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[小屋の中で発せられた声は、入れというもの。>>335
では、そこにいるという
信頼、そしてオープンな気質を読み取る。
軋む木製の扉をあけて入り、寝台の上の男と、椅子に腰掛けた男へと視線を走らせた。
その時点で、椅子に座った方がオズワルドだろうと見当はつく。]
君の知己である剣士から言伝を預かってきた。
茶色の髪を背でひとつに結んでいる、地味ながら飄々とした感じの青年だ。
聞く気は?
[オズワルドが椅子から立って迎える。
手早く済ませたい風情はあったが、相手に払う敬意という点では及第だと思った。]
暴風、とはまた… それが彼の渾名か。
[確かにそんな雰囲気はあった。]
彼の言の葉は、こうだ──
「気ぃ向いたらでいいんだが、もしどっかで、御大将……ウォレン・オズワルドってぇ御方に会ったら、伝えといてくれん?
『メシ食いたくなったら、いつでもおいでませ』
ってぇな。」
[ことさらに声音を真似することはなく、ただ正確に言葉を再現する。]
残念ながら、彼はその場で去り、行方は不明だから、返答は君自身で行ってもらいたい。
──それとも、取り合わないで無視するつもりが?
何故、笑 ──いをこらえる。
何故、殴りたくなる?!
[毅然とオズワルドを見据えたが、返る言葉に意識を逸らされた。]
…安心した。
わたしにも、その伝言は、彼から君へ向けての救難信号のように思える。
ただ勝負したいのであれば、わたしでも誰でもよかったろう。
だが、彼は君を望んだ。
[あくまで、の部分には乗ってやらずに率直に告げる。]
では、彼にあったら、わたしからの伝言を。
「君と同じ卓につく時間を作れなかったことを残念に思っている」と。
わたしと彼では
それでも──
交流があれば、何か違っていたと思うのだ。
[飛び交う会話の中に、ソマリの名が出れば意識を傾ける。]
レディ・エレオノーレ。
フェストゥング卿は緑の神殿にいるのだな?
背に怪我を…?
そこまでの行き方を伝授していただけるだろうか。
ありがとう、 やってみることにする。
[主人と異なり丁重な口調の侍女(?)エレオノーレの指示へ返す声は強い。>>~207]
君も、わたしがそこへゆくまで無理はせぬよう。
− 黄砂の村 −
[オズワルドの述懐を聞き、ひとつ頷く。>>384]
「あいつを手に入れたときに、任せろって言ったこと」── なるほど、責任か。
[あるいは、もっと深いものだと感じたが、適切な言葉がうかばなかった。
ただ、心に素直に落ちて来る感覚だ。]
[嫌い、と面と向かって言われ、殺意まで宣言されて、一瞬、息を呑んだが、く…と洩れたのは笑いだった。]
わたしも、
君が天空の大陸を動かすほどの気概がある男であればと期待している。
後悔しても、ただ見守っても、良いようにはならない世界に我々はいる。
わたしはわたしにできることをしよう。
──フェストゥング卿と話しにゆくつもりだ。
では、
あなた方にも、よい風の吹くよう。
[ジークムントにも小さく会釈を向けた。]
「ものを動かすには、自分が動くしか…」か。
道理だな。
君はいちいち正論を言う人だ。
むろん、それだけではないのだろうが。
先刻承知のようだが、彼は、我々とはまた別の「声」を聞いている。
いささか──ひずんだレンズで世界を見ていよう。
君ならば、誤って彼の光を奪ってしまうこともないとは思うが、いつもと同じとは思うな。
── 朗報を待っている。
[ジークムントからの祝福には微笑を返し、いくらか気の抜けたようなオズワルドの声援には、靴音だけで返答した。
扉を開けて、次なる目標に向かって動き出す。]
− 緑の神殿 −
[オズワルドらと分かれれば、栗毛を駆って向かうは村の外。
教えられたとおり、エレオノーレとタイガの近くへ、と強く念じて時空の狭間を跳ぶ。
カカッ…と蹄が踏むのは大理石の床。]
ここか…、
[馬を止め、周囲の気配を探る。]
[何やら言い合う三人を発見した。
嬉々とソマリを追い詰めているような?]
