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人里に身を潜めながら、夜毎人を喰らうという恐ろしい人狼。
幾つもの村を滅ぼしてきた狡猾な化け物の噂が、遂にこの地にも訪れた。
震え上がる者、馬鹿馬鹿しいと一笑に付す者、そして…。
様々な思惑を余所に、人々は話し合いのため集うのだった。
1人目、語り手 が参加しました。
語り手 は、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
村の設定が変更されました。
魔族の間で、天使を飼うのが流行している。
けれども、魔族と敵対している天使を馴化するのはなかなかに困難だ。
そんな中、魔王が調教施設《天獄の泉》を作り、
新たに天使を飼おうという者たちに招集をかけたのだった。
これは、魔界にもたらされた愛の物語。
2人目、晴天の天使 アイリ が参加しました。
晴天の天使 アイリは、恋天使 を希望しました(他の人には見えません)。
[自慢の視力も弓矢の腕も、かすかな光も差さぬ場所では何の役にも立たない。
生まれた時から私は、私以外のもの、私が触っても良いと感じられるもの以外に触れたり、触れられたりするのは苦手だったから、接近してくるものもわからない闇は……、魔族と同程度、あるいはそれ以上に嫌悪の対象であった。]
(――…だから、めざめ、ない、と、)
[瞼の裏の暗闇もまた、私という存在にとっては不要であり、忌避すべきものだから。
ああ、どうして目を閉じてしまったのだろう…。
疑問を抱きながら、現状把握に努める。]
[背面に感じるのは、辺境の人間の村を守るという役目を頂戴したさいに設えた服とは明らかに違う―私の体重を受けて僅かに沈みながら包みこみ、さらりとした肌触りと柔らかさで…。
前面は、……何も、
そう、
何も、ない。
音は…まだきちんと聞こえない、否…聞きたくない。]
(ダメ、だ。そんなこと、逃げてはダメだ。)
……、ひ、
[逃げても、コトが起こる前の自分になんて戻れはしないのだから、と諦めにも似た決心がついて、少しずつ目を開いた。
見知らぬ天井、そして、首を下に向けて……血の気がサァ、と引いた。 ]
………いや、だ、…こんな、なぜ、わ、わたしは、
[全身にじっとりと粘液がにじみ出る感覚がする、もしかしてこれが汗なのだろうか。自分は恐怖し、怯えているのか。ここはどこだ、どうして、こんな――]
(ああ、そうだ、今日は、あの子の結婚式……⁾
[――――記憶が、時を遡る。]
3人目、花園の天使 シュテラ が参加しました。
花園の天使 シュテラは、恋天使 を希望しました(他の人には見えません)。
[ 神聖な花園で、神に捧げる薔薇を育てる。
それが、この天使の繰り返してきた毎日ぢった。
朝露に濡れた若葉を見護り
その健やかな成長を陽光と魔法とで促して
神に捧げるにふさわしい薔薇を育てることが
自分に与えられた役割であり使命であると
この天使は信じていたのである。
若菜色の二対の翼で空を舞い、
傷ついた動物がいれば癒して
神聖な花園を保つ事もまた。
だと、言うのに。 ]
[ どうして今自分は、花園ではなく
こんな場所にいるのだろう。
空を飛ぶための翼を枷で戒められて、
自分のいた場所とはかけ離れた
文字通りの悪魔の地で。 ]**
/*
こんばんは、匿名ですよろしくお願い致します!
しかしもう寝る!←
しかし聞いてくださいよ。
身長と体型ランダムをついいつもいる某所雑談村で振ったんですヨ。
身長149は良い。
1小さい→3中→6大で6出ちゃったよ!
最近、低身長むねおっきー子ばかりしてる気がするー!
ら、ら神のせいだから!(言い訳
4人目、魔王 テオドール が参加しました。
魔王 テオドールは、人狼 を希望しました(他の人には見えません)。
― 劫天の間 ―
[《天獄の泉》の一角に、その部屋はある。
ホールほどの広さをもち、高いドーム状の天井を備えた円形の部屋である。
それは魔王のために設えられた、いわば魔王の居室であった。
魔王テオグラナーダ・ドールキスタ ──従う魔には気軽に『テオ』と呼ばせている── は、調教の期間中、この場所に座所を定め、魔族が天使を愛でるを楽しみ、戯れにアドバイスを、或いは無理難題を押し付けることだろう。]
[本来の禍々しくも偉大なる体躯を脱ぎ捨て、身軽な格好でくつろぐ魔王の周囲には、何体もの天使が侍っていた。
魔王の足を揉むものもいれば甲斐甲斐しく酒食を運ぶものもいる。
天井から鎖で吊られ、己の発する光輝をもって照明の役割を果たすものもいれば、武器を持ち、騎士然として背後に控えるものもいる。
これらすべて、魔王より印を授けられ、身も心も捧げた天使たちだった。
魔王の天使たちは、全て彼らが望むように過ごしている。
これよりここに集められる天使たちがどのように変容するのか、
魔族たちがそれをどのように愛でるのか、実に楽しみなことだ。**]
―回想:天使が見守る村―
[その日は、村の青年の結婚式だ。
それほど大きくはない村のあちこちから、この村の特産品であるワインを浴びるように飲む男たちの笑い声や、そんな彼らをどやしたり一緒に騒ぐ女たちのはしゃぐ声がする。
長い冬が終わり、春の花の芽吹く季節。
人間にとってはまだ肌寒いだろうが、雲一つない晴天の下。
水色の翼を持つ天使は、教会の屋根から彼らを見ていた。]
(さて、もうそろそろか。)
[アイリは、村の中心にある教会から、その手前にある広場へと、新郎新婦たちが出てくるのを待っていた。
誓いの儀式が終わり次第、教会の前にある広場で親族や村人たちと共に夜が更けるまでこのめでたき日を祝い、踊り、食べる…それがこの村の習わしであった。]
[国の中心から遠く離れた、山の麓にある此処を守るのが、アイリの役目である。
芳醇なワイン、そしてその元となる果実を狙って魔族や魔物が度々襲来し、その度に苦しむ村人たちの切なる願いを聞き届けた上司の命で、成人してすぐ赴任した。]
[最初は魔物や魔族を、こちらの存在に気づかれぬ距離から見つけ、弓矢の一撃で素早く仕留めるだけという単調な仕事に苛立ちも覚えた。
しかし、ようやくの平穏に安堵した村人たちが笑顔が取り戻すに連れ、そして仕事の合間にそんな彼らを観察していくに連れ、アイリの心はゆるやかに、だが確かに変化していった。]
(ああ、楽しそうだ。嬉しそうだ。)
[テーブルに華やかなクロスを敷き、その上に豪勢な料理を用意して待つ人々。様々な楽器が奏でる旋律。わきあいあいとした空気。
どれも天界では味わえない、かけがえのないもの。
それを自分の力で得られたという満足感と、これからも守って行こうという使命感に胸がいっぱいになる。
…彼らを見守る自分の、この胸を暖かくするものに―名を付けるとしたら、それはきっと…]
[ふと意識を現実に戻せばそこには、めかしこんだ新郎新婦が仲睦まじげに腕を組み、教会の入り口の階段を降りてくるところだった。
…目を細め、呟く。]
…いいな、……うらやましいな。
[できることなら、私も彼らの輪に混じり、歌ったり、踊ったり…そして何より、生まれる前から見守ってきた青年を祝福してやりたい。
…だが、そのようなことは許されない、何より柄ではない、と己を戒めた。
そう、それは誰に聞かせる気もなく、機会もないひとりごと……だった、
のに。*]
5人目、籠の天使 メレディス が参加しました。
籠の天使 メレディスは、恋天使 を希望しました(他の人には見えません)。
[嫌い、怖い、簡単な感情だ。
天使は高潔でなければいけない、怖いもやだも、飲み込んで。白い大きな翼の下でメレディスは唇を噛む。躰を覆い隠すような羽根ははりねずみのはりのよう。籠のなか、で蹲る。声を掛ける相手がいれば、ふしゃぁぁって毛を逆立てる日々。
誰かの気配を感じてびくってなった。
足先を合わせて、
先輩――と呟いた。
その相手は、大きな鳥籠の外で悪魔に頭を垂れている。]
6人目、龍人族 ソマリ が参加しました。
龍人族 ソマリは、囁き狂人 を希望しました(他の人には見えません)。
[ ―― 天使を飼った事があるか?
そんなくだらない問いを聞いたのはいつだっただろうか。今は鼻歌を歌いながら、いそいそと“彼女”に向けて準備を進めた。
まさかこんな所に来る日が来ようとは!そろそろ目が覚めた頃だろう。彼女の元へ向かえば、初めて会った時とは違って困惑と、焦りと、絶望に満ちた表情を確認した。]
―― おはようさん、気分はどうだ?
[さて、説明は必要か?説明するつもりも無いが
にんまりと彼女を見つめて質問でもしてみようか*]
7人目、従属の天使 エレオノーレ が参加しました。
従属の天使 エレオノーレは、恋天使 を希望しました(他の人には見えません)。
[ それは、幾度となく繰り返された誓いの言葉
一語一句違わぬこの言葉を、これまでに何度口にしたのか最早、自分でさえわからないほど。
誓いを捧げる相手の姿が目前にいなくても、唱える言葉は同じ
目覚める時、眠る時。そして、何某かの命を受けた時、誓いの言葉を捧げてきた。
今もそう、地上への視察という命に対して]
―――私は、神の手足です
[ 頭を下げ、膝を折る
身動ぎはおろか呼吸すらも押し殺し
自分にとって、敬うべき相手への畏敬の念を込めて。
やがて、気配が離れていったなら
深く息を吐き、ゆっくりと空の色をした翼を広げ。
向かう先は、岩と砂の支配する村。
信仰の厚い者が多いというその村に、恵みをもたらすわけでもなく
然りとて、何かを罰するわけでもない。
与える事も、奪う事もない
傍観するだけの役割を果たすべく、翼をはためかせ]
―― 寂れた村 ――
[ 荒れた大地の広がるそこは、豊穣とは縁の遠い場所。
強い日差しに嬲られた家屋の壁は色褪せ、屋根に使われた煉瓦には細かな亀裂が入っている
砂と岩の色が支配する風景の中、村の中央に設えた祭壇だけが、花に彩られている。
そんな光景を空の上から眺めつつ、やがて降りるに程よい場所を見つけたならば]
―――……。
[ とん。と降り立ったのは、村から程近くに積まれた石の上。
吹き抜ける風に衣服の裾が揺れるに任せ、ただ村を見つめていた*]
[天獄の泉って処に連れて行かれてかえってから
先輩はそうなってしまった。最初はぴいぴい泣いていたメレディスでも分かる。先輩は変わってしまったんだ。悪魔と戦っていた先輩のあとをとことこわたわた着いていく日々からの変化。
戦いが役目の天使が、大きな鳥籠に囚われて何も出来ない日々。
メレディスは『おまけ』――だと言っていた。
それは戦いの日々からの一点。]
/*
胸のサイズ、ランダムした事なかった気がする。
せっかくだしやってみよう
4(6x1)
1→A 2→B 3→C 4→D 5→E 6→F
[天獄の泉って処に連れて行かれてかえってから
先輩はそうなってしまった。最初はぴいぴい泣いていたメレディスでも分かる。先輩は変わってしまったんだ。悪魔と戦っていた先輩のあとをとことこわたわた着いていく日々からの変化。
戦いが役目の天使が、大きな鳥籠に囚われて何も出来ない日々。
メレディスは『おまけ』――だと言っていた。
それは戦いの日々からの一転]
[その日はいつものように悪魔と戦っていた。
人を誘惑する彼らとの戦いはずっとずっと続いている。
メレディスはあんまり戦うのは得意じゃないけど、先輩の下でそれなりにやっていたのだ。
今回は――大貴族が相手だった。
軍勢を率いる悪魔は何度か見た顔だった。先輩に執着していて何度か戦いを仕掛けてきたのだ、その悪魔に先輩は捕まった。
逃げろという声に反してぴぃぴぃ泣いて傍をはなれなかったメレディス自身の落ち度だ。でもでも、離れることなんてできなかった。
優しい先輩だった、髪の長いぽかぽかの匂いがする]
『離せ―――』
[悪魔の軍属らしい、相手が近づけば
かぶっと噛み付いた。それは天使らしくなかったかもしれないけど、がじがじと噛んで噛んで睨んで泣いて。抵抗したけど結果はこれだ。気を失って気づけば籠の中。それから優しい先輩は、変わってしまった。
今も悪魔に微笑んでいる。
その笑みが怖くてこわくて
大きな羽根で身体を覆って隠れた。]
……………む…
[――、足をぱたぱた、手をのびのび。
ぽかぽか陽気でふぁぁと欠伸しては寝っ転がってごろごろしていた日々からの変化。籠の中の床はとてもふかふかでもふもふだけど。その上でごろんごろんは出来ないのだ。
本当はしたいけど、我慢の子。
先輩を傅かせる悪魔はえらくご機嫌で
――誰かが、今日は来るらしい。けど
それはメレディスに関係ないことだって大きな羽根の下で隠れんぼ**]
8人目、白銀の影 クレステッド が参加しました。
白銀の影 クレステッドは、恋天使 を希望しました(他の人には見えません)。
− 天の園 (回想) −
『イリス・セラ・クレステッド、
汝を特別調査隊、大天使ナサニエル付き参謀に任命する。』
[使いの天使が読み上げる辞令を、クレステッドは謹んで拝命した。]
[特別調査隊。
それは、昨今、少なからぬ天使が失踪している事件を解決すべく設立された部隊だ。
この災厄に魔界が関わっているのは間違いない。
問題解決の突破口を開くための威力偵察が任務となるだろう。]
[クレステッドにとっては、これが初めて天の結界の外に出る仕事になる。
多くの天使が人間界と関わり、あるいは魔族との戦いに身を置く中、
どういうわけか、内勤ばかり歴任してきたのだ。
適性がないとも思えないのに、不思議なことだとは感じていた。
痛くもない腹を探られることはあったが、
クレステッド自身は、与えられる職務に異論を唱えるでもなく、真摯に尽くしてきた。
秩序を守る天使の資質そのままに。]
9人目、邪眼の怪物 クレメンス が参加しました。
邪眼の怪物 クレメンスは、囁き狂人 を希望しました(他の人には見えません)。
[けれど、ようやく外で活躍できるとなれば、素直に喜ばしい。
殊に、直接の上官と仰ぐのが大天使ナサニエルとなれば、感慨もひとしおである。]
わたしがまだ幼い時分に、声をかけてくださったのを覚えておられるだろうか。
[クレステッドは、天の果樹園の梢を見上げた。]
答えろ…っ
わたしは、…わたしはなぜ、このような――
[彼を責める鋭く尖った声音が一転、途方に暮れた者の哀願めいた弱弱しいものとなり、…後に続かず顔を伏せた。]
こんな、体に…、
[そう、こんな体になったのは紛れもなく、目の前にいる彼…魔族が原因に違いないのだ。**]
[かつて、この場所で出会った強烈なオーラの持ち主。
めくるめくままに、「あなたが神ですか?」と問えば、莞爾と笑った。
その指先。零れる香り。軽やかな翼のたなびき。
やがて、追いかけてきた養育係の天使は、ひとりきりの冒険をした幼子を叱ったけれど、
短い逢瀬の相手について聞き、「それはナサニエル様でしょう」と教えてくれた。
「巡察の主任をなさっておられる優れた御方です。あなたもしっかり学んで、あのような立派な天使になるのですよ」]
[それ以来、ナサニエルの名は、クレステッドの心を離れることはなかった。
そして今、彼の人の参謀に任じられ、浮き立つ心を自覚している。
参謀というのは、指揮官が正しい判断を下せるよう、情報を整理し、補佐する役目だ。
持てる限りの力でお扶けしよう ──
そう思っていたのだった。が、]
− 黄昏の地 −
あちらに澱みがあります。
お近づきになりませぬよう。
[そんな忠告も耳に入っていない態で、大天使ナサニエルは敵を求めている。
麗々しい武装に宿る覚悟は、肌を刺すほどだ。]
[ナサニエルが躍起になる理由は聞き知っていた。
── 右腕と恃む参謀が魔族との戦いで失われたのだと。
憧れの人の参謀になれた歓びを表すことの躊躇われる事情であったし、
頑になっているナサニエルからは、あの日の痺れるようなオーラは感じられなかった。
煌めくばかりの存在感は認める。 けれど、違う。
思い出を美化していたのかもしれぬ。
あるいは ── 、と別の考えが過ることもあったが、
たとえ真実が何処にあろうと、今は、忠実に務めを果たすことだけを考えるべきだ。]
―― 地上 ――
[春を焦れ続けた原には生の気配が満ちていた。
気の早い草花らは既にしどけなく花弁に黄粉を塗している。
土地を吹き抜ける風も柔らかく、生温い。
人里から遠い地は未熟な文明にすら穢されておらず、創世の時から変わらぬ姿を晒し続けていた。
背の低い若草を踏むのは、陽光に眩んでしまいそうな人影。
整えて撫でつけた髪は細く、瞳はこの大陸の広く分布する人間種に似せた月色。一見すれば、領主を思わせる身なりだが、伴も馬車も無い。背の高い初老の男が持つ物と云えば、彫金が施されたステッキばかり。
トントン、とステッキの先で春に萌えた土を叩いて、天の恵み溢れる肥沃な大地を確かめる。
禍に淀むことのない土地は、自身が求めていた狩場であった。]
[クレステッドは十文字槍を携え、ナサニエルの背に従う。
銀色の装甲をまとっているが、兜はかぶっていない。
ナサニエルの指示だった。
視野が広い。
その中に、不明瞭な動きを認めて、クレステッドは鋭く警告を飛ばした。**]
― 回想:例えば運命を信じるなら ―
[どうして今こんな状況になっているのか、という所から始めよう。
始まりは一つのブームからだった。それは誰かに聞いたのか、それとも何処かで見たのか。
『君は天使を飼ったことがあるか。人生が変わるぞ』
その一言だった。高貴な種族である龍人族が天使など飼うものか。そんな風に鼻で笑っていたのが懐かしい。
天使と魔族とは相容れない間柄なのだ。今更飼おうにも敵対している2つの種族が順化するだなんて馬鹿馬鹿しい。]
……そうじゃなぁ、天使かぁ
[とは言いつつも、高貴とは大分離れた龍人族であるソマリは幾許か興味があった。一度も見たことの無い存在。美しく、気高く、魔族とは相容れないとは話に聞いていた。
もし、そんな存在を飼うだなんて出来たら。そうだな、カードやボードの遊び相手くらいになってもらいたいものだ。程度にしか考えていなかった。
―― 本物の天使を見るまでは。]
あ、ぇ……?
[今現在空のお散歩中。そういえば、この辺りで大分魔族が狩られてしまったと言っていたか。
そんな所に無意識に入ってしまった最中。視界に入る村はどうやら祭りか、それともおめでたい事があったのか。
言葉を失ったのは、それだけでは無かった。否、人なんて正直どうでも良い。自分が目を奪われたのは、教会の上に佇む一際目立った存在。
その美しさは天使、と呼ぶに値するものだろう。語彙力が無く、陳腐な言葉で表すならば、こう称するのが正しいかもしれない。
『女神に心を奪われた』
魔族である自分が、そんな存在に一目惚れをしてしまったのだ。ぽーっと顔を赤らめたまま暫し、その様子を眺める。
向こうは人々を見ているからか、こちらに気付く様子は無い。豪勢な料理、旋律を奏でる楽器、笑顔が溢れ響く笑い声。
きっと平和と言うのはこういう事を言うのだろう。少なくとも魔族には縁がないに等しいかもしれない現実。]
っと、いかん
見付かったらマズい……
[森の茂みに身を潜め、ローブを被れば髪で尖った耳を隠し、鱗の見える足を隠し、背の翼を折りたたみ、尾を腹に巻き付けて人に扮した。
そのまま教会の裏へと回っていく。頭に浮かんだ言葉は、先程の事。
『天使を飼う』としたら、彼女が良い。そう強く願ってしまったのだ。
もしも、あの天使が不運だとするのならば。魔族である自分に“一目惚れ”なんてものをされたのが運の尽きだっただろう。
見付かったらマズいのは、魔族とわかれば天使は即座に敵対してくるだろうから。過去に、そういう天使と出会った事があるから。
あの時は幼いながらに、ただ逃げる事しか出来なかったが。ここまで、自分の物にしたいと思ったのも久しい事だろう。]
[自身がその話を聞いたのは、つい最近のことだ。
享楽に敏い魔界において、天使の飼育が流行している。>>#0
天使とは――、善を司り、光より生じる穢れを知らぬ高潔な使徒。
その多くは邪を厭い、魔と敵対する宿命にあるもの。
我が身は永劫と共に在る怪物である。
天使を知らぬでもないが、無垢を穢す想像を膨らませたのは初めてであった。嬲り殺すか、無様を観賞するか、それ以外の用途としては。
その夢想は、怠惰を是とする我が身を動かすだけの好奇に足りた。
此処暫く顔を見ていない既知である魔の王も、執心著しいと知れば尚のこと。>>7
如何ほど無聊を慰めるに足る存在であるか。
一旦湧いた興味は、魔界の深層から地上へと我が身を連れ出す引力となった。]
人臭い、人臭い……反吐が出そうじゃ…
……えぇい、仕方無い。ほんなら、利用したるわ
[不気味な笑みを浮かべ、見ゆる先は新郎新婦が仲睦まじげに腕を組み教会の入り口から出てくる所だった。
上を見上げれば、こんなにも近い距離に天使が居る。その視線は寂しそうで、儚げで……ゾクゾクと背を震わせた。]
クッ、ハハッ……
幸せそうな所失礼するぞ?
それとも、ここで幸せを終わらせたろかい
[狙ったのは新郎の方。彼女が愛おしげに、そして寂しそうに見つめていた視線の先に彼が居た気がしたのだから。自然と体はそちらへと動いていた。
新郎の首根っこを掴み、首が締まらないように教会よりも高く高く羽ばたいていく。ローブは既に剥がれ、首筋や足に浮かぶ黒い鱗、伸びた尾、そして蝙蝠のように黒い羽根を羽ばたかせた。]
おぉっと…。余計なモンも付いとるやないか
しゃあないな…。暴れて落ちても知らんぞ
それと、オレを今落としても。コイツ等の命は保証せんで?
[新郎と腕を組んでいた新婦も、咄嗟の事で腕を離せなかったのか。自分が新郎を釣り、新郎に新婦がくっついて空を漂うという不思議な構図が出来上がった。
天使はどんな反応をするだろうか。あの愛おしそうな視線を送っていた天使は、彼等を見捨てる事が出来るだろうか?
そんなの、答えは決まっていた]
―― 降りろ。オレと話しようや
あぁ、それとも。魔族は嫌か?嫌なら…嫌な事させたくなるな
[片手で軽々と新郎と新婦を持ったまま教会の屋根へと近付いていく。天使は呆然としているのだろうか。咄嗟の事に対応出来ているのだろうか。そんなのは関係無かった。
天使の頭を掴み、飛べるかどうかも確認しないまま。そのまま屋根から放り出そうと。触れる事があるのならば、魔族である自分との接触で多少変化が起きてしまうかもしれないが。
嗚呼、そんなのは尚更関係無い。地に降りれば、村人の視線は魔族へと集中して。それから、新郎新婦と“仲良く”肩を組みながらニッコリと天使へと問いかけた。]
[――― 先ずは、飼い慣らす為の御使いを見繕わねばならない。
出来れば、陽の光に良く似た者が良い。
翼は純白にして、魂は財よりも善なる黄金。
赫かせた邪眼は、遠き地の底より、一筋の光を見出した。**]
オマエ、オレと一緒についてくる気無い?
[それはお願いではなくて、脅迫。にっこり空いた口からは軽く火の粉が飛び出ていて、危害を加える気であるのは丸わかりだろう**]
[寝起きの天使とは、こんなに活きが良いものだったか?
衣服も纏わず、元気に飛び跳ねる様子は。随分と可愛らしい。
寝台の方に向かう“彼女”は、まるで自分を誘っているかのようでニマニマと口元がニヤけてしまう。]
あっはは、そんな怖がる事無いやろ?
それとも人っぽくなっとる事に驚いてる?
まー、鱗あったら気持ち悪い思うけども。あ、尾は消せんのじゃ
[ヘラヘラとしながら、近付くなの言葉には一切従わない。一歩、また一歩と恐れる事無く歩みを進めていった。
それもそのはず。彼女に今更反撃出来るとも思っていなかったからだ。]
ここ?ここは、天獄の泉…。要は魔界じゃ
どういう場所かって言ったら、オレ達魔族がオマエ達天使を飼う場所…
ま、初めての場所って所で説明はええやろ
[飼うだとか、初めての場所だとか。そんな異質な言葉が飛び交っているというのに、相変わらず笑みは途絶える事を知らない。
彼女は自分の名前すら忘れてしまったのだろうか。それほどショックだったのだろうか。否、よく考えたら名乗ったのは気絶している時だったかもしれない]
龍人族≪ドラゴニュート≫のソマリ
オマエの名前は?綺麗な天使さん?
[答えろ、と欲張りな彼女は問う。それは、彼女の体に起きた異変の事なのかもしれない。
通常、天使とは無性であり性別を持たない種族であるはずなのだ。それなのに、彼女の身体は人間の女性を模していて、実に恥辱的な光景が広がっていた。
原因は恐らく魔族との接触だろうけども。そんなのを親切に教える程の義理は無い。
それどころか、今の自分の身体に対し言葉を失い俯く彼女を見て、ゾクゾクと己の身を抱き震え、そして下品にも勃起してしまったのだ。]
―― さぁ?
オレは知らんよ。元々そういう身体だったんちゃうかな
それとも、ちょっくら調べてみよか?
[俯く彼女は接近する自分に気付けているのだろうか。さて、そんな力の無い彼女をどうしてくれようか
このまま外に連れ出し周りに美しい彼女を見せるのも良い。それとも、先に“躾”が先だろうか?ふむ、と暫し思考の後、彼女を後ろ手に拘束しようと試みた*]
/*
と云う訳でこんばんは。
まったりとペア村に遊びに参りました。
薔薇下さん久々でうきうき、相方さん楽しみでわくわく。
良い時間が過ごせそうな気しかしません。
どうぞ宜しくお願い致します!
>>38
龍くんかわいいな…!
10人目、蒼眼の天使 カレル が参加しました。
蒼眼の天使 カレルは、恋天使 を希望しました(他の人には見えません)。
―天界―
[ 声が聞こえた。
悲願に手を差し出す子らに微笑みながら
神の使徒である天使は人を平等に愛す。
翼を持たず生まれながらに楽園を
追放された罪ある人の子らは、
天に赦しを求めて神への祝詞を口遊んだ。
永遠を持たず刹那な時を生きる彼らは
傲慢で強欲で嫉妬に満ち、
時に憤怒に駆られ暴食を好み、
怠惰を愛し色欲に溺れる事はあれど、
敬虔深き者はこうべを垂れて祈りを捧げる。
何度も繰り返される意味なき行為と思えど
調和の果てに争いと破壊の歴史が
再び燃え上がろうと、
数多の時代で織り成される箱庭の出来事を
見下ろし続けた。 ]
11人目、漆黒 ベリアン が参加しました。
漆黒 ベリアンは、囁き狂人 を希望しました(他の人には見えません)。
―回想: 出会い ―
お前は天使を飼ったことがなかったな。これより面白いものはないのにな。
実にもったいない。お前は損をしているぞ。
どうだ、これは上玉だろう?
でも、もっといいのがいるんだよ。
───俺はいつか、アレを手に入れる。
/*
あっ、全部で5組居るのか。これで天使揃ったのなー
魔族のみんなと仲良くしてぇ〜〜〜〜〜〜
お宅の天使どうやってる?ウチ、最近アナル始めました。とかやりてぇ〜〜〜〜
はぇー、そんな躾け方あるんすね。すっごい…
って遊びてぇ〜〜〜〜〜
[ 慈悲の天使たる己が神より携わりし力は
奇跡を司り勇気を授けるもの。
平等に力を授けながらも人々の戯れに
天使は微笑みを浮かべながらも静かに
見下ろす。 ]
愛の結びつきは尊いものではあるけど
人々は何故こうも繰り返すのか。
[ その先には天使が力を授けた知恵ある男が
一つの悪を滅ぼさんと立ち上がっていた。
だがそれは幾度となく繰り返された物語。
天使は特別な情を持たない。
二対の白い翼を背負いながら笑う。 ]
[幾多の天使を侍らせている悪魔の中でも大貴族な“彼”は、そう言うと、面白そうにそして満足そうに傍らの白い天使の顎を捉えている。
相手の天使はされるがままだ。
それは耐えているのだろうか。それとも、自ら望んでいるのだろうか。
どの天使も同じに見える自分にとって、相手は視界の中の置物程度にしかならないのだが。
自分は天使に………いや、自分以外の生き物に興味がないということを訴えても、きっと相手は理解してくれやしないだろう。
ただ頭を下げて、その勘ぐりなのか自慢なのかわからない言葉をやり過ごすのみだ。
この主は天使を飼うのが趣味であり生きがいのようだ。
もう既に何頭もの天使がいるというのに、まだ子供のように欲しがっている。
彼がいうあれというのも最近ご執心なあの天使のことなのだろう>>20
髪が長い、顔立ちが整っている天使を捕らえようと何度か攻め入ったことがある。
その度に逃げられてはいたが。
しかし───……。
ようやく、我が主の悲願を達成する日がきたようだ]
[ 傲慢、強欲、嫉妬、色欲、怠惰、暴食、憤怒。
天使が禁忌とする情を持つ人々を
眺めながら天使は指先一つで力を授け。
その一方堕落した同胞を想う。
天使が持たぬ欲に溺れて堕ちた存在に
天色の瞳を眇める。 ]
穢らわしい。
人と同じ情を持ち堕ちてしまうなんて。
触れられてしまうなど、有り得ない。
[ 吐き捨てるような声が、
乳とワインとオイルの川のほとりで落ち、
天使たちの歌声が聞こえる場所で、
ちいさく溢れる。
竪琴を指で爪弾きながらネロリの花咲く
陽当たりの良い場所で微笑む。
その手には穢れ一つない白手袋で覆われ
陰一つない表情で
しかし何処と無く冷たい無機質な瞳が
人々の営みを映していた。 ]
捕えたか、じゃあ、枷を………どうした?
[作戦の成功を耳にすれば、自然と笑みが漏れてしまう。
立案者からすれば当然だろう。
ようやく主の目当ての天使を捕まえられたのだ。
しかし、どうも配下のものたちはもたもたしている。側に近寄って合点がいった。
余計なおまけがいたのだ。
見れば、銀色の髪の天使がそこにいて。
[ この天使は悪魔の微笑みを畏れず
堕天使の堕落を見下し、
人々の人生をも冷めた瞳で眺めている。
実際には感情というものが希薄なのだろう。
だが、神に仇する存在としての悪魔と
高潔であり続けなければならない天使の
堕ちた姿だけは激しく憎悪していた。
それが天使にあるまじき感情なのかは
この天使が知覚し自覚するにはまだ遠く。
堕落して落ちぶれたものの末路に溜息を
こぼすしながらも花を愛でる。
涙も苦しみも悲しみも叫びもない天国で
天使は一瞬巡らせた低俗な感情を忘れ、
神への祈りと喜びを口遊んだ。 ]
[ 穏やかで優しく温かい神の身元で
神にだけ愛≠歌いながら
風に金糸を撫ぜられながら花の丘で
人々に慈愛と勇気を授け、
恵みを齎す天使は
微睡むよう寝そべっていた。 ]
[どうも枷にかけられた天使の傍から離れようとしないらしい。
普通天使狩りに行き会えば、己の身可愛さに逃げ出すのが普通のだろうに、バカみたいに泣いているだけだ。助けることもできないだろうに。]
仕方ない、こいつも一緒に連れていくぞ……っ
!?? 〜〜〜〜〜〜このクソガキ!!!!
