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戦いはいよいよ現実のものとなった。
吹き上がる戦火は、人々に選択を迫る。
自ら望んで戦いに身を投じるもの。
守るもののため、武器を手にするもの。
才覚一つで、戦乱の時を乗り越えようとするもの。
戦火に紛れ、己の目的を果たそうとするもの。
戦いを見守り、あるいは止めようとするもの。
己の思惑を果たせるのは誰か。
思いの剣が交錯する先へ、歴史は進む。
どうやらこの中には、村人が3名、人狼が1名、占い師が1名、妖魔が1名、囁き狂人が1名、共鳴者が2名、霊媒師が1名、狂神官が1名、魔術師が1名、審判者が1名いるようだ。
語り手 が「時間を進める」を選択しました
[それから更に数日後。
鍛えているおかげか、回復が早いとは言え、骨折までは治りきるわけはない。
それでも。
男はそろりと起き上がる。
まだ無理は出来ずとも動けると、身なり整え、ベッド脇のサーベルを手にし、病室を抜け出し、町へと。]
親衛隊員 レトは、成り上がり者 ライナー を能力(占う)の対象に選びました。
― 数日後/森 ―
[ベネディクトの返答>>0:399は迷いが無かった。そして彼は自身を過信していない]
……そうか。
ハールトはまだ無事だよ、船も出ている。
戻るなら、今のうちだ。
[彼の欲しい情報を与え、男はしばし沈黙を落とす]
………………
もし私が王子を見つけた時は、君にも連絡しよう。
他にもこの国に於ける情報が必要なら、連絡をおくれ。
私の知り得る限りを伝えよう。
[唐突な申し出は相手にどう取られるか。
男の中では既に王子を立てての決起の構想が出来ている。
その時に彼は必要な人材であると、そう思えてならなかったのだ。
故に男はベネディクトとの繋がりを残そうと目論む]
― 2年後、王城玉座の間にて ―
立派になっちゃってぇ
[じっくりと玉座の間を見て改めて感想を述べた>>382
嫌な予感は的中。竜まで登場し2年間第二王子は行方知れず。魔王が探しても見つからぬものは、ライナーにも見つけることはできず苛立たせた気持ちは、とうに越えて情報収集しつつ己の力も蓄えていくー
頭を垂れ魔王ギィの言葉を待っていると、自分の名前が呼ばれ>>385>>386]
は!魔王様!
私ごときに命を下してくださるとは、有り難き幸せ。
ハールトへおもむき、必ずや魔王様のお役に立って見せましょう!
[前へと躍り出て、再び頭を垂れた]
ともかく、先ずはハールトへ向かおうか。
私が送ろう。
[そう言って男はベネディクトへと手を差し伸べた]
転移魔法を使う、しっかり捕まっていてくれ。
[2人ならば通常の転移でも何とか運ぶことが出来る。
尤も、黒紅の結晶は人数分費やされることになるのだが。
青年が手を取るならば、男は彼を連れてハールトへと飛ぶ*]
いつか日は昇る。
どんなに昏い夜でも、
いつか日は昇る。
─── 作者不詳・王都ジルヴァーナの城壁に残された落書き
生きてる間に拝めりゃいいけどな
─── その下に付け足された落書き
/*
掴まるが捕まるになってたwwww
一発変換チェックが疎かになって来たと言うことは、すいまーがにじり寄ってきている証拠…。
― 王城城内、ライナー隊本拠地 ―
やはり、ハールトか。
正式に命が下った!今すぐ出発する!
[隊にすぐに命令を出して、城からハールトへ向けて旅だった。
ただ単に2年という月日を浪費していたわけではない。
そこまでのルートや、補給基地の設備は怠ってはいなかったー]
魔属は使いやすいが、俺には俺の使いやすい者を使っていく。
進め!
[面白くなってきたじゃないか。
沸き上がる黒き情熱に、興奮を覚えずにはいられなかった]**
/*
王子帰還の場面での出る場所に悩んでいるなど(
だがここで合流しておかないと拠点に居ないことになってしまうw
― 過去・2年前のハールト港 ―
[そうしてハールトまでたどり着くことが出来た。
ローランドとは幾つかの話をした後、別行動をとっただろうか、それともまだ同行していただろうか。]
船は出ているが、逃げる民も多いようだな……。
[さもありなん、王都の惨状は既に届いていることだろう。
それでも、残ることを選択した民の方が多そうなのは王国の長きに渡る治世の賜物と言うべきか。]
− ベルガー島・現在 −
[ハールトの船は残らず動員してきたから、この島が攻められる可能性は低いと見ている。
避難場所として悪い場所ではない。
だが、カレルはここで安逸を貪る気はなかった。
海に面した開けた場所に皆を呼び集め、捲土重来を期すことを宣言したのである。>>0:13]
本日をもって、忍従の時は終わりだ。
―現在(王都陥落から二年後):儀式の間―
[あれから早いもので、もう2年にもなるのか。
それだけの時間をもってしてもあの者を見つけ出せずにいた事に、クレステッドは自身の力への失望を覚えていた。
あの者が現れたならば直ぐに反応出来るだけの魔法装置を設置し。
制圧した箇所は常時見張れるだけの鏡を置き。それらの場所に軍勢を送れるだけの
それでもなお、あの忌々しい連中を見つけることは出来ない。
あの時。
あの時>>0:261、魔王様の側に居れば。今このようにして砂を噛むような思いをせずとも済んだものを。
今日もまた、彼はシェーンバルトの王子を探す。その姿は、探し始めた2年前と同じく、今もなお鬼気迫るものを感じさせた**]
[ともあれ、このままでは船に乗れるのはいつになることやら。
ひとまず商会の支店に向かい、そこで支店長から情報を聞き出したり、別ルートで船を調達する手段を講じさせる。]
――へえ、親衛隊士が。
[そんななか耳に入ってきたのは、大怪我をしながらも王都から脱出した兵士がハールトにいるという話。]
そいつは、今どこに?
[まだ病室にいる、と。
それならば、ひとつ会いに行ってみようかと思い、医院へ向かった。]
わたしは、共に戦ってくれる義勇軍を求む。
シェーンバルトの各地には、まだ孤立した民や兵たちがいる。
彼らを救出し、国土を回復するために、力を貸してほしい。
我らの明日は、我らの手で築くのだ。
[レトへ。]
貴官が、ハールトを支え続けていてくれた指揮官だな。
その卓越した現場指揮能力を、これからも奮ってほしい。
貴官には、志願した義勇軍の再編を任せる。
それぞれの技能に応じ、歩兵、弓兵などへの配分と、運用を考えてほしい。
[ベネディクトへ。]
国境を越えて駆けつけてくれた盟友よ。
君には、物資の配給と流通の一切を任せる。
君ほど公正で手際のいい差配のできる人を、わたしは知らない。
まずはこの島を、安心して生活できる場として整えよう。
……は、いない、だって?
[まだ怪我も治りきっていないのに病室から抜けだしたらしい。
医師からその男の名前と身なりなどを聞き出すと、今度は町へ向かう。
身なりからしておそらく目立つだろうから、そう見つけるのに時間はかからないだろうと思った。]
ところで、ルストは連れて来てくれた?
[親しい者の前でだけは、以前の「俺」口調に戻るカレルであった。]
[そして、協力を申し出てくれた「語り継ぐ者」へ。>>0:32]
『我々は隷属することを望まない。
自らの生きる道を切り拓くべく、団結する。
カレル・セヴェルス』
あなたには、この親書を持って、魔軍の統率者ギィのところへ行ってもらいたい。
そう、決意表明であり、宣戦布告だ。
途中、我ら義勇軍が立ったことを流布してもらうのも大事な仕事になる。
帰途には、呼応した勢力をまとめて連れ帰ること。
簡単な任務ではないけれど、国中の街と道、そして伝承に通じた「語り継ぐ者」の一族ならばこそ、お願いする。
― 現在:王都ジルヴァーナ ―
[王都陥落からの一連の出来事は、青年の在り方を大きく変えた。
かつての物腰穏やかな態度や柔らかな笑みは、今や見る影もなく。
言葉遣いも態度も、ついでに目つきも以前にはなかった荒さや険しさを帯びて。
唯一変わらぬのが、肩に掴まる真白の毛玉──小さき妖精の存在のみ。
更に『変化』はもう一つあり、それ故に一部味方からも恐れられる傾向にあったが──そこを気にした様子もなく。
使うを躊躇わなくなった魔術の才、その力を持って魔軍の将として、実績を重ねていた]
……あれから二年、か。
[己が運命の岐路となった場所──城門前を、城壁の上から眺めて小さく呟く。
当時の事を思い出す事はほとんどない。
ただ、王子の行方を求めるものからは、時折、追及を受ける事もあり。
そんな時は、嫌でも記憶を振り返させられる]
……んなもん、聞かれたって知らねぇっての。
[ぽつ、と風に散らした呟きにこもるのは、苛立ちの欠片。*]
―儀式の間―
[いや。しかし今はハールトだ。
王子を探すさなか>>11、現在の優先事項を思い出した。
先遣隊の隊長はライナー。
信用に足るものかと言われれば返答に困るものの、主君に重宝される程度には力を誇示している人間。
これまでに作り上げた補給路の様子を、鏡を通して確認する。
問題は無い……むしろ、十分すぎるほどと言えただろう。
ライナー隊の士気も練度も悪くないし、十分に準備もする者であった。
あれでいて、己の欲のためならば慎重になれる男だ。
己の欲に忠実であることは、この状況に置いては美徳と言える。クレステッドはそう思っていたし、恐らく主君も同意見であろうと踏んでいた。
……だが。
歴戦のカンとでも言うのか。何か、胸騒ぎを覚えずに居られないのも事実であった**]
君、は……?
え……ベネディクト殿?
[王子の友人、隣国のカーボン商会の会長であるその人。
彼らが王都に乗り込んでいたことなどまだ知らぬ彼は、きょとんとした顔を向けるも。]
……まさか、王子もご一緒なのか?
[もしや、と問を投げた。]
/*
さて。
初回の占い先はどーしよう。
デフォはディルドレさんなんだが、流れ的にここはあれか。
[何せPCがその存在を知らんw]
血晶術師 エディは、成り上がり者 ライナー を能力(占う)の対象に選びました。
/*
何かでっかいお仕事来た…!!www
そうだよね、それが私の仕事だよね…wwww
あれ、演説必要なのk [今回やる気無かったのに( ]
[そして、主立った者を集めてこの先の方針を図る。]
対岸のファットリアの平原を抑え、その先の渓谷に砦を設けて安全を確保し、第二の拠点とするつもりだ。
やはり、陸続きの方が物資を送るにも速いからね。
ファットリア方面の攻略は、わたしが担当しようと思う。
我らの上陸で敵の目を引き、その実、主戦力はハールトへ向かわせる。
ハールト奪還戦の揚陸戦はレトが指揮を、船からの支援はベネディクトが指揮を執るものとする。
わたしもローランドの呼びかけに呼応する民と連携し、ファットリア平原を攻略次第、陸路ハールトへ援護に向かおう。
──というのを考えているのだけど、序盤の戦略としてどうか。
意見を聞きたい。
[秘めた熱を除いては落ち着いた様子でそう語った。**]
― 現在 ―
[古竜の魔法によって重症を負い、仲間に回収されてどうにか生き延びてから2年。
両腕の火傷痕は、機能こそ全て回復すれど、外見上は治癒せずそのまま残っていた。
それを見るたび、第二王子を取り逃がしたことの悔しさを思い出す。]
――― あれを、我が主に捧げれば…
[ロルフの魂を色濃く受け継ぐ彼の王子の魂を、この魔鏡により王に注ぐ。
封印されし力の完全なる復活のためには、欠かせない贄であると気づいたのは、あの城門前、瞬間転移させられる直前だった。
完全なる器となった王を想像すれば、うっとりとしたような表情を浮かべたが、すぐに口許を引き締める。]
俺は…諦めない。
[しかしいくら探しても見つからないということは、おそらくあの古竜の庇護下にあるということだろう。
そんな中、ハールトに彼の王子が現れたと聞けば、喜色すら浮かべた。]
今度こそ。その身、捧げてもらうよ。
[さて、相手には竜がついている。
此方も相応の準備をせねばなるまい**]
ああ、もちろんだとも。
ルストも、長いこと君に会えなくてすっかり拗ねていたようだぞ?
村の草地の方にいると思うから、すぐ会いに行ってあげるといい。
[寂しがっていた、の方が正しくはあるが。]
……そうだ、君にこれを渡しておくよ。
[取り出したのは小さな指輪。
かつて出会った時に、僕が運んでいた大切な品。]
この指輪は、相当強力な念話の魔法がかかっている呪具だ。
大陸の端から端まで離れていても話せる…かどうかは分からないけれど、かなり遠く離れていても話せるのは確かだ。
[実際、ジルヴァーナからクロスターの王都までの距離で話せるのは確認している。]
ひとつは君は、もう一つは僕が持つ。
これで色々と連絡もとりやすくなるだろう。
……それに、また二年前のように離れ離れになっては敵わない。
/* あ、あれ、もう魔軍側もハールトに出てたこと把握してて良かったのか
>>11がすごく間抜けだがまあ致し方ないw
中の人こういうとこすっぽ抜けるんだよーごめんよー!><
[指輪を託されて、素直に喜色を浮かべる。]
試してみよう!
[そして、指輪を左手に嵌めると──]
はは、これはいい。
じゃあ、ルストに会いに行ってこようっと。
[教えられた厩舎へ、ペガサスを訪ねてゆくつもり。**]
ダークエルフ ヴェルザンディは、成り上がり者 ライナー を能力(占う)の対象に選びました。
― それから二年後:アジト ―
[魔軍の主という取引相手を得て、彼らは大きく変革をして―――るわけではなかった。
細々したところは変わったが、大筋は変わらない。
そして得られたものをもって勢力を充実させるという点も変わらない。
城の修復のための大理石や宝石を奪ってきたり、生贄を商売道具もってったり、残党狩りや反抗勢力をちょくちょくと襲ってその物資を渡し、マジックアイテムやその触媒を取りにいったり時には隣国まで足を運んだり。
そして今日は重大――でもなんでもない会議が行われていた。]
勿論、だが……。
[振られる首、ならば別件で来ているのかと思いながらも。
連れて行かれたのは商会の支店。
聞かされた経緯。
なんて無茶を、と内心頭を抱えつつも。]
ふむ……殺されたならきっと、王のようにその死を知らしめようとするだろうしな。
これから……?
知れたこと。王子を探して見つける。
……貴殿も、ではないかな?
だからよ、思うンだよ。「ないとめあ」ってのないとってのは騎士の意味だとおもうンだよ。
亜ってのはよ、亜人とかいうだろ?だから騎士の派生かなンかなンだよ。
そこのところどう思うよ、コボルト君。
[なぜか魔物なのに馬賊に加入しているコボルト組んへと振る。難しい顔で、違うんじゃないか?といわれた。オレに賛成意見を述べたのはゴブリン君。こちらもこの二年で増えた新顔だ。そしてもっともらしく反論をするのが、前からいた部下だ]
メの部分か…あー、そりゃあれだよアレ。目が綺麗なンだよ。きっとそれだ
ほら、あんな赤くて暗闇でも光るンだぜ。そりゃ名前にいれたくもなるだろーよ。
[成程と、膝を叩く昔からの人間の部下。やはりコボルト君だけは首を傾げていたが、これといった論もなかったようだ。
結局強いものが偉いんだ。賛成多数とか関係ないんだ。そんな空しい現実漂わせながらも、考えるのに飽きたので盛り上がった会話は終わる、所詮は暇つぶしの会話である]
―回想:王都陥落から半月ほど後、王城にて―
[今日もいつもの如く主に報告をし、儀式の間の設備を整え。
王城の中をゆけば……]
……おや、君は。
[以前、主から「跡を追うもの」>>360と称された緑髪の少年の姿を捉えることが出来た。
調べた限りでは、彼は元々カレルに近しい身の上であったにもかかわらず、盟約と経験を経て、己の意思で魔軍に加入したのだという。
彼に湧いたのは珍しくも、単純な興味。
開けてはならぬ扉を開けようとする程度で自身を放逐した人間の弱さに失望し、結果魔軍へ身を投じたかつての自分と、今の彼に。どこか似通う部分を感じたのである]
……確か、エドヴァルト、と言ったか。我軍には慣れたか?
[普段、彼は新入りに自分から声を掛けることはあまりない。そうしたという事実は、見るものが見れば驚愕に値する光景だったろう。
クレステッドはまだエドヴァルトに対して名乗って居なかったものの、周囲の話に耳を傾けていれば彼の名くらいは知れるはずだが、果たして*]
[全く持ってどうでもいいことである。
だが彼ら馬賊は、大きく変わったことといえば、魔軍の馬である、騎士目亜(ナイトメア)に騎乗していってるということ、そして人間、魔物問わず勢力を増やすという風に勢力を増していた
難民を探し出し、素質あるものは自分たちに加える。
加えるというよりも、民を守るはずの騎士が、民を守ることなく逃げたのだ。それを説明し、綺麗ごとでおおわれた見識を払い、生きかたを教えただけともいうが、ぎりぎりまで飢えさせて飯を与えたのがよかったらしいとは後で思うこと。
やれることが増えれば規模をでかくするのは当然だ。それを行っただけであり、根本的な変化はなく、彼らの視野は狭いまま。
ただ時折、心を騒がせることがある。その理由に気づけることなく今も過ごす]
/*
ベネディクト、肩書は軍師だけど戦術家としては二流程度です。
彼の本領はその政治能力と戦略眼、そして謀略。
きっとドロドロの権力争いとかさせたら天才的でしょう。
ちなみにベネディクトというPCを作る上で参考にした方々は前に言った賈クの他にも、前漢の相国である蕭何、石田三成、銀英伝のオーベルシュタイン、ロマサガのフルブライト一族、サモンナイト2のネスティなどなど。
……ええ。
エトヴァルト・ヘルグリューン、です。
[きゅー、と鳴く肩の毛玉を宥めるように撫でつつ、名を告げる。
直接言葉を交わす事は、これまではなかったが、彼の──クレステッドの名を耳にする機会は幾度もあった。
その立場やあり方も、聞き及んでいる]
おかげさまで、寝首かかれる心配はしなくてもよくなってきてますよ。
[慣れたか、という問いに返すのは、やや素っ気ない言葉と。
魔軍の中核と言ってもいい相手が、自分に何の用なのか、との疑問を宿した視線だった。*]
ふむ……確かにな。
そちらの商会に頼るほうが効率はよさそうだ。
なら、王子の捜索は貴殿らに任せ、私がこちらの守備に回るのが効率がよかろうか?
[この町の守備隊の現状は知らぬけども、それでも有事の際に対応しきるだけの能力はないように思えた。]
ああ、それから。
王子の捜索ついでにだが……もし、私の様に逃げ延びた兵がいるなら、それらも声を掛けてくれまいか?
― 雌伏の時 ―
[ベネディクトをハールトへと送り届けた後、男は彼と別れ本来の目的へと戻る。
更に数日森を辿ったりもしたが、王子の情報は得られず。
時折遭遇する魔は避けることなく可能な限り打ち払った。
尤も、不利と見れば逃げるのも辞さない。
拾った命をこのようなところで失うことは出来なかった。
男にはまだ、やるべきことがある]
[大森林を訪問し、己の隠里にて準備を整え、その時が来るのを待つ。
魔軍への探りは顔が割れている以上最低限に止めていたが、その侵攻具合は探るべくも無く明らか。
食い止められぬことに歯噛みしながらも男は待ち続けた]
[時が満ちたと知るのは王都陥落から2年後のこと]
―
燃え盛れ 怒りの念
猛々しき業火 汝ら苦しめし敵を屠れ
我 恨み晴らせし場を与えん!
[ハールトの住人が船へと乗り込む最中、男は転移魔法で城門前へと現れ様、黒紅の結晶を砕いて焔を敵へと奔らせた。
焔の波が城壁へ迫ろうとしていた敵を飲み込む]
調べものをしていたら祭りに出遅れてしまったね。
[冗談めいた口調で言い、焔の波を越えて迫って来た敵にファルカタを捻じ込んで。
引き抜き様、敵後続目掛けて目の前で事切れた敵を蹴り飛ばした]
カレル王子! 貴方も船へ!!
殿は私が務める!!
[城壁に居る王子へと声をかけ、男は再び意識を敵へと向ける]
全員乗り込んだら私に構わず出発を。
後程合流するよ。
[その言葉には驚かれたかもしれない。
しかし男は言葉違わず、船が出発した後に転移魔法で王子らと船で合流した。
一歩遅ければ、海に落ちてしまいかねないギリギリの状態ではあったが*]
ハールトが、落ちると。次はどうなるンだろうな。隣国にいくンだろかな。でもそうなると遠いな。
[戦争があったから、今までよい儲けが出た。だがその後どうなるかは不明だ。
旨みのある取引が減れば、結局賊の規模を増やしても、それを大規模にできないのはそういう理由がある。
この二年間、都合よく争いが起きていてくれたからよかったが――]
考えても仕方ねーか。な。
[よくあぶられた骨付きの肉に齧り付き、マナーもなにもなく、骨までしゃぶり、指についた油をなめとる。
部下全員に渡らせるほどの肉があるのは幸いだ。何せ、元がデカイ――オークの肉だからだ。
魔物の肉などというど忌避すべきものを遠慮なく体内に取りこんでいた]
そうだな、可能なら貴方にはこの町の兵士を纏めてもらいたい。
勿論、こちらからも出来る限りのバックアップはさせてもらう。
物資や武器も必要だろうからね。
[生粋の軍人らしい彼がいれば、少なくとも簡単に落ちることはないだろう。]
それと、僕の他にもローランドという男が各地を回って情報を集めてくれているのだが…彼の名前を聞いたことはあるか?
[ローランドを疑っているわけではない。しかし、彼の素性は気になる。
何か知っていないだろうかと聞いてみるのだった。]
[そうしているうちに、王都へと向かわせていた、今日も調達した魔法の触媒と、戦いから逃れるように森に潜んでいた難民を収容した馬車が戻ってきた。一つの情報を携えて]
軍がハールトに向かったか。ライナーか。あいつ出世してンなぁ。
[ま、どっちにしろ争いがあるならば、そこに乗じてもうけを出すのもありだよなー。とか考えながら本日も変わらず馬賊は通常運行をしていた**]
― 2年後・大森林 ―
準備は出来たかい。
[カレルを森に連れてきてから2年。背が伸び腕も足も太く固くなった青年の前で、老婆の姿をした竜は問う。
背後には森にすむ小さな生き物たちに作らせた小屋があった。
人ひとりが済むには十分だろうそれは、王子の住処としては粗末なものだったが、生きるために必要な物は十分備わっていた。
老婆は王子をそこに住まわせ、2年の月日と己の持てる知恵や力をかけて、光の原石であった王子を見事に磨き上げたのだた。
老婆は返事を聞くと、頷き再び竜の姿を取った。]
さぁ背に乗るといい。
お前が向かうと決めた地まで、あたしが運んでやろう。
なぁに最初は目立った方がいい。
そのほうが、竜を味方につけたとかでハクがつくだろう?
[今は静を好む竜だったが、昔は派手に立ち回りもしたもので自分の姿が人に与える影響も理解していた。それを利用しろと言う。
言いながら当時を思い出し、竜は少しだけ目を細める。
眼下にいる青年はロルフを彷彿とさせた。]
[竜は王子を背に乗せると、堅牢に作り上げた結界を自ら解いた。
凛と清浄に満ちた空気が、柔らかに親和を帯びた物へと変わる。
あちこちに潜んでいた小さな生き物が、変化を過敏に感じ取り周囲を見回していた。
それを見止めそして竜は空高く飛び立つ。]
(さらばだ、我が古巣)
[長く住んだ土地に胸中で別れを告げた。
解かれた結界はそのままにする。やがては結界をすり抜けていた小さな生き物たちが、魔力に満ちた主のない土地に勝手に住むだろう。
王子が望んだ地へ下ろすと、竜は暫くして再び人の形を取った。
目立つのはいいが、目立ちが過ぎるのは鬱陶しいのがその理由だった。
だが別れを告げた地へ帰る事はせず、
竜にはとても見えない老婆が一人、王子の軍勢に紛れ込み、静かにそこに居る*]
了解した。こちらこそ助かる。
[こちらがバックアップを頼まずとも先に申し出る手際の良さ、流石だと感心する。]
ローランド?
[その名に、思い至らず首を横に振る。]
……いや、生憎だが。
その御仁がどうかしたのか?
……いや、知らないのなら構わない。
ともあれ、その男も僕達の協力者だ。
もしかしたらいずれ会うこともあるかもしれないから、覚えておいて欲しい。
[知らない、か。果たしてあの男は何者なのやら。
その後、ハールトの防衛に関する具体的な話をいくつか交わした後に別れただろうか。]
王子は、カレルは必ず生きている。
いずれ決起する時のために……ハールトのこと、頼むよ。*
― 過去・ベルガー島 ―
[ハールトでは商会のコネを使って別の船を用意させた。
そうしてクロスターへと帰る途上、ベルガー島に立ち寄る。]
……この島は、使えるな。
[ハールトとクロスターとを繋ぐ補給線を考えた時に、本来なら陸路を使ったほうが早いのだろうが、それだと安全を確保できない。
故に海路を考えた時に、この場所は重要拠点となる。]
この村の村長はどこにいる?
[村長を探しだして村を拠点として使うことに納得させると、再び船に戻って今度こそクロスターに戻ったのだった。]
― 過去・ハールト撤退戦 ―
[故郷に戻ってから二年の月日が流れた。
その間、自分は商会の財力と人脈を惜しむことなく使い、いずれ来る時に備えていた。
ハールトで知り合ったレトら義勇軍に対して武器や食料の支援を行い、時には自分から出向いてローランドと情報交換をする。
また、義勇軍とは別に私兵を募った。シェーンバルトからの避難民から馳せ参じたものも多い。
私兵を募るにあたってグロウラー国王と交渉もした。兵こそ貸してくれなかったものの、港の使用許可と関所の通行許可、その他物資面での融通を約束してくれた。
また、ベルガーでは中継拠点として兵站を整えた。
――全ては、いずれ来る時のために。
そんなある日のこと。]
ハールトに大軍が向かっている、だと!?
……敵の数はどれほどだ?
[次々と耳に入ってくる情報を冷静に処理する。
どうやら、現在あそこにいる義勇軍だけで持ちこたえられる数ではなさそうだった。]
すぐに私兵に号令をかけろ。
港からベルガーを経由してハールトに向かい義勇軍を支援する!
[とはいえ、その私兵と言ってもそれほど数を用意出来た訳ではない。
そもそも商会の財力だってたかが知れているのだ、支援物資だけでも相当な出費になっているのに、多くの私兵を養う余裕など無い。]
(……防衛戦とはいえ、おそらく私兵を足しても勝てる数ではない。ならば――)
それと、兵を乗せる船とは別に船を用意しろ。
軍船じゃなくていい、港に停泊しているうちの商船を使え。
交易品?それは後回しだ。全部下ろして船を空にしろ、いいな!
[撤退も視野に入れなければならない。
そして、民衆を乗せるための船が必要だ。]
― 過去・ハールトにて ―
[なんだかすっきりしない言い方だと思いながらも、こくと頷いてその名を頭に叩き込み。]
ああ、任せてくれ。
そちらも……よろしく頼む。
[自分一人であれば、この数時間でこの先の事を具体的に考えられなかっただろう。
この出会いに感謝しつつ。
男は商会を辞した。]
― 幾らか前・ハールト撤退戦 ―
[率いた船団はベルガー島で補給を済ませ、半島を迂回しハールトへ。]
民衆は商船の方に避難させろ!
我が隊はその時間を稼ぐぞ!
[たどり着いた時、既にハールトは陥落寸前で、義勇軍の奮戦によりなんとか持ち堪えているような状況だった。
そして、その奮戦の先頭には――]
――カレル、やっぱり君か。
[分かっていても、安堵してしまう。]
民衆の退避は済んだな?よし、あとは兵士たちだ。
弓隊、撤退する者たちを援護するように射掛けろ!
