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金緑石の変彩竜 ツェーザルは、変幻騎士 メルヒオル を投票先に選びました。
あんだけ、血が流れたら得物奪っても振り回せねえよ。
...て、ああ、お前の血か?そりゃ効きそうだな。
[ メルヒオルからの評には、負けは負けとばかりに、あっさりと答え、相手の血を舐めればと勧められると、ぺろりと舌を出して、紅い雫を舐め取った。 ]
んう〜効くーってか、癖になりそうだなこれ。
[ 竜は肉食ではないが、魔力を持つ者の血には、確かにその身を癒すだけの力が篭っている。一気に血流が増したような心地に、ぶるりと身を震わせる。 ]
ああ、これは、お前の色だな。
[ 腕の付け根、胸元近くに生えた鱗にメルヒオルが目を止めれば>>2相手の力を受け止めた故の変化だと、そう伝えた。 ]
確か前にも......
[ 記憶を探るように眉をひそめ、肩をすくめる。 ]
まあ、いいや。
そうだな、休もうぜ。
[ メルヒオルに促されて移動した異空間は、草原が広がる場所。緑とそびえる大木は、竜にとっても馴染み深い森の気配に近い。>>4 ]
いいとこだな...ふあ...
[ 欠伸が漏れたのは、止むなしだろう* ]
― 個別領域 ―
[ 長いながい眠りの間に、竜の記憶は混濁していた。
ぽっかりと穴の空いたように思い出せないこともあれば、ずいぶん前の事なのに昨日のことのような気がする記憶もある。
そして何より問題なのが、どの記憶が自分の記憶なのか、そもそも自分の記憶と呼べるものがあるのかが不明なことだ。 ]
前にも、こんなことがあったような気がすんだけどなあ…よく思い出せねえんだ。
[ けれど、メルヒオルに問いかけられて>>14浮かべる苦笑に深刻さは無い。
記憶があろうがなかろうが、今ここでやることは変わらないのだから。 ]
飛んだり走ったり寝転んだり、か、なんかお前の生まれ育ちが見えてきた気がするぞ。
[ 大木の根元に寝転がるメルヒオルの後に続いて、自分もごろりと仰向けになって空を見上げながら、竜は呟いた。
戦いのなかで魅せたのは、鋭く激しい野獣の如き姿…反面、今ここで目に映るメルヒオルは、どこか無邪気さを感じさせる。 ]
(子犬みたいだな)
[ 浮かんだ思考は、とりあえず胸にしまった。 ]
[ やがて、傷も癒え、共に在る間に、メルヒオルから伝わる魔力も補充して、竜は僅かの間の微睡みから覚めて伸びをする。 ]
ああ、行こうか。
[ 促すメルヒオルの声に、にかりと笑って、竜は躊躇わず月の舞台へと足を踏み出した。 ]
― 月の舞台 ―
[ 召喚者は召喚者同士、竜神は竜神同士、それが舞闘の決まり。 ]
俺は、ツェーザル。
座は……確か煌玉だな。
[ 綺麗な一礼と共に名乗りをあげた海の竜に>>32相変わらずの軽さで応じながら、竜は二彩の鱗に覆われた左手を拳に握り、一箇所だけ天の色に変わった鱗の上にその拳を置いて笑った。 ]
手加減無用、なんて、言うまでもねえよな。
[ たん、と舞台の床を蹴り、竜は翼を広げて舞い上がる ]
『互いの希いをかけ、死力を尽くすが舞闘の定め。』
いくぜ!
[ 横薙ぎに振り抜いた腕から放たれる魔弾は数こそ十に満たないが、少しずつタイミングをずらして、連撃となるように調節されたもの。
メルヒオルとの一戦の際には針のような鋭く細かい光だったそれは、盟約者の魔力と血を取り込んだ今、一つ一つが、短剣の如き鋭さと力を持って、海の竜に迫った* ]
[ 鎧に盾、次々と形を変える生きた武具を纏った海蛇竜は、左肩に届いた魔光にも怯まず、続く連撃を耐え切って見せた。>>*12 ]
お褒め頂き、どーも。
[ 強いとの評には、謙遜のカケラもなく、にっかりと笑って応じ、ばさりと一度羽ばたいてさらに高みへと昇る。 ]
あんたもなかなかのもんだ、ベルティルデ。
『よくぞ受け止め切ったもの。賞賛に値する』
[ 竜の声はひとつ、けれど、その口調が時折違うものになるのを、ベルティルデは気づいたか。 ]
うっわ、痛そう。
[ その間にも、ベルティルデの腕に現れた盾は無数の棘持つ円盤に姿を変える。その形状を見れば目的は明らかで、竜は逃げ場を探すように上空で旋回する。 ]
結構、えぐいよな、あんたの武器っ!
[ しかし逃げると見せて、投げつけられた円盤の軌道を目にした途端、竜は翼を半ば畳んで、駆け上がった上空から、ベルティルデの方へと落ちるように滑空する。 ]
うおっ!!
[ 当然に回転しながら飛来する円盤に、正面から突っ込むことになり、骨の棘に切り裂かれた左腕から二彩の鱗と朱の飛沫が散った。 ]
おおおっ!
[ しかし、竜は止まらず、速度も緩めはしなかった。
先制の一撃から魔力を蓄え直し、今度は両腕を交差した位置から大きく開いて、先よりも更に多くの魔光弾をベルティルデの頭上に降らせる。
己の身の護りを捨てた攻撃は、在る意味、海蛇竜とは対極の戦い方とも言えた* ]
[闘い続けるうち、徐々に自分が高揚していることに気付く]
たたかう
つかまえる
ううん、たおす?
だれを、あいてを、
えもの、
[纏まらない思考が漏れ出ていることには気付かない。
思考というよりは、本能と言った方が正しいか]
違う、えもの、じゃない
対戦相手
戦って、勝って、見つける
ぼくの生きる意味
[理性と本能が交互に押し寄せるかのよう。
軸の無さからくる不安定さが滲み出ていた*]
― 月の舞台 ―
いってえな…一歩間違えば、死んでたぞ?
[ 魔光を放った竜の身には、無数の傷が刻まれている。
ほとんど回避行動らしきものをせず、棘の円盤に身を晒したのだから当然だ。
魔光を放った鱗が、棘の侵食そのものを抑えていなければ、多分もっと傷は深かったろう ]
[ 腕にも流れる血をぺろりと舐めて、小さく笑う ]
あいつの血の方が美味いな…
[ 呟く間にも竜はばさりと羽ばたいて、傷つきながらも地に凛と立つ海の竜に向かって急降下する。
魔光弾の攻撃から近接への動き…交差の瞬間には、その手に鋭い短剣のような鱗が握られている* ]
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