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戦いはいよいよ現実のものとなった。
吹き上がる戦火は、人々に選択を迫る。
自ら望んで戦いに身を投じるもの。
守るもののため、武器を手にするもの。
才覚一つで、戦乱の時を乗り越えようとするもの。
戦火に紛れ、己の目的を果たそうとするもの。
戦いを見守り、あるいは止めようとするもの。
己の思惑を果たせるのは誰か。
思いの剣が交錯する先へ、歴史は進む。
どうやらこの中には、村人が1名、占い師が1名、囁き狂人が1名、聖痕者が1名、狂信者が1名、共鳴者が3名、天魔が1名、賢者が1名、霊媒師が1名、首無騎士が1名、狂神官が1名、魔術師が1名いるようだ。
薔薇園芸家 ローゼンハイムが「時間を進める」を選択しました
生き残れるのは半分だ。
隣を見ろ。
そいつが生き残るならば、お前は死ぬ方だ。
そいつを殺せば、生き残れるのはお前だ。
我が軍に参上せよ。
その者には「未来」をやろう。
地上の人間の数が半分になった時、
我が軍の進攻は止まるだろう。
そは河。途切れることなく流れ続ける。
そは海。あらゆるものを呑みこみ沈める。
そは轍の水溜り。足取られるも、気づけば消え失せる。
時とはすなわち、水に似たるもの。
――― 作者不明。『短詩集』
歴史は時々滝みたいになる、って言うやつがいるけどね。
ちがうね。あれは雪崩だね。
どうしようもない力で流れて、全部押しつぶして、
全部さっぱり綺麗に、まっさらにして次に進むのさ。
――― レイモンド・アッシュ『夏の夜のつれづれごと』
[ 勧告を終えて。
テオドールは静かな目で自分の軍勢を見る。
王の後継者だのなんだのは、全部嘘八百だ。
でも、人間はそういう肩書きに弱いものだ。 ]
[ 魔王軍だけで人間の半分を滅ぼせるなどと、
テオドールはハナかは思っては居なかった。
たとえどんなに魔物が強く、屍鬼が数多くとも、
この大陸に生きる人間は星の数ほど居るのだ。 ]
[ だから、人間の間に不和を撒き、
人間に人間を殺させる。
それがテオドールの選んだ手段だった。 ]
― ペンホールズ・神殿内 ―
[ローズマリーの使用する触媒は歌魔法を教えてくれた教会でのみ用意される。
大半の歌魔法は1種類の触媒で賄われるため、調達する数の多くはそれを得ることとなる。
一見すればただの純白の粉。
しかしそれは何年もの間、天のひかりに晒され、浄化された特別なもの。
触媒が無くとも歌魔法の発動自体はするが、効果は格段に落ちてしまうため、歌魔法には無くてはならないものだった]
/*
共鳴って能力だっけとか
あれシンクレア卿って俺だっけとか()更新前に色々と動揺しt
あ、ヤコブの隠された力()はまだでしたね…!
伝説王……いえ、解放王クロドルフ様。
この地は再び魔に包まれようとしています。
私には歌うことしか出来ません。
けれど、それが皆の助けになれたなら───
貴方の辿った道を知って尚、お願い申し上げます。
今一度、魔に立ち向かわんとする者達に祝福を。
ひかりを、我らに───
[神殿の奥にある祭壇の前に跪き、信仰する伝説王へと祈りを捧げる。
唇からは聖句の変わりに聖歌が紡がれ、神殿を満たしていった]
[出撃の号がかかるまでの間、ローズマリーは神殿へと通い詰め、出来うる限りの準備を続けることとなる*]
記された一葉 は、団長代理 ソマリ を能力(占う)の対象に選びました。
/*
あとローズマリーに向けられた歌の名前(テオドール閣下より)に心底噴いたことをここで白状しておく。色々と無茶振られてしまって…(俺からとか)ローズ、すまないww
がんばれ。
− カレン方面へ −
[武具も種族もまちまちで、いっさいの私語もなく闇の中をゆっくりと進む群れ。
ホートン砦を発って以来、休息すら取らずに、ただゆっくりと北上するその軍は屍鬼の軍勢だった。
術者たるベリアンは屍鬼が担ぐ白い輿で移動している。
一本の縄も釘も使わず、魔術で組み上げた骨の輿だ。]
[屍鬼の軍は疲弊を知らず、糧秣を気にすることもないが、いかんせん移動速度が遅い。
テオドールが、戦略的にか別の理由でか”告げた”騎士団との対決の場に間に合うよう、略奪に関与することなく昼夜を問わず、黙々と進む。
むろん、不平の声は上がらなかった。
屍鬼に略奪の欲求も不満もあろうはずはない。
ベリアンにもまた、不服はない。
戦場にいけば、また大量の死体が手に入るだろう。]
[テオドールに頼まれた例のものは油紙や蝋で厳重に封をして荷車で運ばせている。
中身を知らずに開けた者は、生涯後悔するはずだ。**]
……名を騙られて、悔しいか、英雄王?
だが、死者には何も出来やしない。
俺が手を下さなくても、
門が開き、異界がこの世に漏れ出れば、世界は滅ぶ。
人間の半分と、
この世界。
比べるなら前者の方が軽いだろう?
[ あまり面白くなさそうに笑った。 ]
― カレン・宿の一室 ―
[港のある街には、酒場と宿屋がつきものである。
ケット・シーたちを街の適所で寝っころがせ(報酬は新鮮な魚である)、街の様子を探らせながら。]
…そろそろ始まるか。
[集中せずとも頭に響く声。なるほど上策だ、星の数ほどいるなら、星同士で壊し合えばいい。全く正しい。]
さて、と。
やるこたいつも通りだ。
猫。
ここいらの家だの店だのから、ありったけ宝石盗んでおいで。
[そしたらしばらく、お前らの昼寝の時間にしてやる…――。
にゃーにゃーにうにう鳴いた猫たちは、一目散に出て行った。おそらくはめくらましの魔術でも使うのだろう。
街の人々には、少しばかり不安が積もっているようだった。
魔物と人、矜持やその場限りの熱でもあれば、魔物なんてぶっころせーなんて騒ぎ出す蛮勇さがあるかもしれないが、いかんせん、誰にもそれは無かったらしい。]
……人間は愚かだ。
失敗から学ぶことなく、
ただ、得られない物を求め続ける。
人間の愚かさを修正するには……死と恐怖しかないのだ。
何度も何度も裏切られ……俺はそれを確信するに至った。
― 騎士団本部・私室 ―
鍵をかけても意味がない、という事もたまにあるんでね。
[一応の反論は試みるが、通じないのは承知の上。
文句を口にしつつも拒否しないのは、相手の力量を認めるからと]
……ま、それはともかく。
こちらが飲みたい、と思う気を捉える見事さも、例によって、だな、魔女殿。
[卓に置かれた瓶>>0:545に、薄く笑む。
酒の肴に、と要求されたものには、は、と息を吐いて]
……そちらがお気に召すかどうかの保証はないが、ひれでも?
[緩く首を傾いで問いかける。
隠し立てる要素はないから、語れる事は語る心算ではあるけれど。*]
魔女 ガートルードは、団長代理 ソマリ を能力(占う)の対象に選びました。
[『誇り高い』と言う名の、ファミル曰くの無能かつ無謀な思考で身を滅ぼした、愚かな集落のとある夫妻。
愚かな父親と、それを止めようともしなかった愚かな母親は、ソマリアランにもおそらく、友好的だったのだろう。
なんせ、人とエルフで子まで作ってしまう夫婦だったのだから。]
………?
[短剣が奇妙に熱を持って、宝石が奇妙に冷たい。
何かを感知したのか、それとも、魔王の気にあてられたのか。
いいや、気にしても仕方ない。今は、やるべきことをやらなければ。
恐らく、騎士団の行動拠点になる。
ケット・シーたちと共に、裏方からの支援に徹するのみ、だ。]
ところで、えんじゅたまがベリアンの気がしてる今。
えすけー様もどこかにいるはずと思って、
だとしたらリエヴルのような気がするんだが、
連続で同じチップ使うかな……?
― 遠い日のおはなし ―
[夢を見た。
ずっと昔の、まだ両親ともに元気だったあのころの。
カレンの街からやってきた人は、小さな男の子を連れていた。
父か母か、どちらかに話があってきたらしい。
大人たちが難しい話をしている間、自然と子供どうしで過ごす時間が多くなった。
自分はといえば、そのころには立派な悪戯坊主だった。
街から来た、自分よりいくつか小さいそいつを散々連れまわし、やれ虫取りだ、やれ探検だと毎日真っ黒になって遊びまわったものだ。]
[自分には弟というものがいなかったし、自分の後をついて回ってくる相手というのはやっぱり可愛くもなる。
なにより、二人で遊んでいれば楽しかった。
一人で遊ぶのの、2倍以上楽しかった。
だから、帰るとなると、揃ってだだをこねまくったものだ。]
[街の子が帰ったあと、手紙を書くなんて粋な勧めをされることはなく、つまんないつまんないと言いながらもやっぱり遊びまくっていた。
それでも、いちど二人で遊んだ楽しさは忘れがたく。]
なー。ティニー。
おまえ今なにしてるんだよ。
[空に向かってぼやいたとたん、声が聞こえてきて驚いたものだ。]
[やり方が分かれば簡単だった。
もともと自分の中にその力が眠っていたものか、
それとも波長が合って、自分の声を相手が拾ってくれてるのかはわからない。
分からないけれど、実際に声は届くのだから、理屈なんてどうでもよかった。
それから毎日年下の友達とたわいもないことを話し、笑い合って、
―――いつ頃だったろう。彼と話さなくなったのは。
父が、母が相次いでいなくなったあの日あたりから、だろうか。*]
― 朝・私室 ―
[寝起きの頭でぼんやり考えたのは、あいつどうしてるかな、ということだった。
話さなくなって何年になるだろう。
あいつ、まだ元気にしてるのかな。
今、なにしてるんだろう。
寝起き頭と昔の記憶がごっちゃになって、簡単な結論に飛びつく。
そうだ。やってみればいいんじゃん。]
力の探求者 ウェルシュは、瞬槍 リエヴル を能力(占う)の対象に選びました。
なー、ティニー。
おまえ今なにしてるー?
[昔の感覚を思い出しつつ、声の網をおもいっきり広げてみる。
聞こえる相手にとっては、大声で叫ばれたようなもの。]
― 朝・自室 ―
[いつ頃だっただろう。
彼の声が聞こえなくなったのは。
会えずとも毎日のように話していたから、途絶えた時はびっくりして、何度も何度も繰り返し名前を呼んだ。
だけど反応が帰ってくることはなくとても悲しくて。
そのうち言葉を交わすことを次第に諦めていった。
その後騎士団に所属し彼と再会して、直接言葉を交わせるようになったから、やはりその能力を使うこともなかったのだけれど]
[いきなり大声で叫ばれた。
いやまて、声の主はここにはいない。
なのに声が聞こえる――。
何年も試してもいなかったのに、返す時はごく自然だった]
なんだよ!急に。
びっくりしただろ!
…、なんで今かしら、ってねぇ。
ちょっと、そんな風にぃ。
…ボヤいてみたくなっただけ。
[ほろ苦い笑みを掻き消すように、緩く首を振る。
煉瓦色の髪が合わせて揺れる]
――――ねぇ。
魔物たち、今までの乱雑な動きとはぁ違ったんでしょ?
そういう風に、聞いたけどぅ。
/*
出陣シーンに追い付きたいところだが、立ち位置とかやるべきことが把握出来てないと、ダメダメなことをしてしまってるみたいなので、ある程度の人の動きを見て、把握出来るまで様子見をしたい。
うわ。
[驚きの声は、現実の方で出た。
なんでもやってみるもんである。
声じゃない声が通じて、無邪気にはしゃぐ。
ちなみにこの残念頭は、再会した今となってもティニー=シュテルンに気づいていなかったの、だ、が。**]
― 朝・自室 ―
[夢の欠片は、様々な想いを運んでくる。
かなったもの叶わなかったもの、指の間から零れ落ちた──…]
…───、
[その夢を打ち破ったのは、小鳥の囀る声ではない。
もっと、無粋な”声”だった。これも夢か。
物思いを邪魔された苛立ちのまま、思考を巡らせる]
────五月蝿い。
[誰しも寝起きを人の大声で迎えたくはないものである。
故に第一声は、とてつもなく不機嫌な音となった。
自分に向けられたものではないとも、今は気がついていない。
音かどうかすら、未だ認識もされてはいはしないが]
/*
ところでワタクシはそろそろ自分の
論理魔法をどっかで出した方がいい気がしてきた。
<サボり魔女だから仕方が無い!
なんだよ、ってあはは。
聞こえる?
聞こえるんだ!
うわー、懐かしいなー。
おまえ今どこにいるんだよ、 …、て あれ
[相変わらず大声状態のままひとしきり話してから、あれ、と固まる。]
…えと、おまえ、
ティニー、 ……っていうかシュテルン?
[ここしばらく、というか騎士団に来てからだいたい毎日聞いてる声だ、とようやく気が付いて愕然とした]
…、…なんだ?
[蒼氷色の双眸が開かれる。周囲に人の影はない。
そこで漸く、常ならぬ声が耳を介さず響いたことに気がついた*]
― 出撃時/ペンホールズ ―
[円卓会議であったことは与り知らぬこと。
それでも何があったかは出撃時に知れることとなる]
ソマリアード様が、指揮を…。
[ソマリアランに瓜二つであるソマリアードの宣言を耳にしながら、緊張で高鳴る鼓動を抑えようと右手を胸の上に。
教会には歌を戦いに使うことを厭う者も居たが、”護ること”を是とするローズマリーはこの舞台こそが歌魔法を活かせる場所と考えていた]
[力強く、通る声は討つべき相手の名を挙げ、騎士団のあるべき姿を高らかに宣言する。
たとえ命果てるとて───その覚悟が無ければここに立つことは出来ない。
恐怖が無いわけではない、死の恐怖はいつまでもついて回る。
ただでさえローズマリーは人の死に敏感だ。
特に面識ある者の死は、ある程度離れていても感じ取ることが出来る。
それでも尚、戦場に立とうと思えるのは、”護りたい”と言う想いがあるから]
[出撃の号に合わせ、ローズマリーもまた出立する。
隊の後方、術を扱う一隊と共に戦地へと向かった]
へぅええっ!?
[愕然ついでに別の声が聞こえてきて、もう一つ驚愕する。
知らない声だ。
…いや、知ってる気がする。
とってもよーーく知ってる気がする。]
[その勧告が届いたのはどのタイミングだったか。
クロドルフ王の正当後継者を名乗る者の声は、3年前にも聞いた声で。
あの時から因果は繋がっていたのだと初めて知る]
グラムワーグを名乗るだなんて…。
[声の主が伝説王の後継者だなんて信じるはずも無く。
続けられる高慢な宣言に唇を歪めた]
身勝手な話…作り話にも程があるわ。
[伝説王が裏切られ、門の外へと追いやられたなどと言う話は聞かない。
史実は美談に塗り替えられると言うのは身を以て知っていたけれど、魔を統べる者の話を鵜呑みにすることは無かった]
『未来』は与えられるものじゃない。
自ら掴み取るものよ。
希望の光は人々の中にある。
それを掴み取るのは自分達の手。
諦めなければ、願いは叶う。
破壊しか生み出さない者達に、好き勝手させやしない。
[教会の教義にもある言葉を紡ぎ、勧告を真っ向から跳ね除ける。
自分一人の想いでどうにかなるものではないけれど、皆がそう思ってくれたなら。
想いの連鎖を願い、敢えて言葉を口にした。
如何ほどの効果があったかは定かではないけれど*]
なに?
おまえ鉄面皮じゃねーの?
なんでおまえまで声聞こえてくるんだよ。
うわー。朝からやなやつの声聞いたー。
[久しぶりな思念での会話なもので、思ったことだだ漏れだった**]
― 騎士団の出撃を見届けて ―
[騎士団本部の見張り台より、出立する騎士を見送る騎士が3名。
ただ、一人は鎧を着るのもやっとの様で。
手をとられながら登りつめる]
「手間を取らせたな、副団長」
[何をおっしゃる、騎士団長、という決まった遣り取りを、どれくらい繰り返しただろうか]
「私は恐らく、歴史上最も幸運の団長だったのだろう。
よき息子に恵まれ、私の代の時に多くの優れた騎士が輩出された。
卿らに巡り合え、そして子供たちがまた友情を育むのを共に見守る日は、今日の日差しのように穏やかな気持ちにさせてくれた」
[騎士団本部でもちょくちょく顔を出していた、子供たちの幻を見る。
彼らは皆、先ほど死地へ出撃していってしまったのだから]
「そして騎士団の真価を問われる前の時代に死ぬ。
親として、息子2人を殺した罪を贖わねばなるまいな……」
[死の眠りについたソマリアードを。
そして、合戦に必要なソマリアードの駒に成り代わる為に、自らを殺してみせたソマリアラン。
親として何も出来ぬことは、見殺しにしたも同じではないか、と。
自嘲的な笑みが浮かぶ]
「先に休む。
卿らは、ちゃんと孫の顔を見てからこちらに来るのだぞ……」
[付き添った老騎士たちに、重さがのしかかる。
最期の時まで――騎士ローゼンハイムは、人に支えられながらも、背筋を伸ばして生きていた**]
[聞こえてくるのは旧い友達に会えたような嬉しそうな声。
それは明らかに今聞く声じゃないし、まさかほぼ毎日会ってるのに今更嬉しいもあるはずもない]
今、どこにいるって、俺の部屋だけど……。
何言ってるんだ。寝ぼけてるのか?
[呆れたような声音でツッコミをいれる]
ああ、シュテルンだけど。それにティニーだけど……。
[どこまで寝ぼけているんだと思いながら、ふと一つの可能性にたどり着く]
……まさか、気づいてなかった、とか?
[朝っぱらからこれは何だ。
何故気に食わない相手の大声を(正確には声ではないが)
いきなり延々と聞かされなくてはならないのか]
…誰が鉄面皮だって?
[低く、冷える。徐々に覚醒してきた頭で、”声”を送り出す。
念話に対する馴染み方は、術を扱う者ならではのことだろう]
思考までそのまま垂れ流しか、この筋肉馬鹿。
少しは使い分けるだけの頭を見せてみろ。
お前の頭の中をそのまま見せられても、
──── 迷惑だ。
[つけつけと言い放つ。
どうやらこちらも、思考では更に容赦が失せるようであった*]
[とそこへ響く、不機嫌そうなもう一つの声]
えっ?
[おかしい、この能力はヤコブとしか出来なかったはず。
自分の母親とすら試してみても出来なかったのだ。
他にも通じる相手がいる可能性なんて、今の今まで考えたこともなく相手も予想が全くついていない]
ま、そーなんだけどぅ。
もーちょっと、遅かったら、なぁ。
なぁんて。
[長い睫を伏せる。脳裏に浮かぶひとりの面影。
瞼の奥に束の間投影したそれを、開いた視界の先の灯りに焼いた]
[持参した酒瓶の封を空け、互いのグラスに注いだ。
琥珀がとろりと満ちる。酒気が静かに部屋を踊る]
長い冬眠からのお目覚め、かぁ。
やっかいだわぁ。
…ん、ん。リエ君にはぁ、期待してるからぁ。
カンパイ。
[唇に弧を刻みながら、宜しくねぇ、と杯を掲げた]
/*
あふ。
結局シュテルン君やガートルード様とお話出来ないまま村始まっちゃったなぁ。
そう考えると魔境ツアー参加して良かった。
あれが無きゃシェット君とも話出来ずに終わるところだった。
しかし明日は何をしよう。
縁故結んでもネタを捻り出せない悲しさだった。
よし、お休み。
えとえと、あの……
[だがヤコブが鉄面皮と呼ぶからには相手は一人しかいない。
自分と会話している時の彼は、もっと柔らかくて落ち着いている声だけども。]
シェットラントさん?
[不機嫌そうな声の持ち主に向かって、ドキドキしながら名前を呼んだ]
―騎士団出撃・降伏勧告の数日前―
[イングリッドがペンホールズに到着したのは、既に"ソマリアラン"が旅立った>>0:466後のこと。
――そう、騎士団本部で彼女を出迎えたのは、見事復活を遂げたかに見える双子の兄>>0:513、"ソマリアード"だった。>>0:486]
アード!良かった、無事だったのね…
と、言いたいところだけれど。
アランはどこ?ねぇ、一体何がどうなってるの?
すぐ呼んできて。…しっかり説明してもらうわよ。
[目の前にいるのは、どうやらソマリアードのようで。
内心動揺はしたものの、手紙に『目覚めた』とあったから、最悪の事態は想定していた。
ソマリアランに対しての怒りをぶつけることで、その感情は押し隠す。]
…ん。
[もうひとつ”声”がする。
それへ意識を向けた青年の眉が軽く上がった。
その姿までは向こうに映ることもなかろうけど]
そうだ。…シュテルンか?
君にもこんな適性があったとは──…
……繋がる相手が選べなかったのは残念だけどね。
[残念な相手とは無論言うまでもなく、ヤコブのことだ。
寝起きの不機嫌で、常より更に点は辛いが]
…はぁ?半島にいない?!
どこで何をしているものやらって…あのねぇ…
あなたが倒れた後、呪いを解ける術師を探していたのだけど…
いざ見つけて、アランに迎えを頼んでみたら!
…手紙には、『ソマリアランは大丈夫。今朝方起きた。』って書いてあったのよ?
あなたの言うような、「私のフリ」だなんて冗談じゃ済まされないわ。
昔はそれでよく驚かされていたけれど…あれは遊びだったもの。
――でも、今は違う。命がかかっている、そうでしょう?
ふざけている場合じゃないわ…どういうつもりなの…?
私が、どれだけ心配したと、思って……
[アランへの苦情をアードにぶつけたところで、彼を困らせるだけだろう。
そう言わんばかりに、小さく首を振って、言葉尻は消えていく。]
…ごめんなさい。
こんなこと、あなたに言ってもどうしようもないのに。
手紙のサインは、たしかにアランのものだったから、
……きっと、昔と同じ、悪ふざけなのね。
二人が無事なら、いいことにするわ。…今はね。
…ところで。
あなた、本当に、アード……よね?
[じろり、と試すような一瞥。
ソマリアランであれば殺しかねない勢いで。
…女という生き物は根に持つと厄介だ。
どこまでも疑り深いイングリッドである。]
ものは使いよう…だが。とりあえずヤコブ。
少し”音量”を抑えてくれ。
お前の大声を頭の中で響かされちゃ、頭が痛くなりそうだ。
……慣れているんだろう?
[恐らくそういうことだろう、と。
聞こえた声の断片を繋ぎ合わせて、問いに乗せた**]
[間違いなくソマリアードだと返事を聞けば、頷いて、]
改めて、謝罪をさせて。
あの時ホートンが落ちたのは、
…砦に向かっていた魔物の規模を計り間違えた、私の責任よ。
あんな風になるとは、思ってなかったの。敵を甘く見ていたわ。
門を開けて迎え撃っても、問題ないと、そう思ってて…
たくさんの犠牲を出した。取り返しのつかないことにもなった。
――この責任を取るために、私も騎士団に戻って、魔物と戦うわ。
[沈痛そうな面持ちで、そう決意の言葉を口にする。
それを聞けば、ソマリアードは静かに瞼を閉じて問う。>>0:494]
[あの日を、あの絶望を忘れることができるのなら。
あぁ、どんなに楽だったろうか。
叫び出さんばかりの苦痛が蘇る。
魔物の前に飛び出そうとして…愛する者を救えなかったこの身を、
救出を阻止した者を、呪い殺さんばかりのあの気持ちを、
――あなたたちは、知らない。]
――それは。カスパルの、ことは、
[暫し逡巡。]
…ごめんなさい、あの時のこと、
忘れることは、とても…できない。
……けれど。
あの時は私もまだ、子どもだったわ。精神的にね。
カスパルは…兄さんは、私の支えだった。
だから、当時は許せなかったの。彼を切り捨てたあなた達のことが。
勢いでアランを殴って、騎士団を辞めて。
身一つで、初めて一人で、外の世界に飛び出した。
…でもたぶん、そのあと私は変わったわ。
色んな出会いがあったの。私が見ていた世界は狭かった。
――今ならわかる。もっと広い視野で、見るべきものがあることが。
そのために、時には大事なものさえも、捨てる覚悟が必要だってことが……。
[あぁ、それは本心だ。
今ならわかる。
…テオドールがこの地を掌握する、その来る日のために、何を優先すべきか。]
[クロイスの双子には、死んでもらわねばならない。
過去に何があったかは、今はもう関係ない。
テオドールの行く手を阻む者。
生きていては困る。
…ただ、それだけだ。]
そう、理解したうえで騎士団に戻らなかったのは、
…ふふふ、ごめんなさい?
やっぱり私がまだ、子どもだったから、なのよ。
あれだけ威勢よく啖呵切って出て行ったのだから、
そう素直に帰ってくるなんてできないわ。
……そうでしょ?
[真っ直ぐこちらへ向けられる瞳>>0:494を挑戦的に見返し、そう言い放つ。
そんなことをすれば、アランにアレコレ茶化されるのは目に見えている、とイングリッドは思うわけで。
もちろんそれは、愛情表現の一種であろうとわかってはいるが。]
だけどね。そうも言っていられなくなったわ。
こんなことが起きたんだもの。私だって、やるべきことをやるわ。
…でも。
最後に仲直りくらい、したかった…かな。
もう会えるかどうかも、わからないし。
[僅かに伏せた目元。
小さく睫毛が震えるも、よく見なければわからぬほど。]
あぁ、ううん、いいのよ。
こんな時にあんな手紙送って寄越すような人だもの。
今考えなきゃいけないのは、そういうことじゃないわよね。
……さぁ、団長さん。私は何をしたらいい?
[再びソマリアードを見上げた時には、無理にでも笑顔を作って。
協力の意思表示をするのであった。]**
[――全くもって、酷い芝居である。
しかし、アードが相手だとしても気を抜かない。
二人がまだ生きているのだとすれば、まだ騎士団内部に留まる必要があるのだから。]**
― 回想 ―
[彼女と付き合っていたわけではない。
けど…好意がなかったといえば、嘘になろう。
明るく輝く、快活な瞳が印象的だった。
魔術に熱心に取り組む姿勢が、好ましかった。
だから学び舎を出る時に、彼女に声を掛けたのだ。
共に騎士団へと来ないか、と。>>0:153
───…好きだったのだと、思う。]
[キアラという名のその娘と、
ベリアンがどれ程親しかったのかを、自分は知らない。
ベリアンは、折に触れて挑発をくれる男として認識していた。
彼の成績にそれ程の注意を払ったことはない。
…というより、他人の成績に興味を持つことはなかった。
だから彼に対しても特に興味はなかったし、
向けられる挑発も、いつも碌に相手をしていなかった。
それだけの間柄で、だからこそ憎しみも何もなかったのだ。
あの忌まわしい出来事が起こるまでは]
キアラが、死んだ……!?
[学び舎を後にした直後齎されたのは、悲報であった。
シェットラントはすぐさま学び舎にとって返した。
けれどそこにはもう、ベリアンの姿はなかった。
ただ破られた牢と、封の破られた机と、
彼が死霊魔術を行った名残の部屋だけが残されていた。
……それと”キアラ”の遺体がひとつ]
[シェットラントはそれから少しの間学び舎に滞在して、
ベリアンの成した魔術の痕跡を探った。
ぞく。と、背筋があわ立つ悪寒。
かの死霊魔術の残滓に触れた時に走った悪寒と、
”キアラ”であったモノの無残。
それらを自分は生涯忘れることがないだろう。───決して]
[結局、得られたのは僅かな情報のみだった。
彼が何を呼び出したのか何を目指したのか、…何を思ったのか。
それらは皆、分からないまま時の向こうへと仕舞い込まれた。
残された事実はただ。
キアラがベリアンの術に殺され、試された挙句に、
隠蔽工作のために不要な道具よろしく捨てられたということだけだ。
程なくして、シェットラントは再び騎士団へと戻った。
彼女に言ったように、立派な騎士となることを目指すために。
そうして同時に、魔術の研究も続けていくこととなる。
願いをかなえるために。
消えたかつての級友を追うために。
いつかこの手で───彼女の敵を討ち果たすために*]
― ガードルード私室 ―
[出撃前、シェットラントの姿は魔女の私室の前にあった。
ノックを置いて、部屋の主の応えを待つ。
片手には先に割れた石のような欠片>>0:82の包み、
もう片方に持つのは彼女お気に入りの焼き菓子である]
失礼。
[やがて応えがあれば、常のように礼をひとつして中に入る。
彼女の部屋は、青年の部屋より更に雑多なものに溢れている。
時折片づけを手伝う魔道書などを慣れた手つきで避けながら、
いつもの場所を確保した]
[ここはシェットラントが度々訪れる場所だ。
いつも雑多な、魔術の道具を依頼したり助言を仰ぎに来たりする。
謝礼はお菓子や部屋の片付け、その他諸々。
良いように使われながら、良いように甘えてもいた。
そんな場所だ。
けど。ここは同時に、キアラの母に当たるひとの部屋でもある。
だから以前は、シェットラントはここに寄り付かなかった。
…正確には寄り付けなかった。
キアラの記憶が鮮やかにあるほどに辛く、
どうしていいか、どんな顔をしていいのかも分からなかったから]
今日来たのはこのお菓子を持ってくる…のが主目的ではなくて。
これを見て貰いたかったんです。
知恵をお借りしたくなったので。
[それがこんな会話をすることが出来るようになったのは、
いつ頃からであったろう。
…少なくとも少し、気持ちの整理がついた後のこと。
声を掛けて貰ったのだと、記憶している]
[青年は、片手に持ってきた包みを机上に解いた。
机に置いた白い布の上に広げられたのは、
一見ただの美しい石の欠片たち。魔法の触媒である。
見る者が見れば、高度な術式の触媒と知れるであろう。
術を使う時に消費される形のものではない。
術を、それ自体に込めて使う形のもの
──非常に扱いが難しいとされる形のものだ]
…これを使って、守りの石をつくろうとしてるんですが。
防ぐための石を──、そうだな。
出来れば一度だけでいい、出来る限りの打撃を防げるものを。
かなうなら、持ち主の身代わりに使えるものを。
[あれば、キアラに持たせてやりたかったもの。
或いはソマリアードに(無事と聞いているけれども)持たせてやりたかったもの。
大切なひとを二度と失いたくないから、と。
そうした願いで密かに長く研究していた触媒を、助言を求めてさらけ出す]
…。無謀、かも知れないんですが。
俺は前から、この石が欲しかったんです。
大切なものを───二度と失わずに済むように。
[戦いの前にする話じゃないかも知れないけど、と。
ちらりと彼女に目を遣る口元に苦笑が短く閃いた]
ある程度、形にはなってきているんです。
弱い呪ならばもう、篭められる。けれど……、ほら。
この通り、あまり強い呪を込めると壊れてしまうので、
もっと強化する方法がないかと思いまして。
[石を手に取り、試すように示して説明をした。
出撃の時はもう近い。時間はない。
そのような時にする依頼ではないがと、頭を下げた。
もっとも、これだけの大きさのものだ。
出撃後も受け取れようとは思う。互いに生きていれば、だが]
急ぎではないけど、…いや。急いで貰った方がいいかな。
…終止符が、打てるかも知れません。
[あれからどこにいるのか、行方のつかめなかった相手。
ベリアンが、かの軍にいるのかも知れない。
そうなれば仇が討てるだろうと───
彼女の顔を見ないまま視線を下ろし、深く頭を*下げた*]
…ま、とはいってもぅ。
魔術もそう便利なものじゃぁ、ないけどねぇ。
[空になった杯を卓に置き、ゆっくりと人差し指を立てる]
ワタクシの場合。
何かを壊したり、避けたりすることは生み出せても……
癒すのは専門外だからぁ。
その傷も、
[右腕を伸ばし、包帯の上――触れるか触れないかのところで指腹を止めた。
赤く塗られた爪が、きつく巻かれた白の上で緩い円を二重に描き
何かを弾き飛ばす様に…すっと離れる。
イタイノイタイノ、トンデケー。
古くから民間に伝わる、オマジナイだ]
こんなことするのがぁ、関の山だわぁ。
[別に彼には、こんなオマジナイ不要だろう。知っている。
でもやりたいからやった。それだけだ。
魔女はオマジナイが好きだった。
其れは古い魔術の原型だから。
無数の魔術溢れる此の世界で。
形を成し得なかった未熟な児戯。
想いを現象に構成しようとした、祈りの残り香に似た――…。]
ゆっくり休んでいる暇はぁ、まず無いけどぅ。
怪我のせいで出遅れたなんて、言わないようにぃ、ね?
[態と、有り得ない未来を口にして、]
…ん、ん。今日も酒席を御馳走様ぁ。
あとはぁ貴重な休憩タイムを満喫して頂戴。
[酒気の混じった甘い香を残して、魔女はゆらと部屋を辞した*]
/*
ワタクシは、ベリアンのことどう思ってるのかしらーと
眠い頭で思考の位置づけをぼんやり考えていたとか。
どうにも、割と、怒ってなさそうなんだよ…なあ…?
あれ??
ひたすら酷い母親になりそうだと思っていたところに
シェット君の回想が来たな。
つか最初から思ってたけどシェットってどう見ても………
ですよね(
/*
投下する直前になって、
熱い、戦い …うん、えーと、うん。
思いとどまる何か。。。
いかんな、もうちょっとマイルドにしないと、こう…。
冷静になろう…。
/*
んー、ヤコブに何か渡しておきたいんだけどなぁ。
邪魔になら無いものだと…ネックレス辺りが妥当?
全体的に桃色だけど、中心部に淡い緑色が見えるもの。
一度だけヤコブを護るとかやりたいけど、シェット君と被るな。
強化魔法の方が良いかな、私が居なくてもじわじわ効果を示すやつ。
いや、ここは魔法は敢えて込めずに祈りだけを!
― 回想 ―
[学び舎に通い始めた娘――キアラは、
水を得た魚のように毎日熱心に勉学に励んだ。
学友にも恵まれたのだろう、食事のたび楽しそうに
日々の出来事を報告してくる。
そのうち徐々に…頻繁に、二つの名前が登場するようになった。
シェットラント・シンクレア。
ベリアン・サルーク。
どちらも将来有望な優秀な若者のようで、
キアラの口からは幾度も「ほんとに凄いんだよ!」と
目を輝かせて賞賛を編んだ言葉を聞いた。
…、だが。いつから其の比重は緩やかに偏りを見せてゆく]
[血に濡れた指先で、胸元に下がる銀製のロケットペンダントに触れる。
蓋に描かれている鍵の文様が、生の粒子に触れて内側から輝く。
僅かに若返りながら幾つかの呪を重ねて、
ベリアンを…その闇の魔道の香を追った。
長年魔術を嗜んだ者の底力と執念、
一方のベリアンが《奈落の書》を手にして日が浅かったのが
重なったおかげだろう。
幾つもの昼と夜を重ねた或る満月の夜―――魔女はベリアンの姿を捉えた]
― 回想:満月の夜ベリアンと ―
…やっと。見つけたわぁ。
ベリアン・サルーク。
[満月の明かりに、ベリアンの漆黒の肌が浮かび上がる。
娘の仇。追っていた相手。
…闇の魔道に魅入られた者。
禁断の魔術に手を出すことは当然誉められた行為ではないが…
魔術師なら何処かで覗き込んでしまう深淵だ。
―――闇色に染まった者だけが、道を踏み外した者ではない。
…、何処か同類を見る心地を、首を振って月夜に払い落とした]
探していた理由? そんなの簡単よぅ。
[近づいて、右腕を思い切り振りかぶった。不自然な笑顔]
一発ぅ、殴らせやがりなさい。
[平手打ちさせろと、全力で手のひらを相手の頬に目掛けて振り下ろした]
[当たったか、宙を切ったか。記憶は曖昧だけれど。
振り終えた自分の手のひらをじっと見つめていた時間の長さだけは
よく覚えている]
…今日はぁこれだけ、よぅ。
[片頬を引き攣らせ、浮かんだ想いをほろ苦く噛み殺す。
手のひらをぐ、と握り込んで]
だって、あんたは、…ベリアン・サルーク、
娘の仇だけどぅ、
キアラが、大事な学友だと、教えてくれた相手でもあるわぁ。
[目を輝かせて喋っていた娘の姿が脳裏を過ぎる。
信じてあげてという幻聴。
…自分が死んだクセに。馬鹿な子。
胸がきりり、と痛んだ]
あんた側の事情はぁ、知らない。
…だから、話すっていうならぁ、聞いてあげる。
でも…。
話さないならぁ、鬼ごっこのやり直しよぅ。
[もっとも一度目は不意をつけたが、二度目以降はそうもいくまい。
此処で逃して、次に再び発見できる保証は無かった]
―――…えぇ。3度目はぁ、無いわ。
― 出撃前日 ―
[いよいよ決戦の地となるカレンの西へと向け出発する前日。
ローズマリーは両手に何か包み、ヤコブの部屋を訪れた]
ヤコブ、居る?