[こうして全人員の避難を済ませた後、悠々とベルガーへと帰投したのだった*]
― 過去・ハールト撤退戦 ―
[それから。
ベネディクトの支援を受けながら、ハールトの守備隊を元に義勇軍を組織する。
時折、単騎、もしくは少数を引きつれて町外へ出向き、魔物を見つければ狩ったりもした。
とは言え、焼け石に水。
魔王軍は着々と支配を広げていき、ハールトにも幾度か魔王軍が攻め込んできた。
そのたびに退けていたのだが……。]
なるほど、な。
[本来ならば、少ない兵力を二分するのは愚策に他ならない。
しかし、上手くタイミングさえ合わせればより効果的な挟撃と成り得るだろう。
ただ、懸念されるのは――]
……敵がハールトを放棄して、ファットリア目掛け出撃してくる可能性もあるな。相手がカレルの首を狙っているのなら、尚更。
[カレルの敗走は即ち全軍の敗北を意味する。]
基本的な方針としては僕もいいと思う。
だから……
[万が一ファットリアで野戦が起こった際に備えて、一つ策を考案する。]
対岸に辿り着いたら、先に少数の兵を渓谷を抜けた辺りに向かわせてはどうだろうか。
もし敵が来たら、そのまま渓谷内に誘い込み、本隊を伏兵として撃退する。来なければ、砦を作る際の下準備をさせればいい。
[要は釣り野伏に近いものである。]
― 現在/ベルガー島 ―
[決起の宣の前、初見の者も含めて男は改めて名乗った。
男は自分が『語り継ぐ者』の一族であることと、例の長ったらしい名と通り名を告げ。
次いで、皆の居る場で男は今まで秘めていたことを口にする]
…今回の魔人復活は私の不徳とするところ。
その不徳を贖うべく、王子の下に参じた。
[魔人が復活した事の起こりを余さず伝えた。
己が祖が、王子の祖と共に魔人を封じたこと。
封印は永続的なものではなく、永き刻を経て劣化していたこと。
封の術者の直系である男の血が魔人復活の鍵となっていたこと。
知らなかったこととは言え、魔人復活の手助けをしてしまったことは男に大きな罪悪感を抱かせていた]
疑われようが、誹られようが構わないが…。
私のことは今後の働きで判じて欲しい。
[魔軍の間諜と思われる可能性は十分にある。
それを払拭出来るのは今後の行動だけだろうと、男はそんな思いを口にした]
[それぞれの反応を見た後、王子の決起の宣が告げられる。
それぞれへと下される命。
そこには男へのもの>>18もあり]
……これは大任だね。
承知した。
一族を挙げて命を全うしよう。
[王子の采配は的を射ている。
男の行動範囲は広い。
王都陥落以降も方々を歩き、調べ、隠れる者達の居場所もいくつか把握している。
ベネディクトやレトへの命といい、王子はあの時垣間見た時よりも大きく成長しているようだった。
男は親書を受け取り、大事そうに懐へと仕舞い込む]
[今後の方針を聞けば、ふむ、と少し考える素振り。
軍人ではない上、単身で動くことの多い男は軍略には精通していない。
作戦自体の理解は可能だが、不足部分を補う案を出すのは難しい]
……ははぁ、なるほど。
そう言う方法もあるのだね。
[故にベネディクトの提案>>57には至極感心する態を見せた]
[それから軍議が終わった後、男は王子へと声をかける]
王子、少しだけ、時間をもらえないだろうか。
[男には王子に渡したいものがあった。
あれは己が持つべきものでは無いと思うところがあったから**]
ちっ、本気を出してきたか……。
[大軍が向かっているとの知らせに顔を曇らせつも、即座に伝令を出すと共に、男もサーベルを手にし、城門へ向かう。]
大軍であろうと、一度に相手する数は変わらぬ。
いつもどおりに城門を守りぬけっ!
[先手とばかりに城壁から大量の矢の雨を降らせ。
それが一度止めば、男はサーベルを手に先陣を切り、敵の中へと身を躍らせた。]
[幾度と無く薙ぎ払い、斬り捨てる。
それでも雲霞のように押し寄せられれば、じりじりと防御線は後退していく。
矢も尽きたか、後方からの援護も無くなった。
地に伏せているのは敵だけではない、部下の姿もある。
男だって無傷ではなく、疲労もたまり、息が荒い。]
……通してたまるかっ!
[吼えながら、また一人斬り捨てたその時。]
[ついで、ベネディクトの船団が、そして魔法剣士が駆けつける。]
かたじけないっ。
王子、こちらへっ!
[魔法剣士が何者かまでわからなかったけども。ひとまずはと、王子を港へと誘導する。
やがて、撤退が済めば船はベルガー島を目指して動き出した*。]
― 現在・ベルガー島 ―
なるほどな……。
[王子の、そしてベネディクトの提案に、考え込んでから口を開く。]
奴らがハールトを放棄するなら、我々が一気に追いすがれれば背後から叩けるとは言え、奴らの進軍が早ければそうもいかぬしな。
それに、少数の兵に釣られるならば。
恐らくは奴らの隊列も乱れるだろうし……か。
[ふむ、と頷いて。
軍議が終われば、直様出撃の準備に*取り掛かるか*。]
− ベルガー島 −
[準備の合間を縫ってレトを訪ねた。]
進捗具合はどう?
[挨拶の声をかけるが、本当に話したいのはそのことではない。]
― 玉座の間 ―
[命令を受諾したライナーが勇んで出立したあと、闇エルフを呼ぶ。
呼び名は相変わらず、かつてのままだった。
個人の名ではあったが、集団の総称として使っている感もある。]
ハールトを攻めた折、例の王子が現れたというのは本当か?
街の人間をまとめて、海上へ逃れたそうだが?
[不確実な情報として入ってきたものを確認する。
是と返れば、瞳に激情の炎がちらついた。]
奴め、やはり生きていたか…。
なにを使っても構わない。
必要ならば、武器でも兵でも、好きなものを持っていけ。
今度こそ、奴の首を挙げろ。
[忌々しさと歓喜とが相半ばする感情は、どこかこの闇エルフと相似を成す。
2年前に王子を取り逃がしたのは、半ばは自分の不手際だった。]
クレス。
[闇エルフが去った後呼んだのは、腹心の名だった。]
おまえも、ハールト方面へ向かってくれ。
連中が海上に逃げたとはいえ、延々逃げ続ける気でもあるまい。
相手には竜がいるからな。
あれの相手は、ライナーには荷が重いだろう。
兵も必要なだけ連れていけ。
無論、分かっているだろうが王子が優先だ。
だが、王子の側には竜がいるだろうからな。
おまえにはそちらを頼む。
[命令というよりは依頼の形を取るのは、
部下というより盟友であるとの認識ゆえ。]
[しばらくして引き出されてきたのは、
無数の鎖で繋がれた首無しの馬。
身体は半ば透けており、首の断面も煙が渦を巻くようにぼやけている。
鎖には魔力が込められており、この幽鬼のような馬をしっかりと繋ぎとめていた。]
先日、儀式の間で召喚したデュラハンの馬だ。
当人とも話したのだが、恭順は断られたのでな。
さっさと
馬の方は、おまえなら使えるかと思ってな。
こいつなら地面も空も変わらず走る。
空飛ぶ相手を追うには便利だろう。
乗りこなせるなら使うといい。
[暴れる馬は、オーク6体がかりで再び外へ引きずられていく。
途中、駆け上がろうとした馬に1体が蹴られ頭を砕かれていたが、その騒ぎもやがて遠くなった。]
― ハールトへ向かう途中村 ―
「王子は必ずやこの国を…」
[言葉は続かせない。村人の胸に剣を突き刺したからだ]
たく、何が望みなのかねぇ
王が変わっただけで、おまえらには変わらないだろうが。
それにあんな王子一人に何ができる。
[ここ二年間王子を探ってきて、いつもそうだった。
村人がこぞっていうのは“希望”ー
そんなことをいうものは、敵対しているとみなしてことごとく切り捨ててきたが]
ハールトへの王子の出現は、間違いないようだ。
大方その奥の島にでも、隠れているのだろうが…
[そこが問題だ。
ハールトへは囮で、そのまま王子に逃げられても厄介だ。
魔王の側にいるからには、魔属の知識は頭に入っているが]
竜ってどうやれば殺せるのかねぇ
[部下にそんなことを漏らして、戦いの前の余興を楽しむ]
― 軍議後/ベルガー島 ―
[王子を呼び止めた男は懐から薄桜の結晶を取り出す。
それは男がいつも使うものではなく、親指大はある十面体の結晶]
これは、私が魔法の触媒に使うものなのだけれど…。
この結晶は貴方が持っていて欲しい。
これは、王らが残した最期の想いだから。
[王都陥落のあの日、男が掬い上げた想いの結晶。
対たるもう一つの結晶は手元に残したが、正の想いたるこの結晶は
その結晶には貴方や民の無事を願う想いが籠もっている。
差し出がましいかと思ったけれど……
その結晶には防御の呪を込めておいた。
万一の時は、貴方を護ってくれる。
[施した呪の内容を告げ、男は王子の反応を見遣った*]
エトヴァルトはいるか?呼んで来い。
[最後に呼び出したのは、2年前に手に入れた血晶術師。
彼が現れれば前置き抜きに要件を告げる。]
先ほど、例の馬賊から荷が届いた。
他で使えない
それと、王都への転移を封じる結界の構築はどれだけ進んでいる?
連中が本格的に向かってくる気になる前に、完成させておけよ。
[2年の間に王都の防衛能力を高めると同時に、魔法的な防御の構想も進められていた。
その中心にこの魔術師を据えたのは最近のことだ。]
/*
コボルト君!
そしてデュラハン(乗ってる人の方)ー!
とりあえずログ読んで噴き出したので灰で叫んで置くのです。
オーク肉は豚めいた味しそうですね。
読むだけは読み進めておいてログ書ける時までに考えないと…!
綴られる一葉 は、成り上がり者 ライナー を能力(占う)の対象に選びました。
―
[王子の命を全うすべく、男は転移魔法にてベルガー島を立った。
真っ先に向かうのは己が一族の隠里。
カルト湖より奥深い森の中にある里で、男は勅命たる内容を一族へと伝える]
我らも立つ時が来た。
避難出来ず怯え暮らす者達の下へ行き、
王子の帰還と義勇軍が立ったことを伝えておくれ。
呼応するものが居たら纏め、カトワール南の森で合流。
私が戻るまで潜伏、体制を整えるように。
[一族の中でも男のように方々を旅していた者を中心に任を据え、王子の願いを彼らに託した]
魔軍と遭遇することもあるだろう。
だが怯まずに任を進めて欲しい。
王子が決起したことを伝えるのが、我らの最大の任務だ。
[一族には男が魔人復活の切欠となったことを伝えてある。
皆それを一族の問題と受け止めてくれたため、この任についても当然然るべきと受け入れてくれた]
[それから数日のうちに王国全土に
『暗黒の時代切り拓く
其はこの地を真に統べる者。
魔蔓延る地を照らす輝かしき
団結し、
[一つ一つは小さな種。
されど
/*
本格的な戦闘開始が明日、と考えると…今日のうちに宣戦布告はしておきたいところかな。
夜までに終わらせるようにしたら良いかなぁ。
ディルドレ老とのやり取りはそこまで長くならない、とは思う。
…あっ、王子に聖剣のことを言うタイミングどうしよう。
ハールト奪還戦後に時間取れるなら良いんだけど。
― 王都 城門前 ―
[男は転移魔法にて王都へと乗り込む。
降り立ったのは王城聳え立つ城門前。
外観こそは以前と変わらないが、纏う空気は以前とは全く異なっていた]
さて……生きて帰れる、かな?
[己を保つための軽口を紡いで、男は一つ深呼吸をする。
2年前、クレステッドと名乗る幽鬼に再会の際の死を宣告されている。
あれから男もそれなりに力をつけているが、比べることが出来ていないため近付けたかは定かではない]
開門願う。
私は『語り継ぐ者』が一族、ローランド。
シェーンバルト王国第二王子、カレル・セヴェルスより賜りし
親書を届けに来た。
[正式なる書の拝送とあって、力尽くで乗り込むようなことはせず。
城門前にて声を張り、来訪の合図とした。
尤も、城門前に現れた時点で察知されている可能性は十分にあるのだが*]
ー 玉座の間 ー
此処に。
[>>70 王の声に応え、姿を表す。
個の名ではなく、影と主が呼ぶことに当初から違和感を感じていなかった。
ひとつの目的と記憶で繋がり、古の祖の強固な思念を軸に、個の意思よりも共有意識により動くこの闇の妖精の一族にとって、其々は大樹を成す枝のひとふりに過ぎない。イーシュトの魔鏡を継承したヴェルザンディですら例外ではなかった。]
左様に御座います。
ベルガー島へと向かったことを確認致しました。
[あれだけの大船団、しかも近場が目的地となれば、行く先を隠すことなど不可能だ。
ハールトを離れる船に火矢を射るよう指示しなかったのは、まだ王子の生け捕りを狙っていたためであった。
燃えて海の藻屑となられては困る。]
心得ております。
王の完全なる降臨は我らが悲願。
彼の贄を、必ずや貴方様の元へ。
[いつものように傅き頭を垂れると、一度眩しいものを見るように目を細め主を見た後、再び姿を消した。]
[すぐに同族の配下を呼ぶ。
その数事態は、10名程度と極少ないものだ。]
射手を集めて編成しよう。
遠くへ逃げなかったと言うことは、そう遠くないうちに奴は再び本土へ来る。
我々の仕事は、ライナーたちの軍が交戦している間に第二王子を探しだし、その身柄を捕らえることだ。
無理なら、奴の体の一部ーーー髪でもいい。
[それで呪殺は成る。]
毒を使う。
王子以外は全員殺して構わない。
できるだけ苦しんで死ぬ毒が良いだろう。
烏合の衆の勢いと士気を折るには効果的だ。
[勿論、己も出る。]
そして、この世界をあるがままの姿に。
[相容れないものを打ち砕く。それは、現の空間が有限で有る限り、歴史上幾度も繰り返されてきた必然の行為である。
正義とは、受け入れられぬものの排除を正当化するための建前だ。
永きに渡り人の争いの記憶を蓄積してきた闇の妖精は、そう解釈している。]
クレス会う。
侵攻地点の予測と、軍の配分を確認しなくては。
[そう言うと、地図の描かれた羊皮紙を持ちクレステッドを探しはじめた。**]
― 玉座の間 ―
[このような物事に慣れた騎士によって、報告はつつがなく魔王の元へ届けられる。]
親書、だと?
良いだろう。その使者をここに連れてこい。
[玉座の上でこの日ももろもろの政務を行っていた魔王は、良い退屈しのぎだとばかりにそう命じた。
そして、玉座に座ったまま、使者が案内されてくるのを待った。]
[やがて透ける幽鬼を見つけたならば、軽く微笑んで作戦会議を持ちかける。]
正面からぶつかるだけでは分が悪い。
なにせ相手には竜がいるからね。
ドラゴンスレイヤーの名乗りは残念ながら聞こえないから、手堅く行く方が無難だろう。
迎撃部隊とは別に、うちで奇襲部隊を編成している。
どう配置する?
[力量を図るように、透ける幽鬼の表情を眺めた。**]
― 王都 城門前 ―
[姿を現した男に騒然となる魔物達。
攻撃されるなら相応の対応をする心算だったが、ファルカタを抜く前に魔物達へ制止がかけられた。
止めたのは一見すると普通の人間の騎士>>89。
ただ、それもまた魔に組する者であることは状況から明らかだった]
……そうか、では失礼するよ。
[騎士の手馴れた対応は流石と言ったところ。
仕える主が変わっただけで、彼の騎士は騎士たる振る舞いを変えていなかった。
通行の許可を得ると、男は案内を受けて王城の中へと進み行く]
― 玉座の間 ―
[通された玉座の間は以前とは様変わりしていた。
よくぞここまで、と思うような彫刻の数々。
訪れる者を威嚇・威圧するような空気が辺りを包んでいる。
その最奥に座する紅の人物>>90。
2年前とは少々趣向を変えたようだ]
……ご無沙汰だね、と言うべきかな。
[魔人の姿を見て男は薄く笑みを浮かべる。
ちら、と一瞬視線が向くのは、玉座の背凭れに止まる異形の姿。
警戒の色は隠さず、男は懐から託された親書を取り出した]
― 玉座の間 ―
誰かと思えば、貴様か。
[案内されてきた人間を見て眉を上げる。
見忘れてはいなかった。
封印の間で殺し損ねた相手だ。]
ローランド、とか言ったか。
クレスが会いたがっていたぞ。
[揶揄を声に込めながら、差し出された親書を開く。]
…これは、俺に刃向うということでいいのか?
[冷えた声の上に、いくばくか面白がるような響きが乗る。]
あのままどこかへ逃げ去っていれば、
今少し生きながらえられるだろうに。
おまえは諌めはしなかったのか?
伝承を見る者の名を継ぐなら、
俺が不死であるとも聞いているのだろう?
[魔人が不死身であったがゆえに、ロルフも殺せず封じるに止めたのだ、とは今にも伝わる伝承のひとつ。
もっとも当時から今に至るまで、魔人は肯定も否定もしていない。]
[物思う時間を打ち破ったのは、毛玉の身動ぎとそれが伝えた、近づくものの気配]
……御主が?
わかった、すぐに行く。
[やって来た呼び出しの伝令に、素っ気ない言葉を返して玉座の間へ]
― 玉座の間 ―
エトヴァルト、参りました。
[玉座の前で一礼し、膝折る挙動は慣れたもの。
元より王族に仕える身として、必要な作法は叩き込まれている]
……御意。
受け取りの後、選別も行っておきます。
[前置き抜きで告げられた命>>79に、即、諾を返す。
他の荷はともかく、人の選別は手間がかかるもの。
見た目からは察知できない、素養や資質を持ち合わせるものが紛れているからだ。
だが、血を触媒となす青年には、一滴の紅からそれを読み取る事も叶う。
触媒に適したものを無駄にせぬように選別を行うのは、当たり前の『作業』の一環となっていた]
結界のための陣展開は、地上部分は概ね完了しております。
地下領域への陣展開は、地下の『掃除』も兼ねつつなので、やや手間取っておりますが……。
[緊急のためにと張り巡らされた地下道。
その全てを把握できているわけではなく、また、そこからの脱出や侵入を試みるものは後を絶たず。
それらの『掃除』も兼ねた行程はやや、遅れがちになっていた]
結界中核の基礎は構築できておりますので。
陣展開の完了と、適した触媒の調達が済み次第、術式を展開いたします。
[与えられた任の状況を問われ、返すのは魔術研究者としての表情での報告。
防御の魔術は、文字通りのお家芸。
『人』を護るために使うを拒否したそれを、『人』を弾くために使う事に躊躇いはない]
― 王座の間 ―
あー………彼に会うのは勘弁願いたいなぁ。
[揶揄>>95に返るのは軽口めいた言葉と笑みだったが、紡がれたものは至極本心だった]
[親書を受け取った魔人の表情>>96を静かに見遣る。
そこに記されているのは魔人にとって愉快でも何でもないもの。
案の定、その表情には冷たさが表れた]
そこに記されていることが全てだよ。
[問う声>>97に返すのは、はきとした言葉ではないが、是]
残念ながら諌める理由が無くてねぇ。
[紡ぐ声には僅か笑う気配。
男にとっては利害の一致、それを止める理由などどこにも無い]
不死の伝承は確かに残っているけれど……
生憎と、私の一族に伝わる真実は遠い昔に消されてしまってね。
それが真実かまでは私には分からない。
分からないものに怯む必要は無いだろう?
この眼で見たものが真実ならば、私は可能性に賭けるよ。
[そう、可能性が無い訳ではない。
手に入れるのは困難かもしれないが、
我らが
私が言えるのはそれだけだ。
[それまでの笑みを潜め表情を正し、男は紅の魔人を見据えた]
― カトワールにて ―
[数週間が経ち、希望を求めた村人が沸き上がっている>>83]
俺は治安部隊ではない。
ゴブリン、オークを放て!!!!
[魔王が命令したの場所は、ハールトー
ここで兵を無駄に消耗させるわけにはいかない。
途中で引き連れた、魔属をここで投入する]
希望などただの世迷い言…
信じればこうなるだけなどだ!
[希望に沸き上がる群衆が、血の海に染まる]
…貴様も、自分以外のものにかけるくちか。
[青い瞳がもう一つ冷えた。
だが、それはすぐにゆるい笑みへと変わる。]
俺に従えないと言うなら俺を殺せばいい。
実にシンプルなことだ。
おまえの希望とやらも、持って回った言い方は止せばいいものを。
だが、正面切って宣言してきた胆力は評価しようか。
/*
ところで、希望の種、って、こう、もうちょっとなにか具体的に欲しいところである。
なんなんだろうそれ。魔法なのか。
それとも単に檄文なのか。
後でメモででも聞いてみるか。
/*
まったくどうでもいいことなんですが、
なんかすごくニヤニヤしてしまう。
自分がされたらこそばゆくて転がってるような気がする的な。
あははは!助けにこぬ救いなどあるものか!
ハールトへ!王子は俺が打つ!
[松明を群衆に投げ込み、高笑いがこだまする。
火の海と化した場所には、冷たい微笑みを浮かべる。
人の絆などたかが知れていると、思いながら]
― 玉座の間 ―
私は人の上に立つ器じゃあないからねぇ。
これでも身の程は弁えている心算だよ?
[冷えた視線>>107を受けながらも、緩い口調で返す]
君を殺せば良いとは言うが、
そう易々と近付けてはくれないだろうに。
[次いで緩く笑う気配が声に乗った]
ははは、私は軍事には疎くてね。
そんな作法は聞いたことが無い。
[笑いながら、男の右手が左胸へと当てられる]
なので私はここでお暇するよ。
君に親書を届けると言う大任は果たしたのでね。
[その態勢のまま、礼節を持った一礼を一つ魔人へと向けた]
おっと。言い方が悪かったな。
魔のものの習慣ではそうなっている、だ。
[一礼する男を変わらぬ笑みで見返す。
どこからか取り出したガラス玉を指先で弄びながら。]
まさか何事もなく帰れると思っていたわけではあるまい?
それとも、この俺が聖人君子にでも見えていたか?
───だが生憎と礼節だのなんだのとは無縁でな。
[ぽろりと、取り落したかのようにガラス玉が零れ落ちる。]
次元の境は不定にして流転するもの。
だが今一時、壁を築く。
閉じよ。何人たりとも汝を超えること能わず。
[呪文の完成とともに、ガラス玉が砕けて散った。
同時に、不可視の球体が猛烈な勢いで広がっていく。]
俺を解放した功績もあるからな。
部屋を出るまでは許す。
そのあとは、勝手に帰るがいい。
ただし、俺の配下が何をするかは、保障しない。
───それと、わかるだろうが、
城から出るまで
[いっそ朗らかに言い、話は終わりだと退出を促した。]
/*
転移阻害魔法
効果範囲:半径100m
効果時間:1時間ほど
というあたりを想定。
半径100mだとうっかり城門まで届かないんじゃないかとかいう気もするけど、まあ城は広いからなー。
― 玉座の間 ―
嫌な習慣だねぇ…。
命がいくつあっても足りやしない。
[遠い眼になったのもむべなるかな。
一礼から佇まいを正し呟く]
君の前に出て無事で帰れるとは思っていない、が……あ。
[言葉を返しながら、零れ落ちるガラス玉>>112を見る。
しまった、と思うも時既に遅し。
呪>>113は成り砕けたガラス玉から魔力が広がるのを感じた]
……やられたね。
仕方がない、命がけの脱出行と行こうか。
[転移を封じられた>>114と知り、男は深く息を吐いた]
…ま、ここは君の寛大な心に感謝するとしよう。
また会う時を楽しみにしているよ。
[ここでは果てぬと言う精一杯の宣。
もう一度形式ばった一礼をすると、男は白と黒のマントを翻し、玉座の間を辞した*]
/*
喉……(
28回 残318pt
私は何をこんなに喋っているのだろうな(
昼も居るせいではあるけども!
平日は仕事なので大丈夫……多分。
― 玉座の間 ―
[男が出ていくのを見送って、玉座に深く腰掛ける。
もう一度親書を眺め、それをぐしゃりと握りつぶしたところで、コカトリスに髪を引っ張られた。]
こら。いい加減にしろ。
なんだ?俺があいつを外に出したのが気に食わないのか?
追いかけたいとか言うなよ。
おまえの石化は面倒なんだぞ。
[こけ、と首を傾げて魔鶏はおとなしくなる。
これの蹴爪に蹴られて石柱になってしまうと、撤去が骨なのだった。
ゴブリンていどならともかく、オークの石像は動かすにも壊すにも手間がかかる。]
あの男を捕えたら、俺の前に連れてくるよう言っておけ。
生死は問わん。
[側に控えるものへ告げた後、下がると言い置いて玉座の間を出て行った。]
― 王城 ―
[男は玉座の間を出て通路の先へと視線を向ける]
改築されてたりしなければ、帰り道は分かるんだけど…。
[魔やそれに組する者達が犇めき合う場所で、無事外まで出られるかと言われたら、是とは言い切れない]
私は英雄にはなり得ないからねぇ。
[そもそもが歴史の影に生きてきた一族。
歴史の表舞台には出ない者。
故にかつて魔人を封じた時も、封を為したのはシェーンバルト王国の祖とされ、男の祖はその影に潜んだ。
物魔の力を持っていても、それは身相応の力だ。
不利を覆す奇跡たるものは持ち合わせていない]
小物は無視、大物からは逃げる。
よし。
[詰まり逃げの一手で外へ出ることに決めた。
男は気配に注意しながら、脱出するべく移動を開始する]
― 王城内 ―
[研究室を出て、しばし歩けば目に入るのは慌ただしさ]
何だよ、賑わってんな……あー、そこのお前。
ちょっと来い。
[その慌ただしさに僅かに目を細めた後、近くを通りがかったゴブリンに目を付けて、手招いた。
が、手招かれた方は、こちらに気づくとびく、と身を震わせる]
……なんだよ、その態度。
別に、触媒寄越せってんじゃねぇ、何があったか説明しろってだけだ。
[その態度にややジト目になりつつ、そう言って]
……説明すんのも嫌だってんなら、別にいーんだぜ?
お前から触媒『もらって』、状況把握の術展開するまでだ。
[さらり、口にするのはどこまで本気かもわからぬ言葉。
味方の一部から恐れられる由縁──触媒の提供強制。
『吸血術師』などと称される所以を交えた要求を突き付けられたゴブリンは、竦み上がりながらも現状を説明し。
説明し終わると、脱兎の勢いで逃げて行った]
……しかし、まあ。
馬鹿正直ってぇか、なんていうか。
[歩きながら思うのは、『使者が訪れた』という事への感想]
送り込んだヤツにそれだけの自信があったのかもしれんが。
……単身特攻がどんだけハイリスクなのか、くらいはわかりそーなもんだろーに。
[淡々と紡ぐ声音に、感情の色はない。
それに、肩の毛玉はもそそ、と物言いたげに身を震わせ。
直後、何かに気づいたように、きゅきゅ、と声を上げた]
― 王城内 ―
お、っと、 っと!
[魔やそれに組する者を避けることにしたとは言え、全く遭遇しないと言うわけには行かない。
幸い、今は小物にしか遭遇せず、無視して駆けることで突破する方法を取った。
その時も前へと立ちはだかったゴブリンを跳び越え、顔面を踏みつけて先へと急いだところで]
[騒然とする城内を背に、王の間を出る。
王の私的な区域までついて来るのは、コカトリス1羽だけだ。]
おまえ、どこまでついて来るつもりだ?
確かに、おまえは俺のしもべだとは言ったが。
[振り向いて文句を垂れるも、コカトリスはこけ?と首を傾げるのみ。
諦めて再び歩き出せば、とててと離れずついて来る。
要所に立つ警護の兵は、何も見ていないとばかりに視線をまっすぐ前へ向けていた。]
― 浴室 ―
[部屋で服を脱ぎ捨て、奥の扉を抜ける。
そこには、魔王専用の浴室があった。
これも大理石で作られた浴槽には、湧き水を沸かした湯が張られている。
澄んだ湯に魔人が足を踏み入れれば、湯色が黄色がかり、微かに硫黄の匂いが漂った。
湯の中でくつろぐ体は、戦士というには細い。
その体を覆うのは、あまり陽を知らぬ白い肌とモザイクのように入り混じる黒い岩のような肌。
人ならざるその徴はまさに
[身体を伸ばした魔王の元へ、人間の女が恐る恐る近寄る。
肌を擦り洗う彼女らを無いもののように扱いながら、浴槽のふちに腕と顎を載せて、ここまでついてきているコカトリスを眺めた。]
王子は、俺に勝つ気でいると思うか?
それとも、2年前と同じただの無謀な暴走なのか?
[問われたコカトリスは首を傾げるだけ。
それで構わないのだ。これは自問自答だから。]
あの時の奴にロルフの光はあれど、
見るべくもない小さなものだった。
奴がこの2年の間にどう変わったか知らんが、
俺を殺し得るほどになっていたなら、
……あるいは。
[沈みゆく思考を振り払うように、頭を揺らす。]
馬鹿だな。
なにを恐れる必要がある。
竜がついていようと所詮はただの若造だ。
刃向うのなら叩き潰すだけのこと。
[こけー、と羽をばたつかせた魔鶏の頭を撫でて、ざぶんと湯の中に沈んだ]*
[湯の中、静寂に包まれて上を見上げれば、無数の泡が昇っていく。
息苦しさに身を委ね、思考を拡散させれば、泡の中に記憶がゆらぎ映し出された。]
― 記憶の断片(回想) ―
[彼を旗下に招いたのは、デーモンロードとクロドルフの戦いが激しさをましている頃だった。
自軍は未だ人間に対して優勢だったが、各地で魔物の敗走が増えていた。
そんな折、彼を拾ったのだ。
人間に石打たれ、放逐され、彷徨っていたクレステッドを。]
[実を言えば、彼を知ったのはその時が初めてではない。
それよりもずっと前、自分がただの人間だった頃までさかのぼる。
人が戦う力を得られるようにと魔法を教えていた魔術師がいた。
魔物に対抗できる人間を育てるための場。
その師の下で魔術を学んでいた時、同門に"死"を扱う魔術を研究している者がいる、と聞いていた。
悪魔の力を身に宿して力を得るべきだと主張しては他の魔術師から白眼視されていた自分と、死からの復活という禁忌の領域に引かれている彼とはどこか似ている、と奇妙な親近感を覚えもした。
結局、自分はさっさと師のもとを飛び出してデーモンロードの元に走り、力を追及していたから、彼のその後は知らなかったのだが]
そうか。
おまえもようやくあいつらに愛想つかしたのか。
[親しげな口調で出迎えた魔人を、彼がどう思ったかは知らない。
ただ、彼が望むままに研究施設を与え、材料も提供した。]
おまえにしか為せないことを為せ。
俺は、それを為した。
才能があるのに、それを思う様振えないような世界などおかしいだろ?
