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〜〜うわっ!
[速い! さすが紙飛行機! そこに痺れる憧れる!!
……なんてパニックに陥っている場合ではない、咄嗟に握っていた弓をぶんと振るって、紙飛行機を牽制した。
紙飛行機は、ぎりぎりの所で弓の一閃を回避して、軌道を曲げて上空へ逃げてゆく。
一方のセルウィンは、弓を握ったまま「弓、意外と使えますね……」とごくりと生唾を飲み込んだ。
ヴァイオリン本体より扱いやすいし、スティックにピンと張られた毛は切れ味もよさそうだ。
さらにお値段もヴァイオリン本体より大分お得! 壊れても弓ならヴァイオリンより惜しくない!
今度からヴァイオリン本体じゃなくてこっちを使いましょう……!]
[そんなアホな感心をしている内に、上空へ逃げた紙飛行機は巨大メスの魔女のレーザー攻撃に翼を貫かれて失墜してゆく>>300]
助かります、お願いしますね!
[確かに、あれなら飛んでいるディアボロスを狙うのには有利だろう。
紙飛行機は彼に任せるのが得策だ、と納得せざるを得ない]
“蛇”、魔法はどう使えばいいのですか!
[ともあれ、彼らが時間を稼いでいる間に、セルウィンもできることをするべきだ。
問い詰めると、“蛇”は『だから音楽家らしく戦えと言ったじゃろう』と反論する]
……音楽家らしく、とは。
[弾けという事か、ヴァイオリンを。
この状況でですか、と躊躇を覚えはしたものの、他に方法がないのならそうした方が良いだろう。
息を吐くと、慣れた手つきでヴァイオリンを構え、弓を下ろした]
[途端に響き渡る音色は、伸びやかに広がる澄んだ高音。
今まで聞いた事もないような美しく華やかな響きに、セルウィンは目を見開く。
驚いている暇もなく、続く旋律を半ば体が勝手に奏で始めた]
操り人形の
[口から滑り落ちた言葉に遅れて、どこからともなく水が集い、宙に浮かぶ二つの水球を作り出す。
瞬きする間に、それらは人の形に伸びあがり、水で形作られた騎士と淑女のマリオネットを成した。
ヴァイオリンを朗々と歌わせたまま、縫いとめられたようにその場を動けないセルウィンに変わって、二体のマリオネットが旋律に乗って踊りだす。
右横から向かってきていた土人形を、騎士のマリオネットが回転しながら水の剣で横薙ぎに切り捨てた。
淑女のマリオネットは人形らしからぬ優雅なステップを踏み、最後の土人形へと躍り掛かる。
その指先から伸びるのは、長い長い水の爪。
土人形を愛撫するよう両腕を広げて抱きついた直後、背中から胸を刺し貫いた]
[二体の土人形が崩れてジェムとなった直後に、セルウィンの身体にも自由が戻り、豊かな楽の音はふつりと途切れる。
旋律が失われると、水のマリオネット達もまた崩れ落ち、パシャンと熱を帯びた大地を濡らした]
……これで終わり、でしょうか。
[ヴァイオリンを下ろし、辺りを見回す。
のしかかるような倦怠感は、なるほど魔力の消耗が招いたものらしい。
おかげさまで、“蛇”が回復手段としてジェムが必要と言ったわけが理解できた。
先ほどの少女は疲労困憊した様子で、その彼女を守るようにいつの間にやら鬼の面の魔女が合流している。
束の間、渋面を作ったのは、その面影が見知った青年と重なったからだ]
[とはいえ、まだそちらにかまけている場合ではないようだ。
巨大なメス使いの少年と紙飛行機の勝負は、どうやらまだ終わっていない>>312]
――援護します!
[鋭く声を上げると、弓を構えて少年の元へと走り出した。
高速で宙を飛び交う紙飛行機に、攻撃が当たるとは思っていない。
けれど、隙さえ作り出す事が出来れば、少年の助けにはなるだろう。
ぐんと急降下してくる紙飛行機めがけて、躊躇なく弓を振るった。
やはり一撃は空を薙ぎ、しかし狙いどおりに紙飛行機を上空に逃がす事に成功する。
この回避の仕方は先ほどのそれと同じ。
軌道を読めば、レーザーの魔法で狙い定める事も容易い、はずだ*]
/*
カスパルさんには、魔法が微妙に被って申し訳ございませんと全力で謝罪を……!
