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昼間は人間のふりをして、夜に正体を現すという人狼。
その人狼が、この村に紛れ込んでいるという噂が広がった。
村人達は半信半疑ながらも、村はずれの宿に集められることになった。
1人目、楽天家 ゲルト がやってきました。
楽天家 ゲルトは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
村の設定が変更されました。
楽天家 ゲルト が見物人として参加しました。
楽天家 ゲルトは、見物人 を希望しました(他の人には見えません)。
― 村の中 ―
まったく。
観光に来たお客さんって、二言目には人狼騒動の話なんだから。
うんざりしちゃうよ。
[今日もまた、村を訪ねてきた旅行者にいつもと同じような質問を受けた青年は、眠そうに口元に手を当てた。]
なんで外に出る時に限って、お客さんに捕まっちゃうんだろ。
[人狼なんていない>>0――
普段は口癖のようにぼやいているが、観光客へ向かってそのようなことを言えば、彼らはがっかりするだろう。
そのくらいの空気は読むので、「そんな事件があったらしいですね。100年も前のことなので、僕はよく分からないですけど。」と、笑いながらかわしているが。]
それは、この村を季節外れの猛吹雪が覆ったときのこと。
人狼と呼ばれる魔物によって、村は壊滅した――
村に残っている書物には、そう記されている。
その後、村には再び少しずつ人が集い、復興していく一方で。
村で起きた出来事を記憶している人は、年月の経過に伴い、一人また一人と世を去っていった。
村が滅んだ100年前を最後に、雪が降った記憶はなく。
冬でも過ごしやすく、質の良い農産物が採れる村として、観光に来る者もそれなりにいる。
人狼騒動のことで不吉だと忌避する者や、逆に好奇心で訪れる者も、少なくはないが。
ふぁ〜あ…眠いや。
やっぱり春ってほどよく暖かくて眠くなるよね〜。
ま、この村はいつでも暖かいんだけどさ。
ひと眠りしてこよっと。
[ひとつ大きなあくびをした青年は、踵を返すべく歩き出す。
手にした杖で、こつこつと地面を叩きながら。]
[この呑気な青年の名はゲルト。
彼は、数年前に目が不自由となっている。
全く見えないわけではないが、大きく動くものなら薄ぼんやりと見える程度らしく、物にぶつかる姿がたびたび目撃される。
森へ入った時に両の瞳が傷ついたようだが、本人は当時のことをよく覚えていないという]**
村の設定が変更されました。
村の設定が変更されました。
2人目、負傷兵 シモン がやってきました。
負傷兵 シモンは、狂人 を希望しました(他の人には見えません)。
− 村はずれ ー
[冬でも温暖な気候で、大勢の奇異の目に晒されない。
そんな理由で静養にこの村を選んだのは正解だった。
傷は季節の変わり目にはさすがに疼くが、
日常生活は村人よりゆっくり目の動作なら
何の支障もなく行えている。
現に今も村に残っている者たちの為や、
買い出しに出た村人たちが戻って来た時の
薪造りで生計を立てられている位だ。
もしかすると村人からの同情でもらった仕事かも
しれないが、それでも自分の居場所が
あると言う事は幸福な事だと日常に思う]
3人目、シスター フリーデル がやってきました。
シスター フリーデルは、占い師 を希望しました(他の人には見えません)。
[十年以上も年前のこと。
一組の親子が、豊穣の村を訪ねた。
成人の男女。
その子供と思しき、幼い少年と少女。
子供たちの顔立ちは瓜二つで、双子であることが一目でわかるだろう。]
……まずは村に残っている人の分が出来れば上々か?
[手に職の無い上に、戦場帰りの傷持ちの人間。
肉体労働すら限られてしまう自分の身が
嫌になるが、死にそびれたのなら生きるしかない。
犯罪をせずに暮らせることに感謝をしつつ
早朝から響かせていた薪割の音を休め、
斧を薪割り台に置いてから配達するための
薪の数を数えていく]
― いつかの教会 ―
「娘を、こちらに置いていただきたい。
神様と人々へ献身していきたいとの、本人の希望でね。」
[ね?と男は背後の少女へ振り向き、同意を求めた。]
はい。
[ブラウンのおさげ髪の少女は、男の前へ出ると無感情に応える。
そしてそのまま、洗礼の儀が行われ、新たな名を与えられた。]
「これからは、神のしもべとしてここで働き、学ぶのだよ。
“フリーデル”。」
はい。
わかりました、お――――
――っ
[男に洗礼名で呼ばれ、淡々と応える少女は、けれど何かが喉にひっかかったように、言葉を切った。]
わかりました、お父さ――
――っ
[男を人前で父を呼ぼうとした瞬間に、鬼のような形相で睨まれ、少女は言葉を切って誤魔化した。]
それでは、お元気で。
[相変わらず無表情で、別れを告げる少女へ。
ちょっと待ってくれ、と、男は懐から金色に輝くロザリオを取り、差し出した。]
「……これを渡しておこう。
おまえが“一人前”になったら迎えに来るという、約束の証だよ。」
…………!
あ、ありがとうございます。
大切にいたします!
[少女は男を見上げ、それまで鉄仮面のようだった顔を綻ばせ、抑揚のなかった声を別人のように弾ませた。]
「お父様、お母様、もう行こうよ。
オレ、こんな田舎臭いトコにいつまでもいるの嫌だよ。
病気になりそ……けほっ。」
「そうね、ロベール。
……あなた、この子の身体に何かあっては大変だわ。
帰りましょう。」
「ああ、そうだな。」
[少年と女に呼ばれた男は少女へ背を向け、二人と共に教会を後にする。
村を出る彼らの姿が見えなくなるまで、少女はいつまでも手を振って見送っていた。]
― 現在の教会 ―
[少女からほどよく成長し、紺のベールとローブに全身を包んだフリーデルは、日課である教会の掃除のため窓拭きをしていた。
胸元の十字が光ると、窓から太陽光が差し込んでいることに気付き、顔を上げる。]
今日も良い天気ですね。
後で、実家へ手紙を書きましょうか。
[北の空を眺めながら独り言のように呟くと、教会の外から、フリーデルを呼ぶ声があった。]
あら、お客様かしら?
わたくしに用事なんて……珍しいわ。
[拝廊へと、フリーデルは足を向ける。]
[声の主は、定期的に村へ郵便物を運びに来る輸送屋。
その手には、宛名にフリーデル、差出人の欄にタートザッヘと書かれた一通の封筒。
それは、今まさに手紙を書こうとしていた実家から、初めて送られてきた手紙だった**]
/*
いえすいえすいえす!
正直今回はあまり希望役職的に吊られたくないので数値高くてよかった……
そしてシモンさん挟んで申し訳ない……
村建てです。
久々の村入り&企画人です。
リアルが安定しない中で見切り発車してしまいました。
色々と至らない所はあるでしょうが、よろしくお願いいたします。
ん。
やっぱりこれ位じゃまだ足りないな。
宿屋とかパン屋とか、教会とかが優先か。
[汗水流したと思ったのだが、やはりこの程度かと
自然に肩が落ちてしまう。
怪我をする前なら、この倍くらいは簡単に
出来ていたはずだと巻き戻らない時間に
気付かぬうちに増えた溜息が漏れた]
仕方ない。
出来上がった分だけでも納めに行くか。
[今は外に出ている村人も多いため、
薪も少なくて済むが、多くて困るものではないし
足りない方が困るのだ。
小さな荷車に薪の束を載せるのさえ
時間が掛ってしまう。
時々誰かが手伝ってくれる事もあるが
無ければ1人で積み込んでガタゴトと
路の事情に合わせた音を立てながら
いつもの配達に向かい始めた**]
/*
初心に帰ってカタリナで予約希望しようかな……と思いましたが、やっぱり未使用のキャラでいきたい!ということで、フリーデルと相成りました。
双子の兄と入れ替わっているとか、そういうお約束な設定はなく、普通に妹の方です。
/*
輸送屋さんシモンさんだったりするかな
ちょっと様子見してみます
7年半以上前から人狼騒動村に入っているにも関わらず、まだ一度も襲撃を貰ったことがないので、一度はされてみたいという動機から占い師を希望してみました。過去に占い師で吊られた?忘れましたね。
一応役職希望は通らなくても大丈夫なように設定してあります。人狼へ弾かれると設定が根本から折れるのでちょっと困るけど、それ以外なら余裕でいける。
村人なら被襲撃の念願は叶わないけどSGだべ。
数値次第だけど、ゼン=イン=コロスモードにだってなれるよ。
/*
レジーナさんが吹雪の犠牲者になるということは、私かパメラさんが食事係になる気がびんびんしてます!
後はオットーさん……?
フリーデルは、諸事情あって幼い頃から実家で作っていたので、料理スキルはある程度あると思います。
ただ、肉料理は一切作っていなかった。
肉は聖職者だからとか関係なく、家の風習で元々食べないのです。
やろうと思えば調理だけならできる。
/*
カタリナさんもいましたね……!
占い師取れたら食事係は回避したい(
あ、輸送屋さんはシモンさんじゃないですね
>>13の描写が設定と矛盾するや
4人目、神父 ジムゾン がやってきました。
神父 ジムゾンは、狂人 を希望しました(他の人には見えません)。
[”神様はいつも、見ておられる”
……の、だそうだ
だから、良いことを成せ、悪いことはしてはいけない
そう、じーさんは事あるごとに俺に言い聞かせていた
村にある教会は、代々世襲制
――というか、自分の一族しかこんな糞つまんない
職業なんて就かないと、成人した今でも思っている
流行り病でぽっくり逝った両親と
己が成人したと同時にぽっくり逝ったじーさん
んで、身内は俺だけときたもんだ
必然、神父様の役割は己に回ってくるもので
こんなくたびれた教会
じーさんとの思い出が無ければ
じーさんが預かった、(当初は)可愛げのない
シスターでもいなければ
とっくの昔にほっぽり出して別の職についている]
[古びたステンドグラス、軋んだ年季の入った窓枠
十数年前も、どっかの坊ちゃんから
”田舎臭い>>11”と称されたこの村のぼろい教会は
今日も1人の修道女によって、
朝から清掃されているのであろう>>12
馴染みの郵便屋が、シスターの名を呼ぶ声と
ぱたぱた、と教会外へと歩く足の音
自分はお天道さまが昇った頃に
漸く、もそもそと起き始めるのであった]
あ゛ー……くっそ眠ぃ
[ぼりぼり、腹を掻きながら教会の奥にある1室から起きだすと
神父服に着替えて裏口より外へと出る
教会の裏口にある井戸から酌んだ湧き水は、まだ冷たい
顔を洗った後に表の方をこっそり見れば
どうも、修道女に手紙が来た模様で>>13]
あいつに手紙、ねぇ
[修道女をじーさんに。教会に預けて何年経ったか
あいつが自分を預けていった家族に手紙を出してるのは
見たことがあるが――あいつの実家から
手紙が返ってきた光景を己は見たことがない
だから今回、彼女に手紙を送ったのは誰か
と、考えて――]
あれか?シモンからのラブレターか?
[だったら、薪でも運びに来たら
後でからかってやろうとあくどい笑み
そうこうしてたら腹が減ってきた
宿屋か、パン屋か
何時もであれば修道女に飯でも催促するが
今日はどっかで腹ごしらえでもするかとばかり
裏口から堂々村の方へと歩いていこうとする神父
当然――寝坊したので朝の礼拝はさぼり故に
それを見咎める者もいるかもしれないが、はてさて**]
5人目、パン屋 オットー がやってきました。
パン屋 オットーは、人狼 を希望しました(他の人には見えません)。
[パン屋の朝は早い。
毎日の健康を育むため、生地をこね釜戸に火を焚く。
今日もまた商売繁盛、この村にいる限り小麦に困る事はないのだから。]
お日様おはよう! 今日も君は輝いているよ!
小鳥たちおはよう! なんて素晴らしい歌声なんだ!
[上機嫌も上機嫌。鼻唄交じりに窓を開けた彼だが、ある大きな問題を抱えていた。]
ああ、美しい・・・・・・っ!
なんて美しいんだ!
[心底うっとりするような目で見つめる視線の先には、鏡]
僕はなんて美しいんだ!
[もうお分かりだろう。
彼は救いようのない馬鹿なのである!
極度のナルシストにして、女好き。
あのゲルトですらをも凌ぐ楽天家っぷり。
何よりも厄介なのは、彼にはその自覚が全く無いということだ。]
6人目、羊飼い カタリナ がやってきました。
羊飼い カタリナは、狂人 を希望しました(他の人には見えません)。
んーまっ
んーまっ
[手鏡にキスをするその様子は馬鹿馬鹿しさを通り越して狂気すらも感じられる。
しかも、これが毎日なのである。
あえてもう一度言おう、毎日なのである!
生真面目なパン屋であった両親はきっと草葉の陰で泣いているであろう。]
── 牧場 ──
…… 兄さん?
兄さん……兄さんってば!
[大声に驚いたように、傍の羊が一声鳴いた。
杖を放り出し、フードが風に煽られ髪から離れるのも厭わず緩やかな丘を駆け下りてゆく
とうの相手には届いていないのか、変わらず同じ場所に立ったまま。
……きっといつもの、そして“また”だろう。
幼い頃からそういうところがある人だ。
だから家族は皆、仕方ないと笑いながらも彼が心配でならない。]
もう……前にも言っただろう?
立ったまま寝るのは危ないからやめてくれ
大体、うちはもうすぐだったじゃないか。
[牧場──家族で暮らす家のすぐ外、立ち止まっていた兄は欠伸を一つ
眠たげな目でこちらを向き、笑った。
まるで幼い頃のままの相手に対して、まるで自分だけが成長したようだが。
似てない兄妹だと言われるのは昔から同じこと。
それも仕方ない。……自分達に血の繋がりは無いのだから。]
[本当の母親は長身に腰まで伸びる黒髪の、身寄りのない村娘だったそうだ。
流行り病で家族を亡くし、村人に助けられ暮らしていたという。
子供を授かったのは村を訪れた旅人の青年と恋に落ちたから
けれど、旅人は母を置いて村を去り
彼女自身も娘を産んだ時、神の御許へ帰ってしまった。
旅人を覚えている村の大人は、髪色が彼譲りだと言う
だから、……家族の金色とは違う色合いのこの髪が嫌いだ。]
分かってるよね?
父さんも母さんも今はいないんだ。
外で怪我をして帰って来ないでくれよ。
[母親と縁があったとはいえ、娘まで助ける義務なんて無かった筈。
それでも、決して豊かではない暮らしの中引き取ってくれた二人
そして、他人と知っていても妹と扱ってくれている兄には感謝してもしきれない。]
[麓の街へチーズや畜産物を売りに行ったあの人達の代わり、この困った兄さんを見ていなければ。
思えばいつも以上に口煩くなってしまう。これでも小さな頃は内気だったのだけれど。]
まったく、……
もし、ぼくが妹じゃなかったら
兄さんはどうなっていただろうね?
[彼の空いた手を握り、引いて歩き出す
合わせた歩調も今や慣れたもの。
──あの日、色んなことが変わってしまった。]
[それでも、こうして二人で牧場を歩いていれば
いつも通りの風景を眺めれば
変わらないままのこともあると感じる事ができる。]
……本当に仕方ない人だ。
[呆れたように呟きながらも口許が緩む
その矛盾を指摘されることは無い。
四人で暮らす家へ向けて、歩みを進める。]**
7人目、村娘 パメラ がやってきました。
村娘 パメラは、人狼 を希望しました(他の人には見えません)。
[わたしはぼんやりとうえをみあげていた]
「お父さんは?」
[わたしはくびをかしげた]
「お母さんは?」
[わたしはくびをかしげた]
「お名前は?」
[わたしは口を開いた]
シモーン!
お手伝いはありますかー?
[ぶんぶん手をふりながらシモンに駆け寄る
手伝わせてくれるなら何処に運ぶのか聞いておこう
手伝わせてくれないなら不貞腐れたように口を尖らせるけど**]
/*
シモンさん=薪の扱いがひどいですね(おまいう)
そういえばシモンさんは宅配屋みたいなことをしているのかと勘違いしていました、眠い頭でロール読んではだめですね。
さて……さて……
オットーさんこれ確実に占い師希望ですねぇ!!
あと裏にいっぱい闇を持ってそうな人が多いですねぇ!!
まあ、弾かれたら弾かれたでどうとでもなるので、楽しみましょー!
/*
現時点での希望役職予想
シモン……フラグらしきものが見えない。おまかせか村人希望の可能性あり。ただ中の人予想的に狼かもしれない。
ジムゾン……同じくフラグが見えない。村人?
オットー……100%役持ち。占い師>霊能者>>>狼。薄くあからさまなフラグアイテムを出してミスリードしようとしている村人。
カタリナ……狩人>狼。髪を切って振る舞いを変えたのはゲルトを守る為?もしくは自分が狼でゲルトの目を傷つけた?何にせよ2日目はめっちゃSAN値減りそう。
パメラ……狼>村人。過去に何かある(語彙力)
8人目、ならず者 ディーター がやってきました。
ならず者 ディーターは、人狼 を希望しました(他の人には見えません)。
― 村の中 ―
[ガラガラ、ゴロゴロ。
麻袋をいっぱい載せた荷車が、春の陽気に似つかわしい暢気な音を立てる。
それに合わせて、男は喉の奥からうなるような歌声を響かせた。]
おれーはこの世ーで一番っ♪楽天家といわれーた男っ♪
[暖かい日差しの中、白い花をつけた草を踏みつけ踏みつけ進む。]
んふふふっんふふふーんんんんんー♪
[歌詞の分からないところはとりあえずハミング?で誤魔化す。何かにつけテキトーな性格なのだ。
その証拠に、粉ひき屋の後を継ぐ予定の癖して仕事熱心ではないし、時には昼間から飲んだくれていることもある。
おまけに何かにつけ血の気が多く喧嘩っぱやいので、男を煙たがる村人もいた。]
[生まれたときから豊穣の村で過ごしてきたから、男をこの穏やかな気候の土地が大好きだった。
今まで何度も旅に出てきたけれど、必ず村に帰ってくる。
それ故、新たに村に来た人や旅人などには親しげに声をかけ、”豊穣のむーらへようこそ!”と自ら案内役を買って出るのだった。
数年前シモンが村に静養にきたと知ったときには、早速宿屋の浴室に案内した。
”この村の温泉は、傷によく効くぞ!俺も喧嘩で怪我するたびにここで治したくらいだ。”と説明しながら。
なお、宿屋の裏手には男女別の露店風呂もある。]
― パン屋 ―
おっれーの名前ーは♪ゲルトっ♪
[知人である羊飼いの息子の名前で歌を終えたちょうどそのとき、目的地の一つであるパン屋へ到着した。その途端、腹がぐ〜っと音を立てる。
裏手へ荷車を回していつもの場所へ小麦粉が詰まった麻袋を下ろした後、表に回って扉を開けた。
ちょうど腹も減ったところだから、パンを買っていこうと思いついたのである。]
おーい、オットー。いるか?小麦粉の配達にきたぞー。
それと、本日のおすすめって何かあるか?
[さてはて、鏡に見とれていたオットー>>21は、男が声をかけたときには何をしていただろうか?*]
[「一日でも早く身を固めて頂戴」が口癖だったお節介な母親は2年前に亡くなり、男と瓜二つで赤毛の父親は昨日隣村にいる親戚の家を手伝うために出かけた。]
「3日ほどで帰ってくるからな、せめてその間だけでも真面目に仕事しろよ!」
[とのお小言つきで。
ら行を巻き舌気味に発音する父親を見ていると、”蛙の子は蛙”という慣用句が口元まで出掛かる。しかし口答えをすると文句よりも先に拳が飛んでくると分かっているから、”はい。”と頷くだけに留めた。
だから、そんな父親が村に置き去りにされた幼子・パメラを引き取る!と言い出したときには、非常に驚いたものだった。本気で言ってるのか?大丈夫なのか?と。
しかし母親は、]
「この人は若い頃から乱暴者だったけど、情に厚いところがあってね。私はそこに惚れたの」
[と真っ赤な顔で大いにのろけたものだった。
男は両親のいちゃこらを目の当たりにして、勘弁してくれよと辟易したものの。明るく活発で可愛いパメラが家族になることは大歓迎だったので、血のつながりはなくとも初めて会って以来実の妹のように大切にしている。*]
/*気がつけばあなたの隣に。蕎麦です。
約1年ぶりの村入り!
緊張しますね、どきどき。
パメラには家族縁故振ったつもりだった>>36けど、投下したあとで一緒に暮らしてなくても成り立つくらいゆるゆるな振りだったことに気付きました。(遅い。
血の気が多く喧嘩っ早くて父親譲りの乱暴者という、なんちゃってならず者設定ですが、さてはて上手く動かせるかしら。
兄さんってば……ちゃんと聞いてくれ。
あっ、また寝るのは駄目だよ!
大の男を担いで帰ることなんて出来ないからな。
[呟き>>32を耳に留め、傍らの彼へ咎める視線を向ける
これもいつものやり取りだ。
昔はもう少し頼もしく見えていた気がするのだけれど。
それは自分が幼い子供だったから、なのだろうか。]
寝るのはベッドで横になってしてくれよ
用事はぼくが済ませに行くから。
いいんだ、少し……行きたいところもあるしね。
[兄の目は完全に光を失ったわけではなく
杖を持てば一人で歩き回り、人と接することも出来る。
塞ぎ込んで家に籠るより、ずっと良いことだ。]
[だから、というわけでも無く
あれこれ言っても結局、こうやって甘やかすのは
きっと兄が健常なままでも変わらなかった。]
……なんのパンがいい?
[返った答えに頷き、微笑み了承の言葉と共に肩を叩いた。
触れ合うのは視覚に頼らない分かりやすいコミュニケーションだ。
オットーはきっと今朝も相変わらずだろう。
彼が両親を喪い数年、一人で店を切り盛りする姿は立派だ
しかし……あの性格はどうしたものか悩ましい。
以前も朝パン屋の傍を通り掛かった時
元気に鳥に話し掛けている声が聞こえた。
そろそろシモンが薪を荷車に載せる時間だろうか
自分達の分は、あるだろうか。
シモンは兄とは違う不自由さを持った人だ
あまり無理はしてほしくないと思う。]
[兄をしっかり家に送り届け
家と羊舎がある敷地を早足で抜けてゆき
牧場から程近く、毎日乳搾りを終えた後訪れる丘へ戻る。
両親がいない今、守らなきゃいけないのは兄だけじゃない。]
行かなきゃいけない場所が出来た。
帰るよ、お前たち。
[散らばる羊たちは羊飼いの財産だ。
落としたままだった杖を拾い上げる
今日もまた、苦労しそうだ。
未だあの子がいない生活に慣れず、手間取ることが多い。
四人の他にもう一匹、優秀な牧羊犬だった家族は
兄妹が大人になる毎に老いて、今は土の下で眠っている。
代わり探しに気を向けるには、重ねた時間はまだ浅い。]
── それから ──
[金髪と黒髪、働き盛りの齢の男性
何処か性格も対照的な──単にオットーが変なだけかもしれない──二人を思い浮かべる。
オットーは店にいる筈だ
シモンは、もう運び出している場合が分からないのだ。
今は宿か教会か、或いは何処か目指す途中かもしれない。
時折明るい髪の男を道端に探しながら歩く。
やはりいつもより村に人が少ない
両親のように多くが街へ出ているのだろう。
残っているのはさて、何人くらいだったか
途中で誰かに会うことがあったのなら
挨拶を、或いは少し言葉を交わすだろう。]**
/*
今丁度二人づつだからね、ジムフリは会ってないけれど同じ建物だし
食われるの分かっているとより一層可愛がりたくなる
[ちょっとだけ昔のこと思い出したけど
赤毛の男の人に連れられてあたいを引き取るって言われた時にはけっこう驚いたっけ
昔からいい夫婦だったんだと思う
その時はきょとんとしてしまったけど
おとうさん?おかあさん?…おにいちゃん?
なんて一人ずつ抱き着いて首を傾げて問いかけたっけ
そうだって言われれば嬉しくて笑ったり
それからあたいはそこの家族になったんだ]
[そして心配になってきた]
お兄ちゃん、だいじょうぶだよねぇ?
[迷惑かけてないならそれでいいけど
そんな言葉がつい漏れた
お母さんはもう二年前にいなくなっちゃったし
お父さんは昨日からお出かけ中>>36
おにいちゃんはよく旅に出ちゃうし、正直寂しい]
後でいいかなぁ、きっとお仕事してるよ!うん!
