情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新
歴史のうねりが奔流となり、時代が戦乱へ押し流される。
避けえぬ戦火が人々を呑み込み始める。
大きな時の流れに巻きこまれ、翻弄されるものたち。
その中にあって、なお歴史を作る力と意思を持つもの。
激流の世に生きる人間達の物語が、始まる。
1人目、学芸員 フレデリカ が参加しました。
学芸員 フレデリカは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
農業・牧畜が盛んな緑の国アーケシアと、工業・狩猟の盛んな鋼の国ゾラント。
隣接する両国間では近年、優越を競って緊張感が高まっていました。
そんな中、両国の連携を強化したいと考える人々の努力が実を結び、
双方の有力者の婚姻を進めようという話し合いが、
国境の森林地帯にある遺跡で行われることになりました。
ところが、邪悪な呪術士がこの交渉を決裂させんと、密かに策略を練っていたのです──
状況を打破して、平和を手にするために、あなたは何を選ぶのでしょうか…?
/*
ようこそ。
プロローグでは、両国の会談に向けて準備を進めたり、交流したりしましょう。
まだダンジョン化の呪詛は発生していませんが、付近で怪しい物を見つけたりするのはOKです。
入村締め切り後に、ダンジョン化発生イベントが起きます。
2dになってもダミーは物語上、死亡扱いにはしません。
トラップにひっかかって、ちょっと無惨=エッチな格好になるだけです。
それでは、お楽しみください!
※プロローグでも秘話が使えますが、相手をプルダウン選択した上で「独り言/秘話」というチェックをしないと、全員に見えてしまう発言になります。ご注意ください。
村の設定が変更されました。
2人目、赤錆の街の ローランド が参加しました。
赤錆の街の ローランドは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
[国境線より鋼の方向へ、自然の要塞を抜けた先。
緑の波を塞き止めるようにその街は存在した。
同じ国内でありながら男の産まれ育った場所とは似ても似つかぬその街の大きな屋敷の一室で、
男は小さな銀製のスプーンをその手に遊ばせながら、対面に座る相手へと声をかけ]
……これ、正気かな?
[その声に疑問符を浮かべる対面者、その側を通り抜けるよう手の中のスプーンを放ってやった。
瞬間、対面者の護衛だろう青年が剣の柄に手を掛けたのが目にはいったが、抜きはしなかったので、男はそれをなかったこととして片付けた]
[国境線より鋼の方向へ、自然の要塞を抜けた先。
緑の波を塞き止めるようにその街は存在した。
同じ国内でありながら男の産まれ育った場所とは似ても似つかぬその街の大きな屋敷の一室で、
男は小さな銀製のスプーンをその手に遊ばせながら、対面に座る相手へと声をかけた]
……これ、正気かな?
[その声に疑問符を浮かべる対面者、その側を通り抜けるよう手の中のスプーンを放ってやった。
瞬間、対面者の護衛だろう青年が剣の柄に手を掛けたのが目にはいったが、抜きはしなかったので、男はそれをなかったこととして片付けた]
[対面するものと二人、金属の棒の行く先を目で追えば、壁にあたって軽い金属音をたて床に落ちるはずのそれは、形を変え壁へと突き刺さり]
……ね?
[男は壁に突き刺さるスプーンであったはずの鋭利な刃を指差して、対面者へと目を細めた。
──とある場所で並べる食器が凶器なんだけど、これをそのまま出すって正気なのかな?
その現象を目にし男が言わんとしていた事を察した対面者は顔色をなくして、挨拶もなしに部屋の外へと駆け出して。
事の責任者を呼びつけているのだろう、遠くなる叱責の声を耳にしつつ、置いていかれた男は椅子に腰かけたまま背を伸ばし──]
──で、僕は帰っていいのかな?
