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そーです。返り討ちでしたー。
[討ち死に呼びには極微妙な声で返す。面白がるオズワルドにむっとしたものの、立場が反対なら面白がるだろうから仕方ない。
基準が普通と言われれば「それは人によるでしょ」とは言いながら。]
一般かどうかは解らないけど…
だってその方が長続きするだろうし?
[ふと「同じ花を見つめる事が出来たら、それは素敵な事だ」なんて書いてあった、何かの小説を思い出す。口にすれば理想主義と揶揄われそうで言わなかったが。]
悪かったわねー。
[おそらくほぼオズワルドの想像した通りだったろうから、笑い声にはむすっともするが。]
そうそう、それ!
途中で馴染む…って可能性もあるかもしれないけど、
どーにもねー…
私の性格だと最初が駄目な時点で破綻しそうで。
[理想、理想なー、などと、オズワルドとの会話は弾む。先ほどあった沈黙の分、時間の流れは早かった。そのせいでのぼせてしまい――浴槽のヘリにぐったりと、上半身を投げ出しかろうじて溺れるのは避けるようにしていたが、どうにもそれ以上は動くに動けずに。]
[扉をたたく音や名前を呼ぶ声ははやけに遠くに感じられて、返事もろくにしなかったら涼しい風が赤い体を撫でて僅かに呻く。]
そういや鍵…してなかっ…
[今どうでもいい事を呟きながら、オズワルドにリネンで包まれると、ぅーと唸りつつ。]
ごめ…なんか、気持ち悪い…
[ぐったりと揺すられるままに揺すられて、体を投げ出すように預けたまましばらく動けずにいた*]
ハ、……生きてた。
[呻きを聞けばほーーっと長く息を吐いて肩を落とした。
戦場でもなんでもない、死にゃーしないと言われそうだが、
そうは言っても人一人倒れれば肝を冷やす。
不意打ちは、訓練したって慣れるものではない。]
ばっかお前、風呂でのぼせるって……
…いや、俺も悪いか。
ついついダラダラ話続けちまったし、
[例の話には気になる点がいくつか無くもないが、
今は対処を考えるのが先だ。]
――取り敢えず、風呂からあがんのが先。
一度引張り上げるからな。
見えるモンは当然ガン見するが気にすんな。
[返事を聞くまでもなく行う心算の処置を告げる。
一応目を逸らしておく気ではあるが
移動中に目に入るものは仕方が無いと思え、とも。]
っしょ、っと――!!
[難しい体勢だったが、リネンごと巻き取るようにしながら引き上げて。
同期ゆえの遠慮の無さで横抱きに抱え、
足で扉を押さえながら浴室から脱出させる。
休ませる場所は、このバンガローではベッドしか選択肢がない。
湯から上げたばかりで水びたし必至だが、まぁ何とかなろう。]
…余計に気持ち悪くなるようだったら、言えよ。
[慎重に寝台に下ろして、念のためにと告げた。
焦って引っ張り出して被せたリネンはすっかり濡れていて、
これを巻きつけたままでは風邪を引きかねない。
多少の躊躇の後に引き剥がし、乾いたタオルを身体に被せる。
のぼせゆえか薄紅に蒸気した白い肌に、微かに眉が動くが、
つと目を逸らして、薄い上掛け布団を重ねた。
火照りを逃がすにしても、何も掛けずにおくわけにもいくまい。
それは後が怖い。そして自分の理性にも自信がない。
互いの安心は布団一枚にお任せである。]
はーあ……… びっくらこいた。
とにかく、これで暫く休んでおけ。
俺は適当に居るから、何かあったら声かけろ。
水でも飲むか?
[辛うじて出来る処置はそれくらいか。
やれやれと床に腰を下ろして、ベッドの側面に凭れた。*]
[くらくらしているせいで自分がどういう態勢なのか解らないが、素っ裸だったのはおぼえており。気にするなといわれてもそこは無理で。]
うー…
[ぐったりとした中、ガン見にぺちっ、ぺちっと濡れた手で叩いて湿った音を立て抗議するがいつものような力は入ってない。微かに「後で覚えて…」と囁いたが他に選択肢もなく仕方がない。そもそも自分が悪くもあるのでとばっちりだろう。]
[だが体温の上がりきった体に、ふわふわした浮遊感は心地よく、運ばれる間は大人しく身を預けたまま寝台に降ろされる。
少しの後に肌に薄い物がかかる感覚。裸のままではないらしいのに安堵するように息をついた。
びっくりしたとの声は届いて、ごめんと唇が動いたが。]
ん…
[遅れて僅かに顎を引いて返事をすると、寝台の上で浅い呼吸を繰り返して熱を逃がそうとする。]
ぅん、みず… 欲し…
[水の申し出は耳聡く聞いて、こくこくうなずいた。]
水な、ハイハイ。
[早速の水の要望に、床から腰を上げる。
野営地からバンガローに向かう道中で見つけた湧き水から汲んだ水がまだ残っていたはずだ。
携帯用カップに透明な水を注ぎ、ベッドの脇に腰掛ける。]
ちょっとでも身、起こせるか?
