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[ジムゾンが迷いを捨てたように、男だってもう迷いはなかった。だから幼馴染の隣で、以前と同じように笑ってみせるのだ。]
俺はこれから食堂に行って、いつものように暖炉に火を入れて珈琲を沸かす。
それからカタリナの部屋へ一緒に行こう。もう彼女は真実を知っている頃だろう。
[これが他の人間ならば、犠牲者を見ないうちはほんの一時でも甘い夢を見せることができる。ひょっとしたら本当にシモンが人狼だったのではないか、村に平和が戻ってきたのではないか、と。
だがカタリナは霊能者だ。その能力がもたらす結果を前に、一切誤魔化しが通用しない唯一の人物でもある。
涙をこぼすジムゾンへ、”お前、こんなときでも頑固だよな。”と苦笑しながら、鼻をぎゅっとつまんだあと。服の袖で強引に目元を拭った。*]
[ジムゾンからカタリナを襲わない理由に、”案外甘い所もあるから”>>1と言われていたら。]
馬鹿、俺だって襲撃に関してはちゃんと頭使っているわ。
[そう言いながらぷんすかしたに違いない。
昨日ヤコブは言った、シモンを処刑して>>5:83(恐らく霊能結果を)見て確かめる>>5:84と。つまり守護として、確実に霊能者たるカタリナを護衛するに違いない。
そこを誘導して逸らすの話術は持っていないし、そもヤコブはそんな話にまず乗ってこないだろう。
だから殺した。獣の本能で、自分に害を及ぼす人間を嗅ぎ分けたのだ。
それに以前の大甘な男だったら、もっと早い段階でカタリナを襲っていただろう。具体的にはアルビンを選んだ夜に。けれども彼女は自らの足で立ち、誰の庇護も必要ないと言い切った。自分はそれを尊重したい。
これがカタリナが告げた”子供扱いは無しだよ”>>3:267に対する男なりの回答でもある。*]
[以前と同じ笑みが、哀しくも嬉しいという
2つの相反する感情を、抱く]
そうだな。俺も今日は珈琲飲むか
[因みにこの神父、珈琲も淹れられないので
コーヒー淹れられるディーターは素直にスゲーと思っている
本人には言わないけど]
翌日にならないと見えない……と、言っていたからね
多分精神的と肉体的な疲労が原因と思うが
そろそろ見えてもいい頃間だ
[甘い夢が見られても。きっと彼女は望まないだろう
弱くとも強い子だから――と、考えていたら鼻をつままれた。ふぎゃんっ!]
頑固違うし。違うし わぷっ
[こしこし、服の裾で拭かれた目元は擦られて少し赤いが
もう神父の目に涙はなく。共に食堂に向かったか*]
精神的と肉体的な疲労、か。
言われてみれば確かに。ニコラスを処刑する前、子供の頃から霊魂見えてたって言ってたし。カタリナが昔内気だったのは、見たくないもんが見えてた影響があるかもしれん。ただの推測だが。
[ジムゾンにそう答える男は、”俺は事前にカタリナから霊能者だって教えて貰えたぞ!”と若干のどや顔。
尤もパメラの兄たる己に友人として、妹の潔白を証明したいとの思いやりが最大の理由かもしれない。カタリナは優しい女の子だから。
よっこらせと言いながら立ち上がり、ようやく涙とは決別した様子のジムゾンに移動を促す。]
とっておきの一杯を淹れてやる。
[という一言で。
あれそういえば、いつぞや”吹雪の中で残されたのがジムゾンと俺の二人だったら、真っ先に食事に困る。”とか言った覚えがある。やだーその状況が実現しそうじゃないですかやだー。
などと内心葛藤しながら部屋を出た。*]
[何故トーマス?>>8と聞かれても、はははとあいまいに笑って流し、食堂へ向かった。
暖炉に火を入れて珈琲を沸かす。昨日はしなかったけれど、それでも毎朝の習慣のように馴染んでいた。]
分かった、行こう。
[読んでいた議事録を閉じたジムゾン>>9に呼ばれて即答する。男の目に迷いはない。
懐に入れた左目が、幼馴染と自分の間に流れる空気を読んだのか、騒ぎ出した気配を感じた。
そうだ、これから始まるのは最後の処刑だ。*]
ああ、それはあるかもしれないね
見たくないものを見続ければ
人は忘れるか、隠すかどちらかだもの
[自分の場合は前者であったが――……
どや顔に、俺も事前に教えてもらってるしと
ぺしぺしっと彼の背を叩いておいた
とはいえ、霊魂が昔から見えていたとは聞いていなかったので
ちょっぴりほっぺぷっくーであったとか。大人げないですね
移動を促す彼に次いで立ち上がり。出されると聞いた珈琲に喜ぶ]
お、それは楽しみだ
[と、笑ったはいいものの――
ちょっとディーターさん、仮定だった話が実現しそうですよ
今からでも遅くない。お料理覚えましょうそうしましょう?
