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[ だから壊して欲しいのは本音だった。
ぐずぐずに熱を持て余す心臓を
飼い慣らすにはまだ、未熟で。
見たいと願いながらも見たくない。
矛盾を抱える生き物の情は複雑で歪で
最適解のない答え探しは困難で
それでも捨てられない自我があった。 ]
[ 言葉の棘で抉る彼の一部。
傷付くと分かっていながらも
手を伸ばさずにいられない。
触れるたびに覗く欠けらはどれも異なる色
を孕んでいて、
ひとつひとつがこの魂を捕らえて離さない。
知りたい、知りたい、彼のことを。
尽きぬ探究心は愚直なまでに他を曇らし
唯一影の濃い存在に伸ばされた。 ]
[ ほんの僅か自信のない癖に、
まだ少し似合わない傲慢を張り付けた。
言葉を盾にして近づいた。
押し付けた唇はどこか罪深い程の―― ]
…………みつの味がする。
情に、愛に……。
ぼくが何れも望まず、知らなかったものだ。
執着や依存は、人の心に翳らせる。
悪、だと思っていた。
[ しかし実際にはどうだ。
何度も此れは勘違いで気の迷いだ、と。
違和を自覚しながらも名を付ける事から
逃げ出すくらいには手放せなかった心がある。
それは不思議なことに、怒りや憎しみも。 ]
クレメンス、あなたはやっぱり、
強欲で、罪深い。
[ 鼻を鳴らした。
しかし声を潜めて小さくこぼした。 ]
…………そうか、この心も含めて、
ぼくの得たもの、なら。
ぼくはあなたを世界で一番、憎んでいるよ。
[ うっそりと微笑む姿は言葉とはかけ離れたもの。
だが、その言葉に嘘偽りなどはなかった。
そう、この心も彼に捧ぐ情なのだ。
彼だけに与える、祝福なのだから。 ]
[ そう、この心は、彼のものだ。
だが、同時に彼の心は、ぼくのものだ。
人では狂ってしまう程の、
すべてを飲み込んだ心は、
彼だけの供物であり彼を括り付ける荊。
彼を得ることにより、己は完全なる堕天を遂げる。
不完全な迷い子は執着を果たす。 ]
[ 悔いは、――あるにはある。
あの時、彼と出会わなければ、
ぼくの運命は変わりやしなかった。
永遠の安寧に寄り添いながら
日々を過ごしていたのだろう。
だが、彼と出会ってしまった。
壊れた日々は未来永劫戻る事はない。
その事を怒らず憎める程の慈悲は、
彼によって奪い取られてしまった。
だが、この混沌に苦しむ姿も彼はきっと
喰らってくれるのだろう。
血と骨と肉を、あいしてくれるのだろう。
ならば、ぼくはぼくのままの全てを
彼に捧げよう。
だから、その代わりに彼を深淵より
奪い去る。 ]
今は、――……あなたが足りない。
[ 掠れるような声が彼の頬を撫でる。 ]
足りないんだ、クレメンス。
[ 絡めた足は彼の背に。
色づく息は彼の唇に。
瞳の中に咲くのは青薔薇。
与えるのは神の祝福ではない。
だが、この身に起きた奇跡を望むよう
彼だけに全てを捧げる心に迷いはなかった。 ]*
[ 契約に相応しい名は知らない。
だが、人が得た叡智の中に見出された
形を耳を欹て拾い上げた。 ]
伴侶……?
だったらあなたはぼくの……、
だんな、さま?