[同じく部屋に取り残されてしまった護衛の青年へと声をかけた。
用がないなら宿に戻りたい、もっと言うなら赤錆の街まで戻りたい。
男はそれなりの地位を持っている。
そしてこの分野に置いては教導者とも言える。
そして緑の要塞で起こされる"催し物"の中ではそれなりに重要な客人でもある。
──のだが、
招かれた土地の館に部屋を貰えずに、応接室とはいえない部屋に通されて、あげく今は放置され。
男の住まう地以外での、実際の扱いはこんなものである]
[
……ほら、今だって。
護衛の青年はこちらの問いに口を開くこともなく、帰るなんて選択肢があるはずないだろうって目を向ける。
たかが護衛がこれなのだから、先程まで対面していた相手が普段こちらをどう言っているかなんて、十分察してしまえるのだ。
まあ、帰るなと態度で示されはしたが、はっきり言われないのなら察することをしなければいいのである。
いっそ沈黙は肯定として受け取ってしまって、宿でのんびり過ごすとしよう。
よし、帰ろう]
取り込み中のようだから失礼するよ。
君の主人によろしくね。
[男は護衛の青年へ声をかけ、鞄を手に席を立った。
それに慌てた様子を見せた護衛であったが、
こちらに頭を下げ待たせた上で、主人に判断を仰ぐべく己で赴くなり侍従を呼ぶなりすることができるタイミングを沈黙によって逃したことは自覚できているらしい。
……青いなぁ
ぎり、と、力強く握った柄の音がする。
心のうちではこちらをなんとて思ってもいいけれど、態度に出てしまうのはうまくない。
まあ、男の知ったことではないのだが]
[──だが]
「……この 奴隷出が」
[続く言葉を、男は聞き逃すことができなかった。
故に、たった席のテーブルの、手元に並ぶカトラリーを視線を向けることなく護衛の青年へと放る]
側に侍る者の口が軽いのは……よくないよね?
[先程までの対面者へ向けたものとの威力の差は、壁に突き刺さる度ヒュガッと響く激突音から察せるか。
残るはフォーク一本となったところで、男が視線を上げたなら、衣服を壁に縫い止められた青年の姿が目に入るだろう]
[怯え逃げ出そうとするも動けない状態の青年へ、男はフォークを手に近づいて]
鉱 毒 持 ち
[青年の頬をフォークでぺちぺち叩きながら、
ほら、ゆっくり言ってごらん?
鉱毒持ち。簡単だよね?
この国に存在するのは"鉱毒持ち"だけ。
今はともかく本番で、うっかり口を滑らせたら、君の主に迷惑がかかっちゃうよ?
ちゃあんと練習しとこうね?
[にこりと笑って親切を発揮する男に、相手がどんな感情を抱いているのかなんて……
そんなこと、男の知ったことではない]
[壁に縫い止められた青年が混乱から抜け出し、男の言葉を反唱できるようになるまで、どれ程の時間がかかっただろうか。
壁から解放した後、立つこともできない青年を部屋に置き、侍従に軽く言付け男が宿へ帰るまで、部屋の主が戻ってくることはなかったから、それ程長くはなかったのではないだろうか。
真上にあったはずの太陽が、西から眼を突き刺すのも、きっと気のせいかなにかなのだろう**]
3人目、逃亡者 シメオン が参加しました。
逃亡者 シメオンは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
うーん。
[男は困った、というように小さく唸って頭から被ったフードの端を持ち上げる。そのフードは絞れそうな程にびっしょりと濡れそぼっていた]
替えのフード、欲しいなぁ……どこに行けば手に入るかなぁ……
[ただの布であればいいのだが、彼のフードは特別製なのだ。糸に魔力を込めて丁寧に織り上げたそれはなかなか手に入らない。そもそも糸に魔力を込める技術は隣の国のお国芸である。ちょっと隣の国まで買い物に、というには最近の情勢が不安定にすぎる。
替えのフードは最近まで持っていたのだが、ひとつダメにしてしまった。そうなるといくらびしょ濡れで気持ち悪いとはいえ、脱ぐわけにはいかないのだ]
……まぁ。いつ行っても変わらないか……
[青年はため息をひとつ吐くと、決断した。そうと決まれば行動である。ここ半月ほどを過ごした森外れ、滅多に人もこないようなクッソ田舎の古い掘立小屋から私物を集める。
とはいっても旅ばかりしている身なので、それもごく僅かなものだ。雨さえ止めば、すぐに行動できる]
和平交渉かぁ……人が集まるなら、どさくさに紛れてちょっとあっちの国に入れる……?
