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― 幕間 ―
[とある、武芸に秀でた一族がある。
その家に生まれた子供は男女を問わず武を修めることになっている。
己に合う武具を手に取る歳を迎える前から、
カサンドラは書を手に取り知識を吸収し、
筆を手に取り領地に咲く花の名をある程度書き記せるようになっていた。
親などはこのまま、彼女の興味が勉学のみに向かうのではないかと気を揉みもしたが、
無事、杞憂に終わったというのはまた、別の話。
ともかく。
次にジークムントと会った少し前、周囲の面々に問うていたのは花の名ではなく蒼龍神の居所。>>0:175
水を得た種が花開く時は、もう、すぐそこ*]
― 出立前・天上宮 ―
ああ、………。
[まだ慌てるような時間でない旨を耳にしていても、
実際、戻ってきて、穏やかな時間流れる天上宮の内に入れば、
思わずホッとするような心地に包まれるというもの。
準備を促すジークムントに然りと頷いて、>>0:196
マリエッタにもまた後で、と手を振ると自室へ足を運んだ]
[準備といっても、するべきことはそう、多くない。
髪を飾る野牡丹の花を外し、水たゆたう鉢の中へとそっと落とす。
その動きには僅かばかりの逡巡があったが、]
……せっかくジークムント様がくださったお花を、
万一にも陰気に晒すわけにはいきませんもの。
[そう、結論を口にしてしまえば迷いはなくなる。
部屋の隅に立てかけた槍を手に、集合場所へと向かった*]
― 天上近辺・平原 ―
[カサンドラの姿は隊の後方にあった。
朱雀神――ギィのお言葉>>23>>24>>25を拝聴している時から今に至るまで。
もともと己の武器が後衛向けなのもあるが、
討伐隊に志願した理由の一を鑑みても、無闇やたらと前に出て無茶を働くわけにはいかない。
これはいわば―――実地調査のようなものでもある。
対象は、書を紐解いて知ろうと試みても空白を埋め切れぬ、妖なるもの]
…………。
[霧の向こうで人ならざる影が揺れたように見え、慎重に一歩を踏み込む]
―――はあっ!
[返る手応え、霧の向こうであがる、人ならざるものの叫び声。
しかし安心するにはまだ早い。
槍の一突きで仕留めた四つ足の獣の陰から、別の獣が飛びかかってくるのが見える]
書の織り手 カサンドラが「時間を進める」を選択しました
[その獣のガタイの大きさに一瞬、目をみはる。
誰かが霧の水気に乗せて叫んでいた一角獣では見たところ、ない。
つまり弱点がわからないまま、
半歩を引いて身体を後続の獣へと向ける。
槍を右から左へと、叩きつけるように振り抜いて]
[カサンドラの一撃は外皮のようなものに阻まれ、
ろくな傷もつけられずに終わった。
左へと穂先の流れた槍を引いて、後方に跳ぶと同時に、
左手を一度、振り下ろす。
直後、獣とカサンドラとの間を風が横断した。
触れれば吹き飛ばされるくらいの力を持つ風の壁。
周囲、戦いの音が止む気配は、ない]
ああ、これではらちがあかないんじゃないの……?
[晴れぬ霧に物憂げな表情を寄せたのは一瞬]
でも、やるしかないんだから……っ!
[風の壁に引っかかって上方に打ち上げられた獣。
それに向けて駆け出すと強く、地面を蹴った。
外皮の影響が薄そうな箇所をギリギリまで見定め]
[手応えは今度こそあった。
再度地面を踏みしめながら一息をつく]
前、……前へ、出ないと。
[どちらが前かはわからないわけではない。
霧の向こうに見えた楼閣、それが見える方角へと歩を進めていくが、
途中でなにかに躓いてもつれるように前へ倒れ込む。
なんだろうすごく、いやーな感じが]
[滑空していた翼もつ妖のものを偶然にも槍がとらえる。
しかし翼は折れずそいつはカサンドラに狙いを定めてきた。
鋭いクチバシが起き上がりざま回避を試みる彼女の腕を、足を掠め]
―――っ!
