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南極石の王子 クレステッド は 黒尖晶石の傭兵 ヴェルナー に投票した
[驚く乳兄弟の反応は新鮮だった。>>2:186
なにしろ、森では普通のことだったから。
思えば、森の主以外に人の姿をしたものに会うのも久しぶりだ。
内心でおかしく思っていたら、彼から打ち明け話があった。
戦った時の様子を見るに、死を願っていたのではないか。
今更ながら思い至るそれにぞっとするが、今の彼の表情にそれも溶けた。]
そなたの新しい願いを、まずは私が言祝ごう。
[畏れ多いとは思えど、神魔の言葉を一部引いて告げる。]
[彼が自身の怪我の手当をするのを確かめてから、露払いを任せて進んでいく。
遠くに立つ細い煙は、火を使うものがいるということだ。
導く乳兄弟も、それと承知しているだろう。
後どれほどで到達するだろう、と目算していると、不意に薄紅色が眼前に現れた。>>2:182]
[見事なる大鹿にまたがる異国の衣纏う女性である、と判断したのは、かのひとが言葉を掛けてきてからだった。
何者かと思うより先に、下馬して一礼する。
それはなによりもまず、女性へ対する礼であった。]
ご忠告感謝する。
そなたはもしや、この神域の主であろうか。
なればまずは、私たちを呼び合わせていただいたことを感謝したい。
[これほどの装いのものなれば、嘆願者ではなかろうという見立てである。*]
[鹿に跨がる麗人が袖を翻せば、新緑の色を宿した蝶が舞う。>>5
薄紅色の細かな粒子がきらめく様は美しく、見惚れるうちに痛めた手首の強ばりがほぼ抜けていることに気がついた。]
美しい御技だ。
気遣い痛み入る。
[癒やしの技に礼を述べ、呼び合わせた絆の力については穏やかに頷く。
喪っていたらという仮定にも、真剣な眼差しで肯定した。]
あのとき彼を喪っていたら、私の心も半ば死んでいただろう。
たとえ一人でも諦めはしなかっただろうが、
―――無事でいてくれて本当に良かった。
[最後の言葉だけは、胸のすべてを吐き出すような息と共に漏らす。]
[笑みと共に告げる鹿上のひとを暫し見据え、
数拍の沈黙を挟んで、口を開く。]
失礼だが、
力を示せ、とは、戦え、ということだろうか。
神魔は
[麗人を見据える視線は真っ直ぐで強い。]
[だが、次の瞬間には自分から視線を外した。]
いや。
神魔の意図は人間の思慮で測れはしないのだろう。
詮無いことを聞いた。
私は、私の力を尽くすのみだ。
とくとご覧じよ。
[一礼した後、再び馬上に体を置く。]
では失礼する。
この先に、私たちの運命が待っているようだ。
御身の上に幸のあらんことを。
[丁重に辞去の言葉を述べた後、手綱取る己が半身を促して先へと進んだ。*]
― 湖畔 ―
[ほどなくして、湖の畔へとさしかかる。
鏡のように空の青を映す湖と、瑞々しい湖畔の緑が目に鮮やかだ。
さらに目をこらせば、きらめく建物らしきものも見える。
ここが神魔の居処であろうか。
いかにも神魔の住処にふさわしい美しさを愛でるより前に、まずは未だ小さく見える湖畔の人影へと視線を向けた。**]
南極石の王子 クレステッドは、南極石の王子 クレステッド を投票先に選びました。
南極石の王子 クレステッドは、柘榴石の修練者 ローランド を能力(襲う)の対象に選びました。
― 湖畔 ―
[湖の畔にいた二人もこちらに気づいた用だ。
立ち上がった彼らの足下が不自然に揺れている。
警戒のそぶりは見せず、無理なく声が届くところまで近づく。
もっとも、制止の声か行動があれば、そこで立ち止まるだろう。]
寛いでいるところを失礼する。
そなたたちは、神魔の試しを受けているものだろうか。
私はクレステッド・シリア・コレーロ・リュゲナー。
神魔の助力を求めるものだ。
彼はヴィンセント。私の臣下をしてくれている。
[(何事も無ければ下馬し)名乗りと共に軽く一礼する。**]
― 湖畔 ―
よろしくというのもおかしなものかもしれないが、
よろしく頼む。
ローランドと、 翡翠の…奇跡の巫女殿?