おまえの才能を拒否した連中を見返してやれよ。
力を手にするんだ、クレス。
誰にも、文句を言わせない力を。
[思えばそれは、自分なりの使命感だったのだ。
抑圧されたものを解放し、
自分に続く人間を作ろうという。]
魔物は人間を虐げるし、人間は強い人間を抑圧する。
なら、俺たちが魔物より強くなって両方支配すれば、世の中もっとうまくいくじゃないか。
[あのころは、本気でそんなことを考えていた。]
[記憶の澱から浮かぶものは、脈絡もなく移り変わる。
そう。あれは落城間近のころ。
ロルフに率いられた大軍が城へ近づいており、
戦況を読めるものたちは、これが最後の戦いだと悟っていた。
クレステッドと二人きりの時間を作ったのはそんな折だ。]
残念だが、もうここまでだな。
俺はもう少し足掻いてみるが、
おまえはここを離れてもいいんだぞ?
俺に付き合って死ぬことはない。
─── ……
[己の胸に短剣を突き立てる。
それを、腹心はどんな目で見ていたか。]
…っ。
……見ろ。これだ。
[開いた胸から覗くのは心臓───ではなく、冷え切らぬ溶岩のようにひび割れから紅い光を零している石。]
そうだ、 。
これが、あの、デーモンロードの欠片だ。
[力の秘密、不死とも言われる秘密がさらけ出されている。]
/*
あ、訂正ミス……。
というか、御主んとこのコカトリがえらい可愛いwwww
ウチの毛玉は、膨らんで展開するまでまだかかりそうだからなぁ……。
…っ。
[かつり、とさらにその石へ切っ先をねじ込み、小さな欠片を掻きとった。]
……これ、を。
[荒い息を吐きながら、欠片を差し出す。
ほんのりと温かく、脈動する石。]
これを持って、いれば、繋がっていられ る。
は…、
わかるだろう。呼び合うんだ。
死ぬな。
俺も、死なない。
いつか必ず、俺の世界を取り戻す。
いいな。
――― …… … 。
[こぽり、と記憶の泡が弾けて消えた。]
― 王城内 ―
…私の役目は終えたから、
早々にお暇したいところなのだけどねぇ。
[向けられる言葉>>137に返すのは緩い口調。
相手がゴブリンなどとは比べ物にならない、大物であることは容易に察することが出来る。
ただ、男は直ぐにはその場を突破しようとはしなかった]
……君、カレル王子と共に居た者だろう。
何故ここに居る?
[2年前のあの日、王子らを転移させた後、取り残されていたのは垣間見た。
その先は見ていないため、魔人に命を奪われたかと思っていたのだが、例の幽鬼とは異なり実体として目の前にいる。
魔人の軍門に下ったと言うのが一番しっくり来るが、その理由が分からなかった]
― ベルガー島・港 ―
よし、この書類は輸送隊の方に回せ。
そこのお前!少し外に出てくる。
僕が戻ってくるまでに糧食の計算を済ませておくように。
[物資の差配を任されてから、普段に増して忙しい時間を過ごしていた。
現状、義勇軍は糧食から兵数に至るまで何もかもが足りていない。
それでも問題が発生していないのは、正確で過不足のない補給による所といえるかもしれない。それにしても、全くもって"余裕"という言葉とは無縁である。]
頼んでいた例のものは調達できたか?
よし、それは船に運び込め。おそらくハールトで使うことになる。
武器の方も問題ないようだな、そっちは倉庫へ運び込んでおけ。
[今は一分一秒でも惜しい。]
[次は部隊の再編を任されているレトの所へ向かう。]
レト殿、少し兵士の再編のことで相談がある。
部隊の訓練を済ませたら、練度の高い兵はカレルの部隊に。
そうでない兵の多くは貴方の隊に。
明らかに役に立たなそうな弱兵は僕の隊に寄越してくれないか?
[兵数不足を克服するための、ひとつの策。]
それと、僕の隊に割り振る兵士は少なくて構わない。
最悪、船を動かす水夫役さえいればいい。
……それじゃあ、頼むよ。
[外に話すことがなければ、そのまま立ち去っただろう。]
/*
ログが(白目
まぁ婆ちゃん軍関連にはあんま口出しそうにないしマイペースでいいかなぁ…。
回想乱舞も自分の首絞めそうなのでまずは帰宅した所からやろう そうしよう。。
/* メモ。
最終局面でギィに対する口調を変える方向。
ギィPL様まで驚かせないように、過去との口調変化については赤ログで示唆
現在の優先順位は、
ギィへの回答>ヴェルとの相談>エディへの返答>ギィ赤への返答
ギィ赤への返答とどっち優先か悩むが、ギィもこっちも最終日メンバーだし赤を急ぐ必要は無いはず
[途中、木に腰掛けて僅かな休息を取る。
それでも様々な考えが浮かんでは消え、頭の中を巡る。]
(この戦争、僕らはあらゆる面で的に劣っているが……
それでも、いくつかこちらが勝る部分はある。)
(戦略的な主導権は攻め手である僕らが握っているに近い。
防戦一方にならない限り、先手を打てる可能性は高い。)
(それに、カレルと僕の間では瞬時に情報のやりとりが出来る。
伝令によるタイムラグが無いというのは大きいな。)
(ローランドの檄のお陰で、各地で人間が起っているらしい。
これにより敵の兵力を分散できないだろうか。
如何ともし難い兵力差を少しでも埋めておきたい。)
(ハールトを落とした後はどうするだろう?
渓谷に砦を築くのならハールトに戦略的価値は無くなる。
それに復興に人出と物資を割く余裕も無さそうだが……。)
……っと、そろそろ戻って船の方を見に行かないと。
[少し前から、戦いに備えて船の改修を指示していたのだった。
進捗を確認するべく、再び港の方へ向かっていった**]
― ハールト目前の町 ―
ほほう。よく生き残っていたな。
...ふふ、いいこと思いついた。
そこの騎士を連れてこい!
獲物を追い詰めるのも楽しいが、その王子の力量量ってやろうか。
炙り出して仕留めてやる。
[魔王に従わぬシェーンバルトの騎士を、荷馬車の棒にくくりつつける]
……はぁ?
いきなり、何言い出すかと思ったら……っつーか、アンタ、もしかしなくてもあん時あそこにいたクチか。
[どこか呆れたような口調で言い放つのに合わせ、肩の毛玉がふるる、と震えた]
何故も何も。
……ここが、俺のあるべき場所だから、さ。
それ以外に、理由なんてねぇよ。
[問われた事に返す言葉は簡潔で、けれど、それ以外にないもの]
/*
みなのタスクがどんどんたまっていくのが楽しいw
自分のタスクは、ええと。
・希望の種に反応
・海岸でなんか召喚
・できたら儀式の間に顔出し
あと忘れてたこれ
・お風呂上りに、刻印について言及
なんかこう、おおむねソロールである。
― ハールトへ出撃 ―
魔王様に従わぬ者の末路、しかと見るがいい!
あははは!救いは何処へいった!
[荷馬車の騎士を見せしめに、兵を堂々とハールトへ出撃させる。
恐れおののく人々に、兵がつかみかかる。
ゴブリン、オークは好き放題暴れている]
― 王城内 ―
出来れば遠慮願いたいねぇ。
[魔軍による持て成しはかなり厄介だと言うのは魔人の言動で嫌と言うほど理解した。
故に相手>>145へと返す言葉は常に拒否を示す。
それらのやり取りには笑みを浮かべていたが、こちらが問うた反応>>146には表情を戻した]
まぁね。
介入しようと思ったんだけどねぇ。
邪魔が入って何も出来ず終いだったよ。
[返しながら、視界に震える毛玉を映す。
使い魔の類だろうか、あまり見ないいきもののようだ]
在るべき場所、ね……。
あの極限の場から、不安定な転移としながらも逃がした者の傍は、
君の在るべき場所では無かったのかい?
[ベネディクトから経緯を聞いているため、目の前の人物が王子の傍付きであったことは知っている。
そのことを挙げて、男は更に問いを重ねた]
―玉座の間―
[主に呼ばれれば>>72「はっ」と即応し。
自分もハールト方面へ向かう、という指示に、]
成る程、竜退治……英雄譚のようでむず痒くもありますが。
しかし主命とあらば。このクレステッド、全力で当たらせていただきましょう。
[と、まずは納得したように首肯。]
……とはいえ私といえど、確かに一人で竜退治は厳しい。
ギィ様の兵、しばしお借りすることになるでしょう。
どの程度必要かは、また後程。
[そう言って恭しく礼を返す。
それは彼の「命令」でなく「依頼」であることも解ってはいるのだが。
妙に硬い姿勢は、彼なりの、魔王との接し方なのであった。]
/*
ライナーに構ってあげたいが、私は王城…。
そして喉…(
NPC(一族の者)をあんまり便利に使いたくないしなぁ。
火を放て!
派手にやらねば、獲物はかからん!
王子以外には目もくれるな!
[荷馬車の騎士は殴られ血を噴き出しても、ライナーを睨み付けている]
何を見ている!
[気にくわないー
その討たれても信じれば報われる、生気の炎が消えない目。
ムチを取りだし、何度も殴り付けて顎を掴み]
王子の居場所を吐くなら、その命ー
助けてやってもいいぞ?
あははは!
[もちろんそんな約束は守られるわけはないー]
[さて、「渡したいもの」>>73と称されて引き出されてきた馬>>74を見れば。
感情をあまり表に出さない彼にしては珍しく、その目に宿るものは歓喜であった。]
……これは……素晴らしい。
ギィ様の招請を断るような先の見えぬ者には、勿体無い代物です。
黄泉帰りの私の愛馬となるに、これほど相応しい者もそう居りますまい。
[喜びを隠さずにそう答え。
その禍々しい馬に近寄って、その体に触れれば。満足気に幾度か頷いて。]
よし、貴様に新たな名前をやろう。
貴様の名は
[その馬を体現するには実に相応しい命名をすれば、馬は興奮したように体を震わせ、前脚で空を蹴った。その姿を見ればクレステッドは満足気に頷く。]
[愛馬となったドレッドがオークに連れられ外へ向かうのを見送れば、ギィに向き直り]
この素晴らしい贈り物……ギィ様への恩義が一つ増えてしまいました。
礼には足りませんが、戦いの悪鬼と見まごうほどの活躍をご覧に入れましょう。
[彼にしては熱のこもった返答を返せば。出撃の準備のため、一旦その場を外す。その後、ヴェルザンディに呼び止められることとなる]
……ああ。
『務め』に殉じるのが当たり前、と。
そうしなきゃあ、生きてけねぇ、と思い込んでた頃は、そうだったな。
[毛玉から手を離し、淡々と告げる。
声音に感情のいろは、ない]
……けど、今は違う。
俺が正しくあるべき場所、あるべき態を見出した。
だから、俺はここに……御主の下に、在る。
[言葉と共に紡ぐのは、魔力。
闇の気配の色濃く滲むそれは、二年前とは明らかに様相を違えるもの]
― 王城内 ―
ま、それなりには、ね。
[溜息混じりの言葉>>154に短く返し、問いの答え>>155を聞く]
『務め』……。
ずっと押し込めていたものがあったと、そう言うことか。
[男は眼前の青年についてを良く知らない。
故に、紡がれる理由は違和感無く受け取ることは出来るのだが]
………だが、『務め』だけであそこまでのことが出来るものかい?
[その点がどうしても引っ掛かる]
押し込めていた自覚があるなら。
魔の下が君の在るべき場所だと言うなら。
あそこで王子を無理矢理転移させる必要は無かったはずだろう。
王子と相対することを是とするなら、尚更。
[魔力の発生を感じても、男は言葉を止めない]
/*
さて、ふみふみ出来ているのかどうか(
でもちょっと脈絡無かったな。
王子に生きていて欲しい、と言うのはあったと思うのだけど。
ところでそのけもけもなんなのくろねこさん!![気になってしゃーない]
― 浴室 ―
ぷ、は…っ
[湯の底に沈みすぎて、危うく意識を失うところだった。
いや、実のところずっと沈んでいてもそこまで問題ではないのだが…]
……つう…。
[意識を覚醒させたのは、痛みだった。
心臓がある位置を中心として、十字に走る二本の傷。
聖剣によって刻まれたそれ]
く、そ…っ。
[未だにじくじくと痛む傷を手で押さえ、
苛立たし気に腕を水面に叩き付ける。
びくりと竦んだ女たちは、魔人の視線を受けて慌ててその体を拭き始めた**]
―城内 作戦会議室―
[さて。単身で向かうわけでもないのならば、兵をどう運用するか、しっかり考えなければなるまい。
儀式の間で行っても良かったのだが、こういう作業は作戦会議室の方が落ち着く。
地図と、その地図の示す実際の地形を現す鏡と、何枚かの紙、そしてペンを持ち、作戦会議室で作業をしていれば。
自分を探していたらしき、ヴェルザンディから声が掛かる。>>91]
……作戦会議というわけか。ちょうどいい、私も
そちらでは迎撃部隊と奇襲部隊を編成している、というわけだな……ふむ。
[暫し地図を見つつ、考えている。時折その指は地図上をなぞる。敵側の進軍ルートをトレースしているようにも見えた]
……そうだな、まずは、前提を合わせておこう。
あれからもう2年になる。……どこに隠れていたかは知らないが、忌々しいことに連中は2年間も隠しおおせた。ライナーやシェットラントのような、人間の目まであったというのに、だ。
第二王子と竜の力があるとはいえ、2年間も我々の監視の目を掻い潜り、そして軍を結成した。定命の連中が、だ……2年間動かずに生き延び、情報を徹底的に秘匿した上で軍を結成するなど、容易なことではない。
とすると、連中の中に商業にも長けた知恵者がいるのだろう……ここまでいいな。
[ヴェルザンディの応答を待って、更に続ける]
しかしだ。奴らは隠れ続けるということをせず、ここに来て姿を現した。隠れ続けていれば生き延びられたかもしれぬのに、あえて姿を現したということは……これは、死を覚悟した無謀な行動ではない。勝利の可能性を見た上での挙兵だ。
それに、ハールトの自治軍も奴らの下にあると聞く。最後まで抵抗し、生き延びた強者どもだ。
……無策、空手という事が、あるはずがない。
そして恐らく、連中の目的はハールトではなく………
[ここだ、とばかりに。
自分たちが今居る王城をペンで指し、ヴェルザンディにしっかと目線を合わせ]
………しかし、だ。
[ここで少し口調を変え。口調は問いかけの色を濃くする]
忌々しいことに我々は、連中がどの程度情報を持っているかを知らない。それ以上に、連中の勢力がどの程度か、ということもまだ解っていない。
さらに言えば、このハールトの地形。
[と言いつつ、地図上のハールトを指さして。それから、鏡の写す光景に目をやり]
こうして見ることこそ出来るが、実際に触れてきたのは連中の側。
……我々は、もしかすると今の情報量では負けているやもしれない。
……そこで、だ。
こんなことを提案したなどとギィ様に知れたら懲罰ものかも知れんが………
[しっかとヴェルザンディを見据えて、真剣に問いかける]
………このハールト迎撃戦。ある程度の抵抗を装って、あえて捨てないか。
それで連中が油断するならしめたもの。そうでなくても、真っ向切って敗北するよりは、得られる情報も残せる命数も多かろう。……どうか?
……ああ、そうそう。
[最後の一言だけは、底知れぬ冷笑めいた表情で。]
このことは当然、ライナーには秘密の上で、な。
[その意味することをわかった上で、言い終えた。
一部隊くらいは必死でなければ、連中に気取られる。そのための「コスト」と思えば安いものだ、とばかりに]
− ベルガー島 軍議中 −
[別働隊を峡谷に送り込むというベネディクトの提案に手を打った。>>57]
それがいい。
戦闘で活躍する場がなくとも、砦を作る際の下準備に有効だというのは辣腕経営者ならではの発想だね!
レト、
協力してくれる民の中から、山に詳しい炭焼きや弓を使い慣れた漁師、それと土木の経験のある技師などで、工兵隊を選抜してほしい。
その部隊は、ファットリア海岸から山づたいに進んで、敵が眼下の渓谷を通過する際に奇襲をかけること。
のちのち、建築資材に使えそうな石や木を落としたり、弓で射たりだね。
もともと兵士ではないのだから、できれば接近戦に持ち込まれないようにしたい。
[思い出したように、ヴェルザンディにもう一言]
……ああ、そうそう。
この戦、少なくとも私は前線までは出る。
連中の勢力を見極めねばならないからな。
[そして軽く目を閉じて、まるで期待してないような言い方で]
それで運良く王子や竜でも退治できればいいのだが。
ま、これ以上話してても、時間の無駄ってもんだし。
……お持て成し、受けてもらうぜ、おっさん。
[半ば強引に会話を打ち切り、血石の指輪に紅を食ませる]
全ての礎、我が根源に応じよ。
影は普遍、大気は可変。
何れにもあり、何れにもなきものどもよ。
重なりあいて、縛を編め!
[呪を紡ぎつつ膝を突き、右手から引き抜いた短剣で床の上に魔法陣を描く。
描かれたそこから、ずるり、と這い出るのは闇色の蔦のようなもの]
……行け!
[最後の呪と共に短剣の切っ先を向ければ、蔦はそれに応じ、対する男を捕えんと床を這った]
/* 我ながら容赦ねえなーこの子。
というか書いてたら手が勝手にこういう方向に行けって……。<能動的にライナー見殺しルート
秘話にしようと思ったんだけど、そうしちゃうとライナーが最後に魔王軍に毒づけないからあえての白ログで。
/*
>>163
捨てられた(うるうる
は、ネタでwそれくらい魔属なら、やるよねー
嬉しい!
捨て去っていたぶってくだはい。
あ。マゾ属性出てきちゃったw
― 王城内 ―
[男の投げかけた言葉に表情を変える青年>>168。
肩に在る毛玉も同調するように身を震わせていた]
(強ち外れでもない、かな)
[可能ならば引き戻したいところだったが、そうそう上手くは行かないらしい。
だが無感情だった先程に比べれば、青年の声には感情が乗っている。
割り切れていない可能性は十分にある]
時間の無駄とかおっさんとか、酷い言われようだ。
でもそうだね、私もここであまり長居はしたくない。
[”お持て成し”のために身を裂く青年に瞳を細めつつ、男は逃走の構えを取った]
痛々しい使い方するねぇ。
…まぁ、私も似たようなものだけど。
[男は両腕でマントを跳ね上げ、両手首を合わせ前方へと突き出す]
迸れ 怒りの念
うねり 轟き
[両腕を突き出した状態で腕を半回転させると、両手の間から焔の渦が飛び出した。
這い寄る闇色の蔦を打ち砕かんと渦を巻く。
懐で黒紅の結晶が砕けると同時、男は青年に向かって床を蹴った。
万一を考え右手は左腰のファルカタへ。
床を走らず飛ぶようにしての接近を試みる]
− ベルガー島 軍議後 −
[ローランドに呼び止められて、渡されたのは不思議な形の結晶。>>78]
これが──父の残した最期の想い?
優しい色をしている…
[人の気持ちが結晶になる理由について深く問うことはせず、ローランドの言葉を受け止める。]
うん、大事なものを託された。
ありがとう、身につけて、いつも思い出すことにする。
[その後、この薄桜の十面体は、小さな革袋に入れられてカレルの首から下げられることになる。]
それと、ローランド、
ギィの復活の顛末について、話してくれて感謝する。>>58
あなたも、あなたの一族も重荷を背負わされてきたんだね。
英雄王でも倒すことができず、封印するしかなかった相手──我々の置かれた状況は、けっして楽なものじゃないと改めて思うよ。
けれど、過去にできたってことは、「絶対不可能」じゃないってことでもある。
『語り継ぐ者』よ、
贖罪のためでなく 希望の実現のために、生きて。
わたしも、あなたの血筋によってでなく、あなたという個人を必要としている。
っても、俺よりおっさんなのは違わねぇだろ!
[ある種どうでもいいような突っ込みを飛ばしつつ、傷を広げて新たな紅を血石に与える]
全ての礎、我が根源に応じよ!
静謐なる闇の力、全てを貫く一矢と変えろ!
[短い呪と略式の作図で放つのは、闇により編まれし魔力の矢。
一度距離を開けてはいるものの、術行使のタイムラグは、接近を許すには十分すぎるもの]
/*
とこ、ろで。
やっぱりあれだよね、この、言い切り型のスペルキャストはすげー作り易いwww
ちなみに、今回のスペル構築は、どっかの腹黒永劫者の次元魔法と近いラインだったりする。
要素と、変化方向を示した後で、それを行使する宣言文とか命令文を入れる構成。
勢いが一番乗せやすいんだよなあ、この形式。
[そして、ギィの都となったジルヴァーナへとローランドを送り出す際にひとつ、個人的な頼み事をした。]
エディ──エトヴァルト・ヘルグリューンという人を探しているんだ。
[その人となりと離ればなれになる経緯を告げ、彼に関することがわかったら何でも教えてほしいと切望した。]
わたしが今ここにあるのは、エディの犠牲によってなのだから。
彼には見届けてもらいたいんだ。
− ベルガー島 草原 −
[ベネディクトの差配により、物資は迅速かつ公平に届けられているようだった。
駐留地の様子を肌で感じがてら、カレルは老婆姿のディルドレを広い草地へ誘う。
そこには、ベネディクトがクロスター国から連れて来てくれたペガサスがいるとのこと。]
ルストを紹介したいんです!
うん、ここの空も広くて気持ちいい。
[カレルは両手を広げてのびをする。
この2年間、カレルを護り育ててくれた竜の隠れ家も、大森林の中にありながら空の開けた場所だった。
今にして思えば夢のような時間だ──**]
― 軍議後/ベルガー島 ―
[差し出した
魔人復活の顛末について>>174 >>175を言われると]
重荷……とは思っていないかな。
それが私達一族の役目でもあるから。
それに、我々一族はある時を境に伝えるべき事柄を失ってしまったから。
私はそれを知らずにこれまで生きてきたんだ。
その無知から今回のことを起こしてしまったからね。
一族全体の役目として今回のことにはあたるよ。
[苦笑気味の表情で言う]
魔人を相手にするのは確かに楽じゃない。
けれど、貴方の言うように不可能と言うわけじゃない。
[王子の言葉は男の考えに通じる。
そのためには命を投げ打つのも辞さない心算]
[だったのだが]
カレル王子……。
[告げられた言葉に男は息を飲む。
血筋ではなく個を必要とすると言われたのは男にとって驚くべきことだった]
……承知した。
皆の未来のために。
生きて成し遂げ、後世にこのことを伝えよう。
[男は直前までの己のあり方を改める。
願われて、裏切ることなど出来ようはずも無かった]
[王都へと出発する際、王子から頼みが紡がれる>>179]
エトヴァルト・ヘルグリューン…。
貴方の傍付きの者だね。
[話を聞いて、ベネディクトから聞いた者であると判じ、男は諾の意を込めて頷いた]
可能ならば、探りを入れてみよう。
義勇軍の参戦も合わせ、朗報をお待ちあれ。
[そう王子に告げて、男は王都へと向かったのだった*]
― 王城内 ―
[そしてその捜し人が目の前にいる]
(連れ帰るのは無理だが……会えただけでも重畳かな)
[あまり良い報告とはならないかも知れないが、情報は情報だ。
伝える価値があるもの。
ここは何としてでも切り抜けなければならない]
そこは否定すべくもないな。
[返ると思わなかった突っ込み>>178に少し笑いつつ返して、相手が更に呪を紡ぐのに関わらず距離を詰める。
こちらは呪を使わず、ただ近付くのだけを念頭に置く]
───エトヴァルト・ヘルグリューン!!
[相手が名乗っても居ない名を呼び、術が放たれるのも構わずゼロ距離近くまで近付いた]
ぐぅっ…! ……はああぁ!!
[闇の矢を左肩に受けながら、男は距離を詰めた相手の腹目掛けてファルカタの柄の先端を叩き込む]
― 回想:王都陥落から半月ほど後、王城 ―
[返答としては若干遠回しな表現>>34に、エトヴァルトの余裕を見たのか。
クレステッドは、まずは安心したように頷いた。
そうして、エトヴァルトの、何か言いたげな視線を真っ直ぐに受け止めて]
エトヴァルトか……ふむ。よし、覚えたぞ。[と、自分の思い違い>>30を訂正しつつ]
……驚かせてしまったか。いや、すまない。君は昔の私に少し似ている気がしてな。
[クレステッドにしては随分と軽い口調でそう言い置いて。]
……と言われても困るだろうから。幽霊の昔話に少し付き合ってもらっても構わないかな?
[エトヴァルトが承諾するならば、クレステッドは「昔話」を始める。
大っぴらに話して回っているわけでもないが、別に隠すつもりもない、そんな話を]
もう……数千年は前になるのかな。
当時の私は、とある流派で魔術を学んでいた。
今となって思えば、才能はあったんだろう。師匠は少なくともそこは否定しなかったからな。
私は当時、人間には力が足りないと感じた。だから、魔術の智慧をもっと深めるために、誰もが触れなかった領域の研究をしていた。最初のうちは先輩や師匠も、私を応援し、支援してくれていた。
……だが、私の研究が、それまで誰も触れてこなかった死者蘇生魔術の深淵を暴こうとした時、連中は一斉に手のひらを返してきた。同門を含めて魔術に関わる者は誰一人、私とは一切の口を利いてくれなくなったよ。
いやあ、悔しかったさ。憎かったさ。仲間のために新たな力を得ようとしていただけなのに。それをどうして放逐するのかとね。
ましてや、魔物に侵略を受けているというのに、だ。力こそが必要なことくらい、誰にでもわかろうに。
そして私は、当時魔人であったギィ様に拾われることになったわけだが……
まあ、これだけ話せば、ひとまず十分だろう。
[昔話をざっくりと終えて。
さて、エトヴァルトの目を見て、目線は僅かに検分するような色を帯びて]
……君の目はその頃の私によく似ている。
……弱きままであることに甘えた、ぬるま湯に生きる者達を憎み、ただ力を求める目だ。
[自分の解釈を述べてから、提案を一つ]
私は君を、結構買っている。うまくすれば一端の将になれるのではないか、くらいにはね。
もし、もしも、だ。
君が我軍において、ギィ様から一目置かれる、そのくらいの存在になれば。
「儀式の間」の管理を、君に任せる日が来るかもしれないね。
[エトヴァルトの表情の変化を確認しつつ、ゆっくりと告げた]
もしそうなったら、私からギィ様に進言する。
その日が来ることを願っているよ。
[表情は真剣そのもの。嘘を言って意識付けをしたい、と取るには、その表情はあまりに真剣だった**]
― 王城内 ―
[相討ちのような様相。
叩き込んだファルカタの柄は直ぐに戻し、よろめくようにして男は一歩後方へと下がる]
……宣戦布告は完了した。
いずれまた会うことになるだろう。
今日のところは引かせてもらうよ。
[短剣が落ちる音>>194が響いた後、男は宣してエトヴァルトの横を擦り抜け行く。
エトヴァルトの肩に居る毛玉が形を変えていたのは気になったが、今は言及する余裕は無く。
ファルカタを離した右手を左肩に当てながら、その場を離れるべく駆け出した]
ち……き、しょ……。
[物音に気付いた魔軍の兵がやってくる頃には、男の姿は既に遠い]
……俺は、いい。
それより、『御客人』、逃がすんじゃ、ねぇ……行け!
[素っ気ない指示を与えて兵たちを追撃に向かわせるが、間に合うとは思えなかった。
ともあれ、他者の気配が途切れると、は、と大きく息を吐き]
…………いつ、まで、も。
甘ったりぃ、こと。
語ってんじゃ、ねぇ、よ。
[低い声で吐き捨てた後、唇をきつく噛みしめる。
その様子に、毛玉がきゅう、と鳴いて、ぱたり、と尾を振った。*]
― 記憶の断片 1/3 (回想) ―
[最初に彼に拾われた>>*1 >>*2時は。正直言って半信半疑だった。
一目見た時は人間かと思っていた。だが、しっかりと見れば彼は人間ではない事がわかる。
とはいえ。その者が人間であるかないかなど、正直大した問題ではなく。]
………いいえ。………人間に対する希望など、とうに途絶えております。
[困窮の果て。食うのもままならない状況になってしまった。人間はこうも残酷なのか。
そのくせ力への執着も薄い。ああ、本当に救いがたい、と心は言う]
あなたは素直だ。人間などより、よほど素直だ。
ならば、私も微力ながら力添えをしましょう。それが私の恩返しというものです。
[見返してやれ、という彼の助言は、確かに力強く、有り難いものだった。
だが。クレステッドを動かすのはもっと別のこと。それは、自分に大義名分を与えてくれた、という事実だったかもしれない]
……確かに。あらゆる者達を支配できれば。その時は、ギィ様の理想も成ると言うもの。
[そういうクレステッドの表情が、言葉に反して沈み気味だったのは。それが、夢想に過ぎないと、彼には解っていたから……かも、しれない]
なんだ?それは。
売れない吟遊詩人の歌かなにかか?
オークの頭ほどに中身がないな。
[酷評はすれど、実際にその言葉に応じて人間たちが騒いでいるのも事実だ。
これを聞き出すために何人の命が散ったことか。
誰もが一様にひかりを口にし、反抗心を剥き出しにしていたと聞けば頭が痛くもなろうというもの。
希望のひとつもなく、死の恐怖と隣り合わせで生きている人間にとっては、強く希望を掲げる言葉にすがりたくなるのも自明の理か、と納得する。]
その噂を流している者を見つけ出せ。
捕えたら殺して晒せ。
見つからなければ適当な人間を晒せ。
空虚な希望にすがった愚か者の末路だとな。
[命令は、すぐに街や村で実行に移されるだろう。
凄惨な光景が繰り広げられるだろうが、それで流れを押しとどめられるとまでの楽観はできない。]
― 記憶の断片 2/3 (回想) ―
[恐らく「次の戦い」はない……撤退戦まで含めて「戦い」というならば、そういうこともないだろうが。
その時のこと>>*5は、数千年経った今もよく覚えている。]
……莫迦を言うものではない。恩義を受けたものが、恩義を与えたものよりも先に死ぬなど!