[槍に刻まれた蔦を模した意匠が、木気を受けて束の間、具象化する。
それは翼もつ妖のものを絡め取って動きを封じる。
蔦それ自体に攻撃力はないし、そう連発はできないが、]
………、よしっ。
[相手が動けなくなった隙に体制を整えれば、
あとはだいたい、こっちのものである**]
――――…… ふぅ…。
[地に墜ちた翼もつ妖のものに背を向け、零す吐息は、深く、長い。
ふ、と、膝をつきかけたところに感じられたのは、木気の高まり。
花の香りがここまで届いたように思えて、
咄嗟、高まる木気へと、ふらりと一歩を踏み出す。
水生木、その言葉が示すように、
撒かれた種子は水気を吸って花を咲かせ、―――花は種子を生み、流れは巡る。>>112
その、円の向こう側、晴れた霧の先を、朱雀神が照らせば、>>119
霧を生み出していたであろうものの正体が、見えた>>120]
― 霧の平原・地上 ―
わ、 は、はいっ!!
[朱雀神、蒼龍神の相次ぐ宣を耳にし、>>121>>127
反射的に是を示して声をあげるも、カサンドラの位置から霧の元凶――蜃までの距離はまだ、遠い。
遠隔攻撃の術を持たない己が身、
接近しきるまでにどれほどの小型の妖なるものを撃破する必要があるのか、
―――そもそも、蜃に到達しきる前に己の体力が尽きてしまわないか。
心配事を心に浮かべつつ巡らせた視線はジークムントとかち合った。>>137]
………動けない、ことはないですが、
思ったよりも消耗をきたしておりまして。……はしゃぎすぎましたか。
[こと蒼龍神相手では余計な見栄は張る必要はないとの心構えでいるが。
最後に付け足した言葉は余計だった気がしてきた。
気を取り直して蜃の方に目を向ける]
助かります。
[霧を消すための風、そこに満ちる木気を分けて貰えば小さく礼の言葉を口にし、戦局をうかがう。
どうも小型の妖のものは神将の放つ陰気に引き寄せられている模様。>>125
神将を援護するように、流れを作る金気と振るわれる武器がある。>>133>>144]
[肝心の蜃はというと、マリエッタの造りだした土の拘束により動きを鈍らせている。>>141]
あの妖獣、何か弱点らしきものはなかったっけじゃく、てん!
見た限り龍にも似ているから……。
[思案する素振りを見せつつ、既に蜃へと走り出すカサンドラの姿がある。
高まった木気をこめて、周囲の水気ごと斬り裂かん勢いで槍を振り下ろした]
[槍を振り下ろして一撃。返す動きで突き上げるようにもう一撃。
痛みを訴えるように蜃は叫び、拘束をものともせぬかのように暴れ出した。
これでは狙いがぶれるし、もし拘束が解けたら自身が危ない。
そう判断して間合いを取った時、再び蜃の動きが固まった。>>157
土気――がというより金気が増した拘束に阻まれ。
好機とばかりに再度踏み込んで突きの一撃を浴びせる]
任されました……!
[声の主の方見る余力はなくとも、そう、告げる。>>158]
[こちらを援護するような気の流れは、もうひとつ。>>156
高まる木気をすくいあげるように槍を回転させる。
周囲の風がどこか、心地よい。
とん、と地面を槍で突くと飛び上がる。
まるで足に翼でも生えたような気さえするほど実に調子がよい。
大上段からほぼ間隙なく二撃を浴びせる。うち一撃は蜃の角を折り砕いた。
弱点ではなさそうだがまあ、効きはしたものと思いたい]
[計五撃を浴びせたところで、蜃は地へと倒れ伏す。
もう起き上がってくるなと祈るような視線はやがて、地の戦場から天の蒼穹へと移る。
舞う朱翼を視界におさめて小さく笑う]
―――今です!
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(土下座中……)
結局バフデバフ両方ありって感じになってるなー木行の術
私カタカナ語なしプレイやったら詰むなって昨夜あたり思いました まる
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