……どっちが覚えるんだろう。神父不器用だけど
皮むきくらいは覚えたほうがいい?なんて心中を察すれば尋ねたろうけれど
残念ながら此処にはエスパーがいなかったのでありました*]
[カタリナを探しながら、食堂で見たジムゾンの表情を思い返す。幼馴染はずっと自分の手を取って隣にいてくれるだろう。そしてじぶんもまた、その手を離さず一緒にいる。
言葉にすればごく簡単な、そして何より自らの欲求に対して忠実なそれが、これからもたらす結果に、男は真っ直ぐ正面からぶつかるつもりである。]
……。
[カタリナは、最初に足を向けた自室ではなくヤコブの部屋の前にいた。見てしまったのだと悟っても、感情には何の変化も起きない。
そうして感覚が麻痺し慣れてしまった己が少しだけ嫌になった。]
その通りだ。
[誰が、どんな理由でとは口にせずに、カタリナを肯定する。
ヤコブに直接手を下したのも決定したのも自分一人だけれど、ジムゾンが隣で支えてくれなかったら、オットーやシモンが体を張って守ってくれなかったら。今日の状況にはならなかったはずだ。
それを考えれば、やはり”皆で決断し実行した”と考えるべきであろう。*]
/*>>+7 ちょ、ふりーーーでるーーー!
[濁されたあれそれを何となく察して叫び声を上げる中身。
ジムゾンをちらっと見て、そうね今墓ログ読めるのは地上では俺だけよねと、そっと胸に衝撃をないないするのであった。]
オットー。これから最後の舞台の幕が上がる。
[返事をしない仲間へ、そっと呼びかける。]
お前が見ているかどうかは分からない。
だが俺は最後まで精一杯勤めよう。
[そして強い決意を誓うのだった。]
[カタリナがジムゾンと自分へ視線を走らせる>>22>>23。
それを見た途端、彼女の心がぱきんと悲しい音と立てて壊れたような気がした。
パメラを喪った次の日、カタリナは”あなたと神父様を助けられるようになりたい。”と男に告げた。そうして今まで気を張っていたであろう彼女の目の前に現れた結果がこれならば、下手なことなど言えなくなる。
例えジムゾンが動かなくても、男は涙を拭うために動くことなく、短い了承を口にするだけだった。]
そうだったのか。分かった。
[カタリナが望むなら。皆を手にかけたのは自分だと告白するのなら。男は何も考えず受け入れる。
口調は淡々として感情もほとんど滲まなかったけれど、だからこそカタリナを一人前の大人として認め、扱う証でもあった。*]
[ジムゾンと己がカタリナに見せた態度は正反対のものだった>>26>>28。
これでいいと男は胸を撫で下ろす。只でさえ一人になってしまった彼女に、大人の男二人から異口同音な言葉をぶつけられたら、立つ瀬がないのではと不安になってしまう。
だから神父は否定をし、自分は今までと同じようにカタリナへ共感する。
人にはそれぞれ役目があるのだから。]
そうだったのか。ごめん。
[否定するカタリナへ即座に謝罪する。それは即ち自分が勘違いをしていたことと、彼女の確信を暗に肯定したことでもあった。
カタリナから直接言われるまできっと気付けないだろうが。
”人狼もショックなことがあったから、食事が喉を通らなかった>>3:132”は正しい。
パメラが死に、オットーから殺してくれと頼まれ、シモンが一切の疑惑を引き受けて命を落とした夜。男はただ人の命を奪うことしかできなかった。
ああ、やはりカタリナは一人前の大人だ。
こうして自分が見せた表情のちょっとした違和感から。ヤコブの死を前にした、ジムゾンと男の態度の違いから真実に辿り着いている。
男はまだそのことを知らない。だが改めて突きつけられたら逃げずに受けるし、彼女が黙っていても自分からは言及しない。
真実なんて男にとっては何の役にも立たない。自分が本当だと思えたことだけが、必要だと選んだものだけが重要なのだ。*]
ありがとう。忘れずに取りに行く。
