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黒狼 トール が見物人として参加しました。
黒狼 トールは、見物人 を希望しました(他の人には見えません)。
― ジラルダン帝国・帝都 ―
[皇帝の息子・ヨアヒムが騎馬を駆ってゆくその後方を、大きな黒狼が追ってゆく。
これもまた衛兵の警戒を呼び覚ますことのない光景だ。
この狼──あるいは男の姿をしていることもある──は、最近、「無貌の影」という能力を身につけて、そこにいても人の記憶に残らないようにしている。
戦場においてもその能力を行使すれば奇襲し放題なのだが、やった試しがないのは、勝つよりも好きなことがあるからだ。
今、ヨアヒムを追っているのも、城の中にいるより騒ぎに遭遇する率が高いと踏んでのこと。
護衛とか、そんな親切なことは考えていません。]
。oO( だって、あれの子だし )
さすが、風の民の血を引く子。
馬の扱いが巧いな。
[絆の声でオズワルドに話しかける。
馬が速度を落とさないのは、狼に追いかけられているからかもしれないが気にしない。]
見せしめの効用をよくわかってる男が何を言うかな。
[オズワルドから投げられた釘はパクリと呑み込むように軽い口調で返すのも、いつもと変わらず。
内心はどうであれ、城の外まで息子を追い回すわけにもいかないオズワルドの立場を斟酌して狼は走る。]
ところで、今回はどうやって飯代を稼ぐと思う?
あの子の発想、毎度、楽しみで──
[オズワルドの言葉に滲む慈しみと信頼を感じ取る。
この男は、昔、たくさんのものを奪われた。
そして、その後、たくさんのものが彼のもとに来た。
それに囚われることなく、守勢に籠るでもなく、彼の両腕はいつだって殴ったり抱き締めたりするのに空いている。
大きな愛。
そんなオズワルドを長年、間近で見ていると──]
おれも子ども持とうかな。
[ふわりと浮かぶ感慨。]
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