではあるまい。おそらく自分は狼たちのテリトリーに入ったのだ。]
[地面に指をついて泥で顔に一筋のラインを引く。]
邪魔しないでくれな。
俺は地の柱のとこに行く途中だ。
あんたらの生活圏に危害を加える気はないぜ。
ほらこのとおり、敬意を示す。
[仁義を通してから、先へ進む。
カークがまじないを口にするのは伊達や酔狂ではない。
森の、太古の力に接する経験をしていた。
それは、あの晩──]
― サクソー川/橋の北側(右翼) ―
[出陣をする。
最後の指示>>268に承ったと将軍らしい礼をとり配置についた。
腕にかけるタイプの丸盾にグレイブ、腰には剣を下げた重装騎兵130
残り10の騎兵は、軽装でありいくつかの旗をもっており伝令兵やクレステッドより派遣された偵察用の兵>>151でもある。
それが右翼を任されたコリドラスの部隊であった
固い決意に引きずられるように静かな気迫漂うクレステッドの部隊、兵は指揮官の性質に似るものだ。よってこの部隊は]
ほっほっほっほっほっ。
[下手に力むことのなく状態を維持しながら、次代の俊英をみるという個人的な老後の楽しみを味わっていた]
今から力をいれていたら疲れてしまいますからね。
引きずられない。スペースの確保を忘れない。縦横を使った集の力で闘う。
ひとまずそれを守ればよいですよ
[任せなさいとばかりに飄々と笑う将軍は、互いの偵察同士が接近する様子>>295 >>310を遠望した]
[ディークが手を伸ばして何か言った──ような気がする。
その姿は、すぐに狼の向こうに隠されて見えなくなった。
煌めく月光。踊る影法師。
あるいはそれも幻影だったのか。
ただ──契約が結ばれたのだという印象だけが鮮やかに残っている。]
[夜明けに憔悴した様子で森から出てきたカークを見やり、おばばは「仕方のない子だ」と言ったが叱りはしなかった。
「おまえはあの子の影となる定めなんだろうよ」とも。]
影、ねえ。
[あるいは、おばばはすべてお見通しだったのかもしれない。]
──いいぜ。
[地の柱──古き力の贄となったディーク。
その枷を思えば。
父親とはまた違う経緯で、カークがディークを運命に戴くと決めた日だった。*]
/*
けいやく!!!!wwwwにえ!!!wwwww
わ、わかったwwwわかったがちょっとまてwwww
まったく、このクマどもは親子そろって俺を何者に仕立て上げるつもりなんだwww
― サクソー川北岸 ―
[ 互いの顔がはっきりと見えるほどに近付けば、どこか幼い日の面影を残した若者の回りを、彼を護らんと、騎兵達が取り囲み、こちらを睨みつける。>>310
互いの剣と槍は、まだ届かぬその位置で、彼は馬の足を止めた ]
ダン.........大きくなったな、と、言うのは盟主殿に対して失礼か。
[ わざと昔の愛称で呼びながら、大きくなった、と、いう感慨は本心からのものだった。
身体がというだけではない、その身に宿る覇気と威風とでも呼ぶべきもの、人々を率いる英雄の器としての大きさが、その表情、言葉、声音の隅々にまで現れている ]
残念ながら、俺は、貴殿の元へは参じることが出来ない。
俺の名と命は、すでに他に捧げてあるからな。
[ 誘うかのような言葉には、本当に残念だという顔で、そう答えを返す++ ]
[見張りに登用されているのは、狩りの腕を誇る森の民だろう。
すでに木立の中のカークの動きにも気づいているかもしれない。
誤射されないようにと、小石を投げて気を引いた後、ハンドサインを送る。]
俺だよ俺。
入りたいから、ロープ投げて寄越してくれ。
― クリーク砦北側 ―
[オクタヴィアスが陣形をてきぱきと指示をしてゆくと]
では、俺は右翼側に回る、ということで問題ないか?
[と、指揮官であるオクタヴィアスに確認の形をとってはいるが、そちらを引き受けるという意思表示である。、
傭兵として実戦を積んで来たこともあり歩兵としての働きも出来るのだが、現在は砦への移動のことも考えて騎馬での参戦であり、武装も騎馬用のロングソードだ。
そうして砦の間近で待機をすると。
勧告をするというオクタヴィアスに頷いて、彼と砦の動きを固唾を飲んで見守る]
/*
ツェーザルさんが心配ですね。
うまくクレスさんとダーフィトさんが拾っていますから私まで触れてタスクを増やしてもあれですが、出てきて何かあったら触れましょうというさぼりたがる老人気質で見守ります
/*
しまっったあああ!
フィルター掛けたので見ていて、色々見落としていた様子。
ガートルードにお菓子を渡すべきだったか……。
(なお発言順)
― ズワンズ谷本隊 ―
[偵察から帰還後、報告に向かったクロイツより一足先に馬の手入れ中。]
「甘い〜 お菓子でっせ〜♪」>>269
(ぴくり)
[乙女心が葛藤しているうちに、菓子売りの歌は聞こえなくなる。
見回していると、商売が上手く行ったのか、あの行商人が売り文句を口にするでもなく、前方からそそくさとこちらに向かってくるのが見えた。]
あーあ……売り切れか。
良かったね、儲かって。
[苦笑を浮かべつつ、その商人とすれ違ったその時。]
[見知った顔ではない。
簡単には覚えないからこそ、大切な相手の顔は忘れない。
それなのに…よく知る、忘れようのない者とすれ違ったような、言いようのない違和感がその身を駆け抜けた。]
…今のは…!?
おい!ちょっと…!
[振り返った時、既に。
傭兵たちの列に紛れてしまったのか、その者の姿はかき消えていた。]*
― サクソー川北岸 ―
次に会う時は、俺は、この槍を貴殿に向ける。
[ 躊躇い無く、確実に、と、そう告げれば、周囲の兵は怒りを見せたか。だとしても、それに同時はせずに ]
ただ、その前に、ひとつだけ尋ねておきたかった。
貴殿がこの挙兵を決意したのは...
[ これまでのように「反乱」とは、呼ばなかった ]
父上の仇討ちのためか?
[ 声は詰問の調子ではなく、ただ穏やかに、その胸の内を静かに問うように響く// ]
― 少し前:クリーク砦・北側の見張り台 ―
[>>323気付いたのはサシャよも、隣の兵の方が早かっただろう。
茂みの音を指し示されると、既に程近くまで近づいて見えた人影に矢を構えて、警告の矢を撃ちこみかけた所で、見覚えある手振りに弓を下げる。
いくらかぶりに会った顔に驚いたが。
すぐそれは笑みへ変わった。]
がーぐ!
[ひらりと、一度手を振り返す。]
― サクソー川北岸 ―
次に会う時は、俺は、この槍を貴殿に向ける。
[ 躊躇い無く、確実に、と、そう告げれば、周囲の兵は怒りを見せたか。だとしても、それに動じはせずに ]
ただ、その前に、ひとつだけ尋ねておきたかった。
貴殿がこの挙兵を決意したのは...
[ これまでのように「反乱」とは、呼ばなかった ]
父上の仇討ちのためか?
[ 声は詰問の調子ではなく、ただ穏やかに、その胸の内を静かに問うように響く// ]
/*
ダーフィトは、あれは連投途中記号でいいんだよな?
待ってるよ。ちゃんと良い子で待ってる。
(正座待機中)
じだがら入れば…や、がーぐならごっちのが早いか。
[わざわざロープをと口が動くのに少し呆れかけたが、いわれるまま備え付けのロープを下に投げて落とした。]
早ぐ。そろぞろ敵がぐる。
いま、ごごにはじぁーうずざんしか居ない。
りぃぐと、まーでんたちは、州都にむがってる。えりぃも。
[ついでに登ってくる間に、手早く砦の状況を伝えておいた。]
/*
これを今聞いてもいいのかは、びみょーに悩みつつ...んでもまあ、いんじゃねーかな、と思ってる。うん。
[ハンドサインに応えて手を振る姿に破顔する。]
おお、サシャじゃん。
今、そっち行くから歓迎してくれよなっ、と!
[投げてもらったロープを手繰って砦の内側に身を滑り込ませると、パンパンと埃を叩く。]
ありがとさん!
ハグしていい?
[怪我もなく元気だということは言わずと知れるだろう。]
― クリーク砦北側 ―
[クロイツの確認>>325には、構わない、と右翼を任せ。
勧告のために前へと進み出た先で、弓引きの牽制と共に声>>314を聞いた。
言葉としては不完全にも聞こえるもの]
言葉が ───
[その音は王都で聞いたことがある。
耳を患った者が発する独特のものだ]
(聾唖の弓使い……耳の機能を欠いた人は、他の器官が
発達するって言われるな。
発達したのが視力であるなら、腕の良い弓使いって、もしかして)
[話に聞く者かもしれないと判断し、忠告のままに馬の足を止める。
引き連れた兵達もまた、オクタヴィアスを護るような位置でその足を止めた//]
/*
実はまだわかめに巻かれてるんですけどね
wwww読み終わった横から増えてゆくwww
把握困難!!!
ところでツェーザルは大丈夫かな。
体調崩されていたとのこと、お大事になさってください。
ログ読みだけでもきっと大変だよね、今を生きるにしてもある程度読んで把握しないと辛いことを思うと……
無理なくね。
― 少し前:クリーク砦・北側の見張り台 ―
らめ。
[>>334相変わらずな軽口の形が見えれば半目で言う。昔ハグの意味が解らず首をかしげていた際に、上げた悲鳴は記憶に新しいのだ。
おかげで無事でよかったとかいう言葉は言いそびれたが、元気そうなのは何よりなので安心していた、いちおう。とても。]
/*
くっ……
以前の初っ端インフルもだいぶ苦しめられたけれど
今回も村開始日にぶっ倒れるとか……
あぁぁうううう、もう…(泣いた)
たい へん、 申し訳なさがいっぱいです…
ほんとすみませんでした…!
これから頑張れるだけがんば る
[ハグは遠慮されたけど、そんなやりとりもいつものことで、サシャの健気な反応を楽しんでいたりする。
砦の状況について聞きたいことは、問う前にサシャが教えてくれた。以心伝心。
不明瞭な発音は聞き取りづらくもあるが、慣れればどうってことない。]
ああ、親父がいないのはわかってた。
いたら、門の前に仁王立ちして敵を待ち構えてるに違いないからな。
なるほど、州都か。
[受け応えながら、器用にも同じ内容を手話に通訳してゆく。
あまつさえ手話には私信を混ぜるのだ。
「サシャ、ほっぺにパン屑ついてるぞ。なーんて嘘」]
さてと──
ここは頼む。
俺は大将のとこに一報入れてくる。
ま、今回は影武者いらん気はするがね。
[サシャを揶揄いながらも、お仕事はきっちりとやる性分。]
ダーフィトは変わらないな。
[昔のままの呼びかけに、微かに頬を上げる。
相手の姿は記憶にあるものとさほど変わらず、纏う空気も同年代の子供たちと一緒になって稽古をせがんでいたときのままに見えた。
こちらを見守る兄のような眼差しも。]
─── そうか。
[誘いを断られても、納得したように短く頷くのみ。
本当に残念だというような表情には、やや眉が下がったが。]
[次に会う時は。
その言葉に、周囲の兵に怒りと緊張が漂う。
言われた当人は、当然だとばかりに頷いた。
だが、続く言葉を聞いて周囲の兵を制し、前に出る。]
仇討ちだけならば、もう終わった。
[辺境伯を討った右の拳を、前に突き出す。]
─── だが、それは道の途中だ。
[握った拳を、今度はゆっくり胸の上に置いた。]
平原の民。森の民。
今のラモーラルで不遇にある者たちと共に立った。
俺を匿い、育ててくれた彼らのために戦うことは、
俺の意思のひとつだ。
だがそれが全てでもない。
俺は、ラモーラルに、ラモーラルを取り戻させる。
誇りと、不屈の魂を、この大地に思い出させる。
そのために行くんだ。
[揺らぐことのない視線とともに、ダーフィトへ宣した。]
/*
このディークの所作がねえ、かっこいいなあ、惚れ惚れするなあ。
チャールズさんが無理なら、君に倒されたいところですが、そこまで望むのは我侭かもな。
/*
このへんの挙兵目的とか、割と毎回適当言ってるから(
そろそろ軸足を定めておかないとと思っているけれども、なにをどんな感じにしたら熱くてかっこいいかで悩む。
/*
あ。
連投終わり記号打っておくべきだったかな?
大丈夫だよね?まとめて落としたからね??
(気分が乗っているので、落ち着きがない)
/*
そういやさっきも無かったと気付く、あれ?
(ちょっと間違ってたのかしら?という顔)
んー、まあ、いいか。
― 少し前:クリーク砦・北側の見張り台
[>>337何となく楽しまれているのは見えていたので、じとーっとした目を時折したものの、状況確認は手早く行った。時間は無いのは互いに周知。
カークは他とは違い、手話を使ってサシャと会話する。
一通り覚えているそれを頷きつつ受け取り、マーティンの事が話題に出ると、少し笑いもしたが。]
へぅ?
[ほっぺたにパン屑、と仕草されると慌てて拭う。]
[が。]
…………がぁぐ。
いづかハゲろ。
[何時もの如くからかわれたと知れば、真っ赤な顔して恨みがましい声で呪いの言葉をぶつけるのもまた何時もの事だった。]
ん。言われなぐても、わがってる。
[ついついやや反抗的な物言いになりつつあるが、与えられた仕事はこちらも全うする意思がある。
風みたいな友人にそう言うと、早く行けというように顎を向けて。]
あ、そだ。
/*
ところで、不遇にあると言う表現が自分でも納得いってないのだけれども、誰か良い表現教えてください。
不遇な状況にある、だと長いし。不遇を受けている、も何か違うし。
不遇をかこっている? …うーん。
[ふと思い出したように一度、引き留めるような声を向ける。]
りぃぐが、いつかみんなで狩りに行こうって。
ぎゅベルドンの森で。
だから、待っでる。
[みんなでと言ったのは自分だが、きっと些細な事だろう。
見送るように、ぐ、と拳をカークに突き出しながら、未来を思い少し笑った]
それは、気をつける。
でもこっちにも頼もしい仲間が居るんだ。
前にも話したよね、王都で体術を教えてもらってるって。
その人が一緒に来てくれたんだ。
兵を率いることにも慣れてる人だから、とても心強い。
[案ずる意を持つ揶揄うような声>>=5に強がりはせず、素直に受け取り是を返す。
次いで、率いた兵の中に武芸の師が居ることを明かした]
― 回想/8年前 ―
[王都で武芸の師を得たことは、稽古をつけてもらったその日に伝えた。
容赦ない稽古だったと言った時、友はどんな反応をしたのだったか]
なんて言うのかな、話をしてても”彼自身”が見えないんだ。
見えないと思ったら見てみたくなったんだよね。
懐に飛び込んでみようと思うんだ。
[人心の掌握と言うわけではなく、単純にクロイツに興味があったと言うのは友にも容易に伝わろう]
― 回想/7年前 ―
[それから何度も稽古についてを友に伝えた。
最初に比べれば感じていた壁が薄れてきたように思うこと。
稽古以外でも話すようになったこと。
変化がある度にオクタヴィアスは嬉しそうに友に語った。
そして稽古を始めて1年が経った時]
テッド!
どうしよう、凄い嬉しい!!
[興奮冷めやらぬ様子での第一声は相手にしてみれば意味不明なものだったろう]
最初は凄い驚いたし、それで良かったのかなとも思ったんだけど…
私のために軍を止めてまで残ってくれるなんて。
[これまでのことが認められて監視が外れたことから順序立てて説明した後に、クロイツが取った行動を友へと伝えて。
その時の正直な感想を興奮と共にぽつりと零した]
[そんな話を始めとして、王都であった出来事は楽しいものから辛いものまで、友に伝えて共有した。
ダーフィトが遊びに来た時のことなどは、主に無理矢理時間を空けてこちらに来ている事などから呆れられたりしたかもしれない。
その中には勿論、クロイツから様々な知己を紹介されたことも含まれている*]
[手の甲で頬を拭うサシャの仕草に内心でガッツポーズの快哉をしつつ、定番の呪いの言葉に萌え悶えるカークであった。
守りたい日常はこんなところにある。]
ん?
[呼び止められ、告げられたディークからの伝言に、ふむ、と頷いた。
キュベルドンの森に兵を伏せておくという意味か? と一瞬勘ぐったが、自分ならともかくサシャにそんな回りくどい言い方をする男ではあるまい。]
ふっふ、罠猟なら任せろ。
[弓の腕前でおまえらに勝てる気はしないからなと、自慢にもならないことを言って快諾する。
その日が来たら──きっと笑いあえる。
そう決めて。]
― サクソー川北岸 ―
[ 仇討ちは終わったという言葉に、僅か目を伏せる ]
そうか.........
[ 突き出した拳を胸に当て、揺らがぬ視線を向けて為される宣は>>341まるで天への誓いのように朗と響く ]
お前も、変わらないな、ダン。
[ 口調を戻して呟く声は、どこかほっとしたような響きを帯びていた ]
ラモーラルの誇りは、常に民と共に在る。今も昔も変わらずに。
それが喪われたと見えるなら、それはお前の視野がまだ狭いからだ。
[ けれど返す言葉は剣の鋭さを宿すもの ]
大きな力に抗う事が誇りなら、その圧を耐え忍び、より良い未来を摑み取ろうとするのも誇り、いつかきっと、それを知る時が貴殿にも来るだろう。
[ そうであれ、と望む。とは、口には乗せず ]
それに、貴殿の仇討ちはまだ、終わってはいない。
俺を倒さぬ限り。
[ 最期に付け加えた言葉の真の意は相手には伝わらないかもしれない。
宰相であったノイアー伯が、使えるべき主を倒してまで王国との争いを避けようとした理由のひとつに、匿われた少年の存在が影響していたことを、知る者は無い筈だったから ]
会えて良かった。
[ 折れず曲がらず、緑為す若木のように育った彼を確かめることが出来て良かったと、心からそう言って、彼は右手の槍で、一度天を差し、目の前の空間を切り裂くように、鋭く斜めに振り下ろす ]
次は、戦場にて、お待ちしている。
[ それが、別れの挨拶だった// ]
― クリーク砦北側 ―
[本来、自身の剣は馬上向きではなかったが。
今回は騎兵を選んだ。
不都合なら馬は捨てればいい。]
…というか、キミは早めに解放してあげた方がいいのかもね。
[若くない馬をぺちぺちと叩く。
隊列は、クロイツのいる右側を選んだ。
彼の仕事ぶりは見せてもらったし、良い働きをするであろうことは容易に予測がつく。
生存率が高そうな場所を選ぶのは、傭兵の常だ。]
[軽歩兵隊はマーティンの元へ。堅実かつ効果的な判断だ。
騎馬弓兵隊の指揮を預けられたのには僅かに瞠目し、
次いで、馬上の同胞の表情をぐるりと見回した。>>230]
―――心得ました。
[自身もまた、得手とする剣の他、背に弓を携えている。
州都では弓の扱いは修練場での一人稽古に留まっており、
心研いで獲物を狙う狩猟の場からは長らく離れていたが。
生活から切っても切り離せぬ日常武器は、吸い付くように手に馴染む。
騎兵に使える数少ない馬を平原の民へとしたディーンの采配に感謝する。
馬も弓も風も平野も、我が一族から切り離すことの出来ぬもの。
残りのヴィダンの民の多くは歩兵弓隊に組み入れられ、
ディーンの指示の元、別働隊として動くらしい。
振り返り強く頷くと、「次」を考え始め――――]
[盟主の行動に、刹那、思考も吹き飛ぶ。]
…て、あなたが直接!?