一応、細かい条件などで差別化はできていると思うのですが、今のロールではあんまり差異がわからないですね……。
なお、魔法の使用制限は以下の通りです。
・水で作れる人形の形は自由自在
・数も自在。水人形の大群も作れる
・ただし、操る水の質量、操作時間に比例して消費魔力が高まる
・術者は魔法の発動中動けない
・魔法解除の条件は、敵の殲滅or術者の負傷or魔力切れ
一度発動させると、本人の意思では条件を満たすまで止められない上に無防備になるという厄介な技である(
/*
あっ、さっき演奏終了した時点では、まだ紙飛行機残ってますね……!
えっと、あれです。
あの時点では、土人形のみを敵として認識していた、という事で……(両手で顔を覆った)
……そうですね、どうやらそのようです。
[終わりだよねと問う巨大メスの少年>>335へ、安堵に肩の力を抜いて応じる。
透明なジェムを回収し、魔力の回復に充てる彼の様子を見て、セルウィンもまたそれに倣うことにした。
先ほど倒した土人形のジェムを回収しに、少女と鬼の面の魔女の方へと歩み寄る]
というか、今私ほとんど自動的に動いていましたよね。
自分で術を中断したりできないのですか……?
[道中、ぼそぼそと“蛇”に向かって質問を投げると、彼女は頭を左右に振った]
『ド素人の見習い魔女が何を言うのじゃ。自在に操作できるようになるには数か月は掛かろうな。鍛錬せい』
試練おわっちゃいますよね……!?
[実に融通の利かない魔法である。
発動中無防備で、しかも自分で中断できないとは不便な事この上ない……!]
[ともあれ、回収した二つのジェムを自身のそれに重ねて、消耗した魔力を回復させる。
倦怠感は大分マシになったが、どうやら完全回復とはいかないようだ。
これは使いどころを考えないと、消費魔力が多すぎて自滅する。
一抹の不安に少しばかりげんなりした]
とりあえず、皆さんご無事ですか?
[魔力の回復を終えると、改めて向き直るのは、共に今の窮地を切り抜けた魔女達の方。
フリフリドレスの少女に、メスの少年。
――鬼の面の彼を見つめた時だけ、金色の瞳に複雑な感情が過る。
しかし、すぐさまそれを押し潰すように、へにゃりと緩く微笑んだ]
大丈夫です、私は怪我はありませんから。
他のお二人を優先――、いえ、そこの彼を優先してあげてください。
[そのまま、彼の問い>>337に首を振る。
途中言い直したのは、シェイが彼の申し出を断ったからだ。
鬼の面の彼が、知り合いだという確信はある。
それでもあえてその素性に触れないのは、そちらの方が都合が良かろうという計算の上。
彼がどんなつもりであれ、セルウィンは利用できるものはすべて利用する。
知人と知られてしまうより、それを伏せておいた方が、いざという時に役立つかもしれない]
いやぁ、皆さんのおかげで助かりました!
私一人では、あの紙飛行機をきっと持て余していたと思います。有難う御座います!
[そんな計算を断ち切ると、にこにこと愛想よく感謝を述べて、ぺこりと三人に一礼を。
“蛇”から『うっわ、きもちわるいの……』というヒいた気配を感じ取ったが、スル―する。
警戒するに値しない愚か者を演じた方が、後々確実に便利である。
なお、別に演じてなくても細部で生来のボケっぷりを発揮しているのは、触れてはいけないお約束]
ただ、今さっき向こうから悲鳴が聞こえてきた気がするのです。
……もしかしたら、そちらに退治するべき上級ディアボロスがいるのかもしれません。
[少し表情を引き締めて、視線を移すのは八百屋の方角。
私はそちらに向かうつもりですが、貴方たちはどうなさいますか、と視線で問う]
あ、それから、私はセルウィンと申します。
どうぞよろしくお願いします。
[遅ればせつつ、シェイがセルウィンの名を呼びあぐねていたこと>>339を思い出して自己紹介を足した。
腕に巻きついた蛇から、『今ごろか』という指摘が飛んだので、作った笑顔が微妙に引きつったのはご愛嬌だ*]
まさか、こんなに側にいるとは思わなかったです。
……先ほどの話の続きですが、願い事がなさそうとは思いませんが、貴方は幸せそうに見えましたから。
[戦闘を切り抜けた後、“赤い声”でコンラートへと切り出すのは先ほど聞いた彼の話について>>*30
誰を殺したいのか、とまでは問えず、ただ思案するように沈黙した]
宮田く、いえ、コンラート。
私には、私の叶えたい望みがあります。
そのためなら、利用できるものは何でも利用します。
[少しの間をおいて、よく見知った嘘吐きな少年の名前ではなく、魔女としての彼の名を呼ばわる。
そうして宣言するのは、自身の覚悟のほど]
試練の直前、貴方に聞きましたよね。
――望みを叶えるために、他人を踏み躙る覚悟はあるのかと。
[あの時は、彼の返事を聞く事はできなかった。
けれど、彼が“蛇”の言う危険な魔女であるという事実が、その答えを告げているような気はしている]
私には、あります。
必要とあらば、貴方の事も踏み躙るつもりです。
[あえて腹の内を明かしたのは、彼に対する共感か、それとも信頼か。
いずれにせよ、彼の耳にやさしい言葉ではなだろう、という自覚はある。
一度ゆるく目を伏せて、コンラートへと視線を向けた]
だから、貴方もそうして下さい。
……その上で、恥知らずとわかっていますがお願いを。
貴方さえ構わなければ、互いの利害が一致している間は手を結びませんか?
