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[ 頼りたくないのにしな垂れかからねば
脚から力が抜けて座り込んでしまう。
しかし屈辱的な事には何ら変わりやしない。
逆上せたせいで滲む目尻の熱に唸る。
ふ、と。
男の息が耳元に伝わったような気がして
瞠目させた。
咄嗟に嫌がるように顔を背けようとしたが
囁かれた言葉に息が詰まる。 ]
――――ん、っぅ……う、!
[ 言葉を咀嚼する前に理解した脳が送る信号。
ぎち、と締め付けてしまえば睨む眼も
また滲み、伸縮した窄まりに狼狽した。
されど、見た目の賞賛なのだと緩やかに
理解すれば、この男にとって見目とは
随分大事なものの一つのようだ、と。
声を押し殺しながらも空っぽの器に落ち着いた。 ]
[自らを是正すればするほどに、歪は肥大する。
迷える子らよ、と人々を導いていた彼が、今は心の置き所すら悩ましく。混沌を愛する視界には、その姿もまた美しく映り―――、微か息を飲んだ。
彼の眸を陰らすは、悲嘆のみであろうか。
迷えるは、邪悪に追従するしか出来ぬ現状にのみであろうか。
こんな時くらい、常の勇ましい声を張れば良いのに。
彼の紡いだ小声は、自棄にか弱く、可憐に響いて聞こえた。
清廉な歌声とも、淫靡な嬌声とも違う。
ひと時、笑みを忘れてしまうような、不思議な声だった。]
[それでも、男は慰め方を知らなかった。
他者を自らの快楽以外に使ったことが無く。
悦びと悲しみの境界が曖昧だ。
作り物の表情筋も指先も、動かし損ねたのはひと時だけ。
彼の艶帯びる声を聞いて、僅か見せた安堵は無意識の雄弁。
彼が悦楽で塗り潰されている間は、あの悲哀が覗かない。
心得たのは本体たる己だけではなく、彼に潜む末端も。
質量が身を捩るように彼の内壁を摩擦し、旋回に掻き乱していく。
精通を辛うじて済ませているだけの肉の器へ躾けるは、禁忌の刺激。
彼の腹の底で熱烈な口付けが交わされ。
彼を苛む熱は外からだけでなく中からも拡散しゆく。]
[移動の最中に仕掛けるにしては苛烈な戯れ。
妙な執着を彼が察しても、熱は思考を疎外するよう押しては返す。
己の為だけに熟れさせる彼。
白皙色は、己が触れて以来、彩度を上げている。
彼の変容を謳った示唆は、何時しか願望を投影する呪語となり。
言葉一つで彼を苛む優越に酔う。
―――― 咽喉の奥で漏らした呼気が、熱を孕んで。]
― 天獄の泉:衣裳部屋 ―
[己がネロリの咲く丘から攫った天使は、殊更羞恥心が高かった。
視られることに弱く、咎められるを罰と知る。
露悪を善行と認識する怪物とは相反し。
それだけに道中の彼は酷く愛らしかった。>>168
己に凭れながらも周囲を警戒する様など、野性の獣を恐れる小動物の仕草にも似ていた。
彼は本来勇敢な天使だ、そこに在るのは臆病などではない。
ただ――― 、淫らな自らを自覚するが故、羞恥に負けるのだ。
己の一端を腹の内に収め、股を濡らしているなど、彼には耐え難いだろう恥辱。
悪趣味に仕掛けた罠の上を律儀に通ってくれたのは予想通り。
予想外はひとつだけ。]
[欺くに長けるは我が本質。
彼の囁きに真実が混じらぬなど百も承知。
肘掛けについて顎を支える掌がそっと己の頬を覆い、食むは沈黙。
或いは、反芻と咀嚼のひと時。
何食わぬ顔で咳払いをひとつ挟むと、彼に気を向け直した。>>170]
おや、もう音を上げてしまうのか。
確かに―――…、随分と柔らかく解けたようだ。
[一拍挟んだ意味深な間を拭うは微笑。
指摘の示唆は彼の深い場所で蠢き続ける質量。
その場に崩れ落ちた際にも、引力で侵攻を深めた変幻自在。
彼の内側に触れる感覚を拾い、具合を教えれば、頬に視線を寄せ。]
ならば仕方がないな。
手伝いを呼ぶか。
[彼に確認する声色は、楽し気な色合い。
先も、紅白とすれ違っただけで怯えた彼を、一層脅かすような。]
それとも、私の手を煩わせたいか。
甘えた子だ。
[吐息が唇の先で弾む。
思い出させるのは彼が初めて編んだ偽りの誘惑。]
――――― 脱げ。
[二度目の命は、彼の意思に干渉する赫の光を伴う。
軽度とは言え、思考を捻じ曲げる精神汚染。
それでも、僅か魔力が過ぎるのは、彼の気が逸れた所為。>>171
震える翼、火照る肉体、辱められる精神。
そのどれもを、三面の鏡は克明に映していた。**]
なるほど、君はその子に好かれたいのか。
難儀だね、だが結構。
味わい深い歪だ。
[龍人の気質と望みと、執着が複雑に絡んだ混沌を称賛。
彼ほど捻じれた性質は、芸術と評して過分無い。>>*46
しかし、天使への愛情と云う難題については、自身よりも赤毛の彼の方が詳しかろう。>>*51
なにせ、堕ちた気配を有するとは言え、元は同じカテゴリだ。]
―――― ん?