[ノックは3度、声もかければ誰が訪れたかは知れよう。
返事があり、扉が開いたなら応じた幼馴染に微笑みかけた]
お守り、持って来た。
[包んでいた両手を開き、ヤコブへと差し出す。
そこにあったのは薄い桃色をした半透明の結晶。
小指の先程のそれはチェーンで括られており、首から下げられるようになっていた。
マジマジと見ることがあるなら、結晶の中央辺りに淡い緑色を見ることも出来るだろう]
触媒らしいんだけど、綺麗だからお守りにしちゃった。
ヤコブが頑張れますように、っていっぱいお祈りしておいたから。
[ハンスの店でのことは引き摺っていないような、明るい笑み。
ヤコブの言動に怒ったりもするが、大切な幼馴染に変わりは無い。
彼が活躍出来るように、無事に戻れるように。
彼の願いが叶うように]
一人で突出するんじゃないわよ?
周りと協力して、連携とって動いてね。
[注意の言葉は一足先に騎士団に入ったからと先輩風を吹かせて]
……頑張ろうね。
皆で、この世界を護ろう。
[人々が平和に暮らせる世の中を。
自分達が、騎士団がそれを為せると信じるが故の言葉]
それじゃ。
[目的を果たせばその場を去ろうと。
出撃に不安がないわけではないけれど、幼馴染の顔を見たらそれが薄れたように思う。
恐らく配置は離れることになるだろう。
けれど同じ場所に居ると思えば、いくらでも頑張れるような、そんな*気がした*]
/*
Σ しまった。遊んでいたらptさっくり減ってる…!!
戦闘しないとなのにいかん。
回想プロ中に落とせなかったのがもったいなかったなあ。ぬぐぐぐぐぐ。
時間足んなかったのが惜しまれる。
でもシェットには返すんだい。
ロゼが眩しいな。
オッサンがロゼが苦手なのは、
2周目の右も左もわからない頃に優しくして貰って、
母親のように慕ってたからである。
「未来を知る(半分嘘)」
で、オッサンが周回中なことに気づいた者もいるかもだが、
まさか7周目だとは思うまい。
……だといいな。
ほむほむは2か月×20周くらいしたんだったかな?
あ、そういえば反応が遅くなったが、
ソマリが顔チップ変えて来たときはウマイな!やられた!と思ったのである。
思ったよりRKセットいなかったので、RKテオドールにしてもよかったな。
迷惑だとか言ってんじゃねーぞ。
俺だって好きで全部出してるわけじゃねえよ。そらちょっと久しぶりだから勝手がわかんねえっつーか、あれこんな難しかったっけ?
ていうか今のも聞こえてんの?え?まじ?
あー。あーあーあー。俺はなんも考えてない。考えてないってば。
[ひとしきり大騒ぎを繰り広げる。]
あー。 あーあーあいうえおー。
あれ。こんなもんだっけ。
あー。本日は晴天なり。晴天ーんーんー。
[ しばしおまちください ]
ふふ、まさかあの時、私も私が2人いる場面にばったり遭遇するとは思わなかったからね。
アレにはいつも度肝を抜かれる。
そこまで疑うなら……
[そういって、本来ならば2人では知りえぬ情報――
砦にイングリッドが来たときに案内した兵士の名前や、彼女の情報をこと細かく話す。夢の中で兄からじっくりよく聞きました、というやつである]
「うん、真っ黒だね。
騎士団の中に入るのが目的なのが見え見えだね。
首に縄をつけておくか、処断が最適か」
アードが黒いよ! ったく。
[少し目を閉じてから、また開く。
アランについて触れなかったのは、気休めにもならないと承知しているのか、無粋だからか、それとも……]
騎士団に戻ってきてくれるか。その気持ち、在り難い。
見てのとおり、今は猫の手も借りたいありさまだ。
[騎士団本部の中が活力に満ち溢れていた。
これから始まるコトに皆が精力的に備えており、ぼーっとしている余裕すらもありはしない]
だが――
君には是非、君にしかできないことをやって欲しいんだ。
数年野にいた君は、幸いにして身軽だし、ね。
まず、提供して欲しい情報がある。
アレから聞いているが、かの伝承の呪いを解く方法って、いったい何だったんだい?
これから、またかの伝承のなんとやらが我々に立ちふさがるのは目に見えている。解く方法がわかっているのなら、それに越したことはない。
次に。魔物の偵察をしてきた君にしかわからないだろうことを教えて欲しい。
魔王だか魔将軍だかのテオドール・グラムワーグ。
名前はアレが教えてくれたが――君は何か知らないかい?
彼が何故、魔物を率いて我らに戦いを挑んできたか、ね。
[無理な笑顔に注がれる視線は、あくまで真面目一徹の、冷静なものであった*]
― カレン南部・魔軍野営地 ―
……騎士団の指揮がソマリアードだと?
あの死の眠りを解除できる者が、まだ騎士団にいたというのか。
[ もたらされた情報に、眉を寄せた。
……あり得ないことではない。
テオドールは未来を知り、それにもとづいて邪魔になる者を現在の内に始末したり引き込んだりしているが、
その結果、死ぬはずだった者が生き残ったり、
埋もれていた才能が開花したりすることもままある。 ]
……本当に邪魔な奴等だ。
[ 予測不能さと剣の腕から、単体で危険なのはアランだが、
指揮官として安定して優秀なのはアードの方である。
面倒なことになった。
魔軍は士気・個々の能力では人間より上だが、
訓練度という点では遥かに劣る。
ベリアンに依頼した忌避剤が間に合えば、隊列行動は多少改善するだろうが。 ]
まだ進行中なのに、
「グラムワーグ二次創作四コマ集」みたいなのが浮かんできて、
ひとりニマニマするなかのひとである。
54歳だけど、実質三年前に生まれてるので、
同世代のオッサンと政治や漫画草紙の話題があわなくて、ショボくれるオッサンとか。
魔軍女子の間で星占いが流行するが、
54歳だけど(中略)、
3歳で計算すべきか分からなくて、イジけるオッサンとか。
― 出撃前日 ―
[いよいよ出撃するという前日。
ヤコブは部屋で熱心に武器の手入れをしていた。
代々伝わっているという愛用の長剣に砥石を当て、革で磨く。
ずいぶん研ぎ減りしていたが、騎士団の剣とよく似ている。
実のところ、難題も前の先祖は騎士団にいたらしい。
それが何かの折に姓を捨て、野に下りた。
騎士団だけでは手が回らない魔物を狩るために。
そんな話も残っているが、実際のところはわからない。
ともあれその裔が騎士団に入り、再び姓を名乗っているのだから、面白いものだ。]
なんか、おまえみたいな石だな。
ん。ありがとな。もらっておく。
[さっそく首に掛けながら礼を言う。]
ああ、わかってるって。
そんな心配するなよ。
[続く先輩風には、笑って軽く手を振った。]
まかせとけって。
おまえのところには、魔物一匹通さねーからな。
[きっと彼女はその歌声を必要とされて、後方で守られているだろう。
守りが崩れるようなことはさせない。
彼女も、心から笑っていてほしいひとの1人だ。]
おまえは頑張りすぎんなよ。
世界とかよくわかんねーけど、
魔物なんかにこれ以上好き勝手はさせねえ。
やってやるさ。
[瞳に浮かぶは決意の色。]
また明日な。
[去って行く幼馴染は笑顔で見送った。
だが扉を閉めればそれも消える。]
俺があいつら全部ぶっつぶせば、
もう誰もいなくなったりしねえだろ ?
[首に下がる結晶を握りしめ、低く呟く。
鎖と石が小さな軋みを上げ、慌ててそっと力を緩めた。]
― カレンへの進軍 ―
[騎兵と歩兵の大半は陸路で。
工兵と、それから今後の経験を積ませたいものは自分と一緒に海路での進軍。
進軍の計画は自分が立てたものではない。最前線でソマリアードの副官を務めていた若き騎士にやらせた。
ざっとやりたいことを伝えれば振り分けてもらえるなぞ、ソマリアードがどれだけ騎士団の地固めをしてきたのか考えると、頭が下がる思いであった]
[だが――大きく船が揺れる。
火山より飛来した赤き竜の翼が、海を揺らしたのだ。
船長から全員捕まれ、投げ出されるなと悲鳴混じりの号令が飛ぶ]
[舌打ちをし、かの魔王が人類に突きつけた要求を聞き届け――]
何が古の王者か!
貴様の名はソマリアランから聞いたぞ!お前はまた奴を仕留め損なったではないか!
従者の血の連なりの先、我が弟ソマリアランを屈服させずしてクロドルフ王の名を騙るとは笑止千万!
[動揺をまず一喝して静め、自らも呼吸を整える]
冷静になるのだ。
かの魔王が何を元に約束を成したというのだ。
そもそも、神すら羊の数を把握できておらぬというのに、かのものに人類の数を数える能力なぞあろうものか。
口車に乗せ、人間同士の相打ちを狙っているもの。
[最も、約束された、という勘違いが恐怖を元に伝播されることが一番恐ろしい]
このような細工をするとは、相手の程度が知れる。
どうやら、魔軍というのは直接我々と正面向かって戦うのは怖いということらしい
[そこで騎士団の古株の巨漢の男が、違いませんな、と豪快に笑い飛ばしてようやっと、場の空気が弛緩した――]
あちらも苦労しているだろうな。
[結局その苦労は、カレンに到着してからも続くことになるのであった。
吟遊詩人で大声と喉を鍛えていてよかったというか、人生何がどんなときに役に立つのか全く解らないものである]
[船の中の仮眠をとった]
[夢の中は自由だ。お互い好きなように好きなだけ話ができる。最も、好きなだけ、というのはどうも睡眠時間に響いてくるらしく、2人そろって寝坊したなどということも昔はあったが――]
アード、元気そうで何より。
「夢の中でヒュノプスすら斬り殺す弟がいて兄さん嬉しいわー。
寝ているだけでも、思考は進められるが、話し相手がいないとやっぱりね」
[クロイス邸の二人の部屋だったところ。
帰宅して何年かは、昔は当たり前のように、同じベッドで並んで寝ていた。
そのままのように、まだ森から出てきてガリガリのソマリアランと、よいところのお育ちのソマリアーダが、同じベッドに寝転がりながら話をしている]
[夢の中は自由だ。夢なのだから。
だから、ここで星をつかまえる剣の話をした。
たまにちゃんばらもした。ソマリアーダが受けてきた授業も話もしたし、ミシェイル子育て奮闘の話もした。
夢は、自由だ]
―騎士団出撃前・団長室にて―
[さて、騎士団へ協力する意思はそれなりに示したつもりだが、その姿は彼の目にどう映ったか。
恐らく疑われているのだろうと、わかってはいる。
そうでなければ。あの手紙は何なのだ。
ホートン砦でのイングリッドの行動は、これまでの彼女を知る者には多少なりとも違和感を与えたに違いなかった。
返された言葉>>89に、やはりソマリアードは一筋縄ではいかないと、内心で溜息を一つ。
やんわりと、試されているように感じるのは…こちらに後ろめたいことをしている自覚があるがためか。
しかし、それにしてもこの質問…]
情報、ね。了解。
たしかに私は、私にできることをやるべきだわ。
で、早速一つ目なのだけど。
……その方法は、
あなたが一番よく知ってるんじゃないの?ソマリアード。
[驚いたように瞬いて、
そう言い置くがしかし、質問には従順に答える。
砦を出てすぐ護衛部隊とはぐれ、鉱山を迂回する西のルートを取ったこと。
その時立ち寄ったアニーズで聞いた、不思議な話…村から更に西に行った浜辺に、恐ろしい魔女が棲み着いているという噂。]
村人たちに避難を促したあとで、そこへ向かったの。
あなたの眠り方は、どうみても呪いの類…力のある術師の協力が不可欠だと思って。
会えばなんてことない、ただ偏屈な魔術師の婆さまだったわ。
…でも、症状を話したら、自分なら或いは、って。
だけど、ようやく見つけたその人をペンホールズまで連れてくる手段を私は持っていなかった。
だから、アランに助けを求めたのに…
[返ってきたのはあの手紙。じっと、彼の目を見つめる。]
私が探し出さなくても、あったんでしょう?
伝承の呪いを解く方法が、ここに。
…あなた自身が身をもって体験したことなのだから、
今さらその情報なんて、必要ないのではなくて?
それとも何か、いくつか方法があるの…?
私は魔法の知識がないに等しいから、細かい術式はわからない。
手にする情報も、完全に人の風聞を頼りにしているわ。
…それを確実な形にするために、自分の足で確認して回っている、それだけよ。
[とまどいを隠そうともせずに、疑問をぶつける。
アードがどうやって呪いを解いたのか。
それを知りたいのはこちらも同じである。…喉から手が出る程、欲しい情報だ。]
…で、もう一つの質問ね。
魔軍の総大将の名前…アランがどこで掴んできたのかは知らないけれど。
それで間違いないはずよ。
あちらの軍は大半が魔物だけれど、人間も少しは混じってる。
散開していた敵の小隊に潜り込んで、そこの腑抜けた将校から聞きだしたわ。
ただ、詳しい理由は知らされていないみたい。
人間の…この大陸の支配が目的、らしいけれど。
[少し、考え込む素振り。]
…あぁ、それから。
ウェルシュ、という男には注意した方がいいかもしれないわ。
ずいぶんと腕の立つ男だそうよ。大斧ブン回す危険人物らしいから。
時間もなかったし、私が聞き出せたのはこれくらいね。
まぁ、アランがいい仕事してたみたいだし、役に立てたかはわからないけれど…
[そう肩を竦めてみせて。
魔軍の情報としてあえてウェルシュの名を出したのは――術師であるべリアンと違って、彼は純粋な戦闘狂であるから。
事前に情報を知るも知らぬも、力量で劣る者が対峙すれば結果は同じこと。
それに…こうすればウェルシュの元には、腕に覚えのある者が向かうだろうから。
砦攻略に参加できず不満そうだった彼に、ちょっとしたプレゼントである。]*
[カレンからの物資と一緒に届いたらしい。
輜重部隊にコネがあって手に入れられたんだ、
なんて言う同僚の顔を胡散臭げに眺めた。]
はあ?
魔法なんか気合でどうにかなんだろ。
薬に頼るとか、ねーよ。
[小袋の中身を見て、うえ苦そう、と舌を出す。
一応好意は好意なので、そのまま懐に突っ込んでおいた*]
− 逃亡の末 (回想) −
[判決に従うを拒み、禁断の書を手に逃げ出した以上、追手は当然かかるものと予測された。
人に匿ってもらうことは不可能だった。
一夜の宿を借りることさえ。
ベリアンの身にもたらされた呪いは人目で彼を咎人と知らし目、人の嫌悪をそそるものだったから。]
[ゆえにベリアンは南を目指した。
人の手の入らない荒野。魔の跋扈する地へと。
ずいぶんと遠くまで来た。
疲弊した身体を投げ出し、見上げた夜空には冴え渡る満月がある。]
魔境も都も変わりはしない…
[乾いた笑いがこぼれた。]
― 出撃 ―
[前の方―――高位の騎士たちの間に潜り込んでヤコブは話を聞いていた。
気づかれて叱責される直前に騎士団長が現れたので、いまのところはおとがめなしとなった。
整列する騎士たちの前に姿を現した騎士団長の気迫はすさまじく、彼が前に立っただけで自然と背筋が伸びる。
怒った時のじいちゃんみたいだ、と頭の隅で思う。]
…どうしてるかな、じいちゃん。
[幼馴染には笑ってみせたが、自分だって不安だった。
心配すると怒られるからしないだけで。
魔物ぶっ飛ばしたあとで探しに行こう。
そう思いめぐらせる相手が先の丸薬を飲まされたのだとは、知りうるべくもないこと。]
[騎士団長の声に視線を戻せば、煌びやかな剣が見えた。
剣が団長から隣の人物へ手渡されたとき、目をみはる。]
アランの兄ちゃん、元気になったんだ…!
[なんだ良かったと安心の笑みが零れる。
旅に出たというアランは、もう知ってるんだろうか。
そうだったらいいな。
双子のトリックに気づくこともなく、単純に喜んだ。]
[掲げられた剣。
響き渡るソマリアードの声。
明かされた敵の名に、身体の芯がぞくりと冷える。
それが3年前に対峙した相手の名とは知らずとも、"ソマリアラン"の意思に心のどこかが共鳴する。]
[続けて投げられる言葉に、体が熱くなるのを感じた。
自分だけではない。周囲の熱気が上がっている。
力強い言葉のひとつひとつが、胸に炎を灯す。
俺たちは盾にして矛。
やれる。いや、やるんだ。]
"鍵"のご加護あれ!
[気づけば周囲と共に、新団長に唱和していた。
出撃の号令に、応!と声を上げる。
騎士たちが応える声は、地響きのよう。]
やるんだ。俺が。
[勇ましく出撃していく騎士の隊列に混ざって、自分の配属部隊へと向かう。
噛みしめた歯の下、服に隠された胸元に桃色の結晶が宿っていた。*]
/*
さて。進軍はどっちでいこうかな。
そろそろリエヴルに会うべき、と俺の中の何かが囁くんだけど、ソマリ落ちるまではべったりのほうがいいかなぁ。
なにせ、うっかり死に目に会えなかったら悔やんでも悔やみきれない。
― カレン南部:魔軍野営地 ―
[ 落ち着くことを恐れるようにホートン砦を経った魔軍は、
カレン南部に構え、後続の到着を待っていた。
兵站ラインが長く延びているのは、イングリッドの憂慮の通りだったが、
今の所、展開する魔軍を迂回し兵站ラインを叩く余裕は騎士団にはない、とテオドールは考えていた。 ]
[ この大軍を養う食糧がたりない……そこはソマリアランが読んだ通りである。
だが、多少空腹の方が、魔物どもは良く働くし、
餓死したらしたで屍鬼にすればいい。
……それが、魔物も道具としか見ていないテオドールの考えだった。 ]
― カレン・灯台 ―
[星読み師が扱う星眼鏡を、空も見ずに海を望む為だけに使う。
その最中、見覚えある容貌が、船団の一つに見えた。>>102]
……うん?
あれ、ん?あー…寝不足か俺は。
[目をごしごし。そして再度。]
……………………。
ソマリアラン?
[奇しくも現団長(らしき男)の風貌を良く知らなかったゆえに、ファミルにはその人に思えた。
いやまさか、他人の空似であんなに似るものか?偶然にも少し、誂えたようで気味が悪い。
まさか感知されて早々にめくらましでも受けているのだろうか。
ちなみに、覚えある有名な名前が、ちょっと似てるその点においては、全く考えが至らなかった。]
……それにしても、まあ……。
暫くはここで、戦局見ながら適宜…――でよさそうだな。
最悪山一個越えて、アニーズあたりから鉄鋼かっぱらってくか。
[地図を思い描く。
恐らく騎士団の基点になるのは、海路のグランジ砦と、このカレン。
あまり追い詰めすぎると、街中の人から物から全て引き上げて、ペンホールズでの籠城戦。
騎士団本拠地、勿論守りは堅牢。城砦を落とすのは中々に面倒だ。]
一番楽なのは、カレン郊外での長期戦。
と、なれば。
こっちで不安なのはむしろ、兵糧か…。
[頭のそろばんをピシピシ言わせながら、死霊術師とは実に厄介だと思う。
あれが居る限りは、人間側の勝ちの目はあまり頼りにならないオッズだ。
さて、金になるのは何か。
一匹、また一匹と、金銀宝石を咥えてにゃーにゃー足元に寄り、分かった分かったと撫でてやる誰かの声に、灯台で猫飼ってる奴がいると奇妙な噂が湧いたり湧かなかったりした。]
[ テオドールの元へは、半島のみならず、各地の情勢も伝わってきていた。 ]
[ テオドールの降伏勧告は、あえて説明不足にしておいた。
「謎」があれば解きたくなるのが人間の習性だ。
たとえば、
「>>0:537人間に裏切られ、怒りと共に"門"の向こうへ取り残された、 クロドルフ・グラムワーグ王」
とはどういう意味なのか?
クロドルフが門の向こうに行ったのだとしたら、この大陸の初代国王は誰だったのか?
これに理由をつけるのは簡単ではなかろうが、それでも不可能ではあるまい。
……「門の向こうに取り残された誰か」の話は、古文書の奥や、神殿の最下層や、老いた詩人の忘れかけた歌の中に、静かに残っているのだから。 ]
[ 「誰か」がいることが真実であるならば、それが「グラムワーグ王」だということも真実かもしれない、と続くだろう。
これはグラムワーグ王に門を託された騎士団にとっては、存在を揺るがす自体である。
偽物の王が、真実の王を幽閉する手伝いを、知らずにさせられたいたことになるのだから。
だから、騎士団はその情報を精査することなく、
脊髄反射的に、感情的に、嫌悪を持って、
完全否定するだろう。 ]
[ また、グラムワーグ王の子孫を名乗る王族や貴族にとっても許しがたい侮蔑であろう。
それが真実であるかどうかはどうでもいい。
ただ、否定しなければならないからそうするだろう。 ]
[ だが、現在その「王の子孫」の圧政を受けている民にとってはどうだ?
彼らの目の上の邪魔な王族貴族を引きずり落とせるこの情報は、
救いの光になるだろう。
彼らもまた、真実がどうであるかはどうでもいい。
そんな彼らの軍事政変を、テオドールは支援すると約束した。 ]
……いや。
俺は、俺のなすべき事をしたまで。
[礼と詫びの言葉の後に見えた刹那の輝きに、浮かんだのは笑み]
ああ……今は、繰り返さぬために、全力を。
過去を振り返り悔いる間に、先へ進まねば、な。
[告げられる決意には、真面目な口調でそう、返して]
……了解した。
終わった後には、諸々付き合っていただくとしよう。
[戦の借りは戦で。
それは、自身の流儀にも沿う。
机上で言葉を重ねるよりも、動くべき場で示す事。
それを何よりも好む事は、対する彼には語るまでもない事か。**]
英雄王の残した物は、結局こんなものだったのだな。
[ 王の後継者騙りは、存外悪くない反応だった。
「半数」というのがまた、効いている。
「全滅」ならば、人類は一丸となって魔軍対処に乗り出す。不倶戴天の敵ならば、倒さねば倒される。
だが半数ならば……まだ「他人事」で居られる。
半島の騎士団に物資・人員協力するかどうかは、ちょっと様子を見てからでいいかな、と。
大陸の国々がそう思うだけで騎士団へのバックアップを滞らせる役にはたつだろう。
人間という種族と正面からは戦えない。それは事実だ。
だから、人間を考え方の違う固まりに分断して、確固撃破する。
手始めに、騎士団を、大陸の支援から切り離す。
それが要なのだった。 ]
リエリエは、
「お前もよく知ってるのが指揮官」→「あれ?もしかして自分?」→「違うのかよこのやろう!」
って流れかと思ってたら、違ったのかな。
― 出撃前・ペンホールズ団長室 ―
そうか……。
君に寝顔を見られてしまっていたか。
苦労をかけたね。感謝するよ。
[もしもその通りに動き回っていたとしたら、この嫌疑をかけることそのものが彼女にとっての酷い侮辱なのだが――
時折瞼を閉じれば聞こえる片割れの冷静な意見よりも、彼女が多くの言葉を重ねるほど、心のどこかが冷えてゆく]
[呪いを解くのは、普通に神殿の高位の神官様がやってくれました、でも、魔女の先生が解いてくれました、でも合点がいくところなのに、どうして具体的に知ろうと求めるのか――解けてよかったで終わらない君がとても疑わしい困った]
私が無事な理由?
……戸惑うのは無理もない……
世の中、物事の道理がまるで通じない輩がいるからね。
ただ、次となると少し怪しいので、いろいろ手段は多いに越したことがない。
[連想すべきはにくいあんちくしょうである。
あいつなら、やってくれるに、違いない
そう思わせる何かがある奇人の名前を最大限に利用する]
やはり謎の男か、テオドール・グラムワーグ……。
戦を収めるにあたっては、ぜひとも彼の人となりを知りたいものだ。
このようなやり方で彼は一体何を手に入れようとしているのか……理解ができない。
[小さく呟いたのは本心である]
ふむ、ウェルシュか。
アレが歌っていたバーサーカーウェルシュか。なるほど……
参考になったよ。
先日の砦の件で、斥候が不足している事情もある。
この調子で、また何かわかったら知らせて欲しい。報酬は後払いで許してくれ。アレを1日殴れば少しも気は晴れるだろう。
[そう小さく笑んで、彼女に別れを告げた]
[代わりに入れ違いにやってくるものは、まだこういうところになれていないのか、扉が締め切られる前に「明後日の出陣のー」などと発言を始めている]
[ボタンを掛け違えなかったら、こうはならなかったのかもしれないな、という胸の痛みは大事に思い出とともに仕舞いこむ**]
― カレンにて ―
[到着次第、人の間に広まる噂退治であり、続いて乱れた治安の回復に努めるように指示を出し、カレンの騎士団支部に一室借りて、順に対応に当たる]
[火事場泥棒、猫に悪戯されたなどの苦情、誰にどれをやらせるかで適当にぱっぱと振っていく。
魔軍も、カレンの南に陣を構え始めたという。時間の余裕はあまりなかった]
ゲルト氏を呼んできてくれ。
[中央商会にいるゲルト氏。いわばクロイス家の裏在庫担当である。
本来ならば斯様な真似は騎士らしからぬところなのではあるが――シェットラントが3年前漏らした言葉通り、>>0:543 時間が足らなければ致し方なし、と頭の固い親を説得して、融通させたのである]
― カレン・ガートルードと ―
[ガートルードが来る頃には、やっつけた仕事がある程度山になってきた頃だろうか]
[疲れを見せぬ意志の強さが見て取れるまなざし―― は、事情を知っているうえ、言いふらしはしないだろう彼女にとっては、とたんに婆に甘える孫の如くふにゃふにゃになっていく]
先日はありがとうございます。
アードからも感謝を伝えてくれ、と。意識が遠くなると聞こえるのははたして便利なんだか、昼寝もできないと嘆くべきか…。
[やあれやれと首をすくめる。
念のため、なんだけれどもこれを調べて欲しくて。
魔法抵抗力を高める薬らしいですが…… >>0:477
古い知り合いなのだが、いまいち信用できなくてね…
[虚ろな眼差しが見るのは、まだ商売を始めたばかりのファミルに、「そこいらの誰か」役をさせられて大変なことになった遠い日であった**]
しっかし、このオッサンすごい狭い世界に生きてるよなあ。
12年前後を行ったり来たりしかしてないし、
ほぼ戦場しか知らないし。
趣味とかないんだろうか。
……寝る間も惜しんでるんだから、なさそうだなあ。
軍議で、絵を書いて説明しようとしたら、くっそ下手だとかありそう。
そして、「王の恨みをはらすため人間殺すよ!」宣言の裏に、
別な目的があるのを見破ってるそまりんである。
まあぶっちゃけ、「自分の為」なのだが、このオッサン。
間違ってるのはわかってる。「悪」だからね。
― 商売はじめたての頃 ―
なあ、我が同胞、ソマリアラン君。
相談があるんだ…――乗ってくれないかな。
[すごいいい笑顔で持ちだした、胡散臭すぎる前置きで警戒しない人間はいまい。]
君に大役を任せたい。やってくれるよな。な?!
いやーありがとうやってくれると信じていた!この件は貸しにしておいてくれいつか出世したら返すと思う!
[ちなみに返事は聞いていない、肩をポンと叩いたり一方的に組んだりして、強制的にそういう事にした。話し続けて相手の言論を封殺し、時間直前まで粘る。
曰く。
これから何十人と腕に覚えのある男らがやってくると思うから、おもいきりはったおされてこい、と。
いわばサクラであるその内容が彼に伝えられた直後には、屈強な男らがものすごい見下し目線でファミルの背後までやって来ていた。]
―― さぁぁ、寄ってらっしゃい見てらっしゃい!
此方にあるのは名医ジーク卿にも覚えある薬師の作品だ!
師曰く、この丸薬を一つ食えばこんな優男でもこの屈強な男たちを
ばったばったとなぎ倒せるってシロモノだぁ!
百聞は一見にしかず、さあ見逃した奴は今日の田舎者と化すぞ!
[ぱん、と両手を打って呼びかける。
ササッと通り側へ走り、皆々に呼びかける。大衆を煽って、それから数分、かの吟遊詩人の逃亡ゲーム的な何かが勝手に開始された。]
/*
……あれ、私陸路と海路どっちだろう(
てっきり陸路だと思って書いてたんだけども、歩兵と騎兵の大半がそっちなのか。
分類は歩兵でも騎兵でもない…よね。
おうい兄さん、これが件の丸薬だ!
食べて本気を出してやんな!
[大衆に向けてのやれすごい力、やれ滋養強壮、そんな薬効を説明した後に、真珠の一粒を溶かした魔術、炎と風、身体を軽くし力を増やす、そんな効果を込めて、ソマリアランに投げかけた。
ちなみに丸薬自体はただの飴玉である。レモン味だ。
魔術にあまりかかわらない皆々が、飴玉が淡く光るなんて気にしていたかどうか。
ソマリアランが戻ってくるか、一発でもファミルをはったおしてやろうと思って現れる頃には、飴玉はとってもよく売れた後だったらしい。*]
― そうしてサクラによる飴玉販売の終了 ―
助かったぜ、ありがとうなソマリアラン君!
今日は奢る。好きな物頼めよ。
[まあここ、全品均一大安売り、味も安かろうなお店である。
だがしかし、酒は良いものを出す…――が、それはあくまで蜂蜜酒。
ファミルにとって懐かしい味であると言うだけなので、彼にとって美味かったかは謎である。*]
― 現在・カレン ―
ぶえーーっくし。
[半分でもエルフとはあまり思いたくないくしゃみだった。
ケット・シーたちがびっくりして飛び起きて、再びねっころがった。
日当たりよくてごろごろできるスペースがあって、魚たくさん持ってきても距離的な意味でそれほど目につかない場所は、此処くらいしかなかったのである。]
― 現在・カレン ―
ぶえーーっくし。
[半分でもエルフとはあまり思いたくないくしゃみだった。
ケット・シーたちがびっくりして飛び起きて、再びねっころがった。
日当たりよくてごろごろできるスペースがあって、魚たくさん持ってきても距離的な意味でそれほど目につかない場所は、此処くらいしかなかったのである。]
ちくしょーめ。
誰か噂してやがんなこりゃ……
スーパーかっこいいファミルさんの憧れちゃう過去とか
そんな話をしているに違いない。
[ほとんど猫じゃんやっぱり、と思うくらいにはだらだらごろごろしている猫の首元をこちょこちょしながら。
大概幸せな頭であった。**]
― 海路 ―
[海を渡る船の上にあって、ヤコブはせっせと働いていた。
陸路より海路を選んだのは、単純にそちらの方が早く着くからだった。
歩かない代わりに甲板の掃除や綱張り、荷物運びなどなんでもやった。
そういう労働は、苦にならない性質である。
その時も、仲間と一緒にモップを構えて甲板ダッシュをしていた。
ドラゴンだ!という悲鳴のような声に空をふり仰ぎ、モップを投げ出して剣に手をやる。
だが、水平線より現れた威容に、声を失った。]
[空の1点の染みとして現れた赤は、見る間に質量を増す。
広げた翼は船を覆うのではないだろうか。
恐るべき巨体が風圧で波を起こしながら向かってくる。
全員掴まれ、と船長の号令は聞こえていたが、ヤコブは剣の柄を握って甲板の中央に立ったまま、動かなかった。
刃が届く距離になれば、斬りつける。
見開き、竜を睨みつける目がそう語る。]
[―――が、結局、竜が起こした大波に煽られて船が激しく揺れ、濡れた甲板に足を滑らせて転がり吹っ飛ぶ。
海に投げ出されず、舷側にぶつかったのは幸いだった。
それからしばらく目を回していたけれど。]
/*
なんだよファミルうらやましいなぁ。(ふと隣を見た
ちくしょー。俺も全部終わったらケットシー部隊の真ん中でごろごろするんだー!
[ベリアンを一度見逃したことは、眼前の彼には言っていない。
否。言えなかった…というのが正しい。
ベリアンとの邂逅の後――…、
その頃には既に騎士団に戻っていたシェットラントの元へ
魔女はふらりと赴いて、騎士団所属への口添えを頼んだ。
…キアラが願っていた未来。
其れを継ぐかのように。
魔術を幾つか見せ、少々派手に魔物を倒してみせると
妙な奴だが力は使えるというイイ評価をもらえた。
騎士団は、団長の息子の片割れがそもそも放蕩人なので
いろいろな面で懐が広かったのも幸いした]
…ん、ん。今日の依頼はソレ?
[ひとつ摘んで灯りにかざす。
魔法の触媒として用いられる白魔石の欠片>>61だ。
巷で買えば、なかなかお高い代物である。
術を篭めることの出来る触媒というのは、
そのもの自体の希少さもそうだが、扱いも難しい。
なにせ最小の発動状態で、術を場に固定するのだ。
弓の弦をぎりぎりまで引き絞った状態で、
いつでも発射できる最良の状態を保ち続けることが難しいのと同じ。
ちなみに魔女が持ち運びに愛用しているのは純香水という香水の一種である。
此れに己の血雫を垂らし、触媒に魔学反応を起こさせ呪を篭める。
他と比べれば扱いは容易の部類だが、使用は簡単な魔術に限るのが難点だ。
とはいえ――今までの平和なぬるま湯騎士団生活であれば、
それでも充分足りた]
…、身代わり、ねぇ。
[言葉を口の中に転がす。…優しくて、少し苦い飴玉の味]
承知しているみたいだけどぅ、簡単なモンじゃないわよぅ、それ。
/*
宝石・貴金属にめちゃくちゃやりまくっててすまないな!!!!
エルフ補正で許してけろ!!!
>術を篭めることの出来る触媒というのは希少さもそうだが扱いも難しい
、…そぅ。
[石を卓の一箇所に纏め、]
いぃわぁ。貸しなさい。
次に逢う時までにぃ、 ……、
[頭を下げるシェットラントを一瞥してから、
寝台脇の短刀を手に取る。ふ。と鼻先で哂った。]
[冷たい刃を手首に当て、一息。]
なぁんて…まだるっこしいこと、言ってる暇はぁ、
なぁいんでしょぉ!