[その時の表情は……ああ、そうだ、あんな表情。
怒りに目を見開くなど。そんな感情、憎悪に飲み込まれたかと思っていたのに。
冷静な口調もその時だけは忘れて]
それに。
無為に生きてギィ様の思いが踏みにじられるのを見るくらいなら。
……いっそこの場で、ギィ様の為に死んだ方がマシです。
[その言葉は。何の計算もなく、ただ自然に口から出ていた。
つまりそれが自分の願いなのだと]
…もうひとつ手を打つか。
例の馬賊の馬車が来ているな?
奴らの頭目に伝えさせろ。
くだらない希望にすがって街や村を逃げ出す連中を追って捕えるか殺すかしろ、とな。
……ああ、それと───
[少し考えた後に、付け加える。]
そろそろ直接俺に使われる気はないかと聞いておけ。
あれの嗅覚と牙が、欲しい。
[命令を伝えたあと、玉座に身体をうずめる。
馬賊がいくら有能でも、すべての流れを狩ることはできないだろう。
使える配下はいくらでも欲しいと思う。
オークやゴブリンに任せられないことは、あまりにも多い**]
― カトワール 南西の森 ―
[ライナーの軍に帯同することなく。馬賊は馬賊らしくゆっくりと行動する。
とはいえ、すべてが騎兵で構成された馬賊は機動力が高く、一緒に行動するなどめんどくさいというのがあったからだ。
そしてカトワールにて火と煙、最近にはなかったほどの陰惨な気配を感じて、そこを迂回して、西の橋を渡り森に入って]
……探せ…
[王都、というか城では迷子になる...だが、外に置いての地理の詳しさではおそらく誰にも負けない。その知識を魔軍にも提出せず自身の財産として、難民を多く狩りだしていた。それが最終的に魔軍による人間たちの抵抗勢力駆逐が手早く完了しなかったことにも起因したかもしれないが、馬賊の視野は狭いのだ。考えてもいなかった]
― 記憶の断片 3/3 (回想) ―
[ギィは自ら、その胸を刺し……
そしてその破片を自分に渡す。
……呼び合う、と彼は言う>>*9。]
……わかります、ギィ様。……つまり。
[つまりそれは。
まだ諦めたわけではない、ということ。
これで終わったわけではない、ということ。
その時は自分の息ももう絶え絶えだった。だが。
この石だけでは。主君の命はともかく、自分の命の火が消えることを止めることは出来ない。……そのことに主君が気づいたかは解らないが、死者の復活の魔法を目指したクレステッドにはそれが明らかに解った。]
申し訳ありませんが……ギィ様。私の命はここまでのようです。
ですが……
― カレル保護の後 大森林 ―
フ――――…
[戦火の風は遠く、穏やかな光と風に包まれ、清涼な空気を内包したうっそうと茂る大森林の一角。
住処へと戻り、竜はカレルを地に下ろした後体を地に横たえた。
長い息を吐いて、瞑目するよう目を閉じ、呼びかけられても動かなかった。]
[暫くすると、竜はようやく目を開ける。]
…やれやれ。
ちょっと飛んで吠えただけでこうも消耗するとは…
あたしも歳取ったもんだ。
…ああ、大丈夫だ。
くたばりはしないよ、まだね。
[強大な力は持つも、以前のようにはいかないと。
暫し休息するように動かなかったが、竜は急にその身を縮めた。]
[身体を小さく丸めたわけではなく、文字通りにその巨大な体躯はずっと小さくな物へと変化する。
次に現れたのは、傍にいた王子よりも小柄な年老いた老婆だった。]
この格好の方が、何かと都合がいいからね。
[老婆はそう言い、口の端を上げた。
笑ってみせたが、少しだけ顔色は良くなかった。]
[……しかし。
この力を触媒とすれば。
自身の魔力は……十分。]
死する程度で折れるような私でもありません。……また後程、お会い……しま……――――
[息絶える直前、最期に唱えた呪文は、ギィの耳に届いたろうか。
触媒となって消える光を、ギィが見えることは叶ったろうか。
それは、
クレステッドの息は、確かにそこで一度途絶えた**]
…さてカレル、きちんと傷の治療をしてやりたいが少し待っておくれ。
[言いながら老婆は立ち上がり、森の方へと向かい手をかざした。]
地よ、森よ、盟約により
この地を巣とするあおみつがねが命じる
守りを固めよ、何人たりとも
例え聖なる物ですら
わが巣へ許可なく踏み入る事は許さぬ
臥所を鼠に荒らされぬよう、
木々は屋根となり、蔦は幕となり
流れる水は、獣の匂いを消し足音を奪い、
迷いの森となれ
[歳を感じさせぬ程の浪々とした声で、老婆は森の守りを固めた。
害ある者へは迷いの道を示し、害無き者ですら許可がなければ扉を閉ざす。
そうして竜の住処に立ち入る物が出来るのは、竜自身と昔から森に在る妖精精霊の類のみだった。]
余計な連中はここに入ってこれなくしたよ。
ま、あんたも出れなくなるけどそれくらいで丁度いいだろう。
勝手に飛び出されても困るしねぇ…
[戻って来た老婆はカレルの傷口に手をかざす。
痛みだけは取り去っておいた傷は、今度こそ緩やかに消えてゆくか。]
さぁてようやく落ち着いた。
死んでたまるかと言ったね、
ならば生きるために…あの城を取り戻すために、
あんたはもっと強くならなきゃならない。
今のまんまじゃ、兎が獅子に噛みつくようなもんだからね。
他にも色々…足りない物はあるだろうけど、
まずはお前自身が、変わらなきゃならん。
何物にも負けぬ力を。
何物を前にしても折れず揺るがぬ心を。
もっともっと強くおなり。
その為にあたしが力を貸してやろう。
竜の後ろ盾があるんだ、後はお前の心がけ次第だ。
ここに住む者は皆お前の味方になるだろう。
[そう首を巡らせば、森の木々の間には、人より小さな妖精や精霊が顔を覗かせこちらを伺っていた。]
― 王城内 ―
[呻くような声>>197を背に、男は無心に走り去る。
手負いとなった以上、逃げ続けるにも余裕は無い。
早々に封じの外に出て王城から、王都から離れる必要があった]
我が身を包め 逃避の念
不可視の翼 刹那生み出し我を支えよ!
[通路の限られた王城内を逃げるのでは埒が明かない。
適当な部屋の扉を蹴り飛ばし、中に居る者も構わず反対側にある窓へと駆け、打ち破った。
甲高い、ガラスの割れる音が響き渡る。
男は両腕を顔の前に掲げ、飛び散る破片から身を護り、呪により産み出した不可視の翼で落下速度を減じ、地面へと降り立った]
…あら。
[降り立ったのは王城の端にある小さな空間のような場所だったのだが、そこには既に魔物達が集まっていて。
ものの見事に男を取り囲んでいた]
だいぶ、拙い、かな。
[人は窮地に陥ると思わず笑ってしまうらしい]
ははは。
お前たちも力を貸しておやり。
まずは……この子が住む家だ。
[老婆が言うと精霊が動き出す。
ノームが森の木々からその身を借り、ドワーフが木々を組立て小屋を作る。精霊が水を呼びそこには瞬く間に小さいながらも住みやすい小屋が出来上がる。]
ああ、お膳立てはしてやるけど、
生活するために自分でやらなきゃならん事は自分でやるんだよ。
食事もだ、自分で何か獲ってきな。
なに、材料ならいくらでもここにはあるからね。
それから薪を切る時はこれを、
水をくむにはこれを使いな。
[そう言い何処かから取り出し渡したのは、刃のこぼれ錆びついた斧と、穴のあいた桶。どちらも使うには難しい物ばかり。]
逃げるが勝ち!!
[じりじりと包囲を縮めてくる魔物達を突破すべく、男は地面を蹴る]
我が身を運べ 逃避の念
[繰り出される棍棒や剣、爪を必死に避けながら、紡ぎ出すのは転移の呪。
ここは転移封じから外れた場所であるのを悟ったが故の行動]
駆けて 翔けて この身彼方へ!
[呪の完成と共に右腕を十字に切る。
砕けた黒紅の結晶が道となり、男は王都の外へと飛んだ*]
/* ようやく中の人やり終えた感だよ。4時間くらいずっとロル書いてるよ。なんという充実した日だろう。わきゃきゃ。
さて修行…といっていいかね。
それは明日からやるが、内容だけは教えておこう。
タムリン、おいで。
[老婆はピクシーの一匹を呼び出し、カレルの前に立たせた。
花冠を乗せた、手のひらほどの大きさのピクシーは、カレルの前に恥ずかしそうに立っていた。]
カレル、その子を捕まえな。手段は問わない。
タムリン、お前はカレルに捕まらないよう
昼夜と森を全力で逃げ回りな。
なお互いに仲間の手を借りるのは良しとする。
あたしは手を出さないがね。
さ、今のうちにしっかりと顔を覚えておくんだよ。
[ピクシーの顔の見分けなどつき難いだろうが、それでもあえてそうさせた。見分ける事も一つの修行。
それが済めば、今日はもう休むように告げて。
老婆は岩の上に腰かけ、その場でうたたねするように目を閉じた*]
― カレル保護暫くの後・大森林 ―
[老婆は基本的には石の上から動かなかった。
動くのが億劫というのもあるが、日に日に減りゆく体力を温存しなければならない状況でもあったからだ。
ゆっくり眠り落ちるならば、あと数年数十年はもっただろう命は一挙一動する事に減りつつある。
まったく無くなる前に、やらなければならない事を思い描きながら。
また修行として結界の中を走り回るカレルの様子を、つぶさに見守りながら時を過ごした。]
[その日も目を閉じ、追いかけっこをしているだろうカレルと妖精の気配を手繰っていた最中、ぴりとした物を感じ目を開ける。]
誰か来たね。
[老婆は石の上で目を開け、結界の内側から訪問者を見やり目を細める。]
ああ……お前、ローランドか。
[>>0:396紡がれた術と声には覚えがある。
迷わずたどり着けたというのなら、邪は無いと思いつつも、老婆は結界を開くには慎重だった。]
何用かい、ローランド。
返答次第では、お前でも今はここに入れる訳にはいかないよ。
[結界の外へと声を返した*]
[語られる、遠いとおい昔の出来事。
規模に関しては比べるべくもないが、それはどこか、他人事とは思えぬ内容だった]
…………。
[話が進むにつれて、伏し目がちになる青年の様子は、果たしてどう見えたか。
肩の毛玉は、案ずるようにふるる、と震え。
無意識、柔らかな白を撫でるように手が動いた]
……俺、は。
[似ていると評された所以。>>195
聞かされたそれに、掠れた呟きがひとつ、落ちる]
俺の、父と、姉は。
……王都陥落の混乱の中で、人を、護ろうとして。
……その、護った連中に、殺されました。
[肩の毛玉の対に残されていた、記憶。
今まで誰にも話した事のないそれを、ぽつり、漏らして]
俺は……ただ護られる事を望むもののために、力を使いたくは、ない。
それが、一族の在り方と言われ続けてきたけれど。
それが、正しいとは、どうしても、思えない。
[そこにある感情を憎悪とまで言えるかどうかは、まだ、自分の中で整理はついていないけれど。
ただ庇護を求めるものとは相容れぬ思考がある、とは伝わるか]
……だから、俺は。
俺自身のために、力を、求めて、ここにいます。
[伏していた目を上げ、静かに告げる。
迷いのいろは、そこにはなく]
そして、それが、この場の在り方に沿うなら。
それが、求められるなら。
その、『もしも』のために、俺は更なる高みを目指します。
[なされた提案の内容は、今の自分の立場からすれば突拍子もないもの。
すぐに信じられるかと言えば、微妙ではあるのだが。
向けられる真剣な表情に、他意は感じられない。
だから、こちらも偽る事なく、思う所を言葉に変えていた。*]
/*
うーん、様々対応するのに喉が足りない(
カトワール襲撃とか南の森に来られてるのとかどうにかしたいんだけども。
婆様からお返事来ちゃったしなぁ。
[しばらくして、ゴブリン君が報告を寄越す。さすがはゴブリン君。体が緑だから森の中でも強いのかもしれない。実際のところは知らない。
何はともあれ、隠れれる場所は多くとも、人が住め、そして隠し通せる場所。ともなれば、各箇所にアジトを作っている馬賊にとってみれば限定することは容易い。
そして騎士目亜(ナイトメア)は森の中だろうとずかずか入り込み、案内に従っていったわけだが――]
抵抗勢力の決起…じゃーなかったみたいだ、な。
[馬賊に囲まれ、武器すら持たずにおびえながら身を寄せ合っている人々など単に避難しただけという様相のものたち、疑問が湧きあがる。
さっさとカトワールにはいって状況を聞いていればこんな疑問は抱かなかったのだが、彼らは血と煙から発せられた匂いに従って過程をすっとばしていきなり結論にでてしまっていたのが原因であった]
― 決起流布後/カトワール南の森 ―
[『語り継ぐ者』の一族は命を全うすべく各地へと走った。
種が広まるにつれて呼応するものも増え、任を帯びた者は命じられた通りにそれらを連れてカトワール南の森へと集まり出す。
中には街や村に残り守護することを選んだ者もあり、押し寄せる魔>>106を必死に食い止めたりもした。
ただ、戦える者の義勇軍への参戦が街や村の戦力の低下に繋がり、被害が増える原因にもなっている]
遅くなったね、首尾はどうだい。
[王都脱出後、一度身を隠し傷の手当てをして、男は合流場所であるカトワール南の森へと現れた。
合流までには数日かかっており、森には呼応した者達がそれなりの数揃っていた]
……そうか、何人かは手にかかったか。
[まだ合流出来ていない一族の者も居るが、その他に消息を絶った者が居る>>202ことを聞く。
予測をしていたことではあったが、男の眉が分かりやすく下がった]
あと数日、合流を待った後、王子達との合流を目指し出発する。
準備は滞りなく、な。
[人数が増えればその維持に必要な物資も増える。
状況から最低限の量しか用意出来ないだろうが、士気維持のためにもそれは重要なものだった。
流布を続けながらも、一族の者達は密かに王国内を疾駆する]
― 城内 作戦会議室 ―
[>>161 城内の者数名にクレステッドの行方を尋ね彼が作戦会議室にいることは知り、そのまま足を向けた。
儀式の間か玉座の間以外で見かけることは少し物珍しくもあったが、少しだけ長く彼の顔を眺めるにとどめた。
前提を合わせるとの言葉には否などあるはずもなく、長くとがった耳を傾けた。>>162]
第二王子以外の連中に積極的に狩りの命は出ていなかったとはいえ、生き延びて力を蓄えたその力量は侮れば火傷をするのは此方、か。
[確認の視線に、首肯を返し、続きを促す。]
ふぅん…そうだね。
満を持して、ってことか。
[一気に王都の奪還までを果たすための準備を整えての蜂起であろうという推測。
視線を合わせて頷く。異論はない。
>>163 色を変える口調に、ひとつ瞬き、苦笑する。]
…もとより魔族の軍は力でねじ伏せるスタイルが基本になりがちだからね。
情報戦ではどうしても遅れをとるな。
クレステッドのような者が王の傍にいてくれるのはありがたいことだ。
[王が信を置くだけのことはある、そんな感想をそのまま述べながら、聞いていたが、己の意見を尋ねられれば、目を細めしばしの間。]
その問いに応える前に確認することがある。
貴方はこの戦、真っ向からぶつかった場合我が軍が敗北すると言うのか?
[情報不足の状態ではあれど、圧倒的な力と残虐性で捩じ伏せてきた魔物の軍が敗れる可能性を高く示唆する言葉の理由を問うた。]
勿論、慎重を期すにこしたことはない、が。
ハールト奪還で勢いづかれるのもまた面倒ではあるからね。
もう少し、貴方がそう考える根拠を教えてほしい。
[とはいえ、そこまで強固に反対する意志は無く、確認程度のもの、といった口調だ。
理由次第で此方の警戒の度合も変わるというもの。
>>164 ライナーには秘密、と聞けば、その意味を心得て唇が笑みを象る。]
……俺にとってはこの戦の勝敗よりも、重要な反撃の狼煙となる初戦、表に出てくるであろう第二王子を捕獲する方が重要だからね。
大勢を見るのは、貴方の方が得意だろうから迎撃部隊は其方の命に従うよう言っていこう。
毒矢を装備させた弓兵部隊が中心だ。
[>>167 続いた言葉に、少しだけきょとん、とした後。押し殺すように俯いて笑い声を漏らす。]
王子はともかく、竜退治とは…大きく出たね。
期待している、未来の
俺もあれには借りがある。
[冗談のように聞こえる言葉に笑いはしたが、竜を始末しないことには厄介なことになるのは目に見えていた。]
− 大森林 竜のすみか (回想) −
[2年前のあの日、ダークエルフの追撃を振り切って、竜がカレルを運んだのはシェーンバルト王国の南方に広がる豊かな大森林だった。
当時はそうと知るよしもなかったが。
一息に大陸を縦断してみせた竜は、長い息を吐いて、老いたと述懐する。
そして、言葉を裏付けるように老婆の姿をとると森に結界を張った。]
ありがとう。
でも、ベネディクトとエディを──
[カレルは不思議な力で傷を癒してもらうや、生き別れた友を探しに飛び出そうとして、まんまと結界に阻まれた。]
う…
[二人の身を案じて落ち着かないカレルに、老婆は、ふたりは生きてあの場を離れたと保証してくれた。
今はそれ以上を望むべくもないと、カレルは腰を据えて老婆の話を聞く。
やがて、彼女の説く理に頭を垂れた。
そして、修行の日々が始まる──]
最近じゃー、こンなこと少なかったと思うンだがよ。何があったから応えれるやつ、いるー?
[戦いが始まった当初は、まだ潜伏して闘おうとしていた者達もいたが、ここ最近ではカトワール周辺ではこういうこともなかった。
それは紅い人>>0:381による無闇な殺戮を禁じたというのもあるが、弱者が弱者の路を真っ当するならば無駄に殺す必要などない。と納得していた方針だ。
それでも抵抗をするものがいるならば、ああもなりえると思っていたわけだが、そうは見えないわけで、疑問は尋問などすることなく答えを聞けた]
歌?第二王子?……ああ、そういや探せとか言われてたな
[二年前ぐらいに見失ったとかいって、捜索令が出ていた存在だ。
自分たちが一カ月探してみつからない以上。隣国か、入れない森か海の底だろうと、さっさと諦めたため、すっかり忘れていた。
その王族の存在と詩>>83が広まっているという。だからこそ期待したのだろう。その結果がライナー隊・・・というよりもライナーらが放った魔族による惨禍]
― 王子保護しばらく後/大森林 ―
[随分と警戒している。
結界の状態と老竜の返答>>220に男はそんな感想を抱いた]
…貴女が王都に現れた理由を知りたい。
答えられぬなら、この問いに是否のみで答えて欲しい。
───この国の最後の
[方々を捜し見つけることが出来なかった王子。
捜していないと言えば、もはやこの大森林しかなく。
王都でのことも合わせ、老竜が関わっていないかを確認すべく問いを投げる]
[老竜と初めて会ったのは男が20歳となった時のこと。
神話時代の存在が住むと知り、敬称譜再編のために大森林を訪れたのが始まりだった。
それ以前にも訪れていたが実力が足りず辿り着くことが出来なくて。
20歳のある日にようやく張り巡らされていた結界を抜け、対面することが叶った。
それから老竜とは数年単位で言葉を交わすようになっている]
私は、知らぬとは言え魔人復活の鍵となってしまった。
贖うにも私では魔人を打ち破ることは出来ない。
[そのために問いの答えが欲しいと、男は老竜に願った*]
[竜のすみかの精霊たちは、邪気のない悪戯を交えながらカレルの世話をし、カレルもまた戸惑いながらも彼らの性質を受け入れていった。
ピクシー・タムリンとの勝負は、彼らにしばしば笑いのネタを提供したが、やがてカレルは「互いに仲間の手を借りるのは良し」との条件を活用し、周囲の精霊たちと手を結んで課題をクリアしてみせた。
元より偏見や常識にとらわれないカレルの性格は、この地においてさらにのびやかに開花する。]
[身体のバランス感覚や成長もまた著しかった。
精霊がドンと置いていった丸太をじっと見て、木の目を読むと、錆びた斧を軽く打ち込んで真っ二つにする。
穴のあいた桶の底に、落ち葉を一枚ピタッと当てがうだけで水を洩らすことなく汲上げる。
スリングショットで水脈を射抜いて噴水を作り出すこともあった。
泉に浮かべた小さな丸太の上にずっと片足で立っていたこともある。
ここへ来た当初、身につけていた軽鎧はいつしか窮屈になって放り出されていた。]
[そんな修行の合間合間に、カレルは竜に昔の話をせがんだ。
英雄王のこと、封印される前のギィのこと、魔物たちのこと、そして竜のこと。]
…帰りたい人ー。
[弱者が生き残るために逃げるのは仕方ない。そして紅い人の決まり事から逆らわず帰るならば、そのまま返してしまえ。そう思っての気のない言葉に戸惑いを浮かべていたが、彼らの瞳には、自分たちにはない輝きが混じっていた。あるいはもうこれ以上の圧政を敷かれるのが限界だったのかもしれない。誰も従いはしなかった]
……はぁ…わっかんねぇな。捕えろ。
[自身の意見に従わないならば、相応の対応をしなければならない。それがルール。
事前>>203に紅い人から伝言を受けてしまえば猶更。]
……ん、ああ。
さっき、転移の魔力を感じた。
恐らく、王都周りにゃもういねぇだろ。
[先に男を追わせた兵の一人が戻ってくる。
言い難そうに取り逃がした旨を伝えてくるのに、素っ気なくこう返して]
……俺は、結界の展開を急ぐ。
こーなったからには、早目に護り、固めねぇとならねぇからな。
ってわけで、上への報告は、そっちでやっとけ。
[なんて、さらりと一番面倒な役割を押し付けた後、その場からさっさと歩き去る]
……陣展開もだけど。
触媒の選定も、気合いれねぇとまずいな。
[青年の魔術の触媒は、血。
軽い術であるなら、『現場調達』と称して手近な雑兵に提供させるのだが、大規模な護りの陣となればそうもいかない。
触媒として最も適しているのは自身の血だが、結界の強度を高めるだけ供するのは、さすがに失血死レベルだ。
故に、触媒に適したもの──魔術の素養を持つ者の確保は重要事項で]
……先、そっち、回るか。
[受け取りはしたものの、選別はまだ中途だった『荷』の管理。
そちらを果たすべく、廊下の途中で向かう方向を切り替えた。*]
[そうして一人に対して、騎乗者が器用にロープで人を横づけするように括りつけて、東の橋を渡り、カトワールを北上する。
王都からハールトの道を三日で踏破できてしまう彼らの進軍力は速く。だからこそちょっと憂鬱になる]
(…つかわれる。って今までとなんの差があるンだ?)
[殺すか捕えろ。の後に付け加えられた伝言>>203が理解できていなかった。
改めていわれたからには、何かあるのだろうが、忠義もなく、力の発揮できる場所がほしいわけでもなく。地位や名誉にも興味もなく。金こそ必要だが生活していくだけの。と前に着けるぐらいの金しかいらない。
そんな馬賊とは人から呼ばれているが、その性質は乞食にも近い...やそのほかのものたちには、理解できていなかったが、直接の伝言のため、直に顔を出すしかないと諦めて王都を目指すのであった]
― ハールトの港 ―
何やってるんだろうねぇ。
俺は休憩ー
お前らもそこ焼いたら、休憩して飯でも食え。
酒はまだなしな。
[ごろっと横になり、海を見渡すー]
王子王子と煩い連中だ...
希望を持っても、死んだらおしまいではないか。
おとなしくしてれば、生きていられるものを余計な事してるのはお前らだ...
[港の一部の家が燃えるー
悲鳴などはお構いなしで、考え事にふけってる]
― 王都 ―
[馬車のやり取りをしてから、短いスパンでの訪問。
ただ既に魔の馬に騎乗する集団は周知されているからか、二年前に訪れた時とは違い、あっさりと通される。
二年前、新たに食って食われての相手に、オークやゴブリンやコボルトなど新勢力が台頭した、同じように魔軍の傘下にいるとはいえ、それを味方と思うことなく勢力を増すように動いた成果がこうして出たといえるか。
捕えた人間を常のように受け渡す]
前の廃墟然としたほうがよかったンだがな。
[あのままだったら、ここをねぐらの一つに選んだかもしれないが、整えられていく王都をみて、合わないと思い、結局今も、アジト暮らしは続いている]
王子も余計なことしてるよな。
希望がさらなる犠牲を生むー
[その犠牲を生み出してるのは、自分なのはわからないー
自ら村人を差し出した身の上では]
あの魔王に勝てるものか...
それとも...?
[いいかけてバカらしくてやめた。
人々の絆の力は全く信じてないが、厄介なのはわかってる。
王子も勝算がなくして、立ち上がる訳もないこともわかってる。油断は禁物だろう]
どう出てくるかねぇ
見物だねぇ。
[獲物がかかるのを、楽しみに待っている]**
なンか変わったことでもあったか?
[だがそれでも、前来たときとは空気が違った。近くのゴブリンに話しかけると、王族…えっと、今のこの国でいうと王賊のがあっているのか?まあとにかく使者がきたらしい。いつ?ときいたら指を折りながら数えようとしはじめたので、すぱっと諦めて、部下を待たせると、魔物側についた騎士へと取次ぎを頼み、紅い人との謁見のための時間がくるのをしばしまった*]
/*
ありゃ、南西の拠点ってシェットの行ってた方だと思ってたけど、そうか私の方か。
魔軍情報無しだもんなそうだよな。
[昼から居て多分疲れてきている]
今日は早めに寝るか…明日出かけるし。
― 王子保護しばらく後/大森林 ―
我が友との盟約を守る為。
[>>234王都に現れた理由を、竜はそう簡素に応えた。
続けざまの問いには答えない。
答える前に、男の言葉を聞きながら、男との邂逅の日々を思い出していた。]
[>>235竜の元を訪れる者は少ない。
偶然訪れる者より、竜を求めて来るものは更に少なかった。
そういう類の物は容易に近づけない術が施されており、それを越えて来るものはある程度力のある者だった。ダークエルフ然り、語り継ぐ者然り。
竜は男が何度かこの結界に挑んでいる事は知っていた。
故に男の覚えも早く記憶にもまた良く残っており、どこぞの悪ガキとは違い、礼儀を弁えていた男の言葉に竜は耳を傾けた。]
(ネストルの末裔よ。
お前はその身に流れる血の意味を知らねばならない。)
[数年の合間をぬって語る昔語りの合間に、竜は男にそう告げる。
だが竜は忠告めいた言葉以上の、聖剣の封印にその血が必要である事などについては語らなかった。]
[>>235竜の元を訪れる者は少ない。
偶然訪れる者より、竜を求めて来るものは更に少なかった。
そういう類の物は容易に近づけない術が施されており、それを越えて来るものはある程度力のある者だった。ダークエルフ然り、語り継ぐ者然り。
竜は男が何度かこの結界に挑んでいる事は知っていた。
故に男の覚えも早く記憶にもまた良く残っており、どこぞの悪ガキとは違い、礼儀を弁えていた男の言葉に竜は耳を傾けた。]
(ネストルの末裔よ。
お前はその身に流れる血の意味を知らねばならない。)
[数年の合間をぬって語る昔語りの合間に、竜は男にそう告げる。
だが竜は忠告めいた言葉以上の事を語らなかった。]
[>>236鍵になったと聞き竜はその経緯を朧気に知る。
悔恨と贖罪の言葉を静かに耳に入れた竜は暫くして口を開いた。]
……おはいり、ローランド。
そして自らの目で、自らの問いの答えを知るといい。
[結界はごく僅か、人ひとり分の隙間を開ける*]
― 王都 ―
[この日の魔王は王城地下の視察に出ていたので、取次ぎはいくらか遅くなった。
おまけにちょうど通ったのが城門近くに出る道で、馬賊の頭目とは外で鉢合わせる形となる。]
ああ、来ていたのか。
まあ入れ。
[城の玄関ホールからごく近い応接室で向かい合い、]
わざわざご苦労だったな。
おまえの連れてくる人間たちは重宝している。
[まずは労いの言葉を掛ける。]
― 王都・応接間 ―
[待っていたら向こうからやってきた。魔王>>252自らお出迎えとなったことが、どれほどのことか理解していない...は、素直に応接間に案内されながら、やはりまだ緊張するな。と考えつつ]
そーですね。ちょっと疲れました。ここはどうも、華やかで、オレにはよくない。馬飛ばすだけなら苦労はないンですけどね。
ただ、決まりごとに従えないという弾かれものを拾ってきたンで遅くなったのはちょっとだけ目ぇ瞑ってくれるとありがたいですね
[謙遜も遠慮もなくあっけらかんと言う。
ちなみに決まり事とは紅い人が敷いた法。
弾かれたとは、その法に従えないというもの。言い回しは出会ったころから然程成長をしていない]
……それで、なにかオレらに不備とかあったンですかね。
[使う。といっていたが、結局悩んだ末、まずいことしたかなーっていう結論に達したのであった]
― 回想:王都陥落から1ヶ月 ―
[単身追跡をし、古竜の攻撃を受けて重症を負い気を失った後。
酷い火傷を負った己の体を回収したのは仲間のダークエルフで、未だ息があることを確認すると、一度大森林の奥深くの集落へと連れ帰り治療が行われた。
仮に息が無ければ、魔鏡を回収して次代を立てる必要があったから、必ず一人は傍についていたのが幸いしたか、命拾いしたことは確かだ。
回復に要した時間―――目覚めたのは、ひと月の後であった。]
………”また”失敗したのか。
[目覚めてまず、そんな一言が毀れた。
300年前、竜のところにちょっかいをかけに行くのをやめたのは、迂闊な行動故に鍵を見失うという事態の間接的要因となった苦い経験が契機だった。
だが、”また”の中身は、イーシュトがロルフを仕留められる機会がありながら取り逃がしたことまで、記憶が勝手にさかのぼる。]
遠いな。理想とは…本当に…
[己が、一族があるがままで生きられる世を望んだのは、幼い自分。
イーシュトの執念に囚われて、彼のデーモンロードへの強烈な憧れ―――復活という妄執からは逃れられない。
だが、そんなものを呼び戻すより、魔人たる王の治世が”己”の望む形に近いのではないか。
そんな思いは、己の中で大きな存在感を示すイーシュトの思念と対立する。]
………使命、一族の悲願……
[個の意志を改めて認識したのは、500年の時の中この時が初めてだった、という思い出話。*]
― 王都・応接間 ―
まあそう言うな。
華やかなどといってもたかが知れてるぞ?
