情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新
[ ソマリの答えには構わず、家令を呼び寄せて指示を出す ]
金額の交渉は、家令とし給え。契約書の写しは二通、手付けの額も必ず決めるように。
手付けの支払いの確認が出来れば、レシピを送って差し上げよう。
[ 有無を言わせぬ口調だった** ]
『あの言い値っておっしゃってますが...』
...ふっかけられるだけふっかけろ。
[ そんな会話が、家令との間で、こそこそと交わされたのは一瞬のこと** ]
― オプティモ・クレメンス邸 ―
[ 時ならぬ「たまごプリン」騒動もやがて終結し、漸くにして、男は我が家へと帰り着く。
先行した従者の知らせによって、既に茶会の準備は整い、アレクシスは無論のこと、参加を迷っていたとしても、カナンとシメオンも共にと男は誘った ]
[ 香り高い紅茶と共に供された茶菓子が、件の「たまごプリン」だったのは、無論偶然だ ]
― オプティモ・クレメンス邸 ―
(しかし恐らく、この状況を見逃したわけでもなかろうな)
[ たとえ、たまごプリンに目がくらんでいようと、男が異邦人二人を連れ、更に王府の使者を同行していたこと、それを見逃すようなソマリではなかろうと、内心で苦笑を零す ]
[ しかし、その内心はおくびにも出さず、男は悠然と足を組み、蜻蛉のごとき影の軍師を睨め付けた。彼が紅茶を口にし、プリンに手をつけるまでの間は待って、口を開く ]
さて...
[ にやりと口の端を上げる表情はどこか楽しげ ]
君は何が欲しいのかね?アレクシス・ユレ。
[ よもやたまごプリンのレシピではないだろう?と、これまでのタヌキの化かし合いのような会話から、一足飛びに、男は本音を掘り起こすような問いを放った** ]
/*
プリン文化が広がっt(芝省略
に、しても、皆さんエンジン温まってきてる感がすげえ...
おっさんも、もうちょと気合い入れてかからんとだな。
なんとかクロードとガートルートにも触りたいなあ...
/*
時系列でいくか、先に政治向きを片付けるかだが...ちょっと、予定の船上会話が、アレクシスの結界の話と関連するなあ...先に出すか。
― 温泉出発前 ―
[膝をつき、手をついて、その長身を低く下げ、願いを口にしたサシャを>>71男は静かに見下ろした]
顔を上げ給え、サシャ・ヘイズナイト、私と共に来るなら、下を向く事も後ろを向く必要もない。
[男の言葉と同時に若い従者達が、さっと手を出して彼女が立つのを助けようとし、また嬉しげに彼女を乗せる筈の馬の轡をとった]
すでに小隊長という風格だな。
[面白くてならないという顔で、男は笑った]
大使殿、そういうわけだ、君達が彼女を連れて故国へ戻れる時まで、私が面倒を見よう。だが、働かざるもの食うべからずだぞヘイズナイト、まずは、私流の軍学を覚えてもらわねばいけないがな。
[この男流の軍学、それはまさに「面白いと思う事をやれ」というものであったりするのだが、それをサシャに伝える事が出来たのは帰領の騒動が一段落した後のことだったろうか。或いは、彼女と行動を共にすることになった私兵達が、何かの折に口にしたかもしれなかった*]
― オプティモ到着前・船上 ―
[向けられたカナンの問い>>77に、男は一度、海の向こうに視線を投げる]
郷愁か…
[胸に過るのは、かつての友と、もう一人、遠い日、傍らにいた少女の面影。
異郷の客人を祖母に持っていたその少女は、サシャと同じように、祖母の故郷を見ることを願い、その願い果たさぬまま病に散った。
今のナミュールでも、まだ治せぬ病…]
郷愁ではなく憧憬だろうな。外にはきっと、私たちの知らぬ、広く美しい世界があると、そう信じ願っていた。
[外へ向かおうとした事は否定はしないが、宝珠を壊そうとしたことがあるのか、という言葉には、まさか、と言いながら笑う]
私は壁を越えようとしただけだ、この国の護りを壊そうなどとは思わんさ。
[それほどの度胸は無いよ、とおどけてから、ふいに真顔になる]
― オプティモ到着前・船上 ―
私の父は、それこそ大きな高い壁のような人だった。頑固で強かで、理不尽と不正をなにより憎み、庇護する者や領民を護るためにはあらゆるものに全力で牙を剥く。ある意味、私以上に王府の官僚貴族には煙たがられていたような男だ。
私は未だに、あの父を超えられた、という気がしない。
[唐突にこんな風に話し始めるのは、すでに何度目か…男が今まで滅多な者には語らなかったことなのは確かだった]
あの結界は父のようなものだと、今の私は思っている。宝珠を護りし巫女姫が、ナミュールの母のような存在であるように。
[それはカナンの求める答えではなかったかもしれないが*]
[ 父は子を護るもの、そしてその背を子に見せて、子等が、己を超える日を夢見るもの ]
[ 男の知らぬどこかで、新たに父となる筈の男が、或いは、多くの若者に父のように慕われる男が...我が子達のために、命を賭け、戦おうとしている。
それは、争いの中、いくつも生まれ、これからもまた生まれゆく歴史の間。
小さくとも、かけがえのない、無二の物語 ]
/*