[そんな大きな独り言を口から出しちゃうけど、それがいつものことだ
昔からその背を追いかけるけれど昔も今も追いつけないおにいちゃん
誰が何と言おうとあたいにとっては自慢で最高のお兄ちゃんなんだ
酒さえ飲まなければ、酒さえ飲まなければ
お兄ちゃんがふらりと旅に出てもちゃんと居場所があるようにあたいはちゃんとしなちゃね
それがちゃんとできてるかはおいておいて**]
― いつかの教会>>11その後 ―
[家族の姿が見えなくなれば、自分を預かった老神父>>16を放ったらかしだった事に気付き、少女ははっと振り返る。]
……兄の非礼、申し訳ありません。
父の言う通り、神様と人々へ尽くしていく所存ですので、何でもお申しつけくださいませ。
[十歳にも満たなかった少女は、先までの不愛想な態度とは打って変わり、老神父へふわりと柔らかい笑みを浮かべた。]
[それから15年。
柔らかな物腰は、フリーデルとして働き始めた当初から変わらない。
良く言えば模範的なシスターだが、悪く言えば機械的でつまらない女。
人口の割に変わった人が多いこの村においては、むしろ浮いた存在かもしれない。
変わった点といえば、かつてこの村で人狼騒動が起こったらしい>>#1と聞けば目の色を変え、そのことについて記された書物を熱心に読み始めたことくらいか。
また、シスターとしての役割を無難にこなす一方で、月に一度、タートザッヘ家宛ての手紙を輸送屋へ渡すことは欠かさない。
たとえ、返事のない一方通行の手紙だとしても>>18**]
/*
ディーターさんが27歳で、ジムゾンさん、シモンさんが20代後半。
なんとなく、この3キャラはつるんでるイメージがありますね。
なんだろう。ジムゾンさんがヤンキー率高いせいだろうか(ヤンキー言うなし)
パメラさん、カタリナさんが10代後半なので、私はちょっと年齢を上げて20代後半組に寄せてみました。
下手するとどちらにも馴染めずぼっちになるけど、占い師なんてぼっち上等ですよね。
9人目、行商人 アルビン がやってきました。
行商人 アルビンは、おまかせ を希望しました(他の人には見えません)。
はあーー
今日も何とか生きてる
ありがたいことですね
[そう言って笑顔も向けた隣には、一匹の小さなロバ。
男が歩くたびに響いていた音は、このロバのひづめの音。
人が引いて歩くにはいささか向かない大きさの荷車を、
この相棒が引き受けてくれているのだ。]
“豊穣の村”ですか
なんと、幸先のよさそうな名前ですね
[うんうん、と機嫌よくうなずきながら、
男はロバの手綱を引き、村内を進んでいく。
ロバの引く荷車は、空っぽ。
物を売りににでなく、買い仕入れに、男はこの村にやってきた。]
[仕入れるものはなんでもいい。
男……アルビンが売りつけに行く地では、
正直、――売値にこだわらなければ――なんでも売れる。
極端なことを言えば、
そのあたりに転がっている石ころでも、商品になり得る場所だ。
ただし、客がきちんと金を払ってくれればの話ではあるが。
よって仕入れは明日に回し、今日は宿探しと観光に時間を割くことにした。
とりあえず荷物を置いて身軽になろうと、宿を知っていそうな顔を探す。]
/*
アルビンさんはありがとう。
まとめてくださっているのに口出しして申し訳ないですが、本人の設定メモを後に落とす方が、他の参加者から見やすいと思います。
ほんとはねー、アルビン≠村建てが透けるから言及しようかどうか迷ってたんだ……
ただ本人の設定わかりづらくなっちゃうからね、メモの順番が逆だったら何も言わなかったんだけども
[パメラが家に引き取られた>>41日のことは、今でも鮮明に覚えている。]
……おにいちゃん。そうだよ、そうだ。
[問いかけに頷き返しながら、長年憧れていた呼びかけに深く感動していた。
「パメラが好きなように呼んでいいよ。今日から皆家族だもの」と、満面の笑みを浮かべていた両親の言葉も、右から左に抜けるほどに。
昔から妹がいる同じ年のゲルトが羨ましくて仕方がなかったから、ついに俺も念願のおにいちゃんになったぞ!とわざわざ自慢しにいったくらいである。
そのゲルトが数年前、森の中で負傷して目が不自由になったと分かったときは、とても心配したものだ。その直後、]
俺がいい薬を探してくる!
[などと大口を叩いて村を飛び出した2ヵ月後、イモリの黒焼きやら人魚の鱗やら一角獣の角の粉末やら、正体すら怪しい何かを持ち帰って押し付けた。
さてはて、少なくとも黒焼きは目の治療ではなくほれ薬に使うのだと、真実を教えてくれた親切な人はいたかいないか。]
っふへくしょい、ちくしょー。
[ちょうど独り言で兄を案ずる健気な妹の気持ち?念?>>42が届いたのか。鼻と口を皮の手袋―左手の甲から手首に走る、大きな引っかき傷を隠している―をはめた両手で抑えながら大きなくしゃみを一つ放つ。
酒さえ飲まなければなどとパメラに心配をかけたり、家を留守にしては寂しい想いをさせたり。
頼りないという自覚は一応あるので、旅に出るとお土産は欠かさず買ってくる。因みに、ゲルトの薬を探しに行ったときは、桜貝で作ったネックレスだった。
だがしかし、本当の意味で自慢できる最高のお兄ちゃんになるべく身を慎み、言動を改めて仕事に励む……と改心するほどの気概は持ち合わせていないため。
相変わらずだらだらと適当に過ごしている。**]
/*
いい人だね。ごめんねまともなのシモンだけとか言って。
でもお兄ちゃんと同い年には見えな……ディーターは大人っぽいね!
/*
それより近いとカタリナ来た頃まだ手間がかかる年齢だし、いい感じにしてもらえた気がする。
血の繋がらない兄妹同士で絡みたい
ツッコミわたしだけだろうな。
おやおや、これはオットー君じゃないか。
ははーん、さてはパパンにまた絞られでもしたかな?
[今日も今日とてやって来た物音を聞いて。
前髪をぱさりとやると、店内へと顔を出す。
斜め30度、完璧な登場シーンである。
ディーターとはお得意様にして、幼馴染み。お互い別ベクトルの意味で村人達から距離を置かれる事はあったけれども、だからこその腐れ縁にもなっていた。]
うーん、やっぱりこれさ。白鳥のような真白な小麦粉。パーフェクトな僕が作るパーフェクトなパンにはパーフェクトな小麦粉じゃなきゃね。
[7度目のパーフェクトの単語が出る頃になって、ようやくハースブレッドとダルニツキーをお勧めするのであった。]
ところで。
[ようやくパンを包んで一段落が付いた頃だっただろうか、ふと真剣な顔になるのであった。]
今日こそ教えてもらおうじゃないか。
[ディーターにじりりと迫り寄ると自分よりも一回り大きな肩をがっと掴む。]
パメラの・・・・・・!
パメラの好きな花は一体何なんだい?
彼女の儚さに似たタマサボテンかい?
それとも燃え上がるような愛情のセンニチコウかな?
[やはりこのパン屋はどうかしているようだ。
そもそも、兄妹だからといって好きな花だなんてディーターが知っているのかどうかも分からないのに。*]
宿屋の女主人 レジーナ が見物人として参加しました。
宿屋の女主人 レジーナは、見物人 を希望しました(他の人には見えません)。
(暇と言えば暇。でもそうじゃないと言えばそうだねえ)
[そんなことを思う。
冬でも雪が降ることがないこの村は、その雪によって村の外からの来客が途絶えることはない。
だが、所詮は農作物くらいしかないこの村は、それが取れない季節になっては訪れる者も少なくなり、むしろ村の人間が収穫済みの作物を売りに村を出ている有り様。]
(客を迎える宿は閑古鳥。
でも客の面倒を見るだけがこの商売じゃないのよねえ)
[そう。宿の主人は経営をしなくてはならないのだ。閑散期を乗り越え、春から先の繁忙期を見据えたあれこれを、頭をひねり、帳簿をめくりしながら考えなくてはいけないのである。
が、だが、それはそれとして]
(それでも客室がら空きの宿ってのは冴えないねえ。誰がお客さんはこないものかねえ)
[扇子をヒラヒラさせながら、内心に愚痴る。まさにその客になるだろう人物>>48のことはいまだ知らす]
[実際のところは冬にも関わらず温暖であることもあってか、観光客がそれなりに村を訪れたりもして、決して村に来るものが皆無というわけではない。
にもかかわらず、この宿が冬にいまいちなのはなぜか。]
(……まあ、なんていうか、入りづらいんだろうねえ)
[曰く、
「村に不釣り合いな立派さ」
「雰囲気がありすぎてなんか怖い」
そんな理由である。
懐の面やムードを気にして足が遠のくのだ。]
(相場の宿代でやってるんだからそこは勘違い。けど、不釣り合い、はねえ……)
[こればかりはその建物の主であるレジーナも反論できない。
決して大きくはないものの村で一番の丈夫さを誇るこの建物は、宿というより戦の宿営地が似つかわしいほどだ。
古い建物で、レジーナの先代が宿としての経営に使うようになったが、元々は何に使われていたのか、もう定かでない。]
(実際、砦だか、何かあったときの避難所にでも使われてたのか………ま、今はそんなことに使うことはないだろうけどねえ)
[誰が見ているでもないが、あくびをした口元を扇子で隠す。]
― 何時かの教会>>14 ―
[さて。じーさんが預かった修道女とその顛末
その当時の己はというと、
今の今迄無表情だったその小さな娘が
ふんわり柔らかな笑みをじーさんに向けたもんだから
大層めんくらったもんだった
じーさんは、素直そうな子じゃのーと、
何処か微笑ましそうに見ていたけれど
己は。何処か壁を作られたように感じた
寂しいも、何も言わない
肉親と別れたばっかだってのに
恨みの感情すら、其処にはない
唯、親から渡された>>10のであろう
十字架を得た時の弾んだ声から
姿見えなくなるまで見送った彼女の心は家族にあり
この村はきっと仮宿なのだろう、と。漠然と思ったものだった]
― 何時かの教会>>43 ―
[さて。じーさんが預かった修道女とその顛末
その当時の己はというと、
今の今迄無表情だったその小さな娘が
ふんわり柔らかな笑みをじーさんに向けたもんだから
大層めんくらったもんだった
じーさんは、素直そうな子じゃのーと、
何処か微笑ましそうに見ていたけれど
己は。何処か壁を作られたように感じた
寂しいも、何も言わない
肉親と別れたばっかだってのに
恨みの感情すら、其処にはない
唯、親から渡された>>10のであろう
十字架を得た時の弾んだ声から
姿見えなくなるまで見送った彼女の心は家族にあり
この村はきっと仮宿なのだろう、と。漠然と思ったものだった]
……別に、お前が悪いことしたわけじゃねーのに
なんで謝るんだ?
[と、じーさんに笑顔を見せる修道女(その当時は)見習いに
向けた言葉は不思議も孕んでいただろう
じーさんは不愛想な己の問いかけにたしなめをしたけれども
何処か。彼女がフリーデルという名前の
仮面をかぶったかのように思えたのだ。己は]
[この村じゃダメなのか?と
一度だけ聞いたことがあった
お前の故郷は、この村にできないのか。と
その時はあいつ、どう答えたんだったか
その時の答えは、兎も角として
矢張り、”模範的なシスター”と”不良神父”は
兄妹にはなれないのだろうと、思う
というかあいつが頼りにしてるのは亡き先代神父だろうし
迷惑な神父(同居人)としか認識してないんじゃなかろうか
と、思う次第である
兄の様に接するよりも
対等に接するようにした理由は
フリーデルがいつか、修道女としてではなく
唯のフリーデルとしていられる様子が見られれば
それでいいや、と思ってるからだが
他の奴らには見せているのかもしれないが
未だに、己は模範的な彼女しか見たことはなく]
― そして現在 ―
[結局不良神父は抜き足差し足、で逃げるのを
くるっとUターンしてから、彼女に声を掛ける]
おーい、リデル
それ誰からの手紙?ラブレター?
オットーとかオットーとかオットーとかからの
[女の子好きの腐れ縁を挙げながら
飄々とした様子で何時もの様に尋ねれば
着崩した神父服の裾がひらりと、風に舞った*]
/*
くっwwwwwwwwwwww
しばはえたwwwwwwwwwww
ジムゾンさんに見透かされすぎてwwwwwwww掘れそうwwwwwwwwww
/*
いやもう一言一句違わずその通りなんだよ
壁作ってるとか仮宿とかフリーデルという名の仮面とかこの村じゃダメなのかとか
プロローグなのに完全に見透かしてきてるwwwwwwwwwww
ああいかん、某レンズちゃんばりにこの斑では偽りの自分で過ごすつもりだったのに既に籠絡されそうだ
[……まあ、観光客はともかく、村に商いにくる人間なんかは、実用的であればよいことから、この宿を選ぶ。]
(実際、お得意様にはサービスしてるんだからね)
[風評だけで隣村や山の麓の町の宿を選ぶようなやからは、もとからうちの客じゃないのさ。
そんなあしらうようなセリフは女主人の矜持か、はたまた単なる強がりか……。
とりとめない思考は、待望の客が宿を訪ねてくるまで、一人続くのだった]
[前髪ぱさりの動作も、いつ来店しても斜めから現れる登場シーン>>52も、男にとっては見慣れたもの。全く動じずに、参った参ったと首筋をぼりぼりとかいてみせる。]
いやいや実は、親父に”お前はシューマッハ家の子供じゃねぇ!本当の親を探して、森でもどこでも行っちまえ!!”と蹴り出されちまってな。
……なんて。んな訳あるか。
親父は昨日隣村に出かけたよ。
[幼馴染で腐れ縁だからこそのノリツッコミ。オットーと会うときはいつもこんな感じである。
男とは違う意味でオットーから距離を置く村人もいるが、話していると楽しいし全然飽きない。故に、配達や買い物以外でも、気軽に顔を出していた。]
おお、そうだー。パーフェクトだぞー。この素晴らしい小麦粉を完全無欠なパン屋に捧げよう。
[パーフェクトの単語が出るたびに、厳かな口調でうんうんと頷く。自分とこの小麦粉が誉められて嬉しい。
それに幼馴染の極度のナルシストにも慣れているから、気楽な軽口を叩ける。
……だが。]
了解。じゃあ、ハースブレッドとダルニツキーを二人分。
[パメラにも買っていてやろうと急遽思いつき、オットーお勧めのパンを注文する。
料金を支払い、包まれたパンを掴んでああいい匂い美味しそうだと喉を鳴らしかけた、まさにその瞬間。]
んっ、なんだなんだ?
[がっと肩をつかまれて、目を白黒させた。]
……。
[パメラの好きな花を問われ>>53、何でそんなことを返す間もなく、大きく息を吸い込んで答える。]
なるほど。
儚さ、そして燃え上がる愛情。パメラが好きな花につける形容詞として、目の付け所は悪くない。
[思わせぶりに右手の人差し指と中指で額をトントン叩く思わせぶりな仕草をした。]
タマサボテンという選択はいい。センニチコウも素敵な花だ。
……しかし、しかしだ。俺ならば儚さならばアネモネ、燃え上がる愛情ならば真っ赤な薔薇を推す。
[自信満々に断言した割りに、実はパメラの好きな花を現時点では全く思い出せない。
いくら幼馴染とはいえ、女好きなオットーに大切な妹の個人情報を渡して、万が一にも悪用されてしまったらとんでもないとの警戒心もあった。
そこで質問に対して正確な返答をせず。オットーの意図を探るように、じーっと顔を見返した。*]
― 教会の表口 ―
[掃除用具を邪魔にならない処へ置いてから拝廊へ向かったためか、呼ばれてから少し遅れてフリーデルは扉を開く。]
お待たせしてしまって申し訳ありません……
あら、貴方だったのですね。
すみません、今月の手紙はまだこれから……
……え?
わたくしに、手紙……?
[いつもフリーデルから手紙を受け取る側だった輸送屋が、今回に限り自分に手紙を預かってきたのだという。
手紙を受け取り、宛名を記してあるその字を見ると、微かに手が震えた。]
……あ、ありがとうございます……
わたくしからの手紙はまた次の機会にお渡ししますので……はい、よろしくお願いいたします。
…………。
[輸送屋が去った後、封筒を裏返しにすれば、書かれていたものは実家の姓。
口元を綻ばせながら手紙を胸元へ寄せると、突然かかる聞き慣れた声>>60]
ひゃぁっ!!
ジムゾンさ……し、神父様。
また裏口から出られたんですね!?
[フリーデルにとって、最初にこの村で出会った“神父様”は彼の祖父だった。
そのためだろうか、彼が神父となってからも、気を抜くとそれまでの呼び方を使ってしまいそうになる。
それはそれとして、教会の外側から声をかけられたということは、そういうことで>>17]
まったく……毎朝の礼拝はきちんと……え?
[彼のサボりを咎めようとすると、手紙について言及されて>>60少し固まった。]
[十年以上も共に過ごしているのに、彼に実家の話をしたことはなかった。
怪訝そうに尋ねられた初対面の時>>57から、彼への態度はどことなく警戒心を覗かせるものとなっていた。
老神父へは、そのようなことはなかったのに。
おっしゃる意味がわかりませんわ。
この村は、もうわたくしにとって故郷のようなものですのに。
いつかの問い>>59に対しても笑みで返したが、無理をしていることはいとも簡単に見透かされてしまっただろう。]
[過去にそんなやりとりがあったからだろうか。
フリーデルは、彼からの問いを肯定するように頷いた。]
え、えぇ、そのようなもので……
[そこまで言いかけてはっとした。
このままではオットーに要らぬ迷惑がかかってしまうと。]
ど、どなたからかは秘密ですっ!
[顔を赤らめて手紙を袖で隠すように抱いた。
あ、この反応は結構ホントっぽくなった気がする*]
/*
これ神父様には絶対真名明かさないとダメなやつですよねーーーーーーーーあーーーーー困ったーーーーーー
ぶっちゃけ神父様既に大草原になるレベルで中の人がむちゃくちゃ好きなんですけど、もうちょっといろんな人とおしゃべりしてから決めたい……!
[彼女が此方を警戒しているのも知ってたし
俺も彼女を警戒してる
だがそれとおんなじくらいに
もう少し、この村に馴染んでくれたなら、と
勝手に思ってはいたんだ
故郷だというのならば
どうして
(どうしてお前、”フリーデル”のまんまなんだ?)
それだけは、口の中。胸の奥に仕舞い込む]
(だってお前。困った顔してたから
困らせたいわけじゃないんだ
ディーターがパメラにするみたいに
ゲルトがカタリナにするみたいに
困り顔のお前の頭の1つ、
撫でられたらよかったのに)
ふーんへー。ほー
こーりゃリデルにも春が来たかなぁ?
[くっくと笑う神父のあくどい笑み
どうもこの反応はオットーからのもので間違いなかろう
よし、揶揄うか。と神父は決意した]
丁度朝飯食ってねーだろうし、
パン屋にでも行くか?
今なら焼きたてのパンが待ってるだろうし
[その手紙の返事も伝えなきゃだろ?と
言いながら、じーっと様子を見ている
ほんのり赤らんだ頬から
ほっほー、オットー君やるねぇ。なんて
内心では喜んでおります。ええ* ]
くっ、さすがは君だ。僕には及ばないがいいセンスをしているじゃないか。
[右手をぎゅっと握りしめる。
だがここで引き下がってはオットーの名が廃る。]
いや待ってくれ。パメラは同じ燃え上がるでも、もっと内なる情熱のはず・・・・・・!
そう、青白い炎だよ。なら赤い薔薇よりは
[違う、そこじゃない。
結局オットーはまたしても話の矛先をずらされ、会話は男2人がパン屋でするのには似つかわしくない花談義へと移るのであった。]
[――だって。ほら。この村の誰かと
リデルが結婚したのなら
なぁ、お前ずぅっとこの村にいるだろ?
何かお前が、この村で微笑みながら
どこか遠くを見ているような気がするってずっと思ってた
だって。15年も一緒にいるんだ
深くは尋ねなくてもなんとなくそう思ってるんだ
そんな、困ったような笑みなんかじゃなく
何時も浮かべてる穏やかな凪の様なもんじゃなく
幸せだって。パメラやらゲルトやらのように
心からの明るい笑みが、俺は見てみたかったんだ
(本当は。もう見せてくれてたのかもしれない
でも俺にはわからなかった。ああ、俺は言葉が足りない
お前に幸せになってほしいっていう願いも
何1つ、いえないままだから。きっと
俺はお前の兄みたいな存在になれないんだろうか)]
あらら、発言確認画面にいかないと表情差分も確認できない……
そんな仕様じゃないはず。ブラウザの動作がおかしい?
/*
わあああああああああジムゾンさんがすごい勢いで侵食してくるううううううwwwwwwwwwwwもう中の人は惚れているぞ
大丈夫ですよ。
この村の宿は一つしかありませんが
その代わり、とても大きいんです。
[同じように笑みを浮かべ、頷いて見せた
金髪の女性を思い描く、彼女もきっと喜ぶだろう。
とても立派な、村唯一の宿。
宿代だって良心的なのに、この季節は入りが悪い
話を聞き、もどかしく感じたこともあった。]
見ればすぐ分かるとは思いますが……
宜しければ、ぼくが案内しましょうか。
[愛想の良い行商人風の彼の反応はどうだったか。
断られなければ二人と一匹
そうならないのなら一人で、此処を離れるだろう。]*
[可愛い可愛いパメラについては、かつてジムゾンに向かって散々自慢した>>58ものだ。決して重症とは認めないが、少しはシスコンの自覚はある。
オットーのいいセンスをしているとの返し>>73に対し、当然だパメラの話だからなと胸を張りつつ。俺の妹に半端な気持ちでちょっかい出したら、只じゃおかないからなと牽制の視線を投げかけた。]
青白い炎?なるほど、それは面白い表現だ。
ならばそれに似合う花は――。
[話の矛先を逸らすことに成功したと喜ぶのもつかの間、男二人の話題としてはいささか変わっている花談義にしばし熱中する。
目の前に面白そうなこと、興味を惹くことがあると、すぐに飛びつく性格なのだ。
しかし突然オットーもくしゃみをした瞬間、大丈夫か?と顔を覗き込んだ。]
[幼馴染の雅な言い回し>>74が理解できず。本気で病気じゃないかと気遣うような表情を浮かべたあと。
外を見て、はっと目を見開いた。]
ああ、いかんいかん。小麦粉の配達がまだ残っているんだっけ。
じゃあ俺はそろそろ帰るわ。じゃあな。
[オットーがフリーデルに手紙を送っていると知ったら、本当かよ?!と物凄く驚愕するに違いない。何せそちら方面には全然興味もないし、疎いので。
しかし神ならぬ身、そのことは露知らず。
オットーから他に用事があると呼び止められなければ、お大事にーと手を振って店を後にするだろう。*]
[シスコンは得てして重症とは認めない>>77 と、己は思う
かつて散々妹自慢を聞いた身としては
ゲルトもディーターも似たり寄ったりの
妹大好き人間である、と己は思っている
というか、重症であると自覚していない分
ディーターの方が性質が悪いと思っている
いいか、普通の兄貴は年頃の娘になった妹に
幼馴染であろうオットーが寄ってくるのを
牽制せず微笑ましく見守るんじゃあなかろうか
……と、やり取りを見ていたらそう突っ込んだだろうが
残念、己は神様ではなく不良神父なので
そのあたりのやり取りは知らないのでありました
とはいえ、心配なら。飛び回ってないで村にずっといて
安心させたればいいのに
……なんて、絶対そうはできないだろうと
分かっていても苦言を呈したのも何度か
娘の大きな独り言>>42を耳にしたことがあったからだ]
[背を追いかけるその姿を
眺めること幾星霜、だからである
結構気儘に旅をしていても、
妹に兄と慕われる彼らにとっては
余計な世話かもしれないが
何時もみたいに独り呟いたことであろうけれど
寂しそうな声音が漏れるのを耳にしたときは
そんな風に思う事だって、暫しあるのだ
まぁ、そんな苦言を呈すのも
レジーナの宿屋で酒をディーターに奢っての事なので
酒が大好きな兄に対する
パメラの心配の種を増やしてもいるのだけれど*]
10人目、旅人 ニコラス がやってきました。
旅人 ニコラスは、人狼 を希望しました(他の人には見えません)。
─入口付近─
…久しぶり、だな。
俺が最後に来たのは五年前だったか。
[豊穣の村の入口に立ち
柔い日差しに目を細めポツリ呟いた
その声は紛うこと無き女のもの。
…が、女性にしては大柄な体躯と男性服。
何より彼女の名乗る『ニコラス』は
男性名だから
『ニコラス』が女性である事は
知らない者も多く居ただろう
]
[あ、これは綺麗に誤解されてますねぇ!>>72
今更訂正したところで、今度こそラブレターではないのではと追及される可能性はある。]
あ、そ、そうですね……
わたくしもちょうどお腹が空いたところで……って、戻ってからで構いませんので礼拝はお忘れなく。
[パン屋にでも、と言われればお腹を抑える。
店主はこの村の変わり者筆頭と言っていいほど色々とアレだが、美味しいものは美味しい。
このままパン屋へ行く流れになりそうなので、手紙はひとまず教会へ入ってすぐの椅子の上へ、差出人の名を下にして置いておくことにした。
持って行った方がよさそうではあるけれど、何せ手紙を入れられる服の構造ではない。]
[あと、過去に本当にラブレターを送られたことがある>>74ため、このことでオットーに迷惑がかかっても、まぁいいかな……と判断した。0.1秒で。
本人に否定されても、オットーからの手紙とは一言も言っていない、とジムゾンには言えばいいわけだし。
因みに、本物のラブレターに関しては、「貴方が貴方や女性を愛するように、わたくしも全ての人へ尽くす義務があるので、貴方一人のみへ愛を向けることはできないのです。ごめんなさい。」と丁寧にお断りしている。]
お待たせ致しました。
参りましょうか、神父様。
[ラブレターを貰った相手のところへ行こうというのに、割と堂々としている様子は、少なくとも“差出人がオットーではない”事に気付かせるには充分な材料か。
そして、照れ顔からすっかり元通りの穏やかな表情は、どこまでも“フリーデル”のもの。]
[何度拒否されても、彼を神父様と呼び続ける理由は。
ただの――――として、ジムゾンへ、この村へ、心を置いてしまうわけにはいかないから。]
…………すみません。
[そうすれば、きっと、全てが崩れてしまう。
家族に捨てられたことを、認めなければならなくなってしまうから。]
……そりゃあ、まあ。分かっている、けど――さ。
[背中を丸めて、驕ってもらった酒をちびちびと飲みつつ。ジムゾンを前に端切れの悪い返答をしたのは、レジーナの宿屋での出来事>>80だ。]
”パメラが心配なら、村にずっといればいい。>>79”
[しごく尤もな話かつ正論だと理解できても、了解したもうふらふらしないと親切な忠告を受け入れられないのは、良く言えば好奇心旺盛、悪く言えば風来坊で落ち着きがない性格であるせい。
祖父の代から続いている粉引きの仕事は、気候の温暖な村では安定しているとはいえ、毎日毎日同じことを繰り返していると、刺激に乏しくて退屈してしまう。
ゲルトのために目の薬を探しに行くと明確に目的を持って旅に出ることは、どちらかと言えばまれ。大抵は、風が呼んでいるなどとあいまいな理由でふらっといなくなるのだった。]
[気になったことは、あった
どうして大怪我をしていたのだろうか、とか
男装をし、旅人として女1人
若い身空で旅をしているというのは
どういった理由があるのだろう、とか
神様の血――もとい、葡萄酒とチーズを
ふるまいながら彼女にそれとなく、
尋ねた夜も、あったか
フリーデルには聞けず
彼女に聞けた理由はきっと。
それが見つかるまでは根無しである。と
薄々察していたからかもしれない
若し理由が聞けたのなら。淡黄が
何時かそれを見つけられたなら、此の村にその何かと共に
永住でもしてくれないかと尋ねた事もあったやも]
しかしジムゾンがパメラを心配しての苦言、と知っているからこそ。決して重度とは認めないにせよ、シスコンでもいーじゃないかと開き直っている兄としては声を荒げたり反発したりしない。
あくまで殊勝な態度を心がけつつ、だけど止められないのよと一抹の自己擁護を織り交ぜて、その場をなんとかやり過ごそうとするのが常だった。
驕りの酒はもちろん有難く頂きます。
只より安いものはないし、時折口煩い村人から”酒を控えろ”と説教を食らう身としては、飲むことを許されることは非常に有難い。*]
[――奔放に旅をするディーターや
何処か心がこの村にない様に感じるフリーデル
そういった面々を見ていれば
この村に縛られ、この村で生きて死んでいくであろう己は
その背を見送ってばかりだから
帰ってこないのなら、どうしようか。なんて
少しばかり弱気の風に吹かれる、ものだから*]
― そして今 ―
[ええもうはっきりきっぱりすっきりめっきり!