──フェストゥング卿。
[エレオノーレらと対峙?膠着?しているソマリの毅然とした姿へ呼びかけ、近づいた。
遠目に見てもわかるその背の傷。]
今一度、軍団戦での勝負を願う。
ただし、戦場はわたしが指定させてもらいたい。
返事が是、であれば、まずは彼らの手当を受けいれていただけまいか。
− 緑の神殿 −
それだけ、貴卿に求められる価値があるということだ。
[辟易した様子のソマリの声の中には、なおも挫けぬものがある。>>439
馬をおり、腕を伸べた。]
貴卿の命を委ねていただけること、光栄に思う。
[医療の知識はない。
だが、引き受けることを躊躇はしなかった。
それは、この話をまとめるためではなく、信頼を託されたゆえ。
そして、ソマリを失いたくないという真摯な願いゆえ。
求められているのは技量ではない。]
− 緑の神殿 −
[エレオノーレのナイフにも協力してもらって、ソマリの服を取り去る。
ひとめで刃物の傷ではないとわかった。
広い背は鑢でこすられたかのように傷つき、内出血の痣が紫を散らしている。
呼吸音から診るに、折れた骨が肺に刺さる最悪の事態こそ免れているようだったが、それでも内臓に損傷がないとは言い兼ねた。]
誰と戦ってこんな。
[まっとうな戦いであれば、誇り高いソマリが背に傷を受けることはあるまいと思う。]
[負傷の度合いを深刻とみたか、エレオノーレが、眠らせた上で適切な治療を、と囁いてきた。>>~258
だが、苦渋の答えを保留したのは心臓一搏ちの間のみ。]
実情を鑑みての提案には感謝する。
だが、逆の立場であれば、わたしは他者の手を望まないだろう。
どうか、口頭の指示のみで、頼む。
ダンテ、>>~272
フェストゥング卿の見せた意地は、君にも覚えがないだろうか?
そう自分を卑下すると、
[
[その場を立ち去るというタイガに、ソマリの脇を支える今、手は伸ばせずに、言葉だけ手向けた。>>498]
また、激情に心をもっていかれぬよう。
まったく予想もしていなかったことなのだが、君の傍白に、>>493〜
わたしも同意できるようになりつつある。
そのことについて、機会をもうけて話し合いたいものだ。
[彼がここへ来たのは、声の途切れた同胞を放置できなかったためだと思う。
自分には欠けていた仁の行動力だ。
託されたものは大きい。]
アマツキ大将のお心づかいにも感謝する。>>~252
遠隔で助言がいただけるようならよろしくお願いする。
背中の裂傷と打撲が主で出血は少ないが、体力の消耗は激しい。
意識の混濁はない。
[改めて、ソマリの背を見つつ、自分なりの判断を告げる。]
背の外傷は深くはない。
だが、打撲ダメージが浸透していそうだ。
骨が折れている可能性もある。
本来ならば、動かず安静にしているのが一番だと思う。
が、ここでそれも叶うまい。
移動に備えて、骨がズレたりしないよう貴君の身体を固定する。
[方針を語りながら、適切な品を求めて視線を走らせた。]
あれが使えそうだ。
[アルコーヴに飾られている甲冑に目を止める。]
胸甲部分をコルセット代わりにして布で上から縛る。
フェストゥング卿、苦痛が酷くて堪え難いようなら、床を叩いて合図を。
その時には意識を飛ばす麻酔を使おう。
− 緑の神殿 −
[届けられた治療の指示に「患部を冷やす」があったけれど、それを実行するのは難しそうだった。
次善策として挙げられた固定は試してみる。
胸甲をあてがい、手に入る布や包帯できつく巻く。
ピアノを奏でる指は、案外と器用にその作業をこなした。
ふと思い出し、包帯の合間にイルマからもらったお護りの輪を挟む。
そうして布の端をグイと引っ張りながら、ソマリに話しかけていた。]
貴君がそうまでして贖罪にこだわる罪業とは何なのだ。
治療の間の痛みを紛らわすためと思って、話してみてはくれまいか。
− 緑の神殿 −
[消耗に耐えながら紡がれるソマリの告白。
責任感の強さを感じさせる悔恨の声音。]
貴君は重荷を背負っているのだな…
わたしにそれを肩代わりすることはできない。
ただ…、貴君の人生にわずかながらでも関わった者の言葉として聞いてほしい。
護るものがある限り、我々は罪に跪くより、それを護ることに全力を尽くさねばならぬ。
裁きは死して後、受け容れるべきもの。
そうではないだろうか?
− 緑の神殿 −
戦うだけでは、足りない。
それが問題だ。
「より良くあることを考えないのは、ただの思考停止。
「先なんて知ったことじゃない」と、目を覆ってしゃがみこんでるだけだわ」
そう言ったひとがいた。
我々は立ち上がって、目を開かねばならぬ。
そのために、力を出し合うべく皆がいる。
どうか、 この手をとってくれまいか。
[治療を終えたソマリを立ち上がらせるべく、手を差し伸べた。]
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