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[母国に災厄の種を撒いた愚かな王子は今でも眠り続けている。
胸に秘めた憎しみも悲しみも狂気も忘れ、目覚めるまであと少し*]
[懐かしい夢から覚めて起き上がる。
身体がずっと軽い感じがすると、今までが疲れていたのだろうか、ずっと感じてた重みは無く。
渦巻く激情が収まり、今は心が凪いでいる様に静けさを取り戻せていた。
身体を起こせば、見えるのは自分が寝台の上に身体を乗せ眠っている姿。
医務官や侍女が己を囲いながら、此方の名前を呼び悲しみに更けていた。]
……なっ。
[己が死んだ、なんて知らずに眠っていたのだから、今の状況を理解するには驚きが邪魔をする。
一人の給仕が部屋を飛び出し何処かへ向かうみたいだ>>25。
漸く自分の死に気付き、その現実を心が受け入れつつある。
永遠の眠りに就いている己と、己の死を悼む者達を翠は何を思って眺めているか。
暫くすると、随分軽くなった身体を動かし己の私室から後にする。]
[何処かで一人嘆き哀しむ者が居る>>+0。
己が蒔いた災厄により、ゾネス要塞は崩壊し、気高い女騎士達は、無慈悲な蹂躙により辱められ悲惨な死を迎え、筆舌に耐え難い惨状を繰り広げてる。
その様子を見る事しか出来ずにいる嘗ての総督は哀しみに耐え切れず、その魂が消えていくのだろうか。
方やもう一人の女軍人は凄惨な場面を目にし、怒りと憎悪に満ち拳を震わせていた>>+2。
消え去りそうな魂に哀しみを向けてそうな女軍人が傍らにおり>>+3。
人目も憚らず一人で男泣きをし哀しみに耽る青年が居る>>+6。
自分が引き起こした災厄に、哀しみや怒りを抱く彼らに目を背ける事は無く、一人何も言わず翠の瞳を向けていた。
そんな彼らを慰める手段も資格も無い己は、一度彼らから背を向けその場から立ち去る。]
[弟の声に導かれ、とある一室に足を運べば。
以前見かけた娘と弟が同じ部屋で話をしていた>>16。
何かに堪える様に紙の上に指を引く様子に、その翳りのある面持ちを見れば何かが悟れる物がある。
そんな彼女が告げるのは己に毒を盛った事>>17。
漸く知った自分の死の真相、瞼を閉じその状況を受け入れる。
“裏切り者は軈て裏切られる”、それは当然の報いであり必然なのだ。
故に己の命を毒で殺めた娘に怒りも憎しみも持たない。
弟が兄の死を、此方の命を奪った真実を知り>>20。
激情に駆られた弟は娘に掴み掛かる様子を>>21、此方は声を掛ける事も弟を止める事も出来ず、拳を震わせながら悲痛な面持ちで二人の成り行きを見守っていた。]
[娘の問い>>18>>19。
憎むべき事が有れば愛せるのか、と確かめたい意図なのだろうか?
何処か縋るに似た様な物を彼女からも感じられる。
その様子に何時か語り合った時の弟のそれと重なって見える様に翠を細めた。
耐え難い事実を突き付けられた弟は、止められぬ衝動に駆られたのか娘に掴み掛かってた彼>>21。
己の死ですら受け入れ難い事実なのに、親しい友人が此方を殺めたとなれば筆舌に耐え難いというもの。
嗚咽をし慟哭に堪える弟は、娘の問いにこう答える>>24。]
――――。
[はく、と吐息が漏れた。
告げる弟の言葉に凪いだ心が揺さぶられる。
真実だと思った事は幻想で、幻想だと思ってた事が真実で。
誰も味方が居ないと思ってたのに、実はずっと変わらずに居たのだという事を知り。
無いといった物が側に変わらずあった事に気付き、心が荒れ狂いそうなくらい騒ぎ立てる。
――――激しい後悔と、重い罪悪感に。
上を仰ぎ、かたかたと身体を震わしながら、奥歯を噛み締め、重苦に目を反らさず受け止め様と堪えていた。
そんな時にドロシー・ブライアンが此方に声を掛けられ、其方へと翠を向けた>>+12。]
[彼女の言葉は何処かしら非難の色を見せてるかも知れない。
此方がした事は責められて当然の事を仕出かしたのだから弁明しようとはしなかった。
弟と娘のやり取りに視線を戻し、彼女の問いを答える。]
……手に入れられなかったからだ。
手に入れられないなら、いっその事壊してしまえば良いと思った。
ただ、それだけの話なだけだ。
[何を、とは言わずとも分かるかも知れない。
手に入れられなかったから自棄を起こした、と言われればそうであり事実でもある。
何方にしても嘘偽りでは無く、厄災を起こした己は命を落とした彼らの怒りの矛先に成るべく正直に胸の内を明かした。
其れは己の償いという想いが無いと言えば嘘であるが。
何より怒りを憎しみをぶつけられない辛さを知るが故、自ら
[手に入れられなかった、親の愛を。]
[否、手に入れてたかも知れないし、親の愛は確かに存在はしてた。]
[弟を守る事を望んでいた両親。
俺が弟の助けになってくれ、と願う父の想いを捻じ曲げたかった。抗いたかった。]
[否、俺は弟を守りたい、助けたいという想いに偽りは無い。]
[なのに。]
[何故こんなにも胸が痛むのか。]
[如何して、胸に穴が空いた様な空虚感が生まれるのか。]
[如何して、妬ける様な痛みを覚えるのだろうか。]
[内政と外交の大事さを、弟に語った同じ話を此方にする父。
父はその度に、お前は弟の手助けとなる様に国を守ってくれ、と願うのだ。
俺はその願いを叶えるべく尽力を尽くしてきたし、その自負はある。
されど、少しずつ、己が気付かない内に綻び歪んでいった。]
[そして、俺は何時しか、父は此方を弟の“代用品”として見ているのだな、と見る様になってきた。
しかし、そうでは無いと違うのだ、と叫ぶ声もあり、その葛藤に苛まれ続けていった。]
[信じたかった。けど、そうではなかった絶望感から堕ちていくのは早く、簡単な事だった*]
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よし、本音を言おう( ˙ ꒳ ˙三 ˙ ꒳ ˙ )
>>43を見てずっと悶えてるしめちゃくちゃ抱き締めてあげたいです!!
本当守りたい欲を掻き立てくれて上手いですŧ‹”ŧ‹”ŧ‹”ŧ‹”(๑´ㅂ`๑)ŧ‹”ŧ‹”ŧ‹”ŧ‹”
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やったぁエピだ( ˙ ꒳ ˙三 ˙ ꒳ ˙ )
誰だろー誰だろー。この時が一番そわる( ˙ ꒳ ˙三 ˙ ꒳ ˙ )
(そわそわ)
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