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──── はい。お話は使いの者より。
[対するウェルシュはといえば、それに怯える風を見せなかった。兄だからというのもある。けれど穏やかな物腰のまま折れぬ柳の如き強さを見せるのは、これも同じく兄の前では見せてこなかった顔。それは政の場にある人の貌で。]
南のスラムで暴動が起きたと。…、なるほど。
[冷静な、怜悧とすら呼べるほどの仕草で示された資料をめくる。その顔が曇った。これにはギルドの権を弱めたことで、貴族と癒着ある商人が値を釣り上げたとある。
…──けれどそんなことは、出来なかったはずだ。
出来ない。ように仕組みを整えた。
何故なら制度の目的は、貧しい者にこそ利益あるよう整えたものだったから。
それは王の目を通り元老院の目も通り施行されたはず。
献策したのは確かにウェルシュ、けれどその前にガードは幾重にもあったはずなのだ。なのに。]
いいえ。兄上、これはあり得ないこと。
[だからまず、返されるのは端的なる否定の言葉で。]
あり得ないはずです。
私のつくった制度がそのまま実施されたのなら。
私は民のため、貧しき者らの為の施策を考えました。
それは父上とてお認めになられたこと。
それゆえに、父上は私の施策を実行なされたのです。
……そして実際、私は民の間に降りてみました。
見落としはないか、不足はないか。
あの時はまだ、そのような事にはなっていなかった、はずです。
[一か月前、兄と街中で出会った日。
あの日のウェルシュの一番大きな目的は、それを確かめるためだったと言っていい。問題はないようであった。少なくとも、この目が節穴でなかったのなら。]
………。
それでも施策を共に練った者の名を問われるならば、ヘルムート・ハイドリヒ・シュナウザーと。
彼は監査局長ではありますが、同時に私の良き相談相手でもあります。良き相談相手にして…教師。というと少し違うでしょうか。
ですが非常に聡明で、良く物事を教えてくれます。
…───とはいえ、兄上。
[つい。と顔を上げれば双眸に宿るのは雷閃くかの如き鋭い光。
この様子を見る者がもしあったなら、やはりよく似た兄弟よと笑ったやも知れぬ。動と静、柔と剛。全く対極のようにも見える二人。
父に良く似て、強く厳格な印象を与える兄に、母に良く似て穏やかな印象を与える弟。
けれど魂の色はどうだろう。…存外変わらぬものと、無論、そのようなもの見る者も評する者もいないのだけど。]
進言により。というのはお口が過ぎましょう。
兄上の目には、私がそれほどまでに頼りなくお映りか。
私が臣の言いなりに、ただ諾々と従うだけの者と見えておいでか?
[それは悔しさでもあったろう。
兄の前で、一生弟であることは変わりない。
けれど今や、二人共に成人をしているのだ。兄はそれでも、一人前とは見てくれないのか。相も変わらず、頼りない庇護の対象としてしか思われぬのか。
その悔しさを滲ませて、弟はじっと兄を見る。
奥の歯は食い縛られ、頬は僅かに紅潮していた。]
………これは我が施策。
ゆえに、これが暴動の契機となったというなら、この一件は私の手落ちです。ですが兄上、この件は腑に落ちないことがあまりに多い。
暴動は果たして、本当に施策に絡むものなのか?
暴動を起こした者らは、真にスラム街の者たちなのか?
或いは施策を歪めた者があるのか、
……ただ、民の不満を煽りたいだけなのか。
兄上。兄上も噂の件は、ご承知でしょう。
何者かが父上を弑し奉ったのみならず、それを広めた者がいる。
その者の狙いが何かは、分かりません。
…が、私にはラメールを揺るがさんとする者のあるように思えるのです。上を崩し、下を揺さぶり、国滅ぼさんとする者の意思があるようには思われませんか。
[一息に言ってのけた視線は、兄の上に据えたまま。
そうして漸く息をつくと、ウェルシュは兄の前に頭を下げた。]
兄上。この資料、写しはありましょうか。
あれば私にも一部、預からせて頂きたいのです。
もしも私の手落ちなら、私にはこれを正す義務があるはず。
さに非ず、どこかで何かが歪んでいるなら、それを確かめ正さねばならない…これもまた、私の責務でありましょう。
今はこの時、どれだけ手早く手を尽くせるかは正直お約束を致しかねますが、それでも全力を尽くすことはお約束申し上げます。
それまで民と軍、双方に負担をかけることは心苦しく思いますが…
いかがでしょうか?
