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長居はしない、君にも仕事があるだろう。
信用していない訳では無いが、見せて貰っても――?
[彼の視線を追うように窓の向こうへ視線を凪いだ。
雲は低いがまだ、太陽は城を見放してはいなかった。
ベリアンが背を見せれば、その後を硬質な靴音が追うだろう。]
― 控室→ベリアン個室 ―
[意を決したベリアンの表情の変化に面食らうように双眸を瞠らせる。
頬を染めるような代物なのだろうか。
何かとても、大きな勘違いを犯している感も否めなかったが
そのまま、無言でベリアンの後をついて個室へ向かい。
同じ造りとはいえ、自室と全く異なる雰囲気を感じるのは
漂う香の所為か、或いは。
物珍しそうに一度、ぐるりと見渡してから奥へと歩みを進めて]
……木箱、……
…振っても大丈夫、なのか…?
[厳重に保管されている割に、気軽に箱を振る様子。
しかも、『軽くなっている』らしい。
中に何が入っているのかなど、もはや皆目見当もつかなくなっていた]
何が入っているんだ…?
[開かれた小箱から漂う薬品の馨が鼻腔を擽る。
ベリアンが「腕です」と言っても数拍、その意味がわからない程に
人の腕らしさを欠いた――腕のミイラ。
漸くその物体が何なのかに気づけても
彼の紡ぐ言葉の意味を、すぐには理解出来ずにいた。
けれど。
ベリアンが腕のミイラへ頬擦りする様子を
目にした瞬間全てが繋がった。
ベリアンは刑事を愛していて、
その愛故に恋人に手を掛けてしまった。
王子を溺愛しているのではなく、その刑事が死んでも尚
刑事へと、腕へと執着していて――…]
は、は……
我が君は恐ろしい男だ。
Esよりも何よりも、君が揺らがぬ手駒になると、
……、狂っている。とても、素晴らしいよ。
[王子が、えげつない懲罰や拷問を好む男である事は承知の上。
人の心を利用している王子の真の恐ろしさを垣間見た気がし。
「死ねばいい」そう何度も呪い、
けれどそれと同じくらい、「王子が死ねば自分には何も残らない」のだと
平凡や平穏が怖いとも感じていた。
けれど、王子は常に自分の想像の先を見据え
この鳥籠に狂気と興奮を齎してくれる存在なのだ。]
『狂っている』
それが最大の讃辞であることに、ベリアンは気づけただろうか。]
欲しいものを自らの手で手に入れることを
私は、罪だとは思わない。
君の大切な人に、触れても良いか…?
[指先を持ち上げ、赦しを請う。
ベリアン――王子の懐刀をへし折る心算はもう、既に無かった。
利用出来る"駒" 無礼にも、そう認識を塗り替えたらしく]
[ベリアンが困惑顔で○家一家惨殺事件の話に触れれば
穏やかに微笑んで、その黒絹をそっと撫でただろう]
私は、○家と関わりを持つ訳では無い。
ただ… 手配されている人物が
君に良く似た感じだったから、少しからかってみただけだ。
信用するさ、そして… 私は君の「味方」だと、断言しておこう。
[詰まりは王子の命、己が狙う事は無いだろうと。
この先永遠と続けられるかは解らぬ約定を。]
私はそろそろ、お暇しよう。
押し掛けて済まなかったな。
[呟きを耳にすれば、そのままベリアンの部屋を後にした]
― 廊下→中庭 ―
[少し足早の硬質な靴音が廊下へ響く。
ベリアンの部屋を後にした後、中庭の茶会の様子が気になり
一度その場へ足を運んだ。
オズワルドやディーク、レトの姿も見え、
茶会はより賑やかで… けれど少しばかりの違和感を抱かせる。
ああ、ここに居る同胞達の誰が王子の命を狙おうとも、
恐らく自分は、心躍らせながら引金を引けるだろう。
けれど。
一人だけ、その自信がつかぬ人物が居る。
少し離れた位置から、視線はリエヴルだけを映し出していた。]
[同じ時期にEsとなり、同じように心と身体に傷を負った。
脱獄して処刑され、反乱を起こして殺される、
そうして減っていく仲間をずっと共に、見送ってきた。
自傷する勇気が自分に無かっただけで、
若しかすればリエヴルと同じ道を歩んでいたかもしれなかった。
彼の穏やかな微笑が、今日までの自己を支えてくれていた、
他にもそんな人間は多く存在するだろうけれど
己もその中の一人なのだ。]
[ほら、茶会はもうすぐお開きだ。
テーブルを片付けたりしている様子が見て取れる。
リエヴルの車椅子を、屋根の下まで押さなければ。
もうすぐ、雨が降ると解っているのに。
これまで踏み込めていた一歩が凍り付いて、動かない。]
/*
いやあ、長かった所為もあるが
もんのすごいドラマの濃いプロになったな!