[言い捨てながら、躊躇いなく皮一枚を裂いた。
溢れる鮮血…光の粒子の――――
魔術の素養のある者ならば分かるだろう、滴り撒かれる此れが魔術の触媒であると。
通常手に入る触媒とは桁違いの魔力が、魔女から削げ落ち、石に注がれていると]
ん、ん…。まぁだ、シェット君には見せたことぉ、なかったわよねぇ。
[ふ。と弱々しい笑みを乗せて囁く]
……、“此れ”が、ワタクシの扱う触媒。
使うとぉいつもこうだからぁ、心配しなくていい…わぁ。
…まぁ。だぁから、普段は出し惜しみぃ、してるんだけどぅ。
[―――…特別。あげる。 と、唇が音無き声を紡いだ]
[…石の周りを紅が包み込んだ。あたかも補強するかのように。
顔色は悪いくせに、肌の張りは一層若々しくなった魔女は、
石を見下ろしながら荒い呼吸を*繰り返した*]
/*
もう1日目だし、のんびりしてたら石渡し損ねそうだし、
生き急いで盛れるものは盛っとけ…と思ったら、
なんだか長くなった、よう、な。
ははははh
まだ出撃してないよ!!!!!(残pt208)
/*
しかし怖いな演劇村…。
この、もう1日目、っていう感覚怖い…wwww
初めて演劇村やったけど、
吊襲撃が確定な分、生き急ぐべしな切迫感がやばい。
― カレン ―
[決戦に備え駐留するカレンにて、指揮官であるソマリアードから治安回復の命が出た。
取締りなどは騎士の役目だろう。
見てくれもあまり騎士団の一員とは見えないローズマリーがやれるとしたら、住民に広まる噂を取り除くこと。
ただし、一人一人回って説得するような方法は取らない]
教会の歌よりは……こっちかな。
[ソマリアランとの交流で聖歌以外の歌も作り、歌うようになった。
歌魔法に出来るものもあれば、そうじゃないものもある。
今回使うのは、後者]
[取り締まりに走る騎士達に紛れ、街の広場に立ち唇を開いた]
──あなたは 今 どうして いるかしら
──とおい 空見上げて 声を かけてみる
──あなたの その笑顔 思い浮かべて みれば
──こころが あたたかく なる
[声だけの淡い旋律が広場から街の中へ、人々の耳へ。
伴奏が、ソマリアランが居ればもっと広くおとは届いたかも知れない。
けれど彼は今、彼にしか出来ないことをしているだろうから、残念に思いながらもローズマリーは自分に出来うる限りのことをする]
──いつか あなたが 私の 隣で
──微笑んで くれる日が きっと あると
──信じて 願って 今日と言う日を 生きる
──大切な人の手を 掴もう
──手を取り助け合い
──来る ひかりの日を 生きていこう
──手を繋ぎゆけば 大切な人の輪が出来る
──いつか 大きな 想いとなる
[大切な人は数多く居る。
魔王は隣の者を殺せと言った。
けれどそれは、皆の大切な人を殺すことに繋がる。
思い止まって欲しい、大切な人が居ることを思い出して欲しい。
そんな願いが歌から伝わると信じて。
想いを込めてローズマリーは歌い続けた]
[お守りを渡した時のヤコブを思い出す。
結晶を自分みたいだと言ってくれた。
魔物一匹通さないと言ってくれた。
頑張りすぎるなと言ってくれた。
強い意思を持ち、真っ直ぐで、正直で、ちょっと余計なことまで言ってしまう幼馴染。
そんな彼も、ローズマリーにとっては大切な人の一人。
護りたいと思う相手]
[最初は村を護りたいと思っていた。
けれど村を出て、教会の人、騎士団の人、色んな人に出会って、その全てを護りたいと思った。
でもローズマリーに出来ることは、歌うことだけ。
ならばせめて、歌で心を護れたなら。
そう願い、歌い続ける]
[歌うことでどれ程の効果があったかは分からない。
彼の噂で錯乱する者が居れば妨害しようとして来た者も居るだろう。
それでもローズマリーは歌で街を包んだ*]
……ち、 っくしょう !
[ようやく声が出せたのは、"声"が頭の中から去ってからだった。
手すりにすがって立ち上がりながら、拳を手近な樽に打ち付ける。]
なにが選べだ!
なにが半分は生き残れるだ!
そんなことして生き残って、嬉しい奴はいねえだろ!
[は、と息を吐いて手すりを握りしめる。
手すりが、あの男の喉ででもあるかのように。]
/*
そして、薔薇国の秘話を初めて使ってみた。
せっかくだしね!
ほほー、こんな感じになるのだなー。
つか秘話はpt別なのか…!!!
ちょっと節約できた。おいしいな…(
そういえば、体を悪くしててもうこれ以上の時間遡行ができないことを言い忘れてた。
これが最後のチャンスだから死に物狂いになってるってこと。
どっか入れられるかなあ。
あと、マックスじいさんを殺しにいきたいけど、
これもタイミングを見失ってるのである。
/*
過去軸に戻ってまでお返事しようとしないのは背後の癖か…!
どうしても必要となればやるんだけども。
あと接触したりしたいのに他の人と話していると別軸で声をかけるのを躊躇ってしまう。
ネタが浮かばないのもあるけど(死
[こつこつ、と拳で頭を叩く。
先の怒りは、相手に向いたものだけではない。
あの男の存在に竦む体、怯える自分の心が苛だたしかった。
未だに、あれが自分の父かもしれない、と淡い期待を抱いていることにも。]
……ぶちのめす。
[まだだ。まだ足りない。
何が足りないのかも自覚できていないままに剣を取り、素振りを繰り返す。
力が欲しかった。
力があればなんとかなる。そう思っていた。]
ソマリの「時間がない」
と、
ヤコブの「また何も出来なかった」
はどこかで使いたい。
同じ道を歩いてきて、最後に間違えた角を曲がったのがオッサンだから。
あと、なんか流れ的に、
「オッサンが後継者なのは嘘だが、
門の向こうに王が居るのは本当だ」
の方が美しいかもしれぬ。
門の向こうの首魁に、テオが踊らされてる案も考えたけど、それだと当初の目的である、
「死ぬまで悪である。殺さねばならない絶対の敵」
というのが薄れてしまうのだよね。
このテオは誰にも惜しまれずに死にたい。
まあ、最後にヤコブには「親父」って明かすけど。
/*
歌が得意な女の子、だけでプレシャスするのは無謀すぎただろうか。
今回の他との位置関係考えると、王族じゃ無い方が良いと読んだから避けたんだよねぇ。
これは正解だった気はする、テオ様の動き見ると。
/*
歌姫にするのも考えたけど、そこまで行くのもアレだしなぁ、とかで避けたw
前線で戦って叱咤する物理型も考えたけど、そう言うのだと他のポジと被りやすいし。
結果小娘になったとゆー。
ヒーローとの幼馴染ポジおいしいので良いんだけどね!
/*
どっかでヤコブとも絡みたい…(じー)
事前縁故うけてもらったしね!
ファミルとも遊びたい。
ケット・シーかわいす。
−カレン方面へ−
[ウェルシュの部隊は基本的に少数精鋭である。本人が見境なくなってしまうこともあって元から屈強な戦士を数百程しか与えられていないのだ。
そして隊長が上機嫌なウェルシュ隊は歩みも早く、疲れ知らずに北上する。そうして先に出立した屍鬼隊を目の端に捉えれば悪い笑みを浮かべて近寄った]
ベリアン殿、ご機嫌いかがかな?
[このままカレン南部へと指揮して隊列から離れ、白い輿へと近づけばトントンと入り口をつつき揺らした。
こういう、ある意味真っ直ぐな男をいじるのはとても楽しい。暇潰しにでもなればくらいの小さなイタズラ心である。]
オッサンの目的
ヤコパパ「門をけして開けるな」
ロゼママ「道がある限り諦めないで」
イングリッド「こうじゃない現在があったら良かったのに」
この願いと約束を守る為に……オッサンゎ戦った……
でも……もぅ疲れちゃった……
でも……諦めるのょくなぃって……オッサンゎ……ぉもって……がんばった……
でも……皆に…嫌われて……イタイょ……
ゴメン……開門に間に合わなかった……
でも……オッサンとヤコブゎズッ友だょ……!!
ホートン攻略、見事な指揮だったみたいで。僕も行きたかったなぁ。
[答えがあろうとなかろうと勝手に喋りかける。そのまま輿の端によいしょと座れば一瞬傾いたものの持ち直し、またゆっくりと隊列は動き始めた]
いっぱい殺した?楽しかった?死んで舞台から降りた人たちを使って。
[己の中にそれに対する興味はないが故、内容に反して言葉の音は平坦だ。だが戦意を持たぬ相手がどれだけ強かろうともつまらないことはわかる。
一生のうち、唯一嫌悪するとすればこの男に死した後の体を使われることだろうか。それでも面と向かってそれを言ったことはないし、死んでしまった後などどうでもいいとも思うので考えないようにはしているが。**]
[途中ティレル村の子を拾う事になってどきりとした。
あそこは懐かしい友人がいるところだったから。
だが、見た目も声も変わっていた彼の姿にすぐには気づけなかったし、自分の友だちを知らないか?と尋ねるには緊張しすぎていた]
[実際に血が流れる現場なんて見たこともなかった。
突然のことに身体が硬直して動けず、声も出せない。
ただ目の前で起きた出来事に恐怖し、自分で自分の身体を抱きしめるだけだった。
その後のことはあまりよく覚えていない。
ただソマリアランの剣技と、ヤコブを守るために動いたシェットラントとローズマリーだけは脳裏にしっかりと刻み込まれた]
[ペンホールズに返ってから、すぐに与えられた部屋に閉じこもった。
寝台の上に布団を被ってうずくまって、ただガクガクと震えていた。
こびりついた恐れ。動くことがも出来なかった自分。
こんな自分が騎士団に残って一体何ができるというのか。
ソマリアランの言葉は実際には何一つ理解出来ていなかったのだ。
今ならまだ逃げられるんじゃないか。そうも思った。
きっと母ならそうしても暖かく迎えてくれる――。
そう考えているうちに神経が参っていたのだろう。
そのまま眠ってしまって]
[それから夢を見た。
家に帰って母親と食卓を囲んでいる自分。
急にドアが開く。立っていたのはあの恐ろしい男。
抗議の声を上げて立ちふさがる母親を一撃のもとに切り捨てると、力のないお前には用はないとばかりに嘲笑し、家を出て行く。
間もなく街のあちこちから火の手があがり、美しいカレンの街は無残にも踏み荒らされ、立ち向かう男達の絶叫と女子供の悲鳴が聞こえて来る。
自分も大声をあげて叫んで、その声でがばりと飛び起きた。
額には冷や汗が浮かび喉がカラカラに乾いていた。
水差しから水をコップに注いで乾きを収めるが、心臓はまだドキドキしていた]
[数日間部屋に引きこもって、そんな夢を見ていた。
中にはあの新入りは騎士団を辞めるんじゃないか、そんな言葉を口にするものも出てきたが。
とにかく、やっと部屋から出てくると武術教官の元へ行き告げた]
今まで訓練にも出ないで申し訳ありませんでした。
あの俺……戦います。
いや、戦わないとならないんだ。
[悩んで出した結論。
それは母を守りたい。自分の住み慣れた街を守りたい。
この世界を脅かすものがいるのだったら、それらの脅威から皆が逃れられるように――]
― ペンホールズ・出撃 ―
[その頃より少しはいい面構えになれただろうか。
そんなことを思い出しながら、今、出陣の場所に立っている*]
微妙に状況把握に齟齬が。
(オッサンがヤコ呼んだのは、襲撃前の独り言だとか)
しかし、雑な感じはしなくて、精一杯がんばってる印象が残って。
なんだこのかわいいシュテルンは。
― 出撃・前夜 ―
[帰還後の休息の時間は、そう長くは取らなかった。
部隊の再編、各自の状態の確認──なすべき務めは、いくらでもある。
副官に任せた部分も少なからずあったが、必ず一度は現場に赴き、自らの目で確認した。
そうして動き回り──結局、実家に顔を出したのは、出撃の前夜の事]
……仕方なかろう、色々と仕事が立て込んでたんだから。
あー……わかってる、わかってる。
次に戻って来た時は、な。
[なんで帰ってきてすぐに報せないの、もっと早く顔出さなかったの、と騒ぐ妹は相当御立腹のようだった。
苦笑がちの表情で見回せば、似たような表情の義弟と目が合う。
この様子だと、色々当たられたんだろうな、と思うと少しだけ、申し訳なかった]
……ほら、いつまでも騒いでるんじゃない。
お前ももうじき親になるんだから、もうちょっと落ち着きを身に着けろ。
[冗談めかした口調で言いつつ、頭を撫でる。
騎士の修行時代の、たまの帰宅の頃から変わらない仕種だが、乗せる言葉は異なるもの]
また、しばらく離れる事になるが……身体に、気をつけてな。
[穏やかな言葉にこく、と頷き、にいさまも、と返す妹の頭をもう一度だけ、撫でて]
……心配いらん。
皆のために、
そう容易く、倒れるわけにはいかんのだからな。
[全てのものに、等しくあるべき
自身にとってのそれは、他者とは異なる意味合いを持つ。
進めば進むだけ遠のき、喪われていくと定められている。
だからこそ、皆が正しくそこへ至る途を拓き、繋げるが己が在り方、とは。
未だ、誰にも明かさぬ秘め事。*]
/*
みんなの呪具と触媒がそれぞれ素敵で楽しくてね。
魔法に構成要素設定しておいて良かった(*´▽`*)
(のぞき見中の本)
/*
シュテルンの方がヤコブよりよっぽど主人公っぽいよね!
純真で可愛くて努力家でちゃんと守るべきものも分かってて。
うんうん。みんなに愛でられて成長するといい。
/*
今回、私にしては珍しくキャラクターの成長プランを設定して、いくつかポイントを作ってみたんだけど…。
多分、思いっきりぺしゃんこに叩かれないと成長しないと思うんだよね、あいつ。
今のままだとただの大言壮語馬鹿です。
けちょんけちょんにしてくれるだろう人が敵にも味方にもいるから、たぶん大丈夫だろうと思うけど。
/*
リエヴルも安定してるなぁ。
(上を見つつ)
早く話したい。会っていろいろ話を聞きたい。
あれも早めに落ちる役職だから、急がないと。
いや、それよりもまずガートルードだよ。
なんとか会いに行きたい。
− 月下の逃亡 (回想) − >>113続き
[己の孤高を月になぞらえて自己陶酔に気を紛らわせていたところに、不意に呼びかけられてベリアンは跳ね起きる。]>>75
…どう、 して。
[問うたのは、道なきみちを踏みわけて姿を見せたのがガートルートだったからだ。
"女魔法使い"ではなく"魔女"と呼ばれるほどの実力者。
だが、「怠惰」の二つ名が示すとおり、こんな仕事を引き受けるような人ではなかったはず──]
[拘束の魔法を使うでもなく、眠気さえ感じさせるような声で「一発ぅ、殴らせやがりなさい」と告げたガートルートは、冗談でも何でもなくベリアンの頬を張り飛ばした。]
── っ!
[眼鏡のつるが歪んで、視野がぼやける。
彼女の手は熱かった。]
[そして、ガートルートが告げたのは、キアラが彼女の娘であるという事実。
言われてみれば、そっくりな髪の色をしていた。]
だから…
[それならば、ガートルートがベリアンを見つけ出すことに執念を燃やしたのもわかる。
魔女の、母親の怒りはどれほどのものかと、正視しかねて視線を逸らしたベリアンに、だがしかし、ガートルートが投げたのは恨み言でも裁きの業火でもなかった。]
[「キアラが、大事な学友だと、教えてくれた相手」
「話すっていうならぁ、聞いてあげる」
どんな罵倒よりも痛かった。]
[けれど、結局、語ることも責任を取ることも選ばなかった。
これ以上、情けをかけられたら砕けてしまうと思った。
流れる群雲が月の光を覆い隠した瞬間、ベリアンは身を翻して逃げ、崖から夜の海へと飛び込んだのだった。]
―騎士団出撃前・団長室―
[少しばかり、お喋りが過ぎただろうか。
しかしこれも相手がソマリアードだと思うからこそ。
アランほど、彼はイングリッドのことを知らぬはずなのだから。]
…なるほど。
たしかに手段が多いに越したことはないわね。
例の魔術師を呼びよせるのは骨が折れるけど、もし他にも方法があれば探すようにするわ。
[詳細はあくまで教えない、そんな対応を取られれば。>>131>>132
仕方がない、ここは引くしか無かろうと早々に切り上げた。
違和感は残るが、情報は他からでも手に入る。
…あぁ、念のため、後でこのデタラメの片を着けねば。
浜辺に住む偏屈婆さんには、申し訳ないが死んでもらおう。]
[やがて、
どことも知れない浜で目を開いたベリアンの手には、償わぬ罪の証のように《奈落の書》が残っていた。]
…く、
[ゆっくりと立ち上がったベリアンは、その日から、自らの生き延びた理由を求めるごとく、死霊魔術の研究に没頭した。]
まったく、大陸の掌握だなんて…
そんなことして、何になるというのかしら。
魔物を従えてだなんて…あの手の人は何を考えているのかさっぱりね。
[意味がわからない、と首をふりながら、適当に相槌を打っておく。
テオドールの求めるもの、それにソマリアードのような人間が考え至るとも思えなかった。]
アランを一日殴る権利?
…全っ然足りないわよ、そんなんじゃ!
でも、何かわかれば報告するようにするわ。
[話は終わり。>>134
これ以上の収穫が見込めないとなれば、必要以上に留まることもない。
目の前にいるのはソマリアードのように、イングリッドには思えた。
アランはいない、ひとまずそれが重要だ。
どこで何をしているかは知らないが、いない隙にアードを消してしまおう。
…対象が双子の兄であるならば一安心、どう始末するにしろ何の懸念もいらないのだ。
ずっと否定し続けているけれど、アラン相手では万が一、ということも起こるかもしれなかったから。
こうして目には見えない溝を深めて、奇妙な会談は終了したのだった。]
―その暫くのち―
( …報告が遅れて申し訳ありません、テオドール様。
ペンホールズの状況ですが…
ティレル、アニーズの難民達から魔物のことを聞き、不安に思う人は多いように思います。
騎士団は軍編成を進めて、大半は陸路を行く模様………)
[暫くぶりの報告――集めた情報を手早く送る。
街で、外で情報を手に入れながら…夜の闇に紛れて、イングリッドは密やかに行動する。]*
[刹那浮かんだ柔らかさは、団長の登場と共に消え失せる。
衰えを感じさせぬ眼光は自然、居住まいを正させるもの。
語られる言葉と、剣の継承。
友の手で、天高く掲げられる剣と、響くその声。
『人の世の未来を繋ぐ』──それは望む所。
そのために盾となり矛となる、それは己に課した生き様。
それ貫く事に躊躇いなど──あるはずもなく]
……"鍵"のご加護あれ!
[唱和の声が、熱気渦巻く大気に揺れる。
この空気を心地よい、と感じるのは、戦人としての気質──内に秘めしもの故か。
何れによるものだとしても、出撃の号に応と返す、その声に迷いの響きは一片たりとも浮かばない。*]
…それから、例の双子に関してですが。
ソマリアードが目覚めたというのは、どうやら事実のようです。
実際に会って、確かめてきました。
…ただ、
呪いの解除法を知りたいなどと言ってくるあたり、少々違和感が残るのですが。
ソマリアードが騎士団長代理として動いています。若い騎士を何人か連れて海路を行くようです。
ソマリアランは、半島にはいないとのこと…彼にしかできないことをしている、と言いますが、本当はどこにいるやら…油断はできません。
……ごめんなさい、しくじってしまって。
あのままペンホールズまでアードに同行していれば、このようなことには…
――この失態分は、どこかで、必ず。
[声には悔しさが滲む。
彼の役に立てなかったどころか、これでは足手纏いではないか…]
[テオドールの勧誘を経て、他の追従を許さない死霊魔導士となったベリアンは、今、かつて追われた道を逆に辿る。
人間たちも、これらの屍鬼が"門"のあちら側から来たのではないと気づきはじめているだろう。]
…いやがおうでも 知ることになりますよ。
[月に手を翳して、ベリアンは独りごちた。]
− 回想・終わり −
降伏宣告の混乱を利用したあとは、
私もペンホールズを離れてカレンに向かおうかと考えています。
…何か、できることはありますか?
[今、魔軍がどのように動いているのか、
その作戦を邪魔せぬように伺いを立てる。]
− 北への進軍 −
[そんな陶酔を打ち壊したのは、ウェルシュの来訪だった。>>166
それはもう見事なまでに遠慮なく輿へ乗り込んでくる。
思わず上体を引いたら乗っかられるような形になって辟易した。
力づくではどうあってもウェルシュに敵いはしない。]
[担ぐ重さが増えたところで屍鬼たちは呻くでもない。
ウェルシュを乗せて、何事もなかったように進んでゆく。]
これも閣下の命令なのですか。
[油を売っていないで先に行きなさい、と促したつもりだったが、ウェルシュは意に介す素振りもなくご機嫌だ。]
―騎士団の出撃―
[引き続き情報収集を、と言ったアードの言葉は、正直なところありがたかった。
騎士団内部の事情からは少々離れてしまうが、何せどう行動しようと自由であったから。]
[南門前の広場に、ソマリアードの熱い演説が響く。>>0:530>>0:532>>0:535>>0:536]
「「「 ――"鍵"のご加護あれ! 」」」
[応ずる声は、ペンホールズの街をも揺るがさんばかり。
魔物に怯えていた住人達の顔にも、期待の色がはっきりと表れれる。]
…馬鹿ね。人類守護の盾?矛?
そんなもの、幻想に過ぎないのに。
せいぜい、今のうちに夢でも見ているといいわ。
[広場の隅で、ぽつりと呟く。
それは街の喧騒に溶けて、誰にも聞かれることはなかっただろう]
[「いっぱい殺した?楽しかった?」と朗らかに問う声と笑顔に、ベリアンは息を詰める。
故意なのか。
ウェルシュは知っているのか。
ベリアンは好んで死体を扱う。
だが、自ら殺すことはない。
食うための家畜であってすら。]
わたしがあなたのライバルになるはずもないでしょう。
戦場では勝手に楽しんできてください。
閣下の妨げにならない範疇で、ね。
まだ、わたしのものになりたくはないでしょう?
[強いて挑発的に答えて、距離をとろうとする。]
[ 本来は居ないはずの者……>>90
ということから、ふと、三年前の"門"での事を思い出した。
シェットランドやローズマリーの後ろに隠れて震えていた、一回り小さな少年>>171。
……見たことのない顔だった。
テオドールが知らないということは、あの少年も、「誰か」が消えた代わりに居ることになった者なのだろう。
あの「遠足」は、ソマリアラン推薦の新人騎士達を連れた物だった。
ということは、ヤコブ並みに期待されている者なのかもしれない。
イングリットを呼んで調べさせようか、と思ったが。
……いや、と打ち消した。
襲撃の前に立ちつくすだけの者など、どうせこの三年の間に、
どこかで野たれ死んで居るだろう。
そうでなくとも、これからの戦いのどこかで消えるはずだ。万に一つも"門"にたどり付くことなどあり得ない。
優秀な情報収集者を充てるなど、人材の無駄遣いだ。それでなくとも、魔軍には信頼のおける士官が不足しているというのに。 ]
ああ、そう──あなたの軍の方が足が早そうだから、荷を託します。
閣下に頼まれていた品です。
届けてください。
[さっさと行けと重ねるオーラ。]
決して、敵に奪われることのないようにしてくださいね。
あれwwww
間違えてここで「もふもふ」したら面白いなと思いつつ、促しにしたつもりだったのにwwww
なぜか本当にもふもふ誤爆してるwwwww
どういうことwwwww
[しかし、隣人を殺せば生き残れる…
…流石は主、よく理解している。
街の裕福な者ほど、人との絆を忘れ、自己保身に走りやすい。
何人かの有力な貴族に、商人に、こっそり話を持ちかける。
――対抗勢力の貴族を殺せばいい。
――商売敵がいなくなる、悪いことはないでしょう?
そう、きっとあなたは救われると…
信用できそうとわかれば、こちらに引き込む算段であった。
混乱を広めるだけ広め、やるべきことを終えればペンホールズを離脱した。]*
あと、くれぐれも封を解かないことです。
おそろしいことが起きますから。
[託した荷車に積み込まれた壷の中身は、切り落とした屍鬼の頭に硫黄やら何やらを詰め込んだモノである。
封を破れば、その周囲数百歩に近づきたがる魔物はまずいないだろう。
ちなみに脳がなくなったところで屍鬼は活動を停止しはしない。
屍鬼を確実に滅ぼすには火か浄化魔法、あるいは術者をどうにかする必要があるから、この忌避剤は、今も時折、痙攣した。**]
先にこちらからだ。
降伏勧告の広報準備は万全であった。
良い仕事をしてくれた。
[ 遮って、先に褒めてから。 ]
……いや、構わん。
ソマリアードが目覚めたのは、術師の失敗か、騎士団の人材の充実のせいであって、
お前のミスではない。
ソマリアランが、何をするか分らぬ奇抜な男だと言う事はお前も知っていよう。
そこまで読み切れとは言わぬさ。。
[ テオドールの声はあくまで淡々と、慰めではなく事実を述べた。 ]
/*
さてどうしようかな。
ソマリん・魔女様はスタックが溜まってるからパス。
みんな微妙にカレンに到着してないんだよなこれ?
カレンか。そうだな、適切な位置だろう。
何か……、
いや、特に急ぎの用はない。
お前のいつもの仕事振りに期待している。
強いて言うなら、
ああいうクソ勘違い、見当違いの大間違い、
全く何もわかってねぇくそったれを見ると、我慢ならねぇ。
何が手を取るだ。
何が生きていくだ。
大事なものは、誰も守っちゃくれない。
自分の手で、自分の力で、守りきるしかねぇんだよ、阿呆。
[ぶつぶつと悪態をつきながら、苛立ちを隠しきれずに座り込む。
ケット・シーたちは街中へ走って行ったが、残った一匹はファミルの膝に乗り、ごろんと寝転がった。*]
― カレンへの道中 ―
[カレンへの行軍は陸路を使用した。
海路で、と誘われもしたが、内陸育ち故に海に慣れておらず、村を出てからも海は縁遠かったのもあって逆に不安があった。
泳いだことが無い故の恐怖もあったりしたわけだが、とりあえず置いておく]
[行軍はいつも移動する時のように護衛の馬に同乗して行われた。
降伏勧告を受けた時は陸路部隊にもどよめきが走ったが、ソマリアードに代わり一喝する者も居て、ひとまず行軍には問題無い程度に治まった]
……もしかして、あの時から……?
[3年前、門を見に行った時のことを思い出す。
あの時、この声の主はヤコブを狙い襲い掛かってきた。
余計なことは何一つ言わずに居たために、あの時の目的すら知れていない。
唯一向けられた警告を考えるなら、門を護っているようにも聞こえたが]
…でもなんで、おじさんにそっくりなんだろう。
[その疑問はこの3年間解決することは無かった。
ヤコブの両親は未だ見つかっていない。
ローズマリーは他人の空似と決め付けているが、ヤコブ自身はどうなのだろう。
また冷静さを失ったりしていないだろうか。
馬上で海のある方を見遣る。
心配しすぎと言われるかもしれないが、時折本心を見せてくれない時もあるから、余計に気にかかるのだった*]
― カレンへの道中 ―
[騎兵を率いる己が進路は、陸路。
十分な休息を取らせた愛馬の足取りは軽く、共に砦から撤退してきた面々もまた然り]
雪辱戦、と捉えるのは構わんが、そこに意識を向けすぎるなよ。
……過去に囚われれば、曇るものがある。
見据えるべきは、先。
俺たちは、それを掴むための先駆けと心得ろ。
[意気上げる様子にそんな注意を促した後、その"声"は届いた]
[声響く間は、何もいう事はしなかった。
行軍途上の軍に、戸惑い帯びたざわめきが広がるに任せ。
響く声が途切れ、完全に消えた所で── 一つ、息を吐いた]
……騒ぐな、てめぇら!
[最初の一声は、素だった。
飾り気の一切ない、自分自身の、声]
血筋など、所詮は形。
正統なんて『飾り』に頼る輩の言葉に、何を迷う!
[出自や家柄なんてものはただの飾り、おまけに過ぎない、と。
常より公言する男の声には揺らぎ一片現れはせず]
古き王は敬うべきもの、だが、それはあくまで過去にある存在。
俺たちが目指し、掴むべきはなんだ?
俺たちがあるべきは、なんのための礎だ?
古き過去じゃねぇ、これから来るもの──
過去に囚われる者の戯言に惑い、己が本分を忘れるな!
俺たちは護り手、その意思揺らがせれば、道は閉ざされる!
……俺たちが迷ったら、誰が皆を護り、道を拓くんだ!?
俺たちが今現在、ここにいる事、その意味……それを、見失うな!
[朗々と響く声は徐々に困惑を浚い、違うざわめきを呼び起こす。
動揺の声は、奮起の声へと変わりゆく。
完全に揺らぎを払拭し切れたかはわからない。
だが、一時の暴走を鎮めるには、至ったようだった]
……ったく。
中々、派手にやってくれるな。
[乱れた隊を正し、進軍を再開した所で小さく呟く。
想いの揺らぎは往々にして綻びを生む。
今、この場の統制は取れたが、完全に揺らぎを拭い去るのは難しいやも知れず]
……ま。
最後は、行動で見せるのみ、だな。
[呟き、胸元に手を触れる。
先を目指す一番槍──屈せぬ意志を見せつけるのもまた、己が役目と見なす男には、そうする事に迷いはない。*]
[ちゃっかりと高位の騎士の間に潜り込むヤコブの後ろに、これまたちゃっかりと付いていって、身分よりは明らかに前方の位置にいた。
同じヤコブの後ろでも、3年前より近づいた位置にいたかったのだ。
しっかりと見詰める前には長く見ていなかった騎士団長の姿がある。
具合が悪いとは噂に聞いていたが自分にはまったくそう見えずに、むしろ衰えることのない鋭い眼光に身が引き締まる思いだった。
その騎士団長から、ソマリアードに装飾が施された長剣が引き継がれる。
彼に関しては色々な噂が飛び交っていたのだが、こうしてなんともなかったことを見せられると、それだけで団員の士気があがってゆく。
勿論、自分もそうだった。
その想いはじっと彼の紡ぐ言葉を聞いているうちにますます高まってゆく。
そうだ。盾となり矛となり、例え自分になにがあろうとこの命が役に立つようにと。
ずっと努力してきたのだから。
周りから唱和の声が聞こえる。負けじと大きな声で叫んだ]
"鍵"のご加護あれ!
/*
ログを書くとだね。
この子が落ち込む方向にしかならなくて凹むわけだ。
こんなんプレシャスじゃなーい!><
最近日に日にロールが下手になっていくように思う。
― 幕間・騎士団出撃後のペンホールズ ―
[突然の降伏勧告は、都市に残るものにも少なからぬ動揺を呼ぶ。
あくまで騎士団に信向ける者と、勧告に揺らぐ者。
様々生じるは、人の性と言えようか。
そして、対極に意識振れた者同士が様々な形でぶつかり合うのもまた流れの在り方、ではあるが]
『……ばっかじゃないの、あんたたちっ!』
[威勢のいい声と共に、高まる不安から口論になった男たちの頭に箒の柄と木桶が落ちる。
声の主──街頭の不穏な落書きを掃除に行くんだと言い張り、夫を振り切って行動に移したリンドブルム家の長女はぽかん、とする周囲の様子にも構わず、仁王立ちになって諍いを始めていた男たちを見下ろした]
『あたしたちが騎士団を信じなくて、どうするのよ!
ずっと護ってくれてた騎士団より、いきなり出てきたどこの誰かもわからない人の言葉を信じるなんて、どうかしてる!
ここは、騎士団の皆が帰る場所、ここを護るのが、あたしたちの務めでしょう!?
……違うの!?』
[訴えかける声はざわめきを呼び、その内には少しずつ、同意の声も混ざり始める。
騒動の発端となった男たちも顔を見合わせ、やがて、どちらからともなく謝罪を紡いで。
混乱に飲まれる者が生じる一方、流されぬ意志もまた、そこには確りと残されていた。**]
― カレン・広場 ―
[長く続くかに思われた歌は突如上がった雄たけびにより途切れた]
────っ!?
[どこから出てきたか、錯乱した様子の男が鉈を持って暴れまわっている。
「護るんだ、護るんだ…!」と何度も繰り返しながら]
止めて!
そんなことをして何になると言うの!?
[街の人達は男に関わるまいと道を開け、男の前に立ちはだかるのはローズマリー一人となる。
武術の心得などない。
力尽くで相手を押さえつけることなど到底無理だったが、男の行動はどうしても止めたかった]
きゃ…!
[けれど男は耳を貸さず、でたらめな動きで鉈を振り下ろしてくる。
辛うじて避けることが出来たのは、相手も武術の心得を持たないためだろう。
しかし避けた拍子にバランスを崩してしまい、地面に倒れこんでしまった]
ったぁ…。
…貴方が護りたいものがあるのは分かる。
でも、皆同じ想いなの。
私は、私達は、貴方を、貴方の大切な人も護りたい。
護るために、今ここに来たの。
人類の脅威たる者達を討ちに。
負の感情に呑み込まれないで、心を強く持って。
私達は、必ず貴方達を護ってみせるわ。
[上半身を起こして相手を見上げながら切に告げる。
こえが届いたかは分からないけれど、動きは鈍っていた。
その間に騒ぎを聞きつけた騎士達に男は取り押さえられ、握っていた鉈は没収される]
……届いた、かな。
[歌を遮った男の行動。
想いが、願いが届いていなかったとも取れる結果。
歌を聞いていなかった可能性は確かにある。
ローズマリーはほんの少しだけ、唇を噛み締めた*]
だが、それは指揮官の台詞ではない。
[ 昏い光を宿す瞳を、報告者に向けた。 ]
それは個人戦上の勝敗だ。
軍団を指揮する指揮官は、個人の勝ち負けではなく、
戦略上の勝敗を語る。
「騎士団長代理」ならば、「魔王」にそれを言わぬ。
― カレン・広場にて ―
[妻が死に、遺された娘と共に細々と生きてきた男。
娘は泣き言も言わずに、男を助け、仕事から帰れば慣れないだろうに家事もやる。
そりゃあ不安になった。何より、自分が死んで遺される娘。娘が死んで遺される自分。
妻が死んだときと同じ、絶望と悲哀と一握りの鎹。
鎹たる娘の御蔭で生き延びたが、お互いが居なければどう生きれば良いのだ。]
[猫は囁く。]
『 だからこそ、娘を守る為に、二人分殺せばよい
んだにゃー 』
[ばっと振り返ったそこには、ふわぁあと欠伸する猫が一匹。
なんら変わりないいつもの風景で。
それは一種の天啓にも感じたのだろう。少なくとも、その男にとっては。*]
[ テオドールは考えるように、ゆっくりと自分の顎ヒゲを撫でた。 ]
ソマリアードは団長代理の器ではないのか?
それとも、ソマリアードではない誰かなのか?
[ イングリッドからの報告と合わせれば何か掴めそうな気がしたが、
最終的にはどちらであっても大した違いはないと思えた。
重要なのは、 ]
……この戦い。
俺が知っている程、苦戦することはなさそうだな。
[ 目を細めて笑った。 ]
戦闘開始の準備をせよ!
― 海路 ―
[少し前、戻ってきたばかりの海路を、今度は逆に進む。
なにせ自分の生まれ育った街だ。気がせいてじっとしていることが出来ない。
船に乗り込むなりてきぱきと働きはじめるヤコブを見て、自分も同じように甲板の掃除を手伝っていた。
やることがあったほうがただ到着を待っているより、幾分か落ち着く事ができた。
そこへ聞こえたのはドラゴンだという叫び声
くるりと振り向く間もなくドラゴンが飛んでゆく風圧で海は波高くなり船が大きく左右に揺れる。
咄嗟に手すりに捕まり振り向くと、剣を持ってドラゴンに立ち向かおうとするヤコブの姿>>145が見えた]
ヤコブ!
[叫んだ声も、赤き竜が立てる羽ばたきの音や、軋む船の音にかき消されて聞こえたかどうか。
足を滑らせ吹っ飛んでしまった姿に心配して、心配そうに駆け寄り]
ヤコブ!大丈夫か!
[意識を失っているヤコブが回復するまで、言葉を掛け続けた]
/*
ログ何も読めてないけど、あれだ。
ベリアンたまらないたまらない。ガートルートも最高すぎて
UWAAAAAAAAAAAAA
ってのだけは読めたので置く。
― 軍議 ―
トロール隊は別働隊としてカレン南部の山岳へ。
岩を投擲して、カレンを陽動せよ。
港を潰せれば良いのだが、さすがにそこまでは難しいだろうな。
最悪、南方へ注意を向けさせ、防衛させるだけでも良い。
本隊はこのまま、カレン平原を北上する。
東からカレンを攻めるのだ。
攻城武器の製造を急げ!
