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[ 一瞬引き返そうかなー?と、思ったが、マリエッタの姿を見つけるとヤクモの方が『キューィ』と鳴いて、指示も待たずに近付いていく。
つまりヤクモは、マリエッタにも、しっかり懐いていたのだった ]
マリー、無事、だよな?
[ 一度甲板に降り立ち、確かめるまでもなさそうなことを確認する ]
「蛟」も...まあ、大丈夫だ。
[ 若干微妙な物言いになったのは、ガートルードの一件があったせいだが、それは問い返されても、誤摩化して ]
とにかく、艦長代理も、ウルズも無事だから、心配すんな。
あと、あのでかい軟体動物には間違っても手を出すなよ?
シロウ殿と鳴丸がきっちり片付けてくれるさ。
[ それでも、術や矢での援護くらいは、と言われれば、強く反対はしない。ただ距離はとるようにと重ねて忠告はしただろう]
お前さんが怪我すれば、嘆くのはこの艦の連中だけじゃないからな、気をつけろよ?
[ 最後に、ぽふ、と頭を撫でたら、周囲から妙に殺気だった視線が集中したが...毎度のことだったので、きっちり無視した ]
じゃあな、俺はユウレンの船の様子も見てから「八幡」に報告入れて戻る。
ウルズも会いたがってたし、落ち着いたら、また連れてくるからな。
[ 再び騎竜の背に戻ってから、告げた約束はしかし、果たされることはなかったのだが** ]
― 「シュタイフェ・ブリーゼ」上空 ―
[ 「水夜」を後にし、「シュタイフェ・ブリーゼ」上空に到達したのは、甲板の騒ぎも一段落した頃だったろうか>>200 ]
おーい、無事かー?
[ 低空まで降りて声をかけはしたが、すぐに着艦しなかったのは、同盟を結んだとはいえ、他国の船だったからだが、光に包まれた竜は見間違えようもなかったから、誤認攻撃を受ける事もなかったろう ]
[ 実を言えば、10年前、ディークが家出して最初に目指した国はユウレンだった。
内乱が収まった直後の国に近付く事は危険と判っていたが、騎竜師に憧れる少年にとって、「嵐激の翠龍王」の名は、危険を顧みない程に心惹かれるものだったのだ ]
ありゃあ、尻尾出てるし...結構大変だったみたいだなあ...
[ そういうわけで、ユウレン近在に多い半妖の存在にも既に慣れていたから、顔合わせの時から彼等に過剰反応する事はなかった ]
おっと!
[ 巨大海老は、この艦でも着々と捕獲...というか、文字通り捌かれていたが、まだしぶとく乗艦しようとしている海老を海上に見つけると、そちらに向かって飛ぶ ]
ブレス!
[ 炎と違い、広範囲に届く代わりに熱は低めの光竜のブレスは、海老をこんがり焼き上げるには至らなかったが、直撃すれば、海に沈めるには十分な威力を発揮した ]
『キューィ』
[ 沈んでいく海老がもったいない、と言いたげに鳴くヤクモの鬣をぽふと撫で ]
帰ったら腹一杯海老三昧させてやるから。
[ そう宥めて、ぐるりとシュタイフェ・ブリーゼの周囲を旋回する。
見る限り、どうやら、それ以上海老が増える事は無さそうだった ]
周りは問題なさそうです。着艦してもよろしいか?
[ 周囲の哨戒を終えて再び甲板に近付くと、艦長と覚えてはいたゲルトに対して>>209言葉を改めて声をかけ。着艦を赦されたなら、一度甲板に降り立つ ]
「八幡」から出た騎竜師は精鋭中の精鋭ですから、あちらは任せて大丈夫だと思います。
連絡はありましたか?
[ ヤクモの放つ光のブレスを見たなら、リュカから声もかかったろうか? ]
そうですか、確かに上陸整備は必要かもしれませんね。
場所を定めてはぐれた艦との合流も計らなければいけないでしょうし。
[ 伝えられた方針>>211に、真面目に頷き返しながら、ぱたと揺れた尻尾に笑みが零れる ]
...色々と大変だったし、乗員の休息も必要でしょう。
あの...
[ ふと、腰に刀と並んで差したクリスナイフに手を触れると、ディークは一度、物言いたげにゲルトに視線を向けたが ]
『キュィ』
[ ヤクモが鳴いたのは、海上で巨大触手もとい巨大大王イカとシロウ達がぶつかる頃合いだったからか ]
...いえ、また後ほどに
[ 言いかけた言葉を飲み込み、海上を睨んで、騎竜の背に戻る ]
[ 自分で傷口を縛って応急手当をしただけで、未だ放置している左腕はそれなりに痛むが、もしもの事を考えると、のんびり見物は、やはり出来なかった ]
この辺りは、どうにも妙です。
事によると、まだ何か潜んでいるかもしれません、くれぐれもお気をつけて!
