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人里に身を潜めながら、夜毎人を喰らうという恐ろしい人狼。
幾つもの村を滅ぼしてきた狡猾な化け物の噂が、遂にこの地にも訪れた。
震え上がる者、馬鹿馬鹿しいと一笑に付す者、そして…。
様々な思惑を余所に、人々は話し合いのため集うのだった。
1人目、語り手 が参加しました。
語り手 は、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
村の設定が変更されました。
2人目、歴史家 ナイジェル が参加しました。
歴史家 ナイジェルは、銀狼 を希望しました(他の人には見えません)。
プラメージ王国に属するカーマルグ半島。
この地における騒乱は、海賊の襲来から始まった。
大規模な襲撃を受け、カーマルグ半島南端に位置するトルーンの町は海賊によって占拠される。
王国は町の奪還を支援するため、本来の住民に武器と訓練を与えた。
一方、海賊はトルーンの町を新たな拠点として活動を開始する。
交易船を襲撃された隣国の都市国家ゼファーは、すぐさま海賊討伐の軍を出した。
カーマルグ半島から海賊を放逐したゼファーは、そのままカーマルグ半島の領有を宣言。
プラメージ王国は遺憾の意を示したものの、ゼファーは軍を引かず、王国もまた軍を派遣する事態となった。
かくしてカーマルグ半島を舞台に、戦いの火蓋が切って落とされたのだった。
─── Nigel Buhler 『カーマルグ半島騒乱記』序章
大地に戦の傷痕を残そうとも、
歴史に名を残さずとも、
「 運命は、この手で引寄せる 」
─ ルー・ガルー戦記 第十一次戦役 開幕 ─
3人目、元首 カナン が参加しました。
元首 カナンは、囁き狂人 を希望しました(他の人には見えません)。
― ゼファー軍野営地 ―
[戦いを前にした活気が天幕の向こうから聞こえてくる。
具足で走り回る音。荷を運ぶ車輪の軋み。訓練を監督する隊長の怒鳴り声。剣と盾を打ち合わせる重い音。]
明日には出立できるか。
[テーブルの地図には進軍予定ルートが記されている。
今のところ、進軍に不安は無い。]
ならば、今夜は宴だな。
前祝だ。樽を開けよう。
[緊張感などとは無縁の顔で、ぐいと唇を上げて笑った**]
4人目、王国軍参謀 ギィ が参加しました。
王国軍参謀 ギィは、共鳴者 を希望しました(他の人には見えません)。
− プラメージ王国軍野営地 −
司令官殿の命に別状のないことを、この目で確認できて、安堵しました。
[ 後発隊として野営地に到着するや、腰を落ち着けもせずに野戦医院を訪れ、亡き父よりも年上の司令官をねぎらう。
戦闘は偶発的なものだったと聞いていた。
少なくとも、プラメージ王国にとっては。
義勇兵の訓練にあたっていた司令官は、海賊を一掃したゼファー軍に礼を言うつもりで出かけていったのだという。
それが、和気藹々の宴会になるどころか、「今後はゼファーがカーマルグを領有する」と宣言され驚き慌てて、数を頼みに、軍を引けと恫喝したところ、手痛い反撃を受けたということだ。]
どうぞ治療に専念なされよ。
カーマルグのことは、引き受けました。
[ 司令官は、年若い同胞に、「頼む」と短く応えた。]
ええ。あなたには、まだまだ国王陛下を支えていっていだきたい。
[ こうして王国軍の指揮権を委任されたギデオン・エルギーノスは、プラメージ国王の異母弟にあたる。
現在の肩書きは「参謀」に過ぎないが、必要とあらば、国王の代理としての権限を行使することも躊躇はしない。
だが、それを喧伝してゼファーを刺激するつもりはなかった。
ゼファー側の指揮官は元首──二人いるうちの若い方──だと報告を受けている。
それだけでも、相手の本気度は知れた。]
[ 異母兄とさして年の変わらない男が隣国の元首に初当選したと聞き、祝いの品を持参して表敬訪問をしたのも記憶に新しい。
牽引力とでも言えばいいのか、明らかに周囲とは異なるオーラを持った男だった。
世襲ではない、仲間の意思によって選ばれたリーダーというのはこういうものかと肌に感じた。
あの時は、正式に国王代理として赴いたから、彼も顔を合わせれば思い出すか。
それで怖じける相手でもなし、外交官以外の顔を見せるのも悪くない。
ちなみに、祝いの品として贈ったのは瑪瑙の封蝋印だった。
瀟洒な実用品といったところ。]
[ もっとも、書状を取り交わす予定は今のところ、ない。
もはや穏やかに話し合う段階は過ぎていると、腹を括っている。]
幸い、自分には女神の加護があると言われております。
良い知らせを持ち帰りましょう。
[ 力強く締め括って野戦医院を辞去する。
天幕の外は潮風が強い。**]
5人目、ゼファー軍 将軍 バルタザール が参加しました。
ゼファー軍 将軍 バルタザールは、囁き狂人 を希望しました(他の人には見えません)。
― ゼファー軍野営地 ―
戦勝の前祝の宴?
[ 伝令を担う少年兵の告げた言葉に、男は呆れた顔を隠しもせず、溜息を吐いた ]
......相変わらずだな、元首殿は。
[ 居心地悪そうに、しかし律儀に将軍の返答を待つ少年兵に、男は追い払うかの仕草で軽く手を振って見せる。 ]
分かった。顔は出す。
[ 少年兵は、一瞬、意外そうに目を見張ったが、すぐにその表情を安堵に変えてそそくさと退出していった。 ]
[ 彼が何を思ったかのおおよその予想はつく。
先の元首選挙でカナンと票を争った男は、勝利した元首との折り合いが良いとは決して思われていないのだ。
性格的にも元首が炎と例えられれば男は氷。気の合うはずも無い......と、 ]
宴を開くなら、その席で、先の戦闘で功を上げた者への褒賞を。ついでに懲罰を受けた者に恩赦を施してやれ。
[ 伝令兵の背を見送った後、男は密やかに、彼の好敵手に互いにしか通じぬコエを送る。 ]
[ 例え傷を負っても体の動く限り、敵に背を向けてはならないというのがゼファーの軍規だ。故にその軍規に則って男は一切の情状を斟酌せず懲罰を課した。
その兵達を赦せるのは元首であり総司令であるカナンだけなのだ。
次なる戦闘を目前としたこの時、元首による恩情を受ければ、兵士達の士気も上がるだろう。 ]
......俺が言うまでもないかもしれんがな。
[ 鋭く青灰の瞳を細め、低く呟いた男の唇は、ほんの僅か、弧を描いている** ]
6人目、王国軍部隊長 セルウィン が参加しました。
王国軍部隊長 セルウィンは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
― プラメージ王国軍野営地 ―
[セルウィン・アルニムが兵役に就いて2年と少しが経った頃。
新たに与えられた任務は、カーマルグ半島への派遣だった。
海賊に町を奪われた現地住民を支援し、いずれは半島を取り戻させる――
そのように概要が説明された後、セルウィンを含め幾人かの名が呼ばれた]
『――諸君らには今回の任務で一隊を任す。より一層励むように』
[上官の言葉に揃った声で返事をしながらも、内心の高揚で唇の端が持ち上がった。
ここで名が挙がった者は、上層部からの覚えがめでたいということに他ならないだろう]
[兵役を国政に加わるための好機と見る者もいる。セルウィンもその一人だった]
[そうして現地へ向かい、義勇兵への訓練に携わっていたものの、事態は一変する。
海賊を一掃したゼファー軍と司令官らの隊が戦闘となり、司令官が負傷した>>4。
彼らはどうやら、兵を引かず半島に居座るつもりらしい――ということは、司令官帰還後の慌ただしい中でも、兵士らまで伝わって来ていた]
まさか、ゼファー相手にやり合うのか?
[詳細な作戦はまだ知らされていないが、このまま退くということはあり得ないようにも思える。
敵がより強大な相手にすり替わったことに、セルウィンは内心で歯噛みした]
[野営地の兵士らはざわついていた。
中にやや年齢の合わない者、雰囲気の違う者がいるのは義勇兵だろう。
直前まで訓練を受けていた司令官が負傷して帰って来たことに、心配や不安が窺えた]
ちっ……。
[彼らを見遣りつつ、聞かれないように舌打ちする。
彼らにとっては故郷を取り戻すための戦いだ。
しかしこの地に縁のないセルウィンからすれば、重要なのは任務で実績を残すことである。
海賊でなくゼファーを相手取るとなれば、それはより困難な仕事となるだろう]
易々と"勝ち抜ける"って訳にはいかないみてぇだな。
[溜息をつきながら、到着したばかりの司令官代理から、何らかの指示が下されるのを待った*]
/*
こんばんは、毎度おなじみふかふかしたなまものです。
相変わらず不定期出現なので、星の欠片にしよっかなーとも思ったのですが、少人数だと、どこをどうつついても副官的動きをしちゃうみたいなので、もう最初から副官でいいんじゃない?!とか、そんなあばうとな副官ですごめんなさい。
なんとか元首殿を助けられるように頑張るのです。
7人目、王国軍指揮官 ベリアン が参加しました。
王国軍指揮官 ベリアンは、共鳴者 を希望しました(他の人には見えません)。
― プラメージ王国軍野営地 ―
騒がしいですね。
何か揉め事でも起きましたか?