騎士団が籠城せず、迎撃に出るならばこれを殲滅する。
ハーピー部隊は戦闘をせずとも良い。
弓の射程外を飛行し、ペンホールズからの援軍を警戒しつつ、
戦況報告及び連絡のみに努めよ!
― カレン・灯台 ―
ふん。まあ、効果はまずまず、って所か。
おし、いいぞいいぞ。
歌が聞こえたら、各個扇動して、民衆の安堵を阻止しろ。
うちの大将がああやって動いてんだ、
やりたいのは蹂躙の勝利だろうし、今日はいい夢見させんな。
[一度戻ってきた猫たちに、港からくすねた魚を捌いてやりながら。
さて、猫はここで扇動を行うとして、だ。
一度戦局を見に行っておくのはアリかもしれない。
ここの近くでやりあうなら、アニーズへのルートはホートン砦を迂回せねばならないからだ。]
[ ここには各部隊の大隊長以上の者が揃っている。
それなりに頭の切れる者ばかりだ。
完全実力主義である魔軍では、そうでなければ登用されない。 ]
数に置いて劣勢な騎士団は、
矢のように、疾く鋭利に俺を狙ってくるだろう。
中央集権が俺達の強みだが、弱点でもある。
よって、王旗は奥へ置く。
中央をくぼませた凹の形の陣を組み、
騎士団が深く分け入って来るならば、これを包囲し殲滅せよ。
開戦は……今日の夕暮れ時。3時間後だ。
すぐさま準備に取り掛かれ!
遅れたものは、それだけ略奪の権利が減ると心得よ!
[ 軍議を終え、士官たちを激励して送り出す。
ひとり天幕に残されると、椅子に深く腰掛け、
硬い指でかるく両目を揉んだ。 ]
― カレン・広場 ―
[唇を噛み締めているローズマリー>>223に一人の中年女性がおずおずと近寄ると手を差し出した]
あなた……。大丈夫だった?
ごめんなさいね。さっきあの人が乱入してきた時に怖くなって避けてしまって。
でもね。あなたの歌とても良かったから。
もし自分が生き残りたくて誰かを殺したとしても、その人は他の誰かの大事な人かもしれない。
もしその殺された人が自分の息子だったら……って思うと。私は耐えられないわ。
そういうのがあなたの歌った大切な人の輪だって思うから。
だからそれを歌ってくれたあなたにお礼がいいたくて。
ありがとう。
それに、あなた騎士団の人なんでしょ?
私の息子も騎士団にいるの。訓練が大変だっていってたけど、そうじゃないと母さんを守れないからって生意気にも言うのよ。
私はあの子の……あの子のいる騎士団を信じているから。
負けないでね。応援するわ。
そうそう、うちの子ね、シュテルンっていうの。
騎士団の皆さんにご迷惑をお掛けしてないかしら。
[ 身の回りの世話をさせている人間の従卒を呼び、
荷車の物を、本陣離れた森の中で開封し、水で薄めて複数の小瓶に詰めるように言い渡す。
重要な任務だと聞いて、従卒は喜び勇んで出かけたが、
彼が悲惨な顔で帰ってくることをテオドールは知っている。 ]
お使いが出来たウェルシュには、一番槍の名誉をやろう。
[ というか、そこ以外には危なかしくて置けないのだが。 ]
だが、今回は俺は奥に居る予定だ。
止めてやれんから、戦い飽きたら自分で戻って来い。
……心配するな。
凹陣というのは、一番早くて強い奴が本陣奥をめがけて突っ込んでくる陣形だ。
戻ってきても、お前と遊んでくれる奴は居るだろうよ。
もし突っ込んで来なければ、お前が戦い飽きるまでに敵陣は引き、籠城戦に移るだろうと俺は考えている。
んー?もちろん命令なんかじゃないよ、暇潰し?
[>>195追いつくから大丈夫大丈夫と居座る気満々で寛ぎ始める。
きっとこの男は自分のようなタイプは苦手だろうとは思う。それに構ってやろうとは思わないが]
ライバルだとは思ってないよ?
…ただちょっと羨ましかっただけ
[むっすりと膨らませた頬はつまらなかった仕事を思い出してか。別にベリアンの物にこの先もなるつもりはないが距離を取られ、輿から降りればかけられる声>>203に振り返った]
ん?りょうかーい。ちゃんとテオテオのところに届けるよ
[預けられた荷を部下に持たせ、屍鬼の軍勢から離れる。気分屋ではあるが戦いでもないのに危険に自ら進んで向かう程バカでもない。開けずに届けると誓えばまたその足で先に行った自らの軍を追いかけカレンの方へと向かった]
お前の直属部隊は、少し後ろに離しておけ。
代わりに今日、お前の傍に置いておくのは、これから俺を裏切る目算の高い、要らぬ部隊だ。
だから目に着く者を誰でも、好きに殺していい。
[ ウェルシュが嫌がらないようなら、その頭を撫でようと手を伸ばして。 ]
我慢できたご褒美だ。
[ 部下の習性をも、利用して。
テオドールは遠く遠くを目指す。 ]
― 船室 ―
[剣を振っていれば、少しは考えずにいられた。。
何もできない自分。
守られてばかりの自分。
そんな苛立ちに斬りつけるように剣を振る。
さっきだってそうだ。
ドラゴンになにもできないどころか、ひどい姿を見せた。
シュテルンの声が聞こえたことは覚えている。
目覚めたとき、彼が側にいたことも。
何もできずに、助けられた。
そんなんじゃ、だめだ。]
[奥歯を噛んで、ひときわ大きく剣を振り下ろす。
そこへ、背中からシュテルンの声が掛かった。]
うん?
大丈夫だって。ちょっとぶつけただけだし。
[多少ぶっきらぼうな声になる。
少し年下の友人に、妙なところを見せてしまったという恥ずかしさもあった。]
/*
NPC占師の、書架の隅というのが素敵だと思うイングリッドです!
さて、どうしようか。
アラン以外にも絡みに行きたいのだ…けど、大人しく開戦を待つべきかな。
色々と思わせぶりなことを言っているけれど、イングリッドの過去に関しては何一つ決まっていないというアレソレ!
アランが騎士団離反の理由を考えてくれたので喜んで乗っかるw
テオ様の過去も見えてきたから、そろそろ詰めねば…これは何でテオ様に傾倒してるとかそういうのをだな(おい
−カレン南方・魔軍野営地−
テオテオー。ベリアン殿から預かり物だよー
[>>240無事野営地へつけば醜悪なプレゼントを総大将へお届けすべく部下と共に本陣の中心へと向かった]
おぉ、出撃?腕がなるなぁ。どこからでればいーのー?
[地図を見ながら軍議にも参加しなかった割りに臆せずに尋ねながら部下にベリアンから預かったそれは外にあると示す。]
ウェルシュかわいい。
というか、魔軍みんなそれぞれに可愛い。
膝に乗せて撫でまわしたい。
くっ、これが魔王視点か……。
魔軍だと魔王が愛しいから、やはりこれは役職視点なのだろうな。
[傍迷惑な”暇潰し”に来たウェルシュが、軽い調子で依頼を頼まれて去ってゆく。>>243
その様もまた気まぐれな嵐のごとく。]
…また、 そのうち、
[つい、そんな言葉をかけてしまったのは、「ちょっと羨ましかっただけ」というウェルシュからの評価に不意を突かれたせい。]
[ウェルシュは悪いヤツではないのだ。
ただ、どうにも歯が立たないという感じがするだけで。
何かを任せても気負わず、貸しだのなんだのとも言わないところは、素直というか、駆け引きに興味が薄いのだと思う。]
…閣下の懐の広さよ。
[自分もその一環なのだから笑っていいだろう。]
[そうしてまた黙々と進んでゆくうちに伝令がやって来て、テオドールからの作戦指示を届けた。>>231]
屍鬼は第二陣ですね。
委細承知──と返答を。
[恐怖を知らない屍鬼軍団は、矢の雨や騎馬隊の突撃を受けても動じることがない腐肉の壁として使うことができよう。
そこにベリアンの範囲魔法を加えることで、第一陣が次の作戦行動に移るまでの時間を稼ぐつもりだ。]
地面をグズグズにさせて動きを阻害する ”墓土の枷” か、
混乱を投げかける “怨霊の叫び” か──
[魔導書を繰りながら、使うべき魔法を思案する。
範囲魔法を使うためには、触媒だけでなく魔法陣を準備しておく方がいい。]
現地入りを、急ぐとしましょう。
[時間をもって到着し、テオドールに会って話ができるのなら、もうひとつの忌避剤──正確には忌避魔法について説明することもできるのだが──]
それと、あちらの海軍力を削ぐ策についても…
[す、と目を細める。
ここの決断は、何かの分岐点なのかもしれない気がして。]
一番槍?やったぁー!ありがとうテオテオ!
[子供のようにはしゃいで喜べば、説明をうんうんと聞いて素直に頷く]
はーい!了解。まぁ楽しんでくるよ
[まぁ、様は飽きたら帰ってこいということだろうと勝手に理解した。
久しぶりだなぁと真新しい斧を部下から受け取る。この場で振り回しそうな勢いだったがそれは流石に自嘲しておいた]
― カレン東・騎士団天幕 ―
[戦前。炊き出しの白き煙があがる騎士団の陣にて――
目を引くのは手押し車付きの兵器の数々である。人間同士の平原の戦いではまず使わないモノや弾がカレンの港から運ばれてきていた]
[軍議が始まる。
もしも時間が5年もあればこの場にいるメンバーも大きく様変わりするだろうというのに――]
[この場で面白いコトをいったら誰か笑うだろうか、などと流れかけた思考を、双子の片割れの言葉で充たし]
前置きは置いておいて単刀直入に。
[その場にいる友、リエヴルに笑み混じりの視線をやる。彼の好む実務を優先し話を進める]
― 船室 ―
[うつむいたシュテルンを見て、しまったという顔になる。
この友を困らせたいわけじゃない。
むしろ、逆なのに。]
ええと、ああほら、俺が石頭だって知ってるだろ?
森で木から落ちた時とかさ、ぴんぴんしてたし。
あれぐらいじゃたんこぶにもならないって。
だから心配いらねーよ。
[務めて明るく声のトーンを上げる。
でも、ぽつりと投げられた問いには、肩を落とした。]
― カレン・広場 ―
[上体は起こしたものの、立ち上がれずに居ると目の前に手が差し伸べられた>>238。
それに気付いて見上げると、品の良さそうな女性の姿。
少し呆けるように見上げて、その手に自分の手を重ねる]
ありがとう、ございます。
良いんです、皆さんに同じことをしろとは思いません。
護るのは、私達の役目ですから。
[立ち上がるために手を借りながら、女性の謝罪に緩く横に首を振る。
言葉を紡ぐ頃にはどうにか笑むことが出来るようになっていた。
こうして手を差し伸べてくれることが、嬉しかった]
お礼だなんて、そんな。
私、皆さんの心を護りたくて、必死で…。
歌を歌うことしか、出来ることはないですから。
人は皆、繋がりを持っています。
仰るとおり、誰かを殺したとしてもその人が他の人の大切な人だったら、負の連鎖を生みかねません。
あんな虚言に惑わされて、そんなことを起こして欲しくなかったんです。
[願いの歌が届いたのかどうか、一人一人の心を測ることは出来ないけれど。
この女性のように思ってくれる人が一人でも多く居てくれたら。
今はたった一人だけれど、手応えを感じて沈んでいた心がほんの少し、弾む]
はい、騎士団に所属しています。
……え、シュテルン君?
[女性の息子がシュテルンだと聞いて>>239、ローズマリーは目を円くした。
彼は3年前に共に魔境へ行った仲間だし、ヤコブとよく居るところを見るために知っている。
とても素直だと言う印象がある子]
そうだったんですか…。
迷惑だなんて、とんでもない。
すごく熱心に訓練していて、私も頑張らなきゃと思わせてくれます。
…息子さんを信じ続けてあげてください。
その想いが、彼の力になるでしょうから。
応援、ありがとうございます。
[思わぬ出会いに感謝した。
ここにも大切な人が居たのだ。
護らなければと思う。
この母を想う息子を、息子を信じる母を。
ローズマリーは女性に対して深々と頭を下げる。
大切なものを貰った気がしたから*]
/*
ローズマリーの歌も拾いに行きたいけど、時間あるかな。
むしろ、灯台のファミルも拾いに行きたい……!
だが、もうすぐ戦争である。
我らの勝利は、テオドール・グラムワーグの首を取らずして成り立たぬ。
かのもの、3年前に、魔境で姿を見せてからものの見事にあの軍を作り上げた。
取り逃がせばまた繰り返しになる。
作戦概略は単純だ。テオドール・グラムワーグを自軍奥に誘き寄せ包囲し、戦場で討つ。
……魔物相手の戦争とは――戦術上での勝利が戦略上での勝利に直結するものだな。彼の代わりは魔軍の中にはいないと確信している。
おそらく戦端は夕暮れから夜にかけて開かれ、かの者は余程のことがなければ自軍から出ることはないだろう。……こちらの勝利条件を熟知しているが故に。
[ テオドールが間違っている?
そんなことなどとうに知ってる。
自分が何をしているのかなんて、自分で分かっている。当り前だろう? ]
だがそれでも。
あの約束を……護らねば。
俺にはもう他に、何もない。
敵の前線を戦闘継続不可能な恐慌状態に陥れること。
これがおそらくかの者を引き摺り出す最低条件だが――それほど難しくはないと見ている。
かの大軍は、統率、指揮系統が未熟である。砦や街攻めのように目標がはっきりしているわけではない今回の戦場では運用は困難であろう。そこを突く。
[斥候が集めた情報、進軍の早さなどを聞いて立案した片割れの言葉をそのまま伝え]
引くに引けぬ混戦となった時、甘い囮をぶら下げておけば必ずあのものは喰らいついてくる。
[手負いであれども、"門"の前で戦いを挑んできた時に――その手ごたえを得たのは、自分の方だ。
ただこの勝利条件を充たすには、二つ重要な要素がある――]
囮は、私自身と"鍵"――
その為に、私が持っていると、大々的に宣伝を打ってきたのだから。
[ちいさくざわめきが広がる。静かになった後に言葉を続ける]
…なるほど。了解
[なんにせよ、何も気にせず戦えるというのはありがたいことだ。
テオドール。自らの算段通りに物を動かす男。その恐ろしさはそこ知れず、さてどこまでこの男の歩みを見れるのかと思う。それが阻まれるのは自らの死か、この男の死、か
伸ばされた手にクエスチョンを浮かべて首を傾げれば頭に乗せられた手に顔を綻ばせる]
うん、ありがとう、頑張る
[幼げなようで、裏を含んだやりとり。それが行われるのはいつまでか。]
[ 託された思いは無数にあるが、
もっとも重い約束は3つだ。
「人間に門を開けさせるな」
「道がある限り歩くのを諦めないで」
「こうじゃない「今」だったら良かったのにね」
あらゆる正攻法を尽くした。
でも駄目だった。
だから。
もう引き返せないから、だから。 ]
先鋒の騎兵の指揮は、リンドブルム卿に。草原は騎兵が花形だ。知らぬ者たちに一泡噴かせてやれ。なるべく頭の弱そうな、生きている連中に。
続いてカレンの護りは――
[順に、弓兵、工兵、重装兵などの隊長たちへと指示を重ねてゆき――]
ガードルード様。一隊護衛をお貸しします。
教会の退魔師らと協力して、屍兵の対応をお願いしたい。
[教会の退魔師は処置と浄化には向いてはいるが、いかんせん術者の位置特定には向かない。それ故の人選であった]
[そして、一通りの意見を取りまとめ改案修正を行いつつも、閉会した]
― 騎士団天幕・若い騎士たちと ―
[場の平均年齢が一番下がった。
隣についているソマリアードの副官だった男を除けば、一番年長は騎士団長代理である。
尤も――此度の戦いが終われば、代理は外れるのではあるが]
諸君らには親衛隊――つまり、この作戦の要をまかせたいとは考えている
お膳立てはベテランの騎士たちがやる。
――テオドール・グラムワーグ。
3年前に、"門"の前に現れたあの謎の男を討伐するための、ね。
[ヤコブ、シェットラント、シュテルン、ローズマリー……他にもその場に危険な遠足にいた面々を見回し]
あの男は自ら、私の――否、"鍵"の前に現れる。
それが最初で最後の機会だろう。
その星を掴む。
何か質問はあるかな?
[そう、一同を見渡した*]
[ 誤魔化しだ。身勝手だ。
世界をこれほどまでに変革した「魔王」が、
ただひたすら自分の為だけにここまでを成し遂げたなどと。
誰が信じるだろう。
誰が認めるだろう。
約束をした本人達がその解釈聞けば、哀しみ、そんなつもりで言ったのではないと言うだろう。
間違いなく。
だって、そう、 ]
[ その本人達が、
まさに今、
テオドールが間違っていると、そう、
行動で示しているではないか。
テオドールの前に立ちふさがり、
その約束の達成を阻止しようとしているではないか。 ]
/*
しかし今回ほんとらくちんだよなー。
ヒーローなにもしてないよ!www
戦争とか進行関係丸投げなので、すっかり自分のキャラを深めることに注力してます。
ありがたやありがたや(ソマリを拝んだ
/*
どうやって騎士団長職引き継ぐか、とかも、考えてないからね!
きっと、ソマリがやってくれるはず!
(期待の眼差し)
(きらきら)
[ どうやら噛みつかれなかったようなので、そのままよしよし、と撫でて。 ]
頑張って来い。
開始は3時間後だ。
お前の事だから、遅れる心配はしていないが。
……早まるなよ?
まだ、お前を失う時期ではないのでな。
[ 笑って送り出した。 ]
[続く言葉は予期していた答えだった。
今はヤコブの言う通りにしたほうがいいのだろう]
うん、わかった。
素振りの邪魔して御免な。
[そうヤコブに告げると、甲板に戻っていった]
― カレン・タレット ―
ひゅー、 連中も本気だな。
[広がった騎士団の布陣。
対する魔物の軍勢もかくやと言うものではあるが、まあやはり騎士と言う者たちが集う様子は、中々に壮観である。]
…………。
[猫たちの昼寝をよそに。
然しまあ、ソマリが本当に騎士だなんて仕事やってるなんて…――あのソマリアランが…――と、今もまだある意味での勘違いを続けながら、街中に不穏を撒きつつ、じっと軍を見る。
猫たちが拾ってきた宝石にも、そろそろある程度、術を込めて置かねばなるまい。
やれやれ、これは収益総合でマイナスじゃないのかと呟きながら。
なぜか傍を離れない一匹に、荷物を取りに向かわせた。*]
― カレン・タレット ―
ひゅー、 連中も本気だな。
[広がった騎士団の布陣。
対する魔物の軍勢もかくやと言うものではあるが、まあやはり騎士と言う者たちが集う様子は、中々に壮観である。]
…………。
[猫たちの昼寝をよそに。
然しまあ、ソマリが本当に騎士だなんて仕事やってるなんて…――あのソマリアランが…――と、今もまだある意味での勘違いを続けながら、じっと軍を見る。
猫たちが拾ってきた宝石にも、そろそろある程度、術を込めて置かねばなるまい。
やれやれ、これは収益総合でマイナスじゃないのかと呟きながら。
なぜか傍を離れない一匹に、荷物を取りに向かわせた。*]
― 船室 ―
ん…ごめん。
じゃないや。ありがとな。
[船室を出ていくシュテルンの背中に声をかけ、あとは黙々と素振りを続けていた。*]
/*
騎士団、とりあえずソマリが死んだら一回瓦解すると思うんだよね。
俺が騎士団長になっても、すぐさままとまった軍事行動ができるとは思えないし。
俺自身、たぶん戦争の指揮なんてできないし。
まともな戦闘ができるようになるまでに、騎士団掌握というイベントを挟まないといけないはず。
……まだだ。
もっと強く、ならなきゃ……
[無意識の声が零れる。当人はそれに気づかない。
思念が通じ合っているというのも、時には困りもの。]
─ 騎士団天幕 ─
[炊き出しの手伝いをしているとソマリアードの居る天幕へと呼び出された。
何かしただろうか、なんていう不安が擡げたが、向かった先に居た面々を見て瞳を何度も瞬かせる。
誰も彼もがローズマリーと歳の近いものばかりだった。
全員が揃った後、ローズマリー達の前に立つソマリアードが口を開く>>267]
…私達が、親衛隊…?
[最初に思ったのは、何故私達が、ということだった。
けれどその理由は直ぐに知れた]
テオドール・グラムワーグの討伐…。
[ここに居る者達の共通点。
3年前、門を見るために魔境へと向かった時の面々。
黒衣の男と遭遇した者達だった]
[あれからローズマリー達も力をつけた。
個で叶うとはまだ思えないが、あの時のように力を合わせれば、きっと]
……星を、私達の手で。
[
重要な役割だが、それで
うーん。考えてみたけど、ソマリんのはやっぱり人間視点かな。
以下解説。
騎士団: 囮→鍵
魔軍: 囮→テオドール
騎士団視点→ テオドール倒したら勝ち。鍵を奪われたら負け。
魔軍視点→ テオドール倒されたら負け。鍵を奪っても勝ちじゃない。
ここがミソ。
魔軍の目的は、「人間の半数殺戮」であって、「開門」じゃないのだよね……。
鍵を寄越せと言ったし、そこはミスリードさせてたので、オッサンのせいか。そうか。
−カレン南方・隊前線−
[普段の部下とは別の部隊を引き連れ最前に立つ。一応はこの隊の隊長であるが後ろに引っ込むことなどはしない。さぁて戦闘だと嬉々として前に立った。]
…楽しい戦闘をしよう。
人間も魔物も聞け!戦う覚悟のないものは帰れ、あるものは戦って散れ!
[戦う覚悟のないものは味方であろうとも周りにはいらない。そうただ伝えて自軍の配置に着く。]
さぁ、ご褒美の時間だ
[良い仕事をしてくれた。>>*9
――我ながら単純とは思うが、その言葉を聞くだけで嬉しさが込み上げてくる。
かなりの時間をかけたというのに、自分がペンホールズで行えたことといったらそれくらいのもの。
それすら決して満足のできる結果ではなかったが、それでも。
かけられる言葉は慰めの響きなど帯びてはいないが、
ただ事実を述べ、必要以上に責めることもしないテオドールの言葉は、イングリッドにとって安らかな響きを帯びていた。]
ありがとうございます。…私には身に余るお言葉です。
嗚呼、あれくらいのことなら、いくらでも。
私にできることは多くない…少しでも、テオドール様のお役に立ちたいのです。
― カレン ―
[初めて訪れたカレンの港は、なかなかに立派なものだった。
きっと普段は威勢のいい声を張り上げる商人たちや荒っぽい船乗りたち、その間を縫って歩く女たちでにぎわっているのだろう。
今は、先の"王の後継者"の声を聞いたせいか、あるいは他の者が動いているせいか、町全体がいくらか暗い雰囲気に包まれている。
あそこの酒場で人が暴れた。
あっちの商人が殺されたらしい。
そんな噂の中に、歌で勇気づけられたという話も聞く。
くわしく聞けば、幼馴染が歌っていたのだと知れた。]
[直接聞いた人は、素晴らしい歌声だったと言う。
声を聞いていない人も、感動する話だと伝える。
疑心暗鬼に陥る人々、自暴自棄になる人々だけではない。
強い人の心を支え、困惑する人を励ます歌。]
俺も、聞いてみたかったなぁ。
[胸に手を当て、服の下にあるお守りの形を確かめながら呟く。
お守りから声が聞こえればいいのに。
…なんて思いながら。*]
− カレン近郊 −
[沈黙の群れは、ようやく戦地へと到着した。
移動する軍勢のたてる土煙に霞む地平。風の運ぶ喧噪。
ここまでテオドールの指揮の下、いくつかの戦闘に同道していたから、布陣に関してまるで机上の論者というわけではない。
己が率いる部隊の特性も熟知している。]
細かい運用は無理、
伏兵的に待機させるのがいいか──
<裏取り>
マスコミで、取材の内容が正しいと判断できる証拠を集めること。報道できる内容かどうか裏付けを取ること。
えーと、
「テオテオの予想を裏取り」
ってことは、俺の予想が正しいと言う事でいいのだろうか。
最初「裏切り」に見えて、予想に反しているのかと思ったが違うのだろうか。
オッサン、軍事素人なので分からんとです(震え
― 回想 ―
[かつて。シェットラント・シンクレアは優秀な学生であった。
眉目秀麗・成績優秀・品行方正・家柄良好。
絵に描いたような優等生には、唯一つ足りてないものがあった。
他人へと、向ける心だ。
やっかみを受けた。挑発も受けた。
一々それを気にする神経も、暇もなかった。
麻痺している感覚も、せざるを得ない事情もあった。
目を向けていたのは、キアラを初めとする認めた者ごく少数。
だからこの言葉も、別段悪気あってのことではない]
「ベリアン・サルーク?…さあ、知らないな。」
[彼という人、その思い。こうした言動が彼に何を思わせたか。
もう少し目を向けていれば、悲劇は防げたのかも知れないけど]
[到着したカレン周辺の地形を眺め、まずは魔法陣を設置する場所を決めた。
布陣について、いちいちテオドールに認可伺いをたてたりはしない。
要点は先の伝達で告げられているし、不安なら誰か寄越すだろう。
それ以外は自分の判断で動けばいい。自分は魔導師だが、それでも一軍を預かる身なのだ。]
わたしは見込まれているのだから。
あの方の負担を、いくらかでも──
[開戦は夕刻、と触れがあった。
余裕はあまりないが、魔法陣の作図は他人に任せるわけにはいかない。
ベリアンはひとり黙々と作業を進める。**]
[キアラを失ったあと、シェットラントは懸命に探索を続けた。
結局ベリアンの行方を掴むことは出来ないまま、
もう、ここで調べていても得るものはない。
そう結論付けて探索を打ち切ったのは、彼自身だ。
周囲からの助言だとか、そうしたものは得られなかった。
ひたすら下手人の痕跡を求めていた青年に、
積極的に声を掛けられる者は学舎にはいなかったから]
― カレン ―
[当の本人は母親とローズマリーの邂逅など露知らず。
船がカレンの港に着くと、心では母親のことを案じながらも、高位の騎士の指示に従って黙々と戦の準備をはじめる。
自分が割り当てられるのは第二陣くらいだろうか。
そう考えていたらソマリアードの天幕に行くように呼ばれた]
うぇえう!?
[いきなり名前を呼ばれて、頓狂な声が出た。
自分が声を出していたせいだ、なんて気づいていないから、本人的にはまさにいきなり。]
ど、どうしたんだよティニー?
[動揺がもろに出る]
……はい。
そう簡単には、死にません。
テオドール様の前から勝手に居なくなるだなんて、そんなこと…
――決して。決して、ありはしませんから。
この足の動く限り、どこへでも、どこまでもついていきます。
[事件自体の異常さ、恐ろしさと共に、
恐れるような視線はシェットラント自身へも向けられていた。
その纏う空気の、張り詰めた異様さ故に。氷のような表情故に。
当人が、それと自覚することはなかったけれど]
───…、 何故 ?
[事件からしばらく経ったある日。>>149
キアラの母を名乗り、騎士団に姿を見せたガートルードに向けた表情は驚愕だった。
僅かな恐怖にも似た混乱、そして動揺。
まじと彼女を見つめてしまってから、目を逸らした。
それからは強いて常の入団希望者を案内するとの態を取った。
その頃から既に、シェットラントの欠点には磨きがかかっていた。
他人に対しては更に距離を置くよう、他人行儀に。
ふたたびの痛みを立ち入らせぬよう、氷の壁は高く。
一部から鉄面皮と称されるのは、決して故なきことではない。
……けど]
[甘えだったのだろう。彼女の優しさに甘えた。
魔術の道具の口実にかこつけて、声を掛けてくれたひと>>150
懐かしい色を宿した彼女に、シェットラントは甘えた]
───失礼します。
[初の訪問に、必死に冷静さを装った声の裏の緊張も、
きっと彼女には聞かれてしまっていたのだろう。
柔らかな空気。懐かしい居心地の良さ、どこか似た声の響き。
いつしか彼女の部屋はささやかな安らぎの場となった。
甘い香りを求めていたのは、実のところ青年の方だったのかも知れなかった*]
― カレン東・騎士団駐屯地 ―
[カレンを経由して、騎士団は東の平原へ向かう。
天幕を連ねた野営の陣には、戦いの前の賑やかさがあった。
どの騎士の顔にも緊張と高揚がある。
それはそうだ。
彼らは皆、戦い、守るために誓いを立て、
来るべき時のために鍛錬を積んできた者たちなのだから。
するべきことはいくらでもある。
炊き出しはともかく、兵器の運搬や天幕の設営など力の要りそうな仕事はなんでも手伝った。
ともかく体を動かしていないと落ち着かなかったのは、自分も多少緊張していたからかもしれない。
なにしろ、初めての戦争だ。]
― 出撃前・ガートルード私室 ―
な…… っ!?
[ざく。と、光る刃が魔女の白肌を切り裂いた>>156
視界に鮮やかに紅が散る。
驚愕の眼差しの先、魔女の血が───
彼女の命そのものが、魔石の欠片へと注ぎ込まれる。
思わず息を呑んだ。石が紅色に輝く…命そのもののように。強く]
─────…
[思わず立ち上がって彼女を支えようと伸ばした手が、止まった。
彼女の肌が、先よりも若々しく艶を増している。
これが代償か、と。
はじめて間近に見る魔女の奇跡に目を見張った]
[ばたばたあちこち走り回っていると、天幕に呼ばれた。
騎士団長代理が呼んでいるとの連絡に首をひねる。
アランに呼ばれるならわかるんだけど、
なんて思いながらも、すぐに天幕へと走っていった。]
貴方に必要とされる限り、 …いえ、そうでなくとも、
ずっと、ずっとお傍に置いていただければ、なんて…
[ただの情報屋には、過ぎた願い。
…でも。
私は、絶対に貴方を裏切らない。
たとえ皆が貴方の行いを否定しても。
世界が、貴方を拒んだとしても。
大切な人を置いて去ることなど、もう二度と――]
…ありがとうございます。
[それでも、謝罪を口にするのはとどまった。
感謝の言葉を口にして、音なき声に眉を下げる]
…。無茶をお願いしたついでに、もう一ついいですか。
[傷に懐から取り出した布を差し出しながら、傍らに寄る。
荒い息をつく魔女の顔を間近に見やって、囁く音量で口を開いた]
俺の、わがままなんですが、
[”石”がもし複数あるなら、渡してしまいたい人のうちの一人だ。
けれどかなわないゆえの願いを音にする。
キアラと似た面影宿す人の横顔に、短く告げた]
簡単なことです。
もし何かあれば、無理する前に俺を呼んで下さい。
…俺に雑用を言いつけるのは、お得意でしょう?
[呼ばれたなら、貴方はきっと助けに行きますから、と。
冗談に紛らわせるようにして、笑った*]
こうして声はお聞きしているけれど、
もう随分長い間、お顔を見ていませんから…
――早く、お会いしたい。
[相手にとっては迷惑かもしれないが、勢いで思わずそんな気持ちが漏れ出てしまう。
返ってくるのが冷たい反応であっても構わないのだ。
ただ、自分はテオドールのことを大切に想っている。それでいい。]
[どこか柔らかさを帯びた許し>>*23を得て、つい嬉しくなって。
しかし実際形となった言葉に、はたと我に返る。]
あ、あの…!
えーっと、その、
…きちんと期待通りの成果を上げて、
そうして再会できる日を心待ちに、励むとします、ね?
[身勝手な願いは慌てて誤魔化す。
この大事な時に、余計なことで困らせてはいけないのだから。]
― 夕暮れ時 ―
[ 野営地を経った魔軍は、カレン平原を北上した。
ちょろちょろと動き回る者があり、遅れる者がありと、
人間の行軍に比べれば、かなり不格好であるが……、
これでも、目を見張るほど改善されているのである。
訓練の成果でもあり、ベリアンのもたらした忌避剤の効果でもあった。 ]
騎士団の状況報告をせよ。
それと、カレン内の諜報達からの報告は?
[ 軍中央付近には、騎馬に軽鎧のテオドールが居る。傍には、王旗を掲げ持つ従卒がつく。
相手も凹陣の構えだと聞くと、テオドールはほう、と笑った。 ]
お互いに誘い合いになったか。
ソマリアードが、"鍵"を。
― 夕刻前・カレン東 ―
[そろそろ魔物の活動時刻だ。
ともすれば、ここからもうそろそろ開戦するかもしれない。
騎士団の内部に、猫一匹を抱えて走る小柄な男が一人。
否、魔術の心得が無ければそれは、ただの風にしか感じられないようにめくらまし、透明化、そんな呪いと水と光、それに風の精霊で起し、それを猫妖精に手伝わせながら、軍の合間を駆ける。
勿論、暗殺なんて殊勝なモノじゃない。そこまでファミルは真面目な部下ではないし、簡単に切り捨てられるモノだとも理解している。]
天幕多すぎるだろ…ほんと…
[精霊たちがいつ機嫌を損ねるかひやひやしながら、
ちょっとくらい減ってもいいんじゃないの、なんて、ちょっと駄目な方向に思考が傾きかけたりもした。]
― 騎士団天幕 ―
[天幕には親衛隊の面々>>268がまだ残っているだろうか。
天幕の布の端がこそこそっと揺れて、這い蹲って何かが入る。
魔術の心得さえあれば、そこに見えない“なにか”がある事だけは良くわかっただろうが、
心得なきものには、強い風で天幕が揺らめいた、くらいにしか思われまい。]
――――…。
(クソ真面目な恰好してるけど、ソマリだよなぁ…?)
[なんだか同じく夜中に荒くれ者やってた友達がいつの間にか仕事についていたみたいな良くわからない寂寥感がちょっとだけ湧いた。
然し、本題はそこではない。
ずっと持っていたらしい紙をぐしゃっと握りつぶして、ソマリの頭めがけて投げつけてから、急いで天幕を出る。
そろそろ、一旦休憩しなければ持たない。]
[紙屑開けば、ものすごい雑な文字で書かれた手紙。]
『 お前、何やってるんだ。とっとと逃げないとぶっ殺されるぞ。
アレは無能じゃねえ、悪い事は言わないから、
騎士ごっこはやめてさっさと逃げてこい。
猫を探せ。俺がある程度は面倒見てやる。 』
[名前は書かずとも伝わるだろう。
それが、今は「ソマリアード」である事に気づいていない、
調子よく、保身に走り、そして多分少しばかりは自分を過大評価しているような誰かは、彼の知り合いに一人しかいないだろうから。*]
/*
テオ様好きーーー!!
愛してるよーーー!!(ごろんごろん
くそう、ちょうどいい表情がない気がするんだ!
こんな時、どんな顔したらいいかわからないの…!w
そ、それでは私は、カレンへ向かいます!
ソマリアードのせいで、どうも騎士団内での私の信用は薄く感じられます。
なので直接内部へ働きかけることは難しいでしょうが…情報を送ることはできるはずです。
何か仕掛けておくべきものもあれば、なんなりと。
[事務的な話で締めることで、どうにか収めることはできただろうか。
どうにも考えていることが漏れてしまうのは、イングリッドの悪い癖だった。]
[だったらいつ戦うのだろう。
何日も悪夢に苛まれて戦うことを決心したのだ。
大事なことはその決意を見せる日が来たということだけだ]
了解しました。
きっと星を掴んでみせます。
[息を、大きく吐き出した]
/*
ちょwww
ファミルさんなにやってんのwwww
やだもうなんなのこのひと可愛いなぁもうう!!!
行動の端々が可愛くて、
行動原理の根っこにあるのがまた可愛くて、
くそう。いろいろ突っつきたいけど、自分そんなキャラじゃねぇぇぇ!!!