物資も集まってるかもだし。そこで買えたらラッキーかなぁ……お金、あんまりないけど。どうしよ。
[なんか適当に怪我人でもいれば、金になるかもしれないが。その際怪我が酷いほど貰える金額も良くなるかもしれないが、同時に彼の身も危険になる。とにかく目立たず、権力者には近寄らず、目的を果たしたらさっさと逃げる。これに限る。
[くしゅん、とひとつ小さくくしゃみを漏らす。なにせ濡れたフードを被ったままである。火をつけた暖炉の傍に小さく丸まり、一生懸命乾かそうと頑張っているけれど芯から濡れてしまったフードは早々乾くものではない]
風邪ひいちゃうかもしれないなぁ。
[なんて呟いてみて、ひっそりと笑う。なんせ彼は生まれてこの方風邪なんて引いたことがないし、怪我もすぐ治るし病気一つしたことがない。顔色があまり良くないのが不思議なほどに、健康優良児なのである]
……美味しいもの、あるかなぁ。
[生まれつきの能力ゆえに、逃亡を続ける青年。その境遇でありながら、旅を続けるのは意外に性に合っている。人と関わるのも面倒だし。
外を見る。雨雲の隙間から空が見え始めている。これなら時期に止むだろうか。
新しい旅を決めた青年の、フードの隙間から覗く口元は楽し気に笑っていた**]
4人目、アーケシア国境警備隊 カスパル が参加しました。
アーケシア国境警備隊 カスパルは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
― 和平交渉会場付近 ―
とても人間臭いです。
[ どんな様子だと隊長が問うから、率直に答えたら、しかめ面をされた。
まあ確かに、今日の主役は人間だ。
それも警護対象ですらある──いつもと違い。]
ああ、本日の任務は心得ています。
では、その辺を巡回してまいります。
[ 人間相手は気が張るとばかりに、会場となる遺跡の外へと足を向ける。]
[ 国境の森はカスパルにとって馴染みの仕事場であった。
密猟者の処罰が主な任務だ。
隣国ゾラントは狩猟が盛んな国で、ハンターの常として、目をつけた獲物が逃げ込めば国境など気にしていられないという気持ちもわからないではないが、ならぬものはならぬのである。
くわえて、魔法の力のこともあって、カスパルは鳥獣を身近に感じているから、この仕事を天職と思っていた。]
[ 国に仕える以上、たまにはこんな場違いな任務に駆り出されもするが。
この和平交渉がうまくいかなければ、国境付近はもっと殺伐とする可能性も大なのだから、成功に微力を尽くすのに否やはない。
何事もなく祝杯をあげられるといい。]
──…、
[ カスパルは、ふと風上に顔を向けて、匂いに注意した。
その鼻先が黒ずんで、尖る。*]
5人目、ゾラント使節団顧問 クレステッド が参加しました。
ゾラント使節団顧問 クレステッドは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
[クロイツェンフェル家はアーケシアの中でも指折りの、魔法使いの家系である。一族の中から幾人も魔法使いを輩出しており、国の要職に就く者も多い。
当代の嫡男として生まれたクレステッドもまた幼い頃から魔法の才を発揮して、将来を嘱望されていた。
6歳で魔法の基礎を修め、10歳でそこらの魔法使いよりも高度な魔法を操るなど、周囲の期待に違わず才能を伸ばしていたのだが、15歳の時に突如として失踪した。
『限界が見えた。生体魔法は俺には合わない。』
そんな書き置きひとつ残して、姿を消したのだ。]