無理そうなら何とか流し込む、が……
[繰り返される浅い呼吸。
それが発熱を連想させたのか、自然、ベルティルデの額に冷えた手を当てた。]
身体支えるくらいなら手伝えるし……
どーしてもムリってなら、口移しとかで。
[冗談の延長で、不意の事故からくる雰囲気を払拭しようと、
にやりと歯を見せて笑ってみせた。
ん?と両手をおどけたように広げ、
身を起こすなら手を貸す意思を表明しておく。]
ん、無理…
[寝返りも現状ではやっとの様子で、オズワルドの気配がする方へ向きながらゆるく首を振る。
額に当たる手は体温より冷えていて心地よく、ふーと気持ちよさそうな息を吐いて。]
濡れてもいいから、おみず…
[むしろかけてもいいくらいなのだが、風邪の懸念もあり憚られ。
とりあえず喉と体を潤す水分を求めて口を開けたまま待った。]
即答かよ、ムリって。
[呆れたように双眸を細めるが、
無理をさせるのも本位ではない、座り直して
横たわるベルティルデの腰近くに手を差し入れ、
しっかり曲げるのは無理でも、上半身の支えとする。
水の入ったコップを軽く傾けてベルティルデの唇に当てた。]
キツくねーか? 溢さんようにな。
[冷たい水を飲む動作が見えたなら、
コップの角度を調整し、水分補給を手伝った。]
……
ところで、仕事の話。
第三のミッションのことなんだがな。
[部屋の隅の机の上に無造作に投げ出した紙束を見る。
ベルティルデが風呂に入っている間、
上司から与えられたミッション概要の続きに目を通したのだ。]
『尋問訓練』ってヤツらしい。
これ、適当にそれらしく文書捏造っておくぜ?
風呂に入れて湯攻めした上で恋愛遍歴を喋らせた――とか。
それもある意味尋問訓練ではある気ィするけど、だからって
今の状況見たままを書いたら、それこそ上官にドヤされる。
[水分摂取の手伝いをしながら、軽く肩を竦めて苦笑した。]
[だってー、と言ったつもりが、ぅーぅー唸る音にしかならず。介抱されるように手を当てられると水滴か汗のせいか、ぬるっとした生の感触にびくっとしつつも、冷たい水を一気に喉に流し込み体温を冷やそうとして、咽た。]
げほっげほっ
ごめ、ありがと…
[むせる程に飲んだがその代わり、先ほどよりは少し流暢に喋れるようになり笑んで。]
ん
[仕事の話になると、真面目な顔をして教官から内容を聞いて、文章捏造になると聞いてうーんと複雑な顔をしたが。]
それ何てネタ…って言われるよね多分。
うん、そこはちょっと何か盛ろう…
[工程自体は悪くないが、内容が内容なので手入れが必要だろうと判断し。報告書が同じ内容になるように口裏合わせようと言い、顔を見合わせるようにしてこちらも苦笑した。]
オズ、
ありがと
[怒った時は、オズと呼ぶ。
だけど、親しみ込めた時もオズと呼んだ。
笑んでもう一度体重を後ろにかけて寝台に落ちると、ころんと横になってシーツを引き寄せ胸元を隠すように包まりながら、だが足は熱を逃がすように出したまま、眠るように目を閉じて*]
[冷えた水を流し込んだのが少しは効いたか。
先刻よりは落ち着いた声を聞き、内心で安堵する。]
ネタ扱いされんだろうなー…
或いは、今度こそ俺がお前に手ェ出した疑惑が再燃しそうだし。
また俺がお前のこと冤罪で巻き込むことになりかね………
[そういえばベルティルデは知らないのだった、と
視線を彷徨わせてワザとらしい咳払いひとつ。]
いや、何でもない。
と、とにかく、また俺と再調査し直せとか、
余計な命令を言いつけられる羽目になったらお前も面倒だろうし。
回復したら、適当に案を練ろうぜ。
………、なんだ。
今日はやけに素直に礼言うじゃねェか。
[大したことではない、と肩を竦めながらも、
珍しい、素直な礼は気恥ずかしくもある。
己も彼女も、もう少し畏まって遠慮がちだった頃が思い出されて、思わず口端を上げた。]
らしくねえな。
が、まぁ……… どういたしまして?