― カレン東・騎士団陣地 ―
[たどり着いた陣にて点呼を終え、一時待機を指示した後。
いつもならばすぐに顔を出すであろう本陣には行かず、向かったのは愛馬の許。
遠くなく、軍議に招集されるのはわかっているし、何より]
……少し、気を鎮めんとな。
[小さく呟き、黒馬の鬣を梳く。
いつになく、気が昂っている、という自覚がある。
らしからぬ、と自分でも思うくらいなのだから、友にも見抜かれるのは避けられまい、と思うから]
……あのいらん事しいに、余計な気を回させたくはないからな、今は。
[裏側で起きている事までは、完全には把握できてはいないが、考える事が増えているのは間違いないから、と。
思ったのはそんな事。
そして、そんな風に思うに至ったのは、多分、子供の頃の経緯故]
[感情を抑えていたら、動かそうと色々やられた。
泣くまいとすれば泣かされ、それに怒るまいとすれば怒らされ。
……結局、最後は、笑わされた。
それがあったから、今の自分がある。
刻まれしものの重圧に屈せずに、道拓かんと槍を振るえる自分がいる。
それとわかっているから、厭う事はない。
ないのだけれど]
……やれ、やれ。
[幾度か言葉にしかけたものの。
結局、一度もそこに至らぬものが過って、消えて。
軍議の招集がかかったのは、そんな折。
表情引き締め、了解の意を伝えた後。
もう一度、黒馬の鬣を梳いてから、軍議の場となる天幕へと足を向けた]
……確かに。
強大な力によって統率される軍を叩くに最も早いのは、その力を……将を落とす事。
理屈には適ってるな。
[最初に口にしたのは納得で]
それが囮として有効なのも、理解できる、が。
[ざわめき広がる中、淡々とした口調は、返ってよく響いたかも知れない。
『が』、で切った後に続かぬ言葉と物言いたげな視線は、『勝算あるんだろうな?』と言外に問いかけるもの。
もっとも、静寂が訪れた後に告げられた言葉もあり、それ以上の答えを求める事はせず。
ひとつ、息を吐いて]
……了解した。
元より、先陣は望む所……一番槍の役目は、他者に譲るべくもない。
[口にしたのは、己が在り方に沿うた、諾の返答。
先陣切るのは己が務め。
それが、友の策を支えるというならば、今はそれに全力を尽くすのみ。*]
/*
ファミルが可愛くて大好きですwww
会って罵倒しまくりたい!
が、しかし、会える気がしないが大丈夫か私…!w
ガートルードにも何か振ってみたいけどなかなか振れずにいる人←
/*
単にみんな忙しそうで関われなかったから
無理して殺される理由作ってるとか
そんなんじゃないんだからねッ!!
わりと生い立ち的に魔女様かシュテ様、
前の戦闘みたいな感じ的にリエヴル様にぶっ殺されようと思っているんだけど
魔女様はあきらかに縁故先のベリアン様とやりあいたいよなぁ(ベリアン様殺しが苦手だけど)
― カレン東・騎士団天幕/団長代理を迎えて ―
[集められたものたちの顔ぶれを見れば、嫌でも3年前のことが思い出された。
副官を伴っているソマリアードに、アランの姿を重ねる。
ぴたりと重なるのは、双子だからだろう。
―――と言い切れないなにかがあったが。]
俺たちが、親衛隊?
[あまりの言葉に、その場がざわついた。
だがそれもすぐに静まる。]
[わたわたと誤魔化した直後に、何故だか向こうから苦笑するような気配を感じる。
…は、恥ずかしい!
しかし、気負わずにという旨>>*28を受けて、つい。]
…では、お言葉に甘えて。
少しお休みをいただきます。
[つまりは、会いに行って良いということだ。
――これはもう、行くしかない。そうでしょう?]
あの男を、討伐する。
[言われた言葉を繰り返す。
体の芯が、冷える。
殺気と憎悪を向けられた恐怖はまだ体の中にある。
それを克服するために鍛錬に打ち込んできた。
もっと強くならなきゃいけないと強く思うようになったのも、あいつを倒したかったから。]
やる。
あいつをぶちのめすためなら、なんだってやる。
ぶちのめして、馬鹿なことやめさせて、
…あいつの正体を暴いてやる。
[拳を握って声を上げ、]
あいつが来るっていうならそれで十分だ。
前みたいにはならねえ。
[質問は、という団長代理の目を、睨みつけるように見つめた。]
うーん。
どう考えても囮の意味が違うっていう自分の説が、
めがっさ正論だと思うのだが、そうするとソマリんと一騎討ちできない……。
これは困った。
何がって、中の人が困った。
/*
メモを見た!
ファミルさんに触るチャンスだと気づいた!
え?
触っていいんですか??
ほんと?ほんと??
もふもふしていい???
ええっと、魔術的な素養は欠片もないけど、気配には異様に敏感だから!とか理屈つけていいかな!
(大興奮)
―カレンへと向かう前に―
[ペンホールズに疑惑と混乱の種を撒く。
有力な者ばかりではない、街の住人全体を、疑心暗鬼へと導く噂の数々。
それでも騎士団を信じ、それを主張する者が消えることはなかった。]
『……ばっかじゃないの、あんたたちっ!>>217
あたしたちが騎士団を信じなくて、どうするのよ!>>218』
[――あぁ、邪魔で仕方がない。
大方、騎士団の身内だろうが。何をもって、"信じる"などと。]
陣形は変えぬ。
[ それが結論。 ]
このままでは、中央に間隙を持ったまま、
左右両翼からの接敵になろうが、それで構わぬ。
時期を見て、どちらかの翼を下げ、そこから第二波を投入する。
[ 少し笑って。 ]
ソマリアード。
お前は自分を高く見積もりすぎだ。
俺を討てば、騎士団の勝ちだ。鍵を奪われれば、負けだ。
俺が討たれれば、魔軍の負けだ。
だが、鍵を奪い、ソマリアードを討っても、魔軍は勝ちではない。
[ それから、独り言のようにして。 ]
俺は魔王。
お前はただの一地方指揮官でしかない。
比べるべくもないのだよ。
鍵の奪取。人類半数の削除。
両方が俺の目的だ。どちらが欠けてもならぬ。
[ これが「魔王」の決定。
だが。 ]
……お前がソマリアードではないかもしれぬ、という情報がある今、
「俺」個人としては、少し、戦ってみたくはあるがな。
お前に与えることになったこの3年で、どう成長したのか……。
[ それから、独り言のようにして。 ]
俺は魔王。
お前はただの一地方指揮官でしかない。
比べるべくもないのだよ。
鍵の奪取。人類半数の削除。
両方が俺の目的だ。どちらが欠けてもならぬ。
[ これが「魔王」の決定。
だが。 ]
……お前がソマリアードではないかもしれぬ、という情報がある今、
「俺」個人としては、少し、戦ってみたくはあるがな。
兄でなければ弟だ。
……お前に与えることになったこの3年で、どう成長したのか……。
/*
ものすごく普通に凸陣のつもりだったから、どう修正しようか……
ううむ、まぁ何とかなるか
リエヴルがきっと何とかやってくれるよ!←
[アードからの礼には、律儀ねぇと笑みを散らし、]
抵抗力をぅ…? ふぅぅん。胡散臭いから診ろと。
そんな信用できないもん、捨てちゃえばぁいいのにぃ。
君はぁ、道端に落ちてるものでも、
美味しそうだったらぁ食べちゃうタイプぅ?
[対魔法薬という呼び込みの丸薬を摘み、近距離でしげしげと眺め回す]
ま、いーぃわぁ。
頑張ってるアラン君へのご褒美にぃ、時間ある時……調べといてあげるぅ。
[受け取った薬の包みを、胸元の隙間に放り込んだ*]
― 騎士団天幕 ―
[ヤコブを見る。シュテルンを見る。シェットラントを見る]
(…大丈夫、やれる)
[魔軍を率いる者に対峙する前にローズマリーは越えなければならないものがあるが、皆が居れば越えられるとそう信じて]
― 騎士団天幕外 ―
[話が終わり天幕を出て。
ローズマリーは共に天幕に居た者の一人に声をかける]
シュテルン君、カレンについてから貴方のお母様にお会いしたわ。
素敵なお母様ね。
…貴方のことを信じてるって。
貴方の居る騎士団を信じてくれると仰ってたわ。
お母様のためにも、頑張りましょう。
[身近な人からの想いはそれだけで力となる。
だから、出逢ったこと、聞いたことを伝えておきたかった。
母親のことが彼の動力源の一つであると、あの時の会話で知ったから*]
[場の混乱を収め、悪趣味な落書きを消そうと奮闘する女性の背後に、
フードを目深に被り、顔を隠した人影がそっと近付いては低く囁く。]
…本当に、護ってくれる?
君の信じてる騎士団ってのは、さ。
人とは、もっと、ずっと、脆いものだよ…
[男女を悟らせない中性的な声は告げる。
この毅然とした女にも、きっと護りたいものはあるのだろう。
それを失いそうになった時――果たして彼女は、どんな行動に出るだろうか。
こんな時に冷静でいられる人間は、多くはない。
不安や誘惑といった感情は常に背後に忍び、心の隙を窺っているのだから…]
[まぁ、この女にはさして効果もなかろうが。
肩を竦めて、その場を後にする。
咄嗟に彼女が振り向いても、既にそこに、人影はない――]*
なんでこんなにテオテオは慎重なのだろう。
もっと無茶しても……と思ったけど、
無茶して無謀して手痛い失敗をする……というのはきっとすでに何回もしてきたんだろうな。
こういう状況にも、何度も遭遇したのだと思われる。
7回目っょぃ。
しかし、中の人のやりたい事と離れて(ry
これは混戦になって、うっかり一騎打ちがいいのかな。
まあ、ソマリんがどう出るかを見てから考えよう。
― 出撃前・自室 ―
[ガートルードの血によって強化された魔石は、
砕けることなく術を裡に受け止めたようだった。
術の性質上、効果を確かめることは出来ない。
出来たと信じて渡すしかなかった]
問題は、アラン兄さんへの渡し方かな…。
[紅玉を手に転がしながら苦笑する。
手製のお守りといえば、ひとまず受け取ってはくれるだろうか]
― ペンホールズ騎士団本部 ―
…ソマリアード、卿…?
[彼の姿>>0:514まさか。と思った。
ソマリアードの状況は耳にしていた。
芳しからぬ状況と…恐らくは呪による影響と。
総合するに、彼が目覚めるのは困難であろうと考えていた。
けれど今、声を掛けてきたのは「ソマリアード」だ。
ではアランは?彼はどうしたというのだろうか。
出撃前の忙しなさではそれ以上を問えることなく、結局、]
ああ…、
[石は、彼の手に渡されることはなかった*]
― カレンへ・船 ―
[船に乗り込みカレンへと向かう道中、
シェットラントはヤコブらと共に働いてはいない]
───まだ少し準備がある。一人にしてくれ。
[そう言って、小さな船室に体よく引きこもった。
言葉に嘘はない。
戦いに術も用いるならば、準備するに越したことはない。
けど、それが全てということもなかった。
単に甲板に…ヤコブらのいる賑やかな場所に居たくなかったのだ。
それより一人でいたかった。
望まずとも脳裏に声が響く今は、尚も余計に]
[だからドラゴンが襲い来た時、
すぐには、何が起きたのか分からなかった。
ぐらりと大きく船が傾ぐ。
大きな音を立てて椅子が倒れ、咄嗟に横に腕を伸ばした。
どうにか壁に手をつけなければ、怪我をしたかも知れない。
それから必死に船内を抜けて甲板に出た。
丁度顔を出した時、剣を手にするヤコブ>>145とそれを助けるシュテルンの姿が見えた>>229]
あの馬────、
[舌打ちは、波の音と魔王の声>>0:537にかき消された]
…ふん。
[テオドールの宣告を聞いた青年の第一声は、これだった。
つまらないような鼻を一つ鳴らしただけ。
ヤコブの怒声>>163にも同調することはない]
見せしめをしておいて、良く言う。
[だが効果的かも知れないとも思う。
恐怖のあまりに、靡くものがあるのかも知れないとも]
相変わらず五月蝿い。……が、
[少し遠く、場を纏めるソマリアードの声>>102が聞こえる。
そうしてそれより小さく、
苛立ちを吐き捨てるようなヤコブの声>>164も聞こえる。
船室に立ち去るヤコブの背を目で見送って、]
────同感だ。
[ここだけは、と。
当人に聞かせる気もなく、低く吐いて再び船室へと戻った*]
ねみゅ。
……もっとこう、
「そんなもん受け入れられるかボケェ!」
と言う感じの主張にしたら良かった気がむんむん。
みんなもっと正論を持って即却下かと思ったらそうでもなかった。
もっと突っ込みどころ多い要求にすべきだった……。
変にリアリティこだわっちゃうのは、なかのひとの悪いくせだな。
本気で騎士団攻略する気になってたけど、俺、敗北陣営だったわwww
母さんが俺を信じている……?
[それは直接母から聞いたことがなかった言葉。
実家に戻っても自分の心配ばかりしていて、何かにつけ子供扱いしていた母が、自分のことをそんな風に思っていてくれていたなんて。
その事実に身体の裡から見えない力が沸いてくる]
あの、ありがとうございます。
大事なことを伝えて頂いて。
はい、一緒に頑張りましょう!
[元気よく返事をした。
元気を与えたものは、母の言葉だけではなく。
ローズマリーの優しい心遣いのおかげでもあった]
―カレンに向かわずに―
[さて、どのルートでカレンに向かおうか?
軍のような大規模行動ではなく、単身であるので身軽ではある。
海路の方が楽ではあるが…せっかくだから、ここは、]
テオドール様の元へ、顔を出すとしましょうか。
[何日振りであろう。
ホートン砦陥落より更に前、廃都モーリスを出て以来のこと。
騎士団の追跡には十二分に注意して、陸路を駆け、うきうきと魔軍本部へ。
手土産に持ってきたのは、ローゼンハイムの死と、"鍵"の存在、騎士団の陣形についての情報。>>292]
[強く、と。その声はシェットラントの耳にも響いた>>=23
ため息のような気分を腹の裡に飲み込む。
強く───、と。
力を願う思いは自分とて彼とさして変わらない。
変わらない。ということを、
声でなく”声”で聞くことで不意に自覚させられる。
それゆえに、ヤコブへ向ける”声”は自然と尖った。
見たくもない己の未熟を自覚する苛立ち故に]
………。
お久しぶりです。
[テオドールの前ではなかなか表情を隠せないイングリッドでした。]
[一応は部下もきちんと諜報活動に励んでいたようで、
なんとかカレン付近の情報も集まって来てはいる。
騎士団の陣形を聞き出して直接お知らせもできたし、と2,3言葉を交わして、魔軍の様子を見て回る]
……会いに来て、しまいました。
[にこにこ。にこにこ。
どこまでもテオドールを戸惑わせる、ダメな部下の参上である。]
変わらずお元気そうで何よりです。
お顔が見れたので、満足いたしました。
……え、あー…っと、
軍の方も、少し見てきますね……
[久々とあって、自重という言葉を少し忘れていたらしい。
会話もそこそこに、そそくさとその場を離れるのでした。]*
― 騎士団天幕外 ―
[母親のことを聞いたシュテルン>>323は本当に嬉しそうだった。
この母子に会えて良かったと、話せて良かったと心底思う。
元気な返事はローズマリーの気分も明るくしてくれた]
どう致しまして。
それじゃあ、また後で。
[こちらこそありがとうと、心の中で呟いて。
戦乱開始までの間は思い思いの時間を*過ごす*]
― 少し前:魔王の天幕 ―
良く来たな。
[ いつもと同じ淡々とした声で迎えて。 ]
お前の情報は役に立っている。
必要な物があれば言うといい。
−回想−
[初めてこの高揚感を覚えたのはいつだったか。過去を振り返るようなタイプではないからもう昔のことなど覚えてはいないが自分も人の子。家族も故郷もあったはずであった。
初めは生きようと思うそれらが、その光が美しいと思った
だけれども自分の感性はそれらを守ることに意味を見出さなかったらしい。
その光を奪うのが。光と光がぶつかるのが更に美しいと思ってしまったのだ。
ただ一方的に奪うのではなく、こちらに向かってくる強い光を摘み取るのが、こちらを消さんとするそれと戦うのが楽しいと思い始めた]
イングリッド。
[ 顔を見せるのもそこそこに、出て行こうとする部下を呼びとめた。 ]
ここへ座れ。
[ ソファを、顎でしゃくって示す。 ]
[そうして自分は一人になった。だが各地の猛者を倒しても倒しても大きな快楽を得ることは叶わなかった。
だからこそ、初めてテオドールという男にあった時に今摘み取らんとせず、着いて行こうと決めたのだ。彼は自分を冷静に分析しているから。駒だと理解しているからこそこの男の元でなら楽しめるかもしれないと思った]
それが吉と出たようでよかったよ
[遠くに敵側の本陣が微かに見える。その時を待ち望まんとただ号令をじっと耳を済まして男は待った**]
― カルンへ ―
…、それにしても。
[一人、船室で物思う]
取り残されたのは、王の友人ではなかったか…?
[古妖精の伝承>>0:307が真ならば───、だ。
一方で魔王の主張が真ならば伝承が過ちなのであろうが]
取り残された…、ね。
[或いは部分的に真なのだろうか。
ふと、三年前の警告>>0:406を思い出す]
/*
>テオ様メモ
うっかり勝ちに行く、わかる(真顔
引き際という名の空気が読めない残念な私である…!
いやほんと、ソマリには苦労かけてますごめんなさいwww
あまり良い動きができていない自覚はある。
基本的に私は余計なこと喋り過ぎな←
時間取れないかなと思って回収急いだけれど、ここ数日そうでもなかった件。
もっとのんびり進行でも良かったなー(イングリッドに関してはだけれど
/*
何となく門に誘われている気がして。
この情報、拾い上げておくべきのような気がしてwww
まあまあ決戦の場は門ですかねえ!くらいの話だろうかな。
[慌ててその場を辞そうとして、呼び止める声>>*32に、]
あ、あの、
……はいっ
[心持ち緊張した表情で、指されたソファに腰掛ける。]
― カレン東・騎兵部隊陣地 ―
[天幕を辞した後、向かうのは自身の率いる騎兵部隊の陣。
顔を見るなり作戦は、と意気込んで問うてくる副官を手で制して]
心配いらん、先陣一番槍の任が俺たち以外に下されるはず、なかろう?
任は先鋒……俺たち本来の動きを奴らに見せつけてやるのが務めだ。
[平原は、騎兵の真価ともいうべき機動力を存分に発揮できる場。
そこでの先陣、という役目は自然、士気を上げたようだった]
望み通りの任を得た以上……遅れは取れんぞ?
覚悟は決めておけ。
[士気上げる騎士たちの様子に、く、と低く笑みを落とす。
背負うものがあるが故に──進むに迷いを抱かぬ笑みを。**]
/*
家族のこと考えるの忘れていただなんてそんな(
多分ティレルを最初に脱した半数の中に居る…?
いや、ここまで来たら両親既に死んでることにしても良いかも。
小さい頃に病気で死んでて、最初は祖父母に育てられてたけど直ぐにどちらも死んでしまって村の人達に育てられた感じ。
父親→生まれる前に死亡、母親→産んで一年しないで死亡(産後の肥立ちが悪かった)
祖父→2歳の時、祖母→3歳の時
凄い連続(
俺は仮眠する。
その間の護衛を申しつける。
[ 一方的に言うと、イングリッドの横に座り、
そのまま横に身を倒して……、
つまり問答無用で、膝枕をさせた。
顔は向こうを向いているので、
イングリッドからは、テオドールのつむじが見えるだろう。 ]
……。
[ 程なくして、規則正しい寝息が響いた。 ]
>>*34
オッサンは常に睡眠不足なので、
いつでもどこでも眠れる。
過労死してないのはたぶん、奴隷のエルフとかに、ヒーリングさせてるんだと。
もしくは、門の紋様の加護?
まあ、それももう売り切れで吐血(ry
/*
テオ様―――!!!
もう///馬鹿っ!可愛いっ!!←
ごめんねシリアスなんて吹っ飛んじゃうよ!www
全力でむぎゅむぎゅしたいぃぃぃ!!www
そして最終日まで残る人相手に、こんな夜遅くまで何をさせているんだ私は(
か、仮眠…?!護衛、ですか…?!
[唐突な申し出>>*34に目を丸くしていれば、テオドールはさっさと隣に座り――]
………ぁ、
[あの、と声をかける間さえなく。
今、自分の膝の上にいるのは間違いなく、あの主である。
…咄嗟のことに声も出ない。心臓が早鐘を打つのを止めることもできず。
どうかバレませんように、と内心願いつつ身を固くしていれば、
ほどなく安らかな寝息が聞こえてきて……]
[ 天幕の外では、大勢がせわしなく動き回る気配がある。
爪のある足が草を踏むザクザクという音。
金属同士が触れ合うカチャカチャという音。
その中で、この天幕の中だけが切り離されたように、
静かで。
魔法の狐火を灯されたランプが、ちらちらと影を踊った。 ]
リッド。
[ 一度だけ少しかすれた声で、
テオドールは寝言を言った。
だが、それを確認する前に、天蓋の外から魔王を呼ぶ声がした。 ]
ふふふ…
[ようやく緊張が解けて、思わず笑みが零れる。
そっと、愛しい人のその腕に触れて。肩に額を付けて。
嵐の前の静けさ。ゆっくり過ぎてゆく、穏やかな時間……
ずっと、この時間が続けば良いのに。
…でもそれは、願ってはならないこと。
賽は投げられた。もう、進むしか道はないのだから。
今はただ、この幸せを噛みしめる。
テオドールが自分にこんな様子を見せてくれることが、素直に嬉しかった。]
[嗚呼、この人を護るためだったら、なんだってしよう。
どちらかを屈服させるまでこの戦いが終わらないなら、
この人を支え、行く道をどこまでも共に歩んでみせよう。
全てが終わったその時は、
もう一度、この穏やかな時間を願っても許されるだろうか――]
[ふいに、テオドールが何か呟くような声が聞こえた気がして。
何と言ったのであろうと、確認するように見つめるも――]
…あ、あの、テオドール様、
入室を待っている者が、いる、ようで…
[――他の部下にこんな姿を見られては一大事!
慌てて起こしにかかるしかない。]
……そうか。その思いに応えられるよう、私も微力を尽くす。
[全員の決断を聞き届け、小さく、だが何度も頷いた]
ヤコブ君。
[拳を握る手に、篭手からであるが彼の手を握る]
君だけが戦うわけではないことを忘れないように。
[それはまるで自分に言い聞かせているようでもあって――
じっと目を見て話して――それから、手を離した**]
― 開戦前 天幕にて ―
[少し瞑想をしていた。
リエヴルにはああは言われたが、実際勝算はあまり高くないと、ソマリアードはいっていた。
セオリーに奇策をぶつけ、押し切るものだ、と。
ただ、一抹の風が吹き、夢見草の香が耐え、薄らと目を開いた]
[独りにしてくれないか、とソマリアードの副官に頼み]
[くしゃくしゃに丸められた手紙を開いて、小さく笑う]
[小さく天幕の片隅で鳴いている猫においでをし、ごろごろと喉をさすってさしあげた]
『涙が出るほど在り難い友達だわまったく。
お前も、商売相手はちゃんと考えろよー』
[くしゃくしゃの紙に、さらにくしゃくしゃの文字を付け加えて、猫に送り出させた]
下手に色々出すと、
白ログとの乖離が怖いのだよなー。
ふわっとさせておくかー。
いや、あれだ。
門関係の開示じゃなくて、テオ関係の開示にとどめておけばいいのか。うむ。
― カレン東・騎士団天幕 ―
囮作戦───、ですか。
[ソマリアードの話>>267を聞き、ちらと辺りを見回した。
周囲にいるのは3年前とほぼ変わらない面々だ。
質問はと問われて、シェットラントは少し考え込む。
本物の”鍵”と実質的な騎士団の長。であれば、餌に不足はない。
…というより、これ以上の餌を用意することは不可能だ。
賭けるというなら、自分にも否やはないが]
迎え討つならば、事前に術の準備をしましょう。
あの男には術が確かに効いていたはず。
恐らくそれは今でも変わらないでしょう。それと──、
[3年前の遭遇を思い出しながらヤコブ>>305を見遣る。
本人の宣言を信じるならば、3年前の二の舞は避けられるか。
二人のやり取り>>335を見て、密やかな息を吐いた]
…敵が餌に釣られなかった場合。
消耗戦は恐らくは敵軍の有利。
故に敵が執る可能性もあるでしょうが、
その場合もやはり俺たちですか?
[逆に少数での強襲もあり得るのかと。
問いを投げた騎士団長代理その人へと視線を向けた*]
……ああ。
起きた。大丈夫だ。
[ 身を起こすと、テオドールは一度頭を振り、
片手で顔を覆った。 ]
[ 泣くような笑うような、微妙な表情を手の中に隠して、
そして手を離せば、「魔王」の顔に戻っていた。 ]
警護の任務、御苦労さまだった。
>>*40ちゃうがな。
ヤコが19歳の時の子だから、かぶと虫を捕まえられる年齢なら、
ヤコ20後半位になってるかな?
……懐かしい夢を見た。
感謝する。
もう、戻っていい。
休暇の間は、お前の好きに過ごせ。
[ そっけないながらもそう言って、
テオドールは天幕の外へ、入室を許可する声をかけた。 ]*
― 夕暮れ時 ―
[ どぉん、どぉんと戦太鼓の音がする。
奇声を発する者、血に逸って飛びだす者と、
魔軍は騒がしい。
かろうじて統率がとれているのは、テオドールを始め、各隊長格・師団長格が睨みを利かせているからだ。
中でも、笑顔のウェルシュ>>275は、ちらちらと恐れの視線を向けられている。 ]
左翼のゴーレム部隊を前へ。やや下げて、右翼の人狼隊を進ませろ。
[ おおおぉぉぉぉ、と鼓舞の声が上がる。
最初は遠距離武器の打ち会いがセオリーだろうが。
魔軍には弓部隊は一応あるが貧弱だ。
ストーンゴーレム達を盾にするように進んで……。 ]
/*
うああ返したい!
…が、しかし!きちんとお返事したいので、明日にしちゃう…w
眠い頭で打ってもロクなことにならん、イングリッド知ってる。
幸いにして明日は休日、母上も日中いないからやりたい放題である…(生活リズム崩れるよくないパターン←
開示が増えてきてるので、いよいよもって切欠部分の作り込みが重要に(震
なんか尤もらしい理由を考えるのよ、イングリッド…
…いやでも、テオ様可愛い放っておけない、で十分じゃない?(やめろ
これでも、自分の実力くらいは分かっているつもりですので。
[ふ。と、自嘲まではなりきらない笑みを刷いた。
彼の男の力量は、3年前見ていてすら寒気を覚えた。
では3年後、今の自分たちで勝てるかといえば…
そう力強く断言出来る自信は、シェットラントにはない]
打てる手は、全て打ちます。
[それだけ困難な相手だろうと、目を向ける]
……ああ。
[屍兵。その単語に、息をついた。
ではやはり、この戦場のどこかに彼もいるのだろう。
かつて机を共に並べたベリアンも]
術者を倒せば屍兵の脅威は去るでしょうが、
[この3年。調べてきたのだ、ずっと。
そこから導き出された結論は、単純にして困難な結論]
術者を探し出すまでに屍が増える可能性も…あるでしょうね。
[屍鬼を滅するに火か浄化魔法を用いる方法もあれど、
いずれも容易に打てる手ではない。
頷き>>342を目に映し視線を合わせる。やがて、頷いた]
騎士シェットラント・シンクレア。
俺も及ばずながら、星を掴むための矛となり盾となりましょう。
…お任せ下さい。
[ソマリアードの意に従って全力を尽くさんと。
誓いの宣を口にして胸に手を当て、礼を執った]
― 騎士団本陣 ―
[その風が吹いた時、シェットラントは既に天幕の外にいた。
ただ。ふと過ぎった異質な気配>>294に引かれて振り返る]
( ……なに…? )
[ただの風ではない。そこにあるのは魔術の気配だ。
咄嗟に目の前に水晶の指輪を嵌めた指を掲げた。呪を紡ぐ]
万物を司るマナよ、まやかしを打ち破れ。
我が目に真なる姿を映さしめよ。
[手早く正確に探索の呪を編み上げ、魔の気配へ向けて放つ。
果たして”風”に呪は当たったか。
その行方に、蒼氷色の双眸が*細められた*]
[中央前列の親衛隊を振り返る]
昔とても怖い話を聞いて、夜も眠れなかった。
その話を兄弟にすれば、彼は私の手を取っていったんだ。
その物語を、自分たちの手で「めでたしめでたし」で綴じようと。
誰も彼の孤独の王様にすることなく、終わらせようと。
[10歳の誕生日。ただ教えられただけの歌の意味を解かれた日のことを振り返る。
珍しく、ソマリアード役が、にこやかな笑みを浮かべた]
今のところ順風とはとても言いがたい。
血縁の冷えゆく命を見届けることすらできなかった。
[父の訃報を聞いたんは、カレンに到着してからであった――
ソマリアード本人も、未だ在る意味元気ではあるが、回復の兆しはない――]
延ばした手がもう届かないというところにあるのを痛切に感じる出来事もあった。
[最悪の別れをしてそのままごめんもちゃんと言えなかった女性のことを振り返る。
あれから彼女は自分の前に姿を見せていない。
賢明である――次は、問答無用でイングリッドが来れば捕らえよと命じてあった。
実際、こうやって平原で敵の黒い集団が双眼鏡で見えるようになってまったくソマリアードのいうことは正しいと頷く。これで規模を間違えるのは鷹の目では有り得ない。
結局、彼女が騎士団本部を出てゆくまで、あきらめることすらできなかったのだ――]
だが、この夢と、この道を進んだことに後悔はない。
困っている人を助けたい。危険はあれども自分でやれることは自分でやりたい。
それを当たり前に思っている、優しく、誇りを持って生きる人々を護る為に、私は騎士になりたかった。
[>>0:57 >>0:301
当たり前のことを、当たり前のように言い切られる真っ直ぐさに憧れた。
それは、ずっと境界に生きてきたソマリアランにとって、長らく「当たり前」ではなかった。
そして、それは古の歌ではまったくの偶然で"鍵"を手にし、魔物との戦いをすることとなった英雄王のひととなりに重なった]
― カレン東の平原・夕暮れ時 ―
「敵、みえました!」
弓兵、工兵、用意。
騎兵、騎乗せよ。
風と光の魔術の準備を。
[そして自らは光の魔術で明るくなった団旗を掲げ、単独で凹陣中央より前へ馬を走らせ突出し、合図とばかりに旗を振る]
[そして自らは光の魔術で明るくなった団旗を掲げ、単独で凹陣中央より前へ馬を走らせ突出し、合図とばかりに旗を振る]
魔軍の諸君、私はソマリアード・クロイス
騎士団の大将であり、騎士団で最も強い男であり
貴様らの故郷、"門"の鍵を持つものだ
[風の魔法で大音響で、魔軍側へと響く声]
[比較的易しい言葉で嘘八百を並べ立てるのにももはやなれた。道化はどこまでいっても道化である。なるほど君にはこれが向いてる、と片割れが進めるだけある]
[遠くで、確かに地響きに近い憎悪が自分に向くのを感じた。知性のあるものほど――"門"についての関心は高く、知性のないものほど、単純に強いというところに来るだろうか]
強さに自信のあるものから、前へ出よ!
魔物の親玉を門から出す忠義あるものもな!
片っ端から首を切り落とす!
[判りやすい言葉を選び挑発を重ね、自らに注目を集める――]
[夕暮れに、眩い明かり。的にも非常によろしかろう。当らぬ矢が降ってくる]
「「第一射、射て!」」
[左翼と右翼に配備された弓兵が、突出しはじめた部隊を狙って矢を浴びせ]
「「投石器、発射!」」
[まだ弓の射程にすら入っていない陣のへと、よく肥え、そして残酷にもめった刺しにされた血の香る豚の死体を投げ込んでゆく。
欲と争いの種はそのまま軍の統制を乱す。
最初は頭がそれなりに押さえつけるだろうが、さまざまな要因を重ねてゆけば――
星に、手を伸ばす]
[目立つ旗を持ったまま、背を向け中央、奥へと下がる。
すれ違いざまに――、昔と比べて最近はよく笑うようになった友リエヴルへ、信頼の言葉を口にする]
あの恩大を引き摺り出す。頼む。
[いってからしまった、と表情をしかめたが、そのまま後ろへ下がった**]
/*
ソマリお疲れさまです!www
明け方までとか…PCPL共に睡眠を犠牲に(
墓落ちするとはいえ大丈夫ですか!w
いやそれより、ちゃっかりお尋ね者なんだぜwww
軍団戦に集中で良いかな?かな?
暗躍は本筋でないとは思ってるから、このまま軍にいようかなどと。
カレン側にはファミルがいるしな!←
なんでも?……ふん。
[聞き慣れた台詞だ。>>=32
労せずともコツを得てしまう青年は、
かつて学友からも散々似たような言葉を浴びせられた]
分からないね。
特に出来なさを”悩む”だけの君のような手合いは。
[彼も彼らも知るまい、知ろうとはすまい。
シェットラントとて足りてないのだ。
手を伸ばしても零れてしまった大切なものが、既にある。
そのために努力を重ねてきた自負がある]
夢を見るだけなら、他でやってくれ。
なっ……てめぇ…!
[今度こそ思念は怒気に変わった。
先ほどよりもずっと痛いことろを突かれて。]
ああわかったよ。よーくわかったよ。
俺が夢見てるんじゃねえってことを証明してやるよ。
全部、この手で掴んでやるさ。絶対にな!
充分な力があれば可能だろうが、
[出来るのか。と、先から威勢ばかり良いヤコブを見遣り>>364]
その場合は迎え撃つよりも勝率が低い。
敵陣を矢の如く貫く速さと技量が必要だ。
囮も、必要はないだろうね。
[要は自分たちだけで成す作戦になるであろうと。
分かっているのだが分からない彼へと向け、唇の端を上げた]
/*
おや。想定外にシェットラントがいる。
お話するチャンスですか…!(きらきら
朝早く来てみるものだね。
だがその前に酷いものを落としておく。
― 天幕の外 ―
[騎士団長代理との話が終わり、天幕の外に出て軽く伸びをする。]
よーし。
気合いれていかねえとな!
[ぱしぱし、と幾度か顔を叩いてから、勢いよく走り出した。
その途中。]
ああ、そうしてくれ。
[熱くなる時とは対照的に、冷えていく。
苛立ちは冷たさとなり刃の鋭さで彼へと向いた。
本当はこうじゃない。
けれどもう止めることはシェットラント自身にも出来そうにない]
───御託は聞き飽きた。
[吐き捨てる調子で、告げた]
― 騎士団天幕・打ち合わせのあと ―
…、
[打ち合わせを終え、天幕を出ようとしたところで振り返った。
微妙な違和感の種がある]
… ?