[相変わらずの馬賊の物言いに、忍び笑いを漏らす。
なにかやらかしたのかと窺うような様子にも、笑いを誘われた。]
いや。
おまえたちの活躍は目覚ましい。
このまま野に放っておくのは惜しいと思ってな。
[言ってから、ああ、と思い至って言い直す。]
つまり、おまえを俺の取引相手ではなくて部下にしたい。
俺がおまえたちの面倒を全部見る代わり、
俺の命じたことをやってきてもらいたい。
…といえばわかりやすいか?
― 王子保護しばらく後/大森林 ―
[最初の問いに返る簡素な答え>>249。
友との盟約と言われ思い浮かぶのはこの国を起こした祖。
彼の老竜と約を結べるとすれば、その人物しか思い当たらない]
…………
[もう一つの問いに返る言葉は無かった。
先の問いが答えられぬなら、と前置いたためにその答えを得るのは難しいかと思われたのだが]
───!
[眼前の結界が僅かに開く>>251。
告げられる言葉に男は迷い無くその隙間に身を滑らせた。
界を跨いだ直後、結界は再び口を閉ざす]
[老竜は余計なことを口にはしない。
かつて告げられた忠告>>250も詳細は語らず、自ら探せというような態だった。
その忠告を受けながらも、事前に意味を知ることは出来ず。
実を伴ってその意味を知るに至る。
今向けた問いの答えははきと得られなかったが、老竜の対応が既に答えのようにも思えた]
[招き入れられた結界の中、様々な気配の中にある人の気配を探す。
確認は気配を消し、物陰の奥から。
男が王子を見つけた時、彼は修行の真っ最中だった]
……王子に立つ意思あり、と見て良さそうかな。
[安穏と生きるだけならば、老竜も手は貸すまい。
状況と、王子の姿を見て男はようやく安堵を零した]
ディルドレ老、私は答えを見つけた。
彼が再び立ち上がるその時まで、
私は私の為すべきことを為そうと思う。
[王子が見える場所からそっと離れ、男は老竜に語りかける。
足はそのまま、結界の方へ*]
− ベルガー島 草原 −
[竜や精霊と過ごした日々は貴重かつ必要なものだった。
だが、カレルがシェーンバルトを忘れることはなかった。
そして再起の日、
ハールトの上空に巨竜が現れた時は大騒ぎになったものだ。
竜を味方につけて戻った王子──
魔物に対しても、竜は彼女の作戦どおりに強烈なインパクトを与え、その後の行動が楽になった。]
− ベルガー島 草原 −
[竜や精霊と過ごした日々は貴重かつ必要なものだった。
だが、カレルがシェーンバルトを忘れることはなかった。
そして再起の日、
ハールトの上空に巨竜が現れた時は大騒ぎになったものだ。
竜を味方につけて戻った王子──
魔物に対しても、竜は彼女の作戦どおりに強烈なインパクトを与え、その後の行動が楽になった。]
[けれど、ディルドレの消耗は気になる。
次のファットリア戦でも、竜の力を借りられれば、ゴブリンどもを蹴散らすのは容易だろう。
だが──]
今度のファットリア戦、俺は、このルストに乗って出ます。
ファットリアには豊かな街も軍事拠点もなく、魔王の軍勢といっても将クラスはいないでしょう。
俺が北へ追い立てるか、敵わないようなら俺が囮になって北に逃げて、峡谷で奇襲勝負をかけます。
師匠には、この島の守護を頼めますか?
[ペガサスのたてがみを梳きながら、カレルはディルドレにそう打診する。]
/*
ん、んんん
やっと状況把握出来て来たぞ…
ええと最初島から逃げて、
それから島から出撃して初戦がハルートと…
こうか?
一番未来がライナーとは言ってたけど…
/*
おぅふ、一番発言数少ない。
クレス待ちの間に誰かに絡みに、とも思ったけど割と皆忙しそうだし絡みに行くネタがおもいつかなry
寡黙でプロフェッショナル。ポジション的に間違ってはいない、うん。いやそれでいいのか
/*
クレスと話しながらぼんやりとこの魔王の過去を考えていたわけだけれども、たぶんこのひと、本来は召喚術系統を得意とする魔法使いだったんだろうなぁという結論に至る。
でもって、デーモンの身体を自分に移植する研究に没頭して(D&Dにそんなクラスがあるんだよ)、最終的にデーモンみたいになっちゃってる感。
― 王都・応接間 ―
たかがっていっても、オレは城とかに詳しいわけじゃないンでなンとも
[肩を竦めつつ、紅い人>>265からの本題を聞く。
野に放つのが惜しいって、室内で飼われてもなーとか。やはり明後日の方向を考えていたが、違ったらしい。わかりやすい説明を受けて、それでも理解するまでに時間を要する]
魔王様の下って強い人多いンですよね。
[幽鬼の人やや血を扱った術士の人や、ダークエルフの人もなにしでかすかわからないって意味では怖い]
生活の場が変わっちまうと、それに伴う力がいるンですよ。食いあって生き残れるだけのですがね。やれるならば確実なのが主義なンですが…
[ゴブリンやコボルト、オークがこの王国に増えたことで、力をつけざるをえなかった。そういう生活をしていたからだ。それが仕えるともなると、その対象が更に魔軍の将官クラスにまで及ぶ。やるか、やらないか。はともかくとして、弱者というのを理由に胡坐をかくことを由としないが、無謀な環境に乗り込むような愚かな行為も行わない。
直接部下にならず取引相手。という状態で当初距離を置いたのはそういう理由もある]
[ある意味魔物も人間もなく正しく弱肉強食という世界とルールを持つ...は国に入るというのはそういうことでもある、と難色を示したわりに]
いいですよ。
[至極あっさりと]
よろしく
[具体的に何がどうなるかな案はさておいて、あっさり了承した]
― 王都・応接間 ―
[独立独歩で動いてきた馬賊を旗下に組み込むとなれば、いくらか反発はあるだろう。どう説明すれば納得させられるか。などと巡らせていた考えが、あっさりと了承されてどこかに飛んでいった。]
なんだ。ずいぶんと決断が早いな。
手間が省けてありがたいが。
[拍子抜けした顔を元に戻して、声を改める。]
なら、これよりおまえとおまえの部下は俺のものだ。
その力、存分に使わせてもらうぞ。
― 王都・応接間 ―
魔王様は強い。オレらのほうが弱い。弱肉強食ってやつですよ
[紅い人>>264は呆気なさを感じているが、常に強い弱いで考えていた...は反発するには数多な理由があれど結局それで決断していた。
曰く強いやつには何をされても仕方ない。自分が今までそうしてきたのが、される側になっただけ。特に不満の色もなく応えた]
ああ、やれといわれたらやりますが、軍隊の動きなんてオレらはしたことないンでその辺りは考慮にいれちゃってくださいね。
[そしてその理に従う以上、軽いノリとはいえやれといわれたらやる。
そこに名誉や地位。あるいは褒美の類がなくてもやる。
が、今まで魔軍と連携など取らず、その嗅覚と機動力を生かして好き勝手動き回っていた事実だけは念頭に入れてもらうことにした]
そして……貴殿のところにも、弓兵と魔術師を割り振る。我々の後方支援は頼んだ。
……いやなに、正直なところ、私自身が戦闘中に後方へ指示を回すのは面倒でな。
これまでは弓兵隊の長に指示関係は任せていたのだが、それを貴殿に引き受けて頂ければ、こちらとしてもかなり助かる。
[2年前にハールトで出会った時も頭の回転の速さに驚いたものだが。
その速さは戦術にも活かされている。恐らくは、この2年、忙しい最中であっても彼なりに戦術を学んだのだろうと。
そう思ったからこそ、いっそ後方は全部任せてしまおうと。]
我が部隊は。
後方支援で乱れたところから確実に切り崩して行く。
向こうが数に優っているとは言え、崩れてしまえば所詮は脆いもの。
……よろしいか?
[話がまとまれば、互いに準備の続きにかかるか。]
[王子が男は訪ねてきた>>68>>69のは、もうしばらくしてからのこと。*]
― ベルガー島 草原 ―
[>>260カレルをハールトへ降ろした後、竜は暫くその姿で随行した。見た目だけでも畏怖を放つ事を竜は知っていた為、件の効果は思惑通りと言った所だった。
そうしてベルガーへと到着した後、竜はその身を人へと変える。
人の姿を取った竜が思うのは、聖剣の事だった。]
(あの男と対峙するなら、
あれをいずれ、取り戻しにいかなければならない。)
[竜は聖剣の場所を、ぼんやりとだが見ていた。
そしてその為の力を残しておきたいとは思っていた。]
そうかい、そうさせてもらうとあたしも有難い。
[>>261そういう意図もあり、
カレルの申し出には問題ないよう頷いた。]
無茶はするでないよ。
― 半年前:或る日の王城 ―
[取引の”商品”を運んできたであろう、くすんだ金の髪と淀んだ青の瞳を持つ男を見つけ、足を止めた。]
あぁ、元気そうだね。商売繁盛しているようでなにより。
…ええと、シェットなんとか。
この間の品も悪くなかった。ただ女の扱いは気を付けるように部下に言いた方が良いだろう。
生娘のほうが呪術的に価値が出る術式もある。
[取引の時も名前を呼ぶ必要が無かったから、呼び止めて初めて名前を思いだそうとして―――半分だけ思い出した。]
そういえばそのピアス。
魔力を感じるし何時もつけているけれど、何か特別なものなのか?
[特に用事があったわけではなかった。
だから、取引を持ちかけるときなど、何度か目を引いたそれについて尋ねてみたのだった。*]
― 王都・応接間 ―
ああ。
おまえはシンプルでいいな。
[馬賊の理論を、皮肉ではなく賞賛する。
突き詰めればそれだろう。
自分の理想でさえ、まだ余計なものが多いのかもしれないと少し笑う。]
心配するな。
部下にしたといっても、やることはたいして変わらん。
今のまま、人間狩りを続けろ。
ただし連絡はもう少し密にしろ。
獲物が隠れていた場所、人数、そういったものを俺に伝えればいい。
それと、この先、第二王子が軍を連れて戻ってくる。
連中を見つけたら、即座に報告しろ。
[命令はざっくりとしたもの。
ただ、連絡役として鳩を使えるものをひとりつけさせる。]
俺の目になれ。
今望むのは、それだけだ。
[言うべきことは言った、と立ち上がった]
― 王都・応接間 ―
考えるのが苦手なもンでね。
[やはりあっさりと答えた、賞賛>>271されたという自覚もない。やはりどこか心がざわつく]
あれ、そうなンです?…ま、今までもとくに逆らったことないンで今更って気もしますがね。
[変わらないらしい。が、こうして、改まった勧誘が終わった。
これでも緊張した。実は...はこういうのは初めてだと思っている。過去にも自分が認識していないだけで勧誘はあったのかもしれないが、いまいち理解が薄く「今まで通りがんばります」などと言っていたかもしれない]
[という過去は置いて、商品をもってくる以外の追加のものを受け取ることでいいのだな。と勝手に解釈する]
え、あ、う、え、ど、努力する…よ?
[言葉にしたものの、内心とても困った。人数はともかくとして、距離の単位とかわからない。今まで曖昧だったのはわざとではなかった。
一応、馬で何分とかいっても、山だろうが森だろうが踏破する彼らの馬術と他のものの馬術では正確な距離となりえないというのは多々あったのだ]
第二王子…が、ああ本当なンですね。
ところで、ちょっと疑問なンですが、賊っていわないンですか?
いま、この国の決まり事を守ってないのはあっちなンで、オレらが賊と呼ばれだしたのと一緒だなーって思っただけなンですがね。
[命令とは違う疑問がつい口にでるが、返事がなければ特に気にならない類のことでこれ以上は聞かない。
伝書鳩係は誰か加わるのだろう。後でやってくるものだと勝手に思うことにして指示を承る]
良い働きが今までもできてたみたいなンで、これからも続けますよ。
ああ、早速ですが、連絡を密にするってことで、ハールトの南南東の山のアジトにとりあえず向かいますね。
[いままで王都近くのアジトの場所以外口にしていなかった...はハールトで商売するとき用に、そこにもアジトがあることを告げ、その場を辞した後、移動をするだろう*]
― ハールト揚陸戦 ―
[港で燃え盛る炎に、憮然とした表情を向ける。]
[ハールトにいた人々は先の撤退戦で全て引き上げた筈。
なら、なんらかの理由で残っていたか。
もしくはどこかから逃げてきたか。
それとも、撤退戦の時に不在だったが後に船で戻ってきたものか。]
まぁいい。
なんであれ、助けられるなら助けるのみ。
[錨が下ろされる少し前、男は愛馬にまたがって、天へと抜いたサーベルを掲げる。]
これが、我らが祖国の解放の第一歩。
……行くぞっ。
[応えの代わりに吠える声、声、声。
男は満足げに微笑んで、ベネディクトの隊の後方支援を待ってから、先陣を*切って行く。*]
あ。魔王様?
[辞したはいいが、忘れていたので、さっと戻ってきた。]
今回の捕まえてきたのは、カトワールの南西のとこのです。武装はしてない逃亡した難民なだけだったンですが、素直に従わないといったので連れてきました。えっと、場所は、川から南に…馬で80歩ぐらい…?
[しかし距離についてはとても苦しい報告であった*]
― 城内 作戦会議室 ―
……なんだ、珍しい、という表情だな。
私とて、我が軍の中核の一。作戦会議室くらい使うさ。
[珍しいものを見たかのような自分を眺めるヴェルザンディの表情>>228には、苦笑しつつそう答え。
さて。
自分の語る前提に的確に頷いてくれるヴェルザンディを見れば、多少なりとも安堵するもので。
こういう人間が、我が隊の
……そう。満を持して。
こちらに兵を見せてきた以上、また隠れる、ということはまずないとみていいだろう。見せしめに殺されるものを徒に増やすことを奴らが良しとするとは思い難い。
連中がどこまでそういう流儀を持っているか知らないが……
もしかすると、宣戦布告にでも来るかもしれない。ついでに、ハールトからここまでの道のりで、連中に呼応しそうな者達を集めるくらいのことはするかな。
これはただの予感だがね。……宣戦布告に来るかどうか賭けるなら、そうだな……
[と、彼なりのジョークを言おうと思案している最中、部下からの報告が入る。
《クレステッド様!ヴェルザンディ様!
申し上げます!魔王様のもとに、宣戦布告の使者!
使者は既に逃亡しました!捕らえたら魔王様の前に連れるようにと!
既にエトヴァルト様が追跡にあたっております!》
緊張感のある面持ちで報告する部下に驚くも、軽く礼をして下がらせ。]
……
[等と、賭けの材料を何にするか考えていた事を示唆して。]
あえて使者を逃したということは……どの程度の者か、力試し、ということか?
どうせ、こちらに来る前に人間どもには決起の情報を流してきているのだろう。ならば逃しても捕らえてもそう変わらぬな……
我々は対策会議の続きとしようか。
[この時、報告にローランドという名前が入っていなかったのは、ローランドにとっては僥倖だったと言えるだろう。使者がローランドであるということが知れては、クレステッドは直ぐにでも彼を追い、無慈悲にローランドの息の根を止めていたに違いない。]
[さて、ヴェルザンディの問いかけ>>229に対しては深く頷いて]
……それは、「真っ向から」という言葉の意味次第だな。
我軍全ての戦力を以ってここ [と言いながら、ペンでハールトを指し] を攻めるなら、……まあ、万に一つも負けはない。
しかし、だ。
連中がどこにいるかわからない以上、こちらも全軍を出す訳にはいかない。
例えば。
[今度は、ペンでカトワール南の森を指し、ペンを北上させる]
こういったルートで攻め上がられる可能性もある。特にこの大森林、連中が隠れるには悪くない。ここのエルフ共の助力を借りて、奥深くに潜んでいたという線は無視できない。そうでなくとも、ハールトの戦をきっかけに、大森林のエルフ共が独自に決起するリスクまで考えれば、王城にはまだ十分に兵を置いておかねばなるまい。
[北上させたペンをカトワールの町近辺で止めて]
こちらのほうが、我々としては守りやすい。我々の全軍とは言わないまでも、7割程度の軍勢を出せる位置があるならば、多分ここだろうな。
それにハールトはともかく、こちらを取らせる訳にはいかない。カトワール鉱山から算出される大理石は、触媒によし素材によし。万一ここを取られれば、その時こそ戦局がひっくり返る。
もちろんハールトまで維持できれば一番いいが……だが。
[言い捨てるような口調は彼にしては若干荒っぽく。滲む口惜しさを隠せないかのような口ぶりで。]
連中がここまで読んでいるとして、だ。
我々の先遣隊を打破できないような連中が、宣戦布告などして来るか。……それはあまりに望み薄だろう。
だから私は、この戦は敗北する――というより、「今はあえて損害を少なくする事を考えた方がいい」と提案している。……どうだろうか。
[そう提案して。ヴェルザンディの兵の編成>>230を聞き、応える]
……そうだな。弓兵部隊か……この戦での肝を、我軍の被害を抑えることとするならば、それは都合がいいな。連中に位置を気取られない程度に攻撃し、相手の損害よりもこちらの被害が少なくなるのが一番良い。何、我々の真意をくらますのは、ライナーが上手くこなしてくれるだろうさ。
[なんでもないようにそう言って。ヴェルザンディの笑いには呼応するように軽く笑って。]
……ああ、主からは王子を優先と言われてはいるが……恐らくはあれが生きている限り、それは望むべくもあるまい。
……正直気が重いがね。物理的な攻撃は止められても、あれの
[困ったようにそう言って。相手の返答を待つ**]
― 半年前:或る日の王城 ―
[最近は部下にばかり商品を納品させにいっていたが、定期的に顔を出していた...は無事役目が終わった頃、この魔軍を取引相手にできることになった切欠の人>>270に声をかけられる]
ええ、それなりに、あンまりここには来たいと思わないンで、元気かはわかりませンがね。
[似合わないかもしれないが勤勉に働いているから繁盛はしているが言葉通りの理由で機嫌がいいとも言い難い。なんとも微妙な答えをするシェットなんとかだったが]
あちゃー、やってましたか、どっかで発散しないとだめなときがあるンである程度は目ぇ瞑っているンですが、次からは納品先をもうちょっと頭に叩きこンどきますね。
…ってか、どうにかゴブリンの雌やコボルトの雌とすることで発散できるようになってくれねーかなぁ。
[嘆息交じりに、自然と注意をうけながら、部下に無茶な願いを持っていたが、話がピアスのほうに及んだとき、何をいまさら?と首を傾げたが、知らないのか。と合点がいく]
特別といえば特別……ですね。犯罪者の子に身に着けさせましょう。っていう生まれたときから区別できるための証なンだよな。これ
[ピアスを指で揺らす。
そのピアスは部下にも着いているものが多い。そしてそこから生まれた区別は特に語る必要もない。今の性格と立場へと、なるべくして落ちていったというだけの過去だ]
ま、呪われているンで耳でもちぎらない限り外れないでしょうけどね、外す気も毛頭ないンで特に問題のないことですけどね。そんな区別するぐらいなら赤子のときに殺しとけ。とは思いましたがね
[声に陰はなくあっけらかんとした態度でヴェルザンディへと答える]
[遠い昔、本当は犯罪者の子であっても、罪は子には及ばないとされ、祝福をこめて送られていたピアス。ヴェルザンディが感じた魔力というのは、少量なれど幸運と対魔のお呪いがかけられているのだが、時代が経つにつれてそんな理由であったことを知るものなどほとんどおらず、...にとってはただ悪法を味わってきたことだけは知っていることであった**]
/* 気がついたら5kbですよ2500文字ですよ原稿用紙6枚分強ですよ……そりゃ書くのに1時間かかるってなもんですよ
うう、1レス長くさせてしまい申し訳ない……
― ハールトの港 ―
あ?怪しい男がきただと!
先陣は王子ではないだろう...
お前は調べてこい!他は戦闘準備!
[どこからくるものか知らぬものを、楽しそうに待ってる>>276]
燃やせ燃やせ!楽しくなってきたねぇ!
[剣を抜いて目をぎらつかせた]**
− ベルガー島 草原 −
[竜は、カレルの言葉をいれて島に残ることに同意した。
彼女が聖剣の奪還を考えていることまではしらない。
ただ、彼女がかつて英雄王と共に勇壮に空を舞った話を思い出しながら、自分とロルフの差に想いを馳せる。]
師匠は、ロルフ王のことを愛していたんでしょう?
[不意の小声の質問]
俺がその時代に生まれてたら── ううん、
[考えても詮無いこと、と首を振る。]
見守っていてください。
俺の目指す未来には、ちゃんと竜のすみかがありますからね。
− ベルガー島 出陣準備中 −
[この後、カレルからレトに出される要望は、ベネディクトの依頼>>141とは異なるのもの。]
ファットリア方面には、そんなに兵力を割かなくて大丈夫。
ファットリア方面は、ベネディクトの策どおり、工兵隊と弓隊>>166の別働隊で敵を留められるはず。
おそらく、ハールトの方が兵が必要になる。
街に立て籠られたら、ある意味、攻城戦みたいなものだし。
[さて、二人に違うことを言われたレトが兵をどう配分するか。中間管理職(?)のつらいところですね。]
[レトの表情から何かしら読み取ったのか、カレルはプレッシャーをほぐすように、ムニ、と自分の頬をつまんでみせた。
ついで、自分の左指にはまったリングを示す。]
わたしとベネディクトは、この指輪で意志疎通が可能なんだ。
けれど、君とはそういうわけにもいかない。
別の戦場に赴いたら、現場にまで口出しはしないよ。
君の最善を尽くしてくれると信じている。
ハールトは、その後、カトワールやジルヴァーナへ人員や物資を動かすのに重要な港だ。
守りから攻めに転じる基点になる。
力をあわせて取り戻そう。
[ベネディクトには、出発前、指輪をとおして激励を送った。]
ベネディクト、
一緒にいけないけれど、俺の心はいつもおまえの隣にある。
それを忘れないで。
― 王城・応接間 ―
[獲物の位置を教えろと命じたとたん、しどろもどろになる相手>>274を見て、おやと頭を傾ける。
暫くして納得の顔で、肩を揺らした。]
わかったわかった。報告の件は心配するな。
こちらで適当なものを派遣する。
[人選は多少考えたほうがいいかと頭のファイルに書き込みつつ、傍付きに命じて小さな徽章を持ってこさせる。]
おまえが隊長だという印だ。
身分証か通行手形だと思ってくれてもいい。
[ナイトメアを乗り回す集団は、すでに魔軍の中でも有名だ。
これまでも通行に困ることはそれほど無かっただろうが、正式に配下となった証を与えるのはまわりに対して周知するためでもある。]
[ほどなくしてシェットラントらの元に糧食や武器などの支給品と一緒に一人の貧相な小男が合流するだろう。
豚鼻が目立つ男は、実のところワーバットと呼ばれる類のものだった。
彼自身の皮翼ではごくわずかしか飛べないが、彼が操るコウモリたちは位置把握と連絡に役立つだろう。]*
[ほどなくして各地の村や町、前線の兵たちへも、魔王の名で布告が届く。]
我が民と兵に告ぐ。
先ごろ、我が居城に王子を僭称するものから不届きな書が届いた。
我が王国に王は唯一人。
王子を騙るものは国賊にすぎない。
ゆえに以後、この国賊と一党を賊軍と称す。
国を乱す賊を捕えたもの、
賊軍に協力するものを捕えたものには褒賞を出す。
賊軍に協力するもの、加わろうとするものには厳罰を科す。
シェーンバルト国王 ギィ
[布告は辻や広場に張り出され、人々の前で読み上げられた。]**
― ある日・海岸 ―
[魔王はこの日、魔軍の軍備に関するひとつの懸念材料解消のために、海を訪れていた。
魔術に明るい配下を伴って、海岸に複雑な魔法陣を描いている。
それは、見るものが見れば「儀式の場」とここを魔術的に繋ぐためのものだとわかるだろう。
背後には数珠つなぎの人間たちがいる。
いずれもこの儀式のための
本来は儀式の間に力を蓄えて魔王の力を解放するための触媒だったが、それを消費してでもやっておかねばならないことがあった。]
準備急げよ。
もうすぐ潮が満ちる。
[声を掛ける魔人自身は、今は木陰で休んでいる]**
-ハールトの港-
魔王が動かないとは思えないし、他の魔属も考えてることは俺を切り捨てて、なんて大方そんなところだろう思ってるんだろうねぇ。俺ならそうするね。
[剣を少し上に上げ、茂みに隠れる精鋭小隊に合図を送る。小隊は頷くと素早く2班に別れて散っていく。格好は兵士らしくない村人らしく振る舞っている]
俺は単なる斥候で終わる気はないんでね。
[魔王に任されたなら、自分は本陣を離れる訳にはいかない。
しかし最重要なのは、王子の首ー
現れた王子軍の場所特定に、尽力しないわけないライナーであった]**
/*
うん。
ほんと、この後はどうしても、夜しか動けんからなあ……。
[※そこらもあって、このポジ一択でした]
いやしかし、予想はしてたけど盛大に刺される刺されるいたいいたいw
……というか、こういう立ち位置って、もしかしなくても初めてではなかろーかw
― 海岸 ―
良くやった。
[陣の構築が完了したとの言葉に立ち上がり、進み出る。
海へせり出すちょっとした台地の上いっぱいに広がるのは、「儀式の間」にあるものと寸分たがわぬ魔法陣。
その出来栄えに、満足して頷く。]
賊軍にあって我らに無いものは、なんだと思う?
[振り返ったエトヴァルトの傍まで歩みよる。
問いに返すのは、また別の問い。
だが、答えを待たずに前を指さす。]
─── 海だ。
正確には、海上兵力だな。
[自分で答えを言ってから、魔法陣の横を通り海辺に立つ。]
連中は多数の船団を擁して海に逃れた。
同じ船は、攻撃にも使えるわけだ。
だが、我が軍の海上兵力は、実にお粗末なものだ。
ゴブリンどもに操船を教えるのは、もう少し時間がかかるからな。
[潮を読み、風を見る。
大がかりな儀式魔法は、時にそのタイミングも重要となる。]
本当は
奴ら、この海のどこにいるか…
[海は広く、手掛かりは少ない。
すぐに見つけ出すのは諦めなければならないだろう。]
……だが、手はいくらでもある。
見ているといい。
[巨大な魔法陣の手前に作られた小さな魔法陣に入り、術の準備を始めた。
深い海の底から採ってこさせた塩水を指先につけ、周囲の空間に文字を書いていく。
文字は一瞬光を放ち、じわりと消えた。]
ところで。
[準備を進めながら、声だけがエトヴァルトへ向く。]
例の賊軍からの使者に会ったそうだな。
おまえでも取り逃がすとは、
意外に厄介な奴だったか。
[まるで世間話のように会話が続く。]
― 海岸 ―
[進み出る主のために道を開け、魔法陣への反応に、小さく安堵の息を吐いた。
陣を描くのは、繊細な作業。
大掛かりな儀式の陣であれば、一辺の歪みも許されぬものとわかっているから、どうしても気を張る部分がある]
あちらにあって、こちらにないもの……?