綺麗に誤解しておりますぜお嬢さん>>84
訂正しなかったフリーデル、君は偉い
その予想通りの事になっていただろうから]
……ちっ、胡麻化されてくれなかったか
[戻ってから礼拝をしろと釘を刺され
少しばかり渋面になる不良神父
一応簡易的に十字を切る事くらいは日常でするけれど
時々礼拝をさぼる神父は酒を飲む、飯を食う。
立派に不真面目街道驀進中でありました
どうやらフリーデルも朝は抜いていた模様で
お腹を押さえる仕草から、人間食欲にはかなわないよなと
内心でうんうん、頷いておりました
因みに可哀想なオットーの、フリーデルの扱い>>85には
勿論言葉にされてないので気づかないわけでして]
[教会の椅子上に置かれたシンプルな封筒の手紙
それを持たずに堂々とパン屋に行こうとする様子から
どうやらラブレターはレターでも
相手はオットーではなさそうか、と思った
照れ顔も、もとの穏やかなものになって
ああ、また”穏やかな笑い顔”になっちまった
それにまた、神父様、である
少しばかり目を伏せたら、
次には不真面目神父の、顔で]
おっしゃ。行こういこう
今日のおすすめ何かな。俺の好きな
メロンパンあるかな
[といいつつ、2人連れ立ってパン屋へと向かおうか]
そうだな。
配るのはパン屋に宿屋、教会にも納めにいかないと
いけないんだ。
それ程重くは無いと思うが、荷車押してもらえるか?
[載ってもパメラ位なら運べるぞ、と回復していることを
アピールしつつ、困った笑顔を微笑に変える]
パメラ、いつも助かっているが。
お前も助けて欲しい事があったら
俺で出来るなら言ってくれ。
[いつも誰かの手助けをしている姿には感心している。
それに何も返せていないと、悔しさをつい口元に
滲ませかけてしまって噛み潰した。
この優しさに俺は今まで助けられて来ているのだ]
11人目、農夫 ヤコブ がやってきました。
農夫 ヤコブは、おまかせ を希望しました(他の人には見えません)。
─村はずれの農家にて─
[拝啓父さん。芽キャベツの売れ行きはどうですか。
こっちはたった今薪が切れました]
ありゃ。
[かまどの脇に伸ばした腕は見事に空を切り、そのまま思わず頭を掻いた。
父母が行商のために家を発ったのは二日前で、そこから延々林檎やらカリンやらを煮込んでいたのだからまあ、仕方のない事ではあるのだけど。またしても些か熱中しすぎたらしい。
そろそろ今年のものも終わりだろうから傷む前に、と張り切ったのがいけなかったか]
お前だけじゃなくて、本当にこの村の皆には
助けてもらってる、有り難いよ。
[いつも明るく優しい彼女だが、残念なことに
少々もの覚えは悪いらしい。
だからこそ何度も感謝の言葉を繰り返す。
いつまで何処まで、何を覚えているのか
俺には判らないからだ]
[風に攫われそうな、そんな小さな声が
聞こえたもの、だから
その時だけは、少しばかり不真面目神父は
初めてあった頃の瞳揺らがす少年の様に
哀し気に、無愛想に眉を細めて
……謝らせたかったわけじゃない
[けれど
――ああ、お前の心はこの村にないのか
と、唯、哀しかった ]
[か細く聞こえた言葉に一瞬だけ目を閉じて
(ああそれは、錯覚だったかもしれなくても!)
目を明ければ次の瞬間には何時ものふてぶてしい
不良神父の顔で。てってこ歩むは、パン屋への道のり*]
お前もいい年だけど、そろそろ身でも固めようとか
そいったのないんか?
結婚式挙げるなら教会お勧め。安くしとくぞ
[ただし金は、とる*]
(どう考えても村の男たちに問題があるようにしか思えない)
[他人をどうこう言える立場でも中身でもないのは
重々承知の上でだが。
パメラの兄のディーターも悪い奴ではない。
悪い奴では……。
そして美味いパンを焼いてくれるオットーも
悪い奴ではない。
悪い奴では。
村の精神的支えの神父もきっと……と
思ってしまうのは俺の疑り深さのせいでは
ないはずだきっと多分そうに違いない]
― 幾つかの過去 ―
[大怪我をして村を訪れたニコラス>>82を、フリーデルはジムゾンと共に匿った。
少なくとも治療の過程で彼女が女性であることは知っていたが、ジムゾンとは違い、自身から何かを問うことはない。
怪我の理由くらいは、話してくれるなら聞いただろうけれど、ジムゾンが彼女へ過去のことを尋ねたときには、そっと席を外していた。
力になれることがあるならと頼まれた>>88ものの、結局、彼女のためにしたことといえば、怪我の治療や寝食の提供くらいのものだった。]
[フリーデルはいつもこうだ。
シスターでありながら、暗い過去を抱えていそうな人から話を聞くことを、避ける傾向にある。
シモンの療養中にだって、ただ包帯を替えたり文字を教えるのみ>>94で、過去を聞こうとはしなかった。
それでも、感謝の手紙を受け取った時には、少しだけ、普段の口元のみでなく目元を綻ばせていたところを、ジムゾンも見ていたかもしれない*]
御覧の通り、荷車にはなんにもありませんから、
商売品を仕入れるのに、しばらく滞在させていただきます
[宿まで案内してくれるという彼女の好意に甘えさせてもらうことにした。
にこにこと笑みを浮かべながら、帽子を取ってお辞儀を一つ。]
私はアルビン。
主に戦場で商いをやっている者です
短い道中の間ですが、どうぞよろしく
[村に入るまで張り詰めていた気持ちはいつの間にか和らいでいた。
この村独特の、穏やかな気候がそうさせるのだろうか。
村を渡り歩くのは彼にとっては珍しいことではないはずなのに、
つかの間の休息に心が浮ついていた。**]
― 文字と負傷兵 ―
これが、あ、で
これが、い、だな……これが……
[この村にやってきた負傷兵である青年
傷を癒す合間に、文字でも覚えてみないか。と
声を掛けたのは――きっと
このまま怪我が治ったら
戦場に行ってしまうのを止めたいな、と
漠然と思ったからでもあった
何もできぬというのなら
今がチャンスだ何かを学べ
人間は考える葦であるとどっかの偉い人が言っていた
なんて無駄に熱血神父みたいなことを言って
じーさんが昔、自分やフリーデルにしてくれた様に
チョークと手で持てるサイズの黒板を
渡して、怪我が治るまでの間
フリーデルと2人で彼に文字を教えた結果――]
― 5年前、旅人と ―
[”彼”と初めて会ったのは、大怪我をして豊穣の村を訪れた旅人を案内をしたときのことだ。]
それは大変だ。傷が癒えるまで、この村でしっかり養生するといい。
[男もよく放浪する身、旅先でアクシデントに巻き込まれる大変さはよく理解している。
こんな状況下で誰も手助けしてもらえなかったら、さぞ不安になるだろうと。できる限り力になりたいと密かに誓ったものだった。
例によって、宿屋の温泉は傷によく効くぞと宣伝したり。時には隣村の親戚のつてを使って、効き目のよい薬を差し入れたりと、ニコラスが教会に匿われている間、何度も顔を出した。
なのに、元々異性関係には疎い上に、大柄な体躯と名前で完全に旅人を男性だと思い込んでしまい、本来の性別には気付いていない。当然、わざわざ他の人に”彼は俺と同じ男だろう?”と尋ねたりもしない。
だが、旅人が今までどんな土地を回ってきたかとか、そこで面白いことはあったかとか。
気が向いたときに軽く質問はした。返答はニコラスが答えられる範囲で満足して、無理強いはせずに。*]
[時折旅に出る生活を変える気はない、と。男を正しく理解している神父>>104と同じカルヴァドスを流し込む。
男は随分と酒に強い自覚はあるけれども、どうせ同じ席に座るなら、相手と同じものを飲むのがいい。時間と空間だけでなく、味覚も共有することで、腰が落ち着かない己が幼馴染と繋がっていると実感できるから。]
心配ありがとよ。
……けど、俺が帰ってくるのは、この豊穣の村だけだ。
[ジムゾンの頭によぎるぐるぐるを読み取っているのかいないのか。どちらとも取れるあいまいな笑みを浮かべて、口調だけ軽いまま本音を吐き出す。
余計なお世話と言うならば。最近フリーデルとはどうよ?仲良くやってるか?なんて、おっさんめいた言い回しで尋ねながら、こちらも空いた杯に酒を注ぎ返す。]
[突然(としか思えないタイミングで)結婚についてジムゾンから言及された>>105男は、思わず酒をふきだしそうになった。
ごほごほと咳払いで誤魔化し、しごく真面目に顔を引き締める。]
安くしてくれるより、むしろ嫁さん紹介してくれるサービスとかないもんかね?割と真剣に。
[それが実現したら、教会での結婚式、料金2(6x1)割り増しで支払っても惜しくないぞ。
尚、勝手にシモンへパメラを紹介した日>>115にゃ、酒を奢ってもらった恩義があろうとも、必ず殺す。覚悟しろ。*]
『しすたーふりでるへ
きょうしんぷさまから しすたーは
およめさんのこうほにならないかときかれました。
しすたーはきれいでやさしくてすきですが
かみさまのものなのでできません。
しすたーからしんぷさまにことわっておいてください』
[そんなお手紙が翌日にはシスターの元へ
届いたはずだが、その日何があったか俺は知らないままだ*]
[さてさて教会のお二人がパン屋へとやって来る頃。
当のパン屋はというと。]
あはははは! そよ風が僕を呼んでいるのさ!
[この男、人生で一度も迷った事がないのだ。
そして店に現れた顔を見て、自らそれを再確認するのである。]
やあフリーデル。今日の君は一段とお淑やかだ。
ああ、神様はなんて罪なんだろう! こんなに胸が締め付けられる完璧な女性が存在する世界を作り上げるだなんて!
ジムゾン、僕は君がうらやましいよ。素敵な女性が側にいる事、それこそが幸福なのだから!
[さっきまでパメラにご執心だった舌の根も乾かぬうちに、よくもまあベラベラと出てくるものである。
[さてさて教会のお二人がパン屋へとやって来る頃。
当のパン屋はというと。]
あはははは! そよ風が僕を呼んでいるのさ!
[この男、人生で一度も迷った事がないのだ。
そして店に現れた顔を見て、自らそれを再確認するのである。]
やあフリーデル。今日の君は一段とお淑やかだ。
ああ、神様はなんて罪なんだろう! こんなに胸が締め付けられる完璧な女性が存在する世界を作り上げるだなんて!
ジムゾン、僕は君がうらやましいよ。素敵な女性が側にいる事、それこそが幸福なのだから!
[さっきまでパメラにご執心だった舌の根も乾かぬうちに、よくもまあベラベラと出てくるものである。]
― 要らぬ節介を焼く神父 ―
[文字を真面目に習う青年は
若しこの村の生まれであったらどんな風になっていたか
ヤコブの様に畑を耕していたか
薪を大量に作って運ぶその手際から
樵になったかも、しれない
若しくは文字に興味を持つのなら
司書にでもなったかもしれない
それはともかくとして、だなぁ
ふふふ、おぬし真っ赤になっておるぞ>>119]
何言ってるんだはこっちの科白だばーろぉ
……なんというか、なぁ
神様に一生捧げるよりかは
今度は命を落としてしまうかもしれん
戦場に舞い戻らせるよりかは
この村で2人とも人として、
幸せになってほしいって、思うんだよホントに
[仕事はしている。しているのだ。
ただまあ、好きに作物を育てて、山中で果樹を探しては籠いっぱいに収穫し、竈の前に陣取ってあれこれやっている姿は、家にいるくせに自由人という方が近い。そして、事前にシモンへ頼みさえすれば届けられるはずの薪>>98をこうして切らしてしまったように、割合忘れっぽい。礼拝以外で教会へ行くときは酒>>103を片手にしているのが常だし、別の意味でお世話>>105になる予定は全くない]
[年上に見られにくいのもむべなるかな。どう考えても似たり寄ったり>>107だ。
面と向かって言われたとしても気にしない辺りが、マイペースたる所以なのだが]
いやーまた会えると思わなかったな。嬉しいや。
改めていらっしゃい!今日は泊まってく?
[泊まっていくつもりなら、先に荷物を置いてきたらいいんじゃないかなあ、なんて。確か昔は教会に泊まっていた筈だと思い出しての一言を添える]
[ニコラスに引かれなければ、四方山話の流れでそのまま宿屋まで案内しそうな勢いだった。
──つまり、薪のことはちょっと頭の隅に行っている。腹の虫が抗議しだすまで、所在が分からなくなりそうな位に]*
― 回想 ―
[温泉へ案内した負傷兵から、悪い奴ではない(だが問題はある)>>107と思われているとは、男は全く知る由もない。
だがその原因には、少々心当たりがない訳ではなかった。]
うんうん。パメラはいい子だろう?
分かってくれて嬉しいよ、さあ飲め飲め。
[可愛い妹に感謝の言葉を言っているシモン>>100を見かけたあと、とろけるような笑みと共にグラスへ酒をなみなみと注いで勧めながら自慢話をしたとか。
いかにも柄の悪い旅人が数人、左足を引き摺るシモンへ絡もうとしたところで割って入り、虫の居所が悪いのに任せて、さんざボコって”YOU WIN”した挙句、逆に金を巻き上げたとか。
ちょっとばかり、シスコン&ならず者っぷりを発揮しちゃったかな☆てへっ、というやらかしエピソードがあるためだ。
それでも、温暖な豊穣の村で生まれ育った男は、万事暢気で楽天家な性質もあり。
例え面と向かってシモンから思っていることをズバリ指摘されたとしても、大丈夫大丈夫安心しろと気楽に返すに違いない。*]
/*
この神父が一番罪深いのは
みんな幸せになってほしいのに
自分が幸せにする気はこれっぽっちもないことだな
(すごいたにんまかせ)
― シモンの手紙 ―
[最初の手紙は、文字を知ったばかりの子供が書いたかのような拙いものではあったけれど>>119
それだけに、一生懸命に書いてくれたものなのだろうということは伝わる。
それを読んでいる自分は変な顔をしていないだろうかと後になってから辺りを見回したが、後の祭り>>114]
12人目、青年 ヨアヒム がやってきました。
青年 ヨアヒムは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
― 村の外れの森 ―
[青年は一人、森の中でしゃがみ込んでいる。
傍らには様々な草のはいった籠。
見る人が見ればそれが薬草の類ばかりだとわかるだろう。]
ん……こんなもの、かな。
[町医者から依頼されていた薬の量に十分なだけの薬草は取れた。
一人呟けば、籠を手にすくりと立ち上がる。]
後はこいつを精製して、と……。
今日中に片づけられるかなぁ?
[森に入ってから結構な時間が経ったろう。
柔らかな木漏れ日を浴びながら、森を出ようと歩き出す。]
[その後の手紙も、少し嬉しそうに広げると――>>120]
…………神父様、お嫁さんの候補とは一体……?
シモンさんとどういったお話をされてきたのです?
[少し引きつった顔が、ジムゾンに向けられたことだろう。
過去を追求しない女は、この日ばかりはしつこかった。
あーめん。
なおそのときの手紙は、今も捨てられることなく今も自室の机の引き出しに仕舞ってある。
ジムゾンにもシモンにも言っていないこと*]
― 現在のパン屋 ―
おはようございます、オットーさん。
今日も素敵ですね。パンの香り。
[あくまで素敵なものはパンだ。そう強調して。]
……完璧だなんて……
オットーさんのパンの方がずっと完璧ですわ。
[歯の浮くような台詞に一瞬固まったものの、あくまでもにこやかに、適当に胡麻化すように返した。]
……戦場では、何を売るのでしょうか?
この村に商品になるものがあればいいのですが。
[宿への道中、遠慮がちに口にしたのは
外を知らない故のちょっとした興味。
荷車が空の行商人に会ったのは初めてで
村から出たことがない羊飼いにその仕事は想像が難しい。
彼はなんと答えただろう?
どんな内容でも、素直に感心し相槌を打った。
村の中心を目指せば、やがて大きな建物が見えてくる。]
わたくしはそうですね……
白パンと胡桃のパンを頂こうかしら。
焼き上がりがまだでしたら、他のパンでも構いませんが……
ただ……獣肉入りだけは遠慮させてくださいな。
[ジムゾンと違い、あまり我儘をぶっこくことは無い。
とはいえ、ジムゾンが帰らないなら自身も待つだろう*]
− この人本当に神父だろうかと思った一コマ −
[シスターには感謝しかしていないし、
神父に対してももちろん……。
何処まで冗談で本気なのか見極めるのが難しく
感じてしまうのは、戦場で壊れたのは
身体だけでなく、心の何処かも、なのかもしれない]
……神父様こそ村の為にシスターと
結婚される気はないのですか?
いえ、村の為と言うと神父様にもシスターにも
悪いですね。
お2人とも見たところお似合いに思えるのですが。
[この時既に俺の左眼は失われていたから
右眼だけでの感想だ。
しかし単眼でも間違ってはいないと思う。
戦場に舞い戻るしかない俺を思ってくれている事は
変わりないだろうし。
幸せを願われるのは何だかこそばゆい]
この村では余所者である俺の幸せまで祈ってくれて
すごく嬉しいです。
この村に来てから初めて体験することばかりで。
本当に来て良かった。
[余計なお節介かどうかまで言及するのは
申し訳ないと感じられて、俺はただこの村に
来て良かったと繰り返すだけだ。
人を救う神父から人を殺す仕事だった俺の幸福を
祈ってくれるその言葉だけには
真実感謝して受け入れる。
が報告は忘れなかったし、俺も真面目に
ディーターやオットーやヤコブに神父様に
相応しい女性は誰だろうかと相談したことすらあるのだ。
例えばレジーナさんみたいな人はいないだろうかとかとか。
彼らが神父様に報告したかどうかは知らないが*]
この村に居ついて、暮らせば
よそ者じゃなくてもう身内になると思うがな
……
[来てよかったなら。此処に居ればいいのに
なんて喉迄出かかった言葉。飲み込んで
来てよかったと繰り返すその様子は、
フリーデルの柔らかな拒絶めいた様に己には見える、
彼女の微笑みに似たような雰囲気を感じるものだ
あっだからやめろ、やめるんだ
報告はやめるんだ。後そこの面子に
女性の相談をするのもやめるんだ
揶揄されたくないんだ、ぼかぁ*]
/*
薔薇下久し振りでだな…!元々投げ癖がなかったから、飴ちゃんの仕様を忘れている。そうか文面変えられないんだった。更新回復は…かかるんだったよな…?(ころころ
[兄が両目に傷を負った年のこと
塞ぎ込み、よく教会に通って一人祈っていた。
兄と仲の良いディーター
少し変わった友達のお兄さん。
彼は無鉄砲にも兄の為に村を飛び出してくれたのに。
わたしは、自分が出来ることが見つけられなくて
……悔やんでも、悔やみきれなくて。
一つの結論を見つけられた後
髪を切り、最初に訪れたのは宿屋だった。
そして彼女に頼み込んだのだ。──料理を教えてほしい、と
母はチーズ作りは上手くても料理がワンパターンだから。
なんてものは建前で、兄に視界に頼らない楽しみを与えたかったのが理由。
少しでも、彼の為に出来ることを積み重ねようとした第一歩。
それは大人のレディーであるレジーナさんには分かっていたのかもしれない。]
[かつてはアルコールなしのジュースで語り合ったジムゾンと、こうして酒の杯を重ねるようになって、年月の重みを実感する。
噛み締めるように頷く様子>>124に、意図が伝わったと理解した男は、ふふっと笑うだけで返した。
付き合いが長い分、下手に誤魔化そうとしてもきっと見抜かれるに違いないと考えているだけでなく、そもそも最初から嘘をつく気はないのだ。
だから、珍しく苦笑をもらしたジムゾンへ、ほんの少しためらったあと、言葉を選んで慎重に告げた。]
彼女は真面目で敬虔なシスターみたいだし。
お前を兄と見るには遠慮が先になって、何か吹っ切れないとこがあるんじゃないか?
[教会とかオットーのパン屋とかで見かける言動を思い返しながら。
それでも寂しそうな呟きを何とか慰めたくて、肩をぽんと軽く叩いた。]
あーなるほど。
旅先で捕まえてくる手もある、か。
[ジムゾンから指摘されて>>125、初めて気付いた!顔で拳を叩く。まるで世紀の大発見をしたかのように。]
だったら、うちの村には優しくて親切な神父様もいるよって売り込んでやる、今度旅に出たときに。
楽しみに待っててくれ。ただし過度な期待はするな。
[自分の嫁さんすら見つけられるか怪しいのに、安請け合いしながらウインク。
ジムゾンと飲むときは、大体こんな雰囲気になるのだった。男にとっては、ものすごく楽しく、愉快で、時々胸の奥が表現しがたい感情でかき混ぜられる、複雑な時間でもある。*]
ねえ、お客様は商人さんでロバを連れているの。
それに、大きな荷車もあるわ。
……ここなら大丈夫だよね?
[レジーナさんは迷惑に思っているかも知れないが
わたしは先生が大好きで、つい彼女の前では口調も崩れる。
声を潜め問い掛けたのは、やはり少しだけ心配で。
アルビンさんが入ってきて彼女に近寄るのならば
彼女が女将なのだと教え、自分は一歩引こうか。]*
[青年の名はヨアヒム。
2年ほど前からこの村に住み着いた。
以降、自宅の薬草園や森で取れた薬草や香草を素に薬などを作っては町へ売りに行ったり、村の住人にも薬などを売ったりしながら、この村できままに暮らしている。*]
/*
外から来た人多すぎ問題wwwwwwwwww
まあ妹は村生まれだから除外するにしても、アルビン、フリーデル、ジムゾン、ニコラス、パメラ、ヨアヒムと半数じゃないかwwww
/*
久々に来たら表情差分スクリプト入れてなくておおぅ、となってた私です。
というわけでやぁ久しぶりでございますよ。
ちょーっとリアルがあれこれだったりしますが、どうにか無事やりきれますように。
− この人に任せていいだろうかと思った一コマ −
[神父様や宿の女主人から言われたのは兎も角、
最初に湯を紹介してくれた人物がディーターで
あった事は多少の意外性を以て俺の中に入ってきた。
戦場では様々な人物に出会っていたから
人は見かけによらぬと言う言葉は身に染みていた。
しかしよもやこんな戦場とは遠い村でも
当てはまるとは思わなかった。
見かけはまぁ、あんな感じだが世話好きで
妹のパメラを何より大切にする男。
話し方も気さくで遠慮と言う垣根など存在しないようで
俺もざんぶざんぶと注がれる酒と
注がれる妹自慢>>130に相槌を打つのに
何とか慣れた頃だ]
ありがとう。
助かった……お前こそ怪我は……大丈夫みたいだな。
[妹と酒だけでなく、荒くれ事にも愛されているのか
愛しているのか、絡まれそうになったところを
助けられたのだから礼の一言で終われば良かったのだが]
俺も思ったところを顔に出しやすいが、
お前は更に上を行くなぁ。
顔どころか手や足が出てるのは危ないぞ。
健康な今なら向かうところ敵なしかも知れないが
怪我でもしたら足元を掬われる。
妹の為にももう少し落ち着いた方がいいぞ。
オットーやヤコブやゲルトもそうなんだけどな。
お前が一番危ないよ。
[いつしか。
どうして俺はこの村の男たちに落ち着け、なんて話を
しているんだろうと思うようになった切欠でもあった*]
[例えば山で探すのが薬草だとか、鍋の中身が薬だとか>>132、そういった作業にも携わっていたならば、多分もう少し“彼女>>81”の事に気付く可能性は高かったのだろう。
けれど声だけで気付けるほど聡くはない。
確かにニコラスの声は独特の高さだったけども、りんごジュースしか飲まない頃なら誰だってそんなものだ、聞き慣れない所までは行かなかった]
[となれば嫁候補を聞かれたときも、無知故に“大柄な女性”という選択肢すら備えていなくて]
そういえば、ジムゾンって年上好みなの?