[けれどそれは形にはならずに、首を捻った。
彼の呼びかけ>>342にあったのだとはこの時気付かず、
だからトリックを見過ごしてしまうことになる]
……しまった。
[更なる失態に気がついたのは、更にその後だ。
せっかくの守護の紅玉>>316を彼に手渡し損ねてしまった。
慌てて戻れば、丁度副官の追い出される場>>336]
代理は一人に?いや、しかし用件が───
[今は中に入れられないと首を横に振る副官に阻まれ、
彼に会うことはかなわなかった。
その時風の気配>>294に気を取られ、機会は再び失われた。
これがいかなる結果を呼ぶか、今はまだこの時知る由もない*]
― 決戦前/騎士団 ―
[ヤコブ達と共にソマリアードの傍に控え、決戦の時を迎える。
楽譜集とタクトを持つ手が僅かに震えるのは、これから受けるであろうことに対する不安の表れ。
けれど、それを理解して尚、この場に立つことを選んだのだから、逃げるようなことはしない]
…………
[敵軍の規模は相当なものだ。
如何に練兵の精度が上としても、殲滅させるのは至難の業だろう。
敵軍の大将を討つことを第一とするのも頷ける]
[敵軍には屍兵が居ると聞いた。
光魔法に特化された歌魔法ならば効果があるかもしれない。
けれどこれ程の規模全てを覆うのは流石に無理がある。
歌魔法は、声の届く範囲でしか効果がないのだから]
[前方に立つソマリアードが振り返る>>352。
紡がれる言葉、珍しく浮かぶにこやかな笑み。
じっと相手を見詰めながら語られる言葉を聞く]
……──っ
[血縁の件で思わずハッとした。
それが騎士団長であることは状況から察せる。
気付くことが出来なかった消え行くいのち。
ほんの少し、瞳を伏せる]
[恐ろしい夢を見、それに抗ってきたらしいソマリアード。
彼の想いを耳にして、聞き入るに連れて手の震えは止まった]
……私も……
[危険でも自分でやれることは自分でやり、困っている人を助けたい。護りたい。
小さく呟き、呪具を持つ手に力を込める]
夢のお手伝い、させてください。
[これまでが困難だった分、尽力した結果は出るはずだ。
その力の一端になれたらと思う]
/*
ローズマリーは可愛いなぁ。
なんかこう、自分可愛いしか言ってない気がするけど、
マリーの可愛さは純真で優しい言動と、ひとのことをまっすぐに思ってる心にあると思う。
結論は、うん。可愛いなぁ、なんだけど。(*ノノ)
/*
ところでシェットは睡眠時間大丈夫か?
昨日の夜は若者陣営の中で唯一夜中コアに斬りこんでいた気がするけど。
……とか、毎回同村するたびに思うので、もう心配しなくてもいいかなぁww
/*
朝、運転しながら考えてたんだけど(危ない)
ソマリに全部任せっきりで場を動かそうとしなかったのは、あんまりよろしくなかったなぁと反省したのね。
話の主軸なんだから、もっと動かないと。
墓落ちの日なんかは、その人のやりたいことを阻害するんじゃないかという懸念は持つべきだけれども、でも見てるだけー、はなにか違うから。
ということで、戦闘始まったらがっつり動きたい。(目標)
その前に、一応断りを入れておくべきか否か……。
[切り込み隊は即ち、有体に言って捨て石である。
そうでなくてはならない。
作戦が失敗して本隊が揺らぐようでは本末転倒だが]
………。
[こいつどこまで分かっているのかなとは、
はっきり表情に出しながら>>373]
分かっているなら、いい。
[続く言葉に一応応じた]
[切り込み隊は即ち、捨て石である。そうでなくてはならない。
作戦が失敗して本隊が揺らぐようでは本末転倒だ。
策が当たれば良し、外れても問題ない程度のものでなければならない]
………。
[こいつどこまで分かっているのかなとは、
はっきり表情に出しながら>>373]
分かっているなら、いい。
[続く言葉に一応応じた]
[ソマリアードがそのように自分たちを使うかも疑問だったが、
とまれ、その覚悟が使われる側にあるなら良いだろう。
ヤコブの言い分も一面正しい。
いやむしろ、ソマリアードに関しては、全面正しい]
囮についてはともかく、
[恐らく、敵を引っ張り出すが主軸には変わることはあるまい。
そう騎士団長代理に視線を流して]
…いざという折には。
[死地に赴く覚悟を以って、顎を引いた]
― 夕暮れ時/カレン東の平原 ―
[敵軍が肉眼で確認出来る程近付いた頃、ソマリアードから戦闘準備の号>>357が入り、緊張感が更に高まる。
ソマリアード自身が自らを囮と言った。
それを確たるものにするべく風魔法で増幅させた声を魔軍側へと届ける>>358 >>359。
夕暮れに輝く眩い軍旗。
陽が傾くに連れてそれはより一層ソマリアードの居場所を知らせる標となるだろう]
[ソマリアードの宣を皮切りに、弓矢の応酬が始まった]
……”
[騎馬隊が出撃する前に、始まりの言葉を紡ぎ楽譜集の端をタクトで叩く]
──
──
──
──
──
[タクトを振り、その先に光を集めて視界内の騎馬隊を囲むように円を描いて。
歌を天へと向け奏で上げた]
──
──
──
──
[タクトを下方から何度も振り上げ、先に集めた光を天へ。
降り注ぐ先は騎馬隊。
光を受けた者達は光の加護を受けることになるだろう。
鎧は常より硬く、得物は常より鋭くなるはずだ。
尤も、光魔法故に主に魔物に限定された効果となってしまうが]
……は、ぁ……
皆様に、伝説王の加護がありますよう──。
[大掛かりな歌魔法を使用し、ほんの少し息を上げる。
触媒も多く消費したが、一番槍たる彼らの活躍が自分達の次の行動への鍵となるのは確か。
ここで何もしないと言う選択肢はローズマリーには無い]
いざという折には。
諸君の勇気と覚悟に報い、最大の戦果を上げよう。
[――3年前と同じように、それはまたこの中のものを欠くことになるだろう。
否、どのうちここにいる若者を全員生きて戦場から返すのはどれだけとなるのか。
自分自身に覚悟があるのか、それを問い――その先の言葉を、口にした]
アレは……アランは大丈夫。
アレでも騎士の家の者だからね。
[そうか、そこまで心配されていたのかと、ふと知れて、小さく笑みを零した]
― カレン東・騎士団天幕周辺 ―
[軍義を終えた後。
与えられた退魔師の一隊が控えているという場所に赴く。
魔法は出来るが腕っぷしはからっきしな、
ある意味まっとうな退魔師然としたローブ姿の者たちが、
現れた魔女を値踏みするように注視した。
そんな彼らを見渡し、魔女は軽い口調で着任の挨拶を述べる]
はぁい、あんたたちがソレ?
此度の戦でぇ、ワタクシがアンタたちを率いることになったから、よろしくぅ。
[え…緊張感足りなくないですか、という抗議が聞こえた気もするが華麗に無視する。
そんな肩が凝るのは、先程の軍義みたいに形式ばった遣り取りが必要な場所だけでいい。
自然体なのは大事なことだし、必要なのは緊張感ではなく集中力だ]
ワタクシたちの任務はぁ、カレンの護衛よぅ。
屍兵に強烈な一撃を食らわるのはあんたたちの十八番なんだからぁ、
ちゃぁんと働くのよぅ?
[それはこっちに台詞です…と言い返したそうな退魔師たちの表情も、もちろん無視した*]
/*
[脳内作図中]
いつもの事だが、右左と、向かって右左が混在する……w
自右 自左
敵左 敵右
……だよな?
んで、敵左が石で、敵右が人狼。
ほむほむ……と。
/*
カレンはモブ予定だったのにwwwww
あまりにも文章がまずくてああなってしまった!www
ごめんねガートルード!せっかくかしこまってくれたから修正するのはアレだと思って!wwwwwwww
あのさ……。
[それまで複雑な想いで声を聞いていたが、炎と氷がぶつかり合ってかき鳴らす不協和音にたまらず声を掛ける]
これから俺たち一緒に協力して戦うんだよ。
仲良くしたほうがとは言わないけどさ。
二人とも少し収めたほうがいいんじゃないかなって。
そりゃ二人のことだから、戦いの最中も引きずることなんてないと思うけど。
/*
やだもーー。
ソマリの遺言(?)見てると、これからなにがくるのかとかがくぶるするwww
英雄王と重ねるのやめてwwww
― 夕暮れ時/カレン東の平原 ―
恐れ入ります。
[ソマリアードの言葉>>387に微笑みながら右手を胸へ。
礼の形を取り軽く頭を下げる]
[歌は想いを伝えるもの──。
その想いを強めたのはソマリアランとの協奏をしてからだった。
吟遊詩人たる彼は聖歌とはまた違った歌を数多く歌う。
なんだそりゃ的な歌も多かったが、市井で歌われる歌から学ぶものは多かった。
協奏の際、ふざけられたりもしたけれど、それも楽しい思い出。
目の前に居るとは知らぬまま、ソマリアランはどうしているだろうと想いを馳せる]
いよいよだな、ティニー。
[心の中、友へも声を掛ける。
もう一人にも聞こえてしまうのが難だったけど。]
おまえは震えてないよな?
気張ってこーぜ。
[語られた「怖い話」
「めでたしめでたし」の結末にしたいと。
あの時に感じた、変な話へのもやもや感が少し晴れる。]
そうか。ちゃんと終わらせればいいのか。
鍵あるんだし。
[先日見たあれが伝説の鍵であることは、たいして疑っていない。]
― 騎士団・決戦前 ―
[ヤコブへ向けた顔の意が通じなかったのは、幸か不幸か。
ともあれ無用の争いは回避されて、天幕での時は終わる。
シェットラントはその後、宣言通り幾つかの準備を行った。
既に船中で済ませて来たものもあるが、足さなくてはならないものもある]
雷鳴撃と…風刃くらいならば有効かな…。
[何せこちらも進軍をするのだから、
魔法陣を敷いて待ち構えることもかなうまい。
ならばと簡易な行動束縛魔法など用意を行う。
───蟷螂の鎌。
過ぎる単語に、シェットラントは思わず顔を顰めた。縁起でもない]
[売り言葉に買い言葉で、ヤコブに投げつけた言葉が刃となって、
自らの身にも突き刺さっている>>=35
御託は聞き飽きた。
理屈を振り翳していられるのは、ここまでだ。
───分かっている]
ああ。
[だから、横合いからの声>>=36にはごく短く頷いた。
そのまま氷のように口を閉ざす。
ヤコブの声を聞けば、また何か言ってしまうかも知れなかったから]
……心配を掛けた。
[少しの間を置いて付け加えたのは、下手くそな謝罪の意]
― 騎士団・決戦前 ―
[決戦前に、自分の長剣を丁寧に磨く。
そうすることで心が落ち着くし、武器の汚れは心の乱れという教えを忠実に守っているからでもあった]
ん……問題ないかな。
[剣の刃こぼれがないか慎重にチェックしながらも、天幕でのヤコブとシェットラントの一件を思い出してしまう。
自分の心情としてはヤコブに傾きがちなのだが、シェットラントの言葉にも理はある。
それにソマリアードがヤコブに語った一言>>335も気になっていたが。
自分には心配事を抱える余裕はないのだ。
まず自分の身を誰かに守ってもらうことにならないように気をつけなくては。
点検の終わった長剣を構えて、シェットラントの教えの通りバランスに注意しながら何度か素振りをした]
[ あそこに居るのは誰だろう、とテオドールは思う。
テオドールはソマリアードも、ソマリアランも良く知っている。
だが、あの指揮官は、アードのようによく軍を率い、
アランのように柔軟だ。
まるで双子のそれぞれに分かたれていた才能が、ひとつに合体して完全な存在になったとでもいうような。 ]
[ そんなことはありえない、と思ってから、
……いや、ここは希有な未来だと思いなおす。
ならば、そんなこともあるのかもしれない。
何故だ。
闇が強大になるほど、光もまた力を増すというのか?
……もしそうだとするならば、世界は戦いを欲し、苦しみを求めているのだろう。 ]
― 夕暮れ時・カレン東の平原 ―
[先陣務める騎兵隊、取り分け、常に一番槍を務める隊の熱気は常より高いもの]
……相変わらず、数の厚みは向こうが上、か。
[近づく敵陣、その数に過るのは砦の戦い。
予め聞き及んでいた数と、実際の数の差。
それが引き起こした動揺を鎮めきれず、結果、浮足立った隙を突かれたのは苦い記憶]
とはいえ……それを理由に怖気づくヤツは、いないな?
[冗談めかした口調で問えば、勿論です、と声が返る。
再編成によりペンホールズから加わった者たちも、熱気の伝播故か、そこを恐れる様子は見えない]
[いける、と思う。
そう、思い定める。
最悪は想定しつつも、ぎりぎりまで意識には乗せない。
己が務めを想い、それを貫く事に意識を向ける。
それが、先陣切るのが常となってから、変わる事のない在り方。
それが出来得るのも、背後に護るべきものがある、と思うからこそ。
届かせねばならぬ
迷いとなり得るものは──浮かべない]
騎兵隊、出る!
迅雷の勢いを持ちて敵を討ち、『星』への途をこの手で拓かん!
[号に重なる、愛馬の嘶き。
応ずる声が
……少々無理をしてでも、
ここで決着をつけておかねばならぬかもしれんな。
[ 黒馬に装着した愛剣に指を這わせた。
「完全なソマリ」に対抗できるのは、魔軍にはテオドールしか居ないだろう。
単体で強い敵も、包囲し弓と槍で封じてしまえば倒せる。
……だが、魔軍の弓はお粗末だ。
接近戦ではもう少し何とかなるが、今度はソマリの馬に追い付けない。
全てを兼ね備えたのが、王たるこの自分しかいないとは。 ]
……本当に。
時間が足りない。
[ 同じ空の、別の場所で、相手も同じ事を言っていたとは>>255、さすがの魔王も知らなかった。 ]
ヤコブも……聞いてくれてありがとな。
震えてないっていえば嘘になるかもしれない。
相手はあれだけ強いんだし……。
[3年前の門近くでの出来事を思い出して、素直な想いを吐露して]
でも、あの時の震えとは多分違う。
少なくとも、あの頃みたいに立ち向かうことすら出来ないことにはならない。それだけの自信はついたと思う。
[3年間。
その間多少なりとも実戦で魔物退治に参加した経験は、無駄にはなってないはずだ]
/*
ごはんなう。(mgmg
ファミルへのあれ、ぶつかった、くらいでもよかったといま思いついたけれど、踏んだ方が楽しいので後悔はしない。
[戦の前の静かなひととき。
眠るテオドールの肩に額を置き、そっと目を閉じていれば、ゆったりと心は凪いでゆく。
そこに波紋を作るのは、きらきらと輝く幼き日の記憶の雫。>>*40>>*41
――パパ!ママ!…元気の良い少年の、何でもない日常が、そこにはあった。
特別なことは何もないが、ゆえに幸せを感じとれて、そっと微笑む。]
[30歳前後にも見える父親はテオドールにそっくりで、彼の血縁であることが伺える。
一方、母親は……母親は?
見上げたそこには何も見えないが、しかしたしかに、そこに”いる”。
少年の記憶に重ねるようにして、その空間に手を伸ばそうとして――外からの声に邪魔をされる。
慌てて主を起こせば>>*39、その光景も幻と消えた。]
テオドール様…
いえ、あの、……はい。
[手で顔を覆うその仕草は、魔物を率いる”悪”には似つかわしくないもの。>>*42
あぁ、この人だって人の子なのだ。先程見た光景が、更にその想いを強くする。
しかしそれをイングリッドに悟られることを、テオドールは是とするだろうか?
わからない。それ故に、気遣う言葉は胸の内へと飲み込んで。
懐かしい夢を見た>>*43と言いながら、いつも通りの対応を見せるテオドールに、小さく頷いた。]
…また、いつでも、
お申し付けください、ね?
[天幕を出る前に一瞬振り返り、それだけを伝えて。
この先、休める時はそう多くないだろう。
それでも、その僅かな休息が少しでも安らかなものにならんことを願って。
目覚めれば哀しみに囚われるかもしれない夢。それでも、
――あの時感じた幸せな時間は、嘘ではないと思うから。
この状況で人らしくあることは苦痛を伴うかもしれないけれど、
しかし彼に、人であることを捨てて欲しくはなかった。]*
― 決戦前/騎士団 ―
[強張らせた表情をしていると、ヤコブが明るい声>>390をかけてくる]
……うん、大丈夫。
信じてるよ。
[それには想いを口にして微笑んで見せた]
[大軍を目の前にしての恐怖、それも確かにあったのだが。
一番は、こちらも無傷では済まないだろうが故の恐怖。
眼前でいくつもの死を見ることになるだろう未来。
半ばで斃れるいのちが遺してしまう想いが聞こえてしまうから、怖い。
家族や仲間を想う感情もあれば、恨み言のような負の感情もある。
近くで誰かが死ぬと聞こえてしまうそれに、幼い頃はよく泣いていた]
[ローズマリーのこの力は生まれた時からあった。
生まれて間も無く、産後の肥立ちが悪く母は亡くなった。
その時聞いたのは子を想う優しいものだった。
1歳を越えた時、祖父が亡くなった。
その時聞いたのは幼子を残していくことの嘆きだった。
2歳も半ばを過ぎた時、祖母が亡くなった。
その時聞いたのは皆が居るわと励ますものだった]
[父は生まれる前に既に居なかったため、ローズマリーは村の者達に育てられた。
出会いもあれば
最期の声を聞いても何も出来ない自分の無力さに泣いた]
[教会へと入ったのはこの力に悩んだからでもあった。
歌魔法を学びながら、教会でも様々な声を聞いて。
司祭の助言もあって一つの結論へと至る]
(──遺された想いを受け止めて、前へ)
[正の声はともかく、負の声を聞くのは未だに怖い。
けれどそれも全て受け止めて、想いを力に変えようと考えた]
[まだ10にも満たない頃、1度だけ死んだ者が遺した想いを口にしたことがあることを幼馴染は知っているだろうか。
その時は「夢でも見たんだよ」と言われ、真に受けてもらえなかった。
それから聞こえたものを口にすることは無かった。
それ故にひっそりと泣くことも多かったことを*]
− カレン平野 −
[日が落ちきる前に魔方陣を完成させることができてよかった。
魔軍にいるとはいえ、ベリアンは暗視能力を持ってはいない。
むしろ、一般人より劣る視力をレンズで補正しているくらいだ。
だが、この先は宵闇が術者の姿を隠してくれるのに役立つだろう。]
…と期待したいのですが、邪魔ですね、あれ。
[光をまとう騎士団の軍旗。>>357
それは人を守る灯台のごとく輝きを放っている。]
−右翼・最前列−
僕より前に出たら…殺すよ
[>>358声に反応して呟く。何の魔力も持たぬ声だったが、男の発する殺気に右翼側先端はソマリアードと名乗る男への無用な殺気を弱めた]
前進!槍や石なんて気合いで弾き返せ!
[どうせ楽しくなってきたら後ろにいる部下たちも己は殺してしまうだろう。だからこそ挑発されささくれだった雰囲気をそれ以上緩和させようとはしなかった
そんなことをされなくとも自分は戦えればいいのだから。安い挑発など知ったことではない。]
[>>400小瓶が振りかけられる前、餌に釣られ躍り出た邪魔者を先の言葉通り斧で薙ぎ払う。敵の部隊と交戦する前に魔物共の悲鳴があがったのはご愛嬌か、後で説教されないといいなと心のどこかで思ったが直ぐに眼前に迫る騎馬軍>>409にその思考も塵となって消えた]
お馬さんはっけーん
[普段は引きずっている斧を軽々と持ち上げ振り、魔物の血を落とす。
普通であれば騎兵隊と歩兵隊では戦力が違う。だがそれを諸共せず真っ向からウェルシュの部隊は遂に敵軍と合間見えた]
…っ、ふふ
[ぞくりと背筋が震え口が弧を描く。一瞬で血の色に染まる瞳は鬼の如く煌き、新しい玩具を見つけ輝いていた*]
[この距離で逃げ出しまではしないが、屍鬼たちが光の魔法を嫌っているのを感じる。]
無理やり、囲ませようとすればこちらに負担がかかるか…
[死霊魔法が禁じられてきた長い年月。それでも対処魔法がすたれていないというのが苛立たしい。
"扉"が閉ざされた後に騎士団が残されたように、人は恐怖からも学んできたということだ。]
/*
自分の残りptを見ながら、そろそろ自重した方がいいのか考える。
今日の飴はソマリに流れるだろうしなあ。
まあでも自重しない。(
―開戦の少し前―
[テオドールと暫く過ごしたのち、自軍の様子を見て回る。
どうやらホートン砦攻略以前よりずっと統率が取れているらしい魔物の群れに頷きつつ、
直近ずっと騎士団の動きを追ってきた目には、彼らに遥かに及ばぬことが見てとれて、微かに苛立ちを覚える。
しかし贅沢は言っていられない。
暴力的に力を揮うことには長けた生き物だから、その性質を引き出してやるほかないだろう。
乱暴に刃物や棍棒を振り回す様子を観察して思う。
ゴブリン2体でようやく兵士を一人倒せると言ったところか。
…騎士には遠く及ぶまい。より強いオークでも怪しいところだ。]
/*
ところで、あとは開戦シーン書けばゆっくりしてられるや、と思った傍からいくつかやることが増えているんですががががが。
やるか。
うん。
やろう。
/*
タクトが魔法のステッキに見えたの(爆
春一番なのか何なのか分からないけど、風が強くて薪ストーブが反逆を…(煙い
いいです、もっと研究を重ね、光や炎にも耐性をもつ屍鬼を生み出してみせましょう。
[知的欲求もまた、逆境に怯むことはない。]
わたしのために素材になってください。ね。
[出番を待つ間に、魔軍の様子を見て回るイングリッドの姿がチラと視界に入ったが、こちらから声をかけることはしない。>>325**]
[開戦前に訪れたのは、べリアンの元。]
何かあれば、この子達を使って伝令を。
笛を鳴らせばどこへでも行くから。
私にできることなら何でも協力するわ。
[預けたのは2羽の鷹と、小さな笛。
彼であればあるいは、書に認めなくとも鷹にイメージを植え付けて送り返すことくらいするのかもしれない。
簡単な魔術触媒で装甲強化をする程度のイングリッドには、計ることはできないけれど。]
ウェルシュ…は、必要ないかしら?
それどころじゃないわよね、きっと。
[可愛がっている子を殺されては堪らないと。
それでも、彼の部隊の副官に笛は持たせておこう。]
[…―――どんな刺激も繰り返せば新鮮味を失うように、
永く生きると…どうしても感覚は磨耗し、すべてにおいて鈍感になる。
一時期は、其れでもいいと思っていた。
終わりにしたければ、魔術を止めるか使い切ればいい。
それをしない――出来ないのは、託されたものがあるからだ。
年を重ねて触媒を積み上げ、また磨り減らす。
老婆になり少女になり、若返りと加齢を繰り返す。
生まれ成長し歳をとって老いて死ぬ。
そんな正しい人間の輪から外れた存在。
世界の端に手を掛け堕ちかけるも離さぬ、
――――…未練がましい生き物だ]
[怠惰の魔女――其れが彼女の二つ名だ。
魔術を酷使しすぎることはできない。
けれど魔術無しには生きられない。
周りに呆れられながら出し惜しみし、生を延ばし、仮初を重ねる。
…――それでも流石に潰れかけた時。
縋るように産んだのが娘キアラだった]
[幼い娘が無邪気に笑う。
当たり前になっていたことに怒る。
些細なことに泣いて、感動して、くるくると表情を変えて。
…振り回されて。慌てて。途方に暮れて。
…。新鮮だった。
気になる人がいると内緒話を打ち明けられた時は、
随分成長したものだと胸中では感慨に耽ったものだ。
「そんな男ぅ、おかぁさんゆるしません」なんて冗談言い合いながら
娘が一人前の女になるのを見守るのだと、ずっと思っていた]
…っ、ふ。
ゆるしません、って言い損ねた、わぁ。
、…んーん。シェット君なら、寧ろもらってください、かしらぁ。
[相手は何のことか分からないだろうが、気にしない]
[駆け出しつつ、思い出すのはいつかの打ち明け話。>>411
笑う様子もなく綴られた言葉に、自然、居住まいを正したのを覚えている]
……いつか、開く、か。
[単なるお伽噺と一蹴する事がなかったのは、自身の身に刻まれし『印』の存在もあったが。
何より、友の真摯な様子が、それが絵空事でない、と示しているようで]
……今がその時だというのなら……いや、そうでなくとも、
俺は、今、この瞬間を
[自身の
それを悔いる事はしたくはない。
駆ける胸中にあるその想いは、誰にも打ち明けた事はないけれど]
…いぃわ。憶えておいてぇあげる。
[人差し指を伸ばし、シェットラントの額に指腹で触れた。
冷たい指先に、額のぬくもりが心地よい。
…こちらに向けるその気遣いが、嬉しかった。]
その代わりぃ。
遅れて来たら駄目出しするからぁ、覚悟するようにねぇ。
[翠の双眸に楽しげな色を乗せる。
戯れのように、つつんと額を軽く押した*]
−開戦の少し前−
何これ、笛?
[副官に一応ご説明をと渡されたのは小さな笛。イングリッドから伝令用に渡された>>424と聞けば一瞬興味なさげにふぅんと頷いたもののあることを思い出したようにそれを受け取った]
これは僕が持っておくよ。大丈夫壊したりしないから
[いつもウェルシュの副官についているものではない、この戦闘用に派遣された男は不思議そうに首を傾げたがいくら考えても狂人と時には言われる男の思考がわからず、結局は素直にそれを渡したのだった**]
― 穏やかな時 ―
[ 実際のところ、イングリッドと交信できるこの「こえ」については、
テオドール自身にもよく分かっていない。
だから、夢までが伝わってしまうとはまだ気付いておらず。
実際、イングリッドととは、これまで5回会ったが、こんな風に話せたことはなかった。
指示を与え、階級を与えれば、自分がもう一人居るのと同じような物だ、
そう思ってから、イングリッドさえそんなふうに利用しようとする自分をおぞましく感じる。
人の心など、もうとうに失ったつもりでいたのに。 ]
/*
状況整理した方がええのとちゃうか自分。
凹型陣形で、
左翼にゴーレム隊
右翼にウェルシュ隊
第二陣にべリアンの屍鬼が控えてる。
一応第三陣まで用意してある。
最奥にテオ様いるけど、ソマリと一騎打ちに出る。
[ソマリアードの演説は強く胸を打つ。
何も出来ないままでいたくない。その想いが自分を突き動かしてきた。
ソマリアードが語るそんな騎士に自分もなりたい。
それともうひとつ。
昔、彼が語った伝承の中に出てきた向こうに落ちた親友。
その話と、孤独な王様の姿が被って見える。
孤独だったのは落ちた親友なのか、それとも王なのか。
それはわからないけれどとにかく。
――孤独にしてはいけないんだ。
誰にというわけでもなく、ただそれだけが心に刻み込まれた]
[ 死体が増産されるのは構わなかった。
魔物軍は数において優勢であり、また、ここで消費しておかないと、
後ほど少々食糧が足りなくなるという、冷酷な思考もあった。
固いが足の遅いストーンゴーレムが配備された左翼は、
敵も本気では叩きに来ていない。賢明な判断だ。テオドールもそうする。
代わりに、戦力が集中されるのはこちらの右翼。>>435
定石どおり、右翼を後退させ、そこへ第二陣の屍鬼隊を出すべきだとテオドールは思う。
が、気になるのは「ソマリ」の動きだ。
相手がこちらの首が欲しい事は分かっている。また、消耗戦になれば、数の少ない騎士団が厳しいのも分かっている。
その盤面で、あの男はどう動くだろうか? ]
/*
―――カレン側―――
騎士団中央後方:ソマリ・ローズマリー・ガートルード
右翼・左翼:弓兵・投石器(豚)
左翼前衛:リエヴル(騎馬)
魔軍右翼前衛:ウェルシュ(歩兵)・人狼
左翼前衛:ゴーレム
中衛第二陣:べリアン(屍鬼)
第三陣:たぶん何かいる
中央後方:テオドール
―――平原側―――
/*
あ、あと上空から魔軍ハーピー隊か。
ローズマリーから騎馬隊へ光の加護>>378
魔軍左翼・右翼は弓・豚によって崩れかける>>361も忌避剤によって回避が図られる>>400
リエヴル・ウェルシュが交戦開始>>435
ゴーレムは騎士団左翼が後衛と協力して牽制指示あり
…動きとしてはこんなもんか?
― 騎士団・決戦前 ―
[ソマリアードの後ろにつき従い、密やかに息を吐く。
戦いを前に、自分もまた緊張をしている。その自覚があった。
こんな時、身につけたポーカーフェイスは実に役立つ。
皆の──特にヤコブなどの前で、無様を晒すわけにはいかない]
ソマリ…、
(───アラン兄さん?)
[決戦を前に、騎士団長代理が穏かに口を開く>>352
振り返ったその表情が、夕暮れの光の中の所為か、
あまりにも良く似て見えたから。はっとして息を呑んだ。
笑顔が、ひどく痛々しく見えてその息を止める>>353]
それは、
[開きかけた口は音を紡ぐことがなかった。
聞くまでもないことだ。
ローゼンハイム・クロイス団長。
騎士団の柱、騎士の家に生まれた己にとっては、
幼い頃からを知る、もう一人の偉大な父のような人だった。
その死を知り、黙って目を伏せ黙祷に代える。
その顔を再び上げさせたのは、続く声>>354だ]
[騎士を選んだと、夢を語る顔を見つめる>>355
少し不思議な気がした。目の前にいるのはソマリアード、
元より騎士らしい騎士であった己の目標の、はずだ。
誇り高く礼儀正しいソマリアードは、いつも自分の憧れだった。
けれどこの夢は、それよりその弟の言葉のように思える。
ソマリアードとソマリアラン。
夕暮れ時の淡い光が、不思議をより神秘的に思わせる。
……風に淡く香るは、常に変わらぬ夢見草の香り]
その夢、
[騎士になりたかった彼は、今は騎士だろうか。
では騎士だった彼は、今は何者であるんだろう…?
淡い疑問は夕暮れの空へと溶けて消え去る。
今はどちらでもいい。このひとの傍らで、共に剣を並べよう。
真摯な”ソマリ”の瞳に、素直に思う>>355]
…───俺も一口乗らせて貰います。
[異口同音に頷く若者らと共に、シェットラントも頷いた。
そうして仄かに笑みの欠片乗せた蒼氷色を、兄と呼んだ人へと向けた*]
― カレン ―
[カレンに戻った魔女は、退魔師の一隊を幾つかに分けて
数箇所ある街の入り口に配備した。
カレンに駐屯する防衛兵にも、見張りの強化を指示してから、
自身は港の倉庫できょろきょろと何かを物色する]
…ん、ん。こう、手頃なぁ、動きやすそうで、頑丈なぁ…――
[倉庫の壁をぺたぺた素手で触り、感触を確かめる。
やがて気に入ったものに出会ったのか、満足そうに大きく頷いた]
色よし形よし肌触り良し。合格ぅ!
じゃぁ。ワタクシがこれもらうからぁ。
あ、経費は騎士団長ソマリアードにツケといてぇ。
[…は? と目を点にする持ち主とお目付け役の騎士団員を無視して、
魔女は石造りの倉庫に向き直る]
あんなぁ、ひょろっこ退魔師君たちとぉ、
このか弱いワタクシだけじゃぁ――…足りないでしょぉ。
[流れるような仕草で懐の小刀を取り出し、
両の人差し指の指腹に傷をつける。ぷくりと溢れる血滴ごと、
――――ドンッ、
倉庫の側面の壁に押し付けた]
はぁあ? まぁだわかんなぃのぅ?
魔術師にはねぇ、詠唱の時間を稼ぐ“壁”が必要なのよぅ。
[指先を左右対称に動かす。光の粒子が軌跡を描く。
徐々に紅の複雑な文様が、石造りの壁に記されていった]
全ては
我が生を継ぎし汝に命ず。
僕となりて我の前へ跪き、全てを退ける壁となれ!
[胸元で揺れるロケットペンダントが…
其れに呼応するように石壁の紅の文様が、淡く光る。
倉庫を構成する石片のひとつひとつがカタカタと震える。
動きは次第に大きくなり―――…ついには弾け飛び、
まったく別のものを形成した]
[ 戦場は、たとえどんなに強力でも1兵卒の力では変えられない。
充分承知している。
テオドールは、1兵卒ではなく、王であるべきだ。
だが、別な視点として、1人の死が、歴史を大きく変える事も、テオドールは知っている。
ならば。 ]
……イングリッド、来い!
[ テオドールは決断した。 ]
― 開戦前 ―
だよな。
[友人の言葉に同意を返す。]
俺だって怖いけどさ、
あの時とは違うって言い聞かせてる。
今ならやれる、って。
[心の声はいつもよりも素直だ。]
行こうぜ。借りを返しに。
[石造りの人形――ストーン・サーバント。
人間よりも一回り大きい彼らが、総勢30体。
さっきまで倉庫だった跡地に半円を描くようにずらり並び、
その全てが中央の魔女へ跪いている。
石人形の主たる魔女は
肩を大きく上下させて荒い息を零しながらも、
自らの論理魔術の出来に、満足そうに頷いた。
命令に従い自動で動く魔法人形。
一時的なもので、一定時間が経つと元の石くれに戻ってしまうし、
制御が難しいので大量に何度も作れるものでもないが、
これからの防衛戦で不足している盾役の足しになるだろう。
普通の魔術師では1体作成するのも大変なところ…彼女が構築したのは実に30倍の数。
魔女と呼ばれる所以が此処に在る]
[魔物が使役するゴーレムによく似ているので、
何も知らぬ人間には、魔物を使役する奴と何処が違うんだと思われたりもする。
が、そういう反応にはとうの昔に慣れた]
…ん、ん。上出来ぃ。
じゃぁあんたたち、街の入り口で待機。
現れた屍兵や魔物たちをぉ、全力でやっちゃいなさぁい。
[魔女は涼しい顔で、手製のストーン・サーバントを見回し
指示を出した*]
[主からの呼びかけ>>448に、馬を駆って風の如く傍に寄る。]
お待たせいたしました。
…どのようなご用件でしょう?
[それがどんな役目であっても、喜んで引き受けるつもり。]
[団旗の輝きは、騎士団中央部より動かない。
騎士団の夜の目は、探索などに優れた目を持つ魔道の使い手たちであり、前線の様子を聞いてから口を開く]
[何も言わなくても、騎兵の突入を助けるよう、狙い目に矢を打ちこんでくれる弓兵らがありがたい]
歩兵部隊、突撃準備
リンドブルム卿が穴を空けたら即座に喰らい付け
[セオリー通りの指示の後に]
隊長には、一当たりした後、ゆっくり後退と伝えてくれ。
相手は勝手に前進してくる。前進してこなかった場合はもうひと当て。釣りの要領で頼む。
[敵の第一陣の後退はさせない。餌をぶらさげる。
――犠牲を心配するヤコブの意見が耳に蘇るも、ソマリアードとして鉄面皮を貫く]
[ 諜報活動をさせるため、常は敵陣を回らせているイングリッドが、
今はたまたま手元に居る。
これを利用しない手はないだろう。 ]
……俺とお前は「こえ」で話せる。
つまり、お前は俺になれるということだ。
お前はこの王旗の下で、俺の身代わりをしろ。
[ 兜を外し、イングリッドに被せる。
女の細首には重いだろうが、耐えて貰うしかない。 長く重いマントを纏わせ、詰め物をして大きな体格に見せかけ、
馬に乗せて。
そのテオドールはどうするかと言うと。 ]
俺は、別働隊でソマリアードを討ちに行く。
― カレン東の平原・夕暮れ時 ―
[朗として、ソマリアードの声が平原に響く。
分かりやすい挑発は、確かに魔軍に効果を齎したようだった。
ざわりと不気味なほどの敵意が、波のように打ち寄せる>>358]
傍らに、歌が響いた>>378
清らかな歌、人に希望と勇気を与える光の歌だ。
短い間それを見つめて、やがて傍らで瞳を伏せた]
────マナよ、
[水晶の指輪を嵌めた指を掲げて詠唱を紡ぐ]
万能なる
風を揺らして響きを運べ。
[騎馬隊へと歌を響かせるローズマリーへ、
向けたのは歌の強化ではなく術者を助ける補助魔法。
今、彼女の歌の威力を疑うことはない。
だから3年前と同じ呪の強化ではなく、術者の補助を選択した。
術が完成すれば、ローズマリーの歌はより容易に遠く響く。
彼女の疲労が最小限で済むように、
ささやかな手を稀有なる歌い手へと差し伸べた*]
― 開戦 ―
[夕暮れ時。
空と大地が赤と黒に塗り分けられた下で、両軍が出会う。
最初は、地平線の端から大地が揺らいでいるように見えた。
揺らぎはどんどん広がり、黒い染みとして大地を侵食する。
蠢く闇。大地を覆ううねり。
それが魔軍の陣容と気づいたときには、戦慄が走った。]
[結局、無事に団長代理は戻り、自分もまた本来の位置に戻る。
矢と投石が両軍の間を埋め、先陣を切る騎馬隊の馬蹄が大地を揺らす。
様々に鳴り響く音で馬が興奮し、静めるのに苦労した。
なお苦労したのは、逸る自分の心を押さえること。
団長の隣にあって、食い入るように戦いの様子を見つめる。
探すのは、次第に強くなってくる、ぴりぴりとした嫌な気配の源。]
バリスタ、炸裂弾用意。
狙いは、敵上空。当てる必要は特にない。
歩兵の突撃と合わせて行う。角笛を聞き逃すなよ。
[こちらに手を出してくるわけでもない相手の飛行部隊。おそらくは伝令か、監視か――
そこを潰し、一時的に混乱を強いて、打開の為の賭―― 歩兵を超えた先の、光に向かってくるか。
囮としての価値を賭けた]
騎士団が当初の予定通り、王旗を目指して突出してくるなら良し。
包囲して殲滅せよ。
俺が居なくても、その程度の指揮は可能だろう。
そうでなければ、この形を保ち、双方の戦力を削れ。
消耗戦ならば、数の多い方が勝つ。
[ 馬上のイングリッドに指示し、
自分は一般兵の兜を被って顔を隠し、一回り小さいが、足は速い馬を引いて来させる。 ]
他の報告なども、逐一俺に伝えよ。
都度、こちらからも指示を伝えるが、状況によっては返答が困難なこともあろう。
俺からの返事がなければ、お前の判断で動かして良い。
[ 気になるのは、南のトロールの陽動隊だ。
彼らには、カレンの町に防衛隊を釘づけにする役目がある。 ]
私がテオドール様の代わりに?
