情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新
― 平原 ―
[号に応じて場が動き出した直後、男は副官に引きずられてやや後退した]
……ああ、すまんね。
で、他はどうなってる?
[けらっと笑って、左腕の手当てを受けつつ、一騎討ちの間の趨勢を問う。
森から出てきた敵の第二波との戦いは、機動力の優位が数で押される、そんな一進一体であるらしい]
……なるほどねぇ……視界的な問題もあるし、ぼちぼちまた入れ替えさせんとまずいかね。
ここで、騎馬を浪費しちまうわけにもいかん。
一先ず、森側を軽歩と徐々に入れ替え。
西側は、もうちょっと持ちこたえさせとくか。
[今後の指示を出した後、ふと振り返るのは先までいた戦場]
……言うまでもないとは思うが。
突っ込んできたあいつらの亡骸は、丁重にな。
[はきとした意志を持ってこの場にあった若者。
その亡骸に無作法を働く事は許さぬと言い含めつつ、ふ、と息を吐く]
……しかし、ホント。
中々、やってくれたよねぇ。
[手当の終わった左の腕を見つつ、浮かんだ笑みは、やや苦い。**]
ゼファー軍人 フェリクスが「時間を進める」を選択しました
ゼファー軍人 フェリクスが「時間を進める」を取り消しました
ゼファー軍人 フェリクスは、ゼファー軍小隊長 ミヒャエル を投票先に選びました。
― 平原 ―
[手当てが終わった所で、上がってくる戦況報告を聞く]
西側は相変わらず……か。
そろそろここ、ぶち抜きたいんだが。
[西の戦線、敵部隊を率いる者の秘めた想い>>26は知る由もなく。
けれど、その真摯な願いは、駆ける若者たちに道を開くやもしれず。
それ自体は彼ら自身の天命が定める所だろうけれど]
そういや、ミヒャエル隊は?
[ふと思い出して問いかけると、どうやら一騎討ちの間近くにいたらしい。
セルウィンの亡骸を下げる手伝いをした後、西側戦線に戻った、と聞くと、息を吐いた]
まー、ウチにいた頃から、じっとしてない奴だったが。
[そこは変わらずか、とこぼす声音には苦いもの]
それ故の強さはあるんだが……ちったぁ落ち着かんもんかね。
[思わずぼやくと、昔の大将そっくりですよね、なんて突っ込みが副官から飛んできて]
だーから、心配なんでしょ。
どこまでもすっ飛んでく奴は、痛い目見てぎりぎり止まれるか、そのまま逝くかのほぼ二択なんだから。
[突っ込み自体は否定せず、ぽろ、と落としたのは案ずる理由]
手柄に逸って、コケなきゃいいんだが……ま、ここらは当人に任せにゃならんしな。
……で、森側は。
交代の方は、どんな感じ?
[他方、交代を命じた森側の様相を問う。
戦況は一進一退のまま、交代の際の空白を突かれ、負傷した者も少なくない、との報にやれやれ、と息を吐く]
騎馬が傷を受けた連中は、槍歩兵として再編する。
……初手でも結構食らったからな、馬狙いは。
[それを指揮した若者の事に意識が飛ぶのは一瞬]
さあて、と。
向こうはこっちの体力削りに来たいようだけど。
……それに付き合い続けるのも限度があるし、ねぇ。
[どこかで、一気に仕掛ける必要はあるだろう。
そして、それをなすならば]
……よし。
……森側の交代が終わったら、西に食いつく。
ここで消耗戦に付き合うのも、時間の無駄になるからな。
性に合わんし。
[さらり、付け加えた言葉と共に浮かんだ笑みに、副官が、でしょーねー、と軽い口調で言葉を返した。*]
― 平原 ―
[西へ抜ける、と判断した理由は、ある意味では単純。
北の森方面の敵はこちらよりも多いという、ただそれだけ]
あっちの方が抜きやすいのは事実だからねぇ。
分断されない程度に早駆けした後、適当な所で反転かける。
「……それ、ほとんど驚かすのが目的ですよね」
思考が固まってる状況での急反転は、膠着崩す切欠になりうるからねぇ。
ま、驚かせたもん勝ちでしょ、こういう時は。
[副官の突っ込みもどこ吹く風と受け流す。
昔からの信条のひとつであるそれは、かつて槍の稽古をつけた若手たちにも教えていたとかいないとか。**]
― 平原・西 ―
[準備を整えた直属騎兵を率い、西側の戦端へ。
膠着している状況に、文字通りの楔を打ち込まんとした時、ふと、違和感を感じた]
……エラポス、跳ねっかえり共はどした?