[いつしかウェルシュの物腰は、常の穏やかさを取り戻している。言葉遣いも兄への敬意を保つまま、兄の応えを待つべく彼の上に視線を*止めた*]
― 東屋 ―
[絵を描きに、なんて。言うに事欠いて、随分と間抜けな質問をしてしまったものだと彼女の顔>>181を見ながら思う。
絵には心があらわれる、という。
今この時、彼女が絵を描けないのも道理と思えた。
こちらを気遣ってくれる言葉の響きが優しく切なくて、笑みになりきらぬ、でも微笑みのような色を頬に浮かべて頷き返す。]
そうか。…街の様子はどうだった?
民には随分と心配を掛けているだろう。
街の様子は静かだったか?生活は。
困っている様子などはなかっただろうか。
[流石に父が弑されてのち、街に降りることはしていない。
しようとも思ってはいなかった。けれどその分、気にかかる。
彼女の目に、街はどのように映っただろうか。]
[彼女が腰かけるのは、示したよりも少し遠い位置>>181
それに僅かに苦笑しても音にすることはないままに、差し出された菓子>>182には少し笑って。]
ありがとう、貰うよ。
[菓子を受け取れば、迷う素振りもなく口へと運ぶ。
少し焦げ色を纏ったそれは、齧れば口の中に柔らかく崩れ、素朴で優しい甘い味がした。
懐かしむように手の中の欠片を眺めて、瞳を伏せる。]
…… え ?
[ふ、と。それから落ちてきた音は予想外の言葉で。>>183
目を少し丸くして顔を上げれば、遠くを見つめるようなローレルの顔があった。驚いたようにその顔を見つめながら、何故だか息潜めるようにして続きを聞いた。]
……。知らなかった。
だって私の絵はへたくそだったから…、じゃなくて。
いや、違うな。ええと……、
[意表を突かれた様子で口篭り、少し言葉を探して手で口を押えた。
そうしてちらりと向けた視線は少し照れたようなバツの悪いような、小さな頃にも良く見せた表情にも似て。]
… 私も、持ってるんだ。
[ぽつ。と、秘密を教えるように告げて。
そのまま少しぼそぼそと、言葉を続けた。]
私も持っているんだ、あの時の君の絵を。
今も私の部屋にあるんだ。だからちょっと、…うん。
─────…嬉しくて。
[照れた理由を白状して、少し笑った。
その時ばかりは、ほんのひと時、今の憂いを忘れた顔で。]
[それでもそんな時も一瞬。幸せな短い白昼夢のようだ。
現実に戻れば、自分はたった一月も前の約束も守れない不甲斐ないままで。守ると誓ったはずの民にも彼女にも…周囲の誰にも、負担をかけ続けるままでいて。
父を喪った悲嘆はどこにも吐き出せぬまま、ただ前に進むより他に今は出来ないまま。]
…… っ…、
[だから。謝罪に落ちた頬に優しい指先が微かに触れるのに、ウェルシュの肩がぴくりと揺れた。これ以上優しくされたら、堪えた何かが零れ落ちてしまいそうで、慌てて息をつめて歯を食いしばる。]
[どうにか顔を上げた後も、心が落ち着くには程遠く。
だから気付かなかった…気付けなかった。
一月前との小さな違い>>186に。
交わる瞳は手を伸ばせば届くほどにまだ近いのに、
─── 立つ場の遠く隔たったことを、未だ知ることなく。]
…、ありがとう。
カヌレ、美味しかったよ。
[礼を口にして立ち上がる。
微笑み交わす距離は昔とは変わらないまま、けれど未だ目に見えないその距離は、もはや届かぬ程に遠いことに、この時ウェルシュが気づくことは*なかった*]
/*
ローレルが位置情報で何してるのか書き込んでるの、じわじわ来るwww
お返事!からの紅ショウガ。
赤頑張れwww
― それから/白雪とのこと ―
[ばさり。と、翼の羽ばたく音がした。>>190
時ならぬ冷たくない雪が、ふわりと空から舞い落ちる。
釣られるように空を見上げれば、白い姿。
かつて見た人の仕草を真似して腕を出しだしてみれば、白雪は過たず青年の腕へと舞い降りてきた。]
……… ベル、フィ …?
[記憶の中にある名を呼べば、鷹はこちらを見た…ような気がした。
気のせいかも分からない。流石に鳥の表情は管轄外だ。
けれど、かつてのように鳥の羽根に掌を滑らせれば、鷹もまたかつてのように心地良く撫でられてくれる風だった。]
なあ、お前ベルフィか?