[>>15義勇兵の集う中からさざ波のように広がる騒めきを察し顔を出したのは、部隊長たちの面子の確認のついでではあったが。
騒めきの中から聞こえた声に、今後についての不安を読み取れば微かな笑みを浮かべ]
そうですね…
可能性としては、否定しません。
ですが、今はまだ可能性としての話です。
仮に戦うことになるとしても、最善の道を選べるように私達も力を尽くします。
ですから貴方がたも、仮定に恐れるよりも、いざという時最善を尽くせるように身を休めて下さい。
よろしくお願いしますね。
[浮かべた笑みはそのままで周囲に視線を巡らせた後、踵を返した*]
− プラメージ王国軍野営地 −
[ 引かれてきた馬にまたがり、野営地を一巡りすることにする。
拠点の設営はほぼ終わっていたが、まだ足りないというように土塁を積んだり、逆茂木を増やしている者もいた。
精強なゼファー兵を恐れているのでもあろうし、何かすることがある方が落ち着くのだろう。
それでも、ざわつく気配は感じ取れる。>>15
王国兵は徴兵だから、元が職人であったり農民であったというのが見て取れることも多い。
殊に、義勇兵は装備が正規のものではなかったから、すぐに見分けがついた。
それらの兵が肩を並べて作業している様子に、同胞意識が育っているのを感じる。
元々、この兵らはゼファーと戦うために来たのではない。
沿岸を荒らす海賊を追い払うために駐留し、訓練を続けてきた者たちだ。
それが軍事国家ゼファーを相手にすることになって戸惑いもあるだろう。]
さて、いかに倍の兵数があるとはいえ、ゼファー軍と正面からぶつかりたくはないものだ。
義勇兵の中で、地理に明るい者と話がしたい。
干潟の水先案内ができる者もほしい。
[ 伝令を走らせつつ、]
ベリアン
[ どこにいようと届く"声"で呼びかけた。]
― ゼファー軍野営地 ―
[各所に遣った伝令が戻るより先に、コエが届く。
その内容に、唇は相似の弧を形作った。]
ああそうする。
おまえのことだ。
最初から織り込み済みだったんだろう?
[同じように返したコエは、実際の声よりも落ち着いて響く。]
[他人に届かぬコエの中では、若干本性が漏れる。
それを知るのは今のところ、彼くらいだろう。
お互い様だがな、とコエの先の顔を思う。*]
― プラメージ王国軍野営地 ―
はっ――ベリアン様!
[浮足立った一団の中に顔を出す者があった>>16。
それがかつてからその名を知っていた上官と気付けば、瞬時に姿勢を正す。
貴族としての社交の場で挨拶を交わしたこともあったが、この場での彼は軍の指揮官であり、ずっと上の立場にあった]
……そうだな、先回りして不安になるものでもないか。
[柔和に諭す声はこちらにも届き、セルウィンは考えを改めた。
最善を尽くせるように、との声に応えるよう、休息の場や日常業務へ戻ることを周囲へ促していく]
[途中、野営地を巡る蹄の音>>17に気付けば、足を止めて敬礼を向けた。
彼が今後の司令官となるのだろうか、などと考えていれば、しばらくして伝令が回り始める>>18。
現地の地理に詳しい者を求める内容であり、自身とは無関係であったが――幾人か心当たりは浮かんだ]
あいつ、今何してるんだ?
[義勇兵の中でも特に印象に残る者の姿を探るように、周囲を見渡した*]
8人目、ゼファー軍人 フェリクス が参加しました。
ゼファー軍人 フェリクスは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
― ゼファー軍野営地 ―
やぁれやれ、賑やかしいことで。
[伝えられた前祝の話に、最初に口をついたのはこんな一言だった]
あー、でもまぁ、悪くないねぇ。
そーゆーのがあると、オジサンもちょっとはやる気出るし。
[さらっと言った言葉に、ちょっとですか、という突っ込みが即入る。
それに、うん、と頷き返す姿には悪びれる様子など全くない]
さて、そういう事ならやる事ちゃっちゃっとやっちゃおうかねぇ。
[よいせ、と気だるげな掛け声とともに立ち上がった男が向かうのは、先の戦いの『おさらい』と称した戦闘訓練をさせている部下の所。
実戦で気づいた事を再確認させる目的で行うその仕上がりを確かめるのは、重要ながらも手間がかかる仕事の一つと認識していた。*]
― プラメージ王国軍野営地 ―
[見渡した顔の中には見知ったものも在りはしたが、こちらから声はかけず。
>>21姿勢を正して周囲にも声かけをするその様子だけを目に留めて、あちらは彼に任せても大丈夫そうかと視線を外す。
さざめきを起こした程の不安は己の言葉でどれ程抑えられたかもしれぬが、これ以上に言葉を重ねるは愚だと判じてこの場を去ろうとした。
聲が届いたのは、その刹那]
どうした、ギィ。
司令官殿に無茶振りでもされたか?
[一旦足を止め、どこに在ろうと届く聲を先に返した*]
[プラメージ王国の軍を追い返したのは、つい先日のことだ。
先方の将は半島を取り戻した気になっていたようだが、認識が間違いだと身をもって思い知ったことだろう。
カーマルグは肥えた土地だ。
この地で産する作物があれば、ゼファーは豊かになる。
豊かになれば、…。]
[思考を打ち切って天幕を出た。
行き会う兵たちの敬礼に笑顔で応じる。]
明日には出るぞ。
次に酒が飲めるのは、向こうの陣地跡でだ。
三日かそこらは飲めないのは覚悟しておけよ。
[自信に満ちた言葉と態度。戦場で見せる豪胆さ。
それが若い連中の心を掴み、元首に押し上げた源泉だ。
多少の放言も愛嬌のうちだろう。
三日で王国の軍を追い払う、などというのは。]
[野営地の広場へ向かう途中、訓練に励む部隊の横を通りかかる。
その横に目立つ髪色を見かけて声を掛けた。]
珍しく精が出ているな、フェリクス。
明日は雨になるか?
[年上のこの男には、バルタを通じて縁がある。
バルタが稽古をつけてもらっているところへ、混ぜろと突撃していったのが最初だ。確か。
なにしろあの頃は、腕の立つ相手には誰彼構わず挑んでいたのだった。*]
はっ!?
[司令官代理より声を掛けられ>>25、敬礼の姿勢を固くした。
社交の場で顔を合わせることもあったろうが、向こうがこちらの名を把握しているとまでは思っていなかった。
あちらの思考まで気を回すには至らず、硬直した姿勢のまま問われたままを答える]
軽装歩兵隊であります!
[短槍、盾等を装備するが、鎧を含めいずれも取り回しが軽いものを装備するのが自身の隊の特徴だった*]
[この聲の主は何かと人目を引きやすい。
この場に居れば自ずと見つけられるだろうと足を止め再度視線を巡らせば、先ほど視界に入れた青年に近づく馬上の存在は容易く見つかって]
半々だ。お前に振られた無茶はもれなく俺にも回ってくるからな。
[>>26返る”声”に返す響きはシンプル。
続く軽口めいたそれにも、薄く笑みを浮かべたままで]
口説き文句にしては陳腐だな。
まぁ良い、少し顔を動かせばすぐに見えるぞ。
[自分からは動くことなく、ギィの視線がこちらを捕らえるのを待つ事にした*]
はいそこの組ー、いまの動きもう一周ねー。
……理由? 打ち合いながら考えなさーい。
実地じゃ誰も教えてくれない、って、覚えてきたとこでしょー?
[対になって打ち合う兵の一組に、指導なんだか違うんだかわからない言葉を投げていた所に届いた声。>>29
振り返った先、見えた姿に気持ち、居住まいを正して一礼した]
これは元首殿。
いや、お楽しみがありますよ、ってお知らせもありましたしねぇ。
なら、ちゃっちゃっとやる事やっちまった方が色々と楽だろうと思いまして。
[礼の後、返す口調は軽いもの]
まぁ、それで雨を呼んだら申し訳ない、という事でひとつ。
オジサンやっちまった、で済ませていただけると助かります。
[そんな冗句が出てしまうのも、調練時代の縁があるが故の事。*]
[ギィ達の会話までは聞こえないが、表情は良く見える。
>>30緊張がこちらまで伝わるようなセルウィンの様子に、何を話しているのやら、と胸の内だけで呟いた後]
やっぱりか。お前、俺を便利屋か何かと勘違いしてないか。
[互いの立場を考えれば不敬としか言い様の無い言葉遣いで軽口を返して。
待っていろという言葉には、軽く笑みを深めた後]
そう急くなよ、まだ夜は長いんだ。
俺に浮気してないで、今は目の前の相手に集中しとけ。
[言外に、動くつもりは無いから慌てなくていいと返し、近くの壁に身体を預けた**]
なるほどな。
それなら確かに、さっさと済ませたほうがいい。
今日は3樽までしか開けさせないつもりだからな。
遅くなると飲みそびれるかもな。
[相手の口調が軽かろうと重かろうと基本的に態度は変わらないのだが、それでも気安さが滲むのはそれなりに気心知れた相手だからだろう。]
明日雨になったら、フェリクス雨と記録に付けておこう。
風読みの見立てじゃ、残念ながら晴れだがな。
[冗句に冗句で返し、邪魔したとばかりに手を挙げる。
彼の兵の見事な動きに、一度目を細めた。**]
義勇兵を――ですか。
[ギデオン>>34の問いに即答は出来ず、少し間を置く。
早期派遣された自分たちの隊は、義勇兵と長く関わって来た隊でもある。
見知った顔、彼らの訓練の仕上がりを思い浮かべて]
賛成いたします。
彼らとは共に訓練したこともあり、動きを合わせやすいでしょう。
装備の重量も近しいですし。
[武器は使いやすさ重視でやや雑多ではあるが、"揃える"よりは"動きやすさ"を重視した隊ゆえそこは問題ないだろう]
ただ、懸念はあります。
海賊ではなく他国の軍と向き合うとなると……。
彼らも我々も、心構えを保っていられるか、と。
[先に感じていた不安を、司令官代理へ向けて零す。
混成軍なら尚更、綻びが生じやすい部分であろうと思えた**]
自分用設定メモ
・祖父は勇士として知られている。(バルタの祖父の友人?)