偵察など、他の者に任せればいいのに!
ちょっ、ディー兄、 盟主殿!!!!
[少数の騎兵を伴い駆け始めるディーンの背に
思わず大きな声を投げかけてしまった。]
[若い将の勧告は、熱意が感じられる分だけ、少し寂しい。]
…愚鈍さは全く感じない。
届かないことは分かっているだろうに…
[それでも、心からの言葉を絞り出しているならば。
年齢を考えれば、立派な態度だと思った。]
……ああ、 でも、
そうか。
[15年前の変事。
ラモーラルの歴史を州都で学び、漸く認識したのだ。
幼い頃には理解し得なかった、国政の傷跡。
誇りと等しく傷を持つ者たちが中枢を担う、今。
彼は彼で、逢わねばならぬ者が居るのだ。**]
…頭の中がどんなに立派でも、ここで躓くようでは、先がない。
だが、己自身に武力がなくとも…
護る者の心を動かせるなら、それは力だ。
オクタヴィアス…貴方の器はいかほどか…?
[>>346悶えられてるとは露知らず、呪いの言葉はわりと本気で言っていた。森の民の呪いだいつかきっと効くだろう、だってマーティン禿げてるし、などとは言わないが心の中で呟いて。
とはいえ気軽なやりとりが出来るのは、サシャとしては有難い物でもあった。家族を喪ってから、そういう相手は多くない。
伝えた言葉の裏を読もうとしているとは知らず、こちらは純粋な狩りの誘いを、受けてくれたのは嬉しかったが。]
罠わ、ずういぞ。
[熊殺しのサシャが本気出すのも十分ずるいのだが、カークの本気もどっこいだろうから、そこは強気に言っといた*]
/*
ディーン発「いつか皆で狩りに行こう」は
全員に対しての秀逸な死亡フラグであると認識している。
叶わないんだよね、分かってる。
wwwこれは死にたいね……
― クリーク砦:少し前 ―
傭兵、か。
ならば、どこまで命懸けて来るかは分からんが……、
[敵軍が遠く見えるよりも少し前、男はカークより齎された知らせへと再び視線を落としている。
騎兵600、歩兵500に弓兵150…計、およそ1250
決して楽観視出来る数ではない。
慌てふためいて下の者らを不安にさせる必要もまったくないが、とはいえ安穏と構えていれば、瞬く間に呑まれてしまうであろう数ではあった。
砦北側には少し工作を行った。
出来れば空堀程度も掘りたかったものではあるが、その猶予が与えられることはなかった。
手早く纏め上げてきたものだ。と、浮かぶ感嘆は素直なものだ。
思えば彼の父もまた、見事な手腕を誇ったものだったが。
その血を継いだか、もしくは優秀なる補佐を得たかその両方か。
オクタヴィアス・ノイアー、かつて懐いていたかの少年を想う。]
[空堀を掘るだけの時はなかった。
が、工兵を多く留めたのは何も砦の外での工作のみを期待したわけではない。
男は、工兵らに投石器の用意を命じてある。簡易なものだ。
梃子の原理を使って木で組まれるそれの射程はさして長くない。
投げられる石とて、さして大きなものではない。
けれど石ならば拾ってくれば、
いかに森の民の弓矢とて無限にあるわけもないのだし、何より、]
(驚けば人も馬も足が、少しでも止まる)
[結局のところ、全ての細工はそこを目的とするといっていい。]
[クリーク砦攻略を狙う者らにとって、ここは一刻も早く突破し先へ進むべき最初にして最大の関門である。
逆に守る側にとっても、事情は変わらない。]
我々の目的は、敵を少しでも長く足止めすることである。
[そう、男は周囲に語っている。
目的はこの砦を守り抜くことではなく、敵を討つことでもない。
───時を稼ぐこと。それも可能なだけ長く。
それこそが最大の目的であり、恐らくは、それを寄せ手もまた承知しているものと思えた。]
だからな、
[ただ、男の言葉には更に続きがある。]
いざとなったら逃げるぞ。全速でだ。
まともに打ち合ったら勝てんぞ。相手は専門家だ。
[遊牧民を主とした手勢に、男はこう語った。本音だ。
戦闘を生業とする者らに、いかに士気高しとはいえ素人が打ちかかって勝てるものではない。
3人がかりというのも苦肉の策、それでもこの砦も最後まで守りきれるとは思っていない。
ゆえに、このような指示を全軍に与えていた。
地理に明るい者らを揃えた>>0:290のも、その為だ。
いざとなれば逃げる。それも散り散りにだ。
正規軍の如き整然とした撤退にはならないであろう。
けれど、それでいい。
この砦を突破された後に倍する敵を止めることがかなうものとは思えず、ならば託された500の民兵、これを少しでも多く生き長らえさせ主の元に返すこともまた、男に託された使命であるはずだった。]
― マーチェス平原/交戦の終わり ―
[ほうぼうのていで辺境伯の遺体を抱えて逃げる最中、
向こうから駆けてきた銀髪>>79を認めると、
張ってきた気力の糸が一本。萎れたように垂れ下がる心地がした。]
…。クレス、
――――すまん!
近くにいながら、おいらは…ッ
[何もできず…という続きの句は、
音にならない代わりにツェーザルの表情を歪ませる。]
[相手>>80の握り締めた拳を、黙って見つめた。
彼が、アルブレヒト様との縁故が深いのは知っている。
亡くしたことへの想いはひとしおだろう。
それでも、今は、全てを飲み込まんとする仕草に、]
……… ああ、
[唇を引き結んで頷きを返した。]
………。
[良く響く声が、青年の意思を砦に伝える。
一矢一石もない。だが、警告はあった。
双方の動きが止まる。
引き絞られた弓の如き緊張の中、男もまた歩み出た。
砦の上、やや張り出した台の上に身を晒す。
やって来た彼らから、その姿が良く見えるであろう場所に。
その傍らには、大地の緑と空の青、血の赤に塗り分けられた地の上で狼が吠える旗が平原から吹く風に翻っている。]
― サクソー川北岸 ―
[宣を為した先から返ってきたのは、どこか穏やかな空気だった。>>348
続けて切り込んでくる言葉の鋭さも>>349、かつて幾度も打ちかかり打ち払われたときの剣となぜか重なる。]
耐え忍ぶ誇り、 。
[言葉を一度飲み込んだ後に、昂然と顔を上げる。]
俺は、俺自身が誇りになりにいくんだ。
[誇りの形として、象徴として、自分が立つことを当然の役割と任じる。それは、領主の子として生まれ落ちた身の根底にあるもの。++]
[やがて――…
戦場にはクレステッドの激>>0:36が響いた。
仲間を支え、纏め上げ、鼓舞する声だ。
年若く元流離い人である青年が、正規軍の中心を担っているのは
伯の御子息のかけがえのない友だからという理由だけではない。
今のような…どんな状況でも冷静さを失わない所作ゆえだ。]
…―――― ふ、…
ったく、……むかつくくらい頼りになるやつッスな。
[その様子を横目で見ながら、悪態に似せた感慨を呟いた*]
頼もしい仲間?
[どんな奴だ、と首を捻るのは数瞬。
続いた説明>>=6に、あー、と短く声を上げた]
件の御師さんか!
へぇ……そいつはまた……。
[ここで一度、声は途切れ]
……楽しみだな。
[直接会うのが、と。
楽し気に笑む気配と共に、そう伝えていた]
ああ、こっちじゃ、おっちゃん……コリドラス卿が復帰してくれてる。
物言いとかはあいっ変わらずだけど、経験ある人だからな……いてくれて、心強いぜ。
[それと共に、忘れずに伝えるのは、復帰した将軍の存在]
― 回想/8年前 ―
[剣術の鍛錬と、正規軍の教練。
その合間に友と交わすやり取りは、互いの近況を伝えあうものであり。
父を亡くし、天涯孤独となった身には数少ない、心許せるものとの気兼ねない時間、という意味でも掛けがえのないものだった]
武芸の御師匠さん?
……って、そのやり方も大概すっげぇな……。
そんなんやるの、ウチの親父以外にもいたのか……。
[亡き父の剣術の鍛錬の様子は、幼い頃に見せた事も幾度かあったか。
聞かされた鍛錬の内容>>=7は、子供相手でも一切容赦せず、木刀を振るっていた姿と容易く重なった]
……あー。
軍人って、そういうとこあるよな。
簡単に内側晒したら、やってけねぇだろうし。
[彼自身が見えない、という評。
それにそんな感想を零し。
見えないそれが見たくなった、という友の言葉にく、と笑った]
お前って、ほんっと。
やると決めたらなんでも全力で行くよなあ。
[続く言葉は呆れたような物言いで。
けれど、同時に、感嘆を帯びたもの。
純粋に、知りたいと思うからぶつかっているのだろう、というのは感じ取れている。そして、そんな所が彼の魅力のひとつだな、なんて改めて思いもしながら]
ま、だったらとことんぶつかって、飛びこんでみろよ。
多分、それが一番手っ取り早いぜ。
[見たいと思うなら、近づけばいい、と。
あっけらかん、とした口調で、その考えを後押しする]
あ、途中経過は、ちゃんと教えろよー?
[そう、付け加えたのは冗談半分だったが]
[仇討ちは終わっていないと告げられて、眉根を寄せた。
彼の言葉を素直に受け取るならば、父の死にダーフィトが関わったということになる。
最も、宰相と深く繋がっていた彼ならば、そういうこともあるだろうと納得できた。
───その真の意味に気づくことはなく。]
それが必要ならば討つ。
……父も、必要だったから討たれたのだろう。
[答える瞳に、炎の色が差した。++]
― 回想/7年前 ―
[それから、友は律儀にその後の出来事を伝えてきた。
少しずつ距離が近づいているとわかる様子と、伝える声に滲む隠す事もない嬉しさと。
それに、顔も知らぬ彼の『師』への羨望を感じる事もあったがそれはそれとして]
……は?
ちょっと待て、落ちつけ!
何があった、オクティ!?
[興奮冷めやらぬ第一声>>=8に、最初に突っ込みを飛ばし。
順序立てて説明される変化は、黙って聞いた]
そっか。
お前の全力に、全力で答えてくれたんだな、その御師さん。
[一通り聞いた話から、たどり着いたのはそんな結論。
それだけのものを、友が相手から引き出せたのだという事。
それは、彼が王都でたくさんのものを得ている、という証のようにも思えて。
負けてられねぇな、なんて。
そんな気持ちも過らせていた]
[王都での出来事が伝えられるのに返すように、こちらも州都での出来事を伝えていた。
身近な者の近況や、自身の鍛錬の進歩。
ダーフィトの訪問の話を聞いた時は、思わず「……抜けがけしやがって」なんて恨みがましい呟きも漏れたりしたが。
そうして交わすやり取りが、いつかの再会を心待ちにさせていたのは、確かな事。*]
おまえたちが、俺に従ってくれればよかったんだが。
[そうもいかないかと、ダーフィトと、川岸に並ぶ兵たちを見る。]
俺も、話せてよかった。
[こちらも、心からそう告げると、目の前断ち切る銀閃に目を細めた。]
[よく通るオクタヴィアスの声は、谷あいまで響いてゆく。
黙って成り行きを見守るも、今ここでオクタヴィアスが何を告げたとて、投降など行われないとわかっている。
辺境伯を害したのはただの賊ではない。
先の領主の嫡子だということだった。
彼もまた、オクタヴィアスのように信念を持って、行動を起こしたのならば、退くはずがない。
信念同士がぶつかりあうことになるのは、必然のことだった。
やがて見張り台の上に人影があらわれる。
若くはない、年嵩の男だ。
先の領主の嫡子その人ではなく、彼の命を受けたものなのであろう。
堂々とした、まさに武人といった風体である]
儂がこの砦を預かる、チャールズ・フォスターである。
[名乗りを置いて一度言葉を切る。
青年を見遣る頭が下がることはない。
背筋は伸ばされたまま、けれど一瞬、瞳に懐かしむかの色が過ぎった。音はなく、だから人に知れることもないであろうが。]
…、
オクタヴィアス・ノイアー殿。
貴殿の父君は、ラモーラルを変えるに簒奪を用いられた。
穢れた手による服従で、森や平原に住む民は苦しみ、
ラモーラルはかつての光を失った。
───
[音は宙に見えぬ平行線を描いてみせた。
互いに分かっているもの、譲れないものがある。
貶すかの言葉とは裏腹に、音に責める響きが乗ることはない。
音になるもの、そしてまた音にならぬもの。
それらを呑みこみ、男は正面を見据え続ける。]
反逆者アルブレヒト・ノイアー殿は討ち取らせて頂いた。
その我らに、弓矢ではなく言葉を以って来られる御身に敬意を表する。
ゆえに貴殿に申し上げよう。
貴殿がこのまま剣を捨て、ダンクラード・ハーゲン・ディ=カルスト・ヴァン・ラモーラル様の元に下されるならば、儂が責任を持って貴殿らの御身の安全を保障して進ぜよう。
だがそれを肯ぜぬとあれば、このまま馬を返されよ。
────我らが貴殿の元へ下ることはない。
なれば選ぶべき道は、ひとつであろう?
[声色は静かなまま、諭すかの言葉を最後に男の口は閉ざされる。
敵意が滲むこともなく、だが、頑たる意思を以って強いまなざしが、遠く立つ懐かしき青年へと返された//]
/*
お、おまた せ しま、した( ノノ)( ノノ)
( ノノ)
wwwwwwwwwwwwww
wwwwwwww
wwwwwwwwwwwww
ログ見たときに、ぐえってなったやつな。ぐえ。
/*
ぐえ。
wwwwwwwwwwwwwwww
wwwwwwwえ、英雄同士でやってくれ。
いやわかるけど。わかるけど。わかるんだけどおおお!!!
両英雄素晴らしいですね……うん……
[チャールズが武人の答えを返すのを聞く。
武力行使との二段構えとはいえ、提案が本心であることは疑わない。
オクタヴィアスも然り、チャールズも然り。]
そうね、
俺は、博愛精神の温かさより、「力づくでもおまえが欲しい」って情熱的に口説かれる方が好みだな。
[極めて個人的な感想を呟く。]
着いたら改めて紹介するよ。
[楽しみと零す友>>=11にそう約して。
久々に聞いた名に驚きの色を示した]
コリドラスさんが?
引退したと聞いていたけど…そっか、それはとてもありがたい。
正直なところ、私では実戦経験が足りない。
歴戦の将が隊を率いてくれるなら、これほど心強いものはないね。
[その驚きも直ぐに喜びへと転ずる]
[そうした離れていながらも心を通わす貴重なやり取りには穏やかな気配が漂っていたのだが、砦に近付いたことで雰囲気に緊張感が混じる]
……やっぱり、言葉だけでは ───
[戦わずに通過出来るならそれに越したことはなかった。
けれど、信念の上に立つ者達にそれが容易に通るわけがなく]
フォスターさんが砦に留まってたよ。
最適な人材だ。
[言葉に惑わされることは無く、大軍を前に怯むこともない。
木と土で出来た砦が堅固な壁に見えた]
─── やるしかないね。
[だからといって止まるわけにはいかない。
深い深呼吸が意識の世界に零れ落ちた*]
― サクソー川北岸 ―
[ 自らが誇りとなる、と、胸を張る青年を、眩しげな目で見つめる。飽くまで覇者たらんとするその瞳が、快いとさえ思う ]
待っているよ...ダン。
[ 馬首を返し、自らを待つ者達の元へと帰る、その背を見送りながら>>373もう一度呟いた声は、平原の風が攫って行った** ]
― サクソー川北岸 ―
[ 短い再会の時を経て、自らも自陣へと戻る。持ち場である西岸へ向かう前に、クレステッドの待機する本隊へと顔を出した ]
ダンが来ていた。元気そうだったぞ。
[ その名が反乱軍の盟主を指すと気付く者は多くなかったろう。だが、クレステッドには伝わった筈だ ]
もうすぐ、連中の本隊もやってくる、言うまでもないが.........油断すんなよ?あと、一人で飛び出すのは程々にしとけ。
[ こちらもまたお前が言うな、という、話ではあった。つまりは、似た者同士、と、周囲にはとうに知れていただろう// ]
/*
wwwwwwwwwwww
wwwwwwカーク、好きだよ。
でもほんとこの演説的会話の恥ずか死さといったら、めっちゃ怖い。
毎度るがるってどうしてこう…と、後悔する瞬間だよ実は(
(老人は大人しく若者の手助けと参りましょうかね。)
(ですから己の正しいと思ったことに力を振るいなさい…少なくともそう信じられることにですよ。なにせこれからはあなたたちの時代なのですからね。)
[最初に受けた報告よりも少ない敵勢は見えていたか。緩く…獲物に飛びかかる寸前の弛緩を右翼は保っていた。**]
[もう一人、顔を見ておきたい相手もいたが、潮時だろう。
いずれは戦場で会える。
言葉ならば、ダーフィトに伝えた。
それで十分だ。]
[それにしても、と相手の布陣を思い返す。
整然たる、重厚な、隙のない兵の列。
見事なものだと素直に感心する。]
釣果はなし、か。
[赤い響きに乗せず、呟いた。**]
向こうと話をしてきた。
引く気も降る気もなさそうだ。
[戻る道すがらに声を飛ばす。]
合流したらすぐに戦闘の用意に入る。
― 演説の少し前―
[右翼を預かることの了解をオクタヴィアスから得ると、谷がひらけてゆくのに合わせて、少しずつ隊列を広げてゆく。
いつでも陣形を展開出来るように。
その預かった隊列のなかに、ガートルードがいることを目視で認めた。
先ほど先遣隊の選抜の為に彼女に声を掛けたのは、偵察の得手不得手がわからなかったためだった。
もし得手であるようならば、付いて来てくれると有り難いという目論見だった。
偵察任務では彼女の働きぶりには特に不満をもつようなことはなかった。
同時に、自身もまた彼女にその働きぶりを観察されていたとは気づいてはいない。
故に、彼女が右翼側に配置されているのはたまたまだろうと思っている**]
/*
この、お互い認め合いながらも戦わなければいけないままならなさが好き。
憎いわけじゃない。
けれども、戦わなければならない。
それを選んだのは、自分の意思。
― サクソー川/橋の北側 ―
[陣は動かす事なく、ただ、僅かに前に進みでて。
言葉交わす者たちに銀灰の瞳を向けていた。
最後に向けられた視線>>373は、特徴的なその姿を捉えたか、否か。
いずれにせよ、離れて行く騎影に向けるのは、静かな銀灰の瞳]
……まあ、そんな気はしてた。
[本陣に顔を出したダーフィトの言葉>>381には、予想していた、と態度にも滲ませて小さく呟いた]
ああ、そろそろ来るだろうな。
……オクティも砦までたどり着いてるし……向こうとしちゃ、はやいとこここを抜きてぇだろうから……こっちも、気合入れて、迎えねーと。
[声ならぬ声で伝えられた事をさらりと交えながらこう返し、それから]
てゆーか。
今、思いっきり、単騎で突出しててどの口が言うんだよ。
[程ほどに、という言葉に突っ込みを飛ばすものの、いざとなれば単騎掛けも辞さない気質は知れ渡っている。
周囲からは、さぞかし説得力のないやり取りに見えたであろう。
それでも、それでいいのか指揮官、という突っ込みが飛んでこないくらいには、馴染んだやり取りでもあるのだが。//]
― クリーク砦北側 ―
[制止を受け足を止めてから数瞬後。
砦の上に進み出る人影>>367を見る。
その人物と、傍らでたなびく懐かしい旗にオクタヴィアスは瞳を細めた]
………フォスターさん。
[かつての呼び方で彼の名を呟く]
[父が為したこと、失われたもの。
突きつけられるその言葉>>375に即座に返す声は無い。
相手の言葉を遮ることは無く、あちらの言い分を先ず聞いた。
示されるのは平行線の道。
やはりか、と心の内で呟いた]
…父の為したことで苦しめたもの、失ったものがあることには
申し訳なく思う。
だが ───
父が為したことが間違ったことだとは私は思わない。
父は何よりも民を愛し、ラモーラルを護らんとしていた。
森や平原の民達に手が届いていなかったのは父の不徳と
するところだが……彼らも護る対象に含まれていたはずだ。
ラモーラルの光は本当に失われているのか?