[失踪から5年。
必死の捜索にもかかわらず見つからなかった彼が現れる。
ゾラントの魔法省に所属する、物体魔法使いとしてだ。
5年の間、どこで何をしていたのか。
どうやって物体魔法を習得するに至ったのか。
全て謎のまま、ゾラント内で頭角を現していった。]
[そして今日。]
二国間の融和が成る記念すべき日だ。
俺が登場するのは当然のこと。
…だが、連中のお守りは退屈でつまらんな。
いっそ、なにか起きれば良いのに。
よし。周辺の見回りに行ってこよう。
[顧問の役割とは関係ない理屈をつけて、森の中をふらふらと歩き始めた。**]
[途中までは街道を繋ぐ旅馬車を乗り継ぎ、適度に追跡し辛いルートを辿る。たまに遠回りを混ぜ込んで、目くらましも入れる。慣れたものだ。
そうしてたどり着いた国境にほど近い町。ゆっくりと見て回っても一日もあれば回りつくせるそこに、目的のものは見当たらなかった]
「以前はゾラントのものもたまには入ってきてたんだけどねぇ。最近はさっぱりだよ。和平がうまくいけばまた入ってくるかもしれないが……兄ちゃんが探してるみたいなのは、見たこともないねぇ」
[そんな太鼓判まで押されてしまった。念のために、そういうものがあれば優先して仕入れてもらえるように頼んではみたが、たぶん望み薄だろう。ここに長居する訳にもいかないから余計に]
うーん……あっち行かないと無理かなぁ。
[望むものを手に入れるためにも、和平交渉は頑張ってもらいたいところだ。
宿で作ってもらったサンドイッチのお弁当を片手に、会場と町の間辺りで休憩を取る。
卵と葉野菜と燻製されたハム。味付けは塩のみだけれど、大変にボリュームがあってよろしい。水筒に水を詰めてもらえるように頼んだら、サービスでお茶にしてもらえたので今日の昼食は大変に豪華だ]
ラッキーだったなぁ。いや、喜んだらダメかもだけど。
[ホクホクしながら素材感のあるサンドイッチをパクつく。町について、転んで擦り傷作った子どもを回復してやったら、偶然その子供が宿の子だったのだ。おかげでサービスしてもらえた。
あんまり目立つことはしたくないが、このくらいの回復なら探せばそう珍しいものではないだろう]
[本当はあっちの国にこっそり行って、さっと帰ってくるルートを探さないといけないのだが。食べてる時に難しいことを考えるのは消化によくないので、気分的にはピクニックみたいなものである]
なんかこう。観光、みたいな顔して会場って見に行っていいかな。ついでに抜け道でもあればいいなぁ。
[適当に見つけた少し開けた場所は野営地なのかもしれない。ちょうどいい感じで椅子になるよう倒木が置いてあるし、よくよく見れば焚火の跡なんかもある]
ゾラントの人を見かけて、いい人っぽかったら、事情を話してこういうの欲しいって言ったら、手に入ったりしないかな……ダメか。
[ゾラントはアーケシアよりも怖い。できれば近寄りたくないのが本音なのだが。
青年は生来やたらと魔力暴走を引き起こしやすい体質である。ゆえに魔力を遮断できるフードは青年の生命線といえる。その生命線が自国で手に入りにくいというのは困ったものだ]
あ──────……昼寝したい。
[緑は気持ちいいし、ピチュピチュいってるのがとても落ち着く。めんどくさいことを後回しにして、倒木に身を横たえればあっという間に眠くなってしまったのは仕方ないのである**]
/*
ぶっちゃけ、今出てる設定以上のことはまだ考えてないな!
というか、このメンツの中で一人能天気だな?まぁいっかー、わりといつもそんな感じだしな!