[名乗り返されて、軽く目を瞠った。>>32
翡翠の巫女といえばグリュングレースの国の要で、特に当代の巫女は神魔の奇跡をもって国を救ったという噂も聞く。]
これは、手強い方とお会いしてしまった。
[無論、その奇跡も今と同じように試練を乗り越えて授かったのだと、思っている。]
私はそのような大層な者ではない。
国と民にいくらか責任を負っているだけだ。
[修験者のように見えるローランドの言葉に首を振ってみせる。>>25
謙遜だの嫌みなどではなく、ごく単純に思ったことを言っていた。]
互いに譲れぬ願いを抱いていることは承知している。
このうえは、神魔の御心に適うような戦いをしよう。
問題なければ、始めるとしようか。
クレステッド。
開始の合図を頼む。
[力をぶつけなければならない相手に、これ以上の言葉も必要ないのだろう。
再び馬上に戻って敵手に目礼し、乳兄弟に声を掛けた。
二本の硬鞭を抜いて、緩く身構える。*]
/*
単に力を見せろというのなら、駆け比べでも盤上遊戯でも良いのでは無いだろうか、
とか言いたがる王子の口は塞いでおきました。
[馬上にて天命石に呼びかけ、冷気を得物へと移す。
周囲にはどちらの技だろうか、うっすらと黒い粉が舞った。
馬は不快を示したが、森で暮らしていた自分には、それが何か判別はつかない。
足下の草が伸びてくるだろうことは>>45、遠目で彼らの周囲が揺れ動くのを見たときから予想していたから、馬の足に任せて躱していく。
まずはと狙った修験者の姿が横方向に流れる。>>41
広がった布を嫌がって馬が前足を蹴り上げた。
不安定な鞍の上で、繰り出された長柄を両の鞭を交差させて受け止める。
一瞬の力を込めて押し返し、右手の鞭のみをなぎ払うように相手に向けて振るった。
振るう瞬間、鞭の先端から氷が伸び、長さを増す。*]
[巫女が目の前の男を師匠と呼ぶのが聞こえた。
ならば彼は、巫女が師と仰ぐほどの高名な導師なのだろうか。
二人の関係に興味がわいたが、そこに意識を割く余裕はない。
柔らかな鞭状に変化した布が背後を狙う。
受けることは難しいとみて、馬を前へ進ませながら伏せた。
十分躱せるだろう、という判断を飛び越えて、背後から熱と衝撃が襲う。]
[何が起こったのかわからなかったが、相手の技だろう。
落馬は免れたが、背が炙られるように痛む。
いくらか距離を稼いでから馬を下り、その背を叩いた。]
行け。
[馬の毛並みが少し焦げ、一部が火傷になっている。
相手の技の種類がわかった以上、巻き込むのも不憫だ。]
ヴィニー。
私を濡らしてくれ。
[巫女と遠隔で技を競っているらしき腹心に声を掛けたのち、足下に得物を突いた。
じわり広がっていた水>>42が薄く凍っていく。*]
そなたは火の術士か。
私にとっては、相性の悪い相手だな。
[足下の氷が厚くなっていく。
自身を中心に、静かにひたひたと、氷の範囲を広げていく。]
私の武器は凍らせた相手を砕くためのものだ。
しかし炎の加護持つ者は凍らせづらい。
[外周に集まりつつある熱に対抗するように、周囲の気温を下げていく。
霧のいくらかが凍り付いてきらめくほどに。]
[ぽとり、と天命石の滴が靴に落ちる。
それはすぐに結晶化し、新たな冷気を生み出した。]
だからこそ、試練の相手にふさわしいともいえる。
そなたのような力ある者と相まみえたことに感謝しよう。
―― 参る!