私は、民こそがこの地の光だと思っている。
民無くしてラモーラルは存在し得ない。
人が
光は失われてなどいない。
私は引き返さない。
この地を、民を護るのが私の役目だ。
それを阻むというなら……
貴方方をラモーラルを害するものとして討伐する。
[声を荒げることは一つとしてない。
高所に立つ人物には敬意すら抱いている。
幼き頃に慕った感情はオクタヴィアスの中に残っているが、信念はそれに左右されることは無かった]
─── 顔を見れて嬉しかったよ、フォスターさん。
[ただ最後に、幼い頃と同じような屈託の無い笑みをチャールズへと向ける]
クリーク砦を突破する!
攻略せよ!!
[馬首を返す背を引き連れてきた兵に護らせ、オクタヴィアスは陣へと馬を走らせる。
簡潔な号を放つと、止まっていた兵が再び前進を始めた//]
/*
言いたいことの大枠は出来てても、言い回しにあーでもないこーでもない、ってなってしまうな。
[時計を見た]
……うん、途中だけど寝た方が良いかなw
[紹介するよ、という言葉>>=18におう、と返す。
話だけは散々聞いていたから、人となりへの興味はつきていなかった]
ああ、そこは俺もまだまだ甘いからな……。
正直、ありがたいって思ってる。
それに、単騎でも頼れる連中も、結構いるしな。
[軽い口調で、幾人かの名を上げる。
その中には、ツェーザルのそれも含まれていた]
[緩やかな言葉のやり取りは、状況の推移と共に緊張感を帯びる]
……あー……そっちに、残ってたのか。
[告げられた名>>=19に、漏れたのは嘆息。
確かに適材だろう、と思う。
彼の人の評の大半は父からの受け売りだが、それが軒並み高いものだったのは覚えている。
容易く折れぬ志を持つ者。言葉だけで折れるとは到底思えない]
……ああ、それとな。
ついさっき、ダフィの旦那がダンと話して来たってさ。
元気そうだった、とか、平然と言ってくれやがった。
[状況がわからなければわけがわかんねぇだろうな、と思いつつも、その事は伝えておく]
……ま、あいつはちゃんと引き留めとくから、心配すんな。
[落ちる深呼吸の気配>>=20に、静かに告げる。
こちらは気にせず、目の前に集中しろ、と。
そんな思いを織り込んで。*]
― サクソー川/橋の北側 ―
[ 誰が来たかは予想していたという顔のクレステッドに、小さく笑う ]
でかくはなってたが、性格は変わってなかったぞ。出来れば俺達を説得して従える気だったらしい。
[ 和睦を申し入れるのでも降伏を勧告するですらなく、従えると...それが為せると信じる気概は、やはり烈火のようだったと、そう告げる。傲岸不遜とも思えるその気性を決して不快とは思わぬ事を隠さぬ表情で ]
タヴィもちったあ、あいつの気の強さを見習うといいかもしれん......と、そうか、もう砦まで着いたか。
[ 伝えられたオクタヴィアスの動向>>386に、頷く。彼等の間に、余人には無い繋がりが在る事は、この15年の間に...正確にはオクタヴィアスが王都に移り住んだ後に気付いていた。
その絆が、二人を互いに支えている事を、嬉しいと思う。例え何があっても、その絆が在る限り、この若者達は挫けはすまい ]
ダンの隣にチャールズ・フォスターの姿は無かった。もしかすると砦は彼が預かっているのかもしれん。
だとすると、ちょっとやそっとじゃ突破できないぞ。
こっちも気合いを入れてかからんとな。
[ そんな予想を口にしてみたが、既にチャールズの存在は、オクタヴィアスからクレステッドにも伝わっているかもしれなかった++ ]
俺は、単に挨拶に行っただけだ。
お前が行ったら喧嘩になってたろうが。
[ なんだかだと子供同士団子になって、ちょっとしたことで取っ組み合いをしていた15年以上前と同じに、とでも言うかの如き言葉には、反論の一つも返ったろうか ]
.........冗談抜きで、今のお前さんはここの指揮官で要だ。
少なくともタヴィが戻るまでは、自重してくれ。代わりに俺達が動く。
旗下の兵を信じて大きく構えるのも、指揮官の役目だぜ。
[ いつものような会話の、その終わりに、いつもとは違う声音でそう付け加えたのは、ここが、文字通り命懸けの戦場となるからだ ]
それじゃ、俺は持ち場に戻る。
[ 告げた言葉の返事を聞かずに、再び馬上に戻ったのは、多少の照れがあったせいだった** ]
… …、
[屈託のない笑顔。
かっての少年の面影に、男は片腕を上げる仕草で応えた。
立派な青年になったものだと思う。
外見だけではない、その心もまた。
───苦労をし、努力をもしたのだろう。
ウェストマールに身を置いた彼の身の上に瞬時思いは馳せる。
その面影は、どこか主と仰ぐ大切な青年の上に重なっていた。]
釣りに鮭、ですか。
[なにやら時折響いてくる明るい声に、呆れたような声が挟まった。
よもやその言葉通りとは思わないが、暢気なことだ。
もっともそれを嫌とも思わぬ辺り、やはり男も”同類”なのであろうが。]
こちらも大物がかかりましたぞ。
オクタヴィアス・ノイアー。…彼も大きくなりましたなあ。
[敵方の本隊が砦に至ったことと、その大将の姿を視認したことと。
ふたつをいっぺんに、それだけの言で簡単に伝達をする。
どうやら向こうにも馴染みの姿があるようだ。
ダーフィトと、聞こえた名前を呼ぶ響きに僅か音なく苦笑した。]
………そうですか。
では彼も元気でいましょうな。
確かテッド…クレステッドと言いましたか。
ダンクラード様と同じ年の頃合の。
[昔話の響きでもうひとつの名を上げて]
こちらも残念ながら、物別れです。
彼が折れてくれれば話は早かったのですがなあ。
[だがそうなれば、随分と自分は失望をしただろうが。]
兵力はおよそ1200強
ウェストマールからの援軍はなしと、
カークより伝書が参りましてな。
誰に似たのか、良く気のつく息子だ。
[敵兵力の情報を端的に伝えながらも、
言葉の最後は仄かに、クマをからかうような笑みを含んだ。]
決裂、だな。
[分かりきっていたことだ。
そう口にして、近く控えていた兵に視線を向ける。]
充分に引き付けろ。
狩で鍛えた腕前、存分に見せてやれ。
─── 放て!!!
[オクタヴィアス率いる軍が動く。
その頭上に、やがて矢が雨と降り注いだ*]
吉報、
[声なき声は、現実の喚声に重なり響く。]
──── お待ちしておりますぞ。
[それまで敵を留める岩たらんと。
誓う男の唇の端に淡い笑みがのぼった*]
― サクソー川/橋の北側 ―
説得、なぁ……。
それが通るんなら、こんなとこに布陣なんざ最初からしてねーっての。
[伝えられる話>>395に、最初に口をついたのはこんな言葉]
ま、らしい……って言えば、そうなんかね。
[思う所は色々とある……が、それを言葉にしなかったのは、語る者の表情のせい、という事にしておいて。
短い言葉に感想を押し込み、ふ、と一つ息を吐いた]
気の強さ、ね。
そこは十分、負けてねぇと俺は思うけどな。
[穏やかな内に秘められた、確たるもの。
自らの想い、こうと定めたものに対して一途に向き合う姿勢。
距離を隔てても届く声のやり取りは、その存在を確りと感じさせているから、言い切る声音ははきとしたもの]
……今だって、でっかい壁に真っ向から向かうって、気合入れてんだから。
[やるしかない、と。
言い切られた響きは己が内に新しい。
だから自分も、それに応えねば、という意識を高めていた]
ああ、砦の守将は、お察し通りの御仁だとさ。
……気合の方は、言われるまでもねぇよ。
何があろうと、ここは抜かせねぇ。
[推測にはさらりと肯定を返し、短く決意を綴って]
……って、あのな。
いくらなんでも、そこまでガキじゃねぇっての。
[喧嘩になってた、という言葉>>396にむっとして切り返すものの、実際にはどうなっていたやら。
良くも悪しくも、子供の頃と変わっていない部分があるならば、なかった、とは言い切れないが]
……わかってる。
オクティが戻るまで、あいつがかえる場所を護るのが今の俺の務めだ。
それを投げだす事はしない。
この場に留まってくれた連中の命と思い、蔑ろにはしねぇよ。
[いつもと違う声音で綴られる諫めは素直に聞き入れる。
慌ただしく馬上に戻る背>>397に投げかけた言葉、声音はいつになく真摯なもの]
……ま、何はともあれ。
頼りにしてるからな、ダフィの旦那。
[個としても、この場を指揮する者としても。
寄せる信を躊躇う事無く口にする。
向こうの照れには、さっぱり気づいていないまま。*]
― クリーク砦 ―
[視点と価値観の相違は埋められることなく、双方から攻撃開始の宣がなされた。
弓弦が鳴る。
オクタヴィアスとの対話を終えたチャールズが狙い撃ちされない遮蔽位置まで下がるのを待ち、その視界に入るよう会釈した。]
戻りました。
[どうやって、は、説明しないが、カークが神出鬼没なのは今に始まったことでもない。]
[敬礼こそしないものの、カークはチャールズの前では礼節を保った言葉遣いで話す。
あるいはそれは、政変がなければチャールズの周囲にたくさん配属されていただろう青年将校の幻影めいて。]
厳しい戦いになりますね。
[それは兵力差のことではなく。
同じ国に生まれた者同士が戦うという内乱の必定。]
けれど、守将があなたで心強いです。
[直接、聞いてはいないが、チャールズの方針>>362>>363はすでに把握している。
砦の守備兵たちは戦いの覚悟は固めつつも、死兵になってはいない。
指揮官が自分たちを生かしてくれると信じている目をしている。
ディークらが砦の防御に固執せず南方に打って出て、挟撃の形を阻止している余勢もあるのだろう。
互いに背を預けている信頼。
悲愴な戦ではない。]
積極的防御で敵兵力を削りながら耐えて、
或いは一度打って相手の目を晦ませてから、こう?
[昔、教わった剣の型>>0:288を真似つつ、この戦闘に応用できないか考えていると目線を交わす。]
そうそう、あちらに潜入してきたんで、報告を。
[指揮官の貴重な時間をとらせるわけにはいかないと思い出したように、不意に本題に飛ぶ。
相変わらず、どういった手段でかの説明はない。]
先遣隊を任されていたのは、マルコ・クロイツ。
元ウエストマールの正規兵で、除隊後はオクタヴィアスの参謀か教官といった立ち位置に収まっています。
兵からも評判はよいようで。
[ただウケを狙って戯れ歌を歌ったわけではない。
返って来たのは親近感のこもった笑いだった。あれは愛されている証拠だ。]
俺で勝てる自信ははっきり言ってないですけど、
勝負をつけないでいいというなら、それなりに踏ん張ってみせます。
[撤退時に時間稼ぎする者が必要なら自分を使ってくれていいと示しておく。
現在、この砦には白兵戦のできる隊長クラスの人間が足りないのは明らかだ。
放っといたら、チャールズが後詰めすることになってしまう。
──最初から、そのつもりかもしれないけど、という憶測は胸のうちに収めて出さず。]
俺は騎士の名誉なんてものは抱えてないから、
後がなくなったら、降参してでも生きますよ。ご安心を。
[
その男に任されるなら喜んで槍も振るおうと、軽薄な言葉とは裏腹に滾るのだ。]
…えーと、そん時は親父をヨロシク。
[いろんな意味で黙っちゃいないと思うし。]
装備の面で言えば、幸い、攻城兵器の類はないようです。
少なくとも、すぐ使える状態では確認していません。
[これから組み立てる可能性は否定できないが、荷駄の規模からしてそこまで大掛かりな攻城兵器は運んできていないと思う、と報告をあげた。*]
[見張り台にたつ男とオクタヴィアスのやりとりは、やはり物別れに終わりそうだ。
そのさなか、自身はじっと男の話に耳を傾ける。
自身でもラモーラルのことを知ろうと、実際に州都を訪れたり上屋敷に勤める兵士に話を聞いたりもしたが、こうして叛乱軍の将が語るとなると、一層の重みをもって響く。
どちらもラモーラルの未来を願っている。
憎しみで戦っているわけではないのは、互いの声音でわかる]
[ウェストマールにしてみれば、オクタヴィアスが叛乱を鎮圧できればそれでよし。
逆に叛乱軍が勝ったとしても、戦いで疲弊した叛乱軍を殲滅することはさほど難しくない。
軍から離れて久しいので推測でしかないが、本国が動かないのはそのような理由なのではと推測している。
ウェストマールの利益という意味では、どちらに転がっても問題はないのかもしれない。
だが、ラモーラルにとっての利益を考えると。
この戦いはラモーラルにとってはとても大きな意味をもつものになる]
/*
やっぱり縁故は色々あったほうが良かったんだろうか。
基本寂しがり屋だから、あれこれ振られない立ち位置だとしゅんとなりつつ、とはいえ自分から縁故をとるのが苦手で(過去エピソードを考えるのが苦手という意味)
一方で全く縁故ないけれど、活躍できるっていうか、物語になくてはならない人になるってのも憧れはある。
がそれは多分腕が足りていない。
/*
いや、そもそもの問題は次の描写どうしようということだ。
罠に掛かるのは構わないんだが、こう相手方が満足いく描写できるかとか、意図を間違ってたりしたらどうしようと思うと、自分書いていいのか?という気にもなる。
― ベルサリス修道院跡/軍議中 ―
[ずっと黙していたツェーザルだったが、
軍議>>153の終わり間際になって、ようやく声を挙げた。]
んじゃおいらは、本隊の歩兵部隊に混じるッスね。
クレスが本隊の指揮はしてくれるだろうから
おいらは好きに暴れておくッスよ。
[八重歯を覗かせて、しれっと笑う。
将軍の息子という家柄ではあったが、適材適所という言葉はよく知っている。そして…単騎で動くのが好きな正規軍の若者陣の中で、この男も例外ではなかった。]
[軍議に口を挟まなかった理由は簡単で、
作戦に違和を感じなかったからである。
先の一戦で大きく兵を減らしたとはいえ、こちらは訓練を受けた正規の軍。
あちらの統率の取れない動きを利とした戦いぶりを鑑みると、見晴らしのよい平原で正面衝突を狙うより、キュベルドンの森なりに分隊を回す方が可能性が高く思えた。
そんな森方面の右翼の守りを熟練の元将軍が担うとあらば、
歓迎こそすれ否のあろう筈もない。
コリドラスと話すタイミングがあれば>>129、]
たぬきおやじ殿が行くなら、なんの心配も無いでしょう。
相手を化かしてくるだろうって思っているッス。
[軽い口調で期待を寄せておいた。]
[ちなみに…
『たぬきおやじ』というのはツェーザルの親父命名である。
「ええい。食えない、あのたぬきおやじめ…」
というのが、家でコリドラスを評する時の口癖だった。
時に苛立たしく。時に親しみを篭めて――。
その結果、幼い頃にこれを聞いて育ったツェーザルの記憶にも、しっかり渾名がこびりついてしまったという訳だった。
今まで怒られたことはないので、このまま呼んでいるが
相手がどう思っているかは――神のみぞ知る。]
[そして軍議が終わり、
呼びかけられた己の名>>175に振り返る。]
ダーフィトさん…
…、はいッス。
[労わるような声。眼差しは無意識のうちに下を向いた。
合わせる顔が無い――と、思った。
そんなこちらの様子を見て取ったのだろう。
彼は更に言葉を重ねてくれた。]
[飄々とした態度から自由人のような印象を醸すダーフィトだが、
その実、後輩のことを気遣う面倒見のよさがある。
ゆえに彼を敬する正規軍兵は多かったし、ツェーザルも頼れる兄貴分のような人だと慕っていた。]
…… は い、
[言葉のひとつひとつが暖かくて。
堪えてきたものが込み上げそうになり視界が滲む――――]
…ッ
[慌てて、ぐじ、と乱暴に瞼を袖で擦った。]
なんでもないッス…!
スミマセン!!!!
ありがとうございまッス!!
[赤くした目元を隠すように、一度頭を下げて]
オクタヴィアスさまの御身をお守りするため、
おいら、精一杯頑張るッス…!
[再度上げた顔はもう、悔恨に囚われたものではない。
ダーフィトの顔を真っ直ぐ見返し、彼からの信に強く頷いた*]
[交渉は決裂した。
オクタヴィアスの号令が響き、背を向けると同時に進軍が再開された。
が、矢が届く範囲まで進むと、砦の上から矢が降り注ぎ、それに驚いた馬たちが一部暴走をはじめた。
暴走したまま砦に近づくかと思われたが、それも直ぐに立ち往生することになる。
草が括りつけられていて、はためには気付かなかったが馬の足止めの為の杭が打ち込まれていた]
これか……!
[偵察時にみた影とはこの為の工作兵か、工作中の杭そのものだったのだろう。
馬の臆病な気質も考えると、騎兵の出る幕はなさそうであった。
砦の中の兵をおびき寄せられればいいのだが、砦は弓兵を活かせる絶好のポジション。
彼らがその場所を離れて打って出るのは利点がなさすぎる]
やはり、歩兵中心で攻めるしかない……か?
[そうとなれば、自身も下馬して戦うつもり。
ただ、それは騎兵の指揮からは降りるということでもある。
さすがに指揮官に報告もなしで出来る行動ではないので、オクタヴィアスへその旨を伝えに走る**]
/*
進めているようで進んでいないが、当面は遠隔戦でなかなか進めないって感じでよさ気なので、これでいい……かな(自信ゼロ)
― サクソー川/橋の北側 ―
気の強さと、心の強さってのはちょっとばかり違っててだな…まあいいか。
[ オクタヴィアスの優しさの内にあるしなやかな強靭さは、彼も承知している。
だから口にした気の強さは、周囲に見せつける勢いとしてのものだったが、まあ、性格の違いというのはどうしようもないだろうし、と、そこで終わっておく。
オクタヴィアスも負けない、と、我が事のように主張するクレステッドの熱が、微笑ましくもあった>>402 ]
やっぱりな...