[天使の地でぼやぼやしていれば、いつ新たな天使の軍勢がくるかわからない。
覚悟を決めて、天使を強引に捕まえようとすれば、思い切り手を噛まれた>>21。
ぎっと睨んでくるその目は、どこか高貴で綺麗な天使に似合わず世俗的で。
そしてまた壊れた蛇口のように泣いて。
………こんな天使もいるのだな、と思いつつも、咄嗟に彼の首筋に手刀を落とせば、容易に気を失った]
少々トラブルが起きたが、帰還するぞ。
[気を失った天使の躰はとても軽い。
主のお気に入りの天使を丁重にするのは当たり前だが、腕の中のその天使を部下に任せてもいいのに………その躰を手放せなかったのはどうしてだろう*]
―地上:ネロリの花咲く丘の上―
[ そんな天使が地上に舞い降りる事になったのは、
神の命。
管轄しやすい花咲く丘>>35で任を担っていた。
天使はその場で花に恵を齎し
また、人々に神の教えを説いていた。
本来ならば下位の天使が行う仕事を担い、
今日も今日とて花咲く場所で歌を口遊む。
天使の羽根がひらりと舞う。
陽光に照らされ光る金の髪は眩いほどに
透けるような天色の瞳を縁取る睫毛も
同じくして金で綴られていた。
透けるような白磁の肌は赤には程遠く、
純粋を示す白は穢れを知らない。
天使は相変わらず白の手袋に両手を包みながら
ふと、顔を上げた。 ]
──回想 大貴族の悪魔の館 鳥籠の部屋 ──
今回の討伐もお前の作戦が見事、功を奏したな。ご苦労だった。
お前の読みはことごとく当たる。前も、その前もだった。
何か褒美を取らせようか。
望みのものをとらせよう。
[主の褒めの言葉に深く頭を下げる。
いつも通り‟彼”は天使を大勢侍らせている。気配で探るが、あの天使がどこにいるかはわからない。
自分を射殺しそうな目で見据え、手に傷を負わせた、あの天使は。
なぜか彼だけは、色がついて見えたのだ。
あんなに白い天使なのに、なぜか。
そして、目の端に羽を広げて自分を覆い隠すように……それはまるで繭を作っているかのように見えるのだが……
何かから自分を守っているような姿の天使を見つけ、ああこいつだ、と分かるのだ]
どうされましたか。貴方も神の救いを?
[ それが運命を変える調べとなるとは
まだ知らず。
滲むように揺れる瞳が目の前の人を
捉えて映した。 ]**
ありがとうございます。
そうですね……ならば、主のおすすめもありますし、天使を一羽、お譲りくださいませんか?
[そう言えば目の前の悪魔は笑って、そうかそうか、お前も天使の良さが分かってきたか、などと言いながら、かしずいている天使たちを吟味していく。
こっちは器量がよく、あっちは頭が良いのだ、などと言いながら。
だから、首を振ってとんでもない、という表情を顔に貼り付けていうのだ]
いえ、主………主がお気に入りの天使をいただくのは忍びません。
これらの天使たちも、主のことを慕っているではないですか。
そうですね、私はアレで十分ですよ。
ほら、こないだ‟拾って”きた……。
[あれ、といいながら、あの天使を指さして。
それでようやく‟彼”はその天使の存在を思い出したらしい。
興味なさそうに、ああ、あれか、と呟いてから、こんなのでいいのか?もっといいのがたくさんいるのに、と眉をひそめて勧めてくる]
天使というだけでも私には身の余る道楽ですよ、主。
心遣いいたみいります。
[薄く微笑みながらも、きっぱりと申し出を断れば、彼がそれを否定する理由はなくなっただろう。
あの羽の中、彼はこの会話が聞こえているだろうか。
彼はどのようにこの話を聞いているのかと思えば、暗い笑いが浮かんでくる**]
/*
ぶえ。よろしくお願いします。
うーーわーーーきんちょうする!
慌てて付け足したせいで地上にも天界にもネロリの花大流行してる……させてる……。
あとね、同じこと2.3回言ってるから眠かった。うえーん。
憧れの方とペアなので緊張してますがよろしくね、私の悪魔殿。
/*
肩書き、慈愛、高潔、守護か悩んで瞳の色にしたのは瞳が二人にとって繋がり深いものになるといいなあって思って……。
邪眼で支配できる悪魔の瞳を支配できるようがんばろっと。ワクワク。
―回想 鳥籠にいたるまで―
[きらい、きらい、きらい
悪魔は醜いもの、悪魔はおぞましいもの。天使なら誰だって知っている。神さまに祈るのとおなじぐらい、メレディスは戦いにあけくれた。
“愛”謳う天使>>51や花園を育む>>5天使に
村など>>9>>18を守護する天使たちとは異なる、立場。
神の尖兵として戦う座に属した。]
[それゆえに魔の誘惑は多い。
最近は、悪魔に関わり失踪が増えているって。秩序を守る>>26天使に聞いた事があっただろうか。むにむに、むにゃむにゃ。戦うことは得意ではない、けど。戦う為の座の天使だ。
他になく、神さまの為に
これは名誉なことだと先輩は言っていた。高潔な先輩>>52>>50は戦いを恐れなかった。自分に執着な悪魔が居ると聞けば、好都合だと嗤っていた。――悪魔を多く滅するのが我らの仕事だと。]
[その結果が、これだ>>55
何だか今回の悪魔たちは手際がよかった。逃げろという先輩の傍でメレディスが出来ることは少ない。ふしゃぁぁと毛を逆立てるように翼を荒げ。銀色の髪のした――悪魔たちを威嚇するぐらい。
流した涙の間、ほろほろろ。黒をみた>>56
『悪魔』だと思った。くろい、くろいあくま。他にもいる悪魔たちの中で目を引いたのはそのまっくろ。泣いて鳴いてキッと睨む。強引にこちらを捕まえようとする相手にいやだいやだとかぶりを振って。
がぶっとがじっと噛んだ。]
……ッ
[ざまあみろ。と天使らしくない事を思った。
高貴も高潔もない、姿。メレディスは必死だった。出来ることはそれぐらいだったから。そのままむぅぅっと噛み付いて、離さないつもりだった。溢れる涙はとまらない。放してやるものか。
と思った。――くそがきってがきじゃないぞと抗議したかった。
けど気づいたときにはもう、首筋に手刀が落ちていて。そのまま意識を失ったのだ。後の記憶にのこるのは
誰かの腕の中に居た記憶
むにゃと気絶から眠りに落ちた後で頬を寄せかけた事もあったかも*]
―回想 更なる昔―
[かみさまの尖兵として戦いに明け暮れる日々。
それはずっとずっと昔の話。部隊から離れ、人間界の森に迷い込んだ日のこと。それは出会い。彼が覚えているのかも分からない。
小さな出会い、むうむにむう。ぼて。迷子になってみぃみぃ泣いてた
けど――黒い黒い、子どもにあったのだ。それは正しくこどもじゃなかったけど。下手くそな歌を歌って頭を撫でた。]
―回想 更なる昔―
[かみさまの尖兵として戦いに明け暮れる日々。
それはずっとずっと昔の話。部隊から離れ、人間界の森に迷い込んだ日のこと。それは出会い。彼が覚えているのかも分からない。
小さな出会い、むうむにむう。ぼて。迷子になってみぃみぃ泣いてた
けど――黒い黒い、子どもにあったのだ。それは正しくこどもじゃなかったけど。下手くそな歌を歌って頭を撫でた。]
[ぽたぽた、雨のように子どもへ落とした涙。
この子にかみさまの祝福がありますように、この子に祝いがありますように。先輩に見つけられるまで大きな白い羽根で包み込み。黒い髪を撫でた。昔から、メレディスは――抜けていたのかもしれない
いい子、良い仔と撫でた、記憶は慈愛の雨と一緒*]
12人目、堕天使 レト が参加しました。
堕天使 レトは、囁き狂人 を希望しました(他の人には見えません)。
―― 寂れた村 ――
[微かに砂を含んだ乾いた風が頬を打つ。
砂と岩ばかりが目立つこの地は、凡そ神の恵みからは程遠い。
それでも、村の中央に設えられた祭壇には>>18
色鮮やかな花が飾られ、砂と岩の色ばかりの景色に彩りを添えている。
決して豊かとは言えないこの村には
たとえ与えられずとも、逆に奪われずとも
人の信仰が、確かにこの村には深く息づいているのだ]
……。
[砂避けの外套のフードを深く被り直すと、呪を唱える。
砂と岩の色に溶け込むように存在していた“黒”──影が、ほんの僅か蠢く。
或いは、頭上を注意深く眺めていたなら気づいたかもしれない。
村の建物の上を飛び回る、数多の小さな黒い鳥の姿をした“何か”に]
……見つけた。
[村の上空を飛び回っていた“鳥”たちが
村の近くに降り立った“天使”の姿を知覚した。それはそのまま、鳥たちの主であるこちらへと伝わる。
天青色の翼は、間違えようのないあのこのもので]
……エレオノーレ。
[呟きと共に壁に凭れていた姿勢を正すと一歩を踏み出す。
──途端、するりと目の前の建物の影に溶けるようにしてその姿は黒に溶けて消えた]
久しぶり、エレオノーレ。
……あんたを迎えにきた。
オレと一緒に来てもらう。
[一方的な宣告。
エレオノーレはどのような反応を返したか。
それも意に返さず、右手を目の前の天使へとかざせば
それを合図に上空から、沢山の黒い小鳥たちが一斉に天使を捕らえようと襲いかかる。
オレの羽一枚一枚を元として作り出した使い魔たち。
かつて天使だったとはいえ、魔界由来の魔術によって生み出されたものだ。
もし羽に触れることがあったなら、その天使の身体に何かしらの変化が起こるかもしれないし、或いは、起こらないかもしれない。
なんにせよ、この場から逃がすつもりなどない。
あのこを、エレオノーレを捕らえるのは他の誰でもない、このオレなのだから]**
―回想 鳥籠の中より―
[誰かがきた。
ぴくっと耳のように翼が揺れる。
誰だって今のメレディスには関係ない。けど、三角座り。翼の中で声を聞いていた。相手があの黒い悪魔だって気づいたのはその声のせい。嫌いな声だ。
『功をなした、褒美、のぞみのもの』
ぜんぶぜんぶ天使にとって悪い言葉だってわかる。じゃらりと手首の枷を鳴らして三角座りを強くした。翼の枷だけだと暴れるから。引っ掻くから、嵌められたんだ。
まるで、悪い子みたい。]
……
[悪魔たちのやり取りを黙って聞いていた
怖かったのは悪魔たちの話を同じように聞いているはずの天使たちがなにも言わないこと。その中には先輩も含まれていた。物のように扱われることにメレディスは唇を噛み締めていたのに。
のに、どうしてみんなは…平気なんだ]
………っ、ん?
[話は天使を譲るという話になった。
だれだろうかと、他の天使たちがざわめくのを耳がひろってしまう。聞きたくない、ぎゅって羽を掴む。引きこもる。さんさん太陽に包まれて、ぎゅうぎゅうしてた日々がなつかしくって眼を瞑った。
けど、聞こえてしまった。]
[アレという、言葉
本当に、ものあつかい。
価値の低いもののようで]
……ひろって
[拾われた記憶なんかない。
あいつらが無理やり連れてきたんだ。先輩を無理やり浚って。ぎゅうぎゅと強く羽を掴む、白羽が抜けた。
はらはら、落ちる。
侮辱の数々から耳を塞ぎたかった。
目と同じようにぎゅってしたかった。
けど、翼を掴まないと辛くってくやしくって
どうにかなってしまいそうで。
…羽根と羽根の合間、覗き見た黒い悪魔は]
[そいつは、笑ってた。
メレディスは口を一度開いて噛み締めた。]
…やだ、
[わるい、わるい悪魔の笑み、だ。さっと顔を隠す、見えないように。見ないように。近づいてきたら、前よりずっとずっと強く噛みついてやろうとおもった。
抜けた羽が床に沈む、はらりひらり
涙が溢れるのを我慢した**]
[そいつは、笑ってた。
メレディスは口を一度開いて噛み締めた。声を発しかけてだんまりさんになったのだ。悪魔に聞かれたくない。むっと唇蒸すんで頑固になる、]
…
[わるい、わるい悪魔の笑み、だ。さっと顔を隠す、見えないように。見ないように。近づいてきたら、前よりずっとずっと強く噛みついてやろうとおもった。
抜けた羽が床に沈む、はらりひらり
涙が溢れるのを我慢した**]
[声が届いてないはずはないだろうに、そして主人の寵を受けてない天使など、ここには一匹しかいないだろうに、その天使はだんまりを決め込んでいる。
それとも、本当に気づいてないのだろうか。
捨てられ、物のように渡される自分の立場に。
いや、翼が震えているのが見える。
恐怖に打ち震えているのだろうか、はたまた泣いているのだろうか。
その事は、今はどうでもいい。
かの者が自分のものになるのが先で、かの者の感情は二の次だ。
───どうせ悪魔というものは、天使に嫌われているのだから。
立ち上がり、彼の元まで歩みを進める。彼が反応するより早く、半ば強引に彼を覆っている翼を払えば、抜け落ちた羽が舞う。
露わになったその眼は涙で彩られてはいるが、涙滴になるほどではなく、だからこそ目を強調していて。
きつく結ばれた唇は、白くなっている。
その感情を殺している顔も、中に溢れる感情に満ちているからこそだと分かる]
ふん、まるで猛獣のようだな。手枷までつけられているのか。
まあいい。
[がんじがらめに幽閉のようにされているその天使の姿を鼻で嗤うのは、このような無粋なものを、と思う感情の裏返しだろうか。
さっそく連れ帰ろうと手を伸ばせば、待てと主に止められた。
お前は、天獄の泉を知っているか?と。
聞けば、魔王様が作った天使を調教するための施設だとか。
新米飼い主にはちょうどいい場所だから、行ってそいつを矯正してこい、と顎をしゃくられる。
それで納得した。どんな天使も主に対して恭順するようになってしまう理由を]
ご指導ありがとうございます。
そうですね……我が家はまだ天使に適した家ではありませんから、その改装からですか。
その間に家主はその天獄の泉とやらで、この者と一緒にしばらく過ごすことにしましょうか。
[どんなものが必要でしょうか、と主に教えを乞う間、あえてその天使の方に目を向けない。
もっと興味がわいてしまいそうで恐かったからだ。
───そんな自分を主や他の天使の前に晒したくなかったから]
/*
過去のさらなる回想、どうしようかなぁ。
出会っている設定か。
もう少し練りたい……メレディスが年上ってこと?成長具合は悪魔と天使で違いそうだけど。それともこっちが少年に化けた?設定追加した方がいいかなぁ。
13人目、蛇 ガートルート が参加しました。
蛇 ガートルートは、囁き狂人 を希望しました(他の人には見えません)。
約束の涯の地、大いなる黄昏のロザリアはわざわいだ
悪魔の座がその屋根を覆い、心の正しい人間はもはや生きていない
残された人々は堕落せしめられ、飽食を求め贅沢に溺れ、そして魔族と共にみだらな行いに耽っている
不法と暴虐を良しとし、天を呪う言葉はわざわいだ
金や翡翠で悪魔の像を造り崇める者達はわざわいだ。彼らは裁きの光を受けるだろう
天は七度、約束の地に軍勢を送る
そのうちの六度は悪魔によって打ち払われた
魔界の一柱、年を経た蛇、穢れた獣
七つの頭と七対の角を持ち、七つの冠を頂く悪魔の王が、ロザリアの都を跨いで呪わしい歌をうたう
かれは藍と紫の衣を纏い、夜の翼ですべての水を血に変え、黄金と漆黒の剣で天の威光を引き裂くことを許されている
しかし七度目は約束の時である
天から舞い降りた御使いたちは獣を打ち据え、角のひとつを折ってついには地の底へ追い立てる
悪しき獣が戻って来るまでの100年の間、大いなる黎明のロザリアは再び聖なる都となり
見よ、蛇の刻印を刻み悪魔の偶像を崇めた人間達はすべて火と雷によって焼き尽くされる
━━━ 蛇の預言書
━━ 回想・とある地上 ━━
なるほど、つまり此度は負け戦というわけか
それもよい
もう飽いていたところだ
[ゆらゆらと宙を漂った文字は闇へと溶けて消えた。
眼下には黄金の都と、大地を埋め尽くす魔物の群。
鉄と硫黄と毒、満ちる瘴気と暴虐の予感]
……しかし、天使か
こうして群生を眺めても、チラチラして目障りなばかりだと思っていたが
━━ 回想 ━━
人間よりも見た目が良く
人間よりも頭が良く
人間よりも綺麗好きで
しかも人間のようには懐かないか
たしかにそれは好むところであるように聞こえる、が
……
テオ、我が王よ
いずれにか──もし私の星が満ちることあらば
泉へ参りもするだろう
せいぜい楽しみにしておくよ
━━ 回想・とある地上 ━━
[黄金の都を踏み、涯の森に尾を伸ばし、爪先をロザリア連山にかけて、蛇の魔物は翼を広げた。
戦だ。
地平線の東から西まで、空すべてを覆い尽くすほどのおびただしい天使の群。
夜を真昼に変えるほどに、銀の鎧と光輝の武器が煌めいている。
天使と魔族の小競り合いなど珍しくもないが、それは少しばかり大きな紛争だった。
開戦を告げる光の矢が、天の調べと共に流星のごとく降り注ぎ。
呼応するように無数の赤黒い竜巻が大地から伸びて槍のごとく天を刺す。
翼を持つ醜悪なものたちが次々と飛び立って、怒号、鬨の声──たちまち──その場は天地を相引き裂く戦場となった**]
蛇 ガートルート が村を出ました。
13人目、蛇 ガートルード が参加しました。
蛇 ガートルードは、囁き狂人 を希望しました(他の人には見えません)。
/*
目玉の悪魔さんからも古い知り合い縁故来てたな。
(メモメモ
魔王さん的には全員知ってるでもおかしくはないが、ニューフェースはあまり知らんかもしれん。
14人目、堕天使 ギィ が参加しました。
堕天使 ギィは、囁き狂人 を希望しました(他の人には見えません)。
[魔界の風が脇を流れていった。
硫黄臭い風だ。鉄と焔の匂いもする。
嫌いではない。混沌とした活力に満ちた空気だ。
風に乱された髪をかき上げる。
燃え立つような髪色は天界にいたときのまま。
だが他の部分はずいぶんと様変わりしていた。
背に負う二対四枚の翼は、かつては夜を穿つ黎明の光にも例えられる、眩い白の中に一滴の朱を溶かした色をしていた。
猛禽の翼であることは変わらぬまま、今は炭の芯に炎が宿るかのような、緋を孕む黒である。
鎧を纏った上半身はうかがえないが、籠手を着けない手の外側は赤く細かな鱗に覆われて血に濡れたかのよう。太腿の半ばより下を覆うのは鎧ではなく、身に備わった黒い甲殻だ。
頭上を飾る光輪の代わりに戴く角は、もう一対の小さな翼にも見えた。]
[配下の魔が、獲物の接近を知らせてくる。
報告を待つでもなく、それは魔界の空に明らかだった。
輝かしい光輝を纏った天の兵装は、良く目立つ。
ここしばらく、配下を率いての天使狩りに興じていた。
ブームとやらが来てからは高く売れるのでなるべく生け捕りにしている。
そのくせ自身はまだ一羽も所有していなかった。
天使たちの間に、何か探すようでもある。]
/*
やあやあ、ようやく入ったよ。
やっぱりギィさんの顔はテンション上がるねえ。
肩書被りに悩んだけれど、それでまた時間喰いそうなので結局単純に。
[ 吹き荒ぶ風に、音を立ててなびく衣服の裾。
押さえることも身動ぎすることもなく
つぶさに村の様子を観察していれば]
―――……?
[ 僅かな違和感を感じ、そちらへと視線を向ける。
村の上空を飛び回る無数の鳥たち>>73>>74
祭壇の果実に集るのならば理解もできる
けれど餌を漁るわけでもなく、ただ群れをなすその光景は、異様にも見え。
何か異変でもあるのだろうかと一歩、動きかけた時]
[ 『エレオノーレ』と呼びかけ、近づいてきた気配>>75
それが誰のものかなど、視線を向けなくても理解できる。
けれど、どう反応すれば良いのだろう
懐かしいと微笑めば良いのか、それとも敵だと剣を向ければ良いのか。
相応しい言葉すら見つけられない自分は
糸のような視線を一瞬そちらに向けた後、また村へと戻そうとして]
………―――
[ 視線を捕らえたのは、全てを染めるような黒
夜を思わせる射干玉色の翼。
わからないわけがない。覚えている。
それは目の前の相手に限ったことではなく
救いを求めるような視線を投げかけた
あの子のことも、覚えているけれど]
[ 見つめてしまったなら
気がつかないふりはもうできない]
……レト
[ 一方的に告げられた言葉に>>76
口元に貼り付けていた笑みが消えていく。
もとより戦闘は得手ではない。
勝てるとは、はなから思ってはいないけれど
神の僕として、足掻いて殺される方が良いだろうから]
嫌だ。といったら?
[ 武器としては貧弱な小刀を握りしめ、姿勢を低くする
戦い方など習ってはいないから、ただ闇雲に振り回すだけ。
それでも、万に一つ逃げる事は叶うかもしれない
そう思っていたけれど]
[ 襲いくる小鳥を振り払おうとした時、その正体に気がついた。
真っ二つに切り裂かれた黒い羽
それは紛れもなく、魔族となった相手のもの。
触れてはならない存在に、触れてしまったのだと気がつけば、足元から力が抜けていく。
崩れ落ちそうになるのを堪え、震える手で小刀を握り直そうとして]
………っ!!
[ 動かした右の手は紛れもなく自分のもの。
けれど指の細さも、掌自体の大きさも今までとは違う
慣れ親しんだものより、ひとまわり小さな掌。
それが意味する性別―――女性へと
変化しつつあることに気がつけば、当惑した視線を相手へと向け]
なん、で……
[ カラン。と、武器が地面へ転がった**]
− 黄昏の地 −
[こちらが気づくと同時に、瘴気の雲に隠れていた魔物たちが飛び出してきた。
クレステッドは、その距離、方向、概数を声に出して報告する。
天使たちの反応も早かった。
もとより交戦の構えで遠征しているのである。
部隊長たるナサニエルを筆頭に、天使たちは魔物の群れに対峙した。]
…指揮を!
[クレステッドは、先陣を切って疾駆しそうなナサニエルに要請した。
陣形や攻撃のタイミング、そういったものを決定するのは指揮官である。
まして、こちらは寡勢だ。
闇雲にぶつかっては不利になる、と思われた。]
[けれど、ナサニエルは、うるさげに眉をひそめ、
一言、「容赦するな」と宣言したのみで、煌めく翼を翻して躍り込んでゆく。
すぐさま、援護の矢が流星雨のごとく、敵へと放たれた。
その阿吽の呼吸は、これまで共に戦ってきた仲間ゆえのもの。
彼らの間では、言葉による采配など不要らしい。]
── …ッ
[初陣のクレステッドは取り残されたような気分を味わったが、そんなことに拘泥している暇はないと、
すぐさま頭を切り替え、自分の務めを果たすべく、ナサニエルに続いた。*]
/*
ギィ様来た♡ にやける
そして、小規模軍団戦♪♪
使ってもらえない参謀プレイというのも楽しい (←
肩書き、「白銀の扶翼」でもよかったな。
え、色、染まるかもって? あ(
/*
魔物にタッチされて、もう受肉しちゃってる天使もいるようだけど、戦闘員でそれやってたら瞬殺なので、個体差!と唱えておくぞ。
キスとかされてから、じわじわ変容したい「性別 : 天使」です。()
[ 悪魔という存在について、知識はあった。
あったからこそ、この花園にいる限りは
縁の無いものと思っていた。
この地に鋭い牙や爪を持つ獣は現れるものの
それを振るわれる事すら稀なのは
自分が天使という存在だったからだろう。
時に彼等の傷を魔法で癒し、
花の蜜や果実を分け与える。
薬草を煎じて分けてやる事もあったのだから。
この花園に住む他の天使たちも
似たようなものだったのだと思う。
そんな自分が見つけた黒。>>92
羽の生えた蛇など珍しい。
しかし蛇とて、傷つき疲弊する事もあるだろう。
その蛇はどれだけの大きさだったのか。 ]
こんな所で、どうしたの?
怪我なら癒してあげるから
巣にお帰りなさい。
ここに居ても、貴方の望むような
狩はできないわ?
[ 花園に血が流れる事を嫌う天使は
声をかけながら相手に近づいていく。
怪我はどこだろう、とその体を見つめる眼差しは
無垢で無知で、穏やかだった。 ]*
― 黄昏の地 ―
[天使たちの反応は予想以上に早かった。
つまりは相応の実戦部隊に当たったということだ。
推測が正しいことを示すように、麗々しい鎧の天使が先頭に躍り出てくる。
あの光には、見覚えがあった。]
ナサニエルか。久しいな。
[笑み含みの声に、返ってきたのは「裁きを受けよ」という言葉と、流星のような一撃だった。
無論、親しく名を呼ばれるなどという期待はしていない。
昔の名は捨ててきたし、天界ではとうにタブー扱いだろう。
魔の群れを突き抜けて来る光の一閃を避け、からかうような軌道で飛ぶ。]
来てくれてよかった。
そろそろ大天使クラスの獲物が欲しかったんだ。
魔王への土産を探していてな。
[天使の初撃を受けて、魔物の群れにはいくつもの穴が開いている。
総数ではこちらが上回っているが、完全な先手を取れなかったのが痛い。
それでもいつものように押し包んで圧殺せんと試みるが、大天使を切っ先とする光の刃に切り裂かれるのは時間の問題と見えた。
ならば少しはまともに戦おうか。
天使ほどではないが意思疎通の手段には事欠かない。]
[巨躯持つ魔のひと群れを天使の刃の前へと集め、受け止める。
その背後から列を伸ばし、後方の天使たちへ攻撃を向けた。
蠍が鋏で相手を捕らえ、尾の毒針で狙うかのよう。
炎や毒霧が放たれ、天使たちの動きを止めようとする。]
小物は適当に落としていいぞ。
あまり多いと稀少価値がなくなる。
だか、そこの兜のないやつは殺すな。
殺したら殺す。
[けしかける言葉を聞いて、魔族たちの攻撃が激しさを増す。
ただ、銀色の天使の周囲だけは遠慮がちに控えめだった。*]
……くるな!!!
[発した一言は、とても強い勢い。
きらい、あっちいけ、どっかいって。沢山の言葉を込めて羽根を払う相手を睨んだ。くろい、あくまだ。とてもくろい。まっくろくろ。
眼鏡越しの目を――見てそして、唇を噛んだ。
ひらりはらり白の羽根が舞う中で
向けるのは敵意だ。>>81]
[だって、モノのように扱われて親愛を浮かべる訳がない。
それに悪魔はわるいものだと教わっている。実際、先輩を捕えて攫った悪魔たちは悪いものだと感じた。このくろいあくまが何を思って、メレディスを欲しがったなど――妥協のように示されれば
分るはずもなく
鼻で嗤う相手に眉を吊り上げて。]
…もうじゅう?
私が、…猛獣なら、貴方がたは……けだものだ
[頑張った>>82。何度か喉が詰まったのは云いなれていない言葉のせい。難しい言葉使いをうんとこしょと出したから。こんな処で舐められてはいけない。メレディスは歌もうまくなければ賛美も下手だ。
戦う為だけに作られた天使だから。
先輩はそうじゃなかった。
とても優しくて気高く高潔な先輩はもういない。せめて此方に伸ばされる手を見れば、噛み付いてやろうと唇を開いた。が]
……天獄 …の 泉
[それは――いやだ。という想いが先行した
やだやだと言わなかったのは、先ほどの頑張りが続いたから。いやなところだ。だって、あそこに行って先輩は変わってしまった。微笑むのにメレディスを見ない。慈愛を浮かべない。ただ一人、あのおぞましい悪魔の為にだけ笑いかけている。
ああは、なりたくない。
此方を見なくなったまっくろ悪魔から、離れるように。籠の中を下がる、じゃらりじゃらり枷が鳴った。白い羽根で身体を護るように覆って。それでそれで、やっぱり噛み付こうと思った。
手で叩くより、足でけるより、噛み付くのが一番いい]
…………
[――。 え。>>83]
………なまえ?
[メレディスを『飼う』ために
教えを乞うまっくろ悪魔を睨んでいた。
近づくなって毛を逆立てていた。こっちを見ない相手にやること全部むなしいけど。相手が、自分に興味を持たないようにしているなど知らないから。ちょっとだけ寂しくて。
足の親指と親指をこっつんこしていたら、思わぬ言葉が聞こえてきた。ぱちぱち、きょとん。此処が何処だかも忘れてぽかんと口をあけた。名前、なまえ。メレディスのなまえ。]
……あくまに名乗る名なんてない
[視線はうろうろ。戸惑って困って。
でも、ハリネズミのように針をたてる。その後、少し迷ったのは、ほやほやぽやぽやしたい心のせい。普段のメレディスなら、自己紹介からこんにちは。をちゃんとしたというのもあって。]
名を聞くなら、名乗るのが先だろう
[とても偉そう。高潔な、天使っぽい感じ。
そんな感じでまっくろ悪魔を睨んで、羽根の中に。また引きこもる。近づくなって、警戒。警戒、困惑。**]
[異臭を含む淀んだ空気がまとわりつくようだ。
初めての実戦なのに、そんなことを感じていた。
否、初めてゆえに、そんなことに意識を取られるのか。
そこかしこで呻きがあがり、魔物が落ちてゆく。
だが、味方も無傷ではない。元より寡勢なのである。
大きな魔物に行く手を塞がれた天使らが、魔を見上げることなど業腹とばかりに、機動力を駆使してさらに上空を抜けようとしたところへ、巨躯に隠れていた”サソリの尾”に奇襲を受けて散開する。
そうなれば各個撃破もされやすかった。
毒霧に包まれたきり、行方の知れぬ天使もいる。]
[クレステッドは、刻々と変わりゆく戦況を理性と身体とで把握し、処理せんと務める。
やはり、戦術指揮は必要なのでは?
地の利をもつ敵の増援が来たら、どうする?
乱戦に嵌り込んでは、客観的な状況把握が困難になる。
しかし、ナサニエルが突撃している今、戦場から離れるわけにはいなかい。
相反する任務に板挟みになったまま、
クレステッドは翼と同じ銀光を宿す槍を振るい続けた。]
[幸い、周囲の敵はそう多くない。
それが敵将の指示によるものだとは察せぬまま、
クレステッドは指揮官を探し求め ── ]
な…
[一点に視線が釘付けになる。]
[一瞬、ナサニエルが魔に取り込まれたかと錯乱した。
戦いの生成点に認めたのは、部隊長と同じような紅蓮のいろを戴く武人。
ましてや、その背には、風を捕らえる勇猛な翼の形も見て取れたのだ。
けれど、その四肢は異形に取って変わられている。
この魔族 ── 否、
これが堕天使 だ
かつて同胞だったのであろう存在は、鮮烈なまでの存在感で周囲を睥睨していた。]
[その敵将と、大天使の光が交錯する。
もはや、逡巡している場合ではない、と決断した。]
ナサニエル様を支援する。
鶴翼に結集せよ!
[参謀たる身で越権行為とのお叱りは謹んで受けよう。
クレステッドは堕天使に狙いを定めることとし、残存勢力に号令を発した。*]
―回想:天使が見守る村―
[平和を絵にかいたような光景に混じってはいけない色が、ひとつ。まるで泥のようにどろりと流れ込み、穢した―]
…っ!?
[新郎新婦が、そして彼らにふりかける為の花びらを籠いっぱいに詰め込んだ村人たちが、聞きなれない言葉遣いの闖入者を見た。
そして自分も―その存在が纏うおどろおどろしい魔の力を感じて立ち上がり、開いた両手に光の粒子を集める。]
(しまっ――)
[だが愛用の武器を具現化よりも、闖入者が新郎―彼に縋る新婦共々―を掴み、視界に収めるのすら嫌悪の感情が先走り下唇を噛みたくなる汚らわしき、魔族としての姿を露わにするのが先であった。>>41]
―回想:天使が見守る村―
[平和を絵にかいたような光景に混じってはいけない色が、ひとつ。まるで泥のようにどろりと流れ込み、穢した―]
…っ!?
[新郎新婦が、そして彼らにふりかける為の花びらを籠いっぱいに詰め込んだ村人たちが、聞きなれない言葉遣いの闖入者を見た。
そして自分も―その存在が纏うおどろおどろしい魔の力を感じて立ち上がり、開いた両手に光の粒子を集める。]
(しまっ――)
[だが愛用の武器を具現化よりも、闖入者が新郎―彼に縋る新婦共々―を掴み、視界に収めるのすら嫌悪の感情が先走り下唇を噛みたくなる汚らわしき、魔族としての姿を露わにするのが先であった。>>41]
[何故、どうして、こんな近くに来るまで気づかなかったのか、と振り返り自省する時間はない。
すぐさま、鱗と翼からして蛇か龍に連なる者らしき男の眉間に標準を合わせ、弓を引き絞るが。]
…っく、卑怯な!!
魔族め、なにが目的だッ!!
[その為の人質か。はらわたが煮えくり返る。
己の手で大事に守り、育ててきた箱庭を土足で踏み荒らすような存在に、もう容赦も油断もしない。
弦を握る手に力を込める。]
[だが。
突然の出来事に怯え、あるいは叫ぶ村人たちや、互いの腕を離すまいと必死の二人を万が一にでも傷つけるようなことは、できない。
…そう、答えは決まっていた。>>42
矢は、放てない。]
…なにを考えているかは知らんが、
汚らわしい魔族と話すことも義理もない!