[──等と聞いたこともあった。割といきなり。他の人の前で。シモンがああして>>142レジーナだけ特筆したとなると、てっきりそういう事かと。
本隊に報告どころかいきなり塹壕に突撃した感があるが、はて、従軍経験者の耳には入ったのだろうか]*
──……
考えとくよ、
いっそのこと、ジムゾンも
旅に出てみないか?
面白いこと
いっぱい見せてやれるぜ?
[ 葡萄酒の香りを楽しみながら
危ない遊びに誘おうとする悪童さながらに、ニッと笑いかけた
この優しく暖かい村に己の居場所を持つ彼の事をどこか羨ましく思いながらも自分は根っからの旅人であった
今は一つの場所に留まる自分を想像できなかったもので ]*
ー 優しいディーターと ─
恩に着る。
いやぁ、俺も
旅には慣れてるんだけどなぁ
[ 苦笑しながら話すニコラスからは
ほこほこと湯気が上がっている
ディーターに教えて貰った温泉に浸かって、暖まった所だった
その効能のおかげか、怪我もだいぶ癒え血色も良くなってきていただろう
何かにつけ回復を祈ってくれる優しい優しい彼には本当に感謝しきりであった ]
[ ディーターとは今までの旅について
話すことが多くて、それは心癒される時間であった。
…だからこそ。
最初に怪我をして会った時、咄嗟に
怯えた野生動物さながらの
ギラ、と敵意のこもった強い視線を
送ってしまった事は今でも心に残っている ]
やぁ、
ディータは優しいな。
俺が女なら
惚れてたかもな?
[ 彼は隠している事情に気付いていないように見えたから、揶揄うような口調で、敢えてそれを補強するような一言を。
何一つ嘘は言っていないのだ。
優しい彼の事を気に入った事は事実だけれども、女としての自分は今は居ないから ]*
─ 美しいシスターと ─
[ 教会に匿われ。
自然そのシスターーフリーデルに世話になる事もあった
慎み深いシスターは
敬虔な空気を纏い、清廉さを際立たせていた。
彼女は事情を聞くことはなく。
だから、ニコラスも後ろめたくは思いつつも、安心感からか少しばかり肩の力を抜いていた ]
…フリーデルは
なんでシスターに?
[ ポツリ言葉が漏れたのは、怪我の消毒をしてくれていた時のこと
己が旅人になった事に理由があるのなら、この美しきシスターにも何かしら理由があるのだろうかと
気になって ]*
― 宿への道中 ―
[短い時間の中で、
カタリナという名の少女と、いくつか言葉を交わした。
宿の主人とは既知の仲らしく>>134
ひょっこりと現れた
聞けば、村外れで羊飼いをしているそうで>>136
アルビンは目をみはり感嘆の声をもらす。]
たくさんの羊を世話するのは、さぞ大変でしょう
[ロバ一頭すら、こちらの都合で動いてもらうのは一苦労だ。
それが複数頭ともなれば、
体力も根気も、それに愛情も。
並々ならぬものが必要だろう。
動物好きに、なんとやら。
言葉の通り、素直に感嘆せざるを得なかった。]
→ 村の中 ―
[パン屋を後にして、荷車を引き引き配達先をのんびりと回る。
相手が留守をしていても、倉庫とかいつもの場所とかへ小麦粉を置いていけば、用事は十分足せる。何せ子供の頃から過ごした村、勝手は十分すぎるくらい分かっているのだ。]
それにしても、今日は村人が少なくね?
[家々を回りながら、ようやくいつもより人の気配が少ないと気付いた。**]
[戦場で商売をする行商人が、カタリナにとっては珍しくあるようだった。
遠慮がちに投げかけられた疑問に、アルビンは破顔し、ごくごく軽い口調で答えた。]
なんでも、売れますよ。ここに転がっている石ころから、有名な絵画まで
でも、戦場ですから、やはり食べ物や着る物が多いですね
[どこからか、ふわりと漂うパンのにおいをかぎながら]
それから、ケガをした兵隊さんに
薬代わりの薬草をお願いされることもあります
[物資が常に不足する戦場では、需要が絶えることはない。
貴族しか着られないような仕立てのいい布や宝石、
古くから使われる珍しい武器なんかも手に入ることもある。
特殊な場所ゆえ話せるようなことは限られるが、
おもしろい話もないわけでもない。
機会があればまたお話しますね、と言葉を最後に加え、
アルビンは宿前でカタリナに別れを告げる。
再度礼を述べ、時間を割いてくれた彼女に手を振った。]
[宿屋のそばにある横木に手綱をくくりつけ、]
金色とは、神秘的であたたかい光の色
なんですねえ
――ね、ルーナ
[異国の単語をなぞらえた彼女の名前。
それをつけてくれたのは、誰だったか。
尻尾を絶え間なく揺らすロバに声をかけてから
受付を済ますべく中へと入って行った。
想像していたよりずっと大きな宿に、
閑古鳥が鳴いてると知るのは、このすぐ後のことだ。**]
[自宅に向かう道すがら、ほんのり風に乗ってきた、微かな、けども美味しそうなパンの匂いに思わず腹の虫が鳴る。
自分の知る限りでは、変人としか言いようのないパン屋。
正直苦手ではあるのだが、それでも作られるパンは確かに美味い。]
……寄ってくかな。
[薬草園のあの香草とバターを混ぜれば、きっと合いそうだな、なんて考えながら青年はパン屋の方へと足を向ける。**]
− 何で妹たちは大体立派なのだろう −
[ディーターに温泉を紹介された最初の頃だ。
見えるものと言えば窓の外の光景で、
ただぼんやり眺めている中に、光を失ったような
歩き方をする青年と、その青年の世話をする
金の髪の少女の姿を始めて見たのは]
初めまして。
俺は見ての通りの怪我で
この村に厄介になることになったシモンだ。
よろしく頼む。
[窓の内と外で交わした挨拶に、妹の方の
確りした言葉遣いや態度が印象的だった。
大体パメラとカタリナのお陰で
この村で頼りになるのは女性だと擦り込まれた感がある]
羊飼いなのか。
寝ている間暇でな。
もし何か手伝えることがあれば言ってくれ。
混じったゴミ取りとか、ゲルトと一緒に
昼寝するくらいしか出来ないが。
[静養目的とは言え、皆が働いているのに
俺だけ寝ている立場がどうにも落ち着かなくて、
無理を言ってはみたものの、
結局カタリナの負担になっただけかもしれない。
だがヤコブの畑の豆の選別などは
あの安静時の生活で随分上手くなったと自負出来るところだ*]
− 現在 −
[静養中の数年で把握したこの村の階級を
思い浮かべながらパメラを見れば、彼女は
荷車を押してくれているだろうか、それとも
荷台に載ってしまっただろうか。
どちらにせよ手伝ってくれる彼女には
この村で思い出した微笑を向けるのみだ]
村人は少ないとは言え、お客さんが
来る可能性だってあるんだ。
宿屋に薪を持って行こう。
あ、もちろんオットーのところにも
行くからパン1つくらいしか奢れないけど
お礼に奢ってやるから。
何欲しいか考えといてくれ。
[簡単なお礼を口にしながら、ギィギィ車輪を軋ませて
宿屋への道を行く**]
[ そして宿屋への案内も
頼もうとしたけれど
────…きゅぅぅう
先程まで彼が煮ていた果実の名残りに誘われたのだろうか、腹が情けない音をたてた ]
…飯屋ってあったっけ?
[ 恥ずかしそうに聞いた ]**
ああ、今日は
泊まっていこうかな。
せっかく懐かしい顔にも
会えたんだしな
…ああ、そうだ、これ。
[ ある種を差し出した。
名前も知らない花の種だけれども、かつて見た、温暖な気候で育つだろうその花はとても美しかった。
ヤコブのように腕の良い農夫ならば、また咲かせられるかもしれない、と託してみたくて。
ついでに旅先で見つけた珍しい果実の種も、渡そうとした ]
/*
男だか女だかややっこしい設定にして
申し訳ない、という気持ち
特に初日は設定覚えるの大変だしなぁ
そして切実に箱が欲しい(箱修理が間に合わなかった…鳩打ちづらい
── 時は遡り・道中 ──
[宿へ着くまでの短い時間のこと
行商人とのやり取りは、少しの不思議さと感心をくれた。
確かに羊飼いを楽だと思ったことはない
特にあの子がいなくなってからはそうだ。
けれど、きっと何処にでもある有り触れた仕事の筈
街や村を渡り歩き、戦場に赴くのであろう彼が
あんな風に目をみはるなんて。>>164]
そんな、アルビンさんのほうがずっと……
[抱いたのは謙遜というよりはちょっとした戸惑い
やはり、彼の名乗りを聞けばそうは思えなく
穏やかな物腰の行商人はそれだけ優しいのだろうか。
それとも互いにしたことのない経験に感心しているのか。
そうした流れで問い掛けた疑問に
アルビンさんは快く答えてくれる。>>166]
石ころも?それは凄いですね。
戦場で絵画なんて、どうするのか気になります。
[知らないなりに恐ろしいと感じていた世界の話は
彼の語る口調のおかげで怖さを覚えずに聞き入れた。
意外な二つには目を丸くし、感嘆を声に出して
続いた内容には納得出来るものがあり、頷き。
旅疲れがあるかもしれない相手につい色々話させてしまった。]
はい、是非また!
[話の締め括り、最後の最後に
無意識に声が大きくなり、口を覆って恥じた。
けれど、また聞かせてくれるのならそれは楽しみだ
やはり外から来た人の話は興味深い。
それにとっても優しい人だから。]
― 旅人に問われて ―
わたくしは。
ただ、神様と人々のために生きたいと……
それだけですわ。
[>>163問いに、フリーデルはにこりと笑みながら答えた。]
これはわたくしの意思だと……
そう、思っていないと……
何もかもが壊れてしまいますもの。
[治療のためとはいえ、彼女が隠しているであろう性別を知ってしまったのだ。
これくらいの“真実”は吐露してもいいと、無意識化で判断したのだろうか。
ぽつりと続けた言葉は、寂しそうなものだった。]
……さ、身体を休めないと傷に響きますわ。
お休みなさいませ、ニコラスさん。
[これ以上は訊いてくれるなというように話を切り上げ、半ば強引に彼女を寝かせた**]
[そこまでは笑っていたが
それとお兄ちゃんの昼間の酒飲みが治ったらな
そんな事を小さく呟く姿には何処か闇があったとかなかったとか]
― 宿の前 ―
[着いた時にお客様はいたかしら
お客様がいたら、ようこそって言わなくちゃね]
レジーナー薪のお届けですよー!
[そんなこと気にせずに宿に向かって手をぶんぶん振る
ちゃんと荷車押しながら**]
― パメラ ―
[あたいはみんなに笑ってほしい
空回りしたっていいから行動に移してしまうんだ
誰かが怪我すれば知り合いでも
見知らぬお客様でも手当てしようとするしお手伝いしようとする
困っていれば助けようとするし
どんな人でも態度は変えないし
好きなことは好きと言うし嫌いなことは嫌いって言うの]
[ゲルトが森の中で負傷した時
目が不自由になった時
飛び出していったお兄ちゃんも心配しつつゲルトがどこまで見えるのか確認したりしたっけ
カタリナは髪を切ってカタリナに出来ることをしてたんだっけ
あたいは少しでもぼんやりでも見えるなら外を歩いてみない?とか
杖も必要かもね、とか、ゲルトとカタリナに言ってみたりしたっけ]
[最近、って言っても二年くらい前かな薬師のヨアヒムが来たよね
目にいい薬とか傷薬とかあるかとか聞いた気がする
目の薬はカタリナやお兄ちゃんも聞いたかもしれないけど、一応ね
傷薬は、お兄ちゃんが心配で家にちゃんと置いておきたくて聞いたかな]
[お兄ちゃんは出かけたらお土産をくれる
あの時の桜貝のネックレスも全部全部持っているけれど
それは嬉しいんだけど
一人は寂しいんだよお兄ちゃん
なんでもいいからお父さんやお兄ちゃんの髪の色みたいなやつを買ってきてほしいなんて言った時もあったっけ
あたしの好きな色は赤なんだ
あたしを見つけてくれた色だから**]
でも……ふふ、
兄さんを見ていてくれるのはとても助かるでしょうね。
二人がいない時に何処かに行ってしまうと
手が中々離せないのに、心配で心配で。
[良かったら、外の話を聞かせてあげて下さい。
そう言葉に甘えることにして。
両親が不在の時、シモンの元に連れて行くようになった。
回復が進んだのなら、軽作業を頼んだり
牧場に来てもらうこともあったかもしれない。
彼が彼の仕事を定めた後は、より一層世話になって。
そのお礼に、そしてきっと元気がつくから
うちで作ったチーズやミルクを分けたりもした。
そうやって関わる内に打ち解け、村の人と同じように砕けて接するようになった。]
シモン、ぼくは君に会えて良かった
君はとても真面目で、村の為によく働いてくれる。
父さんと母さんも褒めていたんだよ。
[そんなある日、薪を貰いに行った時のこと
二人きりの時間に、いつもより少し多く話をした。
ぼくの感謝の言葉を聞く彼はどんな様子だっただろう。]
それに、ね。おかげで知ることが出来たんだ。
……不自由があっても、立派に生きていけるんだって。
[少しだけ、目を伏せてぽつり語ったのなら
すぐに元通り、にっこりと笑いかけた。
「どうか無理はしないでくれよ」
あの頃から変わらず、いつもいつもそんなことを言うのは
シモンをこの村の人間と認めているからこそ。]*
[美しい花には美しいと言わなければいずれ枯れる>>146
そういうものだろうか?と言いたげに首を傾ぎつつ、注文のパンが籠に入っていく様子を見届けると、自身の分の代金をオットーへ差し出し、感謝を述べつつパン屋を後にした。]
こんなに大きいパン……
一食で頂くには少し持て余しそうですわね。
[サービスは良いのだが、時々食べきれないくらいの量が入っていたりすることが困るといえば困る。
そういう時は保存しておいて次の食事へ回したり、ジムゾン他の客人へ分けたりすることが常なのだが。]
あら、ヨアヒムさん。
おはようございます。
[変える道すがら、パン屋へ向かうヨアヒムとすれ違う>>168
この村は、彼のように村の外から移住してきた者がそれなりにいる。
自分より後に村で暮らすようになった者も。
そのためだろうか、思いのほか早く村には受け入れられた気がする。きっとこの村では移住者は珍しいものではないのだ。]
そういえば、教会の傷薬の備蓄が残り少なくて。
新しい薬ができましたら、また売っていただけませんか。
[教会は傷を癒す目的で使われる事が度々ある。
そのためか、包帯の巻き方や薬の知識は多少身に付いた。
薬師の彼が村へ住むようになってからは、教会の薬も充実してきたようで。
怪我人を迎えるジムゾンと自分は、まるで医師と看護師だと思えることもある。]
よろしくお願いいたします。
[ぺこりと頭を下げて、パン屋へ入るヨアヒムを見送った。
なお店から少し離れた場所でもオットーの声は聞こえていた>>180
なんだかんだ男性も褒め称える彼はある意味分け隔てない。]
毎日すごいエネルギーですわね……。
[その有り余るエネルギーがパンへぶつけられているのだろうかと、ちらりとほかほかのパンを見やる。
冷めないうちに戻りましょうと、ジムゾンを促した**]
── わたしの少しふしぎなともだち ──
パメラちゃんが生まれたのは、どんなところ?
パメラちゃんは、なんでこの村にきたの?
[同じ年頃の女の子だから
二人のお兄ちゃんは仲が良いから
二人とも……──だから。
そう言われ大人に引き合わされた二人は
わたしが人見知りなことで時間は少し掛かったけれど
やがてはいつも一緒に遊ぶようになった。]
そっかぁ
パメラちゃんは、ちょっとふしぎだね。
[外からやって来た彼女と仲良くなりたくて
あれこれと質問を重ねることがよくあったのだけれど。
あまりちゃんとした答えは返ってこないことが多くて
二人揃って右へ左へ首を傾げたものだ。]
ううん、えっと……その
パメラちゃんのお兄ちゃんも、少しかわってるから。
本当のきょうだいみたいで、いいと思う。
[「ふしぎ」と言われたことに反応した彼女に
首を横にぶんぶん振って、悪い意味じゃないと伝える。
告げた言葉に嘘は無く──そこには羨望すら含んでいた。
血の繋がらない家族と暮らす、そこに共通点はあっても
ちょっと抜けているけど、明るく人に好かれるお兄ちゃん
内気でその後をついて回るばかりのわたし
彼女とディーターと違い、どこも似ていなかったから。]
あのね、わたしはね
“「本当」“がないの。
わたしのお母さんは、ずっと前に死んじゃったから。
だから、……キルマーのこどもじゃなくて
お母さんとお父さんは、お兄ちゃんの。
わたし、お家のみんなにもにてないけど
お母さんにもにてないんだって。
だから、鏡を見てもお母さんがどんな顔だったかわかんない。
[ゆっくりゆっくり、時間を掛けて話したけれど
もしかしたら彼女はよく分からなかったかもしれない。
子供同士の会話には、きっと重かった。
そして、それはパメラの家族も「本当」ではないと言っているようなものだと
当時のわたしには気づくことが出来なくて、ただ言いたくて。]
だから、ええと……あの、ね
パメラちゃんと、ともだちになりたいの。
[あまり彼女を知ることが出来ない代わりに
自分のことを、気持ちを伝えて
友達になってほしくて、必死だった。]
そしたらそれは、パメラちゃんは
……わたしの「本当」になるから。
[小さな手を二つ、重ねて握って。
勇気を振り絞った後、おどおどと反応を伺う。
あの子はなんと返してくれたのだったか
どんな風に話をしても、きっと
──最後には二人、笑いあった筈。]*
そうか、配達の途中だったんだね。
お手伝い偉いじゃないか。
実は宿にお客様を連れて行ったところなんだ
行商人のアルビンさん、会ったら優しくしてあげるんだよ。
[お客様の話を聞いてはしゃぐパメラの頭を撫でる。
背はどちらが上か、小柄なわたしが大きく離して高いことは無いが。
ついつい年の変わらない友達に妹にするように接してしまう
彼女を愛してやまないディーターの気持ちも理解出来る。]
シモン、いつも朝からご苦労様。
体調は大丈夫かい。あまり無理はしないようにね。
それで、うちの分の薪はあるかな?
兄さんが少なくなってきていると言っていたのだけれど。
[それから今日のパメラの同行者、シモンに向き直って
家を出た用事の一つについて問い掛ければ、なんと返されただろうか。
二人をあまり引き止めてはいけない
そう時間は取らせずに彼らにも別れを告げ、離れてゆく。]*
/*
「わたし」の部分は
レジーナにはつい
パメラには自然に出てくるのだろう。
あんまりまともじゃない(褒め言葉)男性陣がふっと真面目な話ししてたり優しい部分見えると一際かっこいいね
…捨て犬不良理論かな?
― 教会にて ―
[一方その頃。
教会の椅子に置いていた筈の封筒は、
端に置き過ぎたか、はたまたうっかり開け放しにしていた窓からお邪魔した風のいたずらか。
差出人の名を上にして、床に落ちていた**]
− 塹壕の中に爆撃 −
[体をある程度動かせるようになってからは
俺が出来そうなものを見つける為に、
パメラの様に村中の色んな人に
声を掛ける時期があった。
ヤコブの所にも手伝いを申し出たが、
野菜は植えておけば勝手に成長するものではないと
嫌でも判り、雑草を抜くくらいしか出来なかったが]
神父様のお嫁さんってシスターも似合うと思うけど。
シスターみたいに年下で線が細いと
守りたくなる相手でそう言う風には見えないのかな?
[カタリナが案内してくれた宿は、
思わず懐の中身を確認しようと思ったほど立派で、
しっかりとした造りであった。
何やら思案にふけっていた女主人>>61と、
宿泊のための交渉を買って出てくれた>>150カタリナのそばで、
広々とした受付を見渡す。
非常時にも問題なく使えるような汎用性を兼ね備えていそうなのに、
人の気配を感じ取れないことが気になりはした。
食堂兼談話室の中をのぞいてみたが、客の面影は見つけられなかった。
この村に来たのが昼過ぎ。まだ夕方までにはたいそう時間がある。
受付に来るには少々早すぎたのかもしれない。
そこまで考えて、村外で伝え聞いた話を思い出した。]
[温暖で豊かな村、豊穣の村。
雪どころか冬の気配すら感じさせないほど穏やかな村。
それとは全く反対の、不穏で不吉な噂話。
厳しい冬の気候を逃れられるだけで訪れる価値はあるというのに、
二の足を踏みたくなるような、そんな話も、あるとかないとか。
それに関して、
関心があるかと言えば、アルビンは複雑な心境だった。]
[薪を積んでいるらしい荷車を一人で押している。
おせっかいだろうと思いつつも、思わず寄って行った。]
お疲れ様です。
ご迷惑でないなら、お手伝いさせてください。
[パメラがお手伝いで薪を運んでいたことは知らず、
業者に対してするような挨拶で、荷車を押す手伝いを申し出る。
宿に入用ならその後は自分が請け負おう。
店を切り盛りしているレジーナへの手助けにもなるだろうか。
カタリナと彼女が言葉を交わしているのは見えていなかったが、
同じように、“ようこそ”>>179と声をかけられたなら、
照れたように笑みを浮かべるだろう。
カタリナに対してもそうしたように。**]
− しっかり者の妹と −
[初めての出会いからしてカタリナは
年齢を感じさせないどころか頼りになる
貫禄すら出していた>>199>>200>>201
近くで挨拶すればゲルトの両目の事も
判り易く、何となくカタリナの方が姉の様に
見える理由も納得できた。
もっとも、ゲルトと会話するようになって
更にカタリナがそりゃしっかりするわ、と
思うようになったとかならなかったとか]
ありがとう。
いや、確かに怪我を治すのも大事だが
世話になってばかりだとこそばゆいし、
体が鈍りそうなんで。
[大した仕事は出来ない事は承知の上で、
それでも役目をくれた事に頭を下げる]
ゲルト、怪我人のお守なんて面倒かも
しれないがよろしく頼む。
話も俺だけじゃなく君の方からも。
この村の事知らない事ばかりだから
全部興味深く聞かせてくれ。
[ふらふら何処かにいかないように見張り兼、
話し相手としてゲルトと関わる様になって。
この村の凄惨な過去をお伽話のように
聞かされることもあっただろう。
だがそういう話の後は決まって昼寝の話や
おやつの話に雪崩れ込んで。
実際にオットーに逢ったのは随分後になるのに、
彼の作るパンの話や彼自身にやたら詳しくなっていた]
君の前では危なっかしいかもしれないが
随分と君の事を自慢したり心配していたいいお兄さんだ。
[結果、総じてこの村の兄は妹を何より大好きと言う
印象が定着したが悪い事ではない]
無理はしない。
君に心配かけるとゲルトに怒られて
結局俺が困るからな。
[そんな冗句と取れるか取れないか判らぬ会話も
出来る位は打ち解けた日の話だ*]
― 旅人と ―
いや、何。困ったときはお互い様さ。
[ニコラスのお礼>>159に対し、いつも使う言葉を口にした。旅慣れていようとも、初めて訪れただろう土地でアクシデントに遭ったらすごく大変だと言外に示して。
温泉で温まった直後らしく、血色も良く見える。これなら怪我も順調に回復するだろうと安堵した。
そこからの連想からか、初めて会ったときの旅人の様子も頭に浮かぶ。
普段の行いだけでなく、外見の悪さのために、顔を合わせた人に敵意を向けられることは少なくない。特に女性には、とって食われると警戒されやすいのか、しばし怯えられたり避けられたりしがちだ。]
おーすげえ傷だなー。手当てできるとこまで案内すっけど、歩けるか?