[ 続いて齎された砦の守護者の情報には、幾分複雑な表情が浮かんだ。
まだ会えぬのかという敵を慕うに近い想いと、厄介な壁に道を阻まれたオクタヴィアスの無事を願う気持ちと、それが等分に彼の中に在る ]
ま、タヴィなら切り抜けるだろうさ。
あいつも一人じゃない。
[ 恐らくクロイツが、彼の傍にいるだろうとは半ば確信していた。オクタヴィアスが、その心の在り様によって勝ち得た、立場も国も越えて結ばれた絆のひとつ。
それがきっとあの光を護るはず、と、そう信じて** ]
― サクソー川・橋の西側 ―
さて、どう攻めてくるかねえ。
[ クレステッドの前を辞し、川岸に馬を走らせれば、見渡す平原の風は、戦の気配も知らぬ気に穏やかに頬を撫でる ]
(森の民、平原の民.........)
[ つい先刻交わした会話が蘇り、数年前、退役した軍医とラモーラルの州都で再会した時の事を、ふと思い出した ]
― 数年前 ―
再婚でもされたんですか?
[ その軍医は、彼が初めてマモーラルへ辿り着いた時、治療をしてくれた恩人の一人で、彼の出自を恐らくは知っていると思われる数少ない一人でもあった。
その相手と街中で偶然出逢い、家へと招かれて、やもめ暮らしのはずの彼が息子と呼ぶ若者と暮らしていることに驚いて尋ねると、養子なのだと教えられ ]
平原の民の...そうですか。
[ その暮らしを助ける手が、どうしても届かずにある平原の民の親を亡くした子の一人だと聞かされて、なんとも言えぬ感慨を抱いた。
けれど、こちらの同情など不遜と思える程、その若者は、明るく聡明で、どこか、王都に在るオクタヴィアスの面影と重なるような気がしたのを覚えている ]
エド...エディ、だったか?
[ 互いに名乗りはした筈だが、もうその記憶も遠い。
養父であった元軍医は既に亡くなったと風の噂に聞いた。
今、あの若者はどうしているか... ]
何で今頃、思い出したかな.........
[ 苦笑する想いで零したが、どこかで理由は判っている。
吹き抜ける風が、若草の匂いを運んで過ぎた** ]
― ベルサリス修道院跡/軍議中 ―
ん、わかった……って。
[歩兵部隊に混じる、というツェーザルに頷いた後。
好きに暴れて、という言葉>>415に、おーい、と言わんばかりの視線を向けた]
ったく、そろいもそろって。
ほんっと、自由人しかいねーよなー。
[お前が言うな、もいい所の愚痴を零すものの、それ以上何か言う事はない。
どうすれば、各自が全力を出せるか。
今、一番重視しているのはそこだから]
っても、中央の歩兵は一番忙しいからな。
覚悟しといてくれよー?
[代わりに告げるのは、軽口めいた言葉]
護りの主体は前面の長槍と、弩連中だけど。
それ以外の歩き連中にゃ、臨機応変に動いてもらうつもりでいるからなー。
[前列に配置した槍200とそれを援護する弩150は、迎撃特化を意識した布陣。
それ以外の歩兵──工兵や偵察兵など、支援要員50を除いた軽歩兵200は防衛陣を維持しつつ、状況に応じて立ちまわる事を要求されるから、と。
さらりと告げた後]
ま、ツェルならだいじょーぶだろうけどな。
[けらっと笑って、こう言い切る。
二つ年上の彼とは、幼い頃にも顔を合わせる機会はあったが、やはり軍に入ってからの付き合いの方が印象深い。
似た者気質な所もあるため、ぶつかる事も少なからずあったが。
そうする事で逆に、強い信を抱けているのも確かな事で。
それは、愛称呼びをしている事からも、十分に伺えた。**]
/*
ふう、思いついた縁故関係はこれでやっとコンプ、かな?
対戦出来そうな人にはちまちま軽縁故を撒いていくスタイルでお届けしています。
カークも、あの動きなら引っ掛けられそうではあるんだけど、会えそうならにしとこうね。
[ ほんの僅かな自重です ]
マーティンを熊退治に行って追い返される巻とかも考えかけたことをお伝えしておきます。
[ 現状クレスに任せるつもりなのでやめた ]
― ベルサリス修道院跡/地下安置所 ―
[修道院の地下――。
所々罅割れた石畳に一基の柩が安置されている>>175。
軍議が終わって、自然と足が向かっていたのが此処だった。
ツェーザルは、雪が敷き詰められた柩の傍で片膝をつく。
空気はしんと冷えていた。
廃墟特有の古びた匂い。安置所特有のもの哀しい気配。
ラモーラルの民を想い15年前に立ち上がった主君は、今、目の前で
道半ばで静かに永遠の眠りについている。]
[15年前の乱から1年も経たずに、宰相に組したツェーザルの父親――ターリスは息を引き取った。脇腹に受けた戦の傷が原因だった。
ラモーラルの明るい未来を願い、宰相を支えることを選んだ男にとって、これから大変さを増す国を支える力になれないことは、さぞ無念だっただろう。
だからツェーザルは、親父の遺志を継ぐことを決めた。
12歳になった時だった。
親父が信じた辺境伯アルブレヒトさまを、息子のオクタヴィアスさまを、
信じて生涯お仕えしようと―――親父の亡骸に誓ったのだ。
なのに…、その片方を。かけがえのない御方を喪ってしまった。]
ごめん…ッ … ――――でも!!
[そう。先程ダーフィトにも告げた。
為すべきことがある今は、もう、後ろを振り向くまい。]
…っ、親父、
アルブレヒトさま、 見ていてくださいッス。
オクタヴィアスさまは、
今度こそは。
……必ず。
[我が身に代えても――。
主君の亡骸と、…その向こうに連なってみえる親父の亡骸の幻に向けて、ツェーザルは親指を折り畳んだ拳を、誓うようにきつく強く握り締めた*]
― サクソー川/橋の北側 ―
[言いかけられて途切れた言葉>>423には首傾げるものの、追求はしない。
意識はむしろ、守将の事を告げた後の反応に持って行かれていたから]
……?
[彼の将とダーフィトの間の事は知らない。
だから、覗く複雑さの意は計り知れなかったが。
何かしら、思う所があるのだろう、と。
それは何となく、感じていた]
ああ、そーだな。
心強い味方もいるし、大丈夫だろ。
[離れている間、幾度となく聞かされた、体術の師の話を思い返して、返すのは頷き。
未だ見えぬその人物に寄せる信は強いもの。**]
― サクソー川/橋の北側 ―
[配置へと戻るダーフィトを見送った後、自然、手が伸びたのは腰の太刀]
……あのおっさんは、こっちに来る、かね。
[零れ落ちたのは、こんな呟き。
戦場で出会った副将を名乗る男──強大と思えた壁。
刃合わせたのはただの一合のみ。
だが、その一合に、そしてその後に繰り出された一撃に込められていた覇気と信念は未だ焼き付いている]
[あの時は、結局抜くのを諦めた。
諦めざるを得なかった。
それだけ大きな壁が、今度は攻め手としてやって来たら。
自分の取るべきは、その前に壁として立ちはだかる──なのだが]
止められるか……いや。
止めなきゃ、ならねぇ。
[同じように、分厚い壁となる事は適わない。
ならばどうするか、と意識を巡らせながら、『霧雨』の柄頭を握り締めた]
……どっちにしろ。
あんな、中途半端なままじゃあ、収まらねぇからな。
[結局、一太刀も浴びせられずに終わった対決。
このままにはしておけない、という思いは確り、根付いている。
掲げられた斧と共に向けられた言葉>>184は直に届いてはいないが、抱くものは変わらない。
指揮する立場として、抑えねばならぬものがある、とわかっていても。
剣士としての熱は抑え難いもの。*]
― ベルサリス修道院跡/軍議中 ―
[クレステッドからの視線>>428がいささか冷たかったので、
アサッテを向いて誤魔化しておく。
今、自分の裡にある(何も出来なかった…)という燻ったもどかしさを加味すると、提案した配置がいちばん適切と考えたのも嘘ではないし。]
へいへい、 分かっているッスよーだ
[忙しい>>429という予告を、こちらも軽い調子で受け取る。
その程度は予測済みだ。
…そして予測できるくらいは、軍で長い付き合いである。
似た気質の彼とは、妙にウマが合った。
2歳という年齢の差が気になったことは一度も無い。寧ろ同年代のような心地で、時に主張をぶつけたり、時に背を預けて戦場で戦ったりした仲だった。]
[笑顔で信を預けてくれる同僚>>430へ
任せろ。と、口にしようとして……
守りきれなかった事実が、心を苦く掠め… ]
……っ…
[しばし口篭った後、]
[ツェーザルは、瞳に浮かべる色を改めてから相手に向き直った。]
クレス、
此処にはまだオクタヴィアスさまがいらっしゃらない。
合流までの間は、おまえが大将ッス。
その分、軍全体のいろんなもんを掌握しなくちゃいけない――…
[もうアルブレヒトさまはいらっしゃらないのだから…という言葉を飲み込んで、後を継ぐ。]
クレスにしか出来ないことをやれるように
おいらがやれる分は受け持つッスよ。
[それは例えば。
この現状に多少なりとも浮き足だった味方兵のため、戦場で隣を走って、目の前で武器をふるうような…歩きの兵に寄った位置での鼓舞とかを、だ。]
まあ、
――――任せろ ッス。
[今はまだ、強がり成分がゼロとは、言えないけれど。
それでも、彼の向けてくれた笑みに信に、応えたくて。
ツェーザルも、けらっと笑った*]
―マーチェス平原→サクソー川―
[マーティン・グリズリー率いる軽歩兵隊は、サクソー川に掛かる橋を目座してゆっくりと進んでいった。
馬は持ち合わせていないので、ディーンやエドルファスの隊よりかは進むのが遅い。ゆえに、先遣隊から得られる情報を、マーティンは赤き呼び声で聞いていた。]
[”釣り”は上手くいかなかったようだ。
ディーン率いる先遣隊が本体と合流したら、直ぐに戦闘に入る旨を聞く。
そっと掌を、背中に担いでいる大斧へと触れてみやる。
視線を上げれば、雄大なサクソー川が、もう目の前だ。]
――――…… … 、 …
[兄将の囁き声に見知った名前が上がれば、小さく唇の端を上げて。
どこか楽しそうな響きを含ませて、囁き声を返す。
どうやら、クリーク砦には大層”大きな魚”が掛かったらしい。]
がっはっは。
鮭は美味いからの。
兄者も塩鮭は好きだろ?
[>>*25 呆れたような口調、しかしその声音を聞けば本気で咎めていないことは分かる。
だからこそマーティンは兄将に、そんな風に冗談混じりの言葉を返す。
ちなみに鮭はマーティンの好物である。また、クマのようだと笑われてしまうだろうか。]
オクタヴィアス・ノイアー……
そりゃあまた大物が掛かったなぁ、兄者。
[>>*26 その名前はマーティンでも当然知っている。
他ならぬ、先日打ち取ったアルブレヒト・ノイアーの一人息子だ。
大将自らが赴くとは、向こうもまた、我等が盟主と気質はそう変わらないのかもしれない。]
気ィ付けろよ。
[弟分に言われずとも、聡明なチャールズなら充分に解っているだろうけれども。そう声を掛けずにはいられなかった。]
クレステッド、な、
[心の裡の声が、口にそのまま零れた。
>>437 橋の北側、その入り口を塞がんとばかりに立ちはだかる一群。
その先頭に立つは、あの銀灰の剣士。]
そいつァ、
クレステッド・フォラータって奴かい?
[続く声は、心の裡には乗せずに紡がれた。
視界の先、まだ距離はあるものの、彼の姿がはっきりと見とめられる。
向こうからも、2メートルもある自分の巨躯は、確認することが出来ただろう。
視線が重ねれば、好敵手を見つけた歓びに、目を輝かせる。]
――――また、逢ったな。
今度は、お前さんが壁になるってか。
[>>0:55 あの時、クレステッド・フォラータの前に立ちはだかった。
今度はそのお返しと言わんばかりに、あの男が、自分の前に立ちはだかる。]
若、
[本隊に合流しようとするディーンに、声を掛ける。]
儂が先に、切り込んで行っていいか?
――――儂が、若の道を作ろう。
[殿は、兄将が護っているのだ。
ならば自分が出来ることは、先に立ち、盟主の通るべき道を拓くことだ。]
……どっちにしろ。
あんな、中途半端なままじゃあ、収まらねぇよ。
[呟かれた声は奇しくも、好敵手と同じ言葉だった。*]
/*
本当は真正面からなんてやり合いたくないんだよね、
と一日中つらつらと考えていたけれども、たぶん一回くらいは正面からやり合わないと敵味方共に収まりつかないらしいな、これは。
/*
[なんかこう、ころがりまくりたくてしかたないいきものがいっぴき(おちつけ]
やべ、縁が俺得すぎて転がる……!
[いいから返信しましょうね]
オクタヴィアス…!
やっぱり来たか。
[平原を挟んでしらせが届く。
やっぱりというような、嬉しいような、残念なような、
なんとも複雑な色が声に乗った。
来なかったならば残念に思っただろうし、
来た以上は、命の遣り取りになる。
心中は複雑怪奇だ。]
[チャールズの口からもう一つの名前>>*27が出れば、さらにもつれる心の糸が増えた。]
兵は、見たと言ってる。
先の戦いで、マーティンと戦ってた、…って?
[確かめるような響きに、マーティンの声が重なった。>>*33]
[小さな溜息に似た響きの揺らぎをひとつ。
淡く笑み漂うチャールズの声の向こう>>*29、戦陣の空気を感じて心を引き締める。]
任せろ。
[もつれた糸を断つがごとく。]
[巌のごとき宿将が背後を守り、森の王者が前を切り開く。
これ以上、心強いことがあるだろうか。]
この先に俺の往く道がある。
頼むぞ。
[全幅の信頼を、声に響かせた。]
/*
本来は、重装歩兵で正面から敵の攻撃を受け止めつつ、軽装歩兵で横撃を加えるべき、なのだけれども。
マーティンを先頭に出した方が絵的にかっこいいので、暫し悩むタイム。
/*
多分軽歩兵に横撃させると、向こうの剣士部隊(=チェーザル)とぶつかることになると思うんだよね。
とか考えてみたけれど、クレステッドも自由に動ける態勢だし、行きたきゃ行くだろうから気にしなくていいと言う結論を得る。
/*
ああ……でもやっぱり正面アタックがいいかい?
なんか視線通ってるし、その方が良さげだねえ。
うー……ん。まあなんとかなるでしょ。
じゃあ正面から当たってもらおうじゃあないか。
― サクソー川/橋の北側 ―
……っ!
[敵軍接近、の報が入るのと、その姿が目に入ったのは、果たしてどちらが先だったか。
未だ距離はあるものの、一際抜きん出て見える巨躯は、違えるはずもない]
やっぱ。
くるよな。
[低く呟き、ぐ、と『霧雨』を握る手に力を込めた]
……弩隊、構えとけ。
槍部隊、わかってんな?
[低い声で指示を出す]
俺たちの目的は、あくまで、ここを守る事。
あいつらを、州都へ行かせねぇ事だ。
[自身にも言い聞かせるように、そう、告げる。
思い返すのは、軍議の際に交わした言葉]
― ベルサリス修道院跡/軍議中 ―
[向けた言葉に対し口ごもる様子>>441に、銀灰が瞬く。
どうした、と。
問うよりも先に、色改めた瞳が向けられた。>>442]
ああ、わかってる。
託されたものと、その意味と。
それがわからねぇほど、ガキじゃねぇからな。
[散々言われているそれを、改めて受け取った後。
続いた言葉に銀灰はまた瞬いた]
……ツェル。
[ふ、と、浮かぶのは笑み]
ありがとな。
俺は、俺のやるべき事に全力を尽くすから。
やれる事で、それ、支えてくれると助かる。
[告げる言葉は、偽りない本心。
剣士としてそれなりの研鑽はしてきたつもりだが、将としてはまだまだ未熟、という自覚はあるから]
……ああ。
頼りに、してる!
[任せろという言葉と、向けられた笑み。>>444
戦友と頼む彼の想い、真っ向から受け止めた]
― サクソー川/橋の北側 ―
[ふる、と首を横に振る。
ツェーザルとダーフィト、それぞれから受け取った言葉。
そして、友と交わした約束。
個として走り出したくなる気持ち──強者と立ち合いたい、という剣士としての本能のざわめきは、それで一時、押さえつけた。
それでも、眼前て相対すれば、飛び出すのを完全に止められるかはわからない、が]
……ツェル、見えるか、あの、でっかい影。
[ふる、と首を横に振り、呼びかける声は微かに熱を帯びたもの]
敵軍の副将……マーティン・グリズリー。
色々と、半端ねぇおっさんだ。
あのおっさんを止められるかどうかで、色々変わると見て間違いねぇ。
[そしてそれが容易くない事もわかってはいるが、口にはしない。
わざわざ脅威を煽り、兵の士気を下げる必要もないのだから]
……いざって時には、本気出して、かかる。
あのおっさんとは色々と、因縁もできちまってるんでな。
[戦況如何では自分が直接当たる、と。
そう、遠回しに告げる。
それは単なる熱や意地によるもの以上に。
対峙し、強者と知ったが故の決意に基づくもの。*]
/*
あー……まだ悩むわあ。
やっぱりセオリー通りに行ったほうが良くないか??
軽歩兵正面に置いた後の部隊の動き方とか、全然想像つかぬわ!ww
やっぱり横撃してもらおうそうしよう。
その方がいろいろ想定しやすい。
― クリーク砦北側 ―
[馬を走らせながら口元を歪める]
……硬い、なぁ。
[言葉での説得が難しいだろうことは分かっていた。
それでも彼らに伝えたかった。
父が届かなかった者達に、己は手を差し伸べたいのだと言うことを。
ここからまた変わるのだと言うことを]
硬いけど、ここで引くわけには行かない。
[同じ言葉だが、今度は言葉は立ちはだかった者を示すもの。
15年の年月を経て、相応の容姿となっていたチャールズだが、威風堂々たる姿は以前と変わらない。
砦自体は要塞のような防衛機能を持たないが、守る将がその堅固さを引き上げていた]
『勢いで来る相手には、相手の力を利用する』……。
何か、あるはずだね。
[今は攻め手がこちらだ。
防衛面に劣る砦で防衛するとなれば、何かしらの用意をしているだろう。
チャールズとはそう言う男だ]
[前進を始めた本隊へと戻ると、その後方へと陣取り全体を見渡す]
出て来ないな。
予定通り歩兵を ───
[そう考えながら前衛へと目を向けると、射程に入ったために敵から矢の雨が降り注いだ。
暴走した馬が砦の方へと駆けて行く>>421。
だがそれも直ぐに勢いが削げ、足踏みする様子が見て取れた]
クロイツさんが言ってた仕掛けか!
騎兵隊は即座に下がれ!
歩兵隊、重軽
矢を防ぎながら砦へ取り付け!!
弓兵隊、騎兵隊と入れ替わり前へ、放て!!
