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… 行くぞ!!
[どうと馬蹄の音が橋に響く。
高さのある騎兵目掛けて、矢が飛来した。
それを剣の一閃で切り落とす。
味方の兵が苦戦していた敵重歩兵目掛け、馬上から槍が振り下ろされる。
男はといえば、最も血の色の濃い辺り、銀灰の将が刃振るう方目掛け馬を走らせている。馬が走れば傷が痛む。
その有様に、一人微かに苦笑した。抜刀する。]
─────!
[ぎん!と、兵へ閃いた白刃弾き飛ばす剣戟が高く響いた//]
は、は!
敵いませんな。
ダンクラード様に負ぶわれるとはなあ…
[遠く、夢想するかの間が落ちた。
それはとても、可笑しくて、けれどとても幸せな夢のようにも思われた。]
… 楽しみに、しておきまするよ。
[心からの言葉を、響かせる。]
ははは。年寄りの昔話は聞くものですぞ。
あの頃のダンクラード様といえば──…
[冗談めかして音にしてみれば、抗議の声が即座に返った。
そんな反応が、変わらぬ素直な反応が楽しくも愛しい。
幼い頃からそうだった。
駆けて転んで膝擦りむいて、時には意地のように涙零れるのをじっと堪える少年に、温かなミルクを飲ませたこと。
剣の稽古で初めてひとつ成功して、誇らしげに顔輝かせていたこと。
新しく学んだのだと得意げに、それを披露しにきてくれたこと──
思い起こせば、その全てが懐かしく愛しい。]
[対する橋中央、援軍の存在に歩兵たちは力を取り戻している。
援軍といってもほんの少数、だがその中には歴戦の将の姿がある。
元正規兵というものは、つまり辺境伯の配下に入るを良しとしなかったもの、元の領主を、その後継者たるダンクラードを慕うもの、チャールズを将として仰ぐ者たちだ。
彼らの背を、男の声が励ます。]
怯むな!盾を下げず進め!!
[その傍ら、騎兵がまた一人敵兵を切り倒している。]
[そうして、対峙するは銀灰の将。
記憶よりも大人びて成長した青年の姿に、僅か目を細めた。]
そうか。奇遇だったな。
儂はここを通って、主の元へ参ると約しているのだ。
───通しては、もらえないかね。
[切っ先を下げることなく、迷いなき若き将へと返す。
問う形のそれは問いならず、ひたと静かな瞳が烈火のまなざしと交わった。//]
/*
一往復、かなあああ。そんなもんだよねえ。
あああ、もう会話してる場合ではないのでh
い、いや!!!どうにか!!!w
────、そうか。
[だろうな、とは言わぬ。
通せ通せぬとは、先に彼の盟主と言い合ってきたばかりだ。
クリーク砦とは真逆の構造、そこに面白さを感じるほど悠長では有り得ないが、けれど奇妙な縁が頭の隅をちらと過ぎった。]
ならば、押し通る!!!
[駆け来る相手を待ち構えての、剣一閃。
騎馬は駆けてこその騎馬、なれど男は身ひとつの男に対し馬を駆けさせることはしなかった。
止まっている的に向け刃閃けば、その結果は明白だろう。
僅か動いて致命傷は避けたものの、ぶつり。と、馬帯の切れる音が響いた。
迷うことなく下馬し、剣を投げ捨てる。
鞍に挟みおいた槍を手にして、両手に構える。
その構えはダーフィトを名乗る青年と酷似するもの。
目前の青年が、それを知るか知らぬか、男は知らぬが。]
[槍を構える。すぐにも、動かした左腕が悲鳴を上げた。
それを無視して、口元に笑みを刻む。
柄を軽くしごく仕草で構えなおした。]
─── 止めてみせよ!!
[止められるものなら、止めてみせよ、と。
挑発めいた言葉を投げて、青年へと向け槍を右手に振るった。
ぶんと弧を描く起動が彼の懐を襲う。
受け止められれば、その勢いで跳ね上げ、次は振り下ろした。
白刃と槍とが、暫しめまぐるしく音響かせる。//]
西へ、向かえ。
影を追い、援けよ。……行け!!!
[歯の間から搾り出すようにして、傍らの騎兵へと指示を飛ばした。
迷うように視線が返るのも刹那、すぐに短い諾が返る。
幾ら取り纏められるかは分からず、纏めても彼らは北岸を行くしかないだろう。
追撃の可能性も否定は出来ず、けど、これが最後に為し得る指示だった。
橋の中央から北にある歩兵、それに西側から軽歩兵隊を破って合流出来た幾分かの者、そうした兵らはやがて西に向かうだろう。
川の南側、敵中にある者らは投降するか逃げ延びるか。
それは彼らの才覚と相手方の差配によってくるのだろうが。]
[───がらん。と、槍が地面に落ちた。
続いて、男の身体が、どうと地面に倒れ伏す。
微かに震える男の手が、クレステッドへと伸ばされた。
触れること叶えば、──がし。と、手は彼の袖を掴む。
害する意図ではない。ただ、死に臨む者の切迫のみをもって。]
……、… 頼みが、ある、
[はあ。と、大きく苦しげな息が落ちる。
そのひと息ごとに、命が目に見えて削られていく。
息を吸う間合いをまた置き、男は口を開いた。]
ダンクラード様、は、
オクタヴィアス殿と……、会ってみたいと、言われた。
あの、二人を、 … 死なせては、ならぬ。
死なせて、しまえば──…、また、繰り返しに、なる。
……、決着の、のちに、
…─── 対話、を。
あの二人なら、…それも、叶おう……
[以前、オクタヴィアスに砦で伝えそびれたこと。
せめて伝われば良いと思う。
或いはもう、とうに考えているかも知れないけど。
……かの砦で、最後まで対話を望んだ辺境伯の嗣子を思う。]
クロイツどの、に、みとどける、と、
……、あとは、
[お前に、と。音にはならず、目を閉じる。
ダンクラード様、と。男の唇が最後、音なく*紡いだ。*]
ダンクラード様、
[この声に、痛みは乗らない。
これを今ほど感謝したことはない。
穏やかな、───穏やかすぎる声が、名を呼んだ。]
… すみませぬが、儂は先に行きますでな。
[どこへ。とは言わない。
すぐそこへとでも付け足しそうに置いて、微かに笑った。]
マーティンと、酒を、呑まねばなりませんでなあ。
ダンクラード様は、ゆっくりとおいでなされよ。
… あまり早くおいでになったら、叩き返しまするぞ。
[ゆっくりと置いて、言葉を捜した。
ああ、もう時間がない。……なにか。
何かもっと、最後に伝えたいことは。大切なものは。]
ダンクラード様とご一緒にいられて、
マーティンと三人で、わいわいと──…
……、…。
… どうか幸せに。幸せに、おなりくだされ。
[それは王として、とかではなく。
もっとささやかな一人の子として]
儂の、ただひとりの───…
[息子。と、音にすることはなかった。
微笑むような気配が揺れるのを最後。
その気配は、ふつと*途絶える*]
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