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前村長の妻 ディルドレ は、薔薇園芸家 ローゼンハイム を占った。
― 大広間 ―
[>>1:193教会の子の挨拶に、尊大に頷いた。
ミサの時に見た事がある。地味な子]
……全く。
なんであたくしがこんな所に……。
[ぶつぶつ呟きながら、執事に隠れて薬をそっと1つ飲んだ]
投票を委任します。
前村長の妻 ディルドレは、霊薬師の娘 エレオノーレ に投票を委任しました。
[>>9庶民の視線には、特に注意を払わなかった。
貧乏くさい庶民は、いつも上流階級を羨む物だからだ。
そのまま、執事が貰ってきてくれた毛布にくるまって、ストーブ前の椅子で少しうとうとした。
どのくらい経ったかは分からない]
……ううっ、お腹が空いたよ。
あたくしのパンケーキと紅茶はどこ?
[見ると、執事が足元で毛布にくるまって寝て居る。
腹が立ったのでつま先で数回蹴った]
いつまで寝ているんだい!
さっさと起き……え?
[ごろんと執事が転がり、仰向けになった]
……ヒッ?!
[白目を剥いて動かない目。蝋のように白い肌。
体はカチコチで鉄のよう]
ヒイイイイ!!!
[思わず立ち上がる。ガターンと椅子が倒れる音が大きく響いた。
そしてラジオの音……]
いいいいやだ! いやだいやだ!!
死ぬのは嫌だぁぁ!
なあ、お前たち、何とかしておくれよ。
あたくしは今まで、お前たちに色々良くしてやったろう?!
なあ、後生だ!
……お、お金ならある!
いくらでもやるよ! 宝石でもいい! ここにある!
ど、どうしたんだい?
ウィンドウ=ズーの最新の指輪だよ?
欲しくないのかい? どうしてもというなら、マッキン都市の腕輪も付けてやってもいい!
[我先にと助けてくれる筈の庶民たちが動かない。ディルドレは焦って、唾を飛ばして喚く。
まさか自分が……食糧として見られているなど、想像もつかず]
あああ、少将、少将……!
貴方は助けてくれると思ったよ!
さすが男前じゃないか、恩に着るよ……着ますわ。
[地の喋り方とよそ行きがごっちゃになっている。
今はただ、ベルガマスコに縋った]
[ベルガマスコに着いてヨロヨロと移動する。
誰が最も権力を持っているかなど、長年権力に寄生してきたディルドレには、火を見るより明らかだ]
ああ、少将、少将。
ご立派ですわ。
[彼のやることなすこと褒め称え、身の安全を確保する]
[軍に逆らうなんて、愚かな男。
扇のような長すぎる睫毛の奥から、冷たい目でフランツを見る。
緊急事態にどうすればいいかの知識など全くなかった。
ただ、寒さと不便さと空腹に腹が立った]
この際、庶民の食べ物でも我慢して食べてやろうじゃないか。
早くそれをお寄越し。
[とはいえ、何か異常な事が起こってることくらいは、ディルドレにでも分かった。
まるで業務用の冷凍庫に入ったかのよう。
……なぜこんな状況で、普通に生きていられるのか?]
さっきの薬……そんな魔法のようなだったのかね?
[そこでハッとする。
その魔法の薬は、手元に残り1つしかない。
これが無くなればどうなる? ……どうなる?]
[分からない、分からない。
これまでは、ベルを鳴らすなり、召使を呼ぶなりすれば、たいていの望みは叶えられた。
しかし、ここの庶民どもは、奥様と敬ってはくれないし、金でも動いてくれない。
執事は何をしてるの、と思った。あたくしを放って勝手に死ぬなんて、許可してない]
そ、そうだわ。
あの薬師の娘……あの娘からもっと貰えば。
[ごく単純な事に気づいて、ホッとする。
避難所というからには、さほど広くは無いだろう。すぐに見つかるはずだ……]
……なんだね?
あたくしは今から大事な用があるんだよ。
[違う娘が近づいてきた>>149 どうでもいい方の地味な娘だ]
薬の事?>>153
……それなら聞いてやってもいいよ。
な……なんだって……。
総量が、
[慌てて口を噤み、思わず周りを見回した。
ラジオでは何と言ってたか……確か4日後まで救出は来ないとか。
総量と云うのはこの場合、ここに居る人数×4日に足りないということか。
つまり……此処に居る何人かは、薬なしで何日かを過ごさねばならない?]
