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[支給された端末の反応に、寝そべったままぴくりと耳をたてる。
なれた足つきでてしてしと操作すると、『狼』から恙なく潜入したとの合図が届いていた。]
『
[傍目からでは猫が適当に触ってしまった文章にしか見えないだろうが————特殊な法則で読み解けば、このように意味の通じる暗号となる。]
『
[二通目のメッセージも送信し終えると、寝そべっていた一匹の猫はゆっくりと立ち上がった。*]
―0日目・17:30・第一教練場―
諸君、グランツ士官学校へようこそ。
オレは君たちの担当教官だ。今はスノウ教官とでも呼ぶといい。
[今回担当する新入生の面々がそろったことを確認すると、教卓の上に鎮座していた猫はさも当たり前かのように口を開いた。]
明日からは合宿のカリキュラムとして魔物討伐訓練、対人訓練、軍人としての心得の講習、それから親睦を深めるためのレクリエーションを企画している。
今日は遠方から訪れた者もいるだろう、基本は自由行動とする。
まずは旅の疲れを癒してほしい。
夜には立食式の食事を予定しているので、存分に楽しんでくれ。
ささやかながら、酒類も用意がある。本当にささやかだがな。
明日以降は当然酒は出さないから、ようく楽しんでおくといい。
[にやりと口の端を吊り上げるような笑みを浮かべる。
どこか含みを持たせたような言い方でそう告げた。]
なお、明日から食事の時間は7時、13時、19時の三度。
遅刻をした場合は食事は抜きだと思え。
消灯時間は23時、起床時間は6時だ。
特段のカリキュラムや指示のない時間は自由に過ごして構わん。
以上、質問はあるか?
なければ解散だ。食事の時間までに食堂に集合するように。
[質問がないのであれば、ひらりと教卓から降りて教練場を後にした*]
―0日目・PM7:00・食堂―
……。
[食堂の片隅に、褐色肌の青年が一人佇んでいる。
ゆっくりと食事を摂ってはいるようだが、どうにもそれ以外に目的がありそうな様子だ。
まるで、会場内の人間を観察しているかのように。
人が疎らになる頃には、人知れず姿を消しているのだけれども*]
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