[ 合っているかと尋ねながら擦れる粘膜に
体が高められていく。
動く腰に慌てたように
制止の声を上げたのは、此方だ。 ]
ま、……まっ、て……。
さっきより体、おかしいから……ぁ、
あんまり動かれたら、出ちゃ、……う。
[ 繋がってはいたが触れられてもいないのに
上向かせ先走りの垂れた若茎を
彼の腹に擦らせながらよく言えたものだが
すぐに手袋を唇で加えた。
そのまま横にズラしてしまえば、
日に透けるような白い手が露わになる。
抱き寄せられたまま微笑を零せば、
耳元で少し弾んだ声が彼にも届く事だろう。 ]
……ん、ぁ。はず、れた。
あの。……そのね。
あなたに触れてみたかった。
こうして、ちゃんと。
[ 改めて回した腕は彼の背に。
辿々しく幼子のような手付きで触れながら
堪え兼ねたように息を吐いた。 ]
…………あったかい。
[ たった一言呟いて彼の剛直を締め付ける。
触れる手は傷付けた肩甲骨を慰めるよう
指の腹で擦った。
その喜びが伝搬したのか、淡い存在が
少しずつ彩りを取り戻す。 ]
あなたが与えられているだけでぼくは、
こんなにも、変わってしまう。
[ 呆れたように笑いながら、自ら腰を上げた。
瞬間足裏から突き刺さるような快感に
体が跳ねるが、促すよう膨れた胸の突起すら押し付けて。 ]
もっと、……あなたの色を見せて。
[ 熱に浮かされた蒼眼が愛を請う。
満たされても尽きない欲求に駆られながら
彼の全てを望んだ。 ]*
/*
ep入る前に、愛だけ囁いておきたい。
連日とっても幸せでした。ありがとう、相方さん。
すごく振り回したり無茶投げたりさせてもらったけど
全部華麗に拾ってもらえて嬉しかった!です!
ちょっとでも楽しんでもらえてたらいいなぁ。
私はとても楽しかったので学んだ事とか吸収しつつ
エピでもよろしくおねがいします!(多分epでもいう)
/*
憎いのも怒りも含めて愛してるらしいので……。
はじめて触れてくれた人がはじめて触れる人になるのだなぁとか。
[自身は魔界においても、深層に根付く邪悪だ。
自らを従えるは自分しかおらず、誰かに傅くを良しとしない。
首に輪を掛けられて、憤怒に至らぬ精神を知らない。
全ては己の下にある、そう傲慢に思っていたのだ。
だが、如何だ。
眼前の彼に隷属する心が在る。
彼に胸を明かす心地良さが在る。
本質を善としながらも、彼は淀んで歪んだ。
己の心を飼い慣らすほどの混沌。
無垢なだけの天使なら幾らも替えが在ろう。
無知なだけの純潔なら三界に代わりも居よう。
けれど、これほどまでに歪み、己の胸を騒がせるのは彼だけだ。]
[己の内に生まれたのは確かな怖れだ。
彼を失うことが恐ろしい、彼との別離が厭わしい。
一時も逃さず監視していたい、この腕に抱きたい。
泣け、喚けと胸が騒ぐのに、同じだけ笑んで欲しいと夢想する。
己の感情を、彼は十全に手懐け、支配する。
生来、己は強欲だと知っていたが、彼に向ける欲望と比べれば、何もかもがちっぽけだ。
万物の事象が彼に一歩も二歩も後れを取る。]
君を視ている。
[魔族が彼に真摯を訴えるなど滑稽極まりない。
されど、主義主張は自由だろうと、掲げる本音。
更に掘り下げるのであれば、彼しか見えない、と。
今時、人界の吟遊詩人でも歌わないような口説き文句。]
[どんな言い訳を並べて見せても、僅か覚える悔しさは正解だ。
悔しい程に彼へ意識が向く。
視線を逸らせず、勝手に一途を辿る。
己の眸は雄弁過ぎた。これでは虚勢など夢のまた夢。]
今この時とて、肯定せぬ癖。
ああ、そうだ。
私も依存だ執着だと今も腹では訴えている。
