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[力強い羽ばたきが、二人を空へと運ぶ。
互いの翼の色にも似た、陰なる空。
風を孕み、互いを抱いて、
繋がっていながら、自由だ。
堕天使の昂まりを感じ、共にその頂へと疾駆する。]
っ、 いい ──…
[許されて弾けた。
中に迸る熱を感じ、感極まって、堕天使の肩に白い歯をたてる。*]
[悦びの極まった果てに、白い歯が噛みついてくる。
小さな痛みさえ愛おしく感じ、笑い声をあげた。
空の高みで一瞬の浮遊感を楽しんだ後、翼を閉じて背から落ちる。
元の湯船に着水する寸前で再び翼を開き、湯の中に滑り込んだ。
そのまま、抱き合ったままで昂ぶりの余韻を確かめる。]
それで
お願い、とはなんだ?
[互いの鼓動が落ち着いた頃を見計らって、そう問いかけた。*]
[堕天使の笑いが、直接、伝わってくる。
そのくすぐったさに焦らされて、休む間もなく、また奥で達してしまう。]
ダメだ、 も、う…
[限界を訴える声は満ち足りて。
堕天使の腰に足を絡めて、滑空に身を任せた。]
[湯はこれまでのこわばりを洗い流し、銀に艶やかな輝きを添える。
この時間がずっと続けばよかった。
けれど、話を促す声に立ち上がり、居住まいを正す。
堕天使が約束を覚えていてくれたことが嬉しくもあり、心苦しくもあった。]
── わたしを、今すぐ魔王に献上してほしい。
[願いを、明かす。*]
[ひとりの天使に恋慕して、天の秩序を乱した者と、
堕天の奸計に嵌められたと知ってなお、その堕天使に心奪われた自分。
悪は、悪であった。
どちらも、罰せられねばならぬ。
それゆえに、死よりもなお、つらいだろう罰を望んだ。]
これは、けじめだ。
[自ら望んでおきながら、堪え難いように顔を背ける。*]
[腕の中から抜け出して、アルジュが立ちあがる。
その顔には、苦い決意の色があった。
殉教者の顔だな、と思う。]
断る。
[願いを聞いて、顔を背けるまでを見届けてから、
ひとことに切って捨てた。]
ひとつ。
俺もおまえも、名を捨て、天との関わりを断った。
天に対するけじめなど必要ない。
ひとつ。
おまえは俺のものにと望み、俺はそれを受けた。
誓約は守られねばならない。
ひとつ。
魔王の元にやれば、おまえの心が死ぬ。
おまえを手放せば、俺の生は無価値となる。
最初の条件通りだ。その願いは聞けない。
[理を挙げて、拒絶の根拠を示す。
その願いは聞き入れられないものだと説得はできるだろう。
或いは、一顧だにせずただ拒否しても良かった。
この天使はもう、己の所有物なのだから。]
[けれども、それでは収まらないものがあることも知っている。
あれは自分の身を捨てて天の正義に殉じようとする目だ。
聞き入れなければ、やがて罪の意識に押しつぶされて、やはり心が壊れていくだろう。
純粋にして一途な魂をそのままに、腕の中に置いておきたいのだ。]
…… それでもけじめが必要なら、
[沈思の後、手に刃を呼び出し、振り上げた。]
―― おまえも。
[右側二翼を自ら落とした堕天使は、己の天使に背を向けるよう促す。
素直に後ろを向いたなら、闇の切っ先は左の翼を根本から断ち切るだろう。*]
[堕天使は、アルジュの願いを却下した。
ひとつひとつと道理を並べる声に苛立ちはなく、
翻意を促すこともなく、
ただ揺るぎない誠意のみを示してみせる。
アルジュとて、わかってはいたのだ。
自分たちが如何に償おうと、天は顧みない。
自己満足に過ぎないのであろう。
そこに、愛しい者を巻き込もうというのだ。
愚かである。
だが、堕天使はアルジュの心を汲んでくれた。]
[次の瞬間、]
── 、 何をする…!