[敵意がこめられた強い視線を向けられた>160とき、怪我で気が立っている野生動物が連想されて。咄嗟に両手を肩の高さにまで上げて、敵意がないと意思表示する。
自分は警戒されているようだし、ジムゾンやフリーデルの手を借りなくてはと考えていた。
特にニコラスの側に支障がなければ、真っ直ぐ教会に案内するだろう。]
[男にとって、このような対応は日常茶飯事である。
時折思い出すことはあっても、されて当然の反応くらいに考えていて、旅の話をする際には、初対面でのニコラスの態度は決して口にしない。
そして、揶揄するような口調で思いがけない一言>>161を言われた際には、一瞬だけ目を丸くしたものの、すぐににやりと笑いかける。]
それはどうもありがとう。
もしニコラスが女だったら、俺も即座に口説くな。何ていったって美人だから、嫁さんになって貰えたら村の皆に自慢できるし。それに旅の話してるとすごく楽しいしな。
[たらればで語られる言葉は社交辞令。そんな思い込みから、男もまた可能性すらないと決め付けている仮定に、本音の誉め言葉を混ぜこむ。オットーほど情熱的な台詞を口には無理にせよ。
”彼”からの好意は感じるものの、隠している事情とか感情とかには気付けない。当然補強するような一言を聞いても、その裏にある何かを見つけることはできなかった。*]
― パメラへのお土産 ―
そうか、赤だな。分かった、覚えとく。
[パメラの好きな色は赤>>198。この情報を得たときはとても嬉しくて、パメラと目線の高さを合わせて、力強く頷いた。
男や男の父親の髪のようなとの例えに、一瞬ん?と引っ掛かりを覚えたが。その理由については、深く考えてない。お土産を探すとき、色の目安がつけやすくて気楽だ程度くらいにしか。
半年前に1ヶ月程度の旅に出たとき、その機会は訪れた。
旅先で見事なルビーがはめられた髪飾りを発見して、これこそパメラに相応しいと喜んだものの。手持ちの銭では手付金にもならず、悔し涙を飲む羽目になった。]
ごめん、パメラ。おにいちゃん甲斐性なしだから、これで精一杯だ。
[仕方ないので、有り金はたいて入手した赤いガラスの小物入れを馬鹿正直に事情を明かして差し出した。
尤も、寂しがっているパメラのために旅心を我慢して村に留まるとか、闇をまとう呟き>>188をさせないよう昼の酒をきっぱり断つとか。そっちの方が余程甲斐性を示せるに違いない。*]
― 負傷兵と、やらかした件について ―
[男の外見から連想する第一印象は、多くの人はほぼ一緒だ。だがその後、お前は見かけによらないと驚く人、やっぱり外見と中身はイコールだなと呆れる人とで真っ二つに分かれる。
どうやらシモンは前者>>152らしく、妹自慢にも律儀に付き合ってくれる。
彼が初対面の頃よりも宿屋の食堂に馴染んだように見えた頃、その事件は起きた。]
……っ!い、いや、何。こんなのは朝飯前の運動さ。
[ボコった連中が置いていった財布が予想以上に重かったものだから、にんまりしかけたところでお礼>>153を言われて、慌てて誤魔化した。
しかも怪我は大丈夫みたいだなと気遣われてしまったので、何となく気まずい。負傷している身で危ないと気遣う気持ちがなかったと言えば嘘になるけれど、実際は喧嘩だ喧嘩だーと高揚する気持ちの方を優先させていた。]
ははは。まあ、な。うん。
[シモンに”思ったところを顔に出しやすい”とか、”手や足が出るのは危ない”とか、ズバリ指摘されて、ハイその通りですとも言えず苦笑いした。その分表情では思いっきり肯定していたが。]
……。
[しかし続いてかけられた言葉>>154は真面目に拝聴した。戦場で怪我を負ったシモンの忠告には実体験から来るだろう重みと、強い説得力を伴っている。
年寄り連中の説教は、下手に反発すると長引くのがオチだしと、聞くふりだけして大半はその場で忘れるのが習慣になっていただけに。そのときの男は、珍しく素直な態度を見せていた。]
ああ、そうだな。取り返しがつかないことになる前に、ちっと喧嘩っ早いとこを反省してみるわ。
[目を怪我したゲルトに対する、カタリナやパメラの様子を思い返しつつ、神妙に頷く。
さすがに次の日から粗暴な言動がすっきり改善した訳ではないが、少しはセーブできるようになったんじゃないかな、なっているといいな、と男は思っていた。]
ええっ、レジーナさん?
[そんなこんなでシモンは意外に人を細かく観察しているようだと判断する前か後か。ある相談―ジムゾンに相応しい女性について―を受けた>>142ときは、大変驚いたものだ。内容よりも、むしろ”何故宿屋の女主人が幼馴染に相応しいと思ったのか?”という意味で。
シモンがそんな結論に至った思考を読み取れない男は、宿屋で見かける姿を頭に思い浮かべながら、あれこれと思索した結果。レジーナはグラマー、即ちジムゾンはおっぱい星人である!と短絡的にひらめいた。]
おけおけ、任せておけ。
今すぐに彼女のような女性を連れてくることはできないけど、そのうち何とかしてみせる。
[そしてシモンに対しては、胸を叩いていつものように安請け合い。
文字を教わるなどジムゾンと交流があったとはいえ、幼馴染の俺も知らなかったおっぱい星人を見抜いた(決め付け)とは、この負傷兵只者ではないと内心尊敬していた。*]
/*
質問失礼致します。
村の説明について
>予約にて使用者の決定しているキャラ・役職は選択しないでください。
役職予約がwikiに見当たらないのですが、どの役職が予約されているのでしょうか?
読んだつもりで見落としていたら申し訳ございません。
村の設定が変更されました。
/*
カオス村の説明文をコピペしてましたのです……
役職に関する部分は削除したつもりでしたが、まだ残っていましたね。横着な村建てじゃ……
うーん。
売り上げに貢献してあげたいが、不器用だから
無駄にしそうだし、これでも十分笑えているつもりなんだが。
[俺自身の売り上げ貢献は難しいだろうから
宿屋やオットーに声を掛けておくよと、
もう1つの願いを何とか叶えようと笑みを絶やさないように
努力はするがどうしても微かなものになってしまう]
ああ、薪の配達。
パメラに手伝ってもらっているから
後でおやつ代わりにオットーのパンを
奢ってやるんだが、新作とかの話はないか?
[奢ると言いつつ毒見も兼ねている。
そんな細やかな悪い考えを秘める位は
この村に馴染めたのだろうか、
そんな思いも同時に浮かべつつパンの出来を
カタリナに尋ねたが]
行商人?
それは助かるな。
出て行った人が戻るまで何か足りないものが
あったら困るものな。
― 現在 ―
[配達の途中教会の前を通りかかった。
ちょうどシモンの相談を思い出したので、まず母親の墓を訪れたあと、教会へ入る。日曜礼拝も面倒くさがる性質だし、自発的に門をくぐったのはいつぶりか思い出せない。
つかつかと祭壇の前に進み出ると、勝手に祈りを捧げた。]
……どうか、ちちがでかい美人がジムゾンの嫁さんになりますように。
[さすがに若い女性(フリーデル)がいる前で、堂々と胸の大きさについて語れるほど、デリカシーには欠けてないと自負している。
ジムゾンからしたら熱い風評被害?かもしれない願いを口にしたあと、さて帰ろうと踵を返した直後。床に落ちている手紙>>214を発見した。]
差出人はタートザッヘ、宛先はフリーデル、か>>13。
[忘れ物なら届けなければと、まず差出人を確認してから、続いて宛先を見る。
現在教会を留守にしている修道女のものと分かった途端、それならここに置いておけば大丈夫と判断して、手紙を分かりやすく椅子に置いて教会を後にした。見つけたときのまま、差出人を上にして。
それにしても、タートザッヘか。何かどこかで聞いたような聞かないような苗字である。**]
じゃあパメラ、俺はレジーナに薪幾つ必要か
聞いてくるから、裏に運んでもらえるか?
[カタリナを見送ればすぐに本来の仕事に戻るのも当然だ。
注文取りをパメラに頼んでも良いが、
張り切っている彼女の腰の骨を折るのも
悪いし、申し訳ないが彼女が聞いてきた
注文が正確かどうかが少々怪しいのだ]
パメラ悪かったな。
レジーナさんから薪13(20x1)束運んでおいてくれってさ。
ええっと……お客さんですか?
すみません、お客さんにまで手伝ってもらって。
じゃあこれお願いできますか。
[きっと彼がカタリナが言っていた行商人だろう。
守護神が来る前に離れさせた方がいいだろうと
手伝いの手伝いに介入を試みたが無事成功しただろうか**]
― 回想/いつかの手紙>>133の後 ―
[ジムゾンを問い詰めた後のこと。
シモンの仕事が一段落した後を見計らって、フリーデルは彼へ声を掛けた。]
あの、シモンさん。
昨日いただいたお手紙のことですけど……
神父様のお話、本気に受け取らないでくださいましね。
あの方は、普段からお節介を焼くことがお好きですから。
それと……
いけませんわ、軽々しく「好き」なんて綴っては!
[確かに、字と一緒に手紙の書き方を教えた覚えはあるが、ラブレターの書き方を教えた記憶はない。
誰にでも簡単に好きと言うようになってしまってはオットー二号になりかねないと、少し強い口調で続けた。]
その言葉は、心から一緒になりたいと願うただ一人の為に、取っておくものですわ。
親愛のつもりでも、異性へ簡単に使っては、誤解を生んでしまうかもしれませんわよ。
……わたくしも、一瞬びっくりしてしまいましたもの。
[少し顔を赤らめながら、小声で付け足して。]
……ですけど、お手紙自体はとても嬉しいですわ。
いつも楽しみに読ませて頂いていますの。
[説教が終われば、頬を緩ませ。]
お疲れでしょう。
ご迷惑でなければ、教会で食事を取っていかれませんか?
腕によりをかけて作りますので。
[手紙の礼だというように、シモンを教会へ誘ったりもした*]
― タートザッヘ家 ―
[その昔――それこそ、この村で人狼騒動が起こった頃――に、大きな権力を持ち、多くの人に崇められていた、はるか北方の貴族家。
それがタートザッヘ家だった。
けれど50年もすれば家は没落し、そこいらの平民よりも貧しいくらいまで地位を落とした。
末代までついていくと言っていた人たちは次々と傍から去り、今では森の奥深くにぽつんと古びた邸が残るのみ。
今ではそんな貴族家があることなど、知る者はほとんどいないだろう。
村の外を旅している者なら>>237、あるいは、だけれど**]
[青年とあまり年の変わらぬであろうシスター。
彼女もどうやらこの村の出身ではないらしいし、この村では移住者もそう珍しくないようだ。
それが、青年がこの村に住みついた理由の一つ。
一度は廃墟と化したらしい村、移住者がいなければ廃れたままだったであろう場所。
その原因に関して青年が知ったのは所詮噂話程度で、どこまで信憑性があるかは知らないし、話半分で聞いていたけども。
他人付き合いなんてほどほどでいい、とは言え閉鎖的な村はそれはそれで住みにくいし不便も有りそうだ。
そんな青年からすれば、この村はちょうどよかった。]
→ パン屋 ―
[二人を見送ってから、パン屋に入れば。
出迎えてくれたのは相変わらずの主。
エプロンよりも、いっそ町の上流家庭の子息が着るようなブラウスのがよっぽど似合いそうに思えるセリフと、笑顔>>180。
青年は一瞬だけ対照的な苦笑いを浮かべたけども、すぐに愛想笑いへと切り替える。]
やぁどうも。
うん、いい天気だし、空はキレイだね。
薬草を天日干しするにもちょうどいい。
おかげで仕事もはかどるよ。
そう思えば悪くない日だね。
[君も輝いてるに関しては華麗にスルーを。
否定したところで、きっと今の数倍の言葉が返ってくるだけだろうし。]
……いやしかし、その語彙はどこで培われたのか、非常に気になるね。
[つい、疑問が口を吐いて出た。
ご両親もこういうノリだったのだろうか?なんて。
まさか、まじめな人間だったなんて、青年は知る由もなく。
そうして、白パンとライ麦パンを一つずつ選ぶ。
温かいうちに香草バターを載せればきっと美味しかろう、なんて*考えながら。*]
そうか、”兄”……か
この村は兄が多い。その中には
まー阿呆やら楽天家やらいるけれど
総じて、矢張り妹を案じているもんさ
早く見つかると良いな
[と、言ったときに
一緒に旅をしていた存在に、裏切られたと
旅人の歪んだ顔が、葡萄酒の赤にゆらり、揺れる]
[ただ。いっそ旅に出てみないか、と
告げる聲に目をぱちり、と見開いた
そりゃあもう、今まで聞いたこともない
といった、顔で]
……旅?
[この村で生き、この村で死ぬ
それしか自分には生きるすべはないと思っていた
だからこそその言葉に
少しだけ、言葉を喪い]
そんなこと、できるのかな
[俺に、と呟いた様子は
神父というよりかよく懺悔室に告解にくる
惑い人の様であったとか*]
何時も助かっているよ、ヨアヒム
ありがとう。だが夜道は月明かりしかないんだ
十分注意するんだよ?
[と、此方も感謝の言葉を述べて、
パン屋に入る若者を見送った
ちなみに。帰り道の自分らにも聞こえる
ヨアヒムをほめたたえる大きな聲には
褒められるのも大変だなぁとばかり他人事であったとか]
― 嘗て酒の席で ―
[ジュースが酒に変わっても。この男が飄々しているようで
割と広い視野を持っていて――そして
聊か之と決めたら頑固であろう(と、己は思っている)
というのは。長年の付き合いだ。察するところがある
慎重に告げられた言葉には。いや、きっと
遠慮というもんじゃないな。と、思った理由としては
返る宛のない手紙を出し続ける背
自分を神父としか呼ばぬ様子
――何かを笑顔の下に隠しているような
そんな感じが、教会に引き取られても
ずっとしていたことにも起因するが]
そうだな。何か吹っ切れないところは
きっと、あるんだろうな
[だがそれを暴き出すのもまた彼女が望むことではなさそうだから
唯、見守るしかできないんだがな、と
慰めにどーもと苦笑を零すのでありました]
そうだろ?
はは。でもこんな辺鄙な村に
顔も知らない神父に嫁に来てくれる
すげー性格のいい子いるかな
期待はしてやるとハードルを上げておこうか
[なんて言って、ふふりと笑う
大体こんな雰囲気になるこの時間は
俺にとってもまた楽しく愉快ではあるのだが
矢張りほんの少しだけ、
寂寥をも孕んだものにもなる
ああ。因みに、シモンとならず者の会話によって
おっぱい星人という風評被害が巻き起こった事
其れに関して知るのはまぁ、きっとずっと後で
若し知ったのなら八つ当たりするのも
やっぱり原因の1人であるディーターであるだろう
喰らえバックドロップ! と、なるかどうかは神のみぞ……知る*]
そうさ、今日って日は昨日よりも素晴らしくなるためにあるのさ!
[このパン屋、キラキラしている。
燦々なんて高級なものでもなければ、きらきらなんて可愛いものでもない。
キラキラである。]
僕の語彙かい? それはもちろん。
ダイヤモンドの星たちが、そして可憐な森の子鹿(バンビ)たちが教えてくらたのさ。
そう、この僕にできない事なんてないのさ!
[やっぱりダメだ、このパン屋。]
[とはいっても、いつからこんなになってしまったのかと聞かれれば、オットー自身にも分からないのだけれども。
気が付けばこうだったという他無い。
もとい、ずっと昔からこうだったのだから。
癖のある奴ってのは、大方そんなもの。そうだろう?]
くっしゅっ
[またくしゃみ。
てっきり花粉のせいだと思っていたけれども、気持ち冷え込んできたようにも感じる。
この村では珍しい。こんなに好天なのに。]
いい天気だけれど、今日はちょっぴり冬の妖精達が遊びにきているようだね。
パンは暖かくしておいたよ。*
/*
おっと、うっかり村建てアカウントでつっこんでしまった
独り言はまだいいけど、表発言やメモで誤爆らないように気を付けないとね……(メモ誤爆芸人)
いろいろと話を振っていただけて嬉しい!
きちんと応えきれないかもだけど、落としていきたいね〜。
補完って言うんでしたよね?
ちょっと久々のRP村で用語すら怪しい…。
― 羊飼いの娘と ―
[シモンが療養に来たいきさつを、カタリナの耳に入れたのは男だ>>200。外の世界を知っているシモンと仲良くなれば、きっと良い影響があるだろうと。
カタリナは羊と兄の世話で村を離れられないと分かっている。だから薬探しの旅から帰宅して、カタリナがゲルトの負傷後塞ぎこんでいた>>147と小耳に挟み、声をかけた。]
村の外で探し物をする危険な仕事は男に任せりゃいい。カタリナみたいな柔らかくて可憐な女の子がふらふらしたら、人狼に食われちまう。
大丈夫、カタリナはしっかりゲルトを支えている。君は自分が信じた道を進めばいい。
[100年前に村を襲った惨劇を引き合いにして。
豊穣の村に移住した祖父ですら直接知らない噂。原因たる人狼が、どこから現れどこへ去ったのか。近隣の村は回りつくした男も、確かな情報を得られてない。
当時の資料が残っていても、大人しく机に向かうことが苦手な男にとって図書館は鬼門。フリーデルが書物を熱心に読んだと聞いて、真似できんと舌を巻いたくらいである。]
[楽しい内容ではない事件の話はすぐ打ち切り、代わりにカタリナとパメラが幼い頃の出来事を口にした。]
それでもカタリナのこと、あーだこーだ言う奴がいたら、すぐ俺に教えろよ。昔悪ガキをぶっ飛ばしたときのようにやっつけてやる。
[顔の前に右手の拳をぐっと突き出しながら。
可愛い少女がいれば、それをからかう男子がいるのは今も昔も同じ。内気なカタリナは標的になりやすく、そのたびにゲルトを引き摺って駆けつけたものだ。
パメラが妹として引き取られたあとは、ついやり過ぎてしまい、逆に男子の両親が苦情をねじ込まれた経験も数知れず。しかし男は、自分の行動に迷いはなかった。
本気で守りたいものがあるなら、手段は選ばない――未だに強く信じているのだ。*]
しょうがないねえ。せっかくのお客様だ、無下にダメとは言えないねえ。
それにほら、あいにく荷物置き場に困るほどの荷物は今はどこにもないわけさ。
[皮肉混じりの返事も、日頃から親しげに接する彼女にとっては了承の言葉と聞こえるだろうか。
宿を切り盛りする女主人らしく、相応の振る舞いをしてきた。
(元々の性格? 馬鹿をお言い!)
そんな自分に砕けた接し方をしてくる数少ない関係なのが、カタリナだ。
そんな彼女の前では、客にさえときには不遜とも言える態度を取るレジーナでさえ、素直な女性としての一面を見せる………………ことがあるかもしれない。
その素顔を知るものは、村の中でも少ないだろう。]
― 羊飼いの娘とならず者、を見守る神父 ―
[ゲルトが怪我をしたと知った時
悔やんだ者、心配した者数知れずであったろう
幼馴染の1人である彼が視力をほとんど失った、と聞いて
多分一番気に病んでいるのは妹だろうな、と思った
教会に通い。1人祈る様子を見て>>147殊更に
そんな折、ディーターがカタリナを元気づけるのを聞いて
彼らしいな、と微笑ましくもなった
ディーターは兄貴分という言葉がぴったりだ
正義感と言っても良いだろう。風来坊みたいな物ではあるが
パメラの良き兄であり、塞ぎこむ者がいれば元気づける
その姿はやはり頼れるものであるわけで
カタリナを元気づけるものになったのではないか、と思う
自分では矢張りそうはいかないわけで
ゲルトやディーターの様に揶揄する悪ガキをぶっ飛ばすより
怒鳴り込む悪ガキの親と苦情をねじ込まれたディーターとパメラの親に、神父であったじーさんと共にとりなす役割をしていた]
[嗚無論、正義感と共に暴れた者は知ってはいないだろうし
多分護られた方も知らないのではなかろうか
真っすぐのその気質は羨ましくもあり
また、得難きものであるとも思っていたものだから
幼馴染のかっこいい所
外野ががやがやいうことで、なくしたくはないだろう?
と、いうやつである]
[まぁ、それとは別として
ある日1人教会で祈る彼女に対して
女扱いしながらもその意志を尊重しようとする
ディーターの様にはいかないものの
自分は、1人。護られる側から自分のできることをしようと
護ろうする側に立とうとしたカタリナにこうも言ったものだ]
自分ができることを探すのはいいと思うし
後悔とは後に悔やむ、と書く
……ただ、1人で抱え込まないようにな
時には立ち止まって、足元を見る
或いは振り返ることも大事だよ
[兄と妹はこの村に多く居る
唯、その中の一等年下の子であるカタリナが
頑張って背伸びしている様子は
少しばかり脆くも感じられたものであるから]
[困った時は、そうでなくても
何時でも相談においで。と告げる
年頃が近いといえば。フリーデルもいるし、とも
まぁ、それから時折は。チーズとミルクを
貰いに行く序に2人の兄妹の様子を見に行くことも増えたが
その際、仲睦まじい姿を見るたびに
安心することも、また常であろう*]
いらっしゃい、お客さん。
[カウンターにてカタリナが連れてきた行商人を、客として迎え入れる。
さすがに扇子を片手に対応はしないが、浮かべる微笑とその視線は、見るものにとっては客を値踏み……評価しているように見えなくもないだろう。]
ご覧の通りの客足さ、広々と使ってくれて構わないよ。
村の連中が飯だ酒だと押し掛けるかもしれないが、そいつらにも何か売り付けるなりしたらいいさ。
ここはね、あんたたち商人にはウケがいいんだよ。今後ともひいきにしておくれ………
[チェックインのときには、そんな話があったとかなかったとか]
で、でも。
一番に『好き』と文字にしたい相手も。
書き残しておきたい女性も。
あなたしかいなかったんですが。
[小さく小さく伝えられた言葉。
恐らくこの先も見ることは難しいだろう姿も
愛らしいと言葉にしたら怒られるのだろうかと
そこは何とか呑み込んで、同じようにぼそり、と]
[我が宿の湯は自慢だが名湯と言える。
ディーターが来訪者に折に触れて宣伝し、実際に戦で負傷したシモンは湯治にこの湯を選んだ。
……が、それが客足に結び付いていない。
冬こそ名湯が客を呼びそうなものなのに。]
(そりゃあこの宿がいい宿で、湯がいい湯だからさ)
[とレジーナは考える。
本当にいいものを知った客はそれを独り占めしたい。言いふらしてまわりたくない。
そう考えるからだ、と。
実際、宣伝するものがならず者と呼ばれるふうな人物であったり、妙に風格のある宿、癖のありそうな女主人とあっては、通好みの宿として扱われるのも至極当然のことかもしれない………]
神父様からは所帯を持ってこの村に……とは
仰ってくださってますが。
神父様こそどなたかと早く結婚すればよいのにと
余計なお節介を焼いてしまいそうです。
[実際余計なお節介と言うか爆弾を広めているのだが
俺に返って来ないなら、俺は後は振り向かない]
はい。
文字が書けると言うのはとても楽しい事だと
教えてもらったんです。
いっぱい色んな事をこれからも書いて送ります。
[シスターの勢いには驚いたが、すぐに綻び
夕飯にまで誘ってくれる彼女はやはり素晴らしい人だ。
夕飯の席で神父様に顔を合わせると少しばかり
バツが悪そうに笑いはするが、
シスターが腕を振るった料理に
すぐに夢中になって、神父様はどうして
シスターと結婚しないのですかと二度目の爆弾を
平気で掘り起こしていた**
― 農夫と林檎とかまどと ―
[ヤコブとの思い出を語るには、果物の匂い>>126が欠かせない。
山中で果樹を探しを手伝ったあと、かまどの前に陣取る彼の隣で、何ができるかとわくわく待ち焦がれたものだ。
熱中するといろいろと忘れがちなヤコブのフォローができるほど、己は賢くはないが。育ち盛りの食欲の賜物か、食べ頃の果実をたわわにつけた木を探すのは得意だったので、]
あっち!うまそうな甘い匂いがする!
[服を藪に引っ掛け、泥や木の葉をつけながらも、ヤコブの服の裾をひっぱって一緒に収穫にいそしんだものである。
そのせいか、3歳も年上であっても態度は気安い。
さすがにこの年齢になると、山の中へ冒険に出かけようという元気は出てこない。それでも、ヤコブに頼まれれば、いつでも果樹探しに馳せ参じる気持ちはある。*]
ふしぎ?そうなのかな?
[よくわからないと首を傾げてたら
首を振って悪い意味じゃないって言うカタリナを不思議そうに見つめてたっけ]
あたいとしては。
ゲルトとカタリナもきょうだいみたいに思うな?
カタリナがそういうなら、そう思ってくれるなら。
にてるにてないとかじゃないとおもうの。
[見た目としてはおにいちゃんとあたいはすごく似てないと思うの
ちょっとお兄ちゃんの背中を追いかけて
お兄ちゃんの真似してるだけなんだから]
あ、シモン!
そっか、手伝ってもらっていいんだね!
じゃあ、お手伝い、お願いしてもいいです?