[せっかく、こうして“赤い声”を共有できているのだ。
この優位を、試練に利用しない手はないだろう]
裏切っても、裏切られても互いに恨みっこなしです。
[どうですか、と首をかしげて見せる]
[コンラートの返事を待ちながらも、意識するのは共に“赤い声”を共有する他の二人のこと。
彼らが今の会話をどう取るかは未知数だ。
……もしかしたら、カスパルには子供と思われているようだから、また子供扱いを受けるかもしれないけれど]
あと、言っておきます。
私の実年齢は22歳です、声が子供だからと子供扱いは止めて下さい。
[先手を打って釘を刺したその行為が、子供っぽいとは気付かない。
少しばかり思案してから、他の二人へも呼びかける]
貴方がたはどうですか?
自分が魔女になるために、他者を切り捨てる覚悟があるのでしょうか。
[それは、協力要請とも取れる言葉だ。
彼らが、いったい何を抱えて、何のためにこの試練に挑んだのかは知らない。さほど知りたいとも思わない。
なんにせよ、危険な魔女らしからぬ彼らから、協力要請に賛同を得る事はあまり期待できなさそうだとは思った*]
……!?
[あっ、しまった笑顔が刺さりました!
どこか打ちひしがれたように見えるシェイの反応>>348に、取るべき対応を間違えたとショックを受けた顔をした]
い、いえ、大丈夫ですよ!
私だって紙飛行機イェンスさんにほとんど丸投げしましたし!
倒したの泥人形が二体だけですし……!
[慌てふためいてシェイを励ますも、自身の戦果を自分で口にしたら微妙に胸に痛かった]
その、役に立たなくて申し訳ないです……。
[最終的に、利用できるものは全て利用します(ドヤァ!)と思っていたのを忘れて、微妙に暗い空気を背負ってイェンスへと謝罪するのである。
目が水泳の金メダリスト並みに華麗に宙を泳ぐ……!]
[おまけに、シェイからはセルウィン君呼ばわりされる始末だ。
このまま年齢詐称をするべきか、実年齢を告げるべきかちょっと迷った。
年齢を誤魔化した方が油断してもらえるだろうけれど、それはそれで胸が痛い。羞恥プレイ的な意味で。
だがしかし、同時にこのなりで「22歳です」と宣言するのもまたつらい。
我ながら、いい歳して何やってんのという気持になる……!]
あ、えと、近隣の町からお祭りの観光に来ました。
学年は中学三年生です。
[苦悩の末に、導き出したのはセルウィン君(中三)を押し通すという答えである。
コンラートに、目で「話を合わせてください!」と訴えた。必死である]
で、では決まりですね!
皆で八百屋の方へ行きましょう!
[すごく強引な流れでそう〆て、これ以上地雷を踏む前に八百屋を目指すのだった*]
――八百屋――
[八百屋へ向かう道中、一人駆けだしたシェイ>>365を追って駆けつけると、そこには阿鼻叫喚地獄絵図が広がっていた。
おぞましい特製スーツに身を包み、近寄りがたい異様なオーラを放出している上級ディアボロス。
そのアヴェに、ナス山へと弾き飛ばされるシェイ。
そうして、シェイ曰くアヴェにやられたらしい聖職者風の青年]
……ご、ご愁傷様です。
[気持ちよく誤解して、洩らすのはそんな感想。
震えあがりながら、聖職者風の恰好の魔女へと合掌した]
[そうこうしている間にも、事態は動く。
セルウィンもまた、ヴァイオリンを肩に乗せ、弓を構えた。
無論、魔法を行使することにした理由はアヴェに近寄りたくなかったからである。
容姿が中学生の今、アヴェの守備範囲に入っている危険性は下がるが、でも生理的に無理だった。
あれと真っ向から向き合うくらいなら、セルウィンはしっぽ巻いてとんずらする事を選ぶ!]