…なるほど、わかりました。
囮役はしっかりお引き受け致s…
[呼び出された意図を聞き>>453、てっきりそういうことかと早とちりをすれば、続く言葉に目を丸くする。]
え、えぇ…?!
テオドール様が、自ら、ですか?!
それは、その…
[この軍はテオドールがいるからこそ、成り立っているようなもの。
彼が倒れれば、その意思は途絶え、全ては失われるだろう。
…だが、いくら心配であろうとも、これが必然であることはイングリッドにも理解できた。
相手が"ソマリ"であるが故に。…アードであるとは思っているけれど。]
承知しました。
……どうか、お気をつけて。
[交わす言葉は少なくていい。
それだけ伝えて、任された役目>>460を全うすべく、大きく頷いた。]
ご指示の通りに。
そうだな。
このままじわじわ騎士団を削り、カレンに追い込んでから、
ゆっくりと仕留めるのが安全策だろうが。
[ イングリッドが慌てる意味は分かる。
テオドールは頷いて肯定する。 ]
だが、その俺の定石を、いつもあの兄弟は崩して来る。
だからこちらも、今回は定石の裏を突こう。
あれは、危険な男だ。
[そしてソマリアードの副官に]
かの者が現れし後、指揮は卿にまかせる。
ホートン砦で5年、共に過ごした身だ。
卿の判断の確かさは私が保証する。
[――退き鐘のタイミングを見誤るな。若き騎士らにはとても聞かせられない言葉を、この言葉だけで了解だけで悟ってもらえるありがたさである]
任せた。
[ イングリッドの頷きを見て、背を向ける。
そして。 ]
ベリアン!
待たせたな。屍鬼隊を!
[ 右翼を下げ、追ってくるであろう相手の左翼へ、
屍鬼隊をぶつける。
テオドールと別働隊は、途中までは屍鬼隊に混ざって近づき、
途中から突出して、敵のリエヴル隊の背を抜けて本陣へ迫る。 ]
何か策があるならば、任せる。
好きにせよ。お前の事だ。いくつか仕掛けをしているのだろう?
任せた。
[ イングリッドの頷きを見て、背を向ける。
そして。 ]
ベリアン!
待たせたな。屍鬼隊を!
[ 右翼を下げ、追ってくるであろう相手の左翼へ、
屍鬼隊をぶつけると伝える。
テオドールと別働隊は、途中までは屍鬼隊に混ざって近づき、
途中から突出して、敵のリエヴル隊の背を抜けて本陣へ迫る予定だ。 ]
何か策があるならば、任せる。
お前の事だ。何か楽しい仕掛けを仕込んでいるのだろう?
やりたいことがあれば、やってみろ。
/*
本部隊の合戦が楽しそうだw
んー。屍鬼隊は本陣っぽいわねえ。
カレンはトロールがくるのか。
あ、ケットシー軍団は、まだカレン…だよね?
― 夕暮れ時/カナン東の平原 ―
[傍らより聞こえる詠唱の声>>455。
3年前にも感じた洗練された魔力が歌の広がりを助けてくれた。
歌は範囲を広げるためにはそれこそ声を張り上げる必要がある。
喉を酷使せざるを得ない方法。
それが緩和されるのはとてもありがたいことだった]
───ありがとう、シェット君。
[歌い終えて手を差し伸べてくれたシェットラントに礼を言い微笑む。
鉄面皮などと言われているが、彼は状況を冷静に分析し、的確な行動を取れる気配りの出来る人だと感じられた*]
― カレン東の平原・左翼前線 ―
[──噂話で、幾度か聞いた事はある。
強者を求め、打ち倒す事を目的とするかの如く、戦い続ける者。
直に見えた事はない、故に、それと知れた訳ではない。
だが、危険だ、と。そう思えたからこそ、自身が当たると宣した]
……心配するな、俺には、『竜の護り』がある。
[身に刻まれし『印』は、仔細は知らせず、『竜の護り』と称していた。
それがあるから、容易くは死なぬ、と、常より宣して]
お前たちは、予定通り、このまま右翼をぶち抜いて、後ろ連中に道を作れ!
……だが、忘れんなよ……今回の狙いは、喉元食らいつく事じゃねぇ……釣り上げる事、だってのをな!
[撃ち貫くにしても、容易くはいかないかも知れないが。*]
聖らなる光の音の加護、それを信じて、駆け抜けろ!
[テオドールから任された策を実行すべく、
しかし入れ替わりが広く知られることのないよう、最小限の指示で軍を動かす。]
今からべリアンの屍鬼隊を右翼に上げる!
人狼隊は合図と共に一度下がれ。
場が大きく動くだろう、上空部隊は一層の監視強化を。
人の引く弓の飛距離を忘れるな!
[まさか突撃に合わせてバリスタが用意されているとは思わない。>>459
こちらはこちらで、その衝突に合わせて別の動きを始める。]
[小さなころはよく泣いていた幼馴染も、10を超えてからはあまり泣かなくなった。
それが、ただ泣くところを見なくなっただけだと気づいたのは、物陰で声を押さえて嗚咽している彼女を見た時。]
(なあ。まだ泣いてるのか?)
(やっぱ泣き虫だよなおまえ。誰の時でも泣いてんじゃん。)
[今思えば、ひどい言葉を掛けたもんだなとも思う。
思ったことを、そのまま声に出した言葉。]
(お前が泣いてたら、おばちゃんだって安心して死んでられないだろ。)
(ほら。泣くなって。)
[なんて、汚いタオルを差し出したことまで思い出した。]
テオドール様。
カレン付近に動きが。
退魔師らはあそこに配置されているようです。
それから、石造りの巨兵が何十体か、確認されています。
南方の陽動隊で可能な限り引き付けますが…
…万一のこともありますので、ご報告まで。
[一度、大人たちが声を潜めて話していたことを聞いた。
あの子は、どこか普通とは違うと。
何が違うのかまでは聞こえなかったけれど、違うなら違うでいいじゃんと思ったことは確かだ。
今の幼馴染は、確かに普通とは違う。
どんな女の子でも真似できないことをしている。
伝説に出てくる戦場の歌姫みたいだと思う。]
― 開戦 ―
[戦端が開かれる。
補助の呪を紡ぎ終えれば、自身もまた馬上の人となった。
団長の号令>>357に従い、光と風の術が紡がれる気配を背に感じる。
それに和することはなくも、高まる魔力に気分が高揚する。
それを落ち着けようと、一度大きく息を吐いた]
どういたしまして。
[傍らから向けられた礼へ、ちらと笑みの欠片を閃かせる>>468
彼女の歌は、人の心を穏かにさせてくれる。
ピリピリとひりつくようだった心が、穏かに鎮められる。
礼を言うのは、こちらの方であるべきかも知れなかった]
左翼ゴーレム隊はそのまま拮抗を保て。
じわじわ押して行けばいい。
それから南方!トロール陽動隊の準備を!
[カレン入口にいると報告されているローブ集団は、恐らく退魔師の一団。
街の防衛、或いは後方支援としての立ち位置だろうが、動かれると非常に厄介だ。
今から投入する屍鬼が浄化されてしまえば、テオドールの作戦は失敗する。
なんとしてもそれだけは、何としても阻止せねばならない。
気懸りは報告のあった石造りの巨兵数十体>>449>>450の力量だが…
こればかりは、ぶつけてみなければわかるまい。]
っ……!
[不意に、輝く旗を伴った将が一騎、地に駆け行く>>358
追おうとした動きは、ヤコブ>>457に一拍以上遅れた。
光り輝く旗の元に、連なる騎影が疾く駆け行く]
( …、なに)
[思いがけず見惚れるように見送ってしまってから、後を追った。
悔いがある。結局ソマリアードに、守護の石を渡しそびれた。
タイミングを失したまま渡し損ねて、
だから代わりに自ら盾となっても彼を守ろうと心密かに決めた。
それなのに、このざまは何だ]
/*
だらだら発言欄に書いていたら、色々と重複を消し忘れていて死にたいwww
いやしかし悲しいw書いたものを読み直す癖をつけよう…w
「石造りの巨兵」か……。
おそらく、怠惰の魔女が動いたのだろう。
……構わん。
陽動部隊は、全滅さえしなければ良い。
そいつらが、カレンを出られないだけで、充分、仕事を果たしている。
/*頭が死んでるのでこういうの必須…(
―――カレン側―――
カレン:ガートルード(退魔師・石の巨兵)
騎士団中央後方:ソマリ・若者たち←
右翼・左翼:弓兵・投石器(豚)・バリスタ
歩兵突撃予定
左翼前衛:リエヴル(騎馬)
カレン南方:トロール陽動隊
魔軍右翼前衛:ウェルシュ(歩兵)・べリアン(屍鬼)・テオドール
左翼前衛:ゴーレム
中衛第三陣:たぶん何かいる
中央後方:イングリッド
―――平原側―――
─ 別働隊 ─
[ 足の遅い屍鬼隊に混ざり、馬を引きながらテオドールと別働隊は進む。
イングリッドの報告に耳を傾け、出すべき指示を送る。
ただの身代りではなく、「もうひとりのテオドール」になりうる、
イングリッドの利用価値は高い。 ]
ウェルシュ隊は下がらんか。
そうだろうな。
右翼から、ウェルシュ隊が孤立しても構わん。
最悪、ウェルシュを除いて全滅しても良い。
その為に、今日は違う部隊を与えてある>>275
[ なぜなら、 ]
あの部隊は「要らぬ」からな。
[ 褒美としてウェルシュにやった物だ。
今後裏切る目算が高いから、敵ごと葬っても良いと。
ウェルシュは狂っているが愚かではない。大事な物>>433は部下には持たせていないだろう。 ]
承知しました。
いざとなったら、陽動隊にも援軍を送るようにします。
[混乱した戦場では、伝令兵より鷹の方が便利である。
少々遠い地ではあるが、何かあれば行動を起こすこともできるだろうと。]
怠惰の魔女…早めに消しておきたいものです。
[厄介な相手だということは知っているから。
南方の部隊は陽動と理解しつつ、可能ならばここでどうにかしてしまいたいという思いも過る。]
…トロールの屍鬼化タイミングをコントロールできれば或いは、とは。
戦況を見て、べリアンに発動支援を頼むことも考えますね。
[早めに手は打っておく。
いざという時に相談できるとは限らないからだ。]
そうだな。
そのあたりはお前に任せる。
今の大将はお前だ。
[ フ、と笑った。 ]
ただ、戦場における「目的」は見失うな。
ここでは、
「騎士団の人間を可能な限り削る事」
「ソマリアードの殺害と鍵の奪取」
が重要だ。
カレンは後でどうとでもなる。
功に逸るな。
― カレン 街の見回り ―
[敵の攻撃を警戒する傍ら、目付けの騎士団員を
引き連れて街中を見回る。
ストーン・サーバント隊の作成で、それなりの人生触媒を消耗してしまった。
おかげさまで頬がつるっと卵肌だ]
…ん、ん。さっきよりぃ若く見える、って?
アリガト。気のせいよぅ。
[隣の騎士団員に生返事をして、港の喧騒の中を進む。
足元を黒猫がひょいと横切った。
魔女はオマジナイは好きだが迷信は信じない。
不幸が駆け寄ってきたら、げしっと蹴飛ばすだけである]
[既にそれなりの数は出回ってしまっているだろう。
失策だった、まさかこのような手を打ってくるとは。
魔物が押し寄せ不安になっている人々に安心を売る罠――…確かに有効だ]
ってことはぁ…、魔王の手先は既に街に…、
[行儀悪く舌打ちをし、悔し紛れに赤く塗られた爪を齧る。
目付けの騎士団員を、すぐさまミスターゲルトのところへ赴かせた。
売りつけた人間ごと拘束しておけと指示する。
既に逃げた後だろうが、手を打たないよりマシだ。
街の警備兵に、街内部の警戒を強めるよう言い含め、
魔女自身は、街全体を見渡せる見張り塔へと向かった]
はい。
…目的の遂行を、第一に。
[そう、ソマリアードがいなくなれば、騎士団は統率を失い、一時的にではあれ乱れるだろう。
"鍵"を手に入れれば、こちらの動きもまた変わる。
…要所の敵を倒すのは、その合間でも良い。
多くの敵の目をこちらへ惹き付けつつ、テオドールの作戦成功を願って、今はできることをやるのみだった。]
― 騎士団陣中央 ―
[宣言のために親衛隊から一旦離れるソマリアードを追う幼馴染>>457。
馬に跨るその背を見詰め、村に居た頃の姿と重ねる]
[彼は、今も昔も変わらない。
逞しく成長はしている、けれど、中身は変わっていない。
真っ直ぐで、思ったことを口にして、ローズマリーの機嫌を損ねることもしばしば。
けれど、泣いている自分に手を伸べてくれることも多かった]
[ひっそりと泣いているのを見つけられて>>472、向けられた言葉は随分なものだった。
人の気も知らないで、そんな風に思ったこともあったけれど、彼は冷たいわけじゃなかった。
差し伸べられる手。
そこにあったのは、これで拭かせる気かと言うような汚れたタオルだったけれど、励ましてくれているのは伝わったから]
(……うん)
[ありがとうまでは言えなかったけれど、伸べられた手に自分の手を伸ばした。
そこで得た温もりは今でも忘れない。
少しだけ疎遠になる村人も居る中、変わらず接してくれたことは本当に嬉しかった]
[ソマリアードの言葉>>463を耳にして、ヤコブ>>478へと視線を転じる。
決意に満ちた表情、声。
今まであまり見ることのなかったものにどこか新鮮さを感じた。
変わっていないけれど、変化している]
[彼に渡したお守りは触媒ではあるが魔法などは込められていない。
けれど込めた祈りが彼の助けになれば良いと、切に願う*]
― 屍鬼隊内別働隊 ―
[ テオドールは徒歩。ベリアンは輿の上。
普段は許されない不敬だが、今は構わないと伝えてある。
ここに、ベリアンより上の階級の者が居ると、わざわざ知らせることはない。
様々な服装、姿かたちの人間や魔物の中へ、せっかく紛れ込んでいるのだ。 ]
忌避剤は良くやってくれた。
開封させた従卒が、半泣きになっていたぞ。
[ 視線を上げてベリアンを見て、笑う。 ]
お前自身の分は取ってあるだろうな?
いつでも使えるようにしておけ。
[ そして、真剣な様子で言う。 ]
お前を害する可能性の高い者は、先手を打ったが>>0:366>>0:368
それも万全ではない。
お前はこれから先も必要だ。注意は怠るな。
――彼は、来る。
[未来視などかの魔王を名乗る男のようにはできないが。
ぽつりと呟いた。
今は夢を見ることなどできない。ただ――最低限、をやれたのか。時を待つ*]
[右手には、先程割った丸薬。
鼻先に近づけ、その香をもう一度確かめてから
ロケットペンダントの表面を、血滴の浮いた左人差し指の指腹でなぞる]
全ては
我が望み知る汝に命ず。
眸となりて空を翔け、香の主の在り処を示せ。
[光の粒子が集まり、幾つもの白い小鳥の姿に変わる。
見張り塔の頭上に光の小鳥の群れが生まれた。まるで光の雲だ]
/*
ちょっと昨日はファミファミの灯台にいこうかとログをかいていたが、こう料理されるんだったら何もしなくて正解だったなど
うん、何もかも自分でやっちゃだめだとこの戦記村さとったよ・・・
喉も体力もどれだけあってもたら な・・・(がく
― 屍鬼隊内別働隊 ―
やはり、光魔法は屍鬼共に影響しているか。
[ >>490そして続くのは、屍鬼の話だ。
疲れも恐れも知らぬ屍鬼の弱点のひとつである。 ]
今後、モーリスに戻ることがあれば、"門"を使ってみろ。
「屍鬼は光や炎に弱い」
というこの世界の決まりを崩す事が出来るかもしれぬ。
それと……。
並行して、「生前の意識と知恵を持ったまま活動できる屍鬼」の研究も進めよ。
出来るだけ早く。
[ 理由は告げなくても、命令を伝えれば、ベリアンは達成するだろう。
死霊魔法というその対象が問題なだけで、ベリアンは一途で真面目な探究者だ。
テオドールはそこを高く評価している。
……が。 ]
[ ふいにテオドールは身を折って咳き込んだ。
内臓まで出てしまいそうな、尋常でない咳である。
慌てて近づこうとする別働隊に、大事ない、下がれ、とテオドールは手を振った。
やっと咳が収まった。
手の中に吐き出された血を、テオドールは傍の屍鬼の衣服でさりげなく拭った。
……タイミングがいいのか、悪いのか。
ベリアンにだけは、隠しておく必要はないか、とテオドールは視線を上げる。 ]
……まあ、
そういうことだ。
軍をまとめ始めの頃は、碌な医者が居なかったからな。
過去の傷>>0:8が、時間をかけて胸の中を悪くしたのだろう。
一時は治ったと思っていたが、そうではなかったらしい。
[ 苦く笑った。
魔王と名乗ってはいても、その実態は寿命の限られた軟弱な人間の体だ。
傷つきもすれば、老いもする。永遠には生きられない。 ]
俺ももう若くはない。
残りの寿命を無事に生き切ったとしても、精々2〜30年だろう。
だが、それでは意味がない。
俺は長く人間の支配者でありたいのだ。
必要ならば屍鬼になってでもな。
お前を後継者に命じても良いのだが。
……お前がそういうものに、興味があるのならばな?
[ フ、と笑う。 ]
だが、お前は探究者だ。
王とは適性が違う。
下らぬ政治駆け引きをやるよりは、ひとつの道を通すことに一途であるべきだ。
― 騎士団陣中央 ―
[来る────]
[確信めいたソマリアードの言葉>>495。
呟かれたそれを耳にして、弾かれたようにそちらを見た。
息を飲むように唇を引き絞る]
[飛び交う矢、蠢く影。
騎士達が立ちはだかるこの場に彼の男が来る。
想像するだけで背筋が寒くなったが震えるのは堪えて。
いつでも歌えるよう、神経を研ぎ澄ませた*]
[ その時、夜空に一瞬太陽がはじけた。 ]
――!!!!
[ 地上にいたテオドールさえ、一瞬目を逸らしたのだから、
夜も飛ぶハーピー達にとっては、物理攻撃にも等しかっただろう。 ]
やってくれる……!!!
[ ぎり、と奥歯を噛み締めた。
空を使える魔軍は、情報把握・伝達能力において、
時代の先を行っている。
それは魔軍の大きな強みだ。だから、テオドールは手づから空軍を鍛えてきた。
その利便性に気づき、そして今あるもので手を打ってくる。
並外れた発想力と軍事センスだった。 ]
俺は奴を侮っていたようだ。
ソマリアードかアランか知らんが、やはりここで倒しておかねばならぬ。
[そのテオドールの内心を聞こえていたら、アードはため息をついただろう]
「予算が足らなくて、実際には運用には至っていないんだけれど……
鳥避けの空砲は、鳥の魔物によく聞く」
[まさに辺境の生活の知恵的なものだったなんていえない]
イングリッド!
状況はどうなっている?!
[ 自分で選択したことだったが、
全体を把握できないのをもどかしく思った。
下がるはずだった人狼隊が混乱しているのを知れば、
低く唸って。 ]
人狼隊は、持久力がない。今の内に交代させておきたかったのだが。
仕方あるまい。修正案だ。
落ちたハーピー隊の回収、休養を最優先とせよ!
奴らは俺たちの「目」だ。すみやかに回復させるように勤めよ!
回復したものから戦場に戻し、超上空から投石攻撃させよ。
バリスタを破壊せねばならん。
右翼後退が不能ならば、小隊ごとに集まり、
屍鬼隊到着まで耐えよ!
誇り高き人狼族が、歩兵程度に食い散らかされて、
故郷に戻れると思うなと、叱咤せよ!
[ソマリアードが動く。
その後をヤコブが、ついでシェットラントが追った。
驚きはあった。
だが、彼らにつられて馬を走らせることはない。
遅れたとは思わなかった。
そうして何人も飛び出していって、他の親衛隊のみなまでもがつられてしまったらこの陣形は意味を成さなくなるのでは。
そう判断したからだった]
− カレン東平野・夕刻 − >>422続き
[イングリッドがこちらへ馬を走らせて近づくのを認めれば、フードを目深におろした。
テオドールが手元に置く人間の女。
だが、妃と呼ぶことはない。
己の呪われた姿に、イングリッドが怯むのも同情するのも見たくなかった。
平然とされていても癪にさわる。
捻くれた心情であった。]
[ろくな挨拶も交わさないまま、イングリッドから連絡用にと、頭巾を被せられた鷹と笛を託される。]
夜ですよ。
[だからこそ笛を併用するのだろうが、ベリアンは胡乱げに翼もつ生き物を見やった。
屍鬼は空を飛べない。
以前、ハーピーの屍鬼を作って試してみたがダメだった。]
…お預かりします。
[礼ではなく、ただ受諾をもって答えた。]
[ウェルシュのところへも行くらしいイングリッドが去っていった後、ベリアンは預かった二羽を骨の輿に移した。
頭巾を外せば、猛禽の黄金の双眸がかりそめの鷹匠を睨む。
躾けた人間と気性も似ているのやもしれぬ。]
……、
真実を告げても、詮無きことはままあります。
[美しいと評する代わりに呟いて、視線を逸らした。]
[ほどなく、戦いが始まった。
自然のものではない風が運ぶ声。カタパルトの轟音。
重い地響きと血の匂い。
選んだ地形と輿の高さが見通しをよくしてくれている。
ウェルシュが、槍煌めかせる騎士団とぶつかったのもわかった。
頑強なゴーレムは動く城壁のごとく。
撒き餌に釣られて矢の的になったゴブリンたちはしばらくすれば屍鬼として蘇ってくる。
例の丸薬を飲まされているのだ。
矢の刺さったままの姿で、のたりのたりと進軍を開始するだろう。
テオドールの差配により、異臭を放つ食いかけの豚が残される。>>400]
[いくつものことが同時に起こっていた。
ベリアンに戦の良し悪しはわからない。
だが、双方が互いに対する情報を動員して手を読み合う、知的な駆け引きだと思った。]
──そろそろ、ですか。
[戦況のセオリーは知らない。
ウェルシュに不利な何があったわけでもない。
ただ、ベリアンは何かが”変わった”のを感じて、第二陣を動かすべく身を乗り出す。]
[と、不意に側方から合流してくる部隊があった。
それを率いているのはテオドールその人だ。>>467]
なん──…
[後衛本陣で泰然と構えているはずの魔王がここにいる。
それに驚くと同時に、なるほど、自分が感じたのはこの変化だったか、と理解した。]
[屍鬼隊に紛れて移動するというテオドールを隠蔽するために、自分も輿を進める。
忌避剤について言葉を賜れば、口元が緩んだ。]
御意、 同様の効果を発動させる魔法も試行済みです。
「腐海の瘴気」と名付けました。
[薄い薬包を指し示す。
そう難しい印形と呪文ではないが、発動には魔力が必要になる。
テオドールが欲しいというなら伝授するのはやぶさかではない。]
[「お前を害する可能性の高い者は、先手を打った」、その言葉に、自分は気づかぬところで守られてきたのだと知る。]>>490
ありがたき幸せ。
おこたりなく注意をはらっておきます。
[こみあげるものをそっと噛み締めた。]
[テオドールは屍鬼研究にも関心を示す。>>499
死者から記憶を引き出して情報にする懸案は、ベリアンも取り組んでいたがまだ成功していない。
見つけ出したいものは他にもたくさんある──]
廃都モーリス ── “門”
[テオドールが示唆したは、ベリアンの心を揺さぶった。**]
― 帰還開始 ―
に゛ッ
むぐ……―――― 〜〜〜〜〜〜〜!!!!
[そうして猫が持ってきた紙を見ようとした直後。>>367
踏まれた足が痛い痛い痛い。貴様今すぐその足をどけろ今すぐにだとか反射だけで悪態をつきそうになったが、猫が慌てて前足をぎゅむっと口に当てた。なんとかちょっとだけで済んだ。
耐えろ俺耐えるんだ。
今ここで耐えねばそのまま逆さにして血を抜かれて綺麗に焼かれる。がんばれ俺、負けるな俺。
騎士団を一体何だと思っているのか分からない思考で何とか耐え忍び、足音が遠ざかるのを待った。
あいつ今度何処かであったら仕返ししてやると心に誓って。*]
― 逃亡中 ―
[そうして、再び風の精霊をブーツに込める。もちろん猫はお手伝い、靴の先に肉球ふみふみするのである。
行きは大丈夫だった、帰りも同じようにすれば大丈夫、と思いつつ、
くしゃくしゃになった紙を見て。]
ッ……――
[あいつは何を言ってる、ぶん殴ってでも、と逡巡したのが悪かった。]
は、
[風、それも一番苦手な論理によって編まれた魔術。>>349
まさしく行きはよいよい帰りはこわい。
慌てて猫を手ばなし相殺させようとして、間に合わない。
どうにかこうにか、ブーツに込めた風精霊の加護をぶち当て―即ち思いっきり回し蹴り形式で―、それでも相殺しきれない勢いで後方へ転がり込んだ。]
……………。
[相殺とは。
長所・利点などが差し引かれてなくなること、である。
即ちファミルの姿はバッチリ見られた。やばい。とてもヤバイ。どれくらいやばいかって言うとまじやばい、である。
慌てて猫を抱えて、ふみふみさせながら。]
あー、あのー、
うちの猫が迷子になってしまいましてー……
[猫がにーっとないた。大根すぎるだろって言いたいのかもしれない。]
[あとはあーだのうーだの、言い訳じみた何かを呟いて時間を稼ぎつつ。
再び準備完了したブーツと、めくらまし。それを猫とアイコンタクトで確認してから。]
―― Uisce ar aird an illusion agus damhsa le solas、
[、必要な過程の殆どを破棄した詠唱を、無理やりエルフ語で押し通す。エルフになじみが無ければ聞き覚えのない言葉かもしれない。
走り出しながら取り出した、術を帯びた宝石を、騎士へ向けて放つ。
現れるのはウンディーネ宛らの人魚。くるりとシェットラントの傍を泳ぐように巡って、ふっと掻き消えた。
光と水の精霊で作った、単なる幻である。それでも、召喚かと身構える一瞬があれば良し。
その間に、駆け抜けてしまえば良いのだから。*]
申し訳ありません、ハーピー隊が…!
どうやらバリスタの用意があったようです。
まったく、小癪な真似を…
…報告では、"弓"と聞いていたのですが。
あれらには見分けがつかなかったのでしょう。
すぐに立て直しをはかります!
―右翼の衝突―
[突如、響き渡る角笛の音>>491
動きがあったのは、やはり自軍右翼側。
同時に、上空に打ち上げられるは一際輝く閃光。
爆音がすることから、偵察隊を狙ったものと推測できた。]
右翼!状況報告を!
ハーピー隊は何をしている?!
報告ではたしかに、"弓"しか用意されてないと…!
[慌てて駆けてきた伝令によれば、それは人力の弓より遥かに高く打ち上げられたという。]
さてはバリスタ…そんな物の用意まで、まったく…!
作戦変更を指示する。
落ちたハーピーを急いで回収!
一時的に休息を与え、速やかに復帰させるように。
無事な者はそのまま警戒続行、ある程度回復した者は戦場に戻して!
バリスタを破壊するために投石を行う。
遥か上空からよ!避けようもない一撃を見舞ってやりなさい!
[口調なんて知ったことか。こうなれば構ってもいられない。]
人狼隊が混乱しているという報告を受けているわ。
今のままでは後退もままならない。
近場の者と組んで小隊を作って留まるよう伝えて!
すぐに屍鬼隊が到着するわ。それまで耐えるように!
[報告に来た人狼に檄を飛ばす。]
人狼族の誇りはどうした!
敵に背を向けるな!歩兵如きに怯むな!
あれしきの敵に負けて、どんな顔して部族の元へ帰る気だ!
逃げ帰った者は二度と故郷の土も踏めぬと思え!
[…まぁ、大半はテオドールの受け売りだが。
耐えてもらわねば困る。右翼が崩れては元も子もない。]
−カレン東の平原・魔軍側右翼前線−
[>>435光が見えた。一筋の、強い光。自分とは違う人間であろうにその強い眼光はこちらまで届き、臆せず先陣を切り駆けてくる
その共である馬ですら身に纏うその光に吸い寄せられるように瞳がそちらに惹きつけられる]
面白いものみっけた!
[あぁ、久しぶりだ。楽しい、心が踊る。真っ直ぐこちらへ向かってくる男の瞳もこちらを捉えている。どうやら自分をたった一人で相手する気らしいと気づけば更に胸が高鳴った。]
へへっ、へあぁ…ふふふっ、ぁぁぁあああ
[歓喜から零れるは醜悪な笑い声。咆哮に近いそれはよっぽど周りの魔物より人外に映ったかもしれなかった。]
[先ず突っ込んで手と斧の届く範囲の馬の脚を切る。そのまま男の前に踊り出れば一飛びで高く飛び上がり斧を振りかぶった]
こんにちはっ!はじめまし、てッ…!
[挨拶がわりの一発。斧が空を裂きリエヴルの方へと振り下ろされたが大振りの攻撃はさてはて相手を傷つけること叶ったか。*]
/*
魔法を一つ使おうとして、
どうにも私が何かしようとすると俺TUEEE!になりそうだったのでやめましたwww
ば、バランス!難しい!www
ただの邪気眼になりそうや…(
/*
ウェルシュがとても楽しそうだw
がんばってるイングリッドも可愛いなぁ。
なんで魔軍側って可愛いひとばっかりなんだろう。
……基本、犬とか猫とか鷹とかだからかな。
/*
そうそう。いつかまとめようと思いつつまとめてないんだけど(駄
部隊戦も、普通のバトルとおなじく
攻撃→ダメージ描写からの反撃→以下繰り返し
を基本とするとかっこいいよね、と思う。
難しいんだけどね。これだけ大部隊を動かすとやることもいっぱいだし。
部隊運用としてやりたいことがあると、どんどん先に描写しがちだし。
ただこのリズムが崩れると、攻撃側がどんどん戦況を動かしすぎちゃったり、防御側が対応だけでいっぱいいっぱいになる&無効ロールを多用しがちになる気がするんだよね。
……っかやろ、不用意に、前に立つなっ!
[突っ込んでくる姿に反応したのか、数騎が前に出る。
飛ばした警告は遅く、脚を切られた馬が倒れ、生温かいあかいろを散らした]
負傷者はすぐ下がれ!
他の連中は攪乱及び、味方の援護!
……決して、単独になるな!
[お前が言うな、と言われそうな指示を飛ばすのと、影が差すのはほぼ、同時か]
/*
ま、これだけの大部隊同士がぶつかるのは、この村ではこれが最初で最後なんじゃないかと思うし。
このあとも、いろんなバトルが見られるのを楽しみにしようかな。
ちなみに、俺は部隊を動かす気、ほとんどないから()
[だが、その時、
テオドールの身に異変が起きた。>>500>>501
支えようと伸ばした手を止められ、恬淡とした口調で告げられた ”予知できない結末” に、ベリアンは目眩を覚える。]
ご無体を──
[そんな体で戦を続けていたら、20年どころか1年だって保証できない。]
/*
ああ、でもテオさんの位置が見えないと、やっぱり動きようがないかな。
ソマリ帰ってきてるのかなぁ。
ベリアンの会話が終わるくらいまでのんびりしていようか。
(そして灰が埋まっていく)
― 右翼の攻防 ―
[リエヴルが最前線でウェルシュと戦っているが、そこはある種の戦の結界といわれるものができていた。
リエヴルの戦いに援護できる兵士はいない。
手を出せば殺される。
ある種のアリーナのような空隙があった。
騎兵があけた穴を押し潰さんとのしかかる歩兵だが、その動きには最初の一撃ほどの苛烈さがない。釣りだ、と支持されているからであり>>452
それを士気を鼓舞された人狼たち>>526 を乗せる
有利なのに撤退しなければならない 一度屈辱を身にうけたのに
この理不尽な感情を抱かせ、陣の交代の邪魔をする。
有能な指揮官が出張ってこなければならないように――]
[吐き出すような笑みとともに告げられたのは、決して公言されてはならない類の選択。
そこまでの信と理解を与えられたことに、血が滾る。けれど、]
わたしには…、 無理です。
[テオドールが指摘した「適性」と同じ結論をベリアンも導く。]
自らの手で人の命を背負うことのできない人間に、王たる資格はない。
― 戦場・騎士団中央 ―
くっ。
[自分たちが中央で待機している間に、戦況はどんどん変化していった。
突撃していく騎馬隊。上空で華咲かせるバリスタの炸裂弾。
歩兵たちが騎馬隊の後を追って突撃する雄叫び。
それを見ながら、機を待ってじっとしていることがどれほど耐え難いか、始まるまではわかっていなかった。]
まだか。
まだかよっ。
早く来いよ…!
[馬と一緒に落ち着きなく歩きながら、目を凝らして戦場の各所を見つめる。]
[「長く人間の支配者でありたい」「必要ならば屍鬼になってでも」>>501
テオドールの告げた願望を、ベリアンは困惑しつつ受け止める。]
生前の意識と、知恵と、活動可能な肉体…
それが「あなた」を構成する要素だというのですね。
テオドール様。
人狼隊は何とか持ちこたえているようです。
ただ、敵歩兵の動きが想像以上に鈍い…いつもの騎士団らしからぬ状況かと。
[受けた報告を伝え、向かう先への注意を促す。]
…ふぅん
[>>532避け方を観察して実力も申し分ないと更にテンションが上がる。もうこうなると周りなど見えず、他の軍がどうなっているか、自分の隊の状況すらその瞳には映っていなかった]
僕、ウェルシュ!お名前はなんてゆーの!
[斧を振り回し軽々と周りの攻撃を避けながら語りかける。強い人のお名前は覚える主義だ*]
/*
……やってることはアレなんに、なんでこんなにかわいいんだ、このこ。
いや、このチップのこの表情がみょーな破壊力あるのは、自分でも使ってしってるがwww
[各所の報告を受けながら、感じるのは小さな違和感。
…突っ込んできた歩兵には思いの外、勢いがない。
人狼隊は何とか耐えているが…予想では、もっと押し込まれていてもおかしくはなかった。
騎士団の実力はこんなものだったか?