[敵が出て来ないのならば歩兵中心で攻めることにしていたため、騎兵を下げることに躊躇いはなかった。
仕掛けに嵌った者達が戻るには時間がかかるだろうが、それより後ろに居る者達は後方へと下がらせる]
[その間に重歩兵と軽歩兵は二人一組となり、更に重歩兵を前に横一列となって矢の雨を防ぎながら前進を始めた。
しかし相手の矢の威力や精度が高い。
盾の隙間を縫って射抜かれる者も少なからず居た。
それでも尚、砦に取り付かんと前進する]
[それを援護するように、下がった騎兵と入れ替わり前に出た弓兵が敵弓兵を狙い射撃を始めた。
下からの射撃であるために敵ほどの威力はない。
それでも、敵兵の下へと届けば射撃の妨害にはなるはずだ]
…攻城兵器、用意し切れなかったのが痛いな。
[出立が急だったためにそこまで手が回らなかった。
投石器が1台でもあればまた違ったのだろうが。
そんな風に思考していると、クロイツがこちらへと報告に走ってくる>>422]
クロイツさん。
うん、騎兵の一部を歩兵に転換しようと思う。
騎兵の指揮の代わりに、傭兵の歩兵部隊の指揮をお願い。
道を開くのは正規兵にやらせるから、遊撃に回って。
[何かあった時の判断を任せる、との意味も込めて願った]
多分、まだ何かある。
こちらの勢いを利用する何かが。
[用心を一つ付け加える]
[クロイツに新たな指示を出した後、オクタヴィアスは騎乗したまま盾を左手に握った]
ねぇ、君達の中に登攀が得意な人は居ない?
崖を伝って乗り込めないかな。
[下げた騎兵の中に思い付きを実行出来る者が居ないか訊ねて回る*]
― マーチェス平原 ―
[川辺での邂逅より駆け戻れば、速やかに部隊と合流した。
少しずつ部隊の配置を変えながら、急ぐことはなく前進する。
中央正面に、自身の率いる重歩兵600と騎馬30騎。
その右手、西側にマーティン率いる軽歩兵500。
弓兵180は最前列にて初撃の矢を放ったのち、重歩兵の背後に下がる手筈になっている。
エディに任せた騎馬弓兵170は、最初は弓兵と共に矢を放ったのち、自由に動くよう伝えておいた。
マーティンには、本隊と歩調を合わせて前進したのち、本隊が交戦に入る直前に走れと告げる。]
一番槍はおまえたちのものだ。
存分に行け。
[軽歩兵らに、短く激励の言葉を掛けた。]
[このとき、湿原にほど近い川辺では200名ほどの者たちが葦を刈り取る作業に入っている。
また、森の中では木々を倒し工作する音が響いていた。
しかしながら
― 軍議の直後/ベルサリス修道院跡 ―
[ 声をかけた時、ツェーザルの視線は、やはり下を向いていた。
だが、護り切れなかった、という想いは、自分にも、そしてクレステッドや他の兵にも有り、それぞれが同じ重さで、その責を感じてもいる。
大切なのは、悔いに心を捕らわれたままではいないこと、それはきっと、この若者にも判っているはず、と、言葉を重ねれば、溢れ来るものを拭って、決然と顔を上げる姿>>420 ]
その意気だ!
[ 破顔して、ばん、と強めに背を叩いてから、少し声を潜めて ]
しょーじき、クレスの奴が張り切りすぎてて、ちょっとばっか危なっかしい。そっちのフォローも頼むな。
[ そんな風に付け加えたのは、似た者同士の彼等が互いに視線を配っていれば、自分勝手に突出することが却って難しくなるだろうという、計算を含む。
命懸けで働かねば、護りたいものを護れぬ戦場...けれど若い彼等が無為に命を散らさぬように.........きっと、先に逝った主も、そしてここに向かっている新しい主も、そう願うに違いないから** ]
― 現在/サクソー川・橋の西側 ―
[ 爽やかな平原の風が、ふいに熱を帯びた気がした。
いや、熱を孕んだのは、自身の内を巡る血潮か ]
来たな...
[ 歩兵を先陣として、見た目粛々と進む装備も雑多に見える軍勢。
けれど、一際目を奪う熊のような巨漢>>447を初めとして、その兵達の間には一丸となって壁を貫こうとする、確固たる意志の力が漲っていると、遠目にも知れた ]
…降伏勧告の時に話出来たけど、やっぱり硬いや。
[意志の壁、そして敵将としての壁。
そのどちらをも備える者]
でも、打ち破ってみせるよ。
[相手が時間稼ぎで残っているとしても、全力でぶつかろうとする想いは変わらない。
そうでもしなければ、もっと時間を浪費させられるだろうことは目に見えていた]
──── えっ?
ダンと話したって、 えぇ!?
[相変わらずダーフィトの行動力には驚かされる。
敵総大将と話をして戻って来たとは如何なることか]
ダフィ兄様らしいというか……
[呆れが先行するのも已む無し]
…うん、そっちは任せる。
信じてるよ。
[想いを言葉にして穏やかな気配を友に伝える。
彼が居る限り、オクタヴィアに憂いなどないのだ*]
―サクソー川:橋の北側に向けて―
[全幅の信頼を寄せられた声が、心の裡に響く。
その信頼に応えるべく、力強く頷き。短い返事を送る。]
――――……
[>>455 やがて銀灰の剣士の、細かい表情まで認識できる程に、軍は詰められる。
交錯する視線、互いの陣に緊張感が走る。
一陣の突風が、両軍の間を駆けていく。]
儂こそが、
独立解放軍副将、マーティン・グリズリー。
州都にこの旗を立て、自由を取り戻すべく参った。
クレステッド・フォラータ殿、
我が盟主、ダンクラード・ハーゲン・ディ=カルスト・ヴァン・ラモーラルに代わって貴殿に告げる。
[背中に担いだ斧を前に携えた。
然し、未だにそれを構えることはせず、静かに告げる。
その表情は、普段の豪放磊落なクマではなく、副将のそれであっただろう。]
このまま貴殿が投降し、大人しくそこを通してくれるというならば。
我が軍は、決して貴殿たちを傷つけないことを約束しよう。
[静かな視線を、銀灰の剣士へと送る。]
――― 応。
[進軍の合図と共にマーティンが動き出せば、
エドルファスも後方に目で合図を送り馬を駆る。
ディーンが30余りの騎兵を伴って隊列を離れたゆえ、
周辺域の偵察と警戒を引き継ぐ形で請け負って、怠らず進軍の補佐に当たる。]
[さて、返事はどうであったか。
返事が来たとして、いや来なくとも、この副将はふっと自嘲的に笑っただろう。 照れ臭そうに、そして楽しそうな表情を浮かべると、]
がっはっは!
………いやァ、こんなの柄じゃねぇ。
止めだ!やめやめ!
[頭を掻き、今度は豪快に笑った。]
面倒臭ェ口上は互いに無しにしようや。
………お互い、譲れねぇもんがあるんだ。
さて、
[200少々の騎馬に、30を引き、
各将に与えられた騎馬を引いて170ほど。
警戒を続ける中で目算し、概ね間違いはないようだ。]
……どうするか。
[直接武器を触れ合わせる近接武器と違い、
弓の飛距離と機動を生かすにしろ、その立ち回りは。
幸い、サクソー川に架かる橋近辺の地形に難はない。
つい先日、州都から砦に向かう道中にも通った経路だ。
マーチェス平原は緩やかな平野だが、騎兵、特に弓騎兵は地形に弱い。
武芸は嗜むが戦術戦略には明るくないがゆえに、運用を「これ」と定めかね、まずは戦況を睨む]
[砦より行軍を開始するよりも前に、エドルファスは備蓄倉庫に出向き、折よくテレピン油が倉庫から運び出されようとしている所に居合わせた。
用途はと聞けば、チャールズが使用するという。>>0:289
かなりの量が用意はされているとは言うが、彼ならばその量も周到に計算していることだろうと、話を回して貰った。
大量には必要ないのだが、可能ならば作戦に影響を出さぬ程度、分けて貰えないだろうかと。
交渉の中で、それがカークから送られた荷の中身であると知れば「流石」と口笛を内心で吹きながら。
渡河……というより橋の扱い自体も、
進攻の課題であるとディーンとの議論で認識した。
例の提言はいずれにせよ独断で行える策ではないが、可能性は考えて備えておくことにしたのだった。
マーティンをはじめ各将にも、経緯は伝えてある。]
[ディーンが「偵察」に向かった先に絶えず耳を欹ててはいたが、
無事に彼が本隊に合流したことに安堵の吐息を漏らす。
逸らぬ速度で進軍を続け、開戦の号が轟けば、
歩兵隊の接敵を確認し一拍の呼吸を見て
弓兵、騎馬弓兵共に斉射。]
弓騎兵隊出る!
…敵を選びすぎて接近されるなよ。
いきなり深くも狙えまい、狩りと同じだ。
欲をかかず戦線前方から確実に狙う。
[現状の役割は斥候と前哨と心得、弓番え駆ける。**]
そこを、
―――――……退きやがれ!!!
[
それを皮切りに、軽歩兵隊が正規軍へと駆けていく。
>>462 本隊が交戦に入る前に、自分たちが先遣兵となり、本隊の足掛かりとなる手筈だ。
巨躯が真っ直ぐに、敵陣へと突っ込んでいく姿は。
まるで、樋熊が襲いかかっているようにも映っただろうか。**]
[ 待ち受ける友軍の間にも、緊張と気迫が同時に宿る。
張りつめた、まさに一触即発の空気の中、彼は手にした槍を肩に担ぐようにして、笑った ]
さあて、お客さんをおもてなしするかー?
[ 軽く放たれた言葉に、周囲に散開している騎馬小隊の面々が、同じように笑った ]
『待ち兼ねて足痺れそうっすよ』
『そんじゃ一発かますかー!』
[ 明るく言い交わす彼等は、正規軍の中でも30代を過ぎた年長の者が多い。若い兵程の瞬発力は無くとも、経験と技量、そして個々の判断力に優れた遊撃専門の兵だ。
数は30騎そこそこだが、長槍も剣も、それなりに使える者がほとんどで、戦い方も臨機応変。
全体が一個の不定形の生き物であるかのように、敵の間を縫って駆け回り、機を掴めばその中枢をも衝くことを本分とする ]
お前等、護りを忘れるなよ。
敵と遊んでたら、うっかり川を泳いで渡られました、なんてことになったら、全員丸坊主にしてやる。
[ 一応、と、そう声を張り上げれば「うへえ、それじゃもてなくなっちまう」だの「隊長は意外と坊主も似合うんじゃ?」だの、真剣味には些か欠けた反応が返るのもまあ、常態だ ]
[ やがて、距離を詰めた本隊の、巨漢の敵将の遠吠えは>>475、こちらには届かなかったが]
...たく、どいつもこいつも堪え性ねえなっ!
[ 話は後だと言わんばかりに、軍勢が動いたのは、はっきりと見えた ]
散開!!矢を受けるような下手はうつな。中央は本隊に任せて、目と耳を働かせろよっ!
[ 血気に逸る者は一人もいない。正面からぶつかる様相の本隊を横目に、今は敵の動きを見極めようと、騎馬小隊は足止める事なく、川岸に広く散開する** ]
― サクソー川/橋の北側 ―
[相手の先遣隊と此方の一騎が邂逅を果たしている様>>310は、
嵐が気紛れに凪いだかのように静かなものだった。
此方側で、ああいう時、単騎で前に出そうな人物には
だいたい見当がつく。
そしてわざわざ単騎で向かう相手となると――…
パズルのピースを当てはめてゆけば、誰と誰が、くらいの予想はなんとなくついた。]
…まー。ついたところで、別にってやつッスけど。
[戦槌の柄を拳ひとつ分くらい持ち上げてから、振り下ろすような仕草で、そのまま真下へ。ずん、と軽く大地を小突いた。
どうかしたんですか?と周りの歩兵が聞いてきたので
虫が居たッス、と答えておく。]
…。
[誰だって、“彼”には複雑な感情を抱いている。
それはツェーザルとて例外ではない。
だが仰ぐと決めた主君は、
亡きアルブレヒトさまであり、
ラモーラルへ帰還したオクタヴィアスさまだ。
二人の若き英雄たち…其処に仕える自分たち。
違えた道の行く末は、15年前と同じであるようにしか思えなかった。]
[クレステッドの方へ近づけば、別の影>>454をひとつ、示された。]
んー…?
[三白眼を凝らして、兵列から頭ひとつ突き出た人影を捉える。]
うっわ、おっきいッスなあ…!
[遠目でも分かる。
「…熊?」なんて冗談を言いたくなるような勢いの図体だ。]
へーえ、あれがあちらさんの副将ッスか。
なかなか、“楽しそう”な御仁ッスね…
っと、
[熱を孕んだクレステッド>>455の声に、眼差しに。其処で気がついた。]
…………、あー…
[横顔を、しばし眺め。
くしゃり。と表情の舵を諦めに傾けた。
こういう時のコイツは、自分を曲げない。
その代わり相応の成果を残してきたのも…ちゃんとツェーザルの記憶には残っていた。]
――ま、誰かがヤんなきゃならねえ相手ッスからね…
[止めねばならぬ強敵ならば、
誰かが、覚悟を持って挑まねばならぬ。
ラモーラルを彼らの手に渡す訳には、いかないのだから。]
クレス相手に今更どうこうは言わないッスよ。
[だから…――任せた、と。
残りは口にせずに、相手に向ける三白眼に信頼の色を乗せた*]
[遠吠えのような会戦の合図>>475。]
あーらら。あちらさんやる気ッスねえ。
[茶化した口調だが、
内心はなるべくしてなった――としか思っていない。]
退くわけねぇだろ ッス!!
[応じるような号ひとつ。
敵の軽歩兵隊を迎え撃つべく、防衛線を敷くこちらの軽歩兵の先頭に立って戦槌を構えた*]
― 遠い昔 ―
[森と平原は遠い様で近い。自然を仰ぎ見、国の端で暮らす者として双方の仲は良好だった。時折子供らが交流に来る程に。]
…え、えろるファス?
え、えろうふぁす…えろぅ…
…………えろー…
[草民の名前は森民とは違う響きを持ち、また長い名前は読み難いうえに言い難い。
当時まだ健常であったものの子供のサシャには言い難いので妙な縮め方をしてしまい、早速愛称である「エディ」の方を教えられたのが最初の事。]
エディ、サンザシの実が成ってたよ。
ナナカマドも採れるから、行こ!
[耳が壊れる前、サシャはよくエディの名を呼んで、遊んだ。
男女の区別がなかった幼少期、山を平原を駆け回る。
同い年だから遠慮もしなかったし、向こうも遠慮もしなかっただろう。
それはサシャが聴力を失った時の事からも伺える。
父母以外の声が聞こえない事が、人の声だけでなく、風の音、木々の騒めき、水のせせらぎ、そんな慣れ親しんだ音が一切遮断された今までとまるで違う世界に放り込まれ。
今まで普通に出来た事が出来なくなる事に苦しんで、揶揄われる事に引き籠ったがそんなサシャを辛抱強く、言い換えればしつこく引っ張り出そうとしてくれた。]
[もっともそれが当時は嫌で、またサシャの方も父母からより強く「独りで生きられる事」を意識した修行のようなものを受けた為、エディとは稀に会う程度となってしまったが。
交友が本格的に再開したのは、8年前のクマ事件以降。
あの場にエディが居たのは驚いたが。
その時はもう狩りの腕も随分上がっていた為、狩りにいく時にはついていった。森の中で狩る時は率先しただろう。]
[”まじめな話”をしたのは、サシャの耳が壊れた後、極稀に会えたある日の事だ。]
―――わがんない。
[父母はサシャに、その事についてどうと話す事はなかった。胸中思う事はあっただろうが、娘の耳が治った可能性など考えれば、安易に否定も出来なかったし、>>210エディが言った通り、子供だからわからなくていい、そう思っていたのもあるだろう。]
―――れも、みな嫌だっでいっでる。
[だがそれ以外の森の民が、不満を口にするのを知っていた。
サシャが耳が聞こえない子供だからと侮って口にしても、その目で追えば何を話していたかすぐに解るのだ。]
[森の端が切り崩された、税の代わりに人手を求められた。
全ての言葉の意味をきちんと知るのは少し後になるが。]
―――へんが?えと…
―――森の木の葉が落ぢて、冬になるごと…
―――じゃあ、ない、よね。うー…
[なんだろう、と言われ、サシャにとって分かりやすい”変化”を口にするが、多分エディが言いたい事とは違うのだろう。とはいえ漠然としたそれに答えるだけの言葉を、サシャは持たなかった。]
―――わがんない。
[結局大人が言うとおり、今の情勢やら何やら、子供には理解できないことに返す言葉は無い。]
―――、けど
[返せるのは、もっと単純な。]
―――いやなら、「変えだい」ね。
[もぞもぞと少し居心地悪そうに膝を抱えながら、返した言葉とその明快な意は、おそらく今も変わらない*]
― クリーク砦 ―
[>>207さてエディが6年前、交友を絶った事を別にサシャは怒ってはいなかった。
そも6年前、エディが高熱を出したと聞いた時は顔色をなくすほど動揺し、伝えてくれたカークの腕を震えながら、縋るように掴んだ程。
「ら、だ いじょうぶ えりぃ?
わぁじみたいになぁない?
おどうさんだちみたいに…。」
死んだりしないか。
病に人生を変えられたから、高熱と聞いて怖かったのだ。]
― クリーク砦 ―
[>>207さてエディが6年前、交友を絶った事を別にサシャは怒ってはいなかった。
そも6年前、エディが高熱を出したと聞いた時は顔色をなくすほど動揺し、伝えてくれたカークの腕を震えながら、縋るように掴んだ程。
「ら、だ いじょうぶ えりぃ?
わぁじみたいになぁない?
おどうさんだちみたいに…。」
死んだりしないか。
病に人生を変えられたから、高熱と聞いて怖かったのだ。]
[幸い死ぬ事は無いらしいと聞けば、ほっとして、安心しすぎて座り込んでしまったが。
だから、その後まるで来なかった事や、手紙をくれなかった事をそんなに怒ってはいないのだ。
たまたまエディっぽい人影を見たらフードを被ったり、たまたまエディと口を動かす人を見たら足を速めたり、たまたま…背が低かったりしただけで。]
[だがほんの少しの再会の時は訪れる。
>>213声に気付く事は出来ないが、隊列組んでいた男らの合間を、押しのけないまでも近づいてくる青年にあつまる視線に、サシャもまた視線を乗せれば見覚えの――ない顔が。
6年前とは随分変わった、顔や背丈に目を丸くする。
ただその髪の色と瞳の色は、幼い時のままだったから、誰だか見誤る事もなかったが。]
―――えりぃ!
