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──図書室──
[曖昧な返答に軽く肩を竦めて返す>>0:499。この学校では、個人の事情おw詳しく話しづらいのが実情だった。ベリアン自身も、個人的な情報については、はぐらかして誤魔化してを続けてきている。]
>>500
そ。そういうコトだ。
[理解した様子のステファンに口橋を上げて、
掲げられた本の題字を見て頷く。]
ああ。なんだ、丁度よさそうだな。
実地で試してくるといい。
[そういって、ベリアン・アリーは気軽く後輩を送り出した。]
──図書室──
[借り出し用の本をカウンターに置いたあと、書架の間をこつこつと歩く。歴史書の棚から、一冊を取り出しぱらりと開いた。]
……
[ぱらぱらとページをすすめていくと、帆船と上陸する兵隊たちが書かれた図版が目に入る。]
[長距離を航行できる、大型の帆船。雄大な三角の白い帆を張り出し鉄の砲門を備えた武装帆船。──それは、同じ肌の色をした同族たちが故郷と呼ぶ地の沿岸に姿を現したものと同じ型だ。]
───…
[記憶の中で柔らかな声が誇らしげに呼ばわる地名は、どれだけ大陸の地図に目を凝らそうとも、そこには存在しない。
与えられた名のみが、正式な名称として記されている。]
[書棚の影は春なれど日差しは分厚い棚に遮られて、
他に比べて、ひんやりとしている。]
……悪魔の仔、か
[周囲に、人間の立てる音がないことを確かめる間をおいて、小さく零して口端を上げた。]
──回想、十四歳:カレルとの初対面──
[当時、十四歳の少年にとって、その質問魔は端的に言って非常にうざったい相手だった。当時は、士官学校に入りたての十四歳で、今に比べて若かったというのある。が、いなし方が下手だった。とは、今でも思う。]
……人を指で指すな。呪いがかかるって知らないのか?
[初対面で剣呑な皮肉と共にじろりと睨みかえしたのは、
顔色が悪いという言葉が不名誉と感じたからだ。]
[今の年齢であれば、それでももう少し穏便にすまそうと考えただろう。違う。と説明をすればことは足りる。けれど、その余裕は順調に学生生活を進めてきた中で集めた自信から発生したもので、初回の試験前の不安の中では、生憎と発揮されなかった。]
……此処にくる前に使った船に女を乗せていたから、
嫉妬深い海神から彼女を隠すために
皆で顔料を肌に塗ったんだ。そのうち落ちる。
だからこれ以上濃くはならないし家族は別な色だ。
[故に、皮肉屋の性質が顔を覗かせ、誠実な対応はされず、質問には大嘘が答えられた。]
[当然ながら、肌の色が変わることなどなく、後日には不信がられることになる。同学年ゆえに顔を合わせる機会も多く、何度か指摘を受ける機会があり、そのたび違う作り話を繰り返した。]
悪魔の仔だからな。それで肌の色が違うんだ。
[何度目だかは忘れたが、本を読んでいる最中、視線も向けず
ぞんざいにそう答えたことがある。]
──図書室──
[時刻は試験が終わった後であり、既に放課後。閲覧席の周囲だけが、西日に空気を橙色に染め上げている。]
さて、と
[掲示を確認して、寮に戻るべく書棚の作る影から、
切り込むような日差しの境界を靴で踏んだ。]
──回想:十四の頃──
[入学したばかりのころは、とにかくここでは上手くやらなければならない。と、思っていた。だから、浮かれるような気持ちはわからず、]
(──これはアホだ。)
[あっさりと作り話を信じた十四のカレルに対しての正直な感想はひどい話しだがそうだった。当時は口にまではださなかったが。]
[ただ、カレル以前にも──以後にも、大方の生徒は、そこまで踏み込んではこなかった。廊下で視線を向けることや、遠まわしに尋ねてくることはあってたが、カレルの直球よりは大人しく、一度すぐに嘘だとわかる話をすれば、大概の生徒はそれで引き下がった。]
… 実はな、陽が沈まない砂漠にある、
地上で一番高い山のてっぺんで太陽の守人をしてたんだ。
これより肌が黒くなると山を下りられなくなるから、
そのまえに神殿を抜け出してきたんだ。
日向でこれを話すと見つかって、
ここから連れ戻されるから言えなかったんだが
[だから、嘘とわかる身の上話を語りながら、良く諦めないな。と、確か四回目あたりで思った。]
[カレルとのやりとりは、他の同級生たちや上級生たちへ話す真っ赤な身の上話の練習としては、思えばそう悪くもなかった。
逆にでっちあげ話を目当てにした奴から尋ねられるようなことも増えしばらくすれば、それにも飽きられた。