……!
[真っ白な執事の顔が脳裏に浮かんだ。
薬がなければ、ああなる?
死ぬ? 死、死ぬ死死、死ぬ???
ガタガタと体が震え始めた]
わ、分かった。
いい事を教えてくれたね。
あ、あたくしが無事に救出された暁には、お前の望みの物をくれてやろうじゃないの。
[自分自身では平静を取り繕っているつもりだが、はた目からは明らかに動揺している]
しょ、少将にはあたくしからお話しておこう。
なに、心配ない。軍人というのは縦割り社会さ。少将の命令なら、何とでもなるだろう。
そ、そう。
良い心がけだね。
これからも何か気付いた事があったら、あたくしに云うといいよ。
[内密にするも何も、教会の子という事以外、この少女の名前すらハッキリ覚えていない。
茫然としながら、その姿を見送った]
ベルガマスコ少将。
ちょっと宜しいですの?
[そして、事態を呑みこめるにつれ、鬼気迫る顔になって飛んでいく]
今、庶民から聞いたのですけれど、皆が持っている薬が、4日分に足りないそうですの。
こういった計算はあたくしの得手ではないですけれど、これってつまり……、
誰か数人に集めないと、むざむざ全員死んでしまうってことになりませんかしら?
そして、もうひとつ。
クロイツというのが貴方の部下の名前ですの?
霊薬師の娘から補充があったものは、そのクロイツが一人占めしてるそうなのだけど、貴方様、これを知っていらして?
なにより……あたくしは今、1つしか薬を持っていませんの。
このままではあたくしは明日いっぱいで……。
ねえ、優しい少将ならば、あたくしのことを可哀想だと思ってくださるでしょう?
そのクロイツに、あたくしの為の分を渡すよう、云ってくださいませんかしら?
[敬う精神の感じられない相手>>173からの施しを受けるのは屈辱的であったが、背に腹は代えられない。
頼り無い紙コップで飲むスープは、意外に美味しく、一息で飲みほしてしまった]
これだけじゃ足りないよ。
もう他に無いのかい?
[この歳でひもじい思いをすることになるとは。
自宅の避難所ならば、もっと快適だったろうに。
ああ、離れの修理代をケチるんじゃなかった……]
[トランクをもう一つ減らして、その分早く出れば良かった。
宝石や通帳だけじゃなくて、食糧を持ってくるべきだった。
同じ避難するなら、村長の家の方が良かった。
いや、そもそも、こんな村じゃなくてもっと快適な街へ引っ越して置けばよかった……。
様々な思いが巡るが、どれもこれも今更だった]
ああ、お前!
薬屋の娘!
こんな所に居たの。
ねえお前。
本当はまだ薬はたくさんあるのだよね?
今は無くても、作ったり出来るのだよね?
隠さないで正直にお話し!
[この後に及んでもまだ自分が死なないと信じていたかったけれど、手持ちがない事、補充は2個だけだということを聞くと、やっと実感が沸いてきた]
そんな事はないだろう?
ええ? 本当はどっかに隠してるんじゃないかい?
嘘を言うと為にならないよ!
[少女が嘘を言って居ないと分かると、逆に真顔に成って来た]
お前、この薬はどうしてこんなことが出来るんだい?
何かおかしなものじゃないんだろうね?
お前はどうやって作ってるんだい?
[矢継ぎ早の質問に、少女は困ったようで口を噤んだ]
この薬が1粒でこれだけの効果があるなら、2粒飲んだら外に出られるくらいにならないかね?
ねえ、あたくしの屋敷の地下にも避難所があるんだよ。
そこから物資を取って来てあげる。
だから、次の補充はあたくしに真っ先に持って来ておくれでないかい?
[だが、2錠飲んだ時の効果>>184を聞くと、チッと舌打ちした]
使えないねえ、ああ、全く!
[やはり、ベルガマスコ少将にくっついてるのが一番安全か。]
いいかい。
あんたがどんな魔法使いだろうと知ったこっちゃないけど、あたくし達を置いて逃げでもしたら、末代まで呪ってやるからね!
[少女が自分一人で逃げ出さないかが心配で、そう脅してから少将の元へ戻る]
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