早々に彼らを離し、立ちさ、
っ、な、
[魔族と天使は相容れない存在であり、話し合いでどうこうなる相手ではないことも知っているし、おそらく相手もわかっているはずだ。
…相手の真意は読めないが、ほいほいと誘いに乗る程自分は馬鹿ではない。
放てずとも牽制にはなるだろうと、矢尻の先を彼の眉間から外さずに要求を突っぱねたが。
それが誤った判断だと気づいたのは、その汚らわしい手で頭を掴まれ、宙に放り出されてからのことだった。]
[上司や先輩方と違い、深い夜空の色でもなければ、恵みの緑でも、極上の金糸を束ねたものでもない。
亜麻を紡いだ糸のような色という地味な頭髪と、千里を見通すが琥珀の瞳。
そして、晴天に溶けてしまいそうなほど濃い水色の翼を持ってこの世に生まれ、尊き御方に仕えることができる
、感謝こそすれ他と比べて落ち込んだりするようなことはなかった。
潔癖症を患うほどに、神が与えしただひとつの自分という形を大事にしていたのだ。]
(けがれた。)
[水色の絵の具に、乱暴に叩きつけられる泥。
混ざってしまう。
…広がっていってしまう。]
あ、ぐ、ぅう…!!
[あまりの衝撃に翼を広げることも忘れ、新郎新婦が居た場所、教会前の階段へ受け身も取れずに落下した。
常ならば痛みは軽微なのに、全身がバラバラになったかのような激しい苦痛に苛まれ、伏した状態からかろうじて腕で上半身を支え、魔族を見上げるという屈辱の体制を取らざるを得なかった。]
…、は、……何、を
[彼の者がぶちまけた絵具はあっという間に広がり、喉を絡め取り甘やかで軽やかな声を産む機関へと変えてしまっていた。
気づかない振りをして思考を巡らせるも、纏まらない。
最初は話そうと提案し、次はついてこい>>44、だと。
先ほどと同じように要求を却下すれば…どうなる?]
[できなかった。
その口に猛り、自分どころか村ごと焼き払うことも不可能ではないと予感させる火の粉と、彼の体内に満ちる悪しき火の力に気づいてしまって。]
[村の危機に、知らず呼吸は浅いものになり、窮屈とは無縁だった服をはちきれんばかりに押し上げる胸が上下する。]
(嗚呼、ああ、こんな体に、なってしまっては)
[受肉してしまった、なんて認めたくなかった。
だが下唇を噛みしめ敵を睨みつけている間にも体は変化し続け、つくべきところに肉が付いて全体的に丸みを帯び、胸部だけでなく臀部も服の絞めつけが酷くなってきた。
これで前のように戦えるか?抗えるか?]
(…厳しい、な。)
[ガリ、と石造りの階段に、白い手袋ごしに爪を立て、……決意する。]
――わかった、貴様の要求を飲もう。
[村人たちの視線が自分に、そして背にある水色の翼に集まるのを感じる。
そして察するだろう――
永きに渡り魔物や魔族からこの村を守っていた天使が。
守りたいが故に屈した、と。]
だが、彼らにこれ以上危害を加えるならば、
わたしの命をかけてでもこの場で貴様を……
殺すッ!!
[だが心までは屈していない、決して、魔族に従うわけではない、と伝えられるだろうか。
…わかっている。それは、これからの自分次第だ。]
…だからその二人を地に下ろせ。
わたしは、卑怯な魔族と違い、逃げも隠れもしない。
[殺意を隠そうとしない怒りの形相で彼を睨み、震える両足で立ち上がり、手にした弓矢を光の粒子へ戻し、抵抗の意志はないと示し、相手の出方を待った。]
[魔族と一口に言えど、その実、千差万別な形と在りようを有している。何せ、魔界は混沌を肯定する地だ。
その玉石混交のうちに在り、我が身は邪悪から生じた一個体であった。
闇を恐れる恐怖心、視認の嫌悪感。
世に滞留する負の澱みこそ、枯渇を知らぬ自らの魔力源。
欲深く勁い邪眼は遠路も深層も赤裸々に覗く術を持つ。
天使を飼育するに辺り、まず初めに地の底より遥か果てまで煌めく瑞光を探した。
我が鑑賞に堪えるほど、美しい形が良い。
我が遊戯に壊れぬほど、高潔な魂が良い。
真摯とは縁遠い性分をしているが、厳選で妥協せぬ程度には興味が持てた。指で作った輪を覗きこみ、見つけた光は危ういほどの無垢。>>53
人の子を楽園より追放したと同じ手で施しを与え、されど、人が持つ欲望を悪と断じる。
自らを清く正しく善なると、光より生まれた瞬間から思い込む――――、実に甘く熟れた天上の果実であった。]
[その天使は、真昼の全天を凝縮した蒼の瞳を持っていた。
邪を覗き続けた我が深紅の瞳とは相反し、欲を知らず、悦を知らず、堕落を知らぬ蒼穹の色。>>54
なるほど。と、魔界にて呟いて、男は彼に眼を付ける。
薄く口元を笑みで飾り、覗き穴を作っていた輪を崩しながら。
なにも、天使であれば何でも良いと云うほど悪食ではない。
対価を支払えば魔界の商人に用意できぬものは無いだろう。
永劫に存在する我が身には、其れなりの伝手もある。
だが、あの天使は一匹だけだ。>>57
果たして自ら狩猟に出るなど、何百年ぶりであろうか。
生け捕りを前提とした狩りとは、もしや初めてかもしれない。
その場で嬲り、食い潰す児戯も今は遠き昔。]
[地の底までは届かぬ花の匂いを聞こう。
縹渺たる魔界にはそよがぬ春の風を浴びよう。
現世に顕わるる神韻の歌声が距離も界域も越える筈がないというのに、確かに己が胸のうちに響いていた。]
―― 地上:ネロリの花咲く丘の上 ――
[その原は随分と高貴な香りに満ちていた。
天使が舞い降りるに相応しい土地で在るが故か、それとも天使が通うからこそ土地が富むのか。鼻孔を擽るは何処か静かで、されど薫香。そよ風に掻き混ぜながらも、決して幽けしものではない。
掌中でステッキが回る。
蒼い空の下、陽光に縁どられた影を歌声が誘う。
人と大地に恵みを施す蒼穹色の。>>61
神の子である人を模すのは案外容易いことだ。
人間は欲を持つ分、天よりも地に近い。
彼が飽きれるその性質こそ、魔族を巧緻に人へ擬態させる。>>51
眼窩の奥へ隠した邪念、隠蔽した魔力は清廉なばかりの天使には悟れまい。ゆっくりと口角を引き上げ、彼の視野へと見せるは月色の温和。]
――― こんにちは、天使様。
貴方のお噂はかねがね。
[無私に振りまく天使の説教を求める子羊は少なくない。
迷い、惑い、光を導としたがるは人の性だ。]
私はこの近くに領地を持つ者、クレメンスと申します。
此度は貴方に教えを乞いに参りました。
[道中で躯に変えた人の子の肩書を拝借し、息を吐くより滑らかに偽りを語った。手にしたステッキの彫金は、人の貴族が有す家紋が刻まれている。此れも、道すがらの戦利品のひとつ。
どこか芝居がかった会釈を向けてから、長躯が草を踏む。
彼に距離を削るほど、豊かな花の香りが強くなる。
草原からではなく、彼そのものから香るようだ。>>64
小さく鼻を鳴らし、その傍らへ。]
いや……、
正しくは神の教えを、と云うよりは天使様の歌を聞きに。
私が闖入者となって、お声を止めてしまったようですが。
[冗談めかして笑って見せれば、月色の眸がくるりと彼の姿を映す。
彼の声に耳を欹てて澄ませ、歌声を促すように彼の口元へと視線を下して。]
どうか、天の調べ。
貴方の慈悲を、お聞かせ願いたい。
[茶番を唆す男は、彼が奏でる最後の地上の唄を求めていた。*]
/*
何をどう書いても目が滑る…!
く…っ、お相手様のさぁ、宗教画みたいに静謐な光景にちょっとでも寄せたいのにぃいい!!
[最初、花園に紛れるごく小さな黒い染みのごとく認める蛇は、距離を近づくほどにその体躯を大きく感じられただろう。
天使がその傍に辿り着く頃には、
仔山羊よりも、天馬よりも、人の子よりも、遥かに
花だまりに臥して翼を小さく畳んだ、まるで龍種ほどの大きさで]
……
[瞬きをしない蛇の目は、確かに智性が宿るもの。
丁度若菜の色を映したかのような薄い緑が天使を向いて、こうべをその前に差し出した。
額から伸びて後ろへと曲がり流れる赤い角は、この時は片方だけ。
もう一方の優美な形は、根元近くで断ち折らればかりのよう、濡れた断面を晒していた*]
― 回想:天使を奪う魔族 ―
[卑怯だとか、そんなのは魔族にとっては褒め言葉だ。それもそうだろう。まさか新婦まで釣れるとは思わなかったが、新郎を奪い、宙吊りにし、いつでも殺せる体勢を取っているのだから。
サプラーイズ、なんて言っても冗談の通じる相手ではないだろう。サプライズのつもりではあったけども。]
目的って言うてもな
そんな大層な目的やないぞ?ただ簡単な事じゃ
[こちらに武器を向けながらも、良いの?本当に良いの?ってゆらゆらと人質をぶら下げる。小さな悲鳴が手元から聞こえたけれども。大丈夫、少なくとも自分が握っている限り“新郎は”死なない。
新婦の方は、そこまで面倒見ている程暇でもないから、死んだのならば新郎の愛はその程度だったという事だろう。]
会いに来たのに立ち去れなんて寂しいなぁ
それに、こんな簡単に手放したら意味無いやんけ
[阿呆じゃな。と馬鹿にしたようにケラケラと笑う。こちらに向ける矢尻は放たれる事は無いだろう。否、放たれた所で怖くは無いのだ。天使は、絶対に当てない。
このまま落ちても、天使が拾えるのは新郎か新婦のどちらか。それに、人を見捨てて魔族を狩るような天使が祝われる2人を見て寂しそうに、愛おしそうに見るわけが無いのだから
宙に放り出した天使は思ったよりも軽く。放り出すというよりも、地面に叩きつけるような形になってしまったか。その程度で息絶えるようならば、この場に居る人間全てを殺してから新しい恋でも探しに行くつもりだったが。
どうやら、そういうわけでは無いようだった。派手な自分とは違い、亜麻色の頭髪、琥珀の瞳の彼女は地面とよくお似合いだった。
そして目が眩む程眩く、綺麗な水色の羽根が地に付く瞬間は興奮すらも覚える。
例えば、完成された絵があるとしよう。綺麗で、誰の目も奪ってしまうようなそんな絵。それに合わぬ色を付け、ぐちゃぐちゃにペンキで汚す。そんな背徳的な快感を得てしまった。]
[ この天使も天使で駆り出される可能性は
十分にあったのだが、
適正値は然程高くはなかった。
天使としてその結果は満足のいくものだった。
天使の父であり敬愛すべき神の命ならば
喜んで従うべきだと分かっていながらも
神の尖兵は悪魔の誘惑に触れる事も多い>>68
誘惑に惑わされ堕天した天使の話は
幾らか聞いているものだから、
蒼眼の天使からすればその機会が遠のく事は、
壊れぬ安寧を甘受出来る。
この天使にとって悪魔は触れたくないものだ。
しかし戦わねばならない場面ならば
武器を持って立ち上がる事も考えてはいる。
だがしかしそんなものは下位の天使に
やらせておけばよいのだ。
悍ましい者を見る度、手袋の皺を強く残した。 ]
お、生きとる生きとる
ええ眺めやなぁ。オマエ、こんな景色で人を見下してたんか?
土の味はさぞ美味かろうな。オレは口にした事無いんじゃけど
[何を、なんてとぼけるような話はした覚えが無いのだが。ただ、一緒に来いと言っただけだ。そう、折角だ。2人水入らずで話をして好きだって話をしてわかってもらおう。そうしよう。そんな軽快な提案だったはずなのに、彼女が怪訝そうにするのが、むしろ自分にはわからない。
却下した所で、悲しくて悲しくて火を吹いてしまいそうになるだけなのだが。それは彼女も察した事だろう。]
[天使の知識に対しては乏しかった。自分には関係の無い事だと思っていたし、何せ出会えるとは思ってもいなかったから。受肉するだなんて、尚更。
服の上からではあまり変化も見られない、というのも失礼な話なのだろう。事実、胸は然程変わっていないのだから気付けという方が無理というものだ。
彼女の意識は今こちらに向いていない事くらいは、長年の経験から理解は出来た。何処に向いているのだろうか?人質?と視線を巡らせた所で、心当たりは無い。もしかして、落ちた時に大きな怪我でもしたのだろうか。
それは大変だ。未来の花嫁が怪我でもしたのならば、心配するのが夫の役目というものだろう、なんて能天気にも考えていたが、そうではないようだった。]
素直で助かるわ。焼けた人は臭くて敵わんからな
[あれはいけない。美味そうな匂いと言って食う魔族も居るだろうけれど、自分には理解が出来なかった。
こちらの背には漆黒の翼。あちらの背には綺麗な水色の翼。まずは土で汚し、徐々に徐々に、黒に穢していくのが楽しみでしょうがなかった。
きっと、自分とは対象に天使とは気高く高貴な存在なのだろう。プライドなんてクソ喰らえと生き、高貴とは無縁な龍人族としては未だ折れない彼女の心が羨ましかった。
羨ましいからこそ、もっと折りたくなる。この場で、彼女の心を切り裂きたくなる。]
おぉ、こわっ…
怖くて怖くて震えてまうわ、あぁ落ちそうじゃな?
[ふるふる、と震え上がる振りをすれば新郎新婦が揺さぶられ落ちてしまいそうになる。大事な人質が、今ここで落ちたら彼女は自分を殺しに来るだろうか。その上で屈服させるのも悪くない。
亭主関白、という言葉があるように。まずは自分より下だと教え込むのも立派な一歩だろう、とか考えるのは少し早計だろうか。]
阿呆やな、オマエ
本当に阿呆や。それが物頼む態度じゃないやろ?
[先程教会の上に居た天使とは打って変わり、足は震え、翼は汚れている。それでも殺意だけは消え去らずこちらを睨みつける様子に、ただ見下す。]
そうやな…。そうや、何処やったかなぁ
確か、東国では人に物を頼む時は頭を下げる事んじゃ
膝を地に付けて、額を地に付けて、両手を地面に付いて
お願いってのはそうやるもんじゃないんか?
それとも、オマエのプライドはコイツ等より大事なのか?
[ぶら下がっている今日幸せになるはずだった2人からは「天使様…」と嘆く声が聞こえた。周りも天使に注目を集めている事から、ずっと信頼されてきたのだろう。
信頼されているその視線がいつまで持つのか、その視線が裏切られたりするのだろうか。それが楽しくて、言葉を付け加えてしまう。]
―― あぁ、それじゃあ面白くない
身に付けてるもん、全部脱いでもらおか?
脱いで、お願いして。「私を連れて行ってください」なんて言えば
オレも人間共に手を出す気は失せるやろうなぁ
[半分本当で、半分冗談なのだが。そんな事をされれば、実際この人間共には興味が無くなるだろう。けど、されないのであれば即座に彼女を気絶させるように腹にでも重い一撃を加えるつもりだが。
その際に、速さを意識し過ぎて新郎新婦が地面に熱いキスをしたまま息絶えるのは仕方の無い事だろう*]
―ネロリの花咲く丘で―
[ 世に巡る正の喜びこそ、天使の糧となる。
人の心は闇にも移ろいやすいが、
欲望を拒み光を掴んだ魂を天使は気に入っていた。
この街の人間は取り分けそういった気質が多く、
天使も気付けば教えを請われれば面倒を見ていた。
うつくしいものは、このましい。
美しいものを天使は愛していた。
人の子を裁く手で悪だと弾くその手で
蒼眼の天使は祝福を与えていた。
その行為が神の指令であり、
神の意志であり、正しきものだと
生まれてこの方、疑うことを知らぬまま。
闇さえ恐れぬのは盲目的な神への愛のため
神にさえ愛されていれば天使は幸福であった。 ]
こんにちは、クレメンス。
神の教えを聞きたいのですね。
良いでしょう。此方に。
貴方にも神の祝福を授けます。
[ 人の形を象った怪物にいとも容易く欺かれ
華美でないもの実の良い仕立ての衣服を纏った
男の手に握られるステッキに刻まれた名は名家の印。
ああ、取り分け気に入っている青年の身内
なのかと天使は目敏く気付き、
尚のこと踏み締める草の元で花が咲く。
珍しく喜んでいる事に気付きながら傍への
距離を許してしまった。 ]
不思議なことを言いますね。
でも神の子である人の子が望むのなら。
[ 歌を強請るとはおかしな子だと思いながら
天使は神を讃える歌を口遊む。 ]
[ ひらりと落ちる天使の羽根はこの時ばかり
重く、
伸ばした指の端がぴくりと跳ねた理由を
自覚しないまま、男を見つめた。 ]*
/*
こう、マイエンジェルかわいいよ!と云うのもあるのですが、昔からカレルくんの中の人はひたむきだよなぁと謎の感慨に襲われている。
勇気を司るってのも凄いすき。似合う。
15人目、技工の天使 オズワルド が参加しました。
技工の天使 オズワルドは、恋天使 を希望しました(他の人には見えません)。
―自問自答―
我等天使に、そして主たる神に
果たして飾り物は必要だろうか?
[カツン、小さな音を立てて金属が削られる音がする。]
答えは凡そ否。
しかし、天使達の護りの一欠片としては必要だと考える。
……だから、創造する。
[光を宝玉に込め、光を束ねて編み、最低限の金属を彫って
天使達の身を飾る装身具を創る。
そして時折人間に技術を授け、自分達で護りの力を作らせる。
それがこの天使の仕事。]
[耳に、首に、髪に、腕、腰、脚……飾る箇所はそれぞれ。
自身の耳にも、小さな飾りを付けている。
物を創る技術に長けている代わりに、戦いは得意としないから。]
……。
[そして、この天使。何か思う所があるのか口数は少なかった。
少ないからこそ、自身の想いや出せない言葉の意味を
装身具に込めて贈っていたりするのだが、端から見れば
偏屈な天使だったに違いない。
見た目も何処か険しい、難しい顔。
まさか、この天使を飼おうと考える悪魔が居るなどとは
ほんの少し前までは思いもしなかった。
ああ、本当に。**]
最近天使を飼うってのが流行ってるんじゃ
……あ、オレは別にオマエを飼うのが目的やないぞ?
綺麗な羽根に、可愛いオマエを見付けたら惚れてな
嫁にしたくて、この場が都合良かっただけじゃ
[サラッととんでもない事を言い放ったが、彼女の反応なんて対して気にもせず。ましてや天使が魔族から求婚を受けるなんて事、他にあるのだろうか。
絶対的な自信を持っていた彼女だからこそ、穢れを知らず今まで綺麗に生きてきた。そんな彼女を穢す事が出来るとなると、興奮してしまう。]
魔界、言うたろ?何処もかしこも魔族だらけ
天使が脱走せんように色々と工夫もされとる
……脱走しようとする子には、お仕置きが必要か?
この綺麗な翼でももぎ取れば反省はするんじゃろうか
[馬乗りになった状態のまま、蒼空のような羽根に手を掛ける。ミシミシ、と嫌な音がした。彼女にも痛みはあるのだろうか。
もし、この綺麗な翼を取ってしまったら。その時彼女はどんな顔をするのか、少しだけ興味が湧いて脅しかけながらその反応を見ようか*]
[戦場は、一部が混戦の様相を呈していた。
それは魔族にとっては好ましきもの。
混沌こそ、我らの領分だ。
配下を操りながら、執拗に仕掛けてくる大天使の対手を担う。
かつては天上にて幾度となく比べられた相手。
能力だけならばナサニエルよりも…と、さて、幾度耳にしたか。
高潔にして忠実なる天の使徒たるを選んだナサニエルが大天使に選ばれたのは、天の摂理に照らせば必然のことだっただろう。
鏡写しとまで呼ばれた己が、最後まで只の天使であったことも。
奔放で、気儘で、我を通す天使の居場所など、天界にはないのだ。]
我が魂の裡より這い出でよ、悪徳の導き手。
[短い言葉に胸が沸き立ち、黒が染み出す。
漆黒の鱗持つ蛇が腕を這い登り、掌に収まり、刃の形を成した。
湾曲した刀身、切っ先からナックルガードまで一体となった刃。
それは一枚の巨大な翼を握るようにも見えただろう。]
試す機会ができたなあ、我が
口さがない連中の噂話を止めさせる絶好の機会だ。
[░▓▒▓█▓░の方が大天使に相応しかったのでは。
禁じられた名は、今もまだ大天使ナサニエルの心にあっただろうか。
今はもう、聞く価値もないことだ。]
[漆黒の刃が光を絶ち、血赤の腕が天の栄光歌う喉を締める。
一騎打ちの作法など知らぬ群れがなだれ込み、大天使の姿は闇に呑まれた。
残るのは、慄く光の使徒どもと、なおも向かってくる銀の煌き。]
翼を折ってやれ。
[鶴翼を成して飛来する天使の群れに、魔は巨大な二つの鋏を振りかざす。
両翼それぞれに上下からの圧力を加えて、分断しようという目論みだった。
最も相手の力が集中する中央を、堕天使は伴もなく待ち構える。
来い、と綴った唇が、莞爾と微笑んだ。
かつて、天にあったときと寸分違わずに。*]
[明確な敵意を見せる天使は、それでもまるで仔猫が怯えているかのようにしか見えない。
天使の矜持を叩き折った時、どんな様子になるのだろうか。>>109]
ケダモノねえ。
それは悪魔にとっては誉め言葉だよ。
[相手の怒りに火を注ぐようににっこりと笑って答えてやって。
天獄の泉の名前を上げれば、どこか怯えたような顔になる>>111
その様子に眉をひそめた。
彼が先輩天使とやらの様子が変わってしまったことに対して、怯えているなど分からない。
ただそれは、自分のものになることへの拒否反応にしか見えなくて。
───そこまで俺を厭うか。
そう思って心がなおさら冷えて固まってくるのだ。
かれがずり下がるように籠の中だとはいえ逃げる様だったが、名前を尋ねたら返ってくる反応は愛らしいものだった]
つまり、俺が名乗ればお前は名前を明かすということだな?
[>>112自分に教えないというのなら、そうすればいいだけの話なのだが。
しかしそんな言い方を彼がするならば、こちらが揚げ足を取るようになるのは必然で。
一生懸命肩肘張って、誇り高さをよそおってはいるが、この天使はどうやらこのような高慢なふるまいに慣れていないようだ。
強く否定できないその様に、この天使の生来の清らかさというか、お人よしさが見えてしまい、今までの底意地の悪い笑いとは違う肚の底からの笑いが漏れてしまいそうになった。
その様子は、至近距離にいる彼しか見えなかっただろうけれど。
そして自分もおかしな話だ。
彼にこのように譲歩したりせずに、支配するものとしてただ命じたり、他から彼の名前に関する情報を得ればいいだけなのに、
彼とこうして言葉を交わすのがどこか面白くなってきている。
揶揄っている方が近いか]
[邪視を本質とする我が身が見つけた輝きは、盲目の光。
眩むような神の威光を崇拝し、清廉と潔白で出来た彼は、そこに居るだけで地上の風景を天上のものへと近づける存在であった。
人間種が魅せられたように彼に教えを説かれたがるのも頷ける。
彼より肌で感じるのは勇敢なる守護の気配。
人を奮い立たせ、導き、赦す者だ。>>150
さぞかし神の庭で大事に飼われていたのだろう。
魔にも負にも触れさせず、箱庭の中で純粋培養された実り。>>143
神の矛となる高潔も厭う所ではないが、闘争の匂いに誘われたのは遥か過去のこと。それに創世より時を経た今の時代、一糸の穢れも無い魂は希少価値をも有している。
彼を天の御使いと敬う月色の裏、彼の価値を測る赫が在る。
真摯に見つめる彼には到底見透かせぬ、深い場所での打算。
邪視に長けた我が身を見目で計るなど、微笑みを深める他なかったが。]
俺の名前はべリアンだ。
約束だ。お前の名は?
[眼鏡越しにじっとその瞳を見つめるのは、何も力を使うためではないが。
それに自分には相手を意のままに操るような力はない。
だけれど、このままこの天使を見つめていると、自分の方が操られてしまいそうで怖くなる自分はどこかおかしい*}
[嘲笑を隠す微笑みは、老齢の皺を深める。
歌声も惹かれる価値を持っていたが、対話に吐く声も良い。>>152
感謝を示すように十字を胸の上で切り、解くは彼の警戒。
歩み寄るは彼の傍、大事に育まれた果実へ手が届く距離。]
歌は良いものだ。
その声には敬虔なる信仰心が見える。
私は特に、一途に神を敬う歌が好きなのですよ。
[彼の拾う意味と己が吐いた言葉の本質は違えども、敬愛の天秤の片方が略奪で埋められているなど、気付けるはずもあるまい。そのように清廉で在れ、と彼は命じられている筈だ。
虚偽を知らず、姦計を知らず、悪を憎んでも、悪を知らない。
ステッキの先端が土に下り、覗きこむように上体を折る。
―――― 正しく礼拝の作法に則るのならば、恭しく膝を突いて頭を垂れ、拝聴するのが道理だ。だが、男は穏やかな顔をして、柔和な笑みを浮かべて、されど、決して彼の前に傅くことは無かった。]
[礼を欠いても、彼の指は竪琴を弾くに忙しい。
咎める為の唇は、尊き神への愛を謳うばかり。
膨らんでいた蕾は歌声に誘われて萼を割り、しどけなく大地を彩る。
清楚な花々は蜜に濡れ、馥郁が濃度を増す。
ネロリの香りと混じり、空気が甘く膨らんだようにすら思えた。
普段は視覚以外の感覚に怠惰を許しているが、今この時ばかりは鋭利に研がれていくようだ。自身の中に満ちていく甘い香り、夜も堕落も知らない清冽な彼の香り。
小さく鼻を鳴らすと、天の御使いが人の子へ施す祝福を捉え。>>153]
[一層に傾く上体、彼を見下ろす月色は逆光に翳り、些か暗い。
彼が真摯に背を反らし、額への礼儀を刻もうとするなら――――、
本来、不敬と断じられ禁忌とされる天使への接触を果たす。
彼の腰を浮かせるように回った腕は、老年にしては力強く。
身じろぎを許さぬサルベージはまるで拘束。
晒された我が身の額に彼の唇が降れることは無く、祝福は別のものに上塗りされる。眸だけで笑う男の唇が微かに濡れる音だけで開閉し。]
[咽るほど傲慢な物言いを聞いたのは、至近距離なる彼だけ。
咲き誇る花も知らず、吹き抜ける風も聞きそびれた。
ステッキに移された自重、彼の上に下りる影。
彼の唇を掬い奪ったのは、男の薄く笑う唇であった。>>154*]
[小刀を握りしめ、姿勢を低くして振り回す>>99
素人目にも明らかに戦い慣れていない様子は、昔と変わらなかった。
そんな彼の人の姿を見ながらつくづく思う。
──神はなぜ、このように無防備で自分の身一つ守れないものを護衛もつけずに己の使者として人の世界へ赴かせるのかと。]
(まぁ、都合がいいのは確かだが……ッ)
[目の前で真っ二つに切り裂かれた黒い羽>>100
その刹那、左手に走る痛みと、つぅ、と手の甲を流れる一筋の血。
知覚を共有できるのは便利だが、こうして痛覚まで共有してしまうのはいただけない。
だが、繋がりが深い分、それに触れた天使に与える効果も大きかったようだ>>100
……目の前の天使の、その姿が少しずつ変わりはじめている。
記憶の中のそれより小さく、華奢になりつつある姿]
……エレ。
[目の前の天使は、女性へと変化しつつある]
/*
恐くないよー恐くないよーしながら近づいて、一気に不審者指数をMAXに引き上げる変なおじさん。
隙の作り方が好き過ぎるんですよなぁ!!
[カラン、と武器が地面に落ちる音にも
目の前の天使、否、彼女が当惑した視線を此方に向けるのにも構わず、その身体を抱き寄せた。
腕の中で少しずつ彼女の身体が変わってゆくのを感じながら]
…なんで、だって?
[彼女の頬から顎へ、
つぅと指先を滑らせながら
先程問われた言葉を反芻する]
……わからないか?
敬虔な神であるアンタには。
オレの気持ちも、救われることのなかったあのひとのことも。
[自虐めいた言葉を吐きながら
握りしめた手中に具現化するのは、掌にすっぽり収まるほどの大きさの小瓶。
その中身を一口含むと、こつん、と軽く互いの額を触れ合わせた]
[向かう先、魔軍の導き手は、さらなる異形への転化を示す。
手妻めいた技であろう。
だが、確実に戦闘力は増していた。
暗黒の羽根が大天使もろとも空間を薙いで、光を呑み込む。
蟲めいた有象無象がそこへ殺到してゆく。
クレステッドが声にするまでもなく、天使らはその速度を速めて斬り込んだ。
巨大な顎門めいた魔の陣形がそれを迎え撃つ。]
[ふたつの鋏が分断する光の奔流。
その奥央にあるクレステッドり回りだけは、不自然なまでに空隙があった。
喚ばれた…? そんな莫迦な
待ち構える敵将と視線が絡む。
その貌に浮かんだ表情に、フラッシュバックする光景と、魂を律する正義。]
…ナサニエル 様
[とっさに喚びかけた相手は、誰だったのか。
揺らぐ心を振り払うように、十文字槍をまっすぐに繰り出した。*]
──……アンタを、愛してるからだよ。
[相手の身体に触れて、直接その魂に言の葉を伝える。
偽りなき、心からの言葉を]
[顎に触れていた指先を持ち上げて、その唇に自身のそれを重ねる。
抵抗をほぼ許さない、さながら貪るような口づけ。
同時に先程口に含んだ酒を彼女の口にも含ませる。
魔族にとってはただの強い酒にすぎないが、天使が口にすればたとえそれが微量であってもたちまち強い酩酊状態になるという魔酒。
このまま、彼女がおとなしくなりさえすれば
枷をつけて拘束することなく天獄の泉へ連れて行くことにしよう]**
なら、さいてい?
[天使の矜持は未だ胸に。>>165
大きな翼で躰を護るのは心のまもり。にっこりと笑う顔が、良い人にみえないのは相手があくまだからかな。まっくろあくま、そのあくまはこれでいいと妥協と酔狂でメレディスを飼うのだと思っている。
だから、――眉を顰める理由にふれない。
相手が厭う事で心を冷やすなんて、そんなの分からない
だって、めの前のまっくろはあくまだ。真実、触れれば、変わってしまうことに気付かずただ、睨んで。怒って、それでそれで]
……え。
[なのるの。とびっくりした。ぱちぱち。>>166
ぱちくり、また驚いた、困惑が翼の間より顔をのぞかせる。そのとき目に映ったのは悪いあくまには見えない顔だった。あれ、と思う。あれと首を傾げる。戦いの天使として、座して長い身は、
それなりにあくまと戦っていた。
どれもこれも、無慈悲でわるいわるいあくまだったから]
……………
[困惑、困る。困る。>>168
そっと羽根と羽根の間からのぞく顔が、彼の、べリアンの顔を見て。それから、彼の上司を伺った。息を顰める、息を飲む。こくん。
眼鏡越しの目がどんな力を持つかを存ぜぬ身
揶揄われているのだとも無知、]
……べりあん
[――約束。やくそく、はまもらなきゃ]
[小さな声、彼以外に聞こえないようにひそひそ
気を失った、逢瀬は服の上からの接触だった。だからか、未だ無性。今は触れることのない距離を保って翼の間からひょっこり顔をだす。困った、困る。此処は籠の中だ。
わるいわるい悪魔にとじこめられた、籠の中]
……此処は、やだ
[べリアンに頭を垂れる気はない、まったくない。
けど、このまま此処にいたくない。このあくまなら先輩をおかしくした悪魔と違って。と少しばかり淡い希望を抱いてしまう。そんなこと
ないのにと思うけど、駄目だから、首をぶんぶん。
きっと睨む。その目はもう涙にぬれてなくて]
……行くならさっさと連れていけ
[自分で歩く。と今更に偉そうな顔をした。
高慢な振舞は板につかず、不器用だ。それが気づかれているとは想定外。気づかれてないって思って、とても天使らしくほこりたかく。しゃらしゃら、枷を鳴らした。無礼は受けない。と
翼の中からつーん、つん。*]
お前……龍の仔?