・父は身体が弱かったが手先は器用で、金細工をいくつか残している。
・父は敵前逃亡(要理由)の罪で共同体から村八分に。まもなく死亡。
・母は貧困の中で病を得て死亡。
・孤児となった4歳ごろに共同体に入るが、年上の子らから臆病者の息子といじめられる。
・この頃の呼び名はカナン・オルファヌス(孤児)
・7歳ごろ、祖父の友人から父の金細工を渡され、細工の精緻さに驚く。
・「どうしてこれほど見事なものを作り出す父が、戦いができなかったという理由だけで全否定されねばならないのか。」
・この国を変えなければならないと、元首を志す。
・豊かになれば生活に余裕が出て細工物の需要も出る。父のような人間の価値も見直されるだろう。
/*
長すぎると怒られるかと思ったが、そうでもなかった。
まだ微妙にエンジン掛かってないな。気合を入れねば。
カレルが入ったらミヒャエルも投入…と思ったがゼファー側は全員入ったし、さっさと放り込んでもいいか。
暇な日中に…と思ったけれど明日は日中暇じゃなかった。
― ゼファー軍野営地 ―
さて、俺は軍規のとおりに処遇したまでだが?
[ カナンから返されたコエの調子に>>19やはりかと思いつつ、澄まして応じるのは最早戯言に近い。折り込み済みであることも、あちらに折り込み済みなのだろうと、指摘したところで意味はないからだ。
男は氷の冷徹を持って兵を引き締め、彼は炎の熱で兵を率いる。
けれど、ただ無軌道に燃え上がるだけの炎に、本当に人心を掌握する力があるはずはないのだ、と、幾人の人間が気づいているか。 ]
おやおや、それじゃあ、急がないとですねぇ。
[飲みそびれるかも、という言葉>>37にほんの一瞬、真顔になったものの。
変化は一瞬、返された冗句にすぐに表情はどこかお気楽なものへと戻り]
そんな形で記録に残ったら、ご先祖に怒られそうなんで、風読み殿の見立てが当たることを期待してますよ。
[そんな風にさらりと返すのはやはり、気心しれるが故の事。**]
存外、敵には理解されているかもしれないな。
[ 手元には斥候が齎したプラメージ王国軍に関する情報をまとめた覚書がある。先日、呑気にゼファー軍の只中に乗り込んで来た挙句敗走した司令官は、そのまま野戦医院送りとなったらしい。
しかし、司令官を失った筈の王国軍に、そのまま引き上げる様子はないという。 ]
司令官に代わる存在が居る、ということか。
[ それが、誰か、までは、無論斥候の報告からは分からない。が、司令官の敗走で少なからず動揺しているであろう王国軍を纏める力のある人物とあれば、油断は出来ないだろう。 ]
豊かな国は人材も豊かというわけかな。
[ ふと思い出したのは、元首改選の折、国王代理として表敬訪問してきた青年貴族の姿。>>7
穏やかな顔の裏に隙無く鋭い爪と牙を隠す類の男、敵に回せば面倒な相手だと、一目見て得た印象は、今も鮮明だった。 ]
[ やがて覚書を丸めて懐に入れると、男は天幕を出た。 ]
斥候に出た小隊の隊長に、宴の後にでも、私の元へ来るよう伝えろ。
[ 天幕の外で見張りをしていた兵に、伝令を命じ、そのまま野営地を横切る。
男の歩みは、急いては見えないのにまるで駆け抜けるかのように速く、気づいて敬礼した兵にも、漏れなく翻ったマントだけが目に残るという有様だ。 ]
フェリクス?
[ その歩みが緩んだのは、どうやら若年兵の訓練中らしきフェリクスと、彼に声をかけたカナンの姿が目に止まった時>>29 ]
.........
[ 視線が迷うように彷徨ったのは、ほんの数刻。次の瞬間には二人から視線を逸らして再び野営地をすり抜けるように歩み出す。
向かうのは食料を備蓄管理している天幕の一つ。 ]
それは、宴に出す酒樽か?毒味はしたな?
[ 料理番の奴隷が頷くのを見てから、傍に置かれた木の碗を取り、自ら樽の酒を汲む ]
私はゆっくり宴で飲む程暇ではないからな、ここで先に頂く。
[ 元首より先に、と、豪語するかのごとき行動に、料理番も周囲の兵も、落ち着かなげな様子を見せたが、強く止める勇気のある者も無いようで、男は滞りなく、二度目の毒味を完了させた。** ]
/*
なんで毒味とかしてるかというとですね、カナンさん、国内に敵が多そうなんだもの!うちのオジさんとか絶対暗殺狙っとるで。
(ちなみに、実はこのこもじゃっかんあぶない)
9人目、トルーンの民 カレル が参加しました。
トルーンの民 カレルは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
― プラメージ王国軍野営地 ―
……まさか国同士の争いになっちゃうなんてね。
[野営地の設営が終わりに近付く中、カレルは義勇兵の仲間と物資の運搬を手伝いながら話をしていた。
占拠された故郷を海賊から取り戻すはずだったのに、随分と大事になってしまった、と思っているのは皆同じのようだ]
「ゼファーって軍事国家だろ?
俺らが戦って勝てる相手なんかな…」
だけど、戦わないとトルーンは取り戻せないよ。
海賊相手じゃないから僕らは降りますー、なんてこと出来るわけないだろ。
一年早まったけど、折角戦い方を教えてもらったんだ。
皆が降りても僕はやるよ。
[真面目な顔でそう言えば、周りから「降りるわけねーだろ」「お前ばっか良いカッコさせるかよ」などなど声が上がり、肩を組まれたり頭をわしゃわしゃ撫でまくられたりした。
同年代の仲間達とはいつもこんな感じだ。
そうしてじゃれあっていると、「早く持って来い」なんて年上の仲間に叱られる。
不安はあれども、義勇兵の中にはカレルのように意気を上げる者達もいた]
[義勇兵はカレルを含む歳若い若年層と、働き盛りの青年層、老いて尚盛んな壮年層に分かれており、トルーンで農業や漁業、林業や物作りの仕事など、力仕事に優れる者や商業や学業などを生業とする者達で構成されていた。
青年層や壮年層の者達には兵役を終えた者達も多く、武器を扱うに慣れた者達も多かったことだろう。
カレルは農業を生業としており、自然と培われた基礎体力には自信があった。
武器の覚えもめでたく、剣と腕に取り付ける小さめの盾を扱うに至る。
義勇兵はそんな体力自慢が多く集まっていた]
[物資の運搬を終え、カレル達は一息つく]
この後どうするんだっけ?
「休めるようなら休息しとけ、って回ってきたぞ」
そっか、そんじゃあ皆休息に ────
「あ、カレルは別。
おやっさん達と合流して」
ええー……なんで僕だけ休息じゃないの…。
「それはお前が俺達のリーダーだから」
「我らがリーダーの務めを果たしてこーい」
面倒事押し付けただけだよね!?
[仲間とそんなやり取りをした後、渋々といった態でカレルは仲間と別行動に。
途中、青年層と壮年層の代表と合流し、連れられる形で移動を始めた]
どこに行くの?
何にも聞いてないんだけど。
「お偉方から呼び出しがかかった。
ここらの地理に明るい者を探してるとよ」
ぅえっ、お偉いさんに会いに行くの!?
緊張するなぁ。
[何をしに行くのかを聞き、カレルは背筋を伸ばす。
訓練を直接指導してくれた者達とはかなり打ち解けたものの、上の人達となるとそうも行かない。
ましてや総指揮は交代しており、今から会いに行くのは初めて顔を合わせることになる相手だ。
如何にカレルが肝が座っているとしても、緊張は免れず、隠しえなかった。
緊張の面持ちのまま、カレルと二人の義勇兵は呼び出された場所へと赴く**]
/*
どうも、龍猫です。
うっかり寝てしまってこんな時間に入村です。
今回は末端でわちゃわちゃする予定で星の欠片です。
嘘、トルーンの民やりたかっただけ!!
でもわちゃわちゃする。
まぁでもただの末端だとセルウィン以外と接点作るの難しそうだったので、若年層の中心てことにはした。
早速会いにいけそうでやっほい(わちゃわちゃ
/*
多分トルーンの民埋めてくる辺りで中身割れてる気はするんだよね……。
あと「推し:タクマ」発言(
周りの方々は
ギデオン:えんじゅさん
ベリアン:なであさん
セルウィン:鈴掛さん
カナン:ねこみちさん
バルタザール:ふかさん
フェリクス:くろねこさん
かなって思ってる。
くろねこさんは間違い無い。でも珍しいなおっさん。
ふかさんもあの持ち上げっぷりはバルタザールでしょ。
なであさんは別口で「初参加でも副官希望しても良いのかな…?」って話をしたので多分副官(
良いんだよ、俺も初参加で副官で、英雄落ちて取り纏めやったから!!!
