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[静かな第二エリアのどこか。どこに向かっているのか、半分自分でもわかっていないまま。]
ー回想・トゥランター
[オレが生まれたのは、デザートイーストから遥か彼方にある、辺鄙の星『トゥランタ』。由来、人狼種と人間が共生していた平和だった星。
とある事件があって、オレがこの星を出たのは3つか4つの時だったから、その星の景色はこれっぽっちも覚えてはいない。
……だが、あの時一緒に遊んでもらってた、2つ3つ上の兄ちゃんのことだけは霞みがかった靄のように、うっすらと覚えているーー。
あれから月日が経って。
いつの頃だったか。オレが人を信用できなくなったのは。デザートイーストの人々は、まるで何かに取り憑かれているかのように、本来の暖かさを失っていた。]
ー回想・デザートイーストー
[砂漠と都会の星『デザートイースト』に移住して、数年経った頃か。オレが出会ったのは、”アデル”という少年。オレが、星の民が忘れていた、母なる海を連想させる優しさを持った少年だった。
アデルと親しくなるのに、そう時間はかからなかった。大きなニュータウンの街はずれにある森で、毎日のように遊んでいた。
アデルは弱虫だったから、よく星の民に虐められていた。いつもアデルを庇っては、本気の殴り合いをしていたものだ。腕っ節には自信があったから、次第にアデルを虐める者は離れていった。そして、オレの友達だった人もーー
(思えばあの時からだったか、アデルはオレがいないといけないと錯覚していたのはーー)]
はぁ、はぁ
なぜ、さっきからお前が出てくるんだ……
[普段は無意識のうちに使い分ける人格。そして、それぞれは決して互いに干渉するはずのなかった人格が。共に巨大化し、アデルを飲み込んでいくかのように暴走する。
押し潰されそうな感情の中、フラリフラリと、いつものアデルがメインサロンに到着するだろう。]
お前が、お前がアデルを傷つけるのか!!!
[…の血眼はますます強く、鋭く。あの男からどれだけの殺気と狂気を感じたのかは知らないが。恐らく誰であっても、たとえホログラフの白猫であっても…は飛び掛かっていただろう。]
許さねえ!!!!!
[…は疾風の如くロー・シェンに殴りかかった!!]
はぁ、はぁ……
やめろ、やめろー!!
うるせぇ、俺は、俺は許さねえ、人狼を、アデルを虐める奴を!!!
落ち着け、ロー・シェンは人狼じゃーー
くっ今後こそ!!!オラァ!!!
くっ……!!
[カウンターを喰らった…は大きく吹っ飛ばされる。が、すぐに体勢を立て直し。突起だったか、だがそれはベルトにあたり突き刺さることはなく。
命をかけた攻防は一進一退を繰り広げる。
元々天性の身体の強さを持っていた…の身体は、強靭な人狼に対しても互角にやりあっていただろう。
しかし、その度に …の頭の中には。
”怖い”
”辛い”
”助けて…”
”食べられる…!”
[あの時の悲鳴が、鮮明に繰り返されただろう。]
お前の相手はこの俺だ!!!!
[海のような、エメラルドブルーの澄んだ瞳に変わると。その目が、ロー・シェンのモーションを読み素早くかわすと、そのまま広い貨物室に転がり込む。
もう逃げ場はない。
でも、どうせこの狭い船内に閉じ込められているならば。ここで倒さなければ、どの道助からぬ運命だろうと腹をくくり。]
ー回想・幼少期ー
「おい異星人、お前はおとなしくあっちのアリと遊んでなよ!」
「どうしたこいつ、全然抵抗してこないぜ。」
『やめろ!喧嘩するなら、オレが相手だ!!』
「なんだこいつ。生意気な、なめやがっーー!!」
[あの時も。]
『アデルを虐める奴は、オレが許さない!!』
[イェンスはいつも俺を護ってくれたんだ。]
[ でも今のイェンスは苦しんでる。
今度は俺が助ける番だ。]
お前の好きなようにはやらせない!
……ディープミスト!!!
[海の星の、北の血を持つ者の特殊能力。
…が唱えた瞬間、貨物室はあたり一面深い霧に包まれる。
すかさずロー・シェンの影に飛び込む。
しかし、奇襲は音に反応されたか、交わされ、彼の反撃が胸元を掠める。]
くそ、もう一度!!
[思いっきり踏み込んだ時だったか。
右足に鋭い痛撃が走る。]
うわあああああああああ!!!
[…は転がってロー・シェンの足元へ。その時アデルのみたものは。]
研究員 アデルは、業務部 マリエッタ を投票先に選びました。
ー回想・メインサロン(過去)ー
[相手は興味を持ってくれた様子で。]
これはシャボンソウの花の芳香剤さ。
気に入ったなら、持ってくといいよ。
あと、何かあったら俺を頼ってね。
[怯える彼女に肩をポンとひと叩きしてそう言い残し、名前も聞かぬまま帰ってきたカレルに話しかけに行く。**]
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