[ 最後にそう言葉を投げて、光の竜と騎竜師は、自軍の旗艦「八幡」へと進路をとった** ]
― 「シュタイフェ・ブリーゼ」→「八幡」 ―
[ 見送るゲルトの声>>219に、大きく手を振り返して、ディークは、また笑みを零す ]
明るいてか、軽いってーか...お国柄かねえ。
[ こちらが言葉を改めて対しても、最後まで気軽な様子を変えなかった艦長には、妙な親しみを覚えずにはいられない。
恐らくそれが、彼の強みでもあるのだろう ]
[ 各艦、カナンの指示に従って後退しつつ在る中、近付いてみれば「八幡」のみが、触手を射程内に捉えたままなのが判る>>216 ]
退がらねえ、か。
後でシロウ殿に叱られても知らねえぞ、ぼっちゃん。
[ 憎まれ口めいた口調に、ヤクモが『キュィ』と、たしなめるような声を上げる ]
わーってるよ、本人の前で言ったりしねえって。
[ ディークはカナンを嫌っているわけではない。だが、彼への評は、常から辛辣だった。
それは、遠戚として幼い時分から、カナンを見ていた為のある種の気安さと、やがては国を支える大きな柱となるであろう彼への期待の大きさの裏返しでもあった ]
/*
デフォ吊り結果から捏造した心情を曝してみる今日この頃。
まあ、カナンに関しては墓下でも良かったかもだけどねー、エピまで表に出せないのも、もったいないし。
[ 「八幡」船上では、未だ巨大海老の残党狩りが続いていた ]
おー、やってるやってる。
[ カナンの姿を探して旋回すると、先頭きって大海老と渡り合う姿が目に入る>>223 ]
...まあ、大人しくはしてないよなあ。
[ この場合、大人しくしている方が問題だとは判っているから、その声音に刺はない ]
[ 船上の海老狩りと、シロウの援護は「八幡」とカナンの意に任せ、光竜は、不測の事態に備え、少し距離を置いて上空を旋回する。
程なくして、大気と波とを諸共に撃つ雷光>>230が、ディークの目と心を奪った ]
[ 騎竜から烏賊に飛び降り駆け抜けるシロウの俊敏な動きと、気迫の籠もった刃の鋭さは目が覚めるよう>>231
応じた鳴丸の放つ雷撃もまた、主の意を汲み、正確無比に大烏賊の心臓を貫く ]
――流石!
[ 感嘆の声は、自然と口を突いて出た ]
[ やがて「八幡」への帰路につく渦雷の騎竜師へと、>>235光竜を寄せて ]
お見事でした、シロウ殿!
良き手本を見せて頂き感謝します。
[ 感嘆と尊敬の意をそのまま、言葉にして伝える ]
[ 鳴丸の翼の動きがおかしいことには気付いたので ]
鳴丸は大事ありませんか?
[ 気がかりそうに尋ね、戻って、治療を急ぐと言われれば頷いて ]
しばらくは、俺が辺りを警戒します。どうか治療を優先してください。
[ そう請け負って、「八幡」の上空までを付き添うように飛ぶ ]
/*
カナン様が可愛いですw
彼が騎竜師を諦めた経緯とか、このこさっぱり気付いてないだろうからなー。
気付いたら辛口になんかなれなかろうて。
[ 暫しの間、光竜は、シロウに約した通り「八幡」の上空を護るように飛び、やがて、遠くに島影を見る地点>>246までやってくると、ゆっくりと甲板へと舞い降りる ]
島が近いようです、上陸のために先行することになるでしょうから、一度「蛟」に戻らせて頂きます。
[ カナンに目通り願ってそう伝える。シロウもその頃には、彼の傍に控えていただろうか ]
では...
[ 元より乗艦へと戻る申し出は赦されぬはずもなく、敬礼して踵を返そうとした、その視界の端 ]
...!?
[ どこに隠れていたのか、艦橋から飛び降りるように現れた大海老一尾 ]
カナン様っ!!
[ シロウも反応はしたかもしれない、だが、ディークの方が僅かに海老に位置が近かった。それ故に、刀を抜く暇もなく、カナンから海老を遠ざけようと、組み付くように体当たりして ]
...ツァッ!!
[ 体当たりしたのが傷ついた左腕の側からだったのはうかつだった。そのまま、身を避ける機会を逸し、大海老諸共海中へと身を投げる羽目になる ]
『キュー!!』
[ すぐさま、後を追って飛んだ光竜がディークを拾い上げるだろうと、誰もが信じたに違いない、しかし ]
な...うわあああ!!
― 回想/「シュタイフェ・ブリーゼ」船上 ―
[ 大海老を海に沈めた直後、その傍でへたばっている様子のリュカに視線を向ける ]
大丈夫かー?
[ 彼女が話しかけてくると破顔して>>261 ]
まあ、あれが俺の役目だからな。
[ ゲルトに対してとは違い、こちらは普段の口調でそう返した ]
ああ、鬣、撫でてやると喜ぶぜ。こいつ女の子好きだから。
[ 触っていいかという問いにそう軽口をきけば、『キュィ!』とヤクモからは抗議の鳴き声があがった ]
― 回想/「シュタイフェ・ブリーゼ」船上 ―
ああ、またな!
[ 飛び立つ際にも、リュカの言葉に>>263そう返し ]
それと、俺はディークだ、そう呼べばいい!
[ 最後に言い残して、飛び去った** ]
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