[ 森の中を歩いていくと、歩いている人の姿を見つけた。>>19
ゾラント風の地位の高そうな服をしている。
供は連れていないが、道に迷っている気配でもなさそうだ。]
ご苦労様です。
[ 無難な挨拶をしておく。
カスパルが気になった匂いはこの人物のものではない。
かといって、知らぬ匂いでもなく、カスパルは躊躇いがちに足を止めた。**]
ん……くぁぁ……
[調度品というものが置かれていない殺風景な部屋の中、固くとも清潔なベッドの上。
男は寝転がったまま、欠伸と共に天井に向けて両手を組んで腕を伸ばした]
あー……"活性化"しちゃってるなぁ。
[手のひらに天を求めれば、視界に映り込むのは天に向かう鈍色のアカントス。
両腕を走る鉱物製の唐草に、男は大きく息を吐いた。
──あっちに向かうまでにはなんとかしたいけど、なんとかなるかなぁ
身に付ける衣装の袖は長いが、袖口から金属が見えてしまうのはよろしくない]
[
──やっとここまでこぎ着けたんだ。
暗い坑道の中、奴隷頭と捨てられ貴族と
皮肉にもその身を堕とす為に刻まれた刺青の毒を媒介に、魔力の行使をものにし、捨てられ貴族を旗頭とし彼の親から街の実を奪った。
だから今度は混血であることを盾に"赤錆の街を中立地とする"という名を手に入れたい。
鉱毒持ちを"混血の奴隷"から"新たな魔術形態を持つ集団"として認めさせ、
混血という特性上、一国にアドバンテージを取らせれば要らぬ争いが起きかねないからこその中立地。
鉱毒の弱毒化、弱体化を犠牲に紋様の制御を容易にする為、少々時間を費やしたが、今和平がなるのならその時間は正しく費やすものだったのだろう]
[
──やっとここまでこぎ着けたんだ。
暗い坑道の中、奴隷頭と捨てられ貴族と帳簿係ローランドの3人が、鳥より安く買い叩かれたあの日から。
皮肉にもその身を堕とす為に刻まれた刺青の毒を媒介に、魔力の行使をものにし、捨てられ貴族を旗頭とし彼の親から街の実を奪った。
だから今度は混血であることを盾に"赤錆の街を中立地とする"という名を手に入れたい。
鉱毒持ちを"混血の奴隷"から"新たな魔術形態を持つ集団"として認めさせ、
混血という特性上、一国にアドバンテージを取らせれば要らぬ争いが起きかねないからこその中立地。
鉱毒の弱毒化、弱体化を犠牲に紋様の制御を容易にする為、少々時間を費やしたが、今和平がなるのならその時間は正しく費やすものだったのだろう]
[だからこそ、ここで躓きたくはない]
んー……
[男はぎゅうっと目を閉じ、腕を覆う唐草へと意識を向けた。
ちょうどよく窓の外からピチュピチュと鳥のさえずりが聞こえてくる。
──本当に、ちょうど、いい……
男の集中に応えるように鈍色の唐草はその腕から背へ流れるように集束し、最も古い鉱毒で刻まれた鳥の図へと絡み付く。
背中の鳥をくびり殺しても、窓の外の鳥の声は止むことがなかったが、それでも唐草は満足したらしい。
男の目からは見えない唐草であるが、今頃はおそらく背の中で仕留めた鳥を啄んでいることだろう]
──ふぅ
[
まあ、今はそれよりも]
…………ぃたい
[鳥の絵図を啄むということは、男の背もまた啄まれているのである。なので痛い。
普段はつねられる程度であるのだが、緊張からか力加減を誤ったらしい。だから痛い。
出来ているのは小さな生傷程度だろうけれど、布で擦れると結構痛い]
止血してもヒリヒリしそうだなぁ……
[自業自得であるけれど、溜め息を吐かずにはいられない]
[血が止まったら軽く身体を拭いて、なにかを腹におさめようなんて]
……焼き鳥、食べたいな。
あるよね屋台。
[鳥は嫌いであるけれど食える鳥は別物だと、男は未だ囀ずる鳥がいる窓の外へと目を向けるのだった**]
???
