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……あんたら、どこに行くの?
[問いかける声音は、少し甲高いもの]
この先は、
……不慣れな者は、風に浚われるよ。
[古い時代の在り方を残す装いと、肩の上の真白の獣と。
そして唐突な現れ方は、来訪者たちに何を思わせたか]
見た所、山の恵みに用事があるわけでもなさそうだし。
……山の怒りに触れない内に、戻った方がいいよ?
[そう呼びかけながら、来訪者に向けられる瞳にあるのは、好奇のいろ。
知らぬ存在への畏怖よりも興味が勝るのは、この頃から変わらぬ気質だった。*]
/*
タスク多そうなところに放り投げてごめんなさ……!
と思いつつ。
折角だから、繋げておきたかったねこごころ。
ちなみに、『チーカ』はラテン語で『お嬢さん』だそーです。
……『お嬢』とか、そういう意味合いなのでした。
― シュビト中央広場 ―
[かなり強引なやり方で前へと抜け出す。
埃まみれになるのは已む無し、そんな事は気にしていられない]
……っ!?
[そうやって文字通り転がり出るのと、大気震わす音が届いたのはほぼ、同時]
この音……っ!?
[今は手元にないが、最も得意とするのは弓。
それが立てる音を聞き違える事はあまり、ない。
見上げた視界に入るのは空を切る矢と、それが為した事。>>386]
……狙ってた?
[とっさの射撃でできる芸当ではない。
正確な照準と素早い判断、双方が揃わなければ叶わぬはず……と。
そんな思考が廻ったのは、刹那の事]
― シュビト中央広場 ―
……プルウィア、離れるな!
[弓弦の音にそれた意識を目の前に引き戻し、肩に捕まる真白に短く告げる。
手にしているのは、突きに特化した形の短剣。
両の手に一本ずつそれを携えた姿は、装いも相まって他者の目を引くか]
…………。
[呼吸を整える。
周囲の音は、少しだけ、遠い。
こんな形でこんな場所に立つなんて、初めてここに来た時には思いもしなかったな……なんて感傷めいた想いは、周囲の熱気と喧騒に飲まれて消える]
ここで、止まったら。
先なんて、見れるはずない……。
[そう、決意を固めるのと、新たな号>>429が響くはほぼ同時。
それに弾かれるように走り出した]
[そうして駆けた先には、見覚えある兵の姿>>431が見受けられ]
……あれ、スルジエの!?
なんでいるの、あいつら!
[裏にある意図などは知る由ない身、口を突くのは素の疑問。
飛び出してはいても、積極的に刃振るう事はなく。
明らかに武器を持ち慣れていないとわかる者の補佐に徹していた。
根底にあるのは、命を奪う事への畏れだが、そこからは目を逸らしつつ。*]
/*
……最年少がお世話かけてます。
[わらうとこちがう]
ところでカナン、その鉢植え、って、具体的になに!?
春先に三分咲きで鉢植え……花木かどうかで、色々と変わるんだけど、それ!
[めもできいとけ]
― シュビト中央広場付近 ―
……?
[その存在に気づいたのは、駆け回って息が上がり始めた時。
こちらの動きに合わせ、支援するように動く者。>>460]
……なんで?
[特に顔見知り、というわけでもないと思う。
だからこそ、疑問の声は口を突いていたが、今はそれを問い質す暇もなく]
……ごめ……ちょっとだけ、休む。
[建物と建物の間に入り込み、壁に寄りかかる]
体力には、自信、あったんだけど、な。
[初めて接した環境に、自覚しているよりも消耗が激しい、という事にまで意識は回らず。
遠くない場所から聞こえる、クロードと騎士団を率いる者のやり取りに耳を傾けながら気を鎮める事に専念した。**]
― シュビト中央広場付近 ―
……う。
[危なっかしかったから、という評>>518には返す言葉もなく、呻くような声を上げる。
声を出す余裕も大分損なわれていたから……というのもあるのだが、それはそれとして]
うん……いろいろ、ありがと。
[周囲の安全を確かめ、場を離れる彼に小さくこう告げて壁に寄りかかる。
短剣は未だ抜いたままなのは不測の事態に備えるためだったが、すぐに振るうのは難しい。
幼い頃から山野を駆け、弓の鍛錬も続けてきたが、本格的な戦いの訓練とはやはり程遠い身。
それに重なる、もう一つの要素に小さく息を漏らした時、白の小猿が警戒するように短く鳴いた]
……???
だ……誰?