どちらにしても、早くお帰りなさい。
[ 声は穏やかながら、しかしきっぱりと
この花園から遠退く事を望んで居た。
争いの後なのだろうか、ツノはまるで
片方折られたようであったから。>>138
こうべを垂れる様に
こちらに敵対する意思は無しなのだと
勝手に解釈してはその口元に笑みを浮かべる。
そっとその折られた角に両手を翳して
瞼を伏せては魔力を高める。
掌に集まる癒しの光。
その折られた角を元に戻そうとするもの。
他に傷口らしきものがあるなら同様に。 ]
貴方に、神のご加護がありますように。
[ 癒しの光が収まれば、ふぁさと二対の翼を
緩やかに広げて風を生む。
空を飛ぶため、というよりも
この花園へと訪れた黒を、
花園から優しく送り出すために。 ]*
[ 噂に聞けど悪に身を堕とした者にすら
触れられた事も言葉を交えた事もく
ただ神を愛し神に愛される事を随一に望む
使徒は未知を厭う。
知る者以外信じる者以外を穢らわしいと
半ば信じ込んでおり、
俗世の感情を持ち神に仇すると堕とされる
事のみを恐れているのだから、
愛≠祈りながら愛なぞ要らぬと
人を誑かし悪へと誘う呪いだと信じ込んでいた。
平等に愛さながら愛さない矛盾を
その身に孕みながらも折れず二対ある
白い翼はこの天使のお気に入りであった。
この躰こそ、決して失いたくなく、
穢されたくないものであった。 ]
[ 落ちる音、見た目に似合わず逞しい腕。
背筋に小さな痺れが走った。
戸惑いのまま惚けた天使の顔に
怒りが滲む。
人の子に手を上げてはならない、と。
傷付けてはならない、と。
神の声で耳にしたというのに、
突き飛ばそうと胸元に両腕を伸ばした。
何故、触れる。
神の御使に触れることなど禁忌とわかっていように。
乱された瞳には波が立ち、困惑に揺れる。
男の唇に、その体温に、体を強張らせ ]
この、……不敬者!
ぼくに触るな、穢らわしい!
[ 罵るような言葉が滲み溢れる。
パチンと弾けて消えていく泡のような音が
何なのか、その時は分からぬまま
噛み付かん勢いで暴れた。 ]*
[時ならぬ激流となって天使たちが殺到する。
彼らの師であり長である大天使が闇に呑まれたのだ。
勢いは正義と使命と敬愛の分、増していた。
だが、魔界では全て、無益で愚かしいこと。]
天使の兵も質が落ちた。
魔に飼いならされるのは必然の流れではないかな。
[あざ笑いながら無数の剣を、槍を見切って躱していく。
二対の黒翼は、揃えて打ち振るえば速く力強い動きをもたらし、個々に羽ばたかせれば細やかな動きで相手を翻弄する。
もう一つの翼を成す剣は軽やかに舞い、天使たちの純白の羽根を雪と散らせた。
先頭集団を斬り抜けたその奥に、"彼"の姿を見る。]
[かつて。
時を数えるのも面倒な程度の昔。
「あなたが神ですか?」と問うた幼子がいた。
笑み浮かべ、真名明かすこともなく、
ただ───]
君の/おまえの、運命だ。
[過去と今が重なって言葉が放たれ、四枚の翼が赫く輝く。]
―回想:天使が見守っていた村―
[この魔族は、相当な偏屈らしいというのはこの短いやり取りの間で察した。
嫌がれば嫌がる程、彼のえくぼその顔に深く刻まれ、子供が虫の足をもって振り回すように、人の命を弄ぶ。
気が変わって、目的と手段が入れ替わり―村人たちの殺戮を試みないとも限らない。
そう、振り回される新郎新婦>>147に焦り、離せ、とだけ言えば、その瞬間手を放し放り投げる恐れもあった。
引くことはできず、さりとて攻めることもできない。
ピン、と張られた脆く細い糸の上を裸足で歩かされているような緊張感と鬩ぎ合いに、手袋の下の肌がぬるり、と汗ばむ。]
わたしと貴様を同一視するな、反吐が出る!
[カッと頭に血が昇り、叫んだ。
ダメだ、もっと冷静にならないと、奴の挑発にのってはいけない。
…かみしめた奥歯から土の味が滲む。]
…ふん、もっとも、天に昇ることを許されず、意地汚くも生き延び、炎を浴びせることしかできない下賤な龍族に。
天使であるわたしの崇高な使命と心情を、いちから説明しても理解できるとは思わんがな…
[強がりではない、挑発の意図がなかったとは言えない独白は、彼の耳に届くだろうか。…どちらでも良い。
箱庭を踏み荒らされた怒りをどうにか飼いならし、この場をやり過ごすことに注力しなければ。]
[だから、どんなに阿呆だ>>148馬鹿だと言われても、片眉を跳ね上げるだけでそれ以上は反応しない。
要求には従う、と告げたのだ。それ以上、一音たりとも彼に己の声を聞かせる道理はないのに。]
…っ、ふざ、けるな…!
貴様はどこまで、わたしを侮辱すれば気が済む!!
[冷静になれ、と言い聞かせた矢先に、己が獣なら全身の毛を逆立てる勢いで激昂を露わに、地理と立場的に優位に立ったとでも言いたげに見下ろす魔族に叫び、視線ごと払いのけたくて、片手で前方を切った。]
…っ、……おまえたち……っ
[ハッとして、振り返る。圧倒的な力と禍々しい姿におびえた村人たち。
戦う力を持たない無力だが―何よりもそう、愛しいと守ってきた彼らを。
姿を見せずとも天使の存在を信じ、日々を健やかに生きてきた人間たちを守れるのは……自分を置いて他にない。]
…、大丈夫だ、
おまえたちはわたしが…かならず助ける。
[祝福されるべきであったふたりに、微笑みかける。
人間たちを観察するうちにいつの間にか覚えた表情を、こんな場面で使う羽目になるとは考えもしていなかったが、自然に笑えていただろうか。
そうしてから、服に手をかける。少しでもためらったり、恥じらってしまえば魔族を喜ばせるだけだ。]
…わたしの裸が見たいなら、見れば良い。
人間の命を弄ぶより、…楽しいだろうよ。
[上着の下に着ていたタンクトップを脱ぎ棄てた。
…背後の村人たちから感嘆のタメ息が漏れた。
見るな、と叫びたくなった口を閉じる。言えば魔族がまた面白がるだろう。
シミひとつない、透き通るような白い肌。
小さ過ぎず大きすぎず、ややおさなげな風貌に合った大きさの膨らみが、桜色の先端と共に露わになった。]
…っく、…ぅ、ぅ、
[身じろぎする度に揺れる膨らみに声にならない声を上げ、逃げ出しそうになるのを懸命に堪え、下履きも脱ぐ。
何もなかった股間に、亜麻色の恥毛、その下から伸びた肉の裂は臀部にまで届き、胸部と同じく張りがある膨らみを形作っている。]
………、………っ
[もういい、やめてくれ、と懇願する老婆の声がする。
そしてそれを止める者の声も。
彼女が罰を受けてしまわぬよう、急がなければならない。
前歯で手袋の先を噛み、素早く脱ぎ捨てる。
そして汚れるのも厭わず素のままの膝を地につけ、彼のが示した通りのポーズ。
…すなわち、 膝を地に付けて、額を地に付けて、両手を地面に付いてみせた。]
[争いはあった。
空を覆い尽くした、砂漠の流砂よりもなお多い天使の軍勢
その中で最も美しい形にも、惹かれなかった
その中で最も勇敢で最も峻厳な力にも食指は動かず
その中で最も高潔で最も精錬された魂も
欲しくはならなかった。
あれらはまるでささめく羽虫も同じ。
蛇はその戦の象徴であったために、己の角を一本くれてやった。かれらの預言が成就するために。
そして己の都を天の領有へと返した。かれらの預言が成就するために。
しかしこれから預言の通り魔界へ還ろうというに、心動かされる運命の星は未だ見つからず──
ああ、]
……おねがい、します……。
わ、わたしを………つれて、…いって、ください…
[喉から血が吐けたなら、撒き散らしながら絶叫していただろう。]
(くやしい。
くやしいくやしいくやしい!!!
ころしてやる!ころしてやる!!⁾
[そう叫び、弓矢を迷いなく放っただろう。
叶わぬ願いだ、届かぬ祈りだ。
…だが、己の誇りである水色の翼を広げながら、全裸で…しかも、男の欲望と性欲にまみれた視線を集める姿で、魔族なんぞに許しを乞わねばならぬ程の罪を、いつ負ったというのか。
誰かおしえてほしかった。]
[ 自らの変化に直面して戦意など消え去っていた。
体の変化のためか広がった動揺のせいか、地面を踏みしめることもままならない
それでも武器をと屈もうとして]
―――ッ、はな……して
[ それより早く腕の中へと捕らえられた>>176
こうしている間にも止まない変化が、相手と自分との体格差を教えてくれる。
頬から顎へと触れていく指の感触
自分のものとは違うその感触に、背筋に汗が伝い落ち]
気持ち。なんて……そんな、もの
[ 反論しようとして、言葉に詰まる
相手の言葉をこれ以上聞いてはいけない
穢れた上にこれ以上、神から離れてはいけない。
次の言葉を見つけることもできずに
半ば唇を開いたまま、呼吸だけを繰り返していたけれど]
……………あい…して?
[ 届けられた言葉に、喉笛が小さく音を立てる
それとほぼ同時、唇が重なり]
[ 碌な抵抗もできないまま、重なった唇>>179
甘く、苦い液体が流れ込んでくるのを感じれば
相手の胸元を押し、離れようと足掻いてはみたけれど、それも程なくして]
れ、と……
[ ぼんやりと定まらない焦点を相手へ向ける。
その衣服を掴もうとして手に力が入らずに
重力に従うように、だらりと腕が垂れた*]
[…村人たちの、特に若い男たちの視線が、まろびやかに熟れた双丘の、更にその奥に潜む湿地に注がれているのがわかる。
……このときはじめて、はずかしい、という感情を…学んだ。
全身をかきむしり、火照る顔を隠し暴れたくなる衝動なんて知らなかったし、知る必要もなかったのに。知りたくもなかったのに。]
……だから、もう……
[たすけて、と四音を紡ぎかけた唇を引き結び堪えた。
これ以上、この魔族を不興を買わぬように。
これ以上、…みじめな思いをしないように。]
[天使の眼前で風が、逆巻いた。
癒された角に集っていた光、形を取り戻させた天の力が歪み、崩れて、腐り落ちる。
抑制が外されれば欠けた角から絶え間なく溢れ流れ出すのは凝集した闇の澪であり、魔物の瘴気に触れた花の繚乱は、神聖なる園の果てに至るまで全てが瞬きの間にも枯れ果てゆく運命]
連れて行くぞ
俺はお前の飼い主になる ──*
あ、ああ。
[自分の方が気おされてしまうのは彼のふるまいのせいではなく、諦めたわけではなさそうなのに、自分を受け入れるというような仕草をする彼のせい。
天使がそう求めるのなら好都合。
それに、いつまでも主の好奇の目に自分もメレディスも晒されたくなかった。
主に暇乞いをして、身一つのままの彼を後ろに従えて歩く。
押し黙ったまま部屋を出るが、しゃらしゃらという枷の音でメレディスがついてくるのがわかる。
それで思い出して振り返った]
手枷…… 外すから手を出せ。
[主に言って鍵を出してもらえば済むだけの話なのに、なぜかもう一度、彼が嫌がった部屋に戻る気になれなくて腰の剣に手を伸ばす。
動くな、と一言呟けば、剣を翻らせて彼の手の間を繋いでいる鎖だけを切り捨てた。
鉄製のカフは我慢してもらおう。後ほど自分だけ主のところに行ってなんとかするつもりだったが]
ふん、こんなことして自分が逃げないのかとか思っているだろう。
逃げられるものなら逃げればいい。お前が他の魔物に食われて死ぬだけだからな。
それと───。
[煌く目。黒の縁だけが銀色に光って目の前の天使を見つめれば、その魂を震わせて。
一瞬だけ彼の動きを支配する]
こんな風にお前の自由を奪うなど、俺には造作もないことなんだよ。
死にたくなかったら、変な気は起こさない方がいい。
[にたり、と笑って再度彼に背を向けて。
どこかぼやけた焦点の目は彼には見せない。
勝手知ったる館を何事もなかったように、‟見えていない”眼のまま歩きだす。
力を使った後は反動で眼が見えなくなる。魔族だからといって力が万全だったり万能だったりするわけではないのだ。
───特に自分のような者は]
じゃあ、行くか。
───天獄の泉へ。
[そう目的地を告げた後、ふとメレディスが明かした名が真実の名ではない可能性に思い至った。
しかしなぜだろう。
彼は嘘をついていない、となぜか信じられたし、もしその名前が嘘でも構わない、彼が名乗った名が真実だ、と不思議と思えた*]
[宙に舞う羽毛は、天に殉じることを厭わない天使たちの煌めきに等しい。
庇われたわけではない。
けれど、己ひとり、無傷のままでいることに焦燥を覚える。
まして、
かつて養育係が「ナサニエル様でしょう」と誤って名指した、あの樹上の深紅の太陽が再び現れ、
同じ抑揚で改めて宣告を為すのを目の当たりにすれば、
これまで信じてきた常識が崩壊するほどの事実に溺れそうになる。
似ている。 否、似ているものか。
いまならば、はっきりとわかる。
── この人だ。]
[けれど、
鍛錬された身体は狙いをブラすことなく、槍の穂先で除名された堕天使の胸を穿つ。
迸ったのは、血ならぬ魔焔。]
…っく
[触れてはならない。
本能的な拒絶反応に顔をしかめ、銀の翼をかざして飛び退いた。*]
16人目、州国軍 ジェフロイ が参加しました。
州国軍 ジェフロイは、囁き狂人 を希望しました(他の人には見えません)。
[豪奢な白銀の門は破壊され、燦然と輝く剣や槍を持って応戦する
天使が押し寄せる夥しい魔族の群れを追い返そうと戦うが。
戦いの主力である天使たちが不在の今、それも幾ばくも持つまい。
無い魔族が逃げ惑う力なき天使を襲い、殺し、食らい、白亜の街が黒に穢されていくのも、時間の問題だろう。
人の皮を被り、魔の気配を消し、盲目的に神を崇拝する天使たちを
謀る事など実に容易い仕事だった。]
結局こんなものか、つまらぬな……。
[天界に通じる門は、何も1つではない。
特に人間界に通じる門は、己のような魔族と人の間に
生まれた魔の者には、結界をすり抜ける事が可能だ。
今頃は魔界にも、天使の手勢が攻め込んでいるだろうが、
既にそれらの情報はあちらにも流してある。
つまり魔界では既に迎え撃つ準備は出来ている、と言う事だ。]
―現在:天獄の泉―
[彼が何かしたのだろうか、先程から頭がぐらり、と揺れては、記憶が少しずつ戻って来る。
吐き気を伴う回想は、忘れていたかった屈辱を思い出させ、…先程から止まらない体の震えを、誰の目から見てもわかるだろう強さへ変えさせた。]
(わたしが何を言おうと、
彼の新しいおもちゃと成り果てる。)
[どうせ惚れた、嫁にする>>158なんて、こちらの更なる反応を引きだそうとする嘘に決まっているのだ。
人間の美醜感覚に照らし合わせれば美形の域だろう容姿を、この魔族が自覚していない筈もない。
…随分と、侮られたものだな、と心の中で呟く。]
[無垢とは無知で在り、悦楽とは智慧で在る。
神とは完全なるものと天の御使いらは謳い上げるが、彼に置いては判断を誤っていた。彼のような一点の染みも無い清純な魂を下天させてはならなかった。真綿で包むように楽園に閉じ込めておかねばならなかった。
高い警戒心を持つ癖、酷く無防備で、邪悪と穢れを厭うのに自らを護る術を知らない。世のうつくしいものばかり、綺麗なものばかりで育てた天使を、欲の蔓延る地上になど遣わしてはならなかったのだ。
羽を畳んで天に留まっていれば、我が無聊の慰みにも定められなかったものを。>>187
彼は完成された無垢なる美であった。
邪な眸を悟れもせず、愛の中で愛を知らずに構築された天上の傑作。
―――― 彼は何一つとして、悪を知らない。>>188]
[嫌な音>>161が背中から全身に響き、遅れて激痛が走った。
自分でさえ触れたことのない翼にも痛覚があるという、知りたくなかった情報をまた一つ与えられた脳内は赤く染まる。]
くっ、…殺せっ!!
[翼が折れて飛べなくなっても、真に穢されぬ限り神は天へと迎え入れてくれる。
知っていても、与えてくださったものを、変わって行く体と意識の中で唯一そのままでいた翼をもがれてしまえば。失うくらいなら。]
この翼が欲しいか!!なら、殺してからいくらでももぎ取れ!!
はやく殺せ、殺せぇ!!
[零すまいと誓った涙の粒を目尻に浮かべ、肩越しに振り返る。
血走った目は、それが冗談などではなく本心の訴えなのだと伝えるだろう。*]
[無欲に振り撒かれる天使の微笑みに大地が喜んでいた。
彼の光に焦れる草木も、風も、恩寵を受けたがる欲に塗れていると云うのに。
施しと誘惑の区別のつかぬ彼は、そうしてまた吐息ひとつで誘って見せる。天の所有物だと主張して、神の膝元で幸福を浴びて。>>189
それがどれだけ、邪なる心を擽るか。彼は知りもしない。]
――― どうだろうね、
私はどこぞの龍蛇と違って天と事を構えるほど、もう血気盛んではないけれど。
しかし、鍵の無い宝物庫を前に何も覚えぬ退屈な性分でもない。
[形ばかりは彼を敬っていた筈の口調がどろりと溶けた。
滲み出すのは、淀むような悪性を孕んだ傲慢な微笑。
唇を震わせる度に、愛撫めいて彼の唇を啄み、茶化す。]
[ 天使の軍勢が悪魔と戦っていることは
もちろん知っては居た。
その彼らを讃える為にも、
そして傷を癒す手助けをするためにも、
この花園に咲くバラの他の薬草たちを
煎じて届ける事もあったのだから。
とは言え、この天使は専ら花園から動かない。
花園を管理し、薔薇を育てることが
一番の自分の仕事として疑わなかったから。
嗚呼、もしその戦いを目にして居たなら。
その戦いについて様々な事を耳にしていたなら。
もう少しばかり、この闖入者へと
警戒を示す事が出来ていただろうに。 ]
狩?いえ、ここでは狩は………。
[ 巣に帰ると言いながらも>>206
狩を、との言葉に眉を寄せた。
ここで血が流れることは望まないし、
それでは傷を癒した甲斐もないというもの。
狩を止めるために少しばかり、苦手ではあるが
荒事をしなければならないかと
首を傾げた所だった。
風が、変わった。>>210 ]
[生々しい吐息が近く、ネロリの香が貪られていく。
彼を支える片腕は、決して膂力を発揮している訳ではないのに、巌のように動かない。戸惑いは腕の中、発した怒気さえ擁し、些細なリップノイズが節を置く。
普通の人間種で在れば、天の怒りに触れたと知った途端、跳んで退き、罪に慄いて、罰を恐れるだろう。だが、彼を抱く老年はそのような殊勝を一抹も見せることなく、鼻先を触れあわせ、彼の眼窩に嵌る蒼穹を覗いた。]
……なるほど、神が後生大事にしているだけはある。
何処も彼処も、完璧な黄金比だ。
[背を抱く五指を立て、僅かに指先が動いて彼の形を確かめる。
受肉していない身体ながら、歪みも偏りも一切見当たらない。
まるで、美術品でも見分するかの男は、彼の開いた唇へ軟体を滑り込ませ、罵声ごと押し返し、肉体の内から侵食。>>190
人と接触する為に、人のように創られている天使を理解し、彼の口内で濡れた音が跳ねる。鼓膜を内側から揺らす音色は、男が立てる卑猥な触診の。]
[ 相手を送り出さんと手向けた筈の柔らかな風は
闇の澪と混じり合い、冷たく淀んで落ちていく。
ぞわりと、体の芯から羽の先まで怖気が走り
知らずのうちに胸元で拳を固めて後ずさる。
周囲には枯れ落ち果てた花園。
萎れ、茶色く枯れ果てた花が風に舞った。 ]
なんて事を……!
何をするのですか、この花園は神に捧げる
神聖な……!
[ 眦を釣り上げて相手を睨みつける。
しかし今、何と口にした?
これが狩であると
飼い主になるのだと
連れて行くと……つまり、自分を。
何故自分だったのだろう。
自分よりも優秀な、そして美しい天使は
数多に存在していただろうに。
相手は花園を瞬く間に荒れ果てさせてしまう程の
闇の力の持ち主だ。
そんな相手に自分ができることと言えば。 ]
…………ッ!!!
[ 他の天使たちへと、この無法者の訪れを
そして花園の危機を伝えること。
そうして神にこれ以上危害を与えぬこと。
二対の翼をはためかせ、
ここから離れるべく空へと飛び立とうとした。
然し、それは叶わなかったのだ。
悲鳴を、仲間に届ける事すら。 ]*
……………薔薇、は。
[ 翼に枷を嵌められて、
今いる場所は何処だったか。
あの薔薇を守れなかったと唇を噛み、
一人沈鬱に瞼を伏せる。
唇を噛めば痛みが生じる。
このまま噛み締め続ければきっと、
己の嫌う血の香と味とが滲むのだ。 ]*
― 回想:魔族が襲った村 ―
[人を虐める趣味は無いと思っていたのだが。それが綺麗な物となれば、また変わってくる。
時間を掛けて出来上がった砂の城を一気に踏み潰すような快楽は心を踊らせ、笑みが浮かぶ。
離せと言われればすぐに離すさ。この高さから。その人を襲うなと言えば襲わないさ。その人だけを。
彼女は今の所、何一つ言葉の選択を誤っていない。それだけ、きっと考えているのだろう。忌み嫌い、侮蔑の対象である魔族の事をそれだけ理解しているのだ。
噫、なんて素晴らしい事だろう。まるで心を見透かされているような事が、こんなにも嬉しいだなんて!]
[口唇の凹凸を重ねるように顔に角度を付ければ、彼に迫る月色は穏やかな色を失い、夜にぽっかりと冷たく浮かぶ天球と同じ色をしていた。
背を探る指は、翼の付け根を通り、肩甲骨の位置を知り。
更なる抵抗を彼が選ぶ前に、ゆっくりと自らの指先を爪で傷つける。
途端、末端から溢れるのは、人の身体に流れる命の赤ではなく、粘ついて淀んだ汚泥。
男を構成するものが、肉と水ではないと気が付こうと遅かった。
緩慢に塗り付けていく澱みは、彼の肩羽に黒く纏わりついていく。
翼を開いても、ねっとりと糸を引く重い泥が彼を空に返さない。
寧ろ、動かすほどに羽と背の間に染み、彼を空から切り取るよう。
丁寧に弄る指先だけが、慰撫に似ていた。]
おや、君でもそれくらいは分かるのか。重畳なことだ。
そう ――――、
[言葉を紡ぐほどに、彼の口腔で舌が回る。>>192
撓めた眼差しに在るのは、人の子には宿らぬ魔の力。]
騒ぐなって言うてるのがわからんのかな
あ、今初めて言ったんやったか?すまんすまん
そこで騒がれても、蟲みたいで折角の美しさが消えてるで?
[激怒に顔が歪む様子は素直に滑稽だった。まるで人形のように綺麗に造形された顔はこんなにも変わるものか。否、自分が変えたのだ。それが楽しくて愉しくてしょうがない。]
崇高!使命!心情!!ふ、ははっ!!
なんや、オマエそんなん大事にしとんの
わからんなぁ。わからんよ。俺は龍人族でも異端やし
高貴さもプライドもクソ喰らえや。楽しみだけが生きがいやし
そんな腹も膨れんカスみたいなモンに魅力は感じん
[魅力を感じるとすれば、今目の前に居る彼女を嬲る事だけ。彼女の言葉も気持ちも、何一つ自分に響かせる事は出来なかった。
最初から説得をする事も、理解させる事も不可能だとわかって彼女がその言葉を口にしたとするならば。きっと、心の芯は立派なのだろう。
だからこそ、壊したくなる。へし折りたくなる。]
何処までじゃろうな
ただ、崇高な使命と心情ってのがどれだけオマエを守ってくれんのか
それが知りたいだけやで?
あぁ、それとも。そんな使命や心情の為に
―― コイツ等見捨てよか?
[人間を持つ手を緩めれば、恐怖の声が小さく聞こえた。嫌だ、やめて、離さないでと叫ばなかった事は褒めるべきだろう。
もし、そんな事をしたのならば簡単に手放していたし、彼女が必死に堪えているのも無駄になる。それだけ、天使は此処で崇拝され続けてきたのだろう。
そんな彼女を、今から誰も見たことない姿にするのだ。こんなゾクゾクする事が他にあるだろうか?]
ええで、無理矢理させても
でも、確実に1人殺す。1人殺したら2人殺す
俺を殺すまでにオマエは何人見殺しにするか見ものやし
[此処からではよく見える。天使に対して何とかしてくれるかもしれない、と希望を持つ視線を送る者。魔族を見てもう駄目だと絶望する者。逃げ出そうとする者には一睨み。きっと手を出したら、今の交渉は無駄になるだろうから。
駄目じゃないか、逃げたら。お楽しみはまだこれからだって言うのに。]
別に嫌ならやらなくてええで?
オレは良心的じゃ。嫌ならそれで終わり
此処には守る者も崇拝する者も居らんかった。それだけ
[そう、最初から居なかった事になるだけだ。別に良い、と言いながらも本心では全く逆の事を思っていた。
そうとも。もっと、もっと苦悩の顔を見せておくれ。やりたくない、頭を下げたくない。けれど、そのプライドと守るべき使命。どちらを優先するべきなのか。
だから言ったじゃないか。プライドなんて腹も膨れないものを持つ必要なんて無いって。天を舞うはずの存在が地べたに這いつくばるその瞬間をまだかまだか、と楽しみにしてしまう。]
ぷっ…ははっ!あっはははは!!!!
守る!守る言うたか、オマエ!!
守ってもらう事が当たり前のような顔してる連中に!
ヒ、ハハ!ヤバ、腹痛い……おぉっと、すまんすまん
落としはせんよ。アイツが約束守る内はな
[なんと彼女は、か弱く、華奢な身体をしている天使の陰に隠れて何とかしてくれ。この場を収めてくれ。そんな空気を出している存在に微笑みかけたのだ!そんなの、笑わずに居られるだろうか?
事実、笑いすぎて若干新郎新婦を落としかけたのは否めない。慌てて持ち直したが、そろそろ新婦も限界だろう。涙を流し、新郎に助けてと言葉を発する姿はまるで機械のようだ。
恥じらいも躊躇いも此処には必要無い。自分の目的は、そこではないから。]
そうじゃな。けど、オマエさ……
地を見る前にその姿で周りを見てみ?
[噫、よく見える。此処は何でも見えすぎる。タンクトップを脱ぎ捨て、感嘆を上げた者の表情も。先程まで自分を恐怖しながら見ていた者が、彼女の存在に釘付けになっている事も。
桜色の先端を見て、目を血走らせ食い入るように彼女を見て。人によっては股座を抑える者も。何も咎める事は無い。]
守るはずの奴が、発情しとるんは最高やな
人の命は弄ばんて。……弄ぶんは、人の心や
[ほら、もう恐怖の中に色欲が生まれた。その中でも「やめてくれ」なんて声を上げた老婆は勇敢だろう。もし、ここで自分に目を付けられ殺されたとしても文句は言えない状況なのだ。
事実、全裸の女が目の前に居るのに、誰一人として襲う者が居ない。それはこの場に色欲だけではなく、恐怖も混在しているからなのだろう。
今は気分が良い。彼女の丁度背後に居る者からは、女として受肉した彼女の秘部がよく観察出来る事だろう。
皆、自分では無く屈辱に塗れた彼女に釘付けになっている。その絞り出すような声を聞く為に新郎新婦は地に降ろし、彼女の前へと立った。]
はぁ!?なにて!?
よぉ聞こえんな!聞こえるように周り黙らせたろか!?
[まるで彼女の声が聞こえてくるようだった。けれど、そんな心の声もかき消すように。もっと大きく、叫べと言わんばかりに叫び弾圧する。
もっとだ、もっと。もっともっと大きく!彼女が屈辱で、二度と此処へと顔を出せなくなるくらいに。
色欲に塗れ、情欲を促し、性欲を煽る。彼女が一頻り叫んでくれたのであれば。ご褒美に靴底で、その頭を撫でてやろう。]
よく出来まし……った!!!
[ぐりぐり、と暫く頭を踏みつけた後に思いっきり踏み潰す。後頭部を強打させ、意識を失わせるように
そうしないと、壊してしまう前に壊れてしまいそうだったから。こういうのは早々に気を失わせた方が早い
一度で意識を手放さないのならば、二度三度と踏みつけようか。それから、全裸の彼女を肩に担いで羽根を広げた。
あんなにも綺麗だった水色の羽根は、泥に塗れて汚れてしまった。これから、もっと黒く染まって貰わなければ――]
ほんじゃ、俺はここらで退散するわ
あぁ、それと……
[飛び立つ前に呆然とする新郎新婦へと向いて。無邪気に笑みを浮かべた。
あんな事をした後なのに、人間と魔族の壁なんて無いように。ただ、無垢な子供が素直に言葉を出すように]
―― 結婚おめでと。幸せにするんやで?
[それだけ言えば、この場から飛び立とうか。彼女との約束は、手出しをしない事だから。
あれだけされても、守るべき者を守ろうとした敬意を表して]
― 天獄への移動中 ―
んでな、オレはそこでビビッと来たんよ!
あ、こんな綺麗な奴居るんかって
いやー。天使なんざ妙にプライド高い奴やと思ってな
そうそう、丁度親父みたいな感じじゃ
[肩に担ぎながら、意識の無い彼女に延々と話しかける。
簡単に意識を取り戻すとは思っていなかったから、ニコニコと嬉しそうに羽ばたいて。欲しいものを手に入れた。新しい玩具を手に入れたと言わんばかりに]
ありゃ、きっと一目惚れじゃろうな
こんなにも胸が高鳴るのは初めてじゃ
……そろそろ見えてきたで
[天獄の泉。天使を初めて飼う魔族専用の場所。例え、どんな手で入手した天使であろうと受け入れてくれるのだろうか。
そこに彼女を招き入れ。そして、意識が戻るまで見守ろう**]
[ぼきゃぶらりーと思わず首を傾げた。
何だか、とても馬鹿にされている気がするから、ふしゃぁと威嚇した。反応一つ、彼を嫌う感情、ひとつが相手からしたら楽しさになっているなど予想もつかない。>>211ただ、得体がしれなくて。惑う、迷う、困惑、戸惑う。そう、名前の事も。――何故、彼は教えたのか
……メレディスに約束を破るという考えはなくて]
きれい?…
…???しとね、??なにをいって
[冗談も通じなければ、ぱちくりするだけだ。
彼の言葉の意味が分からず、ただ『綺麗な響き』という言葉だけが耳に残った。これがあくまの手なのだろうか。わるいわるい悪魔は言葉巧みに人間を誘惑するという。天使を、それもメレディスのようなものを誘惑したとして何になるかは分からないけど
むぅ、むと。困った。こまる>>212]
……何、どうかしたか?
[けど、ただ。>>213
此処にいるよりかずっとマシに思えたのは、周りの天使たちの状態と、それらを傅かせる悪魔のせいだ。困惑しているようなべリアンに首を傾げ、のそっと立ちあがった。しゃらしゃら枷が鳴る。
着いていく他はない、って今は言い聞かせた
部屋から去るとき先輩の顔は見れなかった。
目下、何か、あればまた噛み付けばいい
がぶがぶがじがじの準備、口を小さく開けていれば
突然振り返られ、ふわっとびゃっと羽根をばさっと飛び上がり]
え?…え?あ、え?
……あ、りがとう?
[あれ。何かおかしくないか。
おかしい気がする。むにゃむに。困惑、混乱。さっきからずっとそうだ。べリアンが腰の剣を持ったときはすちゃっと身構えたが手の間の枷を外す為に振るえば、戸惑って。眉を下げて。それで
見上げ見つめ、お礼を言ったけど]
う、うん?
[うん。あ、そうか逃げれるのか。と今更思った。
けど――うんうん。そううまくいかなくて。黒の縁が光、銀色が妙に、近づいたと思えば、躰が動かなくなった。………銀色。
メレディスの髪と同じ色。だけど
その色の性質は全然ちがって>>214]
…やっぱりあくまだ!!!!
[はっとした。びゃっとした。
一瞬だけの後はぴいちくぱぁちく。ばさぁぁと白い羽根を逆立てて。にたり笑って背をむけるべリアンにこのこのと悪態をつく。悪魔、あくま。わるいあくまなんだって、その背を睨む。
背を向けられたから
―――気づかない。相手の、不全を。
万能は神さまのみ。全知は天使になく、気付かずに。はっとしてあっとしたのは行き先を告げられたから。>>215]
/*
独り言がチェックボックス式の国久々なので、うっかりすると白で惚気書きそうになって超こわいな…。私にも一応、イメージがね…。
………其処もやだ
[断る。と言ったが、たぶん
目的地は変わらないだろう。このまま天使の羽根を羽搏かせたいが、びゃあぎゃばじたばたしたらまた動きを封じられて、そこらへんに捨てられたらそれこそ、機会がなくなりそうで。]
…………私をどうやって連れていく気だ?
