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[愛し子の首へと手を伸ばし]
……と、ここまでが、本音の半分です。
あとは残りの半分ですが……
[する、と撫でるように、首筋をはだけさせた。
そして、血が出ない程度、歯形がつかない程度に、愛し子の首へと噛みつくと、その反応を窺いながら、そろそろと舌を這わせた。
そして……]
私にも独占欲はあるんですよ?
私を知って、それから嫌だといっても、手放す気がなくなりました。
その跡は、消えませんし消しませんから!
[「私はきちんと確認しましたからね!」と、どこかの誰かに言い訳するように口にして、かなり悩んだのに…と拗ねたような顔になるのだった]
/*
良いような気がして悩みましたが、後で線引きが難しくなるので一律で5としてください。
『これまでの記憶』『相方に関する記憶』
等等ざっくりふたつに分けていただけたらいいかなと思います。
……。
[自分の意思を、と。自分の足で立ち、隣に並べと。
それは、自分が今まで教えられ自らに課してきたすべてを崩す言葉。
そんな生き方は知らない。ずっと、神に従い神の意に沿うようにと教えられてきたから。今更そう言われても、どうしていいのか分からない。
へにゃりと泣きそうな顔をするも――]
…え?
[するりと伸びてきた手。温かで安心を与えてくれたてのひら。避ける気などなかったけれど、それでも服を肌蹴させられれば困惑したように身を竦める。ちりとした感覚。続いて、舌の這うくすぐったいような感覚にぞくりと震え]
――っ、…?!
[慌てて彼の肩に手を置くけれど、押していいものか分からない。そして、独占欲と言われれば――]
――…。
わたし、は…あなたに、独占されるなら。
…いえ。わたしは、あなたに、独占されたい…です…これは…我侭に、なるのですか?それとも、あなたも、望んで下さいますか?
[顔が赤い。そこまでを告げると、肌蹴た衣服のままで、今までになくぎゅうと抱きつく]
[泣かせるつもりはなかったのだ、そんな不安げな顔をさせたくなかったのだ。
滅多なことでは神が声をかけない世界の子は、神の見えない世界の子らは、どうやって生きてきたのだろうか……
“教義”というものに疎い金貨には、愛し子の姿はやはり危ういものに見えた。
独占したいという思いは嘘ではない。独占されたいという言葉を聞いた時、他者からの信仰全てを打ち捨ててしまってもいいとさえ思った。
――…だが、彼をこの窮地へと叩き落としたのは魔のものではなく神であり、その者と金貨の関係を思えば金貨にも責任の一端がある。]
[このことは、自身の口から伝えなくとも、いつかは彼の耳に入ってしまうだろう。
――ならば今、逃げ場の少ない今こそ、真実を、彼がこの世界に放り込まれた経緯を口にしよう。
抱き寄せた腕から力を抜くことはせず、気を抜いたら力の限り縋ってしまいそうになるのをこらえながら、とつとつと言葉を紡ぎはじめた。]
……ひとつ、懺悔を聞いてはくれませんか?
[全てを話し終えた時、先ほどまで身を寄せてくれていた彼の反応は、どのようなものになっただろうか。
卑怯なタイミングだという自覚はあっても、放すつもりは毛頭なく
――…相手が神だからといって身を委ねる事をしないでください。
そう締めようとした言葉は、一度は口にしようとしたものの、腕の中の彼の体温を手放したくないがために飲み込んだ。]
――?
[腕の中収まったまま、どこか苦しげな彼の懺悔を、という声を聞く。背中に回ったままのゆびさきが、小さく揺れている気さえして]
…わたしで、いいのなら…
[一定以上強くを求めてくれない彼の代わり、ぎゅうと背中に回した腕に力を込める。
不安が、ない訳ではないけれど。先程彼のくちびるがつけた首筋への痕が、彼と離れてしまうことへの不安を和らげてくれるようで]
[了承を得たのなら、洗いざらいを話すだろう。
――…あなたがこの世界に飛ばされた原因は、魔の者ではなく神の一柱によるものだと。
――…件の神の凶行は金貨らへの妬みからのものである可能性が高いこと。
――…神とはいえど誤るのだ、と。
――…件の神はもちろんのこと、あなたの思いよりも自身の欲求を優先してしまっている自分もまた、あなたの世界の神よりずっと未熟な神なのだ、と。]
今現在も、神を無条件に信じるなと伝えたいのに、私の腕の中にいてほしいとも伝えたいのですから。
[神としてどうなのだろうと自分でも思う、と――…自嘲を浮かべ]
相手が神だからといって身を委ねる事をしないでください。
[そう、改めて伝えたのだった。]
……。
[苦々しげに、自嘲を含んだ声と目で、自分が今ここにいる理由を告げられた。それは神というよりも、人そのものの妬み嫉み]
…、
[つい、くすりと笑いが洩れた]
そうなのですか。わたしは、わたしが何か咎をを犯してここに落とされたのかと…安心、しました。
ほんとうに…あなたもですが、あなたの周りの神は、皆人のようなのですね。とても、正直で…
――…。
わたしは…あなた以外に、あなたの兄神や姉神ともお会いしました。けれど…
わたしに、安心を与えてくださるのは、あなただけです。
[言葉を継ごうか少しの間迷い、けれど結局素直に告げることにする]