楽しかった。
/*
さて、寝よう3時だw
ちらほらNPCに名前つけなきゃならん気がするのだが……つけないで流したいなぁ(
まぁもちもち考えてはおこう。
10人目、ゼファー軍小隊長 ミヒャエル が参加しました。
ゼファー軍小隊長 ミヒャエルは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
― ゼファー軍野営地 ―
元首サマにかんぱーい!
でもってオレたちにかんぱーい!
[仲間と言ったほうがいいような部下たちと一緒に、立て続けに二度杯を干す。三杯目に取り掛かろうとするも、陶瓶の中身は空に近い。]
今日はこれだけかー。
ちぇ。それならもっと大事に飲むんだった。
[名残惜しく杯を傾けて、落ちてくる雫を舌で受ける。
そんなところへ伝令が走ってきた。]
探した?悪い悪い。
で、なに?
バルタ・ザール閣下が呼んでる?
げぇっ。あのひと苦手なんだよなー。
[ともかく伝えたぞと伝令は去って行く。
やれやれと首を振って、立ち上がった。]
じゃ、ちょっくら行ってくる。
なんだろなー。怒られるんじゃなきゃいいけどなー。
[部下たちのからかいと励ましの言葉を受けながら、将軍の天幕へと向かった。**]
もうひとつ、貴官の懸念についてだが、
「誰を相手に戦うか」、ではなく、「誰と一緒に戦うか」
それを心に留めておいてほしい。
刃を向ける相手が何者であろうと、隣にいるのは苦楽をともにしてきた仲間だ。
助け合って困難に打ち勝つために、自分が何をすればいいか、考えてみてくれ。
[ そんな課題を託しておく。]
自分の言葉で語ることのできる人間は頼もしい。
また、話をする機会を作ろう、アルニム隊長。
[ 好意のこもった呼びかけで、話を切り上げる。]
戦略は、こちらで立てておく。
いつでも応じられるよう、準備を頼むぞ。
[一人離れて周囲を見るとは無しに見ていると、>>52数名の義勇兵の動きが目についた。
どうやらギィの元に向かっていく様だ]
(……混ぜるつもりか)
[早期に派遣された隊もあるとはいえ、元々の土地勘に敵うものは無い。
義勇兵が入ることで奇襲を受けやすい場所などの予測も立てやすくなろう──それに。
当然だが王国軍は義勇兵の彼ら程半島に思い入れがある訳ではない。
義勇兵も自分達の土地が大切なだけで、王国に恩は感じれど忠誠までは持ち得まい。
違うものを重く思う同士を共にする事が好悪どちらに転ぶかは分からないが、試す価値は見いだせる]
[>>55ギィと自身の思考にズレは無さそうだと、現状知るよしは無いが。
どの道こちらに来る無茶振りで分かることにはなるだろうと、軽く目を閉じて]
……しかし。
あの問題児が変われば変わるもんだ。
[く、と喉の奥で押し殺した笑いは、どこまで届いたものか]
[王弟との出会いは、もう16年も前になる。
母と引き離され、見知らぬ女性と対面したと思えば拒絶され、あれよという間に神殿へと引き渡されて。
そんな状況だ、厄介払いをされたのだろうなという自覚はすぐに出来た。
幸いというかあまり子供らしくなかった己は、現状を嘆いた所で意味は無いとも分かってしまって。
学べる事は全て学んでとっとと出ていくか、そんな思考で5年の月日を経たある日]
……くそ。
[その日は、あまり良い日ではなかった。
朝から年上の言いがかりを受けて、捨て子呼ばわりされて。
子供らしく泣くなんて可愛げは無かったけれど、誰かに泣きつきたい気持ちは確かにあって。
神殿の中幾つもある神の像、中でも母が信仰していた神の下、母に歌ってもらった子守歌の旋律を草笛で奏でることで気を落ち着かせようと]
[したのだが]
……………なんだ?
[どこからか騒々しい声が聞こえてきて、顔を上げた。
その目に飛び込んできたのは、赤い髪。
第一声は何だったか、頭の中に響くようなその声はまるで神の天啓のようにも思えたものだ。
ただ、その声の主は見知らぬ相手ではあったから]
まずは名乗れ。
礼儀も知らん者と話す口は無い。
[そんな言葉を言い放った自分の方こそ無礼だとは承知の上で、見返した。
我がことながら、よく手打ちにされなかったものだ。
まぁ、この年になるまで変わらぬ付き合いを続ける王弟の方も大概だが。
そんなことを思いながら、そろそろこちらに鉢が回ってきそうかと壁から背を離した**]
― プラメージ王国軍野営地 ―
[自身が口にした懸念に対し、司令官代理からはそれを晴らすための言葉が丁寧に紡がれた>>55]
ええ……彼らの士気は、見習うべきものがありました。
確かに、相手が誰であれ諦められるものではないでしょうね。
[彼らの熱意はセルウィン自身も目の当たりにしてきたもので、大いに頷ける評価であった。
揺らぎを警戒すべきは兵役組の方かも知れぬと、自戒を込めて思う。
そして上官の作戦はそれらを見越してのものでもあろうか]
誰と一緒に戦うか……。
[その言葉>>56に、幾つか浮かぶ顔はある。
事態が動いてからはまだ直接に言葉を交わしてはいなかったが]
――はい。
隊を預かる者、義勇兵らの意志を助ける者として。
その言葉、肝に銘じます。
[緊張ではなく意志を示すためというように、もう一度姿勢を正す。
司令官代理から向けられたのは好意的な言葉>>57。
それを高揚と共に胸の内へ留めつつ、彼の言葉に短い返事を返した]
[そして話を切り上げた彼と別れるが、呼び出されギデオンの許へ向かう義勇兵>>52と擦れ違うことはあるだろうか*]
― 回想 ―
義勇兵の訓練……?
[カーマルグ半島へ赴いたセルウィンら軽装歩兵隊に言い渡された任務。
それがトルーンからの避難民へ武器を渡し、訓練を与えることだった。
自ら半島を取り戻すという彼らの意志は既に司令官へと伝わっており、司令官からの伝令によって、志願者は仮宿舎近くにある開けた場へ集められているという。
すぐにセルウィンらもその場へと向かい、顔合わせと相成った]
こいつらが、ね。
[集合の声を掛けるより先に、品定めのように志願者たちの様子を見た。
当然ながら、兵役組と比べ年齢にはばらつきがあり、年若い者から壮年まで見受けられた>>49。
兵役経験者もいるということで、彼らに対してはカンを取り戻させたり、体力の底上げが中心となるだろうか]
――集合!
[頃合いを見て、セルウィンは志願者たちへ向けて声を張る。
自身の隊へは密かに合図を送っていたこともあり、志願者の意識が完全にこちらを向く頃には、セルウィンの背後で整列を終えていた]
我々が諸君らへの訓練を担当する、プラメージ王国軍軽装歩兵隊である!
私が隊長のセルウィンだ。
訓練においては、私の指示に従ってもらうこととなる。
[訓示らしきものをするのは実はほとんど初めてなのだが、それなりに振る舞えるのは兵役前の"教育"の賜物か。
指導対象には自身よりずっと年上の者もいたが、臆しているように見られぬようぐっと胸を張った]
兵役経験済みの者なら、ある程度の訓練内容はわかっているだろう。
その者らには隊員と訓練を共にすることで、カンを取り戻してもらう。
未経験の者はいるか? いれば、前に出るように!
[呼び掛けに応じる者は幾人か。彼らの顔を一通り見渡した後]
――どうやら、それなりに体力自慢が集まっているようだな。
だが、これからお前たちがすることは農具や漁具を振るうことじゃない。
武器を取り敵に立ち向かうことだ!
[張り上げた声に合わせるように、自身の武器である短槍を手に取り前方へ向け構えた。
背後の隊員らも同様に動いたのだろう、空気の動きと金属の小さく鳴る音が伝わる]
相応の覚悟を決めてもらう。
もっとも――最初の敵は、我々が与える訓練メニューとなるだろうな。
[そこまでを言い切って、短槍を納めやや肩の力を抜く。
改めて義勇兵たちを見渡して]
質問があれば聞こう。なければすぐにでも訓練に取り掛かる。
[隊員たちが準備のために動き出す足音を聞きながら、セルウィンはしばしその場に留まった*]
/*
別にそこまでエラソーキャラになるつもりもなかったんだが。
昇格で浮ついてる+虚勢張っちゃったってことでひとつ。
しかしギィ様に声掛けられてウッキウキだったし、上官ポジションだとPCは勿論PLの目配りって大事だなーと。
そしてベリアン様は思ったより柔和だったけどそれだけでもないんだろうな。
英雄腹心の独特の通じ合いみたいなの、両陣営とも素敵。
[ミヒャエルは騎馬小隊の隊長である。
主な任務は斥候や伝令、奇襲強襲、攪乱などだ。
幼いころから馬の扱いが上手く、裸馬も易々と乗りこなした。
その腕を買われて、軍務に着いてから2年で小隊長だ。
よくもまあ、出世したものだと思う。
軍にはまだ父が現役でいるし名前も同じだから、よく小を付けて呼ばれる。
別に構わないけれど、いつかもっとでっかくなってやりたい。]
[バルタ・ザール将軍の所在を聞いて回って探し出す。
きちっと背筋を伸ばして敬礼した。]
斥候隊の小隊長、ミヒャエルです。
お呼びと聞きましたが、どんなご用でしょうか?