天獄の泉とはなんだ、べりあん
[どうして先輩はああなったのか。
――教えろ、と高潔なる天使としての声音を発する。今までので化けの皮が綺麗に剥がれているとは思ってもいない。えっへん、ふっへん。わるい悪魔が。と言いつつ他に行く宛てない身は、とりあえずは後ろについていくだろう。――隙を伺う気は満々だ。
だが、嘘の名前を言うなどという発想もなく。
ばさばさと羽根をゆらすばかり。**]
━ 劫天の間・現在 ━
なんだと?これならば人に似ていようが。
頭もちゃあんと一つきりだのに、どこが良くないというのだ我が王よ
[出だしから小さな躓きはあった。
魔王テオグラナーダの前で、半人半蛇の魔族は腕を組んで首を傾げた。
腰下の蛇尾も優美なるその身の丈──実際、高いドーム天井に届くほど。
天獄の泉においては、人の似姿をとるように。というのが調教施設におけるある種のルールであるらしい。
これでも命に従ったつもりの魔物が、長い赤毛を備えた人面の頭部を振ると。間近に吊り下げられていた照明役の天使が撥ねられてどこぞに叩きつけられる音がした。
サイズ感の齟齬について指摘されれば、優しげに整った顔貌の中心に小さくシワを寄せ、
……せまい。 と呟くか]
そろそろ飽きたな……さて、
手土産でも持って還るとするか……。
[たった今葬り、貪ったばかりの天使の亡骸を見下ろし、呟くと。
巨大な蠍の下半身を無辜な天使のそれへと変じ、背中に一対の
羽を生み出して歩き出す。
天使の住まう国が一つ、魔族達によって滅ぼされようとしている
最中、悠々と目指すは大きくもない工房。
そこに目指す彼の者がいる。]
オズワルド、ここにいて魔族が来るぞ!
此処は戦いに慣れた者達に任せて、一旦退こう!
[初めてここへ訪れた時、大天使ガブリエルの使いと
嘘を名乗り。
疑いもしないこの天使が一つの者を作り出す様を、近くで眺める
のが、ここのところの日課だった。
>>155時に自問自答しながらも、>>156護りの欠片だという
"それら"を生み出して行く様が楽しくて――]
/*
ゆすらさんが来たぞー!
そんでもって階級のことすっかり忘れてしまっていたので、
慌てて考えるのであります。
そして灰では、恐らく使用頻度が低いであろう
にぱー☆を多用したいと思います。笑顔大事。
でもこいつ……近いので力天使になるのかなあ。
鼓舞したり奇跡与えたりなんだり。
仏頂面の奇跡……。
[魔の焔は獲物を捕え損ねて宙を喰らい、
身を穿つ槍は神聖なる力で魔を浄滅させんとする。
突き立った槍を引き抜けば、掌が爛れて煙を上げた。]
借り物か?
おまえの力で鍛えたのなら、たいしたものだ。
[清らかなる十文字槍を炎が舐める。
白銀の肌はたちまちに黒く染まり、手の中で蠢いた。]
約束しただろう?
いずれ、私/俺が君/おまえを導こうと。
[過去の言葉をなぞり、左手の小指に口付ける。
かつて、大樹の陰で幼子にそうしたように。]
お前を俺の所有物としよう。
[宣言と共に槍を投擲する。
黒く変質した槍は空中でうねり、無数の黒い帯に分かれて迸った。
放射状に大きく広がった黒は、天使を包み込めばまるで鳥籠のように閉じるだろう。**]
― 現在:天獄の泉 ―
[とは言っても、拘束もせず彼女で何をしていたのかと言えば。泥だらけになった羽根やら身体やらを洗ったくらいだが。気絶している相手に気が付いたら攻められてた、なんてのは趣味じゃない。
それでも虚勢のように強がる彼女を見てニヤけてしまう。]
あぁ、でもこの話もしたか
聞き飽きてるじゃろ。すまんな
[気絶している時に、散々惚れただの嫁にしたいだの求婚していたのは嘘や冗談だと思われている>>220とは知らず。
無反応の彼女を見れば、やっぱり聞いてたか。と思ってしまう。事実はそんな事ではないのだが。]
[脱走しようとした彼女を捕らえ、寝台に叩き付けて馬乗りになる。暴れはするだろうが、所詮はか弱い天使だ。力ならば自分が負ける気がしない。
下賤に火を噴くだけでなく、力くらいは天使に勝っているようで何よりだった。]
/*
なんだと。
オズは戦闘の真っ只中にある場所で、暢気にカーンカーン
していたことになるのか!没頭し過ぎだぜ!
そう言われると傷付くわぁ……
一緒に風呂も入ったやろ。あ、覚えてへんか
羽根、綺麗にしたんじゃけどな
[力の限りもがかれ、ここまで嫌われては流石に傷付く。なんて事は一切無く。魔族なんて嫌われてなんぼなのだから、惚れた女にどうこう言われて、今更改心する程短い人生を送っているわけでもない。
汚らわしいだとか、触るなだとか叫んだ所で言う事を聞く相手でも無いのに。]
[翼を掴み、本当にもぎ取るが良いか?と言わんばかりに彼女の羽根に力を入れていく。なんて脆い身体なのだろう。
あともうちょっと力を入れてしまえば簡単に取れてしまいそうだ。]
……ふっ、はは。なんや、それ
殺すわけないじゃろ。嫁にする言うたんじゃから
[自分の身を軽んじる滑稽な言葉には思わず笑みが溢れてしまう。殺す事が目的ならば、あの時既に皆殺しにしていたのだから。
綺麗な水色の羽根には赤い血が似合うだろうか。そう考えてから、彼女の叫びを聞いて止めた。
このまま言う通りにした所で、耐える術を与えてしまうだけだから。構わないと言うのならば、止めておこう。亜麻色の髪、琥珀の瞳の中で一際輝く彼女の自慢であろう羽根。これを奪えば変わるかと思ったのだが。]
辞めや、辞め
面白うない。翼をもいだ所で変わらん
…ちゃうな。もっと違う何か。えぇい、五月蝿い
[このままじゃまともに思考を巡らせる事も出来ない。どうせ馬乗りで彼女を抑えつけたままなのだ。このまま拘束してしまおうか
手枷を付ければ、そのまま四肢を伸ばし身体を開いた状態にさせて。一体何がいけないのか。何をすれば、彼女はもっと屈辱を感じ、拠り所を失うのか。
痛みや死への恐怖など彼女は怖くないのだろう。それ以外の何かを――]
ま、喉乾いとるやろ
そんだけ叫べば当然じゃ。飲め飲め
[確か此処にはなんでもあったはず。冷蔵庫辺りから水を取り出せば、彼女の口内にでも入れてやろうか。無理矢理飲まねば溺死してしまうくらい強引に]
……あと、天井見上げてんのは気に入らんなぁ
立たせて吊るすか?
[手枷に紐を通せば両手を上げ、立つような状態に誘導しようか。そちらの方が彼女の事を虐めやすいだろうし。亜麻色の恥毛を隠す事も許さず。まるで見せ付けさせるように、オブジェクトとして彼女を飾った*]
[もし、彼女が嫌がっても無理矢理飲ませた水の中に。そっと利尿作用のある薬を混ぜ。その効き目でものんびりと観察しながら――]
州国軍 ジェフロイ が村を出ました。
-闇の中-
[ 蛇に飲み込まれれば一瞬だった。>>250
全身が蛇の口内に収められてしまえば
ずしりと身体が重くなる感覚がした。
息が苦しくて、それでも僅かな光の魔法で
窒息する事なく生きながらえてはみたものの
意識を失い、目覚めてみればこの有様。
翼には枷があり自由に動かすことはままならず
体には今まで感じなかった確とした重みがある。
それまでは申し訳程度にしか無かったふくらみが
まあるく膨らんで、まるでそれは自分の肉体が
受肉してしまった事で性を得て
育ってしまったかのようで居心地が悪い。
その身にまとうのはシンプルな貫頭衣。
…服がある分、文句はないのだが。
しかしその居心地の悪さよりも、
やはり気にかかるのは薔薇のこと。
そしてこの暗闇には息がつまる。 ]
……光よ。
[ 掌に魔力を寄せ、光を呼び寄せたなら
その闇の中に灯をともすことは出来ただろうか。
できたならホッと頬を緩ませ、
出来なければ落胆して衣服を握りしめる。
こんなところに連れてきて
相手はどうするつもりなのか。
ここがどんな場所なのかを、
自分はまだ知らないでいる。
分かるのはそう。
悪魔の手により、自分が連れ去られその巣に
連れ去られてしまったらしい事くらいだ。 ]**
16人目、偽りの蠍 ジェフロイ が参加しました。
偽りの蠍 ジェフロイは、囁き狂人 を希望しました(他の人には見えません)。
[果たしてオズワルドは、どう反応を示すか。
仲間を放り出して逃げるなど、天使にあるまじき行動だとでも言うだろうか。
まあ、それならそれで隙を見て、実力行使に出るまでだが。]
(『――天使を飼う』とは、テオドール様も酔狂な事を……)
[己の取って天使など、人と同様ただ欺き蹂躙し、貪る対象でしかなく。
敵対する魔族に咬みつく天使を、わざわざ手懐けるまど面倒でしかない――なかった。
だが初めてこの天使を見た時、なぜかこの顔がどう歪むのか見てみたいと。
そんな欲求が、体の奥からむくむくと沸き上がったのは事実だ。]
/*
堕天使多いなー、龍人被ると思ったけど被らなくて良かった。そうか、負縁から始まる調教だけかと思ってたら買い取るのはそういうもんじゃないのな
メレディス可愛いな畜生。嫁も可愛いですけども!
割とマジでプロローグのptヤバくて832しか無い…。過去終わったのが唯一の救いだわ。のびーるのびーるストレッチかよ。延々と伸びるわ楽しい
[さて、この天使は力天使のオズワルド。
先にも話したが、天使達の為に装身具を創り続けている。
ただ、今は少し焦っているようで、周辺には工具であったり
材料の切れ端が散ったままになっていた。
それもそうだ。
今は戦いの真っ只中、多少外れた場所に工房があるとは言え、
魔族に攻め入られないとは限らないのだから。]
っ……!!
解っている。
[そうして危機は間近に迫りつつある。>>253
大天使の遣いと言った天使に呼ばれ、弾かれたように席を立っては
散った工具や材料の類を袋に詰め始めた。]
[綺麗という言葉が嬉しかったのだろうか。
何度も彼は繰り返している。まるで言葉を覚えたての幼子のように>>245。
色欲をつかさどる悪魔ではないから、誰かを言葉巧みに誘うようなスキルをべリアンは持っていない。
だから単に純粋な感想を述べただけだった。
メレディスが色々と考えを巡らせているのは不思議であって]
当たり前だろ。悪魔なのは。
[何を言ってんだこいつ、とばかりに呆れたため息を吐く。
まるで子供だな、と思ったのは褥の意味を理解してなかったらしいことからもわかったけれど>>244
天使には不要な知識ではあるかもしれないが、無知では自分を守れないのに。
そんな無知に突けこむのは悪魔ならではなのだけれど]
[いつから彼はこの工房に出入りしていたのか、
オズワルドは覚えていない。
大天使の遣いであるなら疑う必要も無かったし、その気配もまた
天使そのものであったからだ。
出入りする期間が問題なのではない、
天使達の身を飾る事に興味があるか如何かが重要なのだから。]
ジェフロイ、戦況は。
前線の天使達は――……?
[今も天使達は戦っていると思えば、背を向けて逃げるなど
あってはならないと。凡そ彼の考え通りの思考で以って>>264
光を編んだ鎖を持ち、偽りの天使に戦況を問う。*]
我儘言われても無駄だ。俺の家は天使が住むには他の魔物が侵入してきて危ないし、この館も嫌なのだろう?
死にたくないなら、行く場所はそこしかない。
俺も天獄の泉はよく知らない。
天使を飼うのが初めてな悪魔はそこにいって色々学ぶ、らしいがな。
[今まで興味もなかったのだ。そこで何が行われているかをまるで知らない。
高潔な天使としての声音など全然気づかず、普通に答えてしまっているのは、メレディスには可哀想かもしれない]
───ほら、来い。
[視力が回復したのとちょうど、館を出るタイミングが同じだったのは助かった。
無造作にメレディスに自分の着ていた黒い上着をかぶせると抱きかかえる。
羽が生えているせいだろうか、本当に天使というものは軽い。軽すぎる]
こんなところで天使の羽で飛んだら、襲ってくださいって言ってるようなもんだからな。
お前を連れて跳ぶからじっとしているんだな。
[主に馬車を用意してもらい、天獄に向かうのは甘えすぎだろう。
八本脚の愛馬に乗せるのも、あれも魔物の一種だからメレディスが危ない。
時間はかかるがそれほど遠い場所ではないし、メレディス一人くらいならそれほど苦にはならないだろう。
べリアンは見た目は人間とそれほど変わらず、空を飛ぶ羽もない。
しかし脚力は戦う悪魔に相応しいもので跳躍力はずば抜けている。
メレディスの心の準備を待つまでもなく、彼を連れて高く、高く跳ね上がった]
[腕の中の存在に様子をうかがって、彼が大丈夫そうならまた力強く次の一歩を大きくとって。
風を切り、重力には支配されているが、まるで羽が生えているようなその動き。
鍛えた体は息を切らすこともなく、跳び続け、ほどなくして天獄の泉の門の前までたどり着くことだろう*]
やだ、いや、……ぃやだ、っ、ふぁ
[ 譫言のように繰り返して翼を開いた。
突き抜けるような痛みを感じながらも
翼に触れる手から逃れようと身を捩る。
抵抗の数だけはらりと散る羽根は増え、
微かに浮かんだ軌跡すらもなくすよう
重く絡まれた糸に雁字搦めになった。
蜘蛛の糸に囚われた蝶のように。 ]
[ 侵される感覚に視界が歪む。
唇を閉じて歯の奥を噛みたくても
許さず蹂躙を続ける男の舌に
吐き気と怒りと――畏れを覚えて。 ]
いや……だ、……主よ、
[ 救いを、と願う言葉も奪われる。 ]
[ 舌先に残る微かな痛みが力を抜いた。
惚けた顔で舌を出したままでいると
二人分の唾液が伝い、唇を引き結ぶ。
下腹部に残る気怠さなど知らない。
まだ、穢されていない、と。
信じていたい眼差しだけが光を帯びて。 ]
ぼくに、……触る、な。
お前に穢されなど、するものか。
そんな、こと……赦されない。
[ 唇を拭う。
その手袋すらも汚れてしまっているように
思えて今すぐ破り捨てたくなりながら ]
― 天獄の泉 ―
………なんていうか………。
[思ったより普通というか、娯楽施設のような趣きに、意表を突かれて呆然としてしまう。
しかし、さすが結界は強固なもので、これは生半可な力で破ることはできないのは見て取れた。
このまま入っていいのだろうか、と僅かに躊躇えば、腕の中にいるメレディスを見つけたここの使用人だろうか、その人が慌てて中に案内してくれた。
どうやら天使がいればよかったようだ。
様々な場所に、色々な役割の天使がいるようで。それを冷ややかな目で見つめながらどんどんと中に進んでいく。
あてがわれた部屋のベッドにメレディスを下した時は、それだけで一仕事を終えた気分になっていた**]
お前になど、
……決して、堕ちたりなど……、しない。
[ まだ懸命に動かぬ翼を動かし飛び立とうとするのだろう。
触れられ侵された毒に戸惑いながら。 ]*
[自室で天使たちと戯れる魔王の元に、誰それが到着したという報告が逐次届く。
懐かしい顔も、初めて聞く名もあった。
それらが連れている天使もまた千差万別、それぞれに愛らしい。]
全員が立派に飼い主となれればよいな。
[のう?と聞きながら手近な天使を愛でれば、可愛らしく鳴いた。]
[なお、最近売れている『天使飼養の心得書』シリーズは、殆どが魔王監修である。
最近のブームに乗って、月刊誌も刊行されていた。**]
[抱きとめた身体は、此方が驚くほど華奢で、同時に柔らかなもの。
はなして>>207と、そう口にする彼女の言葉を聞き入れるつもりなどさらさらなく]
……そんなに嫌なら、
自分で振りほどいてみろよ。
それができないならば、
アンタが心から敬愛する神に
助けを求めてみたらどうだ?
アンタほど忠実な使徒ならば、
もしかしたら神も救ってくださるかもなぁ?
[此方の言葉に耳を傾けまいとするのを見て取れば、浅く呼吸を繰り返す、その耳許にじっとりと嬲るように囁く。
同時に、顎に添えた指先で仔猫にするようにして喉元を擽り刺激を与える。
今、自分がどのような状況にあるか、あらためて思い知らせるために]
[──…神は、救いなど与えない。
如何なる理由があろうとも
一度穢れされてしまった天使は皆平等に楽園を追われる。
それを、彼女だって見てきただろうに]
…あぁ、そうだとも。
[愛している。だから]
オレは何があっても、
アンタを見捨てたりなんかしない。
約束する。
[意識の定まっていないであろう彼女に
さながら刷り込みのように愛情と独占欲の染み込んだ言の葉を紡ぐ。
その魂を、搦め捕ろうとするかのごとくに]
― 回想:天使が目覚めるまで/ラウンジ ―
[『天使飼養の心得書』
今は何部発行されていただろうか。最初こそ「こんなの読む奴居るんか、阿呆臭いわ…」と思っていたのだが。いざ自分が天使を半ば無理矢理飼い始めてみれば、結構興味深いものが多々あった。
その中で、自分の肌に合うものがあるかはさて置き。ラウンジの方で暇を持て余そうか。]
………好意を寄せてる天使へのアタック方法
なんてのはないか。悲しいもんじゃ
[そもそも、好意を寄せているから飼うというのが世間的に歪んでいるとは知らず。調教方法や躾け方のページをパラパラと捲った。彼女の性格に合いそうなものはあるだろうか。最新話の月刊誌の方へと手を伸ばしながらも、どうにも望むものは見付からなかった。]
ま、著者本人に聞いた方が早いやろ
挨拶もせんといかんからな
[施設をパッと見た所巨大鳥籠、仕立て屋、スライムプールなど面白そうなものもあった。潔癖症っぽい彼女をスライムプールにぶち込んだらどんな反応するだろうか。
汚い、おぞましいなんて言いながらもがいてくれるのを想像するだけでも興奮してしまう。仕立て屋には先程、目的の服を見付けては自室のクローゼットへと忍ばせておいた。後で彼女に見せて驚かせるとしようか。]
しかし、なんでも置いてあるもんやな…
利用者への配慮というか…。しゃーない、あとで全巻買うか
[買えばその分著者へと利益が行くだろうから、これはちょっとしたお礼のつもりで。なんとまぁ、天使に使ういかがわしい薬を売っている薬局まであるものだから脱帽した。
ラウンジに誰か通ろうものならば、天使ならば誰か飼い主が居るだろうから無視してしまうけれども。魔族ならば、「お宅も初めて?」なんて聞く事だろう。
例え魔王であったとしても、著者の顔まで逐一覚えている程今は余裕が無いのだ。自分の未来の嫁さんの事でいっぱいいっぱいで*]
[視軸を異形の堕天使から外すことなく、部隊に退却の指示を出す。
帰還して報告する義務を思い出させてやれば、了見してもらえるはずだ。
実際に、無事に戻れる者がどれだけいるかは別として。
自分が足止めになる、などと格好をつけるつもりはなかった。
そもそも自分は ── ]
囮だった のですね。
[もはやこの場に居ない大天使の思惑を推し量る。
この堕天使との因縁、そして兜は無用と言われたこと。
標的を誘い出すことはできた。 だが、]
[堕天使の掌が蠢く暗黒を生成したところまではわからずとも、槍が光を失ったのは見えている。
それは、この先を暗示しているようで不吉だった。
紡がれた約定の言葉と、接吻けの仕草。
加護の指輪をはめた左手の小指が、わずかに反応する。
── その指輪の作り手もまた、悪魔の奸計に晒されていることは知るよしもなく。>>265
これは、ある種の封印だったのだと、今ではわかる。
内勤ばかり与えられてきた理由もまた。]
[手負いの堕天使の呪詛を受けた十文字槍が投げ返される。
それは飛びながら裂けて広がり、空を覆った。]
Kyrie eleison.
[クレステッドはすかさず聖句を発し、翼を打ち振るって、真空の刃を乱舞させる。
けれども、突破口を作るは能わず、黒い檻は嗤うような音をたてて、天使を捕えたのだった。**]
/*
アンカー俺じゃねぇか馬鹿野郎!!!!!
すまない、すまない………。間挟まったりしちゃうと連続しないから一個一個書いてしまうんだ…
そうか、半角重なると死ぬのか。魔王様助かる…
一個一個書いていくのもなぁ…。もっと省略して一気にどばーっと落とせたら良いんだがダラダラと長く続けてしまう
そしてptが死ぬ。息絶える。馬鹿野郎……
それなのに過去回想で遊ぼうぜとか言ってるんだから何やってんだろ。遊んでんだよなぁ……
アンカー問題は明日の俺に任せるとしよう。いっぱい書かなきゃ大丈夫理論…?違うな…。他の人巻き込んだアンカーも含めて報告とかが一番妥当かなぁ
皆、懸命に戦っているが……
急げよ、もう門は破られてるぞ!
[>>265工房の中に散在する工具や資材を袋に詰める天使を、
手伝いながら。
戦況を聞かれれば、そこは偽りなく答えてやる。
いくら魔界で天使を飼うことが流行っているとはいえ、
すべての魔族がそれに興味を示しているわけではない。
街中に雪崩れ込んだ魔族が、ここを蹂躙しに来るのも
時間の問題だ。
何より己が手に入れる前に、他の魔族に目前の存在に手を付けられるのだけは避けたい。]
そんなものを持って、どうするつもりだ?
戦いの経験はあるのか?
[やはり、仲間の天使を置い逃げるなど出来ないか。
半ば予想通りだとはいえ、>>267光を編み込んだ鎖を
手に取る姿に思わず溜息を吐く。
この技巧天使が戦った姿など、今まで見たことがない。
そもそも戦う力があれば、こんな役割を与えられ工房に
籠っているわけもないのだ。
経験がないなら、かえって足を引っ張るぞと付け加え、
それでも――と己も腰に下げていた鞘に手をかける。]
それでも――、仲間を置いて行くなんて出来ないよな?
[そうだ――もし、この無口な天使がそんな類なら
やはり、そもそも興味など抱かなかっただろう。]
17人目、花屋 オクタヴィア が参加しました。
花屋 オクタヴィアは、恋天使 を希望しました(他の人には見えません)。
花屋 オクタヴィア が村を出ました。
[ああ、振り返れば、あれはこの間隣の娘に花を渡して告白したばかりの少年。
股を抑えてかがみこむのは、この村一番のコック。
鼻息が荒いのは酒場の店主、
魔族に怒りの声をぶつけながらもこちらを凝視する老人、、
必死に十字を切りながらも上着と袖で巧妙に隠しながら膨らみを摩る若き神父…]
[何年も何十年も見守ってきた、愛しい者たちが。
目の前の雌を、雌となったわたしを、わたしと姦淫を、決して実を結ばぬ交わりを、のぞんで、いる。]
(例え逃げおおせても、此処には二度と帰っては来れないだろう。)
[てのひらから失われて行く楽園。
あのあたたかい日々が幻だったのだろうか。
心が沈んでいく。
あれほど強くあろうとしたのに、魔族の仕打ちにも耐えたのに。
……しずんでいく。]
[どこを歩いてきたかもわからない靴で後頭部を踏まれた嫌悪感と屈辱と、自然と尻を突き上げる体制になってしまった恥辱と、男たちの性欲をあおってしまっているのに、どうすることもできない敗北感とで、呼吸すらまともにできない。
踏みにじられる度、額が穢れ、小石で小さな傷と痛みが与えられた。
そこは、親愛なる者からの祝福の口づけを受ける場所なのに。
どうして、どうして、こんな、どうして、たすけ―]
う、ぐ……
/*
魔王さま、夜分遅くに失礼します。
相方であるソマリの残り発言ptが少々心もとないので飴をあげたいのですが、自由にあげても良いものなのでしょうか。
[無垢を抱いた腕から伝わるのは、確かな忌避だった。>>271
彼の持つ穢れ無き魂と翼は、神が寵愛したもの。
白き光と空の蒼、彼は天上の玲瓏を編んで出来ていた。
主神を賛美し謳った唇が、今は朝露以外に濡れている。
蜜を舐めた訳でもないのに、とろりと艶を持ち、拒絶を口にするたび覗く舌にも蠱惑が乗り。それでいて、穢れを察して戦慄いている。
万里を見通す眼を持つ魔物は、審美眼にも長けていた。
黄金比を計って成形されたこの天使は、姿かたちだけでなくその魂も美しく高潔な比率を有す。>>272]
勇敢だね。
恐れても構わないのだよ、私の興が削げるだけだ。
[真実など何処にもない口振りで、彼の啖呵に笑うは悪質な揶揄。
この程度で折れる偽りの輝きではないと知るが故、貴婦人をダンスに誘う素振りで彼の背を支え直した。]
― 現在:天獄の泉 ―
[意識を失っている最中、目の前の汚らわしい存在にどこもかしこも見られ、触られていたという事実>>258は、潔癖症であり精神的に追い詰められているアイリを恐慌状態へ陥らせた。]
知らない!わたしが願ったわけではない!
っ、い、やああーーーー!!!
[やめろ、殺せ、触るな、離れろ、けがらわしい。
これら五つの単語と金切り声を交互に、繰り返す発し続ける。
みしり、の次に、みちり、と。皮膚が裂ける音がした。
翼の根元から血が溢れ、背筋を、羽を汚す。
あともう少し力を入れるだけで、引きちぎれてしまうだろう。
そんなになっても、たすけて、とは一度も口にしなかった。
それは守るべき最後の矜持であった。]
[魔族の手から翼が解放されたが、もう逃げ出そうという気力も体力も残っておらず、四肢が拘束され力なくうなだれる。
仰向けにされると、シーツと翼が擦れ、鋭い痛みが走り顔を歪めた…が、悲鳴を堪え、目を硬く閉じて意識外へ彼を追いだそうとし続ける。]
…っん、ぐ、…げほっ、がぼっ…
[許さないとばかりに水が口に注ぎこまれた。唇を閉じると鼻へと注がれてしまい気管へ入り込み激しく咳き込んだが与えられた水の半分以上摂取してしまった。
この魔族のことだ、親切心から水を飲ませたということは絶対に有り得ないと勘付きつつ。]
[朦朧とする意識を、引っ張られた手首の痛みが引き戻す。
彼の思う通りの姿勢を取らされ、一本の毛も生えていない、だが汗でしっとりと湿った脇を、そして隠しておくべき乳房や下生えも晒してしまっているという状況は、折れかけている自尊心をジワジワと蝕んでいく。]
…っ今度は、なんだ…
水責めの次は火で炙るか…?
[が、顔には一切出さず、馬鹿げた行為と言動を繰り返す魔族に唾を吐いてやった。]、
[指先から別離したというのに、彼に纏わりつく漆黒の泥は重力を受け付けず、翼の付け根に蟠り続ける。感触は柔らかいのに、翼を駆動させても払えない。
男は種族として確立した魔族ではなく、単一個体の怪物であった。
彼を戒めるのは、我が身の欠片。背中を這う感触すら、己の五感として拾う食指。
彼の瞳に張る水膜に厚みを持たせ、咽喉を絞る悲鳴に、天の調べを拝聞するよりも恭しく耳を傾け。>>273]
無理に動かすのはお勧めだ。
――― ほう…、翼を開くとここが動くのか。
[背中に張りついた闇色は、人型の五指に代わり彼を知る。
浮き上がる肩甲骨に、細かく落ちる羽毛。
拘束の腕を幾らか緩めても、彼に課せられる不自由に変化せず。
故に、翼を叱咤し、空へ逃れる望みは一縷だけ。
彼が必死に掴めるように垂らした希望の糸。
玩ぶ悪辣に耽る男は、相変わらず虫も殺さぬ顔で笑んでいる。]
わかったよ……、お前の背中は俺が守る。
[だから存分に戦えと言葉少なに、偽りの信頼を寄せて。
出会って間もないというのに、まるで長い刻を過ごしてきた友のような顔で微笑んで見せる。]
(――なんてな)
[オズワルドが鎖を手に外へ向かい、背を見せればその瞬間。
躊躇うことなく、その無防備な背後に剣を鞘ごと振り下ろし、
技巧の天使を意識不明の只中へと叩き落す。]
そんなの嘘に決まってるだろ?
少しは疑え……
[こん簡単な嘘に騙される方が馬鹿なのだ。
意識を奪った天使を工房の床に横たえ、固く閉じられた
衣服を強引に寛げる。]
[天使の造形を辿る魔の質量、粘つく泥に犯される彼の両翼。
天を司る為の純白も、今は絡めとられたように重かろう。
翼の付け根に巻き付いて、彼に教えるは糸を引く感覚。
泥に汚されていく無垢な白、指で弄るよりも執拗な愛撫。
まるで、背中に罪を背負う宗教画のよう。>>274]
悦い顔をするね。
恥辱に弱く出来ていることを恥じなくて良い。
天使とは往々にしてそういうものだ、
[ひいては我が身を悦ばせる為、そのように存在する。
言葉の続きを舌の裏の隠し、己の傲慢と彼の純潔の味に酔う。
絡めとられてもがくだけで、彼は斯様に淫靡を増す。>>275]
「なに、もっと?もっと小さくか?
これでは芥子粒のようだな。やれ なんと窮屈な」──
[やがて
天獄の泉内を歩く蛇の姿は、通路の天井飾りにいちいち頬ずりせずに済む程度になっていた。
一対の下肢は完璧な形の腿と、長い脹脛を備えた身軽なもの。
赤毛を無造作に垂らした背から、曲線を描いて収束する腰のラインも、豊穣を模ったデコルテも、今は全て人の子の姿そのものに似せられた。
ただ、額を飾る一対のラピスラズリ色をした角だけが、魔性を顕に示す徴として]
おや、父なる神にそんな卑猥な顔を見せるのかい?
いけないよ、お父様には秘密にしなくては。
[薄く笑う表皮には邪気が無い。>>276
彼を苛み、嗤う色を見せるのは赤味を帯び出した眸だけ。
舌先から滴る銀糸を認め、背を抱いていた掌が尾骶骨までを撫で下ろした。]
そうだね、君に性を与えるのなら私と同じ形にしよう。
君に……、義務ではない快楽を教えよう。
――― お父様の逆鱗に触れるソドミーだ。
[臀部の丸みをなぞった指は、未来の示唆。
非生産的な享楽は、天が許す営みの埒外。
彼の神経を声で言葉で爪弾きながら、威勢を張る姿に恍惚の色が露わ。]
ああ、すこしばかり変容させてしまったけれど
受け入れよう、お前はその姿もまた愛らしく美しい
その身を鎧う肉の殻をもたぬままの無垢では、私の傍に侍るだけで爛れて枯れてしまうだろうから
[旧い蛇に触れてしまった天使は、受肉によって、よりまろみを帯びた柔和な姿に遷移を始めているようだった。
戒められてなお美しく痛々しい翼の輪郭も、儚い光は照らしている。
簡素な長衣にさえも引き立てられる肢体とその表情を、魔物は愉しげに笑み湛えて眺めた*]
[そのまま腕を下せば、彼にとっての好機が巡る。
我が身にとっては、巧緻に張り巡らせた罠が。
翼を拡げれば、天は彼を僅かに引きあげるだろう。
御使いにのみ許された光を糧とする地上からの別離。
些か見上げるように、微かに顎を持ち上げ。]
―――― おいで。
[赫く眸と薄い笑み、或いは堕落への引力。
彼の背中を重くしている泥が声に応じて泡立ち湧く。
じゅる、と汚らしい音を立てて肩甲骨に吸い付き、翼と背中の境目を泥が埋めては流動的に巡り出す。祝福以外に触れることを知らず、まして、触れられることなど知らぬ彼に与えるは焦燥。
翼に走らせるは緊張と不快。そうして、泥が彼の背を地へと突き落とすように重量を変えた。
花嫁でも抱くかの如く誘って拡げた、怪物の腕の中へ。**]
[だが、そうして居られたのも僅かな間で。
得体の知れない感覚は、じわりじわりと己の体を蝕んでいた。]
…っ、きさ、ま、
…何を飲ませた…
[下腹部が張った、その次に、股間に生じた穴のうち最も手前にあるものが熱を持ち、自然と力が入ってしまっていた。
時が経つに連れ熱は高まり、込める力も強くなる…強くしなければ、と焦ってしまう。
視線で射殺できるなら既に何度も殺っている、怒りに染まった瞳で、この現象と元凶を知るだろう魔族を威迫する。]
何をしでかした…っ答え…っぐ、
[叫ぼうとすると下腹部に圧が加わり、苦しみに呻いた。
ぶる、と内股が震える。*]
[彼女にとって魔族と風呂に入るというのはそんなに嫌な事だったのだろうか。親切心にやっただけに、嫌と叫ばれれば流石に。傷付かない!
