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11人目、召喚士 メレディス が参加しました。
召喚士 メレディスは、共鳴者 を希望しました(他の人には見えません)。
[魔法陣のある屋上までの間、廊下や中庭、
すれ違う人から様々な視線が飛んでくる。
まあ、それも無理はないか。
身体の左半分を、半ば引きずるようにして歩いてる訓練生なんて、
そういないしな。
それに、あれだけの事をしでかしてしまった事実は変えようがない。]
ああ、先生!
大丈夫ですよ、もうあんなヘマしませんって。
[教官や生徒の中には当然、1年前の事を知ってる者もいて。
憐憫や好奇など、千差万別に向けられる視線の中、
心配そうに声をかけて来た教官に、軽く返す。]
[そうさ、もう二度とあんな無様な失敗はしない。
自分自身の言葉を嘘にしないために、改めて気を引き締めて、
魔法陣の用意されている屋上へと向かった。]
―屋上―
[どうやらまだ召喚の済んでない訓練生は俺だけの様だ。]
真打登場!!
……なんてな?
[ここに来るのが誰より遅かったのは、べつに満を持してを演出する
ためでも何でもなく。
義肢義足となった左側のおかげなんだが、誰もいない召喚の間は
物寂しい。]
[黒檀で出来た杖――指揮棒によく似たこれこそが、
代々召喚士として名を馳せて来た一族。
ノイン家の証であり、媒体だ――で空中に印を描き、
小瓶にいれて携えたグエン海の水を魔法陣の上に落とす。]
<b>汝蒼き水底の泡より生まれいでし者よ、
我が盟約に従い来て、命の源たる、清らかなる力をここに示したまえ。
しじまに揺らめく水面の影を超え、深き海より今ここに姿を現せ!</b>
[召喚の呪文を唱え、そのまま魔法陣の変化を待つ。
1年前は呪文を唱え終えた直後、風の魔人が姿を現した。
純粋な精霊と言っていいそれは、辛うじて人型を保ってはいたものの、
ネイバーとして契約を結ぶ事など、到底ありえない代ものだった。]
[焦っていた――。
今なら、そう言える。
家の名に恥じぬ、優秀な兄達に比べ、所詮何の期待も寄せられていない気楽な三男坊は。
これでも召喚士としての地位を築いてきた家系としての誇りと、
自らの名誉を教師達の前で形にしようと試みた。]
[超自然の体現と言ってもいい風の魔人を意のままにする事など出来ず。
結果は散々暴れ回ったあげく、無理やりあちらの世界に引きずり込もうとする魔人を退けるために。
左半分を引きずり込まれたところで、陣の上で魔法の遮断を行った。
狂暴な魔人を封じた後に残ったのは、瓦礫さながらに崩壊した屋上と、左の手足を失い血塗れた生徒が1人。*]
[―精霊クラスを呼び出せたら、学科でトップが約束される―
かつて、そんな噂に踊らされた男の前に現れるのは、
どんな海の者だろうか。]
[どうやら呼び出しに応じた者は、召喚された経験があるのか。
突然の呼び出しに驚くこともなく、こちらに声をかけてきた。
繊細そうな見た目とはうらはらに、立ってるだけの俺の違和を一目で見抜くあたり、流石ネイバーと言うべきか。]
うん、呼んだ呼んだ
俺メレディス――、メレディス・アスタ・ノイン。
悪いな、急にこんなところに呼んじまって
[相手に合わせて、こちらも気軽な口調で答えを返し、名を告げる。]
これは、説明すると長くなるから省略するけど、
結論から言うと、大丈夫だ。
[こちらを気遣うネイバーに、尚も言葉を続ける。]
こっちに呼んだ理由はいろいろあるんだけど、
まずは君の名前を教えてもらえるかな?
[ネイバーの名を聞き出すことは、契約を結ぶ最初の一歩だ。]
カスパル――、良い名前だな。
俺の事もメレディスでいいよ。
[さりげなくも分かり易い予防線を軽々と乗り越えて、
口にするのは、お人好しそうな異界の青年を、こちら側へ引き込むための言葉。]
話を聞いてくれるんだ? ありがと!
この身体も、全く関係ないわけじゃないんだけど……
そうだな。
ひとことで言うなら、困ってるんだ。すごく。
[そう言って、一瞬だけカスパルに苦笑を向ける。]
この世界には、『災厄(カラミティ)』っていう悪いものが沢山いてね。
これは実際に見ればよくわかると思うんだけど、本当に”最悪”なんだ。
で、そういうのを退治するために手を貸してほしいんだ。
[そうして彼に触れようと、魔法陣へと両手を伸ばす。
生身の右手と硬く冷たい左手を――。]
[2つの五指を絡めることが出来たなら、薄い膜のような魔法陣の結界から、そのまま彼をこちらに引き寄せよう。]
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