わたしは…神としてではなく、あなたを、信じたいのです。
ですから…その腕は、そのままで。わたしを、あなたの傍に置いて下さい。
[そういう声は、少しだけ不安げに聞こえたかもしれない。聖職者としての青年は、村で大切に扱われ敬意を払われてもいた。
けれど、青年が青年として、リヒャルトとして必要とされた記憶など、ない]
[神としてではなく――…そう身を寄せられれば]
本当に、あなたは……
[泣きたくて微笑いたくなる程の充足感が金貨を襲った。
彼が望むなら何度でも、いつまでもと抱きしめようとしたのだが、ふと思い立って]
……少しだけ、待ってくださいね
[彼を一旦開放し、ぶつからない程度に距離をとった。
そして、指先から金貨を一枚生成し穴を開けて鎖を通し、この世界にきた後に、自分用に作ったもの>>0:175と似た一品を作り上げた。
お守りです。
[そういって愛し子の首にかけてやり――…]
当ててくださいなんて言っときながら、すいません。
[と、言ってしまえば、いつか彼に課した問いの答えを暴露しているようなものなのかもしれない]
……聖印とかあればよかったんですけどね。
[何かを与えたかった。彼だけに自分を表す何かを与えたかった。
問いを出した手前、伏せようと考えてはみたものの、他に何も思いつかなかったのだった。]
[少し待つように、とは言われても、腕から離されると心細げに眉が下がる。やっぱり聖職者としてではない自分では、ダメなのかと。けれど彼の表情は呆れたりはしていなくて、それに縋るような気持ちで身を離し…]
――え
[彼の手の中に現れる、きらきらと光るもの。遠目ではよく分からなかったのだけれど、鎖を通されて、自分の首にかけられたものを見れば。]
金貨?
[彼の言葉の意味を少し考えて――理解すれば、嬉しそうに笑む]
金貨の神に仕えるものとしては、一番の聖印でしょう。なにせ、神本人から賜ったんですから。
――…。
[一度離れた体をまたぎゅうっとしがみつく。肩の上顎をのせて、耳にくちびる近付けるような。けれど]
――あなたが、好きです。
[ひそりと、声には出さず]
/*
えっ。サイコロ振ってからなに捧げるか決めるの?
できるだけ目標値下げて、それからランダム振るんだと思ってたんだけど…
[身を寄せる愛おしい生き物の“声”を聞けば、金貨の顔はほころんだ。
「私もですよ」と言いかけて、彼だけのものにはなれないと、神の身をもどかしいと感じてしまうのだけど……
今だけなら、彼だけのものであることができるのではないかと考えなおせば、寄せられた身体を抱きよせて、今度こそ言葉として紡ぐのだった。]
――…私もですよ
[耳近く、やはり唇から出る声ではない声で囁かれる。そのことばに、嬉しさと……それ以上に、目の前の神に愛しさが募る]
――…、
[温かな腕の中、今だけは。元の世界に戻れば、彼は自分だけの神ではないから。溢れる気持ちを表現しようとするけれど、それ以上のことばは出てこなくて]
すき。
すき、です…
[気持ちの大きさを表すよう、何度も繰り返す。やがて、眠りに落ちるまで]
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夜特になにもないんだけど、なんかあるように誤解される内容にしてみるんだぜふはは。神様と聖職者だからね!おまけに同じ部屋にポチたち親子もいるからね!
[“相応の代償を”
その言葉に、一歩前へと出ようとすれば…隣に立つ神の方が少し早かった。唇を開くよりも早く、と叩き込まれた神の力――本来であれば自分などが触れてはいけないのに。それを破ってでも、そばにいたいと願わずにはいられない、神が]
――あ…
[溢れ出す力。彼の神力がどれだけ強いかは知らない。けれど、すべてを叩き込む勢いでぶつけられた力は、いくら鈍くても分かるほどに]
…ぃ、ゃ
[こんなに。たくさんの、力を使って。自分を助けるために、今までも相当無理をしてきている彼が。無事ですむのか]
――っ、魔の王よ!聞こえていますか!わたしは…
わたしは、わたしの信仰をあなたに差し上げましょう。足りないなら、わたしの記憶を全部やってもいい!だから…だから、彼の全部を、わたしからとりあげないで…っ
[こんなことを、彼が望む筈もない。青年は今まで神に仕えることしか知らなかったから。けれど、自分には何もないから。他に捧げるものなんて知らない]
― ??? ―
――、
[あたたかな眠りの中から、ゆっくりと意識が浮かび上がる。ゆっくりと目を開ければ、視界に入るのは黒い毛皮。どうやらこれに凭れて眠っていたらしい]
――…。
[ここはどこだろう。考えてみるけれど、眠りにつく前の記憶は遠くぼやけて、上手く思い出せない。
わん!と元気な鳴き声が聞こえて視界を動かすと、小さなふたつ頭の仔犬。犬とは頭がふたつある生き物だったっけ…と薄い記憶を辿ってみるけれど、よく思い出せない。なんとなく、そういう生き物であったような気がして片方の頭を撫でてやる。
と、視線を感じて顔をそちらに向ければ、眼鏡をかけた青年と目があった。しらない顔。だけれど、どこか惹かれる存在]
………。だ、れ?
[呟きを声にしたつもりはなかった、けれど]
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