[やや後退していた隊の隊長を呼び、問いかける。
返ってきたのは、偵察に行ってくる、と言って離脱した、という答え。>>48]
……偵察……って、おい。
[この先にあるのは敵本陣]
まさか、そっちまで行ってるなんて事は……。
[ないか、と。
言い切れなかったのは、そのくらいはやってのける気質と知っているから]
ま、行っちまったもんは仕方ない、か。
ともあれ、ここの膠着をぶち抜いて風通しを良くする。
少数の手勢に、いつまでも戦力割いてられんからな。
[これまでは牽制にとどめていたが、止まっていては状況は動かない。
故に、ここを抜いて先へ進む、あるいは先へ備える、という宣に、空気が変わった。
古参の何割かは、「あー、動きたがってるわあ」とか「ここまでやる気出してるの久しぶりだわ」なんて軽口を叩いていたが]
……て、わけで。
ケファラス隊、突撃、慣行!
[号令と共に槍で指し示すのは展開する盾兵部隊の中心。
それに応じて、これまで防戦の態で戦線を維持していた騎兵たちは動きを変えた。
抑える、から、食い破るための動きに。*]
― 回想 ―
[軍務に就いたばかりの若手を最初に預かったのは、ごく自然な流れ。
かつて自分が世話になった相手の息子だから、というもの]
……いーんですかねぇ、俺みたいなのに預けて。
[その話を持ち掛けられた時、最初に口にしたのはこんな言葉。
家督を継いで以降、のらりくらりとしたやる気ない態度から微妙な評価をされている自分に預けて、そっちの家名は大丈夫なのか、と。
そんな意を込めた問いに返されたのは]
……あー、まあ。
実戦に関しては、そうですが。
[戦場での習いを身に着けるには悪くないだろう、と。
さらりと返され、苦笑が滲んだ]
やれやれ、敵いませんねぇ……。
[普段、のらりくらりとしている理由――政争の中で足元を掬われぬよう、突出もせず、しかし、落ちきらぬ均衡を保っている事。
そこを知る相手には、常の態度も通用せず。
結果、先方の望むとおりに預かる事となったのだが]
しかし、まあ。
ホントに、飲み込み早いねぇ。
[そんな経緯もあって、気をかける事は多く。
その内、秘めた才と、教えられた事を素直に飲み込んで自分のものとして昇華していく様子が気に入って、指導や稽古をする回数は他の兵よりもやや多かった]
……教練時代に槍の稽古つけてた連中も飲み込み早かったけど、きみも負けてないわ。
稽古つけ甲斐ある若手はいいねぇ。
[そして、その分稽古にはこちらも熱が入るわけで。
立ち合い稽古でこてんぱんにのした後に、笑ってこんな事を言う、そんな一幕もあったりした。
なお、『教練時代に槍の稽古つけてた連中』が誰であるかの説明はされた事がない]
んでも、まあ。
思い付きでどこまでも突っ走れるっていうのは、悪い事じゃないが。
……限度を見切るのは、忘れちゃダメよ?
でないと、簡単に冥王の所に召されちまう。
川岸から戻ってこれるなんて、ホント、奇跡みたいなもんなんだから。
[その奇跡紛いを過去にやってきたからこそそれだけは戒めておきたくて、彼が隊にいる間は折に触れては伝えていた。
それは、若き命を無為に散らしてほしくない、という、男の本音の現れ。*]
― 平原 ―
[盾兵部隊に狙いを定めたのは、そこが他の部隊よりも手練れている、と感じたが故もある。
ここを崩せば、練度の均衡はだいぶ変わるだろう、という読みもあった]
壁を崩すのに専念しろ!
散るのは構うな!
[あちらの隊長が飛ばす檄>>77は、喧騒に紛れて男の元へは届かない。
けれど、あちらも何かしら、決意を固めているのは感じられた。
だからこそ、この場の敵手と定めるのは、堅牢なる盾の壁。
それを切り崩さんと、
― 平原 ―
[交差の最中、そこが要と読んだ戦士に向けて繰り出した一刺しは、確かに手応えを伝えてきたが]
……っ!
[引き戻そうとした槍の動きが、止まる。
今、槍で貫いた敵兵の手が、槍を掴んでいた。>>100]
おやおや。
そんな事やらかすのは、俺らくらいだと思ってたんだけどねぇ。
[口調は揶揄するものだが、声音は鋭い]
でもねぇ……このまま固まって、的になる気はないのよね、オジサン!
[どこか楽し気に言い放ちつつ槍を引き――唐突に、引く力を緩める。
槍そのものの重さを相手に押し付ける動作は虚を付けたか、否か。
いずれにせよ、槍の束縛が解かれるならば、繰り出されるのは再度の突き一閃。*]
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新