[せいいっぱいの敬語で尋ねた。]
/*
お、振ってくれてる。ありがたやー。
はてさて、最初はどう言う感じにしよかな。
今はセルウィン見かけたら「やっほー(手ぶんぶん」なノリにする予定(
− 過去 −>>60
[ 女神の加護がある、は誇張にしても、ギデオンの出生に女神が関わっているという噂は、以前からまことしやかに語られていた。
母は収穫祭の女神役を勤めた夜にギデオンを身篭ったのだという。
普段は清楚で口数も少なかった娘が、その日ばかりは闊達に、奔放に振る舞い、国王であった父を誘惑したと、問わず語りに聞いた。
豊穣の女神様が乗り移ったのだそうだ。本人から聞いたわけではないが。
そうして次の収穫期を迎える頃、生まれた男児の右腕には王と同じ色形のアザがあったため、王は赤子を女神と自分の子として承認した。
先祖が神だの精霊だのという話はいくらでも転がっているが、直接の親となると、どうかと思う。
まあ、国王の浮気相手は女神であったとしておいた方が、いろいろな問題を回避できるのだろうと、今では現実的な判断をするくらいの処世は覚えた。]
[ 以前、異母兄と酒を酌み交わした折に、「馴れ初めだけではない。おまえ自身が普通の子どもではなかったからな」と言われたことがある。
乳離れした後、王宮へ引き取られた女神の子は、なかなか言葉を覚えず、不意にいなくなっては予想もつかないところから発見されるといったことを繰り返したらしい。
ようやく言葉を発するようになったと思えば、天気や失せ物といった予言をして当てる。人には見えないものを指さしたりする。
「誰もが見惚れるくらい可愛い顔をしていたのだが…行動は常軌を逸していたな」と異母兄が言うからには、手に余る問題児だったのだろう。
それで、山深い神殿に修学のためという名目で送り込まれたのが12歳の頃だった。]
[ 誰かの嘆きのような草笛の音が導いた。
正確にその音をなぞって歌いながら、走り出した。
石造りの神殿の音響効果は絶妙だった。
そうして、太古の神々の像が見下ろす神殿の回廊で、自分はベリアンと出会い、殻は破られたのだ。
あの瞬間、世界に色と音が戻ったのを、今でも鮮明に思い出せる。
視線と同時に、魂の響きが伝わってきた。]
…ゆえに、我あり!
[ いきなり笑い出した少年を、伴の者は困惑顔に見た
が、気にはしなかった。
ここまで、そんな者たちがいたこと自体、気にしなかったのと同様。]
[ 呼びつけた斥候部隊の小隊長が姿を見せたのは、男が宴の席から抜け出し、天幕に戻る前だった。>>70
不在を知った後、そのまま待つ事をせず、探し回って来たものらしい。 ]
よく、見つけたな。
[ 氷血将軍は神出鬼没、気を抜けば背後に迫って心臓を凍らされる、などと、怪談のように兵士に噂される男を、探し出しただけでも、たいしたもの。という、感嘆が、男の口から音として出たのは珍事と言っていい。 ]
斥候の任、御苦労だった。
[ しかし、その珍事も一瞬の間に淡々とした事務的な声音に擦り変わる。 ]
しかし、当初の指示よりも深い位置まで偵察したな?あれは、お前の判断か?
[ 鋭い視線と共に為された問いは、或いは糾弾とも聞こえたか。 ]
― プラメージ王国野営地 ―
[予測通り、>>71王弟を乗せた馬はセルウィンから離れた。
こちらに来ると疑いすらしない様は周囲に何と思わせたやら]
何を仰いますやら。
ギデオン様に小突かれては流石に私も無事ではいられませんよ。
[投げかけられた挨拶に軽口めいた声を返す。
”声”とは違い、周囲へ向けると変わらぬ物言いは己が培った鎧の一つ。
差し伸べられた手に、こういう所は変わらないなと思いながら己の手を重ねて]
仰せの通りに。
[鞍の前に乗ったのは、ギィの言から先に目についた義勇兵達の元に行くだろうと中りをつけたから。
あの内の一人はよく目立つ金の髪をしていたから、見失う事もあるまいが*]
─ 過去 ─
[唐突に響いた、突拍子もない”声”。
見れば何がおかしいのか笑っている赤髪の男子。
こちらの困惑も物ともしない様子に、どこかおかしいのかとも思いはしたが。
まずは対話を、と不躾な投げかけはまた困惑を運ぶものだった]
名を…?
お前のか。
[何だこいつと思いながらまじまじと見つめる。
身につけているものは上等に見えるが、こいつも俺と同じ厄介払いだろうか。
そんなことを思いながら、やはり目を引く艶やかな赤に視線を向けて]
ティノス。
[血のように赤い、とは思ったが、そのままは流石に良い気はしないだろう。
ついでに長いからと、適当に縮めたそれを挙げてみる。
そちらの方が気を悪くするだろうかなんて思慮はまだ持ち得てはいなかった*]
― プラメージ王国軍野営地 ―
[移動の最中に見かけた、世話になった人物の姿>>64]
あ、セルウィンさーん!
[名を呼んで、セルウィンに対してぶんぶんと手を振る。
横から「寄り道するな」と進路を引き戻されたために駆け寄ることは出来なかったが、元気すぎるアピールにはなったことだろう。
今でこそ懐くような態だが、最初に会った頃はそれは緊張したものだ]
― 回想 ―
[収穫期に海賊が襲来するのは一種の天災 ───。
いつもならば森に避難し、海賊が引き上げるまでやり過ごしていたのだが、今年は様子が違った。
例年よりも早く、桁違いの規模で襲来した海賊は、あろうことかトルーンを占拠してしまった。
いつも通り森へと避難していたカレル達だったが、この結果にほとほと困り果てた]
[このままでは故郷へ戻れない ───]
[森に避難し続けることも困難であるため、トルーンの民達は最寄りの町まで避難することにした。
親戚のいる者はそれらを頼り、そうじゃない者達は町の郊外に立てられた仮宿舎に入ることになった。
そして、生活の援助と共にトルーンを取り戻す術を求めた。
その時派遣されたのが、セルウィンの部隊だったのである]
[集合場所である仮宿舎近くの開けた場所>>65。
様々な年齢層の義勇兵がそこには集まっていた]
訓練かぁ。
兵役の時って厳しかった?
死ぬ目に遭う?
[カレルより年上の者達は兵役経験があるため、どんな訓練となるかはある程度想定出来ているよう。
未経験であるカレルは事前情報を得ようとあちこち聞きまくっていた]
[そんな中でかかる鋭い号令>>66。
視線をやれば、一糸乱れぬ態で整列する部隊と、その長であろう青年の姿が遭った。
義勇兵はそれぞれの動き、それぞれの間隔で並び相対する]
へぇ〜……僕とあんまり歳変わらなそうなのに。
[ぽつ、と小さく呟き、隊長であると名乗ったセルウィンを見遣る。
彼が上に立ち、カレル達に訓練指導するようだ。
胸を張り立つ姿がとても凛々しい]
[兵役未経験者の有無を挙げられた時>>67、カレルはそれに倣い前へと出る。
人数としては200人程。
いずれも歳若い者達ばかりだ]
───── !!
[訓辞とも言える言葉は強くカレル達の意識に突き刺さる。
合わせて見せられた部隊の動き、武器の先端を向けられた時は正直生きた心地がしなかった。
若者達の誰もが息を飲んでいたことだろう。
それは敵を前にした時の疑似体験のようだった]
[部隊が一斉に動いた時の音は一つ。
全員が同時に動いたことの表れだ。
それだけで部隊の訓練精度が高いことが窺い知れる]
(覚悟……)
[彼らに並び立つとはいかずとも、敵を前にして戦うための力と心が必要だ。
今の自分達にはそのどちらも足りない。
そのための訓練を、彼らは行ってくれる。
最初の敵、と示された訓練メニューの話に、カレルは負けるものかと歯を食い縛った]
[突きつけられていた武器を納められ>>68、やや解放された心地になりながら一息つく。
質問があれば、と留まるセルウィンに、カレルは挙手をした]
質問、ってわけじゃないんですが……。
セルウィンさん、それに部隊の皆さんも。
僕らの願いを聞き入れてくれてありがとうございます。
訓練が厳しいものになることは承知の上です。
故郷を取り戻すための訓練、どうかよろしくお願いします。
[真面目な表情で紡ぎ、セルウィン達に対して深々と頭を下げる。
他の義勇兵もそれに倣い、皆彼らに頭を下げた。
数秒続けた後、カレル達は頭を上げる]
何から始めますか?
どんな訓練でも耐えてみせますよ。
[「ね、皆」と周りを振り返れば、威勢の良い声が返って来た。
皆、やる気満々である*]
村の設定が変更されました。
/*
さて、土地勘、土地勘な……。
PCはあるはずだが、PLがそれをきちんと表現出来るかどうか(
干潟はちょっと調べておこう。
は、え、あ、ありがとうございます。
[天幕の前で捕まえた将軍に、褒められた。>>77
ぽかんと口が空いたのは許されると思いたい。
身内の誰も、氷血将軍に褒められたなんて聞いたことがないぞ。
けれども、それも、たぶん錯覚だったんだろう。そうに違いない。
鋭い視線に文字通り身も凍る思いで、胸がそっくり返るほどに背を伸ばした。]
そ、そうです!
オレ、じゃなくて、わたしの判断です!
