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――――ッ!!
[牙が身体に食い込む。痛みはなかった。自分の中から何かが失われていくような感覚は一瞬だけで――そんなことよりも強く感じたのは]
――っ、は……ぁ……
[熱い。
何かを流し込まれたかのように、首から全身に熱が広がっていく。
その熱は全身を駆け巡り、やがて――]
(なに、これ……ッ!!)
[その熱は、やがて身体の胎に集っていく。力が入らない。握り締めた拳が力を失い解かれる。弛緩しそうになる身体に鞭を打って、目の前の吸血鬼を睨みつける]
なに、を……
何を、したの……ッ!!
[吐く息に篭る熱を逃そうと深く息をすれば、紡ぐ言葉は途切れ途切れになる。
知らない。こんな感覚は知らない。一体自分の身に何が起きているのか、乙女には理解ができていなかった*]
うぁ
[突然拘束していた鎖が全て外され、強かに地面に叩きつけられる。立ち上がろうとしたその時、擦れ合う脚の付け根から水音がして――その正体に気づき赤面する前に]
『アアアアアア!!』
『オンナ!! オンナア!!』
『モマセロォ!! ハサマセロォ!!』
ひィっ!?
[男達の叫び声と檻にがしゃがしゃと激しく金属の何かがぶつかるような音に、本能的な悲鳴を上げてしまう。
身体に灯っていた熱が一気に引いた。――未知への恐怖心が勝ったのだ]
(逃げなきゃ……逃げなきゃ……!!)
[縺れる足を何とか奮い立たせ、男達から逃れようと動き出す。しかし牢の入り口はひとつだけ。しかもその場所には吸血鬼が立っている。青褪めた顔を向けながら、どうすべきか考える*]
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あとバーサーカーの台詞、
『チチシリフトモモォ!!』
も考え付いたけどあんまりにあんまりすぎてシリアスブレイクしちゃうので没
[慌てて牢の扉を閉めて全力で体重をかける。この扉が突破されればもう終わりだ、この数の包囲を突破できるはずもない。がしゃがしゃと鉄格子が音を立て、男達の攻撃を凌いでいた。
――だが]
ひあッ!?
[音が止んだと思った次の瞬間、鉄格子ごしに伸びてきた腕が胸を鷲掴む。まるで自分のものでないような声が出て、思わず身体が硬直してしまう。無数の手は次第に自らの腕に、脇腹に、尻に、足に絡み付いてきて、身を捩って逃れようとする。その時を待っていたかのように、扉が破壊され身が投げ出された]
あ……ぁ…
[どうにか半身を起こしたところで、その光景が目に映った。
入り込んでくる。入り口に犇いていたものたちが。
彼らの瞳があったところにはまるで闇そのもののような何かが渦巻いていて。
口からは歓喜とも取れぬ荒い呼吸が、口から煙でも漏れ出すように染み出していた。
彼らの下半身は一律に何かが盛り上がっていて、流石にそれが何であるかはわかってしまった。
やがて先ほど自分の身体に絡みついた一対の腕が、こちらに伸びてくる]
ゃ…やめて……
[尻餅をついたまま少しでも彼らから逃れようとするが、すぐに壁にぶつかってしまう。
やがて足首を掴まれて、男達の集う中央へと引きずり倒されて]
い……ぃや……離して……
[周囲から一斉に手が伸びてくる。両手両足は完全に地面に縫い付けられ。フードは力に負けて頭から外れ、聖衣が無理に引っ張られて悲鳴をあげた]
やめて、離して、やめて、許して、やめて、やだ、やだ、やだ、
イヤぁぁぁぁぁぁ!!
[力の限りの拒絶の叫びを上げたが、男達が止まることはついになかった**]
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さて、城に一人残されてにっちもさっちもいかなくなったんだがここからどうするか(ゲンドウポーズ)
どっかのタイミングで逃げても、今城内に誰も居ないし……
[どのぐらい時間が経ったのか、常夜の今は知る術もない。
意識を取り戻したとき、自分の視界は上下に揺れていた。――揺さぶられているのだ。
始まりに感じたのは激痛。まるでナイフで身体を抉られる様な、そんな鈍く鋭い感覚で。
気持ち悪さと、痛みと、自分のものではない熱。それらが交じり合って、暗闇に溶けていく。
意識が遠ざかっていく時、気持ち悪い心地良さが身体を支配したところまでは覚えている]
[揺さぶりが止まる。それが何を意味するのか、もう今の自分には分かってしまう。
今日だけで幾度と無く繰り返されたことだ。最初は泣いて懇願したような気もするが、もう無駄と分かると何をしようという気概も湧かない。ただただされるがままに獣欲をぶつけられるだけ。妊娠への恐怖も、諦観に塗りつぶされて消えてしまった。
聖騎士に女性はほとんど居ないが、祓魔師にはある程度女性が居る。魔物との交戦、とりわけ
(のど……かわいたな……)
[男達はそう操作されているのかどうかはわからないが、子を成さない部位――口や肛門などだ――に一切手を出して来ない。必ず胎内で果てるのだ。結果としてもう一つの疼きは、代替すらも満たされないままに渦巻いていたのである**]
『グッ!? う……何を……!?
ぎゃあああああああああああああああああ!!』
[その肩にむしゃぶりつく。奪われていた体力が、瞬く間に身体に満ちていく。
叫び声と同時に
最期に正気に戻ったらしい言葉も男から出てきたが、今やそんなことはどうでもよかった]
ああ……
[事切れた男の身体を横にどけると、ゆっくりと立ち上がる。
男達の生命の素が水音を立てて足を伝うが、まったく気にもならない]
(――足りない。
まだまだこんなものでは足りない)
[渇きは一時的に満たされたが、渇望の心はまだ収まらない。
幸い、終わったと見ると次の男が先ほどの様子などまるでわかっていないようにゆらりとこちらへやってくる]
もっと……もっと下さるの?
[全身に活力が満ちているような高揚感。その高揚のままに、寄ってきた男を逆にこちらから押し倒して剛直を受け入れる。
男の限界は、もう今の自分なら感覚で理解できる。男を上り詰めさせる術も、今の自分には分かっていた。
そして果てようとした男の首筋に――]
『ガァ!? あ、うわああああああああああああああああああ!!』
[白磁の牙を押し付けて、彼の生命を啜っていく。心臓の鼓動が跳ね、奪われ冷え切った身体が満たされていく]
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ここでじっとしててもエピまで出来ることなさそうなので
こっちルートにしちゃいました
薔薇は肩書き変えられないのがくやしいね
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