[処置が終われば、いつまでも近くに居るのも妙だ。
だが余り目を離す気にもなれず、床に座り、先刻と同じように寄りかかる。
ベルティルデの声を聞き其方に視線を遣る度に
自ずとしどけなく投げ出された脚に視線が向く。
己の座る位置が悪かった。いや、ラッキーだった。どっちだ。]
……あァそうだ、ひとつ。
[暫くは沈黙に身を任せていたが。
ふと、思いついたように。]
帰ったら大通りの西側のパン屋の裏手に出来た店付き合わねえ?
色気のある店じゃなく単なる定食屋なんだけど、
あそこのデカ盛りにずーーーっと興味があって気になってんのに
両隣がいかにもスウィーツな雰囲気の店でさ……
[男の同僚も誘いづらい上、
男一人で行くのはどうにもな、と、
やれやれと細く息を吐いて言葉を濁す。]
というわけで…礼はそれでいいぜ。
[女を部屋に誘う時とは違い、
やや緊張を帯びた、静かな声色。
思えば、自分から『普通の誘い』をかけたことは誰にもなかった。
何故かは知らん。…知らん振りをする。]
ゆっくりオヤスミ。
[静かに目を閉じた気配は感じていたから、
寝ているのかもしれないし、聞こえていないかも知れない。
そのほうが良いかも知れぬ、と人知れず笑う。*]
…その話は、帰ってから
じっくり聞かせてもらうとして。
[ん?と思うのは2度目で今度こそ何かあったなと確信しつつ。今は介護に免じて置いておきながら。]
それは、うん…
私も任務中に湯あたりしましたは
ちょっと…色々と障りが
[経歴に傷がつく、というほどではないだろうが。気が緩み過ぎだろうというのは否定できず。誤魔化せる所はちゃっかり誤魔化しておこうと、大いに同意しつつ。]
何よ、素直な時は素直だよ?
…まぁ、今回は私が悪いって思ってるから…
[シーツの冷たさが心地よくて、足は頻繁にずらして熱を逃がすようにする。
なんとなく視線は感じるが、これくらいは許容範囲だろう。既に全部見られたし、というのは忘れたいが。]
そのスウィーツに囲まれた定食屋に?
[暫く回復に専念していたが、ふと提案された事案には顔を向ける。
デートというにはあまりにもな所だろう。あえてスウィーツではなく定食屋にいく女子とは…。
と微妙な顔になったものの、ふと苦笑して。]
…でもま、いいよ。
その代り、一番大きいやつにしてみせてよ。
[言い方から奢るというのまでは相手に伝わり難いか。ともあれ食事の誘いには楽しそうに乗っかって。]
ん、そうする…
[そういえば、オズワルドと外で食事なんて初めてじゃなかろうか。などと思いながら。心地よい声と感覚に、疲れた意識は凪ぐように落ちて行く*]
[帰ってから聞く、と告げられたのはお茶を濁す。
そもそもの発端から話さねばならなくなるので、
帰るまでにベルティルデが忘れてくれればいい。]
…起きてたのか。
なんであんな界隈に新店オープンしたのかは知らんが
純粋に普通の食いもんを食べたい人間に対して
やけにハードル上げて来てんなーと常々……
[そうして、苦笑の後に付け加えられた言葉を聞いたなら]
……お前も大概、ハードル上げにかかる奴だよな。
[そう――いろんな意味で。]
………ルティ。
[先刻の「オズ」呼ばわりが
怒った時の呼び方ではなかったこと、気づいていて。
意趣返しのように、同じ響きで紡ぐ。*]
ん…。
おはよー…
[朝の気配にぼんやりとしながら目を覚まし、オズワルドに返事しながら何時も通りに寝台を降りようとして――]
……あっ!
[自分の恰好を思い出し、慌てて濡れていない方のシーツを引っ張り身に纏う。]
うわああ!向こう!向いて!
[昨日の状況でなら許容出来た格好も、素面の時には大いに恥ずかしい。
慌てて荷物をまるごと引っ張って風呂場へと引っ込むと、ばたばた音を立てようやく服を身に着ける。]
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