[問い返しにひとつ瞬く間に、返される答え。
あ、と短く声が上がった]
……確かに。
海上戦力と言う点では、現状、あちらに分がありますね。
[聞き及んでいた状況と、何より、あちらの人脈と。
その辺りからの推察を重ねれば見える事。
主の語りを聞きつつ、自己分析を重ねて]
操船の技術は、一朝一夕に身に着くものではありませんしね……まして、戦闘想定となると……。
[ゴブリンにそれを叩き込むのは確かに厳しい。
海に住まうものを従えられれば、というのは真理だろう。
などと考えつつ、進む術を見やる。
描かれた魔法陣と、触媒、場の状況。
それと、『手はある』という言葉から、何がなされるかは察しがついたから]
……はい。
[見ているといい、という言葉に素直に頷き、術師としての好奇心を交えた視線で術の様子を見つめていた]
……え。
[半ば、見入っていた所に向けられた声。
知らず、どこか呆けた声が上がった。
肩の毛玉が、ぱたり、と落ち着きなく尻尾を振る]
……はい。
その節は、不覚を取り……申し訳ございません。
[落ち着きない毛玉を宥めるように撫でつつ、口にするのは謝罪の言葉]
……厄介……と、言うか、その。
色々と、不意を突かれた、もので。
[あの時投げかけられた言葉。
切り捨てたはずのものに、微かな揺らぎを感じている自分。
それらへの複雑な想いは微か、言葉を途切れさせた]
[意表を突かれたらしい血晶術師の反応に、小さく笑う。]
そうか。
俺の見るところ、
あれば道化で、詐欺師で、三文詩人だ。
放っておけば鬱陶しいが、真面目に追うには労力がかかる。
おまけに、妙に人間の心を掴むのは上手い。
[酷評に多少の忌々しさが混ざる。
認めたくはないが、影響力は考えざるを得ないというところ。]
…… 人間というのは、弱いものだな。
[ぽつりと、唐突な言葉が置かれた。]
自分が希望を見出せぬ時は、
与えられたひかりに安易に群がる。
耳触りのいい言葉をありがたがり、
誰かが全部やってくれると信じ込む。
[彼の使者との遭遇は短い時間。
それでもなされる酷評、その一部には深く同意ができた]
……鬱陶しい、というのは、確かに。
[そんな呟きを落とした後。
唐突に置かれた言葉に、え、と声を上げて瞬いた]
[綴られる言葉。
人の弱さ、脆さ、身勝手さ。
それによって喪われたもの、うしなわれるもの。
それを知るから、自分は、人の側に立つ事を断った。
その選択自体は変わる事はないし、変える心算もない。
ない、けれど。
あの時、使者に囁かれた言葉は闇の奥底に置き去りにしたはずの言葉を思い起こさせて。
それが、揺らぎを生じさせていた]
……俺……は。
[向けられる氷山のいろ。
揺らいでいる事は、既に見抜かれているのだと。
向けられる言葉と、いろが端的に伝える。
肩の毛玉がきゅ、とか細く鳴いた。
それを抑えるように、ぽふ、と撫でて]
……俺も、未だ。
弱者の域を、抜け出せていないのかも、知れません……。
[振り切ったはずのものに揺らされている、という事は、そういう事で。
認めたくはないけれど、この場でそれを誤魔化す事もできなくて。
ぽつり、口にしたのは、そんな一言]
/*
……うわぁい、すげぇ、刺さる。
つかもう、刺し方が的確過ぎてだね、もうね、どうすればいいの状態なんだけどマジでどうすればいい……(*ノノ)
ー 城内作戦会議室
[>>278>>279 宣戦布告が在るかもしれないの話題が出ると時を同じくして、宣戦布告の報告があったことには流石に一度目を丸くした。
が、すぐに噛み殺すように笑い。]
我が王の腹心は素晴らしい慧眼をお持ちのようだね。
これで、奴らはもう後には引けない。
仮に引けば…奴らを希望とすがることで我らに抗ってきた人間は大きな失望を味わうことになる。
人心が離れれば再決起は難しくなるだろう。
当然…現状に適応しようとしだす民衆も増えるだろうね。
何にせよ、賭けをする前で良かった。
今ではないと思っていたからね。
[エルフと人間では時間の感覚が異なる。二年を短く感じるのはそのためだった。]
うん、王が使者を返したのならば、何かお考えあってのことだろうしね。
まぁ、ただの遊びかも知れないけれど、何かあれば城内にはエトヴァルトも居る。
[作戦会議の続行に同意した。もし使者がローランドだと知ったならば、あの時の応えでも聞きに行ったかもしれないが。]
[>>280 説明を聞き、納得して頷く。]
成る程、決起を促して各地で兵を集めているとあれば、すでに本土にある程度の戦力が存在している可能性は否定できないね。
挟撃を貰っては流石によろしくない。
[続いてエルフの話になれば、少し考えるような間。]
大森林にはあまり変化がないからね…あの森のエルフどもが決起するかは…人間の扇動者の交渉次第、というところかな。
助力までの線はありそうだが、さて。
想定しておくに越したことはないか。
[エルフという種は、どこか人間と線を引いているようなところがあり、積極的に人と交遊する者は珍しい。
そういう意味では、ヴェルザンディの一族も闇とはいえエルフ、変わった部類である。
カトワールを囲むペン先を見て、それから口惜しそうに荒くなる口調の相手を見て目を細める。イーシュトのかつての記憶が、呼応する。]
其処が本命か。
[>>281 カトワールが資源の算出量からも重要拠点であることに反論の余地はない。]
成る程、初戦は探りを入れるのに徹するというわけだ。
承知した。
人間やコボルトによる弓兵を三班編成にし、一族の者を二人づつつける。
貴方の指揮に従うように伝えておこう。
俺は少数で王子の居所を探りに出る。
[ハールトの戦を捨てることを含め、作戦への了解を示した。]
[>>282 ブレスはダメージを受けるらしいとの言に、意外そうな顔をした後に顎に指を当てて考える。]
あの図体だからね。
小回りはあまりきかないだろうし、ブレスに関していえば、あれは直線射程だ、が…
一人で打ち倒すより、まず地上に引きずりおろして囲むのが現実的だろうね。
攻城戦で使うような、銛を射出できる固定式ボウガンが複数用意できれば或いは…
銛には魔術と毒を施し、縄をくくりつけて置くと良いんじゃないだろうか。
[自分の力を試したくて、呪殺に拘っていたあの頃とは違う。
仕留められる確率の上がる方法を割りと真面目に応えた。]
[ふと、ヴェルザンディの瞳がよどむ]
『今度こそ、ロルフどもの好きにはさせぬ。なぁ、そうだろう』
[ヴェルザンディよりもいくばか低い声は、クレステッドにとって懐かしいものだったか。
思念は、一瞬の内に姿を引っ込め]
ありがとう、有意義な時間だった。
では、準備にかかるとするよ。
[普段の穏やか表情で、作戦会議室を後にした。*]
[船は今村人に似せた部下にいかせたが、一つ気になることが…]
竜がきたらどうしようかねぇ
…………。
…逃げるしかないねぇ。
[答えは決まっているが、ぽつりと呟いた]**
/*
[予想外に面倒臭がられたり注目されてたり気にされてたりで中の人の笑いが止まらない]
おかしいな、ここまでウザがられる予定は無かったんだけどw
まぁ楽しいからいっかww
/*
ライナー良いな、この、小悪党ぶり、というのか、好きだ!
絡みに行くとっかかりも見つからぬまま今日落ちとは惜しいことを…
あぁでも出撃する前に何か渡してみたりするのを回想で投げるのも…いやこの段階で回想投げても迷惑かな…!(じたじた)
― 海岸 ―
[顔を曇らせるエトヴァルトのさまに、氷雪の視線が多少緩む。
持ち上げた指が、燐光放つ記号を描いた。
完全を意味する真円。]
弱さを自覚するは良いことだ。
切り捨てるべきものを知ることができる。
後悔、期待、不安、願望、
不確かなものを切り捨て、己の力を鍛え上げる。
そうして初めて人間は完全で自由な存在になる。
道半ばであれば揺らぐこともあるだろう。
俺もすべて切り捨てるのに5年は掛かった。
だが、真に自分の足で立ち、自分で自分の運命を決めるためには、それを越えるしかない。
おまえにはそれを為す素質があると思ったから、俺はあの時おまえを拾ったんだ。
期待を裏切ってくれるなよ。
[冷然とした声に、わずかに柔らかなものが混ざった。]
―――ところで、
[また不意に話題が転変する。]
おまえのその、肩の上のものはなんだ?
[おそらくは誰も聞けなかっただろう問いを、
ごくごくあっさりと口にしたのだった]
― 海岸 ―
[言葉が掠れがちになったのは、揺らぎを認める事で失望される事への恐れ故。
だから、視線もやや下を向いていたけれど。
氷雪がやや、緩むのを感じてそ、と上げた目に映ったのは、描かれる真円]
……自覚する事で、切り捨てられる。
[ああ、と思う。
目を背けたままでは、それに対する事などできはしない。
単純で、けれど困難な真理がひとつ、内へと落ちる]
……五年……も?
[揺らぎなどとは全く無縁と見える、強大な存在。
この方にも、惑う時があったのか、と。
告げられた言葉に最初に抱いたのは、そんな想い]
……はい。
越えます……越えて、みせます。
それを望んでいるのは、俺自身、ですから。
[僅かに混ざる、柔らかな響き。
それに惹き寄せられるのは、身の内の闇のみではなく、自身の心なのだと感じつつ]
御主の御心に……答えて、みせます。
[改めて告げるのは、微かに熱帯びた宣]
[宣の後、再び変わる話題。
肩の上の毛玉がきゅ、と鳴いて縮こまる気配が伝わった]
ああ、こいつは……ほら、パッペル。
[白の毛玉を手の上に乗せ、促すように指でつつく。
毛玉はふるふるふるふると震えた後、ぽふ、と言う感じで膨らんだ。
毛玉が変じたのは、どこかキツネを思わせる、三角耳の小動物めいたもの。
その額には、小さな紅い石が覗いていた]
……俺の……使い魔……というのが、一番近いのかな。
カーバンクルの、パッペルと言います。
人見知りが激しいもので、普段は毛玉に擬態してないと、落ち着かないんです。
[そんな説明をしている間にも、小さな妖精は腕を伝って肩へ、更にその後ろへとちょこまか移動し。
青年の肩越しに大きな目だけを覗かせるような感じで、ひし、と掴まった]
[なにを、と思わず変な声をたてつつ、目をぱちくりしておれば、続けて見せられる左指のリング。]
ふむ……なるほど。
その様なものが……。
[便利なものがあるものだと思いながら、先よりもほんの少し柔らかい表情を向け。]
わかりました。
とは言え、魔王軍の最大の目的はあなたの首。
ならば、代わりにそちらには弓兵の数を増やしましょう。
また……言わずとも大丈夫でしょうけども、何かあれば即座にベネディクト殿にご相談を。
それから……あなたの今回の最大の役目は、敵の目を惹くこと。
そこをお忘れなく。
そうして下されば、我々も事が運びやすくなりますので。
お頼みしました、王子。
俺だって昔は人間だったんだぞ。
[驚いた顔を見て笑う。]
助けられるのを待つだけの、無様で無価値な…な。
[続いた声はごく低く。
昏いいろは瞬きひとつの間に消え、
為される宣を、片手を上げて受け止めた。]
[エトヴァルトの肩にくっついていた毛玉は、ひそかな予想に反してあっさりと彼の手に移り、あまつさえぽっふりと膨らんだ。
小動物の形になったそれを思わずしばらくまじまじと見入ったあと、ほほうと息を漏らす。]
珍しいものを連れていると思ったが、カーバンクルだったか。
はは。悪いことをしたな。
[主の後ろに隠れて目だけ出している姿を見て、屈託なく笑う。
小さなものには存外と甘いところのある魔王だった]
― ハールトの港 ―
[倉庫の並ぶ船着場。
方々から上がる火の手。
現状、向こうから弓で仕掛けてくる様子はなさそうだと観察しつつ、悲鳴のする方へ馬で駆ける。
人を襲っているのは、魔物ではなく人の姿。]
まったくもって、下衆としか言えんな……。
[忌々しく吐き捨てつ、馬を繰り、すれ違いざまに切り捨てた。]
もう大丈夫、ひとまず向こうへっ!
[怯えた表情を向けた村人へと、指示を出して、更に駆ける。]
[ライナーの元にも、やがて先陣が王子ではないと届いたか。
もしかすれば、以前もハールトにて守備隊を統率していた男だとも伝わったかもしれない。]
[剣士たちも続いて散開して行く。
この様な町の中での戦闘は、本来であれば攻める側が不利であろうが。
なにせ元々ハールトの守備隊であった者たちがほとんど。
地理は熟知してる。
待ち伏せに適した場所があろうと、そうそう引っかかることはないだろう。]
― 海岸 ―
……あ。
[昔は人間だった、という言葉に、そうだった、と思ったのは束の間の事。
刹那に見えた昏いいろにその思考は飲み込まれる。
この在り方を選ぶまでに、どれほどの葛藤があったのか。
自身には計り知れぬ領域の一端が見えた気がして──刹那のそれは、内へと焼き付く]
……ええ。
子供の頃に偶然見つけて……そのまま、懐かれて。
[それ自体が珍しい事だ、とは当時よく言われた事。
未だ穏やかだった頃に飛びかけた意識は、屈託ない笑みに現実に引き戻される]
…………。
[思いも寄らない事続きだ、と。
そんな事を考える青年の肩で、小さな妖精は不思議そうにぱたり、尻尾を振った。
耳はぺたん、と伏したままではあったが]
[海へと移ろう主の視線。
短い言葉に、自然、表情が引き締まる]
…………。
[無意識、握りしめるのは血石の指輪をはめた右の手。
術師としての意識は、これから起きる事象に強く、引き寄せられていた]
― 海岸 ―
[ざわざわと風が鳴る。
荒く打ち寄せる波が、高台の足元までを濡らす。
ほの昏い焔の色を宿した髪を風に任せ、海に向かって立つ魔人の姿はそれ自身が魔法陣を構成する柱のよう。]
汝、大海の深きに眠るもの。
微睡みて世の終焉を夢見るもの。
汝の褥は滾り燃える大地。
汝の夜着は冷たく澱む水。
我は求む。
汝の力を世に示し、
以て汝が為に魂を捧げんことを。
我は望む。
汝が現身を、我が前に顕現せしめよ!
[長い呪文の間に、数人の人間たちが連れてこられる。
魔法陣の外側に並べられた彼らは、順に凄惨な方法で殺され、魔法陣の中へ突き倒された。
彼らの身体から青白い靄が立ち昇り、恐怖に歪んだ顔の形を示して魔法陣に吸い込まれていく。]
[「儀式の間」にある魔法陣の本質は、召喚の陣である。
現世と異界とを繋ぐ門であり道。
それを開き、安定させる触媒が、人間の魂だった。
それが最も効率よく魂のエネルギーを高めるという理由で、生贄は恐怖のうちに命を奪われる。
こうした魔法儀式が、時折儀式の間で行われているのだ。
副産物として、珍しい魔物が召喚されることもある。
ただ今回は、最初から召喚が儀式の目的だった。]
[組み上げられた術式が空間を変える。
魔法陣が鳴動を始め、それはやがて地面へ、空気へと伝播する。
魔法陣の中央に現れた黒い染みは次第に大きさを広げ、底知れぬ深淵が口を開いた。
虚ろなる穴から最初に吹き出したのは、大量の海水。
吹き上がり降り注ぐ水の壁の中を、長大ななにかが海へ向かって奔っていく。
煌めく鱗の列は、ひどく長く続いた。]
……まあ、良しとするか。
[吹きあがる水の勢いがようやく収まり視界が晴れたころ、魔人はぽつり零しながら海を見ていた。]
/*
呼びかけた相手:悪魔としてのレヴィアタン想定。
けれども、イメージはだいぶヨルムンガルドに引っ張られてる。
呼び出されたもの:でっかいうみへび。
おれたら、よかったのですが……。
あの日は……。
[かいつまんで話していく。
早い侵攻、とりあえずで親衛隊長の指示が飛んだとは言え、恐らく組織立って動く余裕などなかったであろうこと。
そしてなにより、男は海に落下し、その後がどうなったかは自身も人伝にしか聞いていないこと。]
/*
トラップ配置しながらエディと遊んでみよう計画でした。
エディかわいいよエディ。
どうも揺らいでいるところを見ると可愛がりたくなる悪い癖が出ましたね。
― 海岸 ―
[風鳴りと、波の音。
その音は、澱みない詠唱の始まりと共にどこか遠ざかる。
儀式のため犠牲、それに感情が動く事はなかった。
それが必要なものである、という割り切りは、術師として既につけられているから]
…………。
[術式に応じ、開かれる門。
そこから吹き上がる大量の海水と、その中に見える長大な影。
目の前で繰り広げられる事象から、目が離せない]
…………凄い。
[ほろ、と零れ落ちたのは、他に言いようのない感想ひとつ。
召喚の魔術は必要とされる要素の複雑さ、その危険性から、禁忌と教えられていた。
青年も、知識はあれど、実践する機会はなく。
初めて目の当たりにするそれは、術師としての好奇心を強く揺さぶるものだった]
[そんな、どこか惚けたような時間は、零れた声に打ち切られ。
熱を払うように数度首を振ってから、青年は海を見、それから、主を見る]
……御主……今、現れたものは……一体?
[何が呼び出されたのか、と。
問う声音には、隠しようもない好奇心が浮かんでいた]
[問いに返す言葉には、やや自嘲の響きが混ざる。
自分にとっては、まだこの程度…であった。]
あれは海の悪魔の化身たる、─── ただの海蛇だ。
残念ながら特殊な能力はないが、船をへし折るくらいはできる。
矢や刃程度でほとんど傷つかないのが取り柄だな。
敵味方を識別するほどの頭もないから、
ジルヴァーナ沖に船を出すときは気をつけろと布告しておけ。
[遠い海面に影が黒く長く見える。
おそらくは大きな船二隻分ほどの長さはあるだろうか。
暫くそれを眺めてから、踵を返した。]
ー 半年前:ある日の王城 ー
[>>283 あまり城に来たいと思わないという男に、少し考えた後頷いた。]
ここは森に比べれば精霊の力を使いにくいからね。
快適というには少々難がある。
[そういうことではない方向で勝手に得心した。]
ハーフゴブリンとかハーフコボルトができたという噂は聞かないが…あまり食指が動かないねぇ。
どうせ掛け合わせるならオークにしたらどうだろう。成功したら強い兵が生まれる。
[さらりと返したが、人間という種の改良に然程興味がなく、冗談の応酬といった具合。
>>284>>285 ピアスのことを聞けば、意外そうに首を傾げた。]
御守りの類いか何かかと思ったけれど。
それ、効果はそんなに大きくないけど、幸運と対魔の呪いがかけられている。
[ピアスをじぃと見ると、そういって、指先でとん、っと弾いた。
仄青い光がきらりと舞った。]
ー 半年前:ある日の王城 ー
[>>283 あまり城に来たいと思わないという男に、少し考えた後頷いた。]
ここは森に比べれば精霊の力を使いにくいからね。
快適というには少々難がある。
[そういうことではない方向で勝手に得心した。]
ハーフゴブリンとかハーフコボルトができたという噂は聞かないが…あまり食指が動かないねぇ。
どうせ掛け合わせるならオークにしたらどうだろう。成功したら強い兵が生まれる。
[さらりと返したが、人間という種の改良に然程興味がなく、冗談の応酬といった具合。
>>284>>285 ピアスのことを聞けば、意外そうに首を傾げた。]
御守りの類いか何かかと思ったけれど。
それ、効果はそんなに大きくないけど、幸運と対魔の呪いがかけられている。
[ピアスをじぃと見ると、そういって、指先でとん、っと弾いた。
仄青い光がきらりと舞った。]
犯罪者の子を区別するために何故こんなものを与えたのか、人間が考えることは解らないな。
…弱き者が、赤子や子供を産まれながらに悪として迫害して己の優越を満たす、か。
弱者を守る法を敷いた国家の、歪みの象徴のような子だな、お前は。
[興味深げにまじまじとシェットラントの顔を見たあと、ぽん、と肩を叩いた。]
外さない方がいい。
それに助けられることもあるだろう、由来が何であれ使えるものだったのは幸運だったね。
あぁ、そういえば。
倉庫の魔法の品の選定、クレステッドやエドヴァルトほど詳しくはないが、協力しようか。
[いつぞや、いまいち価値が解らずもて余している風の様子を思い出して、申し出た**]
-ハールトの港-
やっぱり王子はこないよねぇ。
守備隊?雑魚には興味ないけど、魔王から隊を任されたからには、かっこつけておかないとね。
[守備隊本隊に向けて、ライナー本隊も進軍する]
ゴブリン、オークを放て!
ただし村人へ向けてな。
敵の本隊の攻撃を分散させよ!
[精鋭小隊が見つけられるのを目撃>>339
一個小隊兵士は、レトへ向けて刃を向ける]
はは、ちょっとはやるじゃないの!
[ライナー自身もレトめがけて、剣を振り下ろした]
― 海岸 ―
[声音に籠もる響きの意を理解するには、青年はあらゆる意味で若く。
憧憬と羨望の熱は、容易く薄れる事はない]
……海蛇、ですか。
現物、初めて見た……。
[小さき妖精や、天馬とは馴染みもあったが、このクラスのものは早々見れたものではない。
遠い海面に見える影を追う様子は、どこか幼くも見えようか。
もっとも、その様子は告げられた言葉に一時、消えて]
……御意。
後の事は、お任せください。
[即答を返し、城へと向かう背を礼を持って見送る。
その姿が遠のくと、は、と息を吐いた]
……パッペル。
[そ、と呼びかけるのは、小さき妖精]
俺って……ちっぽけ、だな。
[零れる言葉に籠もるのは、自嘲。
小さき妖精はきゅ、と鳴いて、尻尾を振る]
でも。
そんな言葉に、甘えちゃいられねぇ……自分で選んだ道……違える、わけにはいかねぇし……それに。
[言いながら、視線は遠く──海の向こうへ]
……『あの場所』は……俺には。
眩しすぎて…………つらい。
[そ、と零すのは。
ずっと抱えて、けれど、言葉にできずにいた想いの言の葉。
それが風に散らされるまでが、感傷に沈む時間。
ふる、と首を横に振った後、青年は主命のためにと動き出す。
ジルヴァーナ沖へ出航する際の注意事項が布告されるのは、それから間もなくの事。*]
/*
[的確にぶん抜かれまくって、もうどうにでもしてください、と叫びたいいきものの数→1]
……いや、うん。
最後まで、立ち位置崩す気はないんだけど、ないんだけど。
こう、改めて惹き寄せられるとだな、ほんとにだな、どうすればいいんだと叫びたい……!
― 城内 作戦会議室 ―
[「素晴らしい慧眼」と皮肉か賞賛か解らないことを言われれば>>316、僅かに悲しげに首を振り]
たまたまさ。そんなに的確に未来を読めていたら、我々はあんな敗北など喫していないよ。
[などと、軽い調子ではあるものの、その実、完全な本心を返す。
決起した事から推測できる、敵軍の行動には頷きをもって同意を示して。
さて、他の部隊の話やエルフの話>>317を受ければ。
少なくともエルフに関しては、ヴェルザンディ程詳しく知るはずがないのも当然のことで。
彼の意見を興味深そうに傾聴し、幾度か頷く。]
……なるほど、そういうものか。
そこまでの交渉人が相手側に居ないと願いたいが……
いずれにせよ、交渉という領分においては、正直我軍に勝ち目はないしな。
[今更書くまでもないことだが、魔軍の得手は「武力制圧」であったり「圧服」であったりするのだから。
必然的に「交渉」という分野の技術は進歩していない……存在しないわけでもないが。]
― ハールトの港 ―
ほぅ。どうりで……なっ!!
[兵士の刃は、馬を繰り、避け、そのまま背に
蹄を食らわせる。
哀れな兵士はどうっと倒れ込んだ。
違和感の正体。
それは、先に助けた一般人と違い、武装していないのにも関わらず、怯えを感じられなかった事。
ついで下ろされたライナーの剣を弾き返し、馬から飛び降りれば、馬は後方へと戻るか。]
くだらん、しかもお粗末な小細工で私を殺れると思うなっ!
[なお、オークやコボルトたちには、騎兵が数人のみ、救助に向かっている。
討伐そのものは、ベネディクトに任せる心算。]
[さて。話の肝、戦略の話>>318に移行すれば。
少なくともヴェルザンディとクレステッドの意見が噛み合ったことは、彼にとって喜ぶべきことだった。]
ありがとう、ヴェルザンディ。その助力に感謝する。
[ヴェルザンディの提案については、口を挟む余地はほぼなく。彼らがどう動くかについて聞けば、納得したように破顔し]
……王子の居所の調査か。さすがに己の得手をよく解っている。
そちらから提案がなければ、私が依頼しようと思っていたところだ。
ならば伝令役として、こちらからは身の軽い魔術師を一人提供できるが……どうかな。
かつてのエトヴァルトには及ばないが、彼も中々出来るものでね。
ああ、そちらの部隊に適任が既に居るというならばそれでいい。私の部下とはいえ、
[そう苦笑して。そこは彼に任せる方向で]
[竜退治についての話に関して。
意外そうな表情をするヴェルザンディ>>319に対して、一応の補足を]
小型のワイヴァーン程度のブレスであれば、一応受け流し切れるのだがな。
私の知識が間違っていなければ、上級のドラゴンのブレスというのは、物理現象よりもむしろ魔法に近いらしいのだ。
……受けたことはないから何とも言えないが、あまり受けたくないというのが本音だ。
[そう軽く笑って。
武装された要塞を攻略するかのように検討するヴェルザンディの意見は興味深く聞いて。]
あれ一つで、小さく見積もっても一般の兵士数百人以上の戦略効果があるからな……
「城」と見做すのはいい考えかもしれない。
……ギィ様からは、竜を頼むと言われてはいるがな……
[魔王からの依頼>>72を思い出しつつ。]
まあ、逸品付きで受けた依頼だ。こなさないわけにもいくまい。
良い意見だ。参考になった。
/*
なんか想定が咬み合わないなと思ってたら、ハールトから撤退した時に全部の民衆を連れて引き上げたものだと思い込んでたよ。まだ民衆残ってるんだね…
さーてどうしようかな。気分的には船に来ている精鋭小隊を船に入れる前に倒したい。
[そして去り際。
一瞬だけ、そこに確かに現れた、「懐かしい」という言葉一つでは足りない、かつての仲間の面影>>320に。]
……もちろんだ、『イーシュト』。
数千年の雌伏の重さ、連中に思い知らさねばな。
[怨念や憎悪に近い何か、底知れぬ感情を込めた声で返す。
果たしてそれをヴェルザンディが聞くことは叶ったのか。
少なくとも『イーシュト』には聞こえたのだろうと推測し。]
/*
エルフ関連のあれはやれと言われてると見て良いのだろうかw
ヴェルザンディのこと聞いたりしたら、協力してもらえなくなる気がしてならない(
― ハールトでの戦闘 ―
港が燃えている、だと?
[燃え盛るハールトに不思議な表情を向ける。
市街戦の優位の一つを自ら捨てるなんて、相手は何を考えているのか。]
……なるほど、まだ民衆が残っていたのか。
撤退した時に全員連れ出せたものだと思っていたのだがな。
[その理由はすぐに判明した。
民衆を餌にして此方を誘き出そうとしているのだろう。]
敵の作戦に乗せられるな。
慌てず射程距離に入るのを待て。
[船が近づくのを待って、そして。]
――放て!
[号令により、船上から弓隊の一斉射が掛けられる。
自分が率いるのは弓兵と魔導師。そして――]
続いて民兵隊、射て!
[防具すら身につけていない民衆によるクロスボウ部隊。]
― 王都陥落から半月ほど後:王城にて ―
[話を聞くエトヴァルト>>222が伏目がちになっている事を見たのか、僅かに眉を上げるが……話の内容も流れも、淀むことはなく。
そういえば、肩で震えている毛玉はなんなのだろう。これが何なのかは全く推測がつかないが。まあ、それを問うのは今である必要もないかと。
そうして、今度は彼の話>>223を黙して聞く。
話からは、彼の無念や怒り、疑念が自分の事かのように伝わっていた。
それは、彼もまた、かつて強い憎悪に身を委ねた者であるためかもしれない。]
……弱き者が己の弱さを認めず。力を憎んだ。
……ゆえに、お前の父と姉は殺された。
だから、お前は弱さを認めぬ者を憎む。そういうことで、よいな。
[クレステッドは、エトヴァルトの過去の体験を冷徹にそう評価した。
目線を全く逸らす事無く、真剣にエトヴァルトの過去の話を受け入れたこの亡霊を、果たしてエトヴァルトはどう解釈するだろうか]
[そうしてエトヴァルトの、力を求めるという宣言>>224を聞けば]
……よい。
「力を求める」。それは我が軍に身を置くものにとって、最も大切なことだ。
[彼の返答は、ある種賞賛めいた色を帯びていた。
クレステッドの回答は、エトヴァルトが最初に魔王から言われたこと>>0:290に繋がる。
強き者が生き残る世の実現。強くあろうとする者が生き残る世の実現。
主の目的がそこにあるというのなら、その臣下が力を求めないなど、あってはならないこと。少なくともクレステッドはそう理解していた。]
うむ。期待している。
[さらなる高みを目指すというエトヴァルトの宣言を、彼は端的に受理し。]
……足を止めさせてしまってすまなかったな、エトヴァルト。
だが、君の話を聞けてよかった。
今後も、我が軍の為に変わらぬ尽力を期待するよ。
[そう言って、エトヴァルトとの話を終えて、一旦別れる。そして独り]
[それは、兵力不足を補うためのちょっとした策。
自分の武器を思い浮かべた時に思いついた作戦。
普通、募兵したばかりの民を一人前の兵士にするにはとにかく時間がかかる。特に弓などは、いきなり習得するのは非常に難しい。
しかしクロスボウならば、使い方さえ覚えれば誰でも扱える。
そして船上から射掛けるだけなら、技術も防具も必要ないのだ。]
[誰にも聞こえないように、ぽつりと何かを呟いた。
それは呪文ではなく、謝罪というわけでもなく。
言うなれば、願いというのが相応しいものなのかもしれない]
―独り言―
……エトヴァルト。
……私の魔法が切れた後。どうかギィ様を護ってくれよ。
[自身の幽体を動かし続ける魔法は時限式。
あと数年持てば御の字。
魔王は後数千年は生きるだろう。
そして魔王の寵愛を受ければ、今のところはただの人間であるエトヴァルトもまた、生き続ける事もできる。
それをわかった上での独り言だった]
―回想―
……私が怒った?ギィ様に……?……ああ。
[唐突に投げられた問い>>*15に軽く驚き、記憶の引き出しからそれ>>*12を見つけるには数秒の時間がかかった。
数秒して思い出して。]
……出すぎた真似を致しました。しかし、まさか覚えられているとは。
[と言いつつも。それを魔王が覚えているということは、嬉しい事ではあったらしく。
声音は、極々僅かに弾む。
不器用な感謝を込めた言葉 >>*16 には、]
……つまりギィ様の生存に私の言葉が役立ったと。
……それは私にとって至上の喜びです。
[冗談めかした言い回しではあるものの。それはある程度は本心で。
そして、
申し訳ありませんギィ様。……死した私ですが、こうして罰を受けに戻りました。
せめてもの罪滅ぼしです。どうか、お役立てください。
[呼応するように軽く笑って紡ぐ言葉は、歌うようでもあり、また、どこか舞台上の役者のようでもあった]
―もう一つの回想―
[数千年の間。
彼の思念は、エネルギーを可能な限り消費しないようにしつつも、時折、感覚だけは僅かに動いていた。
古戦場からは全く動くことはしないが。
目の前の光景はただ光景として、情報として消費される。
一日がすぎる。今日もまたギィ様は復活しない。
一日がすぎる。今日もまたギィ様は復活しない。
数十万回は繰り返したが、特に悲観するといったことは、彼にはなかった。
主が明日復活しないとは、誰にも言い切れないのだから。
……果たして彼の主が、語られぬ空白の時間をどう推測するのかは定かではないが]
小細工するのが俺の性分だもんな。
仕方ないよな。
[弾かれた剣をレトへ向けて構え直し、不適の笑みを浮かべ]
(小隊の目的は気づいてないみたいだね)
「後方より敵別動隊確認!」
応戦しろ!