むしろ、あれだけ嫌がっていた彼女が恐慌状態へと陥るくらいだ。興奮するに決まっていた。]
そうかぁ?寝てる間だけは幸せそうな夢見るやないか
やさぁしく羽根洗うん大変やったんよ?
[そのうち自分の言葉には耳も貸さず会話にもならなくなれば、少しだけ羽根を持つ手に力が入る。命乞いをする言葉も、救済を求める声も無い。そんな彼女の言う事を素直に受け入れても面白いわけがない。
片方だけ、少しだけ。とも思っていたけれども、やっぱり傷付けるのは良くない、と自己完結しておいた。
尤も、彼女の精神は傷だらけになっているだろうけれども。]
羽根、擦れて痛いやろ
本来仰向けで寝る事なんて無いもんなぁ
………って、何寝とるの
[水を無理矢理彼女の口内に入れれば唇は硬く閉ざされる。仕方無いから鼻から入れれば、流石に我慢出来ないのか噎せて、結局口内へと水は無慈悲に摂取されていく。]
あー、良い飲みっぷりやわ
そんな叫んで暴れて…良く逃げようとするなぁ
[体力もすぐ無くなるだろうに。関心しながらも、いそいそと準備は始めて行く。ちょっと強く引っ張りすぎただろうか、手首を痛めてしまったらすまない、なんて心の片隅程度には思いつつも。
彼女がこれから取る体勢に比べたら、まだマシな方だろうと開き直る事にした。]
ええ眺めやなぁ?
ここも、ここも…ん、ここなんて結構生えとるやないか
[人差し指をじっとり湿った腋から、ぷくりと膨らんだ乳房、そのまま滑らかな曲線をなぞっていって。最後には亜麻色の恥毛を4本の指でじょりじょりと弄んだ。
一本一本梳いて言っても元通りの癖が残るのを見れば、ニマニマと彼女の琥珀色を覗き込む。]
――ッ
火、火はええなぁ。下賤に火を使う言うんもオツじゃ
………好きな者のこれは、甘美よ?
[頬に唾を吐きかけられ、そこから口端に伝えばチロリと舌を出して舐め取る。残ったものも指で拭ってから、自分の口内に含んでくちゅくちゅと咀嚼してからコクリと音を立てて飲み込んだ。]
ほぅら、お返しや
[それから、自分の唾液がたっぷりと塗られた2本の指を彼女の口内に押し込もうか。**]
[そろそろ効果も出てくる頃だろうか。あまり長い時間は掛からないはずだと、彼女の方を舐め回すように眺めていた時だった。]
何って……
水やけど?何かあったん?
[視線だけで人が殺せるんじゃないか、というくらい鋭い視線を向けられても、尚ニマニマと口はニヤけてしまう。
ただの水で無い事は表情が物語っていたのだろう。それでも、そんな彼女は内腿を擦らせ何かに耐えるのに必死なようだった。
そんな彼女を素知らぬ振りして、先程と同様に身体を指でなぞる。首筋から胸部、ヘソの下を軽く指で押してみたり。]
どうかしたんか?
最初みたいに、ちゃぁんとお願い出来たら聞くで?
嫌なら…嫌でもええんやけど……
[ぷにぷに、と張って膨らんだヘソのしたをつんつんと突こうか。
尤も、彼女の願いなんて分かりきっていて、それを叶えるつもりなんて無いから。突く指の強さは徐々に徐々に強く。いつまで我慢出来るのかも見ものだった*]
さて、……触れれば受肉するのだったか?
[どれほど触れればそうなるのかは、わからないが。
まずは、己の所有物であることを示す印を付け無くてはならない。
衣服の下から現れたのは、なだらかで平坦な胸。
掌で沁み一つない肌を下腹部まで辿れば、股間が示すそこは
性の別などない。
意識のない技巧の天使の顎先を捕らえて、唇を重ね、
容赦なく舌を差し入れて口内を舐れば。
戯れに擦っていた無性の箇所が、受肉を示す熱を伝えて来るだろうか。**]
ですが光なくば草木は育ちません。
闇があるからこそ光も映えるのでしょう。
闇そのものを否定は致しません。
[ 闇の中に響いてきた声に>>310
静かに言葉を返してはチラと視線を向けた。
ゆるりとした仕草で相手を振り返れば、
光を返すのは胸元の金剛石。
そして先ほどの蛇ではない姿に、しかし
かけられる言葉に眉を微かに顰めた。 ]
私の全ては主のものです。
貴方のものになる事などありません。
それに私にはシュテラという名があります。
貴方のアンジェにはなり得ません。
[ 彼女が悪魔であろうことは、さすがに嫌でも
悟ることが出来ていた。
その彼女に狩られたのであろう事も。
その理由はイマイチ分からずとも。
今の彼女が己に害なす様に見えずとも。
彼女は、自分にとっての敵なのだ。 ]
[ 手元に灯していた仄かな灯をその身に散らす。
そうすればそれらの光は己の光輝となり
全身から仄かに光を放ち始めていた。
闇の中に白と緑が浮かび上がる。
そうして黒と紅を際立たせているのも構わずに。
相手に近づくことはしない。
それでも向けた顔を背ける事もしない。
警戒心を孕んだまま、
しかし背筋をしゃんと伸ばし
挑戦的とも言える笑みを浮かべるのだ。 ]
貴方、名も名乗らずに
失礼ではありませんか。
傷を癒してあげたというのに、
恩を仇で返すような真似をして
悪魔というものは本当に哀れなものですね。
[ 義に義を返す事も出来ないなんて、と。
愛らしく美しいと、それを受け入れると>>311
そんな事を甘く囁かれたとて
この天使の警戒は解けはしない。
むしろ、一層この悪魔が不可解に映り
しかし、受肉したと言うことは矢張り
悪魔に触れさせられた事で穢れたかと、
微かに痛む胸の内を悟らせまいと。
不敵な笑みを浮かべて、相対するのだ。 ]**
[困惑、混乱する。>>266
悪魔なのは、当たり前とべリアンは云うけど、メレディスの知っている悪魔とは全然違うのだ。自分は物のように扱われるのだと思っていた。けど、なんだかおかしい。むにむうむう。
ここが悪魔の館でなければ転がっていた。
羽根の中でのかくれんぼ。
これが計略なのか、策謀なのか、メレディスには何方かもわからず。何方でもない可能性もあって困惑と混乱が渦巻いた。]
………あくまのくせに、やさしい
[褥、の意味を知る必要などなかった。
無知であれ、高潔であれ。天使たる身は、純で出来ていたから。
それがこの身を穢すものだと気付けば、羽根を羽搏かせ、抵抗するだろうがその機会があるかは今後しだい。>>268
今のところ、べリアンはメレディスに危害を加える気はないようだと判断した。いや、メレディスを此処に連れてきたのは彼なのだが、
――他の魔物が侵入して。など言うのだから
とても、眉が下がった。へちゃった]
…死への意識など天使にはない
あるのは神さまよりあたえられたものだけだ
……はじめて。
[死を恐れて、戦う事が出来ようか>>269
恐れるのは高潔を穢されること。この身に侮辱を受けることだ。
普通に答えてくれるべリアンにとてもとても戸惑ったけど、とりあえずはそのまま天使らしく云い切った。嘘偽りはない、本心だ。ちょっとちゃらんぽらんかもしれないが、この身に宿るプライドは高い。高いが、はじめて、という言葉に、ぱちぱち。何だ、一緒だ。と小さく呟いた。
はじめて、初めてなら
よくわからなくて、何も出来ないかもとか]
……ふ?…??なぅ
[悪い事を考えていたら、
館の外に。彼の視力が奪われていたなど気づかないで、上着を被らされたと思ったら、抱きかかえられていた。なんだ、なぜだとぱちくり。はっとしたあっとした。あくまのくせに。
魔族のくせに、天使を抱きかかえるなど]
…ふ、けい?!
?…………、???私が、襲われたら困るのか?
[彼曰く、貧相なぼきゃぶらりーで
攻勢しようとしたが、うんうん。まってと更なる混乱を積み重ねるのは、先ほどからのべリアンの言動のせいだ。なんだか、メレディスを護っているようで訳が分からない。そう、守っている。
――ほかの奴らとは違う?
これがこのあくまの手なのだろうか]
ぅ、べつに酔わない
[ハリネズミのように針を逆立てなければ、
威嚇しなければ、と思う。だが、高く高く跳ねる中で、様子を伺うべリアンは此方を気遣うような言葉を吐くから。訳がわからなくなる。私は天使だぞ―――と小さく溢したプライド。
そう、天使なのだ。天使は天使らしく
悪魔に心を赦すことなどない存在。とても誇り高い存在]
―天獄の泉―
………………俗物的だ
[天獄の泉の門まで辿り着けば
ひょこりと彼の上着の合間から顔を出した。大きな翼は今、綺麗に折りたたまれていてさほど邪魔にはならないはずだ。困惑するべリアンの横顔を見上げ、こちらはぽつりとつぶやいた。
今の発言、とても天使らしくなかったか。
そんな風に思ってたら、使用人らしき連中があらわれあれよあれよ]
………なんだ、ここ
[天獄の中の天使たちの状況を見て
困惑から―――唇を噛む。なんと穢された存在だろうか。それ以上に、おぞましい。先輩たちの顔が過って曇る。冷ややかな目で天使たちを見つめるべリアンを見上げ。そっと上着を握れば]
私をああしたいのか?
[ああはならないぞ。と零すありったけの敵意。
照明となることを喜ぶ天使などにはなりはしない>>281……しんどくないのだろうか。此処に来るまで様子のおかしい天使たちを何人もみた。此処にきても見た。から、―――いやだと思う。
ばさばさと羽根を拡げたいが、相手の目がある]
……………。
[それに、いや。それにの先は飲み込んで。
部屋のベッドに降ろされたときはすでに疲れて、きょろきょろ辺りを見回してから、ふかふかのベッドの上。彼の上着を羽根がわりにかくれんぼのように頭からかぶって。また三角座り。
ちょこんと、じろり。私に何をさせる気だと、何をする気だと。睨む。困惑混乱、戸惑いをぜんぶぜんぶかくして、ふしゃぁする**]
[とはいえ、天使だろうが魔族だろうが、見られては面倒だ。
のんびりと楽しむなら、やはりあそこへ行かねばなるまい。
無理やり唾液を流し込み、愛撫の手を止め、意識のないオズワルドの体躯を抱き上げて。
誰に見とがめられることなく、撤退する。*]
[黒の檻が天使を呑み込み、捕える。
それは約束の完遂を象徴するかのよう。
いや。むしろ、あの日の続きを始める鐘の音か。
撤退していく天使の追撃を指示し、檻に近づいていく。
宙を踏む一足ごとに、胸から血が滴り、黒く変色し、燃え上がった。
痛手には違いない。
だが膝をつくほどでもない。]
おまえは、俺が見込んだとおりに成長したな。
[檻の傍らに寄って、声を掛ける。
内側から攻撃されようとも構いはしなかった。
檻は、元の持ち主の力をよく吸収する。
外に通ることはないだろう。]
待っていたよ、イリス。
[吐息のように言葉を紡いで、檻に身を預ける。
流れる血を手に掬い檻に塗り付ければ、檻が脈動した。
溶けだしたような黒が天使に絡みつき、締めあげ、息を塞ぎ、意識を奪う。
ここから先は"彼"が知らなくていい旅程。
目覚めたところから、新しい時間を始めよう。*]
―天獄の泉―
[ベッドに放り投げるように、オズワルドを寝かせ。
彼が大事な工具類の入った袋は、近くへ適当に置いて、
まずはベッドから繋がった枷で、これ見よがしに繋ぎ留める。]
くくくっ、第一声が楽しみだな
[裏切られた天使は、目覚め、受肉し、
”彼”と呼ぶにふさわしい性を得た自らの身体を見て、
見知らぬこの部屋で己を目にした時、何を思うだろう。**]
[檻が完成した瞬間、クレステッドの身体はその底部に吸い寄せられるように沈んだ。
倒れ込む前にかろうじて踏みとどまったが、事態を呑み込んで目を見開く。
翼の持つ常時浮遊の力が発揮できていない。
この檻は、天恵を奪うものだ。
檻自体が墜落しないのは、これを作った堕天使の魔力によるものだろう。
今、その相手は文字通り血煙を燻らせながら、近づいてくる。]
[鉄の匂いをさせた堕天使は、おそれげもなく檻に身をもたれかけさせた。
クレステッドは、反対側の柵に阻まれるまで身を引く。
ほんのわずかな距離。
けれど、そうしなければ焦点があわないとでもいうように見つめていた。]
── …、
[幼い頃の名で呼ばれる。
そんな呼び方をするのは、同時期に幼天使だったメレディスくらいなものだ。
── その幼なじみも、魔物との戦いで失われたことを思い出す。]
[この堕天使が、成人時に与えられたクレステッドの名を知らなくても無理はない。
クレステッドもまた、あの日、自分に触れた天使をずっと「ナサニエル」だと思っていたのだ。
本当の名はなんだったのだろう。
どの時点で堕天したのか。 その理由は。
教えてほしい、という気持ちと、堕天使のことなど知ってどうする、という反発が鬩ぎあう。
自分に導きを与えようと約束してくれた深紅の天使。
ずっとこの胸に住まわせてきたというのに ──
言えない。 言ってはいけない。
堕天使を喜ばせるようなことは。]
[唇を引き結ぶクレステッドの周囲で、堕天使の血を授受された檻が蠢き出す。]
── っ!
[鎧の守りも物ともせず絡み付いてくる粘質の闇は、重く昏い。
かろうじて怯懦の声は抑えたが、それも無駄な努力だった。
喉を塞がれ、視界を閉ざされ、抵抗虚しく意識をもってゆかれる。
死んで光に還るのだ、
後悔など すまい…
**]
― 天獄の泉 ―
良いのが入った。
[天獄の泉を訪れ、魔王の前に顔を出す。
簡潔に告げて、連れてきた檻を示した。
中には翼と腕にまとめて枷を嵌められた天使がいる。
赤い髪の色は堕天使とよく似ていたが、他はそうでもない。]
大天使格だ。
頭は良いが気性は荒い方だ。興奮すると周りを見なくなる。
まだ受肉前だから、お好みでどうぞ。
[商品説明に、檻の中から抗議の呻きが聞こえてくる。
怒声が飛んでこないのは、口も塞がれているからだった。]
利用料がわり兼、店じまいの記念品と思っておいてくれ。
これからはもう、新しいのは仕入れてこないからな。
[ブームも過熱中だというのに、廃業を宣言する。]
俺の欲しいものはもう手に入った。
あとは、どうでもいいんだ。
[告げた顔は、爽やかにいい笑顔だった。*]
/*
ペア相方以外も縁故があったら面白そうだなーと思ってみてるけど、箱入りなのでカレルはきっと彼らを知ろうと深く関わってこなかったろうなと。
勧めだ興が削げると言いながら
……何も変わらぬ癖に。
[ 翼をはためかす度に浮き上がる肩甲骨。
もがけばもがく程絡みつくような錯覚。
それでも尚、このまま触れ続けたくなどなく、
男の言葉に従うしかなかった。 ]
ちが、――そんな顔、してなど、
[ 通常鈍い筈である感覚が
研ぎ澄まされている理由を追いかける事を
拒む。
卑猥な顔と言われて羞恥が滲み
隠そうと空から顔を背け俯くのは
天に秘密を抱えたと告げているような
ものだというのに自覚などしない。
ただ、本能が、これ以上触れられてはならぬと。
器に触れる手の重みに花の香りが一層強くなった。 ]
いや、……だ、……そんなの、しない。
ぼくは、……ならない。
[ 「逆鱗に」たった一言で熱を帯びた頬も
青ざめてしまう。
唇を噛み締めれば人の子の流す血のような
においを感じて眉間に皺を寄せる。
絆されかけた純情がきつく紐を結び直し
尾骶骨から臀部に触れた男の手を払う。
天使の手で傷付け下ろすことが出来ずとも
ほんの少しでも触れられたくなかった。 ]
[ 拡がる翼は穢されようと白のまま。
舞い散る羽根が男の頬にも降りかかる。
天使に迷いなどない。
罠であろうとも好機であれば逃す理由など
なかった。
その行為が結果的にこの怪物の愉悦を
満たす行為であれど、
これ以上彼の手に触れられたくなどなく
彼の体温を教えられたくなかった。 ]
早く、…………帰らないと、
[ 譫言のように吐き出された声は切ない。
引き上げられるまま蒼眼は只々空を仰ぎ見た。
手を飛ばして涙も悲しみも苦しみも
叫びもない蒼穹を焦がれるようにして
腕を伸ばし、還ろうとした。
汚泥が翼の付け根で泡立つ。
その音は鼓膜を鳴らした口淫の音に似て
天使の不快感を煽る。
いや、それだけではなかった。
知らぬ感覚に戸惑いが生じる。
振り切りたいのにこびり付く感覚に
肩を上下させた。 ]
いや、だ……行きたくな、い。
[ 無理に動かす度、落ちる白。
頭に過ぎるのは天使の飼い殺しの噂。
走る緊張と不快感の中に隠れた悪寒に似た
感覚。
頭を振って天を、天を、と望んだ。
この天使も一応は愛されていたのだ。
落とさんとばかりに力を加えられても
ほんのちょっとばかしは耐えていたのだから。 ]
クレメンス…………!
[ 恥辱に震える天使が剥き出しにしたのは
恐れよりも怒りだ。
触れられる不快感に彼の長駆のせいで
翳る空に眉間に皺を寄せて睨み付けた。
それが意味のないことであったとしても
真っ向から邪眼を縁取る赫を
貫かんばかりの苛烈さで見た。 ]
[ 救いようのない展開ではあった。
この天使はそれでも尚信心深く、
悪魔から逃れる為なら人に落ちぶれても、
と腕の中を抜け出そうとしたのだ。
それすら大きな一大決心だった。
翼を捨てたとしても人の子らになり
罪を背負うことになろうとも、
悪に身を委ねるよりかは良かった。
男に横抱きにされながらも
踠いて抜け出そうとした。
無防備に晒す後ろ首は乱さずかっちりと
着込んだ衣類から逃れて覗く肌。
薄れたとしてもまた香る花を纏いながら
諦め悪く抵抗をしてみせた。 ]
[ それが天獄の泉に着くまでの
ほんの余興であったとしても
この天使からしては譲りようのない
残された時間だったのだ。
それがとうに奪われているとは、及ばず。 ]**
― スライムプール ―
[魔王の元を辞した後は、割り当てられた部屋ではなく遊興施設に向かった。
いくつか種類のあるスライムプールの中から、広さはそこそこだが底に立てば頭が出ない程度の深い竪穴に、薄緑の粘体が満たされたものを選ぶ。
連れてきた天使を、そこに放り込んでおいたのだ。
息はできるように吊っておいたから、溺れていることはないだろう。]
目は覚めたか?
目覚めのキスが欲しいか?
[計算通りなら衣服も程よく溶けて、いい具合になっている頃だ。
翼枷を鎖で吊られた天使に声を掛けてみる。
まだ未覚醒なら、軽く鎖でも揺すってやろう。*]
[ 力なくおろした腕が振り子のようにゆらり、揺れる。
先に吐かれた言葉>>283への反論を模索したけれど
混濁した意識では実を結ぶことも叶わずに
ただ、幾度か唇を動かすだけ]
[ ―――…神に救いを求める等
そんなこと、はなから考えてはいない。
神へと忠誠を誓っているからこそ
己だけが助かる事など
あってはいけないのだと思っている。
神に救いを求めるのは、自分ばかりではない
自身は戦いに赴くことこそなかったけれど
戦闘を得意とする同胞の中には
戦いに敗れ、散っていったものもいる
魔族に捕らえられ、姿を消したものも
屠られる寸前の獣や、刈り取られる間際の稲
それに、飢えや病に苦しむ人間も―――]
[ 砂の数ほどある救いを求める声。
屠られる直前の獣を救ったならば
その裏側では、飢えに苦しむものが現れる
片方だけを救ったならば
天秤は傾き、終いには倒れてしまう。
それでも、救いを求めて良いと
そう思えるだけの何かを、自分は持ち合わせてはいない]
[ ―――だから。
せめて、ここで終わりを。と
朦朧とした中、訴えようとすれば
頬に湿度と暖かさのある何かが触れる>>286
魔酒を呑まされた時とは違う感触
その正体を確かめることもできずに
ゆっくりと意識を手放していき]
―――約束、なんて
[ 繰り返された言葉は甘く苦い。
存在ごと搦めとるようなその言葉に
あやふやとなった心は縋りそうになるけれど]
……だって 貴方、は
私をうらむはず でしょう……?
[ 確かめた記憶はない。
けれど少なくとも
個として想われることはないだろう
そう思っていた。と]
[ とろりと細くなった瞳の端に捉えた花の色>>286
祭壇にもあったその花の行き先も追えないまま
ゆっくりと、瞼を閉じた*]
―― 記憶の断片 ――
[ ゆらり、夢うつつに見るのは過去の記憶
あれはそう、まだ天の光から出たばかりの頃
初めて視察を命じられたときのこと。
一人で訪れたのか、それとも仲間がいたものか
今ではもう、思い出せはしないけれど。
一面に広がる草原に、草を食む獣達
農耕には向かないその土地は、
牧畜を主として成り立っていた。
今日訪れた村とは違うけれど
この村もまた、貧しい村だったように思う]
[ 初めて降り立つ地上。
地面と土の感触を足の裏で確かめていたならば
衣服の裾を食むものがいた。
驚いて半歩後ずさった後
服の裾を取り返そうと引っ張ってみれば
『メェ』と、批判じみた声が上がる。
引っ張り合いののちに衣服の自由を取り戻せば
その裾はだいぶ破けてしまったけれど
ふわふわの白い毛を持つその獣のこと
気にかけるようにすら、なっていた]
[ ひときわ良い毛並みを持つ獣。
――――それが子羊であり
神への供物として使われる存在だということ
それすら忘れていたのだと気がついたのは
白い毛並みが、蘇芳に染まっているのを見た時。
村人は、ただ己の信心を捧げただけ
だから彼らを恨むなど筋違いなこと
間違っていたのは、自分自身。
神の手足であるならば
手足として、そこに意思などは必要ない
なにかを特別に気にかけるなど
そもそも、あってはいけなかったのだと
神だけを見つめていればよかったのだと
強く思ったのを覚えている*]
―― 天獄の泉:どこか ――
[ 幸せな眠りなどとは程遠いはずの眠り
けれど、繰り返される呼吸は穏やかなもの]
―――……
[ 呼吸をするたび、髪を飾る三色菫が微かに揺れる
やがて、随分と時間のだった頃
ゆったりと眠りの淵から意識が浮かび上がり]
……ここ、は?
[ 見慣れない天井に目を見開く。
何があったのか、ここがどこなのか
思い出そうとして、じくりと鈍く頭が痛んだ*]
…………
[その声は弱く、その身は脆く
その光は容易く絶えてしまうというのに
天使の笑みは谷の百合のごとく凛と匂い立つ>>319]
……、
[闇の底にあって淡く発光する天使を、魔物は人面に微笑を咲かせたまま眺めていた。
首を飾る石は光輝を受けて表情を変えながら煌き。
時間の流れに意味があるのなら、沈黙は長かっただろう。
寄せては返す闇との境界で、天使の光は影と躍る。
──魔物の考えていたことといえば]
[ホールで見かけた飼い天使達の鳴き声にはどうとも心動かなかったが、この声は心地よい。
和音がよいのか、私の闇にいるからか。
それともこれが例に読んだ「うちの子が一番可愛い現象」?などなどと思考を弛緩させていた、のだが]
……!
[はっとしたように瞬いた。
「話を聞いていなかった素振りを繰り返して見せると、自然と天使は貴方に話しかけることをしなくなります。喉を潰したり轡を使用せずに、緘黙する天使へと躾けたい場合は、会話を無視することが効率の良い方法です」]
…(それはいかん)
[微かに身じろぐと、魔物の周りの闇が揺らいだ。
額の角に瑠璃がひかり、魔力の行使がもたらした短い波動。
今しがたの天使の言葉を再生して意識内に反芻するというだけの魔法であるが、まあ相手には悟られまい。さっき全然聞いてなかったことは秘密にする]
私の真の名は禁忌だよ。アンジェ
その耳に聞けば、名を刻まれた魂は穢され
呼べば、お前の清い唇も冒涜される
それでも良いのなら
名乗ろうか
[闇の圧を強める。
天使の光を押し縮めた距離と同じだけ、体を寄せて近づける。
囁きは、水の滴るような香りを立ち昇らせた]
ああ、名は鎖、名は楔だというのに──
お前はその名を捧げ、私に覚えさせてしまったね
かつてお前の全ては神のものだったが、いまやお前の名は私のものとなった
[かわいそうに、と紡ぐ声は甘くやわらかい**]
[「神ですか?」と問う無垢に笑って、傍らへ舞い降りた。]
君の、運命だよ。
[唇に人差し指を当て、秘密めかして答える。
からかうつもりはなかった。
退屈で単調な天界で、唯一見つけた好ましい光。
これを運命と呼ばずして、何と呼ぼうか。]
いずれ、君を私のもとに。
君を導こう。豊かな世界へ。
[約束の形で呪を結ぶ。
奉仕者たる天使を独占したいと望むのは、天界の禁忌。
それを巧みに隠して、声音ばかりは清廉に。]
これは、約束の印だ。
[小さな左手を取って、小指に口付ける。
薔薇色の痕が淡く咲いた。]
大きくなったら、もうひとつの手にもあげよう。
そのとき君は、私の隣に立つようになる。
[この時既に、己が立つべき場所は見定めていたのだ。]
[遠くから誰かを呼ぶ声が近づいて来る。
おそらく、幼子を探す養育天使の声だ。]
イリス、というのか。
良い名だ。
[羽ばたき一つで梢の上に飛びあがる。
不良天使が側にいたと知られるのは、あまりよろしくない。]
また会う時を待っている。
[未来に向けて言葉を残し、梢に紛れて飛び去った。
天界そのものをも離れたのは、それから少し後のこと。**]
[今度こそ抵抗できずに、意識がある状態で触られるという事態に直面してしまい、取り乱しはしないものの心内は恐怖の色で染まる。
指が触れた瞬間、身を捩り少しでも離れようと試みるも、両手両足ともに拘束された状態では難しく、この体をつりさげる鎖をしゃら、しゃらとわずかに鳴らすだけに留まった。
せめて、と顔ごと視線を逸らし、目も口も閉じて男が喜ぶ反応だけはすまい、と心に決めていても、耳は塞げず戯言がそこから脳内を、精神を揺さぶってくる。]
…っ
[異様に下の毛に執着しているが、拘りがあるのだろうか。わかりたくもないが、執拗に撫でられるとぞわぞわとした悪寒が這いあがり、つい唾を吐いて反抗の意思を示してしまったのだ。]
…っっがはっ、げほっ、
[血の毛が引き、青紫色となった半開きの唇を押し開くものがある。
それが男の唾液を纏った指であると認識した途端、胃があるだろう辺りから酸っぱいなにかがこみあげた。
しかし吐くものなど存在していなかったので、激しくえづくしかない。
反射的に噛みつくことも考えたが、そこから血の一滴でも流れ摂取してしまう恐れがあった。]
ふ、ぅぐ、ぅ、うううう………!!
[くやしさを、にくしみを、いかりをぶつける先も見つけられず。
ただ嬲られるだけの自分。
…これ以上なく無力さを自覚させられながらも、必死に舌で指を追いだそうと試みるが、…結局、ただ男を喜ばすだけとなっただろう**]
[預言の蛇が闇の巣を張ったかと思えば、深淵の魔眼が混沌の底から浮かんできたとも聞く。
連中まで動かすとは、さすが天使。
懐かしい顔を見るのもまた良いものだ。
同好の士である貴族からは、配下が初めて天使を飼うからよろしくと連絡が来た。
龍人族といえば当初から天使飼いには興味もない風だったが、中の異端児が天使を連れ込んでいる。これを契機に龍人族にも天使ブームが広がるだろうか。無理か。
混沌の寵児のような系譜を持つ魔もお気に入りを拾ってきたというし、堕天使が天使を抱えて来ていると報告もあった。
堕天使といえば、もうひとりいたな。]
[赤黒の堕天使が携えてきた手土産は、なかなかに上等だった。>>336]
これはまた、良き天使だ。
躾けるのも楽しかろう。
[手を差し出せば噛みつきそうな勢いだが、手が掛かるのもまた良い。
周囲の天使たちも慈愛に満ちた眼差しで新入りを見ている。
中の一匹が嬉しそうに笑ったのは、そして新入りが驚愕に目を見開いたのは、あれは知り合いだろうか。>>34 番わせてみたらさらに愛らしいだろうか。]
なに。店じまいだと?
惜しいな。ぬしの連れて来る天使は良いものばかりであった。
だが、愛好者が増えるのは喜ばしい。
良い飼い主ライフを。
[突然の廃業宣言には驚いたが、それもまた時代だろう。>>337
爽やかな笑顔に、天使飼い挨拶を送っておいた。]
[こうして言葉を交わしている間も焦燥感に急かされ、時折襲いくる強い波に合わせて足がピン、と張る。
天使は人の子や魔族のように食事を必要とせず、つまり排泄とも無縁であるが、そういうものなのだ、という知識は持ち合わせている。
…厠に、特に慌てて走って行く者たちは皆、こらえるように前屈体制を取っていなかっただろうか。]
っ、ま、さか…ひぃぃ…っうああ、ぁぁ…
[違う、絶対に違う。
嫌な予感を振り払うように頭を横に振っても【出したい】という体のサインは止むことなくアイリを蝕んだ。
もはや全身は脂汗に塗れ、それでいながら男の指の軌跡を如実に伝えてくるものだから。
堪らず全身を弓なりに反らし、衝動から逃れようと必死になるしかなかった。]
うる、さい!
どんな苦痛も、死すらもわたしは…おそれ、な、あ゛…
ぐ、ぎぃ……!!
[枷があることも忘れて足を振り上げて蹴ろうとした、が案の定失敗し、いたずらに股間を刺激するだけだった。
決して強く突いているわけではないだろうに、男の指が肌に沈みこむ度に解放を望む大きな波がやってきて、耐えきれず鳴いてしまう。]
(いやだ、ちがう、あんな、きたないもの、)
(わたしが、だす、なんて、そんな)
[絶望の足音が忍び寄ってくる。
歯の根が合わなくなり、がちがちと震え鳴る。
頭の中が、「出したい」「いやだ」の二言で占められ、いよいよ天を…無機質な天井を仰ぎ見た刹那――]
っあ、あ゛、ア、
[ちょろ、と雫一滴程の黄色い水……生温かい小水が漏れ出し、太ももを伝った。]
いやだ、いやだ、ちがう、いやだ、いやだ…
[全身をがたがたと震わせ奥歯をギリ、と噛みしめ、それ以上の漏水を防ごうと下半身に力を込め、実際耐えてみせたが、最初の一滴を零す前よりも下半身への負担は大きく、顔が青ざめて行く。*]
[唾液を絡めた指を彼女の口内に押し込んだ時、噛みちぎられはしないものの噛まれる事を予想していたが、自分の予想とは大きく外れて、まるで舐めるように指を追い出そうと舌を押し付ける彼女に驚いてしまう。]
気持ち悪いなんて酷いわ
嫌ならオマエが吐きかけなきゃ良かっただけやろ?
[まだ頬には彼女が吐いた唾の不快感が残っている。徐々に乾き、カピカピになって肌までも固まりそうな。他の者であれば激怒しただろうけれど、彼女の物と思えばそれすらも愉悦となる。
悲鳴を上げられても痛む心は無く、むしろもっと聞かせてほしいとばかりに彼女の口内を弄んだ。]
嫌々言うても舐めてくれるんじゃな
ちゃあんと味わってや?
それとも、あとで直接注いでやろうか
[もし口付けなんてすれば舌を噛み切られると思っていたのだが、この様子ならば心配無さそうだ。とは言え、まだその時ではないのだが。
ある程度彼女の口内にある、通常ならば性感帯。歯茎や上顎、舌の裏なんかを指でくすぐって弄んでから指を取り出せば、勿体無いとばかりに指に付いた新しい彼女の唾液を舐め取った。]
火攻め…火攻めなぁ……
オレ、口から火を吐くだけだと思われとる?
