情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新
[タンッ、タン、と。リズムが響く。
実のところ、自分と似たペースで撃つ者は少ない。
ゆえにリズムの違いは、気にも留めなくなっていた。
けれど。彼だけは違う>>+15
妙に撃ちやすいことに気がついて、
そうして見遣るといつも同じ顔がある。
面白くて、心地良かった。
きっと彼もそうなのだろうと、聞かず思った]
[銃撃のリズムというのは不思議なものだ。
目の前には、白く穿つ的ひとつ。
撃ち放っていると、他には何もないような気さえしてくる。
それでも時により波はある。
傍らのリズムにそれを感じたり、
或いは伝わろうかとも思ったりもした。
何故ならどちらかのリズムが少し狂えば、
お決まりのように片方もリズムを乱したりしたものだから]
…………は?
[一度だけ、唖然としたことがある。
その日は何か妙なタイミングで撃っているとは思っていた。
調子を崩しているという音ではない。
気がつけば、教官が顔を赤くして怒っている>>+18
何かとみれば、的にはハートマークが浮かんでいた。
うさぎちゃんが、愛らしくハートマークを見上げている。
その腕とセンスに感心するよりも先、呆れたような目を彼へ向けてしまった]
……くっ
[けれどその後。
くつくつと肩を揺らして、
挙句大笑いしてしまったことを今も覚えている。
変なやつだと思った。少なくとも自分は思いついたこともない]
はははははははっ!!!
[そんなことのあった少し後に、彼の波には、
どうやら事情があるらしきを知ることになる。
惜しいと思った。波がなければ、或いは自分以上に───]
…───。
[ターゲットが白く光を放つ。
模様を描かんとした銃口の先、
絵心のなさを露呈した的が無残な姿を晒していた*]
― 別れの泉 ―
……、ふうん。
[それだけか。とは、言外に視線に込めるのみ>>*64
さすがに予想の外の流れでもあったから、
それ以上を音にして聞くことをしない。
…聞けばまた、別の言葉もあったのだろうが]
なら、安心しただろ。
[良かったな、と。
微かな苦笑に交えて、付け加えた]
― とある朝:練武場 ―
[カレルの剣の掠めた脇腹は、
防具越しにもじんとして痛みを伝える。
真剣であれば裂かれただろうか。
ただ致命傷にはならないと、冷静な頭の片隅に思う>>*49]
[盾に打ちつけられた剣を、反動で引く。
過たずカレルの足への着弾をみとめて、同じく間合いを取った。
─── タンッ!
転がる先>>*50に、もう一弾が撃ち放たれる。
半ばの牽制である]
…来ないのか?
[ならばここから狙うが良いか、と。
左腕を伸ばし、カレルへと銃口を擬しながら問いかける。
いかな盾であろうと、小盾で全て防ぎきれはしないだろう。
問いを投げ、かちりと棹桿を操作する]
───…
[少しだけの間を置いて。
銃弾は、彼の額とそれを庇えば空くであろう腹部めがけて、
連続して撃ち放たれた*]
/*
銃ってチートじゃね。銃と剣の二刀流チートじゃね…!
って思いながらやっている。
はい、チートです!!!(ひどい)
― お茶会 ―
[生徒会主催のお茶会は、華やかな雰囲気に包まれていた。
制服を身に纏ったディークの姿も、その片隅にある]
おお…気合入ってんなあ。
[生徒会役員らのエプロン姿が見えている。
そのうちの一人、ステファンの姿には少しの間視線が留まった]
ステファン。お茶を貰えるか?
[少し迷い、歩み寄って声を掛ける]
ダージリン。
[即座にストレートの茶を選択して、カップを差し出す>>187
ディークは、紅茶に他のものを入れることをしない。
だから寮でもいつでも、飲んでいるのはストレートだ]
盛況だなあ。準備大変だったろ。
[ソーサーにはしっかり、お茶菓子が確保されてある。
小さなクッキーをぱくりと口に放って、
もういっこをステファンへと差し出した]
お疲れさん。
[即座に注がれる、暖かなる琥珀色。
ふわりと広がる、マスカテルフレーバー。
それに瞳を細めて受け取った>>192]
ああ。生徒会にはいつものことだったか?
[リエヴルの紅茶好きは知っている。
だからであろうと、ステファンの笑顔に頷いた。
陰りのない笑顔だ。だから、少しだけ言うを迷った]
…こないだ、厩舎で会っただろ。
[バターの香りのクッキーを噛みながら、
軽く、そんな話題を振ってみる]
― 別れの泉 ―
[トールの様子は気に掛かったけれど、
言わないものを無理に口にさせるほどの趣味もない。
だから少しすっきりとはしない気分であったけど、
それはそれで良いとしようと思っていた。
概ね、聞きたいことは聞けた。
ならばあとは、この時間を楽しんで帰るとしよう…]
……ん?
