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[確かに自分の知ってる狐神だと確信すれば]
もうっ!
心配したんだからね!
勝手に変な風になったりどっかいったりしないでよね!
今度、あんなことになったら、絶対許さないんだから!!
[いつものように拳乱舞がはじまるのだった。]**
好葉も元通りで嬉しいのう。
結果オーライじゃ。
[呪いを解いた方法?
そんなものはお口にチャックです。(何)
好葉の拳を受け止めて、布団に倒れ込みながら、しっぽハタハタ。]
アウェーでも負けんためには修行あるのみ!
[呪いを解いた方法とか、聞いたら目を剥いたかもしれないけど、それはさておいて。]
あはは。修行、って、なんだかそれっぽいね。
うん。私もがんばらなくちゃ。
え?朝風呂?
うわぁ、入る入る。さっぱりしたいー。
[駒王の提案に諸手を挙げてから]
あっ。でも一緒には入らないからね。
[小難しい顔で釘を刺しておいた。]
割らないわよー!
もう、人をなんだと思ってるかなぁ。
割らないけど、覗いたら没収だからね。
[にこにこっと笑顔も爽やかに、お風呂の準備を始める。]
[人をなんだと思ってるかな、と好葉が笑顔で問う。]
わしに活力を与えてくれる太陽のような人じゃ。
[屈託ない答えを返して、えへらと笑った。]
な、なに言ってんのよ、もう。
私、もう行くからね!
[なんか、すごく恥ずかしいことを、すごく笑顔で言われた気がする。
ごしごしと頬を擦りながら、早足に部屋を出て行った。]
― 宿・露天風呂 ―
[朝の光を浴びながら、大きなお風呂に浸かる幸せ。
おまけに、こんな時間に入る人は他におらず、湯船全部を独り占めにできる贅沢を存分に堪能する。]
ああー、気持ちいい〜〜…
ぃ……… …?
[極楽極楽、と思いっきり体を伸ばした拍子、
湯船の向こう塀の先、おそらくは崖の上……に薄らぼんやりとしたありうべからざる存在を目撃して、暫し硬直した。]
― 宿泊部屋 ―
[身体を拭くのもそこそこに風呂を飛び出して、100m走自己新記録を塗り替えつつ部屋に駆け込んだ。]
こ、こここ駒王〜〜〜
お風呂に変なのいた!!!
ていうか因縁つけられた!!!
[やだもう怖い、と頭を抱えつつ、ばっちり目が合ってしまったあんまりよろしくなさそうな相手のことを思い出してはすごく嫌な予感に襲われつつ、狐神に泣きついてみる。
こんなことならお塩かお神酒くらい持ってくるんだった。]
[濡れ髪の好葉が駆け戻ってくる。]
好葉がここまで動転するのは珍しいの。
もう出発時間を過ぎておったか?
[のほほんとしていたら、思いがけず泣きつかれた。]
なにっ! 風呂場に不審者じゃと!
ていうか、因縁つけられたじゃと!
不埒な!
だが、怖がらずともよい。
[頭をかかえる好葉を軽く支え、背中を両手で包んだ。]
悪しき縁など憑かせるものか。
わしは好葉の守護神ぞ。
[じ、と金色の双眸で見つめ、手で印を切る。]
天狐 地狐 空狐 赤狐 白狐
稲荷の八霊五狐の神の光の玉なれば 誰も信ずべしむ
心願を以て空界蓮来
高空の玉 神狐の神
鏡位を改め神寶を於て七曜九星二十八宿
當目星 有程の星 年月日時災無く
夜の守 日の守 大成哉 賢成哉
稲荷秘文慎み白す
[ポン、と人の姿を解いて狐に化身すると、好葉の首元にくるりと巻き付いた。]
これで霊的防御となろう。
[さっきまでとは別の意味で泡食っていたら、駒王が呪を唱えて印を切る。
瞬間、家の裏手にある鎮守の森の気配が部屋に広がった。
くるり、首元に巻き付いたもふもふの気配を撫でる。]
うん…ありがと。
駒王って、やっぱり神様なんだねぇ。
[しみじみ呟く。
『私の』を付けるのが恥ずかしくて省いたら、だいぶ失礼な言い草になったけれど。]
[それから改めて髪を拭いたり出発の準備をしたりあれそれ動いているうちに、ひとつ妙なことに気が付いた。]
ねえ、駒王。
[くいくい、と尻尾を引っ張ってみる。]
なんかさあ、くっついてない?