そんな緩やかな変化があったせいで、最初にぶつけてきた当人の質問攻撃が止んでいる。と、そう気がついたのは、もっと後。ある程度の余裕ができてからだ。]
────。
[そういえばと、気がついたときに一度きり背中を追ったが、その頃には改めて話題に出すにはタイミングを逃していて、
だからカレルとのその話しに、改めて触れたことはない*。]
──廊下、掲示前──
[黒髪が人波の後ろから、掲示を見ようと背のびして上下する。]
…下の方がみえねえ。
[背の低い方ではないが、さらうだけにするのは諦めて鞄を軽く背負いなおした。悪い。と声をかけながら、人並みの合間をかきわけて掲示内容が見える位置まで進む。]
──廊下、掲示前──
[最前列まですすんで、ようやく全貌を現した張り紙にざっと目を通す。真っ先に馬術項目に視線が行ったのは得意教科だからだ。]
ああ、馬術は今年も遠駆けありか。
すべりこめりゃいいんだが。
折り返しは── …
[採掘場か。と、口内で繰り返す。]
馬の被りなしってなら、早めに抑えといた方がいいかね。
[ひとつは早々に選んで、それから他の教科を見てどうするかと口元に手を当てて考えこむ。]
[協力戦は面白そうだが、"協力戦"なだけに、
複数人で参加した方が加点されそうだとも思う。]
…… 科器も、触っちゃみたいんだが、……
構造を見てる時間は貰えるんだろうかな
ん?
──掲示板前──
[ヴィンセントとは入れ違いだったせいか周囲に姿は見えない。]
これ、協力戦の幻獣ってのも、
多対多になるのかね
[一人で臨んだ場合と多人数で望んだ場合とで違いはあるのか、あるとしたら巨大になるのか、それとも人数に合わせて数が増えるのか。]
面白そうじゃあるんだが、どう思う?
[そう、軽い調子でウェルシュに見解を尋ねて]
──掲示板前──
[近くの生徒の肩を受けてから移動の波に合わせて押し返し、ウェルシュの傍を陣取る。]
>>297
決めきれないんなら、二つとっとけばいいんじゃないか。
両方落とすような選択の仕方はしないだろ?
[お前なら。と、軽い調子でそう言って]
>>302
ああ。迷ってたのはこれとか。
[キマイラ戦への反応に頷く。]
>>302
チーム毎に部屋を割り当てて召還なのか、
一部屋に乱暴に全員ぶちこむのかで違いそうだよな?
[多頭かと思ったのは、それぞれの首と書いてあったからだが三頭型って可能性もあるのか。と、首を捻り]
ああ、なら一緒にやってみるか?
[軽い誘いに、同程度の軽さで応じる。]
俺は前衛で囮にしろ実行にしろどうにかなると思うが
個人的にゃ、前衛は最低二人と、
遠距離から補助ができそうな奴を一人か二人。
できればもうひとりぐらい欲しい気がするが、
──お前、他に誘いたい顔は?
いっそレトとかカレルとかカークとかルートとか誘ってみるか?
ヴィンセント……は断るかもしれんが。
[同級生であれば、多少手の内は見えてもいる。言いつつ、投げた先のノトカーとトールの会話に>>313ああ。と頷いた。]
>>313
らしい。うちの寮長は基本面倒見がいい人なんだが
[たまに思い込むからな。と、後半は声には出さずに頷いて、]
で、その他の珍しいものってのは?
[ノトカーとトールの会話からウェルシュに視線を戻した。]
>>373
へえ。いや、ま、今年だけってならそうか。
[全力という言葉に、一度面白がるように目を細めて軽く首を傾ぐ。]
そうだな。どっちにしても乱戦になるんだったら、
事前に各自担当の動きは確認しときたいね。
協力戦で衝突してコケるなんてのはご免だからな。
──了解。ヴィンセントは相変わらずっつうか……
とりあえずレトとカレルに声かけてみるか。
ただまあ、あいつら対人のが好きそうだからな。
どう出るかわからないが。
[断られたら断られたときか。と、ウェルシュの言を受けて頷き、]
争いってのは、同レベルの相手じゃないと起きないからな。
[寮長二人については、しれっとそんな台詞を吐いた。トールとノトカーのやりとりを思い出して、僅かに苦笑が漏れた。]
……へえ。
[頷き相槌を打ちながら、話しに耳を傾け、
リエヴルの名前には、興味を示して目を眇めるが、]
[掲示板の前まで無事に抜けてきたらしき姿にむけて、
褐色の手が他の生徒の頭上につき出される。]
レト! こっちだ、こっち!
[それを見えるように、大きく左右にふる。]
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