[じっとアルビンというお客様を見つめてお願いしてみるの*]
[シモンが薪を運んでくる。手伝いには村娘のパメラ。………それにどういういきさつか、先程のお客さんである商人、アルビンだった。]
毎度ありがとうよ。それにお客さんまで。
あんたももう村の一員だねえ。
[そう言って笑う。
アルビンが気づく由もないのだが、シモンだけでなく、パメラも幼い頃にこの村にやってきた。
なにもない、気候が穏やかなだけの村に見えるが、そこに住む一人一人には様々な事情がある。
宿に泊まる宿泊客一人一人もそうだ。]
(あたしもそう。
………それに、この村もそうさね)
[ふと、そんなことを思う。
らしくない、とレジーナは思い、それ以上は考えなかった。]
― 修道女と負傷兵の一幕を神父は知らない ―
[シモンがフリーデルに小さくとも情熱的な言葉を
囁いていたと知れば。いいぞもっとやれと
この神父もろ手を挙げて応援した事だろうが
残念ながらそのやり取りは知らないのである
その日の夕食は2人だけではなく
シモンも囲んでになったことに
少しばかり驚いたものの微笑ましく
多少ばつが悪そうな様子が不可思議に思ったものの
特に気にすることはなかった
だが。何故かフリーデルと結婚しないのか、と
問われれば、少しだけ苦笑した]
そりゃあ当たり前だろう
フリーデルはこの村に強く引き留めて置ける男と
結ばれたほうが幸せだと思うし
フリーデルは
[俺を嫌っているだろうから
結婚など絶対にありえない――というのは胸の内
嫌っていなくば、この15年で彼女の”名”を
知らぬなどということはなかったであろうし]
――もっと、お前とか
そういった男に似合いだと俺は思っているよ。
[と、何時ものお節介を発揮しておくのでありました*]
あぁ、相変わらず。
旅は楽しいよ
……ぐらまぁな美人にも
たくさん会えるしな
[ 悪戯っぽく笑みを浮かべた
ここから遥か遠く離れた国。
見事に美女しか居ないその国では
男として振舞ううち3(6x1)人に
告白された
何でも旅人が訪れるのはごく稀で、
モノにした¥乱ォは賞賛されるのだとか。 ]
おや?
[“薪”という単語に、屈強な若い男。
そして少女とも見える女性。
見比べてみて、
薪との関係性は、男の方が強い。
自分はどうやら思い違いをしていたのではと、
なんとなく察したアルビンだった。]
[戸惑いながら問いかけてくる男>>239へ、癖のように
いつも客へと向ける愛想のいい笑みを向ける。]
ええ、
こちらの宿に、しばらく泊めていただく事になりました
行商をしております、アルビンと申します
[カタリナに会った時と同じように帽子を取り、
挨拶をと思ったが、ふと違和感。
金色の髪をした彼は、どこか急いでいるようで……
仕事が繁盛しているならなによりだと、
検討違いに解釈してみ、ひとり納得する。
薪を運ぶのにちょうどよいと、
ロバの貸し出しを提案してみようかと思ってもいたが、
急ぎならば引き留めず、薪を受け取るだけとしよう。*]
/*
裏設定
兄ちゃんは既に死んでいるから旅が終わることは決してない(服は兄のもの)
それを認めたくない、或いは記憶から消している
ええ、ええ、実は
その商人たちから聞いてやってきたんです
普段私は特定の場所でしか商売はしないものなのですが、
村の者は村外に出る必要もくらい、豊なところだと
[しかし、この宿がいわゆる“穴場”とされているならば、
経営する側としてはどうだろうか。
一人と一匹、心置きなく過ごせるくらい良心的な値段で、
(その時は知らなかったが)効能ある湯もあるとくれば
限られた者だけで使うにはもったいない。
アルビンの商人魂は黙っていられない。
村を出たら早速触れて回ろう。
同じく戦場を売り場とする仲間達も、喜んでくれるだろう。
そう決めたのだった。*]
─ 神父と ─
この村の兄≠スちも
思いあってるんだなぁ、って
思うよ
[ この村の事情には詳しくないものだから。
彼らが本物の兄弟と信じて疑う事もなく。
ディーターやゲルトが妹を思いやる様子は垣間見るだけであったけれども、町で会った時にな微笑ましく見ていた ]
[ そして空気を変えるように微笑んだ ]
出来るさ。
…なんなら俺と行く?
[ 冗談とも本気ともつかぬ口調で囁いた
彼が行くというならば
否はなく喜んで共に行くだろうけど。
この村で暮らす彼がそう簡単に行ける筈も無いだろうと思っていたから
それ以上何か言うことは無かった
もしいつの日か惑いが無くなる日が訪れる事があったならば
旅人は手を取ろうとしたかもしれない。それだけだ ]*
───…それって…
[ ポツリ。
零れ落ちた呟きは
旅人の心をぎゅっと掴み冷たい波紋を投げかけるようで
この美しい人にも抱えるものがあるのかもしれない。
…が、問いかけた言葉は飲み込んだ。
自分はいずれ離れてゆく人間だから。
もしその役目を担う人がいるのなら。
それは同じ神職者である彼なのかもしれない、と。 ]
[村に受け入れられている。
それはとても喜ばしく、そしてこそばゆい。
だが、決して受け入れてはいけないと
強く自分を戒める声でもある]
[皆怪我をした俺を労わってくれるが、戦場とは言え
この村の身内を殺した仇だと言われたら
彼らは快く迎えてくれただろうか。
仕事や村人に向かい合っている時には忘れかけている
事実は、夜に一人になると浮かび上がり、
心を痛ませる傷に変わる]
[この村にはいなくても、確かにこの世界の何処かに
俺が殺した相手の死を悼み、俺を憎んでいる者が
いるはずなのだ。
のうのうと怪我をして多少不自由な体になったとて
それが免罪符になるとも思っていない。
人狼ではなくとも、不吉な人の憎悪を背負った俺など
この平和な村にいつまでもいていいはずがない。
どうしても村の一員になりきれない、許せない俺の姿を
見つけた者はいないかもしれない。
ただ、まだ文字の書けぬ頃に無駄にした紙に
真っ赤な血と倒れる人と、唯一立っている戦士の姿を
描いたものがあった事を見つけた者はいるかもしれないが*]
― 回想/図書館にて ―
[人狼騒動のことを訊いて図書館へ足を運んだ時のこと。
ひとりで目的の本を探していてもなかなか見つからず、パメラに案内して貰ったことがあった>>193]
ありがとうございます、パメラさん。
今日はクララさんのお手伝いをされているのですね。
[普段は元気いっぱいであまり落ち着きがないように見える彼女が、司書のようにてきぱきと本を整理したり、外客へ本の紹介をしている姿に、感心したように息を吐いた。]
……え?
[気になるの?との問い。
数度瞬いて、口を開く。]
そうですね……。
わたくしは、少しでも知識が欲しいのです。
万が一ですけれど、また同じことが起こらないとは言えないでしょう?
ですから……そのときの村の人が、どのように対処したのか、しようとしたのか、わたくしは知りたいのです。
わたくしは、“できそこない”ですから……。
[少し悲しみを湛えた笑みを浮かべながら、ぽつり呟く。
断片的すぎて、きっと意味は通じていないだろうけれど。]
→ 宿屋 ―
[配達の最終目的地は、女主人が経営する立派な宿屋。何でも、村で一番頑丈な建物だとか。
非常時の避難所も兼ねているらしいが、温暖な村にそんなもんが必要とは到底思えない。一体誰がそんな目的を思いついたのやら。
それはさておき、いつものように厨房へ小麦粉入りの麻袋を積み上げたあと、レジーナを探して声をかけた。]
レジーナさん、配達終わったぜ。これでいつ客が押しかけても大丈夫だ。
[例によって、お気楽な発言をしてみせたのは、宿では閑古鳥が鳴いていることを知っているせい。前向きな発言をしていたら、いつか現実になるかもしれないというかすかな希望があったのだ。]
(やっぱりもっと温泉の売込みする必要がありそうだ。)
[あちこちの村や人に宿屋の温泉はいいと呼び込みをかける割に、客足が伸びないので、せっかくのいい宿でレジーナの食事も美味しいのにな、と男は残念に感じていた。]
― シモンとの一幕 ―
え、……。
[>>270まさかそんなふうに返されるなど考えていなかったのか、硬直した。
暫くの沈黙ののち。]
……ありがとう、ございます……。
すみません、何と言えばいいのか……。
[結局、気の利いた言葉が出ないことを、素直に言うしかなかった。]
――「好き」なんて、言われたことがありませんでしたから……。
[小さく続けた言葉は、寂しそうに。]
― 三人で囲んだ食卓 ―
[シモンを伴い教会へ戻ると、すぐに料理に取り掛かる。
教会へ暮らすようになった頃から、既に料理の基礎はできていた。
フリーデルからは何も言わないが、実家で日常的に作っていた事は伺えただろう。
獣肉は口にしないため普段は肉料理を作らないが、客人がいる時は別。
畜産も盛んであるこの村では常に肉の供給があるため、状況に合わせて購入し調理する。もちろん、自分の分は抜くけれど。]
[調理中、二人が自分をダシにした結婚話を始めれば>>273,>>288、
ドスン!
と包丁を取り落としたような音が彼らの耳に入ったとかなんとか。
聞かなかったふりで料理を食卓へ運んだけれど、その目はどこか据わっていたように映っただろう*]
― そして現在の教会へ ―
[戸を開き、礼拝堂の中へ足を踏み入れると、前を歩くジムゾンが足を止めた>>260]
どうかなさいましたか、神父さ……
[その視線の先にあったものは、椅子の上に置いてきた手紙>>260
そういえばラブレターであることを訂正しないままだったけれど、まだ誰からか気にしているのだろうか。
少し苦笑しながら、回収しようと彼の前へ歩み出て――]
え……?
[確かに自分の名前を上にしていたはずなのに。
目に留まった封筒は、実家の姓が上になっていた>>237]
ど……
[どうして、と口にするより前に、慌てて封筒を手に取り、差出人の名を隠すように胸に抱いた。
ジムゾンは見ていないだろうか。見ていないといい。
逃げるようにフリーデルは自室へ走り、封筒を机の引き出しに入れた。]
……すみません、教会で急に走ってしまって。
その……まじまじと見られるのは、恥ずかしくて…。
さ、パンが温かいうちに頂きましょう。
[そう言って、何事もなかったかのように簡単なスープを作るべく厨房へ向かい、ジムゾンと共に食事を摂ろうとするだろう**]
[そんなとき、宿屋の前で見知らぬ男性(アルビンという名はまだ知らない)>>294を発見して、ぱっと顔を輝かせた。]
そこにいるのは!もしかしてこの豊穣の村では初めてお会いする方じゃないか?!
よーこそ、初めまして。俺は宿の温泉広報部長、ディーター・シューマッハです。
ここは気候も温暖、農作物は毎年豊作で美味しく暮らしやすい土地、しかも来訪者に開放的です。
我々は客人を歓迎しますですよ。ゆっくりお過ごしくださいませませ。
[たった今つけた肩書きと怪しげな敬語を駆使してがーっと一気に話を畳み掛けてから、さてあなたのお名前は?とようやく質問を投げかけた。*]
[アルビンとの会話が一段落ついてから、パメラ>>300へと向き直り、オットーから購入したハースブレッドとダルニツキー入りの袋を差し出した。]
今日もお手伝いご苦労さん。パメラのパンを買っておいたから、お腹減ったときに食べるといい。
[正直パメラを甘やかしている自覚はある、しかしそうなってしまうのも、お土産を受け取るとき、かけてくれる言葉が嬉しいから。
ガラスの小物入れを贈った時の、”宝石よりも価値がある>>279”は、表情も声も、未だにハッキリと頭に思い浮かべられるほどだ。]
……あ。お兄ちゃん、今日はしっかり仕事したぞ。
[そのついでにいつも心配をかけさせる妹を安堵させる一言を慌てて付け加えておいた。*]
パメラはとても働き者でね。
俺も村の皆も助かってます。
もし珍しい品物があれば、見せてもらえるだけでも
きっと彼女は喜びますよ。
[素直に手伝いをしてくれるパメラはパン1つでも
喜んでくれるが、外の世界に触れるのも楽しいだろうと
アルビンとパメラ両方に声を掛ける]
この村の良いところは俺よりも
パメラの方が知っているから、教えて貰っても
いいでしょう。
俺の方は……あ、斧の砥石の予備があれば
お願いします。
[手伝いをさせている分、
俺からも何か買わねばならないだろうかと考えた末
浮かんだのは仕事の必需品。
無くても当分困らないがあれば安心だろうと
注文1つと、薪を渡す。
3人でなら薪運びはすぐに終わっただろうが、
ロバの手伝いはそこまで図々しくは出来ないと
断るつもりだ*]
― 回想/旅人の旅立つ前 ―
え……
わたくしに、ですか?
[ニコラスにネックレスを差し出され>>306、ぱちぱちと瞬く。]
お気持ちは嬉しいのですけれど……
[既に首にかけているものは、絶対に外すことのできないものだ。
かといって、両方を首にかけるわけにもいかず。]
あ、そうだわ……
ニコラスさんがお嫌でなければ、手首に着けてもいいですか?
[元々首に着けるものなので、多少のリメイクは必要になる。
勝手に別のものにする事は失礼だろうと、尋ねてみた**]
すみません、基本的なことですが、村開始はもう今夜の25:00ですか?
あと、私は開始前までに、吹雪にのまれる前振りのロルを落としたほうがいいのでしょうか?
それとも日常ロルのみにするべきですか?
/*
村開始は明日の25時ですのであと丸一日あります。
吹雪に呑まれるロルは落としても落とさなくても構いませんが、落とさない場合は、死亡場所や状況などは地上の描写次第となります。
/*
すばやいお返事ありがとうございます!
了解しました!
雰囲気的にまだ開始じゃないとは思いましたが、念のための確認でした〜。
ロルについてもどうするか考えておきますー。
/*
おい村建てのくせに挟んでんじゃねーよ
ていうか22日開始とかもうアウトな人が数名いるよね
21日でよかったです(それでも死にそうだけど)
― パン屋の近く ―
いえいえ、こちらこそ毎度ありがとうございます。
[青年からすれば、村の中だけに限って言えば一番の客。
青年も医学の知識は少しはあるけども、何せ住んでるのは町の外れ。それに青年の中ではまだよそ者意識は抜けていない。
そんなところよりも、やはり馴染み深い教会で診てもらう方がきっと、村の皆にとっても気易いだろう。
そんなことを考えつ、神父の注意の言葉に瞬き>>254。]
……って、やだなぁ、神父様。
夜道ったって、ここじゃそんな危ないこともないでしょ?
それにほら、夜の散歩には悪くない暖かさですし……ね?
[あはは、と笑って答える。
昔住んでいたような、治安の悪い町ならともかく。
この村に不埒者がいるとも思えず、また、危険な野生動物が出るとも聞いてはいないのだけども。]
それじゃぁ、また夜に。*
暫く経った頃
ハーイ、僕の天使達。みんなのオットーがやってきたよ。
[そして極めつけのウインク。
待て待て。間違ってもそんな邪な目的で宿を訪れた訳ではないぞ。
宿屋からの注文が入ったパンを届けに来たのだ。]
そうだな。
海を、思い出させるようなものがあれば。
[警戒心をそっちに持っていかれたせいか、
不意の問い掛けに過去の一部が漏れた。
俺が元々育った場所はこの村とは全く違う。
波の音が常に聞こえ、潮の香りが満ちていた
海と共に生きる村だった。
年々捕れる魚が減り、騒動が無くとも
自然に消えていく定めの村だっただろう。
もう帰る事もない、出来ない村。
大事にしたい良い思い出は少ないが
それでもこの村にない波の音を聴きたいと思う時があるのだ]
よう、ディーターにオットーじゃないか。
兄妹で手伝いしてくれるなんて勤勉だな。
あ、オットー。
何か甘いパンでもあったらパメラに1つ
あげてくれないか。
重い薪を運んでくれたお礼に1つ奢ると約束したんでな。
[何故かキラキラしているように見えるオットーを
正面から見ることなく、パンを1つ注文する。
説明口調なのは主にディーターに向けてだ。
俺はただただ感謝からパメラに
パンを贈るのであって決してやましい気持ちは無い。
パン粉に包んだ真摯な気持ちはきっと伝わるはずだ]
― パン屋 ―
……?
[きょとり。
やはり青年にはよくわからない。
星は綺麗だと思うし、小鹿も可愛いとは思うけども。
けどそこから語彙を得る>>258とか、現実主義な青年には理解出来る訳がない。まるで御伽噺。
町にも女性を口説くために気障ったらしいセリフを吐く人間はいたけども、またそれとはちょっと、いやかなり系統が違う……気がする。
というか、真剣に考えるのが間違っているかも……なんて思っておれば漏れるクシャミ。]
ああ、そうなのかな?
寒の戻り?
まぁうん、念のため風邪薬が必要なら、届けるけど。
[温暖な気候の土地とは言え、山の中。
村に長く住んでる彼>>259が言うなら、冷え込みに気を付けた方がいいのかもしれない。
そう考えながら受け取ったパンは暖かい。*]
[名に“豊穣”を冠するだけあって、この村であれば年中何かが育てられる。畑が軌道に乗るまでは、山の恵みでやりくりも可能。故に家族が、生まれたばかりの己を抱えてここへ越したときも、最初は果実の加工で生計を立て、徐々に諸々揃えたのだという]
[──なお、三男坊の父には殆ど貯蓄が無かったらしいが、その分曾祖父が空き家も手配したのだとか]
[ところが、宿屋に一歩入った瞬間にその笑顔は消え、わなわなと震え始める。]
こ、これは・・・・・・!
まさかこんな事があるだなんて!
/*
オットーのセリフがミッチーの声で変換される呪いにかかってしまった!
さて、今皆どの辺いるんや?
てか時系列どのへんだ?
── 二人と ──
ああ、すまない。
実はぼくも彼の店に行こうとしていたところなんだ。
[だから、望む情報は持たない
尋ねられた内容>>235に肩を竦める。
美味しいパンがあるといいね、と付け加え。
いや、味“は”いつでも一流だったと心中訂正する
奇人の店主の姿を脳裏に描いた。
そんなことを考えていたから
行商人といっても商品を持ってきたわけではないと
伝えることをうっかり忘れてしまった。]
そうだね、いくら暖かくてもこの季節はどうしても
ありがとう。助かるよ。
[シモンの善意>>236に短い言葉で感謝を述べる。
それから、体調のことに話を移したのなら
大袈裟な返しに思わず笑って。]
ぼくは大丈夫。
兄さんが鼻水を垂らすのなら、
それはどこででも寝るせいでだろうさ。
[おどけた調子で、けれどその内容は否定しなかった
知らない兄の姿を教えてくれた>>223>>224
あの日のやり取りをよく覚えているから。
この村は山の中で、求められるのは学者や詩人より働き手。
けれど皆に勉学ではない、大切なことを教えてもらっている。
パメラに身の上を打ち明けた時もそうだった。]
お手伝い、最後まで頑張るんだよ。またね。
[硝子の小物入れを喜ぶ姿を今でも思い出せる
何が「本当」なのかは自分自身の心で決まるのだろう。
今ならそう思うことが出来た。
無邪気な友達>>281に手を振り返しつつ
二人と別れ、歩いてゆく。]*
レジーナー!今日はあたしが食事作っておくねー!
[レジーナは何処にいただろう
わからないから大きな声をかけてから
離れる人がいたら手をぶんぶん振って見送るのよ]
[パン屋を目指して歩きながら
彼らと出会う前、宿での一件を思い出す。
レジーナさんが受け入れてくれて、とても安心したけれど
優しげで細やかに礼節を重んじるあの男性は
村で過ごす間、彼女と上手くやっていけるだろうか。
本当は、とても優しい人だと思う。
客商売だと知りながら押し掛けて
それでも邪険にせず、料理を教えることを決めてくれた。
普段の態度は、女性一人で宿を切り盛りするからこそ
彼女にだって素直な一面もちゃんと存在する。
アルビンさんもまた、好ましい人だ
仲良くしてくれるといいけれど。
一人になれば、人の少ない村は静かなもの
思考はあちらこちらへと。]
― 厨房 ―
[髪を結って厨房へ移動
カタリナも色々作れるけど、あたしだって負けないんだから
厨房に入るのはあまりないけどね]
うーん……今日はどうしよう?
[春にしか食べられないものがいいよね
白アスパラガスのスープとかどうだろう
茹でた白アスパラガスは程よい甘さと歯ごたえがあって美味しいのよ]
オットー!今日のパンなはにかしらー?
[そんな言葉を言いながら用意するのよ
人が来たら食堂に案内しなきゃね**]
― 回想 ―
[それは、まだ村に来てすぐころ。
人付き合いにあまり興味がない青年とはいえ、引っ越しのあいさつ回りくらいはした。
半分は、薬が必要そうな住人がいれば売り込もう、だなんて魂胆もあったのだけども。
そんな青年にとっては、パメラの様に色々聞いてくれる存在>>197はある意味ありがたかった。]
ああうん、いわゆる常備薬だったらなんでもあるんだけども。
傷薬とか、熱さましとか、痛み止めとか、ね。
目のお薬かぁ……。
どういう症状か、にもよるけども。
詳しく聞かせてくれるかな?
てかお家の方かな?だったら、直接見せてもらう方が早いけども。
[とはいえ、目の治療薬なんてあまり聞いたことがないし、弱視なら治すよりも眼鏡でも作った方が*早いだろうとは*。]
── 友達の兄と ──
[あの時、彼女の前でパメラの兄をへんだと言った
その考えは今でも変わっていない。
兄と同い年なだけある楽天家気質に、思い立ったらすぐ行動する積極性。
良いものであっても、周りに心配させることもあるだろう。
だけどわたしは、その数よりずっとずっと。感謝することのほうが多かった。]
ディーターさん……ありがとう
わたし、もしかしたら……
[兄のことでも、村を飛び出す程思ってくれていて。
それだけじゃなく、わたしにも声を掛けてくれた。
その頃はまだおどおどとしていて
途切れた言葉は首を横に「なんでもないです」と
言いたいことを全て伝えることが出来なかったけれど
「君は自分が信じた道を進めばいい。」
あの時、ずっと誰かにそう言ってほしかったのだと気づいた。]
[引き合いに出された惨劇も
本人を体現するように力強い言葉の前では
彼なら人狼に会っても勝てるような
大切な人たちを守れるような……そんな気になるばかり。]
……ふふ。
ディーターさんは、変わらないね。
[そういえば、あの頃も
泣きそうになりながら、笑ってしまう。
不思議な心地で思い出したものだ。
子供同士のからかいだ、成長した後なら割り切れても
幼い頃はすぐに男の子に泣かされて
そんな時はいつも、目立つ赤色が遠くに見えた。
兄を連れて駆け付ける様は
わたしにとって御伽話の王子様よりかっこよくて。
良くも悪くも真っ直ぐな彼へ
今ではパメラを思って小言を向けることはあるけれど。
敬愛する気持ちは消えてなんていない。]*
── それから、神父様と ──
[……分かっていた。
どれだけ祈ろうと、兄の視力が戻らないことくらい。
それでも通い、時間の許す限りに祈り続けたのは
祈ることで、縋っていたのだろう。
兄の為であり、自分の為だった。
ディーターに言葉を掛けられて
誰かに肯定してほしかったと気づいたように。]
わた……ぼくは
抱え込んだりなんて、しませんよ
[先代と違い、若者然とした印象が強いひと
だけどその指摘は、とても鋭くて。
短くしたばかりの落ち着かなく髪に触れ
視線を落とし、返した言葉
神の御元で神父様に付こうとした嘘は
思い出せば笑えるほど、下手過ぎて。]
………… ごめんなさい。
[その時もすぐ気づき、震える声で謝った。
嘘をついてごめんなさい
心配をかけてごめんなさい、と。
本当は、ディーターのように強くなりたかった
だけどそれは難しいのだと思う。
わたしは、とても弱い。]
辛いのはお兄ちゃんなのに
ぼくまで皆に助けられてばかり
[駄目ですね、って
浮かべた笑顔も下手だった。
優しい言葉には、子供みたいに頷いた
そうして時折、相談に教会を訪れて
自然に振る舞えるように変わっていけたと思う。]
[風に靡く髪は短く、スカートを履かなくなって久しい
宿の女将のように女でも強くなりたくて
意識する振る舞いも、今では自然になっていると思う。
嫁の貰い手はちゃんと見つかるだろうか、と
両親には冗談半分に心配されたりもするけれど。
「わたし」は「ぼく」として
自分が信じた生き方で
周りに助けられながら、此処にいる──]
── パン屋前 ──
あれ…… ?