うんごめんシメオン、お菓子作りの予定在るのは知ってたんだけど、ゆんべあそこまで進めとかないと今日がもっと大変になりそうだったんだ。orz
― 少し前・クレメンス邸前 ―
[ソマリとの交渉の間隙を縫うように、カナンが声をあげる>>257彼の度胸には度々驚かされている気がするが、今回の言動もまた、男の予想を上回るものだった]
(やはり、並ではないな…)
[元の素性は小国の皇子だと聞いた。だが、恐らく、ただ甘やかされて育った文字通りの皇子様ではなかったのだろう、と、明朗でありながら、強かなその態度を見て確信する。
そのカナンの唐突とも思える申し出>>258に、即座に呼応して笑顔を見せるシメオンも>>261また然り]
[しかし、さすがにソマリ・フル・アレイゼルは、慎重だった。何よりの誘惑であったろうシメオンの菓子作りの腕を、潔く諦め(た、わけでもなかったかもしれないが)>>268一見曇り無さそうな、笑顔を残して去っていく。
――正直言って、その笑顔はまっくろに見えた*]
― クレメンス邸 ―
[会談前に、茶菓子を作ると言って厨房に向かったシメオンは、どんな甘味を作っているのか]
(今度は巫女姫への献上菓子でも頼んでみるか)
[男の直接的な問いに、影としての虚像をかなぐり捨てたかのように、熱弁を揮って返すアレクシスを冷静な目で見つめながら、男はぼんやりと考えていた「甘い物は人を幸福にする」そう言ったのは、遥かな想い出の中の少女…彼女の存在が今だ、男にとって、ある種の聖域であるように]
(この男にとっては、巫女姫は聖域…なのだろうな)
[だからこそ、己を殺して影となり、また、その影を脱ぎ捨てて、こうして直截に力を求めもする。その気持ちは理解できぬものでもなく、また、この軍師を知ってから初めて、まっすぐに向けられた強く曇り無い視線は>>276、男にとっては快いものだった]
[だが…いや、だから、だろうか、男はすぐには答えを返さず、カナンがアレクシスの言葉に返して、開国の意義とマチュザレムの国是を説くのを見守る。
彼はこうして、クロード・ジェフロイにも、未来の夢を手渡そうとしたのだろうか?と、考えながら//]
/*
若干疑問に思ってるんだが、
結界の一部、又は、一時解除って有りなん?
それが出来ないと、大使派遣もへったくれもないんですけどね。
まあ、どうしてもそれしか解決策がないなら有りにしちゃえばいい、という問題ではある。
― クレメンス邸 ―
[ カナンの言葉に対する、アレクシスの反応は、当然といえば当然のものだった。
これが官僚貴族相手であれば、目の前に差し出された利を取る答えが引き出せたかもしれない。
だが、アレクシス・ユレは、巫女姫のみを奉じる側近だ。
どんなに利があろうとも、結界が取り除かれてしまえば、巫女姫が有名無実の飾り物となる可能性がある事には、とうに気付いているだろう ]
― クレメンス邸 ―
[ アレクシスがベルサリス学館で教師をしていた事は、男にとっては初耳だった ]
(ジョーイのやつめ...)
[ 目下の最大の障害というべき相手が、友の下で育ったかと思うと、内心苦笑が滲む。しかし、それも全て、未来のための布石、ではあるのだろう ]
― クレメンス邸 ―
君の要件は理解した。
つまり、このオプティモに、王府の軍を駐留させ、王府を護る拠点としたい、その為に、我が所領を貸してくれ、ということだな?
巫女姫の御身を守る栄誉と共に褒美も約束してくれる、ということか。
[ その内容を吟味するように、男は、アレクシスの申し出を口に出してまとめる ]
/*
すまない><なるべくマーティンとシロウの邪魔はしたくないのだが、さすがに今日は、少し早寝を目指さなければ身が持たん...orz
― クレメンス邸 ―
[ 次の瞬間、男の手は、外套の下に隠された一振りの曲刀を抜き放ち、間にあったテーブルを踏み越えるようにして、アレクシスの前に一息に近付くと、その喉元近くへと刃をつきつける ]
― クレメンス邸 ―
俺を、このラウド・レイ・クレメンスを、脅しによって動かせると思うとは、勘違いも甚だしい。
このオプティモを王府の軍によって蹂躙するか?やってみるがいい。
貴族諸侯の隠し財産や、愛妾の隠れ住む別荘、王府の民人の腹を満たすに不可欠な穀倉。
その全てを戦火によって焼き、失わせる覚悟があると言うならな。
― クレメンス邸 ―
俺が、それを避けるとは思うなよ?
我が領地に兵を先に差し向け、侵入したのは、そちらだ。
これが、巫女姫の指示によるなら、どんな結果になろうと、非は、巫女姫にある。
お前の独断であるというなら、それこそが王府に対する反乱に等しい。この場で、俺が斬り捨てて、諸侯に信を問おう。
[ 詭弁であるとは、誰もが知ろう。だが、男が本気である事も、誰の目にも明らかであった筈だ** ]
/*
これでアレクシスが開戦を選ぶなら俺、次回落ちでいいなー。カナン殿とシメオンと出来ればサシャも逃がせれば御の字。
遺言書く暇があるかどうかだけが問題だ!
/*
おっと、頑張らせてしまったか、すまないね。独断、と言ってもらったから。これで収まると思うんだが。
おっさんほっといて、巫女姫と合流するといいのだよ、アレクシス。
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新