[宣言と共に開始した疾走は、すぐに人の走力を超えた。
鏡のように凍らせた大地を氷のブレードで滑り、ローランドめがけて疾駆する。
構えた右の鞭は氷を纏って太く長く変化し、さながら槍のような様相となっていた。**]
[疾駆のさなか、周囲に水の気が降りる。>>*27
柔らかな水の薄膜が体を覆うのを感じた。
水に触れて、火傷の痛みも薄れる心地がする。
心の内で乳兄弟への感謝を告げる。
彼が相対している巫女は樹の属性を持つようだ。
属性の相性を考えるならば、おそらく互いの相手を入れ替えたほうがいい。
けれども、戦いのスタイルを見ればこのままがいいのだろう。
折に触れて支援し合いながら、突破を目指す。
それがいい。]
[意識を正面の男に戻す。
飄々とした言動とは裏腹に、垣間見せる実力は相当なものだ。]
そなたの本気、見てみたいものだな!
[滾る>>*25などという言葉に答え、声と得物とを同時に叩きつける。
高揚を覚えるのはこちらも同じだ。
鍛錬ではなく実戦で力を解放する喜びを全身に感じている。]
[迎え撃つ長柄の一撃は重い。>>*26
こちらのスピードと相まって、右手に伝わる衝撃は相当なものだ。
とても片手では支えきれない、とは予想していた。
互いの武器がぶつかり合った瞬間に、天命石に呼びかける。
槍を形成していた氷が、とろりと溶けて砕けた。
過剰な衝撃が、氷の残骸と共に散る。
外側を失った鞭が改めて長柄と噛み合う。
やや体勢が流れたものの、さらに間合いを詰め、相手の鳩尾を狙って左手でコンパクトな突きを繰り出した。**]
二日後?
[なぜ筋肉痛が二日後、と謎の驚きポイントに気を取られていたからというわけでもないけれど、相手の中心を狙った突きは弾かれて掠めるに留まる。>>*32]
彼は私のことを良くわかっているから。
[信頼かと問われれば、そんな言葉で肯定する。
その間にも、三つの武器が舞うがごとくに交わされる。
弾かれた左の手を引き戻す動きに体のひねりを加え、左回りに低く蹴りを繰り出した。
足元が滑りやすいために威力はさほど乗らないが、靴底には氷のブレードがついている。
布と肌を裂くには十分な鋭さだ。
しかしながら、それもまた不完全なものとなる。
魔法のように伸びる布に右腕を絡めとられ、体勢が崩れた。]
[ちょうど、その時だ。
すぐ近くの地面から勢いよく水が噴き出した。
乳兄弟の為したことだとは、彼を見ずともわかる。
自由な左腕を、そちらへと伸ばす*]
[腕を捕らえた布がそのまま離れていく。>>*48
あの動きを会得できたなら、柔らかい方の鞭も操れるだろうか。
そんな羨望を一瞬覚えるほどの熟達した動きだ。
地面に鮮やかな赤が転がる。
空気がちりつくように熱い。
実際の温度だけではない。
大きな術の力が高まっている気配だ。
それは相手だけではなく ―――]
私たちは、為すとも。
[左手で水の柱に触れながら、右手を大きく空へと振る。
液化した天命石が高く散った。*]
[ざわざわとうごめく気配は背後からやってきた。>>*51
豊かな水の気配も同時に感じ取っていたから、恐れることなく傍らの水柱に飛び込んで体を跳ね上げる。
空中で体をひねって見下ろせば、水の龍が眼下に首を伸ばしていた。]
すごいな、ヴィニー!
[壮観な光景に思わず声を上げ、首の上に降りて背後を振り返った。
散らした天命石の雫は龍に注ぎ、厚い氷の鎧を生やしていく。
巫女が師匠と呼びながらローランドの方へ駆けていく。>>*53
相手の大技が完成する前に仕掛けられるか、と意識を相手へ向けた時、眼前に燃え猛る竜巻が現れた。>>*55]
は。
なんと見事な。
[あれに巻き込まれては無事では済まないだろう。
だが、避けていては彼らに届かない。]
私を呑み込め。
突っ込むぞ。
[龍と、それを操る乳兄弟に告げる。
膨大な水の龍そのものを鎧として、竜巻に飛び込む気だった。
どちらの力と意地が上か、真っ向勝負といこう。*]
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