流れについていけてないけどすげー愉しい。
もうエピの気分←
あ、あと肩書きを「飢えた肉食獣先輩」に変更したいです。
[冬の香をほんのりと乗せた強い風が、中庭の木々を揺らす。
赤い薔薇の花弁が僅かに散っただろう。
陽光を失い、辺り一面灰色の世界に零れた
それはまるで血飛沫のように、美しく。
ソマリの姿は花弁の流れたその手前で、
彼の眩い金絹と同じ鮮やかさを保っていた。
己の表情はきっと、先程の彼と同じような
完全なる無を纏っていた。
ソマリの気遣いを乗せた声音が右から左へ流れるけれど
一歩を踏み出すことはもう、出来なかった。]
―――穢したくは、無い。
[友を。己が触れては、清らかな彼の心が穢れてしまう。
囁きは強い風が搔き消してくれる。
男はそのまま、踵を返して森の方角へと消えていった*]
/*
おっと、リエヴルが反応してくれていた。
すまぬ。
リロードしているんだが投稿前に文字数合わせたり
してる間にまたログが伸びるという
幸福な状況
/*
土壇場で毎回参加者様に頼る村建てでさーせん
多分、今回はガチ濃度すっげー薄くなる気がしてきた
ガチ陣営がもだもだして、村人がどこ吊ればいいんだか迷うレベルで
だがそれがいい
― 中庭→長銃管理小屋 ―
[強い風の中へ、仄かに雨の香を感じて虚空を仰ぐ。
そうしてぼんやりと佇んでいたのは
どのくらいの時間だっただろう。
次第にぽつ、ぽつと強い風が雨を運び、
温度を感じぬ雫に頬を、額を濡らされて。
―――銃を運ばなければ。
雨風ばかりか、遠く雷鳴が轟き始めていた。
これはかなり濡れる破目になるかもしれないと、
石畳の上を、小屋へと進んでいく]
[重い足取りで小屋までの道を辿る。
此方を振り返った友人の瞳を真っ直ぐ見つめられず
逸らしてしまった先程の光景を思い出す。
オズワルドとディークの兄弟。
『5年前の事はあいつも知っている筈ですよ。』
そう評したのはフェリクスだったか。
親しげな様子のフェリクスがそう言うのであれば
早々王子へ歯向かおう等とは思わないのかもしれないが。
Es全体へ感じるこのざらつきは何だろう。
結局、不安の全てを拭うことは叶わぬままに。
先程、中庭でジェフロイに声を掛けなくて良かったと安堵する。
そう、同胞を濡らさずに済んで良かったと思える程度に
理性が戻ってきていた。]
― 長銃管理小屋 ―
[やがて石造りの管理小屋へ到着した。
屈強な造りになっており、森へ直ぐ出向ける場所故
便利は良いのだが、残念ながら今は木戸が劣化し
交換しないと強い雨風を凌げない代物となっていた。
さて、どうやって運ぼうかと思案している合間に
ジェフロイが到着するだろうか。
長銃だけだと思い込んでいたが、薬莢の詰まった箱も運ぶ必要がありそうだった。]
済まないが、これと…、こっちも頼めるか?
君が頑丈そうで、助かった。
[水泳で鍛えられているだろう体格を称えるよう、笑った。
長銃二挺と弾薬箱二個を差し出し、
自分は三個づつのそれを持って小屋を後にし]
[扉の件も、ジェフロイに依頼しておく。]
それから…
明日以降で構わない、この扉の建て付けを直す業者を頼む。
[雷が近くなってきた。
ふと、先のベリアンの話が過ぎるも、
本格的に濡れる前にと、ジェフロイと共に
城内を目指した。
途中、クレステッドに逢っただろうか。
解らずも「外出禁止時間が近いぞ」と告げて
幾許か言を交わしつつ共に城を目指したかも知れず]
― 城内・地下武器倉庫 ―
[急いで城へ戻った心算だが、次第に激しくなる雨足のお陰で
みな一様に濡れてしまった事だろう。
地下室へ入る前にドールにタオルを頼み、
彼等へとそれを差し出して。]
済まんな。ドールに頼めば良い事だが…
モノがモノだけに、万が一を考えると自分の手で管理したかった。
[手伝ってくれた面々へ、目礼を送る。
ドールから受け取ったタオルで己は何を思ったか、
自己の衣服や髪を拭く前に持っていた長銃を拭き始めてしまい。
隣の貯蔵庫には、既に人の気配はあっただろうか。
オズワルドのイドを可視出来ず、
彼へ現在位置を的確に悟られるであろう。]
[ジェフロイの機転のお陰で、自分たちも重火器も
然程濡れずに済んだだろう。
否、折角の雨具も長時間外に居た己には
余り意味が無いものとなってしまったかも知れず。
風が強く意思疎通を図るには困難と判断し
取り合えず適当に相槌を打っていた建て替えの件、
地下室へ到着してから思い出し。]
小屋な、丸々建て替えるのも良いのだが
扉まで石造りにすると、荷運びの際に面倒でな…
[己もまた、銃や狩りの話をしていると気が紛れるのだ。
ふと、共通点を感じて小さく、笑い]
……こうしていると、昔のように、まるで――
自分が勤め人のような気がしてしまうよ。
[錯覚でしかなかったけれど]
[タオルで一丁づつ銃の水分を拭い去っていたところへ
不意に、新たな気配を感じ取り、顔を上げた。オズワルドだった。]
獲物か…?