繊細な炎も扱えるんよ?ほれ、こんな感じ
[指の先から小さな火を出せばゆらゆらと彼女の前に見せ付ける。琥珀の瞳に移る赤はなんとも綺麗なもので、彼女にも与えてやりたいくらいだった。
それから、ふむ…と視線を下の方に向ければ髪と同じ亜麻色の恥毛が目に入った。別段拘りがあると言うわけではないが、潔癖症らしい彼女にも、そんなものが生えているのだなと興味を持ってしまう。]
……あぁ、そうそう。ここ洗うの大変やったんよ
なんならいっそ、無くしとこうか
[立ったままの彼女の前にしゃがみ、まじまじと秘部を眺める。あの時はあまり見るものではないと思っていたが、こう至近距離で眺めてみると結構毛深いものだと改めて実感する。
指先の炎を軽く揺らしてから、その恥毛へと近付けて]
あんま動かんでな。火傷するで
下賤な火ぃ使うもんやから、火加減が難しくてなぁ
[ほんの少し火を近付ければチリッと音を立てて毛が縮れていく。人が焼けるのとはまた違う、淫靡な匂いが漂った。彼女から何か言われようとも、チリチリと恥毛を焼き、綺麗につるつるまで仕立て上げようか。
多少熱くはあるものの、肉までは焼かないくらいの火の心得はあるつもりだったから、上手く行く事だろう**]
まさかも何も、オレには何もわからんよ?
それとも、何かわかった事でもあったんか?
オレに教えてほしいわ
[なぁ?と意地悪をして、もう少し強く押し込もうか。時折ピン、と足を張るのを見て、ようやく効いてきたかと安心する。
なるほど、適当に買ってみたは良いけれど本当に効果があるとは思っていなかった。
身体を弓なりに逸らして逃げようとした所で、拘束されている彼女が動ける範囲なんてたかが知れている。むしろ、それは尿意を逸らせるだけになるだろう。]
そうやな、そういう所に惚れたんよ
苦痛も死も無い。そんなのオレが嫌やし
けど、苦痛でも死でもないのなら、耐えられないんか?
[蹴りでも出そうとした足なのだろうか。面白いくらいに自分には当たらず、嘲笑してしまう。
押し込むだけではなくて、一度引いてから、もう一回突いたりとリズム良く彼女に刺激を与え続けた。我慢しなくて良いのに、と何度でも。]
まさか、小便漏らすくらい平気よなぁ?
苦痛も死も恐れないんやからな?
痛くも無いし、死にもしない
あぁ、でも……お強請りできずに漏らしたらお仕置きな?
[ここで言うのは卑怯だっただろうか。最初から言わず、そろそろ臨界点に達する時に囁いた。
天を仰ぎ、あの崇高な天使が出すとは思えないような。失礼にも下品な声を聞けばゾクゾクと背を震わせた。
全身をガタガタと震わせ、絶望する彼女からは良いとは言えない臭いが漂ってくる。]
ほら、言ったやろ。あーぁ、ここは借りてる所じゃ
汚しちゃ駄目やろ。そんな事もわからんのか?
これは、お仕置きが必要やな…
[顔は青ざめ、思ったよりも出なかった辺りからまだ我慢しているのだろう。
彼女の左側に立てば、平手を振り上げて。そのまま柔らかく、まだ穢れを知らない尻へと振り下ろした。
パシン、と軽快な音を立てて、彼女に紅葉を作るように。数度引っ叩いた事だろう。]
恥ずかしくないんか?
なぁ!綺麗が好きな天使様が呆れるなぁ!
こんな所で漏らして、汚い声出して!
ごめんなさいも…言えんの、かい!
[何度叩く音が響き渡っただろうか。彼女から謝罪の声が聞こえるまで叩けば、透き通るような白は赤く紅葉をいくつも作っていた事だろう。
満足する答えが聞ければ、そのまま溜息を吐いて、奥から大きめのタオルを持ってくれば秘部から太腿、足元へと甲斐甲斐しく拭いて笑顔を見せた。*]
― ラウンジ ―
[ふと顔を上げれば、天使を連れたダンディーな髭の魔族がそこに居た>>337。連れている天使は最初から耳や尻尾があったわけではないのだろう。
と、なると彼が後から付けた事になるが。耳は兎も角、尻尾は後ろの穴にでも入れて付けているのだろうか。そういうのもあるのか…と、素直に関心してしまう。
もし、自分が連れてきている天使に付けたらさぞ可愛い事だろう。露出多めの獣風の服なんてあればもっと良いのだが。と、まじまじ見てから挨拶が遅れてしまう。]
あぁ、やっぱり?でもお宅よく調教されとるなぁ
オレが連れてきたのなんか、未だに反抗されっぱなしじゃ
……探しとんのは、好きな天使へのアタック方法かな
[「まあ…」なんて頷くものだから、本当に初めてなんだと信じてしまう。そりゃ、ここで魔族同士牽制し合う必要なんて無いのだから当たり前だろう。
しかし、初めてにしても天使はよく主人に懐いているものだ。こういう関係も嫌いではないが、自分が求めているものはもっと。そう、例えるならば嫌いな人間達が結婚した時のように腕を組む関係が良いな、と妄想は捗る。]
これ知っとる?『天使飼養の心得書』
今パラパラーっと初めて読んだんやけど、ええな
オレの考えてた事なんてちっぽけやなぁって思い知らされるわ
[痛めつける方法、なんてのはあんまり興味は無いけれど。精神的に甚振る方法なんてものは悪くない。特に潔癖症でありプライドが高く魔族を毛嫌いする天使に対しては最高だろう。
尤も、先程薬局で利尿作用のある水を買ったのだから、後から飲ませて汚れさせるのまでは考えていたのだが。]
しかし、まぁ…。初めてにしては本当凄いなぁ
なんや良ぉ懐いとるし、好かれとる
……俺も天使に好かれたいもんやな
[少し愚痴っぽくもなったけれども。彼女にどれだけ嫌われようと今更痛む心なんて無いものだから、酷い事はどんどんしているつもりなのだが。
湿ったい話をいつまでもしているつもりは無く、ニコニコと笑顔を浮かべれば『天使飼養の心得書』を持って彼に見せ付けようか。]
俺、龍人族のソマリ言うんよ
お宅は?これ読んだ?
大ファンになっちまってなぁ
後でここ作った魔王様にも挨拶しに行かんと
[突然の訪問だったためか、まともに挨拶も手土産も無かったのは事実。そのまま案内されるがままに部屋を借りて彼女を寝かしつかせ、起きるまでの暇潰しで今なわけだから。
尤も、魔王の顔も名前も知らないのは魔族として。ましてや誇り高き龍人族としては駄目なんだろうけど。自分自身そんなのはクソ喰らえと言ってしまうのだから、仕方無い。*]
/*
しかし、こいつ
能(天気)天使じゃなくて、ポンコツなのでは??
ベリアンがずるい。滲み出るやさしさやばいです。
こう、うまいんだよなぁ。相手を惚れさせるの、絶対的じゃないというのも、やさしさがにじにじなの
人柄だよなぁ、めっちゃすき
ひどいことされてないし、ってメレディスいっている。いやここから、ここからけがされるとわかったら反抗的になるよー
/*
うわああああああああああああああああい!!!!!
飴ありがとうございます!!!!!!でも即溶けしていく!!!
なんだこれ、なんだこれ。なんだこれ!!!!!
一体何個飴食ってpt溶かしていけば気が済むんですかねぇ………
/*
促し無かったら1喉200ptで600pt差し引いて残り107ptしか無かったっていう………
50発言かぁ…。結構書いてるんだな。最近ランダ村とかばかりやってたし、ペア村だと絡む相手がはっきりしてるから書きやすい。
基本バトルガイジの戦闘狂なんだけど、バトル村やってると人がなぁ。誰と絡もうってやってたり拘束しすぎとかだったり、そもそもコア合わなかったりするからこういうのは捗って良いね。
あと凄いアレな話なんだけど、魔王様が凄い好き過ぎてヤバい。
ダンディー過ぎて良いし、天使沢山従えてお散歩セットとか最高かよ。俺もアイリの尻に尻尾のアナルビーズぶち込んでバックで挿入しながら尻尾引き抜きたい。
ほら、わんわん鳴いてみろよ。わん!わん!わん!(迫真)
[もっとも魔族の愛情表現など普遍的であろうはずがなく、天使からは9割9分抗議が飛んでくるだろう。
思うままに注ぎ込み続けた結果がこれ(犬)やあれ(照明)である。]
初めてでもここで躾を続ければ、これくらいにはできる。
ぬしも上手くやれ。
[同好の士候補への激励は惜しまない。
『心得書』を読んだかと聞かれれば髭の口元を上げた。]
無論、全巻熟読しとるよ。
[不敵に笑って片手を挙げ、散歩の続きとばかり歩き出す。
名乗り返す、という礼儀も習慣も、持ち合わせはなかった。
ちなみに、魔王の本体はといえば人間型の顔が付いている方が珍しいので、知られていないのも不思議ではなかった。]*
[ 相手の心の裡の逡巡など、
この天使には想像もつかなかった。
ただ、穏やかな顔立ちに見えるこの女性が
先ほどの巨大な黒蛇であり悪魔なのだと
不思議とそれだけは悟っていた。
それは、相手との接触の中で
(その口内に収められて)
受肉してしまったからなのかもしれない。
何を考えているのかわからない。
しかし、瑠璃色の角が光る様に目を眇める。
何をするつもりだと、思わずの警戒を。
まさか先の会話を書き直す為とは思わず。
次いで紡がれた言葉には思わず
フ、と微かに息が零れた。 ]
見返りを求めてはおりません。
ただ、仇を返される謂れはありません。
[ 癒した時、その見返りなどは求めない。
しかし仇を返し自分を穢し受肉させ
あろうことか闇の中に閉じ込めるなど
許せるはずもない事だ。
それすら分からないから悪魔なのだろうと、
一笑に付そうとしていたが。
続けられた言葉に眉を顰めた。
眉間に深く皺が刻まれる。 ]
悪魔の貴方が愛を語るのですか。>>365
……わかりませんね。
貴方方は一番愛から遠い存在の筈。
……名は、もう良いですが。
[ 確かに迂闊に名を名乗ってしまった気がした。
そればかりは自分の迂闊さから目を背け、
名は知らずとも良いと視線を伏せる。
しかし、名が無いのは不便だとも思う。
相手ばかりが己の名を知っているのも。
しかし、禁忌でこれ以上自分を穢したく無いのも
この天使には事実であったから。 ]
私が、貴方を愛するはずもありませんが。
早くここから解放してください。
貴方の呼び名を考えずとも済むでしょう?
……それとも悪魔、と呼べば良いのかしら。
[ 相手も天使と呼んでいるようだし
そうすれば良かったと気付くも後の祭り。
名を知って穢れたくも無い
しかし悪魔では他の悪魔と区別もつかない
そも、ここに他にどれだけの悪魔がいるのか
気付けばここにいた自分には
推し量ることが出来ずに迷ってしまう。
近づかれた分、息を詰めた。
真正面から見据えながら強い視線を返す。 ]
フォンセ、と呼びましょうか。
フォンセ、私を解放しなさい。
今ならば、私は貴方を許しましょう。
[ 彼女を仮に闇色と呼べば、
口元には笑みを浮かべてみせよう。
じとりと背筋に嫌な汗が吹き出ていることなど
悟らせたくはない。
……汗で布が肌に纏わり付いて、
不愉快な事この上ない! ]*
[俺が、優しい?
その言葉に眉を顰める。
どこをどう見ればそう思えるのだろうか。
そして彼は誤解をしている。
優しい素振りに見えるのは、メレディスと自分の都合が合致した時にだけメレディスの意思を尊重しているだけに過ぎない。
そして、彼を守っているように見えるのも、彼は既に自分のモノだと思っているだけだ。
彼を食べるのは自分なのだから]
お前を?ああやって縛って吊るすのか?
したいなら付き合ってやるけどな。
[自分はどんな趣味を持っていると思われているのだろうか。>>327
ほう、意外だ、と感心した目でメレディスを見た。
天使にも様々な者がいるものだとは、ようやく身についてきた知識だが、この世界随一の好事家であるだろう魔王様の天使コレクションには恐れ入る。
他人に対して興味が薄かった悪魔の唯一と言っていいほどの慾は功名心の方だったろうか。
誰よりも知略に優れ、思考の裏をかいて騙し、陥れ、ある時は正面きって叩き伏せる快感より好きなものはなかった。
───自分がメレディスにしたいこと………。
とりあえず、天使を飼うにどうすればいいのかは知らない。
天使とできることなら知っているが。
彼はベッドの上に座り込んで警戒心を剥き出しにしたままこちらを睨んでいる]
天使は死への意識がないって言ってたな。
なら、恐いことは存在しないってことなんだな。
[神様から与えられたものがあるだけ、と思うのならそれなら恐怖が存在しないではないか、と悪魔の自分からしたら思ってしまう。
それは高潔を穢される恐怖を悪魔は知らないから。
何よりも守りたい誇りの存在自体を知らない悪魔は、天使のそんな事情を胡散臭く狂っている者だと思いつつも、便利で、思考停止しているようにも思えてしまう]
死のような快楽に対してはどうなんだろうな………。
[そう好奇心が沸くのは否めないのだけれど]
お前はどうせ男なんだろ? メレディス。
主は男とまぐあうのが好きだからな。
[ようやく二人きりになれたのだから、確かめるべきものは確かめようと……いうよりこれは前戯の段階。
ふしゃあ、と猫のように威嚇しているメレディスに手を伸ばす。
もうメレディスは、受肉していると思い込んでいたのだ。
一時期とはいえ、悪魔の館に住んでいたのだ。主はメレディスに無関心だったろうとはいえ、まさか手すら触れられていないと思っていたのだ。
天使は元々無性で悪魔によって穢れて受肉するというのはどこかで聞いたことがあった。
どうせなら自分がメレディスを変化させたかったな、と少し殊勝じみた思いを持ったまま、貸した上着を取り払い、メレディスの服に手をかける。
抵抗をモノともせず、その服を顔色一つ変えずに引き裂けば、現れた白い躰は………無垢そのものだった*]
さて。他の魔族のことなど私は語らないけれど
"私達"の愛ならば知っている
[愛から遠いなどと詰る表情の変化を眺める、
その笑う喉元で貴石の結晶がチリチリと煌めいた]
それで良い
天使は人間のようには懐かないのだろう
[たおやかに脆そうだとばかり思った眼差しが、険を宿せば存外に鋭くなるものらしい。
息を詰める天使の思考を待つかのようにゆるりと瞬き]
……私を呼ぶための名を、求めるとは
まるで人間のようだね
良い。お前が私のために考えた名は私を歓ばせる
[腰を屈めるようにして、天使の顔へ己の頭部を近づける。
サラと流れた赤毛が一房、前に垂れた
お前からは良い匂いがするね──と囁いた声はその耳朶をくすぐり耳小骨揺らす]
赦しなど求めはしないが
自らその名を捧げたことには、対価を与えても良いよ
……
解放を欲するのだね?
ならば来なさい
[睫毛の触れそうなほどに寄せていた顔をついと遠ざけ、踵を返した]
[真闇で満たされた固有結界の裡に、七つの扉が浮かび上がる。
それぞれに装飾や色の異なる扉のうち、一つだけは最初から開け放たれていた。開いてはいるけれど向こう側の見透かせない扉。
天使を振り返ることなく、その空間の境界へと歩いて姿を消した*]
[噛まないと知るや否や、>>378男の指は好き勝手にあちらこちらを擦り始めた。
執拗に一点を擦り上げるところを見るに、人というものはそこで快楽を得るのだろうと察しはできたが、親しくもない、大切なものと自分を踏みにじった男にされてもきもちわるいだけであり、例えるならば肌色のイモムシが粘液を纏ってずるりずるりと蠢いているようなものだ。]
うぐ、ぎ……っぅ…
[気色が悪い。吐きだしてしまいたい。でもできない。
フラストレーションだけが溜まっていく。
ひらきっぱなしの唇の端から唾液が珠を結んでしたたり落ちていく。
…目をぎゅっとつむる。
瞼の裏にある暗闇が、今の自分にとって唯一の逃げ場所となりつつあった。]
…っいやだ…
[少女の微笑みに顔を赤らめた少年の、性欲に支配された目。]
やめろ、やめろ、わたしをそんな目で見るな…
[神に操を立て清く正しい生活を送っていた神父の、荒い呼吸と慣れた手つきの自慰。]
やめろ……やめ……
[あの日、あの時、己を見る男たちの目が、顔が、退屈だけど平穏だった日々の記憶を塗り替えてしまった。
視ていない筈なのに、女たちが侮蔑の視線を投げる姿もそこにあって。]
[解っている。>>292
そう告げるかのように片手を挙げて応える。
急がなければならない、それは重々理解はしている。しかし]
これは、これだけは。
神へと捧げる装飾の―――……
[これまでに、数多くの装身具を創り出して来たが、
それらは全て神へと捧げる為の、言わば試作段階と言える。
神に飾りなど必要かと言えば否、それはこの上なく否であろうが、
天上に見なかった輝きを創り出す事が出来れば、捧げられる。
その為には、これらの装身具を放って行く訳には行かない。
偽りの天使の胸の内知らず、移動の準備を進めて行く。
代わりに、ゆったりと揺れる1対の羽が
淡い黄色に色付いた羽先を震わせて、警戒を示していた。]
[持ち出す武器……戦いにはほぼほぼ向いていないだろう
光の鎖を見た途端、ジェフロイの問いが飛んで来る。>>293
天使達の足を引く可能性は大きい。
その危険を付け加えられると、元々少ない言葉を
飲み込んでしまった。]
それでも―――……
[返そうとする言葉は、またも相手の想うまま。
共に行くと示すように、剣の鞘に手を掛けている様を見れば
緊張に強張っていた顔も、少しばかり柔らかさを見せた。]
すまない。
[だから礼より、恐らく迷惑を掛けるだろう事への謝罪を。]
[肩からは道具の詰まった袋を担ぎ、手には光の鎖。
一人でも多くの天使達を守りながら活路を切り開こう、
背は信頼する天使が居る、何の心配があろう。]
行くぞ。
[外に向けて歩みを進め、後ろを振り返らずに声を掛け……]
…………っが、ぁ!?
[“背後から”重く耐え難い衝撃を受け、>>306膝を付く。
奇襲を受けたのだと未だ気付かないオズワルドは、
姿無き魔族の存在を思って、背後の天使の無事を願った。
その身と同じく穢れを知らない思考は、本当に目出度い。
背後の天使自身が奇襲を行ったのだとは考えないようだ。]
[如何にか意識を保とうとしたものの、反対に身体は傾いで行き
暗く閉じて行く視界の中、それでも確りと道具袋を握ったのは
流石と言うべきか。
しかし現実は儚いもの、やがて全身の力は抜けて
床へと崩れて行った。
……後は、残された天使の思うがまま。>>316
何者にも触れさせた事の無い身体を蹂躙し行く掌にも、
口内を舐る生暖かい滑りにも、
やがて穢れを受けて変容し行く身にも気付けないで居た。]
―道具袋の中身のひとつ―
[大天使の遣いだとして工房を訪れたその天使は、自身の事を
ジェフロイと名乗った。
結局、用件自体は大した事では無く(嘘なのだから当然か)
一言二言言葉を交わすだけで終わった。
問題は此処からだ。
用事が終わればそれきりだろうと思っていたら、ジェフロイは
その後何度も工房を訪れた。
その時点で怪しんで居てもおかしくは無かっただろうに、
何かとオズワルドの創作物に向ける視線が気に掛かり、
咎められずに居た訳だ。]
――……お前は、天使を飾る事を如何考える。
[言葉を交わさない日は何度もあった。
その内、短い返事へ。短い会話同士の投げ合いへと繋がって行き、
想いの相談へと到達していた。]
[その時の返答は如何なものだったかは記憶の彼方。
どの様な答えであれ、神への捧げ物としての装身具に
興味を持ってもらえるのであれば、何でも良かった。]
良ければお前にも、一つ。
[興味があるのなら、身に付けるか如何かは別として
ジェフロイの為の装身具を創ろう、と告げたのが
少しばかり前の話。
創っていたものは、魔除けの文様を刻んだ耳飾り。
オズワルドのものと対の造りをした、蒼い宝玉の輝く飾りは、
今は乱雑に纏められた道具袋の中に。*]
[眉を顰める相手に少しばかり困った顔をした。
誤解、しているのだろうか。互いの都合が一致したときに、でも意思を尊重する悪魔など、他にいないだろうに。――ただ自分が被食者だという自覚はなく、>>391彼、べリアンは話が通じるのでは、と
淡い希望を抱いてしまう。迂闊なのは昔から。]
[ちみっこくころころぱたぱたしていた頃、>>333
幼き日々からどうにも甘ったれな処があった身は、共に過ごした天使にちょこまかとしていた。彼もまた囚われたと知らぬ身は、もう会えないのだろうかと思い出して、哀しくなった。
まだ会えない――と思えないのは穢れがないから]
……?なんでしたいとおもった??
やだ、……結構だ。
[意外もなにも、そんな趣味はない。
むにむぅぅぅ。あんな風にはなりたくない、が、このあくま、べりあんが自分をどうしたいのか分からない以上危ぶむのも当然だろう。感心した目をきっと睨む。上着の間から顔だけだす。
そもそもメレディスはぽかぽかごろごろが好きなのだ。
相手が好む知略とは無縁の存在。戦う事が本分なれど、騙し陥れ、叩き伏せることに快感を覚えないのは天使としての高潔か。
……飼われようとしているという自覚はない
ただ、何が何だか分からない、困惑ばかりが先走ってベッドの上で睨みつけているのだが。]
…………こわいものならある
[けど、それを言う気はない。
こわいのは自らの誇りを穢されること。この身を堕とされること。かみさまへの忠誠を踏みにじられること。たくさんある。けど、それをわざわざ相手に教えるわけがないのだ。この身は清らかでなければいけない。まだ――逃げられる、と思っていたのは
穢れないからこそ。]
かいらく?…かいらくは堕落だ
べりあんはかいらくが、すきなのか?
[忌むべきものだ。と呟いたのは、
知っているから。それが危険だと、それがいけないものだと。いくら無知であれと作られた身でも、忌みは知っている。それを知らなければ魔族たちを異端と戦わなかっただろう。けど
メレディスは浅はかだった]
……??
[え、何。男?、まぐあう?]
[何を急に言い出すんだ。とぱちくり。
ふしゃぁ、と威嚇を続ける身に伸びてきた手を避けようとして彼から発せられた言葉にぽかんとしてしまった。其れが隙になって、被っていた上着がとられる。慌てて返せと手を伸ばした分、彼に近づき
服に手をかけられた事に気付いた。
捩る、ベッドの上で足掻く
ばさばさと羽根が音をたてて、足先がシーツを引っ掻いた]
………っ、何をする!!!
[見るな、触るな。こっちにくるな。
顔色を変えぬ相手に両手を向ける、ひっかくように爪立てるように。躰を隠そうとする白い羽根の間から――無垢のままの身体が顕わになった。メレディスを籠の中にいれた悪魔はメレディスに興味ひとつ持たなかった。それよりも長い髪の天使に執着で。
可愛くない、懐かない。つまらないといくつもの言葉を投げかけられたのを思い出す。――侮辱、侮蔑の言葉の数々。だが、それでも
この身が穢れていないことだけが、唯一の希望だった]
……くるな……
[こないで、あっちいけ。
躰を隠そうとする翼とともにベッドの奥に、破けた服と。べリアンから離れようとする。込み上げてくる涙の雫を落としたくないと。銀髪が白いシーツの上に。ずべしゃっとベッドに倒れてしまった
――爪たて、睨む目がべリアンを振り返る*]
[翼と破けた服の合間より見える肌は白。
誰かにけがされた痕もない、何もない。男性の象徴も、ましてや女性の象徴もない肌は、白から青白く。凹凸なき躰。
無知だけど、穢れることへの怯えはあった
こわい、以上にまだ睨みつける強さがあった*]
[お仕置きだなんだ、と一方的に語りかけてくる男の声も今は遠く聞こえる。
例えこれ以上の責め苦が待ち受けていようと、今、この身を蝕む苦痛と破滅へのカウントダウンへの対処が先決であり、…だが打開策が思いつく訳でもなく、意味を成さない濁った単音を唇の端から発し続ける他なかった。]
ひ、……ちがう、ちがう、これは、わたしじゃない、
わたしからでたものじゃない、
ちがう、ちが、―――うあああ!!!
[見咎められ、まるで悪戯が見つかってしまったこどものようにぶるぶると首を横に振り必死に言い募るも、最後まで言わせて貰えず。
容赦ない平手打ちが臀部へと襲いかかり、そして―]
〜〜…ッあ、イヤだ、いや、やめ
…う、あーーーーーーーーーーーーー!!!
[最初はちょろりと少量が。
そしてそれを呼び水に、小さな尿道口がかぱりと開き、堪えていた分勢いよく小水が噴きだした。]
やめろ、やめろみるな、やめっ――
ひぃ!!
[最初のようにせき止めようとするが小水の勢いが勝りうまくいかない。
どんどんと足元の黄色い水たまりが広がっていく。
そして彼の【お仕置き】も終わっていなかった。]
…っご、めんなさい、ごめんなさい!!
ごめんなさい、もうイヤあぁ!!!
やめて!もうやめてぇ!!ごめんなさいぃ!!!!
[立ち上る湯気と鼻をツく臭いを放つ液体が、自分から出たものだと認めたくなくて。でも認めるしかなくて。
外側だけでなく内側も―穢れてしまったショックは自身の予想を遙かに上回り、…悲鳴混じりの謝罪を繰り返す。]
ごめ、なさ…ごめん、なさい…ごめんなさい…
[放出が終わり、太ももはもちろん足元まで黄色い汚水に塗れ、呆然自失状態になっても謝罪を繰り返していた。
白い大地に季節外れの紅葉が散る度に涙の粒が散り、その度に膀胱や尿道に残っていた小水がぴゅ、ぴゅと噴きだし、欠片だけとなったプライドをずたずたに切り裂いていく。]
…う、…。ぅ、…。…うあああ、、
ぅあああアアアぁぁぁ……っっ
あ、ぅ、ああああ………っ
[ようやく【お仕置き】が終わる頃には、臀部は真っ赤に腫れあがり、ジンジンと継続する痛みを発していた。
今すぐに水を浴びたい、綺麗にしたいのにどうすることもできず、嫌悪する魔族の手で清められる自分が酷くみじめで、情けなくて。
大粒の涙と共に流すのは最低でも嗚咽だけにしたかったのに、気づけば顔を上向けて、慟哭していた。**]
/*
シュテラちゃんの癒してあげたのにって主張かわいい。
あとエレオノーレちゃんのところの関係性好きです。
天使と堕天使っておいしいなあって。
あ、そういう関係性もまた。って。
―天獄の泉―
[始めは、虚ろな視線を彷徨わせるに留まった。
手は、足は、身体は……大丈夫、動く。生きている。
何かが身を引く感触があるが、時間が過ぎれば戻るだろうと。
繋がれているのだと、今はまだ気付かない。
そうする内に意識が回復する。
ならばと身を起こそうとするが頭が酷く痛み、
再び柔らかな感触に沈み込んだ。
……柔らかい?
そう、柔らかい。少なくとも、工房の硬い床では無い。]
……???
[一体何が起きて、こうなったのか?
耳の飾りに手を遣り、加護の力が働いているかと確認する。
一応光の力は働いてはいる様だが、これによる護りでは無い。
何者かの襲撃を受け、不覚にも意識を失った。
それからどうなった……?]
……ジェフロイ!?
[そうだ、共に居た天使は。
自分が生きて居るのなら、彼もきっと無事だ。そう思えば
頭の痛みを堪えて身を起こし、今居る場所を見渡した。
其処に、彼は居ただろうか。>>331
オズワルドとは違い、負傷している様子も無く過ごす姿が。**]
―回想・天の光の中で―
[あれは、まだ自分がほんの幼い頃。
天の結界の中だけが、オレの知る世界の全てだった頃。
――あっちに、とても綺麗な天使がいたよ。
そう言って、此方の手を引いていくのは
まだ魔に堕ちる前のあのひと。
日に透ける金の髪、夜明けの空を思わせる色の瞳、
自分のそれとは正反対の純白の翼。
人が天使を思い浮かべるとき、真っ先に脳裏に浮かぶものを
そのまま具現化したような、そんな姿]
― ラウンジ ―
……そうよなぁ
無いから困っとるんよ
[自分と同様に本を一冊捲り、音を立てて閉じる彼>>384には少しばかり落胆した声を出した。
著者の前で落胆するなんていうのは失礼以外何物でも無いのだが、そんな事も知らないので多少の不敬くらいは目を瞑ってもらおう。]
愛、愛かぁ……
それが望まれるとも思わんけども
やっぱそういうモンしか無いよなぁ
[事実、彼が“愛して”いるだろう天使は従順にも耳と尻尾を付けて一緒に散歩しているわけだ。その前がどんな天使だったかはわからないが、躾けた張本人が目の前に居る以上、そこに間違いがあるわけもない。]
初めてだけど、オレは失敗したくないんじゃ
なんたって、アイツ以上に惚れる奴は居ないから…
[上手にやれ、と言われれば嬉しくもなる。勿論、上手にやるさ。上手にやって天使に愛を注ぎ込むとも。
尤も、その愛によって彼女がどれだけ苦しんで、どれだけプライドをズタズタにされていようともお構いなしなのだが。]
くぅ、流石やねぇ
オレも熟読せんと、それくらい躾け出来ん気がするわ
[口元を上げ、不敵に笑う彼には尊敬の意を込めてケタケタと笑った。
もしも、天使に罪があるとするならば。それは魔族の、しかも歪んだ愛を持つ自分に一目惚れされた事なのだろう。
それから散歩の続きとばかりに去る彼に手を振りながら、背中に声を掛けた。]
引き止めて悪かったなー!
オレも上手く躾けてみるさ
[それから、ウッキウキの気分で彼女が目覚めるまで見守る事になる。まさか、歪んだ愛が襲ってくるとも知らずすやすやと気絶する天使の元へと帰っていった**]
[あのひとに手を引かれながら、ちら、と後ろを振り返る。
自分の背にある翼は、あのひとや他の天使のように
光り輝くことはない。
結界の中に神の栄光とともに満ちる輝きを、
全て吸い込むかのような真黒の色をしている。
そ、と羽を一枚摘んでよくよく眺めてみれば、
羽先の部分がほんの少し、まるで硝子のように
あたりの景色を透かしてみえるのがわかるだろう。
まるで黒水晶のようだ、と
初めて出逢ったとき、あのひとはそう口にして微笑んだ。
それがどんなものなのか、幼かった自分にはわからなかったけど。
遠巻きに自分の翼を見てくるもの、
時折後ろから指差してまるで悪魔のようだと囁くもの、
光の中で生を受けてからずっと、
自分の周りにはそんな声や視線が絶えず纏わりついていて
そういったものを全部断ち切って、綺麗だよと
そう声をかけてくれたあのひとは、
幼かったオレにとって、かけがえのない存在だった]
[――ほら、あそこにいる。
そういってあのひとが指差したのは、
少し離れた位置にある祭壇に膝をついて祈りを捧げる
小さな、青い天使だった。
春の空のような色の翼、
星浮かぶ夜を思わせる深い青の髪。
そんな天使が祈りを捧げる姿はまるで一体の精巧な彫刻のよう]
[――セレスタイトだよ。
…?
言葉の意味がわからなくて首を傾げれば。
――天青石っていう、天使の石があるんだ。
あの子の翼に似た、すごく綺麗な石なんだよ。
そう、自分より少し年上のその天使は
はにかむような笑みとともにそう教えてくれた。
その青い天使が『エレオノーレ』という名前であること。
あのひとと共にエレオノーレと行動を共にすることになるのは
それから少し先の話]*
…どうして、だろうな。
[彼女の姿は、天使の在るべき姿として
正しく理想そのものであるように思う。
堕ちる前のオレたちにとっても、
それは同じであったはずなのに]
―――……。
[どうして、今、こんなにも胸が苦しいのか。
自分でも、よく、わからない。
わかるのはただ、この彼女を
他の誰にも渡したくないということだけ]
[堕ちる前の自分は、長じて尚
『人の子の少年のようだ』と揶揄されることが多かった。
あの頃の自分と比べれば伸びた背丈と
手足についたしなやかな筋肉は
自分とは反対にすっかり華奢になった彼女を抱えるのに
一役買っている。
少年から青年の姿へと変わった自分は、
だけど外見以上にその内面のほうがより深く
変質を遂げたのかもしれない。
自分でも、理解できない感情があまりにも多くて
時折、自分自身の気持ちに流されそうになる]
『私を恨むはずでしょう?』
[彼女が意識を手放す間際に発した言葉]
……。
[それに応えることはなかったけれど]
……それが、あのひとの望みでもあるんだ。
[彼女を守ってほしい。
たとえどれほど状況が変わったとしても、
その約束を守ることだけは、手放せない]
―― 天獄の泉 ――
[自分たちに割り当てられた部屋へ彼女を運び入れる。
あとで此処の主にきちんと挨拶に向かわなければいけない。
名義上の自分の『養父』は、金で爵位を買ったとはいえ
れっきとした魔界の『お貴族様』とやらなのだ。
面倒なことだと思いながら、天蓋に覆われたベッドで
寝息を立てる彼女の姿の傍らに寄り添うようにして
ベッドの端に腰を下ろす。
柔らかな膨らみをたたえた胸元が
緩やかに上下するのを見ればほっと小さく息を吐く。
その夢見が決して善いものでないことは想像に難くないが
今はただ、その呼吸が穏やかなものであることに安堵していた]
……気がついたか?