俺はこいつともうちょい遊ぶからさ!
[剣を左手に持ち変えて、レトに突っ込みながら横に切り込む。レトには脅しにしかならないだろうけど]
そいつを一撃で倒すとは、あんたやるね!
俺…剣は苦手だからお手柔らかに頼むよ!
[敵別動隊がきて、こちらは精鋭小隊を出している。追い詰められた状況は楽しむかの様]
一応聞くけどさ、王子は何処?
ここには来てないんだろ?
ひどいねぇ…
あんなに国民は王子にすがってるのに、助けにもこないなんてね。
[皮肉るように笑っている]
− ベルガー島からファットリア地方へ −
[ハールト奪還へ向かうレトらと別れて、カレルの隊が向かうのはファットリア地方。
ギィの儀式により、王都沖にはシーサーペントが召喚されたが、ずっと南方のこの海は平穏なものだった。
カレルは帆桁に座って林檎を齧りながら、出発前のレトとの会話を思い出している。]
− ベルガー島で レトと (回想) −
[父の最期について訊ねたことは、レトに痛みを呼び覚ますものだったかもしれない。
親衛隊でありながら、その場に留まることができなかった、その経緯を話すのは辛かったろうが、レトは決して弁明に走らず、事実を報告してくれた。]
わたしも、父と兄の亡骸を前にどうすることもできなかった。
あまつさえ、エディにひどい犠牲を──
[カレルを庇って槍を受けたエディの身体の感触を、今でも思い出す。]
ありがとう、レト。
これまでの君の働きにどう報いればいいかな。
[生き残ってしまった親衛隊には風当たりの強いこともあったろう。
それでも、卑屈にならず護る対象を王から民に代えて戦い続けてくれたレトに感謝する。]
それじゃあ、こっちは盛大に目立つことに努める。
[特命親衛隊ともいうべきレトに次の作戦での自分の役割を指摘されたカレルは屈託なく笑い、レトの編成を受け入れ、出発の準備にかかるのだった。>>330]
− ベルガー島からファットリア地方へ −
[回想を切り上げたカレルは、帆桁に飛んできたカモメに林檎の芯を投げ与える。
眼下の甲板では、藁の束が細工され、案山子めいたものが量産されていた。
あわせて、作成も扱いも比較的簡単な武器である槍も用意されてゆく。
それらはファットリア攻略の際に使おうと思っている品だ。]
報告、
こちらはベルガー島からファットリア地方へ順調に航海中だ。
今のところ、向こう岸に変な動きは見られない。
これからルストと偵察に行ってくるよ。
―王城 城門―
[王から下賜され、
王から借り受けた、人間の魔術師の小隊を何隊か。それに、ヴェルザンディから借り受けた>>318、人間・コボルド・ダークエルフ混成の弓兵部隊を従え。
彼もまた、魔法の印が幾重にも刻まれた黒い薄金鎧を着こみ、頭には重々しい金属製の兜を被り、戦用の正装としていた。
王の腹心の隊となった者達に相応しい、適度な緊張感。
整った隊列で、城門前に布陣し。クレステッドは高らかに号令を挙げた。]
これより、我々は進軍する!
ギィ様に仇なす賊軍を!王家を騙る国賊を!この地平から根絶やしにするために!!
ギィ様のシェーンバルトに、永遠の栄華をもたらすために!!
クレステッド隊!出撃する!!
[そうして。隊列を乱すこと無く、彼らは南下していった。魔王軍の本隊よりも先行し、カトワールを経由してハールトを目指す。戦場への到着はライナーよりもだいぶ遅れる事となるが。
魔王による統治を良しとしない者達との小競り合いもあったが、特に大きな被害はなく彼らは軍を進めた]
上陸に適した場所を偵察に行ってくる!
[甲板へ声を投げ落とすと、翼を羽搏かせたペガサスに空中で飛び乗り、船を離れた。**]
/*
共鳴での時間軸どうなってるんだろうとか思ってないよ。
カレルと話したいのは山々なんだけれど、いまハールトの方で頭がパンクしそうなのです。
どーしよーどーすればいいんだー(ごろんごろん
/* さて適度に俺TUEEしなきゃならんのだな。
やり過ぎないように適度に俺TUEEする匙加減って難しそうだな。頑張れ俺。
/*
返答ないってことは好きに使っちゃっていいってことだよね?
残しておくと禍根残りそうだし、さくっと殲滅しよう。
クレステッド来た時にどうするかなーあんまり対策考えてなかったなー
[味方のいない、敵の密集している方へ矢の雨を降らせ続ける。]
間違っても味方のいる方に射つなよ!
用意――放て!
[今のところ、こちらが優勢を維持しているように思えるが…
当然、気を抜く訳にはいかない。
そんな時、部下から一つ報告が。]
民の一団が船に入れて欲しがっているだと?
言っただろう、船に収容している余裕はない。
海沿いに安全地帯まで誘導しておけ。
なに、どうしても船に入れろとゴネているだと?
全くもって忌々しい。邪魔なことこの上ないな。
[その一団とやらが要る方を見遣る。
ため息を吐きながらも、どうすべきかを考えて。]
その団体の人数は多くないようだな。
[最良の方法を見出す。]
……弓隊構えよ。目標はあの民衆の一団。
[見捨てれば悪評になる。かと言って船に入れることは出来ない。
ならば、物言わぬ死者になってもらえばいい。]
あれは民草のフリをした敵の工作兵だ。
遠慮することはない――射て!
[それが本当に村人に偽装した敵の小隊であったことを、この時は知る由もない。]
[矢の雨が降り注ぎ、その一団は邪魔者でなくなった。]
無駄な時間を喰ったな。
……引き続き、揚陸隊に支援射撃を続ける。
[陸側の今の戦況は、果たしてどうなっているだろう。]
― ハールト開戦直前 ―
こちら、もう数時間でハールトに攻撃を開始するところだ。
特に異常は見当たらないな。
偵察に行くのか、それなら気をつけて…
…って、ちょっと待て。君が偵察に出るのか!?
いや、君は大将なんだから斥候は他に任せておけばいいだろう!?
君の身に何かあったらた一大事だぞ!!
― 王都陥落から半月ほど後:王城にて ―
[肩の毛玉の事を疑問に思われているなど知る由もない。
……もっとも、本当に親しい者相手でなければ本来の姿を見せる事のない小さき妖精には、多くが疑問を持っていたやも知れないが]
……そう、なります、ね。
護られる事を求めつつ、自分にないものを、異端として、廃する、矛盾。
それを、許せない、っていうのも、大きい、ですけど。
[目を逸らす事無く告げられる、過去への評。>>369
真っ向から受け止めようとする態度には、やはり、戸惑いはあるけれど。
同時、本質を見出そうとするかのようにも思えるその眼差しの真剣さは、青年のもう一つの本質──知の探究者としての部分にも強く響いて。
誤魔化す事はできない、という想いを内に積み上げた]
― 王都南西の山中のアジト ―
と、なンか色々なことがあれこれあって、新しい伝令係が紅い人から送られてきたのと、オレら馬賊じゃなくて騎馬隊ってなった。わかったか?
「…そんな説明じゃわかりません、ボス」
ちっ…
[省略して説明しようとしたが、わかられることなかった。
仕方ないので紅い人に呼ばれてからの流れを一つ一つ説明。とりあえず連絡をしながら、賊軍を見つけたら報告するということ、それに伴って豚鼻のワーバットな男>>296が派遣されてきたということを説明はしたが]
「でも騎馬隊って響き、なれませんな」
オレもだ。
[果たして騎馬隊と名乗ることがなく、他称から始まって勝手に定着した馬賊と名乗らずにいられるか、多大な懸念がそこにはあった]
で、食糧や武器はそうなったおまけでついてきたンだよ。後、隊長だという印もな。
[と帰りがけに商売以外でも得た糧食や武器といった支給品、そして頂いた小さな徽章>>293についても説明を終える。ちなみに徽章はどこに着けるか悩んで、左肩のところにつけておいた。正しい場所かどうかわからない]
― 王都南西の山中のアジト ―
と、なンか色々なことがあれこれあって、新しい伝令係が紅い人から送られてきたのと、オレら馬賊じゃなくて騎馬隊ってなった。わかったか?
「…そんな説明じゃわかりません、ボス」
ちっ…
[省略して説明しようとしたが、わかられることなかった。
仕方ないので紅い人に呼ばれてからの流れを一つ一つ説明。とりあえず連絡をしながら、賊軍を見つけたら報告するということ、それに伴って豚鼻のワーバットな男>>296が派遣されてきたということを説明はしたが]
「でも騎馬隊って響き、なれませんな」
オレもだ。
[果たして騎馬隊と名乗り、他称から始まって勝手に定着した馬賊と名乗らずにいられるか、多大な懸念がそこにはあった]
で、食糧や武器はそうなったおまけでついてきたンだよ。後、隊長だという印もな。
[と帰りがけに商売以外でも得た糧食や武器といった支給品、そして頂いた小さな徽章>>293についても説明を終える。ちなみに徽章はどこに着けるか悩んで、左肩のところにつけておいた。正しい場所かどうかわからない]
/*
ちょwww
チラ見したらベネディクトが非道だwww
むしろ外道だwwwwwww
ごめん今酔っ払いだから笑いが止まらないwwww
/*
いちおー熱血村なんであれです。
ヒーロー側はあんまりにもひどいことしないといいなあとか思うわけです。
あとでカレルに怒られるといいよ!
― カトワール南の森 ―
[新たに合流した者達を加え、合流場所に集った義勇兵は大隊並みの人数となった。
急遽集めたにしては上出来と言ったところだろう。
まだ戻って来ていない一族の者も居るが、これ以上潜伏し待ち続けるのは厳しい。
時は待ってくれないのだ]
皆、集まってくれて感謝する。
集まってくれた皆なら既に聞いているだろう、
我らの
我々はこれよりハールト南にあるファットリア平原へと向かい、
王子の隊と合流する。
途中魔軍と遭遇することもあるかもしれない。
ここへ来てから武器を握った者は初の戦いとなるが、
慌てないように。
無理に前には出ず、戦い慣れている者と連携して
事に当たって欲しい。
騎士の皆は彼らのサポートも頼むよ。
[男は皆を集めこれからの方針を告げる。
言葉を向けられた者達は応じるように静かに頷いた]
……率いることを任されたが、
私は隊を率いての指示は慣れていなくてね。
出来れば私のサポートもしてもらえると嬉しいな。
[続けた言葉は間の抜けたもの。
出来ないものは仕方が無い、出来る者に頼むのが効率が良い。
男が笑いながら言うと、集まった者達も僅かに緊張感が解けたように笑った]
…うん、あまり力まずに。
適度な緊張感を持つのは良いけれど、
しすぎると動きが固くなるからね。
さ、行こう。
[堅苦しい言葉は使わずに、男は促すような形で隊を進め始めた]
/*
ああ、うん。
しみじみ見てもやっぱりひどいな。
これは王国サイドの落ち度として看過できないかな。
あとでつつかせてもらおう。(メモ
ベネディクト視点、無辜の助けを求めてきた民衆を虐殺しているので、それは他人視点でも同様なわけなんだ。
自分の目的のために他人の命を(ちょっと邪魔だから)消すというのは、それは魔軍の理論なわけで、それをやっちゃうとロードが拠って立つものが崩れるんだよね。
これは、ロードのために非情なこともする、の一線を超えているとしか思えないのでとりあえずベネディクトはあれだ。魔軍に来るといいよ!(勧誘)
― 半年前:ある日の王城 ―
へぇ、そうなンだ
[森がないと住みづらいという感性がわからないので、相槌を返すのみで]
オークじゃ無理だな。力が強すぎて本当に昇天させられるンじゃねーかな。
って、ん?御守り、なぁ。
[欲望のはけ口の探しどころよりも、ピアスについて言われた言葉の似合わなさに、呆れたように息を吐く。
ヴェルザンディ>>352の指に弾かれ耳元で揺れるピアスが仄青く光っても興味もそそられない。]
さあー、しーらね。
[元あった慣習は歴史に埋まり...らにとって今ある区別だけが事実でしかない]
弱者を守る法?な。
騎士や貴族が領民から搾取して、その搾取したもので自分たちが強くなる。徹底して反抗できないようにしてるだけだろ。
[王国の弱者である民は強者であるえらいさんに奉仕して、自分たちが強くなる機会を奪われている哀れなものたちだ]
借りに守るとしても、結局守れてねーし、なら搾取され損だわな。
[嘲るでもない。常の軽い調子で、自分からみた事実を口にするのみ。]
オレらはただ、弾かれたか、自らそこに治まりたくなかっただけ。
今をもって魔軍に反抗しているやつらと一緒。
そンで反抗してでも生き延びるならば力がいるだけ。
国家とか、法とか、わからねーオレらにとっては、この国は昔から何一つ変化してねーしこれがふつーってやつなンだろ。
[昔から変わっていない。王族が国を治めようが魔王が国を治めようが、変わらない。だから歪んでいるのではなく、普通である。というのみ、その声には自嘲もなければ怒りすらない]
だから外す気はないっていってンだよ。そんな効果があるとはしらなかったけどな。
[興味深げにみられ肩を叩くヴェルザンディを少々煩わしく思いつつ答える。効果の有無を問わず外す気はない。そんなものかとちっぽけな頭にピアスの力を入れておくだけで]
お、いいのかな。そいつぁありがてーな。じゃあ次にきたとき色々もってくるな。
[その煩わしさも次の提案にはあっさり消え去る。現金な馬賊であった*]
/*
うーん、エルフの里訪れるのはどうするかな。
エルフに助力頼む流れになるならその時、無さそうならそうと判断した時かヴェルザンディと邂逅する時、だろうか。
ヴェルザンディからヒントは貰ってるから、行きそうな気はしてるんだよなぁ。
これが終わったらしばらくデカイ争いはなくなるンだ。とっとと武装を整えたらいくぞ。
[ライナーの部隊がいってからどれぐらいたったかはわからないが、自分たちの脚ならば問題なく追いつけると踏んでいる]
ああ、あンたはここで待機な。コウモリだけ寄越せ。あンた馬のるの下手だからいくとき邪魔だ。ならここで中継役してくれや。
[こうしてワーバットの男からはコウモリを数羽借りる
そして武装を整える。常に背負っている先端が鎌状にまがっているショーテールに、軽鎧。合成弓に矢束。そしてヴェルザンディの協力をえて、わかった魔法の品である、小さな筒状の物体と指輪。懐や袖におさまる小物の凶器。騎士目亜(ナイトメア)に繋ぐようにかけている鎖]
…これも、もっていくか。
[昔第一王子から奪った剣。鞘に紋が入っているが、そこだけ布で縛って腰に下げる]
― 王都南西部:アジト ―
よっこいしょっと。お前が来てくれてよかったよ。本当
[漆黒の巨体に赤い瞳。金色の鬣に雲の蹄をもつ、騎士目亜をぽんぽんと叩く。速力や馬力。悪路だろうと突破でき、わずかな間、浮遊できるという馬は彼らにとって理想的な馬だ。
自分の馬を軽くなでる。じゃらりと音を鳴らしながら邪魔にならないように鎖を纏め、出発。
数名をアジトに残し、馬賊改め騎馬隊は、南西へと騎馬を走らせた]
― 王都・地下 ―
[出陣と、そして、前線の慌ただしさ。
転移防御の陣を展開する事を急務とする青年には、それは今は遠い事と言えた]
……ん。
後、再確認が必要なのは、この辺り、か。
[訪れていたのは、地下。張り巡らされた地下道の繋がりを把握し、転移防御結界の陣を形成するのが目的だった。
結界を強固なものとするため、地上と地下、二か所に陣を形成する、というのは、拝命してすぐに思い至った事。
また、自宅にも誘導のための陣が築かれていた事を思えば、記録から抜け落ちた緊急転移用の門が地下にない、とは言えず。
地下の調査は、その確認も兼ねていた]
魔力的な探知は、俺がやる。
お前らはいつも通り、壁やら床やらつついて、隠し扉がないか確かめろ。
[『調査』の補佐役として連れて来たコボルドの一隊に出すのは、大雑把な指示]
……ああ、いつも言ってるけど、罠の踏み抜きは、自己責任だぜ。
[さらりと突き放した一言に、コボルドたちがしゅーん、となるのはスルーして。
一番近くにいた者を無言で手招いた。
要求するのは、探査術展開のための、触媒。
……ちなみに、一点に負担が集中して、結果的に労力が不足しないよう、ちゃんと交代制にはしてる。
どちらにせよ、要求される側にとっては、たまったものではないだろうが]
……現地調達は、鮮度はあるけど、純度に難があるのがイマイチだよなぁ……。
[供させた血の質を確かめるべく、指先についたそれを軽く舐め。
口にするのは、身勝手な感想。
そんな様子が『吸血術師』と呼ばれる所以だが、意に介した様子もなく]
全ての礎、捧げられし根源に応じよ。
昏き闇、深き影。
不可視の帳に包まれしもの。
その鼓動、その息吹、我へと届け、響かせろ。
[左手の短剣で魔法陣を描き、紡ぐ呪に応じて、血色の光が周囲に散る]
……よし、散開。
ああ、『掃除』が必要と思ったら、遠慮するな。
ただし、敵わねぇ、と思ったら、呼子鳴らせよ。
[ぞんざいな指示に応じて散っていくコボルドを見送り。
自分もまた、探索するべく歩き出す。*]
― ハールト防衛戦 ―
[数名のダークエルフを前に、クレステッドとの作戦会議の内容を伝達し、自分たちの役目を伝える。]
……と、言うことで俺たちは第二王子の身柄確保を最優先に、敵陣の構成員、規模や装備なんかを確認しながら、適度に敵の数を減らすのがお仕事になる。
得意分野だから皆問題ないね。
打ち取れそうなら将を狙ってかまわないが、無理は禁物。
さて、配置だけどね。
二人は挟撃の可能性も考えて南の渓谷を偵察してほしい。
もし敵部隊を見つけても交戦は避け、敵情報を確認したら俺かクレステッドに知らせてほしい。
他は俺とハールトに行く。
第二王子が初戦で後ろに引っ込んでいるような腑抜けじゃないといいけどね。
[手早く班編成を済ませると、弓と矢、毒瓶等必要な装備を身に着け、少数の部隊は皆ハールトの付近まで騎馬で向かった。丁度開戦5日前のことである。]
もちろん俺が偵察に行くよ。
おまえだって、重要な仕入れには自分で出向くじゃないか。
ましてや今の俺は、義勇兵の命を預かっているんだ。
今、船は海上で、他に動ける手勢もいないしね。
大将だろうと有効活用しないと。
[昔から腰が軽い王子であった。]
― ハールト南南西の山中にあるアジト ―
[彼らはアジトを複数用意している。
王都の南西部の山にあるアジトは、主に王都とカトワールを行き来する行商人などを狙ったもの。
更に北の、ケセラーの近くにもアジトがあったが、魔物襲来以降ほぼ廃棄となっている
カルト湖より更に北西。こちらは散開して逃げた後、再集結する場所として。等など
では、ハールト南南西の山はというと、カトワールとハールトへと行き来する行商を狙うのと、正規の手続きである港町を通さずに積み荷を運ぶハールト南側からの密輸品を狙うための立地としておかれた場所だ
その密輸品が市場に通せないが、魔軍にそのまま流してしまったものの多数を占めてもいた。
結局人は空を飛べない限りは行商であろうと進軍であろうと道を辿るのだ。よって今までと同じように馬賊―――じゃなくて騎馬隊は山という悪路を走破し山中に入ったのが開戦の数日前のこと。その間、ずっとほったらかしだったアジトの維持に追われていたのは余談]
− ファットリア地方 −
[上空から上陸に適した場所を選び、船を誘導する。]
まず、ここまでは問題なく進めたね。
次、弓部隊と工兵の半数は、山伝いに峡谷へ向かってもらうよ。
残り半数は、ここに船着き場とベースキャンプを設営してから、その後を追うこと。
定期的に連絡員をベースキャンプに送って連絡をとるように。
― 半年前:ある日の王城 ―
[>>397>>398>>399 少し突いただけで3倍はしゃべってくれた、おそらくその自覚はないであろう相手を観察するように見ていた。
文字通り、”自分とは違う種族”を観察していたといってもいい。
自覚はないようだが、思う所なくばこうは口が動くまい。]
お前はシンプルで良い。
物事について自分が見て必要とした一側面以外の部分については興味がない。
[知りたくないのでも、知ろうとしないのでも、解らないのでもない。
自分が生きていける範囲で生き抜くために必要な世の中の渡り方を物の見方があれば良い。
そういう人間の物言いだと、気付けば、かみ殺したような笑みを零す。]
数千年の間に統治者が変わっただけで家畜のように殺される力無き民がこうも増えた理由や、
そんな者たちがこれまで生きて子孫を残してこれた理由を教えたところで、
メシのタネにもならない話に興味はないだろう?
[年齢差約490歳と少し。長く生きて人の世に交わっていれば、知識だけはつくもので。
突っぱねるような物言いも鷹揚に受流し、説教の代わりにそんな言葉を手向けた。]
わたしは空から周囲を探索して、潜伏している民をベースキャンプへ導こう。
敵に会ったら? 大丈夫、負けないよ。
あと、矢的の案山子も配備して、大人数に見せかけることも忘れずに。
ゴブリン程度なら、相手の数や大きさにビビれば攻撃してこないはずだ。
弓で追い払えないなら船で海上へ逃げていいから。
[身軽さを重視して、防具は篭手とキルティングのみ。武器は木の棒とスリングショットという軽装備でカレルはペガサスにまたがる。]
ふぅん。余程気に入っているんだな。
[着脱可能になれば、つけるも外すも自分の意志一つだろうに、と思ったが、”外す気はない”という強い言い方に執着でもあるんだろうか、と首を傾ぐ。
どうせ外さないにしても、外せるけど外さない、と外せないから外さない、では自分にとっては大違いなのだが。
全くもって面白い人間である。]
ん、来る前に伝令を寄越してもらえば城にいるようにしよう。
[持ってくる、という言葉に頷いた。*]
だが、俺が復活したあの日におまえと再会できたことは、俺にとっては喜びだ。
まるで何もかも違う中で、おまえだけは変わらぬ姿でいた。
ちょっと透けてるくらいは、愛嬌だろう。
だから俺にとってはおまえは死んでいない。
それで十分だ。
「精鋭隊、敵別動隊にて壊滅!」
あらら、いよいよ持ってヤバイ感じかねえ
[知らせが入る>>388>>389
レトに向かって]
ケセラーでも危機に面したが、今とは全然違う...
魔王にはついていきたくなる“思い”があったが。
[何も言わぬレトに、正面から剣を振るって寸土目し]
姿を見せぬ希望などに、すがる気持ちにはなれないー
そして…
お前らは好きに生きるがいい。
今までご苦労だったな!
俺も好きに生きるから!
― ハールト奪還開戦時/ファットリア地方渓谷付近 ―
[大隊を率いた男は数日をかけて合流地点の手前までやってくる。
別行動で情報収集をしていた一族の者からハールト奪還の戦いが開始されたと聞いたのはその辺りのこと]
それじゃあ、王子も平原に着いている頃かな。
遅刻はせずに済みそうだ。
[連絡を密にはしていなかったため、遅れることは覚悟していたが、どうやら然程誤差なく辿り着くことが出来たらしい]
一旦停止。
この先は戦火が広がっている可能性があるから、
十分な準備をしてから進もう。
[隊を止め、移動の疲れを取るために一時休息を入れる。
岩山沿いを進んでいるとは言え、この辺りは身を隠す場所が少ない。
人数もそれなりに居るため、魔軍と鉢合わせる可能性は高かったが、疲労したまま進むよりは、と判断した]
いや、それとこれとは別で……。
確かに君が偵察に出るのが効率が良いのは確かだけれど……。
[言ったところで聞きはしないだろうなあ、とは薄々分かっていて]
ああもう、絶っ対に気をつけるんだぞ!
義勇兵の命を預かっているなら、なおさら自分を大切にすること!
いいな!?
[心配だけれど、信頼はしている。
きっと大丈夫…だと、思う。]
― おぼろげな記憶 ―
[封印されていたこの数千年という歳月は、自分にとっては一夜の夢のようなものだった。
意識は昏睡と半覚醒を繰り返していたように思う。
記憶は霞み、時に呑みこまれ、あるいは深く眠った。
今は幽鬼となっているかの男が、幾十万回の日の出と日没を見てきたことを魔人は知らない。知っていても、想像のつかない時間に言葉を失うだろう。
言えることはただひとつ。]
おまえの労苦に報いるに、俺は俺の道を完遂することしかできない。
おまえの力、これからも当てにしている。
[なにかの折に、そんなことを言ったのだった。]
/*
えーと、ファットリアが確保出来るようなら渓谷で王子と合流して挟撃隊と建設隊に分隊、かな。
とは言え偵察が向かってるようだから側撃も考えないとか。
この位置での一時停止は悪くない…はず。
/*
秘話使えないのが残念!
っと王子ハールトこないの?w
せめて嘆こうよう><
国民可哀想...俺が言うのもなんだけどさw
/*
某歴史戦略ゲーム的にベネディクトの能力を表すと
統率75 武力50 知力85 政治95 魅力70
陸戦C 水軍A
とかそんな感じな気がする。
− ファットリア地方 −
[レトに、目立つのが仕事と言われたのをいいことに、ペガサスで上空から人の姿を探しては接触する。
運んで来た簡素な槍を武器として渡し、海岸のベースキャンプへ向かうよう呼びかけた。
集まった者のうち、戦闘に加わることを望まない者は先にベルガー島へ送らせる。
志願者には基本的な調練を施してそのまま参戦してもらった。
稽古をつけるのはカレルではなく、正規兵あがりの義勇兵である。
その際に教え込んだのは、弱小魔族相手に数でかかれということ。]
[小悪党や魔軍側の人間が入り込む可能性もあったが、現時点でできる悪さもさしてないだろうと、素性を問いただしはしない。
むろん、自分の身に暗殺の刃が届くようなことはないよう気をつけてはいた。
ベネディクトがエディの分まで心配しているようだから。]
[人ではなく魔物の群れを見つけた場合、カレルは堂々と名乗りを上げて、宣戦布告を聞いているか、と問うた。
その答えで魔物の情報伝達の範囲がそこそこ掴める。
いざ戦いになれば、カレルはペガサスで高度をとって、スリングショットで群れのリーダー格を倒し、魔物の指揮と士気を挫いて勝利する戦術をとった。
逃げる敵は無理には追わない。
北の渓谷には弓兵と工作兵が待ち構えている。
そうして、少しずつ拠点を北上させて、奪還区域を広げていった。]
そろそろ、ローランドが合流地点に到着している頃合いだな。
打ち合せに行ってくる!
[ちょっと留守にするね、と味方に言いおいて、カレルはペガサスを飛ばして単騎、峡谷の北にローランドを探しに向かった。]
/*
うむ、王子の返しにうるっと来てしまったではないか。
このおにーさん、無理やり押し込めてるとこあるからねー。
家族を亡くしたこと。
さて、ライナーの花道を飾るためにどうすっかなー?
ライナーPCなりの思いがあるみたいだしねー。その辺を活かしたいのだが。
お前らの思い?笑わせてくれる...
国民を助けもせずに、逃げる思いなどわかりたくもない。
[立て続ける攻撃を、すべてかわせるわけでなくー
30日かけての遠征も響き、胴に攻撃を食らう]
くっ!
手加減してくれといっただろうに...