[応えるように、名前を呼んで。]
― ベルサリス修道院跡/軍議中 ―
ほっほっほっ。ガーウィンさん。貴方はフォラータさんやエイワズさんと違い少々周りが見えなくなる時があります。
ですが、周りが見えてしまうために選択の多さに迷い判断が鈍る時があり、咄嗟に動くこと、決めたことをやり遂げる粘り強さこそ貴方の持ち味だと私は思っています。
貴方がいなければ辺境伯を連れて帰ることはできなかったでしょう。
よくやりました。そして、本隊での働きも期待していますよ。ほっほっほっ。
[本隊へと挙手をしたツェーザル>>415へと、激励を込めて
尚、「たぬきおやじ」呼び>>416 >>417には、手のかかる子ほどかわいいという好々爺めいた笑みを浮かべるのがしょっちゅうであった]
[>>214手に持っていた物を投げる動作に気付くと、小さいながらも背を手をめいっぱい伸ばして受け取る。受け取ったその際にはそれが何なのか、その意味にもまだ気付いていなかったが。]
あいがと!
えりぃ、がんがれ!
[あんなに避けていたのに、6年ぶりに会えた事に、口には自然と笑みが出る。
ぐ、と薬缶持った拳を上に突き上げ、すぐ出た言葉は短い物だったが、目の前を動く列に阻まれ届いたかは解らなかった。
今でも壊れた耳の奥に、残っている声がある。
父母の声が一番だが、エディの声も確かにそこにある。
エディが口を開いた時、聞こえないはずの声が聞こえてくるようだった。もっとも今の彼の声と比べれば、随分幼い声のままだなのだが*]
― クリーク砦 ―
[>>375サシャの位置からは逆に、チャールズの顔が良く見えた。敵将、オクタヴィアスと対峙した際、一瞬だけ不思議な目の色をしたのは見えたが、その理由に今は思い至らない。
そうして黙したまま、チャールズの口が動くのを見ていた。咎めるようなその言葉を。
声色で相手の心情の機敏を伺う事が出来ない、音の無い世界では、非難の言葉は強く残る。だから視線は険しいまま、チャールズから敵方へと移る。
そして、交渉は決裂する。]
―――――フッ!
[>>400サシャにチャールズの号令は聞こえない。
だが聞こえる者と殆ど違わぬタイミングで、鋼の雨を容赦なく、その先団へ落とす。
傍らの弓兵が、馬を、と仕草するのに頷き、サシャも先ず馬の喉を狙う。人より狙いやすく、暴れ馬が戦線を離れるならば儲けもの。]
[>>421だが実際は砦側へ走る馬が多く張り付かれるかと思ったが、チャールズらの工作により簡単にはいかない様子。
ず、とサシャは矢の先を奥へと変えた。]
少じづづでも減らず。
[言い弓が届くギリギリの範囲を行く歩兵を獲物と定める。
盾の守りを緩めれば、すぐさまその喉を遠くから食い潰すさんと、細くも凶悪な牙が襲い掛かる。]
[>>458向こうも先ず弓が討って出る。騎兵と入れ替わりこちら側へ放たれる矢は、土壁に刺さる。窓がわりの穴から顔を出していたならひとたまりもないが。]
らいじょうぶ、
まら
[危なくなればすぐに引く、という予定に従い、弓撃つ中、弓使う敵らの動向を伺う。
チャールズの方針>>362は、人伝いに聞いている。
ここでの自分達の役割、足止めと、何より死なない事、を忘れないよう内で呟きながら、高所から可能な限り敵を射つ*]
/*
うん。やっぱり伝えるのは難しいね。
(戦場を眺めつつ)
各々やりたいこともあるだろうし、なるようになれであるよ。
/*
いずれにしてもこの戦いで最初の戦死者を出さなきゃいけないだろうから、あまり急ぐ必要は無かろうかな。
ああ、しかし、初回投票悩むな…
ま、簡単に折れるようなら……ってな。
[言葉だけで意志翻すようであれば、今のこの状況はないだろう。
打ち破って見せる、という宣にはん、と短く返すだけで、それ以上の言葉は尽くさない。
意志は確りと受け止めた、と。
それは言わずとも伝わるから]
その上、挨拶しに行っただけ、とかさらっとゆーし。
旦那らしいけど。
……ま、総大将だってのに、少数でひょこひょこ出てくるあいつも大概だけどな。
[驚きの声に返すのは、呆れ半分感心半分乗せた嘆息。
ほんとに、何やってんだか、と言わんばかりだが、その辺りの自由さ加減が言えた義理か、なのは言うまでもない事だろう]
……ん。
そいつは、お互い様だな。
[信じてる、という短い言葉に、静かに返す。
負ければ後のない背水の陣、それでも。
友が必ず戻ると信じているから、揺らぎや畏れは存在しない。*]
……さぁて。
こっちもぼちぼち、大一番の始まりだぜ……!
― サクソー川/橋の北側 ―
お、わかるか。
[楽しそうな御仁、という評>>481に口の端が自然、上がる。
同じところに気付くんだなあ、と。
過ったのはそんな思い。
熱帯びた己が様子が、彼に思わせるもの>>482には気づいていないが]
ああ……ああいうのは、ほっとくと色んな意味であぶねぇからな。
[これもこれでも幾つ目かの「お前が言うな」ではあるのだが。
銀灰を向けた先、見えた信の色。>>483
言葉にされなかった部分をそこに確かめ、一つ、頷いて]
[敵軍が近づくにつれ、場の緊張感は高まっていく。
その距離が詰まり、互いの表情が見える所まで来たところで、進み出る、巨躯。
半ば無意識、『霧雨』の柄頭を握り締めつつ、述べられる口上>>467を聞いて]
ラモーラル正規軍剣士、クレステッド・フォラータ。
辺境伯嗣子、オクタヴィアス・ノイアーの意を受け、この地を守護せし者として、お答えする。
[き、と表情を引き締め、返す声は静かな、けれど強い意志を帯びたもの]
独立解放軍副将マーティン・グリズリー殿……貴殿の勧告を受け入れる事は、できない。
我らラモーラル正規軍一同、不退転の覚悟を持って、この地にある。
……ここを通すわけには行かない。
[淀みない宣の後、生ずるのは空白。
それを打ち破ったのは、豪快な笑い声。>>470]
……ぉぃ。
[ついうっかり、ジト目で突っ込み入れたのは赦されろ]
人が珍しく真面目にやってりゃ、崩れんのはえーよ、おっさん。
[崩れる速さでは、絶対人の事は言えないが]
ま、とは言うものの。
互いに譲れねぇものがあって、やる事が一つしかねぇ、ってのは、同意だな。
[方法は一つしかない。>>472
そこを否定する理由は、全くない。
柄頭を握り締めていた手が離れ、握る位置が鞘まで下がった]
……は。
退けといわれて……。
素直に頷くやつなんざ、ここにゃあいねぇ!
[遠吠え>>475に返すは宣、同時、抜き放たれた『霧雨』の白刃が天を指す]
弓組、動け!
槍組、初手は、『棒倒し』!
[指示を出した後、一度、後ろへ飛びずさる。
突っ込んでくる軽歩兵たちに向けられるのは、弩隊の射撃と、そして。
高く掲げられた長槍が、息を合わせて一斉に振り下ろされる。
突くのではなく、タイミングをそろえての、打ち据える動き。
振り下ろされた槍は引き戻され、次には槍本来の使い方に即して突き出される]
歩き組、槍組の懐、踏み込ませんなよ!
[乱戦になれば、長柄武器は使い難いもの。
だから、連携して敵を止めろ、と指示を出し。
銀灰が見据えるのは、斧を持って迫る巨躯。*]
/*
☆☆圧倒的に足りていない:ディークへの投げ込み
エディから薬受け取り
→→過去。養父ハーウェンと面識あり。
→→→ダーフィトの過去と関連あり。
20年ほど前軸〜
コリドラスに触れておきたい。
ディークに話を回しておくこと。
― サクソー川/橋の東側 ―
偵察は森に入る必要もありません。獣の気配。鳥の鳴き声やはばたき。
視点を広くし森全体を見なさい。本来在るべきものがなければ、そこに人がいるということです。
[比較的このあたりの地理に明るいものと選抜された三名の軽騎兵へと深入りはせず森の異変を感知するように指示を出し偵察にむかわせながら迫りくる軍勢を見遣り]
……フォスターさんはいらっしゃいませんか。
[偵察にいったダーフィトらの情報をうけずとも、遠望した兵から、彼の率いる軍たる静かな雪山の如き気配がないことだけで看破する。
変わりにあるのは火山のような激した熱>>475]
ほっほっほっ。元気なかたがいらっしゃいましたね。
[飲み込まんとする裂帛の気を吐く大男、クレステッドと両名のやり取りさえ聞きながら柳に風のように飄々とした笑いが右翼へと響いた]
/*
はい。
wwwwww
wwwwwwwwwwwwwwwwwww
wwwwwwwwwwwそこもちょっとまっとれ!!!!!!
― クリーク砦北側 ―
[鋭い一矢>>499が盾を構え直した直後の歩兵を射抜く。
矢の勢いで軽歩兵が後方に吹き飛ばされたことで隊列が一時乱れた]
恐ろしい腕だね。
[先程の勧告の際に牽制を向けてきた弓使い。
予測した通り、話題に上がった人物のようだ]
あそこを先にどうにかしたいところだけど…。
弩を装備してる人、居たよね。
その人達は見張り台を狙って!
[弩を持つ者達は10に満たない。
しかしもし、まだ届かないと思っているのであれば、意表を突くことは可能だろう。
しかし連射性に劣るため、他の弓兵達より2テンポ程遅れての狙撃になった*]
まだ、なにか?
[指示の他に、オクタヴィアからはひとつ忠告をされる。
馬止めの杭は明らかに部隊の足止めを狙ったものだろう。
ならばまだ他に工作がされていても、不思議ではない]
わかった。出来るだけ気をつける。
[杞憂であるにこしたことはないが]
[弓兵と入れ替わりに後方へ下がる傭兵の騎馬部隊。
そこまで戻ると軽い身のこなしで地上へと降り立ち]
どうだ、お前ら。
どうせ、後方に下げられて腕がうずうずしてるんだろ?
あんな弓矢なんて目じゃねぇ。必ず砦に辿り着いて、敵の連中を切り伏せる自信がある奴らは、馬から降りて俺のあとについてこい!
[いちいち選抜している余裕はない。
ならばこちらから指名するより、やる気のある奴に自ら動いてもらったほうが早い。
即席で出来上がった傭兵の歩兵部隊は、弓兵の支援射撃と正規兵の前線押し上げという助けを得ながら砦を目指す]
[歩兵部隊は上からの攻撃の激しさに耐えかねて、穴が開いていく。
その空いた穴を後列の部隊が埋めていくという隊で、数を減らしながらもゆっくりと確実に砦に近づいていった
と、何か独特の匂いが鼻につく。
匂いの出処は下からだ。
視線を下に向けると、枯れ草がそこらじゅうに散らばっていた。
その一本を手に取り、更に鼻に近づけて――]
まずい!油だ!気をつけろ!
[慌てて歩兵部隊に注意喚起を促すが、その声は間に合ったかどうか]
― サクソー川/橋の北側 ―
[サクソー川の北岸、陣を敷いて待ち受ける正規兵へと近づいていく。
互いの表情が見えるほどに距離が縮まったところで、マーティンが声を張り上げるのを聞く。>>467
それに応えるのは、銀髪の将。>>502
先ほど"偵察"に行った時>>386に彼の姿を見て以来、そうではないかと思っていたが、やはり、彼がこの軍の要なのだと知る。]
/*
とかいいつつ、これ勝手に発火するものだったらどうしよう、なんて。
匂いは気づいてもいい感じに匂うという証言を、今リアルおうちの人から証言もらったんだけど、本当かどうか不明……。
(中の人が匂いを嗅いだことがない、多分)
/*
その前に私が書いてよかったのかーっ!?
しかし灰がうるさいな。
悩みどころに差し掛かるたびに何を悩んだか書いてるからか……。
ダフィ兄様もダフィ兄様だけど……ダンもダンだね。
…でも、彼ららしいや。
[ダンクラードも行動力があり、オクタヴィアスはそれについていく形の方が多かった。
幼い時の話ではあるが、彼のことだ、そう言う部分はきっと変わっていないのだろう]
[お互い様だと返る声に、オクタヴィアスは笑みを伝えた]
うん、行こう。
[離れてはいるが、心は共に。
互いに添い、目の前の難事に立ち向かう*]
お前ら!
全速前進ッ、とにかく前へ進めぇぇぇッ!
[マーティンが部下に下す指示は至極シンプルなものだった。
猪のように愚直に突進していく様は、単純だが、強い。
もし相手が計略をつかって貶めたとしても、そこから先はディーンやエドルファスが何とかしてくれる。
そんな信頼も、マーティンにはあった。]
どるぅあああああああ!!!
[だからこそ、樋熊は真っ直ぐに敵将へと突進していった。
>>506 視界の先、長槍の切っ先が視界に入る。
突き出されるようにして立ち塞がる槍の塊は、まるで剣山のようだ。]
小賢しいッ、
――――……盾ェ持ってる奴は防げっ!
無ぇ奴は、俺の後ろに続けッ!
[しかし猛った樋熊が怯むことはない。
マーティンは盾は持ち合わせていない。
然し、その大斧がそのまま巨大な盾の代わりをしてくれる。
長い槍を携えた一陣に、その巨躯を突っ込ませた。]
おらァ、退けッ!!
[斧を下から上へと振り上げ、槍を弾き飛ばさんとする。
弾かれた兵の隙を逃す事なく、そのまま斧を横薙ぎに振り翳す。]
文句ある奴ァ、儂が相手じゃ!
[>>484 視界の端、若い戦士を見かけた。
戦槌を構え、真っ直ぐ此方を睨みつけている。
――――良い目だ。
然し、我等が狼の道を塞ぐものは、容赦はしない。]
/*
エディとの回想、適合性とか考えてたらえらい時間くった遅くなってごめn
そして向こうから来たな…初戦から大将相手とかとても名誉!
がんばります。
[挨拶代わりの前口上は、剥き出しの戦意へと変わった。
咆えるマーティンと、追随する軽歩兵たち。>>475
間を置かず、弓兵たちの放った矢が敵陣に降り注ぐ。>>474
軽歩兵たちが相手の先陣に喰らいつくのとタイミングをずらし、わずかに角度も変えて重歩兵が敵本陣に肉薄する。]
クレイグ・ローエ・ディ=カルスト・ヴァン・ラモーラルが一子、
ダンクラード・ハーゲン・ディ=カルスト・ヴァン・ラモーラル、
参る。
第一功を上げようというものは、来い。
[重歩兵隊の先頭に立ち、守護の騎兵たちを従えて、名乗りを上げる。]
/*
しかしログ、うちの大将の名前が違い過ぎて、恐ろしく目が滑るというか…(ブルブル
だ、誰の事を言ってるんだ!が今回多い予感…。
私も大概ですが(
ご、ごめんなs……音は外してないはず…だけど…
[戦闘開始とともに、敵騎馬隊が動くのが見えた。>>514
重歩兵隊のうち、後段にある者がこれに備えるべく向きを変える。
弓兵たちは乱戦を避けて下がり、接近戦となった中央への射撃を取りやめて、新たな脅威へと断続的に矢を放っていた。]
― サクソー川/橋の北側 ―
おう、言われずともッスよ!
[居並ぶ軽歩兵に声を掛ける。]
正規軍の守りの堅さを見せてやれッス!!
[クレステッドの命>>506を受けて、突き出された槍の合間を埋めるように、わぁああああ!!!!と、後列から歩き組が飛び出した。
弩隊の射程には入らぬよう…槍組の列から離れすぎない位置で、歩き組は丸盾をかざして攻撃を凌ぎながら、打撃の隙間を狙って剣を薙ぐ。
各組の連携が取れた動きは、訓練を重ねてきた正規軍だからこその所作でもあった。]
[だが相手側は怯まない。
斧を構えた巨躯を筆頭に、穴を穿たんとする勢いで横陣の一点に敵の猛攻が集中する。]
っざけんな、
通らせるかッよ …ッス!!!
[視線が、巨躯と交わる>>516。
獰猛な獣と対面した時のような、命を天秤の片側に乗せて挑むしかないと――思わせるような、その烈気。]
(ああ、なるほど…ッス)
[クレスが先程言っていた言葉が、改めて実感として浮かんでくる。
確かに、これは、止めなければいけない相手…だ。]
/*
ああ…
そろそろ練度も装備もばっちりな正規軍の指揮したい。
奇数回を思い返すに、このところ義勇軍とか民兵とかばっかり率いてるんだよなあ。
クレス!!
[名を、呼んだ。これるなら来いと。
視線は巨躯>>517から逸らさない。…そうして、彼が来るまでの足止めにと]
いくぜ、 ッス!!
[戦槌を真っ直ぐ――槍のように構えて、マーティンと名乗った敵副将へと駆ける。
そうして戦槌の先で撃ち叩くように、真っ直ぐ前に突き出した。]
[ぶつかり合う前衛同士。ひたすら真っ直ぐすすむ敵軽歩兵>>515。単純化された兵は迷いがない
前ばかりみる横を、軽歩兵騎馬の一隊(25名に軍長1名の26名)が文字通りの横槍をいれる。
騎馬の速さと重さ、その勢いのままグレイブを突き立て、勢いのまま押し切り、突き立てた敵兵を他の敵兵に押し付けるようにして追撃を阻むようにすると、そのまま深く切り込みはせず、馬首を南に返した。その数舜後に、別の一隊が同じように突撃をして一撃離脱を行う。
突撃は最初の一撃が最も強力だ。それを連続して行いつづけんとする。
その中唯一突撃に参加せず旗持ち騎兵が忙しく旗を振られるコリドラス本隊は、周囲を敵本隊の>>519動きをみていた]
……ほんとにな。
[彼ららしい、という評には同意するより他ない。
一方との時間の共有は、本当に短いものだけど、それでも。
そう、思えるだけのものは、感じていたから]
……ん。
[行こう、という短い言葉に返すのは、頷きの気配。
どれだけ距離を隔てようとも、途絶えぬ繋がりの存在は何よりも強い、支え。*]
[降り注ぐ矢の雨>>474に少なからず崩れた所になされる突撃。>>515
ある程度崩されるのは想定の内だが、一気に喰い破られるのは、さすがに辛い]
うろたえんな!
やべーのは、そこのでけぇおっさんだけだ!
隊列乱すな、穴は即埋めろ!
歩き組、抜かせるんじゃねぇぞ!
弩組は、隊列変更、慌てんな!
[檄を飛ばしつつ、自身も抜刀した太刀を振るう。
一か所に留まらず、文字通り流れるが如き瞬刃を持って、抜かれそうな所を援護していた動きが止まったのは、名乗り>>518が耳に届いたがため]
……ほんっとに。
じっとしてねぇのな……!
[口の端が上がり、刻まれるのは、笑み。
どうするのか、と近くにいた兵が問いかけてくるのに、ひとつ、息を吐いて]
隊列、乱すな!
挑発に乗る必要はねぇ、守りに徹しろ!
戦功に目ぇ眩ませて、俺たちのなすべき事忘れんじゃねぇ!
[怒鳴るように指示を出した後、銀灰は再び、重歩兵隊の先陣へと向く]
……っても、ガン無視ってわけにゃいかねぇしな。
騎兵組、しばらくあっちの足止め、頼む!
ただし、無理に突っ込む必要はねぇからな!
[後ろに控えさせておいた騎兵20に指示を出す。
すぐに向かうにはやや距離があるし、何より。
喰い破られかけている前列を放っておくわけにはいかないから。*]
[>>521 年若い戦士は瞳に英気を宿した儘、此方へと突っかかってきた。
――――ガァ、…ン!
