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[異界の冬は画一でなく、地形の影響を受けもするらしい>>+0。
『譲葉』の冬も、厳密に見ればそうした違いはあっただろうか]
冬があるからこそ、生まれたもの……?
[本来氷華が求めたものは、そうした光景ではなかったか。
しかし、そうして冬の中生まれたものを、自身はちゃんと目にして来ただろうか?
苛烈すぎる冬が、そうした細やかな努力すら根こそぎに吹き飛ばしていくのを、当然のものと受け止めてはいなかったか]
そうした冬の過ごし方も、あるのだな。
[異界人は術のような力を持たぬ代わり、ハルトの銃のような奇妙な道具を操るという。
その点では、自然の脅威への感じ方接し方は、異なる部分はあるかもしれぬ]
[しかし――身を削り耐え凌ぐのではなく、その中に楽しみすら見出す。
冬をそうした季節として捉える言葉を、氷華は初めて聞いたのだった]
……ふ。そうだな。
この氷神の施した術、そうやすやすと解かれては困る。
[上目遣いの眼差し>>+1受け、氷華は常の調子が戻ったかのように口にする。
しかし、同時にそれは、ハルトとの約束>>3:68を思い出すものでもあった]
リリ。
[名を呼んで、身を屈め、視線の高さを合わせる]
何も言わぬまま、痛みを与え、隷属者としてすまなかった。
一夜の悪い夢と思え――というのも、今となっては不可能であろうが。
せめて、心身が違わず元の状態へ戻るよう、努力はする。
その……大事なもの>>3:55とやらが、元に戻るかはわからぬが……。
[結局何を指して大事と言っていたのだったか?
結論が有耶無耶となっていたような気もしつつ]
[やがて、眼下の戦舞台では、決着の刻が訪れたか]
先に言った事、忘れるでないぞ。
[内面を明かすからには勝て、と>>3:+38。
その約束を無効にする心算はなく]
それと――
王たらんとする理由があるならば、必ず勝て。
それが我が望みである。
[送り際に見せるのは、冬の神としての姿勢。
全てを知る蓮魔とハルトが、それをどう見るかはわからぬが。
何を言われても今は受け止め、リリと共に彼らを見送る**]
― 観覧場 ―
[リリと共に蓮魔の主従を見送り、ハルトの威勢のいい声>>8と、蓮魔の薄い笑み>>16を受ける]
[蓮魔の言葉>>12に思うのは、雪の中でもなお鮮やかに、柊の濃緑すら超えて咲いた蓮花]
ふん。
冬神にとっては、煩わしく目に毒な戦いとなるであろうな。
[一方の雷華もまた、鮮烈なる赤色を、戦舞台へ散らし戦うことだろう。
冬に閉ざされた世界では、決して目にすることのない花の乱舞。
しかし見送る眼差しに、これまでのようなあからさまな嫌悪はない]
[白の花弁に乗って、蓮魔とその従華が去った後]
結末まで、この場にて見守るか?
[そうリリへ問い掛けつつ、同意を得られれば新たに氷の足場を作り、そちらへ移り観戦するよう促す。
生まれた氷は一点の曇りもなく、厚みを示すようにその色は薄蒼を帯びる。
氷華の力が回復した証左でもあるだろう]
[そこで蓮魔たちと入れ替わるように、従華を腕に抱えた蒼月が姿を現した>>+31。
一礼を受ければ、返すのは半ばで目を逸らすような曖昧な目礼。
その後はしばらく、舞台へ意識を傾けた風に沈黙していたものの]
――先の戦い、最後まで見届けさせてもらった。
[蒼月と従華が言葉交わすならそれを邪魔せぬ頃合いに、ぽつりと、聞かせる気があるのかも疑わしい声量で呟く]
まるで、目の前の闘争した見えておらぬようだと、私は思った。
ただ、楽しむためにこの場へ現れたのか、とも。
ただ――
[言葉を切り、思案する。
その先は、氷華には想像するしか出来ぬこと]
そうでなければ至れぬものも、あるのだろうな。
[その至る先がなんであるかは、未だ掴めてはいないが。
手繰るような口調で、蓮魔に言われた戦いを目にする意味を、自分なりに呑み込もうとする*]
[それは蓮魔たちを送り出すより、少し前のことか]
[こちらの呟きに、リリは何かを伝えようとするかのように言葉を重ねる>>+42。
近寄らなければ見え難いもの。
それを知れたというのも勿論だが――神への畏怖や感謝でなく、言葉尽くし伝えようとしてくれたことそのものが、硬く凍り付いた氷華の心中を綻ばせた]
まさか
[それは異界から来た者だからこそ、語れた事だったかもしれぬ。
もしも最後まで記憶を封じたままであれば、決して知り得ぬことであった]
[ハルトに促されてからそれなりに間を置いての謝罪。
しかしそれに返るのは、幾度か表情変えつつの、長い沈黙であった>>+43>>+44>>+45]
何か作法を違えたか……?
[何せ謝罪などするのは
訝しんでいた所に視線を合わせて微笑まれ>>+46、ひとまずの危惧は払拭される。
しかし、問題は別の所にあった]
なんと……そのような意味が……。
[触れ合いとは、ただ身を寄せ合い温め合うばかりではないようだ。
特定の行為には意味があり、特に口接けは好意ある相手とするべきものらしい>>+47。
それを知ったところで神に恥じらいのような感情はないが、ただ、驚く]
確かに、経験ばかりは、元に戻すことは出来ぬな。
[初めてだ二回目だと気にしていたのも、そこに繋がるらしい]
その……すまぬ。
忘れろ、と言っても無理だろうが――
人でなく神、いや氷の塊が相手だから無効、とでも考えてはくれぬか……?
[取り返しのつかない事態は、予想も付かない所に転がっているらしい、と痛感しつつ訴えた*]
― 少し前 ―
[リリはこちらに聞こえるかどうかの声で何かを呟く>>+60。
その時の行為と重ね合わせれば、さすがに何を意味しているのかは想像がついた。
儀式のため必要な事とはいえ、図らずも単なる口接け以上の意味合いを持たせてしまったらしい]
……リリ、体温が上がったのではないか?
いや、不調でないならいいのだが。
[そしてリリの感情変化は、ある意味外見以上に直截に、低温司る神の共感覚通じ伝わっていた。
それを即感情と結びつけられない辺りは、悟られたくないリリにとっては救いだろうか]
むう。やはり、記憶が残らぬ形の方が良かったか……?
[即座に意識を落としていれば、少女が思い悩むこともなかっただろう。
そもそもが従華としての一切を記憶させないための、精神を記憶を縛る呪。
しかしそれを作用させる前に、少女の強さと意志を確かめようとしたことが、仇となったらしい]
今からでも試すか?
狙った記憶を封じられるかは……初めて試す故わからぬが。
[少女からすれば、記憶の有無の問題ではないのかもしれないが**]
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