[なんていうかこう、ぺたっと。
というかべったりと。
これは剥がせなさそうだなあという感じで。]
[離れてみようと悪戦苦闘することしばし。
こすってみたり温めてみたりいろいろ試した挙句に駒王を丸坊主にしてくれるわとハサミを取り出したところで、こつこつと窓が叩かれた。]
……はい?
[見れば、窓の外にごく柔和な顔をしたお坊さん>>#1が立っている。]
『もし。
悪い気を感じて僭越ながらお声を掛けさせていただきました。
失礼ながら、最近どこかで良くないものに遭われませんでしたか?』
[はあ……と頷けば、坊さんはすべてわかっていますという顔で頷く。]
[お坊さん曰く、離れられない原因は何らかの呪詛を受けているからとのこと。
自分たちと同じ五行を宿す場所に行って加護を授かればいいと教えてくれた上に、自分と駒王の属性まで丁寧に教えてくれたあと、静かに去っていく。
それを見送ってから、窓に近づいた。]
さっきのひと、駒王のこと見えてたね。
……というか、何者……?
[窓の向こうには既に人影などない。
ちなみにここは三階で、もちろん外にベランダはついていなかった。]
[「やっぱり神様なんだねぇ」としみじみ言われた。]
そこ?
納得そこから?!
[でも、好葉の首筋の感触は神様にも役得である。]
むふふ、 よいわ。
下手に畏まられるより、
好葉はそのままで愛しいのじゃ。
[事実、それ以上、「変なの」が好葉に直接、害を及ぼすことは防げたようだが──別の問題が生じているのに気づくのは、好葉の方。]
…むむう、確かに離れられない。
冬の間は温かくていいが、夏になる前になんとかせねばの。
[暢気なことを言っていたら、好葉はこすってみたり温めてみたりといろいろ試してくる。]
[あげくは刃物シャキーンだった。]
のわーっ!
[あわや丸刈りの危機を救ったのは、別の丸刈り男。>>542]
うむ、見えておったのう。
神を助ける僧とか、神仏習合じゃのう。
呪詛か。
坊主が出て来るなら系統違いかもしれん。
ここは言われたとおりにしてみよう。
今日も観光日よりじゃ。
さあ、散策に出かけようぞ。
[ご機嫌で、いい位置にある好葉の耳をぺろりん。]
うん…。
言われたとおりしてみるしかないか。
[これだけやっても離れなかった&神様が僧侶の言う通りにしてみようと言うのである。反対する理由は見当たらない。]
そうだね!
観光もしっかり楽しまないと!
よーし、じゃあどこ行こうかなぁ。
[さっくりと気持ちを切り替えて、京都・奈良の観光マップなど広げだす。───と、]
ひゃあ!
[飛びあがってふるふると頭を振ったあと、顔のすぐ横にある狐の鼻を指先でぐりぐりしてやった。]
もう!また今度やったらお仕置きだからね!
[耳元で好葉の叫びが聞こえて背中がゾクゾクする。]
うむうむ、自然と舌が出てしまったのじゃ。
狐じゃからのー
[一応、謝罪っぽく耳を倒したが、あまり懲りてなかった。]
で、好葉は水。わしは木。
水生木の相生関係じゃ。
好葉がわしを強くしてくれる、さもありなん。
さて、属性相応の場所ということじゃが──昨日、奈良を観光しそびれたから、奈良を回ろうかの。
[一緒に観光の計画にわくわく。]
どこか、心当たりはあるか?
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