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元軍人 ディーターは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
―回想・駐屯地―
<font color=red> ……どうせ殺すなら、その前に、な――――</red>
[薄暗い地下牢に、男の低い笑い声が響く。
その足元には、一人の少女の姿があった。
――――敵国の、軍服。
その口は、男の手で塞がれていて]
……脱がせるのも面倒だな……おい。
[言いながら軽く手を差し出せば、
後ろに立つもう一人の兵士が無骨なサバイバルナイフを彼へと渡した。
その男の顔にも獣じみたニヤニヤ笑いが張り付き、
組み伏せられた少女へと無遠慮な眼差しを向けている。
少女の黒いジャケットは既に剥ぎ取られ、
小柄な肩口や、シンプルなタンクトップが露わとなっていて――――…
その胸元に、男が逆手に持った凶器が押し当てられた。
ブツリ。
布地は容易く切り裂かれ。
少女の双丘が、転び出た。……続きはヒワブで!]
(やれやれ……間に合ったか……)
[そんな内心を胸の内に押し隠し、
地下牢の床に押し倒された俘虜の少女へと歩み寄る。
彼女はタンクトップとさらしを切り裂かれ、
押し込まれていた果実を露わに晒してはいたが]
――――まだ、傷物にはされてない、か。
……おいお前ら、軍紀って知ってっか?
[突然の闖入者に、
呆気に取られている手前の兵士の肩を掻き分ける。
奥の一人は、急所を蹴り上げられ、言葉もなく悶絶していた。
下手人はこの娘だろうか?
だとすれば、なかなかのじゃじゃ馬らしい]
つーかなぁ……
偉いさんより先に味見して、許されるとでも?
そんなに最前線に送られたいとは、
若いって怖いねぇ。
おら、こういうのはな、順番があるんだよ。
[邪魔だ、とばかりに蹴りを入れて横に転がす。
噛み殺されそうな目で睨まれたが、
まぁ、こいつらも馬鹿じゃない。
高級将校達の"お気に入り"の納品元かつ整備士へと、
無駄に喧嘩をふっかける事はしないだろう。
そうなったとしても、別に――――…構わないのだが]
珍しい種類の捕虜が入荷したって聞いてな。
あぁ、この髪――――、間違いは無いか。
[少女の桜色の髪へと軽く指を触れ]
どーも、お嬢さん。
鳥籠の庭師です。
……名は、ディーターな。
[自己紹介にもなっていないような挨拶を交わした後、
しゃがみ込み、背を向けた]
ほら、選びな。
ここでこいつらの玩具になるか、
俺と来て、……生きるかを。
[死にたくなければ負ぶされと、男は言外に匂わせて。
壁の灯りが揺らめく地下牢の中。
外の明かりは、遥かに、遠く]
[片腕で彼女を支えながら、
床に投げ捨てられていた軍服のジャケットを拾い上げた]
………D、いや……、E、か。
悪くないな。
[そんな事をぼそりと呟き、背後の少女の肩に軍服を投げかける。
いくら庭師と言えど、
半裸の少女を背負って街中を歩くのは如何にも衆目を集め過ぎる。
軽くジャケットを羽織らせたくらいが、
逃亡防止にもちょうど良いだろう。
背後から感じる謎の殺気に気が付いて、
解け落ちていた彼女のネクタイをズボンのポケットを突っ込んだ。
下手に渡して、首を絞められてはたまらない。
そうして奇妙な二人組は、壮麗なる鳥籠へと歩み始めた*]
―天使の鳥籠―
[一見、貴族の邸宅の様な、そんな格調高いお屋敷の入口で。
チンピラもどきの男と、
半裸の上にジャケットを羽織っただけの異国の少女が
何やら漫才を繰り広げていた]
おま……っ、何べん逃げ出そうとすりゃ気が済むんだよ……!
[敷地内に入り、ようやく彼女を地面へと下ろす。
ここに辿り着くまで、少女は何度も大脱出を試み、
その度に短くない距離の鬼ごっこを繰り広げていた]
お前なぁ、その格好で、一人でこの辺彷徨いて、
どうなるかとか判らんのか……!
[敵国の軍服、乱れた着衣、そして幼いながらも整った顔立ち――――
けして先程の兵士二人が特殊な訳では無い。
少女へと向き直ると、ポケットへと手を突っ込んだ]
マリエッタ……って、長いな。 マリーで良いか。
マリー、良い物をあげよう。
ちょい目ぇ瞑ってみ?
[再度の追いかけっこは御免だとばかりに、
片手は彼女の顎を捉え。
ほんの少し屈み込み、目線を合わせる。
満面の笑みをマリーへと向けて]
よぅし、良い子だ……
[彼女が瞳を閉じたのならば、その細い首筋へと――――…
レザーの首輪をプレゼントした。
光沢のある黒が、白い肌に映えて]
はいはい、えらいえらい。
じゃあまずは、……軽い身体検査からかね。
[少女の内心を知ってか知らずか、
するするとネクタイを彼女の手首から解き。
その先端を、首輪へと結び付けた。
反対の端を、手のひらに巻き付けながら握り締め]
…――――ほら、おいで?
[ぐい、と、子犬の散歩の様に引っ張った]
生き延びる為なら、なんだってやるんだろう?