[カタリナの話>>32を聞いて、確かにパメラはニコラスから巻貝を受け取っていたと、たまたまそこに居合わせた男は思い出す。持って行く荷物がまたひとつ増えた。
彼女が少しずつ距離を取り出したと理解して、一歩つめるように前に進んだ。]
さて、そろそろ全てを終わらせよう。
[それが吹雪の夜、仲間と共に村へ惨劇の始まりをもたらした男が感じた責任からの言葉であった。
それに、ジムゾンの手は最後まで汚させない。そんな強い決意も抱いている。*]
ありがとう。忘れずに取りに行く。
[カタリナの説明を聞いて、確かにパメラはニコラスから巻貝を受け取っていたと、たまたまそこに居合わせた男は思い出す。持って行く荷物がまたひとつ増えた。
彼女が何故距離を取り出しているのか、真の意味を理解しないまま、最後の引き金を引くように口を開いた。]
さて、そろそろ全てを終わらせよう。
[それが吹雪の夜、仲間と共に村へ惨劇の始まりをもたらした男が感じた責任と。ジムゾンの手は最後まで汚させない。そんな強い決意の表れなのだ。
ナイフはまだ部屋の中にある。そも男は、ヤコブがナイフを持ち去ったことなど知らない。*]
[話し合いなんて必要ない>>38、そう言い出したカタリナの態度で男は察した。妹のように大切に思ってた幼馴染の妹であり、男の妹の友人である彼女から、自分たちが拒絶された証なのだと。]
カタリナ、君が感じた気持ちが君にとっての真実だと俺は思っている。
[だからこちらも静かに彼女が離した手を見送るのみ。煽りに対して感情は全く動かない。最早その段階は通り過ぎたし、演技をする気にもなれなかった。
それでも男は動かずにいる。カタリナが次に何をしようとしているか、ただ見守り続けた。それが何をもたらそうとも。
一瞬の隙にナイフを手にしたカタリナを前に、ジムゾンの前へ一歩踏み出した男は、背中で幼馴染を庇おうとした。]
俺はジムゾンを守る。こいつだけは殺せないし殺させない。
[絶対の意思を込めた宣言は、カタリナの意思を肯定する意味もある。
彼女が自分たちをどう思っていたことを含め、全ては過去形、全ては過ぎ去ったこと。もう元には戻らない。*]
[ただの冗談だと気楽に放った言葉で誰かが悲しめば、それは冗談ではなく言葉のナイフだ。
こいつは何でも許してくれると傍若無人な態度を取って相手を傷つけたら、それは只の暴力だ。
感情的でわがままで、自己中心的な性格の男だったけれど、この信念だけは譲れない。
カタリナが騒動を通じて傷ついたなら、あれこれ言い訳はしたくない。加害者の”そんなつもりはなかった”など、被害者には通じないと考えている。
ただ動けないジムゾン>>43とは違い、来るべきものが来たと感じた男は、むしろホッとした気持ちを抱いている。自分が受けるべき感情をようやく向けられたのだと。*]
――ディーター
[言葉の、物理の刃で傷つかないで居て呉れれば良い、と
人間である己は、そう思った
何もかも背負おうとしている幼馴染
ほっとしている感情は――多分、人狼にしかわからないのだろう
その気持ちはオットーならば理解できたのだろうか
その広い背に庇われながら、
己は共に生きてくれると約してくれた彼が
傷つかないで欲しい、と。唯それだけを願っている*]
[ジムゾンの願いには気付けない。
傷つかないで欲しいと思う気持ちは嬉しいけれど、それを読み取り汲み取るだけの余裕は今失われている。
ただ、ジムゾンが怪我をしなければいいと考えるだけで精一杯だった。*]
[男は何も答えない。口元をゆがめるカタリナ>>46を黙って見つめるだけだ。
そしてナイフからジムゾンを守り、カタリナを止めるための好機を全神経を集中させて狙った。
やがてカタリナが動き出す。ナイフを自分に向かって振り下ろそうとした途端、体をひねってかわし、左手の手刀でそれを叩き落そうとした。
どんな結果になろうとも、カタリナの背後へ移動し、彼女の首筋に右腕を回した。そのまま力を込める。ずっと妹と同じように大切にしてきた女の子が、苦しまず一瞬で逝くことができるように。**]