[よく分からない状況に首を傾げる。いやのんきに傾げてられないのだが。
目が覚めたら、なんか周りを取り囲まれていた。何故だ。会場に近寄り過ぎたら怒られただろうが、ここならまだ安全圏だった筈だ。力がバレて捕まりかけたことは幾度もあるが、力さえバレなければ大丈夫だった筈なのに。]
えーと……誰?なんか用?
[とりあえず聞いてみるけれど、返ってくるのは馬鹿にしたような笑いだ。
あ、ダメなやつだこれ。
逃げられるものなら逃げたいが、生憎青年の能力は回復魔法に特化していて他にできることがある訳ではないのである]
[実際に捕まってみて分かったのは、青年の力がバレた訳ではないらしい。それだけが救いだろうか。まぁなんか奴隷商とか男娼とかいう単語を聞くにあんまりいい状況ではないのは確かだが、戦争地域に放り込まれるのとどちらがマシか……うん?マシかな、それ?
あと男の言葉の言い回しを聞くに、アーケシアの人間ではないようだ。多分ゾラント?ゾラントの国境地帯にいたし、ゾラントなのだろう。怖い国である]
ゾラント側には行きたかったけど、こういうかたちじゃなかったんだよなぁぁぁぁぁ。
[後ろ手に縛られて森の中を歩かされ、溜息と共に吐き出すとよかったじゃねぇかと笑われた。笑い事ではない。]
でさぁ。魔力遮断の布とか手に入んない?俺、あれ欲しいんだよねぇ。
[普通に話しかけたのに黙られたのはなんでだろうか。でもなんだかんだで移動中は暇だったんだろう、入手が割と大変そうなのは教えて貰えた。ついでにそういうのが欲しいなら奴隷よりは男娼の方がいいか?という空気になりかけるのだが。嫌お断る。]
俺、上司とかいるの向かないよ?
[人買いに納得された。解せぬ。
移動は森の中を、砦とは違うルートがあるらしい。ザルすぎないかな。まぁそんな感じで、意図せぬながら国境を越えて、今日はゾラント側に一番近い町近くで野宿するつもりのようだ。
逃げるならそのタイミングだろう。特に抵抗もせずに捕まった青年に油断している今がチャンスの筈だ。たぶん**]
[森の中にも警備の兵があちらこちらにいて邪魔だったので、砦から少し離れた場所をそぞろ歩く。
さすがにこの辺りなら誰もいないだろうと思ったが、うっかり人影と行き会った。>>24
身なりからしてアーレシアの森林警備部隊だろう。
鼻先が黒く見えるのは錯覚か、と目をこらしたところで、相手の顔が記憶と繋がった。]
そこにいるのは、我が友カスパルではないか?
なんだ。まだ人間をやっていたのか。
とうに狼か熊にでもなっているかと思っていたぞ。
[出奔する前の知り合いに会うのは覚悟していたが、これはまあ、珍しい部類の相手がいたものだ。*]
[ 随分と打ち解けた口調で呼びかけられた。>>35
もう10年かそこら会っていないというのに屈託のないことだ。
続く言葉に、手のひらで口の辺りを覆う。
犬の鼻面になっていると、いささか喋りづらいので戻しておいた。]
生憎と、まだです。
[ 猫にでもなって一日中、寝ていたい…とは度々、思うのだけれど、人間やめるほど今の生活は悪くない。]
[ 家柄も成績も抜群だったのに、出奔してしまった彼の方こそ、見た目はともかく、いろいろ変遷を経ていると思うのだが、どこまで聞いていいものか。]
クロ君──と今も呼んでいいいんですか。
[ そんな探りを入れてみた。*]
……え、嫌だけど。
[それは男が焼き鳥にありついてからどれくらい後の事だったか。
バターで練った芋粉を丸めて揚げた減量中の人間からしたら悪夢のような食べ物を包んでもらってホクホク顔の男の前に、見覚えのある馬車が停り──…中からはやはり見覚えのある青年が現れた。
こちらに怯えを見せつつも、男に馬車に乗るよう促す青年への返答が前述のものである]
[なにか言いたげ──…いや、怒鳴りたげに口をぱくぱくさせながらわなわな震えて首を上下させようとする青年の頭を、男は撫でるように抑えて]
君とはよい縁とも言えないんだし、
用件もわからずついていくわけないでしょ?