ええと、向こうも大慌てだったし、
イケる、って思ったんで…
[張り上げた声は尻すぼみになって、ついでに背も縮こまって、若干上目遣いになった。]
[ 男の言葉に相手が萎縮するのは珍しくもないことだ。>>89故に男は、そのまま淡々と言葉を続ける。 ]
戦場に於いて、己の判断でより良い動きを出来る者は、強者となれる。
お前達の齎した情報は我が軍の勝利の一端を担うだろう。
[ 結局よくやった、と褒めているのだが、こちらも伝わったかどうかは若干怪しい。 ]
[軽口投げる合間に感じた視線。>>45
お、と短く声を上げてその先をたどれば、目に入るのは翻るマント]
……さて、どちらに行かれるんですかねぇ。
[笑う元首にさらりと返した後、離れるその背を見送って。>>76
それから、ふう、と息を吐いた]
氷血……ね。
なんてかまあ、変わったよねぇ。
[ぽつ、と落とすのはそんな呟き。
人の事は言えんけど、との自嘲は表に出す事もなく]
さぁてぇとぉ。
[表情の変化は一瞬、すぐにいつもの飄々とした面持ちが織りなされ。
視線は打ち合いを続ける部下へと向かう]
ぉぅ、だいぶマシになったねぇ。
んじゃ、そろそろ切り上げよーか。
疲れで宴が楽しめないのも、明日に響くのも本末転倒だし。
……おまいさんたちがちゃーんと動けてくれないと、オジサンの仕事が増えて面倒だから、そこらはよろしく頼むよー?
[その理由はどうか、と突っ込まれそうな言葉を投げかける、が。
物言いはともかく、兵への気遣いがあるのは、古参の者にはそれなりに伝わっている。らしい。*]
今日は寝酒でも飲んでしっかりと休むがいい。
明日よりの戦功を期待しているぞ、ミヒャエル。
[ ただ、辞去する前の青年に、酒を一杯に詰めた皮袋を無造作に投げ渡し、「小」と付けず名を呼んだのは、やはり珍事の一種ではあったろう。* ]
/*
ミヒャくんの配置を危険かつ栄誉ある最右翼に置いちゃおうかと思ったんですけど、叢雲って敵の作戦にうまく嵌るのが趣旨なんだよね...てことで、そこは濁しました。
まあ、後ほど必要そうならね。
― プラメージ王国軍野営地 ―
[指定された場所に辿り着き、年上の義勇兵二名と共に総司令の到着を待つ。
そわそわとしてしまうのは年若く経験が浅いために仕方がないこと、として欲しいところ]
総司令って確か入れ代わったんだよね……。
王弟殿下なんだっけ。
どんな方か知ってる?
[ギデオン達が到着するまでに話すのは、待ち人のこと。
他の二人も伝聞でしか聞いたことがないらしく、はきとした人物像には繋がらなかった]
女神に祝福された者、かぁ。
凄い人なんだろうなぁ。
[どう凄いかは分からない、けれど。
只人ではあるまい、と言うのは感じ取れる。
どんな人物かを楽しみにする部分も少なからずあった*]
― ゼファー軍・宴の夜 ―
大いに飲んで、戦神をもてなそう。
歌え。騒げ。
明日召されるとも、我らには豊穣の地が約束されている。
[元首の挨拶という形の煽り文句と共に、酒樽が運びこまれる。
杯に酒を満たして捧げ持つ従兵は、「バルタ将軍自らお毒見をされました」とわざわざ付け加えた。]
なるほど? お毒見、か。
[にやにやと笑いながら杯を受け取り、呷る。
元首の座を争った二人の"不仲"は皆が知るところだ。にやにや笑いを見たものたちが何を思ったかは想像に難くない。]
戦勝の前祝だ。
先の戦いで目覚ましい働きをしたものに褒美を出そう。
まずはクレスス。一番槍の栄誉を称えて銀貨一袋を───
[ひととおりの褒章を与えた後、懲罰を受けたものたちを一人ずつ呼び出す。]
ヤニス。おまえは初陣だったな。
最初は気圧されるのは仕方ない。
次は背を向けるな。気迫で押し返せ。いいな。
ディミトリス。肘の具合はどうだ?
利き腕がやられて弱気になるのは分かるが、踏ん張れ。
おまえの握る盾は誰より心強いんだからな。
[それぞれに一言を掛けて、隊への復帰を許す。
共に戦う4000人。全ての顔と名前を憶えているのみならず、家族構成や趣味まで把握していた。]
[褒賞と恩赦を与えられて、兵たちは沸き立つ。
無論、好敵手ことバルタ・ザール将軍が与えた懲罰を、これ見よがしに赦すような行いに反発を覚えるものもいるだろう。
水と油だの、炎と氷だの、人々は好きに噂する。
どちらのやり方がいいのかと、日々あちらこちらで議論、議論だ。
全員から支持を得るなど到底不可能なこと。
だが対立構造が見えれば、人はどちらかに味方したくなる。
つまりは、そういうことだ。]
[明日には進軍開始となれば、兵に深酒させるわけにもいかない。
出す酒の量を調節しつつ、兵の緊張がほぐれるのを見計らう。
なにしろ次に戦うのは王国軍だ。
海賊などよりは骨もあるだろう。
緊張も恐怖心も、酒で流すのが流儀だ。*]
― プラマージ王国野営地 ―
そうですね…
あちらは既に勝った気でいらっしゃるでしょう、としか。
せっかく占領した地の利、余すところなく活用してくるでしょう。
[>>90手綱を繰りながらの答えは、現状の不利点を挙げたもの。
先ほど可能性と言いはしたが、ほぼ戦いは避けられないだろう。
わざわざ占領の宣言をして、大人しく返還する馬鹿は居らず。
戦に長けたゼファー側が何の策も高じない訳がない。
とすれば]
私は陸の方が好みですね。
波間は読めませんが、地の利はあちら以上に読めるものが居りますし。
[そう言ったところで、>>96指定の場所で待つ彼らの姿が確認できた*]
/*
はやく過去回想しなきゃ!
フェルにいにに、たのもーう!ってしなきゃ。
バルタと「俺が先だ!」「俺のが先だ!」ってやらなきゃ。
いいからまとめてかかってこいって言われて、わーってやらなきゃ…!
― プラメージ王国軍野営地 ―
なっ……カレル!?
[上官との話を終えて別れる間際、朗らかな声がこちらの名を呼んだ>>81。
ぶんぶんと振られる手に返すことなく、視線を斜め下に逸らす。
拒絶というより照れに近い、とは、向こうにも悟られてしまっているかもしれないが]
くそっ、あの調子は相変わらずか。
司令官代理に呼び出されているんだぞ……!?
[ぼそぼそと虚空へ向けて悪態をつく。
しかし変わらぬ明るさのカレルに、幾らか気が軽くなったのも確かだった]
― 回想 ―
……ふん。
[訓辞の途中。武器を突き付ける動作>>85に関しては、事前に隊員らと取り決めていたことだった。
隊の統率と練度を示す。同時に、武器を向ける恐ろしさを一端でも体感してもらう。
それで離脱する者があっても致し方なし、と思ったが]
逃げなかったな。
しかし、恐れや緊張を忘れてはいない。
[彼らが息を呑んだことも、歯を食い縛りながらも心を決めた>>86ことも、セルウィンはしかと見ていた]
[懲罰も覚悟していたが、勝利とか聞こえた。>>91
え?なに?ひょっとして褒められてる?と視線が泳ぐ。]
ぇう、は、はい!
[変な声も出た。]
[おまけに労いと期待の言葉まで掛けられた。>>95
飛んできたのは、良い匂いのする皮袋だ。]
あ、ありがとうございます!
[皮袋を握りしめて、若干感動を覚えながら頭を下げる。
下がる足取りはスキップ寸前だった。]
なんか色々聞くけど、良い人だよな!
あ。オレのことミヒャエルってちゃんと呼んでくれたし!
よしがんばろ、オレ!
[ぐいっと飲んだ酒は、いつもの10倍くらいうまかった。]
――どうした?
[そして質問を、と投げ掛けた所に挙がる手があった>>87。
続く言葉は真摯なもので、セルウィンは一瞬虚をつかれたような顔をする]
あ、ああ……。
[自分たちにとってはあくまで任務の一つ、多くの隊員はこの土地に思い入れもない。
しかし彼らにとっては故郷を取り戻すための戦い、真剣さが違う。
この先何度も感じることとなる彼らの熱意を、この時初めて目の当たりにした]
お前たちの思いは受け取った。
ならばこちらも、相応のものを課そう。
[深く頭を下げる青年に、手抜かりなく訓練を課すことを約束し頷く。
そして彼らが頭を上げた所で]
お前、名は何という?
[挙手した青年へ訊ねる。
周囲の視線の動きや頭を下げた所に皆が倣う様子から、彼が若者たちのリーダー格であることが察せられた]
……いい顔をしているな。
よし、ならば最初は走り込みからだ。
武器を持つ以前に動けなければ話にならん。
――日々の仕事で鍛えられていると思っているだろうが、それらとは違う筋肉を鍛えることになるのだ。
楽ではないぞ!
[そう発破をかけるも、やる気に満ちた彼らの顔を見れば、皆十分について来られるだろうと思えた。
そして数名の隊員を間や後ろへ配しつつ、自らは先頭に立って走り込みへ向かう]
[――そうして、訓練の基礎をこなす日々が過ぎた後、セルウィンは兵役未経験者を例の集合場所へと集めた。
彼らの前には、輸送隊に届けられた木箱が並ぶ。
蓋を開くとその中には、様々な種類の武器が入れられていた]
ここにあるのは国からの支給品――お前たちの武器だ。
どれでも好きなものでいい、手にしてみろ。
[そう促し、自身は後ろで手を組んでその様子を見守った*]
/*
ちょっと、村とは関係なくて悪いが
想定してなかったことが、おきた
ぱそこんさん、しんだかもしれない
いまパソ買う余裕ないぞ…!?
