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そうね。…あなたはアランの目指すものを引き継いだかもしれないけれど、
その答えが同じとは、確かに限らないわ。
あなたの言葉で構わない。
…今、鍵を握っているのはあなただもの。
[ヤコブの返答は真摯だ。>>246
自分よりも若い子にこれから聞こうとしていること、
…その質問にきっと、完璧な答えはない。
だが、未来を握るのは間違いなく、彼だろう。]
この先、人間が絶対に"門"を開けない世界を、作れると思う?
もし、”鍵”を使うのに失敗したら?何か手はあるの?
[続けて一息に捲し立ててしまったが、
それらを自ら否定するように首を横に振る。]
ううん…そんなこと、聞いても、仕方がないわよね。
[世界は、必ず滅びる。ヤコブ・バルドは失敗する。
…それが、テオドール・グラムワーグの”予言”。]
――話を変えましょう。ちょっとした、昔話よ。
ある時、凶悪な魔物が暴れているという報告が、騎士団に入ったの。
それを討つべく、数人の騎士が派遣されたわ。
騎士たちは必死に戦ったけれど、敵は強かった。
…そしてある瞬間、二人の命が失われようとしていた。
二人を、どちらも助けることはできない。
そんなことをすれば、騎士団が壊滅的な被害を被ることは目に見えていた。
でも、どちらか一人であれば…確実に救うことができたの。
…こんな時、あなたならどうする?
[それは、イングリッドの過去の物語。]
[ヤコブの答えを待って、続ける。]
……私は、救いたかった。二人とも。
でもその選択は、現実的ではなかった…少し考えればわかることよね。
結局、一人の命を捨てて騎士団は態勢を立て直し、見事魔物に勝利した。
…二人を助ける選択をしていたなら、この結果はなかったでしょうね。
大局を見極め、小を切り捨てる。
…これはこの先絶対に、必要なことよ。
世界から見れば小さなそれが、
あなたにとってどんなに大きなものだとしても。
――その選択が、あなたにはできるかしら?
[イングリッドには、それができなかった。
…そして今もまた、迷っている。]*
やるか、やらないか。…それはそうだわ。
騎士団一つなら、それでもいいのかもしれない。
でもね。…ダメ。ダメなの…
それでは、その選択では、ダメなのよ…っ
[ヤコブの選択は、自分が選びたかったもの。>>274>>276>>277>>278
――だが、それでは世界は救われなかったと、テオドールは言った。]
…ダメなの、あなたのやり方では!世界は救われない!
何度やっても、無駄なのよ!そのやり方は、間違ってるの!
[ヤコブの胸倉を掴んで揺さぶる。
急に飛びかかったイングリッドに刃を向けられたとしても構いはしない。]
あなたのその甘さが!世界を滅ぼすの!
責任?罪?本当にあなたが、それを背負えると思っているの?
[騎士団の話は、この世界の、未来の縮図だ。
話が世界へと及べば、或いは戸惑わせたかもしれないが、]
あなたの選択一つで、世界が終わるの…!
この世界に生きる全ての生き物の命が!
…そんなもの、どうやって贖うの?責任なんて持てやしないわ!
あなたのその選択が、言葉が…!
どれだけ彼を追いこんでいるのか、理解してるの……?
[違う。違う。
それは、彼ではない。この時間軸の、ヤコブではない。
…そう理解していても、言わずにはいられなかった。]
全ての責任を負う気でいても、そうできないことだってあるわ。
あなたはその時のこと、考えたことある?
…残された人は、どうすればいいの?
目の前で苦しんでいる人のことだけじゃなくて、
…考えて、ちゃんと。もっと先のことも。
さっきの話は、この世界でこれから起きることを、わかりやすく小さな事象にしたものよ。
方法はどうあれ、何らかの形で”門”が開かれれば、世界は終わる。
もし、鍵が使えなくなったら?
”門”を閉じることができても、また開ける人がいたなら?
どうやってそれを阻止すれば良いと思う?
世界が終わることが、最悪の結果であるとしたら。
その原因だけを、完璧に取り除くことができないのだとしたら。
…それができないよう管理すればいい、そう思わない?
開門を防ぐため、そのためであれば、多少の犠牲は仕方がないのよ…
騎士団の壊滅阻止を優先しても、騎士の二人のうち、一人は助かるの。
世界の終焉を阻止するために…人類のうち、半分を殺しても、半分は生き残るわ。
どんなに酷い世界でも、それでも続くの。
世界自体が滅びれば、誰一人存在しなくなってしまうのよ。
それよりはずっと、ましではない…?
…今の私の、私の行動理由は、これ。
私が私でなくなっても、もっと大勢の人を護るのよ。
[間違っていると思う。そんな方法で開門を阻止することなど。
だが、テオドールの選んだ道は、小を捨て大を生かす道。
…あの日、クロイスの双子が選んだ道と同じに見える。
これが正しいと、認めて欲しかった。
…そうでなければ、
自分の取りたかった道を彼が貫き通せると、示して欲しかった。]*
/*
イングリッドさん、それは詭弁ってもんだぜ!