自分がいたときは、いや恐らく今も、そんなことはないはずだ。
…らしくない。どうにも気に入らない…]**
― 騎士団陣中央 ―
[光り輝く団旗の下、刻一刻と変化する戦況を見詰める。
元々教会に所属する身、戦略などには詳しくない。
的確に指示を出し戦況を動かすソマリアードはやはり優秀なのだと感じた。
そしてそれに応える騎馬隊や歩兵隊、弓兵隊の動きや反応も見事だ]
……───ッ
[実際の戦場はとおいのに、血腥さを感じる。
死に近いにおい、まだ死は感じていないけれど、時間の問題かも知れない]
[タクトを握る手を胸へと当て呼吸を整える。
多少落ち着けば周りも見えるようになり、騎馬のままうろつくヤコブ>>535の姿に気付いた]
ヤコブ、焦っちゃダメよ。
焦りは感覚を鈍らせるわ。
[落ち着けと言っても落ち着けないだろうけれど、ここで走り出されてしまっては作戦も崩れてしまう。
地上から心配げに馬上を見上げた]
― 騎士団左翼前線 ―
[振り回される斧の重量は、見ただけでも相当なもの。
それを軽々と振り回す様子と、幼けなさすら感じる名を問う口調の差異]
……どうやら、とんでもない代物に当たったようだな。
[軽々と攻撃を避けられ、舌打ちひとつ。
こういった手合いを相手にするならば、単身の方が動き易い、というのが持論であり、故に]
― 騎士団陣中央 ―
[刻一刻と移り変わる戦場。
隊列と隊列がぶつかり合い時には引いても見せる。
空飛ぶ魔物に対しては、更に上空から矢の雨を降らせる。
大群同士の戦争について、勿論机上で習ってはいたけれど、こうして目の前にしたのは初めてで、食い入るように見つめていた]
[手の中の"鍵"が、小さく震えている]
[――かの歌を思い出す。
英雄王となった男の「然るべき時、然るべき場所」ととは初めての戦場であった。
"鍵"の番人であった親しき者に託されたとき、"鍵"は"鍵"としての力を持った]
[限定的であるが、魔術の使い手であるソマリアランは理解していた。
初めてこの鍵に触れたときから。
この"鍵"は、条件さえ揃えば必ず起動する。それほどに、鞘に触れれば、内側の動きがわかるほど魔力が満ち溢れているのだから。]
[今の時代。"鍵"の番人がいるとすればそれは――
そんな伝説への思いは、ローズマリーの言葉に直ぐに引き戻される。よい子らだと]
何度もしないように、みんな頭を悩ませているのだがね。
― 騎士団陣営・来訪 ―
[眼前に展開する騎士団の歩兵たち。
その一角が、突如崩れさり―― 腐臭を纏う屍兵らの一団が踊り出る]
投石機、水袋……
「水袋を中央へ投射!」
[膨らむ緊張感に、言葉が途切れ、後をソマリアードの副官が継ぎ、空へと合図の閃光弾が放たれる]
[水袋とは、聖水の入った水袋である。落ちれば即座に破裂するようなやわな作りをしている為、大きな物理的ダメージを与えられるわけではないが、聖水そのものを苦手とする魔物はダメージを受けるだろう]
[尤も――この距離では、発射よりも接触が早い!]
― 開戦前・騎士団天幕 ―
[カレンに出立する準備を全て終えた後。
最後にと、魔女は騎士団長の天幕に足を向けた]
はぁい。御機嫌いかがぁ?
[死をも覚悟しているであろう、囮役の男に向けるには
酷薄とすら言える軽い調子だった。
カレン出立前の挨拶に来た…と用件を告げて、]
それとぅ、…――最後かもしれない君の顔を見に、ねぇ。
[わざと冗談めかしてウインクする]
もぅ少しぃ、時間あれば良かったわよねぇ…ほーぉんと。
[しみじみと呟く]
…、でもねぇ、アレよぅ。
足りない分はぁ、周りで満たせばいいのよぅ。
それが出来る子たちがぁ、集まっているしねぇ。
[まぁそんなこと言わなくても承知だろうけどぅ、と目元を緩める魔女だ]
/*
どうしよっかな、ファミルとガートルードが追いかけっこするかと思っているので陽動隊はまだ待機の構えなのだ。
日付変更までにあまり多くを落とせる気がしないなー。
しかしひとまずべリアンとの回想だ!
負縁故いただきぃ!ありがとありがと!
―――…それに。
英雄王だって、独りじゃぁ勝てなかったわぁ。
[相手が腰に下げている“鍵”たる長剣に、
ちらと視線を投げてから、再びソマリアードに向き直る]
― 騎士団陣中央 ―
[ソマリアードからも声>>540がかかり、ヤコブは深呼吸をして>>545。
謝罪の声>>548に落ち着いたらしいことを知れば、ローズマリーの表情は和らいだ]
うん、良い顔になった。
何度もしないために、今やらないと。ね?
[こんなことを何度もやるのは誰だって嫌だろう。
一度で終わらせるために、今集中しなければ]
[そう口にしたところでふと気づいた]
ソマリアード様。
団旗はいつまでお預かりしていれば……。
[団旗を抱えたままでは、敵が来た時に剣を振るうことがかなわない。
かといって勝手に誰かに押し付けたり、手放してもいい代物なのだろうか、これは]
[鍵の文様を指腹で撫でて、祈る様に強く握れば、
ふぁ、ふわぁ…と光の泡が宙に現れ、
ソマリアードに扮したソマリアランへと柔らかく降り注いでゆく]
っ、ふふ。…魔女の勘はぁ、結構当たるのよぅ。
だから、
今度はぁ君が吟遊される側になって――…
…、いってらっしゃい。
[これから決戦に発つ“鍵”を護りし男に、
魔女はそっと幸運のオマジナイを贈った*]
[軽口を叩く間に、前へ出ていた騎士団の一角が崩れる。
溢れるように現れた兵たちから、濃い死臭と腐臭が漂ってきた。]
うっ……
[軽く吐き気がこみあげてきて、口を覆う。
寒気が走るのを、首を振って散らそうとする。
生理的な反応だ、と思っていた。
違和感にはまだ気づかない。]
リエヴル、リエヴル・リンドブルム…ね。
[覚えようと幾度か呟き馬を降りた男を見据える。
馬が嘶き、魔物が吼える戦場で他を諸共せず睨み合う男が二人
じりりと焼け付くような視線の混じり合いの中、先に動き出したのはどちらだったか。先程まではただ子供が玩具を振り回すようだった手つきが繊細な攻撃へと変わり、男の槍を弾かんと動き出した]
…っ!
[斧なんぞを振り回しているが自分が最も得意としているのは格闘、体術である。それを活かし、飛び回り斧で少し落ちたスピードをカバーするように攻めは大胆に斧を振るった*]
― 戦場・騎士団中央 ―
[闇に落ちる黄昏の中、両の軍が激突する。
遠く響く怒声、鬨の声。天高く放たれる眩い閃光。
それらの中にあって、未だ中央は奇妙な静けさの中にある。
嵐の前の静けさだ]
────…、
[じっとしていられなくて、ちらと辺りに視線を走らせる。
ヤコブの落ち着きのない様子>>535が目に入った。
けれど今、常の皮肉は唇をつくことがない。
シェットラントもまた、落ち着かない気分を味わっていた。
息を深く吐いて、自らに課すように視線を戦場へと再び戻す。
こくりと、空の喉が鳴った]
/*
『あの人』とか『先代』とか、
とりあえずそれっぽいことを口走っておいて
後から辻褄合うように設定を盛ってゆく……あるある。
(つまり思いつき←
― 騎士団陣中央 ―
[ヤコブの様子を見て零したシュテルン>>550と、それに返すヤコブ>>552のやり取りに、ローズマリーも気を紛らわせていたのだけれど。
ソマリアードから上がった声>>551に、ハッと戦場へと視線を戻す]
ッ────
[漂い来る腐臭に思わず顔を顰めた。
死がそこにあるのに何も感じないのは、既に死した者であるからか。
左手に持つ楽譜集で遮るように顔の下半分を覆うが、大して効果は無かった]
光魔法を────けほっ
[歌魔法で浄化しようと思ったが、腐臭が邪魔をする。
ある程度感覚に慣れるまでは歌うに至れそうに無かった]
/*
この!www ぼくを1人で戦わせようとするためのちびっこたちの屍鬼になれていないフラグがたのしすぎて!wwwwww
― クロイス邸・出撃の日 ―
[身支度をしていると、ヴェルザンティが髪を結ってくれた]
すまない、アードでなくて。
「だめですよ、アラン。
貴方は、アードだから、アードとしてちゃんと綺麗な晴れ着をしてくださいね。
そういうところから、ボロが出ますわ」
[ごもっとも、とばかりに黙るしかなかった]
[勇気のある兄だと思っていた。
来るべき日に、騎士団にいれば、かの魔物の大軍勢と戦うのは自らとなるというのに。
来るべき日までに、愛するもの、愛すべきものを慈しみ――幸せを享受した]
― クロイス邸 ―
「お父様は、どこにいるの?
アランはお父様ごっこしているし、変なの」
「エリオット。お父様は、アランと一緒に戦っているの」
「戦う? 魔物が来るっていうの……?
物語のように……」
「大丈夫、お爺様、父様が守ってくださるわ……きっとよ」
[ぎゅっと、母は子を抱きしめる]
[未だ、ローゼンハイムの葬儀は執り行われていなかった。
全て終わってからにしろ。それが遺言の一つであったから]
[今もソマリアードは眠りについている。
その眠りは――確実に命を削っていた]
―回想・開戦前に―
[自陣営の有能な指揮官には、連絡用の猛禽、或いはそれを呼ぶ笛を渡す。
その中の一人、べリアンは要所を任されるだろうと2羽を託すが。>>424]
…そうね。夜だわ。
[鷹は鷹でも、うちの一匹は厳密には別の生き物、夜鷹であるけれど。
面倒なので全て”鷹”で通してしまっているから、べリアンには訝しがられたことだろう。>>510
尤も、わざわざ説明してやることもないだろうが。
魔軍に身を置くようになって覚えたこと。…魔物の侵攻は、夜。
それ以来、昼と夜にそれぞれ対応できる猛禽を育てるようにはしていた。]
こっちのは、夜に動ける貴重な子よ。大事にして。
/*
しかし騎士団若者組とも絡みたいんだが遠い……
おばさんじゃ若者に混じれないっていうの!(くっ)
なんとかしたいなんとか。
実は見守っていました的な回想とか…(すとーかー
[調子が狂い続けている…ボタンを一つ、掛け違えたみたいに。
これが戦場の緊張の齎すが故と、今はまだ気付いていない。
このままでは駄目だ。
落ち着いて──見落としがないかを、常に考え続けなくては。
ふと、先に取り逃した術の遣い手を思う>>521]
[なんだって可愛げのない同志である。>>509
近付けばすぐフードの影に隠れ、表情も見せず礼もしない。
遠目からでもわかる、ダークエルフの如き肌。
されど日中も問題なく活動するのを見れば、そういった類の者ではないと容易に知れる。
屍鬼などという倫理に外れたものに手を出した怪しげな魔導師。
彼のテオドールに対する忠誠心がどれほどのものかは知らないが、裏切る素振りでもあればすぐにでも切り捨てよう。
…そうは思いつつ、この先必要な人材であることはよくわかっているから、イングリッドから殊更に干渉しようとは思わない。
ちらりと一瞥をくれて、その場を後にした。]**
― 回想・出撃前 ―
[猫が迷子になったのだ──、と。
妙に緊張感のない様子に、一瞬何だと思ったのがいけなかった。
懐に手を入れ、魔石を握った動きを止めてしまったその一瞬。
逆に、先手を打たれた>>532]
く……ッ!
[聞きなれない詠唱と共に現れた幻影に、足を止めたのが一瞬の隙。
ここぞとばかり吹き抜ける風に、しまったと思う]
マナよ、
[それでも諦めずに呪を口にした。
普通に考えて間に合うような場ではない。
けれどその時振り返りざまの思考は、ただで逃がすかの一点。
つまるところは意地である]
───見えざる礫となって敵を打て!
― カレン・灯台 ―
[もはやこの街にも騎士の人数が増えてきた。
猫たちの搖動もここいらが限度だろうと、一度戻ってきた猫たちには再び昼寝でもさせておく。]
……――はーー、あ゛ー、くそ、
[ずるずると床に座り込み、がくんと首を垂れる。
流石にいろいろとやりすぎた、街中の様子を深く観察する事もできなかった。少し休もう、でなければさすがに堪える。
やはり、一人でいればよかったのだ。
気になって気になって、まさか騎士団に忍び込むなんざ少しばかりやりすぎた。
びっしょりと汗でぬれたシャツを換えて、横たわる。
猫は隙間にころころ転がってきた。]
―――――…!
[そうして暫くした後に、弾かれたように目を覚ました。
少し目を閉じているつもりが、すっかり寝入ってしまったらしい…のは良いのだが。
今の力は、何か。
いや、魔術のものなのはわかる。わかるぐあ、ケタが違う…と言えばいいのか。純エルフにだって中々こんなのはいまい。]
………そういえば、聞いた事あるな、
騎士団は魔女を飼ってるだの、とか…噂はダテじゃねえって事、か。
[猫たちもどうやらびっくりしたらしく、ふーっと毛を逆立てたり腹が減ったとてしてししてきたりする。
これだけ近かったのだから、もう特定されているのかもしれない。
どうすれば。]
[腕を振るって、彼が消えたと思しき方へと手を向ける。
五本の指をぴんと張り、手にした魔石を返しとばかりに投げ放つ。
相手の行動を阻害するほど高度な術ではない。
ただ、相手に微かな魔力の印…気配を与えるためのもの。
ごく初級の短い魔法である]
次は、
[ぎり。と、奥歯をかみ締めた。
術は成功したかどうかすらも分からない。
蒼氷色の双眸が、誇りを傷つけられた怒りに燃えた]
逃げられると思うなよ…。
[もう、何の気配も感じられぬ宙を睨みつけた*]
―――――…!
[そうして暫くした後に、弾かれたように目を覚ました。
少し目を閉じているつもりが、すっかり寝入ってしまったらしい…のは良いのだが。
今の力は、何か。
いや、魔術のものなのはわかる。わかるが、ケタが違う…と言えばいいのか。純エルフにだって中々こんなのはいまい。]
………そういえば、聞いた事あるな、
騎士団は魔女を飼ってるだの、とか…噂はダテじゃねえって事、か。
[猫たちもどうやらびっくりしたらしく、ふーっと毛を逆立てたり腹が減ったとてしてししてきたりする。
これだけ近かったのだから、もう特定されているのかもしれない。
どうすれば。]
[ ベリアンの返答を、静かに聞く。 ]
「見つけ出す者」か。
巧く言う。
[ 気を悪くするどころか、楽しげにして。 ]
お前の、自分自身の扱い方を理解している所を、
俺は好ましく思う。
[ 死霊術に手を出さなければ、この男の運命はどうなっていただろうか?
しかし、それはテオドールにも分からないことだった。
分かっているのは、
テオドールの知るいずれの未来においても、
辺境まで追われて孤独に、あるいは正当な裁判の末に、
または被害者の家族の私刑で、そして最も多いのは魔物の牙にかかって、
ベリアンはとっくに無残な最期を遂げていたはずだということだけだ。 ]
……っせい!
[気迫の声と共に繰り出すのは両手持ちからの突きの一閃。
一撃は、それまではなかった繊細さを纏った動きに弾かれる。
弾かれた勢いに逆らう事無く飛びずさり、着地点で片膝を突いて低く構える。
細かい動きで飛び回りながらも繰り出される一撃は大胆なもの。
元より、その重量を生かして叩き斬る武器──当たれば相応、持っていかれるのは目に見えている]
だからと言って、厭ってばかりもいられんな……!
[ある程度の踏み込みを許さねば、捕えるは難しいか。
そんな判断を巡らせつつ、斧が振り下ろされるタイミングに合わせて、突きを繰り出す。
完全にかわす事は難しかろうが、宿したものを容易く死なせぬ呪を刻む身、一撃受ける事を厭いはしない。*]
[自分よりべリアンの方が、テオドールに必要とされている人材なのかもしれない。
そういう思いが、常に心のどこかにある。
潜在的なその思考――そう、それはきっと嫉妬のようなもの――それが、彼に嫌悪感を抱く原因の一つ、なのかもしれなかった。
尤も、本人はその理由を明確には意識できていないのだけれども。]
― 騎士団陣営・来訪 ―
[前方を塞ぐ壁が崩れた。
と同時に魔物の群れがそこから現れて]
……くっ。
[持つもののなくなった手で反射的に口と鼻を押さえた。
腐ったような匂いが魔物が躍り出た場所から広がってゆき、顔を背けたくなるほどだった]
― 逃亡中〜騎士と正面対決〜 ―
[走り出して尚聞こえる詠唱>>574、今はもうメモリ一杯、スタックはぱんぱん、むしろ若干オーバーなくらいにふさがっていて、あれを相殺するのはもうさすがに無理だ…――と、ともかく射程圏外へ出なければ、その一念で加速する。
幻術はそれなりにやらかしてくれるはずであったが、即消えたのは矢張りオーバーワークが原因か、と顧みるも遅い。]
チッ、
[これは枷ではない、錠でもない。
ただどれだけ擦っても消えない印と言う意味では、火傷や墨とは言えるかもしれない。
猫も、小さい傷のケアはできても、一種の呪術の解除はできない。
厄介なものを付けられた。どれだけの力を込めても、もうあの騎士の前にはめくらましは通じないだろう。*]
― 逃亡中〜騎士と正面対決〜 ―
[走り出して尚聞こえる詠唱>>574、今はもうメモリ一杯、スタックはぱんぱん、むしろ若干オーバーなくらいにふさがっていて、あれを相殺するのはもうさすがに無理だ…――と、ともかく射程圏外へ出なければ、その一念で加速する。
幻術はそれなりにやらかしてくれるはずであったが、即消えたのは矢張りオーバーワークが原因か、と顧みるも遅い。]
チッ、
[足にくるりと廻る、まるで紐のような魔術の気配。
これは枷ではない、錠でもない。
ただどれだけ擦っても消えない印と言う意味では、火傷や墨とは言えるかもしれない。
猫も、小さい傷のケアはできても、一種の呪術であるこれは解除できない。
厄介なものを付けられた。どれだけの力を込めても、少なくともあの騎士の前にはめくらましは通じないだろう。*]
/*
ここでゾンビ来るのか…そうか。
そんでこれからラスボスが来て、ソマリが死んで託しがあって…
今日更新なんじゃ
あんな臭い連中の軍に下りたがるものたちの正気を疑うな。
皆、前を見よ、武器を持て!
[気分を悪くする連中も多いが無理もない――このような大きな戦、騎士団領では久しく起こっていなかったのだから]
[自らも剣を抜き放つ。
鞘こそはソマリアードのものではあるが、中身は自分のものである。
父より成人の祝いで渡された二振りの剣。
最初は自分には重いからと2本ともソマリアードに預けていたが――3年前のあの日を境に、もう1本に自ら手を伸ばした]
…っ、やるねぇ、すごいっ、すごいよ!
[>>579こちらの一撃をある程度無視してすら出された一閃はこちらの腕を掠める。タイマンで怪我をすることは稀で驚きに目を丸めた後破顔して地面に斧を突き刺した。
腰からナイフを二本抜き出し構える。それは少し本気になった証、楽しんでいる証拠であった。
今度は喰らわないぞと懐にナイフで飛び込む。長い得物は小さい挙動に弱い、そこをついた動きでもあった。]
[ 馬に飛び乗るや否や、15人ほどの別働隊は、
テオドールを先頭に全速力で走り出す。
テオドールは持ち馬を決めない。どんな馬に乗っても乗りこなす自信があるからだ。
この時は、小柄だが早い草原馬に乗っていた。
鞍につけた鞘から大剣を抜き放つ。 ]
[ ベリアンが浮かべさせた笑みはもうない。
冷たい目に静かな殺気をこめて、ソマリアードの姿を探す。 ]
[高揚感に頬は火照り、血を流す腕など気にせずに動き回る。血がなくなって行くその感覚すら甘美な喜びであった。]
まだまだ、そんな程度なのかな?
[ニヤリと笑いながらリエヴルで遊ぶように刃を滑らせる。時には相手の攻撃を受けながらも楽しげにそれは続き、踊るように攻撃を続けた]
ああ…
[この人を”自分の
ベリアンだけが知る方法で。
それは何ものにも代え難い歓びだ。]
[そう思う心のどこかで、切なさを感じるものは、なんだ。]
あなたは、もう ──
[その続きを口にすることは、できなかった。]
― 屍兵到達/騎士団陣中央 ―
[清浄なる水球が飛んだが、屍兵は迫る足を止めない。
剣を抜くヤコブを視界に入れながら、彼らの邪魔にならぬよう少し後ろへと。
そろそろ咽ずに声を出せそうになったか、呪具を握り直し改めて屍兵を見る]
………え。
[そこに居たのは魔物の屍だけではなかった。
鎧を纏った騎士、あれは確か砦に派遣されていた者ではなかったか。
ボロボロになった服を纏う見覚えのある顔、あれは説得し続けたティレルの村人ではなかったか]
や……そんな……!
[死した者を道具として使うその有様に声が、震えた]
[視線が屍兵に固定されたまま固まって居ると、ソマリアードの高らかな声>>587が響いた。
ハッと我に返り深呼吸を一つ]
[15人の決死隊に降り注ぐはまずは馬の足を狙った弓の射撃であるも、親衛隊に喰らいついたときから、弓は誤射を恐れて途絶える]
来たなテオドール!
[これで、難題の1つ目が解決した。
後は、この場できゃつの首が取れるかが全てである]
ご武運を、呼び寄せなさいませ。
[屍鬼とテオドールの一隊が戦場へ進んでゆくのを見送る。>>586
上空では炸裂弾がハーピーたちをわめかせ、カオスを助長していた。
戦場の中央あたり、変成して間もない屍鬼たちが聖水に灼かれる気配がする。>>551]
死んだはずの者が、もう一度、死の苦悶にのたうつ姿をどう思います?
[大義を背負って戦場に立っているだろう敵の耳もとで訊いてやりたい。
死とは何なのか。
もっとも、攻撃を受ける距離まで出張るのはベリアンの役目ではない。
ベリアンはローブを被せた屍鬼を輿にあげ、自身は先ほど描いておいた魔法陣へと移動した。
テオドールの退路を死守する任、果たさねばならない。
[目標を見つけて、体は反射的に動いていた。
団長の号令を待たずに馬をあおり、駆けていく]
テオドーーール!!
[雄叫びじみて相手の名を呼びながら、剣を翳し突進する。
だが剣が相手に届く遙か前で、魔王を守るものが行く手を阻んだ。]
― 三年間・星へのはしご ―
[ヤコブを連れて歩いたり、独りでふらりと歩いたり。
時にはファミルのような悪徳商人にひっかけられ、各地で一晩のお相手を作っては放蕩三昧。
謳い、笑い、出会いも分かりもありの珍道中。
>>0:142
それまでと代わったのは、自ら剣を取るようになった。
ヤコブには遠足のあの日まで自ら剣を抜くところを見せたことなど、なきに等しい。
庭や森で飛竜の子供とじゃれ、磨いた爪は人前で振るうようなものでもない隠していることを由とする消極的な姿勢をやめた。
剣の試合があれば見に行ったし、名を伏せて参加をすることもあった。これはと思う剣匠には自ら試合をした。
そして時には故郷の話をして、来ないかと誘った。笑い話だと思われたが、いつか思い出してくれればいい、半島の話を。
>>0:304 剣とは、刃とは、暗き森の中で己の命を繋ぐ手段以外の何者でもなく、生きる為の理を突き詰めた男が、自らの剣とは再び何ぞやと問いかける日々でもあった]
[その過程は――夜空の星に手を伸ばすことに似ていた。至らぬ高さ、夢。決して届かぬのに、どうすれば手の中に入るのか――人の先に、答があると。1人で登れぬはしごを行く。
人と人との勝負で磨いた剣。相手は高けども、低けども、どれも全て、星へ至る糧であれと。そして、誰かが星へ至る糧になれと。
未だ、この空の途に終わりはない。
それはこの戦いの場にあっても、だ]
[呼んだつもりはなかったが、イングリッドが置いていった連絡用の鷹のうち「夜に動ける貴重な子」が後を追ってきた。>>570]
監視、ご苦労さま。
[揶揄して言ったが、猛禽は高い感知力をもっている。
呪文の構築中に敵が近づいた場合、反応してくれるならありがたい。
戦況をコントロールすべく、魔法の構築儀式にとりかかった。]
”
[突撃してくる騎兵が居る>>589。
歌魔法は即座の対応に向かない。
そのため騎兵は他の親衛隊へと任せ、ローズマリーは後方で歌魔法の発動を試みる。
左手に持つ楽譜集の端を右手のタクトで叩き、流れる動きでタクトを横へと振った]
『 ああああああああああああああああああ!!! 』
[ 世にも悲痛な鳴き声が響き渡った。
全てを不協和音に。
音楽に割り込み、完璧なバランスを壊す。
心に忍び込み、かき乱す。
テオドールが別働隊に組み入れていたのは、
10人が人間。残る4人がバンシーであった。 ]
― カレンの灯台→街中へ ―
[港側のここいらまで、戦場の喧騒は聞こえるものらしい。
さてはて、近くに魔術の気配が漂ったと言う事は即ち、“魔女”なり何なりに己が見つかった、と言う事である。
高所はいけない、逃げ道がない。ならば街中が良い。ここには良く商売に来ているのだ、それなりに地理には自信がある。
慌てて、猫たちに街中に散らばっていろ、と命じた。
矢張り一匹だけは傍を離れずに、仕方なしに抱えていく。]
ったく、なんて日だ、クソッ。
[石造りの階段を下りる。急げ、急げ。魔女がやりきるのなら距離は関係ない、あるのは一つ、詠唱が終わるまでの一秒足らず。
その詠唱すらも、モノによっては必要ない。つまり勝てない。勝てないならどうするか。
簡単だ、逃げればいいのである。走って。
そう、走って。
何時間寝ていたかわからないが、全力疾走と力量全てやりきって、倒れ込むようにしていたのである。
それが少しの休息で休める訳もない。]
……!
[懐飛び込む動き。
初手は対処できず、鎧の隙間を刃が裂いて、紅を滲ませる。
飛びずさり様、槍を大きく横に薙いで距離を開けるも、次に繰り出す突きの一手の隙に、鋭き舞が再び身を裂いた。
血を失しながらもそれを気にする風もなく、戦い続ける様は、以前に聞いた噂話──狂戦士、の噂に違わぬものを感じさせた]
……見かけによせず、は文字通りか……だがっ!
[低く吐き捨てつつ、大きく跳んで距離を開け。
は、と一つ、息を吐き出した]
……その身を持って、試してみるかっ……!
[宣と共に、一気に踏み込み突きを繰り出す。
それまでとは異なる、文字通り、瞬く間に大気を引き裂く槍の一閃。
『瞬槍』の二つ名の由縁は、鍛錬により磨いた精神力と身体能力、二つ重ねて迅雷の如き槍捌きを成すところによる。
その在り方故に、防御を捨てて最低限の軽装に止めている……とまで知っている者は、ごく僅かだか。*]
― カレン・広場 ―
真似事…は、無理か。
くそー、なんでまた論理魔法なんざが流行ってんだよ、ハゲろ!
ハゲ上がってハゲ死ね!クソが!
[論理魔法なんて作りやがったヤツのクールな顔を吹っ飛ばしてやりてぇなんて言ってる場合でもない。なるべく人間の多い場所を選んで、なるべく気配を殺していく。
類似した痕跡を無数につければ、と思いもしたが、論理魔法と精霊魔法は根本的に原理が違う。それが、魔女と言われるレベルのモノに判らないはずもないだろう。詰んだ。]
手持ちでやれること、と言えば……
[わざと、民衆を巻き込むモノを発動する、か。
恐らくはある程度の人間は、ばらまいた薬を飲んだ(と今は信じておく)だろうし、人間が殺されるのは、向こうも本意ではあるまい。
それに、もし見捨てれば、猫らが扇動した“まほうのことば”が尚の事民衆の心をむしばむだけだ。
良し。それでいこう。名付けてオールフォーワンワンフォーオール作戦である。ちなみにその中の唯一とはつまり自分の事である。*]
──
──
──
[歌を紡ぎながらタクトを動かしていたが、その声と動きがとある音>>612によって乱れた。
大気を引き裂くかのような音、この世のものとは思えぬ声。
響き渡る音に思わず耳を塞いでしまう]
閣下の代わりに指揮を執っているのは誰でしょうね?
健闘しているけれど、やはり、閣下の動きとは差がある。
本物が突撃した以上、敵に見抜かれるのも時間の問題。
けれど、閣下の帰る場所を堅持していただくために、崩れられては困ります。
ウェルシュ君は独力でどうともなる方ですし、他に失って困るものがない右翼です。
いっそ、ここで最大の殲滅戦を。
[魔法陣の中央に立ち、両手を組んで印を結び、意識を集中する。]
― 少し前 ―
え、そうかな?
[自分ではそんな風に思ったことがなくて、ムキになったのはどこへやら、きょとんとした声を思念に乗せた。]
え、崖から落ちた時の話?
ああ、うん。勿論覚えてるよ。
あの時はヤコブが「道なんてわからなくても気合で帰れるだろ!」とかそんなこと言ってなかったっけ?
だから俺、なんとか止めないとと思ってさ。
でもそれも肝が座っているというより、臆病だったから夜に動けなかったんじゃないかな。
あの時は、たまたまそれで良かったのかも知れないけどね。
[そう考えるとこういう正確なのも悪いことばかりじゃないのかもしれない。]
[そうして、互いに命を刈り取る刃の応酬となる。
ソマリアランの剣は、あの日より多くの人の手によって研磨されてきた。
それでもおそらく、あの日のときよりかは、この場にいる若者たちは剣の軌跡を追うことができるだろう]
[幾筋も血は流れ、汗は落ちる、精神の削りあいのような応酬は、どこまでも続くかのような幻想を人に抱かせたが――]
くぅ……あっちを、どうにかしないと…!
[即時性の低い歌魔法には分が悪すぎる。
泣く女達が居る限り、旋律は乱され、言葉は掻き消される。
歌魔法が機能しない]
[ 踊るようなステップ。
絡み合う視線と、ちかりと火花が飛ぶほどに合わさる剣。
お互いの事だけを考え、お互いの呼吸だけを見つめる時間。
上達ぶりに敵ながら感嘆の思いを抱く。
3年前の時点でも、ソマリの剣術はほぼ完成に近かった。
取り逃がしたことが、それを更に高みへ押し上げてしまったというのか。
何故、こんな達人が、天才が、
いつも、
いつもいつもいつも、 ]
あんたが来るまでかなりいろいろがんばったんだぜー
努力は認めて首をおいてってくんなぁ!
[もはや取り繕う必要はないとばかりに、剣を抜き払った。
周りは皆、それぞれの敵で手一杯。
なればこそ、ここでソマリアランが自らの手で、役割を果たさなければならないと、剣を振るう]
― 戦いの終わり ―
指揮官が白兵戦に望むとろくなことにならない……
あれだけ口酸っぱく言われていたのに、双子ゆえか――
[最後振り下ろした剣は、イレギュラーによってテオドールの首から大きく外れ、宙を斬る。
ソマリの太腿に剣が刺さっていた。
騎士団の若者――ベリアンのばら撒いた薬を服用し、そして今まさに地を這い屍兵になったものに刺されたのだ――]
[キィンと唸る耳に名を呼ぶ声>>628が飛び込んでくる]
大丈、夫…… ヤコブ!!
[襲われたわけでは無いため問題無いと返しかけるが、視線を向けた先で敵の刃がヤコブを襲ったのが見え、悲鳴のような声が上がった]
[テオドールの止めの一撃は、剣で宙を切りきって身を捻り背中で受けた。
ソレは鍵を守る為であり]
ヤコブ!
[彼へと"鍵"を投げる――まるでその"鍵"は、自ら望んだかのように、ヤコブの手へと飛んでゆき――
そしてそれを見届け、その場に崩れるように倒れた]
くそっ。
いいから、そこを、どけっ!
[頭に響く音を強引にねじ伏せて、相手へと向かう。
その向こうでは、団長と魔王が切り結ぶのが見えていた。
3年前に見た光景と同じ。
いや、さらに研ぎ澄まされた、息をつく暇もない剣戟。]
へっ、大魔女様は直接はこねーのか。
それなら万々歳だ、人間相手ならどうってことねーんだよ!
[超小声で悪態をつく。
腐っても悪徳商人、火事場泥棒、コソ泥、乞食、食い逃げにスリ、違法によって生きてきたモノなのだ。
憲兵の視界くらい、横目で解る。映らないように、目だたないように。盗みの基本中の基本だ。]
……
[ここは港町。水と風の良い場所。
下げた宝石を片手に握り、猫がその手の上をふみふみする。
隠すように、街中に点点と落とされる宝石。
雑踏が引くまでに、それなりに散った事だろう。誰かが手に取って持ち帰るならむしろ被害が拡大して幸いである。]
それを、頼む―― 門を、閉じてくれ……
[――退き鐘が鳴っているだろうか。
この事態に即座に対応できるほどアドリブ能力のある団員は育てられたか――]
(だがもう、どうしようもないな。
眼は開いている。空は、今日は晴れている。星が見えている――)
[否、もう、開いていない――]
―テオドールとソマリアランが対峙する頃―
左翼、いっきに押し上げて!
後方の敵の注意を引き付けて、右翼を手薄に!
第三陣、左翼の押し上げと右翼の補佐を!
屍鬼が聖水にやられてもこちらが押し込まれないようにして!
右翼の退路は絶対に死守せよ!
ハーピー隊、バリスタを壊したら騎士団の後方部隊へ投石開始!
[采配は、元々得意ではない。
それでもテオドールが勝った時のために、少しでも――]
[その終わりが唐突に、見えた。]
団長っ!
[危ないと、とっさ放った警告はバンシーの声と戦場の喧騒に阻まれる。
騎士の鎧を身に着けた屍兵が、団長に刃を突き立てる。
その瞬間を、手の届かないところで見ていた。]
[ 驚きは半瞬。
己の死を読もうとも、それでも体はすでに次の攻撃を準備していた。
剣撃は予定通り、ソマリの体へ向かい、
そして、予定を外れて、ソマリの背から心臓を刺し貫いた。 ]
……お前は……!
[ 投げられる鍵。
それの向かう先は。 ]
/*
ルビふれるんかな?
[ 全ての視線が鍵へ向かった。
テオドールも向かいかけた。
だが、それでもテオドールは魔王だった。 ]
く……!
[ 己がすべきことは為した。
だから。
……撤退だ。 ]
[クロイス家の歴史の中で、魔力を持つ子が生まれたのは、かの物語の時代から数えてたった1人。
その子に与えられた役割は、"鍵"を使い手に渡すこと。それを知るからこそ、古妖精はその子を育てた。
"鍵"の封じる鍵は、その子自身の命。
だから、必ず、何度繰り返そうと――ソマリアランは、必ず死ぬのだ**]
団長!!
――――――!!!
[テオドールの一撃を受けて、ソマリの背から赤が散る。
顔をあげたその瞳と、視線が交わる。
そこにあった顔は、表情は、まぎれもなく、]
アラン!!!
[喉の破れんばかりに叫ぶ。
その手元に、"鍵"が飛び込んできた。]
聴け、なほ叫ぶ髑髏、急瀬の小石、
影せぬ冥府──
[《奈落の書》に書かれた古韻の咒文を詠唱し、身体呪文たる印を切る。
魔法陣を描くのに使われた触媒が、ほのかに浮き上がった。]
[地面から滲むように闇が湧き出して、魔法の光と対消滅してゆく。
ひとつ。またひとつ、戦場の光が飲まれて、闇が濃くなる。
戦う者を敵味方の別なく呑み込み、まだ詠唱は続く──]
アラン兄ィが初めて死んだ時、
俺はこの世が終わるほど悲しかった。
いまや、俺がアラン兄ィを殺している。
俺は間違っている。
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