/*
あと、ギィとカレルが話すのではなかったの…?
私はのーぷらんですよと言いつつがんばって考えるかー!
箱のことと眠気で頭まわってないけどな!
[カレルと顔を合わせるのと前後して。
司令官代理が馬を向けた先に、ベリアンの姿があった。
顔を合わせたばかりにしては随分と通じ合った様子で、ギデオンはベリアンを馬上へ上げる]
ず、随分と、距離が近いな……。
[彼らの繋がりをセルウィンは知らない。
ギデオンは社交の場で見かけることはあっても、何処か遠い存在だった。
一方、ベリアンは――
ごく個人的な思い入れはあったが、それはあちらの与り知らぬことであった]
― 回想 ―
["ヘイエキ"の話は、セルウィンが幼い頃から随分と聞かされてきた。
大人になってすぐ位に参加すること。貴族でも例外はないこと。
――でも、兄の参加は出来そうにないこと]
[兄は生まれつき足が不自由だった。
杖がなければ長時間立ち続けることも難しく、武器を持って戦うなどとても考えられない。
兵役は当然免除となるだろう。
正当な理由ではあるのだが、ただ、問題は貴族としての体面だった。
身分を問わぬ義務から免れることが、口さがない貴族らの間でどのような目で見られるか]
[幸い、体裁を保つ当てはあった。
次男のセルウィンは健康体で生まれつき、運動能力も申し分がなかった。
彼が兵役に加わり十分な実績を残せば、アルニムの家に瑕疵があるという噂は打ち消せる。
その目論見のために、武器の扱いなどを教える家庭教師が雇われ、セルウィンに独自の教育が施された。
そうして鍛錬を積む日々の中で知ったのが、ベリアンの名だった]
[初めはただ、社交の場で挨拶を交わしただけだった。
10かそこらだったので、親について回って決まり文句を言うくらいしか出来なかったけれど、どこか異国を思わせるその顔立ちは印象に残っていた。
"奥様の本当の子ではない""異国の女に産ませたとか"そんな噂が、大人たちの口から囁かれるのも聞こえてはきたけれど]
[そのうち彼が兵役で呼ばれたこと、そこで活躍して国軍に加わったことも噂で知った。
その頃には親たちも、自分を励ますためにその名を出したのだ。
兵役で活躍すれば、ベリアンどののように出世できるかもしれない。
自身に課された義務には相応の見返りもあると教えるように、その話は度々聞かされた]
[ただ、いつしかセルウィンの中で、ベリアンは出世のモデルケースを越えた憧憬の対象となっていった。
様々なゴシップの種となりながら、それを実力で跳ねのけて地位を手に入れた人物。
"そうなることもある"ではなく"そうなりたい"と思うようになっていたのだった。
そろそろ自身の身の振り方も、考えなければいけない年齢に差し掛かっていた]
[そんな密かな憧憬を抱いていたところで、同じ戦場に立つこととなったのだった。
彼への眼差しの意味を語る機会は恐らくないだろうが、行動でそれを示すことは出来るだろうか*]
― 回想・了 ―
― ゼファー軍野営地・朝 ―
[昨夜の酒の影響は微塵も感じさせず、兵たちが出発の準備を進めている。若干名、朝からずぶ濡れのものもいるが、見逃しておこう。
そんな活気に満ちた場所から天幕1枚隔てた薄明かりの中に、将たちを集めていた。]
我々が為すのはひとつ。
真っ直ぐに進軍し、王国軍の主力を叩き潰す。
相手の兵数が2倍でも3倍でも、我らが勝つ。
王国が援軍を送る気になる前に、無駄だと分からせるのが肝要だ。
[方針を告げる言葉は自信に満ちて強い。
千人隊長の一人、クレメンス将軍が頷く。]
だが我々の精強さは彼らも思い知っただろう。
敵将が馬鹿でなければ、策を講じてくるはずだ。
我々もそれに対応せねばならないが、
なにか意見はあるだろうか。
[王国軍の司令官が交代したようだというのは聞いている。
講和の使者も来ていないから、あちらもやる気だろう。
向こうが正面決戦を避ける可能性も考えて、意見を募る。*]
― プラメージ王国野営地 ―
[義勇兵たちの待つ場所に馬を寄せ、先ずは自分だけが地に降りて彼らへと近付く]
急に呼び立てて申し訳ない、私はベリアンと申します。
[知っているかもしれないが、初顔合わせの者もいるから先ずは名を名乗った後]
回りくどい言は無しに、あなた方の知識を借りたい。
今はゼファーが居座っているが、カーマルグはあなた方の地だ。
我らにあなた方の地の利を教授願いたい。
そして、あなた方自身も余すところなく地の利を揮って頂きたい。
[先の言とは違い、戦を見据えた前提で話を切り出した*]
[ 変わった、と、フェリクスに称されていると知れば>>93それはお互い様だと、男は答えたろう。
ゼファーの男子は特段の事情が無い限り7歳から軍事教練に叩き込まれる。
親元から離され、厳しい共同生活に慣れるに必死だった少年にとって、五つ年上の名門出身の先達は、まぎれもなく頼りになる兄貴分だった。 ]
― 宴の夜 ―
[宴の席で交わされるのは、杯と、それから、それぞれの意見。
元首と将軍、どちらを支持するかで分かれているのは男の周囲もかわりないが]
…………。
[当の男はと言えば、楽し気にその様子を眺めるばかりで口を挟むことはない。
こと、この話題に関してはいつもこんな調子だった]
いやあ、若い衆の思想にオジサンが嘴挟む必要はないっしょ。
おまいさんたちは、おまいさんたちの信ずるものをちゃーんと見てればいいのよー。
[意見を求められれば軽い口調で言ってはぐらかし、杯を干す]
(……なんだかんだで、『仲いい』からねぇ、お二人さん)
[まかり通る不仲説は当然知っているが。
共同生活をしていた頃の事を思うと、さて、どこまで本当やら、というのが先に立つ。
とはいえ、それをわざわざ口に出して波風立てるつもりはないが]
ま、どっちにしろ、揺らがない上ってゆーのは、ありがたいよねぇ。
[ぽつり、とこぼしたら、そんなこと言うなら、やる気出してくれ、と突っ込まれ。
それに返した言葉は、はいはい、というやる気ない返答、ひとつ。*]
― ゼファー軍野営地・朝 ―
[明けて翌朝、将の集まる軍議の場には、男の姿もあった。
なお、到着が時間ぎりぎりだったのはいつもの事である]
まあ、少なくとも。
数だけで押し切れる、とは思ってないでしょーから、何かは考えてくるでしょねぇ。
[ならどうするか、と。
向けられた問い>>117に、思案を巡らせて]
……数を生かして、複数に分かれる、くらいはふつーにありそうでしょうけど。
仮にそうなったとして、どう分けてどう動いてくるか、ってのが問題ですかねぇ。
土地勘に関しちゃ、あちらの方が上手ですから。
……まあ、俺んとこは機動力はそれなりありますから、ある程度は想定外対処もできますが。
[とはいえどこまでできるかねぇ、という部分は、さすがに口には出さないが。*]
フェリクス!今日は密集隊形での槍の取り回しを教えて下さい。
[ 厳しい集団訓練の合間に、教えを乞いに行けば、大抵、カナンも混ざりに来た。 ]
俺が先に稽古をつけてもらってるんだ、お前は後にしろ!
[ 同じ年のくせに共同生活に先に入っていたからと、先輩風を吹かせる金の髪の少年とは、当時から何かにつけて張り合い、競い合う好敵手だった。
しかし、決してカナンを嫌っていたわけではない、とは、フェリクスも知っていただろう。
父が英雄と呼ばれる戦士であり、元首にも選ばれたばかりだった関係で、どこか他の少年達には遠巻きにされて馴染み辛く、本音でぶつかり合える存在は、正直カナンだけだったのだ。
その頃から、実力も戦術の才も、彼は抜きん出ていたのだけれど。
それでも ]
お前にだけは負けないからな。
[ 幾度も、そう宣した思いは、今も変わってはいない。* ]
― プラメージ王国軍野営地 ―
[視線を逸らすセルウィン>>102については、ふふふ、と笑ってその場を後にした。
照れた上での仕草であることは承知の上だ。
そんなやり取りを見た年上の義勇兵から、「もう少し緊張感を持て」と突っ込まれたのは、余談]
[相乗りした馬がこちらに近付いてきて、前に座っていた者が地へと降りる>>118。
その顔は遠くから眺めたことだけはあった。
確か、セルウィンよりも上の指揮官だったはず。
名乗った名を口の中だけで繰り返した]
「我々の知識が役立つならば」
[三人の中で一番の年上、壮年の義勇兵が言葉を返す]
具体的な作戦はございますか?