[やがて、彼女がその目を開けば
そう声をかけて彼女の顔を覗き込む。
ここがどこかと尋ねられたなら]
ここは『天獄の泉』。
オレも親父殿から聞いただけだから
詳しいことはわからんのだがな、
なんでも、捕らえた天使を飼い馴らすための
調教施設、なんだそうだ。
[そこまで口にしてふぅ、と小さくため息ひとつ。
既に堕ちたとはいえ、自分もかつては天使であった身の上だ。
これから先何をするか、それをかつての仲間に告げるのは
やめるつもりはないとはいえ、些か居心地の悪い想いがする]
どのみち、受肉したあんたに天界に帰る術はもうない。
……この世界で生きていくためにどうすればいいか、
これからじっくり、よく考えるといいさ。
[言いながら、ゆるりベッドの端から彼女の近くに身体を移動させる。
そっとその手を彼女のほうへと伸ばせば、その身体を抱き寄せて、
さながら魂を絡めとろうとするように唇を重ねようとするだろう。]*
− スライムプール −
[目を覚ましたとき、周囲に広がっていたのは光あふれる草原 ── ではなく、薄緑色の液体だった。
首から下は、とっぷりと生温かなものに浸されている。
己が天なる光に戻る寸前で魔界に掠め取られたと気づくのに、さして時間はかからなかった。]
っは …
[身じろぐ。
けれど、それ以上、身体が沈む感じはなかった。]
[いつもと変わらず、足裏は地についてはいない。
四肢も動かせる。
それでいて、拘束されていた。
顔を仰のかせ、天井から下がる鎖を認める。
翼を縛ってあるようだ。聖光の奇蹟も使えなかった。
この身を捕えたのは堕天使だったのだ。
天使の技は熟知していよう。それを封じる方法もまた。]
[仄かなむず痒さを覚えて腕をもたげてみれば、銀の鎧の表面は細かい泡で覆われていた。
袖などはもうボロボロと崩れ始めている。
溶かすのか。
漠然とした結論に辿り着き、悄然とした。]
[慣れ親しんだ光と風の世界から隔絶され、魔物の滋養となるのはむろん、好ましくない。
ましてや、生きながらじわじわと溶かされてゆくなど。
けれど、嘆願の声をあげるつもりはなかった。
せめて束縛から逃れることはできぬものかと、密かに試している最中、硬質の足音とともに深紅の影が竪穴の
縁に現れた。
意識を取り戻している頃合いだと知っていたのだろう。
揶揄うような声に、律儀に首を振った。肯定と否定と。*]
[男は彼の厭う邪で出来ていた。
泥が触れた場所から彼の身を夜の気配が侵食する。
前戯とも言えぬ児戯であるが、幼心を有する彼には丁度良い。
さて、天の調べを謳う彼の唇は、斯様に濡れていたか。
閃く舌は婀娜を持つ紅であったか。
彼の神聖が警鐘を鳴らせども、変化はネロリの香りを甘くする。
それが猛進であれば、彼が持つ光も本能のまま強く抗っただろう。
だが、男が教えた違和は、陽が落ちる速度よりも緩く。
洛陽に歯止めを掛けるなど、其れこそ神にすら難なること。>>339]
――――……、
[無垢に出来ているのに、彼は悪事以外に明晰だ。
楽し気に開いた腕が、小さく揺れ、五指を折る。
地の底へ供物を捧げる引力が微かに増して。>>340]
いいや、君は物覚えが良い。
“あちら”では、熱心に躾けてやらねばならぬかと考えていたが、私も存外楽しめそうだ。
[彼は変化を自覚するほどに、耐え難い怒りに打ち震えてくれる。
真っ新なカンバスは、どんな色をも拒めない。染まり、色を乗せ、己の五感に忘れていた筈の昂りを思い出させていく。>>341
侭ならぬほど従順な身体を持ちながら、水際で奮い立つ精神もうつくしい形。これで気が乗らぬなら、邪なる怪物であるまい。
彼を天へと釣り上げる神の加護。
彼を地へと引き摺り下ろす魔族の誘引。
高度が下がる最大の理由は、彼の自覚と天への隠蔽に因る。>>342]
はは。
恐れることは無い、勇敢なる御使いよ。
知ることは実に愉快だ、視ることは誠に痛快だ。
君に、甘い甘い、堕天の味を教えてあげよう。
[舞い散る羽毛が、花弁のようだった。
それに見惚れるだけの余裕が男にはあった。
拒む彼を腕中に侍らせるだけの、力と傲慢を備えていた。
彼を見やる赫き眸は、何時しか愛玩の色が混じる。>>344]
[どれだけ天に焦れても、最早彼に空は掴めない。
粘性の羽枷は、彼の些細な変化も逃さず、まるで背を抱くよう。
彼は反抗的だが、愚かではない。
自らに言い聞かせる言葉とて、自覚があるからだ。>>345
男の興味から外れぬ限り、天は遠ざかるばかりだと。
天へと彼を引いていた力を、己の執心が上回る。
ぽすん、と落ちていた彼は、想像よりもずっと軽かった。
抱きとめる腕が、彼を胸に引き寄せ、煌めく金糸の眸が細く。>>347]
おや、私の名を覚えていたとは光栄だ。
しかし、君の名を聞き忘れていたね。私もまだまだ気が若い。
[怒気を浴びながらも唇は三日月を模し、相反して喜色を上げる。
彼の唇は主神に助けを求むよりも、己を認識することを選んだのだ。強く、気高い、眼差しと共に。>>348
さすれば、彼の発露する抵抗も小動物の戯れと変わらない。
心音の響くことのない胸板に彼の耳を押し付け、抱き込む男が額に唇を寄せた。彼に与えるは、祝福ではない。>>349]
アガペーしか知らぬ君に、リピドーを与えよう。
なに。その内に、君の方から欲しがるようになるよ。
[聖歌を編んでいた彼には無かった色が、今は香り立つ。
白皙の肌に、瑞々しい眼。男を誘う術をもう身に着けている。
ちゅ、と小さなリップノイズを立てて額に接吻を。
途端、彼に流し込むは微かな酩酊。
放り出していたステッキが勝手に起き上がり、彼を取り返すようにざわめく原に円陣を描いた。
本来、自分以外を伴う転移は、膨大な魔力を使うが、行先は既に決めてる。我が屋敷に攫ってしまっても良かったが、何分魔界でも深層に位置する領域は瘴気が濃い。
中って気でも触れられたら興醒めだった。]
開け、開け、開け。
帰還を迎えよ、獄門よ。
我が名を徴とし、境界を歪曲させよ。
[彼を抱く男を中心に、巧緻な闇色の魔法陣が浮かび上がる。
享楽の髄を極めし、道楽者の庭園へ。>>7>>8
ぐにゃりと空間が断裂し、次元の界域を越える。
裂けた空間に足を踏み込む際、彼に与えるは強い倦怠感。
最後まで、彼を逃さず姦計を張り巡らせた男は狡知をひけらかす。
後に残るのは―――、
ただ、光を失い、枯れた草花が揺れる原。*]
[ 悪魔たちの愛がどんなものであるかなど
この天使は知る由もない。
何故自分に対してこんな風に振る舞うのか、
それすらもこの天使は理解してはいなかった。
しかしフォンセと仮の名で呼べば
それをよしとするらしい。
背をかがめて顔を近づけられれば
思わず身を引きかけて思いとどまった。
微かに上半身が揺れたものの、
完全に退くことはない。
相手が己と同じ、女性の形をしているために
心に余裕が出来ていた。
さらりと揺れた赤く長い髪。
長身とはいえ男の様には硬くは無さそうな体躯。
甘く耳元に囁かれても、それはまるで
戯れか何かのように思えていたから。 ]
………感謝いたします。
[ それでも、直ぐに解放に応じてくれたのには
些か拍子抜けでもあったが。
ただの戯だからこそ、直ぐに飽きたのだろうと
安堵した空気がその表情にも現れていた。
見通しの見えぬ闇の向こうは、
微かな恐怖を宿すけれど。
それでも文字通り解放されるならと、
他の扉にチラと視線を走らせながらも
彼女の背を追うのだ。
つばさの枷も外されると、信じて。 ]*
なんや、そんな指が好きか
ん、これ柔らかくて好きじゃな…
[舌をぷにぷにと突きながら、そんな事をぼやいたり。彼女の口の中はとても心地が良い。いつまでも触っていたくて頬の裏や喉の奥まで指を突っ込んでは唾液を掻き出した。]
勿体無いなぁ…
そんな目ぇ瞑らんでもええやろ
オレの事、そんな嫌い?
[そりゃまぁ、嫌われる要素は沢山あるし、むしろ何処が好かれると思っているのだろうか。珠となり床に落ちる唾液を見ながら勿体無いと呟いて、彼女の頬に触れる。
こちらを見よと言わんばかりに口端から頬を親指で撫で、まだある彼女の支えにすら逃しはしない。]
別に遊んでおらんって
それに、オマエ言うたやろ?
どうかお願いします、決してあなたの傍から離れませんって
嬉しかったわぁ、プロポーズされてるみたいで
[こればかりは本当の事である。あの状態でも、まるで愛の告白を受けたようで、嫌な事を言われた所でチクリとも痛む事のなかった心が跳ね、踊ってしまうくらいだった。
人は火を見ると落ち着く、とよく言われていたが。彼女に自分の火を見せた所でむしろ逆効果のようだ。]
/*
おじさまかっこいいなあってしてる。
しかし暴かれる側は五指で数える程度にしかしていないから正直、不安でごじゃる。
こらこら、逃げるな
火傷したらまた薬局まで走らないかん
したら、余計な物まで持ってきてしまいそうじゃろ
[実際、既に何個か持ってきているのだが。その他にも龍の秘薬と呼ばれる物もあるが。これを使うのはまた後にして。
浅い呼吸を繰り返し、これから起こる事に心の準備も出来ておらず、ただ焼印を押し付けられるのを待つような彼女にゾクゾクして手元が狂ってしまいそうだった。
このまま彼女の大事な所まで焼いてしまったら、どんな反応をするだろうか。それも楽しそうではあるが、何せ好きな相手なのだ。
“酷い事”なんて出来るはずが無いじゃないか。]
別に髪の毛を奪ってるわけじゃないやろ
似てるっちゃ似てるけどなぁ
ん、と…っと。おぉ、薄くなってきたぞ
[瞼を硬く閉じ、1人の世界に逃げ込む彼女。それは現実逃避をして布団の中に包まる引きこもりのようだ。
逃げる事など出来るわけがないのに。否、これからは此処が彼女の逃げる所になると言うのに。けれど、続く呟きはどうやら、あの村での事を思っているらしい。
そんな彼女に、魔族は問いかける。]
守るべき者はどうじゃった?
[初めて女体を目にしただろう少年は、彼女に恋をしただろう。]
人の上面だけで、本性を見た感想は?
[聖職者が天使を見て自慰をする程、滑稽な話はあるだろうか!]
帰る場所も無いのに、今更何処に逃げるつもりじゃ?
[守るべき存在が魔族に屈して、恐怖に怯える人々を。屈した天使自身を。
あの劣情が混じった視線を思い出してもらおう。少なくとも、今自分は目の前の彼女自身に。その裸体に興奮しているわけではない。
その視線は、守ってもらいながらも、たかが裸体を見せられ手のひらを返すような人間とは違う。]
……終わったで
綺麗やなぁ。とっても綺麗や
[全て焼かれ、更地となった所を指で撫でる。さらり、と産毛が残っている気がしたが。また生えてきたら同じ事をすれば良いだけだろう。
伝った涙が誰に当てたものかは、自分には一生理解が出来ない。だって、今更やめろと言われて辞めるような魔族は居やしないのだから。
そろそろ薬も効いてくる頃合いだ。放心状態となる彼女がまた反抗的な目つきになるのに、そんなに時間は掛からないはずだ。**]
[彼女の反応が薄い。その理由くらいは察していたけれど、それはそれでつまらないものがある。お仕置き、と言われて恐怖する事も求める事もなく尿意と戦う姿は美しいものすら感じる。
駄々っ子のように否定する彼女でなければ、もっと綺麗で美しくて、可愛らしいというのに。]
ほぉ?オマエから出たもんじゃない言うんか
こんなにはしたなく太腿も濡らして?
何、がっ!違う、ん…やっ!
[パシン、パシンと肉が叩かれる音が響く。きっと沢山堪えて、漏らして恥辱を晒さないようにと我慢してきたのだろう。
それも強い刺激の前では無意味だったようだ。ぷしゃあ、と音を立てて飛び出る聖水に、口元がニヤけてしまう。崇高で高貴な天使が汚物を吐き出した。こんな楽しい事が他にあるだろうか。]
おぉ、汚いなぁ!
綺麗好きな天使様が漏らしたぞ!?
自分のやない言うて、恥ずかしくないんか!
いくら魔族でも、オマエの小便は汚い思うぞ!
[やめろ、見るなと言われても無理だ。彼女から滴った聖水は自分の足元までも穢していく。あれだけ自分に触れられて汚い、離せと言っていた彼女自らが嫌悪する汚いものを吐き出したのだ。
床に広がる黄色の水たまりをちゃんと見せるように頭を抑えつけて、自覚させて。これはオマエから出たものだと教え込む。]
辞め言うんはどっちの事や
叩く方か?責められる方か?
あぁ!?はっきりせぇや!
[もうやめて、ごめんなさい。なんて言われて、熱り立ってしまう。あぁ、あんなに敵視していた彼女が今は自分に懇願する事になろうとは。
どうやら屈服させる事が好きなようで、裸に剥いて土下座させた時も、漏らさせ躾けをしている時も。興奮してしまうのは悪い癖だった。
少なくとも、今は。躾けをする手が少々強くなってしまっているのは否めない。]
あーぁ、びしょびしょやないか
……ちょいと待ちや。ちゃんと拭いてあげるから
[タオルを持ってきて、彼女の秘部を少し強めに擦り、太腿から足元、床までも湿り気がなくなるまで綺麗に拭いてあげよう。
思いの外飛び散っているのは叩いている時に聖水が吹き出したからだろうか。自失状態になった彼女を他所に、綺麗に拭き取ればタオルを適当な籠に投げ入れた。]
ちぃとやりすぎたかな?
ええよ、ごめんな。綺麗にしたから
今度は我慢せんで、ちゃんと言うんやで
[何も無い天井を見て大声で泣き喚く彼女を、ぎゅうと抱き締めた。その頭を優しく撫でて、怒りもせずに甘く甘く囁いていた。
ズタズタにしたプライドの隙間に入り込むように。ゆっくりと、自分の服が汚れる事も厭わず顔を肩口に埋めさせて。]
あーぁ、びしょびしょやないか
……ちょいと待ちや。ちゃんと拭いてあげるから
[タオルを持ってきて、彼女の秘部を少し強めに擦り、太腿から足元、床までも湿り気がなくなるまで綺麗に拭いてあげよう。
思いの外飛び散っているのは叩いている時に聖水が吹き出したからだろうか。自失状態になった彼女を他所に、綺麗に拭き取ればタオルを適当な籠に投げ入れた。]
ちぃとやりすぎたかな?
ええよ、ごめんな。綺麗にしたから
今度は我慢せんで、ちゃんと言うんやで
[何も無い天井を見て大声で泣き喚く彼女を、ぎゅうと抱き締めた。その頭を優しく撫でて、怒りもせずに甘く甘く囁いていた。
ズタズタにしたプライドの隙間に入り込むように。ゆっくりと、自分の服が汚れる事も厭わず顔を肩口に埋めさせて。]
…なぁ、名前がわからんのは困る
俺の事を呼んでくれんのも困る
だから、名前を教えて
俺の事は、ソマリって呼んでくれんか?
[もし彼女がそれすらも拒否するのであれば、そっか。と寂しそうに笑うだろう。そうでないのならば、きっと嬉しそうな反応をするだろうけども。
今は彼女を抱き締めて、泣き止むまで僅かな甘い時間を過ごしたかった*]
―― 天獄の泉:回廊 ――
[闇に包まれたのは刹那の時。
距離と時間に干渉した誘拐は、地上から魔界まで一足飛び。
ザッと紫昏が晴れれば、其処は堅牢な城壁の内側。
武骨だが趣味の良い娯楽施設は、砦を思わせる。]
さて―――、テオに挨拶……は、まぁ、良いか。
不義理を嘆くほど、殊勝でもあるまい。
[同じ穴の貉、同じ俗物。
彼の芸術家しての才と妙な凝り性は、神に並ぶ。>>375
飽き性な我が身にはない探究心を躾の場とするも一興。]
ふむ、龍人の気配もあるか。
矜持の高い彼らにしては珍しい――…、
喜びたまえ、君の同胞も幾らか居るようだ。
[顎を持ち上げ、力の大きさと気配を赫の眸で計り。空間転移したばかりの彼を煽るように、穏やかに微笑んで見せた。*]
━ 瑠璃の部屋 ━
[扉をくぐれば空気が変わる。
広くない室内には光があった。
それはごく普通の
地方の町で細々と暮らす人間の小屋そのもののような素朴な石と木の部屋]
此処は魔界の只中だ
私は生憎と地上には出られないが、お前ならばどこぞに天使も通れる門があろう>>219
そこまで辿り着けば、私は追えない
行くか?
普通ならばこの天獄の泉から出ることも叶わないが、それは私が許そう。解放してやる
[油の灯されたランプが温度のある炎を揺らめかせている。
カーテンのかかった窓、灰の積もった暖炉、生成りのシーツがかかったベッド。
何も活けられていない一輪挿し。
質素な作りのテーブルには、誰かが淹れかけたような紅茶のセットが微かな湯気を立てていた]
お前は既に肉の殻は受けてしまったが、
……
……まあ、
天の国には入れずとも、神の為の花を育てるくらいならば、まだ許される程度の穢れだろうよ
[壁際の飾り棚へと歩を進め、無造作に引っ掛けられていた何かを手に取る。
瀟洒な、瑠璃石で飾られた金のティアラを指先でくるりと回した]
/*
あぁ〜〜〜〜〜!!!!!クレメンスが!イケオジが龍人の気配を感じ取ってくれてる!!!!
ソドミーは良いぞ、半永久的にオーガズムを得る事が出来る……
しっかしアレだな、めちゃくちゃ長いな。あとどうするんだろ、秘話だけで解決するよーって話なのかな。これから全部秘話になるんかな。うーん、まぁ良いんだけども
まぁ、公開おせっせするのもな。って思ったけど、あんまりアレだから感覚が麻痺してるのかもしれない。ま、相方に任せよう
陰毛焼いて失禁させて…。大スカはお互いしないって話だからー。なーにしよっかな、次。処女膜破らない程度の細さのバイブでも入れてズッコンバッコンするか
/*
こう、じわっと、堕ちますよ堕ちますよ…!と示唆してくれるうちの子天使かな。
調教されているのは、寧ろ此方では?
枷も外そう
ただし、魔界には決して神の加護は届かない
私の加護もない無垢のままで外に出れば、魔物の跋扈する空だ。お前は死ぬだろうから、保険はかけておくよ
[これは試練だろうか。
だが乗り越えられない試練をも与えるのが悪魔の業。
ならばこれは、ただの躾なのだろう]
それとも、今のお前に脱出できる見込みはないからやめておくというならば、──それも良いだろう
私はお前を飼い、私の印をお前に刻みつけることにする
選びなさい
― スライムプール ―
[既に目覚めていた天使は、律義に二つの返事をしてきた。
素直な仕草に笑み零し、見分のために穴の縁に膝をつく。
吊られた天使の前に現れた己は、既に戦装束は解いている。
四肢の異相も、角や翼もそのままだったが、おおむね人型なので問題はないだろう。
傷を受けた箇所は、今は服の下だ。]
頃合いかと思ってね。具合を見に来た。
翼は痛くなってないか?
[気遣う言葉を掛けながら、白い長手袋を身に着ける。
天使の翼を紡いで織った特別製だ。
身に着けている間は、偽りの聖性を纏う。
まだ、天使に肉を纏わせる気はない。]
脱がせるのも面倒だったから溶かした。
もう、ずいぶん溶けただろう?
[服を、とか鎧を、とかの主語を抜かして現状を説明してやり、腕を掴もうと手を伸ばした。*]
[ 神に助けを請うよりも先に
男の名を呼び憤怒に身を震わす。 ]
お前に名乗る名など、ありはしない。
[ 頑なに拒むも力で敵わない。
その事実がどれ程この天使のプライドを
削るか、この悪魔は知っているだろうか。
音のしない心臓に耳を押し当てられる。
いやだ。触れたくないと怖気も覚えながら
近く男の顔を見上げて顔を強張らせて
しかし、唇が触れる前に天使は
口角を上げて微笑んだ。 ]
快楽が堕落……お綺麗な天使様のいうことは清く正しくあらせられますな。
俺は快楽が好きだよ、大好きだ。
お前は少しでも好きなものはないのか?
あるんだったら、お前だって快楽が好きなんだよ。
[忌むほどの快楽の存在も知らないくせに。
そう思っても、天使ゆえの無知だろうと思えば、はいはい、と受け流せる。
そういっていられるのは今のうちだけなのだから]
───……ほう。
[怯えたような顔で、しかし決然とした顔で自分を睨むメレディスににたり、と昏い笑みを浮かべる。
まだ、誰の穢れも受けていない、とは。
躰の深い部分から自然と沸き起こる、笑い。
躰を固くして縮こまるメレディスと対照的に愉悦に満ちている。
誰のものにもなっていない、純潔の存在。
この世界で男でも女でもない存在の意味を知らないものはいない。
ベッドの上に倒れこんだ彼を抑え込むように乗り上げる。
もう、我慢できなかった]
俺に染まれ、籠の中の白い天使。
お前はどちらの存在に生まれ変わるんだろうな。
[天使を受肉させるだけなら、接触するだけでも十分なのだけれど、それで自分が充たされるはずもなく。
睨みつける目は、近すぎる顔で既に焦点が定まらずに見えない。
そのまま吸い寄せられるようにメレディスの唇に唇で触れていた。
何度も、何度も。
噛まれるのを警戒して、舌を差し入れて絡めたりはできなかったが、彼はそうしてもきっと唇からも逃げ惑うのだろうか]
………なぁ、本当に快楽は嫌い、か?
[触れる唇は、こんなにも甘くて心地良いのに。
自分が感じている、この鳥肌が立つようなくらいの快楽を、メレディスも味わっていればいいのに。
堕ちてしまえ。
穢れて、どこにも行けないようになってしまえ。
どうせ、もう、お前の行き場はないのだから*]
…………正気の沙汰とは思えない。
[ それらの中に知り合いがいなかった事が
幸いだろうが、青褪めた顔は血色悪く。 ]
……喜べるものか。
お前の目は節穴なのか。
[ 持ち上げられた顎のせいで視線が逸らせない。
何故ここにいる天使達は幸せそうに笑っているのだろう。
理解が及ばぬせいで此処に集まる悪趣味は
この怪物だけに過ぎず、龍人の類もあり
また気配から堕天使のにおいも感じる。 ]
お前におかしくされるくらいなら
龍にでも蛇にでも喰われてやった方が
マシだ。
離せ、……って、ば……。
[ 口だけは達者であるが先程の口づけのせいで
碌に力も入らない。
せめて目を背けたくて右手が両眼を覆おうと
ぎこちなく動いた。 ]*
[覗き込んでくる堕天使は鎧を着ていなかった。
ここは居城なのかと考える。
痛みについて問われ、やはり正直に首を横に振った。
これから痛む頃合いなのだろうか。
それを見に来たと?
けれど、そう断じるには、声に慈悲が滲んでいるように感じられた。]
[脱がせるのも面倒だった、と堕天使は言う。
それにしては大掛かりだから、他の理由もあるのだろう。
聖なる光をまとった槍は、その身を傷つけた。
同様に、聖銀の鎧もまた、魔物には触れがたいはず。
それを裏付けるかのように、堕天使はわざわざ手袋をして手を差し伸べる。
ほとんど無意識に、こちらからも手を伸ばして、その手をとった。
救いを求める者にするように。]
[一瞬の空隙の後、相手は未だ敵であることを思い出す。
だが、振り払うのは躊躇われた。
逆に、薄緑の溶液に引っ張り込むよう力を込める。*]
―― 天獄の泉:居室 ――
―――……?
[ 寝台に横たわった姿勢のまま
順繰りに周囲の風景に視線を巡らせる。
見覚えのない、調度品の数々>>431
この天蓋付きの寝台も、記憶の中に存在しない。
どうして此処にいるのか、此処はどこなのか
思い出そうとすればするほど
頭の痛みが邪魔をして、思考が纏まらない。
それが魔酒由来のものだとは思いもせず
体を起こそうと身動ぎすれば]
[ 天使の知るのは、悪魔の悪たる所以。
花の育て方、傷の癒し方。
ただ悪魔とは縁の薄い場所で暮らしていたから
まさか、が抜けきれなかったのだろう。
まさか自分が巻き込まれるはずもない。
巻き込まれたとて、そこまで残酷なことを
されるはずもないのだと。
無知で、だからこその無垢を保つ。
この天獄の泉で行われていることを知れば
蒼褪め震える事もあっただろうが
幸か不幸かまだそれを知らぬままだった。 ]*
村の設定が変更されました。
―――!?
[ 『気がついたか?』と、問いかける声>>432
自身を覗き込む瞳に一気に記憶が戻ってくる。
脚本じたての芝居にも似たそれらの記憶は
けれど紛れもなく自分に起きたこと
記憶ごと失ってしまったほうがよかった
そんな恨み言を吐こうとすれば
問いへの答えに、苦いものが喉をこみ上げてくる
息を飲むことで、それらを押さえつけ飲み込んで]
-瑠璃の部屋-
[ 扉の向こう側には質素に思える小屋があった。
先ほどの闇とは違い、光が通り
空気の流れも僅かに感じられる。
それでも静謐さはカケラも感じられない。
魔界と聞けば、やはりと言葉を漏らしていた。
人間の住む街であったなら、
まだここまで空気も淀んでいないだろう。
一輪挿しに華がない事がやけに寂しさを覚えるが
今はそれどころではなく、
ここから抜け出すべく彼女の言葉に耳を傾ける。
どうすれば、出られるのかを。 ]
……飼い馴らす?
―――それなら
私は、売られるの……です、ね……?
[ そうあって欲しい。
自らの意思で己を捕らえたのではなく
依頼されたのだとしたならば、その方が良い
それならば、責め苦にもきっと耐えられる
彼のため息に>>433都合の良い幻想を抱き
問いかけを口にしたけれど]
行きます。
神の国に辿り着けずとも、
きっとその門には手が届く事でしょう。
そうして、神は私を救ってくださるはず。
神の国には入れずとも、地上で人々に
神の偉大さを伝え広めることは
きっと出来るはずですから。
[ その言葉に迷いはない。
嬉しげに目を細め笑みを深めては
金のティアラに目を瞬かせる。
あれは保険、なのだろうか。
神の愛さえあれば、行きて帰る事も
きっとできるのだとは思うけれど。 ]
[前のめりになれば、嫌でも解る翼の枷の存在。
先程身が引かれる気がしたのは、このせいか。]
……??
[未だ混乱は収まってはおらず、事態の把握には至っていない。
それでも、ジェフロイも囚われている……と言うよりか
自由に過ごしている様を見ると、全身が冷えるような感覚に
陥るものだ。
……何より。
本来ならありえない箇所、腰から少しばかり下に衣擦れの感触が
在る。余計な何かが触れている。
まさか。
そんな事があってたまるか。
何かの間違いだと祈るような気持ちで、のろのろとその箇所に
手を持って行き、触れてみる。]
―――……!?
[ 近づいてくる身体に>>434
本能的な恐れを抱き、息を飲む。
こちらへと伸ばされた手から遠ざかろうと
寝台の奥へとじりり後ずさってはみたものの
幾重にも重ねられたシーツが動きの邪魔をして]
ゃ、め……
[ 唇が重なる間際、哀願するような声をあげ
せめてもの抵抗として、相手の胸元に爪を立てようと足掻いた*]
業務連絡
・人数を確定しました。23:00に開始となります。
・役職希望をご確認ください。
・1日目開始後に、第1イベントを公開します。(イベント参加は任意です)
・1日目開始後に、天使は、相方と自分に恋絆をセットしてください。
・突然死OFFなので、秘話籠もりしてもOKです。
それでは、引き続き、調教ライフをお楽しみください。
フォンセ、有難う。
もう貴方も、花園に来てはいけませんよ。
[ それでも変えれると、解放されると
その喜びに心を踊らせ
相手に背を向けるのだ。
枷を外してもらうべく。
保険が何かも知らないまま。 ]*
……。
[絶句。
変容した、という事は何を示すかは良く知っている。
オズワルドは両の翼を掴み、縋るように蹲った。
そうする事で落ち着きを取り戻そうとしているのか、
或いはこれが夢であることを願っているのかも知れない。*]
…な、確かに …毛虫や蛇は怖いけど
彼らだって生きているから
[怖い、が、恐れるものではないという>>461
嘲笑う相手が子ども扱いしているのが妙にむかむかした。メレディスはそれなりに生きた天使だ。神さまに祈りを捧げ戦う存在。だからこそ、恐れるのはこの身の穢れ。心は産まれたときから
――メレディスのあり方が決まっていた。
誰かのため、まてや彼の為などではない、飼われることなど]
……馬鹿にするのか?
快楽など天使の身に必要なんてない
すきなもの?
[すきなもの。さんさんと輝く太陽の下で
ごろごろうとうとするのがすきだ。だが、それが快楽に繋がるとは思えなかったから眉を顰めただけ。べリアンの主張を理解できない。けがらわしい、と小さく呟いた。呟いた後で、
ほんの少し唇を結んだ。
悪い言葉を>>462使っている、悪魔でも傷つくのではと案じたことはすぐに公開する。躰を隠す衣類を奪う手は、まさしく異端の手]
……なにをっ。
[昏い笑みに息を飲む。
何がおかしい、と睨む目は涙まじり。穢されようとしていると――半ば確信していた。純潔だけは奪われてはいけない。それは天にもう一度昇ることすら叶わなくなる。あくま、とくろを睨む。
まっくろなそいつは正しく獣のようで]
ふざけるな…!!
[ベッドの上、倒れ込んだ身を抑え込むように乗り上げる相手によって羽根が飛んだ。ひらりはらり白い羽根がいくつもシーツの上に落ちる。足をばたつかせ、重い鎖を鳴らし。眼鏡の奥を睨む。
くるな、こないで。やめろ、やめて
―――いくつもの拒絶が口をつく。それなのにああ]
…… んっ、ぐ
[その唇は――、彼の唇によってふさがれた。
息すら出来ない、何度も何度も触れ合って。ドクンっと湧き上がるのは下腹部からの衝撃。髪を振り乱し、涙をこぼして、唇を逃そうとするたび、何度も何度も捕まった。ばたばたと暴れる足は
何度も跳ねて、羽根が散って]
[振り払われるかと思ったが、手はそのまま繋げられた。
相手が彼我の立場を思い起こす間、こちらも虚を衝かれた顔をしていただろう。
可愛い、という文字が頭を埋め尽くしていた。
だからと言って、引っ張り込まれたのはうっかりではない。]
こういうのが好みなのか?
意外だ。
[こういうの――天使が肉の快楽など知らないのは承知の上で嬉々として覆いかぶさり、同時に翼を吊っていた鎖を切って落とす。
当然のこととしてふたつの身体は薄緑の中に沈んでいき、とぷん、という音を残して頭まで呑み込まれた。*]
[涙が頬を伝う。
触れ合った唇が熱い、火照る。凹凸なき躰がちりちりと内側より燃え上がる感覚があった。滑らかな肌が少しずつ角張った形にと映り変わる。白い首には咽喉仏が――、中性的な声は少し低く。
下肢に茂りはじめた草と、その先の熱]
………、ああ……
[やめて。見るな。
堕ちたくない、何かが壊れる感覚に涙が溢れてとまらない。くしゃっと顔を崩さなかったのが最後のプライド。快感などないと被りを振る。だが、生じ始めた身体の変化が知らせるだろう。
全てを―――。穢れ始めた身が瞳を鈍く、させ]
…べりあん ……やめて。…くれ
[まだ残る高潔さが、哀願に傾き。
手が彼の肩を掴む、縋るように。――怖がって震えて。おちたくないと、火照る躰の内側から、花開くのは男の性だけではない。戦士として生きた年月が躰を雄に変えていった。のに
――蜜を湛えた花弁が、熱源の下に。
潜む。それは魔に飼われる、為の第一歩と気づかず。]
はなれろ
[なけなしの、高潔が
天使らしい声音を出して、堕ちた羽根から視線を逸らし。眼鏡越しのあくまをみた。神さま、助けて。と願っても
救いの手はこない、穢れを纏った身は天に上がれない事実から
躰の変質に――気づかない、ふりをして。
ただ、今一度、強く相手を睨んだ*]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20] [21] [22] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
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