操り人形の
[弓を下ろし、ヴァイオリンを歌わせる]
[今度現れたのは、(多分)アヴェ好みと思われる、ガチムチの偉丈夫だった。
水でできた体の癖に、笑うとキラッと歯が輝く。
……術者の自分が言うのもなんだけれど、正直ドン引いた]
アヴェ、素敵な男性を紹介します!!
[ドン引いたけれど、こうなったらもうヤケクソだ。
一声叫んで、偉丈夫の人形にマッスルポーズを取らせる。
運が良ければ、アヴェを水人形に引き付ける事が可能だろう。
その結果は――2(2x1)
1.アヴェの目の色が変わった、水人形目掛けて跳びかかる!
2.水でできた人形には用がないらしい、チラ見したきりスル―された]
……ッ!!
[ヴァイオリンの音色に、一瞬ものっそい不協和音が混ざる。
これはこれでものすごく悔しい……!]
[とはいえ、水人形はまだ健在だ。
マッスルポーズがアヴェにスル―されたのであれば、力でねじ伏せるのみである!
しかし、ムキになって弓を動かそうとした刹那、聞こえてくるのは悲壮な決意>>413
なるほど、一度アヴェにやられた(誤解)彼にならば、アヴェは再び食いつくのに違いない]
わかりました、貴方の決意は無駄にしません……!
[既に彼の犠牲が決まったみたいな口ぶりで、彼の声に賛同する。
ヴァイオリンの音色は、アヴェを仕留める機を窺うよう、不穏で張り詰めた旋律へと変わった。
水人形が、マッスルポーズの種類を変える。
誰もそんなサービス望んでないんですってば……!!]
あぁ、もう!
[イラッと声を荒げた所で、響き渡る聖職者風の魔女の宣告。
――父さん、僕は勇者を見ました。
感動のあまり、目じりに涙が滲んだ。
自動演奏中のため、涙を拭う事は出来ないけれど、勇者の身を守るために高らかとヴァイオリンの音を響かせる。
生贄目掛けて跳びかかるアヴェの、その軌道を阻むよう、水人形を間に滑り込ませた。
偉丈夫の人形が、アヴェを押さえこまんと野太い腕を伸ばす!
その腕は2(2x1)
1.アヴェを押さえこむことに成功した。
2.機敏すぎるアヴェを押さえこむことができなかった。魔手が再びシグルドへ迫る!]
アヴェの回避力、半端ないですね…!?
[そろそろMPの残量が怪しい年齢詐称の魔女は、思わずそんなツッコミを。
ギギーッ、と再びヴァイオリンが不協和音を奏でる。
これが煩悩の成せる業、か……ッ]
でっ、ですが今度こそ勇者を救出します!
[思わず、ガチで勇者言った。
ヴァイオリンが、再び高く高く、情熱的な旋律を歌う。
セルウィンに残された魔力は少ない。
おそらく、次が最後の一撃になる。
勇者の機転>>444が功を奏して、アヴェの背中がこちらを向いた。
――その隙を狙って、水人形が拳を振るいあげ、アヴェを殴り倒さんと叩き下ろす!
フィールド効果で、アヴェの属性は火属性。
セルウィン自身は与り知らぬが、当たれば相性的にもアヴェの動きを止めるには十分な一撃である。
空を切り、迫る水人形の拳は2(2x1)
1.アヴェを殴り倒し、その驚異的な回避力を封じる事に成功する!
2.残念、それは残像だ! アヴェが再び華麗な回避力を見せた! いや、魅せた!!]
[アヴェーーーーーーーーーー!!
水の偉丈夫が、最後の力を振り絞ってこちらを振り返り、キラリと歯を輝かせてイイ笑顔を作る。
それっきり、パシャンと溶け落ちて八百屋の床を濡らした。
セルウィンもまた、魔力切れの疲労感に敗北し、ヴァイオリンを取り落とす。
遅れて、がくりとその場に膝が落ちた。
戦士たちよ、後は頼む……!
失意体前屈で、己が無力さを嘆くのである!]
/*
くっそ、アヴェの回避力お腹痛いぃぃぃぃぃぃ!!(笑)
さすが上級ディアボロス、魅せてくれますね……!!
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