[制止に飛び込むも虚しく、堕天使は自らの翼を半分、斬り捨てて、劫火に帰した。]
そんな、 これでは ── 、
赦すしか ないじゃないか。
[わたしのために、ここまでの代価を…、と胸を激しく揺さぶられ、
動揺のあまり、つれない物言いになってしまう。
本当は殴り、そして、抱きしめたかった。]
[おまえも、と促され、静かに視線を交わすと、
堕天使の前に祈りの形に頭を垂れて、その背の左翼を斬り落とさせた。
天への決別は、誰の目にも明らかとなろう。
これより先は、この堕天使の片翼となりて生きることを祈る。*]
[片翼を失くした天使の背を眺め、背中から抱きしめる。]
アルジュ。
この先、魔界の焔が燃え尽きる時まで、おまえは俺のものだ。
[未来永劫燃え続ける炎のように、いつもおまえを愛する。
契約の言葉に、もう一つの意味をそっと忍ばせる。
そして思い出したように右手を取り、小指に口付けた。
遠い昔の児戯めいた約束を思い出して。]
暫くは飛ぶ練習をしなくてはならないかな。
ふたりでなら飛べるだろう。
だが今は、のぼせない内に出るか。
[楽しいことが待っている、というように笑って、
湯船から出よう、と手を差し出した。*]
[翼を失った痛みは、抱擁に包まれる。
そして、ふたつの魂を結びつける言葉と小指への接吻けが贈られた。]
誓いには、名が必要だろう。
[考えておいた、と、堕天使の顔に手を伸ばし、触れる。]
Igne natura renovatur integra.
(炎によりて全きものへ生まれ変わる)
[我が身に起きたことだ。
緋色の堕天使。 媾合の灼熱。 劫火に投じた償い。 焔に誓う永遠。
その最初の単語を、名の形にして捧げる。
イグニス ── すなわち、”炎”と。]
/*
Igne natura renovatur integra.
例文では Igne なのに、つけた名前は Ignis なのは、
ラテン語は名詞も語尾変化があるからですがな。
訳もいろいろあるらしいけど、格好よさ優先で自訳w
出典が祈祷文ではなく秘密結社? (しーっ
[湯から上がろうという誘いに頷き、その手を取った。
ふたりでなら飛べる ── その親愛が嬉しい。
次の飛行、あるいは空中で行われる営みは、これまでとは違ったものとなるだろう。]
新鮮だ な。
[立ち上がったところで、身体が傾いで足が縺れた。
片翼を失ってバランスがとれないわけでもあるまいが ──
視界が眩む。*]
[誓いに名を、というアルジュの指が顔に触れる。温かい。
綴られる言葉の響きに、深紅の陽炎が立ち昇った。]
おまえの声でそう呼ばれるのは、とても心地いい。
[熱夢の間に出した宿題を忘れていなかったかと微笑む。
いや、ずっと特別な名で呼びたいと、考えていてくれたのだろう。
捧げられた名を受け取れば、胸に火がともるかのよう。
アルジュ、イグニス、と呼び交わせば、絆がまた一つ結ばれる。]
[手を取り、湯から出ようというところでアルジュがふらついた。
倒れぬようにと背を支え、その熱さに眉を顰める。]
本当にのぼせたのか?
それとも傷から熱が出たか?
しかたがないな。どこか休めるところへ行こう。
[抱え上げて屋内に入り、身体を拭いてやる。
大きな布でアルジュの身体を覆って抱えなおすと、廊下へ出た。]
― 天獄の回廊 ―
[自身では気づいていなかったが、その身体は高熱を発していた。
運ばれてゆく最中、呼びかけられて薄らと目を開く。]
だいじょうぶ、 ちょっと 迷子になっただけだから。
[どこか、あどけない口調で応えた。]
[緋色の髪をして角を戴く、身体の片側にしか翼のない姿を見上げ、花の唇を開く。]
あなたが神ですか?
[初めて会う、という表情をしていた。*]
/*
瘴気病み効果はチョイス10「記憶喪失(退行)」にしたよ。
わかりやすかろ?
エピまで@5時間だし、ここで面白い出目振っちゃってもいろいろ台無しだからなw
[運命だ、と告げられて、綻ぶように笑う。
ずっと待ってた気がした。
なんか怒っているような、心配しているような感じだけど、
熱とか魔界とか忘れたとか、知らない。
嫌いにならないでほしい。
幼い魂は、邪気なく自分の望みを渡す。]
一緒に、いて。
[きっと、一抹の寂しさがあった。
どうして今まで会えなかったのか。悲しくはなかったのか。
頭を撫でて、指にキスして、優しくお話して?
あなたのことがもっと知りたい。*]
− 小部屋 −
[横たわるという経験は少なかったけれど、雲のような柔らかな寝具に包まれて力を抜く。
高熱でフラフラしていたけれど、この赫いひとがついていてくれるから、こわいことはない。
せがむままに語られたのは、小さな天使と魔界におりた天使のおはなし。
ドキドキしながら聞いた。
ふたりが再び出会えたことに、頭を撫でる優しい手の温もりに、誓いの言葉に安堵して目を瞑る。]
ずっと昔から、好きだったよ。
[目を覚ましたら ── 物語の続きは、そこから始まる。*]
/*
相方は土壇場の無茶ぶりに応えてくれてありがと♡
幸せだな。ふふふふ
ペットかと言われると、また一悶着あってバトルかな (←
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