…と中の人が言ってる(
あれだ、言葉が支離滅裂だw
赤で読んだのか、白で既出なのか、
自分の発言さえ、どっちで言ったのか時々わからなくなるからな…
伝わりますように。…ごめんなさい皆さん←
[ヤコブの言葉には、力があった。
テオドールが彼を信じた、その時もきっと同じ想いだったろう。
――ヤコブを、信じたいと思った。
自分と同じ選択を、それ以上の選択をしようとしている彼を。
彼の言葉には、それを実現できると思わせる、何かがあった。
…ただ、それはただの言葉に過ぎなくて。
本当に実現できるかと言えば、それはまた別問題だった。
実際に、彼は失敗している。もう何度も。
でも。それでも。
信じてみたかった。託したかった。
この時間軸のイングリッドが、別の時間軸のイングリッドと異なるように、
目の前のヤコブもまた、これまでと違った世界を作ってくれるのかもしれないと――]
[イングリッドの言葉を全て否定して、
その通りに世界を救ってくれることを、本当は願っていた。
彼ならやってくれる、その確証さえ持てれば…
…無茶な希望を抱いているのは、承知だった。
可能なら、”門”を永遠に閉じ、全てを終わらせたい。
この悲しい時間遡行から、彼を解放したい。
でも、彼に”次”が残されている保証はないから…失敗はできない。
これまでの彼の努力を、無駄にするわけにはいかなかった。
――全てを救うか、全てが終わるか。
もう、その2択しか、ないと。]
[そして想像通り、彼は彼の信じる道を示す。>>306>>307>>308
……いや、想像していた以上のものを、返してくれた。
それは、ただの言葉に過ぎなかった。
まだ何も、成されてはいなかった。
――それでも、
イングリッドを真っ直ぐ見つめるその目に、
手首を掴む、その手に、]
私は…!私だって…!
そんな世界、嫌だ…っ
いらないに、決まってるじゃない…!
[そこには確かに、未来があった。
…それだけで、十分に思えた。]
…あなたに一度、チャンスをあげる。
”門”の近くに、確実に行けるように。
…だから、お願い。
必ずやり遂げて、新しい世界を作って。
救ってあげて…世界を、――あの人のことを。
[胸元を掴んでいた手には、もう力は籠っていない。
最後には小さく呟くように自分の結論を伝えて、
そうしてヤコブを解放した。]*
―1度きりのチャンス―
私がいれば、魔物の支配する半島の南を抜けることも容易だわ。
ただし、連れていける人数は限られている。
…今回、私がしてもらったのと同じことね。
一人…精々二人、かしら。
だから、
モーリスより先、"門"の手前にポータルを開くのはどうかしら。
[一回だけ与えると決めた機会。その方針について提案する。
奇しくもそれは、彼ら騎士団が行おうとしていたこと。]
私は、魔法はあまり詳しくないの。
そういうのはパスカルが…兄の方が、得意だったから。
そんな人でも発動できる呪具があるなら、私単身で向かっても構わないわ。
そうでなければ、術師を寄越して。
…早馬で3日あれば、辿り着けるはずよ。
[この行動がテオドールに知れたら…
その先は、考えないようにした。
…彼のためだった。
彼を救うため、自分の取れる最善の手段を選んだ。
彼のために、戦うと決めた。
この命が尽きるその時まで――
もう、失いたくはなかった。
大切なものを護るのだと、そう覚悟を決めたから。]*
…もちろん、今すぐにとは言わないわ。>>328
ただ、急いで欲しいのは事実よ。
私にも、時間がないから。
[一度のチャンスだ。彼もじっくり準備を整えたいだろう。
シェットラントと相談する様子を見て、答えが出るのを待つ。
やがて返される答えに頷く。>>336]
よろしく、シェットラント。
…あなたの準備が終わったら、声をかけて。
[会話の最後には、やはり聞かれた。
シェットラントも疑問に思っていたようだったが。
…それはそうだろう。
人類の半分を殺そうとしている、冷酷な魔王の部下がこれでは。]
テオドール・グラムワーグは…真面目な人よ。
無茶な約束でも必ず果たそうと奮闘する、
…そうね。ヤコブ、あなたみたいな、真っ直ぐな人。
それから、
[ふっと笑って。]
…温かい人よ、本当はとても。
忘れないで…彼も私たちと同じ、血の通った人間なの。
父も母も、妻も子もいる人なのよ。
――だから、助けてあげて。
[何から、とは言わなかった。
ヤコブに怒鳴りかかりながら、つい自分が口走ってしまったものに関しては…
…彼は疑問に思ったかもしれないが、問われてもそれ以上語ることはなかった。]*
[この時間軸で、
たとえ父が、もう父となることのないヤコブであったとしても、
たとえ母が、世界の輪廻から外れた存在になっていたとしても、
妻が一介の部下になり、子が生まれていなくても、
――それでも、彼の人生に於いて、彼らは確実に"存在した"。
だから、"いる"と。そう伝えたのだった。]
[ヤコブらが魔軍への攻撃を開始した、その朝。
イングリッドはシェットラントを連れてカレンを発ち、一路南を目指した。
途中、あちこちに点在している魔軍の駐屯地にて、馬を変える。
シェットラントは騎士であり、馬にも乗り慣れている優秀な魔術師だった。
…だから、どの伝令より、早い自信があった。
この行動がばれるとしても、それはきっと、彼を"門"の近くにまで送り届けたあと。]
[予想通り、テオドールから"声"が上がったのは、
シェットラントを門の近くまで案内したあと。]
テオドール様、私は…私は…
今、モーリスの近くまで、来ております。
[そう、正直に話すほかなかった。]
シェットラント、この先は、一人で行って。
私は…行かなければならないところが、できたわ。
[そう言って彼を置き、足早にそこを去ろうとするだろう。]
…テオドール様、
ごめんなさい、私…
私は、貴方のために、
貴方を救いたくて、それで、
[テオドールの声が頭に響く。
…上手く、言葉を紡げない。]
貴方のためなんです。
…貴方を愛しているから、だから……!
[事情も説明せず、何のことか彼にはわからないだろう。]
今、そちらへ向かっていますので…
だから、そこで直接会って、全てを……
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