[そう思って、再び上を向いて転がり目を閉ざした。
が、そこに思いもよらぬ音が響いてきた>>*75
一瞬意味を取りかねて、まじまじと友を見遣る]
…………告白?
[ってなんだ。と問いかけて、すんでで止まる。
告白に、何か別の意味でもあったかと、
思い切り真顔でトールを見つめた*]
/*
どーうしよう、かなあ。
トールにつき合わせている感が半端ない…申し訳ない。
あまり優しいイベントにもならないような気がしてn
…確かにいい腕前だ。
[ディークはそもそも、別に紅茶党というわけではない。
が、西寮で過ごした八年間で、すっかりその文化に染まってしまった。
なまじ美味しい紅茶を飲みつけているわけだが、
それでも、このダージリンは美味しいものと感じる]
ああ。……いや。なんてーか…
あまり事情を知らないで口を挟むのも、
どうかとは思ったんだけどなあ。
[ステファンの表情>>200に、更に迷うような顔になる。
彼はその後の、ベリアンとの遣り取りも知りはすまい。
だから余計にどうしたものかと、少し唸って、]
…ここは迷うことの許された場所、許された時間だろ。
だから存分に迷って、道を見つければいい。
あいつも頼れば案外、頼りになると思うしな。
……あ、これは俺が言ったとか絶対に言うんじゃねえぞ?
[あいつ、と。ベリアンの名を出さずに告げる。
何とも曖昧な話をして、ちょっと情けないようにステファンを見、]
― 別れの泉 ―
………………え?
[流石に予想外の返答が来た>>*94
からかいはしても、あれは本気ではないだろうと思うからこそ、
気軽にからかい続けていたわけだ。
それを真正面から肯定され、少し混乱した]
えーと……、
[頭の中で状況を整理する。
つまり、これはこうでそういうことなのだろう。
と、再び友へ目を向けて、その赤くなった顔を見る。
一応念のため、聞いた]
で、リエヴルはなんて?
― 回想:6年前 ―
鬼?何言ってんだよ。優しいもんだったろ。
[げっそりと返る弱音>>*52は、笑い飛ばした。
実際のところ、カレルに示す訓練案は更にきつい。
ただ、それを彼が嬉々としてこなしていることを思えば、
比べるのも酷というものであるのかも知れなかった]
…ん。
[ちらと見遣れば、
蒼氷の瞳には意地の悪い笑みが浮かんでいる>>*53
それに思わず、口を噤んだ。
しまった…という内心は、恐らく表情に透けただろう]
んだよお前、弟子とか言って。
[しれしれと人のことまで言ってくる後輩に、
僅かに拗ねた口調で口の端を曲げた>>*55
本気ではない……が、あまり居心地がよろしくもない。
結局は苦笑して、小さく息をつくことになった]
……はいはい。助かってるよ。
[やれやれとした口調で言うのも、嘘じゃない。
けれどちょっぴり、先輩の意地もあるのだ。
けれどソマリがころりと表情を変え、
何だか嬉しそうに言って笑うものだから>>*56、
結局、拗ねた気分も空の向こうに飛んで消えてしまった]
ああ。じゃ、その時は頼むかな。
[生意気な後輩に、ごく軽く返した。
それからも折に触れ、少し素直じゃないような、
けれど面白い付き合いを続けて来た]
ソマリ、ちょっといいか。
これどう思う──…
[以来、折に触れて捕まえてはちょっとしたことを尋ねたりもした。
雑用を押し付けていると笑いながら、
結局はそんな時間こそが楽しかったのだと、今は*思う*]
― とある朝:練武場 ―
律儀だな。
[ふ。と笑う>>*78
確かに実弾であれば、足への被弾は大きく機動力を殺ぐだろう。
だが、それを訓練に反映させるのもセンスのうちだ。
撃たれたといって動かないくせに、瞳の色は何も諦めていない。
それが楽しくて、琥珀は自然と細められた]
!!
[連続して撃ち放つ、弾は2発。
彼の反射神経ならばかわされるだろうかとも思った。
先の剣の突きの、速度はどうだ。
知らぬ間に成長している彼が居てくれるからこそ、
こうして自分の技も磨かれていく。
高揚する気分は銃弾に乗って飛翔した。見つめるその先──、]
……なに?
[ちょっと予想外のことが起きた>>*84
こいつは何をしようとしていたんだ。
唖然とする思いで、額に白く跡をくっつけた後輩を見下ろす]
お、ま、え、なあ……。
[無謀なる挑戦に、呆れた声が落ちた。
大またに歩み寄って屈みこみ、倒れたカレルの額をぺちんとする]
阿呆。
[言って、けらけらと笑った。笑うと同時、]
………たたた…っ
[脇腹が軽く痛んだ。
それに気づいて、また笑った。愉快な気分だった]
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新