[──それはオットーと入れ違ったこととは全く関係無い。
ついてないなと頭を振り、小さくため息。
配達だろうか、そう考えて。
店の前で待たせてもらうことにした。
多少時間が掛かっても問題はない
シモンにも会うことが出来たのだし
用事という用事ももう、無いから。]**
― 旅人と ―
自然と彼らは、兄なのだろうね
見ていて微笑ましくなる
[自分ではできないことだからこそ
余計にそう思うのかも、しれないが
大事なのは地ではなく信頼関係、そして
家族として過ごした時間なのだろうと思うのである>>301
とはいえ自分は兄ではないが
迷える子羊の助言くらいはできる。何せ神父ですから>>302]
俺もまだ若輩だし、人を導くことが
きちんとできてるかどうかはわからんがな
ま、焦らずとも好いさ。ゆっくり自分と向き合って
気持ちを消化するといいと思うよ
[何せたっぷり時間はあるのだからと、にっと笑って掲げるグラス
まだまだ俺も君も若いのだし、悩め若者である]
― 現在の教会 ―
[慌てて手紙を持って走り去る彼女>>318
どうして?と動揺していたように見えた
――そんなに隠したかったのだろうか。実家からの手紙を。だが
ああ、聞けぬことが増えてゆく]
いや、別に気にするこたぁない
リーザやペーターだってばたばた走り回ってるしな
メロンパン最高!牛乳欲しくなるな。後スープ
[と、いつも通りの気楽な声を
厨房に向かう修道女の背にかけておく
それがやってきたなら”いつも通り”
今日もオットーのパンは美味いなぁと舌鼓を打とうとするんだ
ちゃんと、できてるだろうか、俺は
修道女の手首には。蒼玉の飾りが揺れている>>325*]
― パン屋の近くにて ―
[何れ、村に彼が浸透すれば
彼の元に病や傷を治すことを求めやってくる人はいるだろう
卸される傷薬の出来からするに、真面目な人柄は
伝わってくるものだから。きっと
その性根が理解される日も遠くないと思っていた
忠告には笑っていなされたが>>331]
まーそりゃそうだがな。とはいえ夜道は危険なんだぞ
俺のじーさんだって夜道で転げてぽっくり死んだし
[だから絶対というものはないんだぞーと
少しおどけて言って見せた]
じゃあの、序に喉に良い甘い飴でもあれば
持ってきてくれたら嬉しいが
ああ、俺が舐めるんじゃないんだ
教会をかくれんぼにするガキどもに渡すだけだから*
― 羊飼いの少女と ―
……別に謝る必要もないし
誤魔化すことで自分を護るのもまた人間だろう
寧ろ、抱え込んでいない、と
気づかない方がずっと怖い
[縋ってもいいのだ。何せ君は若い
若くなくとも、人というのは
助け合いながら生きているのだから
1人で立つ必要は、全くないのだ
ほら、ディーターやら、君の周りには
君を気に掛ける人がいること
それに――気づいてくれればいいんだと
己はそう、思っている
震える声に、駄目ですねと下手くそに笑う少女の
頭を、教会にやってくる子供にするように
ぽんぽん、と撫でて紡ぐ]
辛いのに貴賤はないさ
身内が怪我したんだ。そりゃ動揺もする
誰かに頼りたくなる、誰かが、助けたくなる
それを我慢する必要は全くないんだよ
むしろ抱え込んで潰れてしまわないかが心配さ
それで悲しむ人間がいることを
忘れちゃいけないよ、カタリナ
自分にできることをすればいい
無理して背伸びしないで、たまには神様に愚痴を言って
君はゲルトの妹ではあるが、
1人の、カタリナって人間なんだから
カタリナになれる時間もまた、大切にしたらいいさ
[なんて言って。相談に彼女が教会を訪れる度に
自然になってゆく様子に、笑みが零れたものだった**]
村の設定が変更されました。
なるほど、カタリナさんとはお友達でしたか
彼女がこの宿を教えてくれたんです
道案内までしていただいて
まだまだ遊びたい頃でもあるでしょうに、
しっかりされていますね
[ここに来る前は何村かあたってみたが、
戦場に近い土地柄か、よそ者への風当たりは厳しいものだった。]
[聞きたいことと言えば。
この村に流れる妙な噂とか。
人を襲うという“人狼”という魔物の存在とか。
村で育ってきた彼女ならなにかしら知っているだろうか。
気になりはしたが、短くない滞在だ。
また聞く機会もあるだろう。
そう思って口にはしなかった。*]
── いつかのこと、オットーと ──
[パン屋の家の、綺麗な瞳をした男の子
年上が多い村の子供の中では、彼とは近いほう。
あんな性格になったのはいつからだろう?
それが自然だと受け入れ、記憶に無いけれど
わたしにとっては最初からだったのかもしれない。
責めるのは難しいその悪癖から
昔は顔を赤らめて逃げていたものだ。 ]
君は本当に自分が好きなんだな。
女の子より鏡を見ている方が幸せなんじゃないか?
[腕を組み、ため息をついて見せたのは
兄のことがあってから、ずっと後のこと。
手と共に口も働き者なのがオットーだ
すぐに返された内容に肩を竦めて、言い合いは諦める。]
だけど、羨ましいよ。
……どうしたら君のように自信を持てるのかな。
[そんな本音をぽつり落としてしまったのは
その時店内には二人だけだったから
それに、まあ。決して言いはしないし、
彼が自賛する内容とは少し違うけれど
この村の男性らしく我が道を行く姿は
確かに輝いて感じられていたからなのだろう。]*
ありがとう
落ち着いたら、ぜひ
寄らせてくれ
[ 嬉しそうに微笑んだ
ヤコブの作った果物や野菜は
一番美味しい、
…密かに思っていた
秘伝のノートの内容は知らないけれども、受け継がれてきた情熱と技術が確かに流れているのは感じていた ]
─ 宿屋 ─
レジーナさん
久しぶり。
[ どのようなタイミングであっても。
この宿屋の女主人に会ったならば
頬を緩めて挨拶をしようか
ディーターの紹介でこの宿屋の風呂を使わせて貰った事があるから、
この宿屋に入るのは久しぶりだった
堅実な仕事ぶりは旅人の尊敬する所であった ]**
[幸か不幸か、シモンから死の宣告を受けることなく>>320
アルビンの胸中といえばのん気なものだった。
珍しいものも>>323、斧の砥石も>>324
一週間ほど前なら豊富に積みこんでいたものだが。]
申しわけない、今はこの通り、
空の荷車とロバと、わずかな金貨があるばかりで
[にこにこと笑いかけてくれるパメラにも>>329
横木につないだロバの方を指さし、
眉を八の字にして頭を下げ、詫びる。]
普段の売り場は主に戦場でして、
この村には仕入れに参ったのですよ
ですから、まあ、ちょっとした土産話や、
この村の名物や処理に困った雑多なものは、
買い付けて回るつもりだったのですが
え? え……広報部長? ディーターさん?
あっ、どうも、行商人のアルビンと申します
[戸惑いながらも、問われて挨拶を重ねる。
彼とパメラが兄妹だという事実にも後々驚くことになるが、
戸惑いを抜けてアルビンは興奮したように声を上げていた。]
素晴らしい!!
一瞬で概要を説明しつつ魅力を最大限に伝える、その売り込み話術!!
私もね、ここの宿屋の広々しい様子を憂いていたんですよ
もっともっとお客さんが来れば、
この村も宿もさらににぎやかになるのではと思いましてね!
私も含め湯に浸かったことのない者達をたくさん知っております
繁栄にひとつ、お力添えさせていただければ!!
[ぐっと拳を突き上げ力説する。
燃える情熱を共有できるような仲間と出会えたかのように、
アルビンの笑顔はことさらに輝いていた。*]
…………あら、あんたかい。
ひさしぶりなんてもんじゃないじゃないか。
まあ、旅するあんたと村の中とじゃ、時間の流れも違うのかもしれないねえ。
[奥で扇をヒラヒラさせつつ煙管を燻らせていたところだった。
何年ぶりかとはいえ旧知の間柄では、砕けたその姿勢を崩す必要は感じない。
そのまま応対していた。
旅人などというものはなべてそうかもしれないが、このニコラスという人物も何か曰くありげであろうことが、そのたたずまいからも察して取れる。
直接本人に問いただす野暮はしない。
旅こそしないが、抱えるものがあるのはお互い様だ。]
(いわく……わけあり………なんだろうねえ、今日という日は。
何がそんなにひっかかるんだろうねえ)
[女の勘、女主人の勘……なんだか知らないが、こういう違和感があるのはよくない予兆だ]
(村のいわく…………まさか、ねえ。)
── 金糸の旅人と ──
[金髪、男性、そして旅人
違うとは分かっていても耳にした時は息を呑んだ。
あれはそう。彼が来てすぐのことだろう
教会に大怪我をした旅人がいる話は噂として村を回り
心配した両親にいつもより多く届け物を持たされて。]
あなたが、ニコラスさん……?
[会ってみれば想像とは違う人だった
女性と紛うことは無くとも、顔立ちは“綺麗”と呼称するのが合うような。
そして何より若い。だからこそその身に負った傷がより痛々しく見えた。]
[教会の二人程関わることは無かったし
互いの身の上のことだとか、深い話もしなかった。
それでも、自分なりに彼を心配していて。
あの頃は頼れる薬師の青年は村にいなかったから
本を読み博識な印象があるシスターに何か出来ることはないか聞いたり
近くに住み家同士親交があり、自然と関係深いヤコブには
薬草が沢山生えている場所を知らないか聞いてみたり。
彼にも、頼られる大人にももしかしたら迷惑だったのかもしれないけれど。
無事に旅立って行った姿を見送り、安堵と共に寂しさを覚えるくらいには
思い入れる気持ちも、あったんだ。]*
[最初は戸惑う様子を見せたアルビン>>382が声をあげた途端、全くその通り!と言わんばかりに首を大きく縦に振った。]
でしょでしょ?実は俺もあなたのようにあちこちへ旅に出る身、いかに村を宣伝するか、日頃からキャッチコピーを考えていまして。
誉めてくださって感謝感激雨あられですな。
もっと多くの客を!特に湯治客を!あなたの意見に賛同するです。
協力していただけるとは有難い、助かります。
[両の拳を握り締めて感動に震えた男は、アルビンの輝く笑顔>>383ににっこりと微笑み返した。]
[それから突然すっと真面目に顔を引き締めると。]
困ったことがあれば、何でもご相談あれ。売り込みたいものだけでなく、仕入れたいものがあれば遠慮なくどうぞでございます。
農夫ヤコブ印の美味しい果物と加工品、皆の天使・オットーが真心込めて焼くパン。それから羊飼いカタリナの美味しい乳製品に、薬師ヨアヒムの手による効き目抜群な薬の他にも、俺が挽いた品質保証の小麦粉もありんす。
[抜かりなく村の生産物をアピールするのだった。
これで自分が伝えるべき情報は全て口にできたので、アルビンの返事や聞きたいことが終わったところで会話を〆て、ではのちほどとその場を辞する予定だ。*]
……おっと!今日は随分ご機嫌だな。お兄ちゃんもパメラが大好きだぞ。
[大好きー!>>330と言われて、でれでれ相貌を崩しつつ、抱きついてくる妹をしっかりと受け止める。勿論パン入りの袋だって落とさない。
明るく元気なパメラがはしゃいでいると、こちらも楽しい気分になってくる。今更ながら、即座に引き取る判断を下した親父GJ、と感謝した。]
ああ、お兄ちゃん頑張った!
[あくまで今日”は”なのに自信満々に頷くと、背伸びをしたパメラの手が届くように、少ししゃがんだ。]
[そこへやってきたシモンが、手伝いのお礼にパメラにパンを奢ると言い出す>>336。]
今日はシモンの手伝いをしていたのか。パメラも頑張った、偉い偉い。
[頭をぽふぽふと撫でて誉めたあと、改めてパンの袋を渡そうとした。
シモンの丁寧な説明のおかげで、妹の行動が分かって感謝している。当然やましいあれそれがあったなどとは疑いもしない。
宿屋への途中で発生しかけたハプニング>>190を目撃したら、剣呑な展開になっただろうが、そこはそれ、神の慈悲により回避された。]
今日はパメラが宿屋で食事を作るのか。じゃあ、お兄ちゃんもここで食べることにしよう。
またあとでな。
[レジーナへ声をかける姿に目を細めつつ、手をぶんぶん振るパメラへ手を振り返した。]
……オットーは相変わらずだな。しかしその前向きな思考は羨ましいわ。
[パンの配達の現れた幼馴染>>332へ尊敬の視線を向けたあと。宿を出る直前、シモン>>344をちょいちょいと手招きして、他の人に聞こえないよう耳元で囁く。]
ジムゾンの嫁さんの件、計画は順調に進行中だ。問題ない。
お前も嫁さん欲しいと思ったら、ジムゾンのように具体的なリクエスト出せよ。ちちがでかいとか。
[とか言いつつ、実際にやったことは神頼みだけだが。しかも神父は”グラマーな女性を希望する”とは口にしてない。これはやばい、バックドロップの危機>>257が迫ったかも?!
そこで再びお腹が鳴ったので、オットーのパンを食べるべく、その場にいる皆と別れて食堂へ入った。**]
── 現在・パン屋からの帰り道 ──
……なんだか、
[いつもより寒い気がする。
随分と空けてしまった牧場へ、帰路の途中
空を見上げて独り言が落ちた。
パン屋の前で暫く待ち、オットーは帰ってきただろうか。
会えたのなら幾つか言葉を交わしてから、兄の好きなパンを二つ受け取って。
そうでなければ、ほんの少し気落ちしつつ両手は空のまま。
曇り空を目にふと過ぎったのはこの村に伝わる話。
確か百年前には──
首を横に振り、思考を止める。
こんなことを考えていたら兄に笑われてしまうだろう。
人狼なんていない、彼の口癖のような言葉を唇の動きがなぞった。]*
/*
近すぎない相手もいないと不味い
シスター、ヨアヒム、ニコラスがそうなる?
まあ通らなくても鬱鬱して全員を信じることはないように……
[薪運びの手伝いも終え、自身の荷物も置いて身軽になれば、
いまさらのように腹がぐるぐる鳴りだした。]
そういえば、なにも食べさせてあげられないままでした
[観光の前に、荷車を懸命に引き続けてくれた相棒の世話が先だ。
手綱を繋いだ宿の裏手へと、急いで駆けていく。**]
─回想 家族 ─
[ 旅人に家族の記憶は薄い
旅人であった父もまた、己と同じ
淡黄の髪を持っていた事だけは記憶に薄ら残る
村娘と家族を成していながら家庭を省みる事の無かった父。
顔も思い出せない父だが
唯一受け継いだ金髪は
──────嫌いだ。
俺は、
……いや、私は。
失踪した兄を探すために、
あろう事か父と同じ道を歩む自身の姿を嗤う事しか出来なかった]*
─ 現在 宿屋 ─
久しぶりに会えて嬉しいよ
どうもいつもより賑わってるじゃないか
[ 記憶の中のこの宿屋では
閑古鳥が鳴いていて。
今は自分の他にも人の気配を感じたものだから
何かしら“曰く”を感じつつも問いただす事はしないでくれた女主人の事はある種信頼していた
女湯を使っていたから
本当の性別の事はもしかしたら知っていたかもしれないけれど。 ]
― 回想/図書館にて ―
[パメラが紹介してくれた本>>327の中には、人狼騒動の議事録をそのまま本にしたものや、旅の物書きが村の人間を取材して書いた小説のようなもの、絵本まで様々なものがあった。
面白半分で書かれたものもあるのだろが、どれも貴重な資料だ。
ひとしきり内容に目を通した頃には、陽はとっぷりと暮れていた。
本を返そうとすれば、薬草や花についての本が目に留まったので、手にしてぱらりと読んでみた。
村はずれの森の中に群生する草の種類も、ある程度把握しておく必要があるだろうと思ってのこと。
ただそれだけの理由だった*]
[けれど花の項目を開いたとき、
フリーデルの目から一瞬、光が失われたことに気が付けた者は、パメラくらいのものだろう――*]
― 村外れの自宅 ―
[帰宅後、そそくさと薬草を天日干ししたら。
残り物のスープを温めながら、
香草バターをこしらえて、パンに乗せる。
椅子に腰かけて、パンにかじりついたなら、ほんのわずかに口元が緩む。]
うん、やっぱ美味いわ……。
[がわの部分はスープに浸して食べればこちらもやはり良い塩梅で。
満足そうな表情のまま窓の向こうに視線を向ける。]
寒くなる、ねぇ……。
ってもまぁさすがに、真冬並み、なんてことはないか。
[雪でも降るなら大変だけども、多少冷える程度なら薬草園も問題はないだろう。]
― 回想/旅人を案ずる娘 ―
ニコラスさんの為に、出来ること……ですか?
[>>386羊飼いの娘の問いに、戸惑ったように瞬く。
過去の知り合いというわけでもないだろうに、ニコラスを心配しており彼女の為に何かしたいという思いはカタリナの行動から見て取れた。
そうは言っても、ゲルトの時だって目の怪我への詳しい対処法がわからず、結局は清潔な布を充てるといった応急処置的なことしかできなかった。
ただ、ここから一番近い大きな病院の場所は知っていたので、そこへ運んで診てもらうように促したけれど。
その程度のことしか出来ぬ自分に、何を言えるのか。]
……貴女はニコラスさんをとても案じているのですね。
でしたら、あの方の傍へついていてあげてください。
早く元気になって欲しい、力になりたい、という思いを言葉にしてください。
ただの修道女に過ぎないわたくしよりも……
真にあの方を思う人が傍にいることが、あの方の癒しとなると、わたくしは思います。
[月並みだけれど、これで良かっただろうか。
実際、自分は怪我を癒す手伝いをできても、ジムゾンのように心の癒しになれそうにはない>>108
お願いします、というようにカタリナへ頭を下げた*]
― 現在の教会 ―
[きっと見ていないのだ。
ジムゾンの反応>>365から安易にそう読み取り、ほっと息を吐く。
村の子供たちと同列にされた事には複雑そうに笑うけれど、リクエストを受ければ、パンが冷めぬうちにてきぱきと用意する。]
メロンパンってそんなに美味しいのです?
わたくし、オットーさんのパンは好きですが、メロンパンだけはその……やたら甘いという印象しかなくて……。
食べず嫌いは良くないと思いつつ、なかなか買う勇気が出ないのです。
[食事を摂りつつ、こちらもいつも通りに振舞おうとするけれど、普段よりも口数が多くなっている事には彼も気づいたろう。
やはり全ては食べきれず、白パンを残してしまった。
ジムゾンが食べるというなら譲るけれど、そうでなければ次の食事のため保存。]
……少し冷えますね。
窓を開け放しにしていたかしら……
[ローブの上からでも、ひんやりとした冷気を感じる。
ストールを取りに行きがてら窓を確認しようとするけれど、はて窓を開けていても寒いと感じたことがあっただろうか。ましてやこの季節で。
気が付けば、窓の外には曇り空**]
まぁでも……
[浮かんだのは神父の忠告>>366
宿屋へなど何度も行き来してるのだし、足腰にはそれなりに自信がある。
神父の祖父であれば、それなりに高齢で足腰も弱っていただろう、なんでもないところで転んでしまうのも仕方ない。
けど、冷えるだけじゃなく天気も崩れて足元が悪くなったなら?
そもそも雨に降られるのは避けたいもので。]
……ま、日が暮れる前に行こっかな。
[とは言え、干した薬草はもうしばらくかかる。
その間に、とお届け物の準備を。
宿屋には定期的に届けている薬草酒とハーブティ。
そして教会には、傷薬と、色とりどりののど飴を小瓶に詰めて*。]
― 教会 ―
[空には雲が多くなり、ひやりとした空気が肌をなでる中。
青年は二つの包みを手に教会の扉を叩く。]
こんばんは。
お届け物ですよー。
[出迎えてくれるのは神父か、シスターか。はたまた両方?
ともあれ包みをほどいたら頼まれ物の傷薬と、のど飴入りの小瓶を渡すだろう。]
飴は、適当にいろんな味のを入れてありますよ。
子供たちなら色を選ぶのも楽しいでしょうしね。
そうそう、喉がすごく痛い時ならお湯に溶かして飲んでもらっても。
あ、ちなみに白いの……薄荷はなかなかキますよ?
[少し、意地悪そうな笑みを*浮かべた。*]
― 少し前・ディーターと ―
[広報部長という肩書に負けず劣らず、
ディーターは村の魅力を存分に語ってくれた。
アルビンはついにはメモを出し、
なにやらまじめに書きとりだす。]
[――【村の名物】
・香物と加工品、農夫ヤコブさん
・パン、天使 オットーさん
……云々かんぬん
【滞在時】
・宿 温泉の調査取材……等々
さてさてどう売り込もうかと算段をたて始め、
もはや仕事の頭になっている。
ありがとうございます、と頭を下げ、
荷物を置くためにその場を後にした。
また機会があれば、
仕事のやりがいなんかを聞いてみたいと思いつつ。]
[広々とした宿を自分ひとりで優雅に使うのも悪くない。
そう思いつつも、
同じ宿泊客がいれば、つかの間の休息もより楽しいものとなる。
そんな思いで、挨拶だけでも交わそうと。
彼のそばに同伴者もいただろうか。
いたならば、にっこりと笑顔を向けていたものだが。*]
[パメラの言葉>>348はいつもと変わらないというのに。初めて受け取った告白のように大喜びするオットー。
お前の辞書に慣れという言葉は無いのかい?]
ああ、この僕の事をかっこいいだなんて。
清らかで美しい神の子だなんて!
[言ってない。
パメラはそこまで、言ってない。]
君の目は彗眼だ。そうさ、これは運命の導きに違いない!
そうだ、今日という日に君に出会えた奇跡を祝ってこれを受け取ってはくれまいか?
[パメラに渡すのは青い薔薇
どうやらディーターとの折衷案>>64>>73をとる事にしたらしい。
変なところだけ日和見的である。]
今日のパンはチーズと子羊を挟んだフィセルだよ。
この僕が作るのだから、パーフェクトなパンじゃなきゃね。
[本日何度目かも分からないパーフェクト宣言だ。
通算で1000万回は下るまい。
もちろん他にも一式持ってきてはいるけれど、オットーイチオシの一品である。ちなみに仔羊はカタリナ経由だ。
たっぷりとパメラに時間を取った後、ようやく宿の奥へとパンを運び込む。
良かった。こと仕事に関しては真面目な両親の血を受け継いでいたようだ。]
やあマダムレジーナ。今日もあなたは・・・・・・
[前言撤回だ。
どうやらこの男、守備範囲まで広いらしい。]
[さてさて、一旦店へと戻る事になったオットー。
午後からはもう一度村を回る事になっていたが、それまでしばしの休息か。
そんな事を考えながら店へと辿り着くと、そこには。]
カタリナ、君はカタリナじゃないか!
ああ、やっぱり僕はこの世で一番の幸せ者さ。こんなに美しいものを眼に焼き付けられるだなんて。
羊よりも真白なその肌、どんな芸術家の作品だって叶いやしないよ。
そんな君と今ここで出会えたのは偶然なんかじゃないさ。
[いや、パンを買いに来たに決まっているでしょうに。]
[以前、カタリナに言われた事。
自分が好きなんだな>>373、と呆れられれば。]
そんな事はないさ。なんたって、どちらも大好きだからね!
この世には好きなものが溢れ返り過ぎているのさ。ああ、なんて世界は素敵なのだろう!
[と上塗りをする始末で。
どうしたら自信を持てるのか>>374と、問われれば。]
簡単な事さ。持つしかないほどに完璧だからに決まっているじゃないか。
そして君もその一人だよ! 君だって完璧なのさ。
君にそんな顔は似合わない。さあ、どんな悲しみもこの僕が打ち払ってあげよう。
[うむ。確かに輝いては、いるらしい。
されさてそんな事言っちゃって。本当に打ち払えるのかは本人のみぞ知る。*]
― 宿 裏手 ―
[草を食んでいた相棒・ロバへの水くみも終わり、たわしで体をみがいてやった。
いつもならそれで上機嫌になるはずなのに。]
……いたっ、……あいたたっ!
[近づいたそばから、尻尾で体を叩かれる。なにか訴えたいことがあるらしい。]
ああ、天気のことでしょうか
そういえばすっかり様変わりですねぇ
ぬれない場所へ移りましょうか
[そういってヒサシのそばまで連れて行ったけれど、機嫌は直らない。
高いいななきと共い苛立たし気に後ろ足を打ち付ける。
手綱をいやがるように何度も首を振った。]
うーーーん、なんでしょうか
[首をひねり考えこむが答えは見えず、腕を組んで立ち尽くすばかりだった。**]
/*
すみません、また質問です。
レジーナの死因は吹雪に呑まれたことそのものになりますか?
それとも、吹雪の中で人狼に襲撃されることになるのでしょうか?
あるいはどちらでも(なんでも)よい、ですか?
― 夜が近づく頃に ―
[奥で仕事をしていたが、室内にいてもわかる空気の変化に、仕事の手を止めて窓を開け、外の様子を覗き見る。]
(なんだい、この天気は………)
[外は日がまた沈みきらない時間ながら、すでに薄闇に覆われていた。]
(雨………じゃないね……)
[吹いているのは雨天の前の湿り気のある生ぬるい風ではない。山から吹き下ろす、身を切り、刺すような冷たい風。
見上げれば、空は広く、深く、霧のように見える限りを覆う雲。]
(雪、なのかい!?
…………それじゃあ)
[昼間に感じていた予感はこれなのか、と気づく]
/*
あ、死因は吹雪による凍死でお願いいたします。
特に夜は外にいることは危険=「村から逃げることはできない」ということを印象付ける為のものでもあるので……。
― それより前、ニコラスと ―
おやおや、うちのスープが恋しくて帰ってきたのかい?