[さあ、用件を吐けと促した]
[そうして、軽い概要を耳にすれば、男は早々に馬車に乗り込み、さっさと出ようと護衛の青年を急かすのだった。
先程までとの態度の違いに、青年はポカンとしているのだが、男にとってはそんなものは知ったこっちゃないのである。
急ぎの用なら最初からそういえばいい]
今、国境跨いで誘拐って、それもう"黒"で扱っていいんじゃないかな?
[往来の安全に最大限配慮しつつ速度を上げた馬車の中、男は簡単な概要の詳細な内容を書面で受け取り、解決済みの誘拐事件に目を通しながら呟けば。
「それはそうですが──…」
そんなことはわかっていると、対面から声がかかった]
["誘拐事件が起きた"時点で国家間の感情は悪くなる。
せめて和平交渉が終わるまでは誘拐があった事自体を隠したい。
さらに言うなら、被害者を穏便にアーケシアに送り届けられればいいのだが。
隠蔽を選ぶ以上、加害者への処罰も追求も先送りになってしまう。
交渉が終わるまでとはいえ、誘拐被害者を加害者のある国に一人放り投げておくわけにもいかないのだ。
監視役、護衛役、そしてアーケシアに繋ぐ役として考えるなら、この街を治めるものが取れる手段の中で最善なのはおそらく──…]
うっわ、面倒くさい。
["最善"もそれを察してしまったのだろう。
ぐぬっと眉を寄せ、飾らぬ本音を漏らしてしまったのだが──…
馬車引く馬に、男のぼやきは届かない。
やがて男と青年を乗せた馬車は、街の門に併設された衛兵詰所に着くのであった**]
そうか。
犬にでもなっていたら飼ってみたかったが、残念だ。
[見下すでもからかうでもない、本気の口調で言う。]
しかし、君が本気で動物に化身していたら、
おそらく見抜けないだろうな。
人間の君と出会えて良かった。
[友と再会するのは想像よりも嬉しいものだなと、頬を緩めた。]
もちろんだとも。
君にそう呼ばれると、俺の心が浮き立つようだ。
元気そうで何より。
その格好、会議の警護か?
[愛称呼びは、10年の歳月を一気にゼロにする。
距離を探るような旧友の内心など知らず、屈託無く問うた。*]
[ 再会を嘉するクレステッドの言葉に、笑みを向ける。
彼が出奔した後、どんな人生を送ってきたか、知らない。
けれど、和平交渉の場にいて、こんな風に挨拶を交わせるのならば、彼も両国の親睦を望んでいるはずだと思った。
飼ってみたい云々はリップサービス(?)と取っておく。]
クロ君も、才能を活かせる場を見出したようで何より。
ああ、警邏中です。
問題があれば、知らせてください。
[ 仕事の話に律儀に答えておく。
クレステッドが単独でこの場にいること自体、いくらか謎であるが。]
まだ見廻りたいところがあるので、また。
運が良ければ、会談の後で、また話せる時間があるでしょう。*
6人目、呪術師 ベルガマスコ が参加しました。
呪術師 ベルガマスコは、人狼 を希望しました(他の人には見えません)。
― 森の奥 ―
けしからん。けしからん。けしからん。
アーケシアとゾラントが融和だと?