[聞こえた声>>506には、と視線を向けたなら、目に入るのは分厚いフードで身形を隠した人物]
……なんか、凄い怪しいんだけど……。
[見た瞬間の印象がそのまま零れ落ちる。
言ってから、あ、と思ったものの、既に遅しと諦めて]
あ、え、と。
[フードの人物の指示を受けた者が近づいてくる。
どうしようか、と悩みつつ、ともあれ、振るう事も厳しくなってきた短剣は、鞘に収めた]
歩く、くらいは、できる、から。
[抱えて運ばれる、という事態は個人的に避けたい、どうしても避けたい。
そんな思いからの主張の後、重い息を吐く。
広場の流れがどこに向かうにせよ、こんな所で息を上げているようでは邪魔にしかならない。
そんな一抹の悔しさを感じながらも、その場から下げられる事には抗わなかった、のだが]
…………。
[こちらに向けられる鋭い視線に、感じるのは戸惑い。
己が出で立ちが他者に奇異の念や興味を抱かせる、というのはわかっているつもりでもつい抜け落ちるもので]
あの、えと。
何か、ついてたり、する、のかな?
[零れたのは、どこかずれた問いかけ。
なお、上着の刺繍の意匠は一部、北島の森に住まう民と同じものが用いられている。
それと気づけば、出自に思い至るは容易い事。**]
― シュビト市街 ―
[やっぱり言ったらまずかったかなー、なんて事は漂う空気>>539から感じつつ、でも思っちゃったんだから仕方ないじゃないか! という主張は、頑張って心の奥に止めておいた]
……おばちゃんたち、無茶してなきゃいいけど。
[聞こえる喧騒>>534の中に覚えあるもの、ここ二年で馴染んだものを幾つか捉えて零れるのは小さな言葉。
とはいえ、そちらへ行ける状況でないのは自覚しているから。
今は、促されるままに安全圏へと移動する事を選択していた]
[落ち着いた場所で、向けられた言葉。>>541
それに、自然と居住まいを正す]
……古代の森……同じ意匠……。
[それが何を意味するかは、わかる。
北と南に別れて以降、互いに触れる事もなかった同胞──古き在り方を望む者たち。
つまりは、この人物は古き同胞の住まう地を束ねる者か、と思い至った所で]
……え?
[そういや、いつからか肩が軽かった。
なんて、ちょっとだけ現実逃避したくなったがさすがにそれはダメだろう]
あ……ご、ごめん……!
プルウィア、平気!
大丈夫だから、おいで!
[護衛の男に果敢な攻撃を仕掛ける白の小猿>>543を呼んで、手を差し伸べる。
小猿はまだ警戒を崩す様子はないものの、重ねて名を呼ぶ事で手へと戻って来た。
その小さな身体を、両腕で抱え込むようにして頭を撫でつつ。
改めて、フードを落としたひとを、見た]
[白金の髪に、ごく自然に漂う気品。
洗練された、という表現がす、と浮かぶ姿は貴族、という言葉を容易く導き出す]
……確かに、オレは、古き民。
南の山に住まう風、ウェントゥスの一族の者。
[最初に告げるのは、自身の出自]
北の森の同胞は、色々、そっちと対立してるみたい、だけど。
オレたち南の山の民は、王府と対立とかはしてない。
[今の所は、という言葉は、飲み込む。
対立の要素や因子は積み重なり、今回の事でどう流れが動くかはいまだ未知数だけれど]
オレは、外を学びたいから、ここにいる。
そんだけ。
[口にするのは、今現在の偽りない事実のみ。*]
― シュビト市街 ―
[その場から立ち去る護衛>>616に、内心でごめんなさーい、と思いつつ。
名を告げられる>>617と、数度瞬いて背筋を伸ばした]
……オレは、ルディ。
[体躯に関する感想が表に出なかったのはある意味幸い。
そこを指摘されていたら、冷静さが損なわれていただろうから。
ともあれ、名乗りを受けたなら名乗りで返す、と自身の名を告げて]
一応、そういう扱いにしてもらってる。
魂の拠り所は、変わらないけれど。
[山岳の民である事は捨てず、けれど、新しきを知るべくここに生きているのだと、そう、返して]
……珍しいのは、わかってる。
ウェントゥスの民で、外に出たい、なんて言ったのは、今までいなかったらしいから。
一族の大半は、閉ざされたままである事を望んでいる。
[そこは間違いないから、肯定を返し。
スルジエの名>>618に、僅かな刹那、唇を噛んだ]
……スルジエの連中が、境界線を越えてきているのは、知ってる。
何もしなければ、食い荒らされるかも知れない、のも、わかっているけど。
[一族がそれに対してどう動くかは、今の所未知数だが。