鉄と鉄がぶつかり合う、烈しい音がした。
怒号が響き、平原は熱気で噎せ返る。
>>514 視界の端、敵陣の騎馬隊が駆けて行くのが見える。
その動きは、乱れることなく正確だ。
誰か、優秀な将でも居るのだろうか。]
― 昔の話 ―
[23年前。ラモーラル領主クレイグに跡継ぎが生まれた。
ラモーラルは祝福の一色に染まった。
臣下の者らは、これでラモーラルも安泰だと口々に祝った。
その中にはチャールズの顔があり、ノイアーの顔があり、コリドラスの顔もガーウィンの顔もあったかと思う。軍人だけではない、軍医も、民も、皆がその誕生を祝ったはずだ。
チャールズ・フォスター。
そなたに我が息子、ダンクラードの守役を命ずる──。
主クレイグより、その命を受けた時の嬉しさも誇らしさも、昨日のことのように思い起こせる。]
若、気を付けろ。
なんか小賢しそうなのが居るな。
――――いざとなったら、エディに言え。
アイツなら何とかしてくれるだろ。
[21年前。友ノイアーに息子が生まれた。
オクタヴィアスと名付けられた子の誕生を祝いに行くと、アルブレヒトは、らしからぬほどに笑み崩れていたものだ。
美しい奥方に似たなと言えば、そうだと、これまた随分素直なこたえが返った。
この子も父同様、先に生まれたダンクラード様を支え、ラモーラルを守る柱となるであろう。
そう語り合うと、お前のところはまだかと水を向けられた。
チャールズと妻の間には、子がなかった。
少し身体の弱かった妻は13年前、政変を見ることなくこの世を去り、再婚となる前にかの政変が起きたものだから、チャールズは結局、子のないままこの年まで過ごしている。]
― 7年前・回想 ―
子どもなあ…。
そりゃあ、望まなかったといえば嘘になるが、
[ある時、マーティン相手に話をしたことがある。
7年ほども前のことだ。
カークの話から、何とはなしに兄貴に子どもはいないのかとか、そんな話になった時であったか。
男は酒を傾けながら、火を眺めつつ語ったものだ。]
[先頭の合間、盟主のことを気に掛けながらも。
馬には馬だ。
騎馬隊など、後方の心配はエドルファスに任せることにする。
それよりも――― ほら、もう迫ってきた。]
…… ぐッ、
[>>522 戦槌の一撃は、想像以上に重かった。
斧を横にし、盾代わりとして防いだが、なかなかに重い。
まともに身体に受けていたら、骨が粉々に砕かれていたかもしれない。
しかし、此方もただ、受け入れるばかりではない。]
……充分な「息子」を得ているからなあ。
[微かに笑み浮かべて、頬に示すのはディークのことだ。
少年期を抜けて青年に向かいつつある彼も、今はまだ男たちの目にはまだまだ子どもだ。
昼に存分に身体を動かし疲れたのか、火の傍に居眠りをするディークの姿に、男は目を細めて酒を煽った。]
ぬんッ!!!
[斧を握る掌に力を籠め、戦槌を弾き返そうとする。
もし上手く弾き返すことができたならば、そのまま斧を縦へと振り下ろそうと、]
せい、 ……やァ!
[巨大な刃の弧が、緑髪の戦士へと襲いかかる。//]
贅沢なもんさ。
[ゆっくりと立ち上がって、ディークの元に赴く。
彼は主である。……が、同時に男の自慢の息子であった。
そのように思い、だから慈しみ、時には存分に叱りもした。
甘やかしてはこなかったつもりである。
けれど、寝顔を見下ろす男の横顔はただ愛情に満ちている。]
風邪をひく。寝るならば寝床で休まれい。
[ぽん。と、眠るディークの肩を叩いた。
寝ぼけ眼と目が合えば、軽く眉など上げてみせる。]
明朝は夜明けとともに森を出る。
寝坊したら置いていきますからな。
[明日の遠出の予定を改めて伝え、ディークの顔を見る。
まだ少しぼうっとした様子の彼の髪を、自然と出たといった風の掌でくしゃりと撫で、また目尻に深い皺を刻んだ───*]
[2年前。
ウォーレン・コリドラスが将軍を辞したとの報が耳に届いた。
チャールズは時折、別の名前で手紙を書く。
あて先は様々だったが、やはり州都に宛てたものが多かった。
宛先にハーウェンと記されたこともある。
通信に用いる経路は当初様々だったが、一時期からは専らカークに任せるようになっていた。最も信頼が置けると、特段口にしたわけではないが、そのままを以って示していたことになる。]
― 2年前・回想 ―
ディーク様。
ウォーレン・コリドラス将軍を覚えておいでですかな?
[その報を受け、男はディークにこう話を持ちかけた。
不審げな表情が過ぎるならば、彼について客観的な一通りの話をし、最後に自らの知る彼の人となりなど付け加える。]
かの政変の折には、クリーク砦を守り抜いた男です。
己の信を貫く男でしてな。
指揮は冷静沈着。
将の中でも、その判断力は群を抜いていた男です。
此度はノイアーに遂に弾かれたとも見えますが、
……恐らくは本人が引き時と見たのでしょう。
ほっほっほっ。しばらくしたらこちらへと相手してくださるようですね。
[こちらへと対峙しようとするのは敵の後方寄りの重歩兵だが、位置とその機動力からしてすぐには到達できないだろう。
今の脅威は弓だ。防げないことはないが、防ぐことを意識していれば、足は止まり突撃し続けるためのスペース活用できないだろう。
そして距離が詰まれば断続的であり散発的な弓矢の弾幕が正確になる。攻めと退くタイミングを見極めんとしていた]
彼は恐らく、ノイアーに忠誠を誓ったのではない。
彼が誠を誓い守り抜かんとしたのは、
ラモーラルそのものなのだと儂は見ます。
故に引いた。落ち着いたと、見たのでしょうな。
[実際、ラモーラルは落ち着きつつある。
幾つかの不満は燻ってはいるものの、表面的には平穏なものである。
将軍が引き際と考えても、おかしくはない。]
だが、もしも乱が起きれば───
[乱は起きる。そう遠くない未来にだ。
そうなることを…そうすること未来を、自分たちは見据えている。]
……再び戻ることもあるでしょうが、
[だからこれも、ほぼ起こりうる未来の一つとして描かれる。]
彼が真に守らんとするのは、この国、ラモーラルです。
だからダンクラード様、もし彼にこちらこそがラモーラルを再び安定させ守り得ると思わせられるならば、引き込める可能性のないではない。
…少なくとも話をする余地は、あり得ると考えます。
[話が通じない相手ではない。
だがそのような相手であるが為に、逆に事前に味方に引き入れる如き細工は些か危険を思わせ難しいと思われるがと添えながら]
お心に留めておかれませ。
[ひとつ、名を彼の心に置いた*]
[様々な報告と情報を得ながら、男はそれを時にディークに知らせ、教えてきた。
彼が州都を追われた時、彼は未だ小さかった。
いかに聡い少年であったとはいえ、流石に全てを把握しきれたはずもないだろう。
だから、それを補うようにチャールズは折に触れて彼に対して様々な講義を行った。彼の父の成していたこと、彼の父に仕えていた者らのこと、その行く末に彼らに対する人物評まで。
それもまた、男が自らに課してきた「守役」の務めであった*]
/*
今更ですが、領主様はディークさんをもっと大人にしたような人。それにアルブレヒトさんとチャールズさんと私。
烈火な王者枠に冷徹な為政者枠に、質実剛健枠に、飄々とした狸枠とか。若い頃が気になるやつらですね。
ここにクレスさんの父やツェーザルさんの父も加わったりとかするのでしょうけどね。
ひとまず、チャールズさんかアルブレヒトさんの胃痛が酷かった気がします
[上げた名乗りに、まじまじと見返す者がいた。怒りを目に湛える者もいた。こちらへ動き出そうとするものも、いくらかいた。
しかし、それは銀の将の一喝ですぐに静まり、守るという意思が彼らの上を覆う。>>526
見事なものだと思う。
ラモーラルの兵は、これほどに優秀だ。
あるいは、将の力量か。
本格的な交戦には入らないまま、重歩兵の隊は軽歩兵隊を支援するべく、じわじわと敵本隊に圧力を与え続ける。
張りつめる弓弦にも似て、前進する力を溜めていた。]
― クリーク砦・北側見張り台 ―
…ぁ、っと。ぞうだ
[ふと攻撃の手の合間に、視界を広げるように顔を離す。
攻撃のサイクルをやや緩め、意識を周囲の様子へ向ける。
戦いに気を取られ、危うく自分の役割、見張りというそれを忘れる所だった、と。
馬はあれから寄ってこず、攻め手は歩兵に切り替わる様子。
慌しく動く敵陣の中で、ふと敵大将の近くに、見た事のない物を見つけて視線が停まった。]
…あで、何らろう、小さい弓―――
[>>508あまりサシャのような森の民には馴染み薄い物に目が行く。形としては弓を小さくしたものに似ていて、どこかで見たような気もするが、それが結びつくまでには遅れた。]
っ!?
――――――――――ガンッ!
[その一撃を防いだのはサシャではなく、チャールズに着けられていた兵の盾。呟きに反応してサシャより早く危険を察知し、構えた盾に助けられた。]
ふぁ……ご、ごめ…あいがと!
(思い出した、
あれ真っ直ぐにしか飛ばない弓だ)
[盾が無かったら死んでたと思うとぞっとする。
傍にいてくれた兵と、彼を付けてくれたチャールズに感謝しながら、盾持たぬ弓兵2人は一端身を屈める。]
(あぶない、あの変な弓、ここまで届くのか…。
いくつあったか…は良く見れてないな。
5よりは多かった気がするけど。)
[うーうー言いながら考えていると、少しの間の後にガンガンとした音が鳴り、盾持ちがその勢いで後ろに倒れる。]
らいじょぶ!?
[口が動くので、大丈夫そうだと知ればほっと息をつく。
が、盾の一部はぼこぼこになっていた。]
む…あれ怖いね。
いぐつあっだが見えだ?
[問うが兵にも不明らしい。]
んー…。
れも、来るまれ間がげっこうあっだがら
射つの早ぐないのかな。
[ちら、と壁の合間から赤毛をのぞかせる。
顔を出さなければ撃てないが、様子を伺う事は出来る。
相手の数だけは把握できたが、10以下でも脅威だ。
ここまで届くのなら、見張り台から降りるというのも手であるが、早すぎる撤退をサシャは良しとはしなかった。]
何とか、せめで、はんぶんにずる。
見えている。
[マーティンの忠告に、短く返す。
あの騎馬隊の動きは、いささか脅威だ。]
そうだな。エディになら任せられるか。
やってみよう。
えと、ごめん、もういっがい盾、立って…守っで。
向こうのが来た後、射ち返ず。
[何名かに分け、連射される可能性もあり、そうなるとこちが負傷する危険も増すが、少々危険を冒してでも数を減らしておきたかった。
頼み込むとやれやれと言う様子で、兵士は守手の役を引き受けてくれた。ごめんなさいと思うが謝罪する時間も惜しい。
感謝だけしながら、再び立ち上がる盾の背後に赤毛が控え。
相手の矢が盾に当たると同時に飛び出し、すぐさま連撃を放ち弩の射手を狙った*]
― 7年前・回想 ―
兄者は子供欲しくねぇのかい?
[ある夜の日のことである。
いつものようにチャールズと共に、酒を飲み交わしていたときだ。
確か、小熊―――カークの話をしていた時である。
「カークはお前に似ずに、頭がいいな」とか。
「カークはお前と違って、気が利くな」とか。
そんな風に、チャールズがからかっていたときであったか。
自分の話ばかりでは居心地が悪いと、此方が彼に聞き返したのである。
>>*42 チャールズは暖炉に燃え盛る炎を眺めながら、どこか遠くを見つめていた。
炎の煌めきの向こう、彼は何を見つめていたか。
視線を追うと、暖炉の傍には、眠りこけているディーンの姿がある。]
がっはっは、違いねぇ。
[>>*43「充分な息子を得ている」との言葉には、深く頷いた。
目を細めて酒を煽るチャールズの言葉は、穏やかなものであった。
ディーンは自分にとっても息子のようなものであった。
血を分けた実の息子、カークと分け隔てなく愛情を注いでいる。
実際、年も近いことだし、自分からしたら可愛い息子が二人居るようなものだ。
命を捧げるべき盟主であり、護るべき息子のような存在なのだ。
その想いは、自分もチャールズも、変わる事はないだろう。]
[名を呼ぶ声>>522に振り返った先、目に入ったのは巨漢に挑みかかる緑髪の戦友の姿]
……やれやれ、あっちもこっちも賑やかだよな……!
[行けるものならすぐにも行きたいが。
全体を把握するのは今の自分の務めだから、と逸る意識を押さえつけ、戦場を見回す]
あれは……おっちゃん、か。
[横合いから、流れるような一撃離脱を仕掛ける騎兵部隊>>523に、口の端が上がる。
西側を任せたダーフィトの動きは、ここからは捉えきれないが]
ま、あっちは心配ねぇだろ。
[任せられる、とわかっているから、必要以上に動きを追う事はしない]
……ってか、こうやってまとめる立場に立ってみると。
親父が、一か所に留まりたがらなかった理由も、なんとなくわかるわ。
[奔放とも言える剣技を持って、戦場駆けるを好んでいた父。
束ねるよりも、身一つの方が楽だ、というのがその口癖だったな、と思い返したのは僅かな刹那]
……さて。
どっちに向かう、か。
[巡らせるのは、その思案。
じりじりと近づく重歩兵隊と、戦友と打ち合う巨漢と。
今の気がかりは、その二つ]
……ツェル、そっちはちょいと、頼むぜ。
[彼の巨漢を放っておきたくはないが、今は、と。
前線駆けつつ、重歩兵隊との距離を測る事に意識を向けた。*]
おう、子供はさっさとベッドに行きな。
……儂も眠いし、そろそろ寝るとするかぁ。
[>>*44 寝床へと促す兄将の様子を見ながら、欠伸を噛み殺した。大きく伸びをし、クマも寝床へと戻ることにする。
傍ら、二人の様子を見やれば、
――――それはまるで、本物の親子のように思えた。]
がっはっは!
兄者なら本気で置いていきかねんからな!
若、寝坊すんじゃねぇぞ!
[───七年前の、優しい記憶。*]
/*
やー、ほんとこれ、悩むわー。
どっちにもいきたいけど、あっちが一騎討ちにはいってんなら、邪魔したくないし、あちらともあっときたいし。
とりあえず、後者優先で動いてるけど、うん。
― サクソー川/橋の西側 ―
おーお、派手にやってんなあ。
[ 早くも激戦に突入している、橋のすぐ北側に視線を投げて、軽く口笛を吹くような仕草。
まさに猪突猛進の敵兵の勢いに、押され気味となっている場所のあるとは見えるが、そちらに援護を回そうとは思わない。
右翼のコリドラスの援護が有り、クレステッドやツェーザルの折れぬ気合いが全軍を支えていると知っていた ]
やっぱりじっとしちゃいねえなあ。
[ 代わりに、騎馬小隊が見据えるのは、軽歩兵の後に控える重歩兵、そしてその先頭に立ち疾風の如く駆ける若き盟主の姿>>518 ]
[鉄が重く鳴き合う音が、平原を引っ掻くよう響き渡った>>527。
相手の戦斧が、堅牢な盾のごとく、ツェーザルの攻撃を受け止める。
じ…ん。と柄を握る指先に振動が走った。
遠慮なく戦槌を振るったのだが、まるでびくともしない。巨大な建造物を殴ったような心地だ。]
… っ、 のぉ!!
[その受け止めた戦斧の面が、今度は自分の番とばかりに此方を押し返してくる>>531。]
[じりじりと拮抗した時間は、数瞬。
腕力が敵わないと見るや、ツェーザルは自ら戦槌を引いてそのまま一歩分の距離を下がった。
空いた半身分のスペースに、
ごう…ッ!!!
戦斧が唸りをあげて振り下ろされる。
眼前に生まれた刃の弧。巻き込まれた前髪が数本、ぱらぱらと宙に散った。]
…ははっ、
[一歩距離を見誤れば、酷い致命傷を食らっていた。
我知らず笑みが零れる。]
いーい獲物持ってるッスなあ!
[戦斧を振り下ろした姿勢の、坊主頭の敵副将の右脇腹を狙って、]
そおらぁッ!!!
[今度は、ぶおん。と豪快に戦槌を横薙いだ。//]
ああ、止むを得まい。
…もとより分かっていたことだ。
[厳しい戦いになる、と。
彼の言葉に頷き、僅か唇の端を引く。
内乱を企図したのはこちらの側、
ウェストマールが手を出さないのは当面ありがたいが、
何のことはない、消耗せず見守ることにしただけだろう。
厳しい戦いになる。
それは内乱だけではない───その先も、また。
恐らくそれも分かっているのだろうと、目前の青年を見返した。]
そうか。マルコ・クロイツ…、。
… ほう、……?
優秀な元正規兵を、な。
やれやれ。どうやら形だけではないらしい。
[告げられた名を心に刻みながら、苦笑めいた顔で感慨を零すのはオクタヴィアスについての評である。
先の邂逅が思い起こされる。
話を聞かんと、心を届けんと差し伸べられた真摯な手。
それは形のみにあらず、どうやらウェストマールの人間の心までも掴むほどのものであるようで。
見事なものだ、と。
賞賛は心にのみ密やかに落とされる。]
一騎打ちか。……ふむ。
手が足りんのは事実だ。が、
[男が兵らに語った通りだ。
今この砦に詰める遊牧の民は、元来戦闘を専門とはしていない。
だから正面から当たれば勝機はないし、けれどそれより他に勢いとどめる手がないという局面に陥るならば、
───自分が出るより他、ないだろう。
そう考えている。
どうやらそれも見抜かれたな、と。
舌巻く思いは、こちらも心の裡に仕舞いこむまま。]
……。分かった。
己の命を最優先すると誓えるならば、考えておこう。
カーク、生きろよ。
この戦い、生き残ることも目的のうちである。
乱でどちらが勝利するにせよ、
のちには必ずウェストマールと対せねばならん。
その時にはお前も生きて働いて貰わねば困る。良いな?
───お前の親父さんに取り成すのは、容易じゃあない。
[戦いとなればそう甘いことを言ってもいられないとは百も承知で、けれど口にしてしまうのは、年寄りの性か。
案ずる言葉の最後には、軽く冗談めかした色を乗せ]
[敵を動かせないのならば、自分の立つ位置はここではない。
戦場を泳ぐように移動して、重歩兵隊の最前列を離れた。
後ろから20騎ほど>>526が迫ってくる気配もあったが、重歩兵たちが壁をつくる。
向かったのは重歩兵の一部を割いた一隊のところだった。
軽歩兵の横腹に繰り返し打撃を加えている敵騎馬隊の動きは、放っておけば部隊全体が崩れかねないものだ。
だから、重歩兵をもって突撃への盾となさんとする。
移動する重歩兵隊を追い抜いて軽歩兵らの援護に回りながら、エディの隊へと部下を数騎走らせた。]
『俺が行くまで、敵騎馬隊の足を乱してやってくれ。
ただし、そちら側の騎馬隊も動いているなら無理はするな。』
[西側にも確か敵騎馬隊はいたはずだ。
エディがそちらへの対応に追われているようならば、こちらはこちらで何とかしなければならないだろう。]
― クリーク砦北側 ―
[傭兵を引き連れ行くクロイツを見送り、オクタヴィアスは戦いの情勢を見遣る。
歩兵部隊に射掛けられる攻撃は絶え間ない。
削られる数は徐々に増え、しかしその分前線は押し上がっていく。
砦に取り付いたらやることは指示してある。
元々この砦に居た兵達だ、近付きさえ出来れば攻略の方法も心得ている]
[しかし]
──── ッ
[クロイツが上げた声>>512にもう一つの仕掛けを知った。
兵は引くには引けぬ位置まで来ている。
注意喚起を受けた軽歩兵が枯れ草を散らそうと試みるが、それは油が付着する布石にもなった]
― サクソー川/橋の西側 ―
[ 中央突破に注力しているせいだろう、西側への強い圧力は今は無い ]
ちょいと引っ掻き回しに行くぞ!