[口元に笑みを浮かべ。
少女が大人しく着いてくるのであれば、
鳥籠の一室、己の部屋へと向かうだろう]
―ディーターの部屋―
……お前さ、もーちょっと自分を大事にしような?
[転んだ時にできた擦り傷に、消毒液を塗りこみながら、
ディーターの説教はなおも続いていた……
鳥籠の二階にあるその部屋では、
大きめの窓から差し込む日差しが、
大量の書物や薬瓶の数々を照らし出している。
基本的には物の多過ぎる、雑然とした部屋であったが、
唯一、中央のベッド周囲だけは片付けられていて。
少女は今、その端に座らせられていた]
大事にしまくってますよ?
[拗ねて横を向くのができない上に、逃げ足は封じられている。
(※主に自分のせいで)
その上、部屋に担ぎ込まれての説教で、
頭の中が慣れない言語との戦いで疲弊しきってもいた。
(※主に自分のせいで)]
ところで、そんなことはどうでもいいです!
大事にするから服を寄越せ−なのです。
[埃にまみれた軍服はともかくとして、
下着がわりのさらしが切り裂かれたままだ。
抑えつけていないと動き難いみたいなそんな表情で、
逃げる気満々を隠しもせず]
風邪ひきたくねーですから!
[大事にしてるだろう、とドヤ顔で胸を張ってみせた]
……良いか?
お前は雛鳥。身体が資本だ。
無茶だけはしてくれるなよ?
[はい終了と、消毒液を染み込ませた脱脂綿を仕舞い込み、
おもむろに立ち上がる。
ネクタイこそは取り外したが、
革の首輪は未だ、マリーの喉を黒く縁取っていて。
内側から鍵をかけられるこの部屋の構造とともに、
ゆるやかに、しかし確実に彼女を拘束していた]
[>>76しかし、自分も多少は膝を擦り剥いたが、
何故この子はこんなにも満身創痍になっているのだろう……
全力過ぎるだろうおいというツッコミを心の中に仕舞い込み]
……ん? いや……
[服を寄越せと言うマリーの言葉に、首を振る。
胸を張る度に、ジャケットの奥に垣間見える胸元が、
魅力的に弾むことにこの子は気付いているのだろうか。
ベッドの端に腰を掛ける彼女へと手を伸ばし。
そのジャケットの後襟を、まるで猫の子をつまむ様に持ち上げた]
――――むしろ、脱ごうか。
身体検査するっつたろ?
ま、安心しろ。測るもの測ったら、新しいさらしを用意してやるから。
[笑顔で告げるディーターの手には、
彼女を測る為のメジャーが握られていた……]
なんでディタに身体検査されなきゃいけないですか。
[ひょいっと摘まれた後襟に引きずられるように、
するりと脱げかけた上着の前身をぐわしっと掴みそれを阻止。
唐突な攻防に勝利して不審げに首を傾げると、
バンバンと膝を叩いて抗議の一言を放ちつつ――]
つーか、なんでさらしだけ?
服をくれやがれですよ!
服!
かわいいふーくー!!
あとおなかすいたです!
[さり気なく注文を付け足して、
まるで幼い子供のようにジタバタし始めた]
そりゃ、自分が育てる雛鳥の体調その他諸々くらい、
ちゃんと管理しとかないとな?
[ベッドの上からジャケットごと摘み上げ。
目の高さに持ち上げると、ぷらんぷらんとマリーを揺らし]
さらしとタンクトップは新しいのを用意しよう。
ワイシャツはさっき拾っておいたから、それを着といてくれ。
マリーは…、――――可愛い服が着たいのか?
[まるで子どものように暴れる彼女の意外に乙女な一面に、笑みを零す。
とはいえ、己は庭師で彼女は雛鳥。
ここにいる間、その関係は維持しなくてはならない]
色々出来るようになったら、だな。
……身体検査が終わったら、飯にしよう。
[それは逆に言えば、終わるまでは断食という意味で。
ぱっと、手を離し。
二人分はゆうに眠れるサイズのベッドの上に、
少女を取り落とした]
さ、服を脱いで、両手をバンザイ、な?
[果たして何処を測るつもりなのか。
手にしたメジャーが弄びつつ、庭師は雛鳥に笑みを向け]
だいたいですね、
管理される気がねーですよ?
[抵抗虚しく持ち上げられてぷらぷらしながら。
その力に吃驚した表情を押し隠すべく、
無理矢理に虚勢を張るようにして頬を膨らませる。
そして、不意の問いかけには]
でぃたが言ったですよ?
軍服で逃げると目立つって――…
[逃げる気満々の返答を、何故かドヤ顔で]
それに僕らしくない方が、
おまえも油断するだろーなのです!
[えへんと胸を張る。
何もかも間違っている主張に恐らく気づいてない様子で、
尚も言葉を重ねようと――…]
えっ――ごは……んぎゃっ!
[レディ扱いがなってないだの、
可愛い服だの、そんな主張はどこへいったやら。
ベッドに落とされ思わず零れた悲鳴は、
レディを投げっぱなしジャーマンしたもので。
捻った足首を庇うようにして、猫のように丸まりながら]
くっ……
ごはんとか……釣られるわけねーですし。
あっ、でも当然、デザートがつくわけですか?
[それでいて、噛みつく寸前の犬のような、
そんな眼差しだったのが思い付きの言葉に緩んで消える。
身を起こして確認するようにディタを見上げて]
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