[外野として茶々を入れていた身に向けられる水。>>*48
こうした律儀は生来の種族的なものであるのか、彼の性質か。]
いいや、此方こそ利用してすまなかったね。
お蔭で悪いことばかりを覚えていく。
[軽く笑って悪びれぬ相槌。
羞恥心の高い愛し子の反応は色よいものだったらしく。]
しかし―――、なるほど、あれは。
確かに人生を変える輝きで在るのかもしれないね。
[最後は独り言ちるよう、思念を散らす。
斥候隊に勇むのは、専門家に任せよう。>>*52
何分、己の本分は、覗き見渡すことであるからして。**]
/*
便利過ぎると思っているのに、
いつもオンオフの切り替えを忘れるるるる
これ、ボタン式ならもうちょっと…、
いや、結局忘れるから同じだな。
[ 浮かぶ謎は深まるばかり。
本当に与えてくれるというなら
教えてくれればいいのに、など。
愚かな思考も押し付けられる情欲の波に
流されていく。
男は知れといったが、知らなくて済む事は
少なくともぼくにとって安寧を齎す事を
恐らく知らないのだろうと思えば
滲む涙も微かに溢れる嬌声も
意味のないものではなかった。
身を抉る程の熱が脊髄を走り抜ける。
男の肩口に縋り口元を抑える指が跳ね
耐えかねた息を吐きながら
溶けた瞳からはまた一滴、滲んだ。 ]
[朝には陽光だった彼が、夜に堕ちていく。
遠くに見るは、帰れぬ場所。戻れぬ天上。
彼が悲嘆に暮れるには、十分な距離感。
何も知らなかった無垢に教えるのは感情の贅肉。
余分だと、愚かだと天使だった頃の彼が見下ろしたもの。
今は彼を変え、彼を惑わし、彼を変えていく。>>211
彼は泣くことを知らなかった。
悲哀以外に流す涙も知らなかった。
愉悦に惑う未熟も、内側から他に侵されることも。
男の唇から零れるのは、微かな満足を宿す呼気。]
[彼を苛む怪物は、召使も呼ばずに彼を眺めていた。
身体の節々に灯した熱に負け、またも思考に囚われる姿。
天では斯様なほどの困惑を受ける経験も無かっただろう。
彼の唇は偽りを吐くようになった。
支配者へ媚を売り、婀娜を振りまくようになった。
天使としての資格が鍍金のように剥げていく。
彼のうつくしさを参じていた唇はそれでも飽きを知らずに笑みを含んだ。>>212]
そうだね、
君が欲しがるようになれば取ってあげよう。
[彼の望みと相反した救いの語は揶揄に塗れ、組んだ長い脚先が微かに揺れる。小さく円を描く爪先は、そのまま彼の体内を攪拌する命令となった。>>213]
――――…、
[しかし、彼が撒くのはこの期に及んで博愛だ。>>214
己の性根の悪辣を知るが故、自らを使って気を惹いて見せる。
全ては天への献身、神と同胞への愛の為。
笑んだままの顔が、緩く傾いで視線は斜に。]
その身で私の興を買うか。
君が望むなら戦線に上がるのも吝かではないが――、
私の流儀は些か血生臭い。
邪眼で捉えた獲物が、同胞に剣を奮う様など見物だよ。
中々の茶番を演じてくれる。
[彼の偽りを聞きながら、口にするのは邪悪なる手練手管。
自らが態々剣を取り、力を奮わずとも。地獄を描けるとは、己の赫を知る彼なら理解出来ること。]
そんなにも、同胞が心配かね。
[とつ、と零してしまった声は硬いもの。
或いは、些かの不快を滲ませる露呈。
彼がどんな優先順位を持とうと、己に従えさせれば良いのに。]