[ 彼等の視線は右翼と中央に向いている。その隙を伺うなら今、と、駆け出す馬に、男の声の聞こえる範囲に居た10名ばかりが、付き従い、疾駆する。
長槍携えた騎兵達の鎧は正規軍のそれで、走りながら受ける少々の矢なら、当たったところで大きな傷を受ける懸念はなかったから、躊躇いはない。
ただ、馬に当たれば足を止められる事になるから、蛇行しつつの早駆けになるのは避けられず、その分、相手に気付く暇を与えることになっただろう ]
[ 離れた敵陣で、西に近く配備された弓騎兵と弓隊を率いるエドルファスに、盟主からの指示が飛んでいる>>554とは知らぬまま、騎馬小隊は、彼等の前を駆け抜けんとしていた* ]
― クリーク砦北側 ―
[弩の短矢は見張り台まで駆け、しかし射手は盾に護られたようだ>>537]
次矢急いで!
[急かすが弩の性質上それ以上の速度上昇は叶わず。
時間差での連射も視野に入れるべきか、と思案した後の放射で事は動いた]
うわっ!
[斉射の直後、近くに居た弩兵に連続して矢が穿つ>>540。
肩と腹を穿たれた弩兵は得物を取り落とし、地面へと蹲った]
なんて精度だ…!
二人か三人で組んで連射して!
[残る弩兵は7、2-2-3の組み合わせで組を作り、それぞれが時間差で射撃するよう指示する]
[オクタヴィアスは一度馬を降り、負傷した弩兵を下がらせて、地面に落ちた弩を拾い上げた]
……今、向こうでも皆が戦ってる。
テッド
ダフィ兄様
ツェーザルさん
コリドラスさん
私は、皆のところに行くと約束した。
[時間差射撃を始める弩兵を見て、見よう見真似で短矢を装填する]
[弓矢なんて習ったこともなく、触れたことすら無い。
けれど、皆に任せてじっとしていることも出来なくなっていた]
─── ここで、 立ち止まるわけにはいかないんだ!!
[弩兵の構えに倣い弩を構えて]
[見張り台の名手に短矢を放つ*]
/*
書いてからディークが動いてるのに気付いたわけですが...まあ、まだ動いてる途中みたいだから追ってくってことで...いい?
― サクソー川/橋の北側 ―
……動き、変わったか?
[重装歩兵の動きの変化に、銀灰を細める。
先陣に立つ姿が動き、追おうとする騎兵を阻むように重装歩兵が立ちはだかった。>>554
無理に突っ込むな、という最初の指示の通り、騎兵は深追いはせず距離を開けてからの牽制を選んだようだった。
元より少数、無茶はきかない、というのもあるが]
そうなると、現状の問題はっ……と!
[前線を喰い破らんとする軽歩兵を如何に押し返すか、という事と]
あのおっさん、どーにか、か……!
[重歩兵の動き自体は警戒せねばならないが。
銀灰は改めて、対峙の場へと意識を向けた。*]
―――……ッ、っへ、
なかなかすばしっこいなァ!
[>>546 大斧の強烈な一撃は、戦士の前髪を数本切り落とすだけに留まった。
腕力が敵わないと悟った戦士の、素早い判断に依るものだった。
その咄嗟の判断は、先の戦いでクレステッドが見せたものと似ている。(>>12)
やはり優秀な将のもとには、優秀な部下が集うということだろうか。]
あいつに似て良い判断だ。
[>>182 クレステッドに掛けた称賛の言葉を、同じように目の前の戦士に贈る。
―――楽しい。
血が湧き上がり、目を煌々とさせていた。そのとき、]
[オクタヴィアスへの宣戦布告を終えたチャールズの顔に苦悩はないように見えた。
かけられた短い労いの言葉に己の仕事が役に立っていることを知り、報われた気持ちだ。>>548
報告と提案も胸に納めてくれたらしい。
戦いの推移がどうなるかわからないが、選択肢が他にあることは悪くなかろうと思う。
戦いの先を語る声に、カークは頷いた。>>553]
いい見本を見せてくれる大人には事欠かないかと。
[チャールズが各所に送る手紙、取り寄せる書籍の類は余裕がある限り内容を盗み見ていた。>>532
政変を巡る事情には普通以上に精通しているつもりである。
ある日、封をされてない書状を渡されて、盗み読んでいることをチャールズが気づいていることに気づかされたんだっけ。]
[そんなことを思い出していたら、チャールズから「預かりもの」を手渡された。
容器の蓋を開けてみると、生薬の香りが練り込まれた軟膏だった。
大地の恵みと人の知恵が融合したものだ。]
エディのですね。
さっきから、ちょっと匂いがしてるな、と思ってたんです。
ありがたいな。
これ、手荒れにも効くんだそうで。
使わずに済んだら母さんにプレゼントしよう。
[これで安心して怪我ができると言うのは本末転倒だろうからと、素直でないようで素直な嬉しさを顔に出してポケットに納めた。]
…… 、 ッ!!
横だッ―――… !!
[警告は遅れた]
ぬ、 うぉッ、
[>>523 先程、視界に入ってきた敵陣の騎馬隊が、文字通り横槍を入れてきた。
愚直に前へ前へと進んでいた自陣は、側面からの攻撃に咄嗟に対応することが出来なかった。
湧き上がる悲鳴は、自分の陣の、それ。]
盾を持っている奴ァ、直ぐ構えろッ。
追い掛けんでええ。
――――エディ……!
[馬の足に、人間が敵う筈もない。
そう判断したマーティンは、大声で叫んだ。
後方に構えていた、エドルファスに応援を頼んだ。
>>554 奇しくも、ディーンもまた同じような指示をエドルファスに送っていただろう。]
[マーティンは単騎だけなら、どの兵にも勝るとも劣らない猛者だ。
―――然し、咄嗟の判断には鈍かった。
>>547 ”横槍”に気を取られていたせいで、目の前に迫る鉄槌から気を逸らしてしまった。]
――――――……、ッぐ!!!
[豪快に横薙ぎした戦槌は、マーティンの右横腹を狙ってきた。
咄嗟に庇うため、マーティンは右腕を盾のようにして突き出した。]
ッ、この、 ……やろう!
[丸太のような腕とはいえど、まともに鉄槌を喰らえばただでは済まない。嫌な音が腕に響いたが、気のせいだと信じたい。…そんな筈はないだろうが。
しかし、自分の身を削ったおかげで、相手に隙が生まれる。]
ハッ、
………儂に一人で立ち向かうなんざ、
その勇気、褒めてやるよ。
[向こうも大物を使う分、隙は大きい。
振り下ろした斧を地面から引き抜く。
その勢いのまま、戦士を再び狙う。
しかし今度は直接相手の身体を狙うのではなく、戦槌を弾くように手元を狙って。//]
ほっほっほっ。これだけすれば本隊も息を着けるでしょう
[騎馬26名×四隊による突撃が一週半。都合六度の突撃で側面を狩るだけ狩った。側面を追われれば中央にも余裕ができるだろう。
こちらへとぶつかるべく迫ってくる重歩兵>>554。遠くには弓騎兵もいたか。
それらを見ながら、指示をだす。旗が振り下ろされ、平然と馬首を南へと向けて後退した。
対応しようと思っていたものは肩透かしをくらったかもしれないが厳密には退いたわけでもない。退いたのは包囲されるのと乱戦を避けるため…そして真上から、みればわかるだろう。後退しながらも足を止めることなく騎馬隊は弧を描いて反転。速さと突撃力を増した五隊は一丸となる。
その先頭を駆けるのは錘をもった元将軍であった]
/*
今さらながらオクタヴィアスへの回想の返事してもよかったかなと思ったが、ここに回想挟むのもなんだし、そもそも自分がその前に投げてる分が〆のつもりで書いてるからなぁ。
あー、でもむぎゅには反応したいんだ。そこだけ短くでもどこかで反応しよう。
― クリーク砦 ―
[寄せてくる攻め手へと、森の民らの矢が降り注ぐ。
重い鎧を着た者には通じず、或いは盾に防がれる。
それでも諦めずに、矢が射掛けられる。
一軍が突出してきた。騎兵だ。>>458
それらが何かに足をとられたようによろめき、射倒される様子に、男はにわか仕込みの仕掛けが功を奏したことを知った。]
歩兵が来るぞ。矢に注意させろ。
射程が縮まってきている。
[手早く騎兵を下げ、すぐに重歩兵を編成する手並みは鮮やかなものだ。
重軽歩兵が組を成し、それに守られる形で弓兵が前進してくれば、いかに砦の優位を誇る防戦側とて些か辛い>>459
実際、距離詰められはじめた射撃に打ち倒される者が現れ始めた。]
/*
エディへのワカメ量がひどいwww
すまん、でも、そこに相手してもらうしかない気がしてる。
ちゃんと当たって、何人か落とすから撃ってね><
[昔のことなんて持ち出されたら、絶対機嫌を悪くするに決まっているのだけれども───]
― 回想 ―
[その頃は、日々あちらこちらを駆けまわっていたから、暗くなれば素直に眠くなっていたものだった。
草原を馬で駆け、同じ年頃の平原の子供らと打ち合いや取っ組み合いをし、馬の世話を手伝い家畜を呼び集め、毎日を充実したものとして過ごしていた。
父を失い城を追われた身であれども、暗い情念に心を侵されることもなく過ごしていられたのは、迎え入れてくれた平原の民の存在と、なによりも側近くで見守り支えてくれたものの存在が大きい。
感謝している、と伝えたことはないように思う。
叱られれば、不機嫌を返すこともたびたびだった。
けれども、それは甘えていただけなのかもしれない。
父に、そうしていたように。]
― サクソー川/橋の北側 ―
[意識を対峙の方へと向けたから、その一撃の為した事>>567にはすぐに気づいた]
……!
歩き組、連携!
深追いはいらねぇが、畳み込め、態勢整える間、与えんな!
[崩せる時には崩さねば、と。
そんな思考から指示を出しつつ、自身も喰い破られた敵陣の一角へと飛びこんで]
……抜かれるわけにゃ、いかねぇんでな!
[躊躇いなく振るう刃が、銀の軌跡に沿って弧を描いた。*]
[幸せな眠りの園から呼び戻されて、暫くはぼんやりと火を眺めていた。
くしゃりと撫でる掌の温かさに、夢の続きを見る。
まだ、城にいた頃の、何不自由なく暮らしていたころの夢。
そこへ、豪快な笑い声が聞こえて、目を瞬いた。]
ん …。
わかったよ 。
[寝床へとの声に促され、少し頭を振って目覚めさせる。
夢の城は消えて、森の中にいる自分を改めて意識した。
けれど、辛くはなかった。
自分のことを、本気で大切にしてくれる人たちがいる。
彼らと、心の深いところで繋がっていられる。
そんな今の自分は、十分に恵まれていると。
───そんなこと、絶対口にはしなかったけれど、
たまには心のどこかから漏れていたかもしれない]*
──── 射かけよ!!!!
[歩兵らが踏み散らす枯れ草目掛けて、火矢が射ち放たれる。
ぱ。と、草に燃えた炎は、瞬く間に地の枯れ草へと燃え広がった。]
[手紙といえばもうひとつ──
街の人間の養子になったエディから手紙が来ないと、サシャが拗ねていた時期があった。
当人はそんなことないと否定してるみたいだけれど、いやどう見てもご機嫌斜めだったでしょ。>>1:493
カークが折りに触れてサシャのことを見ていたから気づいたのかもしれない。そこは否定しない。
元気だと手紙が来れば安心するのだろうかと考え、なら、筆蹟を真似た偽の手紙を書いてサシャに届けてやろうかと筆をとった。
「故郷のことを、なかんずく君のことをよく思い出します」とか「サシャが笑っててくれたら僕も元気になります」とか書いてみたら、なんか妙に落ち着かなくて、貴重な高級紙を丸めて捨てたのだった。
後ろめたさとは違う燻り。]
(元気づけてやりてーだけじゃないのかもねえ。)
[結局、彼女の誕生日に、贈り主の書かれていない四葉のクローバーのカードを渡した思い出。]
[そんな思い出が蘇る今、サシャはこの最前線で戦っている。]
ご用命があれば呼んでください。
[そうでなければ勝手に動いているとチャールズに告げて、影に退く。]
/*
直近カークに(^▽^)な気分になった...うん、サシャが生き延びる事を祈る。(ちょっと過去を振り返ったようだ)
つーか、かっこよく倒れましょうを目標にしてるからあれなんだけど、みんな可愛くて生きて欲しいと思うのこと...毎度の事だけどね!(おっさん連中含)
/*
ものすごーくレスが遅くなっているのは、
いろいろと悩みまくっているからだとお知らせしておきます。
乱戦めんどくさいな(←
…、はッ、
若さが違うんッスよ
[軽口を応酬>>564しながらも、内心では相手の力量に舌を巻いていた。
最初に受け止められた一撃による腕の痺れは、まだ僅かに尾を引いている。だが巨大な戦斧を軽々と扱う敵副将の様子には、そのような名残は微塵もない。
数撃の打ち合いならばいい。
けれど戦いが長引けば、不利になるのがどちらかは――明白だった。]
――…あいつ?
[それがクレステッドのことだという確証は無い。
無いが、なんとなくそんな気がして、
ツェーザルの口の端に小さな笑みが灯った。]
[突如上がった悲鳴>>567に、けれど意識を払う余裕は無かった。
今は目の前の相手を止めることが最優先。
良くも悪くも視野が狭い――…
一点集中、それがツェーザルの性根である。
だから、
戦槌は躊躇を孕むことなく、
敵副将の――割り込んできた右腕へ、
力いっぱい叩きつけられた。
重い鉄の平らな口が、骨と擦れ合い、ごり…といやな音を生む。]
― クリーク砦・少し前 ―
カーク、いるな。……先程の話だが、
無理に一騎打ちはしなくていい。…が。
あれを掻き回して帰って来ることは出来るか。
[火矢を放つより少し前、男は影に退いた青年に話しかけている。
あれ。と、示すのは、じわじわと寄せ来る歩兵であった。
頭上より飛来する矢にもめげず、彼らは距離を次第に詰めつつある。
それを示して、男はカークに問い掛けた。]
やっ …た ッス!!!
[緊張を緩めた訳ではない。
ただ、それでも敵わぬかもしれぬと感じた猛者を、捕らえた!という感触は、心を僅かに跳ねさせた。
それに――…
片腕を負傷させたというのに、あの巨大な戦斧をまだ軽々と使いこなせるとは思わなかった――という油断も、あっただろう。
生まれた隙を逃さず、
生じた油断を逃さず、
未だ勢いを失わぬ相手の戦斧が、ツェーザルの手元を狙って再び鋭い弧を描いた。]
じきにあれらは、網に掛かる。
…お前さんの土産を、少々使わせて貰ってな。
[土産はエディも持っていったらしい。
兵を通して判断を問われ、構わないと応じておいたから好きなだけ以っていったろうかとは思うが。]
───そこを、掻き回す。
[打って出る、と。
カークがなければ、自ら指揮を執ることも考えた案を示してみせ]
掻き回すだけだ。
混乱を大きくしたら、反撃を受けるより前に引いて来い。
出来るならば兵を持っていけ。…どうだ?
[素早さと同時に、その場の判断が高く問われる策だ。
やれるかと、ちらと軽妙なる青年へと視線を流した*]
…… ッス、!!??
[あっ。と思った時には遅かった。
がああああん!!!
再び、鉄と鉄がぶつかる音が騒々しく響く。
がん。と身体を揺すられる衝撃。
痺れの残った指は、柄を握り続けることが出来ず、
戦槌は大きく宙へ跳ねた。//]
[見事に統制のとれた突撃をしてみせた敵騎馬隊が、離れていくのが見えた。>>571
その動きについていけずに翻弄されている事実に、舌打ちのひとつもしたくなる。
まるで、囲いに追い込まれている羊の気分だ。
撤退するかのような動きを睨みながら、次はどこへ来るかと思考を巡らせる。
まさか、本当に下がってしまうわけはないだろうと。
同じとき、さらに西側からもう一隊の騎馬が、少数ながら駆けてきているのが見えた。>>557
どちらに対するべきかと、一瞬迷う。]
― 回想:ベルサリス修道院跡/軍議の直後 ―
いっ、てえ… ッス!?
[なんだか、いい音が鳴った気がする…。
破顔したダーフィト>>464の表情は、此方も嬉しく思ったものの、遠慮ない一発には、ちょっと、大げさに反応してみたりして、
続いたひそひそ話には]
…、―――― あ〜〜っ と…
[ダーフィトの計算までは見透かすことが出来ず、素直にクレステッドのことを心配しての発言だと受け取ったので、(…。それを自分に言うのか?)とちょっぴり思ったのは此処だけの話。
だが頼られたのは、素直に嬉しい。]
――はいッス!
[と、張り切って返事をしたツェーザルだった*]
―サクソー川:橋の北側―
畜生……、
[>>571 遊撃のような突撃を数回。
馬を持たない我が陣は、対抗する術もなくまともに喰らった。
50〜100名の兵が命を失ったか、或いは戦闘不能に陥った。
>>568 エドルファスに呼びかけたが、その後どうなったか。
足の遅い軽歩兵軍では、追い掛けることは敵わない。]
なんなんだアイツは!
[後退する騎馬兵隊の敵将を、マーティンは睨みつけた。
名前は知らないが特徴的な嗤い方が、なんとなく食えない親父、という印象を抱いた。
―――兄将から先程聞いた囁きに依ると、彼が鍵と為り得るとか、なんとか。
彼がかの名将、ウォーレン・コリドラスだと気が付けば。
送るべき視線は、また別種のものになっていたかもしれない。]
[そして災難は続く。
>>575 自陣の空いた穴に、敵将が飛び込んできた。
忘れもしない、―――先の戦いで逃した銀灰の剣士だ。]
ふんッ、何人来ようが儂の相手ではないわ!
[それは気丈にしか過ぎなかった。
一介の兵ならば、何人束になってこようが、あしらえる自信がマーティンにはあった。
然し、この剣士の強さを―――既に知っている。けれども、]
今からでも大人しく橋を通してくれりゃぁ、ええんだけどなァ。
[>>503 そんな風に一瞬だけ表情を緩めたのは。
先程の口上のやり取りに感じた、どこか自分と近しいものを覚えたゆえか。*]
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