――――…それ以外の意味を、教えたのは、君の罪だ。
[己の本能を彼は裏切る。
造り替え、変容させる。
彼の幸を望み、彼の悦びを叶えたがる。
ほしい、と訴える心が、彼へ刻んだ徴をズク、と胎動させた。]
[彼の声と熱は、天使が持ってはならない罪で出来ていた。
彼に見惚れる男は、魔族が持つべきではない愛に溢れていた。
ゾク、と彼の歪んだ憎悪を浴びて、背が戦慄く。
全く以って嫌な感覚ではない。寧ろ、癖になりそうだ。
もっと、歪んで欲しかった。
戻れぬ場所まで、己で狂わしてしまいたかった。]
同じ深度で愛している。
なるほど、これが私の受ける呪いか。
[ふ、と咽喉が引き攣るように笑気を吐く。
自棄に愉しく揺れるのは、悪趣味に過ぎた。
魔族が怖れながら愛を語り、天使が蕩けながら呪詛を紡ぐ。
――――― これほどに満ちる歪みを、己は知らない。]
[彼の一挙一動が、彼の一語一句が、己を攫って行く。
魔族としての本能を忘れさせ、彼を求める一個に変えていく。
彼の頬を更なる恥辱に染めたい。
彼に我が身が受ける悦びの僅かでも教えたい。
ゆるゆると動き出してしまう下肢を笑え。
欲しがり、我慢の利かない悪徳に優越を覚えろ。
―――― 全て、彼だけのものだ。]
は……、ぁ…、
カレル、レン……、
[己も腕を伸ばし直し、自らのものを求めた。
腕の中に在るのが当然で、己を悦ばせるが自然な形を。>>213
誘われたのだか、堕とされたのだか、最早分からない。]
花嫁には、白が似合う。
[熱に浮かされた口説き文句。
彼の愛を求め、彼に愛を押し付ける。
歪んで狂った塊と化し、下からではなく、上から振り下ろす強靭。
ぐちゅ、と粘膜を一突きするだけで、腹の徴が震えるだろう。
伴侶の帰還だ。彼の体温を引き上げ、欲望をあらわに。
しかし、困ったことに、彼の徴は己にも響く。
貫いただけで、達してそうな快楽が身を駆け、小さく呻いた。]
その制止は聞けない、
―――― 沢山、吐き出しておくれ。
もっと、君に、充ちたい。
[余裕のある振りをしても、切羽詰まった顔は真剣だ。
彼が笑顔を求めていたと理解していても、偽りの顔が作れない。]
[彼の何もかもが欲しかった。
彼の眸も、身体も、心も。
眼前に露わに変わった白い指先も。
思わず、生唾が喉を大きく上下させた。
眸の縁は朱く血走り、愛が鬼気迫る。
―――― 彼は自覚が無さ過ぎた。
彼は危機感が足りなさ過ぎた。
そんな声で、そんな顔で、己を擁すればどうなるか。]
ぅ、―――カレル、レン、
[堪えようとしても無駄だった。
抗うことなど出来なかった。
彼を軽く穿っただけで、感極まるように奥で熱が爆ぜた。
どくどくと内壁に注がれる男の胤。
濃密で、彼を変え、己を変える程の情熱の証。
一度解き放ったと云うのに、質量は衰えず。
切れる息を噛んで、身体が早々に動く。]
もっと、もっとだ。
強くだけ、私だけに溺れろ。
[己が彼に溺れるように、堕ちたように。
擁する腕に懐きながら上体を撓らせ、深い場所まで熱杭が刺さる。
みしみしと彼の身体を軋ませる欲情は、途方もない。]
―――― い、
[間近に視る蒼。
遠い空の色ではない。
己の傍らを、未来永劫飾る彼の色。]
いと、お、し、ぃ……、
[意味も分からぬまま、心を勝手に声が汲み上げた。]
[溺れるように彼の唇を奪い、貪り。
百の触手も彼に群がった。
果てない強欲を持つ怪物が、
欲っするものは、彼だけだった。*]
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