この状況が続けば、北の同胞と同じ道をたどる可能性は、心に翳りを落としていた。*]
/*
いちお、まつろわぬ民の統制には動く心算でいるんだけど。
それが、なんのために、になるかは今んとこ未知数なんだよねー。
そこを決めるためにも話したいんだけどみんな遠いよよよよ。
― シュビト市街 ―
[微かな呟き>>646は、風に浚われ届く事はなく。
前置きの後、告げられた言葉>>647に、僅かに目を伏せた]
……前は、そんなじゃなかった。
スルジエから来て、受け入れられた者だっていたって、聞いてた、のに。
[だからこそ、彼の地の者たちとは諍いを起こす事はなかったのだと。
その人物が、異邦人であった事>>422は知る術なく。
そこから受け継がれた技が王府の将を射抜いたとは思いも寄らぬまま、聞いた話を口にして]
[間を置いて、語られる話。>>649
聞き入る表情は真摯なもの。
腕の中の真白の小猿は、じたばたと落ち着かない、けれど。
自身も思い馳せはじめた部分に直接触れるが故か、警戒を強めるような相棒ははぎゅ、と抑え込んで]
……王府に従うを是とできないから、オレたちは己が領域に居を定めた。
一族の皆が望んでいるのは、ただ、変わらぬ営み……別に、自分たちの国が欲しいわけじゃない。
『この地で』『自分たちとして』生きたい……それだけ、なんだ。
[ほろり、と零すのは、幼い頃から聞かされてきたもの。
それは同時に、そのままではいけない、と思わせるものでもあるのだが]
……望んでた?
オレみたいなの、を?
[覗き込む静かな笑み>>651に、一つ、瞬く。
続けられた言葉は予想外の極みのもので、しばし、ぽかん、とする]
……そりゃ、今のままじゃダメなのは、感じてる、けど。
えと……本気で、それ、言ってる?
[闘い続けてきた北の森、閉ざし続けてきた南の山。
どちらも、外へ抱く昏い感情は根深いもの。
それを変える、というのは本気なのか、と。
問いかけた所に向けられた笑みと言葉>>653に、また数度、瞬いた]
……そりゃ、ま。
スルジエの連中、ここにもちょっかいかけてたみたいだし。
……何とかしなきゃいけない、っていうのは、凄く思ってる、けど……。
……あなた、は。
オレに、『何を』望む、の?
[投げかけたのは、短い問い。
安易に答えちゃいけない……それくらいは、わかっているから]
オレには、一族に対して、果たすべき務めが、ある。
それを揺るがす事に繋がるようなら……すぐには、頷けない、よ?
[族長の長子として、為すべき事。
一族から離れていても、それだけは忘れてはいないから。*]
/*
長考した、めっさ長考したwwwwww
つか、これ悩まないわけにはいかないわwwwww
しかし、金髪に振り回されるな、今回は……w
― シュビト市街 ―
……融和、政策?
[きょとん、と瞬く仕種と惚けた声から、それを知らぬ、という事は伝わるか。
続く語りには、自身には思いも寄らぬ内容が綴られて]
…………。
[小猿を抱える腕に自然、力がこもる。
抱えられた小猿は先ほどまでの勢いはどこへやら、きぃ、と不安げな声でか細く鳴いた]
……オレ、難しい事はまだよくわかんない、けど。
あなたは、あなたの求める恵みのために、オレにやらせたい事があって。
それが、結果的に古き民に……北の森にも、南の山にも、恵みとして返る、って事で。
その、恵みの一端として、ウェントゥスを脅かすものを、取り除く、って。
そう言う事で、いいんだよ、ね?
[真っ直ぐな瞳を向けつつ、確かめるように問う。
静けさを帯びた声音は、どこか女性的な響きをも帯びて]
……今の状況が……スルジエが、ウェントゥスの領域を侵す事が続けば、風は、王府に牙を剥く。
それは、それだけは、止めなきゃいけない。
変化を呼び込む、新しい流れは必要だけど……でも、それはいい流れじゃない、から。
……恵みには、礼を持って返すがしきたり。
あなたが今、示したそれに偽りないなら、オレは、それに応える。
[そこまでは、真面目な口調でそう告げて。
それから、ひとつ、息を吐き]
あなたの望みの先に、新しい流れがあるなら。
閉じたものに変革が齎されるなら。
一時、風は、止まるよ。
[間を開けて向けるのは、どこか楽しげな声音の言葉と悪戯っ子を思わせる笑み。
一時、と前置いたのは完全に気を許すにはまだ足りない、と。
そう、感じる何かが残るから。**]
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