剣は苦手だといっただろう。
[腹を手で押さえて膝をつくも、苦しそうに立ち上がる]
― 夢 ―
[封印されている間、いろんな夢を見た。
ほとんどは記憶に残ることもなく消え去っていく。
だが、稀に断片が記憶の隅に引っかかることもある。
たとえば、幼少のころの記憶。
魔物の家畜として飼われていたころのこと。
解放王を待ち望んでいた周囲の人間は次々と死に、結局自分は自力で逃げ出した。
そんな過去、彼に話しただろうか。
分からない。あるいは笑い話程度に話したかもしれない。
いずれにしても、思い出したくもない過去。]
― ハールト ―
[あちこちから火の手が上がるハールト内を、散会して偵察する。
己はもう一人を伴って港の方へと着ていた。]
……船には、魔導師と弓兵か。
民兵にクロスボウ―――考えたね。
[>>368 船から一斉射をする様子、そして指揮官らしき人物を目視で探し出す。
号令をかけている青年がそうだろう。見覚えがある。]
ああ、あの時第二王子と一緒にいた命知らずか。
[思い出して呟き、背後に偶然現れてむしろ相手の方が驚いた顔をしている敵兵の喉をダガーで一突きして黙らせながら、再び其方に目を向けると。]
……へえ
[>>387>>388 民衆に偽装したライナーの部隊の兵を、調査する間を置くことなくあっさりと殺したの見て感嘆の息を漏らす。]
結果オーライ…で済むかな、この判断?
何にせよ、良いものを見せてもらった。
[例えばこれが本物の民衆で、家族を人質にとられて脅されて同じようなことをしたならば―――それをこうして殺害するならば。
民衆はどんな反応をするか、面白い実験になるだろう。工作兵だと言われてしたこととはいえ、民衆を射殺した弓兵の表情をのぞき見る。
冷徹な行為を厭わない指揮官が居ることが知れたのは、収穫だったと言えよう。]
― 回想・王子保護しばらく後/大森林 ―
[>>258竜は竜の領分を越える事はしなかった。
例外があるとすれば、それは亡き友が関わる事柄のみ。
それ以外のあまねく小さな生き物の、成す事、成される事に竜は目を閉じる事を選んだ。
己が関わる事で捻じ曲がる物がある事を、竜は良く知っていたからだ。
そして人が出来る事の少なさと、それ以上の多さも、同時に竜は理解していた。
>>259結界を開き招き入れ、ローランドが見たのは精霊と語り力強く変わろうとする王子。
言葉で語るよりもそれは雄弁に、男の答えと成り得ただろう。
成すべき事をと告げる男に、老婆はゆるりと頷いた。]
準備が整ったのなら、もう一度ここに来るといい。
その時が来るまで、あたしがここであの子を護ろう。
…会わなくていいのかい?
[結界の方へと向かう男にそう返すも、竜は無理に止める事はせず、静かにその背を見送った*]
/*
よし。ヴェルが目撃してくれた。
あとは報告してくれたら好き放題調理できる。
だれも見てくれなかったら無辜の市民に登場してもらう予定だった()
― ファットリア地方渓谷北合流地点 ―
[休息を終えた大隊は先遣隊の報告を受けながら先へ進み、合流地点へと差し掛かる]
予定の場所だ、皆停止してくれ。
[大隊はゆるゆると速度を落とし、合流地点で停止。
男は渓谷の方へと視線を向ける]
後は王子の隊と合流する………
[だけ、と続ける心算だった言葉は視界に入ったものによって途切れた。
遥か遠くに見える、真白の飛行物>>419。
飛ぶ姿を目の当たりにするのは初めてだが、それが何かは直ぐに悟った]
……王子……単騎で来るとは聞いていないよ。
[合流タイミングは見事なのだが、単騎でこちらに向かってくるのには苦笑が漏れる。
そのまま短く息を零して、王子が大隊の下に舞い降りるのを男は待った]
― ベルガー島 草原 ―
[>>287 2年の歳月は少年を青年に引き上げるには足りたようで。同意に返事する弟子の様子を、老女は目を細めて見やった。]
― 回想 ―
[>>237あの一言は昼夜逃げ回らざるを得ないタムリンの負担を減らすための物だったが、精霊を巻き込み『仲間』にしたカレルの手腕は見事な物だった。同時に王子は精霊らの信頼も得たのだから。
タムリンが悔しそうに泣き再戦を強く望んだために、今度はタムリンに有利な条件でもう一度、追いかけっこをさせ暫く時間はかかったもののこれもまたカレルの勝利に終わる。
>>238錆びた斧と穴の開いた桶を上手く使いこなす術を覚えるのも早かった。
修行なぞ所詮日々の積み重ね。成長期に身体を作らせる事を最優先に。
そして魔法に対抗する術も教え込んだ。
といっても根本的な方法は、術が使える者が無ければ逃げる事。
立ち向かう場合は相応の覚悟と同時に、力のある武器や防具が必要だと。無くても何とかなる時もあるが、勧めはしないと説いた。]
[最初はそれこそ夜盗まがいのことをしていた。
魔物でも人間でも、襲えるものはなんでも襲い、
奪えるものならばなんでも奪った。
そんな日々のさなかに魔術の師に捕えられ、人間としての知識とふるまいを一から教えこまれたのだ
感謝はしている。
自分に知という力を与えてくれたことを。]
― 昔語り ―
[修行の合間、カレルにねだられた昔語りには時折答えた。
長い話になる時もあれば、短く済んだ事もあった。]
英雄王か。
…怖い、男だったね。
恐怖とは違う、畏怖に似た何かだ。
あれは…人間ではなかったかもしれないねぇ。
よく覚えているのは、
あたしの故郷にクロドルフを連れて行った時だった。
あの時は渋ったものさ。
人間を竜の故郷へ連れていくなんぞ、魔族を”世界支える樹”に連れていくようなもんだ。
それでも、条件つきであたしは案内をしてやった。
他の竜に大層怒られたもんだったけど、あの男は竜を手懐け、その信頼を勝ち得て一手とした。
あの時は単純に、すごいと思っていたけれど、
今にして思えばあれは…あの男は竜を手駒にしたんだ。
それはすごい事で、同時に恐ろしい事でもある。
人間の領分を越えようとしていた者。
それが英雄王クロドルフだ。
まぁ、随分昔の話だから、
あたしの過大評価もあるかもしれないがね。
あの時は若かったからねぇ…。
― ハールト南南西の山中にあるアジト ―
ここも王都のとこのアジトみたいに改築したほうがいいか?
[手狭で仕方がない場所で数日を終えた...らは、山中という高所を活かして港町をみやるが、さすがに音までは拾うことはできないが]
船…きてるな。
[首から下げた、ヴェルザンディ曰く、星見鏡。遠くがみれる。という筒状の物体に眼をあてて確認をとるが、臭いはそこだけじゃない]
おーっとっと…
[周囲を偵察するように複数名の部下と手分けして軽く山中より渓谷やファットリア地方のほうを見下ろす]
ふん、その傷で立ち上がるか。
そこは感心しよう。
だが……。
だからといって、貴様らが民を傷つける免罪符にはなりえん!
[理解しあえないのはまだ良しにしても。
いや、勿論良くはないのだが。
この目の前の男を殺す理由などその一点だけで十分事足りる。
男は刃を翻し、追撃を見舞う。]
― 昔語り ―
で、魔王についてだけど。
会ったのは数度だから、赤毛の男だってのは覚えているね。
後はそうだねぇ。
元々人間だったって話と、それから…
[そう老婆は言いかけたが、途中で語るを止めた。]
…いいや、止めておこう。
あれはお前が見たまま、感じたままのの男。
それだけで十分だ。
― 昔語り ―
魔物はそれこそ千も万もいるからねぇ…
あれやこれや、教えるのは骨だ。
後で良いものをやろう。寝入りにでも見ると良いよ。
[そうして老婆が寝る前に持ってきたのは、魔物の姿と詳細が書かれた本。
図鑑と呼ぶには少々乱文も目立つそれは、昔変わり者の妖精たちが、暇つぶしに好き勝手に書いたものを纏めた一冊だった。竜が推敲代わりに流し見た分には、それほど間違った事はないように思った為にカレルに寄越した。]
― 王都・地下 ―
……っかし、無駄に入り組んでるよな……。
[薄暗い地下を歩きつつ、ぽつり、零すのはこんな呟き。
それに同意するように、肩の真白がきゅ、と鳴いた。
海岸で擬態を解いて以降、小さき妖精は、他者のいない場所では本来の姿を見せるようになっていた。
それでも、普段は相変わらず尻尾つきの毛玉なのだが]
ま、早いとこ、結界の形成はしねぇとな。
弾くだけの陣なら、そんなに手間はとらねぇけど……どんな搦め手できやがるか、読めねえし。
念には念を入れねーと。
[搦め手、という言葉で浮かぶのは、かつては信を置いていた
必要とあらば情を排し、最も効率の良い手段を取る事に躊躇いのない姿勢と、その判断力を軽視する事はできず]
……あのおっさんも、どーお見ても一筋縄じゃいかねぇタイプだしな。
[城内でやり合った、使者として訪れた男にもまた、同じく危惧を抱いていた。
ちなみに、彼の名や素性は調べればすぐにわかるのだろうが、未だそれはせず。
『めんどーなおっさん』という酷い認識のままに止めていた]
― 回想 ―
[竜が思う以上にカレルの成長は著しかったものの、それでも時間は足りなかった。
結界の外で感じる魔の気配は日に日に色濃くなってゆくのを感じていた。
>>257一度ローランドの訪問はあった為、王子を迎える準備も整っているだろう事は知れたが。
外と内との天秤につり合いが取れるのを、竜は見極め待った。]
[かつん、と足元で乾いた音がする。
落ちていた小石を偶然蹴飛ばした事で生じたそれは、やけに大きく]
…………。
[こうして地下道を歩き回るのは、昔は良くあった。
封じられた道、隠された通路。
御伽噺の迷宮に見立てて飛び込んで迷って──そんな、遠い記憶を振り払うように、首を左右に振った。
肩の真白が、案ずるように、きゅう、と鳴く]
……んな声上げんな、パッペル。
[かつて触れていたもの、今、仰ぎ見るもの。
対極な二者の狭間の揺らぎ。
晒したそれを超える事を望んだ言葉は、楔。
ただ、それと共に──彼の使者の残した棘もまた、内には残り]
……あんまり、情けねぇ所晒せねぇんだから。
お前も、ちったぁ考えろ。
[近しきが故に、自身の想いに共鳴する真白をつついて諫めるのと、遠くない場所からコボルドの情けない声が聞こえて来たのは、ほぼ、同時]
…………。
使い易いんだけど、使い難いよな、あいつら。
[なんて、酷い評価を下した所に、こちらの匂いを追いかけて来たと思しきコボルドがぴょこぴょこと駆けてくる]
あー、なんだ。
何か見つけたか?
[ぞんざいな問いに返るのは、仲間が壁に食われたとか、そんな内容の報告]
……大方、回転壁にでも引っかかったんだろ、それ。
まー、いーや。
案内しろ。
[子細な説明を得る事を諦めた青年は、報せに来たコボルドの後について、その現場へと足を向けた。*]
― ベルガー島 草原 ―
[そして今―――機は熟し。
>>287先陣に立ち軍を纏め立とうとする弟子が、
出立前不意に囁いた言葉に竜は目を丸くした後。]
ふ、はははははははは!
[珍しく声をあげて笑った。
なんとも――何とも懐かしく、そして柔らかな心地をその問いは呼び起す。]
そう問われたのは全く何時以来かねぇ。
それは……
[老婆は大笑いした後、その先を口を開きかけたが。]
……いや、秘密にしておこう。お前には10年早い。
そうだね、あの魔王をどうにかしてやれたら、
その時は話してやろうか。
[>>288答えを保留とし。
続いた言葉に今度は静かな、柔らかな笑みを浮かべた。]
ああ、見守っている。だが信じてもいるよ。
さぁ、おいき我が弟子。
容易に怪我なんぞせぬよう気をつけるんだ。
[元気よく、と形容出来る程度、まだどこか幼さも残る若い王子の、その後姿を目にしながら。
笑みながら聞いていた言葉の続きを織り紡いだ。]
お前がその時代に生きていたら…
良き友になったろうさ。
そう、我が友ロルフのように。
[年老いた竜は目を細め、愛弟子の初陣を見送った。]
― 刹那の夢 ―
―――は、 終わる
もうすぐ、 平和 ………
[幾重にも積み重ねられ紗幕のように荒くなった記憶の合間、煌めくような輝きを放つ一時もあった。
その時竜は人の姿を取り、高い丘から友と共に眼下を眺めていた。
夕焼けに互いの顔が朱色に染まる。
竜は互いの間に纏う空気を好んだ。
物言わず語らずとも通じる心があった。
竜が竜を思いやる事は簡単だ。
だが竜が人を思いやる事は難しい。その存在自体がかけ離れてしまっている。
それが出来た事が、まだ若い竜にとってはとても不思議で貴重なもので、何よりかけがえのない宝のように思えて、故郷へ戻らずひたすら友の傍にいた。
人の命が短い事を、竜は良く知っていたからだ。]
/*
エディ
68回 残626pt(3)
……確か俺、飴三つもらったよね……。
休日こええ。
まあ、こんなになるのは、あとは4dだけだから、うん!
――――――…
[夕焼けは美しかった。
友は一人と一匹の時、クラリッサと竜を呼んだ。
盟友の証にと告げた真名。
親族以外、暴かれぬ限り伝えた相手は唯一人。]
――――――…
[他愛のない会話。未来への話。]
(嗚呼終生の我が友よ
お前のその鮮やかな瞳の色も、
光のような髪の輝きも、
目を閉じれば何時でも思い出すことが出来る)
[それは血腥くある中に、光満ちた遠い過去。]
[いつも背に乗せる事でしか人とふれあえぬ竜は、人の姿の時手を握ってもらうのが好きだった。
若いというよりは幼くもある仕草をしたまま、人の時は少し高い位置にある友の顔を見上げた。]
ロル。
[人の姿の若い竜は、澄んだ色の目を丸く、不思議そうにしながら問いかけた。]
[師のもとから出奔したのは、結局人間の持てる力程度では何もできないと悟ったからだった。
知識と経験は、人間ではどうあっても勝てない相手がいることを教える。
なにものにも負けない力。
何かに頼ることなく、身を守れる力。
自分の運命を自分で決めることのできる力。
求めたものは、人間の側にはなかった。]
じゃあロルは、あたしが人間のままでいたら、
ずうっと傍にいてくれる?
[友の答えは―――――どうだったか。]
[どちらにせよ、結果竜は竜の生き方からは抜けず。
友は王となりこの地を平定する。
竜は王と盟約を交わし、この地の一角を自らの巣とした。
それは答えではなかったが。
青銀色の竜とローラントの始祖の物語のひとつの結末だった*]
− ハールト=ファットリア間の渓谷 北 −
[数多の人間の中でも、ローランドの存在感は際立っていた。
見落とすはずもない。]
ローランド、怪我はない?
大任、よく果たしてくれた。
[ペガサスから下りて、ローランドの側に行って労を労う。
ちょっと呆れたような顔をされたとしても構わなかった。]
― ベルガー島 草原 ―
……。
[問われた物のせいか懐かしい物を思い出す。
カレルとロルフはよく似ていると竜は思った。
何よりもその心根が。]
いい土地を残しておいてくれるといいね。
そうすれば何処かの気まぐれな竜が巣を作るだろう。
[そこを根城にするのは自分ではあり得ないがと、竜は思ったが口にはしなかった。]
これだけの人数を連れて、ここまで来るのは並大抵ではなかったろう── 第一陣?
集まってくれた皆も、
[民たちの方を振り向き、その全員を視界に収める。
天青の双眸が煌めいた。]
[そうしている間、ふわりと老婆の目の前に小さな光が舞い降りる。
光は小さな人の姿を形作った。]
ああ…タムリンかい。
出来たのか。ご苦労だったね。
[妖精が手渡したのは、妖精の身の丈よりもずっと大きな布切れ。
広げればそれは緑の混じったマントになった。
試しに老婆が身を包むと、周囲から姿が消える。]
ふむ、良い出来だ。
これなら身を守るに相応しかろう。
ドワーフ達の腕輪は未だかい?
…まぁ仕方ない。
[精霊と共同で作り上げているだろう、魔力を込めた腕輪はまだ少し日がかかる様。
どちらも竜の住処に居た小さな生き物たちが、カレルの為になればと自主的に作り出したものだった。]
さぁ、あんたはもうおかえ…
王子が気になるかい?
だが今は駄目だ。妖精は恰好の餌だからね。
戻ってきたら、あの子に祝福をかけておやり。
妖精の守護は多少なりと力になろう。
[言えば頷き、ピクシーは姿を消した。
おそらくは何処かに潜んでいるのだろうが、目くらましをかけた妖精はただの人には見つかる事もないだろう。]
よく立ち上がってくれた。
わたしは、その気持ちが嬉しい。皆に会えて嬉しい。
[よく通る声に、素直な想いを乗せる。]
[渓谷のほうで休んでいる大勢の人間>>413
そして平原区域のちょっとした変化>>418
コウモリの一羽に命ずる。
前者に関してはおそらくカトワール方面からやってきた軍勢であり、その数の規模などを伝えるものだが、後者に関しては詳細に関しては理解できないため、不穏な動きあり。としての報告とする。]
ちゃんと報告してくンだぞ
[直に紅い人に報告を寄越せ。といっていただめ、コウモリには魔王様目指していってこーいと、伝書蝙蝠を飛ばした]
すぐにでも屋根の下でゆっくりと傷を癒してもらいたいところだけれど、ここはまだ魔物が徘徊する地だ。
夕飯の前にもうひと頑張り、力を貸してくれ。
── 海側より攻めている味方と呼応して、ハールトを奪還する。
― ベルガー島 草原 ―
…っ ごほ
[妖精の姿を見送ると同時、老婆はその場で腰を曲げ、空咳を何度も落とす。
血を吐く事はなかったが、それが一時的な物でもない事は老婆は良く知っていた。
何度か咽るように咳き込んだ後、荒い息を吐いて腰かける。]
……………。
いよいよかねぇ。
/*
ライナーは生死不明希望だから、制圧開始してレトに追撃しないよう指示出してもいいんだけど…そうするとクレステッド隊が来るタイミングが謎くなるか?
あと、たぶん次に来るであろう民衆謀殺フラグはカレルが僕を止めてくれると信じている。きっと。
許してくれとは言ってない!
[短剣も繰り出して、両刀で追撃の刃を押さえ込むが]
(力が入らん...!)
いい殺気だ...
そうやって俺も殺すのか...
[胴への傷は思ったより深く、震えた体はついにレトの刃を肩へと通し倒れこんだ]
― 別働隊:ファットリア地方渓谷北 ―
[別働隊を指名された二人の闇エルフは、ハールト周辺をに軍隊の気配がないことを確認したあと、更に南へとその足を延ばす。
ファットリア地方の渓谷に差し掛かろうかと言う時に、>>423その大隊を目にして崖の上、木々の間に身を隠した。
大隊を発見した二人は王子が合流する前にハールトへと報告へ戻ったため、王子を確認することはできなかった*]
じゃーオレらも稼ぐかー。
[平原のほうはよくわからないが、差し当たって確実に、賊とおもわれる敵がいる。
騎士やらといった武装を整えているとは言い難い集団だ。
数は多いが、まともにやりあう気は端からない]
野郎どもを集めろ。
[戦うための準備をして、馬賊―――じゃなくて騎馬隊は頭目のもと集合する]
/*
まー、あれだよなー。
なんかあったんかなー、とはレトPCも思うのだろうけど。
多分、それを知ったとしてもレトPCがライナーPCを理解は出来んだろうし、する気もないだろうな。
― ハールト ―
……よし、そろそろ弓兵隊も上陸を開始する。
残兵を掃討しつつ、ハールトを占領する。
ただし民兵隊はそのまま船上で待機だ。
[防具もない民兵は、安全な船上から動かさない。]
伝令。先行しているレト隊に敵を追撃しないよう伝えろ。
それと可能な限り人間の捕虜を捕まえておいて欲しいとも。
[敵の援軍がやって来る可能性や、逆撃も考えられる。
まずは一旦体制を立て直すのが先決だろう。]
[デーモンロードの軍勢に身を投じ、身に着けた魔術で成り上がった。
そこからは実に早かった。
人外の力をわが身に受け、世界が一変する。
魔物も人間も、自分の思い通りに従った。
世界さえ変えられる力を得たと感じた。
多くの魔を従えて大地を進み、敵対するものを容赦なく屠る。
魔軍の将が、そこに生まれていた。]
― ハールト(カトワール寄り) ―
[ヴェルザンディから遅れること、更に数日。
彼はあえてハールトの直前で兵を止め。手勢の部隊全員に命令を下す]
クレステッド隊、全隊に告ぐ。
お前たちはこの近く、出来れば高所に兵を隠し、ハールトからカトワールへ向かう賊軍から、浮いた兵だけを狙い殺せ。成否に関わらず、攻撃を行ったならば直ぐに移動。連中に位置を悟られるな。
魔術部隊は各自の判断で霧や土人形を以って、奴らの目を欺け。
敵軍に気づかれたならば、応戦の必要はない。お前たちを標的に敵攻撃が開始されたならばカトワールまでの撤退を許可する。
上方に敵の偵察部隊が現れた場合も同様だ。
その頃には本隊が着いている頃だろう。
最初に言ったとおり、ハールトは無理に防衛しない。
我が軍の勢力を連中に見せてやることはない。
[言外に、ハールトは捨てると明言し。
ヴェルザンディから借り受けた者達の中でも、特に聡そうな者を1名選出し。水晶の破片を手渡すと、軽く魔法を掛け]
……よし、これでいい。私からお前の場所はこれで解る。
私はこれより<透明化>の魔法を掛けてハールト方面へ向かい、連中の戦力と作戦を確かめる。
お前たちはまだ、我が軍の勝利のために必要だ。その生命をまだ投げ捨てるべき時ではない。
私が戻るまで生き延びろ、良いな。……作戦を遂行せよ!
[指示を残し、単身ハールトへ]
[かつての同朋たる人間に寛容などなかった。
家畜として飼われているものを、戯れに殺す程度は日常茶飯事のこと。
逃げ出さないのが悪い。
その程度の思考だった。
ただ、実際に逃げ出して戦おうとしたものには、時に庇護を与えた。
自分の運命を自分で掴むものには、なにかの支援があってもいい。
自分の経験から抜け出せないがゆえの情だったかもしれない。]
ああ、我ら……いや、王子に楯突くなら、殺すのみ。
[手にかかる重さは、命を奪う重さ。
男がそれを当然だと、倒れ込んだライナーを見下ろす。]
……貴様が奪った命の代償、死で償え。
[捕虜にしようかとも浮かばなかった訳ではない。だが。
最初の一歩。
力を誇示することがまず第一だと。
切っ先を、ライナーの首筋に振るう。]
[人外となって思考が変わったかといえば、Yesだ。
取り込んだデーモンロードの力に影響されたのかもしれないが、なによりも自分の信じていたことが実証されたことの方が大きい。
自分の世界は自分の力で掴みとれ。
現状に不満があるのならば、力を得ろ。
そんな魔人の思想の根底は、そんな過去にあるのかもしれない。]*
ベネディクト、
ローランドが集めた人たちと合流した。
タイミングを見計らってハールトに仕掛ける。
うまく挟撃になるよう、差配を頼むよ。
[白い飛行物体を...は確認していたわけではなかったため王子がそこに今いることはしらず。
ただ渓谷北で停止>>422しているならば、おそらく疲労も抜けきっていない今ならばやりやすいと思ったまで。
漆黒の馬たちが集い、その上には魔物も人も当たり前のように混在、一種の共存を果たしている馬賊――じゃなくて騎馬隊は、渓谷の北側へと降りる山道へと進路をとる]
― 回想 王子保護しばらく後/大森林 ―
準備はいくらしてもし足りないかなぁ…。
でも、いつまでも準備だけしているわけには行かないからね。
時機を見て、伝えに来るよ。
[老竜の言葉に頷いて、男は結界の傍までやってくる]
うん?
……あぁ、今は、王子の無事が分かればそれで良い。
それに、私が言わなくても彼は自ら立ち上がるだろうから。
会って言うことは特に無いかな。
[言いながら、男は懐に手を入れ何かを掌で押さえて]
………渡したいものはあるけれど、
それはもうしばらく後の方が良いと思うから。
[まだ時間が必要と判断したために立ち去ることを選択した]
それじゃあ、時機が来たら、また。
[そう告げて、男は再び結界を潜る*]
― ハールト=ファットリア間の渓谷 北 ―
[ペガサスに乗る王子の姿>>438は凛としていて、空を舞う姿は大隊に所属する皆の目を引いた。
輝く金の髪は太陽の如く、舞い降りる様は天の使者と見えただろう。
大隊の士気が高まるのを感じる]
怪我は……まぁ、全く無いとは言えないのだけれど、
治療もしたし、時間も経ったからね。
問題は無いよ。
[傷を負っていたことは隠しもせず、治療を終えている旨を添えて現状を伝えた]
私は軍人ではないからねぇ。
でも騎士の方達に助けてもらったから、何とかなったよ。
[向けられる言葉>>440には軽く笑い、問う形の声に一つ頷きを返す]
王国は広大だからね、全域から集めるには時間がかかる。
我々一族の者も人数の限界があるから、
何度かに分けて集合させることにしたんだ。
問題なければもう一陣は合流することが出来るはずだよ。
[問題、とついたのは一族の者が手にかかる事例が出ているため。
問われるならばそのことについても伝えることになる。
王子が民に言葉を向けるのには、隣に立ち静かに耳を傾けた]
承知した。
こちらは、今のところ優位に戦闘を進めている。
もしかしたら君が辿り着く前に大勢は決しているかもしれないな。
……ただ、どうにも敵が脆すぎる気がする。
もしかしたら敵の援軍や罠が潜んでいるかもしれない。
こちらも気をつけるが、君も充分注意してくれ。
/*
ライナー殺しちゃって大丈夫なん?
えーっと、とりあえず時間軸は…
ライナー敗走→ハールト占領→クレス隊到着→カレル隊到着
かな?ちょっと良く分かんなくなってきたかも。
/*
……この場所から数時間でハールトまで辿り着けるのだろうかw
[地図距離的に1日はまずかかるだろうと思ってた]
落ち着いたらお風呂に入ろうね。
[怪我の報告をするローランドを気遣いつつも、その振る舞いには安心している。
あえて心配の色を見せずに受け止めた。]
[船団を一通り目視で確認した所、王子は見つからなかったし、王子が乗っていそうな気配も感じられなかったため、其の場を離れる。
通りかかったところで>>448>>454ライナーが敵の指揮官らしき男に追い詰められているのを見つけた。
物陰に潜んで遠目から事の顛末を見届ける。]
……腕が立つな。
[そんな感想を漏らしながら、男の挙動を観察する。]
[そのまま、ローランドに簡潔に戦況を伝えてゆく。]
ファットリア地方では、大規模な反抗はなかった。
魔物を率いているのもオークくらいで、やはり、あまり戦略的価値がないと見られていたようだ。
南の方で集まってくれた義勇兵たちも、わたしの後を追って到着する。
工兵隊は砦の工事にとりかかっているよ。
形になれば、少ない兵でファットリアの維持はできるようになるだろう。
[コウモリには、そのまま続けるようにとの手紙を持たせて返し、前線部隊からのさらなる報告を待つ。]
ペガサスは、この時代でもまだよくいるものなのか?
[自分が封印された時代では、ペガサス騎士団など多数飛び回っていたものだが。]
志願者の皆、戦闘が本職じゃないのに頑張ってくれてる。
元の職業がいろいろだから、いろんな才能を持った人がいてすごいんだ。
ただ、接触した中には、志には感じるものがあるけど、軍の中で皆とうまくやっていける自信がないって、島に渡った人たちもいる。
集団になじめない人っていうのは、どうしても一定数いるんだと思う。
この戦いの後、そういう人たちを、あなたに預けていいかな?
あなたなら、彼らの異才を活かせると思うんだ。
[ここへ皆を率いてきた功を誇らず、騎士たちや一族の活躍を告げるローランドならばと望んだ。]
それにしても、ずいぶんと脆いな。
[まさか此方側の戦力だけで、こうも優位に進められるとは思っていなかった。]
もしや、なにかの罠か?
それにしては、敵の指揮官は必死に戦っていたようだが。
……とにかく、まだ警戒を維持する必要があるな。
[既に後方部隊の指揮は副官に任せ、自分は今後の作戦を練る。
その途中、ふと思い立って先ほど射殺した民衆の一団の所へ。]
[思い立って、腹心の方に意識を向ける。
魔法やそのほかの連絡手段によって情報は手に入るけれども、やはり前線にいるのと後方で見ているのとでは把握できるものが違うな、と思いながら。]
…………これは。
[驚いた、本当に工作兵だったのか。]
情報操作をする手間が省けたとも言えるな。
ふふっ、我ながら運がいいじゃないか。
[いや、待てよ。これは逆に使えるかもしれない。]
クレス。
[声が届いたのは果たしていつ頃だったろうか。]
ハールト南の渓谷より向こうに賊軍が来ているようだが、おまえのところで把握しているか?
ペガサスに乗ったものを見たという報告もある。
有力な騎士のだれかかもしれないな。
[自分の周囲にいる兵へ向けて]
諸君。無辜の民を守ることは我らの使命である。
しかしこのように、敵は民衆に偽装して我らを陥れようとしてきた。
[民衆に扮した兵が隠し持っていた武器を取り上げ、見せびらかし。]
今後は敵の卑劣な策に惑わされぬよう、一層注意せよ!
[こうしておけば、今回のことについては悪評も立たないだろう。
ついでに、後で全軍にも通達を出さなければ。]
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