行軍先や戦い方で進言出来る内容が変わります。
[すかさずカレルも言葉を紡ぎ、仰ぎ見るように相手を見遣った]
[その奥、未だ馬上に在る人物>>110へも視線を走らせる。
鮮やかな緋色を纏う美丈夫。
曖昧だった人物像が急激に鮮明になり、唯一として形を結ぶ]
(あれが王弟殿下……)
[女神の加護を持つ者。
それを納得させるような見目に加え、人の上に立つ威厳を備えた人物。
目を奪われた、と言っても差し支えない表情をした後、カレルは我に返りベリアンへと視線を戻すのだった**]
― プラメージ王国野営地 ―
[>>126三人の中、年長のリーダー格が応じる声にまずは頷き]
まだ具体的とは、言えませんが。
陸と海とで挟む形を作りたいと思っています。
できるなら、可能な限り陸の方に目を向けさせたい。
上手く海路を切断できればあちらの補給の手を断てますし、そこまで出来ずともあちらの頭数はこちらより少ない。
分散すればその分各個撃破の目も見えましょう。
[個々の戦力の差は今更どうにもできない。
工夫を凝らして勝ちの目を上げるしかないと、思考を開示した**]
― 少年の頃 ―
[今は元首であるこの男が孤児となり、共同生活に放り込まれたのは4歳の頃だ。肉体的に劣る者に対して年長の少年たちは容赦なく、日々が生死の境界だった。
だが元々体格に恵まれていた上、年上の相手にも屈せずに向かっていった気の強い少年は、同世代の少年が共同生活に加わるころには、既に頭一つ抜きん出ていた。]
俺のほうが強いし先輩だ。
俺の言うことを聞け。
[それが、新入りの中で一番目立っていた奴への第一声だった。
バルタという名も、傑物ぞろいの家系であることも、後で知った。]
[結局、反発し競い合う仲となり、なにかにつけ競争していた。
バルタがフェリクスに稽古をつけてもらっていると聞けば、わざわざ後から押しかけた。]
お前は昨日やったんだからいいだろ!
今日は俺が稽古をつけてもらう!
[などと張り合うこともしばしば。
結果的に、一緒にいた時間は他の誰よりも長かった。*]
― ゼファー軍野営地・朝 ―
[ 昨夜の宴を途中で抜け出た男は、今朝も普段と変わらぬ鉄面皮を晒している。
抜けたタイミングが、丁度カナンが恩赦を言い渡し始めた頃だったから、二人の不仲を疑う者達には、納得の動きだった事だろう。
実情が斥候部隊への褒賞の酒を調達するためだったとは、カナン以外は知らない筈だ。 ]
斥候の情報によれば、敵軍には、この地に居住していた農民等も混ざっているとのことだ。
フェリクス殿の言う通り、元々の住人であるからには、彼らは、この地に関して誰よりも詳しい。
王国軍が、余程の間抜けでなければ、その知識は利用してくるだろうが、付け焼き刃の訓練で、王国軍本体との完璧な連携を取るのは困難だろう。
[ カナンの求めに応じて、意見を述べる声も常の通り淡々として抑揚のないものだ。 ]
彼らが前に出てくるなら、そこを真っ先に突くべきだが、こればかりは戦闘が始まってみなければ見分けもつかない。
我が軍の先陣を切る隊に情報を行き渡らせ、まずは動きを見逃さぬ...というのが、打てる手の一歩だろう。*
まったく、調子を狂わされた。
[カレル、ギデオン、ベリアンがその場を離れた後、セルウィンは軽く咳払いしつつ姿勢を正した。
隊員たちはその様子に視線は向けても茶化しはしない。
ただ、兵役に加わって以来常に同期のトップを意識し続け、気を抜く様子を見せない部隊長が、カレルに対してのみはその態度を崩すことは皆の知る所だった]
さて、近く行軍の指示が出ることだろう。
休息は取れる内に取っておけ、次なる動きが鈍らぬようにな。
[恐らくは現在軍議が行われているだろうことを思いながら、自身は次に備える**]
/*
バルタは、当時は親父の名で、幼少時はリトスなんやで、という、ややこしい話はちょっと赤でなんとかしようね。
この度、司令官殿から全権を委任された、ギデオン・エルギーノスだ。
見知りおいてもらいたい。
この地に平和を取り戻し、住民が元の生活に戻れるよう、皆の協力を仰ぎたいと、声をかけたのは他ならぬ自分だ。
さて、カーマルグの
[ 義勇兵らを前に、唐突に、そんな話を始める。]
皆も承知のとおり、
が、このミツバチの巣はしばしば、より大型の肉食の蜂に襲撃を受ける。
ミツバチを殺し、この子どもを奴隷として連れ去る凶暴な敵だ。
その危機に際し、ミツバチがどのようにして敵を撃退するか知っているか?
[ 問いながら、頷きかける。
別段、養蜂の知識を確認したいわけではない。]
一匹の肉食蜂に対し、幾十というミツバチが入れ替わり立ち替わり攻めかかることで、勝つのだそうだ。
今、我々が敵対しているゼファーの兵は精強で知られる。
けれど、無敵ではない。
我々がそれを教えてやろう。
具体的には、軍をいくつかの組に分け、前線に出るのは一組とする。
数時間で別の組と交代する。
持ち時間を戦った後は、しっかり休んで次の出番に備える。
戦い方は自由でいい。隊のメンバーで得意な方法を工夫してほしい。
兵の損害を避けるため、正面からぶつかることはせず、投石や弓矢による攻撃、地の利を使った撹乱や一撃離脱、足止め等を行うことが望ましい。
そのための知恵を諸君に求めている。
この作戦の目的は、波状攻撃を繰り返すことで、ゼファーを休ませないことにある。
彼らとて人間だ。
睡眠も食事もとれなければ、疲労し、いずれは戦えなくなる。
それまで──我々は、諦めない。 そうだろう?
[ 義勇兵を前に、作戦を開示しておく。
この後、軍議の場でも同じ方針を伝えるのだ。隠すことはなかった。
今宵、兵らの健闘を祈って配る酒は、もろちん
それで、農民が混ざっているだと?
[自分たちの感覚で言えば、奴隷に武器を持たせているに等しい。
士気も望めないだろうと思ったが、思い込みで判断するのは危険だろう、と考え直す。]
どんな策に出てくるかは知らないが、そこが王国軍の弱点にはなり得るな。
[考えつつ、フェリクスへと視線を移す。]
先鋒はフェリクスに任せたいが、どうだろうか。
あなたの隊が、一番柔軟に対応できる。
目端の利く兵も多いだろう。
[命令ではなく、まずは提案の形を取って諮った。*]
農民……ねぇ。
[齎された情報>>131に、ほんの少しだけ、面倒そうないろが声に混じる。
本来戦う立場にないもの。
戦場の常道を知らぬもの。
故に、何をしでかすか読めない、という意味で厄介だな、と。
そんな思考が一瞬、よぎった]
ん、ああ。
[向けられた視線と、続く提案。>>141
一つ息吐き、居住まいを正した]
そうですねぇ、俺んとこは急反転かけるのもできますし。
[騎兵と軽歩兵という組み合わせは、防御面ではやや劣るが、機動性には優れている。
不測の事態への対応のしやすさも含め、自分の所が先陣を切るのは悪くないだろう]
他の方々に異論なければ、その任、お受けしますよ。
[命令ではなく、提案というやり方。
周囲の意を酌みつつ、最善手を選ぶ手腕は見事だよなあ、と思いつつ、返すのは軽い調子の受諾の言葉。**]
― ゼファー軍野営地・朝 ―
[宴のあとに将軍からもらった酒はしっかり全部隊の仲間と回し飲みしたけれど、二日酔いなんてしてない。
出撃の準備だ、と軍の中が騒がしくしているのに紛れて、こっそりと将軍や元首サマが集まっている天幕の側にしゃがんでいた。
耳をつけると声が聞こえてくる。
軍紀違反な気がするけれど、将軍も「自分で考えてすればいい」って言っていた気がするし。]
[農民が戦うとか聞こえてきて、うげっとなった。
王国軍は数が多いと聞いたけれど、意外と人手が足りてないんだろうか。
鍬とか鎌とか持って向かってくるんだろうか。ちょっとかわいそうだな。
土地勘とか地理とかも聞こえてくる。
誰か捕まえてくる話になってる?
オレの隊に命じてくれれば、ひとっ走り行って誰か捕まえてくるのに。
進言しようか。
でもそんなことしたら、聞いていたってバレるかな。
偵察のついでに、捕まえてくればいいのか。たまたまでしたー、みたいな顔で。]
/*
誰か拠点に残しておいた方がいい、かい?
ってなってる。
(暇する人がいなくなるという意味で)
NPC将軍とかミヒャエル君とか残しておいてもいいんだけれど…
― ゼファー軍野営地・朝 ―
[ 王国軍に農民も混ざっていると告げれば、ゼファーの将達は一様に信じ難いという顔になった。彼らの常識からすればそうだろう。
人は己の常識から外れた事象を目に止めにくい。ミヒャエルが、目端の利く動きをしなければ、この情報は得られなかった。 ]
(小ミヒャエル、か)
[ ふと思い返して、僅か目を細める。父が戦死する前、男もまた、大人達には小バルタ、と呼ばれていた。
幼名のリトスという名を呼んだのは、母と、亡き父、そしてもう一人にだけは、かつて教えたけれど。 ]
[ 少年時代、男は、英雄と名高い父の名をそのまま呼ばれる事に、誇りと同時に、ある種の息苦しさを抱えていた。
それに比べ、呼ばれた名に心から嬉しげにしていた青年兵...彼に少しばかり余分に肩入れしてしまったのは、或いはその思い出のせいだったかもしれない。 ]
[ やがて軍議の流れは、カナンがフェリクスに先鋒を任せると告げ、それをフェリクスが了承したことで纏まりを見せる ]
フェリクス殿。
[ その流れに乗る形で、男はかつての兄弟子に声をかけた。 ]
この度の斥候の任を果たした小隊を良ければ預かって欲しい。彼らが我が軍の中では現状、一番敵陣に詳しく、士気も高い。
先鋒を務めるならば助けになるはずだ。
[ 今度の肩入れは、ミヒャエルに対してかフェリクスに対してか、男にも判然としない。** ]
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