生憎、今日は三羽で止めておいたんだ。
今からでは流石に無理だが――、
[倉庫の奥を窺うかの眼差しが、違和感を呼び起こす。
けれど紡がれた響きに、少しばかり気が削がれ]
……濡れて使い物にならなくなるのは厭なのでな。
特に、こいつは今日お目見えした新品だ。
[ジェフロイより、優先順位が間違っている、との指摘を受け
上目に睨んだかも知れぬ。
本意は「濡れて使い物になるのが厭」なので
彼の指摘は尤もであったのだが、濡れた髪を搔き上げるのみで
黙々と銃を磨き]
庇か…、それは思いつかなかった。
我が君から許可が下りるのであれば、是非に。
[元々石造り故に、何処に変化を付けるのか解らなかったらしく。
「仕事が生き甲斐」だとばかり紡がれた言葉と平穏は
オズワルドの登場で変化を遂げるか。
今は静かに、ジェフロイへ頷くのみに留め]
[直ぐに引き下がる様子は申し訳なさを感じる程度に自然だった。
故に… 次の言葉も一見、特に違和感を感じられなかったが]
珍しい事もあるものだな。
今まで一度も、そんな事を言ってきた事は無かっただろうが。
[この、オズにしては珍しい言葉と、
今日の一連の出来事はまだ繋がらず。
彼の話術が巧みであったのだろう、先に王子の狩りへ同行を、
そう言われていれば恐らくは、予感を察知出来たかも知れないが]
経験があるのならば、構わんぞ。
そう、これが某社の最新型で――…
[軽く金属音を奏でつつ、新品の銃の銃身を彼へ自慢する。
頭に乗せられたタオルに礼を言うタイミングを失ったが
片手でわしゃわしゃと、乱雑に拭いたりして]
[ジェフロイの説明に成程、と素直に頷き]
王子にお強請りした方が早そうだが…
まあ、君に頼んだ。
[利用するモノは利用する精神の己、
「王子にゴマを擦る」とは敢えて口には出さずに]
弾丸? ……100位ではないかな。
この一箱に20。きちんと把握している。
[任せておけ、とばかり上機嫌で頷いた。
そこでジェフロイからオズへ掛けられた問いへ耳を傾け]
厨房に篭って料理、だって格好良いものだと思うぞ?
……はは、さては弟君に良いところを見せたい、と。
[きっかけが弟なのだとすれば、極自然なこと。
フェリクスの言う通り、"妙な気を起こす"など
杞憂に過ぎぬのだろう。次第にそう思い込んでいたかも知れずに。
真新しい"玩具"の説明に嬉々とした眼差しを浮かべつつ
「小屋に一人で篭るのは不可だ」と、
鍵の管理は自分である事を念押しただろう]
[自分好みの管理部屋を、そう告げられて双眸を輝かせた。
常々欲しいと思っていたものも、
王子を通さねば設置して貰えるという事か!
餌付けされている感の否めぬ男]
柔らかいベッドの置ける仮眠室と、シャワールームが欲しい。
そうすれば日没近くまで狩りする事も可能だ。
[そして、先にオズワルドが望んだように
完全に篭って城に戻らなくなる可能性も高くなりそうだが。
弾薬も一箱づつ施錠されているが故、腰元から鍵を取り出し
開いてから、中身をジェフロイへ晒し]
[「バレバレか」と、あたかも身の内を晒すかのオズの様子を
一切疑う気配をみせず、「良い兄なのだろうな」と思案する。
無論、その見解は間違いでは無かったのだろうが。
色々教えてくれ、とのオズの言葉へ]
ああ、構わんよ。
なに、経験があるのなら直ぐに勘を掴めるだろうさ。
[些か楽観的な見解を示し、微笑んだ。
一通りの小屋への妄想と相談を織り交ぜて
ジェフロイが台帳記入を終えた頃を見計らい
地下武器倉庫に施錠し解散となる*]
― 自室 ―
[男はそのまま個室へ向かい――隣室の扉を暫し見つめた。
リエヴルがドールの手を嫌う事実には気づいていたが、
流石に今夜は、声を掛け難かった。
あの真っ直ぐな眼差しを、逸らしてしまったから。
静かに自室の扉を開く。
明日、何も無かったかのように「おはよう」と挨拶しよう。
そう心に決めてみたものの、窓の外、嵐の激しさは増すばかりで。
窓叩く風と雨の音色が現実感を失わせ
先程までの、普段と変わらぬ日常と、
ベリアンに見せて貰った”腕のミイラ”、
茶会での言い表せぬ緊迫感。
そのどれもが遠い異国の出来事のように感じられて瞼を*閉ざした*]
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