ジュードはどうした?近くにいるんじゃないのか。
[問いかけても、当然ながら返答はない。まさか迷子と脳裏をよぎったが、彼らの間にはあの笛がある。
それはないだろうと思い返して首を傾げた。
幾らこの鳥が──”彼女”とは知らなかったが!──ベルフィとして、さてこの白雪の主はどこにいるのやら。案内を乞うにも難しかろうと、思案する間。
何かを思いついた顔で、ウェルシュは空いた手で自らの服を引っ張った。あまり白鷹を脅かさないよう気を付けて、どうにかこうにか飾りの紐を引っこ抜くことに成功する。それを次は慎重にベルフィの足元に巻きつければ完成だ。
白雪の足に巻き付いたのは、金の紐。そう手に入る代物ではないことは一目瞭然、これを見れば白雪の主に意図は通じるものと願った。
一連の作業の間、彼女の鋭い爪に引っかかれず済んだのは幸いであったろう。或いはそれは、古馴染みへの鷹なりのお目溢し…であったのかは、翼持たぬヒトの知らぬことだけれど。]
なあ、ベルフィ。
お前がもし本当のベルフィなら、ジュードに伝えておくれ。
いるなら顔を見せに来るようにって…、…いや。
大人しくしておいでというのが正しいかなあ。
[言葉は最後、鳥相手にまで微かに苦い響きが混じった。
彼は異国の者。
今すぐ、この国から逃げろとまでは流石にまだ言わないが。
先を未だ見通せずにある現状、うろついてて巻き込まれたらかなわないだろうにとも思う…或いは。]
……な?
[頼めば、賢い鳥は何を思ったか。
腕を軽く振れば、白雪は再び天空へと舞い上がる。
地面に白雪の欠片が落ちてた。それを拾って、ウェルシュは一度くるりと指の間に*回した*]
― 東屋 ―
不穏な……噂が。
[ローレルの言葉>>218に、ウェルシュは眉根を寄せた。
王の死についてのみではない。
王の弑逆、それについてまでも吹聴している者があるのか。
やや険しい表情のまま話を聞いたが、話の最後に民の暮らし向きの話が聞ければ少しだけ息を吐いた。]
分かった。ありがとう。
ともあれ皆が困らずに暮らしていると知れただけでも嬉しいよ。
ほら、こういう時って物の値が吊り上がったりするだろう?
そんなことにはなってなくて良かった。
[と、見解を告げて]
────、そう…か。
[不安、と。民に彼女自身の不安映したらしき呟きに目を伏せた。これは民の不安、人々の不安。王宮に仕える者らさえ抱えると同じ不安だろうかとも思う。]
……。そうだね。
たとえ国に反する者が出ても、それが全てじゃない。
だから私は今もこれからも、民を愛し続ける。
でも、ローレル。それはあり得ない。
だってね、
───── 父上は、病死なさったのだから。
[不安浮かべる娘の双眸を覗き込み、ウェルシュは断言した。
ヘーゼルには、動揺の色も偽り告げる罪悪感もありはしない。知らず見れば、信じるより他ないと思わせるほどの静けさで。]
[それから。ほんの一時の優しい時。>>223
随分情けないような顔を見せてしまった気もしたけれど、でも同じく照れた顔を見せてくれた彼女がひどく嬉しく懐かしくて。
本当は、こんな時をこれからも過ごせたらいいんだろう。
この騒ぎを終わらせて、、ラメールが再び暁の輝きを取り戻したなら。彼女の瞳の不安が消えたなら、またこうした時も持てようか。
小さな小さな感謝の言葉。
それに互いに少しばかり紅潮した顔を見合わせて、ふふと笑って。]
…─── ありがとう、ローレル。
[囁くほどの声は、いつかの内緒話のように耳を掠めて。]
[優しい日々。いつか、またそんな日が。
いいや それはもうあり得ない。
過去が戻ることは 二度とないから
それは儚い夢のようで、…──手の届かないほど綺麗な夢で。
再会の約束さえも交わされぬまま、
…それに気付くことさえもなく、振り返ることは*なかった*]
/*
第三陣営との縁が深まりすぎててめっちゃふく
いつでも死ねる……これはいつでも死ねるぞ!???
ってなるwwwふくwww
ぶっちゃけウェルシュが王になっても、せめてヘルムートが残ってるとか、なんかこう…兄上が残っているとか(システム上あり得ないが!)とかなんないと、上手く回らねえんじゃないかなあ。補佐付きで10年かそこら必要なんじゃないか。
/*
割と安易に攻め込まれるのでは感あるし、軍はちゃんと働くのかい??感もそこそこある。大丈夫か…。理想ばかりを追う傾向があるから、現実見れる補佐が必要となろうよなあ感。
一応、補佐あればやれるのではないかという作りでもあるつもりで、父上はそこを見込んだのかも知れないね…くらいの説得力は持たせられているといいですね…
どういたしまして。
[ 内緒話のように過ぎ行く囁き声に
刹那、驚きで目を瞠るけれど ]
――… 此方こそきみと会えて嬉しかったよ。
[ 親しい相手と接する時のような
崩した言葉遣いの囁き声と共に
心の底からの柔らかな微笑みで応えた。 ]
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