[ナイフを振り下ろそうとして叶わず落としたカタリナが、男の腕を引き剥がそうとする。けれどもそれを力任せに封じ、一気に彼女の命を、この腕で、刈り落とした。
最期に何を考え、何を見たのだろう。だかどんな言葉をかけても、もうカタリナに届かない。その術は全て絶たれた。
自分が人狼と分かったら、言葉の限りを尽くして罵られると恐怖を抱きつつも、当然のことと達観していた。しかし今思えば、どこかでそれを望んでいた気もする。だからカタリナに冷たい態度を取られても、全然気にならなかった。
むしろ感情を抑えているように見えた彼女が心配だった。そんな権利などないと知っていても。]
カタリナ、さようなら。
[腕を回したまま、耳元で囁く。
パメラが亡くなるときは見送ることができなかったから、酷く心が残ってしまった。
だからこれは男なりのけじめのつけ方である。]
……。
[抵抗が止んだことを確認してから、ジムゾンの顔に一瞬見つめる。
オットーの処刑を実行したときとは決定的に違う、お互いカタリナを人間と分かっていて、それでも男はこの結果を選んだ。胸の中に複雑な感情が吹き荒れる。]
[自分の両手は犠牲になった多くの血で汚れている。それは一生拭えない。
けれどもただ一人、そばに残った幼馴染は、そんな自分の手を選んでくれた。感謝してもしきれない。]
お前との約束、果たさないとな。ずっとそばにいるよ。
だから俺のこと、支えて欲しい。
[ジムゾンだけに聞こえるよう、小さな声で囁く。*]
[それから目を閉ざしたカタリナを丁寧に床へ寝かせ、男は崩れ落ちるように両膝をついた。]
……っ、ううっ、うあああああっ!
[獣のような咆哮ののち、目から涙があふれる。今まで密かに溜め込んでいた何かが決壊してしまったかのように。
何故自分は泣いているか分からずに。両手で床を叩きながら、叫び続けた。*]
オットー、終わった。終わったぞ。
[咆哮の隙間から押し出すように、仲間へ呼びかける。]
俺は、遂に生き延びた。
お前が最期の演技のお陰で、シモンが疑いを逸らしてくれたお陰で。
だけど、俺はお前もシモンも喪ってしまった。
それは悲しい。悲しいんだ。
[感情を爆発させた獣は、仲間の不在を一心に嘆いている。]
ならず者 ディーターが「時間を進める」を選択しました。
[彼が実際の血で両手を汚したなら
己は間接的にではあるが多くの血を流させた
カタリナが魂を見れば人間でありながら狂うた
そんな穢れた緋色であろう――実際はどうかは知らないが
それでも、直接人を殺めても
その不器用なまでの優しさを持つ男の魂は
きっと綺麗だと、己は思っている]
……うん。約束だ
支え続けるよ。俺が死ぬまで
[だから傍に居てねと、囁きに微笑んだ*]
……っ、……っ。
[一体いつまで号泣していただろう。
叩き続けた両手の感覚はなくなり、体中の水分が全て目から出てしまった気がする。
そんな状態になってから、男はゆらりと立ち上がった。]
[男は己の魂が綺麗だとは思わなかった。否、それ以前に考えたことがなかったのだ。
自分は自分がやりたいようにやる。それを見た誰かが下す評価はその人の感情であり、己が干渉できるものではない。
だから、綺麗だけでなく他の全ての形容詞を受け入れると同時に否定する、そんな複雑な心境だったのだ。]
もちろん、そばにいる。当然だろ。
[幼馴染に返事をしながら、ようやく微笑んだ。
ジムゾンの魂の色はどうだろう?きっと春を思わせる暖かな日差しの色だ、と男は思っている。]
ありがとう。お陰で落ち着いた。
[ずっと頭を撫で続けてくれたジムゾンへ告げる。これから始まる村の終焉に向けて、やらねばならぬことは山ほどあるのだ。]
まずは、カタリナを弔おう。
それから珈琲を飲んで、ヤコブの秘蔵の酒を味わうんだ。*
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