あのような凡愚共の国は、死ぬまで殺し合えば良いのだ。
儂に魔法の力は無いなどと愚弄した連中等、全て滅び絶えてしまえ。
[うっそうと茂る木々の葉で幾重にも日光が遮られる森の奥、茨の棘に囲まれた薄暗い場所に、奇妙でいびつな祭壇が築かれている。
祭壇の前にずっしりと座るのは、体中に重たげな装身具を身につけた男。
呪詛と呪言と恨み言を尽きることなく呟き、合間に目の前の火へ怪しげな物品を投げ込んでいる。
ひとつ投げ込まれるたびに煙が不穏な色に染まるが、奇妙なことに煙は空へ昇らず、地を這うように広がっていた。*]
村の設定が変更されました。
邪悪な呪術士ベルガマスコが、交渉を決裂させんと、呪詛の力で会談の場に魔空間を召喚しようとしています。>>46
この邪悪の元凶を倒さない限り、悪影響は両国に広がるでしょう。
遺跡とその周囲が、危険な罠やモンスターが待ち構えるダンジョンと化す中、君たちはどう行動し、何を想うのでしょうか──
/*
定時(本日23時)開始にセットしました。
邪悪な呪術により、周囲は魔空間と化してゆきます。
トラップやモンスターなど、適宜、演出してください。
呪術士を倒しても構いませんが、魔界化した世界が元の状態に戻るのはエピローグになってからです。
それでは、またとない物語をつづりましょう。
ふふ。俺も周辺を見回ってみたが、異常はなかったぞ。
[胸を張って言うが、だいたいは そぞろ歩いていただけだ。
異常があるというなら、会談ももうすぐだというのにどこかほっつき歩いている奴がいると気付いた、顧問団の連中の方だろう。]
ああ。酒の一杯でも飲めることを期待しておく。
会談がうまく運べば、晩餐会にでもなるだろう。
君は警備かもしれないが、
なに。抜け出してくるのは得意だ。
[退屈な晩餐会など抜け出して会いに来ると約束して、彼と別れる。*]
[青年は今現在衛兵詰所でぼんやりしていた。
誘拐されたとはいえ光の速さで解放され、特に酷い目に遭うこともなく目的であった隣国に入り込めたのである。ラッキーとしかいえない。せっかくだからちょっと外を見てきていい?と聞いてみたけれど、何やら色々言っていたが端的にいうとダメということだろう。
彼をこの町の外まで連れてきた誘拐犯達はどこかに軟禁されているらしく、姿は見えない]
あの人たち、どうなるんです?
[なんだかんだお喋りしていたし、彼らが殺されてしまったりするのはなんだか寝覚めが悪い。なんせ彼らが捕まったのは、町が視界に入る位置で野宿という段になり、保存食を渡されたのだが。
せっかくだから美味しいものが食べたいと主張しまくったら、一人町まで何か買いにいった先で捕まった、という経緯だったりしたので。え、これ悪くないよね?]
あのー。いつまでここにいれば……?あ、勝手に自分で帰るので!放っといてくれて大丈夫だよ!
[最初は緊張もしていたが、放っておかれすぎてもはや退屈である。
窓から逃げられないかなぁ、なんて視線を動かしたら護衛という名の監視役なのだろう、すすっと場所を移動して窓近くに立たれた]
はぁ……
[せっかくここまで来れたのに、当初の目的は果たせないようだ。天井を見上げて息を吐く。せめて時間を潰せるものが欲しいな、なんて。のんきなことを考えつつ時間が過ぎていく。
どうしてここに留め置かれるのかが分からなかったけれど、それは誰かを待つ時間だったらしい。外で馬車の停まる音と話し声が聞こえる。
せめてなんで待たせるかの説明くらいしてくれてもよかったんじゃないだろうか。お腹もすいたし。
あれこれ怒ってもいい場面なんじゃないだろうか。ドアを見る目に、そんな不機嫌はちょっと乗っかっていただろう*]
情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新