あはははっ、いいんだよ言わなくて。
うちの飯は家の味とは違うんだけどねえ。
[そういう台詞はいつもの決まり文句だ。
そう、カタリナが料理を教えてくれと言ってくるときにも。
自分が作れるのは家庭の味じゃない。一時の滞在客が喜びそうなもてなしの味。
素朴でも毎日食べれるそんな味とは、ちがうのさね……。]
ま、それでもご所望ならどうぞおあがり。
用意するから食堂で待ってなよ。
― 宿屋食堂兼談話室 ―
[食堂は意外に気温が低くて、入った途端身震いした。何故こんなに寒いのかと、窓を開けて空を見上げれば、太陽は厚い雲で覆われ既に薄暗い。
身を切るような冷たい風が吹き込んできたので、こりゃたまらんと慌てて窓を閉めた。]
酒でも飲んで温まりてぇ。
[両手で腕をこすりながら呟いたが、すぐにパメラの顔が浮かぶ。仕事をしたと誉めてくれた直後に失望させる真似は避けたい。
そこで暖炉の前に移動して、積んであった薪を3本放り込み、火を起こした。今日は客(アルビン)もいるし、シモンが薪を運んでくれたばかりだし、問題なかろうと判断して。]
それにしても、仕事熱心な商人だったな。
[椅子に座り、オットーのパンを頬張りつつ、先ほどの会話>>410>>411を思い返す。
メモを取り出したときの真面目な表情は、きっとこの村を売り込むために真摯に対応してくれると信頼するに十分だと感じられた。
いい人が来てくれて有難い、と思っている。]
それに、まぁ。その、なんだ
母親が、オットーの店で最初で最後
買ってくれたんがこれって、だけだ
[とはいえ、最初に頬張ったものを作ったのは先代
オットーの両親のパンだがなと言い添える
実際、あの時頬張ったメロンパンよりかは
多分腕前でいうとオットーの方がよいかもしれない]
[口数が多くなった修道女
故に、此方もつい、言わんでもいいことを言ってしまった
祖父の噺はすれど、親の噺など今迄、
彼女の前ではほとんどしなかったというのに
それを誤魔化すべく、1口食べるかと
パンを千切って渡そうとしたが反応はいかに
とはいえ、彼女は白パンを残し
それは明日にでもヨアヒムの香草バターを買って
ペチカで焼いたものにでもするか、と
提案することになったのだろう
そんな折に、スープで温まったはずの頬に
ひやりとした空気が触れる]
……ああ、本当だ
だが、窓をあけっぱにしても
この時期こんなに寒くなる事はなかったんだがな
まるで、じーさんが言ってた”むかしばなし”の
夜みてーだ
[曇る空を眺めながら、ぽつり
そういや大丈夫かね。ヨアヒム
夜位に此方に届けにくると言っていたが……*]
[さて、夜になる前か黄昏の頃か
やってきたヨアヒム>>409に
神父は安堵の表情を湛えて、出迎えた]
お、ヨアヒム待ってました
……天気悪くなりそうだったから
何なら明日でも良かったが、助かったよ、ありがとう
[自分は出迎えたが、さてフリーデルはどうだったか
何にせよ。のど飴の説明に
ふんふん、とうなずいて――]
ほほぅ、白いのはクるか
よし、村の野郎のだれかに仕込むか
[此方もアルカイックなスマイルで
効能や色についてもばっちりしっかり頭に入れた上で
こんな夜間近、やってきてくれた頑張り屋の青年に
お礼とばかりにその口元に飴玉をひょいっと放り込もうとした
――そう、■violet色の飴を*]
── 少し前・パン屋前で ──
毎日あってぼくの姿なんて見飽きているだろうそれに偶然じゃないのはパンを買う為に君を待っていたからだ
[返事は息継ぎなく一気に畳み掛けた
目的の相手と漸くと会えた>>416というのに
じとりとした目を向けることになるとは、全く。
嫌っているわけではないし、この程度で落ち込む彼ではない筈だけれど。
昔ならまだ女らしい格好はしていたけれど、今の自分にもこの態度を変えない揺るぎなさ。
あの時の彼の反応を思い出す>>416
素敵な世界で生きる完璧な彼はいつでも幸せそうだ。
呆れが大半、残りはやはり羨みだろうか。
関わるといつもなんだか悩みがバカらしくなってきて、落ち込む心が打ち払われたことは一度ではない。]
ありがとう、腹ペコで待っている兄さんも喜ぶよ。
[店内へ入れて貰って少し後
兄が好きなダルニツキーを二つ──どうやらお勧めでもあったらしい──受け取って
口許を緩め頭を下げれば、数歩離れたところで
ふと立ち止まり、ドアに手を掛けたまま振り返る。]
ところで……今日はなんだか寒いんだね。
[別れ際に言い残したのはそんな一言。
その時はまだ、何も気づかずに
この店の中が冷えているのだと勘違いしていた。]*
── それから・キルマー家 ──
[レジーナさんに教えてもらったスープ
いつだって美味しいオットーのパン。
いつもより広いテーブルには良い取り合わせが揃っているのに。]
兄さん、今日の天気はおかしいよ。
羊たちもなんだか落ち着かないみたいで……。
[窓の外をしきりに気にして、食は中々進まない。
何も心配はいらないと両親を送り出したのに
いい年をして、不安になっている。
気にしすぎだと笑う兄に、ぎこちなく笑って頷いた。
その楽天家ぶりが、救いになることもある。
きっとそう、彼の言うとおり
明日は二人が帰ってくる大切な日だ。
寒さなんて薪をくべて忘れればいい。]*
[全く変わらぬ表情で悪事を企みつつ、
パメラ絡みで豹変するディーターに呼ばれて
耳を傾けると、神父様の嫁探しの話]
そうか。
神父様も人間だよな。
無いよりある方が好きなんだな。
頼りになるな。頼んだぞ。
[こうやって神父様への包囲網は間違った形で
作られていくのだった*]
今村人は少ないが、それでも賑やかな奴らが
多いからな。
面白い村があると宣伝してやってくれ。
もっと活気づくと良い。
[ディーターたちへの評価は不問のまま、
あまり長居してはと宿から去って行こうとしたのだが]
― 教会で ―
[>>423最初は一口だけ、と言われて、食べたがっていると思われているのかと考え、勧められたなら遠慮しようと考えていた矢先、思わぬ言葉が続く>>425]
……そのようなことが……。
それでは、これは思い出のパン、ということなのですね……。
[そういえば、自分は彼の親のことはほとんど知らない。
過去に繋がる情報は遮断してきたのだから、当然なのだけれど。]
[だって、相手の過去を知ってしまえば、自分の過去も隠したままにはできなくなる。
気にならないでは、ないけれど……。]
……そうですね。
頂きますわ。
[渡された一口分のパン>>426を受け取り、口の中へ。
ぱりぱりとした歯触りともっちりとした生地、そして口腔から喉をふわりと通る甘み。
味については直接言葉には出さなかったが、引き上げられた口角から感想は伝わるだろうか。]
やはり偏見による食べず嫌いはよくありませんわね……。
ありがとうございます、神父様。
[味の世界を一つ知れたことに感謝を述べ。
白パンはジムゾンの提案を受け、香草バターも頼んでおけばよかったか、と思いつつ、明日まで残しておくことにした。]
むかしばなし……。
[>>427恐らくは、100年前に起こったという人狼騒動のこと。
図書館で読んだ書物にも記してあった。始まりは吹雪と共にあったと。]
雪が……降るのかしら……。
[呟くフリーデルの表情は、複雑ないろをしていた*]
[ヨアヒムは、思っていたよりもずっと早い時間に現れた>>409
恐らくは、ジムゾンの忠告に従ったのだろう。
少し遅れて、自身も出迎える。]
ありがとうございます、ヨアヒムさん。
急ぎではなかったのですけれど、時々酷い怪我をした方が来られることもあるので……量が少ないと不安でして。
助かりましたわ。
あら、喉飴まで……。
[教会は子供も訪れることもある。
ただの喉薬では確かに嫌がられるし、甘い飴は歓迎されるだろう。
説明に納得したように頷き、]
神父様……悪戯はほどほどにしてくださいな?
[多分言っても無駄だなこれと思いつつも、>>428当たり前のように薄荷味の爆弾を仕込もうとするジムゾンを窘めた*]
[無意識に、踏み込んでしまえば戻れなくなると
知っていたから、だろう
懐に一度踏み込んでしまえば放っておけなくなる
その怖さを己は、知っている
――気にならないわけではない
手紙の事だって聞きたい。だが
それ以上に。其れが原因でこの地を去って欲しくなかった]
……雪が降るなら、あったかくしとかないけんな
ああ、今日シモンが来てくれたら
薪が補充できたのだが
[雪が降って薪が心もとなくなったら
宿屋にでも行くか。と、複雑な色を宿したシスターの
そのかんばせを見ながら、一言
昔話を例えに出しても
未だ、自分を取り巻く世界は平和そのものだった*]
― 夜も更けて ―
[日中にはオットーがいつもの調子で美辞麗句を並べながらパンを、見た目に反して気配りの効くディータは小麦粉を、と届け物があるたびに、こちらもいつもと変わらぬ対応をしていた。
だが、夜。
ヨアヒムが薬草酒とハーブティを持ってきたときには、うわべでは普段通りを装っていても、内心はとても穏やかではいられなかった。
薬草酒やハーブティーは宿のためだけでなく個人的にも楽しみにしている品でもあるのだが、そういう理由ではもちろんない。]
(今、宿にいるのを動揺はさせられないねえ…………これは間違いなくあの100年前に来たっていう猛吹雪……誰も宿から出しちゃいけない………。
でも宿の外の連中は……吹雪の大雪を越す支度なんて誰もしちゃいない。
一人でも多く、うちに避難するよう呼び掛けないとね……。)
[それを自分一人でやる、その決意はできていた。]
[負傷兵と結成した嫁探し包囲網>>434の当事者たる神父が、女の子を苛める悪ガキは許さんと男が拳で訴えた裏で、祖父と一緒にとりなしていた>>264>>265ことは知らない。
思い出せるのは、悪ガキの親に苦情をねじ込まれた父親から叩き込まれた平手の痛さと、]
「手前ェの馬鹿さ加減にゃ、とーちゃん情けなくて涙がちょちょ切れるわ!」
[鼓膜が破れんばかりに大きな怒鳴り声ぐらい。
尤も幼馴染から正義感とかかっこいいとか言われた日には、枕に顔を埋めて両足ばたばたするに違いないから、彼が教えなかったのは大正解と言わざるを得ない。
気に入らない奴はぶっ飛ばせばいいし、美味しい思いができるなら手段を問わず享受する。
男はジムゾンの評価通り、自分の心に真っ直ぐ生きていた。良くも悪くも。]
/*
もうその一発言だけでレジーナさん好き……ってなる
格好いい大人の女性をRP出来るの凄いなあ
自分女キャラ自体ほぼ初めてだ
[100年前の怪異……………については先代より聞いていた。
『猛吹雪』だけなら、怪異だなんて大げさだねえと一笑していただろう。
だが、騒動は、怪異という言葉の真実はベツノモノにあったのだ………………]
(うちが避難所になんてなるはずない、タカくくった矢先にこれだよ……)
[宿の中にいる人間には雪が強くなってきたから外には出ないようそれとなく促してから
(言えばきっと手伝おうするのが出てくる。お人好しの集まるいい村だから……)
一人、吹雪き始めた外に出ていく―――――]
─ 現在 宿屋 ─
……
本当に寒くなってきたな
ここらの家は
寒さに耐えるようには出来てない
皆、無事だと良いんだが。
[ 宿内を歩いている時の事。
歩いてる人を見かけたならば声を掛けただろうか
気付けば窓の外は先程よりは
日が陰り、強くなってきた風が
窓をカタカタ揺らしていた
ツ、と窓から滴る雫を見つめながら
この村に100年前起こった
悲惨な事件を思い出し
きゅ ─ッ と眉を潜めた ]**
……なんだか少し冷えるな……。
宿の薪、あれだけで足りるか?
[1人になったからと言って、薪の半分は宿に置いてきたのだ。
荷車は軽くなって然るべきなのに。
妙に重く感じてしまう。
それに最近は忘れていた傷が痛む気がして
思わず足を止めた]
雲の流れが速い……。
初めて見るな。
[ふと見上げた空が近い。
白と灰を混ぜ過ぎて重くなった様な空は
高く伸びた針葉樹の尖端が支えているのではと
思うほど低く垂れ込めているように見えて]
ゆき?
[重さに耐えかねた白が、千切れて落ちてき始めるのに
そう時間はかからなかっただろう。
雪は寒くて古傷の痛みを思い出させるが
嫌いではなかった。
苦悶の表情で息絶えた兵士たち。
真っ赤に染まった戦場を、白く白く覆い隠してくれるから。
隠すだけで、無かったことには出来ないとしても。
罪が全て白く消えたような、そんな錯覚が許された
冷たい冷たい慈悲に思えて、立ち止まったまま
俺は暫し天を見上げていた]
ふーん、お天道様もご機嫌斜めかい?
働き蜂たちの笑顔に免じて機嫌を直しておくれよ。
[再び配達の出先にて。
ついさっきまでほんのりと感じる程度だった肌寒さは、夕刻となったせいか雲がかかったせいか、いつしか突き刺すような寒波へと変わっていた。
作ったばかりだというのに、パンもすっかりフランスパンのように固まってしまった。]
― 宿屋内部 ―
[どんどん強くなる風で窓がカタカタと揺れる。
パメラが風邪をひかないよう今日は宿屋へ宿泊するべきか、などと考えながら追加の薪を取りに行ったとき、窓を眺める顔見知りの旅人>>450を発見した。]
……っ。
ひ、久しぶり。ニコラスじゃないか。あれからもう5年、だっけ?
[最初は親しげに挨拶する予定だったが、眉を潜める姿にほんの少しためらってしまう。何か困ったことでも起きたのではないかと。
しかしその視線の先を見て、もしかしたら天候の悪化を気にしているのか?と思いついたので、勇気を出して呼びかけた。]
急に曇って寒くなってきたな。こんな気温が下がるなんて、俺が覚えている限りこの村ではない。
ああ、そうだ。こちらに来たばかりで疲れているんじゃないか?食堂の暖炉には火を入れた、温まるといい。
[ニコラスを気遣うように告げたところで、空から白いものがちらちらと降り始めた。
豊穣の村で初めて見る雪に、一抹の不安を抱きつつ。それでもニコラスには悟らせないよう、穏やかな口調を心がける。]
じゃあ、俺は薪を探してくる。またあとで、な。*
[思い起こせば、おかしな事はいくつもあった。
吹く風はそよ風>>121でも、いつもとは吹いてくる方角が逆だった。
今朝挨拶をした鳥たち>>20だって、普段は見掛けない種類だった。
鳩>>180は普通あんなに高くを飛びやしない。
鳥獣ってのは人よりも感覚が優れている。
だから、慌ただしい動きは天変地異の前触れ。
果たしてその事をこの男は知っていただろうか。]
氷の蝶々・・・・・・
僕は、君たちを褒め称えるだけの言葉をまだ持っていないよ。
[空から舞い落ちる白い塊。
それはオットーが、あのオットーが黙ってしまうほどに美しく、そして脅威だった。
静かに掌へと包まれた雪は、物言わず静かに溶けた。]
― 旅人のプレゼント ―
これは……父から預かったものなので、外せなくて。
申し訳ありません。
[悩ませてしまった>>449との言葉に、首を小さく横に振り。]
大事に着けさせていただきますね。
……ありがとう、ニコラスさん。
また、お会いできますように。
[その言葉は、彼女の無事を願ってのものか。]
[彼女を見送ってすぐのこと。
手先の器用な村人へ頼み、蒼玉をそのままにブレスレットへ加工してもらった。
ローブの下、今も蒼玉は、フリーデルの手首を飾っている>>365*]
[オットーは持っていたパンを袋の奥へと詰め込むと、足早に村のあぜ道を駆けていく。
ふと見上げると、東の空に浮かぶ上弦の月が雲の裏側へと顔を隠すところだった。
まるで、何かの始まりを告げるかのように。*]
大丈夫大丈夫。
もし怖いなら、ちゃんと眠れるまで傍についているから。
[普段寝てばかりの青年は。
妹が不安を口にするときだけは、先に眠ることはない。
彼女の金の髪を視認すれば、安心させようとするように、ぽんぽんと撫でようと]**
楽天家 ゲルトが村を出て行きました。
村の設定が変更されました。
― 宿屋にて ―
[教会を出た後、宿屋へと。
なんだかんだでもう夜という時間帯に。先よりも、冷え込みは確かに強くなっている。]
こんばんはー。
レジーナさーん、いつもの持ってきましたよー。
[玄関から入って、客がいる気配を感じる。
もし誰かと顔を合わせたなら挨拶の一つも。
レジーナと顔を合わせれば、薬草酒を手近な場所において。]
もう春だってのに、なんだかちょっと、冷えてきてますね。
どうせなら、温泉にでも浸かっていきたいけど……
ちょっとまだ仕上げの作業があるんですよね。
レジーナさんも、温かくしてくださいね?
お客さんがいらしてるなら、寝込んでられないでしょ?
[たわいのない雑談。レジーナの内心>>445など*気づかずに。*]
― 薬師さんへ問いかけ ―
[薬師さんなんて村にはいなくて行商人さんから買っていたものだから
ヨアヒムが来た時は物珍しさから話したっけ>>354]
じょうびやく…。
定期的にもらうってことはできるのかな?
[よくわからないから首を傾げたり
よくわからない薬の名前を聞けば興味があるからうずうずしちゃったり
森はあるけど気をつけてね、とか言っちゃったりしたっけ]
うーん…お友達のお兄ちゃんなの。
色々あって…今度でもいいから診てもらえるといいなって。
忙しくない時でいいから、考えてくれる?
[不安そうにじぃっと見つめたっけ
それからどんな返事があったかはよく覚えてないんだ]
[別に枯れてる訳ではないのだが、これまで嫁を探したことはない。
村の女性陣は年の離れた妹のようなものだし、年上となると結構ばしばし尻を叩かれそうだし(父母もそんな感じなのだこれが)――それだけではない気もするのだが、深く考えたことはなく]
守りたくなる…のは分かるかなあ。
おれ、シスターやカタリナのことを見てても
嫁さんって感じじゃないもん、妹みたいで。
[その時は豆の皮むきも芋の選別もなくて、シモンと二人>>215でぷっちんぷっちん、青々とした雑草を引っこ抜いていた。とりとめもなく好み(推測)の話なんかしていると、結構いいペースで畑が茶色になっていく。手に熱中したり、逆に飽きたりしないしね]
[だから年上・大柄・肝っ玉とシモンが揃えた三拍子>>216は、きっちり頭に入ってて]
[ニコラスに挨拶をし終えた直後、くしゃみ>>467が聞こえてきた。]
ああ、パメラ。ここにいたのか。
今夜は宿屋の世話になろう。無理に帰宅して、お前が体調を崩したら大変だ。
[窓から天を見る妹につかつかと近づくと、ちょうど良かったと自分の考えを提案する。だがその表情を見た途端、わざと明るい口調で告げた。
今日食べた白アスパラガスのスープ>>351は絶品だった、また腕を上げたなとか。
その青い薔薇>>466も綺麗だな、似合っているとか(パン屋での会話から、オットーに貰ったものだろうと推測しているけれど、パメラが受け取ったプレゼントに目くじらを立てるのはさすがに大人気ないと自重している)。
最後に左手で首の後ろをかくと、きゅっと唇を噛み締めた。]
大丈夫だ、お兄ちゃんがついている。*
ありがとう
俺に出来る事があったら
言ってくれ。
[ 穏やかな口調に答えるように
ゆるり、髪を揺らしては
陰りをそっと追いやって。
手伝おうとは思ったけれど、ここは勝手の知った者に任せた方が良いだろう。薪を探しに行くならディーターを見送った ]*
― 宿へ向かう少し前、教会 ―
うん、いつ怪我人がここに世話になりにくるかなんて、わかんないですしね。
僕の家がご近所ならまだしも、流石にちょっと遠いですし。
まぁ、よほどの怪我人が何人も出ない限り、当面はこれで持つかと。
怪我人なんて誰も出ない方がいいのですけど。
[とは言えこれで在庫はほぼ切れた。
補充しなきゃ、なんて考えていれば、神父も何やら企む表情。]
あはは、神父様も悪いお人ですね。
まぁ野郎相手なら止めませんけども。
[自分もその野郎の範疇だというのをうっかり忘れてたから。
鮮やかな菫色の飴を口に放り込まれて>>428、思わず瞬きを。
一瞬後、ふわと口の中を菫の香りが支配する。]
よしっ、セーフっ。
……誰かをうまく嵌めたなら、その時は是非ご報告を。
― 悪い神父と悪い薬師のやり取りを見つつ ―
最初からそういうつもりで薄荷味を入れましたね……。
[この村の男性って、割と皆同じレベルで子供っぽいのかもしれない……
嵌めた報告待ちのヨアヒム>>471を、冷ややかな目で見つめたりした*]
[ 人のために立とうと、一生懸命な彼女は愛らしく、ディーターが彼女の事を可愛がる気持ちはとてもよく分かった
……ディーターの目の前で
彼女の肩に外套を掛けるのは自重しておこう
後が怖いからね!
だから ]
風邪ひかないようにな
[ 小さく笑って手を振った
自分にもかつて兄が居た。
そんな事を思い出してしまった寂しさは帽子の影に隠してしまおうか ]*
いざってときになければ、けが人に
何もできないかもしれないし
……まぁ大丈夫とは思うけれどな
怪我をするとしても、じーさんばーさんが
道で転んで骨を折った、くらいじゃあないかな、と
[そうであればいい、希望観測
とはいえそんな雰囲気を誤魔化すように
”村の野郎”の1人である彼と
御代官ごっこでございましょう]
くくく主もわるよのぅ
、 は、は。菫色か、味の方はどう?
[菫の香を纏った飴。それが彼の頬に消えてゆく
誰かを嵌めれた際には報告は行うよ、と
改めて約束しつつ
――ヨアヒムをジト目で見遣るのであろうシスターを
眺め、つつ]
― その夜 ―
[自室へ戻り、机の引き出しを開ける。]
お父様の……手紙……。
[筆跡は父のもの。
きっと、内容は15年前の約束>>10を果たすためのものなのだろう。
けれど。]
これを開けたら、わたくしは……
……くしゅっ。
[寒さからだろうか。
ふるりと震え、手紙を再び引き出しへ。
待ち焦がれた手紙。
その封を切ることがないまま、フリーデルは寝床へと*]
― 少し前・ニコラスと ―
[再会した瞬間のニコラスの目は、初めて会ったときよりも穏やかな感じがした>>469。それだけで、今回は無事豊穣の村に到着したのだなと安堵が胸に広がる。]
こちらこそありがとう。そのときは、遠慮なく力を貸してもらう。
[翳りを追いやった”彼”>>470の言葉に感謝する。その変化から、お互い心の中に口にしない何かを抱えていることを感じたのに、わざとそれには言及せずに。
そして薪を探しにいく前に、パメラを見つけて話しかけた。→>>468
この大切な可愛い妹については、5年前旅の話をしていたとき、ニコラスに教えていた。いつもお土産を買うことや、村に帰るたびに外の話をせがまれること>>347も一緒に。*]
― 宿屋内部 ―
[食堂に十分薪を運んだあとも、雪は中々止みそうにない。それどころか夜が更けるにつれて風も強くなり、頑丈な宿屋を揺らさんばかりに吹きつける。]
今夜は布団を重ねないと寒さで寝られないぞ。
[心の奥からざわざわと湧きあがる不安を打ち消すように、わざと現実的な台詞を口にしていると。
レジーナが外に出ないようにとさりげなく促しにきた>>448。]
分かった、わざわざありがとうございます。今日は宿屋へ泊まります。
[その代わり力仕事が必要になったら何でもご用命を、と告げた男は、まさか女主人がたった一人で吹雪の中外出するなんて、考えもしなかった。]
[――雪なんて、知らない。
曾祖父や父母なら知っていた筈だ。でも己は知らない、雪なんて言葉は馴染みの薄い、只の音。豊穣の村に降った雪のことだって、古びた文字の羅列でしかない]
薪がないと、ごはんが食べられないんだよなあ…
お湯沸かせないし。
[天候を案ずる>>378ニコラスに、そうして竈の話しかしなかった。
すんと鼻を鳴らしても雨のにおいがしなかったなら、それはただの曇り空。家に寄ってくれると言っていたシモン>>437を待たせないように、何ならお茶でも淹れて迎えられるように、帰れればいい]
[豊穣の村に於いては、ヤコブの生きてきた限りでは、ずっとそういうものだった]
[何時にも増して冷たく感じる空気に、
配達の分だけでなく、
出来る限り薪を用意しておこうと奮闘した。
決して何かを予感したわけでもない。
けれどこの村に来て初めて見る空の重さに
不安を掻き消すために、
打ち割ろうと無意識に手斧を振るっていたのは否めなかった*]
――自宅――
[最初は埃かと思った。
宿の裏手で挨拶した商人>>412は己が農家だということも果物を煮たりすることも知っていて>>411、宿での食事中>>413色々語った日持ちのする瓶詰めを、倉庫から引っ張り出してきていたから]
[次に脳裏へ浮かんだのは、透明な羽根を持つ小さな羽虫。
夕暮れの日向に集っているそれらには、ディーターの鼻を頼りにし、背籠を抱えて“冒険>>275”したときなんか、良く遭遇したものだ。林を抜けて走っていけば、泥と木の葉を引っかけた服にたっぷりひっついてくるから、家へ入る前にしっかり払わなければいけなかった]
[でも、取れた果物をかじりながら山道を行き、笑いあったあれは――夏だ]
……これって、もしかして……
[窓の外を窺う眼差しへ、次第に動揺が滲み出す]*
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