[彼の指先が着衣に掛かったと云うのに、男の眸は僅か熱を下げていた。冷たく見つめる眼圧は、彼を詰るよう。布地が解け、ゆっくりと白皙の面積を広げる脱衣は、艶然とした背徳を伴うにも拘わらず。>>215]
私は退屈こそを厭うよ。
ああ、愉しいとも。
君が屈辱に塗れ、魔族に従う現状は特にね。
[彼を受肉させ、延々嬲って大分経つ。
身体の奥底は、既に処女と云うには姦しいほど慣らされ、快楽を知らぬまま、淫魔の如き色香を帯びる。
爽やかなネロリの香りも、今は彼の艶を引き上げるファクターにしかならず、鏡の中の彼も弱々しい。]
[彼が声を紡ぐほどに、空気がしとどに濡れるようだ。
たっぷりと淫らを含んだ空間、小さく鼻を鳴らして鼻孔で味わい。]
無論だ。
まだ、始まりに過ぎない。
[如何すれば、渇きを覚える我が身が癒えるかは知っている。
靴先を揺らして招くは、彼の接近。赦すは己の眼前。
どれだけ身体を重くしても、彼は勇敢を司る。>>216]
どうして――――?
余りに簡単なことを問うのだね。
君のその顔を視、その声を聞く為だ。
[彼の一挙一動は、己の執着に火をくべる。
彼の無意識に誘われるなど、己も未だ未だ若いらしい。>>217]
[這うようにしながらも、彼の遅々はやがて己の下へ辿り着く。
迷いながら、戸惑いながら、それでも前へと進めば望む場所へ。
微かに瞳を揺らし、紡がれる呼気が近付く。
もっと、と強欲に意識が肩むのは自覚あることではなく。
とうとう、己の靴先が彼の胸へ届く距離で唇を開いた。]
脱がせて、なんて。
随分と熱烈な誘い文句だ。だが―――、
[ふ、と一瞬唇を歪めた嘲笑。>>218
けれど、継いだのは、彼の前髪を五指で掴む凶行。
太陽と同じ光色に触れ、彼の顎を持ち上げさせる膂力。]
[一瞬、赫の眸に、凶暴な色が浮く。]
何処を見ている。
私に媚びるのではなかったのかね。
名もなき天使よ、お前には私しかもう居ない。
[誰に言い聞かせる為の言葉なのか、吐く語は硬い。
邪眼を使うことも忘れて、傲慢に振る舞い、彼の頭部を下腿へ引き寄せ。]
君に迎えは来ない。
あの御使いらも、遠からず魔王の玩具となるだろう。
[彼の頭を引きずった先で、男は組んでいた脚を開き、迷子を見下ろした。彼の近づく頬にぶつかるのは、確かな熱気。卑俗な欲に塗れた男の中心。>>219]
君が強請るなら脱がせてあげよう。
しかし、君は怠惰を謳歌する立場にない。
[ずる、と己の腰から、またあの悍ましい触手が顕現し出す。
先ほどよりも、闇色は濃くなり、些かの暗赤色にすら染まる。
ゆっくりと拡がり始める触手は、全てが彼の下へ。
頬に触れ、首筋に触れ、開いた襟よりそぅっと忍び込んでゆく。
ねとり、と、彼の肌に、濡れた感触を教えながら。]
[くるりと彼の髪を掻き混ぜ、上から降らすは口を開けろと命じる声。
消耗した彼が大した抵抗も取れぬと知りながら、己の兆しを隠していた装いが分子のレベルで分解する。
むっと彼の鼻先に突きつける情欲の匂い、眼前にそそり立つ陰茎は人が有するものと違って、硬いチキン質に覆われ、細かい隆起が火山岩を思わせた。]
そろそろ私も、愛撫以外を教えてもらおうか。
君の同胞が戦う内で、奉仕に耽ると良い。
[彼の頭を招いて、屹立に添わす。
意識を外から内へと収束させる行為。
己の余所見は悪びれぬ癖、彼の意識が逸れるのは、どうしても許せなかった。*]
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